したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

鉄道貨物輸送研究スレッド

1■とはずがたり:2002/11/04(月) 21:56
鉄道貨物輸送研究を通じて不振のJR貨物を応援するスレッド

2257とはずがたり:2017/01/20(金) 10:29:58

貨物列車での共同輸送開始=関西から北陸へ―アサヒ・キリン
http://news.goo.ne.jp/topstories/business/144/914ebc243d1c6e818d0b563ac4d3f4cc.html
(時事通信) 01月19日 21:42

 アサヒビールとキリンビールによる貨物列車を利用した飲料の共同輸送が始まり、大阪府吹田市で19日、出発式が行われた。トラックの運転手不足や地球温暖化問題に対応するのが狙いで、大手飲料メーカーが共同で鉄道輸送を行うのは初めて。

 共同輸送には、関西・北陸間を往復するJR貨物の列車の空きコンテナを利用。アサヒの吹田工場(大阪府吹田市)とキリンの神戸工場(神戸市)で生産したビール類や清涼飲料水を、JR貨物の列車で吹田市から金沢市まで運ぶ。当面は1日に5トン積みコンテナ40個分の商品を共同輸送し、秋には富山県にも配送地域を拡大する。

2258荷主研究者:2017/01/22(日) 17:47:06

http://mainichi.jp/articles/20170113/ddl/k04/040/018000c
2017年1月13日 毎日新聞 地方版
線路はつづくよ とうほく鉄道物語/10 岩手開発鉄道 復興へ街駆ける 橋や堤造る石灰石運ぶ

岩手開発鉄道の社員たち=岩手県大船渡市盛町で

http://tohazugatali.web.fc2.com/kamotsu/20170113mainichi03.JPG
石灰石を降ろす列車=大船渡市の赤崎駅で

 冷たい風が吹き抜ける岩手県大船渡市。整備工場の前で、1台のトラックが走り出そうとしていた。荷台に積まれた新品のような列車のエンジンを、整備士の村上利明さん(52)が見つめる。「俺のエンジンだもん。見送らねえと」。行き先は、200キロ以上離れた北秋田市の秋田内陸縦貫鉄道だ。

 自社の車両修理はもちろん、他の鉄道会社から車輪やエンジンの整備の注文を引き受ける。このエンジンも1カ月前に来た時は、ブレーキから出た鉄粉によるさびや油汚れで真っ茶色だった。

 「やっぱ人の手でねえと」。どんな時も素手で組み立てる。「『スイッチ入れて、ブルーン』って音が鳴ると、生き返ったって。エンジンは生き物と同じさ」

 16歳で整備の世界に飛び込んだ。今では巧みな手つきに、関係者が「こんな人がいるのか」と驚く。大きな分厚い手に、幾十ものしわが刻まれる。爪の隙間(すきま)は、油がしみこんで黒い筋になっていた。「洗っても落ちないだ。でも汚くなんのは苦になんねっから」

 そんな職人の姿に、村上脩さん(27)は尊敬のまなざしを向けた。今は駅業務に励みながら、運転士を目指している。

 2011年の東日本大震災の時、群馬大3年生だった。陸前高田市の実家は流され、姉奈緒さん(当時23歳)と祖母栄子さん(同80歳)を失う。その年の元日には、自動車整備士だった父隆太郎さん(同57歳)を病気で亡くしたばかりだった。

 震災から数日後に親戚の車で、母や兄がいる避難所へ駆け付けた。何もできず、自分自身への無力感だけが募る。「何かやってもらうのを待つだけで、もどかしかった。悔しい」。卒業したら復興に携わろうと誓い、ふるさとに戻った。

 貨物列車が運ぶ石灰石は、工場でセメントやコンクリートになり、防潮堤やビル、橋りょうとして、街を形作る。「少なからず、復興の役に立てていると思う」。控えめな口調だった脩さんが、はっきりと答えた。

 父の影響もあり、ずっと機械に心を奪われてきた。幼い頃の夢は「エンジンを作ること」。機械を扱いながら、地域の生活を支える仕事に誇りを感じている。今は毎日が無我夢中。日が暮れ、最後の列車が車両基地に向かうのを見届けると、「今日も無事に終わったな」。どっと肩の力が抜ける瞬間だ。

 3月に運転免許の筆記試験を控えている。車窓から街を見つめる日も近い。【藤井朋子】=つづく

 ■メモ
 ◆岩手開発鉄道
 1939年8月、産業振興と岩手県沿岸地域の開発を目的に、県と沿岸市町村、関係企業による第三セクター方式の地方鉄道会社として設立された。大船渡港脇の赤崎駅-岩手石橋駅の11・5キロを結ぶ、県内で最も短い鉄道。60年から石灰石輸送を開始。かつては旅客営業もしていたが、現在は鉱山で採掘された石灰石を、大船渡港に面したセメント最大手「太平洋セメント」の工場まで輸送する。従業員数は41人(2017年1月1日時点)。

2259荷主研究者:2017/01/22(日) 18:19:24

http://cargo-news.co.jp/contents/code/170117_3
2017年1月17日 カーゴニュース 第4537号
築港が桜島埠頭と提携、大阪港で危険物倉庫の運営開始

 築港(本社・神戸市中央区、瀬戸口仁三郎社長)は桜島埠頭(本社・大阪市此花区、平井正博社長)と提携し、1月から、桜島埠頭の敷地内の危険物倉庫等の施設を築港が利用し、作業を委託する形で協業体制を構築。築港では従来から大阪港での通関業務を行っていたが、ハードの運営としては初進出となり、1月末から本格稼働となる。

 提携した桜島埠頭内の危険物施設は、危険物倉庫1棟(1000平方m)および小型の危険物倉庫(収容ドラム能力はドラム3000本)、普通品倉庫、危険物一般取扱所が対象。危険物倉庫は移動ラックを導入し、神戸・尼崎地区の輸出入貨物の一部を移管。ほぼ利用する顧客が決まっており、運用から即フル稼働となる見込み。

 なお、現在の大阪営業所の通関部門と業務部門については桜島埠頭の施設に移転し、「桜島営業所」として開設、10日から営業を開始した。

 日本倉庫協会の地区報告によると近畿地区のうち大阪は、化学工業品の入庫が落ち込み、2年以上前年割れが続いている。ただ、瀬戸口社長によると「『化学工業品』は(普通品に該当する)樹脂やプラスチック製品などの占める割合が多く、それらが減っているのではないか」と指摘し、危険物の需要は旺盛だという。

 近畿地区全体の危険物の荷動きとして、「輸入については相変わらず堅調で、ここ最近は輸出もいい。危険物の輸出入に関しては為替にあまり左右されないのではないか。国内で生産しなくなったものは、一定量、輸入しなければならない。エンドユーザーが必要とする分が輸入されるため、回転率も上がっている」と報告する。

 築港では近年、顧客の多様なニーズに応えるとともに、キャパシティを拡大するため、同業他社との協業を推進。築港の営業力をいかし、熊本県八代港、名古屋地区で危険物倉庫を借り受けて運用するほか、北九州地区の同業他社の設備を活用して同地区でのISOタンクコンテナ関連サービスもスタートさせている。

(2017年1月17日号)

2260とはずがたり:2017/02/01(水) 13:19:17
久留米の会社から太陽光パネルを購入。運送会社は西濃だった。こんな時間感覚で奈良へ。奈良営業所は郡山だった。東大阪の加納の営業所の方が近い気がするんじゃがのお。。

西濃運輸

受 付 鳥栖W 31日19時1分
発 送 鳥栖W 31日21時17分
中 継 福岡W 1日1時11分
到 着 奈良 1日9時54分

2261とはずがたり:2017/02/01(水) 15:00:30
>>2260

受 付 鳥栖W 31日19時1分
発 送 鳥栖W 31日21時17分
中 継 福岡W 1日1時11分
到 着 奈良 1日9時54分
持 出 奈良 1日13時32分
配 達 奈良 1日13時34分

2262荷主研究者:2017/02/01(水) 23:31:04

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2017/01/12-27729.html
2017年01月12日 化学工業日報
日陸 食品専用タンクコンテナを拡充

 日陸は、食品輸送に特化した専用タンクコンテナの拡充を図る。関連会社であるインターテックの川崎のデポ拠点にプロトタイプをこのほど設置。採用拡大に向けた取り組みを積極化するとともに、コーンスターチやアルコール飲料など食品関連製品の一部取り扱いに乗り出した。これらを弾みに日陸では、独自開発の食品専用タンクコンテナの活用をさらに推進。味液・調味料や食油などを主なターゲットに用途開拓を進め、食品関連分野の基盤強化を図る。

2263とはずがたり:2017/02/03(金) 23:29:55
>>2261
今回は小さな荷物。
中継は無しで柏から奈良へ直送されたいみたいだ。
http://track.seino.co.jp/kamotsu/GempyoNoShokai.do#shousai0

受 付 柏 31日17時12分
発 送 柏 31日21時33分
中 継
到 着 奈良 1日5時30分
持 出 奈良 1日8時56分
配 達 奈良 1日20時21分

2264清水市民:2017/02/07(火) 00:35:17
はじめまして。
いつも拝見しております。

富士駅の項目で・・・
>*鉱石類とは何だろう?1990年代初頭まで残っていただけに気になるところだ。

1990年代前半、当時小学生でしたので記憶が曖昧ですが・・・
富士駅で無蓋車(トキ25000形)から黒い鉱石を下ろしているのを見ています。
石炭ではないとしたらコークスあたりでしょうか?

2265とはずがたり:2017/02/07(火) 12:46:33
情報提供有り難うございます!当方(とは&にぬけん)は掛川出身です♪
これhttp://butsuryu.web.fc2.com/fuji.htmlの記述ですね!?

石炭だとすると製紙工場の燃料に石炭でも輸送してたのかもしれませんね。
セメント産業なんかでは燃料の石炭への再転換がオイルショック以降あったのは知ってますが製紙工場でその様な事があったかは判りませんが,オイルショック迄重油でそこから石炭に転換だったとするとボイラー用専用線が重油用に造ってあって作り替えるのが難しくて富士駅で荷役したとか?

後は昔は都市ガスは石炭から造ったりしてましたが流石にそんな遅く迄石炭使ってやってないかな。。
色々想像は膨らみますね〜。

2266とはずがたり:2017/02/07(火) 23:17:57
>>2263
今回はレターパックライト(日本郵便)

昨日神田を発送して未だ生駒に着かない。鈍いな。。

2267荷主研究者:2017/02/07(火) 23:34:17
>>2264
清水市民様

 はじめまして。書き込みありがとうございます!!

 品目別到着貨物は、「石炭」と「鉱石類」が分けてあるので、石炭ではないようですが、黒い鉱石となると仰る通りコークスでしょうか。

 1980年度に10,269tから1983年度:15,729t、1985年度:19,439tと増えますが、1986年度:7,209t、1987年度:2,683tと急減、以降2,000〜4,000tで推移し、1994年度:988tを最後に実績が消滅してます。

 『東邦タール三十年の歩み』(東邦タール製品株式会社、1977年)によると同社製のピッチコークスを日本軽金属(静岡県)に販売していたとのことで、名古屋港駅の東邦ガス(株)専用線から無蓋車で輸送されていた可能性はあるかもしれません。富士川駅の貨物取扱いが廃止された1985年度に一時的に増加したようにも考えられます。

 東邦ガス(株)専用線は1990年代まで残っていましたので、少し想像を膨らませてしまいました…。

 ちなみに隣の吉原駅も鉱石類の到着が1980年度:1,864t、1983年度:10,156t、1985年度:8,675t、1987年度:2,554tまで実績があって気になります。

 静岡県内では他に天竜川駅にもコークスの到着があったという情報もありますし、意外と1990年代ぐらいまで無蓋車によるコークス輸送が残っていたのかもしれません。実態が気になります!

 今後とも宜しくお願い致します!!

2268とはずがたり:2017/02/08(水) 03:24:58
そういえば俺の子供の頃(もう3〜40年位前だ。。)は我が家の南側に鋳物工場があって"石炭"が家のドブ跨いだ南側の空き地に積んであって上に乗って遊んだりした記憶もあるが,よく考えたら石炭では無くコークスだった気がする(表面に無数の穴が空いていた記憶がある)。

現代じゃあその辺でコークスなんか見かけたりすることないし,コークスそのものも今より身近だったかも。

2269とはずがたり:2017/02/08(水) 12:43:39
>>2266
状態発生日 配送履歴 詳細 取扱局 県名等
郵便番号
2017/02/06 19:46 引受 神田郵便局 東京都
2017/02/08 06:04 到着 生駒郵便局 奈良県
2017/02/08 10:59 お届け先にお届け済み 生駒郵便局 奈良県

2272とはずがたり:2017/02/14(火) 11:46:03

ピギーバッグの高速道路版みたいな感じ。絶対にこっちの方がコスト安そうだ(;´Д`)
JR貨物要らなくなるなあ。。

ヤマト運輸と豊田通商、22年に東名阪でトラック無人隊列走行を実用化
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170212-00010001-nkogyo-ind
日刊工業新聞電子版 2/12(日) 8:00配信

隊列走行導入のイメージ
http://tohazugatali.web.fc2.com/kamotsu/2017-02-14.jpg

1人のドライバーが複数トラックを操縦

 ヤマト運輸が豊田通商などと組み、2022年を目標に東京、名古屋、大阪の幹線区間で1人のドライバーが複数トラックを実質操縦する後続車両無人の隊列走行の実用化を計画していることが分かった。トラックドライバーは20年にも10万人規模で不足するとの見方がある。ドライバー1人当たりの輸送量を向上する革新的技術で課題解決を目指す。複数の物流事業者が相乗りする隊列走行専用のインフラ構築も提案する。

 隊列走行は先頭車は有人で運転し、2台目以降は車両に搭載した追尾センサーの働きによって、先頭車両に無人で追随する。まず、2台目以降のトラックにも運転手が乗車する後続車両有人の隊列走行の公道実証を17年に実施する。早ければ22年にも後続車両無人を実用化し、同社の幹線輸送全体の2割以上への導入を目指す。

 豊田通商は関連会社で隊列走行の運行管制システムを開発している。隊列走行の実用化には法や規則の整備が不可欠。このため、ヤマト運輸などは政府に事業環境の整備を要望した。

 実用化にあたっては、連結台数や車間距離の考え方、運転免許など後続車両の扱いの整理に加え、通行区分設定や割り込み防止策など特別ルールも必要になる見通し。隊列の形成・分離用の専用ターミナルなどインフラ整備も重要となる。

 ヤマト運輸は将来、複数の物流事業者が高速道路に隣接した専用ターミナルにいったん集まり、荷物を混載した上で隊列走行することを想定。省人化や台数圧縮による効率化を見込む。最終的に先頭車両からの完全無人化も狙い、輸送だけでなく貨物の積み下ろしまでの自動化を目指す。

2275荷主研究者:2017/02/19(日) 15:29:38
最近、判明した石油及びLPG輸送を纏めておく。

*『開かれた未来へ 50年の歩み』ゼネラル石油株式会社、1997年
p125 
ゼネラル瓦斯(株)が設立された昭和34年頃。山形瓦斯(株)は夕張特粉という原料炭を使用。また秋田県の八橋油田から出るLPGを増熱用に使っているがペンタンが多く困っていた。
東亜燃料和歌山に原油を委託精製していたため、ガスの取り分あり。山形瓦斯に50キロシリンダーで和歌山から貨車で供給を開始。
⇒以下のような輸送体系か。石炭:塩釜埠頭→山形(山形瓦斯)、LPG:土崎(帝国石油)→山形(山形瓦斯)、LPG:初島(東燃)→山形(山形瓦斯)

p125
その後、山形瓦斯と親しかった福島瓦斯(株)から取引の話あり。福島瓦斯の親会社は(株)西形商店で、日石の大特約店で自前の側線つき石油基地まで持っていた。
⇒以下のような輸送体系か。石油:塩釜埠頭(日本石油)→福島(西形商店)、LPG:初島(東燃)→福島(西形商店)


*『限りない前進 伊藤忠燃料三十五年の歩み』伊藤忠燃料株式会社、1997年
p126
オートガススタンドが九州各地に建設が進むにつれ、供給が間に合わなくなってきた。九州には製油所も無く、メーカーの海上基地も無く、LPガスの供給は全国でも最も弱い地域であった。
主に下松(日石)、徳山(出光)から4.5トン積の小型タンクローリーか国鉄の貨車輸送に頼っていたが、需要への対応ができなくコスト的にも割高だった。

国鉄は直営の鉱業所を有し、その石炭の集積所・中継基地が福岡・西戸崎にあったが、その廃止が決まっていた。伊藤忠燃料はこれに目を付け、国鉄と交渉を開始した。国鉄は民間に払い下げるのには理由が必要で、LPGの貨車輸送や、西戸崎の引込線の活用が条件となった。
昭和39年12月に590トンの西戸崎LPG基地が完成する。当基地から貨車で受け入れの可能な熊本、出水、佐賀充填所などへの輸送が可能となり、オートガスやプロパンの販売拡大を可能にした。
⇒以下のような輸送体系か。LPG:西戸崎(伊藤忠燃料)→南熊本(伊藤忠燃料)・出水(伊藤忠燃料) 佐賀充填所の専用線が不明。神崎駅の三愛石油(株)か?


*『三愛石油50年史』三愛石油株式会社、2002年
p176
神崎総合油槽所は1963年12月に建設された。九州一の貯蔵能力をもつ総合油槽所として威容を誇った。LPガス充填工場、LPガス球型タンク4基、石油円筒タンク4基を設置した。
油槽所は引込線を引いて鉄道貨車で搬入、この油槽所を中心に九州石油・鶴崎基地と日本石油・下松基地を結んだ三角地点に、当社所有の20tタンク車を走らせ輸送に当たった。
⇒以下のような輸送体系か。石油:鶴崎(九州石油)→神崎、LPG:下松(日本石油瓦斯)→神崎

2276荷主研究者:2017/02/19(日) 15:30:22
>>2275 続き

*『鈴与百七十年史』鈴与株式会社、1971年
p608
貨車は昭和38年から日本車輛製の4両が活動に入った。鈴与のマーク入りの貨車による川崎〜清水間の輸送をはじめ、各支店向けが川崎〜浜松間、川崎〜甲府間にも運転された。
特約店が貨車をもって活躍するのは鈴与ただ1社だった。
▽本社充填所=38年5月、10月各1両、39年11月2両
▽甲府支店充填所=38年5月、40年11月各1両
▽浜松充填所=38年10月、39年11月、40年11月各1両

p610
清水(清水市入船町) <仕入先>日石ガス
浜松(浜松市龍光町) <仕入先>日石ガス
甲府(甲府市朝気) <仕入先>三菱液化
⇒以下のような輸送体系か。LPG:新興(日本石油瓦斯)→清水(鈴与)・天竜川(鈴与)、LPG:扇町(三菱液化瓦斯)→南甲府(鈴与)
 尚、日本石油瓦斯はその後、新興から浮島町に発駅変更されたと思われる


*『日通商事20年のあゆみ』日通商事株式会社、1985年
p285〜286
日通液化ガス(株)発足当時は、ブリヂストン液化ガス(株)川崎製造所から全国各地の当社充填工場へ、遠距離は20トン積みタンク車90両で、近距離はタンクローリー20両で一時輸送を行っていた。
その後、ブリヂストン液化ガスで昭和41年唐津・苫小牧、45年青森、49年七尾と製造所が完成し、各製造所からの輸送に変わったため、ローリー輸送が主体となってきた。
一方、タンク車は老朽化し検査費用もかかることから、47年頃まであった90両は51年頃から逐次廃車し、52年には創業の37年当時製造の貨車はゼロになった。

しかし地域によってはまだ貨車を必要とするため、51年に25トン積18両を新造し、唐津製造所から宇土・川内・三股各充填工場へ、川崎製造所から本宮・新潟・沢渡各充填工場へ、また丸善石油(株)塩釜製造所から山形へ、青森製造所から日詰・秋田各充填工場へと鉄道輸送していた。
57年唐津製造所からの輸送がタンク車からローリー車に切り替えられ、59年2月の国鉄の貨物取扱駅廃止に伴い、タンク車10両が不要となったので売却した。その後、ほぼ全国的に、メーカーが自家用又は庸車のローリーで一次輸送している。

58年度末には25トン積タンク車8両を保有し、うち2両はリースで、6両は新潟・沢渡両工場への輸送に使用していたが、59年9月には5両売却し3両となった。

⇒以下のような輸送体系か。LPG:大島(ブリヂストン液化ガス唐津製造所)→宇土(日通商事)・川内(日通商事)・東都城(日通商事)、LPG:末広町(ブリヂストン液化ガス川崎製造所)→本宮(日通商事)・新崎(日通商事)・沢渡(日通商事)、LPG:塩釜埠頭(丸善石油)→神町(日通商事)、LPG:野内(ブリヂストン液化ガス青森製造所)→日詰(日通商事)・新屋(日通商事)

2277とはずがたり:2017/02/20(月) 14:55:49
おつ。
なかなか興味深いら♪

>国鉄は直営の鉱業所を有し、その石炭の集積所・中継基地が福岡・西戸崎にあったが、その廃止が決まっていた。伊藤忠燃料はこれに目を付け、国鉄と交渉を開始した。国鉄は民間に払い下げるのには理由が必要で、LPGの貨車輸送や、西戸崎の引込線の活用が条件となった。
国鉄が持っていたSL燃料用石炭の施設を,当時は石炭から造ってたLPG用施設の為に払い下げたって感じなのか?石炭から都市ガスは造ってたけど石炭からガス造ってもLPGとは云わん様な。。
しかし理由が無いと払い下げ出来ないとはなんと硬直的な。。不要になった国有財産を民間に払い下げるだけであろうに。

>日通液化ガス(株)発足当時は、ブリヂストン液化ガス(株)川崎製造所から全国各地の当社充填工場へ、遠距離は20トン積みタンク車90両で、近距離はタンクローリー20両で一時輸送を行っていた。
その後、ブリヂストン液化ガスで昭和41年唐津・苫小牧、45年青森、49年七尾と製造所が完成し、各製造所からの輸送に変わったため、ローリー輸送が主体となってきた。
なんと川崎から全国へ運んでいた時期があったとわ。

野内の専用線が現れないのと時間的な整合性はつくかねえ?
S45に青森製造所が出来てこの時はローリー主体だとして少しはタンク車輸送があったのか,それともS51にタンク車製造後にタンク車出荷を始めたのか?

S51:18+90輌の内の残存貨車→S52:18輌→S59.2:8輌(10輌売却)→S59.3末:8輌(内2輌はリース・6輌で末広町?→沢渡・新崎への輸送に利用)→S59.9:3輌(5輌売却・末広町からの輸送は縮小も継続?)

2278とはずがたり:2017/02/23(木) 15:23:29
JR北海道はほんまいい加減にしろよなあ。。
函館・室蘭・千歳線はJR北海道が潰れても良いからJR東、は無理でも道南いざりび鉄道にでもに移管すべきだ。

JR室蘭線洞爺―有珠間で貨物列車脱線 特急など44本運休
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0371700.html
02/23 07:51、02/23 14:47 更新

 【洞爺湖】23日午前4時ごろ、胆振管内洞爺湖町入江のJR室蘭線洞爺―有珠駅間にある北入江信号場付近で、JR貨物の貨物列車(19両編成)の運転士が異常音に気付いて停止した。先頭の機関車の後輪四つが脱線していた。乗員は運転士だけで、けがはなかった。JR北海道は長和(ながわ、伊達市)―長万部間で上下線とも運転を見合わせ、正午までに札幌―函館間の特急など計44本の運休を決めた。正午現在、復旧の見通しは立っていない。

 JR北海道によると、北入江信号場は洞爺駅から札幌側に約3キロの地点。先頭車両の機関車には12の車輪が付いており、このうち後ろの四つが進行方向の右側に30〜50センチ外れていた。

2279とはずがたり:2017/02/23(木) 16:02:30
アマゾンなんかの言いなりになるなよなぁ〜

ヤマト運輸が荷受けの抑制を検討 ネット通販拡大で、労組が春闘で要求
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170223-00000513-san-bus_all
産経新聞 2/23(木) 11:10配信

 宅配便最大手のヤマト運輸が、荷受量を抑制する検討に入ったことが23日、わかった。労働組合が今年の春闘の労使交渉で会社側に要求した。インターネット通販の拡大などを背景に宅配個数が増える半面、トラックドライバーなどの人手不足で慢性化している長時間労働の軽減を図る。

 人手不足は業界共通の課題で、最大手の動きに他社が追随する可能性がある。労組はまた、終業から次の始業まで最低10時間空ける「勤務間インターバル」の導入も要求。働き方改革を求める一方、賃上げ要求は定期昇給とベースアップの合計で平均1万1千円と前年水準(前年妥結額は5024円)に据え置いた。

 ヤマト運輸の平成28年3月期の宅配便取り扱い個数は、過去最多の17億3千万個。今期はこれを超える見通しで、労組は、次期の宅配個数を今期以下の水準に抑えるよう求めている。

 会社側はネット通販などの大口顧客に値上げを求めていく方向。交渉次第で荷受け停止の可能性もある。ドライバーの負担が重い夜間の時間帯指定配達も、見直しの対象となり得る。親会社のヤマトホールディングスは1月、人手不足による人件費高騰などを背景に、今期の連結純利益予想を従来の390億円から340億円に引き下げた。

2280荷主研究者:2017/02/26(日) 18:13:40

http://cargo-news.co.jp/contents/code/170221_2
2017年2月21日 カーゴニュース 第4547号
「このままいけば黒字化に到達できる」=JR貨物の田村社長

 JR貨物(本社・東京都渋谷区、田村修二社長)の1月のコンテナ輸送実績は、前年同月比1・6%増の165万1000tと堅調だった。また、2月のコンテナ輸送は14日までの速報値で6・3%増と好調に推移している。

 1月は新潟地区をはじめとする風雪害などの影響により、月全体では高速貨207本、専貨12本が運休(前年同月は高速貨216 本、専貨4本が運休)した。

 コンテナは、トヨタ自動車の自動車部品の輸送が東海〜東北間で倍増したこともあり31・1%増の大幅増となったほか、エコ関連物資、化学工業品・化学薬品も堅調に推移した。一方、農産物・青果物が東北・新潟からの民間流通米輸送が低調だったため前年を下回ったほか、紙・パルプも減送。積合せ貨物も輸送障害が多かったことから1・7%減となった。

 一方、車扱は、気温低下に伴って石油を中心に好調だったほか、セメント・石灰石も前年を上回り、全体では前年同月比7・3%増の89万6000tとなった。

 コンテナ・車扱合計では、3・5%増の254万7000tだった。

 15日に本社で会見した田村社長は「1月はプラスになったものの、計画値に対してはやや下回っているが、2月のコンテナは14日までの実績で計画のラインに乗っている。自動車部品が好調なほか、積合せ貨物も107%で推移している。14日の1日当たりのコンテナ収入が4億200万円と4億円の大台に乗った。2月に4億円を超えたのは、消費増税があった14年2月以来となる」と述べた上で、「昨年は閏年だったこともあり、2月は1日少ないが、自主流通米の輸送で1万t程度の確実な需要が見込める。このまま大きな輸送障害がなければ、(目標である)鉄道事業の黒字化に到達できるのではないか」との見通しを語った。

 (2017年2月21日号)

2281清水市民:2017/02/28(火) 01:58:24
とはずがたりさま、荷主研究者さま、お返事ありがとうございました。

日本軽金属でしたか。
そういえば以前、市立図書館で閲覧した日本軽金属の社史?に日軽金蒲原の
専用線写真が載ったものを見た記憶があります。
近いうちにもう一度、探してみようと思います。

当方、東海道線清水駅のそばで生まれ育ち子供の頃は清水駅の貨物列車を
眺めるのが好きでした。物心ついたころは清水港線もあり入換作業が好きでした。

>>2276の鈴与のLPG輸送の件、興味深いです。
清水駅にLPG輸送があったのは初めて知りました。

ご存知であれば教えて頂きたいのですが・・・
小学校の頃の記憶なので1980年代後半、清水駅でパレット積の金属塊(銀色のインゴット状)を
載せた有蓋車を清水駅の貨物ホームでよく見掛けました。
清水駅で積んでいたのか下ろしていたのかはわかりません。
あれが何だったのかがずっと気になっています。

2282とはずがたり:2017/02/28(火) 10:14:02
お返事有り難うございます。
廃止の直前,にぬけんじゃない真ん中の弟の方と清水港線に乗りに行った事がありました。
廃止は残念でした。静鉄が引き取って電化して新静岡まで直通出来なかっただかやあなんて思ったりしましたw

やはり日本軽金属がらみでしょうかねえ??>金属塊

2283とはずがたり:2017/03/02(木) 20:34:46
ユニクロだけじゃない 潜入記者が見たヤマト運輸物流崩壊
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20170302/Bunshun_1572.html
文春オンライン 2017年3月2日 07時00分 (2017年3月2日 20時18分 更新)

 2月23日、ヤマト運輸の労働組合が、経営側に宅急便個数の受け入れ総量を抑制するように求めていたことが、いっせいに報じられた。

 ただ、ヤマトで潜入取材した経験がある筆者からすれば、遅きに失した感は否めない。

 私は、『仁義なき宅配』を書くため2014年夏、ヤマトの羽田クロノゲートで1カ月働いた。夜10時から朝6時まで7時間労働。深夜手当を含めても1万円にも届かない職場では、半分近くを外国人労働者が占めていた。

 宅急便のセールスドライバーは、昼食時間を削って荷物を配り続けても、最後の時間指定の夜9時までに終わらない。サービス残業も日常化。ドライバーの募集をかけても、きつい仕事が敬遠され、思うように人手が集まらない。

 ヤマトの労働環境が急激に悪化したのは2013年、アマゾンの荷物を運ぶようになってからだ。ライバル佐川急便は、利益が出ないとアマゾンに見切りをつけたが、業界シェアを重視するヤマトが引き受けたのだ。

 ヤマトの現役のドライバーはこう話す。

「もともと現場はひどかったけど、アマゾンを始めて以降、秩序がなくなった感じです。朝の荷物は100個から130個に増えました。しかし、最も大変なのは夕方の荷物が増えたこと。夕方はほとんどアマゾンの荷物。最後の時間が決まっているので、夕方の荷物が増えるのは本当にきつい」

 昨年、ヤマトを辞めた2人のベテラン・ドライバーも「アマゾンがなければ、辞めなかっただろう」と口を揃えていた。

 ヤマト運輸の親会社のヤマトHDは今年1月、人手不足による人件費の高騰などを理由として、2017年3月期の営業利益の予想を、前期比15%減の580億円に下方修正した。

 ヤマトは現在、年間17億個超の宅急便を配達する。アマゾンの荷物はその2割にあたる約3億個。最大手の荷主ではあるが、運賃は約250円と業界で最も安い水準。同社の平均運賃単価である570円台と比べると、アマゾンの安さが際立つ。

 関係者によれば、ヤマト側はアマゾンに運賃の引き上げを要望しているという。このままの労働環境では、物流崩壊に至るのは間違いない

(横田 増生)

2284とはずがたり:2017/03/04(土) 17:05:34

ヤマト、巨額の未払い残業代 7.6万人調べ支給へ
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/business/ASK335QWFK33ULFA02X.html
05:02朝日新聞

 宅配便最大手ヤマトホールディングス(HD)が、約7万6千人の社員を対象に未払いの残業代の有無を調べ、支給すべき未払い分をすべて支払う方針を固めた。必要な原資は数百億円規模にのぼる可能性がある。サービス残業が広がる宅配現場の改善に向け、まずは未払い分の精算をしたうえで、労使が協力してドライバーの労働環境の正常化を進める。

 サービス残業が社内で常態化していることを大手企業が事実上認め、全社的に未払い残業代を精算して支払うのは極めて異例。サービス残業や長時間労働が常態化している企業の労務管理に一石を投じる動きだ。

 宅急便を手がける事業会社、ヤマト運輸で働くフルタイムのセールスドライバー(SD、約5万4千人)と営業所の事務職員(約4千人)、ヤマトHD傘下のグループ会社で働く社員(約1万8千人)が対象。フルタイムのドライバーは全員が対象になる。

 ヤマト運輸は昨年8月、SDだった30代の男性2人に残業代の一部を払わず、休憩時間を適切にとらせていなかったとして、2人が勤めていた横浜市の支店が、横浜北労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けた。インターネット通販の普及と人手不足を背景に、この頃からドライバーの労働環境の悪化が深刻になってきたという。

 是正勧告を機に、全社的に未払い残業代の調査に乗り出すことを決めた。遅くとも今夏までに、全社で支給を終える方針だ。

 関係者によると、川崎市全域と横浜市の一部の営業エリアではすでに調査に着手しており、3月下旬の給料日にあわせて支給する予定。最大で過去2年分について調べ、1人あたりの支給額が100万円を超えるケースもあるという。

 SDの勤務時間は出退勤の時間を記録するタイムカードと、配送の時に使う携帯端末のオン・オフの二つで管理している。原則として、給与は携帯端末で記録された勤務時間から、自己申告の休憩時間を除いた時間をもとに計算しているが、携帯端末がオフになっているときに作業する▽忙しくて休憩時間が取れないのに取ったと申告する――といったサービス残業が増えているという。

 ヤマトHDの2017年3月期の営業利益は約580億円の見通しで、未払い残業代の支給が経営に及ぼす影響は小さくない。「当然ダメージはあるが、まだ体力はある」(首脳)として、労働環境の改善に優先的に取り組む構えだ。(贄川俊、堀内京子)

     ◇

 〈未払い残業代〉 労働基準法37条は、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて労働者を働かせた場合、一定以上の割増率を上乗せした残業代を支払うよう定めている。支払わない場合、労働基準監督署が是正勧告を出すことができる。懲役6カ月以下または罰金30万円以下の罰則を科せられることもある。ただし2年の時効があり、過去2年より前の未払い残業代は支払わなくてよい。

2285とはずがたり:2017/03/07(火) 18:16:09
宅配便、27年ぶり値上げ=個人向け含め全面的に-ドライバー不足深刻・ヤマト運輸
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017030700291&g=eco

 宅配便最大手のヤマト運輸は7日、宅配便の基本運賃について、個人向けを含め全面的な値上げを検討していることを明らかにした。インターネット通販の急増でドライバー不足が深刻になるなど、サービスの維持が困難になっている状況を打開するのが目的。基本運賃の全面的な値上げは、消費税の引き上げ時を除くと1990年以来、27年ぶりとなる。
ヤマト、未払い残業代を支給へ=7万人対象、実態調査

 現在の基本運賃は、箱の3辺の長さが60センチ以内の荷物を関東から関西に送る場合で864円。バブル期の人件費高騰で90年に100円程度引き上げたのを最後に、基本料金には手を付けていなかった。
 今回の値上げ幅や時期はこれから詰めるが、新たな中期経営計画を公表する今秋までに値上げの詳細を固める見通しだ。
 大口の法人向けは、基本運賃から割引する形で決めており、2014年に全国規模で値上げを実施した。ヤマトは今回の値上げ検討と並行してアマゾンジャパン(東京)など法人顧客との料金改定交渉も進めている。
 料金面以外では、配達時間の見直しに着手。配達の時間帯を6区分から指定できるサービスのうち「12〜14時」を廃止し、ドライバーらが昼食時間を確保できるようにする方向だ。
 また、仕事から帰宅後の受け取りが集中する「20〜21時」は、ドライバーの負担が大きいため、「19〜21時」への変更を含め、時間帯の組み替えも検討する。ただ、時間帯を広げると不在による再配達のリスクも高まることから、ヤマトは時間帯について慎重に検討するとみられる。(2017/03/07-09:59)

ヤマト、宅配ロッカー前倒し=再配達削減が急務―各社
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1146061388/3324
時事通信 3/7(火) 17:00配信

2286とはずがたり:2017/03/07(火) 18:22:12

人手不足が経済復興の足かせに 福島「浜通り」の企業、事業再開に踏み切れず
http://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/bsl170307001.html
05:07フジサンケイビジネスアイ

 東日本大震災の発生からまもなく6年。震災後に起きた東京電力福島第1原子力発電所の事故に伴う立ち入り禁止規制が縮小に向かいつつあり、「浜通り」と呼ばれる福島県沿岸部を走るJR常磐線の復旧も進む。その一方で、再建に向けて多くの仕事があるにもかかわらず、深刻な人手不足で人材確保がままならない。インフラの整備が進む被災地では人手不足が経済復興の足かせとなっている。

 震災発生から6年を前にした2月18日、東京・丸の内から1台のバスが浜通りに向けて出発した。求人サイト運営のビズリーチ(東京都渋谷区)が企画した福島復興支援バスツアーには約30人が参加した。参加した東京都豊島区の宝田保光さん(48)は2年前、福島県南相馬市の医療機関の再建に関わった。「その後、どうなっているかが知りたい。縁があれば、また現地で仕事をしたい」と話し、バスに乗り込んだ。

 バスは同日午後、現地に到着。南相馬市やその周辺にある医療機関や福祉介護施設などを訪問しながら、担当者が求人の状況や住宅事情などを説明した。

 2月15日から南相馬市内の福祉施設で働く大石靖子さん(44)は、以前は東京でケアマネジャーの仕事をしていた。「地元以外の出身者が私の他にも何人かいる」と話す。それでも人が足りない状況で、「なんとかシフトをやりくりしながら対応している」状態だ。

 原発事故で立ち入りが制限された浜通りにある12市町村の被災事業者の再建に取り組む「福島相双復興官民合同チーム」が2015年に実施した調査によると、ふるさとでの事業の再開や継続を希望する事業所が全体の約44%に達する一方、その大半が「人材確保が難しく、事業再開に踏み切れない」と回答している。16年12月の福島県の有効求人倍率は1.45倍で、全国の1.43倍を上回る。

 被災地域では雇用創出を目指した企業の取り組みもみられる。人材派遣のパソナグループは2月16日、東北の産業振興を目指す新会社「イーハトーブ東北」(岩手県一関市)を設立。観光資源の掘り起こしや地元食材を活用した飲食店運営などを展開して観光客を呼び込む。これ以外にも多くの企業が福島、宮城、岩手の被災3県に工場を新設する動きも進む。

 ただようやくインフラの復旧の道筋がついたばかりの浜通りでは、生活の再建すらままならないところも少なくない。そのような状況では「どんな仕事があるのかもよくわからない状態」(人材派遣会社の担当者)だ。20年の東京オリンピック・パラリンピック関連に人手が取られているとの指摘もある。

 現地で人手が求められる仕事を一つでも多く可視化し、それを発信していくことが、浜通りの経済復興にとって欠かせない条件といえそうだ。

2289荷主研究者:2017/03/12(日) 19:51:26
>>2288
http://www.sankeibiz.jp/business/news/170309/bsd1703090725015-n1.htm
2017.3.9 07:25 Fuji Sankei Business i.
大手ビール4社、北海道で年内にも共同輸送 物流人手不足で“呉越同舟”

 アサヒビールなど大手ビール4社が、年内にも北海道でビール類(発泡酒と第3のビール含む)の共同輸送に乗り出すことが8日、分かった。トラックや鉄道を使い、北海道各地の卸業者に共同で配送する。ヤマト運輸が値上げを検討するなど物流業界の人手不足が深刻化する中、同業他社と“呉越同舟”で物流コストの削減につなげる。大手4社がそろって共同輸送に取り組むのは初めて。

 共同輸送に参加するのはアサヒのほか、キリンビール、サントリービール、サッポロビールの4社。

 共同輸送にあたっては、4社が札幌市に共同倉庫を建設することも検討する。とくに、北海道は各社の物流拠点がある道庁所在地の札幌市から遠隔地に卸業者が点在しているため、共同輸送のメリットが大きいと判断した。コスト削減だけでなく、二酸化炭素(CO2)排出量の削減にもつながる。

 これまで各社は、工場から商品を各自の物流拠点に運び、そこから卸業者にそれぞれ配送していた。インターネット通販の拡大などでトラック運転手の人手不足が進み、物流業界で値上げの動きが広がる可能性がある。このため、ビール各社は一段のコスト削減に迫られている。

 大手ビールの共同輸送では、平成23年にアサヒとキリンが都内の一部で開始し、27年にサッポロも加わった。また、アサヒとキリンは今年1月、両社の関西圏の工場から鉄道やトラックで北陸に共同輸送する取り組みも始めている。

2290とはずがたり:2017/03/18(土) 21:33:51
観音開きで両側フルオープン「31ft 三方開きコンテナ」を開発 J-TREC
https://trafficnews.jp/post/64217/
2017.02.03 乗りものニュース編集部

コメント0
tags: JR東日本, 貨物, 鉄道
総合車両製作所が、鉄道貨物輸送用に観音開き式両側フルオープンのコンテナ「31ft 三方開きコンテナ」を開発。スムーズなモーダルシフトに対応できるといいます。

スムーズなモーダルシフトに対応
 JR東日本グループの総合車両製作所(J-TREC)が2017年2月1日(水)、鉄道貨物輸送用に観音開き式両側フルオープンのコンテナ「31ft 三方開きコンテナ」を開発したと発表しました。

2292荷主研究者:2017/03/19(日) 21:54:38

http://cargo-news.co.jp/contents/code/170314_2
2017年3月14日 カーゴニュース 第4553号
タニタが内貨転用、ラウンドユースを絡め日本海ルートで鉄道輸送

 タニタ(本社・東京都板橋区、谷田千里社長)では、国際海上コンテナの内貨転用とラウンドユースを絡め、鉄道輸送の日本海ルートを構築した。太平洋ルートとの二重化を図るとともに、東北エリアでとくに深刻さを増すトラックドライバー不足に対応したもの。国内製品の輸送に20ftコンテナを使用することでトラック2台分を一度に運べ、輸送コストとCO2を削減できる。

 東京港から秋田工場向けの部品の輸入で20ftコンテナのまま、東京〜新潟〜秋田を鉄道輸送する。秋田工場で部品を下ろした後、復路は同工場で生産した製品を積んで新潟にあるハブ倉庫まで鉄道輸送。倉庫で製品を下ろした後の空コンテナは新潟東港に返却し、輸出用に使用される。

 従来は秋田工場から新潟ハブ倉庫までの製品輸送は大型トラックで毎日輸送していた。免税コンテナの国内運送への転用により、輸入で使った20ftコンテナを国内貨物の輸送に利用することで空コンテナの回送をなくし、鉄道輸送についても往復輸送を実現。より一層の環境負荷の低減を図っている。

 タニタでは、2010年3月にJR貨物盛岡貨物ターミナル駅にインランドデポが開設されたのを機に、太平洋側でまず鉄道輸送ルートの構築に着手。秋田工場の部品輸入にかかる輸送をドレージから鉄道に切り替えた。秋田工場でデバンニング後の空コンテナを盛岡インランドデポに返却し、東北圏の輸出メーカーが再利用している。

 また、東莞工場で生産された製品(20ft)は東京港で揚がった後、新潟ハブ倉庫にいったん保管されるが、東京〜新潟間の輸送をドレージから鉄道に切り替えた。今後、ドライバー不足でトラックの確保が難しくなるとの見方から、国内出荷分も12ft(5t)のJRコンテナによる鉄道輸送を拡大している。

(2017年3月14日号)

2294とはずがたり:2017/03/20(月) 06:51:11
国内最大の物流倉庫、尼崎に 工場跡地、甲子園の10倍
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E5%9B%BD%E5%86%85%E6%9C%80%E5%A4%A7%E3%81%AE%E7%89%A9%E6%B5%81%E5%80%89%E5%BA%AB%E3%80%81%E5%B0%BC%E5%B4%8E%E3%81%AB-%E5%B7%A5%E5%A0%B4%E8%B7%A1%E5%9C%B0%E3%80%81%E7%94%B2%E5%AD%90%E5%9C%92%E3%81%AE%EF%BC%91%EF%BC%90%E5%80%8D/ar-BByfAXQ#page=2
朝日新聞デジタル
2日前

 日本最大の物流施設が兵庫県尼崎市に建てられることになった。延べ床面積は約39万平方メートルで、阪神甲子園球場の約10倍。託児所や日用品が買える商業施設なども備え、働きやすい施設にする計画だという。

約39万平方メートルと延べ床面積で国内最大となる物流センターのイメージ図(ESR提供)
c 朝日新聞 約39万平方メートルと延べ床面積で国内最大となる物流センターのイメージ図(ESR提供)
 日本やアジアで物流施設の開発を手がけるESR(東京)が17日発表した。投資額は約700億円。約19万4千平方メートルの敷地に6階建ての施設を建てる。着工は2018年1月で、19年12月の完成を目指す。

 高速道への接続がよく、隣接する大阪市内への配送拠点としても活用しやすいと判断した。複数の顧客に貸し出し、「梱包(こんぽう)作業などで少なくとも2千〜3千人の雇用が創出できる」と試算している。

 この土地には、パナソニックがプラズマテレビやパネルをつくっていた工場の建物が残っている。販売が振るわず、13年末に生産を停止していた。(伊沢友之)

2297とはずがたり:2017/03/24(金) 18:08:21
「アート」引っ越し受注を抑制…前年比8割に
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/business/20170324-567-OYT1T50065.html
15:00読売新聞

 「アート引越センター」を運営するアートコーポレーション(大阪府大東市)は、今春の引っ越しシーズンがピークを迎える3月下旬?4月上旬の受注件数を、前年の8割程度に減らすことを決めた。

 短期間に業務が集中し、社員が長時間労働を迫られることを防ぐ「働き方改革」の一環だ。

 宅配便最大手のヤマト運輸も、社員の負担の大きい時間帯指定サービスを見直すなど、目先の利益より労働環境の改善を優先する動きが広がりつつある。

 上限を超えた受注は顧客に時期をずらしてもらう。業界ではアルバイトの増員などで繁忙期を乗り切るのが一般的だが、アートはサービスの質を維持するため、受注件数を抑える。件数を抑制する取り組みは、来春以降も続ける方針。

2298とはずがたり:2017/03/25(土) 18:51:44
>かつては年末や年度末などの繁忙期、運送事業者の駐車場に行ってみると、トラックはみな出払っていて、駐車中の車両を目にすることは少なかった。ところが、今は少し違う。トラックがずらりと並んでいる光景を目にする機会が増えた。「仕事はあってトラックもある。しかし、ドライバーがいない」。東京都内のある運送会社の経営者がそう話す。
>このように、ドライバー不足のために車両を駐車場や車庫に並べておくしかないという運送事業者が増えているのだ。
こんなに深刻なんか。。トラック運転手の移民を認めても良いかも・・

「ヤマトvsアマゾン」宅配危機に見た業界の隘路
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20170317-OYT8T50032.html?from=yartcl_os1&seq=03
物流ウィークリー編集長 小西克弥
2017年03月17日 18時00分

 宅配最大手のヤマト運輸が、宅配荷物の引受量の抑制や宅配料金の値上げ、時間帯指定配達の見直しなどに乗り出すことになった。アマゾンジャパンをはじめとするインターネット通販の拡大で急増した荷物に対応し切れなくなりつつあるためだ。宅配を含む運送業界の現場では今、何が起こっているのか。物流ウィークリー編集長の小西克弥氏が業界の実情と課題をリポートする。

慢性的なドライバー不足

 日本人にとっては便利で「当たり前」になっている宅配便システム。だが、それが当たり前でなくなる日が近づいているようだ。

 近年のネット通販の拡大に伴う荷物量の増加は、もはや「異常」と言っていい。1995年に13億2800万個だった宅配便貨物は、2015年には37億4500万個にまで増加している。20年間で約24億個も増え、3倍近くになっているのだ。宅配事業者はこれだけの荷物を、配達時間帯の指定があれば、その時間帯に届けなければならず、荷受人が不在の場合には、再配達をする必要があるのだ。

 一方、宅配事業者に限らず運送業界は現在、慢性的な人手不足に悩まされている。その背景には、90年代以降、運送事業が免許制から許可制に、荷物の運賃が認可制から事前届け出制に変更されるといった規制緩和が進み、運送事業者の新規参入が激増したことがある。

低賃金の中高年が支える

 国土交通省などの調べでは、貨物自動車運送事業者の数は2015年3月末現在、約6万3000社。1990年(約4万社)より4割近く増加している。車両数も約105万台から約136万台に増えているのだが、ドライバーの数は約83万人にとどまっている。

 事業者数が増えて競争が激化したことで、荷物運賃の水準は低下。それに伴ってトラックドライバーの賃金水準も下がっていった。これに「若者のクルマ離れ」といったマイナス要因が重なって、深刻なドライバー不足を引き起こしているのだ。

 厚生労働省の調査によると、運送事業に従事する人の平均月給は、99年には約33万7000円だったが、14年には約29万4000円にまで減少している。この数字は、全産業平均より約2万円低い。また、運送業に従事する人の年代別の割合で見ると、40代以上が05年の56.0%から15年には70.8%に増加。とりわけ60代以上は9.6%から15.1%に上昇している。運送業界は「低賃金の中高年ドライバー」によって支えられていると言っていい。

ヤマト運輸が対策に踏み切る

 かつては年末や年度末などの繁忙期、運送事業者の駐車場に行ってみると、トラックはみな出払っていて、駐車中の車両を目にすることは少なかった。ところが、今は少し違う。トラックがずらりと並んでいる光景を目にする機会が増えた。「仕事はあってトラックもある。しかし、ドライバーがいない」。東京都内のある運送会社の経営者がそう話す。

2299とはずがたり:2017/03/25(土) 18:51:58

 このように、ドライバー不足のために車両を駐車場や車庫に並べておくしかないという運送事業者が増えているのだ。「周辺の事業者に仕事を回そうとしても、どこも同じ状況だから、荷物を運ぶに運べない」と、この経営者は嘆く。

 ハローワークで仕事を探す人1人当たり何件の求人があるかを示す有効求人倍率(17年1月、原数値)を見ると、運送業を含む「自動車運転の職業」は2.68倍。全職業の平均(1.36倍)を上回り、十分な人手を確保するのが難しい状況であることがわかる。

 人手不足は、真綿で首を絞めるように運送事業者を追い詰め、業界全体に不穏な空気がまん延していた。そうした中で先般、宅配最大手・ヤマト運輸の労働組合が荷物の引受量の抑制などを経営側に要望し、経営側も27年ぶりの運賃値上げに踏み切ると報じられたことで、問題が顕在化した格好だ。

 ヤマト運輸のある労組関係者も「人材不足がネックになっていた」と認める。別の関係者は「いずれこのような時期が来るとは思っていた。宅配事業は特にドライバーに負担がかかり過ぎていた」と打ち明ける。

 ただでさえ宅配ドライバーの人手不足が進んでいたところに、ネット通販の取り扱い荷物が急増し、ドライバーは休憩時間が取れなかったり、夜間の再配達などで長時間労働を強いられたりといったことが常態化していた。今後、ヤマトが対策を講じることで、ドライバーの負担は軽減されるだろうが、この関係者は「『長時間労働が減った分、給与を減額された』という声が出てくるのでは」と懸念する。

鉄道輸送などに変更する「モーダルシフト」

 限界に達した宅配サービスのあり方をどう見直すかは、今や社会問題となりつつある。こうした中、トラック輸送から鉄道や海運による輸送に変更する「モーダルシフト」の必要性を訴え続けているのが、陸・海・空の物流事業者で組織する「日本物流団体連合会(物流連)」だ。

 鉄道や船舶での輸送であれば、少ない人手で大量の荷物を運ぶことができる。実際、商品配送などをトラックから切り替える企業も増え始めている。政府も、モーダルシフトに取り組む企業を税制や補助金で支援するなどの後押しをしている。

 しかし、鉄道や船舶だと、輸送時間や輸送頻度でトラックのように融通が利かないほか、荷物の積み替えができる場所が限定されるといった難点がある。さらに、モーダルシフトでカバーできないのが「ラスト1マイル」。鉄道を使ってある駅から目的地の駅まで荷物を運んだとする。そこから最終的に荷受人に手渡すためには、1マイル(約1.6キロ・メートル)ほどの短い距離だとしても、結局はトラック輸送を使わなくてはいけない。

 国内の配送システムは現在、宅配事業にかかわらず、時間指定が当たり前となっている。物流連は「その『当たり前』を崩さなければならない。このままだと物流システムの人材不足は避けようがない。もっと時間指定に幅を持たせなければ、国内の物流システムは破綻してしまう」と警鐘を鳴らす。

 鉄道輸送や海上輸送では、トラック輸送のように全国的なきめ細かい配送網を張り巡らすことはできない。だから、現在のように配達時間帯が細かく区分されていると、指定通りに配達できないケースも出てくる。そういったことを消費者に理解してもらわなければ、モーダルシフトは普及しないというのだ。

2300とはずがたり:2017/03/25(土) 18:52:17
>>2298-2300
「物流コストはタダ」の意識

 ここまで宅配サービスが普及すると、消費者に「意識の変化」を促すのは容易ではない。ネット通販では「送料無料」が当たり前だ。当然ながら、実際には無料ではなく、その商品の価格に送料が含まれている。ところが、ネット通販側は「送料無料」と明記しないと、その商品は売れ行きがなかなか伸びないのだという。

 「送料無料」が当たり前だったのに、いきなり「送料・運賃がかかります」と言われても、消費者は簡単には納得しないだろう。運送業界は、通販会社がこのままホームページなどに「送料無料」と掲げ続けることで、消費者に「物流コストはタダ」という意識が根付き、運賃がさらに下落する要因となりかねないと危惧している。消費者の意識を変えるため、運送事業者の多くは「通販会社は『送料無料』ではなく、『送料は弊社負担』に表記を変更できないのか」と考えている。実際に通販各社に要望している運送事業者もいるのだが、通販側がなかなか応じないのが実情だという。

 それだけに、ヤマト運輸が運賃値上げに踏み込んだことは、業界にとっても大きな意味を持つ。宅配事業を行っていない中小の運送事業者からも「大手が率先して運賃値上げに動いてくれなければ、中小・零細事業者は何もできない」「遅すぎたくらいだ。宅配事業が専門外の事業者から見ても、現在の宅配サービスは過剰だ」などと賛同の声が上がっている。

 運送業界の人材不足を解消するには、運賃の底上げ、そしてドライバーの賃金の底上げは絶対に必要だ。しかし、アマゾンジャパンをはじめとするネット通販大手が価格交渉力を強めるなかで、中小・零細の事業者を含むすべての運送事業者が値上げできるかどうかは、疑問が残る。

宅配ロッカー、コンビニ受け取りを促進

 宅配サービスの苦境を変えるためには、駅や商業施設などに「宅配ロッカー」を設置することで、宅配ドライバーの負担を軽減するのも重要だ。戸建て住宅向けの宅配ロッカーも開発されている。政府は新年度から、ロッカーの設置費用の一部を補助する制度をスタートさせるものの、普及までにはまだまだ多くのコストと時間がかかるだろう。

 コンビニでの宅配荷物の受け取りも促進するべきだ。しかし、都心部などのコンビニの多くは預かり荷物の置き場が狭く、今以上に荷物を積極的に受け入れられるか疑問視する声もある。

時間指定したら必ず受け取る意識を

 宅配ロッカーやコンビニでの受け取りが増えるとしても、やはり宅配ドライバーが荷受人のもとに荷物を届けることが、宅配サービスの基本であることに変わりはない。物流連の幹部は「配達時間を指定する以上は必ず誰かが受け取る。その意識を国民全体が持つことが、結局は物流システムを支え続けることになるのではないのか」と話す。

 この幹部は、宅配便を時間指定した際には、必ず家族の誰かが家にいるようにしている。宅配ドライバーから「いつも在宅でありがとうございます。そういう家は本当に珍しいんです」と感謝されることがあるという。再配達で苦労しているドライバーがそれだけ多いということだろう。

 日本の宅配サービスは、ヤマト運輸の2代目社長だった小倉昌男氏(故人)が1976年に始めた「宅急便」が先駆けだ。「荷物がいつ到着するのかわからない」という状態だった国内の輸送システムを革新し、「時間帯指定」が当たり前の消費者サービスとして、宅配便は私たちの生活に欠かせないものになった。しかし今、その宅配システムが揺らいでいる。荷主と荷受人をつなぐ運送事業者の誰もが「泣き」を見ない、新たなシステムの構築が求められている。

プロフィル
小西 克弥(こにし・かつや)
 1972年、大阪府生まれ。96年、物流産業新聞社入社。全国ネットの物流・ロジスティックの総合専門紙「 物流ウィークリー 」の編集長。

2301荷主研究者:2017/03/26(日) 12:28:42

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170320/bsd1703200500001-n1.htm
2017.3.20 06:02 Fuji Sankei Business i.
アサヒとキリン、ビール鉄道共同輸送でCO2削減 北陸で年2700トン効果

アサヒビールとキリンビールが1月19日、鉄道を使った共同輸送を開始。両社の幹部らが出席して出発式が開かれた=大阪府吹田市【拡大】

 アサヒビールとキリンビールが今年1月、鉄道を使ったビールの共同輸送を開始した。両社の関西圏で製造した商品を、鉄道コンテナを使って北陸地域に輸送する。これまでのトラックを使った配送に比べると、年間で約2700トンもの二酸化炭素(CO2)の排出量を削減できるという。地球環境負荷の低減などにつながるとして、両社は今後も物流での提携を拡大していく方針だ。

◆大手4社で連携も
 「協調できるところは協調していく」。これが、アサヒとキリンの首脳の共通認識だ。その「協調」の象徴となるのが、今回始めた鉄道を使った共同輸送となる。

 両社は北陸地方に工場を持たないため、これまで愛知県と滋賀県にある工場から、石川県と富山県に大型トラックを使って商品を運んでいた。その距離は200〜300キロメートルに達する。

 今回の取り組みでは、供給先をアサヒは吹田工場(大阪府吹田市)、キリンは神戸工場(神戸市)に変更。両工場で生産した製品を吹田貨物ターミナル(吹田市)まで運び、そこから日本貨物鉄道(JR貨物)が鉄道を使って金沢貨物ターミナル(金沢市)に輸送する。

 その後は、トラックで日本通運が運営する配送センター(金沢市)まで運び、いったん両社の製品を管理・保管。配送センターから量販店などにトラックで運ぶ仕組みだ。配送センターは今回、新設した。

 1月から石川県内までの配送を開始、10月をめどに富山県に配送エリアを拡大する計画だ。今回の取り組みにより、年間1万台相当の長距離トラック輸送を鉄道にシフトでき、CO2の削減につながるという。JR貨物にとっても、関西と北陸間の往復の輸送量の差によって発生する、空コンテナを活用できるメリットがある。

 今回の協業は、初めて物流総合効率化法による「総合効率化計画」の認定を受け、国から輸送経費などで補助金を得た。同法では、2つ以上の社が連携して、環境負荷の低減とともに、物流業務の省力化の取り組みを後押ししている。

 アサヒとキリンは2011年から、首都圏における小口配送と、茨城、埼玉、長野、静岡の4県の一部地域で空容器の回収を共同で行っている。

 今回、日本通運とJR貨物の協力を得ながら、鉄道を使った新たな物流システムを確立した。さらにほかの地域でも鉄道を使った共同輸送を検討し、CO2排出量の削減などにつなげたい考えだ。

 具体的には、アサヒとキリンのほか、サントリービールとサッポロビールも加えた大手4社が、北海道で鉄道を使った共同輸送を検討している。札幌市内に共同倉庫を建設することも視野に、年内にも共同配送に乗り出す。大手4社が手を携える初の取り組みとなる。

 札幌市に各社の商品を集約する拠点を設け、道内各地の卸売業者に鉄道とトラックを使って運ぶ。具体的な配送方法などは今後詰める。卸売業者にとっても商品をまとめて受け取れる利点がある。

◆低コスト化に寄与
 こうした鉄道などを使った共同輸送はCO2削減だけでなく、物流コストの削減にもつながる。とくに最近はインターネット通販の拡大などでトラック運転手の不足が深刻化し、一部では運賃の値上げも検討されている。このため、ビール業界では「トラック配送に変わる新たな物流体制の構築が共通の課題」(大手ビール幹部)になっている。

 また、ビール需要が頭打ちになっていることも、物流提携を後押しする。オリオンビールも加えたビール大手5社の発泡酒、第3のビールを含む16年のビール類出荷量は4億1476万ケース(1ケースは大瓶20本分)となり、ピークだった1994年に比べ27.6%も縮小。とくに2016年は3ジャンル全てで、初めてマイナスとなった。今後も若者のビール離れなどで国内市場は縮小傾向が続くとみられており、ビール各社にとってはコスト削減が喫緊の課題だ。鉄道を使った共同輸送はCO2削減とコスト削減の“一石二鳥”につながるため、ビール業界は物流提携を今後も広げていく構えだ。

2302とはずがたり:2017/04/08(土) 20:06:53
<アスクル>無許可で危険物保管 消防法で義務づけ
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20170408k0000m040179000c
00:35毎日新聞

<アスクル>無許可で危険物保管 消防法で義務づけ
捜索を終え、アスクル本社が入るビルを出る埼玉県警の捜査員ら=東京都江東区で2017年4月7日午前11時54分、中村藍撮影
(毎日新聞)
 埼玉県三芳町の事務用品通販会社「アスクル」の物流倉庫で2月に起きた火災で、焼けた物流倉庫が、危険物を保管する際に消防法が義務づけている市町村長の許可を受けていなかったことが関係者への取材で分かった。

 総務省消防庁によると、可燃性のある危険物を保管する場合は消防法上、市町村長の許可が必要。また、同法規定の5分の1以上の量の危険物があった場合、市町村長への届け出が定められている。しかし、焼けた物流倉庫はこのいずれも申請されていなかったという。同社によると、物流倉庫の敷地内には燃えた倉庫とは別に危険物用の倉庫があった。だが出火当時、燃えた倉庫にはエタノールなど、消防法の基準量以上の危険物が保管されていたとみられる。

 県警は7日、消防法違反の疑いで同社や子会社を家宅捜索した。【遠藤大志】

2303とはずがたり:2017/04/09(日) 20:21:04
値上げのヤマトには宅急便の「2倍」稼げる事業が存在する
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170403-00033443-biz_plus-bus_all
ビジネス+IT 4/3(月) 7:10配信

 今年に入って、「宅急便」のヤマト運輸の人手不足とアマゾンなどへの運賃の値上げ交渉がメディアで大きく報じられた。確かにヤマトにとって宅急便などのデリバリー事業は売上の8割を占める中心的な事業だが、成長事業でも収益性の高い事業でもない。一方、規模は小さいものの伸びているのが「3PL(サードパーティー・ロジスティクス)」である。ヤマトに限らず、各社とも活発に投資し、異業種との提携を実施。顧客企業の物流関連業務を一括してアウトソーシングする3PLはITなくしては実現不可能で、ITベンダーにとってもビジネスチャンスになっているが、ここでも立ちはだかるのがアマゾンだ。

●ヤマトのデリバリー事業は収益性が急速に悪化

 宅配便国内最大手。「クロネコヤマトの宅急便」のヤマト運輸は3月16日、宅配便の荷物の総量を抑えることや、時間帯指定サービスの一部廃止などで労働組合と合意した。

 ネット通販の普及もあって宅配便の荷物個数は2017年3月期で約18億個に達すると見込まれ、5年前の2012年3月期に比べ約3割も増加している。不在で再配達する件数も増え、それに対してドライバーや荷物の仕分け要員の人手が追いつかず、従業員の長時間労働が常態化して、「サービスの維持は、もはや限界」と、音をあげている。

 3月7日、ヤマト運輸は個人・法人を問わず、宅急便の基本運賃を27年ぶりに値上げする方針を明らかにした。9月末までに実施したい意向で、ネット通販のアマゾンジャパンなどと値上げ交渉を始めているという。

 ヤマト運輸は持株会社ヤマトホールディングス(ヤマトHD)の傘下にある。宅急便はヤマトHDの「デリバリー事業」に属し、連結営業収益(売上高)全体の78.5%を占める。2番目は「BIZ-ロジ事業」の7.5%で、営業収益で10.4倍の差がある(2016年3月期)。ヤマトHDは「総合物流企業」を名乗っているが、その実態は相当程度「宅配便の会社」である。

 そのデリバリー事業はいま収益性が急速に悪化している。2015年3月期は営業収益に対する営業利益の割合(売上高営業利益率)は3.55%あったが、2016年3月期は3.43%に下がり、2017年3月期は大幅に2.52%まで落ち込む見通し。営業利益は前年同期比で24.0%も減る見込みで、ヤマト運輸はこの収益性の悪化を値上げの根拠に挙げている。

 もっとも、BIZ-ロジ事業のほうは2016年3月期の営業収益に対する営業利益の割合(売上高営業利益率)は4.59%で、2017年3月期はそれが5.07%に伸びると見込んでいる。営業利益も前年同期比で8.0%増加する見通し。営業収益(売上)の約10倍の差を度外視して言えば「2倍、稼げる事業」だ。

 デリバリー事業の柱は言うまでもなく宅急便だが、それより「2倍稼げる」BIZ-ロジ事業のほうで大きな柱になりつつあるのが「3PL(サードパーティー・ロジスティクス)」と呼ばれるビジネスである。

●10年で約2.5倍になった稼げる成長分野「3PL」

 「3PL」とは、荷主(顧客企業)に対し商品の受・発注、在庫管理、情報化などを含めた包括的な物流改革を提案し、物流業務を一括的に受注すること。

 物流のコンサルティングに始まり、倉庫での商品の保管、梱包・配送から輸出入関連業務まで「一気通貫」で顧客企業から請け負う。電子機器や家具のBTO(Build To Order/受注生産)の最終組み立てや受託製造、エンドユーザー対応のコールセンター、集金・決済などをアウトソーシングで任される場合もある。

 先行しているアメリカでは、3PLは特にEC(電子商取引)にとっては必要欠くべからざる「インフラ」になっている。多種多様なECベンチャーが起業して名乗りをあげられるのは、コストがかかりリスクが大きい物流業務のアウトソーシング先の、3PLという戦略的パートナーがあればこそ、である。

 3PLで、顧客企業は物流全体の効率化、迅速化、コストダウンなどの最適化メリットが享受できる。一方、運輸業にとっては単に商品を保管して運ぶだけよりも大きな利益が期待できる。「物流の新しいあり方」として、陸運、海運、空運の別を問わず、3PLは運輸業界全体で熱い注目を浴びている。

 注目されるのは、それに成長性があるから。3PLの国内市場規模は2005年の1兆12億円から2015年には2兆4810億円へ、10年で2.47倍になっている(ライノス・パブリケーションズ『月刊ロジスティックス・ビジネス』調べ)。3PLはまさに運輸業界では数少ない「成長分野」なのである。

2304とはずがたり:2017/04/09(日) 20:21:16
●3PLのリーディング・カンパニーはヤマトでも佐川でもない

 国内で、3PLのリーディング・カンパニーだと自他共に認めているのが日立物流である。陸運業界の売上規模では日本通運、ヤマトHDに次ぐ第3位だが、日立物流の営業利益は直近6回の決算期で4回も2ケタの伸びを記録しており、2016年3月期は32.0%増だった。

 同社はクラリオン、資生堂などメーカーの物流子会社を次々と買収し、3PLに必要なノウハウを取り込み、蓄積してきた。

 1987年に佐川急便出身者が起業し、3PLビジネスに特化した企業の代表格、SBSホールディングス(SBSHD)の業績を見ても、直近6回の決算期では4回、営業利益が2ケタ伸びていた。2016年3月期は40.5%増である。

 日立物流とSBSHDの2社の業績データを見れば、年による凸凹はあるものの3PLが「稼げる分野」であり、利益成長率が高いことが理解できるだろう。

 なお、同じ直近6回の決算期で、日本通運は2ケタ営業増益が3回あるが、ヤマトHDは1回もない。2016年3月期の営業増益率はそれぞれ7.8%増益、0.6%減益だった。

 日本通運は法人営業で3PLを強くアピールしている。ヤマトHDは「BIZ-ロジ事業」に属するヤマトロジスティクスが3PLを展開し、その売上高は2015年3月期で9.1%増、2016年3月期で7.9%増と成長しているが、売上高514億円はヤマトHD全体の営業収益1兆4164億円の3.6%で、まだ小さい。

●ヤマトの3PL事業の競合はアマゾン!?

 ヤマト運輸は、配送料についてアマゾンジャパンと値上げ交渉を始めているという。しかし「宅急便よりも3PLのほうが利益が稼げる」と言っても、アマゾンに対して3PLをトータルに提案することは、まずありえないだろう。アマゾンはアマゾンで、国内に大規模な物流センターを次々と建設し、もともとIT企業なので物流でも高度なシステムを構築して、自ら3PLを実践している。

 アマゾンは「FBA(フルフィルメント・バイ・アマゾン)」というサービスを提供し、「マーケットプレイス」の参加者に自社の3PLのシステムを利用させ、手数料で収益をあげるということまでやっている。商品の保管、注文処理、出荷、配送、返品に関わるカスタマーサービスから販売促進まで一貫して行うという「フルターン・キー」型の提供で、まさにそれは3PLベンダーである。

 そこに他社が3PLを提案して入る余地はなく、部分的なパートナーになるぐらいが関の山。3月15日に東証マザーズに新規上場したファイズが「アマゾンジャパンの物流業務を担っている」と兜町で話題になったが、物流センター内の業務代行が主体で、総合的な意味での3PLとは言えない。

 ヤマトも3PLを企画提案できる力を持っているが、アマゾンに対しては運賃を値上げする以外の収益性アップは望み薄。あからさまに言えば「配送業者」としてアマゾンジャパンに使われて「利益なき繁忙」に陥るしかない。

 佐川急便(SGHD)がアマゾンの配送をヤマトに譲った背景には運賃の問題以外に、「アマゾンと付き合っていると、数は出ても『運ぶ』を超える発展が望めない」という懸念もあったはずだ。佐川急便もまた3PLにその未来を託しており、昨年、日立物流との間で資本業務提携を結んでいる。

 FBAを提供するほど、アマゾンの3PLは他社のお手本になりうるクオリティを持っている。優れた3PLを根幹で支えているのは、そのITの技術力だと言ってもいい。運輸業が「アマゾン並みの3PL」を実現するには「アマゾン並みのIT」が必要になる。

 もし「WMS(倉庫管理システム)」「TMS(輸配送管理システム)」のような必須の情報システムを自社で開発できなければ、優れたパートナーと手を組む以外にない。ITベンダーも3PLの成長を重要なビジネスチャンスととらえ、提携相手を探している。

2305とはずがたり:2017/04/09(日) 20:21:35
>>2303-2305
●優れたITがなければ、優れた3PLは構築できない

 ヤマトHDは傘下にITベンダーのヤマトシステム開発があり、グループの3PLのITシステムの構築を担うほか、KDDIなど外部にも3PLのソリューションを提供している。一昨年は楽天と提携して「楽天市場」出店企業に3PLを提供しはじめている。

 日本通運も、日通情報システムというITソリューションを提供できる関連会社を抱えている。昨年、中国最大のEC企業アリババグループと業務提携し、アリババに出店する日本企業の商品の輸送や通関を一括して請け負うようになった。国境を超える「越境EC」は、輸出入業務に熟達した日本通運にとって得意の巻だろう。

 日立物流はバックに日立グループのITベンダーがいるのが大きな強みだ。福山通運や日本郵政と提携したのも、昨年、佐川急便(SGHD)と資本業務提携を行ったのも、3PLの重要な要素、ITへの期待がある。日立物流とSGHDは将来の経営統合の可能性も否定しないほどの仲で、もしそうなれば、ヤマトHDを抜いて業界2位に浮上する。

 中堅の3PLベンダーでは、トランコムが2011年に日本ユニシスと手を組んでいる。優れたITがなければ、優れた3PLは構築できないが、自前でITシステムを全面構築できるだけの技術も資本も人材もない場合は、このケースが参考になりそうだ。

 運輸業、特に陸運は昔から、燃料費の変動、景気の変動、運賃競争、交通法規の規制強化、倉庫の確保、人手不足などのリスクにさらされ、収益が安定しない業種の一つに数えられてきた。「モノを運ぶだけ」なら、将来もそれはずっと続く。もっとも、そこへ成長性があり収益性も高い3PLが加われば、業績の安定、経営の安定を図ることができる。おそらく近い将来、陸運業界のトップクラスには、3PLを大きく拡大させた企業が君臨していることだろう。

経済ジャーナリスト 寺尾 淳

2306とはずがたり:2017/04/09(日) 21:35:47
続き読みたいけど断念

物流センターが建設ラッシュ、アマゾン追撃の楽天とヨドバシ明暗のワケ
http://www.sbbit.jp/article/cont1/33128

このところ物流の分野において、大きな動きが相次いでいる。背景にあるのは、ネット通販ビジネスの質的・量的拡大である。これまでもリアルからネットへという流れが続いてきたが、アマゾンをはじめとするネット通販各社がより積極的なサービスを打ち出し始めたことから、競争は次のステージにシフトしている。リアルとネットの主従関係が逆転しつつある今、物流網をいかに構築できるのかが、勝敗の分かれ目となりつつある。
執筆:経済評論家 加谷珪一

新しい物流センターが圏央道沿いに集中立地

 最近、首都圏では圏央道(もっとも外側に位置する環状道路)沿いに次々と大型物流センターが建設されている。投資を主導しているのは物流施設を得意とする外資系の不動産会社で、REIT(不動産投資信託)と組み合わせた形の開発が多い。

 こうした外資系企業のひとつで、シンガポールを拠点とするグローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)は昨年12月、2022年をめどに神奈川県相模原市に日本最大の物流倉庫を開設すると発表した。約29万5000平方メートル(東京ドーム約6個分)という広大な敷地に、1300億円を投じて6棟の巨大な物流施設を建設する。延べ床面積は65万平方メートルとなり、日本における物流施設としては最大規模となる。

 この場所は神奈川県と東京都多摩地域の人口密集地帯に近く、圏央道を通じて東名自動車道や中央自動車道と容易に接続できる。圏央道がすべて完成すれば千葉県や茨城県へのアクセスも可能となり、関東全域への出荷に対応できる。このため圏央道沿いには、多くの物流施設が作られており、最近ではちょっとした建設ラッシュの様相を呈している。

 同社は、神奈川県厚木市、綾瀬市、座間市、埼玉県日高市などにも次々と物流施設をオープンさせている。同じく外資系のプロロジスも都心を挟んで反対側あたる千葉県を中心に物流施設の建設を進めている最中だ。

 一連の動きの背景にあるのは、ネット通販サービスの高度化である。近年オープンしている物流施設は新しい世代に対応したもので、ネット通販の事業者が仕分けシステムなどを構築できるよう、ゆとりのある構造となっている。既存の物流施設が数多く存在しているにもかかわらず、これほどの建設ラッシュとなっているのは、新しいネット通販に対応できる施設が思いのほか少ないからである。

アマゾンが先鞭を付けたロボット物流センター

 物流センターのシステム化ではアマゾンがもっとも先に進んでいる。同社は昨年8月、最新の物流センターを川崎市にオープンしたが、このセンターには、国内初となるロボットによる商品管理システム「アマゾンロボティクス」が導入された。同システムは、米アマゾンが買収したロボット・ベンチャーである米キバ・システムズの製品をベースにしたもので、米国では16拠点、欧州では3拠点で導入されている。

 商品棚の下に薄い形状をした自走式のロボットが入り込み、棚ごと持ち上げて前後左右に移動する。倉庫内での配送と商品の保管を両立できるので、従来の物流センターよりも大幅にスペースを節約できるのが特徴だ。

 アマゾンはネット通販企業の中でも自社の物流網に強いこだわりをもっており、約10カ所の物流センターを自前で運営している。その中でも最大規模となっているのが2013年に稼働した小田原の物流センターで、延べ床面積は約20万平方メートルに達する。米アマゾンの物流センターの平均的な面積が11万平方メートルであることを考えると、小田原の施設は世界的に見ても大きい部類に入る。

 これに加えて、アマゾンは有料会員向けサービスである「プライムナウ」の強化を進めている。これは専用アプリから注文を受け付け、1時間以内に配送するというもので、これまで東京や大阪の一部地域が対象だったが、東京については23区すべてが対象エリアとなった。

 アマゾンはプライムナウの実施にあたって、既存の物流センターとは別に、消費者に近い場所に小規模な配送センターを複数開設した。拠点となる物流センターの下に、地域密着型の小さな配送センターを置くことで、運送会社を介さない最終顧客への直接配送を実現している。

2307荷主研究者:2017/04/09(日) 22:55:55

http://www.kensetsu-sinbun.co.jp/menu/Daily_kensetsu_jyouhou.htm
2017/03/27 建設新聞
日本通運仙台支店 設計は日通不動産
仙台市卸町東・卸町物流Cの増築計画 増築2万8007㎡・駐車場4507㎡を想定

 日本通運仙台支店(仙台市宮城野区榴岡4の2の3 佐藤武司仙台支店長)は、仙台市若林区卸町東にある卸町物流センターの増築および駐車場の新築を計画しており、日通不動産に設計を委託している。

 建設用地は、仙台市若林区卸町東2の9の1ほか地内にある現物流センター敷地内で、敷地面積は増築が3万9000.52㎡、駐車場が2899.03㎡となっている。

 計画によると、増築がRC一部S造6階塔屋1階建て、延べ2万8007.05㎡で建設。内部は倉庫業を営む倉庫となるとし、増築後の延べ床面積は6万9038.099㎡を想定している。また、駐車場はS造4階建て、延べ4507.43㎡で、4層5段の自走式駐車場となる。

 今後、施工者を決め駐車場が5月上旬の着工、10月上旬の完成、増築工事が駐車場が完成する10月上旬の着工、2019年4月下旬の完成を予定している。

2017/03/27付一面に掲載。

2309とはずがたり:2017/04/13(木) 17:32:27

ヤマト運輸、27年ぶり宅配便値上げへ
(朝日新聞) 16:37
https://news.goo.ne.jp/topstories/business/627/1a96f8b81c774a1c836356eb4385dce7.html

 ヤマト運輸は13日、宅配便の基本運金を27年ぶりに値上げすると正式に発表した。「具体的な内容は検討中」としている。個人の利用者にとっては、消費増税時を除けば、1990年以来の値上げとなる。値上げで収入が増えた分を、長時間労働が深刻化する宅配ドライバーの処遇改善に活用する考えだ。

2310とはずがたり:2017/04/13(木) 21:51:20
TOMIX HOゲージ クモニ83 0 湘南色 M HO-270 鉄道模型 電車
https://www.amazon.co.jp/dp/B01CTOPAQS/ref=dra_a_rv_lb_ho_xx_P1300_1000?tag=dradisplay0jp-22&ascsubtag=40237d4233823c55b1717c00b1bac660_S

荷物電車だ,欲しい!
貧乏だしそんなにカネはなくても良い方だと思ってるけどこういうの見ると年収2千万とかの暮らしに憧れるなあ(;´Д`)
今の5千円くらいの金銭感覚(一寸迷うけど多分最後には買う)で買える様になるんちゃうかw

調べてみると俺が子どもの頃111系113系と併結されてるの見てたのはクモユニ74形なのかなあ。。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%89%8472%E7%B3%BB%E9%9B%BB%E8%BB%8A

両毛線の特殊な運用ってのが気になる。。

荷物・郵便電車
http://www.80sjnr.sakura.ne.jp/n_nimotsu143_toppage.htm

§3.新前橋電車区所属車

 新前橋区の荷電は前述の長野・長岡車とは異なり隅田川〜北関東各地を結ぶ新聞・雑誌輸送短距離運用が中心で、隅田川〜宇都宮・高崎間の2連での運用(隅田川〜大宮間は双方併結の4連)がメインです。また、両毛線115系に併結する運用がある他、新前橋区115系(主として7連側に連結される細切れT100番台の3両)の工場入場牽引車として東北貨物線経由で大井工場へ足を延ばすケースもありました。余談ですが57-11改正前の小山・新前橋に所属する115系・荷電の検査は現在の大宮ではなく大井工場(現・東京総合車両センター)の担当です。
 両毛線は115系の偶数クハの側に荷電を連結します。

 57-11改正で新前橋の荷電は廃止されクモユニ82は廃車となりましたが、クモユニ74の方は国府津に転属し活躍の舞台を東海道線に移し、国府津の0番台の一部を置き換えました。

2311とはずがたり:2017/04/13(木) 21:54:33
シマッタ,鉄道スレの心算が貨物スレだった。。まあいいか。

郵便・荷物電車とその併結列車(1970年代、1980年代) 2008.10.1作成 2012.8.22更新
http://tnk-ko.a.la9.jp/gallery1/niden.html

2312とはずがたり:2017/04/21(金) 20:59:38

日本郵政、“数千億円”損失計上へ “買収”豪州子会社が業績不振に
TBS News i 2017年4月21日 13時27分 (2017年4月21日 15時00分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20170421/Tbs_news_89163.html
 
 日本郵政が、業績不振となっているオーストラリアの物流子会社をめぐって、数千億円規模の損失を計上する検討に入ったことが分かりました。
 日本郵政は、2015年にオーストラリアの物流大手「トール・ホールディングス」をおよそ6200億円で買収しました。しかし、資源価格の下落でオーストラリアの景気は低迷し、トール社の業績は悪化していて、日本郵政は今年3月期の決算で、数千億円規模の損失の計上を検討しているということです。

 「トール社にかかるのれんの扱いについては減損の要否を含め、現在検討中とのコメントが(日本郵政から)出された。総務省としてコメントは差し控えさせていただきます」(高市早苗 総務相)

 政府は、東日本大震災の復興予算を捻出するため、日本郵政株を追加で売却する予定ですが、損失計上すれば、売却の計画などにも影響が出る可能性もあります。(21日11:38)

2313とはずがたり:2017/04/27(木) 12:36:18
正常化やね。

ヤマト、「一部通販と契約打ち切り」報道にコメント
ITmedia NEWS 2017年4月27日 10時11分 (2017年4月27日 12時20分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/it_g/20170427/Itmedia_news_20170427069.html#comment

 ヤマト運輸が、大手を含む一部の通信販売会社との配送契約を打ち切る方針だと、4月27日付けの朝日新聞朝刊が伝えた。

 報道について同社広報戦略部は「法人顧客といろいろ交渉しているのは事実だが、個別の顧客との具体的な内容はコメントを控える」としている。

 報道によるとヤマトは、荷物量を減らして宅配ドライバーらの負担を軽減するため、一部の荷主に対して契約打ち切りの通告を始めているという。一方的に打ち切りを通告され困惑する荷主の様子も伝えている。

 ヤマトホールディングスは4月13日、働き方改革の一環として、「特に大口顧客、低単価の顧客に対し、荷物量の抑制を依頼する」などと発表しており、顧客との交渉を続けていることを明らかにしている。

2314とはずがたり:2017/04/27(木) 14:17:32
ヤマト契約打ち切り「とりつく島がない」 通販業者悲鳴
http://digital.asahi.com/articles/ASK4V5R6FK4VULFA029.html?rm=305
贄川俊、土屋亮、牛尾梓 伊藤舞虹2017年4月27日07時59分

個人向けネット通販の市場規模が拡大している(経済産業省調べ)
http://tohazugatali.web.fc2.com/kamotsu/2017-04-27.jpg

 宅配便最大手のヤマト運輸が一部の法人客との配送契約を打ち切る方針を打ち出したことで、通信販売業界に波紋が広がっている。

ヤマト、一部通販との契約打ち切りへ 採算割れ法人対象
 「交渉しようにも、とりつく島がない」。ヤマトから契約の打ち切りを打診されたある大手通販会社の社員は嘆く。打ち切りをほのめかされたのは3月末。3年ほど前に値上げを持ちかけられたが、当時は「荷物量を増やす」と持ちかけて値上げ幅を抑えるなど交渉の余地があったという。

 だが、今回の交渉は違った。ヤマトの担当者は「会社として決めたことですから」の一点張り。荷物量の削減や値上げ幅などで交渉の余地を探ったが、今月に入って正式に打ち切りを通告された。打ち切りの対象になった理由も示されないままだ。

 ログイン前の続きこの業者は年間に少なくとも数百万個以上の荷物を扱っていて、その大部分をヤマトが運んできた。今秋までにヤマトに代わる宅配業者と契約しなければならないが、全国的な配送網を持たず、荷物の追跡サービスに対応していない中小の運送業者には頼めない。佐川急便や日本郵便と協議中だが、運賃をめぐって交渉は難航しそうだ。「見通しが立たない。ヤマトも苦しいのは分かるが、せめて交渉のテーブルにだけでもつかせてもらえないか」。業者は悲鳴を上げている。

 中小零細の通販業者も厳しい立場に置かれている。業界関係者は「4月に入って、ヤマトから値上げや取引の打ち切りを通告された業者が全国で急増している」と明かす。長年取引を続けてきた中小零細の業者にとって、ヤマトは圧倒的に強い立場だ。新たな配送業者を探すのも難しく、「佐川や日本郵便に声をかけても、受けてくれる保証はない」(関係者)のが実情という。

 通販大手のニッセンホールディングスは2月ごろにヤマトから値上げを打診され、交渉中だ。昨年、日本郵便から切り替え、今はヤマトがすべての商品を配送している。広報担当者は「物流がないと通販は成り立たない。ある程度の値上げは受け入れる」と話す。値上げ分は配送料に転嫁するつもりだ。コンビニで荷物を受け取れば、配送料がかからないようにするなどの工夫も検討している。

 「ベルメゾン」を展開する千趣会は商品の配送は主に佐川が担い、季節ごとに送るカタログはヤマトが配送している。「他社もヤマトに追随して、値上げをするのではないか」(広報)とみているが、佐川の配送料が値上げされても、「一方的にお客に負担はお願いできない」(広報)。値上げ分を会社側がかぶるか、配送料が無料になる購入額のラインを上げるなどの対応を検討する方針だ。

 一方、都内の通販大手の幹部は今月、ヤマトから「値上げをお願いすることは当面ない」と言われ、胸をなで下ろした。この業者はアマゾンなどと異なり、荷物の大きさに応じて配送料が決まる。「うちの料金体系なら、ヤマトに利益があるのだろう」とみている。(贄川俊、土屋亮、牛尾梓)

2315とはずがたり:2017/04/27(木) 14:17:57
>>2314-2315
■ネット通販、初めて8兆円超える

 インターネット通販の2016年の市場規模が初めて8兆円を超えたことが、経済産業省の調査で分かった。市場規模は年々拡大しているが、同省は商品を運ぶ宅配業者の事業の見直しが今後の成長に影を落とす可能性を指摘している。

 調査は、個人がネットでモノやサービスを購入する電子商取引について1998年から毎年実施している。衣類や食品などの「物販」は前年比10・6%増の8兆43億円。物販全体に占めるネット経由の購入の比率は5・4%で、初めて5%を超えた。商品を早く届けるサービスの普及が成長を後押ししているようだ。ネット通販大手のアマゾンが注文から1時間以内に商品を届けるサービスを15年11月に始めるなど、配達までの時間が短くなったことで、注文をキャンセルする人が減っている影響もあるという。

 ただ、宅配便最大手のヤマト運輸は、宅配ドライバーの長時間労働を是正するため、「当日配送」の縮小を検討中だ。経産省の担当者は「大きな見直しがあれば、市場の成長が鈍る可能性がある」と見る。

 物販以外の市場規模は、旅行予約などの「サービス」が5兆3532億円(前年比9・2%増)、オンラインゲームや電子書籍などの「デジタル」が1兆7782億円(同8・9%増)。電子商取引全体は15兆1358億円(同9・9%増)だった。

 調査では、米国と中国の消費者がネット経由で日本の事業者から購入した金額も調べた。中国からの購入額は前年から3割増え、初めて1兆円を超えた。日本を旅行中に買った化粧品などをネットでリピート買いするケースが増えているという。米国からの購入額は約6千億円だった。(伊藤舞虹)

2316とはずがたり:2017/04/28(金) 18:37:33
ヤマト、最大180円値上げ=宅配便の総量抑制―労働環境改善策を発表
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20170428/Jiji_20170428X804.html
時事通信社 2017年4月28日 18時25分 (2017年4月28日 18時27分 更新)


 宅配便最大手のヤマト運輸は28日、取扱量急増で負担が増したドライバーの労働環境の改善などを目的とした構造改革策を発表した。宅配便の基本運賃は9月末までに税抜きで140��180円値上げする。また「宅配便の総量をコントロールし、集配体制の立て直しを図る」と明記。インターネット通販などの大口顧客には、繁忙期の出荷調整などを要請していく。
 親会社のヤマトホールディングスの山内雅喜社長は28日の記者会見で、「長年、労働時間管理で万全でなかったことを大いに反省している」と陳謝。サービス残業が広範に行われていたことなどの責任を取り、同社長ら幹部が報酬の3分の1を6カ月間減額するなどの処分を公表した。

2317とはずがたり:2017/04/29(土) 18:26:13

ヤマト、未払い残業190億円で利益半減の驚愕
値上げや荷受け抑制の「クロネコ改革」道半ば
http://toyokeizai.net/articles/-/168242?utm_source=goo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=related
鈴木 良英 :東洋経済 記者 2017年04月19日

ヤマトホールディングスは未払い残業について8万人超の社員に労働実態をヒアリングした(撮影:大澤誠)
「私たちの想像を超えるほどの労働需給の逼迫、Eコマース(EC、インターネット通販)を中心にした荷物の急拡大に、体制が追いつかなかった」(芝崎健一専務執行役員)。

ヤマトホールディングスは4月18日、2017年3月期の営業利益が前期比で半減となる340億円程度に減少すると発表した。下方修正の主要因は「未認識」労働時間に対して該当社員に支払う一時金だ。

子会社のヤマト運輸は労働組合からの要望や労働基準監督署からの是正勧告を踏まえ、1月からグループの正社員とフルタイマーの契約社員の計8万2000人を対象に調査を実施。終業後や始業前の仕分けや事務作業など、時間外の労働実態を1人1人にヒアリングしていた。

社員の6割近くで未払いが発生

今回、未払いの残業代が確認されたのは4万7000人。一時金として支払われる金額は合計で190億円に上り、2017年3月期決算で一括計上する。そのほか、未払い残業代に伴う社会保険料が30億円、さらに外部に配達を委託するなどの委託費20億円もかさみ、1月末に見直した営業利益予想からさらに240億円減額する格好になった。

2017年3月期のヤマト運輸の宅配便取扱個数は18.6億個と前期に比べて7.9%増えた。一方で社員数は契約社員、パート社員も合わせて16万人あまりと同2%増にとどまっている。

荷物の拡大で目立つのはECだ。首都圏では4割を占める営業所も出ている。EC利用者は日中に不在にする家庭が多く、荷物と共に再配達も増加しており、宅配ドライバーの負荷は日に日に大きくなっている。

残業代の未払い問題が表面化する中、3月の春闘で会社と組合が妥結したのは、年間の総労働時間を1人当たり2448時間と、2017年3月期(2016年3月16日〜2017年3月15日)の2456時間を超えないことだった。

さらに今年6月以降には「時間帯お届けサービス」で12〜14時の指定を廃止し、宅配ドライバーの昼の休憩時間をとりやすくする。また配達が集中しやすい夜間枠は20〜21時から、19時〜21時へ広げ、受付締め切り時間も20時から19時に繰り上げることで、終業後の宅配ドライバーの作業軽減を図る。

労働環境を改善すれば、宅配ドライバー1人当たりの配達個数は減少する。とはいえ、ECの伸びは続いており、宅配ドライバーの採用が厳しい中では、さばききれない荷物が発生しかねない。サービスを維持するため、外部の配達業者に委託する部分は増えそうだ。

外部委託はこれまで12月など繁忙期に限られていたが、昨年からは平常時でも外部に委託せざるを得ない事態が頻発している。委託費は荷物1つ当たりで支払われることが多く、利益の圧迫要因になっている。

宅配ロッカーの設置を急ぐが…

目下、ヤマト運輸が躍起になって広げているのが、宅配ロッカーの設置だ。宅配ドライバーが直接届けられるのは8時から21時までだが、ロッカーはそれ以外の時間でも受け取れるため、一人暮らしや共働き世帯のニーズは高い。再配達の抑制にもつながるため、会社側の期待は大きい。


駅など宅配ロッカーの設置を加速させている(写真:パックシティジャパン)
フランスで宅配ロッカー事業を運営するネオポスト社と、合弁で設立した関係会社パックシティジャパンを通じて、2016年からロッカーの設置を進めている。

当初の目標は2022年までに5000カ所以上の宅配ロッカーの設置だっが、2018年3月までに、2000以上を設置する方針へ切り替えた。

ただ、実際の設置には時間がかかっており、今年3月末時点では240台にとどまる。利用も会員組織「クロネコメンバーズ」の登録者に限られており、現時点での効果は限定的と言わざるを得ない。

また、受け入れ荷物の総量抑制などを順次進めるほか、採算改善へ今秋をメドに宅配便料金の全面値上げを検討している。だが、交渉には時間を要するうえ、外部委託費などコスト構造の改革が思惑通りに進められるかは不透明だ。

18日の下方修正の会見で、報道陣から値上げや働き方改革について問い詰められた芝崎専務執行役員は、「詳細は28日の本決算でお話しします」と連呼し、明言を避けた。

はたしてヤマトHDは今後の業績改善策をどう示すのか。28日の決算発表に注目が集まる。

2318とはずがたり:2017/04/29(土) 18:26:29

ヤマト、1千社と値上げ交渉 荷物、8千万個減めざす
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/business/ASK4X5VD6K4XULFA03N.html
05:03朝日新聞

 ヤマトホールディングス(HD)は28日、長時間労働の問題に揺れる宅配事業の構造改革に向けた具体策を発表した。「宅急便」を手がける傘下のヤマト運輸が大口の法人顧客との間で進める値上げ交渉が改革の成否を左右しそうだ。

 ヤマトは、インターネット通販大手アマゾンをはじめ、低運賃の荷物が増えて採算が悪化している大口の法人客約1千社と値上げ交渉を進め、9月までに終わらせる方針だ。交渉の成果を荷物量の抑制につなげることをもくろむ。2017年度は前年度より8千万個減らし、約17億9千万個にする目標を掲げる。

 ヤマト運輸の長尾裕社長は「個々に今後の取引の方針を決めている。繁忙期の出荷調整も求めていく」と話す。すでに取引の打ち切りを通告された通販業者もある。ヤマトはこれまでにない強気の姿勢で交渉に臨んでいる。

 値上げで得た利益を宅配ロッカーの設置や、荷下ろしや仕分けの自動化などの費用に充て、現場の負担を減らして労働環境を改善したい考えだ。

2319とはずがたり:2017/04/29(土) 18:27:51

ヤマト「採算悪い1000社と強気交渉」の中身 引き受ける荷物の総量を減らす交渉も実施
https://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-169777
08:00東洋経済オンライン

ヤマトホールディングスは4月28日、2017年3月期の決算発表に合わせ、最重要課題としてきた宅配事業の労働環境、ラストワンマイルの効率化、価格戦略の方向性について記者会見を開いた。

会見内容は労働時間管理の徹底や再配達の受付時間の見直し、宅配便の運賃値上げなど、先行して報道されてきた事柄が中心で、大きなサプライズはなかった。半数以上の社員に未払い残業代が発覚し、190億円に上る一時金支給で大幅な下方修正となった、4月18日の会見に比べ、あっさりとしたものだった。

労働時間の基準を明確に
ヤマトホールディングスの山内雅喜社長は「人員体制とラストワンマイル体制を整備し、今後の成長に向け、強い経営基盤を確立したい」と述べた。労働環境の改善を最優先事項と位置づけ、今期はその体制作りに当てる。

労働管理の改善では未払い残業代への反省から、4月16日までに営業所に専用端末を導入、入退館時をベースに就業時間の管理を行うように変更した。それまでは宅配ドライバーそれぞれが所持する端末や、タイムカードによる記録など基準がさまざまだった。労働時間の基準を明確にし、端末の導入で一括管理できるようした。

3月の春闘で労働組合と妥結した内容も改めて示された。4月24日から宅配便の当日再配達の受付時間を20時から19時へ1時間繰り上げ、夜間に配達が集中するのを抑制する。6月19日からは「時間帯お届けサービス」で、「20〜21時」の枠を「19〜20時」の2時間枠に変更、さらに昼休憩をとりやすくするため「12〜14時」の枠を廃止する。

宅配ドライバーの負担軽減策としては、再配達の抑制へ宅配ロッカーの設置も加速する。2018年3月までに1都3県を中心に約3000台を設置する(3月末時点で240台)。また9月以降にはロッカーを使って宅配便を発送するサービスなども始める方針だ。

今回の会見で最も注目を集めたのが価格戦略だ。27年ぶりとなる基本運賃表の改定の中身が公表された。

基本運賃表はサイズと配達エリアに応じて決められ、おもに個人客が対象になる。サイズに応じて140〜180円値上げされる。3辺の長さが60センチ以内(あるいは2キログラム以内)の荷物では140円引き上げられる。東京から大阪に送る場合では、800円だったものが940円になる(税抜き)。値上げは9月に実施される見通しだ。

2320とはずがたり:2017/04/29(土) 18:28:50

>>2317-2318
「採算性の良くない会社」1000社をリストアップ
焦点となっているアマゾンをはじめとした、割引率の高い大口先への価格交渉についても言及した。「採算性の良くない会社」1000社をリストアップし「大口のお客様にフォーカスを当て、優先させて交渉を行っている。大幅な値上げをお願いしている」(長尾裕・ヤマト運輸社長)ケースもあるという。

1000社に対しては値上げと合わせて、引き受ける荷物の総量を減らす交渉を進めるほか、中元の時期や12月など繁忙期での出荷調整なども求める。

今2017年度は宅配便の数量を2016年度に対して8000万個減らす計画だ。2016年度のヤマトの宅配便総量は18.6億個(前年度比7.9%増)だったが、17.9億個まで抑制する。

配達を担うドライバーやパートの採用難が続く中で、引き受けた荷物を配達するため、さばききれない荷物は外部業者に委託している。外部委託は繁忙期が中心だったが、昨年からは平常時でも委託するケースが増え、収益圧迫の要因になっている。

大口先への値上げ交渉は毎年行われてきた。ただ今回のように引き受ける荷物の総量もセットで交渉することはなかった。場合によっては荷物を「請け負わない」という選択肢もあるため、従来よりも強行に交渉に臨めるものとみられる。値上げ交渉は9月をメドに終える考えだ。

2018年3月期は、交渉段階の上期(4〜9月)こそ、前期同様に厳しい状況が続く見込みだ。2000年以降では初めて、上期で営業損失30億円と赤字に転落する見通しだ。

値上げを労働環境整備の原資に
一方、値上げ交渉が決着する9月以降は回復基調に転換できそうだ。今2018年3月期の宅配便単価は通期で559円前後と、前年度比6%強の上昇を見込んでいる。同時に宅配便の総量も減らし、外部委託費用を抑えるため、大幅な改善が期待できる。

ただ会社が想定する2018年3月期の下期(2017年10〜2018年3月)の営業利益は330億円。これはこの10年でも昨年度に次いで2番目に低い水準で急回復を見込んでいない。値上げ分を「労働環境の整備に当てる」(山内社長)ためだ。労務管理の徹底などで社員の給与が3%強増大するとみているほか、「基盤となる労働時間管理の徹底のため、90億円の費用を見込んでいる」(山内社長)。

労働管理を徹底することで人件費がどれだけ増えるか、そして外部委託にどれだけ頼らざるを得ないのか、まだ不透明な面が多いため、慎重な業績予想を組まざるを得ないようだ。

2321とはずがたり:2017/04/29(土) 18:41:13
ヤマトHDと運輸社長との一問一答 大口との交渉、9月末には完了
https://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/bsd170429011
06:27フジサンケイビジネスアイ

 ヤマトホールディングス(HD)の山内雅喜社長とヤマト運輸の長尾裕社長の記者会見での主な一問一答は次の通り。

 ??基本運賃の値上げ幅の根拠は

 長尾ヤマト運輸社長「わかりやすい運賃とするため、また大幅値上げにならないようサイズ別で決めた。単純計算約15%、割引制度を活用すれば約10%の値上げとなる」

 ??大口顧客への値上げ要請は

 「特に割引率が大きく、採算性が低くなっている約1000社との間で、総量のコントロールや価格設定の交渉を始めている。遅くとも9月末には完了したい」

 ??特に大口であるネット通販大手、アマゾンジャパンとの交渉は

 「現在も交渉の最中だ」

 ??問題となっている再配達を減らすため、割増料金を設定する考えは

 「再配達料を取るのは運営上、難しい。むしろ、1回での受け取りや当社営業所、またはロッカーでの受け取りに対する優遇措置、ポイント還元のような制度を検討していく」

 ??これだけ大規模な未払い賃金が発生した理由は

 山内ヤマトHD社長「荷物が増える半面、労働需給が逼迫(ひっぱく)して人員を充足できておらず、第一線にしわ寄せがいっていた。対策の遅れが問題だった。目が行き届かなかったことを反省している」

 ??値上げに関し、一般顧客へのメッセージは

 「前回値上げした27年前と比べ、租税制度や社会環境の変化が大きい。『宅急便』を社会インフラとして継続させ、安心してご利用いただけるよう、心苦しいがご理解をたまわりたい」

2322荷主研究者:2017/04/29(土) 21:47:54

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170403/bsc1704030500005-n1.htm
2017.4.3 05:00 Fuji Sankei Business i.
【eco最前線を聞く】鉄道、船で長距離輸送5割に

http://tohazugatali.web.fc2.com/kamotsu/bsc1704030500005-p1.jpg
鉄道輸送用のコンテナへの荷積み風景(YKKAP提供)【拡大】

 □YKK AP 生産本部ロジスティクス推進部長・岩崎稔氏

 建材大手のYKK AP(東京都千代田区)は、「商品」「モノづくり」「物流」それぞれの領域で進める温暖化防止策を通じ、全社を挙げて低炭素・循環型社会の実現を目指している。なかでも国内物流部門は商品・資材輸送の多様化に取り組み、トラックからより二酸化炭素(CO2)低減効果のある鉄道貨物に切り替えるモーダルシフトをいち早く導入した。生産本部の岩崎稔ロジスティクス推進部長は、出遅れている業界のモーダルシフトの現状を踏まえ、「今後は船舶による輸送も積極的に組み入れ、業界に風穴を開けたい」と意欲をみせる。

◆CO2を6割削減
 --モーダルシフト導入の経緯は
 「温暖化防止に向けた全社的な取り組みの中で、物流面でのCO2排出量低減が課題に上がった。加工工場を含め全国に25カ所の生産拠点があり、最終的な商品はもとより、部品・資材の大半はトラック輸送に頼っていた。そこで着目したのが鉄道貨物輸送への切り替えだった。鉄道貨物輸送は荷姿の大きさや時間面での制約はあるにしても、コストパフォーマンスは最も高く、CO2排出量低減効果が期待できると判断した」

 --これまでの取り組みは
 「500キロメートルを超える長距離輸送としては、2014年9月に広島県にある物流センターから首都圏への商品輸送をトラックから鉄道貨物に切り替えた。これ以前にも自社内での部品輸送で鉄道貨輸送の実績はあったものの、商品の物流でモーダルシフトに挑戦した。15年度には黒部越湖製造所(富山県黒部市)で製造した部品の四国製造所(香川県宇田津町)への輸送を鉄道貨物に切り替えた」

 --具体的な目標は
 「500キロメートル以上の長距離輸送で鉄道貨物と内航船が占める割合を50%にすることを目指している。15年度で24%、16年度には30%を超える見込みだ。4月発売の新商品は材料が東日本、製造を四国、九州で手掛けており、これを鉄道貨物と内航船による安定した輸送体制を確立できれば、今後1、2年で目標達成がみえてくる。トラック輸送に比べ、CO2排出量を約6割削減できる」

 --モーダルシフトが各業界に広がっている
 「ビール・食品や日用品などさまざまな分野で進んでいる。当社もCO2排出量低減ばかりでなく、トラック業界の労働力不足への対応や荷主としてのコンプラナンス(法令順守)、長距離輸送費用の低減など総合的に判断し、積極的に取り組んできた。その結果、14年度に国土交通省などがエネルギー効率の高い鉄道貨物輸送利用で一定の基準を満たした企業を認定する『エコレールマーク認定企業』に選ばれた」

◆内航船の活用拡大へ
 --現在、重点的に進めている施策は
 「注力しているのは内航船の活用拡大だ。埼玉窓工場(埼玉県久喜市)から関東以西への輸送は内航船に切り替えている。今後は東北から九州までの長距離輸送をトラックと内航船との組み合わせで考えてみたい」

 --今後の取り組みは
 「これまで500キロメートル以上を長距離輸送としてきたモーダルシフトの採用基準を600キロメートル以上とする。トラック業界で最近深刻なドライバー不足を考慮すると、最長600キロメートルがドライバーの労働条件の限界だろう。500キロメートルという基準はやや漠然とした感もあった。基準をより厳格化し、鉄道、船舶の利用拡大で、モーダルシフトを一段と加速したい。残念なのは業界の取り組みが遅れており、業界に風穴を開ける気持ちでモーダルシフトに積極的に挑戦していく」(鈴木伸男)
                  ◇
【プロフィル】岩崎稔
 いわさき・みのる 1984年YKK北海道工業入社。97年YKK建材製造事業本部(現YKK AP生産本部)に。ロジスティクス統括部企画部長を経て、2012年4月から現職。北海道出身。50歳。

2323荷主研究者:2017/04/29(土) 21:53:19

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00423456?isReadConfirmed=true
2017/4/5 05:00 日刊工業新聞
JR貨物、21年度経常益100億円超へ 新中計、モーダルシフト加速

モーダルシフトの需要を取り込む(イメージ)

 JR貨物は2022年3月期(21年度)までに、経常利益で100億円以上の達成を目指す、中期経営計画を策定した。17年3月期の経常利益見通しは86億円。鉄道事業は鉄道を使った大量輸送のモーダルシフトを進める。トラックドライバー不足でモーダルシフトが加速している。専用列車の設定を拡大するなど、需要を積極的に取り込む。また、自社用地を活用し、物流施設やマンションの不動産開発も強化する。

 JR貨物は17年3月期に、鉄道事業の営業利益で2億―3億円の黒字(前年同期は33億円の赤字)となり、2006年の事業別業績を開示以降、初めて黒字化する見通し。今後は株式上場に向け、持続的に利益を確保できる体制の構築を目指す。

 設備投資は21年までの5年間で、総額1620億円を充てる。東京貨物ターミナル駅(東京都品川区)に新設する物流施設「東京レールゲート」に350億円を投じるほか、機関車や貨車などを新しくつくるため406億円を投じ、車両の更新を加速する。

 上場に向け、田村修二社長は「上場手続きの準備を進めながら、19年度にも経常利益100億円を達成し、その時点で判断したい」と述べた。

(2017/4/5 05:00)

2324荷主研究者:2017/04/29(土) 22:06:36

http://logistics.jp/media/2017/04/10/1584
2017/04/10 物流ニッポン新聞
日輪、脱着可能タンクコンテナ 13キロリットル 運行効率向上
t.kokudo

 日輪(永井元章社長、東京都中央区)は17日の週をメドに、容量13キロリットルのISOタンクコンテナを積載した車両を稼働させる。脱着可能なタンクコンテナを活用することにより、車両の運行効率をアップさせるとともに、ドライバーの確保難時代への対応を加速。荷主に対して安全性や品質保持など各種メリットを説明しながら、13事業所に属す12キロリットルのタンクローリーのうち120〜130台を順次切り替えていく。(沢田顕嗣)

 タンクコンテナは漏洩(ろうえい)や洗浄不備など不具合が発生しにくい上、1室仕様なので洗浄が容易かつ積み込み時に液体があふれ出るオーバーフロー事故のリスクを大幅に軽減できるとして、現場から導入を求める声が以前より上がっていた。しかし、吐き出し口が後方の1カ所のため、積み下ろし時における駐車の体勢と位置がローリーと大きく異なるほか、ポンプ仕様の場合は駆動方法が複雑になるという問題点があった。

 同社はローリーの設計・製作などを手掛けるグループ会社(サンマシ)と連携し、ISOタンクコンテナ積載車両の製作に6年前から着手。ローリー輸送と同等以上のオペレーションを目指し、現場の意見や要望並びに顧客の要請を踏まえて開発にこぎ着けた。

 吐き出し口を後方とシャシー中央部左右の計3カ所に設けるとともに、左右の吐き出し配管をポンプより前方に設置。また、ポンプから左右吐き出し口までの配管を傾斜させて残液を減らす工夫を凝らしたのに加えて、ブロックベアリングのみで施工してメンテナンスの負担を抑えている。

 更には、車両更新時における工事費用と工期がローリーの半分以下な上、現行と同レベルの大積載量を確保できる点も特長に挙げる。同社の別注による容量13キロリットルのISOタンクコンテナを使用することで、全長が3340ミリ、タンク内の大積載量は1万700キログラムになるという。

 なお、ポンプと配管を設置したジョイントベースは特許を申請しているほか、外販ニーズにも対応する。

 渡瀬浩一執行役員は「現場からの声を起点に、営業サイドの意見も取り入れ、当該仕様の完成に至った。ただ、これが完成形ではない。お客さまの要望や要請に応じ、更に進化させる。サンマシのファンをどんどん増やしていきたい」と話している。

【写真=車両更新時における工事費用と工期がローリーの半分以下に】

2325荷主研究者:2017/04/29(土) 22:07:05

http://logistics.jp/media/2017/04/10/1586
2017/04/10 物流ニッポン新聞
JR貨物/前期、民営化以来 最高に 鉄道部門 ついに水面浮上
t.kokudo

 日本貨物鉄道(JR貨物)は5日、グループ社長会議を開き、2017年3月期決算で営業利益が鉄道事業部門で数億円、不動産など関連事業部門では100億円超、純利益は110億円に上るなど、国鉄分割民営化以来、過去最高の業績となる見通しを明らかにした。

 石田忠正会長は「正確にはもう少し待たなければならないが、鉄道事業の黒字化という長年の悲願を達成した。単体では数億円の黒字だが、事業別収支の公表を始めて以降、初めてのこと。16年3月期が33億円の赤字、7年前の赤字は100億円超。ついに水面に浮上した」と、グループ各社の貢献をたたえた。更に、「国鉄末期、貨物鉄道の赤字が毎年数千億円に及んだことを考えれば隔世の感だ。多大な努力を積み重ねてきた先輩たちに心からの敬意を表したい」と語った。

 その上で、石田氏は不動産など関連事業が好調に推移し、営業利益が100億円を超え、単体全体では経常利益が80億円、純利益は110億円を超える見通しを示した。連結業績では、鉄道事業が営業利益10億円、経常利益90億円超、純利益120億円に上る。

 また、「我々は明らかに歴史の転換点に立っている。総勢53社、1万1千人。総売り上げ2千億円、経常利益100億円以上を持続的に生み出す企業グループに成長し、上場を含む真の自立を目指す」と強調。「自信と夢を持ち、新しい30年をつくっていこう」と呼び掛けた。

 田村修二社長は「黒字の達成はグループ会社の協力のお陰だ。皆で喜びを分かち合いたい。国鉄改革から30年。『どうせ3年でつぶれる』などと言われてきたが、それらを乗り越えてここまできた。歯を食いしばってきて良かった」と述べた。(高橋朋宏)

【写真=営業利益は鉄道事業部門で数億円に上る】

2326荷主研究者:2017/04/29(土) 22:08:35

http://newswitch.jp/p/8638
2017年04月12日 日刊工業新聞
トヨタが部品を運ぶ専用列車を増便。“陸送脱却”は進むか
鉄道へのモーダルシフトじわり

★ クリップ

JR貨物はモーダルシフト推進のため説明会を全国で開催(イメージ)

 深刻化するトラックドライバー不足の対策として、輸送手段を鉄道や船に転換する「モーダルシフト」が加速している。佐川急便や福山通運など、陸送中心の宅配事業者が専用の貨物列車を運行。主に幹線輸送を鉄道に切り替えることで、トラック依存の脱却を図っている。

 国土交通省もドライバー不足はさらに進むとみて、モーダルシフトを推進した企業に対し、運賃の一部を補助。インセンティブを与え、モーダルシフトを促進する。

 「商品を磨き、コストを下げる努力が実を結んだ」。JR貨物の田村修二社長は2017年3月期に、鉄道事業で2億―3億円の黒字となる見通しとなったと笑顔で語った。鉄道事業の黒字化は実質的に、87年の国鉄民営化による会社発足以来初めてとなる。

 ドライバー不足が顕在化した15年、JR貨物は荷主に鉄道輸送の提案を強化した。それまで年に1―2回開いていた「モーダルシフト説明会」を、15年は東京貨物ターミナル駅など、全国各地の主要駅で9回実施。1―2カ月に1回のペースで集中的に開催した。

 説明会では、鉄道輸送に使う31フィートコンテナの大きさや容量などを紹介。トップリフターというコンテナをつるして貨車に載せるフォークリフトのデモンストレーションも実施した。荷役作業を実際に見てもらい、荷崩れなど、鉄道輸送への懸念を払拭(ふっしょく)した。

 15年3月には福山通運が専用列車の運行を始めたほか、イオングループが年末年始の繁忙期に臨時便を運行。またアサヒビールとキリンビールがトラックから鉄道に切り替え、共同配送で関西から北陸への輸送を始めた。17年3月にはトヨタ自動車が自動車部品を運ぶ専用列車を1日1往復から2往復に増便した。

 国土交通省もモーダルシフトを推進する。16年10月に「改正物流総合効率化法」を施行。荷主や物流会社など2事業者以上が、モーダルシフトや共同配送などの事業を策定すると、国交省がその事業を認定する。認定を受けられれば、運賃の一部を補助するほか、計画策定に必要な経費も補助する。

 深刻なドライバー不足に加え、官民双方の取り組みもあり、トラックに依存していた宅配事業者が、いわばライバルでもある鉄道輸送を取り入れ始めている。

(文=高屋優理)

日刊工業新聞2017年4月11日

2327荷主研究者:2017/04/29(土) 22:09:13

http://cargo-news.co.jp/contents/code/170411_2
2017年4月11日 カーゴニュース 第4561号
味の素物流が31ftコンテナ「レールライナー」2台目運行開始

 味の素物流(本社・東京都中央区、田中宏幸社長)では3月29日から、鉄道輸送用31ftコンテナ「レールライナー」(写真)の2台目の運行を開始した。1台目の関東〜関西間の往復輸送に続き、2台目はさらに遠距離となる九州までを味の素グループの商品でつなぐ。モーダルシフトによるCO2排出量削減を進めるため、将来的には北海道まで運行を拡大し、鉄道輸送の全国網羅を目指す。

 同社では長距離トラックドライバー不足への対応と環境配慮を目的に、鉄道輸送用31ftコンテナを私有化し、「レールライナー」として昨年3月から運行を開始した。ウィング側面一体構造(折曲式フルウィング)となっており、上下ウィングパネルを一体化したことにより、側面を全て開放でき、スピーディで効率的な荷役作業を行える。

 なお、1台目は味の素とMizkanの関東〜関西間の往復鉄道輸送に投入。往路(関東から関西)で味の素の久喜物流センターから西日本物流センターへ味の素製品を運び、復路(関西から関東)でMizkanの関西第二物流センターから関東物流センターへMizkan製品を輸送している。

 ▼味の素物流が低温車両手配業務を集約

 味の素物流(本社・東京都中央区、田中宏幸社長)では4月1日付の組織改正で、低温幹線配車営業所と全国の低温営業所・CL営業所で行っている車両手配等の業務全般を、「幹線事業部幹線センター」(川崎市川崎区)に機能集約を行った。効率的で安定的な物流体制を構築するのが狙い。それに伴い低温幹線配車営業所を廃止した。また、関係各社が所有するトラックの運行管理体制を強化するため、事業支援部門に「運行管理部」を新設した。

 (2017年4月11日号)

2329とはずがたり:2017/04/30(日) 11:59:13
確かにヤマトのメディア戦略に俺も籠絡されてるかも知れないけど,ヤマトや佐川を応援するぞっ♪

「ヤマト運輸vsアマゾン」どうなる値上げ交渉
https://news.goo.ne.jp/article/president/bizskills/president_21975.html
11:20プレジデントオンライン
PRESIDENT 2017年5月15日号 掲載

「9月末までに宅急便の基本運賃を引き上げる」。日本経済新聞の3月7日付朝刊でヤマト運輸の長尾裕社長はこう表明した。ドライバーの過重労働改善に向けた労使交渉が決着したのは3月17日。交渉中にもかかわらず、単独インタビューで検討中の経営方針の全貌を一紙だけに明かすやり方に他のメディアは反発した。「それでもヤマトの作戦勝ち」と同業他社の幹部は評す。値上げや時間帯を指定した配達の一部廃止はバッシングを受ける可能性もあった。「日経をうまく利用し同情的な世論をつくりあげた。ヤマトは恐ろしくしたたかな会社」と、この幹部は警戒心を募らせている。

長尾氏は山口や埼玉で主管支店長を経験するなど営業畑が長い。現場をよく知るだけに「この半年、事業の継続性にかなり危機感を覚えた」との言葉には重みがある。ネット通販の普及による宅急便の急増で人手不足によるドライバーの長時間労働が常態化。昨年8月にはヤマトの横浜市にある支店が、一部社員に残業代を支払っていなかったとして労働基準監督署から是正勧告を受けた。巨額の未払い残業代が発生する見通しでヤマトの収益は悪化しそうだ。

今後最大の焦点となるのはアマゾンとの値上げ交渉。大口顧客割引の恩恵を受けるアマゾンは、正規運賃の3割程度しか負担していないとの見方もある。ヤマトは即日配送からの撤退も検討中だ。交渉次第ではネット通販の事業戦略や消費者へのサービスにも影響を与える可能性があり、長尾氏の手腕に注目が集まる。

----------
ヤマト運輸社長 長尾 裕(ながお・ゆたか)
1965年生まれ。高崎経済大卒。88年ヤマト運輸入社。常務執行役員などを経て2015年4月社長。
----------

(山下 守=文 時事通信フォト=写真)

2331とはずがたり:2017/05/05(金) 07:52:15
ヤマト、1万人規模で採用=ドライバーらの負担軽減
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-170503X284.html
05月03日 14:52時事通信

 宅配便最大手のヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングスは3日、2017年度中に1万人規模で従業員を採用する方針を明らかにした。インターネット通販の普及に伴い宅配便取扱量は急増している。長時間労働が続くドライバーらの負担を減らし、労働環境を改善するのが狙いだ。

 計画によると、グループ全体の今年度末時点の従業員数を前年度末比9166人増やす。内訳は正社員と契約社員で4213人、パートで4953人。ヤマトは、退職者数を考慮すると、採用人数は1万人規模に上るとみている。

2332荷主研究者:2017/05/06(土) 22:02:34

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170413/bsd1704131735013-n1.htm
2017.4.13 17:35 Fuji Sankei Business i.
JR貨物、2年連続で輸送増 平成28年度実績

 JR貨物は13日、平成28年度の輸送実績が前年度比0.5%増の3093万トンとなり、2年連続で増加したと発表した。トラック運転手の不足から、飲料などの食料工業品や積み合わせ貨物が0.7〜1.4%増加。また全体の約2割を占める石油は、関東地方で気温が低く灯油需要が高まったため2.6%増えた。北海道で台風による路線寸断が4カ月続いた影響から約20億円の減収となったが、全体の輸送増により「鉄道事業は3億円ほどの黒字」(田村修二社長)に転じる。

2333荷主研究者:2017/05/06(土) 22:09:20

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00424688?isReadConfirmed=true
2017/4/14 05:00 日刊工業新聞
揺らぐ物流網(5)食品の共同輸送 ライバル同士協調

キリンビールとアサヒビールで1月から北陸方面への共同輸送がスタートした

【業界全体の問題】
 「物流問題は業界全体の問題。1社だけで悩んでいても解決しない」。飲料・食品業界では共同配送が活発になってきた。「他社との共同による物流改革で持続可能なバリューチェーンを構築したい」(西井孝明味の素社長)。人手不足の深刻化で、各社は共同配送についてもう一段踏み込む段階に入った。

 キリンビールとアサヒビールは1月、関西から北陸への配送を、鉄道による共同輸送方式に切り替えた。これまでは各工場から別々にトラックで配送していた。

 共同輸送にはJR貨物と日本通運も参加。関西から北陸向けのJR貨物の空コンテナを活用し、キリンとアサヒ両社の商品を金沢の共同物流センターへ輸送する。

 「競争すべきところは競争し、非競争分野は協調していく」。石井康之キリンホールディングス取締役常務執行役員は、こう強調する。

 キリンとアサヒは首都圏での小口配送や、長野県や静岡県の一部地域で空容器回収の共同化も推進している。さらにサントリービール、サッポロビールも加えた計4社で、年内に北海道でビール類の共同輸送に着手する計画も進めている。北海道は面積が広い割に荷物量が少なく、共同輸送メリットが大きい。

【全国展開も視野】
 味の素はカゴメ、日清フーズ(東京都千代田区)、ハウス食品グループ本社、日清オイリオグループ、ミツカンの5社と共同で、2016年4月に北海道で常温商品の共同輸送をスタート。さらにこの中から日清オイリオとミツカンを除いた計4社で、北海道地区と、九州地区にそれぞれ物流会社を4月までに設立した。19年には全国規模への展開も視野に入れる。

 商品の価格競争が激しさを増す中、メーカーが輸送コストを吸収する構造は限界を迎えている。共同輸送でトラックや鉄道の積載効率を上げ、運送コストを減らすのは重要な経営課題になりつつある。

【懸念も根強く】
 ただ、共同輸送を全面的に採用するには難しさも残る。売り上げ情報が他社に漏れないか、週末セールや季節限定商品などにうまく対応できるかといった懸念も根強いからだ。

 「それでも配送問題は手を組まざるを得ない。それだけドライバー不足問題は深刻化している」(小林新日清オイリオグループ取締役常務執行役員)。ライバル同士が手を組む難しさは残るものの協調はますます進みそうだ。

(編集委員・嶋田歩)

(2017/4/14 05:00)

2338荷主研究者:2017/05/06(土) 22:54:27

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00425458?isReadConfirmed=true
2017/4/21 05:00 日刊工業新聞
JR貨物、名古屋―福岡ターミナルで福山通運専用を増便 モーダルシフト支援

【宅配便需要の拡大で】

JR貨物はモーダルシフトを支援する

 JR貨物は5月から福山通運の専用列車を、名古屋貨物ターミナル(名古屋市中川区)―福岡貨物ターミナル(福岡市東区)間に新設する。専用列車は福山通運が全車両をチャーターするもので、2013年から「福山レールエクスプレス号」として、東京―大阪間、東京―福山間の2路線を、それぞれ1日1往復運行している。福山通運は専用列車を増便し、幹線輸送をトラックから鉄道に切り替える「モーダルシフト」を進めることで、深刻なトラックドライバーの不足に対応する。

 福山通運は新たに、東海地区から九州地区への幹線輸送を鉄道に切り替える。インターネット通信販売の普及が拡大し、宅配便の需要が増える一方、トラックドライバー不足が深刻化しており、モーダルシフトを拡充する。

 同社は13年から、JR貨物の東京貨物ターミナル(東京都品川区)―吹田貨物ターミナル(大阪府吹田市)間の運行をはじめた。15年からは東京貨物ターミナル―岡山貨物ターミナル(岡山市北区)―東福山(広島県福山市)間を開設するなど、鉄道輸送へ転換してきた。

 JR貨物は専用列車の設定を強化しており、3月からトヨタ自動車の専用列車「トヨタ・ロングパス・エクスプレス」を増便。トヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)の岩手工場(岩手県金ケ崎町)で、スポーツ多目的車(SUV)「C―HR」の生産が始まったことを受け、笠寺(名古屋市南区)―盛岡貨物ターミナル(盛岡市)間で自動車部品を輸送している。

 宅配便の専用列車としては、佐川急便が04年から東京貨物ターミナル―安治川口(大阪市此花区)間で1日1往復運行している。JR貨物は人手不足と荷物の需要拡大を背景に、宅配便事業者のモーダルシフトが加速するとみて、専用列車の増便を目指す。

(2017/4/21 05:00)

2339とはずがたり:2017/05/09(火) 19:48:45
全取引先に値上げ要請=数十万社が対象―日通
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-170509X805.html
19:03時事通信

 国内物流最大手の日本通運の林田直也取締役は9日の2017年3月期の決算会見で、法人顧客向け配送料について、「今期(18年3月期)、全ての取引先に値上げを要請する」と述べた。取引先は数十万社に上る。トラック運転手や作業員の人手不足により、配送を外部に委託する費用が増え、料金に転嫁せざるを得ないと判断した。

 値上げの幅や時期は今後、詰める。主に個人向けに展開する引っ越しサービスは料金を据え置く方向だ。物流業界では、宅配最大手のヤマト運輸が値上げを決め、佐川急便、日本郵便は大口顧客と値上げ交渉を進めている。 

シェアツイートgooブログ

2340とはずがたり:2017/05/10(水) 19:49:41
すげえw>陸海空制覇

悲願の鉄道事業黒字化を成し遂げた男の「組織改革論」―― ゲスト 石田忠正(日本貨物鉄道会長)
http://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20170510/Keizaikai_25265.html
経済界 2017年5月10日 09時28分 (2017年5月10日 18時55分 更新)

いしだ・ただまさ 1945年生まれ、熊本県益城町出身。68年慶応義塾大学経済学部卒、日本郵船入社。2004年同社副社長。07年日本貨物航空社長に就任し、全日本空輸からの自立と黒字化を達成。11年からがん研究会の常務理事・理事長補佐を歴任し、黒字化を達成。13年日本貨物鉄道(JR貨物)会長に就任し、ここでも悲願の鉄道事業黒字化と全事業の過去最高益を実現。

物流分野における、「陸」「海」「空」すべての企業に関わり、いずれも黒字転換を実現するという離れ業を成し遂げた日本貨物鉄道(JR貨物)会長の石田忠正氏。歴史ある企業に外部から経営者が招聘された場合、必ずと言っていいほどぶつかるのが旧来の組織文化の壁だ。石田氏はいかにしてその壁を打ち破り、各社の業績を回復させることに成功したのか。独自の組織改革哲学に、神田昌典氏が迫る。
構成=吉田 浩

一人一人の意識改革なしに経営改革はできない

神田 石田会長のご経歴には、本当に驚かされます。日本郵船副社長、日本貨物航空社長、そして今のJR貨物会長と陸海空の運輸をすべて手掛けられ、公益財団法人がん研究会でも辣腕を揮われて、いずれも赤字で苦しんでいた組織の黒字転換に成功されました。日本にもこんなジャック・ウェルチのような方がいたんだと思いました。異なる分野の企業で、立場も異なっているにもかかわらず、どこの組織でも軋轢を最小限にして、ソフトランディングで黒字化を達成されている。この秘訣はどこにあるのでしょうか。

石田 誰しも他の組織に移れば気付くことはあると思いますが、経験のある経営者であれば、いろいろな問題点が目に付くでしょう。それを力で変えても、一次的な効果はあっても本質的には変わりません。一人一人の心の中までは変えられないからです。一人一人が自分の役割を自覚し、問題を発見して、解決に向かって取り組んでいける環境と機会をつくることが大切だと思います。
 もうひとつは、企業風土です。「うちではそういうことはやらないことになっているんだよ」というような職場の空気が個人の行動を支配しているという現実です。こうした不文律の集団規範を壊さない限り、人の行動は決して変わらないし、意識改革も進みません。優秀な人材をたくさん抱えていながら凋落していく大企業には、組織風土に問題があることが少なくないように思います。

神田 組織の集団規範や風土を変えていく過程では抵抗も多いと思います。しかし、石田会長の場合、そうした衝突が少ないように見えます。これはなぜでしょう。

石田 私が日本郵船から、日本貨物航空に移った時には「海と空は違う」と言われました。がん研究会の時にも、医師から「自分は儲けるために病院に来ているのではない」と言われました。
 現在はJR貨物という陸運の世界にいますが、ここでも「鉄道は別だ」と言われました。産業により特殊性や違いがあるのは当然で、赤字からの脱却にしても、業界が違えば具体策はもちろん違ってきます。しかし、どんな大組織にしても、突き詰めればすべては一人一人の意識にかかっているのです。各人が「自分がやらねば誰がやる」という気概を持ってくれるようになれば、経営改革は半分以上できたようなものです。そのくらい難しいことなんですね。

先輩社員の背中から組織改革を学んだ

神田 その意識改革をJR貨物ではどのように進めたのでしょうか。

石田 当社は140年以上の長い歴史や国鉄以来の独特の企業風土を持っており、そこへ外部の人間がやってきて、突然あれが悪いこれが悪いと言ったところで、何を言っているんだということになるだけです。できない理由はいくらでも並べ立てられます。そこで、最初に行ったのは経営幹部35人全員を集めての集中合宿です。深夜にも及ぶ2日間の白熱した議論の結果は数十枚の模造紙に整理され、発表されました。

2341とはずがたり:2017/05/10(水) 19:49:55

神田 赤字の会社は少なからず問題を抱えています。そこで問題に気が付いて変わっていくというのは容易ではないと思うのですが。

石田 合宿の発表は素晴らしい内容で、事実その後の中期経営計画の土台になりました。しかし、もっと大事な成果は議論のプロセスの中にあったのです。腹を割った大議論を通じ、自らの古い体質への気付きや反省が生まれ、確信となり、全員に共有されました。そうなると新しい集団規範が生まれ、変化への行動が起こります。合宿を終えた後、全員が晴れ晴れとした実にいい顔をしていました。翌週から経営会議の雰囲気がガラリと変わりました。

神田 自分たちで見つけることが大事なのでしょうね。

石田 全くそうだと思います。大切なことは誰かから言われたことではなく、自分で見つけ、全員の共通認識になったことです。変革とはこういうところから生まれるものです。うれしかったのは、合宿に参加した6人の支社長が今度は自分が講師になり、各支社の中で同様の合宿を開催したことです。これらは全社の合同発表会に発展し、さらに全国の現場まで野火のように広がっていきました。

神田 国鉄時代の末期には貨物鉄道は国鉄赤字の元凶と言われていました。具体的にはどう解消されたのですか。

石田 鉄道事業の黒字化は長年の懸案で、できないと思えば5年でも10年でもできなかったでしょう。そこで、不退転の覚悟で実現するために「3年で達成する」と経営会議で決定し、内外に公言しました。これが全国の社員の気持ちを一つにすることに役立ったのですね。
 黒字化の具体策には、計数管理方式の導入、組織の改訂、列車の大幅組み替え、営業力の強化、コスト削減など多岐にわたりますが、それらのすべての基本にあったのは意識改革だったのです。

神田 石田会長が実行しているのは、今で言う「アクティブラーニング」であったり、「ファシリテーション」と言われていることなのですが、それらを昔からやられていたのでしょうか。

石田 私が最初に衝撃を受けたのは、1980年代に日本郵船で課長代理の頃の経験です。当時はオイルショックやグローバル化の進展など激動の時代で、社内はどこの部署も火の車、手一杯の状態でした。このままでは会社は時代の変化に置いていかれてしまうと、古い体質からの脱却を目指し、仕事の仕方を抜本的に見直す業務改革に課長と2人で取り組みました。

神田 日本郵船時代から組織改革に取り組まれていたんですね。

石田 本社各部の中で最もリーダーシップのある副部長たちに集まってもらいプロジェクトチームの結成から始め、トップを巻き込み、全国に運動を展開していきました。最終的には全社が炎のような熱気に包まれ、会社は大きく変わりました。

神田 それが30代の頃の話ですね。

石田 その時の気付きや学びが後年取り組むことになった経営改革の原点となりました。

目標は割りあてではなく納得ずくで決めるもの

神田 石田会長はイギリスやシンガポール、イタリアで働かれた経験もおありですが、気付きを促して組織改革を進めるという手法は、海外でも通用するのでしょうか。

石田 同じ人間ですから基本は変わりませんが、やり方が少し違います。日本人は役職間での職務分掌があやふやなところがありますが、海外では自分の仕事とそれ以外という線引きが明確です。日本郵船でも、各国に現地法人があったので、それぞれに明確な目標数値を設定し、責任と権限を持って自主的に経営してもらいました。外国人たちは目標の明確化を喜び、競い合って成果を上げてくれました。

2342とはずがたり:2017/05/10(水) 19:50:07
>>2340-2342
神田 目標とは、恐らく売り上げや利益などの数字のことだと思うのですが、上から目標という名の数字が振ってくることに反発はなかったのでしょうか。

石田 数字の目標が一方的に降ってくるだけだと、反発されるでしょうね。本社と各国社長の間ではかなりの議論をした上で、納得ずくで利益目標が設定されます。各国の社長と部下の関係も同様です。その議論のプロセスが大切なのです。
 JR貨物ではそうした数字はすべて本社が管理していました。それでは、現場はやる気が起きない。意味も分からず「やれ」と言われているだけですから。
 今は各支社に責任と権限を完全に委譲しています。毎日走っている500本の列車の収支を路線別、往復別、駅別などに分解することで、赤字の根源・問題の所在が明らかになりました。そして、収支はすべて支社、現場で管理されています。どの駅にも現場にも昨日の列車実績が貼り出され、駅員も運転手も営業もそれを見て毎日の業務につくようになりました。列車積載率も定時運行率も4年連続で記録を更新しています。誰もが「俺の列車だ」という気概を持って毎日働いているからです。現場の力の現れです。

子どもの教育にも大切な「発見」と「気付き」

神田 JR貨物も鉄道事業黒字化と全事業の最高益を達成されて、今後のさらなる成長についてはどのようにお考えでしょうか。

石田 今、日本の物流はトラックドライバーの不足により危機的状況にあります。物流が滞れば生産も販売もあらゆる産業に影響が出ます。そこで、大型トラック65台分を1人で運び、CO2排出量も8分の1と少なく、かつ定時制の高い鉄道輸送に、大きな波が来ているのです。こうしたモーダルシフトへの要請に応えるため、経営改革をさらに推進するとともに、東京に国内最大級の物流センターを構築し、各地の主要駅も増強することで全国ネットワークを強化していきたいと考えています。

神田 この対談では、必ず最後に子どもたちに読ませたい本について伺っているのですが、石田会長はどのような本を薦められますか。

石田 NHKの「ダーウィンがきた!」という生き物の不思議を紹介する番組がとても面白いのですが、これが本にもなっています。これを私の好きな宇宙の本と合わせて読むと、ちっぽけな地球と、そこで生きているもっとちっぽけな動物にはすごい力があるという発見、気付きがあります。そして、人間とは何なんだろうと考えます。気の遠くなるような大宇宙も地球も動物も人間も皆自然の一部なのですね。子どもの頃から、驚きや気付きを大切にしてほしいと思います。

神田 会社の改革でも気付きが大切ということでしたが、子どもにも当てはまるというわけですね。

かんだ・まさのり 経営コンサルタント、作家。1964年生まれ。上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士。大学3年次に外交官試験合格、4年次より外務省経済部に勤務。戦略コンサルティング会社、米国家電メーカー日本代表を経て、98年、経営コンサルタントとして独立、作家デビュー。現在、ALMACREATIONS代表取締役、日本最大級の読書会「リード・フォー・アクション」の主宰など幅広く活動。

2343とはずがたり:2017/05/11(木) 18:42:55
>>2312

郵政グループは一度赤字転落した方がいい
杉原淳一
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/121200372/?rt=nocnt

2344とはずがたり:2017/05/12(金) 11:34:47
JR貨物、悲願の株式上場に立ちはだかる障壁 鉄道ついに黒字化、物流の存在感も高まるが
https://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-171184
05月11日 06:00東洋経済オンライン

4月28日、JR貨物(日本貨物鉄道)が2016年度決算を発表した。連結売上高は前期比0.5%減の1902億円にとどまったが、営業利益は同26.1%増の124億円と大きく改善した。

特筆すべきは鉄道貨物を担う「鉄道事業」の黒字化だ。営業利益が前期の33億円の赤字から5億円の黒字へとプラス転換した。同社によれば、鉄道事業と、マンション分譲や不動産賃貸などの「関連事業」に分けた事業別開示を開始した2006年度以来、黒字は初めてという。

2005年度以前は鉄道・関連事業を合算して開示しており、鉄道事業単体の状況は不明だ。合算開示期間で黒字になったのは、会社が発足した1987年度から1993年度までと、2000年度から2005年度までに限られる。

JR貨物の関連事業は当初は規模が小さかったが、じわじわと拡大し稼ぎ頭に。2000〜2005年度の黒字は関連事業が支えていたと考えられる。つまり、鉄道事業単体の黒字は1993年度以来と推測される。

1990年代はトラックにシェアを奪われる
1960年代半ばあたりまで、国内における陸上輸送の主役は鉄道だった。しかし、モータリゼーションの流れに抗しきれず、鉄道は主役の座から滑り落ちた。

単純に輸送量だけ比較すれば鉄道はトラックなど自動車の100分の1にすぎない。長距離輸送という鉄道の強みに着目し、輸送量に輸送距離を掛け合わせた「輸送トンキロ」で比較しても、自動車の10分の1にとどまる。

1990年代には環境意識が高まり、貨物輸送の主役をトラックから鉄道へ切り替える「モーダルシフト」の流れから、米国や英国、ドイツなど先進国で鉄道貨物の有用性が見直され、鉄道貨物のシェアが拡大した。

だが、この流れは日本にはやってこなかった。1990年に施行された「物流二法」(貨物自動車運送事業法と貨物運送取扱事業法)による規制緩和で、トラック事業への新規参入が相次ぎ、トラック運賃は低下。鉄道貨物のシェアは逆にトラックに奪われてしまった。

鉄道貨物の強みを発揮するためにはどうするべきか。転機となったのが、2004年から運行が始まった佐川急便の「スーパーレールカーゴ号」だ。東京と大阪の間を6時間程度で結び、顧客が列車単位で買い切る「専用列車」のはしりとなった。2006年にはトヨタ自動車の「トヨタ・ロングパス・エクスプレス号」が登場し、現在名古屋と盛岡の間を1日2往復する。

このほか福山通運の「福山レールエクスプレス号」が1日3往復、東京、大阪、岡山、名古屋、福岡など主要都市間を駆け巡る。

また、イオンが「鉄道輸送研究会」を立ち上げて花王などのメーカーと連携し、年に数回、専用列車を走らせている。

キリンビールとアサヒビールが関西の工場で作ったビールを金沢まで共同配送するという取り組みも始まった。2013年頃から顕在化したトラック運転手不足が追い風になった面もある。

データに基づく経営に転換
経営改善に向け、2013年に外部から招聘したのが、現会長の石田忠正氏。日本郵船の副社長や日本貨物航空の社長を歴任した海運・空運のプロだ。新たな視点によるJR貨物再建の担い手としてはベストの人材だった。

JR貨物に来て石田氏が驚いたのは旧国鉄時代の意識が抜けきっていないことだった。

たとえば、コンテナの調達コストは海運業界に比べ明らかに割高。資材調達部署に1円でも安く調達しようという発想がなかったのだ。営業面では、行きは荷物が満載でも、帰りは空(から)の列車が走るのは当たり前。少しでも空きを埋めようという意識が希薄だった。

2345とはずがたり:2017/05/12(金) 11:35:04
>>2344-2345
「石田会長は数値に基づいて経営を見るという姿勢が徹底している。われわれはデータを持っていたが、使いこなしていなかった」と、JR貨物の田村修二社長は言う。

データを見ると、駅の収支から積載効率まですべてがわかる。空のコンテナがどう動いているか、定時発着率はどうなっているか。「こうした数字に基づいて、全社的に議論をすることで、会社全体に経営的な感覚が浸透してきた」(田村社長)。

売り上げの伸びとともに鉄道事業の赤字幅は少しずつ縮小、2016年度は台風の影響で北海道の農産品輸送が大きく落ち込んだものの、鉄道事業の売り上げは微増を確保。

物件費などコスト削減が奏功して黒字転換を果たした(なお、北海道では台風の影響で船舶による代行輸送を行ったが、この費用は特別損失として計上しており、営業損益への影響はない)。

2017年度は引き続き増収を見込むものの、「燃料費の上昇、減価償却費の増加などが見込まれ、鉄道事業の収支はプラスマイナスゼロ」(JR貨物)という。

線路使用料が上場の障害に
JR貨物はJR九州(九州旅客鉄道)に続く株式上場を経営目標に据えている。鉄道を除いた関連事業は好調に推移し、東京貨物ターミナル駅に建設中の大型物流施設が稼働すれば、物流事業者としての存在感も高まる。これで鉄道の黒字が定着すれば盤石の体制になる。

ただ、上場への障害と見られているものがある。JRの旅客鉄道会社に支払う線路使用料の問題だ。

自前の線路をほとんど持たないJR貨物は他社の路線の上を走るため、線路使用料を支払う必要がある。JR旅客会社に支払う線路使用料はアボイダブル(回避可能)コストルールという計算方式に基づく。

その仕組みは、仮に貨物列車が走行しなかった場合の線路の保守費用を計算し、次に貨物列車が走行したことでどれだけ保守費用が増えるかを計算し、その増加費用だけをJR貨物が線路使用料として支払うというものだ。

JR旅客会社に支払う線路使用料は低い水準に抑えられている。たとえば、JR貨物は経営基盤が脆弱な第三セクター鉄道会社に支払っている線路使用料は、アボイダブルコストルールではなく、より割高な線路使用実態に即した金額を支払っていることでその説明はつく。ちなみに第三セクター鉄道へ支払った線路使用料とアボイダブルコストの差額は、国から調整金として補填されるので、JR貨物の懐は痛まない。

「株式上場にあたり、当社に必要な経営の枠組みは維持してもらいたい」と田村社長は言う。もし、JR旅客会社に支払う線路使用料が値上がりしたら、せっかく黒字になった鉄道事業が再び赤字に転落しかねないからだ。

JR旅客会社の株主が反発?
JR九州の上場に際して、3877億円の経営安定基金を国に返還すべきではないかという議論があった。同基金はローカル路線の赤字を埋めるため、国から出た補助金にあたるものだが、結局は国に返還せず、新幹線貸付料などの支払いに充当した。アボイダブルコストルールも経営安定基金同様、国鉄分割民営化の置き土産だ。JR貨物もJR九州同様、上場に際しては現行の基本的な枠組みは維持したいところだ。

ただJR九州と違うのは、線路使用料は国ではなく、JR旅客会社と取り決めている点だ。JR旅客会社は、本来JR貨物が負担すべき費用を負担している形になっているため、JR貨物がアボイダブルコストルールを温存したまま上場するとしたら、JR本州3社の株主が反発する可能性は十分ある。

経営再建途上のJR北海道も、「青函トンネルの維持管理は当社がやっているが、当社が使わない貨物用設備の維持管理費用まで当社が負担するのはおかしい」(島田修社長)と指摘している。

今年3月にJR貨物が策定した「中期経営計画2021」では、「将来の株式上場も可能な体制を作ります」という経営目標を掲げて方策を列挙している。しかし線路使用料に関する説明はない。鉄道事業の黒字定着が見えてきたが、この線路使用料というアキレス腱が上場に際して議論を呼ぶのは間違いない。

2347荷主研究者:2017/05/14(日) 11:05:14

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00426065?isReadConfirmed=true
2017/4/26 05:00 日刊工業新聞
メルシャン、キリンとの共同輸送 大幅に拡大

代野照幸社長

 メルシャンの代野照幸社長は25日、日刊工業新聞社のインタビューに応じ「ビール類とワインとの共同輸送を大幅に拡大したい」と述べ、キリングループ各社と物流で連携を深める考えを示した。ワイン市場は伸びているが、品数が多く販売や輸送コストがかさみ利益面が課題。共同輸送で関連コストを引き下げる。また、「他社との共同輸送も検討したい」とし、競合との協力も模索する。

 代野メルシャン社長はキリンビールやワイン他社と工場や配送センターの重なる地域などを選び、実際にどの商品の組み合わせがよいか「販売本数や季節性なども加味」して検討を進める方針。

 ビール類は販売本数がワインよりはるかに多く、共同輸送となれば供給量が問われる。ただ、ワインもコンビニエンスストアなどが扱う低価格や小容量品などは、供給量を求められることも多い。配送効率化でコストを下げ、コンビニ向けなどの本数を増やせれば販売拡大につながる。

(2017/4/26 05:00)

2349荷主研究者:2017/05/14(日) 14:37:25

http://cargo-news.co.jp/contents/code/170502_1
2017年5月2日 カーゴニュース 第4567号
東芝ロジが鉄道輸送を拡大、電機業界トップクラスに

 東芝ロジスティクス(本社・川崎市川崎区、栗原光宏社長)ではトラックドライバー不足の環境下で輸送力を確保するため、鉄道輸送の拡大を進める。コンテナ内の段積みなど梱包技術の活用などにより、16年度の鉄道輸送比率を前年度比130%の約4万8000tと電機業界トップクラスまで引き上げた。

 JR貨物、利用運送事業者との協力体制のもと、出荷物量が日々変動する商品の全数を鉄道輸送化したほか、鉄道コンテナ内で段積みできる梱包を導入しコスト低減に努めるなどの工夫をした結果、実現したもの。

 17年度についても引き続き、JR貨物と利用運送事業者と連携し、鉄道輸送の拡大を進め、輸送力の確保と合わせ、環境負荷低減面からも顧客の満足度の高いサービスの提供に努める。

 東芝ロジではグループの各分野で積極的に鉄道輸送を推進。これまでにも家電分野では、川崎市から北海道恵庭市への補給便について、日々の物量変動に柔軟に対応することで、フェリーによる海上輸送から鉄道輸送に切り替え、CO2削減を図った。

 (2017年5月2日号)

2351荷主研究者:2017/05/14(日) 15:02:55

https://mainichi.jp/articles/20170509/k00/00m/020/063000c
2017年5月8日 21時19分(最終更新 5月8日 22時13分) 毎日新聞
長距離貨物列車 名古屋-九州で運行開始 運転手不足背景

JR貨物「福山レールエクスプレス号」

 JR貨物は8日、福山通運(広島県福山市)の長距離専用貨物列車「福山レールエクスプレス号」の名古屋-北九州・福岡路線の運行を始めた。長距離専用貨物の路線が九州まで延びるのは初めて。トラックの運転手不足などを背景に、大手運送会社は長距離輸送をトラックから鉄道や海運へ移す「モーダルシフト」が進んでおり、JR貨物は今後も需要増を見込んでいる。

 運行開始したのは、名古屋貨物ターミナル駅と、北九州と福岡の両貨物ターミナル駅とを結ぶ1日1往復の便。福山通運は、2013年に東京-大阪間、15年に東京-福山間で専用列車運行を始めており、今回が3本目。

 JR貨物によると、専用貨物列車は、日本通運と全国通運の共同便▽佐川急便▽トヨタ自動車--のものも運行している。

 JR貨物のコンテナ輸送量は07年度のピーク時に2341万トンあったが、トラック輸送に奪われ、11年度に1961万トンにまで減った。以後、4年連続で増加。16年度は熊本地震などの影響で前年度割れしたが、2199万トンを記録した。鉄道事業の17年3月期決算(単体)の営業損益は、鉄道事業を含む部門別収益の開示を始めた07年3月期以来、初めて黒字となり、好調を維持している。

 背景には運転手不足と労務問題があり、トラックの長距離運送は厳しくなっている。この日、名古屋貨物ターミナル駅で出発式があり、福山通運の小丸成洋社長は「700キロ以上はもうトラック輸送できない」と話した。JR貨物の田村修二社長も「(専用列車の)お話もずいぶん多い」として、今後も専用列車が増える見通しだと説明した。【黒尾透】

2352荷主研究者:2017/05/14(日) 15:04:03

http://cargo-news.co.jp/contents/code/170509_2
2017年5月9日 カーゴニュース 第4568号
JR貨物/17年3月期、鉄道事業の黒字化達成

 JR貨物(本社・東京都渋谷区、田村修二社長)の2017年3月期連結業績は、売上高が前期比0・5%減の1902億500万円、営業利益が26・1%増の124億3300万円、経常利益が43・4%増の103億5800万円、当期純利益が136・0%増の129億7600万円となった。売上高はコンテナ収入減や分譲マンション売却収入の反動減などによって微減となったが、利益面ではコスト削減策などが奏功し、01年度に連結決算を開始して以来、最高益を更新した。また、前中期計画の最大の眼目だった鉄道事業の黒字化(単体ベース)については、営業収入が0・4%増の1369億円、営業利益が▲33億円から5億円となり、黒字化を達成した。田村社長は「会社発足30年の節目に鉄道事業の黒字化を達成できた意義は大きく、今後のJR貨物グループの発展に向けた強固な基盤を構築することができた」との談話を発表した。

 連結セグメント別では、鉄道ロジスティクスの売上高が0・7%増の1688億円、営業利益が39億円改善の15億円、不動産事業の売上高が4・3%減の217億円、営業利益が12・8%減の105億円、その他事業の売上高が0・1%減の99億円、営業利益が287・5%増の0億円だった。

 また、単体ベースでの鉄道事業の黒字化は06年度に鉄道事業と関連事業の事業別開示を開始して以来、初めてとなる。鎌田康・執行役員財務部長は「フルコストの償却費を払いつつ、これだけの数字が出せた。経営体力という意味ではバブル期を凌駕する実力がついたと考えている」と述べた。なお、前期末時点での長期債務は前期比101億円減の1582億円まで縮減してきている。

 経営自立を目標に掲げた新中期計画(5ヵ年)の初年度となる18年3月期は、売上高2032億円(前期比6・8%増)、営業利益113億円(9・1%減)、経常利益92億円(11・2%減)、当期純利益70億円(46・1%減)の増収減益を予想。玉木良知・取締役兼執行役員経営統括本部長は「線路使用料や燃油費の増加に加え、車両検査の〝当たり年〟でもあり経費が大幅に増加する。また、しばらく手控えていた人材教育や福利厚生など人的投資も強化するため、初年度はやや厳しい中での船出となる。ただ、そうした状況下でも鉄道事業の黒字化は堅持していく」と述べた。

 (2017年5月9日号)

2353とはずがたり:2017/05/15(月) 20:56:41
日本郵政、289億円の赤字=豪社関連損失で民営化後初
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-170515X601.html
19:48時事通信

 日本郵政が15日発表した2017年3月期連結決算は、純損益が289億円の赤字に転落した。15年に買収したオーストラリアの物流大手、トール・ホールディングスの業績低迷を受けて4003億円の特別損失を計上したため。赤字は07年10月の民営化後初めて。

 トール社は豪経済の悪化に伴って業績が悪化。日本郵政は買収価格と実際の資産価格の差額に当たる「のれん代」の償却費用などを損失として一括計上した。記者会見した長門正貢社長は「初めての赤字決算は大変残念。(損失処理は)負の遺産を一掃し、スタートラインに立つためだ」と強調した。

 傘下の日本郵便は、「ゆうパック」の取扱高が過去最高となったことに加え、トール社の買収効果もあり売上高は伸びた。しかし、損失処理の影響で純損益は3852億円の赤字となった。

 ゆうちょ銀行は減収減益。マイナス金利を受けて国債の受取利息が減り、資金運用などから得られる資金利益が大幅に落ち込んだ。運用資産全体に占める国債の割合は過去最低の33.2%。かんぽ生命保険は、契約残高の減少で減収となったが、利益率の高い契約が増えた結果、純利益は増益だった。

2354とはずがたり:2017/05/16(火) 15:14:53
旅客列車で野菜を輸送 京都丹後鉄道で6月から 「貨客混載」として全国初
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170516-00010004-norimono-bus_all
乗りものニュース 5/16(火) 11:51配信

道の駅「丹後王国 食のみやこ」へ農作物を輸送
 京都丹後鉄道を運営するWILLER TRAINSと道の駅「丹後王国 食のみやこ」(京都府京丹後市)を運営する丹後王国は2017年5月15日(月)、旅客列車で乗客とともに農作物を輸送する「貨客混載事業」を開始すると発表しました。

【地図】久美浜から道の駅までの輸送ルート

 この事業は5月9日付で、国土交通省近畿運輸局と農林水産省近畿農政局から「物流総合効率化法」に基づく総合効率化計画の認定を受けています。WILLER TRAINSと丹後王国によると、農業振興と地域活性化を目的とした貨客混載事業は全国で初といいます。

 貨客混載の開始日は6月1日(木)、輸送区間は宮豊線の久美浜駅(京都府京丹後市)から峰山駅(同)までです。

 道の駅「丹後王国 食のみやこ」に出荷される久美浜地区の農作物は、これまで農家がトラックなどで約2時間かけて個別に運んでいましたが、事業開始後は久美浜駅までの輸送に変更。そこから道の駅に近い峰山駅までは定期列車(午前2本、午後2本)で運び、さらに丹後王国のトラックに積み替えて、道の駅まで農作物を運びます。

 これにより、京都丹後鉄道は輸送力の有効活用と安定的な収入の確保ができ、農家にとっては出荷の負担軽減が実現。二酸化炭素の排出量も削減されます。

 6月1日(木)には、久美浜駅で事業開始を記念した出発式が開催される予定です。

「貨客混載」事業は、宮崎県ではヤマト運輸と宮崎交通などが連携し、路線バスで宅配便の荷物を運ぶ取り組みを展開。新潟県の北越急行も佐川急便と連携し、旅客列車で荷物を運ぶなど、地方を中心に広がりをみせています。

【了】

乗りものニュース編集部

2355とはずがたり:2017/05/16(火) 22:07:17
どうなる日本郵政? “西室切り”の背景にあるもの
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20170511/Bunshun_2449.html
文春オンライン 2017年5月11日 07時00分 (2017年5月12日 09時18分 更新)

「過去のレガシーコストを一気に断ち切って、成長路線へ果断な経営を実行するスタート台に立つ」

 4月25日夕刻に急遽記者会見を開いた日本郵政の長門正貢社長はこう弁明した。日本郵政は、2017年3月期決算が赤字に転落すると発表。オーストラリアの物流大手トール・ホールディングスを買収した際に計上していた「のれん代」4000億円を減損処理したためだ。

 長門社長によれば、「能天気な業績予測に基づき」トールを「少し高く」買ってしまったという。長門氏が、ここまで言うのには理由がある。

 買収を決めたのが、前社長の西室泰三氏だったためだ。西室氏は東芝の社長、会長を歴任した大物財界人。日本郵政のトップに就いたが、昨年3月に体調悪化で退任した。

「日本郵政は、上場に向けて、株価を上げるための『成長戦略』が必要だった。そこで、西室氏は海外事業の買収に乗り出したのです。しかし、足元を見られ、高値掴みをしてしまった」(金融関係者)

 今回の“西室切り”の背景には、別の思惑もある。

「減損処理を主導したのは、日本郵政の子会社である日本郵便の横山邦男社長です。横山氏は、金融庁の森信親長官に近いと言われ、その意向を受けたものと聞いています」(金融庁関係者)

 というのは、日本郵政の株式の2次売却が控えているためだ。

「売り出しは7月以降と言われ、売り主である国は、約1兆円を調達する腹づもりでした」(同前)

 トールの負の遺産を一括償却することで、2次売却への影響軽減を狙ったのだ。

 長門社長は「引き続きトールは国際展開の中核で手離す気はない」として、内外で買収を検討する意向だ。だが、「トール自体も買収を重ねて大きくなった。東芝のウェスチングハウス同様、何が飛び出すかわからない」(前出・金融関係者)との声もある。

 何より、日本郵政グループの足元は厳しい。収益の大半を叩き出すゆうちょ銀行など金融2社は、マイナス金利で運用難。頼みの綱だった海外事業への投資が失敗に終わり、成長戦略は見えてこない。巨額減損で浮かび上がったのは、日本郵政の険しい未来である。

(森岡 英樹)

2356とはずがたり:2017/05/17(水) 13:20:08

ヤマトの「怠慢」への強烈な疑念…配達ドライバーに膨大な無駄な作業を強制
https://news.goo.ne.jp/article/bizjournal/business/bizjournal-bj-33644
06:05Business Journal

「クロネコヤマトの宅急便」でお馴染みのヤマト運輸の現場が大変なことになっているというニュースが世間を騒がせ始めてから、かなりの時間がたったが、相変わらず毎日のように関連するニュースが報道されている。

 ヤマト運輸といえば、役員の反対を押し切り、個人向け小口貨物配送サービス「宅急便」を開始した同社元社長の小倉昌男氏を忘れることはできない。1999年に出版された著書『小倉昌男 経営学』(日経BP社)は、実務家・研究者双方から高く評価されている。筆者も拝読し、業界の常識や慣習にとらわれることなく、自らが正しいと信じることを貫く姿勢に大変感銘を受けたことを覚えている。

 また、ヤマト運輸を取り上げたテレビ番組『プロジェクトX 挑戦者たち 腕と度胸のトラック便?翌日宅配・物流革命が始まった?』(NHK)も大変優れた内容で、筆者はそのDVDを現在でも講義における教材として活用している。小倉氏は1995年に会社を離れ、その後、福祉に関わる事業に従事、2005年に他界されている。

 現在、話題となっているヤマト運輸の騒動に関して、小倉氏がご存命であったなら、どのように考え、コメントされるだろう。著書などによると小倉氏は、従業員をはじめ、人を大切にする方であったため、「ドライバーが昼食をとる時間がない」「残業代の不払い」といった現状に対しては、大変お怒りになるだろう。

 一方で「業績の低下」に関しては、それが消費者のため、より良いサービスになることであれば、「短期的な業績など気にせず、どんどん実行しなさい」とおっしゃるのではないだろうか。

 しかしながら、アマゾンをはじめとする大口顧客の低価格要求による「業績の低下」に関しては、「なぜ徹底的に戦わないのか」と激怒されるか、もしくは協働して解決策を見つけ出されるかもしれない。

 筆者は単身暮らしのため、長期の出張から戻ると玄関ドアに同じ届け物の不在通知が3?4枚挟まっていることが、たまにある。ちなみに、部屋はエレベーターのないビルの4階だ。これには、倫理観の低い筆者のような人間でも、さすがに申し訳ないと心が痛む。同時に、このように無駄なことをドライバーに強いる、本部の「仕組みを構築するスタッフ」に対して「なぜ改善しないのか?多くても2回で十分ではないか?そもそもこうした仕組みを放置することは怠慢ではないか?」といった気持ちも抱いていた。

 現在、実施している「お届け予定eメール」は、確かに若者にはよいサービスだが、高齢者には電話のほうが適しているかもしれない。そのほか、顧客サービスを大きく損なうことなく、ドライバーの負担を軽減させる創意工夫の余地は大いにあるように思われる。

 一連のヤマト運輸のニュースが時を経てもなかなか劣化しないのは、おそらく多くの人が同じような思いを抱いていたからではないだろうか。また、気にはなっていたが、なかなか言い出せなかったことが、まともな方向に進みそうで何より、と思っているからではないだろうか。

 そうだとすると、「日本社会もなかなか捨てたものではない」と感じている。
(文=大崎孝徳/名城大学経営学部教授)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板