したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

.。.:*・゚☆虹空☆.。.:*・゚

455 ◆Gv599Z9CwU:2011/03/01(火) 17:14:45 HOST:61-24-232-212.rev.home.ne.jp


「あなたのためならば、僕は悪魔にだってなりましょう」

もしなってくれると言うのなら
後悔さえしないと言うならば


――その剣(つるぎ)を、わたしのためだけに振るって

456 ◆Gv599Z9CwU:2011/04/12(火) 13:55:08 HOST:119-171-143-30.rev.home.ne.jp

◇◆参考サイトさま等◆◇
ギリシア神話⇒「ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~kinokokingdom/greekmythology.html」
北欧神話⇒「ttp://homepage3.nifty.com/ryuota/norse.html」


○詩○
異世界風味>>220>>224>>292>>312>>316>>318>>384>>455
神話>>244
>>193>>194>>195>>196>>199>>200>>202>>205>>206>>209
>>211>>215>>216>>217>>218>>219>>211>>222>>223>>225
>>226>>227>>229>>231>>232>>234>>235>>236>>238>>239
>>240>>290>>295>>297>>303>>304>>305>>306>>307>>308
>>309>>317>>328>>362>>368>>404>>408>>412>>433>>454


○小説○
眠りから覚めしお姫様>>269   不思議な世界>>271   守れなかっただろ、お前はそれを>>332 
君は華、君は宇宙>>272   小さな図書館>>273   少女の涙はなにを誘う>>377
天使と人間 ―同じもの―>>379   命の最期は、君の接吻を>>396   ひまわり>>406
世界を愛せない青年と、世界に見放された少女>>414>>415>>416   無言、それでも大切な>>420
その魔法、なんのために使うのかは、その人次第だと思うんだよ>>434

○SSS○
優声>>418   あなたがやさしいからいけないのよ>>422   二種類の子供>>425   モノクロームの世界>>427
紅葉舞い散るころに>>431   クリスマス、一歩手前>>439   記憶が薄れてしまうこと>>451

●音楽的小説●
煌めきの奏鳴曲(ソナタ)>>274   ト音記号とヘ音記号 ―高いものと低いものと―>>299

●神話●
アネモネが見上げる意味は、>>275   女神が恋し紅い花>>288>>314    幸せ満月>>374
アース神族最強の雷神>>323   水瓶座 恵みをもたらす青年>>452

457 ◆Gv599Z9CwU:2011/06/08(水) 13:51:50 HOST:59-171-85-72.rev.home.ne.jp
こちらの企画⇒(☆ttp://alice3333.hanabie.com/star/easter/index.html)に参加させていただいております。
文章を書くのが好きな方、どしどしご参加ください!




【砂糖漬けの薔薇を一輪、あなたに捧げても良いですか】






「フリッド、フリッド」
「ん? ……ああ、キャルロット。どうしたんだい?」
「あなたがいつまでたっても薔薇園から戻ってこないから迎えにきたのよ。昼食も抜いているんじゃないかと思って、差し入れも持ってきたわ」
「ありがとう、キャルロット。でも今日は家庭教師が来る日じゃなかった?」
「いいのよそんなもの。そんなことより、フリッドといるほうが楽しいもの」
「それは嬉しいことを言ってくれるね」
 辺り一面に広がる薔薇を絨毯みたいねと評したキャルロットは、手に持っていたバスケットを薔薇園のたったひとつのベンチへと置いた。景観を壊さないようにと、淡い茶色のベンチはフリッドが注文したものだ。人が滅多に座らないためか、そのベンチはいつも新品の風を漂わせている。
 フリッドの色素の薄い金髪が日に透けて輝き、薔薇を見る青藍色の瞳がやさしそうに細められる。泥のついた手で薔薇を撫でるさまを、キャルロットはじっと見つめていた。
 バスケットの中身はキャルロットが自らつくった、ハムとキュウリのサンドウィッチ。今朝、市場で仕入れてきたばかりの新鮮なものを使用した、フリッドが唯一食べやすいと言った食べ物だ。
 喉も渇いているかと思って、ポットとカップも持参した。両方とも緻密な模様が描かれているキャルロットのお気に入りで、差し入れの際には必ず持ってくる。そしてポットの中身はあたたかいアールグレイ。フリッドは砂糖をいれることを好まないから、ストレートで入っている。
 枯れている薔薇を名残惜しそうに摘みとるフリッドに、キャルロットは声をかけた。
「フリッド、少し休憩したらどう?」
「ああ、そうするよ」
 泥で汚れた手袋をはずし、少しはたいてから、フリッドはゆっくりとした足どりでベンチに座った。そうして緊張がほどけたかのように、背もたれにぐったりと寄りかかり、微笑む。
「疲れるまで根気つめないの。身体壊れるわ」
「でも僕がいなかったら、この薔薇園を世話する人がいなくなる。それだけは絶対避けたいんだよ」
 疲れた顔をしつつも微笑むフリッドに、キャルロットはカップに注いだ紅茶を渡す。それを受けとり一気に飲みほした彼は、ふうとひとつ溜息を吐いた。
「薔薇は誰かの手がなければ美しく咲かない。手が加えられることで、いっそう美しく咲くんだ。だから僕は薔薇が好きなんだよ」
 やさしい光をたたえるエメラルドの瞳が、ふわりと細められた。
「大輪の花が咲いたときの喜びは、どう例えればいいのかわからないくらい嬉しくなって」
「嬉しすぎて、の間違いではなくて?」
「はは、キャルロットは本当、僕のことをよくわかっているね」
「長い付き合いだもの、わかって当然だわ」
 ふふっとキャルロットが小さく笑いをこぼすと、高く結いあげられているウェーブのかかった金髪がふんわりと揺れた。手にはめられている白い純白の手袋をちらりと見やり、フリッドは申し訳なさそうに眉尻をさげる。
「本来なら、裕福な貴族の家へ嫁いでいるはずなのに……」
 ぽそりとつぶやかれた言葉を、キャルロットは聞き逃さなかった。
「愛のない婚姻はいやよ。いくら爵位があったって、財産があったって、そこに愛が存在しないのなら意味がないわ。……私は、あなたと生きていたいのよ」
 キャルロットのサファイアの瞳が、フリッドの目をまっすぐに見つめる。
 その視線に耐えきれなくなったのか、フリッドは少し俯き、そして困ったように笑った。
「僕と生きるなら、今のように貴族の暮らしはできないよ」
「わかってるわ」
「もしかしたら、家族との関係が悪化するかもしれない」
「なら、お父様を説得してみせるわ」
「薔薇にしか興味のない、つまらない男なのに?」
「それでも私はあなたが好きだもの」
 ぎゅっと握られた手を、フリッドは包みこむ。
「……本当に君は、僕にはもったいない女性だよ」
 よくできすぎている。
 そう言って溶けこむかのように抱きしめられた腕の中で、キャルロットは満面の笑みを浮かべた。
「キャルロット」
「なあに?」
「僕らが婚姻するときにね―――」
 ―――君に、砂糖漬けの薔薇を一輪あげる。




--------------------------------------------------------------------------------

(僕の愛に染まった薔薇を、)
(この世でもっとも愛した君に)

458海@削除人 ◆Gv599Z9CwU:2011/06/29(水) 19:02:24 HOST:61-26-248-34.rev.home.ne.jp


君が僕についてきてくれると言うならば
僕はどんな屍も越えてみせよう

だから、お願い



―――僕を、おいていかないでくれ

459璃夢:2011/06/29(水) 22:24:03 HOST:softbank220015214027.bbtec.net


  ぁげ-*

   スレ主san.
    小説上手すぎでふ(*ω)

    師匠みたぃbb*
     尊敬します^^*
   
    ぁげ越智でふ★

460 ◆Gv599Z9CwU:2011/07/04(月) 21:35:44 HOST:61-26-248-34.rev.home.ne.jp

璃夢さん>>
あげてくださってありがとうございます!vv
そして上手いだなんてもったいないお言葉まで…!
ししししかも師匠ですか!?�堯福❷◆❺痢─縫痢,發辰燭い覆気垢丨撞磴韻討④泙喉�

よろしければ暇なときにでもふらりとお立ち寄りくださいませ^^

461 ◆Gv599Z9CwU:2011/07/04(月) 21:36:58 HOST:61-26-248-34.rev.home.ne.jp

◇◆参考サイトさま等◆◇
ギリシア神話⇒「ttp://www7a.biglobe.ne.jp/~kinokokingdom/greekmythology.html」
北欧神話⇒「ttp://homepage3.nifty.com/ryuota/norse.html」


○詩○
異世界風味>>220>>224>>292>>312>>316>>318>>384>>455
神話>>244
>>193>>194>>195>>196>>199>>200>>202>>205>>206>>209
>>211>>215>>216>>217>>218>>219>>211>>222>>223>>225
>>226>>227>>229>>231>>232>>234>>235>>236>>238>>239
>>240>>290>>295>>297>>303>>304>>305>>306>>307>>308
>>309>>317>>328>>362>>368>>404>>408>>412>>433>>454
>>458


○小説○
眠りから覚めしお姫様>>269   不思議な世界>>271   守れなかっただろ、お前はそれを>>332 
君は華、君は宇宙>>272   小さな図書館>>273   少女の涙はなにを誘う>>377
天使と人間 ―同じもの―>>379   命の最期は、君の接吻を>>396   ひまわり>>406
世界を愛せない青年と、世界に見放された少女>>414>>415>>416   無言、それでも大切な>>420
その魔法、なんのために使うのかは、その人次第だと思うんだよ>>434
砂糖漬けの薔薇を一輪、あなたに捧げても良いですか>>457

○SSS○
優声>>418   あなたがやさしいからいけないのよ>>422   二種類の子供>>425   モノクロームの世界>>427
紅葉舞い散るころに>>431   クリスマス、一歩手前>>439   記憶が薄れてしまうこと>>451

●音楽的小説●
煌めきの奏鳴曲(ソナタ)>>274   ト音記号とヘ音記号 ―高いものと低いものと―>>299

●神話●
アネモネが見上げる意味は、>>275   女神が恋し紅い花>>288>>314    幸せ満月>>374
アース神族最強の雷神>>323   水瓶座 恵みをもたらす青年>>452


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板