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( ´_ゝ`)/こちら流石探偵事務所\(´<_` )

11 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:41:00 ID:V1JPaZRY0
                                                     _,vr,z
                                                 _,,,,allllllllM″
      .__                                       ,,,,,,w*l,l空所・',_、
   .,,,vl|レ  `~゙゚"'''┬--,_,_、                   __,,,,,,w*l!'゙|,,,sllll㌍・~`,xぐ~゙'|゙作
  ,r'″    .―+-、,l゚.と    .~゚`¬-__            ,,,,,,,iiWlll''゙”,,,,vrニニi@'゚゛ .,,x'"  .,l" ,,i´
  ゚lこー、、、、rッ   .ヘ"```'''       `゙゚''―-、,,,,,,,,,,pwllll!'ヴ゙゙゙,,,,,v,,ゴ〒''',,,,,i,l广` ,,r'"   .,l°.,i´
   `ヘv,、 .゙l「′ --、.,,、 l'ッ               ̄~"'¬=lニ二,,|m,zll广` `` ,,r'"    .,,i´ ,i´
     ~'―x,,,,,_    ゙l,|,,,,,_,,,ー、、、、、ァi、             ~゙`''゚゙‐'‐m,,,r'″    .,√゙",l",,,,,,iglllll態iヤ
          `゙゚"''―'タiil,,l,, .l川ニ,!-、,,|i广"ヽ--、、,.l┐            `~''''―--,,,,コ。,,,,,ll厨l!|㌍・'″
                   'l,'ll,.゚L  ゙~゙'ト~゙ヘr,,_    .り゜ "'.←、、.,、,,,、  .,〟  .,,--,yu,y,,,,,,,,,、゙'F″
             r'゚゙゙゚'气,,l乂゚l,  |,,,,r・’ ゙゚',ls,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,_     ``¨" |,lト__,,,li,,.ヒ ,巛,rfニ-r"
             |,,_ .,ん,i[,!゙|i,゙li、 | ,|,,゙'《lllll″       ゙゙̄"'''''''''''''''''''"゙゙″   ゚''゚“'”
                 ~゙[   .i゙゙゙'lレi,ltl,゙,,il言゙“
                  ゙ヘ-- lr‐―"

12 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:41:33 ID:V1JPaZRY0
【五島福江空港】
                  ____________________________________
               / |
             /   |ニ|                    五 島 福 江 空 港
.     /| ̄ ̄ ̄ ̄|  |ニ|  ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬
―――|  | :::::::::::::::::: |  |ニ|  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |
二二二|  | :::::::::::::::::: |  |ニ|  ├─┼―┼―┼―┼―┼―┼―┼―┼―┼―┼―┼―┼―┼―┼―┼―┼
二二二|  | :::::::::::::::::: |  |ニ|  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |
二二二|  |____|  |ニ|  └─┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴―┴
二二二|/___/.   |ニ|___________________________________
二二二二二二二二ニ/ |  | : : : : : : : : : : : : : : : : : :|  |: : : : : : : : : : : : : : : : : : |  |: : : : : : : : : : : : : : : : : : | |: : : : : :
二二二二二二ニニ/: : ::|  |_________|  |_________|  |_________| |___
二二二二二二二二二ニニ|  |    ||       ||     |  ||  ||  ||  ||  ||  ||  |  ||   ||   ||    | |  ||
二二二二二二二二二ニニ|  |    ||       ||     |  ||  ||  ||  ||  ||  ||  |  ||   ||   ||    | |  ||
淡二二二二二二二二ニニ|  |    ||       ||     |  ||  ||  ||  ||  ||  ||  |  ||   ||   ||    | |  ||
X  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |xメ淡xメ淡xメ淡xメ淡xメ淡xメ淡xメ淡xメ淡xメ淡xメ淡xメ淡Xx
 ̄|                [  ]               [  「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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13 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:42:07 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)「ふぃー着いた着いた」

(´<_` )「昨晩と合わせて飛行機2回乗ったのに未だ中継点だけどな」

ハ’ノ_’ ハ「いやー遠いですねえ」

( ´_ゝ`)「確か船まで時間あるんだよな」

(´<_` )「うむ、ちと時間あるな」

ハ’ノ_’ ハ「どうします? 港で海でも眺めますか?」

( ´_ゝ`)「……うどん」

(´<_` )「何て?」

( ´_ゝ`)「五島に来てうどんを食わずに帰れるだろうか?」

ハ’ノ_’ ハ「さっきラーメン食ったばかりじゃ?」

( ´_ゝ`)「替え玉できなかったし」

(´<_` )「時間なかったからな」

( ´_ゝ`)「故にうどん一杯くらい入るだろ」

ハ’ノ_’ ハ「まあ別に食えますけど……」

14 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:42:40 ID:V1JPaZRY0

(´<_` )「とはいえどこに行くんだ? 一応空港のレストランでも五島うどんやってるみたいだが」

( ´_ゝ`)「ククク、我に秘策アリッ!」

(´<_` )「あのさ、一応仕事だからな? わかってるよな?」

( ´_ゝ`)「……はい」

(´<_` )「で、どこ行くんだ?」

( ´_ゝ`)「こういう時はあれだよあれ」

(´<_` )「……タクシーの運ちゃんに聞く?」

( ´_ゝ`)9m「そうそれ」

ハ’ノ_’ ハ「なるほど」

( ´_ゝ`)っ「というわけでタクシー乗り場にGO」



 ―――。

15 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:43:15 ID:V1JPaZRY0
【鬼岳四天王】
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                                     |\i\          \|\i
               lニニi                      |\| ̄\          \,|
         i\,―─┴─┴――‐、  i\             | ̄ | `┰―― liニニi―┰|
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16 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:43:48 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)ノ「五島牛肉うどん!」

(´<_` )「あ、俺も」

ハ’ノ_’ ハ「じゃあ俺も」

( ・運・)「では私も」

( ・店・)「かしこまりましたー」

( ・運・)「いやあ本当に御馳走になっちゃっていいんですか?」

( ´_ゝ`)「男に二言はない」

(´<_` )「俺は二言を呈したい」

ハ’ノ_’ ハ「ははは、双子だけあって仲いいですよね」

( ´_ゝ`)「だろ?」

(´<_` )「そうか?」

( ´_ゝ`)「そうだろ?」

( ・運・)「そうですね、息ぴったりですもん」

17 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:44:22 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)「まま、店案内してもらった報酬だと思って」

(´<_` )「むぅ」

ハ’ノ_’ ハ「地元の人のお勧めは間違いないですからね」

( ・運・)「ふふ、前に案内したお客さんも満足されてましたよ」

( ´_ゝ`)「俄然楽しみ」

(´<_` )「あんまハードル上げんなよ?」

ハ’ノ_’ ハ「五島うどんって食ったことないんですよね」

( ´_ゝ`)「同じく」

(´<_` )「……まあ、一度食べてみたいとは思ってました」

( ・運・)「五島牛もよろしく!」

( ´_ゝ`)「五島牛肉うどん、何という死角のないメニュー……!」

( ・運・)「本格派は地獄炊きの方なんですけど、個人的にはこっちが好きですね」

ハ’ノ_’ ハ「へぇー」

18 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:44:55 ID:V1JPaZRY0

( ・店・)「お待たせしました、五島牛肉うどんです」

( ´_ゝ`)「うむ」

(´<_` )「めっちゃいい匂いすんな」

ハ’ノ_’ ハ「うまそうですね」

( ・運・)「実際うまいです」

( ´_ゝ`)「どれ……」



  ( ´_ゝ`) ズー(´<_` ) ズー ハ’ノ_’ ハズー
  (っ. 川 .o     (っ川 .o     (っ川 .o
 ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄`ー―′ ̄\



( ´_ゝ`)b「「うめぇ……!」」d(´<_` )

19 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:45:29 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)b「素晴らしい喉越し」

(´<_` )「芳醇なアゴだし……だけではないか? 少なくとも昆布出汁は入ってそう」

ハ’ノ_’ ハ「おお、いいですねこれ。肉うまっ」

( ・運・)「でしょうでしょう?」



  ( ´_ゝ`) ズー(´<_` ) ズー ハ’ノ_’ ハズー
  (っ. 川 .o     (っ川 .o     (っ川 .o
 ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄`ー―′ ̄\



( ´_ゝ`)「あーうめー」

(´<_` )「うむ」

ハ’ノ_’ ハ「正直さっきラーメン食ったしって思ってたんですけど、全然いけますね」

( ・運・)「スルスルいけちゃうでしょ? そうでしょ?」

( ´_ゝ`)「いやー食いに来てよかった。なっ?」

(´<_` )「うむ……否定する言葉を持たない」

20 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:46:04 ID:V1JPaZRY0
【福江港】
      /.:.:.:.:.:.:.:.:  ヽ                                        | |
⌒ヽ  _ノ           ノ   ノ⌒ー'⌒ヽ、_                            | |__
 ̄´  `ー─ ── ' ´  r''' ゙  .: .: .: .: .:    )          ノ⌒⌒ヽ        -‐ | |__ `ヽ
____             ゝ _____ ノ   /⌒⌒ヽ   ゝ _ ノ    _ ノ   | |////|   ヽ
    l!l!l!l!|                           ゝ _ ノ           (      | | ̄ ̄   ノ
三三三 〉 |                            ┌И=         ` ───| |⌒ー─''´       /
 ̄ ̄ ̄ |! |                                ||                  __| |           / ; ;
田田   |! |   __                          ||                  |x | |          / ; ;Y;
冖冖冖 |! |Yヽ| __ |   __ .......................................................................||..................................................|x | |......................./ ; ;从 ; ;
从从从从r仏└||┘从 }!.:.:|""  " "" "  "  "  "     "|| ~   """  ""  〜  ̄| | """  "/ ....; ; ....:;:;:;:
 ̄ ̄|乂ミ乂ハ ||从 __}!.:.:| ~~  "  ~  〜   〜〜  "  ||    〜〜   ,,,      | |  〜'/ ; ;´ ;,,:;:;..,"; ;
__|从ハ从乂/||YY|i:i:i:i:i:i:| ~  〜〜     ,,   ~ ~   || 〜 〜   Ω         | |~'~/ ;......乂 ;'" ; :;:;从
.;三三三≧s。.;.;.;|| ; 「」「」「」|    ,,,    ~ ~        ~  __||   〜  ' }{   苅三三三| |/,,;:;:Y^Y:;.....:; .; 乂 :,:,
.;.;.从;.从三三≧s。  ̄ ̄ ̄ \´´´´´´´´´´´´´´´´´´´rrrr≠|i仆、Y;.;.;.;Y.;.;.;.}{YY|xixixixixixi| |.;.;.;从.;.;Y.;.;.;.;.;Y.;.;.;.;i!.;.
从.;.;从.;.;.;从.;三三≧s。i:i:i:i:i:i:i:ヘ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 「ИlXk|i:i:i:i:i≧s。ノ ̄{从从| ̄〕xixixix| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.;.;ハ.;.乂.;.イ.;.;.从.;乂三三≧s。i:i:i:i〉              `>≠─<Γ〕iト、 \_,|  〕ixixixi| |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
⌒``ヽ^ヾ.;从.;.;从.;:;.;.Y 三三≧s。                           ⌒> ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
       `ヽ:;从:;:;:;乂 三三三三≧s。                           ⌒>     ̄ ̄≧s。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\三三三三≧s。                            ⌒>     ≧s。
......\                \三三三三三≧s。                            ⌒>    ≧s。
............\               \三三三三三三≧s。                            ⌒>   ≧s。

21 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:46:38 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)「さて船」

ハ’ノ_’ ハ「しかしよかったんですか? もっと聞き込みとかしとかないで」

(´<_` )「フェリーに乗ったところまではSNSの情報から確からしいので」

( ´_ゝ`)「福江で本格的に聞き込みするとしたら帰りかな」

ハ’ノ_’ ハ「なるほど。まあ俺は素人なんでお任せしますけど」

(´<_` )「本格的に聞き込みするまでもなく既に引っかかっていることはありますが」

ハ’ノ_’ ハ「それは?」

( ´_ゝ`)「タクシーの運ちゃんが全くピンときてなかったことだな。
      この容姿だ、どう見ても成人にゃ見えんし一人旅してりゃ目立つ」

(´<_` )「服装もコスプレチックですし、運転手の間で噂くらい流れそうなものです」

ハ’ノ_’ ハ「はあ、なるほど」

( ´_ゝ`)「まあ多少引っかかるレベルだな、乗降数それなりだし」

(´<_` )「羽田とかだったらそりゃ知らんだろってなるが、一日の乗降500人も行かないからな。
      逆に新島とかだったら知らんわけないだろってもんだし、絶妙に多くも少なくもない」

22 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:47:12 ID:V1JPaZRY0
【フェリー】
            _
        ノ |_   ll__l---||_       Nice boat.
      rj「l__`ー'  ヽlーj  L---┐
      |―┴┴―`ーrュ-‐< ̄.ィj .__jl
      |[][][][][][] i """ _..,,rr=''´ l
      l ̄ ̄ ̄ ̄/7-‐'´     /
   f  jL-、 _-‐'      -‐´~~
   ヽ |  ̄  _j_ -‐'~´~~
     `ー〜´~~~~

23 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:47:46 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)「おっ、出航か」

(´<_` )「何か思った以上にガラガラだな」

ハ’ノ_’ ハ「連休シーズンとかは結構混むんじゃないですか?」

( ´_ゝ`)「かも。どのみち捜朔島の乗降者はほぼいないんだろうが」

(´<_` )「他の島のついでなのか知らんが停泊してくれて助かるな」

( ´_ゝ`)「それな。フェリーなかったらめんどかった」

(´<_` )「しかしこの乗客数で採算取れてるのか?」

( ´_ゝ`)「駄目そうだよな。公的補助とか出てんじゃね?」

ハ’ノ_’ ハ「でしょうね。見るからに厳しいですもん」

( ´_ゝ`)「群馬ならバス廃止されても車あるし高齢者以外はまあ……って感じだが海はな」

(´<_` )「バス廃止されるような集落は高齢者ばっかなのが問題ではあるが……流石に一家に一台モーターボート、って感じでもなかろうしな」

ハ’ノ_’ ハ「船は高そうですもんね……」

24 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:48:20 ID:V1JPaZRY0
                            \
                             \
          ┼┼ ヽ ,    ───────  ○  ───
            ノ   /             /    、
                  ┼┼ ヽ ,     /  / | γ⌒ヽ
            r´⌒ヽ.     ノ   /  /   /  |(   ⌒
   , ⌒ヽ    γ⌒  ⌒ヽ        /    / ,'⌒
  (    '   (      ⌒ヽ⌒ヽ、 /     γ'⌒
  ,ゝ    `ヽ(              )      (⌒
 (      γ⌒ヽ, '⌒         ヽ- 、 γ⌒

25 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:48:53 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)「うーん、船のスタッフの人も茜ちゃんさん見覚えない、か」

(´<_` )「半ば予想はしてたがな」

ハ’ノ_’ ハ「このがら空き具合でそれは、流石にちょっと違和感ありますね」

( ´_ゝ`)「そういやみんな、今んとこ電波大丈夫そう?」

(´<_` )「問題なし、5Gは流石に通らないが」

ハ’ノ_’ ハ「全く問題ないですね」

( ´_ゝ`)「まあそうだよな。docodemoは山間部以外全域で通じるらしいし」

(´<_` )「……茜さんが電波を気にしていたことか?」

( ´_ゝ`)「うむ。不安がるからには何か理由があったのかなと」

(´<_` )「いや普通に不安だろ、対応エリアになってれば繋がるってわけでもなし」

ハ’ノ_’ ハ「確かに、島で電波通らないと心細くなりそうです」

( ´_ゝ`)「いや、逆に……島でSNS見たくない口実、か?」

(´<_` )「あー……あるかもな。わざわざ何もないような島行きたいってくらいだし」

ハ’ノ_’ ハ「なるほど、都会の喧騒から離れて的な」

26 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:49:49 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)「そう考えると、実際に捜朔島に行った可能性は俄然高くなるな。
      航路の他の島、そこそこ観光名所とかあるみたいだし」

(´<_` )「教会とかな。そのうちのどれがオカルト面なのか気になっちまうが」

( ´_ゝ`)「それはそれ」

(´<_` )「まあうん、兄者の推測は割と当たってそうな気がする」

ハ’ノ_’ ハ「SNSの発言一つからそこまで考えられるものなんですね」

( ´_ゝ`)「マニアックな島だから普通にエリア情報通りじゃないかもって考えた可能性もなくはないが」

(´<_` )「いや実際、マジでマニアックなんだよな。
      寄り付くのは船持ちの釣り人くらいで、釣りスポットの情報しかない」

( ´_ゝ`)「釣り竿借りれれば釣りするのも一興か」

(´<_` )「観光やってる千手烏賊のようにはいかんと思うがな」

( ´_ゝ`)「それはそうか」

八‘⊿‘)「あのー、すみません」

(´<_` )「ん?」

27 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:50:27 ID:V1JPaZRY0

八‘⊿‘)「先ほど、船員さんとお話されていた方ですよね?」

(´<_` )「そうですが……何か?」

八‘⊿‘)「捜朔島に来られるんですか? 私、島の者なので」

( ´_ゝ`)「ほう?」

(´<_` )「ああ、島民の方ですか。ええ、我々は捜朔島にお邪魔する予定です」

八‘⊿‘)「やっぱりそうなんですね! ……あの、もしかしてご連絡頂いていた流石さん?」

(´<_` )「あ、はい。もしかして役所の方でしょうか?」

八‘⊿‘)「はい、村役場の吉野ハルです」

( ´_ゝ`)「俺は流石真理男」

(´<_` )「弟の累次です」

ハ’ノ_’ ハ「ハロルド・エンヴィーです」

八‘⊿‘)「よろしくお願いします」

( ´_ゝ`)(ふむ……?)

28 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:51:01 ID:V1JPaZRY0

ハ’ノ_’ ハ「やっぱり、捜朔島に行く人って珍しいんですか?」

八‘⊿‘)「ですね。釣りの人がボートで来ることは結構ありますけど」

( ´_ゝ`)っ「じゃあ、この人知ってる?」

八‘⊿‘)「いえ、見たことないです」

( ´_ゝ`)「……なるほど。実は捜朔島に行くと言ってから行方がわからないんだよね」

八;‘⊿‘)「ええっ!?」

(´<_` )「実は我々、この人について知っている人がいないか聞きに行こうとしていまして」

八;‘⊿‘)「うーん……流石にこんな子、島に来たら忘れないと思うけどなあ……」

ハ’ノ_’ ハ「そうですよね」

( ´_ゝ`)「たまたま会ってないだけって可能性もあるし、他の人にも聞いてみたい」

八;‘⊿‘)「行方不明なんて大変なことですもんね……わかりました、みんなに協力お願いしてみます!」

(´<_` )「それは助かります」

29 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:51:40 ID:V1JPaZRY0
【捜朔島 漁港】
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三三三三三三三三三i三i三i三| _|        l| |__||::::::::::| [| | ̄ ̄ ̄   |  _|__: : : : : : : : : : : : ̄
| ̄ ̄ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄,        |/\,|        l|     | ̄ ̄.:.[| |口       |─‐|三≧s。 ~''  .,_: : : : : : : : :
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| |  ヘ::::┌‐込ィ<^'く二二二匚]=-L|    ~^ -=ニ二三ニ=- _ ̄ ̄ ̄ ̄匚]口兀 ̄ ̄ ̄二ニ=-   |_|: : : : : :
|_|_,|  \|`ヽ、__`ヽ`'弌ニ=- __ ⌒ニ=- _      ~^ -=ニ三三二ニ=‐-   ..,,_  ‐ ‐ ──二二三三
__{\_>。,__`'<二>。, ``'弌ニニ=-  __ ⌒ニ=-   _    ̄   ──-----/       __  -=ニ
   \ `ヽ、|\:::\ ` ''<ニ>。, ``'' ─=ニ二二二二二二二二二二>        /__,,..  -=ニ⌒: : : : : : : : :
二二二>。, `'弌二|\へ、`¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨7 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/⌒ニ=-  -=≦ ̄ : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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        ̄⌒>。,__>‐凵7  ̄二二 …ァ'’.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄: : : : : : : : : : : : .::.::.::.::.::: : : : : :  : : :
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vivi小从小从小viviv;:;::::::.:.:.: : : : : : : : : : .:.: : : : : : : : : : : .:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : :
从川从川从川从川乂;:;:;:;:;:;: : : : : : :.:.:.:.::::::.:.:.: : : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:: : : : : : : : :

30 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:52:14 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)「着いた」

(´<_` )「ふむ……漁師町だけあって雰囲気は千手烏賊に近いな」

( ´_ゝ`)「確かに」

八‘⊿‘)「まずは公民館ご案内しますね」

( ´_ゝ`)「本日の宿」

(´<_` )「ありがとうございます」



 ―――。

31 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:52:48 ID:V1JPaZRY0
【捜朔島 公民館】
            |                                      |
            |              捜 朔 島 公 民 館             |
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          ヽ                                  /
     ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            ┃                ┃               ┃
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32 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:53:23 ID:V1JPaZRY0
【和室】
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33 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:53:57 ID:V1JPaZRY0

八‘⊿‘)「こちらのお部屋を使ってください。お布団は押し入れに入ってます」

( ´_ゝ`)「おけ」

ハ’ノ_’ ハ「結構広いですね」

(´<_` )「ちなみに夕飯食べれるような店ってあります?」

八‘⊿‘)「えっと、そういったお店はちょっと……」

( ´_ゝ`)「マジか」

八‘⊿‘)「ただ、丁度よかったですね。今日は月例祭なので」

(´<_` )「月例祭?」

八‘⊿‘)「みんなでお鍋を食べて、さくのかみ様に感謝するお祭りです」

(´<_` )「ほう? さくのかみ様というのは?」

八‘⊿‘)「長寿と健康を齎してくださる、島の神様です」

( ´_ゝ`)「なるほど……」

ハ’ノ_’ ハ「おかげで我々はお鍋にありつける、と。ありがたいですね」

34 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:54:54 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)(否応なく漂ってくるオカルト臭……)

(´<_` )(さくのかみ……イワサク・ネサク、か? ご利益も近いし。
      しかし場所柄的にどうなんだ……?)

( ´_ゝ`)(千手烏賊の神様は悪い神様ではなかったが、さて……?)

(´<_` )(イワサク・ネサクであればオカルト面でも悪いものではなさそうだが……)

( ´_ゝ`)「ここらってキリスト教が盛んって聞くけど」

八 ‘⊿‘)「そうですね、五島は歴史的に外国との接点が多かった土地柄ですから」

(´<_` )「ということは、さくのかみ様のような神様は逆に珍しいのでは?」

八 ‘⊿‘)「そうかもしれません」

( ´_ゝ`)「お社とかあるのかな?」

八 ‘⊿‘)「はい、後でご案内します」

(´<_` )「お祭りなら準備とかありますよね? 何かお手伝いした方が?」

八 ‘⊿‘)「あ、大丈夫です。お鍋は女衆のみんなで作りますし、設営は長机を出すくらいなので」

35 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:55:28 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)「しかしそうなるとみんな忙しいかな? 聞き込みとかはやめといた方がいい?」

八‘⊿‘)「あ、そうですね。私もあまりご案内できる時間はないですし……」

(´<_` )「まあ祭りの時にでも聞いて回るか」

ハ’ノ_’ ハ「そうなると、祭りまでどうします?」

( ´_ゝ`)「んー……山とかって勝手に入ってもいいのかな?」

八‘⊿‘)「え? はい、大丈夫ですけど……猪がいるので気をつけてくださいね」

( ´_ゝ`)「え、猪?」

(´<_` )「結構いるらしいぞ、離島の山間部。いなかった筈の島に泳いで渡ってきた話だとか聞いたことある」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ……猪ってそんな遠泳できるんですね」

(´<_` )「母が生粋の猟師で兄者も仕込まれてるんで、まあ大丈夫かと」

( ´_ゝ`)「ま、山だらけの群馬育ち。猪のテリトリーに踏み込まない方法くらいは心得ている」

八‘⊿‘)「はあ、ならいいですけど……」

36 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:56:25 ID:V1JPaZRY0
【山林】
: : :j   |洲洲洲洲i:i::::::::::::::::: ; |;:;:;:;:;:;:;:;:: : : ⌒㍉ミミミミミミミミミ州i洲i洲|::::i:i:i:刈爻災淡淡淡淡
: : {   |川^刈洲jl|i:i:::::::::::: : : :|__彡゙⌒乂ツ;';';';';';乂ミミミミミミ泌ミ洲洲i|::::i:i:i:i爻爻爻爻淡淡淡
: : :{   }i:i|ハi:i寸ミ|i:i:::::::::: : : :.:|刈爻;';';';';';';';'⌒ン;';';';'⌒ヾミミh、刈ノi:i{::::i:i:i:i:i爻爻j/:::::x'爻爻
: : :}  {i:i|圦:i:i≧{i:i:i:::::::: : : :.:|洲爻;';';';';';';';';';';';';乂;';';';ツ災淡{∨i:i:ハ::::i:i:i:i:|爻ァ'゚::::イ川}ハi:i
: : :{  :〔i:|ノノへi:i:i:i:i:i:::::::: : : : |川州洲x;';';';';';';';';';';'刈爻爻炎圦i:i:/ミミ}:::i:i:i:i:レ'゙::,.ィジ:ノノ乂ji:i
: : :{  : {i:|ilililil/ヽi:i:i:i:::::::{ : :{ :|ノノノノ洲刈爻爻xく爻从爻爻ハi:∧乂ミj:::i:i:i:i:i/i:i:i:i:彡ィイシ{i:i
^i : { : : {i:|ililili|i:i:i:|ilili:i:::::j' : 川水彡j乂爻爻爻爻ミ爻乂ノ^i|:|i:i:i:ヘ`'{::::i:i:i:iノi:i:x<个i:i:i:「爻{i:i
;:;{ : : :、 :{i:|ililili|i:i:i:|ilili:i::::: : ::{: |i:i:/刈ilili|\「i:i刈爻トミ刈メj::::i|::|i:i:i:/刈:::i:i:i:i|i:i:i:乢j|i:i:i:i|爻ミ|i:i
.:.:\: ::  Wililil|i:i:i:|ilili:i:::::: : :{:.:|i:i|⌒|ililil|^'vi:iノノ: : : ^'ッjリイ:::シ| |i:i:i:|㍉|:::i:i:i:i|i:i:i:i|^'リi:i:i:|^Yi:i|i:i
..::.. : ::  ヤililil|.\|ilili:i:i::::: : :j: |i:i|.....|ililil|.. .|i:i|:|.. .. .. .. .|::|.l::/ |::|i:i:i:|.....|:::i:i:i:|i:i:i:i|.. .||i:i:i|. .|i:i||i:i:
.:.: { : :{  ,ハililil|  ,|ilili:i:i:::: : ノ: :|i:i| . |ililili|. .|i:i|::|  . .  .|::||::| |::}i:i:i:| . |::::i:i:i|i:i:i:i| . .i|i:i:i|. .|i:i|.|i:i:
.:.:.:{ : :i '/∧爻爻|ililili:i:{::: :{:  {i:i| |ilili从 |i:i|;:l     .|::リ::| j:::}i:i:i:| |::::i:i:i|i:i:i:i|  i|i:i:i| |i:i| |i:i:
\j{ : :{ :  {寸爻|ililii:i:i:{::: :ヽ {i:i} jilili:i:i:i゙|i:i|;:;{   ノ::j':::|ノ:::ノi:i:i:i:Ⅵ::::i:i:i|i:i:i:i|爻j|i:i:i:刈i:i:リi:i
;:;:ノi| : :}i  j やりililリi:i:乂: :〈 {i:川ilililili:i:|i:i|::从ニ二 ̄ ̄爻爻i:i:i:i:i:j{.:.:i:i:i:Ⅵ从j'りi:i:i从シシi:i:i:
;:;:;:;j|i: :|i \   ∨ilil}i:i:i:}ilil〕h、 乂vwvwl|i:i|'   . :  ̄ ̄>''"""∨.:ノ。s≦{{三三/洲洲ノシ从
;:;:;:川 八: : 》 : : ヤ洲洲洲州州沁,爻爻リi:i:|⌒ヽ、_:_:_:_:ノ´_-二三ノイ三V(_j}三三/(xxXXXXX
;:;:〈 ∨/∧/: : 〉: ::}爻爻爻爻爻刈州川X刈爻ミx  ̄_ ̄ ̄ ̄-=ニ二三\\ / /刈;';';';';';';';'
;:;:;:;〉:∨:/∧: : ::Vハ,;゙,;゙,;゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙``''ミ爻ミ爻ミ爻ミx ---=ニ二三三三三\∨/∧ 乂;';';';';';';';'
∧(: : ∨.:/∧: : :}八,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙``` ー¬宀宀宀¬冖⌒      }:}// )/'"´
i:i∧.: .: 〉;:;:/∧ : '/∧从--─…¬宀冖ニ““¨¨”” ̄~´"''〜-  _        }// /ア=-
i:i:i:〈\ノィノi:i:;:;:\: : /ヘ{.:レイィ;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;::::::::::``''ー‐--─'////.,.,   从
i:i:i:≪^ヾノ>i:i:i:i:刈ノノYノノix;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/i:i/´;:;:;:;:;:;:)V)V)V
⌒ヽノ川从ハi:i:^Y水川从从シ爻ミx;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:._、-─……─--  _イジ;:;:;:;:;:;:;:;:川从川
....,シ从ヾ;:ミ:爻乂从州洲洲洲从シ''^^ ̄   ̄  ̄  . . . : : : :, :, :, :,```````⌒⌒''<⌒

37 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:57:34 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)「さあて中々にオカルト臭漂ってきたぞ」

(´<_` )「んーでも、さくのかみ様って多分、日本神話のイワサク・ネサクだと思うんだよな。
      イザナギが息子を惨殺した時に剣先にしたたった血から生まれた神」

( ´_ゝ`)「それだけ聞くとめっちゃ物騒なんだけど」

(´<_` )「剣の神であり生命力の神。ご利益は生命力の向上」

( ´_ゝ`)「さくのかみ様のご利益は長寿と健康、なるほど」

(´<_` )「ただな、九州でイワサク・ネサク祀ってるってのは正直聞いたことない」

( ´_ゝ`)「小規模な信仰なんてそりゃ聞かんだろ。例えばお隣の市にいくつ神社があるか知ってるか?」

(´<_` )「むぅ、そう言われりゃそうだがな」

ハ’ノ_’ ハ「あ、山の中は流石に電波厳しいみたいですね」

( ´_ゝ`)「あ、ほんとだ」

(´<_` )「まあ前情報通りか」

38 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:58:10 ID:V1JPaZRY0

( ´_ゝ`)「まだわからんけど、来てない可能性もワンチャンあるなこれ」

(´<_` )「というと?」

( ´_ゝ`)「ハルちゃん嘘ついてなさそうだったし」

(´<_` )「ふむ」

( ´_ゝ`)「しかしあの子何歳だ? 限界集落っぽい島にしちゃ若い役場職員だな」

(´<_` )「見た目は20そこそこに見えたがな」

( ´_ゝ`)「臭い的にもあってるはず」

(´<_` )「……なあ、女性をナチュラルに臭いで評するの変態っぽいからやめないか?」

( ´_ゝ`)「そうか?」

(´<_` )「そうだ」

ハ’ノ_’ ハ「お兄さんは犬並に鼻が効くんですね」

( ´_ゝ`)「いや、この流れで犬並ってワードはなんというか、こう……」

39 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:58:44 ID:V1JPaZRY0

(´<_` )「で、山に来てどうするつもりなんだ?」

( ´_ゝ`)「最悪の想定としてだな。山ん中に逃げ込んだ時にどう逃げるか」

ハ’ノ_’ ハ「正直そんなことになって欲しくないですけどね」

(´<_` )「地元民相手に通用するもんかね?」

( ´_ゝ`)「いまいちかもな。何も知らないで踏み入るよりはマシレベル」

ハ’ノ_’ ハ「そうなった場合最終的にどうするんです? 籠城ってわけにもいかないでしょう?」

( ´_ゝ`)「結局のとこ船がないと脱出できんしなあ。最終的に港を目指す必要はある」

(´<_` )「釣り師の情報によると山を越えた側にも小さい船着き場はあるようだが」

( ´_ゝ`)「そこに船があるならそっから脱出が良い」

ハ’ノ_’ ハ「ああ、船があることを確認しに行こうって感じですか」

( ´_ゝ`)「そんな感じ」

(´<_` )「時間足りるのか……?」

40 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:59:18 ID:V1JPaZRY0
 ゚ ,   , 。 .   +  ゚   。  。゚ . ゚。, ☆ * 。゚. o.゚  。 . 。
。 .  .。    o   .. 。 ゚  ゚ , 。. o 。* 。 . o. 。 . .
        。   .   。  . .゚o 。 *. 。 .. ☆ . +. .  .
 。 .  . .   .   .  。 ゚。, ☆ ゚. + 。 ゚ ,。 . 。  , .。
    ゚  。   ゚  .  +。 ゚ * 。. , 。゚ +. 。*。 ゚.   . . .  .
 。  .   . 。 。゚. 。* 。, ´。.  ☆。。. ゚。+ 。 .。  .  。   .
  .   。  ゚ ゚。 。, .。o ☆ + ,゚。 *。. 。 。 .    。    .
 ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 。゚. 。 . .   ,    ,   .
゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 。 .   ,      ゚    ゚
 。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚   ,   。     。   .   .
 ゚. o * 。゚。゚.。゚。+゚ 。 。 ゚。 ゚ 。  ゚
゚` .゚ .゚. ゚. . ゚  .  ゚  .   ,  .  .    / .  .   。      ゚ .
                          /
                        ☆

41 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 22:59:51 ID:V1JPaZRY0

八‘⊿‘)「あ、流石さん! もー、戻ってこないから心配したじゃないですか!」














  Case11「捜朔島」
  Day2A「さくのかみ様」

                          To be continued...

42 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/22(土) 23:00:24 ID:V1JPaZRY0
今回はここまで

43名無しさん:2023/04/23(日) 05:17:54 ID:M2abGnK60
おつです

44 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/29(土) 22:53:13 ID:FlVTDnNw0
本日間に合わずー

>>43
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

45 ◆KDJGUfbY2o:2023/04/30(日) 23:21:37 ID:sik8UZBM0
リ*▽* リ<l「あかーん、目痛で全然進まず明日以降持越しや」

46名無しさん:2023/05/01(月) 02:38:08 ID:/t4AnwOE0
人によっては今週は毎日が日曜日みたいなモノなので何時でも大丈夫!
言い換えれば毎日投稿でもええんやで!

47 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/01(月) 23:19:22 ID:FdEirU620
>>46
リ゚▽゚ リ<l「フリモメン奥義毎日が日曜日やな、たまには本気出して空想具現化して貰いたいもんやであのターコイズブルー筋肉」

48 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/02(火) 00:07:55 ID:y4.KzWsE0
リ゚▽゚ リ<l「進捗6割……」

49名無しさん:2023/05/02(火) 14:57:02 ID:W7twCbtY0
たまにはお休みしてもええんやで

50 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/02(火) 22:20:17 ID:y4.KzWsE0
>>49
リ゚▽゚ リ<l「いやよく言うやん、油断一瞬エタ一生て」

51 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/02(火) 23:40:45 ID:y4.KzWsE0
リ゚▽゚ リ<l「進捗7割……」

52 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:22:50 ID:l9mK0gMA0
リ゚▽゚ リ<l「100%……!(戸愚呂弟)」

53 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:24:24 ID:l9mK0gMA0
前回のあらすじ
・ラーメン滑走路ッッ!!
・五島牛肉うどん!
・あ、流石さん! もー、戻ってこないから心配したじゃないですか!


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

54 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:24:58 ID:l9mK0gMA0
Case11-Day2B
            |                                      |
            |              捜 朔 島 公 民 館             |
______|_________________________|_______
         ヽ                                      /
          ヽ                                  /
     ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┣━━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━ ┫
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                  (←)┃(→)              ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       /                                           \
      /                                             \
    /                                                 \

55 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:25:32 ID:l9mK0gMA0

八‘⊿‘)「もー、戻ってこないから心配したじゃないですか!」

( ´_ゝ`)「すまんすまん」

(´<_` )「すみません、猪の気配がしたので少し時間がかかってしまいました」

八;‘⊿‘)「えっ! 大丈夫でした?」

( ´_ゝ`)b「問題なし、しっかり遭遇避けた」

ハ’ノ_’ ハ「いやー大したもんですね。俺は全然気づかなかったですよ」

(´<_` )「伊達に猟師の息子やってないので」

( ´_ゝ`)「よゆーよゆー」

ハ’ノ_’ ハ「いや二人とも大したもんですよ」

八;‘⊿‘)「そ、そうですか、ならよかったです」

( ´_ゝ`)「それで……なかなか賑やかになってるけど」

八‘⊿‘)「あ、はい。もう設営も終わったところです」

56 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:26:05 ID:l9mK0gMA0



              (ヽ、00  ∩
            ⊂ニ、ニ⊃ ⊂ ⊃
             ,, -‐- \   | |/⌒ヽ  〇  〇
            ( ⊂ニニ   / /⌒) )
             `ー――'′ し∪  (ノ
                           (ヽ、00  ∩
                         ⊂ニ、ニ⊃ ⊂ ⊃
                          ,, -‐- \   | |/⌒ヽ  〇  〇
                         ( ⊂ニニ   / /⌒) )
                          `ー――'′ し∪  (ノ



.

57 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:26:39 ID:l9mK0gMA0

(´<_` )「……何か想像以上に若い人が多いですね」

( ´_ゝ`)「確かに。もっと年寄りばっかかと思ったわ」

ハ’ノ_’ ハ「正直それはあります」

八‘⊿‘)「みんな新鮮なお魚を食べてますし、さくのかみ様のご利益がありますから。
      ほら、あの人とか50代ですよ?」

( ´_ゝ`)「えウッソ!?」

ハ’ノ_’ ハ「芸能人並みの若作りですね……」

( ´_ゝ`)「え何、若作りの島??」

(´<_` )「いやでも、結構子供の姿も多いぞ」

( ´_ゝ`)「ふむ」

ハ’ノ_’ ハ「確かに」

58 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:27:13 ID:l9mK0gMA0

八‘⊿‘)「ふふ、みんな頑張って産んでますから」

( ´_ゝ`)(ん?)

ハ’ノ_’ ハ「その口ぶり……あなたもお子さんが?」

八‘⊿‘)9m「はい、あそこの――」

( ´_ゝ`)「えっ、中学生くらいに見えるんだけど……」

八‘⊿‘)「今度13歳になります」

ハ’ノ_’ ハ「えっ、マジっすか?」

(´<_` )「……失礼ですが、おいくつですか?」

八‘⊿‘)「私ですか? 31です」

(;´_ゝ`)「……は? マジ?」

(´<_`;)「えウッソ」

59 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:27:46 ID:l9mK0gMA0

(;´_ゝ`)(嘘言ってる感じはないが……見た目はともかく臭いは余程周到にやらんと誤魔化せんぞ。
      一体どうなってんだ……?)

(´<_`;)「すみません、正直年下かと思ってました……」

八‘⊿‘)「えっ? ふふ、いくつに見えました?」

ハ’ノ_’ ハ「いやあ、20歳くらいかと。驚きました」

八‘⊿‘)「やだもう、お上手ですね」

( ´_ゝ`)「いやいや、マジでそれくらいに見えるから」

ハ’ノ_’ ハ「お綺麗ですし、旦那さんが羨ましくなりますね」

八‘⊿‘)「えっ? ああはい、そうですね」

( ´_ゝ`)(ん……?)

(´<_` )「結婚式とかもやっぱり神前ですか?」

八‘⊿‘)「ええと、そんなような感じです」

( ´_ゝ`)(んんー……?)

60 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:28:20 ID:l9mK0gMA0

「おーいハルちゃん! 稀人さん紹介してよ!」

八‘⊿‘)「あ、はーい! ……というわけなので行きましょうか」

( ´_ゝ`)「ほい」

(´<_` )「何かちょっと緊張するな……」

ハ’ノ_’ ハ「はは、そうですね」

八‘⊿‘)「そんな緊張しなくて大丈夫ですよー」

( ´_ゝ`)「そうだぞ弟者、俺を見習って自然体でだな」

(´<_` )「兄者は自然体すぎる」

ハ’ノ_’ ハ「ちょっと真似できないですよねー」

( ´_ゝ`)「そうか?」

(´<_` )「そうだ」

八‘⊿‘)「ほらほら行きますよー」

61 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:28:53 ID:l9mK0gMA0
  +     ゚  . +            . . .゚ .゚。゚ 。 ,゚.。゚. ゚.。 .。
   . .   ゚  . o    ゚  。  .  , . .o 。 * .゚ + 。☆ ゚。。.  .
            *- - -*   。       。  *。, + 。. o ゚, 。*, o 。.
  ゚  o   .  。   .  . ヽ  ,  . , o 。゚. ,゚ 。 + 。 。,゚.。
 ゚ ,   , 。 .   +  ゚  ヽ 。  。゚ . ゚。, ☆ * 。゚. o.゚  。 . 。
。 .  .。        *- - -*. 。 ゚  ゚ , 。. o 。* 。 . o. 。 . .
        。   .  ヽ 。  . .゚o 。 *. 。 .. ☆ . +. .  .
 。 .  . .   .   . ヽ 。 ゚。, ☆ ゚. + 。 ゚ ,。 . 。  , .。
    ゚  。   ゚  .  +。 *゚ * 。. , 。゚ +. 。*。 ゚.   . . .  .
 。  .   . 。 。゚. 。* 。, ヽ´。.  ((★))。。. ゚。+ 。 .。  .  。   .
  .   。  ゚ ゚。 。, .。o ☆ ヽ+ ,゚。 *。. 。 。 .    。    .
 ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚.,* ,+ 。゚. 。 . .   ,    ,   .
゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚.ヽ ° 。 .   ,      ゚    ゚
 。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ヽ゚   ,   。     。   .   .
 ゚. o * 。゚。゚.。゚。+゚ 。 。 ゚。 ゚ 。 *゚
゚` .゚ .゚. ゚. . ゚  .  ゚  .   ,  .     .  .   。      ゚ .
 .  .     . ,     。       .           .  ,    .
      。                 ゚   .           。
 , .        .           ,       .     .

62 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:29:27 ID:l9mK0gMA0

利 'ー`)「やあどうも、村長の石田純一だよ」

( ´_ゝ`)「ぶほっ!?」

(´<_` )「おい兄者」

八‘⊿‘)「あはは、村長がよその人に名乗ると大体そうなります」

ハ’ノ_’ ハ「え、失礼ですが本名ですか?」

利 'ー`)「本当に失礼だね。本名だよ」

八‘⊿‘)「しょうがないですよ、顔似てますし」

利;'ー`)「うーん、そんなに似てるかな??」

( ´_ゝ`)「や、そっくりさんってほどではないけど……」

(´<_` )「雰囲気似てますね」

ハ’ノ_’ ハ「だからてっきり持ちネタなのかと……すみません」

利 'ー`)「まあうん、いつものことだから構わないけどね……」

63 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:30:01 ID:l9mK0gMA0

八‘⊿‘)「ほらほら、微妙な顔してないでみんなに紹介してください」

利 'ー`)「わかったわかった。……皆の衆、注目!」



( A島A)( B島B)( C島C) !!



( ´_ゝ`)(ふむ、村長はしっかりと島民から一目置かれている人物のようだな)

利 'ー`)「朔の夜、月例祭の今宵、数奇なる稀人の方々を紹介する!
      ……ささ、自己紹介を」

( ´_ゝ`)「うむ」



( ´_ゝ`)キリッ



( ´_ゝ`)b「江戸川コナン、探偵だ……!」

64 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:30:35 ID:l9mK0gMA0



              (ヽ、00  ∩
            ⊂ニ、ニ⊃ ⊂ ⊃
             ,, -‐- \   | |/⌒ヽ  〇  〇
            ( ⊂ニニ   / /⌒) )
             `ー――'′ し∪  (ノ
                           (ヽ、00  ∩
                         ⊂ニ、ニ⊃ ⊂ ⊃
                          ,, -‐- \   | |/⌒ヽ  〇  〇
                         ( ⊂ニニ   / /⌒) )
                          `ー――'′ し∪  (ノ



(´<_`;)(こ、こいつ……ッ! やりやがったッ……!!)

利;'ー`)「……失礼だけど、本名なのかな……?」

\( ´_ゝ`)/「あ、流石真理男でぇーっす! 探偵やってまぁーっす!」

利;'ー`)「……は??」

65 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:31:10 ID:l9mK0gMA0

八‘⊿‘)「マ……リオ……?」

利;'ー`)「……失礼だけど、本名なのかな……?」

( ´_ゝ`)「失礼な、誠に遺憾ながら本名だッ!」

利;'ー`)「そ、そうか、すまないね……」

ハ’ノ_’ ハ「一応、俺が保証しときますね」

(´<_` )「弟の累次です。同じく探偵」

八‘⊿‘)「る……いーじ……?」

ハ’ノ_’ ハ「あー……」

( ´_ゝ`)「俺がッ! 俺たちがッ!! 完全オリジナル流石兄弟だッ!!」

(´<_` )「ミスター師範じゃねーか」

ハ’ノ_’ ハ「?」

66 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:31:44 ID:l9mK0gMA0

利;'ー`)「……失礼だけど、本名なのかな……?」

( <_  )「すみません、本名なんです……すみません」

ヾ利;'ー`)ノシ「わー! ごめん、ごめんよ! わかるよ、辛いよね!」

( ´_ゝ`)「なんだろ、シンパシー感じるよ村長」

ハ’ノ_’ ハ「えー、ハロルド・エンヴィーです。よろしくお願いします」

利 'ー`)9m「普っ通ッ! 一人だけ普通でズルいッ!」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ……?」

( ´_ゝ`)「外国人が一番普通とか地獄かな??」

(´<_` )「やはり何を考えて命名したのか、改めて父者達に問い質す必要があるな??」

( ´_ゝ`)「……それを質すは野暮だ、我が弟であるならばそれくらいは解せよ」

(´<_` )「……そうなのか?」

( ´_ゝ`)「そうなのだ」

67 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:32:18 ID:l9mK0gMA0

利;'ー`)「えー、以上三名の稀人さんが月例祭に参加くださる。皆、よろしくな」

八‘⊿‘)ノ「はーい!」

石 ^山^)b「おうよ!」

( ´_ゝ`)ノ「よろしくー!」

(´<_` )「「よろしくお願いします」」ハ’ノ_’ ハ

石 ^山^)「それより村長さんよ! そろそろおっぱじめようぜ!」

利 'ー`)「ああうん、そうだね。みんなー! グラスは持ったかー!?」



( A島A)ノ( B島B)ノ( C島C)ノ「「おー!」」



八‘⊿‘)っ「どうぞー」

( ´_ゝ`)っ「あざす」

⊂(´<_` )「「あ、ども」」⊂ハ’ノ_’ ハ

68 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:32:51 ID:l9mK0gMA0

利 'ー`)つ「今月もさくのかみ様のご加護で健やかに過ごせた。
       来月も変わらず頑張っていこう!」

石 ^山^)つ「おうよ!」

利 'ー`)つ「乾杯!」



                           ,. -‐==、、
              ,. ===、、 o   ○o.  i       :::ト、
            _,/      `ヾ´´`ヽ、 ゚ .l       :::ト、\イヤッッホォォォオオォオウ!
            //      .::::/  :::::!===l      :::|ス. ',
             /./       .::::/   ::::l    |  __ ..... _::::|} ヽ l-、
.           ,ィク ,'..__    .::::/    ::::l    :l '´    `)'`ヽ ヾ;\
       /::{゙ ヽ、 ``丶、;/‐‐- 、::::l     `'::┬‐--<_   } ./;:::::\
     /::::::::!   ,>---‐'゙ー- ...__)イ ,. -‐‐-、ト、   |l::ヽ /;';';';';::::\
.     /|::::::;';';'\/} (ヽ、  _/|   (´    _,.ィ!::ヽ.  ヾー'´;';';';';';';';';:: /ヽ、

69 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:33:25 ID:l9mK0gMA0

石 ^山^)「おう、俺は山口 巌ってもんだ。よろしくな!」

( ´_ゝ`)「よろしく。山口さんは漁師の人?」

石 ^山^)「ん? おう、あたぼうよ!」

八‘⊿‘)「巌さんは若い衆のリーダー的存在なんですよ」

ハ’ノ_’ ハ「へぇ」

石 ^山^)「ガハハ! そんな大したもんじゃねーけどな!」

利 'ー`)「いやあ、よくやってるよ巌君は」

石 ^山^)「へへ、そうっすか? 村長にそう言われると照れるっすね」

ハ’ノ_’ ハ「ちなみにおいくつですか?」

石 ^山^)「おん? 33だが」

(´<_` )「まさかの見た目通り」

( ´_ゝ`)(うーん……確かに見た目はそうだが……)

70 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:33:59 ID:l9mK0gMA0

八‘⊿‘)っ「皆さん、こちらをどうぞ」

⊂ハ’ノ_’ ハ「これは?」

( ´_ゝ`)っ「おっ、こりゃ潮汁か?」

八‘⊿‘)「はい、新鮮なお魚で作った潮汁です」

(´<_` )「おー、素晴らしい」

石 ^山^)「月例祭では定番だ」

八‘⊿‘)「巌さんがとってきてくれた新鮮なお魚ですよー。ね?」

八*‘⊿‘)^山^)

石*^山^)「んっ!? そ、そうだぜ!」

( ´_ゝ`)(ん、この人が旦那さんなんかな?)「客の前でイチャつくんじゃねぇ」

(´<_` )「兄者、本音と建前が裏返ってるぞ」

( ´_ゝ`)「ハッ!?」

石;^山^)「む、こりゃ失敬」

71 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:34:32 ID:l9mK0gMA0

ハ’ノ_’ ハ「お二人はご夫婦なんですか?」

石;^山^)「おっ? あー……まあ、な?」

八*‘⊿‘)「そうなんですー」

( ´_ゝ`)(嘘……)

石;^山^)「おい、客の前でひっつくなよ」

( ´_ゝ`)(なのに、臭いが……? これは……)

利 'ー`)「はは、二人は仲がいいね」

石;^山^)「いやあははは」

(´<_` )「……潮汁、うめぇ」

ハ’ノ_’ ハ「魚介の出汁が凄いですね……これが潮汁」

( ´_ゝ`)「あっ、こら先に食ってんじゃねー」

(´<_` )「食ってみろ、トブぞ」

( ´_ゝ`)「言われんでも食うぜ。……うほっ、良い出汁……」

72 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:35:06 ID:l9mK0gMA0

( ´_ゝ`)「あ゛あ゛〜……こりゃたまらん」

(´<_` )「まさに海を煮詰めたような味」

ハ’ノ_’ ハ「魚介の旨味が凄いのにサッパリしてますね」

( ´_ゝ`)「魚の身もしっかり詰まっててうまい」

(´<_` )「これはイサキかな? こっちはエビ」

ハ’ノ_’ ハ「いやーおいしいです」

石 ^山^)「ガハハ、うめーだろ」

八‘⊿‘)「お口に合ってよかったです」

利 'ー`)「お酒はどうかな? 福江で買ってきた紅はるか樽熟成があるよ」

( ´_ゝ`)「五島の地酒? 焼酎かな?」

八‘⊿‘)「そうです。紅はるかの焼酎を樽で熟成させてて、香りがよくておいしいですよ」

(´<_` )「へぇー、珍しいものですね」

73 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:35:39 ID:l9mK0gMA0

( ´_ゝ`)「どれ……む、確かに香りがいい。芋の甘い香りに樽の香ばしさが絡まってグッド」

ハ’ノ_’ ハ「お、なかなかいいですね。確かにしっかり芋の香りがします」

(´<_` )「ぅ……俺にはちょっときついな」

八‘⊿‘)「あ、じゃあ炭酸割にします?」

(´<_` )「すみません、お願いします」

( ´_ゝ`)「あ、お湯あったらお湯割りにしたい」

八‘⊿‘)「え? あ、はい」

ハ’ノ_’ ハ「あれ? きつかったです?」

( ´_ゝ`)「いや、割った方がうまそうかなと思って」

ハ’ノ_’ ハ「確かに割ってもうまそうですけどね」

八‘⊿‘)「どうぞー」

(´<_` )「ども。……お、うまい」

( ´_ゝ`)「む、やっぱお湯割りいいじゃん。これは優勝」

74 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:36:13 ID:l9mK0gMA0

リ’-’ル「ママー!」

八‘⊿‘)「あ、リルちゃん。どうしたの?」

ハ’ノ_’ ハ「ん、娘さんですか?」

利 'ー`)「そうだね」

石 ^山^)「おうリル!」

リ’-’ル「あっ、巌さんだー! こんばんは!」

石 ^山^)「ガハハ、ちゃんと挨拶できて偉いなーリルは!」

リ’-’*ル「えへへへ」

八^⊿^)「おいリル!」

リ’-’ル「あ、お兄ちゃん!」

八^⊿^)「ばあちゃんのとこ行くぞ」

リ’-’ル「え、でも」

八^⊿^)「いいから。来いよ!」

75 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:36:47 ID:l9mK0gMA0

石 ^山^)「おい隼人、なんでぇその態度は?」

八^⊿^)「うるせぇ、でけぇのは鼻だけにしろ」

石#^山^)「……んだと?」

八;‘⊿‘)「すみません巌さん、失礼を……!」

八^⊿^)「ほら、行くぞリル!」ガシッ!

リ’-’;ル「あっ!?」

石#^山^)ノ「待ちやがれクソガキ!」

利 'ー`)「まあまあ落ち着きなよ巌君。子供の言うことじゃないか」

ハ’ノ_’ ハ「そうですよ。ここは大人の器のでかさってもんを見せる時かと」

(´<_` )「まあ、山口さんのような頼り甲斐のある男性に反抗心を抱く年ごろですよ」

( ´_ゝ`)「おいおい、巌さんは若い衆のリーダー的存在だぞ? そんなん釈迦に説法だろ」

ハ’ノ_’ ハ「流石は巌さん、器が大きい!」

石#^山^)「むむむ……!」

利 'ー`)「ほら、稀人さんもこう言ってるし。ね?」

76 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:37:21 ID:l9mK0gMA0

(´<_` )「……反抗期ですか?」

八;‘⊿‘)「あはは、お恥ずかしいところを……」

( ´_ゝ`)「うんうん、若人はあれくらい元気じゃないと」

ハ’ノ_’ ハ「ですね。俺なんて親父ぶん殴って東京飛び出しましたし」

(´<_` )「意外なエピソード……というか普通に日本育ちなんですね……」

( ´_ゝ`)(そこで神奈川選ぶあたり育ちがいいというか……)

石#^山^)「……ハル!」

八;‘⊿‘)「は、はい」

石#^山^)つ「ちょっとこい」

八;‘⊿‘)「あっ。す、すみません皆さん、ちょっと失礼します」

利 'ー`)「ははは、ほどほどにね」

(´<_` )「え、ちょっと」

利 'ー`)「いいからいいから」

( ´_ゝ`)(なんだろ、この決定的にボタン掛け違ってる感じ……)

77 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:37:54 ID:l9mK0gMA0
  +     ゚  . +            . . .゚ .゚。゚ 。 ,゚.。゚. ゚.。 .。
   . .   ゚  . o    ゚  。  .  , . .o 。 * .゚ + 。☆ ゚。。.  .
            *- - -*   。       。  *。, + 。. o ゚, 。*, o 。.
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78 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:38:27 ID:l9mK0gMA0

八‘⊿‘)「戻りましたー」

( ´_ゝ`)(む……)

石 ^山^)「いやあすまんすまん」

ハ’ノ_’*ハ「うふふふふ、やー戻りましたかーお二人さん!」

石;^山^)ハ’ノ_’*ハ「ちょ、近ぇよ!?」

八‘⊿‘)「あれ、酔っぱらってます?」

ハ’ノ_’*ハ「酔ってないですよぉー!」

( ´_ゝ`)「ダウト」

(´<_` )「焼酎ロック涼しい顔して飲んでると思ったらこの始末……」

ハ’ノ_’*ハ「何ですかぁ、俺を置いてくなんて酷いじゃにいですかぁ!」

( ´_ゝ`)っ「はいはいおじいちゃん、巌さんが困ってるでしょ」

ハ’ノ_’*ハ「誰がおじいたんですか! はははは!」

(´<_` )「駄目だこりゃ」

八‘⊿‘)「お水持ってきますねー」

79 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:39:00 ID:l9mK0gMA0

ハ’ノ_’*ハ「はぁ〜……水うっめ」

( ´_ゝ`)「酒入るとダメだなこの人」

(´<_` )「正直意外だ」

八‘⊿‘)「あんまり飲みすぎちゃダメですよー」

ハ’ノ_’*ハ「はぁーい、おっと」

石 ^山^)「おいおい大丈夫かよ」

ハ’ノ_’*ハ「はぁー……かっこいい」

石 ^山^)「えっ?」

ハ’ノ_’*ハ「でっかくてかっこいいなあ巌さん!」

( ´_ゝ`)「何か始まったぞ」

(´<_` )「はいハロルドさんお水ですよー」

ハ’ノ_’*ハ「ごきゅごきゅ……はぁ〜水うっめ」

八‘⊿‘)「あはは」

80 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:39:34 ID:l9mK0gMA0

利 'ー`)「さて皆の衆! そろそろ朔夜参りの時間だよ」

石 ^山^)「おっ、もうそんな時間か」

(´<_` )「朔夜参り?」

八‘⊿‘)「月例祭の最後は、さくのかみ様のお社にお参りするんですよ」

( ´_ゝ`)「なるほど」

ハ’ノ_’*ハ「はぇ〜? 何ですか何ですか??」

(´<_` )「お参りですって」

石 ^山^)「おいおい、フラッフラじゃねーか」

八‘⊿‘)「巌さん」

石 ^山^)「おう、肩貸してやんよ」

ハ’ノ_’*ハ「あっ……! い、巌さん……!」

( ´_ゝ`)「こいつ本当に大丈夫か??」

(´<_` )「もう駄目かもわからんね」

81 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:40:07 ID:l9mK0gMA0
  +     ゚  . +            . . .゚ .゚。゚ 。 ,゚.。゚. ゚.。 .。
   . .   ゚  . o    ゚  。  .  , . .o 。 * .゚ + 。☆ ゚。。.  .
            *- - -*   。       。  *。, + 。. o ゚, 。*, o 。.
  ゚  o   .  。   .  . ヽ  ,  . , o 。゚. ,゚ 。 + 。 。,゚.。
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        。   .  ヽ 。  . .゚o 。 *. 。 .. ☆ . +. .  .
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 ゚. o * 。゚。゚.。゚。+゚ 。 。 ゚。 ゚ 。 *゚
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82 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:40:41 ID:l9mK0gMA0
【さくのかみの社】
 lj    i  .| |    .|l゙.゛  | ュ! U | |  lj   !| │l  U    ` l .!   l !     .! |   l .| | l゙ ″ .| .|  .| .lU
.! |ゞ .! .|  lj二二二二二二∨二 U 二二二二 lj二二二二二 .lj二二.lj二二二 .lj 二 .U .∨二二 .レ゙ !.l二二
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二二二二二二二二二二二二二二|                      ......::::::::i二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二ヽ_______┏━━┓______/二二二二二二二二二二二二二
三三三三三三三三三三三三三三三三|. . __i___┃    ┃____ .:::|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|...|____┗━━┛____i ;;.:|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三| ..::::|               . | ..::::|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三| ..:::::|                 | :::::::|三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|  ...:::|              | . .::::::|三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|  ..:::::|                | .:.:::::|三三三三三三三三三三三三三三
二二二二二二二二二二二二二二二二| ..:::::::|                  | .::: :::|二二二二二二二二二二二二二二
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二二二二二二二二二二二二二二二  | ..::::::::|                |  .::::::::|二二二二二二二二二二二二二二
二二r、二二二二二、、二二二二二二二| ..:::::::::|             | .::::.::::::|二二二二二二 ,,, .八 .,,二二二二
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    Ο        (;;;;;;./  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\ \;;;;;;;;;;;)
              (;;;;;/  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\  \;;;;;;;;)
=======      .(::/|   ,| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|,\  \         ∧
三三        ノ゙'ー      ーー-               / .ヽ                    ∧   ".´
     ._r'"゙'、         ____               "  `゙"  三三三三三三 ∧     ∧`
                 --'''"゛             三三三三三三∧三三三三
..r'"⌒              、          二二三三三三三三三三三三三三三三            ,i、、

83 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:41:14 ID:l9mK0gMA0

(´<_` )「おお、洞窟の中に社が……!」

八‘⊿‘)「ふふ、驚きましたか?」

( ´_ゝ`)「こりゃすげーな」

ハ’ノ_’*ハ「はぇ〜すっげぇ〜」

石 ^山^)「だろ? なんせさくのかみ様の社だからな!」

(´<_` )「いやー凄いです」

利 'ー`)「ふふふ、そう言ってくれると嬉しいね」

( ´_ゝ`)「実際こんなんビビる」

利 'ー`)「ささ、稀人さんたちはあっちに」

( ´_ゝ`)「ん?」

八‘⊿‘)「皆さんはお客様なので。あちらの席に」

(´<_` )「えっ、あそこですか? 鳥居の先の?」

石 ^山^)「おうおう、遠慮せず座ってくれよ」

ハ’ノ_’*ハ「はぁ〜い!」

84 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:41:47 ID:l9mK0gMA0

( ´_ゝ`)「着席」

(´<_` )「むむ……これは落ち着かないな」

ハ’ノ_’*ハ「つめたっ!」

( ´_ゝ`)「いやそこまで冷たくないでしょ」

(´<_` )「仮にも座布団的なものあるしな」

ハ’ノ_’*ハ「たしかに! そうかも!」

( ´_ゝ`)「駄目だこいつ」

(´<_` )「早くなんとかしないと」

八‘⊿‘)「ふふ」

利 'ー`)「さぁて、それじゃあお祈りを始めようか」

( ´_ゝ`)「お祈りってどうすればいいんだ?」

八‘⊿‘)「健康祈願をして頂ければ」

(´<_` )「なるほど」

85 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:42:21 ID:l9mK0gMA0

利 'ー`)「?抵シ壹>?九§縺?∴?抵ス奇シ?」

( ´_ゝ`)「え、なんて??」

( A村A)「?撰シ壹>?奇シ夲ス九▲繧峨£縺奇ス奇ス撰シ夲ス撰シ?」

( B村B)「縺ゅ≧縺?§縺奇ス撰スゑス鯉ス具ス?ス?§繧?>?撰シ壹s??」

(´<_` )「……おい」

八‘⊿‘)「縺ゅ≧縺??縺?⊃縺シ縺ョ縺?⊆繧?」

ハ’ノ_’ ハ「はぇ??」

石 ^山^)「?撰シ壹??撰ス奇シ壹l?帙♀縺?∴?偵℃縺ヲ繧?ス奇シ壹→?奇ス撰シ壹£縺?<?茨シ壹s?費ス?⊃」

(;´_ゝ`)┫スッ

⊂(´<_`;)⊃「ストップ! その詠唱、止めてください!」

利 'ー`)「蜈・蜉帙@縺滓枚蟄励r繧上*縺ィ譁?ュ怜喧縺代&縺帙k繝??繝ォ縺ァ縺吶??」

(;´_ゝ`)┫「ちいっ! ストップだ!」

石 ^山^)∩ガシッ!

(;´_ゝ`)「むっ!?」

86 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:42:54 ID:l9mK0gMA0

(´<_`;)「ちょっとハロルドさん! 出番ですよ!?」

ハ’ノ_’*ハ「えぇ? 何だってぇ??」

(;´_ゝ`)┫「くっ!」

石 ^山^)ミ「?按エ<_???幢シ峨?後■繧?▲縺ィ繝上Ο繝ォ繝峨&繧難シ√??蜃コ逡ェ縺ァ縺吶h??シ溘??」

(;´_ゝ`)┫「止むを得ん、ぶち殺るッ!!」

八‘⊿‘)´_ゝ`)┫

(;´_ゝ`)┫「うっ!?」

八‘⊿‘)「豁「繧?繧貞セ励s縲√?縺。谿コ繧九ャ??シ√??」

(;´_ゝ`)┫「ちょ、離れろッ!」



\利 'ー`)/「?茨シ崢エ_繧拜?俄鉢縲後■繧???屬繧後m繝?シ√??」



(´<_`;)「むっ……!?」

87 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:43:27 ID:l9mK0gMA0

(;´_ゝ`)┫「何っ!?」

八‘⊿‘)「朔夜」石 ^山^)「朔夜」利 'ー`)「朔夜」

                  ,竓-‐ … ‐- よ
                   >也゙iク'i:i:i:i:i:i:i:i:i:,l|ツ". 〕iト㌣
               ,xく...   i/i:i:i:i:i:i:i:i:,l|'   ,ィ幺ニ ミメ、.
          ,乙. ム     iii:i:i:i:i:i:i:i:l||   ,ィ幺>"..... ※
          冶㍉゙マム    |i:i:i:i:i:i:i:l||'  / / ,,-''" ̄__.N
        /i:i:i:i:i:i㍉゙ム   |i:i:i:i:i:i:ii|   /" /,,-‐'' ̄i:i:i:i:i:i:i:№
.        厶i:i:i:i:i:i:i:i:`マl,   ',i:i:i:i:i:i:|i /./ ´i:i:i:i:i:i:i:__i:i:iハ
.       たi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i゙、   ゙、i:i:i:i:il. /./i:i:i_,,-‐''ニ三三三三三ツ
.        #.,,,_i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ  \i:i:il l/ ,-''      ___`....ヤ
.      ⅰi:i:i:i`守ミュ、i:i:i:i:i:i:i:丶、     -‐''' ̄ ̄''‐-=ニ=-、.... i
.      !゙ミニュ、__ `ヾュ、_ ,,-‐      ̄`丶、i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヾ三ヽ.㍑
.        キ.. ゙゙''‐=三二ニ=-─'''"" ./l. ', `ヽi:i:i:i:i丶、\i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:瓦
..     抓i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i_,ィ//i:i:i|   ヽi:i:i:i:i:iマ ムi:i:i:i:i:i:i:i:i彑
       ムi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ニニ/i:i:i:i:l|     ゙、i:i:i:i:i゙マニli:i:i:i:i:i:i:iハ
       ∧....‐-=,,,,___ _,ィ≦ジ"i:i:i,ィl|'    ,l|li:i:i:i:i:i'lニl,i:i:i:i:i:i,勹
         寸.....-=ニ三>"i:i:i:i:i:i,ィ≦l    /|lli:i:i:i:i:i:マムi:i:i,4
          \... ̄i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:,ィク /    /l||li:i:i:i:i:i:i:゙マl 在
            今xi:i:i:i:i:i:i:i:i:,ィク  ノ    // l|li:i:i:i:i:i:i:x令
                尖ト 〔゙≦/_,,/     {l{ '|l . 〕 ≪
                〕iト=ェL」__」Lニ=牝刋

( A村A)「朔夜」( B村B)「朔夜」( C村C)「朔夜」

88 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:44:01 ID:l9mK0gMA0
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」

89 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:44:35 ID:l9mK0gMA0

(;´_ゝ`)┫「うおおおっ!?」

(´<_`;)「なあっ!?」

ハ’ノ_’*ハ「あはははは、すごぉーい!」



                  ,竓-‐ … ‐- よ
                   >也゙iク'i:i:i:i:i:i:i:i:i:,l|ツ". 〕iト㌣
               ,xく...   i/i:i:i:i:i:i:i:i:,l|'   ,ィ幺ニ ミメ、.
          ,乙. ム     iii:i:i:i:i:i:i:i:l||   ,ィ幺>"..... ※
          冶㍉゙マム    |i:i:i:i:i:i:i:l||'  / / ,,-''" ̄__.N
        /i:i:i:i:i:i㍉゙ム   |i:i:i:i:i:i:ii|   /" /,,-‐'' ̄i:i:i:i:i:i:i:№
.        厶i:i:i:i:i:i:i:i:`マl,   ',i:i:i:i:i:i:|i /./ ´i:i:i:i:i:i:i:__i:i:iハ
.       たi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i゙、   ゙、i:i:i:i:il. /./i:i:i_,,-‐''ニ三三三三三ツ
.        #.,,,_i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ  \i:i:il l/ ,-''      ___`....ヤ
.      ⅰi:i:i:i`守ミュ、i:i:i:i:i:i:i:丶、     -‐''' ̄ ̄''‐-=ニ=-、.... i
.      !゙ミニュ、__ `ヾュ、_ ,,-‐      ̄`丶、i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヾ三ヽ.㍑
.        キ.. ゙゙''‐=三二ニ=-─'''"" ./l. ', `ヽi:i:i:i:i丶、\i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:瓦
..     抓i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i_,ィ//i:i:i|   ヽi:i:i:i:i:iマ ムi:i:i:i:i:i:i:i:i彑
       ムi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ニニ/i:i:i:i:l|     ゙、i:i:i:i:i゙マニli:i:i:i:i:i:i:iハ
       ∧....‐-=,,,,___ _,ィ≦ジ"i:i:i,ィl|'    ,l|li:i:i:i:i:i'lニl,i:i:i:i:i:i,勹
         寸.....-=ニ三>"i:i:i:i:i:i,ィ≦l    /|lli:i:i:i:i:i:マムi:i:i,4
          \... ̄i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:,ィク /    /l||li:i:i:i:i:i:i:゙マl 在
            今xi:i:i:i:i:i:i:i:i:,ィク  ノ    // l|li:i:i:i:i:i:i:x令
                尖ト 〔゙≦/_,,/     {l{ '|l . 〕 ≪
                〕iト=ェL」__」Lニ=牝刋



(;´_ゝ`)┫「ぬおおおおぉぉぉっ!?」

90 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:45:09 ID:l9mK0gMA0
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」
「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」

91 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:45:42 ID:l9mK0gMA0





























.

92 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:46:21 ID:l9mK0gMA0

( ´_ゝ`)「は……?」














  Case11「捜朔島」
  Day2B「朔夜参り」

                          To be continued...

93 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/03(水) 01:46:54 ID:l9mK0gMA0
今回はここまで

94名無しさん:2023/05/03(水) 02:43:54 ID:4avdyJe20


95名無しさん:2023/05/03(水) 08:26:04 ID:9zZi6rFc0


マリオ、ルイージ、ハロルドを生贄に捧げて
オシリスの天空竜を召喚するゼッ!

96名無しさん:2023/05/03(水) 10:14:54 ID:ScFxPJFo0
怖いよぉ

97名無しさん:2023/05/04(木) 13:16:21 ID:euWEF5c.0
乙乙
抵抗も出来ないなんて…

98 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:14:24 ID:ikYlHdj60
>>94
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>95
∬´_ゝ`)っlコ「ふぅん、ならばこちらも神を以って応えるまで」

>>96
八‘⊿‘)「怖くありませんよー」

>>97
|::━◎┥「エラー:対象が存在しません」

*(;‘‘)*「ええっ!?」

99 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:15:48 ID:ikYlHdj60
前回のあらすじ
・江戸川コナン、探偵だ……!
・月例祭の最後は、さくのかみ様のお社にお参りするんですよ
・「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」「朔夜」


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

100 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:16:22 ID:ikYlHdj60
Case11-Day3
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ ||  |
──┐ | ┌――─────┐ | ┌――─────┐ | ┌――─────┐ ||  |
__,」 | l_________,| | l_________,| | l_________,| ||  |
____|___________|___________|___________||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.
                 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                   /                                  \
               /                                \
                 /                                    \
             /                                        \
                l二二二二二二二二二二二二二ニ二二二二二二二二二二二二l
                  | |l                                l | |
                  |_,,ソ                                 !,|_,ン

101 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:17:00 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「は……? え……?」

(´<_` )「む……?」

ハ’ノ_’ ハ「んん……?」

八‘⊿‘)「おはようございまーす!」

(;´_ゝ`)「!!」

(´<_`;)「……」

八‘⊿‘)「あれ? どうされました?」

ハ’ノ_’ ハ「ええと……あれ? お参りに行って、それから……?」

八‘⊿‘)「?」

( ´_ゝ`)「……一つ聞きたいんだが、昨日はあれからどうなったんだ?」

八‘⊿‘)「え? どうなったというと?」

(´<_` )「……お参りに行きましたよね? その後のことをよく覚えておらず」

八‘⊿‘)「お参り……?」

102 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:17:33 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)(嘘をついている様子はない……普通に困惑している)

(´<_` )「ほら、月例祭で朔夜参りに……」

八‘⊿‘)「え、月例祭は今日ですけど……」

(´<_` )「えっ?」

ハ’ノ_’ ハ「んん??」

( ´_ゝ`)「……なるほど。もう帰ろうと思うんだが、船はいつ出る?」

八‘⊿‘)「えっ? 8時頃ですけど」

(´<_` )「……であれば、お暇しますか」

ハ’ノ_’ ハ「んー? 木葉茜はいいんですか?」

( ´_ゝ`)「ああ、撤収だ」



リ゚▽゚ リ<l「……やめとき、無駄やで」



(;´_ゝ`)「「!?」」(´<_`;)

103 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:18:07 ID:ikYlHdj60

八‘⊿‘)「木葉さん」

(;´_ゝ`)(木葉茜……? どういうことだ?)

リ゚▽゚ リ<l「あんたら、ちょいと顔貸しぃや。そう時間は取らせんで」

(´<_`;)「……どうする?」

( ´_ゝ`)「乗るっきゃねえだろ。わかった」

ハ’ノ_’ ハ「んん?? どういう??」

リ゚▽゚ リ<l「吉野さん、うちらはちょっと釣りに行ってくるで」

八‘⊿‘)「あ、はい。竿は――」

リ゚▽゚ リ<l「港で借りるから大丈夫や」

( ´_ゝ`)「おっ、そういうのもあるのか」

(´<_` )「ほら、ハロルドさん」

ハ’ノ_’ ハ「んんんん????」

104 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:18:40 ID:ikYlHdj60
【捜朔島 漁港】
__________
               \                                         __,、,、,、,、,、,、,、
                \,、,、,、,、,、,、,                      _,、‐‐‐‐〜〜〜''";';';';';';';';';';';';';';';'
____________\;';';';';';';';'``爻、xX爻爻爻爻爻'"~^^'〜〜〜''"´;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'
¨¨¨|                  |;';';';';';';';';';';';';';';'爻爻爻爻爻爻;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';
::::::::|    | ̄| ̄| ̄| ̄| ̄|    |;';';';';';';';';';';';';';'、─────‐ < ̄ マ7777777777ム;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'
 ̄    |─|─|─|─|─|    |;';';';';';';';';'; / \///////////\ ∨/////////∧;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'
      |  |  |  |  |  |    |;';';';';';';'/     \///////////\∨/////////∧;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     :|;';';';'/        |¨..二二二二二丁゙| ̄ ̄ ̄l ̄~~|二二..| ̄ ̄⌒二ニ=-   __
三三三三三三三三三i三i三i三| _|        l| |__||::::::::::| [| | ̄ ̄ ̄   |  _|__: : : : : : : : : : : : ̄
| ̄ ̄ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄,        |/\,|        l|     | ̄ ̄.:.[| |口       |─‐|三≧s。 ~''  .,_: : : : : : : : :
|_:_:_:_:_||:::::::::::::::::::::::::∧       :|[] |        l|二二二二≧s。[| |         |: : : |三三三≧s。.,_>: : : : : :
| | ̄ ̄|:::::::::::::::::::::::::「∧     [___| ____   |.:.:.:.:.:.: | ̄ ̄~:|¨| |¨|┌┐ 匚] |─‐|::| ̄ ̄ ̄ ̄~ ||::::|: : : : : :
|_|__|::::::::::::::x㍉:::[[]∧      |   | | ~''<三三ニ=-  _ノ|.:.:.:.:.:.:.:|-| |: |└┘     |_「|::|: : : : : : : : :.::||::::|: : : : : :
| |  ヘ::::┌‐込ィ<^'く二二二匚]=-L|    ~^ -=ニ二三ニ=- _ ̄ ̄ ̄ ̄匚]口兀 ̄ ̄ ̄二ニ=-   |_|: : : : : :
|_|_,|  \|`ヽ、__`ヽ`'弌ニ=- __ ⌒ニ=- _      ~^ -=ニ三三二ニ=‐-   ..,,_  ‐ ‐ ──二二三三
__{\_>。,__`'<二>。, ``'弌ニニ=-  __ ⌒ニ=-   _    ̄   ──-----/       __  -=ニ
   \ `ヽ、|\:::\ ` ''<ニ>。, ``'' ─=ニ二二二二二二二二二二>        /__,,..  -=ニ⌒: : : : : : : : :
二二二>。, `'弌二|\へ、`¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨7 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/⌒ニ=-  -=≦ ̄ : : : : : : : : : : : : : : : : : :
      ̄>。,  `丶、)_\\         /‐-   _  /: : : : : : : : : : : :     : : : : : : : : : : : : : : : : : :
        ̄⌒>。,__>‐凵7  ̄二二 …ァ'’.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ̄: : : : : : : : : : : : .::.::.::.::.::: : : : : :  : : :
===    === ̄ ̄: : : : : : : : :⌒¨´.: .: .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
vivi小从小从小viviv;:;::::::.:.:.: : : : : : : : : : .:.: : : : : : : : : : : .:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : :
从川从川从川从川乂;:;:;:;:;:;: : : : : : :.:.:.:.::::::.:.:.: : : : : : : : : : : : :.:.:.:.:.:: : : : : : : : :

105 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:19:13 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「……それで、どういうことなんだ?」

リ゚▽゚ リ<l「その前に自己紹介やな。木葉茜や、動画配信者やっとる。
      どうもうちのことは知っとるみたいやけど一応な」

( ´_ゝ`)「流石真理男、探偵だ」

リ゚▽゚ リ<l「ほうほう、マリ――んん??」

(´<_` )「弟の累次、探偵です」

リ゚▽゚ リ<l「ちょ、待ちぃや」

ハ’ノ_’ ハ「ハロルド・エンヴィーです」

リ゚▽゚ リ<l「あー……マリオて本名なん?」

( ´_ゝ`)「誠に遺憾ながら」

(´<_` )「本名です」

リ゚▽゚ リ<l「……なんやろ、一気に気が抜けたわ」

( ´_ゝ`)「それはどうも……」

106 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:19:46 ID:ikYlHdj60

リ゚▽゚ リ<l「それじゃあ、まずはうちらが今置かれている状況について説明するで」

( ´_ゝ`)「よろしく頼む」

リ゚▽゚ リ<l「あんたらもあれやろ、朔夜参り」

(´<_` )「そうです。朔夜参りで島の人たちが奇妙な呪文を唱えだして」

リ゚▽゚ リ<l「うちも同じや。そんで気づいたら日付は戻っとるし、そんなことはなかったいうし、意味がわからなかったで」

( ´_ゝ`)「なるほど」

リ゚▽゚ リ<l「それでな、それから一か月」

(´<_` )「一か月」

リ゚▽゚ リ<l「何をどうやっても島から出られへん」

( ´_ゝ`)「マジか。茜ちゃんさんがいた時点で薄々そうじゃないかという気はしていたが……」

リ゚▽゚ リ<l「マジや、残念ながらな」

(´<_` )「……いまいち飲み込めないんですが、一か月の間一体どこに?」

リ゚▽゚ リ<l「島中色んなとこ駆けずり回ったで。行けてないとこも多いけどな」

107 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:20:20 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「その割には島の人は誰も知らんようだったが」

リ゚▽゚ リ<l「……その理由はたぶんあれやな。あんたらもさっき体験したやろ」

(´<_` )「……まさか」

( ´_ゝ`)「……記憶が塗り替わっている?」

リ゚▽゚ リ<l「せやな。……というよりは、リセットされていると言った方が正解に近いやろな」

ハ’ノ_’ ハ「リセット……?」

( ´_ゝ`)「……そういうこと?」



リ゚▽゚ リ<l「この一か月。月例祭の一日が繰り返されてるんや」



(´<_` )「なん……だと……」

108 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:20:56 ID:ikYlHdj60

リ゚▽゚ リ<l「あんたらが来たのが初めての変化や。正直気が狂いそうやったで」

( ´_ゝ`)「なるほどな……」

リ゚▽゚ リ<l「あ、いや……初めてというのは語弊があったな。
      最初は三か月くらい前からいるって学者のおっさんも一緒やったんや」

(´<_` )「む?」

リ゚▽゚ リ<l「やけどな、一週間ちょい前にとうとう発狂してもうて……。
      そのまま何や黒い煙に包まれて消えてもうたわ」

(;´_ゝ`)「なにそれ怖っ!」

(´<_`;)「……」

リ゚▽゚ リ<l「せやから正直助かったで、うちもそろそろ限界やなと思っとったから……」

ハ’ノ_’ ハ「ええと、ようやく飲み込めてきました。これは……まずいですね」

(´<_` )「かなりまずいです」

( ´_ゝ`)「あの時ハロルドさんが酔っぱらってたのが致命的だったな」

ハ’ノ_’ ハ「あー……全然覚えてないんですけど、何かすみません」

109 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:21:30 ID:ikYlHdj60

リ゚▽゚ リ<l「ところで、あんたらうちのこと知っとったみたいやけど」

( ´_ゝ`)「言ったろ、探偵だって」

(´<_` )「天丼の業火さんから依頼を受けまして、あなたを探していました」

リ゚▽゚ リ<l「……んー、ちょっと気になっとるんやけど。警察とかはどんな感じやったん?
      何で家族とかじゃなくて天ちゃんが、それも探偵に依頼してるんやろ?」

( ´_ゝ`)「それが妙なことに、一部の例外を除き茜ちゃんさんの存在を記憶してなくてな」

リ゚▽゚ リ<l「は?」

(´<_` )「友田千早さんはご存知ですよね?」

リ゚▽゚ リ<l「あ、うちのリア友やで」

( ´_ゝ`)「木葉茜なんて知らないって」

リ゚▽゚ リ<l「……マジ?」

( ´_ゝ`)「マジ」

(´<_` )「アパートの大家さんもそんな入居者はいなかったと言っていましたね」

リ゚▽゚ リ<l「えぇー……」

110 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:22:03 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「かつKONOZAMAの配送業者はどうも認識してたようなんだよな。
      これらの状況を見る限り、リアルで知っている人間は忘れているようだと仮定できる」

リ゚▽゚ リ<l「……そういうことなんか? 天ちゃんとオフ会とかしてなくて助かった感じ?」

(´<_` )「そうかもしれません」

リ゚▽゚ リ<l「はぁー……まさかそんなことになっとったとはな」

( ´_ゝ`)「こっちの台詞だな。想定の斜め上だ」

リ゚▽゚ リ<l「ちなみにどんな想定しとったん?」

( ´_ゝ`)「探偵ゲーム」

リ゚▽゚ リ<l「は??」

(´<_` )「……頭のおかしい奴が仕掛けたリアル推理ゲーム、が直近の予想でしたね」

リ゚▽゚ リ<l「なんやそれ?? ……いや、そうか、残された情報だけ見るとそうなるんか……?」

( ´_ゝ`)「一応オカルトな事件に巻き込まれた可能性もあるとは思ってたけどね」

(´<_` )「オカルトを第二候補以降にしてたのは、奇妙な記憶の消え方からだったか」

( ´_ゝ`)「そう。歯抜けにする意味がないし、そもそも記憶操作ができるなら自発的に行方をくらましたようにも偽装できる」

111 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:22:37 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「……今の状況から察するに、記憶操作は儀式によって自動的に行われると推察できる」

(´<_` )「なるほど、その条件が直接見知っていることだったと」

ハ’ノ_’;ハ「いや、待ってください。それ、とんでもない魔術ですよ」

( ´_ゝ`)「やっぱりそう思う?」

ハ’ノ_’;ハ「目の前にいる対象に記憶操作を施すのだって結構高度な魔術です。
      それを遠隔で無数の相手にだなんて……」

(´<_` )「専門家の目から見てもそうなりますか」

リ゚▽゚ リ<l「専門家……? ってか普通に話してるけど魔術って?」

( ´_ゝ`)「実はこの人、ほんまもんの魔術師。魔術が使える」

リ゚▽゚ リ<l「……マジ?」

( ´_ゝ`)「マジ」

リ゚▽゚ リ<l「凄いな」

(´<_` )「同行して貰って正解でした」

ハ’ノ_’;ハ「はは……どこまでお役に立てるのか既に不安しかないですけどねぇ」

112 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:23:19 ID:ikYlHdj60

ハ’ノ_’ ハ「ン……諸々踏まえると、恐らくは記憶操作というよりは概念操作の結果と考えるのが正解に近そうです」

( ´_ゝ`)「概念操作?」

ハ’ノ_’ ハ「対象の人物が"存在する"という概念を"存在しない"に捻じ曲げた、といったところでしょうか」

(´<_` )「そんなことが可能なんですか?」

ハ’ノ_’ ハ「普通は無理です。恐らくは、さくのかみ様とやらがそういった権能を持っているのでしょう。
      そして儀式により権能が行使された……そんな権能を行使できるとかヤバすぎて信じたくないですけどね」

( ´_ゝ`)「なるほどな」

(´<_` )「だとすると、天丼さんや他のフォロワーの記憶が残っていたのは?」

ハ’ノ_’ ハ「あくまで推測ですが、電脳の世界は一つの異界と言っても過言ではありません。
      権能が電脳の世界まで及ばなかったと、そういった可能性が考えられます」

( ´_ゝ`)「ふむ、いかにもありそうだな。一旦すっきりした」

リ゚▽゚ リ<l「いやすっきりしとる場合ちゃうで」

(´<_` )「ごもっともです」

( ´_ゝ`)「まあそうなんだけどさ」

113 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:23:57 ID:ikYlHdj60

リ゚▽゚ リ<l「うちもおっさん――田中さんと一緒に結構色々試したんやけどな、結果は御覧の通りや」

( ´_ゝ`)「うーん……色々というと?」

リ゚▽゚ リ<l「まず、船は駄目やったな。乗れることは乗れるんやけど、島からある程度離れたところで振り出しに戻されるで」

(´<_` )「それは、実際に乗ってみたということですか?」

リ゚▽゚ リ<l「せやで。おっさんから聞いたけど信じられんかったからな」

( ´_ゝ`)「妥当。俺らも乗ってみるか」

ハ’ノ_’ ハ「ですね。ところでその時、船に乗っていなかったらどうなるんでしょうか?」

リ゚▽゚ リ<l「ん、おっさんから聞いた話やけど。うちが船に乗った後一緒に戻ってしまったみたいやな」

ハ’ノ_’ ハ「ふむ」

(´<_` )「となると、裏の船着き場から船に乗っても同じことになりそうですね」

リ゚▽゚ リ<l「それはうちは試してないけど、おっさんによるとそうだったみたいや」

( ´_ゝ`)「他には?」

114 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:24:31 ID:ikYlHdj60

リ゚▽゚ リ<l「あの社が原因やろと思ってな、叩き壊しに行ったりだとか」

( ´_ゝ`)「ヒュウ」

(´<_` )「え、それ大丈夫だったんですか?」

リ゚▽゚ リ<l「全然大丈夫じゃなかったな」

( ´_ゝ`)「ちなみにその田中っておっさんはそれは試してなかったのか?」

リ゚▽゚ リ<l「猟銃持った見張りがいて一人じゃどうにもならんかったらしいで。
      それでも何回か試したとは言うとったけど」

(´<_` )「見張りがいるんですか……」

( ´_ゝ`)「ってことはあれか、おっさんが囮にでもなったか」

リ゚▽゚ リ<l「そういうことや。……結局うち一人じゃ壊すにも限界があってあかんかったんやけど」

ハ’ノ_’ ハ「それで、どうなったんです?」

リ゚▽゚ リ<l「死んだ」

( ´_ゝ`)「……ま、そうなるよな」

リ゚▽゚ リ<l「まあ死んでも結局振り出しに戻ったんやけど」

115 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:25:04 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「えげつねぇな」

(´<_` )「死んでも終わらない……精神が崩壊するまで、ってことか」

リ゚▽゚ リ<l「どうもそういうことみたいや。
      儀式の場でさくのかみ様に祈りながら首切ったりもしてみたんやけど」

ハ’ノ_’;ハ「えぇ……よくそんなことできますね」

リ゚▽゚ リ<l「んー、まあそうやな。既にちょっとおかしなっとる自覚はあるわ」

(´<_` )「……朔夜、か」

( ´_ゝ`)「ん?」

(´<_` )「さくのかみはイワサク・ネサクと関係していると思っていたが、そっちの裂ではなく朔。
      つまりは新月に纏わる神と考えるのが妥当そうだ」

リ゚▽゚ リ<l「あー……確かに朔夜参り、昨夜や咲夜ではないやろしな」

(´<_` )「月例祭ごとに儀式が行われていることにも納得がいくし、もしかして今日は新月なんじゃないか?」

( ´_ゝ`)「……あ! そういや携帯電波来てるか?」

リ゚▽゚ リ<l「携帯はこうなってから完全に駄目やな」

(´<_` )「む、そうなんですね」

116 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:25:38 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「むぅ……いや、問題ない。弟者のPCならその辺の情報も色々入ってるはず」

(´<_` )「うむ。PCじゃなくて外付けのストレージだけどな」

ハ’ノ_’ ハ「後で見てみますか」

リ゚▽゚ リ<l「凄いな、百科事典でも入っとるんか?」

(´<_` )「ええまあ、それも含めて色々と」

( ´_ゝ`)b「流石だな、弟者」

(´<_` )「ネットに接続できない状況なんて意外とあるからな」

( ´_ゝ`)「で、何だっけ。新月の神?」

(´<_` )「ああ。新月の神というとそう多くはない。パッと思い浮かぶところではヘカテーか」

リ゚▽゚ リ<l「名前は聞いたことあるな」

ハ’ノ_’ ハ「ギリシャ神話の女神ですね。新月や闇夜、出産を司る死の女神であり、魔術の女神でもある」

(´<_` )「ええ。ですがギリシャ神話以前の時代から存在するらしいですよ」

( ´_ゝ`)「そうなのか」

(´<_` )「あくまでらしい、だけどな」

117 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:26:11 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「でもさくのかみのご利益とはちょっと繋がらん気がするな」

(´<_` )「そもそも、さくのかみのご利益と今回の事象が繋がらないだろ」

( ´_ゝ`)「それは確かに」

ハ’ノ_’ ハ「うーん、ヘカテーか……欧州の魔術師の間では結構信仰者が多いんですよ」

(´<_` )「ああ、ウイッチクラフトですね」

ハ’ノ_’ ハ「そうです、中にはちらほら魔術師の団体もあるので。
      魔術の神というくらいですし、ギリシャ神話での逸話もなかなか凄いものだと聞きます。
      とはいえその権能を大規模に行使する儀式というのは聞いたことがないですが……」

(´<_` )「そもそも権能が繋がるかというと……うーん、微妙なとこですね」

( ´_ゝ`)「……俺は若干、出産ってのが引っかかったがな」

リ゚▽゚ リ<l「あー、それな。うちもや」

(´<_` )「む?」

( ´_ゝ`)「吉野さんと山口さん、夫婦ってのは真っ赤な嘘」

(´<_` )「……そうなのか?」

( ´_ゝ`)「なーんか、おかしいんだよな。関係を隠してるわけでもなさそうだし、何で嘘をつく必要があるのか」

118 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:26:58 ID:ikYlHdj60

リ゚▽゚ リ<l「うちは子供の数が多いのが気になるな。離島でこれはちょっと普通やないで」

( ´_ゝ`)「確かにな」

(´<_` )「……俺らみたいな生贄を養分にその辺を何とかする魔術?」

( ´_ゝ`)「んー……過疎化の原因って子供が産まれないことじゃなくて若者が都会に出てっちまうことだからな。
      直接的にどうこうってのはちょっとイメージつかない」

ハ’ノ_’ ハ「そうですね……妊娠しやすくなる魔術とかはありますが」

リ゚▽゚ リ<l「それじゃ解決にはならんやろな」

( ´_ゝ`)「あー……皆が年齢より若々しいことによる副産物、か?」

(´<_` )「……生殖可能年齢が普通より高い?」

リ゚▽゚ リ<l「それはあるかもわからんな、何なら50代の妊婦もおるし」

ハ’ノ_’ ハ「とはいえ次々出て行ってしまえば結局駄目そうですが」

( ´_ゝ`)「多産で何とか持ち堪えてる、ってとこなのかね」

リ゚▽゚ リ<l「……なあ、思っとったんやけどこんな推論が脱出に繋がるんか?」

(´<_` )「可能性は。少なくとも普通に思いつく範囲はお二人が試していそうですし」

( ´_ゝ`)「自殺までやらかしてるくらいだからな……」

119 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:27:32 ID:ikYlHdj60

ハ’ノ_’ ハ「さくのかみと儀式について知ることができれば、脱出する方法も見えてくると思います」

( ´_ゝ`)「正直それしかないよな。後は俺らならお社を破壊する手段も取れなくはないが」

(´<_` )「それを試すのはもう少し切羽詰まってからの方がいいな」

ハ’ノ_’ ハ「いくらなんでも多勢に無勢ですし、死なないとはいえ死にたくないですしね」

リ゚▽゚ リ<l「なんやめっちゃ頼りになるなあんたら。
      多少なり希望が見えて正直ちょっと興奮しとるで」

( ´_ゝ`)「なんだ惚れたか?」

(´<_` )「黙れ」

( ´_ゝ`)「はい……」

リ゚▽゚ リ<l「はは。本当に脱出できたら惚れたフリくらいはしたってもええで?」

( ´_ゝ`)「惚れるかもとかじゃなくてフリってとこが拒絶力高いな」

(´<_` )(あー、もしかして敢えてこんなこと言ってる?)

( ´_ゝ`)(長丁場になりそうだしな、吊り橋効果とかで変な感じになってもお互いにとってよくない)

120 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:28:06 ID:ikYlHdj60

リ゚▽゚ リ<l「あ、船来たで」

( ´_ゝ`)「ほんまや」

(´<_` )「口調がうつってるぞ」

ハ’ノ_’ ハ「とりあえず乗ってみます?」

( ´_ゝ`)「そうだな、そうしようか」

リ゚▽゚ リ<l「あ、ならうちは残るで。実際振り出しに戻るのか確認しとくわ」

(´<_` )「わかりました」

( ´_ゝ`)「さあて普通に駄目そうではあるが……」



 ―――。

121 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:28:40 ID:ikYlHdj60
【フェリー】
            _
        ノ |_   ll__l---||_       Nice boat.
      rj「l__`ー'  ヽlーj  L---┐
      |―┴┴―`ーrュ-‐< ̄.ィj .__jl
      |[][][][][][] i """ _..,,rr=''´ l
      l ̄ ̄ ̄ ̄/7-‐'´     /
   f  jL-、 _-‐'      -‐´~~
   ヽ |  ̄  _j_ -‐'~´~~
     `ー〜´~~~~

122 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:29:14 ID:ikYlHdj60

(´<_` )「ふむ、ちょっと離れたけどまだ暗転しないな」

( ´_ゝ`)「意外と行けちゃったりしないかな?」

(´<_` )「ない気がするが」

ハ’ノ_’ ハ「仮に行けちゃったりしたらどうします?」

( ´_ゝ`)「正直困る」

(´<_` )「えぇ……」

( ´_ゝ`)「考えてもみろ。たぶんここは現実世界ではない」

(´<_` )「ん……そう、か。その可能性は、否定できないな」

( ´_ゝ`)「茜ちゃんさんの言う通りにならずに普通に帰れちまったりしたら、
      それこそいつ何が起きるか、どうしたらいいかも全然わからん」

ハ’ノ_’ ハ「……確かに、ここは恐らく異界なんでしょうね。
      時間の流れを遡るのは……最高位の神格が直接降臨でもしない限り難しい」

( ´_ゝ`)「可能性はあることにびっくりだよ……」

123 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:30:12 ID:ikYlHdj60

(´<_` )「すると何だ、時間が巻き戻っているわけではなくて世界ごと再構築されてるってことか?」

( ´_ゝ`)「素人目にはそっちの方が大事に感じるが」

ハ’ノ_’ ハ「時間の速度を操ることはできても、遡るのはほぼ不可能ですよ。
      それは、それこそ宇宙をその時点の粒子・エネルギーの配置に再構築するしかない」

( ´_ゝ`)「……つまり、原理は同じだけど規模が違い過ぎて現実世界での時間遡行は困難ってことか?」

ハ’ノ_’ ハ「そういうことですね、切り離された異界であれば再構築も現実的です。
      つまり、時を遡っているかのような事象が起きている時点で、ここは現実世界ではない可能性が高い」

(´<_` )「なるほど」

( ´_ゝ`)「ここの違いは壮大な誤謬に繋がりそうだからな、ハロルドさんいて助かった」

(´<_` )「しかし、兄者はどうして現実世界ではないと思ったんだ?」

( ´_ゝ`)「茜ちゃんさんと俺らが出会った辻褄が合わないんだよ、ここが現実なら。
      時間が進んでないはずなのに一か月という経過時間が一致している」

(´<_` )「あ、そうか。本当に一日が繰り返しているなら、俺らが辿り着くのは彼女が消えた後になるはず」

( ´_ゝ`)「そういうこと。ちゃんと一か月経ってんだよ、繰り返してるだけで」

124 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:30:48 ID:ikYlHdj60

(´<_` )「そう考えるとあれだな、この世界的には俺らの認識している日付と彼女の認識している日付、どっちになるんだ?」

( ´_ゝ`)「あ、確かに。そこんとこどうなってんだろ?」

ハ’ノ_’ ハ「スマホの日付はこちらに到着した日ですが」

( ´_ゝ`)「茜ちゃんさんのスマホは違ってる可能性が高いな」

(´<_` )「更に言うと、島内のカレンダーはどうなってるのか」

( ´_ゝ`)「何の確証もないが、それぞれ別の日付に見えるんじゃないかという気がしてきた」

(´<_` )「あー、いかにもありそう。その理屈で言うとお互いのスマホもそうかもな」

ハ’ノ_’ ハ「今のところそこの矛盾をどうこうする必要性はなさそうですし、触らない方がいいかもですね」

( ´_ゝ`)「確かに、あんま精神衛生上よくなさそうな感じだし」

(´<_` )「何か新事実がわかった時に振り返るくらいか」

ハ’ノ_’ ハ「ですね、脱出に関係ないと言い切れるわけでもないですから」

125 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:31:22 ID:ikYlHdj60
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126 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:31:56 ID:ikYlHdj60
















  Case11「捜朔島」
  Day3「朔の神」

                          To be continued...

127 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:32:38 ID:ikYlHdj60
Case11-Day4A
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128 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:33:11 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「む……なるほど?」

(´<_` )「ここは……」

ハ’ノ_’ ハ「おや……?」

八‘⊿‘)「おはようございまーす!」

( ´_ゝ`)ノ「おはよう」

(´<_` )「おはようございます」

リ゚▽゚ リ<l「おはようさんやで」

( ´_ゝ`)ノ「ちょっと質問」

八‘⊿‘)「はい? なんでしょう?」

( ´_ゝ`)「俺らがこの島に来た目的って覚えてる?」

八‘⊿‘)「え? 観光でしたよね?」

( ´_ゝ`)「あー、なるほど」

( ´_ゝ`)(初手でこのやり取りしてたら軽く精神ダメージ入ってそう、茜ちゃんさん感謝)

129 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:33:45 ID:ikYlHdj60

(´<_` )「あの、既にお聞きしてたらすみません。滞在中の食事はどうすればいいんでしたっけ?」

八‘⊿‘)9m「あそこの保存食は1つ100円で食べて頂いて大丈夫です。
        今夜は月例祭なので、お夕飯は心配しなくても大丈夫ですよー」

( ´_ゝ`)「なるほど」

(´<_` )(ふむ、停まりタイミングの違いによる差異は吸収されているか)

リ゚▽゚ リ<l「あんな、うちら観光で来たやろ? この島の歴史とかそういうの、興味あってな」

八‘⊿‘)「はい」

リ゚▽゚ リ<l「そういうの載ってる郷土資料とかってどっかにあるんか?」

八‘⊿‘)「あるのはこの公民館の蔵書くらいですね」

リ゚▽゚ リ<l「それはもう読ん――じゃない、他にはないんか?」

( ´_ゝ`)(流石にそれくらいは既読か)

130 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:34:18 ID:ikYlHdj60

八‘⊿‘)「他ですか? うーん……もしあるとしたら村長の家かな?」

リ゚▽゚ リ<l「なるほどな。じゃ、ちょっくら村長の家まで行ってくるで」

八‘⊿‘)「あ、はい。今すぐですか?」

リ゚▽゚ リ<l「せやな」

八‘⊿‘)「じゃあご案内しますね」

リ゚▽゚ リ<l「あ、それはええわ」

八‘⊿‘)「え?」

リ゚▽゚ リ<l「村長には昨日挨拶したからな、家の場所は知っとるで」

八‘⊿‘)「あ、そうだったんですね」

( ´_ゝ`)「んじゃ行くか」



 ―――。

131 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:35:28 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「確かに、戻ったな」

リ゚▽゚ リ<l「こっちも同じやな。いきなり暗転しよった」

(´<_` )「しかし、村長宅ですか。何かあるとしても素直に見せてくれるとは思えませんね」

ハ’ノ_’ ハ「でしょうね。まあ言ってみるだけならいいんじゃないですか?」

( ´_ゝ`)「だな。……忍び込むことを考えて警備状況とか、あと結界とかあれば把握しておきたいな」

ハ’ノ_’ ハ「パッシブ探知でいけるとこまででいいですかね?」

( ´_ゝ`)「バレない範囲なら何でも。最悪バレてもしょうがないが、なるべくメンタルは温存したい」

リ゚▽゚ リ<l「そうした方がええで。あんな、死ぬのってほんとメンタル削れるんや」

(´<_` )「そりゃそうでしょうね……」

リ゚▽゚ リ<l「おっさんによるとうちの前に来た奴は一発崩壊したらしいで?
      それを思うとうち意外とメンタル強かったんやなって」

( ´_ゝ`)「うわぁ……」

132 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:36:01 ID:ikYlHdj60
【村長宅】
二二二二二二!└―‐/                                           ' .,  .| !_     |:::! |
‐‐‐‐‐┬‐‐‐┐ .「 ̄フ___________________________________________________________________________________________________ヽ.゚| !_     |:::! |
     .|    ゚| .| `'‐', |l‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐┬┬――――‐‐‐‐‐‐‐‐―‐‐‐‐.┬┬――――..┐┌      | !_     |:::! |
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            |         |      |:!_ ! !.| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!|          .! . i: :|!|   _!::|  |田|  !
――――――|――――‐.|      |:!_ ! !.| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!|          .! . i: :|!|   _!::|    ̄  .!---------
            |         |      |:!__! !.| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!|          .! . i-、`ヽ、 .!::|       .!
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            |         |      |:!            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                     .!::|       .!
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133 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:36:35 ID:ikYlHdj60

ハ’ノ_’;ハ「うっ」

( ´_ゝ`)「どうした?」

ハ’ノ_’;ハ「いやはや……パッシブで探知できるものだけでも結構な結界です」

( ´_ゝ`)「そんな気はしてた」

(´<_` )「いざという時は例の手筈で」

リ゚▽゚ リ<l「なんやちょっとワクワクするなその言い回し」

( ´_ゝ`)「わからんでもない」

(´<_` )「いやうんまあわかるけどさ」

ハ’ノ_’;ハ「いやこれ村長本人かわかんないですけど確実に高位魔術師いますよ」

( ´_ゝ`)「そんな気はしてた」

(´<_` )「まあ想定内だな、力づくで交渉するとかは難しそうだ」

134 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:37:08 ID:ikYlHdj60
【村長宅 居間】
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
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┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ ||  |
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┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ ||  |
──┐ | ┌――─────┐ | ┌――─────┐ | ┌――─────┐ ||  |
__,」 | l_________,| | l_________,| | l_________,| ||  |
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                 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
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                 /                                    \
             /                                        \
                l二二二二二二二二二二二二二ニ二二二二二二二二二二二二l
                  | |l                                l | |
                  |_,,ソ                                 !,|_,ン

135 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:37:41 ID:ikYlHdj60

利 'ー`)「やあどうも、村長の石田純一だよ」

リ゚▽゚ リ<l「木葉茜や」

( ´_ゝ`)「流石文夫」

(´<_` )「同じく和夫」

ハ’ノ_’ ハ「? ハロルド・エンヴィーです」

( ´_ゝ`)(こうなっちゃ一々名前の下りやるのも面倒だからな)

利 'ー`)「さて、何のご用かな?」

リ゚▽゚ リ<l「あんな、うちらこの島の歴史とかに興味あんねん。
      郷土資料とかあったら読ませて貰いたいと思ってな」

(´<_` )「吉野さんに訊ねたら村長の家にならあるかも、と伺ったので」

利 'ー`)「なるほど」

( ´_ゝ`)「実際そういうのある?」

利 'ー`)「あるよ」

( ´_ゝ`)「えっ?」

136 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:38:15 ID:ikYlHdj60
【村長宅 書庫】
────── -、=|! !             ||_, -──────
============、ミ/!:::|| |            ||_|ヽr============
[|]_|_|」|_|,j_|_|_|_|]||::||=|| |            ||_||::|||_|_]」_|_|_|_|_|_|」]
三三三三三三]||::||: || |            || ||::||[三三三三三三
|_|_|_]」_|_|_|_|_|_|」||::||=|| |            ||_||::||!|_]」_|_|_|_|_|_|」」
三三三三三三]||::||: || |            || ||::||[三三三三三三
|_| |_|]」_|_|_|_|」]_i||::||=||/                ヾ||::||i[l| |_|]」_|_|_|_|」]_
三三三三三三]||::|| ̄              ||::||[三三三三三三
|_|_|_]」_|_|_|_|_|_|」||/                 ヾ:||:|_|_]」_|_|_|_|_|_|」」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄                    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                     \

137 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:39:20 ID:ikYlHdj60

リ゚▽゚ リ<l「うーん……」

( ´_ゝ`)「案の定というか、あんま大したもんないな」

(´<_` )「五島の歴史みたいなのばっかだからな、この島についてはちょろっとしか出てこない」

ハ’ノ_’ ハ「魔術書の類もなさそうです」

リ゚▽゚ リ<l「さくのかみについての文献は多少あったけどな」

( ´_ゝ`)「さくのかみは朔の神で、故に捜朔島。新月の夜に月例祭が行われる」

(´<_` )「逸話はどれも興味深いな。急な嵐で多くの若者を失ったとき、老人達が若返った。
      流行り病で多くの子供が犠牲になったとき、女たちは子宝を授かった。
      黄泉からの稀人が朔夜参りで冥界に還る、見送った者たちは健康長寿になった」

( ´_ゝ`)「稀人エピはまんま今の俺らだな……」

リ゚▽゚ リ<l「冥界から来たつもりはあらへんけどな」

(´<_` )「若返る老人達というのは島の状況と一致しているし、子宝もだな。
      出産と冥界という点でヘカテー説の確度が少し上がった」

138 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:39:54 ID:ikYlHdj60

リ゚▽゚ リ<l「もっとこう、何かないもんやろか?」

( ´_ゝ`)「家探ししてみる?」

ハ’ノ_’ ハ「やめた方がいい。結界ですぐにバレますよ」

(´<_` )「となると、どうするか……」

( ´_ゝ`)「次の出方を考える必要があるな。一旦公民館戻るか」

ハ’ノ_’ ハ「そうしましょう。ここは居心地が悪い」

リ゚▽゚ リ<l「ほな一言挨拶してから戻ろか」



 ―――。

139 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:40:28 ID:ikYlHdj60
【捜朔島 公民館】
            |                                      |
            |              捜 朔 島 公 民 館             |
______|_________________________|_______
         ヽ                                      /
          ヽ                                  /
     ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┣━━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━ ┫
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                  (←)┃(→)              ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       /                                           \
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140 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:41:01 ID:ikYlHdj60

( ´_ゝ`)「さて、どうしたもんかね」

(´<_` )「他に穏当な手段で何かあるかというと」

リ゚▽゚ リ<l「んー、世捨て人の婆さんのとこでも行ってみるか?」

( ´_ゝ`)「何それ、そんな人いんの?」

リ゚▽゚ リ<l「おんねん。山の麓の小屋に住んどってな、狩人をしとる。
      月例祭にも参加せえへんから疎まれとるけど、村八分とかやなくて一応存在を許容はされとる感じや」

ハ’ノ_’ ハ「変わった人なんですね」

(´<_` )「しかし、その口ぶりからすると以前にも訪ねたのでは?」

リ゚▽゚ リ<l「せやけどな。いくらか新しいこと知った今なら別の訊き方もできそうな気がするからな。
      島で唯一といっていいくらいのさくのかみ信者やない人間やから、何か聞けるかもしれん」

( ´_ゝ`)「なるほどな」

(´<_` )「まあ、行ってみますか。他に思いつくこともないですし」

リ゚▽゚ リ<l「午前中は山ん中おるけど、昼頃には小屋に戻っとるはずや。腹ごしらえしてから行くで」

( ´_ゝ`)「おけ、そんじゃ飯にするか」



 ―――。

141 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:41:35 ID:ikYlHdj60




  ( ´_ゝ`) ズー(´<_` ) ズー ハ’ノ_’ ハズー
  (っ. 川 .o     (っ川 .o     (っ川 .o
 ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄`ー―′ ̄\



( ´_ゝ`)b「「うめぇ……!」」d(´<_` )





  Case11「捜朔島」
  Day4A「資料漁り」

                          To be continued...

142 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/06(土) 23:42:09 ID:ikYlHdj60
今回はここまで

143名無しさん:2023/05/07(日) 00:12:50 ID:Dsz8GKs20
乙乙
茜ちゃん登場してくれて嬉しい

144名無しさん:2023/05/07(日) 09:02:47 ID:Sd.Aazog0


145名無しさん:2023/05/07(日) 12:33:57 ID:.GhWqpQE0

たぶん新月の日に島を訪れないとオカルトが発生しなかっただろうことを考えると流石兄弟は運がいいな……いや悪いのか

146 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/13(土) 21:44:52 ID:rGqKHV0k0
>>143-144
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>145
(´<_` )「どうだろうな、この島には他にもまだ何かありそうな気がする……」

147 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/13(土) 21:46:26 ID:rGqKHV0k0
リ゚▽゚ リ<l「すまんな、今週忙しすぎて全然進んでないんや。間に合えば明日、無理そうなら水曜投下するで」

148名無しさん:2023/05/14(日) 00:17:01 ID:YULA8OK20
毎週このクオリティとか充分過ぎるんでたまにはお休みしてもええやで٩( ・ω・ )و

149 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/14(日) 23:03:33 ID:D4XNnE8s0
>>148
リ゚▽゚ リ<l「今月はどっか一週やむを得ず休載すると思うで」

150 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/14(日) 23:04:10 ID:D4XNnE8s0
リ゚▽゚ リ<l「進捗3割」

151 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:21:22 ID:9dog0Vjg0
リ゚▽゚ リ<l「進捗9割」

152名無しさん:2023/05/17(水) 22:33:55 ID:Ro9M90Tg0
わー!

153 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:51:41 ID:9dog0Vjg0
>>152
リ゚▽゚ リ<l「わー!」

154 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:52:28 ID:9dog0Vjg0
前回のあらすじ
・この一か月。月例祭の一日が繰り返されてるんや
・さくのかみと儀式について知ることができれば、脱出する方法も見えてくると思います
・んー、世捨て人の婆さんのとこでも行ってみるか?


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

155 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:53:03 ID:9dog0Vjg0
Case11-Day4B
``'x
;';';'ノ,vivu,
;';';'ミミメヾ;:ミ:从
;';'ミミミミYヾ;:ミ:淡x
;';'ミミミミメヾ;:ミ:ハ淡<⌒^7                                _,,..、、--‐'''""´
;';ミミミミメヾ;:ミ:ヾ}淡!`丶(,、、  γ⌒ヽ        __       _,,,、、--‐''´;';':;.:,:;.:,;';';';';';';';'i:i:
;'ミミミミミミメヾ;:ソ淡ノ, : ::)ノ'㍉ー-{i:i:i:i:i:}_,.、-''"~ : : : : : : : : : :``'ィi〔i:i:;:;:i:i:i:i:i:;';';';';';';';'i:i:i:i:;:;:i:i:i:i:i:_:_:
ミミミ|ミ:ミ|iミ.:.:シ爻彡';:.〈;';'.:..;';'`'㍉i:i:i:ソ:;.:,ィzzzzxX父爻xv'⌒ヽ__,..-‐ー…¬冖 ''' ""  ̄. . : . . . . .
;';';';')j___」Lと|i:i:i:i:ソ:;.:ノ,;';';';';'.: . .:ン ```〜TニT爻淡淡爻:;.:,:;.:,ノ: : : : :xx<ぅs。 . . . : . . . . : . . . : . . .
,.:'´. . : . . . : : . . ⌒``"``^⌒^^´. . : . . . : ``''ー''"⌒¨´`^^´__r〜く乂爻:. . .`丶 . . : . . : . . . : . . .
. . : . . : . . : . . : . . : . . : . . : : /\~ ̄\ . : . : . : . : . : . : ..( ノい乂爻淡爻.:. ノ . : . : . : : :
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.: , .: , .: , .: , .: , .: , .: , . /       \  \. : . : ..,v〜、、乂..:.乂. 爻ミ.:;';'ソ  r〜〜、、 . : . : .
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'.../|∠二二二二7  \__\ ノ(.. ノ⌒丶`Tトミミメミメヾ;乂 ノン爻. : .`㍉ . : . :
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:´:´:´:´:┌┐:´:vivン_|  | _|└┘     | Γ|γ乂爻父狄淡爻爻父父ミメ::; :;. 爻ソ.: ;';';'ン゚ .: .: .: .:
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ノィ(ノィ(ノ(|::::|v(ノメ川;|:::|kv:;.: : |:|乂ノ(ノ ノ;:ノ; '(  ``'ミ;';'``〜 _n⌒'v蕊蕊ッ'^'X彩'′, : , : , : , : , : ,
しル《ノ.: |::::|ノ(ノ从ノ|::从小vivifノし(ノし':;.:,:;.:,狄    `'㍉.:;'.;';'ミミメv_`iii´.:'.:'n.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'
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;'ノ八ノハ从ノノノ从小价ソ少沙';';':;.ノ.:.:丿'′  .:     :         ``'爻ミ狄刈狄ノ川i:i:i::;.:,

156 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:53:36 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「あれがその世捨て人の婆さんの家か」

リ゚▽゚ リ<l「せや。多分帰ってると思うんやけど」

(´<_` )「まあ、留守のようなら待ちますか」

( ´_ゝ`)「だな、そのうち帰ってくるのはわかってるわけだし」

ハ’ノ_’ ハ「えっ……? ちょっと待ってください」

(´<_` )「どうしました?」

ハ’ノ_’;ハ「念のため家に探知をしてみたんですが、反応が……」

リ゚▽゚ リ<l「何やて?」

( ´_ゝ`)「……結界か? 他のものか?」

ハ’ノ_’;ハ「侵入を拒む類の結界です。それも、結構古風な」

(´<_` )「それは」

( ´_ゝ`)「んー……古風ってとこからすると婆さんが張ったもんなのかな?」

157 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:54:10 ID:9dog0Vjg0

(´<_` )「どうする?」

( ´_ゝ`)「まあ問題ないだろ、最悪夕方の船に乗ってリセットできるし」

リ゚▽゚ リ<l「あんま安易にやるのもどうかと思うけどな、あれも結構正気削れるで正直」

ハ’ノ_’ ハ「同感です」

( ´_ゝ`)「あくまで最悪は、だ。恐らくまずい可能性は低いと思うし、それに」

(´<_` )「飛び込んでかなきゃどうにもならん、か」

( ´_ゝ`)「そういうこと。穏当な行動の選択肢があまりない以上、尻込みしててもしゃあない」

リ゚▽゚ リ<l「あー、それはまあそうやな、身に沁みとるで」

ハ’ノ_’ ハ「うーん、そう言われるとそうですけど」

(´<_` )「いざとなったら例のスタングレネード的ガジェットよろしく」

ハ’ノ_’ ハ「あ、それ聞いてちょっと気になったんですけど、使っちゃったものは繰り返した時どうなるんですかね?」

リ゚▽゚ リ<l「元に戻るで。じゃなきゃ今頃うちの服とかミステリの被害者より酷いことになっとるわ」

ハ’ノ_’ ハ「ん、なるほど」

158 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:54:43 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「んじゃ、声かけるか。ごめんくださーい!」



 ………



( ´_ゝ`)「ありゃ、留守か?」

リ゚▽゚ リ<l「ま、そんなら待たせてもらおか。よっこらせ」

ハ’ノ_’ ハ「俺は周辺をちょっと調べてみます」

(´<_` )「付き合います」

( ´_ゝ`)「ほどほどにな、戻ってきて不審がられても面倒だし」

(´<_` )「確かに」

ハ’ノ_’ ハ「すぐ戻りますよ」

( ´_ゝ`)「ならいい」



 ―――。

159 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:55:17 ID:9dog0Vjg0

リ゚▽゚ リ<l「あ、戻ってきたみたいやで」

( ´_ゝ`)「おっ」

(´<_` )「すぐ切り上げて正解でしたね」

ハ’ノ_’ ハ「ですねー、ただでさえ怪しげな集団ですし」

( ´_ゝ`)「双子と外国人とコスプレイヤーの集団とかもうね」

リ゚▽゚ リ<l「せやな、ってコスプレちゃうわ」

( ´_ゝ`)「そうか?」

リ゚▽゚ リ<l「そうや」

ハ’ノ_’ ハ「えぇー……それが普段着って方が無理ありますけど」

リ゚▽゚ リ<l「いつでも見られとる思っとけってムカキンも言うとるやん」

(´<_` )「それってそういう意味なんでしたっけ……?」



八-ム-)

160 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:55:51 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)(思ったより全然老婆感薄いな……60行ってないくらいか?)

八-ム-)「何だい、あんたら」

( ´_ゝ`)「ただの旅行者、だったらよかったんだけどな」

(´<_` )「人を探しに来たんですが。ちょっと、おかしなことに巻き込まれていまして」

八-ム-)「ああ……悪いこと言わないから早く帰んな」

リ゚▽゚ リ<l「そうしたいのは山々なんやけどなぁ……」

ハ’ノ_’ ハ「島から出られないんです」

八-ム-)「ん? それはどういうことだい?」

( ´_ゝ`)「言葉通り。船に乗っても気づいたら公民館に戻ってる」

八-ム-)「むぅ……? ああ、立ち話もなんだね。入んな」

(´<_` )「え? あ、はい」

ハ’ノ_’ ハ「あの、いいんですか? 自分で言うのも何ですが結構怪しげな集団だと思うんですけど」

八-ム-)「構いやしないよ。こんな婆一人どうこうしたってどーにもならんからね」

( ´_ゝ`)「んじゃ遠慮なく」

161 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:56:25 ID:9dog0Vjg0
【老婆の家 居間】
    | {二二}{二二| {二二}{二ニ ,'| ! .二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}に.  ,' j | ニ二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ニ. ,′| ! .二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ニ..' ニ.|__| ニ二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ニ..辷z.!i_..ニ} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ ../.:::::::::::::::/ニ} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{  くx=┬< .ニ} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{二二 八  二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{二二.〈上〉 .二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{二二 r=' 二二} |二}{二二}{二二} |   |
    ,廴_____,|______`爪 __,|__________|__|_
 >'´     ___ r、 (二) __,トニニニオ___
'´      / /二.Y´  `Y 二 乂___,乂.二二∨\
     ,/  /:.:.rz介=─=介z:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨ \
   /   /:.:.:.':.:":':.:.:.:.:.:":.':.:.':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨   \
  /   ,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄∨   丶
  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

162 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:56:59 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「まさかの囲炉裏」

八-ム-)「あたしの稼ぎじゃガス買うのも一苦労だからね。基本は水と米以外自給自足さね」

(´<_` )「大変ですね」

八-ム-)「何の因果か、随分と長生きしちまったもんだよ」

ハ’ノ_’ ハ「おいくつなんですか?」

八-ム-)「今年60だよ」

( ´_ゝ`)「お、還暦か、そりゃめでたい」

ハ’ノ_’ ハ「「おめでとうございます」」(´<_` )

リ゚▽゚ リ<l「おめでとさんやで」

八-ム-)「……何で生きてるのかもわからん老いぼれだけど、そう言われると何か嬉しいねえ」

ハ’ノ_’ ハ「いえ、まだまだお若いですよ」

( ´_ゝ`)b「生きてるだけで丸儲け」

(´<_` )「これまで相当なご苦労があったのだとお見受けします。
      それでも日々仕事をして生活してらっしゃるのは尊敬します」

八-ム-)「そうだねえ……色々あったさ、そう、色々ね」

163 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:57:33 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「その色々を聞きたいんだけど」

(´<_` )「その前に。自己紹介が遅れてすみません、流石累次です。こちらが兄の」

( ´_ゝ`)「流石真理男だ」

ハ’ノ_’ ハ「ハロルド・エンヴィーです」

リ゚▽゚ リ<l「木葉茜やで」

八-ム-)「あたしゃ吉野ツルだよ」

( ´_ゝ`)「ん、吉野って」

(´<_` )「……ハルさんのお母さんでしょうか?」

八-ム-)「ああ、そうさね」

ハ’ノ_’ ハ「えっ、そうだったんですね」

( ´_ゝ`)(彼女、母親を僻地に放っておくようなタイプには見えんが……信仰の違い故か?)



「おーい、ばあちゃーん!」

164 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:58:06 ID:9dog0Vjg0

八^⊿^)「「ん??」」リ’-’ル

八-ム-)「おや、隼人にリル。今はお客さんが来てるんだ、ちょっと待っておくれ」

八^⊿^)「客……?」リ’-’ル「お客さん?」

ハ’ノ_’ ハ「お孫さんですか?」

八-ム-)「ああ。二人とも、お客さんに挨拶しな」

八^⊿^)「……吉野隼人、です」

\リ’-’ル「リルだよ!」

( ´_ゝ`)「お、礼儀正しいな若人達。流石真理男、探偵だ」

八^⊿^)「探偵……?」

(´<_` )「弟の累次です」

ハ’ノ_’ ハ「ハロルド・エンヴィーです」

リ゚▽゚ リ<l「木葉茜や」

リ’-’ル「わっ! お洋服可愛い!」

リ゚▽゚ リ<l「あはは、ありがとさんやで」

165 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:58:40 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「二人はよく遊びに来るのか?」

八^⊿^)「うん、いや、はい」

( ´_ゝ`)「別に無理して敬語なんて使わんでいいぞ」

八^⊿^)「え?」

リ゚▽゚ リ<l「せやな、無礼講や無礼講」

ハ’ノ_’ ハ「無礼講って宴会とかじゃなかったでしたっけ?」

(´<_` )「言葉の意味は置いといていいかと」

八^⊿^)「ほんとか?」

( ´_ゝ`)b「男に二言はない」

リ’-’ル「おなじかおー??」ペタペタ

(´<_` )「んっ? いや、ちょっと」

166 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:59:13 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「弟者はロリに好かれる」

(´<_` )「おい、あらぬ風評はやめろ」

リ゚▽゚ リ<l「あっ……」スッ

(´<_`;)「地味に距離取らないでください!」

( ´_ゝ`)(そういや合法ロリだな……)

リ’-’ル「?」

八^⊿^)「おい、リルに手ぇ出したらただじゃおかねーぞ」

(´<_` )「いや真に受けないでください」

( ´_ゝ`)「悪い悪い、ちょっとしたジョークだ。弟者は性犯罪者ではない」

ハ’ノ_’ ハ「俺はそういうジョーク嫌いです」

( ´_ゝ`)「む、すまんな」

リ゚▽゚ リ<l「えー、何やうちらが悪いみたいやん?」

(´<_` )「悪いです」

八-ム-)「悪いなあ」

167 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 22:59:47 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「ええーっと、DOGEZA??」

リ゚▽゚ リ<l「おっ、ええやん。一度やってみたかったんや」

(´<_` )「やめい」

八^⊿^)「えーと……よくわかんねーけどあんたロリコンじゃないのか?」

(´<_` )「断じて」

( ´_ゝ`)(いやそれは嘘だろ、普通に見境があるだけで)

八^⊿^)「……そりゃそうか。あんたみたいな真面目そうなやつが巌のクソ野郎と同じわけない」

( ´_ゝ`)(ん?)

ハ’ノ_’ ハ「ん?」

(´<_` )「巌って、山口さんですか?」

ハ’ノ_’ ハ「……えっ、ロリコンなんですかあの人?」

八^⊿^)「リルにベタベタ触ってきやがる」

( ´_ゝ`)「「アウト」」(´<_` )

ハ’ノ_’ ハ「アウト」

( ´_ゝ`)ノシ「スリーアウト、チェンジで」

168 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:00:22 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「え何、あんまそんな感じなかったけど。言われてみれば目線が怪しかった気も……?」

(´<_` )「マジか」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ……」

八-ム-)「いや、あいつはただ見境がないだけだね」

( ´_ゝ`)「ああ、そういうこと?」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ……」

リ゚▽゚ リ<l「どっちみち近寄らんとこ」

八^⊿^)「リルは俺が守る」

( ´_ゝ`)「気に入った。俺らでよければ力になるぞ」

(´<_` )「ええと、一応聞いときますけど警察とかは?」

八-ム-)「役に立ったことは一度もないさね」

ハ’ノ_’ ハ「はぇー……何だかとんでもないところに来てしまいましたね」

( ´_ゝ`)「色んな意味でな」

169 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:00:55 ID:9dog0Vjg0

リ’-’ル「お兄ちゃんお外いこー!」

八^⊿^)「ん? おう!」

八-ム-)「行っといで。猪に気をつけるんだよ」

八^⊿^)「わかってるって! 行くぞリル!」

リ’-’ル「わー!」

ハ’ノ_’ ハ「良いお孫さんですね」

八-ム-)「ああ、あたしなんかにゃ勿体ない孫たちさ」

(´<_` )「あの……聞いていいかわかりませんが、どうしてここに住まわれてるんですか?」

八-ム-)「山の管理なんて誰もやりたがらんからね、誰かがやらにゃならん」

リ゚▽゚ リ<l「作業小屋があれば十分な気するけどな」

( ´_ゝ`)「あー、もういいか。ぶっちゃけ村の人たちとの折り合いがよくないからっしょ?」

八-ム-)「……ま、そうだね」

170 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:01:29 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「その、折り合いが悪い理由を聞きたいんだけど」

八-ム-)「……」

ハ’ノ_’ ハ「別にあなたが魔術師だから、ってわけでもないですよね」

八;-ム-)「!? あんた」

ハ’ノ_’ ハ「改めまして。品川商事顧問魔術師のハロルドです」

( ´_ゝ`)「えっ、顧問魔術師とか何それ初耳なんだが」

ハ’ノ_’ ハ「あはは、なんかとんでもない好待遇で招致されちゃいまして……」

(´<_` )「俺らに付き合っちゃって大丈夫だったんですか?」

ハ’ノ_’ ハ「ボスの了承は得てますよ。他ならぬあなた方の頼みってことで」

八-ム-)「驚いた、あんた魔術師なのかい」

ハ’ノ_’ ハ「ヘッポコですけどね」

( ´_ゝ`)「不本意ながら俺ら、魔術師や化け物と戦ったりヤバい橋には慣れてる」

(´<_` )「本当に不本意ながらな……」

リ゚▽゚ リ<l「いやどんな探偵やねん」

171 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:02:02 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「というわけなんでまあ、心配ならご無用だし」

(´<_` )「何かしら手助けもできるかもしれません」

( ´_ゝ`)「とはいえ今はちょっと困ったことになってるから知恵を貸して欲しくて」

八-ム-)「うーん、なるほどねぇ……」

リ゚▽゚ リ<l「どうやろか?」

八-ム-)「……まずはその困ったこととやらを聞かせて貰おうかね」

( ´_ゝ`)「わかった」

(´<_` )「では、最初から説明します」



 ―――。

172 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:02:36 ID:9dog0Vjg0

八-ム-)「……なるほどねぇ、そういうカラクリだったのかい」

(´<_` )「何か思い当たることが?」

八-ム-)「まず、だけど。あたしには月例祭で稀人が供物にされる、という認識はあっても、
     それが誰だったのか、どんな姿をしていたのか、とんと記憶がない」

( ´_ゝ`)「なるほど」

八-ム-)「改めて考えてみるまで気づかなかったけどねぇ、随分とおかしなことだよ」

リ゚▽゚ リ<l「ん、月例祭出とらんって聞いとったけど」

八-ム-)「あたしだって昔は出てたさ、この生活を始めるまでは」

(´<_` )「どうしてこのような生活を?」

八-ム-)「村での生活がしにくくなっちまってねぇ、当時山の管理をしてた婆様がくたばったこともあって、
     あたしが手を上げたというわけさ」

( ´_ゝ`)「理由について詳しく」

八-ム-)「ろくでもない島だよ、ここは。さっさと滅んじまえばいいんだ」

リ゚▽゚ リ<l「なんやめっちゃ激しいやん」

173 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:03:09 ID:9dog0Vjg0

八-ム-)「……あたしもね、稀人だったんだよ」

リ゚▽゚ リ<l「えっ?」

八-ム-)「乗ってた船が座礁してね、救命ボートで辿り着いたのがこの島だったのさ」

( ´_ゝ`)「なるほど」

八-ム-)「……状況からして他にも乗員はいたと思うんだけどね、記憶にはない。
     恐らく、供物にされたってことだろうね」

(´<_` )「それは、たまたま新月の日に辿り着いたということですか?」

八-ム-)「いいや。色々理由をつけて何日も留め置かれたんだよ。
     最後の方は銃持って脅されとったね」

ハ’ノ_’ ハ「うわぁ……」

リ゚▽゚ リ<l「それで、なんであんただけ残ったんや?」

八-ム-)「……当時の村長だった100歳の妖怪爺に気に入られたから、だろうね」

( ´_ゝ`)「あー……そういう」

(´<_` )「最悪だ……」

174 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:03:43 ID:9dog0Vjg0

八-ム-)「本当に最悪だよ。夜毎誰かしらに犯されたからね」

( ´_ゝ`)「……薄々思ってたんだけど。もしかしてこの島、夫婦の概念がない?」

八-ム-)「そうさね。この島じゃ女は男どもの共有所有物だよ」

リ゚▽゚ リ<l「うわ……」

(´<_` )「……」

八-ム-)「誰が父親かなんてわかりゃしないからね、産まれた子供は母親の姓を継ぐのさ」

( ´_ゝ`)「何だろう、思った以上に最悪でドン引きしている」

(´<_` )「奇遇だな、兄者」

ハ’ノ_’ ハ「ほんとに」

八-ム-)「狭い島だ、代を重ねれば血が煮詰まるからね。
     たまにあたしみたいなのを捕らえて外の血を入れてるんだよ」

リ゚▽゚;リ<l「こわー……もしかして新月の日で逆に助かったんか?」

( ´_ゝ`)「そういうことになりそうだな……」

175 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:04:17 ID:9dog0Vjg0

(´<_` )「しかしその理屈でいうと……島から逃さないような仕組みがあるなら人口爆発しそうですが」

( ´_ゝ`)「確かに。そこにも何かカラクリがある?」

八-ム-)「供物にされるのは稀人だけじゃない」

ハ’ノ_’ ハ「え……」

八-ム-)「病人やカタワ、爪弾き者は供物に選ばれる。それも全く記憶はないけどね、そういうことになってる」

リ゚▽゚ リ<l「……何やろ、絶句もんやな」

( ´_ゝ`)「あんたが選ばれないのは……山の管理を誰もやりたくないから?」

八-ム-)「そういうことさ。男は漁に出て、女は男に尽くして家事育児をするのが美徳とされてるからね。
     山仕事なんて誰もやりたがらないのさ。今はあたし含めた爪弾き者達で回してるよ」

リ゚▽゚ リ<l「あれ、他にもおるんやな。そりゃそうか、一人でできるもんやなし」

八-ム-)「常駐はあたしともう一人だね。他は必要な時に回される」

(´<_` )「何だろう……島から脱出しようと思ったりは?」

八-ム-)「そりゃ思ったさ。でもまあ、難しいね。今ならできなくもないと思うけども」

( ´_ゝ`)「……孫たちか」

八-ム-)「そうだね。隼人とリルをよそに連れて行く。今は準備期間といったところさ」

176 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:04:51 ID:9dog0Vjg0

リ゚▽゚ リ<l「隼人はなんや島の思想に染まっとらん感じやったな。反抗期やからか?」

八-ム-)「あたしの影響もあるだろうけどね。真っすぐないい子だよ」

ハ’ノ_’ ハ「あー……もしかしたらこの家の結界が関係あるかもしれません」

( ´_ゝ`)「む?」

ハ’ノ_’ ハ「この島、たぶんさくのかみの魔力らしきものが薄っすら漂っててですね。
      それが島の人の情操にも影響を与えているかもしれません」

リ゚▽゚ リ<l「なんやて?」

(´<_` )「ハロルドさん、そういうのは早めに教えて欲しいんですが……」

ハ’ノ_’ ハ「いや、俺もちょっとした違和感程度だったんですよ。
      この家に入って、外との違いで何となくわかってきたというか」

八-ム-)「そうかい……ハルの時は村の中で結界なんて張ってなかったからね。
     あの子には色々と思うところもあるけど、悪いことをしたかね……」

( ´_ゝ`)「いやそんなん気付くの無理っしょ。あんたのせいじゃないって」

リ゚▽゚ リ<l「せやで」

177 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:05:25 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「なんとなく、子供たちはこの島の軛から解き放てる可能性がありそうなことがわかってしまったが」

ハ’ノ_’ ハ「いや、言ってから思いましたけど短時間の滞在でそこまで変わるとは到底……あくまで要素の一つでしかないかと」

(´<_` )「どのみち、流石に手が回らん。別に俺ら正義の味方でもないし……」

( ´_ゝ`)「まあ、特課に通報しとくくらいかな……」

ハ’ノ_’ ハ「ローレンツ先輩からこの辺の教会に話を通して貰うのもいいかもしれません。
      何なら、この話を聞いたら自ら出張してくるかも」

リ゚▽゚ リ<l「何や凄いツテとかそんなんがある感じ?」

( ´_ゝ`)「政府のオカルト対処部隊とバチカンのエクソシスト」

リ゚▽゚ リ<l「えぇ……なにそれヤバ」

八-ム-)「ほう……そんなのがあるのかい」

(´<_` )「そのツテを頼るにはまず脱出の必要があるわけですが」

ハ’ノ_’ ハ「何か思い当たることありませんかね?」

八-ム-)「ふむ……」

178 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:05:58 ID:9dog0Vjg0

八-ム-)「何かあるとすれば、村長の家かさくのかみの社だろうね」

( ´_ゝ`)「やっぱりそうなるか……」

(´<_` )「もうちょっと容易そうな搦め手とかないですかね?」

八-ム-)「何か知ってそうな有力な魔術師は村長の家に詰めてるからね。
     強いて言えばばらけて行動しているところを狙うくらいさ」

リ゚▽゚ リ<l「ん? ってことは社の見張りは大したことないんか?」

八-ム-)「猟銃を大したことがないと思うのであれば、そうだね。
     魔術師としちゃいいとこあたしと同程度のペーペーさ」

( ´_ゝ`)「猟銃は普通に大したことあるな。使い手がヘボならどうとでもなるが」

(´<_` )「実戦経験少なそうだしな、兄者なら普通に何とかなりそう」

ハ’ノ_’ ハ「俺がサポートすれば普通にいけそうですね。とりあえずそっちから当たりますか?」

( ´_ゝ`)「村長の家はルナティック過ぎるしな、見張りに拷問なり夢の臨界なりかけて足掛かりを得たい」

リ゚▽゚ リ<l「夢の臨界?」

(´<_` )「詳細は省きますが知ってる情報を抜ける魔術です」

179 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:06:32 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「おし、俺とハロルドさんでちょっくら行ってくるわ。
      弟者と茜ちゃんさんはここで待機しといて」

(´<_` )「二人で大丈夫か?」

( ´_ゝ`)「むしろ身軽な方がいい」

(´<_` )「なるほど。……吉野さん、暫くいさせて貰って構いませんか?」

八-ム-)「ああ、構わないよ」

( ´_ゝ`)「ついでに何か良さそうな魔術あったら弟者に教えてやってくれない?」

八-ム-)「構わんけど……あんたらも魔術を使うのかい?」

(´<_` )「成り行きで身に着けたのでラインナップはかなり偏ってますが……」

リ゚▽゚ リ<l「なあなあ、それってうちも覚えられるか?」

( ´_ゝ`)「流石にゼロからは短期でどうにもならんと思うぞ」

ハ’ノ_’ ハ「ですね、余程の天才なら可能性はゼロじゃありませんが。
      俺は割とすぐ使えましたけど、後で知った話では魔術師の家系だったみたいですし……」

リ゚▽゚ リ<l「えー、そうなんか。残念やな」

(;´_ゝ`)(別府の魔術書改めてヤバすぎる……)

180 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:07:06 ID:9dog0Vjg0
【さくのかみの洞穴】
      |:――-     __                /⌒ ̄ ̄  、
_    |:          {     \      __  /_   \     }_
⌒ ̄ ̄ノ^  ___  j        、 >''“” ̄ ̄ ̄”“''<\    、 | ̄⌒}f
   ̄ {   | ̄ ̄    { ̄ ̄ ̄ ̄ |/::::::::::::::::::::::::::: : : . .. ..\ 、   \   {{ ̄ ̄ ̄
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____ノ_ /   __ ノ=‐―   __.i{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i  }     厂⌒≧=―
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        {         {       ]{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : : . . . ..}/       ノ]
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        {         {     /⌒ r ┐:::::::::::::::::::::: : : : : : : . . ....{        ノ
―=冖⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄{   八_ノ=――-  _____」___/⌒ ̄ ̄ ̄
                    ̄ ̄         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(__)

181 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:07:40 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)(なるほど、あれか……立ち姿から、大した使い手ではなさそうだ)

ハ’ノ_’ ハ(魔力は……俺よりちょい下くらいか? まあ問題なさそうかな)

( ´_ゝ`)b(そんじゃ手筈通り)

ハ’ノ_’ ハb(おけです)


       。
ハ’ノ_’ ハっ/



       。      ―=≡>
ハ’ノ_’ ハっ/



                    `     '
                      、   ノヾ     '
                      )ヽ/  ヽ、ノ|ノ´
          ------- ―== ニ ニ二       二ニ ニ ==― --------
                       )     (
                     , '´⌒`Y´⌒` 、
                          ,     \

182 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:08:13 ID:9dog0Vjg0

(;・村・)「!? て、手がッ……!?」

三( ´_ゝ`)┫「いただきっ!」

(;・村・)「!?」



  \\             | | |       /       /
.  \\\           .| | |        /      /
     \\          | |       /'!     /
       \\..        | |      ./ !    //
        \     |\   |     //| |___
         \    |  \ |    .// .l_   /
       ____| |\\/\//  / /
        \  ____|  \/\/ / /  _______
         \ \            /   ̄ ̄  __     /
          \ \  __lV 、_  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄― ""   / ―――
           /  / , >  へ´  ` 、 ̄ ̄         / ――
             /  ///  Y l\    \         く ――――――
         /  /./    !  \  | ̄         \
           / / //  /! .! l\ \l   ! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        // ..// / ...! l l  \     |       \
         /   //// | .l l l    \   |         \
     / /   / /   l ∥l     \ |         \\
    ./ /    //     l  .i       `        \\

183 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:08:47 ID:9dog0Vjg0

(;・村(::)「ぐっ……!」

( ´_ゝ`)┫「大声を出せば殺す。……さて、質問に答えて貰おうか」

(;・村(::)「何だと? 誰がっ――!?」



( ´_ゝ`)┫))村(::) ゴッ!



ハ’ノ_’ ハ「あー、やっぱ大声出させずには厳しかったですね」

( ´_ゝ`)┫「しゃあなし、気絶させちったしプランB」

ハ’ノ_’ ハ「とりあえず中に運びますか」

184 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:09:21 ID:9dog0Vjg0
【さくのかみの社】
 lj    i  .| |    .|l゙.゛  | ュ! U | |  lj   !| │l  U    ` l .!   l !     .! |   l .| | l゙ ″ .| .|  .| .lU
.! |ゞ .! .|  lj二二二二二二∨二 U 二二二二 lj二二二二二 .lj二二.lj二二二 .lj 二 .U .∨二二 .レ゙ !.l二二
.| |二 l l二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 lj二二二
. lj二 .lj二二二二二二二二二二二___________________二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二|                      ......::::::::i二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二ヽ_______┏━━┓______/二二二二二二二二二二二二二
三三三三三三三三三三三三三三三三|. . __i___┃    ┃____ .:::|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|...|____┗━━┛____i ;;.:|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三| ..::::|               . | ..::::|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三| ..:::::|                 | :::::::|三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|  ...:::|              | . .::::::|三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|  ..:::::|                | .:.:::::|三三三三三三三三三三三三三三
二二二二二二二二二二二二二二二二| ..:::::::|                  | .::: :::|二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二.       | .:::::.:::::|               | .:: .::::|二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二二  | ..::::::::|                |  .::::::::|二二二二二二二二二二二二二二
二二r、二二二二二、、二二二二二二二| ..:::::::::|             | .::::.::::::|二二二二二二 ,,, .八 .,,二二二二
-、/  `-''-.二二二 ー''‐二二,i、, __ .| ..::::::::::|                | ..:::::::::::|_(:::::;;;;;;)_/ '"⌒ ".!.ヽ、二二二二
 `.´  .―-..、        (;;;;;;; /  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\ \;;;;;;;;)-、l 〟  .| ,′
    Ο        (;;;;;;./  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\ \;;;;;;;;;;;)
              (;;;;;/  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\  \;;;;;;;;)
=======      .(::/|   ,| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|,\  \         ∧
三三        ノ゙'ー      ーー-               / .ヽ                    ∧   ".´
     ._r'"゙'、         ____               "  `゙"  三三三三三三 ∧     ∧`
                 --'''"゛             三三三三三三∧三三三三
..r'"⌒              、          二二三三三三三三三三三三三三三三            ,i、、

185 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:09:54 ID:9dog0Vjg0

ハ’ノ_’;ハ「うわ、最悪です……いるだけで気分悪くなってきます」

( ´_ゝ`)「確かに嫌な感じはするが、そんなにか?」

ハ’ノ_’;ハ「これ感じないってどんだけ酔っぱらってたんだ俺……」

( ´_ゝ`)「屈強な男にときめく程度には酔っぱらってたな」

ハ’ノ_’;ハ「うわー……」

( ´_ゝ`)「んじゃ俺はこいつに魔術かけるから、見張りよろしく」

ハ’ノ_’;ハ「あ、はい。外で見張っときます」

( ´_ゝ`)「よろしく」



 ―――。

186 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:10:27 ID:9dog0Vjg0

ハ’ノ_’ ハ「どうですか?」

( ´_ゝ`)「気分最悪で収穫はちょっとだけ。
      ツルさんの話のウラが取れたのと、村長のとこにいるトキオって男がクサい」

ハ’ノ_’ ハ「ふむ……?」

( ´_ゝ`)「祭りの時村長の後ろに控えてたうちのハゲてない方」

ハ’ノ_’ ハ「ああ、あの人ですか」

( ´_ゝ`)「魔力とか感じなかったか?」

ハ’ノ_’ ハ「パッシブ探知では特に」

( ´_ゝ`)「そうか。たぶんあいつが大魔術師」

ハ’ノ_’ ハ「何を見たんです?」

( ´_ゝ`)「どうも村長が気を使ってる節があるのと、わたつみの兵を魔術で串刺しにしてた」

ハ’ノ_’ ハ「わたつみの兵というと、上半身が魚類の?」

( ´_ゝ`)「それ。フィレンクトさんが苦戦する程度には強い」

ハ’ノ_’ ハ「それだと俺は普通に秒殺されそうですね……」

187 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:11:01 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「……もしかすると、リトライしまくる必要あるかもな」

ハ’ノ_’ ハ「はぁー……持ちますかね、正気?」

( ´_ゝ`)「わかんねーけど。潜入トライアンドエラーの必要ありそうだ」

ハ’ノ_’ ハ「嫌になりますね……あっ、そうだ、社も調べましょうよ」

( ´_ゝ`)「む、そうだな。ついでに破壊も試みるか?」

ハ’ノ_’ ハ「え、他の皆に無断でやっちゃっていいんですかね?」

( ´_ゝ`)「社調べて何もなきゃ村長宅訪問デスマーチになりそうだし。
      むしろ今試してみといた方がいいかなと」

ハ’ノ_’ ハ「うーん……確かにそうかもですね」

( ´_ゝ`)「ま、調べてみてからだけどな」



 ―――。

188 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:11:34 ID:9dog0Vjg0

ハ’ノ_’;ハ「うーん、特に気になるものはありませんね、語弊はありますが」

(;´_ゝ`)「何となく予想はしてたけどな、語弊はあるけど」

ハ’ノ_’;ハ「で、その語弊が」

(;´_ゝ`)「……なーんだろね、この宝玉っぽいの」



               .,.,.,,,.,.,.
.            ,g:'戀戀戀戀'g:.、
            ,g必戀戀戀戀戀:沁;,
         ,犇:ji戀戀鑾鑾戀戀i:犇,
        ;淡:i戀戀鑾鬱鑾戀戀i:淡;
          淡:戀戀鑾鬱鬱鑾戀戀:淡
.          ‘黍:i戀戀鑾鬱鑾戀戀i:淡’
          '淡:i戀:戀鑾鑾戀:戀i:淡'
            ‘鳰戀戀戀戀戀戀炒’
              ‘'%:戀戀戀戀:沙'゙
.               `¨“““““¨´



ハ’ノ_’;ハ「絶対ヤバいやつですよこれ。島を薄く覆ってる魔力、発生源これです」

(;´_ゝ`)「触れたら取り返しのつかないことになりそうな気がプンプンする……」

189 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:12:08 ID:9dog0Vjg0

ハ’ノ_’;ハ「破壊、やってみます? 俺は正直今すぐ逃げ出したい、解析もしたくない」

(;´_ゝ`)「奇遇だな、俺も逃げ出したい。明らか元凶だろこれ。何であんな雑魚見張りしかいないんだ?」

ハ’ノ_’;ハ「誰にもどうすることもできないからでは?」

(;´_ゝ`)「あー、それだわ。すげーしっくりきた」

ハ’ノ_’;ハ「で、どうします?」

(;´_ゝ`)「撤収」

ハ’ノ_’;ハ「彼はどうするんです? 手の傷は治癒魔術で治しましたが」

(;´_ゝ`)「多少なり夢と現実の境界を操作してある。元の立ち位置で寝かせとけば状況的に夢だと思うだろうよ」

ハ’ノ_’;ハ「エグい魔術ですね……」

(;´_ゝ`)「時間かけて深度上げればマジで夢と現実の区別つかなくなるからな……」



 ―――。

190 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:12:42 ID:9dog0Vjg0
【吉野ツルの家】
``'x
;';';'ノ,vivu,
;';';'ミミメヾ;:ミ:从
;';'ミミミミYヾ;:ミ:淡x
;';'ミミミミメヾ;:ミ:ハ淡<⌒^7                                _,,..、、--‐'''""´
;';ミミミミメヾ;:ミ:ヾ}淡!`丶(,、、  γ⌒ヽ        __       _,,,、、--‐''´;';':;.:,:;.:,;';';';';';';';'i:i:
;'ミミミミミミメヾ;:ソ淡ノ, : ::)ノ'㍉ー-{i:i:i:i:i:}_,.、-''"~ : : : : : : : : : :``'ィi〔i:i:;:;:i:i:i:i:i:;';';';';';';';'i:i:i:i:;:;:i:i:i:i:i:_:_:
ミミミ|ミ:ミ|iミ.:.:シ爻彡';:.〈;';'.:..;';'`'㍉i:i:i:ソ:;.:,ィzzzzxX父爻xv'⌒ヽ__,..-‐ー…¬冖 ''' ""  ̄. . : . . . . .
;';';';')j___」Lと|i:i:i:i:ソ:;.:ノ,;';';';';'.: . .:ン ```〜TニT爻淡淡爻:;.:,:;.:,ノ: : : : :xx<ぅs。 . . . : . . . . : . . . : . . .
,.:'´. . : . . . : : . . ⌒``"``^⌒^^´. . : . . . : ``''ー''"⌒¨´`^^´__r〜く乂爻:. . .`丶 . . : . . : . . . : . . .
. . : . . : . . : . . : . . : . . : . . : : /\~ ̄\ . : . : . : . : . : . : ..( ノい乂爻淡爻.:. ノ . : . : . : : :
,: . .: , .: , .: , .: , .: .,: . .: , .: /     \  \ . . : . . : . . : . . Y辷爻;';'爻淡爻ツ′. : . : . : . .: .: .: .:
.: , .: , .: , .: , .: , .: , .: , . /       \  \. : . : ..,v〜、、乂..:.乂. 爻ミ.:;';'ソ  r〜〜、、 . : . : .
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'.../|∠二二二二7  \__\ ノ(.. ノ⌒丶`Tトミミメミメヾ;乂 ノン爻. : .`㍉ . : . :
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:' |  | ̄|┌┐     |   |.:.:.:辷 ;' ;';'乂爻淡淡爻ヾ;:ミメ^'^ンく.: .:;';'.: } i. : .. : .
:´:´:´:´:┌┐:´:vivン_|  | _|└┘     | Γ|γ乂爻父狄淡爻爻父父ミメ::; :;. 爻ソ.: ;';';'ン゚ .: .: .: .:
=====)=|::::|=ノ什ノ|:::|""""゙;゙|:|丁 丁 TTニ7=-‐_、r-<⌒'爻淡淡慫衒衒慫淡淡父__ソソ, : , : , : ,
ノィ(ノィ(ノ(|::::|v(ノメ川;|:::|kv:;.: : |:|乂ノ(ノ ノ;:ノ; '(  ``'ミ;';'``〜 _n⌒'v蕊蕊ッ'^'X彩'′, : , : , : , : , : ,
しル《ノ.: |::::|ノ(ノ从ノ|::从小vivifノし(ノし':;.:,:;.:,狄    `'㍉.:;'.;';'ミミメv_`iii´.:'.:'n.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'
{ノVソし人从;';'Yi:i:少'冖㍊:, . . ノ(ノ.:ノミメ;';';';'i:ン       ´"'爻:;.:,i:i:i:;'^ソ7ァ┴‐-  __ ;";";";";";";
找ルノ(《州川;';i洲り;'.:. ノ《价ミrf爻リンルンi:i:ソ        . . : ``'爻:;.:,狄;';'ノ州川 i i^^'冖¬vvu
:`i:Y; 狄ノjル州:从州i:狄;';')水ツンミメハノi:i:ツ'′ .         . :. :...:`'爻洲州川狄狄州川i:i:゙;゙;゙;
;'ノ八ノハ从ノノノ从小价ソ少沙';';':;.ノ.:.:丿'′  .:     :         ``'爻ミ狄刈狄ノ川i:i:i::;.:,

191 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:13:16 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「戻ったぞ」

(´<_` )「おっ、兄者。……? 何かあったのか?」

( ´_ゝ`)「あ、やっぱわかる? 社の中に冷や汗もんの特級呪物が祀られててな……」

八-ム-)「ああ、あれかい……朔の秘石」

ハ’ノ_’ ハ「あれは何なんですか?」

八-ム-)「さてね……誰もが一目で怖れを抱く秘石。
     古代に齎されたさくのかみの秘宝と言われているよ」

( ´_ゝ`)「あんなもんあるなら教えて欲しかったな……」

八-ム-)「思い出すのも嫌だから意識に上らなかったんだと思う。すまないね」

ハ’ノ_’ ハ「あー……なるほど、わかります」

リ゚▽゚ リ<l「そんなんあったんか?」

( ´_ゝ`)「祠の扉鍵開けしたら堂々と鎮座してたけど」

リ゚▽゚ リ<l「そうなんか、うちは結局扉一つ壊せんかったからな」

ハ’ノ_’ ハ「見なくてよかったと思いますよ。今からでも記憶から消したい」

192 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:13:49 ID:9dog0Vjg0

(´<_` )「それで、収穫は?」

( ´_ゝ`)「ほぼなし。村長の側近のトキオってやつが大魔術師だろうってくらい」

リ゚▽゚ リ<l「時雄かー、ハゲてない方やな」

(´<_` )「ああ、若い方の」

八-ム-)「時雄……? あたしと同じくらいの年の筈だけどね」

( ´_ゝ`)「えっ? いやいくら若く見えるって言っても流石に……」

ハ’ノ_’ ハ「下手したら10代に見えましたが……」

八-ム-)「同名の別人……っていうのも少し違和感があるね。
     あたしが若い頃も時雄は村長の側近の若い男で凄腕の魔術師だった」

リ゚▽゚ リ<l「……襲名性とかか?」

八-ム-)「うーん……そんなの聞いたことないけどね」

( ´_ゝ`)「まあ大魔術師だからな……普通に当人でもおかしくはないか?」

ハ’ノ_’ ハ「見た目変える程度なら俺でもできますし、そうですね」

リ゚▽゚ リ<l「なんや頭おかしくなりそうやわ」

193 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:14:23 ID:9dog0Vjg0

( ´_ゝ`)「これからマジで頭おかしくなるようなことしなきゃならんので、
      その前にうまいもんでも食って英気を養いたいとこだな……」













  Case11「捜朔島」
  Day4B「朔の秘石」

                          To be continued...

194 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:14:56 ID:9dog0Vjg0
Case11-Tips1 ヤバいの

*(‘‘)*「さて、信徒候補の様子は、っと」

|::━◎┥「エラー:対象をロストしました」

*(‘‘)*「えっ?」

|::━◎┥「エラー:対象をロストしました」

*(;‘‘)*「えええええぇっ!?」

*(;‘‘)*「嘘ぉ、まさか死んだ? いやでも、それならアラート鳴るはずだし……履歴!」

|::━◎┥「履歴を表示します」

*(‘‘)*「うーん……捜朔島? 情報ちょうだい」

|::━◎┥「検索中...ヒット:295,000件」

*(‘‘)*「……うわ、閉鎖的な島かー。これはヤバいの熟成されててもおかしくないね。アクセス」

|::━◎┥「エラー:アクセスに失敗しました」

*(‘‘)*「むぅー……」

195 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:15:30 ID:9dog0Vjg0
Case11-Tips2 なーんか

( ´ー`)「おい、伊藤」

(=゚ω゚)ノ「何ですか警部」

( ´ー`)「なーんか、忘れてる気がすんだよな」

(=゚ω゚)ノ「何の話ですか?」

( ´ー`)「……そういやこの後どこ行こうとしてたんだっけか?」

(=゚ω゚)ノ「何言ってんですか、署に帰るところですよ」

( ´ー`)「そうだっけ……?」

( "'Д')「お二人さん、チャーシュー大盛りお待ち!」

( ´ー`)「おっ、待ってました!」

(=゚ω゚)ノ「ありがとうございます」

196 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/17(水) 23:16:04 ID:9dog0Vjg0
今回はここまで

197名無しさん:2023/05/18(木) 01:02:47 ID:eC40Swi.0
乙津

198名無しさん:2023/05/18(木) 17:58:34 ID:iBUeqmos0

死亡確定のトライアンドエラーは勘弁願いたいものだが…

199名無しさん:2023/05/20(土) 12:49:28 ID:wlYyztdM0
乙乙
怖…ほんと茜ちゃんよく無事だったね…

200 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/20(土) 23:48:18 ID:W54PJjjA0
>>197
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>198
(´<_` )「ほんとそれな」

>>199
( ´_ゝ`)「運がよかった」

201 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/20(土) 23:49:38 ID:W54PJjjA0
リカバリ失敗のため次回本編はたぶん5/27か5/28

202名無しさん:2023/05/22(月) 01:53:19 ID:vwX3BHDA0
流石兄弟に関する記憶も侵されたか

203 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:26:42 ID:4POSfsPU0
>>202
( ´ー`)「誰だっけか……?」

204 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:27:16 ID:4POSfsPU0
5/27か5/28と言ったな、あれは嘘だ!

205 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:28:53 ID:4POSfsPU0
前回のあらすじ
・あー、もういいか。ぶっちゃけ村の人たちとの折り合いがよくないからっしょ?
・絶対ヤバいやつですよこれ。島を薄く覆ってる魔力、発生源これです
・ほぼなし。村長の側近のトキオってやつが大魔術師だろうってくらい


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

206 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:29:26 ID:4POSfsPU0
Case11-Day4C
            |                                      |
            |              捜 朔 島 公 民 館             |
______|_________________________|_______
         ヽ                                      /
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     ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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207 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:30:14 ID:4POSfsPU0

八‘⊿‘)「あ、流石さん、木葉さん! どこ行ってたんですか!」

リ゚▽゚ リ<l「あー、ちょっと山の方散歩しとったで」

(´<_` )「いやー、ここは良い島ですね!」

八‘⊿‘)「あら? ふふ、ありがとうございます」

リ゚▽゚ リ<l「なんや、もう祭り始まる感じ?」

八‘⊿‘)「そうですよ。……あれ? あとのお二人は?」

リ゚▽゚ リ<l「あー、ちょっとな。すぐ来るで」

(´<_` )「それより皆さんを紹介してくださいよ!
      俺、こんな素晴らしい島の人たちともっと知り合いたいんです!」

リ゚▽゚ リ<l(演技頑張るなー。うちは演技でも言えんわそれ)

八;‘⊿‘)「そ、そうですか? それじゃあご案内しますけど……」

⊂リ゚▽゚ リ<l「れっつごーやで!」



 ―――。

208 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:30:49 ID:4POSfsPU0
【村長宅】
二二二二二二!└―‐/                                           ' .,  .| !_     |:::! |
‐‐‐‐‐┬‐‐‐┐ .「 ̄フ___________________________________________________________________________________________________ヽ.゚| !_     |:::! |
     .|    ゚| .| `'‐', |l‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐┬┬――――‐‐‐‐‐‐‐‐―‐‐‐‐.┬┬――――..┐┌      | !_     |:::! |
‐‐‐‐‐┼‐‐‐┤ .|   `l〔  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  二二二二二二二二二二二二    ̄ ̄ ̄ ̄ ゚̄  i: :|!|     | !_     |:::! |
     .|    ゚| .|    || .「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ! 「| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄! . i: :|!|     | !_     |:::! |
‐‐‐‐‐┼‐‐‐┤ .|    || .|      冂..! !.| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!|          .! . i: :|!|     | !_     |:::! |
_._______.|.______.| .|    || .|      凵..! !.| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!|          .! . i: :|!|     | !_     |:::! |
     .|    ゚| .|    || .|        ! !.| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!|          .! . i: :|!|     | !_     |:::! |
‐‐‐‐‐┼‐‐‐┤ .|    || .|       __ . ! !.| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!|  .!ニ.ニニニ.!_ ! . i: :|!|    _|_|____|:::! |
     .|    ゚| .|    || 」.「゚゚ ̄ ̄ ̄}:| ! !.|――――――!.|―――――‐l.|  .|| ̄ ̄¨|ヽ! . i: :|!|   _「:|  __  .!」__」_________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ..|      |:!_ ! !.|――――――!.|―――――‐l.|   ̄ ̄ ̄ . ! . i: :|!|   _!::|  |石|  !
            |         |      |:!_ ! !.| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!|          .! . i: :|!|   _!::|  |田|  !
――――――|――――‐.|      |:!_ ! !.| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!|          .! . i: :|!|   _!::|    ̄  .!---------
            |         |      |:!__! !.| | | | | | | | | | | |!| | | | | | | | | | |!|          .! . i-、`ヽ、 .!::|       .!
._______.___________|_______________|      |:! . ..!.|二二二二二二!二二二二二二l.! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄{ . 」‐、 `  ゚!::|       .!______________
            |         |      |:!''''ィニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニゞ''''''''''''''''''''''''''''''    ヽ、!::|       .!
            |         |      |:!          ィ、二二ニニゝ                 `!::|       .!
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐|‐‐‐‐‐‐‐‐‐.|      |:!         ヾ、 ̄ ̄ ̄¨¨¨''''ヽ                   !::|       .!______________
            |         |      |:!            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                     .!::|       .!
            |         |      |:!      >‐‐‐‐‐‐‐-----=====--、_                 . !::|       .!
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            |         |      |:!                                          .!::|       .!

209 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:31:22 ID:4POSfsPU0

( ´_ゝ`)「さて……やるか」

ハ’ノ_’;ハ「うぅ……緊張するなぁ」

( ´_ゝ`)「案ずるな、少なくとも村長と側近二人は留守だ」

ハ’ノ_’;ハ「ですけどぉ……」

( ´_ゝ`)「安心しろ、いざとなれば知覚する間もなく次回送りにしてやる」

ハ’ノ_’;ハ「全然安心できませんってそれ」

( ´_ゝ`)「まあうん、今回は失敗前提だし。しくじったら強化で自爆しとくから気楽に」

ハ’ノ_’;ハ「どういう神経してんですか……」

( ´_ゝ`)「言っとくけど先日の別府戦の方がよっぽどやべーからな? やり直し効くだけ気楽なもんよ」

ハ’ノ_’;ハ「耐えられないかもしれませんよ?」

( ´_ゝ`)「そん時ゃそん時、だがまあ感覚的に一発アウトはないと確信してる」

ハ’ノ_’;ハ「マジで鋼鉄メンタルですね」

( ´_ゝ`)b「探偵だからな」

ハ’ノ_’;ハ「探偵って凄いなぁ……」

210 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:31:56 ID:4POSfsPU0

( ´_ゝ`)「あんまくっちゃべってる暇はねーぞ」

ハ’ノ_’;ハ「ぅー……わかりましたよ。10秒ください」

( ´_ゝ`)「おう」

ハ-ノ_-;ハ「……」

( ´_ゝ`)「……」

ハ’ノ_’ ハ「……行きましょうか。あ、侵入を拒む結界が起動してますね」

( ´_ゝ`)「何とかなりそう?」

ハ’ノ_’ ハ「相手の実力を鑑みるとかなり意外なんですが、割と何とかなりそうです。とりあえず解除してみます?」

( ´_ゝ`)「おう、頼む」



 ―――。

211 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:32:30 ID:4POSfsPU0

石 ^山^)「おう、俺は山口 巌ってもんだ。よろしくな!」

(´<_` )「よろしくお願いします!」

リ゚▽゚ リ<l「あー、よろしくやで」

(´<_` )「いやー凄い体してますね! まさに巌! 名は体を表すとはこのこと!」

石 ^山^)「え? いやーははは! そんなに褒められると照れるぜ」

(´<_` )(死ね)

八‘⊿‘)「巌さんは若い衆のリーダー的存在なんですよ」

リ゚▽゚ リ<l「へー、そいつはごっついな」

石 ^山^)「ガハハ! そんな大したもんじゃねーけどな!」

リ゚▽゚ リ<l(こっち見んなキモいで)

(´<_` )「さぞかしお強いんでしょうね! そうだ、俺、腕相撲には自信あるんですよ!」

石 ^山^)「おん?」

(´<_` )「ちょっと勝負してくださいよ! 本物の海の男の力強さを体感したいんす!」

石 ^山^)「んん? そうか? でもよぉ」

(´<_` )「一回だけ! 一回だけですから!」

212 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:33:04 ID:4POSfsPU0

利 'ー`)「まあまあ、一回やってみたらいいじゃない」

石 ^山^)「そっすか? まあ村長が言うなら……」



  _____________
 l 、                 \
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  []   . | |             []  | |
      [.]                [.]



利 'ー`)「それじゃあ双方位置に着いて。……はじめっ!」

213 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:33:37 ID:4POSfsPU0

(´<_`;)「むっ!」

石 ^山^)「おっ?」

(´<_`;)「さ、さすがにやりますね!」

石 ^山^)「何だ何だ、こんなもんか?」

(´<_`;)(強……化……!)

利 'ー`)「ん……?」

(´<_`;)「ぬおおおおおお!!」

石;^山^)「おっ、おっ、おおっ?」

(´<_`;)(あこれ持続できねえ!)

石;^山^)「やるじゃねーか……おりゃー!」



 ダンッ!



利 'ー`)ノ「勝負あり! 勝者巌!」

214 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:34:12 ID:4POSfsPU0
【村長宅 廊下】
    |                | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐
    |                | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐
    |                | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐
    |                | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐
    |                | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼―┼―┼―┤ | ├―┼‐
    |                | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴―┴―┴―┘ | └―┴‐
\  |                | ┌――─────┐ | ┌――─────┐ | ┌――‐
\\|                | l_________,| | l_________」 | l___
  \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|___________|___________|____

215 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:34:46 ID:4POSfsPU0




           -┼-’’ |
           - ヽ-   |    ・ ・ ・
          . ヽ_`   ヽ_/


                     -┼-’’ |
                     - ヽ-   |    ・ ・ ・
                    . ヽ_`   ヽ_/




(;´_ゝ`)(さあて、結界突破したは良いものの、それ故に既にバレバレ状態のはずだが……?)

ハ’ノ_’;ハ(うううー心臓が)

216 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:35:19 ID:4POSfsPU0
                                 , -‐==‐ _
                               / ;;  ;;   >。
                                 /:  _ ;; r=-;、 ;;ゝ_
                            !  ;; `) {ililililリ,rュ;;ノ
                         _       ゝ.,_ ゞ `ー''’ハ 从 _
                     _ 。r≦  !`ニ=´≧ー=ニミ, ィ.r'エ工王ヨr_ソ_〕
                /.__.  _ |./../~Y; ! ! ゝミムヘエ」」]ソ」_ ,」ッ
               ,ィノ ̄i:l/不\⌒'、 : マゝゝヘ>゚;´`^''<..,_jャヤアヘ
             ,.イ∥/_ノ/ ;; ;; ハヽ ヽ::゚⌒''゚´リ ; ハ      ゞ,二メリ
               ム _>''゚  ;;  ' _シミ;;ゝ二ニ´,イ   ;; !.     ミニ´ィソ
             >'゚ ;; ' _ 。r≦へ`..ー=,_≡彡' マ  ;; |   「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
           .>'゚ ;; ' _ r≦\ ゞ'=.,,_ -‐=ツ、_シ′  マ 八.  `¨i  ̄:: ̄ i¨´
        >'゚´ / . /ミゝ ‐=..,,__ -=ヤ彡ヘソ     マ  ム.    |  .::   |
       !   Y_,/、ゝ _ 二 =-ーァ, ィハ:シ′       V ; ム.  ,l|  .::   |
       .Y⌒´Χ :/ゞミ _, = -‐''´`ヾ;彡’         V ; ハ / |  .::   |
    r‐‐-ヘ、 ;  \′ \ rー、                  V ;;/ ;; |  .::   |
   /   {:::ヘ、 ;; ;;\ :/   \/ ̄~~'''''7⌒>--、  _,,,,rレ' ;;  |  .::   |
へノ    ソヘ  へ、 ; ; `マ      \   /      ヽへ,'弋 ;; ; ; |  .::   |
/ _.. イ  ∧  /へ、' ;; `''マ   .∧/  ハ        :/  `..ー‐|  .::   |

217 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:35:53 ID:4POSfsPU0

(;´_ゝ`)「ゲッ!?」

ハ’ノ_’;ハ「スケルトン!」

( O骨O)ガチャガチャッ!

三(;´_ゝ`)┫「押しとおる!」



     _(;´_ゝ`)
    /      )     ドゴォォォ _  /
∩  / ,イ 、  ノ/        ―= ̄ `ヽ, _
| | / / |   ( 〈 ∵. ・(   〈__ >  ゛ 、_
| | | |  ヽ  ー=- ̄ ̄=_、  (/ , ´ノ \
| | | |   `iー__=―_ ;, / / /
| |ニ(!、)   =_二__ ̄_=;, / / ,'
∪     /  /       /  /|  |
     /  /       !、_/ /   〉
    / _/             |_/
    ヽ、_ヽ



 ―――。

218 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:36:27 ID:4POSfsPU0

「「わああああー!」」
「流石巌だ!」「兄ちゃんもよくやったぞー!」「巌さーん!」



(´<_` )「いてて……いやーすごい、完敗です!」

石 ^山^)「いや、あんたも強かったぜ。焦ってちょっと本気出しちまった」

リ゚▽゚ リ<l「惜しかったなー」

(´<_` )「いえ、全然歯が立たなかったですね」



||| ‘L‘)「純一様、ちょっと」

利 'ー`)「ん?」



(´<_`;)(あれは……! 切り時か? いや、迷ってる暇はない!)

219 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:37:00 ID:4POSfsPU0



              (ヽ、00  ∩
            ⊂ニ、ニ⊃ ⊂ ⊃
             ,, -‐- \   | |/⌒ヽ  〇  〇
            ( ⊂ニニ   / /⌒) )
             `ー――'′ し∪  (ノ
                           (ヽ、00  ∩
                         ⊂ニ、ニ⊃ ⊂ ⊃
                          ,, -‐- \   | |/⌒ヽ  〇  〇
                         ( ⊂ニニ   / /⌒) )
                          `ー――'′ し∪  (ノ



||| ‘L‘)「む? 何だ?」

利 'ー`)「えっ……?」



八-ム-)ノ「やあ、久しいね皆の衆」



八;‘⊿‘)「お、お母さん!?」

220 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:37:35 ID:4POSfsPU0

利 'ー`)「やあ、ツルさん。月例祭に顔を出すとは珍しいね」

八-ム-)「ああ、かれこれ20年ぶりかね」

八;‘⊿‘)「一体どうしたの? 何度呼んでも来てくれなかったのに……」

八-ム-)「……悪かったね、ハル」

八‘⊿‘)「えっ?」

八-ム-)「信仰上の理由ってやつさ。あたしゃさくのかみ様を信仰しちゃいないからね」

利 'ー`)「……その口ぶり、信仰を改めたわけでもない、と? ならどうして?」

八-ム-)9m「そこの若いのにちょっとした縁があってね。たまにはと思って顔を出したわけさ」

(´<_` )「あ、どうも」

リ゚▽゚ リ<l「さっきぶりやなー」

利 'ー`)「……なるほど。ところで」



利 'ー`)「ほかの二人はどこに行ったのかな?」

221 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:38:08 ID:4POSfsPU0
            ,,、                  、
         `'ミ'‐ ,,、            リ、
              \ `''ー ..,_   .゙ミ'ー ,,,、 .|.ヽ
               \    .`゙"''''''゛   `゛ ヽ      i、
              \                ヽ,    ,バ,
               ヽ                `'-  ‐゛ ..l,
        _______ゝ           _、         ヽ
              ̄'''''ー ,,_           ,i'´   . ´゙'''.ー      l,
                  ___>     │         `''‐、.  ヽ
          -ニ二 ̄ ̄        !            `'‐ ヽ
               `''-、.        .l              `'' \
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                    `┐      ゙'、
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222 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:38:42 ID:4POSfsPU0
                                 , -‐==‐ _
                               / ;;  ;;   >。
                                 /:  _ ;; r=-;、 ;;ゝ_
                            !  ;; `) {ililililリ,rュ;;ノ
                         _       ゝ.,_ ゞ `ー, -‐==‐ _
                     _ 。r≦  !`ニ=´≧ー=ニミ, ィ.r'/ ;;  ;;   >。
                /.__.  _ |./../~Y; ! ! ゝミ/:  _ ;; r=-;、 ;;ゝ_
               ,ィノ ̄i:l/不\⌒'、 : マゝゝヘ>゚;´!  ;; `) {ililililリ,rュ;;ノ
             ,.イ∥/_ノ/ ;; ;; ハヽ ヽ::_       ゝ.,_ ゞ, -‐==‐ _从 _
               ム _>''゚  ;;  ' _ _ 。r≦  !`ニ=´≧ー=ニ/ ;;  ;;   >。_〕
             >'゚ ;; ' _ 。r≦ /.__.  _ |./../~Y; ! ! /:  _ ;; r=-;、 ;;ゝ_
           .>'゚ ;; ' _ r≦\ ゞ,ィノ ̄i:l/不\⌒'、 : マゝゝ !  ;; `) {ililililリ,rュ;;ノヘ
        >'゚´ / . /ミゝ ‐=..,.イ∥/_ノ/ ;; ;; ハ _       ゝ.,_ ゞ `ー''’ハ 从 _リ
       !   Y_,/、ゝ _ 二ム _>''゚  ;;  _ 。r≦  !`ニ=´≧ー=ニミ, ィ.r'エ工王ヨr_ソ_〕
       .Y⌒´Χ :/ゞミ _, =>'゚ ;; ' _ /.__.  _ |./../~Y; ! ! ゝミムヘエ」」]ソ」_ ,」ッ|
    r‐‐-ヘ、 ;  \′ .>'゚ ;; ' _ r ,ィノ ̄i:l/不\⌒'、 : マゝゝヘ>゚;´`^''<..,_jャヤアヘ´
   /   {:::ヘ、 ;; >'゚´ / . /ミゝ,.イ∥/_ノ/ ;; ;; ハヽ ヽ::゚⌒''゚´リ ; ハ      ゞ,二メリ
へノ    ソヘ  へ !   Y_,/、ゝム _>''゚  ;;  ' _シミ;;ゝ二ニ´,イ   ;; !.     ミニ´ィソ
/ _.. イ  ∧  /.Y⌒´Χ :/ゞ >'゚ ;; ' _ 。r≦へ`..ー=,_≡彡' マ  ;; |   「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
        r‐‐-ヘ、 ;  .>'゚ ;; ' _ r≦\ ゞ'=.,,_ -‐=ツ、_シ′  マ 八.  `¨i  ̄:: ̄ i¨´
        /   {:::ヘ>'゚´ / . /ミゝ ‐=..,,__ -=ヤ彡ヘソ     マ  ム.   |  .::   |
     へノ    ソヘ!   Y_,/、ゝ _ 二 =-ーァ, ィハ:シ′       V ; ム . ., l|  .::   |
     / _.. イ  ∧.Y⌒´Χ :/ゞミ _, = -‐''´`ヾ;彡’        V ; ハ...|  .::   |
          r‐‐-ヘ、 ;  \′ \ rー、                  V ;;/ ;;.|  .::   |
          /   {:::ヘ、 ;; ;;\ :/   \/ ̄~~'''''7⌒>--、  _,,,,rレ';; ...|  .::   |
       へノ    ソヘ  へ、 ; ; `マ      \   /      ヽへ,'弋 ;; ;.;..|  .::   |
       / _.. イ  ∧  /へ、' ;; `''マ   .∧/  ハ        :/  ` ー .|  .::   |

223 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:39:16 ID:4POSfsPU0

(;´_ゝ`)┫「くっ! どんだけ湧いてきやがる!」

ハ’ノ_’;ハっ「道を開けます! ウインドブレイク!」



        ー ,,   \         ,,       ;  .l     ィ"´''┐
              `ヘ、 .\     /'" `l.       !   l      └-r'"
              `'-, `!、    ´゙'v'"      ./   !
                \ ヽ,           /   ./                  /
                ,,,,,,_.  ..\ヽ.    、    ./   ,/             / ,
    ________       .`゙'‐、 `' !、    l   /  ,/                ,/ /
  ‘゙ ̄゛ ._______,゙_;;'ー-..,,_.   `'-,゙'.li、  .! .",,/             ,,/ /
 ―''''"´       ゙゙゙̄'''ーニニ、  .゙-    "      . /       .,, ‐´., /
               -――- ..,,           _./     . _..-'´.,..-"
                 _,,.. -¬'、            `゛    ,,.. ;;ニ―'''"゛
          _..-''"゛ _、ー''"               -=`-''″             _..-''"゛
       _..‐"  . /    /  ,i                    _,,.. -''". _,,.. -‐''
     ,/゛   /    ./   /           ................ -‐;;二.... ー''''"゛
   .../    ,,ヾ     !  / :!   .! .,   -,¬¬―ー''''''゙゙´
  /     /       .゛  ! l   .゙l、`''ー..,,..`''- ,,,
 '"    /              ! ..!   .ヽ、  . `'''ー ..,~''ー ..,,_
     /      ,、      l  .!、           `゙''ー、,_ ´゙'''ー ,,,、
    /     i!゙´ `/     !  .ヽ               `'''ー ,,_  ⌒゙゙゙'''"
   ″    `>  ,ゝ     .′  "                      `"''ー ..,,,,
          ´⌒´

三(;´_ゝ`)┫「吶喊ッ!」

224 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:39:49 ID:4POSfsPU0

(;´_ゝ`)「くそっ! こうも大歓迎状態じゃオチオチ探索もできねぇ!」

⊂ハ’ノ_’;ハ「ロックバスター!」

(;´_ゝ`)「ハロルドさん、耐火結界みたいなもん使えるか!?」

ハ’ノ_’;ハ「は!? 使えますけどそれが――」

(;´_ゝ`)「発動よろしく! まとめて火葬する!」

ハ’ノ_’;ハ「何を……ええい、ディープフォグ!」


       _
(;´_ゝ`)っ|_|「ノウマク・サンマンダバザラダン・カン!!」



 ―――。

225 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:40:23 ID:4POSfsPU0

(´<_` )「実はですね、あの二人はただならぬ関係でして……」

リ゚▽゚ リ<l「具体的な言及は控えさせて貰うけどな、二人の時間を邪魔できない的なあれやな」

(´<_` )「馬に蹴られてしまいますからね」

利 'ー`)「ふぅん? まさか人の家に不法侵入してそんなことを?」

(´<_` )((あっ、バレテーラ))リ゚▽゚ リ<l

八-ム-)「純一」

利 'ー`)「ん、何かな?」

八-ム-)「……あたしはね、思うんだよ」

利 'ー`)「?」

八-ム-)「あたしはね、何だかんだ言ってもすっかりこの島の人間で、情は捨てきれないんだ」

利 'ー`)「何の話かな?」

八-ム-)「だけどね。いや……だからこそ、かね。
     いい加減、この島は呪いから解放されるべきだ……そう、思うんだよ」

||| ‘L‘)「純一様――」

226 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:40:57 ID:4POSfsPU0

八-ム-)人「「五行結界! 急急如律令ッ!」」人(´<_` )



                     _,,.. -──‐- .、.._.
                 ,. ‐''",.‐´:::::::::::::::::::::::::::::::``'‐.、
                ,.‐´  ,,:''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`‐.、
                /   /::::::::::::::::::::::::;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
             ,i´    ,i:::::::::::::::::::;r'"  `ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:、
            /      i::::::::::::::::::::!      !::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
          ,i         i::::::::::::::::::::'、,    ,.'':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i、
          .i           ';::::::::::::::::::::::`'''''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i.
         .i           ヾ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l.
         |           `ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
          |                  `''''--- :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
         |                     ``ヾ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
.         l                       '、:::::::::::::::::::::::::::::::::l
.          i、                 ___       ';::::::::::::::::::::::::::::;i
.          i、              ,;:''::::::::'':;,      i:::::::::::::::::::::::::;!
.           ヽ              i::::::::::::::::::i      !:::::::::::::::::::::/
.            `:、            ヾ;:::::::::::ノ     ,i:::::::::::::::::;‐'
                \           `""´     ,,i':::::::::::::/
                `‐、                ,i':::::::::; ‐´
                 ` '‐.、 _          ,,,.;;;:: ‐''"
                      `` ‐-----‐''''"´

227 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:41:31 ID:4POSfsPU0
                                                     _ノ ナ
                                         _,,//       / ./
                                       ,,;;二〟 /      .ノ./       ,/
                                    ゛ ./_ノ      〃゛    ,/./
                                  _,,..v-シ'"                /  /    y
                                ,ノ´ _.. -゛   .、    ,〟 _r" / __  .{   /{
                     _.._.     : /    .,iシ'"     _ i″  .,/ ./し// :|_..-‐  / て
               ,;;そ ̄      .,if゙     /"     ,/゛ Lノレ' { ./ .,/    `>て//⌒
                  /⌒       /.しi.、   ',〟   ./       .`し,i"      /゛ ./ ノ¨そ
          ,..ッ'"  .,..-'゙| ,..へ_z-'"     廴 -''゙/  ,.. /              廴_,z‐∪'゛  ./  .| /⌒
           / .゙‐'''"゛  __            ゙'ー'″                       ,} .,〃
      ¨¨~~ ̄ ̄⌒''''"゙―''“¨¨L,,,___,                                ,l"_-/′,、,i/
                         ゙゙̄"--z〟___、               _,.,.    !'" /./|!"l゙
                              ⌒ ̄゛  ゙̄=z__,,,、     ノ'゙ /        // :{
                                       `\  }  /  .、   r| /   .|
                                           ‘圦/ /   /   ./ ゛   /
                                     ,,./     l,r'.廴_,i.!  ,ir"   ./ ! ,
                                ノて   ./│     ´ /,./ ,し/     .〃,〃
                         、    │ ./   /   !       /           し/
               ,..yー             l゙゙     |./ <_    て    /レ'           {|
   //      ,r'" /            //           〉   廴__/            __ て
 i¨´./ ,.   }  廴_         ./ 廴,,/  _ッ    /     ´           , / ⌒
 iシ'゛  / l゙  /     て .,. .,-‐"     ゙‐''´ |,_,/´                ,て
     /  ゙'''″      ゙‐'´し'"¨                        ___z---‐''''"⌒ ̄
乙___ノ         ___         ____,,,、   ._._,,.z-‐'"゛
._,,.. --i.   ._,, -''''"´゛,∠ー''''''^゙゙'''''y-'''"゛    )  厂゛ ´
    ~゙´゙''"゛                        `⌒

228 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:42:06 ID:4POSfsPU0

ハ’ノ_’;ハ「ちょっ!? 木造の屋内で何てことを!」

(;´_ゝ`)「いやこれしかないだろ! ヤバいの駆けつける前に何かしら見つけられないと無駄死にだぞ!?」

ハ’ノ_’;ハ「くっ! 確かに!」

(;´_ゝ`)ノシ「探せ探せ! ヤバそうな臭いのするとこ! ハリーハリー!」

m9ハ’ノ_’;ハ「魔力反応的にはあの部屋が! 結界の張り方からするとあっちの部屋が!」

(;´_ゝ`)「おっしゃとりあえず近い方のりこめー!」

ハ’ノ_’;ハ「わぁい!」

( O骨O)ガチャガチャッ!



 ―――。

229 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:42:39 ID:4POSfsPU0
【村長宅 私室】
        `ヽ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:| : ::|////////////////////////,>''´ |::|
ミ`''-、_     `丶_________|::::::|//////////////////// >''´     |::::|
 `''-、_`''-、_    :|:| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|¨:|/////////////////>''´         .|::::|
    `"i‐|    |:|                  | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |           |::::|       _,,.. -=ニ⌒
      | :|    |:|                  | |                | |           |::::|__,.. -=ニ⌒:::::_,.二ニ=-‐
      | :|    |:|二二二二二二二二二| |                | |           |::::| ̄ ̄ ̄ ̄||"´|  |  |  |
      | :|    |:|   |   [¨二二¨|    :| |                | |           |::::|        ||  |_|. -|-‐|
      | :|    |:|   |   | |告| :|    :| |________| |           |::::|        || ̄|  |  |  |
      | :|    |:|   |   | |朔| :|    :| |丁丁丁丁丁丁丁丁| |           |::::|        ||--|‐‐|…|¬|
      | :|    |:|   |   | |氣| :|    :| |┼┼┼┼┼┼┼┼| |           |::::|        ||  |  |  |  |
      | :|    |:|   |   | |羊| :|    :| |┼┼┼┼┼┼┼┼| |           |::::|        || ̄|¨¨|""|冖|
      | :|    |:|   |   |  ̄  |    :| |⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥|_|           |::::|        ||冖|…|‐-| _|
      | :|    |:|   |    ̄ ̄ ̄    | || ̄|─────::|¨¨|丁|         :|::::|        ||_|  |  |  |
    ◯| :|    |:|   |     __      | ||_|_____匚]_|::|::|         :|::::|        ||  |¨"|冖|‐-|
      | :|    |:|   |    vi{┘    | |二二二二二二二二二二|          |::::|        ||‐-| _|  |  |
      | :|    |:|   ───{__}ー──ー| ||_____|:::::::|二二¨||       |::|____||  |  |¨"|冖|
      | :|    |:|/________|_,,|,i¨¨i_ ̄ ̄ ̄``丶__||       |::|こ=- _.:.:.:.:⌒ニ=-  j |
      | :|   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.  ´/⌒)⌒) )| _」n__`丶、......::::::::〉 ̄ ̄丶、       :|::::| ´"'ー=こ=- _.:.:.:.:.:.:⌒ニ=-
      | :|  /        (   マニ=ー=ニフく`^¨´)つ )¨¨¨¨´       `丶、   |::::|o    ´"'ー=こ=- _.:.:.:.:
      | :|/ /´ ̄ ̄ ̄ ̄:::〕i:...  `¨¨¨¨¨´  `ー‐' ..:i〔 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`丶、   `丶、 |::::|         | |´"'ー=こ=-
     //  /:::.       .::/:|:::|`¨"""""""""""¨´:|:::|`、:::...      .::::ヽ   `ヽ、|         | |     ´"
  //   /:::::......     ..::/ └': : : : : : : : : : : : : : :: : '┘ `、::::....     ::::::´_     `丶、     | |

230 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:43:13 ID:4POSfsPU0
                                 , -‐==‐ _
                               / ;;  ;;   >。
                                 /:  _ ;; r=-;、 ;;ゝ_
                            !  ;; `) {ililililリ,rュ;;ノ
                         _       ゝ.,_ ゞ `ー, -‐==‐ _
                     _ 。r≦  !`ニ=´≧ー=ニミ, ィ.r'/ ;;  ;;   >。
                /.__.  _ |./../~Y; ! ! ゝミ/:  _ ;; r=-;、 ;;ゝ_
               ,ィノ ̄i:l/不\⌒'、 : マゝゝヘ>゚;´!  ;; `) {ililililリ,rュ;;ノ
             ,.イ∥/_ノ/ ;; ;; ハヽ ヽ::_       ゝ.,_ ゞ, -‐==‐ _从 _
               ム _>''゚  ;;  ' _ _ 。r≦  !`ニ=´≧ー=ニ/ ;;  ;;   >。_〕
             >'゚ ;; ' _ 。r≦ /.__.  _ |./../~Y; ! ! /:  _ ;; r=-;、 ;;ゝ_
           .>'゚ ;; ' _ r≦\ ゞ,ィノ ̄i:l/不\⌒'、 : マゝゝ !  ;; `) {ililililリ,rュ;;ノヘ
        >'゚´ / . /ミゝ ‐=..,.イ∥/_ノ/ ;; ;; ハ _       ゝ.,_ ゞ `ー''’ハ 从 _リ
       !   Y_,/、ゝ _ 二ム _>''゚  ;;  _ 。r≦  !`ニ=´≧ー=ニミ, ィ.r'エ工王ヨr_ソ_〕
       .Y⌒´Χ :/ゞミ _, =>'゚ ;; ' _ /.__.  _ |./../~Y; ! ! ゝミムヘエ」」]ソ」_ ,」ッ|
    r‐‐-ヘ、 ;  \′ .>'゚ ;; ' _ r ,ィノ ̄i:l/不\⌒'、 : マゝゝヘ>゚;´`^''<..,_jャヤアヘ´
   /   {:::ヘ、 ;; >'゚´ / . /ミゝ,.イ∥/_ノ/ ;; ;; ハヽ ヽ::゚⌒''゚´リ ; ハ      ゞ,二メリ
へノ    ソヘ  へ !   Y_,/、ゝム _>''゚  ;;  ' _シミ;;ゝ二ニ´,イ   ;; !.     ミニ´ィソ
/ _.. イ  ∧  /.Y⌒´Χ :/ゞ >'゚ ;; ' _ 。r≦へ`..ー=,_≡彡' マ  ;; |   「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
        r‐‐-ヘ、 ;  .>'゚ ;; ' _ r≦\ ゞ'=.,,_ -‐=ツ、_シ′  マ 八.  `¨i  ̄:: ̄ i¨´
        /   {:::ヘ>'゚´ / . /ミゝ ‐=..,,__ -=ヤ彡ヘソ     マ  ム.   |  .::   |
     へノ    ソヘ!   Y_,/、ゝ _ 二 =-ーァ, ィハ:シ′       V ; ム . ., l|  .::   |
     / _.. イ  ∧.Y⌒´Χ :/ゞミ _, = -‐''´`ヾ;彡’        V ; ハ...|  .::   |
          r‐‐-ヘ、 ;  \′ \ rー、                  V ;;/ ;;.|  .::   |
          /   {:::ヘ、 ;; ;;\ :/   \/ ̄~~'''''7⌒>--、  _,,,,rレ';; ...|  .::   |
       へノ    ソヘ  へ、 ; ; `マ      \   /      ヽへ,'弋 ;; ;.;..|  .::   |
       / _.. イ  ∧  /へ、' ;; `''マ   .∧/  ハ        :/  ` ー .|  .::   |

231 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:43:47 ID:4POSfsPU0

( O骨O)ガチャガチャッ!

(#´_ゝ`)┫「クニに帰れッ!!」



                         `     '
                           、   ノヾ     '
                           )ヽ/  ヽ、ノ|ノ´
                            `r      r'
                            )     (
                          , '´⌒`Y´⌒` 、        ,、    /
                             ,              キ人_,/
            `                                )  て
             \ ,,_人、ノヽ                       /´⌒Y,.
              )ヽ    (               、ハ,          \
           - <       >─           ^ <  て
              )     て              ./'Y''~ヾ
             /^⌒`Y´^\              `



†⊂ハ’ノ_’;ハ「ああもうっ! キリエ・エレイソン!」

232 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:44:21 ID:4POSfsPU0
                                 , -‐==‐ _
                               / ;;  ;;   >。
                                 /:  _ ;; r=-;、 ;;ゝ_
                            !  ;; `) {ililililリ,rュ;;ノ
                         _       ゝ.,_ ゞ `ー, -‐==‐ _
                     _ 。r≦  !`ニ=´≧ー=ニミ, ィ.r'/ ;;  ;;   >。
                /.__.  _ |./../~Y; ! ! ゝミ/:  _ ;; r=-;、 ;;ゝ_
               ,ィノ ̄i:l/不\⌒'、 : マゝゝヘ>゚;´!  ;; `) {ililililリ,rュ;;ノ
            ヽ、 !     | /         ,.イ          ヽ、 !     | /         ,.イ
           `′     ′    ヽ、 !             `′     ′    ヽ、 !
   〈ヽ     /丶、           `′     〈ヽ     /丶、           `′ ,.イ
    ∨      /  /     〈ヽ     /丶、     ∨      /  /     〈ヽ     .<> / _{.  r┐
         ヽ. /     ∨      /  /           ヽ. /     ∨      /  //,/   L..!
        .イ                  ヽ. /           .イ                  ヽ. / {/      _r‐-、
        i´ |     / !      .イ            i´ |     / !      .イ     ._  __ <_ >、}<ヽ
 ,. ‐ァ   l   !    l l     i´ |     / ! ,. ‐ァ   l   !    l l     i´ |  / ̄ /く _、 ̄!¬、,、 `′
./ /    l/       | ,. ‐ァ   l   !    l ./ /    l/       | ,. ‐ァ   l   !./   /   ._  ̄丁_,ヘVヽ
ー-'  r1        ./ /    l/       | ー-'  r1        ./ /    l/ .|__   {ヽ l. l    /  〉
i´{    !,l   _     ー-'  r1         i´{    !,l   _     ー-'  r1     ´ヽ` / l__ !   /  /
`ー      |_,!    i´{    !,l   _      `ー      |_,!    i´{    !,l   _    .V       \/〉
    __,, i、_      `ー      |_,!         __,, i、_      `ー      |_,!
     | | l.__!‐┐         __,, i、_           | | l.__!‐┐         __,, i、_       ,.へ
    |. !  l  {        | | l.__!‐┐        |. !  l  {        | | l.__!‐┐    、   \
 ̄l   ー'´  `ー-        |. !  l  {      ̄l   ー'´  `ー-        |. !  l  {     .`ヽ/
  l ;¬     ト、r┐  ̄l   ー'´  `ー-      l ;¬     ト、r┐  ̄l   ー'´  `ー-           r1
‐-' L..{  ,、   }  ヽ、  l ;¬     ト、r┐  ‐-' L..{  ,、   }  ヽ、  l ;¬     ト、r┐        l_,ヘ
     / ヽ  L..._ i ‐-' L..{  ,、   }  ヽ、      / ヽ  L..._ i ‐-' L..{  ,、   }  ヽ、        l__,!
                  / ヽ  L..._ i                   / ヽ  L..._ i

233 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:44:55 ID:4POSfsPU0

(;´_ゝ`)「ぬおっ!? すげっ!」

ハ’ノ_’;ハ「ローレンツ先輩から貰ったとっておきです、一回コッキリ! 今のうちに探索をっ!」

(;´_ゝ`)「よしきた道中ッ!」

m9ハ’ノ_’;ハ「ちなみに魔力がエグいのは掛け軸の裏!」

(;´_ゝ`)「定番だな! 逆に不安になる!」

ハ’ノ_’;ハ「ああもういいから早くしてください!」

(;´_ゝ`)「おうよ!」



 ―――。

234 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:45:29 ID:4POSfsPU0



              (ヽ、00  ∩
            ⊂ニ、ニ⊃ ⊂ ⊃
             ,, -‐- \   | |/⌒ヽ  〇  〇
            ( ⊂ニニ   / /⌒) )
             `ー――'′ し∪  (ノ
                           (ヽ、00  ∩
                         ⊂ニ、ニ⊃ ⊂ ⊃
                          ,, -‐- \   | |/⌒ヽ  〇  〇
                         ( ⊂ニニ   / /⌒) )
                          `ー――'′ し∪  (ノ



利 'ー`)「何の真似だい、これは?」

リ゚▽゚ リ<l「何の真似言うたら陰陽師の真似やな」

八-ム-)人「……」

人(´<_` )「……」

利 'ー`)チラッ

||| ‘L‘)コクッ

235 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:46:03 ID:4POSfsPU0
     l          l             /    l    .l          /           /゛      /
     l,          l,        /     .l    !       ./           |      /      .,.
      .l,            !          !    ./    .″     ./            l. ._..-'''"    _.. ‐'″
      ヽ         l       !  /          /     /./      `´    ._..-'"゛
       ヽ        ..l.       ヽ'"                   /  亅           ,..-'″
        ヽ           l,                           l, /       .,/´
-、、       .ヽ           ′                       `゛      .r'"
  `\        \             _ェェ三三三三三三三ェェ,_
   ...l           ヽ          ,ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭≧ュ。                       ,,, ー'"
   │                   ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭≧ュ__、        _.. -'''"
    l                  ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭r'"   |         '"    / ̄
`''ー l゙                 ィ劣圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭!    /               /
            ハ、     ィ劣 圭圭_圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l__/小          \
            l゙ .ヽ   . ィ劣圭圭 .| \圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭小              `'―ー''″
         ヽ.  ヽ  ./爪 圭圭圭!  `、圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁                 __,,,
.`''ー..,、      ゙'-,,/  爪圭圭圭圭\_〉圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁        : ー''''"´
    .`''ー 、_        {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭i}
                  {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭 ./ ̄l圭圭圭圭圭i}
             {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭/  /圭圭圭圭圭i}
              仔圭圭圭川圭圭圭圭圭川圭圭圭圭川圭l__/圭圭川圭圭妨
- ..,,_、          仔 川圭川川圭圭圭圭川川圭圭圭川川圭圭圭圭川川圭 妨          ゙゙゙゙゙̄"'''''''
    .⌒"''''‐      lll|||i||l||lll|||i||lll||!!!!llll!!|||ll!!!!!|ll!!ll||||!!ll||!!!ll||!!|||lll||!!!!llll!!|||ll!!!!!|ll!l|||i||

236 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:46:38 ID:4POSfsPU0

八;-ム-)三「ぐうっ!?」

三(´<_`;)「ぐはっ!?」

||| ‘L‘)「ふっ、他愛もない」

リ゚▽゚;リ<l「あばばばば!」

利 'ー`)「愚かだねぇ。実に愚かだよ。さくのかみ様に仇為そうなんて」

八;-ム-)「フン……時雄頼りの青二才が吠えるじゃないか」

利 'ー`)「ん?」

(´<_`;)「くそっ! 雑魚のくせに子分の実力を傘に着てやがる!」

利 'ー`)「……何だって?」

リ゚▽゚ リ<l「うわダッサー。そういうの何て言うんやっけ??」



八-ム-)人「狐仮虎威! 救急如律令ッ!」

237 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:47:12 ID:4POSfsPU0
    r‐、_             _ィ-、
    |::::::::`ヽ、,_,ィー----一-、∠::::::ハ
    >,.''':::''"ソ,.彡'==tr==ミ:ヘ、'''"_,/
     "'ーァ ,. ;i'"_,,_=''ヘ=t=/''=_,_ i! {,
     、ミ゙'' ,i:' tー-、(:、   ノ--ァ'i, 'r
     ミ'" ,il゙  ゙'==';;7   〈=='  ゙! 彡
     ,「;;: i! `'ーノ ;:゙ :::::::::: ヘー'゙ i! 'ミ
    ,.;' '─il-ヾ__,.--{^'ーv‐'^}-、_,⊥-─
    彡,--─===_: `゙'Y'´:.===‐--
     彡ノ, /'T''--一'^ー-ァヘ´⌒ヽ
     彡'ミ゙  ヾヽ、/l;;;;;;;ハノ,:'  ,ミ`
      } ":シ:::.."ヽ,,__,,ノ`ミヾ`ヾヽ、
     /il  ゙:::::::::.:::::::::::::::::::::::::'''   ゙i:,`''ー-、
      } ゙i!                i:!    `ヽ、
     / 'i、                ,i:'      `''ー



||| ‘L‘)「式神か。無駄な足掻きを――」



゚ミ(´<_`#)「くらえっ!」



||| ‘L‘)「む――」

238 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:47:46 ID:4POSfsPU0
         \      `'、.     .ヽ,   ヽ        ヽ    l.    ! i」  .l!  │  .,! ., l| l  ./.、
''-、         \      \     \   .ヽ   ..  ...l  l.   .l    ! !|  .|l 、 |!  ↓ .] ,《 / ,l .〃
  `'-、        \,     \     \  ., \  ヽ  ゙lL l,  、 l,  、 .! .l.!  .ll |  |.!  || l| .!l  il! .i.l′
     `'-、.     '-、 `'-、    .`'、、   .\ \ ヽ.  ゙ヒ、 .リ、 ヽ . l, l .l, .! | !  ||.|  !.! .|.! iリ !| .//./ !
       `'-、.    `-、 .\,     \    `'、 ヽ, ヽ  .l!、 .lく .ヽ ゙l、.l リ、.!.| !  |.!l..| l ,!.! !| .l゙,!./// .!  、
''-..、       .`'-、,   ゙゙=i、 \     .`'、、   \ ヽ ヽ ゙Λ ゙Λ l . l l lヽ.l.l | y.l.l|l !│.! |,!} !.l/ 〃./ .〃
   `'ー、、      `''-、   ゙'!i;;、 `'-、   .\  、ヽ..ヽ..ヽ ヽ'、 .lヽ ヽ .l l !..l`| |.!.l.!]ll .| .|│|| !.l " .″/ .,i.lジ
      .`''-..、      `'-、.  `'ミ;;、. ゙'-、  ., .\ ゙V,.\‘ ヽ.ヽ .l,ヽ ヽ l, .l .l ゙l,| .! .テ.!|│ !.! .! !,!   ./ ,/〃 ...
.`''ー、,,.     `''-..、     .`'-、ヽ,`' \ `'-, .\、.\゙'ミ、\  .ヽ!、  .ヽ..l. l .l .l .゙ト   .|.!:! ll .| .ll   l./ iゞ /
    `''ー 、、  .-ii,,,`''-、、    `'''ミヽヽ \ ゙'-、゙'-i,,`''゙'ミ-,ヽ,  ゙ゝ  .ヽ..l, ゝ゛    川 .!│.l゛  .〃   ./
        .`゙'ー 、,`'ゞ;;-、,゙゙'ー..、    `'-、゙'- \ \, ゙'!ti、.`ぐ、゙‐     ヽ l.       ∥ .!     .i″  ./
               `''ー ミヽミ'ー、,゙''ー..、 'ッi,,.`''-゙'‐ ゙'-、゙'-,.`' !;;ミ、"      ヽ l       }           '"./
...,,,、                `゙''ニti、^.ー .,゙''-ミ/>、   `'- \ `'│       ‘ l.      ゛         : ゙ /
   `゙'''ー- ..,_               ミ>..`''ーミ,゙!=、ヘ..、  .`'-.\,`'‐           l,                  / ,
         `゙'''ー ..,,_       `゙'ー .._  .`''ー″ `    .`'‐゙'-、        ′               '" /..
¬- ..,,,_            `゙'''ー-..,,,_     . `''ー 、、          ゙'-
      `゙゙''''―- ..,,,,_       .`゙''''ー ..,゙¬-..,,.゛
                  ´゙゙''''― ..,,,,_.     `゙'''ー- ..,,、                                 ..-'
                    ____,゙"''―- ..,,,,_   `゙'''                               ,,..‐
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                       --一ー'''';;;;;;二二ニニ`--‐
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239 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:48:20 ID:4POSfsPU0
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     \|________________|




(;´_ゝ`)「金庫!」

ハ’ノ_’;ハ「開けられます!?」

(;´_ゝ`)「やってみる!」

ハ’ノ_’;ハ「――って、あっ! 待ってください!」

(;´_ゝ`)「ん!?」

240 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:48:53 ID:4POSfsPU0
         <ーュ、_
          }シ  ≧ュ、       _, -=-=7ヘ
         /  r-` >`=、   イ/////// ヾ、
       /  ノ´  / ̄``シ´////////, ァ  ヽ\
.       /   _}  /   //////// ソ (ノ i7、}´
      /   ノ /    /////////! ∧_,_,'!,ヾソ
      /  _.r' /     /////////_ -ヾ'-'-シイヽ,_ ,ィソ-ュ
     /  r'   /      //////´/////\ーr、>ュ`イノ j )
    /  j  /      !///////////////\ヾ,   ヾ人/ュヽ
    /  /  /     ////////////////////ー-‐-‐-‐-‐-=-ュ
    /  {  /     ////////////////////////////////////`=-ュ、
    i  > /   /////////////////////////////////////////`゙ `=-ュ、
    i  / !  イ/////////////////////////////////////////////7ヘ`゙ `=-ュ、
    l (  !  /////////////////////////////////////////////////ヘ⌒ー、 `=-ュ、
   ! ヽ i  ∨//////////////////////////////////////////////////////`て`゙ `=-ュ、
    !  j|   !///////////////////////////////////////////////////////7ー-ュ`゙ `=-ュ、
    ! ( !  |//////////////////////////////////////////////////////////////ヽ__`゙ `ヽ,
     ! ! .|  !////////////////////////////////////////////////////////////////<`ー` {ソ
     !ヽ',  !/////////////////////////////////////////////////////=-‐''''ヾ/////ヽ  r'/
      ヽ ',  ∨/////////////////////////////////////////////=-‐'''`      ∨////l  ゙´
       ヾ  ∨//>、/////-<////////////////////////////////´            ∨///!
         \ ∨/i ヾ//   ヾ//////////⌒V/////////∧∨//              ∨/ソ
           ∨、  ´     ヾ-' `ー゙      V///////  ヾ彡              ///
            ∨7                     V/////                  ////{
            ソ                     ⌒⌒                  ヾ///ハ

241 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:49:26 ID:4POSfsPU0
          `、
         `、
.            `、 ` 、
.             `、 ` 、
               `、  ` 、
              `、  ` 、
                    `、   ` 、
                   `、    ` 、
                  `、     ` 、
                       `、     ` 、
                     `、      ` 、
                         `、       ` 、
                        `、       ` 、
                       `、       ` 、
                            `、       ` 、
                           `、        ` 、
                                `、        ` 、
                               `、        ` 、
                              `、            ` 、
                                   `、            ` 、
                                  `、
                                 `、
                                       `、
                                       `、
                                        `、
                                        `

242 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:50:00 ID:4POSfsPU0

(;´_ゝメ)三「ぐあっ!?」

⊂ハ’ノ_’;ハ「くっ! ソーラ・レイ!」


                   .....:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.....
                 . .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .
               ,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.
            .:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:... .. .. . . .. .. .. ...:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:.
            .:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:... ..         .. ...:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:.
          , .;:;:;:;:;:.:.:.:.. ..               .. ..:.:.:.:;:;:;:;:;.
    ,. ; ,+X'∴゙.':;:;::;:;:.:.:.:... .                . ..:.:.:.:;:;:;:;:.x ;、 、
   +:'、+     .:;:;:;:;.:.:.:.. .                      . ..:.:.:;:;:.   +、', 、
  ゙,∵,、      .:;:;:;:;.:.:.:.. .                      . ..:.:.:;:;:.   , +,∵
   ` ∴',+:; . , .:;:;:;:;:.:.:.:... .                . ..:.:.:.:;:;:;:;:.    , +: ∵
      `'∵',+'∴; ,:;:;:;:;:.:.:.:.. ..               .. ..:.:.:.:, . , ;  + ;∵ '゙
         ` ' ∵',"+',x' ;,'∵,'∴,'+,ヽ;'∴,'+,ヽ;','+';,'∵,'∴, ∵ "
            .:;:;:;:;:;:;:.`^ ゙..゙  ^ ".:.: ^ ".:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:.
               ,:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.. .:. .:. .:. ..:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:.
                 . .:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:;:..;:.:..:;:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:. .
                   .....:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.....



ソ (ノ i7、} オオオオオ...!?

三(;´_ゝメ)┫

243 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:50:34 ID:4POSfsPU0
                     |                  /          ,,.  . /     /
                     |                  /         ../   _/     ./
                  、   .|, |                 / ,>       ,./″ /      ./
                   リ、  .|.l .|              /.〃  .rリ  .,, |/ /       /
                 lヽ  .l l |                | l/ ,ノ./  ,,ノンン゛         /
     `ュ、    \,     .l.ヽ .! l.!                / / ./ ., '゙,iシ'゛         /   ._..v
       ゙'ミ'-、  .゙.l、、   .l, ヽ .l ゙ト            / / l ,///″       /  _..-'ソ゛
        .ヽ. \   .ヽ''、,  .l ヽ.! .゛           /./  l,〃          /.,..-'" /
         ヽ `'-、.ヽ .\ .l ゙.ll,            〃  ,i″       ,.;;シ'" ,/゛
             ヽ  .`'-,ヽ `'- l .'1                         ,ir!'´  ,, '"
          、 .ヽ.   `'ヽ、  `'                        '"  ,/゛  _,,.
          ゙ミ、,ヽ                              ,..'',゙.. -'''ニゞ_
            `'ミ''ゝ                             ‐“´._,, =!二`-゛
              ゙'-、                           ,゙,, -'"゛
      .''`-ニ, ̄ ̄ ̄ ̄                                 ゙“''二ニ`-'“゛
             `゙'ニニr                             `゙゙''”゙,゙,゙,゙二二ニニニ==─
   _,, ---ー'''''"゙´                              二二二二======────
────―--___                                   二二二二=====────
    ───===二二二                       ゙く ̄ ̄ ̄ ̄´
       .  ̄───フ′                        \
               ,/           ,ィ       l.ヽ         \
             ,/ .,、       .// ., '゙! .|   .l  ヽ       .'-,,, .\
        .,∠-''゙/      / .,i゙/ .| ||  │  ヽ 、      .`!ミ-,,\
      ,..-“゛ /      /  ,iゞ   .!l !  .!    .゙.li\.     ..、\`''
        ./         /  ,i″    | !  !     ゙ヽ.\    ゙'i-、\
      . / _ν .,y  ./   .'゙       l  .|       ." .\゙'i、  ヽ~!i、'、
    .,,‐ン''゙/ // /               l  |             ` |ミ-.  ヽ,`'"′
   .,;;シ'" ,ノ゙./ / /              l l゙            ゙ヽ\. ヽ
  -″  ,ノ./ ,//                  | .l                \, \
    ,iシ゛ ..i/"                   | !                  `-,\
   .,iシ′  .i!′                    |.!                    ゙''ミ
  .,/’                          l!                      `
                             !

244 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:51:08 ID:4POSfsPU0

(;´_ゝメ)「ッ!? すり抜け――」

ソ (ノ i7、} オオオオオ

          `、
         `、
.            `、 ` 、
.             `、 ` 、
               `、  ` 、
              `、  ` 、
                    `、   ` 、
                   `、    ` 、
                  `、     ` 、
                       `、     ` 、
                     `、      ` 、
                         `、       ` 、
                        `、       ` 、
                       `、       ` 、
                            `、       ` 、
                           `、        ` 、
                                `、        ` 、
                               `、        ` 、
                              `、            ` 、
                                   `、            ` 、
                                  `、
                                 `、
                                       `、
                                       `、
                                        `、
                                        `

245 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:51:41 ID:4POSfsPU0
                         ┌─x
                  `、         [:::::::::::\
                   `、       ̄\:::::\
          .            `、 ` 、     \:::::\
          .             `、 ` 、       |:::::::::|
                          `、  ` 、___  |:::::::::|
                            `、  ` 、::\ノ::::::::::\
                          `、   ` 、:::::::::::::::::::\
                             \`、    ` 、:::::::::::::::::::\
                             厂`、     ` 、:::::::::::::::::|
                               |::::| `、     ` 、::::::::: |
                               |::::∨:::`、      ` 、:::::|
                               |:::::::::::::::: `、       ` 、|
                              \_/  .`、       ` 、
                     ―――――::::::::::::/::::`、       ` 、
                    /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::`、       ` 、
                /::::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)'`::::::::::::::::::::::::`、        ` 、
              __/::::::::/        /::::::::::::::::::_、-''゛  `、        ` 、
           |:::::::::::::::::::::/          /:::::::::::::_、-''゛      `、        ` 、
               ̄ ̄ ̄ ̄        /::::::::_、-''゛          `、            ` 、
                        /::::::::/               `、            ` 、
                        /::::::::/                 `、
                       /::::::::/                    `、
                   /:::::::/                       `、
            :::::::::::::::::::::::::::〈__/                         `、
        :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::                             `、
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246 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:52:16 ID:4POSfsPU0
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::Case11「捜朔島」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::Day4C「決死の突入」 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::To be continued... :::::::::::::::::

247 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/24(水) 23:52:49 ID:4POSfsPU0
今回はここまで

248名無しさん:2023/05/25(木) 01:52:28 ID:7HZSCEMY0
おつです

249名無しさん:2023/05/25(木) 06:39:12 ID:C4sY9T.M0
おつ
>>204
くそっ騙された

250名無しさん:2023/05/25(木) 22:46:54 ID:xa1KpCFs0
乙乙
ヤバい状況なのにノリが良くて楽しい

251名無しさん:2023/05/26(金) 00:35:41 ID:tme7x9IA0
乙!

252 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/27(土) 23:27:16 ID:UpNQ2oOY0
>>248-249,251
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>250
( ´_ゝ`)「茜ちゃんさんとハロルドさんのノリが何かこうな……」

253 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/27(土) 23:28:51 ID:UpNQ2oOY0
予告通り一回やすみ(たぶん初?)

254 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/28(日) 23:56:19 ID:zukFrd8A0
休載(哲学)

255 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/28(日) 23:57:07 ID:zukFrd8A0
前回のあらすじ
・五行結界! 急急如律令ッ!
・うわダッサー。そういうの何て言うんやっけ??
・ローレンツ先輩から貰ったとっておきです、一回コッキリ! 今のうちに探索をっ!


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

256 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/28(日) 23:57:40 ID:zukFrd8A0
Case11-Day5
        `ヽ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:| : ::|////////////////////////,>''´ |::|
ミ`''-、_     `丶_________|::::::|//////////////////// >''´     |::::|
 `''-、_`''-、_    :|:| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|¨:|/////////////////>''´         .|::::|
    `"i‐|    |:|                  | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |           |::::|       _,,.. -=ニ⌒
      | :|    |:|                  | |                | |           |::::|__,.. -=ニ⌒:::::_,.二ニ=-‐
      | :|    |:|二二二二二二二二二| |                | |           |::::| ̄ ̄ ̄ ̄||"´|  |  |  |
      | :|    |:|   |   [¨二二¨|    :| |                | |           |::::|        ||  |_|. -|-‐|
      | :|    |:|   |   | |告| :|    :| |________| |           |::::|        || ̄|  |  |  |
      | :|    |:|   |   | |朔| :|    :| |丁丁丁丁丁丁丁丁| |           |::::|        ||--|‐‐|…|¬|
      | :|    |:|   |   | |氣| :|    :| |┼┼┼┼┼┼┼┼| |           |::::|        ||  |  |  |  |
      | :|    |:|   |   | |羊| :|    :| |┼┼┼┼┼┼┼┼| |           |::::|        || ̄|¨¨|""|冖|
      | :|    |:|   |   |  ̄  |    :| |⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥|_|           |::::|        ||冖|…|‐-| _|
      | :|    |:|   |    ̄ ̄ ̄    | || ̄|─────::|¨¨|丁|         :|::::|        ||_|  |  |  |
    ◯| :|    |:|   |     __      | ||_|_____匚]_|::|::|         :|::::|        ||  |¨"|冖|‐-|
      | :|    |:|   |    vi{┘    | |二二二二二二二二二二|          |::::|        ||‐-| _|  |  |
      | :|    |:|   ───{__}ー──ー| ||_____|:::::::|二二¨||       |::|____||  |  |¨"|冖|
      | :|    |:|/________|_,,|,i¨¨i_ ̄ ̄ ̄``丶__||       |::|こ=- _.:.:.:.:⌒ニ=-  j |
      | :|   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.  ´/⌒)⌒) )| _」n__`丶、......::::::::〉 ̄ ̄丶、       :|::::| ´"'ー=こ=- _.:.:.:.:.:.:⌒ニ=-
      | :|  /        (   マニ=ー=ニフく`^¨´)つ )¨¨¨¨´       `丶、   |::::|o    ´"'ー=こ=- _.:.:.:.:
      | :|/ /´ ̄ ̄ ̄ ̄:::〕i:...  `¨¨¨¨¨´  `ー‐' ..:i〔 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`丶、   `丶、 |::::|         | |´"'ー=こ=-
     //  /:::.       .::/:|:::|`¨"""""""""""¨´:|:::|`、:::...      .::::ヽ   `ヽ、|         | |     ´"
  //   /:::::......     ..::/ └': : : : : : : : : : : : : : :: : '┘ `、::::....     ::::::´_     `丶、     | |

257 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/28(日) 23:58:13 ID:zukFrd8A0
         <ーュ、_
          }シ  ≧ュ、       _, -=-=7ヘ
         /  r-` >`=、   イ/////// ヾ、
       /  ノ´  / ̄``シ´////////, ァ  ヽ\
.       /   _}  /   //////// ソ (ノ i7、}´
      /   ノ /    /////////! ∧_,_,'!,ヾソ
      /  _.r' /     /////////_ -ヾ'-'-シイヽ,_ ,ィソ-ュ
     /  r'   /      //////´/////\ーr、>ュ`イノ j )
    /  j  /      !///////////////\ヾ,   ヾ人/ュヽ
    /  /  /     ////////////////////ー-‐-‐-‐-‐-=-ュ
    /  {  /     ////////////////////////////////////`=-ュ、
    i  > /   /////////////////////////////////////////`゙ `=-ュ、
    i  / !  イ/////////////////////////////////////////////7ヘ`゙ `=-ュ、
    l (  !  /////////////////////////////////////////////////ヘ⌒ー、 `=-ュ、
   ! ヽ i  ∨//////////////////////////////////////////////////////`て`゙ `=-ュ、
    !  j|   !///////////////////////////////////////////////////////7ー-ュ`゙ `=-ュ、
    ! ( !  |//////////////////////////////////////////////////////////////ヽ__`゙ `ヽ,
     ! ! .|  !////////////////////////////////////////////////////////////////<`ー` {ソ
     !ヽ',  !/////////////////////////////////////////////////////=-‐''''ヾ/////ヽ  r'/
      ヽ ',  ∨/////////////////////////////////////////////=-‐'''`      ∨////l  ゙´
       ヾ  ∨//>、/////-<////////////////////////////////´            ∨///!
         \ ∨/i ヾ//   ヾ//////////⌒V/////////∧∨//              ∨/ソ
           ∨、  ´     ヾ-' `ー゙      V///////  ヾ彡              ///
            ∨7                     V/////                  ////{
            ソ                     ⌒⌒                  ヾ///ハ

258 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/28(日) 23:58:48 ID:zukFrd8A0

†⊂ハ’ノ_’;ハ「キリエ・エレイソン!」



                                     l
                                 ll
                                    l l
                                l l
                                 ¦¦
                                 ││
                                 ││
                                 ││
                     __________││__________
     ‐-─━━=ニ二 ̄__________    __________ ̄二ニ=━━─-‐
                                 ││
                                 ││
                                 ││
                                 ││
                                 ││
                                 ¦¦
                                l l
                                    l l
                                 ll
                                     l



ソ (ノ i7、} オオオオオ...!!

259 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/28(日) 23:59:22 ID:zukFrd8A0
                   l
                   |
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    \               ||     /
.      \            |:|           /
       \         |::|    /       /
            \      |:::|  /     /
             \: :.\  |:::::し:/::../ /
             \ :::::::::::::::::::::: (_/
.              _):::::: : : : : ::::::::::__
---=====ニニニニニ:::::::: : : : : :::::::::::::ニニニニ=====-----
.               ̄):::::::::..:..:..:::::::::(
             / :::::::::::::::rヘ\
             /  //  |::::|   \
            /   /    |: |       \
       /         |::|       \
.      /       /      |:|.          \
    /               ||
                   |
                   |
                   |
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                   l

260 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:00:18 ID:0f1kQxU60

(;´_ゝ`)「ふぃぃ、やったか」

( O骨O)ガチャガチャッ!

ハ’ノ_’;ハ「とっておきはとっておくのが正解でした、ねっ!」

( O((◇三≡―

(;´_ゝ`)「鍵開けしてる間よろしく!」

ハ’ノ_’;ハ「正直凌ぎきれる自信ないです、がっ!」

( O((◇三≡―

(;´_ゝ`)「そんときゃ不動明王!」

ハ’ノ_’;ハ「なるべく火災は遠慮したいんですけど、ねっ!」

( O((◇三≡―

(;´_ゝ`)「がんばれ! 俺も頑張る!」

ハ’ノ_’;ハ「わかりました、よっ!」

( O((◇三≡―



 ―――。

261 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:00:53 ID:0f1kQxU60

||| +L+)「くっ……これは!?」

利;'ー`)「!?」

(´<_`;)(よっしゃ、ハロルドさんのアレ効いた!)



         r-.、                      _ ,  ‐- 、_,_,,,-..ヘ
        ノ゙'::,ノ                 , -.. ''" ..:' .::' ,.:'.. ゙';: .`'.!
    ,..‐'"';__;.ノ                ,/ ,:'' ::, ゙':. ': .:' /.:' ,.: ,.... :' ;\
   ,r´゙':,r'´        _,, -―,, '',::'.:' '  ゙':   ゙':ヾ ::. '::, ::, ,._ 、 i,,.〉
  /_,., ′     _ - ´ ,:' .:' .:;' ;::'   ,.::::;,  ゙:.   ';, ゙':...゙ `'' _ .. `!
  ,l゙''"|    ,, -";: ゙;,  ::;' .; ':, .';:   '  ゙':,   ':.   '':;,、:, r' ヽ  ヘ
  .|':;,:'、  / .! :, ':,    ゙ ; ,;'  .゙  ゙' ,'   .,   :   ,r `i ':,_  ノー '
  ' , . ,:'`´,::'_,イ':.,   '; ,.:' ,;'  :;   ψ     ':  ゙.:.゙  ,:' i  ゝ-'
   `ー '"  |., `  ゙':,i:; ゙;, ,::'  :, . |:::::;,_    .::.' .,:' ,.:キ
            |゙'::..,   '、,_; .,゙ :,  ':;..|  ゙' ::..._ /,r-、'   キ
         |    ,:| ‐- _ '::,  '::゙|::.._  ,.:'.`ヽ キ   ゙''::゙i,
            |゙':, `''ー'キ.:.:.:.r ` ― ^、....::'   ' ゙",`i、.゙i ,.,._., 'i,
            ヘ .,,._ ,;キ.:丿      ゙i、_   ,.:'  `''ー -、゙':'i,
             l\゙'' ''゙ノ/                ̄ `' ‐ 、._、';  \\
             | ., , T:ノ                  ベ   ,) ;'ヽ._
           ゝ'_,ノ                    ゝ、_ノ \   )゙.´`;
                                         `ー-、ノ



( ゚永゚)「村長、下がれ! 髣??陦晏虚!」

262 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:01:26 ID:0f1kQxU60
         r-.、                      _ , 。   ロ 囗ヘ
        ノ゙'::,ノ            。      ロ      [] ロ;: .`'.!
    ,..‐'"';__;.ノ         ロ           ロ   ロ ロ.: ,.... :' ;\
   ,r´゙':,r'´        _,, -ロ        []  [] ロ囗, ::, ,._ 、 i,,.〉
  /_,., ′     _ ロ        []    囗    ロ []:...゙ `'' _ .. `!
  ,l゙''"|    ,, -";: ゙;,  ::;' .; ':, .';:   ' ロ   [] 囗 囗 '':;,、:, r' ヽ  ヘ
  .|':;,:'、  / .! :, ':,    ゙ ; ,;'  .゙ []    ロ   [] 囗 ,r `i ':,_  ノー '
  ' , . ,:'`´,::'_,。                 。   []  ロ []゙  ,:' i  ゝ-'
   `ー '"  |., `  ゙':,i:; ゙ロ     ロ   []┌┐  囗' ,.:キ
            |゙'::..,   '、,_; .,゙ :,  ロ   []  └┘囗、'   キ
         |    ,:| ‐- _ '::,  '::ロ    ロ 囗 キ   ゙''::゙i,
            |゙':, `''ー'キ.:.:.:.r `。     ロ  [] 囗、.゙i ,.,._., 'i,
            ヘ .,,._ ,;キ.:丿      ゙i、。 ロ囗'  `''ー -、゙':'i,
             l\゙'' ''゙ノ/              ロ ロ `' ‐ 、._、';  \\
             | ., , T:ノ        。 ┌┐     ベ   ,) ;'ヽ._
           ゝ'_,ノ           ロ└┘      ゝ、_ノ \   )゙.´`;
                          ロ囗             `ー-、ノ



リ゚▽゚;リ<l「ゲェーッ!?」

八;-ム-)人「四神転輪! 急急如律令ッ!」

人(´<_`;)「五行結界! 急急如律令ッ!」

263 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:02:00 ID:0f1kQxU60

            _,..-‐''" ̄,`゛'ー- 、..
          ,.'". , .、' "       ' `ヽ          ,. -:‐o‐┐
        ,/' ´   ' . ,   . : ´  : . 'ヽ、       r'入: : : ;.'ヲ
      /, '´    , '   ` '    ,. : ' '' ,ノ=;;、    ,.-''XxX,.''"
     ,/;'"     ,:       ' ,. '´ `,..;;;;;;;;;;;;ヽ ,.x:"x.Xx,='"
   __,ノ ;:     ;        ' . ,/x`x、'''';;;::x.XxXxX;="
  (´  . ',     ;      . : ' /'x x x x xXxXxXx='"
   `、'´  `゛- . ,゛' ' ,  , : '  ,." '丶xXxXxXxXxメ'"
    `ー,、   :    ':'   ,.'"' , ' , ', `ゝXxXxX,;'"
     ,f::,`,=、 '__ __,..'_,.=;:'ノ,l , ' , ' , ' ,',',',',','.'.'.',!爻`,、
    ノ'xxxi´ヽ:;:.~::;,,,,;l',l'//W,ヽ,',',',',',',.‐:,ニ!-,トlヾ爻xヽ
   λ',爻x!  `ー---‐=イ,l',l'x'レ:;=三=‐'''"~  }ミ キ爻i
   (ミ爻メソ       },;l'メ爻l´        Iミ,'メ爻}
    `ミ彡'          Il'父爻i       ,ノミ,'メ爻/
               トl'爻爻}       {ミミミ爻{
              {ミ爻爻ソ        ゙"''゙"''゙’
               lミミ爻メ)
                `''ー=''



( ゚永゚)「むっ!?」

八;-ム-)人「「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」」人(´<_`;)

264 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:02:34 ID:0f1kQxU60

利;'ー`)「だ、大丈夫かい?」

||| ‘L‘)「……問題ありません。譛斐?驍る??」



            _,..-‐''" ̄,`゛'ー- 、..       `、
          ,.'". , .、' "       ' `ヽ      `、        ,. -:‐o‐┐
        ,/' ´   ' . ,   . : ´ .            `、 ` 、   r'入: : : ;.'ヲ
      /, '´    , '   ` '    .             `、 ` 、,.-''XxX,.''"
     ,/;'"     ,:       ' ,. '´ `,..;;;;;;;;;;;;ヽ ,.x:"x.Xx`、  ` 、
   __,ノ ;:     ;        ' . ,/x`x、'''';;;::x.XxXxX;=" `、  ` 、
  (´  . ',     ;      . : ' /'x x x x xXxXxXx='"    `、   ` 、
   `、'´  `゛- . ,゛' ' ,  , : '  ,." '丶xXxXxXxXxメ'"       `、    ` 、
    `ー,、   :    ':'   ,.'"' , ' , ', `ゝXxXxX,;'"          `、     ` 、
     ,f::,`,=、 '__ __,..'_,.=;:'ノ,l , ' , ' , ' ,',',',',','.'.'.',!爻`,、          `、     ` 、
    ノ'xxxi´ヽ:;:.~::;,,,,;l',l'//W,ヽ,',',',',',',.‐:,ニ!-,トlヾ爻xヽ           `、      ` 、
   λ',爻x!  `ー---‐=イ,l',l'x'レ:;=三=‐'''"~  }ミ キ爻i
   (ミ爻メソ       },;l'メ爻l´        Iミ,'メ爻}
    `ミ彡'          Il'父爻i       ,ノミ,'メ爻/
               トl'爻爻}       {ミミミ爻{
              {ミ爻爻ソ        ゙"''゙"''゙’
               lミミ爻メ)
                `''ー=''



(´<_`;)(くっ、もう復活してきやがった!)

八;-ム-)(二重九字で補強した五行結界諸共に、最硬の玄武を一撃かい。やれやれ)

265 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:03:09 ID:0f1kQxU60

八;-ム-)人「四神転――」

(#゚永゚)「させるかよ!」



⊂リ゚▽゚ リ<l三≡―「せやな」



                                                 ...::::::::::
                                            .....:::::::::::::::::::::::::::
                    へ                  ..........::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                _>  _\_,,、          .........:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
             >     /  ヽ―-'´ ,,,,,,,,,,,,,,,,;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
          >     ,イ::::\__ | ̄|''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''';;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      {:::::j-::、::::f  ̄ヽ                 ;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::
                ヾ、::::::\|――|                     ::::::::::::::::::::::
                  `¨''´⌒ヽ、.ト
 _____         斗==-┬''''´ .|_>
         ≧s。。s≦.      │  │
                          │  │
                          └.─.┘



(#+永+)「ぐおおおっ!?」

266 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:03:42 ID:0f1kQxU60
ミミ   ゞ  i
.ミミゝ ミゝ. |
 ミミ:ゝ ミ:ゝ ゝ                                                       /
  ミ:::::ゞ:::ゝ ゞ                                                   ノ  〃
  ミ::::::::::::::ゝゞ                                                 ,/'  ノ'´
   ゙ミミ:::::::::::ゝゝ                                                〃 ,/ _,ィ彡
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     ミミ:::::::::::::::::::::::ゝ                                     ,,,ィ":::::::::::::::彡"
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             ノン'  ヾ 〃
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          ノi〕_..| 、_ノ' ||
         ノ''´l.ノ |.|     '
          //  |
          "   '

267 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:04:15 ID:0f1kQxU60
   ________________
   |`丶、                   ` 丶 、
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               /          /
               |     ◎   /



(;´_ゝ`)「開いたッ!」

ハ’ノ_’;ハ「中身は!?」

(;´_ゝ`)「む……」

ハ’ノ_’;ハ「?」

(;´_ゝ`)「あー……ちょっと判断しかねるな。交代する!」

ハ’ノ_’;ハ「え、はい!」

268 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:04:49 ID:0f1kQxU60
               。 '' ゚  ̄ ゚ ''  。
.            。 ゚  ...:::::;;;;;:::...   ゚..。
           。゚ . . : : ::::;;;;;;;;;;::::○:::..  ゚.。
..          ゚  : : : : : :;;;;;;;;;;;;;;;;:::: : : : .  ゚。
          ゚  : : : : ::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;:::: : : :   。
.          i  : : : : : :::::::;;;;;;;;;;;;;::::: : : :   i
.          ゚   : : : : : :::::::;;;;;;::::: : : :    。
.            ゚。   : : : : ::::::::::::::: :: :    。
         ,r‐=ム ,-‐ニニニニニニニ‐-, ,イニ-、
.       /-‐''' ゙゙゙゙̄''‐- 、ニニニニニニ,ィ幺;;;;::::::`ヽ
     /           ヽ _, -‐ニ ̄ ̄   ,r≦ゝ、
     /ヽ`ヾミ、         \       /;;;/ iiiii
     iiiii  ヾ三ニ=-___    ', _-=ニ三/  iiiii
     iiiii    .|-=ニニニ=-<三ニ>.<>"__ニ=-"..  iiiii
    ノiiiiゝ   .| |<r>| |`゙゙''─=‐ iiiii | |<o>l |   .ノiiiiゝ
          | |  | |: <o> | | iiiii | | Y .| |
          | | ロ .| |. Y .| | ノiiiiゝ| | ロ .| |
          | |(H)| | □_ | | □ .| |(H)| |
          | |_i i | |6.Y.6| | 6Y6 | | i i,.| |
           ∪`ヽ| |..'⌒ヽ| | /⌒ヽ| |/´ ∪
.               ∪    .| |'   .∪
                   `´

269 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:05:23 ID:0f1kQxU60

(;´_ゝ`)┫「よっ! ほっ!」

( O((┣

ハ’ノ_’;ハ「これは……魔術媒体? いや――」

(;´_ゝ`)┫「何かわかりそう、かっ!?」

( O((┣

ハ’ノ_’;ハ「薄いけど、例のあれと同質の魔力……祭具? いや、それならこの保管場所は――」

(;´_ゝ`)┫「とっ! りゃっ!」

( O((┣

ハ’ノ_’;ハ「待てよ? 結界の配線……ここがこうなって――」

(;´_ゝ`)┫「クニにっ! 帰れっ!」

( O((┣

ハ’ノ_’;ハ「……そうか! わかりました!」

(;´_ゝ`)┫「何だ!?」

ハ’ノ_’;ハ「はい、これは――!」

270 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:05:57 ID:0f1kQxU60
ミミ   ゞ  i
.ミミゝ ミゝ. |
 ミミ:ゝ ミ:ゝ ゝ                                                       /
  ミ:::::ゞ:::ゝ ゞ                                                   ノ  〃
  ミ::::::::::::::ゝゞ                                                 ,/'  ノ'´
   ゙ミミ:::::::::::ゝゝ                                                〃 ,/ _,ィ彡
   ゙ミ::::::::::::::::::ゝ                                              ,〃,/',ィ彡彡
   ゙ミミ:::::::::::::::::::ゝ                                            /:::::::::::::::彡
     ゙ミ::::::::::::::::::::::ゝ                                         ,,ィ":::::::::::::::彡"
     ミミ:::::::::::::::::::::::ゝ                                     ,,,ィ":::::::::::::::彡"
      ゙ミミ:::::::::::::::::::::ゝ、'囗 ロ   。                        _,, ‐":::::::::::::::彡"
        ゙ミ::::::::::::::::::::::::::ゝロ []      ロ      。           _,, ‐"´::::::::::::::::::彡
         ゙ミ:::::::::::::::::::::::::::::ゝロ ロ   ロ           ロ   _,,,, ‐"´:::::::::::::::::::::::ミ彡
         ミ:::::::::::::::::::::::::::::::囗ロ []  []        ロ  _,, ‐"´:::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ゙
.         ミミ::::::::::::::::::::::::::::::[] ロ    囗    []        ロ::::::::::::::::::::::::ミミ゙゙
          ゙ミミミ::::::::::::::::::::::::□ □ []   ロ__,,,, ‐"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミミミミ゙゙゙
           `゙゙゙゙゙ミ::::::::::::::::::::囗 []   ロ    []::::::::::::::::::::::::::::ミミミミ゙゙
             `゙ミミ:::::/:::://:[] ロ  []   。            。
        ___,,,,,,,,,,-‐""/:::/:::/::囗 ┌┐[]   ロ    ロ
        ヾ;;;;;;;;;;;;;;;/::/::::::/::::::/::囗└┘  []   ロ:::゙l
           _,/:::/::::::::/::::::::/;;;;;;;;囗 ロ    ロ:.:.:.::::ヽ
          `゙゙゙゙゙゙‐‐--‐‐ッ‐''"´:::::::□ []   ロ     。::|
               ,,,ィ´::::::::::_;;::‐ュ囗ロ  。      ヾ
.              ,ィ::::,. ‐ "´ ,ィ":::::ロ ロ
              /./"    ,/,;:::-‐┌┐  。
              /./    //   └┘ロ
              .// 、  ,//     囗ロ
             ノン'  ヾ 〃
            ,ィ'/_,../从|
          ノi〕_..| 、_ノ' ||
         ノ''´l.ノ |.|     '
          //  |
          "   '

271 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:06:42 ID:0f1kQxU60

八;-ム-)人「はあっ、はあっ!」

三八;^⊿^)「ばあちゃん!」

八;-ム-)人「来るなッ!!」

人(´<_`;)(くそっ、ここまでか……!)

リ゚▽゚;リ<l「あばばばば!」

||| ‘L‘)「随分手こずらせてくれたな」

利 'ー`)ジロッ

リ゚▽゚;リ<l「うひっ」

利 'ー`)「……うん、いいじゃないか。この少女は使おう」

リ゚▽゚;リ<l「ひえっ」

||| ‘L‘)「はあ、なら他は始末します」

(#゚永゚)「貧相なのは趣味じゃねーが、さっきの分の躾はしてやらんとなあ……!」

リ゚▽゚;リ<l「あばばばばば!」

272 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:07:16 ID:0f1kQxU60

八;-ム-)人「……ええいっ、持ってけあたしの命ッ! 朱雀転生ッ! 急急如律令ッ!!」



 (,,_         ,/ i{     ゞ、 __   丿(      ⌒ヽヾ   y´
  ,,"⌒      # (   ゙、   ト、    ⌒Y    `てノ、    #   /  ,,ノ
 {(    ;      ;   ,,)  :.乂_ _ノ ヾ,           ).          (
  ゙て 、    i!  ⌒ヽ       ,,("      乂 (     )ゞ、-  {("
 ,      ィ (     `)}      )           `゙゙ -イ  弋  ノ
    )!  (   ゝ    ノ        }!     ゞト..,, ノ       (   ,
  /∥  )  (    /"         /     ノ       }!   乂
 ノ.  { `Y   乂  ::;         、     "        ∥ ト、  {( 、
    、  i{      #         ,,           . ノ    ,)}  ヽ,,__)、
;:                   "   }        〃゛           \
ヾ    ヘ´"                (    )            `(
  ヾ    、     ::;          (⌒   (  、           ヽ
ゞ、  )     )、                   }!             }
  Y     y `ヾ   ;:;'     ..;;.,     ∥            人
                ;:'    ,; ;;; ';     {("    ,..yー    "
ト、                    ;;;,       \ ,r'" /   ,, ''
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ニニ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    三三
                         ̄



八;^⊿^)「ばっ、ばあちゃぁぁぁんッ!!」

273 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:07:49 ID:0f1kQxU60
               。 '' ゚  ̄ ゚ ''  。
.            。 ゚  ...:::::;;;;;:::...   ゚..。
           。゚ . . : : ::::;;;;;;;;;;::::○:::..  ゚.。
..          ゚  : : : : : :;;;;;;;;;;;;;;;;:::: : : : .  ゚。
          ゚  : : : : ::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;:::: : : :   。
.          i  : : : : : :::::::;;;;;;;;;;;;;::::: : : :   i
.          ゚   : : : : : :::::::;;;;;;::::: : : :    。
.            ゚。   : : : : ::::::::::::::: :: :    。
         ,r‐=ム ,-‐ニニニニニニニ‐-, ,イニ-、
.       /-‐''' ゙゙゙゙̄''‐- 、ニニニニニニ,ィ幺;;;;::::::`ヽ
     /           ヽ _, -‐ニ ̄ ̄   ,r≦ゝ、
     /ヽ`ヾミ、         \       /;;;/ iiiii
     iiiii  ヾ三ニ=-___    ', _-=ニ三/  iiiii
     iiiii    .|-=ニニニ=-<三ニ>.<>"__ニ=-"..  iiiii
    ノiiiiゝ   .| |<r>| |`゙゙''─=‐ iiiii | |<o>l |   .ノiiiiゝ
          | |  | |: <o> | | iiiii | | Y .| |
          | | ロ .| |. Y .| | ノiiiiゝ| | ロ .| |
          | |(H)| | □_ | | □ .| |(H)| |
          | |_i i | |6.Y.6| | 6Y6 | | i i,.| |
           ∪`ヽ| |..'⌒ヽ| | /⌒ヽ| |/´ ∪
.               ∪    .| |'   .∪
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274 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:08:23 ID:0f1kQxU60

ハ’ノ_’;ハ「これは、さっきの死霊の召喚の起点ですよ! 魔術媒体です!」

(;´_ゝ`)┫「ちっ、一杯食わされた感じ、かっ!?」

( O((┣

ハ’ノ_’;ハ「いえ、他の結界にも繋がってます! 恐らく重要ポイントの警護用かと!」

(;´_ゝ`)┫「どのみちっ! 脱出の役にはっ!?」

( O((┣

ハ’ノ_’;ハ「つ、使い熟せれば有用かもです、相当に強力な魔術媒体なので!」

(;´_ゝ`)┫「それはっ! できるのかっ!?」

( O((┣

ハ’ノ_’;ハ「一応、ダメ元で試みます!」

(;´_ゝ`)┫「おうっ!」

( O((┣

275 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:08:57 ID:0f1kQxU60

〇⊂ハ’ノ_’;ハ「くっ……! ううっ……!」

(;´_ゝ`)┫「大丈夫、かよっ!」

( O((┣

〇⊂ハ’ノ_’;ハ「ま、まずい、浸食が……ッ!」

(;´_ゝ`)┫「おい、ちょっと!?」

( O((┣

〇⊂ハ ノ_ ;ハ「ぐ、ぐぐぐ……!」

(;´_ゝ`)┫「おい、中止! 止めろ!」

( O((┣

〇⊂ハ ノ_ ;ハ「ぐうう……!」

276 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:09:30 ID:0f1kQxU60
                                             ,微
                                              ,微(__,ノ
                                          ,:微徴(_
                                            ,:機微徴
                                        /(⌒``破
                                              ;微i
                                           ,:i機(
                                   __,ノ     ,:i(機微
                                  _、ィi機i㌢  __,,,..ィi(機微徴
                               ,,..、ィi(機ij㌢´ _ィi(機微徴機微徴
                         ,.ィi(徴機㌢'´ ,、ィ機微徴機微徴機微
           __,,..x;;ッ''"´     _,.ィi(徴機微(__,,..ィ(徴㌢'⌒)機微徴機微徴
   __,,ッ:i然機微徴機(__        ⌒i徴機微徴機微㌢'´ ,.、ィi(機i微徴機微徴
 ー-鳰徴徴機i微i㌢'"⌒       _,ノ徴機微徴㌢'´  r'機i微i徴機微徴機微
     ``⌒ア'".           ,.、イ(徴機微㌢'´   __,,ノ機i微i徴i機i微徴機微
_,,,.::ッ''"⌒      _ ,,...,, __,,..、  `   ⌒)ア    ,.ィi(機i微i徴機微徴機微徴機
機(__       ,、x:I怨i㌢'"⌒     _ ,,.ィi(i(___,,,..ィi(機微徴機微徴機微㌢⌒'
㌻''⌒......,.、xf怨徴機(__,,.....,,____,,..ィi(i徴機微徴機微徴機微徴機微機jア
   ,.ィi(徴機微徴機微徴機微徴機微徴機微徴機微徴機微機微jア
,,..ィi(徴機微j㌢'"⌒             ⌒'' 尋徴機微徴機微jア
徴機微j㌢'´                        )徴機微徴機炒'′
徴機微(                         ィi(徴機i微徴i機(

277 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:10:04 ID:0f1kQxU60
 (,,_         ,/ i{     ゞ、 __   丿(      ⌒ヽヾ   y´
  ,,"⌒      # (   ゙、   ト、    ⌒Y    `てノ、    #   /  ,,ノ
 {(    ;      ;   ,,)  :.乂_ _ノ ヾ,           ).          (
  ゙て 、    i!  ⌒ヽ       ,,("      乂 (     )ゞ、-  {("
 ,      ィ (     `)}      )           `゙゙ -イ  弋  ノ
    )!  (   ゝ    ノ        }!     ゞト..,, ノ       (   ,
  /∥  )  (    /"         /     ノ       }!   乂
 ノ.  { `Y   乂  ::;         、     "        ∥ ト、  {( 、
    、  i{      #         ,,           . ノ    ,)}  ヽ,,__)、
;:                   "   }        〃゛           \
ヾ    ヘ´"                (    )            `(
  ヾ    、     ::;          (⌒   (  、           ヽ
ゞ、  )     )、          ゙         }!             }
  Y     y `ヾ   ;:;'            ∥            人
                ;:;'      ,,:;'   {("    ,..yー    "
ト、                    ...;:;''     \ ,r'" /   ,, ''
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



八;⊿;)っ

(´<_`;)「ツルさん……!」

リ゚▽゚;リ<l「こりゃあかんわ、この隙に撤収――!」

278 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:10:38 ID:0f1kQxU60
     l          l             /    l    .l          /           /゛      /
     l,          l,        /     .l    !       ./           |      /      .,.
      .l,            !          !    ./    .″     ./            l. ._..-'''"    _.. ‐'″
      ヽ         l       !  /          /     /./      `´    ._..-'"゛
       ヽ        ..l.       ヽ'"                   /  亅           ,..-'″
        ヽ           l,                           l, /       .,/´
-、、       .ヽ           ′                       `゛      .r'"
  `\        \             _ェェ三三三三三三三ェェ,_
   ...l           ヽ          ,ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭≧ュ。                       ,,, ー'"
   │                   ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭≧ュ__、        _.. -'''"
    l                  ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭r'"   |         '"    / ̄
`''ー l゙                 ィ劣圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭!    /               /
            ハ、     ィ劣 圭圭_圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l__/小          \
            l゙ .ヽ   . ィ劣圭圭 .| \圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭小              `'―ー''″
         ヽ.  ヽ  ./爪 圭圭圭!  `、圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁                 __,,,
.`''ー..,、      ゙'-,,/  爪圭圭圭圭\_〉圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁        : ー''''"´
    .`''ー 、_        {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭i}
                  {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭 ./ ̄l圭圭圭圭圭i}
             {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭/  /圭圭圭圭圭i}
              仔圭圭圭川圭圭圭圭圭川圭圭圭圭川圭l__/圭圭川圭圭妨
- ..,,_、          仔 川圭川川圭圭圭圭川川圭圭圭川川圭圭圭圭川川圭 妨          ゙゙゙゙゙̄"'''''''
    .⌒"''''‐      lll|||i||l||lll|||i||lll||!!!!llll!!|||ll!!!!!|ll!!ll||||!!ll||!!!ll||!!|||lll||!!!!llll!!|||ll!!!!!|ll!l|||i||

279 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:11:12 ID:0f1kQxU60

||| ‘L‘)「ふう、まさか自爆するとは」

( ゚永゚)「手間が省けてちょうどいいじゃねーか」

利 'ー`)ノ「皆の衆、囲め囲め」

(´<_`;)「あー……こりゃ逃げられませんね」

リ゚▽゚;リ<l「どどどどうする?」

(´<_`;)「……」

(´<_`#)三≡―「特攻しますッ!」

            :,:           :(::)
            /⌒''⌒) :,,゜      '         ,,,,,,,
           (:::::::::::::::!'                 (::::::)
           ヽ::::::::';'''                 ''``   。
           τ'::/ .;:
            )/
                               `'''`~''・    ' `
     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...
     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
     ,,、..   //   ノ'          //'''`'`'` `       ..,,.. _,,,.、 ・         ,, ...:・..
  π /;::::::::(,.,.(;;;::::(   ,,.,  ・っ                    ;,;;( ):::::;.    c::── '`'''::::::::::;''
   ):::::::::::::::::::::::::::/  '''''`   `        '`                     ⌒ ` !.:::τ'' ``
 τ !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, γ               :'`'``:!
   (::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`'    、,:'::::::`:::,,,,        !:::::ノ         ・

280 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:11:45 ID:0f1kQxU60
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::Case11「捜朔島」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::Day5「リセット」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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::::::::::::::::::::::::::::::::::::To be continued... :::::::::::::::::

281 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:12:19 ID:0f1kQxU60
Case11-Day6
``'x
;';';'ノ,vivu,
;';';'ミミメヾ;:ミ:从
;';'ミミミミYヾ;:ミ:淡x
;';'ミミミミメヾ;:ミ:ハ淡<⌒^7                                _,,..、、--‐'''""´
;';ミミミミメヾ;:ミ:ヾ}淡!`丶(,、、  γ⌒ヽ        __       _,,,、、--‐''´;';':;.:,:;.:,;';';';';';';';'i:i:
;'ミミミミミミメヾ;:ソ淡ノ, : ::)ノ'㍉ー-{i:i:i:i:i:}_,.、-''"~ : : : : : : : : : :``'ィi〔i:i:;:;:i:i:i:i:i:;';';';';';';';'i:i:i:i:;:;:i:i:i:i:i:_:_:
ミミミ|ミ:ミ|iミ.:.:シ爻彡';:.〈;';'.:..;';'`'㍉i:i:i:ソ:;.:,ィzzzzxX父爻xv'⌒ヽ__,..-‐ー…¬冖 ''' ""  ̄. . : . . . . .
;';';';')j___」Lと|i:i:i:i:ソ:;.:ノ,;';';';';'.: . .:ン ```〜TニT爻淡淡爻:;.:,:;.:,ノ: : : : :xx<ぅs。 . . . : . . . . : . . . : . . .
,.:'´. . : . . . : : . . ⌒``"``^⌒^^´. . : . . . : ``''ー''"⌒¨´`^^´__r〜く乂爻:. . .`丶 . . : . . : . . . : . . .
. . : . . : . . : . . : . . : . . : . . : : /\~ ̄\ . : . : . : . : . : . : ..( ノい乂爻淡爻.:. ノ . : . : . : : :
,: . .: , .: , .: , .: , .: .,: . .: , .: /     \  \ . . : . . : . . : . . Y辷爻;';'爻淡爻ツ′. : . : . : . .: .: .: .:
.: , .: , .: , .: , .: , .: , .: , . /       \  \. : . : ..,v〜、、乂..:.乂. 爻ミ.:;';'ソ  r〜〜、、 . : . : .
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'.../|∠二二二二7  \__\ ノ(.. ノ⌒丶`Tトミミメミメヾ;乂 ノン爻. : .`㍉ . : . :
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:' |  | ̄|┌┐     |   |.:.:.:辷 ;' ;';'乂爻淡淡爻ヾ;:ミメ^'^ンく.: .:;';'.: } i. : .. : .
:´:´:´:´:┌┐:´:vivン_|  | _|└┘     | Γ|γ乂爻父狄淡爻爻父父ミメ::; :;. 爻ソ.: ;';';'ン゚ .: .: .: .:
=====)=|::::|=ノ什ノ|:::|""""゙;゙|:|丁 丁 TTニ7=-‐_、r-<⌒'爻淡淡慫衒衒慫淡淡父__ソソ, : , : , : ,
ノィ(ノィ(ノ(|::::|v(ノメ川;|:::|kv:;.: : |:|乂ノ(ノ ノ;:ノ; '(  ``'ミ;';'``〜 _n⌒'v蕊蕊ッ'^'X彩'′, : , : , : , : , : ,
しル《ノ.: |::::|ノ(ノ从ノ|::从小vivifノし(ノし':;.:,:;.:,狄    `'㍉.:;'.;';'ミミメv_`iii´.:'.:'n.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'
{ノVソし人从;';'Yi:i:少'冖㍊:, . . ノ(ノ.:ノミメ;';';';'i:ン       ´"'爻:;.:,i:i:i:;'^ソ7ァ┴‐-  __ ;";";";";";";
找ルノ(《州川;';i洲り;'.:. ノ《价ミrf爻リンルンi:i:ソ        . . : ``'爻:;.:,狄;';'ノ州川 i i^^'冖¬vvu
:`i:Y; 狄ノjル州:从州i:狄;';')水ツンミメハノi:i:ツ'′ .         . :. :...:`'爻洲州川狄狄州川i:i:゙;゙;゙;
;'ノ八ノハ从ノノノ从小价ソ少沙';';':;.ノ.:.:丿'′  .:     :         ``'爻ミ狄刈狄ノ川i:i:i::;.:,

282 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:12:52 ID:0f1kQxU60

リ゚▽゚ リ<l「いやもうこれ全然あかんな。どないする?」

( ´_ゝ`)「進展自体はあるが、あと何度繰り返せばいいやら」

(´<_` )「いっそ、時間稼ぎやめて全員で突入するのもアリなんじゃないか?」

ハ’ノ_’ ハ「いやー、どうですかね? 確かに的は絞れてるので速攻で辿り着けそうではありますけど」

リ゚▽゚ リ<l「速攻で時雄来て詰む絵しか見えんわ」

( ´_ゝ`)「んー……外道戦法解禁すっか」

(´<_` )「ん?」

( ´_ゝ`)「例えば毒殺」

ハ’ノ_’ ハ「毒殺」

(´<_` )「……宴席であれば不可能ではない、か?」

八-ム-)「即死でもさせなきゃ解毒されるだけさね」

( ´_ゝ`)「フグとか釣れればワンチャンかと思ったが即死しないから駄目そうだな」

(´<_` )「それ即死云々以前にどんだけ繰り返す気なんだ……」

283 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:14:24 ID:0f1kQxU60

ハ’ノ_’ ハ「正直あんまり繰り返すのは……既に頭おかしくなりそうですし」

(´<_` )「はい、ツルさんに改めて説明してて結構キました……」

リ゚▽゚ リ<l「せやな……」

八-ム-)「す、すまないね……」

( ´_ゝ`)「……あとは、夢の臨界」

(´<_` )「んー……できて社の警備の奴に銃乱射させるくらい、か?」

リ゚▽゚ リ<l「くらいってなんやねん、怖いわー」

ハ’ノ_’ ハ「一考の余地はありそうですね。足止めの一助にはなる」

( ´_ゝ`)「あとは何だろ、人質?」

八-ム-)「そりゃ無意味さね、逆に足を引っ張られるだろうさ」

( ´_ゝ`)「うーん……」

(´<_` )「やっぱりちょっとずつ進めてくしかないのか……? 正直死にたくないんだが」

( ´_ゝ`)「そりゃそうよ」

284 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:14:58 ID:0f1kQxU60

リ゚▽゚ リ<l「なあ、村長の金庫の魔術媒体ってやつ。ツルさんは何とかできたりしないんか?」

八-ム-)「見てみないことには何ともだね」

ハ’ノ_’ ハ「可能性はあるかもしれません。俺の場合さくのかみの魔力が全く駄目だったんで、
      島の住民であるツルさんならある程度慣れているはず」

( ´_ゝ`)「んじゃ、一遍見てもらうか。弟者の負担がヤバいが……」

(´<_` )「不動明王くれ。あとは門番うまいこと誘導できればある程度は稼げるだろ」

( ´_ゝ`)「まずはそこだな。夢の臨界重ね掛けで速攻深度上げてやろう」

リ゚▽゚ リ<l「いやー門番も災難やな」

八-ム-)「ふん、お灸にすら足りないさ」

ハ’ノ_’ ハ「まあ聞いた話ではそうなりますかねぇ」

リ゚▽゚ リ<l「欠片も同情心湧かないのは同意やな」



 ―――。

285 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:15:31 ID:0f1kQxU60
【創作島公民館】
            |                                      |
            |              捜 朔 島 公 民 館             |
______|_________________________|_______
         ヽ                                      /
          ヽ                                  /
     ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┣━━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━ ┫
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                  (←)┃(→)              ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       /                                           \
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286 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:16:07 ID:0f1kQxU60

八‘⊿‘)「あ、流石さん、木葉さん! どこ行ってたんですか!」

リ゚▽゚ リ<l「あー、ちょっと山の方散歩しとったで」

(´<_` )「いやー、ここは良い島ですね!」

八‘⊿‘)「あら? ふふ、ありがとうございます」

リ゚▽゚ リ<l「なんや、もう祭り始まる感じ?」

八‘⊿‘)「そうですよ。……あれ? あとのお二人は?」

リ゚▽゚ リ<l「あー、ちょっとな。すぐ来るで」

(´<_` )「それより皆さんを紹介してくださいよ!
      俺、こんな素晴らしい島の人たちともっと知り合いたいんです!」

リ゚▽゚ リ<l(演技頑張るなー。うちは演技でも言えんわそれ)

八;‘⊿‘)「そ、そうですか? それじゃあご案内しますけど……」

⊂リ゚▽゚ リ<l「れっつごーやで!」



 ―――。

287 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:16:41 ID:0f1kQxU60
【村長宅 私室】
        `ヽ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:| : ::|////////////////////////,>''´ |::|
ミ`''-、_     `丶_________|::::::|//////////////////// >''´     |::::|
 `''-、_`''-、_    :|:| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|¨:|/////////////////>''´         .|::::|
    `"i‐|    |:|                  | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |           |::::|       _,,.. -=ニ⌒
      | :|    |:|                  | |                | |           |::::|__,.. -=ニ⌒:::::_,.二ニ=-‐
      | :|    |:|二二二二二二二二二| |                | |           |::::| ̄ ̄ ̄ ̄||"´|  |  |  |
      | :|    |:|   |   [¨二二¨|    :| |                | |           |::::|        ||  |_|. -|-‐|
      | :|    |:|   |   | |告| :|    :| |________| |           |::::|        || ̄|  |  |  |
      | :|    |:|   |   | |朔| :|    :| |丁丁丁丁丁丁丁丁| |           |::::|        ||--|‐‐|…|¬|
      | :|    |:|   |   | |氣| :|    :| |┼┼┼┼┼┼┼┼| |           |::::|        ||  |  |  |  |
      | :|    |:|   |   | |羊| :|    :| |┼┼┼┼┼┼┼┼| |           |::::|        || ̄|¨¨|""|冖|
      | :|    |:|   |   |  ̄  |    :| |⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥|_|           |::::|        ||冖|…|‐-| _|
      | :|    |:|   |    ̄ ̄ ̄    | || ̄|─────::|¨¨|丁|         :|::::|        ||_|  |  |  |
    ◯| :|    |:|   |     __      | ||_|_____匚]_|::|::|         :|::::|        ||  |¨"|冖|‐-|
      | :|    |:|   |    vi{┘    | |二二二二二二二二二二|          |::::|        ||‐-| _|  |  |
      | :|    |:|   ───{__}ー──ー| ||_____|:::::::|二二¨||       |::|____||  |  |¨"|冖|
      | :|    |:|/________|_,,|,i¨¨i_ ̄ ̄ ̄``丶__||       |::|こ=- _.:.:.:.:⌒ニ=-  j |
      | :|   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.  ´/⌒)⌒) )| _」n__`丶、......::::::::〉 ̄ ̄丶、       :|::::| ´"'ー=こ=- _.:.:.:.:.:.:⌒ニ=-
      | :|  /        (   マニ=ー=ニフく`^¨´)つ )¨¨¨¨´       `丶、   |::::|o    ´"'ー=こ=- _.:.:.:.:
      | :|/ /´ ̄ ̄ ̄ ̄:::〕i:...  `¨¨¨¨¨´  `ー‐' ..:i〔 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`丶、   `丶、 |::::|         | |´"'ー=こ=-
     //  /:::.       .::/:|:::|`¨"""""""""""¨´:|:::|`、:::...      .::::ヽ   `ヽ、|         | |     ´"
  //   /:::::......     ..::/ └': : : : : : : : : : : : : : :: : '┘ `、::::....     ::::::´_     `丶、     | |

288 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:17:15 ID:0f1kQxU60

八-ム-)人「五行結界! 急急如律令ッ!」



                     _,,.. -──‐- .、.._.
                 ,. ‐''",.‐´:::::::::::::::::::::::::::::::``'‐.、
                ,.‐´  ,,:''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`‐.、
                /   /::::::::::::::::::::::::;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
             ,i´    ,i:::::::::::::::::::;r'"  `ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:、
            /      i::::::::::::::::::::!      !::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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                 ` '‐.、 _          ,,,.;;;:: ‐''"
                      `` ‐-----‐''''"´

289 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:17:48 ID:0f1kQxU60

( O骨O)ガチャガチャッ!?

( ´_ゝ`)「おお、スケルトン締め出し成功か」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ……どこが門番と同程度のぺーぺーなんです? 俺、流石に自信なくしますよ?」

八-ム-)人「ま、年の功ってやつさね」

( ´_ゝ`)「ほらほらグズグズ言わない、またあいつ出てくるから構えて構えて」

ハ’ノ_’ ハ「むぅ……」

( ´_ゝ`)「ハロルドさんが頼りになるのは俺がよくわかってるからさ」

ハ’ノ_’ ハ「……そうですか?」

( ´_ゝ`)「そうだ」

ハ’ノ_’ ハ「ふふ、お世辞でも嬉しいですよ」

( ´_ゝ`)「お世辞で背中を預けるかよ」

ハ’ノ_’ ハ「あー……言われてみりゃそうですかね?」

( ´_ゝ`)「だろ?」

八;-ム-)人「ちょっと、早くしてくれないかい? この強度の維持は年寄りには骨だよ」

290 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:18:22 ID:0f1kQxU60
         <ーュ、_
          }シ  ≧ュ、       _, -=-=7ヘ
         /  r-` >`=、   イ/////// ヾ、
       /  ノ´  / ̄``シ´////////, ァ  ヽ\
.       /   _}  /   //////// ソ (ノ i7、}´
      /   ノ /    /////////! ∧_,_,'!,ヾソ
      /  _.r' /     /////////_ -ヾ'-'-シイヽ,_ ,ィソ-ュ
     /  r'   /      //////´/////\ーr、>ュ`イノ j )
    /  j  /      !///////////////\ヾ,   ヾ人/ュヽ
    /  /  /     ////////////////////ー-‐-‐-‐-‐-=-ュ
    /  {  /     ////////////////////////////////////`=-ュ、
    i  > /   /////////////////////////////////////////`゙ `=-ュ、
    i  / !  イ/////////////////////////////////////////////7ヘ`゙ `=-ュ、
    l (  !  /////////////////////////////////////////////////ヘ⌒ー、 `=-ュ、
   ! ヽ i  ∨//////////////////////////////////////////////////////`て`゙ `=-ュ、
    !  j|   !///////////////////////////////////////////////////////7ー-ュ`゙ `=-ュ、
    ! ( !  |//////////////////////////////////////////////////////////////ヽ__`゙ `ヽ,
     ! ! .|  !////////////////////////////////////////////////////////////////<`ー` {ソ
     !ヽ',  !/////////////////////////////////////////////////////=-‐''''ヾ/////ヽ  r'/
      ヽ ',  ∨/////////////////////////////////////////////=-‐'''`      ∨////l  ゙´
       ヾ  ∨//>、/////-<////////////////////////////////´            ∨///!
         \ ∨/i ヾ//   ヾ//////////⌒V/////////∧∨//              ∨/ソ
           ∨、  ´     ヾ-' `ー゙      V///////  ヾ彡              ///
            ∨7                     V/////                  ////{
            ソ                     ⌒⌒                  ヾ///ハ

291 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:18:55 ID:0f1kQxU60

「「わああああー!」」
「流石巌だ!」「兄ちゃんもよくやったぞー!」「巌さーん!」



(´<_` )「いてて……いやーすごい、完敗です!」

石 ^山^)「いや、あんたも強かったぜ。焦ってちょっと本気出しちまった」

リ゚▽゚ リ<l「惜しかったなー」

(´<_` )「いえ、全然歯が立たなかったですね」



||| ‘L‘)「純一様、ちょっと」

利 'ー`)「ん?」



(´<_`;)(今ッ! 境界を再び現実に傾けるッ!)

292 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:19:29 ID:0f1kQxU60












( ・村・)r===※ バン!











 ―――。

293 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:20:03 ID:0f1kQxU60
               。 '' ゚  ̄ ゚ ''  。
.            。 ゚  ...:::::;;;;;:::...   ゚..。
           。゚ . . : : ::::;;;;;;;;;;::::○:::..  ゚.。
..          ゚  : : : : : :;;;;;;;;;;;;;;;;:::: : : : .  ゚。
          ゚  : : : : ::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;:::: : : :   。
.          i  : : : : : :::::::;;;;;;;;;;;;;::::: : : :   i
.          ゚   : : : : : :::::::;;;;;;::::: : : :    。
.            ゚。   : : : : ::::::::::::::: :: :    。
         ,r‐=ム ,-‐ニニニニニニニ‐-, ,イニ-、
.       /-‐''' ゙゙゙゙̄''‐- 、ニニニニニニ,ィ幺;;;;::::::`ヽ
     /           ヽ _, -‐ニ ̄ ̄   ,r≦ゝ、
     /ヽ`ヾミ、         \       /;;;/ iiiii
     iiiii  ヾ三ニ=-___    ', _-=ニ三/  iiiii
     iiiii    .|-=ニニニ=-<三ニ>.<>"__ニ=-"..  iiiii
    ノiiiiゝ   .| |<r>| |`゙゙''─=‐ iiiii | |<o>l |   .ノiiiiゝ
          | |  | |: <o> | | iiiii | | Y .| |
          | | ロ .| |. Y .| | ノiiiiゝ| | ロ .| |
          | |(H)| | □_ | | □ .| |(H)| |
          | |_i i | |6.Y.6| | 6Y6 | | i i,.| |
           ∪`ヽ| |..'⌒ヽ| | /⌒ヽ| |/´ ∪
.               ∪    .| |'   .∪
                   `´

294 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:20:37 ID:0f1kQxU60

( ´_ゝ`)「ツルさん」

八-ム-)人「ふむ、これは……。すまないが結界を解くよ?」

( ´_ゝ`)┫「了解」

ハ’ノ_’ ハ「いつでもいいですよ」

八-ム-)人「解除!」

( O骨O)ガチャガチャッ!

( ´_ゝ`)┫「死にたい奴からかかってこい!」

ハ’ノ_’ ハ「いやもう死んでると思いますけどね」

八;-ム-)っ〇「むぅ……」

( O((┣
( O((◇三≡―

( ´_ゝ`)「どうだ?」ハ’ノ_’ ハ「扱えそうですかね?」

( O((┣
( O((◇三≡―

八;-ム-)っ〇「こりゃまたとんでもないもんだね……」

295 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:21:11 ID:0f1kQxU60

八;-ム-)「……辛うじて、使うことはできそうだよ」

( ´_ゝ`)「おお!」

( O((┣
( O((◇三≡―

ハ’ノ_’ ハ「いや、辛うじてだとあまり……」

八;-ム-)「その通りだね。悪いけど無駄足さ」

( ´_ゝ`)「マジかー……」

( O((┣
( O((◇三≡―

ハ’ノ_’ ハ「仕方ありません、幸い戦力は充実してます。もう一つの部屋に――」

( ´_ゝ`)「あっ――」



 ―――。

296 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:22:14 ID:0f1kQxU60

||| ‘L‘)「ふう、まさか洗脳されるるとは……恥さらしが」

( ゚永゚)「恨むならお前の信心の薄さを恨むんだな」

利 'ー`)ノ「皆の衆、囲め囲め」

(´<_`;)「あー……こりゃ逃げられませんね」

リ゚▽゚;リ<l「あー……ほんなら今度はうちが――」

(´<_`#)三≡―「特攻しますッ!」リ゚▽゚;リ<l「えっ?」

            :,:           :(::)
            /⌒''⌒) :,,゜      '         ,,,,,,,
           (:::::::::::::::!'                 (::::::)
           ヽ::::::::';'''                 ''``   。
           τ'::/ .;:
            )/
                               `'''`~''・    ' `
     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...
     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
     ,,、..   //   ノ'          //'''`'`'` `       ..,,.. _,,,.、 ・         ,, ...:・..
  π /;::::::::(,.,.(;;;::::(   ,,.,  ・っ                    ;,;;( ):::::;.    c::── '`'''::::::::::;''
   ):::::::::::::::::::::::::::/  '''''`   `        '`                     ⌒ ` !.:::τ'' ``
 τ !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, γ               :'`'``:!
   (::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`'    、,:'::::::`:::,,,,        !:::::ノ         ・

297 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:22:49 ID:0f1kQxU60
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::Case11「捜朔島」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::Day6「無駄足」:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::To be continued... :::::::::::::::::

298 ◆KDJGUfbY2o:2023/05/29(月) 00:23:22 ID:0f1kQxU60
今回はここまで

299名無しさん:2023/05/29(月) 05:21:49 ID:psxFA1uY0


300名無しさん:2023/05/29(月) 14:28:44 ID:2xa1pjhw0

弟者のメンタルが不安だな……

301名無しさん:2023/05/29(月) 17:34:37 ID:u2MXJe1.0
また騙された!
こんなん頭おかしなるで

302 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/03(土) 22:35:13 ID:rkiE9CN.0
>>299
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>300
<(' _'<人ノ「累次くん……」

>>301
(  ゚¥゚)「むしゃくしゃしてやった、反省はしていない。……おい、台詞これでいいのか?」

303 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/03(土) 22:38:15 ID:rkiE9CN.0
投下はたぶん明日(進捗15%)

304 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:16:21 ID:X.dkxYSo0
前回のあらすじ
・……ええいっ、持ってけあたしの命ッ! 朱雀転生ッ! 急急如律令ッ!!
・これは、さっきの死霊の召喚の起点ですよ! 魔術媒体です!
・あー……こりゃ逃げられませんね


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

305 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:17:11 ID:X.dkxYSo0
Case11-Day7
``'x
;';';'ノ,vivu,
;';';'ミミメヾ;:ミ:从
;';'ミミミミYヾ;:ミ:淡x
;';'ミミミミメヾ;:ミ:ハ淡<⌒^7                                _,,..、、--‐'''""´
;';ミミミミメヾ;:ミ:ヾ}淡!`丶(,、、  γ⌒ヽ        __       _,,,、、--‐''´;';':;.:,:;.:,;';';';';';';';'i:i:
;'ミミミミミミメヾ;:ソ淡ノ, : ::)ノ'㍉ー-{i:i:i:i:i:}_,.、-''"~ : : : : : : : : : :``'ィi〔i:i:;:;:i:i:i:i:i:;';';';';';';';'i:i:i:i:;:;:i:i:i:i:i:_:_:
ミミミ|ミ:ミ|iミ.:.:シ爻彡';:.〈;';'.:..;';'`'㍉i:i:i:ソ:;.:,ィzzzzxX父爻xv'⌒ヽ__,..-‐ー…¬冖 ''' ""  ̄. . : . . . . .
;';';';')j___」Lと|i:i:i:i:ソ:;.:ノ,;';';';';'.: . .:ン ```〜TニT爻淡淡爻:;.:,:;.:,ノ: : : : :xx<ぅs。 . . . : . . . . : . . . : . . .
,.:'´. . : . . . : : . . ⌒``"``^⌒^^´. . : . . . : ``''ー''"⌒¨´`^^´__r〜く乂爻:. . .`丶 . . : . . : . . . : . . .
. . : . . : . . : . . : . . : . . : . . : : /\~ ̄\ . : . : . : . : . : . : ..( ノい乂爻淡爻.:. ノ . : . : . : : :
,: . .: , .: , .: , .: , .: .,: . .: , .: /     \  \ . . : . . : . . : . . Y辷爻;';'爻淡爻ツ′. : . : . : . .: .: .: .:
.: , .: , .: , .: , .: , .: , .: , . /       \  \. : . : ..,v〜、、乂..:.乂. 爻ミ.:;';'ソ  r〜〜、、 . : . : .
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'.../|∠二二二二7  \__\ ノ(.. ノ⌒丶`Tトミミメミメヾ;乂 ノン爻. : .`㍉ . : . :
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:' |  | ̄|┌┐     |   |.:.:.:辷 ;' ;';'乂爻淡淡爻ヾ;:ミメ^'^ンく.: .:;';'.: } i. : .. : .
:´:´:´:´:┌┐:´:vivン_|  | _|└┘     | Γ|γ乂爻父狄淡爻爻父父ミメ::; :;. 爻ソ.: ;';';'ン゚ .: .: .: .:
=====)=|::::|=ノ什ノ|:::|""""゙;゙|:|丁 丁 TTニ7=-‐_、r-<⌒'爻淡淡慫衒衒慫淡淡父__ソソ, : , : , : ,
ノィ(ノィ(ノ(|::::|v(ノメ川;|:::|kv:;.: : |:|乂ノ(ノ ノ;:ノ; '(  ``'ミ;';'``〜 _n⌒'v蕊蕊ッ'^'X彩'′, : , : , : , : , : ,
しル《ノ.: |::::|ノ(ノ从ノ|::从小vivifノし(ノし':;.:,:;.:,狄    `'㍉.:;'.;';'ミミメv_`iii´.:'.:'n.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'
{ノVソし人从;';'Yi:i:少'冖㍊:, . . ノ(ノ.:ノミメ;';';';'i:ン       ´"'爻:;.:,i:i:i:;'^ソ7ァ┴‐-  __ ;";";";";";";
找ルノ(《州川;';i洲り;'.:. ノ《价ミrf爻リンルンi:i:ソ        . . : ``'爻:;.:,狄;';'ノ州川 i i^^'冖¬vvu
:`i:Y; 狄ノjル州:从州i:狄;';')水ツンミメハノi:i:ツ'′ .         . :. :...:`'爻洲州川狄狄州川i:i:゙;゙;゙;
;'ノ八ノハ从ノノノ从小价ソ少沙';';':;.ノ.:.:丿'′  .:     :         ``'爻ミ狄刈狄ノ川i:i:i::;.:,

306 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:17:45 ID:X.dkxYSo0

( ´_ゝ`)「おーい弟者」

(´<q` )「あーうー」

( ´_ゝ`)「あー……」

リ゚▽゚ リ<l「どないすんねんこれ」

( ´_ゝ`)「お決まりの精神分析(物理)も駄目だったしなあ……」

リ゚▽゚ リ<l「やなあ」

( ´_ゝ`)「ハロルドさん、何かいい魔術ないの?」

ハ’ノ_’ ハ「うーん……ないこともないですが」

リ゚▽゚ リ<l「あるんなら、はよ」

ハ’ノ_’ ハ「あんまりお勧めできないですよ?
      回復させるわけじゃなくて一時的にダメージを気にせず動けるというあれなので」

( ´_ゝ`)「秘孔心霊台」

リ゚▽゚ リ<l「オオカミの名医」

ハ’ノ_’ ハ「?」

307 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:18:18 ID:X.dkxYSo0

( ´_ゝ`)「え何、効果が切れると死ぬとか?」

ハ’ノ_’ ハ「いえ、そんなことは……ただ、ダメージで動けない状態で動かすので」

リ゚▽゚ リ<l「あー……痛みに気づかず死亡みたいなことになりかねんっちゅうわけやな」

( ´_ゝ`)「むぅ……いやしかし、背に腹は代えられん」

リ゚▽゚ リ<l「まあそうやな、オトジャ欠けたら無理ゲーやもん」

ハ’ノ_’ ハ「ですねぇ……。俺が器用貧乏じゃなくてその道の専門ならよかったんですけど」

( ´_ゝ`)「いやハロルドさんオールラウンダーでマジ助かってるから」

リ゚▽゚ リ<l「せやせや。爆裂魔法しか使えないとか雨の日以外無能とか言われたら最初っから終わっとったで」

( ´_ゝ`)「というわけで頼む」

ハ’ノ_’ ハ「わかりました。では……ナイト・ホライゾン!」



 ―――。

308 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:18:51 ID:X.dkxYSo0
                         jI斗一    ̄ ̄  `
                     ア゚    ,.,           `'≪
                     ア゜     ~"寸     〝〟
                     ,'    ,イ   ア ヽ
                   i    {{    ゝ '   ノリ      _jI斗‐━ァマ
                     ¦   ゞー__  。o 彡''  f^''"~     j!  ',
                  ‘, _,, ...__ ・ ̄         ',      {   j}
                    ¦ ,ィ   ~"''≪       ゛、_rf(  ̄~"''ゝ。'
                  _У       `寸          ァ(
                   / ';     ,, r‐  ',       _,xく
         _j幺ェェォ__イ__,:ノ. r㎡_       ア_幺孑ヤ升
       ,,。*''“゚      j´。厂゛>、  うぅ==七"
    ,ィ'”    ..: : '⊂⊃ ノo゚イ .   寸
   〃  . : '       χ イ{  ゛ :.   マ
   {{ .0o 。  ゜  ζ δ  ゚  :. リ
   “t。  ゚    c。 λ .。廴   s  ;,ィ(、
  /∧(h。      ゙^ 〜  ‘’ ,+`,らヘ
  た//,   う≧=ー-- 一=≦   八/ム
 £///: ,                  ,:'////}
  Ⅵ///_ゝ、,          . イ////Ⅳ
   ゞ//////≧ぃzッzzャぉI〔///////
    `'≪////_///////////__j彡''’
         ̄ ―--=‐━   ̄

309 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:19:24 ID:X.dkxYSo0

(´<_` )「あーうー……あっ?」

( ´_ゝ`)「弟者」

(´<_` )「あ、にじゃ」

リ゚▽゚ リ<l「おおお!! 凄いでハロルドさん!」

ハ’ノ_’;ハ「ふぅ、正直ちょっと不安でした」

( ´_ゝ`)「できれば休ませといてやりたかったんだがすまんな」

(´<_` )「……問題ない。いやしかし、参ったな……自分のメンタルを過信しすぎたか」

リ゚▽゚ リ<l「せやで! 何であないなこと――」

(´<_` )「いや木葉さんいくら何でも限界ですよね? 9割アウトと3割アウトなら後者を選ぶのが当然です」

リ゚▽゚;リ<l「えぇ……うちなんて所詮依頼の救出対象ってだけやろ? 仕事にそこまで命張れるもん?」

ハ’ノ_’ ハ「ないですね、探偵ってそういうもんなんでしょうか?」

( ´_ゝ`)「いや、そいつは俺らのオリジナルだ。流石だよな、俺ら」

(´<_` )「……まあそういうことにしとくか」

ハ’ノ_’ ハ(あー……もしかして)

310 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:19:58 ID:X.dkxYSo0

八-ム-)「ほれ、茶が入ったよ」

( ´_ゝ`)「「あざす!」」(´<_` )

ハ’ノ_’ ハ「あれ? なんかこないだのお茶と違います?」

リ゚▽゚ リ<l「あ、やっぱそう? 何や刺激的な臭いすんなーと思ったんやけどうちの気のせいやなかった?」

八-ム-)「この間と言われてもわからんけどね。これは陰陽道の技法で調合した薬草茶さ。
     身体にもいいし、気持ちも強く持てる。ただし」

ハ’ノ_’ ハ「ただし?」

八-ム-)「めっちゃんこまずい」

( ´_ゝ`)「めっちゃんこまずい」

(´<_` )「めっちゃんこ……あの、名古屋出身ですか?」

八-ム-)「産まれも育ちも神戸さね」

( ´_ゝ`)(それはそれで口調に疑問あるが)

リ゚▽゚ リ<l「ま、まあ大丈夫やろ。青汁も笑顔で飲めるうちやしこれくらい――」

リ゚▽゚;リ<l「――あばばばばば!」

311 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:20:32 ID:X.dkxYSo0

リ゚▽゚;リ<l「まっっっずい! 何やねんこれ!?」

八-ム-)「ま、そうさね。あまりのまずさに陰陽師の間でも失伝しかけてたよ。
     あたしが若い時分の話だから外じゃ既に失伝してるかもしれないね」

ハ’ノ_’ ハ「えぇーどんだけですか。飲むの怖くなるんですけど」

( ´_ゝ`)「あ、不躾だけどレシピとか教えて貰えたりする?
      知り合いのバーのマスターに教えたら味の改良に心血注ぎそう」

(´<_` )「確かに」

八-ム-)「ええい、いいから早くお飲み! 特にそっちの。瘡蓋ができる前の方がよく効くからね」

(´<_` )「あっはい。……ごくり」

(´<_` )「……」

(;<_; )「〜〜!?!?!?!?」

(;´_ゝ`)「ぐわあああああッ!?!?」

リ゚▽゚;リ<l「アッ、アニジャダイーン!? ってオトジャ泣いとるやん!? そこまでか!?」

ハ’ノ_’ ハ「……」

(;´_ゝ`)「ひぃっ、ひぃっ、ヒィッツカラルド! よ、よく平気だなハロルドさん」

リ゚▽゚;リ<l「……あかん、気絶しとるでこれ」

312 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:21:05 ID:X.dkxYSo0

八-ム-)「まずいだろう? ほんとにまずいんだよ」

(;´_ゝ`)「正直ナメてた」

(´<_`;)「お、お見苦しいところを」

リ゚▽゚;リ<l「まあ何でもおいしく頂けるうちが躊躇なくまずい言うほどやからな」

ハ’ノ_’ ハ「……」

(;´_ゝ`)「ハロルドさん! しっかり!」

ハ’ノ_’ ハ「……はっ!?」

(´<_`;)「おおっ?」

ハ’ノ_’;ハ「……川を渡ろうとしたら、ご先祖様がハチマキを鞭のように操り引き戻してくれました」

リ゚▽゚ リ<l「何て??」

ハ’ノ_’;ハ「アレックス・ツクール。欧州の魔術師界隈では例のあの人扱いらしいですよ?
      トレードマークは白いハチマキ」

( ´_ゝ`)(ん? アレックス・ツクール……どっかで聞いたような……??)

313 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:21:39 ID:X.dkxYSo0

リ゚▽゚ リ<l「ツルさん聞いたことあるか?」

八-ム-)「あー……何だったかね、エゲレスの騎士?」

ハ’ノ_’ ハ「それです。まさか陰陽師の方もご存知とは」

八-ム-)「当時"魔王"とか自称してたパンツ一丁の変態男をぶちのめしたとか聞いたよ」

ハ’ノ_’ ハ「だいたいあってます」

( ´_ゝ`)「えっ、毎度お馴染みみたいな扱いなのにどの作品で登場したのかわからない、
      お肌がブルーベリー色でブーメランパンツ一丁で2本ツノの魔王?」

ハ’ノ_’ ハ「聞いた話ではあれ、ウィッチクラフト所属の日本人魔術師がその話を元に広めたらしいんですよね。
      RPGデキールでお馴染みの魔王イメージ」

( ´_ゝ`)「マジかー」

ハ’ノ_’ ハ「まあ、ご先祖様はその自称"魔王"を倒してから消息がわからないらしいんですけどね。
      100年以上前の話だから流石に現代に生きてはないでしょうが」

( ´_ゝ`)「別府とか教授あたりは100年以上生きてる節あるしワンチャン」

(´<_` )「いや今例えに出すなら時雄の方が適切だろ」

ハ’ノ_’ ハ「どのみち外道なんですがそれは……」

( ´_ゝ`)「教授、外道なん? それは始めて聞いた」

314 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:22:12 ID:X.dkxYSo0

ハ’ノ_’ ハ「ん……一口に外道と言い切るにも難しいところがありますね、教授は。
      善行も悪行も同じくらい噂がありますし、出所が陣営偏ってないあたり」

( ´_ゝ`)「ちなみに最外道エピは?」

ハ’ノ_’ ハ「人間の女性に産ませた娘を極上の美酒と称して大切に育て、最後には喰い殺してしまうとか」

(;´_ゝ`)9m「「アウトーッ!!!!」」m9(´<_`;)

ハ’ノ_’;ハ「うわっ!?」

(;´_ゝ`)(え何、そういうこと? そういうことなのか?
      ミノリちゃんが教授の娘なのだとすれば、納得がいってしまう……!)

(´<_`;)(捕食手段は沢近が内藤さんや伊藤さんに使った何か、だろうか。
      おいおいおい、混血の宿命に加えてそれじゃあんな態度にもなるよミノリちゃん!
      むしろ聖人か?)

( ´_ゝ`)「……弟者」

(´<_` )「皆まで言うな、兄者よ」

( ´_ゝ`)「いや、言わせて貰う。生き延びるべき理由が一つ増えてしまったな」

(´<_` )「おう。とりあえず帰ったら冨竹に鬼電、どういうつもりなのか問い質す」

( ´_ゝ`)「教授の底も知れてる、マスターと雨霧さん味方に着けられりゃいけるぞ。それも分は悪くない」

(´<_` )「後者は俺にはよくわからんが、兄者が言うならそうなんだろうな」

315 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:22:46 ID:X.dkxYSo0

リ゚▽゚ リ<l「あのー、何の話しとるん?」

( ´_ゝ`)「「あっ」」(´<_` )

ハ’ノ_’ ハ「あー……ローレンツ先輩が言ってました。教授の"今の"娘さん」

( ´_ゝ`)「ああ」

ハ’ノ_’ ハ「先輩は狂信者ですから、混血児がどうなろうが知ったことじゃないみたいな態度でしたけど。
      俺は大いに思うところありましたし、なんなら"あの日"一緒に戦った人たちは。
      先輩以外多かれ少なかれみんなそうなんじゃないかな?」

(´<_` )「でしょうね。それで教授と敵対するリスクを負えるかというと難しいですが」

ハ’ノ_’ ハ「マスターさんが健在で雨霧さんが味方なら、正直いけると思うんですよね。
      所詮教授にとっては嗜好品の一つでしかないので、そこまでのリスクを負うかというと」

( ´_ゝ`)「冨竹だ。あいつの意向が全てを左右する」

(´<_` )「ま、雨霧さんの心臓だしな」

八-ム-)「……随分と余裕だね、まだ島を脱出する算段も立ってないんだろう?」

( ´_ゝ`)「だからこそ。生き延びるための理由はいくつあってもいい」

(´<_` )「俺は一つでも十分すぎるけどな」

( ´_ゝ`)「ま、弟者は子作りするまで死んでも死にきれまい」

(´<_` )「おい待て。オブラートを所望する」

316 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:23:21 ID:X.dkxYSo0

リ゚▽゚ リ<l「あっ(察し」

( ´_ゝ`)「何を察したのかはわかるが弟者は初彼女出来立てホヤホヤの童貞だぞ」

リ゚▽゚ リ<l「マジか、ヤバ! そら死ねんわ」

(´<_` )「oi、みうs、おい、言い方」

ハ’ノ_’ ハ「えっ、童貞なんですか? 意外」

リ゚▽゚ リ<l「言うほど意外か? むしろ彼女おるのが意外やわ」

(´<_` )「待って、火の玉ストレート過ぎて業火に包まれそう」

リ゚▽゚ リ<l「いうてオトジャ、意地でも人に迷惑かけたくないっちゅう想いがミエミエやからな。
      恋愛なんか迷惑上等やないと普通先進まんやん?」

( ´_ゝ`)「まさに。だからこそ俺は奇跡的に成就した弟者と美和ちゃんの恋を全力で守護るマン」

リ゚▽゚ リ<l「……解説王と呼んではガイアに闇討ちされそうな感じやな?」

( ´_ゝ`)「公園にて最強なら公園に住まい、そこから一歩も出なければ良い。
      まさに狂気の沙汰。それこそが本部以蔵、護身完成の瞬間である」

ハ’ノ_’ ハ「全然何言ってるかわかんないんですけど」



八-ム-)(恋、か。あたしの、恋は――)

317 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:23:54 ID:X.dkxYSo0

(   )「********」

八  )「*******」

(   )「*********」

八  )「****」

(   )「********」

八*  )「……!」






((八 ム )))(確かに、あった……あった、はず、なのに……!)






.

318 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:24:28 ID:X.dkxYSo0

八-ム-)「……決めたよ。あたしゃ、命を賭してもあんたらを外に出してやる」

リ゚▽゚ リ<l「いや決めたも何も、前触れなく朱雀なんちゃらいう自爆技してはったんやけど?」

八-ム-)「……朱雀転生かい?
     疑ってたわけじゃないけど、本当に繰り返してるんだねぇ……」

リ゚▽゚ リ<l「正直めっちゃカッコよかったけどな、ヤケクソであんなん使うのはよくないで。
      残される隼人達の気持ちもちっとは考えてやらな」

(´<_` )「ですね。ループしてる俺らならともかく」

( ´_ゝ`)(全体がリセットされているという仮説が今のところ一番もっともらしいが、
      新しい世界が都度生み出されている可能性も完全に否定はできないしな……)

(´<_` )(しかし、今こうして考えている俺は本当に"俺"なのか……?
      ……やめやめ、こんなん考えても傷を広げるだけだな)

八-ム-)「で、どうだい? 少しは気持ちも持ち直したんじゃないか?」

( ´_ゝ`)「ん、む?」

リ゚▽゚ リ<l「んあ、そう言われてみると……そうやな?」

ハ’ノ_’ ハ「で、すね。うわ、凄いお茶です。危うく死にかけましたけど」

(´<_` )「すみません、正直よくわかんないです」

319 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:25:02 ID:X.dkxYSo0

ハ’ノ_’ ハ「あー……弟さんはそうでしょうね。俺の魔術の影響があるので」

( ´_ゝ`)「弟者も結構持ち直してんよ。双子の兄の俺が言うんだから間違いない」

リ゚▽゚ リ<l「謎の説得力」

八-ム-)「だったらいいけどね」

ハ’ノ_’ ハ「いずれにせよ無理は禁物ですよ」

(´<_` )「はい、わかってます」

( ´_ゝ`)「茜ちゃんさんも。俺とハロルドさんはまだまだ夢(しょうき)がMORI MORIだから」

ハ’ノ_’ ハ「まあお二人よりは余裕ありそうですね」

(´<_` )「黙って従う」

リ゚▽゚ リ<l「せやな」

( ´_ゝ`)「ヨシ! なら早速次なる作戦についてだが――」



 ―――。

320 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:26:34 ID:X.dkxYSo0
【村長宅 廊下】
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321 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:27:40 ID:X.dkxYSo0

ハ’ノ_’ ハ「ウインドブレイク!」

三(#´_ゝ`)┨「うおおおおッ!」



                         `     '
                           、   ノヾ     '
                           )ヽ/  ヽ、ノ|ノ´
                            `r      r'
                            )     (
                          , '´⌒`Y´⌒` 、        ,、    /
                             ,              キ人_,/
            `                                )  て
             \ ,,_人、ノヽ                       /´⌒Y,.
              )ヽ    (               、ハ,          \
           - <       >─           ^ <  て
              )     て              ./'Y''~ヾ
             /^⌒`Y´^\              `



三(#´_ゝ`)┨「到達ッ! ツルさん!」

八-ム-)人「五行相克! 救急如律令ッ!」

322 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:28:13 ID:X.dkxYSo0
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323 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:28:46 ID:X.dkxYSo0
【村長宅 座敷?】
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     (ニニニニニニニニニニ)                 |  |ニニ|                                  |
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         ) ( ┌┐ ) (                   |  |ニニ|                                  |
        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                |  |ニニ|                                  |
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324 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:29:20 ID:X.dkxYSo0

m9ハ’ノ_’ ハ「そこです、その畳の下ッ!」

(#´_ゝ`)┨「オーケー! 畳返しッ!」



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(#´_ゝ`)┨「弟者、ツルさん! 任せた!」

(´<_` )「うむ」

八-ム-)「ああ」

325 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:30:14 ID:X.dkxYSo0

m9ハ’ノ_’ ハ「そこです、その畳の下ッ!」

(#´_ゝ`)┨「オーケー! 畳返しッ!」



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(#´_ゝ`)┨「弟者、ツルさん! 任せた!」

(´<_` )「うむ」

八-ム-)「ああ」

326 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:30:48 ID:X.dkxYSo0
         <ーュ、_
          }シ  ≧ュ、       _, -=-=7ヘ
         /  r-` >`=、   イ/////// ヾ、
       /  ノ´  / ̄``シ´////////, ァ  ヽ\
.       /   _}  /   //////// ソ (ノ i7、}´
      /   ノ /    /////////! ∧_,_,'!,ヾソ
      /  _.r' /     /////////_ -ヾ'-'-シイヽ,_ ,ィソ-ュ
     /  r'   /      //////´/////\ーr、>ュ`イノ j )
    /  j  /      !///////////////\ヾ,   ヾ人/ュヽ
    /  /  /     ////////////////////ー-‐-‐-‐-‐-=-ュ
    /  {  /     ////////////////////////////////////`=-ュ、
    i  > /   /////////////////////////////////////////`゙ `=-ュ、
    i  / !  イ/////////////////////////////////////////////7ヘ`゙ `=-ュ、
    l (  !  /////////////////////////////////////////////////ヘ⌒ー、 `=-ュ、
   ! ヽ i  ∨//////////////////////////////////////////////////////`て`゙ `=-ュ、
    !  j|   !///////////////////////////////////////////////////////7ー-ュ`゙ `=-ュ、
    ! ( !  |//////////////////////////////////////////////////////////////ヽ__`゙ `ヽ,
     ! ! .|  !////////////////////////////////////////////////////////////////<`ー` {ソ
     !ヽ',  !/////////////////////////////////////////////////////=-‐''''ヾ/////ヽ  r'/
      ヽ ',  ∨/////////////////////////////////////////////=-‐'''`      ∨////l  ゙´
       ヾ  ∨//>、/////-<////////////////////////////////´            ∨///!
         \ ∨/i ヾ//   ヾ//////////⌒V/////////∧∨//              ∨/ソ
           ∨、  ´     ヾ-' `ー゙      V///////  ヾ彡              ///
            ∨7                     V/////                  ////{
            ソ                     ⌒⌒                  ヾ///ハ

327 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:31:22 ID:X.dkxYSo0

(;´_ゝ`)「ゲッ!?」

†⊂ハ’ノ_’;ハ「キリエ・エレイソン!」



                                     l
                                 ll
                                    l l
                                l l
                                 ¦¦
                                 ││
                                 ││
                                 ││
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     ‐-─━━=ニ二 ̄__________    __________ ̄二ニ=━━─-‐
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                                 ││
                                 ││
                                 ││
                                 ││
                                 ¦¦
                                l l
                                    l l
                                 ll
                                     l



ソ (ノ i7、} オオオオオ...!!

328 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:31:55 ID:X.dkxYSo0
【村長宅 地下室】
:::::::\       ‘,: : : : : : : : : : : : : : : : : :-───-: : : : : : : : : : : : : : : : : :
:::::\:::\     ‘,: : : : : : : : : : : : : . . ゙i,       /           /
ヽ、:::::\::\      ‘,: : : . . .        ゙i,     /          /
:::|:〕iト:::::\::\    ‘,             ゙i,__/         /
:::|:::::|::::〕iト_\,|    ‘,                          /
ニ- _| | l |::|   |\     :lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ|
::::-ニ- ⊥|   |   \  :| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
:::::::::::: -二-_ | __,\|ニニニニニニニニニニニ:| | | | | | | | | | | | | | |    _,。o≦
丁i丁i丁| | | | |┌─ー| | | | | | | | | | | | | [二二二二二二二|_|_,。o≦⌒} ̄
::|::|::|::|::|::| | | | ||| | | || | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |ィ'⌒T ̄   {
::|::|::|::|::|::| | | | |::lニニニ:| |ニニニニニニニニニニj| | | | | | | | ||   |    |
::|::|::|::|::|::| | | | i¦i i i i| | i i | | | | | | | | | | | | | | | | | | |   |    |
冖¬…ー-:| i : :! i i:  : :  : :i i | | | | | | |ニニニニニニニニニ|    |    |
‐ ┬! |゙゙゙|丁| i              ニニニニニ|  _,|__ _i,___ |  |   |
┐:| |¦¦i i :     . . ..      : i | | | |  |___|__|,,|__|\|  .|    |
::|:::| |¦¦i :     ;´   `.     : : i | | |゙、>|__|__|,,|__|__,}|  |    |
::|:::| |¦¦i :    ,'     ,      ニニニニ| \‐┴‐┴‐ァ' |   |    |
::|:::|_|⊥┴二-:  ´' ---- `     : : i | | |ニニニニニニニニニ|  |      |
¨ ̄:::ニ-  ̄ _|¦i i :  : :     : : i i i | | | ||.:.: .: | | | | |: |   |      |
ニ-  ̄: : _、-ニ | ̄|:i i  | |   . : i i_l_l_|_|_|_|┴─┐_|_|_|_|::|    |      |
: : : _、‐''゛‐‐r''||_l‐‐‐ノ人   ‐‐|二二二||  _「|i   ./⌒ニ=- _    |
‐ '゛ | ̄ ̄l´|::| /ヽ└─┘i⌒i⌒i ̄ ̄ ̄└‐|___|─ /:::::::::::::::::: /     |
:.::.: ::|    l :|::|∧::::::::‘,______|_|_|         /´"''  ..,,_/     |
,、< ̄>、l :|;;|: ∧::::::::∨~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄「ヘ,ニ=- __/ィ¬ __|
:::::,.'´{i:i:i:}__|⊥ニ/|::::::::|ニニニニ゙㍉:::::::::::::::::::::::::::::::::|::|∧    └_,⊂⊃_|
'" : /{i:i:/:.:.  //|::::::::|_____ヽ\::::::::::::::::::::::::::::|::|/∧    〈:::::|  |::::::`ー--
::/::::::∨ : :  ///二二二'㍉ ̄ ̄`丶 ̄ ̄ ̄::: |::|::{::∧     :|:( ー‐‐ )::::::/
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329 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:32:29 ID:X.dkxYSo0

(´<_` )「書斎……?」

八;-ム-)「こりゃ……凄いね。どれもこれも魔術書の類いだよ」

リ゚▽゚ リ<l「マジか」

(´<_` )「まずはさくのかみに纏わるものを探さないとですね」

リ゚▽゚ リ<l「分担決めるで。ツルさんここ、オトジャそこ、うちはあっち」

八-ム-)「いや、その必要はないよ」

リ゚▽゚ リ<l「お?」

八-ム-)「さくのかみの魔力を発する本だけでいい。指示するから集めとくれ」

(´<_` )「わかりました」

リ゚▽゚ リ<l「わかったで!」

八-ム-)「まず――」



 ―――。

330 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:33:03 ID:X.dkxYSo0
【村長宅 座敷?】
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : : ̄ ̄ ̄ ̄ : : : :|               |  |ニニ|                                  |
      |: : : : : : : : : : : : : : : :|               |  |ニニ|                                  |
     (ニニニニニニニニニニ)                 |  |ニニ|                                  |
.         ┌‐┐  ┌‐┐                |  |ニニ|                                  |
         ) ( ┌┐ ) (                   |  |ニニ|                                  |
        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                |  |ニニ|                                  |
______  ̄| ̄ ̄ ̄| ̄__________|  |ニニ|                                  |
───────|┬‐‐┬|─────────── \ |ニニ|                                  |
ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ|ニニ|____________________|
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. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...\. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . \
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331 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:33:38 ID:X.dkxYSo0

(;´_ゝ`)「ちっ、もう来やがったか」

利 'ー`)「月例祭に来ないからどうしたかと思えば、まさかコソ泥とはね」

(#゚永゚)「ヨソモンが舐めた真似しやがって」

( ´_ゝ`)「……謝れよ」

利 'ー`)「ん?」

( ´_ゝ`)「全国の石田純一さんに謝れよこの外道が」

利 'ー`)「外道? 何の話をしているのかな?」

||| ‘L‘)「純一様。聞く価値はありません」

利 'ー`)「まあいいじゃないか、何ができるわけでもなし」

( ´_ゝ`)(しめたっ!)

( ´_ゝ`)「……それじゃあ、お言葉に甘えて言わせて貰おうかな。この島は――」



 ―――。

332 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:34:15 ID:X.dkxYSo0

八-ム-)「……奴ら、来てるようなのに戦闘の気配がない……?」

(´<_` )「恐らく兄者が口先で抑え込んでるのかと」

リ゚▽゚ リ<l「あー、アニジャそういうの得意そうやもんな」

八-ム-)「値千金だね。とはいえ」

(´<_` )「流石に読み切れるほどは稼げないでしょうね」

リ゚▽゚ リ<l「うちは日本語だからまだええけどそっちは謎言語とギリシャ語やもんな」

八-ム-)「朔夜神言。読めるは読めるが、斜め読みはきついね」

(´<_` )「内容が内容なので簡易の自動翻訳じゃちょっと厳しいですね」

八-ム-)「まあ表題通りなら日本語の写本がないのはそれぞれ一冊、頑張るしかないね」

リ゚▽゚ リ<l「うちが3冊斜め読みするのと二人が1冊解読するのどっちが早いか競争やな」

(´<_` )「普通に負けると思います」

八-ム-)「そうさね。ある程度当たりを着けるしかないか……?」



 ―――。

333 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:34:48 ID:X.dkxYSo0

( ´_ゝ`)「――以上。何か間違ってるか?」

利 'ー`)「いやはや、よくそこまで辿り着いたものだね。概ねあっているとも」

||| ‘L‘)「……」

( ´_ゝ`)「ところで物は相談なんだが、見逃してくんない?」

(#゚永゚)「何言ってやがる、逃がすわけねーだろ!」

( ´_ゝ`)「政府の退治屋である特課、伊佐神社に祈念流、竜宮会幹部と渡り合う大魔術師、
      その大魔術師に匹敵する堕ち行く者とその組織、神奈川県警、
      諏訪狼グループ、群馬県最強の女、処刑人ヘリカル、千手烏賊漁協、
      チャイニーズマフィア・シナノドラゴン、バチカンのエクソシスト」

利 'ー`)「……それは、何だい?」

( ´_ゝ`)「俺らが殺されたら動くであろう戦力」

(#゚永゚)「何ぃ? 適当こいてんじゃねーぞ!」

||| ‘L‘)「問題ない、どうせ忘れてしまう」

( ´_ゝ`)「あ、いつでも自爆できる準備は万全なんで。いくら戦力差があるって言ってもそれくらいはできる」

利 'ー`)「ふむ……」

334 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:35:22 ID:X.dkxYSo0

利 'ー`)「逆に提案なんだけど。君たち、島民になる気はないかい?」

( ´_ゝ`)「ん……?」

利 'ー`)「自分で言ってたでしょ、時折稀人の血を取り込むって」

( ´_ゝ`)「抱き込もうってか」

利 'ー`)「君たちは有能そうだ、この二人のように幹部扱いしてもいい。
      さくのかみ様を信仰するなら、だけど」

( ´_ゝ`)「それは……ぶっちゃけ悩むな」

ハ’ノ_’ ハ「うーん……正直死にたくないのは山々ですからね」

利 'ー`)「気に入った女がいれば抱き放題だし、悪くない話だと思うけどね」

( ´_ゝ`)「乱交状態とか普通に嫌なんだが」

利 'ー`)「ん、そうかい? それならそれで、初潮が来たばかりの子供を宛がってもいいよ。
      専用というのも例がないわけじゃないからね」

( ´_ゝ`)(あ〜こいつ殺してぇ〜)

ハ’ノ_’ ハ(専属とかじゃなく専用って、完全に女性を物扱いするのが当たり前なんだなぁ)

335 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:35:56 ID:X.dkxYSo0

||| ‘L‘)「純一様、少々危険かと。ここまで踏み入られた実力を侮るべきではありません」

利 'ー`)「ん、それはそうなんだけど……」

(#゚永゚)「どうせ口から出まかせだろ! そんな御大層な後ろ盾があんなら何でこいつらしかいねーんだ!」

( ´_ゝ`)「アホか、大人数で潜入できるかよ」

ハ’ノ_’ ハ「アホは黙っててください、今村長さんと話してるんです」

(#゚永゚)「ああん!?」

利 'ー`)「まあでも一理あるかな?
      それだけの後ろ盾があって少数精鋭なら尚更、時雄クラスの人材がいて然るべきだよ」

||| ‘L‘)「そうですね。擬態だとすれば大したものですが、それならば今の状況で焦る必要もない」

( ´_ゝ`)(そろそろ苦しいな)

( ´_ゝ`)「バレちまっちゃしょうがない、確かに擬態してるし、切り抜けられなくもない。
      ただ、できれば争いたくないのは本当」

ハ’ノ_’ ハ「無駄な被害はないに越したことないですからね」

利 'ー`)「あーわかったわかった、もういいよ」

( ´_ゝ`)(口先で稼げるのはここまでか)

336 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:36:29 ID:X.dkxYSo0
       _
( ´_ゝ`)っ|_|「ノウマク・サンマンダバザラダン・カン!!」
                                                     _ノ ナ
                                         _,,//       / ./
                                       ,,;;二〟 /      .ノ./       ,/
                                    ゛ ./_ノ      〃゛    ,/./
                                  _,,..v-シ'"                /  /    y
                                ,ノ´ _.. -゛   .、    ,〟 _r" / __  .{   /{
                     _.._.     : /    .,iシ'"     _ i″  .,/ ./し// :|_..-‐  / て
               ,;;そ ̄      .,if゙     /"     ,/゛ Lノレ' { ./ .,/    `>て//⌒
                  /⌒       /.しi.、   ',〟   ./       .`し,i"      /゛ ./ ノ¨そ
          ,..ッ'"  .,..-'゙| ,..へ_z-'"     廴 -''゙/  ,.. /              廴_,z‐∪'゛  ./  .| /⌒
           / .゙‐'''"゛  __            ゙'ー'″                       ,} .,〃
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                              ⌒ ̄゛  ゙̄=z__,,,、     ノ'゙ /        // :{
                                       `\  }  /  .、   r| /   .|
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                                ノて   ./│     ´ /,./ ,し/     .〃,〃
                         、    │ ./   /   !       /           し/
               ,..yー             l゙゙     |./ <_    て    /レ'           {|
   //      ,r'" /            //           〉   廴__/            __ て
 i¨´./ ,.   }  廴_         ./ 廴,,/  _ッ    /     ´           , / ⌒
 iシ'゛  / l゙  /     て .,. .,-‐"     ゙‐''´ |,_,/´                ,て
     /  ゙'''″      ゙‐'´し'"¨                        ___z---‐''''"⌒ ̄
乙___ノ         ___         ____,,,、   ._._,,.z-‐'"゛
._,,.. --i.   ._,, -''''"´゛,∠ー''''''^゙゙'''''y-'''"゛    )  厂゛ ´
    ~゙´゙''"゛                        `⌒

337 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:37:03 ID:X.dkxYSo0

八-ム-)「戦闘が始まったようだね」

リ゚▽゚ リ<l「読み切れそうか? ツルさんは記憶持ち越せんからな」

八-ム-)「無理だね。ただ、内容的にはそっちの本の原本のような気がしてきたよ。捨ててもいいかもしれない」

(´<_` )「であれば、捨てましょう。すみませんが外の援護に回って頂けると」

八-ム-)「やれやれ、魔術戦なんて何十年ぶりか……せいぜい足を引っ張らないように気をつけるよ」

リ゚▽゚ リ<l「大丈夫や、全くブランク感じなかったで」

八-ム-)「まあ猪と戦ったりもしてるからねえ、戦感覚自体は大丈夫さ」

(´<_` )(熊狩り、鹿狩りと来て猪狩りかあ)



八-ム-)人「さて……狐仮虎威! 救急如律令ッ!」



 ―――。

338 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:37:37 ID:X.dkxYSo0

(;゚永゚)っ「ぬおおっ!?」

利;'ー`)「初手放火とか人んちを何だと。消火頼むよ」

||| ‘L‘)「はい――!?」



         r-.、                      _ ,  ‐- 、_,_,,,-..ヘ
        ノ゙'::,ノ                 , -.. ''" ..:' .::' ,.:'.. ゙';: .`'.!
    ,..‐'"';__;.ノ                ,/ ,:'' ::, ゙':. ': .:' /.:' ,.: ,.... :' ;\
   ,r´゙':,r'´        _,, -―,, '',::'.:' '  ゙':   ゙':ヾ ::. '::, ::, ,._ 、 i,,.〉
  /_,., ′     _ - ´ ,:' .:' .:;' ;::'   ,.::::;,  ゙:.   ';, ゙':...゙ `'' _ .. `!
  ,l゙''"|    ,, -";: ゙;,  ::;' .; ':, .';:   '  ゙':,   ':.   '':;,、:, r' ヽ  ヘ
  .|':;,:'、  / .! :, ':,    ゙ ; ,;'  .゙  ゙' ,'   .,   :   ,r `i ':,_  ノー '
  ' , . ,:'`´,::'_,イ':.,   '; ,.:' ,;'  :;   ψ     ':  ゙.:.゙  ,:' i  ゝ-'
   `ー '"  |., `  ゙':,i:; ゙;, ,::'  :, . |:::::;,_    .::.' .,:' ,.:キ
            |゙'::..,   '、,_; .,゙ :,  ':;..|  ゙' ::..._ /,r-、'   キ
         |    ,:| ‐- _ '::,  '::゙|::.._  ,.:'.`ヽ キ   ゙''::゙i,
            |゙':, `''ー'キ.:.:.:.r ` ― ^、....::'   ' ゙",`i、.゙i ,.,._., 'i,
            ヘ .,,._ ,;キ.:丿      ゙i、_   ,.:'  `''ー -、゙':'i,
             l\゙'' ''゙ノ/                ̄ `' ‐ 、._、';  \\
             | ., , T:ノ                  ベ   ,) ;'ヽ._
           ゝ'_,ノ                    ゝ、_ノ \   )゙.´`;
                                         `ー-、ノ



―=≡三(#´_ゝ`)彡゜「今だッ! くらいなッ!」

339 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:38:10 ID:X.dkxYSo0
         \      `'、.     .ヽ,   ヽ        ヽ    l.    ! i」  .l!  │  .,! ., l| l  ./.、
''-、         \      \     \   .ヽ   ..  ...l  l.   .l    ! !|  .|l 、 |!  ↓ .] ,《 / ,l .〃
  `'-、        \,     \     \  ., \  ヽ  ゙lL l,  、 l,  、 .! .l.!  .ll |  |.!  || l| .!l  il! .i.l′
     `'-、.     '-、 `'-、    .`'、、   .\ \ ヽ.  ゙ヒ、 .リ、 ヽ . l, l .l, .! | !  ||.|  !.! .|.! iリ !| .//./ !
       `'-、.    `-、 .\,     \    `'、 ヽ, ヽ  .l!、 .lく .ヽ ゙l、.l リ、.!.| !  |.!l..| l ,!.! !| .l゙,!./// .!  、
''-..、       .`'-、,   ゙゙=i、 \     .`'、、   \ ヽ ヽ ゙Λ ゙Λ l . l l lヽ.l.l | y.l.l|l !│.! |,!} !.l/ 〃./ .〃
   `'ー、、      `''-、   ゙'!i;;、 `'-、   .\  、ヽ..ヽ..ヽ ヽ'、 .lヽ ヽ .l l !..l`| |.!.l.!]ll .| .|│|| !.l " .″/ .,i.lジ
      .`''-..、      `'-、.  `'ミ;;、. ゙'-、  ., .\ ゙V,.\‘ ヽ.ヽ .l,ヽ ヽ l, .l .l ゙l,| .! .テ.!|│ !.! .! !,!   ./ ,/〃 ...
.`''ー、,,.     `''-..、     .`'-、ヽ,`' \ `'-, .\、.\゙'ミ、\  .ヽ!、  .ヽ..l. l .l .l .゙ト   .|.!:! ll .| .ll   l./ iゞ /
    `''ー 、、  .-ii,,,`''-、、    `'''ミヽヽ \ ゙'-、゙'-i,,`''゙'ミ-,ヽ,  ゙ゝ  .ヽ..l, ゝ゛    川 .!│.l゛  .〃   ./
        .`゙'ー 、,`'ゞ;;-、,゙゙'ー..、    `'-、゙'- \ \, ゙'!ti、.`ぐ、゙‐     ヽ l.       ∥ .!     .i″  ./
               `''ー ミヽミ'ー、,゙''ー..、 'ッi,,.`''-゙'‐ ゙'-、゙'-,.`' !;;ミ、"      ヽ l       }           '"./
...,,,、                `゙''ニti、^.ー .,゙''-ミ/>、   `'- \ `'│       ‘ l.      ゛         : ゙ /
   `゙'''ー- ..,_               ミ>..`''ーミ,゙!=、ヘ..、  .`'-.\,`'‐           l,                  / ,
         `゙'''ー ..,,_       `゙'ー .._  .`''ー″ `    .`'‐゙'-、        ′               '" /..
¬- ..,,,_            `゙'''ー-..,,,_     . `''ー 、、          ゙'-
      `゙゙''''―- ..,,,,_       .`゙''''ー ..,゙¬-..,,.゛
                  ´゙゙''''― ..,,,,_.     `゙'''ー- ..,,、                                 ..-'
                    ____,゙"''―- ..,,,,_   `゙'''                               ,,..‐
                   ――==ニニ二三三
                    ――==ニニ二二二三三                                ―
ー―――――――――――――――――――――‐
                       --一ー'''';;;;;;二二ニニ`--‐
         __,,,,,,,,..........--―¬'''''''゙゙゙゙ ̄´            _,,,                            ..,,、
.ー¬'''''''゙゙゙ ̄ ̄                      _,,, -''''"゛ ._,, ー               /       、    .`゙''ー
                           .. -‐''"゛  ._,, ‐''"゛   _..-'  ._/  .,,    l  !  i 、  \ \.
                         _,, ー''"     .,..-'"   /   ./ /  /  .|  .l ..l, ヽ.ヽ, .\,

340 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:38:55 ID:X.dkxYSo0

||| +L+)「くっ……これは!?」

利;'ー`)「時雄様!?」

八-ム-)人「四神転輪! 急急如律令ッ!」

ハ’ノ_’ ハ「ファイアーボール!」



三(#´_ゝ`)┫



(#´_ゝ`)┫三



(;゚永゚)っ「くそっ、ちょこまかと! っておいそこ、放火してんじゃねぇ!」

三ハ’ノ_’;ハ「うおっ!?」

三(#´_ゝ`)┫「隙ありッ!!」

(;゚永゚)っ「しまっ――!」

341 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:39:29 ID:X.dkxYSo0
           ┌───┐
           │      │
           │      |   | ̄| | ̄|
           │      |   |_| |_|
           │      |___               | ̄ ̄|
           │             |       ____|    |___
           │             │      |                 |
           │       ___|      |____    ___|
           │      │               /    |
           │      │               /   ,    |
           │      │              /   /|    |    ,     ___ '
           │      │            /   /  |    |        \   |
           └───┘      く>    ̄ ̄´   |    |        ,    \_|       /´|
               、              i     |__|                     / /
                            |__     <7       /               /   /
           、              ,:彡'= 三ヾヾ      ___ /( く> .       /    /
              _  \      /ミ       ゞヾ.:./三二三ヾミミ:、  '    /     /
               /`ヾヽ   \ _..::::二三二ヾミミ::  ::.:       彡ヾヾ    <_______/
            >  //     )三=ヾミミ、     .:::..:..  ...::.:.:.:.:.:....  彡ソソ   <7
         く> \ //      /三::::..:..       ...::.::.:::;:彡'::...__   ..:.:::彡';   /
                       |三::::.:..      ...::.:.:.:::::/ミ / |:_:|_.:::彡ヾヾ/
          、          \_ヾシ三=二=、::.. . .:.:::::|ミ:. |  <::>|::::|.:::;彡ソソ_    /ヽ、
                /=:. /三二=:::::.. .::::::...  .:;:..  \_//:彡彡'三ミミ:、 |ンヽ|:|
           ∠フ  /三:: . |三=::.::..  く>   .::.. ..:::ミ、:..   .... ̄.::.:彡三.:.:.=三|!l \ノノ
               |三:::::...|三:::::..:..     .:::. ..::.:三==二二-三:.  .:=三ソソ
                ヾミ=-.::;>三二=::::..:...   .:;:               .:-=彡ノソ  , ∠フ
                      ゙:ミミ::|ミ二=::::..:..   ...:::::::::..:.. 、       -= 三彡|!|人
                     从人ミミ=-..:.:.:.:.-彡ミ  / ̄ヽヾヾ:. く>  = 二三彡ノソ从
                   ヘ从゙ミミ二三彡ミ(::. 〈__ノノ..::ノ;:人人ヽ∧ヘ人/从,イ
                  ヽ∧ヘ、ヘ人从ヽ∧ヘ、ヘ人从ヽ∧ヘ从ヽ∧ヘ、ヘノ(
                      /       /        \人_,    \
                    イ_         '            ∧;(__,
                          |;(                    \:,(

342 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:40:02 ID:X.dkxYSo0

利;'ー`)「おいおい、結構やるじゃないか」

||| ‘L+)「まあ、そうですね。少し見縊ってました、が」

ハ’ノ_’ ハ「ウインドブレイク!」

八;-ム-)人「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」






 ―=≡三(#´_ゝ`)┫「うおおおおおおおりゃああああああッッッッ!!!!」






||| ‘L‘)「ここまでです」

343 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:40:35 ID:X.dkxYSo0
                         ┌─x
                  `、         [:::::::::::\
                   `、       ̄\:::::\
          .            `、 ` 、     \:::::\
          .             `、 ` 、       |:::::::::|
                          `、  ` 、___  |:::::::::|
                            `、  ` 、::\ノ::::::::::\
                          `、   ` 、:::::::::::::::::::\
                             \`、    ` 、:::::::::::::::::::\
                             厂`、     ` 、:::::::::::::::::|
                               |::::| `、     ` 、::::::::: |
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                               |:::::::::::::::: `、       ` 、|
                              \_/  .`、       ` 、
                     ―――――::::::::::::/::::`、       ` 、
                    /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::`、       ` 、
                /::::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)'`::::::::::::::::::::::::`、        ` 、
              __/::::::::/        /::::::::::::::::::_、-''゛  `、        ` 、
           |:::::::::::::::::::::/          /:::::::::::::_、-''゛      `、        ` 、
               ̄ ̄ ̄ ̄        /::::::::_、-''゛          `、            ` 、
                        /::::::::/               `、            ` 、
                        /::::::::/                 `、
                       /::::::::/                    `、
                   /:::::::/                       `、
            :::::::::::::::::::::::::::〈__/                         `、
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344 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:41:08 ID:X.dkxYSo0
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::Case11「捜朔島」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::Day7「次なる作戦」...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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::::::::::::::::::::::::::::::::::::To be continued... :::::::::::::::::

345 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:41:42 ID:X.dkxYSo0
Case11-Day8
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
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346 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:42:28 ID:X.dkxYSo0
     l          l             /    l    .l          /           /゛      /
     l,          l,        /     .l    !       ./           |      /      .,.
      .l,            !          !    ./    .″     ./            l. ._..-'''"    _.. ‐'″
      ヽ         l       !  /          /     /./      `´    ._..-'"゛
       ヽ        ..l.       ヽ'"                   /  亅           ,..-'″
        ヽ           l,                           l, /       .,/´
-、、       .ヽ           ′                       `゛      .r'"
  `\        \             _ェェ三三三三三三三ェェ,_
   ...l           ヽ          ,ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭≧ュ。                       ,,, ー'"
   │                   ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭≧ュ__、        _.. -'''"
    l                  ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭r'"   |         '"    / ̄
`''ー l゙                 ィ劣圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭!    /               /
            ハ、     ィ劣 圭圭_圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l__/小          \
            l゙ .ヽ   . ィ劣圭圭 .| \圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭小              `'―ー''″
         ヽ.  ヽ  ./爪 圭圭圭!  `、圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁                 __,,,
.`''ー..,、      ゙'-,,/  爪圭圭圭圭\_〉圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁        : ー''''"´
    .`''ー 、_        {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭i}
                  {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭 ./ ̄l圭圭圭圭圭i}
             {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭/  /圭圭圭圭圭i}
              仔圭圭圭川圭圭圭圭圭川圭圭圭圭川圭l__/圭圭川圭圭妨
- ..,,_、          仔 川圭川川圭圭圭圭川川圭圭圭川川圭圭圭圭川川圭 妨          ゙゙゙゙゙̄"'''''''
    .⌒"''''‐      lll|||i||l||lll|||i||lll||!!!!llll!!|||ll!!!!!|ll!!ll||||!!ll||!!!ll||!!|||lll||!!!!llll!!|||ll!!!!!|ll!l|||i||

347 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:43:02 ID:X.dkxYSo0
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::Case11「捜朔島」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::Day8「作戦続行」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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::::::::::::::::::::::::::::::::::::To be continued... :::::::::::::::::

348 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:43:52 ID:X.dkxYSo0
Case11-Day9
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      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : |       |: : : : |               |  |ニニ|                                  |
      |: : : : ̄ ̄ ̄ ̄ : : : :|               |  |ニニ|                                  |
      |: : : : : : : : : : : : : : : :|               |  |ニニ|                                  |
     (ニニニニニニニニニニ)                 |  |ニニ|                                  |
.         ┌‐┐  ┌‐┐                |  |ニニ|                                  |
         ) ( ┌┐ ) (                   |  |ニニ|                                  |
        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                |  |ニニ|                                  |
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349 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:44:25 ID:X.dkxYSo0

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350 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:44:59 ID:X.dkxYSo0
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::Case11「捜朔島」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::Day9「死屍累々」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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::::::::::::::::::::::::::::::::::::To be continued... :::::::::::::::::

351 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/04(日) 23:45:33 ID:X.dkxYSo0
今回はここまで

352名無しさん:2023/06/05(月) 12:25:03 ID:mBlKWgWc0


353名無しさん:2023/06/05(月) 12:49:53 ID:udtzBXPA0

何かデカイ化け物出てきてない…?

354名無しさん:2023/06/10(土) 17:49:06 ID:1ZQpqoK.0
おつおつ
突破口はあるのか…?
しかし登場人物多くて名前だけじゃ誰かわからなくなってきた

355 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/10(土) 23:12:27 ID:Z3icZdZU0
>>352
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>353
ハ’ノ_’ ハ「えっ、マジすか?」

>>354
( ´_ゝ`)「あー、そういや最近人物一覧更新サボってたな。Case11分は明日にでも」

356 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/10(土) 23:13:00 ID:Z3icZdZU0
投下はたぶん明日

357 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/11(日) 05:38:03 ID:YQkig/G60
リ゚▽゚ リ<l「あかん、今日投下無理かも」

358名無しさん:2023/06/11(日) 12:42:41 ID:VhICKw5Y0
といいつつもお?

359名無しさん:2023/06/11(日) 14:57:04 ID:0VseFHtk0
ええんやで……
無理しないていどに毎秒100GBずつ書いていってな……

360 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/11(日) 19:26:53 ID:YQkig/G60
リ゚▽゚ リ<l「マジで今日は無理やわ、昨日夜間書くつもりがその時間で支援曲とか作ってしもたからな」

361名無しさん:2023/06/11(日) 20:07:06 ID:t8GtGCxc0
修行の息抜きに修行する人だ

362 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/11(日) 20:38:02 ID:YQkig/G60
リ゚▽゚ リ<l「蛮族やからな」

363名無しさん:2023/06/11(日) 21:45:35 ID:VhICKw5Y0
なんだと…
騙されてないのに騙された気分だ

364名無しさん:2023/06/11(日) 21:53:38 ID:4fvfTIXs0
+(0゚・ω・) + wktk!!

365名無しさん:2023/06/16(金) 20:40:56 ID:wkV1iIJQ0
成分足らなくて枯渇してるんだが...

366 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:05:39 ID:dd1q1/6M0
>>363-364
('A`)「スマンカッタ」

>>365
( ´_ゝ`)「そんなことある??」

367 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:17:25 ID:dd1q1/6M0
前回のあらすじ
・人間の女性に産ませた娘を極上の美酒と称して大切に育て、最後には喰い殺してしまうとか
・こりゃ……凄いね。どれもこれも魔術書の類いだよ
・ここまでです


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

368 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:17:58 ID:dd1q1/6M0
Case11-Day10
``'x
;';';'ノ,vivu,
;';';'ミミメヾ;:ミ:从
;';'ミミミミYヾ;:ミ:淡x
;';'ミミミミメヾ;:ミ:ハ淡<⌒^7                                _,,..、、--‐'''""´
;';ミミミミメヾ;:ミ:ヾ}淡!`丶(,、、  γ⌒ヽ        __       _,,,、、--‐''´;';':;.:,:;.:,;';';';';';';';'i:i:
;'ミミミミミミメヾ;:ソ淡ノ, : ::)ノ'㍉ー-{i:i:i:i:i:}_,.、-''"~ : : : : : : : : : :``'ィi〔i:i:;:;:i:i:i:i:i:;';';';';';';';'i:i:i:i:;:;:i:i:i:i:i:_:_:
ミミミ|ミ:ミ|iミ.:.:シ爻彡';:.〈;';'.:..;';'`'㍉i:i:i:ソ:;.:,ィzzzzxX父爻xv'⌒ヽ__,..-‐ー…¬冖 ''' ""  ̄. . : . . . . .
;';';';')j___」Lと|i:i:i:i:ソ:;.:ノ,;';';';';'.: . .:ン ```〜TニT爻淡淡爻:;.:,:;.:,ノ: : : : :xx<ぅs。 . . . : . . . . : . . . : . . .
,.:'´. . : . . . : : . . ⌒``"``^⌒^^´. . : . . . : ``''ー''"⌒¨´`^^´__r〜く乂爻:. . .`丶 . . : . . : . . . : . . .
. . : . . : . . : . . : . . : . . : . . : : /\~ ̄\ . : . : . : . : . : . : ..( ノい乂爻淡爻.:. ノ . : . : . : : :
,: . .: , .: , .: , .: , .: .,: . .: , .: /     \  \ . . : . . : . . : . . Y辷爻;';'爻淡爻ツ′. : . : . : . .: .: .: .:
.: , .: , .: , .: , .: , .: , .: , . /       \  \. : . : ..,v〜、、乂..:.乂. 爻ミ.:;';'ソ  r〜〜、、 . : . : .
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'.../|∠二二二二7  \__\ ノ(.. ノ⌒丶`Tトミミメミメヾ;乂 ノン爻. : .`㍉ . : . :
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=====)=|::::|=ノ什ノ|:::|""""゙;゙|:|丁 丁 TTニ7=-‐_、r-<⌒'爻淡淡慫衒衒慫淡淡父__ソソ, : , : , : ,
ノィ(ノィ(ノ(|::::|v(ノメ川;|:::|kv:;.: : |:|乂ノ(ノ ノ;:ノ; '(  ``'ミ;';'``〜 _n⌒'v蕊蕊ッ'^'X彩'′, : , : , : , : , : ,
しル《ノ.: |::::|ノ(ノ从ノ|::从小vivifノし(ノし':;.:,:;.:,狄    `'㍉.:;'.;';'ミミメv_`iii´.:'.:'n.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'
{ノVソし人从;';'Yi:i:少'冖㍊:, . . ノ(ノ.:ノミメ;';';';'i:ン       ´"'爻:;.:,i:i:i:;'^ソ7ァ┴‐-  __ ;";";";";";";
找ルノ(《州川;';i洲り;'.:. ノ《价ミrf爻リンルンi:i:ソ        . . : ``'爻:;.:,狄;';'ノ州川 i i^^'冖¬vvu
:`i:Y; 狄ノjル州:从州i:狄;';')水ツンミメハノi:i:ツ'′ .         . :. :...:`'爻洲州川狄狄州川i:i:゙;゙;゙;
;'ノ八ノハ从ノノノ从小价ソ少沙';';':;.ノ.:.:丿'′  .:     :         ``'爻ミ狄刈狄ノ川i:i:i::;.:,

369 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:18:32 ID:dd1q1/6M0

((( ´_ゝ`)))プルプル...

(´<_` )「おい兄者」

リ゚▽゚ リ<l「ルイズ!ルイズ!ルイズ!ルイズぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
      あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ルイズルイズルイズぅううぁわぁああああ!!!」

ハ’ノ_’;ハ(うるさい)

((( ´_ゝ`)))プルプル...

(´<_` )「……」

(´<_`;)「いやどうすんだこれ」

ハ’ノ_’;ハ「うーん、お茶で持ち直してくれるといいんですけど……」

(´<_`;)「ようやくここまで来ましたから、何とかなって欲しいですが……」

八;-ム-)「全く何事かと思ったよ。我ながらよくあんたらの話を信用したもんだ」

ハ’ノ_’;ハ「ありがとうございます……」

(´<_`;)「マジで感謝しかないです……」

370 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:19:06 ID:dd1q1/6M0
                         jI斗一    ̄ ̄  `
                     ア゚    ,.,           `'≪
                     ア゜     ~"寸     〝〟
                     ,'    ,イ   ア ヽ
                   i    {{    ゝ '   ノリ      _jI斗‐━ァマ
                     ¦   ゞー__  。o 彡''  f^''"~     j!  ',
                  ‘, _,, ...__ ・ ̄         ',      {   j}
                    ¦ ,ィ   ~"''≪       ゛、_rf(  ̄~"''ゝ。'
                  _У       `寸          ァ(
                   / ';     ,, r‐  ',       _,xく
         _j幺ェェォ__イ__,:ノ. r㎡_       ア_幺孑ヤ升
       ,,。*''“゚      j´。厂゛>、  うぅ==七"
    ,ィ'”    ..: : '⊂⊃ ノo゚イ .   寸
   〃  . : '       χ イ{  ゛ :.   マ
   {{ .0o 。  ゜  ζ δ  ゚  :. リ
   “t。  ゚    c。 λ .。廴   s  ;,ィ(、
  /∧(h。      ゙^ 〜  ‘’ ,+`,らヘ
  た//,   う≧=ー-- 一=≦   八/ム
 £///: ,                  ,:'////}
  Ⅵ///_ゝ、,          . イ////Ⅳ
   ゞ//////≧ぃzッzzャぉI〔///////
    `'≪////_///////////__j彡''’
         ̄ ―--=‐━   ̄

371 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:19:39 ID:dd1q1/6M0

(;´_ゝ`)「ふぅ……ようやく喋れる」

リ゚▽゚ リ<l「ル イ ズ ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!」

ハ’ノ_’;ハ「……」

(;´_ゝ`)「……」

(´<_`;)「……」

八;-ム-)「……」

ハ’ノ_’;ハ「魔術、いっときます?」

(;´_ゝ`)「「お願いします……」」(´<_`;)

ハ’ノ_’;ハ「わかりました。では……ナイト・ホライゾン!」



 ―――。

372 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:20:12 ID:dd1q1/6M0

\リ゚▽゚ リ<l/「うちは しょうきに もどった」

( ´_ゝ`)「全体的によかったねという雰囲気になった」

ハ’ノ_’ ハ「いや正気に戻ったわけじゃないですからね? 一時的に抑えてるだけなんで早く治療を受けないと」

( ´_ゝ`)「そういう意味じゃ今回ラストチャンスに近いか」

(´<_` )「だな。俺と兄者はお茶で持ち直せたからいいけど」

ハ’ノ_’ ハ「こっから更に悪化とかよくて無期限病院暮らしになっちゃいそうですからね」

リ゚▽゚ リ<l「それな。うちも流石にヤバいと思うわ。
      同じピンク髪の誼はあれど、うちそこまでルイズ好きなわけやないし」

( ´_ゝ`)「えっ、そこ?」

(´<_` )「そこに突っ込んでる暇はないぞ。早速作戦会議に入ろう」

リ゚▽゚ リ<l「おっ、そうやな」



 ―――。

373 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:20:46 ID:dd1q1/6M0
【ツルの家 居間】
    | {二二}{二二| {二二}{二ニ ,'| ! .二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}に.  ,' j | ニ二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ニ. ,′| ! .二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ニ..' ニ.|__| ニ二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ニ..辷z.!i_..ニ} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ ../.:::::::::::::::/ニ} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{  くx=┬< .ニ} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{二二 八  二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{二二.〈上〉 .二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{二二 r=' 二二} |二}{二二}{二二} |   |
    ,廴_____,|______`爪 __,|__________|__|_
 >'´     ___ r、 (二) __,トニニニオ___
'´      / /二.Y´  `Y 二 乂___,乂.二二∨\
     ,/  /:.:.rz介=─=介z:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨ \
   /   /:.:.:.':.:":':.:.:.:.:.:":.':.:.':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨   \
  /   ,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄∨   丶
  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

374 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:21:20 ID:dd1q1/6M0

(´<_` )「さて、これまでの魔術書解読で色々とわかってきた」

( ´_ゝ`)「断片的には聞いてるけど最初からよろしく」

(´<_` )「まず、さくのかみは"外海を渡り来た冥界の神"とされている」

ハ’ノ_’ ハ「なるほど?」

八-ム-)「五島は歴史的に海外との交流が盛んだからね、そりゃあそうだろうという話さ」

(´<_` )「鎌倉時代、一人の神官が流れ着いたことが始まりだそうだ。
      最初は胡乱げに見ていた島民達も、神官が実際に起こす奇跡に考えを変えていったらしい」

( ´_ゝ`)「魔術、だな」

リ゚▽゚ リ<l「科学で何でもできる現代でも驚愕もんやからな、当時なら尚更やろな」

(´<_` )「戦国時代や明治期に五島がキリスト教に沸いてもどこ吹く風、ひっそりと信仰を続けてきたようだ」

( ´_ゝ`)「他の勢力との争いを避けた、ってとこか」

八-ム-)「まあ、下手な動きをすれば五島氏なり中央なりキリシタンなり、争いになったろうね」

ハ’ノ_’ ハ「竜宮会やキリスト教系カルトもいますから尚更リスクは高かったでしょう」

( ´_ゝ`)(竜宮会っていつからあるんだろ?)

375 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:21:53 ID:dd1q1/6M0

(´<_` )「本格的にタガが外れ出したのは意外と最近だ、昭和の時代」

( ´_ゝ`)「……例によって先の大戦か?」

(´<_` )「ああ。多くの男手を失い余裕をなくした結果、よりさくのかみへの依存を深め今のようなイカレた体制に」

( ´_ゝ`)「千手烏賊と同じく政府などの手も回らず……って寸法か」

リ゚▽゚ リ<l「……ってことは、頭のおかしい男尊女卑体制を築いたのは残された女達なんか? そんなことある?」

(´<_` )「そうとも言えますが、その中心人物は"さくのかみの遣い"と呼ばれる若い男。
      容貌などから察するに、恐らくはあの時雄です」

八-ム-)「"さくのかみの遣い"なんて呼び名はあたしが来た当時でも聞かなかったけどね。
     奴がそういう存在だっていうなら色々と納得もいく」

(´<_` )「そもそも奴は宇久氏を始めとしたキリシタンたちが大いに盛り上がった折に現れ、
      やがて弾圧されることを見越したかのように島民の熱狂を押し留めています。
      都合500年は生きている計算になりますから、まあ真っ当な人間ではありませんね」

リ゚▽゚ リ<l「マジで遣いとやらなのかもしれんなあ」

( ´_ゝ`)「手も足も出ないあたり普通の化け物レベルじゃないしな」

(´<_` )「普通の化け物って表現が何か凄くアレだが、そうだな」

376 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:22:26 ID:dd1q1/6M0

(´<_` )「この島の歴史はそんなとこ。続いてさくのかみについて」

( ´_ゝ`)「ああ」

(´<_` )「あくまで魔術書の著者が言っていることだが。さくのかみは、ヘカテーの源流」

ハ’ノ_’ ハ「ふむ? いきなり眉唾な話ですね」

(´<_` )「冥界を治め、全てを闇に覆う……その女神の最も旧き名は"エターナ"」

リ゚▽゚ リ<l「邪神、エターナ……!」

( ´_ゝ`)「知っているのかアカ者」

リ゚▽゚ リ<l「誰がアカ者や。……作品が未完のままになること、「エターナる」って言うやん?」

(´<_` )「言いますね」

リ゚▽゚ リ<l「そこから転じて邪神エターナって概念があってな。まあ考えたのうちなんやけど」

( ´_ゝ`)「なるほど、って自作かい」

ハ’ノ_’ ハ「……何か、今の状況と符合しますね。我々、まさに古の邪神によって「エターナり」そうになっているわけで」

八-ム-)「言霊ってものもあるからね……案外偶然ではないのかもしれないよ」

377 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:23:00 ID:dd1q1/6M0

(´<_` )「正直、ヘカテーの源流ってとこは与太なんじゃないかと」

( ´_ゝ`)「だが、相当に古くから信仰されてる神ではあるんだろう?」

(´<_` )「どっからどこまでが与太なのか全然わからん」

ハ’ノ_’ ハ「まあ、どうであってもヤバいのにかわりはないですけど」

リ゚▽゚ リ<l「背景はそんなもんでええやろ。大事なのは脱出の方法や」

(´<_` )「ですね。あー……我々が今いるここは、エターナの力で創り出された冥界の玄関口」

( ´_ゝ`)「む? そういうことなら、死んだら冥界に送られそうなもんだけどな」

(´<_` )「これは本来、冥界でエターナに仕えるための試練であるらしい」

( ´_ゝ`)「試練……あー、あれを思い出すな。沢近の」

(´<_` )「実際色々と状況は近い。試練の突破条件は、異界内で最も強い信仰心を示すこと」

八-ム-)「あんた、そりゃあ……」

378 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:23:33 ID:dd1q1/6M0

リ゚▽゚ リ<l「ってことはあれか。……皆殺しとか?」

(´<_` )「そういう示し方もある、と。まあ時雄がいる限り無理な話ですが」

( ´_ゝ`)「エゲツな。……っておいおい、そうなると嫌〜な事実に思い当たるぞ」

ハ’ノ_’ ハ「それは?」

( ´_ゝ`)「自殺やフレンドリーファイアは恐らくその時点では暗転しない。じゃなきゃその方法で一番になれんからな」

ハ’ノ_’;ハl「うわぁ……」

リ゚▽゚;リ<l「田中のおっさんの祈り案マジでいい線行ってたんやな……」

(´<_` )「どのみち、試練を突破すると冥界行きですが」

リ゚▽゚;リ<l「ってあかんやん!」

ハ’ノ_’ ハ「んー……となると、それ以外の方法が?」

(´<_` )「はい。"閉園"と呼ばれる儀式があります。試練を強制的に終了させる儀式です。
      試練に参加している者は全て現実世界に帰される」

リ゚▽゚ リ<l「おっ、ええもんあるやんけ!」

379 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:24:06 ID:dd1q1/6M0

(´<_` )「ただ、その方法が問題で。例の"朔の秘石"の前で"朔夜神言"による詠唱を必要とします」

(;´_ゝ`)「えぇ……またあれと対峙せにゃならんのか」

ハ’ノ_’;ハ「正直に言って、呑まれない自信ないですね……」

(´<_` )「まあ、前と言っても社の前で十分なはずです、朔夜参りと同じ理屈ですし」

( ´_ゝ`)「ああ、なるほど」

リ゚▽゚ リ<l「いやそれより、あの謎言語で詠唱とか無理ゲやろ」

八-ム-)「あたしがやろう。朔夜神言なんて二度と使うことはないと思ってたが」

(´<_` )「完全に記憶ベースなので合ってるのかが不安ですが、紙に書き出してあります」

リ゚▽゚ リ<l「あ、そうか。ツルさんは記憶ないもんな……」

八-ム-)「多少の間違いは恐らくあたしの方で訂正できるから安心しな」

(´<_` )「それは助かります、ここが一番の不安要素だったので」

ハ’ノ_’ ハ「盛大に間違ってないといいですけど」

( ´_ゝ`)「再走は茜ちゃんさん終わりかねないからな……」

380 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:24:40 ID:dd1q1/6M0
【さくのかみの洞穴】
      |:――-     __                /⌒ ̄ ̄  、
_    |:          {     \      __  /_   \     }_
⌒ ̄ ̄ノ^  ___  j        、 >''“” ̄ ̄ ̄”“''<\    、 | ̄⌒}f
   ̄ {   | ̄ ̄    { ̄ ̄ ̄ ̄ |/::::::::::::::::::::::::::: : : . .. ..\ 、   \   {{ ̄ ̄ ̄
     {   |        {      〃::::::::::::::::::::::::::::::::: : : : : : ..∧ V     、 {
     {   |        {      i{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧ V    } _}
____ノ_ /   __ ノ=‐―   __.i{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i  }     厂⌒≧=―
 ̄ ̄ ̄⌒\__/⌒ ̄ {       ]{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i  }  /    {
        {         {       ]{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i  }_/{    _」___
        {         {       ]{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i  } ̄ ̄ ̄⌒\{
        {         {       ]{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : : . . . ..}/       ノ]
        {         {        ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : : : : . . ....{          {
        {         {     /⌒ r ┐:::::::::::::::::::::: : : : : : : . . ....{        ノ
―=冖⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄{   八_ノ=――-  _____」___/⌒ ̄ ̄ ̄
                    ̄ ̄         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(__)

381 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:25:13 ID:dd1q1/6M0

(;+村+)「ぐはっ!?」

( ´_ゝ`)┫「クリア」

ハ’ノ_’ ハ「幹部の二人と戦った後だと本当に雑魚ですねこの人」

リ゚▽゚ リ<l「あー。確かにツルさんと同レベルには見えんかも」

ハ’ノ_’ ハ「ですよ、謙遜が過ぎます」

八-ム-)「あたしなんて本当に大したことはないさ、そこの弟の方と比べりゃね。
     たった数時間で早九字と五行結界身に着けるとか聞いたことがない」

( ´_ゝ`)「あー、そこは特殊な事情があるから。相性もあるのかな」

(´<_` )「強化なんて未だにほんの一瞬多少のブーストかけるしかできてないしな」

( ´_ゝ`)「俺の方は九字切ってみてもすげーショボイし、相性説濃厚」

リ゚▽゚ リ<l「むー。うちも隙あらば練習してるのに全っ然できんわ」

八-ム-)「使わないで済むなら使わない方がいいさ、魔術なんてものはね」

382 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:25:47 ID:dd1q1/6M0
【さくのかみの社】
 lj    i  .| |    .|l゙.゛  | ュ! U | |  lj   !| │l  U    ` l .!   l !     .! |   l .| | l゙ ″ .| .|  .| .lU
.! |ゞ .! .|  lj二二二二二二∨二 U 二二二二 lj二二二二二 .lj二二.lj二二二 .lj 二 .U .∨二二 .レ゙ !.l二二
.| |二 l l二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二 lj二二二
. lj二 .lj二二二二二二二二二二二___________________二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二|                      ......::::::::i二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二ヽ_______┏━━┓______/二二二二二二二二二二二二二
三三三三三三三三三三三三三三三三|. . __i___┃    ┃____ .:::|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|...|____┗━━┛____i ;;.:|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三| ..::::|               . | ..::::|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三| ..:::::|                 | :::::::|三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|  ...:::|              | . .::::::|三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|  ..:::::|                | .:.:::::|三三三三三三三三三三三三三三
二二二二二二二二二二二二二二二二| ..:::::::|                  | .::: :::|二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二.       | .:::::.:::::|               | .:: .::::|二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二二  | ..::::::::|                |  .::::::::|二二二二二二二二二二二二二二
二二r、二二二二二、、二二二二二二二| ..:::::::::|             | .::::.::::::|二二二二二二 ,,, .八 .,,二二二二
-、/  `-''-.二二二 ー''‐二二,i、, __ .| ..::::::::::|                | ..:::::::::::|_(:::::;;;;;;)_/ '"⌒ ".!.ヽ、二二二二
 `.´  .―-..、        (;;;;;;; /  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\ \;;;;;;;;)-、l 〟  .| ,′
    Ο        (;;;;;;./  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\ \;;;;;;;;;;;)
              (;;;;;/  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\  \;;;;;;;;)
=======      .(::/|   ,| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|,\  \         ∧
三三        ノ゙'ー      ーー-               / .ヽ                    ∧   ".´
     ._r'"゙'、         ____               "  `゙"  三三三三三三 ∧     ∧`
                 --'''"゛             三三三三三三∧三三三三
..r'"⌒              、          二二三三三三三三三三三三三三三三            ,i、、

383 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:26:21 ID:dd1q1/6M0

( ´_ゝ`)「よし、それじゃあツルさん」

リ゚▽゚ リ<l「……これでお別れやな」

ハ’ノ_’ ハ「確かに。ありがとうございました、ここまで来れたのはあなたのおかげです」

(´<_` )「そうですね。本当に助かりました」

( ´_ゝ`)「ありがとな、礼は向こうのツルさんと孫たちに返す。
      特課やバチカンが本腰入れてくれれば、因習はきっと打ち砕かれるさ」

八-ム-)「……ああ、よろしく頼むよ。
     何だろうね、あたしはこの時のためにこの島に来たのかもしれない」

(´<_` )「それは――」

( ´_ゝ`)「ああそうだ、きっとな。ツルさんの数十年は無駄じゃなかった。
      邪神の因習は打ち砕かれ、多くの人が助かることになるだろうさ」



八-ム-)「ああ――」

384 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:26:55 ID:dd1q1/6M0








八;ム;)「――ああ……!」








リ゚▽゚ リ<l「……」

ハ’ノ_’ ハ「……」

( ´_ゝ`)「……」

(´<_` )「……」

385 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:27:29 ID:dd1q1/6M0

八-ム-)「いや、すまないね。少し感極まっちまったよ」

リ゚▽゚ リ<l「無理もないで。むしろ切り替え早いわ」

( ´_ゝ`)「それじゃ、すまんが最後の大仕事頼めるか?」

八-ム-)「ああ、任せな」



八-ム-)「譛ャ譌・縺ッ縲√お繧ソ繝シ繝雁コュ蝨偵↓縺疲擂蝨偵≠繧翫≠縺後→縺?#縺悶>縺セ縺?」

( ´_ゝ`)「……」

八-ム-)「蠖灘恍縺ッ10蛻?セ後↓髢牙恍閾エ縺励∪縺?」

(´<_` )「……」

八-ム-)「縺頑ー励r縺、縺代※縺雁クー繧翫¥縺?縺輔>」

ハ’ノ_’ ハ「……」

八-ム-)「縺頑ー励r縺、縺代※縺雁クー繧翫¥縺?縺輔>」

リ゚▽゚ リ<l「……」

386 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:28:02 ID:dd1q1/6M0
                                             ,微
               .,.,.,,,.,.,.                             ,微(__,ノ
 .            ,g:'戀戀戀戀'g:.、                     ,:微徴(_
          ,g必戀戀戀戀戀:沁;,                      ,:機微徴
          ,犇:ji戀戀鑾鑾戀戀i:犇,                 /(⌒``破
         ;淡:i戀戀鑾鬱鑾戀戀i:淡;                      ;微i
         淡:戀戀鑾鬱鬱鑾戀戀:淡                   ,:i機(
 .          ‘黍:i戀戀鑾鬱鑾戀戀i:淡’           __,ノ     ,:i(機微
          '淡:i戀:戀鑾鑾戀:戀i:淡'          _、ィi機i㌢  __,,,..ィi(機微徴
          ‘鳰戀戀戀戀戀戀炒’     ,,..、ィi(機ij㌢´ _ィi(機微徴機微徴
           ‘'%:戀戀戀戀:沙'゙   ,.ィi(徴機㌢'´ ,、ィ機微徴機微徴機微
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   __,,ッ:i然機微徴機(__        ⌒i徴機微徴機微㌢'´ ,.、ィi(機i微徴機微徴
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     ``⌒ア'".           ,.、イ(徴機微㌢'´   __,,ノ機i微i徴i機i微徴機微
_,,,.::ッ''"⌒      _ ,,...,, __,,..、  `   ⌒)ア    ,.ィi(機i微i徴機微徴機微徴機
機(__       ,、x:I怨i㌢'"⌒     _ ,,.ィi(i(___,,,..ィi(機微徴機微徴機微㌢⌒'
㌻''⌒......,.、xf怨徴機(__,,.....,,____,,..ィi(i徴機微徴機微徴機微徴機微機jア
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徴機微j㌢'´                        )徴機微徴機炒'′
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387 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:28:35 ID:dd1q1/6M0


























.

388 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:29:09 ID:dd1q1/6M0







( ´_ゝ-)「うっ……?」

(´<_- )「ここは――」







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389 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:29:42 ID:dd1q1/6M0
【さくのかみの社】
 lj    i  .| |    .|l゙.゛  | ュ! U | |  lj   !| │l  U    ` l .!   l !     .! |   l .| | l゙ ″ .| .|  .| .lU
.! |ゞ .! .|  lj二二二二二二∨二 U 二二二二 lj二二二二二 .lj二二.lj二二二 .lj 二 .U .∨二二 .レ゙ !.l二二
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二二二二二二二二二二二二二二|                      ......::::::::i二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二ヽ_______┏━━┓______/二二二二二二二二二二二二二
三三三三三三三三三三三三三三三三|. . __i___┃    ┃____ .:::|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|...|____┗━━┛____i ;;.:|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三| ..::::|               . | ..::::|三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三| ..:::::|                 | :::::::|三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|  ...:::|              | . .::::::|三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三|  ..:::::|                | .:.:::::|三三三三三三三三三三三三三三
二二二二二二二二二二二二二二二二| ..:::::::|                  | .::: :::|二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二.       | .:::::.:::::|               | .:: .::::|二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二二  | ..::::::::|                |  .::::::::|二二二二二二二二二二二二二二
二二r、二二二二二、、二二二二二二二| ..:::::::::|             | .::::.::::::|二二二二二二 ,,, .八 .,,二二二二
-、/  `-''-.二二二 ー''‐二二,i、, __ .| ..::::::::::|                | ..:::::::::::|_(:::::;;;;;;)_/ '"⌒ ".!.ヽ、二二二二
 `.´  .―-..、        (;;;;;;; /  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\ \;;;;;;;;)-、l 〟  .| ,′
    Ο        (;;;;;;./  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\ \;;;;;;;;;;;)
              (;;;;;/  /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\  \;;;;;;;;)
=======      .(::/|   ,| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|,\  \         ∧
三三        ノ゙'ー      ーー-               / .ヽ                    ∧   ".´
     ._r'"゙'、         ____               "  `゙"  三三三三三三 ∧     ∧`
                 --'''"゛             三三三三三三∧三三三三
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390 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:30:16 ID:dd1q1/6M0

リ゚▽゚ リ<l「……成功、したんか?」

( ´_ゝ`)「恐らく。ツルさんいないし」

(´<_` )「携帯は……駄目だ、洞窟の中じゃわからん」

ハ’ノ_’ ハ「じゃあ、とりあえずまた見張り倒して外出ますか」

( ´_ゝ`)「だな」

(´<_` )「くれぐれも慎重に頼むぞ。成功してたらリトライはないからな」

( ´_ゝ`)「……改めて言われるとかなり感覚バグってる気がするな。全然実感が湧かない」

ハ’ノ_’ ハ「そうですね。もちろん死にたくはないんですけど、死にリアリティがないというか……」

リ゚▽゚ リ<l「あー、確かに。こりゃリハビリせんと社会復帰したら危ないで」

( ´_ゝ`)「慎重すぎるくらい慎重にした方がいいな」

ハ’ノ_’ ハ「ですね」

( ´_ゝ`)「それじゃあ、今日もご安全に」

リ゚▽゚ リ<l「いやこの流れでそれは完全に仕事猫やからな?」

(´<_` )「そういうとこだぞ」

( ´_ゝ`)「あっはい」

391 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:30:50 ID:dd1q1/6M0
【さくのかみの洞穴】
      |:――-     __                /⌒ ̄ ̄  、
_    |:          {     \      __  /_   \     }_
⌒ ̄ ̄ノ^  ___  j        、 >''“” ̄ ̄ ̄”“''<\    、 | ̄⌒}f
   ̄ {   | ̄ ̄    { ̄ ̄ ̄ ̄ |/::::::::::::::::::::::::::: : : . .. ..\ 、   \   {{ ̄ ̄ ̄
     {   |        {      〃::::::::::::::::::::::::::::::::: : : : : : ..∧ V     、 {
     {   |        {      i{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧ V    } _}
____ノ_ /   __ ノ=‐―   __.i{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i  }     厂⌒≧=―
 ̄ ̄ ̄⌒\__/⌒ ̄ {       ]{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i  }  /    {
        {         {       ]{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i  }_/{    _」___
        {         {       ]{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i  } ̄ ̄ ̄⌒\{
        {         {       ]{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : : . . . ..}/       ノ]
        {         {        ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : : : : . . ....{          {
        {         {     /⌒ r ┐:::::::::::::::::::::: : : : : : : . . ....{        ノ
―=冖⌒ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄{   八_ノ=――-  _____」___/⌒ ̄ ̄ ̄
                    ̄ ̄         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(__)

392 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:31:23 ID:dd1q1/6M0

(;+村+)「ぐはっ!?」

( ´_ゝ`)┫「クリア」

リ゚▽゚ リ<l「即落ち2コマ」

(´<_` )「む、やはり電波入ってる。成功していたようだ」

( ´_ゝ`)「だろうな」

ハ’ノ_’ ハ「で、こっからどうします?」

( ´_ゝ`)「初日に探索した山ルートで裏の船着き場から船だな。ただし」

(´<_` )「島民に俺らの記憶が戻っているとすると、追っ手をかけられる可能性があります」

リ゚▽゚ リ<l「うわ、しんど」

ハ’ノ_’ ハ「極力見つからないように行きたいとこですね」

( ´_ゝ`)「だな。島民が山仕事嫌ってる以上、山に入っちゃえばこっちのもんだし」

393 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:31:57 ID:dd1q1/6M0

(´<_` )「木葉さん、山歩きはいけます?」

リ゚▽゚ リ<l「ぶっちゃけ体力には自信ないで」

( ´_ゝ`)「ま、最悪俺か弟者が背負えばいい」

ハ’ノ_’ ハ「見るからに軽そうですからね」

リ゚▽゚ リ<l「チビって言いたいんか? なんや喧嘩売られとる??」

( ´_ゝ`)「売ってない売ってない」

(´<_` )「モデル並みにスマートですからね。ハロルドさんが言いたいのはそういうことかと」

リ゚▽゚ リ<l「あっ、ふーん? そんならまあ、ええけど」

( ´_ゝ`)「俺が先頭、ハロルドさんは後方の見張り頼む。
      弟者は茜ちゃんさんの護衛中心に臨機応変に」

(´<_` )「わかった」

ハ’ノ_’ ハ「了解です」

リ゚▽゚ リ<l「んじゃ、そろそろ行こか」



 ―――。

394 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:32:30 ID:dd1q1/6M0
【道中】
 ,:'゙:,                                                  〈゙;゙;゙;゙;゙|゙;゙;゙;/
},:゙: : ゙:,,.、  ,:^:,  ,、                         ∴                 ,、,、,、,、└‐ー:||゙;゙/__
;゚}: : :,:^:,:'^:,:゙.:.:.:゙:,,:゙.:.゙:, ,:^:,,:'^':, ,:^:,,:^:, .:'^:,.,:゙, ,:^:, ,:^:,     ∴∴           〈゙;゙;゙;゙;゙;゙ ´" 'ー||ノ;';';';';';';'ヽ
゙;゙;}:,:゙.:.:.:.゙:, : ,:^:,.:.゙:, : :,:'.:.:.:゙:, : ,:゙.:.:,:゙:;.:,:゙:,.:.:,:゙: :゙:, : : ::,:'^:, ,:^:, ∴;';';'∴  ,:^:,   ,:^:,   └…〜'⌒>||_‐_‐_‐〜'’
゚;゚;゚;}.:.:.:.:.:.:゙v゙.:.:.:゙:, ; ,:゙.:.:.:.:.:.゙v゙.:.:,:゙:;.:,:;.:,:゙v' : : : :゙:, :,:゙:;.:,:゙:,: ::∴;';';';';';'∴. : : : :゙:, ,:゙.:.:.:゙:,    ,----ミ´"|:|ミ゙;゙;゙;く
゚;゚;゚;゚;}‐‐:..;゙.,:^:,.:.:゙:,:^:,.:.:.:.:.:.:.゙:,:,:゙:;.:,:;.:,:;,:゙ : : : : : ::,:゙:;.:,:;.:,:゙:,∴;';';';';';';';';'∴: : : : ,:゙.:.:.:.:.:.:゙::,  ノ:;.:,:;.:,:;.:;;ヽ|:|/ ̄⌒
゚;゚;゚;゚;゚};:;:;:;:`:,゙:.:.:゙:,、ヽ'^'^'^'^'㍉ミ:;.:,:;.:,;,:^:, : : : :,:゙:;.:,:;.:,:;.:,∴;';';';';';';';';';';';∴: : :.,:'^':, .:.:.:.゙:,└〜‐vv'⌒ |:レvvvvv
゚;゚;゚;゚;゚;}:;:;:;:;,:゙.:.:.:.:ソヾ;:ミ:ヾ;:ミ:ヾ;:ミ:'^'㍉,:゙.:.:゙:TニニニニニニニニニニニニニT;';';';';';'∴:,:゙.:.:.:.:.:゙:,_,、-=ニア^\.:.:.:.:.ソミ;ミ;ミ;ミ;ミ;
{゚;゚;゚;゚ノ__ii__.:./`''-、_ヾ;:ミ:ヾ;:ミ:゙;゙;゙;゙;゙{.:.:.:/  x===========x  \;';';';';'∴,、-=ニ´   / ̄ ̄\vミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;
{宀'’, ,  /_/  ``〜、、゙;゙;゙;゙;゙;゙;:ノ/    /         ‘,  \;''/     / ̄|| ̄|\ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ
;'゙;'゙;'゙;'´"'"'"'|  口  | 「:|`"''〜xX;';';';'Xx‐/_________',─┬/  _,..-=ニ゙||丁丁丁丁ソミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ
"""""''㍉:::::|    ∠二二癶  |:⌒i:::i⌒  |¨~~丁¨¨丁丁¨¨丁::|ー |‐=ニi「:::::: |:|::|:::||⊥⊥xXヾ;:ミ:乂ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;
´´´´´´´´´´´´~"''└、、 |ノ'"´´´''ノ八´"''┴‐‐┴‐‐┴┴‐‐┴┴‐┴x::::||=冖T「 ̄||丁゙|^Xヾ;:ミ:ノくヾ;:ミ:^Y:
;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'~"''〜、、,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙ ̄二ニ=--=ニLL_|::::::⌒Y::{/:::::::::::}:
;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙;'゙_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:_:j‥‐‥-…‐‥‐‥-…‐‥‐‥-…‐‥‐‥-…‐?゚∵∴``丶、}::{:::::::::::::::ノ::
viviviviィィンン∵∵:: : ∵∴:/ : ; : ; : ∴ : ; / : : ; : : ; : ; ; : ; : ; : : ; : : ; : : ; : ∴ : ∴ : ∴∴;,: ; : : ´"''〜ー-
/::/〉:://∵,∴y;';'∵/〉/〉/∵;:/〉/∵;';'/〉/∴; ; ;∴:/: ; : ∴: : ; ; ∴ :/〉;';'/;';'厶.:∵/〉∵;,; ; ; : : .:.:.:.:.:.:.:
%%‰//〉:/∴/〉∴//ミ∵∴.:.://ミk∵/.::/∵/∴.:.:/〉:∴.:.:∴∵:/〉.:/:///.:.://^㍉/.:/,∴∵;..:.:.:: : .:.:.:.:
/㌃㌻ッ。:/:/∵/:/:〉///〉ミミ∴∵}ノ〉/ミ/〉//.:.:/∴/:/ミ:∴::/〉ミ/:/∵;,/〉:ミミ∴/:/::/〉.:∵゚`∵∴;.: : : :
/:|/::|/:/%:/:㏍::/:///〉//::/ミミッ,::}'小:/:厶厶:/ケ狄fx::/〉::/ム:/〉//〉辷ヒt。/〉:::/ミミ////ミッ。::/y::/∴.: : :
j沁,::|/:/:/::/::jk ////:::/‰。/:〉jミj:::jチ::/⌒ケツッ。:/::狄:/:://狄:/::/:厶::: ヽ/メk/:/::厶厶::/::y小:/:厶:^∴.
iミv'〉|:/:,厶ッッ。,::/:::/厶厶:/狄::/:/Y::jチ:厶ッ。V⌒沁,厶ッ∞ッ,/:狄/〉,ホホ,:}::/ /刈/: /ケ㍊%//:/://^㍉:/:∵
ミ//紕:/⌒ケ㍊%。/:,妣砒%。i爻/::∧/:/::/矧!::::/:/jリ:ミ/::/::小/:jケ/%ケ⌒V::/:j刈: //:/㍊//::::厶ッ。,:/::/㍉
//j矧//厶仏㍊:/::|:::/::^'ホ:::i%::ん%‰%。:矧:/:/:/:::/〉/:/:::り:/:/%%::/〉/::/::/:::j!//:/::jル∞o。/⌒ケ%。/:/::::/

395 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:33:04 ID:dd1q1/6M0

リ゚▽゚;リ<l「はわわわ!」

(;´_ゝ`)「ちっ、見つかったか! 走れ! 弟者は最悪茜ちゃんさん抱えて!」

(´<_`;)「おう!」

ハ’ノ_’;ハ「時雄が来る前に山に到着しないと!」



―=≡三┏(;´_ゝ`)┛「ぬおおおおおおお!!」



(´<_`;)三(気合の割にノロい。木葉さんに合わせてるからか……なら)

ガシッ!

リ゚▽゚;リ<l「はわっ!?」

(´<_`;)三「すみません木葉さん、暫く我慢してください!」

三(;´_ゝ`)「気合十分だな弟者、ならスピード上げるぞ!」

(´<_`;)三「おう!」

396 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:33:38 ID:dd1q1/6M0
【山林】
: : :j   |洲洲洲洲i:i::::::::::::::::: ; |;:;:;:;:;:;:;:;:: : : ⌒㍉ミミミミミミミミミ州i洲i洲|::::i:i:i:刈爻災淡淡淡淡
: : {   |川^刈洲jl|i:i:::::::::::: : : :|__彡゙⌒乂ツ;';';';';';乂ミミミミミミ泌ミ洲洲i|::::i:i:i:i爻爻爻爻淡淡淡
: : :{   }i:i|ハi:i寸ミ|i:i:::::::::: : : :.:|刈爻;';';';';';';';'⌒ン;';';';'⌒ヾミミh、刈ノi:i{::::i:i:i:i:i爻爻j/:::::x'爻爻
: : :}  {i:i|圦:i:i≧{i:i:i:::::::: : : :.:|洲爻;';';';';';';';';';';';';乂;';';';ツ災淡{∨i:i:ハ::::i:i:i:i:|爻ァ'゚::::イ川}ハi:i
: : :{  :〔i:|ノノへi:i:i:i:i:i:::::::: : : : |川州洲x;';';';';';';';';';';'刈爻爻炎圦i:i:/ミミ}:::i:i:i:i:レ'゙::,.ィジ:ノノ乂ji:i
: : :{  : {i:|ilililil/ヽi:i:i:i:::::::{ : :{ :|ノノノノ洲刈爻爻xく爻从爻爻ハi:∧乂ミj:::i:i:i:i:i/i:i:i:i:彡ィイシ{i:i
^i : { : : {i:|ililili|i:i:i:|ilili:i:::::j' : 川水彡j乂爻爻爻爻ミ爻乂ノ^i|:|i:i:i:ヘ`'{::::i:i:i:iノi:i:x<个i:i:i:「爻{i:i
;:;{ : : :、 :{i:|ililili|i:i:i:|ilili:i::::: : ::{: |i:i:/刈ilili|\「i:i刈爻トミ刈メj::::i|::|i:i:i:/刈:::i:i:i:i|i:i:i:乢j|i:i:i:i|爻ミ|i:i
.:.:\: ::  Wililil|i:i:i:|ilili:i:::::: : :{:.:|i:i|⌒|ililil|^'vi:iノノ: : : ^'ッjリイ:::シ| |i:i:i:|㍉|:::i:i:i:i|i:i:i:i|^'リi:i:i:|^Yi:i|i:i
..::.. : ::  ヤililil|.\|ilili:i:i::::: : :j: |i:i|.....|ililil|.. .|i:i|:|.. .. .. .. .|::|.l::/ |::|i:i:i:|.....|:::i:i:i:|i:i:i:i|.. .||i:i:i|. .|i:i||i:i:
.:.: { : :{  ,ハililil|  ,|ilili:i:i:::: : ノ: :|i:i| . |ililili|. .|i:i|::|  . .  .|::||::| |::}i:i:i:| . |::::i:i:i|i:i:i:i| . .i|i:i:i|. .|i:i|.|i:i:
.:.:.:{ : :i '/∧爻爻|ililili:i:{::: :{:  {i:i| |ilili从 |i:i|;:l     .|::リ::| j:::}i:i:i:| |::::i:i:i|i:i:i:i|  i|i:i:i| |i:i| |i:i:
\j{ : :{ :  {寸爻|ililii:i:i:{::: :ヽ {i:i} jilili:i:i:i゙|i:i|;:;{   ノ::j':::|ノ:::ノi:i:i:i:Ⅵ::::i:i:i|i:i:i:i|爻j|i:i:i:刈i:i:リi:i
;:;:ノi| : :}i  j やりililリi:i:乂: :〈 {i:川ilililili:i:|i:i|::从ニ二 ̄ ̄爻爻i:i:i:i:i:j{.:.:i:i:i:Ⅵ从j'りi:i:i从シシi:i:i:
;:;:;:;j|i: :|i \   ∨ilil}i:i:i:}ilil〕h、 乂vwvwl|i:i|'   . :  ̄ ̄>''"""∨.:ノ。s≦{{三三/洲洲ノシ从
;:;:;:川 八: : 》 : : ヤ洲洲洲州州沁,爻爻リi:i:|⌒ヽ、_:_:_:_:ノ´_-二三ノイ三V(_j}三三/(xxXXXXX
;:;:〈 ∨/∧/: : 〉: ::}爻爻爻爻爻刈州川X刈爻ミx  ̄_ ̄ ̄ ̄-=ニ二三\\ / /刈;';';';';';';';'
;:;:;:;〉:∨:/∧: : ::Vハ,;゙,;゙,;゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙``''ミ爻ミ爻ミ爻ミx ---=ニ二三三三三\∨/∧ 乂;';';';';';';';'
∧(: : ∨.:/∧: : :}八,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙``` ー¬宀宀宀¬冖⌒      }:}// )/'"´
i:i∧.: .: 〉;:;:/∧ : '/∧从--─…¬宀冖ニ““¨¨”” ̄~´"''〜-  _        }// /ア=-
i:i:i:〈\ノィノi:i:;:;:\: : /ヘ{.:レイィ;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;::::::::::``''ー‐--─'////.,.,   从
i:i:i:≪^ヾノ>i:i:i:i:刈ノノYノノix;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/i:i/´;:;:;:;:;:;:)V)V)V
⌒ヽノ川从ハi:i:^Y水川从从シ爻ミx;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:._、-─……─--  _イジ;:;:;:;:;:;:;:;:川从川
....,シ从ヾ;:ミ:爻乂从州洲洲洲从シ''^^ ̄   ̄  ̄  . . . : : : :, :, :, :,```````⌒⌒''<⌒

397 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:34:11 ID:dd1q1/6M0

(;´_ゝ`)「ふー、ふー、何とか撒いた、か?」

ハ’ノ_’;ハ「はぁ、はぁ、索敵、反応なしです」

(´<_`;)「はあっ、はあっ、」

リ゚▽゚;リ<l「オトジャ、もう降ろしてええで」

(´<_`;)「んっ」

ザッ!

リ゚▽゚;リ<l「おっとと」

(;´_ゝ`)「よし、こっからは茜ちゃんさんのペースに合わせて走る。
      再度捕捉されたら今度は俺が抱えて全力ダッシュ」

ハ’ノ_’;ハ「弟さんいけます?」

(´<_`;)「はあ、はあ、な、なんとか」

リ゚▽゚;リ<l「すまんな、うちのせいで」

(;´_ゝ`)「気にすんな、こちとらプロだからな」

(´<_`;)「はあ、はあ、何のプロなのか、時々わからなくなるけど、な」

398 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:34:44 ID:dd1q1/6M0
【船着き場】
                                                  ...............
                                 rっ             ..::::::::::::::::::::::::::::..
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|          ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..
                                            |, ザザーン... .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
                                            |,、;──‐─────‐───────‐─
                                  ,゜ '≒~゚ ⌒ ~ " ~   ̄ ー     〜
                         ;  °。 ;从ヾー~   〜"~       〜
゚           °  。 ゜ `   。  '、从;_゚ノ'〜~  〜´⌒    ´〜
 );  ;゚  。  ; 从  、 ,j ´ヾ。'~〜〆";、〜ッ)ヾ
 ソ  人´; ノ'〜、~ ソ 〆´(  ゞ  〜    、〜   〜' ⌒  ー
〆〜ヾ、゜〜    ヾ  〜´ "   ,゚
  リ'   〜ー     〜'      ソ〜     ー〜

399 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:35:18 ID:dd1q1/6M0

―=≡三(;´_ゝ`)┨「ぬおおおおおっ!!」

(;A村((┣「ぐあっ!?」

(#B村B)r==-「この野郎っ!!」

人(´<_`;)「っ!! 五行結界! 急急如律令ッ!」

バン! チュイン!

人(´<_`;)「うぐっ!?」

(;B村B)「んなっ!?」

(´<_`メ)(やっぱ俺の腕じゃ猟銃完全に防ぐのは無理か! まあ死ななきゃ安い!)

ハ’ノ_’;ハ「ロックバスター!」

(;B村((◇三≡=―「げはっ!?」

三(;´_ゝ`)┨「追撃!」

┫))村B)「おごほっ!?」

リ゚▽゚;リ<l「みんなすげー」



 ―――。

400 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:35:52 ID:dd1q1/6M0
【小舟】








  r=ニ====- ,,,_
  |!   `'' ー-`,,_'''ー~""--,,,,,
  |!,,_       `"''' ー'- !フ""--,,,,
  ヾ_ `"''ー- ..,,_          `~""""'''' ー‐゙-- ,,,,,          ,!_r‐== 、
    ヾ."''ー .,_  `~"'' ー-                 `~""'''' ー--'-! === li,,,,,,:;;;;;'';;:;:;;;,,;,,,,,,
     ヾ..,,,,;;.''";:;;":;;;';';;";::;''":;":;'';;;'';;:;;:;'';;;;;:::;:;;::,,::,:;;::,,,,..,,,,.,,...__,,_,,,..,,,;;;...,,,,,,πミニ;/;;;:::;;;;;::::::;;;;;;:::::::;;;;";''::
      "''''''"""´     "  ""''  "'''''"''"~~""'''"'"''~~~ ~        ~" "~´

401 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:36:26 ID:dd1q1/6M0

(;´_ゝ`)「乗れ乗れー!」

リ゚▽゚;リ<l「アニジャ、運転できるんか?」

(;´_ゝ`)b「ノリと勢いで!」

(´<_`メ;)「正直不安しかない」

ハ’ノ_’;ハ「とはいえ仕方ないですね、誰も船なんて操縦したことないですし」

(;´_ゝ`)「ええとエンジンは……前に見た動画だと確かこうして……」

(´<_`メ;)「不安しかない」



 ドゥルルルル……!



(;´_ゝ`)「よっしエンジンかかった! 後はここをこうして……」

ハ’ノ_’;ハ「あっ、追っ手が来ました!」

リ゚▽゚;リ<l「ゲッ!? アニジャはよ!」

(;´_ゝ`)「わかってる! イクゾッ!」

402 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:36:59 ID:dd1q1/6M0
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──────────────────────────────────────────
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
__________________________________________
__ r=ニ====- ,,,__________________________________
── |!   `'' ー-`,,_'''ー~""--,,,,,                                    ....'''''───
── |!,,_       `"''' ー'- !フ""--,,,,                           ....''''''''.'.'.'..... ───
── ヾ_ `"''ー- ..,,_          `~""""'''' ー‐゙-- ,,,,,          ,!_r‐== 、....''''''................... . ───
___ ヾ."''ー .,_  `~"'' ー-                 `~""'''' ー--'-! === li,,,,,,:;;;;;'';;:;:;;;,,;,,,,____
 ̄ ̄ ̄ ̄ヾ..,,,,;;.''";:;;":;;;';';;";::;''":;":;'';;;'';;:;;:;'';;;;;:::;:;;::,,::,:;;::,,,,..,,,,.,,...__,,_,,,..,,,;;;...,,,,,,πミニ;/;;;:::;;;;;::::::;;;;;;:::::::;;;;";'':: ̄ ̄
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

403 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:37:33 ID:dd1q1/6M0

(;´_ゝ`)「むむむむむっ!」

リ゚▽゚;リ<l「やるやんアニジャ!」

ハ’ノ_’;ハ「っ! 撃ってきます、身を屈めて! ラウンドシールド!」

人(´<_`メ;)「五行結界! 急急如律令ッ!」

リ゚▽゚;リ<l「ひぃっ!? 風切り音がッ!」

(;´_ゝ`)「むむむむむっ!」

人(´<_`メ;)(逃げ切れるのかこれ? 時雄にでかいのぶっぱされたら直撃しなくとも――)

ハ’ノ_’;ハ「あっ!? まずい、時雄です!」

(;´_ゝ`)「くそっ、スピードは限界だぞ!」

人(´<_`メ;)「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」

人リ゚▽゚;リ<l「ええい無駄やけどうちも! 臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」

ハ’ノ_’;ハ「来ますッ! 衝撃に――」

404 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:38:08 ID:dd1q1/6M0
                                   .        /
                                         /  _/ _/
                                   .     /\       |
                                       /  \/      _/          /
             `   ヾ   、    '   ,   '   ` __/      ̄  / |   __/   /
         `  ヾ   、    '   ,   '   `   、.           \/ _|          /
    、  `  ヾ  、 ` ヾ 、  ' , ' ` 、′。 `  ' 、 . 、 ′ 。 . ,   '        ./
  '  ' ヾ 、 ヾ、 `、 . '`、′。.・`; '、.・. '`、′。.、′。.・`; '、. `  ' 、    __ノ
。 . ` ;   ' 、 '、′' . '、′' ・. '、ヾ 、` ;人. /;′。.・"; '、.・" 、 ′。 ` '、.
' 、 ′'、′'  、`' . 'ヾ `、ヾ 、`、,,  ',. '`、′。.・`; '、.`; '、.・" 、 ′" 。 . `
. '`、′。.・`; '、.、ヾ 、` ヾ・、 ', :  :  :,' , ', ,' '`、′。.・`; '、.・。 ` '、.
  '、′' . '、′' ・. ' 、,,  ',`  :   ::  :   :  ::  : /;′。.・"; '、.・" ` '、.
'、′'  、`' . 'ヾ `、ヾ 、` :  :   :      :   :   :, : /. '`、′。.・`; '、.・
、′' ・.'、ヾ 、` .\  、 `                    ," ´, ′( /:′。.・"; '
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    `ヾ\'i,  ` 、                           ,  ', ,i '/,′",//
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     `ヾ\'i,  `                          ,  ', ,i ’/,′",//
      \、ヾ \                            /, 〃, 〃/
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         、`ヾ、                         ,〃´/,. '
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405 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:40:43 ID:dd1q1/6M0

(;´_ゝ`)「うおわああああああああッ!?」














  Case11「捜朔島」
  Day10「異界からの脱出」

                          To be continued...

406 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/17(土) 22:41:16 ID:dd1q1/6M0
今回はここまで

407名無しさん:2023/06/18(日) 04:09:57 ID:8uFRgyMA0


408名無しさん:2023/06/18(日) 07:35:30 ID:5L4r83Kk0
乙乙
漁師の島だもんなそりゃ船で追いかけてくるよね

>人リ゚▽゚;リ<l「ええい無駄やけどうちも! 臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」
可愛くて好き

409名無しさん:2023/06/18(日) 17:09:39 ID:iJdKbDqE0
乙!
脱出については他にも条件が必要で簡単には行かなさそうな気がする。

410名無しさん:2023/06/18(日) 21:49:47 ID:xxA1odP60
投下ありがたや
忙しいだろうにいつもありがとうございます

411名無しさん:2023/06/19(月) 12:44:43 ID:ZmPCWLbM0
乙乙
邪神エターナの魔の手が流石兄弟たちにも…?

412 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/24(土) 23:29:26 ID:ctgHBsrA0
>>407
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>408
リ゚▽゚ リ<l「せやろ?」

>>409
( ´_ゝ`)「時すでに笹舟状態」

>>410
(´<_` )「それは読んで貰ってるこちらの台詞でもある。所謂WIN-WIN」

>>411
ハ’ノ_’ ハ「とんでもない島ですよほんと」

413 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/24(土) 23:30:02 ID:ctgHBsrA0
進捗60%くらい、たぶん深夜に投下

414 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:13:17 ID:dLOKsPpM0
前回のあらすじ
・そうとも言えますが、その中心人物は"さくのかみの遣い"と呼ばれる若い男。
・何だろうね、あたしはこの時のためにこの島に来たのかもしれない
・うおわああああああああッ!?


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

415 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:15:41 ID:dLOKsPpM0
Case11-Day11
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ノ⌒ヽ、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :}     ⌒ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : _;: ;: :ノ
〜ヽ_: : )ヽ、: : : : : : : : (        `ー 、_: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /~^~^ ̄   ........
    `"   `ー- ⌒ヽ_)           ’-‐-、: : : : : : : : : : : : : : : : : :, 〜'     .......:::::::::::::::
         ..:::::::........ ......  ..:::::.......  ..      `ヽ_: : : : : : : : : : : : : _ノ       .......:::::::::.....
爻狄狄爻爻Xx,,._::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...................::::....   ): : : : : : : : : : : (     ...::::::::......
Xxィ狄爻爻狄ヾミヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::........{: : : : : : : : : : : : : xX爻狄ヾミヽ:::::::::.....:::::::::::
爻ヾミ狄爻ヾミ狄爻`ヽ,,___________________笊爻ヾミ狄爻'、____
: : : : : _;_;_;_;_;_二ニ- .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .
三ミ。..〜、,, ;。. .., : ..., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .
:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;,..,..,..,.."~'。ー..〜。.. ..,;。. .., : . .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., ..
;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;,..,..,..,..,..,..,...,.. .., : . ;。..., : . ;。.  .., : . ; 。. .., : . ;。. .., . ;.  .., .., .., .., .., ..,
~~~"''丶、:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;.,...,...,.. .., :  .   ;。. .., : .  ;.  ..,      : . ;。.、;。. ...,.., .. .., :
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416 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:16:15 ID:dLOKsPpM0

( -_ゝ-)「ウッ……?」



( ´_ゝ`)パチッ



( ´_ゝ`)「……?」








( ´_ゝ`)「えっ、ここどこ??」

417 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:16:49 ID:dLOKsPpM0

ハ-ノ_- ハ

リ-▽- リ<l

( ´_ゝ`)「ハロルドさん! 茜ちゃんさん!」

ハ’ノ_’ ハ「ンッ……?」

リ-▽- リ<l

ハ’ノ_’ ハ「ここは……俺らは確か、船が破損して……?」

(;´_ゝ`)「おい、茜ちゃんさん、大丈夫か?」

リ゚▽゚ リ<lパチッ

リ゚▽゚ リ<l「……」

(;´_ゝ`)「おい……?」

リ゚▽゚ リ<l「ルイズ!ルイズ!ルイズ!ルイズぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!」

(;´_ゝ`)「うわっ!?」

ハ’ノ_’;ハ「あっ」

(;´_ゝ`)「ハロルドさん!」

ハ’ノ_’;ハ「ナイト・ホライゾン!」

418 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:17:23 ID:dLOKsPpM0

リ゚▽゚ リ<l「ふぅ、ありがとさんやで。もう完全にあかんやつやなうち……」

ハ’ノ_’ ハ「いえ、早く治療を受けて欲しいとは思いますけど」

リ゚▽゚ リ<l「まあそれは良いとして……どこやここ?」

( ´_ゝ`)「それな」

ハ’ノ_’ ハ「いやそれより、弟さんは?」

( ´_ゝ`)「……」

(;´_ゝ`)「いなくね?」

リ゚▽゚ リ<l「マジか」

ハ’ノ_’ ハ「とりあえずその辺探してみますか?」

(;´_ゝ`)「そ、そうだな」

リ゚▽゚ リ<l「まま、大丈夫やろ。こうして三人同じとこに流されとるんやし、きっとオトジャもその辺におるで」

(;´_ゝ`)「うむ」



 ―――。

419 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:17:57 ID:dLOKsPpM0

リ゚▽゚ リ<l「おらんやんけ」

(;´_ゝ`)「弟者……!」

ハ’ノ_’;ハ「ま、まあ大丈夫ですよ。きっとどこかで無事にしてますって」

(;´_ゝ`)「そ、そうか?」

リ゚▽゚ リ<l「そうや」

( ´_ゝ`)「……それは置いといて、マジでどこなんだここ?」

ハ’ノ_’ ハ「うーん……近隣の島ですかね?」

リ゚▽゚ リ<l「スマホは……あかん、海水にやられたみたいや」

ハ’ノ_’ ハ「ん……俺のは生きてますが圏外ですね」

( ´_ゝ`)「あ、俺も。……近隣の島なら海岸で圏外ってことはないと思うんだが」

リ゚▽゚ リ<l「え、もしかしてめっちゃ流された?」

ハ’ノ_’ ハ「いや、日付的にそう遠くまで流された感じではないですね」

( ´_ゝ`)「うーむ……弟者、時間からどの辺か割り出せるか?」

リ゚▽゚ リ<l「おらんで」

420 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:18:30 ID:dLOKsPpM0

(;´_ゝ`)「……」

ハ’ノ_’;ハ「ま、まあとりあえず、周辺散策してみます?」

リ゚▽゚ リ<l「せやな。無人島ってこともあらへんやろし」

( ´_ゝ`)「……うむ。仮に無人島だったとして、いやそうだったら余計にか。探索は必須だな」

ハ’ノ_’ ハ「ですね。流石にそれはないと思いますけど」

リ゚▽゚ リ<l「せやせや」

( ´_ゝ`)「いやどうだろ、日本は意外と無人島多いぞ」

ハ’ノ_’ ハ「意外ってほどではないですけどね、列島ですし」

リ゚▽゚ リ<l「マジで無人島やったらどないする? アニジャとかサバイバルスキル高そうやけど」

( ´_ゝ`)「ん、まあそこそこ。群馬生まれの群馬育ちだからな」

ハ’ノ_’ ハ「何でしょう、群馬ってそういうとこでしたっけ……?」

リ゚▽゚ リ<l「グンマー人流石やで、頼もしいわ」

( ´_ゝ`)「何だろう、群馬馬鹿にしてる??」

リ゚▽゚ リ<l「リスペクトやで」

( ´_ゝ`)「そうか?」

リ゚▽゚ リ<l「そうや」

421 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:19:04 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「……まあいい、とりあえず散策行くか」

ハ’ノ_’ ハ「異議なしです」

リ゚▽゚ リ<l「やでー」

( ´_ゝ`)「あ、ハロルドさん。魔術で一定間隔ごとに目印置ける?」

ハ’ノ_’ ハ「いけます」

( ´_ゝ`)「やっぱ頼りになるわー」

リ゚▽゚ リ<l「やでー」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ? まあ褒められて悪い気はしないんでいいですけど」

( ´_ゝ`)「パーティのガシュー=ハンクトピア」

リ゚▽゚ リ<l「やでー」

ハ’ノ_’ ハ「いや誰ですそれ??」



 ―――。

422 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:19:37 ID:dLOKsPpM0
【藪】
                                                      ─=ミ  ___
                                                      Ξニミx'´: :
                                             ゥ==-ミ    ^⌒沁,\
                                             ΞΞ二沁, _、‐''゛Ξニミi,
                                             /⌒¨⌒沁,: :+:∵⌒沁,
                     i                 _、‐''゛'"'^'^"'  ,。+:∵⌒ヽi, : : : /⌒沁,
                   __jルi             _、‐''゛;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:…‐-  \\'ホ,: : : : : : : :'ホ,
                   _j此ヒ_        _ノ⌒´;';';';';';';';';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ー=ミミ爻x: : \´'ホ, ⌒\:: : : :
                  ⌒つ此く⌒       ノ;';';';';';';';';';';';';';';';';:;:;:;:;:。ゎ㏄∝※沁,\  'ホ,\  \: :
                 ⌒つ此此<⌒    ノ;';';';';';';';';';';';';';';';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'''''⌒¨¨ミ^沁,: \ ,い⌒ヽ⌒ヽ
               _,,..-‐批批批批_   _ノxX爻爻父x;';';';';';';';';',‥…ッッ‰。⌒ミ,^沁,\\い  'い
   ,、-‐〜ー-、      ノ゙;゙;゙;゙;゙;´'ホ批批批ヒッ ,爻爻狄狄狄爻爻x;';';';'ン, , ,  ⌒ミ"~”~'㍉沁, \.|い\ :い,
_. :´: : : : : : : : :`:、   、`゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;´'ホ批批⌒,沁淡淡狄狄淡淡狄㌃””'ホ⌒メ∵7∵''狄⌒ '沁,  | : i\/| |::
: : : : : : : : : : : : ´',、xX゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;: : : __|:|__xX狄淡淡淡o+∽+。ミ'⌒\⌒\\∵/ミx / ,‰ミ い |:::::l: //| |::
_ xXxXx: : i : i : : 'x゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;_j_jヒ此此此豼ッ'´ ̄``丶、亥_. : : : \  \ \ \\\\{::{/ハ::Ⅵ:: :|//.:| |::
i:ソミ;ミ;ミ;ミ;v小小ミ;ミ;ミ;ミ゙;゙;゙;゙;゙;゙;乂乂v批妣妣批彡'⌒ミッ,、\\ _,、丶⌒ミメ、\ ヘ\}_,}__,}/:://:::|:::|:|:::::|//.:| |::
:いミ;ミ;ミ;ミ;小小ミ;ミ;ミ;ミ;゙;゙;゙;゙;゙;゙乂乂批妣妣批批i:i:亥¨¨  \ Χ⌒\ぃいいぃ, ハ∧:::ヽ‐:/:://::/\|:|:::::|/: :/
:i:ソミ;ミ;ミ;ミ;j'j'j'j'j'ミ;ミ;ミ;ミ;゙;゙;゙;゙゙;゙爻乂jヒ此批批批i:i:㌻⌒ \ \ \⌒ヽヽ⌒'ホi, //∧::::∨:://::/\::\:::|:/:::/
:i:ハミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;爻いハい爻ミ爻テ批批批絲i今=-ミ ハ,o∽o。  } i / 'ホ//:ハ::/::://::/ : |::\::∨:://
:i:i:ソ,ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミンハソいハいハミ爻ミ;';';';';|::|絲絲 | : : Y ,j狄⌒\´'ホ尢ホッ,/:i:|/:|∧::::|:::::|/::/ |: :|/ ハ::∨:///
i:i:ホミ;ミ;ミ;ミ;ヾ;:ミ:乂ハいハいハツ爻ミ爻ミ;'|::|矧州i| : : __j狄’、\ ハ ノ\/ハミx:::::/ ∧::|::::/::/: :|::/ /::/|::::|//://
:i:爻==ミヾ;:ミ:ヾ;:ミ:らいハいハ爻ミ爻ミ爻ミ爻i糾从  : ヽ、∵い :/:/ハ/:://:::::|ハ:∨::|:::::| |::/::/: : i/ /::/::|::/::/:/:://
//⌒, ,/⌒/⌒ヽ /⌒ミ爻ミ爻爻ケV i::| ,小,小ハ:Y: i |/://: |://: |::::|: |::| |::/:| |/::/:/ / /::/::::|/::/:/::/ /
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423 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:20:11 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「うーん……」

ハ’ノ_’ ハ「あの、思ったんですけど」

( ´_ゝ`)「うん?」

ハ’ノ_’ ハ「……ここって無人島では?」

( ´_ゝ`)「ぶっちゃけそうかも」

ハ’ノ_’ ハ「えぇー……」

リ゚▽゚ リ<l「マジか」

( ´_ゝ`)「いや、人の手が入った痕跡はある。最近じゃないっぽいだけで」

ハ’ノ_’ ハ「よくある無人島じゃないですか」

リ゚▽゚ リ<l「マジか」

( ´_ゝ`)「仮に無人島だったとして、作業小屋くらいはありそうだな」

ハ’ノ_’ ハ「ああ、それがあれば多少なり違いますね」

リ゚▽゚ リ<l「マジか」

( ´_ゝ`)「茜ちゃんさん、本当に大丈夫??」

424 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:20:45 ID:dLOKsPpM0

リ゚▽゚ リ<l「大丈夫やで」

ハ’ノ_’ ハ「うーん、言動がちょっと」

リ゚▽゚ リ<l「失礼な、うちは普段からこんなんやで」

( ´_ゝ`)「何も反論になってなくて草」

リ゚▽゚ リ<l「お、なんや芝刈られたいんか?」

ハ’ノ_’ ハ「あっ(察し」

( ´_ゝ`)「……何故に俺の生え際を凝視しているのかな、二人とも?」

リ゚▽゚ リ<l「なんやハゲそうやなって。なら潔くうちが成敗したるわ」

ハ’ノ_’ ハ「潔くってそういう使い方するんでしたっけ??」

( ´_ゝ`)「茜ちゃんさん、友達少ないでしょ?」

リ゚▽゚ リ<l「なっ!? 何でわかったんや!?」

ハ’ノ_’ ハ「いやそれ俺でもわかりますけど……」

( ´_ゝ`)「人の身体的特徴を揶揄するとかもうね、流行んないから」

リ゚▽゚ リ<l「人の心理的特徴を揶揄するのもどうかと思うで」

( ´_ゝ`)「そうか?」

リ゚▽゚ リ<l「そうや」

425 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:21:18 ID:dLOKsPpM0

ハ’ノ_’ ハ「まあ揶揄とか流行んないですよね。若い人見てると思います」

( ´_ゝ`)「ほんとそれ。人口動態的に年寄りばっかだからあれだけど」

リ゚▽゚ リ<l「そうかもなー。若い子ら賢明やでマジで」

( ´_ゝ`)「若い子がそういうこと言うのは平成のネタなんだけど」

リ゚▽゚ リ<l「えっ!? そうか?」

( ´_ゝ`)「そうだ」

ハ’ノ_’ ハ「実際木葉さん、なんか見た目より……」

リ゚▽゚ リ<l「オッサン臭いって?」

( ´_ゝ`)「言葉を飾らずに言えばな」

リ゚▽゚ リ<l「まま、許したるわ。オッサン臭い自覚はあるしな」

ハ’ノ_’ ハ「そういえばおいくつなんです?」

リ゚▽゚ リ<l「女に年齢を聞くもんやないで」

( ´_ゝ`)「ほら、そういうとこ」

リ゚▽゚ リ<l「んんー?? あかん、全然わからん」

( ´_ゝ`)(ミーム汚染されすぎている……まあ配信者なんかやってりゃそんなもんか)

426 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:21:52 ID:dLOKsPpM0
【がれき】
          iv'ヘ
          | ;`;|
 . . . . . . . | ;'l:|           i'`'i             、   、"''''"´ . . . . . . : : . :
. . . . .    _,;::!:`l'|  ζ\     |;`;|             ∥   . . . . . . . . . . .. . . . ,.,:::
     ._,. :.':"..._|_.;l:|   \';、\  :|':i;;|     .  i'1   ||/>     ,, ,.,.;,;::::,:::::;''" ..:.::;':;
  _.....:;;:;:;::';::':':'"|_}:;|    \';、.\|;';;;|   ./〉 |;|_r//:;:':''"゙"゙゙'..:::::.::;::;:::;:::;:;';';:::';'::'''"
 ` ´ ...:.,.._   |_|`|_r:‐:‐:‐:‐\';、\;| r‐//┐_|:|::::::::;⊥:';'"'''` .;:;'、;':'":'"  . .
,.,:'".,:::;:':;'' .   |_};|::::::::::: : :: : {二l\;i`!、::://:::::::::::::::::::r| .::| . . . . . : : . :
';'::'''"       |_| ̄/\:::::::/`|_{┬| |;、\::::::::i'|::::::r┴冂、、     , -─'゙7´ ̄ ̄ハ─r‐
    、v,..v、  |_}::/ 、';';〉.:/ /{_|┴lニニニニニl.r┴、_|_|_|:彡v、./ /.:: .::./....::/ ,::'.ソ;:::
─'ー;;ミ゙'爻爻ミ;.. |_;l'_;_;_∠;/_/___l_,,:;;}┬┴┬┴┬┴┐::| .:::|彡ミx;: -─: ッ淼w ー ywv、‐ー
゙':;ゞ;爻彡炎炎;ゞ~゛'' ┘⊥ 」_ |  |{_|┴┬┴┬┴┬┴┤ .:|彡ミメ゙';ヾ: ;:; ';: ;:; 'ヾ淡炎ミミx:;'
'' ;~ ;^::;”v:";y;''゚  ; ::;y  ; ::; : ~゛'''' ┴'::⊥Λ二\.:|  .:|ー:| ;~ ;y ::; : ;:; 'ミ゙': ;: ',;:; ;~'',;'':; ;
";: ;: ;: ;:  ; ::; : ;:; :; :  :: :; : ;:; ;~'',;' ' : ;:; ;~ ; ::; ;~'',;''  ; : ; ::; :;~'',;:; ,”v:": ;:; ';v:'';'' ;~'',;'
:  ;:; ;~ ;  :; ;~ ',;''   ; : ; ::  :; ~'' ,;: ; : ;: ;  : ;:; ; ~'',;'   ;:;   '゚ ":;;;: :  ;  : ;:
:;   . ;: ; ; '', ;' ' .;~' ', ;'  '゚ ".  .  ;;  :  ;   : ; : ;:   . ; :; ;~ ;  :; ;~  ',
 :  ; .'  :   ; .     ;  .  ; ' :  '  ;~  ',  . .  . '  :   '',  ; ' '  ;  '

427 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:22:25 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「あー……」

リ゚▽゚ リ<l「廃墟やな」

ハ’ノ_’ ハ「残念」

( ´_ゝ`)「割と最近倒壊した感じだな」

リ゚▽゚ リ<l「まま、そんなら島一週したら現役の小屋もありそやな」

ハ’ノ_’ ハ「いや、ここまで倒壊するなら結構経ってそうですけど……」

( ´_ゝ`)「いや、木材の状態とかから築10年いってなさそう。建付けがいまいちだったと思われる」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ……」

リ゚▽゚ リ<l「なら全然可能性ありそうやん、探索いくでいくでー!」

( ´_ゝ`)「おう、とりあえずざっくり一周しとこか。恐らく作業小屋あるとしたら外縁部だろうし」



 ―――。

428 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:22:58 ID:dLOKsPpM0

リ゚▽゚ リ<l「あらへんやん」

( ´_ゝ`)「むぅ……敢えて中心部に作業小屋作るってこともなさそうだし。
      やっぱ無人島の可能性が高いか?」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ……どうするんです?」

リ゚▽゚ リ<l「この先生きのこになってきよったな」

( ´_ゝ`)「まあそうだな、意識をサバイバルに切り替えた方がいいかも」

ハ’ノ_’ ハ「サバイバルですか」

リ゚▽゚ リ<l「アニジャそういうの詳しそうやけど、どうすればええんや?」

( ´_ゝ`)「ひとまず水源を探す必要がある。……普通なら」

リ゚▽゚ リ<l「ひょっ?」

ハ’ノ_’ ハ「あー、飲み水くらいなら魔術でどうとでもなりますね」

( ´_ゝ`)「俺も手から水が出る魔術は習得してるからな」

リ゚▽゚ リ<l「はえー、すっげぇ」

( ´_ゝ`)「だから食料の確保が先決だな、次点が住環境。今の季節なら雨だけ気を付けりゃ凍死はないし」

429 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:23:32 ID:dLOKsPpM0

ハ’ノ_’ ハ「うーん、魔術で魚でも捕ります?」

( ´_ゝ`)「ハロルドさんはそれで頼む。俺は藪の方で食える野草でも。
      ついでに小屋の材料になりそうな資材でも見繕っとく」

リ゚▽゚ リ<l「うちは?」

( ´_ゝ`)「着いてきてくれ。食べられる野草のレクチャーをしよう」

リ゚▽゚ リ<l「了解や」

ハ’ノ_’ ハ「じゃあ俺は海岸の方行きますね」

( ´_ゝ`)「あ、ひとまずは俺らも」

ハ’ノ_’ ハ「え?」

( ´_ゝ`)「海岸周辺に浜大根生えてたからな、全く旬じゃないがまずはそっから」

リ゚▽゚ リ<l「浜大根?」

( ´_ゝ`)「大根の親戚みたいな野草」

リ゚▽゚ リ<l「へー」

430 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:24:06 ID:dLOKsPpM0
【海岸】
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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〜ヽ_: : )ヽ、: : : : : : : : (        `ー 、_: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /~^~^ ̄   ........
    `"   `ー- ⌒ヽ_)           ’-‐-、: : : : : : : : : : : : : : : : : :, 〜'     .......:::::::::::::::
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爻狄狄爻爻Xx,,._::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...................::::....   ): : : : : : : : : : : (     ...::::::::......
Xxィ狄爻爻狄ヾミヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::........{: : : : : : : : : : : : : xX爻狄ヾミヽ:::::::::.....:::::::::::
爻ヾミ狄爻ヾミ狄爻`ヽ,,___________________笊爻ヾミ狄爻'、____
: : : : : _;_;_;_;_;_二ニ- .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .
三ミ。..〜、,, ;。. .., : ..., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .
:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;,..,..,..,.."~'。ー..〜。.. ..,;。. .., : . .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., ..
;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;:.:;,..,..,..,..,..,..,...,.. .., : . ;。..., : . ;。.  .., : . ; 。. .., : . ;。. .., . ;.  .., .., .., .., .., ..,
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: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :  ̄ ̄~"'ー、.;.;.;,:.,:.,:.,:.,:.,:.,:.,:.,:.,:.,:
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431 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:24:40 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「あったあった、これだ」

リ゚▽゚ リ<l「ほーう、確かに大根みたいな葉っぱしとるな」

( ´_ゝ`)「花咲いちゃってるから硬そうだけどな、細かく切って煮込めば何とかなるはず」

リ゚▽゚ リ<l「ほうほう。葉っぱも食えるんか?」

( ´_ゝ`)「うむ、その辺は大根と変わらん」

リ゚▽゚ リ<l「おけ、じゃあ適当にとってこか」

( ´_ゝ`)「あとは……むっ、オカヒジキ発見」

リ゚▽゚ リ<l「オカヒジキ」

( ´_ゝ`)「何がヒジキなのかはいまいちわからんが普通に食える」

リ゚▽゚ リ<l「そうなんか」

( ´_ゝ`)「おっ、あそこのはツルナか? 結構食えそうな野草多いぞ」

リ゚▽゚ リ<l「それは良いニュースやな」

432 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:25:13 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「資材もほら、結構色々流れ着いてる」

リ゚▽゚ リ<l「おっ、ペットボトルとか空き缶は使い道ありそやな」

( ´_ゝ`)9m「いやそれよりあれとか」

リ゚▽゚ リ<l「おお、ビニールシートやん、便利そうや」

( ´_ゝ`)「こっちの方は海綺麗だけど、それなりに漂着物はあるな」

リ゚▽゚ リ<l「なんや意外といけそうやなサバイバル」

( ´_ゝ`)「あくまで魔術のおかげだからな、普通は水と火で苦労する」

リ゚▽゚ リ<l「あー……確かにそうやろな」

( ´_ゝ`)「ただまあハロルドさんいるから、割とキャンプ気分でいけそうだな」

リ゚▽゚ リ<l「キャンプええやん、せっかくやから楽しむかー」

( ´_ゝ`)「油断しすぎなきゃそれもいいかなーと思う」

リ゚▽゚ リ<l「?」

( ´_ゝ`)「毒のある生物とかにやられると死ぬぞ」

リ゚▽゚ リ<l「はわわ」

433 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:25:46 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「追手が来る可能性だってある、油断は大敵だ」

リ゚▽゚ リ<l「なるほどな」

( ´_ゝ`)「それはそれとして、楽しむ姿勢で行かないとメンタル持たない」

リ゚▽゚ リ<l「うちが一番ようわかっとる」

( ´_ゝ`)「だから食いもん色々集めてちょっとでもうめーもん作るべ」

リ゚▽゚ リ<l「異議なしや!」











 ―――。

434 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:26:20 ID:dLOKsPpM0
【藪】
                                                      ─=ミ  ___
                                                      Ξニミx'´: :
                                             ゥ==-ミ    ^⌒沁,\
                                             ΞΞ二沁, _、‐''゛Ξニミi,
                                             /⌒¨⌒沁,: :+:∵⌒沁,
                     i                 _、‐''゛'"'^'^"'  ,。+:∵⌒ヽi, : : : /⌒沁,
                   __jルi             _、‐''゛;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:…‐-  \\'ホ,: : : : : : : :'ホ,
                   _j此ヒ_        _ノ⌒´;';';';';';';';';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ー=ミミ爻x: : \´'ホ, ⌒\:: : : :
                  ⌒つ此く⌒       ノ;';';';';';';';';';';';';';';';';:;:;:;:;:。ゎ㏄∝※沁,\  'ホ,\  \: :
                 ⌒つ此此<⌒    ノ;';';';';';';';';';';';';';';';:;:;:;:;:;:;:;:;:;:'''''⌒¨¨ミ^沁,: \ ,い⌒ヽ⌒ヽ
               _,,..-‐批批批批_   _ノxX爻爻父x;';';';';';';';';',‥…ッッ‰。⌒ミ,^沁,\\い  'い
   ,、-‐〜ー-、      ノ゙;゙;゙;゙;゙;´'ホ批批批ヒッ ,爻爻狄狄狄爻爻x;';';';'ン, , ,  ⌒ミ"~”~'㍉沁, \.|い\ :い,
_. :´: : : : : : : : :`:、   、`゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;´'ホ批批⌒,沁淡淡狄狄淡淡狄㌃””'ホ⌒メ∵7∵''狄⌒ '沁,  | : i\/| |::
: : : : : : : : : : : : ´',、xX゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;: : : __|:|__xX狄淡淡淡o+∽+。ミ'⌒\⌒\\∵/ミx / ,‰ミ い |:::::l: //| |::
_ xXxXx: : i : i : : 'x゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;_j_jヒ此此此豼ッ'´ ̄``丶、亥_. : : : \  \ \ \\\\{::{/ハ::Ⅵ:: :|//.:| |::
i:ソミ;ミ;ミ;ミ;v小小ミ;ミ;ミ;ミ゙;゙;゙;゙;゙;゙;乂乂v批妣妣批彡'⌒ミッ,、\\ _,、丶⌒ミメ、\ ヘ\}_,}__,}/:://:::|:::|:|:::::|//.:| |::
:いミ;ミ;ミ;ミ;小小ミ;ミ;ミ;ミ;゙;゙;゙;゙;゙;゙乂乂批妣妣批批i:i:亥¨¨  \ Χ⌒\ぃいいぃ, ハ∧:::ヽ‐:/:://::/\|:|:::::|/: :/
:i:ソミ;ミ;ミ;ミ;j'j'j'j'j'ミ;ミ;ミ;ミ;゙;゙;゙;゙゙;゙爻乂jヒ此批批批i:i:㌻⌒ \ \ \⌒ヽヽ⌒'ホi, //∧::::∨:://::/\::\:::|:/:::/
:i:ハミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;爻いハい爻ミ爻テ批批批絲i今=-ミ ハ,o∽o。  } i / 'ホ//:ハ::/::://::/ : |::\::∨:://
:i:i:ソ,ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミンハソいハいハミ爻ミ;';';';';|::|絲絲 | : : Y ,j狄⌒\´'ホ尢ホッ,/:i:|/:|∧::::|:::::|/::/ |: :|/ ハ::∨:///
i:i:ホミ;ミ;ミ;ミ;ヾ;:ミ:乂ハいハいハツ爻ミ爻ミ;'|::|矧州i| : : __j狄’、\ ハ ノ\/ハミx:::::/ ∧::|::::/::/: :|::/ /::/|::::|//://
:i:爻==ミヾ;:ミ:ヾ;:ミ:らいハいハ爻ミ爻ミ爻ミ爻i糾从  : ヽ、∵い :/:/ハ/:://:::::|ハ:∨::|:::::| |::/::/: : i/ /::/::|::/::/:/:://
//⌒, ,/⌒/⌒ヽ /⌒ミ爻ミ爻爻ケV i::| ,小,小ハ:Y: i |/://: |://: |::::|: |::| |::/:| |/::/:/ / /::/::::|/::/:/::/ /
// / / / /  /⌒/⌒ , i , i , i , , i i:|:j|:i:i::|/::|/|:|/|: |::|i::| |:// |::|/八:|::::|: |/⌒ヽ::|/::/ / / /::/:/:/: /:/::/::/
/ : : / / ////  /. : / i i i i i i i i i 小川::|/|/::|:|: |ノ 八j::|:/::/://:::ノノ:::ノ:/:/: : : }ノ:/::/::/::/::/:/:/:::/:/::/::/

435 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:26:54 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「おっ、ツユクサ発見、これは普通にうまい」

リ゚▽゚ リ<l「ツユクサって食えるんやな」

( ´_ゝ`)「こっちはヨモギ、ちょっと時期遅いが」

リ゚▽゚ リ<l「あっ、ヨモギは知っとるで」

( ´_ゝ`)「タンポポ、これは普通にうまい」

リ゚▽゚ リ<l「えっ、タンポポって食えるんか?」

( ´_ゝ`)「オオバコ、これもうまい」

リ゚▽゚ リ<l「えっ、オオバコも食えるんか?」

( ´_ゝ`)「ノビル……だよな? スンスン……うん、ノビルだな」

リ゚▽゚ リ<l「あっ、たまに間違えて毒喰らってニュースになるやつやな? 臭いでわかるんやな」

( ´_ゝ`)「ノビルあってよかった、スパイスあるとないとじゃ天地」

リ゚▽゚ リ<l「どんな感じなん?」

( ´_ゝ`)「葉っぱはニラとかネギっぽい、根っこはちょっとニンニク感ある」

リ゚▽゚ リ<l「おー、ええやん」

436 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:27:28 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「こうも簡単に手に入ると欲が出てくるな。
      山椒……は流石になさそうだから、あるとしたらクローバーとかシソくらいか?
      ああいや、浜大根も摩り下ろせばスパイスになるか」

リ゚▽゚ リ<l「浜大根? 大根やのに?」

( ´_ゝ`)「大根と比べて生だとめっちゃ辛い。どっちも元々からしの仲間だからな」

リ゚▽゚ リ<l「あー、そうなんか」

( ´_ゝ`)「よし、ここまでで教えた草を適当に収穫しといてくれ。
      俺はさっきのがれきとか山の方行って資材漁ってくるわ」

リ゚▽゚ リ<l「了解や、採り過ぎても大丈夫か?」

( ´_ゝ`)「茹でたりすりゃ縮むしな、喰いきれないほど採るのは中々大変だぞ?
      何ならハロルドさんなら冷凍くらいできそうな気がするし」

リ゚▽゚ リ<l「なるほどな、ガンガン採るわ」

( ´_ゝ`)「そうしてくれ」



 ―――。

437 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:28:01 ID:dLOKsPpM0
【がれき】
          iv'ヘ
          | ;`;|
 . . . . . . . | ;'l:|           i'`'i             、   、"''''"´ . . . . . . : : . :
. . . . .    _,;::!:`l'|  ζ\     |;`;|             ∥   . . . . . . . . . . .. . . . ,.,:::
     ._,. :.':"..._|_.;l:|   \';、\  :|':i;;|     .  i'1   ||/>     ,, ,.,.;,;::::,:::::;''" ..:.::;':;
  _.....:;;:;:;::';::':':'"|_}:;|    \';、.\|;';;;|   ./〉 |;|_r//:;:':''"゙"゙゙'..:::::.::;::;:::;:::;:;';';:::';'::'''"
 ` ´ ...:.,.._   |_|`|_r:‐:‐:‐:‐\';、\;| r‐//┐_|:|::::::::;⊥:';'"'''` .;:;'、;':'":'"  . .
,.,:'".,:::;:':;'' .   |_};|::::::::::: : :: : {二l\;i`!、::://:::::::::::::::::::r| .::| . . . . . : : . :
';'::'''"       |_| ̄/\:::::::/`|_{┬| |;、\::::::::i'|::::::r┴冂、、     , -─'゙7´ ̄ ̄ハ─r‐
    、v,..v、  |_}::/ 、';';〉.:/ /{_|┴lニニニニニl.r┴、_|_|_|:彡v、./ /.:: .::./....::/ ,::'.ソ;:::
─'ー;;ミ゙'爻爻ミ;.. |_;l'_;_;_∠;/_/___l_,,:;;}┬┴┬┴┬┴┐::| .:::|彡ミx;: -─: ッ淼w ー ywv、‐ー
゙':;ゞ;爻彡炎炎;ゞ~゛'' ┘⊥ 」_ |  |{_|┴┬┴┬┴┬┴┤ .:|彡ミメ゙';ヾ: ;:; ';: ;:; 'ヾ淡炎ミミx:;'
'' ;~ ;^::;”v:";y;''゚  ; ::;y  ; ::; : ~゛'''' ┴'::⊥Λ二\.:|  .:|ー:| ;~ ;y ::; : ;:; 'ミ゙': ;: ',;:; ;~'',;'':; ;
";: ;: ;: ;:  ; ::; : ;:; :; :  :: :; : ;:; ;~'',;' ' : ;:; ;~ ; ::; ;~'',;''  ; : ; ::; :;~'',;:; ,”v:": ;:; ';v:'';'' ;~'',;'
:  ;:; ;~ ;  :; ;~ ',;''   ; : ; ::  :; ~'' ,;: ; : ;: ;  : ;:; ; ~'',;'   ;:;   '゚ ":;;;: :  ;  : ;:
:;   . ;: ; ; '', ;' ' .;~' ', ;'  '゚ ".  .  ;;  :  ;   : ; : ;:   . ; :; ;~ ;  :; ;~  ',
 :  ; .'  :   ; .     ;  .  ; ' :  '  ;~  ',  . .  . '  :   '',  ; ' '  ;  '

438 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:28:35 ID:dLOKsPpM0

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「おっ、針金。こりゃいいな」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「釘。まあ使い道はあるか」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「紐。あると便利」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「……割れた陶器? ゴミ」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「粉砕したプラ箱、ゴミ」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「おお、スコップ! こりゃラッキー」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「おっ、鉈じゃん。あるとないとじゃ全然違う」

ガサガサ...

439 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:29:08 ID:dLOKsPpM0

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「グラスの破片。使い道はなくもないが……」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「何かの基板。ゴミ」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「冷蔵庫の扉? うーん」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「冷蔵庫本体か……扉吹っ飛んでるしいまいち。コード類は紐として使えるかな?」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「おおっ!? 塩、コショウ、醤油……はこれ駄目そうだな?? しかしコショウあるだけで勝ったなガハハ!」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「油ッ!! 容器の上の方は漏れ出ちゃってるし雨水も混ざってるが、使えるか?」

ガサガサ...

( ´_ゝ`)「めっちゃ曲がってるお玉、潰れたアルミ鍋。まあ使えるか?」

ガサガサ...

440 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:30:28 ID:dLOKsPpM0
【池】
淡淡淡狄狄狄爻淡淡狄狄狄狄狄爻爻爻く: : : : : : : : : :j_j_リりリり比比比比比此此批北此北此此批批豼豼
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淡淡淡狄狄狄爻爻爻く⌒X爻爻´:/::/ヽ{:;;{ {::| ¦  {\_/ :|/://⌒´ミ爻此此f⌒゙|: |'^^'⌒""爻ミ爻爻狄狄i:
淡淡淡狄爻爻⌒'ケ爻゙;゙;゙;゙;゙;゙;ケ;';: /::/::/::: ;V^Y′ i  {;;{_j{ :|:{、_,_,.--ミ;此ミ;.:.:.:|: |:;.:,:;.:,゙;゙;゙;゙;爻爻爻狄狄
淡淡狄<∵∵∴,、,、,、;';'|:|ミ;';//;': ::/::::::/、_::| :|:: ;:¦  {_i: :; :i |::j:;:;::/:;:;/:;:;:;:;:;';';';;'xXX|: |XXx⌒ヾミx从y从vXvv
淡狄⌒'∵;∴∵;';';';';'ノ::|:|: //(,_,_/::|_:/::__: : :|  し' |  ;'´.:Y :i | |::|:::/::::/::/;:;:;:;:::爻ミ;ミ;ミ;|: |ミ;ミ;ミ;i ,xヾ;:ミ:ヾ;:ミ:ヾミ \
⌒'´;';';';';'∵:;'∵xX'´゙;゙;|:|//゙;゙;゙;゙;゙ミ: : |:: : : ̄|  |: i |  |  :| i  |:|/::::/∨::/::::::爻ミミ;ミミ|: |ミ;ミ;ミ八ミヾ;:ミ:ヾ;:ミ::\ミ;ミ;
: : : : : : .::.::.::.::.::{:゙:゙:゙:゙:゙:゙_」u-冖宀ミ;:;:ノ;:;::::: : :|  j:¦ |  |  :i |  |::::/:::::}:/::;:;/: : /⌒ミ|: |ミ;ミ;(: : ^iヾ;:ミ:ヾ;:ミ:ヾ;:\:
´"'' ー-  _;:;:;:ミy'"´「  /: : : : : : :`'<' ' '"´し' ゚ J'゚ ゚ 'Jし''"´ ゚ 'J。。. ../___:/: : ::/: : : ::|:::|从ミ: : _ソミヾ;:ミ:ヾ;:ミ:゙;゙;゙;';'
:∴:;.:,:;.:,: : :´"く.__ノ__/: : : :rっ-─┘´´"''〜ー-  _ . . . .          /.:.:/ ̄`V二'ー‐ミ: ::ヾ;:ミ:ヾ;:ミ:゙;゙;゙;゙;゙;゙;ノ
;';';'∵::., : : ;';';'.:.:"':,,__ ̄ ̄ _,,..  -‐  '' " ~ ´´ ̄,.-─ァ…ァ¬'" ̄/ ̄V´  ...::::/ / /  /__>'^^ヽ‐冖く;';'
゙;゙;゙;i:i:1111_j,,,、、、vvヘヘ´´"'"´             ``''〜ー-L.../___{__.:.:ノ  / ̄/ / /: ::/`¨¨"7 /7/:V  ..::{'
i:i:i:v从'^´;:;:;:_、‐ '' "´    . . . . . : : . . . . . . . .      . . .       ´"''ー‐‐宀ー-  _{. : :i: :::{/: :{. . : :} ...::::}:
'´/:;.:,_、‐''"´: : . . . .  . . : : : : : . . . .   . . : : : . .   . : : : : : : :.:.:.:.    . . : ; : ; : ; : ; : ; ´"""""⌒"''…‥‐ッ''/
 `"´   . : : .   . :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .:.     . . : : .:.:.: : : . .  . : : :  : : . . .        . : :.:.::::::::::::::::::::: : .  -='.._{ミ
   . . : : : ::: :.    .:.:.: : : . . ..    . . : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : . ..,,;;:..、 :  :::: . : : : : : . . .          : .   :..´
从v  . . : : :;: :;::.:.: ‐┐_: . .  .:.:... . .    . : :.:.:.:.:.:.:.::::::::: :  ´' :...  .:、 . : ::;   :  :: . : . . . .    : . .
从爻Xx、  . : :.:.:/  ,;;}.:.:ニ: : . .    . :‐:      .:.:.:--::. . .    ´´ ' '‥ ': .、 ..::;,  .::.   : : .    . : . .
'"乂从:;::;´"フ⌒ヽ:´' '"´..ノ . . : ::-.:ニ--.:.:.:.: : . . . : .:.:.:ニニ…‐::::::ニ:::: : : : : :      ´"''::::‥:::':、:::::::::;; .;, : : :::::
^;:::v从从vv厂  }┐.: : . ‐_  . : : :ニ.: .  .:.:.: . . / ̄\:::::.:.:.: : :‐_: : : : . . .      . . . : : : :.:.:.:.:´"' '^' …‥‐.

441 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:31:01 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)(おお、池がある。……あそこ、水が湧いてるのか?
      なかなか良い島だな、何なら魔術抜きでもなんとかなりそうな)

( ´_ゝ`)(……猪の足跡。ふむ、このあたりで張れば肉にもありつけるかも)

( ´_ゝ`)(当面はいいけどな、魚介類あれば)

( ´_ゝ`)(……長期に渡るようなら、狩らせて貰うかもしれん)

( ´_ゝ`)(ま、そんな長期になるってこたないだろな、誰かしら捜索してくれるだろ)

( ´_ゝ`)(村上さんが動いてくれりゃ秒で迎えが来そうだが、恐らく最初に動きそうなのは白根さんか?
      あとは仁田さんか、顧問魔術師が行方不明ってんじゃな)

( ´_ゝ`)(……弟者がいればなあ、衛星通信とか駆使してどうにか連絡取れたかもしれん)

( ´_ゝ`)(弟者……無事だといいけど)

( ´_ゝ`)(溺死、とかしてても全然おかしくは、ないんだよな……)

( ´_ゝ`)(……)

( ´_ゝ`)「やめやめっ! 弟者は無事! もうこの話終わりッ!!」

442 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:31:34 ID:dLOKsPpM0
【海岸】
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ノ⌒ヽ、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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〜ヽ_: : )ヽ、: : : : : : : : (        `ー 、_: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /~^~^ ̄   ........
    `"   `ー- ⌒ヽ_)           ’-‐-、: : : : : : : : : : : : : : : : : :, 〜'     .......:::::::::::::::
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爻ヾミ狄爻ヾミ狄爻`ヽ,,___________________笊爻ヾミ狄爻'、____
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三ミ。..〜、,, ;。. .., : ..., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .
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443 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:32:08 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「戻ったぞ」

ハ’ノ_’ ハ「んんっ!?」

リ゚▽゚ リ<l「何やその、……何? 物理的におかしい量が紐で括り付けられとるけど」

( ´_ゝ`)「これが中々宝の山でな。頑張って持ってきた」

ハ’ノ_’ ハ「普通は頑張ってどうにかなる量には見えませんけど……流石ですね」

( ´_ゝ`)「だろ?」

リ゚▽゚ リ<l「同じ人類とは思えんわ」

( ´_ゝ`)「酷くね?」

ハ’ノ_’ ハ「いや、俺も同意見ですけど」

( ´_ゝ`)「……酷くね?」

リ゚▽゚ リ<l「化け物級に頼りになる言うとんねん、何もおかしくはないで」

ハ’ノ_’ ハ「そうです、流石です!」

( ´_ゝ`)「……そうか?」

ハ’ノ_’ ハ「そうです」「そうや」リ゚▽゚ リ<l

444 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:32:42 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「んで、二人の成果は?」

ハ’ノ_’ ハ「結構捕れましたよ、ほら」

( ´_ゝ`)「……フグ混じってるけど」

ハ’ノ_’ ハ「えっ?」

( ´_ゝ`)9m「それ。フグは捨てて、危なっかしい」

ハ’ノ_’ ハ「あっ、これフグなんです?」

( ´_ゝ`)「俺も魚は詳しくないけどな……そいつはどう見てもフグ。
      ……このへんは見覚えあるからたぶん大丈夫かな?」

ハ’ノ_’ ハ「うーん……ちょっと残念ですけど、安全第一ですね。
      フグっぽいのは海に返して……微妙なのは一旦冷凍しときますか」

( ´_ゝ`)「おっ、やっぱ冷凍とかできる感じ?」

ハ’ノ_’ ハ「少しくらいであれば。ちょっと時間はかかりますけどね」

( ´_ゝ`)「んじゃ先に着火頼む。料理やっとくわ」

ハ’ノ_’ ハ「わかりました。ティンダー」



 ―――。

445 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:33:15 ID:dLOKsPpM0

                    ((
   ( ´_ゝ`)            ) )
  /    \          ノ
  | |     | \        ((  ((
  | | /⌒|⌒|ヽ二二つ    )    ) 丿
  ヽ二二Ο./      \ (( (   ノノ
  (_| |_| |_       \ ∴∵
    .(__)__)       //》||ヾミ\

446 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:33:49 ID:dLOKsPpM0

リ゚▽゚ リ<l「何作るんや?」

( ´_ゝ`)「まあごった煮かな? 油は最終手段として温存したいし」

リ゚▽゚ リ<l「……それうまいんか?」

( ´_ゝ`)「それなりにうまいと思うぞ。魚介の出汁がガッツリだからな」

リ゚▽゚ リ<l「おっ、そう聞くとうまそうやん」

( ´_ゝ`)「海の魚でやったことはないが」

リ゚▽゚ リ<l「そう聞くと一気に不安やん」

( ´_ゝ`)「2tubeで見た」

リ゚▽゚ リ<l「もっと不安やん」

( ´_ゝ`)「のびるとコショウあるから食えないレベルにはならん」

リ゚▽゚ リ<l「絶対か?」

( ´_ゝ`)「間違いなく」

リ゚▽゚ リ<l「……信じるで」

( ´_ゝ`)「安心しろ、適当な川魚とかタニシとかカエルとかザリガニでは散々やってる」

リ゚▽゚ リ<l「タニシ!? カエル!? ザリガニ!?」

447 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:34:22 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「つよつよ出汁の海老カニもそこそこあるから絶対うまくなる。俺を信じろ」

リ゚▽゚ リ<l「……まあ、作って貰う分際で文句言うのも筋違いやったな。
      うちに手伝えることは――」

( ´_ゝ`)「ない」

リ゚▽゚ リ<l「食い気味で即答!?」

( ´_ゝ`)「……強いて言えば適当に貝を拾ってきて貰えると出汁の深みが増すかも」

リ゚▽゚ リ<l「了解や! すぐ行ってくるで!」

( ´_ゝ`)「おう、頼んだぞ」

リ゚▽゚ リ<l「任せとき!」

( ´_ゝ`)(まあ実際、貝あった方がうまそうだしな。タニシ出汁はザリガニ出汁と匹敵するくらいうまいし)

( ´_ゝ`)(油……長期滞在するなら魚から確保も考えるべきか?
      植物から採ろうとすると途方もないからな……)



 ―――。

448 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:34:56 ID:dLOKsPpM0
 ゚ ,   , 。 .   +  ゚   。  。゚ . ゚。, ☆ * 。゚. o.゚  。 . 。
。 .  .。    o   .. 。 ゚  ゚ , 。. o 。* 。 . o. 。 . .
        。   .   。  . .゚o 。 *. 。 .. ☆ . +. .  .
 。 .  . .   .   .  。 ゚。, ☆ ゚. + 。 ゚ ,。 . 。  , .。
    ゚  。   ゚  .  +。 ゚ * 。. , 。゚ +. 。*。 ゚.   . . .  .
 。  .   . 。 。゚. 。* 。, ´。.  ☆。。. ゚。+ 。 .。  .  。   .
  .   。  ゚ ゚。 。, .。o ☆ + ,゚。 *。. 。 。 .    。    .
 ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 。゚. 。 . .   ,    ,   .
゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 。 .   ,      ゚    ゚
 。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚   ,   。     。   .   .
 ゚. o * 。゚。゚.。゚。+゚ 。 。 ゚。 ゚ 。  ゚
゚` .゚ .゚. ゚. . ゚  .  ゚  .   ,  .  .    / .  .   。      ゚ .
                          /
                        ☆

449 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:35:30 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「……できた」

リ゚▽゚ リ<l「めっちゃいい匂いする……!」

ハ’ノ_’ ハ「ですね、ちょっとわくわくしてきました」

( ´_ゝ`)「ちょっと豪勢に魚介突っ込んだからな、結構うまいと思う」

リ゚▽゚ リ<l「あ、そういえば食器は?」

( ´_ゝ`)「一応用意した」

ハ’ノ_’ ハ「おー」

( ´_ゝ`)「器は空き缶、箸は適当な木の枝削って作っといた。匙は今のとこない」

リ゚▽゚ リ<l「あ、食えるなら問題ないで。うちはもう腹が減って腹が減って」

ハ’ノ_’ ハ「俺もこんな空腹は久々です」

( ´_ゝ`)「よし、んじゃ食うか。好きなようにつついて」

ハ’ノ_’ ハ「はい」「おう」リ゚▽゚ リ<l

( ´_ゝ`)「どれ……」



( ´_ゝ`)「「うめっ!」」リ゚▽゚ リ<lハ’ノ_’ ハ

450 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:36:03 ID:dLOKsPpM0

リ゚▽゚ リ<l「えっ、めっちゃうまいんやけど」

( ´_ゝ`)「こりゃいい、普通にうまい」

ハ’ノ_’ ハ「これネギですか? 島に自生して?」

( ´_ゝ`)「ネギじゃない、のびる」

リ゚▽゚ リ<l「オオバコとかタンポポも全然いけるな」

ハ’ノ_’ ハ「えっ、この葉っぱタンポポですか!?」

( ´_ゝ`)「お好みでこのハマダイおろしを」

ハ’ノ_’ ハ「これは……?」

リ゚▽゚ リ<l「うちは試してみるで。……辛っ! あっ、でもええかも」

ハ’ノ_’ ハ「香辛料ですか?」

( ´_ゝ`)「野生のからしみたいなもん」

ハ’ノ_’ ハ「へぇー……おっ、うまい」

リ゚▽゚ リ<l「ええやんええやん、コメがあれば尚よかったけど」

( ´_ゝ`)「コメは流石になぁ……」

451 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:36:37 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「これはタイっぽかったやつかな? うめぇな」

ハ’ノ_’ ハ「暫定アジもうまいです」

リ゚▽゚ リ<l「うちが取ってきたあさりっぽいやつもなかなかや」

( ´_ゝ`)「しかしこの汁がガチだな。あるもん入れて塩ゆでしただけなのに」

ハ’ノ_’ ハ「色々入れましたからね、昆布的なやつとか」

リ゚▽゚ リ<l「やっぱ海って凄いな、山じゃこうはいかん」

( ´_ゝ`)「あん? 山馬鹿にしてんのか?」

リ゚▽゚ リ<l「そういうわけやないけどな」

( ´_ゝ`)「明日群馬まで来てください。本当のザリガニ汁を食べさせますよ」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ……」

リ゚▽゚ リ<l「ザリガニ汁はちょっとな……」

( ´_ゝ`)「実際うまいぞ、山籠もりの時はよく食ってた」

ハ’ノ_’ ハ「山籠もりとか今日日漫画でも聞きませんよ」

リ゚▽゚ リ<l「やな」

452 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:37:10 ID:dLOKsPpM0
 ゚ ,   , 。 .   +  ゚   。  。゚ . ゚。, ☆ * 。゚. o.゚  。 . 。
。 .  .。    o   .. 。 ゚  ゚ , 。. o 。* 。 . o. 。 . .
        。   .   。  . .゚o 。 *. 。 .. ☆ . +. .  .
 。 .  . .   .   .  。 ゚。, ☆ ゚. + 。 ゚ ,。 . 。  , .。
    ゚  。   ゚  .  +。 ゚ * 。. , 。゚ +. 。*。 ゚.   . . .  .
 。  .   . 。 。゚. 。* 。, ´。.  ☆。。. ゚。+ 。 .。  .  。   .
  .   。  ゚ ゚。 。, .。o ☆ + ,゚。 *。. 。 。 .    。    .
 ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 。゚. 。 . .   ,    ,   .
゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 。 .   ,      ゚    ゚
 。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚   ,   。     。   .   .
 ゚. o * 。゚。゚.。゚。+゚ 。 。 ゚。 ゚ 。  ゚
゚` .゚ .゚. ゚. . ゚  .  ゚  .   ,  .  .    / .  .   。      ゚ .
                          /
                        ☆

453 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:37:43 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)「寝具は流石にないからな、今日のところは適当に砂浜でゴロ寝」

ハ’ノ_’ ハ「俺は構いませんけど」

リ゚▽゚ リ<l「さっきのビニールシート使わせて貰ってええか?」

( ´_ゝ`)「うむ、元よりそのつもり」

リ゚▽゚ リ<l「ありがとさんやで。……何や屋根も何もないと落ち着かんな」

ハ’ノ_’ ハ「ですね」

( ´_ゝ`)「しゃあないな。明日はその辺何とかしよう」

リ゚▽゚ リ<l「そりゃええな」

ハ’ノ_’ ハ「それじゃ、寝ましょっか。おやすみなさい」

( ´_ゝ`)「おやすみ」

リ゚▽゚ リ<l「おやすみやで」



 ―――。

454 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:38:17 ID:dLOKsPpM0

( ´_ゝ`)(弟者……)














  Case11「捜朔島」
  Day11「無人島漂着」

                          To be continued...

455 ◆KDJGUfbY2o:2023/06/25(日) 03:38:50 ID:dLOKsPpM0
今回はここまで

456名無しさん:2023/06/25(日) 04:56:27 ID:6Co2fhMA0
弟者大丈夫なんかい

457名無しさん:2023/06/25(日) 06:26:34 ID:dWFpAL1M0


458名無しさん:2023/06/25(日) 09:42:59 ID:xrWe1uB.0

弟者大丈夫なのか…?
兄者のサバイバル技術が高いから頼りになるねぇ〜

459 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 22:50:21 ID:TgNWKHf20
30分後くらいに投下

>>456
( ´_ゝ`)「心配だ……」

>>457
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>458
ハ’ノ_’ ハ「ですねー、助かります」

460 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:22:21 ID:TgNWKHf20
Case11-Tips3 節穴

利 'ー`)「ツルさん、ちょっといいかな」

八-ム-)「……結界ぶち破らせといてちょっととはご挨拶だね。何の用だい?」

利 'ー`)「稀人と会ったかな?」

八-ム-)「は? 会ったも何も、稀人が来てたのかい」

利 'ー`)「ああ。そのうちの一人が陰陽道の使い手だったんだよ」

八-ム-)「ほう? だった、ということは始末したのか。珍しいね」

利 'ー`)「いや、まだだね」

八-ム-)「へぇ? つまり……逃げられた、と。こりゃ驚いた」

利 'ー`)「面倒な横槍が入ったんでね」

八-ム-)「ふん、それで? 陰陽師がいたからあたしに関係があると?」

利 'ー`)「……その様子だと本当に知らないのかな?」

八-ム-)「ああ、知ってたら加勢してやったのに」

利 'ー`)「ふっ、心にもない強がりを言うね」

八-ム-)「ハッ、相変わらず節穴だね。今に痛い目を見るよ」

461 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:23:26 ID:TgNWKHf20
Case11-Tips4 こんな時のための

<ヽ`∀´>「パク」

<ヽ`A´>「はっ」

<ヽ`∀´>「……これは、どういうことニダ?」

<ヽ`A´>「どうも、おかしいですね。確かにハロルド先生はここのところ出社していない。
      にも関わらず、全くおかしいと思わなかったとは」

<ヽ`∀´>「ソンミン、お前はどう思うニダ?」

( ソーソ)「ふむ……また、魔術関係でしょうか」

<ヽ`A´>「まあ、そうなるか。しかし揃いも揃ってとは……魔術にはそんなこともできるのか?」

( ソーソ)「さあ?」

<ヽ`∀´>「むむむ……こんな時のための顧問魔術師だったというのに」

<ヽ`A´>「そうですね。まさかこんなことになるとは……」

( ソーソ)「その、捜朔島でしたか。向かいましょうか?」

<ヽ`∀´>「無駄、と見るべきニダ。むぅ……借りは作りたくないが、バーボンハウスに頼むか?」

<ヽ`A´>「いえ、待ってください。それよりはマシな案があります」

<ヽ`∀´>「む?」

462 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:24:26 ID:TgNWKHf20
Case11-Tips5 きちぃ

爪゚ー゚)「ちょっとは落ち着いたらどうだい?」

<(' _';<人ノ「これが落ち着いていられますか! ああ累次くん、一体……!?」

爪゚ー゚)「いや、数日連絡ないくらいで何言ってるのさ。探偵なんだし長期の潜入調査とか、」

<(' _';<人ノ「問題はそこじゃありません! 問題は、私がそのことに気が付かなかったことです!」

爪゚ー゚)「……確かにおかしいな。ありえない」

<(' _';<人ノ「ですよね!?」

爪゚ー゚)「僕でも聞くのがきちぃレベルの惚気を夜通ししてた美和がこの短期間で忘れてたなんてまずありえない」

<(' _';<人ノ「えっ!?」

爪゚ー゚)「となると……記憶操作か? 美和、連絡がなくなった前後で何かおかしいことはなかったかい?」

<(' _';<人ノ「ちょっと、聞くのがきちぃって何ですか!?」

爪゚ー゚)「失言だ、忘れて。そんなことより美和、」

<(' _';<人ノ「忘れないです! どういうことですか!?」

爪゚ー゚)「だまらっしゃい。美和は自分の風聞と彼氏クンの安否とどっちが大切なんだい?」

<(' _';<人ノ「むむむ……!」

爪゚ー゚)「わかったら落ち着いて思い出してくれ。オーケー?」

463 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:25:00 ID:TgNWKHf20
Case11-Tips6 地味な方

*(‘‘)*「あっ、アホな方発見! よかったー、無事だったよ!」

*(‘‘)*「……あれ? 地味な方がいない。追跡!」

|::━◎┥「エラー:アクセスに失敗しました」

*(‘‘)*「……また? 今度は一体……履歴!」

|::━◎┥「履歴を表示します」

*(‘‘)*「……なるほど、島から脱出しようとして船がやられて……っ!?」

*(;‘‘)*「あっ、あいつ……! 何でここに……!?」

*(‘‘)*「……なるほどね、そういうことかぁ」

*(‘‘)*「とりあえず侵入して安否確認しとこ」

*(‘‘)*「まあ、ほんとにヤバそうなら"招待"してもいいかなー。私にできる手助けはそれくらいだし」

*(;‘‘)*「あっ、でも検索通らないってことは結界の中かー……侵入できるかな?」

*(‘‘)*「まあでもとりあえず……検索!」

464 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:28:59 ID:TgNWKHf20
前回のあらすじ
・ここは……俺らは確か、船が破損して……?
・まま、大丈夫やろ。こうして三人同じとこに流されとるんやし、きっとオトジャもその辺におるで
・明日群馬まで来てください。本当のザリガニ汁を食べさせますよ


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

465 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:29:44 ID:TgNWKHf20
Case11-Day12
    `-、                                            - "
       `-、                                      - "
          `-、_____________________, - "
           |[______________________]|
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  [!ニ[|ニ[|ニ[|ニ[|ニ[|ニ[|
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  | | ||  ||  ||  ||  ||  |]
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  | | ||  ||  ||  ||  ||  |]
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  | | ||  ||  ||  ||  ||  |]
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  }―==!. ||  ||  ||  ||  |]
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  |Ω::;j| ||  ||  ||  ||  |]
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  | r-;i" ||  ||  ||  ||  |]
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  | | ||  ||  ||  ||  ||  |]
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  | | ||  ||  ||  ||  ||  |]
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  | | ||  ||  ||  ||  ||  |]
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  | | ||  ||  ||  ||  ||  |]
           ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  ||  | }ニニニニニニニニニ]
        , - " ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `-、
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  , - "                                            `-、

466 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:30:32 ID:TgNWKHf20















 (´<_`メ)「あのー……」














.

467 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:32:07 ID:TgNWKHf20

(´<_`メ)「そろそろ出して貰えませんかね? 別に逃げやしませんよ」

マス ゚ o ゚)ミ「せやな、あんた無駄なことはしなさそうやし」

(´<_`メ)「じゃあ」

マス ゚ o ゚)ミ「いや、野放しにしとったら他の者に示しがつかんからな」

(´<_`メ)「なるほど?」

マス ゚ o ゚)ミ「どーでもいいとこで痛くもない腹探られるんは御免や」

(´<_`メ)「もう話すことは話したと思いますが。殺すなり開放するなりしないのは何故です?」

マス ゚ o ゚)ミ「報告しとらんからな」

(´<_`メ)「……は?」

マス ゚ o ゚)ミ「あんたは今、うちに尋問を受けながらも黙秘しとるんや。オーケー?」

(´<_`メ)「……政治的な事情ってとこですかね、協力すれば無事を保証して貰えますか?」

マス ゚ o ゚)ミ「うーん流石にそこまでは保証してやれんかなー。危害を加えないことは約束してやってもええで」

(´<_`メ)「それは、もちろん間接的にもですよね?」

マス ゚ o ゚)ミ「そう言っとるつもりやけど? なんや信用ないなー」

(´<_`メ)「仮にも敵ですから」

468 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:33:22 ID:TgNWKHf20
        lヽ         /l
        l  ',      / l
        l∧ ',      ,' ∧l
         } .}     { .{
         ,' ,'      ', ',
        ,' ,'       ', ',
        ,' ,'        ', ',
.  .     i. i        i .i
        ', ',       ,' ,'
        ゝ \    / /
         丶、 `'''"  ,/
         <● ● ●>
          `i ● ● i´
            {二二二}
          γ  ̄ ̄`ヽ
          弋____ノ
           |   |
           |   |
           |   |
           |   |
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           |   |
           |   |

469 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:34:05 ID:TgNWKHf20

(´<_`メ)「……それは、あなたの真の目的に関係することですか?」

マス ゚ o ゚)ミ「ん?」

(´<_`メ)「別に教団のことなんてどうでもいいんでしょう、清浦さん?」

マス ゚ o ゚)ミ「ほう……なしてそう思うんや?」

(´<_`メ)「この状況だけで説明は着きますよ。目的だった島の情報を得てそれを隠している。
      教団とは別の目的があることは明白です」

マス ゚ o ゚)ミ「それじゃ40点やな。教団のことがどうでもいい証左にはならへん」

(´<_`メ)「あなた、全然立場危うくなんてなってないですよね。証拠はその槍」

マス ゚ o ゚)ミ「どういうことや?」

(´<_`メ)「惚けても無駄です、あの雨霧さんが"似つかわしくない神器"とまで呼ぶそれ。
      立場が危うい人間に委ねられるほど安いものではないはず」

マス ゚ o ゚)ミ「……」

470 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:35:49 ID:TgNWKHf20
重すぎて投下ミス。。>>467>>468の間に下記が入る


マス ゚ o ゚)ミ「ま、うちも先日の一件でちっと立場が危うくてな。策も巡らすってもんや」



(´<_`メ)(そういえば兄者が……)
  。
   o
    〇
――――――――――――――――――――――――――――――――――
 ( ´_ゝ`)「清浦さん、あれで狂信者ってわけでもないのかもしれん」

 (´<_` )「ん、どうしてそう思うんだ?」

 ( ´_ゝ`)「先日の偽物。あれが言ってたんだよな。
       "竜宮会の教義になんか微塵も興味ない"ってさ」

 (´<_` )「いや偽物じゃん」

 ( ´_ゝ`)「他の偽物のことを思えば、ほぼ正確にトレースされてたと思うんだよ。
       そんな偽物がわざわざそれを言う、かなり意味深じゃないか?」

 (´<_` )「うーむ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――

(´<_`メ)(あれは偽物の話だが、もしかしたら……)

471 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:36:37 ID:TgNWKHf20

(´<_`メ)「あなたは決して立場が危うくなってなどいない、それなのにコソコソと何かを画策している。
      ……これ以上説明が必要なほど馬鹿でしたっけ? そんなことはないですよね?」

マス ゚ o ゚)ミ「煽りよるわ。ええ根性しとるで」

(´<_`メ)「……で、俺は何をすれば開放して貰えるんですかね?」

マス ゚ o ゚)ミ「……なに、そう難しい話やないで。うちらがドンパチやっとる隙に"朔の秘石"とやらを盗み出して欲しいんや」

(´<_`メ;)「あっ、それ無理」

マス ゚ o ゚)ミ「ならしゃあないな、サクッと死んでもらおか」

(´<_`メ;)「えぇ……マジか。展開早すぎません?」

マス ゚ o ゚)ミ「まぁ、神器級の遺物やからな。持ち出すための準備はしとるで」

(´<_`メ)「むっ?」

マス ゚ o ゚)ミ「いや、それくらいの備えはないと手に入らへんやん」

(´<_`メ)「た、確かに道理ですが」

マス ゚ o ゚)ミ「あんたが言うとった通り、うちはそこまでアホやないで? なあ?」

(´<_`メ;)「……」

472 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:37:16 ID:TgNWKHf20

マス ゚ o ゚)ミ「まま、えやろ。暴言は海に流したるわ。……で、やるのか、やらへんのか?」

(´<_`メ;)「……やります」

マス ゚ o ゚)ミ「ええ返事や。うちがその気なら即死するの、忘れたらあかんで?」

(´<_`メ)「……そこまで馬鹿ではない、違いましたっけ?」

マス ゚ o ゚)ミ「ふっ、わかっとるやん。ええ拾いもんしたわ」

(´<_`メ)「……一応、助けて頂いたことは改めてお礼を言っておきます」

マス ゚ o ゚)ミ「せやせや、大いに感謝せい」

(´<_`メ)「では、依頼の詳細を伺いましょうか。特に入手方法と受け渡し方法ですね」

マス ゚ o ゚)ミ「ああ、耳かっぽじって聞き」



 ―――。

473 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:38:00 ID:TgNWKHf20
【海岸】
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474 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:39:29 ID:TgNWKHf20

( ´_ゝ`)「よっしゃ、今日は寝床を作るぞ」

リ゚▽゚ リ<l「おっ、ええな。……ところで、ものは相談なんやけど」

( ´_ゝ`)「ああ、風呂だな」

リ゚▽゚ リ<l「いや、」

( ´_ゝ`)「大丈夫、わかってる。それとも言葉にした方がいいか?」

リ゚▽゚ リ<l「えぇ……なんなんこの人、察しがよすぎて普通に気持ち悪いんやけど?」

ハ’ノ_’ ハ「確かにそういうとこありますよね」

( ´_ゝ`)「二人とも当たりがきっつい」

リ゚▽゚ リ<l「やってなあ?」

ハ’ノ_’ ハ「真理男さんですし」

リ゚▽゚ リ<l「それや」

( ´_ゝ`)「ふえぇ」

475 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:41:31 ID:TgNWKHf20

リ゚▽゚ リ<l「それで、うちらはどうしたらええんや?」

( ´_ゝ`)「まあ昨日に引き続き食いもんかな、昼飯食えると嬉しい」

ハ’ノ_’ ハ「資材集め一人で大丈夫ですか?」

( ´_ゝ`)「俺の半分も運べんでしょ二人とも。適材適所」

リ゚▽゚ リ<l「確かにうちは役に立たんかも」

ハ’ノ_’ ハ「まあ昨日あれだけ大量に運んでるのを見てしまった後だと」

( ´_ゝ`)「ということでよろしく」

リ゚▽゚ リ<l「わかったで」

ハ’ノ_’ ハ「了解です」



 ―――。

476 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:42:10 ID:TgNWKHf20
【竹林】
     .:::.. ... :.    .::::::       ::.... .:::       :..... .       ..:::..    ... ....::::. .
.: .:::..... :. .:|::  : .|::./:... / .::ゞ: |.... ...:::.. ... .. ..::::. . .. :. .::: :  : :.. .::|::...... ..:l. :|、. |_|:.. . .. | :. .:::: ::....
;;ゝゞ ; ヽヾ|   |/`ー/;;ヾ;;;;;;;;|_,|ヽ;;;;ゝ  ;|ヾ;;;;''"   ゝゝ;;;|;|;; |_|;ヽ、ヾ|ーl  |_|ヾ ゞ | |...
;;...:... .. . ヽ;lー一'| : ./;;ヾ;; . . ..l.:.|  . ゞ. . ||;;;;:,  :...:... .. .'''ヽ|;lヽ|_|;ヽ ヾ;;|ー|、_,|_|;ヽ;;ヾ| |. .  .
;;ヾ;;;; ; ゝゞ|   |-/:l|ヾ;;;;;;;;ゝ|_,|;.ゝ;;;;; |,|| :  .   :  .  |;lゝl.:|;;; .:.. .. ー|. : . |.  .: ;| |
"''ヽ、; 、;;l;;;|   |/:|-|:ヽ;;ヽ;;;,;|_,|    |,||. ...:.: ... .. .  : .|;|' ;|_|;;;;ゝ;ゞ|ー|、_,|_|   | |
ゞヾ ;;"ヽ;;|   |ゞ|-|;;;;;ヽ..:...::...|.. ...:..::...i. ....:: :::. .. ...:   :   |;| |_| . : :: |ーl  |_|...:. : ... |..
.. .:...:. .... |.:ー..:'|ゞ|:...:... .. . .;|_,|    |,||          |;| |_|. .   |ー|、_,|_|   | |
     /:|   l;;;;|-|; ゝ;;ゞ |_,|.. .:. :. . |,||    .... ...:.: . ....|:l  _|.   : |ーl  |_|   | |
 . .  . /` |   | |-|. :     |_,|    |,||          |;| |_|    |ー|、_,|_|   | |
l   /   | .. . .|. .l-l  . : . . |_,|    |,|| . .      ... . |;| |_|...:.: ...|ーl  |_|   | |
l.  /`ー/ lー一'| |-|      |_,|    |,||          |;| |_i   ..|ー|、_,|_|   | |
l  /  / :|   | |-|      |_,|''" '' ' |,||          |;| |_|    |ーl  |_|   '"''"
 /`ー/  |   | |-|      |_,|    |,|''            ''"' |_|    |ー|、_,|_|
./  /: :: |   | |-|      |_,|  ,; ''"''"              |_| ''   |ーl  |_|
`ー/    :lー一'| |-|      |_,|                   |_|    |ー|、_,|''"
, /   :: |   | |-|      |_,|                   |_|    |ーl  |
/l     |   | |-|      |_,|                 '""'';;'   |ー|、_,|
      |   |'"''"''    |_,|                      "''''l  |
      lー一'|         |_,|                          |、_,|

477 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:42:51 ID:TgNWKHf20

( ´_ゝ`)(今時の山の管理では竹林なんか厄介者だが、サバイバルでは助かる)

 ドカッ!

( ´_ゝ`)(油抜きも乾燥もなしじゃ長くはもたんだろうが、そこまで長期になるならまた考える)

 バキッ!

( ´_ゝ`)(……実際、助け来るかな? 俺らの記憶がどうなってるかだよな)

 ドカッ!

( ´_ゝ`)(もし、戻って来たのに記憶が消えたままなら……想像もしたくないな)

 バキッ!

( ´_ゝ`)(島の連中が認識してた時点でそれはないと思うがな)

 ドカッ!

( ´_ゝ`)(そこらを船が通りがかっても全然おかしくはないし、やっぱそう長居にはならんだろ)

 バキッ!

478 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:43:31 ID:TgNWKHf20
【海岸】
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ノ⌒ヽ、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :}     ⌒ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : _;: ;: :ノ
〜ヽ_: : )ヽ、: : : : : : : : (        `ー 、_: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /~^~^ ̄   ........
    `"   `ー- ⌒ヽ_)           ’-‐-、: : : : : : : : : : : : : : : : : :, 〜'     .......:::::::::::::::
         ..:::::::........ ......  ..:::::.......  ..      `ヽ_: : : : : : : : : : : : : _ノ       .......:::::::::.....
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爻ヾミ狄爻ヾミ狄爻`ヽ,,___________________笊爻ヾミ狄爻'、____
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三ミ。..〜、,, ;。. .., : ..., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .., .
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479 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:44:21 ID:TgNWKHf20

リ゚▽゚ リ<l「ぬおっ! こりゃまたえらいことになっとるな」

ハ’ノ_’ ハ「うわぁ……どんだけ怪力ですか。絵面がシュールすぎますよ」

( ´_ゝ`)「ふぅ、言いたい放題言ってくれるじゃない」

リ゚▽゚ リ<l「いやいや、マジで頼もしいでアニジャ」

ハ’ノ_’ ハ「ですね、俺じゃこれだけ集めるのに数日はかかりそうだし」

( ´_ゝ`)「んで、飯の方は?」

リ゚▽゚ リ<l「おう、バッチリやで」

ハ’ノ_’ ハ「魚の方は毒とかわかんないので選別お願いします」

( ´_ゝ`)「俺も海の魚は詳しくないんだけどな」

リ゚▽゚ リ<l「ん、そうなんか? 昨日はホイホイ選んどったけど」

( ´_ゝ`)「見たことある魚の近縁種っぽいの選んだだけだからな。
      食えるのも捨ててるかもしれんし、食えないのも混じるかもしれん」

リ゚▽゚ リ<l「なるほどな。まあ安全重視で頼むで」

ハ’ノ_’ ハ「多少なら解毒魔術で何とかなると思いますけど、でかい奴は要注意ですね」

( ´_ゝ`)「まあ、明らかアウトなの以外は内臓とかきちんと処理すれば概ね大丈夫だろ」

480 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:45:03 ID:TgNWKHf20
【捜朔島某所】
                             _  -――‐-
                         _ -‐''"       ̄  `
                    __, イ  /     ,ィ=x       \
                   _ -‐  ̄ / ,ィ∥ |       {{:○:}}    "   }
              ´ ̄ ̄`ヽ/井井∥ {     ゙'='"  , ィニ- ̄ノ
                   /_井井イ ||  |            //:i:i:i:i:/
                  /_井井井  ||  !         {__, イ⌒ヽ r'
                 / _井井井   ヾ ヾ、      ⌒ヽVーハ
                 ノィ 井井_ -=====‐-ュ ヽ __  ∠-_-、 ∨ リ
                /´  γ''"´_三三三三彡ァ` ̄´ー'///⌒ ̄`ー'
            /    └――-=_ー彡ィ'"/    イ//
           ,       l    `ー― "    / ̄´
            |   /  ヽ. }        _  <_
            レ' {     }|     _, ィ´ヽ __ ̄ヽ
             {  l     }!__-‐" ̄  \ \   ̄ヽ`ヽ
             |         |   ̄ヽ     `       冫 l}
           }      }      `ー--  __    リ
              } {     |             )′  |
           _} ヽ ノ  リ              /   } |
        , ィ´      /               \   ! !
         /  -‐   __/                  ヽ  |
      /   _,,,ニア´                   }   ',
     /   /´                          | l ┴―---‐ぅ
 r―'⌒  /                              ト         -イh
 |     イ                          {    _二ニ-‐'ー′
 }     '                             `ー''"
. ノ   /
.{   └-、
.ヽつ_)_)__}

481 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:46:11 ID:TgNWKHf20

マス ゚ o ゚)ミ「んじゃ、手筈通り頼むで」

(´<_`メ;)「……単独行動許されるとは思ってませんでしたが、パーティーメンバーこいつですか?」

マス ゚ o ゚)ミ「必然的にそうなるやん、部下を使うわけにもいかんし」

(´<_`メ;)「た、確かに……」

マス ゚ o ゚)ミ「片割れの方ならわからんけど、あんたじゃこいつをどうこうはできんやろ?」

{{:○:}} "}「ギュオオオオオ……」

(´<_`メ;)「無理です」

マス ゚ o ゚)ミ「逃げ出すようなそぶりを見せたら殺すように言うとるからな、しっかり頼むで」

(´<_`メ;)「わかってますよ。うまく撒いたところで島から出る手立てもないですし」

マス ゚ o ゚)ミ「うちらが襲撃かけるからないとは思うけどな、
       もし時雄とやらが来てそいつが殺されるようなら後は好きにしてええで」

(´<_`メ;)「いやそれ絶対俺もついでに死んでる……」

マス ゚ o ゚)ミ「そういうことやな、見つからんように気張りや」

(´<_`メ;)「こんなの引き連れてちゃ隠密は厳しいんですが……どうしろと?」

482 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:46:57 ID:TgNWKHf20

マス ゚ o ゚)ミ「んじゃ、手筈通り頼むで」

(´<_`メ;)「……単独行動許されるとは思ってませんでしたが、パーティーメンバーこいつですか?」

マス ゚ o ゚)ミ「必然的にそうなるやん、部下を使うわけにもいかんし」

(´<_`メ;)「た、確かに……」

マス ゚ o ゚)ミ「片割れの方ならわからんけど、あんたじゃこいつをどうこうはできんやろ?」

{{:○:}} "}「ギュオオオオオ……」

(´<_`メ;)「無理です」

マス ゚ o ゚)ミ「逃げ出すようなそぶりを見せたら殺すように言うとるからな、しっかり頼むで」

(´<_`メ;)「わかってますよ。うまく撒いたところで島から出る手立てもないですし」

マス ゚ o ゚)ミ「うちらが襲撃かけるからないとは思うけどな、
       もし時雄とやらが来てそいつが殺されるようなら後は好きにしてええで」

(´<_`メ;)「いやそれ絶対俺もついでに死んでる……」

マス ゚ o ゚)ミ「そういうことやな、見つからんように気張りや」

(´<_`メ;)「こんなの引き連れてちゃ隠密は厳しいんですが……どうしろと?」

483 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:47:43 ID:TgNWKHf20

マス ゚ o ゚)ミ「……運やな」

(´<_`メ;)「俺が気張る意味全くない!?」

マス ゚ o ゚)ミ「一応魔力隠蔽はかけとるし、見た目もローブで何となくデカイ人間っぽい」

(´<_`メ;)「こんなデカイのがローブ着て歩いてたら一発でバレますが」

マス ゚ o ゚)ミ「やからなるべく人目につかんようにあんたが気張るんやんか」

(´<_`メ;)「くっ……」

マス ゚ o ゚)ミ「期待しとるで? 隠密の技術がないそいつじゃ絶対即バレやからな、ほんとええ拾いもんしたわ」

(´<_`メ;)「ああもう、やってやりますよ! こんなところで死んでたまるか!」

マス ゚ o ゚)ミ「おうおう、その意気やで。成功したらマジで開放したる、神に誓ってもええ」

(´<_`メ;)「あんたさっき信じてないって言ってたでしょ!?」

マス ゚ o ゚)ミ「ははは、ええ突っ込みや。んー、でも信じて貰えんでヤケ起こされるのも困るな」

(´<_`メ;)「正直生かすメリットないですからね」

マス ゚ o ゚)ミ「洗脳でもできりゃ手ごまとして飼いたいくらいやけどな、生憎専門外や」

(´<_`メ;)「……え、これマジで用済みになったら消される流れですか?」

484 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:48:22 ID:TgNWKHf20

マス ゚ o ゚)ミ「ぶっちゃけそれが楽やけど、バレてるとモチベーションに関わるし。
       ……んー、ならこうしよか。うちは亡き妹、ヒロミの名に誓う」

(´<_`メ)「……妹さん、ですか?」

マス ゚ o ゚)ミ「せや。……不満か?」

(´<_`メ)「……」

マス ゚ o ゚)ミ「……」

(´<_`メ)「……正直、信じる理由はありません。
      ですが、突拍子もなく出てくる話……嘘であれば、説明くらいするでしょう」

マス ゚ o ゚)ミ「説明をする気はないで」

(´<_`メ)(俺の反応まで読んだ上での演技……って風には見えないな。
      襲撃の話すら面白半分だった目が、初めて真剣な色を帯びている)

マス ゚ o ゚)ミ「……」

(´<_`メ)「……わかりました、信じます」

マス ゚ o ゚)ミ「……うちが言うのもなんやけど、それでええんか?」

(´<_`メ)「これが嘘ならマジでダサいんで、割とプライド高そうなあなたはやらないでしょう」

マス ゚ o ゚)ミ「はっ、そりゃ確かに糞ダサいな」

485 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:49:03 ID:TgNWKHf20
【山林】
: : :j   |洲洲洲洲i:i::::::::::::::::: ; |;:;:;:;:;:;:;:;:: : : ⌒㍉ミミミミミミミミミ州i洲i洲|::::i:i:i:刈爻災淡淡淡淡
: : {   |川^刈洲jl|i:i:::::::::::: : : :|__彡゙⌒乂ツ;';';';';';乂ミミミミミミ泌ミ洲洲i|::::i:i:i:i爻爻爻爻淡淡淡
: : :{   }i:i|ハi:i寸ミ|i:i:::::::::: : : :.:|刈爻;';';';';';';';'⌒ン;';';';'⌒ヾミミh、刈ノi:i{::::i:i:i:i:i爻爻j/:::::x'爻爻
: : :}  {i:i|圦:i:i≧{i:i:i:::::::: : : :.:|洲爻;';';';';';';';';';';';';乂;';';';ツ災淡{∨i:i:ハ::::i:i:i:i:|爻ァ'゚::::イ川}ハi:i
: : :{  :〔i:|ノノへi:i:i:i:i:i:::::::: : : : |川州洲x;';';';';';';';';';';'刈爻爻炎圦i:i:/ミミ}:::i:i:i:i:レ'゙::,.ィジ:ノノ乂ji:i
: : :{  : {i:|ilililil/ヽi:i:i:i:::::::{ : :{ :|ノノノノ洲刈爻爻xく爻从爻爻ハi:∧乂ミj:::i:i:i:i:i/i:i:i:i:彡ィイシ{i:i
^i : { : : {i:|ililili|i:i:i:|ilili:i:::::j' : 川水彡j乂爻爻爻爻ミ爻乂ノ^i|:|i:i:i:ヘ`'{::::i:i:i:iノi:i:x<个i:i:i:「爻{i:i
;:;{ : : :、 :{i:|ililili|i:i:i:|ilili:i::::: : ::{: |i:i:/刈ilili|\「i:i刈爻トミ刈メj::::i|::|i:i:i:/刈:::i:i:i:i|i:i:i:乢j|i:i:i:i|爻ミ|i:i
.:.:\: ::  Wililil|i:i:i:|ilili:i:::::: : :{:.:|i:i|⌒|ililil|^'vi:iノノ: : : ^'ッjリイ:::シ| |i:i:i:|㍉|:::i:i:i:i|i:i:i:i|^'リi:i:i:|^Yi:i|i:i
..::.. : ::  ヤililil|.\|ilili:i:i::::: : :j: |i:i|.....|ililil|.. .|i:i|:|.. .. .. .. .|::|.l::/ |::|i:i:i:|.....|:::i:i:i:|i:i:i:i|.. .||i:i:i|. .|i:i||i:i:
.:.: { : :{  ,ハililil|  ,|ilili:i:i:::: : ノ: :|i:i| . |ililili|. .|i:i|::|  . .  .|::||::| |::}i:i:i:| . |::::i:i:i|i:i:i:i| . .i|i:i:i|. .|i:i|.|i:i:
.:.:.:{ : :i '/∧爻爻|ililili:i:{::: :{:  {i:i| |ilili从 |i:i|;:l     .|::リ::| j:::}i:i:i:| |::::i:i:i|i:i:i:i|  i|i:i:i| |i:i| |i:i:
\j{ : :{ :  {寸爻|ililii:i:i:{::: :ヽ {i:i} jilili:i:i:i゙|i:i|;:;{   ノ::j':::|ノ:::ノi:i:i:i:Ⅵ::::i:i:i|i:i:i:i|爻j|i:i:i:刈i:i:リi:i
;:;:ノi| : :}i  j やりililリi:i:乂: :〈 {i:川ilililili:i:|i:i|::从ニ二 ̄ ̄爻爻i:i:i:i:i:j{.:.:i:i:i:Ⅵ从j'りi:i:i从シシi:i:i:
;:;:;:;j|i: :|i \   ∨ilil}i:i:i:}ilil〕h、 乂vwvwl|i:i|'   . :  ̄ ̄>''"""∨.:ノ。s≦{{三三/洲洲ノシ从
;:;:;:川 八: : 》 : : ヤ洲洲洲州州沁,爻爻リi:i:|⌒ヽ、_:_:_:_:ノ´_-二三ノイ三V(_j}三三/(xxXXXXX
;:;:〈 ∨/∧/: : 〉: ::}爻爻爻爻爻刈州川X刈爻ミx  ̄_ ̄ ̄ ̄-=ニ二三\\ / /刈;';';';';';';';'
;:;:;:;〉:∨:/∧: : ::Vハ,;゙,;゙,;゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙``''ミ爻ミ爻ミ爻ミx ---=ニ二三三三三\∨/∧ 乂;';';';';';';';'
∧(: : ∨.:/∧: : :}八,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙``` ー¬宀宀宀¬冖⌒      }:}// )/'"´
i:i∧.: .: 〉;:;:/∧ : '/∧从--─…¬宀冖ニ““¨¨”” ̄~´"''〜-  _        }// /ア=-
i:i:i:〈\ノィノi:i:;:;:\: : /ヘ{.:レイィ;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;::::::::::``''ー‐--─'////.,.,   从
i:i:i:≪^ヾノ>i:i:i:i:刈ノノYノノix;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/i:i/´;:;:;:;:;:;:)V)V)V
⌒ヽノ川从ハi:i:^Y水川从从シ爻ミx;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:._、-─……─--  _イジ;:;:;:;:;:;:;:;:川从川
....,シ从ヾ;:ミ:爻乂从州洲洲洲从シ''^^ ̄   ̄  ̄  . . . : : : :, :, :, :,```````⌒⌒''<⌒

486 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:50:15 ID:TgNWKHf20

(´<_`メ)(さて、どうするか……開放するというのは嘘ではなさそうだが)

(´<_`メ)(とはいえ、朔の秘石が竜宮会――いや、清浦さんの手に渡るというのは)

(´<_`メ;)(超級にヤバい予感しかしないよなあ、下手したら先日の九頭竜に匹敵する何かが起こりそうな)

(´<_`メ)(となると逃亡したいところだが……)



{{:○:}} "}「……」



(´<_`メ;)(俺じゃこいつ、どうにもならんよなあ……)

(´<_`メ)(やっぱり、清浦さんの作戦に乗るしかないのか?)

(´<_`メ)(……いや、待てよ?)

(´<_`メ)(……いけるか? 多分に運も絡むが……)

487 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:51:32 ID:TgNWKHf20
【ツルの家】
``'x
;';';'ノ,vivu,
;';';'ミミメヾ;:ミ:从
;';'ミミミミYヾ;:ミ:淡x
;';'ミミミミメヾ;:ミ:ハ淡<⌒^7                                _,,..、、--‐'''""´
;';ミミミミメヾ;:ミ:ヾ}淡!`丶(,、、  γ⌒ヽ        __       _,,,、、--‐''´;';':;.:,:;.:,;';';';';';';';'i:i:
;'ミミミミミミメヾ;:ソ淡ノ, : ::)ノ'㍉ー-{i:i:i:i:i:}_,.、-''"~ : : : : : : : : : :``'ィi〔i:i:;:;:i:i:i:i:i:;';';';';';';';'i:i:i:i:;:;:i:i:i:i:i:_:_:
ミミミ|ミ:ミ|iミ.:.:シ爻彡';:.〈;';'.:..;';'`'㍉i:i:i:ソ:;.:,ィzzzzxX父爻xv'⌒ヽ__,..-‐ー…¬冖 ''' ""  ̄. . : . . . . .
;';';';')j___」Lと|i:i:i:i:ソ:;.:ノ,;';';';';'.: . .:ン ```〜TニT爻淡淡爻:;.:,:;.:,ノ: : : : :xx<ぅs。 . . . : . . . . : . . . : . . .
,.:'´. . : . . . : : . . ⌒``"``^⌒^^´. . : . . . : ``''ー''"⌒¨´`^^´__r〜く乂爻:. . .`丶 . . : . . : . . . : . . .
. . : . . : . . : . . : . . : . . : . . : : /\~ ̄\ . : . : . : . : . : . : ..( ノい乂爻淡爻.:. ノ . : . : . : : :
,: . .: , .: , .: , .: , .: .,: . .: , .: /     \  \ . . : . . : . . : . . Y辷爻;';'爻淡爻ツ′. : . : . : . .: .: .: .:
.: , .: , .: , .: , .: , .: , .: , . /       \  \. : . : ..,v〜、、乂..:.乂. 爻ミ.:;';'ソ  r〜〜、、 . : . : .
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'.../|∠二二二二7  \__\ ノ(.. ノ⌒丶`Tトミミメミメヾ;乂 ノン爻. : .`㍉ . : . :
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:' |  | ̄|┌┐     |   |.:.:.:辷 ;' ;';'乂爻淡淡爻ヾ;:ミメ^'^ンく.: .:;';'.: } i. : .. : .
:´:´:´:´:┌┐:´:vivン_|  | _|└┘     | Γ|γ乂爻父狄淡爻爻父父ミメ::; :;. 爻ソ.: ;';';'ン゚ .: .: .: .:
=====)=|::::|=ノ什ノ|:::|""""゙;゙|:|丁 丁 TTニ7=-‐_、r-<⌒'爻淡淡慫衒衒慫淡淡父__ソソ, : , : , : ,
ノィ(ノィ(ノ(|::::|v(ノメ川;|:::|kv:;.: : |:|乂ノ(ノ ノ;:ノ; '(  ``'ミ;';'``〜 _n⌒'v蕊蕊ッ'^'X彩'′, : , : , : , : , : ,
しル《ノ.: |::::|ノ(ノ从ノ|::从小vivifノし(ノし':;.:,:;.:,狄    `'㍉.:;'.;';'ミミメv_`iii´.:'.:'n.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'
{ノVソし人从;';'Yi:i:少'冖㍊:, . . ノ(ノ.:ノミメ;';';';'i:ン       ´"'爻:;.:,i:i:i:;'^ソ7ァ┴‐-  __ ;";";";";";";
找ルノ(《州川;';i洲り;'.:. ノ《价ミrf爻リンルンi:i:ソ        . . : ``'爻:;.:,狄;';'ノ州川 i i^^'冖¬vvu
:`i:Y; 狄ノjル州:从州i:狄;';')水ツンミメハノi:i:ツ'′ .         . :. :...:`'爻洲州川狄狄州川i:i:゙;゙;゙;
;'ノ八ノハ从ノノノ从小价ソ少沙';';':;.ノ.:.:丿'′  .:     :         ``'爻ミ狄刈狄ノ川i:i:i::;.:,

488 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:52:10 ID:TgNWKHf20

(´<_`メ)「ここで待機で」

{{:○:}} "}「……」

(´<_`メ)「ちょっと距離が離れたくらいで問題ないだろ?
      それとも、距離が離れたら俺を捕らえる自信がない?」

{{:○:}} "}「ギュ……!」

(´<_`メ;)「ウッ……すみません調子に乗りました。
      成功率を上げるための協力者です、あなたがいては協力を得られないかもしれない」

{{:○:}} "}「……」

(´<_`メ)「なので、ここで待機でお願いします」

{{:○:}} "}「……ギュ」

(´<_`メ)(……意外と感情豊かだな)



 ―――。

489 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:52:50 ID:TgNWKHf20
【ツルの家 居間】
    | {二二}{二二| {二二}{二ニ ,'| ! .二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}に.  ,' j | ニ二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ニ. ,′| ! .二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ニ..' ニ.|__| ニ二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ニ..辷z.!i_..ニ} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{ ../.:::::::::::::::/ニ} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{  くx=┬< .ニ} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{二二 八  二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{二二.〈上〉 .二} |二}{二二}{二二} |   |
    | {二二}{二二| {二二}{二二 r=' 二二} |二}{二二}{二二} |   |
    ,廴_____,|______`爪 __,|__________|__|_
 >'´     ___ r、 (二) __,トニニニオ___
'´      / /二.Y´  `Y 二 乂___,乂.二二∨\
     ,/  /:.:.rz介=─=介z:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨ \
   /   /:.:.:.':.:":':.:.:.:.:.:":.':.:.':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨   \
  /   ,/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄∨   丶
  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

490 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:54:15 ID:TgNWKHf20

八-ム-)「……あんた小説家かい? それとも頭の病院から?」

(´<_`メ)「探偵です。心の病院には帰ったらお世話になろうかと」

八-ム-)「うーん……いや、まるっきりのホラ話とは思わないけどね。
     どこまでが本当なのか正直判断がつかないよ」

(´<_`メ)「ですよね……すみません」

八-ム-)「ただ、純一の話も踏まえると……少なくともあんたが黄泉から帰還したのは事実」

(´<_`v)「正確には黄泉の手前らしいですが」

八-ム-)「そして、竜宮会に拾われて今はわたつみの兵の監視のもとここに。
     ……いや、本当にどうしてそうなった??」

(´<_`メ)「俺自身わけがわかりませんよ。兄者達の安否もわからないし……」

八-ム-)「まあ、わたつみの兵の排除には協力してもいい、近所をうろつかれちゃたまらんからね。
     だけども、島からの脱出に協力するのは難しい」

(´<_`メ)「まあ、ですよね。隼人君達に累が及ばないとも限らないですし」

八-ム-)「ああ。そんなとこだが、どうする? 正直、あたしの力が通用するのかもよくわからないけど」

(´<_`メ)「問題はそこなんですよね。俺ら二人で殺しきれるかどうか……」

491 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:55:03 ID:TgNWKHf20

八-ム-)「まあ、あたしは最悪白虎に乗って逃げればいい。
     あんたが逃げ出す隙を作れれば十分だとは思う」

(´<_`メ)「いや、町の方は竜宮会の襲撃があるはずなので危険ですよ」

八-ム-)「逃げるなら山さね。庭みたいなもんだからね、撒きやすい」

(´<_`メ)「良いと思います、海の生物だけあって山歩きには向いてなさそうでしたし」

八-ム-)「倒しちまえれば一番なんだけどねえ、あんまり自信はないよ」

(´<_`メ)「ですね。こっちの切り札も湿気ちゃって機能するか不明ですし……」

八-ム-)「御符か何かかい?」

(´<_`メ)「これです」

八-ム-)「これは……密教の御符かね?
     魔力は霧散してないし、真言も生きてそうだから恐らくは大丈夫だと思う」

(´<_`メ)「なるほど、なら打倒も可能性上がりそうです」

八-ム-)「しかし、あたしが言うのも何だけど随分古風な……これ作ったの年寄りだろ?」

(´<_`メ)「ご明察です」

492 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:55:44 ID:TgNWKHf20
【ツルの家】
``'x
;';';'ノ,vivu,
;';';'ミミメヾ;:ミ:从
;';'ミミミミYヾ;:ミ:淡x
;';'ミミミミメヾ;:ミ:ハ淡<⌒^7                                _,,..、、--‐'''""´
;';ミミミミメヾ;:ミ:ヾ}淡!`丶(,、、  γ⌒ヽ        __       _,,,、、--‐''´;';':;.:,:;.:,;';';';';';';';'i:i:
;'ミミミミミミメヾ;:ソ淡ノ, : ::)ノ'㍉ー-{i:i:i:i:i:}_,.、-''"~ : : : : : : : : : :``'ィi〔i:i:;:;:i:i:i:i:i:;';';';';';';';'i:i:i:i:;:;:i:i:i:i:i:_:_:
ミミミ|ミ:ミ|iミ.:.:シ爻彡';:.〈;';'.:..;';'`'㍉i:i:i:ソ:;.:,ィzzzzxX父爻xv'⌒ヽ__,..-‐ー…¬冖 ''' ""  ̄. . : . . . . .
;';';';')j___」Lと|i:i:i:i:ソ:;.:ノ,;';';';';'.: . .:ン ```〜TニT爻淡淡爻:;.:,:;.:,ノ: : : : :xx<ぅs。 . . . : . . . . : . . . : . . .
,.:'´. . : . . . : : . . ⌒``"``^⌒^^´. . : . . . : ``''ー''"⌒¨´`^^´__r〜く乂爻:. . .`丶 . . : . . : . . . : . . .
. . : . . : . . : . . : . . : . . : . . : : /\~ ̄\ . : . : . : . : . : . : ..( ノい乂爻淡爻.:. ノ . : . : . : : :
,: . .: , .: , .: , .: , .: .,: . .: , .: /     \  \ . . : . . : . . : . . Y辷爻;';'爻淡爻ツ′. : . : . : . .: .: .: .:
.: , .: , .: , .: , .: , .: , .: , . /       \  \. : . : ..,v〜、、乂..:.乂. 爻ミ.:;';'ソ  r〜〜、、 . : . : .
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'.../|∠二二二二7  \__\ ノ(.. ノ⌒丶`Tトミミメミメヾ;乂 ノン爻. : .`㍉ . : . :
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:' |  | ̄|┌┐     |   |.:.:.:辷 ;' ;';'乂爻淡淡爻ヾ;:ミメ^'^ンく.: .:;';'.: } i. : .. : .
:´:´:´:´:┌┐:´:vivン_|  | _|└┘     | Γ|γ乂爻父狄淡爻爻父父ミメ::; :;. 爻ソ.: ;';';'ン゚ .: .: .: .:
=====)=|::::|=ノ什ノ|:::|""""゙;゙|:|丁 丁 TTニ7=-‐_、r-<⌒'爻淡淡慫衒衒慫淡淡父__ソソ, : , : , : ,
ノィ(ノィ(ノ(|::::|v(ノメ川;|:::|kv:;.: : |:|乂ノ(ノ ノ;:ノ; '(  ``'ミ;';'``〜 _n⌒'v蕊蕊ッ'^'X彩'′, : , : , : , : , : ,
しル《ノ.: |::::|ノ(ノ从ノ|::从小vivifノし(ノし':;.:,:;.:,狄    `'㍉.:;'.;';'ミミメv_`iii´.:'.:'n.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'
{ノVソし人从;';'Yi:i:少'冖㍊:, . . ノ(ノ.:ノミメ;';';';'i:ン       ´"'爻:;.:,i:i:i:;'^ソ7ァ┴‐-  __ ;";";";";";";
找ルノ(《州川;';i洲り;'.:. ノ《价ミrf爻リンルンi:i:ソ        . . : ``'爻:;.:,狄;';'ノ州川 i i^^'冖¬vvu
:`i:Y; 狄ノjル州:从州i:狄;';')水ツンミメハノi:i:ツ'′ .         . :. :...:`'爻洲州川狄狄州川i:i:゙;゙;゙;
;'ノ八ノハ从ノノノ从小价ソ少沙';';':;.ノ.:.:丿'′  .:     :         ``'爻ミ狄刈狄ノ川i:i:i::;.:,

493 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:57:07 ID:TgNWKHf20
ミミ   ゞ  i
.ミミゝ ミゝ. |
 ミミ:ゝ ミ:ゝ ゝ                                                       /
  ミ:::::ゞ:::ゝ ゞ                                                   ノ  〃
  ミ::::::::::::::ゝゞ                                                 ,/'  ノ'´
   ゙ミミ:::::::::::ゝゝ                                                〃 ,/ _,ィ彡
   ゙ミ::::::::::::::::::ゝ                                              ,〃,/',ィ彡彡
   ゙ミミ:::::::::::::::::::ゝ                                            /:::::::::::::::彡
     ゙ミ::::::::::::::::::::::ゝ                                         ,,ィ":::::::::::::::彡"
     ミミ:::::::::::::::::::::::ゝ                                     ,,,ィ":::::::::::::::彡"
      ゙ミミ:::::::::::::::::::::ゝ、'、                               _,, ‐":::::::::::::::彡"
        ゙ミ::::::::::::::::::::::::::ゝ_                          _,, ‐"´::::::::::::::::::彡
         ゙ミ:::::::::::::::::::::::::::::ゝ_                    _,,,, ‐"´:::::::::::::::::::::::ミ彡
         ミ::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ               _,, ‐"´:::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ゙
.         ミミ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ          _,, ‐"´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミミ゙゙
          ゙ミミミ::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ--......,,__,,,, ‐"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミミミミ゙゙゙
           `゙゙゙゙゙ミ:::::::::::::::::::::::::::::::.................::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミミミミ゙゙
             `゙ミミ:::::/:::://::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミミミミミ゙゙
        ___,,,,,,,,,,-‐""/:::/:::/::::/:::::/;;;;;;;;;;;;;ミミミミミミミ゙゙゙
        ヾ;;;;;;;;;;;;;;;/::/::::::/::::::/:::.:::/;;;;;;;;;;;:: : : : : : .::::゙l
           _,/:::/::::::::/::::::::/;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;:::.:.:.:.:.:.:.:.::::ヽ
          `゙゙゙゙゙゙‐‐--‐‐ッ‐''"´:::::::::::::::::::::::::::;:‐"´´``ヾ::|
               ,,,ィ´::::::::::_;;::‐ュ:::::::::::::ノ      ヾ
.              ,ィ::::,. ‐ "´ ,ィ":::::::::/
              /./"    ,/,;:::-‐"´
              /./    //
              .// 、  ,//
             ノン'  ヾ 〃
            ,ィ'/_,../从|
          ノi〕_..| 、_ノ' ||
         ノ''´l.ノ |.|     '
          //  |
          "   '

494 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:57:58 ID:TgNWKHf20

{{:○:}} "}「!?」

(´<_`メ;)三「すみません、交渉決裂です! 逃げましょう!」

{{:○:}} "}「ギュッ!」

ミ(´<_`メ;)「これをっ!」

                     ,,.. ''" "'' ‐- ,,.._
                   ,,.. ''"     f ̄',     "'' ‐- ,,.._
                  ,,.. ''"  ,=======′ `======、       >
          ,,.. ''"      '――─ー┐ ┌──ー`    ,.'"  l
        r<                   li___l    ,. '' "    l
        |  ゛'' ..,,                ,. ''"       . l
        | [゛'' ..,,  .゛'' ..,,_____  ,. ''"           l
        | [゛'' ..,,゛'' ..,,  i|    ,,===、 ̄           ,.'´
        | [゛'' ..,,゛'' ..,,  i    γ ⌒ヾ、  i         ,. '´
        ゛'' ..,,  ゛''   .i    {{;;;;;;;;;;;;}}   i     ,. '´
            ゛'' ..,,  i     ゛f川i'   i ,. '´
                ゛''―ォ ―ノ  t―― ノ
                   >     <二_
                  γ     彡     ̄ヾヽ
                  >              ))
                 γ         r―----ー"
                弋_    __ノ
                     ̄ ̄

{{:○:}} "}「ギュオッ!?」 バシャッ!

495 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:58:37 ID:TgNWKHf20

八-ム-)人「鬼炎万丈、急急如律令ッ!」
._
|_|⊂(´<_`メ)「ノウマク・サンマンダバザラダン・カン!!」
                                                     _ノ ナ
                                         _,,//       / ./
                                       ,,;;二〟 /      .ノ./       ,/
                                    ゛ ./_ノ      〃゛    ,/./
                                  _,,..v-シ'"                /  /    y
                                ,ノ´ _.. -゛   .、    ,〟 _r" / __  .{   /{
                     _.._.     : /    .,iシ'"     _ i″  .,/ ./し// :|_..-‐  / て
               ,;;そ ̄      .,if゙     /"     ,/゛ Lノレ' { ./ .,/    `>て//⌒
                  /⌒       /.しi.、   ',〟   ./       .`し,i"      /゛ ./ ノ¨そ
          ,..ッ'"  .,..-'゙| ,..へ_z-'"     廴 -''゙/  ,.. /              廴_,z‐∪'゛  ./  .| /⌒
           / .゙‐'''"゛  __            ゙'ー'″                       ,} .,〃
      ¨¨~~ ̄ ̄⌒''''"゙―''“¨¨L,,,___,                                ,l"_-/′,、,i/
                         ゙゙̄"--z〟___、               _,.,.    !'" /./|!"l゙
                              ⌒ ̄゛  ゙̄=z__,,,、     ノ'゙ /        // :{
                                       `\  }  /  .、   r| /   .|
                                           ‘圦/ /   /   ./ ゛   /
                                     ,,./     l,r'.廴_,i.!  ,ir"   ./ ! ,
                                ノて   ./│     ´ /,./ ,し/     .〃,〃
                         、    │ ./   /   !       /           し/
               ,..yー             l゙゙     |./ <_    て    /レ'           {|
   //      ,r'" /            //           〉   廴__/            __ て
 i¨´./ ,.   }  廴_         ./ 廴,,/  _ッ    /     ´           , / ⌒
 iシ'゛  / l゙  /     て .,. .,-‐"     ゙‐''´ |,_,/´                ,て
     /  ゙'''″      ゙‐'´し'"¨                        ___z---‐''''"⌒ ̄
乙___ノ         ___         ____,,,、   ._._,,.z-‐'"゛
._,,.. --i.   ._,, -''''"´゛,∠ー''''''^゙゙'''''y-'''"゛    )  厂゛ ´
    ~゙´゙''"゛                        `⌒

496 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/01(土) 23:59:16 ID:TgNWKHf20
                                 _,,, ‐'"゙''ー ....,,.._,,,
                               ,,‐´           ゙'- ,
                  _、          /                 |,
               ''" ̄゛ ̄´゙"'ー ..、   .l′                   フ
                         `''-、_./                 /
                             7                 /
                             |、             /゛
                      _,,....,,,_,       l               __彡 -―― ,,、
                  ,i'゛    .`l_.     .`゙゙./   __     /            `ヘ、
        、,、    ...r‐'"゙"       `'''''〟  ./   ./ .`‐゙'、 ,/゛            `'、
          `''ー ,,ノ゛             !,,...´   `ー-'"゙゙''、.゛                l
               ,,|       ,,-¬‐″              ゙'ー、                  !
           /   !     .゛                    ゙l.,, ―-、          !
              l゙   .l 、                        ‘    \..,,
-ー'''''''^゙゙゙ ̄ ゙゙゙゙゙゙̄'l    `l゙    |                              ゙''゙゙l、
           `>   .゙'‐   /                         '、    ./
    _,,,,.... -―'''''^l  ,      .`‐                         !     ヽ..,,
            ゝ ヽ、  ..                         <゛      .,,,,_ `' 、
              i′   .゙'  ヽ、             \、             /      .,./  `'ー ,,.`^''ー ,,.
            , / .`'''―i ,,    |      .'、_._,,,.  .  ̄`'--               ,i /       `''-、. `'‐
        /      ,l゙ /    `-、                         ,i ....-゛            ゙''-、
      /        ! }                          ,!  ,,|,、
    /            `''i ..l     ,,, .゙;;r-            '.l゛    `'、
  ./              ヽ_ `'''、   .´゛  `゙'^´ .ー       ‐'"     `'、
/                  ヽ、 `.`  .'-..,,..、  、  ._....>  .,..-    -ii'"''''-、
                       / . ,..    .i-‐゙゙'-,   ̄           ,.、 ゙>   `'-、
                      /  / `''''、/    .`i ..,,.... ,,__.     ,,..,,ノ \ヽ    . \
                     /  ./    .!      !      ゝ 〟_...″    `〈;;、    \

497 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/02(日) 00:00:00 ID:vOdbvE8I0

八-ム-)人「……やったか?」

人(´<_`メ)「どうでしょう、クロスファイアにガソリン込みとはいえ相手は化け物ですからね」

      _                       _  -――‐-  /:.:.:.:
    /:::: :::::\                _ -‐''"       ̄ 、 /::.:.:.:.
        ::::::ヽ         __, イ  /     ,ィ=x   |:.:.:..:.    \ ブスブス...
            .::ノ    _ -‐  ̄ / ,ィ∥ |       {{::::::::}}  ヽ;.;..:.:    ..:.:)
       ‐<     ´ ̄ ̄`ヽ/井井∥ {     ゙'='" __て:.:.:__/
       ...::::::)         /_井井イ ||  |            //:i:i:i:i:/ ヽ
    , -=   ::::ヽ       /_井井井  ||  !         {__,(:.:.::::   _ノ
   (:::::::::::   :::::ノ     / _井井井   ヾ ヾ、      ⌒ヽV..:.:.::_,)
    >::::      ::j  ノィ 井井_ -=====‐-ュ ヽ __  ∠-_-、 ..: :.::_
   (_::::     :::::r' ´  γ''"´_三三三三彡ァ` ̄´ー'///⌒ (_)'
      ̄ (_::::ノ /    └――-=_ー彡ィ'"/    イ//
          Ο      l    `ー― "    / ̄´
     _      。/  ヽ. }        _  <_   /:.:.:.:
   /:::: :::::\    {     }|     _, ィ´ヽ __ ̄、 /::.:.:.:.
        ::::::ヽ    l     }!__-‐" ̄  \ \   ̄|:.:.:..:.    \
          .::ノ          |   ̄ヽ     `    ヽ;.;..:.:    ..:.:)
      ‐<         }      `ー--  ____て:.:.:__/
       ...::::::)        |             )′  |  ヽ
   , -=   ::::ヽ   ヽ ノ  リ              (:.:.::::   _ノ
  (:::::::::::   :::::ノ       /               \ ..:.:.::_,)
   >::::      ::j  __/                  ヽ..: :.::_
  (_::::     :::::r' ア´                  (_) ',
     ̄ (_::::ノ                          | l ┴―---‐ぅ
 r―'⌒  /  Ο                            ト         -イh
 |     イ     。                    {    _二ニ-‐'ー′
 }     '                             `ー''"

498 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/02(日) 00:00:42 ID:vOdbvE8I0

{{:○:}} "}「ギュ……!」

八;-ム-)人「ちっ! 四神転輪、急急如律令ッ!」

人(´<_`;)「五行結界、急急如律令ッ!」


         r-.、                      _ ,  ‐- 、_,_,,,-..ヘ
        ノ゙'::,ノ                 , -.. ''" ..:' .::' ,.:'.. ゙';: .`'.!
    ,..‐'"';__;.ノ                ,/ ,:'' ::, ゙':. ': .:' /.:' ,.: ,.... :' ;\
   ,r´゙':,r'´        _,, -―,, '',::'.:' '  ゙':   ゙':ヾ ::. '::, ::, ,._ 、 i,,.〉
  /_,., ′     _ - ´ ,:' .:' .:;' ;::'   ,.::::;,  ゙:.   ';, ゙':...゙ `'' _ .. `!
  ,l゙''"|    ,, -";: ゙;,  ::;' .; ':, .';:   '  ゙':,   ':.   '':;,、:, r' ヽ  ヘ
  .|':;,:'、  / .! :, ':,    ゙ ; ,;'  .゙  ゙' ,'   .,   :   ,r `i ':,_  ノー '
  ' , . ,:'`´,::'_,イ':.,   '; ,.:' ,;'  :;   ψ     ':  ゙.:.゙  ,:' i  ゝ-'
   `ー '"  |., `  ゙':,i:; ゙;, ,::'  :, . |:::::;,_    .::.' .,:' ,.:キ
            |゙'::..,   '、,_; .,゙ :,  ':;..|  ゙' ::..._ /,r-、'   キ
         |    ,:| ‐- _ '::,  '::゙|::.._  ,.:'.`ヽ キ   ゙''::゙i,
            |゙':, `''ー'キ.:.:.:.r ` ― ^、....::'   ' ゙",`i、.゙i ,.,._., 'i,
            ヘ .,,._ ,;キ.:丿      ゙i、_   ,.:'  `''ー -、゙':'i,
             l\゙'' ''゙ノ/                ̄ `' ‐ 、._、';  \\
             | ., , T:ノ                  ベ   ,) ;'ヽ._
           ゝ'_,ノ                    ゝ、_ノ \   )゙.´`;
                                         `ー-、ノ


{{:○:}} "}「ギュオオオオッ!」

499 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/02(日) 00:01:20 ID:vOdbvE8I0
                         \    ノ(       ・ \   |ヽ、 | / /    "   .
            、           .__|\V  「 ̄ ̄       \}ヽ|   \! '(イ_                      /
                    -―≦     ≧――  .  \)         ≧__                /
   __                    <      て__  .―=         て ̄ ̄ ̄      ・   /
           ・             /⌒^V ^ヽ ̄ ̄     .―          =―
    __                           \       ―=         =―
   ̄ ̄ ̄          .                    /)       て_          "    ___
   ___                              //|/^ヽ{ \「\( \            ――
                           .      、                |                    __
    ―――=―                     \)\ノ|/                                  ―――
                 \         / . ――≦   r―                             ――
       ___       .\)\ノ|/       .―=   く             .\    ノ(
      ̄ ̄ ̄ ̄    .――≦   r―  "    /⌒|  \         .__|\V  「 ̄ ̄           .
                      ―=   く                         -―≦     ≧――
      ___        ./⌒|  \           ・           <      て__
      ̄ ̄ ̄                                      /⌒^V ^ヽ ̄ ̄    "
                \   |ヽ、 | / /                             \
                 \}ヽ|   \! '(イ_
                 \)         ≧__                           ・    、
           "  . ―=         て ̄ ̄ ̄         \         /
       /        ―          =―              \)\ノ|/                    \
       /      .  ―=         =―            .――≦   r―                    \
                /)        て_            ―=   く          \      \
   .         /     //|/^ヽ{ \「\(  \                  /⌒|  \                   \

500 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/02(日) 00:02:00 ID:vOdbvE8I0

八;-ム-)人「「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」」人(´<_`メ;)

                              /    /         /  /
                         |   _/   /         /  /
                         |\ノ     /         ,   / /
                     )\      ,           /  くノ(
                    ,        r             /      r"
                  /    , r<          ,     て ̄
                  /    / )/       |、/(/  /
            }\_ /   r rく         )W     /         , ⌒
      \  人/       ,   !/       _/       人      , 〜"
         >        /         r        _/  \    }V    /)/
     ト、/     _ -‐         / /      /     、  |V    / /"
   |V     ,  "´          )V(/       /       )V    ,
  W    /           ,          ノ       /    /
      r        、    _/     _  ⌒"^    r‐ "⌒    /
/  厂      、    )\ '"    /「       , "      人{
  /       )\_厂       ,    |       _/     r⌒"
r         ,      , ⌒|/      _ノ      , "
        /    /           「    r 、 く
     、   ,     /          _/    , "  \(
     )、/   ,             ,  , - "⌒
  )\ノ    /          / /
/     rく        )\   /
     /     、_  }、/    rく
    ,        )W    /{
  /       ,     /
         /    く

501 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/02(日) 00:02:36 ID:vOdbvE8I0

{{:○:}} "}「ギュ……オ……」



 ドサッ!



八;-ム-)人「ふぅ……どうにかなったか」

人(´<_`メ;)「ガソリンなかったらヤバかったかもですね……」

八-ム-)「……で、どうするんだい?」

(´<_`メ)「とりあえず、船着き場に向かおうかと」

八-ム-)「船を入手する算段は?」

(´<_`メ;)「……正直ないです」

八-ム-)「なら、暫く山に潜むのはどうだい? 島民は余程のことがなきゃ探しにきやしないよ」

(´<_`メ)「むぅ……やはりそれしかない、か」

502 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/02(日) 00:03:10 ID:vOdbvE8I0

八-ム-)「あたしゃ孫のとこに行くよ。襲撃に巻き込まれちゃ心配だからね」

(´<_`メ)「色々とありがとうございました。このご恩は必ず」

八-ム-)「……ま、期待せずに待ってるよ。それじゃあ、また」



(´<_`メ)「……」



(´<_`メ)(とりあえず山に入るか……)



 ―――。

503 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/02(日) 00:03:43 ID:vOdbvE8I0
                                        _
                                / >           ', i
                              / '゛             ', i  / 7
                            ,/ '゛                 r‐γ´ニ-,
                          / ゛                 /,'7`-,'´   __
──-....______      ,r ''Lj`_ヽ ___ ___  ... - - ‐== ━ ・・ ``  ̄
'' ''────----- ... '-'===ュ二エニt{_     __               /  |
                  ,,.=''",, > _,,r'" ̄ ̄ _,,)_________/   ト──┐
              ,,.='",、-''"   _,,r'"  _,,、-‐''" `',                |──┘
            ─= ''"/___/_,,、-‐''"_,,、-t‐'l ´l. ',            _、-‐''"
              ,,r'"    ,,r'"l r‐''"l l∧∧l l l   l        _,,、-‐''"`(()
                 /  ̄/ ̄ ̄ll   l l  l l; ゚Д゚)‐''"l   l   _,,、-‐''"
             /__/___.ll,,r'" l  l l0  つ‐''" _,,ノ-‐''"
           /          L‐''" ト‐''"_,,、-‐''"     ┌──────────
          ,'´            _,,、-‐''""           <
          ゝ、_____ _,,、-‐'''"r',´`:              └──────────
              `'、'、ソ     `'、'、ソ

   /'''7'''7ココ /二二二/_.   /'''7'''7ココ /二二二/_.   /'''7'''7ココ /二二二/_.
   / /i  |  / __  /.   / /i  |  / __  /   / /i  |  / __  /..
 _ノ / i  i__  ̄  __,ノ /   _ノ / i  i__  ̄  __,ノ / _ノ / i  i__  ̄  __,ノ /
/__,/  ゝ、__|   /____,/ /__,/  ゝ、__|   /____,/ /__,/  ゝ、__|   /____,/ 〇 〇 〇

504 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/02(日) 00:04:24 ID:vOdbvE8I0

( ´_ゝ`)ノシ「ヘリだ! お〜い!」














  Case11「捜朔島」
  Day12「魔女の思惑」

                          To be continued...

505 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/02(日) 00:05:50 ID:vOdbvE8I0
今回はここまで

506名無しさん:2023/07/02(日) 08:20:09 ID:IPLmnN7w0
乙!

507名無しさん:2023/07/02(日) 09:37:16 ID:z7K6KI7w0
おつ
弟者一人は不安すぎる…

508名無しさん:2023/07/02(日) 22:15:45 ID:FzJkNpoA0
乙乙
弟者の相棒として活躍してくれると思ってたのに……
人外×弟者ルートが構築される流れかと

509名無しさん:2023/07/02(日) 22:51:57 ID:ALNDftRk0
乙!
ようやく追いついた!

510名無しさん:2023/07/02(日) 22:59:50 ID:0jwHGlzY0
乙乙
ツルさんと別行動なのめちゃくちゃ寂しいし心細い

511名無しさん:2023/07/03(月) 05:25:02 ID:m44bqG7.0
死んだらループから抜けるって話あったから1人だけまさか...と思ったけど大丈夫そうだな

512 ◆6K3IPcAnTw:2023/07/04(火) 00:41:31 ID:bzo9GhXI0
3人は第1階層の昇降機に向かっている。ブーンの講義は歩いている間も続く。

( ^ω^)「迷宮は下の階層に行くほど強い怪物が現れるが、そこじゃないと取れない素材がいっぱいあるお。」

爪'ー`)「先生もその素材が目的で?」

( ^ω^)「いや、僕は『魔法』自体を探しに来た」

( ^ω^)「ダンジョン下層は未知の魔法があって、僕はそれを手に入れたいお。僕の組織での立場も好転するしな」

513 ◆6K3IPcAnTw:2023/07/04(火) 00:44:02 ID:bzo9GhXI0
>>512 申し訳ございません。こちらのスレに誤爆してしまいました。
削除レスにて申請致します。

514名無しさん:2023/07/06(木) 02:34:52 ID:ZPY3bMTs0
なんの作品だろう

515名無しさん:2023/07/06(木) 02:35:58 ID:ZPY3bMTs0
あ、解決した

516 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/08(土) 20:27:22 ID:vlNyJhLc0
>>506,509
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>507
( ´_ゝ`)「それな」

>>508
(´<_`;)「そ、その発想はなかったな……」

マス ゚ o ゚)ミ「いや無理やから」

>>510
(´<_` )「うむ……」

>>511
ハ’ノ_’ ハ「異界からは既に抜けてますね」

>>512-513
リ゚▽゚ リ<l「誤爆は掲示板の華や。ん? なんか前にも言ったなこれ??」

>>514-515
リ゚▽゚ リ<l「どう見ても妖精迷宮やで」

517 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/08(土) 20:27:55 ID:vlNyJhLc0
投下はたぶん明日

518 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/09(日) 23:08:41 ID:ufb428X.0
現時点進捗50%なので駄目そうナリ

519名無しさん:2023/07/10(月) 15:35:00 ID:9D2XN0g60
今日は……!?

520 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/10(月) 23:16:05 ID:tmF6dP1k0
進捗70%くらい故、早くて明日かなあ

521 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:24:37 ID:oKP3RBP20
前回のあらすじ
・……なに、そう難しい話やないで。うちらがドンパチやっとる隙に"朔の秘石"とやらを盗み出して欲しいんや
・とはいえ、朔の秘石が竜宮会――いや、清浦さんの手に渡るというのは
・ヘリだ! お〜い!


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

522 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:25:10 ID:oKP3RBP20
Case11-Day13
                                        _
                                / >           ', i
                              / '゛             ', i  / 7
                            ,/ '゛                 r‐γ´ニ-,
                          / ゛                 /,'7`-,'´   __
──-....______      ,r ''Lj`_ヽ ___ ___  ... - - ‐== ━ ・・ ``  ̄
'' ''────----- ... '-'===ュ二エニt{_     __               /  |
                  ,,.=''",, > _,,r'" ̄ ̄ _,,)_________/   ト──┐
              ,,.='",、-''"   _,,r'"  _,,、-‐''" `',                |──┘
            ─= ''"/___/_,,、-‐''"_,,、-t‐'l ´l. ',            _、-‐''"
              ,,r'"    ,,r'"l r‐''"l l∧∧l l l   l        _,,、-‐''"`(()
                 /  ̄/ ̄ ̄ll   l l  l l; ゚Д゚)‐''"l   l   _,,、-‐''"
             /__/___.ll,,r'" l  l l0  つ‐''" _,,ノ-‐''"
           /          L‐''" ト‐''"_,,、-‐''"     ┌──────────
          ,'´            _,,、-‐''""           <
          ゝ、_____ _,,、-‐'''"r',´`:              └──────────
              `'、'、ソ     `'、'、ソ

   /'''7'''7ココ /二二二/_.   /'''7'''7ココ /二二二/_.   /'''7'''7ココ /二二二/_.
   / /i  |  / __  /.   / /i  |  / __  /   / /i  |  / __  /..
 _ノ / i  i__  ̄  __,ノ /   _ノ / i  i__  ̄  __,ノ / _ノ / i  i__  ̄  __,ノ /
/__,/  ゝ、__|   /____,/ /__,/  ゝ、__|   /____,/ /__,/  ゝ、__|   /____,/ 〇 〇 〇

523 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:25:44 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)ノ「流石さん、ハロルド!」

( ´_ゝ`)ノ「フィレンクトさん!」

ハ’ノ_’ ハ「先輩!」

〈::゚-゚〉「ご無沙汰しております、流石様。
     そして始めまして、エンヴィー様。村上の秘書を務めております、石川と申します」

( ´_ゝ`)「あっ、ども」

ハ’ノ_’ ハ「初めまして、ハロルド・エンヴィーです。お噂は聞いてます」

(‘_L’)「あなた方が消息不明と聞きましてね、村っちに相談したら秒でヘリを手配してくれました」

( ´_ゝ`)「さっすが村上さん」

ハ’ノ_’ ハ「あれ、ひょっとしてボスから聞きました?」

(‘_L’)「……あなた、何マフィアの顧問なんか始めてるんですか。全く嘆かわしい」

ハ’ノ_’;ハ「い、いやぁー……あはは」

(‘_L’)「殺し屋の人が心配してましたよ」

( ´_ゝ`)「殺し屋の人とかいうパワーワード」

ハ’ノ_’ ハ「あー……帰ったらお礼言っとかないとな」

524 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:26:18 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)「二人とも、まずは私に礼を言うのが筋では?」

ハ’ノ_’ ハ「ありがとうございます!」

( ´_ゝ`)「マジ助かりました!」

(‘_L’)「ところで、そちらのお嬢さんは?」

リ゚▽゚ リ<l「木葉茜や。なんやオカルトめいたことに巻き込まれとったんやけど、救出してもらった」

(‘_L’)「フィレンクトです。見たところ大事ないようで何よりですね」

〈::゚-゚〉「弟様は散策中でしょうか?」

( ´_ゝ`)「……いや、弟者は行方不明」

(‘_L’)「何ですって?」

ハ’ノ_’ ハ「話すと長くなるんですが――」



 ―――。

525 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:26:51 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)「……なるほど。どうやら想像以上におぞましいことになっているようですねあの島は」

ハ’ノ_’ ハ「です。魔術師の俺でもドン引きですよ」

( ´_ゝ`)「それより。弟者はどこにいると思う?」

(‘_L’)「あなたの見解は?」

( ´_ゝ`)「……」

( ´_ゝ`)「三人とも同じところに流れ着いたことを考えるに……恐らく、捕まった」

リ゚▽゚ リ<l「あかんやん!」

(‘_L’)「私も同意見です。で、どうします?」

( ´_ゝ`)「フィレンクトさんのコネをアテにできたりは?」

(‘_L’)「難しいですね。どうも、竜宮会の動きが怪しいらしく」

リ゚▽゚ リ<l「竜宮会?」

ハ’ノ_’ ハ「海の邪神を崇拝する糞カルトですよ、魔術師と化け物の集団でもあります」

リ゚▽゚ リ<l「ひえっ」

526 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:27:24 ID:oKP3RBP20

( ´_ゝ`)「怪しい動きというと?」

(‘_L’)「どうも戦力をある拠点に集結するような動きがあるとかで。
     どこかを襲撃するのではないか、とこちらの教会や特課は厳戒態勢になってます」

( ´_ゝ`)「マジか……」

ハ’ノ_’ ハ「えっ、じゃあどうします? 俺らだけで乗り込んでも時雄に殺されて終わりですよ?」

( ´_ゝ`)「……竜宮会相手なら雨霧召喚ワンチャンあるか?」

ハ’ノ_’ ハ「うーん、どうでしょう? 単に竜宮会というだけで動くんですかね?」

( ´_ゝ`)「そこはわからん」

(‘_L’)「個人的にはそんな悪夢のような島は今すぐ浄化しに行きたい気持ちはありますが。
     島の戦力を聞く限り厳しそうですね」

( ´_ゝ`)「フィレンクトさんでもあれは無理だと思う」

ハ’ノ_’ ハ「先輩が時雄に勝てるなら今頃教授も狩られてそうです」

527 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:27:58 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)「いえ、教授は狩れても狩りませんよ、少なくとも今は。膨大なアホどもの重石が外れては厄介極まりない」

ハ’ノ_’ ハ「へー、意外です」

(‘_L’)「あなた、人を狂信者か何かだと思ってませんか??」

( ´_ゝ`)「思ってるが」

ハ’ノ_’;ハ「ちょ、口に出てます!」

(‘_L’)「はぁ……別にいいですけどね。そう見られても仕方ないと思いますし」

( ´_ゝ`)「修羅道には至ってないのがわかってるから、こういう冗談も言える」

(‘_L’)「……村っちがいなかったらそうなっていたかもしれませんね」

ハ’ノ_’ ハ「はぁ、話には聞いてますが村上さんって凄い方なんですね」

(‘_L’)「それはもう」

( ´_ゝ`)「ジッサイ凄い」


((lコ)) prrrrrr.......


(‘_L’)「ん?」

528 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:28:32 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)コ「はい。……何ですって!?」

( ´_ゝ`)「む」

(;‘_L’)コ「すみません、出撃は待ってください、理由は合流して説明します!
      ……ええ、はい、すみませんが到着までに情報を整理しますので、はい。
      では後程、失礼します」

(;‘_L’)「……なんてことだ」

( ´_ゝ`)「……何て?」

(;‘_L’)「竜宮会が動きました。悪魔どもを含む100名規模の部隊で捜朔島に襲撃を!」

(;´_ゝ`)「えっ、マジ? それは予想外」

ハ’ノ_’;ハ「ど、どうするんですか!?」

(;‘_L’)「本来なら捜朔島防衛のために部隊が動きますが、先ほどの話がありますからね。
     漁夫の利狙いに切り替えるように進言します」

(;´_ゝ`)「……なるほど、その方がいいだろうな」

529 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:29:05 ID:oKP3RBP20

(;‘_L’)「石川さん! すみませんが――」

〈::゚-゚〉「どちらまで?」

(;‘_L’)「福江島分屯基地にお願いします!」

〈::゚-゚〉「畏まりました。……差し出がましいようですが、機体情報など連携しなくても問題ないのでしょうか?」

(;‘_L’)「あっ!? す、すぐに送りますので詳細を!」

〈::゚-゚〉「少々お待ちください」

(;´_ゝ`)「色々と流石だな石川さん」

リ゚▽゚;リ<l「なんやとんでもないことになってきよったで……!」



 ―――。

530 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:29:39 ID:oKP3RBP20
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531 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:30:12 ID:oKP3RBP20
【福江島分屯基地】
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532 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:30:45 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)「私が話を着けてきますので、皆さんは機内で待っていてください」

( ´_ゝ`)「俺行かなくて大丈夫?」

(‘_L’)「問題ありません。むしろ部外者を帯同させる方が問題です」

リ゚▽゚ リ<l「そういうもんなんか」

(‘_L’)「そういうもんなのです。話は着けてくるので、準備をお願いします」

( ´_ゝ`)「おう。つっても手荷物しかないから心の準備くらいしかできんけどな」

(‘_L’)「それで結構。一応物資回せそうか聞いてみますが期待はしないでください」

ハ’ノ_’ ハ「まあそうですよね」

人リ゚▽゚ リ<l「うちは五行結界練習しとくで! 急急如律令!」

( ´_ゝ`)「いや茜ちゃんさんは流石にここに残って欲しいんだけど」

リ゚▽゚ リ<l「そうか?」

( ´_ゝ`)「そうだ」

533 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:31:19 ID:oKP3RBP20











 30分後










.

534 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:31:52 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)b「通りました!」

( ´_ゝ`)b「よっしゃ!」

(‘_L’)「弟さんは幹部の傍で案内役をさせられている可能性が高いと言っていましたね。
     改めて訊きますが、この仮説に自信はありますか?」

( ´_ゝ`)「……いいとこ6割ってとこ。2割は殺されてる、2割はその他」

(‘_L’)「グッド、無数にある可能性の中で6割なら十分です」

リ゚▽゚ リ<l「スパロボだと絶対外れるけどな」

( ´_ゝ`)「そういうこと言わないで欲しいんだけど??」

ハ’ノ_’ ハ「大丈夫ですよ! 俺、それしかないなって思いましたもん!」

(‘_L’)「あなた、短絡的すぎますからね。本件に限っては価値のない意見です」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ……」

( ´_ゝ`)「ごめん、俺も正直そう思う」

ハ’ノ_’ ハ「えぇ……」

リ゚▽゚ リ<l(うちも同じこと思っとったのは黙っとこ)

535 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:32:26 ID:oKP3RBP20
                                        _
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536 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:32:59 ID:oKP3RBP20
【捜朔島 船着き場】
                                                  ...............
                                 rっ             ..::::::::::::::::::::::::::::..
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|          ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..
                                            |, ザザーン... .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
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                                  ,゜ '≒~゚ ⌒ ~ " ~   ̄ ー     〜
                         ;  °。 ;从ヾー~   〜"~       〜
゚           °  。 ゜ `   。  '、从;_゚ノ'〜~  〜´⌒    ´〜
 );  ;゚  。  ; 从  、 ,j ´ヾ。'~〜〆";、〜ッ)ヾ
 ソ  人´; ノ'〜、~ ソ 〆´(  ゞ  〜    、〜   〜' ⌒  ー
〆〜ヾ、゜〜    ヾ  〜´ "   ,゚
  リ'   〜ー     〜'      ソ〜     ー〜

537 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:33:33 ID:oKP3RBP20

( ´_ゝ`)「よし、予想通り完全に出払ってる!」

ハ’ノ_’ ハ「総人口以上の戦力に攻め寄せられたら当然そうなりますよね」

(‘_L’)「石川さん、お願いしたポイントへ!」

〈::゚-゚〉「承知しました」

( ´_ゝ`)(弟者がうまいこと逃げ出したなら、きっとあそこにいるはず……!)










 ―――。

538 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:34:06 ID:oKP3RBP20
【ツルの家】
``'x
;';';'ノ,vivu,
;';';'ミミメヾ;:ミ:从
;';'ミミミミYヾ;:ミ:淡x
;';'ミミミミメヾ;:ミ:ハ淡<⌒^7                                _,,..、、--‐'''""´
;';ミミミミメヾ;:ミ:ヾ}淡!`丶(,、、  γ⌒ヽ        __       _,,,、、--‐''´;';':;.:,:;.:,;';';';';';';';'i:i:
;'ミミミミミミメヾ;:ソ淡ノ, : ::)ノ'㍉ー-{i:i:i:i:i:}_,.、-''"~ : : : : : : : : : :``'ィi〔i:i:;:;:i:i:i:i:i:;';';';';';';';'i:i:i:i:;:;:i:i:i:i:i:_:_:
ミミミ|ミ:ミ|iミ.:.:シ爻彡';:.〈;';'.:..;';'`'㍉i:i:i:ソ:;.:,ィzzzzxX父爻xv'⌒ヽ__,..-‐ー…¬冖 ''' ""  ̄. . : . . . . .
;';';';')j___」Lと|i:i:i:i:ソ:;.:ノ,;';';';';'.: . .:ン ```〜TニT爻淡淡爻:;.:,:;.:,ノ: : : : :xx<ぅs。 . . . : . . . . : . . . : . . .
,.:'´. . : . . . : : . . ⌒``"``^⌒^^´. . : . . . : ``''ー''"⌒¨´`^^´__r〜く乂爻:. . .`丶 . . : . . : . . . : . . .
. . : . . : . . : . . : . . : . . : . . : : /\~ ̄\ . : . : . : . : . : . : ..( ノい乂爻淡爻.:. ノ . : . : . : : :
,: . .: , .: , .: , .: , .: .,: . .: , .: /     \  \ . . : . . : . . : . . Y辷爻;';'爻淡爻ツ′. : . : . : . .: .: .: .:
.: , .: , .: , .: , .: , .: , .: , . /       \  \. : . : ..,v〜、、乂..:.乂. 爻ミ.:;';'ソ  r〜〜、、 . : . : .
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'.../|∠二二二二7  \__\ ノ(.. ノ⌒丶`Tトミミメミメヾ;乂 ノン爻. : .`㍉ . : . :
,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:'´,.:' |  | ̄|┌┐     |   |.:.:.:辷 ;' ;';'乂爻淡淡爻ヾ;:ミメ^'^ンく.: .:;';'.: } i. : .. : .
:´:´:´:´:┌┐:´:vivン_|  | _|└┘     | Γ|γ乂爻父狄淡爻爻父父ミメ::; :;. 爻ソ.: ;';';'ン゚ .: .: .: .:
=====)=|::::|=ノ什ノ|:::|""""゙;゙|:|丁 丁 TTニ7=-‐_、r-<⌒'爻淡淡慫衒衒慫淡淡父__ソソ, : , : , : ,
ノィ(ノィ(ノ(|::::|v(ノメ川;|:::|kv:;.: : |:|乂ノ(ノ ノ;:ノ; '(  ``'ミ;';'``〜 _n⌒'v蕊蕊ッ'^'X彩'′, : , : , : , : , : ,
しル《ノ.: |::::|ノ(ノ从ノ|::从小vivifノし(ノし':;.:,:;.:,狄    `'㍉.:;'.;';'ミミメv_`iii´.:'.:'n.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'.:'
{ノVソし人从;';'Yi:i:少'冖㍊:, . . ノ(ノ.:ノミメ;';';';'i:ン       ´"'爻:;.:,i:i:i:;'^ソ7ァ┴‐-  __ ;";";";";";";
找ルノ(《州川;';i洲り;'.:. ノ《价ミrf爻リンルンi:i:ソ        . . : ``'爻:;.:,狄;';'ノ州川 i i^^'冖¬vvu
:`i:Y; 狄ノjル州:从州i:狄;';')水ツンミメハノi:i:ツ'′ .         . :. :...:`'爻洲州川狄狄州川i:i:゙;゙;゙;
;'ノ八ノハ从ノノノ从小价ソ少沙';';':;.ノ.:.:丿'′  .:     :         ``'爻ミ狄刈狄ノ川i:i:i::;.:,

539 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:34:39 ID:oKP3RBP20

(´<_`;)(いや、ほっとけないだろ! 爆音響き始めて思わず下山してきちまった)

(´<_`;)(アホなことしてるのはわかってる、俺一人いたところでどうにもならんし)



(´<_`;)「……それでも、だ」



(´<_`;)(あんだけの恩を受けて見捨てるとか、できるかよ! いや、できねえ!)

(´<_`;)(無事ならここまで逃げてくるはず、ドンパチしてるとこに飛び込んでも犬死にだろうが、
      ここで合流できたなら何かしら協力できるはずだ……!)



 バラバラバラ...



(´<_` )「ん、ヘリ……?」



 ―――。

540 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:35:13 ID:oKP3RBP20

三( ´_ゝ`)「弟者ッ!」

(´<_`;)「兄者!?」

ハ’ノ_’;ハ「すごっ!? ドンピシャじゃないですか!」

(‘_L’)「流石は双子、といったところですかね?」

( ´_ゝ`)「ここにいるってことは、捕まってて逃げ出した?」

(´<_`;)「えっ、何、えっ、こわっ!? 何でわかるんだ??」

( ´_ゝ`)「そこはほら、俺だから」

(´<_` )「チート乙」

(‘_L’)「……なるほど、先ほどの仮定がほぼ正解だったということですか」

(´<_` )「あ、フィレンクトさん」

( ´_ゝ`)「弟者、ツルさんは?」

(´<_` )「……チートにも限界はあるってか。ざっくり説明するぞ」

( ´_ゝ`)「おう」



 ―――。

541 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:35:46 ID:oKP3RBP20

( ´_ゝ`)「把握した」

(´<_` )「おう」

ハ’ノ_’;ハ「えっ、それってツルさん大丈夫なんですか!?」

(´<_`;)「正直、不安です」

(‘_L’)「今、連絡がありました。どうも竜宮会が優勢のようですね」

( ´_ゝ`)「だろうな、いくら時雄がチートでも戦力になるのはそう多くなさそうだし。
      で、教会勢力と特課はどう動くんだ?」

(‘_L’)「近海で待機中です。帰趨が確定的になれば動くはずです」

( ´_ゝ`)「そこまでは流石に待てんな。……ぶっちゃけ今突入して生き残れると思う?」

ハ’ノ_’ ハ「生き残るだけなら」

(‘_L’)「右に同じです。生き残ってきたからこその家業、ですからね」

(´<_` )「結界は任せろ」

( ´_ゝ`)「っ頼もしい! よっしゃ、そんならいっちょカチコムか!」

542 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:36:38 ID:oKP3RBP20
【道中】
 ,:'゙:,                                                  〈゙;゙;゙;゙;゙|゙;゙;゙;/
},:゙: : ゙:,,.、  ,:^:,  ,、                         ∴                 ,、,、,、,、└‐ー:||゙;゙/__
;゚}: : :,:^:,:'^:,:゙.:.:.:゙:,,:゙.:.゙:, ,:^:,,:'^':, ,:^:,,:^:, .:'^:,.,:゙, ,:^:, ,:^:,     ∴∴           〈゙;゙;゙;゙;゙;゙ ´" 'ー||ノ;';';';';';';'ヽ
゙;゙;}:,:゙.:.:.:.゙:, : ,:^:,.:.゙:, : :,:'.:.:.:゙:, : ,:゙.:.:,:゙:;.:,:゙:,.:.:,:゙: :゙:, : : ::,:'^:, ,:^:, ∴;';';'∴  ,:^:,   ,:^:,   └…〜'⌒>||_‐_‐_‐〜'’
゚;゚;゚;}.:.:.:.:.:.:゙v゙.:.:.:゙:, ; ,:゙.:.:.:.:.:.゙v゙.:.:,:゙:;.:,:;.:,:゙v' : : : :゙:, :,:゙:;.:,:゙:,: ::∴;';';';';';'∴. : : : :゙:, ,:゙.:.:.:゙:,    ,----ミ´"|:|ミ゙;゙;゙;く
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゚;゚;゚;゚;゚;}:;:;:;:;,:゙.:.:.:.:ソヾ;:ミ:ヾ;:ミ:ヾ;:ミ:'^'㍉,:゙.:.:゙:TニニニニニニニニニニニニニT;';';';';';'∴:,:゙.:.:.:.:.:゙:,_,、-=ニア^\.:.:.:.:.ソミ;ミ;ミ;ミ;ミ;
{゚;゚;゚;゚ノ__ii__.:./`''-、_ヾ;:ミ:ヾ;:ミ:゙;゙;゙;゙;゙{.:.:.:/  x===========x  \;';';';';'∴,、-=ニ´   / ̄ ̄\vミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;
{宀'’, ,  /_/  ``〜、、゙;゙;゙;゙;゙;゙;:ノ/    /         ‘,  \;''/     / ̄|| ̄|\ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ
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j沁,::|/:/:/::/::jk ////:::/‰。/:〉jミj:::jチ::/⌒ケツッ。:/::狄:/:://狄:/::/:厶::: ヽ/メk/:/::厶厶::/::y小:/:厶:^∴.
iミv'〉|:/:,厶ッッ。,::/:::/厶厶:/狄::/:/Y::jチ:厶ッ。V⌒沁,厶ッ∞ッ,/:狄/〉,ホホ,:}::/ /刈/: /ケ㍊%//:/://^㍉:/:∵
ミ//紕:/⌒ケ㍊%。/:,妣砒%。i爻/::∧/:/::/矧!::::/:/jリ:ミ/::/::小/:jケ/%ケ⌒V::/:j刈: //:/㍊//::::厶ッ。,:/::/㍉
//j矧//厶仏㍊:/::|:::/::^'ホ:::i%::ん%‰%。:矧:/:/:/:::/〉/:/:::り:/:/%%::/〉/::/::/:::j!//:/::jル∞o。/⌒ケ%。/:/::::/

543 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:37:12 ID:oKP3RBP20
                          ノノニ彡   、  ノリi!i!}::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :
                      { {´     {彡'"i!i!}::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                      >'    {、_}彡". ゚ぐ'i゙-'/ ::::::::::::::::::::::,,、-'7゙::::::::::::
                      Ⅵ/   广rf千´:'x゙l,,|//了゙::::::::::::: / / :::::::::::::
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                     z乙....z- "/  /゙::::::::::::::゙/ ,、z''"/| / ::::::::::::::::|    / ̄/_
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            ヽ {リ ::ソ // :::::::::::::::::::  :::::::::::::::::: ::  ::::::::::::::::::::::::::::::::: _,,.rァ::::
            r-リi!i"i!i!:::::/√ :: :::::::::::::::::::::::::  ::::::::::::::::::  ::::::::::::::::::r''´! ./゙ /:::::
        /冂勹:"i!iソノ::::::::: ::::: ::::::::::::::::::::::::::  :::::::::::  :::::::::::::::/| .| ,l / ./:::::::
        {_  r彳ソノ: ::::::::::: ::::::: ::::::::::::::::::::::::::  ::::::: : :::::::::::::゙|  | |/./ . / :::::::
     r-一`Yr彳:::::::::::: ::::::: ::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::: :::: :::::: :::::::::: | ./  ./ ./゙:::::::::
     {   彡r彳: ::::::::::::    :::::::::::::::  :::::::::::::::::::::::  ::::::::::::  ::::l/   / ./゙::::::::::::
     Ⅶ冖弋:::::: :: :::::::::::: :::::::: :::::::::::::: :: ::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::  ::::::゙;'_/ ::::::::::::::::
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   广r彳::::::::::: ..: ::::: :::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::  ::::::  :::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  ::::
  z勹r彳::::::::::::: : ::::::::: :::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::: ::::::::    ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::
rz乙r彳:::::::::::::::::::  ::::::::::: :::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::  ::::::::::  ::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::
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..∧ノノ::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::  ::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::

544 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:37:45 ID:oKP3RBP20
     l          l             /    l    .l          /           /゛      /
     l,          l,        /     .l    !       ./           |      /      .,.
      .l,            !          !    ./    .″     ./            l. ._..-'''"    _.. ‐'″
      ヽ         l       !  /          /     /./      `´    ._..-'"゛
       ヽ        ..l.       ヽ'"                   /  亅           ,..-'″
        ヽ           l,                           l, /       .,/´
-、、       .ヽ           ′                       `゛      .r'"
  `\        \             _ェェ三三三三三三三ェェ,_
   ...l           ヽ          ,ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭≧ュ。                       ,,, ー'"
   │                   ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭≧ュ__、        _.. -'''"
    l                  ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭r'"   |         '"    / ̄
`''ー l゙                 ィ劣圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭!    /               /
            ハ、     ィ劣 圭圭_圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l__/小          \
            l゙ .ヽ   . ィ劣圭圭 .| \圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭小              `'―ー''″
         ヽ.  ヽ  ./爪 圭圭圭!  `、圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁                 __,,,
.`''ー..,、      ゙'-,,/  爪圭圭圭圭\_〉圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁        : ー''''"´
    .`''ー 、_        {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭i}
                  {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭 ./ ̄l圭圭圭圭圭i}
             {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭/  /圭圭圭圭圭i}
              仔圭圭圭川圭圭圭圭圭川圭圭圭圭川圭l__/圭圭川圭圭妨
- ..,,_、          仔 川圭川川圭圭圭圭川川圭圭圭川川圭圭圭圭川川圭 妨          ゙゙゙゙゙̄"'''''''
    .⌒"''''‐      lll|||i||l||lll|||i||lll||!!!!llll!!|||ll!!!!!|ll!!ll||||!!ll||!!!ll||!!|||lll||!!!!llll!!|||ll!!!!!|ll!l|||i||

545 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:38:18 ID:oKP3RBP20

(;´_ゝ`)「うへ、時雄清浦戦争ヤバすぎ!」

(;‘_L’)「これだけ離れていても背筋が冷えますね。何という……」

ハ’ノ_’;ハ「ツルさん、一体どこに……!」

(´<_`;)「恐らく公民館でしょう、非戦闘員が集まれるのはあそこかお社の洞窟、もしくは村長の家くらいのはず」

(;´_ゝ`)「あの人のことだ、孫たちだけ連れて逃げ出すなんてできやしないだろうしな」

(´<_`;)「ああ。きっと公民館の防衛に加わってるはずだ」

ハ’ノ_’;ハ「不器用な人ですよねほんと」

(;‘_L’)「私も興味が湧いてきましたよ、その陰陽道の方」

(;´_ゝ`)「んじゃ公民館やられないうちに急ぐぞ!」

(´<_`;)「だな!」



 ―――。

546 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:38:52 ID:oKP3RBP20
【捜朔島 公民館】
            |                                      |
            |              捜 朔 島 公 民 館             |
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          ヽ                                  /
     ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┣━━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━ ┫
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                  (←)┃(→)              ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
            ┃                ┃               ┃
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       /                                           \
      /                                             \
    /                                                 \

547 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:40:18 ID:oKP3RBP20

三石#^山^)つ「ぬおおおおおっ!!」

八-ム-)人「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」

八;‘⊿‘)「謇薙■逾薙∴」

                           .      、                |                    __
    ―――=―                     \)\ノ|/                                  ―――
                 \         / . ――≦   r―                             ――
       ___       .\)\ノ|/       .―=   く             .\    ノ(
      ̄ ̄ ̄ ̄    .――≦   r―  "    /⌒|  \         .__|\V  「 ̄ ̄           .
                      ―=   く                         -―≦     ≧――
      ___        ./⌒|  \           ・           <      て__
      ̄ ̄ ̄                                      /⌒^V ^ヽ ̄ ̄    "
                \   |ヽ、 | / /                             \
                 \}ヽ|   \! '(イ_
                 \)         ≧__                           ・    、
           "  . ―=         て ̄ ̄ ̄         \         /
       /        ―          =―              \)\ノ|/                    \
       /      .  ―=         =―            .――≦   r―                    \
                /)        て_            ―=   く          \      \
   .         /     //|/^ヽ{ \「\(  \                  /⌒|  \                   \

八;-ム-)人「っ! ハルッ!!」

八;‘⊿‘)「えっ!?」

548 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:40:52 ID:oKP3RBP20
            :,:           :(::)
            /⌒''⌒) :,,゜      '         ,,,,,,,
           (:::::::::::::::!'                 (::::::)
           ヽ::::::::';'''                 ''``   。
           τ'::/ .;:
            )/
         。            '  、       ;: 。
                               `'''`~''・    ' `
     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...
     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
     ,,、..   //   ノ'          //'''`'`'` `       ..,,.. _,,,.、 ・         ,, ...:・..
  π /;::::::::(,.,.(;;;::::(   ,,.,  ・っ                    ;,;;( ):::::;.    c::── '`'''::::::::::;''
   ):::::::::::::::::::::::::::/  '''''`   `        '`                     ⌒ ` !.:::τ'' ``
 τ !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, γ               :'`'``:!
   (::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`'    、,:'::::::`:::,,,,        !:::::ノ         ・
 :::':'::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ー''''`'`''''''''"

八;メ-ム-)「っつ……!」

八;‘⊿‘)「お母さん!?」

三石#^山^)つ「舐めやがってクソ魚類がッ!!」

549 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:41:26 ID:oKP3RBP20
                             _  -――‐-
                         _ -‐''"       ̄  `
                    __, イ  /     ,ィ=x       \
                   _ -‐  ̄ / ,ィ∥ |       {{:○:}}    "   }
              ´ ̄ ̄`ヽ/井井∥ {     ゙'='"  , ィニ- ̄ノ
                   /_井井イ ||  |            //:i:i:i:i:/
                  /_井井井  ||  !         {__, イ⌒ヽ r'
                 / _井井井   ヾ ヾ、      ⌒ヽVーハ
                 ノィ 井井_ -=====‐-ュ ヽ __  ∠-_-、 ∨ リ
                /´  γ''"´_三三三三彡ァ` ̄´ー'///⌒ ̄`ー'
            /    └――-=_ー彡ィ'"/    イ//
           ,       l    `ー― "    / ̄´
            |   /  ヽ. }        _  <_
            レ' {     }|     _, ィ´ヽ __ ̄ヽ
             {  l     }!__-‐" ̄  \ \   ̄ヽ`ヽ
             |         |   ̄ヽ     `       冫 l}
           }      }      `ー--  __    リ
              } {     |             )′  |
           _} ヽ ノ  リ              /   } |



      。
(#‘_L’)っ/「Sr Mutaye, De grrkw, Dragm ebcor huui! Frapt!!」

550 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:41:59 ID:oKP3RBP20

                        ,、    _  -――‐-
                     _/' ̄'<        (.   /. ││
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                   _ -‐  ̄ /\、厶-「 ( ::::.            / ┘┘
              ´ ̄ ̄`ヽ/井井∥ {\ (:::     / /  __ __ /   ―__ノ  ―__ノ __/ /
                   /_井井イ ||  | (( ::::  _/      __/.__/   __ノ   __ノ  __/
                  /_井井井 ―==(   (   {__, イ⌒ヽ r'
                 / _井井井  __(:::::::: (        ,,、__         ,/;\
                 ノィ 井_==二二二_(:::  (        ノ^'ー‐、〕   ))., / /,、/
                /´  γ' ̄        ̄(::: (( )     ゙ー-v、/  )    厂_,//
            /    └――-=_ー彡//(:(:: )  : (( (   (  )   ∨` .r )
           ,       l    `/   (  (( :::( )   ((    ))    ̄  )
            |   /  ヽ. }        _/ /(  ((:::::   (  ))    )  )
            レ' {     }|     _, ィ´.//   (  | : /:::  (    )  )
             {  l     }!__-‐" ̄  /        .| ./
             |         |   ̄ヽ     `       | ./l}
           }      }      `ー--  __   |/リ
              } {     |   .__        )′  |
           _} ヽ ノ  リ  〔、.ノ゙)        /   } |



八;メ-ム-)八;‘⊿‘)石;^山^)「「!?」」

551 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:42:33 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)「よし! うまいこと不意打ちで仕留められました!」

八;‘⊿‘)「!?」

( ´_ゝ`)「ふぅ、どうにか間に合ったみたいだな」

石;^山^)「あっ!? おめぇはっ……!?」

(´<_` )「ツルさん、無事ですか!?」

八;メ-ム-)「あっ、あんた……ッ! どうして」

ハ’ノ_’ ハ「いやあ、みんな借りっぱなしは性に合わなくて」

(‘_L’)「日本政府の方から委託されて来ました、フィレンクトです。
     この場の代表の方は?」

( ´_ゝ`)(嘘とは言い切れないギリギリのライン)

石;^山^)「俺だ。山口だ」

(‘_L’)「ふむ、山口さん。単刀直入に言います、村長の一味はあなた方を裏切っています」

石;^山^)「なっ!?」

( ´_ゝ`)(俺氏プロデュース、フィレンクト劇場のはじまりはじまり)



 ―――。

552 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:43:06 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)「――というわけで、此度の襲撃は村長一味が協力関係にあったカルト教団に払いを渋り、
     自分たちだけで独占しようとしたことによるもの。
     そしてその独占しようとしたものは、あなた方島民全てを生贄にして齎される、
     さくのかみ様の強大な権能による産物」

石;^山^)「そっ……信じられねえ、誰だかわからんような奴の言葉なんざ!」

八;‘⊿‘)「そうです! 村長さんは素晴らしい方です!」

八メ-ム-)「……あんた達、覚えはないかい? 純一たちは、何かを隠している」

石;^山^)「そ、それは……ッ!」

( ´_ゝ`)(おっし、ツルさん乗ってきた。ジッサイ一般島民には隠し事だらけだろうし、これは効く)

八;‘⊿‘)「それは何か理由があって――」

八メ-ム-)「ああ、理由はあるさ。求心力を保たなければ島民全てを生贄にできないという理由がね」

ハ’ノ_’ ハ「信じられないのはわかります。ですけど、時雄はさくのかみ様のことも便利な道具くらいにしか思っていない。
      あなた方の信仰とは相反する男なんです」

石;^山^)「た、確かにあいつは胡散臭いけどよぉ……」

(‘_L’)「あの男の本当の名はトキオヌス。さくのかみ様への恨みを拠り所に蘇った古代ローマの大魔術師です」

(´<_` )「あいつが全ての元凶なんです。さくのかみ様の意を捻じ曲げ、皆さんに偽りの奉仕を強いて来た」

( ´_ゝ`)「さくのかみ様は冥界で泣いてるだろうよ。自分の信徒が食い物にされてるんだからな」

553 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:43:40 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)「――というわけで、此度の襲撃は村長一味が協力関係にあったカルト教団に払いを渋り、
     自分たちだけで独占しようとしたことによるもの。
     そしてその独占しようとしたものは、あなた方島民全てを生贄にして齎される、
     さくのかみ様の強大な権能による産物」

石;^山^)「そっ……信じられねえ、誰だかわからんような奴の言葉なんざ!」

八;‘⊿‘)「そうです! 村長さんは素晴らしい方です!」

八メ-ム-)「……あんた達、覚えはないかい? 純一たちは、何かを隠している」

石;^山^)「そ、それは……ッ!」

( ´_ゝ`)(おっし、ツルさん乗ってきた。ジッサイ一般島民には隠し事だらけだろうし、これは効く)

八;‘⊿‘)「それは何か理由があって――」

八メ-ム-)「ああ、理由はあるさ。求心力を保たなければ島民全てを生贄にできないという理由がね」

ハ’ノ_’ ハ「信じられないのはわかります。ですけど、時雄はさくのかみ様のことも便利な道具くらいにしか思っていない。
      あなた方の信仰とは相反する男なんです」

石;^山^)「た、確かにあいつは胡散臭いけどよぉ……」

(‘_L’)「あの男の本当の名はトキオヌス。さくのかみ様への恨みを拠り所に蘇った古代ローマの大魔術師です」

(´<_` )「あいつが全ての元凶なんです。さくのかみ様の意を捻じ曲げ、皆さんに偽りの奉仕を強いて来た」

( ´_ゝ`)「さくのかみ様は冥界で泣いてるだろうよ。自分の信徒が食い物にされてるんだからな」

554 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:44:13 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)「今がチャンスなんです。政府は、あそこでバカスカやっている時雄と敵幹部、
     最低でも時雄は討ち取るために動いている」

( ´_ゝ`)「ぶっちゃけると、あまりにも強すぎて政府も手がでなかったんだ、どっちも。すまんな。
      だが、あの異次元の戦いぶりを見りゃ政府の気持ちもわかるだろ?」

(´<_` )「今がこの島を救う最大の好機。偽りの神官を廃し、皆さんの本当の信仰を始めましょう」

(‘_L’)「私は敬虔なクリスチャンですが、あなた方のさくのかみ様への信仰を尊重します。
     その信仰を利用しようとしている彼らとは違って」

八メ-ム-)「あたしも他の神を信じる身。だが、さくのかみ様への敬意を忘れたつもりはないよ」

八‘⊿‘)「お母さん……!」

( ´_ゝ`)(真っ赤な嘘だけどな、意外と役者だなツルさん)

石;^山^)「いや、待て待て待て! 俺は信じねーぞ!」

八メ-ム-)「じゃあ今すぐ時雄に加勢に行くんだね。あたしは止めないよ」

(#‘_L’)「何てことを! 間違いなく盾にされて犬死にですよ! あなたには人の心がないんですか!?」

八メ-ム-)「フン、時雄なんぞに踊らされる男なんか人間未満さね。犬には犬死にがお似合いさ」

(´<_` )「訂正してください、巌さんは凄い漢だ! 時雄如き優男に踊らされるはずもない、そうですよね!?」

ハ’ノ_’ ハ「そうです、巌さんは男の中の男です! ですよね!?」

石;^山^)「んんん、ああ?」

555 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:44:47 ID:oKP3RBP20

( ´_ゝ`)「どうだい、巌さん。……英雄に、なってみないか?」

石;^山^)「おっ、俺が……!?」

ハ’ノ_’ ハ「あなた以外に誰がいるんですか!」

(´<_` )「俺らは所詮政府の遣わした黒子。物語には英雄が必要です」

(‘_L’)「島の皆さんの信頼も厚いあなただからこそ、為し得ることです。いかがでしょう」

石;^山^)「た、確かに時雄は気に入らねぇが、村長には恩があるしよぉ……」

( ´_ゝ`)「じゃあこうしよう。巌さんが協力してくれたら村長には恩赦を」

(‘_L’)「……そうですね、村長も時雄に唆された被害者、そう考えた方がしっくりきます」

(´<_` )「島丸ごと操ろうっていうなら、村長の篭絡は必須ですからね」

ハ’ノ_’ ハ「ほら巌さん! まだ何かありますか!?」

石;^山^)「う、ぐ……」

八‘⊿‘)「巌さん」

石;^山^)「ハ、ハル……」

八‘⊿‘)「私は、時雄さんよりあなたの方が好きですよ」

556 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:45:20 ID:oKP3RBP20

石;^山^)「え、ええいっ! わかった、英雄でも何でもなってやる!」

ハ’ノ_’ ハ「流石巌さん!」

( ´_ゝ`)「巌さん!」

(´<_` )「巌さん!」

八‘⊿‘)「巌さん!」

八-ム-)「巌!」

ハ’ノ_’ ハ「はい皆さんご一緒に!」



「「「巌! 巌! 巌! 巌! 巌! 巌! 巌! 巌! 巌! 巌!」」」



ハ’ノ_’;ハ(いや怖ッ! こうも真理男さんの思惑通りになるのか……)

( ´_ゝ`)(色々と運がよかったな、まさかここまでうまくいくとは)

557 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:45:54 ID:oKP3RBP20
     l          l             /    l    .l          /           /゛      /
     l,          l,        /     .l    !       ./           |      /      .,.
      .l,            !          !    ./    .″     ./            l. ._..-'''"    _.. ‐'″
      ヽ         l       !  /          /     /./      `´    ._..-'"゛
       ヽ        ..l.       ヽ'"                   /  亅           ,..-'″
        ヽ           l,                           l, /       .,/´
-、、       .ヽ           ′                       `゛      .r'"
  `\        \             _ェェ三三三三三三三ェェ,_
   ...l           ヽ          ,ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭≧ュ。                       ,,, ー'"
   │                   ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭≧ュ__、        _.. -'''"
    l                  ィ幺圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭r'"   |         '"    / ̄
`''ー l゙                 ィ劣圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭!    /               /
            ハ、     ィ劣 圭圭_圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l__/小          \
            l゙ .ヽ   . ィ劣圭圭 .| \圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭小              `'―ー''″
         ヽ.  ヽ  ./爪 圭圭圭!  `、圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁                 __,,,
.`''ー..,、      ゙'-,,/  爪圭圭圭圭\_〉圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭沁        : ー''''"´
    .`''ー 、_        {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭i}
                  {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭 ./ ̄l圭圭圭圭圭i}
             {i圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭/  /圭圭圭圭圭i}
              仔圭圭圭川圭圭圭圭圭川圭圭圭圭川圭l__/圭圭川圭圭妨
- ..,,_、          仔 川圭川川圭圭圭圭川川圭圭圭川川圭圭圭圭川川圭 妨          ゙゙゙゙゙̄"'''''''
    .⌒"''''‐      lll|||i||l||lll|||i||lll||!!!!llll!!|||ll!!!!!|ll!!ll||||!!ll||!!!ll||!!|||lll||!!!!llll!!|||ll!!!!!|ll!l|||i||

558 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:46:28 ID:oKP3RBP20

マス ゚ o ゚)ミ「あぶなっ! 噂以上にやるやん、サシの勝負やったら負けとったな」

||| ‘L‘)「ちっ!」

マス ゚ o ゚)ミ「んー、人数差でこのまま押し切れんこともないと思うけど、そろそろタイムリミットや」

||| ‘L‘)「逃げるのか?」

マス ゚ o ゚)ミ「せや。これ以上は不確定すぎて御免やからな」

||| ‘L‘)「……?」

マス ゚ o ゚)ミ「引きこもりにはようわからんやろな。ほな、うちはこれで」

(#゚永゚)っ「ふざけんな、逃がすかよ!」

利;'ー`)「まあまあ、退いてくれるっていうなら万々歳じゃないか」

マス ゚ o ゚)ミ「ほなさいなら! 野郎ども、撤収!」



( ´_ゝ`)ジー

(;´_ゝ`)(まずいな、時雄ほぼ無傷じゃん。キリスト教・特課連合で何とかなるもんなのか?)

559 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:47:01 ID:oKP3RBP20

(‘_L’)「大丈夫ですよ」

( ´_ゝ`)「む?」

(‘_L’)「このあたりはキリスト教系カルトが掃いて捨てるほど存在します。
     にも拘わらず、戦国の様相を呈していないのは理由がありましてね」

( ´_ゝ`)「ふむ……?」

(´<_` )「……抑止力、でしょうか」

(‘_L’)「正解です」




(‘_L’)「九州の特課はネジが外れています。引き籠りの彼らにはわからないでしょうが」



.

560 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:47:35 ID:oKP3RBP20
                   -‐   ‐-  _
                , ´ : : : : : : : : : : : ┌ 、
            / : : : -‐  ̄: :\: : : : |l |
  -=ニ . . . . -=. : : : : :´ : : : : : : : : : : : : : || |
       ‐- : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ァ= 、|l -| _   _
         `ヽ : : : : : : : : : : : : : /三/三ア´ /´      ̄ ァ冖¬===―‐---  ...  _
               、: : 、 : : : : : : :.ヘ三ヽニヽ、〈‐-  _   /              //≧x
             \: ヽ: : : : : : : : : : : |l -|` - _    ̄ |             / /三三三ム
              ` 、: :‐-: :_/.: : :|| |    ¨   ‐- _           ||.三三三三}
                   ‐-    -‐|l |            ¨   ‐- _    ヘム=三三三/
                           ` ¨                  ¨   ‐-ヽヽ=三/
                   -‐   ‐-  _                          ̄
               , ´ : : : : : : : : : : : ┌ 、
              / : : : -‐  ̄: :\: : : : |l |
     -=ニ . . . . -=. : : : : :´ : : : : : : : : : : : : : || |
         ‐- : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ァ= 、|l -| _   _
           `ヽ : : : : : : : : : : : : : /三/三ア´ /´      ̄ ァ冖¬===―‐---  ...  _
              、: : 、 : : : : : : :.ヘ三ヽニヽ、〈‐-  _   /              //≧x
               \: ヽ: : : : : : : : : : : |l -|` - _    ̄ |             / /三三三ム
                 ` 、: :‐-: :_/.: : :|| |    ¨   ‐- _           ||.三三三三}
                     ‐-    -‐|l |            ¨   ‐- _    ヘム=三三三/
                          ` ¨                  ¨   ‐-ヽヽ=三/
                                                     ̄

561 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:48:08 ID:oKP3RBP20
           ._.. -                         ,....i;;― _
         ../゛ .,..-゙                          ." `、
        ./  .″                           .,,,..、     .ト、
    ----iik,,、                            ″       、   l  ______
      ./                                        ..l .''「 ̄゛
      .!   ./                                   /___ !
      .l゙   ヽ               ./                        |  ´ ゙̄''''ー ..,,、
      l   ヽ .'、             ヽ                    、  l      `''-
       ゙l、     ´ゝ..          ヽ .'、                 丿 /
       .l,  .‐,,X'"                ´ゝ..,,,,、          丿 .'|   l゙
      .`゙''';;r=,゙ ̄゛             .‐,,X'"    `"  .´  ` .'/´  .''゙、..._,ノ゛
       .l゙   .`>‐                          _ "゙゙″   ./ \
     ./″ .,i'" .゛.,,.  .,i'" .゛.,                     _, ...../゛ .,..-゙ ..ヽ
     .|      ,..-′    .,..-′,,                ´゛..../  .″     ヽ
      l 'ナ__      ./      l              ----iik,,、         .゙‐
     _,. |. l、,..-"゙''        ヽ,__.l,             ./
     ./  ! .゙く_./ ゙';;./         l. `゙'-_、        .!   ./
    .ノ   .!  ._,./        、  `'''             ..l゙   ヽ
  r-/  .リ'-./ . ノ゛   _                      l   ヽ .'、
 . {   _|                               ゙l、     ´ゝ..,,,,
 . 弋  .\   ....                   .i′ .l゙       ..l,  .‐,,X'"
 ─=二 ゙l-''''゙‐                `'r'"   ゛         `',./  `゙ l   .';;
  /   l゙                      .{            /ゝ -、  ㍉  ゙l
 │    ."                    .`'            ./     `''i ゙  . /
 __>┐  .ヽ  ._                    く  .'                   '|
`''ー ,,ノ゛                                           `7ト..、
    ,,|       ,,-¬‐″                       .,..-ー...,Lノ  │  ゙ヘ、 . _.
  /   !     .゛                                ̄゛ ...ii‐"  .イ゛..、 _ / ´

562 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:48:42 ID:oKP3RBP20

(;´_ゝ`)「……は?? え、こマ……??」














  Case11「捜朔島」
  Day13「救援、そして」

                          To be continued...

563 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/12(水) 23:49:15 ID:oKP3RBP20
今回はここまで

564名無しさん:2023/07/13(木) 01:13:24 ID:gRLciww20


565名無しさん:2023/07/13(木) 16:30:31 ID:L8Zs2CFg0
もはやネジ穴潰れてんだろこれ

566名無しさん:2023/07/13(木) 18:50:45 ID:EqnzrawI0
九州というかだいたい薩摩の血じゃねえかな……


567名無しさん:2023/07/13(木) 22:45:37 ID:D3MtS6Tg0
乙!

やはり火力...!
火力は全てを解決する...!

568名無しさん:2023/07/15(土) 19:30:39 ID:exE71gHo0
乙乙
巌! 巌! 巌!

569名無しさん:2023/07/15(土) 20:46:26 ID:XHJkHEYM0
流石に今日の更新はないかな?

570名無しさん:2023/07/15(土) 22:37:55 ID:K8z4GIH.0
この特課、示現流使いそう

571 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/15(土) 23:22:54 ID:p80Bbkc.0
>>564
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>565
(‘_L’)「何言ってんですか、ネジ穴潰れてたら外せないじゃないですか」

>>566
ハ’ノ_’;ハ「はぇぇ、薩摩って怖いですねぇ」

>>567
マス ゚ o ゚)ミ「流石のうちらもアメさんと戦争はできんからな」

>>568
石;^山^)「う、うおお!」

>>569
リ゚▽゚ リ<l「残念ながら進捗15%や」

>>570
<(' _'<人ノ「使うみたいですよ、以前うちの道場に出稽古にいらっしゃっていました」

572 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/20(木) 00:38:04 ID:7NXMuD5E0
リ゚▽゚;リ<l「ちょと想定を遥かに超えてヤバいで今週……下手したら投下来週になりそやな」

573名無しさん:2023/07/21(金) 13:50:05 ID:WSrPdyXE0
作品の内容が濃いってコト!?

574 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/29(土) 22:43:03 ID:mAgBXHzY0
>>573
リ゚▽゚ リ<l「意外とそうでもないで」

575 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/29(土) 22:43:38 ID:mAgBXHzY0
リ゚▽゚ リ<l「日付は跨ぐ気がするけど夜明けまでには投下するわー」

576 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:14:24 ID:a9hOkfb60
前回のあらすじ
・あなた方が消息不明と聞きましてね、村っちに相談したら秒でヘリを手配してくれました
・巌! 巌! 巌! 巌! 巌! 巌! 巌! 巌! 巌! 巌!
・九州の特課はネジが外れています。引き籠りの彼らにはわからないでしょうが


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

577 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:14:57 ID:a9hOkfb60
Case11-Day14「転機」
. :|:..  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...:|: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:|__|  |
__小___________.十___________| ̄|  |_____
 |  |{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',    |  |_|
 |  |:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.,,:.:.:.:.:.:.:.;;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',   |___|
 |  |:::',:.:.:.:.:〝:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.#:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',   | ;,::,:,|
 |  |:::::',,,,,,,,,,,,,,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',  !.  |
 |  |_ ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:':,|. |
 |  ||γ!:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\____|______
 |  ||〈大_\_____________________\.!__|___
 |  |.-.-.-.-.|::::::::::::::::::|::::::::::::::::: |::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::|::::::::::::::::: |.!   !三三三三三
 |  ||「 ̄ ̄.|::::::中::::::||::::::華::::::||::::::そ::::::||::::::ば::::::||:::::小池:::|| ;.  |三三三三三
 |  ||| //  .!:::::::::::::::::|| :::::::::::::: ||:::::::::::::::::|| :::::::::::::: ||::::::::::::::::: ||   |三三三三三
 |  ||| /    ̄/|| ̄ ̄ ̄ ̄ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||/ / ̄ ̄/ || ̄ ̄!   !三三三三三
 |  |||′    / .||         ||//     // || /    / . ||:::┐::| ,,  |三三三三三
 |  ||「 ̄ ̄ ̄ ̄|         |「 ̄ ̄ ̄ ̄.[!|「 ̄ ̄ ̄ ̄.!三[:::| # .|三三三三三
 |  |├ ――‐,┤      .||----------||--------.||:::]三|   |三三三三三
 |  |||        ||         ||  ,;,     ||        .||三;/:|   |三三三三三
 |  |||        ||         ||          ||        .||:::] [::|,,   |三三三三三
 |  |||        ||         ||          ||    ##" ||ニニニ|   |三三三三三
 |  |||========||         ||==========||========.||::::::::::|   |三三三三三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\:::::::::::::\:::::::::::::\:::::::::::::\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄人_人 ̄ ̄ ̄ ̄

578 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:15:31 ID:a9hOkfb60

( "'Д')「らっしゃーせー!」


( ´_ゝ`)ノ「ちっす」

(´<_` )「ども」


( "'Д')「おっ、久しぶりじゃねーか! いつもので?」

( ´_ゝ`)「うっす」

(´<_` )「お願いします」

( "'Д')「あいよ!」

579 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:16:05 ID:a9hOkfb60

( "'Д')「何か刑事の二人が心配してたぜ、どこ行ってたんだ?」

( ´_ゝ`)「ちょっと長崎まで仕事で」

(´<_` )「いやー、携帯繋がらなくなるしなかなか大変でしたよ」

( "'Д')「ほー。探偵ってのは大変だなあ」

( ´_ゝ`)「ほんとヤバかったよ今回。家帰る前にここ寄っちゃったもん」

(´<_` )「ここのラーメン食べないことには日常に戻れません」

( "'Д')「嬉しいこと言ってくれるじゃねーか。久しぶりだし煮卵もどうだ?」

( ´_ゝ`)「いいね、貰う」

(´<_` )「お願いします」

( "'Д')「よしきた! ちょっと待ってな」

580 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:16:39 ID:a9hOkfb60

( ´_ゝ`)「やーようやく帰ってきた感じ」

(´<_` )「ほんとそれな」

( ´_ゝ`)「おやっさん引退したら俺らは帰れなくなる」

(´<_` )「大袈裟なと言いたいとこだが、正直わかる」

( ´_ゝ`)「実際どうなん? まだまだいけそう?」

( "'Д')「いやー実は、今年度で店閉めようかと思ってんだ」



( ´_ゝ`)「「えっ!?」」(´<_` )



( ´_ゝ`)「えっ、マジ?」

(´<_` )「衝撃の事実」

581 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:17:12 ID:a9hOkfb60

( "'Д')「最近かかあが歩くの覚束なくてよぉ、今はまだ杖がありゃいいが」

(´<_` )「奥さんが……それは仕方ないですね」

( ´_ゝ`)「え、弟子に継がせたりはしないの?」

( "'Д')「今は学生バイトしかいねーからなあ。昔の弟子は自分の店やってるし」

( ´_ゝ`)「むむむ。……弟者、これはもう事務所を八王子に移転するしか」

(´<_` )「だがちょっと待って欲しい。兄者、ときに落ち着け」

( "'Д')「昼だけとか夜だけってのも考えたが、それじゃ赤字になりそうでな。
      道楽でやれるほど貯えも年金もねーし、しゃあねーやな」

( ´_ゝ`)「マジかー……いやマジかー……」

(´<_` )「……あの」

( "'Д')「ん?」

(´<_` )「差し出がましいようですが、もしよかったら店を残せるプラン、考えてみます。
      収支の状況など詳しく伺う必要はありますが」

( "'Д')「おお? 探偵ってのはそんなのもできんのか?」

(´<_` )「いや、できるかはわからないですけど。このままでは忍びないので」

582 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:17:46 ID:a9hOkfb60

( "'Д')「っといけねえ、麺伸ばしちまうとこだったぜ」

( "'Д')つ「お二人さん、チャーシュー大盛とタンメン、卵乗せお待ち!」



            ζζζ
            ____
     ( "'Д')つ\∽∽/
              └─┘




  ( ´_ゝ`) ズー   (´<_` ) ズー
  (っ. 川 .o         (っ川 .o
 ̄ ̄`ー―′ ̄ ̄ ̄ ̄`ー―′ ̄\




( ´_ゝ`)b「「うめぇ……!」」d(´<_` )

583 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:18:19 ID:a9hOkfb60
【流石探偵事務所】
         |  | ̄ ̄ ̄|:l  |       | ::|       ,| |
        | ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
        |       流 石 探 偵 事 務 所      | |
        l__________________,| |
           |  |`''-、_                 | |
           |  |   「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
           |  |   |         |          | |
           |  |   |         |          | |
           |  |   |         r‐┐| r‐┐      ,| |
           |  |   |         |  ||!  !       .| |
ノヽ-ヘィiヘl^ヽ-,   |  |   l        └‐'゙ l└‐'      | |
―――――┐ス  !  !    |         |          | |
          | ,レi |  |   |______,|_____,,| |
          | Z |  |  /                   ,|_|/
          | ヘ |_|/

584 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:18:52 ID:a9hOkfb60

( ´_ゝ`)「帰って来ても大事件とか」

(´<_` )「それな」

( ´_ゝ`)「小池閉店はヤバすぎる」

(´<_` )「ちょっと色々ツテを当たりつつプラン考えてみるわ」

( ´_ゝ`)「頼む。俺も考えてはみる」

(´<_` )「学生バイトが弟子入りしてくれれば一番丸いんだが」

( ´_ゝ`)「老舗ラーメン屋を継ぎたい、って学生はあんまいないだろ。
      自分のラーメン屋開きたいって学生はいないこともないだろうが」

(´<_` )「まあな、後者でも割とレアだとは思うし」

( ´_ゝ`)「魔術で奥さんの足を治すとか」

(´<_` )「いやそんな都合の良い魔術が――ないとは言い切れないが」

( ´_ゝ`)「ハロルドさんにでも聞いてみるわ」

(´<_` )「しかしナチュラルに魔術に頼る思考は黄色信号だと思うぞ」

( ´_ゝ`)「……そう言われると、確かに」

585 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:19:27 ID:a9hOkfb60

(´<_` )「俺たちは魔術とかそういうのに頼らないクリーンな探偵事務所を目指すべき」

( ´_ゝ`)「もう今更無理だろそれ、ってかクリーンの基準がおかしい」

(´<_`;)「……というか魔術とか化け物とかこの世に存在するべきじゃないだろ! はやく駆逐しないと!?」

( ´_ゝ`)「……ん?」

(´<_`;)「そうだ、さくのかみの権能! あれを利用すれば駆逐できるはずだ!」

(;´_ゝ`)「……おい、大丈夫か?」

(´<_`;)「はやく捜朔島に行かないと……! 間に合わなくなる!」

(;´_ゝ`)「おいって」

(´<_`;)「こうしちゃいられない! 兄者、車を出してくれ!」

(;´_ゝ`)「あっ、ちょっと正気を失ってても運転は嫌なのね……」

(´<_`;)「兄者、早く!」

(;´_ゝ`)「……」

586 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:20:00 ID:a9hOkfb60

( ´_ゝ`)「……よし、車を出してやろう。ただし、弟者は車内でよく寝るべきそうすべき」

(´<_`;)「寝てる暇なんかない!」

( ´_ゝ`)「コンディションを万全に保てずにどうにかなるほど易い目標か? 違うだろ?」

(´<_` )「むっ……そう言われれば、確かに……!」

( ´_ゝ`)「だから、な? 俺が運んでやるからしっかり寝てコンディション整えろ」

(´<_` )「……流石だな、兄者。お言葉に甘えさせて貰う」

( ´_ゝ`)「おう。んじゃ、早速出発するか?」

(´<_` )「ああ、ことは一刻を争うからな」

(;´_ゝ`)(いやー……十分に正気だと思ってたけど、いきなりスイッチ入ったな……。
      ここは女神さまに癒して貰うしかあるまいよ……兄とは無力だな……)



 ―――。

587 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:20:33 ID:a9hOkfb60

                      _.......----‐‐‐‐''''''-- 、..,,
             _,,......--‐‐''''''´       /  ,-‐‐---  ll`‐‐-......,,__
          /´               /  /       l l l ̄`''''‐--..二l―‐-...,,,_
        /                 /  /       l l lヽ   l ̄l   l `''''''ー-l
      /  ( ´_ゝ`)           /  // ̄ ̄ヽ  .l lヽヽ  l  l    l      l
     /    G⌒Q           /''‐、/      /  ,,l lヽヽ l  l    l      l
   ィ__,,.........----―‐‐‐''''''''''''''' ̄´/  l/_,......--‐‐''''´ ̄  l l ヽ-‐    l      l
  /                   ./   l            l l    ̄ ̄ ̄ ̄l ̄ ̄ ̄`l
. /.                    l    l          ´ l l l_____,,,,......l-----―l
.l                     l    l   ,,........--‐‐''''''''´l l        l      l
l                __........----‐‐''''l           l l l         l       l
l l ̄ ̄ ̄`-´ ̄ ̄ ̄ ̄´/          l            l l l         l / ̄ヽ l
l l―――――――――l           l           / `l        l /`ヽ -' l
l`'-------------------l------.-------l      / ̄ ̄〈  l      _,,.,... l l /`ぃン
l  l              l          l     / ̄ ̄\ ヽ l ....-‐'''´   l/ l l
.l  l             .l          l    ./  /ヽ l l l     ,,..-‐l'´ ヽ/l
..l  `‐‐‐---..............,,__   l    __   l    / /   l l / l_,,..-‐''    ヽ_/
 l     l    l    ̄ ̄    l   l   l..--‐T  l    l 〉‐''´
 └---.._l...,,____l         `‐-、l       l  l    l l
          ´`''''''''‐---..........,,____,,......--‐'''''''〈   \__,/ /
                             ヽ___/

588 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:21:06 ID:a9hOkfb60
【Cafe MONE】
  ;;  ;;  ;;  ;;  ;;_______  ;; .|       ; . !|
 ;;  ;;  ;;  ;;   [「ニニニニニニニ]  ;|ニ∩ニニ∩O    !|
  ;;  ;;  ;;  ;;   | || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||´  .;;|.|l∪─ ∪.|   . !|
   ;;  ;;  ;;  ;;  | || |  ̄..T  ̄~|i|| ;;  |.|l C.A.F.E.|  ;  !|
  ;;  ;;  ;;  ;;   | || | . i||i  .|i||  ;; |  ̄ ̄ ̄ ̄   .!|
 ;;  ;;  ;;  ;;    | || O__ノ||ゝ_|i||;;   |     \ _  . !|
  ;;  ;;  ;;  ;;   | || |____|i|| ;;  |    \ ; \  !|
 _________|_|l_______.||__|     \ ; _\!|
 ─l─.-┼..-..┼__|_|三三三三三三三|_|ー|       \ ..!| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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589 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:21:40 ID:a9hOkfb60

 ズルズルズル......

(´<_`;)「おい兄者! 今はこんなところに来てる場合じゃ……!」

( ´_ゝ`)「いやいや、こんなところに来てる場合なんだよ。ほら」

(´<_`;)「あっ……?」



           __
         人 +ヽ
        <(' _'<人ノ
          / y*。ヽ
         |ノヽ_/()
         |__|__ヽ



<(' _'<人ノ「累次くん」

(´<_` )「美和……ちゃん……?」

590 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:22:13 ID:a9hOkfb60

( ´_ゝ`)b「よっし美和ちゃん、あとは煮るなり焼くなり任せる」

<(' _'<人ノ「任されました」

(´<_`;)「あっ、おい、兄者!?」

<(' _'<人ノ ギュッ「累次くん」

(´<_`;)「は、離してくれ! 早く捜朔島に行かないと……!」

<(' _'<人ノ「……私を置いて、ですか?」

(´<_`;)「えっ?」

<(' _'<人ノ「どこにも行かないでください。ね?」

(´<_`;)「いや、しかし……!」

<(' _'<人ノ「大丈夫、大丈夫ですよ。もう怖くありません」

(´<_`;)「み、美和ちゃん……」

<(' _'<人ノ「累次くんに仇為す者は、たとえ真理男くんであっても私が切り捨ててあげます」



( ´_ゝ`)(何かすげー物騒なこと言ってるけどまあうん、大丈夫そうかな?)

591 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:22:47 ID:a9hOkfb60
【居酒屋 天からお塩】
            _//リ`<´ リ  (=_= )
          / // (\  /)(\  /)
         /   ̄ ̄ ̄ ̄ ~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       /_________________________
      / |_________________________
     /
   /
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 |
 | 〔 ̄ ̄ ̄〕  〔 ̄ ̄ ̄〕  〔 ̄ ̄ ̄〕  〔 ̄ ̄ ̄〕  〔 ̄ ̄ ̄〕

592 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:23:21 ID:a9hOkfb60

( ´_ゝ`)ノ「ちわっす」

リ`<´ リ「よくぞ参った」

∬´_ゝ`)「む、来たか愚かな方の弟」

( ´_ゝ`)「だからそれやめろってのに」

∬´_ゝ`)「ふぅん、ならばそう言われぬようにすればよかろう」

( ´_ゝ`)「むむむ」

爪゚ー゚)ノ「やあ」

( ´_ゝ`)「あれ? てっきりあっちの出羽亀してるかと」

爪゚ー゚)「君らが来る前にバレて追い返されたよ」

( ´_ゝ`)「あっ、うん……」

∬´_ゝ`)「当然だ。私の隠形にすら気付くのだからな」

爪゚ー゚)"新しく覚えた隠形魔術でワンチャンあるかと思ったけど全然駄目だったね"

( ´_ゝ`)"いやだから気軽に魔術使ってんじゃねーよ警察官……"

593 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:23:54 ID:a9hOkfb60

( =ハ=)「神は言っている……飲み物のご注文をと」

( ´_ゝ`)「あ、カミカゼある?」

( =ハ=)「神は言っている……容易い願いだと」

( ´_ゝ`)「いやそれ神というか神龍――」

リ`<´ リ「今日の俺は紳士的だ。何を食う?」

( ´_ゝ`)「ん、そうだな……天ぷらお勧めは?」

∬´_ゝ`)「川エビとチンゲンサイのかき揚げ」爪゚ー゚)「上州地鶏の天ぷら」

∬´_ゝ`)「ふぅん、意見が分かれたな」

爪゚ー゚)「まあどっちもうまいけどね、この通りシェアしてるし」

( ´_ゝ`)「おー、どっちも群馬らしくていいな」

リ`<´ リ「地の物、旬の物を扱わぬは愚か。食材とは足が速いもの」

( =-=)「マグロはあるがな……」

( ´_ゝ`)「……川エビはなんか直近サバイバルしてたし、上州地鶏かな?」

リ`<´ リ「よかろう、暫し待つがよい」

594 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:24:27 ID:a9hOkfb60

∬´_ゝ`)「ふぅん、そちらを選んだか」

( ´_ゝ`)「無人島で野草と海鮮のごった煮食ってきたからな」

爪゚ー゚)「ほう? またまた興味深い体験をしてきたようだね?」

( ´_ゝ`)「誠に遺憾ながら」

∬´_ゝ`)「我が弟ながら節操のないことよ」

( ´_ゝ`)「流石に勘弁して欲しいんだが。遂に弟者もあんなことになっちまったし」

∬´_ゝ`)「母者も心配していたぞ」

( ´_ゝ`)「……嘘だろ、あの母者が? 心配?」

∬´_ゝ`)「愚か。大雑把だがナイーブなのが母者だ」

( ´_ゝ`)「あー……姉者は戦士じゃないからか。母者の闘気を感じられたらそうは思わん」

∬´_ゝ`)「ふぅん、馬鹿め。それこそが誤謬というものだ。所詮は愚弟か」

( ´_ゝ`)「バイアスかかってるってか? ……ごめん、正直否定できんわ。あの闘気ヤバすぎるもん」

爪゚ー゚)「確かに、僕でも背筋が伸びるからねぇ……」

595 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:25:01 ID:a9hOkfb60

( =ハ=)「グラスが軽い……こんな幸せなカミカゼを振舞うなんて初めて……もう何も怖くない」

( ´_ゝ`)「あっ、はい。……HIGE好きなの?」

( =ハ=)「筋肉モリモリマッチョマンの変態だ」

( ´_ゝ`)「あっ、はい」

爪゚ー゚)「伊国さんほどじゃないけどなかなかのHIGEだよねえ」

∬´_ゝ`)「何の話だ?」

( ´_ゝ`)「姉者の海馬ぶりも伊国さんほどではないがなかなかじゃね?」

爪゚ー゚)「ふむ、生憎僕はDMは未履修でね」

( ´_ゝ`)「なんと勿体ない、必修ゾ」

爪゚ー゚)「君はどう思う?」

∬´_ゝ`)「黙れ凡骨、出直してこい」

( ´_ゝ`)「だそうだ」

爪゚ー゚)「えぇー……」

( ´_ゝ`)(まさかアニメキャラの言動と丸被りするとか若かりし母者は想像もしてなかっただろうな。
      姉者が占いとか始めたのもあのアニメがきっかけだったし……それで飯食ってんだから凄いわ)

596 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:25:34 ID:a9hOkfb60

爪゚ー゚)"で、今度はどんな事件だったんだい?"

( ´_ゝ`)"いやだから魔術を……はぁ、言っても無駄か"

爪゚ー゚)"いいじゃないか減るもんじゃなし"

( ´_ゝ`)"そう思っているうちに減っていくんだ、髪の毛のようにな"

爪゚ー゚)「ぶふっ!」

∬´_ゝ`)「ん? どうしたシーナ?」

爪゚ー゚)「ああいや、ちょっとむせただけさ」

∬´_ゝ`)「?」

爪゚ー゚)"反則だよそれぇ!!"

( ´_ゝ`)"黙れ小僧。お前に弟者が救えるか"

爪゚ー゚)"あっ、それ無理"

( ´_ゝ`)"ちっ、どうせならメンヘル救済魔術でも覚えとけよ使えねーな"

爪゚ー゚)"ちょっと、その言い草は酷くない? 君達が危機だなんて知らな――あ、それは知ってたけど"

( ´_ゝ`)"む??"

597 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:26:08 ID:a9hOkfb60

爪゚ー゚)"美和から凄い勢いで相談されたからね"

( ´_ゝ`)"ああ……さっき見た時も思ったけど、美和ちゃん大分シフトアップしてるな"

爪゚ー゚)"そうそう、驚いちゃうよね。もしかしたら弟君今頃食われてるかも?"

( ´_ゝ`)"えっ。いや、美和ちゃんに限って半ば心身喪失状態の弟者にそんな――"

爪゚ー゚)"甘いよ、アスパルテームより甘い"

( ´_ゝ`)"いや、それ……マジなら、美和ちゃん我に返ったとき大丈夫か……?"

爪゚ー゚)"駄目だろうね、でもなんやかやの後に責任取って嫁に貰うと思うよ?"

( ´_ゝ`)"……悔しいがリアリティあるな"

爪゚ー゚)"ふふん、これでも一応美和の親友のつもりだからね"

( ´_ゝ`)"一応とか着けるあたり自覚あるのがほんとタチ悪いよね地流さん"

爪゚ー゚)"おいおい、良識的と言ってくれ。弁えてるんだよ、たまにどうでもよくなることもあるけどね"

( ´_ゝ`)"明日から留置所の中からテレワーク勤務しては??"

爪゚ー゚)"思想信条の自由というやつさ。無理矢理とかは趣味じゃないからしないしね"

( ´_ゝ`)"無理矢理とかが趣味だったらどうなってたか震えてくるよ"

爪゚ー゚)"その時は自分で自分を逮捕して自分で自分を弁護するさ"

( ´_ゝ`)"いや……うん、いや……普通に怖いんだけど……"

598 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:27:19 ID:a9hOkfb60

∬´_ゝ`)「ん? どうしたのだ見つめ合って……ん、前にもこんなことがあったな?
      愚弟、香那さんという相手がありながらそのような――」

( ´_ゝ`)「いやそういうんじゃねーから。マジで」

爪゚ー゚)「僕はそういうんでも一向に構わないんだけど?」

( ´_ゝ`)「死ね。氏ねじゃなくて死ね」

∬´_ゝ`)「よく聴け、愚弟。あれは良い女だ」

( ´_ゝ`)「知ってる、あんたよりよっぽどな」

∬´_ゝ`)「確かに、下手をしたら私よりも良い女かもしれん」

( ´_ゝ`)「下手をしても姉者と比べるのは失礼だから訂正しろ、殺すぞ」

∬´_ゝ`)「ふぅん、殺すぞときたか。渉を前にしても言えるか?」

( ´_ゝ`)「それは言えねぇ。渉さんマジリスペクだからな……」

爪゚ー゚)「ディジーの旦那さん凄いよねぇ。僕も良い男見つけないとなぁ」

∬´_ゝ`)「問題ない、我が友よ。貴様ならば栄光のロードを歩めると確信している」

( ´_ゝ`)(いや地流さんは無理だろ……姉者はこの女の本質をわかってねぇ。
      だからこそ良き友でいられるというところか……?)

599 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:27:52 ID:a9hOkfb60

リ`<´ リ「待たせたな。塩くれてやる」

( ´_ゝ`)「おっ、来たな。遂に名物を拝める」

⊂リ`<´ リ「望み通りに……天からお塩!」



 ファサァ……



 名物の決め台詞とともに絶妙に塩が振られた天ぷらは絶品である。



                        ――グンマーグルメ編集長・塚本

600 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:28:26 ID:a9hOkfb60

( ´_ゝ`)「うおお、めっちゃうまそう」

リ`<´ リ「食うがいい。チャンスをくれてやる」

( ´_ゝ`)「では失礼して――うおお!?」

∬´_ゝ`)「愚か。伊国氏の天ぷらは心して食うべきだ」

( ´_ゝ`)「サクッとした衣とジューシーな上州地鶏の旨味、そこに完璧な塩加減が加わって。
      絶妙、その二文字に尽きるな。味に煩い姉者が通うだけある」

∬´_ゝ`)「伊国氏は群馬の宝だ」

( ´_ゝ`)「大袈裟な、と言いたいところだが。
      この天ぷら芸を披露できるのは群馬広しといえど多くはないだろう」

リ`<´ リ「我こそ最強」

( ´_ゝ`)「鶏の天ぷらっていうと胸肉想像するけどもも肉なの珍しいな。だがそれがいい」

爪゚ー゚)「だよねぇ。凄い脂なのに全然嫌な感じがないし」

( ´_ゝ`)「うめー。酒が進む」

( =ハ=)「神は言っている……おかわりはいるかと」

( ´_ゝ`)b「たのむ」

601 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:28:59 ID:a9hOkfb60

爪゚ー゚)"で、何に巻き込まれたのかは教えてくれないのかい?"

( ´_ゝ`)"五島不発弾爆発事故でググれ"

爪゚ー゚)「えっ!?」

∬´_ゝ`)「どうした、さっきから何かおかしいぞ?」

爪゚ー゚)「いや、なんでも……」

爪゚ー゚)"それって今話題の事件じゃないか!"

( ´_ゝ`)"そう、誠に遺憾ながらな"

爪゚ー゚)"よくもまあ渦中の人連荘できるね、羨ましい"

( ´_ゝ`)"替わって欲しいくらいだよ……"

爪゚ー゚)"まあ替わったらサクッと死んじゃうだろうなあ僕。それも悪くないけど"

( ´_ゝ`)"ほんと狂ってるよあんた"

爪゚ー゚)"自覚はあるよ"

( ´_ゝ`)"だからタチが悪い、自覚なかったらとっくにあの世か檻の中だろ"

爪゚ー゚)"酷いなあ、早く死ねってことかい? そんな言い方しなくたっていいじゃないか、僕と君の仲だろ?"

( ´_ゝ`)"戦友、それ以上でも以下でもない"

602 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:29:33 ID:a9hOkfb60

∬´_ゝ`)「おい、またか? これは母者に報告せねばならんか……?」

(;´_ゝ`)「待って待って、マジでやめて」

爪゚ー゚)b「僕は一向に構わんッ!」

(;´_ゝ`)「構えや! 美和ちゃんに言いつけるぞ!」

爪゚ー゚)「なぁに、それもご褒美さ」

(;´_ゝ`)「む、無敵すぎる……どうしたらいいんだこいつ」

爪゚ー゚)「まあうん、揶揄うのはこの辺にしとこうか。意外と身持ち堅いよね」

∬´_ゝ`)「む? 何だ、シーナが揶揄っていただけか?」

爪゚ー゚)「反応が面白いからさ」

(;´_ゝ`)「勘弁してくれ」

∬´_ゝ`)「ふっ、女性経験の浅い愚弟にはきつかったようだぞ?」

(;´_ゝ`)「見合いするまで浮いた話一切なかったくせによく言うわ」

爪゚ー゚)「あー……まあディジーの魅力に気付ける男性は少ないかもね」

(;´_ゝ`)(……まさか姉者までワンチャン狙ってたりしないよなこの人?)

603 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:30:07 ID:a9hOkfb60

     '           ☆       . ゚   。   ゚
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 2時間後



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604 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:30:41 ID:a9hOkfb60

∬´_ゝ`)「ではな。愚弟、くれぐれも手を出すんじゃないぞ?」

( ´_ゝ`)「俺じゃなくてそっちに言ってくれ」

爪゚ー゚)ノシ「いやいや、無理やりは趣味じゃないって言ってるじゃないか」

∬´_ゝ`)「愚か。腕力で貴様に敵う女が母者以外にいるものか」

( ´_ゝ`)(いや砂緒ちゃんとかには腕力では勝てんし、美和ちゃんにも本気強化されたら負けるが……)

( ´_ゝ`)「姉者。世間は意外と狭いが、世界は意外と広いぞ?」

∬´_ゝ`)「ふむ?」

爪゚ー゚)「あー……」

∬´_ゝ`)「ふぅん、まあいい。シーナ、何かあれば遠慮しなくて良いぞ」

爪゚ー゚)「ああうん、言われなくとも遠慮なんかしないさ」

( ´_ゝ`)「してないの間違いでは」

∬´_ゝ`)ノ「ではな」



 ―――。

605 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:31:14 ID:a9hOkfb60
【AHAホテル 高崎駅前】
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606 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:31:48 ID:a9hOkfb60

爪゚ー゚)「本当にいいのかい? 別にうちに泊まっても構わないのに」

( ´_ゝ`)「勘弁してくれ」

爪゚ー゚)「別に取って食いやしないよ?」

( ´_ゝ`)「本音は?」

爪゚ー゚)「健康すぎるくらい健康な男性だし、裸で迫ったら気の迷いが出るかなとか」

( ´_ゝ`)「……マジでどこまで本気で喋ってんの? 頭おかしくなりそうなんだけど」

爪゚ー゚)「ふむ? そこそこ?」

( ´_ゝ`)「一番タチ悪い回答をどうもありがとう」

爪゚ー゚)「いやだってさ、ただ単に一発ヤッてみたいなってだけだし。名目上フリーの今がチャンスかなって」

( ´_ゝ`)「ノリが軽すぎる」

爪゚ー゚)「君が堅すぎるだけじゃない?」

( ´_ゝ`)「確かに俺は普通より堅めだろうが、標準からより大きくズレてるのはそっちだと思うぞ」

爪゚ー゚)「まあそうかもね。鳥の骨にも同じこと言われたよ」

( ´_ゝ`)「鳥の骨……例のマヨラー。少ない情報から推察するに美和ちゃんに惚れてる?」

爪゚ー゚)「よく覚えてるしよくわかったね、その通り」

607 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:32:21 ID:a9hOkfb60

( ´_ゝ`)「そんなとこまでコナかけてんのマジで引くんだけど」

爪゚ー゚)「あれも結構面白い男だからね。美和一筋すぎて無理だったけど」

( ´_ゝ`)「……ちなみにその人、美和ちゃんに彼氏できて大丈夫なん?」

爪゚ー゚)「なんかめっちゃ泣いてた」

( ´_ゝ`)「Oh……」

爪゚ー゚)「だから押せばいけるかと思ったんだけど」

( ´_ゝ`)「人の心とかないんか??
      地流さん見た目は悪くないんだし、性欲持て余してもちょっとメイクとか変えるだけで相手には困らなそうだけど」

爪゚ー゚)「駄目駄目、興味を惹かれる男じゃないと。性欲だけで言い寄ってくる男なんて今更興味ないよ」

( ´_ゝ`)「この女マジで面倒くせぇ、自分のことは棚に上げやがって……」

爪゚ー゚)「自覚はあるよ」

( ´_ゝ`)「これだもん。処置なし」

爪゚ー゚)「ま、自分の処置くらい自分でするさ。今のところ留置所にはお世話になってないしね」

( ´_ゝ`)「基準がおかしいんだよなあ……」

608 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:32:54 ID:a9hOkfb60

爪゚ー゚)「本当は事件の話を聞きたかったけど流石に厳しいかな?」

( ´_ゝ`)「守秘義務あるからな。聞かないと群馬が滅亡するとかだったら流石に開示するが」

爪゚ー゚)「ああいや、そういうのはないかな。……ちなみに、どこか滅亡しそうになったのかい?」

( ´_ゝ`)「あれ、聞いてないのか? 筆府の爆弾魔の件」

爪゚ー゚)「ん? 大名の信徒が暴れてたとは聞いたけど……」

( ´_ゝ`)「嘘だろ、関東圏内ですら情報共有されてないのか……いや、信憑性を鑑みてカットされたのか?」

爪゚ー゚)「どういうことだい?」

( ´_ゝ`)「滅亡云々は確定情報じゃない、って話」

爪゚ー゚)「……ちなみに君はどう思ってるんだい?」

( ´_ゝ`)「俺らしくじったら終わってた」

爪゚ー゚)「オーケー、なるほど。ちょっとショッキングな話だけど信じるよ、戦友の言うことだしね」

( ´_ゝ`)「こういうとこは物分かりいいのもずりぃな」

爪゚ー゚)「仮にも警察官だからね? 市民の安全に影響ありそうな話ではふざけないさ」

( ´_ゝ`)「ふざけてたのかよ……ふざけんな、この言葉を文字通り使うことになるとはな」

爪゚ー゚)「半分のふざけ抜いちゃったら半分の本気になるけど?」

( ´_ゝ`)「あ、確かにそっちの方が嫌だ……」

609 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:33:27 ID:a9hOkfb60

爪゚ー゚)「さて、それじゃそろそろ帰るよ」

( ´_ゝ`)「おう」

爪゚ー゚)ノ「また近いうちに」

( ´_ゝ`)ノ「悪いけど当分間に合ってるわ」

爪゚ー゚)「ふふ、じゃあね」



( ´_ゝ`)「ふぅ……チェックインするか」



 ―――。

610 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:34:00 ID:a9hOkfb60
【AHAホテル 客室】
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   「   -=ニ                                        、丶`
   |               -=ニ   ._                        、丶`
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    /∧_      rっ      .< | |               |!        _   -‐
      「┌sco。   ,,,_  ―ァri _ :| |==‐‐       ____ 」!_   -‐
      | |: : : ___: : : i|   || | i| : :|         : ::   〇「
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////i|| ::::| | : : : : : : : : : |   ||..|  : :|    .Y    ̄ ̄  `ヽ
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/_.>'´ /_   ニ=‐   ^、    丶, :..i:i  } : . . . 〕ト ., . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ‐  _
i「/ ̄/          、  「~"' <i:i____i{ {. . . . . . . .〕ト., . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .._ X
_____/            、  , _   \  ヽi, . . . . . . . . . . 〕ト ., . . . . . . . . . . . . . . . _. . . .‐=ニ⌒: ::l
: ̄              、 ,' .:"' ,    ,  ` く. . . . . . . . . . . . 〕ト ., . . ._ . . . ‐=ニ⌒ : : : : : : : : : :l
                Ⅴ  "' , \ .:::}     く. . . . . . . . . . . . . /「: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::!
                 VRs, \:} .:::,’       く. . . . . . . . . .7:.:i : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::「 > _
                  V/:心  .:::,’.          く . . . . . . .:{:.:.i : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::}~ <> ._
                  V//,ハ .:::,’           く. . . . . .{:.:.i : : : : : : : : : : : : : : :_ ニ=‐

611 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:34:34 ID:a9hOkfb60

( ´_ゝ`)「うむ、やはりAHAホテルはどこも似たような感じで安心だな」



((lコ))brrrrrr...



( ´_ゝ`)「む?」

( ´_ゝ`)「……あっ」

( ´_ゝ`)「……」

( ´_ゝ`)「美和ちゃんも大概ズレてるよなあ……」

( ´_ゝ`)「今更"なかったことに"だとか……最初から"なかった"のにわざわざ言ってくる」



( ´_ゝ`)「弟者が半ば心神喪失状態だが……ま、いいだろ。どうせゾッコンだからな、あいつも男なら文句は言うまい」



 ―――。

612 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:35:08 ID:a9hOkfb60
      |   γ⌒ヽ
      |    ゝ,,__ノ    γ;)____
      |           || |゚    ゚|
      |       (;´⌒.   || | 〃.  |
      |      (: ) )   リ |。  〃。|
      |       ノ  ノ   ̄ ̄
      |________屯==、
       /と ( ´_ゝ`) つ . /|
     / .,' `Y,,.. .,. .Y´.`i |{ |_
    / .,' ,; ~      ';i |L/_ 占占__
.   / ,' ,;〜  ~ 〜.  i |/
         Λ
 / ̄ ̄ ̄ ̄    ̄ ̄ ̄\
 |  ふぃ〜〜〜〜〜〜  |

613 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:35:42 ID:a9hOkfb60

( ´_ゝ`)「ふぁ……思ってた以上に疲れ溜まってるな。ねむ」

( ´_ゝ`)(今回も色々あったなあ……弟者マジで危機一髪だったし)

( ´_ゝ`)(……このまま探偵続けてて身が持つのかね? 転職も考えた方がいいか?)

( ´_ゝ`)(弟者はどこででもやってけそうだが、問題は俺だなー……)

( ´_ゝ`)(組織勤めとかは絶対向いてないしな、かといって別の事業やるってのも一人じゃ無理だし)

( ´_ゝ`)(母者の跡継ぐのは……最後の手段だな、そっちはそっちで身が持たなそう)

( ´_ゝ`)(んー、見事に潰しが効かんな俺)

( ´_ゝ`)(ちゃらんぽらんでも歓迎されそうなの仁田さんとかバーボンハウスとか、見事に探偵より危険そうなとこしかねぇ……)

( ´_ゝ`)(……俺の再就職の問題はあれど、弟者のことを考えるとどうも)

( ´_ゝ`)(せめて、小池がやめるのを期に高崎に移転とかは普通にアリかもな)

( ´_ゝ`)(美和ちゃん傍にいる分弟者の安全度は上がりそうだし……)

( ´_ゝ`)(ああ……そもそも二人結婚するとかなったら、
      美和ちゃんの仕事はどう考えても辞められないから、弟者が筆府で探偵続けるのはどの道不可能なのか)

( ´_ゝ`)(となると俺の身の振り方はもうちょい真面目に考えとかないとなー……そういうの苦手なんだが)

614 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:36:16 ID:a9hOkfb60

( ´_ゝ`)「ふぁ……ねみ」

( ´_ゝ`)(……眠い中考えててもしゃあないか、ねよ)



 パチッ!



( -_ゝ-)「……」



( -_ゝ-)(今頃、弟者は美和ちゃんの実家、だよな……致した直後に泊まり行くの、割と気まずい、だろうな)

( -_ゝ-)(俺は……かっちゃんと、どうすんの、かね……)

( -_ゝ-)(結婚、結婚かぁ……いまいち、想像つかんの、だよなぁ……)

( -_ゝ-)(地流さんと方向性は違えど……俺のその辺の感覚も、結構、普通じゃ……)

( -_ゝ-)(……)

( -_ゝ-)zzz...

615 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:37:09 ID:a9hOkfb60
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   ゚   ,;/    。   .          +      。  .     '
  。   ゚   。.     +         。         .  ' ゚ 。     *  . ゜   +  ゜
     。          ,;/   '   ゜             o     ゚   ゚        .
 。             *''          *       .゜     。    ゜       。
'      ゜       。   ゚        ゚   ゜   +          ゜       。  '   ゜
        /   /  ,。 ・ :* :・゚'



  Case11「捜朔島」 Complete!


                          To be continued...

616 ◆KDJGUfbY2o:2023/07/30(日) 02:37:42 ID:a9hOkfb60
今回はここまで

617名無しさん:2023/07/30(日) 08:45:38 ID:fVjwU4SA0

風呂で寝るのは危ないぞ兄者

618名無しさん:2023/07/30(日) 12:06:36 ID:aLaSU6lo0
おつです

619名無しさん:2023/07/30(日) 17:17:40 ID:jqx2zlYY0
乙!!

620 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/05(土) 23:22:30 ID:gKWurjDs0
>>617
( ´_ゝ`)「いや風呂上がってから寝たぞ、AA省略でよくわからんようになってるが」

>>618-619
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

621 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/05(土) 23:23:04 ID:gKWurjDs0
今日はまにあわず

622名無しさん:2023/08/06(日) 07:45:52 ID:dHfVcF6E0
乙乙
行きつけの場所が無くなるのは心が削がれるよね
一番問題な事が終わったら、兄者と弟者はバラバラで仕事するのかな…なんか切ない

623名無しさん:2023/08/06(日) 11:56:10 ID:JW1pf4to0
>>620
ちょっと待ってください

兄者風呂から出て寝たとは言っても
パンツ履いたとは明言されてない以上
フリちん睡眠法を取り入れてる危ない奴ってことも…!?

624 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/07(月) 00:51:26 ID:YDsmOxy60
進捗45%くらい

>>622
(´<_` )「いや兄者一人で仕事とか無理だろ……どうしよ……?」

<(' _';<人ノ「だ、大丈夫ですよ! 真理男くんもあれで結構しっかりしてますし」

∬´_ゝ`)「ふぅん、それは買い被りというものだ。愚かな方の弟だからな」

>>623
( ´_ゝ`)「危ない者……? 取り消せよ、今の言葉」

(´<_` )「エース!」

リ゚▽゚ リ<l「世の中には全裸入眠族が結構多いんやで、これがな。危ない奴扱いはあかんで」

( ´_ゝ`)「まあ俺は服着るけどね」

625名無しさん:2023/08/07(月) 05:30:31 ID:.hpslt9I0
いつオカルトが襲ってくるかわからん状況で全裸寝するのはメンタル強すぎるってかイかれてるわな
最悪全裸でオカルトと相対さなきゃいけなくなるんだぞ

626 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/08(火) 02:02:45 ID:Ml6Ls1KQ0
進捗50%

>>625
( ´_ゝ`)「いや別にそういうわけでもないが……母者との山籠もり修行の影響は正直あるな。夜襲は"ある"前提」

627名無しさん:2023/08/13(日) 15:41:56 ID:BT0MyOXE0
( ੭˙꒳ ˙)੭

628 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:51:19 ID:paeksVhI0
>>627
リ゚▽゚ リ<l

629 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:53:06 ID:paeksVhI0
前回のあらすじ
・いやー実は、今年度で店閉めようかと思ってんだ
・よっし美和ちゃん、あとは煮るなり焼くなり任せる
・その時は自分で自分を逮捕して自分で自分を弁護するさ


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

630 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:53:39 ID:paeksVhI0
Case11.5「人の力」
                     __
                        /__∧                        ノ⌒ヽ
                         | {} | |    ,,--- 、             /⌒;';';';'く
______________,|    | |_,,'’/: : :\`丶、          ^>゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙〉
: : : : : : : : : : : : ____: : : : : : : : :|__|:,,'’:/: : : : : : :.\: :`丶、       ノ゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;く/⌒\__
: : : : : : : : : : : :/ ̄ ̄/ ̄/ : : : : : : : : : : ,,'’: /: : : : : : : : : : : \: : : `丶、 ノ^'"´゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;゙;
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ニニニニミニニニニニニニニニニニニニニニニ」-一…T¨`¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨´¨¨|…─--ノ゙:,  ⌒V{_//⌒¨⌒\;';';';'
    ミ;ミ               | /^ヽ :| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´| | /^ヽ,:゙.:.:.:゙:,  ,:゙:|::::ハ   ,:^:, ´"つ
  /´ミ;ミ;ミ;  /⌒ヽ   /⌒ヽ  :| |  | | | /二二二二二\ : | | |  ,:゙.:.:.:.:.:.゙,  ;.:.:|:::|.::;  ,:゙.:.:.゙:,
  | ミ;ミ;ミ;ミ;,  |   |   |   |   | |  | | | | |¨¨¨¨¨|¨¨¨¨¨゙| | | | | ,:.:.:.:.:.:.:.:.:, ;.:.:.|:::|.:.;  ;.:.:.:.:.:;
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;';';'ミ;';';';';';';';';';';'ミ;ミ;ミ;';';';';ミ|二| ̄ ̄|二|工工工||工工工|||工工工||工工工|二| ̄ ̄|二|;';';';';';';';';';';'ミ;';';';';';';'
;';'八;';';';';';';';';';'乂八乂从|二| ̄ ̄|二|丁丁丁||丁丁丁|||丁丁丁||丁丁丁|二| ̄ ̄|二|;';';';';';'ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;ミ;
 ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄|二| ̄ ̄|二|||||||||||||||||||||二| ̄ ̄|二| ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄
| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄~ |二| ̄ ̄|二|||||||||||||||||||||二| ̄ ̄|二| ̄ ̄ ̄~~| ̄ ̄ ̄
|      |      |    |二| ̄ ̄|二|⊥⊥⊥||⊥⊥⊥|||⊥⊥⊥||⊥⊥⊥|二| ̄ ̄|二|       :|

631 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:54:12 ID:paeksVhI0

(;´_ゝ`)「いかん、めっちゃ緊張してきた」

(´・ω・`)「はは、面白い冗談ですね。あれだけの啖呵を切っておいて。あんたもそう思わないか?」

(‘_L’)「話を振らないでください、殺しますよ?」

(;□ー□)「ちょっとちょっと、ここでおっぱじめるのは勘弁してくれ!」

ミサ ^ー^)ト「そうですわ。まとめて黙らされたいんですの?」

(‘_L’)「あなたは黙っててください」

(´・ω・`)「ほう? それは自分の立場をわかって言ってるのか?」

ミサ ^ー^)ト「もちろんですわ! 一昨日来やがれですわ!」

(;□ー□)「ちょっと!?」

(´<_`;)「何なんだこのメンツ、酷すぎる……」

(;□ー□)「いやあ参ったなあ。ははは」

(;´_ゝ`)「やっぱ村上さん連れてくるべきだったかなぁ……」

(´<_`;)「いやー流石に村上さん巻き込むのはな」

ミサ ^ー^)ト「まったく、早く行きますわよ。お父様を待たせると飽きて遊びに行くかもしれませんし」

(‘_L’)「相変わらず自由ですねあのクソ悪魔」

632 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:54:46 ID:paeksVhI0



       /フフ         ム`ヽ
      / ノ)           ) ヽ
     ゙/ |  (;;・∀・;;)ノ⌒(ゝ._,ノ「皆さま、お待ちしておりました!」
     / ノ⌒7⌒ヽーく  \ /
     丶_ ノ 。   ノ、  。|/
        `ヽ `ー-'_人`ーノ
         丶  ̄ _人'彡ノ
         ノ  r'十ヽ/
       /`ヽ _/ 十∨



.

633 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:55:20 ID:paeksVhI0
【一条邸 応接間】
|:|  |::〕iト           \  8 8 8 8 8\____________|     |   |:/ /  /../||::::
|:|  |::| || 〕iト       八\,山山山山 ,8                      |   |: /  / /.::||
|:|  |::| || |::| l::〕iト ., 《》〈〉 (__)SS(__) 〈〉___________________|______,|/__,/¨|  ||/
┴ L .|::| || |::| l::| |::| }i:i〈〉)(〈〉Ы^∬Ы〈〉)(〈〉_____________________,|  :|: | |/||/
~^ ‐ _┴ L| |::| l::| |::| {i:i0(_)0〈_〉〈_〉〈_〉0(_)0:|  |:|  |:|  |:|  |::|  |::|  |::|  |::|  |::|   |::l  :|: | |/||
      ~^ ー _┴ L| |::| Wi:i:i:i:i:i:i}(__)(__)(__)|:|  |:|  |:|  |:|  |:|  |::|  |::|  |::|  |::|  |::|   |::l  :|: | |  ||
.          | | ~^'' ┴L_ Wi:i:i:i:i:i} |:| |:|  |:|  |:|  |:|  |:|  |:|  |::|  |::|  |::|  |::|  |::|   |::l  :|: | |  ||
- .._       | |      {i:i:i:i:i:i:i:} |:| |:|  |:|  |:|  |:|  |:|  |:|  |::|  |::|  |::|  |::|  |::|   |::l  :|: | |  ||
ー-=ニ._¬=-  ..,| |__      Wi:i:i:i:i:} |:| |:|  |:|  |:|  |:|  |:|  |:|  |::|  |::|  |::|  |::|  |::|   |::l  :|: | |\||
      | | ̄  …rr=ニ__─- .Wi:i:i:i:i} |:| |;|_|;|_|;|  |;|_|;|_|;|_ |::|_|;;|_|;;|_|::|  |::|   |::l  :|: | |\||\
      | |       | |   i|;|~^' Wi:i:i:i} |:| ||¨¨~~~¨゙||  ||¨¨¨¨¨~~|| |::||¨¨¨¨¨¨¨¨|||::|  |::|   |::l  :|: | |\||\
      | |       | |   i|:|   Vi:i:i:} |:| ||     ||  ||      || |::||        |||::|  |::|   |::l  :|: | |  ||\
      | |       | |   i|:|   |∨i:i} |:| ||     ||  ||      || |::||        |||::|  |::|   |::l  :|: | |  ||
      | |       | |   i|:|   || ̄ ̄| :| ||_______,||  ||________,|| |::||____|||::|  | ̄ ̄ ̄| |: | |  ||
      | |       | |   i|:|   ||__| :| |:| ̄|:| ̄|:|  |:| ̄|:| ̄|:|  |::| ̄|::| ̄|::| ̄|::|  |      | |: | |/||\
      | |  _,,,..| |、、 -|:l-ーー| | 八 |:| |:|  |:|  |:|  |:|  |:|  |:|  |::|  |::|  |::|  |::|  |`iTニTi´ |: | | ̄|| ̄
--‐‐..ニ| |二 --─| |¨~ ̄|:| ̄ | | | |_,|;|_{`¨¨¨¨¨¨´}_}`¨¨¨¨¨¨´{l  |::|  |::|_|;;|_|;;|_ |: |:}.:.::{ |  |: | |廴||__
”” ̄  | |     r‐=ニ:: ̄:{|   | |二Y´ ヽ ̄ ̄/ √|i ̄ ̄ ̄| 冂_|;;|  |:{___ へ__|┐:|}:. .{:| 〈_〉 |==||=
      | |    {::::::::::::::::::{   _」 |:::|圦__/ ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄ /: :/| |:{::::::::::/: :/⌒ヽ:::}  {. ..|\ ̄ ̄ ̄
      | |     _,廴_ .:.:.┘^>-|:::|ニニニニニiニjiニニニニニ|¨¨¨|:::::|/`¨¨¨\/ //∧}  .{..::|\\  \ ̄
   _,. -宀二”-T「三三i=-<  |:::|______Y´`'Y八____|::::::::|/| ̄””~¨¨“""''<ハ   {: :|\\| ̄ ̄|
_二- T:「 _」⊥-ニ”廴_      /⊆⊇   乂_乂{__}    /|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:|:|__{__|  \|    |
_」.斗rセ〔⌒          /___________/ / .|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:|    \ |   !
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634 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:55:54 ID:paeksVhI0

(;;・∀・;;)「どうぞお掛けになってください!」

( ´_ゝ`)「なんだろう、黒磯さんのお陰で緊張解れたわ」

(´<_` )「わかる」

(‘_L’)「どうも黒磯さん」

(;;・∀・;;)「ローレンツ様! ご無沙汰しております!」

(´・ω・`)「おんやぁ? 悪魔倒すべし! 魔王しばくべし! じゃなかったのかな??」

(‘_L’)「あ? 殺しますよ?」

( ´_ゝ`)「おいマスター、らしくないな。下らん煽りはいい加減にしてくれ」

(´・ω・`)「……ああ、すみません。アレと会話とか嫌すぎてつい苛ついてしまった」

(‘_L’)「……それについては完全に同意しますよ。何ならこの機に討伐しますか?」

ミサ ^ー^)ト「あまりお勧めはできませんわね。うまくいっても半数は死にますわ、ご自信が半数に入らない自信はありまして?」

(;□ー□)「はは、そうだねぇ……教授は怖いからなぁ」

ミサ ^ー^)ト「サブロウは心配しなくて大丈夫ですわ、私が守りますもの」

(´<_` )(俺絶対半数に入るから断固としてやめて欲しい……)

635 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:56:27 ID:paeksVhI0

(;;・∀・;;)「どうぞ、粗茶ですが!」

( ´_ゝ`)「あざす」

(‘_L’)「ありがとうございます」

(´・ω・`)「ズズ……うん、これが粗茶なら大方のお茶は粗茶ですね」

(´<_` )「おいしいですね」

(;;・∀・;;)「恐縮です!」

( ´_ゝ`)(黒磯さんがこの場にいて白髭さんがいない、意味深だな。
      雨霧さん今回は味方だとは思ってるが、もし――)

ミサ ^ー^)ト「ん? 何ですの?」

( ´_ゝ`)「白髭さんは?」

ミサ ^ー^)ト「メイン盾をやっていますわ」

( ´_ゝ`)「ふむ?」

ミサ ^ー^)ト「黒磯さんを仲間外れにするのは少ぉーし可哀想ですからね」

( ´_ゝ`)「なるほど」

636 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:57:01 ID:paeksVhI0

( □ー□)「いやしかし、皆さん。改めて感謝を」

(‘_L’)「あなたがそれを言う必要はないでしょう。それぞれ思うところがあってのことですし」

(´・ω・`)「むしろ、立場上一番まずいのはあんたでしょう。よく決断したと思います」

( □ー□)「はは、退職届は出してきたよ。人手不足だから受理はされないだろうけどね」

( ´_ゝ`)「話を聞くほどにブラック職場すぎんだよなぁ……」

(´<_` )「まあ常に有事の自衛官みたいなもんだからな……」

( □ー□)「平和を守るためには仕方ないさ。いまいち守り切れてないのが問題なんだけど」

ミサ ^ー^)ト「世間の平和なんかのためにサブロウが命を張る必要なんてありませんのに」

( □ー□)「いつも言われてるけどこればっかりはなあ。僕らのような被害者を一人でも減らしたいからね」

(‘_L’)「立派な志です。悪魔どもは本当に碌なことをしない」

(´・ω・`)「そうやって一括りにして欲しくはないんだがね」

(‘_L’)「何事にも例外はある、それはよくわかっていますよ。そしてその例外すら宿命からは逃れられなかったことも」

(;;・∀・;;)「……」

637 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:57:35 ID:paeksVhI0

(´・ω・`)「そう思っているなら、何故この案件に手を貸すんだ?」

(‘_L’)「主に義理ですよ、今は亡き彼女への。そしてそれは希望でもあり、試金石でもある。そう言うあなたは?」

(´・ω・`)「助けを必要とする同類がいて、助けになる機会がある。見過ごしては寝つきが悪くなるだけじゃ済まないだろう」

(‘_L’)「なるほど。ちなみに君達は?」

( ´_ゝ`)「俺ら? お得意様へのアフターサービスだけど?」

(´<_` )「知ってしまって放っておくのも心苦しいですし、丁度何とかなりそうな伝手もあったので」

ミサ ^ー^)ト「私達は言うまでもありませんわね。どうにかしたいとは思っていましたの」

( □ー□)「そうだね、可愛い妹分のことだし」

( ´_ゝ`)(ぶっちゃけ俺らだけ動機が軽いよな。まあだからこそ話をまとめられたんだが)

(´<_` )(柵の中の人たちじゃそもそもこの発想は出てこなかったろうしな。部外者だからこそできる足し算)

(;;・∀・;;)「皆さま、お嬢様のためにありがとうございます!」

( ´_ゝ`)「ま、乗りかかった船ってやつよ」

638 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:58:10 ID:paeksVhI0
          ギギー
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639 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:58:44 ID:paeksVhI0

爪'ー`)y‐「ふむ、待たせてしまったか?」

ミサ ^ー^)ト「待たせる気満々だったくせによく言いますわ」

( ´_ゝ`)「……あの、ひょっとして盗み聞きしてたり?」

(´<_` )「何?」

爪'ー`)y‐「ほう?」

(‘_L’)「それは少々、礼を失するのでは?」

爪'ー`)y‐「はは、これは失敬したな。盗み聞きというのは聞こえが悪いが、確かに聞かせて貰っていた」

(´・ω・`)「……よく気づきましたね?」

( ´_ゝ`)「いや、ドアの方からなーんか嫌な感じしたから。マスターはそんな感じしなかった?」

(´・ω・`)「いえ、僕は全く。流石は探偵といったところですか」

ミサ ^ー^)ト「コソコソ盗み聞きとかダサいったらありゃしませんわ! 当家の恥ですわよ!」

爪'ー`)y‐「はっはっは! では、そのように虚勢を張るのはダサくないのかね?」

ミサ;^ー^)ト「っ……!」

(;´_ゝ`)(うわ、唯我独尊が服を着て歩いてるような雨霧さんがビビッてる。改めてやべーな教授)

640 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:59:17 ID:paeksVhI0

爪'ー`)y‐「それで、ご用向きを伺おうか?」

(‘_L’)「聞いていたのでしょう、改めて言うまでもないと思いますが?」

爪'ー`)y‐「貴様には聞いていない。それとも貴様が代表なのか? 違うだろう?」

(#‘_L’)「……まあ、良いでしょう。冨竹さん」

( □ー□)「今日は、交渉に来ました」

爪'ー`)y‐「ああ」

( □ー□)「ミノリちゃんを檻から解放して貰いたい」

爪'ー`)y‐「ふむ、別に檻に入れているつもりはないのだがね」

(#‘_L’)「今すぐそのニヤケ面と葉巻をやめなさい。礼を失するにも程がある」

爪'ー`)y‐「相変わらず威勢がいいな、小僧。前にも言ったろう、分を弁えろ」

(;‘_L’)「うっ……!?」

(´・ω・`)「なら僕から言おうか。今すぐそのニヤケ面をやめろ」

爪'ー`)y‐「ふふ、まあ貴様なら許そう。既に人間の範疇にはない猛犬よ」

(´・ω・`)「……僕は人間だ、撤回しろ」

爪'ー`)y‐「お前のような人間がいるか、愚か者」

641 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/14(月) 23:59:51 ID:paeksVhI0

(#´・ω・`)「……相変わらずムカつくクソ蝙蝠だ」

爪'ー`)y‐「ふふふ、本気で潰さないでやった恩も忘れてよくもほざく」

(#´・ω・`)「あ"?」

⊂(;´_ゝ`)⊃「マスター、ストップ! そこまで!」

(#´・ω・`)「むっ……!?」

(´<_`;)「堪えてください! 人間なら理性的に話し合うべきです!」

(´・ω・`)「……」

爪'ー`)y‐「ほう?」

(´・ω・`)「……はぁ、しょうもない煽りに乗るところだった。ありがとうございます」

(;´_ゝ`)「ほんとだよ。しっかりしてくれ」

爪'ー`)y‐「はは、大したものだ。その男は既に半ば大名の使徒。その手綱を握るとは」

( ´_ゝ`)「……俺からも改めて言う、取り消せよ。この時代の名は白髭だ」

(´<_`;)「よくもまあこの状況でネタが出てくる、流石だな兄者」

爪'ー`)y‐「はっはっは! いや、大した男だ。名を聞こう」

642 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:02:50 ID:QLIW/Sj60

( ´_ゝ`)「流石真理男」

爪'ー`)y‐「認めよう、流石真理男。私は貴様に興味を抱いている」

( ´_ゝ`)「そりゃ、どーも」

爪'ー`)y‐「何故、生きている?」

( ´_ゝ`)「ん?」

爪'ー`)y‐「先日の一件で調べさせて貰った。死ぬだろう、普通。これほどまでに渦中にいて生きている人間、非常に興味深い」

( ´_ゝ`)「あー……総合的に考えて、運がよかった?」

爪'ー`)y‐「まさにそれだ。貴様は運命に愛されている」

( ´_ゝ`)「……正直ご勘弁願いたいんだが」

爪'ー`)y‐「人の世にはたまにそういった人間が現れる。シモ・ヘイヘ然り、アレックス・ツクール然り。
       この瞬間もまた、貴様の英雄譚の一ページというわけだ」

( ´_ゝ`)「英雄譚なんて大仰なもんだとは思わんが。あんたの目が曇っていることはよくわかったよ」

爪'ー`)y‐「ほう?」

( ´_ゝ`)「俺じゃねぇ。俺達、だ」

(´<_` )「おい、勝手に巻き込むな」

643 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:03:23 ID:QLIW/Sj60

爪'ー`)y‐「なるほどなるほど、確かに一人では切り抜けられまい。
       しかし物事には必ず主と従があるのものだ」

( ´_ゝ`)「陰と陽はあっても主と従はねぇ。それがわからん程度か? 何年生きてんだっけ?」

爪'ー`)y‐「ふっ、くくく。すまんな、生憎と主と従がない関係には縁が遠い」

( ´_ゝ`)「ああそうだろうよ。そしてそれはこの場に集った俺らの関係でもある」

爪'ー`)y‐「ほう?」

( ´_ゝ`)「誰一人欠けてもあんたと交渉なんて話にはならなかったさ。
      寝覚めを悪くしながら見て見ぬふりか、はたまた玉砕か」

(´<_` )「あなたがどれほどの怪物だろうと、ここに集った皆の想いだけは馬鹿にさせません。
      そしてそれは、他でもないあなたの娘のためなんです」

( □ー□)「……」

ミサ ^ー^)ト「……」

(‘_L’)「……」

(´・ω・`)「……」

(;;・∀・;;)「……」

644 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:03:57 ID:QLIW/Sj60

爪'ー`)y‐「絆の力とでも?」

( ´_ゝ`)「うんにゃ、ジッサイ大した絆はねぇ」

(´<_` )「おい」

爪'ー`)y‐「肯定するなら興覚めだったぞ。それで?」

( ´_ゝ`)「人間の力だよ。あんたら、大名の連中と組めるか? 竜宮会と組めるか?」

爪'ー`)y‐「ふむ。たとえ戦略目標が同じだったとしても、組むことはなかろう」

( ´_ゝ`)「俺らは、組める。目的が同じなら、天成だろうが大名だろうが竜宮だろうが」

爪'ー`)y‐「……なるほど、実に興味深い考察だ。確かに、それこそが人間の力と言えるかもしれん。
       しかしだ、そこで縮こまっている小僧や様子を見ていることしかできない小僧に何の意味がある?」

(‘_L’)「……」

( □ー□)「……」

(´<_` )「それがわからないのがあなたの限界でしょうね。知らんけど」

( ´_ゝ`)「人間をナメんなよ、教授。その驕りがいつかあんたを殺す」

645 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:04:31 ID:QLIW/Sj60

爪'ー`)y‐「ふっ、それも悪くない。そしてそれは今ではないし、貴様らにでもない。……違うか?」

(;´_ゝ`)「「っ!」」(´<_`;)

(;´_ゝ`)(なんっつープレッシャー! だが)

(´<_`;)(……あれ? 何か身に覚えがあるというか……?)

( ´_ゝ`)「……ふん、やっぱあんた、人間を見縊り過ぎだよ」

爪'ー`)y‐「ほう……!?」

(´<_` )「今のに匹敵する殺気、俺ら受けなれてるんで」

( ´_ゝ`)「やっぱ人類最強かもしれんな、母者」

(´<_` )「言葉にされるとああやっぱりかという感想しか浮かばんが」

爪'ー`)y‐「はっ、なるほど。犬どもが手を焼くのも必然ということか」

( ´_ゝ`)「ん……?」

(´<_` )(……やっぱ母者、自覚なく化け物狩りまくってるんじゃ?)

( ´_ゝ`)(いくら母者でも……いや、母者ならやりかねん……)

646 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:05:04 ID:QLIW/Sj60

爪'ー`)y-「いいだろう、交渉に応じる」

(´・ω・`)「ほう?」

爪'ー`)y-「しかし、対価に何を差し出す? そうそう見合うものがあるとも思えんが」

( ´_ゝ`)(うーん……これは弱ったな)

(´<_` )(交渉というよりは脅迫のつもりだったからなあ……フィレンクトさんや雨霧さんが気迫で圧されるのは誤算もいいとこ)

爪'ー`)y-「まさか、何ら対価も用意していないと?」

( ´_ゝ`)「まあうん、どちらかというと脅迫路線だったからな。
      狂信者と魔女が思ったよりヘタレで破綻したが。冨竹さんヘタレるのは想定通り」

(‘_L’)「ちょっと、それは聞き捨てなりませんよ」

ミサ ^ー^)ト「……返す言葉もありゃしませんわね、全く」

( □ー□)「えっ、僕だけ想定通りって聞こえたんだけど?」

ミサ ^ー^)ト「そこがサブロウの良い所ですのよ」

爪'ー`)y-「ならばどうする? 何も差し出せないというのであればこれまでだが」

(;□ー□)「……」

647 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:05:38 ID:QLIW/Sj60

( ´_ゝ`)「……竜宮会の神槍、なんてどうだ?」

爪'ー`)y-「それは……まさか手に入れた、と?」

(´<_` )「……いえ、入手は"まだ"ですね」

ミサ ^ー^)ト「ターサナイルの二叉槍……!」

(‘_L’)「何ですって……!?」

(´・ω・`)「それは?」

ミサ ^ー^)ト「鮫どもの神話に登場する海神ターサナイルが、神官に授けたとされる神器。
       現在はあの糞忌々しい竜宮会幹部の生ゴミが所有していますわ」

(´・ω・`)「む……例の女か」

( □ー□)「君たちはその人の居場所を知っているということかい?」

( ´_ゝ`)「知るわけもないが、手掛かりになりそうなものは持っている」

(´<_` )「そして、この面子なら居場所さえわかれば奪取も夢物語ではないでしょう。
      ……個人的にはそこまでする義理はないと思うが」

( ´_ゝ`)「この面子なら、だろう?」

(´<_` )「……尚更そこまでするか? 確かにミノリちゃんには恩があるとはいえ」

648 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:06:12 ID:QLIW/Sj60

( ´_ゝ`)「ここで美少女を見殺しにするのは俺らの憧れた探偵じゃねぇ」

(´<_` )「……最早探偵って何だっけ状態ではあるが、まあうん」

( ´_ゝ`)「十分助けられるのに助けないとか、一生引きずるわ」

(´<_` )「それは……そうだな、引きずるだろうな」

( ´_ゝ`)「全力投球なら安全マージンもそれなりだ。分の悪い賭けじゃない」

(´<_` )「むぅ……」

( ´_ゝ`)「雨霧さんへの義理も……まあ一応ちょっとくらいは残っている気もするし」

ミサ ^ー^)ト「何ですのその煮え切らない言い方??」

( ´_ゝ`)9m「自分の胸に聞いてみろ」

ミサ ^ー^)ト「割と邪魔ですわ」

( ´_ゝ`)「いやおっぱいの話じゃなくてね……」

( □ー□)((確かにでかいけど))(´<_` )

649 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:06:52 ID:QLIW/Sj60

( □ー□)「……本当にやる気なのかい?」

( ´_ゝ`)「ああよ、ミノリちゃんいなかったら事務所か命か、どっちかなかっただろうしな。だろ?」

(´<_` )「うむ、それは紛れもない事実だ」

( □ー□)「……恩に着るよ。君たちがその気なら、僕も協力は惜しまない」

(‘_L’)「良いですね、先日は逃がしてしまいましたし」

ミサ ^ー^)ト「わたくしは言うまでもございませんわー! お掃除ですのよー!」

(;;・∀・;;)「……僭越ながら私も! 微力ですがお手伝いさせて頂きたいです!」

(´・ω・`)「ふ、こういうの好きですよ。何だろうな、何とも言えない感慨がある」

爪'ー`)y-「……」

(;;・∀・;;)「教授! ご許可頂けますか!?」

(‘_L’)「あ、そういえば交渉の途中でしたが。教授、受けますよね? 受けなさい」

(´・ω・`)「珍しく意見が一致したな。黙って従え、教授」

ミサ ^ー^)ト「お父様ぁ! いつも通り放蕩娘の我儘を聞いて欲しいですわー!」

( □ー□)「どうかお願いします、この通り!」

爪'ー`)y-「……ふ」

650 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:07:33 ID:QLIW/Sj60

爪'ー`)y-「はは……ははははは!
       なるほど、これほど素晴らしい寸劇を見せられてはそれくらいの観劇料は払わねばなるまい。
       良いだろう、貴様らがそれを手に入れたあかつきには、実里を開放しよう」

( ´_ゝ`)「よっ! 教授太っ腹!」

(´<_` )「流石は教授! なんて優雅で知的なんだ!」

ミサ ^ー^)ト「ありがとうございますわー!」

( □ー□)「ありがとうございます!」

(´・ω・`)「……ふん、これだから嫌いなんだよ」

(‘_L’)「あなたに同意するのは癪ですが、そうですね。
     この魔王級の悪魔が何世紀にも亘って人間社会に半ば許容されている理由でもある」
            ・ .・ ・ .・ .・ ・ .・ ・ ・ ・ ・
(´・ω・`)「この男は確かに人間を愛している。ただし、愛玩動物として」

(‘_L’)「愛などではありませんよ。それこそがこの男が悪魔たる所以」

爪'ー`)y-「人間は興味深い玩具であり、有用な資源でもある。
       故に、好きか嫌いかで言えば好きに決まっているがな」

(´・ω・`)(いや……自覚があるのかは知らんが、そうではないだろう。
      もしも無自覚であるとするなら、それこそがこの男の隙になるかもしれん)

651 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:08:07 ID:QLIW/Sj60

爪'ー`)y-「では、健闘を祈る。あれほどの神器が手に入るのであれば、対価としては十分だ」

( ´_ゝ`)「そりゃ良かった。これで駄目なら清浦さん騙くらかして共闘せにゃならんところだったし」

(‘_L’)「いや、流石に不可能でしょう」

(´<_` )(兄者ならやりかねん……)

(´・ω・`)「エッグいこと考えてんなぁ……確かにあんたと僕、二人がかりならいけなくもない、か?」

( ´_ゝ`)「一人じゃ絶対無理だが協力すれば踊らせられる可能性はある」

(;□ー□)「はは、凄い発想だ。うちにスカウトしたいくらいだよ」

( ´_ゝ`)「あ、そういうのはマネージャー通してください」

(´<_` )「誰がマネージャーだ。うちって言いますけど退職届出してきたんじゃなかったでしたっけ?」

(;□ー□)「あ、そうだった」

(;;・∀・;;)「私もご協力しても構いませんか!?」

爪'ー`)y-「構わん。アレの護衛を疎かにしない範囲でなら、だが」

(;;・∀・;;)「もちろんです!」

( ´_ゝ`)「んじゃ、場所移して作戦会議といくか。マスター」

(´・ω・`)「ふっ、そうですね」

652 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:08:40 ID:QLIW/Sj60
【BAR バーボンハウス】
   ;ヾ、,.、,、.、rツ ッッシ、:':' r':' _,、-'゙_,  や 寂 駅 そ
 ,、,、,ミッン、,._        _,、-'゙_,、-'゙.   っ れ 近 ん
 、ィッ ,:、 ゙''ゞ=ミ、~.: _,、-'゙_,、-'゙  __,  て .た. く  な
 }; ヾ ゙' {!li;:,. _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,::|_|  来 バ に . わ
 ゞァ''゙ぐ _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,、-''" .|_   た |. あ け
 ,ヘ:'_,、-'゙_,、-'゙..::「┴_,エ ┴  ''"_|_|  の. に る で
  └i'゙-ニ,ニエ,.:|ニ「 _エ ┴  ''"_|_   だ
    |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴  __.|_|_
    |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴ 「fj.||__|__| _|
    |エ | ニエ, |[8] _エ ┴ └‐_|_|__l__,|⊥ |__
    |エ | ニエ, |二 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
    |エ | ニエ, |┴ _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__|
    |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
    |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__
  -,-=''┷━━|┬ニエ ┬--  .|__|__| _|_|_
   ''ーニ_''ー::、_ ゙┷ 工_二'‐-、,_|_|__l__,|⊥ |__
  二二二`''ーニ`_''ー-、_¨''━、L|__|__| _|_|_
  二二二二二二二`''ーニ_''ー 、_       |⊥ |__

653 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:09:13 ID:QLIW/Sj60
【BAR バーボンハウス】

       Ⅲ A Ⅱ ∨ 日
≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
(´・ω・`)  目 W ][ ∩ Ⅲ
|つ凵⊂| _________
 ̄ ̄ ̄ ̄
.  ――――――――――――

        ━┳━   ━┳━
   ̄ ̄ ̄ ̄┻ ̄ ̄ ̄ ┻  ̄


(‘_L’)「ふん、ふざけた外観の割に中はちゃんとしてますね」

(´・ω・`)「さ、各々好きな席に」

( ´_ゝ`)「おう」

ミサ ^ー^)ト「では遠慮なく」

( □ー□)「いやカウンターの中はやめなよ……」

( ´_ゝ`)「その傍若無人ぶりもさっきのビビりっぷり見た後だと笑えるな」

( ´W`)「ククク、見られなかったのは残念ですが、実に愚かで滑稽で可愛らしい方でしょう?」

ミサ ^ー^)ト「うるっせーですわ!」

(´<_` )(教授の殺気に負けなかったことで、俺らとマスターの発言力が相対的に増したな……)

654 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:09:47 ID:QLIW/Sj60

(´・ω・`)「とりあえず、何飲みます?」

( ´_ゝ`)「カミカゼ」

ミサ ^ー^)ト「ブルームーン」

(´<_` )「ん、人数多いし生とかの方がいいですかね?」

(´・ω・`)「見くびらないでください、全く問題ないですよ」

(‘_L’)「ではマティーニを」

( ´W`)「ほう、サミュエル・スミスのエールがあるのですか。ではこのオールドブルワリーを」

( □ー□)「「生で」」(´<_` )

(´・ω・`)「あいよ」

655 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:10:20 ID:QLIW/Sj60
    .|  .|    . ゙゙ゝ..、  _..-'"          |i |i            ヽ              }l
`゙゙'''''‐.!   l       .`'''く、                 |i |i           l              }l
    .|   .レ~゙'''ー、i..,,、   `ゝ、            |i |i             l              |!
    .|   ! ,/゛  .`'''ー ..,_  `ゝ、.         |i │            |             |!
   ._イ   .|'´         `゙'ー ,,, `'-、          |i !  _,,....._,,,..   }          !
 ./ .!   |                 `'-. _  .‐|i |'''¨¨"´      |           |
/ / |   .l ,..-‐''"゙ ゙゙゙゙̄"''ー ,,.   _,,. -¬'"¨-¬'"¨´ |l |          j}           |
./   !  ,,-″    _..-''''''¬- "   _,, -'''.゛        | l        j}               |            /  /
    .! /      .∠-‐''"゛  ._.. -'"´            |l           j}             l        /////  //
    ./′     ./    _,, -''㍉,,、                          j}              |      ./   ///////
   ./       ./_,, -'"゛      `''ー、,、                  j}            |!     ./゛        /   / /
-'''フ       ,i[゛            ゙''-ミ'-、、                /            !  . /                /
. /       l |!               `'-,,゙゙'-、、         /               l,/゛                /
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        l   :}l                   `'-、 `''-、   ./              !               /
       ,!    }l                    `'-,  .`''-./              ,!           /
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       l{     }l                          У              l        . /
      .il        }l                           /                l       /
      .!l{       }l                     _..-'/                !     ,/
      ,! l{      }l                   _..-'"゛ ./                 !   _/
      | l{        }l            _..-'"´    /                    / . /
      |  l{        :}l      _.. -''″      /                      /<
      |  l{        }i _,, -'''″         /                      /  \
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      .!   ,l{          ヽ           /                   /       \

656 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:10:54 ID:QLIW/Sj60

( ´_ゝ`)「例によって自重する必要ない時はすさまじい手さばき」

ミサ ^ー^)ト「やりますわね」

( ´W`)「流石はプロですな」

(´・ω・`)「カミカゼとブルームーンお待ち」

( ´_ゝ`)「あざす」

ミサ ^ー^)ト「ありがとうございますわ」

(´・ω・`)「マティーニとオールドブルワリーお待ち」

(‘_L’)「……どうも」

( ´W`)「ありがとうございます」

(´・ω・`)「で、生三つ」

( □ー□)「ありがとう」

(´<_` )「ありが――三つ?」

(´・ω・`)つ|_|

657 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:11:27 ID:QLIW/Sj60
                           ,. -‐==、、
              ,. ===、、 o   ○o.  i       :::ト、
            _,/      `ヾ´´`ヽ、 ゚ .l       :::ト、\イヤッッホォォォオオォオウ!
            //      .::::/  :::::!===l      :::|ス. ',
             /./       .::::/   ::::l    |  __ ..... _::::|} ヽ l-、
.           ,ィク ,'..__    .::::/    ::::l    :l '´    `)'`ヽ ヾ;\
       /::{゙ ヽ、 ``丶、;/‐‐- 、::::l     `'::┬‐--<_   } ./;:::::\
     /::::::::!   ,>---‐'゙ー- ...__)イ ,. -‐‐-、ト、   |l::ヽ /;';';';';::::\
.     /|::::::;';';'\/} (ヽ、  _/|   (´    _,.ィ!::ヽ.  ヾー'´;';';';';';';';';:: /ヽ、


(´・ω・`)「……カツオ」ボソッ

( ´_ゝ`)「むっ」

ミサ ^ー^)ト「今何て?」

(´・ω・`)「カツオ、ありますけど」

(´<_` )「戻り鰹ですか? いいですね」

(´・ω・`)「でしょう? 皆さん食べますよね?」

\(´<_` ) ( ´_ゝ`)ノ ( □ー□)ノ ミサ ^ー^)トノ ( ´W`)ノ (‘_L’)ノ

(´・ω・`)「よろしい。ちょっと待っててください」

658 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:12:01 ID:QLIW/Sj60
                _
           ixX _丶
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               キメメ メ     xメ∥llli   i iーーーィ_ ‐一''' "__ 一 一┘
                        ilィiilイメ   |___i‐ 一一 ̄
                     ゝ!ii!メメ
                         `xメメ

659 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:12:35 ID:QLIW/Sj60

从'ー'从「あ、マスター。戻ってたんですね」

(´・ω・`)「ん、まだいたのか?」

从'ー'从「荒巻さんに頼まれてた仕事があったのでー」

(´・ω・`)「はぁ、そんな体なんだからあんまり無理はするな」

从'ー'从「逆に暇だと滅入っちゃうんですよねー」

( ´_ゝ`)「ども、渡辺さん」

(´<_` )「ご無沙汰してます。お加減は如何ですか?」

从'ー'从「んーまあぼちぼち? 脊髄損傷とか人外でも治るもんではないしー」

(´<_` )「えっ、そうなんですか、俺はてっきり……すみません」

( ´_ゝ`)「えっ、でも例の伊藤さんとやらは?」

(´・ω・`)「そこが不思議なんですよ。足腰どう見てもバチバチに完璧でしたから」

(‘_L’)「……先日の九頭竜とやらを誰も知らなかったように、
     悪魔どもが我々が知らない秘術を持っているというのは別におかしな話でもないでしょう」

( ´_ゝ`)「それって逆に言うと、奴らの幹部あたりとっちめれば治療の糸口があるかもってことか」

(´・ω・`)「……ええ、なので探してはいるんですが、ね」

660 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:13:08 ID:QLIW/Sj60

( □ー□)「どうも、先日以来完全に地下に潜っているみたいだ、文字通りね」

ミサ ^ー^)ト「陰気な奴らですわ全く」

(´・ω・`)「まったくです」

( ´_ゝ`)「それは、タン・シェンロンも?」

( □ー□)「いや、奴は今も悠々と山小屋だね。怪しい動きは多いんだけど尻尾を掴ませない」

(´<_` )「クックルや香那さんと普通に付き合いあること考えると恐ろしいな……」

( ´_ゝ`)「まあ、あの二人ならそう易々と魔の手に落ちるってこともないだろうが……」

(´<_` )「心配か?」

( ´_ゝ`)「ないって言えば嘘になる程度にはな」

(´<_` )「だよなぁ」

(‘_L’)「関東の特課は手ぬるい。九州ならとっくに山小屋ごと吹き飛んでいそうですがね」

(;□ー□)「いやいやいや。あっちだって流石に証拠もなしにそこまでできませんよ、仮にも政府機関ですから。
       それに、碌に情報がない状態で迂闊に藪を突くというのも」

( ´_ゝ`)「あればやるのか……いやうん、やってたけど……」

(´<_` )「あんま後先まで見通せてたようには思えないのは俺の気のせいか……?」

661 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:13:53 ID:QLIW/Sj60

ミサ ^ー^)ト「虎の子の儀礼済ミサイルを湯水の如く打ち込んだ末に相打ちみたいな状態で封印したとか。
       とても後先を考えていたようには思えませんわね」

(;□ー□)「はは……っていうか何で知ってるんだい?」

ミサ ^ー^)ト「お父様から聴きましたわ」

( ´W`)「ククク、まあご安心ください。我が主の戯言を信用するような輩はこの場の人間くらいのもの」

ミサ ^ー^)ト「友達いなくて悪かったですわね!」

(‘_L’)「……特課の防諜、見直されては?」

( □ー□)「ああうん、いやでも教授だけはどうしようも……」

( ´_ゝ`)「義理とはいえ雨霧さんの親だけあって何かうん、そっくりというか……」

ミサ ^ー^)ト「ちょっと、それは聞き捨てなりませんわ。わたくしのどこがお父様に似ていると?」

( ´W`)「そうですぞ、教授はこのように儚くも可愛らしくありません。撤回をお願いします」

( ´_ゝ`)「あーはいはい、確かに教授があんな風にビビってるとこは想像つきませんね」

( ´W`)「まさに!」

ミサ ^ー^)ト「……ビビらないあなた方が異常なんですのよ」

( ´_ゝ`)(まあ、近いが故ってのはありそうだな。俺らなんて教授の恐ろしさの内実知らんし。
      知らないから怖いこともあれば、知っていると怖いこともある、か)

662 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:14:27 ID:QLIW/Sj60

(´・ω・`)「待 た せ た な!」

( ´_ゝ`)「おっ!」

(´・ω・`)「戻り鰹のタタキお待ち。薬味はお好みでどうぞ」

(´<_` )「色々ありますね、ネギ、おろししょうが、スライスにんにく、みょうが、大葉」

ミサ ^ー^)ト「全部乗せですわ」

( ´W`)「ですな、せっかくですし」

( □ー□)「僕はまずはしょうがとにんにくで行ってみようかな」

(‘_L’)「みょうがと大葉はパスで」

( ´_ゝ`)「ではでは……うひょ、うんめぇ!」

(´<_` )「脂乗ったカツオにさっぱりポン酢が実にいい」

ミサ ^ー^)ト「おいしーですわ!」

( ´W`)「ふむ、これはなかなか。臭みがないですし、次は薬味を減らしてみますか」

(‘_L’)「……確かに、うまい。こんなにうまいカツオは暫くぶりです」

( ´_ゝ`)(根野さんか……)

663 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:15:00 ID:QLIW/Sj60

从'ー'从「あ、ちゃっかりご相伴に預かってまーす。やっぱり戻り鰹ですよねー!」

( ´W`)「ですな。初鰹も悪くはないのですが」

( ´_ゝ`)「この脂乗りがたまんねー。うまみ」

(´<_` )「俺はどっちかというと初鰹の方が好きかな? いやそんなん関係なくうまいけどなこれ」

(‘_L’)「ですね。酸味のあるたれがしっかり引き締めてます」

ミサ ^ー^)ト「うまうまですわ」

( □ー□)「薬味沢山乗せても負けないね」

(´・ω・`)「ふふ、そうでしょうそうでしょう」

( ´_ゝ`)「いやーやっぱ人生うまいもん食ってナンボ」

(´<_` )「前に署長さんも言ってたけどここって和食店だっけ?」

(´・ω・`)「バーです」

(‘_L’)「……」

664 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:15:34 ID:QLIW/Sj60

(‘_L’)「……認めますよ、あなたは大した料理人だ」

(´・ω・`)「いや、バーのマスターなんだが」

(‘_L’)「これを認めないようでは友に顔向けができません」

(´・ω・`)「ん……?」

(‘_L’)9m「……ですが、あなたを討伐するのはこの私です」

(´・ω・`)「あーはいはい、その時のために早いとこ強くなってくれ」

ミサ ^ー^)ト「見なさい白髭さん、わたくしよりよっぽど愚かで滑稽じゃありませんこと?」

( ´W`)「さて、どうでしょう? バチカンの秘術には思いもよらぬものも多いですからな」

从;'ー'从「って、今更だけど凄いメンツ……!」

( ´_ゝ`)「本当に今更だな」

(´<_` )「冨竹さん、戻っても吊し上げ食らうのでは……?」

(;□ー□)「あはは……覚悟の上さ」

ミサ ^ー^)ト「ま、どうせサブロウほどの人材に厳罰を与えられる余力はありませんわ」

( ´_ゝ`)「いくら何でも余力なさすぎだろ、不安しかねぇ……」

665 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:16:08 ID:QLIW/Sj60

(´<_` )「……あれ? そういえば俺ら、作戦会議のために場所変えたんじゃ……?」

( ´_ゝ`)ノシ「こまけーことはいいんだよ!」

(´<_` )「えぇ……」

(´・ω・`)「……まあ、多少は親睦を深めないことには、ね。
      九頭竜の時と違って今回はお互いに背中を預けることもありそうですし」

(‘_L’)「不本意ながら、そういうことですね」

ミサ ^ー^)ト「? なんで皆さんこっちを見てるんですの?」

( ´W`)「ぶふっ! ククク……一番好き勝手しそうだからでは?」

( ´_ゝ`)「正解」

ミサ ^ー^)ト「まあ! 全く以てその通りですわね!」

(´<_` )「えぇ……?」

ミサ ー )ト「……悪いですけれど、生ゴミ掃除のことになると冷静ではいられませんの」

(;´_ゝ`)从;'ー'从「「っ!」」(‘_L’;)(´<_`;)

(´・ω・`)「あーもう、確かに教授の娘だよあんた」

666 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:16:54 ID:QLIW/Sj60

( ´_ゝ`)「ミノリちゃんはあんなにいい子なのに……」

(´<_` )「ふむ……? 教授から見れば彼女は餌、対して雨霧さんは道化。
      その辺りの違いなのかもしれないな」

( ´W`)「我が主に対しては面白がって直接魔術の手ほどきなどもなされておりましたから。
     実里お嬢様よりも距離感が近いのは間違いありませんな」

(‘_L’)「……それは、教授の後継者ということでしょうか?」

(´・ω・`)「馬鹿か。アレが後継者なんか、まして人間の娘なんかに」

( ´W`)「えぇ、そうですね。あなたが正しいですよ正太郎クン。ただのお遊びに過ぎません」

( ´_ゝ`)「あー……失言を詫びるわ雨霧さん。あんたは一生懸命だもんな、教授とは違う」

(´・ω・`)「……なるほど。そういうことでしたら、確かに」

(‘_L’)「……」

ミサ ^ー^)ト「今度は一斉に哀れみの視線が来ましたわ??」

( ´W`)「サブロウ様にベッドの上で慰めて頂いては?」

ミサ ^ー^)ト「セクハラですわクソ従者」

(;□ー□)「や、僕らそういう関係じゃないですからね?」

667 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:17:28 ID:QLIW/Sj60

(´・ω・`)「漬け」ボソッ

ミサ ^ー^)ト「……あの、今何て?」

(´・ω・`)「せっかくなんで漬け、食べます?」

( ´_ゝ`)「……カツオの?」

(´・ω・`)「イエス」

ミサ ^ー^)ト「食べますわ!」

( ´_ゝ`)「むしろ何故食べないと思ったのか」

(‘_L’)「当然頂きます」

(´<_` )「……漬け丼いけます?」

(´・ω・`)「米が冷凍でよければ」

从'ー'从「解凍しますー。そして私も漬け丼食べます!」

( □ー□)「あー……僕も頂けるかな?」

(´・ω・`)「もちろん」

668 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:18:02 ID:QLIW/Sj60
    .|  .|    . ゙゙ゝ..、  _..-'"          |i |i            ヽ              }l
`゙゙'''''‐.!   l       .`'''く、                 |i |i           l              }l
    .|   .レ~゙'''ー、i..,,、   `ゝ、            |i |i             l              |!
    .|   ! ,/゛  .`'''ー ..,_  `ゝ、.         |i │            |             |!
   ._イ   .|'´         `゙'ー ,,, `'-、          |i !  _,,....._,,,..   }          !
 ./ .!   |                 `'-. _  .‐|i |'''¨¨"´      |           |
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./   !  ,,-″    _..-''''''¬- "   _,, -'''.゛        | l        j}               |            /  /
    .! /      .∠-‐''"゛  ._.. -'"´            |l           j}             l        /////  //
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669 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:18:35 ID:QLIW/Sj60

(´・ω・`)「漬け皿に漬け丼、お待ち」














  Case11.5「人の力」 Complete!


                          To be continued...

670 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/15(火) 00:19:08 ID:QLIW/Sj60
今回はここまで

671名無しさん:2023/08/15(火) 02:01:07 ID:QResJg/60
lastwordだと…

672名無しさん:2023/08/15(火) 03:17:00 ID:8zz.KR8o0
乙乙

673名無しさん:2023/08/15(火) 12:45:08 ID:TKLgxkB20

かつおの漬け作るか!!

674名無しさん:2023/08/15(火) 18:39:35 ID:h6JlT98E0
>爪'ー`)y‐「何故、生きている?」

それは本当にそう

675名無しさん:2023/08/15(火) 20:54:28 ID:I/hNZK0w0

なんでマスターはオススメをボソッと言うねん

676 ◆KDJGUfbY2o:2023/08/19(土) 23:01:46 ID:W/IpVVlQ0
進捗5%

>>671
リ゚▽゚ リ<l「東方にわか勢だからどれのこっちゃわからんで」

>>672
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>673
从'ー'从「この時期良いですよねー」

>>674
爪゚ー゚)「凄いよねぇ」

>>675
(´・ω・`)「どうしてでしょうね?」

677 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/02(土) 23:59:18 ID:Y9quAUro0
リ゚▽゚ リ<l「明日くらいに投下……したい……!」

678名無しさん:2023/09/03(日) 14:12:50 ID:NsY2lYTA0
待ってました

679 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/03(日) 21:46:50 ID:Y1XOCZ.I0
リ゚▽゚ リ<l「ぬあーあかん、進捗50%くらい」

680名無しさん:2023/09/03(日) 23:19:16 ID:6nnfQsQY0
ここまでのペースが異常すぎたのさ
いくらでも待つよ

681 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/08(金) 22:40:09 ID:XhSzfYy20
リ゚▽゚ リ<l「待 た せ た な! 明日投下するで!」

682名無しさん:2023/09/09(土) 01:58:16 ID:g.rLNMfU0
パンツ脱いだ

683 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:40:19 ID:cfa3a.5s0
前回のあらすじ
・ミノリちゃんを檻から解放して貰いたい
・この瞬間もまた、貴様の英雄譚の一ページというわけだ
・人間の力だよ。あんたら、大名の連中と組めるか? 竜宮会と組めるか?


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

684 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:40:53 ID:cfa3a.5s0
Case12-Day1A
         |  | ̄ ̄ ̄|:l  |       | ::|       ,| |
        | ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
        |       流 石 探 偵 事 務 所      | |
        l__________________,| |
           |  |`''-、_                 | |
           |  |   「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
           |  |   |         |          | |
           |  |   |         |          | |
           |  |   |         r‐┐| r‐┐      ,| |
           |  |   |         |  ||!  !       .| |
ノヽ-ヘィiヘl^ヽ-,   |  |   l        └‐'゙ l└‐'      | |
―――――┐ス  !  !    |         |          | |
          | ,レi |  |   |______,|_____,,| |
          | Z |  |  /                   ,|_|/
          | ヘ |_|/

685 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:41:26 ID:cfa3a.5s0

:::::.: .:. .      . . . .: ::
:: :.: . . /彡ミ゛ヽ;)ヽ、.
: :.: . . / :::/:: ヽ、ヽ、i . .:
 ̄ ̄ (_,ノ  ̄ ̄ヽ、_ノ ̄



( ´_ゝ`)「清浦捜索の手掛かりは絶たれた……」

(´<_` )「これどーすんだ?? あんだけ啖呵切っといて」

( ´_ゝ`)「特課の方の専門家とやらに期待して待つしか」

(´<_` )「雨霧さんに無理なもん何とかなるとは思えんがな」

( ´_ゝ`)「まああの人も得意苦手偏ってそうだし」

(´<_` )「ハロルドさんみたいなオールラウンダーの方がレアなのはまあわかる」

( ´_ゝ`)「魔術以外の技能だってレベルが上がるほど偏ってくのが普通だしな」

(´<_` )「うむ、違いない」

686 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:41:59 ID:cfa3a.5s0

(´<_` )「そう考えると、やっぱりというか別府だけ大魔術師クラスでも別格だなという気がしてしまう」

( ´_ゝ`)「神霊の類であろう時雄でも結界が下手くそだったりしたしな」

(´<_` )「そうじゃなかったら村長宅潜入できなくて詰んでたな……」

( ´_ゝ`)「まあその代わり遊び癖が酷いけどな別府は。教授もだけど」

(´<_` )「そのへん何というか超越者って感じだよなあ……」

( ´_ゝ`)「俺らとしては助かる限り」

(´<_` )「別府が本気で殺しに来たら絶対死ぬもんな」

( ´_ゝ`)「うむ、間違いない」

(´<_` )「抗う術がないというのは精神衛生上よくない」

( ´_ゝ`)「一応今は抑止力積みあがってるから」

(´<_` )「遊びだからこそ抑止力とか頓着しなさそう」

( ´_ゝ`)「遊びなら俺らでも遊ぶだろ、いきなりサクッと殺しには来ねーよ」

(´<_` )「……一理ある、のか?」

687 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:42:32 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「あ、良い手があるかも」

(´<_` )「ん?」

( ´_ゝ`)「朔の秘石」

(´<_` )「……交渉装って呼び出すってか? 連絡手段どうすんだ」

( ´_ゝ`)「配信とかかな、清浦さんにだけわかるメッセージ仕込むとか」

(´<_` )「木葉さんや天丼さんに協力して貰えばやれんことはないか」

( ´_ゝ`)「届くかどうかはめっちゃ運だけどな」

(´<_` )「筆府速報はカルト勢力にも何気に注目されてたりしそうだが」

( ´_ゝ`)「あー……なくはない。匿名インタビューとかにして貰って」

(´<_` )「千手烏賊の事件の特集なら流石に目を通しそう」

( ´_ゝ`)「だなあ。ただ、ただなぁ……」

(´<_` )「言いたいことはわかる」

688 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:43:06 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「特課に完全マークされそうだ。冨竹も副隊長に降格したらしいし」

(´<_` )「んー、話を聞くに新隊長の小野木さんは強硬派寄りみたいなのがまた」

( ´_ゝ`)「下手すりゃ事務所お取り潰しとかありそう」

(´<_` )「……否定できねぇ。結構アウトロー寄りのことやってるから正攻法でも材料色々あるし」

( ´_ゝ`)「今のところお目こぼしして貰ってるってのを甘く見ると死にかねない」

(´<_` )「んで事務所潰して俺らは特課に強制徴兵ってか。世知辛いなぁ……」

( ´_ゝ`)「万が一そうなったら地流さんとかのツテで群馬勤務にしてもらおうぜ」

(´<_` )「ん?」

( ´_ゝ`)「いつまでも遠距離恋愛ってのもあれでしょ」

(´<_` )「む……それは」

( ´_ゝ`)「皆まで言うな。俺だって色々考えてんだよ」

(´<_` )「……」

( ´_ゝ`)「話を戻すぞ」

689 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:43:40 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「若伝さんに占ってもらうのもSAN値が心配で心苦しい」

(´<_` )「……最後の手段、かな。その分礼を弾むって言ってもあの人一万円しか受け取らんだろうし」

( ´_ゝ`)「一万円で赤の他人に命の危険を冒させるとか鬼畜外道すぎるからな……」

(´<_` )「そんなブラック企業いっぱいあるけどな」

( ´_ゝ`)「よそはよそ、うちはうち」

(´<_` )「うーむ……良い案が浮かばんな」

( ´_ゝ`)「九州の特課がイケイケドンドン状態だったら竜宮会の拠点襲撃とかも提案できたが」

(´<_` )「出血大サービス状態だったってんだから無理」

( ´_ゝ`)「そらそうだよな、じゃなきゃ竜宮会の拠点が堂々と現存してるわけもなく」

(´<_` )「大きく動いたら見せしめに派手にやる、ってのが方針っぽいよな」

( ´_ゝ`)「そういう意味では竜宮会側にも何かしら制裁したかったんだろうが」

(´<_` )「あれは清浦さんの引き際がうまかった。時雄が弱ってりゃもうちょい違っただろ」

( ´_ゝ`)「あんだけドッカンバッコンやっといて死闘状態じゃないってのがもうね」

(´<_` )「それはほんとにそう……」

690 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:44:13 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「……そういえば、星野ガービー」

(´<_` )「ん? 奥多摩の時の廃墟探訪か。それが?」

( ´_ゝ`)「今度奥多摩の廃坑ツアーやるとの茜ちゃんさん情報」

(´<_` )「死ぬ気か? ってか何故木葉さんから」

( ´_ゝ`)「twinbirdのスペースで言ってたらしい」

(´<_` )「意外な趣味だな……」

( ´_ゝ`)「正直、止めた方がいい気がするんだけど。今は時期が悪い」

(´<_` )「……まあ別に大丈夫なんじゃないか? 敢えて排除するメリットがあるとも思えん」

( ´_ゝ`)「余計なものを見なければな」

(´<_` )「あー……それ言ったら普通に事故死する可能性の方が高そうだけども」

( ´_ゝ`)「廃坑だからなぁ……そもそも危険が危なすぎて何も言えねえ」

(´<_` )「ほんと酔狂な人もいるもんだよな」

( ´_ゝ`)「ロマンはあるから気持ちはわからんでもないが」

(´<_` )「ロマンに命は賭けらんないな俺は……」

691 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:44:47 ID:cfa3a.5s0
                                 _
                                ミ |\
                               | | ::::\
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   :/         └┘ _ └┘               | |:|//    | :| | ||  \::\    : : : :
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  /          //: || |└―┘||      | |:|:_三二ニ≡=-     :\    : : :
/             / :   || |┌――┘|      | |:|   :/  | :| | ||          : : : :
           /     || |└―――┘┌┬┬┐:\ー――――― ―― -    : : : :
             /:.   ::|| ||        └┼┘|三二ニニ=-||          : : : :
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                               |_|/

692 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:45:20 ID:cfa3a.5s0







( ´_ゝ`)「「!?」」(´<_` )







タ;・ケ・)ダ「た、探偵さん! 大変なんです!」







.

693 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:45:53 ID:cfa3a.5s0

(´<_` )「武田さん? 一体どうしました?」

タ;・ケ・)ダ「弘子が、弘子がいなくなったんです!」

( ´_ゝ`)「……マジ?」

タ;・ケ・)ダ「ああ、一体どうしたら……!」

(´<_` )「武田さん、まずは落ち着いてください。兄者」

( ´_ゝ`)「はいはい、ここ座って。目を閉じて深呼吸」

タ;-ケ-)ダ

( ´_ゝ`)「お茶淹れてくるからそのまま、そのままね」

タ;-ケ-)ダ



 ―――。

694 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:46:26 ID:cfa3a.5s0



                         jI斗一    ̄ ̄  `
                     ア゚    ,.,           `'≪
                     ア゜     ~"寸     〝〟
                     ,'    ,イ   ア ヽ
                   i    {{    ゝ '   ノリ      _jI斗‐━ァマ
                     ¦   ゞー__  。o 彡''  f^''"~     j!  ',
                  ‘, _,, ...__ ・ ̄         ',      {   j}
                    ¦ ,ィ   ~"''≪       ゛、_rf(  ̄~"''ゝ。'
                  _У       `寸          ァ(
                   / ';     ,, r‐  ',       _,xく
         _j幺ェェォ__イ__,:ノ. r㎡_       ア_幺孑ヤ升
       ,,。*''“゚      j´。厂゛>、  うぅ==七"
    ,ィ'”    ..: : '⊂⊃ ノo゚イ .   寸
   〃  . : '       χ イ{  ゛ :.   マ
   {{ .0o 。  ゜  ζ δ  ゚  :. リ
   “t。  ゚    c。 λ .。廴   s  ;,ィ(、
  /∧(h。      ゙^ 〜  ‘’ ,+`,らヘ
  た//,   う≧=ー-- 一=≦   八/ム
 £///: ,                  ,:'////}
  Ⅵ///_ゝ、,          . イ////Ⅳ
   ゞ//////≧ぃzッzzャぉI〔///////
    `'≪////_///////////__j彡''’
         ̄ ―--=‐━   ̄

695 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:47:00 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「少しは落ち着いた?」

タ ・ケ・)ダ「はい、ありがとうございます」

(´<_` )「それで、一体どういうことなんです?」

タ ・ケ・)ダ「今朝起きたら弘子の姿がなくて」

( ´_ゝ`)「ふむ」

(´<_` )「……何か予定があったのを失念しているなどは?」

タ ・ケ・)ダ「それはないです。今日は二人で買い物に行く予定だったので」

( ´_ゝ`)「連絡は?」

タ ・ケ・)ダ「Linerの既読も着かない状態です」

(´<_` )「……兄者、雨霧さんに――」



ミサ ^ー^)ト「その必要はございませんわ」

696 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:47:34 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「このタイミングであんたが来たってことは」








ミサ ^ー^)ト「……どうやら"その時"が来てしまったようですわね」








(´<_`;)「なん……だと……」

697 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:48:07 ID:cfa3a.5s0

タ;・ケ・)ダ「そ、そんなっ……!」

(;´_ゝ`)(嘘、だろ……こんなにも早く……!)

(´<_`;)(そんな、二人はこの間結婚したばかりなんだぞ? そんな残酷なことって……!)

タ;・ケ・)ダ「じょ、冗談ですよね?」

ミサ ^ー^)ト「ところがどっこい、これが現実なんですわ」

(;´_ゝ`)「クソが、その返しだと冗談にしか聞こえねーよ、ふざけんじゃねぇ」

(´<_`;)「不謹慎です」

ミサ ^ー^)ト「あら、これは失敬。……決して嘘偽りなどではございませんわ。亡き両親に誓って」

タ;・ケ・)ダ「……」



(;´_ゝ`)((あ、これマジなやつだ……))(´<_`;)

698 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:48:41 ID:cfa3a.5s0

ミサ ^ー^)ト「後始末は任されますわ。ついでにお掃除もできそうですし」

( ´_ゝ`)「ん? その口ぶりだと……彼女は今どこにいるんだ?」

ミサ ^ー^)ト「飼鱈場沖ですわね。恐らくは本能的に海に向かい、同胞と合流したと思われますわ」

(´<_`;)「なんてことだ……」

タ;・ケ・)ダ「後始末って……彼女を殺すってことですか!?」

ミサ ^ー^)ト「散々説明したはずですわ。それでもいい、と言ったのはあなたでしてよ」

タ;・ケ・)ダ「いや、でも、だけど……こんなに早いなんて……!」

(;´_ゝ`)「……何とかならんもん? 未来に解決方法が見つかることを期待して封印しとくとか」

ミサ ^ー^)ト「難しいと思いますわ。あの子は千手の巫女、それが覚醒したとなれば」

(´<_`;)「手加減できる余裕があるとは思えない、と?」

ミサ ^ー^)ト「ですわ。少なくとも抑え込めるだけの前衛が揃っていませんと」

699 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:49:15 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「……俺じゃ不足、だよな? 当然」

ミサ ^ー^)ト「あなたが白髭を片手間で相手できるレベルなら可能だと思いますわ」

(´<_` )「それは……可能なのはマスターくらいでは?」

( ´_ゝ`)「逆に言うとマスター連れてくれば可能、そういうことでいいんだな?」

ミサ ^ー^)ト「……そうなりますわね。でも、どうしてそこまでしようと思いますの?」

( ´_ゝ`)「愚問だろ。武田さん、彼女の命……本当に命だけだと思うけど、いくら払える?」

タ ・ケ・)ダ「俺に払えるものなら何でも!」

( ´_ゝ`)「良い返事だ。美容師やめてラーメン屋やれって言ったら、やる?」

(´<_` )「おい、まさか……」

タ ・ケ・)ダ「そんなことで彼女が助かるならいくらでも転職します!」

ミサ ^ー^)ト「……」

( ´_ゝ`)(散々"お掃除"してきた雨霧さんからすりゃ想う所しかなかろうが……)

ミサ ^ー^)ト「ふん、いいですわ。なら、とっとと正太郎クンのところに行きますわよ」

( ´_ゝ`)「ああ」

700 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:49:48 ID:cfa3a.5s0
【BAR バーボンハウス】
   ;ヾ、,.、,、.、rツ ッッシ、:':' r':' _,、-'゙_,  や 寂 駅 そ
 ,、,、,ミッン、,._        _,、-'゙_,、-'゙.   っ れ 近 ん
 、ィッ ,:、 ゙''ゞ=ミ、~.: _,、-'゙_,、-'゙  __,  て .た. く  な
 }; ヾ ゙' {!li;:,. _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,::|_|  来 バ に . わ
 ゞァ''゙ぐ _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,、-''" .|_   た |. あ け
 ,ヘ:'_,、-'゙_,、-'゙..::「┴_,エ ┴  ''"_|_|  の. に る で
  └i'゙-ニ,ニエ,.:|ニ「 _エ ┴  ''"_|_   だ
    |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴  __.|_|_
    |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴ 「fj.||__|__| _|
    |エ | ニエ, |[8] _エ ┴ └‐_|_|__l__,|⊥ |__
    |エ | ニエ, |二 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
    |エ | ニエ, |┴ _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__|
    |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
    |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__
  -,-=''┷━━|┬ニエ ┬--  .|__|__| _|_|_
   ''ーニ_''ー::、_ ゙┷ 工_二'‐-、,_|_|__l__,|⊥ |__
  二二二`''ーニ`_''ー-、_¨''━、L|__|__| _|_|_
  二二二二二二二`''ーニ_''ー 、_       |⊥ |__

701 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:50:22 ID:cfa3a.5s0

(´・ω・`)「えぇ……それ、本当にやるんですか?」

( ´_ゝ`)「ありゃ、意外な反応」

(´・ω・`)「流石に、堕ちきった状態からどうこうするというのは……夢物語の範疇すら超えていて」

(´<_` )「すみません、感覚がよくわからず」

(´・ω・`)「不可逆なんですよ、根本的に。だからこそ我々は、進行を抑える方法を探している。
      焼いた肉を生肉に戻せるか、という話ですね」

( ´_ゝ`)「ふむ……」

(´・ω・`)「それに……戻せるかも、なんて考えてしまったら。それは、僕らを死に至らせる猛毒だ」

( ´_ゝ`)(そりゃ、そうかもな……散々刈り取ってきてるんだし)

(´<_` )(実は救えた、だなんて……確かに耐えられんな、そんなの……)

( ´_ゝ`)(救えるかも、でやられちまうってのもありそうだし、そうなるか)

(´<_` )(改めてきっつい境遇だな……)

702 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:50:55 ID:cfa3a.5s0

ミサ ^ー^)ト「ま、可能性は無に等しいですわ。高位の神の不条理な権能なら或いは、と言ったところ」

( ´_ゝ`)「んー……そこまで不可逆ってことは、それってたぶん根本は精神の問題じゃないってことだよな?」

(´・ω・`)「そうですね。どちらかというと魂の領分になります」

ミサ ^ー^)ト「洗脳したところですぐに綻びますわね」

( ´_ゝ`)「魂、魂ね。魂に干渉する魔術ってのは珍しいものなのか?」

(´・ω・`)「珍しくはないですがね。例えば先日渡辺が使った地蔵菩薩の加護は、魂も癒します」

ミサ ^ー^)ト「ただ、基本的に魂本来の機能にバフやデバフをかける形ですわ。
       それ以上のことは難しいですわね」

( ´_ゝ`)「なるほどなるほど」

(´<_` )「ん、兄者。もしかしてあれのことか?」

( ´_ゝ`)「うむ、やはり弟者も引っかかったか」

ミサ ^ー^)ト「あれってどれですの??」

703 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:51:29 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「ベプレーゴの檻、魂を隔離する魔術。そして前提条件となる夢の臨界。
      つまり、夢の臨界は精神ではなく魂にアクセスしている」

(´・ω・`)「ん……それは、そうかもしれませんね。ただあれも、選択しているのは魂自身でしょう。
      視界にちょっとしたフィルターを掛けているに過ぎない」

( ´_ゝ`)「あー確かに、当人が絶対しないような操り方はできない感じだしな……。
      弟者が五月ちゃんに欲情してたのは事実だし、社の見張りが島民に疎まれてたのも事実だし」

(´<_` )「殺すぞ」

ミサ ^ー^)ト「ベプレーゴの檻、あれはちょっと別格ですわね。神格の権能に直接アクセスしていると思われますわ。
       極力使用しないことをお勧めしましてよ」

( ´_ゝ`)「えっ、こわ」

(´<_` )「まあ、あんな機会はそうそうないだろ」

( ´_ゝ`)「とはいえ、だ。魂に強力な干渉を行う魔術の実例はあるわけだ」

(´・ω・`)「その話からすると魔術、というカテゴライズが正しいのか甚だ疑問ではありますがね」

ミサ ^ー^)ト「ちょっとした神霊儀式ですわね。たぶん使用者は魂の一部を汚染されてますわ」

(;´_ゝ`)「うわ……絶対使わんとこ」

(´<_`;)「俺もう既に使っちゃったんだが……」

ミサ ^ー^)ト「ま、見たとこただちに影響ないから大丈夫だと思いますわ」

704 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:52:02 ID:cfa3a.5s0

(´・ω・`)「そういえば、ベプレーゴとは別府自身であるという予想でしたが。
      幸いと言って良いのか比較的低級な分霊なのでしょうね」

ミサ ^ー^)ト「そうなりますわね、それほどの権能を持った神格がわたくし達と比較になるレベルであるはずもなく。
       本当にお遊びレベルの……そうですわね、スマホゲームのアバターくらいのノリの分霊だと思いますわ」

(´<_` )「高位神格、ヤバいですね……」

(´・ω・`)「ほんと、そうで。本体なんか暴れだした日には世界が危ういですよ。
      だからこそあまり本格的に現世に干渉してくる神格はいないわけで」

ミサ ^ー^)ト「カルト連中はそれを降臨させようとか本気でやってるんですから、完全に頭がおかしいですわ。
       その点世界を遊び場だと思っているお父様は連中と比べれば比較的安全ですわね」

( ´_ゝ`)「そういう意味じゃ特課とかからの教授の扱いには納得」

(´<_` )「人間社会が本格的にダメージ受けるような状況なら利害が一致する、そういうことか」

(´・ω・`)「概ねその理解でよいかと」

ミサ ^ー^)ト「ですわ」

705 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:52:36 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「ん……話が逸れたが、可能性の一端は示せたと思う」

(´・ω・`)「……天文学的な確率のような気はしますがね」

ミサ ^ー^)ト「ああ……たぶん、それでも良いんだと思いますわ。わたくし、ちょっとわかりますの」

(´<_` )「同感です。可能性がゼロではないなら、縋らずにはいられない」

(´・ω・`)「……ふう。僕は同意しかねます。永遠に奇跡を待っていれば両手が空かない、前に進めない」

( ´_ゝ`)「そこは人によるでしょ、俺はどちらかというとマスター寄りだけど。
      どうせ両手が空かないなら、待つ奇跡があった方がいい」

(´・ω・`)「……なるほど、一理ありますね」

( ´_ゝ`)「だろ? 雨霧さんの両手はどう見ても永久に予約済だし、弟者もたぶん片手は既にそう」

ミサ ^ー^)ト「……」

(´<_` )「……」

706 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:53:22 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「過去の武田さん達にどんなドラマがあったのかは知らんけど、せっかく叶った夢まで二つ返事で捨てられる。
      空かないだろ、両手。奇跡待ちがあろうがなかろうが」

(´・ω・`)「ふむ……そういうことであれば、協力するのも吝かではありません」

( ´_ゝ`)「おっし、助かる」

(´・ω・`)「例の清浦とやらの居場所、手掛かりがあるかもしれませんし」

(´<_` )「ですね、同族と合流したということなら竜宮会とも関わりがあるはず」

( ´_ゝ`)「あっ……よく考えたら急がないとまずい?」

ミサ ^ー^)ト「正解ですわ。千手様が呼び出されでもしたら目も当てられませんし」

(´・ω・`)「でしたら、ひとまず近場の荒巻さんに探りを入れて貰いますか」

(´<_` )「盛岡さんにも気を付けるように連絡しておきましょうか」

( ´_ゝ`)「例によってアテになるかわからんけど冨竹経由で岩手の特課にもな」

707 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:54:14 ID:cfa3a.5s0

(´・ω・`)「我々はどうしましょうか? 僕はこの後ちょっと外せない用件がありますが」

( ´_ゝ`)「俺らも午後何件か依頼人との打ち合わせがあるから、動けて夕方」

ミサ ^ー^)ト「わたくしは先に飼鱈場に向かいますわ」

(´<_` )「……マスター、外せない用件って何です?」

(´・ω・`)「ん? ああ、それほど大したことでは。長岡のお守りです」

( ´_ゝ`)「ああ、それは外せないな……一人じゃ普通にやらかしそう」

(´・ω・`)「はは、そうなんですよ。本当に手のかかるやつで」

ミサ ^ー^)ト「手のかかる子ほど可愛いと言いますわね?」

( ´_ゝ`)「一般論のそれは方便だと思ってるが、実際マスター良い顔してる」

(´・ω・`)「あいつの明るさに助けられてるところはありますよね、正直。
      フサさん達がやられてからは特に」

(´<_` )「なるほど……」

(´・ω・`)「あいつが一人前になるまでは保たせてやりますよ、絶対に」

( ´_ゝ`)(……結構危うい、という理解で良いか。まあ教授も言ってたしな……)

(´<_` )(マスターに"その時"が来たらマジでどうするんだろ……)

708 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:55:08 ID:cfa3a.5s0
【とんかつ 小豚】
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  |////| 人灯人. |ニニ|:_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|:|ニ|_|_|_|_|_|_|_|_|_:|ニニ|  |                      |   | |
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709 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:55:51 ID:cfa3a.5s0

( ^ω^)「いらっしゃいませー。あ、どうもですお」

( ´_ゝ`)ノ「よっす」

( ^ω^)「こちらへどうぞですお」

( ´_ゝ`)「うむ」

( ^ω^)「お水とメニューお持ちしますお」

( -@ω@)「お、いらっしゃい。久しぶりだね」

(´<_` )「ご無沙汰してます」

( ´_ゝ`)「もうすっかり元気そうじゃん」

( -@ω@)「ん? ああ、腰のこと? 結構前だからね」

(´<_` )「お元気そうでよかったです」

( -@ω@)「ああ、ありがとう」

( ^ω^)「お水とメニューお持ちしましたお」

( ´_ゝ`)「あざす」

(´<_` )「さて、何にするか」

710 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:56:24 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「今日は丼いきてぇなあ」

(´<_` )「おっ、いいな」

( ´_ゝ`)ノ「カツ丼大盛!」

(´<_` )「……ネギ塩チキンカツ丼お願いします」

( ^ω^)「かしこまりましたお」

( ´_ゝ`)「ネギ塩もいいな」

(´<_` )「今日暑いしな」

( ´_ゝ`)「確かに涼やかなイメージある」

(´<_` )「実際涼やか、ってかカツ丼はカツ煮だから暑苦しい」

( ´_ゝ`)「一理ある」

d(´<_` )「だがそれがいい、そういうことだな?」

( ´_ゝ`)b「それもある」

711 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:56:58 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「いやーしかしこんなことになるとはな」

(´<_` )「うむ……」

( ´_ゝ`)「……実は弟者、あんま乗り気じゃないよな」

(´<_` )「実はというか普通に乗り気ではないな」

( ´_ゝ`)「ふむ」

(´<_` )「俺らは配管工の英雄じゃない」

( ´_ゝ`)「おう」

(´<_` )「正直、雰囲気に流されすぎちゃいないか?」

( ´_ゝ`)「……ない、とは言い切れねぇ」

(´<_` )「俺は運命なんてもんは信じてないが。……何か誘導されているような、そんな違和感があるな」

( ´_ゝ`)「……それも、わかる」

(´<_` )「まあ、魔術で操られてるとかそういうことはないんだろうが。何というか、こう」

( ´_ゝ`)「うーむ」

712 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:57:36 ID:cfa3a.5s0

( ^ω^)「お待たせしましたー。カツ丼大盛ですお」

( ´_ゝ`)「おっ、来た来た」

( ^ω^)「で、ネギ塩チキンカツ丼ですお」

(´<_` )「ありがとうございます」

( ^ω^)「あ、そういえば次の原稿できましたお」

( ´_ゝ`)「おお、騎十先生の新作が!」

(;^ω^)「先生はやめてくださいお」

(´<_` )「依頼人も喜びます」

(;^ω^)「恐れ多いことですお……。あ、邪魔しちゃいましたお。冷めないうちにどうぞですお」

( ´_ゝ`)「うむ」

(´<_` )「では失礼して」

713 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:58:10 ID:cfa3a.5s0
               。    _|\ _
            。 O   / 。  u `ー、___
          ゚  。 \ヽ / u ⌒'ヽ゛  u /   ゚
          -  ・。 / ; ゚―   u⌒ヽ i   @ 。
        ,  ゚ 0 ─ { U u r- ゝ \  .| / 。  ,'´ ̄ ̄`',
         ゚ ,,、,r-'⌒l u //トェェェ、 ) 。゚ / o    ,! ハ ハ !
      。 ゚ r-'⌒`ー-'´ヾ,. ir- r 、//u / 。 ・゚  l フ ム l
        ヾヽ、_,,,、-、/ミ,ヽヽ/ ノ_, -イ-、\   ∠  ハ ッ j
          ー = ^〜、 ̄r'´ ̄`''jヽ、  〃ヾ ゚ 。 ヽ フ   /
 jヽjvi、人ノl__     / /  ヽ´{ミ,_   ̄`'''-ヽヾ    ` ̄ ̄
 )   ハ   7      /  / `'='´l  ̄i'-、_,,ン ノ 。
 )   フ    て   /  /   !。 l  l  - ニ
 7   ッ    (  __ヽ、__l ___ .!。 l__l__,-=-,___
  )   !!     ( ,-=-, ∠ヾゞゝヽ ,-≡-,l  l-=二=-,
  ^⌒~^⌒^~⌒^└==┘   ̄ ̄ ̄ ヽ==ノヽ=ノ\__/

( ´_ゝ`)b「カツ丼うんめぇ」

d(´<_` )「ネギ塩も最高」

( ´_ゝ`)「トンカツを卵とじにするとか考えた奴犯罪だろ、力こそパワーな組み合わせ」

(´<_` )「やっぱりネギ塩ダレはノーベル賞もん。爽やかな塩味、ゴマ油の旨味、ネギのシャキシャキ感」

( ´_ゝ`)「これぞ男のチカラめし。衣の焦げ臭さがまた合うんだ」

(´<_` )「レモンの酸味と香りも相まって爽やかさ優勝」

( ´_ゝ`)「うおォン」

714 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:58:43 ID:cfa3a.5s0
【流石探偵事務所】
         |  | ̄ ̄ ̄|:l  |       | ::|       ,| |
        | ̄ ̄      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
        |       流 石 探 偵 事 務 所      | |
        l__________________,| |
           |  |`''-、_                 | |
           |  |   「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
           |  |   |         |          | |
           |  |   |         |          | |
           |  |   |         r‐┐| r‐┐      ,| |
           |  |   |         |  ||!  !       .| |
ノヽ-ヘィiヘl^ヽ-,   |  |   l        └‐'゙ l└‐'      | |
―――――┐ス  !  !    |         |          | |
          | ,レi |  |   |______,|_____,,| |
          | Z |  |  /                   ,|_|/
          | ヘ |_|/

715 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:59:17 ID:cfa3a.5s0



( ´_ゝ`)「「ありがとうございましたー!」」(´<_` )



( ´_ゝ`)「……それじゃ、行くか?」

(´<_` )「……本当に行くのか?」

( ´_ゝ`)「行くだろ?」

(´<_` )「そうか?」

( ´_ゝ`)「そうだ」

(´<_` )「……」

716 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 21:59:50 ID:cfa3a.5s0

( ´_ゝ`)「まあ、無理にとは言わんさ」

(´<_` )「……兄者一人で行かせられるかよ、大惨事になる予感しかしない」

( ´_ゝ`)b「だろ?」

(´<_` )「いやそこは否定しろよ……何でドヤ顔してるんだ」

( ´_ゝ`)「ご自慢の弟がおらねば、ブレーキご臨終パーティで大惨事大戦だ。下手すりゃ飼鱈場が虫一匹草一本の世界に」

(´<_` )「……しょうがねーなぁ」

( ´_ゝ`)「うっす! 弟者さんマジ助かるっす!」



 ―――。

717 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 22:00:23 ID:cfa3a.5s0
                      _.......----‐‐‐‐''''''-- 、..,,
             _,,......--‐‐''''''´       /  ,-‐‐---  ll`‐‐-......,,__
          /´               /  /       l l l ̄`''''‐--..二l―‐-...,,,_
        /                 /  /       l l lヽ   l ̄l   l `''''''ー-l
      /  ( ´_ゝ`)  (´<_` )    /  // ̄ ̄ヽ  .l lヽヽ  l  l    l      l
     /    G⌒Q   ( ∞ )   /''‐、/      /  ,,l lヽヽ l  l    l      l
   ィ__,,.........----―‐‐‐''''''''''''''' ̄´/  l/_,......--‐‐''''´ ̄  l l ヽ-‐    l      l
  /                   ./   l            l l    ̄ ̄ ̄ ̄l ̄ ̄ ̄`l
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l                __........----‐‐''''l           l l l         l       l
l l ̄ ̄ ̄`-´ ̄ ̄ ̄ ̄´/          l            l l l         l / ̄ヽ l
l l―――――――――l           l           / `l        l /`ヽ -' l
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l  l              l          l     / ̄ ̄\ ヽ l ....-‐'''´   l/ l l
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..l  `‐‐‐---..............,,__   l    __   l    / /   l l / l_,,..-‐''    ヽ_/
 l     l    l    ̄ ̄    l   l   l..--‐T  l    l 〉‐''´
 └---.._l...,,____l         `‐-、l       l  l    l l
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                             ヽ___/

718 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 22:00:57 ID:cfa3a.5s0
【荒巻宅】
_| | |______,|| |.|_____________________
 ̄| | |______,|| |.| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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  | | |      ||l.     || |.|
  | | |      ||l.     || |.|  ┌‐‐l]‐┐
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  | | |      ||l.     || |.|  └――┘|;;;;;;;;;;|
  | | |      ||l.     || |.|          |''''''''''|
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  | | |      ||l.     || |.|
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  | | |      ||l.     || |.|
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719 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 22:01:30 ID:cfa3a.5s0

ミサ ^ー^)ト「反応が途絶えましたわ」



( ´_ゝ`)「「は……??」」(´<_` )



/ ,' 3「手練れの術者と合流して解呪された、と考えるのが妥当じゃろうな」

( ´_ゝ`)「え、これどうすんの?? 解散??」

ミサ ^ー^)ト「ま、弘子ちゃんを奪還できる可能性は著しく下がりましたわね」

(´・ω・`)「であれば……どうします?」

( ´_ゝ`)「むむむ」

ミサ ^ー^)ト「わたくしはお掃除しに行きますわよ」

( ´W`)「ククク、いかに我が主といえど無謀の極みでは?」

ミサ ^ー^)ト「そろそろお掃除しないと禁断症状が出ますの」

(´・ω・`)「……そういった案件なら協力する義理はないですね」

ミサ ^ー^)ト「もちろん、お好きにどうぞ」

720 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 22:02:04 ID:cfa3a.5s0

(´<_` )「どうする、兄者」

(;´_ゝ`)「むむむむむ……!」

( ´W`)「まあ、お帰りになるのがよろしいのでは?
     従者たる私としては、この愚かしくも可愛らしい主にご助力頂きたいところですが」

(;´_ゝ`)「いやぁ……どうしたもんか」

(´<_` )「帰るぞ」

( ´_ゝ`)「……」

(´<_` )「流石に雨霧さんの私怨だけのためには付き合えんだろ」

( ´_ゝ`)「それは、そうだが……」

(´<_` )「暴走特急の雨霧さんはともかく、白髭さんがいれば引き際も誤らんだろ」

( ´W`)「おや、過分なご評価ありがとうございます」

ミサ ^ー^)ト「暴走快速ですわ、訂正なさって」

( ´_ゝ`)「えっ、そこ?」

(´<_` )「何が違うのかよくわかりませんけど……じゃあ暴走快速で」

ミサ ^ー^)ト「ふふんっ!」

721 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 22:02:37 ID:cfa3a.5s0

( ´W`)「では、参りますか。流石に気が進みませんがね」

ミサ ^ー^)ト「なら帰っても良いですわよ?」

( ´W`)「まさか、ご冗談を。我が主のキリキリ舞いを見逃すなど勿体ない」

ミサ ^ー^)ト「ふん、なら黙って着いてくる!」

( ´W`)「ククク。それでは皆様、ごきげんよう」

ミサ ^ー^)ト「ごきげんよう!」

( ´_ゝ`)((ごきげんようとか普通に言う人いるんだ……))(´<_` )

(´・ω・`)「ふむ……お二人ももう帰ります?」

( ´_ゝ`)「……まあ、そうだな」



(´<_` )「んー……ちょっと考えてたんですけど」



(´・ω・`)「ん?」

722 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 22:03:10 ID:cfa3a.5s0

(´<_` )「……なあ兄者。ここは一つ探偵らしく行かないか?」














  Case12「海色の声」
  Day1A「二転三転」

                          To be continued...

723 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/09(土) 22:03:44 ID:cfa3a.5s0
今回はここまで

724名無しさん:2023/09/10(日) 04:21:39 ID:ZXg6yvWI0
乙です

725名無しさん:2023/09/10(日) 20:13:39 ID:UDtbopSo0
乙!
いやぁ相変わらず続きが気になるところできるなぁ
次も楽しみだ!

726 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/17(日) 21:58:42 ID:IJ06YP2s0
リ゚▽゚ リ<l「今日投下すると言ったな、進捗ゼーロンや」

リ゚▽゚ リ<l「残念ながらな」

727 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 18:31:13 ID:SK.3M4GI0
リ゚▽゚ リ<l「帰ったら投下するで」

728名無しさん:2023/09/18(月) 19:48:30 ID:J0Vqc93U0
ヤッター

729名無しさん:2023/09/18(月) 20:11:16 ID:m1CKWLFs0
つまり、ながら…!?

730 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 21:55:55 ID:SK.3M4GI0
>>728
リ゚▽゚ リ<l「オマタセ」

>>729
リ゚▽゚ リ<l「ながらでできるのはCase1,2,4,5くらいやで、今やったら秒でロジックエラーなる……」

731 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 21:57:18 ID:SK.3M4GI0
前回のあらすじ
・清浦捜索の手掛かりは絶たれた……
・弘子が、弘子がいなくなったんです!
・……なあ兄者。ここは一つ探偵らしく行かないか?


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

732 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 21:57:51 ID:SK.3M4GI0
Case12-Day1B/Day2
                      _.......----‐‐‐‐''''''-- 、..,,
             _,,......--‐‐''''''´       /  ,-‐‐---  ll`‐‐-......,,__
          /´               /  /       l l l ̄`''''‐--..二l―‐-...,,,_
        /                 /  /       l l lヽ   l ̄l   l `''''''ー-l
      /  ( ´_ゝ`)  (´<_` )    /  // ̄ ̄ヽ  .l lヽヽ  l  l    l      l
     /    G⌒Q   ( ∞ )   /''‐、/      /  ,,l lヽヽ l  l    l      l
   ィ__,,.........----―‐‐‐''''''''''''''' ̄´/  l/_,......--‐‐''''´ ̄  l l ヽ-‐    l      l
  /                   ./   l            l l    ̄ ̄ ̄ ̄l ̄ ̄ ̄`l
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                             ヽ___/

733 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 21:58:25 ID:SK.3M4GI0


  ________
. /_||_| |_||_||三三≡=─
f目テ=、____|三三≡=─
`て((◎)――(◎)三三三≡=─



( ´_ゝ`)「……なるほどな」

(´<_` )「探偵らしかろう?」

( ´_ゝ`)「反論の言葉を持たない」

(´<_` )「所長として反省の言葉を頂きたい」

( ´_ゝ`)「正直すまんかった」

(´<_` )「0点」

( ´_ゝ`)「反論の言葉を持たない」

(´<_` )「俺ら、探偵だからな? 流石探偵事務所だからな?」

( ´_ゝ`)「はい……」

734 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 21:59:31 ID:SK.3M4GI0

(´<_` )「しかしやっぱり現着は普通に日付回りそうだな」

( ´_ゝ`)「それはそう」

(´<_` )「寝床は確保したものの、どうする? すぐ動くか?」

( ´_ゝ`)「深夜にできることもあんまないし、明日でいいだろ」

(´<_` )「ま、そうだな」

( ´_ゝ`)「どんだけ猶予があるのかは気がかりだが、早々に仕掛けてくることはない……と思いたい」

(´<_` )「それなりに猶予はあるだろう、どれだけなのかはわからんが」

( ´_ゝ`)「今頃雨霧さん大暴れしてるだろうからな、それなりに足止めはできるはず」

(´<_` )「それに、砂緒さんの例を見るに試運転は必要だ、大仰なことやろうってんなら猶更」

( ´_ゝ`)「だが吹屋容疑者の例もある。いきなり動ける可能性も否定はできん」

(´<_` )「動ける、ってだけで使いこなせてはいなかったんじゃないか?
      あの場の面子で何とか対処できたあたり」

( ´_ゝ`)「あー……まあな。あの時点では破壊力とタフさ以外は全然だったし、雨霧主従なら楽勝かも」

(´<_` )「……改めてあの辺との戦力差はでかいな。俺らガチバトルとか絶対すべきじゃない」

( ´_ゝ`)「それな。俺も強くなってるし弟者も陰陽師にジョブチェンジしたけど、勝負にならんのは変わらず」

(´<_` )「いや別に陰陽師ではないが」

( ´_ゝ`)「そうか?」

(´<_` )「そうだ」

735 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:00:04 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)「まあ逃げられる強さがありゃ十分よ」

(´<_` )「対別府はマジで運でしかなかったし、時雄とも対峙するたび死んでたが」

( ´_ゝ`)「……駄目だな、やっぱ身を守るためにはもうちょい強くなる必要がある」

(´<_` )「母者道場に旅立つか?」

( ´_ゝ`)「それは勘弁。とりあえず装備は更新したいな」

(´<_` )「ん、まあ普通のトンファーだからな。今の兄者の身の丈に合っているとは言いづらい」

( ´_ゝ`)「神社で余ってる武器とかあったら借りられんかな?」

(´<_` )「マジで埃被ってる可能性高いからワンチャンあるかもな」

( ´_ゝ`)「とはいえ余所者に貸すってのはハードル高そうな感じ」

(´<_` )「恩でどこまで押せるかだな。可能性はゼロではない」

( ´_ゝ`)「あとは荒巻工房に発注か。そこまで生産力に余裕なさそうだけど」

(´<_` )「無理じゃね? 一人だしな、身内分でほぼ精一杯だと思うぞ」

( ´_ゝ`)「仁田さんは……銃器は弾以外間に合ってるしな、特課……絶対付け込まれる。
      教授……ありえん。フィレンクトさん……絶対入信要求される、ハロルドさん……ピーキーなのしか出てこなそう」

(´<_` )「ツルさんの陰陽師時代のツテとかはちょっと興味ある」

( ´_ゝ`)「あー……確かに職人とかいそう、聞いてみてもいいかも」

736 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:00:37 ID:SK.3M4GI0

(´<_` )「なあ、ちょっと思ったんだが。母者の鉈って」

( ´_ゝ`)「……んん?? 言われてみると……あれどうなってんだ?」

(´<_` )「確かにめっちゃ肉厚の鉈だけど、母者のパワーに耐えられるもんか?」

( ´_ゝ`)「母者はあれでテクニックも超一流だからな、何とか壊さないように扱ってるのかも」

(´<_` )「若しくは、結構凄い職人とかの作品だったり」

( ´_ゝ`)「父者結構顔広いし、それもありえそう」

(´<_` )「そういう意味じゃ相談してみるのもアリなんじゃないか?」

( ´_ゝ`)「そうだな。こいつじゃいい加減不足だってのは自惚れではないと思うし。
      玄葉師範くらい神業扱えりゃエモノなんて何でも良いのかもしれんが」

(´<_` )「兄者ほんと玄葉師範尊敬してるよな」

( ´_ゝ`)「今でも目に焼き付いてんだよ、あの時の一撃。理想を超えて物理法則のバグを突いたかのような、マジで信じがたい神業」

(´<_` )「……巨大チェーンソーで諸共お陀仏になりそうだったあの時か」

( ´_ゝ`)「何であれで逸らせるのか、未だにさっぱり理解できん」

(´<_` )「むぅ。俺はそもそも気づいたら攻撃が逸れてたからな、全然わからん」

737 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:01:20 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)「……今回、いや今回もか。結構危ない橋だな」

(´<_` )「雨霧さんが飼鱈場沖で死んでたりしたら素直に諦めるしかないな。流石に勝算がなくなる」

( ´_ゝ`)「マジでもうちょいしっかりして欲しいんだがな、特課」

(´<_` )「コソコソ隠れながらじゃどうしても限界がある。……もしかしたら、そろそろマジで公表されるかもな」

( ´_ゝ`)「いやー……無理だろ。政治的に勝ち目がない」

(´<_` )「大惨事が起きてからじゃ遅いんだが、大惨事が起きなければ変われんか」

( ´_ゝ`)「民主主義最大の弱点だな。どうしたって動きが鈍い」

(´<_` )「かといって独裁じゃ猶更公表できんだろうな、難しい」

( ´_ゝ`)「あーくそ、悪堕ち千手様降臨の可能性がある以上バックレるわけにもいかんし、できることをやるしかねーな」

(´<_` )「ああ。その可能性があって阻止できる可能性もある以上、俺も気が進まんとは言ってられん」



 ―――。

738 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:01:54 ID:SK.3M4GI0
【千手烏賊町】
ミ;淡㍊h爻爻爻爻淡㍊h爻爻狄狄狄淡㍊h爻爻ノ'ッ,、
爻i淡㍊h爻i爻爻爻淡㍊h爻爻狄狄狄淡㍊h爻i爻iノ'ッ,、
狄狄i淡㍊h爻爻爻爻淡㍊h|二|爻i狄i狄淡㍊h爻爻i爻ノ'ッ,、_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ __
i狄i狄i淡㍊狄爻爻爻爻// ̄\爻i狄i狄i淡㍊h爻爻i爻爻ノ'ッ,、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
淡狄狄狄㍊狄爻爻___| ̄| ̄ ̄|爻爻i狄i狄淡㍊h爻爻爻爻爻ノ'ッ,、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
淡淡狄癶¨¨¨\/_/_/\二二|'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"'"''ぅハミh、__rヘ.:.:.:.:.:.:rヘ.:.:.:.:.:____
vvvvvv| ̄| ̄ ̄|_|_|__/\_\∠二癶爻xп巾叩卩ロュロ口匚匚] ノノ'ッ。,二二二二二二二|
水爻水爻狄狄| ̄ ̄|ヽ「|\// ̄/\|爻狄/ ̄∧ニTニTニュニ二r‐┬─| ̄|\/ ̄ ̄/|  /‐‐ァ ̄ ̄ ̄
爻i水i爻i狄 / ̄ ̄/|,:゙} |  | | ̄ |/ ̄ ̄// ̄ ̄ ̄∧二丁二|_|_|─┘ ̄ | ̄ ̄| / /iニニフ : : .:.:.:.:
水爻i爻   | ̄ ̄|]| |,:゙{\...| |]  |丁匸丁| | ̄ ̄ ̄| |大ニニ/\       / ̄ ̄   /i¨¨¨¨ア: : : .:.:
爻i爻  _ |    |_| | /,:゙,:゙\_|__|,,| ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄∧--匚|\/\  ̄ ̄     ), ̄ ̄.:⌒⌒´: : : : : :
爻__| ̄|.:|    |_|/〈_ ,:゙,:゙,:゙,:゙,:゙ ̄ ̄ ̄|\| ̄ ̄ ̄| |    ̄\|\/\        ),: : : : : : : : : : : .:.:.:.:
/____/ ̄| |__|//\ \/ ̄ ̄∧,:゙,:゙,:゙\|二二二〕=- '"  ̄\|\/\      ),: : : : : : : : : : : .:.:.:.:
/ \|  |    /\\/ ̄| ̄ ̄ |「|_ニ=‐ ¨____    / ̄ ̄ ̄ ̄\_____),__: : : : : .:.:.:.:.:.:
\/ |/   |\/ ̄|   |___|二|/ ̄ ̄/____∧xi爻| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/二二二二/__/ ̄ ̄∧──
  |/      |  |  |../ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄| 匚]匚| |爻ツ|_____|_|_|_|_|二|  | ̄ ̄ | |
/ ̄ ̄ ̄/ ̄|二/ ̄ ̄ ̄// ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄|─|___|/爻狄狄狄狄狄狄\    |   :|二| | |
___/__,|_r──┬ー--------r--───┯¬冖 '' ¨¨¨二二二二二二二二二二二二二二二二二
TT丁「 ̄| ̄ ̄ |‐‐‐‐‐|‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐|‐‐‐‐‐‐‐‐‐|=========|「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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739 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:02:27 ID:SK.3M4GI0
【民宿 ヨルイカ】
                       (二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
                      //////////////////////
                     ///////////////////////
                   ////////////////////////
                   └┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴
                  ┏━┓│
                   ┃ヨル┃ |..┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐
                   ┃イカ┣┥└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘
                  ┗━┛│
                     ///////////////////////
                    @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@_
                     .│    ┌─┬─┐  /゚━━━━━━━━゚/.┏━━┳┳
         .            │    │  │  │ ┃    ┃┗━┛    ┃┣━━┫┃
                        ├──┼─┼─┤ ┃    ┃          ┃┣━━┫┃
                        ─┴─┴─┴─┴─ ━━╋━━┓    ┃│ ̄ ̄|.| ┃

740 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:03:00 ID:SK.3M4GI0

(´・_ゝ・`)ノ「やあ」

( ´_ゝ`)ノ「盛岡さん」

(´<_` )「先日ぶりです」

(´・_ゝ・`)「いきなりどうしたのかと思ったよ」

( ´_ゝ`)「増田さんが攫われちまったからな」

(´<_` )「すみませんがご協力頂けると」

(´・_ゝ・`)「本当にびっくりした。心配だな、この間の結婚式はあんなに幸せそうだったのに」

( ´_ゝ`)「ああ……」

(´<_` )「ほんと、そうですよね……」

(´・_ゝ・`)「何か手掛かりが掴めるといいんだけど。とりあえず部屋は用意できてるよ」

( ´_ゝ`)「たすかる」

(´<_` )「ありがとうございます」

741 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:03:35 ID:SK.3M4GI0













 ―――翌朝。












.

742 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:04:08 ID:SK.3M4GI0
【千手神社】
::: i ;川: :.|:, :,':,;':,;',.:' :. ,: ';:';, ,: ,ゝ` ,         '; :. '` :, :' 、ゞ´ ,ソ:,:' ;. ;,: ゝ|゙.:.|:,、: :|、:j i; : : :::: :
: ::i ;!州: :!:;,:ゝ、;.:' :. :,ィ:';: :, :,.イ            ` ,:、` :, :',.:`:Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:, | ` ::| ::| !: :: : :::
:. :|. :!ノ :!:.:!::..,ゞ:, 、 :. :,:' ;. ;,: ゝ              ,.:'` :, :'´ ,‘ ,,;::!:.,ゞ;,: ,ぐ ゞ|:, 川;.::| ! 川 : ::
 :|..:川人:!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :': ゞ` .、           シ` :, :',.:` :. ノ:;,;':,:'`:,: ,:, :,':,;;:';i ,:,:,ゝ| |: : ::: ::
. ::i从::川::|: .| !:.,:!:, :,.ィ:, ): :,ゞ`::.、,,、       ,,- 、ソ` :, :' ´ ,ソ!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :' :,、 ハ:|,,-,、 : :
.!;:川:《:!::!゙|ゞ;::!:.,ゞ;,: ,ぐ:.、ー――――――――`;シ` :, :'―:,` :,そ― ;`り‘ ,,:,:':,: :,く:, :,: ゙:く≦ソ : :
: 《:川: ! | |::;|:;':,:ゝ:,.、:、 |::弍ニニニニニニニニニぞ; :' ` ,: : :, 、ニ!:, ,.:` :´ ,ソ',.:' :. ,: ';:';, キゞ : i !
: ::|リ:! |.:i:.|;;:':Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:,`ー―― ┐┬――弍ミ:x.、 ;, : ' ` :,シ`:, :i :.そ:, 、;,;':,:'`:,: , : :|`´ 川 .!
.: :|ソ::!゙川 !:,';;':ゞイ:i:!` 、:,: ,:ゞ-`     .! |    ーイ:.,':`;, :' , '`ゞ,.:` :´ ,ソ:, :,':,;':,;',.:' :. : :! / :!:! !:
.: :|ソ::!゙川 !: |:|ゞぐ`;|:,、:゙|:,ゝ | ̄ ̄ ̄i .! ̄ ̄ ̄戈ゞ;'`:,:: , ̄: ., ::‘,,! ,:, ,,!:,';;':ゞイ:i:!`ー升≧=≦
: ::|リ:! |.:i:.|`:!:!:,:':,ゞ,;'; ,:ゞ;,:':,ゝ  . ̄ ̄ ̄! | ̄ ̄ ̄ ̄ ` 、:;. ` :, :':. ̄,;:`|: ,|,.:` :´ ,ソ::,'`ヾ、,..イ : :`ヾ
: 《:川: ! | |,;'|:|;:'´`ヾ! :!`| |`         ! |        ´ゞ:., :, ::|戈;: |`゙|戈‘.:|:.::i !戈:!:;\ : ::!: :
.!;:川:《:! i∧.|:|``  ! :! .! !          |::::トァ      ´`ン`::,|:.,!; :'_|:| |`:、シ!: :|:i:|: : :|川戈マ
. ::i从::川: ∧.!    .| :| .| | .       マ二/:::! i        `シ"|: |` |!|:| ri===ァ!: :|:i:|: i :|!:|.!: :.`\
 :|..:川人:!: :'i     .!∧.! !        .|:..:|!:: |::|        ,n.::;__j:::|戈!|:|:r.!: :i´ :!: :|:i:| i; ;|: !j: :l: : : ヾ
:. :|. :!ノ :!: i : ::,     ! .|| |       .|.:.:|!:: |::|   ,,≦圭ハ|.:!.」_;L;|≧!|.|: :|:.::| :|: :j: :! !:,:| !: ::! : : :
: ::i ;!州゙人: ∧   | __|| |      _.|:.:.|!:: |::ト=イ,,゙ ´゙゚゙゚´ ̄:|.:::|`  .!|:|: :|:.::| :|:..:|:!j l: :j ::| ノ!: : : :
::: i ;川,': :∧ : :,二二||二二二 .,ィ:.:.::|:.:.|!:: |.:|´         ├┤ヾ,,'!|.|: :|:.::|: :.|.: 川: : /,./ :./ : : :
: 人: ;,: !:. :. ∧ ∧  || ___ l: : :.::.|:.:.|!:: |;;|:.、        ├┤ミ,.」|:|: :|::..| ,.;|:/:./:.:/ ./ ,ノ : : : :
/: : :\:∨: : :∧ ∧ ̄ |_|_,オ≧=- .|:.:.|!:: |.: /        ´ヾ``!ー=!: :!: :| `7::/ :,:'.::/ / ,.イ : :
: :: :: :.∧:∨: : :.:\::\  <≧≡彡':|:.:.|! / .:/           `ヾ、≧::! .:|:,/≦イ_,ノ´ ,./ ! : :
: : : : : :∧::\: : : :.:\::\  `ヾ 三>、゙|/ .:/                弌x、:`゙゚´>=< : . ,.イ: : :| : : :
ノ:. :./`ヾ: : :\、: : :.\::≧= 、 ミ圭彡/_.:/               `ヾ`ヾ从三乂≧=ヾ、ノ :,,:
,.イ´    `ヾ:_:_!`ー≦:∧ ̄`___ _,,´ .イ                  \!艾≧三≧≦彡イ :|:
., ,.ィ ,       _ ,,―< .ノ!-仝=イ                     又彡イ≦三≧≡!人
i/,.'´, < ̄ ̄>< >'::´ ̄|:..:|ノ                            `ヾソ戈三≦≧三

743 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:04:41 ID:SK.3M4GI0

(’T’)「お待ちしていました、流石探偵ですね」

( ´_ゝ`)「どーも。あんたが新しい神主さんか」

(’T’)「ええ、円谷達也と申します」

(´・_ゝ・`)「円谷さんは増田家の遠縁で、特課の方で働いていたらしいよ」

(´<_` )「なるほど」

(’T’)「当社としては、流石探偵には返しきれない恩があります。偽の先代があのままのさばっていたら今頃どうなっていたことか」

( ´_ゝ`)「成り行きだし気にしないで貰えると」

(´<_` )「それより、資料はどちらに?」

(’T’)「あちらの蔵です。ご案内します」

(´・_ゝ・`)「それじゃあ僕は一旦このへんで。何かあったら連絡頂戴」

( ´_ゝ`)「おう」

(´<_` )「ありがとうございました、盛岡さん」

(´・_ゝ・`)b

744 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:05:14 ID:SK.3M4GI0
【千手神社 蔵】
         ______________
        ((__((__((__((__((__((___(__((__((__((__((__((_)
        // / / / / / / / / / / / / / / / /
      // / / / / / / / / / / / / / / / / /
     /_/ //_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
   ∠=====@==@==@==@==@==@==@==@==@==
     |     ┌─────┐        |
     |     │| ̄ ̄|| ̄ ̄|│        |
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     |     │|__||__|│        |
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     |..  /⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7         |
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     |ヽ /二二二二二二二二二l/.゙,ハ__ノ乂_ゝ|
     エ | |  | |    .0||0    .| | |___匚ノ\/匚|
     |ヽ | |  | |_   _||_   _| | |ヽ,ハ__ノ乂_ゝ|
     エ | |  |..└─┘ └─┘ | |___匚ノ\/匚|
     |ヽ | | _|________..| |ヽ,ハ__ノ乂_ゝ|
     エ | | _|_______..| |___匚ノ\/匚|
     エ | |_|________..| |___匚ノ\/匚|/

745 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:05:48 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)「めっちゃ趣ある」

(´<_` )「円谷さん、例の資料はどちらに?」

(’T’)「一番奥の棚です、ご案内します」

( ´_ゝ`)「うへ、何か結構物騒なもんも多いな」

(’T’)「化生どもとの戦いの歴史もありますから」

( ´_ゝ`)「まあそうだよな……ん?」

(´<_` )「どうした?」

( ´_ゝ`)「これは……トンファー? 胸当てと靴も……」

(’T’)「かつての神職が使用していた神具の一つですね。先の大戦の頃まで使われていたようです」

( ´_ゝ`)「……ちょっと身に着けてみても?」

(´<_` )「む」

(’T’)「えっ? ああはい、構いませんが」

( ´_ゝ`)「それじゃあ失礼して」

746 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:06:30 ID:SK.3M4GI0
     | l         |                /
     | l         |               ノー‐=ャ、,
     | l         |              。仁       ヽ,
     | l         |       _.ィ `'ー<,'¨   ヽ,      ' ,
     | l         |__,.。 -‐ ''¨>' `'・ャ,   `丶,   ' ,      ' ,
     | l     .ィ仁  ̄   `丶,       `>    ヽ, ヘ     i,                  .>'´
     | l    .イ   <>   __ `'・、   .ィ´       ハ ヘ    i,              .。 ・''’
     | l   .イj    '    .ィ ヽ'´   ¨          i  !    i!         ,.。 ・''’
     | l   iヘ!_  ,i    i'                 リ _j    リ   ,.。 ・''’
     | l  / i `y'‐=ュ。_リ_                リ´   .>'_,.。 ・''’
     | l  ,' リ  i    ノ `丶,     .ィ        .イー=''¨  ̄
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     | l  i  ,'   /      /    .ィ ´¨ ヽ, /
     | l  iヘ.,i   ヘ       く   . '     i/
     | l  i  ゝ。,   ',      ',  l!      i'
     | l  i    i ゝ。,ヽ,     >ャ, i     リ
     | l  i    i   |¨ヘ,_  .ィ’  `<   .イ
     | l  i    l   |   ¨7 . ・´ア´  ̄
     | l  i    l   |   L.i.ィ´
     | l  i    l   |
     | l  i    l   |
     | l  i    l   |
     | l  i    l   |
     | l └‐一┘   !
     | l         |
     | l         |
     | l         |
     | l         |

747 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:07:05 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)「おお……滅茶苦茶しっくりくる」

(´<_` )「なんと、サイズぴったりだな」

( ´_ゝ`)「ン……何だ、これは……魔力?」

(’T’)「これは……驚きましたね。あなたは神具に認められたようだ」

( ´_ゝ`)「え、何。これ、意思とかある感じ?」

(’T’)「いえ、そういうわけでは。単に使用条件に合致したということです」

(´<_` )「珍しいことなんですか?」

(’T’)「そうですね。一定水準の体力と魔力、これはいい。強い邪気を持たない、これもいい。
     ……問題は、現在登録されているのは増田の血族なんです」

(;´_ゝ`)「……えっ?」

(´<_`;)「何ですって?」

(’T’)「あなた方も私と同じく増田の遠縁、ということかと。こんな偶然があるのか……」

(;´_ゝ`)「嘘ぉ……そんなことある?」

748 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:07:44 ID:SK.3M4GI0

(´<_`;)「た、確かに父者も前町長もハゲ散らかしてるが……」

(;´_ゝ`)「いや確かにそこは被ってるけども。え、だとしたらハゲの遺伝子強すぎんか……?」

(;’T’)「そ、そう言われると最近私も頭頂部が……父もハゲていますし」

(´<_`;)「ど、どう足掻いてもハゲる……?」

(;´_ゝ`)「嫌すぎる事実。母者の血頑張ってくれ……!」

(;’T’)「何だか親近感が湧いてきましたよ」

(´<_`;)「確かに。こんなことで親近感湧くのも複雑ですけどね」

(;´_ゝ`)「ま、まあ一応遠い親戚ってことだしな、うん。ハゲは関係ないはず、うん」

(’T’)「……あ、よく考えたら前町長は入り婿ですね」

( ´_ゝ`)「あっ」

(´<_` )「そういえば……じゃあ、ハゲは関係なさそうですね」

(’T’)「ふぅ……焦りましたよ」

( ´_ゝ`)「まったくだ。弟者が変なこと言うから」

(´<_` )「いや、うん……何かすまん」

749 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:08:19 ID:SK.3M4GI0

(’T’)「そうだ。そちらの神具、よろしければお持ちください」

( ´_ゝ`)「えっ、いいのか? そんなにあっさり」

(’T’)「神職の人数がいない都合、当面埃を被っていそうですからね。
     何かしら恩を返したいとも思っていましたし」

(´<_` )「使っていないとはいえ、こんな歴史のありそうなものを頂くのは」

(’T’)「そこは、一応貸し出しということで。遠縁の流石家に貸し出したと記録を着けておきます」

( ´_ゝ`)「正直こっちとしては助かるが、本当に良いんだな? 壊れるかもよ?」

(’T’)「それならそれで仕方ありません、道具というのはそういうものですし。
     今後トンファーの使い手が神職になる、というのも中々なさそうですから」

( ´_ゝ`)「それはそうか、あっちには刀とか槍とかもあるし」

(´<_` )「ちなみに円谷さんは何を使われるんですか?」

(’T’)「私は弓ですね。刀も護身程度には扱えますが」

( ´_ゝ`)「……んじゃ、遠慮なく借りてくぞ」

(’T’)「ええ、そうしてください」

750 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:09:02 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)「で、本題だけど」

(’T’)「ああそうでした。ご案内します」

(´<_` )(誂えたようなパワーアップイベントだったな……都合はいいが、うーむ)

( ´_ゝ`)(何を考えてるかはわかるが考えすぎだろ。マジで運命操られてるってんならどうにもならんし)

(’T’)「こちらの一角が古文書の類です」

( ´_ゝ`)「ありがとう。ちなみにこれ、普通に読めるもん?」

(’T’)「なかなか難儀ですね。漢文のものは特課の方で解読済ですが、
     カナ書きと思われるものは地域特有らしい癖が強くて解読が進んでいません」

(´<_` )「解読済の部分で竜宮会、あるいは浮き鮫の根城に関するような情報は」

(’T’)「沖合の岩礁、とだけ。ただ、沖合にそれらしい岩礁はないんですよ」

(´<_` )「ふむ。解読済のデータ、どこかで見れたりしますか?」

(’T’)「一部秘伝のものを除き、社務所の方にある端末で閲覧可能です」

( ´_ゝ`)「なるほど。未解読のもの、地元の人に相談したりは?」

(’T’)「え? いえ、流石にモノがモノなのでしていませんが」

751 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:09:42 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)「よし、なら可能性はあるな。弟者、解読済の方は任せていいか?」

(´<_` )「うむ」

(’T’)「待ってください、誰か連れてくるつもりですか? それはちょっと……」

( ´_ゝ`)「なに、下手な人間なら連れてこないさ。例えば現町長なら構わないだろ?」

(’T’)「それは、まあ」

( ´_ゝ`)「それに、読めるとしたらそう下手な人間じゃないだろうな。
      町の歴史に深く関わる部分だ、それなりの重要人物だろうよ」

(’T’)「な、なるほど……言われてみれば道理ですね」

( ´_ゝ`)「というわけで俺はちょっと出てくる」

(´<_` )「おう、行ってこい」



 ―――。

752 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:10:16 ID:SK.3M4GI0
【民宿 ヨルイカ】
                       (二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
                      //////////////////////
                     ///////////////////////
                   ////////////////////////
                   └┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴
                  ┏━┓│
                   ┃ヨル┃ |..┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐┌┬┐
                   ┃イカ┣┥└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘└┴┘
                  ┗━┛│
                     ///////////////////////
                    @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@_
                     .│    ┌─┬─┐  /゚━━━━━━━━゚/.┏━━┳┳
         .            │    │  │  │ ┃    ┃┗━┛    ┃┣━━┫┃
                        ├──┼─┼─┤ ┃    ┃          ┃┣━━┫┃
                        ─┴─┴─┴─┴─ ━━╋━━┓    ┃│ ̄ ̄|.| ┃

753 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:10:53 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)「というわけなんだが」

(´・_ゝ・`)「ふむふむ、話はわかったよ」

( ´_ゝ`)「で、誰か心当たりある?」

(´・_ゝ・`)「小川さんかなあ」

( ´_ゝ`)「小川って言うと……え、あの駄菓子屋の?」

(´・_ゝ・`)「駄菓子屋の」

( ´_ゝ`)「マジか」

(´・_ゝ・`)「ああ見えて町のご意見番だからね、みんな頭が上がらない」

( ´_ゝ`)「ああ……あの立地だし、ここで育った人はみんな世話になってる感じか。……ん、なんか前にも言った気がする」

(´・_ゝ・`)「それだけじゃないんだけどね。町長も渋ってたけど小川さんに言われて引き受けたし」

( ´_ゝ`)「なるほどな。……あれ、でもそれ解読と関係ある?」

(´・_ゝ・`)「旦那さんが教師だったんだよ。町の古文書に造詣が深かったらしくて雨霧教授とも交流があった」

( ´_ゝ`)「あー……そういうことか。それなら確かに可能性はありそう」

754 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:11:26 ID:SK.3M4GI0
【小川駄菓子店】
                     |                      |
               ┌──┴──‐┬──────┐:::........|
               | . 文具・菓子 . .|             |    |
               |             |             |    |
               | 小川駄菓子店|             |    |
               |_______|________|__|_____
                _。r≦                 .。s≦ ト 、
        _。r≦                     .。s≦     |   `ト、
      r≦――――――――――――≦――――‐‐ |___`ト、
      `trtri-----!--!ュ------ュ-----┘::r--ュi_i_i_i_i_i_i_||‐┬――! i 〕iト、__
        |}}}}|     .|冊|.||_i_i_i_i_i_i|        |  |i_i_i_i_i_i_i_|| .|: : : : :.| | `ー――
                |冊|.||_i_i_i_i_i_i|     .└‐┘_i_i_i_i_i_i_|| . |: : : : :.| | |
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                   ||_i_i_i_i_i_i|         .|i_i_i_i_i_i_i_|| .|: : : : :.| | |
              i箱箱!菓_i|        ィ----ュ_i_i_|| .|: : : : :.| | |
               |箱箱!菓_i|          i!三::| ̄| ̄|`i .|: : : : :.| | |
         _r-f‐-i|箱箱|菓_i|       i!三i.l|㍊|樫|. i .|: : : : :.| | |
         .| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄i .|   ____i!三!:l|柘|柘|`! .|: : : : :.| | |
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755 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:11:59 ID:SK.3M4GI0

88 @-@)「いらっしゃい」

(´・_ゝ・`)「こんにちは」

88 @-@)「おや、珍しいね。どうしたんだい?」

( ´_ゝ`)「ども」

88 @-@)「ん、あんたは……あー、前に来た観光の人だね」

( ´_ゝ`)「まさしく。流石は客商売、よく覚えてるな」

88 @-@)「今日はまた観光かい? 町を気に入ってくれたなら嬉しいね」

( ´_ゝ`)「町は気に入ってるけど残念ながら今日は仕事」

(´・_ゝ・`)「古文書が解読できなくて困ってるらしいんですよ」

88 @-@)「古文書? っていうとあれかい、千手仮名」

( ´_ゝ`)「千手仮名。そういうのがあるのか?」

(´・_ゝ・`)「いや、僕に聞かれても知らないけど」

88 @-@)「懐かしいねぇ、旦那が生きてた頃はよく読んだもんさ」

( ´_ゝ`)(そんなん読んでるって、この人も魔術師だったりしないだろうな?)

756 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:12:33 ID:SK.3M4GI0

88 @-@)「明日で良ければ構わないよ、お休みだからね。解読したい古文書はどれだい?」

( ´_ゝ`)「あー、それなんだけど。神社の蔵の中」

88 @-@)「神社? あー、そういうことかい。みんないなくなっちまって、読める人がいないんだね」

( ´_ゝ`)「そういうこと」

88 @-@)「寂しいことだよ、みんな年寄りを置いていなくなってく。美里ちゃんも最近見ないし」

( ´_ゝ`)「いや、あの人は神奈川で元気にやってるけど」

88 @-@)「あら、そうなのかい?」

( ´_ゝ`)「元気が有り余って大暴れしてるくらい」

(´・_ゝ・`)「うわぁ……」

88 @-@)「そうかい、ならよかった。たまには顔を出すように言っといてくれるかい?」

( ´_ゝ`)「ほいほい、言っとく」

(´・_ゝ・`)「僕は正直会いたくないなぁ……」

( ´_ゝ`)「その気持ちはわかる」

757 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:13:07 ID:SK.3M4GI0
【千手神社】
::: i ;川: :.|:, :,':,;':,;',.:' :. ,: ';:';, ,: ,ゝ` ,         '; :. '` :, :' 、ゞ´ ,ソ:,:' ;. ;,: ゝ|゙.:.|:,、: :|、:j i; : : :::: :
: ::i ;!州: :!:;,:ゝ、;.:' :. :,ィ:';: :, :,.イ            ` ,:、` :, :',.:`:Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:, | ` ::| ::| !: :: : :::
:. :|. :!ノ :!:.:!::..,ゞ:, 、 :. :,:' ;. ;,: ゝ              ,.:'` :, :'´ ,‘ ,,;::!:.,ゞ;,: ,ぐ ゞ|:, 川;.::| ! 川 : ::
 :|..:川人:!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :': ゞ` .、           シ` :, :',.:` :. ノ:;,;':,:'`:,: ,:, :,':,;;:';i ,:,:,ゝ| |: : ::: ::
. ::i从::川::|: .| !:.,:!:, :,.ィ:, ): :,ゞ`::.、,,、       ,,- 、ソ` :, :' ´ ,ソ!;,;':,:'`:,: ,: : .,ゝ; :' :,、 ハ:|,,-,、 : :
.!;:川:《:!::!゙|ゞ;::!:.,ゞ;,: ,ぐ:.、ー――――――――`;シ` :, :'―:,` :,そ― ;`り‘ ,,:,:':,: :,く:, :,: ゙:く≦ソ : :
: 《:川: ! | |::;|:;':,:ゝ:,.、:、 |::弍ニニニニニニニニニぞ; :' ` ,: : :, 、ニ!:, ,.:` :´ ,ソ',.:' :. ,: ';:';, キゞ : i !
: ::|リ:! |.:i:.|;;:':Y´:,:':,: :,く:, :,: ゙:,`ー―― ┐┬――弍ミ:x.、 ;, : ' ` :,シ`:, :i :.そ:, 、;,;':,:'`:,: , : :|`´ 川 .!
.: :|ソ::!゙川 !:,';;':ゞイ:i:!` 、:,: ,:ゞ-`     .! |    ーイ:.,':`;, :' , '`ゞ,.:` :´ ,ソ:, :,':,;':,;',.:' :. : :! / :!:! !:
.: :|ソ::!゙川 !: |:|ゞぐ`;|:,、:゙|:,ゝ | ̄ ̄ ̄i .! ̄ ̄ ̄戈ゞ;'`:,:: , ̄: ., ::‘,,! ,:, ,,!:,';;':ゞイ:i:!`ー升≧=≦
: ::|リ:! |.:i:.|`:!:!:,:':,ゞ,;'; ,:ゞ;,:':,ゝ  . ̄ ̄ ̄! | ̄ ̄ ̄ ̄ ` 、:;. ` :, :':. ̄,;:`|: ,|,.:` :´ ,ソ::,'`ヾ、,..イ : :`ヾ
: 《:川: ! | |,;'|:|;:'´`ヾ! :!`| |`         ! |        ´ゞ:., :, ::|戈;: |`゙|戈‘.:|:.::i !戈:!:;\ : ::!: :
.!;:川:《:! i∧.|:|``  ! :! .! !          |::::トァ      ´`ン`::,|:.,!; :'_|:| |`:、シ!: :|:i:|: : :|川戈マ
. ::i从::川: ∧.!    .| :| .| | .       マ二/:::! i        `シ"|: |` |!|:| ri===ァ!: :|:i:|: i :|!:|.!: :.`\
 :|..:川人:!: :'i     .!∧.! !        .|:..:|!:: |::|        ,n.::;__j:::|戈!|:|:r.!: :i´ :!: :|:i:| i; ;|: !j: :l: : : ヾ
:. :|. :!ノ :!: i : ::,     ! .|| |       .|.:.:|!:: |::|   ,,≦圭ハ|.:!.」_;L;|≧!|.|: :|:.::| :|: :j: :! !:,:| !: ::! : : :
: ::i ;!州゙人: ∧   | __|| |      _.|:.:.|!:: |::ト=イ,,゙ ´゙゚゙゚´ ̄:|.:::|`  .!|:|: :|:.::| :|:..:|:!j l: :j ::| ノ!: : : :
::: i ;川,': :∧ : :,二二||二二二 .,ィ:.:.::|:.:.|!:: |.:|´         ├┤ヾ,,'!|.|: :|:.::|: :.|.: 川: : /,./ :./ : : :
: 人: ;,: !:. :. ∧ ∧  || ___ l: : :.::.|:.:.|!:: |;;|:.、        ├┤ミ,.」|:|: :|::..| ,.;|:/:./:.:/ ./ ,ノ : : : :
/: : :\:∨: : :∧ ∧ ̄ |_|_,オ≧=- .|:.:.|!:: |.: /        ´ヾ``!ー=!: :!: :| `7::/ :,:'.::/ / ,.イ : :
: :: :: :.∧:∨: : :.:\::\  <≧≡彡':|:.:.|! / .:/           `ヾ、≧::! .:|:,/≦イ_,ノ´ ,./ ! : :
: : : : : :∧::\: : : :.:\::\  `ヾ 三>、゙|/ .:/                弌x、:`゙゚´>=< : . ,.イ: : :| : : :
ノ:. :./`ヾ: : :\、: : :.\::≧= 、 ミ圭彡/_.:/               `ヾ`ヾ从三乂≧=ヾ、ノ :,,:
,.イ´    `ヾ:_:_!`ー≦:∧ ̄`___ _,,´ .イ                  \!艾≧三≧≦彡イ :|:
., ,.ィ ,       _ ,,―< .ノ!-仝=イ                     又彡イ≦三≧≡!人
i/,.'´, < ̄ ̄>< >'::´ ̄|:..:|ノ                            `ヾソ戈三≦≧三

758 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:13:40 ID:SK.3M4GI0

     (´<_` )
     /   \
ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ   ヽ
 ヽ  FMV   ヽとニ__)
  ヽ_____ヽ/



(´<_` )「なるほどな」

( ´_ゝ`)「何がなるほどなんだ?」

(´<_` )「む、兄者。どうだった?」

( ´_ゝ`)b「ばっちり。駄菓子屋の婆さんが明日読んでくれるってさ」

(´<_` )「駄菓子屋……?」

( ´_ゝ`)「言いたいことはわかる」

(´<_` )「いやうん、一目置かれてるような話はちょっと聞いた気がするが、そうか」

( ´_ゝ`)「で、そっちは?」

(´<_` )「思ったより難航してる。現代語訳こそされてるが全く整理されてなくてな」

( ´_ゝ`)「じゃあ手分けして見るか」

(´<_` )「ん、ちょいめんどいがディスプレイ2つあるから一応可能か」

759 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:14:14 ID:SK.3M4GI0
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760 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:14:48 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)「……ふー、結構しんどいな」

(´<_` )「俺のPC接続できりゃもうちょい楽なんだが、特課のサーバーに不正アクセスするわけにもな」

( ´_ゝ`)「いくら弟者の腕を信頼しててもそれは止める」

(´<_` )「しっかし、日も落ちてきたしそろそろ一息入れるか」

( ´_ゝ`)「メシ行かないか? どうせ本命の解読は明日だし」

(´<_` )「ん、わかった。丁度腹も減ってきたからな」

( ´_ゝ`)ノ「そうと決まれば早速!」



 ―――。

761 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:15:21 ID:SK.3M4GI0
【居酒屋 陸船亭】
_,,,,,,,.........7 ,'   ,ム===== =ー-   ...,,,_,.イ ,. '゙ _,.<;;;;>''"   ,,.:≦彡'''"´‐''"::;;≦;;;;;
_,,,,,,........7 ,'   /===''''====ー-  ,ッ'" ,. '゙_,.<;;;>''"   ,,.:≦㌢'"‐''",..≦、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
‐===''7.,'   ,ム========ェ..,,.イ , '´,.<;;>'"1ヽ ,,.:≦=''"‐''",,,;;≦イ: : : :};;;ァ=ミ:::;;;;;
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川川ー''川川川川川 :|゙ l l l l l''"|..:|r'".:l_,,,..!.;;;;;;!| ::弋ン! !..:|~,ォ..:|Y;': : : : Y,゙: : : : : :Y::;;;;;!l.: : : : :
川川川 川川川川川 :|! l l l l l,,,..!..:!::-‐|:/:'''" !|:Y~YY:| l ::|,'.:| .:|:l:l.: : : : :l.l.: : : : : : !::;;;;代 : : : :
川川川 川川川川川 :|! l l l l lテ|.::レ"~;|:ゝ''゙ー;''!|:{!:.:.}:{!:! !:::|!i:.! .:!从: : : :.从: : : : : :从;;;;;;;ゞ、: :_:
川川川 川川川川川 :|! l l l l l..:::!.:,ゝ-く:ゝ-ゝX!|λソノ、| l ::|ゞ1..:!;;刄.:,,ン;;;夂,,_少;;;;;;;;;;;;;`"'';;;
∧川川 川川川川川 :|!:r==ャ;;;;;/  ,;;}:===!|:=::=! !..:lニ!..:|ニニ/;~; ̄~ヾ.二二三三;;;;;;;;;;
\\川 川川川キニ7;F丑三::;;;rシ  ,;;イ|:>:-く,,;;l.!(,,,;;;;|lr| l ::|;/1 :|レ=、'fT~i ̄!:;;;i;;;;;ア゙ ̄ヾヽ;;;;,r=
\\,夂,,丈丈丈弋'ゞL_」;_三ヒシ=-=::;j'''!ー゙=く,,_l.!く.,,,_|lk! !..:|{;;;| .:!{:.:.:};l..i...l.....l.;;;;!;;;f.!: : : : ゙! !;i゙: :
、 \夂ミヘ、゙ヽ、゙丶、`丶、`丶 、゙  ', .,`゙ ' ‐- ..,,_''  ''Ll__j`"ー'' ー''代i T:::T;;リ;;;;l.!: : : : リ;,!;l : :
:::\ \,夂ミ::.、 ゙ヽ、.`ヽ、. `丶、 `丶 、' ",'' ‐- ..,_ `゙ ' ‐- ...,,,_¨""''''゙''ー‐''゙::'''''夊,,_,..夕从: :
;;:::::::\, \,夂ミ≧、. ゙ヽ、 `ヽ、. `丶、 `丶 、"' - ., "'' ‐ ..,,_   `"' ‐- ...,,_  ¨"'''' ー-'' `"
::;;;;;;::::::::\, \,゙'ミ≧:.、 ゙ヽ、 `丶、  `丶、. `丶 .、 `"' - ., `"' ‐ ..,_    `゙ ' ‐- ...,,_
:::::::;;;;;;;:::::::::\, >.,,ミ≧::... ゙ヽ、  `丶、  `丶、.  `丶 .、  `"' ‐ .,  `"' ‐ ..,_      ¨

762 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:17:11 ID:SK.3M4GI0

//・し・//「ん? おーあんたら!」

( ´_ゝ`)ノ「ども」

(´<_` )「こんばんは」

//・し・//「よく来た! まあ座んな」

(oしo)「こちらのお席にどうぞ」

( ´_ゝ`)「よっこらせ」

(´<_` )「年寄り臭いぞ」

(oしo)「お飲み物どうされますか?」

( ´_ゝ`)「日本酒お勧めは?」

(oしo)「廣喜の純米吟醸 秋酒なんて如何でしょうか?」

(´<_` )「季節限定ですか、いいですね」

( ´_ゝ`)「んじゃそれグラスでー」

(oしo)「かしこまりましたー!」

763 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:17:46 ID:SK.3M4GI0

( '>')ノ「よう布川!」

(´・_ゝ・`)「こんばんは」

//・し・//「おっ、うるさいのが来たな」

( ´_ゝ`)ノシ

(´・_ゝ・`)「あっ、もう来てた」

( ´_ゝ`)「先来ちゃった」

(´<_` )「あれ? 約束してたのか?」

( ´_ゝ`)「いやしてないけど」

(´・_ゝ・`)「まあここで会うだろうなって」

( '>')ノ「おっ、また会ったな!」

( ´_ゝ`)ノ「おひさ」

(´<_` )「ご無沙汰してます、町長」

(oしo)「お待たせしました、廣喜 純米吟醸 秋酒です」

764 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:18:27 ID:SK.3M4GI0

      ┌‐┐
      ├‐┤
      | ...|
       i   .i
      ,'  ..',
      ,'    ',
     ,'     ',
     ,'      ',
   .,'‐-------‐',
   i         .i
    |       廣|
    |  l=l'ヽ./`喜|
    | .//|| <’ )......|
    | .)( =  /  . |
    | ( )  (  l,  . |
    | |__| / ..ヽ  |
    |.............................|
    |‐-=======-‐|
   ゞ========='"

※リ゚▽゚ リ<l「過去一再現度低くてごめんやで」

765 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:19:02 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)「お、可愛らしいラベルだな。ウサギが餅つきしとる」

(´<_` )「ほんとだ、秋っぽい」

( '>')「おっ、廣喜か。たけし、こっちにもくれ」

(´・_ゝ・`)「あ、じゃあ僕も」

(oしo)「かしこまりましたー!」

( ´_ゝ`)「せっかくだしちょっと待つか」

(´<_` )「そうだな」

( '>')「ん? 何だ、別に遠慮しなくていいぞ?」

( ´_ゝ`)「遠慮というか、せっかくだから乾杯したいじゃん?」

(´<_` )「すぐ来ると思いますし」

(oしo)「グラス追加でお持ちしましたー、こっちも注いできますね」

( '>')「ああ」

(´・_ゝ・`)「ありがとうたけし君」

766 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:19:39 ID:SK.3M4GI0

         ,ニニ-一===/   /  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄          ̄ー
     〟'"~´          ./    /ーー ー ー、ーーー… ____
   /                /    /        `ヽ        ` `  ヽ
  i(             /    /          )|           \
  | ` .、             i    ノ        シ´.|               ゝ
  |    ` ー- ニ 二 、_.i_  ノ _ , ニ ニ - ‐ ´  ..|                 \
  |             !  !             |                  \
  |             i  .i              |                    \
  |             i  i                 |
  | ;、,  ,_〟" `ヽ     i  i   .〟 、         |
  | i "~´      ヾ、 ⌒ i ⌒'"     ` :、   |
  | l ` 、.         ゜ ○゚ ( ノ    .⌒   ` ´"i |
  | |   ` ー.       ゚ O   O。 、,  ,_〟.l |
  | i            。〇    ∩      "~´   | |
  | ;          .  ( )゜   ∪.             i |
  | :                (⌒ヽ           ; |
  |             。(   )o  .         : |
  |            (    ノ              |
  |             (0 ノ            |
  |              ル                |
  |                                |
  |                                |
  |  〟' "                      、   |
  |∠                          ヽi |
  八                              八
   ` 、                        , シ´
     ` ー-ニ二、_____ , ニニ-一 ' ´

767 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:20:13 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)「んじゃ、乾杯!」



( ´_ゝ`)( '>')「「乾杯!」」(´・_ゝ・`)(´<_` )



( '>')「っくー、うめえな」

( ´_ゝ`)「おお、まろやかなのにすっきり」

(´<_` )「ふわっと香って、しっかり旨味を感じて、スッキリ抜けてく」

(´・_ゝ・`)「バランスのいい秋酒だね。食中酒に丁度いいんだ」

( '>')「布川、千手盛りくれ!」

//・し・//「4人前でいいのか?」

(´・_ゝ・`)「いいよね?」

( ´_ゝ`)「もち」

(´<_` )「お願いします」

768 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:20:46 ID:SK.3M4GI0

( '>')「話は大方聞いてるが、どんな感じだ?」

( ´_ゝ`)「小川さんに協力して貰えることになって明日解読作業」

(´<_` )「解読済の方も整理されてなくてなかなかしんどいですね」

( '>')「なるほどなー。あんま力になれそうもないが、何かあれば言ってくれよ」

//・し・//「ん? 何だ、小川の婆さんってことは古文書解読か何かか?」

( ´_ゝ`)「そ。ちょっとわけあって神社の蔵書を見せて貰ってる」

//・し・//「ほーう、そりゃまた。まああんたらには次期町長を救って貰った義理もあるしな」

(´・_ゝ・`)「ええと、まだ次期町長とかではないんですけど?」

( '>')「ああん? 何眠たいこと言ってやがる、お前が次期町長だ」

//・し・//「そうだな、大方の連中はもう認めてる。お前が次期町長だってな」

(´・_ゝ・`)「えぇ……そんなことあります?」

( '>')「ったく、そういうとこさえ直ればなあ」

(´・_ゝ・`)「だから僕は漁師を辞めたんですってば」

( '>')「漁協の方は間違っても任せらんねーのは確かだな! ははは!」

769 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:21:36 ID:SK.3M4GI0

(´<_` )「そういえば布川さんっておいくつなんですか?」

//・し・//「ん、俺か? 66だ」

( ´_ゝ`)「え、じゃあ婆さん呼ばわりしてた小川さんって何歳?」

//・し・//「確か90近いな。89だったか?」

(´・_ゝ・`)「あってます」

(´<_` )「えっ、てっきり80くらいかと思ってました」

( '>')「30年前からずーっとあんな感じだ。100超えてもあのままなんじゃないか?」

(´・_ゝ・`)「やっぱり仕事続けてるのが若さの秘訣なんですかね」

//・し・//「それはあるな。俺も引退したら一気に老け込みそうだ」

( '>')「だな。まあ俺は役職は下に譲っても隠居するつもりはないが」

//・し・//「ふっ、そうなったら嬉々として漁に出てそうだな。船上でポックリ逝って迷惑かけるんじゃないぞ?」

( '>')「お前こそ厨房でぶっ倒れてたけしに迷惑掛けんなよ?」

( ´_ゝ`)「二人とも歳とっても意気軒昂ですげーな、俺らも頑張らないとと思えてくる」

(´・_ゝ・`)「ふふ。上の人が良い背中見せてくれると気合入るよね」

770 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:22:12 ID:SK.3M4GI0

//・し・//「待たせたな、千手盛りだ」

( ´_ゝ`)「おお、これが……! 放射状に盛り付けられた純白のイカの身が花弁のようだ」

(´<_` )「イカ、めっちゃ透き通ってますね」

//・し・//「鮮度がいいからな。早いとこ食いな」

( ´_ゝ`)「んじゃ失礼して……おっほ! うま! しっかり冷やされてて、良い食感だ」

(´<_` )「見た目通り透き通るような旨味、それに地元の刺身醤油とわさびが相まって」

( ´_ゝ`)「醤油の甘みとわさびの爽やかさが引き立てるなあ。こりゃうめーわ、一番人気も納得」

(´<_` )「あー、わかっちゃいたけど酒にもあう。うめー」

( ´_ゝ`)「てかこの酒食中酒として優秀だな、全然邪魔しない。廣喜だっけ?」

(oしo)「廣喜の純米吟醸 秋酒です!」

( '>')「はは、いつも食ってるがいつもうまい! これが千手烏賊の自慢の味よ!」

(´・_ゝ・`)「布川さん流石ですよね。跡を継ぐたけし君も大変だ」

(oしo)「頑張ります!」

( '>')「そうだ頑張れ! 布川なんぞさっさと追い越しちまえ!」

(oしo)「はいっ!」

//・し・//「ふっ、期待してるぜたけし!」

771 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:22:52 ID:SK.3M4GI0

( ´_ゝ`)(……やっぱ見捨てらんねーよな、この町。俺らも頑張らんと)

(´<_` )(縦しんば見捨てたところで被害はどこまで及ぶやら。保身に走ってる場合じゃない)












  Case12「海色の声」
  Day1B/Day2「老兵の背中」

                          To be continued...

772 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:23:24 ID:SK.3M4GI0
Case12-Tips1 先生のお力

( ・3・)「――報告は以上です」

( `ゝ´)「なるほど。探偵は岩手へ、魔女は飼鱈場沖でダンスパーティ、と」

( ・3・)「岩手には連絡済です。飼鱈場の方はどうしますか?」

( `ゝ´)「放っておくほかないだろう、下手に手出しもできん」

( ・3・)「そっすね」

( `ゝ´)「……しっかし、万が一奴らの危惧通りならば。岩手の体制じゃちと不安だな」

( ・3・)「神霊降臨しかねないっすからね……」

( `ゝ´)「最初から巫女を始末しておけばこんな懸念もなかったんだが、まあ言っても仕方ない」

( ・3・)「……」

( `ゝ´)「最悪の場合は先生に動いて貰うしかない、か。ままならんねえ」

( ・3・)「あまり永田町から離れて貰いたくないんすけどね」

( `ゝ´)「その通り。日本の中枢を守れているのは先生のお力あってこそだ、何とも情けない話だがね」

( ・3・)「ですね……」

773 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:23:58 ID:SK.3M4GI0
Case12-Tips2 迷い

( ・∀・)「――と、凡田が言うにはそんな状況らしい」

( ´ー`)「全く、次から次へと」

(=゚ω゚)ノ「うーん、今回は流石に何もできませんかね」

( ・∀・)「ああ。歯がゆいけどね」

( ´ー`)「で、マスターはどうする気なんです?」

( ・∀・)「ちょっと迷ってるような感じだったが、どうかな」

(=゚ω゚)ノ「迷う?」

( ・∀・)「電話越しだから自信ないけど、色々と思う所があるみたいだ」

( ´ー`)「……マスターの助けがないなら、今度こそ死ぬぞあいつら」

(=゚ω゚)ノ「ですよねぇ……」

( ・∀・)「うーん、岩手に行くようなことは言ってたから迷ってるポイントは別なのかも。ちょっとわからないな」

774 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:24:42 ID:SK.3M4GI0
Case12-Tips3 竹葉不明門

从'ー'从「マスター。結局、竹葉不明門って何者なんですかね?」

(´・ω・`)「あいつか……さてな。僕も一度会ったことがあるだけだし」

从'ー'从「それは聞きましたけど。どういう出会いだったんですか?」

(´-ω-`)「……あれは本当に最初の頃だな。僕とフサさんが伊藤さんや荒巻さんに片手で転がされてた頃だ」

从'ー'从(その光景めっちゃ見てみたい)

(´・ω・`)「当時、女子中学生のメンバーがいたんだ。名前は節子。
      なかなか不憫な境遇の子で、伊藤さんが実の妹のように可愛がっていた」

从;'ー'从(私たち基準で不憫な境遇って結構ヤバくない……? そりゃ長岡くんみたいな例外もいるけど)

(´・ω・`)「ある時、その子が殺された」

从'ー'从「あー」

(´・ω・`)「犯人は教授の下っ端のイカレロリコン野郎。聞くところによると処刑人ヘリカルに惨たらしく殺されたらしい」

从'ー'从「展開早いですね」

(´・ω・`)「伊藤さんはそれじゃおさまらなくて、教授のところにカチコミに行ったんだ」

从;'ー'从「実質自殺じゃないですか!」

(´・ω・`)「僕らも伊藤さんを止めようと追いかけたんだが、時既に遅しで」

从;'ー'从「えぇー……よく全滅しませんでしたね」

775 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:25:20 ID:SK.3M4GI0

(´・ω・`)「正直、荒巻さんは全滅も覚悟してたと思う。
      若かった僕やフサさんはそこまでの考えは正直なかった」

从'ー'从(いや、フサさんはあったと思いますよ? フサさんだし)

(´・ω・`)「僕らが一条邸に乗り込むと、最初に目に入ったのは門の中の庭でぼろ雑巾みたいになった伊藤さんだ。
      一瞬どころか数十秒、脳が理解できなかったな。伊藤さんがそんなに簡単にやられるなんて思ってなかったから」

从'ー'从「私から見たらマスターがぼろ雑巾になってるみたいな感じですもんね、逆によく数十秒で済みましたね」

(´・ω・`)「ああ。で、我に返った時には既に取り囲まれてて。ああこれは終わったな、と思ったもんだ」

从'ー'从「……それで、そこからどうやって助かったんですか? まさか竹葉が颯爽と助けに……?」

(´・ω・`)「いや、ちょっと違うな。奴は邸宅の中から現れた……それも、教授と並んで」

从;'ー'从「えっ? ちょ、ちょっと待ってください。じゃあ、竹葉は教授の……!?」

(´・ω・`)「言いたいことはわかるが、そうじゃない。どうも、客として訪れていたらしい」

从'ー'从「ほぇ?」

(´・ω・`)「で、教授は騒がせた詫びと言って竹葉に僕らの処遇を委ねたんだ」

从;'ー'从「か、完全に舐められている……」

(´・ω・`)「僕が"こいつ絶対ぶん殴る"と決意した瞬間だ。で、竹葉は僕の目を見てこう言った。"一つ、勝負をしようじゃないの"と」

从;'ー'从「……」

776 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:25:53 ID:SK.3M4GI0

(´・ω・`)「何故荒巻さんではなく僕だったのか、それは今でもわからない。
      だが、僕には頷くことしかできなかった」

从'ー'从「それで、どんな勝負を?」

(´・ω・`)「……話したくない」

从'ー'从「えっ?」

(´-ω-`)「すまん、これだけは、殺されても話せない。フサさんや荒巻さんに聞いても無駄だぞ?」

从;'ー'从(マスターが話したくない……伊藤さん関連、かな? それ以外ないよね……マスター伊藤さん狂いだから)

(´・ω・`)「まあ、それで。勝負に勝って、放免されたわけだ。満足そうにワインを飲んでる教授をぶん殴れなかったのだけが心残りだ」

从'ー'从「はぁー……余計にわけがわからなくなりましたよ、竹葉不明門」

(´・ω・`)「その時わかったのは、霊能力探偵を自称していること。教授が客人として招くだけの実力を持っていること。
      ……そして、紛れもなく人間であること」

从'ー'从「……人間なんです?」

(´・ω・`)「荒巻さんを欺くだけの高度な擬態でなければ、ね」

从'ー'从「ほぇー……結局何者なんですかね?」

(´・ω・`)「わからん。少なくとも、霊能力探偵なんていうおちゃらけた存在ではないだろう」

777 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:26:39 ID:SK.3M4GI0
今回はここまで

778 ◆KDJGUfbY2o:2023/09/18(月) 22:39:17 ID:SK.3M4GI0
サボってたキャラ一覧更新分

Case11初出
 ( ・丼・)
 天丼の業火(荒須 徹) 火の玉ストレート管理人、2tuber

 八‘⊿‘)
  吉野 ハル 捜朔村役場職員

 利 'ー`)
  石田 純一 捜朔村村長

 石 ^山^)
  山口 巌 漁師

 リ’-’ル
  吉野 リル 小学生

 八^⊿^)
  吉野 隼人 中学生

 八-ム-)
  吉野 ツル 山林管理者

 リ゚▽゚ リ<l
  木葉 茜 動画配信者

 ||| ‘L‘)
  長木 時雄 捜朔村役場役員

 ( ゚永゚)
  矢島 永治 捜朔村役場役員

Case12初出
 (’T’)
  円谷 達也 千手神社神主

779名無しさん:2023/09/18(月) 23:08:24 ID:S2XhyGWs0
ラジオもやって凄いな、まじ乙
千手盛り美味しそうやな…

780名無しさん:2023/09/19(火) 08:24:56 ID:0bzmYWjg0
乙です

781名無しさん:2023/09/19(火) 15:11:27 ID:fVpgWf/k0

髪の毛で盛り上がってるのがなんか笑った

782名無しさん:2023/09/20(水) 07:51:33 ID:wNfkez2M0

まぁ親族の頭見てると不安になるよな...

783 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:14:01 ID:pZsT8WA60
>>780
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで!」

>>781
<(' _'<人ノ(また髪の話してる……)

>>782
( ´_ゝ`)「おう……」

784 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:15:29 ID:pZsT8WA60
前回のあらすじ
・これは……驚きましたね。あなたは神具に認められたようだ
・ばっちり。駄菓子屋の婆さんが明日読んでくれるってさ
・ふふ。上の人が良い背中見せてくれると気合入るよね


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

785 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:16:03 ID:pZsT8WA60
Case12-Day3
         ______________
        ((__((__((__((__((__((___(__((__((__((__((__((_)
        // / / / / / / / / / / / / / / / /
      // / / / / / / / / / / / / / / / / /
     /_/ //_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
   ∠=====@==@==@==@==@==@==@==@==@==
     |     ┌─────┐        |
     |     │| ̄ ̄|| ̄ ̄|│        |
     |     │|   .o||o.   |│        |
     |     │|__||__|│        |
     |     └─────┘        |
     |                           |
     |   /⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7        |
     |..  /⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7         |
     |_../⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7⌒7 ..____|/
     |ヽ /二二二二二二二二二l/.゙,ハ__ノ乂_ゝ|
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     |ヽ | |  | |_   _||_   _| | |ヽ,ハ__ノ乂_ゝ|
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786 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:16:37 ID:pZsT8WA60

88 @-@)「やあ、おはよう」

(’T’)「あ、おはようございます。……え、古文書解読できる人って小川さんですか?」

( ´_ゝ`)「小川さんが町のご意見番で古文書解読できるって、町長達の間じゃ常識みたいな感じだったけど。
      おたくらの情報収集どうなってんの??」

(;’T’)「いやぁー……これは耳が痛い」

(´<_` )「今それを責めてもしょうがないだろ」

( ´_ゝ`)「かつての神奈川県警のような惨状では責めたくもなる」

(;’T’)「甘んじて受けます」

88 @-@)「何の話だい?」

( ´_ゝ`)「ん、町の人のこともうちょっと知っとこうよって話」

(´<_` )(うん、だいたいあってる)

88 @-@)「確かに、もうちょっと皆と交流した方がいいよ。孤独は体に悪いからね」

(’T’)「は、はい。そうします……どうも引っ込み思案でいけませんね」

787 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:17:10 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「陸船亭行けば誰かしら絡んでくると思うよ。酒飲めなくても料理うまいし」

(’T’)「なるほど……」

88 @-@)「則康ちゃんはいつも入り浸ってるしね」

(´<_` )(則康……町長の下の名前か)

( ´_ゝ`)「小川さんは行かないの?」

88 @-@)「やあね、しょっちゅう行ってちゃ火の車だよ。たまには食べにいくけどね」

( ´_ゝ`)「あー、なるほど」

(´<_` )(町長はともかく、盛岡さんも意外と羽振りよさそうだもんな。
      次期町長候補なことも考えると有力者の息子とかなのか?)

88 @-@)「さて、それはそれとして。解読したいのはどれだい?」

(’T’)「ご案内します」



 ―――。

788 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:17:43 ID:pZsT8WA60

(’T’)「こちらの棚です」

88 @-@)「おやまあ……随分あるね。全部読んでちゃ時間が足らないよ」

( ´_ゝ`)「だよね。とりあえずタイトル翻訳して貰っていい? そっから的を絞る」

(´<_` )「それしかないだろうな」

88 @-@)「それなら小一時間くらい待っとくれ」

( ´_ゝ`)「了解。んじゃ俺らも昨日の続きといくか」

(´<_` )「いや、ちょっと待て」

( ´_ゝ`)「ん?」

(´<_` )「小川さん、よかったらこれをどうぞ」

( ´_ゝ`)「あ、忘れてた」

88 @-@)「ん、これはお茶かい?」

(´<_` )「頭をすっきりさせるお茶です。疲れたら飲んでください、あんまりうまくはないですが」

88 @-@)「へぇ、そりゃいいね。ありがたく頂いておくよ」

789 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:18:17 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)(効果は気休めレベルに下がったけど、割と飲めるくらいになった例の陰陽茶)

(´<_` )(青汁と同等くらいのまずさだから、ギリ人にも飲ませられる)

( ´_ゝ`)(思うようにいかなくてマスターも苦い顔してたな)

(´<_` )(だが、気休めレベルとはいえ貴重なメンタル回復アイテム)

( ´_ゝ`)(あるとないとじゃ大違い)

(´<_` )(下手に割ったりすると効果なくなるってんだから難しい)

( ´_ゝ`)(近頃の飲みやすい青汁みたいにはいかないってわけだ)

(´<_` )(解読でメンタルやられても申し訳ないし、これくらいはな……)

( ´_ゝ`)(気休めレベルじゃない方はまずすぎて気軽に勧められん)

(´<_` )(あっちはマジでヤバそうな時用だな……)

( ´_ゝ`)(まあ小川さんめっちゃメンタル強そうではあるけどね)

790 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:18:50 ID:pZsT8WA60

(’T’)「あの、一緒に見させて頂いていいですか? 少し勉強しておきたくて」

88 @-@)「もちろん構わないよ。むしろ勉強して貰わなきゃ困るね、千手様の神主さんなんだから」

(’T’)「す、すみません」

88 @-@)「まあ最初から全部はできないよね。一つづつ身に着けていきなさいな」

(’T’)「はい!」

( ´_ゝ`)(小川さんの人徳を感じる。一目置かれるだけあるな)

(´<_` )(ツルさんといい、しっかり歳を重ねたご老人はやっぱり凄いな)

( ´_ゝ`)「あれ? 俺らだけで社務所入っちゃって大丈夫?」

(’T’)「あー……鍵だけちゃんと掛けて頂ければ」

( ´_ゝ`)「了解」

(´<_` )「いいんですか? 見られたくないものとか」

(’T’)「秘伝の書のデータくらいですが、昨日お渡ししたゲストアカウントでは見られないので」

(´<_` )「なるほど」

( ´_ゝ`)「そういうことなら行くか」



 ―――。

791 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:19:23 ID:pZsT8WA60
【千手神社 社務所】
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792 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:19:57 ID:pZsT8WA60

        ( ´_ゝ`)
        /⌒   ヽ (´<_` )
        | |     /   \
        | ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ   ヽ
  ____|. |. ヽ  FMV   ヽとニ__)
      ⊂ u) ヽ_____ヽ/



( ´_ゝ`)「なあ」

(´<_` )「何だ?」

( ´_ゝ`)「今更だが。連中の本拠地を突き止めるまではいい。その後どうするんだ?」

(´<_` )「本当に今更だな。……実は良いプランがない」

( ´_ゝ`)「……そう来たか」

(´<_` )「どう考えても、連中は浮鮫が湧いたという推定拠点を起点に千手様支配に動く。
      そこまでは良いが、どうするのが良いのかは正直わからん」

( ´_ゝ`)「岩手の特課は御覧の体たらくだしな。中央まで危機を伝えられればワンチャンあるのか?」

(´<_` )「それは一つある、今回はある程度時間の猶予がありそうだからな」

793 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:21:37 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「あとは、雨霧さんやマスターに特攻してもらう?」

(´<_` )「いくら雨霧さんでも流石に死にそうだ。マスターもそこまでする義理があるとは思えん」

( ´_ゝ`)「俺らでスニーキングミッションは……流石に死ゾ」

(´<_` )「ありえん。俺らもそこまでする義理はない」

( ´_ゝ`)「……これ、詰んでね?」

(´<_` )「そこで相談だ兄者。特課が駄目そうなら手を引く」

( ´_ゝ`)「……」

(´<_` )「俺らは探偵だ。敵のアジトを突き止めたなら、それは探偵として十分な働きだろう」

( ´_ゝ`)「まあ、そうだな。こっちの特課はその道は素人以下のようだし」

(´<_` )「"最低限の正面戦力は揃えた"という特課の成り立ちが真であるなら、
      切った張ったを任せることは理論上可能なはず」

( ´_ゝ`)「"技術的には可能です"ってやつだなたぶん」

794 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:22:10 ID:pZsT8WA60

(´<_` )「そうなればこっちとしちゃ諦めるしかない。マジで最悪の事態なら自衛隊も出てくるだろうし」

( ´_ゝ`)「そんなことになりゃ日本中どころか世界中大パニックになりそうだ……」

(´<_` )「それも必要なことなのかもしれん。最近はそう思わなくもない」

( ´_ゝ`)「まあ、なあ……」

(´<_` )「もう一つ思うのは、何も敵のアジトに乗り込む必要はないのでは、ということだ」

( ´_ゝ`)「ふむ。あくまで千手様降臨を防げりゃいいわけだからな」

(´<_` )「そこで重要になってくるのは降臨の方法だな。その制約がわかれば可能性が出てくる」

( ´_ゝ`)「九頭竜もあんだけ手順踏んでたしな、似たような話はあるかもしれん」

(´<_` )「増田家の巫女が必要なのは確定。あとは何か神具か、この場所なのか、はたまた生贄か」

( ´_ゝ`)「場所については、あるとしてもここではないだろうな。海から微妙に遠いし」

(´<_` )「神具が必要なのであれば前町長が持ち逃げしてる可能性が高い」

( ´_ゝ`)「何かなくなってるような痕跡がなかったか後で聞いてみるか」

795 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:22:44 ID:pZsT8WA60

(´<_` )「生贄は……正直なさそうな気がするな」

( ´_ゝ`)「ああ、少なくとも九頭竜みたいなのは。あそこまでいくと善神ヅラすんの流石に無理」

(´<_` )「あとは儀式か。これについては九頭竜よろしく面倒なものであって欲しいが」

( ´_ゝ`)「だな、手順が多いほど防ぎやすくなる。朔夜参りみたいな即時発動だときつい」

(´<_` )「前者であってほしいもんだ」

( ´_ゝ`)「まあ後者は後者で新月の夜って制約はあったけどな」

(´<_` )「あの人数も重要だったんだろうな。そう考えるとそうお手軽ってこともなさそうか」

( ´_ゝ`)「うむ。あのレベルになるとそうホイホイとはできないんじゃなイカ?」

(´<_` )「急に変な語尾やめろ」

( ´_ゝ`)「わかったでゲソ!」

(´<_` )「やかましい」



 ―――。

796 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:23:17 ID:pZsT8WA60
【千手神社 蔵】
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797 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:23:50 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「小川さん、調子どう?」

88 @-@)「題名は大体翻訳できたよ」

(´<_` )「助かります」

(’T’)「いやー勉強になります」

( ´_ゝ`)「円谷さん的に気になるのとかあった?」

(’T’)「ん、そうですね……浮鮫関連ではこれですかね」

(´<_` )「ええと、"浮鮫の記録"ですか」

( ´_ゝ`)「そのものズバリだな」

(’T’)「小川さんにはこちらを解読頂いて、私は他を当たろうと思います」

(´<_` )「え、もう読めるんですか?」

(’T’)「多少は。仮名なので文字の種類自体は少ないですから。ただ、字体の癖が強い上に表音文字なので言葉の推測に時間がかかりますが」

( ´_ゝ`)「なるほど」

(´<_` )(それだとシステム翻訳は厳しいか……)

798 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:24:24 ID:pZsT8WA60

88 @-@)「それじゃあこれを翻訳してこうかね」

(’T’)「ここで長時間はなんですので、社務所の方でやりましょうか」

( ´_ゝ`)「その方がいいな、薄暗いし」

(´<_` )「空調も効いてないですからね」

( ´_ゝ`)「あ、そうだ。一つ聞きたいんだけど」

(’T’)「はい、なんでしょう?」

( ´_ゝ`)「前町長が持ち去ったっぽい神具とかってある?」

(’T’)「む、そうですね……いくつかあります」

(´<_` )「どんなものでしょうか?」

(’T’)「この場ではちょっと。後ほどご説明しますよ」

( ´_ゝ`)「わかった」



 ―――。

799 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:24:57 ID:pZsT8WA60
【千手神社 社務所】
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800 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:25:30 ID:pZsT8WA60

        ( ´_ゝ`)
        /⌒   ヽ (´<_` )
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        | ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ   ヽ
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      ⊂ u) ヽ_____ヽ/



( ´_ゝ`)「うーむ、なるほどな」

(´<_` )「一旦、ここまででわかったことを整理するか」

( ´_ゝ`)「ああ、そうしよう」

(´<_` )「まず、浮鮫や魚人……恐らくはわたつみの兵だろう。侵攻は度々あったようだな」

( ´_ゝ`)「田村麻呂云々もこりゃたぶんガチのやつだ、その頃から記録残ってるとか歴史学者垂涎だな」

(´<_` )「たまにその辺の話も出てくるもんな、凄いもんだ」

( ´_ゝ`)「侵攻は決まって時化の夜。神社の神職を中心に応戦するが、千手様が降臨したこともある」

(´<_` )「降臨の儀式について詳細はないが、どうも巫女は犠牲になっているようなニュアンスだな……」

( ´_ゝ`)「その辺りは円谷さんの言う所の秘伝の書に詳細ありそうだが、今は置いておこう」

(´<_` )「うむ」

801 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:26:04 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「円谷さんの言ってた沖合の岩礁の話もあったな。遭難した漁師が偶然、時化の夜に見たという」

(´<_` )「……見えるもんか? 人工の明かりもない時化の夜に」

( ´_ゝ`)「作り話の可能性はもちろんあるが、例えば満月なら見えた可能性もあるだろう」

(´<_` )「満月、か。月が妖魔を活性化させるという話は枚挙に暇がない、関係があるかもしれん」

( ´_ゝ`)「俺もそう思う。ただ、そんな状況でよく無事だったなとも」

(´<_` )「確かに……そうなるとやっぱ作り話の可能性が高いか?」

( ´_ゝ`)「これについてはもうちょっと掘ってみないと何ともだな。その一度だけってことは流石にないだろう」

(´<_` )「うーん……時化の夜に海に出るなんてなさそうだからレアな気はする」

( ´_ゝ`)「これだけ襲撃されてりゃ討伐に出る、ってこともたぶんあったと思う。いや、ないとは思えん」

(´<_` )「そうか、言われてみればそうだな。ならまだ見れてない部分に期待か」

( ´_ゝ`)「うむ」

802 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:26:37 ID:pZsT8WA60

(´<_` )「俺が気になったのは擬態を見抜いたエピソードだな。そのスキルは是非欲しい」

( ´_ゝ`)「そこも秘伝の書にありそうだな、そういった術なら言えば教えて貰えそう」

(´<_` )「しかし、そんな術がありながら前町長に乗っ取られてしまったのはどういうことだ?」

( ´_ゝ`)「……失伝、ってわけでもなかろうしな。すり抜ける方法でも見つけられたか……?」

(´<_` )「そもそも成り替わりってのが解せない。先代巫女どんだけ節穴だったんだ」

( ´_ゝ`)「ああうん、気づかずそのまま子作りしちゃってるわけだしね……」

(´<_` )「いやまあ、そうとも限らんか。正直時系列とかよくわかってないし」

( ´_ゝ`)「ふむ……その辺雨霧さんは増田さんから聞いてそうかな」

(´<_` )「だろうな。まあ今度雨霧さんに聞いてみるか」

( ´_ゝ`)「……無事だったらね。未だに連絡ないし」

(´<_` )「それも大問題なんだがな……」

803 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:27:11 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「魔術系でいえば、陰陽師が神職やったりもしてるみたいじゃん。陰陽道系の術もあるかも」

(´<_` )「……習っとけと?」

( ´_ゝ`)「何の下敷きもないものよりは覚えやすかろう」

(´<_` )「まあ、そうだな。どうも適正あるっぽいのはわかってるし」

( ´_ゝ`)「弟者が陰陽師のジョブレベルを上げといてくれると俺としても安心」

(´<_` )「戦闘時に足手纏いにならないとこまで行きたいって想いは正直ある」

( ´_ゝ`)「弟者が自衛完璧なら選択肢広がるし、こないだみたいに分断された時にも多少は不安が減る」

(´<_` )「あの時はマジで心細かったからな……」

( ´_ゝ`)「俺も」

(´<_` )「いや兄者はそんなことないだろ」

( ´_ゝ`)「弟者に島の位置調べて貰おうとしていなかった時の絶望感よ。ハロルドさん達の憐れむような視線」

(´<_` )「あー……」

804 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:27:45 ID:pZsT8WA60

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805 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:28:19 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「……ふう、結局わからんか」

(´<_` )「確かに討伐に出ることはしているが、詳しい条件の記載はなし」

( ´_ゝ`)「微妙に使えねーな。やっぱ核心は千手仮名で書いてんのか?」

(´<_` )「そういうことなんだろうな。……どちらかというとポイントは、"見つからなかった"記録もあるということか」

( ´_ゝ`)「ああ。地殻変動で消えた、とかではないのがわかるからな」

(´<_` )「思い当たることとしては、やはり満月」

( ´_ゝ`)「うむ。時化、かつ満月。これが条件である可能性が高い」

(´<_` )「問題はもう一つあるな、正確な位置が全くわからん」

( ´_ゝ`)「そうだな、その辺も千手仮名の方に書いてるといいんだが……」

(´<_` )「……そういえば、明日は満月だったような」

( ´_ゝ`)「え、マジ? ……もし時化てたら仮説の検証ができそうだな」

(´<_` )「確かに検証は必要だが、不安すぎるな……」

806 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:28:53 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「あと一つ思ったんだが、岩礁ってちょっと違和感ないか?」

(´<_` )「……そう言われると。連中は海の化け物だからな、何故岩礁を拠点にするのか」

( ´_ゝ`)「更に言うと、島でもない岩礁じゃ全然面積なさそうだし、何の意味があるのかって」

(´<_` )「ふむ。漁師の目に入ったのが島の一部である岩礁、ってこともありそうだが」

( ´_ゝ`)「仮にそうだった場合、また話が変わってくる」

(´<_` )「む?」

( ´_ゝ`)「島を出したり消したり、そんなこと可能だと思うか?」

(´<_` )「……なるほど? 襲撃が時化の日だけだとすると、見た目をごまかしているだけではない。
      その時しか攻められないということは、出したり消したりしていることになる、と」

( ´_ゝ`)「岩礁程度であれば、目的は不明だが不可能ではなさそうな気がする。
      だが、島レベルでやるのは流石に不可能だろう」

(´<_` )「また、何某かの神仏の権能かもしれんぞ」

( ´_ゝ`)「無論その可能性も否定はできん。が、だとするなら余計に思い起こされるものがないか?」

(´<_` )「……異界、か?」

807 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:29:27 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「そうだ。そう考えた方が自然な気がしないか?」

(´<_` )「むぅ……確かに、膨大な質量が出たり消えたりすると考えるよりもよっぽどありえそうではある。
      普通に考えたら津波が起きるぞ、それを更に何某かの権能で抑えるというのはいかにもスマートではない」

( ´_ゝ`)「或いは、到達するまでに空間を隔てている、という可能性も考えられる」

(´<_` )「……空間転移? それなら矛盾はないが、そうなると」

( ´_ゝ`)「そもそも空間転移って魔術で可能なんだっけ? その難易度は? ってとこからだな」

(´<_` )「ハロルドさんあたりに聞いてみるか」

( ´_ゝ`)「おう。個人的な予想は魔術としてはヤベー級、権能としては普通にありえる、ってライン」

(´<_` )「大体そんな感じだろうな。別府が使ってる疑惑あるし」

( ´_ゝ`)「そうでもなきゃ時速百キロ以上で空でも飛んできたって話になるからな……いや、そっちの方が現実味あるか?」

(´<_` )「ヘリでもあれば可能な分そっちの方が現実味はある」

( ´_ゝ`)「まあそうか」

808 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:30:00 ID:pZsT8WA60

(’T’)「やあ、そちらの調子はどうですか?」

( ´_ゝ`)「まあまあってとこ」

(´<_` )「あれ、小川さんはご一緒では?」

(’T’)「お疲れのようだったので休んで頂いてます」

( ´_ゝ`)「なるほど」

(´<_` )「何かわかりました?」

(’T’)「私の方は、千手様降臨の儀式について少し」

( ´_ゝ`)「ありゃ? それはてっきり秘伝の書とやらに載ってるもんかと」

(’T’)「載ってはいましたよ。ただ、その内容は異なっていました」

(´<_` )「……まさか、フェイクですか?」

(’T’)「ですね。どうも違和感があると思っていたんですが、納得でした」

( ´_ゝ`)「むぅ……もしかして、同じタイトルの本に別の内容が書いてあったとか?」

809 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:30:33 ID:pZsT8WA60

(’T’)「えっ? 何でわかったんですか?」

( ´_ゝ`)「じゃなきゃフェイクになんないだろ。わざわざ翻訳本両方検めるなんて学者かマニアだけだ、迷彩としちゃ十分」

(´<_` )「それはつまり……連中はフェイクを信じている可能性がある?」

( ´_ゝ`)「そういうことだな。これはいいぞ、内容次第では上手く運ぶかもしれん」

(´<_` )「……ちなみに、どんな内容だったんです?」

(’T’)「いえ、これはお二人といえど明かすわけには。フェイクの方なら構いませんが」

( ´_ゝ`)「ならそれで頼む」

(’T’)「まず、巫女は海水で身を清めます。そして、本殿にて神迎えの舞いを行います」

(´<_` )「ふむ」

(’T’)「その後、御身石に向かって一拍二礼を500回繰り返します」

( ´_ゝ`)「御身石?」

(’T’)「本殿の奥に祀られているご神体です」

(´<_` )「……待ってください。祀られて、いる? いた、ではなく?」

810 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:31:07 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「……御身石とやらがガチなものだとすると、持ち出せなかったってとこか」

(’T’)「その通りです。御身石は代々に渡る複雑怪奇な結界に守られており、解除は困難を極める。
     今や増田の者ですら解除の方法は見当もつかないほどに」

(´<_` )「それはまた……」

( ´_ゝ`)「連中なら無理矢理突破する手だてくらいは持っていそうだが、御身石ごと破壊するリスクを嫌ったか」

(’T’)「そんなところでしょう。奴らは寿命が長い分、時として我々人間からは悠長に映ることもある」

(´<_` )「……それで、一拍二礼を繰り返した後は?」

(’T’)「1000匹の魚や海老を供えます」

( ´_ゝ`)「ふむ」

(’T’)「そして、全ての魔力を神具に込め、千手様を招来します」

(´<_` )「……なるほど」

( ´_ゝ`)「素人目にはそれっぽい儀式だなあという感想」

(´<_` )「どこにフェイクが差し挟まってるのかは正直よくわからなかったな……」

811 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:31:41 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「敵がそれを信じていると仮定すると、連中の行動は」

(´<_` )「満月かつ時化の夜、増田さん――いや、武田さんか。を伴って本殿を襲撃」

( ´_ゝ`)「あるいは、先に本殿を襲撃して確保する可能性もある」

(´<_` )「そっちの方が合理的だな、奇襲性もあり巫女の安全も確保できる、更には万が一の場合に出直すことも可能」

(’T’)「満月かつ時化。やはりそう思われますか?」

( ´_ゝ`)「あくまで推測だけどな」

(’T’)「私もその可能性を考えていましたが、小川さんが読み解いた部分に記載がありました」

(´<_` )「なるほど」

( ´_ゝ`)「それはでかいな。明日時化てれば検証したいところだ」

(’T’)「いや、時化の夜に海に出るのは何というか、聊か……」

( ´_ゝ`)「それは完全にその通りなんだよなぁ……」

(´<_` )「風属性得意そうな雨霧さんがいれば安心できるんだがな」

812 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:32:14 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「ま、無い物強請りしてもしゃあない。風天の札があればお守り程度にはなるだろ」

(´<_` )「余程の大しけじゃなきゃ何とかなりそうではある」

(’T’)「え、まさか本当に偵察する気ですか?」

( ´_ゝ`)「いや、この状況で偵察しないとかありえなくね?」

(´<_` )「同感です。そもそも今この瞬間襲撃されてもおかしくない状況なんですが、駐留部隊はいないんですか?」

(;’T’)「一応、うみねこの家の跡地に詰めてはいますが……」

( ´_ゝ`)「あ、よかった。一応それくらいはしてるのね」

(´<_` )「よくねえよ。悪いことは言いません、本殿に配置し直すべきかと。
      奴らが本気で襲撃して来たとして、駐留部隊が駆け付けるまで足止めできる自信がありますか?」

(;’T’)「……仰る通りですね」

( ´_ゝ`)「こっちの特課ってその辺考える人いないの?」

(;’T’)「残念ながら、あまり……」

(´<_` )「なんという……」

813 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:32:48 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「そら守りの要の千手神社を乗っ取られもするわ」

(;’T’)「返す言葉もありません……」

(´<_` )「……まあ、オカルト面ってだけでレアな関係上。更にそういった能力があるのはSSRなのはわかる」

( ´_ゝ`)「人口少ないと更に倍率ドンってわけだな。事ここに至ってはオカルト面外から引き込むくらいのことは必要だ」

(´<_` )「それこそ町長とか盛岡さんとか片足突っ込んでんだから知恵を借りるべき」

( ´_ゝ`)「片足とか羨ましいな。最早両足長靴でも駄目でウェーダーが必要」

(´<_` )「ウエットスーツの間違いじゃないか?」

( ´_ゝ`)「そうか?」

(´<_` )「そうだ」

(;’T’)「えー……とりあえず上には上げてみます」

( ´_ゝ`)「是非そうして」

(´<_` )「出世競争に敗れた官僚とか連れてくるだけでも大分違うと思いますよ……」

814 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:33:23 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「他に有用そうな情報は?」

(’T’)「まだ詳細を聞いたわけではないので」

(´<_` )「では、小川さんの休憩終わったら詳細伺いましょうか」

( ´_ゝ`)「だな」

(´<_` )「……ってかもうこんな時間か」

( ´_ゝ`)「なんか腹減ってきたな」

(’T’)「今日はここまでにしときますか?」

(´<_` )「そうですね」

( ´_ゝ`)「小川さん呼んで飯でも行くか」



「ごめんくださーい」



(’T’)「ん?」

815 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:33:57 ID:pZsT8WA60

(´・_ゝ・`)「やあどうも」

(’T’)「あれ、盛岡さん?」

( ´_ゝ`)「む、もしかして」

(´・_ゝ・`)「差し入れ持ってきました」

(’T’)「え、本当ですか? わざわざすみません」

( ´_ゝ`)「まだ作業中かってメッセージ来たから何かと思ったけどそういう」

(´<_` )「ありがとうございます」

(´・_ゝ・`)「給湯室借りていいですか? 温めた方がおいしいと思うので」

(’T’)「あ、いえ、私やりますよ」

(´・_ゝ・`)「まあまあ、お疲れでしょうし」

(’T’)「いえいえ、そういうわけには」

( ´_ゝ`)「盛岡さん料理できないって豪語してたけど大丈夫?」

(´・_ゝ・`)「温めるだけだし」

(´<_` )「温め方にも色々ありますけど」

(´・_ゝ・`)「えっ?」

816 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:34:31 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「今の"えっ?"で到底任せられないということがわかった」

(´<_` )「円谷さん、すみませんがお願いします」

(’T’)「あっ、はい」

(´・_ゝ・`)「えぇ……」

( ´_ゝ`)「たぶん布川さんの料理っしょ? 台無しになったら最悪だし」

(´<_` )「ていうか盛岡さん、普段どういう食生活してるんです?」

(´・_ゝ・`)「基本はレトルトか貰いものだね」

( ´_ゝ`)「あー、結構色々貰えちゃう感じ?」

(´<_` )「そうか、田舎だとそれがあったな」

(´・_ゝ・`)「少しくらい自炊した方がいいかなーとは思うんだけどね」

(’T’)「あれ? 盛岡さんご結婚されてましたよね?」

(´・_ゝ・`)「ん? ああ、二人ともマイペースなので自分のことは自分でが基本なんですよ、財布も別々だし」

( ´_ゝ`)「えっ、盛岡さん結婚してたん?」

(´<_` )(意外だ……今まで全くそういう話も出なかったし)

817 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:35:05 ID:pZsT8WA60

(´・_ゝ・`)「世間一般の夫婦とはだいぶかけ離れてるとは思うけどね」

( ´_ゝ`)「盛岡さんらしいっちゃらしい」

(’T’)「色々な夫婦関係がありますよね……うちなんかは家内に任せきりで申し訳ないです」

( ´_ゝ`)「円谷さんの場合、下手に家事にかまけて労災とかなったら目も当てられないしな……」

(´<_` )「しっかり役割分担するのも一つの在り方だと思います」

(´・_ゝ・`)「結婚当初はむしろ周りがそうしろって煩くて困ったよ、子供作れは未だに言われるけど」

( ´_ゝ`)「田舎あるあるなやつ」

(´<_` )「あ、お子さんはいないんですね」

(´・_ゝ・`)「僕らに子育てとか絶対無理。じゃあ何で結婚したんだってよく言われるけど外野は黙ってろって感じ」

(’T’)「そうですね、家のことを他人にとやかく言われる筋合いはないです」

( ´_ゝ`)「人には人の事情ってもんがあるからな」

(´<_` )「とやかく言うとしたら明らかな虐待くらいか」

(´・_ゝ・`)「あー……それは流石にとやかく言うかも」

818 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:35:39 ID:pZsT8WA60

88 @-@)「おや?」

(´・_ゝ・`)「あ、小川さん」

(’T’)「呼びに行く前にいらっしゃっちゃいましたね。盛岡さんが差し入れを下さったんですが頂きますか?」

88 @-@)「あらまあ、それはどうもありがとうね」

(´・_ゝ・`)「いえいえ」

(’T’)「それじゃあ温めてくるので少しお待ちください」

(´<_` )「あ、俺も手伝います」

(’T’)「いえ、大丈夫です」

( ´_ゝ`)「本当? さっき家事は任せっきりって言ってなかったっけ?」

(’T’)「ええと……別に問題ないとは思いますが、そう仰るなら」



 ―――。

819 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:36:12 ID:pZsT8WA60
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                    \_____________________/

820 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:36:46 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「うおーおにぎりにアラ汁! 最高だな」

(´<_` )「ズズ...はぁ〜……めっちゃ良い出汁出てる」

( ´_ゝ`)「どれ、おにぎりも……うん、うまい」

(´<_` )「コメうめぇー。具のおかか昆布もアラ汁とぶつからなくていい」

(’T’)「うわ、アラ汁おいしいですね」

88 @-@)「うんうん、やっぱり圭介ちゃんの料理はおいしいね」

( ´_ゝ`)「あー染みる」

(´<_` )「交互に食べると最高だな。止まらねえ」

(’T’)「ズズ...はぁー……」

( ´_ゝ`)「月並みだけど日本人でよかったって感じ」

(´<_` )「それな」

88 @-@)「だねぇ。ズズ...」

(’T’)「落ち着きますね……」

821 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:37:20 ID:pZsT8WA60

(´・_ゝ・`)「それで、調子はどんな感じ?」

( ´_ゝ`)「まあまあってとこだな」

(´<_` )「そうだ、小川さん。あの本はどういったことが書いてありました?」

88 @-@)「ん、まだ読み途中だけどね。浮鮫について色々と書かれているね」

( ´_ゝ`)「ふむ」

88 @-@)「浮鮫っていうのは空を飛ぶ鮫だと思ってたんだけどね。どうも違ったみたいだよ」

(´<_` )「え、そうなんですか?」

88 @-@)「二足歩行する鮫、ってことみたいだね。浜から上がってくる姿がまるで浮き上がったかのようだったとか」

( ´_ゝ`)「なるほど。前町長の姿から想像するに、夜中ならまさしくそんな感じになりそうだ」

(´・_ゝ・`)「……あれが大挙して上陸してくる様を想像すると恐ろしいね」

(´<_` )「確かに……それを何とかした千手様の力は凄いですね」

(’T’)「そうですね……」

822 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:37:53 ID:pZsT8WA60

( ´_ゝ`)「その、浮鮫の本拠地というか、どこから来ているのかについては?」

88 @-@)「ああ、もちろんあったよ」

(´<_` )「それは、やはり沖合の岩礁ですか?」

88 @-@)「そうだね、探しても見つからない幻の岩礁。それは満月の夜、時化とともに現れる」

(’T’)「やはり……!」

88 @-@)「そしてそれこそが、浮鮫の住まう幻の海・幻の島への玄関口」

( ´_ゝ`)「……やはり、そうなるか」

(´<_` )「異界なのか転移なのかは確定できないが、空間を隔てているのは間違いなさそうだ」

(’T’)「むぅ……」

88 @-@)「……その島の古い名前、安堵ちゃんから一度聞いた覚えがある名前だったよ」

( ´_ゝ`)「何だと……!?」

(´<_` )「安堵さんというと、雨霧さんの……?」

(’T’)「その、島というのは?」

88 @-@)「かつて語られた、その島の名は――」

823 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:38:27 ID:pZsT8WA60

88 @-@)「――鮫島」














  Case12「海色の声」
  Day3「鮫島」

                          To be continued...

824 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/16(月) 22:39:00 ID:pZsT8WA60
今回はここまで

825名無しさん:2023/10/17(火) 00:04:49 ID:Ke.LxWaE0
乙!!

826名無しさん:2023/10/17(火) 10:53:04 ID:WDDEETdE0
乙乙
>(’T’)「1000匹の魚や海老を供えます」

海鮮パーティなら呼んでくれ

827名無しさん:2023/10/17(火) 21:20:34 ID:rhiqMLVM0
乙!

828名無しさん:2023/10/18(水) 01:05:05 ID:w40aqFMU0
乙!

それにしても鮫島…鮫島事件か…。

829名無しさん:2023/10/18(水) 08:26:20 ID:yuddsbYQ0


う わ あ あ あ(千手書き文字)
令和の世に鮫島事件が練り歩いてる〜!!

830名無しさん:2023/10/19(木) 19:15:55 ID:yrGQy.5M0
乙!
鮫島と言うとあの事件の...
おっと誰か来たようだ

831 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/30(月) 00:40:55 ID:PerqJMD.0
>>825,827
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>826
リ゚▽゚ リ<l「うちも呼んでほしい」

>>828
( □ー□)「いやな事件だったね」

>>829
( ´∀`)「懐かしいモナ」

>>830
マス ゚ o ゚)ミ「おし、連れてけ」

832 ◆KDJGUfbY2o:2023/10/30(月) 00:41:28 ID:PerqJMD.0
リ゚▽゚ リ<l「進捗80%くらい」

833名無しさん:2023/10/30(月) 08:06:34 ID:XKNpDl4k0
おう

834名無しさん:2023/11/11(土) 07:46:48 ID:uB5WffPQ0
まってるぞ〜

835 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:23:22 ID:DjJ/02ig0
>>833-834
リ゚▽゚ リ<l「すまん待たせた」

836 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:24:10 ID:DjJ/02ig0
前回のあらすじ
・そうだね、探しても見つからない幻の岩礁。それは満月の夜、時化とともに現れる
・そしてそれこそが、浮鮫の住まう幻の海・幻の島への玄関口
・――鮫島


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

837 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:24:43 ID:DjJ/02ig0
Case12-Day4A
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838 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:25:17 ID:DjJ/02ig0

( ´_ゝ`)「雨霧さんが重傷とはな……」

(´<_` )「たった二人で拠点半壊させたってんだから流石ではあるが、うむ」

( ´_ゝ`)「特課が残党とやり合ってるって話だから、こっちが手薄そうなのは救いだな」

(´<_` )「とはいえマスターも雨霧さんも抜きでスニーキングはな。バレた瞬間に死ぬ気しかしねぇ」

( ´_ゝ`)「だから助っ人呼んだんじゃん」

(´<_` )「……本当にやるのか? 俺らがそこまでする義理はマジでないと思うんだが」

( ´_ゝ`)「だってどんだけ大事になるかもわからんし。気づいたら日本沈没とか御免だぞ俺は」

(´<_` )「いくら千手様が強大な力を持つったって、そこまでは――」

( ´_ゝ`)「奴らの目的が千手様をそのまま大暴れさせるだけってんなら、な」

(´<_` )「む……?」

( ´_ゝ`)「神を生贄に儀式でもされてみろ、何が起こるかわかったもんじゃない」

(´<_`;)「そ、それは……確かにどうなっちまうのか恐ろしいが」

( ´_ゝ`)「無論、危険が危ない状況になれば逃げる。そのための助っ人だ」

839 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:25:50 ID:DjJ/02ig0

(´<_` )「だが、俺は――」

( ´_ゝ`)「噂をすれば、来たみたいだぞ」



<(' _'<人ノ三「累次くん!」



(´<_` )「美和ちゃん……!」

爪゚ー゚)「やあ、来たよ」

( ´_ゝ`)「おう、助かる」

<(' _'<人ノ「会いたかったです!」

(´<_`;)「あ、ああ。それは俺もだけど……」

爪゚ー゚)「ははは、すっかり出来上がってるなあ」

( ´_ゝ`)「な。お熱いねぇ」

840 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:26:23 ID:DjJ/02ig0

(´<_`;)「茶化すな。やっぱり俺は、美和ちゃんをこんなことに巻き込むのは――」

<(' _'<人ノ「駄目です、一人で危ないことをしないでください。真理男くん、教えてくれてありがとうございます」

( ´_ゝ`)「教えないと末代まで祟られそうだし」

爪゚ー゚)「何なら後追いそうだよね、美和だし」

<(' _'<人ノ「私の与り知らぬところで、なんて考えたくもありません。そんなことになるくらいなら一緒に死にます!」

爪゚ー゚)「じつに重い」

( ´_ゝ`)「何が美和ちゃんをそこまでさせるのか」

爪゚ー゚)「僕が思わず"すんっ..."ってなっちゃうくらいには正気を失ってるよね」

( ´_ゝ`)「おっ、なら一生狂ってて欲しい」

爪゚ー゚)「えぇ……」

<(' _'<人ノ「失礼な、私は正気です!」

( ´_ゝ`)ノシ「いやいやいや」

爪゚ー゚)ノシ「そんなそんな」

841 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:26:57 ID:DjJ/02ig0

(´<_` )「……ふう。言っても聞かなそうだし仕方ない。いざという時は兄者を盾にするんだ」

<(' _'<人ノ「はい!」

( ´_ゝ`)「はいじゃないが」

爪゚ー゚)「まあまあ、いいじゃないか。このパーティー、どう考えてもメイン盾は君だろ?」

( ´_ゝ`)「見せてやんよ、黄金の鉄の塊の夢ってやつを」

(´<_` )「マジで頼りにしてる」

<(' _'<人ノ「そうですね、真理男くんは強いですから!」

爪゚ー゚)「すごいなー憧れちゃうなー」

( ´_ゝ`)「それほどでもない」

(´<_` )「ええい、気の抜けるやり取りをするんじゃない」

爪゚ー゚)「緊張をほぐしていると言って欲しいものだね」

( ´_ゝ`)「謙虚にも緊張をほぐしていると言った」

(´<_` )「何なんだよそのノリ」

842 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:27:30 ID:DjJ/02ig0

( ´_ゝ`)「とまあ冗談はこれくらいにして。役者が揃ったところで自己紹介と行こうか」

(´・_ゝ・`)「全然着いていけなかったから助かるよ」

<(' _'<人ノ「あっ! す、すみません。初めまして、祈念流師範代・高崎美和と申します」

爪゚ー゚)「やあ、僕は地流椎菜。これでも警官の端くれさ」

(´・_ゝ・`)「ここの宿をやってる盛岡です、よろしく」

( ´_ゝ`)「次期町長でもある」

(´・_ゝ・`)「いやいや、町長が勝手に言ってるだけだから」

( ´_ゝ`)「ほんとお??」

(´<_` )「町の人の間では規定事項って感じですけど」

爪゚ー゚)「へぇ、大したものだね」

( ´_ゝ`)「美和ちゃんは伊佐神社の権禰宜であり、暫定跡取りでもある」

(´・_ゝ・`)「えっ、凄い。神道は男性じゃないと駄目みたいなところあるのに。千手神社は千手の巫女が強いからそんなこともないけど」

爪゚ー゚)「まあ、伊佐は男系継承ではなく家伝だからね。男児が生まれなかった場合そういうこともあると聞くよ」

( ´_ゝ`)「へぇー」

843 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:28:04 ID:DjJ/02ig0

( ´_ゝ`)「ちなみに地流さんは群馬県警オカルト係」

(´・_ゝ・`)「え、オカルト係って……特課の方?」

( ´_ゝ`)「……そういや所属はどうなってんだっけ?」

爪゚ー゚)「正式には群馬県警だよ。ただまあどっちにも顔出してるからよくわかんない状態だね」

(´<_` )「そんなことになってたんですね」

爪゚ー゚)「もうすっかり魔術師だし、色々と便利使いされてるよ」

<(' _'<人ノ「好き勝手に首を突っ込んでるの間違いでは?」

( ´_ゝ`)「それな」

爪゚ー゚)「……ほどほどにはしてるよ、うん」

<(' _'<人ノ「本当に好き勝手してるので皆さん頭を抱えてますよ、ちゃんと成果は出すから扱いに困るって」

(´<_` )「あー」

( ´_ゝ`)「地流さんらしすぎて笑う」

爪゚ー゚)「ふふふ」

844 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:28:37 ID:DjJ/02ig0

(´・_ゝ・`)「それで、この後の段取りだけど」

( ´_ゝ`)「ああ。まず、神社の方は円谷さんと特課が詰めてる」

爪゚ー゚)「……こっちの特課はあんまり頼りにならないような話を聞いた覚えがあるけど、大丈夫なのかい?」

(´<_` )「兄者の見立てでは、戦力面では問題ないだろうと」

<(' _'<人ノ「真理男くんの見立てなら問題なさそうですね」

( ´_ゝ`)「みんな思ったより腕利きな感じだった。神社には結界も色々あるしな、防衛戦力としては十分だろう」

(´・_ゝ・`)「で、僕らはこれから海に出ると」

(´<_` )「はい。盛岡さんに操縦して貰うのはちょっとあれですが、無暗に広めていい話でもないので」

(´・_ゝ・`)「まあ仕方ないね。自分が操縦するって息まいてた町長を説得するのは骨が折れたよ」

( ´_ゝ`)「町長連れてくのは流石にリスキーすぎるからな……」

爪゚ー゚)「なかなか熱い町長さんじゃないか」

(´<_` )「筋金入りの海の男ですからね」

845 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:29:12 ID:DjJ/02ig0

<(' _'<人ノ「改めて聞いておきたいんですが、目的は?」

( ´_ゝ`)「あくまで偵察だ。鮫島の正確な位置と行き方が正しいかの確認」

(´<_` )「可能なら上陸して島の状況も見たいが、少しリスクが高い」

(´・_ゝ・`)「ある程度の状況がわかったら、特課に伝えて対応を取って貰う」

爪゚ー゚)「ふむ。上陸するかの判断基準は?」

( ´_ゝ`)「まずは見張りがいるかどうかだな。古文書に書かれていた話では、島周辺については見張りと呼べるような存在はいない可能性が高い」

(´<_` )「奴らも好き好んで時化の夜に海に出たりはしないってことだな」

<(' _'<人ノ「……あくまでその時しか道が繋がらないから襲撃の際には出てきていた、ということですか」

( ´_ゝ`)「その理解であってるはず。まあ、漁師が岩礁で目撃してるのもあるし全くいないってわけでもないだろうが」

(´・_ゝ・`)「不意の遭遇はちょっと遠慮したいね……」

爪゚ー゚)「索敵や隠形の魔術は得意だから安心して欲しい」

(´<_` )「頼もしいです」

( ´_ゝ`)「いつも仕事モードでいてくれりゃな……」

846 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:29:45 ID:DjJ/02ig0

(´・_ゝ・`)「もう一つは海の状況だね。もう無理だと思ったら引き返すよ」

( ´_ゝ`)「ああ、それでいい」

爪゚ー゚)「海の藻屑は御免だからね」

<(' _'<人ノ「敵と遭遇した場合は状況次第ですか?」

(´<_` )「基本は逃げだな。倒した方が安全そうなら倒す感じで」

( ´_ゝ`)「その辺は俺が判断するつもりだけど問題ない?」

<(' _'<人ノ「構いません、口出しはしますが」

( ´_ゝ`)「それはそうしてくれ、何か見落としてることとかもあるだろうし」

爪゚ー゚)「判断が割れるような話では素直に従ってくれ、ってとこかい」

( ´_ゝ`)「その通り」

(´<_` )「まあ集団行動の基本だな」

(´・_ゝ・`)「……一つ、思ったことがあるんだけど」

( ´_ゝ`)「ん?」

847 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:30:19 ID:DjJ/02ig0

(´・_ゝ・`)「敵ではない誰かと遭遇、なんて状況はあり得るかな?」

( ´_ゝ`)「むっ?」

<(' _'<人ノ「それは考えづらいのでは? 特課の方は神社に詰めるのですよね?」

(´<_` )「ああ。だから人型の存在は基本敵のはず」

爪゚ー゚)「いや、そう言い切ってしまって良いものかな? 遭難した漁師が辿り着いたこともあるんだろう?」

( ´_ゝ`)「んー……基本は敵だと仮定して対応すべき、だろうな。
      ただ、相手が人間だったら先制攻撃とかは躊躇われるのも確か」

(´<_` )「ま、どのみち基本は逃げだから大きな影響はないだろう」

(´・_ゝ・`)「ふむ……そうだね」

( ´_ゝ`)(あるかも、とは思っとくべきだろうな。実際あった場合の判断が鈍る)

(´<_` )(もし、本当に巻き込まれた人がいて危機に陥ってるような場合……見捨てられるのか? 美和ちゃん)

<(' _'<人ノ「……」

( ´_ゝ`)(あ、これ駄目だな。いざとなったら3人がかりで止めにゃならんな)

848 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:30:52 ID:DjJ/02ig0

爪゚ー゚)「美和」

<(' _'<人ノ「はい?」

爪゚ー゚)「大事なことを再確認するよ。見知らぬ誰かの危機と、彼氏クンの身の安全。どっちを優先する?」

<(' _';<人ノ「そ、それは……!」

( ´_ゝ`)(それ言っちゃうかぁ)

(´<_` )「いや、俺なんかより自分の身の安全を優先してくれ」

( ´_ゝ`)「おい愚弟」

(´<_` )「ん?」

( ´_ゝ`)「ふぅん、相変わらず地味に愚かしいな、地味な方の弟よ」

(´<_` )「急に姉者のモノマネしてどうした? 気でも振れたか?」

爪゚ー゚)「はぁー……ないわー」

(´<_` )「ですよね」

爪゚ー゚)「いや君のこと言ってるんだけど」

(´<_` )「えっ?」

849 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:31:25 ID:DjJ/02ig0

(´・_ゝ・`)「確かにないですね」

( ´_ゝ`)「限りなく、ない」

┓爪゚ー゚)┏「やれやれ、高崎美和クイズ30点だよそれじゃ」

<(' _';<人ノ「ちょっと、高崎美和クイズって何ですか!?」

( ´_ゝ`)「地流さん、直撃頼むわ」

爪゚ー゚)「やれやれ」

(´<_` )「一体何だって――」

爪゚ー゚)"嘘でも良いから「俺が守る」くらい言えないのかい君は?"

(´<_`;)「っ!?」

( ´_ゝ`)(驚いとる驚いとる)

爪゚ー゚)"若しくは「すまんが守ってくれ」でもいいけどさ。美和の性格考えたら最悪だよ最悪"

(´<_`;)「……」

爪゚ー゚)"もっとよく美和のことを見て、感じて、考えておくれよ? うかうかしてると……君の彼女、食べちゃうゾ?"

(´<_`;)「なっ……!?」

爪゚ー゚)b"以上、通信終わり!"

850 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:31:59 ID:DjJ/02ig0

( ´_ゝ`)b

爪゚ー゚)b

<(' _'<人ノ「累次くん。私はそんなに頼りないですか?」

(´<_` )「えっ? ……いや、そんなことはない」

<(' _'<人ノ「私があなたを守ります。それじゃあ不満ですか?」

爪゚ー゚)「不満などあるわけがない、そうだろう?」

(´<_`;)「あ、ああ……」

( ´_ゝ`)「30点」

爪゚ー゚)「しっかりしてくれよ弟君」

(´<_`;)「いや、どうしろと……」

<(' _'<人ノ「私に守られてください。いえ、守らせてください」

爪゚ー゚)"くっ!? 「守護らせてください」に脳内変換されたよ!"

( ´_ゝ`)"すげーわかるがうるせえ誰が本部以蔵じゃ"

851 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:32:32 ID:DjJ/02ig0

(´・_ゝ・`)「……それで。後重要なのは」

( ´_ゝ`)「変装だな。資材は昼間のうちに集めといた」

(´<_` )「ちなみに何に変装する気なんだ?」

( ´_ゝ`)「竜宮会の祭司と従者、更に浮鮫」

(´・_ゝ・`)「バラエティ豊富だね」

( ´_ゝ`)「前衛の俺と美和ちゃんが浮鮫、後衛の弟者と地流さんが祭司、運転手の盛岡さんが従者」

(´<_` )「……浮鮫はいくら兄者の変装の腕でも絶対にバレると思うんだが」

爪゚ー゚)「僕が認識疎外の魔術を掛けるよ。そういうことだろう?」

( ´_ゝ`)「うむ。それでも駄目そうなら摩利支天の札で幻術も加える」

(´<_` )「なるほどな、それならある程度いけそうだ」

<(' _'<人ノ「相手が違和感を覚えている間に逃げる、そういうことですね」

( ´_ゝ`)「可能ならそれが一番。でも海上じゃ逃げ切れるか怪しいな」

爪゚ー゚)「相手が少数なら、戸惑ってる隙に殲滅の方が無難かもしれないね……」

852 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:33:05 ID:DjJ/02ig0

 *     +    巛 ヽ  ,r' 巛    +     *
            〒 ! ! 〒  イヤッッホォォォオオォオウ!
      +    。  |  | |  |  。    +
   *     +   / /  ヽ .ヽ   +     *
            / /   ヽ ヽ
      (´<_`  / / + + ゙i ゙i ´_ゝ`)
      ,-     f      f     -.
      / ュヘ    | *  * |    ヘュヽ
     〈_} )   |      |   ( {_〉
        /    ! +   + !     ヽ
       ./  ,ヘ  |      |  ヘ,  ヽ.
 ガタン ||| j  / |  | |||  ||| |  | ゙i  j ||| くガタン
――――――――――――――――――――――

d(´<_` )「いや流石だな、兄者。どう見ても怪しいカルトの僧侶だ」

ヽ. ''';;;:O`'b「だろう? 荒巻さんに送って貰った写真とか参考にしてみた」

爪゚ー゚)「いやそれより凄いねその……着ぐるみ?」

ヽ. ''';;;:O`'「結構リアルですよね……」

(´・_ゝ・`)「明るいとこじゃなきゃバッと見わかんないね」

ヽ. ''';;;:O`'「明るいとこだと全然だが、間に合わせの割には悪くないっしょ」

爪゚ー゚)「いや、大したもんだよ本当。これなら行けそうだね」

853 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:33:38 ID:DjJ/02ig0
【漁港】
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,..:'´,..:'´,..:'´,..:'´,..:'´,..:'´,..:'´,..::´´``丶、
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_________________`: ..、__`゛ r──‐‐┐___ヾ:::`ヽ、        /三三三三三三三三三三三/\
-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_./\ ̄\ ̄\   ..| |三三|¨:ト、l ̄|| 丁TTT.┐/三三三三三三三三三三三三三ム
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄l|l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::|\\  | |--‐‐| |__|___||__廴|二lニl |¨|    __|_||──── l__/ ̄:| ̄..|
田  田田   田田   ||「」 「」 「」l|l─────┴‐ \\-─    ̄_ -=ニ二三三三 l ̄ ̄ |丁二二二二匕ィァ…| ̄..|
      | ̄ ̄ ̄|  ..||  ____l|二二二二二二二二二|-=ニニ二二三三三三三三三|____|‐|┴┴┴┴┴//丁 ̄|
 ̄ ̄ ̄ ̄二二二ニ=-..|l。o≦____斗rf .| | || || l|. l| ∩      XXXXXXX| ̄ ̄|^\fzzzzzzュ二二二二二二二二二二
 ̄ ̄ ̄ ̄|        ||三||三||;;;||;;;||;;l||;;;|;;|..│ |/⌒||-┴┘| |    /‐‐‐‐/{二|二二廴___\二入斗rヤ¨¨ ̄ /´´´´´´´´´
        |        ||三||三||;;;||;;;||__||_ノノ‐┴ノXX八  厂 ̄|‐‐‐/ ̄ ̄丁 ̄\ ‐─斗ャヤて/  /    {:.:.:.:......    〜
        |厂 ̄7T'''7__||三||三廴匸コl‐┐___   _,.斗弌 ̄ ̄ ̄|--' ̄ ̄ ̄|斗t≦   /   /   /────':.:.:....   〜〜
二二二二|三三|-r彡  .l   |XXXミx‐┘ 斗t≦ >匕  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      {-----' ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:....
x^x^x^Y=-   ¨´     |___|XXXX>< >''“´    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〜〜〜  ~~~   〜〜  〜
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854 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:34:13 ID:DjJ/02ig0

( '>')「来たか。船の準備はできてるぜ」

(´・_ゝ・`)「ありがとうございます。……思ったより荒れてますね」

( '>')「だな。十分気をつけろよ? 本当は俺が操縦したかったんだが」

ヽ. ''';;;:O`'「それはやめて」

(;'>')「うおっ!? なんだ、特殊メイクってやつか? すげーな」

爪゚ー゚)「ドーモ、町長=サン。群馬県警の地流です」

ヽ. ''';;;:O`'「こんな姿で失礼します。祈念流師範代、高崎です」

(;'>')「お、おう、町長の岩渕だ。その恰好で女の声ってのは違和感が凄いな」

ヽ. ''';;;:O`'「おし、早速だが乗り込むぞ」

爪゚ー゚)ノ「のりこめー」

ヽ. ''';;;:O`'「わぁい^^」

(´<_` )「何なんだそのテンション……」

855 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:34:46 ID:DjJ/02ig0
              l=ニ二三γ了三ニ=l    , ', ' ,'| ::| ', ' ,
                     `]」_      ,.'  ,' | ::|  ',  ' ,
                 n   /丁l/ -‐ ' 4    ,' _| ::|  ',   ' ,
                 ||   `丁|    , ' 」|   ,' |::!  |{,     ' ,
              ,┌='_ニ二二三三 , '三三二ニ=ュ|::!  || ',     ' ,
                |/`エ,Τ_丁_丁_丁_丁_丁_丁Τエ|::!  || ',     ' ,
              /lニ二二二三三三三三三三三二二| ::| z TlΤ ̄Τ ̄ΤT、
               レ|| _.Z]ニ冖ニ冖ニ冖ニ冖ニ冖ニ冖ニ[`|_Z. -┴┴―┴―┴ ' - .._
             「| ̄ ̄ ̄ ̄ , '  ̄ ̄ ̄ -‐  '''"´           , 、       /
             |l| 囗  ロ ' -‐ '''"´           rャ  rゃ  ー' rゃ rャ/
             |,|    ,.'´      _ -‐  ´                /
             |l| ,.'´  _  -‐                           /
             Z  zァ              _                 /_
           r/   /'              ∨r 、          ,/∨
           「   /                 ∨_|        ,/∨
           |  l| /         、         ∨          /∨
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856 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:35:19 ID:DjJ/02ig0

(´・_ゝ・`)「山頂の位置を参考に、ここから真っすぐ北東……うん、これでいいはず」

ヽ. ''';;;:O`'「うん、こ」

(´<_` )「は??????」

爪゚ー゚)「今、何て?」

ヽ. ''';;;:O`'「決してふざけて言ってるわけじゃないぞ。……ごめん、腹痛い」

爪゚ー゚)「えぇ……」

(´<_` )「どうして出航前に済ませておかなかったんだ……」

ヽ. ''';;;:O`'「……引き返します?」

ヽ. ''';;;:O`'「いや、問題ない。一遍出しちまえば」

(´<_` )「出しちまえばって……この船トイレなんかないぞ?」

(´・_ゝ・`)「……やるなら船の縁からやるしかないね」

ヽ. ''';;;:O`'「よっしゃ、いっちょやってくる」

爪゚ー゚)「ゆっくりぶりぶりしておいでー」

(´<_` )「はぁ……絶対落ちるなよ?」

857 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:36:06 ID:DjJ/02ig0
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□□□□□□□□□□□□□□□□□ぇたあ(CV.大山のぶ代)

858 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:36:59 ID:DjJ/02ig0

(´<_` )「全く、緊張感のない……」

ヽ. ''';;;:O`'「いやーすまんすまん」

爪゚ー゚)「まあ、良い感じで緊張がほぐれたんじゃないかい?」

ヽ. ''';;;:O`'「良い感じ……ではないと思いますけど」

(´・_ゝ・`)「最悪なほぐれ方だね正直」

ヽ. ''';;;:O`'「そうか?」

(´<_` )「そうだ」

爪゚ー゚)「つかぬことを聞くけど、ちゃんと拭いた?」

ヽ. ''';;;:O`'「拭いたし、なんなら魔術式ウォシュレットも」

(´<_` )「そんなことで魔術使うとかもうね」

ヽ. ''';;;:O`'「しゃあないだろケツが気持ち悪いままじゃデバフ食う」

爪゚ー゚)「最悪のデバフだね……」

(´・_ゝ・`)「……あっ! あれは……!」

859 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:37:32 ID:DjJ/02ig0
【岩礁】
                                            _,.. --―==´ ̄ ̄\
                                  __,,<  ̄ ̄         ,,<    ̄>、
                                 ,,<         \    ̄   ̄       / /
                                 ,,´ /    ̄ ̄    ̄    ̄ ̄    ̄\//  .!
                               /  ̄   ー -:.._    _  __   _/∨l∧ヘ|             / ̄
,.ィヽ                         ,,<__        -    __,,<三二 ̄/  /.∧∧/              l
 i|: |                      ,.ィ´  -         __   ,,< /     ! /_/ `¨              /\
  !∧                    ,,<                      /   ∧  _ _ < ̄´                 /!  ∧
  !   ̄\             ,.ィ      ̄ ̄/          `ヽ _l  ,イ    / _   .\                 /  >_
 戈   ∧.        ,.< ̄         /      ̄ ̄ ̄      /_/\_ ,ィ´  ̄ \ _∧               /   // l
     ̄\ \_ ___ .∧       ,, ´           ,, ´ ̄\l.∨  /           / /          /  .:∧/ :! .l
,. _,. l,...,..,.∧,..,..,∧:ー:/  \                   /      /∨ /\_  __ / /__,..__ ___ /    / /  | .:l
゙¨ ゚ - ー _ /     ̄      ̄ ̄ ̄      __./,/ ,'   l     / \/ _  ―  - ゚ヾ/   /∨  ..:| /
ー= 、  ー _ /\                            ,,<  /   ∧   / /   ―   _ `゚Y.-<  ./     .!
         /   \__     ̄ ̄ ̄   ―――  .r'   ∨∧    /  \ /ー /   ー   _  - 戈_∧/,_.,..._,.../,..,_,..
ー === -,;/\                      __  弋   ∨   /   ./   /  、_    _  _          / ̄
       /    >―― - 、  ――   _      -   ̄ ̄∧ ./    ∧ .:∨    >=―   -   __    ̄  ∧_/
    .<    /        > 、           ―― __   \  / .:\/ ー ―  、  _   _   ― / ̄/
三≧ー ー`',゚゙´ ̄ `¨゚゙´  ̄ ̄,ィ≧≦゚ ` ̄ー,' ̄ ̄`¨ヾ´ ̄ ̄ ̄ヾ`≦二 ― .三/      -    ―       ー /  /
        ` ー __ 不      ヽ      ー戈 > 、  > 、   `戈  ̄ >-―=== ー   、_ /  ∧   /
 ̄  _ -  _          ヽ、    ー       ヾ   `< -==≡==≦三   ≧== ―-- 、     '`゚ー=<,.≦__
´`ヽ、    -==≡≦ ≧=- 、     ̄    ̄ ヽ 、 ヽ、_  >=-―- ー 、            `ー  -   __
   戈_  -==  ー 、   _, -― - 、_       弌≧=  ー-― ー  、  ̄ ー-  -――― - 、_  __
三≧=―- 、_   _   ̄   > 、     `ヽ `ー 、  _ ―- 、__              ̄ `ー-  - 、__

860 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:38:06 ID:DjJ/02ig0

ヽ. ''';;;:O`'「あれが岩礁か……!」

(;´・_ゝ・`)「うわぁ……本当にあった。こんなところにあんなものなかったはずなのに」

(´<_` )「思ったより近いな」

ヽ. ''';;;:O`'「ですね。こんな近くにそのような危険な場所が……」

爪゚ー゚)「……見たとこ敵がいたりはしないようだね」

ヽ. ''';;;:O`'「っていうかマジでただの岩礁だな。何があるってわけでもない」

(´・_ゝ・`)「っと、近づきすぎないように気を付けないと」

ヽ. ''';;;:O`'「岩礁の奥に島影が見えるが、他にもないか探して――っ!」

(´<_` )「どうした?」

ヽ. ''';;;:O`'「周りを見渡してみろ」

爪゚ー゚)「ふむ――なっ!?」

(´・_ゝ・`)「何が――えっ!?」

(´<_`;)「……なるほど、な」

ヽ. ''';;;:O`'「……陸の灯りが、ない?」

861 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:38:45 ID:DjJ/02ig0

ヽ. ''';;;:O`'「さっきまで見えてたはずだよな……」

(;´・_ゝ・`)「ああ、そうだね」

(´<_`;)「やはり、ここは別空間だということか」

爪;゚ー゚)「……本当に戻れるのか、ちょっと不安になるね」

ヽ. ''';;;:O`'「一旦、戻って確かめてみるというのは? 退路の確保は重要です」

(;´・_ゝ・`)「そ、そうだね。皆、それでいいかい?」

ヽ. ''';;;:O`'「ああ、そうしてくれ」

爪;゚ー゚)「あ、ちょっと待って。魔術的なマーカーだけ打っとくから」

ヽ. ''';;;:O`'「お、そういうのもあるのか。是非やってくれ」

爪;゚ー゚)「オーケー」

(´<_`;)「ついでだ、星空の状態も撮影しとく。空間的にどういうことになってるのかわかるかもしれん」

ヽ. ''';;;:O`'「なるほど、それも頼む」



 ―――。

862 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:39:19 ID:DjJ/02ig0
                 ,。 \ ・:*        :・゚  '☆,。・:   *:
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                        ☆
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   .  __ |ロロ|/  \ __ |ロロ|/  \ __ |ロロ| __..|ロロ|/  \
   _|田|_|ロロ|_| ロロ|_|田|.|ロロ|_| ロロ|_|田|.|ロロ|_|田|.|ロロ|_| ロロ|_
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863 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:39:52 ID:DjJ/02ig0

(;´・_ゝ・`)「こ、これは……驚いたな」

(´<_`;)「……急にぬっと灯りが見えるようになりましたね」

爪;゚ー゚)「あっ! マーカーの探知ができなくなったよ!」

ヽ. ''';;;:O`'「やっぱ空間隔ててるのは確定か」

ヽ. ''';;;:O`'「とりあえず、戻れることがわかってよかったです」

(;´・_ゝ・`)「あっ! 岩礁も、奥に見えてた島影もなくなってるね」

(´<_`;)「確かに。灯りの方ばっかり注目してましたが」

ヽ. ''';;;:O`'「退路の方が重要なので、それで正しいと思います」

ヽ. ''';;;:O`'「だな。……さて、帰れるということはわかったが、弟者」

(´<_` )「うむ。……ちょっと夜空の画像を照合してみたが、どうも妙だな」

爪゚ー゚)「妙と言うと?」

(´<_` )「……星座の形が僅かに異なります。なのに位置はほぼ合ってる」

(´・_ゝ・`)「あっ! 確かに違和感があったけど、そういうことか」

ヽ. ''';;;:O`'「……なるほどな」

864 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:40:26 ID:DjJ/02ig0

ヽ. ''';;;:O`'「どういうことですか?」

(´<_` )「星座の位置が同じってことは、経度緯度はほぼ変わってない」

ヽ. ''';;;:O`'「それなのに星座の形が変わるとなると……時代が異なるって可能性がある」

爪゚ー゚)「何だって? それは……実に興味深いね」

(´・_ゝ・`)「時代……つまりは、タイムスリップしている、と?」

ヽ. ''';;;:O`'「いや、そうとは言い切れない。確実に言えるのは、やはり現実世界とは隔絶されているということだけだ」

(´<_` )「だな。異界だってことなら、普通にありえそうな話ではある」

爪゚ー゚)「例えば、異界が作られた時代から星の位置が変わってない、とかかな?」

ヽ. ''';;;:O`'「一番ありそうな可能性としてはな。マジでタイムスリップしてる可能性だってないわけじゃない」

(´<_` )「……いや、待て。何か引っかかる」

ヽ. ''';;;:O`'「……やっぱり? 俺も何か引っかかってる」

(´・_ゝ・`)「一体何が……?」

ヽ. ''';;;:O`'「ちょい待って、今記憶を掘ってる……」

865 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:40:59 ID:DjJ/02ig0

(´<_` )「あっ!」

ヽ. ''';;;:O`'「何か思い出したか?」

(´<_`;)「……近年のオカルト面の活性化について。確か、マスターが――」

 O
  〇
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(´・ω・`)「しかしやはり最近は頻度が高い。暫く体制は変わらないかな、と思ってたんですがね」

(´<_` )「やはり?」

(´・ω・`)「おや、ご存じない? 近年は人ならざる者たちの動きが非常に活発になっているんですよ」

( ´_ゝ`)「……ご存じないが、身に覚えは、あるな」

(´<_` )「だな……」

(´・ω・`)「……なるほど。苦労しているようですね」

( ´_ゝ`)「だが一体何故?」
                       ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(´・ω・`)「謎です。聞いたところでは、星の巡りの関係では、という非常に曖昧な話くらいですね。
      いくつかのカルトは自分たちに都合の良い終末論を各々唱えているようですが」

(´<_` )「うーん……」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※Case5Day2B

866 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:41:33 ID:DjJ/02ig0

ヽ. ''';;;:O`'「……星の巡り、か」

(´<_` )「ああ。星の位置が違う、このことが無関係とは思えん」

ヽ. ''';;;:O`'「星の位置、ですか。確かにそういった噂は耳にします」

ヽ. ''';;;:O`'「どういう噂だ?」

ヽ. ''';;;:O`'「そのままです。近年の魔の者たちの躍動は、星の巡りに関係している、と」

爪゚ー゚)「僕もそう聞いているね。詳細はさっぱりだけど」

(´・_ゝ・`)「星の位置が変わったりなんてするものなのかい?」

ヽ. ''';;;:O`'「長いスパン、それこそ1000年単位でちょっとズレたりはするらしい。マスターの話を聞いた時調べたからな」

(´<_` )「ああ。そして……僅かとはいえ、数百年レベルではない気がするな。
      確か紀元前と比べて0.5度とかだったよな?」

ヽ. ''';;;:O`'「確かそうだったはず」

爪゚ー゚)「それはまた、途方もない話だね」

ヽ. ''';;;:O`'「紀元前……まさか、2700年だったりしませんか?」

(´<_` )「2700年というと……皇紀か」

爪゚ー゚)「皇紀?」

867 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:42:07 ID:DjJ/02ig0

ヽ. ''';;;:O`'「神武天皇が即位した年、だったか?」

ヽ. ''';;;:O`'「はい。日ノ本としては神話の時代ですね」

(´<_` )「確かに紀元前という意味では符合するが、どうだろうな」

爪゚ー゚)「紀元前700年くらい? 普通に縄文時代だけど、天皇ってそんなに昔からいたんだね」

ヽ. ''';;;:O`'「正直眉唾レベルだな。弥生時代後期……西暦300年くらいか? その頃には確実にいただろうが」

ヽ. ''';;;:O`'「いずれにせよ、神話の時代ですね。広く実在性が認められているのは古墳時代からですから」

(´<_` )「……いかにもな話ではあるが、一旦置いておこう」

ヽ. ''';;;:O`'「そう、だな……盛岡さん、もう一度さっきの場所に戻れるか?」

(´・_ゝ・`)「ああ。今のところ時化も危険域ではないし、問題ないよ」

ヽ. ''';;;:O`'「じゃあ頼む」

(´・_ゝ・`)「よしきた!」

868 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:42:40 ID:DjJ/02ig0
【岩礁】
                                            _,.. --―==´ ̄ ̄\
                                  __,,<  ̄ ̄         ,,<    ̄>、
                                 ,,<         \    ̄   ̄       / /
                                 ,,´ /    ̄ ̄    ̄    ̄ ̄    ̄\//  .!
                               /  ̄   ー -:.._    _  __   _/∨l∧ヘ|             / ̄
,.ィヽ                         ,,<__        -    __,,<三二 ̄/  /.∧∧/              l
 i|: |                      ,.ィ´  -         __   ,,< /     ! /_/ `¨              /\
  !∧                    ,,<                      /   ∧  _ _ < ̄´                 /!  ∧
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 戈   ∧.        ,.< ̄         /      ̄ ̄ ̄      /_/\_ ,ィ´  ̄ \ _∧               /   // l
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869 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:43:13 ID:DjJ/02ig0

ヽ. ''';;;:O`'「ふむ、やはり岩礁には何もなさそうだ」

(´<_` )「地流さん。海中を捜査できるような魔術はありますか?」

爪゚ー゚)「んー……広範囲を、って意味なら、ないかな?」

(´・_ゝ・`)「魚探を見る限りでは不自然な感じはないけど」

ヽ. ''';;;:O`'「そうだ、電波状況はどうだ?」

爪゚ー゚)「む……スマホは電波なし、だね」

(´<_` )「少なくとも日本近海ではなさそうだな。ちょっと待ってろ、他の電波とか探る」

ヽ. ''';;;:O`'「さっすが弟者」

(´・_ゝ・`)「……少なくとも船の無線は通じなそうだ」

ヽ. ''';;;:O`'「なるほど」

(´<_` )「……GPS、反応ないな。他の電波も見当たらない」

爪゚ー゚)「そうなると、異界の可能性が高まったかな?」

ヽ. ''';;;:O`'「ですね」

870 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:43:47 ID:DjJ/02ig0

ヽ. ''';;;:O`'「脱出できなくなると最悪だ。脱出の方向を特定できるように目印が欲しい」

(´・_ゝ・`)「ブイがあるから直線状に設置しておこうか?」

(´<_` )「それは回収がちょっと心配です」

爪゚ー゚)「ん、じゃあ直線状にマーカー打っておくよ」

ヽ. ''';;;:O`'「そちらの方がよさそうですね」

ヽ. ''';;;:O`'「んじゃ頼む。で、島影は……やっぱ岩礁の奥に見えるあれだけみたいだな」

((爪゚ー゚)))「むむっ!?」

(((´・_ゝ・`)))「おおっと」

ヽ. ''';;;:O`'「……今の波はヒヤッとしたな。大丈夫なのか?」

(´・_ゝ・`)「これくらいならまだいけるよ」

(´<_` )「……まだいけるはもう危ない、ですが」

ヽ. ''';;;:O`'「いずれにせよ時化にしか行けないのであれば、同じことですか」

ヽ. ''';;;:O`'「だな。……よし、島影に向かうぞ」

(´・_ゝ・`)「わかった」

871 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:44:20 ID:DjJ/02ig0
【鮫島?】
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_  - =  二  =  -  _    三 三   - =  二  =  -  _ _ 三  - =三二  ≡二三二 _
三二 ≡ 三ミッ〜彡三二≡二= 三 _三二 ≡ 三 ミ彡 三二  ≡二三二 ≡ 三二三二 ≡ 三 ミ彡
 ̄ _    _    三    = _    _    三   二 _ =  -  _   ̄三─ =       ̄
   ̄        ̄ 三  =    三  =       ̄           ̄ 三  =    三  =
-ミ三、   ̄        ̄ 三  = ≡  ̄ 三  = ≡  三、   ̄        ̄ 三 = ≡  ̄ 三
i:i:i:i:i:i:i:‐- ...,,_    ̄   r‐' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー::...、_二 _ =  -  _   ̄三─  三   二 _ =
i:i:i:i:i:i:i:i:!;.───` ニ   /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\::::...`ー::: 、二 _ =  -  _    三    = _
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三ニ─二三三三ミッ、  |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i_;i;i- 、i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:::::: : : : : .\::::.. {二 _    -  _    三    =
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872 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:44:54 ID:DjJ/02ig0

(;´・_ゝ・`)「いやぁー……予想はしてたけど、この時化で設備も何もないようなとこに着岸は」

ヽ. ''';;;:O`'「厳しい、か。うーむ」

ヽ. ''';;;:O`'「私はある程度まで近づいて頂ければ飛び移れますが……」

(´<_` )「そんなん美和ちゃんしかできんだろ。兄者もワンチャンいけるか?」

爪゚ー゚)「風天の札とやら、切るしかないんじゃないかい?」

ヽ. ''';;;:O`'「……止むを得んか。その代わり離岸時も必要だからな、札持ってる弟者がやられたら全滅確定する」

(;´・_ゝ・`)「イマイチ現実感なかったんだけど、何だか急に怖くなってきたよ」

(´<_` )「盛岡さんは船番してて頂いてもいいですが」

(;´・_ゝ・`)「この状況で一人とか絶対ダメでしょ、最初の犠牲者になるやつ」

ヽ. ''';;;:O`'「違いない。行くなら全員で、戻るのも全員でだな」

爪゚ー゚)「いや、待って。とりあえず君と美和だけで行くってのもありじゃないかな?」

ヽ. ''';;;:O`'「む?」

爪゚ー゚)「僕の念話で連絡は取り合えるし、二人だけなら逃げるにもスピード出しやすいだろう?」

(´<_` )「俺は反対です。二人だけじゃ対応力の問題がある」

873 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:45:35 ID:DjJ/02ig0

ヽ. ''';;;:O`'「……いや、駄目だ地流さん、行くなら全員で。これはリーダー判断だ」

爪゚ー゚)「ふむ。それなら――いや、そもそもか。どのみち船の方に何かあった時点で、ってとこかな?」

ヽ. ''';;;:O`'「その通り。地流さんが船を守り切る自信があるなら分散してもいいぞ?」

爪゚ー゚)「ってことだよねぇ。無理無理、絶対無理」

ヽ. ''';;;:O`'「弟者も陰陽師になったとはいえ、地流さんと合わせても俺一人で勝てる」

(´<_` )「……兄者が装備更新した今なら異論はない。陰陽師になったつもりもないが」

爪゚ー゚)「それで、じゃあどうするんだい? 行くのか、戻るのか」

ヽ. ''';;;:O`'「戻る」

爪゚ー゚)「おっと、意外だね。まあ、妥当な判断だとは思うよ?」

ヽ. ''';;;:O`'「ここが異界だとしたら、次回の満月まで猶予はあるはずだからな」

(´<_` )「そう、か。今日どうこうしようとしているとしたなら、既に遭遇していておかしくないしな」

ヽ. ''';;;:O`'「そうですね。本当に異界なら、ですが」

爪゚ー゚)「そうじゃなきゃ星の位置について説明がつかないし、十中八九異界だとは思うけどね」

874 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:46:14 ID:DjJ/02ig0

(´・_ゝ・`)「……じゃあ、戻るってことでいいのかな?」

ヽ. ''';;;:O`'「ああ、頼む」

(´・_ゝ・`)「よしきた。……おや?」

(´<_` )「むっ……!?」

爪゚ー゚)「あれ? 海の様子が――」

ヽ. ''';;;:O`'「――風が、落ち着いてきている?」

爪;゚ー゚)「ま、まずくないかい?」

(´<_`;)「まずいですね」

ヽ. ''';;;:O`'「早く引き返さないと!」

ヽ. ''';;;:O`'「だな。盛岡さん、急いでくれ!」

(;´・_ゝ・`)「了解だよ!」



 ―――。

875 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:46:47 ID:DjJ/02ig0
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876 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:47:21 ID:DjJ/02ig0

(;´・_ゝ・`)「こ、これは……!?」














  Case12「海色の声」
  Day4A「幻の海・幻の島」

                          To be continued...

877 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:48:37 ID:DjJ/02ig0
Case12-Tips4 ダンスパーティー
                          ┌|⌒7⌒\
                  ) | \         | | / /  /{
                 _ノ |   ̄ \   _| |.//_/ /{
                    _) |/ ⌒\ ̄二>―<    /  {
                  )/    /}rヘ   \   \ /  く⌒
                 /    /⌒'⌒   |   | |   〈   (
.                / / /      |  |   | |   |  く⌒
.                | /|  { ヽ   斗――| |   |ΛΛ
.              /  抖笊㍉    ノ 丿  ノ |   |/ /}
.             /{   / ,, ヒリ  ノ笊笏冬ミ|   | /ノ  「お 掃 除 で す わ」
     ,'´",,     {八   j′ ノ     ヒヒツ ノ   ノ /  |
/'⌒`' 、 ∵'`,   Υ ⌒八         ''''{  /   /|  八
〃,、-,、 ヽ, ,     八:::::::::::ノ\ゝ;,、    γ:::::::ヽ/   ノ ̄ ̄へ
! i'r'~`',ミ  r―― ..,,_く   \      {::::::::::::::}_/      \___ -‐……‐-<~ ̄ ̄ ̄~^''
i, ,i〃´` 'i, ',ー- 、   \  /Λ_   乂( ̄\ニ/       /: : : :}    / ̄          丶、
'i,' i,'i, ( r‐ 二二 \    ∨ニニ{    /ニ{   ∨      / : : : : : }                        \
 'i, 'i、、 ⊂ ――   {   ノニニ{  /ニ二{.  \ |   /.: : : : : :. :.ノ_____
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         // >'"                   ∨.: : : : : : : : : :./二二} ̄ ̄         <
           {ニ/                     }{.: : : : : : : :./ニニニ }二二\ __     ̄⌒
         ∨                       八.: : : : :./{二二二 ノ二二二 \ ̄\

878 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:49:11 ID:DjJ/02ig0
                          !.|   .\ヽ ヽ、}''li ∩ }l.,} l} }/」イ,〃i!},! ! l} ,l}!トキ}iキ}i==‐-- ,,,,,,___
                      ! /  ィ℡゙ !ッ、 l ! li .!j{//ソ//.ツj{/j{ソ{'}".リ|i{!〃≠/≠/==‐‐‐ ''''¨ ̄ ̄
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         \. l冖'¬ー二彡-..,,,.`''-、゙''、''.l.ヽ_/ | /
           `''ミx==ニ二_゙¬-二-、\>゙l  `''''"
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   ヽ ,.vー'''¨¨¨ ̄ ̄¨¨¨¬―-z....,,,,_ `゙'''!=ii>\
    .`''`ミs.,,,___zzニニニニニ===ッ=..,,,゙"''ー ..,\  !
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    .,..ッ''_..-‐″ ,..-'゙゙,..‐',゙-'゙_/,,-ソ”._ν _..-''゙〃‐".._二ニ≧s'''ゝ_  ___、   .,./゙ /
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'/“´  _..-'./ .,/ ,/ ,/  " . / ./ ._..-'"゙,..-'゙゙″.,..ir!!'"゛ _,,.. -ー'''''"゙゙二ニニ'゙_二. --=ニ=_,,,,,,..
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      ゙フ./ ,/   .,/ . /  ,/゛ ,/゛ ,,, -彡',゙,. .,/゙゙'~゛_彡'     _,, ‐''"  _,, ‐''"゛
       j} /    ,/ ,/  ,/  _/..,..-'"´,y/<~゙,,/´  ,yメ'"´ .,.. ‐'"  _.. -''"           _,,.. -ー'''"
     ./   ./ ,/  /  ., 彡‐'´ .,,i ‐'゙_..;;二彡  .,..-'´  _..-'″ _.. ‐'"         _,,.. -‐'二 -‐ニイ三ニ
    ./   ./ ,./  ./  ,r!'" ._..-ジ".,ir!!彡"  _ /  _ /  ._..-'"        . _.. -''二-;;二 |ッ=冖゙´_,,,.. -ー
   ./    / ./ / ,..-''".,..-'",/ / ,/  .,.ッ!″ _/゛ _..-'´          _..-'''゙゙_ir=!゙‐',゙ン‐',゙.. -‐''',゙,,.. -ー''''"゛
  ./    / .ノ,i′../ ,/゛.,..-'´ / .'" ./  .,.;;ツ゛ . /   /        ,..-'"  .‐″_.. ‐彡ー''゙,゙.. -'''"゛   ._,,,.. -
../    /  l.." .,iシ" _/゛  ./  ./  .,x彡゛ / . /        _/゛    ,.. ;;彡''゙゙,,, -''″   _,, ‐''^_,,,.. -
″  /   .゙'彡" ,/    /   ./  // ./ . /        .,/   .,..イ゙‐'´_..-'"    .,..-'彡-‐''"´

879 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:49:44 ID:DjJ/02ig0

マス#゚ o ゚)ミ「だぁーもう拠点滅茶苦茶やないか! 死ねやッ!!」
‐"                  /     .!.l,   l   !    l     !  .レ゛ ./ ,y'/    /  1
            _.. -‐ ―- ..、 /  ,r'"|  ! .|   .!   |    .|   ./ .!  l /.,r〃゛    ./     l
      ,..-'"゛       ソ"  .,/  l  / .|   .!  ,i〕    .|  ./ ...i!  |.iシ'./     ./       |
    /     ___、 ,. !il" .../ .|  .l゙ /  .|   .| l .|    l / .ノ !  .l’      /       !
 ,/    ,..-'"゛    ,iレ〃 ./ .l l  !  !  . |   .| ! }    !〃/ .!   !     /        |
'"   .,/´      ./ ,i,!′./  .イ .! .l゙ . !  |_!   .l|  !    .l/./  |   ,!./〕   /゛       亅
  /         ノ./  ./  /│,! l .l゙   |}   .!  !     ll/  l   .l゙ .!  ./         │       l
./  /     .,..-- /   / .! ./ ,,| ,!.! │   .!|   ! ,!     /   !   .l゙ .| ./          l       l
  .,./     .,/  ./   /  .ll゙ / | l,! !    ||'   .| l     !  /   | │ l゛            l       .,!
..,〃    /   /   /,  l / |.ケ / il  i !l゙   .l゙│     |  l    !| ,!           │      l
〃    /    ./   ./ .l  l′│ ′.!} .l勹   | .!     l j │   ! ! .|           ,!      ./
′   /     / .. ./  !   |∧ノ   l ∨ l    !.l     .l〃l゙    l゙ l│              !      ./
   /     ,/.〃  l l,/ !  .、 ."   l   .!   .!,!      l.l゙    .l .l゙.!           l     ./
  ./     ,i"〃  .l゙.〃   ,!     /   .!   .|l         l/    ! /l゙           l     /
  /    / //  / l    .l    ,ノ゙    !   .l′  .j   .!    .! .l/           l     ./    /
 /    ./ .〃  / .!    l゙   j,、 ./ `l /    l   .!   /    / .i「               !    /    ./
./    / //   .! !    !   ."i./   | l    .|   !  ./     ! ′          /    ./    ./
/    / .//   ! |   __ l    ./   l |    .'   .l゙  /    ./             /   /     /
゛   / .//   l │ / .T!    「  │ !       l  ./    /                /   ,i′   ./
   / ././   .l  ! ,!  .|゛    、 .l iリ         l゙   /    /                /  /     ,i′
   / //   │  .| .l゙  .!    ,!| |/ !      ./   /    /             !  ./     /
  i" / l゙    .l   .,!.!   `    !.! ."│     /  ./    /              / . /     /
  / l゙ l    ,!   .!|     ./  |│ l      /  /    /                 / /     ./
 / l゙ l゙    l    !|、   /  l ゙¨l{     /  /    /                 /./    ./           /
. l゙ l .l゙    .!     .゙ミュ___/    .l /       /  /    ./              iゞ    ./         ,i′
..! l │    !                l.     ./  ″./  ./                 /     /         /
.! l │    l                 ヽ    /    ,〃 /              /     /            /

880 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:50:17 ID:DjJ/02ig0

マス ゚ o ゚)ミ「フンッ、何度やり合ったって一緒やで。多勢に無勢、最後には尻尾巻くしかあらへん」

ミサ ^ー^)ト「……」

マス ゚ o ゚)ミ「ま、今回は逃がす気あらへんけどな」

ミサ ^ー^)ト「それはこちらの台詞ですわね」

マス ゚ o ゚)ミ「……? 何やその余裕? 取り囲まれてるのに気づかんわけでもないやろ?」

ミサ ^ー^)ト「ふふ」

マス ゚ o ゚)ミ「そういや、あんとき連れとった蝙蝠は死んだん――」

マス;゚ o ゚)ミ「っ!?」

ミサ ^ー^)ト「あ、仕込みがバレましたわ。そぉれっ!!」

マス;゚ o ゚)ミ「まずっ――!?」

881 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:50:51 ID:DjJ/02ig0
、:‐'             _.,,,;..__,".゛ ............;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;...`゙゙ '''''
  ._,,,.. i..-            ".┐...../ ;;;;;;;;;.... -ー.-==..i..;.‐‐-....l¬''''' .-―.
‘,゙v='´     ...、J-彡-ー'.....;;;;;;;;;;;;  ;:、;; :!;;;;/;..,ノ';.   ;;;;、;;.............'''-
'"゛ . _..-...゙´. ‐'~;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;        !"  .゛  . /    ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`...-、
.,./ ´;;;;;;:;:ー...;;;;;;;;                             ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;’
;;;;,,. シ";;;;;;;;;;;;;.,..- 、              、   、    ... "'\.   : ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:
ヾ,i".;;;;;;;;;;;;; ;;>''''''ーニニ`-“'  / ,. , i .` ヽ  ゝ ...l    . ゝ ゙、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:
..---―;;;;./ ,.;;;;;;;;;;;;;;;;;.....;:   ./ .,《 .l .,! .j  : '、  .l .′  ;;;;;;;'、 ゙ゝ-'゙'-、iィ==ニ∴
,,,_._./ ´- 、.,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.  .." .,i/ .i゙ .′";;;;.ゝ .l;;;;;;ヽ l ;:.;;;;;;;;;;;.\,,, / .;;;;;;;;;;;;;;;
   .''-、.;;;゙'-ミヽ........ -‐'フ’  l/ !;:;|  |:;;;;;; :、 l.;;;;;.ヽ ヽ .;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,ン'゙
     `''ー、.,,゙゙''―-'''";;;./ . ,i}゙ .|;:;!  |;;;;;;;;; .l ヽ;;;;..\ `ー. 、;;;;;;_,、.. -ー'"
          ´゙'''-- ./  / ...l .|;;|  l;;;;;;;;;;;. ゙,  l:;:,_iii、\,  ゝ 、
.. ''=ッr ...      ./ /,,_,ニト レ゙  l;;;;;;;;;;;;;; .l ..l.;:;. ..._.`''、. `''-、''''';;";'";″
 ...;;;´゙'″;;;;;~''ー.. ./ /.____,゙;;'l゙ "  /.i_---ー.゙  l`゙.='゙´.‐ー_\   .l:;:;;._,;.‐
.´  .- ..,,..,;:;;.,.. --゙  ./ ;;;;;;;;;;;;;;.!   ./ ニ........ --.|  . ! '?¬;';"´.;;;;; !  .l゙‐''
.`~_`゙゙゙゙゙゙゙ /     ,i";.,,,,,,,,,, /   ..;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |   |,;;;___,,,.. ―' !   .l
_.   ´゛/      l..~"..丶.../    .ヽ....;;;;;_,,,,.. !   .|  _,,,,,......! .、 .\丶
;;;;;;´;"゙ /    .,i  /.i=rx 、,,,/     ゙'/"'''''".... 、   .l .´゙;;;;;;;;;;;;;;;;. !  ゙li、 .\.
;;;;;;;;;;. /  ...l / |  l.;;;;;;;;;;;/        ヽ;;;;;;;;;;;; |   l ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;..l  . l\
;;;;;;;;./  .,/. l.;; | .l゙;;;;;;;;;;;;;|,   .|     .ヽ;;;;;;;;; .l,   .l ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; !  .l ;..ヽ
 / . ,,/;; l゙./;;:.l゙ !;:;;;;;;;;;;;; !   ./   .i,   ヽ ;;;;; ヽ   ゙'v ;;;;;;;;;;;;;;;;.l   .! ;;;;;゙′
´  / ;;,i'゙,i";;: l /;:;;;;;;;;;;;./  ノ/.,、  「L  .゙'i;;;;;;;;;;. ヽ   .l .;;;;;;;;;;;; ! .|l  ! ;;;;;
../.;;;;./ .l゙.;;;;;./ ,i";;;;;;;;; /  i". !/..}  .!;;;\, ,!;;;;;;;;;;;;; .,!   l ;;;;;;;;; ! ,/;.!  l ;;;
";;;;;;. !  !;;;;./ ./ ;;;;;;;;;.,r'″ :!;;;,「| l  l゙;;;;;;; ! l ;;;;;;;;;;;; l    .l ;:;;;;;l゙ ./.;;;: !  |,;:;
;; ,./  ││,/.;;;;;;;;; !    lノ゛ !,;.! !;;;;;;;; l | ;;;;;;;;;;;; !    .ヽ ;;;.l .!;;;;; !  l
../   ./;; l .! ;;;;;;;;;; /  ./ヽ  |彳 !;;;;;;;; !.l ;;;;;;;;;;;;;;: !      ゙'、;:.l !;:;│   .!
  ,/;;;;;;丿 ,!;;;;;;;;;; /  ./ ;;;;;; !  |;.! .|;:;;;;;; ! ! ;;;;;;;;;;;;;; .ヽ   〔'、 .l l ゙l;;;;.l,   ′
-",,,,,,,/、./.;;;;;;;; ,/  ./ ;;;;;;;│ ,!│| ;;;;;;; .| | .;;;;;;;;;;;;;;; l    ! ヽ.T  !;;;;;..l
../  / ゛,!./.;;;;;;; ./   .l ;:;;;;;; |  .!;;:.! `j;;;;;;. l,.! .;;;;;;;;;;;;;;;;; .l   }:;..l,  .l.;;;;;;;...l
" ./ ;;;;; ! l ;;;;;; ./  、  ! ;;;;;;;}  !;; l | ;;;;;;..l¨゙| ;;;;;;;;;;;;;; .}   .,!;;;;.′ !;:;;;;;;;; .!
./ .;;;;;;.// ;;;;;; /   ,!.!  l;:;;;;;|  .!;;;; l │;;;;;;; ! l .;;;;;;;;; !   l゙ ;; !  l,;;;;;;;;;; l
゛;;;;;; / /.;;;;; /   .!.;.|   l;;;;;!  ! ;;;; l .! ;;;;;;;..l .\ ;;;;; l゙   │.;; ! il, . l .;;;;;;; l

882 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:51:24 ID:DjJ/02ig0

マス;゚ o ゚)ミ「あっっぶな!! 従者の体を触媒兼魔力タンクとして使うとか頭イカレとるんか!?」

ミサ ^ー^)ト「あら?」

(;´W`)「ふうっ……どうやら咄嗟に純水で防がれたようですな」

ミサ ^ー^)ト「でもこれで、形勢逆転ですわね?」

マス ゚ o ゚)ミ「はぁ〜……やられたわ。これは気付かんかったうちが悪いな」

(;´W`)「そう仰る割に、随分と余裕のご様子」

マス ゚ o ゚)ミ「そらそうやろ? 数では逆転されたけどな、消耗はそっちが圧倒的に上や」

ミサ ^ー^)ト「あ、全バレしてましたわ」

(;´W`)「はあ、だからこうなると申し上げたではありませんか」

ミサ ^ー^)ト「うーん、いけると思ったのですけど」

マス ゚ o ゚)ミ「一本取られたのは確かやけど、この程度でうちのタマは取れんで」

ミサ ^ー^)ト「困りましたわね」

(;´W`)「絶体絶命ですな」

マス ゚ o ゚)ミ「ほんなら、死んどけ」

883 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:51:58 ID:DjJ/02ig0
                          ノノニ彡   、  ノリi!i!}::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :
                      { {´     {彡'"i!i!}::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                      >'    {、_}彡". ゚ぐ'i゙-'/ ::::::::::::::::::::::,,、-'7゙::::::::::::
                      Ⅵ/   广rf千´:'x゙l,,|//了゙::::::::::::: / / :::::::::::::
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                      /レ '' "  ,、   /  // ,,、-ー ''"  ,、-ー''" ::::::::::
                     z乙....z- "/  /゙::::::::::::::゙/ ,、z''"/| / ::::::::::::::::|    / ̄/_
                      ,   /,、-''"  /  /..゙::::::::::::::: '"/ / / /゙::::::::::::::::::: ,-ー―" __/
                   {k, YA{゙,,、-'  /゙:::: :::::::::::::,ノ /.:::゙/ / ::::::::::::::: ァ/-z''"  /
                。=ニウ..,、-'' "   ,,、z゙:::::::::: ::::::::: |/゙: ::: レ゙:::::::::::::::::::::::::::/// /
             -=ニ/ ̄i}リi l"   ,、- ':::::: ::::::::::::::::: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::゙|/ ./ /
               ( (   i i..゙/ ,、 ''" ::::::::::::: ::::::::::::::::::: ::::  ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: //
            ヽ {リ ::ソ // :::::::::::::::::::  :::::::::::::::::: ::  ::::::::::::::::::::::::::::::::: _,,.rァ::::
            r-リi!i"i!i!:::::/√ :: :::::::::::::::::::::::::  ::::::::::::::::::  ::::::::::::::::::r''´! ./゙ /:::::
        /冂勹:"i!iソノ::::::::: ::::: ::::::::::::::::::::::::::  :::::::::::  :::::::::::::::/| .| ,l / ./:::::::
        {_  r彳ソノ: ::::::::::: ::::::: ::::::::::::::::::::::::::  ::::::: : :::::::::::::゙|  | |/./ . / :::::::
     r-一`Yr彳:::::::::::: ::::::: ::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::: :::: :::::: :::::::::: | ./  ./ ./゙:::::::::
     {   彡r彳: ::::::::::::    :::::::::::::::  :::::::::::::::::::::::  ::::::::::::  ::::l/   / ./゙::::::::::::
     Ⅶ冖弋:::::: :: :::::::::::: :::::::: :::::::::::::: :: ::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::  ::::::゙;'_/ ::::::::::::::::
.      叭r彳:::::::::  :::::::::::::::: ::::::::: :::::::::: :::: :::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::  :::::::::::::::::::::::::::::
.      勹r彳 :::::: :: ::::::::::::::::  ::::::  :::: ::::: ::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::  :::: ::::: ::::::::
..    冂r彳::: :::::: :: :::::::::::::::::::  ::::::::  ::::::: :::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::  ::::::: :::::::
..   厂r彳:::::::: ::::: ::: ::::::::::::::::::::: ::::::::::::::  :::::  :::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  :::::
   广r彳::::::::::: ..: ::::: :::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::  ::::::  :::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  ::::
  z勹r彳::::::::::::: : ::::::::: :::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::: ::::::::    ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :::
rz乙r彳:::::::::::::::::::  ::::::::::: :::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::  ::::::::::  ::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::
∧ l l:::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::: ::::::::::::::::::  ::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::  ::::::::::::::::::::::  :::::::::::::::::::::::
..∧ノノ::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::  ::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::

884 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:52:31 ID:DjJ/02ig0
Case11-Tips5 またしても

|::━◎┥「アラート:流石真理男がログアウトしました」

*(‘‘)*「えっ?」

|::━◎┥「アラート:流石真理男がログインしました」

*(‘‘)*「ええっ?」

|::━◎┥「アラート:流石真理男がログアウトしました」

*(‘‘)*「んんん?? 前回の反省を踏まえてアラート出すようにしたけど、またしても何か巻き込まれてる?? 履歴!」

|::━◎┥「履歴を表示します」

*(‘‘)*「うーん……千手烏賊沖? これって……例のあれだよね? 異界だったのかな?」

|::━◎┥「回答:不明」

*(‘‘)*「アクセス」

|::━◎┥「エラー:アクセスに失敗しました。ヒント:試行可能なアクセス方法が695件あります」

*(‘‘)*「総当たり!」

|::━◎┥「警告:そのコマンド処理は長時間を要する可能性があります。実行しますか?」

*(‘‘)*「実行!」

885 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:53:45 ID:DjJ/02ig0
Case12-Tips6 我慢

(´・ω・`)「……」

从'ー'从「行かないんですか?」

(´・ω・`)「行かない」

从'ー'从「もうちょっと自分の気持ちに素直になっても罰は当たらないと思いますよ?」

(´・ω・`)「……怖いんだよ」

从'ー'从「えっ? 饅頭が?」

(´・ω・`)「自分の気持ちに素直に? なったら夜の街に食材調達に出かけてるが?」

从'ー'从「えぇ……冗談とかではなく? もう限界な感じです?」

(´・ω・`)「……まだ大丈夫さ。我慢できてるうちは」

从'ー'从「駄目そうですね。あぁ〜駄目な人だなぁ〜、そんな姿伊藤さんが見たら何て言うかなぁ〜?」

(´・ω・`)「……」

从;'ー'从「……あ、怒りました? 待って、その殺気やめてください、死んでしまいます……!」

(´・ω・`)「……ふぅ、今回限りだ。そういった冗談はフサさん以外には許さん」

从;'ー'从「フサさんなら許すんですね……」

886 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:54:21 ID:DjJ/02ig0

从'ー'从「あ、でも冗談ではないですよ? だからセーフですね?」

(´・ω・`)「……そうか」

从'ー'从「そうです」

(´・ω・`)「少なくとも、本気で案じてくれていると理解した。ありがとう」

从'ー'从「あー……そこはぶち殺すぞ、でいいかと? マスターですし?」

(´・ω・`)「……もはやよくわからないな。どうなろうと店を畳む気はないが」

从'ー'从「まあ、私なんかぶち殺しても何の意味もないですけど」

(´・ω・`)「いや、渡辺がぶち殺されたら報復するが?」

从'ー'从「え、そうですか?」

(´・ω・`)「そうだ。仲間っていうのはそういうものだろう?」

从'ー'从「ダウト」

(´・ω・`)「……そんなことはないぞ?」

从'ー'从「ダウト。嘘つくの下手になりましたね」

(´・ω・`)「……そうか?」

从'ー'从「そうです」

887 ◆KDJGUfbY2o:2023/11/15(水) 23:54:55 ID:DjJ/02ig0
今回はここまで。

888名無しさん:2023/11/16(木) 03:18:31 ID:14NEkyN60
マスター大丈夫かい

889名無しさん:2023/11/16(木) 12:50:08 ID:tXXrE/C60
相変わらずワクワクさせやがって!乙!

>>884
ここテスト環境の俺

890名無しさん:2023/11/16(木) 19:17:03 ID:8x7azAEY0

危なそうだけどメイン盾来たしこれで勝つる!(楽観視)

891名無しさん:2023/11/17(金) 12:55:05 ID:6M8vaGmc0
おつです

892 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/07(木) 22:20:03 ID:lI5lnVYQ0
>>888
(´・ω・`)b「大丈夫だ、問題ない」

>>889
( ´∀`)「ご愁傷様だモナ」

>>890
( ´_ゝ`)「流石謙虚なナイトは格が違った」

>>891
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

893 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/07(木) 22:20:36 ID:lI5lnVYQ0
リ゚▽゚ リ<l「進捗90%」

894名無しさん:2023/12/08(金) 01:52:17 ID:HT8UhxC20
わ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!

895名無しさん:2023/12/08(金) 17:15:57 ID:32r4GniM0
乙乙
更新楽しみだ

896 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:27:23 ID:vDvi0dXk0
>>894
リ゚▽゚ リ<l「わ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」

>>895
リ゚▽゚ リ<l「待たせたな」

897 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:28:18 ID:vDvi0dXk0
前回のあらすじ
・あくまで偵察だ。鮫島の正確な位置と行き方が正しいかの確認
・うわぁ……本当にあった。こんなところにあんなものなかったはずなのに
・――風が、落ち着いてきている?


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
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898 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:28:52 ID:vDvi0dXk0
Case12-Day4B
                                            _,.. --―==´ ̄ ̄\
                                  __,,<  ̄ ̄         ,,<    ̄>、
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                                 ,,´ /    ̄ ̄    ̄    ̄ ̄    ̄\//  .!
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  !∧                    ,,<                      /   ∧  _ _ < ̄´                 /!  ∧
  !   ̄\             ,.ィ      ̄ ̄/          `ヽ _l  ,イ    / _   .\                 /  >_
 戈   ∧.        ,.< ̄         /      ̄ ̄ ̄      /_/\_ ,ィ´  ̄ \ _∧               /   // l
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三≧ー ー`',゚゙´ ̄ `¨゚゙´  ̄ ̄,ィ≧≦゚ ` ̄ー,' ̄ ̄`¨ヾ´ ̄ ̄ ̄ヾ`≦二 ― .三/      -    ―       ー /  /
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´`ヽ、    -==≡≦ ≧=- 、     ̄    ̄ ヽ 、 ヽ、_  >=-―- ー 、            `ー  -   __
   戈_  -==  ー 、   _, -― - 、_       弌≧=  ー-― ー  、  ̄ ー-  -――― - 、_  __
三≧=―- 、_   _   ̄   > 、     `ヽ `ー 、  _ ―- 、__              ̄ `ー-  - 、__

899 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:29:26 ID:vDvi0dXk0

(;´・_ゝ・`)「こ、これは……!?」

ヽ. ''';;;:O`'「先ほどの岩礁……ですね。確かに戻る方向に行ったはずなのに」

ヽ. ''';;;:O`'「ああー……すっげー異界みのある空間ループ」

(´<_`;)「誠に遺憾ながらな……。え、これどうする?」

爪;゚ー゚)「まずい、ねぇ。下手したら敵地に何か月もってことでしょ?」

(;´・_ゝ・`)「待ってたらまた時化るかもしれないけど……」

ヽ. ''';;;:O`'「そうならなかった場合が問題だな。夜明けまで待って駄目だった場合、昼間に海上をうろつきたくない。
       というか時化が止んだ今、いつ奴らと出くわしてもおかしくないぞ」

ヽ. ''';;;:O`'「で、ですね……どうしましょう?」

(´<_`;)「……こうなりゃ止むを得ん。見つからんうちに上陸、だな」

ヽ. ''';;;:O`'「ああ、その方がまだマシだと思う。もしまた時化てくるようなら風天の札も使ってダッシュでこっち来る感じで」

爪;゚ー゚)「むぅ……果たして長期間生き延びられるものかな?」

ヽ. ''';;;:O`'「正直わからん。島の様子次第だな、隠れ潜めるようなところがあると良いが……」

(;´・_ゝ・`)「な、なかったら……?」

ヽ. ''';;;:O`'「……全滅濃厚」

900 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:29:59 ID:vDvi0dXk0

(;´・_ゝ・`)「……」

ヽ. ''';;;:O`'「……」

爪;゚ー゚)「……」

(´<_`;)「……かなりでかい島のようだったしそれなりの場所はあるだろ」

ヽ. ''';;;:O`'「だと良いがな。覚悟は……まあいらんか、そんときゃゲームオーバーだから無意味な仮定だ」

爪゚ー゚)「ふむ、それは一理あるね。なら、あると信じることにしようか」

(;´・_ゝ・`)「えぇ……切り替え早すぎないかい?」

ヽ. ''';;;:O`'「それほどでもない」

爪゚ー゚)「謙虚にもそれほどでもないと言った」

ヽ. ''';;;:O`'「生半可なナイトには真似できにい」

(´<_`;)「メンタルが黄金の鉄の塊になってるなこいつら。おかしいのはこの二人です」

ヽ. ''';;;:O`'「確かに二人とも精神力が並外れてますね」

(;´・_ゝ・`)「だ、だよね? うん」

901 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:30:33 ID:vDvi0dXk0

ヽ. ''';;;:O`'「じゃ、盛岡さん。速やかに島へGO」

爪゚ー゚)「早くしないと危険が増すから急いでくれたまえ」

(;´・_ゝ・`)「あっはい」

(´<_` )「地流さん、認識疎外を。少しでもリスク下げときましょう」

爪゚ー゚)「おっ、そうだね。僕の魔力も無限じゃないんだけど、ここは切り時っぽい」

ヽ. ''';;;:O`'「これだけ凪いでしまうと、月明りどころか音でも見つかりかねませんからね」

(;´・_ゝ・`)「それじゃ、出発するよ」

ヽ. ''';;;:O`'「大丈夫だ、問題ない」

爪゚ー゚)「一番いいのを頼む」

(´<_` )「無駄に息ぴったしだな……」



 ―――。

902 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:31:07 ID:vDvi0dXk0
【鮫島?】
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_  - =  二  =  -  _    三 三   - =  二  =  -  _ _ 三  - =三二  ≡二三二 _
三二 ≡ 三ミッ〜彡三二≡二= 三 _三二 ≡ 三 ミ彡 三二  ≡二三二 ≡ 三二三二 ≡ 三 ミ彡
 ̄ _    _    三    = _    _    三   二 _ =  -  _   ̄三─ =       ̄
   ̄        ̄ 三  =    三  =       ̄           ̄ 三  =    三  =
-ミ三、   ̄        ̄ 三  = ≡  ̄ 三  = ≡  三、   ̄        ̄ 三 = ≡  ̄ 三
i:i:i:i:i:i:i:‐- ...,,_    ̄   r‐' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー::...、_二 _ =  -  _   ̄三─  三   二 _ =
i:i:i:i:i:i:i:i:!;.───` ニ   /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\::::...`ー::: 、二 _ =  -  _    三    = _
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: : : ;r‐'" ̄ ̄ ̄ ̄"''ー'"~""''' ‐- ...,,__|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i::::: : : ..`: .、i:i::::: : : : :ヽ:::. : :ト、:::.. : : : \    _    三
 ̄i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:~""'''i:‐- .::;;__::::::::::::::::: ̄"''-、!:i:i:i:i:i:i:::::: : : : : :.. ̄~"'''‐-.、_::.. : `ヽ:::::.... : : :ヾッ
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903 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:31:41 ID:vDvi0dXk0

(´<_` )「うわ、落ち着いて見ると滅茶苦茶でかくないか……?」

ヽ. ''';;;:O`'「どう見ても捜朔島よりは格段にでかいな」

爪゚ー゚)「今の状況だと明るい要素だね。広いほど潜伏しやすいだろうし」

ヽ. ''';;;:O`'「そうですね、狭いとすぐに見つかってしまいそうですから」

(´・_ゝ・`)「で、どのあたりに着岸しようか?」

ヽ. ''';;;:O`'「そうだな……あの山。あれの裏手に着けられるならそれが一番いい気がする」

(´<_` )「確かに。捜朔島もそうだったが、山を好む連中じゃないだろうからな」

爪゚ー゚)「……改めて見るとかなり高そうだよね、あの山。あの高度感から推定して、相当にでかい島なのがわかる」

(´・_ゝ・`)「了解、早速向かうよ」

ヽ. ''';;;:O`'「頼む」

爪゚ー゚)「あ、魔力探知に反応」

(´<_` )「えっ?」

904 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:32:15 ID:vDvi0dXk0

ヽ. ''';;;:O`'「どこだ?」

爪゚ー゚)「右前方の岩場。動きからしてこちらには気付いてなさそう」

(´<_` )「……あれか? 人影のようなものが……」

ヽ. ''';;;:O`'「確かに、こちらに注意を払っているような様子はないな」

ヽ. ''';;;:O`'「では、今のうちに離れましょう」

爪゚ー゚)「それがいいね」

ヽ. ''';;;:O`'「だな。盛岡さん、なるべく静かに頼む」

(;´・_ゝ・`)「わ、わかった」



 ―――。

905 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:32:48 ID:vDvi0dXk0
【鮫島? 山】
                                 ..,,;;
                          ___      ''゙゙""ヾ.,
                        / ̄/i:i:i\       ''';;
                       /  ノi:i:i:i:i:i:i\    ..__..,;゙゙   ,,.;;;::、__,,....
                     /   ノ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:`,,、___ ..,.,::;;;,,,,
       .......,,,,        ...::::;;;;;''""""''::;;;,,,,,..:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:;.;;..;;   ゙゙ヾ,,,,..,
     ,,;;;""" """::;,,,,   __/,,,;:::"""''゙゙/i:i:i:i:i:i:i:i:i::i:i:...;;""
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爻ヾ∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..;;;;'''""..:::;;;:;...,,;;''' 〜'""::::::::::::::::::/ ̄kkkkkk ∧kkkk
ハハ从'从∧::::∧::::::::::::::::::::::::::::,,;.;.'' ;;;;;''":::::::::::::::::::::::::::::::::::__/kkkkkkkkkノノヾ从ノノ;
ノノゞゞ"ヾハ∧从∧:::::::::::::::::::::::''''""::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/kkkkkkkkkk∧kk,',,彡ミ彡爻',
〃゙ゞ∧ノノ',ゞ从゙ゞソ∧,,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::__ノ¨kkkkkkkk,,∧从从゙ゞ;:;"ゞ,,ソゞ从
∧゙ミ爻彡从爻"ハハ彡ゞ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.ノkkkkk∧kk∧ミ从ミゞ',从リ冫';',彡ンゞ,
爻Y;'ハリ从ソゞミハ∧ゞ゙ヽ ̄ ̄) 冫 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄从;爻゙ヾ,,∧゙ヾ彡,,"彡ゞ,,∧ゞ;,゙ヾ"
iiiiソヾii彡Y;;ミソハ人爻,;'ゞ',,../  (_        从ゞ从,,У,ヾ::爻::;人ン;爻ハハノ爻ゞ;
||||||||||ゞ八;;";;}iiiiiゞ从ハゞミ';, __  ̄ ̄¨三二ニ=┤ノノソハ,;;"爻ンiiiiiiソiiiii',ハヾソiiiiii
,,.゜。::: ,"・。;, ,…,¨;;゙ヾ:・ゞ三 ̄  ̄=三 _  _ー`ヽニ"''__ノiiiiiii;|||||||||,,。・ :,;;‥ ,:;.
: ;・' ,¨:,,:;、;;゚;・:''=="¨ニ  ─  =_  ─-    __ニ三三 =‥"ヾ,,。ヾ、 ,,::':
¨¨二  ̄¨ニニ''"  ___  ── ニ__   ── ─  __─ ニ゙"¨゚`ゞ,,,.:・。
ニ_三 一ニ  三 ̄     ____   ─____  二─   ─__ ̄ ̄二¨¨"
__ ─      ___  ‐──  -─‐──   _   _─    ̄ ̄_____

906 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:33:21 ID:vDvi0dXk0

(´・_ゝ・`)「いや、近づくとマジででかいね」

(´<_` )「ですね。ってことは島自体も思っていた以上にでかい、と」

ヽ. ''';;;:O`'「こんだけでかい山なら潜伏にも物資調達にも困らん。正直助かる」

爪゚ー゚)「君がいるからこそだけどね」

ヽ. ''';;;:O`'「それはそうですね。わたくしは獣を狩るくらいしかできませんし」

(´・_ゝ・`)「僕も魚を獲るくらいしかできないな」

ヽ. ''';;;:O`'「十分よ十分。食料には困らん」

(´<_` )「兄者の山菜知識も含めれば少なくとも飢え死にはないな、住居も兄者なら問題なかろう」

ヽ. ''';;;:O`'「正直なとこ食以外は色々微妙だが、それも弟者のPCがあればカバー可能」

(´<_` )「電源だけ問題だな。地流さん充電とかできたりします?」

爪゚ー゚)「実はできたりするよ? 下準備はかなり大変だけどね」

ヽ. ''';;;:O`'「至れり尽くせりじゃないか。あとは敵に見つからなければ大勝利」

(´・_ゝ・`)「なんだかちょっと楽しくなってきたよ」

907 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:33:55 ID:vDvi0dXk0

ヽ. ''';;;:O`'「着岸は大丈夫そう?」

(´・_ゝ・`)「見た感じ問題なさそうだ。なるべく目立たなそうな場所の方がいいよね?」

m9(´<_` )「あそこの岩の隙間とか、目立たなくていいんじゃないですか?」

(´・_ゝ・`)「確かにそうかも、操作ミスるとぶつけそうで怖いけど」

ヽ. ''';;;:O`'「あそこにするか。ぶつかりそうになったら俺が体張るわ」

爪゚ー゚)「ヒューゥ、頼りになるね」

ヽ. ''';;;:O`'「一人で大丈夫ですか?」

ヽ. ''';;;:O`'「いけるっしょ、盛岡さんなら盛大に衝突ってことはないだろうし」

(;´・_ゝ・`)「そ、それはどうかな? たぶん大丈夫だとは思うけど」

ヽ. ''';;;:O`'「一応身構えてはおきますね」

(´<_` )「それなら万全だな」

ヽ. ''';;;:O`'「おけ、それでいこう」



 ―――。

908 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:34:29 ID:vDvi0dXk0
【漁船】
              l=ニ二三γ了三ニ=l    , ', ' ,'| ::| ', ' ,
                     `]」_      ,.'  ,' | ::|  ',  ' ,
                 n   /丁l/ -‐ ' 4    ,' _| ::|  ',   ' ,
                 ||   `丁|    , ' 」|   ,' |::!  |{,     ' ,
              ,┌='_ニ二二三三 , '三三二ニ=ュ|::!  || ',     ' ,
                |/`エ,Τ_丁_丁_丁_丁_丁_丁Τエ|::!  || ',     ' ,
              /lニ二二二三三三三三三三三二二| ::| z TlΤ ̄Τ ̄ΤT、
               レ|| _.Z]ニ冖ニ冖ニ冖ニ冖ニ冖ニ冖ニ[`|_Z. -┴┴―┴―┴ ' - .._
             「| ̄ ̄ ̄ ̄ , '  ̄ ̄ ̄ -‐  '''"´           , 、       /
             |l| 囗  ロ ' -‐ '''"´           rャ  rゃ  ー' rゃ rャ/
             |,|    ,.'´      _ -‐  ´                /
             |l| ,.'´  _  -‐                           /
             Z  zァ              _                 /_
           r/   /'              ∨r 、          ,/∨
           「   /                 ∨_|        ,/∨
           |  l| /         、         ∨          /∨
===== = ‐ l、 /                             /―――――――――――――‐
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909 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:35:02 ID:vDvi0dXk0

(´・_ゝ・`)「……よし! こんなもんかな」

( ´_ゝ`)「ふうっ、一息」

<(' _'<人ノ「思ったより息苦しかったですね」

(´<_` )「変装解いちゃってよかったのか?」

( ´_ゝ`)「割り切り。ここらに敵いたらどのみち終わりだし、ずっと変装してるわけにもな」

爪゚ー゚)「まあ、そうだね。とりあえず探知にはそれらしい反応はないよ」

(´・_ゝ・`)「船はどうする? ある程度隠れてはいると思うけど」

( ´_ゝ`)「うーん……地流さん、認識疎外とかいけたりする? やっぱ長期は厳しいかな?」

爪゚ー゚)「ん? 普通にいけるよ?」

( ´_ゝ`)「おっ、嬉しい誤算」

爪゚ー゚)「認識疎外用の護符は持ってきているからね。人が触れていない無機物であればそれなりに長持ちするし」

( ´_ゝ`)「ってことは荷物は全部運びだしとく必要があるか」

(´・_ゝ・`)「それじゃ、手分けして荷下ろししようか」

910 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:35:35 ID:vDvi0dXk0

……流石運搬中………………………………………………………………………………
                                           ( ´_ゝ`)
                                        ___/  /_
                                       / __      \    ∩
                                      / / /    /\ \//
                                     / /  /    /  \_/
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄¨1      / /   /    /
   |____________________」=============|  _|_
   |                           .||          \__ \
   |________, <二二>、_______」|           //  /
   |           //      ヽヽ            ||           // /
  └──────{ {   .o   .} }──────┘         / | /
              ヽヽ     //                  / /レ
                `<ニニ>゙                  (   ̄〕
                                        ̄ ̄
………………………………………………………………………………流石運搬中……

911 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:36:09 ID:vDvi0dXk0

爪゚ー゚)「さて、荷下ろししたは良いけどこれからどうする?」

( ´_ゝ`)「ひとまず、拠点に適した場所を探したいな」

(´<_` )「この真夜中にか? うまいこと見つかるとも思えんが」

<(' _'<人ノ「そうですね、月明りがあるとはいえ山に入れば真っ暗ですし」

( ´_ゝ`)「まあ、そこは俺が何とかする。慣れてるからな」

(´・_ゝ・`)「えっ、そんなことある?」

(´<_` )「確かに山ごもりエピソードとして何度か聞いたが……」

( ´_ゝ`)「盛岡さんが時化でもしっかり操縦できるのと同じ」

(´・_ゝ・`)「そ、そうかな……?」

( ´_ゝ`)「そうだ」

爪゚ー゚)「行くのは構わないけどあんまり無理はしないでくれよ? 君がいないと生き延びれそうにないし」

( ´_ゝ`)「大丈夫だ、問題ない」

(´<_` )「そうか?」

( ´_ゝ`)「そうだ」

912 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:36:57 ID:vDvi0dXk0

(´<_` )「じゃあ任せるけど。どれくらい探索する気だ?」

( ´_ゝ`)「小一時間ってとこじゃないか。あんま時間掛けすぎるのもリスクあるし」

(´・_ゝ・`)「そうだね、長い時間帰ってこないとどうしていいかわかんなくなっちゃうよ」

爪゚ー゚)「連絡手段はどうしようか? トランシーバーとか持ってる?」

( ´_ゝ`)「あるぞ。弟者」

lコ⊂(´<_` )「ここに」

<(' _'<人ノ「何かあっても連絡が取れるなら安心ですね」

( ´_ゝ`)「そっちから連絡するのは緊急事態の場合だけにしてくれ。
      こっちからは緊急事態か戻りが遅くなる場合に連絡する」

爪゚ー゚)「まあそんなとこだろうね」

( ´_ゝ`)「美和ちゃん、何かあったら防衛よろしく」

<(' _'<人ノ「はい、任せてください」

( ´_ゝ`)ノ「そんじゃ、ちょっくら行ってくる」



 ―――。

913 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:37:30 ID:vDvi0dXk0
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914 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:38:04 ID:vDvi0dXk0

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(よしよし、今のところ人の手が入った形跡はなさそうだ)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(頻繁に人……いや人じゃないか。まあどっちでもいいが、通ってるようだと場所変えなきゃ安心して眠れんからな)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(その分進み難いけど、群馬県民なめんなよ)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(通常なら水源が近いと理想、しかし魔術でどうとでもなる今は選択肢が広い)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(どうせなら藪のど真ん中の土掘って地下、とかもありかな。流石に手間過ぎるか?)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(天然の洞穴とかあれば満点だが。目立たない場所にグリーンシート使った仮設住居で十分ではある)

 ガサガサ...

915 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:38:38 ID:vDvi0dXk0

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(だがなあ。そんなに広々とは作れんから、人数的に長期間はちとしんどい)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(ある程度時間かけて木材で建築してっても良いが発覚リスク上がるし)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(やっぱ洞穴とか見つけたいな、できれば。あんまり船から離れすぎるのも嫌だから難しい)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(……おっ。洞穴ってほどじゃないが、ちょっとした窪みがあるな。あれ利用すれば面積稼げそう、第一候補)

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916 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:39:12 ID:vDvi0dXk0

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(あそこの大木の陰も悪くはないか? いや、イマイチかな?)

::;iii"´/:::::::::|:: ... .  '¨`ソヽ:::丿.イ :: |::;.....;i:;ii| :::: |:;:;ii| :::|iii;;iiiii;::;:;;;;::: ;;|/ii;;:i( ::: |llliii| ::: |
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w;''"  ,,...,,||l    (::;;; :ヽ((:::)ソ)..)ソ): :::::::::: ::::: :::::::: : : :. ..
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  ,..,   |::;;; :: ::  .( . .. .    (   :::::::::::: :::::::::::::::::: :::::::::: ::::: :::::::: : : :. ..         . .. .:
     ソ::;;,!; ;    ソヽヾ ⌒ヽ. ::ヽ⌒ヽ,:::::::"´``゛゜''';:;''ー'',:;-、,-、,,;;;-:;_;_,、、,,-、...wiij;;w;W
,,   ..,,/ (::⌒));;; .ノ.  ..r∂丿ソ  )ノ⌒ヽ、ヽ,-、  ,;;;;;;;:::::''''   vWWwjjwvjiiijw,.、,、,,v
   ノ;::;;; :: ::_,,r''": (::⌒));  "r _,,r''"/゚。::::;; \) ,.、、,,-、;;  wWW:W;;w;W: w;;从WW从W;
,:;-/ソ:::。゚。::::;;    : :: :(  (  (ヽ( (::⌒));;; ヾ、__. ''''::::,,,  wwW从wWW从wWW从
/⌒´"_,,r''":;;::  丿 (;; ヾ ヽ  ;;||;ヾ´⌒`ii-、(;; ヾ \⌒"-、    ,Mmγ⌒;;ヾ))ヾ));、w
:;;:::/´`ソ,、’::::;;;,!j ijiw::::ノwヾ iji|::::( ヾ:: ::;;;,!j ijiwijiwソ,、::ヽ;-;,-;;.、、wwW((ヾ*;";"i";*ヾ从ヽ

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(ふーむ……これ以上は船から離れすぎるな。反対側探すか)

 ガサガサ...

917 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:39:46 ID:vDvi0dXk0

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(む、獣臭……鹿か猪の巣でも近いか?)

.:.: { : :{  ,ハililil|  ,|ilili:i:i:::: : ノ: :|i:i| . |ililili|. .|i:i|::|  . .  .|::||::| |::}i:i:i:| . |::::i:i:i|i:i:i:i| . .i|i:i:i|. .|i:i|.|i:i:
.:.:.:{ : :i '/∧爻爻|ililili:i:{::: :{:  {i:i| |ilili从 |i:i|;:l     .|::リ::| j:::}i:i:i:| |::::i:i:i|i:i:i:i|  i|i:i:i| |i:i| |i:i:
\j{ : :{ :  {寸爻|ililii:i:i:{::: :ヽ {i:i} jilili:i:i:i゙|i:i|;:;{   ノ::j':::|ノ:::ノi:i:i:i:Ⅵ::::i:i:i|i:i:i:i|爻j|i:i:i:刈i:i:リi:i
;:;:ノi| : :}i  j やりililリi:i:乂: :〈 {i:川ilililili:i:|i:i|::从ニ二 ̄ ̄爻爻i:i:i:i:i:j{.:.:i:i:i:Ⅵ从j'りi:i:i从シシi:i:i:
;:;:;:;j|i: :|i \   ∨ilil}i:i:i:}ilil〕h、 乂vwvwl|i:i|'   . :  ̄ ̄>''"""∨.:ノ。s≦{{三三/洲洲ノシ从
;:;:;:川 八: : 》 : : ヤ洲洲洲州州沁,爻爻リi:i:|⌒ヽ、_:_:_:_:ノ´_-二三ノイ三V(_j}三三/(xxXXXXX
;:;:〈 ∨/∧/: : 〉: ::}爻爻爻爻爻刈州川X刈爻ミx  ̄_ ̄ ̄ ̄-=ニ二三\\ / /刈;';';';';';';';'
;:;:;:;〉:∨:/∧: : ::Vハ,;゙,;゙,;゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙``''ミ爻ミ爻ミ爻ミx ---=ニ二三三三三\∨/∧ 乂;';';';';';';';'
∧(: : ∨.:/∧: : :}八,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙``` ー¬宀宀宀¬冖⌒      }:}// )/'"´
i:i∧.: .: 〉;:;:/∧ : '/∧从--─…¬宀冖ニ““¨¨”” ̄~´"''〜-  _        }// /ア=-
i:i:i:〈\ノィノi:i:;:;:\: : /ヘ{.:レイィ;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;::::::::::``''ー‐--─'////.,.,   从
i:i:i:≪^ヾノ>i:i:i:i:刈ノノYノノix;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/i:i/´;:;:;:;:;:;:)V)V)V
⌒ヽノ川从ハi:i:^Y水川从从シ爻ミx;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:._、-─……─--  _イジ;:;:;:;:;:;:;:;:川从川
....,シ从ヾ;:ミ:爻乂从州洲洲洲从シ''^^ ̄   ̄  ̄  . . . : : : :, :, :, :,```````⌒⌒''<⌒

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(いや……なーんか違うな。熊でもないし……野犬? そうだな、それっぽい)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(下手に出くわして騒がしくなるのもあれだし、ここは方向変えるか)

 ガサガサ...

918 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:40:20 ID:vDvi0dXk0

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(ふーむ……あまりよさそうな場所ないな、やっぱさっきの窪みか?)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(あんまり捜索範囲広げてもだしな……よし、あそこにしよう)

 ガサガサ...

( ´_ゝ`)(そうと決まれば戻らねば)







 ―――。

919 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:40:53 ID:vDvi0dXk0
【岸壁の窪み】
_/:;; ´;; ;,,〉、;;:  l! /;;  ,,;ヽ、―-'、 ;;;\ ___ /;;;__/  ;;_;\;;`
 ;;ヽ、,r‐-、  /⌒~`\ ̄";;、   〉;; \;; / _;; 、;_;;/  ̄~     \/ ;;_〉
   /;; ^`ヽ‐'、;;:: ;;;::l‐、  l:./、~";; /;;/ 、 :: /  :;;\'´;;;〉 i!く;;::: ‐、
 /~`ヽ、 ;;;:::l―-、_/  〉~";;ヽ l   / ̄ ̄\、,,〉、;;:  l! /;;  ,,;ヽ、―
 ;; ::,-‐'-、~`、  〈   ゞ―-、;;;l_ハ‐//:::::...   ヽ:ヽ⌒~`\ ̄";;、   〉;;
  / ;;; ;;;l  l ;;; ::〉l lく  ;;;;〈ノ  〉´::::::::.....    | .;:l‐'、;;:: ;;;::l‐、  l:./、
:;/\   ヽノ、_i/ il `  /__ノ i!::::::::::::... .、  l :l_/ 〉~";;ヽ l   /
   ;;〉  ;;:`   l    /   l!  ll:::::::::.....    | ;l  ゞ―-、;;;l_ハ‐-'、
"'''"'''"''''"'''" ̄'''"~'''"'''"'''"'''"'''"~''' i~''"'''"'''"'''"'l :i〉l lく  ;;;;〈ノ  〉  l!
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 : :   ;  ;   .  / '' ;゙  ;/ ;;"  :  !、;;l    /   l!  ~`X
;; "  . 、 l;  : " :;l  ,.  ;;v "; ゙゙ ;: ,V ;: 、;  "'''"'''"'''"'''"'''"'''"'''"'''"''
  n ;   ;_ ;  ;" ; :  ; ,. ,. ;  ;" ;;   : ;"' '; ,..,.m  ''゙゙ ;  ; ;_/

920 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:41:27 ID:vDvi0dXk0

( ´_ゝ`)「ここをキャンプ地とする!」

(´<_` )「ほう、なかなかよさそうな場所を見つけたな」

爪゚ー゚)「そうだね、全員が入れるような洞窟ではないけど」

<(' _'<人ノ「それで、どうやって設営するんですか?」

( ´_ゝ`)っ「ここに取り出したるはグリーンシート」

(´・_ゝ・`)「グリーンシート? ブルーシートなら知ってるけど」

(´<_` )「緑色のブルーシートです。よくあるブルーシートよりは上等で、最近はキャンプで使う人も結構いるとか」

(´・_ゝ・`)「へぇ」

( ´_ゝ`)「山ちゃん先輩が密かにお勧めする一品だから間違いない」

爪゚ー゚)「山ちゃん……ああ、八町屋さん? 確か登山用品売ってるんだっけ」

(´<_` )「はい。よく覚えてましたね?」

爪゚ー゚)「濃い数日間だったからね、弟君の醜態もそれはもうしっかりと」

<(' _'<人ノ「醜態ですか?」

(´<_` )「待って」

( ´_ゝ`)っ「あいや待たれい、地流殿」

921 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:42:00 ID:vDvi0dXk0

爪゚ー゚)「ん?」

( ´_ゝ`)9m「違うな、間違っているぞ、ジルル・ジ・ブリタニア。」

(´・_ゝ・`)「じるる……??」

┐爪゚ー゚)┌「私の名はセル」

<(' _'<人ノ「???」

( ´_ゝ`)「ふう、危ないところだった」

爪゚ー゚)「そうかな?」

( ´_ゝ`)「そうだ」

(´<_` )「アホなこと言ってないで設営しようぜ」

(´・_ゝ・`)「そうだね」

( ´_ゝ`)「パパっとやっちまうか」

<(' _'<人ノ「すみません、指示を頂けますか?」

( ´_ゝ`)「おうよ。まず――」



 ―――。

922 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:42:33 ID:vDvi0dXk0
【拠点】
_/:;; ´;; ;,,〉、;;:  l! /;;  ,,;ヽ、―-'、 ;;;\ ___ /;;;__/  ;;_;\;;`
 ;;ヽ、,r‐-、  /____________;; 、;_;;/  ̄~     \/ ;;_〉
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923 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:43:07 ID:vDvi0dXk0

( ´_ゝ`)「おし、こんなもんだな」

爪゚ー゚)「おー、凄い。シートとポールがあれば案外いけるもんだね」

(´・_ゝ・`)「っていうかいつもこんなもの持ち歩いてるのかい?」

(´<_` )「色々ありますから、万が一を考えて車には載せてますね。これみたいに汎用性高いものだけですけど」

( ´_ゝ`)「ちょうど先日も無人島サバイバル生活になったしな……」

(´・_ゝ・`)「……凄いね、探偵」

<(' _'<人ノ「いえ、二人は普通の探偵ではないかと……」

( ´_ゝ`)「誠に遺憾ながらな」

(´<_` )「寝袋は女性陣で使ってくれ、俺らは適当に落ち葉や草にでも埋まっとくから」

爪゚ー゚)「今日のところはもう寝るかい?」

( ´_ゝ`)「そうだな、近場で獣の気配があったから夜中に出くわしたくはない」

<(' _'<人ノ「では、見張りの順番を決めましょう」

924 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:43:40 ID:vDvi0dXk0

(´<_` )「俺と盛岡さんは誰かとセットだろうな、暗闇の中で何かを察知するとか自信ないし」

( ´_ゝ`)「いや、むしろ盛岡さんは寝といてくれ。こういうの慣れてないし」

(´・_ゝ・`)「あ、そうか。僕以外はそっち側なのか……」

爪゚ー゚)「いやそこの二人と比べられても正直困るけどね?」

<(' _'<人ノ「そうですね。戦闘ならそれなりの自信はありますけど、二人ほど幅広い経験は」

( ´_ゝ`)「正直それはあって。戦力バランスとかも考えると、俺と地流さん、弟者と美和ちゃんだな」

爪゚ー゚)「ふっ、奇しくもカップルに分かれるわけかい」

( ´_ゝ`)「問題はこの変態刑事が俺の貞操を狙っていることだけだ」

<(' _'<人ノ「あー……今度は真理男くんですか? 椎菜はもうちょっと節操を持った方が良いと思います」

爪゚ー゚)「これでも自重はしてるんだけどね? 弟君にはコナかけてないし」



<(' _'<人ノ「……は? 今、何と?」



( ´_ゝ`)((あっ))(´<_` )

925 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:44:17 ID:vDvi0dXk0

爪;゚ー゚)ノシ「いやいや、安心してくれ。君の彼氏には指一本触れないからさ」

( ´_ゝ`)(お、殺気に欲情してた変態が気圧されてる。凄いな、愛の力)

(´<_` )(嬉しくもあるが、心配でもあるな。今の君は危うく見える。俺が何かしてやれることは――)

爪゚ー゚)「まったく、愛されてるねぇ弟君。ちょっと、いやかなり羨ましいよ」

(´<_` )「は、はぁ……」

(´・_ゝ・`)(うーん、このアウェー感)

( ´_ゝ`)(あ、盛岡さんが所在なさげにしている……これはよくないな)

( ´_ゝ`)「盛岡さん、やっぱローテ入って貰っていい?」

(´・_ゝ・`)「え? それは構わないけど、たぶん役には立てないよ?」

( ´_ゝ`)「この際だ、俺と地流さんで軽く魔術のレクチャーをしよう」

(´・_ゝ・`)「えっ?」

(´<_` )「おい、それは」

爪゚ー゚)「……まあ、ここまでガッツリ巻き込まれてるし、今更なんじゃないかい?」

( ´_ゝ`)「うむ。今後のことを考えてもな」

926 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:44:51 ID:vDvi0dXk0

(´・_ゝ・`)「いや、魔術ってそんな簡単に使えるもんじゃないって聞いてるけど」

( ´_ゝ`)「普通はな。でも俺はハロルドさんとかの例外を知ってる」

(´<_` )「いや、ハロルドさんも結構レアケースだと思うが……」

( ´_ゝ`)「盛岡さんがその例外であるとは言えないが、できることはやっておいた方がいいかと思って」

<(' _'<人ノ「確かに個人差が大きいですから、ありえなくはないですね」

( ´_ゝ`)「盛岡さんの町での立ち位置から推察するに、有力者の家系であるなら。
      千手神社の神職の血が結構な頻度で混じってるような気もしてて」

(´・_ゝ・`)「有力者なのかは置いといて、結構古くから千手烏賊に根ざしている家ではあったみたいだよ」

( ´_ゝ`)(その反応は結構有力者っぽいな。大方、漁師辞めて道楽みたいな宿屋始めたことで微妙な扱いになってたってとこ?)

(´<_` )「そう言われると、確かに可能性はあるような気はしてくる」

( ´_ゝ`)「だろ?」

( ´_ゝ`)(まあ打ち解けて貰うための方便だから実際使えなくても構わんけどな)

爪゚ー゚)「ふむ。盛岡さんが良いと言うならいいんじゃないか?」

(´・_ゝ・`)「うーん……物は試しっていうしね。ちょっと教わってみようかな?」

927 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:45:26 ID:vDvi0dXk0

( ´_ゝ`)「おし、そうと決まれば弟者と美和ちゃんは一秒でも早く寝てくれ。3時間後に起こす」

(´<_` )「わかった」

<(' _'<人ノ「では、お先に失礼しますね」

( ´_ゝ`)「んで、地流さんに聞いときたいんだけど」

爪゚ー゚)「ん? 何だい?」

( ´_ゝ`)「地流さんが何をどれだけ使えるのかある程度把握しときたい」

爪゚ー゚)「ああ、そうだね。知っておいて貰った方がいいかな」

( ´_ゝ`)「盛岡さんは勉強の一環だと思って聞いてて」

(´・_ゝ・`)「ん、わかったよ」

爪゚ー゚)「そうだな……まずは魔力量の話からしようか」

( ´_ゝ`)「む、そこからか? 意外だな」

爪゚ー゚)「探知系持ってないとそうかもしれないね」

( ´_ゝ`)「ちょこっと教えて貰ったりしたけど相性よくないみたいなんだよなぁ……」

爪゚ー゚)「僕も攻撃的なのは全然だからね、相性問題は結構ある」

928 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:46:38 ID:vDvi0dXk0

( ´_ゝ`)「で、魔力量の話だっけか」

爪゚ー゚)「ああ。僕を100とするなら、盛岡さんは70、弟君は100、君は200くらいあるかな?」

( ´_ゝ`)「マジか」

(´・_ゝ・`)「えっ、その話だと僕にも魔力があるのかい?」

爪゚ー゚)「魔力自体は基本誰にでも。魔術に触れてない人は概ね50以下。特課の平均は大体150」

( ´_ゝ`)「……そう聞くと完全に異常だな俺ら、魔術の訓練なんざそれほどしてないのに。ちなみに美和ちゃんは?」

爪゚ー゚)「300以上はあるはず」

( ´_ゝ`)「流石。……ちょっと気になったんだけど、母者は? あ、会ったことなかったっけ?」

爪゚ー゚)「500」

( ´_ゝ`)「……は?」

爪゚ー゚)「500、以上」

(;´_ゝ`)「もっと上がった!?」

┐爪゚ー゚)┌「いや、でかすぎてよくわかんないんだよね正直。何なのあの人? いや、人……?」

(;´_ゝ`)「少なくとも人類ではある……と思うぞ?」

929 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:47:33 ID:vDvi0dXk0

( ´_ゝ`)「え、嘘だろ。母者は魔術の魔の字も知らんと思うんだが……」

爪゚ー゚)「いやあ、それはないかな? 探知魔術かけたら瞼がピクッとしてたし」

(;´_ゝ`)「えウッソ」

爪゚ー゚)「ただ、魔術師というよりは野生の勘? 武芸者の勘? そういったもののような印象ではあったかな」

( ´_ゝ`)「うーむ……」

爪゚ー゚)「逆に、魔力に係る訓練をしてないのにあの魔力量なら正真正銘の化け物ではあるんだけど。
     そういう意味では君も十分化け物、でもその比じゃない」

( ´_ゝ`)「母者なら既存の魔術の枠組みの外で魔力を扱っている可能性は否めない」

爪゚ー゚)「……いや、それってより一層化け物なんだけど?」

( ´_ゝ`)「認識相違ない」

(´・_ゝ・`)「よくわからないけど凄い人なんだね」

( ´_ゝ`)「うむ、我が母ながら凄いぞ」

爪゚ー゚)「玄葉師範もヤバいけどね。魔力量僕とどっこいくらいだし、フィジカルも美和と大差ないのに全然勝てないって言うし」

( ´_ゝ`)「あの人はテクニックが神懸かってるからな……」

930 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:48:40 ID:vDvi0dXk0

爪゚ー゚)「だいぶ話が脱線したけど、盛岡さんの魔力量は普通より結構多いんだよね」

( ´_ゝ`)「ってことは望みありってことだな」

爪゚ー゚)「そうとも限らないんだけど。魔力量多いのに魔力操作が全くできなくて断念って人もいるから」

(´・_ゝ・`)「多少は可能性がある、ってことはわかったよ」

( ´_ゝ`)「で、更に話を戻すが。魔力探知ってのはそういうのもわかるわけだ。距離とかはどうだ?」

爪゚ー゚)「僕の場合は大体100m以内かな、使い方によるし色々な条件でもかなりブレるけど」

( ´_ゝ`)「パッシブでも使える?」

爪゚ー゚)「精度はかなり落ちるね。でかい魔力が近くに来たらわかる、って程度」

( ´_ゝ`)「なるほど、それあるだけでかなり警戒捗るな」

爪゚ー゚)「探知についてはそんなとこ。あとは認識疎外、幻術、念話、催眠、念力、発電とかあるけど」

( ´_ゝ`)「じゃあ認識疎外」

爪゚ー゚)「オーケー。あれは――」



 ―――。

931 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:49:13 ID:vDvi0dXk0
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932 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:49:50 ID:vDvi0dXk0

( ´_ゝ`)「そろそろ時間だ」

爪゚ー゚)「ん、もうかい? 意外と早かったね」

(´・_ゝ・`)「結局最初の一歩もできなかったね……」

爪゚ー゚)「そんなもんさ、むしろできたらビビる」

( ´_ゝ`)「だな。できたら儲けもんくらいだし、暇な時間あればちょいちょいやってく感じで」

<(' _'<人ノ「お疲れ様です」

(´<_` )「兄者、交代だ」

( ´_ゝ`)「……起こされずとも出てくるとか流石だな二人とも」

<(' _'<人ノ「そうですか?」

( ´_ゝ`)「そうだ。それじゃ見張りよろしく、日が出たら起こして」

(´<_` )「わかった」

爪゚ー゚)「いやー流石に疲れた、寝袋使わせて貰っちゃって悪いね」

( ´_ゝ`)「これくらいの気温なら草布団も悪くはないぞ、盛岡さんにはちょっと申し訳ないけどな」

(´・_ゝ・`)「いやーこういうのサバイバルっぽくてちょっと楽しいよ」

933 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:50:24 ID:vDvi0dXk0
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934 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:50:57 ID:vDvi0dXk0

(´<_` )「まさかこんなことになるとはな」

<(' _'<人ノ「ですね。行き来できる時間が予想外に短かったです」

(´<_` )「……ちょっと考えてたんだが、時化の時だけ開く、は逆なのかもしれない」

<(' _'<人ノ「逆、ですか?」

(´<_` )「ああ。そもそも予報では強風はなかったし、海に詳しい漁師たちも予見してはいなかった」

<(' _'<人ノ「なるほど?」

(´<_` )「で、収まるのもかなり唐突だったな」

<(' _'<人ノ「はい」

(´<_` )「つまり、こうは考えられないか。……こちらとあちらで気圧差があって、空間が繋がることで強風が吹いていた」

<(' _'<人ノ「む、それは……確かにありえそうですね」

(´<_` )「となると、本当の条件は何なのかだな。下手すりゃ数か月サバイバルだ」

<(' _'<人ノ「むぅ……一つは月であるなら、安易かもしれませんが星、なのでは?」

(´<_` )「俺もそう思う。さっきの星の位置の話もあるしな」

<(' _'<人ノ「確かに符合しますね」

935 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:52:21 ID:vDvi0dXk0

(´<_` )「そう思って星空の画像を見直してたんだが、どうも妙な部分がある」

<(' _'<人ノ「……そうなんですか? 改めて見ても私にはわかりません」

m9(´<_` )「ここだ」

<(' _'<人ノ「……? 確かに、見比べると明らかにこちらの方が輝きが強いですね。この星は?」

(´<_` )「これはみなみのうお座の1等星、フォーマルハウト。
      でだ。このフォーマルハウトには面白い逸話があってな」

<(' _'<人ノ「逸話、ですか」

(´<_` )「2008年、ハッブル宇宙望遠鏡でこの星の周囲に惑星が発見されたんだ」

<(' _'<人ノ「なるほど?」

(´<_` )「しかし後の観測から、これは誤報だったとされている。ちょっとミステリアスだろ?」

<(' _'<人ノ「未知の天体ですか……そうですね」

(´<_` )「H.P.ラヴクラフトの創作したクトゥルフ神話でも、フォーマルハウト近縁には旧き邪神が住まうとされている。
      まあ言い出したのはラヴクラフトじゃなくてダーレスだったと思うがそれは置いといて。
      惑星騒動の100年以上前から、多分にオカルティックな星ってわけだ」

<(' _'<人ノ「……その、誤報とされた惑星。名前などあるんでしょうか?」

936 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:53:00 ID:vDvi0dXk0

(´<_` )「フォーマルハウトb。またの名を"ダゴン"」














  Case12「海色の声」
  Day4B「星辰の導き」

                          To be continued...

937 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/08(金) 23:53:34 ID:vDvi0dXk0
今回はここまで

938名無しさん:2023/12/09(土) 03:46:50 ID:z1y.0P7.0
オツ

939名無しさん:2023/12/09(土) 09:26:22 ID:vtChNVRk0
乙!
あの母者と結婚してるってことはやはり父者もただ者ではないな

940名無しさん:2023/12/10(日) 16:37:04 ID:/e/LYbao0
もしくは只者であることが極まってる可能性

941名無しさん:2023/12/13(水) 13:57:53 ID:SHnIaX2c0
只者ってキャラいたっけ?と一瞬思ってしまった

942名無しさん:2023/12/13(水) 14:44:47 ID:y2.m9xdg0
乙乙
恋人と夜空を見上げながら星の話ってロマンチックなはずなのに、ゾクゾクする展開だ
母者の過去とかもめっちゃ気になる

943名無しさん:2023/12/13(水) 22:07:01 ID:BgxE8qUc0
なんらかの方法で母者の魔力量をゼロにできたら貧弱な母者になるんだろうか?
いや母者なら精神性だけで上に立ってきそうだな……

944 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:39:00 ID:F1ZX3xPs0
>>938
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやで」

>>939
∬´_ゝ`)「ただ者ではないのは確かだな」

>>940
爪゚ー゚)「いやあ、あれは只者ではないと思うよ?」

>>941
( ´_ゝ`)「いとこの只者? そんな奴いたっけ?」

(´<_` )「いないと思うぞ?」

>>942
爪'ー`)y‐「ふっ、じつにロマンチックではないかね?」

>>943
<(' _'<人ノ「いえ、それはないかと……」

945 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:39:33 ID:F1ZX3xPs0
前回のあらすじ
・……こうなりゃ止むを得ん。見つからんうちに上陸、だな
・母者なら既存の魔術の枠組みの外で魔力を扱っている可能性は否めない
・フォーマルハウトb。またの名を"ダゴン"


 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |  流石だよな、俺ら  |
 \_  _____  __/
    V      V
  d( ´_ゝ`)人(´<_` )b
  \   /.  \   /
    l   l     l   l
  //l |      | l\\
   ̄   ̄.       ̄   ̄

【標準AA環境】

   ※右のAAのズレない環境が標準です。  |     |\|/ |     |   |
                             | ∧ ∧  |/⌒ヽ、| ∧_∧ | ∧∧ |
                             |(,,゚Д゚)||,,゚ Θ゚)|(; ´Д`)|(=゚ω゚)|

946 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:40:06 ID:F1ZX3xPs0
Case12-Day5A
_/:;; ´;; ;,,〉、;;:  l! /;;  ,,;ヽ、―-'、 ;;;\ ___ /;;;__/  ;;_;\;;`
 ;;ヽ、,r‐-、  /____________;; 、;_;;/  ̄~     \/ ;;_〉
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 /~`ヽ.../    \                    \〉、;;:  l! /;;  ,,;ヽ、―
 ;; ::,-‐∠____\___________\⌒~`\ ̄";;、   〉;;
  / ; |    λ   |                    |'、;;:: ;;;::l‐、  l:./、
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"'''"''''''''|_/   ヘ__|_____________」 lく  ;;;;〈ノ  〉  l!
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;; "  . 、 l;  : " :;l  ,.  ;;v "; ゙゙ ;: ,V ;: 、;  "'''"'''"'''"'''"'''"'''"'''"'''"''
  n ;   ;_ ;  ;" ; :  ; ,. ,. ;  ;" ;;   : ;"' '; ,..,.m  ''゙゙ ;  ; ;_/

947 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:40:40 ID:F1ZX3xPs0

(´・_ゝ・`)「おはよう」

(´<_` )「あれ、盛岡さん? まだちょっと早いですけど」

(´・_ゝ・`)「いやー、イマイチ眠りが浅くって……」

<(' _'<人ノ「こんな状況ですからね……」

(´<_` )「ちなみに兄者達は?」

(´・_ゝ・`)「見るからにぐっすり。いや凄いね」

<(' _'<人ノ「流石ですね」

(´<_` )「全くだ、どっちも流石の図太さ」

(´・_ゝ・`)「お陰で結構勇気づけられてるところはあるけどね」

<(' _'<人ノ「ふふ、そうですね」

(´<_` )「確かに必要以上に滅入らずに済んでるのはアホ二人のお陰かもな」

爪゚ー゚)「誰がアホだって?」

(;´・_ゝ・`)「わっ!? びっくりした」

948 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:41:13 ID:F1ZX3xPs0

(´<_` )「地流さん、この際だから言わせて貰いますが。兄者と一緒にいる時大概アホになってますよ?」

爪゚ー゚)「なん……だと……」

<(' _'<人ノ「ぷっ」

爪゚ー゚)「いやいやいや、ちょっと失礼じゃないかい?」

(´・_ゝ・`)「アホかどうかはわからないけど、見た目と違って面白い人だなって」

(´<_` )「ですよね」

爪゚ー゚)「ええい、笑うな美和。言っとくけど君も大概だからね?」

<(' _'<人ノ「そ、そうですか?」

爪゚ー゚)「そうだよ」

(´<_` )「たまに愉快なことになるのも美和ちゃんの可愛いとこだ」

<(' _'<人ノ「はうっ」

(´・_ゝ・`)「おやおや」

爪゚ー゚)「まあまあ」

949 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:41:47 ID:F1ZX3xPs0

(´・_ゝ・`)「地流さんも意外と眠りが浅かった感じかい?」

爪゚ー゚)「ん? いや、そうでもないけど。寝覚めは割とすっきりな方だよ」

(´<_` )「ねぼすけは兄者だけか」

<(' _'<人ノ「ま、まあまだ早いですし」

(´<_` )「時間まで絶対起きてこないぞ。賭けてもいい」

爪゚ー゚)「ほう? じゃあ僕は起きてくる方に賭けようかな?」

(´・_ゝ・`)「お兄さんはそんなに寝起きが悪いのかい?」

(´<_` )「血圧高いのに朝はめっちゃ弱いです。何なんですかねあれ」

爪゚ー゚)「デイジーも朝弱いけど彼女は低血圧だしね」

(´<_` )「……何故それを?」

爪゚ー゚)「君が考えているようなことはないさ。本人からそういう話を聞いただけだよ?」

<(' _'<人ノ「?」

(´<_` )(バイなのは地味に隠してんだな地流さん)

950 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:42:20 ID:F1ZX3xPs0

爪゚ー゚)「じゃ、ちょっと起こしてくるよ」

(´<_` )「ちょっと待て」

爪゚ー゚)「ん? 何かな?」

(´<_` )「……時間まで起きてこないと言った。確かに言ったが。起こしたらそりゃ起きますよ?」

爪゚ー゚)「起こしてはいけない、なんて賭けの条件にはなかったと思うけど」

(´<_` )「いや……はぁ、別に何か賭けてるわけでもなし、良いですけど」

爪゚ー゚)「いやいや、何を賭けるか明示しない賭けなら白紙委任に決まってるよ?」

(´<_` )「は??」

爪゚ー゚)「僕が勝ったら一つ御目溢しを貰おうかな?」

(´<_` )「あ、これ絶対あかんやつや」

(´・_ゝ・`)「何故関西弁」

<(' _'<人ノ「じゃあ、累次くんが勝ったら?」

┐爪゚ー゚)┌「もちろん、弟君が決めていいよ?」

(´<_` )「おい、美和ちゃん……」

951 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:42:54 ID:F1ZX3xPs0

<(' _'<人ノ「別に、詰んでますので」

爪゚ー゚)「……ま、そうだね。美和のディフェンスを抜いて彼を起こす……できたらすごいなーあこがれちゃうなー」

(´<_` )「いや、それは――」

爪゚ー゚)っ「秘儀、電撃pr――」

<(' _'<人ノ「甘い」

爪 ー )・:∴「ハアッオ゛!?」

<(' _'<人ノ「この距離で、私を出し抜けるとでも? 慢心が過ぎますよ」

爪*゚ー゚)「いてて……いやー流石は美和だははは」

(´・_ゝ・`)(何で嬉しそうなんだろう……?)
                               ヤ ツ
(´<_` )(あっ、結果これが狙いだったか……何て変態……ッ!)

<(' _'<人ノ「はぁ……これさえなければ」

(´・_ゝ・`)「個性的な人だなぁ……」

(´<_` )「ですよね」

爪゚ー゚)「誉め言葉として受け取っておくよ」

952 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:43:28 ID:F1ZX3xPs0
,.:,; ' ''.. .,;.'..:⌒`;,: .  ..;;.,                              ` 、  '
 ,,.;. ; :.,   .. .''... .. '   ..;,):.,,                         ‐―  ○ - ‐
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                                       .:: ..'...:⌒`  : .: ..,,;.,
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                             (    .: .....:   ...:.: .: ⌒` .: ..:.: .: ... .  .:.:.
                              (., .: ... : .  .:  .  ::: ....::.. :  . .: ... .. .
                                 ` . :. .;;,  .:;.   .  .  .:    . ..::
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  ;"ヾノ:;:.;: ;ヾ r:;:.;:;":;:.;:;ヾ ;ヾ ;"ヾ ;:;:.:;:))      ";ヾ   ":(^);r ;ヾ  ;   ";:""; ";
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953 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:44:11 ID:F1ZX3xPs0

(´<_` )「おい、兄者」

( -_ゝ-)zzz...

<(' _'<人ノ「本当に全然起きませんね」

爪゚ー゚)d「一つ提案がある」

(´<_` )「はあ」

爪゚ー゚)っ「先程披露しようとした"秘儀・電撃prprを今こそ披露しようじゃないか」

(´・_ゝ・`)「ええと」

爪゚ー゚)「適度な電気刺激が高級マッサージ椅子のようなラグジュアリーな時間を提供する、僕のオリジナル魔術さ」

(´<_` )「無駄に洗練された無駄でしかない無駄な魔術……」

<(' _'<人ノ「それ、余計に起きないのでは……?」

爪゚ー゚)nb「だーいじょうぶ、まーかせて。元は自慰用なんだけど(ボソッ」

(´<_` )「鳥坂先輩かよ。最後の方よく聞こえなかったですが」

(´・_ゝ・`)「えっ、その漫画知ってる歳だったっけ?」

(´<_` )「いや、盛岡さんも別に世代じゃないんでは?」

954 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:44:44 ID:F1ZX3xPs0

爪゚ー゚)っ「秘儀・電撃prpr!」

(´<_` )「勝手に使ってるし。美和ちゃん?」

<(' _'<人ノ「まあ、マッサージなら害はなさそうですし」

((( -_ゝ-)))zzz...?

(´・_ゝ・`)「あ、何か反応してるね」

爪゚ー゚)っ「ここかい? ここがいいのかい?」

(((*-_ゝ-)))zzz...?

<(' _'<人ノ「ちょっと」

爪゚ー゚)っ「ん??」

(´<_` )「あの。性感帯刺激するのやめてもらっても?」

爪゚ー゚)っ「はっはっは、何を言ってるんだい?」

(´・_ゝ・`)(いや彼の股間がめっちゃモッコリしてきたんだけど……)

<(' _';<人ノ「ふ、不潔です! 今すぐその魔術をやめてください!」

爪*゚ー゚)っ「おおっほ! その初心な反応が欲しかった、やった甲斐があったね!」

955 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:45:18 ID:F1ZX3xPs0
,.:,; ' ''.. .,;.'..:⌒`;,: .  ..;;.,                              ` 、  '
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       ;"ヾ;   ;"ヾ ;"     ;:;:.;:ヾ     ノ ;ヾ
  ;"ヾ  ;":;:.;:ヾノ)) " ;";  "ヾ ;" "  ;ヾ " ;  ヾ ;ヾ    ;;;ヾ ";;;ヾ";""
    ;ヾ ;ヾ ;";ヾ;"  ;ヾ ;ヾ ;  r""ヾ ;))ヾ ;":;:.;:ヾ ; ;ヾ     ;ヾ ;;: ノ
  ;"ヾノ:;:.;: ;ヾ r:;:.;:;":;:.;:;ヾ ;ヾ ;"ヾ ;:;:.:;:))      ";ヾ   ":(^);r ;ヾ  ;   ";:""; ";
:;:.;: ; " ;;" ヾ((ヾ:;:.;: ;"  ;ノヾ" ; ;:(^) ヾ ;";ヾ ;ヾ   "〃;ヾ ;ヾ":;:.;: ; ;ヾr ;;"  ..,,

956 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:45:51 ID:F1ZX3xPs0

( ´_ゝ`)「……? 野生の上田幹雄でも出たのか?」

爪;;)ー(::) ……。

<(' _'<人ノ「もうっ、知りませんっ!」

(´・_ゝ・`)「とりあえず着替えた方がいいよ」

( ´_ゝ`)「えっ……? アッ!?」

(;´_ゝ`) ……。

(´<_` )「安心しろ、悪は滅びた」

(;´_ゝ`)「……あってよかった、下着の換え」

爪;;)ー(::)「生憎僕はないんだ、下着の換え。君のを貸してくれないかい?」

(´<_` )「懲りないですね……」

<(' _'<人ノ「はぁ、本当に」

(;´・_ゝ・`)「良いから早く着替えてきて!」

(;´_ゝ`)「おっ、おう」



 ―――。

957 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:46:24 ID:F1ZX3xPs0

( ´_ゝ`)「地流さんさぁ」

爪゚ー゚)「ん?」

( ´_ゝ`)「流石の俺もどうかと思うぞ?」

爪゚ー゚)b「自分に嘘はつけない」

<(' _'<人ノ「はぁ……」

(´<_` )「お疲れ……」

(´・_ゝ・`)「……さて。そろそろ仕切り直してもいいかな?」

爪゚ー゚)「すまなかったね、是非そうしてくれ」

(´・_ゝ・`)「どうしようか、これから」

( ´_ゝ`)「……とりあえずは、拠点をもうちょい長期滞在用な感じにしようか」

(´<_` )「だな。雨風凌げるだけじゃ長期はきつい」

<(' _'<人ノ「ですね」

爪゚ー゚)「具体的には?」

( ´_ゝ`)「トイレとか調理場とかの拡張だな。同時並行して食料調達」

958 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:46:57 ID:F1ZX3xPs0

(´<_` )「拠点については俺と兄者でやるか」

( ´_ゝ`)「それが一番効率はいいが、期間がわからんからな。ちょっとずつでも他の人にも身に着けて貰いたい」

爪゚ー゚)「じゃ、ひとまず僕が入ろうかな? 食料調達とかできないし」

( ´_ゝ`)「なので、拠点増築は弟者と地流さんで頼む」

<(' _'<人ノ「では、私たちは食料を?」

( ´_ゝ`)「とりあえず、近くに野犬がいるっぽいから狩る。その後は二人に野草を教えて、時間があれば磯」

(´・_ゝ・`)「二人で大丈夫なのかな?」

( ´_ゝ`)「地流さんの探知と弟者の結界があれば逃げるくらいは問題ないはず」

爪゚ー゚)「ま、そうだね」

(´<_` )「俺の貞操以外はな」

<(' _'<人ノ「大丈夫です。ですよね?」

爪;゚ー゚)「ンンッ……まだ死にたくはないからね?」

( ´_ゝ`)「マジで自重してよ? そんなしょうもない死に方されたら困る」

爪*゚ー゚)「トゥンク……!」

( ´_ゝ`)「死ね」

959 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:47:30 ID:F1ZX3xPs0
【鮫島? 森林】
.:.: { : :{  ,ハililil|  ,|ilili:i:i:::: : ノ: :|i:i| . |ililili|. .|i:i|::|  . .  .|::||::| |::}i:i:i:| . |::::i:i:i|i:i:i:i| . .i|i:i:i|. .|i:i|.|i:i:
.:.:.:{ : :i '/∧爻爻|ililili:i:{::: :{:  {i:i| |ilili从 |i:i|;:l     .|::リ::| j:::}i:i:i:| |::::i:i:i|i:i:i:i|  i|i:i:i| |i:i| |i:i:
\j{ : :{ :  {寸爻|ililii:i:i:{::: :ヽ {i:i} jilili:i:i:i゙|i:i|;:;{   ノ::j':::|ノ:::ノi:i:i:i:Ⅵ::::i:i:i|i:i:i:i|爻j|i:i:i:刈i:i:リi:i
;:;:ノi| : :}i  j やりililリi:i:乂: :〈 {i:川ilililili:i:|i:i|::从ニ二 ̄ ̄爻爻i:i:i:i:i:j{.:.:i:i:i:Ⅵ从j'りi:i:i从シシi:i:i:
;:;:;:;j|i: :|i \   ∨ilil}i:i:i:}ilil〕h、 乂vwvwl|i:i|'   . :  ̄ ̄>''"""∨.:ノ。s≦{{三三/洲洲ノシ从
;:;:;:川 八: : 》 : : ヤ洲洲洲州州沁,爻爻リi:i:|⌒ヽ、_:_:_:_:ノ´_-二三ノイ三V(_j}三三/(xxXXXXX
;:;:〈 ∨/∧/: : 〉: ::}爻爻爻爻爻刈州川X刈爻ミx  ̄_ ̄ ̄ ̄-=ニ二三\\ / /刈;';';';';';';';'
;:;:;:;〉:∨:/∧: : ::Vハ,;゙,;゙,;゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙``''ミ爻ミ爻ミ爻ミx ---=ニ二三三三三\∨/∧ 乂;';';';';';';';'
∧(: : ∨.:/∧: : :}八,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙``` ー¬宀宀宀¬冖⌒      }:}// )/'"´
i:i∧.: .: 〉;:;:/∧ : '/∧从--─…¬宀冖ニ““¨¨”” ̄~´"''〜-  _        }// /ア=-
i:i:i:〈\ノィノi:i:;:;:\: : /ヘ{.:レイィ;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;::::::::::``''ー‐--─'////.,.,   从
i:i:i:≪^ヾノ>i:i:i:i:刈ノノYノノix;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/i:i/´;:;:;:;:;:;:)V)V)V
⌒ヽノ川从ハi:i:^Y水川从从シ爻ミx;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:._、-─……─--  _イジ;:;:;:;:;:;:;:;:川从川
....,シ从ヾ;:ミ:爻乂从州洲洲洲从シ''^^ ̄   ̄  ̄  . . . : : : :, :, :, :,```````⌒⌒''<⌒

960 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:48:03 ID:F1ZX3xPs0

( ´_ゝ`)「このあたりだ」

<(' _'<人ノ「確かに、ちょっと獣臭い気がします」

(´・_ゝ・`)「野犬かぁ……ちょっと怖いなあ」

( ´_ゝ`)「俺が狩るから、美和ちゃんは盛岡さんのガードよろしくね」

<(' _'<人ノ「任せてください」

( ´_ゝ`)「さぁて、どこにいるかな……?」

<(' _'<人ノ「特に物音は聞こえませんから、少し離れているかもしれませんね」

( ´_ゝ`)「だな。とりあえず巣を見つけられれば」

<(' _'<人ノ「なるほど」

( ´_ゝ`)っ「どーこかな? こーこかな?」

( ´_ゝ`)っ「んー、こっちか?」

( ´_ゝ`)っ「……おっ」

( ´_ゝ`)「……どうやらここが巣っぽいな」

961 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:48:37 ID:F1ZX3xPs0

(´・_ゝ・`)「む、確かにそれっぽいね」

<(' _'<人ノ「近くで見張りますか?」

( ´_ゝ`)「んー……いや、探索がてらちょっと探してみよう」

(´・_ゝ・`)「おや?」

( ´_ゝ`)「巣があるってことは1km以内くらいに水場がありそうだ。今んとこ水には困ってないが、地形の把握は重要」

(´・_ゝ・`)「なるほど」

<(' _'<人ノ「隊列はそのままで行きます?」

( ´_ゝ`)「ああ、俺が先頭で美和ちゃんが殿」

(´・_ゝ・`)「僕は野犬に襲われたら一たまりもないから是非そうしてほしい」

<(' _'<人ノ「了解です」

( ´_ゝ`)「まあ本当に野犬かどうかは定かじゃないけどな。鹿と熊と猪ではない、はず」

<(' _'<人ノ「臭い等でよくそこまでわかりますね……」

( ´_ゝ`)「群馬県民だからな」

<(' _'<人ノ「あの、私もですけど……」

962 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:49:10 ID:F1ZX3xPs0
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ノ;;ヾ ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ ヾゞ;|  <;;/::ヾゞ;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞ;;::iiゞゞ;;ゞゞ;;ゞヾ;;>;ゞヾ;ゞ
ゞヾ ;ゞゞ;ゞiilヾ;ゞゞ゙ゞ;;:::ii|  |;:ヾゞ   "ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾiii| <:;ヾ:ヾ;;>ヾ;ゞ'';ゞヾ;ゞ
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"''~`''"゙ ノノシillゝ"''~`''"゙"''~`''"゙"''~            "'''''''''''''''"  ..,,、vji、iijww、ii..,
     "'''''''''"               '""'''""'"""
 ,..,.,.,.,、                                    ,..,.,.,.,、
           ''''""'"'''"""
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))ゝ;;;ミ,,、,,;;;ゝ;;)ゝ))ゝ
;;;) ;;;)ヾミゞ((;;;ゝヾ;⌒;;)   iijww、ii.       """~"           ''"""~
ヾミ;ソ(;;;ゝヾ;))ゝ;ミ;;(::;ゝ;;;))                     ,..,.,.,.,、

963 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:49:44 ID:F1ZX3xPs0

( ´_ゝ`)「……聞こえるか?」

<(' _'<人ノ「はい、微かに水の音がしますね」

(´・_ゝ・`)「川かな?」

( ´_ゝ`)「たぶんな。動物と出くわす可能性高いから注意してくれ」

<(' _'<人ノ「そうですね」

(´・_ゝ・`)「わかったよ」

( ´_ゝ`)「野犬が群れでいてくれれば手間が省けるんだが」

(´・_ゝ・`)「普通に考えたら凄いこと言ってるね」

<(' _'<人ノ「まあ、野犬くらいでしたら……寝込みを襲われたくはないので退治は賛成です」

(´・_ゝ・`)「凄いなあ」

( ´_ゝ`)「数年前ならもうちょいビビッてたがなあ。我ながら成長したもんだ」

<(' _'<人ノ「でも、油断は禁物ですよ?」

( ´_ゝ`)「うっす」

964 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/24(日) 23:59:57 ID:F1ZX3xPs0
【鮫島? 川】
                                      淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡
                                    淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡
                                 淡淡淡淡淡淡淡淡淡 淡淡淡淡淡淡淡淡
                                  淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡
                                  淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡
                                   淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡
                         爻爻爻爻      淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡淡
                   爻爻爻爻刈刈刈刈刈刈刈刈;';';';';';';';'淡淡淡淡淡i:i:i:i:|淡淡爻爻;';';';';'
                  刈;';';';';';';';';'爻;';';';';刈;';';';';';';';';';';';';;';';';';';';';''淡;';';';'淡淡:i:i:i:i:i|  爻爻;';';';';';'
               刈刈刈;';';';';';';';';';';';';';';'刈;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'刈;';'i:i:i|  刈;';';';';';';';';'
      : : : :   ;';';';';';'刈;';';';';';';';';';';';';';';';';';';'刈;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'刈淡;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'
    : : : : : : : ;';';';';';';';';刈;';';';';';';';';';';';';';';';';';'刈;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'刈淡淡淡;';';'刈;';';';';';';';';';';';';';';'
    : : : : :;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'刈;';';';';';';';';';';';';';'i:i:|;';';';';';';';';';';';';';'
    ;';';';';';';'ミ;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'淡刈;';';';';';';';';';';';'::i:i:i:i:i:i:|淡;';';';';';';';';';';';'
 ;';';';';';';';';': : : : : : :;';';';';';';';';';';';';';'刈;';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'淡淡洲洲|::刈;';';';';'刈刈刈::::i:i:i:i:i:i:| 淡;';';';';';';';';';'
 ;';';';';';';';';';': : : : : : : ;';';';';': : : : : :;';';';';';';';';';';';';';':|::i|;';';';';':洲洲 |:::i:i:|刈刈::i:i:|刈刈刈|:::::i:i:i:i:i:i|   ;';':i:i:i:i|;';';'
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: : : : : : : : : : ニニ=s。__V´  / ̄┿爻‐‐‐ 、|    _ |:i:i:i:|  |:i:i:i|,。ャ'''´ ̄ ̄\:i:i:i:i|/
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:.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::::::く____ /     爻爻/        ,。ャ'´爻爻爻
:.:::     :: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .::::::::::::::::::人__  爻爻爻/       ,。ャ'''´ 爻爻爻
:.:::    .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .::::::::::::`'''ャ。,爻爻 /// /    爻爻        ,。ャ'´
:.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::::::::::::::::::::::`'''ャ。,  /  |爻/   仁爻爻爻爻
:.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::::::::::::::::::::::::\_/仁、 爻爻爻爻爻
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :::::::::::::::::::::::::::::::`'''ャ。,.爻爻
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::.::`''ャ。,

965 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:00:30 ID:VF9pK.Zk0

( ´_ゝ`)「音から予測はしてたが、川か」

(´・_ゝ・`)「普通に川だね」

<(' _'<人ノ「……野犬はいなそうですね。あっちに鹿と……狸? はいますが」

( ´_ゝ`)「狸であってんよ。あっちには鳥も……んん??」

(´・_ゝ・`)「ん? どうかしたかい?」

( ´_ゝ`)9m「……あの鳥」

<(' _'<人ノ「はい? ……見慣れない鳥ですね」

(´・_ゝ・`)「確かに。見たことない鳥だ」

( ´_ゝ`)「……まさか、とは思うが」

<(' _'<人ノ「まさか? ……えっ?」

( ´_ゝ`)「美和ちゃんも気付いたか?」

(´・_ゝ・`)「一体何だって言うんだい?」

<(' _'<人ノ「……トキ……?」

(´・_ゝ・`)「……は??」

966 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:02:36 ID:VF9pK.Zk0
              . --  .
                ∠__tぅ) ヾミX
          /;;;;;;;r一'  =ミミメ、
         /::;>'"゙广  ,ハ从メ、\
        /:, '´   /    {
      ∠:/    /    _,.:ゞ=‐- .._
     ,.:'::, '     ,'   ∠_        `> .
    ,/::, ′     ,'  /   `ヽ.       ヽ、
   /::/      { 〈     `ヽ、 、    \
    {;/         Ⅵ∧       `ヽミ 、_,  \
               Vヘ X            `ー=ミ  \
               ヽ.ヽ \ 八ヽ、 ヘ   、     ヽ.  \
                  ヽ.ヽヽヽ \\ \-く\‐- ._\ヽ. \
               ヾミヽ、`ーヽ.\ \\\二ニ=\ヽ_)ヽ.
                  `ーミ≧=‐>\ >\>-へ、ヽ \ヽ
                        ⅥY'"^`'<三ニ==-ミメ\〉_)〉
                       Vキ  /:/  `'<三三∨=≠Y′
                         |::|  /:/       `'<ミ〉レ代i
                    j::j. イ::廴_
                    j::j }::{\>
                    l::l 〈::〈__
                    |::| V゙ー'

967 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:03:10 ID:VF9pK.Zk0

(;´_ゝ`)「やっぱ美和ちゃんもそう思う? 俺にもそう見える」

<(' _';<人ノ「は、はい」

(;´・_ゝ・`)「えっ……トキって日本では佐渡島にしかいないんじゃ?」

(;´_ゝ`)「そのはず。……2023年の日本では」

<(' _';<人ノ「付け加えるなら、野生のトキは佐渡島以外では中国と韓国の一部にしかいないはずです」

( ´_ゝ`)「……ということは、だ。やはりここは異界という可能性が一段と高まるな」

<(' _'<人ノ「はい。この島が佐渡島でなければ、ですが」

( ´_ゝ`)「……その発想はなかった。いや、佐渡島だったら脱出できないなんてことはあるはずもない、別の場所だ」

(´・_ゝ・`)「だよね」

<(' _'<人ノ「太古から分かたれているため、生き残っていたのでしょうか?」

( ´_ゝ`)「そういうことなんだろうな。しかし驚いたな」

<(' _'<人ノ「はい。……しかしそうなると、野犬だと思っていたのも野犬なんでしょうか?」

( ´_ゝ`)「……ニホンオオカミだってか? そう言われると、普通にありえるな」

(´・_ゝ・`)「生物学者とか連れてきたら狂喜乱舞しそうだね」

968 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:04:03 ID:VF9pK.Zk0

( ´_ゝ`)「むぅ……マジでニホンオオカミだったら、安易に狩るのは若干躊躇われるな……」

<(' _'<人ノ「た、確かに……」

(´・_ゝ・`)「いや、そうは言ってもオオカミが近くをうろついてちゃ危なくない?」

( ´_ゝ`)「まあ、そうだな。追い払うだけで済ませられるならその方がいいか、ってレベル」

<(' _'<人ノ「でもそうなると、私と真理男くんは別れた方がいいですね。あっちの二人だと殺気で追い返すのは無理ですし」

(´・_ゝ・`)(殺気で追い返すとかできるんだ……)

( ´_ゝ`)「ああ、今更だが戻って編成見直すか」

<(' _'<人ノ「早速戻りますか?」

( ´_ゝ`)「そうしよう、食料調達は別に後でもいいからな」



 ―――。

969 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:04:36 ID:VF9pK.Zk0
【拠点】
_/:;; ´;; ;,,〉、;;:  l! /;;  ,,;ヽ、―-'、 ;;;\ ___ /;;;__/  ;;_;\;;`
 ;;ヽ、,r‐-、  /____________;; 、;_;;/  ̄~     \/ ;;_〉
   /;; ^` /\                     \:: /  :;;\'´;;;〉 i!く;;::: ‐、
 /~`ヽ.../    \                    \〉、;;:  l! /;;  ,,;ヽ、―
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  / ; |    λ   |                    |'、;;:: ;;;::l‐、  l:./、
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"'''"''''''''|_/   ヘ__|_____________」 lく  ;;;;〈ノ  〉  l!
;;   ; m ,. ; '  "  ;" '';  : ,. ;/''     | ;i/ il `  /__ノi!  ll
 : :   ;  ;   .  / '' ;゙  ;/ ;;"  :  !、;;l    /   l!  ~`X
;; "  . 、 l;  : " :;l  ,.  ;;v "; ゙゙ ;: ,V ;: 、;  "'''"'''"'''"'''"'''"'''"'''"'''"''
  n ;   ;_ ;  ;" ; :  ; ,. ,. ;  ;" ;;   : ;"' '; ,..,.m  ''゙゙ ;  ; ;_/

970 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:05:57 ID:VF9pK.Zk0

爪゚ー゚)「で、まずは何から?」

(´<_` )「とりあえずトイレですかね」

爪゚ー゚)「確かに、いつまでもそこらへんで済ますのもちょっとね」

(´<_` )「まずは資材を集めましょう。主に木材と蔦」

爪゚ー゚)「オーケー。のこぎりと鉈があればまあ何とかなるか」

(´<_` )「木はなるべく乾燥してそうな大きな枝とかがいいですね。蔦は何でもいいですが量が欲しいです」

爪゚ー゚)「適当に探してみようか」

(´<_` )「はい、よさそうなのあったら教えて貰えると」

爪゚ー゚)「ところで完成予想図とかあるかい?」

(´<_` )「ありますけど、バッテリー節約しておきたいですね」

爪゚ー゚)「ああ、確かに。じゃあできてからのお楽しみってことで」

(´<_` )「良い感じの木が見つかればそんなに悪くはないと思いますよ」

爪゚ー゚)「それは楽しみだ」



 ―――。

971 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:06:30 ID:VF9pK.Zk0
【鮫島? 森林】
.:.: { : :{  ,ハililil|  ,|ilili:i:i:::: : ノ: :|i:i| . |ililili|. .|i:i|::|  . .  .|::||::| |::}i:i:i:| . |::::i:i:i|i:i:i:i| . .i|i:i:i|. .|i:i|.|i:i:
.:.:.:{ : :i '/∧爻爻|ililili:i:{::: :{:  {i:i| |ilili从 |i:i|;:l     .|::リ::| j:::}i:i:i:| |::::i:i:i|i:i:i:i|  i|i:i:i| |i:i| |i:i:
\j{ : :{ :  {寸爻|ililii:i:i:{::: :ヽ {i:i} jilili:i:i:i゙|i:i|;:;{   ノ::j':::|ノ:::ノi:i:i:i:Ⅵ::::i:i:i|i:i:i:i|爻j|i:i:i:刈i:i:リi:i
;:;:ノi| : :}i  j やりililリi:i:乂: :〈 {i:川ilililili:i:|i:i|::从ニ二 ̄ ̄爻爻i:i:i:i:i:j{.:.:i:i:i:Ⅵ从j'りi:i:i从シシi:i:i:
;:;:;:;j|i: :|i \   ∨ilil}i:i:i:}ilil〕h、 乂vwvwl|i:i|'   . :  ̄ ̄>''"""∨.:ノ。s≦{{三三/洲洲ノシ从
;:;:;:川 八: : 》 : : ヤ洲洲洲州州沁,爻爻リi:i:|⌒ヽ、_:_:_:_:ノ´_-二三ノイ三V(_j}三三/(xxXXXXX
;:;:〈 ∨/∧/: : 〉: ::}爻爻爻爻爻刈州川X刈爻ミx  ̄_ ̄ ̄ ̄-=ニ二三\\ / /刈;';';';';';';';'
;:;:;:;〉:∨:/∧: : ::Vハ,;゙,;゙,;゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙:゙``''ミ爻ミ爻ミ爻ミx ---=ニ二三三三三\∨/∧ 乂;';';';';';';';'
∧(: : ∨.:/∧: : :}八,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,:゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙,;゙``` ー¬宀宀宀¬冖⌒      }:}// )/'"´
i:i∧.: .: 〉;:;:/∧ : '/∧从--─…¬宀冖ニ““¨¨”” ̄~´"''〜-  _        }// /ア=-
i:i:i:〈\ノィノi:i:;:;:\: : /ヘ{.:レイィ;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;::::::::::``''ー‐--─'////.,.,   从
i:i:i:≪^ヾノ>i:i:i:i:刈ノノYノノix;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/i:i/´;:;:;:;:;:;:)V)V)V
⌒ヽノ川从ハi:i:^Y水川从从シ爻ミx;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:._、-─……─--  _イジ;:;:;:;:;:;:;:;:川从川
....,シ从ヾ;:ミ:爻乂从州洲洲洲从シ''^^ ̄   ̄  ̄  . . . : : : :, :, :, :,```````⌒⌒''<⌒

972 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:07:03 ID:VF9pK.Zk0

爪;゚ー゚)「ふうっ、結構疲れてきたね。当たり前だけど木を運ぶのも蔦集めるのも体力いる」

(´<_`;)「はぁ、はぁ、ですね」

爪;゚ー゚)「次戻ったらちょっと休憩しないかい?」

(´<_`;)「賛成です。……組み合わせミスったかな、体力お化けどっちかは必要でしたね」

爪;゚ー゚)「だね。盛岡さんも体力はありそうだし」

(´<_`;)「確かに。まあ昼頃には一旦戻ってくるはずなんで、そこで組み換えますか」

爪;゚ー゚)9m「あっ、そこの木よさそう」

(´<_`;)「おっ、ほんとだ。……よっこいしょ、っと。そこのもよさそうですけど持てます?」

爪;゚ー゚)「何とか。そっちももう厳しいよね?」

(´<_`;)「はい、なんで戻りましょうか」

爪;゚ー゚)「帰ろ帰ろ」



 ―――。

973 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:07:37 ID:VF9pK.Zk0
【拠点】
_/:;; ´;; ;,,〉、;;:  l! /;;  ,,;ヽ、―-'、 ;;;\ ___ /;;;__/  ;;_;\;;`
 ;;ヽ、,r‐-、  /____________;; 、;_;;/  ̄~     \/ ;;_〉
   /;; ^` /\                     \:: /  :;;\'´;;;〉 i!く;;::: ‐、
 /~`ヽ.../    \                    \〉、;;:  l! /;;  ,,;ヽ、―
 ;; ::,-‐∠____\___________\⌒~`\ ̄";;、   〉;;
  / ; |    λ   |                    |'、;;:: ;;;::l‐、  l:./、
:;/\ |   / ヘ    |                     |/ 〉~";;ヽ l   /
    〉.|  ./  .ヘ   |                      | ゞ―-、;;;l_ハ‐-'、
"'''"''''''''|_/   ヘ__|_____________」 lく  ;;;;〈ノ  〉  l!
;;   ; m ,. ; '  "  ;" '';  : ,. ;/''     | ;i/ il `  /__ノi!  ll
 : :   ;  ;   .  / '' ;゙  ;/ ;;"  :  !、;;l    /   l!  ~`X
;; "  . 、 l;  : " :;l  ,.  ;;v "; ゙゙ ;: ,V ;: 、;  "'''"'''"'''"'''"'''"'''"'''"'''"''
  n ;   ;_ ;  ;" ; :  ; ,. ,. ;  ;" ;;   : ;"' '; ,..,.m  ''゙゙ ;  ; ;_/

974 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:08:10 ID:VF9pK.Zk0

(´<_`;)「ふぅっ、一息」

爪;゚ー゚)「いやー結構きついね」

(´<_`;)「頑張った甲斐あってトイレに使う分は十分揃いましたけどね」

爪;゚ー゚)「トイレは絶対必要だからなぁ」

(´<_`;)「です。……ふぅ、じゃあ次は穴掘っていきましょうか」

爪;゚ー゚)「それも疲れそうだなぁ……まあ頑張ろうか」

(´<_`;)「はい。正直真夏じゃなくてよかったですね」

爪;゚ー゚)「ほんとそれ。真夏だったら既にヘバッてたよ」

(´<_`;)「ですよね。……ん?」

( ´_ゝ`)ノ「戻ったぞ」

爪;゚ー゚)「あれ? やけに早いね。何かあったのかい?」

<(' _'<人ノ「それが――」



 ―――。

975 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:08:44 ID:VF9pK.Zk0

(´<_` )「トキか……なるほど」

爪゚ー゚)「オオカミね……確かに僕や弟君じゃ気迫だけで穏便にとはいかないな」

( ´_ゝ`)「盛岡さんどっちにするかはすげー微妙。海の食料調達で本領発揮して欲しいし」

(´・_ゝ・`)「いや、漁師って言っても元だからあんまり期待されても困るけどね」

<(' _'<人ノ「……ひとまず、まだ保存食ありますし。全員で設営をやってしまうのもありかと」

(´<_` )「それもアリだな」

( ´_ゝ`)「……オーケー、そうするか。そもそも二手に分かれたのも野犬――今では推定オオカミだけど、始末しときたかったからだし」

爪゚ー゚)「正直助かるよ、僕と弟君じゃパワー不足でね」

<(' _'<人ノ「二人とも普通の人よりは体力あると思いますけどね」

( ´_ゝ`)「慣れないことすると消耗激しいからな。俺は慣れっこだから正直無双できる」

(´<_` )「流石だな、兄者。実に頼りになる」

<(' _'<人ノ「じゃ、早速やっていきましょう。真理男くん、指示を」

( ´_ゝ`)「おう。まず―――」



 ―――。

976 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:09:31 ID:VF9pK.Zk0

               :.:.:.:::.:::.:::.:.:::.::::.::.::.::.:.:::.:.::.:.:::.:.:.:::.:::.:::.:.:::.::.::.::.:. ヽ ;
           .:.:.:.:::.:::.:::.:.:::.::.::.:::.::.:.:::.:.::.:.:::.:.:.:::.:.:::.:::.:::.:.:::.::.::ヾ.: ;
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   ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;;ヾゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ| |丶ヾ.: ; ヽ ; ; :
 .: ; ヽ ; ; :ヾゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.:  ;ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: / / ; ヽ ; ; :ヾゞ;;
 ;; ;ヾ ゞ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;; ;ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ( ( ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾ
  ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;; ヾゞ;; ;ヾ ; ;丶 | | ;丶ヾ.:  ;丶ヾ.:
  .: ; ヽ ; ; :ヾゞ; ; ;ヾ ; ;丶ヾ.:丶ゞ;; ;ヾ ; ; ` ト丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾ
  ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;; ヾゞ;; ;ヾ ; ;丶ソ ノ ; ; :ヾゞ;; ;ヾ ; : ; ヽ
 .: ; ヽ ; ; :ヾゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.:  ;ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.:| | ; ; :ヾゞ;; ;ヾ ; : ;
 ;; ;ヾ ゞ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;; ;ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: レ ヒ丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;;
  ;; ;ヾ ゞ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;; ヾゞ;; ;ヾ ; ;丶.V lヽ ; ; :ヾゞ;; ;ヾ ; ;
  ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ゞヽ ; ; :ヾゞ;; ; ;丶.: ;  ヽ / /ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.ヽ ; ; :
 :::;:ヾゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ ;丶;丶ヾ.: ;| | ; ヽ ; ; :ヾゞ;;ヽ ; ;
 ;;;:ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;; ヾゞ;; ;ヾ ; ; ( (ヽ ; ; :ヾゞ;; ;ヾ ;ヽ ;
  ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;; ヾゞ;; ;ヾ ; ;丶| ト丶ヾ.: ; ヽヾゞ;;
  ::;:ヾゞ;; ;ヾ ; ;丶.: ; ヽ ; ; :ヾゞ ;丶;丶ヾ.: ; Y | ;丶ヾ.:; :ヾ
  ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;;ヾゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ| |ゞ;; ;ヾ.
 ;;;:ゞ;; ;ヾ ; ;丶ヾ.: ; ヽ ; ; :ヾゞ;; ヾゞ;; ;ヾ ; ;  | |ゞ;

977 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:10:15 ID:VF9pK.Zk0

( ´_ゝ`)「トイレはこれでよし」

(´<_` )「水洗って発想はなかったが、そういや水に困ってない特殊な状況だった」

(´・_ゝ・`)「ここの水たまりで手を洗って、仕切りを外すと水が流れて、あっちの低いとこに流すわけか。よくできてるね」

( ´_ゝ`)「水の補充は俺か地流さんにでも声かけてくれりゃいい」

<(' _'<人ノ「あ、私は自分でやります」

(´<_` )「俺も自前でいい。いつ必要になるかわからんし慣らしておきたい」

(´・_ゝ・`)「僕以外全員手から水出せるんだもんなあ……凄い状況だ」

爪゚ー゚)「紙がなくて葉っぱなのを除けば完璧だね」

( ´_ゝ`)「そればっかりはな。残念ながらティッシュの備蓄はすぐ切れる」

(´・_ゝ・`)「ちょっと失敗しても最悪手を洗えるのは正直助かるかな」

(´<_` )「確かに、慣れないから失敗しそうですね……」

( ´_ゝ`)「そういうのマジでモチベーションに響くから。多少手間だったが水洗にしたわけ」

爪゚ー゚)「ふむ、流石はサバイバルガチ勢だね」

978 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:11:07 ID:VF9pK.Zk0

( ´_ゝ`)「そんじゃ、流れで風呂と炊事場も作るぞ」

(´・_ゝ・`)「これ見た後だと、何となく想像がつくね」

爪゚ー゚)「だね。でも、水の心配はないとはいえ風呂は大丈夫なのかい?」

( ´_ゝ`)「まあ、地流さんの言う通り大量のお湯に浸かるような使い方はやめといた方がいいな。
      ある程度お湯溜めて掛け湯する感じのイメージで考えてる」

<(' _'<人ノ「魔力も有限ですし、あんまり大量だと流す先に困りそうですからね」

(´<_` )「確かにな、あの辺に池ができそう」

爪゚ー゚)「ま、掛け湯だけでもありがたいね。既に自分の臭いが気になる」

( ´_ゝ`)「あ、地流さんもそういうの気にするのね」

爪゚ー゚)「ふっ、酷い言い草だ」

(´<_` )「流石に失礼だぞ、兄者」

爪゚ー゚)「まあ恥ずかしいのも乙なのは確かだけどね。何なら嗅ぐかい?」

( ´_ゝ`)「ノーサンキュー。いらん気遣いだったな弟者」

(´<_` )「解せぬ……」



 ―――。

979 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:11:48 ID:VF9pK.Zk0
        パチ     `   ,ヾ、
               ` ヽ、 ,ノ )´( 、 ノY
                ) Y  人 .Yィ
                 (:.、)ノ'  ノ ,(.ノY '  パチ
        パチ   _,ノ   .. .   .ソ
            `ヘ(   从;: .:.   ノ
          i /_)   ,; .      Y
            ⌒ヽ   .;:..  ...::;, ヽ
          丶 _人ノ,  ...     . ; (
            从ヽ        ..;,ノ
         r===<彡イ二 ヘ;#;;从ノ="(ン(",,
        (\,ノ´フ,{='に}/{てニ}r=ィへ,)≡==-
        >`てk-'ト、iノ//ヽ)ー'レr小)人ミ三≧
        (ノメ'トf  //けi」(ノ'(ツハ)ト)三≧
           ^^''"'"ケ) (ハ)"(ハ)ヽ)"^^

980 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:12:21 ID:VF9pK.Zk0

( ´_ゝ`)「おっし、これで一通り完成!」

(´<_` )「兄者と美和ちゃんやっぱすげーわ」

爪゚ー゚)「だね。パワーが違いすぎて島田兵顔になる」

<(' _'<人ノ「鍛えてますから」

爪゚ー゚)「いや僕も警官としてそこそこ鍛えてはいるんだけど……」

(´<_` )「県大会レベルと世界大会レベルの違いみたいなもんですかね」

( ´_ゝ`)「そろそろ暗くなってくる頃だし、今日は保存食消費しとくか」

(´・_ゝ・`)「いやーもうハラペコだよ」

(´<_` )「ですね」

( ´_ゝ`)「んじゃとっとと用意するか」



 ―――。

981 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:12:54 ID:VF9pK.Zk0

  ( ´_ゝ`) ズー (´<_` )ズー  <(' _'<人ノズー  爪゚ー゚)ズー  (´・_ゝ・`)ズー
  (っ. 川 .o   (っ川. o     o 川⊂)    (っ川. o   (っ 川. o
    i_i      i_i      i_i       i_i      i_i



( ´_ゝ`)b「「うめぇ」」d(´<_` )



( ´_ゝ`)「いやー沁みる!」

(´<_` )「体動かした後のラーメンは最高だな」

<(' _'<人ノ「おいしいですね」

爪゚ー゚)「……え、何でこんなラーメンばっかなんだい?」

( ´_ゝ`)「うまいだろ?」

爪゚ー゚)「いやうん、うまいけど……」

(´<_` )「同価格帯のレトルトはいまいち好みのが見つかってなくてですね」

(´・_ゝ・`)「あー……レトルトは安いやつ当たり少ないからね」

( ´_ゝ`)「一応カレー粉と米もちょっとあるけど今は温存」

982 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:13:28 ID:VF9pK.Zk0
  ___/ ̄/   ___/ ̄/            / ̄/ ./''7   '´゙,  '´゙,
 /___     ̄/ /___     ̄/  ___ .   ̄  / /  / /  / /
 _ノ ,:  / ̄  _ノ ,:  / ̄  /    /   ___ノ /  ゙- '  ゙- '
/_ノ,___/   /_ノ,___/     ̄ ̄ ̄   /____,./  〇   〇
                  ,,/´゙i
                    ,,/:ェ /l
                く/.::. `7
        ______,,,,,,,,,,.......,.r'´;;::::... |
     /´;;;::::::;;;;;:::::::;;;;;;:::::::::::;;;::::: l
    /{::   '''::      ''''':::  ':::/
.    l:: |    ::/       ::   /
.     |: |   ノ''ー- .....,,,,,,__i  /|
    ヽ;ノ /´            | | |
    /|: l,           |: | |
    ゙'`ー゙            |: l_'ュ
                 `ー゙



(;´_ゝ`)「ッ!?」

983 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:14:01 ID:VF9pK.Zk0

( ´_ゝ`)「遠吠え……これ、近いな。推定300m。あっちの方向か」

(´<_` )「地流さん、探知いけます?」

爪゚ー゚)「ん。ちょっとあっち方向で伸ばしてみるよ。美和、他の方向の警戒よろしく」

<(' _'<人ノ「任されました」

爪゚ー゚)「む、これは……」

( ´_ゝ`)「どうだ?」

爪゚ー゚)「似たような反応が4つ……オオカミの群れかな? で、問題なんだけど」

( ´_ゝ`)「何だ?」



爪;゚ー゚)「……何かを追いかけてこっちに向かってるっぽい。
      鹿や猪にしちゃ魔力が大きい……ワンチャン魔術師かも」



(;´_ゝ`)「なんだと?」

984 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:14:35 ID:VF9pK.Zk0

三|゚ノ;^∀^)「はあっ、はあっ……!」














  Case12「海色の声」
  Day5A「幻の獣」

                          To be continued...

985 ◆KDJGUfbY2o:2023/12/25(月) 00:15:28 ID:VF9pK.Zk0
もはやこれまで(スレが)
続きは次スレで!

986名無しさん:2023/12/25(月) 13:42:23 ID:PUZIIITc0
ナイスクリスマス!乙です

987名無しさん:2023/12/27(水) 16:48:39 ID:tPlgy/PA0
乙だ

988名無しさん:2024/01/03(水) 16:07:30 ID:ssLOz2m20
乙!今年も楽しみにしてるぜ

989 ◆KDJGUfbY2o:2024/01/08(月) 21:47:14 ID:Lzbi6QAU0
>>986-988
リ゚▽゚ リ<l「乙ありやでー」

990 ◆KDJGUfbY2o:2024/01/08(月) 22:19:37 ID:Lzbi6QAU0
(´・ω・`)「次スレ、お待ち」

( ´_ゝ`)/こちら流石探偵事務所\(´<_` )
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1704719918/


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