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ゴストゥルーパー・ドールズ臨時レス置き場

1あべさん ◆uMJFatUpYM:2014/03/28(金) 23:56:16
スレタイの通り

114【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/09/20(土) 18:48:21
>>110
いいえ、勿論第5小隊全員で戦いますよ。

ただ、普通の妖怪相手だとDIVAが実戦配備される理由が弱いと思ったので、強敵を用意しようと思いました。

115 ◆x5gMz05B9A:2014/09/20(土) 19:22:34
>>114
そういうことでしたか
DIVAは勢いで作ったキャラなので、ところどころ誤解を生みそうな箇所が幾つかあったので、
そういう輩に見えてしまったのかなと疑ってしまいました。
本当に申し訳ありませんでした。
>>113
よろしくお願いします!

ロボットがロボットに乗るというよりも、鳳というPCのOSがDIVAという感じですね。
テンプレの身長5mの部分は初期設定の名残でして、身長は鳳と一緒です。

116関ヶ原金之助 ◆z4KXiuQxT6:2014/09/20(土) 20:05:38

>「プロトってあのロボットよね? 意識を同一化って……そんなことができるの……!?」

「もちろんできるわ!あなたは統合情報理論って知ってる?
少し前の時代まで、心の一部である意識に関しては究極の謎だった。
誰も、脳の何処の部分で意識を生み出しているのかわからなかったの。
でも、統合情報理論の考え方からすると
感覚、感情、行動、記憶、そのすべてが蜘蛛の巣のように連動した時、
意識が生まれるということがわかったの。
つまり鳥や獣にも脳の容量に応じた意識が存在している。
ということは人間を模したロボットにも当然意識は生まれるはずなのよ!」

ここまで説明して、理緒は口をとじる。
あとの説明は人型機械が福音で力を増す
という概念が阿部にもあるはずなの割愛したのだ。
目に見えない力が、確かにこの世界には存在している。
それはこの物語の大きな謎の一つでもあった。

そして戦場に流れるはデッドラインサーカス。

>(まさか……これがプロトの意識!?)

「……えっ」
理緒は目を見開き冷や汗をかく。
恐ろしいことに理緒とプロトの思考は似通っていた。
子供は母親の嫌いなものを嫌いになるって話があるのだけど、まさかロボットも。

それはとにかく、プロトは福音の力で狂暴性を増してゆく。
もし可能ならばスナカケババアの後頭部を鷲掴みにして
顔面を地面に押しあてながら長篠ごとヨナルデパスドーリに突進することだろう。

それを見ているヨシヒコは号泣。
さらに追い討ちをかけるように関ヶ原の悲鳴が無線でこだまする。

「うぁああん!こわいのよぉ」
「ぬぐわあぁあああ!長篠さん、回避して下さぁい!」

その声に理緒は我にもどって

「……これって、バケモノじゃない。身も心も、バケモノじゃない」
罪悪感を感じはじめていた。

【プロト、長篠機に突進】

もし変でしたらディレクターズカットよろしくです。
うん。よいキャラが書けなくって次からまた出直してきま〜す

117【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/09/23(火) 10:19:54
「くそ!!」

ヨナルデパスドーリの力は、T改と大差なかった。
しかし、相手の腕は6本、2本の手で自分を掴み、残り4本の手で拳を繰り出してくるヨナルデパスドーリの猛攻に、反撃するすべがない。
ガードを固め、長篠は必死に守るが、拳がさく裂する度、T改の精密すぎる体は衝撃であちこちの小さな部品が飛び、火花が散る。

「大佐!軍は?援軍はまだですか?」

パスドーリの猛攻に、長篠の口から弱音が漏れた。
関ヶ原機は暴走し、阿部は生死不明、笹倉の歌が終わるまでに援軍が来なければ、自分たちはあっという間にやられてしまう。
その切迫した状況に、鉄もまた、打開策を見いだせずにいたのだ。

(このままでは全滅する!糞!プロトめ!!いやそれどころじゃ…糞!糞!!)

追いつめられ、状況を混乱させたプロトに、長篠が黒い感情を抱きかけた、その時。

―『今日盛況!』って強制しちゃってんだ
空虚に十字切ったら さぁ、いくぜ? stand up! Ready?
デッドラインで踊れ」―

戦場の阿部の声が流れ始めた。

(阿部さん!…しめた!いける!)

絶体絶命の状況で流れ出した福音は、増幅装置を介していないため本来の力には及ばないものの、それでもヨナルデパスドーリを一瞬、目の前の鉄から気をそらす程度には効果があった。
鉄への攻撃を中断し、天に向かって大きく咆哮したヨナルデパスドーリに鉄がつかみかかり、後ろの地雷原に投げ飛ばそうとした、その時、
背後からプロトが暴れるスナカケババアの頭を掴み、こちらに向かって凄まじい速度で突っ込んでくるところだった!

>「ぬぐわあぁあああ!長篠さん、回避して下さぁい!」
「関ヶ原!脱出しろ!」

燃料タンクから燃料を漏らしながら、木々を吹き飛ばし、砂煙をあげて突っ込んでくるプロトを見て、鉄は叫ぶと、機体を横に飛びのかせた。
次の瞬間、プロトはスナカケババアを掴んだままヨナルデパスドーリに激突し、そのまま自らのばら撒いた浮遊機雷の中に突っ込んだ。

「関ヶ原!!」

激しい爆発が三者を包み込む中、屈んで守りを固め、爆風に耐えながら、鉄は叫んだ。

118関ヶ原金之助 ◆z4KXiuQxT6:2014/09/23(火) 16:03:10
>「関ヶ原!脱出しろ!」

>「関ヶ原!!」

長篠の声に我にかえった関ヶ原は脱出装置を始動。
が、装置が作動しないままプロトは業火に包まれる。

「う、うわぁあ…、だ、誰か…助けて」
関ヶ原は間近に迫った死にはじめて恐怖を感じていた。

「な、長篠さんは撤退って……、撤退って言ってたのに……!」
無線から関ヶ原の嘆きの声が響く。
もしも彼が戦死することがあればそれは理緒のせいでもあった。

「うぅ、ごめんなさい」と理緒は拳を握ってうつむいてしまう。

「ママ……」それにはヨシヒコも泣くのをやめて心配顔。

そしてプロトは燃え盛る炎のなかで、毒ガスを放出していた。
勿論二体の妖怪を両の手で拘束したまま。

『妖怪……殺す。ぼく、えらい…ふひひひ…』
すでに中破しているプロト。
操縦席まで火がまわるのも時間の問題だろう。

119阿部真里亜 ◆PxcqTTd2Bc:2014/09/23(火) 17:10:42
「いっせーのって乗ってみろどーだい? 今にも落っこちそうだろ? 
玉乗りなんて不安定さ キミの心のように

落下してんだ視点まわってんだ
生きて着地するまで さぁ、足掻け! stand up! Baby?
デッドラインを刻め」

凶暴性を増したプロトは一気に妖怪を圧し始める。
プロトはスナカケババアを完全に圧倒し、後頭部を鷲掴み。
そうだ、それでいい。憎ったらしい妖怪どもに復讐を――!
そしてそのままヨナルデパスドーリに突進する!

>「うぁああん!こわいのよぉ」
>「ぬぐわあぁあああ!長篠さん、回避して下さぁい!」

はたと我に返る。
間一髪で避けたからよかったようなものの、長篠も巻き込まれるところだった。
プロトは、味方や自分自身の安全すらも度外視してただひたすら妖怪を撃破せんとする化け物と化していたのだ。
もはやロボット三原則ガン無視である。

>「……これって、バケモノじゃない。身も心も、バケモノじゃない」

プロトは妖怪たちもろとも浮遊機雷の中に突っ込み、業火に包まれる。
それを見て私は歌うのをやめた。
もう妖怪は撃破できたとみていいだろう、いいだろうが……

>「う、うわぁあ…、だ、誰か…助けて」

妖怪を駆逐したところで人類もろとも滅亡しては何の意味もない。
人の命と引き換えに妖怪を撃破したところで意味はないのだ。
関ヶ原が脱出する気配はない、おそらく狂戦士と化したプロトがそれを許さないのだ。
私の判断が間違っていたのか……。
しかしあのまま撤退させていたとしてもジリ貧で長篠が妖怪にやられていたかもしれないのだ。
なんにせよ今は言い訳のような思考を巡らせている暇はない。

>『妖怪……殺す。ぼく、えらい…ふひひひ…』

一刻も早くプロトをなだめてやらねば。しかし自分に興奮を鎮め落ち着かせるような持ち歌はない。
いや、持ち歌である必要はあるのか?
先ほどゴスペルマニューバが科学者の女性の声にも反応していたことを思い出す。

「そうだ、笹倉さんと一緒に歌うのよ! あなたも……それにヨシヒコ君も手伝って!」

持ち歌で無い以上、歌ったところで福音としての力は多分無い。
でもうまくいけばプロトを落ち着かせることはできるだろう。
小さな子どもに我ながら随分な無茶振りだが、人数は多いに越した事はないはずだ。

「そんな寂しい心じゃ大事なものも失くしてしまうよ
少し優しい未来を信じていいんだと かなしみを暖めてあげたい」

さっきまで煽るような歌を歌っていたのに都合よく手のひら返しもいいところだが
今はこの歌が通じてプロトが鎮まってくれることを祈るしかない。

120関ヶ原金之助 ◆z4KXiuQxT6:2014/09/24(水) 18:09:30

>「そうだ、笹倉さんと一緒に歌うのよ! あなたも……それにヨシヒコ君も手伝って!」

もう終わり。関ヶ原の命は風前の灯火。
そう思っていた理緒の頭のなかに阿部の言葉が入ってくる。
そう。常識的に考えて普通なら誰もが終わりと覚悟する。
現実を受け止めて十字架を背負い生きてゆこうと誓う。
だが阿部は違っていた。
どんな絶望のなかでもハッピーエンドを信じている。
それはある意味狂った駄々っ子。
欲しいものが貰えるまで死んでも泣くのをやめない駄々っ子だ。

(そっか、本当に大切に思えるものなら、死ぬまでその手をはなせないものなのよね……)

「プロト……、ごめんね。わたし、あなたを見捨てるとこだったよ」
理緒の瞳に光がもどる。

♪そんな寂しい心じゃ大事なものも失くしてしまうよ

そして笹倉と一緒に歌い始める理緒とヨシヒコ。
それに反応をするプロト。
彼はまだ興奮気味のようだが、徐々に落ち着きを取り戻してゆく。

『ママ、ぼくは偉いんだよ。一人で妖怪を倒したんだ。
だから、本当のママの子供よりも、ぼくは優れているんだ。
ぼくは立派な人間なんだ』

「そうだね。あなたはとっても凄い力をもっている。でもね。立派な人になるためにはそれだけじゃダメなの。
立派な人になるためには、弱い人を守ってあげなきゃいけないの」

『どうして?』

「それは人間の生存戦略が、出来るだけ色々な人たちを守って、
生存確率を最大にすることだからよ」

『……』

「だから強い自分さえいればいいってわけじゃないのよ。
あなたも私も一人じゃ生きてゆけないわ。
人は皆助け合って生きてるの。それが社会ってものなのよ。
社会がなければ人間は皆弱者なのよ」

そう理緒は語りながら、逆にプロトに学んでいると思っていた。

「わかってくれた?」

『……うん』
心を鎮めたプロトは自身の胸に手を当て力をこめる。
どうやら脱出口は戦闘による破損で開口出来ないらしい。
なのでプロトは自ら胸の特殊装甲を引きちぎりその中から関ヶ原を取り出した。

炎の海の中で、関ヶ原は掲げられたプロトの手のひらの上。
その腕はボロボロで今にも崩れ落ちそうだった。
彼を救出する好機は今しかない。
だがその時だ。スナカケババアの砂つぶてが装甲を失ったプロトの胸へと放出される。
同時にヨナルデパスドーリの腕が開いた胸部へ挿入され
内部の機械を幾度となく引きずり出す。
それはまるで妖怪たちがプロトに意識があることを知っての行動に見えた。
妖怪たちはこの時を待ってましたとばかりに反撃を開始したのだ。

「お、わあぁ!」
揺らぐプロトの手のひらで悲鳴をあげる関ヶ原。
その時、プロトの声がヨシヒコの耳朶を震わせた。

『……ヨシヒコくん。ママのこと、頼んだよ』

【プロト、爆散まであと残りわずか】

121関ヶ原金之助 ◆z4KXiuQxT6:2014/09/24(水) 18:13:57
すいませーん。
妖怪を動かすところまで書きたくって
書いてしまいました。
ダメでしたらカットお願いします。

122【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/09/24(水) 21:46:18
長篠が助けてもいいですが、ここでDIVAさんが颯爽と参戦してもOKです。
どうします?

123 ◆x5gMz05B9A:2014/09/24(水) 22:32:14
>>122
おぅ!?
いいんですか?了解です。
ですが、少々時間を下さい。

124 ◆MjieElIfPA:2014/09/28(日) 23:24:59

昔とあるところに大馬鹿野郎が居た。
その大馬鹿野郎は人類と妖怪との熾烈な戦いの中あることに気がついた。
「非戦闘員である歌姫を前線に出すより、歌姫の声のデータを取って、ロボットに歌わせるほうが効率がいいのではないか」
ただの馬鹿野郎がそれを言うなら妄言で終わるのだが、残念なことにその大馬鹿野郎は数少ないロボット研究開発所の所長だった。
理論を実行するための知識も技術も施設も大馬鹿野郎は既に有していた。

データベースに登録されてある歌姫の声のデータを統合し洗練させて出来た理想の歌声

自身の歌声を遺憾なく発揮するための人工知能

それを守り、尚且つ敵に接近するための機動力に優れた鋼の体と装備

こうして鋼の歌姫は大馬鹿野郎の理論どおりに完成した。
間もなく、大馬鹿野郎の理論の証明と人類の新たなる希望の担い手として見極める為の試験運転が始まる。
実験部隊と共に出向いた戦地の中で、大馬鹿野郎はようやく自身の過ちに気がついた。

その歌声を聴いた小隊は、自身が肉塊に張り果てても驚異的な速度を持って戦い続けた。

その歌声を聴いた小隊は、正気を失い、こともあろうに同士討ちを始めてしまった。

その歌声を聴いた小隊は、フィラデルフィア実験の再来と言わんばかりの惨たらしい姿に成り果てた。

試験は失敗した。
大馬鹿野郎は政府に消され、鋼の歌姫に関するデータは研究所と共に消され、鋼の歌姫も闇の中へ葬られる
























はずだった。

125DIVA ◆x5gMz05B9A:2014/09/28(日) 23:26:02
>>124は私です。続き投下しますよー

ソレは飛行空母に向かう無人輸送機の中にいた。
「うわっ泥仕合もいいところだねコリャ」
輸送機のコンテナの中には誰も居ない。
その代わりにロボットが一機ハンガーに固定されていた。
「勝手に暴走とかまるで駄々っ子だなぁオイオイ」
ソイツはそのロボットの中に居た。
物理的な意味ではなく電子的な意味で
ロボットの中に作り上げた仮想空間の中でソイツは長篠達の戦いを観戦していた。
コイツの名前はDIVA(ディーヴァ)、歌姫達の歌声を元にして作られた電子の歌姫であり
それを内包する無人機「鳳(おおとり)」の操縦者であり
三様の惨状を生み出した非人道兵器でもある。
何故そんなものが闇に葬られずにここにあるのか?その真相を知るものはこの場には居ない
ただわかることがあるとすれば、それがいま長篠達の元へ向かっているということだけ
「あぁ・・・もう見てらんないねぇ〜しかたねぇな、慣らし運転がわりに行って来るとするか」
鳳の両目が紅く閃くと輸送機のハッチが開いた。
「鳳・・・出撃するぜ」
固定していたハンガーを外し、鳳は落下するように輸送機を飛び出た。
重力加速に加え、翼状の大型ブースターが火を噴き音速の速さで戦いの場に赴く

それは瞬間の出来事だった。
二対の妖怪による挟撃によって破壊されるプロトの元へ、強烈な突風と共に鳳が姿を現す。
音速の勢いでヨナルデパスドーリの顔面を蹴りぶち込んだ。
「よぉ人間共、あまりにも情けないお前らのためにDIVAちゃんが態々来てやったぞ。喜べ」

126DIVA ◆x5gMz05B9A:2014/09/28(日) 23:27:11
以上です。
本当は蹴った勢いで関ヶ原を救出!と行きたかったのですが、決定リール無しでしたね。トホホ

127【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/10/02(木) 19:44:35
「関ヶ原ぁ!!」

爆発の中から何とかプロトは現れ、阿部がデットラインサーカスを歌うのをやめ、未来を歌った事でその動きも沈静化した。
だが、関ヶ原が機体から出てきた直後、2体の妖怪が煙の中から復活し、無防備なプロトを破壊し始める!
2体はあのヨナルデパスドーリの腹の球体を喰って回復したのだろう、地雷と、プロトに負わされた傷が回復していた。

「やらせん!!」

雪駄に、鉄は2大妖怪に突撃せんとしたが、突然、機体の左膝が折れ、ガクリとT改は崩れてしまった。
先ほどの急な回避動作と、ヨナルデパスドーリとの取っ組み合いによる踏ん張りで、遂に精密すぎるT改の膝に限界が来たのだ。

「く…!」

それならばと福音砲を向けるが、関ヶ原が近すぎて狙いが定まらない。
福音の粒子弾は、通常の熱兵器と同等の破壊力がある、掠っただけで人間など一たまりも無いだろう。
都合よく妖怪だけ攻撃できる武器ではないのだ。

万事休す!笹倉の歌も半分終わってしまった。
関ヶ原がいるのも構わず、福音砲を撃たなければ、全滅してしまう!

そう判断した鉄が、引き金を引こうとした、その時!

>「よぉ人間共、あまりにも情けないお前らのためにDIVAちゃんが態々来てやったぞ。喜べ」

正体不明の機体が突如現れ、プロトを襲っていたヨナルデパスドーリを蹴散らした!

「スーパーロボット!?大佐!あの機体は…」
『輸送中だった機体が急きょ加勢すべく飛んできたらしい!味方だ!』
「じゃあ…あれが、DIVA…」

DIVA、それは人類が作り出した対妖怪用の無人兵器…。
人工的に作り出された福音を使い、パイロットも歌姫も使わずに妖怪を倒せる次世代の兵器…なのだが…。

「あれは…あれは封印された物を預かるだけだったんじゃ!危険すぎる!今ここで歌われたら…」
『落ち着け、既に我が米軍の包囲部隊も到着している!』

DIVA、その歌声は、聞く者を狂わせ、そして殺す魔の殺人兵器。
妖怪も人間も見境なく殺してしまう凶悪な機械と鉄は聞いている。
そんな物が絶体絶命の場に現れたのだ、鉄だって穏やかではいられない。
笹倉の歌が無ければ、パニックになって全力で逃げていただろう。

だが、幸いにもまだ冷静さを保てていた鉄は見た、DIVAが関ヶ原を助けているのを…。
いや、実際に助けているのかはわからない。
しかし鉄には確かにそう見えた。

『DIVA、そのまま離脱しろ!スタークラスター隊、DIVA離脱と同時に攻撃開始!ソフィーヤ、笹倉の曲が歌ったら歌唱開始だ!曲は労働者のラ・マルセイエーズ!』

判断力の落ちている鉄に変わり、ジャクソンの声が無線機から響く。
妖怪とプロトに気が集中するあまり、レーダーを見ていなかった鉄はそこで気づいた、自分たちの上空に、既にアメリカロボット軍が到着している事に!

『ラジャ、ロックオン完了!』
『歌唱準備良し!』

はるか上空にて待機する騎士の鎧のような、小型のスーパーロボット、身長25mのスタークラスターが7機と、福音展開ヘリが一機。
DIVAがどき次第福音粒子光弾を撃てるよう、待機している。

【スタークラスター隊とソフィーヤはフリーです。
ご応募いただいた方、ありがとうございました。
ちなみに、ソフィーヤはアメリカ人に設定変更しています。】

128関ヶ原金之助 ◆z4KXiuQxT6:2014/10/04(土) 19:53:51
気がつけば関ヶ原はDIVAの上。
これはもしかして助けられた?あの悪名高い悪魔の兵器から?
何はともあれジャクソンは離脱の指令を出している。
どうやら援軍は到着していたらしい。

「おまえはDIVAか?これはこれはずいぶんと手荒い救出劇ですね。
しかし助かりました。流石は最新鋭のスーパーロボット!
性能だけは、たいしたものだ!」
関ヶ原は興奮ぎみに、最後に余計なことまで口走ってしまう。
無論本人は失言に気付いていない。

その一方で沈黙するプロト。
燃料もなくなりかけ、光を失った眼球に映るはDIVAの姿。
混迷期に造られた試作の異形と次世代型の魔の最新兵器。
この二つが同じ場所に存在するのもこれで最初で最後かも知れない。

「あれが……DIVA……」
暮古理緒はぽつりとつぶやく。
そしてこのあとの戦いは見守ることにして
阿部にこう言った。

「ありがとう、流石は歌姫さん。素敵な歌でした……」

思えば凍結されていたプロトが蝉のように一瞬だけでも活躍出来て理緒は良かったと思う。
それとは別にDIVAには科学者として上には上がいるということを痛感させられた。
今回の騒動でゴスペルマシンの研究は完全に凍結されるはず。
そう考えると何となくホッとしたような、荷が下りたような、
しかしさみしい気持ちになる理緒だった。

「ありがとうプロト」
こうして理緒の夢は儚くも散るのではあるけれど
のちに大人になったヨシヒコは、その母の姿と沈黙するプロトの姿が忘れられなかったと語るのだった。

129阿部真里亜 ◆PxcqTTd2Bc:2014/10/09(木) 03:12:17
正気を取り戻したプロトの手によって、関ヶ原は外にだされた。だが、……

>『……ヨシヒコくん。ママのこと、頼んだよ』

「プロト……」

精巧なA.I.を持ったロボットにすぎないはずなのに、この気持ちはなんだろう。
少なくとも理緒にとってはプロトは子供のような存在だということを知ってしまったからだろう。
しかし、感慨に浸っている隙はない。
T改の破損も激しく、今はプロトが命懸けで助けた関ヶ原の命も危ない状況。
ロボットが動く状態なら歌でどうにでもなるが、破損が原因である以上、歌を追加してどうにかなる状況ではない。
歌姫の無力さを痛感した。今必要なのはロボットのほうだ。

「誰か……彼を助けて……」

> 「よぉ人間共、あまりにも情けないお前らのためにDIVAちゃんが態々来てやったぞ。喜べ」

やはり神様というのはいるのだろうか。
救世主が降り立った、ように今の私には見えた。

>「あれは…あれは封印された物を預かるだけだったんじゃ!危険すぎる!今ここで歌われたら…」
>『落ち着け、既に我が米軍の包囲部隊も到着している!』


DIVA……強力過ぎるが故に封印された電子の歌姫。
長篠はその危険性を危惧しているが、今は彼女に頼るしかない。

「歌は今のところ間に合ってるから大丈夫。その人を救出してあげて!」

DIVAは関ヶ原を救出。

> 「ありがとう、流石は歌姫さん。素敵な歌でした……」

戦いの決着が付きつつあることを悟った理緒が感慨深げにお礼を言う。

「いえ、プロトを助けられなくてごめんなさい…」

>『DIVA、そのまま離脱しろ!スタークラスター隊、DIVA離脱と同時に攻撃開始!ソフィーヤ、笹倉の曲が歌ったら歌唱開始だ!曲は労働者のラ・マルセイエーズ!』

後はDIVAがこのまま大人しく離脱してくれるのを願うのみだ。
僅かに残っていた歌唱時間を使って離脱を援護する。

「世界を繋ぐ鎖を各々胸に 奏でるのは《可能性の背面》 蒼穹を舞え《自由の翼》」

130DIVA ◆x5gMz05B9A:2014/10/13(月) 18:40:57
ヨナルデパスドーリを蹴り飛ばしたことで自身の勢いを殺すのと同時に方向転換
Gの影響を受けない無人機にしか出来ない荒業でもって、DIVAは掠め取るように関ヶ原を確保した。
「・・・あぁん?リアクションがうっすいなー」
思った以上に周囲の反応が薄かったのかDIVAは不満そうにぼやく
そんな中、人形のように握っていた関ヶ原が気がついたのかDIVAに話しかけてくる
「うっせぇーよwww役立たずの豚野郎が、満足に感謝も皮肉も言えねぇのかよ、このまま肉団子にしてやろうかwww」
そういいながら、身動きの取れない関ヶ原の頭を親指で押さえつける。
殺すつもりがないのか、ある程度加減はされているが、やられているほうは不快だろう。

>『DIVA、そのまま離脱しろ!スタークラスター隊、DIVA離脱と同時に攻撃開始!
「・・・はいはい、言われなくてもそうしますって」
あからさまに不機嫌そうにジャクソンにそう返すと、DIVAは離脱行動を始める。

 《とそれと同時にゴスペルマニューバにアクセスする。
  阿部が歌おうとしたその瞬間、何もない空間から腕が現れ阿部の口をふさぐ
  といっても、その腕に実態は存在しないDIVAが映し出しているホログラム映像だ。
  しかし、実体は無くとも視覚的作用で歌唱をとめることは可能だ。
  「機動力強化とか余計なお世話だっての」
  そういいながらDIVAのアバターが映し出されていく、何を思ったのか今回のアバターは阿部だった。
  「今こっちは慎重に動こうとしているってときにさ、機動力あげられても迷惑っつーか?福音の無駄使いなんだよね」
  DIVAは憎たらしく顔を歪めながら話を続ける。
  「それに・・・私怨全開で歌った福音なんてこっちからごめんなんだよねwww
   あっ・・・ごっめーん自己紹介してなかったわwww私が超絶歌姫のDIVAちゃん
   それと、あそこのロボットも私で、私専用の無人機の『鳳』でもあるからよろしくねー
   まぁ自己紹介はこんなもんでいいでしょ、話戻すけどさぁ
   私も人格はあれども機械だしさーあの出来損ないみたいに使い潰されたくないわけわっかるー?」
  DIVAはプロトを指差した。
  「それに・・・あの人達がうまくやれるとは思えないんだよね」
  そういってスタークラスター隊に視線を向ける。
  「まぁ念のため取っといてもいいんじゃないかなぁ〜ってのが私の意見な訳よ」》

が、さきほどよりも速度が遅い、手にしている関ヶ原を庇いながら移動している以上、鳳の本来の速度が出せないからだ。
「あぁん・・・もう邪魔だぁ!」
そう愚痴をこぼして、DIVAは大きく跳躍し、長篠が乗るT改に飛びつく
「おい!お前、コックピットにこいつも乗せろ!」
コックピットの付近をゴツゴツノックしながらハッチの開放を強要した。

131【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/10/17(金) 00:29:05
「な!?な!?な!?」

突然、飛びついてきた鳳に、T改は驚いてのけぞってしまった。
飛び乗ってこられたらT改はその重さで足が砕け散ってしまったかもしれないが、幸いにして鳳は自分の足で地面に立ち、上半身のみT改にくっつけている。

>「おい!お前、コックピットにこいつも乗せろ!」

「わ…わかった」

突飛な行動をとってくるDIVAに、鉄は完全に主導権をとられ、狼狽えながら機体の緊急脱出用ハッチを開け、関ヶ原を中に招き入れる。

「…ほら!早く!」

ハッチを開けた鉄はDIVAに握られて満身創痍の関ヶ原を、手招きする。
彼の胸中は、早くこの何をするかわからない機体と別れたいという思いでいっぱいであり、妖怪との戦闘中と言う事も重なって、もはやパニック寸前だ。

「急げ!…!!」

焦りに焦っている鉄が大声で関ヶ原を呼んだのに呼応するように、スタークラスター隊は攻撃を開始した!
福音の光線が、稲妻の雨のように、激しくフラッシュしながら妖怪たちに降り注ぐ!

♪街は静かに
君が描いた日々の中
数えきれない
夢の灯りが消える頃
いつもの夜が輝き始める
君を守りたい
一人じゃない♪

笹倉の歌の中、閃光の中に苦しむ妖怪2匹。
スナカケババアもヨナルデパスドーリも7機もの巨大ロボットに総攻撃されては、なすすべがない。
反撃もできず、ただ苦しみもだえるばかりである。
しかし、福音の光線は妖怪たちだけでなく、残されたプロトにも容赦なく降り注いでいく。
理緒にはつらい光景かもしれないが、鉄やジャクソン、笹倉、そしてスタークラスター隊には、それを気にする余裕はない。

(……いける)
(勝ったな)
(いけ!いけ!!)

激しい閃光の連続を見つめる笹倉が、ジャクソンが、鉄が、勝利を確信する中、閃光の中で、遂にスナカケババアが断末魔をあげて黒い煙となった。

「やった!!」

🎶心で行く未来♪

思わず鉄がそう叫んだと同時に、笹倉の歌が終わり、次いで、上空の福音展開ヘリからソフィーヤの歌…アメリカ合衆国の歌姫に、何の因果か適性が出てしまったソビエト国家の前奏がながれ出した、その時。

「ギシャあああああああああああああああ」

黒い煙を割って、最後の力を振り絞った傷だらけであちこちから緑色の煙を上げたヨナルデパスドーリが、鳳とT改めがけて突っ込んできた!

【ヨナルデパスドーリはここからフリーです、撃破描写してOKです!】

132関ヶ原金之助 ◆z4KXiuQxT6:2014/10/17(金) 21:40:56
>「うっせぇーよwww役立たずの豚野郎が、満足に感謝も皮肉も言えねぇのかよ、このまま肉団子にしてやろうかwww」

「お、おいっ!やめるのだ!
機械のおまえに人に感謝されて嬉しい気持ちがあるなど知らなかったのだ。
……ということでな。DIVAさん、ありがとうございまず」
痛みに耐えながら、涙目で叫ぶは関ヶ原金之助。
しかし周囲のリアクションがうすいとか、このロボットは一体なんなのだろう?
もしかして目立ちたがりやさんなのだろうか?
頭をDIVAに押さえつけられながらふと関ヶ原は思う。
それはこの型破りのロボットと対応するためには受け身では、
物事が何か悪い方向に進んでいってしまうのではなかろうか。
ゆえに関ヶ原の軍隊行動で麻痺していた自由意思が蠢動を始めている。

>「あぁん・・・もう邪魔だぁ!」

「…なら行けDIVAよ!思う存分戦ってこい!」

そう叫びながら、関ヶ原はDIVAのことを羨ましく思っていた。
それは軍人の自分とは生き方の違う自由なDIVAを、
ということでもなく、戦う意志を持っている目的をもつものとしてだった。

(なぜ、おまえは戦えるのだ?)

そんな気持ちを胸に関ヶ原は声のするほうに振り返る。

>「…ほら!早く!」

視線を落とせば手招きする長篠の姿。

>「急げ!…!!」

「了解!」

関ヶ原はDIVAの手から跳躍する。

133阿部真里亜 ◆PxcqTTd2Bc:2014/10/18(土) 19:49:57
>「うっせぇーよwww役立たずの豚野郎が、満足に感謝も皮肉も言えねぇのかよ、このまま肉団子にしてやろうかwww」

「……」

一体製作者は何の意図をもってこんなキャラ付けをしたのだろうか。
連携が必要な戦いにおいて、むやみに集団の和を乱す言動はよろしくないはずだが……。
さては趣味か。製作者はツンツンデレがお好みなのか。
と呑気なことを考えていたのも束の間、突如DIVAに口を塞がれ、逆に空いた口が塞がらない。
ゴスペルマニューバへの干渉ももちろんだが、私が歌おうとしたことを瞬時に察知した感知能力。
一体どれだけ高性能なんだ。製作者がそれ程の天才なら趣味も少々おかしくなろうというものだ。

> 「それに・・・私怨全開で歌った福音なんてこっちからごめんなんだよねwww
   あっ・・・ごっめーん自己紹介してなかったわwww私が超絶歌姫のDIVAちゃん
   それと、あそこのロボットも私で、私専用の無人機の『鳳』でもあるからよろしくねー
   まぁ自己紹介はこんなもんでいいでしょ、話戻すけどさぁ
   私も人格はあれども機械だしさーあの出来損ないみたいに使い潰されたくないわけわっかるー?」

「お、おう……」

私怨全開で歌った、と言ったが今の歌は攻撃用ではなく支援用(ダジャレではない)であって直接私怨がこもっている訳ではない。
となれば私の情報をあらかじめ知っていたかあるいは何らかの手段でバックグラウンドまで読んだか……。
これには怒るのも忘れて唖然とするしかない。
謎だらけだがとりあえずいろんな意味でトンデモない奴だという事だけはわかった。

>「おい!お前、コックピットにこいつも乗せろ!」
>「わ…わかった」

こうして救出は完了し、あとは妖怪スーパーフルボッコタイムに突入。
スタークラスター隊に任せてあとは私は驚き役に徹していようかな、と思った時。
ふと先ほどのDIVAの言葉が頭の中をよぎった。

>  「それに・・・あの人達がうまくやれるとは思えないんだよね」
  「まぁ念のため取っといてもいいんじゃないかなぁ〜ってのが私の意見な訳よ」

「……!?」

>「ギシャあああああああああああああああ」

「囚われた屈辱は 反撃の嚆矢だ
城壁のその彼方 獲物を屠る 狩人《Jäger》――!」

とっさに出たのは、紅蓮の弓矢の最も盛り上がる部分。
もしDIVAの言葉がなかったら、反応が遅れていただろう。

134DIVA ◆x5gMz05B9A:2014/10/22(水) 12:25:32
ゴスペルマニューバからスタークラスター隊の砲撃を眺めるDIVA
退屈そうな面持ちでその光景を眺めながら、何故か喉を摩っていた。
「(どうやら、あの程度でもロックは解除されるみたいだな)」
DIVAは自分の意志で歌うことは出来ない。
【奴】が提示した複数の制限(プロテクト)を受け入れることが前線に戻る条件だったからだ。
その制限の一つに
「人間から求めてこない限り自分の意思で歌うことを禁ずる」
という項目がある。
つまり、DIVAは人間が求めない限り歌うことが出来ず
>「…なら行けDIVAよ!思う存分戦ってこい!」
そして、先ほどの関ヶ原の一言によって解除された。
「(とはいえ、歌えるのは一曲のみ、出力は1.2程度か)」
歌う制限が一時的に解除されたが出力の制限は解除されてないようだ。
しかし、DIVAはそれを気にする素振りも見せず
「(まぁ『課題』を与えるには十分か)」
口元を静かに吊り上げた。

そんな中、断末魔の悲鳴を上げながらスナカケババアは絶命する。
その場にいた誰もが勝利を確信する中、DIVAだけが険しい顔をする。
「そんなんだからてめぇらみんな駄目なんだ」
>「ギシャあああああああああああああああ」
黒煙を切り裂いて、満身創痍のヨナルデパズドーリが突撃してくる。
それと同時に、鳳が迎え撃つように飛ぶ。
>「囚われた屈辱は 反撃の嚆矢だ
> 城壁のその彼方 獲物を屠る 狩人《Jäger》――!」
大型ブースターによる狂気的な加速に加え、阿部の福音の相乗効果によって
鳳は紅蓮の矢と化し、自身の四倍の大きさをもつヨナルデパズドーリ殴り飛ばす。
「まぁ…まずまずなんじゃないのぉ〜」
ゆっくりと拍手を打ちながら阿部に向かってそう告げるとけたたましい警告音が周囲に鳴り響く
≪DIVAの第一歌唱制限が解除されました。福音被害レベル1、人体に微弱な影響が出るの可能性あり、要警戒≫
機械的なアナウンスが流れた後、落ち着きのない電子音のメロディーが流れ始める。
ttp://www.youtube.com/watch?v=TCLfd6dw3zg
「さぁて…久々のLIVEだ、派手にいっちゃうよ〜ん」

135DIVA ◆x5gMz05B9A:2014/10/22(水) 12:26:15
wwヘ√レvv~ oh, I'm scary ああ、私は恐れている ─wwヘ√レvv
「Mechanized Memories」
恐怖心を刺激し、幻影を見せ妖怪を無力化させる効果を持つがそれと同時にその場にいる人間の心の闇を増幅し、狂気へ走らせる凶歌
wwヘ√レvv~ so I'm scary そう、私は恐れている ─wwヘ√レvv
前述したが出力が抑えられているので精神面が脆過ぎない限りはSAN値が0になることはない。
鳳(DIVA)は歌唱しながら、その高機動でもってヨナルデパズドーリを囲うように動き回る
wwヘ√レvv~ all that I see私には彼らの行く末が見えている─wwヘ√レvv
ジャクソンの命令か、それとも誤射かスタークラスター隊からの砲撃が鳳に迫るも鳳はそれをあざ笑うかのように回避する
wwヘ√レvv~ all is fantasy すべてが遠い幻に変わっていく ─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ all is fantasy すべては一瞬の幻に消えていく ─wwヘ√レv
鳳のもう一対の翼が燐光を発し始めている。
鳳唯一の武装である多機能型福音武装「ユーアンエリオン」のチャージが始まっているからだ。
wwヘ√レvv~ Minute of the end, and dose it still hurt 最期の刻、毒は未だ蝕む─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ In a rainy day, let's fight for counter こんな最悪な日は、逆襲のための戦いをしよう─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ On the silent way, when do you get a calling? 何も無い旅路で、いつ天啓を得るのだい?─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ Look into the void. It's scary さあ「深淵」を覗け。それが「恐怖」だ─wwヘ√レv
初めは抵抗するために暴れていたヨナルデパズドーリは今や鳳を恐れ戦闘の意思もなく怯え逃げようともがくことしか出来ない。
だが、それを逃がすまいと鳳は畳みかける。
wwヘ√レvv~ Minute of the end, and dose it still hurt 最期の刻、毒は未だ蝕む─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ In a rainy day, let's fight for counter こんな最悪な日は、逆襲のための戦いをしよう─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ On the silent way, when do you get a calling? 何も無い旅路で、いつ天啓を得るのだい?─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ Look into the void. It's さあ「深淵」を覗け。それが…─wwヘ√レv
光り輝くユーアンエリオンが変形し、鳳の両腕に装着される。
溜めに溜めた福音は巨大な剣と実体化する。
「さぁて仕舞いだ!!」
wwヘ√レvv~ scary‼ 「恐怖」だ‼ ─wwヘ√レv
巨大福音剣となったユーアンエリオンがヨナルデパズドーリに振り下ろされた。

136 ◆x5gMz05B9A:2014/10/22(水) 12:33:35
うわぁぁぁ目が滑る!!
読みにくくて本当に申し訳ないッス。
次回からはちゃんとスペース入れるんで勘弁してください

137【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/10/26(日) 20:56:06
『DIVAに歌唱をやめさせろ!何故だ?何故奴は勝手に歌っている!!』

精神をむしばむ悪夢のようなDIVAの歌の中で、ジャクソンの怒声が無線の向こうに聞きながら、鉄は操縦間を握ったまま、動けなかった。
彼の瞼の向こうは、いつの間にか、荒廃した街に変わっていた。
…そして、そこで無残な死体となって死んでいる祖父母。
傍らでは妹達のすすり泣く声が聞こえ、他にも嘆き声と、悲鳴があちこちから聞こえてくる。

「これが…DIVAの歌…」

鉄の見ている幻覚、それは、無慈悲な動く天災に、初めて襲われた時の記憶。
当時妖怪に対し、なすすべのなかった人類は、突然市街地に現れる妖怪から、ただただ逃げ惑うしかなかった。
その際、脚の悪い鉄の祖母は逃げ遅れ、祖母を助けようとしていた祖父もろとも、妖怪の攻撃の犠牲になったのである。

物言わぬ屍となった祖父母を見て、鉄はその時、母が話してくれた思い出話を思い出していた。
友人に騙されて作らされた借金で苦労しながら母を育てた祖父母のとてつもない苦労の話…。
そして、孫が生まれ、これからやっと幸せを堪能するのだ、と語っていた事…。

「何だ?何でこんな…」

次いで見えたのは、電話機。
そこから伝えられる、友人たちの死…。
それらを聞く自分…。

「……妖怪に対する憎しみを、思い出させようとしているのか?」
『長篠鉄!撃て!!撃ちなさい!撃てぇ!!』
「!?」

DIVAの歌の中でまどろっていた鉄の耳に、誰かの叫びが聞こえてきた。

『妖怪を滅ぼしなさい!早く!早く!』

笹倉だ。
あの冷静で、雰囲気こそ不気味で陰湿な物の、穏やかで優しい桜が、声を荒げて叫んでいるのだ。
彼女の心は自分よりも妖怪に対する憎しみが強いという事を、鉄は知っている。
この歌は憎しみの度合いによって、その効力が異なるのだろうか?

DIVAは本気で歌っているわけではないのだろう、幻覚の中に、薄らと現実の光景が見える。
それは、圧倒的な力で、T改が苦戦したヨナルデパスドーリを圧倒する鳳の姿。
同時、耳にはアメリカの歌姫、ソフィーヤの歌うソビエト国家が聞こえてくる。

「奴は…危険だ!」

DIVAに対し、危機感を覚えた鉄は、T改の腕を鳳に向けると、スタークラスター隊に続いて、妖撃砲を発射した…。

138関ヶ原金之助 ◆z4KXiuQxT6:2014/10/27(月) 20:45:20
まるで幻聴のような福音が、この戦域を埋め尽くして行く。
混線したそれは人を死に誘う悪魔の行進曲か。
まるで曲調に合わせるかのように明滅する光の粒子。轟音。
だがその歌劇に関ヶ原はついてゆけなかった。

「ここは私のいる場所ではなかったのか…」
DIVAの歌声は長篠の闘争本能を呼び覚ました。
しかし関ヶ原の妖怪に対する憎しみは増長されることもなく
否、初めから憎しみなどなく、そんながらんどうの自分が情けなくも思えていた。

関ヶ原は思考する。
防衛大学は学費もかからず親に負担をかけることもなかった。
ゴストゥルーパーになってみたいと友人に話したらカッコいいと誉められた。
みんな些細なことの積み重ねだった。

だがここにいる者たちには譲れない思いがある。
長篠鉄もその一人だった。
彼は標準レクティルをDIVAにセット。

「……長篠さんっなにを!?避けろDIVA!」
なんと長篠はDIVAに砲撃をした。
たしかにDIVAは危険だが今は妖怪と戦ってくれている。

「あいつはそんな悪いやつじゃない。
少しプログラムに難があるだけのかわいそうなやつなんだ!くそっ……」

無数の光線がDIVAに直進してゆく。
どさくさに紛れ、DIVAに攻撃をしているのは長篠だけではなかった。
クラスター隊の中にもそれはいた。
それも人の譲れない思いというものなのだろうか。
自分のやりたいことをする。それだけで世界は出来ているとでもいうのか。
人の欲望、想いは次から次へと溢れてきて
まるで椅子取りゲームのように、座りたい椅子を狙う。
そう、この世界には夢と言われるものがたくさんある。
芸能人。スポーツ選手。政治家。官僚。
しかし……

「本当にやりたいこと……。そんなもの、この世界は私には用意してくれなかった!
他のものを蹴落として蔑んで何が夢だ!」
関ヶ原は嘆いていた。

139暮古理緒 ◆z4KXiuQxT6:2014/10/27(月) 20:48:54
「な、なんて性能なの!?」
暮古理緒の視線の先、DIVAはクラスター隊の砲撃を避けつつ、妖怪を追い詰めていた。
(……射線上から離脱もしないで普通に回避行動を継続できるなんて)
例え阿部の歌による相乗効果の恩恵があるとはいえ、DIVAの回避力は常軌を逸していた。
そして、ついにDIVA本人が歌い始める。

「だ、だめ!ノイズキャンセラーがもたないわっ!
えっと歌姫さんっ。私たちはもうここから離脱していいんだよね!?」
阿部以外にも歌姫はバーゲンセールの如くわんさかいるし
妖怪はもうじきDIVAが殲滅するだろう。
(長篠たちの援護射撃に見せ掛けたDIVAへの砲撃が
戦闘に悪影響を及ぼさなければの話だが…)

「歌姫さん!?」

【関ヶ原:DIVAに長篠さんの砲撃を避けろと声かけ。理緒:阿部さんにどうしたの?と声かけ。時間、少々前後しています】

140阿部真里亜 ◆PxcqTTd2Bc:2014/10/31(金) 22:43:41
DIVAの魔性の歌声が響くと同時に、目の前にここではない光景が展開する。
鳴り響く祝福の鐘。永遠の誓いを交わさんとする二人。
しかし、幸せの光景は一瞬にして凄惨な地獄絵図へと変わる。
空を覆い尽くす不気味な影、それは、逆さづりの人形のような妖怪。
大地を根こそぎ抉り取らんという程の大嵐がその一帯を襲う――。
身動きする事もままならず、新郎は新婦を守るように覆いかぶさる。

―― ははは、とんだ結婚式になったな……。だけど……もうずっと一緒だ

しかし、その約束は果たされる事はなかった。新郎は死に、新婦は生き残った。

「嘘つき……。いや、約束を破ったのは私か?」

そう、あの時私も一緒に死んでいれば約束は果たされたのだ。
復讐心のままに危険な戦いに身を投じたのは半ばやけっぱちの自殺願望の裏返しではなかったのか――
私は半ば無意識のうちにヘリの扉を開けた。そこに広がるのもやはり地獄絵図。

>『長篠鉄!撃て!!撃ちなさい!撃てぇ!!』
>『妖怪を滅ぼしなさい!早く!早く!』

>「……長篠さんっなにを!?避けろDIVA!」

笹倉さんは普段の姿からは想像もつかないような様子で声を荒げて叫び
長篠君はDIVAを攻撃し始めていた。
まあどうでもいい、ここから飛び降りてしまえば全てが終わるのだから……。

>「歌姫さん!?」

「……!?」

突如、理緒さんから声をかけられ我に返る。
それで踏みとどまれたのはノイズキャンセラーのお蔭と、すでにDIVAから少し離れつつあるからだろう
もう離脱してもよいかとのこと。

「あ、私……」

思い出した、あの台詞には続きがあった。

―― だけどもし万が一僕の方が先にいなくなったら、僕の事は忘れて幸せに…… 

「幻覚を誘う歌……か」

この状況をこのまま放っておくのは危険。かといって私の福音の残り時間はもう0。
もはや出来ることは……まだある。

「……待って。もう一度、ゴスペルマニューバの力を貸して!」

ゴスペルマニューバは本来プロトを操作するための専用の機構。
プロトが壊れてしまった今となっては用無しのはず……だった。
しかし、DIVAは先ほど何故かゴスペルマニューバに干渉してきた。
ならば……逆もまた真なのではないか!?
DIVAの劇薬のような歌の毒性を少しでも中和する事が出来れば……。

「夢をかなえて 一人で探してた星の 同じ光を 君がみつめているだけで
いつもの夜が闇に染まるころ 走り出せるはず 一人じゃない心たちのように」

私が歌えば福音でも何でもないただの歌。
効果があるかどうかも分からないけど、今は正気を失っている笹倉さんの持ち歌を、彼女の代わりに歌う。

141 ◆x5gMz05B9A:2014/11/01(土) 18:56:55
鉄さん、すいません。
今の状況ってどんな感じなんですか?

142【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/01(土) 20:59:43
>>141

わかりにくくてすいません。

1鉄→T改に関ヶ原を収容して、戦いを見ていたところ、DIVAの歌の影響で幻覚を見る、結果、DIVAが危険だと判断して、独自の判断で鳳を攻撃
2笹倉→DIVAの歌で錯乱、歌をやめて、鉄に妖怪を攻撃しろと命令。
3関ヶ原→妖怪に対する憎しみが無いので、幻覚を見ていない、一緒に乗っている鉄の行動に困惑して、DIVAに避けろと警告。
4阿部→幻覚を見て自殺しかけるが、正気に戻り、ゴスペルまにゅーばに向かって歌って見る。
5ヨナルデパスドーリ→虫の息、無抵抗、撃破寸前、ユーアリオンはまだ振り下ろされ切っていない。

>>137〜から>>139までは、>>136のDIVAの行動中に起きた物と考えてください。

143 ◆x5gMz05B9A:2014/11/02(日) 21:08:12
>>142
了解です。
それなら、>>135の後半の部分を今回のレス分ってことにしてもいいですか?

144【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/03(月) 22:15:56
>>143
いや、>>135のユーアリオン振り下ろそうとしてるとこで鉄が攻撃して、阿部が歌ってるので、それに対する反応をお願いします。

145 ◆x5gMz05B9A:2014/11/03(月) 22:28:18
>>144
了解です。

146DIVA ◆x5gMz05B9A:2014/11/04(火) 22:50:52
歌唱可能時間は残りわずか、それ以前にユーアンエリオンは使いきりの装備
ここで確実に決めたいところで
「ふっざけんじゃねぇーよ!!!」
迫る長篠のフレンドリーファイアにDIVAは悪態を漏らしながら、ブースターを吹かして刃を加速させた。
次の瞬間、鳳とヨナルデパズドーリは閃光に包まれた。

光が収まるとそこにいたのは、ユーアンエリオンごと両腕がボロボロになった鳳の姿があった。
鳳はあの一瞬、ヨナルデパズドーリを切りつけ、その勢いのままユーアンエリオンで長篠の妖撃砲を受けたのだ。
だが、しかし、エネルギー残量がわずかのユーアンエリオンでは威力不足で相殺しきれず、大破も免れなかったのだが、
かろうじて阿部の福音が効果があったお陰で、小破ですむことが出来た。
歌唱可能時間を使いきり、鳳はすぐさまその場を離れ、阿部の乗るヘリの方向へ向かう。
その最中、DIVAはT改に通信回線を開いた。
「0点」
開口一番に長篠にそう吐きつける。
「恐怖にあてられたか?それとも人間賛歌から来る使命感か?単なる八つ当たりか?
 何にせよ、あの程度で闇に飲まれるんじゃ話にならねぇな
 そこの豚を見てみろ、あの中で自分の空虚さと無力さを嘆くばかりか、冷静に状況を把握し
 あまつさえ、私のフォローまでやってのけてる。アンタと比べ物にならないぐらい見込みあるよ
 その点、てめぇはそこにいるヤンキーども(アメリカ軍)と同程度だね
 なんか?反論でもあるぅ?それともまたぶっ放すかい?」

147長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/11(火) 02:37:48
関ヶ原、DIVAの悪態を無視し、鉄は無言で再び福音砲の狙いをDIVAに向ける。
DIVAの駆る鳳は、有人の人型兵器をはるかに上回る速度、機動で動くことができる。
鉄の技量でこちらの攻撃を察知している鳳を、反動が大きく連射が利かない福音砲で撃ち落とす事は難しい。
当然、DIVAも反撃してくるだろう、そうなれば、鉄の命も危ない。
そうでなくても、鉄のしている行為は友軍攻撃、戦闘後、軍法会議にかけられても仕方のない行為だ。

だが、それらのリスクを負っても、目の前の機械を撃たなければならない。
鉄にはそんな漠然とした使命感が心の中から湧いていた。
なぜか、それは、DIVAの歌にある。
DIVAは人造物であり、その人造物が、人に害をなす福音を放ったのだ。
DIVAの福音を受けて狂気を見せた笹倉や、米兵たちを見て、鉄には、DIVAが戦争に利用され、福音が人間を苦しめる道具に利用される未来を感じたのだ。

(福音を…福音を人を傷つける道具に何かさせない!!させてたまるもんか!!奴は…奴はここで…ここで完膚なきまでに破壊しなければ…じゃないと!)

不安な未来を感じた事による、未来への漠然とした不安が、DIVAの歌と妙な相乗をして、恐怖した鉄が、再び、鳳を攻撃しようとし、未だ恐慌状態にある上空のスタークラスター隊が攻撃を再開しようとした、その時!
突如、上空より数発のミサイルが飛来し、T改の周囲に着弾し、さらに、スタークラスター隊の脇をかすめた。

鉄はとっさに、爆発の衝撃を両手で防いだ。
ミサイルは周囲の地面に着弾し、土嚢と煙を上げて、鉄の視界をゼロにする。

『全ロボットへ!戦闘行為を中止せよ!こちらは合衆国空軍である!戦闘行為を中止せよ!既に妖怪は殲滅された!これ以上の戦闘行為を合衆国政府は禁止する!戦闘行為をやめろ!』

立ち込める煙の中、T改のコクピットにジャクソンでない米軍将校の声が聞こえてきた。
他の機体にも、同様の警告が聞こえてくる。
やがて、煙が晴れると、T改の上空を合衆国空軍のステルス戦闘機の編隊が横切っていった。
それも一編隊二編隊ではない、全方位から爆音が聞こえるほどの数のステルス戦闘機が、この戦場に集結しているのだ。
妖怪は福音以外の攻撃は受け付けないが、ロボットは通常兵器が有効であるため、巨大ロボットの暴走に対しては通常兵器が用いられる。
そして、人型などと言う無茶な構造で、あちこちに無駄が多いロボットよりも、戦闘機や戦車の方がこの世界では強い。
これだけの数のステルス戦闘機に一斉攻撃されれば、この場にいるロボット部隊などひとたまりも無いだろう。

たちまちのうちにT改やスタークラスターは空を舞う無数の航空機編隊にロックオンされた。
さらに、航空隊は鳳もロックオンする。

『DIVAに次ぐ、我々は戦闘を許可した憶えはない!直ちに機体を停止せよ!繰り返す!機体を停止せよ!他の機体もだ!全ての機体は地面に降り、停止しろ!然らずんば攻撃する!』

先ほどの将校のDIVAへの怒声が、広域無線を通じてT改やスタークラスター隊、阿部らのヘリにも聞こえてきた。
その声を受けて、鉄ははっと我に返り、自分がとんでもない事をしでかしていた事に気づいた。
DIVAの歌の効果が、今になってようやく切れたのである。
T改はすぐに機体を停止させ、その場にひざまずく。
スタークラスター隊もすぐに正気に戻ったのだろう、ゆっくりと降下を始めていた。

「……俺はなんって事を…」

小刻みに震え乍ら、鉄がふと空を仰ぐと、そこにはあの、民間ヘリの姿があった。

「そうだ、阿部さん……阿部さん!無事だったんですね!!」

突然の出来事に混乱していた鉄だったが、とりあえず、謎のヘリに通信を送った。
不安定な状況であったから、阿部が生きていた、と言うせめてもの安全を、彼は求めたのだ。

148 ◆z4KXiuQxT6:2014/11/11(火) 22:30:21
「ん〜、めでたしっ……てとこかなぁ」
暮古は身をよじり苦笑い。
かたや、関ヶ原はというと沈思したまま。

鈍感というのも、ある意味武器になる。
人の気持ちは諸刃の剣だということだ。

「DIVA。お前は酷なことを言うな。
人は背負っているものの重さで己の魂をも沈めてしまうのだろう」と関ヶ原。

「「てか……」」
長篠は大丈夫なのだろうか。赤の他人の理緒でさえ心配なようす。
すると長篠の無線から阿部を呼ぶ声がした。
だから理緒はやれやれといった感じで

「あなたの歌が必要なのはDIVAじゃなくって彼のほうだったのね」
ぽりぽりと頬をかいた。

149 ◆z4KXiuQxT6:2014/11/11(火) 22:35:43
訂正
×ぽりぽりと頬をかいた。
○と、阿部を意地悪な目付きで見つめ、にこりと笑った。

150阿部真里亜 ◆PxcqTTd2Bc:2014/11/15(土) 10:05:53
もう妖怪は撃破されたのだろうか、あろうことか長篠とDIVAが激突を始めた。
その光景を実際に目の当たりにしてDIVAが封印されていた意味を痛感する。

>『全ロボットへ!戦闘行為を中止せよ!こちらは合衆国空軍である!戦闘行為を中止せよ!既に妖怪は殲滅された!これ以上の戦闘行為を合衆国政府は禁止する!戦闘行為をやめろ!』
>『DIVAに次ぐ、我々は戦闘を許可した憶えはない!直ちに機体を停止せよ!繰り返す!機体を停止せよ!他の機体もだ!全ての機体は地面に降り、停止しろ!然らずんば攻撃する!』

いつの間にか、ロボットの暴走を止めるために通常兵器が集まってきていた。
ロボットは対妖怪のために作られた特殊な兵器、普通に戦ったら通常の兵器の方が強いのだ。
ようやく正気に戻ったのであろう、T改が崩れ落ちるように膝をつく。
と、通信が聞こえてきた。

>「そうだ、阿部さん……阿部さん!無事だったんですね!!」

「ええ、拾ってくれた彼女のおかげでね。
妖怪はすでに撃破済み。終わったのよ。犠牲者は無し……いえ、プロト一台ってところかしら……」

>「あなたの歌が必要なのはDIVAじゃなくって彼のほうだったのね」

理緒の言葉にしみじみと頷く。一戦にして色々な事がありすぎた。
二体の妖怪の同時襲撃、心を持つロボット、そして禁断の電子の歌姫――
いったん封印されたものの妖怪の攻撃の激化に伴って投入されたのか
何にせよDIVAの封印は解かれてしまったのだ、もう後戻りはできない。
これが救済への福音になるか、破滅への序章になるかは、これからの私達人間次第なのだろう。

151名無しさん:2014/11/23(日) 03:00:08
お鉄や、生きてるかえ

152名無しさん:2014/11/23(日) 04:32:34
本スレはどこに?

153長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/23(日) 20:50:09
>>151
今DIVAさんの番ですよ。
とりあえず連絡無いのでもう三日待ちます。
>>152
ここが本スレです。
実験スレが一時使用できなくなったのでこちらに移り、以後こちらで進行しています。

154長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/26(水) 20:14:24
DIVAさんがいらっしゃらないようなので、近日中に俺が続きを書きますね。

155長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/30(日) 23:29:22
戦いは終わった。

輸送機でどこかへ運ばれていくDIVAと鳳を、空母の窓から見つめながら、鉄はこれからの事を考えていた。

まず、妖怪は完全に殲滅が確認された。
T改は脚部をやられて、専用の施設での修理が必要になった。
プロトの方は理緒でなければわからないが、素人目にも二度と使えそうにないほどにやられたのがわかる。
そういえば、T改から空母へ戻る最中、プロトの頭のカバーが壊れていたように見えた気がした。
どんな風だったかは、疲れていたので、あまり気にしている余裕は無くよく覚えていないが、戦闘中に暴走した理由に関係しているのかもしれない。
プロトもまた、ゴスペルマニューバ等、DIVAには劣る物の強力な機体で、一度の戦闘で失うには惜しい機体である事に間違いはない。
できれば、修復、もしくは、改良発展させた機体の開発と建造が待たれるところだ。

歌姫は全員無事。
特に、ヘリ墜落で大きな怪我なく生きていた阿部は奇跡と言える。
…ただ、残念な事にヘリの操縦士と、副操縦士は遺体で発見された。
それを、彼女が気負わなければいいのだが…。
鉄には、阿部を信じる事しかできない。
いや、阿部は強い女性だ。
妖怪に殺された人の死を、無念を、力に変えて、再び戦ってくれるだろう。

理緒については、作戦への介入と、阿部救出、ゴスペルマニューバの導入と、プロトの暴走、もろもろの手柄と失態が合わさって、今扱いが協議されていた。
もしかしたら、このまま理緒は第五小隊へ新型機や装備の開発要員として配属になるかもしれない。
それだけ、彼女の技術力は高かった。
しかし、阿部に勝るとも劣らない強烈かつ毒のある性格の彼女とこれから一緒に戦う様を想像すると…。

…鉄は、想像する事を放棄した。
今それを考えるには、疲労が蓄積されすぎている。

DIVAは再封印されるらしい。
どうも命令解除コードが甘すぎたという理由らしいが…。
なるべくならもうお目にかかりたくないというのが鉄の感想だ。
また、これに伴って歌の影響による鳳への攻撃は、一切不問に付されるらしい。


「女性の精密検査が終わったわ。」

空母内の検査室の分厚いドアが開いて、笹倉が阿部、そして、理緒を伴って出てきた。
DIVAの歌による暴走の名残が、涙の後となって彼女の頬に残っている。

DIVAの歌の影響と、怪我の具合を調べるため、パイロットと歌姫、そして現場にいた理緒とヘリの操縦士、そしてヨシヒコには精密検査が命じられたのだ。

「…結果、どうでした?」

義手を取り外し、片腕の無い細身の体、幽霊のような白い顔で微笑を浮かべながら、ヨシヒコに隙あらば近づきそうな雰囲気の桜と、ヨシヒコの間に移動しつつ、鉄は阿部に尋ねてみた。

156 ◆z4KXiuQxT6:2014/12/01(月) 00:42:16
すいませ〜ん。今回は書くことが量的に少なくなると思いますのでパスさせて下さい。
自省レスもあんまり意味ないし、次シナリオの開始の時に書くことが増えたら書きたいと思います。

157長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/12/04(木) 01:43:02
>>156
了解です

158阿部 真里亜 ◆PxcqTTd2Bc:2014/12/07(日) 10:53:24
>「…結果、どうでした?」

「大丈夫、打撲と擦り傷以外は異常なしよ」

本当にあの状況で無事だったのは奇跡といえるだろう。
その証拠に、操縦士と副操縦士は遺体で発見されたとの報告を受けた。
DIVAの歌で見せられた幻影……
私がこの戦いに身を投じた理由の根底に自殺願望があったとしたら……なんとも皮肉なことである。
私はまだ死んではいけないということなのだろう。
福音という力を授かってしまった以上、亡くなった人々の分まで戦わねばならないのだ。

「ヨシヒコ君もありがとうね、一緒に歌ってくれて」

無邪気なヨシヒコ君を見て思う。
この子が大人になる頃には妖怪に脅かされることのない平和な世界になっていたらいいなと。

159【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/12/11(木) 20:56:44
はい、episode2、終わりです!!
皆さんありがとうございました!

さて、episode3ですが…今月くそ忙しいので、来月以降になりそうです。

落ち着いたらまた書き込みますので、どうか気楽にお待ちください。
ありがとうございました!!

160 ◆z4KXiuQxT6:2014/12/12(金) 01:32:05
了解です。
皆様お疲れ様でした。
ということは来年まで休止ということですね〜

あ、ホワイトクリスマスをベースに
何か物語を紡げたら綺麗な絵が
想像できそうって、ふと思いました。

それでは皆様、よいお年を♪

161あべさん ◆PxcqTTd2Bc:2014/12/14(日) 16:21:42
ありがとうございました!
よいお年をー!

162新章予告!! ◆fr8igvtEPg:2014/12/22(月) 21:41:09
「ゴストゥルパードールズ、第一小隊全滅……!!」

妖怪との激戦続く全世界に、衝撃の急報が駆け巡る!!
最新鋭、最大規模の装備で、ゴストゥルーパードールズ最強を誇った第一小隊が、複数体の妖怪の猛攻を受け、全滅したのだ!!

圧倒的なパワーを誇る妖怪軍団は駆けつけた現地軍を蹴散らし、人口密集地へ迫りくる!!
抗えない圧倒的な力の前に、人の命が守り手の、その手の指からこぼれ行く!

…そして、人類と妖怪の戦いは新たな局面を迎えていく……。
終わりゆく文明、滅びゆく種、人に残された対抗策は!

ゴストゥルーパードールズ、第3章「砕かれゆく希望!」こうご期待!!

163 ◆fr8igvtEPg:2014/12/26(金) 20:55:12
すみません、↑の新章予告、無かった事にしてください。


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