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ゴストゥルーパー・ドールズ臨時レス置き場
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:
長篠 鉄
◆fr8igvtEPg
:2014/11/11(火) 02:37:48
関ヶ原、DIVAの悪態を無視し、鉄は無言で再び福音砲の狙いをDIVAに向ける。
DIVAの駆る鳳は、有人の人型兵器をはるかに上回る速度、機動で動くことができる。
鉄の技量でこちらの攻撃を察知している鳳を、反動が大きく連射が利かない福音砲で撃ち落とす事は難しい。
当然、DIVAも反撃してくるだろう、そうなれば、鉄の命も危ない。
そうでなくても、鉄のしている行為は友軍攻撃、戦闘後、軍法会議にかけられても仕方のない行為だ。
だが、それらのリスクを負っても、目の前の機械を撃たなければならない。
鉄にはそんな漠然とした使命感が心の中から湧いていた。
なぜか、それは、DIVAの歌にある。
DIVAは人造物であり、その人造物が、人に害をなす福音を放ったのだ。
DIVAの福音を受けて狂気を見せた笹倉や、米兵たちを見て、鉄には、DIVAが戦争に利用され、福音が人間を苦しめる道具に利用される未来を感じたのだ。
(福音を…福音を人を傷つける道具に何かさせない!!させてたまるもんか!!奴は…奴はここで…ここで完膚なきまでに破壊しなければ…じゃないと!)
不安な未来を感じた事による、未来への漠然とした不安が、DIVAの歌と妙な相乗をして、恐怖した鉄が、再び、鳳を攻撃しようとし、未だ恐慌状態にある上空のスタークラスター隊が攻撃を再開しようとした、その時!
突如、上空より数発のミサイルが飛来し、T改の周囲に着弾し、さらに、スタークラスター隊の脇をかすめた。
鉄はとっさに、爆発の衝撃を両手で防いだ。
ミサイルは周囲の地面に着弾し、土嚢と煙を上げて、鉄の視界をゼロにする。
『全ロボットへ!戦闘行為を中止せよ!こちらは合衆国空軍である!戦闘行為を中止せよ!既に妖怪は殲滅された!これ以上の戦闘行為を合衆国政府は禁止する!戦闘行為をやめろ!』
立ち込める煙の中、T改のコクピットにジャクソンでない米軍将校の声が聞こえてきた。
他の機体にも、同様の警告が聞こえてくる。
やがて、煙が晴れると、T改の上空を合衆国空軍のステルス戦闘機の編隊が横切っていった。
それも一編隊二編隊ではない、全方位から爆音が聞こえるほどの数のステルス戦闘機が、この戦場に集結しているのだ。
妖怪は福音以外の攻撃は受け付けないが、ロボットは通常兵器が有効であるため、巨大ロボットの暴走に対しては通常兵器が用いられる。
そして、人型などと言う無茶な構造で、あちこちに無駄が多いロボットよりも、戦闘機や戦車の方がこの世界では強い。
これだけの数のステルス戦闘機に一斉攻撃されれば、この場にいるロボット部隊などひとたまりも無いだろう。
たちまちのうちにT改やスタークラスターは空を舞う無数の航空機編隊にロックオンされた。
さらに、航空隊は鳳もロックオンする。
『DIVAに次ぐ、我々は戦闘を許可した憶えはない!直ちに機体を停止せよ!繰り返す!機体を停止せよ!他の機体もだ!全ての機体は地面に降り、停止しろ!然らずんば攻撃する!』
先ほどの将校のDIVAへの怒声が、広域無線を通じてT改やスタークラスター隊、阿部らのヘリにも聞こえてきた。
その声を受けて、鉄ははっと我に返り、自分がとんでもない事をしでかしていた事に気づいた。
DIVAの歌の効果が、今になってようやく切れたのである。
T改はすぐに機体を停止させ、その場にひざまずく。
スタークラスター隊もすぐに正気に戻ったのだろう、ゆっくりと降下を始めていた。
「……俺はなんって事を…」
小刻みに震え乍ら、鉄がふと空を仰ぐと、そこにはあの、民間ヘリの姿があった。
「そうだ、阿部さん……阿部さん!無事だったんですね!!」
突然の出来事に混乱していた鉄だったが、とりあえず、謎のヘリに通信を送った。
不安定な状況であったから、阿部が生きていた、と言うせめてもの安全を、彼は求めたのだ。
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