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ミセ*゚ー゚)リひどい妄想のようです(゚、゚トソン
1
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:19:11 ID:K.fid2pQ0
(゚、゚トソン「やっぱり時代はBLですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「は?」
(゚、゚トソン「男同士の恋愛です」
ミセ*゚ー゚)リ「え?」
(゚、゚トソン「ホモです」
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「何言ってんだコイツ」
2
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:20:03 ID:K.fid2pQ0
(゚、゚トソン「いえ、ホモですよホモ」
ミセ*゚ー゚)リ「ホモホモ言わないでよ。いきなりどうしたの?」
(゚、゚トソン「好きだなぁと思いまして」
ミセ*゚ー゚)リ「いや、トソンの趣味は知ってるけど」
ミセ*゚ー゚)リ「部屋に積み重なる薄い本の城壁も見たけど」
ミセ*゚ー゚)リ「私マンガとして読んでも腐ってはないからね」
(゚、゚トソン「読んだとき、胸の奥が締め付けられる感覚がしませんでしたか?
口角が勝手に上がりませんでしたか?
何度も読み返した本はありませんでしたか?
一つでも当てはまったアナタ、腐っていますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「ないわ」
3
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:21:03 ID:K.fid2pQ0
(゚、゚トソン「そういえば百合が好きな男は姫男子というらしいですね。
腐女子とすごい格差を感じませんか同じ同性愛なのに」
ミセ*゚ー゚)リ「百合のほう高貴なんじゃないの?」
(゚、゚トソン「BLは薔薇ですよ高貴でしょう」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあセックスしないからじゃない?」
(゚、゚トソン「できるらしいですけど私百合にはそれほど興味ないんですよね」
ミセ*゚ー゚)リ「できるってすごいいらない知識」
(゚、゚トソン「百合が好きな女は姫女子というのですかね?」
ミセ*゚ー゚)リ「メイクにありそうだね」
4
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:22:02 ID:K.fid2pQ0
(゚、゚トソン「ところで私の妄想を聞いてくださいよ」
ミセ*゚ー゚)リ「唐突だね」
(゚、゚トソン「今日は兄弟でいこうと思いまして」
ミセ*゚ー゚)リ「無視なんだ」
(゚、゚トソン「やっぱり王道から攻めるのがいいかなと」
ミセ*゚ー゚)リ「兄弟が王道なのかわからないよ」
(゚、゚トソン「個人的にホモの王道は
・幼馴染・親友
・兄弟(近所のお兄さんでも可)
・ライバル
にあると思ってます」
ミセ*゚ー゚)リ「幼馴染とライバルはまだわかるけども兄弟て」
(゚、゚トソン「兄弟なのに…! みたいなのがいいんじゃないですか」
ミセ*゚ー゚)リ「あぁそう」
(゚、゚トソン「とても気のない返事ですね。
とりあえず聞いてください」
ミセ*゚ー゚)リ「拒否権もないんだ」
(゚、゚トソン「あるとでも思ってたんですか」
ミセ*゚ー゚)リ「……いいから話して」
5
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:23:06 ID:K.fid2pQ0
自分の兄弟とは同じクラスになれないのが普通、らしい。
だから俺達は一度も同じクラスになったことはない。
お互い部活もしていないので、帰るときはどちらかが迎えに行くのが常だ。
今日は俺のほうが早くHRが終わったらしく弟者のクラスからまだ人は出てこない。
( ´_ゝ`)(早すぎたかな)
窓際の壁に寄り掛かって終わるのを待つ。
他のクラスから出てくる人もまばらな事から自分のクラスが早く終わったのだろう。
そういえば担任のHRが無駄に長いと弟者が文句を言っていた。
確かに廊下で聞こえる分だけでも話が脱線していっているのがわかる。
これを聞いている弟者にすこし同情した。
( ^ω^)「お、兄者なにしてるんだお?」
( ´_ゝ`)「弟者待ち」
('A`)「お前らほんと仲いいよな」
少し身体の丸いにやけ面の後ろから幸薄そうな顔がのぞく。
丸いのが内藤ホライゾン、細いのが鬱田ドクオ。同じクラスの友人だ。
陸上部に向かう途中なのだろう。二人は紺のジャージに身を包んでいる。
6
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:24:04 ID:K.fid2pQ0
( ´_ゝ`)「普通だろ、帰る家同じなんだし」
( ^ω^)「おっおっ、仲いいのはいいことだお」
('A`)「俺なんてまた妹と喧嘩したぜ。
朝も口きいてないし」
( ´_ゝ`)「原因は?」
('A`)「妹が俺のセーブデータ消した」
( ^ω^)「……ドンマイ」
('A`)「仕返しに乙ゲーのデータ消した」
( ´_ゝ`)「それやったらおしまいよ」
( ^ω^)「同類になりさがったんだおね」
(;'A`)「泣かれたし悪かったかなーって思ってるよ!
帰ったら謝るつもりだし」
( ^ω^)「ちゃんと仲直りしなきゃだめだお」
( ´_ゝ`)「口きかないくらいの喧嘩ねぇ……」
7
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:25:06 ID:K.fid2pQ0
少し記憶を探ってみたが思い当たることはない。
そもそもあまり喧嘩をした記憶がない。
ずっと幼いころ菓子を取り合ったくらいしか喧嘩といえるものがない。
そう考えると確かに仲が良いのだろう。
( ^ω^)「お、そろそろ行かないといけないおね」
('A`)「あ、マジだ。じゃーな兄者」
( ´_ゝ`)「おーがんばれ」
駆け足で去っていく二人を軽く手を振って見送る。
ただの駆け足といっても短距離のエースにマネージャーは追いつくのも必死なようで、
結局二人並んで歩いている。
仲が良いと言うならお前らだってそうだろう、と思うのだけれど。
8
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:26:02 ID:K.fid2pQ0
(´<_` )「兄者、待ったか」
丁度よくHRは終わったようで教室から弟者が出てきた。
弟者は俺が待っていると必ずどれだけ待ったかを聞く。
あまり気にしなくていいのにと思うが、礼儀だとか言って変わらない。
兄相手にも律儀な弟である。
( ´_ゝ`)「いや、さっきまで内藤達と話してたからそうでもない」
(´<_` )「なら、いい。帰ろう」
俺より少し背の高い姿が隣を歩く。
こうして二人並んで帰るのが幼稚園からの普通だ。
昔は目線も変わらなかったのに、中学校で抜かれてしまった。
今では慣れてしまったけれど少し悔しかったのを覚えている。
9
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:27:05 ID:K.fid2pQ0
(´<_` )「……、兄者、聞いているか?」
( ´_ゝ`)「ん、あ、ごめん」
(´<_` )「何か考え事か」
( ´_ゝ`)「いや、ちょっと昔のこと思い出して」
(´<_` )「昔のこと?」
考えるときに少し首をひねる仕草は変わらない。
幼いころの弟者を思い出して頬が緩んだ。
( ´_ゝ`)「昔は弟者可愛かったなーって思ってさ」
(´<_` )「なんだそりゃ」
( ´_ゝ`)「いやいや本当に可愛かったんだよ昔は。
兄者兄者って追っかけてきてさぁ」
決して思い出補正がかかっているわけではなく事実だ。
証拠として父者撮影のビデオを提出してもいい。
俺がどこか行けば必ず後ろをついてきていたというか、俺がいないと泣いた。
そして俺が名前を呼ぶと心底安心したように笑うのだ。
10
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:28:03 ID:K.fid2pQ0
( ´_ゝ`)「いや本当に可愛かった」
(´<_` )「まさかショタコン……」
( ´_ゝ`)「違うわ」
今ではこんな憎まれ口を叩くようになってしまったのだけれども。
( ´_ゝ`)「弟はいつだって可愛いってことだよ」
(´<_` )「……へぇ、今でも?」
( ´_ゝ`)「……まぁ、そこそこ」
別に嘘は言っていない。
例え自分より背が高くなろうが、同じ帰宅部なのに体つきががっちりしてようが、
ほぼ同じ顔なのに何故か弟者だけがモテようが、大事な弟であることに変わりはない。
可愛いとは違うかもしれないけれど、守りたいと思うのだから同じようなものだろう。
11
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:29:02 ID:K.fid2pQ0
(´<_` )「今じゃ兄者のほう可愛いけどな」
( ´_ゝ`)「……はぁ?」
事もなげにさらりと言った言葉を無視できなかった。
( ´_ゝ`)「男に可愛いとか弟者、頭大丈夫か」
(´<_` )「さっきまで可愛い可愛いって自分で言ってたくせに」
( ´_ゝ`)「弟は別だろ……」
(´<_` )「俺より背の低い生き物は大体可愛いぞ」
( ´_ゝ`)「その理論でいくと可愛くないものがとても少ないことに」
(´<_` )「あ」
( ´_ゝ`)「まさか弟者がバカなことが判明するだなんて」
(´<_` )「しばし待て兄者、言い訳考える」
( ´_ゝ`)「言い訳て……」
ミセ*゚ー゚)リ「カット」
12
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:30:30 ID:K.fid2pQ0
(゚、゚トソン「なんですか」
ミセ*゚ー゚)リ「長いわ。長い。あとこの登場人物」
ミセ*゚ー゚)リ「クラスメイトだよね?」
(゚、゚トソン「身近な例えのほうわかりやすいかと」
ミセ*゚д゚)リ「身近どころの話じゃないよまともな目で見れなくなっちゃうよ」
(゚、゚トソン「まともな目で見た事なんてありませんよ」
ミセ*゚ー゚)リ「お前はそうでも私は違うんだよ」
(゚、゚トソン「勿論美化は欠かしませんよ。
ホモは所詮イケメンばかりと言われますが私は声を大にして言います」
(゚、゚トソン「わざわざ二次元でもビミョメンだの不細工だの見たいか?」
(゚、゚トソン「心のオアシスで美人やイケメンを見ないでどうするんですか」
(゚、゚トソン「正直不細工なんて三次元にいくらでもいるじゃないですかイケメンに夢見たっていいじゃ」
ミセ*゚ー゚)リ「うん、わかったから。別に美化するのはいいからさ」
ミセ*゚ー゚)リ「この二人付き合ってもいないよね?」
(゚、゚トソン「今から徐々に弟が動くんですよ」
ミセ;゚д゚)リ「今からかよ! あ、あの可愛いってのもフラグだったの!?」
(゚、゚トソン「こうやって好意を伝えてはいるんですが如何せん兄が気づかなくて」
13
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:31:15 ID:oPYCdu4s0
いいぞいいぞもっとやれやってくれ
14
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:31:19 ID:K.fid2pQ0
ミセ#゚д゚)リ「あんなんで伝わるかぁ! 決めたら好きって言っちまえ!」
(゚、゚トソン「あぁ伝わってない空回りしてるってにやにやするの結構好きなんですけど」
ミセ*゚д゚)リ「トソンの趣味はどうでもいいよ!」
ミセ;゚ー゚)リ「というか妄想ってそんな細かくストーリー考えてるの!?」
(゚、゚トソン「いいえ」
ミセ*゚ー゚)リ「えっ」
(゚、゚トソン「正直これからどうやって告白に持ち込もうかなとか思ってました」
ミセ;゚ー゚)リ「見切り発車かよ……」
(゚、゚トソン「いや、妄想ってそういうものでしょう」
(゚、゚トソン「あるシーンだけふわっと浮かんできてそこに連続性はないんですよ」
(゚、゚トソン「正直この妄想で最初に思いついたの告白ですし」
ミセ*゚ー゚)リ「ならおとなしくそこだけ抜粋して垂れ流せよ……」
15
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:32:11 ID:K.fid2pQ0
(゚、゚トソン「でもせっかく思いついたならストーリー仕立てにしたいんですよ」
(゚、゚トソン「だけどどうしても告白に持ち込めないなーって思ってました」
(゚、゚トソン「あのカット助かりましたありがとうございます」
ミセ*゚ー゚)リ「なんかわかんないけどどういたしまして」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ、なに」
ミセ*゚ー゚)リ「今から告白だけ垂れ流すの?」
(゚、゚トソン「初体験の構想もありますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「とりあえず告白だけで」
(゚、゚トソン「初体験……」
ミセ*゚ー゚)リ「告白」
(゚、゚トソン「……わかりましたよもう」
16
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:33:04 ID:K.fid2pQ0
(´<_` )「兄者、好きだ」
弟者がノックをして自室に入ってくるのはいつものことだ。
大体マンガを読むかゲームをするかの目的があるが、
とりあえず扉の前で立ち呆けていることはない。
なのに今日は動かないからFMVたんから顔を上げてどうした、と聞いたのだ。
そして、まぁ、好きだと。
やけに考え込んだ顔をしているからなにかと思えば告白をされた。
これで嫌いだと言われたならそれはすごい衝撃だったのだろうけれど、
いや嫌われたら立ち直れないだろうけど、好きなら今更だとも思う。
俺達は家族なのだから。
( ´_ゝ`)「…………、え、ああ、うん。
俺も好きだぞ」
(´<_` )「そういう意味じゃない。
俺は恋愛として、兄者が好きだ」
( ´_ゝ`)「……それは、どういう」
(´<_` )「正直キスしたいし押し倒したいし触りた( ´_ゝ`)「タンマタンマ待て時に落ち着け弟者」
17
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:34:05 ID:K.fid2pQ0
とりあえず立ち上がって部屋の隅に移動する。
丁度弟者から部屋の中で一番離れた位置だ。
悲しげな顔をされて心が痛むけれど、今はそれどころではない。
弟が自分を性的に見ていると聞かされて冷静でいられるほうがおかしい。
(´<_` )「物理的に距離とるのやめてくれ悲しいから」
( ´_ゝ`)「貞操の危機による防衛反応だ」
(´<_` )「嫌がることをするつもりはないぞ」
(;´_ゝ`)「押し倒したいとか言う奴の傍にいれると思ってんのか」
(´<_` )「まぁ、そうなると思ったけど」
ふぅと弟者は溜息を吐くが、溜息を吐きたいのはこっちのほうだ。
まさか弟から恋愛感情を向けられるなんて思いもしなかった。
今からでも嘘だと言ってくれれば冗談で済ませられるのに、弟者の目は真剣だ。
真剣すぎて、目を逸らせない。
18
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:35:03 ID:K.fid2pQ0
(´<_` )「言おうかどうか悩んだ。
傍にいれるなら兄弟のままでいいんじゃないかって。
でも、無理だ。兄者に彼女ができるとか考えたら耐えられない」
(;´_ゝ`)「…………」
(´<_` )「俺は今までと態度を変えるつもりはない。
ただ、返事をくれ。すぐにとは言わない。決まったらでいい。
それだけだから」
(;´_ゝ`)「ま、待て弟者!」
部屋を出ようとする弟者に思わず声をかける。
顔だけこちらに向けた弟に俺は何を言えばいいのだろう。
口を開けて、閉じて。また、開けた。
(;´_ゝ`)「お、お前は俺の弟だよな?」
19
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:36:03 ID:K.fid2pQ0
(´<_` )「……弟のままじゃいられないから、好きだって言ったんだ」
そのまま弟者は出て行ってしまった。
扉が閉まると同時に全身から力が抜けてその場に座り込む。
深い溜息が出た。自然と俯く姿勢になる。
( _ゝ )「どうしろってんだ」
意図せず漏れた言葉はすぐ霧散して消えた。
弟者は俺の弟で、家族だ。大事な弟のはずなんだ。
弟者が弟でなくなったら、一体何になるというのだ。
俺は全く弟者をそういう、恋愛対象として見たことはない。
また、溜息が出る。勉学には優秀な頭も働いちゃくれない。
俺はどうすればいい。どうすれば、
( ´_ゝ`)「あ、?」
20
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:37:03 ID:K.fid2pQ0
俺は、何を考えているんだ。
どうすれば弟者が離れないかを、考えちゃいないか?
(;´_ゝ`)「……なに、考えてんだ俺は」
告白されたんだ、それにどれだけ弟者が覚悟したと思ってるんだ。
弟者は俺達の関係を壊すつもりで、言ったんだ。
考えろ、考えろ、最善の選択はなんだ?
(;´_ゝ`)「……は」
頭に鈍い痛みがはしった。怠い身体を動かしてベッドに横たわる。
混乱しているんだ。眠ればいい案も浮かぶ。
目を閉じても眠気がくる気配はないけれど、無理にでも閉じ続けた。
部屋を出ていくときの、弟者の悲しげな笑顔が頭を離れなかった。
21
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:38:11 ID:K.fid2pQ0
告白から三日たったが、本当に弟者は態度を変えなかった。
いや、多分変えてないと思う。
何故わからないかといえば、俺はこの三日間全力で弟者を避けているからだ。
具体的にいうなら早起きして朝食を高速で食べ登校時間をかぶらないようにしたり、
一緒に食べていた昼食も昼のチャイムと共に教室から逃げ誰も来ない特別教室で一人過ごしたり、
下校もHRが終わると同時に走って帰った。夕食も出来る限り速く食べ風呂以外は部屋にこもった。
家族には怪しまれたが勉強だとかそれらしい理由を言っておいた。
ただ友人は俺が一方的に避けていることを気づいていた、らしい。
思えば自分でもわかりやすいのだが俺も必死だ。正直周りを気遣っている余裕はない。
( ^ω^)「弟者と喧嘩でもしたのかお?」
だから内藤が窺うように聞いてきたとき、心臓が止まるかと思ったのだ。
そして咄嗟に俺は言葉を返せなかった。
沈黙を肯定と受け取ったのだろう、内藤は言葉を続ける。
22
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:39:03 ID:K.fid2pQ0
( ^ω^)「弟者、昼も放課後も迎えに来てたお?
なんで喧嘩したかは知らないけど、許してあげてもいいと思うお」
('A`)「俺もそう思うぞ。弟者さみしそうだったし。
兄者もそんな意地はんなくていいだろ」
さみしそうと聞いて心が痛まないわけではない。
二人の気遣う目がいたたまれなくて窓から外を眺める。
清々しい青空がさらに俺をいらつかせた。
( ´_ゝ`)「……別に、意地はってるわけじゃない」
('A`)「はってるようにしかみえねぇんだよ」
( ^ω^)「おぉん…仲直りしないと、ダメだお。
話さないと変わらないお?」
( ´_ゝ`)「……わかってるさ、そんなこと」
わかりきっている。自分が逃げているだけだということもなにもかも。
答えなきゃいけない時がくるのも、わかっているのだ。
授業開始のチャイムに二人は何か言いたげな顔をしながらも席に戻っていく。
深い溜息が出る。最近溜息を吐いてばかりだ。
今日も授業には集中できそうにない。
23
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:40:03 ID:K.fid2pQ0
( ∵)「では、皆気を付けて帰るように。さようなら」
担任の一言でHRが終わった。
既にまとめてある荷物を持って友人達に軽く挨拶をして教室を出る。
弟者のクラスの担任には感謝している。今のところ、弟者が待っていたことはない。
弟者のクラスの前を通らないように逆方向の階段に向かおうと踏み出して。
「兄者」
聞きなれた声が、後ろから俺を呼んだ。
妙な体勢で固まってゆっくり顔だけ振り向く。
(´<_` )「兄者、」
24
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:41:05 ID:K.fid2pQ0
自分そっくりの顔を確認した途端俺は走り出した。
飛ぶように階段を下りて、廊下を駆け抜ける。
一瞬反応が遅れたようだが、弟者が追ってきているのが気配で分かった。
(´<_`;)「逃がすか!」
(;´_ゝ`)「見逃せ弟者!」
階段を上って下りて廊下を走り抜けて、今までにないくらい全力で走った。
普段体育以外運動しない俺としてはかなり頑張った。
それでも、振りきれなかったわけで。
右手を掴まれてやっと立ち止まる。
こっちは肩を上下させているというのに弟者は軽く息が切れた程度だ。
昔から運動は弟者に勝ったことがなかったことを思い出した。
(´<_`;)「人が普通にしてんのに、なんで避けるんだよ」
(;´_ゝ`)「なん、でって、決まって、」
(´<_`;)「とりあえず息整えろ」
25
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:42:08 ID:K.fid2pQ0
手を引かれるまま空き教室に入る。
弟者が放置してある机に腰掛けたのを見て俺は教室の隅に座り込んだ。
時計を見ればHRが終わってから約二十分がたっていた。
よくそれだけ走れたなと自分に呆れにも似たものを思う。
何度か深呼吸して息を整える。
なんとか正常な呼吸に戻して、額に浮んでいた汗を袖で拭う。
ちらと弟者を見れば視線がかち合ってすぐに逸らした。
弟者が深く溜息が吐いたのが聞こえた。
(´<_` )「落ち着いたか」
( ´_ゝ`)「なんとか。なんでお前今日早いんだよ」
(´<_` )「担任が皆の無言のプレッシャーに負けた」
使えないやつめ。心の中で舌打ちをした。
(´<_` )「……で、なんで避けるんだ」
( ´_ゝ`)「……なんで、って言われても」
避けてきたことの後ろめたさか、顔は自然と下を向く。
理由を問われれば自分でもよくわからないのだ。
考えがまとまっていないからと言い訳ならできるけれど。
俺の無言をどう思ったか弟者が口を開く。
26
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:43:04 ID:K.fid2pQ0
(´<_` )「そりゃあ、俺に原因があるんだとわかってるけど」
(´<_` )「話せないくらいは覚悟してたし、でも」
(´<_` )「ここまで避けられるのは、辛い」
( ´_ゝ`)「……ごめん」
(´<_` )「謝らないでくれ、惨めになる」
同じ言葉を繰り返しそうになって口を閉じた。
本当に弟者は辛そうで酷いことをしたのだと今更実感する。
弟者には笑っていてほしいのだが、どうしてこうもうまくいかないのか。
( ´_ゝ`)「……考えたんだけど、さ」
(´<_` )「……」
( ´_ゝ`)「俺、弟者好きだけど、やっぱり俺達兄弟なんだよ」
( ´_ゝ`)「兄弟がそういう関係になるのは、変だと思うし」
( ∩_ゝ`)「そもそも男同士だし、家族で、兄弟で、」
27
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:44:05 ID:K.fid2pQ0
(´<_` )「兄者」
( ∩_ゝ∩)「俺達、兄弟、だし……」
俺の言葉は尻すぼみに消えていった。
どうしろってんだ、心の中で毒づく。
視界を覆った自分の手に温かい弟者の手が触れて、びくりと反応してしまう。
弟者は気にした様子もなく優しく俺の手に触れたままだ。
(´<_` )「兄者」
( ∩_ゝ∩)「なん、だよ」
(´<_` )「卑怯だとわかってて聞くけど」
(´<_` )「俺兄者諦めたくないから、言うけど」
(´<_` )「さっきから兄弟兄弟って、さ」
(´<_` )「兄弟じゃなかったらいい、って聞こえるんだけど」
期待、しそうになる。
やんわりと手を外された左目から見えた弟者が、そう言ってあまりにも切なく笑うから。
胸の奥を強く握りしめられたような感覚がして息ができなくなる。
28
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:45:04 ID:K.fid2pQ0
(´<_` )「……兄者」
( ∩_ゝ`)「……なんだ」
(´<_` )「否定しないと、本気にするぞ」
( ∩_ゝ`)「否定、」
否定しようにも理由がなかった。
どう考えても、俺が弟者を否定する材料は兄弟だからしか見当たらなかったのだ。
それを取り払われてしまっては俺には弟者を突き放す理由が、なくなってしまったわけで。
つまりは、
( ´_ゝ`)「…………」
(´<_` )「……兄者?」
脱力した俺を弟者がきょとんとした顔で見ている。
弟者と目線が同じなのは久しぶりだな、と思って空いている右手で目の前の頭を撫でた。
(´<_`;)「うお、お、どうした兄者」
( ´_ゝ`)「仕返しだ、バーカ」
珍しく狼狽えた弟者の頭をクシャリと強く掻き混ぜて立ち上がる。
左手でまだよくわからないという顔をした弟者を立ち上がらせて、帰ろうと言った。
もう夕陽が沈み始める時間だ。
29
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:46:04 ID:K.fid2pQ0
三日ぶりに隣に並んで帰る。たかが三日といっても新鮮に感じるものだ。
お互い無言で歩いていたが俺がぴたと足を止めると一歩先で弟者が足を止めた。
弟者の顔もわからなくなる、黄昏時。向こうにも俺の顔がわからないなら好都合だ。
「弟者」
「なんだ兄者」
「好きだよ、ちゃんとした意味で」
「……それは、どういう」
「お前と同じ意味で」
「……え、あ、」
「なんだその反応は、嫌か」
「嫌なわけない、けど、本気か」
「なんと、兄を疑うのか」
「取り消しは聞かないからな?」
「弟者こそ、取り消すなら今のうちだぞ」
「誰が取り消すか」
「それでいい。……よろしくな、弟者」
「あぁ、よろしくな、兄者」
30
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:47:03 ID:K.fid2pQ0
ミセ*゚ー゚)リ「……すごく、言おうか迷ったんだけどさ」
(゚、゚トソン「なんでしょう」
ミセ*゚ー゚)リ「トソンの妄想から少女マンガ臭がする」
(゚、゚トソン「そりゃ妄想ですし」
ミセ*゚ー゚)リ「これ考えれば姉弟でも置き換え可能だもんね…男同士じゃなくなるだけだし…」
(゚、゚トソン「ホモと言っても恋愛ですし、少女マンガ臭がしても仕方ないですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「あー確かにそうだね。女が好むのもちょっと納得したよ」
(゚、゚トソン「女って障害がある恋は応援したくなる性質なんですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「悲恋とか?」
(゚、゚トソン「ロミオとジュリエットとか典型ですよね。シンデレラとかのプリンセスシリーズも」
ミセ*゚ー゚)リ「そう考えれば男同士ってびっくりするくらいの障害だね」
(゚、゚トソン「それを乗り越えて付き合う妄想をしたときいいようのない充足感に包まれます」
ミセ*゚ー゚)リ「いやそれは知らないけど」
31
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:48:02 ID:K.fid2pQ0
(゚、゚トソン「勿論女だからといってみんながみんなホモ好きとかはないですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「当たり前だよ嫌悪するのが大半だよ」
(゚、゚トソン「痛い腐女子が目立ちすぎて私達は肩身が狭いんです」
ミセ*゚ー゚)リ「それ私含んでないよね?」
(゚、゚トソン「腐は隠れて楽しむものだと言うのに」
ミセ*゚ー゚)リ「隠れるために人の部屋に来てるのね?」
(゚、゚トソン「公共の場で話す馬鹿がいるから差別されるんですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「男同士の恋愛が好きとかどう考えてもまともな趣味じゃないしね」
(゚、゚トソン「近年では少年雑誌でもそういうのが増えてますし遺憾の意を示します。
私が読みたいのは熱い戦いなんですよわかりますか?
あからさまな仲良し描写なんていらないんですよ。
妄想するのが楽しいのに描かれたらおわりじゃないですか妄想広げられないじゃないですか」
ミセ*゚ー゚)リ「どうどうどうどう」
(゚、゚トソン「それにのっかる痛い腐女子も最低ですよ。本屋もアンソロを堂々を置くし何考えてるんですか。
あれはない。本当にない。薄い本が欲しいならイベントに専門店に通販もあるじゃないですか。
健全な人が見たらどう思うか考えられないんですか?腐女子釣って楽しいですか?
最近では電車内で読む馬鹿者もいると聞きますし、マナーがわからないのですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「落ち着こうトソン深呼吸だ。私達は隠れて生きよう。。
二次創作はグレーゾーンであるということを忘れないように私達は生きていこう」
(゚、゚トソン「……失礼、取り乱しました」
ミセ*゚ー゚)リ「なんで私慰めたんだろう腐ってないのに」
32
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:49:04 ID:K.fid2pQ0
(゚、゚トソン「さて、今回の妄想はきちんと段階を踏んでいくよくあるホモです」
ミセ*゚ー゚)リ「スタンダードってやつだね」
(゚、゚トソン「なんだかんだ言ってもハッピーエンドが好きなんですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「好きな人に幸せになってほしい心理?」
(゚、゚トソン「それに近いですね。やっぱり笑っていてほしいですし」
(゚、゚トソン「あ、バッドエンドも大好きですよ」
(゚、゚トソン「叶わない恋とか、非生産性に悩んで狂う恋とか、たまりませんね」
(゚、゚トソン「妄想だけでこう、心に来るものがありますよね」
ミセ*゚ー゚)リ「ねーよ。結局雑食じゃねぇか」
(゚、゚トソン「雑食ではありません愛が迸っただけです」
ミセ*゚ー゚)リ「うるさいわ」
33
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:50:03 ID:K.fid2pQ0
(゚、゚トソン「今回、ジャンルとしてはなにになるんですかね」
ミセ*゚ー゚)リ「一応年下攻め? 双子設定だけど」
(゚、゚トソン「あとは純愛になるんでしょうか」
ミセ*゚ー゚)リ「男同士=純愛みたいなのあるよね」
(゚、゚トソン「その傾向は否定できませんね。
性別抜きにすれば少女マンガのような内容ですし」
ミセ*゚ー゚)リ「最近は少女マンガも結構黒いらしいね」
(゚、゚トソン「えっ」
(゚、゚トソン「私神風怪盗ジャンヌから世代進んでないんですからやめてください」
ミセ*゚ー゚)リ「私だって幸福喫茶三丁目から進んでないけど」
ミセ*゚ー゚)リ「ただなんとなく生々しくなった気がする」
(゚、゚トソン「えぇ…夢を与える少女マンガはどこにいったんですか」
ミセ*゚ー゚)リ「あんな恋愛ができる、そう思っていた時期がありました」
(゚、゚トソン「それはないですけど」
34
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:51:08 ID:K.fid2pQ0
ミセ*゚ー゚)リ「で、満足したの」
(゚、゚トソン「結構スッキリしました」
ミセ*゚ー゚)リ「いきなり人の部屋に来てクッションを抱えながら無表情で淡々と語る姿は面白かったよ」
(゚、゚トソン「すごくにやけてるつもりだったんですが」
ミセ*゚ー゚)リ「相変わらず表情筋かったいね」
(゚、゚トソン「おかげで授業中妄想しても怪しまれなくて快適です」
ミセ*゚ー゚)リ「授業中にやついてる女子を注意するのは先生も覚悟いると思う」
(゚、゚トソン「じゃあ満足したので帰りますね」
ミセ*゚ー゚)リ「言うだけ言って帰るんかい」
(゚、゚トソン「何か用事でも?」
ミセ*゚ー゚)リ「ないよ。バイバイトソン」
(゚、゚トソン「はい、聞いてくれてありがとうございました。
さよならミセリ」
ミセ*゚ー゚)リ(トソンこの前兄者君に告白されてたと思ったんだけどな……)
おわり
35
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:52:08 ID:K.fid2pQ0
正直すまんかった
真剣なホモが少ないと聞いてやるしかないと思った
流石兄弟には申し訳ないことをしたと思っている
36
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:52:11 ID:oPYCdu4s0
まわりの目なんて気にせずもっと突っ走ってくれてもよかったんだぜ
乙
37
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 19:57:00 ID:KEe7hJqQ0
ホモの王道に、生徒会と先輩後輩と生徒先生と主従と下剋上が入っていないのはどういうことだ
38
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 20:25:24 ID:iWhtmphs0
ホモは薔薇族というよりサムソン方面のガチムチのイメージ
39
:
名も無きAAのようです
:2013/06/02(日) 20:36:17 ID:MLRkomq20
おつ
ジャンヌと幸福喫茶懐かしいな、好きだったわ
40
:
名も無きAAのようです
:2013/06/03(月) 02:15:12 ID:7TARnIAcO
トソンが分かりすぎて困る
そうなんだよ本屋でアンソロ置くなよな…!
乙です
丁寧な妄想とツッコミの楽屋裏両方に満足
41
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:45:19 ID:pErgGnKc0
(゚、゚トソン「うかつでした」
ミセ*゚ー゚)リ「なにが」
(゚、゚トソン「私としたことが主従と下剋上を忘れるなんて……」
ミセ*゚ー゚)リ「それはその、時代設定から考えなきゃいけないのかな?」
(゚、゚トソン「生徒会も先輩後輩も先生生徒も王道じゃないですか私馬鹿なんですか」
ミセ*゚ー゚)リ「勉強以外馬鹿だってことは知ってる」
(゚、゚トソン「学校ってなんでこんなにあふれてるんですかたまらんです」
ミセ*゚ー゚)リ「知らないよ」
(゚、゚トソン「いやまてよ、いっそ長編やって全員ホモで考えれば全て解決する……?」
ミセ*゚ー゚)リ「やめて!」
(゚、゚トソン「まぁ、私もそこまで思い浮かぶ気がしないのでやりませんけどね」
ミセ*゚ー゚)リ「やりかねないから怖いんだよ……」
42
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:46:11 ID:pErgGnKc0
(゚、゚トソン「昨日デレさんと談義したんですが」
ミセ*゚ー゚)リ「デレもそっちの人間かよ……」
ζ(゚ー゚*ζ『最近女体化もいいなーって思ってきてさー』
(゚、゚トソン「と言っていたのです」
ミセ*゚ー゚)リ「女体化ってのは男が女になっちゃったー!とかいう」
(゚、゚トソン「はい。でも女になったからなんだというんですか」
ミセ*゚ー゚)リ「というと」
(゚、゚トソン「女になったら穴もあって万々歳じゃないですか。
それでなにになるんですか愛が深まるんですか。
しかも女体化の時大体胸でかいですし」
ミセ*゚ー゚)リ「女体化するくらいなら最初っから女とくっついてろよと。
今いらない私情はさんだね?」
(゚、゚トソン「だってホモって性別を超えてでも愛してしまったから意味があるのでしょう?
そこに純なる愛を感じたからこそときめくのではないですか」
ミセ*゚ー゚)リ「そうなんですか。自分の胸気にしてんね?」
(゚、゚トソン「まぁ、個人的意見なんですけどね。元々女設定なら美味しく読みますし。
デレさんにはあたりさわりない返事をしておきました」
ミセ*゚ー゚)リ「それがいいよ。胸小さくてもブラ可愛いのいっぱいあるしいいと思うよ」
(゚、゚トソン「私とさしてサイズ変わらないのに突っ込まないでください」
ミセ*゚ー゚)リ「ごめん」
43
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:47:06 ID:pErgGnKc0
(゚、゚トソン「さて、私の妄想を聞いてください」
ミセ*゚ー゚)リ「また唐突だね」
(゚、゚トソン「今回は先生生徒でいきます」
ミセ*゚ー゚)リ「早速ですか」
(゚、゚トソン「見た瞬間バチッと浮かんだんです」
ミセ*゚ー゚)リ「便利な頭してんね」
(゚、゚トソン「褒めてもなにもでませんよ」
ミセ*゚ー゚)リ「褒めてないわ」
(゚、゚トソン「じゃ、語りますので」
ミセ*゚ー゚)リ「スルーかよ」
44
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:48:02 ID:pErgGnKc0
閉店間近のスーパーに人はまばらだ。
値引きシールのついた惣菜には見向きもせず歩いていく背中に付いていく。
学校で見てはいるが、彼のスーツ姿は未だに見慣れない。
やっぱり彼は私服が似合うと思う。
_
( ゚∀゚)「ミルナー」
( ゚д゚ )「なんだ」
_
( ゚∀゚)「今日の夕飯何?」
( ゚д゚ )「回鍋肉」
_
( ゚∀゚)「肉多めで」
( ゚д゚ )「その分野菜も食えよ。弁当にもいれるぞ」
_
( ゚∀゚)「おー」
俺達は一緒に住んでるわけじゃない。
俺の両親は仕事だとかで俺を置いて海外に行っちまって、
コンビニ弁当やファストフードで過ごしていたのを見かねたミルナが勝手に作り始めたのだ。
これがまぁ美味い。そこらのより美味い。俺は存分にそれに甘えているというわけだ。
45
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:50:16 ID:pErgGnKc0
( ゚д゚ )「キャベツ一玉……いや二人だしいけるか」
_
( ゚∀゚)「キムチ鍋食いたい」
( ゚д゚ )「明日……あ、アジ安い。明後日キムチ鍋にしよう」
_
( ゚∀゚)「えー」
( ゚д゚ )「お前の分も作ってんだから文句いうな。
魚も食べないと馬鹿が悪化するぞ」
_
( ゚∀゚)「ミルナが教えてくれりゃいーじゃん」
( ゚д゚ )「教えても覚えないから言ってるんだ。ちゃんと授業聞け」
_
( ゚∀゚)チッ
( ゚д゚ )「舌打ちしない」
話しながらミルナはカゴに食材を入れていく。
明日はアジフライになるだろうかと予想しながら俺は横を歩く。
ミルナと共に歩いている俺は周りからどう見えるのだろう。
弟のように、見えるのだろうか。
_
( ゚∀゚)「あ、プリン」
( ゚д゚ )「買うか?」
_
( ゚∀゚)「俺二つな」
( ゚д゚ )「わかってる」
46
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:52:56 ID:pErgGnKc0
三つセットになっているプリンを入れて今日の買い物は終了らしい。
レジに通してマイバックに詰めて、一つずつ持つ。
微妙な差だが常に軽い方を渡されて少しイラつく。文句を言えば、
( ゚д゚ )「お前の方子供なんだから、当然だろ」
と返ってくるのがわかりきっているので、もう言わなくなったけれど。
当然とばかりに言うので言い返しようがない。実際自分の方が年下なのは事実で身長も負けている。
ただ、子ども扱いされるのが癪なだけだ。俺は対等でいたい。
ミルナにそんなつもりはないってのはわかっちゃいるけど。これは俺の我儘だ。
( ゚д゚ )「ジョルジュ、鍵」
_
( ゚∀゚)「ほい。そろそろ合鍵作るか?」
( ゚д゚ )「検討しておく。ただいま、おかえり」
_
( ゚∀゚)「ただいまおかえりー」
互いに妙な挨拶をかわす。これを発案したのはミルナだ。
家に対してのただいまと、互いに対してのおかえり。
最初はなんとなく気恥ずかしかったが今では慣れてしまった。
俺が冷蔵庫に物を詰めている間に、必要な食材を並べてミルナはエプロンをする。
顔がかっこよければなんでも似合うのだと毎回実感する。
見すぎると不審に思われるので横目で見るだけだが、かっこいい。同学年の女子が騒ぐのも納得だ。
そんなやつが俺の家で飯を作っているなんて、誰も思いもしないだろう。
47
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:53:56 ID:pErgGnKc0
( ゚д゚ )「何にやけてるんだ?」
_
(;゚∀゚)「うおっ!?」
顔を覗き込まれてつい声を上げてしまった。
イケメンの顔が近くにあるとどうも、落ち着かない気持ちになる。
ミルナであればなおさらなわけで、思わず身を引く。
_
(;゚∀゚)「にに、にやけてなんかねーよ!」
( ゚д゚ )「? プリンは夕飯後にな。あと弁当箱、忘れないうちにだせ」
_
( ゚∀゚)「わかってるよ……子ども扱いすんなよな」
そういう、子ども扱いが嫌なのだ。
眉間にしわを寄せて目を逸らした俺に軽いデコピンをしてミルナはシンクに向き直る。
軽く笑った横顔もかっこよくて俺はまた見惚れてしまう。
( ゚д゚ )「そうむくれるな。風呂沸かしてくれ」
_
( ゚∀゚)「もうミルナ住めばいーのに」
( ゚д゚ )「あー……おじさんたちの許しがでたらな」
_
( ゚∀゚)「言えばすぐだすだろ」
( ゚д゚ )「その連絡がつかないから言ってるんだ」
_
( ゚∀゚)「また遺跡か……いいじゃん住んじゃえば。既成事実ってやつ」
両親の仕事はよくわからないが、遺跡の発掘調査らしい。
電波の届かない場所までいったりするので連絡がとれないときはざらにある。
それを待つのも面倒だと思うのだが、妙に律儀なミルナはよしとしないこともわかっている。
48
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:54:55 ID:pErgGnKc0
( ゚д゚ )「そうはいかないだろう」
_
( ゚∀゚)「わかってっけどさー。面倒だろアパートまで帰んの」
( ゚д゚ )「……確かに、そうだが」
_
( ゚∀゚)「ミルナの服とかも増えてきたしさー。なー住もうよ一人じゃさみしいしさー」
( ゚д゚ )「…………」
_
( ゚∀゚)(お?)
料理の手を止めてミルナが考え込んだ。
一刀両断に切り捨てられると思ってただけに意外な反応だ。
何が彼の心の琴線に触れたのかわからないが、これは一押しすればいけるんじゃないだろうか。
_
( ゚∀゚)「家賃かかんないし部屋余ってるしさー住めばいーじゃん。
一緒にいれば俺の遅刻もなくなるしさ!」
( ゚д゚ )「それはお前が起きればいいだけの話だろう。
……やっぱり駄目だ、許可がとれたらな」
_
( ゚∀゚)「……ケチ」
( ゚д゚ )「明日から朝も迎えに来てやろうか」
_
(*゚∀゚)「マジで!?」
_
( ゚∀゚)「ってそこまでするなら住めよそっちのほうはえーだろ」
( ゚д゚ )「アパートからここは通学路だしついでだ。
なんとかして連絡とるから、それまで我慢な」
_,
( ゚∀゚)「…………」
( ゚д゚ )「……そんな顔しても駄目なもんは駄目だ。
早く風呂やってこい、飯できるぞ」
_
( ゚∀゚)「へいへい」
49
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:55:46 ID:pErgGnKc0
そのままフライパンに視線を落としたミルナに片手を振って風呂場に向かう。
水で軽く湯船を洗って熱めの湯を溜める。蛇口から出てくる水流を見ながら溜息を吐いた。
本当に融通のきかない奴だと思う。
いや、そういうところもまぁ……好き、なのだけれども。
自分でも全く理解できないが惚れている。気づいたときは血の気が引いた。
まさか自分が男に惚れるなんて思ってもみなかったし気のせいだと思った。
勿論女の子は可愛いと思う。近づけばドキドキもする。
ただ、何故か好きになってしまっていたのだ。それらしい理由をあげることもできるけれど、
やっぱりミルナだから、が一番の理由になると思う。
_
( ゚∀゚)「叶いっこないのに、なぁ……」
無意識に出てきた言葉に勝手に傷ついた自分がいて嫌になる。
ミルナにとって俺は手のかかる弟でしかないのだろう。
わかっているのだ。わかっているからこそ、辛い。
優しくされると期待してしまって、ミルナの一挙一動に心動いてしまって、
突き放すこともできなくて、かと言って告白できる勇気もなくて。
結局弟のままでいることしかできないのが、辛い。
_
( ゚∀゚)「……情けねぇ」
( ゚д゚ )「何をしてるんだ」
_
(;゚∀゚)「だああっ!?」
50
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:56:31 ID:pErgGnKc0
扉を開いて顔を覗かせたミルナが怪訝な顔をしてこちらを見る。
確かに湯船の縁に肘を置いて頬杖をついている俺は不審に見えるだろう。
( ゚д゚ )「考え事か?」
_
(;゚∀゚)「あー……まぁ、そんなとこ」
( ゚д゚ )「何かあったら相談しろよ」
_
( ゚∀゚)「……あぁ」
できるわけがない。
俺が悩んでいるのはまさにお前のことなんだ。言えるはずもない。
( ゚д゚ )「飯できたぞ。手洗ってこい」
_
( ゚∀゚)「おー」
結局俺は関係を壊すのが怖いだけなのだ。
今のぬるま湯に浸かっているような状態が楽で抜け出せないだけなのだ。
馬鹿馬鹿しくて自嘲の笑みが漏れた。俺はただの臆病者だ。
叶わない恋なんて、したくなかった。
51
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:57:19 ID:pErgGnKc0
ミセ*゚ー゚)リ「……兄弟、好きだねぇ」
(゚、゚トソン「すみません大好きです」
ミセ*゚ー゚)リ「血は繋がってないけどさぁ……」
(゚、゚トソン「近所のお兄さんって、いいですよね。
設定としては昔から家族ぐるみの付き合いがある感じでやってます」
ミセ*゚ー゚)リ「先生生徒感びっくりするくらいなかったね」
(゚、゚トソン「非常に申し訳ないと思っています」
ミセ*゚ー゚)リ「これ最初に言わなかったらわかんなかったろうね」
(゚、゚トソン「いや、難しいですよ会話不自然になるし」
ミセ*゚ー゚)リ「既にボロボロだけどね」
(゚、゚トソン「言わないでください」
(゚、゚トソン「さて、今回は片思いです」
ミセ*゚ー゚)リ「叶わないってわかってるからこそきっついんだよねぇ……」
(゚、゚トソン「しかし冷静に考えてください。
いくら仲が良いからといって毎日食事を作ったりするでしょうか?」
ミセ*゚ー゚)リ「と、いいますと」
(゚、゚トソン「多分誰にも伝わらなかったであろう両片思いというやつです」
ミセ*゚ー゚)リ「お互い片思いだと思ってるけど実は……!みたいなあれですね」
(゚、゚トソン「だって片思いとか辛すぎるじゃないですか……
現実でうまくいかない分妄想内では叶えてあげたいじゃないですか……」
ミセ*゚ー゚)リ「えっ、トソン恋してたの?」
(゚、゚トソン「いいえ。なんか悲恋浮んじゃって悲しくなりまして」
ミセ*゚ー゚)リ「知ってたよバカ」
52
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:58:20 ID:pErgGnKc0
ミセ*゚ー゚)リ「これさ、トソン、ミルナ先生好きでしょ」
(゚、゚トソン「ばれましたか」
ミセ*゚ー゚)リ「ばれないと思ってたのが驚きだよ」
(゚、゚トソン「ミルナ先生かっこいいですよ。スーツ似合いすぎて写真ほしいです」
ミセ*゚ー゚)リ「撮らせてもらえばいいじゃん」
□(゚、゚トソン「実は撮ってます」
ミセ*゚ー゚)リ□「……これさ」
(゚、゚トソン「はい」
ミセ*゚ー゚)リ「どっからどうみても盗撮だよね?」
(゚、゚トソン「ばれましたか」
ミセ*゚ー゚)リ「だってミルナ先生こっち見てないもん……しかも待ち受けかよ……」
(゚、゚トソン「携帯開くと元気でますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「論点そこじゃねぇよ……確かに先生かっこいいけどさ……」
(゚、゚トソン「あ、恋愛としてそういう感情はないですよ? 目の保養です」
ミセ*゚ー゚)リ「わかってるよ……なんかもうどうでもいいよ……」
53
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 17:59:05 ID:pErgGnKc0
ミセ*゚ー゚)リ「違うよ、今回一番突っ込まなきゃいけないとこあったよ」
(゚、゚トソン「なんでしょう」
ミセ*゚ー゚)リ「私学校でこの二人話してんのみたことないんだけど?」
(゚、゚トソン「……いや、あれですよ」
(゚、゚トソン「火のないところに煙をたたせるのが使命なんですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「そんな使命あるわけないじゃん。煙どころか放火してるよ」
(゚、゚トソン「もうあなたはまともな目ではいられないでしょう」
ミセ*゚ー゚)リ「やめてよその予言……私はまともでいたいんだよ……」
(゚、゚トソン「男同士でペットボトルを回し飲みしている姿に何かを感じてしまうはずです」
ミセ*゚ー゚)リ「ねーよ。回し飲みくらい女だってするわ」
(゚、゚トソン「性別が違うじゃないですかなに言ってんですか」
ミセ*゚ー゚)リ「なんで怒られてんだ私……」
54
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 18:00:05 ID:pErgGnKc0
ミセ*゚ー゚)リ「……あれ、これだけ?」
(゚、゚トソン「これだけとは失礼な」
ミセ*゚ー゚)リ「ハッピーエンドは?」
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン「皆様の妄想力を信じてますので」
ミセ*゚ー゚)リ「うわぁ」
(゚、゚トソン「いや、ありますよ構想」
(゚、゚トソン「ただもうどう考えてもギャグにしかならなくてですね」
(゚、゚トソン「あと時期的にちょっとすぎちゃったし」
ミセ*゚ー゚)リ「端的に言うと」
(゚、゚トソン「エイプリルフールにミルナ先生の暴走」
(゚、゚トソン「なんかもうビジョンが見えるでしょう?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん……」
55
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 18:01:11 ID:pErgGnKc0
(゚、゚トソン「本当は前回ちみっとでてきた二人を書くつもりだったんです」
ミセ*゚ー゚)リ「内藤君と鬱田君ですか」
(゚、゚トソン「でも書いてるうちにあれ?これ確実にBAD歩んでね?駄目じゃね?
ってなったので放置しました」
ミセ*゚ー゚)リ「あるある」
(゚、゚トソン「略奪にはあまり心動かないんですよもう可哀想になっちゃって」
ミセ*゚ー゚)リ「誰が略奪するんだよって突っ込みはしないでおくよ。
どうせ新しい人だすんだろうし」
(゚、゚トソン「後確実に18禁なりそうでしたし」
ミセ*゚ー゚)リ「……うっわぁ……」
(゚、゚トソン「書けそうにないんですよ。考えてみてください、女なら」
ξ////)ξ
(゚、゚トソン「これで照れ顔バッチリなのに男だと」
(///_ゝ//)
(゚、゚トソン「これですよ。萌えるもんも萎えますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「トソン兄者君になにか恨みでもあるの?」
(゚、゚トソン「もう地の文だけで頑張るしかないんですかね?
私頑張れませんよ。誰か書いてくれないかなぁ」
ミセ*゚ー゚)リ「本音もれてるもれてる」
(゚、゚トソン「男同士のエロがあるブーン系、募集してます。
がっつりしたやつ」
ミセ*゚ー゚)リ「うわ……がっつりとかうわ……」
56
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 18:02:05 ID:pErgGnKc0
(゚、゚トソン「え、まさか妄想が続くとは思わなかった?」
ミセ*゚ー゚)リ「幻聴きこえてるよこの子」
(゚、゚トソン「思いついたらまた垂れ流しますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「一度記憶喪失にでもなったらいいんじゃないかな」
(゚、゚トソン「記憶喪失ネタもいいですよね。ときめきが隠せませんね。
どちら様ですかとか言っちゃったりして」
ミセ*゚ー゚)リ「もう……黙れよ……」
(゚、゚トソン「どこで記憶を戻させるかが大事ですね。
戻んなくてもまた恋人なったらおいしいですけどふっへへへへ」
ミセ*゚ー゚)リ「真剣に黙れよ……その笑いかたやめてよ」
(゚、゚トソン「失礼しました」
ミセ*゚ー゚)リ「もう満足したなら帰れよ……」
(゚、゚トソン「泊まるつもりですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「まじか……いいけど……」
(゚、゚トソン「お泊りってときめきますよね。
家族に聞こえちゃうってのと今日両親いないんだってのと
客用布団なくて同じベッドで寝るってのとR18の香りが」
ミセ*゚ー゚)リ「やっぱ帰れ」
おわり
57
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 18:06:37 ID:pErgGnKc0
またやってしまった。申し訳ないと思っている
ミルナ好きだ。だが兄者のほうが好きだ。すまん忘れてくれ
俺はいつになればジョルジュの眉毛をずらさず投下できるのかね
あとホモっていうとガチムチっぽいのはわかる
だが一々801ってのもなぁってなるからホモでいかせてもらう
ただ書くのは薔薇族だ。非常に申し訳ない
58
:
名も無きAAのようです
:2013/06/04(火) 20:17:20 ID:8Swsud3I0
新世界を垣間見た気が来たけど普通に楽しかったよ
乙
59
:
名も無きAAのようです
:2013/06/05(水) 02:09:40 ID:HsyznOWUO
>>1
は図書室のひと、カムバックしたの?
60
:
名も無きAAのようです
:2013/06/05(水) 11:34:01 ID:9iLWXzWo0
勉強になるなあ
61
:
名も無きAAのようです
:2013/06/05(水) 21:20:05 ID:oHBkthaI0
続けろよ
もっと続けろよ
62
:
名も無きAAのようです
:2013/06/05(水) 23:27:41 ID:tzh0iAXI0
>>59
図書室の人が某ブーン系紹介だったらリスペクトしてるよ
てかあのお方のせいでトソンちゃん腐女子にしか見えなくなったよ
そんで紹介されて死ぬほど嬉しいよもう死んでもいいよ死ぬなら今しかないと思う
63
:
名も無きAAのようです
:2013/06/05(水) 23:28:52 ID:tzh0iAXI0
さげ忘れててもう死ぬしかない
64
:
名も無きAAのようです
:2013/06/06(木) 02:35:21 ID:KumRiLC20
おつ
もしかして半角スペースを先頭にしてるから?
全角→半角なら大丈夫な筈
65
:
名も無きAAのようです
:2013/06/06(木) 07:20:20 ID:eP0.nV7k0
ガッチビ攻めとかいいよね!!
66
:
◆zynqho4iRI
:2013/06/06(木) 08:56:38 ID:2ZzfP.IcO
ジョルミルでミルナリスペクトなんです?読むしかないじゃないですか
お久しぶりですが
>>1
は僕ではありません
楽しく読ませていただきますね
あと僕今活動してないんで、何があっても僕じゃねーです
酉つけて長々すみませんでした
67
:
名も無きAAのようです
:2013/06/06(木) 18:54:08 ID:poDPxSfg0
ホモォは好きじゃないのに引き込まれる、、、不思議ッ!!!
68
:
名も無きAAのようです
:2013/06/06(木) 19:28:52 ID:5f76w5TA0
エロ描写のあるBL…
('A`)は犯されるようです
だったっけ?BLだったしまあエロあったはず
あと、('A`)telephoneclub801はエロないけどホモ
69
:
名も無きAAのようです
:2013/06/07(金) 05:14:49 ID:o80F9PZEO
ホモと言えば
( ´_ゝ`)魔王が世界を征服するようです
70
:
名も無きAAのようです
:2013/06/07(金) 10:17:52 ID:ar/5PWlEO
案の定衆道だらけだったようです
71
:
名も無きAAのようです
:2013/06/07(金) 11:24:46 ID:E33hTzv20
ミセリかわいいよミセリ
72
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:24:22 ID:tsC4fBmo0
(゚、゚トソン「ジョルミルかミルジョルか、それが問題だ」
ミセ*゚ー゚)リ
(゚、゚トソン「どっちでもいけるって困りものですね。
年下我儘攻めか、大人包容力攻めか」
ミセ*゚ー゚)リ
(゚、゚トソン「でもミルナに」
( ゚д゚ )「幸せにする」
(゚、゚トソン「って見つめられながら言われたい」
ミセ*゚ー゚)リ
(゚、゚トソン「いやでもジョルジュに」
_
( ゚∀゚)「……好きで、ごめん」
(゚、゚トソン「真っ赤になって涙目で……アリ! ありですこれ!」
(゚、゚トソン「告白成功して本気で泣いちゃうジョル君可愛い」
ミセ*゚ー゚)リ(呼び捨て……しかもジョル君……)
ミセ*゚ー゚)リ(そろそろこいつを埋める墓が必要だな……)
73
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:25:09 ID:tsC4fBmo0
ミセ*゚ー゚)リ「とうとうカプまでだしおったね」
(゚、゚トソン「これがないと受け攻めわかりにくいんですよね」
ミセ*゚ー゚)リ「カプっていうのは例えばブーン×ツンみたいなものだよ!
略してブンツンって言ったりするあれだよ!」
(゚、゚トソン「ホモだと左にいる方が攻めです」
ミセ*゚ー゚)リ「攻めっていうのは体の関係でいう男役だよ!タチともいうよ!
だけどブンツンみたいに精神的には受けが優位っていうジャンルもあるよ!
なんで私が説明しなきゃいけないのかな!」
(゚、゚トソン「受けは女役です。ネコともいいます。
察していただけたと思いますが私はオトアニ派です」
ミセ*゚ー゚)リ「自重」
(゚、゚トソン「失礼。アニオトもいけます」
ミセ*゚ー゚)リ「ホモならなんでもいいんだろ」
(゚、゚トソン「それは心外です」
(゚、゚トソン「誰にでも地雷が存在します」
(゚、゚トソン「地雷というのはどうしても受け入れがたいカプです。
もちろん私にもあります。言いませんが」
(゚、゚トソン「今カプの話をしてますけど、正直ネットでやるのはどうかと私は考えます。
現実でさえ言い争いになるものなのでネットだと戦争になりかねません」
ミセ*゚ー゚)リ「自分の好きカプが誰かの地雷の可能性があるってことね」
(゚、゚トソン「逆もしかりです。ただ本当にホモならなんでもいいって人もいますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「人生得してそう」
(゚、゚トソン「好き嫌いないってことですからね。とても幸せですね」
74
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:26:09 ID:tsC4fBmo0
(゚、゚トソン「あ、勿論愛があるからこそホモにするのですよ?」
ミセ*゚ー゚)リ「なにいきなり」
(゚、゚トソン「いえ嫌いなのを憂さ晴らししてると思われたくないので」
(゚、゚トソン「嫌いだったらモブにでも犯される妄想しますし」
ミセ*゚ー゚)リ「モブっていうのは村人Aみたいなあれだよっておいこら」
(゚、゚トソン「嘘です。嫌いなら妄想もしません」
(゚、゚トソン「雑食と言っても愛があるからなのです」
ミセ*゚ー゚)リ「一途ではないけどね」
(゚、゚トソン「向ける愛の量が違うだけで一途ですよやめてください浮気者みたいに言うの」
ミセ*゚ー゚)リ「一途っていうのは一人を想うから一途って言うんだけどな」
(゚、゚トソン「一途になれたら現実で彼氏できてますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「……なんかごめん」
(゚、゚トソン「いえ、気にしないでください。今はホモが大事ですから」
ミセ*゚ー゚)リ「気にしろ」
75
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:27:18 ID:tsC4fBmo0
(゚、゚トソン「さて、今回の妄想は初めての閲覧注意をだします」
(゚、゚トソン「今までのもホモ嫌いにとっては閲覧注意でしたけど」
ミセ*゚ー゚)リ「……なん、だと……」
ミセ*゚ー゚)リ「とうとうR18へ挑むというのか……」
(゚、゚トソン「閲覧注意が、十八禁であると誰が決めたのでしょう」
ミセ*゚ー゚)リ「えっ」
(゚、゚トソン「今回の閲覧注意はそう、ハッピーエンド好きにだします」
(゚、゚トソン「救いがあるばかりがホモではない」
(゚、゚トソン「救われないのが大半です」
(゚、゚トソン「そんなホモもいいんじゃないでしょうか」
76
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:28:39 ID:tsC4fBmo0
僕達はどこで間違えたのだろう。
僕には幼馴染が二人いた。
活発な彼女と、冷静な彼と、臆病な僕はとても仲が良かった。
彼は昔から頭がよかった。何かに困ったら彼に頼れば大体解決できた。
彼女は肝が据わっていて強かった。彼と彼女がいればできないことはこの世にないと思っていた。
僕達は仲の良いまま同じ高校に入学した。
僕の最大の転機は高校三年の時に起きた。吐く息の白くなる、冬のことだった。
彼から告白された。ずっと好きだったと、言われた。
驚いたが嫌な気持ちはしなかった。その時僕も彼が好きだと気づいた。
そう伝えると彼は酷く驚いた顔をして、泣きそうな顔で笑った。
僕達の関係は彼女にだけ話した。
彼女は彼から相談を受けていたようで祝福してくれた。
もっと早く言えばよかったのにと彼女は笑った。
僕も彼も照れ笑いをしていた。
彼は医学を学ぶため遠い大学への推薦入学が決まっていた。
僕は地元で就職することになっていた。
彼女も遠くの専門学校へ入学することになっていた。
僕達は離れ離れになった。
寂しかったが仕方ないとわかっていた。
長い休みになれば彼は帰ってきたし、電話だってした。
彼に僕のどこが好きなのかを聞いたことがある。
彼は少し悩んでから、僕の笑顔が好きだと言った。
貴方は、と聞き返されたので僕は全部と答えた。
彼は赤くなって照れ隠しに僕の頭をくしゃりと撫でた。
確かに僕達は幸せだった。
77
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:29:38 ID:tsC4fBmo0
カーテンから漏れた光が瞼の上から目を照らした。
ダブルベッドに彼の姿はない。既に時刻は十時を過ぎていた。
ダイニングに彼が作った朝食が置いてあった。食欲はないが食べるしかない。
自然と溜息が出る。食事をとることが苦痛になっていた。
最近よく昔の夢を見る。
僕はずっと答えを探している。どこで僕達は間違えたのだろう。
何故、こんな歪んでしまったのだろう。
医師となり地元に戻ってきた彼と共に暮らすことに異議はなかった。
むしろ僕も望んでいた。傍にいれると喜んだ。
狂い始めていたのは、きっとここからだった。
彼は僕に仕事をやめてほしいと言った。
医師は時間が不規則だから、傍にいれるときにいたいのだと言った。
お金は、と聞けば貴方一人養うくらい余裕ですと返された。
彼が望むならと六年務めた会社を辞めた。
彼との暮らしは順調だったし楽しかった。
しかしただ家にいるのは退屈だった。
家にいるからと家事をしても時間が余った。
何より家に一人で居るのが退屈で仕方なかった。
運動も苦手な僕が趣味として始めたのは料理だった。
外に買い物に出ることができたし、作った料理を彼に褒められるのも嬉しかった。
徐々に八百屋のおばさんや魚屋のおじさんと仲良くなって会話することが増えた。
それを彼に報告したのがいけなかった。
78
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:30:56 ID:tsC4fBmo0
彼は料理を手で薙ぎ払って、僕の胸倉を掴んで怒鳴った。
どうして他人との話を嬉しそうにするのかと、怒鳴った。
貴方は私のものなのに、と叫ぶ彼は今思えば子供のようだった。
僕は彼の剣幕が恐ろしくて、ただ謝っていた。
何が彼の逆鱗に触れたのかわからなかった。泣きながらひたすら謝った。
彼は僕の涙を見て我に返ったように狼狽えた。消え入りそうな声ですみません、と言った。
それから二人で床に散らばった料理を片付けた。二人で謝り続けていた。
その夜、彼は訥々と話した。
貴方が他の誰かの話をしていると嫉妬で狂いそうになる、と。
貴方に私のことだけを考えていてほしい、と。
独占欲だと、わかってます。抑えが利かないのです、と。
ベッドの縁に座り頭を抱える彼を抱きしめて、僕はそれでも好きだと言った。
そこまで僕を想っている彼が愛しかった。僕への独占欲に悩む彼が愛しかった。
彼が嫌だと思うことはしたくなかった。だから外の話をすることはやめた。
彼は僕に外にでてほしくないと言った。
誰かが貴方を見ているなんて耐えられないと言った。
だから僕は外に出ることをやめた。買い物は彼に頼んだ。
家にいることは退屈だったが、彼が望むなら仕方ないと思った。
それで彼が安心するなら構わなかった。
ある日彼が真剣に悩み事をしていた。
どうかしたのと聞くと、彼は僕を見て言った。
まだ、足りないのです。
何がと問うても答えは返ってこなかった。
次の日彼は僕に贈り物を買ってきた。
嬉しく思いながら箱を開ければ、輪が入っていた。
真っ赤な革でできた首輪だった。
79
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:32:08 ID:tsC4fBmo0
僕が動揺している間に彼は僕の首にそれを付けた。
そういうプレイがしたいんですかと聞けば彼は笑った。
貴方がずっと傍にいるようにしました、と笑った。
首筋に少し重い、冷たい感覚があった。手で触れればそれが何かすぐに分かった。
首輪に錠が付いていた。そこから細い銀の鎖が垂れていた。
これで貴方は私のものだ、彼の笑みを含んだ声が忘れられない。
僕が彼の異常性を認識したときには遅かった。
少し色の褪せてきたそれは未だ僕の首に付いている。
鎖は部屋の中なら自由に動けるが、玄関の扉までは届かない長さをしていた。
錠の鍵は彼がその場で捨てた。僕がこれを外す手段はなくなった。
僕は携帯を持っていなかった。ここで暮らすことになった時、彼が破棄した。
僕は怒ったが彼に口で敵うわけがなく丸め込まれた。
そのまま買うこともなく僕はここから出られなくなった。
この部屋には電話やパソコンもない。外へ通じる可能性のあるものは何もなかった。
僕は毎日虚空を見つめながら考えている。
どうしてこうなってしまったのだろう。
外への執着心は僕自身そんなに持っていなかった。
だから首輪をつけられたときおかしいと思いつつも彼に礼を言った。
彼は満足げに頷いて僕を抱きしめた。私だけの貴方になって嬉しいです、と言った。
彼が望むなら、とまだ思っていた。
80
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:33:24 ID:tsC4fBmo0
僕が鎖付きの生活に慣れたころ、彼がひどく不機嫌な日があった。
どうかしたのか、と聞いても何も答えなかった。
言いたくないのだろうと判断して放っておいた。
数日後、彼がひどく上機嫌で帰ってきた。
珍しく酒を飲んでいた。酒臭い彼を引きずるようにしてベッドに運んだら、
そのまま引きずり込まれて抱きしめられた。
これで貴方は私のものです、と彼は言った。
既に君のものになっているじゃないか、と言っても彼は何も答えなかった。
翌日、僕の名前が新聞に載っていた。
僕は事故で死んだことになっていた。
帰ってきた彼に問いただせば彼はすんなり事実を認めた。
背格好の似ている別人を僕だと偽って死亡届を出したと笑った。
顔が判別できない状態でよかったとも言った。
どうして、と僕は言った。
彼は事もなげに言った。
貴方のことを考えるのは私だけでいいでしょう?
彼の異常性を認識するのが、遅すぎた。
81
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:34:24 ID:tsC4fBmo0
僕に彼から逃れる術はなかった。
彼に飼い殺されると思ったら止まらなかった。
食事を摂るのをやめたときもある。点滴で無理矢理生かされた。
包丁を手首に当てたこともある。傷が浅かったらしく死ねなかったし、家から刃物が消えた。
お蔭で僕は料理も奪われた。
彼は僕が死のうとするたび泣いた。どうして、と泣いた。
冷静な僕には見えていた。
彼は泣きながらも口は弧を描いていた。
彼に僕を殺すつもりはないことはわかっていた。
ただ彼は僕が死んだら喜ぶだろうと気づいていた。
僕が彼のために死んだら、彼の独占欲は満たされるだろうとわかっていた。
僕にはわからなくなった。
僕は彼を愛しているか?
いや、確かに彼を愛している。だからこそ僕は今生きている。
彼は本当に僕を愛しているだろうか?
彼が僕に向けているそれは、愛なのだろうか。
彼が帰ってきた。僕を抱きしめて囁く。
ただいま、愛していますよ。
僕は彼に問うた。しばらく使っていなかった喉から掠れた声が出た。
僕のどこが好きですか?
彼は少し目を見開いて、笑った。
私なしでは生きていけない貴方が、とても愛しいのです。
82
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:35:16 ID:tsC4fBmo0
(゚、゚トソン「メリーバッドエンドー」
ミセ*゚ー゚)リ
(゚、゚トソン「私バッドエンドも美味しくいただけるので、せっかくの妄想ですし」
(゚、゚トソン「地の文しかなくて読みにくい? それはすみませんでした」
(゚、゚トソン「あ、これをバッドエンドと読むか愛の一つと読むかは貴方次第ですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「何故、このタイミングでこれを妄想した」
(゚、゚トソン「いや、紹介されたじゃないですか」
(゚、゚トソン「あれで興味ないけど読んでみたって人もいると思うんです」
(゚、゚トソン「そしてあれ、ホモってハッピーエンドが至上なのかな、なーんて思われた方もいるかなと」
ミセ*゚ー゚)リ「そこでメリーバッドかい」
(゚、゚トソン「これがホモの醍醐味であると思いますよ」
(゚、゚トソン「今回は独占欲の暴走でしたけど」
(゚、゚トソン「同じ独占欲でも
・監禁して自分のものにしちゃう派
・監禁しないけど特定の誰かと仲良くしたら相手を許さないよ派
とかバリエーションありますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「種類はどうでもいいよ……」
(゚、゚トソン「ほのぼの恋愛大好きですけど、たまにはこういうのもいいかなと」
ミセ*゚ー゚)リ「よくない……私はハッピーエンドだから妄想を聞いていられたのに……」
(゚、゚トソン「えっ」
(゚、゚トソン「ごめんなさい」
ミセ*゚ー゚)リ「なんかもうどうでもいいよ……」
83
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:36:09 ID:tsC4fBmo0
(゚、゚トソン「えっと、そうだホモいブーン系教えてくださりありがとうございました」
ミセ*゚ー゚)リ(話変えたな)
(゚、゚トソン「一番驚いたのは完結しているのが衆道だけだったってことですかね」
ミセ*゚ー゚)リ「言うな」
(゚、゚トソン「全て面白かったのに……悲しいです逃亡は……」
ミセ*゚ー゚)リ「言うな。作者にだって事情があれば逃亡だってしたいと思う時もある」
(゚、゚トソン「これも誰か乗っ取って構いませんよ」
ミセ*゚ー゚)リ「おいこら」
(゚、゚トソン「乗っ取りついでに濃厚なホモエロを書いてくれれば感極まって土下座します」
ミセ*゚ー゚)リ「ホモエロ見たいだけじゃねぇか」
(゚、゚トソン「見たいと思って何が悪い」
ミセ*゚ー゚)リ「開き直りおった」
(゚、゚トソン「喘ぎ声とか書くの想像してみてくださいよ、書けると思いますか?」
ミセ*゚ー゚)リ「無理」
(゚、゚トソン「エロ書ける人純粋に尊敬します」
84
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:37:11 ID:tsC4fBmo0
ミセ*゚ー゚)リ「いや、あのさ」
ミセ*゚ー゚)リ「もうバッドエンドはどうでもいいけどさ」
ミセ*゚ー゚)リ「まず徹夜でこれを聞かされた私に謝罪をしようね」
(゚、゚トソン「すみませんでした」
ミセ*゚ー゚)リ「しかも今回登場人物名前すら出てこなかったし」
(゚、゚トソン「きっと察してもらえたはずです」
ミセ*゚ー゚)リ「救われる救われないの話じゃなかったし」
(゚、゚トソン「そこは申し訳ないと思っています」
(゚、゚トソン「ただ、これを読むことによって皆様の妄想力が鍛えられたらと思います」
ミセ*゚ー゚)リ「確実に後付けの理由だね」
(゚、゚トソン「満足したので寝ますおやすみなさい」
ミセ*゚ー゚)リ「明日が日曜で本当によかったよおやすみ」
85
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 06:37:56 ID:tsC4fBmo0
もう垂れ流すことに後悔がなくなってきた
紹介されて本当に調子にのった。ごめんなさいありがとうございますありがとうございます
徐々に本性でてきてまずいなーと思いながら書いてる
86
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 09:39:16 ID:eZ6ETRZY0
創作でR18規制とかないんだからsage進行で堂々と書いていこうぜ
乙
87
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 18:00:52 ID:eiTD1BOg0
古い話だけど、('A`)ドクオは流される天才のようです
男女物だけど、ジョルジュがホォモキャラで出てくる
88
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 18:04:57 ID:Dcc2Eq6U0
ワカビロか…
89
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 18:22:01 ID:K/6qRH.M0
なんとなくだけど、監禁されてる方がビロードで、医者の方がワカッテマスかな
なんとなくメリーバッドエンドって2人から見たら幸せだけど
他人から見たらバッドエンドってイメージあったけど意外とこういうのも有りだな
とりあえず震えながら読んだよ、面白かった
乙
90
:
名も無きAAのようです
:2013/06/08(土) 19:35:17 ID:zA6G2C920
流される天才は良短編だよなあ
ジョルジュは役回り的に仕方ないけど可哀想だった
91
:
名も無きAAのようです
:2013/06/09(日) 09:38:54 ID:GgbC/Pps0
素敵なメリーバッドエンドだった……!
乙
92
:
名も無きAAのようです
:2013/06/10(月) 01:45:00 ID:eQ6MjPx60
地の文だけでも十分楽しい
乙
93
:
名も無きAAのようです
:2013/06/10(月) 19:34:06 ID:F.tLyd5E0
これはいい妄想
乙
94
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:14:39 ID:pprdAyVk0
(゚、゚トソン「流される天才のようです読みました」
(゚、゚トソン「うわああああああああああああああああああああ」
ミセ*゚ー゚)リ
(゚、゚トソン「うわああジョルジュウウウウウウウウウウ」
ミセ*゚ー゚)リ
(゚、゚トソン「そんなん……そんなん……いやでも……」
ミセ*゚ー゚)リ
(゚、゚トソン「悲しすぎるわああああああああ」
ミセ*゚ー゚)リ「うるせぇ」
(゚、゚トソン「すみません」
(゚、゚トソン「しかしジョルジュの心情を思うともう、もう、」
ミセ*゚ー゚)リ「確かにすごいいい短編だった。教えてくれてありがとう」
(゚、゚トソン「あれがハッピーだとわかっていても辛いです。
NLも好きですけど」
ミセ*゚ー゚)リ「NLってのは普通の異性愛のことだよ」
(゚、゚トソン「腐ってても女ですから、NLも読みますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「百合は?」
(゚、゚トソン「漫画として読むなら普通に」
ミセ*゚ー゚)リ「守備範囲広いね」
(゚、゚トソン「ガチホモ系は却下で。私はイケメンが見たいのです」
ミセ*゚ー゚)リ「ホモの内部で分裂が起きてるなんて思わなかったよ」
95
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:15:31 ID:pprdAyVk0
(゚、゚トソン「そうだ、世の中には腐女子を勘違いしている方がいらっしゃるらしいんです」
ミセ*゚ー゚)リ「男同士の恋愛が好きな女のことでしょ腐女子って」
(゚、゚トソン「はい。男同士の恋愛が好き、ここがオタ女と全く違う点です」
(゚、゚トソン「しかし漫画の男キャラが好きだというだけで勝手に人を腐認定する輩がいるらしいのです」
ミセ*゚ー゚)リ「よくわかんないね」
(゚、゚トソン「確かに腐人気の高いキャラは存在しますし、マナーの守れないゴキ腐リも存在します」
ミセ*゚ー゚)リ「ゴキ腐リはまさにマナーの守れない腐女子の最下層だよ!
公共の場でホモ話したり、ホモ関係ない動画でもカプ名コメしちゃったりする痛い人を指すよ!
ゴキ腐リって考えた人センスあるなって思ってる」
(゚、゚トソン「そのゴキ腐リによって良識ある腐女子が迷惑を被るだけでなく、
ただ漫画が好きなだけのオタ女も冷たい視線を向けられるのです」
(゚、゚トソン「ホモは話すべき場所で話しましょう、一般人を巻き込むのはやめましょう。
公共の場では控えましょう、自身の発言が自身を貶めていないか考えましょう」
(゚、゚トソン「ホモは通常受け入れられる嗜好ではないと、頭の片隅に置いといてください。
書き込む際、純粋たる感想かを確かめましょう」
ミセ*゚ー゚)リ「ここじゃあ気にしても無駄だけどね」
(゚、゚トソン「どうしてもホモが叫びたくなったらここで。
作品名は出さず叫びましょう」
(゚、゚トソン「私だったら兄者と叫びます」
ミセ*゚ー゚)リ(これはキャラとしてお気に入りなんだな)
96
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:16:21 ID:pprdAyVk0
(゚、゚トソン「さて、妄想ですが」
ミセ*゚ー゚)リ「はい」
(゚、゚トソン「放置していたブーンとドクオをなんとかみられるようにしましたので」
(゚、゚トソン「せっかくなんで出します」
ミセ*゚ー゚)リ「リサイクル感ありあり」
(゚、゚トソン「なんかメモ帳に捨てとくのもあれですし」
(゚、゚トソン「ホモなんでネタ捨て場とかに書くわけにもいかないですし」
(゚、゚トソン「ね、付き合ってください」
ミセ*゚ー゚)リ「それが強制なのがおかしいんだよなぁ」
(゚、゚トソン「はいいきまーす」
97
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:17:07 ID:pprdAyVk0
俺とブーンの付き合いは小学校二年に遡る。
元来の人見知りと目つきの悪さが相まって俺には友達がいなかった。
いないどころか軽いいじめを受けていた。
特定の奴らに悪口を言われるとか、小突かれるとかいう典型的なものだ。
今では軽いと言えるが当時の俺には本当に辛かったし、死にたいとも思っていた。
それを変えたのが、ブーンだった。
親の仕事の関係だとかで転校してきた柔和な目をした少し身体の丸い少年。
自分と全く違うやつだな、と思った記憶がある。
( ^ω^)「はじめまして、ないとうホライゾンっていいますお!」
元気に発した声と軽く照れ笑いをして担任に指定された席へ歩いてくる。
それが偶然俺の隣だっただけのことで、俺にはこの転校生は全く関係ないと思っていた。
朝の会が終わったら俺は教科書を眺めて過ごすのが常だった。
俺に話しかけるやつなんていないと知っていたし、そうすれば時間は過ぎるとも知っていたから。
ただ、その日は隣から俺に声をかける存在がいた。
( ^ω^)「はじめましてだお! よろしくだお!」
自然に目の前に差し出された手と満面の笑みに圧倒されてつい握手してしまった。
話しかけられた驚きで俺は酷く間抜けな顔をしていたと思う。
それに気付いていないのか嬉しそうに手をぶんぶんと振って、ハッとしたように俺に尋ねた。
( ^ω^)「なまえはなんていうんだお?」
('A`)「……うつだ、ドクオ」
( ^ω^)「ドクオ、かお? よろしくだお!」
('A`)「……よろしく、ないとうくん」
98
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:17:47 ID:pprdAyVk0
これが初めての会話だった。ただ、そのまま仲良くなったわけではない。
隣だからという理由で教科書を見せたりしたが、ブーンから話しかけられないと俺は会話しなかった。
俺は自分で思っているよりも捻くれてしまったようでどう話していいかわからなくなっていた。
どころかブーンを疑ってすらいた。いじめの傍観者にまわると思っていた。
ブーンは俺と違って明るくて話題も豊富で、一週間もたてばクラスの人気者の位置に属していた。
当然俺がいじめられていることにも気づいたと思う。
それでもブーンは俺に話しかけ続けて、俺はそれにあたりさわりのない返事をしていた。
内心何故話しかけるのか疑問を抱いていたのだが聞く勇気はなかった。
本音を言えば、話せる相手がいるだけで学校が少し楽になっていたから、
壊すような真似はしたくなかった。
( ^Д^)「おまえさいきんちょーしのってんじゃねーのー?」
<ヽ`∀´>「なまいきニダー!」
帰ろうと廊下を歩いていて通せんぼされた。随分と久しぶりに絡まれたものだ、と思った。
ブーンが転校してきてからこのように道をふさがれることはなかった。
せめて悪口程度だったというのに。無視しようにもこの二人の前を通らないと帰れない。
('A`)「……かえりたいんだけど」
( ^Д^)「くちごたえとかドクオのくせになまいきなんだよ!」
肩を強めに押される。俺は昔から細く小さかった。そのためか、簡単にしりもちをついた。
頭の上から罵声が続くと思った。それがいつものパターンだったからだ。
なのに何故か二人は何も言わず、それどころか俺を庇うように立つ奴がいた。
99
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:18:32 ID:pprdAyVk0
(#^ω^)
(;'A`)「な、ないとう、くん」
(;^Д^)「な、なんだよ」
<ヽ;`∀´>「ニダ……」
俺を庇うやつがいないと思っていたのか二人が狼狽える。
でも、この場で一番動揺しているのは俺だった。
どうしてブーンが俺を庇うのか全くわからなかった。
(#^ω^)「なんでドクオをいじめるんだお」
(;^Д^)「そ、そいつがなまいきだからだよ」
(#^ω^)「なまいきって、なんだお。
ドクオがなにしたっていうんだお」
<ヽ;`∀´>「……」
(#^ω^)「ぼくのともだちをいじめるのは、ゆるさないお」
100
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:19:14 ID:pprdAyVk0
二人が捨て台詞を吐いて去っていくのを俺は呆然と眺めていた。
ブーンが俺に手を差し出して立たせてくれる。
窺うように覗き込んできたブーンは、本当に心配そうな顔をしていた。
( ^ω^)「だいじょうぶかお?」
( A )「……なん、で」
( ^ω^)「お?」
( A )「なんで、おれなんか、たすけたんだ」
( ^ω^)「なんでって、ともだちをたすけるのに、りゆうなんているのかお?」
首を傾げて当然とばかりに言い切った彼をかっこいいと思った。
それから俺はブーンや周りとも徐々に話すようになった。いじめは不思議と消えていった。
ブーン、というのは俺がつけたあだ名だ。ブーンが手を広げて走りながら叫んでいて、
俺が勝手に気に入ってそう呼んでいたらいつのまにか広まっていた。
少しの優越感と、小さい独占欲がまだ内在している。
今ではブーンは俺の親友で、今でも俺の中のヒーローだ。
101
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:19:57 ID:pprdAyVk0
陸上に興味があるわけではなかった。
ただどの部活もパッとしないと思っていたらブーンからマネージャーとして誘われた。
楽な仕事ではないが結構楽しくやっている。
ブーンが目の前を走り抜けたと同時にストップウォッチを止める。
歩いて帰ってくる間にタイムを書いてその他の準備。
戻ってきた丁度に渡せると少し充実感が増す。今日は完璧だ。
('A`)「ほい、タオルと水」
(*^ω^)「ありがとうだお」
礼を言われればこちらだって嬉しくなるものだ。
ブーンが赤らんだ頬に濡らしタオルを当て冷やしながら水を口に含む。
落ち着いたのを見計らって声を出した。
('A`)「タイムも悪くねぇな。今年の高総体狙えるぞ、ブーン」
(*^ω^)「おっおっ、そうかお?」
('∀`)「期待してるぞ、エース」
( ^ω^)「まかせておけお!」
満面の笑みでそう言い切るブーンは昔から変わらない。
エースと呼ばれるのに十分な実力を持ちながらも努力を欠かさない彼は部内でも尊敬されている。
その純粋な向上心が周りを高めている。高総体ではいい記録が出そうだ。
102
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:20:44 ID:pprdAyVk0
( ^ω^)「……」
('A`)「?」
通常なら走り込みに戻るブーンが動かない、と思えば何か見つめている。
その視線の先をたどれば、丁度帰るらしい女生徒がいた。
ξ゚⊿゚)ξ
癖のある金髪を二つにまとめ、碧眼は地面を見つめている。
まぎれもなく美人の類に入る顔立ち。同じクラスのツンである。
その彼女をブーンは見つめている。少し頬を染めて、なんともわかりやすい奴だ。
('A`)「……おいこら」
( ^ω^)「……お、お、なんだお?」
('A`)「見てるのバレバレなんだよ。走って頭冷やして来い」
(;^ω^)「見、見て」
('A`)「バラされたくなかったら早く行け」
(;^ω^)「おーん」
慌てて走り出したブーンに溜息を吐く。
ブーンがツンを好きなのは見ればわかる。伊達に親友をやっているわけではない。
チリ、と胸を焼くものは無視する。俺は自分を貫くつもりはない。
傍にいて相手の幸せを願うのも悪くない。俺は親友なのだから。
103
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:21:27 ID:pprdAyVk0
(`・ω・´)「ドクオ」
('A`)「あ、先生」
シャキン先生は陸上部の顧問をしている。
元々陸上をやっていたらしくアドバイスも的確で、親しみやすさから人気も高い。
手招きされたので近寄ると、申し訳なさそうな顔をされた。
(`・ω・´)「テーピングテープが切れてしまってな、保健室でもらってきてくれるか」
('A`)「あぁ、じゃあ多めにもらってきます」
(`・ω・´)「すまん」
('A`)「仕事ですから」
少し駆け足で保健室に向かう。
一応ノックをすると間延びした声が返事をした。
('A`)「失礼します」
(´・ω・`)「あれ、ドックン。またお腹痛くした?」
('A`)「違いますよ、陸上のテーピングテープ貰いに来たんです。
あとドックンってのやめてください」
(´・ω・`)「いいじゃんドックン。テープね、ちょっと待ってて」
104
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:22:15 ID:pprdAyVk0
白衣を翻してショボン先生が棚を調べ始めた。
俺は昔から体調を崩しやすく保健室には度々世話になっている。
よく来るからか気に入られたか、ドックンなどとあだ名まで付けられてしまった。
(´・ω・`)「どんくらいいる?」
('A`)「ちょっと多めにください」
(´・ω・`)「んー……こんくらいか。はい、また遊びに来ていいよ」
('A`)「ありがとうございます。遊びには来ません」
(´・ω・`)「つれないなぁ。もう薬あげないぞ」
('A`)「横暴です」
(´・ω・`)「冗談だよ、お仕事だからね」
正直、この人が苦手だ。
人を見透かすような黒目と本気か冗談かわからない言葉。
この人の手の平で転がされているのではないか、なんて錯覚を起こしそうになる。
('A`)「失礼します」
(´・ω・`)「あ、待って」
105
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:23:12 ID:pprdAyVk0
扉に手をかけて出ようとしたところを引き留められた。
何事かと思い振り返ると、目の前にショボン先生がいてあまりの近さに思わず身を引く。
その、深淵をのぞくような目が怖い。
(;'A`)「な、なんですか」
(´・ω・`)「……君さ、内藤ホライゾンのこと、好きでしょ」
突然出されたブーンの名に心がざわめいた。
瞬間抑えて表情には出さないようにしたがばれているだろう。
それでも平静を装う。ポーカーフェイスを貫く。
('A`)「親友ですし、そりゃ好きですよ」
(´・ω・`)「ふぅん、親友ね。そんな熱っぽい目で見てたらいずれわかりそうだけど」
('A`)「熱っぽくなんかないですよ、普通です」
(´・ω・`)「……面白くない子」
('A`)「俺は遊び道具じゃありませんから」
(´・ω・`)「慰めてほしくなったらきなよ、相手してあげる」
('A`)「遠慮します。じゃ、失礼します」
今度は呼び止められなかった。
彼から早く離れたくて早歩きになる。
テープを強く握り締めていたのに気づいて力を緩めた。
なんで、ばれた?
行動には細心の注意を払って誰にも感づかれないようにしてきたのに、何故?
誤魔化せたとは思えない。これからあの男には気をつけなくてはならない。
106
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:26:54 ID:pprdAyVk0
ミセ*゚ー゚)リ「これアカンやつや」
(゚、゚トソン「やっぱりですか」
ミセ*゚ー゚)リ「略奪臭がとまりませんね」
(゚、゚トソン「どう考えてもハッピーに持って行ける気がしなくて」
ミセ*゚ー゚)リ「一応先生生徒だけどさぁ……そろそろ殺伐としてないのがほしい」
(゚、゚トソン「ほのぼのありますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「ほう?」
107
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:28:11 ID:pprdAyVk0
( ´_ゝ`)「…………いい天気だなぁ」
( ^ω^)「だおねぇ」
俺の言葉に横の内藤が同意する。この会話に意味はない。
別に雲一つないまっさらな青空を見るためにわざわざ窓枠にいるわけじゃない。
いい天気なのは事実だが今重要なのはそこではない。
問題は丁度真下に見える中庭にある。
(´<_` )
从*'ー'从
我が弟が麗しき女学生に呼び出されたのである。
('A`)「なんで弟者はモテるのに」
( ´_ゝ`)「その先を言ったら泣くぞ」
鬱田は口を閉じて紙パックのジュースをすすった。
そう、俺の双子の弟はモテる。半年に一回は告白されるぐらいモテる。
女たらしの要素はないと思うがモテる。正直腹立たしい。
嫉妬の意味で、腹が立つ。
108
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:29:04 ID:pprdAyVk0
( ^ω^)「告白されても断ってるおね」
('A`)「好きな人がいるってか?」
( ^ω^)「らしいお? 兄者なんか知らないかお?」
( ´_ゝ`)「さぁ、そういう話しないからな」
('A`)「しなさそうだもんなお前ら」
( ^ω^)「聞いても答えなさそうだおね弟者」
俺の嘘に二人が気づいた様子はない。
俺達の関係はひた隠しにしている。双子の同性愛なんて、笑えない。
言えないからこそ、今こういうことになっているのだけれど。
从*'ー'从
可愛い子だ、と思う。女の子らしい女の子、という感じ。
弟者が俺じゃなく彼女を選んでもおかしくない。いや、彼女を選んだ方が幸せだろう。
皆に自慢できる彼女になるはずだ。俺だって女に負けるなら諦めもつく。
('A`)「おい顔ひっこめろ、聞き耳たてるぞ」
109
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:29:56 ID:pprdAyVk0
从*'ー'从「お、弟者君、呼び出したりなんかして、ごめんね?」
(´<_` )「……いや、気にしてない。何の用?」
( ^ω^)(うわ無愛想)
('A`)(なんでモテんだろうな本当)
( ´_ゝ`)(静かにしろ)
从*'ー'从「……その、い、一年の時から好きでした! 付き合ってください!」
( ^ω^)(直球!)
(´<_` )「無理」
('A`)(うわー)
( ´_ゝ`)(弟ながらどうかと思う)
一瞬も悩むことなく一刀両断とは、流石にいかがなものか。
しかもそれに少なからず安心してしまっている自分にも少し腹が立つ。
窓枠から二人を盗み見れば女の子は少し涙目になっていた。
弟者は全身から面倒くさいオーラを発しているのだが。
110
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:32:16 ID:pprdAyVk0
从;'ー'从「……り、理由! 理由教えて!」
( ´_ゝ`)(お、食い下がるか)
( ^ω^)(心折れないとはなかなかだお)
(´<_` )「俺恋人いるし」
( ゚ω゚)゚A゚)「うそぉ!!?」
(;´_ゝ`)(馬鹿お前らしゃがめ! 落ち着け!)
( ゚ω゚)(いや、いやいやいやいや)
(゚A゚)(恋人いるとか初耳なんだけど!? そんな素振り一切なかったじゃん!!)
(;´_ゝ`)(俺もまさかだよ!)
まさか、というのはまさか言うとは思わなかったという意味でのまさかだけれども。
なんとか二人をしゃがませて改めて聞き耳をたてる。女の子も衝撃を受けたようで、呆然としていた。
从;'ー'从「こ、恋人……?」
(´<_` )「そう、だから付き合えない」
从;'ー'从「……私、二番手でも、いいよ」
(´<_` )「……はぁ?」
( ゚ω゚)(うっわ、あの子正気かお?)
('A`)(断られるとは思ってなかったんだろ、自滅の道を歩んでるぞあれ)
( ´_ゝ`)(昼ドラ展開になるとは)
111
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:33:17 ID:pprdAyVk0
恋人がいると聞いても諦めない彼女は健気、というよりは執念深い。
弟者の表情から苛立ちが見え始めた。
从'ー'从「だから二番手でもいい。弟者君がその恋人と別れるまで待つから」
(´<_` )「いや別れないから」
从#'ー'从「わかんないじゃんそんなの。なんで私じゃ駄目なの?」
(´<_` )「俺きみのことあんま知らないし」
从'ー'从「じゃあ私のこと知ったら好きになる?」
(´<_` )「ないな」
从#'ー'从「なんで?! 私のどこがその恋人に劣ってるっていうのよ!」
(´<_` )「全部」
从#'ー'从「はぁ!? 意味わかんない!! ちゃんと説明してよ!!」
从#'ー'从「私可愛いし! 彼女出しなさいよどうせブスなんでしょ!!」
( ^ω^)(……うっわぁ)
('A`)(これは弟者に同情するわ)
(;´_ゝ`)(大丈夫か弟者……)
恐らく彼女は今が昼休みであり中庭で会話していることを忘れている。
激昂して声を荒げているのがその証拠だ。刃物でも持っていたら弟者を刺していたかもしれない。
向かい合っている弟者はもう完全に怒っている。弟者が怒るといっても同じように激昂するわけじゃない。
淡々と、冷静に言い返すだけだ。
112
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:34:17 ID:pprdAyVk0
(´<_` )「じゃあ一個一個説明してやるよ、その馬鹿な頭に叩き込め」
(´<_` )「第一に俺は人の都合も考えず呼び出すような女は嫌いだ。最初から論外だった」
(´<_` )「次に二番手だとか言い出す諦めの悪いやつは人間としてない。気持ち悪い」
(´<_` )「あとよく勝手に人の恋人を貶めてくれたなぁおい」
(´<_` )「俺の恋人は世界で一番可愛くて守ってやりたい存在なんだよ」
(´<_` )「それがなんだ? ブスだ?」
(´<_` )「お前と違って純粋で素直で頭もよくて最高の存在だけど?」
(´<_` )「ただ抱きしめるだけで顔真っ赤にしちゃうような超可愛い人なんだけど?」
(´<_` )「俺の恋人より可愛い存在見たことないんだけどマジで」
(´<_` )「恋人出せ? 嫌ですけど? お前みたいなやつ見たら穢れるわ」
(´<_` )「性格の悪さが自慢の顔に出てきてるぜ、クソ野郎が」
(´<_` )「お前みたいな性格ブスとは今後関わることもない。顔も見たくない」
( ^ω^)「おお……」
('A`)「完全な論破ってか弟者一途なんだな」
( ´_ゝ`)(なにこれすごい恥ずかしい)
113
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:35:13 ID:pprdAyVk0
从#'ー'从「なっ……」
女の子が何か言おうとする前に、中庭が拍手で包まれた。
そう、今は昼休み。中庭という窓から見える舞台で二人は結構大きい声を出していた。
昼食を終えた生徒達が観衆となって二人の経緯を見守っていたのだ。
そして今、観衆によって弟者の勝利が決定した。
「かっこいいぞ流石弟!!」 「あそこまで想われたら彼女さんも幸せだよねー」
「ナベちゃん諦めた方いいよー」 「流石より俺と付き合わなーい?」
「そうだ勝ち目ないぞ」 「弟者恋人いるとか教えろよなー」
歓声に混ざってなにやらおかしなものが聞こえた気もするが、まぁよしとしよう。
ナベちゃん、と呼ばれた女の子は我に返ったように赤くなって走ってどこかへ行ってしまった。
弟者の視線が俺を捕えた。そのまま清々しい笑みを零す。
( ´_ゝ`)「弟者ぁ!」
俺は窓から身を乗り出す。腕を伸ばし、親指を立てる。
弟者もすぐ俺の意図を理解して同じポースをとった。
( ´_ゝ`)b「「流石だな、俺等!!」」d(´<_` )
一際大きい拍手が中庭を包み込んだ。
弟者が満足したように中庭を去ると観衆も教室に戻り始める。
丁度予鈴が鳴った。
('A`)「……いや、兄者なにもしてなくね?」
鬱田の突っ込みは無視して俺も教室に戻った。
114
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:36:00 ID:pprdAyVk0
( ´_ゝ`)「いいですか弟者くん」
(´<_` )「はい」
( ´_ゝ`)「告白に無理ってのはよくない。せめてごめんって言いなさい」
(´<_` )「だって無理だし……」
( ´_ゝ`)「建前でいいから。ごめんって言いなさい」
(´<_` )「へーい」
弟者に微妙な説教をしながらだらだらと家へ向かっている。
あそこまで堂々と恋人います宣言をしたので、弟者を諦めた女の子は多いんじゃないだろうか。
それを嬉しく思ってしまうあたり、自分も大分惚れてしまっていると思う。
( ´_ゝ`)「あと人を可愛い可愛い言わない」
(´<_` )「事実を言ってなにが悪いんだ」
(;´_ゝ`)「俺だって男の子なの!」
(´<_` )「あーはいはい。兄者かっこいいなあー」
( ´_ゝ`)「棒読みやめろ」
115
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:36:54 ID:pprdAyVk0
( ´_ゝ`)「……まぁ、嬉しかったけどさ」
(´<_` )「え、」
( ´_ゝ`)「弟者が俺のために怒ってくれて嬉しかった」
(´<_` )「……え、あ、うんちょっと待ってもいっかい言って録音するから」
(;´_ゝ`)「やだこの子怖いマジ目がマジだから怖い」
(´<_` )「もっかい言ってもっかい弟者かっこよくて好きって言って」
( ´_ゝ`)「俺そんなこと言ってない」
(´<_` )「思ってるだろ?」
思ってない、と即座に断言できないのが悔しくて。
俺の顔を覗き込んでしてやったり、と笑う弟者に一泡ふかせてやりたくなったから、
その襟首を引き寄せて、背伸びまでして耳元で囁いてやった。
( ´_ゝ`)「恋人って、嬉しかった。好きだよ、弟者」
116
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:38:03 ID:pprdAyVk0
固まったままの弟者を置いて歩き出す。
弟者が復活するまでにこの頬の熱をなんとかしないと、ミイラ取りがなんとやらだ。
なんとか火照りを抑えて振り返る。弟者は片手で額を押さえて蹲っていた。
慌てて駆け寄って背中をさする。
(;´_ゝ`)「弟者、どうした? 具合悪くなったか?」
( <_ )「違う。兄者じゃないんだから」
( ´_ゝ`)「なんだ。じゃあ帰ろう、ほら立て」
両手を持って引っ張るが弟者は立とうとしない。
体格差から無理に立たせることはできない。諦めて同じ目線にしゃがみ込む。
その手をいじりながら話しかける。
( ´_ゝ`)「どうしたんですかー弟者さーん帰らないんですかー夕飯が待ってますよー」
( <_ )「……もうちょい待って」
しかしこの弟者、顔を上げない。頭しか見えないと暇だ。
ならば覗いて見せよう、と上半身を傾けて見えたのは、
馬鹿みたいに真っ赤になった弟者の顔で。どうやら俺の作戦は成功したらしい。
117
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:39:04 ID:pprdAyVk0
ミセ*゚ー゚)リ「トソンはほのぼのを勘違いしていると思うの」
(゚、゚トソン「じゃあギャグと言いかえます」
ミセ*゚ー゚)リ「ギャグ……うん、ギャグだね」
(゚、゚トソン「隠しきれないオトアニ愛もとい兄者愛が出てしまいました」
ミセ*゚ー゚)リ「うん……可愛いんだね」
(゚、゚トソン「AAではダントツ一位で好きです」
ミセ*゚ー゚)リ「メタい! メタいよ!」
(゚、゚トソン「なんかもうメタいとか今更ですよ、妄想ですし」
ミセ*゚ー゚)リ「妄想といえばなんでも許されると思うなよ」
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン「妄想くらい許してくださいよ」
ミセ*゚ー゚)リ「妄想って口に出したら終わりなんだよ」
(゚、゚トソン「ここ以外では言いませんから」
ミセ*゚ー゚)リ「ここ以外で言ったら通報するわ」
(゚、゚トソン「みなさん通報されないよう気をつけましょう」
(゚、゚トソン「あ、勘違いしないでください、こういう女の子は実在しますん」
ミセ*゚ー゚)リ「どっちだよ」
(゚、゚トソン「探せば結構いるかもしれませんが通常は本性隠してるんで大丈夫です」
ミセ*゚ー゚)リ「こえぇ」
118
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:40:25 ID:pprdAyVk0
(゚、゚トソン「さて、これで私の妄想はおしまいですストック切れです」
ミセ*゚ー゚)リ「新境地を開いた人、共感してくれた人、ホモしねくそとか思った人もいただろうね」
(゚、゚トソン「しかしこのスレを開き、一瞬でもこの妄想を読んでくれた人」
(゚、゚トソン「またホモイブーン系を教えてくれた方々、おつをくれた神様」
(゚、゚トソン「こんなバカみたいな妄想にお付き合いいただきありがとうございました」
ミセ*゚ー゚)リ「これからホモを叫びたくなったらここを使えばいいよ!」
(゚、゚トソン「結局R18を妄想できなかったあたり、私はまだまだ健全なようです」
ミセ*゚ー゚)リ「上級者のホモを期待してるぜ!」
(゚、゚トソン「もうホモ板にしますかここ」
ミセ*゚ー゚)リ「思いついたシチュエーションをパパッと書くみたいな?」
119
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:41:11 ID:pprdAyVk0
どうしてこんな関係になったのか、と聞かれれば親友の酒癖が異常に悪かったから、と答えよう。
「ぁ、あ……っ、あ、はぁ、」
彼はその細い身体を震わせながらゆっくりと腰を落としていく。
自身が飲み込まれていく感触に息が詰まる。酒のせいか彼のナカはひどく熱くて、溶けそうだ。
「あは、ぜんぶはいった、ね」
彼が笑う。快楽にとろけた笑顔は扇情的で、思わず反応してしまう。
「あ、ぁおっきくなった、」
僕の酔いは完全に醒めている。
なのに何故恋人でもない男と性行為に及んでいるのか、というなら彼の酒癖のせいである。
親友は酔うと人肌恋しくなるを超して性行為をしないと気が済まない人間だった。
厄介なのは自身でこの酒癖を理解していないことだった。
本人に冗談ぽく言ってはみたが本当に冗談と受け取られた。
彼は自分は下戸であると思っていて、外で飲んでくることがないのがまだ救いだった。
ただ、家だと興味から飲んでしまう。それがこの状況を作り出していた。
彼は恋人ではなく、親友である。
本当に嫌なら蹴飛ばしてでも逃げるべきと言われればその通りだ。
何故逃げないのかと言われればそれまでだ。僕はこいつに惚れてしまっているのだ。
好きな相手が酒を飲めば自分に抱かれる。
どんな男でも魅力的に思うはずだ。僕は卑怯だと思いながらもこの関係から手をきれないでいた。
その端整な顔が悦楽に歪むところだとか、膨らみはないが感度のいい胸だとか、
締め付けてくるナカだとか、吐息交じりに僕の名前を呼ぶところ、だとか。
彼は魅力的すぎた。僕は逃れる術を持たなかった。
捕らわれたのは、僕の方だった。
120
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:42:19 ID:pprdAyVk0
(゚、゚トソン「こんな感じで。書き起こせば欲求も少しは収まるでしょう」
ミセ*゚ー゚)リ「気恥ずかしさがやばい」
(゚、゚トソン「これ深夜じゃないと書けません。深夜でもこれが精いっぱいです」
ミセ*゚ー゚)リ「最後の最後に頑張ってみたんだけどやっぱ無理だったよ」
(゚、゚トソン「えー、改めまして、こんなところまで読んでくださりありがとうございました」
ミセ*゚ー゚)リ「ここまで来たってことは腐か、変態のどっちかだね」
(゚、゚トソン「腐は変態に含まれますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ変態だね」
(゚、゚トソン「変態を褒め言葉を感じた時、貴方は真の変態となります」
ミセ*゚ー゚)リ「うわ」
(゚、゚トソン「では皆様これからも節度あるホモを楽しみましょうね。
腐のお約束、忘れちゃだめですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「今度書くのは健全なのにするよ! それじゃ」
ミセ*゚ー゚)リひどい妄想のようです(゚、゚トソン
ミセ*゚ー゚)リノシおしまいです (゚、゚トソン
121
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 02:44:28 ID:pprdAyVk0
おわったあああああああああああ!!!!!!
これで区切りで!!書きたい妄想は全部書いた悔いはない!!
すっごい妄想書いてて馬鹿みたいに楽しかった!読んでくれた人本当にありがとう!!
122
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 06:04:59 ID:97d47fXc0
終わってしまったのか
妄想部分もだけどトソンとミセリのかけ合いのところも凄く面白かった
乙
123
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 13:07:50 ID:IqX3Qtsk0
終わってしまったか…
普通に全編楽しんで読めたよ
乙!
124
:
名も無きAAのようです
:2013/06/13(木) 16:51:35 ID:pprdAyVk0
あとな、読んでくれた人もなにかしら妄想したんじゃないかと思うのよ
書こうよ。描こうよ。だそうよ
供給求むよ
125
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 14:44:06 ID:EwR8Lphk0
超乙
なんか色々満たされたよ
126
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 22:56:07 ID:6aXt63p60
乙
自分ホモいけるかもしれないと気づかされた畜生
127
:
名も無きAAのようです
:2013/06/16(日) 02:24:52 ID:yXyrulI.0
誰も妄想してくれないから自分で書くよもう泣くぞ
色々誘惑するんだけど一向に手を出されないから自分に魅力ないのかなって泣いちゃう生徒と
せめて高校卒業まではってめちゃめちゃ自制心強くもってる先生
のミルジョルください
128
:
名も無きAAのようです
:2013/06/16(日) 20:41:56 ID:7qpRG/fI0
ブンツンブン←ドクオで最終的にドクオが世を儚んで死ぬっていうのが浮かんだけどあんまりにも悲惨すぎてわろたw
わろた…
129
:
名も無きAAのようです
:2013/06/17(月) 02:16:16 ID:1kRLIqkIC
>>127
ぜひ書いてください
超読みたい
130
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:13:11 ID:jjB5gLtY0
一張羅のブラックスーツに薄紫のポケットチーフ。
いつもより念入りに整えた髪を鏡で再び確認する。
('A`)「……よし」
寝癖も髭の剃り残しもない。
万全の状態だ。そうでなくては困る。
今日は、彼の結婚式なのだから。
車を駐車場に停める。
六月だと言うのに雲一つない透き通る青空だ。
親友の晴れ舞台はいつでも快晴だった。生粋の晴れ男は今日も健在らしい。
川 ゚ -゚)「む、来たかドクオ」
('A`)「おう、早いなクー」
受付で佇んでいたのは悪友の素直クールだ。
滑らかな黒のカクテルドレスの胸元に大きめの白いバラのコサージュ。
長い黒髪を束ね、そこには小さめな水色のコサージュが咲いている。
ベージュのボレロと、珍しくもパールのネックレスが首元を飾っていた。
まじまじと見ていると何が言いたいか気づいたらしく、クーは眉を顰めた。
131
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:13:55 ID:jjB5gLtY0
_,
川 ゚ -゚)「仕方がないだろう、結婚式なんだ」
('A`)「いやいや、物珍しいと思っただけだ。似合ってるぜ」
_,
川 ゚ -゚)「この一式揃えるのにどれだけ苦労したと思っている。
行ったこともない店に行って相談して……」
('A`)「俺もさして変わんねぇよ。まぁ、女の方大変だろうな」
俺の知っている彼女は極力服に金をかけることはしない。
必要な分だけあれば後はどうでもいいという考えの人間だ。
実際仕事用のスーツ以外はジャージやスウェットで過ごしているような奴だ。
それですら様になる容姿を持っている以上、今の服装が似合わないわけがなかった。
川 ゚ -゚)「お前もそこそこ見れる姿になっているじゃないか」
('A`)「そこそこってお前な」
川 ゚ -゚)「いつもの不幸オーラも多少マシになっているぞ」
('A`)「多少か。って、そろそろ時間じゃないか?」
川 ゚ -゚)「む、そうか。では行くか」
腕時計を見れば丁度いい時間になっていた。
颯爽と歩き始めたクーの横に並んで歩く。
場所を聞けば鼻で笑われたので、大人しく付いていくことにした。
132
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:14:45 ID:jjB5gLtY0
クーは迷うことなく会場を進み、一つの部屋を指差した。
部屋の前にいるスタッフの女性に友人であると告げればすぐ入ることを許された。
既にブーンから人が来ると聞いていたのだろう、軽くノックをする。
「は、はいですお!!」
あからさまに緊張している声にクーと顔を見合わせ軽く笑う。
そのまま部屋に入ればブーンは大きく目を見開き、深い溜息を吐いた。
(;^ω^)「おー……びっくりさせないでほしいお」
('A`)「勝手にびびったんだろ」
川 ゚ -゚)「びびりすぎて語尾、でてるぞ」
( ^ω^)「今は三人だからいいんだお」
川 ゚ -゚)「そういって式でもそのままだったら面白いがな」
(;^ω^)「おーんやめてくれお!」
('A`)「あんまいじめんなよ」
川 ゚ -゚)「わかっているさ」
白のタキシードを着ている、というより着られているといったほうが正しいかもしれない。
横に花嫁がいないからか元々の顔のせいか似合っているようには見えないが言わないでおく。
これ以上緊張に拍車をかけるのは気の毒だ。
彼の語尾だが、高校卒業と共に自分で矯正していた。
旧友と話す際はでているが会社ではしっかり隠せているらしい。
お、が付いていない彼もそれはそれで面白い。
133
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:15:42 ID:jjB5gLtY0
(;^ω^)「…………」
('A`)「おい、何黙ってんだ」
(;^ω^)「お、……緊張してるんだお」
川 ゚ -゚)「流石に緊張するのか、お前はそういうものと無縁だと思っていた」
(;^ω^)「僕だって緊張くらいするお!!」
川 ゚ -゚)「この日を招いたのはお前だろう?
それなのに緊張するというのはおかしいものではないのか?」
(;^ω^)「おー……それでも緊張するんだおー怖いおー」
川 ゚ -゚)「私はお前にツンをやるのが未だに怖いぞ」
('A`)「いつあいつがお前のものになったんだ」
川 ゚ -゚)「フッ、私の方が共に過ごした時間が長いからな。
ツンの気持ちは手に取るようにわかる」
('A`)「ほほう」
川 ゚ -゚)「ブーンと結婚かぁ……あいつ緊張してないかしら大丈夫かな……」
川 ゚ -゚)「と考えているに違いない、断言しよう」
('A`)「ブーンは今自分のことだけで精一杯だもんな」
(;^ω^)「そ、んなことないお!」
川 ゚ -゚)「私は本当にこいつでよかったのかと何回も確認してしまったよ」
('A`)「答えは?」
川 ゚ -゚)「続きはスピーチで。そろそろだろう」
タイミングよく扉が叩かれた。花嫁の準備が整ったらしい。
再び固まったブーンの背を強めに叩く。我に返ったように慌ただしく出て行った。
その背を追うように俺達も部屋を出る。
134
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:16:37 ID:jjB5gLtY0
花嫁の部屋の前でブーンは固まっていた。
見惚れた表情のまま動かない。今日の彼はよく固まるようだ。
ブーンの背を押しながら部屋に入る。
ξ*゚⊿゚)ξ「クー、ドクオ」
川 ゚ -゚)「……これは、」
('A`)「おお……」
金髪が揺れる。薄い蒼の瞳を細くして、はにかむ。
真っ白なウェディングドレスに包まれたツンは、文句をつけるところなく美しい。
クーですら言葉を失ってしまうほどだ。ブーンが固まるのも仕方ない。
ξ*゚⊿゚)ξ「似合う、かな」
川 ゚ -゚)「いうまでもないが、それを言うべきは私達じゃないだろう」
('A`)「ああ、おいこら、帰ってこい」
ブーンの目の前で大きく手を打つ。
(;゚ω゚)「おおう!」
ξ*゚⊿゚)ξ「ブーン、どう? 似合う?」
(*^ω^)「勿論だお! ツンが一番きれいだお!!」
ξ*゚⊿゚)ξ「そ、そんなふうに言われたら嬉しいに決まってるじゃない! バカ!」
川 ゚ -゚)「本音でてるぞ」
('A`)「いいことじゃねぇか」
でれでれとツンを褒めまくるブーンに、今まで通り尻に敷かれまくる未来が見えるようだ。
彼もいい具合に緊張がとれただろう。あまり心配はいらなそうだ。
135
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:17:24 ID:jjB5gLtY0
('A`)「クー、そろそろ行くぞ。二人とも、またあとでな」
( ^ω^)「お、頼むおー」
川 ゚ -゚)「いいかツン、嬉しくてもブーンを投げたりするなよ」
ξ゚⊿゚)ξ「流石に今日はしないわよ、クーも頼むわね」
川 ゚ -゚)「まかせておけ」
片手を軽く振って、クーと部屋を出る。
('A`)「……決意は固まったか」
川 ゚ -゚)「固まっているさ、最初からずっと」
('A`)「俺もだ。でも、今会っといてよかったと思ってる。
俺のするべきことがはっきりした」
川 ゚ -゚)「……そこは、同意しよう」
互いに軽く拳をぶつけて、進む。
俺達は共通の意志を持っている。秘密を、共有している。
上手く演って見せる。俺達以外誰も気が付かないように、見向きしないように。
136
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:18:04 ID:jjB5gLtY0
結婚式はつつがなく終わった。
問題は披露宴だ。俺達は二人とも友人代表のスピーチを頼まれている。
顔には出さないが、最初のブーンより俺の方が緊張しているくらいだ。
('A`)「……あーどきどきする」
( ´_ゝ`)「スピーチ頑張れよ」
(´<_` )「噛んでも笑ってやるから堂々といけ」
俺が零した独り言を同じテーブルに座っている双子が拾った。
二人ともブーンと共通の友人だ。よくわからない励ましを受け取って溜息を吐く。
('A`)「ありがとよ……」
( ´_ゝ`)「しかし結婚とはなかなか早いよな」
(´<_` )「二人はずっと付き合っていたからな。
同年代では一番の早さなのも納得だ」
( ´_ゝ`)「お色直しだっけ? 姉者もやってたけど時間かかるなぁ」
(´<_` )「結婚式とは花嫁のためにあるらしいぞ、兄者。
ブーンはおまけのようなものだ」
('A`)「確かにおまけだな、男の服なんて気にしないし」
(*´_ゝ`)「ツンちゃんのドレス姿綺麗だったなぁ! 天使っていうか女神っていうか」
(´<_` )「彼女なら何を着ても似合うだろう」
('A`)「ドレスなら特にな」
137
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:18:49 ID:jjB5gLtY0
(゚、゚トソン「ちょっと思いつかなかったんで、カット」
ミセ*゚ー゚)リ「こういうとこ超便利だなぁスレって」
138
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:19:35 ID:jjB5gLtY0
('A`)「ブーン君、ツンさん、ご両家の皆様、本日はまことにおめでとうございます」
親友と花嫁と、テーブルの友人共が笑いを堪えている。
ブーンに君付けだとかツンにさん付けだとか一番俺が吹き出したいと思っているさ。
だが仮にも式という場である以上敬語を使わなければなるまい。
('A`)「ただ今紹介にあずかりました、鬱田と申します。
ブーン君とは長い付き合いで、気づけば隣にいた、親友だと、思っております」
('A`)「彼は明るく、いつも笑顔で、傍にいるだけで元気になれるような男です。
僕は人見知りなところがあったのですが、彼が外に連れ出してくれて、
彼がいなければ今の僕はいなかったと思います。彼は、かけがえのない友人です」
('A`)「きっと、ツンさんもブーン君の明るさに惹かれたのだと思っています。
ツンさんとは中学校で同じクラスになり、クールさんと合わせ四人で過ごすことが多くなりました」
('A`)「ブーン君がツンさんに惹かれていくのを、僕はずっと見てきました。
どうしてもそれを叶えてやりたくて、クールさんと共に様々な策を練りました。
二人とも両想いだというのになかなか付き合ってくれなくて、僕達は心配していたのですが」
和やかな笑いが広がる。
本当にあの時はハラハラしっぱなしだった。
やっと二人から報告を聞いたときはクーとハイタッチをしたほどだ。
('A`)「今、こうして二人が幸せを体現しているのを見て、心の荷が下りた気分です。
ブーン君は少し能天気なところがありますが、ツンさんがしっかりと支えてくれると確信しています」
そう、これから親友を支えるのは彼女だ。
俺はそれを見ることしかできない。彼の隣は、彼女のものなのだから。
('A`)「以上をもちまして、お祝いの言葉とさせていただきます。
本日は、本当に、おめでとうございます」
暖かな拍手に包まれながら席に戻る。
安堵の溜息を吐けば、横の兄者が耳打ちしてきた。
( ´_ゝ`)「悪くなかったぞ、もうちょい長くてもよかったかもしれんが」
('A`)「こんなもんでいいんだよ」
これ以上なにか話せば、思い返して泣いてしまう。
俺の笑いをどう思ったか、兄者は目を丸くして姿勢を戻した。
司会に呼ばれたクーが席を立つ。今度は彼女の番だ。
139
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:20:27 ID:jjB5gLtY0
川 ゚ -゚)「ブーンさん、ツンさん、ご結婚おめでとうございます。
ご両家の皆様にも、こころからお祝い申し上げます」
彼女の凛とした声が響く。
自然と視線が集まるあたり、俺とはオーラが違う。
川 ゚ -゚)「私は新婦、ツンさんの幼馴染の素直と申します。
どうも言い馴れなく緊張してしまうので、いつものようにツンと呼ばせてください」
しまった、俺もそうすればよかった。
後悔先に立たず、今更である。
川 ゚ -゚)「ツンはつっけんどんな態度をとってしまうことが多いですが、
本当は情に厚く、誰よりも周りを考えて生きているような子です」
川 ゚ -゚)「先程、ブーン君との仲を共に取り持ったとドクオ君が言いましたが、
大体は彼女の素直になれないことが原因でした。
そのたびに泣きながら相談にくるのですが、こちらが頭を抱えるほどでした」
川 ゚ -゚)「二人が付き合ってからも色々ありまして、
本当にブーン君でいいのかとツンに何度も確認してしまいました。
今思えばただのお節介なのですが、彼女の答えは変わりませんでした」
川 ゚ -゚)「あいつは私がもらってあげないとね、と笑いながら。
その時の幸せそうな笑みで、あぁ、愛しているんだなぁと実感しました」
川 ゚ -゚)「今、ツンが笑顔でいてくれることが一番の証明です。
もしこの笑顔を曇らせたら空手三段、柔道黒帯の私が真っ先に行くので、覚悟を決めてください」
クーがブーンに視線を送る。
司会が気を利かせてブーンにマイクを差し出した。
マイクを受け取って、ブーンが立ち上がる。何故か選手宣誓のように片手を上げている。
( ^ω^)「絶対、ツンの笑顔は守り抜きますお!!」
緊張からか語尾が出ているが、まぁ、いいだろう。
クーが安心したように笑う。
川 -ー-)「……それを聞ければ、満足です」
川 ゚ー゚)「今ここで宣言を聞いた皆様が証人です。私も決して忘れません。
ブーン君がツンを幸せにしてくれると、確信を持てました。
ツンの幸せを心から祈っています」
川 ゚ー゚)「どうか、末永くお幸せに。本日はおめでとうございます」
自然な拍手がわきあがる。俺も、心から手を叩く。
弟者が兄者に耳打ちしている。聞こえないが、表情からスピーチを褒めているのだろう。
彼女の万感の思いが入り混じったそれは、短くとも胸を打つものだった。
140
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:21:15 ID:jjB5gLtY0
二次会の会場で、壁に寄り掛かりながらグラスを傾ける。
本日の主役は他の友人達の数々の祝いの言葉をかけられ続けている。
わざわざそれに混ざる気にはなれなかった。
川 ゚ -゚)「やあ」
('A`)「お、逃げ切ったか」
_,
川 ゚ -゚)「この格好はやはり駄目だな、男が寄ってくる」
('A`)「元が綺麗ならしかたねぇだろうよ」
クーが俺の隣に陣取った。
疲れた顔をしているが、それは今まで男どもをあしらっていたからだろう。
美人故の悩み、というところか。
川 ゚ -゚)「顔で寄ってくるやつは嫌いだ、寒気がする」
('A`)「そーかい」
俺の投げやりな返事を気にも留めず、グラスの中身を一気に喉へ流し込んだ。
軽く息を吐いたと思えばすぐに新しいものを注文する。彼女は酒豪である。
141
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:22:06 ID:jjB5gLtY0
川 ゚ -゚)「……幸せに、なるよな」
('A`)「なってもらわなきゃ困るね」
川 ゚ -゚)「もし泣かせたりしたら奪いに行く」
('A`)「お前、実は酔ってるな?」
川 ゚ -゚)「何を言う、本気だぞ私は」
('A`)「本気なのは知ってる。
……あーぁ、初恋は叶わなかったな」
軽く伸びをした俺の声を聞き取ったのはクーだけだ。
賑やかな店内で、俺達の会話はお互い以外には届かない。
川 ゚ -゚)「叶える気もなかったろう」
('A`)「お前こそ」
川 ゚ -゚)「……私は、ツンが笑っていればそれでいい」
クーの視線がツンに注がれる。
それに含まれる熱情に気付いたのは俺だけだ。
ツンがこちらを見て、軽く手を振った。二人で振り返す。
('A`)「俺だって、そうさ。ブーンが幸せならいいんだ」
ツンがブーンの袖を引いて、俺達を指差す。
彼が申し訳なさそうに表情を変える。言いたいことはわかってる。
笑顔を見せれば一度手を上げて、友人達に向き直った。
142
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:23:56 ID:jjB5gLtY0
('A`)「もう、一番傍にはいられないんだな」
川 ゚ -゚)「ドクオと同じ嫉妬するとは不覚だ」
('A`)「この嫉妬も、いずれ慣れるかねぇ」
川 ゚ -゚)「慣れるさ、今までもそうだった」
ブーンがツンに惹かれていると最初に気づいたのは俺だった。
恐らく本人さえも自覚していない淡い恋心、吹けば飛ぶような存在に俺は敏感に反応し、絶望した。
そして、幸せになってほしかった。彼が望むのなら、なんでもやりたかった。
クーも同じだった。俺と同じ、叶わぬ恋をしていた。
クーは、ツンに幸せになってほしかった。
丁度いいことにツンもブーンに惹かれていた。二人を焚き付けて、恋人にして、夫婦にまでした。
二人の笑顔を見ればわかる。二人は幸せだ。
とても、喜ばしいことだ。
俺達は喜ばなくてはならない。
川 ゚ -゚)「……泣いているのか」
( A )「ないてねぇよ、ちょっと熱気にやられただけだ」
川 ゚ -゚)「胸を貸してやろうか」
( A )「いらねぇ。お前だって、泣きたいくせに」
川 ゚ -゚)「感情の抑え方くらいわかってるさ。でも、まぁ」
川 - )「今日くらいは、悪くないだろう」
言い訳も効くしな、とつぶやいたクーの声は震えていた。
俺の声もきっと、震えていた。互いに顔を見ないように、グラスを傾けた。
143
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:24:37 ID:jjB5gLtY0
(゚、゚トソン「ただいま、ホモです」
ミセ*゚ー゚)リ「それだとトソンがホモみたいだね」
(゚、゚トソン「私自身の恋愛はストレートですよ男が好きです」
ミセ*゚ー゚)リ「なんだろう、ホモ的な意味にしか聞こえない」
(゚、゚トソン「間違っちゃいません」
ミセ*゚ー゚)リ「そこは間違えであってほしかったな」
144
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:25:42 ID:jjB5gLtY0
(゚、゚トソン「今回のホモは悲恋です」
ミセ*゚ー゚)リ「長年恋心を抑えてきた親友が結婚し、友人代表のスピーチをするっていう」
(゚、゚トソン「恋した相手の幸せを願う自己犠牲愛です」
ミセ*゚ー゚)リ「微かにレズもいれたね」
(゚、゚トソン「ホモもレズも同じ同性愛ですよ」
(゚、゚トソン「肉体関係は読もうと思いませんが、感情としては面白いです」
ミセ*゚ー゚)リ「感情もなにも醍醐味は同じでしょ」
(゚、゚トソン「同じ女なのに……! 私、おかしいのかな……」
(゚、゚トソン「知ってますか? 女性は一生に一度、思春期の頃同性に恋に似た感情を抱くらしいです」
ミセ*゚ー゚)リ「えっ」
(゚、゚トソン「ってどっかで聞きました。本当かは知りません」
(゚、゚トソン「これが男であったならと思う日々ですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「通常運行だね」
145
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:27:03 ID:jjB5gLtY0
(゚、゚トソン「男同士にときめいた時、自分の頬を殴ったりしませんか?」
ミセ*゚ー゚)リ「ないよ」
(゚、゚トソン「痛い、と言いながらも顔は笑っているのです。
ホモの魅力が強すぎて」
ミセ*゚ー゚)リ「こえぇよ」
(゚、゚トソン「ほぼ反射的に自分を殴っています、平手で」
ミセ*゚ー゚)リ「何かの病気を疑った方がいいレベル」
(゚、゚トソン「そうしないと自身を保てないのですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「元々自身なんてないようなもんだろうよ」
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン「確かに」
ミセ*゚ー゚)リ「納得しちゃうのがもうダメだね」
146
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:27:56 ID:jjB5gLtY0
(゚、゚トソン「あ、今回の妄想はついたーで回ってきた文と
>>128
から妄想しました」
(゚、゚トソン「世を悲観して死ぬとかもうどうみてもバッドエンドなので、トゥルーの方向で」
(゚、゚トソン「結婚式とか行ったことないので、妄想で」
ミセ*゚ー゚)リ「捏造ともいう」
(゚、゚トソン「お気づきですか?
私の妄想でまともな女キャラ、初めてですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「ホモだしね……」
(゚、゚トソン「あと、ミルジョルですが」
(゚、゚トソン「どう考えてもギャグです。ジョル君かわいいです」
ミセ*゚ー゚)リ「まだ書いてもいないけどね」
(゚、゚トソン「なんだかんだいっても妄想が浮かんだら書くのが私なので」
(゚、゚トソン「一区切り()でしたね、一週間で撤回とか」
(゚、゚トソン「私の脳内が春なんで仕方ないですね」
ミセ*゚ー゚)リ「ほんとにね」
147
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:28:42 ID:jjB5gLtY0
ミセ*゚ー゚)リ「でもまぁ、まったりお付き合いしてくれたらなーなんて」
(゚、゚トソン「思っておりますので、よろしくお願いします」
(゚、゚トソン「妄想、お待ちしてます!」
(゚、゚トソン「お待ちしてます! 本気で! 真剣に!」
(゚、゚トソン「お待ちしてますので何卒、お恵みを、お恵みをおおおお」
ミセ*゚ー゚)リ「……必死だなぁ」
(゚、゚トソン「必死にもなります! なんかください! なんでも美味しいですから!」
(゚、゚トソン「美味しくいただくので何卒! 哀れな私にください!!」
(゚、゚トソン「ホモは! 原動力に!! なるのですよ!!!」
ミセ*゚ー゚)リ「トソンが 涙目上目使いで うかがうように こちらを見ている !
ホモを あたえますか ?
はい
いいえ」
(゚、゚トソン「涙目でも上目使いでもないですよ、胸倉掴む勢いですけど」
ミセ*゚ー゚)リ「それもそれでなんか需要ありそう」
(゚、゚トソン「お待ちしてます。いや、乙も嬉しいですよ読んでくださった証明ですし」
(゚、゚トソン「でもホモの妄想は別ですよ、別勘定です」
(゚、゚トソン「ホモ、お待ちしてます」
ミセ*゚ー゚)リ「次もちょこちょこ書いていくからたまにのぞいていってね!
今日はこのへんで! おやすみ!」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、最後にあげてごめん! でも埋まってると書きにくいわこれ!」
148
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 03:31:49 ID:jjB5gLtY0
ということでお付き合いいただけたらなーと
60以降に落ちると探すのがたるくて、うんホモなのにあげてごめん
物好きな方に楽しんでいただけたらと思うよ、ホモくれ
149
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 08:42:11 ID:eqKvb9po0
128だよ!!書いてくれて本当ありがとう!泣いた!!
最初から最後までひやひやしながら読んだよ!!
マジ!クーとドクオに!!幸あれ!!
150
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 12:40:52 ID:2eV3EFaUC
乙!
なんか切なくなったよ…
ミルジョルも楽しみにしてる!
151
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 13:04:39 ID:QTvNRbj2O
どっかの国の王様がうっかり庭番の男を見初めてしまって。
世継ぎが作れないから諦めようとして。
でも出来無くてせっせと庭を見に通って仲良くなって家臣にバレるとかどうですかね。
152
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 15:09:19 ID:rKFclVtc0
中々身長が伸びなくて悩んでるなおるよに無口なクックルが「嫌いじゃない」とかいうお話はまだですか。
153
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 18:01:13 ID:mS.6ufqgC
変人切れ者の兄者×ノンケ苦労人の弟者←したたか腹黒の妹者とかダメですかね
弟者が常識人かつ右側っぽい作品は少ないんだよなぁ・・・
兄者がヒョロくて弟者がガタイよくなりやすいからかな
154
:
名も無きAAのようです
:2013/06/21(金) 18:18:53 ID:HajxmbfE0
恋人同士になれたは良いけど女の子ばかりに浮気するガチゲスバイ野郎なモララーと
そんなモララーを、「なんで俺と付き合ってんだよ」と泣きながら本気でぶん殴るギコの、
血と涙と罵倒飛び交うハートフル(ボッコ)な話を待ってても良いですか!
155
:
名も無きAAのようです
:2013/06/22(土) 00:28:07 ID:RCqHri0o0
ショタ(=゚ω゚)ノが出てくるお話がみたいなぁ
156
:
名も無きAAのようです
:2013/06/22(土) 02:15:50 ID:g4zKbYjEC
明らかに両思いなのに、どっちも底抜けに鈍感だから気付かなくて、お互いに悶々悩みまくる感じ
そんな見てるこっちがやきもきしちゃうフサギコ×タカラを期待しては駄目ですか
157
:
名も無きAAのようです
:2013/06/22(土) 02:36:10 ID:lexigkPw0
うわぁ………
158
:
名も無きAAのようです
:2013/06/22(土) 10:57:48 ID:mkoesp7EO
801板でやっちゃダメなんかな
159
:
名も無きAAのようです
:2013/06/22(土) 22:54:25 ID:K/HBwzdw0
お詫び
(゚、゚トソン「801板の存在を初めて知りました、初心者で申し訳ありません」
(゚、゚トソン「そして覗いたのですが、確かに該当スレがありました」
(゚、゚トソン「ただそこは
作品のこのキャラがいい!とか
やっぱこういう組み合わせだよね!とか
を語るスレのようで、文を書くような所ではないようでした」
(゚、゚トソン「そしてそこでこのスレが話題になっていたのですが」
(゚、゚トソン「本当に申し訳ありません」
(゚、゚トソン「恥と申し訳なさと情けなさで消えたいです」
(゚、゚トソン「創作板は創作をする場所で人様の妄想を聞く場所ではありませんでした」
(゚、゚トソン「自己の妄想を吐きだすだけに飽き足らず、人の妄想を欲しがるなど言語道断です」
(゚、゚トソン「自分で欲しがっておいてなんだよ! と思われるでしょう。
自分が一番思っております」
(゚、゚トソン「ですが創作する場所で妄想を形にもせず出すのは間違いなのです」
(゚、゚トソン「ただただ妄想を出すだけならそちらの板に行くのが正解なのです」
(゚、゚トソン「マナーも守れていない私が人の事を言える立場ではありません」
(゚、゚トソン「本当に頭を抱えました。なに偉そうに言ってるんだよと。
自分が原因で皆様に不快な思いをさせてしまいました」
(゚、゚トソン「弁解の余地もありません。反応が嬉しくて舞い上がってしまいました。
言い訳も見苦しいです本当に申し訳ないです消え去りたいです」
(゚、゚トソン「皆様の妄想には心からときめきました。
しかし、それは該当スレですべきことであり創作は板違いなのです」
(゚、゚トソン「本当に、本当に申し訳ありません。土下座しても足りません。
ですがご理解いただけたらと思います」
160
:
名も無きAAのようです
:2013/06/22(土) 23:08:02 ID:DMwTjB.QO
801板のビデオ棚でどうぞ
161
:
名も無きAAのようです
:2013/06/22(土) 23:08:39 ID:4n6s5SIw0
ドンマイ
知らなかったならしょうがないさ
でも文章好きだからまた書いて欲しい
162
:
名も無きAAのようです
:2013/06/22(土) 23:15:28 ID:ncaHqAAwO
面白いからここでいいじゃないか
163
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 00:40:39 ID:cPIIlLzI0
>>1
もそうだけど外野が腐女子であることを隠そうともしてない
まさに
>>95
にある公共の場でホモ話する痛い腐女子集団のような印象を与えたのがよくなかったんじゃないか
ブーン系だけじゃなくて、アニメのSSでも腐女子やホモネタを扱った作品はたまに見かけるが
上手く「ネタ」の範疇に収めて盛り上がれるようにして、受け入れられてるものはたくさんある
次頑張れ
164
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 04:07:06 ID:3iz1jft6O
>>1
のホモ妄想くれくれがあかんかったね
165
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 06:17:06 ID:JAq7LKhU0
世知辛いなあ…
166
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 17:24:38 ID:acutx0d.0
正直、腐女子を毛嫌いする感覚が解んないんだよなー
罵倒や誹謗中傷でもない限り不快にもならんし
公衆の面前で声高に叫ぶならともかく、少なくともこういう創作畑で、
やたらと腐女子に対して排他的になるのが俺には理解できん
167
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 17:55:08 ID:gkO/GAy.0
特にここで不思議なのはこのスレへの否定的な意見が同類である腐女子からなのかな。
○○語る人いないーとか愚痴ってる割にこういうのをすぐに乱暴に否定していたらそりゃ減ると思うんだけど。
168
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 18:24:46 ID:9NAmuxEsO
>>166
っていうかまずはっきり言って世間一般からすればホモ自体生理的に無理なキモい物だし
今回の場合は知らなかったわけだから仕方ないかもしれんけど、隔離板があるにも関わらずここみたいな公共(?)の場でやられると嫌悪感覚えるのは当然だろ、だってキモいもん
っていうのが正直なところ
169
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 18:46:09 ID:i5Z6WhNQ0
批判を気にせず明け透けにしてやってる人や、今まで話す場がなかった人
またこういうものが新鮮で楽しんでる人からしたら、なんで叩くのかと思うだろうし、
人目を忍んでやってる人、また他に話せる場を持った人からしたら、
こんな人目につく場所で堂々とやったらまた叩かれる、ただでさえ風当たりが強いのに、と思って仕方ないんじゃあないの
生理的に受け付けない人たちの批判と同じ趣味の人たちの批判は一緒くたにすべきじゃないと思うけど
170
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 18:55:00 ID:eK0gQg7A0
ホモはキモいっていうたかが個人の一意見を一般論として振りかざしてる時点でお察し
スレタイにでも男同士の同性愛要素を含むことを書いておけば良かったんじゃないかと
俺は好きだったよ
171
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 19:39:07 ID:7A2Ue9Ko0
妄想拾って文章化するならお題募集ってことにしちゃえばいいんでない
内容的にsage進行にした方がいいとは思うけどここでやっちゃ駄目なんてことはない
172
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 19:39:48 ID:Ipr1yx7I0
一般論として同性愛に抵抗がなければBL自体成り立たないんじゃないの?
特殊だからこそ葛藤であり悩みでありが生まれて面白くなるんじゃないの?
そもそも相入れない者同士でやり合ってても不毛だと思うよ
173
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 20:18:57 ID:5m5J5FFo0
まあ確かにこの手の内容のものをどこで取り扱うかっていうのは難しい所だよね
174
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 20:26:41 ID:1yG6Ll.E0
男女でもホモでもレズでも恋愛ものは大丈夫だがエロいのはキモい無理、ってな俺みたいなのもいる。
でもキモいからやめてくれなんて書き込んだことないぞ?
合わなきゃスルーすりゃいいのになんでそんな排他的になんのかね、よーわからん
175
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 20:56:06 ID:DrtLnfOE0
簡単に纏めて「勝手にやってろ」ですむ話じゃね?
他人様のスレにズカズカ乗り込んで本来ホモ関係ないのに勝手に後付け設定作ってホモォ…とかやってるのはヒく
ネタの範疇でやるならいいだろけど、限度を弁えず実質乗っ取りみたいにされたら書いた人は悲しむし、ムカつくだろ?
スルーも大事だかスルーに甘えてヒートアップは大人げない
176
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 22:51:11 ID:VIvdi3020
腐女子もキモいけど
腐女子の自治厨はキモい上に面倒くさいんだよ
正義感ふりかざす分腐アンチよりタチが悪い
叩きは浄化作用超えてる
創作の場を荒らすといっても
色んなスレに乗り込んだわけでなく
したらばの自スレの中で読者と楽しんでただけだろ
まだ嫌なら見るなのレベルだと思う
閲覧注意つけたらもっとよかったかな
>>1
もそう気にしすぎるな
177
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 23:16:15 ID:fpBtZlpQO
公序良俗なんかブーン系にあってないようなものだ
構わん、面白いから続けろ
178
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 23:17:00 ID:WGrvnZdE0
>>1
がこのスレを今後どうしたいのか聞きたいな
179
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 23:36:24 ID:lccbD0BU0
>>1
が好きなようにやる分にはいいとは思うんだよね
読む側があんまり暴走しすぎるとちょっとなとは思うけど
180
:
名も無きAAのようです
:2013/06/23(日) 23:43:56 ID:9X51dTbk0
(゚、゚トソン「様々な議論が交わされているようなので、私の意見を」
(゚、゚トソン「閲覧注意を付けなかったのは確実に私のミスです。
>>1
が表示されるし同性愛ってわかるよねとか思ってた自分をぶん殴りたいです」
(゚、゚トソン「確かにスレとしては嫌なら見るな、のレベルだと思うのですが、
私の妄想募集がいけませんでした」
(゚、゚トソン「個人的にお題的なものと同義と思っていたのですが、
お題じゃなくてネタじゃん! 話のネタじゃん! もうその通りです」
(゚、゚トソン「お題はお題から自分で話を膨らませますが、
妄想はそれに肉付けして文にすることですし、確実に違います。
それに自分が満足したい、というのが一番に来ていましたし。作者失格です」
(゚、゚トソン「同じ腐からの批判についてですが、不快に思われても仕方ないと思います。
自分でもヒく部分がある文ですし、人目につくとこでやるなよ、と思われるのも当然です」
(゚、゚トソン「ただ一応ブーン系としての体裁は保っているつもりなので、創作でやるのは悪い、とは思えません。
なので隔離板のほうに移動するつもりはないです」
(゚、゚トソン「これからも書くの? と思っておられると思いますが、
当面は書きません。気が向いたら書くかもしれませんが、しばらくの間は書きません」
(゚、゚トソン「スレの今後については様子見という放置で。書く意欲がないわけではありませんので、
できれば議論はここで行わないでほしいと思います。
我儘なのは承知ですが、了解していただきたいです」
(゚、゚トソン「最後に不快な思いをさせてしまったこと、本当に、申し訳ありませんでした」
181
:
名も無きAAのようです
:2013/06/24(月) 00:05:51 ID:ARdYsrY20
とりあえずこのスレは問題ないんじゃないの?
問題あるなら佐藤がアクション起こしてるだろ
182
:
名も無きAAのようです
:2013/06/24(月) 01:30:29 ID:hDmmxyKg0
昔々、私立ガチンコ学園というスレがあってだな…
183
:
名も無きAAのようです
:2013/06/24(月) 01:44:54 ID:hDmmxyKg0
すまん、間違えてageてしまった
184
:
名も無きAAのようです
:2013/06/24(月) 02:57:59 ID:nIxfC6GEO
腐女子のマナーを呼び掛けた1自身がゴキ腐リになってしまったという皮肉な顛末だったけど
なんかそれも含めて腐女子の生態っぽくて自分は面白かったというか うん
弟者兄者とか純粋に萌えたのでまた気が向いたら読ませてね
腐女子は叩かれて嫌われてなんぼだと思うし
ガチンコ作者なんかホモレズ書きながら「腐女子萌え豚はしね!」とかはっちゃけてたし
たくましくなって帰っておいで
185
:
名も無きAAのようです
:2013/06/24(月) 08:50:07 ID:tZ9Yfb7s0
そもそも見続けたやつは抵抗ないやつだろ
俺もスキンシップさえなければ大丈夫
スレ開いてBLだと知って不快に思って閉じたやつもいくらでもいると思う
残ったメンバーで意見だしても肯定意見でまとまるだけだと思うぞ
186
:
名も無きAAのようです
:2013/06/24(月) 09:14:49 ID:EG1JxPJ20
嫌なら見るなAAみたいなイミフな方向へ
187
:
名も無きAAのようです
:2013/06/24(月) 11:06:50 ID:Dyg8LMUw0
とりあえず作者がここでの議論は控えてくれっていってんだから、ここでは止めようぜ
個人的にはまったく悪い事ではないと思うので、気が向いたら書いて欲しいな
188
:
名も無きAAのようです
:2013/06/24(月) 15:19:41 ID:CPLaOzLM0
続きはbouで!
189
:
名も無きAAのようです
:2013/06/24(月) 19:53:19 ID:KSkHQiS20
それこそpixivとかあのへんの腐が認知されてるところにいけばいいと思うけどな
さすがに場所が悪いだろ…
190
:
名も無きAAのようです
:2013/07/01(月) 10:20:48 ID:8AHVpqdUO
ここでやるなとしか
191
:
名も無きAAのようです
:2013/07/05(金) 14:03:17 ID:XwU5xH2gO
百合エロには文句出ないのに、と思ってしまうけどな
>>1
みりゃ腐要素有りってわかるんだから、嫌なら見るなとしか
192
:
名も無きAAのようです
:2013/07/05(金) 21:59:53 ID:oMnyUP2UO
所属身上とか明らかにしない雑音とか気にするな
共同記者会見ではそれをするのは常識
まあ、雑音気にせずにがんばれとだけ言いたかっただけ
193
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 01:52:02 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「お久しぶりですね」
ミセ*゚ー゚)リ「そうだね」
(゚、゚トソン「自粛してましたけど、なんかもういっかなーって」
ミセ*゚ー゚)リ「お、おう」
(゚、゚トソン「今冷静に見るとこのスレ十人ちょい見てたんですね、びっくりです」
ミセ*゚ー゚)リ「書きこんだからといって読んだとは限らないんだけどね」
(゚、゚トソン「嫌いなのによく来たなあとか思ってたんですけど、私が悪いですし、
論議に発展しちゃったのも私が迂闊でしたし」
(゚、゚トソン「でももうどうにもなりませんので、これからもsageながら妄想を重ねていきます」
ミセ*゚ー゚)リ「前向きだね」
(゚、゚トソン「人間前向かないと生きていけないですからね」
(゚、゚トソン「でもちょっと意見を言っていきます」
(゚、゚トソン「変に解釈されたくないですし」
194
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 01:52:56 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「面白かったのはエロがなければ普通にBL読めるって人がいることですね」
ミセ*゚ー゚)リ「生々しい描写が嫌ってことなのかな?」
(゚、゚トソン「書きませんってか書けませんけどね」
ミセ*゚ー゚)リ「書ける人にコツを聞きたいよ」
(゚、゚トソン「えーと、百合エロはいいのに、と言われますけどねぇ……」
ミセ*゚ー゚)リ「ブーン系人口の男女比率は知らないけどやっぱ男のほう多いんじゃないの?」
(゚、゚トソン「私百合エロも読みますけどね」
ミセ*゚ー゚)リ「エロらしいエロ書いてないけどね」
(゚、゚トソン「健全大好きですから」
ミセ*゚ー゚)リ「でも百合っていえばガチンコくらいしか知らないなぁ」
(゚、゚トソン「ガチンコは萌え豚腐女子ホイホイですから」
ミセ*゚ー゚)リ「男の娘いいよね」
(゚、゚トソン「男装女子も男の娘みたいに上手い名前ないんですかね?」
ミセ*゚ー゚)リ「女の野郎」
(゚、゚トソン「口悪いだけじゃないですか」
195
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 01:53:49 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「これですよね、嫌ならみるな……うーん、やっぱ
>>1
だけだとわかんないってことなんですよね。
いや、10まで上がんないと
>>1
が見れないから偶然開いちゃったりするのでしょうか」
ミセ*゚ー゚)リ「このスレを開いちゃった以上多少なりとも読んじゃったわけだし、
やっぱスレタイに閲覧注意付けるべきだったと反省してるよ」
ミセ*゚ー゚)リ「こっちも嫌われるなんて承知の上で書いてるからね。んでもよ」
ミセ*゚ー゚)リ「創作板はいい作品がいっぱいあるのにわざわざ嫌な作品読んで時間つぶしてる場合じゃないぞお前ら」
ミセ*゚ー゚)リ「合わない、好きじゃない、キモいと思ったら去る!
嫌なもの見なくてお前らハッピー、こっちは好き放題やれてハッピーじゃん?」
(゚、゚トソン「好き放題っていうとあれですけどね」
(゚、゚トソン「まぁ、創作板でやる意味ってことになるとそりゃ我儘ですけど」
(゚、゚トソン「見られたいから、しかないですよねぇ」
(゚、゚トソン「そもそもブーン系やる以上、見られたくない作者なんていないですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「感想もダイレクトにくるし」
(゚、゚トソン「それが一番魅力ですね。ぴくしぶとか、AAがあんまりっていうか読みにくいというか。
創作板のほうが書きやすいですし」
ミセ*゚ー゚)リ「星評価よりおつの一言のほうが嬉しいわけよ」
(゚、゚トソン「腐が容認されてる場所に移るってのもなぁ……。
801棚も一人が散々書きこんだら何コイツってなりますし」
(゚、゚トソン「創作にこういうのがあるのが嫌、しね、死滅しろ。
って思うのなら削除スレのほうで一発いれれば、はい」
ミセ*゚ー゚)リ「瞬殺だね!」
(゚、゚トソン「まさにゴキジェット!」
ミセ*゚ー゚)リ「自虐!」
196
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 01:54:36 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「あ、これが消されるなら他の同性愛がテーマの創作は消されなきゃおかしい、とかはないです。
作風が根本的に違いますし」
ミセ*゚ー゚)リ「ここは本当に
>>1
がだらだら妄想を垂れ流すだけ」
(゚、゚トソン「他のはきちんとした作品です。
私みたいな楽屋裏とか、好みとか言ってない普通の創作なのです」
ミセ*゚ー゚)リ「流石にごっちゃにする人いないと思うけど、一応ね」
(゚、゚トソン「消されたらそりゃ悲しいですけどね」
ミセ*゚ー゚)リ「自スレが消される悲しみってのは計り知れないもんっすよ」
(゚、゚トソン「多分泣きますね。大袈裟ですけど、自分の居場所なので」
(゚、゚トソン「でもそこまで嫌がられたってことですし、断罪を待つだけです」
ミセ*゚ー゚)リ「ジャッジメント!!」
(゚、゚トソン「グランドクロス!!」
ミセ*゚ー゚)リ「正義の鉄槌を!!」
(゚、゚トソン「待った! くらえ! 異議あり!!」
ミセ*゚ー゚)リ「黙りなァ!!!」
(゚、゚トソン「えっ誰」
ミセ*゚ー゚)リ「新作の人」
197
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 01:55:27 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「さて、冗談はさておき妄想です」
ミセ*゚ー゚)リ「今回はなんですか」
(゚、゚トソン「まぁ短編ともいえない長さなのがちょこちょこって感じで」
ミセ*゚ー゚)リ「妄想のいいとこはこういうちょこちょこができることだね」
(゚、゚トソン「書いててノンストレスです」
ミセ*゚ー゚)リ「普通ならできないカットとかもできるからね」
(゚、゚トソン「どうやって話進めよう……がないですからね。
普通に長編書いてる人すごいです」
ミセ*゚ー゚)リ「文の練習ってとこもあるんだけどねー。
んじゃまー頑張っていってみよー」
198
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 01:56:29 ID:y.k/rWQY0
ミ,,゚Д゚彡「掴まってないと危ないから―」
( ,,^Д^)「わかってますよ」
フサが少し大きな声で呼びかけてくる。
それに僕も大きめの声を返して、手に力を込める。
僕に背中を向けた状態のフサは一瞬こちらに視線を向けて、納得がいかないとばかりに溜息を吐いた。
ミ,,゚Д゚彡「だからちゃんと腰に掴まれって言ってるんだけど?」
( ,,^Д^)「そこまでしなくても平気ですよ」
荷台の縁を掴みながら言えば、フサは何かぼそぼそと呟いて首を傾げる。
そりゃあフサの腰を掴んだ方が安定するんだろうが、なんとなく照れくさいのだ。
暑くなるし、と自分に言い訳を重ねる。
( ,,^Д^)(まぁ、フサは気にしないんでしょうけど)
いつも笑っていて丁寧で優しい、というのが一般的な僕の評価らしい。
敬語なだけでいい人、と勘違いされることもある。そんなことはない。
踏み込まれたくないから、人を避けるための敬語だ。今では普通の喋りができなくなってしまったが。
昔は自分はどう話していただろうか。気づけば、敬語でいた気がする。
笑ってさえいれば周りが勝手に解釈してくれるから楽だ。
まぁ、こちらも笑い顔が染みついて感情が顔に出にくくなってしまったのだけれど。
そんな僕の傍にいる彼はなんなのか、と言われたら僕も首を傾げてしまう。
( ,,^Д^)(……なんで、でしょうね)
敬語と笑顔がもたらしたのは、上っ面だけの人間関係だった。
自分の踏み込むことを許さない雰囲気を周りは嗅ぎ取っていたのだろう。
僕自身、積極的に関わろうとしなかった。煩わしく思っていたし、ある程度馴染んでいられればよかった。
199
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 01:57:26 ID:y.k/rWQY0
親も知らない僕の本性を知るのは従兄弟のプギャーだけだ。
彼は出来る限り僕を人と関わらせようとした。僕はその行為を迷惑だと思っていた。
けれど、それでフサと会えたのだから感謝もしている。フサとの出会いは今でも忘れられない。
ミ,,゚Д゚彡『プギャーのいとこなんだって?』
昼休みのチャイムが鳴ってすぐ、人の机に弁当を置きながら彼はそう言った。
中学三年の四月、初めて同じクラスになった彼を見てまず思ったことは僕の苦手なタイプであるということ。
図々しくマイペースで、こちらの調子を狂わせるだろうということにはすぐ気づいた。
勝手に弁当を広げる彼を呆然と眺めていると、彼は首を傾げた後ハッとした表情になった。
ミ,,゚Д゚彡『あ、俺フサ。よろしくだから』
( ,,^Д^)『あ、タカラといいますよろしく、フサ君』
_,
ミ,,゚Д゚彡『……君付けはやめてほしいから』
( ,,^Д^)『あ、はいわかりました』
ミ,,゚Д゚彡『弁当食べよ、時間なくなっちゃうから』
( ,,^Д^)『そうですね』
何故突然話しかけてきたのかとか、何故一緒に弁当を食べることになっているのか、だとか。
言いたいことは多々あったものの、またプギャーの差し金か、としか思わなかった。
流石にプギャー抜きでいきなり話しかけてきた人間は初めてだったが特に気にすることではなかった。
たまに話をするだけの、知り合いが増えたとしか思わなかった。
そう思っていたのに。
ミ,,゚Д゚彡『ご飯だご飯ータカラご飯食べよー』
( ,,^Д^)『……』
その日以来彼は毎日僕の机で弁当を食べるようになった。
クラスで二人組を作れと言われれば真っ先に僕を誘いに来たし、移動教室は必ず隣を歩いて話しかけてきた。
フサに友人がいないわけでなくクラスで談笑してる姿も見た。なのに、僕を見ると僕に話しかけてきた。
200
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 01:58:27 ID:y.k/rWQY0
正直理解できなかった。僕は彼の話に相槌を打つだけで特別親しくした覚えもない。
ここまで隣に同じ人間がいるという感覚に戸惑っていた。疑問が口をついて出た。
( ,,^Д^)『ねぇ、僕といて楽しいですか?』
ミ,,゚Д゚彡『? 楽しくなかったら一緒にいないから』
( ,,^Д^)『僕、君の話を聞いてばかりですし、面白いことも言えませんよ?』
ミ,,゚Д゚彡『あー……タカラの話を聞きたいって思ったこともあるけど、無理させてまで聞きたいわけじゃないから』
( ,,^Д^)『……わかりません、僕と親しくしても何もないのに』
ミ,,゚Д゚彡『友達と一緒にいるのに理由がいるとは思えないから』
友達。彼は僕を友達と言ったか。当然だろうと言わんばかりの口調に僕は目を見開いた。
友達とはなんだったか、そもそも自分にそういう存在がいたのかどうかもわからない。
恐る恐る声を出す。
( ,,^Д^)『……僕達、友達なんですか?』
ミ,,゚Д゚彡『えっ』
( ,,^Д^)『えっ』
_,,
ミ,,゚Д゚彡『……友達だと思ってるけど』
( ,,^Д^)『あ、ありがとうございます』
_,,
ミ,, Д 彡『いやタカラはそう思ってないってことじゃん……片思いじゃん……』
(,,;^Д^)『え、あ、いや思ってますよ! 友達です!』
ミ,, Д 彡『いや……なんか釈然としないから……傷ついたから……』
(,,;^Д^)『ごめ、ごめんなさい! 友達ですから!』
( ^Д^)『おーいタカラー……なにしてんのお前ら』
ミ,, Д 彡『友達ってなんなんだろう……』
(,,;^Д^)『僕とフサは友達ですから! そんなに落ち込まないでください!!』
_,
( ^Д^)『なにこの状況』
201
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 01:59:26 ID:y.k/rWQY0
ミ,, Д 彡『これはサーティイレブンのアイスを食べないと癒されないから……』
(,,;^Д^)『すぐに食べに行きましょう!』
( ^Д^)『落ち着け学校だ』
(,,;^Д^)『じゃあ明日にでも! 奢りますから!』
ミ,,*゚Д゚彡『約束だから!』
( ^Д^)『立ち直り早いなフサ』
ミ,,゚Д゚彡『んお、プギャー何してんの?』
( ^Д^)『無視されてたけどちょっと前からいたからな?
てかお前ら仲良いんだな、最近よく見る組み合わせだと思ってたけど』
いつの間にか横に来ていたプギャーが感心したように言った。
その態度に違和感を覚えて口を開く。
( ,,^Д^)『プギャーの紹介じゃないんですか?』
( ^Д^)『? 何の話だ?』
( ,,^Д^)『僕の交友関係を広げようとするじゃないですか、あれじゃないんですか?』
( ^Д^)『いや確かに従兄弟って言ったけどそんだけだぞ?
逆になんでお前ら仲良くなってんの?』
( ,,^Д^)『え? じゃあなんでフサは僕に話しかけたんですか?』
202
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:00:45 ID:y.k/rWQY0
フサを見れば視線を泳がせて、あー、とか、えーと、だとか無意味な言葉をもごもご言って俯いた。
僕が首を傾げると視線を逸らしたままぼそぼそと呟く。
ミ,,゚Д゚彡『……前から友達になりたいなーと思ってて……』
( ^Д^)『は?』
ミ,,゚Д゚彡『タカラよくわかんない感じだから、プギャーの従兄弟としか知らなかったから……
でもせっかく同じクラスになったから……』
尻すぼみになっていくフサの言葉にプギャーは唖然としていた。
僕も似たような顔をしているんだろう。本当に、彼は僕の理解を超えている。
( ,,^Д^)『……物好きですねぇ』
( ^Д^)『正気とは思えねぇな』
( ,,^Д^)『流石にそれは酷いですよ』
( ^Д^)『いや、だってタカラだぞ?』
( ,,^Д^)『人をなんだと思ってるんですか』
ミ,,゚Д゚彡『た、タカラいい奴だから!』
_,
( ^Д^)『……お前洗脳でもされたか?』
ミ,,;゚Д゚彡『されてないから!!』
_,
( ^Д^)『傍にいたから毒されたとか?』
ミ,,;゚Д゚彡『タカラ毒じゃないから!!』
( ,,^ー^)『……ふふっ、』
本気で心配し始めたプギャーと、必死で否定するフサがなんだか面白くて、
思わず笑い声を漏らすと二人が驚いた顔でこちらを見てきた。
203
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:01:50 ID:y.k/rWQY0
ミ,,゚Д゚彡『……笑った……』
( ^Д^)『……お前、笑えたんだな』
( ,,^Д^)『? 何の話ですか?』
ミ,,゚Д゚彡『タカラが笑うの、初めて見たから』
( ,,^Д^)『僕はいつも笑顔じゃないですか』
( ^Д^)『あー……いやなんでもねぇ。
ってか、俺教科書借りに来たんだよ。英語貸してくれ』
( ,,^Д^)『またですか? 伯母さんに怒られますよ』
( ^Д^)『内緒な、内緒』
ミ,,゚Д゚彡『あ! 俺も数学の予習してない!!』
( ,,^Д^)『今日当てられるんじゃないですか?』
ミ,,;゚Д゚彡『……タカラー……』
( ,,^Д^)『……今日だけですよ』
ミ,,*゚Д゚彡『ありがとうだから!!』
ころころと表情を変える、僕を友達だと言った彼に興味をもったのはこの日だった。
なんだかんだと休日も共に遊ぶことが増えて、高校も同じ所に進学して、
今では隣にいないと違和感を覚えるほどになってしまっている。
僕が勝手に思っているだけかもしれないが、きっと僕とフサの関係を親友、と呼ぶのだろう。
204
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:02:56 ID:y.k/rWQY0
目の前で一つに束ねられた長髪が風になびく。
肩甲骨の辺りまで伸びた強い癖のあるそれを本人は願掛け、だとか言って伸ばしている。
願掛けの内容は聞いていないが、話している時のフサは嬉しそうとも悲しそうともとれる顔をしていた。
きっと彼の心を占めている誰かがいるのだろう。
( ,,^Д^)(?)
何かに胸の奥を刺されたような、小さな痛みに軽く胸を押さえる。
一瞬で消えてしまったけれど、今のはなんだったのだろう。
ミ,,゚Д゚彡「うりゃっ」
(,,;^Д^)「うわっ!?」
突然自転車が揺れてバランスが崩れる。
慌てて目の前の背中にしがみつけば、上から笑い声が降ってきた。
顔を上げると肩を震わせているフサがいて、何が起こったかを理解した。
(,,#^Д^)「わざとやりましたねフサ!」
ミ,,゚Д゚彡「ちゃんと掴まんないタカラが悪いんだからー」
フサは笑いながら片手で僕の手を誘導する。
彼に抱き着くような形になった僕に満足そうに頷いて、前を向いた。
身体を離そうとすると強く手を握られて解けない。
(,,;^Д^)「片手運転とか、危ないんじゃ、ないですか」
ミ,,゚Д゚彡「タカラが掴まんないのも危ないからー」
(,,;^Д^)「荷台、掴んでます、から!」
ミ,,゚Д゚彡「こっちのほう安全だからー」
205
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:03:52 ID:y.k/rWQY0
数分格闘してもびくともしない手に、深い溜息を吐く。
フサが自分でこの形に持ち込んだのだから嫌がられていることはない。
触れてしまっているならいっそこちらから抱き着いてしまえ、とフサの背に額を当てながら抱きしめる。
僕が抱き着いたからか少しフサが動揺した。が、変わらずペダルをこぎ続ける。
長い下り坂に差し掛かった自転車はブレーキを掛けながらゆっくりと下っていく。
心は安らいでいるのに、少しだけ心臓が速く脈打っている。
やはり、彼に触れているのは照れくさい。でも、離れたいとは思わなかった。
ミ,,゚Д゚彡「……」
( ,,^Д^)「……」
暑いと感じる日が増えてきたが、なんとなくフサの体温は心地いい。
柔らかい風が肌を撫でる。互いに無言だが、気まずいと感じることはなかった。
フサも、そう思ってくれているだろうか。僕と同じならこれほど嬉しいことはない。
206
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:04:51 ID:y.k/rWQY0
「――!」
「〜〜! ――――!!」
後ろから聞こえてきた声に顔を上げる。
振り向くと見知った二人組が坂の上から自転車で下りてきていた。
大声で何かを歌っているようだ。近所迷惑、という単語が頭をよぎった。
ミ,,゚Д゚彡「プギャーとまたんき?」
( ,,^Д^)「正解です」
ミ,,゚Д゚彡「おー」
フサが振り向かずに言い当てても全く驚けない。
二人は馬鹿として有名だ。高校でも色々悪戯をして先生から目を付けられている。
ただ生徒人気は高く、本当に他人に迷惑をかけることはしないので愛すべき馬鹿、とも呼ばれている。
先生にプギャーをどうにかしろと言われたこともあったが早々に諦めた。
あの二人が揃ったら僕の小言なんてそよ風のようなものだ。
(・∀ ・)「このながいーなっがいくだりーざーかをーぉー!」
( ^Д^)「きみをじってーんっしゃーのうしろにーのーせてーぇー!!」
聞き覚えのある曲を歌いながら全力でプギャーがペダルをこぐ。
またんきはプギャーの肩に手をかけ、タイヤに足をかけて立ち上がっている。
二人はかなりの速さで僕達の横を走り抜けていった。
(*^Д^)「「かっけぬっけるーぅー!!!」」(・∀ ・*)
( ,,^Д^)「……ああいう歌詞でしたっけ」
ミ,,゚Д゚彡「いや、違うと思う」
( ,,^Д^)「暑さで頭やられたんでしょうか」
ミ,,゚Д゚彡「元からあんなだから」
( ,,^Д^)「そうでしたね」
207
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:05:49 ID:y.k/rWQY0
ミ,,゚Д゚彡「……俺達も急ぐ?」
( ,,^Д^)「急ぐ必要がどこにあるんですか?
ゆっくり行きましょうよ、彼らもすぐ止まります」
ゆっくり行きたいのは僕の我儘だが、フサは疑問を持たずにそうだね、と言った。
フサにとっては無意識の許容なんだろう。それに僕がどれだけ助けられているかを彼は知らない。
目的地のコンビニまであと少し、もう少しだけ彼に触れていたい。
(;・∀ ・)「ちょ、コンビニ過ぎた! バカ! アイス!」
( ^Д^)「とまんねぇwwww」
(;・∀ ・)「バカ! 全力で止めろ!!」
( ^Д^)「アイスはにげねぇって」
(;・∀ ・)「上りたくねぇから言ってんだっての! 暑いし!」
( ^Д^)
(;^Д^)そ「上んなきゃじゃん! うわめんど!」
(;・∀ ・)「さっきから言ってんだろばかああああ!!!!」
( ,,^Д^)「……なにやってるんでしょうね、あの二人」
ミ,,゚Д゚彡「……さぁ?」
208
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:06:36 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「男子学生の自転車二人乗りは浪漫」
(゚、゚トソン「抱き着き型、背中合わせ型、ちょっと距離感ある型全部美味しいです」
ミセ*゚ー゚)リ「現実では犯罪だし危ないからやっちゃだめだよ」
(゚、゚トソン「BLはファンタジーを含んでいるのです」
ミセ*゚ー゚)リ「創作だからね、浪漫追い求めたいときもあるよね」
(゚、゚トソン「浪漫から妄想が生まれるのです」
ミセ*゚ー゚)リ「それは言いすぎだ」
209
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:07:39 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「僕っ子敬語に目覚めたんですけどどうしましょう」
ミセ*゚ー゚)リ「ほっとけばいいんじゃないかな」
:( 、 トソン:「わかってない……敬語の良さを貴方は何も理解していない……!」
ミセ;゚ー゚)リ「なんで本気の怒りなの!?」
(゚、゚トソン「考えてみてくださいよ、敬語ですよ?」
(゚、゚トソン「微妙な溝を感じてしまう、砕けた話し方をしてほしいのにシチュ」
(゚、゚トソン「後輩が感情に任せて素が出てしまい、我に返って先輩に謝り倒すシチュ」
(゚、゚トソン「もーたまんないですね。年下にお姉さんって呼ばれたいです」
ミセ*゚ー゚)リ「最後はただの願望じゃねぇか」
(゚、゚トソン「今回は生粋の敬語なので直ることはありませんけど、それもそれで美味しいです」
ミセ*゚ー゚)リ「タカラ君ね」
210
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:08:30 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「あ、これ続きますので」
ミセ*゚ー゚)リ「お、おう」
(゚、゚トソン「なんかびびっときましたので、今一押しです」
(゚、゚トソン「新たな世界垣間見てます私、フサタカいいです新境地です」
(゚、゚トソン「素直攻めと敬語受け美味しいです。
お互い鈍感で倍率ドン、周りから和やかに見守られつつやきもきされてドドン、
気持ちに気付いて動揺がドドドン、最後は大団円でフルコンボだドンです」
ミセ*゚ー゚)リ「そう書くんでしょうよ……」
(゚、゚トソン「自分でも面白くない文が誰かの心を動かせるとでも思っているのですか?」
ミセ*゚ー゚)リ「なんかいいこと言ってるっぽいけど、
つまり自分が好きなように書くってことだよね?」
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン「さて、妄想しましょう」
ミセ*゚ー゚)リ(図星だな)
211
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:09:22 ID:y.k/rWQY0
ミ,,゚Д゚彡「タカラー、ご飯ー」
( ,,^Д^)「はいどうぞ」
ミ,,*゚Д゚彡「やったー! ありがとタカラ!!」
( ,,^Д^)「毎日言わなくてもわかってますって」
ミ,,*゚Д゚彡「タカラの本当に美味しいから!!」
( ,,^Д^)「はいはい、食べましょうね」
ミ,,*゚Д゚彡「うん!」
弁当を持ってはしゃいでいたフサが満面の笑みのまま椅子に座り、弁当を開ける。
机を挟んで呆れ笑いをしながらタカラも自分の弁当を開ける。
おかずは一切変わらない弁当箱が二つ並んだ。夫婦か、と言いたくなるが俺の弁当も同じ中身をしている。
大きめの卵焼きとミートボール、ベーコンで巻かれたアスパラに昨日の残りの肉じゃが。
ご飯にはじゃこのふりかけがかかっている。驚くべきは冷凍食品だとかが一切ないことだろう。
弁当に入っているもの全てタカラの手作りだ。しかも美味い。師匠である俺の母さんそっくりの味をしている。
( ,,^Д^)「美味しいですか?」
ミ,,*゚Д゚彡「当たり前だから!」
(,,*^ー^)「なら、よかった」
ミ,,*゚Д゚彡「これで午後も頑張れるから!」
(,,*^Д^)「大袈裟ですね」
ミ,,*゚Д゚彡「本当だから!」
隣からまるでハートでも飛んできそうな会話が聞こえる。
目線だとか声音だとか、一挙一動が互いを好きだと言っている、二人。
だがしかし、だがしかし。
( ^Д^)(聞いて驚け……こいつら、付き合ってもないんだぜ……)
(・∀ ・)(おk、落ち着けブラザー。死にそうな顔してんぞ)
( ^Д^)(お前モナー)
212
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:10:17 ID:y.k/rWQY0
悪友と目で会話しながら卵焼きを口に放り込む。
美味い。今日は出し巻卵だ。これを作っているのが女だったら嫁になってほしい。
残念なことに作っているのは男で、従兄弟なのだけれど。
(・∀ ・)「なぁ、なんで進展しねぇの?」
俺の弁当からミートボールを一つ奪いながらまたんきが言う。
何を、とは聞かなくてもわかっている。隣の鈍感野郎二人のことだ。
お返しに唐揚げを奪って、深い溜息を吐く。
( ^Д^)「またんき君に悲しいお知らせがあるが聞きたいかね?」
(・∀ ・)「聞きたいけどキャラ変わってんぞ」
( ^Д^)「もうね、性別とかはどうでもいいんですよはい」
(・∀ ・)「かえってこいプギャー」
俺達の高校は男子校である。
家に一番近くて俺の頭でも入れる高校がここだっただけで、結構快適な高校生活を送っている。
タカラはもっと上にいけたけれど近いというだけで選んでいた。大学を選べば問題ないらしい。
そして俺達は所謂多感な年頃、青春期というやつである。
しかし周りに女子はいない。一時の気の迷いか潜在的にあったか、そっちに目覚める奴がいたりするわけだ。
案外慣れるもので例え視界の端でいちゃいちゃしてようと生暖かい目で見ていられるようになった。
実際そういう恋人、という関係の二人組もいる。またはそれに準じた雰囲気を持っている二人。
例えば、フサとタカラだとか。だがこいつらは付き合っていない。
( ^Д^)「お前さ、恋したことあるか?」
(;・∀ ・)「なんだよいきなり……そりゃあるよ女にな」
( ^Д^)「どうやって恋してるって気づいた?」
(・∀ ・)「えぇ? 可愛いなーとか傍にいたいなーとか思ったから?
あと他の奴と話してんじゃねぇよ、とか」
( ^Д^)「そう、そこなんだよまたんき君!」
(・∀ ・)「は?」
213
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:11:03 ID:y.k/rWQY0
ビシッと箸を突き付ける。横から行儀が悪いと小言が飛んできたが無視する。
唖然としていたまたんきが考え込んで、ハッとした顔で俺を見た。
(;・∀ ・)「……嘘だろ?」
( ^Д^)「真実って、残酷だよな」
(;・∀ ・)「鈍感ってレベルじゃねぇぞ……」
( ^Д^)「逆にお似合いともいえるがな」
じゃがいもを食べながら皮肉を言う。
そう、恋なんてものは自分の気持ちに気付かないと進展のしようがないのだ。
タカラはともかく、フサは鈍感を通り越して馬鹿としか思えない。俺ですらそう思うほど、鈍い。
(・∀ ・)「待て、ソースは?」
( ^Д^)「本人に聞いた。親友だそうだ」
(・∀ ・)「それが嘘の可能性は?」
( ^Д^)「ないな。嘘つけねぇのと自分の気持ちすらよくわかんねぇ馬鹿二人だし」
(・∀ ・)「なんてこった……」
またんきと共に深い溜息を吐く。
本人達が気づいていないのに周りが知っている恋なんて、どうしろというのだ。
両想いならもうくっついてしまえ、と思うのだがそう簡単に事は運んでくれない。
(・∀ ・)「そうか……だから体育祭であー……おかしいと思ってたんだよ……」
( ^Д^)「あぁ……俺もあれでな……まさか、って思ってたんだ……」
手で額を支えながら唸るまたんきに頷く。
214
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:11:51 ID:y.k/rWQY0
もう二か月くらい前になる、体育祭の時のことだ。体育委員会の俺とまたんきは当然準備に関わっていた。
普通の体育祭なんてつまらないと知恵を絞った結果、借り物競争をやることになった。
勿論普通の借り物なんかじゃない。
('(゚∀゚∩『次の競技に移るんだよ! 次は……借り人競争なんだよ!
ルールは簡単! レーンに設置されてる紙に書かれた人を、指定された方法で運んでゴールすればいいんだよ!!
無理だったらリタイアもできるんだよ!! ってリタイアする競技とは思えないよ』
('(゚∀゚∩『クリアできた人には……購買商品券千円分を贈呈するんだよ!!
大サービスなんだよ! じゃあ、出場する人はスタート地点に並んでほしいんだよー』
放送委員会のなおるよの呼びかけに生徒が移動していく。
俺の高校は少し変わっていて、全体競技は出る生徒が決められ個人競技は希望者がどれだけ出てもいいことになっている。
全体競技がクラスの点数、個人競技はクリア者へのご褒美システムだ。
購買で千円分だとかなりの物が買えるので、借り人は結構人気競技となった。
(・∀ ・)『並んでくださーい八人ずつでーす』
気怠そうに生徒を並ばせるまたんきを遠目に見ながら俺はゴールにいた。
フサが列に加わったのが見えた。参加しない方がいいぞ、と念じたが届かなかったようだ。
(・∀ ・)『位置についてー……よーい、ドン!!』
215
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:12:57 ID:y.k/rWQY0
ピストルの破裂音と共に一列目が走り出す。ほぼ同時に紙を見て、全員が動きを止めた。
そう簡単に商品券千円分が貰えるとは思わないでほしい。
自分でもなかなか厳しいと思う内容だ。乗り越えられるのは馬鹿か恥を捨てた奴、または運よく楽な紙に当たった奴だけだろう。
(;`ー´)(自分の周りで一番可愛いと思う人、だと……?
男相手に可愛いもなにもねーだろうが……!)
爪;'ー`)(阿部先生名指しはわかる……だが、あれをおぶれというのか……?
貞操の危機ってか運べる気しねぇ……悪意が紙がらにじみ出てやがる……!)
(;ФωФ)(本当は性格が悪そうな人……!?
い、言えないのであるこれは……)
( <●><●>)(好きな人……これは誤解を受けそうですね……)
<_プー゚)フ「先生!! ネーヨ先生どこだーー!?」
('(゚∀゚∩『おおっとエクスト君がいち早く探し始めたよ!
しかし皆かたまってるってことはかなり厳しい内容みたいだよ!』
('(゚∀゚∩『ここで一例を紹介するよ!
えっと、今まで告白されたことがありそうな人、を二人三脚で!!
そう難しく見えないんだよ……?」
( ^Д^)(あー簡単なやつが渡っちまったのか)
なおるよが首を傾げているうちにエクストが帰ってきた。
ネーヨ先生を連れて、そのまま走り抜ける。
216
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:13:52 ID:y.k/rWQY0
<_フ*゚ー゚)フ『一位!!!』
(;´ー`)『いきなりなんなんだーヨ……老体にはキツイヨ……』
<_フ*゚ー゚)フ『まだ二十五歳だろー?』
( ^Д^)『紙見せてくださいねー』
<_フ*゚ー゚)フ『おうよ! ちゃんとクリアしてんだろ?』
満面の笑みのままエクストはネーヨ先生と繋いだ手をぶんぶんと振る。
所謂恋人つなぎのそれを確認して俺はマイクを通じて宣言する。
( ^Д^)『エクスト、一番好きな先生、を、恋人つなぎで! クリア!!』
<_フ*゚ー゚)フ『イェーイ!! ほら先生も!』
(;´ー`)『い、いぇーい』
( ^Д^)『商品は委員のテントから貰ってくださいねー』
はしゃぐエクストに観客から拍手が起こる、が未だ佇んでいる生徒は絶望的な表情を浮かべた。
そう、紙に書いてある内容はここで俺が宣言し全生徒に伝えられる。
千円のために頑張る馬鹿がどれだけいるだろうか。当たる紙にもよるが、かなり少数になるだろう。
217
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:14:51 ID:y.k/rWQY0
( <●><●>)『リタイアします』
('(゚∀゚∩『おーっとワカッテマス君リタイア! よっぽど内容が厳しかったみたいだよ!』
(;`ー´)『俺もリタイアするぜ……』
爪;'ー`)『俺も無理だわ』
(;ФωФ)『吾輩もである……』
('(゚∀゚;∩『って、皆リタイアするの!? どんな内容なのか気になるんだよ!!』
( ^Д^)(友情破壊、あらぬ誤解……まぁ、自分を守るためにはそうなんだろ)
一人がリタイアすれば連鎖的に皆リタイアした。
二列目、三列目でもどんどんリタイアが続出していく。
('(゚∀゚∩『借り人、想像以上の難関なんだよ……!
どうやら先生がかなり難しくするよう指示したらしいんだよ! 千円にみみっちいんだよ!!』
N| "゚'` {"゚`lリ『ほう?』
('(゚∀゚;∩『じょ、冗談なんだよ! どんどん進めるんだよ!』
( ^Д^)(阿部からのプレッシャーがやべぇ……)
先生へのブーイングも即座に消えた。
確かに簡単だったら学校の予算がもたないからと難しくしたのだけれど、
ここまでクリアする人がいないのも問題だ。皆世間体を気にするらしい。
218
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:16:01 ID:y.k/rWQY0
(・∀ ・)『よーい、ドン!』
三三ミ,,゚Д゚彡
( ^Д^)(お、フサだ)
('(゚∀゚∩『そろそろ次のクリアを見たい所だよ!』
フサが紙を見て、即座に振り向いた。そのまま逆方向に走り出す。
悩む様子もなかったから簡単なのに当たったんだろう、と思っていた。
一直線に進んだ先にいる、タカラを抱き上げるまでは。
(,,;^Д^)『わぁっ!?』
ミ,,゚Д゚彡『ダーッシュ!!』
('(゚∀゚∩『な、なんとフサ君の指令はお姫様抱っこだよ!! そんなに背変わらないのに力持ちなんだよ!
でも結構怖そうだよ……』
(,,;^Д^)『こわ、怖いです!! 降ろしてください!!』
ミ,,゚Д゚彡『ちょっと我慢してほしいからあああ!!!』
(,,;^Д^)『いやああああ速い!!! やめてくださいいいいい!!!!』
タカラがフサの首に手を回して涙目で悲鳴を上げた。必死になるのもわかる。
一回遊びであの体勢をやったことがあるが、思ったより不安定で怖いのだ。
タカラの命運を握るフサは人を抱えているとは思えない速さで俺の横を駆け抜けて、すぐにタカラを降ろした。
地面に足を着けて安心したか、タカラの表情が焦りから怒りに変わっていく。
(,,#^Д^)『いきなり何するんですか!!』
ミ,,;゚Д゚彡「ご、ごめ」
(,,#^Д^)「許しません! 危ないですし怖いですしもう!! 寿命が縮みました!!」
ミ,,;゚Д゚彡「紙にそう書いてあったから……」
(,,#^Д^)「だからって何も言わず抱える人がいますか!!!」
219
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:17:03 ID:y.k/rWQY0
珍しく激昂しているタカラに、さっきまでの強引さはどこへ飛んだかフサはたじたじだ。
すまん、お姫様抱っこを提案したのは俺だ。心の中で謝っておく。
( ^Д^)「おう、紙よこせ」
ミ,,゚Д゚彡「あ、これだから」
( ^Д^)
( ^Д^)「え、これ読んでいいの?」
ミ,,゚Д゚彡「え、なんかおかしいの?」
思わず確認してしまう内容だった。俺なら即座にリタイアを選ぶ。案外俺も世間体とやらを気にしているようだ。
フサは本気で俺が言う意味がわからないらしい。俺にできるのは、自分の仕事を全うすることだけだ。
220
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:17:53 ID:y.k/rWQY0
( ^Д^)「えー……フサ、大事な人、を、お姫様抱っこで! クリア!!」
ミ,,*゚Д゚彡「やったー!!」
( ,,^Д^)「は? え?」
ミ,,*゚Д゚彡「報酬も半分こだから!」
( ,,^Д^)「え? あ、ありがとうございます」
( ^Д^)「おうとっとと貰ってこい、視線が痛いわ」
ミ,,*゚Д゚彡「れっつごー!」
( ,,^Д^)「……まぁいいですよね、五百円分の怖さってことで」
はしゃぐフサと動揺しながらも変な納得をしたタカラは拍手に混ざって突き刺さってくる視線に全く気付かない。
恐らく一番きついと踏んで出した指令だったはずなのだが、鈍感はそれの上をいった。
大事な人、なんて好きな人より重要じゃないか。毒づいても二人に届きはしない。
('(゚∀゚∩「フサ君おめでとうなんだよ! 仲良しはいいことだけどこっちが恥ずかしいよ!!
さあ、後に続く人は誰だよ? 正直恥とかどうでもいいレベルになってきたよ!!」
なおるよの言う通り、本人達が自覚していないだけで爆弾並みの破壊力があった。
いっそ本当に付き合っていちゃいちゃしてるほうが素直に苛つけたのに、
落ち着かないというか焦るというか、うまく言い表せないが、全生徒と気持ちがシンクロしたのを感じた。
(リア充爆発しろ)
まさか恋に気付きもしていないとは、思いもしなかった。
221
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:18:49 ID:y.k/rWQY0
(・∀ ・)「あの後皆吹っ切れたもんな」
( ^Д^)「結局赤字だったな、俺達のせいじゃねぇけど」
フサ爆弾事件(命名またんき)の後の借り人はすごかった。
友情破壊系以外は全員クリアして、先生のポケットマネーで報酬の足りない分を払ったらしい。
誤解も皆で受ければ怖くないということなんだろう。集団心理とかいうやつだ。
(・∀ ・)「こっちの心の準備はできてんだけどなー」
( ^Д^)「普通こっちが引くはずなんだけどな」
(・∀ ・)「あぁ……なんで俺達が心配しなきゃなんねぇんだ」
( ^Д^)「全くだ」
笑顔のまま弁当を食べ進める二人を横目で見て、溜息。
フサ爆弾事件でもうこの二人の仲は全生徒公認になっている。
知らぬは本人ばかりなり、なのだ。
( ,,^Д^)「どうかしました?」
(・∀ ・)「お前達がどうかしてんぜ」
ミ,,゚Д゚彡「え?」
( ^Д^)「なんでもねぇよ」
(・∀ ・)「頭がいいと勉強ができるは別なんだぞー」
( ,,^Д^)「なんですかいきなり……」
( ^Д^)「鈍感なのも大概にしろって話だ」
ミ,,゚Д゚彡「え? 俺鈍感なの?」
( ,,^Д^)「さぁ?」
互いに首を傾げあう姿にまた溜息がでる。
こいつらに進展はまだまだ望めないようだ。
222
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:20:00 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「女子校が百合の花園なら男子校は薔薇の楽園で問題なかろう?」
ミセ*゚ー゚)リ「キャラ変わってるよ」
(゚、゚トソン「繰り返し言いますが創作はファンタジーです。妄想で想像で理想です。
現実と違う! なんて当たり前ですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「理想と現実のギャップに苦しむ人もいるわけだしね」
(゚、゚トソン「現実ではありえないとわかっているからこそ、妄想は楽しいのです。
期待してしまうのも事実ですけどねあー男子校潜入してぇ」
ミセ*゚ー゚)リ「変に期待が暴走しなきゃいいんじゃないのって思うけどなー」
(゚、゚トソン「私みたいに暴走すると後が大変ですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「説得力が」
(゚、゚トソン「それで妄想はかどってるので悪くなかったかなとも思ってます」
ミセ*゚ー゚)リ「G並みの生命力よ」
ドヤァ +(゚、゚トソン
ミセ*゚ー゚)リ「実際二週間ぐらいへこんでたけどね」
(゚、゚トソン「人間立ち直るのが大事なのです」
223
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:20:56 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「あー鈍感可愛い」
ミセ*゚ー゚)リ
(゚、゚トソン「あー可愛い!!!」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、はい」
(゚、゚トソン「冷たいですね」
ミセ*゚ー゚)リ「あまりの進展のなさに驚いてるんだよ」
(゚、゚トソン「それがいいんじゃないですかやだー」
ミセ*゚ー゚)リ「進展なさすぎだろ……なんだ大事な人って告白超してんだろ……」
(゚、゚トソン「無自覚な恋ってたまんないですよねぐへへへ」
ミセ*゚ー゚)リ「よだれ拭けよ」
(゚、゚トソン「おっと失礼」
(゚、゚トソン「鈍感美味しいですけどやっぱり進展したいですよね」
ミセ*゚ー゚)リ「そう言ってんじゃん」
(゚、゚トソン「悩んじゃいますねーどう進めましょう」
(゚、゚トソン「告白は決まってるんですけどねー」
ミセ*゚ー゚)リ「間が思いつかないあれか」
(゚、゚トソン「この悩んでる間結構楽しいんですよ」
(゚、゚トソン「色々選択肢あって、いいですよね。
創作する人はわかってくれる感覚だと思います」
ミセ*゚ー゚)リ「へーぇ」
(゚、゚トソン「より冷たい」
ミセ*゚ー゚)リ「ゴチャゴチャうるせぇはよ妄想しろや」
(゚、゚トソン「ウィッス」
224
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:22:01 ID:y.k/rWQY0
唐突だが、俺の従兄弟の話をしよう。
実は勇者の血を継いでいるとかそういうんじゃない。
タカラを語るためには結構過去まで遡らなくてはならない、ってだけだ。
俺の母親の姉の子供として生まれたのがタカラだ。
生まれは普通、特殊だったのは両親が子供より仕事を優先したこと。
母親は産後すぐに仕事場に復帰、父親も仕事漬けで家に帰るのは月に一度あるかないか、だったそうだ。
タカラを育てたのはベビーシッターと家政婦。金はあっても愛はないっていうのかね。
そうやって育てられたタカラが俺の家に来たのは小学校に入る前の十二月。
両親が海外に行くことになり、一人になるのを見かねた母さんが共に暮らす事を提案した。
タカラの両親は喜んだ、子供という枷がなくなったからな。
俺の両親が怒ってたよ、なんで生んだんだってな。俺も、そう思うね。
今でも忘れられない。おそらく、これから先忘れることもない記憶だ。
痩せぎすの体に大きいコートと不釣り合いのスニーカーを履いて、
脇に通帳とカードを抱えて、俺と歳の変わらない奴が頭を下げた。
( ,,^Д^)『これからお世話になります、タカラです。
ご迷惑にならないようにしますのでどうか置いてください』
( ,,^Д^)『僕の生活費はこれに振り込まれます。
学費などはその都度連絡していただければ、追加するとのことです』
つらつらと台本を読んでいるように言い、通帳を俺の母親に差し出した。
母さんは動揺しながらそれを受け取って、話しかける。
225
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:23:06 ID:y.k/rWQY0
|゚ノ ^∀^)『……他に荷物は、ないのかな?』
( ,,^Д^)『後で宅配便でダンボールが一つ、届きます。それ以外はありません』
|゚ノ ^∀^)『そう、プギャー挨拶なさい。これから一緒に暮らすんだから』
( ^Д^)『……よろしく』
( ,,^Д^)『よろしくお願いします、プギャー君』
張り付いた笑み、抑揚のない声。
子供らしさの全くないタカラは酷く不気味だった。
気持ち悪いっていうのかな、異質な感じなんだ。
今なら感情が抜け落ちてる、って言える。あいつの笑顔には感情がなかったんだ。
大人から見れば礼儀正しくて大人しい、いい子なんだろうけどな。
同じ子供から見ればおかしい奴にしか見えなかった。
だから俺は一緒に暮らしてても話しかけたりしなかったし、タカラも俺に関わろうとしなかった。
いや、タカラは誰とも関わろうとしなかった。俺の親にすら必要最低限の会話だけだった。
226
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:24:04 ID:y.k/rWQY0
小学校にあがってもそのまま。張り付いた笑み、抑揚のない声。
クラスは違ったけれど評判は聞いていた。不気味な奴だってな。
子供は敏感で、残酷だ。三年にもなれば異質を排除しようとする自我もでてくる。
小学生のいじめなんてたかが知れてる。無視とわざと聞こえるように悪口、幼い分わかりやすいもんだ。
ただ一切タカラに通じなかった、だけで。
いじめてる方もおかしなもんで、少しはへこんだり動揺してくれないとつまらないんだろう。
わざわざ呼び出して正面から絡み始めたんだよ、気持ち悪いってな。
( ,,^Д^)『はぁ、そうですか』
それでもタカラの反応はこれだけだった。
流石におかしい奴だと思ったのかそれから絡まれることはなくなったらしいけどな。
なんで俺がこれを知ってるかっていうと、タカラ本人から言われたから。
事のあらましを話して、一言。
( ,,^Д^)『僕の何が気持ち悪いんでしょう?』
首を傾げながらも張り付いた笑み、抑揚のない声。
俺はそりゃあ驚いた、こいつ自覚してなかったんだってな。
だから教えてやったんだよ。
( ^Д^)『お前笑ってるように見せて笑ってねぇもん、怖いんだよ』
( ,,^Д^)『はぁ』
( ^Д^)『あとな、声も気持ちこもってないっていうか、
あー全体的にお前から感情? そういうのがないんだよな』
( ,,^Д^)『ふむ……』
227
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:25:05 ID:y.k/rWQY0
タカラが考え込んで、俯いた。
納得させるように数回頷いて、つぶやいた。
( ,, Д )『そうですか』
一瞬見せた能面のような生気のない顔が、あいつの本性なんだと俺は思ってるよ。
すぐ消えちまって、笑顔が浮かんでたんだけどな。
( ,,^Д^)『では、これでどうでしょう?』
今までと変わらないように見えた、けど違った。
張り付いたんじゃなくて自然な笑顔になった。そして、人を近づけない雰囲気を持った。
声もある程度の感情を持っていた。拒絶、というわかりやすい固さを含んでいた。
誰からも不気味に思われることはなくなっただろう、でも。
( ^Д^)『さっきまでのよりはマシだけどさ、お前それで楽しいの?』
( ,,^Д^)『楽しい? 楽しいとはなんですか?』
(;^Д^)『……わかんねぇの?』
( ,,^Д^)『それは僕に必要なものなのですか?』
228
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:26:11 ID:y.k/rWQY0
まさか、だった。
確かめるために俺はタカラの手首を握って、力を込めた。
( ,,^Д^)『痛いです』
( ^Д^)『他には?』
( ,,^Д^)『え?』
( ^Д^)『やめてほしいとか、何すんだとか、ねぇの?
痛いの嫌だろ、なんでふりほどかねぇの? なんで怒んねぇんだよ』
( ,,^Д^)『……それが普通、なのですか』
( Д )『普通とか関係ねぇだろ、お前がどう思うかを聞いてんだよ』
困ったように笑うタカラに苛ついて突き飛ばした。
そして小さく痛い、と言ったタカラを抱きしめた。俺はきっと泣きそうだった、というか泣いた。
同情とか可哀想とか色々ひっくるめて、俺はこいつを哀れだと思った。
( ,,^Д^)『苦しいです』
( Д )『うるせぇ』
( ,,^Д^)『? 泣いているのですか?』
( Д )『誰のせいだと思ってる』
( ,,^Д^)『僕ですか? それはすみません』
( Д )『……大丈夫だからな』
( ,,^Д^)『?』
( Д )『大丈夫だからな、大丈夫……』
タカラが恐る恐る俺の背中を撫でてきてまた泣けた。
何が大丈夫なんだか、今考えてもわからない。自分が安心したかっただけだったのかもしれない。
229
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:27:05 ID:y.k/rWQY0
それから俺はタカラを連れ回すようにして、とにかく人と関わりを持たせた。
両親にも手伝いとかして無理にでも話させた。
偶然料理に興味を持ったタカラは今では俺より母さんと話している。
そして、感情を教えた。
タカラが処理できない感情を俺に説明して俺が教える、というやり方で少しずつタカラは感情を手に入れていった。
だが、喜怒哀楽を理解できるようになっても表情にそれがでることは非常に稀だった。
それが、だ。
( ,,^ー^)『……ふふっ、』
ミ,,゚Д゚彡『……笑った……』
一人の男と出会うだけで笑ってしまうなんて、誰が想像できただろう。
フサと会ってからタカラは本当に変わった。
素直なフサにつられてか自分の感情を出すことに臆さなくなった。
そして、恋をした。自分に最も多くの感情を与えた男に。
230
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:28:02 ID:y.k/rWQY0
なんつーの、娘がどっかいっちゃうってのに近い感覚ってーの?
ぽっと出の男に奪われてさ。今までの俺の努力どうしてくれんのって思ったりもしたよ。
泣かせたら承知しねぇぞって本当に父親か俺は。
それでもさ。あのタカラが、笑ってるからさ。
( ,,^Д^)「フサ、明日遊びに行きませんか」
ミ,,゚Д゚彡「いいよーどこいく?」
( ,,^Д^)「んー……適当にぶらぶらしたいです、散歩」
ミ,,゚Д゚彡「んじゃ十一時に迎えにいくからー」
( ,,^ー^)「はい、待ってますね」
( ^Д^)(無計画だなおい)
笑ってくれりゃいいかな、なんて思っちゃうわけよ。
幸せそうだし。ちょっとさみしいとか思ってねぇし。
あーなんだろうな、とりあえず。
( ^Д^)「彼女ほしい……」
(・∀ ・)「ナンパでもいくか?」
( ^Д^)「幸せになりたい……」
(・∀ ・)「……あ、飴あった。ほれ」
……俺の幸せはパイン飴一個分か。
美味しいけどさ。あー……
( ^Д^)「幸せになれよなー……」
(・∀ ・)「おーなるぞー」
お前じゃねぇよ、馬鹿。
231
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:28:57 ID:y.k/rWQY0
(゚、゚トソン「ショタ可愛い」
ミセ*゚ー゚)リ「犯罪臭」
(゚、゚トソン「ロリも可愛いですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「増したわ」
(゚、゚トソン「敬語ショタたっまんないですねおそらく現実にはいないですけど」
(゚、゚トソン「ちっちゃいこにお姉さんって言われたいです」
ミセ*゚ー゚)リ「さっき似たようなの聞いた気がするなぁ」
(゚、゚トソン「年下可愛すぎてつらいです。私ストライクゾーン広いので」
(゚、゚トソン「でも一番は高校生ですね、計り知れない浪漫があります」
(゚、゚トソン「中学だと幼い、大学はいきすぎって感じです。
危うい中間地点なんですかねきっと」
ミセ*゚ー゚)リ「知らんがな」
232
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:29:55 ID:y.k/rWQY0
ミセ*゚ー゚)リ「というか、妄想これ進展してないよね?」
(゚、゚トソン「ばれましたか」
ミセ*゚ー゚)リ「ばれないと思ってたの?」
(゚、゚トソン「じわりじわりと進めたい時もあります」
ミセ*゚ー゚)リ「1ミリも進んでないね」
(゚、゚トソン「こういう小話書いてて物凄く楽しいですよ」
(゚、゚トソン「妄想書くのやっぱ楽しいです、やめられないです」
(゚、゚トソン「馬鹿みたいに楽しいですよこれ、ストレス解消にオススメします」
ミセ*゚ー゚)リ「行き詰った時は地獄だけどね」
(゚、゚トソン「そういう時は別の話を書けば問題なしです」
ミセ*゚ー゚)リ「次回、フサタカに進展が!?」
(゚、゚トソン「ないかもしれないですが、今日はここまで。眠いので」
ミセ*゚ー゚)リノシ「おやすみー」
233
:
名も無きAAのようです
:2013/07/15(月) 02:48:00 ID:95LhklCUO
おっ、戻ってきたな
234
:
名も無きAAのようです
:2013/07/16(火) 00:15:24 ID:PNUgM.pkC
>>156
です
フサタカ書いてくれてありがとう!
あと、勝手な妄想を晒して申し訳なかった
これからはひっそりと支援します
235
:
名も無きAAのようです
:2013/07/21(日) 13:09:37 ID:BNMqbU0YO
801板って場所があるんだからそこでやれよ
なんでわざわざ表に出て来るんだよ
嫌なら見るな!なら目のつかないとこ行け
236
:
名も無きAAのようです
:2013/07/21(日) 13:15:23 ID:YYmxg0BE0
801板見たらこことは趣旨が違ったからって言ってんじゃん
237
:
名も無きAAのようです
:2013/07/21(日) 13:45:56 ID:q0Gg1S.g0
不快なら削除依頼出せって作者も言ってる
sage進行だから新規読者が増えるってこともないでしょ気にしすぎ
238
:
名も無きAAのようです
:2013/07/28(日) 03:40:42 ID:v1dy9E3U0
某でも801板でも言われてたが一番の問題は
作品関係なしに「AAのBL妄想を語るスレ」になりかけたことだ
(
>>151-156
あたりとか。お題募集って言うより萌え語りになってる)
ここがちゃんと作品スレとして機能するなら大丈夫だろ
お題出す時は単語とキャラ名であまり外野がハァハァしないようにするとかいくらでも改善できる
239
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 16:03:28 ID:7I0R.vc.0
あわよくばこれが百合ならば…
240
:
名も無きAAのようです
:2013/10/13(日) 10:38:01 ID:XPsb0lZs0
作者戻ってきてくれ
241
:
名も無きAAのようです
:2013/10/28(月) 21:07:24 ID:2l0BqY6g0
待ってるよ
242
:
名も無きAAのようです
:2013/11/07(木) 01:46:39 ID:QfxWN7v20
テーブルの上にはかなり減ったつまみ類と、既に空になった缶。
膝の上の重みと腰にまわった腕。今では焦げ茶に落ち着いた頭に手を置きながら焼酎を口に含む。
二人で宅飲みをすると最後はこの状態になる。
言ってしまえばジョルジュが俺に抱き着いたまま離れなくなる。
( ゚д゚)「おい、寝るなよ」
(*-∀-)「んー……」
覗き込みながら言うと、呻き声と共に左手に頭が押し付けられた。
柔らかめの髪を梳くように撫でれば満足げにふやけた笑いを浮かべる。
こいつ前世は犬かなんかだったのだろうか。
(*-∀-)「すきー……みるなすきだ……」
( ゚д゚)(あ、こいつ寝た)
ジョルジュの寝言は非常にはっきりしていてわかりやすい。
寝息の合間に『みるなすき』と零すように言う。
記憶をなくすまで飲むといつもこうだ。そのくせ朝になれば覚えちゃいない。
( ゚д゚)「毎回聞かされる身にもなってもらいたいもんだ、と」
手を伸ばしてスルメを引き寄せる。
こういうものが好きになってきたということはオッサンの仲間入りだろうか。
30が目前に迫ってきた今、十代から見れば十分オッサンか。
ああ違う。酒が入ると思考が適当になって駄目だ。
そう、俺は男に好かれている。
しかも小中高と同じ腐れ縁の男だ。
今でも月に一度はだらだらと酒を飲むような仲の男に好かれている。
243
:
名も無きAAのようです
:2013/11/07(木) 01:47:32 ID:QfxWN7v20
( ゚д゚)「なんでお前も俺なんかが好きかね、まったく」
少し強めに髪を掻き回しても起きる様子も見せない。
幸せそうに寝やがって、と思わないでもないが。
俺の前だけだと思うと悪い気はしない。つまりはそういうことなのだけれど。
( ゚д゚)「今更すぎるよなぁ……」
二十歳の時初めて酒飲んだ時から実は知ってました等と言ったらどんな顔をするだろうか。
今となっては慣れてしまったが、最初は衝撃だった。
そういう目で見られてたなんて思いもしなかったが、不思議と気持ち悪いとは思わなかった。
驚きが強すぎて嫌悪の方にまで心が回らなかったのかもしれないが。
今でも友人としているのはジョルジュの記憶がないからの一点に尽きる。
こいつの性格として知られたら即座に逃げるはずだ。
それこそ俺の気持ちも何も聞かないまま、メールでごめんとしか書かず連絡手段を一切断ち切るだろう。
実際酒を飲まなければ俺は気づきもしなかったと思う。妙にジョルジュは本心を隠すのが上手い。
ただ、まぁ。
十年近くも好きだと言われ続ければ気になってくるもので。
実際ジョルジュは長年近くにいた分安心するしお互いをわかってるだけ楽で。
そういう関係になっても悪くないかもな、なんて思ってくるわけで。
( ゚д゚)「おい、起きろ、座れ」
(*-∀゚)「……ぅ、うーん」
軽く肩を揺らすと薄目を開けてこちらを見上げてくる。
なんとか力の抜けきった身体を持ち上げて座らせて、目を合わせる。
今にも眠りそうな薄茶の瞳を見つめながら、予行練習だと自分に言い訳をした。
( ゚д゚)「ジョルジュ、好きだぞ」
一瞬目を見開いて、これ以上なく幸せそうに笑うお前が見えたから。
酔いに任せて、その唇を塞いだって許されるだろう。
244
:
名も無きAAのようです
:2013/11/07(木) 01:48:29 ID:QfxWN7v20
(゚、゚トソン「妄想楽しい! どうも私です」
ミセ*゚ー゚)リ「良心のつもりが働けてないミセリちゃんです」
(゚、゚トソン「今回はミルジョルです。おわかりかと思いますがどうやら私オトアニとミルジョルが好きみたいです」
ミセ*゚ー゚)リ「きっとばればれだと思うな」
(゚、゚トソン「他の妄想ができないわけでないです。ただこの二組書きやすいんです」
(゚、゚トソン「口調とか性格とか諸々。勝手に動いてくれます」
(゚、゚トソン「さて、今回は珍しくも30手前の二人のお話でした」
ミセ*゚ー゚)リ「大体高校生だもんね」
(゚、゚トソン「だら〜っとしたの好きです。恋愛と言い切れないけどそれに近いようなだらけた感じ」
(゚、゚トソン「私は高校生至上主義ですが、四十代のおじさまでもときめけます」
(゚、゚トソン「特にこういうだらだらしたのは若いとできないですから。
年相応の臆病さとか大好きです。駆け引きとか最高ですね」
ミセ*゚ー゚)リ「……ストライクゾーン広いねぇ」
(゚、゚トソン「幼稚園児がキャッキャしてるのも良いですよね可愛い。
決してショタコン的意味合いではなく犬猫に向ける感情と同じですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「それがいいことなのかもわからないよ」
ミセ*゚ー゚)リ「というか短くない? 2レスしかないよ」
(゚、゚トソン「続き考えてるんですが進まないんですよ。所謂詰みの状態」
(゚、゚トソン「まぁいずれ書けたらいいなぁ程度に軽く思っていただければ」
ミセ*゚ー゚)リ「適当な」
(゚、゚トソン「筆が乗るとき乗らない時あるんですよ。本当にサイトとか運営してる人すごいですよね」
245
:
名も無きAAのようです
:2013/11/07(木) 01:49:33 ID:QfxWN7v20
ミセ*゚ー゚)リ「というか、あれ」
ミセ*゚ー゚)リ「大分お久しぶりなんじゃないのこれ」
(゚、゚トソン「ギリギリ四か月たってませんからセーフですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「いや…なにしてたの? 妄想うかばなかったの?」
(゚、゚トソン「元気に妄想してましたけど色々ありまして」
(゚、゚トソン「艦これとか…ポケモンとか…」
ミセ*゚ー゚)リ
(゚、゚トソン「やっと雷巡がハイパーになったんですよ。霧島さんの豊満な胸に埋まりたい」
(゚、゚トソン「イベント中ですし。E4? いいえ知らない子ですね」
(゚、゚トソン「イーブイの6Vもきたし。ねがいごと遺伝忘れてましたけど。主人公の着せ替えも楽しいですし」
(゚、゚トソン「とりあえず孵化が楽しくてですね。あかいいとなんて神アイテムも」
ミセ*゚ー゚)リ「何を言っているのかが分からない。何それ呪文?」
ミセ*゚ー゚)リ「結論としてはゲームしてたから書けてないってことでいいの?」
(゚、゚トソン「妄想を勝手に書き出してくれる機械の発明を求めます。
そうしたらこのスレ瞬時に埋まりますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「怖いわ。それだけ思いつく頭も怖いわ」
(゚、゚トソン「煩悩ってなくならないものですね。いつか落ち着くんでしょうか」
ミセ*゚ー゚)リ「落ち着いてもらわないと困るよ」
(゚、゚トソン「というかもうこれで終わりなんですが」
ミセ*゚ー゚)リ「本当に短かった」
(゚、゚トソン「最初から自分で読み返しても(>'A`)>ウボァー状態になることが多い文ですし」
(゚、゚トソン「文章力向上を目指しつつ妄想していきたいです。
自分でときめけないものに誰がときめいてくれるというのでしょう」
ミセ*゚ー゚)リ「もうちょいマシなもの書けるようになればいいね」
(゚、゚トソン「ではまたいつかお会いしましょう」
246
:
名も無きAAのようです
:2013/11/07(木) 01:52:18 ID:QfxWN7v20
ここまで埋まったスレ見てる人がいたことが驚愕だったよありがとうね
ちょいちょい妄想してるけど形にならないよごめんね
これからもsage進行でたまに書いてくと思うから年に一回くらい確認したら更新してるかもレベルでやってくよ
最後に付けようと思ってたジョルジュの眉毛忘れたよごめんよどこから見ても寝てるつーだね
でも私ロマつー派なんだ何言ってんだろうね夜中だから許してね
じゃあダブル用いたずらごころニャスパー孵化してくるわ
247
:
名も無きAAのようです
:2013/11/08(金) 01:42:03 ID:EPIDoqzgC
来てた!
乙です
248
:
名も無きAAのようです
:2013/11/16(土) 22:21:15 ID:iYde5Co20
おっ!待っててよかった
乙
249
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:33:49 ID:WYrjf0Mk0
(゚、゚トソン「お久しぶりです」
(゚、゚トソン「遅刻ですがメリークリスマス」
(゚、゚トソン「当然相手もいないのでだらだら妄想します」
(゚、゚トソン「ミセリ?」
(゚、゚トソン「彼氏と遊んでますよ」
(゚、゚トソン「私一人です」
(゚、゚トソン「寂しい」
(゚、゚トソン「今日一人でケーキ買って、一人で食べました」
(゚、゚トソン「美味しかったけどなんか虚しかったです」
(゚、゚トソン「……いや泣いてないですよ」
(ぅ、∩トソン
(゚、゚トソン「泣いてないし。全然」
(゚、゚トソン「性夜らしい妄想でもするかな一人だし!」
(゚、゚トソン「無理矢理テンションあげていこう! トソンめげない!」
(゚、゚トソン「初夜でも妄想するか! よしいこう!!」
250
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:35:37 ID:WYrjf0Mk0
( ´_ゝ`)「……待て、弟者」
(´<_` )「なんだ兄者」
( ´_ゝ`)「なんだこの体勢は」
(´<_` )「なんだ、といわれてもな」
弟者の手が俺の顔の横に置かれている。
背中にはベッド、正面には弟者の身体。
(´<_` )「押し倒しちゃった、的な」
(;´_ゝ`)「いやいやいやいや」
さりげなく俺のTシャツを捲ろうとする手を掴む。
不満そうな表情を隠そうともせずに首元に近づいてくる顔を逆の手で押しとどめて、
なんとか腹筋だけで軽く身体を起こした。
(´<_` )「なにをする」
(;´_ゝ`)「こっちの台詞ですけども?」
(´<_` )「いいじゃん。俺兄者とそういうこと、したい」
(;´_ゝ`)「することに不満があるわけじゃないよ?」
(´<_` )「じゃあ、」
( ´_ゝ`)「いや、俺こっちなの?」
ぱぁっと明るくなった顔が凍りついた。
だがそれも一瞬で、いつもの読み取りにくい表情になる。
俺から見ると、得意げにしているようにしか見えないのだが。
251
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:37:00 ID:WYrjf0Mk0
(´<_` )「……うん、兄者がそっちだ」
( ´_ゝ`)「自己完結するなよ」
(´<_` )「だって俺の方力強いし」
( ´_ゝ`)「いや俺にも兄としてのプライドってものがあってね?」
(´<_` )「数分しか違わないくせに何を……」
(;´_ゝ`)「俺の中では重要なの!」
(´<_` )「あーはいはい」
(;´_ゝ`)「おいこらちゃんと聞けって」
リップ音と共に首筋にビリッとした痛みが走る。
満足そうに顔をあげた弟者から察するにキスマークをつけられた、らしい。
気付けばTシャツも捲り上げられていて、骨ばった手が臍の辺りを撫でていた。
いかん、流されている。
( ´_ゝ`)「弟者、話をだな」
(´<_` )「兄者」
唐突に真剣な口調で呼びかけられて、思わず言葉が止まった。
そのまま口調と同じくらい真剣な瞳が覗き込んでくる。
ただ少し眉が下がっていて、俺の様子を窺っているようにも見えた。
(´<_` )「嫌?」
( ´_ゝ`)「嫌、とかじゃなくてだな、その」
(´<_` )
(;´_ゝ`)「……えーっと」
(´<_` )
(;∩_ゝ∩)「……あーもう! 好きにすればいいだろ!」
(´<_` )「そうする(ちょろいな)」
252
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:39:46 ID:WYrjf0Mk0
(∩、∩*トソン「あ"あ"あ"あ"あ"ああぁああああぁぁぁあ"あぁあああああ"あ"ああ"あ"!!!!!!!!!!」
(゚、゚トソン「心中こんな感じです」
(゚、゚トソン「すごい楽しい」
(゚、゚トソン「一人でも幸せって感じられるもんですね」
(゚、゚トソン「妄想の幸せパワーすごい。平和に妄想できる世界って素晴らしい」
(゚、゚トソン「私こういうオトアニ大好きなんですよね」
(゚、゚トソン「ぜひとも脳内で漫画化しながら読んでいただきたいです」
(゚、゚トソン「私絵書けないし文も上手くないので」
(゚、゚トソン「大体みなさんの妄想力にかかってますよ」
(゚、゚トソン「他力本願をモットーに今日も生きていきます」
(゚、゚トソン「そんなこんなでもういっちょ」
253
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:40:59 ID:WYrjf0Mk0
母者と父者は夫婦水入らずで温泉旅行に行き、姉者は社員旅行だとか。
頼みの綱の妹者まで友達の家に泊まると言って帰ってこない。
つまりは弟者と二人きりになってしまって、現状。
(´<_`#)
(;´_ゝ`)
追い込まれてます。
背中の壁、目の前の弟者。
丁度ベッド際で捕まってしまって、弟者の目を見ることができない。
(´<_`#)「なぁ」
声が怒っている。
いや俺の両手を掴む力の強さからも怒りは感じているのだけれど。
その原因が俺だともわかっているのだけれど。
(´<_`#)「なんで逃げんの?」
(;´_ゝ`)「別に逃げてるわけじゃ」
(´<_`#)「は?」
(;´_ゝ`)「いだだだだだごめんなさいごめんなさい」
頭上に纏められた両手を締め上げられる。
弟者の顔を窺うと冷たい視線にぶつかって、つい目を逸らした。
(´<_` )「……別に、無理にしたいわけじゃない」
ふ、と両手が自由になってベッドに落ちた。
肩口に顔を埋められて、強く抱きしめられる。
(´<_` )「嫌がることはしたくないし、嫌われたくないし」
(´<_` )「ただ、俺は、したい、と思ってる。できれば、だけど」
254
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:42:16 ID:WYrjf0Mk0
( ´_ゝ`)「……弟者、」
顔は見えないけれど声は真剣で、抱きしめてくる腕も真剣で。
仮にも恋人という関係で求められて嬉しくないわけはないのだけれど。
弟者の背中に手を回して、強く抱きしめかえす。
( ´_ゝ`)「したくないわけじゃないよ」
(´<_` )「……無理しなくていい」
(;´_ゝ`)「無理とかじゃなくて。
……弟者こそ、いいのか」
(´<_` )「何が」
( ´_ゝ`)「今までなら冗談ですませられるよってことだよ」
(´<_` )「……何」
荒々しく唇を塞がれる。
ざらりとした舌にからめ捕られて、漏れる吐息さえも吸われて呼吸もままならない。
口内を蹂躙されて、唇が離れた時には息が上がってしまっていた。
生理的に浮かんできた涙で視界がぼやける。
それでも、目の前の顔が泣きそうになっているのは理解できた。
255
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:43:50 ID:WYrjf0Mk0
( <_ )「兄者は冗談で、俺とこういうことできんの?」
( ´_ゝ`)「おと、」
( <_ )「それとも俺に同情した? 可哀想な奴だって」
(#´_ゝ`)「そんなんじゃない!」
( <_ )「じゃあなんでそんなこと言うんだよ」
( ´_ゝ`)「それは……、お前には、幸せになってほしいから」
( <_ )「……」
例えば、子供ができたりだとか、そういうものを俺はできない。
世間に堂々と言える関係ではないことくらいわかっている。
だからもし、もしも俺達の関係が終わりを迎えたとして、ただの兄弟に戻ったとしたら。
弟者が他の誰かを好きになったとしたら、俺はきっと耐えられない。
今ならまだ引き返せるんだ、と思う。どれだけ胸が切なく軋んでも、まだ間に合う。
ただそれを超えてしまったら。俺は弟者の幸せを祝えなくなる。
256
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:44:51 ID:WYrjf0Mk0
(´<_` )「……俺は、兄者といるのが幸せだと思ってる。
兄者は違うのか」
( ´_ゝ`)「……そう、だけどさ」
(´<_` )「ならそれでいいだろ」
( ´_ゝ`)「だから未来の話をだな」
(´<_` )「心変わりの予定は全くないな」
(;´_ゝ`)「いや、もしもの話をな」
(´<_` )「ありえない」
(;´_ゝ`)「え、えぇ……なんでそこまで自信あるんだよ」
(´<_` )「自分のことだからな」
当然だ、と笑う弟者に溜息が出た。
そこまで言われたら、信じたくなってしまうじゃないか。
悩んでたのも馬鹿らしく思えてきて、笑えてくる。
257
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:49:35 ID:WYrjf0Mk0
(´<_` )「というか、それだと兄者の心配を俺はしなければならないんだが」
( ´_ゝ`)「は? 何が?」
(´<_` )「もしも話」
( ´_ゝ`)「……あー……たぶん変わらないかと」
(´<_` )「言い切ってくれないのか」
( ´_ゝ`)「人間どうなるかわからないからな」
(´<_` )「……まぁ、そういうのも兄者らしい、か」
(;´_ゝ`)「うぉっと?!」
視界が回って天井が飛び込んでくる。
ベッドのスプリングが軋んで得意げに笑う弟者が見えて、
やっと押し倒されたのだと理解した。
(´<_` )「さて、と」
(;´_ゝ`)「いやいやいやいや!? 性急じゃないですかね弟者さん!?」
(´<_` )「いや問題はなくなったわけだし」
(;´_ゝ`)「ちょ、ちょっと心の準備が」
(´<_` )「待てない」
(;´_ゝ`)「待ってよ!」
(´<_` )「充分待ったし、兄者には俺から離れられないくらい俺のこと好きになってもらわないといけないから」
(;´_ゝ`)「おま、お前よくもまぁそんな恥ずかしいセリフを」
(´<_` )「いつか離れられないって言わせてやるから」
覚悟しとけ、なんて言葉と共に降りてきたキスを受け止めながら。
もう惚れ直してるよ、と心で呟いた。
258
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:50:29 ID:WYrjf0Mk0
(゚、゚トソン「オトアニは共依存一歩手前が一番しっくりきます」
(゚、゚トソン「二人だけで世界が完結しているというか」
(゚、゚トソン「その分相手が外に目を向けた時すごい不安になるイメージ。
兄者は不安を抑え込んで見送って泣くタイプで、弟者は外に目を向けたら無理矢理自分に視線を戻させるタイプ」
(゚、゚トソン「これが私の中のオトアニ像ですね」
(゚、゚トソン「楽しい…すごい妄想楽しい…」
(゚、゚トソン「眠いんでもう終わりですけど」
(゚、゚トソン「あ」
(゚、゚トソン「これじゃ私がただのオトアニ好きになってしまう」
(゚、゚トソン「好きですけど。なんでかわからないけど好きです」
(゚、゚トソン「ただまともな作品で妄想したことはないですね」
(゚、゚トソン「所謂二次創作? ブーン系でそう呼んでいいかわかりませんけど」
(゚、゚トソン「人様の作品で考えるより自分で考えた方ときめきますもの」
(゚、゚トソン「じぶんでかんがえるさいきょうのびーえるみたいな」
(゚、゚トソン「そう考えると私は私の中の流石兄弟が好きなのかもしれない」
(゚、゚トソン「ただBLばっか書いてるわけじゃないから、やっぱりブーン系が好きなだけかもしれない」
(゚、゚トソン「キャラでいうと兄者が好きで弟者はそうでもないんですけどね」
(゚、゚トソン「愛は難しい」
(゚、゚トソン「哲学っぽい」
(゚、゚トソン「突っ込みがいないので垂れ流し状態」
259
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:51:24 ID:WYrjf0Mk0
(゚、゚トソン「薄々気づいていると思いますが」
(゚、゚トソン「私今日酒はいってます」
(゚、゚トソン「酔ってます」
(゚、゚トソン「酒片手に書いてます」
(゚、゚トソン「酒ないと書けません」
(゚、゚トソン「誰かの心にこの妄想がとどけばいいなーなんて思いながら書いてます」
(゚、゚トソン「余談ですが、時々百合ならなー的なレスありますよね」
(゚、゚トソン「私百合書けませんけども」
(゚、゚トソン「何故かっていうと、ツボがわからないから」
(゚、゚トソン「BLは自分がときめくものを書けば、百人中一人くらいのツボにはまる気がしますが」
(゚、゚トソン「百合は本当にわからないですね。読むのは好きなんですけど」
(゚、゚トソン「ブーン系のガチ百合作品ってどれだけあるんでしょう」
(゚、゚トソン「王道はミセトソだと思いますけどね。トソミセかもしれない」
(゚、゚トソン「私はクーツンが好きです」
(゚、゚トソン「百合はどっちが攻めとかあるんでしょうか」
(゚、゚トソン「精神的優位はありそうですが、明確な区分けはなさそうですね」
(゚、゚トソン「BLはわかりやすいんですけど」
260
:
名も無きAAのようです
:2013/12/26(木) 04:52:35 ID:WYrjf0Mk0
(゚、゚トソン「あーフサタカとかミルジョルとか続き考えてるのに」
(゚、゚トソン「書いてないから脳の容量が足りなくなるんですよう」
(゚、゚トソン「タカラに勉強教えてもらってて、そういやこんなに横顔眺めてんの初めてだなとか思っちゃったりして、
こっち向かないかなーとか考えてほしい。
だけどずっと教科書とノートばかり見てるからちょっと苛ついちゃって、名前呼んで一瞬キスしてほしい。
あ、ついキスしちゃったけど真面目に聞けとか怒られるかなーと思って教科書に目を落とすけど、
タカラが全く動かなくて不思議に思って横見たら、顔真っ赤にして硬直してるタカラがいて、
自分が結構恥ずかしいことしたと気づいて二人顔赤くしていてほしい」
(゚、゚トソン「こんなフサタカが好きだったりします」
(゚、゚トソン「まぁまたいずれ気が向いたら書きますよってことで」
(゚、゚トソン「おやすみなさい」
261
:
名も無きAAのようです
:2013/12/27(金) 21:48:29 ID:7Dx8Holw0
乙ー!
262
:
名も無きAAのようです
:2013/12/31(火) 05:10:44 ID:0SQo6BGE0
乙!
ご馳走さまです
263
:
名も無きAAのようです
:2014/01/06(月) 05:50:34 ID:z9WsUoHY0
乙 次も待ってるよ
264
:
名も無きAAのようです
:2014/01/26(日) 16:04:20 ID:YZZCVJ3w0
乙
265
:
名も無きAAのようです
:2014/03/17(月) 18:14:43 ID:KLdVnBno0
いつ読んでもニヤニヤできる
266
:
名も無きAAのようです
:2014/06/09(月) 04:52:06 ID:ealGfgT.0
続きまだかなー
267
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:13:30 ID:Hz8XiQFs0
本日は晴天。屋上は気持ちいい風が吹いている。
本来なら立ち入り禁止のここは丁度いいサボリ場だ。
自分の手先の器用さに感謝する。
朝早くに学校に来て、誰にも見られないように屋上へ行くのが俺の日常だ。
授業はある程度出ているし成績も悪くはない。この分だと近くの高校には行けるだろう。
ちょっとした息抜きには最適な場所だ、ここは。
ミ,,゚Д゚彡「まだかなーそろそろだと思うんだけど」
……こいつさえいなければ。
(・∀ ・)「……なーにしてんですかー不良のフサくーん」
ミ,,゚Д゚彡「もう不良は卒業したから!」
不良じゃねぇやつは屋上なんかこねぇよ。
吐き捨てた悪態は届かなかったらしい。フサは登校してくる生徒を双眼鏡で熱心に眺めている。
ミ,,゚Д゚彡「……あっ! きた!!」
どうやらお目当ての人がきたようだ。
となると、今は八時十分前後といったところか。
こいつのせいで覚えてしまった。
268
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:14:17 ID:Hz8XiQFs0
ミ,,*゚Д゚彡「わー今日も元気そうだなぁ」
(・∀ ・)「どこかだよ。学校かったりーって顔してねぇやつは人間じゃねぇ」
ミ,,゚Д゚彡「タカラはそんな人じゃないもーん」
お前が何を知ってるんだよ、と言えば面倒くさいことになるので黙る。
双眼鏡の向こうにはあの胡散臭い笑顔が見えるんだろう。
俺は、あの顔が好きじゃない。なんとなく兄貴に似ている。
近づいてほしくないくせに寂しがりの顔だ、あれは。
ミ,,゚Д゚彡「はーどうやったら仲良くなれんだろ……」
(・∀ ・)「お前あれのどこが好きなの?」
ミ,,゚Д゚彡「あれってなんだよあれって! いい人じゃん!」
(・∀ ・)「いい人ねぇ……」
いい人の定義が何かは知らないが、親切な人間というなら間違ってはいないんだろう。
ただ親切にしたことを何とも思っていない人間は正直気持ち悪い。
いっそ親切にした自分に酔いしれてくれた方がマシだ。
あいつは自分がした親切なんて覚えてもいないんだろうと、勝手に思う。
俺がタカラという人間の何を知っているわけでもないけれど。
(・∀ ・)「で、今日もストーカーすんの?」
ミ,,゚Д゚彡「ストーカーじゃないから!」
(・∀ ・)「今日の移動教室は?」
ミ,,゚Д゚彡「三限が体育、五限が音楽でタカラなら俺の教室の前通るはず」
(・∀ ・)「知ってたけど大分気持ち悪いな」
ミ,,゚Д゚彡「あと今日はタカラが図書室の当番だから放課後はそこで」
(・∀ ・)「ストーカーじゃねぇか」
なんで他のクラスの時間割を把握してるんだこの男は。
その労力を何故別の方向にむけられないんだ。
269
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:15:36 ID:Hz8XiQFs0
(・∀ ・)「なんでそこまでご執心かねあれに」
ミ,,゚Д゚彡「えー聞きたいー?」
(・∀ ・)「遠慮するわ」
ミ,,゚Д゚彡「もうしょうがないなぁー」
(・∀ ・)「遠慮するっつってんだろ」
経緯は既に知っている。
フサは不良だった。不良、といっても自分からケンカをふっかけるわけではない。
ただ背のでかさと目つきの悪さでケンカを売られやすいのだ。
売られたケンカすべて買っては勝つものだから不良と呼ばれてもまぁ、仕方ないのだろう。
いつのまにやら『オオカミ』なんて二つ名までついている始末だ。
それでも大人相手では一筋縄ではいかなかったらしい。
ほぼ相討ちに近い状態でなんとか勝って、家に帰る途中で気絶したんだそうだ。
ミ,,゚Д゚彡「で、目が覚めたら大丈夫ですか、だよ?」
曰く、天使を見たんだとか。
まぁその天使とは件のタカラであったわけだけど。
公園のベンチに寝かされて、顔をハンカチで拭かれてペットボトルの水までもらったらしい。
ミ,,*゚Д゚彡「天使って、実在するんだよ……!」
そこまでしてやった相手の顔忘れる天使なんていねぇよ。
いや、天使だからこそ施しなんて覚えていないんだろうか。
まぁタカラに羽が生えているわけもなく地に足をつけた人間なんだが。
270
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:17:04 ID:Hz8XiQFs0
ミ,,゚Д゚彡「だから俺、仲良くなるんだ!」
(・∀ ・)「何がどうしてそうなるんだ」
ミ,,゚Д゚彡b グッ
(・∀ ・)「ぐっじゃねぇよ」
確かにこいつの行動力には目を瞠るものはあった。
記憶が曖昧な状態ながらも相手の制服が同じ中学であると覚えていたし、顔はカンペキに覚えていたのはすごい。
そこから全クラス回って探し出したのも尊敬する。そこから何故正面きって行けなかったんだ。
ミ,,゚Д゚彡「だって……俺のこと見た時、誰?って顔されたし……」
(・∀ ・)「……」
同じ中学で悪い意味で目立つフサを知らないのはまだいいが、仮にも関わりがあったのに忘れるのはどうなんだ。
タカラって記憶力がないんだろうか。のわりに成績は悪くない。
(・∀ ・)「人に興味ないんだろうなぁ……」
271
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:18:05 ID:Hz8XiQFs0
ミ,,゚Д゚彡「でもでもさー仲良くなれる気がすんだよねー」
明るい金だった髪は今では真っ黒になっている。
授業も真面目に受けるようになったし、ケンカも買っていない。
身長さえ除けば見た目は完全に普通の中学生だ。タカラが優等生だと気付いてからは本当に変わった。
教師も驚いて理由を聞いたほどだ。俺も変わるんじゃないかと期待の眼差しを向けられるのは本当に困ったが。
(・∀ ・)「根拠は」
ミ,,゚Д゚彡「だって誰?って顔はしたけど俺のことこわがんなかったしさー」
(・∀ ・)「へー」
ミ,,゚ー゚彡「久々! てか初めて! へっへっへ」
(・∀ ・)「なんだその笑いは」
よっぽど嬉しかったんだろうか、フサはにこにことして楽しそうだ。
嬉しいんだろうな。俺も最初会った時は人を殺した目だと思ったしな。
実際話してみれば案外いい奴だったから屋上に入れてやってるんだし、こいつもさびしかったのかもしれない。
272
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:19:06 ID:Hz8XiQFs0
ミ,,゚Д゚彡「それにさー、タカラはもっと笑ったほうがいいよ、うん」
(・∀ ・)「ほー」
ミ,,゚Д゚彡「絶対笑ったほう可愛いって、うん」
(・∀ ・)「はー」
ミ,,゚Д゚彡「そう思うよね!」
(・∀ ・)「へぇーん」
ミ,,゚Д゚彡「やっぱ笑ったほういいって!」
(・∀ ・)「ソウデスネ」
俺の適当な返事も一切聞いていないんだろう。
勝手に自己完結している。そりゃあ笑った方がいいんだろうが、あの胡散臭いのは御免だ。
あの作り損ねたような、諦めたようなのはなんとかならないのか。
裏に近寄らないでくださいとでも書いてあるみたいで腹が立つ。
273
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:20:26 ID:Hz8XiQFs0
「おーい」
唐突に扉が開いて身構える、が聞きなれた声にすぐ姿勢を戻した。
見慣れた顔がのぞいて、固まった。
( ^Д^)「朝の時間です、よ」
(・∀ ・)「あーい」
ミ,,゚Д゚彡「あ、おはよー」
( ^Д^)「お、おはよ……」
(・∀ ・)「何、まだびびってんの?」
160弱と180弱が向き合うとよりプギャーが小さく見える。
首を上げるのが痛そうだ。軽く煽ると、プギャーはムッとした顔でこちらを睨んだ。
( ^Д^)「でかいのがいきなりくるとこえぇんだよ」
ミ,,゚Д゚彡「えっ」
( ^Д^)「いやいきなりじゃないなら大丈夫だから気にすんな」
ミ,,゚Д゚彡「……そうかでも背は……うーん」
(・∀ ・)「あー自分の世界はいっちゃった」
( ^Д^)「は?」
(・∀ ・)「いやこっちの話。さー真面目に中学生しますかね」
プギャーはいい奴だ。俺の兄貴のことを知っても何も変わらない。
根が真面目だから屋上に立ち入ることはないけどこうして呼びに来てくれるお節介でもある。
俺は友人に恵まれているんだろう。だから学校に来ているんだ。
できれば家には帰りたくないが、それを置いても俺は幸せだ。
274
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:21:54 ID:Hz8XiQFs0
幕間
(・∀ ・)「そういやタカラってお前の従兄弟だよな」
( ^Д^)「そうだけど」
ミ,,゚Д゚彡「!!!!!」
(;^Д^)「!? なんか寒気が」
(・∀ ・)「ごめんタイミングみすった。逃げて」
ミ,, Д゚彡「ちょっと聞きたいことが」
(;^Д^)「こっわ! いてぇ! 肩痛い痛いミシミシ言ってるマジでちょっ……」
(・∀ ・)(どう考えてもフサ不良のままだわこれ)
こうして従兄弟の情報ゲットしました(他の有益情報はなし)
275
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:22:54 ID:Hz8XiQFs0
(゚、゚トソン「ブーン系の逃亡ってどれくらいからだと思います?
私は一年からトソンです」
ミセ*゚ー゚)リ「私は三年からミセリです」
(゚、゚トソン「意外に気長だ」
ミセ*゚ー゚)リ「ブーン系のいいところはふらっと覗いたらあっ更新してるってとこだからね」
(゚、゚トソン「好きな作品が更新されてる時ガッツポーズしますよ」
ミセ*゚ー゚)リ「きたのかオイ元気ィ?相変わらず面白いの書くなァアンタ みたいな反応しちゃう」
(゚、゚トソン「柄悪っ」
ミセ*゚ー゚)リ「そして精一杯の乙を置いて立ち去る」
(゚、゚トソン「乙はなんかもういろいろ詰まってますよね」
ミセ*゚ー゚)リ「実際感想書こうとしたらうまくでてこなくて自分の力のなさに絶望しながらの乙だったりする」
(゚、゚トソン「本当はこう色々伝えたいんですけどね」
276
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:23:54 ID:Hz8XiQFs0
ミセ*゚ー゚)リ「でもぶっちゃけこのスレで乙もらえるだけでなんか奇跡に近い気がしてるよ私」
(゚、゚トソン「本当ですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「こんな自分の趣味だだもれで書いてるBLって人選びすぎだろ」
(゚、゚トソン「BLと胸張って言えないようなのも書いてますし」
ミセ*゚ー゚)リ「そういや前回のあれはなんなの?」
(゚、゚トソン「消去してぇ」
ミセ*゚ー゚)リ「キャラが」
(゚、゚トソン「本当に消し去りたいけど考えたらこのスレ全体が黒歴史でした」
ミセ*゚ー゚)リ「そしてそれを増やしていくのね」
(゚、゚トソン「だって思いついちゃうんですもの」
(゚、゚トソン「馬鹿は死んでも治らないらしいですが腐女子はどうなんでしょう」
ミセ*゚ー゚)リ「やめてよ地獄でも妄想してるとか」
(゚、゚トソン「地獄堕ち確定ですか」
ミセ*゚ー゚)リ「こんなのばっか妄想してて天国いけるとでも思ってんのか」
(゚、゚トソン「正論でぐうの音もでない」
277
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:25:29 ID:Hz8XiQFs0
(゚、゚トソン「実をいうとこうやって投下するの恥ずかしかったりします」
ミセ*゚ー゚)リ「えっ」
ミセ*゚ー゚)リ「今更何を」
(゚、゚トソン「考えてもみてくださいよ自分の趣味全開の妄想公開するとか」
(゚、゚トソン「脳内見られてるようなもんですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「恥ずかしいならやめろや」
(゚、゚トソン「その恥ずかしさが楽しかったりします。スリルみたいで」
ミセ*゚ー゚)リ「あっだめだこいつ」
(゚、゚トソン「同意を得られた瞬間の歓喜はほかでは味わえませんよ」
278
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:26:35 ID:Hz8XiQFs0
(゚、゚トソン「まぁ期間あいた理由はめんどくさかったからに尽きるんですけど」
ミセ*゚ー゚)リ「めんどくさいは人を狂わせるとはよく言ったもんだね」
(゚、゚トソン「もうメモ帳開くのも面倒になりましたからね」
(゚、゚トソン「脳内で考えるならいいんですが今度は打ち込むのが面倒になりますし」
ミセ*゚ー゚)リ「しかも妄想は寝る前の布団の中が一番はかどるっていう」
(゚、゚トソン「考えただけで文にしてくれる近未来道具の発明はまだですかね」
ミセ*゚ー゚)リ「……前もこんな話した気がするなぁ」
(゚、゚トソン「前に何書いたかも覚えてない始末ですよまったく」
(゚、゚トソン「お蔭で自分で作った設定見直すのに読み返さなきゃいけません」
(゚、゚トソン「この、書く人ならわかってもらえると思うのですが、
自分で書いたのを見返すってすごい気恥ずかしいんですよこれ」
(゚、゚トソン「うわぁこんなの書いたっけ?正気か? とか。
こういうの自分好きだよなぁ趣味変わってないわぁ とか」
ミセ*゚ー゚)リ「羞恥プレイかなにか?」
(゚、゚トソン「やっぱり勢いのまま書かないとダメだなぁと思う所存です」
279
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:27:18 ID:Hz8XiQFs0
(゚、゚トソン「なので懐かしのフサタカを進めようかなと」
ミセ*゚ー゚)リ「懐かしとか言っちゃう時点でなんかもう駄目だよね」
(゚、゚トソン「本当に懐かしすぎて自分の文読み返して設定組んでってあーもう結構たつなぁとか思って」
ミセ*゚ー゚)リ「それでなんでストーカーができるのかがわからない」
(゚、゚トソン「私にもわからないです」
(゚、゚トソン「ただそういうキャラが私の中でできてしまった」
(゚、゚トソン「私こういうのも好きなんですって、言わなきゃいけない気がして」
ミセ*゚ー゚)リ「君本当に地雷あるの?」
(゚、゚トソン「考えたら絶対こういうのは見たくないっていうのなかったです」
(゚、゚トソン「書かないけどこういうのも読めるよ好きだよってのばかりでした」
ミセ*゚ー゚)リ「節操ないなぁ」
(゚、゚トソン「偏食よりはいいと思って生きていきます」
280
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:28:09 ID:Hz8XiQFs0
(゚、゚トソン「しかも書いたはいいけど中学にさかのぼってるしもう」
ミセ*゚ー゚)リ「やっぱ逆行してるよねこれ」
(゚、゚トソン「書こうと思ったのが多すぎてどこから書こうかな状態ですよ」
(゚、゚トソン「とりあえず時系列順に進めて行こうかなと思ったんですが」
ミセ*゚ー゚)リ「書いてる方もよくわかってないよこれ」
(゚、゚トソン「適当にキャラ設定おいておきますね」
――( ,,^Д^)――
168センチ。高校二年生。常に笑ってはいるけど人との関わり方がよくわかってない。
フサが何故友人になったのかはよくわからないけどまぁいいかと思っている。
親に対してのコメントはなし。プギャーの両親には感謝している。
料理は趣味というより家事として習っている。大学は一人暮らし予定。
――ミ,,゚Д゚彡――
186センチ。身長は中学三年から変わってない。
背の高さと目つきの悪さで苦労してきたけど実際は垂れ目。
ただ睨むと怖い。笑うと印象がだいぶ違うとよく言われる。
珍しくタカラから遊びに誘われるとすごい嬉しい。誘う率は2:8くらいでフサが多い。
――( ^Д^)――
173センチ。驚きの苦労人体質。吊り目。
相手に負担にならない程度にお節介。そのせいで最近またんきがよく泊まりに来る。
タカラはもうすこし周りに頼っていいんじゃないかなあとか思ってる。
フサはタカラの何がいいんだろうと思ってる。特に応援はしてない。
――(・∀ ・)――
177センチ。そろそろ背伸びなくていい。
あまり家に居たくない男子。プギャーの家に最近落ち着いている。
タカラの事情は知ってる。ちょっと親近感持ちかけたけどやっぱりタカラの笑顔は好きじゃない。
フサがストーカーから友人にランクアップしたのは感心した。適当に頑張れ。
(゚、゚トソン「こんな感じで?」
ミセ*゚ー゚)リ「聞かれても困るわ」
(゚、゚トソン「駄目ですねキャラ設定とか普段書かないから何書けばいいかわかりません」
ミセ*゚ー゚)リ「身長いるかこれ」
(゚、゚トソン「身長差萌えも推していかなきゃと思って」
ミセ*゚ー゚)リ「……へェ」
(゚、゚トソン「すごい興味ない返事された」
281
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:29:11 ID:Hz8XiQFs0
(゚、゚トソン「だらだら話してないで進めろって幻聴が聞こえてきます」
ミセ*゚ー゚)リ「幻聴じゃないと思うよ」
(゚、゚トソン「読者の心の声でしたか」
(゚、゚トソン「このトソミセパートも結構楽しく書いてるんですが」
ミセ*゚ー゚)リ「メインが何か見失いそう」
(゚、゚トソン「既に見失ってますよこれ」
ミセ*゚ー゚)リ「これ私達が喋ってるほうスレ消費してんじゃないの」
ミセ*゚ー゚)リ「数えてないけど」
(゚、゚トソン「地の文ありとなしの差ですよ」
(゚、゚トソン「ガリガリ書いたのに30レスいかないなんてざらですしこの世界」
(゚、゚トソン「長編書ける人すごいと思います。
まず集中力がもたない」
(゚、゚トソン「書き溜めはまず向かないタイプなので私」
ミセ*゚ー゚)リ「知ってる」
(゚、゚トソン「実はこれも数か月前に書いたのに継ぎ足ししてる状態です」
(゚、゚トソン「どこから継ぎ足してるか悟られたら泣きます」
ミセ*゚ー゚)リ「泣くなよ……」
(゚、゚トソン「泣く前に書きますか」
ミセ*゚ー゚)リ「画面がぼやける前にな」
282
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:30:00 ID:Hz8XiQFs0
七桁に達してしばらくになる通帳が、自分と両親を繋ぐ唯一の物だ。
明らかに一高校生が持つにしては不相応なこの金額は所謂仕送りというものに当たるのだろう。
数か月に一度、思い出したかのように振り込まれるこれが愛だというのなら。
( ,,^Д^)(随分不躾なものなんですかね、愛というのは)
両親が何の仕事をしているかを僕は知らない。
ただこの通帳の他にも居候代として叔母さん方に送られる金もあるというのだから、
よほどの高給取りなのだろう、とは思う。
顔も覚えていないような相手を両親を呼ぶべきかはわからないけども。
たまに見る夢では札束やら通帳やらが人の形をとっていて、
それが気味悪くも自分の両親なのだとか言うものだから。
( ,,; Д )「ハァッ……ハァ、あ、」
飛び起きた時には冷や汗が酷かったりする。
視界に入る自分の両手が人間らしい肌色をしていて、鏡の中に見慣れた自分の顔を確認して、
やっと、安心する。夢でも自分を苦しめる人を両親と呼ぶ価値があるのかを僕は問いたい。
283
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:31:43 ID:Hz8XiQFs0
そんな両親と違って、というのも変な話だが叔母夫婦は優しい。
最初こそ腫れ物に触るような扱いだったけど、叔母さんは家事を教えてくれる。
叔父さんも気にかけてくれるし、家での居心地は悪くない。
何よりも、プギャーとの扱いの差を感じさせないことが一番すごいと思った。
実の息子同然に扱ってくれる、親というものがいたらきっとこういう存在なのだろうと、
思わせてくれる二人は暖かくて優しい。
プギャーは少しお節介でもあるけれど、いい人だ。
学校では馬鹿をやったりしていて友人も多い。
そういえば、色々本を読めと言ってきたのも彼だったか。
様々な世界を見せてくれる本は、好きだ。
緩やかにその世界に落ちて、人物の細やかな感情を拾い上げる。
高揚する、自分もこんなふうに感情をだせたら、なんて。
284
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:32:48 ID:Hz8XiQFs0
隠しているつもりはないのだけれど、どうやら僕の感情は見えにくいらしい。
表情筋が硬いのか、とプギャーに頬を引っ張られたのを思い出す。
それに比べて、フサはくるくると表情を変える。
見ていて飽きない顔というのはきっとこれだろう、と思うほどに。
今僕の心にある感情の名前は知っている。
憧れだ。羨望というには軽いこれは、心中にある分には心地いい。
僕が君に憧れている、だなんて言ったらどんな顔をするのだろうか。
( ,,^ー^)「……ふ、」
想像の中のフサが、なんともいいがたい顔で固まってしまった。
きっと褒めてるのかとか確認してから、目尻をさげてありがと、なんて笑うのだろう。
そんな反応をされては、僕の方が照れてしまいそうだ。
想像の中でも彼は僕を緩やかに揺り動かす。嗚呼、
( ,,^Д^)(会いたい、なぁ)
時刻は午後9時少し前、携帯電話は僕の手の中にある。
まずはメールで、電話したい、と伝えてみようか。
そうしたら君は電話をかけてくるだろうから、笑っていることがばれないようにしないと。
今の感情は形容しがたい。
浮いているような、暖かくてそれでもくすぐったくて笑いたくなるような、
君はこの感情の名前を知っているだろうか。
『もしもし? どうした?』
( ,,^Д^)「いや、用があるわけじゃないんですが――」
知っていたら、教えてほしい。
世界に色がついたような、鮮やかに映るようにしてくれたこれはなんというのだろうか。
285
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:33:36 ID:Hz8XiQFs0
幕間
( ,,^Д^)「君の声が聞きたくなりまして、」
『』 ゴンッ!!
( ,,;^Д^)「、どうしました? 今変な音が」
『……ううん……壁に頭ぶつけただけ……』
( ,,;^Д^)「えっ大丈夫ですか!? 声震えてますけど」
『大丈夫じゃない……胸が痛い……』
( ,,;^Д^)「えっ頭じゃなくて胸ですか!?」
『頭も痛い……』
( ,,;^Д^)「???」
危うくときめき死ぬところだった(フサ)
286
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:34:21 ID:Hz8XiQFs0
(゚、゚トソン
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「しゃべれ」
(゚、゚トソン「高1の夏のある日の一コマ」
(゚、゚トソン「申し訳程度のBL要素」
(゚、゚トソン「だけどこんなのがもいっこあります」
ミセ*゚ー゚)リ「お、おう」
(゚、゚トソン「さっさと出して本編に移行したい」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあさっさとやっちゃおうか」
287
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:35:19 ID:Hz8XiQFs0
(・∀ ・)「あ、」
( ,,^Д^)「あぁ、あー……」
廊下の曲がり角で誰かとぶつかるのはまぁ、たまにある。
何が悪かったってタカラが大量のノートを持っていたことで、
ぶつかった衝撃でそれが廊下にぶちまけられたことだ。
(・∀ ・)「あちゃー悪い」
( ,,^Д^)「いや、僕の不注意です……折れたりしてませんかねこれ」
(・∀ ・)「ちょっとくらい誰も気にしねーよ」
放課後になってしばらくで、周りに人がいないのがいいのかどうか。
踏まれることはないけど、手伝ってくれる奴もいない。
と、いうよりも、
(・∀ ・)「一人で持つにゃ多くね?」
( ,,^Д^)「え?」
(・∀ ・)「いや、え?じゃなくてさ」
一教科分かと思ったら数学、物理、生物と理系科目勢揃いだ。
一クラス分とはいえこれは重いだろ。フサならまだしも。
288
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:36:04 ID:Hz8XiQFs0
( ,,^Д^)「ああ先生に頼まれちゃいまして、重かったです」
(・∀ ・)「いや重いなら誰か呼べよ」
( ,,^Д^)「この時間だともう誰も残ってませんよ」
(・∀ ・)「フサは」
( ,,^Д^)「クラス違いますし、重い物を持たせるのも悪いので」
(・H ・)「……」
( ,,^Д^)「……なんですかその顔」
(・∀ ・)「いぃや? 生きにくそうだなと思っただけ」
( ,,^Д^)「? 馬鹿にしてますか?」
(・∀ ・)「どっちかというと同情してる」
( ,,^Д^)「……君は、よくわからないです」
(・∀ ・)「皮肉屋とでも思っとけ」
( ,,^Д^)「それ悪口ですよ」
内容のない会話をしてる内にノートを集め終わった。
タカラが持ってる分を適当に山に加えて歩き出す。
289
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:37:00 ID:Hz8XiQFs0
( ,,^Д^)「? あの、」
(・∀ ・)「なんだよ」
( ,,^Д^)「ノート、僕が持ちますよ」
(・H ・)
( ,,^Д^)「あ、またその顔」
(・∀ ・)「お前重いっつったろ」
( ,,^Д^)「君だって重いでしょう」
(・∀ ・)「ぜぇんぜん? 二人で持った方楽じゃん」
( ,,^Д^)「それはそうですけど、」
(・∀ ・)「あのな、俺は手伝ってやるっつってんの。
同じクラスだし暇してたし、言わせんなよ」
( ,,^Д^)「、はぁ。……ありがとうございます?」
(・∀ ・)「なんで疑問形なんだよ」
( ,,^Д^)「いや、君は僕が嫌いだと思ってたので。意外です」
(・H ・)
290
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:37:44 ID:Hz8XiQFs0
ばれてたのか。
いや、嫌いというか苦手なだけだが、そうか。
表にだしてたつもりはないんだがな。案外、
(・∀ ・)「お前、人のこと見てんだな」
( ,,^Д^)「ああ、当たってましたか?
すみません、手伝わせてしまって」
(・∀ ・)「それだよそれ」
( ,,^Д^)「え?」
(・∀ ・)「ばれたついでに言うけどさ、いや嫌いじゃなくて苦手な、一応」
( ,,^Д^)「それ同じじゃないですか」
(・∀ ・)「ばかやろー苦手は得意になるかもしんねーだろ。
それでよぉ、俺はお前のその表情が苦手なわけ」
( ,,^Д^)「ひょ、表情ですか」
(・∀ ・)「もうちょっとさー人拒絶すんのやめたら?
案外世界って悪くないぜ」
( ,,;^Д^)「えぇー……拒絶してるつもりはないんですけど」
(・∀ ・)「いやありまくりよ。ちょっと人に頼ってみ?
すげぇ楽になっからさ」
( ,,^Д^)「頼ってますよ、今」
(・∀ ・)「違うっての。お前一人で持とうとしてたじゃん?
せっかく俺に会ったんだからぶつかった罰に半分持てーくらい言っていいんだって」
( ,,^Д^)「……それ迷惑になりませんか?」
(・∀ ・)「そりゃあ相手によるだろうよ。
ま、俺ならしゃあねぇなって持ってやるけど」
(・∀ ・)「その人に迷惑をかけたくないって態度が拒絶してるっていうんだって」
( ,,^Д^)「……むずかしいです」
291
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:38:38 ID:Hz8XiQFs0
教室には誰もいなくて、静かに夕陽が差し込んでいる。
夏の終わりの夕方が好きだ。気温的にも過ごしやすいし、何よりも綺麗だと思う。
適当にノートを置いて荷物を取る。タカラが荷物を持ってくるまでぼうっと景色を眺めていたら怪訝な顔をされた。
(・∀ ・)「俺なんかプギャーに頼りっぱなしでいつ怒られるかってヒヤヒヤしてんのによ」
( ,,^Д^)「あ、叔母さんが齋藤君はたくさん食べて嬉しいって言ってました」
(・∀ ・)「マジ? また行っちゃうよ俺」
( ,,^Д^)「今日は麻婆豆腐ですよ」
(・∀ ・)「行くわ」
( ,,^Д^)「泊まります?」
(・∀ ・)「今日はお前の友人名義で泊まるわ」
( ,,^Д^)「え、君僕の友人だったんですか?」
心底驚いた顔をされた。
292
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:39:23 ID:Hz8XiQFs0
(・H ・)「……そういうとこがなぁ……」
( ,,^Д^)「あ、すみません」
(・∀ ・)「友達なんてよぉ、俺達友達になりましょうね、なーんて言ってなるもんじゃねぇって」
( ,,^Д^)「だって君、僕が苦手なんでしょう?」
(・∀ ・)「あぁ苦手だね、慇懃無礼ってやつだねお前は」
( ,,^Д^)「見下してるつもりはないんですけど」
(・∀ ・)「じゃあ一歩引いてる。一歩どころか引きすぎて顔認識できないくらい」
( ,,^Д^)「うーん……できれば直したいとは思っているのですけど」
(・∀ ・)「敬語からやめてみれば?」
( ,,^Д^)「えっと……よう、齋藤、元気、?」
(・∀ ・)「ぶふっ」
思わず吹き出した。
言葉も途切れ途切れだし表情と台詞の噛みあわなさがひどすぎる。
(・∀ ・)「いまのはねぇわ…ふっ」
( ,,*^Д^)「わ、笑うことはないでしょう」
(・∀ ・)「いやいや、プギャー居たら爆笑だぞ…ぶふっ、ふ、」
恥ずかしさから薄く顔が赤くなっているのがまた珍しい。
ひとしきり笑って、はぁ、と息を吐く。
293
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:40:18 ID:Hz8XiQFs0
(・∀ ・)「お前悪い奴じゃねぇなぁ」
( ,,^Д^)「君の中で僕は悪者だったんですか」
(・∀ ・)「いや俺の思い込みよ。お前はあれじゃないんだし、偏見持ってただけ」
( ,,^Д^)「はぁ、」
(・∀ ・)「タカラとここまで話したの初めてだしな。
やっぱしゃべんねぇとわかんねぇよ」
( ,,^Д^)「自然と一緒に帰ってますしね」
(・∀ ・)「あぁやっと突っ込んでくれた」
( ,,^Д^)「言おうかどうか考えましたが君泊まりにくるなら目的地同じですし」
(・∀ ・)「だろ? あ、おばさんに言ってくれた?」
( ,,^Д^)「はい、息子が増えたみたいねぇと返ってきました」
(・∀ ・)「えー? 俺お前の兄貴なの?」
( ,,^Д^)「えっ君がお兄さんなんですか」
(・∀ ・)「俺の方超兄だから」
( ,,^Д^)「あとプギャーからいつの間に仲良くなったのってきました」
(・∀ ・)「ついさっきって返しとけ」
( ,,^ー^)「僕の友人名義で泊まるんですもんね」
(・∀ ・)「嬉しそうじゃん?」
( ,,^ー^)「いや、悪くないもんだなと思いまして」
294
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:41:30 ID:Hz8XiQFs0
(・∀ ・)「……お前さ、そうやって笑ってる方いいよ」
( ,,^Д^)「? あぁ、フサにも言われたことあります。
そんなに違う表情してますか?」
(・∀ ・)「あぁ。……ってーかお前結構素直だな」
( ,,^Д^)「素直、ですか」
(・∀ ・)「素直は美徳だからな」
( ,,^Д^)「じゃあ磨くよう努めますね」
(・∀ ・)「おう、がんばれ。俺とここまで軽快な会話できりゃ友達百人できるぞ」
( ,,^Д^)「軽快でしたかね」
(・∀ ・)「軽はずみか」
( ,,^Д^)「内容がなかった気がします」
(・∀ ・)「いえてら」
( ,,^ー^)「あぁでも、楽しかったですね」
295
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:42:17 ID:Hz8XiQFs0
随分綺麗に笑えるもんだな、なんて思ってしまった。
シャッター音で我にかえって、驚いた顔のタカラと目が合う。
( ,,^Д^)「なに撮ってるんですか?」
(・∀ ・)「あぁ、つい。写真撮るの好きで」
( ,,^Д^)「あっまさか僕のこと撮ったんですか?!」
フォルダを見れば最高の瞬間を閉じ込めた中に、夕陽を浴びながら笑う横顔が一つ。
なかなか上等に撮れたと自負できるものになっていてなんとも複雑な気分だ。
( ,,;^Д^)「僕、写真苦手なんですよ……消してください」
(・∀ ・)「魂は抜かれねぇよ」
( ,,^Д^)「そうじゃなくて、音とか、光とか、あと自分の顔とか」
(・∀ ・)「よくとれたが」
( ,,^Д^)「消してくださいね、じゃないと麻婆辛くしますよ。火吐くくらいに」
(・∀ ・)「へいへい」
あとでフサに送ったら消しておこう。
296
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:43:15 ID:Hz8XiQFs0
幕間
(・∀ ・)「もしもし? 何? は? よくとれてんだろ」
(・∀ ・)「いや言葉になってねぇって、日本語しゃべれ」
(・∀ ・)「あ? いや今日一緒に帰ったんだよそん時にな」
(・∀ ・)「いやタカラいいやつだったわ。うん。友達だから」
(・∀ ・)「あといっこいっとくわ」
(・∀ ・)「俺今日タカラの部屋に泊まる」ブツッ
( ,,^Д^)「またんき、携帯光ってますよ?」
(・∀ ・)「いーのいーのほっといて」
(・∀ ・)「あ、タカラちょっと携帯貸して」
( ,,^Д^)「? はい」
(・∀ ・)(サイレントマナーモード、と)
次の日フサがものすごい形相で走ってきたのでもう二度とやらないと誓った(またんき)
297
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:44:11 ID:Hz8XiQFs0
(゚、゚トソン「すごいことに気付きました」
ミセ*゚ー゚)リ「なんぞや」
(゚、゚トソン「会話だとスレ消費が激しい」
ミセ*゚ー゚)リ「さっきも言ったそれ」
(゚、゚トソン「私が書いた中でもかなり消費してます……やだすごい」
ミセ*゚ー゚)リ「本編じゃないけどね」
(゚、゚トソン「それは言っちゃいけない」
(゚、゚トソン「一応高1晩夏ってことで」
ミセ*゚ー゚)リ「さて、本編を」
(゚、゚トソン「ちょっと待ってください」
ミセ*゚ー゚)リ「えっ」
(゚、゚トソン「ちょっと待って♪」
ミセ*゚ー゚)リ「ぷれいばっぷれいばっ♪」
(゚、゚トソン「これから本編書いたら私死んでしまいます。投下的に」
ミセ*゚ー゚)リ「これ投下すんのに30分かかるからな……」
(゚、゚トソン「一分一レスとか辛いんですよこっちは。作者は無制限で投下したい」
ミセ*゚ー゚)リ「無茶言うなよ」
(゚、゚トソン「でもBL臭が足りない!ので!ちょっと書いたのだして今回はお開きと」
ミセ*゚ー゚)リ「BL臭が足りないのは横道それた話書いてるからじゃ」
(゚、゚トソン「だってこういうの好きなんですもの! それを許してくれる人しかこのスレにいませんよたぶん」
ミセ*゚ー゚)リ「それは……どうかな」
(゚、゚トソン「なん……だと、……?」
ミセ*゚ー゚)リ「ふざけてないで書けよ」
(゚、゚トソン「アッハイ」
298
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:45:20 ID:Hz8XiQFs0
( ・∀・)「まぁったくもぉ〜散々だよぉ」
(,,゚Д゚)「……」
だらしなく机に伸びているこいつの、俺は友人だ。
まともな意味での友人は多分俺だけだ。
( ・∀・)「最初っからさぁ? 僕は言ったんだよ?
君だけじゃないってさぁ〜」
右頬に綺麗な紅葉が咲いているこいつはずっと俺に愚痴っている。
内容が浮気だからまぁ、俺が何を言うこともないしそもそも、
(,,゚Д゚)「お前が悪い」
( ・∀・)「え〜ギコまでそんなこと言うのぉ〜」
(,,゚Д゚)「いや悪いだろ。付き合ったなら他と手切れよ」
( ・∀・)「無理! もう絶対無理だね」
(,,゚Д゚)「……じゃあ一人と付き合うなよ」
( ・∀・)「向こうから告白してきたんだもーん」
何がもん、だよ。節操なしの下半身。
( ・∀・)「あっ今僕の悪口考えたろ」
(,,゚Д゚)「……いや。コーヒー飲むか?」
( ・∀・)「ミルクたっぷりでおねがーい」
動く気はなしか。ここは俺の部屋なんだがな。
インスタントの粉をカップにスプーンでいれる。苦いこの匂いが俺は好きだ。
適当にお湯を注いで、片方にだけミルクをいれて持っていけばありがと〜、と気の抜けた返事がきた。
299
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:46:35 ID:Hz8XiQFs0
(,,゚Д゚)「……お前顔がいいからなぁ」
( ・∀・)「何褒めてる? 俺ギコになら抱かれてもいいよ?」
(,,゚Д゚)「死ね」
( ・∀・)「直球はひどくない?」
なまじ顔がいいからひっかかる女も男も絶えないんだろう、と言いたかっただけだ。
くっきりした二重だし、平均より明らかに整った顔だし、本人も自覚しているから服装やらも気を抜かない。
そりゃあモテるだろうよ、というのを現実にしたのがこのモララーという人間なのだ。
(,,゚Д゚)「お前が節操なしだと広まってるはずなのになぁ」
( ・∀・)「あぁたまにねぇ、すごい勘違いした子に告白されたりするよ」
(,,゚Д゚)「へぇ?」
( ・∀・)「私が養いますから売春はやめてください! って言われちゃったぁ」
危うくコーヒーを吹き出すところだった。
売春か。いや売春は法律で禁じられているが、そういうことではないだろう。
( ・∀・)「金のために寝るわけじゃないってねぇ? いや、金くれる人もいるけどさぁ」
(,,゚Д゚)「それ、その告白してきた子に言ったのか」
( ・∀・)「言ったよぉ。そしたらそんな人だと思いませんでした! って、さぁ」
( ・∀・)「勝手にイメージつくったくせに幻滅したらこっちのせいって酷くない? ねぇ?」
(,,゚Д゚)「まぁ……そうだな」
見た目だけはいいからな。中身はただれすぎているけれども。
いや、それでもセフレにしてくださいって言ってくる奴もいるんだったか。
全く理解しかねる。これのなにがそんなにいいんだか。
300
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:47:40 ID:Hz8XiQFs0
( ・∀・)「ギコだってオナニーしてなさそう一位とか言われたら癪でしょ?」
(,,゚Д゚)「ちょっと待てなんだそれ」
( ・∀・)「性欲が枯れてそう一位の二冠達成だよやったね」
(,,゚Д゚)「ほんとになんだそれ」
( ・∀・)「意外にマニアックなプレイ好きそう二位だったよ惜しいね」
(,,゚Д゚)「だからなんなんだそれ!?」
( ・∀・)「僕調べの先生ランキング」
(,,゚Д゚)「お前調べって当てにならんな」
( ・∀・)「えー? 僕と寝た大学の人間全員に聞いたんだよ?」
(,,゚Д゚)「……」
こいつ、男も女も関係なくやってるから当てにならないとは一蹴できない。
いやそもそもそれなんだよ。何を聞いて回ってるんだお前は。
(,,゚Д゚)「俺そんなに枯れてそうか」
( ・∀・)「理由はねぇ、僕と仲良さげにしてるのにそういう関係じゃないから」
ゆるくこちらを指差しながら楽しそうに口元を歪めているこいつは、本当に絵になる存在だと思う。
インキュバスがお似合いだ。または人を惑わす悪魔か。
301
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:48:36 ID:Hz8XiQFs0
(,,゚Д゚)「俺は友人を抱く趣味はない」
( ・∀・)「えっ抱かれるならいいの?」
(,,゚Д゚)「勝手に解釈するな、嫌だ」
( ・∀・)「まったくもう、この僕の魅力になびかないわけぇ?」
(,,゚Д゚)「……貞操観念のないやつを恋愛対象にするつもりはない」
( ・∀・)「も〜おっかたいんだからギコはさぁ。お試しでやらせたげるっつってんのに」
(,,゚Д゚)「追い出されたいか」
( ・∀・)「冗談だよぉ、んな怖い顔すんなって」
ケラケラ笑いながらコーヒーを一気に飲み干した。
喉仏が上下するのを横目に見ながら未だ熱いそれをすこしすする。
目の覚めるような苦味だ。良薬は口に苦し、ことわざが頭によぎった。
302
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:49:29 ID:Hz8XiQFs0
( ・∀・)「じゃあ僕が全員と縁切ったら考えてくれんだ?」
(,,゚Д゚)「無理だろ」
( ・∀・)「まぁ、無理だけどね!」
唐突にモララーの携帯が音楽を奏でる。
手慣れた手つきでそれを確認して、ああ、と思い出したように呟いた。
( ・∀・)「約束あるの忘れてた」
(,,゚Д゚)「オトモダチか」
( ・∀・)「ん、そう。じゃ、僕いくね」
揶揄したことに気付いているだろうに、モララーは何も言わない。
俺は引き留めない。冗談で終わらせておくのが一番いいんだと、俺もお前もわかってる。
これが俺がお前の唯一で居られる方法だから、俺はここから動かない。
( ・∀・)「また明日来ていい?」
(,,゚Д゚)「勝手にしろ」
( ・∀・)「んふふ、じゃあね〜」
(,,゚Д゚)「おう」
まぁ、もし、万が一の可能性で。
モララーが全員と縁切って俺の物になるっていうなら考えないこともない。
303
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:50:13 ID:Hz8XiQFs0
(゚、゚トソン「あぁ〜こういうの好きです」
(゚、゚トソン「お互いがお互いに変わるならお前だって思ってるのすごい好きです」
ミセ*゚ー゚)リ「へぇ」
ミセ*゚ー゚)リ「BLっぽかったかはすごい不明だけどこれ」
(゚、゚トソン「私の中ではこれはBLです」
(゚、゚トソン「余談ですがこのモララー、またんきの兄という裏設定があります」
ミセ*゚ー゚)リ「とくにあってもなくてもいい情報だね」
(゚、゚トソン「裏設定だからいいんですよ。
自分の家に連れ込んでは不特定多数の男女問わずやってる兄貴です」
ミセ*゚ー゚)リ「そりゃ嫌いになるわ」
304
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 05:50:58 ID:Hz8XiQFs0
(゚、゚トソン「さて、六か月ぶりでしたね」
ミセ*゚ー゚)リ「いやぁ夏だからね」
(゚、゚トソン「次は予想ですが寒いときだと思います」
ミセ*゚ー゚)リ「確実に冬ってやつだねそれは」
(゚、゚トソン「だって本編長いですよ、自分で言うのもあれですけど」
(゚、゚トソン「あとミルジョルでいっこ書きたいのあるのでそれもまたなかなか長いですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「あぁそうやってハードルあげるから」
(゚、゚トソン「寒いといっても今年のとは言ってませんからね」
ミセ*゚ー゚)リ「えっ」
(゚、゚トソン「でも逃亡だけは致しません! 宣言します」
ミセ*゚ー゚)リ「おおー」パチパチ
(゚、゚トソン「一応フサタカ本編とミルジョル書いたら一通り満足するかな、と」
ミセ*゚ー゚)リ「いつになるやら」
(゚、゚トソン「フサタカ手つけてもいませんからね」
(゚、゚トソン「もう年に一回みたらあっ生きてたんだって存在になりそう」
ミセ*゚ー゚)リ「既になってそう」
(゚、゚トソン「ま、またいずれということで」
ミセ*゚ー゚)リ「また会おうぜバイビー」
305
:
名も無きAAのようです
:2014/06/19(木) 19:49:34 ID:BdddDU3Y0
乙
306
:
名も無きAAのようです
:2014/06/20(金) 07:04:05 ID:TQ7ZaBIQ0
乙
このモララーとギコみたいなの好きだ……
307
:
名も無きAAのようです
:2014/06/23(月) 14:17:45 ID:m6eFeJ8s0
乙 次も楽しみに待ってるわ
308
:
名も無きAAのようです
:2014/06/23(月) 14:36:48 ID:0s/qx.uU0
来てたのか、乙!
309
:
名も無きAAのようです
:2014/06/24(火) 13:18:21 ID:1ovCr4sw0
乙!
どっちも楽しみにしてる
310
:
名も無きAAのようです
:2014/07/01(火) 14:53:44 ID:dC6F02E.0
乙
クリスマス以来久々にきたらいっぱい更新してた
フサがストーカーだったのが意外だったw
またんきは意外といい子だった萌えた
311
:
名も無きAAのようです
:2014/08/25(月) 04:49:36 ID:4TQz86/Y0
高校生組夏休み編とか無いですかねチラッチラッ
312
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:41:24 ID:z7iKVcEg0
(゚、゚トソン「どうもどうも」
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「えっどうした」
(゚、゚トソン「えっ」
(゚、゚トソン「出てきたのになんですかその反応は」
ミセ*゚ー゚)リ「まだ寒くなってないぞ」
(゚、゚トソン「もうこっちは寒いですよ。
綿毛布に綿布団で寝てます」
ミセ*゚ー゚)リ「暑くね」
(゚、゚トソン「あったかくないと寝れない人なんです」
ミセ*゚ー゚)リ「どうしたの? 体調不良?」
(゚、゚トソン「体調不良で書く人間がいるんですか」
ミセ*゚ー゚)リ「ごめんいつも頭だけは不良品だったね」
(゚、゚トソン「反論できないのが悔しい」
313
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:43:19 ID:z7iKVcEg0
ミセ*゚ー゚)リ「本当にはやいよ?前から三か月しかたってないよ?」
(゚、゚トソン「普通そこまで空くと失踪か……って思い始める人が出てくるんですが」
ミセ*゚ー゚)リ「考えたら前だいぶあけてたね」
(゚、゚トソン「この不定期っぷりについてくる人達ってすごいなって思います」
(゚、゚トソン「なんで投下に気づくのか不思議です」
ミセ*゚ー゚)リ「そりゃちょいちょい見るからじゃないの」
(゚、゚トソン「私は自スレのレスが1でも増えたら気づくんですけどね」
ミセ*゚ー゚)リ「そいつぁちょっと気持ち悪いかな」
(゚、゚トソン「あっ増えた! 批判か?批判なのか?って思いながら見ます」
ミセ*゚ー゚)リ「なんでや」
(゚、゚トソン「予防線張って心の準備しとくと傷も浅いので」
(゚、゚トソン「あたたかいおつに心癒されながら私は生きているのですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「でもおつがなくても投下はやめないんでしょう?」
(゚、゚トソン「やる気は下がるので次の投下までの期間がのびますね」
ミセ*゚ー゚)リ「大丈夫、三年くらいなら余裕だから」
(゚、゚トソン「息が長いなぁ」
314
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:44:20 ID:z7iKVcEg0
(゚、゚トソン「まぁ実際、書いてると波があるんですよね。
うわぁーかけるぅーって時とぜんっぜん進まぬって時と」
ミセ*゚ー゚)リ「へぇ」
(゚、゚トソン「深夜テンションだとはーっはっはっはかけるかけるぅーって感じです」
(゚、゚トソン「寝る前の妄想の捗り方はびっくりですよ。
何度ミルジョルもフサタカも完結したことか」
ミセ*゚ー゚)リ「それを文に起こすだけの簡単なお仕事だと言うのに」
(゚、゚トソン「まったくもって簡単じゃないですね」
(゚、゚トソン「未来道具はよってこの話題何回目ですか」
ミセ*゚ー゚)リ「その道具を求めすぎているね」
(゚、゚トソン「生きてるうちに完成すればいいですけど」
ミセ*゚ー゚)リ「そもそもそんな道具作ろうとする人いるのかな」
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン「いないですね」
ミセ*゚ー゚)リ「いないね」
(゚、゚トソン「理系に進むんだった」
ミセ*゚ー゚)リ「今更すぎるわ」
315
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:45:29 ID:z7iKVcEg0
(゚、゚トソン「さて、ぐだぐだ話してないで注意書きのお時間です」
ミセ*゚ー゚)リ「すげぇ久々じゃん」
ミセ*゚ー゚)リ「てか、え? フサタカとミルジョル注意書きいるの?」
(゚、゚トソン「その二つ全く持って健全なのでいりません」
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ「んん?」
(゚、゚トソン「ごめんなさい今回また話進みません」
ミセ*゚ー゚)リ「書くの飽きたんじゃないかなってレベルだぞ」
(゚、゚トソン「ちがうんですっちがうんですおまわりさん!
妄想で話完結してるから書くのめんどいとかじゃないんです!」
ミセ*゚ー゚)リ「飽きるのよりひでぇわ」
(゚、゚トソン「余談ですが書くならフサタカの方が先になります」
ミセ*゚ー゚)リ「そりゃまた、なんで?」
(゚、゚トソン「高校生が好きだからです」
ミセ*゚ー゚)リ「そろそろしょっぴかれたほういいんじゃないかな」
(゚、゚トソン「思うことくらいいいじゃないですか! 内心の自由!!」
ミセ#゚д゚)リ「うるせぇ!!!」
316
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:46:57 ID:z7iKVcEg0
ミセ*゚ー゚)リ「結局ぐだぐだと話してしまった」
ミセ*゚ー゚)リ「で、注意ってなんなの?」
(゚、゚トソン「特殊設定です。知ってる人は知っているオメガバースっていう」
ミセ*゚ー゚)リ「ほわっといずでぃす?」
(゚、゚トソン「端的に言うと男女の他にもアルファ、ベータ、オメガの三種の性があるって話です」
(゚、゚トソン「アルファ女とかベータ男とか」
ミセ*゚ー゚)リ「ほんほん?」
(゚、゚トソン「ベータが所謂普通の一般人と考えて大丈夫です。
世界の大半を占めるのがベータ」
(゚、゚トソン「特殊なのがアルファとオメガですね。
アルファはカリスマ性とか、強さとかが優れています。
黙ってても人を惹きつける魅力がある、芸能人やスポーツ選手などきらびやかーなアルファ」
(゚、゚トソン「で、オメガが一番希少……というか弱いです。
個人差こそあれ奉仕精神が強く、誰かに庇護されたいと思いやすい。
身体的能力はベータと変わらないにしろ、発情期があります」
ミセ*゚ー゚)リ「……ぱーどぅん?」
(゚、゚トソン「発情期があります」
ミセ*゚ー゚)リ「猫が春になると騒がしいあれ?」
(゚、゚トソン「あれです。平均的に約三か月周期でやってきて一週間くらい。
その間オメガはもうえっちのことで頭いっぱいで理性吹き飛ぶと考えていいです」
(゚、゚トソン「しかも発情期の間は他のアルファをひきよせるフェロモン垂れ流し。
もうどこからでも襲って状態です。一番本能に引きずられているって考えていいです。
奉仕精神も相まって古代は奴隷にされてたっていう」
ミセ*゚ー゚)リ「なんて難儀な身体なんだ……」
317
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:48:28 ID:z7iKVcEg0
(゚、゚トソン「そして男オメガは発情期中妊娠できます」
ミセ*゚д゚)リ
(゚、゚トソン「さらに女アルファは勃起した際クリストスが肥大化して男性のイチモツと変わらなく使えます。
もちろん相手を妊娠させることも可能ですし、自身も妊娠できます」
ミセ;゚д゚)リ
(゚、゚トソン「それでこれがミソなんですが、アルファとオメガは番になることができます」
ミセ;゚д゚)リ「番ってあれか、おしどりの」
(゚、゚トソン「はい。番になったオメガのフェロモンは番の相手のアルファにしか効かなくなります。
番になる方法は結構皆設定ばらばらですけどね」
(゚、゚トソン「そしてその番にも運命の相手っていうのがあります。
所謂赤い糸で結ばれてるーっていう少女マンガ的あれです」
(゚、゚トソン「運命の相手に出会ってしまうと既に番を組んでいても惹かれてしまう、
一緒になりたいってなるってのがオメガバースの大元です。わかりましたか?」
318
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:49:32 ID:z7iKVcEg0
ミセ;゚д゚)リ「一言いい?」
(゚、゚トソン「どうぞ」
ミセ;゚д゚)リ「よくもまぁこんなもん思いつくな! 変態か天才だわ!」
(゚、゚トソン「変態で天才だと思いますけどね」
ミセ;゚ー゚)リ「これは注意書きいるわ特殊すぎる! いろんな方向に銃乱射してる!」
(゚、゚トソン「男性妊娠にふたなりですからねー嫌な人は嫌ですよこれ地雷地雷」
ミセ*゚ー゚)リ「てか最初に女体化はどうもなーとか言ってなかったっけ?」
(゚、゚トソン「ふたなりはセーフ、男性妊娠もまぁ男のままなんでセーフです」
ミセ*゚ー゚)リ「地雷がよくわからないな本当に」
(゚、゚トソン「きっと理解できるのは私自身だけですよ」
(゚、゚トソン「まぁ男性妊娠とか書かないし女性もでてこないんですけどね」
(゚、゚トソン「これは設定を言っておかないとわからなくなるので」
ミセ*゚ー゚)リ「確かに」
319
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:52:06 ID:z7iKVcEg0
(゚、゚トソン「しかしこのオメガバース、腐にだけ使うのはもったいなさすぎですよ。
SFの世界として色々できそうなのに」
ミセ*゚ー゚)リ「外国で作られた設定なんだっけ?」
(゚、゚トソン「私英語が本当に駄目なので。この設定最初は普通にSFとして書かれたんなら読みたいですねぇ」
ミセ*゚ー゚)リ「まさかこんなことに使われるとは思うまいよ」
(゚、゚トソン「本当に申し訳ないけどときめいちゃったから仕方ないよね?」
ミセ*゚ー゚)リ「一度申し訳ないという言葉の意味を調べ直せ」
(゚、゚トソン「だって萌えちゃって思いついちゃったんですもの」
ミセ*゚ー゚)リ「内心にとどめておけばいいものを」
(゚、゚トソン「誰かと共有したくないならこのスレは存在しません」
ミセ*゚ー゚)リ「……それもそうだね」
(゚、゚トソン「読んで萌えてくれる、これほど嬉しいことはありませんね。
生きててよかったって思います」
(゚、゚トソン「あととうとう十八禁ものになりました」
ミセ*゚ー゚)リ「R指定まではいってしまったのか」
(゚、゚トソン「いやまぁ、仕方ないですよオメガバースですし」
ミセ*゚ー゚)リ「言い訳しない」
(゚、゚トソン「ごめんなさい」
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあお喋りはここらへんにして本編いこうか」
(゚、゚トソン「うぃーっす」
320
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:53:55 ID:z7iKVcEg0
母はアルファだ。
超人的な身体能力と筋力でついた称号は霊長類最強の女。
正直いつになっても勝てる気がしない。もう50を超えたはずなのに未だに腕相撲どころか指相撲でさえ勝てやしない。
むしろ指が潰される。俺の中で最も怒らせてはいけない人物である。
その番である父はオメガだ。
発情期を薬で抑えながらも薬学に従事して、発情期抑制の薬の研究を続けていた。
その甲斐あって一日何錠も飲まなくてはならなかったのを、
発情期の間と前後の一日一錠で抑えることに成功した正にオメガの希望。
今は副作用をより減らすことを目指しているらしい。
その二人の血を引いたのは四人。
まず姉。姉はアルファだ。
母譲りの身体能力があり新体操をしていたが、足の靭帯が不味いことになっていたらしい。
母の回復力までは受け継かなかったが、幸いにも語学の才があった。
今では世界中を飛び回っていて家に帰る方が少ない。地上より空の上にいる方が多いんじゃないだろうか。
また、怒らせてはいけない人物№2である。自分より身長の低い人間にまさか首を持ち上げられるとは思わなかった。
そして弟。弟もアルファだ。
母ほどではないが筋力と身体能力は折り紙付きで、今は空手の世界一を目指している。
……柔道だったか?まぁ、そこらへんは些末なことだ。
というか一通りの武道と呼ばれるものをやっているので当然強い。異種格闘競技とかに出た方が絶対にいい。
最後に妹。妹もまた、アルファだ。
本当に同じ親から生まれてきたのかと思うほどの可愛らしさで子供モデルなんてものをやっている。
将来の夢は女優だそうだ。妹が女優になったら俺はDVDを保存用観賞用の二つ買おう。
布教はしない。妹の可愛らしさをこれ以上広めてどうするんだ。変な虫がついたらいけない。
そしてこの四人の中の二番目、長男であり兄であり双子の弟がアルファの俺は。
オメガだ。
321
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:54:55 ID:z7iKVcEg0
( ´_ゝ`)「はぁ〜ぁ〜ぁ」
間延びした欠伸に溜息を紛れさせる。
非常に億劫だ。ひっっっっっっじょーに行きたくない。
というか生きていたくない。たった今この瞬間に世界が終わらないだろうか。
いや終わられたら困る。来月発売のゲームは予約しているしまだあの漫画も連載している。
( ´_ゝ`)「結末を読むまでは死ねない」
(´・ω・`)「何よいきなり。人の店に来て溜息吐いたり忙しいわねぇ」
( ´_ゝ`)「もう一杯くれ」
(´・ω・`)「あんたそろそろ飲みすぎよ」
そう言いながらもショボンは慣れた様子で酒を注ぐ。
そりゃ慣れるわ。こここいつの店だし、これこいつの仕事だわ。
思考がふわふわと飛ぶのは酒のせいだろうか。そういうことにしておこう。
(´・ω・`)「現実逃避っていうのよ、それ」
( ´_ゝ`)「お前いつのまに読心術を身に着けた」
(´・ω・`)「全部口から出てたわ」
( ´_ゝ`)「ナンダッテー」
322
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:55:57 ID:z7iKVcEg0
自分で思ってる以上に俺の頭はふわっふわになっているらしい。
琥珀色の液体が注がれたグラスの中の氷がカラリと音を立てる。
実に涼やかだ。ダークブラウンの木目に反射してとても綺麗だ。
全体的に黒でまとめられた部屋は柔らかな橙の光によって重苦しさを払拭していた。
とても落ち着く。もうずっとここにいようかな。
(´・ω・`)「それは困るわ」
( ´_ゝ`)「またでてたか」
(´・ω・`)「えぇ、お褒め頂きどうもありがと」
( ´_ゝ`)「いい店だなー俺のこと雇わない?」
(´・ω・`)「兄者がニートだったら考えなくもないけど、ここあたしの店よ?
意味わかってる? 今考える頭あるかしら」
( ´_ゝ`)「大丈夫、ここがおかまバーってことはわかってるしさっきのは冗談だ」
(´・ω・`)「路頭に迷ったら住み込みもいいわよ」
( ´_ゝ`)「ありがたいが尻が心配になるから遠慮する」
(´・ω・`)「大丈夫よ、あんた全く好みじゃないから」
( ´_ゝ`)「慰められてるのかけなされてるのかどっちかな」
(´・ω・`)「あたし好みだったら酒に睡眠薬でもいれて既成事実作ってるわ」
いや作れないだろ。お前子宮ねぇじゃん。
これを言わないでおいたのは俺の理性がなんとか踏ん張っていたからだろう。
お互いを傷つける言葉をだすのはよくない。幼稚園児でも知ってる。
323
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:56:53 ID:z7iKVcEg0
(´・ω・`)「で、あんたはいつ帰るの?」
( ´_ゝ`)「客を追い返そうっていうのか」
(´・ω・`)「閉店時間過ぎても居座るのは客じゃなくてゴミよ」
( ´_ゝ`)「ひどい」
(´・ω・`)「肥料にもならない生ゴミで粗大ゴミよ」
( ´_ゝ`)「そこまで言わなくたっていいじゃん……」
(´・ω・`)「友達優待もそろそろ切れるわよ」
しくしくと泣き真似をしてみたが全く心配される気配はなく、ショボンはグラスを磨く手を止めない。
はぁ、と今日何度目かもわからない溜息が口から出て行った。
(´・ω・`)「やめてよねーもぉ辛気臭いったらありゃしない」
( ´_ゝ`)「なんだよぉ〜ずっとお互いの愚痴聞きあってきた仲じゃんか」
(´・ω・`)「あたしはもう吹っ切れてんの知ってるでしょ」
ふん、と鼻を鳴らして言う。
結構いいところの家のお坊ちゃんは自分に正直に生きることにして、
それを親と徹底的に話し合って戦って、今の居場所を確立している。
どうしても駄目なら家を捨てる、と悲壮感漂わせていた彼女はどこにいってしまったのか。
あの時は俺が聞く側だったというのに、今じゃ逆転している。
( ´_ゝ`)「くっそー好きに生きやがって。おめでとう」
(´・ω・`)「ありがと。次はあんたの番じゃないの、頑張りなさいよ」
324
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:58:00 ID:z7iKVcEg0
何をがんばれというのか。もう頑張り様がない。
家族がそれぞれの道を歩む中俺はしがないエンジニアだ。
恵まれたことといえば、そこの社長が性差別をしない人であることと、オメガを隠すことを認めてくれたこと。
精々一人生きていくだけの給料をもらいながらひっそりと息をひそめるように暮らしていた。
暮らしていた、と過去形なのは俺の居場所が家族にばれてしまったからである。
正確には弟にばれた。今朝父から謝罪と共にその報告を受けた時、地面が崩壊したかのような錯覚をした。
大学を卒業するまで準備は入念にしたのだ。勤める会社も嘘を教えていたし、実家にいるつもりだと言っていたのだ。
ちょうど弟の強化合宿だとかが被ったときに家出の体で抜け出したと言うのに、
なんとか一年無事に過ごせそうだと思っていたのに。
( ´_ゝ`)「一年もたないってどういうことだよ……」
(´・ω・`)「もったほうだと思うわよ? 十か月もてば上々じゃない」
( ´_ゝ`)「俺はずっと逃げるつもりだったの!」
(´・ω・`)「あんたそれは無茶よ」
( ´_ゝ`)「無茶でも無理でもやる! もう今から夜逃げする!!」
(´・ω・`)「我儘いわないの」
( ´_ゝ`)「もうまじで今日泊めてくんない? 帰りたくない」
(´・ω・`)「 無 理 」
325
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 03:59:08 ID:z7iKVcEg0
絶望した。もう駄目だ。俺は一人暮らしの部屋に帰ったら死ぬんだ。
駄目だ帰ったらあいつがいるからその前に死のうそうしよう。
あぁやっぱ嫌だ怖い。痛いの嫌だ。でも帰るのも嫌だ。もう何もかも嫌だ。
完全に情緒不安定なのは酒のせいだ畜生。視界が曇るのもなんかしょっぱいのも酒のせいだ。
( ;_ゝ;)「そこまで断言しなくたっていいじゃん!!」
(´・ω・`)「あんたそれ飲んだら帰りなさいよ」
( ;_ゝ;)「くっそおおおお鬼!悪魔!友達を売り渡そうってのか!」
(´・ω・`)「いやあたし弟者とも友達だし」
( ;_ゝ;)「あたしと弟者どっちが大事だっていうの!?」
(´・ω・`)「どっちもどっちよ」
( ;_ゝ;)「正論で返しやがって!おかま!垂れ眉!っえーと……おかま!」
(´・ω・`)「あんた語彙が貧弱になってるわよ」
( ;_ゝ;)「ああああ帰りたくないよおおおおおぉぉ」
頭の片隅にいる冷静な自分がドン引きしている。でも涙は止まらなくてもうここで枯れてしまえばいい。
カウンターに突っ伏してしゃくりあげる俺の背を温かいものが擦る。
( ;_ゝ;)「うーっ……うぅ…………ひっ……」
(´・ω・`)「はーいゆっくり深呼吸ね大丈夫大丈夫吐いてー吸ってーはい吐いて―」
ショボンの言う通りゆっくり呼吸すると自然と感情が凪いでいく。
それに比例して涙も収まってなにこれすごい。お前魔術師かカウンセラーか。
(´・ω・`)「伊達に酔っ払いの相手してないわ」
よくいるわよ、情緒不安定になるおじさん、と言ってカウンターの内側へ戻っていく。
やけにおじさんの部分に力が籠っていた気がするがまぁ許そう。
グラスに残っていた薄まってしまった酒を飲み干して、頷く。
326
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:00:51 ID:z7iKVcEg0
( ´_ゝ`)「あー久々に泣いた」
(´・ω・`)「はい、蒸しタオル」
( ´_ゝ`)「サービス完璧すぎて惚れそう」
(´・ω・`)「まだ死にたくないから遠慮するわ……というかあんた、」
( ´_ゝ`)「ん?」
(´・ω・`)「言いにくいんだけど、次のアレいつ?」
アレ。オメガにとってのアレとは発情期のことしかない。
女性の生理のようなもんだ。ほとんどのオメガは隠しているし、薬で抑えようとしている。
俺もその例にもれず、である。
( ´_ゝ`)「んー二週間後くらい? どしたの」
(´・ω・`)「いや、あんたがこう情緒不安定になるときって大体アレの直前だから」
( ´_ゝ`)
そういえば、と思い出す。
どうにもこうにも感情の制御ができない周期が発情期と同じにある、ような。
ショボンはよく人を見ている。彼女がいうなら大体当たっているし、長い付き合いで見抜かれてもおかしくない。
父者にもストレスで早まったりする時があるからいつでも薬は持ち歩くようにと言われてたような。
横の椅子に置いていた鞄を漁る。ない。そりゃない、俺は三日前くらいから飲めば大丈夫な人間だから。
サァッと血の気が引く。今俺の顔は真っ青に違いない、あいつと会うより絶望している。
まさか、と意識したのがより良くなかった。酒にまぎれていただけで前兆はずっとあったのだ。
327
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:01:58 ID:z7iKVcEg0
(´・ω・`)「……あんた、まさか」
( _ゝ )「かえる」
(´・ω・`)「送るわ」
( _ゝ )「いい、かえれる」
(´・ω・`)「馬鹿、何かあったらどうすんの」
そう言いながらショボンは有無を言わせず俺の手を引いて、助手席に投げ込んだ。
勘定、と呟いたらツケといてあげる、と返ってきた。俺はなんていい友人を持ったんだろう。
マジお前かっこいいよ。麗しいといいなさい。まだ余裕はある、大丈夫だ。
(´・ω・`)「うーん飲んでなくてよかったわ」
( ´_ゝ`)「全部水とかで誤魔化せるもんなの?」
(´・ω・`)「手先が器用だとね」
( ´_ゝ`)「へーぇ」
328
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:03:04 ID:z7iKVcEg0
夜の街も終わりを告げるようで、ネオンが光っている店は少ない。
口を開けて動かしていないと考えてしまってダメになる。
もうこんな時間か、と言うと誰かさんのおかげでね、と返ってきた。
いいじゃないか、愚痴らせてくれよ。
(´・ω・`)「逃げてばっかじゃ解決しないってわかってるくせに」
( ´_ゝ`)
じゃあどうしろっていうのさ。
(´・ω・`)「向き合う時が来たんじゃないの」
向き合ってどうすんだよ、兄弟だぞ。
神様なんてくそくらえ、ポンコツじゃねぇか。
何が運命だよ馬鹿にしてんのか、いっそ俺を殺してくれ。
(´・ω・`)「あんたね」
( ´_ゝ`)「ぐえ」
ぐ、と襟首を掴まれた。
正面を向いていなければならないショボンの目はこちらに向けられていて、その目に咎める色が浮かんでいる。
でもその奥に泣きそうな顔が見えて息が詰まった。俺もショボンも泣きそうだった。
329
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:04:07 ID:z7iKVcEg0
(´・ω・`)「そういうことを言うのはやめなさい。
あんたが自分で死ぬ分には何も言わないわ、あんたの自由だもの。
でもね、人を巻き込まないで。今もし事故が起きてあんたが死んだら、あたし一生後悔するわ」
( ´_ゝ`)「……それお前も死ぬぜ」
(´・ω・`)「それでもよ。死にながら後悔するわあたしが死んでもあんただけは助かってほしいって思うわよ。
もしあんたが一人で死んでも泣くわ。大泣きするわ。
あんたが生きてるなら愚痴だって聞けるけど死んだら何もできないじゃない。
死ぬのは何もかも全部やってからで遅くないでしょ」
ぱっと手が離されて肺への空気の通りがよくなる。
いつの間にか路肩に止められていた車が再び走り出す。
襟首越しに熱が身体に染みていく。まだ、大丈夫だ。抑えられる。
( ´_ゝ`)「……かっこいいこというじゃん」
(´・ω・`)「前に言われたことがあってね」
( ´_ゝ`)「よっぽどイケメンに言われたんだろうな」
(´・ω・`)「世界一かっこよかったわ」
一度会ってみたいもんだ。
口に出す前にショボンが被せてきた。
330
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:05:12 ID:z7iKVcEg0
(´・ω・`)「それとね、」
( ´_ゝ`)「へい」
(´・ω・`)「生まれ持ったものはもうどうしようもないわよ」
( ´_ゝ`)
(´・ω・`)「あたしだってこんなだけど結構楽しく生きてるのよ」
(´・ω・`)「そりゃあ欲を言えばちゃんと女で生まれたかったなって思うし、もっと可愛く生まれたかったけど」
(´・ω・`)「でもどうしようもないじゃない、今を生きるしかないんだからさ」
(´・ω・`)「それに普通の女の子として生まれてたら兄者とかとここまで仲良くなることもなかったし」
(´・ω・`)「そう考えると悪くないなって思うのよ」
( ´_ゝ`)「……うん」
(´・ω・`)「……兄者も色々考えるところあるとは思うんだけどね」
(´・ω・`)「でも後悔はしてほしくないなって」
( ´_ゝ`)「ショボン、ここだ」
(´・ω・`)「あら、もうついたの――兄者」
アスファルトに足を着く。
まだ立てる。歩ける。ほんの少しの階段だ、問題ない。
窓を開けてショボンが呼びかけてくる。
331
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:06:12 ID:z7iKVcEg0
( ´_ゝ`)「なんだ」
(´・ω・`)「さっきの、あんたが昔あたしに言ったのよ」
( ´_ゝ`)
(´・ω・`)「最高にかっこよかったわ」
じゃあね、と言い残して車は走り去っていった。
少し呆然として、言葉を反芻する。昔俺が言った?ショボンに?
あんな恥ずかしいこと言ったんだろうか。うまく思考がまとまらない。部屋に帰って考えよう。
332
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:07:04 ID:z7iKVcEg0
かつ、かつと靴底が音を立てる。
とても遅い時間だが一人暮らしで気を遣う相手と言えば隣人ぐらいしかいないし、
俺の住んでいるアパートは結構空きが多い。俺の両隣も空いているし特に音について考えることはない。
何よりアルファが住んでいないというのがよかった。まぁ、こんなボロアパートに住むアルファなんていないのだけれど。
二階の、奥から二番目。角部屋がよかったのだが、俺が来た時は埋まっていた。
今度大家さんに変えてもらえるよう言ってみようか。鞄から鍵を出しながら歩く。
部屋の前に誰か立っている。一瞬驚いて足が止まる、がすぐ歩き出す。
誰か、というのは正しくない。俺はそれが誰かを知っていて、今日いるだろうと予測していたではないか。
(´<_` )
じとりとした視線をこちらに向けているのは実に久しぶりに会う弟である。
一瞬だけ顔を見て弟だと確認してすぐに目を逸らす。
非常にまずい状況だ、アレに気を取られすぎて完全に存在を忘れていた。
帰るのは悪手だった、帰るなら実家なりオメガの友人を頼るなりするべきだった。
かつ、音が止まる。身体は正面から向き合う形になったが、俺が俯いているので顔は見えない。
それでもぐさぐさと痛いほどの視線が向けられているのを感じる。
こいつのまっすぐすぎる視線がずっと苦手だった。揺らぎもしないそれは逃げることを許さない。
しばらくお互い黙ったまま。弟者は避ける気配をみせない。俺の手にある鍵も見えているはずなのに。
( ´_ゝ`)「どいてくれ、開けるから」
(´<_` )
顔をあげずに言うと目の前の不機嫌オーラが増大した。
一応身体は横にずれたので、なんとか平静を保っているふりをしながら鍵を回す。
まだ力は入る。あと少しだ、大丈夫大丈夫。
333
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:08:04 ID:z7iKVcEg0
扉を開けると一瞬だけ気が抜けて、油断していたと引き締める。
1LKの狭い部屋、寝室のベッド脇のサイドボードに入れている薬。
頭の中で考えて気合を入れる。そこまで行って飲むまでがゴールだ。
後ろからは当然のように弟者がついてこようとしていて、留めるのを忘れていたと思い出す。
振り返って顔を見ないように、視線は下に落としたままで。
声に感情を乗せないように、動揺をみせないように。俺の状態に気づかれたらまずい。
( ´_ゝ`)「ちょっと待っててくれ、片付けてくるから」
(´<_`#)「あ゛?」
弟者はとっくに沸点まで達してしまっていたらしかった。
地の底を這うような声と共に扉が開かれて、ドアノブを掴んでいた手首を掴まれる。
つい顔をあげてしまった。そのまっすぐな視線に貫かれて、息が詰まる。
弟者も驚いたように目を瞠る。ほんの少しだけ力が緩んだ。
(;´_ゝ`)「っ、」
咄嗟に振りほどいて、逃げる。寝室、薬、頭の中でそれだけを繰り返す。
あと数メートルもない、扉を開ければすぐそこなんだ、ドアノブに手をかけて、回す。
ベッドが見える、右手を伸ばす、がそれが届くことはなかった。
334
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:09:17 ID:z7iKVcEg0
背中から熱が伝わってくる。俺をすっぽりと覆い隠してしまおうとするように弟者が抱きしめている。
強固な力はほどけるわけもなく、一拍遅れて弟者の匂いが漂ってくる。無性に甘く感じるこの香り。
ちょうど耳元に顔があるのか吐息が耳を掠める。ぞくぞくと背筋が震えてしまう。
(´<_` )「兄者」
そんな声で呼ばないでくれよ。
身体の奥が熱い。どろどろと溶けてしまう、あぁ、嫌だ。駄目だ。
ふ、と力が抜けた。崩れ落ちかけた俺の身体をしっかりと弟者は抱きしめて離さない。
(´<_` )「すげぇ甘い匂いがする」
すん、と首筋に鼻をこすりつけながら言う。嫌だ、嫌だ。堕ちたくない。弟の前では絶対に。
腰あたりに硬い感触を感じて、首を振る。考えたら駄目なんだ。
荒くなる呼吸を必死に抑えながら手を伸ばす。薬さえ飲めばマシになるのに。
唐突に身体が浮く。そのまま動いて、ベッドの上に優しく降ろされた。
近くなったサイドボードに手をかけるが全く力が入らない。
ちくしょう、目さえ見なければ、声を聴かなければ、匂いを嗅がなかったなら。
335
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:10:17 ID:z7iKVcEg0
弟者が俺の意志を察してボードを開ける。
小瓶に入った薬を取り出して、物珍しそうに揺らした。
(´<_` )「見た目は風邪薬とかと変わんないんだな」
(; _ゝ )「、よこせ……!、」
(´<_` )「一緒に暮らしてても見ることなかったし。本当は発情期きてないのかと思った」
(# _ゝ )「よこせっていってんだろ!」
必死に伸ばした腕は簡単に押さえつけられて、完全に抵抗する術を失ってしまった。
なんとか足をばたつかせるが俺よりでかい身体にのしかかられてはなんの効果もない。
(´<_` )「これ、ほしいか?」
目の前でちらつかせながら言う。嫌味にしか聞こえない。
渾身の力を込めて睨んだまま頷く。涙目でされても可愛いだけなんだが、と呟かれた気がする。
こいつの目に俺はどう見えているんだ。同じ顔だろ。
336
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:11:36 ID:z7iKVcEg0
(´<_` )「なら認めろ。俺が番だって」
そしたら飲ませてやる、だなんて。もう未来が見えている。
絶対に嫌だ。息が混じってうまく言えなかったが、通じたらしい。
一瞬傷ついた顔をする。が、すぐに高圧的なアルファらしい顔に変わる。
(´<_` )「なんで?」
ぷつ、ぷつとボタンが外されていく。不健康な白い肌が外気にさらされて震える。
浮き出た鎖骨に噛みつかれて声が漏れそうになるのをなんとか飲み込む。
それが気に食わないとでもいうように熱い舌が骨をゆっくりとなぞっていく。
いつの間にか解放されていた手を噛んで声を漏らさないようにするのに精いっぱいだというのに、
(´<_` )「辛いだろ、これ」
いつベルト外したんだよおい、そんな手癖の悪い子に育てた覚えはないぞ。
軽口を叩く余裕なんてなく下着越しの熱の中心に弟者は容赦なく触れて、
抗えない快感が背筋を駆け上がって脳にまで到達する。
眦から涙がこぼれたのがわかった。あれだけ泣いたのにまだ枯れてなかったのか。
嫌だ、いやだ。
もう譫言に近いそれを繰り返す。絶対に嫌だ、お前にだけは。
見られたくなかったんだ、見られたくないんだこんな俺は。一度意識してしまえば止まらない。
さっき泣いたのなんて嘘のようにぼろぼろとまた零れだす。鼻の奥がツンとして痛い。
337
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:12:35 ID:z7iKVcEg0
( <_ )「……なんで、」
そんなに嫌なんだよ。
その今にも泣きだしそうな声と、抱きしめられる力の予想外の優しさにびっくりして涙が止まる。
縋られている、と錯覚しそうだ。それでも目の前で泣きそうな弟を放っておくことはできなかった。
意外にも柔らかい髪を撫でるとぎゅうと抱きしめる力が強くなる。
( <_ )「兄者はなんもおもわねぇの、わかるだろ、なぁ」
わかるから、思うからこそ逃げたんじゃないか。
お前がいずれ諦めてくれればいいと、他のオメガと番になってくれればいいと思って。
そうしたのはただ俺のちんけな自尊心を守るためだったのだけれど。
兄弟と隠せない顔だからこそ、絶対にお前の負い目にはなりたくないから。
わかっているのだ、弟者がやろうと思えばそれこそ簡単に俺と番になることはできる。
無理矢理にでも身体を繋げて喉元へついさっきしたように噛みつけばそれで終了で、
それをしないのは弟者がどこまでも優しいからだ。
儀式とも呼べないあまりにも簡単だからこそ、オメガは発情期を抑えようと性を隠そうと必死なのだ。
急所である喉元を晒して噛ませることがオメガの隷属性を示している。
今でこそ虐げられることが表面上なくなってはいるがそれでもオメガへの差別は根深い。
それでもアルファに頼らず生きていこうとするオメガもいる。俺はそいつらが羨ましかった。
どうしようもなく惹かれる相手がいないんだから。
338
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:13:54 ID:z7iKVcEg0
( <_ )「俺はこんなに好きなのに」
ぶわっと体温が上がった気がした。言葉にされるのは大学卒業の時以来の二回目だ。
あの時は俺の仕事が安定したら考えようとかなんとかいってはぐらかしたんだったっけ。
今この状況では誤魔化しようがない。
俺の平たい胸に耳をつけている弟者にはこのばくばく煩い心臓の音が聞こえてしまっているだろうから。
(´<_` )「兄者」
少し笑った目が見つめてくる。ほぼ距離もないお互いの吐息が感じられるくらいの近さで弟者は笑う。
捕食者の笑みだ。それに見つめられると俺は身動きもとれなくなる。
強い視線に焼けてしまう、唇が触れる寸前で、
「好きだ、愛してる」
胸の奥が痛いほど締め付けられた。名前を呼ぼうと口を開いたところに舌が滑り込んできて言葉が飲み込まれる。
ぬるぬると歯列をなぞったり痛いほど俺の舌を吸い上げたりと好き勝手に動くそれが気持ちよくてたまらなくて、
それだけで達してしまいそうになるのでなんとか弟者の胸を叩いてやめさせる。
は、と息を吐く。うまく息を吸えているのだろうか朦朧とする意識でも腰が持ち上げられたのはわかった。
呼吸を整えながら、気付くとやけに下が涼しい気がする。
下というか下半身が。べとついて仕方なかった感触もどこかにいっていた。
339
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:15:08 ID:z7iKVcEg0
(;´_ゝ`)「ってぎゃああああぁあぁああ!?!??」
(´<_` )「うるさいぞ兄者、近所迷惑だ」
(;´_ゝ`)「いやいやいやいやえぇえ? なにしてんのなにしてくれてんの返せ!」
(´<_` )「てか兄者一回イった? やけにべたべたしてたけど」
(;∩_ゝ∩)「ああああああもうやだ! やだぁもう帰れよお前まじで」
(´<_` )「いや今ここでやめろとか無理。俺結構切羽詰ってるし兄者だって今のままじゃ辛いだろ」
(;´_ゝ`)「だから薬……お前あれどこやった!?」
(´<_` )「どっかに投げた」
(;´_ゝ`)「はあああああ!? 俺の生命線を投げただと!?」
(´<_` )「しかしあれだな、ワイシャツ一枚ってえろいな」
(;´_ゝ`)「おっさんみたいな事いってんじゃねえよ! 薬、まじで薬飲まないと」
(´<_` )「諦めろって身体に力入んないくせに」
起き上がった身体は容易くベッドに沈められる。
尻に宛がわれた硬い感触に勝手に身体が強張った。
嫌だ、ともう反射にも似た言葉が口から滑り落ちる。
340
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:16:15 ID:z7iKVcEg0
白状するが俺は童貞処女だ。発情期は薬でしのいできたし周りなんて見ている余裕がなかった。
正直自分がどうなるのかが怖くて仕方がない。もっと言うとそれが原因で嫌われたくないのだ。
理性のタガが吹っ飛ぶのが恐ろしい、何を言うのか何をするのかがわからないのが怖い。
なら一度他のアルファと試してみればいいんじゃ、と考えないでもなかったがそれも嫌だ。
弟者じゃないと嫌なのだ。でも嫌われるのも嫌だ。結果、逃げることになったわけだけども。
(´<_` )「……父者からいろいろオメガのこと教えてもらった」
唐突な報告に目を丸くする。
何の話だ、いきなり。
(´<_` )「発情期とかまぁ、研究の内容もそうだけど」
(´<_` )「兄者が何を気にしてるかってのを」
顔が熱を持つ。
一回だけ酒を飲みながら話したことがあったのだ。
冗談にしたつもりだったのに覚えてたのか、父者べろべろに酔ってたのに。
(´<_` )「俺は気にしないってかむしろ見てみたいんだけど」
(´<_` )「だってさ、」
俺の前だけだって思うとすげぇ興奮する。
こいつの声媚薬かなんかか、って思ったけれど俺が発情期なだけだった。
声も身じろぎした時のシーツの微かな動きも何もかもが俺を追いつめる要因でしかない。
341
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:17:29 ID:z7iKVcEg0
ぐらぐらする。もうなんでもいいからぐちゃぐちゃにされてしまいたい、もうどうでもいいと悪魔が言い、
もうすこし頑張れ、まだ頑張れるってと天使ちゃんが応援してくれる。
だいぶ悪魔が優勢の模様だけど。がんばれ天使ちゃん、もうちょっとだけ。
(;´_ゝ`)「本当に気にしない? 幻滅とかしない?」
(´<_` )「幻滅するほど幻想もってないしな」
(;´_ゝ`)「おわってからやっぱ無理とか言ったらお前殺して俺も死ぬよ?」
(´<_` )「熱烈な告白と受け取るがよろしいか」
(;´_ゝ`)「ばか、好きだよもう大好きでどうしようもないわ愛しちゃってんだよこっちは」
(´<_`;)「え、唐突に煽るのやめてくれる本当に必死で押しとどめてんだから」
さよなら天使ちゃんもう十分頑張ったよ俺ゴールしてもいいよね。
これが理性の残った最後の言葉になるだろう。こっから先はもう知らんどうにでもなれ。
( ´_ゝ`)「だからもういいって、俺のこと弟者のものにしてよ」
ぐ、押し広げられたと思った瞬間に一気に奥まで貫かれて痛みと快感でおかしくなりそうだ。
どちらも逃がそうとして首を振るが顔を押さえられて喉に鋭い痛みが走った。
ああ、番になった。それを理解して俺は笑った。弟者も笑っていた。
これまでにない多幸感、世界一幸せだと堂々と言える瞬間だった。
342
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:18:48 ID:z7iKVcEg0
そこからはもう記憶がない。ないということにしておいてくれ思い出したくないし、
思い出すと穴に埋まりたくなる。実際ベッドでシーツにくるまっているのだけれど。
腰は重いし喉はがらがら、全体的に身体が怠い。あと唐突に昨日の夜を思い出して精神ダメージ。
体調不良で会社を休んでしまった。完全に風邪だと思われたし心配された。流石に違うんですとは言えなかった。
(´<_` )「おーい、大丈夫か?」
これが大丈夫に見えるなら眼科に行った方がいい。
恨みを込めて見上げても弟者は幸せでたまらないというオーラを隠そうともしない。
……なんとなく腹が立つので足を蹴ってみたがまったく効かなかった。逆に俺の足がダメージを受けた。かてぇ。
(´<_` )「声出してみ」
( ´_ゝ`)「あ゛ー」
(´<_` )「がっらがらだな」
ええいにやにやするんじゃない。弟者が持ってきた水を飲んで、もう一度声を出す。
……多少マシになったか? 明日が日曜でよかった、予期せぬ二連休になったけれど、有給を犠牲にしただけだ。
さらさらとしたシーツにまた寝転がる。気づいたら予備のシーツになってるし俺の身体もさっぱりしていた。
もう考えたくない。何があったかなんて予想できてしまうけれど考えたくない。
343
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:20:47 ID:z7iKVcEg0
( ´_ゝ`)「……何にやついてる」
(´<_` )「いや、幸せを噛みしめてる」
( ´_ゝ`)「……そうかい」
(´<_` )「うん」
小さい花が飛んでるのが見えるぞ、弟者よ。
口には出さないで心で呟く。幸せを噛みしめているのは俺も同じで、
きっと第三者から見たらこの空間がお花畑もかくもやといわんばかりの花と甘い空気が漂っているに違いない。
(´<_` )「なぁ」
( ´_ゝ`)「ん?」
(´<_` )「キスしていい?」
軽い溜息を吐く。昨晩散々しただろうという意味ではなく、
双子の以心伝心はここまで通じているのかと感心したからだが、少しだけ逡巡するふりをする。
昨日好き勝手されたささやかな復讐だ。それでも弟者は了解されることしか信じておらず、俺もそうするのがまぁ、なんというか。
( ´_ゝ`)「……お好きなように?」
よくもまぁ遠回りしたなぁと思うのだ。
どうあっても俺は逃げ切れなかったし、もし弟者が追わなくてもいずれは俺から縋っていたのだろうから。
344
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:21:34 ID:z7iKVcEg0
ミセ*゚ー゚)リ「言っていい?」
(゚、゚トソン「どうぞ」
ミセ*゚д゚)リ「またオトアニか」
(゚、゚トソン「もう本命すぎてなんか駄目です私駄目人間」
ミセ*゚ー゚)リ「それは知ってるけどね」
(゚、゚トソン「なんでこんなに好きなんでしょう? 近親萌えなんでしょうか」
ミセ*゚ー゚)リ「うわぁ……文字にするとやばいな」
(゚、゚トソン「声にしてもやばいですけどね。
でも姉弟とか兄妹とかは別に萌えないから兄弟限定みたいです、姉妹も別に」
ミセ*゚ー゚)リ「本当になんかもう駄目だな」
(゚、゚トソン「いや、近所のお兄さんと女の子とかお姉さんと少年とかなら非常にぐっとくるんですけど」
ミセ*゚ー゚)リ「フォローになってない」
345
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:22:29 ID:z7iKVcEg0
(゚、゚トソン「毎回オトアニ書くと思うんですけど」
ミセ*゚ー゚)リ「うん」
(゚、゚トソン「私の趣味がですぎてて辛い」
ミセ*゚ー゚)リ「そりゃあんた自分で書いてんだからさぁ」
(゚、゚トソン「基本的に逃げて追ってってのが好きなんですねって自覚するから辛い」
(゚、゚トソン「一回逆パターン書いてみようかな、弟者が逃げて兄者が追うパターン」
ミセ*゚ー゚)リ「おー」
(゚、゚トソン「と、思ったんですがネタが思いつかないんでボツ」
ミセ*゚ー゚)リ「一瞬の夢だったな」
(゚、゚トソン「少女マンガ脳なのでやっぱ女役が逃げてなんぼっていうか」
ミセ*゚ー゚)リ「自己肯定すんのやめよ、ネタがワンパターンですみませんって言おう」
(゚、゚トソン「本当に申し訳もございません」
346
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:23:36 ID:z7iKVcEg0
(゚、゚トソン「余談なんですが私のノートパソコンちゃん、壊れたのか機嫌が悪いのか
十字キーが反応してくれません」
ミセ*゚ー゚)リ「不都合があんの?」
(゚、゚トソン「ありまくりです。まず書くときの台詞、「」を一気に打ってから一個戻って中を埋めるようにしてたのに
できないからなんか調子狂うし一気に打ちこんだ時の予測変換が間違ってても直せません」
(゚、゚トソン「本当に困った。やっぱり仰向けで使ってたりしてたのがいけないんでしょうか」
ミセ*゚ー゚)リ「それが原因の接触不良じゃねぇのか」
(゚、゚トソン「色々調べて試しても駄目、再起動しても駄目だし買い替え時ですかね」
ミセ*゚ー゚)リ「三年しか使ってないけど」
(゚、゚トソン「パソコンの買い替え時って本当にわからないです。
ノートパソコンでもキーボード接続ってできるんですかね」
ミセ*゚ー゚)リ「聞いたことないなぁ」
(゚、゚トソン「まぁ書けないわけじゃないからなんとかなってますけど不便ですね」
ミセ*゚ー゚)リ「今度からは大事にパソコン使おうな」
347
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:24:29 ID:z7iKVcEg0
(゚、゚トソン「そうだ、樹海にいこう」
ミセ*゚ー゚)リ「どったの」
(゚、゚トソン「というよりも照れくさすぎて穴に埋まりたいです」
ミセ*゚ー゚)リ「あんた今更」
(゚、゚トソン「違うんですよなんか好きとか言葉にだすと違うんですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「乙女か」
(゚、゚トソン「もう照れるこっちが」
ミセ*゚ー゚)リ「誰目線だよ」
(゚、゚トソン「神目線です」
ミセ*゚ー゚)リ「神様がこんなもんごときで照れてるんじゃないよ」
(゚、゚トソン「もう……照れる辛い生きてるって楽しい」
ミセ*゚ー゚)リ「ごちゃごちゃになってんぞ」
(゚、゚トソン「告白が一番楽しいんですけど一番照れるジレンマなんとかしたいです。
恥ずかしいーってなるから全然進まないし何回見ても照れる。でも楽しい」
(゚、゚トソン「端的にいうときゃーってなる」
(゚、゚トソン「実際に書いていただければわかるんじゃないですかね」
ミセ*゚ー゚)リ「感情移入しすぎなだけでは」
ミセ*゚ー゚)リ「てかどっちなの?言われたいの言いたいの?」
(゚、゚トソン「どっちもですけど言いたいがちょい多めですかね」
ミセ*゚ー゚)リ「はぁ」
(゚、゚トソン「こんなセリフが似合う人になりたいですよ、ええ」
ミセ*゚ー゚)リ「無理そうだなぁ」
348
:
名も無きAAのようです
:2014/09/23(火) 04:25:25 ID:z7iKVcEg0
(゚、゚トソン「とうとう十八禁を書いてしまった……」
ミセ*゚ー゚)リ「やっとって気もするけど」
(゚、゚トソン「大人の階段上った感じです」
ミセ*゚ー゚)リ「シンデレラでもなんでもないけど」
(゚、゚トソン「あ、高校生は冬休みのほうでいつか書くので気長にお待ちを」
ミセ*゚ー゚)リ「今年の冬とはいわないのね」
(゚、゚トソン「いつかね、いつか」
(゚、゚トソン「私のスレは私の睡眠時間を代償に成り立っているので」
(゚、゚トソン「元気があったら投下します」
ミセ*゚ー゚)リ「書くのも投下するのも睡眠を犠牲にしているのか」
(゚、゚トソン「書き始めたら終わりどころがわからなくて徹夜とかあるので」
(゚、゚トソン「投下時間で察していただけると、えぇ」
ミセ*゚ー゚)リ「生命削ってるのか」
(゚、゚トソン「私の魂と引き換えにまたお会いしましょう」
ミセ*゚ー゚)リ「生きねば」
349
:
名も無きAAのようです
:2014/09/30(火) 19:34:41 ID:23lByCgY0
乙
オメガバース、設定がややこしくて避けてたけど面白かった
350
:
名も無きAAのようです
:2014/09/30(火) 22:37:22 ID:KnsmzAGM0
350げと
351
:
名も無きAAのようです
:2014/09/30(火) 22:43:27 ID:2OQtU8Kk0
350getオメ
352
:
名も無きAAのようです
:2014/10/01(水) 00:07:26 ID:QAu.idNc0
乙乙
353
:
名も無きAAのようです
:2014/10/01(水) 10:13:26 ID:Kga0ecGo0
なんでこのスレ早く見つけなかったんだ!!
ミルジョル好きです
フサたんかわいいです
G-men系が大好きです
354
:
名も無きAAのようです
:2014/10/01(水) 14:30:32 ID:R1NJ5wFk0
乙
オメガバース設定の流石兄弟とは驚いたけどなかなか面白かった
355
:
名も無きAAのようです
:2014/10/06(月) 01:01:59 ID:MJEyg72c0
乙、更新してたんだな
オメガバースって単語だけ知ってたがこういうのだったのか
356
:
名も無きAAのようです
:2016/06/28(火) 23:03:01 ID:wSgTLLAo0
もう2年か
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