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ミセ*゚ー゚)リひどい妄想のようです(゚、゚トソン

332名も無きAAのようです:2014/09/23(火) 04:07:04 ID:z7iKVcEg0

かつ、かつと靴底が音を立てる。
とても遅い時間だが一人暮らしで気を遣う相手と言えば隣人ぐらいしかいないし、
俺の住んでいるアパートは結構空きが多い。俺の両隣も空いているし特に音について考えることはない。
何よりアルファが住んでいないというのがよかった。まぁ、こんなボロアパートに住むアルファなんていないのだけれど。

二階の、奥から二番目。角部屋がよかったのだが、俺が来た時は埋まっていた。
今度大家さんに変えてもらえるよう言ってみようか。鞄から鍵を出しながら歩く。
部屋の前に誰か立っている。一瞬驚いて足が止まる、がすぐ歩き出す。
誰か、というのは正しくない。俺はそれが誰かを知っていて、今日いるだろうと予測していたではないか。

(´<_` )

じとりとした視線をこちらに向けているのは実に久しぶりに会う弟である。
一瞬だけ顔を見て弟だと確認してすぐに目を逸らす。
非常にまずい状況だ、アレに気を取られすぎて完全に存在を忘れていた。
帰るのは悪手だった、帰るなら実家なりオメガの友人を頼るなりするべきだった。

かつ、音が止まる。身体は正面から向き合う形になったが、俺が俯いているので顔は見えない。
それでもぐさぐさと痛いほどの視線が向けられているのを感じる。
こいつのまっすぐすぎる視線がずっと苦手だった。揺らぎもしないそれは逃げることを許さない。
しばらくお互い黙ったまま。弟者は避ける気配をみせない。俺の手にある鍵も見えているはずなのに。

( ´_ゝ`)「どいてくれ、開けるから」

(´<_` )

顔をあげずに言うと目の前の不機嫌オーラが増大した。
一応身体は横にずれたので、なんとか平静を保っているふりをしながら鍵を回す。
まだ力は入る。あと少しだ、大丈夫大丈夫。


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