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オークションの理論と実際: 金融市場への応用

1白書さん:2015/06/20(土) 00:52:50 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp
オークションの理論と実際:
金融市場への応用

2白書さん:2015/06/20(土) 01:00:26 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp
Bartolini and Cottarelli [1994, 1997]
・先進国以外も含めた 77 ヵ国における短期国債の発行方式を調べ、うち 42 ヵ国が競争入札を実施していると報告している。
・、短期国債発行において、競争入札を導入している 42 ヵ国のうち、デンマークとナイジェリアの 2 ヵ国のみが単一価格方式で、39 ヵ国は複数価格方式を採用していると報告している

日本を中心とした国際比較については、副島・花尻・嶋谷[2001]、日本証券経済研究所[2004, 2005a, b,2008]、須藤[2007]が、米国については Garbade and Ingber [2005] が参考になる

Brenner, Galai, and Sade [2009] による最近の調査では、単一価格方式の採用国も増えているが、依然複数価格方式の採用国が大半である。彼らは、OECD に属する 48 ヵ国にアンケートを実施し、半数の 24 ヵ国が複数価格方式を、9 ヵ国が単一価格方式を、9 ヵ国がその両方を、そして残り 6 ヵ国が複数価格方式・単一価格方式以外の方式を採用していると報告している

Milgrom and Weber [1982]
・国債は、発行市場だけでなく流通市場が存在するため、共通価値財の性格が強く、勝者の呪いの問題が発生しうる。
・勝者の呪いの問題を緩和し、政府の得る国債の発行収入を増やす対応の 1 つとして、単一価格方式の導入が考えられる
・複数財取引ではあっても、各入札参加者が 1 財のみを需要するという仮定を用いていることには留意を要する

Daripa[2005] は、単一価格方式の問題点として、情報劣位者によるただ乗りを指摘する

Wilson [1979] や Back and Zender [1993] らによる理論モデルは、複数価格方式よりも単一価格方式の方が共謀の問題を受けやすいことを示している
すなわち、単一価格方式のもとでは、需要量をわずかに増減させることで、落札価格を大きく変動させることができる。このため、一部の入札参加者が共謀して傾きの急な需要関数を提示し、需要量を削減すること(demand reduction)が 1 つの均衡戦略となる

3白書さん:2015/06/20(土) 01:01:01 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp

※例えば、額面 1,000 億円(1 単位 100 円)の国債を単一価格方式(落札できない者の最高価格が落札価格と仮定)で、入札発行するケースを考える。今、流通市場において 1 単位 95 円で売却が見込まれるとする。
このとき、4 社が共謀し、それぞれ、額面 250 億円を 1 単位 97 円で、残りの額(例えば額面 1,000 億円)を 1 単位 80 円で入札すると、各社は 1 単位 80 円で額面 250 億円の国債を落札できるため、1 単位当たり円の収益を得ることができる。
ここで、このうちの 1 社が共謀から外れて、額面 250 億円
より少し多くの国債を落札しようとして、例えば額面 251 億円を 1 単位 97 円で入札すると、落札できな
い者の最高価格である落札価格は、当初の 80 円から 97 円へと大きく上昇する。
このため、各社は、1 単位当たり *
* ** 円 *
円の損失を被ることになる。
同様に、他の企業が参入しようとしても、この共謀戦略が既知であれば、国債を落札するには 97 円以上を払わなければならず、流通市場で損を被ることが明らかであるため、新規参入も阻害される。

4白書さん:2015/06/20(土) 01:01:34 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp
Wilson [1979] や Back and Zender [1993] の指摘する共謀の問題を軽減する方法と
しては、第 1 に、複数価格方式の採用が提唱されている。しかし、前述の Friedman
[1959, 1991] は逆に、共謀の問題を軽減するために、入札参加者数増加の観点から、
単一価格方式を提唱している点には留意を要する。第 2 には、Klemperer and Meyer
[1989] や Daripa [2001] が論じるように、上記の均衡戦略を存在できなくするため
に、売り手が供給量(国債の発行額)を不確実かつ弾力的なものとすることが考えら
れる。第 3 には、Friedman [1959, 1991] が論じるように、入札参加者を増やす仕組
みも有効と考えられる。Kremer and Nyborg [2004] は、共謀による落札価格の低下
度合いは、入札参加者の数、供給量の大きさに反比例することを示している。入札
参加者を増やすには、オークションの門戸を広げるだけでなく、情報劣位者のオー
クションへの参入意欲を高めるようオークションを設計することも重要であると考
えられる。第 4 に、Kremer and Nyborg [2004] は、入札価格の刻み幅と数量の最小
単位を細かくすればするほど、共謀による落札価格の低下度合いが小さくなること
も示している。

5白書さん:2015/06/20(土) 01:04:23 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp
ショート・スクイーズのリスクを小さくするには、第 1 に、共謀の場合と同じく、
入札参加者を増やす仕組みが有効と考えられる。国債ほどの発行規模がある場合に
も、入札参加者が限定的である場合には、ソロモン・ブラザーズのような例が発生
しうる。第 2 に、Nyborg and Sundaresan [2004] が示すように、単一価格方式を採用
することが考えられる。単一価格方式においてショート・スクイーズのリスクが小
さい理由は、単一価格方式では、ショート・ポジションを抱えたディーラーがオー
クションで高い価格で入札することで、落札しても必ずしも高い価格を支払うこと
なしに、ショート・ポジションをカバーできるためである。

6白書さん:2015/06/20(土) 01:05:37 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp


イ. 落札価格と流通価格の乖離に関する研究
まず国債発行オークションにおける落札価格と流通市場における流通価格がどの
程度乖離しているかを調べる。発行市場と流通市場で裁定が完全に働けば、落札価格
と入札直後の流通価格は一致するはずである。しかし実際には、発行市場と流通市
場の裁定は完全でなく、入札参加者はオークションで低い価格で国債を調達する一
方、それを流通市場で高い価格で売却することで利益を得ていると指摘されている。
Cammack [1991] は、1973〜84 年のデータから、米国における短期国債の落札価格
は流通価格より平均 10 ベーシス・ポイント低く評価されていると報告している

Spindt and Stoltz [1992]、Simon [1994] も同様の結果を見出している。

日本においても、落札価格と直後の流通価格の乖離は存在するが、その乖離は有意
とまではいえない(Hamao and Jegadeesh [1998]、副島・花尻・嶋谷[2001])。

7白書さん:2015/06/20(土) 01:11:21 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp


財務省では、Malvey, Archibald, and Flynn [1995] や Malvey and Archibald [1998]が、1992 年以後の単一価格方式のもとでの 2、5 年債のオークション結果を、それ以前の 2、5 年債のオークション結果、同時期の他の年限の国債のオークション結果、および WI 取引結果と比較している。
分析の結果、彼らは、単一価格方式のもとでは、入札参加者はより積極的に入札しており、その結果、入札価格の分布が広がり、落札価格は高くなったと論じている

入札価格分布の広がりは、入札参加者が勝者の呪いをおそれず、より正直に自身の評価を申告したことを示唆しており、政府の国債発行収入の観点からみて望ましい。
また、政策当局としても、市場参加者のもつ幅広い情報を得られるという点で望ましい。
しかし、落札価格の変動が大きくなる傾向があるほか、Godbout,Storer, and Zimmermann [2002] は、金融政策分析が困難になる可能性を指摘している。

彼らは、カナダの複数価格方式のもとでの短期国債オークションを分析し、落札価格分布が広いほど、金利の期間構造モデルが成立しなくなる傾向があると論じている。
Goldreich [2003] は、単一価格方式のもとでも依然として、落札価格は流通価格より平均 0.32 ベーシス・ポイント低く評価されているものの、複数価格方式のもとでの落札価格は流通価格より平均 0.59 ベーシス・ポイントと約 2 倍低く評価されていることを明らかにしている。
Nyborg and Sundaresan [1996] は、WI 取引が活発に行われるようになってきたことを指摘し、オークション実施前の情報量が増大する結果、入札参加者の直面する不確実性が小さくなり、複数価格方式において生じやすいと考えられる勝者の呪いとショート・スクイーズの問題が軽減されていると論じている。

他国の例をみると、メキシコでは、短期国債のオークション方式が 1990〜93 年の短期間、複数価格方式ではなく単一価格方式が採用されていた。Umlauf [1993] は、
1986〜91 年のデータを分析し、主要入札参加者の間で共謀が発生していたこと、不確実性が大きいほど勝者の呪いをおそれて低い価格を提示する傾向があること、そして、単一価格方式への移行によって入札参加者の得る収入が消滅したこと(政府の得る収入が増大したこと)を確認している。

国債発行オークションではないが、ザンビアにおける外国為替オークション(米ドルへの換金)が単一価格方式から複数価格方式に移行したことに関し、Tenorio [1993] は、単一価格方式の方が複数価格方式よりも政府に高い収入をもたらしていたこと、それは入札参加者の数が増加したためであることを論じている。

最近では、実験経済学や、産業組織論の領域で発展した構造推計アプローチによるシミュレーションも活用され始めている

Heller and Lengwiler [2001] は、単一価格方式を採用しているスイスのデータを用いて、仮想的に単一価格方式から複数価格方式に移行した場合のシミュレーションを実施している。シミュレーションの結果は、単一価格方式の方が有意に望ましいことを示している。
また、Sade,Schnitzlein, and Zender [2006] は、実験を通じて、複数価格方式は共謀にさらされやすく、単一価格方式の方が売り手の得る収入が有意に大きいことを明らかにしている

8白書さん:2015/06/20(土) 01:17:02 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp
ハ. 複数価格方式の方が望ましいとする研究

Simon [1994] は、1973〜74 年の米国で一時的に採用された単一価格方式のもとでのオークション結果を分析し、オークションと WI取引における利回りのスプレッドは複数価格方式のもとでのスプレッドより 7〜8 ベーシス・ポイント高いという、Malvey, Archibald, and Flynn [1995] や Malveyand Archibald [1998] とは逆の結果を得ている。この Simon [1994] の分析に対して、Malvey, Archibald, and Flynn [1995] は、1975 年 3 月以前、一部の例外を除いてオークション前の WI 取引が禁じられていたことを問題点として指摘している。

Hortaçsu [2002] は、トルコにおける入札参加者の個別データを用いて、構造推計アプローチによってモデルを構築・推計し、仮想的に複数価格方式から単一価格方式に移行した場合のシミュレーションを実施している。分析によると、複数価格方式の方が単一価格方式よりも、政府の得る収入が大きい。
また Goswami, Noe, andRebello [1996] は、実験を行うことによって、オークション前の入札参加者間の情報交換を自由にすると、単一価格方式における落札価格は共謀によって低下し、売り手の得る収入は複数価格方式における収入よりも小さくなることを明らかにしている。


ニ. オークション方式の決定要因に関する研究

Brenner, Galai, and Sade [2009] は、国債発行におけるオークション方式(単一価格方式と複数価格方式)の決定要因について分析している。彼らは、OECD に属する 48 ヵ国へのアンケートによって各国の採用しているオークション方式を調査し金融市場の発展度(GDP に対する資本総額、ビジネスのしやすさに関する指数)が高いほど、複数価格方式よりも単一価格方式を採用する傾向があることを見出している

Brenner, Galai, and Sade [2009] は、1991 年米国で、複数価格方式から単一価格方式への移行が議論されたときに、プライマリー・ディーラーが単一価格方式になると誰もオークションに参加しなくなると述べていたという新聞記事を紹介している。また、ディーラーが複数価格方式を要望するという事実は、現在の日本においても確認される。

9白書さん:2015/06/20(土) 01:32:18 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp
>>2-6

Bartolini and Cottarelli [1994, 1997] :, “Treasury Bill Auctions: Issues and Uses,”IMF Working Paper No. 94/135, International Monetary Fund, 1994.
“Designing Effective Auctions for Treasury Securities,” CurrentIssues in Economics and Finance, 3 (9), Federal Reserve Bank of New York, 1997,pp. 1–6

副島・花尻・嶋谷[2001]「国債流通市場と発行市場のリンケージ強化—主要 5 ヶ国の制度比較と実証分析—」、日本銀行金融市場局ワーキングペーパーNo. 2001-J-2、日本銀行、2001 年

Brenner, Galai, and Sade [2009] :“Sovereign Debt Auctions: Uniformor Discriminatory?” Journal of Monetary Economics, 56 (2), 2009, pp. 267–274.

Milgrom and Weber [1982]:“A Theory of Auctions and Competitive Bidding,”Econometrica, 50 (5), 1982, pp. 1089–1122.

Daripa[2005] :“How (Not) to Sell Money,” Birkbeck Working Papers in Economics andFinance No. 0520, Birkbeck, University of London, 2005.

Wilson [1979] :“Auctions of Shares,” Quarterly Journal of Economics, 93 (4), 1979,pp. 675–689.

Back and Zender [1993]:“Auctions of Divisible Goods,” Review of FinancialStudies, 6 (4), 1993, pp. 733–764

Friedman[1959, 1991]“How to Sell Government Securities,” Wall Street Journal, August 28, 1991.

Klemperer and Meyer[1989] : “Supply Function Equilibria in Oligopoly under Uncertainty,”Econometrica, 57 (6), 1989, pp. 1243–1277.

Kremer and Nyborg [2004] :“Underpricing and Market Power in Uniform PriceAuctions,” Review of Financial Studies, 17 (3), 2004, pp. 849–877.

Nyborg and Sundaresan [2004]:“Discriminatory versus Uniform TreasuryAuctions: Evidence from When-Issued Transactions,” Journal of FinancialEconomics, 42 (1), 1996, pp. 63–104

Cammack [1991] :“Evidence on Bidding Strategies and the InformationContained in Treasury Bill Auction,” Journal of Political Economy, 99 (1), 1991,pp. 100–130

Spindt and Stoltz [1992]: “Are US Treasury Bills Underpriced in the Primary Market?” Journal of Banking and Finance, 16, 1992, pp. 891–908.

Simon [1994] :“The Treasury’s Experiment with Single-Price Auctions in the Mid-1970s: Winner’s or Taxpayer’s Curse?” Review of Economics and Statistics, 76 (4),1994, pp. 754–760.

Hamao and Jegadeesh [1998]:“An Analysis of Bidding in the Japanese Government Bond Auctions,” Journal of Finance, 53 (2), 1998, p

10白書さん:2015/06/20(土) 01:34:11 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp
>>2-6

Bartolini and Cottarelli [1994, 1997] :, “Treasury Bill Auctions: Issues and Uses,”IMF Working Paper No. 94/135, International Monetary Fund, 1994.
“Designing Effective Auctions for Treasury Securities,” CurrentIssues in Economics and Finance, 3 (9), Federal Reserve Bank of New York, 1997,pp. 1–6

副島・花尻・嶋谷[2001]「国債流通市場と発行市場のリンケージ強化—主要 5 ヶ国の制度比較と実証分析—」、日本銀行金融市場局ワーキングペーパーNo. 2001-J-2、日本銀行、2001 年

Brenner, Galai, and Sade [2009] :“Sovereign Debt Auctions: Uniformor Discriminatory?” Journal of Monetary Economics, 56 (2), 2009, pp. 267–274.

Milgrom and Weber [1982]:“A Theory of Auctions and Competitive Bidding,”Econometrica, 50 (5), 1982, pp. 1089–1122.

Daripa[2001] :“A Theory of Treasury Auctions,” Journal of International Moneyand Finance, 20 (6), 2001, pp. 743–767.

Daripa[2005] :“How (Not) to Sell Money,” Birkbeck Working Papers in Economics andFinance No. 0520, Birkbeck, University of London, 2005.

Wilson [1979] :“Auctions of Shares,” Quarterly Journal of Economics, 93 (4), 1979,pp. 675–689.

Back and Zender [1993]:“Auctions of Divisible Goods,” Review of FinancialStudies, 6 (4), 1993, pp. 733–764

Friedman[1959, 1991]“How to Sell Government Securities,” Wall Street Journal, August 28, 1991.

Klemperer and Meyer[1989] : “Supply Function Equilibria in Oligopoly under Uncertainty,”Econometrica, 57 (6), 1989, pp. 1243–1277.

Kremer and Nyborg [2004] :“Underpricing and Market Power in Uniform PriceAuctions,” Review of Financial Studies, 17 (3), 2004, pp. 849–877.

Nyborg and Sundaresan [2004]:“Discriminatory versus Uniform TreasuryAuctions: Evidence from When-Issued Transactions,” Journal of FinancialEconomics, 42 (1), 1996, pp. 63–104

Cammack [1991] :“Evidence on Bidding Strategies and the InformationContained in Treasury Bill Auction,” Journal of Political Economy, 99 (1), 1991,pp. 100–130

Spindt and Stoltz [1992]: “Are US Treasury Bills Underpriced in the Primary Market?” Journal of Banking and Finance, 16, 1992, pp. 891–908.

Simon [1994] :“The Treasury’s Experiment with Single-Price Auctions in the Mid-1970s: Winner’s or Taxpayer’s Curse?” Review of Economics and Statistics, 76 (4),1994, pp. 754–760.

Hamao and Jegadeesh [1998]:“An Analysis of Bidding in the Japanese Government Bond Auctions,” Journal of Finance, 53 (2), 1998, p









Garbade, Kenneth D., and Jeffrey F. Ingber, “The Treasury Auction Process: Objectives,Structure, and Recent Adaptations,” Current Issues in Econ


“A Theory of Treasury Auctions,” Journal of International Money
and Finance, 20 (6), 2001, pp. 743–767.

11白書さん:2015/06/20(土) 01:45:29 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp
>>7-8

Malvey, Archibald, and Flynn [1995]:“Uniform-Price Auctions: Evaluation of theTreasury Experience,” U.S. Treasury Department, 1995.

Malvey and Archibald [1998]:d, “Uniform-Price Auctions: Update of theTreasury Experience,” U.S. Treasury Department, 1998.

Godbout,Storer, and Zimmermann [2002]:“The Canadian Treasury BillAuction and the Term Structure of Interest Rates,” Journal of Banking and Finance,26 (6), 2002, pp. 1165–1179.

Goldreich [2003] :“Underpricing in Discriminatory and Uniform-Price TreasuryAuctions,” CEPR Discussion Paper No. 4105, 2003.

Nyborg and Sundaresan [1996] :“Discriminatory versus Uniform Treasury Auctions: Evidence from When-Issued Transactions,” Journal of FinancialEconomics, 42 (1), 1996, pp. 63–104

Umlauf [1993] :“An Empirical Study of the Mexican Treasury Bill Auction,”Journal of Financial Economics, 33 (3), 1993, pp. 313–340.

Tenorio [1993]:“Revenue Equivalence and Bidding Behavior in a Multi-unit AuctionMarket: An Empirical Analysis,” Review of Economics and Statistics, 75 (2), 1993,pp. 302–314.

Heller and Lengwiler [2001] :“Should the Treasury Price-Discriminate? A Procedure for Computing Hypothetical Bid Functions,” Journal of InstitutionalTheoretical Economics, 157 (3), 2001, pp. 413–429

Sade,Schnitzlein, and Zender [2006]:“Competition and Cooperation in Divisible Good Auctions: An Experimental Examination,” Review of FinancialStudies, 19 (1), 2006, pp. 195–235.

Simon [1994] :“The Treasury’s Experiment with Single-Price Auctions in the Mid-1970s: Winner’s or Taxpayer’s Curse?” Review of Economics and Statistics, 76 (4),1994, pp. 754–760

Hortaçsu [2002] :“Mechanism Choice and Strategic Bidding in Divisible Good Auctions:An Empirical Analysis of the Turkish Treasury Auction Market,” mimeo, 2002

Goswami, Noe, andRebello [1996] :“Collusion in UniformPrice Auctions: Experimental Evidence and Implications for Treasury Auctions,”Review of Financial Studies, 9 (3), 1996, pp. 757–785

Brenner, Galai, and Sade [2009] :“Sovereign Debt Auctions: Uniformor Discriminatory?” Journal of Monetary Economics, 56 (2), 2009, pp. 267–274.

12白書さん:2015/06/21(日) 23:34:43 HOST:i153-144-186-116.s61.a027.ap.plala.or.jp
価格(金利)の決定方式をみると、オークションによって価格を決定する場合(変動価格方式)が多いが、例外として固定価格(金利)方式を採用している場合もある。固定価格方式の中には、固定金額供給方式と全額供給方式がある。
固定金額供給方式は、固定金額を固定価格で資金を供給するもので、各金融機関へ配分する資金供給量は需要量に応じて割当て(pro-rating)られる。この方式は、英国における短期微調整(fine-tuning)のレポオペで採用されている。
この方式の採用理由として、Bank of England [2008]は、変動価格方式のもとでは、落札金利の政策金利からの乖離から、市場が、政策的なシグナルを間違って読み取ろうとしてしまうことがあり、市場にストレスがかかった状況では、その問題は潜在的に大きいと説明している

ユーロ圏でも、ユーロ導入当初の1999年1 月から2000 年6 月までは、金融市場への金融政策のシグナリングをより効果的にするために、固定価格・固定金額供給方式を採用していた(Hartmann,Manna and Manzanares [2001])。

さらに、最近では、国際金融市場の混乱を受けた危機対応として、固定価格・全額供給方式を時限措置として採用する事例がみられる。
日本、英国、ユーロ圏などと米国が協調して実施する米ドル資金供給では、担保の範囲内であれば、固定価格で無制限に資金供給が行われる。ユーロ圏におけるレポオペでも、2008年10 月以降、時限措置として、固定価格の1 年物までの無制限資金供給が行われている。
また、わが国でも、2008 年12 月に企業金融支援特別オペが導入され、企業向け債務を担保として、固定価格・無制限の資金供給が行われている


変動価格(金利)方式の中には、国債発行オークションと同様に、主に複数価格方式と単一価格方式が存在する。日本では、複数価格方式のみが採用されている。英国でも、長期のレポオペと国債買入では、複数価格方式が採用されている。
ユーロ圏も、2000 年6 月から2008 年10 月の間、変動価格方式、そのうち複数価格方式でレポオペを実施していた。米国でも、従来から存在するレポオペは複数価格方式を採用している。しかし、最近(2007〜08 年)になって
導入されたTSLF(term securities lending facility)とTAF(term auction facility)では単一価格方式が採用されている。

Daripa [2001]は、公開市場操作の入札参加者数は、国債発行の入札参加者数よりもかなり多いことを指摘し、共謀が困難になると論じている。
もっとも、彼の指摘はユーロ圏については成立するが、他国では成立しない。むしろ米国では、2007 年12 月導入されたTAF を除いて、公開市場操作の入札参加者数の方が少なくなっている。

Bank of England, “The Development of the Bank of England’s Market Operations: A Consultative Paper by the Bank of England,” October, 2008.
Hartmann, Philipp, Michele Manna and Andrés Manzanares, “The Microstructure of theEuro Money Market,” Journal of International Money and Finance, 20, 2001,pp.895–948.
Daripa, Arupratan, “A Theory of Treasury Auctions,” Journal of International Money and Finance, 20, 2001, pp.743–767.

13白書さん:2015/06/21(日) 23:40:34 HOST:i153-144-186-116.s61.a027.ap.plala.or.jp

イ.中央銀行による公開市場操作の目的

第1 には、収入最大化が挙げられる。Daripa [2001]は、中央銀行の収入最大化を通じて、入札価格と市場価格の差を小さくし、政策スタンスのシグナルへのノイズ混入を抑止すること、入札参加者間の競争を促進できることを理由に、収入最大化は中央銀行にとって中心的な目的であると論じている。
第2 の目的としては、効率性がある。Morgan [2001]は、財を最も欲する者に配分するという意味での資源配分の効率性に注目する
Morgan [2001]は、複数価格方式と単一価格方式について検討し、複数財取引においては、どちらの方式を採っても正直な申告の誘因を作り出すことはできず、効率性を達成できないと論じている。
Morgan [2001]は続けて、効率性の点で、金融市場におけるオークションで通常行われる(単一価格方式、複数価格方式を含む)封印入札方式は、入札過程が観察可能となる公開入札方式にしばしば劣ると論じている。しかし公開入札方式のもとでは共謀が容易になるとの問題を指摘し、競り上げ方式と第一価格方式のハイブリッド型(Anglo-Dutch auction)(3 節参照)が、共謀等の非効率性の源泉を打ち消す手段として検討されている。

第3 には、政策スタンスの効果的なシグナリングがある。中央銀行がこれに重点を置くのであれば、変動価格方式(複数価格方式、単一価格方式)よりも
固定価格(固定金額供給、全額供給)方式の方が望ましいと考えられる。
確かに一見すると、変動価格方式の方が、落札金利の政策金利からの乖離から、市場が、政策金利には表れない政策的なシグナルを読み取ることが可能である分、透明性が高いかもしれない。
しかし、Bank of England [2008]が主張するように、こうした市場の予想は間違いを伴う。このため、イングランド銀行は、固定価格・固定金額供給方式を導入している。
欧州中央銀行も、設立当初は、効果的なシグナリングを目的として、固定価格・固定金額供給方式を導入していた(Hartmann, Manna and Manzanares [2001])。

最後に第4 の目的として、安定性の確保が考えられる。近年、2007 年からの国際金融市場の混乱を受けて、金融調節の目的として、金融市場・金融システムの安定性、流動性管理の重要性が改めて強調されている。
この場合は、変動価格方式よりも固定価格方式、特に、米ドル資金供給オペなどで用いられている固定価格・全額供給方式の方が望ましいかもしれない。
むろん、固定価格方式には、市場の価格発見機能が損なわれ、収入最大化、効率性の達成も阻害されるといった側面があることには留意が必要である。

Morgan, John, “Efficiency in Auctions: Theory and Practice,” Journal of InternationalMoney and Finance, 20, 2001, pp.809–838.
Bank of England, “The Development of the Bank of England’s Market Operations: A Consultative Paper by the Bank of England,” October, 2008.
Hartmann, Philipp, Michele Manna and Andrés Manzanares, “The Microstructure of theEuro Money Market,” Journal of International Money and Finance, 20, 2001,pp.895–948.
Daripa, Arupratan, “A Theory of Treasury Auctions,” Journal of International Money and Finance, 20, 2001, pp.743–767.

14白書さん:2015/06/21(日) 23:51:52 HOST:i153-144-186-116.s61.a027.ap.plala.or.jp
ロ.取引財の種類

公開市場操作における取引財は、共通価値財と私的価値財の両方の特性を有する(Daripa [2001, 2005]、Bindseil, Nyborg and Strebulaev [2004]、Linzert, Nautz andBindseil [2007])

共通価値財の特性を持つのは、金融市場では公開市場操作以外にも活発で競争的な取引が存在するため、公開市場操作は中央銀行によって設定される政策金利というマクロ的要因の影響を強く受けるためである。
他方、私的価値財の特性を持つのは、公開市場操作は、各金融機関が異なる流動性需要を持つためである。

仮に、私的価値財の特性が強いのであれば、勝者の呪いの心配は小さくなるので、共謀、ショート・スクイーズ等その他の要素に配慮したオークションの設計がより重要となってくる。
市場参加者の流動性管理という観点からみれば、公開市場操作で取引される財と、インターバンク市場等で取引される他の財とは、一般的には代替性が高いという点にも留意する必要がある。
もっとも、金融危機時には、カウンターパティリスクが高まり、インターバンク市場を通じた流動性配分が円滑に機能しなくなるため、こうした代替性が急速に低下する。
この点は、前述した金融危機への対応措置を設計していくうえでも重要と考えられる。

イ.変動価格方式

変動価格方式の中で、単一価格方式と複数価格方式の比較に関しては、国債発行オークションにおける実証研究が多く存在し、そこで得られた結果は有用であるが、中央銀行の公開市場操作における実証研究はあまり見当たらない。

これには変動価格方式の中では、複数価格方式が支配的で、単一価格方式はほとんど採用されていないことが影響していると考えられる。
2008 年末時点における単一価格方式の例は、主要国では、最近(2007〜08 年)米国で導入されたTSLF(term securities lending facility)とTAF(term auction facility)程度である。
TSLF とTAF の歴史は1 年以下に過ぎず、今後研究の蓄積が望まれる。
過去においては、ドイツは1988 年まで単一価格方式を採用していたが、その後複数価格方式に移行している。
この理由として、無責任に過度に高い金利を提示しながら、結果として低金利で資金調達が可能になっていた入札者が存在したことが、情報の優位性をもつ大規模金融機関にとって不満であったことが挙げられている(Nautz [1997]、Daripa [2005])。

Nautz [1997]は、ドイツのデータを分析し、単一価格方式のもとでは入札参加者が過度に高い金利を提示する傾向があるため、高いレポ金利の情報価値は小さいこと、逆に複数価格方式のもとでは過度に低い金利を提示する傾向があるため、低いレポ金利の情報価値は小さいことを発見している。
インドにおけるレポオペでは2001 年5 月まで単一価格方式を採用していた。しかし同月、複数価格方式に変更している。その理由として、Reserve Bank of India [2001a, b, 2002]は、単一価格方式のもとでは、落札者は最も低い価格しか払わないので、無分別・無責任な行動をとる可能性があることを挙げ、複数価格方式の試験的運用の結果および市場参加者との議論の内容は満足が行くものであったため、複数価格方式に完全移行したとしている。


Bindseil, Ulrich, Kjell G. Nyborg and Ilya Strebulaev, “Bidding and Performance in Repo Auctions: Evidence from ECB Open Market Operations,” CEPRDiscussion Paper Series 4367, 2004.
Nautz, Dieter, “How Auctions Reveal Information: A Case Study on German REPO Rates,” Journal of Money, Credit and Banking, 29(1), 1997, pp.17–25.
Reserve Bank of India, “Monetary and Credit Policy for the Year 2001-2002,” Reserve Bank of India Bulletin, 2001a.“Multiple Price Method for LAF Auctions to Continue,” Press Releases, Aug09, 2001b.
Daripa2005:How (Not) to Sell Money,” Birkbeck Working Papers in Economics and Finance 0520, 2005.

15白書さん:2015/06/22(月) 00:02:08 HOST:i153-144-186-116.s61.a027.ap.plala.or.jp
ロ.固定価格方式

固定価格・固定金額供給方式は、英国だけでなく、ユーロ圏においても、ユーロ導入当初の1999 年1 月から2000 年6 月まで実施されていた。
しかしながら、ユーロ圏はその後、複数価格方式に移行している。同時に、オークションにおける最低落札金利を提示したほか、オークションにかかる準備を平易にするため、流動性需要の推計値を公表している。
この理由について、欧州中央銀行は、固定価格のもと深刻な過剰入札(overbidding)が発生したためと説明している(ECB [2000])。
実際、1999 年における平均落札率(入札参加者による全入札額と落札額の比率)は約10%であったが、2000 年に入った頃から入札額が急激に増加し、2000 年5〜6 月の落札率は1%を下回っている。


このような過剰入札の原因としては、第1 に、市場参加者が将来の利上げを予想したことが指摘されている(ECB [2000])。
2000 年前半にかけては、市場に利上げ期待が広がり、市場の短期金利は政策金利を大きく上回っていた。

ただし、欧州中央銀行発足以前に、同じ固定価格方式を採用していたドイツ・ブンデスバンクでは、金利がほとんど一定であった1996〜98 年にも、過剰入札が生じていたので、前出の理由は必ずしも成立しない(Nautz and Oechssler[2006])

第2 に、欧州中央銀行による資金供給量が過少であった可能性がある。Ayuso and Repullo [2001, 2003]は、スペインの銀行の個別データを用いた推計によって、第1 の理由よりもこの第2 の理由の方が大きいと論じている。
第3 に、Ehrhart [2001]、Nautz and Oechssler [2003]は、適合的学習によって入札量が徐々に増加していったことを説明している。しかしNautz and Oechssler [2006]は、これら3 つの説明だけでは過剰入札を説明するのは困難であると論じている。

一方、イングランド銀行は、政策スタンスの効果的なシグナリングを目的に、引続き固定価格・固定金額供給方式を採用している。
欧州中央銀行が直面した過剰入札の問題に対しては、イングランド銀行は、金融調節の手法を工夫することで解決しようとしている。
2006 年5 月、金融調節の枠組みが大幅に見直され、積み期間やオペの実施日・期間を金融政策決定会合(MPC:Monetary PolicyCommittee)と整合的に設定するような変更が行われた(日本銀行企画局 [2006])。
これは、過剰入札や、逆に入札額が供給額に満たない札割れが生じるリスク軽減を目指した措置であり、このような工夫の積み重ねが、固定価格(固定金額供給)方式オペによる金融調節を円滑に進めるうえで、重要な役割を果たしていると考えられる。

この間、固定価格・全額供給方式は、今次金融危機のもとで、各国中央銀行における米ドル資金供給、欧州中央銀行のレポオペ、日本銀行の企業金融支援特別オペなどで導入されている。
今次金融危機のもとで、主要中央銀行がとってきた政策運営の詳細は、日本銀行企画局 [2009]を参照。

European Central Bank, “The Switch to Variable Rate Tenders in the Main Refinancing Operations,” Monthly Bulletin, July, 2000.
Nautz, Dieter and Jörg Oechssler, “The Repo Auctions of the European Central Bank and the Vanishing Quota Puzzle,” Scandinavian Journal of Economics, 105, 2003,pp.207–220.
Ehrhart, Karl-Martin, “European Central Bank Operations: Experimental Investigation of the Fixed Rate Tender,” Journal of International Money and Finance, 20,2001, pp.871–893.
Ayuso, Juan and Rafael Repullo, “Why did the Banks Overbid? An Empirical Model of the Fixed Rate Tenders of the European Central Bank,” Journal ofInternational Money and Finance, 20, 2001, pp.857–870.
Ayuso, Juan and Rafael Repullo,“A Model of the Open Market Operations of the European CentralBank,” Economic Journal, 113, 2003, pp.883–902.
日本銀行企画局、「主要国の中央銀行における金融調節の枠組み」、2006 年
――――、「今次金融経済危機における主要中央銀行の政策運営について」、2009年

16白書さん:2015/06/22(月) 00:11:26 HOST:i153-144-186-116.s61.a027.ap.plala.or.jp
ハ.その他各論

取引財が共通価値財なのか私的価値財なのかに関して、Bindseil, Nyborg andStrebulaev [2004]は、ユーロ圏における期間1 週間のレポオペ(MRO)の結果を分析し、短期市場金利のボラティリティが高くなるほど、高い価格を入札する傾向が高いことを見出している
勝者の呪いを懸念するのであれば、ボラティリティが高くなるほど、入札価格は低くなることが予想されるので、彼等の実証結果は、公開市場操作における財は、私的価値財の性格が強いことを示唆している。
※短期金融市場におけるボラティリティの高まりが、市場の不安定化、資金流動性リスクの高まりを示唆しているとすれば、金融機関が予備的な動機から流動性需要を高めると考えられる。この結果、中央銀行が供給する流動性についても、私的財としての側面が生じると推測される。

同じユーロ圏ではあるが、期間のより長い3 ヵ月以上のレポオペ(LTRO)について、Linzert, Nautz and Bindseil [2007]は、取引財は共通価値財の特性を持ち勝者の呪いの問題が生じていることを報告している。
これらの結果は、1 ヵ月の準備預金積み期間の範囲では、金融機関は個々の準備預金積み立ての進捗状況をみながら、積み期間を超える期間では、先行きの政策金利等のマクロの見通しをもとにして、資金の調達・運用を行っていることを示唆している。
ただし、Bruno, Ordine and Scalia [2005]は、入札の参加決定をコントロールした推計を実施し、期間1 週間のMRO においても勝者の呪いの問題が生じていると報告している。

金融機関の特性が入札行動にどのような影響を与えているのかに関して、Breitung and Nautz [2001]は、大規模金融機関は中小金融機関よりも、先行きの金利について多くの情報を有し、より洗練された入札行動を採っていると報告している。
Bindseil, Nyborg and Strebulaev [2004]は、大規模金融機関は中小金融機関よりも低い価格でオペ資金を調達していることを示し、その理由として、大規模金融機関の方がより賢明な戦略を採っていること、より広範な担保を保有していることを挙げている。
Bruno, Ordine and Scalia [2005]は、大規模金融機関は、担保を効率的に管理しているほか、定期的に入札に参加しその他金融市場においてディーラーとしての役割を果たしているが、ボラティリティが大きくなったときには、入札から手を引き、別の金融市場で資金を調達しようとしていると論じている。


Bindseil, Ulrich, Kjell G. Nyborg and Ilya Strebulaev, “Bidding and Performance in Repo Auctions: Evidence from ECB Open Market Operations,” CEPRDiscussion Paper Series 4367, 2004

Linzert, Tobias, Dieter Nautz and Ulrich Bindseil, “Bidding Behavior in the Longer Term Refinancing Operations of the European Central Bank: Evidence from aPanel Sample Selection Model,” Journal of Banking and Finance, 31,pp.1521–1543.

Bruno, Giuseppe, Maurizio Ordine and Antonio Scalia, “Banks’ Participation in theEurosystem Auctions and Money Market Integration,” Bank of Italy WorkingPaper, 562, 2005.


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