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オークションの理論と実際: 金融市場への応用
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:
白書さん
:2015/06/20(土) 01:05:37 HOST:i153-144-130-245.s61.a027.ap.plala.or.jp
イ. 落札価格と流通価格の乖離に関する研究
まず国債発行オークションにおける落札価格と流通市場における流通価格がどの
程度乖離しているかを調べる。発行市場と流通市場で裁定が完全に働けば、落札価格
と入札直後の流通価格は一致するはずである。しかし実際には、発行市場と流通市
場の裁定は完全でなく、入札参加者はオークションで低い価格で国債を調達する一
方、それを流通市場で高い価格で売却することで利益を得ていると指摘されている。
Cammack [1991] は、1973〜84 年のデータから、米国における短期国債の落札価格
は流通価格より平均 10 ベーシス・ポイント低く評価されていると報告している
Spindt and Stoltz [1992]、Simon [1994] も同様の結果を見出している。
日本においても、落札価格と直後の流通価格の乖離は存在するが、その乖離は有意
とまではいえない(Hamao and Jegadeesh [1998]、副島・花尻・嶋谷[2001])。
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