「ここで問題なのは、一体どういう許可が与えられたのか分からないという点だ」と、米シンクタンク「戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies、CSIS)」で「テクノロジーと公共政策プログラム」のディレクターを務めるジェームズ・ルイス(James Lewis)氏は指摘する。FBI捜査官がブロードウェル氏の電子メールの内容を見ることを同氏が承諾した際、事前に自分の持つ権利について説明を受けたかどうかも不明だという。
ワシントンを拠点とする米非営利団体「民主主義・技術センター(Center for Democracy and Technology、CDT)」のグレゴリー・ノジェイム(Gregory Nojeim)氏は今回の件を機に、ようやく米国の議員たちもデジタル・プライバシー問題に目覚めるのではないかと話す。
「ペトレアス氏への捜査は、電子メールなど電子通信に対して強力なプライバシー保護を設けることが極めて重要だということを示している。そうした保護なくしては、捜査はあっという間に拡大し、本来の被疑者から遠い人物にまで及びかねない。制御できないほど逸脱する恐れさえある」と、ノジェイム氏は懸念を表明している。(c)AFP/Rob Lever