早稲田大学法学部の上村達男教授(会社法・金融商品取引法)は「第三者委員会が東芝の経営陣による意図的な利益水増しを指摘している時点で、違法な会計であり、明らかに粉飾。少なくとも不正会計と表現すべきで、今もって違法ではないという意味を含む不適切会計という表現をつかっているのはおかしい。他の詐欺事件などでは疑惑の段階で報じているのだから、以前から『粉飾疑惑』と言うべきだったのではないか」と疑問を投げかけている。
(安藤歩美・中野宏一/THE EAST TIMES)
(ブルームバーグ):台湾の鴻海精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)会長は31日、台北で、シャープへの買収提案では鴻海案が勝つ自信があると語った。シャープは経営再建をめぐり鴻海と政府系ファンドの産業革新機構と協議している。
郭会長は31日開かれた会社イベントで、買収提案についてシャープが来週決定するとの見通しを示した上で、鴻海案の条件の方が競合に比べて優れていると語った。関係者によると、郭会長は30日に大阪のシャープ本社で同社経営陣と面会した。
ブルームバーグは30日、郭会長がシャープ本社で経営陣と面会し、約6600億円に増額した買収提案を説明すると報じていた。鴻海案は金額こそ機構案を上回るが、シャープは自社技術の海外流出を防ぎ、国内企業との関係を維持しやすい機構案に傾いていると、事情に詳しい複数の関係者がこれまでに明らかにしている。機構案ではシャープに約3000億円を投資する可能性があると、関係者の話で明らかになっている。
シャープの広報担当、関喜文氏は31日、ブルームバーグの電話取材で、鴻海と革新機構の関係者が30日、シャープを訪れたことを明らかにしたが、面会の内容についてはコメントしなかった。
原題:Foxconn’s Gou Confident of Winning Bid to Take Control of Sharp(抜粋)