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数学について

1横山信幸:2019/10/19(土) 14:27:59
数学の質問箱のスレッド立てます。

どなたか教えてくださいませんか。

2横山信幸:2019/10/19(土) 14:28:47
野間廣「トポロジー」というのを読んでます。でも、基礎基本の用語が掴めず困っています。
どなたか教えてもらえませんか?

「開集合」についてです。

「たとえば3つの点からなる集合
X={a,b,c}
にたいして〔部分集合〕Tとして
T={Φ,{a},{a}∪{b},{a}∪{c},X}
とします。公理1,2は明らかでしょう」(p117)

「公理1 集合Xは開集合である」(p124)

「実数直線Rの部分集合Uが開集合であるとは、Uのおのおのの点xに対し、
x∈(a,b)⊂U
となる適当な開区間(a,b)が存在することである」(p102)

とあったのですが、

なんで要素が3つの集合は開集合であることが「明らか」なのか、ぜんぜん分かりません。

これ、どなたか分からないですか?

3久保共生:2019/10/19(土) 17:24:00
ごめんなさい、よく分かりません。
X={a,b,c}は何の部分集合なのでしょうか?
もしXは実数の部分集合であり、a,b,c∈Rなのであれば、Xは開集合でなく、多分閉集合だと思います。(間違っていたらごめんなさい)

4久保共生:2019/10/19(土) 17:43:59
ごめんなさい、位相空間の話をしているのかもしれません。
ちょっと忘れているので調べて思い出せたら書き込みます。

5横山信幸:2019/10/19(土) 19:00:20
久保さん、ありがとうございます。

それです「位相空間」です。

トポロジー入門の本で、今ちょうどその位相空間の説明の章に入ったところでその話になってるのですけど、
その前の章の「実数直線」の話で「開集合」と「閉集合」の説明がなされてまして、
その「開集合」の語を用いて「位相空間」の説明がされています。 

でも、ここの
集合X
は有限集合とされていて、そこに父母子の3人の絵が挿し絵になってるますので、その集合の要素は数でなくでも良いような適当な3つのものという感じで語られています。

しかし、その話のキーワードである「開集合」が実数直線での説明しかされてないので、
そのようなバラバラの要素に対しての「開集合」って何なのだ?
と、僕の頭のなかはてなマークだらけになってます。
もしわかったらヒントをもらえると嬉しいです。

よろしくお願いします

6久保共生:2019/10/19(土) 19:45:32
だいぶ思い出してきました。
ただ、どこまで説明すればよいか難しいです。

まず、Xに何らかの位相構造が入っているとき、X自身と空集合∅は開集合です。
このことは位相空間の定義そのものに含まれています。


ですが、なぜそのような定義がなされているのかを理解するためには、距離空間における開集合の定義や定理を理解する必要があります。
簡単に言えば、距離空間において成り立つ開集合の性質をピックアップして、そのような性質を持つものを位相空間として捉えようという感じです。
位相空間というのは、距離空間における開集合の性質を抽象化して得られるものなので、位相空間の定義だけを見ても全く意味が分からないと思います。

一応、いくつか参考になりそうなサイトを貼っておきます。

ttp://www.rimath.saitama-u.ac.jp/lab.jp/fsakai/settop.html

ttp://proofcafe.org/k27c8/math/math/topological_space/index.html

7横山信幸:2019/10/19(土) 21:08:06
久保さん、ありがとうございます。

いろいろ参考になりそうなサイトですね。助かります。

でも、今はまだやはりよくわかってません。

元の「トポロジー」の本の中に、次のような記述があります。
「集合Xの部分集合族Tが次の公理1~5を満たすとき・・・位相Tの元であるXの部分集合を空間Xの開集合と呼びます。
公理1 集合Xは開集合である
公理2 空集合は開集合である
公理3 Xの任意の点xに対し、xを含む少なくとも1つの開集合が存在する
公理4 開集合の任意個の和集合は開集合である
公理5 開集合の有限個の共通部分は開集合である」

この説明では「開集合」の説明に「開集合」が使われてたのでワケわからないと思ってたのです。

が、とにかく、「父,母,子」のようなあまり連続量とは考えにくいような要素をもつ集合でもそれを「位相空間」として捉えることができるのだと、認めてしまって、その「Xの部分集合が『開集合』である」のだから、「父,母,子」という集合そのものも開集合になる、

というような、中途半端な理解のまま、とりあえず読み進めてみたいと思います。無理して読み進めていくと、もしかするとわかってくるところがあるかも知れませんので。


ありがとうございました。

8久保共生:2019/10/19(土) 22:03:16
上の公理1〜5は、開集合の性質の説明みたいな感じです。
開集合の定義自体は距離空間においてのものを見るべきです。

一応、距離空間における開集合の定義を書いておくと、

距離空間Xの部分集合Uが開集合であるとは、Uの任意の点に対して、Uからはみ出さない(つまりUの部分集合となる)ε近傍をとることができる

というものです。
ちなみに、ある点xのε近傍とは、xからの距離がε未満の点の集合のことです。(ただし、ε>0です。)

例えば、実数Rの部分集合U={x∈R|0<x<1}は、開集合です。
0<x<1の区間のどんな点をとっても、ε近傍を十分に小さくとれば、0<x<1からはみ出さないですから。
一方例えば、V={x∈R|0≦x≦1}は、開集合ではありません。
0や1のε近傍は、ε>0をどうとっても、0≦x≦1をはみ出してしまいますから。

9久保共生:2019/10/19(土) 22:14:33
こうして定義された開集合から、上のような性質が導かれます。
そして位相数学においては、その性質を開集合の公理としてしまって、それを前提として話を展開していくわけです。

10久保共生:2019/10/19(土) 22:46:26
もう一点メモ。

X={a,b,c}としたとき、
Xの部分集合族Tとして、
T={∅,{a},{a}∪{b},{a}∪{c},X}をとると、TはXの位相になっていますね。

ちなみに、TがXの位相であるとは、
1.Xと∅がTの元(公理1,2に相当)
2.Tの元の任意個の和集合はTの元(公理4に相当)
3.Tの元の有限個の共通部分はTの元(公理5に相当)
を満たすことです。(公理3の扱いはよく分からないです。ごめんなさい。)
位相数学においては、これら全てを満たすTの元のことを開集合と定義します。

上の例におけるTは1〜3の条件をすべて満たしているので、Xの位相です。

11横山信幸:2019/10/19(土) 23:09:40
久保さん、助かります。ありがとうございます。

その「トポロジー」の本で、

「実数直線Rの部分集合Uが開集合であるとは、Uのおのおのの点xに対し、
x∈(a,b)⊂U
となる適当な開区間(a,b)が存在することである。Uが点xを含む開集合であるとき、Uを開近傍であるといいます」

と「開集合」を説明しています。
これは、おそらく久保さんの説明による開集合の定義と同様のことを言ってるのだと思います。

しかし、この説明では、僕にはその話が実数の数直線のなかの話としてでしか理解することができません。
なのに、
「トポロジー」の本の、僕が分からないと言ってる箇所では、その「開集合」が、要素が3つしかない「集合」でもそれが開集合だと言えるとしていました。僕には、そこのところが「?」ってなってしまったのです。

が、
それは、まあ、そう言うものだと思えば良いんですかね。

12横山信幸:2019/10/19(土) 23:11:38
>>10
ありがとうございます。これを見ないで、
11
を書いてしまって、コメントがテレコになってしまいました。ちょっとわかってきたかもしれません。

とても、助かりました

13横山信幸:2019/10/19(土) 23:50:13
あぁ、読み進めたら

「このように位相空間は、もともと実数直線のもっている収束などトポロジー的の概念を公理1~5を満たす位相で与え一般の集合にまで拡張した概念です」

とありました。これですね。

14夫正彦:2019/10/21(月) 16:41:42
位相とかトポロジーとか全然知らないのですが、面白そうなので興味深く拝見しました。
やっぱり私には難しくて、3つの点から成る集合Xが実数Rの開集合になるというのが理解できません。
定義からすれば、閉集合になるように思えるのですが。
Xが開集合なら、集合族Tは開集合になるというのはなんとなく理解できたのですが。

15村田:2019/10/21(月) 18:41:57
3点からなる集合は閉集合じゃないのですか?
3点からなる集合の補集合は開集合でしょう。
それなら3点からなる集合は閉集合なのでは?

16久保共生:2019/10/21(月) 18:47:40
>3つの点から成る集合Xが実数Rの開集合になるというのが理解できません。

いや、そうではありません。
上の例では、全体集合はRではなく、Xです。
X={a,b,c}という3点集合を全体集合と考えるのです。
そして、このXの部分集合族T={∅,{a},{a}∪{b},{a}∪{c},X}は、開集合の公理を満たすので、Tの元は開集合と見做されうるのです。
これについては >>10 を参照してください。

17久保共生:2019/10/21(月) 19:07:09
>>15

例えば、全体集合をRとして、通常のユークリッド距離を入れた距離空間においては、3点からなる集合は閉集合であり、開集合ではありません。
しかし上の例では、X={a,b,c}が全体集合なのです。
このXはユークリッドの距離空間ではありません。
もっと抽象的な3点の集合です。
これだけ抽象化しても、開集合の公理をもとに開集合族を作ることができる、というのがここでのアイデアです。

18横山信幸:2019/10/21(月) 19:13:01
その当該の文章の一部pdfを挙げます

ttp://sets.cocolog-nifty.com/blog/files/isoukuukan.pdf

19横山信幸:2019/10/21(月) 19:15:15
3つの点からなる集合の話はp127のあたりです

20ムラタ:2019/10/21(月) 20:29:18
n次元ユークリッド空間の話でなく位相空間の話だったんですね。
よく読んでなかったです。すいません。
数直線からの流れで元でなく点と書いていたので誤解してしまいました。

21横山信幸:2019/10/21(月) 21:22:22
もうひとつ教えてもらえますか

1つの点だけの集合でも開集合になりえるってことですか?

たとえば、
X={a}
だとしても、その部分集合族Tを
T={Φ,{a}}
ととれば、Xは開集合になる
ってことでしょうか

22ムラタ:2019/10/21(月) 21:38:07
>>21
開集合になるのではないでしょうか。
>>7で挙げられている公理をすべて満たしているので。

23久保共生:2019/10/21(月) 22:22:56
>>21
その通りです。
ちなみに、Xが1点の集合の場合に限らずとも、T={∅,X}は常にXの位相です。
このTを密着位相といいます。

24夫正彦:2019/10/23(水) 09:40:35
理解したことを書きこみます。
集合Xが位相空間ならば、その部分集合(Xの部分集合族の元)は開集合である。
集合X自体は集合Xの部分集合なので、全体集合Xに対してXそれ自身は開集合である。

「実数直線の開集合族がみたしている定理2を公理系としてとりあげ」とあるので、
Xのような集合の部分集合が開集合であるかどうかを証明することなしに、公理とする、
ということなのかな、と。

横山さんのPDFのP126ページに実数を位相空間とした場合のことが書かれてますが、
べき集合2^Rを考えたときにこのべき集合は公理1〜5をすべて満たすので、Rは
一つの位相空間となるのですね。とすると、Rの部分集合はかならずRのべき集合の元に
なるので、開集合であるわけですが、しかし、Rの部分集合で開集合でないものを
想定することができる(最初の3つの点からなる集合Xとか)。この辺り面白い。

25横山信幸:2019/10/24(木) 23:13:06
「定理 空間Xの部分集合��とXは両者とも開集合であり、また閉集合である」(野口廣「トポロジー」)

って、なんか位相空間っていろいろびっくり

26横山信幸:2019/10/24(木) 23:13:59
「定理 空間Xの部分集合ΦとXは両者とも開集合であり、また閉集合である」

27横山信幸:2019/12/17(火) 15:55:05
すみません。また、わかる方いらっしゃれば教えてください。
性懲りなく「差異と反復」を読んでるんですが、そこに、「カントの非一致対称物の問題(対称的事物のパラドクス)」ってのが出てきたので調べています。
水平面図形は裏返して一致するなら合同だが、立体で裏返して一致する場合は合同とするべきかという問題です。ライプニッツは合同だとし、カントは合同ではないとしたらしいです。これ、単なる図形の問題でなく空間自体の捉え方や感性悟性の捉え方とも関連して高度に存在論的な問いであるみたいで、結構興味深いです。

それで、普通の現在の一般的な数学では、裏返しの立体は合同とされるのかどうかを知りたいのですが、僕の力ではネット検索できませんでした。
数学に詳しいかた、教えてください。よろしくお願いします。

28ウラサキ:2019/12/17(火) 16:24:54
Wikipediaの「合同」の項目に次のような説明がありました。
「場合によっては、形と大きさが同じである他に、一方が他方の鏡像である場合を含める。」
「裏返しの立体」も「鏡像」なのでは?

29横山信幸:2019/12/17(火) 19:03:20
一般的には裏返しの立体は合同。でも違うときもある。というところでしょうか。

wikipediaの「鏡映」には「3次元の物体や現象(特に分子)が鏡映対称であって、合同ではないことを掌性と呼ぶ」とされてありました


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