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【習作】1レスSS集積所【超短編】

1名無しさん:2015/11/21(土) 00:23:52 ID:gr26XeI60
「SS書けたけどツイノベには長いし、1000文字には満たない…」
「投稿所の新着に載せる/自分の作品ページに1作置くほどでもない…、でも日の目を当てたい!」
「初作で躓いて変なイメージついたり、叩かれたくない…」
「まずは匿名でいいから反応を見てみたい…」

 そんな初心者や超短編作家の皆様! この度、談話室に『1レスSS集積所』を作成しました!
 初心者作家の叩き台から、本館作家の息抜きネタSS、そしてその感想など、様々なレスを投じてください。
 魔物娘さんたちといちゃエロちゅっちゅしたりほのぼのするSSをお待ちしております。

 【このスレのルール】
・SSの内容に関するルールは本館と同じとします。
・作品とその感想は1レスでまとめてください。特にこのスレでの連載は禁止します。
・基本的にここで作品を投稿しても匿名になります。匿名ゆえのトラブルのリスクは投稿前によく考えてください。HN・トリ付けは自己責任で。
・ほんわかレス推奨です!


他にも色々なスレがあります。目的に適したスレをご利用ください。

※魔物娘図鑑と関係ない話題でもOKです。
雑談スレ12:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1446028423/

※新刊同人誌の話題は解禁されるまでネタバレスレでお願いします。
ネタバレスレ:ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/11485/1294842422

※エロ魔物娘図鑑やSSに関する考察・妄想・ネタ話などはこちらへ。
エロ魔物娘図鑑スレ10:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1441958563/

※魔物娘の生態や世界情勢など、図鑑世界にまつわる考察はこちらへ。
魔物娘図鑑世界考察スレ6:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1411941292/

※SS作者さん特有のピンポイント過ぎて微妙な質問・相談などはこちらへ。
SS書き手で雑談しましょ 8:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1445590184/

331名無しさん:2017/03/23(木) 13:26:43 ID:vgSmGxnM0
最近書くものがドン詰まりの三流物書き状態なため、皆様に批評をお頼み申し上げます。
情景描写のための習作だったのですが、肝心の桜が上手く描けずな出来になってしまいました。
また、自分では読みやすい文章を書こうとしているつもりですが、読者視点だとどうなのか自信が持てません。
うちのリャナンシーちゃんに聞いても「別に平気じゃないの?」と横になってお煎餅を齧っています。
その他どんなご指摘でも構わないので、どうか辛口で評価をよろしくお願いいたします。



「うー?」
「あはは。待ってて、もうすぐ着くからさ」
「うー」

 彼女は小首を傾げたまま、ちょっと頼りない足取りで、僕に手を引かれている。
 ゾンビである彼女との散歩も慣れたものだけど、これから連れて行くのはとっておき中のとっておきだった。
 彼女に喜んでもらいたくて、何度も探して歩いて。そして見つけた、特別な場所。
 ほんの少しだけ逸る気持ちを抑えて、春のうららかな青空の下を二人で歩いていく。
 この道の角を曲がれば、もう見えてくるはずだ。

「どう、キレイでしょ?」

 風が優しく吹き込むと、僕らの前でふっと、ピンク色の花びらが踊った。
 目の前に現れたのは、鮮やかに咲き乱れる桜の木々。
 陽光にきらめく小川にそって立つ桜は、枝の先という先までいっぱいに花をつけて、僕らを迎えてくれていた。

「うー……!」

 彼女の瞳が輝いた。
 目を大きく見開いて、生き生きと。
 まるで彼女が、自分がゾンビだって忘れてしまったみたいに。

「うー! うー!」

 どんどん、どんどん、彼女が足早になっていく。
 苦笑する僕を追い抜いて、今度は急かすみたいに、彼女が僕の手を引く番に変わる。
 そして僕の手をはなして、駆け足になって。

「うー!」

 彼女が淡い彩りのドームに飛び込んだ。

 木の下に立って、口をぽかんと開けて、満開の花々を見上げたり。
 次は根元をぐるぐる回ってみて、見えてくる光景の違いに目を丸くしたり。
 それから川辺の方に向かって、さらさらと流れていく桜の花びらを一生懸命おっかけてみたり。
 結局それには追いつけず、しょんぼりとした顔で花びらを見送っていったり。
 だけど今度は頬をほころばせて、桜の花びらを一枚一枚、丁寧に拾い上げていったり。

 彼女は本当に無邪気に、心の底から桜を楽しんでくれているようだった。

「うー、うー」
「ん? どうしたの?」

 そんな様子を微笑ましく見守っていると、彼女が嬉しそうにこっちに寄ってきた。
 その手の中には、彼女が集めてきたらしい、小さな花びらの山。

「……くれるの?」
「うー!」

 すっと差し出される、彼女からの薄桃色をしたプレゼント。
 出会った頃から何一つ変わらない、彼女の優しさ。
 ずっとずっと大好きな……彼女の笑顔。

 それに対して、僕は――

「――ッ!」
「うー?」

 込み上げてくる愛おしさに耐えられず、彼女の身体を抱きしめていた。
 彼女の手にあった花びらが、ぶわっと宙に放り出される。
 それがひらひら、ひらひらと、僕らのことを祝福するように舞い散っていった。

「せっかくのプレゼント……台無しにして、ごめん」
「うぅーうぅー」

 いいよ、と言ってくれているらしい。彼女も僕をぎゅっと抱きしめ返してくれる。
 いじらしい返事にまたこみ上げるものを感じて、ますますきつく彼女の身体を抱きしめる。

「大好きだよ。今までも、これからも、ずっと……」
「うー……」

 満開の桜の下で、僕に伝わってくる彼女の感触は。
 いつもよりほんの少し温かいと、そんな気がした。


………………
…………
……


「うー、うー」
「あ、お団子食べたいの? わ、分かったから、ほらっ。よだれ垂れてるってっ」
「うー♪」

332名無しさん:2017/03/23(木) 13:38:58 ID:cqQi0VRg0
>>330
丁寧な批評、ありがとうございました。
まだまだ改善点は多いですね。
参考にさせていただきます。

333名無しさん:2017/03/23(木) 18:59:23 ID:muvHP7VE0
>>331
新人リャナンシーですっ。おせんべいがおいしそうと思いつつ、今日も役に立つか微妙な批評をしちゃいます。

ゾンビちゃんが天真爛漫で、主人公君が愛おしく思う想いがとても素敵にでているわね。

今回は情景描写と読みやすい文章ということで、そこに焦点を当てて見てみますね。

今回の作品で、最初は風景描写がなくて、目的地の桜並木で風景描写がほぼ最初にされているわ。これだと、読者は白紙の背景から桜の背景を想像することになるの。
でも、桜の背景をドラマチックにするのなら、平凡な風景から場面変換する演出があった方が読者のテンションも上がると思うの。

それと、書き出しを台詞にするのは、読者をつかむ定番の方法だけど、そればかりに頼るのは表現の幅が狭くなっちゃうわ。
大丈夫! よっぽどじゃなければ、5行ぐらいは読んでくれるわ。そこまでで勝負よ。
だから、今回の場合は、最初に少し情景と状況を書いちゃう方が、あとの桜が効いてくるわ。

読みやすさは、今のままでも十分あると思うわ。この先は好みによるところが大きいのよね。
それでも、あえて言うなら、間の取り方を少し考えてみた方がいいと思ったわ。
例えば、桜並木が最初に見えるシーン。情景よりも先に台詞が来ているでしょ? あれを逆にするの。

 この道の角を曲がれば、もう見えてくるはずだ。
 風が優しく吹き込むと、僕らの前でふっと、ピンク色の花びらが踊った。
「どう、キレイでしょ?」
 目の前に現れたのは、鮮やかに咲き乱れる桜の木々。

文章をいじらずに入れ替えただけだから、ちょっと文のつながりが悪いけど、入れ替えると印象が変わるでしょ?
映画やドラマ、漫画なんかでもよくつかわれているけど、絶景に入る前に、それを想像する一拍を置くと風景がより広がるわ。

あと、私の好みなんだけど、体言止めが多いと、なんだか流れに乗れないの。
他のところでも言ったけど、体言止めはリズムのインパクトだから、印象が逆に薄くなっちゃうの。映像で言うと、画面がぱぱぱっと変わる感じね。全体としてのイメージはなんとなく残るけど、輪郭はぼやけた感じだから多用はしない方がいいわ。
個人的な見解だけど、情景が浮かぶ作家さんの文章では、体言止めが少ない気がするのよね。

と、こんなところね。参考になると嬉しいな。
え? 今回は具体例が少ない?
今回の情景描写とか読みやすさとかだと、総合的で長くなっちゃうから。もし、要望があれば、添削を載せるわ。例のごとく、かなりいじってるけど……。

それじゃあ、またの投稿をリャナンシーは待ってます。

334名無しさん:2017/03/23(木) 19:20:02 ID:vgSmGxnM0
>>333
ご批評どうもありがとうございます。

桜を描こうとばかり思っていたためか、他の風景描写は盲点でした。
何も思いつかなかったのは完全に自分の力量不足ですね……。
それと桜が飛び込んでくるまでのタメも、できていない箇所でした。反省点が多いです。
体言止めも自分の好みで多用するのですが、これももう少し注意を払うようにしてみます。

ご丁寧な批評をありがとうございました。
よろしければ添削の方も参考にしたいので、ぜひお願いいたします。
あ、よろしければこちらもどうぞ。( ゚Д゚)つおせんべい

335333:2017/03/23(木) 22:18:40 ID:muvHP7VE0
おせんべい、ありがとう。お茶におせんべい。和の心よね。
じゃあ、おせんべいももらったし、さっくりと添削よ。
でも、思いのほか長くなったので、解説含んで2レスにするね。



 春のうららかな日差しを浴びて、僕たちは手をつないで散歩に出かけた。

 ゾンビになって日の浅い彼女の足取りは、少しばかりおぼつかないけど、そこは彼氏である僕がきっちりとエスコートすれば問題ない。彼女との散歩も、もう慣れたものである。

 閑静な住宅街を手をつないで歩く僕たちは、他人からどう見えるだろう。兄弟? 恋人? いいや、きっと若夫婦だ。フランスパンの飛び出た買い物袋を抱えてなくても。

「うー?」

 ちょっと不安そうに彼女が僕に問いかけてきた。

 今日はいつもよりも、少しばかり遠くまで散歩に来ているから心配なようだ。

「うん。大丈夫。もうすぐ着くからね」
「うー」

 僕は彼女の不安を吹き飛ばすほどの笑顔で答えた。彼女も僕の笑顔に安心したのか、笑顔を返してくれた。

 今日の散歩は少しばかり特別なのだ。

 ここのところ僕は、彼女を喜ばせたくて、色々と歩き回ってとっておきの場所を探していた。そうして、ようやく見つけた。二人の思い出にできる、とっておきの場所を。

 僕は早く彼女をその場所に連れていきたい。彼女にあの風景を見せてあげたい。そんな逸る気持ちで足早になりそうになるのを、今もこらえるのに必死だ。

 もうすぐ。――彼女はどんな顔をするだろう?

 この土手を登れば。――彼女は喜んでくれるかな?

 土手を登り切り、視界が開けると、僕たちの脇を風が優しく通り抜けた。そして、その風の残り香のように、ピンク色の花びらがふわりと僕たちの前で踊った。

「どう、キレイでしょ?」

 土手の下には小川が流れていて、その狭い河川敷にはピンク色の綿菓子のように、満開の桜の花が咲き誇っていた。

 小川が春の陽光を反射して、銀の鎖のようで、ピンクの飾りが連なったネックレスみたいだった。

 この景色を、僕は彼女に見せたかった。そして、桜並木の河川敷を一緒に歩きたかった。僕たちの特別な場所として。

「うー……!」

 彼女の春霞のような瞳が一気に輝いたように見えた。

 眼球が落ちそうなほど大きく目を見開いて、まるで彼女がゾンビだってことを忘れてしまうほど、生き生きとした表情をしていた。

 僕はその顔が見れただけで、世界中のすべてを許せるほど嬉しかった。

「うー! うー!」

 彼女は土手を下る道へと僕を急かした。

 さっきまで、僕が我慢していたのが何だったのかと思うほど、どんどん、どんどん、彼女は足早になっていった。

「そんなに急いじゃ、危ないよ」

 土手を下り終わるころには、もう彼女が僕の手を引いていた。そして、僕の手を離して、桜並木のもとへと駆け出した。

「おいおい。人の彼女をとるなよ」

 僕はちょっとばかり、桜並木に嫉妬してしまう。

「うー!」

 彼女は桜の木々とダンスを踊った。

 木の下に立って、口をぽかんと開けて、満開の花々を見上げていたかと思うと、根元をぐるぐる回って、桜の枝ぶりが作る自然の万華鏡に目を丸くしたりしていた。
 小川に落ちて、さらさらと流れていく桜の花びらを一生懸命に追いかけて、追いつけずに、しょんぼりとした顔で花びらを見送って手を振っていたりしていた。

 彼女は、本当に無邪気に、心の底からこの場所を楽しんでくれているようだった。
 今は、頬をほころばせて、地面に落ちた桜の花びらを一枚一枚、丁寧に拾い上げていた。

 お土産にするのかな?

 帰ったら、針と糸で花びらを連ねて、桜のネックレスを作ってあげよう。

 そんなことを思いながら、僕は微笑ましく彼女を見守っていると、嬉しそうに、少し慎重な足取りで僕の方へと戻ってきた。

336333:2017/03/23(木) 22:24:14 ID:muvHP7VE0
(335続き)
「おかえり」

 僕が笑顔で彼女を出迎えると、彼女は無邪気な笑顔で、何かを包むように合わせている手を胸の辺りまで持ち上げた。

「うー」

 ゆっくりと包んでいる手を開くと、そこも満開の桜があった。彼女がさっきから集めていた、綺麗な桜の花びらたちが、彼女の手の中でもう一度、花を咲かせていた。

「うー!」

 その手を僕の方へと差し出した。

「もしかして、くれるの?」
「うー!」

 僕の問いに彼女は満開の笑顔で応えた。

 一度散った桜が、もう一度咲いた。

 ああ、そうか……そこまで、僕は思いつきもしていなかった。この場所を彼女が喜んだのは、何度散っても、春になれば、また花を咲かせる桜に自分と重ねてだったんだ。

 そして、散った桜をもう一度咲かせる彼女の優しさは、出会ったときから何も変わらない。

 ずっとずっと大好きな、とてもとても大切な、彼女の笑顔は、生きている僕よりも何よりも一番輝いていて、かけがえのないものだ。

「――ッ!」
「うー?」

 僕はこみ上げてくる彼女への愛おしさがあふれ出し、彼女の身体を抱きしめていた。

 彼女の手にあった桜が二度目の散華をして宙に舞った。だけど、それらは、春の風に乗り、僕らを祝福するように周囲を舞い踊った。

「ごめん。せっかくのプレゼントを台無しにして」
「うぅーうぅー」

 いいよ、と言ってくれている。そんな彼女の優しさに胸が熱くなる。だめだ。幸せすぎて泣きそうだ。

 彼女はそんな僕の気持ちを感じ取ったのか、ぎゅっと抱きしめ返してくれた。優しく、言葉ではなく、身体で気持ちを伝えてくれた。

「大好きだよ。今までも。これからも。ずっと」
「うー」

 満開の桜の下、僕に伝わってくる彼女の体温が、春の木漏れ日のように、ほんのりと少しだけ暖かく感じた。

………………
…………
……

「うー、うー」
「あ、お団子食べたいの? わ、分かったから、ほらっ。よだれ垂れてるってっ」
「うー♪」


参考になれば幸いだけど、どうかな?

まず、「閑静な住宅街」という風景。本当はダメな描写だけど、この後に出てこないから、これで十分なの。読者がどんな閑静な住宅街を思い浮かべても、さして支障はないからね。
続いて、「若夫婦」これで主人公たちが若い男女と想像できるわ。さらにいうと、手を繋ぐとかで、チャー○ーグリーンのCMを連想した読者は、閑静な住宅街の情景補強になるという裏技よ。共感覚というのかしら? 読者に勝手にイメージさせる言葉を使う方法ね。
視線を遮るものを角から土手にしたのは、川だから、そちらの方が自然なのと、土手を越えてという方が時間をかけれるから、文章に溜めを作れて、期待感を持たせれるでしょ。
難点は、土手と書いた段階で川岸の桜を予測されちゃうことね。
桜の遠景を見て彼女が感激して足早になるところは、遠景を遠景らしく描写して、その場所移動を描写することで距離感を出して、近景に入るようにしているの。土手を下るというのは、理解しやすい場所移動でしょう?
あとは、桜とゾンビの共通項を探して、「散ってなお美しい」というのを見つけて、そこを攻めて演出したの。

調子に乗って1レスに収まらなかったのは失敗だったけど、こんな風に情景を描写していくと流れに乗って、自然に読者にイメージを伝えられると思うわ。

337名無しさん:2017/03/23(木) 22:39:55 ID:vgSmGxnM0
>>336
添削までいただいて、本当にありがとうございます。
住宅街から土手を越えて、桜が登場する。非常に良いタメの演出ですね。
それから、彼女が桜を集めてくる場面……なーんでここをもっと大事にしなかったと、悔やんでるところです。
ちょっとこの添削を参考に、もう一度文章を改稿してみたいと思います。
とても参考になりました。重ね重ね、ありがとうございました。

338名無しさん:2017/03/24(金) 20:32:17 ID:ANS9ikdQ0
批評は経験だけでなくセンスも必要なんですね。
難しい。

339名無しさん:2017/03/25(土) 23:52:23 ID:2HFRL5Dc0
わたあめへの挑戦。


 ふわふわと漂う、ゴーストのテレジア。
 彼女の好きなことは、アンデッドハイイロナゲキタケが入ったシチューのポットパイを崩すこと、周りの人が少しだけ幸せになれる小さなイタズラをすること。
 そして、妄想をすること。

「月がとってもキレイな夜ね。こんな夜は、ステキなことが起こるのよ。たとえば、ダーリンが見つかるとか!? キャー!」

 自分で言ったことに黄色い悲鳴を上げて、身体をくねらせるテレジア。
 彼女の頭の中は、まだ見ぬダーリンとどう愛し合うかでいっぱいだ。その内容は、きっとこっちが恥ずかしくなるくらいに、ピンク色に染まっているだろう。 

「待っててね、未来のダーリン! ……あら?」

 くねくねフワフワしていたテレジアが辿り着いたのは、ちっちゃな公園。
 その公園のベンチには、一組の若いカップルが座っている。その二人は、付かず離れずの距離感。

「見たところ、くっついたばっかりのカップルかしら? きっと、今日は初デートだったのね。美味しいディナーを頂いた後、静かな公園で二人っきり……いーなー、羨ましいなー」

 唇を尖らせるテレジアなどつゆ知らずの二人は、もじもじソワソワしていて、見てるこっちがもどかしい。
 そうかと思うと、しばらく見つめ合い、だんだんと二人の唇が近付いていく。

「そこよ! ブチューってイけー! ……あらら」

 あと少しで二人の距離がゼロになる、と思いきや、女の子が恥ずかしさから顔を背けてしまった。
 男の子はというと、ガッカリしたような、ホッとしたような表情だ。

「どうしてそこで止めちゃうの。私だったら、こう、ガッとイってブチューよ!」

 話す内容が抽象的なのは、テレジアがあの女の子と同じだからだろう。本人は否定するかもしれないが、きっとそうだ。
 そして、『あそこはそっとイってムチューかしら?』なんてテレジアが考えていると、何やらカップルの雲行きは怪しくなっている。
 どうやら、気まずさから二人は帰ろうとしているらしい。

「まだ帰るには早いのに……まったく、仕方ないわね」

 テレジアは、この二人にイタズラをしようと決めた。彼女の好きな、周りの人が少しだけ幸せになれる小さなイタズラだ。
 テレジアは小石を拾うと、それをひょいと投げる。小石は緩やかな放物線を描いて、吸い込まれるように草むらへ。
 すると、カップルの二人の視線は草むらへ向けられる。その隙に、テレジアは女の子の所へ。

「それじゃ、失礼しまーす」

 テレジアのイタズラ。それは、取り憑いて妄想を送り込むこと。
 けれど、いつもしている妄想は送り込んではいけない。あくまで、周りの人が少しだけ幸せになれるのが肝心だ。
 『だって、幸せは自分の手で掴むから意味があるの。私はきっかけでしかないのよ』とは、テレジアの談だ。
 女の子に取り憑いたテレジアは、さっそくとばかりに妄想を送り込む。

「私は恥ずかしがり屋だけど、彼もきっと、恥ずかしがり屋。だって、顔が近付いただけで、あんなにまっ赤なんですもの。今夜は一歩を踏み出すチャンス。初めてのキスは、とってもとっても甘酸っぱいわ。ほら、今よ!」

 そんな妄想を送り込むと、テレジアは女の子から抜け出て、煙みたいに空へと昇る。
 イタズラはここでおしまい。後は二人だけの世界だ。

「さ、お邪魔虫は退散しなくちゃね。それにしても、お腹がペコペコよ。誰かいっしょにディナーを食べてくれないかしら?」

 公園を離れ、フワフワふらふらと漂うテレジア。
 イタズラをしたから、彼女はお腹がペコペコだ。
 ディナーはきっと、アンデッドハイイロナゲキタケが入ったシチューのポットパイ。サクサクのパイ生地を崩しながら、テレジアは未来のダーリンの妄想にいそしむのだ。


批評、感想などありましたら、よろしくお願いします。

340名無しさん:2017/03/26(日) 13:13:39 ID:LKmbtKe60
>>339
>>311の人かな? そうだとしたら、すごいお話の雰囲気が甘くなったね
個人的にはもう少し漢字の使用率を減らすとふわふわ感が増すかなと
あとはここに得意の情景描写を優しくトッピングで更に素敵な味になると思います

それにしても、すごく自分好みのお話をごちそうさまでした
もしかして、アンデッドとかハロウィン的なものとか大好きだったりします?

341名無しさん:2017/03/26(日) 14:18:17 ID:rsFlAHBQ0
>>339
新人リャナンシーですっ。今日も頑張って、批評をしちゃいます。でも、微妙だから、その点はあしからずっ。

恋の橋渡しをする魔物娘というのは、どこか新鮮な感じがするよね。テレジアちゃんが恋に恋する感じで、とてもほのぼのしています。

今回、特に指摘するところはほとんどないんですよね。

強いて言うなら、テレジアちゃんの台詞の漢字の開き方ね。
「キレイ」「ステキ」を開いて、少し幼い印象を出しているなら、「美味しい」「羨ましい」「お邪魔虫」あたりも「オイシイ」「うらやましい」「おジャマ虫」と開いた方が統一感が出るわ。

あと、地の文がテレジアちゃんに引っ張られて、「ちっちゃな公園」とかになっているのは、「小さな公園」としておかないと、読者の方が「一人称?」と混乱の原因になるわね。

それから、取り憑く前のところで、「草むらへ。」「女の子の所へ。」と中途半端なところで文を止めているのも、手抜きに見えるから、最後まで文を書いた方が綺麗ね。
特にここは、話の山になる前だから、こういう書き方はあまりよくないわ。作者が早く書きたいという、焦りに見えてしまう感じになってしまうの。
オチを早く言いたくて焦って喋っている人の話って、アレでしょう?
こういうところは、逆にじっくり書き込んで、読者を少し焦らすつもりでちょうどいいと思うの。

一般的なところだと、こんなところかしら?
ここからは、私なら、こうするかな? というところを書いていきますね。

冒頭の登場場面で、背景がないところにテレジアちゃんが登場するから、そこを少し補強したいわね。

 丸く宙に浮かぶ月と一緒に、ゴーストが一人、夜空を漂っていた。
 彼女の名前は、テレジア。

もうちょっと書き込むのが趣味だけど、後を考えると軽くした方がいいから、こんな感じね。

次の好きなことをあげていくところは、話のポイントになる「イタズラ」を印象付けした方がいいから、順番を変えたいわね。

 彼女の好きなことは、妄想すること、アンデッド(中略)崩すこと、それから、イタズラ。
 周りの人が少しだけ幸せになれる、小さなイタズラをすること。

ゴーストの特性が妄想だから、そんなに強調する必要はないわ。でも、あとで話に関わることだから、最初に持ってきて、軽く印象を残しておいたわ。
何かを順に書いていくときは、一番最初か最後が印象に残りやすい傾向があるの。
〜、〜、〜などなど。という書き方だと、最後のは印象薄くなるけど、今回みたいに、「それから」と前置きを入れると、印象が強く残るわ。短い言葉だと尚更ね。すぐあとに細かく説明を入れることで、重ねて印象を強くするのと、軽い説明をかねているわ。

次の台詞のところは、好みだけど、少し間をつくるといいかもね。

「月がとってもキレイ。こんなステキな夜は、絶対いいことがあるの。たとえば……ダーリンに出会えるとか!? キャー!」

夜という単語が重なるのを避けたのと、たとえばの後で、三点リーダで長めの間を作ったのは、妄想してますというのを想像させるためね。

その後の地の文で、「身体をくねらせる」とあるけど、ここにゴーストらしさをプラスしてみたらどうかしら?

 自分で言ったことに黄色い悲鳴を上げて、月明かりを透かして、星々の間で宙返りを繰り返していた。
 彼女の頭の中は、まだ見ぬダーリンと愛し合うバラ色で染まっていた。きっとこっちが恥ずかしくなるくらいに、極彩色のピンク色の妄想だろう。

物理法則に影響されずに宙に浮かべる魔物娘らしくするのと、そのあとの行動力から、活発さを出しておいたの。
あと、「黄色」「ピンク色」と色が入っているから、間に「バラ色」を入れて、段落全体の一体感を出してみたわ。

こんなところにしておくね。全部やるとすごく長くなるから。
参考になるとうれしいな。
それじゃあ、またの投稿をお待ちしています。

342名無しさん:2017/03/26(日) 15:15:17 ID:DwptBs2.0
>>339
新米リャナンシーです。僭越ながら批評させていただきます。
まず、大変綺麗に纏まった美しい短編です。
約1500文字で、余計な登場人物や余計な情報を出さずに、必要最低限の情報のみを提示しています。
必要最低限とは、つまり主役であるテレジアの性格、性質、魅力です。
『小さな幸せを与える悪戯』そして『妄想が好き』な『ゴースト』の彼女。優しげで純粋無垢、そしてちょっぴりお転婆でお茶目。だけどどこか寂し気で、何かが退廃的なのは、彼女がゴースト故でしょうか。
若いカップルの恋を応援して、その後を覗き見するでもなくすぐに消える。余計な茶々を入れるでもない、気持ちのいい人物像です。
過去にも未来にも物語が続きそうで、読者にそういう空想の余地を与える、大変完成度の高い短編主人公だと思います。

地の文も世界観(というか主人公の人物観)に合致しています。絵本か童話か、詩のような世界観。
テンポも素晴らしく、夜の紺と月明かりの白の中を一人踊るように往くテレジアの姿が目に浮かぶようです。
地の分に性的な要素を連想させる単語が少ないのも世界観維持に一役買っていますね。「テレジアが処女だから」ではなく「テレジアがあの女の子と同じだから」の部分は匠の技を感じました(この解釈で合ってますよね?)。

何か指摘する点があるとすれば、以下の二点でしょうか。

1)テレジアは『妄想』が好き。
妄想とは、謝った確信や病的な思い込みを表す言葉です。そうでなくても邪な空想や淫猥な思考を連想させます。実際、私はこの一文を読んだ時、テレジアはむっつりスケベなキャラクターなのかと思いました。『空想が好き』にした方が自然且つ読者と作者の印象の祖語が無くなると思います。

2)テレジアは、この二人にイタズラをしようと決めた。『彼女の好きな、周りの人が少しだけ幸せになれる小さなイタズラだ』。
こちらはほぼ言いがかりですが、この表現、ここにあるのはしつこいです。同じ文章を繰り返し使うことは印象を強めるために有効ですが、ここで若干テンポが落ちている気がします。
最初の一文を読み飛ばしている読者がいるかも……という不安もあるのでしょうが、基本的に1500字程度であれば読み飛ばしをする読者は少ないです。そういう不安があるなら、気にしなくても問題ありません。

最終的に文章の良し悪しを決めるのは読者……と思いがちですが、文法と単語の間違いを除けば批判の殆どは個人の趣味によるものとなります。
これは批評も同じでして、上の指摘も(1の方は兎も角)私の個人的感想でしかありません。
あまり批評に流され過ぎず、自分のモットーを決め、最終的に自分が納得できる自分好みの文章を目指すとよいでしょう。参考までに私は『合理的な文章はおのずと美しくなる』をモットーにしております。
何かしら参考になれば幸いです。今後とものご活躍、お待ちしております。

343名無しさん:2017/03/26(日) 22:04:40 ID:ZOMfAJ3U0
>>340
>>311の者です。
批評、感想ともにありがとうございました。
お察しの通り、私はアンデッドが好きです。

>>341
新人リャナンシーちゃん、丁寧な批評と感想、ありがとうございました。
文体が硬かったり、キャラに引きづられたりと、まだまだ安定しませんね。
とても参考になりました。

>>342
新米リャナンシーちゃん、丁寧な批評と感想、ありがとうございました。
妄想と空想の使い分け、非常に重要ですね。
とても参考になりました。

344名無しさん:2017/03/28(火) 15:07:20 ID:vMTLvYB.0
エロ無しな話を初めて書きました。リャナンシーちゃん、どうでしょうか?
戦乙女=軍人なイメージです。


 彼女は金髪をアップにした戦乙女様。
准尉の俺よりも階級が上なので上司となるのだろう。
この部隊の新たな隊長だ。
特徴的なのがその身長だ。身長は何と150㎝.
そこいらのジュニアハイスクールのガキ共よりも低い。
そんなちびっ子が来たんで部隊の連中は大笑いだ。
ロリコンの兵士が興奮しながら中尉殿に言った。

「お嬢ちゃん可愛いいねぇ……初潮はまだなのかい? ナプキン派?
タンポン派?」

次の瞬間そいつの股間に蹴りがめり込んだ。
ロリコンはブクブク泡を吹いて倒れた

「タンポン派だ、ゴミクズが」

それからこの中尉は七日もたたない内に部隊はシメ上げた。

「お前らの任務はなんだ! ブタ野郎共!」
『イエス、マム! 殺せ! 殺せ! 殺せ!』
「声が小さい! 教団の面汚し共が! 完全装備で十キロ走ってこい!」
『イエス、マム!』

 しかし、このちびっ子中尉と俺、二人しかしらない秘密がある。


「教えてよ! 准尉さん! どどどどうすればいいの!?」

 執務室でのこのヘタレぶり、これが本物の中尉だ。
 甲冑を脱ぎ捨て、翼をパタパタしながら叫ぶ戦乙女様。

「エッチな本が宿舎にあるなんて、あってはいけないことなんだよ!?」
「あー……まぁ……いや……みな、男ですから」

  俺は中尉のキンキン声に耳をふさいであいまいに答える。
  テディベアやら東方の白黒熊のぬいぐるみが置かれた部屋。
  ここに入れるのは俺しかいない。

「部隊で何があったの!? ねぇったら、ねぇ! 君にしか頼めないの!」

  グスグスと泣き出す中尉。これが素というのだから参ってしまう。

「……中尉……それはいつも通りに言えば誰が買ってきたかはすぐわかり……つーか、そんな繕った鉄仮面、いつかばれますぜ?そっちの方が重要かと」
「うるさいな! もーッ!!」

  ベッドにザイブした中尉はテディベアをぎゅっと抱き締めた。

「兵になめられたくないもん。私だって好きで厳しい上官をやっているわけじゃないのに!! それに君だって手伝ってくれるって言ったでしょ?」
「いや……そ、それはそうですけど……」

 なんでこんなヘタレなんだよ……俺は顔に手をあて、ガラにもなく中尉に告白した時の事を思いだした。

『中尉……自分は、貴女のような士官に憧れていました。何でも言いつけ下さい。中尉の為なら死ねます。自分と付き合って下さい』
『では条件がある』

 その条件とは『――素の自分と付き合う、その手助けをする――』だ。
 これって立派な詐欺だ!法廷で争っても勝てそうな気がする!

「あのエッチな本は誰が持ってきたの!? 教えて!」

 俺の膝の上に跨って、中尉が囁く。

「俺の理想を壊さないでくれ! 俺は鉄仮面な中尉が好きなんだ! 厳しくてクールな中尉が好きなんだ!」
「黙れ、准尉」

 ビクッ……膝の上に座る中尉が声色を変えた。背筋に走る緊張感。
 ゾクゾクくる冷気に満ちた視線。

「立場を弁えろ。貴様はここのクソ袋共を束ねる立場かもしれんが、その価値はミジンコ以下だ。が、私は『神』だ!私の命令は『神託』……この意味、わかるな? ミジンコ」

 チラッとこちらを見る眼。俺はその目に反射的に答えた。

「はッ!イエス、マム!」
「さっすが准尉君! 大好きだよ♪」

 純真無垢な満面の笑み。 やっぱり詐欺だ!

おしまい

345名無しさん:2017/03/28(火) 20:41:01 ID:Bq8C/VcE0
>>344
長い批評が苦手なリャナンシーですが、批評させていただきますね。

まず、内容以前になりますが、以下の点に注意して文章を整えましょう。
○直前のcmに引きづられて、『。』が『.』になっています。
半角全角はしっかりと切り替えましょう。
○段落始めの空白が無かったり、2つだったりしています。
全角で1つ空けるようにしましょう。

前置きが長くなりましたが、次は内容になりますね。
と、その前に、戦乙女とあるのでヒロインはヴァルキリーですよね?ここではその認識でいかせてもらいます。
内容も同様に、以下の点に注意しましょう。
○ヴァルキリーに関する描写を増やしましょう。
ヴァルキリーと分かる明確な所が戦乙女とい単語だけです。はっきりとした特徴である、4つの翼や、甲冑、武具に関する描写を増やすと良いかもしれませんね。
○おまたを蹴る描写は止めましょう。
泡を吹くほどって、男の人の大事な所がダメになってるかもしれませんよね?
図鑑世界は、魔物娘と男の人が愛し合って幸せになる世界です。ご褒美じゃない暴力は世界観に合いませんし、エッチな描写が無いこのお話だと、暴力的なだけですからね。
どうしても、軍隊的な罰を与える描写を書きたいなら、腕立て伏せくらいにしておきましょう。
○擬音の表現に、違和感を覚える箇所があります。
『ビクッ……膝の上に座る中尉が声色を変えた。背筋に走る緊張感。』
この文章ですね。
このお話は准尉さんの視点で書かれています。つまり、准尉さんの語りで説明しているんです。状況を説明する時、ビクッとだけ話すなんてしませんよね?
『膝の上に座る中尉の声色が冷たい物にを変わった。背筋に緊張が走り、俺の身体はビクリと震える。』
こういった書き方なら、違和感が無くなると思います。

最後に総評です。
キツい書き方ですが、この作品は魔物娘でやる必要が無い。あるいは、他所でやれといった評価がなされると思いますよ。
なぜなら、前記したように暴力的なだけだからです。
ここが図鑑世界とまったく関係無い場所で、
短編だからそこまで書けない。
魔物化してないヴァルキリーだから。
となったら、私もうーん……となってしまうかもしれません。ですが、ここは違いますよね?
図鑑世界のダークや暴力表現は、ハッピーエンドへの過程でしかありません。そういった所をふまえて、もう一度、話を作り直すと良いかもしれませんね。

346名無しさん:2017/03/29(水) 17:22:18 ID:YBpKHOXo0
>>344
新人リャナンシーです。今回も微妙な批評をしちゃいます。

面白いね。やっぱり、ギャップって重要だと思うわ。軍隊という舞台が、キャラクターのヘタレなところを強調できているのは楽しかったわ。

さて、指摘としては、まずは「戦乙女様=中尉」というのが明文化されていないことね。突然、中尉が現れると混乱するわ。
>>345のリャナンシーさんも書いているけど、種族の名前をちゃんと出しておいた方が親切ね。「戦乙女=ヴァルキリー」ってわかると言えば、わかるけど。
あとは、段落の一字下げをしたりしなかったり、二字下げしたりとバラバラなのは読みにくいわ。どうするにしても、統一するのが前提よ。
とりあえず、完全装備で十キロ走っておいで。

冗談はさておき、楽しい雰囲気はよく伝わってきたし、それは十分だけど、どこか勢いだけで押し切りましたという粗さを感じたわ。
この程度の長さなら問題はないけど、もしも、一万字以上とかになると、その粗さが目立ちそうな気がするわ。推敲をしっかりとするようにしてみてね。
例えば、テディベアはそのままで、パンダは東洋の白黒熊だったり、言い換えの基準が謎になってるわ。長さの単位でcmを使っている段階でファンタジー色は薄くなってるし、割り切って「パンダ」とした方が読者が無駄に考えなくてよいと思うわ。

あと、こういうコメディの話は、ネタの勢いとかは大事だけど、それだけではダメなの。
ネタの何が面白いのか? どうすれば、その面白さを読者に感じてもらえるのか? そういうことを考えないと、空回りしてしまうわ。
俗に言う、ネタを練るという作業をしっかりしてこそ、コメディと思うの。

それから、私個人的な感覚だけど、これぐらいの暴力表現(ハッピーエンドにつながる必要な暴力表現でないもの)は、別に気にもしないわ。
それに、魔物娘でする必要ある? 他所でやれ。とも思わないわ。
魔物娘や人間が無意味に残酷に殺されたり、苦しめられたり、そういうのは規約に抵触するからダメとは思うけどね。
でも、そういうのを気にする人もいることを、知っておくのは重要よ。
もし、そういう話を書くときは、あらすじなどで注意書きをすることで、無用なトラブルが避けれるからね。

参考になったかしら? それじゃあ、またの投稿をお待ちしています。

347名無しさん:2017/03/29(水) 19:08:54 ID:nPh.Rnoc0
>>344
はーい、呼ばれたのでリャナンシーちゃん出てきましたよー。
といっても先に来たお仲間さんたちが丁寧な批評をしてくれたから、私の方から批評らしい批評はなし。
なので、今回はネタに取り扱われた『暴力表現』、それから『魔物娘でやる必要がある話』への私見を述べようかなと。

これら要素の許容ラインのヒントは、ガイドラインの『魔物娘図鑑の世界にそぐわないと思われるSSはご遠慮ください』って箇所よね。
となると、>>345のリャナンシーちゃんが言っているように『男の人が不能になるようなことを魔物娘は避けるからおまたを蹴っちゃ駄目』ってのはその通りだと思うわ。

かと言って、魔物娘が男を気絶させる程度の暴力までも拒否するかというと、それもちょっと違うんじゃないかなと。
例えば気位の高いので有名なドラゴンさん。
このドラゴンさんに不用意なことを言ってぶっ飛ばされる人間なんて描写があったとして、別に『魔物娘図鑑の世界にそぐわない』とは思えないわよね。
もちろん、人間が大怪我するようなことは絶対にないのが大前提。だって、それが魔物娘図鑑の『お約束』だから。

だったら『暴力表現』ってのは『お約束』の範囲内であれば許されて良いんじゃないかな、って思うのよ。
今回のケースはギャグ描写でもあるし、例えばヴァルキリーちゃんがアッパーカットでロリコンをK・Oするとかだったら、別にそれで良いんじゃないかしら。
放言しちゃえば『どーせ図鑑世界なんだから怪我しないでしょ?』ってね。きっとロリコンもすぐに復帰して目を輝かせてるはずだわ。

自分の中での勝手な基準は『魔物娘は物理的・精神的問わずに受ける男性側が不快になる暴力は絶対にしません!』ってものかな。
同じダークエルフさんの鞭打ちでも『痛い痛い痛い! でも痛みの中に妙な高揚感が生まれそう!』って男には容赦なく鞭をくれてやる。
だけど『奴隷の頃を思い出すから鞭打ちすごく怖いよぅ……ぶるぶる』って子には窓から鞭を放り捨ててすぐに抱きしめてあげる。
こんなイメージで暴力表現を線引きしておいてくれると、私は一読者として嬉しいわね。

それと『魔物娘でやる必要がある話』ってのも、ガイドラインに『たとえば、魔物娘が一切出ないSS、魔物娘を虐殺するだけのSSなどは、さすがに公式サイトに投稿するのは不適当だと思われます。その程度の基準だと考えてください。』って言及があるのだから、あとは書き手の尺度で変形しちゃうものなのよね。
私としては、公式のタグに『現代/近未来』とかあるのだし、ミリタリー要素ぐらい許容される土壌があるのだと考えているわ。
となると、あとは『俺が書きたかったんだよ!』って書き手が言ってしまえば、もうそれを外野が止めることはできないわよね。その人の中で必要性が生まれちゃってるのだし。
行き過ぎた自粛は表現を狭めちゃうわ。健全な良識を持って、楽しい創作活動をしましょう!

た・だ・し!
私が今まで言ったことと『読者がどう感じるか』は全くの別物よ!
>>355のリャナンシーちゃんみたいに内容を疑問視されても、もっと厳しいこと言われても絶対に文句はNG!
創作の自由の代償に、書いた作品への責任はきちんと背負いましょう! それが嫌なら大人しく受け入れられやすい作品をリサーチして書く!
うちの相棒は感想で『他所だけでやってろよボケ(ほぼ原文ママ)』なんて言われた事もあるからね!
ちょっとでも怪しかったら前書き等々で予防線を張っておくこと! それが書き手・読者の双方が嫌な思いをしないためのマナーだから忘れないように!

ふぅ……長くなっちゃったけど、こんなところかな。
それじゃまた何か投稿よろしくがんばってね〜。
以上、リャナンシーちゃんでした!

348名無しさん:2017/03/30(木) 12:53:31 ID:0Sw6xdMM0
なんか完全に批評スレと化してるな
短編じゃないSSも批評してもらいたい気持ちもあるけど
あくまでここは短編スレだから貼るのは憚られる
かといって作者スレで貼るのも荒れやすいから難しい……

349名無しさん:2017/03/30(木) 14:05:02 ID:Hyqw3r7I0
もう正式な批評スレを建てるべきかな
一定需要は存在する(少なくとも自分はあってほしい)と思うし
それに書き手スレは批評前提でないからその機能に期待ができない

なによりここは本来1レスSSを投下するってだけの場所であったわけで……
残ったこのスレがまた過疎地になりそうで忍びないんだけどさ

35026:2017/03/30(木) 18:01:29 ID:CwihuGqA0
このスレとは別に批評のためのスレを立てることに賛成します
ここが過疎になるという点については、批評スレでこのスレのレス番を指定して「批評してください」と依頼すれば両立できるのではないでしょうか
批評できる方が一定数いるようですので問題はないかと思います

切磋琢磨できる環境はとても健全で素晴らしいですが、批評してもらえるのはこのスレのSSのみというのが限定的で閉鎖的かなと感じますね
正直なことを言うとCGIに投稿したSSの方こそ批評してもらいたいなって……

351名無しさん:2017/03/30(木) 18:52:03 ID:q4HSY.5Q0
新人リャナンシーですっ。批評専用スレに関して、私の考えを言います。
批評専用スレは、あったらうれしいと思っている作者さんたちは多いと思うわ。
私の担当作家も、あったらいいなと言ってるし。

でも、新設のスレは投稿CGIで投稿したものへの批評用にして、
ここの1レスは今まで通り、1レス短編への感想と批評ということにして欲しいな
って思ってます。

なぜって? スレをまたいで行き来するのが面倒だから。
それに、ぱっと読んで、ぱっと批評というところは、私は好きだし。
宵越しの短編は持たねぇって決めてんだ。って感じ。

まあ、私のは批評と言っても、技術的なアドバイス(?)みたいなものだから、
本投稿作品に対してだったら、そういうのって需要ないけどね。

352名無しさん:2017/03/30(木) 20:35:58 ID:Hyqw3r7I0
>>350氏の案は自分も考えたんだけど、確かに手間がかかっちゃうんだよね
提案としては建てるならCGI作品も1レスで収まるSSも批評OKなスレが良い感じかな
それから批評スレの方には自晒し用のテンプレとして

【投稿場所】CGIなのかスレなのか。スレなら>>○○と番号指定
【題名】→SSの題名
【ジャンル】→どの魔物娘SSなのか
【タグ】→エロなし等々のタグ
【辛さ】→批評の辛さの希望
【その他】→SSのどこに批評がほしいのか

こんなのを(もちろんこれは例)を作っておくのはどうかなって
これをちゃんと全部埋めないと批評してもらえません、みたいにしておけば
批評を頼む側も1レスのSSに題名・ジャンル・タグとか投稿所を意識して練習ができるし
ちょっと批評を頼むハードルを上げとけば、書き散らしてはい批評よろしく、みたいな真似も減るでしょ

これなら批評とか関係なく気軽に書いてポンと投下するスレとしてこのスレも差別化できないかな
1レス作品は気に入った誰かがコピペして来ても良いわけだしね。ここは1レスSS集積所なんだもの

353名無しさん:2017/03/30(木) 22:04:42 ID:CwihuGqA0
>>351
少しばかりひどいことを言うと、このスレはSS集積所であってリャナンシーちゃんの遊び場ではないと思っています
短いSSがたくさんレスされるのはいいのですが、一つに三つ四つと批評が投げられてしまうと、
批評依頼を行っていないSSがその分だけ埋もれていってしまうことがかなりよろしくないのです
感想のレスなら短いし投稿者のモチベにもなるのでいいのですが、批評はその性質上どうしても長いものになってしまい、
結果としてこの直近100レスくらいの状態が続いてしまう……となると、これははたして集積所なのでしょうか
そういうわけで「お引っ越ししませんか」と提案させていただきたく思います

長いので短く書くと、リャナンシーちゃんたちに私のSSが埋もれていくのつらい!ということです。


>>352
1レスSSも投下できる、というのはいいですね
批評依頼に一手間を用意するのも良いと思います

そうなると批評側もなにかしらの信頼できる要素がほしいのですが、まあこれは無い物ねだりになりますかね……
さんざん罵倒してなにも改善点や修正案を提示しない批評者、なんてものが出てこないセーフティがほしいのですが
同好の士の良識を信じるしかないですかね

354名無しさん:2017/03/30(木) 22:45:40 ID:Hyqw3r7I0
>>353
いっそ批評スレをリャナンシーちゃんの遊び場にしちゃうのもセーフティなのかなと思ってます
私たちは批評しちゃ駄目。批評するのはリャナンシーちゃんその他魔物娘限定
『さんざん罵倒してなにも改善点や修正案を提示しない批評者』はいるかもしれませんが
『さんざん罵倒してなにも改善点や修正案を提示しないリャナンシーちゃん』なんて絶対に偽者ですから
それに批評を書き込んでくれるリャナンシーちゃんは大体書き手のパートナーがいるでしょうしね

355名無しさん:2017/03/30(木) 23:21:08 ID:q4HSY.5Q0
>>353
それは申し訳ないことをしました。
こちらでの批評は中止しますね。

356名無しさん:2017/03/30(木) 23:30:26 ID:CwihuGqA0
>>354
やはりそうなりますかね。ほんわかな流れを維持できると思いますし、賛成です
どこまでいってもここは魔物娘図鑑がありきですからねー、魔物娘さんに教えてもらえるならとても嬉しいですね


なんか話がまとまりそうな流れですが、できる限り他の人の意見も聞きたいですね
少数のものたちだけで話を進めていきなり作るのもよろしくないですし
ID:Hyqw3r7I0さんやリャナンシーちゃん以外の方も見てるはずですから、意見を仰ぎたいところです

357名無しさん:2017/03/30(木) 23:35:16 ID:CwihuGqA0
>>355
批評という行い自体は素晴らしいことなので、バンバンしてあげてください
外から読んでるだけでも改めて確認できることがありますし、タメになることが多いのです

ちょっとキツい物言いしてしまったのはごめんなさい、批評スレが立つことになりましたらよろしくお願いしますね

358名無しさん:2017/03/30(木) 23:48:08 ID:4mvgRRFg0
自分としましては、批評は批評で分けて問題ないと思います。
最近は批評が中心で、純粋な短編の投稿が少ないのも事実ですし。

359名無しさん:2017/03/31(金) 08:01:04 ID:r5luwfc20
賛成に一票
本投稿作品でも技術的アドバイス貰えたらそれはそれで糧になるしいいと思う
批評スレと1行スレの行き来の面倒くささについては、したらばの性質上どうしてもh抜きになるけど
各レスごとに直リン貼れるはずだから、>>352のテンプレ書く時にリンクも貼ればすぐに読みやすいかな?
あと罵倒だけして消える人は徹底スルーでよろしいかと

360名無しさん:2017/03/31(金) 14:58:15 ID:ue5NzT/I0
批評スレの新設に関して、外野から良いかな。
クロビネガ談話室全体では、書き込みを含めて一覧表示されるのが10スレまでという制限がある。
そちらの都合で拡大されるのは結構だが、それでどれか他のスレをその表示外に落とす事も考慮し
た上で判断していただきたい。

また、投稿所の作品まで範囲を拡大する意見も、自分たちのプランありきの為に投稿所を巻き込む
形になり違和感を感じますが。

361名無しさん:2017/03/31(金) 17:17:52 ID:5uPBlfFY0
>>360
批評スレ賛成派の一人なので、反論をさせていただきます。

・一覧表示されるのが10スレまで
→10スレから零れたものが読めなくなるわけでもないのですし
これはsage進行推奨の一文を挟むこと問題は無いのではないでしょうか?

・自分たちのプランありきの為に投稿所を巻き込む
→自晒し行為が書き手スレに存在し受け入れられていた事実がある以上
新しいスレにだけ自晒しを疑問視するというのは筋が違う話だと思います。


ここはリャナンシーちゃんたちの遊び場ではない。
けれどリャナンシーちゃんたちの遊び場を作るのに反対をされる。

それならいったい、リャナンシーちゃんたちにどこに行けと言うのでしょうか……。

362名無しさん:2017/03/31(金) 21:12:12 ID:r5luwfc20
「一覧表示されるのが10スレまで」とは言うものの
現在表示されてる10スレの内完走済のものが2つ
他30スレ分くらいまで見ても、今でも動いてるスレは表示されてるものも含めて8〜9個しかない
sage進行推奨の件も考慮すれば十分余裕はあるんじゃないかな

363名無しさん:2017/03/31(金) 22:20:21 ID:q/z7X4.o0
ここがただのSS集積スレに戻ったら、上手くないSS上げた時に、「まずはちゃんと批評スレで修行しろよ…(呆)」みたいに言われてしまうんかなぁ……

364名無しさん:2017/04/01(土) 17:32:14 ID:w7Xc8WjM0
>>363
CGI(プレミアリーグ)
 ↑
集積スレ(2部リーグ)
 ↑
批評スレ(実業団リーグ)

みたいな感じになるのか…
リャナンシーちゃんというゲートキーパーを越えねば上位リークへの道は険しい…

365名無しさん:2017/04/01(土) 18:50:29 ID:a/PjX/to0
みんな、当たり前のようにリャナンシーちゃんが今までみたいに批評してくれると
思ってるみたいだけど、来てくれない可能性は考えないのかな?
彼女らの批評を遊び場とか揶揄しているしさ。相手に敬意を払っているように見えないよ。
言葉のあやとか言うんだろうけど、言葉を使った創作活動しているところで、
その言葉が相手にどう思われるか考えてないところで、愛想つかされても文句言えないよ。

366名無しさん:2017/04/01(土) 19:53:03 ID:WlNKNRuc0
>>365
言い過ぎたことについては申し訳ないなと思っています
ですが、この場所が批評をするためのスレと化していることもまた問題だと思います。

CGIに投稿するほどでもない1レスに収まるSSを没にしないためのスレ、というところからスタートしたスレが、
自分の実力を高めるためにネタをひねり出して1レスSSを書いて批評してもらうスレ、に変化しているわけです
時間を経るごとに意味合いが変わるというのは往々にしてあることでしょうけれど、
それによって元々の使用用途で投稿された1レスSSが埋もれていくのは……ということを上でもレスしました

批評スレに分岐したあとで最悪の場合両方とも過疎になるかもしれませんが、
それならそもそも元からこのスレは過疎にならざるを得ないスレだと考えています
1000字に満たないようなネタを魅力的に膨らませるのがSS作家の本分、みたいなところもありますからね

あと、敬意を払っているように見えない、と仰られても>>353>>357を見落とされてるのかな?って思いますね
私はリャナンシーちゃんたちを否定しているのではないですし、その行いは未来へ繋がる素晴らしいものです
だからこそ、批評は批評として集めたスレは需要が高いはずですよ
ついでに言うと「みんな」ではなくて「私」を差して言ってませんか?

367名無しさん:2017/04/01(土) 20:18:33 ID:r4GtxeZ60
>>365
かと言って、このまま手をこまねいていてもリャナンシーちゃん達の居場所がなくなるだけなのがね

遊び場と形容していることに対しては自分からは決して揶揄の意味でなく
『リャナンシーちゃんたちに心置きなく場所来てもらえる場所』のつもりで
妖精らしく『遊び場』と表現していたと釈明をさせていただきたい

場所を作ったら後はリャナンシーちゃんたちが来てくれるのを願うだけかな
最初のリャナンシーちゃんも一人でヒョッコリ現れたわけだし
ゼロより良ければ御の字ではと思っている

368名無しさん:2017/04/01(土) 20:45:08 ID:o4Ak3HKIO
「まだ起きてたの?」
「ああ、仕事が捗らなくてね。ちょっと持ち帰ってたんだ」

夜遅く、パソコンの画面とにらめっこしていた僕の視界の端にぴょこんと、ファミリアである彼女の可愛らしいツインテールが写る。
直後、白い手が僕の目を覆って画面を見えないように妨害してきていた。

「もう、良い時間なんだから。悪い子はとってもカワイクて、わるーい魔物がイタズラしちゃうよ?」
「うう、あと少しだけなんだ」
「少し、と言いながら。どうせ休まないくせに」

なおも画面にかじりつく僕の頭の後ろにふにふにとした、柔らかな膨らみかけの脂肪の感触が当たる。
耳にふう、と甘い息を吹きかけられると全身の力がくにゃくにゃと抜けてしまう。

「それにね。君はボク専用の抱き枕なんだから。カワイイボクを寝不足にする気かな?」
「い、いやそんなつもりじゃ……」
「あーあ。ボクは枕を変えたら眠れない繊細な魔物なのに。イジワルするんだ」
「う、その……」
「ほおら。早く早く♪ボクは6時間は寝る予定なんだから。いつまでも起きてると遅刻しちゃうぞ?」

一方的な理論を展開する彼女になにも言い返せないまま、ベッドまで連行されてしまう。
その過程でチラリと見えたパソコンの画面はいつの間にかしっかりと上書き保存されていた。

「さて、お休み。抱き枕君♪」

小さなベッド。
全身を使ってしっかりと抱きつく彼女の体温に、観念して横になる。
こっそり抜け出せないように、彼女の腕は僕の身体に巻き付いていた。

「……ふにゅう……あのね……?」

数分後、彼女から聞こえてきたのは寝息混じりの小さな声。
きっと寝ぼけているのだろう。

「ちゃんと……休んで、元気になってね……?」
「……」

普段はわかりにくい優しさを、一心に感じながら。
僕は彼女の髪を撫でる。

「えへへ、だいすきだよ……」

その日の夢は、暖かいものだった。

369名無しさん:2017/04/01(土) 21:26:18 ID:o4Ak3HKIO
「あなたが好きですっ。付き合って下さい!」

四月一日。
花冷えと言うくらい寒い日。
昼休み、学校の屋上にサキュバスである私の一世一代の告白が響き渡る。
相手は、幼なじみの男の子。
この日のため、呼び出すための手紙を数日かけて執筆し。告白の言葉の予行演習も一杯した。
分かりづらいかも知れないけれど、化粧も三割ましだ。
手紙は結局下駄箱じゃなくて、手渡しになっちゃったし。考えて来た言葉は三割も言えてない。
けれど、精一杯のべすとはつくした。
そんな私の告白は……。

「……えっと。エイプリルフールだよね」
「……へ?」

開始。二秒で撃沈した。





「あっはっはっは。そりゃ大変だねぇ」
「大変だよ……」

その日。相手の顔すら見ずに学校から逃げ帰った私は、同じサキュバスの友人とSNSで話しこんでいた。
穴があったら真っ逆さまなりそうなくらい、恥ずかしい。
正直、笑ってくれなかったら、本気で泣いて居たかもしれない。

「全く、お互いにバカなんだから」

ひとしきり笑った彼女は、電話越しに聞こえる位、大きなため息をついた。
その後ろで、キーボードを叩くような音が響く。

「お互いに?」
「エイプリルフールは午前中までだよ?昼休みだったらとっくに午後」
「へ?」
「今、あいつにそういう旨のメール送ったから」

彼女の言葉の直後、ケータイが鳴る。
着信の主は、告白を失敗した相手だった。

「ほら、早く出なよ」
「う、うん」

ケータイから聞こえてきたのは謝罪の声。
そして。

「僕も、大好きです!」

一番聞きたい言葉だった。

370名無しさん:2017/04/01(土) 21:44:20 ID:KiX4cQb60
>>365
批評してくれる人にはもちろん敬意は払っているが、今話してることは敬意があるかないか云々じゃない。批評に適した場がないよねという話だ
そして、批評をしてもらいにSSを投下した人が何人もいたんだから、たとえ過疎ったとしてもその時は投稿者同士相互援助的に批評し合えばいいじゃないか

371名無しさん:2017/04/01(土) 22:04:59 ID:qA3Nnwis0
>>369
これはサッきゅんカワイイSS
『べすとはつくした』って表記がたどたどしくて良い
しかし四月バカって午前中だけなんだな……知らなかった

372名無しさん:2017/04/02(日) 10:26:41 ID:tzi8r5AE0
批評スレと住み分けする・しないにしても

作家さん達ととリャナンシーちゃん達には戻ってきて欲しいわ

せっかくスレ活性化きたトコなのに

373名無しさん:2017/04/02(日) 11:07:13 ID:7N/Sm44Y0
埒が明かないのでスレ建てる前提でスレテンプレみたいなの作ってみる
またそれを上げてみるから議論してねってことで

374名無しさん:2017/04/02(日) 12:16:33 ID:7N/Sm44Y0
はい、自晒し批評スレの案

このスレはCGIに投稿した自作品及びスレに投稿した文章を『リャナンシーちゃん達』に批評してもらうスレです。
初心者もベテランさんも大歓迎。可愛いリャナンシーちゃん達が親身になってアドバイスをくれます。
批評を依頼する書き手さんはテンプレをよく読んで、皆で仲良くスレを利用しましょう。

【スレのルール】
・sage進行をするようにしましょう。
・次スレは>>980を踏んだ人が建てるようにしましょう。
・批評依頼者は>>2の注意事項を守るようにしましょう。
・批評をするのはリャナンシーちゃん達限定です。
・ルール違反をしてしまった人には優しく指摘してあげましょう。
・その他、ほんわかレス推奨です。リャナンシーちゃん達が怖がらないようにしてください。


書き手の質問・雑談や1レスSSの投下だけの場合は以下のスレをどうぞ。

【SS書き手で雑談しましょ10】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1490201168/

【習作】1レスSS集積所【超短編】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1448033032/

375名無しさん:2017/04/02(日) 12:18:40 ID:7N/Sm44Y0
※自晒しをする際の注意事項

・必ず下記テンプレを埋めて依頼しましょう。
・スレ投下作品でも題名・ジャンル・タグを埋めましょう。これも練習のうちです。
・他の人の晒し中にはその晒しが一段落するまで待ちましょう。
・依頼をすると『あなたが投稿所の誰なのか』が分かってしまいます。リスクはよくよく考えましょう。
・リャナンシーちゃんたちの意見にはちゃんとお礼のレスをしましょう。
・晒しを終わらせる時にはちゃんと〆宣言をして次の人に番を譲りましょう。
・あまり頻繁に依頼すると他のスレ利用者に嫌がられます。依頼はほどほどの頻度にしましょう。
・他の人の晒しには自分のところのリャナンシーちゃんを連れてきてあげると皆が喜びます。

※自晒し用テンプレ

【投稿場所】CGIなのかスレなのか。
【題名】→SSの題名
【ジャンル】→どの魔物娘SSなのか
【タグ】→エロあり等々のタグ
【辛さ】→批評の辛さの希望
【意見希望箇所】→SSのどこに批評がほしいのか

※批評をしてくれるリャナンシーちゃん達へのお願い

・ご存知の通り、書き手はみんな心の弱い生き物です。なるべく優しくしてくださいね。
・リャナンシーちゃん同士でのケンカだけはないように気をつけてくださいね。
・批評には気軽に参加してくださいね。
・書き手の皆もリャナンシーちゃん達が来てくれるのを心待ちにしています。

376名無しさん:2017/04/02(日) 13:15:22 ID:UFhIvuaoO
「今日は天気が良いし、今から花見に行こうよ」

春のはじめ、桜が一分咲きの頃。
サキュバスである先輩からのメールで、僕の休日の予定は埋まる事になった。

「おはよう」
「へへ、おはよっ」

待ち合わせ場所の駅前につくと、いつもと変わらない笑顔の先輩が待っていた。
その手には、近くにあるコンビニのビニール袋が握られていた。
サキュバスの翼が嬉しそうにゆらゆらと揺れる。
いつから待っていたのか聞いたら、メールを送った時には既にここに居たのだとか。

「春だねえ」
「春ですね」

手を繋いで、目的地の公園へと二人で歩く。
気候はまだ少しだけ肌寒いけれど、手で触れた部分の暖かさが、心地いい。
周りを見れば、気の早い商店による花見フェアがはじまっていて、街が桜色に染まっていた。

「到着!」

歩いて数分。
目的地である桜の木の下で、彼女は大きく伸びをした。
あわせてピンと伸びる尻尾が思わず笑いを誘う。

「ふふ、誰も居ないし、見放題だね」
「一分咲きだけどね」

公園のベンチに座って、桜を見上げる。
ごつごつとした幹に、赤い蕾。
そして、ほころびはじめた白の花弁が、青い空のキャンパスに描かれていた。

「いい天気だね」

彼女の言葉に頷きながら、ただ、のんびりとする。
彼女がコンビニで買ったという緑茶が、美味しく感じられた。

そんな、何でもないデートが僕達の花見だった。

377名無しさん:2017/04/02(日) 18:42:52 ID:ob4CnBQk0
>>376
これめっちゃ好き
エロが入ってない、ただ純粋にいちゃいちゃするだけのもいいよね!

378名無しさん:2017/04/02(日) 19:34:07 ID:ob4CnBQk0
>>374-375
お疲れ様です、ありがとうございます。大筋とテンプレはこのままでも問題なさそうです
いくつか気になる点があるので、自分の意見を書き出してみました


全体的な言葉使いですが、『晒し』というのはどうしても悪い響きに感じられますので置換すべきかなと
普通に『依頼』とか、リャナンシーちゃんや他の魔物娘さん相手なら『お願い』なんて柔らかいものでもいいかもしれませんね
テンプレの言葉も、【ジャンル】ではなく【登場人物】としたほうがいいかもしれません。CGIの表記は馴染み深いですけども
登場人物とすると主題の魔物娘さん以外も書けますから、依頼の一助になるのではないでしょうか

・他の人の晒し中にはその晒しが一段落するまで待ちましょう。
↑これは同時に批評依頼が投下された場合、順番待ちになるんでしょうか?
個人的にはアンカーをつければどれに対しての批評・反応なのかはわかると思うので、
同時でなくても順番待ちの早押し勝負みたいになるのはどうなんでしょう
でも、確かにたくさん批評依頼が来てスレがパンクするのもアレかなとも思いますし、
このままでもいいかもしれません。始まってみないことには依頼頻度は分かりませんからね……

・リャナンシーちゃんたちの意見にはちゃんとお礼のレスをしましょう。
・あまり頻繁に依頼すると他のスレ利用者に嫌がられます。依頼はほどほどの頻度にしましょう。
↑こういうのを書く必要があるというのがなんとも悲しいですが、それはさておき。
この二つを統合して削減できないでしょうか。以下一案です。
→『・互いに礼儀と節度を忘れずに。SSを書くにも批評するにも時間がかかります。』
あまり多く注意事項があると気後れしちゃうかなと思うので、減らせるところは減らした方がいいはずです

それと、CGIを指定してSSを批評してもらう場合、連載は控える旨を書く方がいいかもしれません
読み切りと連載では批評にかかる負担が段違いだと思うので、そのせいでスレが停滞したら元も子もありませんし
あるいはもうはっきりと連載はダメですって書いてしまうかですね。アリにするにしても、完結済みだけにするとか、
連載の場合はその中の一ページを指定してください、とか。後者はそこまでの流れを書く必要がありそうです

379名無しさん:2017/04/03(月) 17:50:05 ID:ka3wMJ6k0
>>374-375
テンプレートたたき台作成、お疲れ様です。
自分なりに感じた意見を書かせてもらいます。

私も晒しよりも、批評依頼の方がいいと思います。

あと、批評の文章を書くのは、結構時間がかかります。
批評を書いている途中で〆発言されると、途中まで書いていてもお蔵入りすることになるので、基本的に〆発言は無しの方がよいと思います。

【辛さ】は、実は批評する人をかなり悩ませます。なので、
激甘:初心者向け 甘口:初級者向け 中辛:中級者向け 辛口:上級者向け
という感じでガイドラインを作っておいてはどうでしょうか?

それと連載ものは基本NGにした方がいいと思います。
長いのも批評が大変だし、未完の作品だったら批評しにくいです。

できれば、【文字数】千字単位のおおよそのもの(1万字なら 10Kとか記載)があるとうれしいです。
長い作品は読み込むのも時間がかかりますから。

380名無しさん:2017/04/03(月) 22:44:12 ID:kB3ZG8U.0
気まぐれで書かせてもらいました。



ふわり、と風が私の鼻孔をくすぐった。

気まぐれにこの世界に来て、これまた気まぐれに人間に化けて、遊び半分で街を歩いていた矢先だった。
元の世界では気になる人も、私に声を掛ける勇気のある人もいない。デーモンたるこの身にふさわしい情欲だけが、発散されないまま今までくすぶっている。
我が身を委ねたいほどに狂おしい愛を。魂を捧げられるほどに激しい欲を向けられたい。そして私もまた、それほどまでに私を求める者により強大な想いを向けたい。そんな、魔物的乙女思考をついついしてしまうのが私のクセだ。

いや、だった。

「――あぁ、この、匂い……!」

風に乗って漂ってきた、微かな匂い。
誰のものかも知れないそれを嗅いだ瞬間、私の身体は打ち震えた。そう、喜びに。
どこに居るかはハッキリ分かる。よだれを垂らした悪魔からは決して逃げられない。
なりふり構っていられない。透過魔法を自分に掛け、直後に本性を晒す。
人のものではない青い肌。瞳の白が闇色へと反転し、獲物を狙う悪魔のものへと変化する。
一秒にも満たない変化の直後、私は翼を広げ羽ばたいた。
空を駆ける。もっと早く。もっと、速く。
この匂いの先へ。悪魔をも魅了する匂いの持ち主の下へ。
拒まれる事も恐れられる事も、頭の中にはなかった。何故なら、そんな気持ちを消し去り快楽一色に染め上げてしまえばいいのだから。
見つけた。アパートの一室。窓が開いている。
魔法を解いて、部屋に入る。見まわしたその先には、こちらに背を向けている男性が一人。私に気付いていないようだ。

「あぁー……。こう、ボンキュッボンなエロ美しい女と付き合いてぇ……」

何という事だろう。こんなにも煩悩に満ち溢れているなんて。
とても、あぁ、とても。

「――素敵、よぉ、あなた……♪」
「……へぁ?」

すっとんきょうな声と共に、彼が振り返る。そして、全身を硬直させた。
さあ、何をしようかしら。どんな風にして、どんな事を言ってくれるのかしら。

子宮がうずいちゃうくらいにたまらなく、興奮するわね……♪

381名無しさん:2017/04/05(水) 11:59:04 ID:NOzJMPjc0
もう今まで通りでいいんじゃないか?

誰も書き込みしねぇじゃん。せっかくたまに読んで楽しんでたのに余計以外の何者でもないことしやがって・・・
おかげさまで更地だよ更地!
こんな中でSS投稿する奴もいないし
ボロカスに言われた批評者も戻るわけないし

スレも作らないでね絶対無駄になるから

382名無しさん:2017/04/05(水) 13:52:27 ID:ZR3S7Agc0
そっか
自分とリャナンシーちゃんがやってきたこと、全部余計なことだったんだ
ごめんなさい

自分たちはこのスレからは撤退します
批評スレを立てるかどうかも他の方にお任せします
もし批評スレができてもリャナンシーちゃんが足りなければ呼んでください

今までありがとうございました

383名無しさん:2017/04/05(水) 15:06:06 ID:ZQ9gYX/6O
>>382
いえ、貴方のせいではないと思いますよ。
少なくとも私はあなたの作品、批評などを楽しく読ませていただいたからこそ、多いときは一日三作というハイペースで書き続けられたのですから(リャナンシーちゃんとあまり得意では無い批評もしていましたが)。

今回のスレ分けについては、あまり良く分からなかったため静観しておりました(途中我慢しきれず二作ほど投稿はしました)が、今の現状を鑑みる限り、私も批評スレは不要だと考えております。
真面目な批評はある意味で創作より体力を消費します、一レスならともかくとして、投稿所の作品サイズともなると、労力はかなりのものになります。作法、時制だけでも一話ぶん全て手直ししたら1日がかりということも珍しくありません。
それを、全くの好意により行うというのは大変な事です。
おそらく、保たないでしょう。何より書き手スレッドがありますし。


私のごとき木っ端作者も潮時かと思いますし余計な事も思わず申し上げてしまいました。
故に、私も消える事に致します。
読んでくれた皆様、ありがとうございました。

384名無しさん:2017/04/05(水) 15:35:11 ID:/7ilfXFU0
お前ら誰だよ
せめてコテ付けろよ

385名無しさん:2017/04/05(水) 15:58:43 ID:xiapVMNc0
>>384
ケータイからなのでID違いますが383です。
作品的には11 14 15 16 22 30 32 46 100 106 125 141 143 166 171 174 176 178 180 187 189 201 204 233 237 244 249 252 254 255 256 263 273 274 275 282 293 294 304 306 368 369 376 の作者です。
本当に、潮時ですね……。

386名無しさん:2017/04/05(水) 16:07:52 ID:FDsdIRDM0
もういい加減、この話題はやめませんか?

批評スレは、『SS書き手で雑談しましょ』で「批評はリャナンシーちゃんでお願いします」と言えばいいだけですよ。
ここはリャナンシーの遊び場じゃないという意見に反対が一つもなかったようですから、1レスSSと短い感想のみを書き込む場所で、批評は禁止でいいのではないですか?
禁止しなくても、ここで批評する人なんて、もう出てこないでしょうけど。

それでは、スレ違い、失礼いたしました。

387382:2017/04/05(水) 17:21:04 ID:ZR3S7Agc0
>>384
もう書き込まないつもりでしたが、>>385氏にならってちゃんと名乗っていきます
50、63、65、90、113、123、149、175、186、250、272、296、307、331の作者です

>>383
あなたまで巻き込むような形になってしまって申し訳ございません
今後は小品集という形でも構わないので、あなたのSSを投稿所で読めることを願っています
そのときはきっと票も感想も入れさせていただきます

お目汚し失礼いたしました

388名無しさん:2017/04/05(水) 18:09:11 ID:vZXWpCoY0
ちょっと待て、気になって調べたら二人合わせて47作投稿してたぞ。

>>200から今までで区切って割合を調べて見たが

229 234 235〜237 264 266 268 270 277 279
291 292 295 297 311 320 325 339 344 380 の19作が二人以外ので

201 204 233 237 244 249 250 252 254 255
256 263 272 273 274 275 282 293 294 296
304 306 307 331 368 369 376

 の27作がこの二人のだぞ 
 これにリャナンシーとしての批評を加えるとほぼこの二人と他のリャナンシーのレス

389名無しさん:2017/04/05(水) 18:15:44 ID:vZXWpCoY0
これも異常な数字だけど、こうなると1つ疑問に思うんだ。
こうなった事の発端のCwihuGqA0が大義名分に掲げていた「私のSSが埋もれていくのつらい!」
っていう『私のSS』ってどれだ?

2人以外の作者はほぼ批評希望で投稿してるし、批評希望以外もこの二人だ。
そうなるとお前はいつ投稿して、それをスルーされたのかはっきり言って甚だ疑問なんだが

お前、まさか荒らすためにでっち上げしたんじゃないだろうな?

390名無しさん:2017/04/05(水) 18:50:31 ID:/7ilfXFU0
ていうか知りたいのは作者かどうかじゃなくてどういう主張かであってだな

391名無しさん:2017/04/05(水) 20:02:04 ID:i8raMG5U0
>>389
264 266 270 277 291 292 6作が批評依頼なし(380もだが、353以降なので除外した)
それに、200以前の作者でも埋もれると思っている可能性もあるしね。

それも含めて、あらし目的じゃないと思うよ。
批評中止するという書き込みに慌ててきつく言ったのを謝っているし、敬意が無いと指摘されて過敏に反応してるし。
もめることを狙って書き込んだようには見えないよ。

どっちにしても、去っていった人が帰ってくるわけじゃないから、どうでもいいよ。

392名無しさん:2017/04/05(水) 20:18:09 ID:RLjVZF1g0
>>389
私は>>26>>40>>270の作者です
話すべきことは場所の健全性の問題だと思ってたんですが、数の大小の話だったんですか?

批評スレが立てられた場合、ここで行っていなかった批評も依頼もするつもりだったんですが、
あなたのように場を荒らす人物が常駐する可能性を考えると立てない方が確かにいいでしょうね
こうして「荒らし」という構ってちゃん行為に複数人で反応してる時点でもはや建設的な議論は望めなさそうですし

私は>>366>>353で述べたように、ただ場所の最適化を行うべきだと主張していただけです
執筆も批評も崇高な行為であり、敬意を欠いたつもりは微塵もありません
リャナンシーちゃんをボロカスに言ってるのははたして誰で、どこにいるのでしょうか
更地にしてるのは誰ですか?SS投稿する気を消失させているのはどなたですか?

こういう方を見るたびに思うんですよね
魔物娘図鑑が好きな人間は魔物娘と同じ合理性と穏やかさを持っているわけではないんだ、って

393名無しさん:2017/04/05(水) 20:18:52 ID:RLjVZF1g0
>>392
間違えました、>>40ではなく>>45です

394名無しさん:2017/04/05(水) 21:21:07 ID:vZXWpCoY0
>>392
>>話すべきことは場所の健全性の問題だと思ってたんですが、数の大小の話だったんですか?

はい、そうです。健全性なんて、その健全な状態が誰の利益になるのかわからないと意味がないだろ
お前が言っている健全性はお前にとっての都合のいい健全性なの
お前の利益(3レス)よりスレの利益を優先する方が健全性あるだろ?

>>批評スレが立てられた場合、ここで行っていなかった批評も依頼もするつもりだったんですが、
あなたのように場を荒らす人物が常駐する可能性を考えると立てない方が確かにいいでしょうね
こうして「荒らし」という構ってちゃん行為に複数人で反応してる時点でもはや建設的な議論は望めなさそうですし

言いだしっぺの自分が立てるつもりなかったのか?議論の進展はどうした?
丸一日書き込みない上にスレも作らないとか、最初から作るつもりないよな?

>>執筆も批評も崇高な行為であり、敬意を欠いたつもりは微塵もありません
 そう思ってる奴が「リャナンシーちゃんの遊び場」なんていくらなんでも言わない
 あとでいくら言い訳しても、キツい言い方をする必要がないのにキツい言い方するのはただの暴言だ

>>リャナンシーちゃんをボロカスに言ってるのははたして誰で、どこにいるのでしょうか

 ここ、お前

>>更地にしてるのは誰ですか?

 お前

>>SS投稿する気を消失させているのはどなたですか?

 お前以外

>>こういう方を見るたびに思うんですよね
魔物娘図鑑が好きな人間は魔物娘と同じ合理性と穏やかさを持っているわけではないんだ、って

 鏡見るかお前のレス読み返せよ

395名無しさん:2017/04/05(水) 22:09:15 ID:1gxB75OA0
>>386さんも書いていたように、批評は『SS書き手で雑談しましょ』でしてもらい、リャナンシーちゃんに批評してもらいたいならその旨を伝えるようにすればいいのではないでしょうか?
このままではきりがありませんし、クロスさんにも迷惑を掛けてしまうかもしれません。
もう止めましょう。お願いします。

396382:2017/04/05(水) 22:14:11 ID:d22gAlpU0
止せば良いのでしょうが、ちょっと不本意がございますので書き込みいたします

他の方はどうだったかは分かりませんが、少なくとも自分は>>392氏の書き込みで
気分を害したといったことは一切ございませんでしたし、このスレが正しく1レスSSスレとして
本来の形に戻ることを望んでいる立場でありました

私の拙いレスが拾われていたことに気付き、この少し寂しかったスレが活発になればと
これまでSS投下やリャナンシーちゃんに批評をしてもらったりしていましたが
このスレ本来の利用者の方の邪魔になっては元も子もございません
そもそもの批評レスを最初に始めた私とリャナンシーちゃんが原因ということで
私たちのスレ撤退に免じて、というわけではありませんが
他の利用者の方々には今まで通りにSSを投下していただきたく思います

ですが最後にお願いがございます
皆様、今後はもっと投下されたSSに反応をしてあげられないでしょうか

SSが投下されても、誰も反応を返さないのであればスレは当然衰退いたします
感想の1レスでもあればSSを投下する側はやる気が出てくるはずです
次の作品を投下しようという意欲も湧いてくるはずです

それが無かったから、少し前までのこのスレは寂しい場所だったのだと思います
私がリャナンシーちゃんと一緒にしていたのは、その改善のための”反応”でした
もちろん全ての作品に感想等を返せたわけではありませんでしたが……

更地、という表現がされるのなら、私が参加した当初の状況はまさしく更地同然でした
1日レスがないだけで更地になったと言われるのは、それはこのスレが活発になった証拠でもあると思います

このスレが再び更地にならないように願っております

もしこのスレが再び更地になったなら、そのときは
リャナンシーちゃんとこっそり二人で苗を植えに来たいと思います

長文失礼いたしました

397名無しさん:2017/04/06(木) 00:37:37 ID:uITwwwKk0
>>392
とりあえず……ここで一作書いては如何ですか?
埋もれて辛いのであれば、また新しく書くと良いでしょう。

398名無しさん:2017/04/06(木) 09:26:39 ID:OZZ9Djw60
つか賛成・反対でだべってないで雑談スレで議論して下さい。

SS投下する人やリャナンシーちゃん達の邪魔です。

399名無しさん:2017/04/06(木) 22:50:21 ID:Ur2nCSfE0
本物のリゃナンシーなら、自分の遊び場よりもここが作品を上げる場である事を大切にしてくれるだろう。
批評をするにしても作品の邪魔にならないように、きっと気遣ってくれる筈だ。

400名無しさん:2017/04/07(金) 07:39:47 ID:01Pd/DOM0
前向きに考えればここで創作やアドバイスに割いていた人たちの何人かが、今までの労力や技術を投稿所の方に向けてくれたら、ここよりもっと色んな人に読んでもらえて良いかもしれないね。
作品も批評もそれだけの魅力はあったからさ。

401名無しさん:2017/04/07(金) 14:34:15 ID:I8.l14NY0
>>399同意。『批評して下さい、お願いします』って一言添えれば批評して
くれると思う。それがないと批評していいのかわからないからスルーされるかもしれない

>>400投稿所は読んでもらえても、なかなか批評・感想はつかないから

ここに投稿しているのでは?

402名無しさん:2017/04/07(金) 15:38:42 ID:v/GTGivk0
>>401
いや、アドバイスしてたリャナンシーちゃんたちに向けてのメッセージなんだ。
この人たちなら投稿所でも余裕で票も感想も付いてたから戻ってきてほしいなって。

403名無しさん:2017/04/07(金) 17:01:58 ID:I8.l14NY0
>>402
勘違いしてました。すみません。
久しく書いていなかったんで投稿、できればリャナンシーちゃんに批評してもらいたいです。

 俺の名はカイル。考古学者を生業としている。
 七日前、俺は密林の奥にある遺跡を調査・探索していた。
 なんでもこの遺跡には古代文明のとんでもない秘宝があるとの情報を入手したからだ。
 数々の罠や仕掛けをくぐり抜け、何とか最深部にたどり着いた。
 そこは国王の謁見の間のように広かった。
 しかも玉座には一体の人形が座している。

「これはすごい……完璧なオートマトン、古代文明の技術の結晶だ」

 古い記述や古文書でその存在は知っていたが、実物を見るのはこれが初めてだった。
 剥き出しの関節部がなければ人間と言っても差し支えない。

「このタイプは女性か……」

 大きく膨らんだ胸部にくびれた腰、女性らしい曲線を描いて下腹部へと続く。
柔らかい人工の肌、髪、唇……そして開いた美しい瞳……瞳?さっきまで閉じていた眼が開きこちらを見ている!?

『プロテクトNO1オヨビNO3マデ解除、マスター登録指定シテクダサイ』

 オートマトンの口が開き、けたたましい警報音が鳴り響いた。
 何だこれは!? こいつも罠の類か?

『プロテクトNO1オヨビNO3マデ解除、マスター登録指定シテクダサイ』
「警報を止めてくれ! うるさくて敵わん」
『マスター登録指定不明、自爆プログラム作動、カウントダウン開始シマス
1000、999、998――』

 自爆!!  起動と同時に自爆するトラップか!?
 落ち着け、まだ時間はある。オートマトンは惜しいが脱出するしかない!

『――10、9、8』

 え……はやいんですけど? 997から11までの間は?
 俺はもうヤケクソになってオートマトンの側頭部を掴み叫んだ。

「俺がマスターだ! 俺がマスターだ! 登録しろ! 登録指定! 俺!」
『――プロテクトNO4カラNO5マデ解除、VO-09再起動完了』

 警報音が消え、プシューと空気が抜けるような音がしてオートマトンは立ち上がった。
 玉座から伸びている細い配線が次々に抜け、数歩歩いて俺の前に跪いた。
 俺をマスターに認証したのか……

『アタシ、主ガ大好キ、主ガ大好キ! ングングチュポチュポ、ペロペロシコシコ
ナンバーワン』

 ……これ、置いて帰ろうか。
 古代文明の粋を集めて作ったのはオートマトンに何て機能をつけてんだ。
 これを作った奴はきっと童貞に違いない!



404名無しさん:2017/04/07(金) 21:47:20 ID:Gezm18FU0
新人リャナンシーです。

色々と言いたいことはありますが、未来に繋がらないことは、チラシの裏に書き殴って燃やしてやりました。燃やすときに、イグニスちゃんがとってもいやそうな顔をしていました。汚いものを燃やしてゴメンね。

ともあれ、私は、このスレが廃れるのも仕方ないという人よりも、このスレが盛り上がるようにと行動する人を応援したいです。

>>403
ごめんなさいね。ここでの批評はクレームがついてできないの。だから、代わりに「感想」で勘弁してね。
あ、私からの「感想」を希望される方は、本文の冒頭か文末にでも書き込んでくれれば、できうる限り、「感想」をつけます。

余計な話が長くなっちゃったわね。それじゃあ、感想です。

ギャグよね。魔物娘って、こういうギャグが似合うのよね。オートマトンちゃんって、澄ました感じがするから、余計に面白く感じるよね。面白かったです。

それで、気になったところなんだけど、最初の名前の自己紹介は、その後に名前が出てこないから不要と思うの。名前をどうしても出したいのなら、冒頭じゃなくて、マスター登録のところで出せば違和感がないわ。
冒頭に名前を出してギャグにする手法もあるんだけど、1000文字前後だと難しいからやめた方がいいわね。

あと、「調査・探索」と中黒(・)を使っているけど、人名とかじゃないなら、読点(、)の方がいいと思うわ。

細かい話だけと、マスター登録するところで「側頭部を掴んで」となっているのに、そのあとに、起動したオートマトンが「数歩歩いて」というので、位置関係が少しおかしい気がするわ。主人公が自爆モードが停止してほっとして、後退ったとかの描写を入れた方がわかりやすいわね。

ギャグに関してだけど、故2代目桂枝雀師匠が、「笑いは緊張と緩和」と言っていたわ。
緊張したところで緩和するから笑いが生まれるってこと。でも、緊張が過ぎればつまらない。緩和が過ぎればしょうもない。その塩梅が難しいということも言っていたわ。
今回の話は、自爆という緊張の場面から、カウントのワープという緩和がとてもよかった。
でも、序盤から少し緊張感を作っておけば、もっと面白いと思うわ。
最深部に到着したという描写をしっかりすることや、オートマトンを見つけた喜びをもう少し表現するとか。ちょっと、簡単に書きすぎていて、残念だったかな?

前述した同じ理由で、オチになるオートマトンちゃんの台詞の前に、もう少し間を取ったほうが、台詞のおかしさが際立つわ。
俺をマスターに認証したのか。まあ、オートマトンのマスターってのも、悪くないな。くくく、大貴族でもそうはいないぜ。
――と言った感じね。

オチのところは、好みだけど、「これ、置いて帰ろうか」が最後の方がいいかな?
「アタシ(中略)ナンバーワン」
オートマトンだぞ? 技術の粋を集めた。まったく、技術者って言うのは、いつの時代も変態の童貞野郎だな!
「マスターの未使用チンポにロックオン」
……これ、置いて帰ろうかな。
――といった感じ。

いかがでしたか? 私の感想。次の創作の役に立てばいいな。
それじゃあ、またの投稿を楽しみにしています。

405名無しさん:2017/04/08(土) 18:42:08 ID:N/RzdYq60
>>403です
リャナンシーちゃん、感想ありがとうございました。
読み返したつもりでも抜けている部分があって反省です。
名前とか側頭部の件はとくに。

感想とは別件なのですがテキストで文章を書き、
頭文字を1字開けても、投稿すると1字開けていない状態に戻ってしまいます。
方法がわからないので投稿してから頭文字を1字1字開けているのですが
非常に面倒な作業で……
どうやれば1字開けたまま投稿できるのでしょうか?
教えてください。

406名無しさん:2017/04/10(月) 21:26:53 ID:jktIdW3s0
最近顔を出していなかったけど、何か色々あったみたいだね(。。
批評するしないとか、特定の人だけがSSをするとかはあまり気にならないかなあ(。。

「自分の書きたい内容を長い文章に表わしづらい」「気軽に話を投稿したい」

そういう人が集まってワイワイ楽しめたらそれでいいんじゃないかなぁ。
ほんわかスレ推奨だし?(_’
批評って言葉が気になるって人は、「感想」とか「お直しポイント♪」に置き換えてみたら、ほんわかするんじゃないかなぁ(。。

てことで、また気が向いたら顔を出すね(。。

407名無しさん:2017/04/11(火) 17:02:54 ID:/XBVv1qk0
>>406同意。というわけで投稿。リャナンシーちゃんに感想希望。

『おはようございます。本日のニュースは――』

 うるさいラジオをそのままに、俺は横で眠る嫁に抱きついた。
 さっきまですぅすぅと寝息をたてていた嫁の眼がぱちくりと開いた。
 形部狸特有の眼がキッと細くなる。

「……暑い」
「もっと暑い朝のホットミルクなんてどうかな?」
 
 嫁の股に朝立ちチンポを押し当てた。
 すると、どこから取り出したのかオナホールが顔に押し付けられる。

「暑い、いうとるんや、コレで抜けばええやろ」
「まだ結婚して間もないのに邪見にされるとはこれ如何に」
「税込みニ千三百な」
「え、ええ〜……ここなら無料でしょ?」

 嫁の股を手でなぞると、これまたどこから取り出したのかソロバンを顔面に叩きつけられた。かなり痛い。

「忘れとったわ。 ローション込みで四千八百な」
「嗅いませんので隅に行っていますよ」

 俺はゴロンと寝返りをうって嫁に背を向けた。
 嫁はため息を付き、気だるげに上半身を起こす。
 俺は視線だけ嫁に向けた。いつも裸で寝ている嫁の横乳が目に入った。
 ふるんと震えるおっぱいに朝立ちの息子が更に反応した。
 嫁はポリポリと頭を掻き、目覚まし時計を確認すると、大きな欠伸をして再び横になった。

「あー、だる……あんた、飯作るん面倒やから――」

 俺は再び寝返りをうち、嫁の尻に息子をあてがった。
 ふにふにした新妻お尻は心地いい。
 いや、経産婦の熟したお尻もいいけど。
 
「――なんでする流れになっとるんや?」
「いやぁ……息子が我慢できなくて」

 もみもみと背後から嫁の乳を揉む。お米が立ってるね、うん。
 これならアソコも……大丈夫だね、うん。
 嫁さんも機体してたんじゃん。嬉しいね。

「下の口から俺の朝ごはん、食べる?」
「あーあー、めんど……短めで」

 俺は嫁さんのおっぱい掴んだまま、後ろから息子を押し込んだ。
 濡れている嫁のアソコは驚くほど簡単に息子を受け入れる。

「おお、すんなり入った。気持ちいいよ」
「んッ……あんたの形になっとるんや、当たり前やろ?」

 そして俺と嫁は昼までチュッチュッした。

おしまい

408名無しさん:2017/04/11(火) 19:41:21 ID:b77iBWhc0
>>407
新人リャナンシーです。今日も頑張って、微妙な感想を書いちゃいます。

形部狸さん、ツンデレだね。素直になればいいのに。でも、そんな狸さんがかわくもあるよね。

じゃあ、気になったところね。

最初の文を台詞にして、読者をつかむのは、定番中の定番な手法ね。
でも、それは、インパクトが必要だし、その後で台詞を解消しないと不満になっちゃうわ。
今回の場合だと、読者をつかむには台詞がちょっと弱いし、解消もぼんやりになっちゃっているわ。
でも、朝を描写するための道具として、ラジオニュースを使っているのはいいアイデアね。
残念に感じたのは、ラジオはずっとついてたの? タイマー機能でついたの? そのあたりを描写しないと、主人公が起きていたのか、目が覚めたのかが表現されずにいて、もったいないなーと思ったわ。
目覚まし代わりにタイマーセットしたうるさいラジオはそのままに――とすれば、主人公が目を覚ましてすぐに、嫁に抱きつきにいったのがわかりやすいわ。
そして、ラジオがここだけの使い捨てになっているから、宙に浮いている感じになっちゃっているのね。それが解消がぼんやりの原因ね。
だから、最後に――
『こんにちは。正午のニュースです』
俺の嫁の「短め」は半日だと理解した。
――とすれば、最初と最後をラジオニュースでまとめて、最初の一文が意味あるように感じて、すっきりすると思うの。
途中でも、ラジオの音声を上手く使えると面白くできる気がするけど、それは言わないでおくわ。

全体を通して、形部狸さんが素っ気ない印象が強いわ。だから、最後のセリフがちょっと突然な感じになっちゃっている気がするの。
一人称小説だから、主人公が経験したこと以外が書けない制限はあるけど、主人公の感情補正をかけれるわ。だから、主人公にちょっとウザいことを思わせて、最後のセリフへの助走をつけさせたらどうかなと思ったわ。
「こんなことを言いながら、本当は俺のが欲しいんだよね」とか「オナホの代金、お小遣いの少ない俺が払えないの知ってるくせに売りつけてきて、ミエミエだよ」とか。
素っ気ないのは恥ずかしがっているだけとか、そういうのを明確に意識させることで、素っ気ない言動を読者で脳内補正させればどうかなと思ったわ。

文章も読みやすくて上手いから、多分、結構、書き慣れている作家さんだと思う。
そう感じるから、余計にあとひと手間ほしいと思っちゃうんだよね。読者って勝手よね。

もっとも、このあたりのレベルになると、好みが強く反映されるのよね。でも、感想ってことで、ご勘弁ください。

それじゃあ、ありがとうございました。また、投稿してくださいね。

409名無しさん:2017/04/11(火) 19:50:47 ID:WCL278e.0
ふと、思った(_’
批評(感想・修正ポイント♪など)の辛口具合で誰に頼むかを変えるのはいいのだろうか(。。


甘口(ほめて伸ばすタイプ):ホルスタウルス
中辛(普通。良いところも悪いところも):リャナンシー
辛口(作家的に一歩踏み込んで):バフォメット

いや。
「文章大好きなリャナンシーに辛口の感想を言わせるのは嫌なんだー!」とかそう言うのでなければ今まで通りでいいのかなと思うけど(。。
感想言ってるリャナンシーちゃんたちに聞いてみて上手くいくなら、役割分担もありかなってぐらい(。。

410名無しさん:2017/04/11(火) 20:50:27 ID:/XBVv1qk0
>>408リャナンシーちゃん、ありがとうございます。
かなり即興で書いた分にここまで感想もらえるとは思いませんでした。
本当にありがとう。指摘された分をふまえて書き直してみようと思います。
長くなりそうなら投稿所かな。

追伸:関西出身の友人に聞いてみたところ
「んッ……あんたの形になっとるんや、当たり前やろ?」の文は
「んッ……あんたの形になっとんの、当たり前やろ?」だそうな。
エセ関西弁で申し訳ないです。

>>409いいですね。辛口はドラゴンさん、人虎さんもいけそうな気がする。
甘口は抱擁系の魔物娘は鉄板かな。

411名無しさん:2017/04/12(水) 03:09:36 ID:HdAH7Oy.0
なんつーか、そういう内容の問題じゃない。

本当に色分けが必要なのは、批評の内容の色分けじゃなくて、スレの主目的の投稿された作品と、
それに付随であるはずの感想や批評なんじゃね?
不満が噴出した大元はその辺りなんで。

もともと機能的に不向きな掲示板で無理して作品投稿の場として使っている訳で。
機能的な余裕が無い所に、その辺りを遠慮しない作品並の規模の批評が好き放題に放り込まれれば
あっという間にあの様です。

批評部分を新規スレに分離する案もその辺りで出ていた訳で。

色々アイディアを出されているようですが、その前に本末転倒をなんとか制限しておかないと、ま
たまともに機能しなくなり不満が出ますよ。


スレが立てられた目的に沿った主従・優先度を明確にして、あくまで従でしかない批評が本来の主
である筈の作品を邪魔しないように、量的な制限をかけるなりなんなり。
また「作品」、「感想・批評」と、投降内容の種別を名前欄に記入するなどして区別を図るなど。
(種別は、覚的な差別化効果を期待して、文字数も変える)

412名無しさん:2017/04/12(水) 12:29:44 ID:FDpBvZm.O
「おはようございます♪」
「ひゃあっ!?」

ひたり、首筋に当たる冷たい感触で、僕は目を覚ました。
目を開けると、美しい銀髪の少女の微笑みが僕の事を見下ろしていた。
首筋に触れた手から伝わる冷たい体温は彼女がゆきおんなという魔物である事を伝えてくれる。

「ふふ。今日は休みですけれど、もうお昼ですよ」
「え。もうそんな時間?」
「昨日はいっぱい頑張りましたからね。お疲れなのかも知れません」
「はは……たしかに」
「ふふ。昨日はとっても気持ち良かったですよ」

しゅるり。
青の着物の衣擦れを聞きながら、彼女の笑う姿を見る。
思わず僕もつられて笑ってしまった。

「今日の朝食は何かな?」
「昼食でもありますから……冷やし中華にいたしましょうか」
「もう、売ってるんだね」
「ええ、もう暖かい頃ですから……冷やし中華、お嫌いですか?」
「いや、好物だよ」

相槌をつくと、窓越しに日の光が目に入る。
昼頃の暖かい太陽の熱が、ぽかぽかと体を温めてくれた。

「今日は、天気もよろしいですし。お買い物に行ってもよろしいですか?」
「ああ、僕もついてくよ。荷物持ち位にはなるかもしれないし」

つるつると冷やし中華をすすりながら、のんびりと話をする。
ちょっと時期が早いけれど、甘酸っぱい自家製のタレのついた彼女の冷やし中華はやっぱり絶品だ。
「帰りに、公園に行こう。きっと桜が見頃だ」
「ええ。楽しみですね」

春うららかなその日。
僕は、彼女と居る幸せを噛みしめていた。

413名無しさん:2017/04/12(水) 13:35:07 ID:pRWaUos60
>>411作品の邪魔なので雑談スレで議論して下さいね。

414名無しさん:2017/04/12(水) 21:27:19 ID:vaId7MO60
どのやり方がいいのかはわからんし、別スレ立てたほうがいいと思う人は感想専用のスレを立ててみたらいいと思う(_’
それはさておき、SS投下(。。

--------

チャイムの音が聞こえた。
授業が始まるかと思って顔を上げると、夕日に照らされた黒板が目に入った。
どうやら終礼で力尽きてそのまま寝てしまっていたらしい。
窓の外からは、グラウンドで響く運動部の声が聞こえてくる。
トロンボーンの音も聞こえてくる。
吹奏楽部の誰かが一人で残って練習しているのだろう。

きっと今日も彼女は屋上に居る。
そう思って、鞄を手に取り立ち上がった。

屋上には夕日に照らされたセーラー服の少女がグラウンドを見下ろしていた。
特別性に改造された袖からは鳥の翼が見えている。
何をするでもなく、彼女はただ屋上に立っていた。

「何か見えるか?」

問いかけた声に反応して彼女が振り向く。

「特に何も。強いて言うなら、学校の音が聞こえてくる」

彼女は目を閉じたまま退屈そうに返してきた。
彼女はセイレーンの同級生。
彼女は学内ではかなりの有名人だ。
奇人変人な天才肌という意味で。

種族柄、音楽に関して人一番敏感だったのだろう。
彼女は音だけを楽しみたかったらしい。
だから、彼女は自分の目をつぶした。
人も魔物も多くの場合、目から入ってくる情報を軸に生活している。
彼女にはそれが耐えられなかったそうだ。
よくわからない話だ。

「歌わないのか?」
「歌にふさわしい音が私の中から出てきたら、歌う」

こちらに背を向けて彼女はまたグラウンドを見下ろす。
何も見えるはずがないのに。
彼女は学校の音を聞いているらしいけど。
わざわざこんなところに来なくてもグラウンドに行けば聞こえるのに。
そう尋ねた時、彼女はこう返してきた。

「ここがいい」

訳がわからない。
ついでに言えば彼女に付き合って屋上でグラウンドを見下ろしている自分自身も、訳がわからない。

「良い音に出会えたらいいな」
「今のところは順調に進んでる」
「そうか」
「そう」

何が順調なのかは全くわからない。
聞いても答えてくれない。
けれど今日も日が落ちるまで、彼女の隣で立っているだろう。

「頑張れよ」
「大丈夫。まだ時間はある」
「そうなのか」
「誰かが転校でもしない限り」

誰が転校するんだか。
ため息をついてグラウンドを見下ろし、ふと視線を感じて彼女を見る。
目が見えないはずの彼女がこちらを向いていた。
見ることを拒絶した彼女が、わざわざこちらに顔を向けていた。

「それで、何の歌を歌うつもりなんだ」

少し気恥ずかしくなって、話を逸らそうとした。
彼女は微かに音を立てて笑った。

「内緒」
「なんでだよ」
「じゃあ話す」
「どっちだよ」

彼女はますます上機嫌になったようで、クスクスと笑う。

「私が歌いたい歌は」

魔法を唱えるように。
あるいは舞台の上に立つ主演女優の様に。
彼女は笑った。

「学生の恋だよ」

415名無しさん:2017/04/13(木) 18:31:01 ID:gi19BMTI0
>>414
色々とドラマが想像できて、その場の空気が感じられるよい作品ですね。
こういうお話、好きだな。

416名無しさん:2017/04/22(土) 20:32:13 ID:.8aAAyB20
種まきにSS……じゃなくて詩まがいのものを一つ。

 ☆

あなたを見つめてみたい。
あなたを見つめていたい。
あなたに見つめられたい。
あなたと見つめ合っていたい。

あなたがこの視線に晒されたなら。
きっとあなたは私に夢中になる。
私がこの視線に晒されたなら。
きっとあなたに夢中になる。

あなたが好きって私の本音。
それを仮面は覆い隠す。
あなたへ向ける熱い視線。
それも仮面は覆い隠す。

ねえ。
胸が苦しいよ。

あなたを見つめてみたい。
あなたを見つめていたい。
あなたに見つめられたい。
あなたと見つめ合っていたい。

417名無しさん:2017/04/23(日) 18:03:35 ID:sYEwIfH2O
「192、193……」

一本、また一本。数えながらケーキにろうそくを立てていく。
手元のろうそくを確認する僕の目の前には、たくさんのろうそくが刺さってハリネズミのような姿になったケーキがわびしいたたずまいを示していた。
彼女の大好きな苺はは、乗せきらなかったため、外してしまっていた。

「そうじゃな……今度の誕生日には、儂の歳の数だけろうそくの刺さったケーキを見せて欲しいのじゃ」

脳裏に浮かぶのは、僕の大好きな人--永い時を生きたバフォメットの寂しそうな笑み。
その理由がほんの少しだけ、わかった気がした。

「出来たようじゃな」
「……はい」

全てのろうそくをさし終えた僕の後ろから、聞こえた声。
振り返ると、山羊の角を持った美しい魔物がそこには居た。

「お主には……このケーキは、どう見えた?」

普段の良く通る声とは違う、震える声の問い。
彼女の長い髪が、その表情を隠していた。

「……それは」
「そのケーキは、儂じゃよ。永い時を過ごし、歪みきった存在--最早火を付ける事も叶わぬ。さすれば、火柱となるだけじゃからな」

自嘲気味に、歯を見せて笑う彼女。
前髪の間から見えた瞳は、夕日を浴びて潤んでいた。

「お主には、儂の本当の姿を知って欲しかった。それだけじゃよ」

饒舌に語る彼女の姿は、どこまでも寂しそうに見えた。
だから、僕は。

「ケーキ、食べませんか?」

二人で、ケーキを食べることにした。
元々、彼女の大好きなケーキなのだ。ろうそくを立てた位で味は変わらない。

「今日は、半分こですよ」

ケーキに刺さったろうそくを抜いて、苺をのせる。
二つに切れば、スポンジとクリームが美しい断層を見せてくれた。

「ほら、おいしそうだ」

ポカンとする彼女を椅子に座らせて、ケーキを置く。
甘い、バニラビーンズの香りがあたりに満ちる。

「お主は、良いのか?」
「……ええ、味は変わりませんから」

一口含んで笑みを見せると、彼女も微笑んでくれて。

彼女の誕生日に、僕ははじめて彼女の笑みを見ることが出来た。

418名無しさん:2017/04/23(日) 18:30:01 ID:sYEwIfH2O
「でやぁっ!」
「させるかぁっ!」

魔物たちによって禍々しくも栄える魔都、レスカティエ。
リリムから稲妻のごとく繰り出された腕を、私は左手で弾き飛ばす。

「隙ありっ!」
「っ!」

直後に死角となった右から繰り出されたヴァンパイアの蹴りを額で受ける。
衝撃で一瞬歪む視界に写るのは、リリムとヴァンパイア--そしてワイト、リッチ、ファラオにバフォメット。翼を広げるドラゴンであった。

「負けるか……!」

戦力は圧倒的。
勇者として鍛え上げた私だからこそ分かる絶望的な差。
しかし、それでも。
私は諦める訳には行かなかった。

「そのブーケは、私の物だあああっ!」
「こやつ、我を踏み台に!?」

私はサキュバスの翼を広げながら吼え、飛び立とうとしたドラゴンの翼を掴む。
視覚に頼らずとも、永い独身生活によって強化された魔物の嗅覚が私を支えてくれる。
ドラゴンを踏み台に跳躍してブーケに手をのばす。距離は完璧。あとコンマ数秒で私の手にブーケが握られる--!

「私を忘れるなよ?」

だが、届かない。
転移したリッチが私の手を弾いたのだ。
その顔には普段見せることの無い何かが宿っていた。

「そう、妾の物なのですか……」
「儂のなのじゃ!」

そして術者達の魔力にぶれる、ブーケの軌道。予想外な方向へと飛んだそれは。

「あ。あれ!?アタシ?」

たまたま参列したゲイザーの手にポトンと落ちたのだった。
崩れ落ちる私達。
レスカティエに置けるブーケトスの戦いは、意外な勝者で、幕を閉じたのだった。

419名無しさん:2017/04/23(日) 20:25:12 ID:Fx/dRaxQ0
>>418
これは笑った
そして最後の勝者はゲイザーちゃんとは、やっぱりゲイザーちゃんは最高なんだな!

しかし>>417の『永い時』って表現に物悲しさがあるんだが
>>418では『永い独身生活』って……どんだけ独り身なんすかね、この元勇者さんw

420名無しさん:2017/04/23(日) 21:07:53 ID:sYEwIfH2O
>>419
感想、ありがとうございました。
やはりゲイザーちゃんは可愛いなと……。

レスカティエだと未婚の男の人が少なそうですから、仕方ないのです。ええ。
魔物感覚で永い時を独身……彼女の本気を感じていただければ幸いです。

421名無しさん:2017/04/26(水) 23:18:18 ID:znDHPvGE0
文章が書けなくなった。



プロポーズとは、カップルにとって一世一代の大イベントである。
相思相愛の男女が将来を誓い合う瞬間――それを素敵に飾りたいと思うのは、男女問わず当然なんじゃないだろうか。
そして、それを失敗させるわけにいかないと思うのも必然だと、僕は考えるわけである。

というわけで、実際に彼女に聞いてみることにした。

「君はどんなプロポーズが良い?」
「……それ、相手に聞くもの?」

呆れたような半眼でこちらをじっと見つめてきた。
流石はゲイザーだけあってすごく絵になってるな、なんて関心してると、彼女が深いため息をつく。

「キミってホント無頓着だよね、そういうの」
「あ、ため息吐いてるところ可愛い」
「なっ……! ほら、すぐそうやって変なこと言う……!」

ぷいと頬を赤らめてそっぽを向く彼女。
そういう仕草がいちいち可愛くて仕方ないのだけれど、言うとまた恥ずかしがるから、口に出さないでおこう。
……あんまりやりすぎると催眠でこっちに反撃してくるしね。

「でさ、プロポーズなんだけど」
「え、本気で言ってるの?」
「本気も本気」

そう僕が答えると、彼女は再び深いため息をついた。
それから小さく「プロポーズかぁ」と呟くと、唇に指を当て、天上に目を向けて。
しばらくそうした後に、ポツリ。

「……普通が良いかなぁ」

と、彼女が言った。

「普通?」

僕が聞き返すと、彼女は小さくうなずく。

「それは確かに、ロマンチックなシチュエーションに憧れたりもするけど……」
「けど?」
「キミとなら、違うんだ」

隣に座っていた彼女が、倒れ込むようにこっちに寄りかかってきて、目を閉じた。

「いつもと変わらずに言ってほしいの。結婚してって、当たり前みたいに。アタシと一緒にいるって……それが何でもないって風に」

いつもと変わらずに、当たり前みたいに。
それが、何でもないって風に。
もたれかかる彼女の体重を心地よく感じながら、彼女の言葉を反芻する。

ああもう、どうして彼女はそんなことを言うんだろうか。
僕の胸が痛いぐらいに高鳴ってしまっている。
ほんのちょっぴり、目頭も熱くなってしまったり。

彼女のことが大好きで。
愛おしくて。
彼女の愛に応えたくて。

こんなんじゃ普通な様子でプロポーズなんて、できっこないって。

「……聞いておいて、なんなんだけどさ」
「なぁに?」
「難しいよ、それ。君が好き過ぎて、今心臓バクッバクしてるもん」

それだけ言って、僕の方も目を閉じて彼女に寄り添った。

「じゃあ、プロポーズはまた今度だね」
「言えたらオッケーしてくれる?」
「しないなんて思うの?」
「ううん……ありがとう」

ドクンドクンと、熱い鼓動。
それから、トクントクンと、温かな鼓動。
僕らは二つのハートの音を聞きながら。
いつの間にか寝てしまうまで、静かに寄り添い合っていた。

422名無しさん:2017/04/27(木) 13:12:21 ID:/OZKPPkQO
>>421
ゲイザーちゃんがとっても可愛いお話ですね。尊い。
普通の良さ、凄くありだと思います……。

423名無しさん:2017/04/30(日) 13:26:46 ID:qJe1rexs0
苗を植え植え。



「どうしてわたしのSSって数が少ないのかなぁ……」

うっ、と僕は答えに詰まってしまう。
ちょっぴり哀しげな顔をして呟く目の前の女の子。種族は、マタンゴ。
大きな傘を帽子のようにして、体中からポコポコきのこを生やしている様子は、ファンシーで可愛らしいと言えばそうなのだけれど。

「わたしって、魅力ない……?」
「いや、そんなことは絶対にないよ! 可愛い、マタンゴちゃん可愛い!」

そう、可愛い。愛らしい。
このSSを読んでいるみんなも想像してほしい。
例えばロリボディのマタンゴちゃんが、自分の傘を両手で被るようにして「えへへ♪」と満面の笑みを浮かべている光景を。
ほら、萌えるでしょう。心に触れるものがあるでしょう。
どんな魔物娘だって、その存在は愛おしくかけがえのないものだ。
マタンゴちゃんだって例外ではない。
……の、だけれど。

「それじゃあ、どうしてSSは少ないのかなぁ……」

再び、うっ、と答えに詰まる僕。
言えない。
正直に「扱い辛いです」なんて言えない。

だって君たちって無差別に胞子を撒き散らしてバイオハザードしちゃうんだもん。
女の子がマタンゴ化するだけでなくて、男の子の方も「きのこ人間」になっちゃうし。
そのせいで物語の背景が非常に限定されちゃうんだよ。
例えば『マタンゴちゃんの胞子に誘われた男性がフラフラと深い山里に向かい、そこで出会ったマタンゴちゃんとラブラブえっち!』みたいなね。
魔物娘図鑑らしい王道SSと言えば聞こえが良いけど、厳しく言っちゃうと型に嵌ったSS。
これぐらいしか底辺SS作家の自分には作れそうもないです、はい。

……言えない。言ったらハートブレイクしそうだから。

「わたしも学校で、男の子と甘酸っぱい青春とかしてみたいっ!」
「ぶっ……!」

どうやってさ、という言葉はなんとか飲み込んだ。

いや、魔物娘には向き不向きなシチュエーションがありましてね?
学校という閉鎖空間に君たちをポンと投入しちゃうと、大惨事にしかならないんじゃないかと。
ギャグなら許されるけど、真面目なSSとなるとちょっと……。
ていうか君たち、動けないじゃん。根を張っちゃってるじゃん。
そして君たちの青春相手はもれなく「きのこ人間」になる運命なわけで……。

アカン。まともなSSにできる未来が見えへん。

「ねえ、どうにかしてわたしの青春ぐらふぃてぃーなSS書けないかな……?」
「え゛? いや、その……」

僕の腕を取って上目遣いで見上げてくるマタンゴちゃん。
そのお目々ウルウルと柔らかむにゅむにゅな感触に僕は絆されてしまい。

「が、がんばってみるね?」
「わぁ、ありがとう!」

ヘタレた返事をしてしまった。
嬉しそうにバフッバフッと胞子を吹き出す彼女。
ばれないように、こっそりため息をつく僕。

とりあえず、みんなから意見を募って、どうにかして考えてみようか。
お題は『いかにして現代舞台でマタンゴちゃんの青春SSを書くか』だ。
……文字にしただけで無理そうな雰囲気がヤヴァイんですけど。

自分もきのこ人間にならないよう、全身防護服とガスマスク姿のまま、僕は頭を抱えていた。
こんな無理難題を考えてくれる書き手仲間がいてくれることを、切に願いながら。

424名無しさん:2017/04/30(日) 13:33:01 ID:qJe1rexs0
マタンゴちゃんSSが少ないなぁって思ったらできた怪文章。
誰か1レスSSにして投下してくれても良いのよ?

425名無しさん:2017/05/01(月) 21:59:36 ID:02pYLnwsO
「あれは、どんな建物なの?」
「あれは体育館だよ。体育--運動の授業で使うんだ」

祝日のがらんとした学校。
体のほとんどを隠す雨合羽を着て負ぶさる少女に、僕は通い慣れた高校の説明をする。

「へえ、運動って、楽しいの?」
「どうかなあ……疲れちゃう事もあるから」
「そっか……でも、羨ましいな」

背中から聞こえる声に僕は、彼女に見えないように苦虫を噛み潰したような顔になる。

「--私は、歩けないから」

彼女には、足がなかった。
雨合羽の下にあるのは、魔物の姿。
紅の頭の傘から胞子を撒き散らし、女性を同族へと、男性を茸人間へと変える存在--即ち、マタンゴである。
彼女が住まう山から数キロ。僕はここまで彼女を運んで来たのだった。

「大丈夫?ずっと負ぶってて疲れてない?」
「軽いから、大丈夫だよ」
「足、震えてる。ごめんね、私のワガママで。学校がみてみたいなんて」
「そう、かな……でも」

僕は小さく言葉を切った。

「君は、僕の恩人だから」

彼女を支えながら、微笑んで見せる。
振り返ると、彼女は困ったように笑っていた。

「私は歌を聞いただけだよ」
「それでも、いいんだ」

僕に、友達と呼べる人は居なかった。
嫌われるのが苦手だから、近づけないでいた。
目立たないように、透明人間のように過ごす僕は、クラスのみなから友達とも敵とも違う空気として過ごしていた。
最後に会話をしたのは、多分数ヶ月前。
学校は、嫌いだった。
だから、趣味の歌に没頭した。
カラオケはお金がかかるから、山の中で練習した。
作曲もした。
歌詞には自業自得の寂しさを詰め込んだ。
叫ぶように、伴奏のクラシックギターをかき鳴らした。

--そして、彼女に出会った。

「僕の歌を聴いてくれた」

彼女は、たまたまそこに生えていた。
そして、僕に向けて笑いながら。

「良い歌だね。もっと聴かせて」

そう、言った。
何故か、泣きたくなった。

「じゃ、じゃあ、もう一曲」

それから毎日、僕は彼女の下に通った。
ただ一人の観客に歌い続けた。
そのお陰で、僕は満たされた。

「さて、そろそろ帰ろうか」

学校から反転して、山へと歩いて行く。
足の感覚はほとんどない。
山につく頃には、二本の茸が残るだろう。

「また、歌を聴かせてね」

でも、その茸は。
幸せの歌を歌うだろう。

426名無しさん:2017/05/01(月) 22:28:02 ID:Rb77pdZs0
>>425
感服で、うわぁって声がリアルで出ました

マタンゴちゃんと学校という組み合わせ
自分も『歩けない』というところと『人の輪に入れない』ということをフィーチャーして
人のいない学校にマタンゴちゃんを連れて来る、という展開は考えましたが……
それをお先にこんなお上手な形で出されてしまうと何も言えません

お見事です。マタンゴちゃんの青春SS、ごちそうさまでした
それにしても、このほんの少しの物悲しさの残る空気感よ……

427名無しさん:2017/05/01(月) 22:42:55 ID:02pYLnwsO
「さあ、私の傘をお食べ!」
「断る!」

とある山奥に俺とマタンゴ、2つの叫び声がこだまする。

「ぐすん、美味しいのに」
「いや、真っ赤だろ!食べ物の色じゃねえよ!」
「タマゴタケを知らんのか。真っ赤で最高に旨いキノコなのに」
「知らん!」
「がーんっ!?」

ショックを受けたのか泣きはじめる彼女。
その様子を見ながら俺は小さくため息をつく。
ぐう、山で遭難して三日間何も食べていない腹が鳴った。
ちなみに俺は知らなかったがタマゴタケは実際に無毒で旨いキノコらしい。

「百歩譲ってそのキノコが旨いとして」
「うん」
「俺の腹が減っているのも事実だとして」
「うんうん」
「別人(別キノコ?)であるお前に毒がない保証がないんだが……」
「……美味しいから大丈夫だよ!」
「毒なんだな。帰る」
「ちょっと待って〜!?」

体を翻す俺の肩が掴まれる。
意外とパワフル。
エリンギとかの弾力だろうか。
因みに毒キノコの代表ベニテングタケは旨いキノコである。旨味成分が毒素とかいう救いがたいキノコだが。

「私を一口かじればおなかいっぱいだよ?」
「トリップ系か」
「違うって。物理的におなかいっぱいになれるんだから」
「物理的に……俺の一口は胃を一杯に出来るほど大きく無いぞ?」
「胃の中に胞子が付くから中で増えたキノコが物理的に」
「止めろッ!」

一瞬出てきたおぞましい光景に俺は身を震わせる。
とりあえずコイツの好意に乗るのは無しだ。なんとか別の手を……。

「ふふ、そろそろ効いてきたかな」
「か、身体が……!」

歩こうとした俺の足は一歩も動かせなくなっていた。
まるで地面に根を張ったように。
胞子を警戒すべきだったか……。

「くそ、胞子か……!」
「話しかけておなか空かせる計画成功♪これで思わず私を食べ……え、胞子?あ、そんな手があるのかー」

と、考えたら違うらしい。
単純な、飢餓の問題のようだ。
腹が減り、身体が動かせない。

「とにかく、そのままじゃ死んじゃうんだから……」

彼女の傘が近づいてくる。真っ赤で白い斑点が見える。

「私の傘をお食べ」

もはや、俺に残された選択肢は無かった。

428名無しさん:2017/05/01(月) 23:44:55 ID:Rb77pdZs0
くっ……自分ではこれが限界かっ



学校に来てみたい。
それが彼女の、たっての望みだった。

「わぁ……教室って、こんな風なんだぁ」

教室を見回すと、彼女は感嘆の声を上げた。
自分では動けない、きのこな少女である、マタンゴの彼女。
胞子を撒き散らし、周囲の女性を同じマタンゴに変えてしまう。
男性の場合は、彼女たちのことで頭がいっぱいな、きのこ人間だ。
かく言う僕も、そのうちきっと頭からきのこが生えてくるに違いない。

「ほら、机と椅子も残ってるよ。座ってみる?」
「うん! ありがとう!」

そんな彼女の望みを叶えるべく、僕が選んだ方法がこれだった。
彼女を背負って、山を二人で一緒に降りて、車椅子に乗せて。
もう廃校になった学校にこっそりと忍び込み。
そうして始める、二人だけの秘密の授業。

「こら、そこの君。授業中にキョロキョロしちゃいけないぞ」
「きゃっ! せんせー、すみませんー!」

教卓から先生の振りをして注意をすると、彼女は生徒の振りをしてケラケラと笑う。

「あー、いけないんだぁ。授業中に余所見してたら駄目だぞぉ?」
「そっちこそ。僕と話なんてしてるじゃないか」

同級生のように、二人でお揃いの机に座ってみて、二人で吹き出して。

「さて、日本のシイタケの人工栽培の開祖となる人物の名前は?」
「……先生、分かりません」

今度は彼女を先生にして、僕が生徒役になって、苦笑い。
たった二人の小さな学校生活だけど、彼女はとても喜んでくれているようだった。

「あー、楽しかったなぁ」

学校を一巡りした後、彼女はそう言って天井を仰いだ。
それから僕の方を見て、ニッコリと笑顔を作ると。

「ねぇ! いつかわたしたちで、学校を作ろうよ!」

そう明るい声を上げた。

「え、どうやって?」

僕が思わず聞き返しても、彼女の笑顔はいっそう増すばかりだ。

「えっとねぇ……キミとたくさん、たーくさん子どもを作ってね? 二人でその子たちの先生になるの!」
「僕と君で?」
「そう、山の中での青空教室! すごい名案でしょ?」

彼女の語る、未来のこと。
その先に映るのは、子どもたちと僕らでの、家族で作る小さな学校。
子どもたちを切り株の机の前に座らせて、木の間に下げた黒板に、先生となった彼女と僕。
童話か何かみたいな、そんな学び舎。
それはおそらく、酷く単純で、ちっぽけなものになるんだろう。

「その頃には僕、立派なきのこ人間だよ? 先生なんて務まるかな?」
「大丈夫だよ! きっと素敵な学校になるに決まってるよ!」

だけど、僕の脳裏に浮かぶその光景は。
そこにいるみんなの笑顔があふれている、素敵なものだった。

「……うん、そうだね。君となら、きっと」
「そうだよ! えっとね、みんなで歌をうたったり、算数を勉強したり――」

教室の外、裏手の山の緑を窓から見つめながら、彼女は夢を語り続けている。
それを傍らで聞きながら、僕も同じようにその景色を眺める。
僕らの帰る場所は、柔らかく温かな光に包まれて、どこまでもキラキラと輝いて見えた。

429名無しさん:2017/05/02(火) 14:55:21 ID:DQd5svs2O
>>428
明るい雰囲気がとても魅力な作品ですね。未来に希望を抱くのはまさに青春です。

うーん、こういう雰囲気出せるようにならなきゃ(連載を進めつつ)

430名無しさん:2017/05/03(水) 22:47:51 ID:e8zKn.zw0
学校には様々な部活動がある。
家庭科部は料理を作ったり裁縫を習ったりするらしいけど、料理部や裁縫部も存在する。
茶道部と華道部と茶華道部の3つ巴を聞いても正直頑張ってくださいとしか言いようがなかった。
どうして今こんなことを考えているのかと言うと。

「入部、する?」
「考えさせてください」

春の麗らかな入学式の一週間後。
学校を探検しようと歩いた先の裏庭で、僕が見つけたもの。
それは。

「きのこ、おいしいよ?」
「少し考えさせてくださいお願いします」

キノコ部だった。



彼女は学校の生徒である証として女子生徒用の学生服を着ていた。
シイタケがたくさん生えている木に腰掛けている彼女の頭には、シイタケによく似た「傘」が乗っている。
生徒手帳と一緒に入学式でもらった辞書を開く。
マタンゴ。
それが彼女の種族名なのだろう。
胞子で寄生させるという一文が目に入って顔が引きつる。
確かに彼女の脚は原木に張り付いていて、足首から先が木に埋まって見える。
というか、どうやって家に帰るんだろう。
疑問をそのまま口にした。

「幼馴染のみーちゃんに送ってもらうの」
「みーちゃん?」
「ドリアードなの」

辞書を開いて納得した。
ドリアードの特技である「木から木へワープする」ことを利用して登下校を行っているとか。

「ここ、みーちゃんの親戚のおうちなの」
「そうなんだ」
「キノコおいしいよ? 食べる?」
「少し考えさせてください」

何の脈絡もなく生のシイタケを勧められた。
日本人らしい保留で対応しつつ、どうやってこの場から離れようか考える。

「焼いたシイタケもおいしいよ? ほら、えーっと。火、火」

何やら腰掛けた木のうろに手を入れた彼女は、目当てのものを見つけたようでふんわり笑った。

「ばーなー」
「やめてください! 大火事になります!」

テレビでしか見たことのない、金属を焼き切れそうな危険物を目にした僕は、慌てて彼女の行動を止めた。




このとき僕は、知らなかった。
このマイペースで危なっかしい同級生と、これから長い付き合いをするなんて。


「やーだー。おいしいキノコ、作るのー」
「駄目ですって! 貴女が焼きシイタケになりますよ!」


この時の僕は、ただただ危なっかしい彼女とはもう二度と関わりたくないと、思っていたんだ。


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