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【習作】1レスSS集積所【超短編】
418
:
名無しさん
:2017/04/23(日) 18:30:01 ID:sYEwIfH2O
「でやぁっ!」
「させるかぁっ!」
魔物たちによって禍々しくも栄える魔都、レスカティエ。
リリムから稲妻のごとく繰り出された腕を、私は左手で弾き飛ばす。
「隙ありっ!」
「っ!」
直後に死角となった右から繰り出されたヴァンパイアの蹴りを額で受ける。
衝撃で一瞬歪む視界に写るのは、リリムとヴァンパイア--そしてワイト、リッチ、ファラオにバフォメット。翼を広げるドラゴンであった。
「負けるか……!」
戦力は圧倒的。
勇者として鍛え上げた私だからこそ分かる絶望的な差。
しかし、それでも。
私は諦める訳には行かなかった。
「そのブーケは、私の物だあああっ!」
「こやつ、我を踏み台に!?」
私はサキュバスの翼を広げながら吼え、飛び立とうとしたドラゴンの翼を掴む。
視覚に頼らずとも、永い独身生活によって強化された魔物の嗅覚が私を支えてくれる。
ドラゴンを踏み台に跳躍してブーケに手をのばす。距離は完璧。あとコンマ数秒で私の手にブーケが握られる--!
「私を忘れるなよ?」
だが、届かない。
転移したリッチが私の手を弾いたのだ。
その顔には普段見せることの無い何かが宿っていた。
「そう、妾の物なのですか……」
「儂のなのじゃ!」
そして術者達の魔力にぶれる、ブーケの軌道。予想外な方向へと飛んだそれは。
「あ。あれ!?アタシ?」
たまたま参列したゲイザーの手にポトンと落ちたのだった。
崩れ落ちる私達。
レスカティエに置けるブーケトスの戦いは、意外な勝者で、幕を閉じたのだった。
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