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研修生物語 小説
1
:
かたるパフェ
:2021/03/24(水) 16:35:11
友情1
「やっちゃえゴーゴー!好きこそーっ!」
必死に歌い踊る歩果。
歩果「努力と努力と♪」
もも「痛っ!!!」
歩果の肘がエルボー状態でももの横腹にあたった。
歩果「だ・・大丈夫??も・・ももも🍑ちゃん」
ももはうずくまっていた。しかし即座に起き上がる。
歩果「病院行ったほうが良いよ!ごめんなさいごめんなさい!ごめんなさい!」
もも「喧しい!ぽんこつ!!オマエ見てるとイライラする!!このくらい大丈夫だ!それよりオマエはもうさっさと帰れ💢」。
2
:
かたるパフェ
:2021/03/24(水) 16:43:54
友情2
歩果「わたしたちは友達でしょ?ももちゃんとは一心同体だし!一緒にデビューしたいし!今のお腹にあたったの心配だし!病院行こっ!!!」
もも「わたしはオマエみたいにひ弱じゃねぇ!腹筋鍛えて鋼鉄のようになってるし!あとさ友達??笑わせるな!ハロプロ研修生は互いにライバル!戦うとこ!互いに蹴落とさなきゃならない!!オマエみたいな友達付き合を求めたいならサッサと帰れ雑魚💢」。
ハロプロ研修生のレッスン中でのやり取りだ。
歩果とももは同じ研修生だ。
3
:
かたるパフェ
:2021/03/24(水) 16:52:15
友情3
ダンス先生「はいはいそこの2人!!!もう帰りなさい💢ももは帰って万が一に備え病院にいきなさい💢あと歩果💢💢フリは間違えても良いから人と接触するのだけは絶対に厳禁💢それに一度タイミングずれるとそれを引きずりずっとペース乱すから帰ったほうが良い!」
ダンスの先生はかなり厳しくハードでスパルタで有名だ。しかし怪我沙汰になるときだけは過剰に優しい(厳しい)。
ささいな擦り傷すら帰らせたりする。
もも「わたしは大丈夫です!歩果みたいにひ弱じゃありません!!!まだレッスン続けます✊」と必死に訴えるもダンスの先生は「帰れと言ったら帰れ💢診断書も提出しろ💢」と一喝した。
4
:
かたるパフェ
:2021/03/24(水) 17:02:17
友情4
レッスン室から控え室に戻る2人。
歩果「あっそうそうとりあえず湿布あるから横腹に入って」と歩果は持参していた湿布をいきなりもものシャツをまくり横腹に貼った。
もも「喧しい!オマエみたいなのがありがた迷惑なんだよ!!あとわたしは人に弱い部分を構ってもらい慈悲かけられるのが苦手なんだよ💢」
ももは髪を耳にかけながら言った。
ももはやたら髪を耳にかけたがる癖がある。
もも「そうだ!慈悲かけたお返しに言ってやるよ!
歩果はこの世界ではすぐ脱落する!アイドルなんて目ざさないで研修生辞めたほうがオマエのためだ!」と即座に着替え足早に帰路につくもも。
歩果「あっ待って・・・」と言ったがももはそそくさと帰路についてしまった。
5
:
かたるパフェ
:2021/03/24(水) 17:13:30
友情5
「ふふふん♪」と真顔で鼻歌ハミングしながら1人帰路につく歩果。
歩果「あの調子じゃももちゃん大丈夫そだよね。それよりももちゃんはいつもソワソワしてるしストイックだしなーんか苦手なタイプ・・・いやこないだ咲良ちゃん一華ちゃんもいつもレッスン以外ではお手手繋いで行動してたのに最近は2人の間にギスギスし競い合ってる感じがするし・・・ポヨポヨし愛想が良く元気な瑠璃ちゃんも最近は狼みたいな目つきになってるし・・・そうハロプロ研修生は戦うとこなんだ・・・生き残りをかけた野生の動物たちみたいなモノで仲良しクラブじゃなんだ・・・」とあれこれ考えながら歩く歩果。
咲良一華瑠璃は同じ研修生だった。
6
:
かたるパフェ
:2021/03/24(水) 17:22:32
友情6
家についてシャワーを浴び夕食を済ませ宿題をする歩果。
「もうハロプロ研修生として爪痕残したしハロプロの歴史に名を少し残した!!勉強は好きだしJKライフ一本にするか!!!よしっキメた!!」と何かを決意したような歩果だった。
歩果「そう思えば気が楽になった♪あんな弱肉強食野生の動物みたいな世界は嫌!!辞めてやる!!」と言った矢先にペットの犬が寄ってきた。
その犬を撫でながら「狼なんかより犬は可愛いっ💖」と言う歩果。
7
:
かたるパフェ
:2021/03/24(水) 17:29:15
友情7
次の日から学校で勉強を学び放課後は渋谷で少し遊ぶJKライフ満喫の歩果。
研修生レッスンなんて気にもかけなかった。
研修生ステージ衣装より短めのチェックの制服スカートを履き街をクラスメートと歩く。
歩果「ももちゃんがハロプロ研修生辞めれば?と
言うから辞表書いて来週までには提出するわ。ももちゃんの通りに従いますねーベーッだ!😜」とももに対して嫌味を呟く歩果。
「でもお腹どうなったか心配・・・」とももを心配する歩果。
8
:
かたるパフェ
:2021/03/24(水) 17:43:43
友情8
歩果はクラスメートと分かれ事務所のレッスン場に密かに入りドアの隙間からレッスンを覗き見していた。
「キーキー」とダンスの先生の怒号が届き咲良と一華は火花散らすように踊っている。
歩果の視線はももに向かった。
ももは相変わらずシャープなフリでダンスをしている。
歩果「よかった〜大事なさそうで」
その後ももはダンスを止め紙を取り出しダンスの先生に見せていた。
ダンス先生「全く大事無しだな!よしっ!ダンスを今の調子で続けて!!!」
ももが先生に見せたのは医師の診断書だった。
歩果「よかった〜」と安堵したのと同時に「これでももに借作れなくて済んだわ」と少し損得感情も出てきた安堵も含まれていた。
歩果「これで心置きなく辞表を提出できる!!!」
と思った矢先に先生「あれっ??橋田は?さっきまでいなかった???」と言い始めた。
瑠璃「というか橋田さんは今日来てましたっけ??橋田さんのことなんてすっからかんに忘れていました!」と言った。
歩果「・・・・・そうよわたしは存在感無い忘れられた存在よ・・・」と目が潤む歩果。
9
:
かたるパフェ
:2021/03/24(水) 17:49:44
友情9
もも「闘争心無き奴は去るのみです!歩果のことは忘れましょう!!時間の無駄です!早く研修終了になれば良い!!」と言った矢先に先生は「そだね」みたいな表情で歩果に気を止めることなくレッスンを続けた。
歩果の腹は確実に決まった。
それを聞くや否やレッスン室のある事務所を足早に去った。
10
:
かたるパフェ
:2021/03/24(水) 19:58:05
友情10
自宅に戻り辞表を丁寧な文筆で書き終えた歩果はおはぎを食べ緑茶を飲んだ。
CDラジカセから流れる音楽とともに歌う「ここにおいでブランコリー♪競争に揉まれ友情を無くしそうだよ〜♪」
歩果「ハロプロ研修生は共存より競争・・・ふうっ〜」
と言いながら頭につけたピンク色のリボンをゴミ箱に捨てた。
「これも捨てなきゃね!」とセパレーツのステージ衣装も丸めてゴミ箱に捨てる歩果。
この1週間はレッスンもラジオ収録も休んだ歩果。
1週間休んだ後に事務所に辞表を持っていく日。
「今日でももや研修生と御別れだから真っ赤な口紅と派手な赤系服で決めていこっ!💄」と決意する歩果。
普段はナチュラルメイクかすっぴんに近い歩果は濃いメイクをし封筒に入れた辞表をリュックに詰めて事務所に向かった。
11
:
かたるパフェ
:2021/03/25(木) 00:47:44
友情11
ファーストフード店でハンバーガーとシェイクを腹ごしらえして濃い目のメイクで決め伸びてきた前髪をムースで固め真っ赤なシャツにリュックを背負い事務所に行く歩果。
「この星は〜♪」「コラッ!植村っ中山の後ろに隠れない💢」研修生の歌声とダンスの先生の金切り声が廊下に木霊する。
歩果「なんか・・・研修生辞めたくなくなってきた・・・先生に金切り声で叱られたい・・・壁にぶつかりぶつかり打ちのめされたい・・・歌いたい踊りたい・・・いやダメダメバカバカ歩果のバカ!女が辞めると決めたら二言はない!!」
歩果は内面で矛盾と葛藤していた。
12
:
かたるパフェ
:2021/03/25(木) 01:01:18
友情12
事務所内のレッスンホールの横を通り歩果はまだ研修生を続けたくなってきた。
しかし一度辞めると決めたら躊躇せずに辞表を提出せねばみたいな意地もあった。
先生「はーい休憩」の声がレッスンホールを横切ると聞こえた。
歩果は急いで事務所の社長や重役の居る部屋に向かった。
リュックを肩から外そうとしたらリュックから辞表の茶封筒が落ちて辞表の書類が部屋の前の床に散らばった。
そこに日焼けしたような色に細い腕が見えた。
その腕の先の手の指が拾った。
歩果が見上げるとももだった。
歩果「いつの間に???」
ももは口調もさることながら動作も素早い。
休憩になるや否や社長重役室の前に行きそこに立っていた。
もも「悔いは無いのかよ??続けたくないのかよ?
もっと続けたくないのかよ??」
ももは文書を読むのさえ早く歩果の落とした辞表を即座に読んだ。
歩果「もういいよ!わたしは悔いは無い!爪跡も残したし!!!」
と部屋に入ろうとした。
13
:
かたるパフェ
:2021/03/25(木) 01:12:48
友情13
ももは部屋の前に大の字でひろいっぱいに腕を広げとうせんぼをした。
もも「早く着替えてレッスンしろよ💢ポンコツ💢」
歩果「研修生のステージ衣装もレッスン用シャツも捨てました!!!レッスンはしません!!!もう辞めます!!」とももが手にしている辞表を奪った。
ももは床に鞄を置いていてそこからTシャツを取り出し歩果に渡した。
もも「米村さんから頂いたシャツがあるからこれを着てレッスンしろクズ!!!」
歩果「・・・・」
歩果はふて腐れた顔をしつつ内心辞めたくないみたいな意思が優位になったので嬉しかった。
しかしふて腐れた顔をしたままだ。
歩果「今日だけ最後のレッスンをして明日辞表を提出するからねっ」とももに力強く言った。
ももは真顔で鼻から「ふんっ」と言った後に「ポンコツ雑魚屑研修生が!!」と言った。
Tシャツを着替えようとするとももが渡したTシャツには大きな文字で「友情」と書かれていた。
14
:
かたるパフェ
:2021/03/25(木) 17:49:41
友情14
歩果は先輩研修生の米村姫良々のTシャツに着替えた。
Tシャツの真ん中には「友情」とプリントされていた。
歩果がレッスン室に入ってもみな挨拶は無く殺伐としていた。
先生「はーい休憩終了〜」
研修生たちはスタンバイする。
ももはスタンバイしながら歩果に言った。
もも「雑魚!オマエは今日最後のレッスン???いやこの数年は研修生がお似合いだね!!わたしが晴れのハロプロ舞台で輝く間は数年くらい研修生でレッスンしてろ!」
歩果はムッときた。
歩果「数年研修生?そういうなら10年研修生に居座り続けてやる💢」。
15
:
かたるパフェ
:2021/03/25(木) 18:16:08
友情15
レッスンが始まり歌い踊りだすももと歩果。
もも「目立って目立って〜♪行くわ〜♪ 雑魚は10年と言わず一生研修生してろ!」
ももは器用にも歌いながら横で踊っている歩果に話しかけた。
歩果「とことんとことんフィーバー♪一生どころか死んでもいや生まれ変わっても研修生でいてやる💢」
歩果も意地になり歌いながらももに言い返した。
歩果「ももに負けてなるものか✊」みたいな意地で心一杯になった。
ボーカルの先生「おやっ?北原と橋田歌いながら何会話してるの?💢ちゃんと歌え💢」。
ボーカルの先生はささいなとこも聖徳太子並みに聞き分けていた。
ダンスの先生「おやっ???今日の橋田のフリはキレがあり過ぎる・・・」。
ダンスの先生のほうはももと歩果のフリのほうを見ていた。
16
:
かたるパフェ
:2021/03/26(金) 17:42:03
友情16
ボーカル先生はペットボトルのお茶を飲みながら鼻からお茶を出しそうになった。
ボーカルの先生「橋田は身体で感じてる歌と踊り・・・・」
レッスン室の外はいきなり雷と豪雨の音が鳴り響いた。
ボーカルの先生はダンスの先生と歩果を見ながら言った。
ボーカルの先生「動きが最大限に表現されていません?」
ダンスの先生「今までの殻を破ったような橋田のダンス👏」
もも「おいヘナチョコ!!オマエが研修生にずっと居座るならわたしもずっとずっとハロプロに居てやる」
歩果「クズ呼ばわりしたりポンコツ呼ばわりしたりして次はヘナチョコ呼ばわりですか?💢💢ヘナチョコで結構。ヘナチョコはわたしのキャッチフレーズだから💢」と言いながら小刻みなダンスを踊りながらももに言い返した。
ダンスの先生「北原と橋田はまた何を歌い踊りながらペチャクチャ話てんだ💢💢」と起こり始めたけど外の豪雨の雨音に消されて細かい会話の内容は聞こえなかった。
ボーカルの先生は目を潤めながら「橋田凄いぞ!!ヘナチョコで!!!」
ダンスの先生「えっ???ヘナチョコは誉め言葉ですか????」。
17
:
かたるパフェ
:2021/03/26(金) 18:47:35
友情17
ボーカルの先生「ヘナチョコそう。ヘナヘナと柔らかなフリとチョコチョコと素早く細かいリズムに合わせたフリの緩急コントラストの橋田は素晴らしい」と涙声と鼻をすすりながらボーカルの先生は言った。
ダンスの先生「なるほど!!!橋田の緩急のあるフリのダンスはまさに素晴らしい👏。その上 最大限のフリを生かして表現してますよね👏」
ボーカルの先生が何かを言いだそうとしたときに外の夕立豪雨音は雷とともに激しさを増して彼女の声がかき消された。
研修生の歌声もかき消された。
ダンスの先生「上野先生一旦休憩入れましょうか?」とボーカルの先生に言った。
ボーカルの先生の名字は「上野」という。
ボーカルの先生「そうですね一旦休憩しましょう」
ダンスの先生「あっ!!!休憩後は北原橋田は2人だけまっさらブルージーンズを歌い踊らせませんか?あの2人の今の表情はその曲が似合います」
とボーカルの先生に言った。
ももと歩果は2人で火花を散らし合い鎬削りあいまっさらブルージーンズが似合うようなハードな表情と化していたのだ。
ボーカルの先生「は〜い夕立ちの音が煩いから一旦休憩しま〜す。それと休憩後は北原橋田2人だけで歌わせるからスタンバイしといてね〜」と言った瞬間に体育座りしていた研修生の遊季は眼をギロリとさせた。
ももは歩果と眼を飛ばすような感じから遊季のほうを向き睨みあった。
ももは遊季が次期デビュー候補とみていて彼女を蹴落とさなければと歩果とは別の意味で闘争心を剥き出しにしていた。
18
:
かたるパフェ
:2021/03/27(土) 00:34:26
友情18
ももは「遊季とわたしのどちらかがフルいにかけられて遊季がハロプロデビューすればわたしはデビュー無しで研修終了。わたしがデビューすれば遊季はデビュー無しの一騎討ちみたいなモノ!絶対に負けられない!」と遊季に対して剥き出しにした。
休憩が終わりもも歩果だけがまっさらジーンズを踊るスタンバイをしたときに何を感違いしたのか瑠璃もスタンバイし始めた。
ダンスの先生「広本は違うよ!!」
19
:
かたるパフェ
:2021/03/27(土) 00:50:41
友情19
瑠璃「えっ?はっ?あっ間違えた・・・スミマセン」と先生から指摘され元に戻り体育座りをした。
ももと歩果以外は見学だ。
瑠璃の勇み足だった。
瑠璃は先ほどの歌やダンスをももや歩果と歌い踊っていた。
瑠璃はそこで歩果の歌やダンスの上達ぶりについ気が焦ってしまったのだ。
瑠璃は頭の良さや人格は別としてダンス未経験の歩果をどこか見下していたからだ。
瑠璃は研修生の中ではダンスのエリートだ。
それでつい気が焦ってしまったのだ。
歩果はスタンバイしつつ瑠璃と目があった。
その目は普段のホンワカした目つきでは無く鋭い目つきだ。
歩果はもともとは欲が無く闘争心に欠けホンワカした性格だった。
瑠璃に対しても「この子がデビュー最有力候補だろうな」と冷静に見ていてももが遊季に対するそれみたいなライバル心なぞ全くなかった。
しかし今日のももとのやりとりでももだけではなく瑠璃に対して闘争心ライバル心を燃やした。
歩果「瑠璃ちゃんはダンスにおいて広島でブイブイ言わせたらしいけど負けない!!」と
瑠璃は瑠璃で「ダンスにおいて格下には負けられない!1日の長いや数年の長があるわたしじゃけん!
歩果ちゃんに下剋上はさせない!」と互いに闘争心を剥きだしにした。
20
:
かたるパフェ
:2021/04/04(日) 23:19:20
友情20
瑠璃の横でいかにもマイペースで1人だけ胡座かいていた最古参研修生の苺も正座をしてももと歩果を見据えた。
遊季とともに苺は「真っさらブルージーンズ」に特に思い入れがあるのだ。
この曲に対して2人はちょっとしたミスから歌い踊らせてもらえなかった過去があるからだ。
2人は歌い踊らさせてもらえずに代わりにももが歌い踊ったが為にももに対して激しいライバル心が芽生えた。
そんな中でももと歩果は髪を振り乱して歌い踊る。
パチーン!!!!!
歩果のツインテールを結んだゴムが破け飛び散った。
歩果はそれに気を止めずにセミロングヘアーになり歌い踊る。
もも「へなちょこ!!髪の伸びもわたしが勝ってるよな!」
ももと歩果はもともとはおかっぱからボブくらいの同じくらいのショートヘアーだった。
今はお互い似たようなセミロングヘアーまで伸びたのだ。
若干もものほうが髪の伸びが早い。
ももはすぐ競争したがりマウントを取りたがる。
21
:
かたるパフェ
:2021/04/04(日) 23:37:26
友情21
歩果「ももには負けない!髪の伸びでいつか逆転してやる!!!」
普段はキューピー人形みたいな風貌の歩果の形相は闘争心そのものの形相に変貌しながら言った。
もも「髪の伸びと歌とダンスでわたしに勝てるまでずっとハロプロ内にいろよな!!!まっ永久に無理だけど!ヘナチョコへなちょこ!!!」とももは歩果に言った。
2人の真っさらブルージーンズは終わった。
歌い踊り終わり会話し終わり汗だくの2人。
苺や遊季や瑠璃は2人のスキルの高さに唖然としていた。
苺は口をポカーンと開けて驚いている。
ダンスの先生「また曲の途中に会話しただろ💢ちゃんと歌とダンスに集中しろ💢罰としてもう一度別の曲を歌い躍らせる!えーっとレインボーを歌って踊りな!」
ダンスの先生はももと歩果に言った。
外の雷雨豪雨は小降りになり豪雨の音や雷の音は消えて先生の声はレッスン場の中に響いた。
こちらの雷(ダンスの先生の怒号)のほうが激しい感じだ!
レインボーの曲が流れる。
スタンバイしてたももと歩果は前奏のフリをし始めた。
もも「あっ・・・」
ももは珍しく前奏のフリを間違えた。
22
:
かたるパフェ
:2021/04/07(水) 08:31:29
友情22
ももは歌はミスすることはあってもダンスのフリはミスしたことは無い。
しかし何故かダンスのフリをミスしてしまった。
大きく手を上げて反時計回りに手を流すのを時計回りに手を流してしまったのだ。
前にいる歩果は時計回りの手のフリだ。
ももと歩果の手は接触してしまった。
もも「な・・・なんだよヘナチョコ💢」と言いつつその手を何故か折り曲げてしまうもも。
歩果も手を何故か折り曲げてしまった。
そのとき見学していた研修生の七海が「まるでハートマークみたい💖」と言った。
手の位置が双方反時計回りと時計回りで接触し双方が折り曲げるとハートマークそのものだ。
23
:
かたるパフェ
:2021/04/07(水) 08:41:22
友情23
そのポーズのままももと歩果はお揃いの友情Tシャツを着て「どんな時も共に支え合った〜♪」と歌った。
もも「かけがえのない仲間との絆〜♪ おいヘナチョコ!わたしがデビューしてオマエを研修生のままの状態のときにわたしはオマエを見下してやるから辞めるなよ。オマエが必要だ!ずっと一緒だ!これからすすむまだ見ぬ未来と〜♪」
歩果「顔を上げて前を向いて♪ずっとずっと研修生は辞めてやるもんですか💢」
また歌いながら会話をする器用な2人。
夕立豪雨は止みレッスン室の窓から太陽の日差しがももと歩果を照らした。
その後窓から見えたのは虹だった。
終。
24
:
かたるパフェ
:2021/04/07(水) 08:57:38
もう失敗しない1
ボーカルの先生は目に涙を浮かべ横たわってる研修生に寄り添った。
ダンスの先生は「ひ・・・平山はそこまでしてデビューしたかったのね・・・」と泣きじゃくる。
横たわってる研修生はまるで呼吸をしていないかのようだ・・・。
ハロプロ研修生のレッスン室で横たわっていたのは平山遊季と名乗る研修生だ。
大きな瞳を閉じで目を瞑り横たわっている・・・・。
数ヶ月
遊季のスマホに母親からメールが来た。
「今日は迎えにこられ無いから新幹線で新横浜まで帰ってね」と。
レッスンを終え帰路に向かう研修生。
夏月姫「わたしは羽田から金沢まで飛行機だからじゃあね〜」と言って駅で別れた。
さて遊季は東京駅行きの電車に乗り込む。
一緒にいるのは妃咲に瑠乃に葉純に一華に美空に瑠璃だ。
東京駅に着いたら遊季は「お腹空いた」と空腹を覚え全員でうどんを啜った。
遊季「ああ〜東京駅のうどんは最高ね〜」
そのとき瑠乃は「なんや・・・この味・・かなわんなぁ・・・」と声をあげた。
瑠乃はお嬢様お嬢様した感じなのに店内にて大声で言う。
遊季「みっともない・・・」
と呟いた横で顔を引きつらせ汁をすする妃咲。
25
:
かたるパフェ
:2021/04/07(水) 09:09:33
もう失敗しない2
ハロプロ西チーム組に1人混じって東京駅から新幹線に乗り込む遊季。
遊季「な〜んかやな感じ・・・東海道線で帰ってりゃ良かった・・・」と隣の席に座る瑠乃を睨みつけた。
前の席では葉純が「ホンマ東京のうどんは不味いおぇぇぇ」
妃咲「ホンマやなぁ!ほんのりと出汁が効いた汁の関西風以外はうどんやあらへん!」
葉純「はよ家帰っておじやうどん食べた〜い。ヒャハ」
と葉純と妃咲が大声で会話していた。
遊季「葉純ちゃん妃咲ちゃんウザい」と遊季は内心思った。
後ろでは一華と瑠璃が会話していた。
一華「やっぱ串カツやね〜!道頓堀の河豚も!」
瑠璃「河豚は広島から西が美味しいけんの〜!」。
26
:
かたるパフェ
:2021/04/07(水) 09:50:36
もう失敗しない3
遊季の前の席ではまたまた葉純の舌足らずな声が聞こえてきた。
「おうちに帰ったらお好み焼きをおかずにごはんねっ!ニャハ」
後ろは後ろで瑠璃「はよ焼きそば入りお好み焼き食べて〜」
と騒々しい。
前ではまたまた葉純が「鶴橋の街はご飯茶碗を持って匂いを嗅ぎながら茶碗のご飯を食べれるで〜エヘッ」
新幹線の前後の席から会話が聞こえてくる。
一華「東京のメシは高い不味いぼったくりや💢大阪は安い美味い😋」
葉純「そもそも東京人は女の子1人で焼肉店によう入らんのはなっとらん💢大阪はその点そーいう上品ぶったとこはないからええ!テヘッ」
それを盗み聞きする遊季は溜息をついた。
遊季「関西人はうるさいなぁ・・・どうして女の子そしてアイドル予備軍が食べ物の話ばかりするんだろぅ・・・」
その横で瑠乃がガーコーガーコー鼾をかいて寝ていた。
27
:
かたるパフェ
:2021/04/07(水) 10:12:27
もう失敗しない4
新横浜で皆と別れて下車し別の電車に乗り換え自宅に着いて一服する遊季。
遊季「ふぅ〜関西人の気質は良く分かんない・・・」
と言って机に向かい学校の予習をする遊季。
遊季は典型的な関東人気質で洗練されていたから関西人気質皆無だった。
遊季「瑠乃が部活もして研修もしてるからこっちも勉強や研修に頑張らなきゃ!」
遊季は瑠乃に対抗心を抱いていた。
遊季「しっかしあんなお嬢様お嬢様した瑠乃がうどん屋で大声で話すわ新幹線内で鼾かくわ興醒めだね😞まっそれだけスキがあるってことはわたしがデビュー有利かもねん♪」
勉強を教えストレッチをし乳酸菌とミネラルウォーターを飲み寝床につく遊季。
瑠乃「平山ちゃーーーゃん!!カラオケ対決だよ〜ん!次はラブレボ対決!」
遊季「恋をして仕事して〜♪」
瑠乃と遊季はカラオケ店で歌を競い合っていた。
葉純「2人とも上手いのれす。キャハ」とタンバリンを叩いて言う葉純。
遊季「採点は90点!やったー!」
瑠乃「わたしは80点悔しー!負けた!!もう一回勝負せぅーへん?次はサマーナイトタウン!」
遊季「もういいよ!帰ろうよ!」
瑠乃「折角ミナミのカラオケ店来たんやから楽しんで行ってな!!!」
葉純「そーだーそーだー!大阪を堪能しなさい!ウフッ!」
遊季「とは言っても学校やレッスンがあるし・・・・ていうか今何時???はっ?えっ?」
と遊季が気づくとそこは大阪のカラオケ店ではなく自宅の天井だった。
遊季「えっ?あっ?あー!!!」と慌てて時計を見る遊季。
遊季「瑠乃や葉純とカラオケしてたのは夢だった・・・ていうか寝坊遅刻じゃーん!!!💦」。
28
:
かたるパフェ
:2021/04/07(水) 12:41:32
もう失敗しない5
遊季は瑠乃や葉純と大阪でカラオケをしている夢を見てしまったのだ。
その夢が長引いて寝坊をした。
遊季「もう午後じゃん!!学校は遅刻どころか欠席扱いだし!レッスンも今からじゃ遅刻だね・・・。パパは出張でママは旅行だから昨日今日は寝坊しても起こしてくれる人もいなかった・・・パパママと瑠乃葉純が悪い💢特に瑠乃!瑠乃に嵌められた!」とすぐ何か誰かのせいにする遊季は夢の中に出て来た人物に怒りをぶつけた。
瑠乃からすればたまったものではない・・・。
眠気覚ましに苦味でシャキッとするバンソウレイ茶を飲みシャワーを浴び歯磨きや髪を整えレッスンに向かう遊季。
駅に向かう途中も「瑠乃の陰謀だ!」と呟きながら駅のエスカレーターを歩きながら登る遊季。
「おっといけない!あのお下劣な関西メンの真似をしては」とエスカレーターを歩くのを止めた遊季。
研修生関西メンは瑠乃をはじめ葉純や妃咲や一華までエスカレーターを歩いて登っていたのだ。
29
:
かたるパフェ
:2021/04/07(水) 18:34:02
もう失敗しない6
瑠乃からしてみれば遊季が勝手に自分の夢をみて勝手に自分の陰謀扱いされるのは大迷惑極まりない筈。
遊季は外見と反して少々自分勝手なとこもあった。
遊季「電車おっせーな💢また上野とミツバチに叱られる」と脳内ではボーカルやダンスの先生を呼び捨てした。
同じ研修生の夏姫月や姫良々はいくらキツくしかられても脳内で「上野先生ミツバチ先生!有難い御指導に感謝します!」と脳内で律儀に御辞儀までするけど遊季はまだベテラン研修生でもなく顔に似合わず反抗期真っ盛りの中学2年生だ。
せめて脳内くらいはボーカルダンスの先生に反抗した。
電車は遊季の脳内ではトロトロ走り(実際は定時に走り定時に駅に到着)レッスン場のある事務所最寄りの駅に着いた。
そこから走り走り息を切らせながら事務所のレッスン室についた。
レッスン室ではもちろんレッスンが行われていた。
ダンスの先生と目が合う遊季。
遊季「おはようございます。遅くなり申し訳ありません・・・」
ダンスの先生「ハイハイ!3回目の遅刻ですねー!アップフロント社長候補生👏いやいや君は大物になれるよ」と笑顔で遊季に言った。
アップフロント社長候補云々は嫌味だ。
ダンスの先生は笑顔から一転して「3回目の遅刻㊗️🎉🎊おめでとう〜。平山はレッスン室に入ってくんな💢💢💢外でレッスンしてろ💢」と言った。
遊季「・・・・・」
レッスン室から外に出て室内の音楽に合わせ一人歌い踊る遊季。
「ミツバチめ💢嫌味ったらしい💢」と脳内でまた呟いた。
30
:
かたるパフェ
:2021/04/07(水) 18:42:55
もう失敗しない7
レッスン室からは高音低音使い分けた瑠乃の弾んだ歌声も聞こえてくる。
遊季「瑠乃が夢に出て来て邪魔しやがったんだろ💢嫌味たらしい・・・」と自分勝手な愚痴を言う遊季。
1人でレッスンし1人で帰路につく遊季。
とぼとぼと歩いていると人が前に立ちはだかった。
遊季「????」
よく見るとビヨーンズの清野桃姫が立っていた。
桃姫「どした???なんか覇気がないゾーッ」とハスキーな声で遊季に問うた。
31
:
かたるパフェ
:2021/04/09(金) 09:29:45
もう失敗しない8
桃姫は遊季と同じく訳あってレッスン室のある事務所経由して帰路につく途中であるが故に鉢合わせた。
ハロプロメンバーと研修生の鉢合わせはしょっちゅうある。
遊季「寝坊して1人レッスンさせられました・・・」と頭の中に重りを入れたような表情で語る遊季。
遊季はすぐ表情に出て分かりやすい。
桃姫「寝坊???そんな対策は教えてやるからあたいに任せなさいっ⏰。そうだコンビニでおでん買ってコンビニ前路上で座り食べながら教えてやるよ⏰」
遊季「わたしはそういうのはちょっと・・・」
桃姫「だったらコンビニでおでん買って公園で食べながら教えてやんよ」。
数十分後
公園で2人はおでんの器を手にしベンチに座った。
32
:
かたるパフェ
:2021/04/12(月) 12:44:24
もう失敗しない9
桃姫は大根を頬張りながら「あたいは最近はイメチェンしたけどほら⏰ばかり書いてたときあっただろ。つまり寝坊しないためには⏰音楽をセットすりゃ良いんだよ。ブログに「今日の⏰は浜崎あゆみのなんちゃらでーすみたくね」
遊季はこんにゃくを齧りながら「・・・・・わたしは毎日ブログ書けません。カラー絵文字⏰も禁止なんです⛄️今はハロプロ曲聴くのに精一杯で他ミュージシャンさんの曲を聴く余裕はありません・・・」
と言った。
桃姫「そっか〜・・・研修生も大変だよな〜。だったらビヨーンズ曲メドレー⏰セットすりゃ良い!もうばっちり起きれるから!ビタミンミー✌️。それよりおでんはガツガツ行けよ!ワイルドに」と言うと遊季は「あんまり人前で食べてるとこや食べ物の話をするのは苦手なんで・・・ラジオとかで食べ物話をふられたときは拷問で・・・」と言いつつも遊季はつくねをガツガツと齧り汁をちゅるちゅる吸った。
公園のベンチで2人はおでんを啜りながらちょこっとだけガールズトークをした。
遊季の口からは最初は愚痴が大かったのが少しずつ音楽やファッションの話になった。
桃姫「なんならビヨーンズ来いよな!!あそこは居心地も良いしやりがいもある!」
とハロプロデビューなんて桃姫や遊季の一存で決まる筈無いのにいとも軽々しく発言する桃姫。
33
:
かたるパフェ
:2021/04/13(火) 12:20:29
もう失敗しない10
ドリームビヨーンズ
桃姫とあれこれ会話し「ばいちゃ」と言い合い桃姫と分かれた遊季は品川駅から横浜駅に行く電車に乗り帰路についた。
遊季「桃姫さんはな〜んて優しいんだろ〜」と言いながらうとうとし始めた遊季。
「2年前の横浜駅西口〜♩やっほ〜ビヨーンズへようこそ〜平山遊季ちゃ〜ん。伶奈リーダーだよ〜」
遊季の前に現れたのはビヨーンズの伶奈だった。
伶奈「平山ちゃんはビヨーンズデビュー決定👏」
遊季「えっ?あっ!!ありがとうございます・・・」
伶奈「この電車は品川駅からビヨーンズのドリームランドへ向かいまーす」
遊季の横で遊季の袖を引っ張り子が現れた。
「平山ちゃん言っちゃダメ〜!!!あれは嘘だよ!!!ビヨーンズのドリームランドへは向かわないから〜!!品川駅から地獄行き列車だよー!行ってはダメッ」と言う声がした。
よく見ると宮本佳林だった。
遊季「佳林先輩・・・」
遊季は伶奈の意見と佳林の意見に板挟みになった。
佳林「ビヨーンズは新メンバーなんて募集してないでしょ!!あなたはあなたの道を行きなさい!横浜駅に向かいなさい!!」
と言った矢先に「横浜横浜」と遊季の耳に鳴り響いた。
遊季「あっ???夢か・・・」
遊季は慌てて電車からホームへ飛び降りた。
遊季「一岡さんや佳林先輩が出てきて妙な夢を見てしまった・・・」
遊季は電車内でついうたた寝してしまったのだ。
34
:
かたるパフェ
:2021/04/13(火) 12:33:39
もう失敗しない11
遊季「なんで佳林先輩はビヨーンズに対して地獄云々みたいなこと言ったんだろ・・・」とあれこれ考えながら自宅に到着する遊季。
シャワーを浴び夕食を取りミネラルウオーターや乳酸菌を摂取し「最近は佳林先輩佳林先生はキツくなってきてるからちょい嫌いになった。やっぱビヨーンズだよねー!わたしと踊りなさい指先一つで♩」と指先ストレッチしながら自室に入る遊季。
遊季「指先もダンスのフリの一つだから指先ストレッチして指先にも神経尖らさないとね」と言いながら無意識に指先を動かしながらその弾みで自室に入り自室のドアのポッチを押した。
遊季「佳林の言うことなんて聞くかよっ!さてさて桃姫姉さんの言われた通りビヨーンズの曲聴くか!佳林日記はやめー」と佳林に対し愚痴をこぼし始めた。
佳林は基本優しく優しい常態で研修生と接してくれた。
しかし佳林も神様仏様天使ではない。24時間神様仏様天使である筈が無い。そんな人間地球上に稀だ。
故にたまに佳林は研修生にキツいことを言うようになってきたのだ。
遊季はそれに違和感を覚えた。
35
:
かたるパフェ
:2021/04/14(水) 15:39:58
もう失敗しない12
遊季「宮本佳林はわたしの脳内で呼び捨てリスト入りね」。
遊季はまだ中学生にありがちな「キツいこと言う人」「批判する人」に対して悪人。「優しいことばかり言う人」に対して善人みたいな単純さ狭量さがあった。
「こないだまで優しかった人がちょっと批判すると善い人のフリをした極悪人」みたいな反動を佳林に対して抱いたのた。
遊季はパジャマに着替えiPadやスマホを出し前者にはイヤホンで後者にはYouTubeの大音量全開でベッドに入った。
大音量はビヨーンズの曲だ。
こころ「ようこそ新メンバーの遊季ちゃーん👏」
美葉「遊季ちゃんが加入したことでビヨーンズを熱くさせるぜいーっ!では言ってみようなことナンバー!」
「熱い熱い熱い熱い!」
ビヨーンズのこころや美葉と一緒になりビヨーンズ曲を歌い踊る遊季。
美葉「時代を先取る」遊季「君のファッションは熱い熱い!」
と美葉と一緒になり汗びっしりで歌う遊季。
遊季はステージ上で至福の時状態だ。
桃姫「いいねーっ👏美葉と遊季はお似合いだよ〜ん👏」
桃姫の笑顔が見える。
桃姫「次は恋愛奉行だよ〜ん」
と桃姫が言った途端に遊季は一緒メンバーの顔を見た。
遊季「よしっ!やったー!妃咲がいない✊わたし1人でビヨーンズデビューだ✊」とガッツポーズをする遊季。
36
:
かたるパフェ
:2021/04/14(水) 20:15:02
もう失敗しない13
遊季は研修生発表会で妃咲と一緒に恋愛奉行を歌い踊らされた。
2人でやりとりをする箇所にて遊季は妃咲の演技力に引け目を感じライバル心を燃やしたのだ。
遊季「お助けくださいお奉行様」と言うと目の前にいたのはビヨーンズメンバーのくるみだった。
くるみ「如何した?」
恋愛奉行が終わると遊季は喉の乾きを覚えた。
桃姫「今夜はオールナイト24時間耐久ビヨーンズライブだよ〜ん。平山遊季ちゃん歓迎ビヨーンズオールナイト24時間耐久ライブ!!!👏」
と桃姫が笑顔で言った。
遊季「・・・・24時間耐久ライブとか聞いてないよ・・・喉乾いた・・・」
そのときくるみの鋭い眼光が光った。
くるみ「MCのときにたーーくさん飲み物飲ませてあげるねん♩」
37
:
かたるパフェ
:2021/04/18(日) 11:15:12
もう失敗しない14
くるみ「今からステージ上で平山ちゃんが野菜スムージーやセンブリ茶を一気飲みしまーす。それ一気一気一気一気」と言いながら他ビヨーンズメンバーも「一気」コールをしながら遊季は野菜スムージーやセンブリ茶を飲む。
遊季「ふぅぅぅぅ」
一気に飲み干し深呼吸する遊季。
くるみ「もう一杯行こうか」
遊季「えっ?またですかぁ???」
くるみ「くるみリーダーの命令は絶対服従!健康志向の平山ちゃんには野菜スムージーなら何枚も行ける筈」
またまた飲み干す遊季。
遊季「あのぅトイレに行きたくなりました」
くるみ「ステージでやっちゃいな!」
遊季「・・・・・」
戸惑う遊季。
そのとき何故か佳林があらわれた。
佳林「起きろ!起きろ!!」
くるみ「ステージでしろ!!」
とダブルバインド。
38
:
かたるパフェ
:2021/04/18(日) 11:30:38
もう失敗しない15
更に桃姫「踊れ踊れ」と言いながら様々なビヨーンズ曲が交差しながら流れる。
「ビタミンミー」「こんなこんなこんな筈じゃ〜わたしと踊りなアツイ男の子〜」
くるみ「はやく用を済ませろよ!」
「都営指先一つでアツイアツイ」
様々なビヨーンズの歌詞がごっちゃになり聞こえてくる。
佳林「起きろ!!!!」
と佳林は遊季の頬をバシィィィと叩いた。
遊季「あっ!!!!はっ???」
遊季が気づくとiPodとスマホからビヨーンズの曲が双方から流れている。
遊季は曲を慌てて消した。
スマホには11時30分の表示がされていた。
遊季「えっ???夢だったの??といいうかもうお昼前じゃーん!!!それよりトイレトイレ!!うっかり夢の中でするとこだった!!」。
遊季は自室で目を覚ましトイレに駆け込んだ。
部屋にはソウケンビ茶のボトルが落ちて溢れていた。
寝ていて無意識のまま一時起き飲んだのだろう。
トイレを済ませ慌てて支度をする。
母親に「なんで起こしてくれないんだ!」と愚痴る遊季。
桃姫の言う通りにビヨーンズ曲を目覚まし代わりにして起きようと考えたけどそれでも起きない場合は母親が起こしてくれるだろうと思っていた。
しかし母親から放置された怒りをぶつけた。
母親「だって部屋の中から鍵がかかっていて入れなかったし・・・ノックしても気づいてなかったし」と言うだけだった。
遊季「あっ!!!昨日指先のストレッチと言って指先のストレッチしながらドアノブのポッチしめたような気がしないでもない・・・ノックはイヤホンでビヨーンズ曲聴いてたから気づくわけないじゃん💢」。
39
:
かたるパフェ
:2021/04/18(日) 11:48:30
もう失敗しない16 遊季栃木電車一人旅
学校を諦めた遊季は夕方からの研修生レッスンに向かうべく横浜駅から東海道線に乗り込んだ。
湘南発宇都宮行き電車だ。
遊季「早目に行って先にレッスンしてれば3回目の遅刻も帳消しになるかもね」と言って午後の湘南ラインは空いていたので座席に座った。
遊季「もうビヨーンズの曲なんか聴かない💢。佳林は思い切りビンタしやがって!くるみって意地悪!!嘘つき桃姫!!ママのバカ!!」と夢の中の人物や身勝手な怒りの対象を様々な人にぶつける遊季。
遊季「まだ夢の残像が残ってて不愉快・・・」
といいつつ余裕を持って家を出たのでまたうとうとと眠りにつく遊季。
電車の振動は眠りを誘う。
40
:
かたるパフェ
:2021/04/19(月) 12:54:36
もう失敗しない17
伶奈「湘南新宿ライン宇都宮行きは平成13年に開通しました。宇都宮まで楽しんで行ってね」
遊季の前に車掌制服を着た伶奈が現れウインクをしながら言った。
遊季「????わたしは品川駅で下車して乗り換えて研修生レッスンをするので宇都宮なんて行きたくありません!!!」
伶奈「いいから宇都宮に行くんだよ💢」
と甘いハスキーボイスから怒号に変わる伶奈。
遊季「!!!!」
伶奈「あのね平山ちゃんはビヨーンズ加入して今日は宇都宮でイベントなの!」
遊季「えっ???やっぱビヨーンズ加入したんだ・・・でもビヨーンズは居心地悪いし・・・」と伶奈と遊季はごちゃごちゃやり取りをしていた。
次はミニTシャツを着たくるみが現れた。
くるみ「宇都宮まで下車するんじゃないよ💢下車は栃木県への冒涜だよ💢」と言い始めた。
そのとき佳林が車窓の外から飛びながら何か叫んでいる。
遊季「これは何かの罠!開けてください!」と窓を開けようにも開かない。
伶奈「この電車は湘南新宿ライン宇都宮行きからビヨーンズラインに変わりました」
と意味不明なことを言う伶奈。
遊季「開けてください!!!!」
伶奈や遊季の光景は宮沢賢治や松本零士の作品を通り越してウルトラQの最終回状態だ。
伶奈「一生この電車は開かないよ♩」
遊季「!!!!!やだ!やだ!!やだ!!やだ!!」
そのとき佳林が窓をぶち開けて「目を覚ませっ!!!」と遊季にビンタをし窓から引っ張り出した。
41
:
かたるパフェ
:2021/04/19(月) 13:03:46
もう失敗しない18
佳林「飛びながら東京に戻れ!!!」
と電車の窓から遊季を放り投げる佳林。
遊季「飛べって言われても翼が無いし・・・」
佳林「なんとかして羽ばたいてみろ!!!」
と言われて遊季は飛ぼうとする。
しかし電車の風圧と翼が無いので高速で地面に落下した。
遊季「キヤャャャーーー」
落下するといつ電車を降りたのかまたまたくるみが立っていた。
くるみ「宇都宮へようこそ宇都宮宇都宮宇都宮宇都宮」と連呼するくるみ。
次第にくるみの高音ボイスが中年男性の声に変わり「宇都宮宇都宮宇都宮」と聞こえてくる。
中年男性「終点宇都宮宇都宮です。鹿沼今市方面は5番ホーム。黒磯方面は・・・」
遊季「はっ???あれっ??」
遊季の目に映ったのは多数の人数と「宇都宮」と書かれた看板だ。
遊季「あれっ宇都宮駅???」
遊季はレッスンに向かう電車で爆睡し終点宇都宮駅まで寝過ごしてしまったのだ。
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