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( ^ω^)文戟のブーンのようです[4ページ目]

1【学校案内】:2018/10/05(金) 00:21:00 ID:nGe.kG.Y0
≪とりあえずこれだけ分かっていれば万事OKなQ&A≫


Q.ここってどんなスレ?
A.お題に沿った作品を指定期間内に投下
投票と批評、感想を経て切磋琢磨するスレ

Q.投票って?
A.1位、2位とピックアップを選ぶ
1位→2pt 2位→1pt で集計され、合計数が多い生徒が優勝

Q.参加したい!
A.投票は誰でもウェルカム
生徒になりたいなら>>4にいないAAとトリップを名前欄に書いて入学を宣言してレッツ投下

Q.投票って絶対しないとダメ?
A.一応は任意
しかし作品を投下した生徒は投票をしないと獲得ptが、-1になるので注意

Q.お題はどう決まるの?
A.前回優勝が決める。
その日のうちに優勝が宣言しなかった場合、2位→3位とお題と期間決めの権利が譲渡されていく

Q.使いたいAAが既に使われてる
A.後述の「文戟」を参照



詳しいルールは>>2-9を参照してください!

また雰囲気を知りたい方は

スレ1
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/

スレ2
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1533540427/

スレ3
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1536071497/

へGO!!

2【学校案内】:2018/10/05(金) 00:21:46 ID:nGe.kG.Y0
《本スレの目的について》


このスレは、様々な作者が匿名、且つ短いスパンで作品を投下しあい、順位を決めていくという、
短期的文芸品評会の運営を目的としています。

こう書くと堅苦しいですが、簡単に言えば『匿名で作品投下して、順位決めて遊ぼうぜ!あわよくば感想とか批評とかし合おうぜ!』
という文筆力の研鑽を第一としております。

基本的に、このスレでの投下では皆さんが今まで築いてきたキャリアなどは捨てていただいて、
このスレのみで通じる新たな価値観を獲得していただければと考えております。

3【学校案内】:2018/10/05(金) 00:22:41 ID:nGe.kG.Y0
《生徒登録》


創作学園では新規生徒を随時募集しております。


生徒登録では、名前欄に『好きなAAキャラの顔文字#トリップキー』で書き込みをしていただきます。
その際に、意気込みなどを合わせて書き込んでいただければ、より盛り上がると思います。

また、選択したAAキャラに合わせてのロールプレイ等も推奨しておりますので、
本当にこのスレを学園、あなたをその学園に通う生徒と見立てつつ、楽しく遊んで頂ければ幸いです。




然しながら幾つかの注意事項が御座います。



注意その1:過去に使用したことのあるトリップキーは使用禁止

このスレでは、今までのキャリアは見えない状態で競い合うことを目的としておりますので、
作者が特定できてしまうようなトリップキーの使用はお控えください。



注意その2:AAキャラの選択について

基本的には生徒登録が早かった人が、そのAAキャラを獲得したものとさせて頂きます。
また、のような、名前欄に書き込むことのできないAAは、『でぃ』などの名前での代用も可能です。



注意その3:総合やツイッターでの作者バレ禁止

注意その1と同述ですが、このスレでの生徒《サクシャ》とブーン系作者とを完全に切り離したいので、
自分が特定されるような書き込みをするのはお控えください。
Twitter等で参加を表明すること自体は止めませんが、自分がこのスレに投下した作品を書き込んだり、
匂わせたりする行為も禁止になります。

上記行為が発覚した場合には、【退学】措置もあり得ますので、ご注意ください。




現在の生徒登録状況は>>5の通りになります。

では、このスレの流れをご説明致します。

4【学校案内】:2018/10/05(金) 00:23:20 ID:nGe.kG.Y0
《投票期間》

投下期間が終了した時点で、その日から【3日後】まで、【投票期間】とします。
基本的に、第一位と第二位、それから気になった作品(第一位、第二位も選択可)を選んで頂き、
書き込んで頂ければと思います。

第一位は2ポイント、第二位は1ポイントとして集計致します。
もちろん投下作品全てに順位をつけていただいても構いませんが、
ポイントになるのは一位と二位のみであること、ご了承ください。

また、投票時に、寸評等も加えていただけると、互いの研鑽になると思いますので、
是非積極的にお書きください。もちろん面倒くさいなら、順位のみの投票でも構いません。

また、品評会に作品を投下した作者は、必ず投票を行ってください。
投票を行わなかった場合、勝者確定後、1ポイント減点とさせて頂きます。



以下に基本テンプレを用意致しますので、こちらをご使用ください。





《投票》

【第一位】タイトル名
【第二位】タイトル名
【Pick up】タイトル名

【寸評】

5【学校案内】:2018/10/05(金) 00:24:36 ID:nGe.kG.Y0
【第四回までの累計成績】



・【26P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6

・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys

・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.

・【10.5P】( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c

・【17P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo

・【28P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2

・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w

・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg

・【1P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE

・【2P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo

・【11P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw

・【8P】( "ゞ) ◆x4POrpflHM

・【3.5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I

・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w

・【6P】ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6

・【5P】爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ

・【20P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.

・【7P】('A`) ◆0x1QfovbEQ

・【8P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6

・【6P】o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA

6【学校案内】:2018/10/05(金) 00:25:09 ID:nGe.kG.Y0
《勝者》

投票期間終了後、ポイントの集計を行います。
そして、合計ポイントが一番多かった生徒を、その品評会での【勝者】とします。
勝者には、【次回品評会のお題】及び【投下期間】を決める権利が与えられます。

ただし、投下期間は【最短:一週間】【最長:一ヶ月】の間で設定してください。

また、お題及び投下期間の設定は、勝者が決まった日から【24時間以内】に行ってください。
24時間以内に設定が行われない場合、設定の権利は第二位の方へと移ります。

その後、24時間経過ごとに、第三位、第四位……と権利が移行します。
しかし、それで獲得したポイントなどが消える訳ではないので、ご安心ください。



そして、この品評会で稼いだポイントは、【トリップに紐付けて管理】されます。
つまりは、第二回品評会、第三回品評会と参加し、投票されることで、
皆さんが登録したトリップに、そのポイントが累積していくことになります。


このポイントは、後述の【拝成十傑評議会】を決める際に重要になりますので、
是非多くのポイントを稼げるように品評会にご参加ください。

7【学校案内】:2018/10/05(金) 00:25:37 ID:nGe.kG.Y0
《文戟》

さぁ、いよいよこのスレの目玉とも言えるポイントの説明です。

貴方達には、それぞれ【お気に入りのAAキャラ】がいるはずです。
でも、そのキャラを既に誰かが登録してしまっている……。
そんな時、あなたはそのAAキャラを使用している生徒に【文戟】を挑むことができます!


【文戟】を行う際に必要になる手順としては、こんな感じです。



294 名前:ミセ*゚ー゚)リ◆y7/jBFQ5SY[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZkに【文戟】を申し込む!!

295 名前:(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0 [2/2]
いいですよ。じゃあお題は【蝉】、投下期間は【2018年07月24日23時59分】まででヨロ




【文戟】では、挑まれた側が、お題と投下期間を決定できます。
投下期間に関しては、品評会と同じく、最短一週間、最長一ヶ月で設定できます。
また、文戟中は名前欄に[文戟中]を付け足してください。
通常の品評会投下と区別する目的です。

また、双方の合意があれば、品評会に両名参加し、得票数での決着も可能です。
その場合も、名前欄に[文戟中]の付け足しをお忘れなく。

8【学校案内】:2018/10/05(金) 00:26:23 ID:nGe.kG.Y0
では、【文戟】の勝敗によって何を得ることが出来るのかをご説明します。



【挑戦者】
挑戦者は、文戟を挑んだ相手に勝利した場合、その相手が使っているAAキャラクターを奪って使用することが出来るようになる、
あるいは、相手が持っているポイントの【半分】を得ることが出来ます。
AAキャラを奪った場合、奪われた方は他の未使用AAを使用していただくことになります。
もちろん挑戦者との入れ替えでも構いません。



【防衛者】
挑戦を受けた側が勝利した場合は、相手が持っているポイントの【全て】を得ることが出来ます。
また、相手が1ポイントも所持していない状態の場合、相手は【退学】となり、
顔文字AA及び、トリップの登録が抹消されることになります。






このように、お気に入りのキャラを奪ったり、ポイントを奪ったりして楽しむのが【文戟】になります。
【文戟】を挑まれた方が、それを受けるかは自由としますが、なるべく受けていただけると、
面白くなるのではないでしょうか。


基本的なルールは以上になります。
分からない事があれば気軽にスレに書き込んで下さい!

9【学校案内】:2018/10/05(金) 00:29:51 ID:nGe.kG.Y0
【第五回品評会お題及び投下期間】


【お題】『すくう』

【投下日時】『2018年9月25日00時00分〜2018年10月4日 迄』




皆様奮ってご参加ください!





また新規生徒登録は随時行っておりますので
是非宜しくお願いいたします。

10名無しさん:2018/10/05(金) 00:30:25 ID:nGe.kG.Y0
以上!足らないと思ったらこちらへ!

11o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:33:04 ID:nGe.kG.Y0
というわけでね、キューちゃんが一番手で行かせてもらおうと思います!

12o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:34:36 ID:nGe.kG.Y0
1


寝覚めの悪い朝は往々にしてある。
俺にとっては日常茶飯事だった。

単純に覚醒するまでの時間が遅いのだ。

それでも一連の身支度は流れるようにこなしているらしい。
十五年の人生が身体に染み付いているらしく、便利なものだったが、
意識も碌に無いまま動く姿は弟者曰くなにかに憑依されているようにしか見えないとの事だ。

外に出ると自宅に停めてある自転車に乗った。
向かう方角は通っている中学の逆だった。
まだ起き上がり切っていない住宅街の中で九月の風を切る。
ある程度の距離まで直進してから湾曲すると、
田んぼに面した片道一車線の道路が真っ直ぐに伸びていた。

ここが俺にとっての通学路だった。
聴覚には揺れる稲穂の音が届き、視界には両端に青々とした土地が映る。
少し田舎に近い町ではあったが、こういう場所は悪く無かった。

そうして学校へ向け、ペダルを漕ぎ続けていると、
意識の輪郭がはっきりとして来るのだが、普段と違いまだ夢の中にいるようだった。

13o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:35:55 ID:nGe.kG.Y0
( ;´_ゝ`)「もういいだろう、そろそろ出て行ってくれ」

ζ(゚ー゚*ζ「そんなこと言われても仕事ですし」

後ろから聞こえる声は昨日のままだった。

一回自転車から降り、手押しに切り替える。

普段は四方八方の土地に包まれているように思えたが。
今日は緑の壁に閉じ込められているようにすら思える。

通常の通学路から外れている上に、登校時間も早めにずらしているとはいえ、
自動車すら一台も走らないのは不運だった。
草木のさざめく音よりも、エンジン音が恋しい。

( ;´_ゝ`)「俺はさ、割かしまともだと思ってたんだよ」

ζ(゚ー゚*ζ「そうですよね、おかしいのは自分じゃなくて世界ですものね」

( ;´_ゝ`)「だからそういうあれなあれとは無縁のな」

俯きながら、歩くスピードを落とした。

14o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:37:02 ID:nGe.kG.Y0
( ;´_ゝ`)「もうちょっと地に足のついた人間かと思ってた」

ζ(゚ー゚*ζ「そうでしょうそうでしょう。
       その性質は羨ましい限りです。
       けれども地面の方から崩さってしまえば、あなたもこちら側の人間に様変わり!」

( ´_ゝ`)「……朝からうっさいんだが」

ζ(゚ー゚;ζ「あーごめんなさい。私、生活感に欠けているんですよ。次からは活かすとします」

( ´_ゝ`)「……それ聞いたことあるわ」

振り向いてみると、なにもかもがアンバランスな人間が立っていた。

街頭インタビューに出て来るようなリクルートスーツを身に纏い、
それでいて顔立ちは大学生というよりは高校生に近く、
服と全く不釣り合いな金髪を肩まで伸ばした彼女は、
大声を出してしまった事に割と反省している様子だった。

スマートフォンを開き、日付を確認する。

( ;´_ゝ`)「なあ、これって故障か?」

ζ(゚ー゚*ζ「だから昨日言った通りですって」

( ´_ゝ`)「……お前その服で暑くないの?」

俺が発した一言は、現実逃避のそれだった。

弟者のなにかに憑依されている、というのは、
正解だった、というよりは正解になったらしい。



.

15o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:38:11 ID:nGe.kG.Y0
2


昨夜の話だ。

寝つきの悪い夜も往々にしてある。
そもそもそれが連なって寝覚めの悪い朝に繋がるわけだが、
俺は睡眠を取ろうとする努力を放り投げ、部屋の明かりをつけ、
ベッドに横たわりながら多少の毒にはなる娯楽番組を眺めていた。

流し見をしていると、あいつの俯き顔が浮かび、引っ掛かりを覚える。

『誰だってありますよね』

なんて、慰めにもならない言葉が頭に響いた。

『一掬いにしないで欲しい』

と、自問自答で返す。

『うーんでも、一掬いに収まるからこそ解決できることもあるんですよ?』

……ここまで来ると明らかに自分の言葉ではない事に気がついた。

16o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:39:04 ID:nGe.kG.Y0
『あの脳内で通話するの面倒なんで実体化していいですか?』

( ;´_ゝ`)「……は?」

横たわった自身の身体を起こすと、
リクルートスーツを着た金髪の女が立っていた。

ζ(゚ー゚*ζ「どーもどーも! この度はご利用いただきありがとうございます!」

( #´_ゝ`)「……今何時だと思ってんだ」

ζ(゚ー゚;ζ「あーごめんなさい、どうも最近生活感に欠けているもので。注意します」

彼女は人差し指を自身の口元に当てた。
こちらがすべきジェスチャーだが、まあ俺には似合わないだろうなと思った。

それはさておき。

17o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:40:15 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「あの、警察呼んでいいですか?」

ζ(゚ー゚;ζ「いや駄目ですよ! ……いや別に良いのか」

( ;´_ゝ`)「どっちだよ」

ζ(゚ー゚*ζ「えっと、そうですね、はい、オススメはしないということで」

いまいち彼女の言動が定まらない。
その曖昧さは夢のそれに近かった。
多分既に意識が落ちているのだろう。

まあもういい、寝てしまおうと思った。

ベッドに横たわり、目を瞑った。

ζ(゚ー゚;ζ「待って寝ないで!」

( #´_ゝ`)「うっさ!」

(´<_` )「……おい兄者。さっきから一人でなに喋ってるんだ」

彼女の声に起き上がりながら反応すると、自室のドアから弟者が顔を出していた。

18o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:41:20 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー^*ζ「……ほらオススメはしないでしょう?」

弟者には見えていないらしい女はドヤ顔でほざいていた。
張り倒してやりたいがそんな度胸も無かった。

( ´_ゝ`)「いや、脳内の女の子と喋ってたらヒートアップしてな」

(´<_` )「なるほど、そいつかわいいか?」

( ´_ゝ`)「まあ、かわいいんじゃないか。ただ年上は趣味じゃないな」

(´<_`;)「……じゃあなんでそんな妄想してんだよ」

( ´_ゝ`)「人生の先輩として言ってやるがな、探求心を忘れたらおしまいだぞ」

いつものノリで話し、適当にあしらっていると弟者も呆れたようだった。

(´<_`;)「とにかく程々にな。夜はお静かに」

( ´_ゝ`)「ああ、悪い。おやすみ」

弟者は背を向け、手を挙げて去っていった。

19o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:42:23 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「聞きましたか? 夜は静かに過ごすものですよ」

ζ(゚ー゚;ζ「良く出来た弟さんですね。……色んな意味で」

( ´_ゝ`)「全く持ってその通りですね。色んなの意味は聞かないとして」

ζ(゚ー゚;ζ「……えっと、何の話でしたっけ?」

( ;´_ゝ`)「……あなたはなにをしにきたんですか?」

ζ(゚ー゚*ζ「ああ、そうでした」

彼女は遠慮気味に少し音を立てて掌を合わせた。

ζ(゚ー゚*ζ「あなたの後悔を解消しにきました。
       それと敬語じゃなくていいですよ」



.

20o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:43:27 ID:nGe.kG.Y0
3


暑苦しい格好をした金髪女が再び現れてから、
自転車を押す力は一向に上がらなかった。
学校までの距離がひどく遠く感じる。

ζ(゚ー゚*ζ「まあ暑くないですよ。この通りなので」

彼女は腕を伸ばし、その手を俺の肩と重ねたものの、
こちらには触れられた感覚も無く、そのまま当たらずにすり抜けていった。

( ;´_ゝ`)「幽霊かよ」

ζ(゚ー゚;ζ「違いますって。昨日言ったでしょう」

( ´_ゝ`)「……俺が路傍の石でしかないって話か?」

ζ(゚ー゚;ζ「そう切り取るとは意地が悪い」

( ´_ゝ`)「……それぐらいの仕返しぐらいさせてくれ」

一昨日の日付が表示されているスマートフォンを眺めながら、
俺は溜め息をついた。いまいち上位存在様のやる事はよく分からない。

21o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:44:16 ID:nGe.kG.Y0
要はガス抜きらしい。
世の中の淀みを多少減らせる程度に調整したいと。

ただその対象になる人間は、彼女の婉曲的な説明を要約しても、
俺の様な取るに足らない存在ではないと駄目らしい。

例えばあの試合やコンクールや試験をやり直したい、
そうすることでステップアップ出来る、
そんな人間はNGだ。

つまり弟者は対象外だが俺はその範囲の中という事だった。
突き付けられると少しだけ気が滅入ったが、
とっくに知っていた事ではあったので特に引き摺りもしなかった。

22o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:45:39 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「しかしなんで俺なんだ?
      ブーンではない理由はまあ分かるが」

ζ(゚ー゚;ζ「こっちが聞きたいんですよね。
       あなたがそこまでこだわることでも無いはずなんですけど」

( ´_ゝ`)「……やり切れないだろ、あんなん」

突然の転校だった。
前触れもなく、ツンはこの中学校から去っていった。
根気強く彼女に話しかけ、ようやく心を通わせ始めていたブーンの落ち込みようは酷いものだった。
傍から見ている友人たちも不憫そうに見つめていた事を覚えている。

せめて、良い別れ方が出来なかったものなのか。

そして今戻って来たのがその前日だ。

ζ(^ー^*ζ「優しいんですね」

( #´_ゝ`)「もう前方に生徒が見えて来たから口閉じるわ。あと笑うな」

ζ(゚ー^*ζ「すみません、サービス業ですから。
       笑顔を絶やさないように心がけているんですよ」

( #´_ゝ`)「なにがサービス業なんだか」



.

23o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:47:01 ID:nGe.kG.Y0
4


その日の俺の貧乏ゆすりは酷いものだった。
あまりの手持ち無沙汰ぶりに、友人には忘れものかと訊かれる始末だ。

今更ながら、そもそもどう話しかけろと教室で苦悶している間に、
時間割は進行していき、気がつけば自転車を押しながら帰路を進んでいた。

途方に暮れながら、微かに色褪せ始めた田園の稲穂を眺め続けていた。

俯きながら溜め息を大きく一つ吐き、背後へ喋りかける体勢を整えた。

( ´_ゝ`)「……あのさ、さっきは笑顔がどうこうじゃなくて確実に笑ってたよな」

ζ(゚ー゚;ζ「ま、まさか」

( ´_ゝ`)「まさかここまでのド陰キャだとは思わなかった?」

ζ(゚ー゚;ζ「そこまでは言ってません!」

( #´_ゝ`)「どこまでは言ってんだろうな」

ζ(゚ー゚;ζ「言葉の綾ですって綾」

( ´_ゝ`)「……はぁ。悪い」

こいつに当たってもしょうがないのは分かっていた。

24o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:48:30 ID:nGe.kG.Y0
( ;´_ゝ`)「というか女の子への話し方すら覚束ないのに、
       ブーン以外まともに接する事が出来なかったツンに俺がどうしろと」

ζ(゚ー゚*ζ「私は女の子じゃないんですかー」

( ´_ゝ`)「なんか違う」

ζ(゚ー゚;ζ「ひどい!
       でもそれならブーンくんに話せばいいじゃないですか」

( ´_ゝ`)「そもそもブーンともたまに話すぐらいなんだよな
      なんて話せばいいんだろうな、実は明日ツンは出て行くらしいぞって言えばいいのか?
      それでブーンがツンに問い詰めてみてもあまり良い結果は期待出来ない気がするんだよな」
      ずっと隠してたことを曝け出されるのも嫌だろ」

ζ(゚、゚*ζ「あー……そうだよね」

( ;´_ゝ`)「……納得するのはいいんだが俺にどうしろと」

ζ(゚ー゚*ζ「取りあえず後悔を無くすまでリトライというのが原則なので。
       寝るか二十四時になったらやり直しです。
       俗に言うタイムリープなんで身体は疲れませんけど、
       頭が疲れたら眠ってください。……あと一ついいですか?」

25o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:49:54 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「なんだ?」

ζ(゚ー゚*ζ「ぶっちゃけ兄者さんってあまり二人と接点なくないですか?」

( ´_ゝ`)「接点がなくてもやり切れないものはやり切れないだろ」

ζ(゚ー゚*ζ「感情移入する方なんですねぇ」

( ´_ゝ`)「そうなのかもしれないな」

その後、リトライを繰り返してみたが上手くはいかなかった。

結局一歩を踏み出しツンに話しかけても、
碌に会話が出来ない上に、男としての精神が擦り減るし、
ブーンに相談し、事情を話しても、案の定の喧嘩別れだった。

これでは以前より悪化している、
それでも様々な伝え方や接し方を試してみたもののことごとく上手く行かない。

26o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:51:06 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー゚*ζ「これで何回目でしたっけ?」

( ´_ゝ`)「俺が数えることじゃないだろ」

自転車を押しながらこの道を通るのは今日で何回目だろう。

幾度となく通って来た帰路。
四季が止まり、これ以上変色もしない田園が目の端にこびりつく。
癒しの風景だったはずのそれは、今では少しずつ心を蝕む存在になっていた。

( ´_ゝ`)「もう今日も帰って寝るわ」

半ばやけになっていた。
サドルに乗り出し、ペダルに足を掛ける。強く踏み出そうと思った。

27o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:51:46 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー゚;ζ「あっ、ちょっと待ってください!」

焦った彼女を尻目に、駆けだそうとした。
……駆けだそうとしていた。

肩に、なにかが触れていた。。
ほんの一瞬で引き剥がされたが、確かに掴まれていた。

( ´_ゝ`)「……あれ?」

ζ(゚ー゚;ζ「あ」

振り返ると彼女は、伸ばしたであろう右腕を引っ込め、その手首を左手で握っていた。

28o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:52:54 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー゚;ζ「や、やっぱり今日も暑いですね」

( ´_ゝ`)「……そりゃそんな恰好ならな」

ζ(^ー^;ζ「あはは……」

彼女の笑顔は、今までで一番ぎこちなかった。

ζ(゚ー゚*ζ「……やっぱり私は出来が悪い。
       ヘラヘラと笑顔を絶やさない事だけは得意なはずなんですけどね」



.

29o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:53:42 ID:nGe.kG.Y0
5


少し青みがかった空の下。

コンビニの前には数人の若者がたむろしていた。
過疎化が進むこの辺り一帯では貴重な店舗であった。

細道ながらも二車線道路に面しており、
コンビニと横並びの歩道沿いに飲食店や整備店が設置されていた。

とはいえ、飲食店は老舗と言うには看板の錆びが目立ち、
個人経営の整備店も外装は埃に塗れているような印象を受けた。

俺はそれら店舗の反対車線側にある公園近くの歩道から、
斜向かいに見えるコンビニで位置取っている彼らを見ていた。
少し煙の臭いが漂ってくる。あまり近づきたくはなかった。

30o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:55:23 ID:nGe.kG.Y0
( ;´_ゝ`)「面倒だな」

ζ(゚ー゚*ζ「怖いんですか?」

( ;´_ゝ`)「寧ろその方が良い。
      下手に仲の良い先輩がいるから長々絡まれる」

ζ(゚ー゚*ζ「……なるほど。じゃあそこの階段上って境内で待っててください」

彼女が指差したのは公園側にある住宅街への道だった。
コンビニの正面に行くにはここから目の前の横断歩道を渡る必要があるが、
そこを右折し、少し歩くと神社の境内への階段がある。
夏祭りの時は多少使われるが、今は閑散としている場所だった。

31o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:56:09 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー゚*ζ「……まあ待っててくださいよ」

言う通りに境内で待っていると、彼女は五分程で登って来た。
もういませんと言うので行ってみると彼らは退散していた。

ζ(゚ー^*ζ「ちょっと怪奇現象起こして来ました」

( ;´_ゝ`)「やっぱりお前幽霊だろ」

ζ(゚ー゚*ζ「どうなんですかねー」

コンビニでアイスを買い、丁度良かったので再び境内へ戻った。
鳥居をくぐり、既に役目を終えているような木造建築へ進み、
賽銭箱の前の段差で二人で腰を掛けた。いや、片方は浮いているだけかもしれない。

32o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:57:44 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「お祓いでもしてもらえればいいんだけどな」

ζ(゚ー゚;ζ「やめてくださいって、この世にまだ未練があるんですから」

彼女は暑苦しいのか、上着を段差の上に掛けた。

俺は袋を開けて、彼女に棒アイスを手渡した。

ζ(゚ー゚*ζ「アイスは早く食べないと溶けちゃうんですよね」

( ´_ゝ`)「……そうだな、今気づいたのか」

ζ(゚ー゚;ζ「あっ、馬鹿にしましたね!
       違いますから、私が溶けちゃうんですよ」

( ;´_ゝ`)「……普通にぞっとするんだが」

33o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:59:30 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー゚*ζ「まあ溶けるというかいつものように透けるですね。
       それぐらい私の存在はこの世にとって希薄なものなんですよ。
       そうだなぁ、物に触れられるのは一日に五分から十分が限度かな。
       それ以上の滞在は現世から弾かれちゃうみたいで、
       抗おうとすると身体が悲鳴を上げるんですよね、いや魂かな」

相槌を打つことも出来ず、間に耐えることも出来ず、
俺は黙々とアイスを食べ続けていた。

ζ(゚ー゚*ζ「そういえば辺りがこう少し暗くなって
       上半身も白いシャツになっている時の私って
       なにかに似てません?」

髪が黒みがかって、白いシャツを着た女。
重なる面影は一つ、ツンしかいなかった。

34o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:00:26 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「……ああ、うん、気づかなかった俺の鈍さを笑えよ」

ζ(゚ー゚*ζ「気づかせなかった私の努力を誉めてくださいよ。
       なんとかこの世から透け切る前に髪染めとスーツを用意して、
       魂の形を定着させて、精一杯面影を隠して俗世から離れようとしたんですよ」

( ´_ゝ`)「確かに胡散臭かったな」

ζ(゚ー゚*ζ「でしょう!?」

( ;´_ゝ`)「胡散臭いと言われて喜ぶ人初めて見た」

ζ(゚ー゚;ζ「あっ、アイスか私が溶けちゃう」

間違ってはいないがまず耳にすることのない台詞だった。
俺も無言で頬張り続けていた。

公園から聞こえていた子供の遊び声も、
いつの間にか消え失せた。そろそろ日が暮れる事を実感する。

35o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:01:09 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー゚*ζ「あっ、これ捨てといてください。そろそろ持てないので」

( ´_ゝ`)「……結局お前は何者なんだ?」

ζ(゚ー゚*ζ「実際そういうお仕事は任せられてますよ。
       でも元々はあなたと一緒、路傍の石でしたっけ?
       私とかそれ直球で言われましたからね、中々辛辣ですよ。
       まあそれどころじゃなかったんですけど。だってツンが死んでましたからね」

( ;´_ゝ`)「え……」

さらっと何を言っているんだ、こいつは。

ζ(゚ー゚*ζ「しかも喧嘩別れですから来ましたね。ああどうしたものかと」

( ´_ゝ`)「……お前でも喧嘩とかするんだな」

動揺を呑み込み、なんとか言葉を吐き出した。

36o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:02:32 ID:nGe.kG.Y0

ζ(゚ー゚*ζ「それが嫌だったみたいですよ。
       丁度ツンも模試の結果で初めて躓いてた時期だったかな。イライラしてたんだろうね。
       『デレっていつもいつもヘラヘラしてるけどさ、それって逃げてるだけじゃない?』
       なんて言われてね」

珍しく、はっきりと沈んだ声が聞こえた。

ζ(゚ー゚*ζ「……逃げてなにが悪いんだろうね、いつもいつも二つも下の妹と親に比べられてさ、
       出来の悪さを思い知らされてさ、それを正面から受け止め続けたってしょうがないもん。
       ツンはいい子でかわいい妹だったから仲良くしたかったし、
       劣等感の塊をぶつけて生きていくのだって嫌だった。だからこういう生き方を選んだのにさ、
       なんで否定される筋合いがあるんだろうって、……まあそんな感じだよね、言い返したことは」

耳が痛い言葉だった。

ζ(゚ー゚*ζ「ツンは一晩中大泣きして、その次の日に轢かれちゃった。
       ループして見たけどフラフラしてたから寝不足だったんだろうね。
       でね、ここからが問題なんだけど、私はやりすぎちゃったんだよ。
       喧嘩別れという過程じゃなくて、事故という結果を変えようとしたの。
       今でいうとツンとブーンくんとの別れの過程じゃなくて、
       ツンが転校するという結果を変えるようなものかな」

37o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:05:26 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「……過程でもこんなに手こずってるのにな」

ζ(゚ー゚*ζ「ね、そんなことしたらどうなると思う?」

( ´_ゝ`)「……少なくとも無事では済まないだろうな」

別れの形を探すためにここまで彷徨っているというのに、
結果を変えるとなると、もはや俺には検討もつかない世界だった。

ζ(゚ー゚*ζ「そうだね。正解は、ね
       ……浮くんだよ、因果の外に。
       ある意味自己犠牲で一人を救うというよくある話だよね。
       それで周りと同じ場所には立てなくなって。
       こうやって誰かに、例えばあなたに縛りつくような形でしか顕在出来ない。
       それでなし崩し的に当時の担当者に同じ仕事を回してもらったの。
       案外この仕事をやってる人ってそういうケースが多いのかもね」

彼女はひと息で話すように長々と喋ると、
目を閉じ、大きく伸びをして、深呼吸をした。

38o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:06:59 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー゚*ζ「……しまった、なにを話してるんですかね!」

わざとらしく目を見開き、口調を戻し、明るい声で彼女は言った。

( ´_ゝ`)「……それで今回も妹を助けに来たのか?」

ζ(゚ー゚*ζ「そう、ですね、どうしても気になって様子を見に来てしまう。
       そしたらたまたまあなたみたいな優しい人がいて、
       ブーンくんみたいなツンの心を開いてくれる子がいたから、
       今度ぐらい、ちゃんと良いお別れにしてあげたいなって」

( ´_ゝ`)「……なるほどな」

その言葉を最後に、長い静寂が訪れた。
強く主張する鈴虫の音色すら耳に入らず、俺は深い思考の海に入っていた。
別に悩む事なんて一つも無いはずなのに、おかしな話だった。
……ほんとうに、おかしな話だ。

39o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:10:03 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「……フェアじゃないよな」

ζ(゚ー゚*ζ「えっ?」

( ´_ゝ`)「これだけ話してもらったんだから、
      俺も本音を言わないとフェアじゃないだろ?」

ζ(゚ー゚*ζ「どういう、ことですか?」

( ´_ゝ`)「……俺の場合はさ、ただの発作みたいなもんなんだよ。
      俺も一個下のなんでも出来る優秀な弟がいてな、ほらあいつだよ」

ζ(゚ー゚*ζ「……ああ、あの時の方ですね」
        
( ´_ゝ`)「でもあいつずっと泣き虫でさ、
      何処へ行くにもついてきたし、
      何処へ行っても泣いてたし、
      そんで何処へ行っても俺が親に怒られてた。今思えばおかしい話だよな。
      なんでそんなに格差が生まれるんだろうって。たった一歳しか違わないのに。
      弟を甘やかしてるだけだと、親としての役目を果たしてるか不安だからか?
      叱る相手が欲しかったのかもな。でも当時の俺は疑問にも思えずにな、
      帰ったらずっと反省会を続けた。どうすれば良かったんだろう、
      どうすれば怒られなかったんだろう、ってな。全部自分のためだよ。
      年を取るにつれて弟もああなって今は仲も対等みたいなもんだけどさ、
      植え付けられた強迫観念は抜けなかった。その結果がこれだよ。
      ちょっと関係性を知ってるだけのあいつらにすらこんな後悔を覚えてしまう。
      それだけ」

40o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:11:27 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー゚*ζ「……なんで私たちは上手く出来なかったんだろうね」

( ´_ゝ`)「きょうだいだからじゃないか? 生まれ持ったものだしな。
      クラスメイトとかと違って、同じカーストに意図して合わせられない」

ζ(゚ー゚*ζ「なるほどね。私たちは出来損ないだからきょうだいに極端なことしか出来なかったわけだ。
       ……こんなんだから私たちは路傍の石になっちゃったんだろうね」

( ´_ゝ`)「……でも、出来損ない同士は楽しかったよ」

ζ(゚ー゚*ζ「……私も」

大きな歪みを覆い隠して、自分を守ろうとして守ろうとして、
それでもまともであろうとしていた俺たちは多分、一緒だったから。

ζ(゚ー゚*ζ「……これじゃお別れみたいだね」

( ´_ゝ`)「多分、次でお別れだよ」

だから。



.

41o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:12:10 ID:nGe.kG.Y0
6


朝のホームルームが終わった。
初老の数学教師が去り、生徒は各々の場所へ移動する。

教室は微かな賑わいを見せていた。

する事は決まっていた。
数周前と違い、眼前の机は揺れていなかった。
貧乏ゆすりを挟むこともなく、後方の席からスムーズに立ち上がった俺は、
前方の席でポツンとノートを整理しているツンの元へと向かった。

42o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:13:09 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「なあ」

ξ゚⊿゚)ξ「……え」

不意をつかれた様子でツンは振り返った。
それはそうだろう。俺は何回も彼女に話しかけたものの、
相手からすればほとんど面識の無い相手だ。

そういうと俺とツンには深い繋がりがあるように聞こえるが、
実際のところそんなものは無いし、こちらの主観ですら碌に言葉を交わせていない。

だから俺が彼女になにかを伝えられるのは、これが最初で最後だった。

43o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:14:11 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「ツンっていつもいつもムスっとしているけどさ、それって逃げているだけだよな」

俺は因果の外の台詞を使った。

教室が少し騒めいた気がした。
当然だ。いきなりツンの元へ接点の無い男が近づき、喧嘩を売るような真似をしているのだから。

ツンの表情に大きな変化はないが、少し瞬きの数が増えた気がした。

しかしこうして見るとよく似ているなと思った。
言動や表情に大きな違いはあっても、姿かたちも、
本音を覆い隠し続けてしまう内面も、あの人にそっくりだった。

44o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:15:15 ID:nGe.kG.Y0
( ;^ω^)「兄者!? いきなりなに言ってんだお!?」

後ろからすぐに飛んで来たブーンが、俺の肩に手を乗せながら言った。

( ´_ゝ`)「悪い。後は頼んだわ」

俺は何事も無かったかのように席に戻り、その日の授業を終えて帰宅した。

自室に戻ると倒れ込むように眠った。

答え合わせの時間までは、まだ相当先だった。

45o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:16:18 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー゚*ζ「待ち合わせなんて久々にしましたね!
       ちょっとドキドキしましたよ」

二十三時三十分。
彼女はあの境内で待っていた。
俺が階段を上がって来ると、大きく手を降っていた。

ζ(゚ー゚*ζ「で、どうにかなりそうなんですか?」

( ´_ゝ`)「まあなんとかなるんじゃないのか」

ζ(゚ー゚;ζ「なげやりですねー」

( ´_ゝ`)「そんな心配する事も無いだろ。俺たちと違ってちゃんと価値のある人間だからな」

ζ(゚ー゚*ζ「路傍の石が心配するのもおこがましいか」

( ´_ゝ`)「違いない」

46o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:16:56 ID:nGe.kG.Y0
並んで座った俺たちは、笑えないような冗談を笑い飛ばせた。
別に、そこに遜ったものも残さずに。

ζ(゚ー゚*ζ「結局なにをしたんですか?」

( ´_ゝ`)「ちょっと手を握っていいか?」

ζ(゚ー゚*ζ「……いや、いいですけどね。
       あなたがそこまでするとかどんだけ私駄目なんですか」

恐る恐る俺の膝元に置かれた彼女の手を握った。

( ´_ゝ`)「……」

ζ(゚ー゚*ζ「……いつもみたいになんか言ってくださいって
       ……泣きますよ」

47o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:18:13 ID:nGe.kG.Y0
言葉は使わず、ただ手の力を強めた。
彼女の手の震えを止められるものでもないが、
それでも、気休めでも、数分間だけ幸せを分け合いたかった。

ζ(゚ー゚*ζ「……そろそろ十分ですかね」

( ´_ゝ`)「……まだだろ」

ζ(゚ー゚*ζ「……そうですよね」

俺は空いた手でスマートフォンを取り出し、時刻を確認した。

48o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:19:26 ID:nGe.kG.Y0
ζ(゚ー゚*ζ「や、野暮な事するなぁ」

( ´_ゝ`)「そうだな、俺は酷い奴だからな。
      俺がツンになに言ったか知ってるか?」

ζ(゚ー゚*ζ「え?」

( ´_ゝ`)「まんまツンがお前に言ったような事を言った。
      まあ流石にヘラヘラは使えなかったから言葉を変えたが。
      ……あっ、そうだ。もう十五分たったな」

ζ(゚ー゚*ζ「……え?」

彼女は唖然として、手の震えまで止まっていた。

49o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:21:45 ID:nGe.kG.Y0
( ´_ゝ`)「お前を因果の外から引っ張り出そうとした。
      まあこれじゃ気休め程度だけどな。
      でも記憶なんて芋づる式に掘り起こされるもんだろ、この手みたいに」

ζ(゚ー゚*ζ「……けど、私がいた痕跡なんてないからね。
       徐々に消えていくんじゃないかな」

( ´_ゝ`)「そもそもな、実体を持てること自体がおかしいと思わないか?
      微かにでもツンの記憶に残っていたから、認識されたんじゃないのか」

ζ(゚ー゚*ζ「……もうなにが言いたいのか分かんないよ」

( ´_ゝ`)「だから、明日もここで待ち合わせしよう」

ζ(゚ー゚*ζ「……一回日を跨いだら再構成されるだけだよ」

( ´_ゝ`)「なあ、ほんの些細な事で、一人の相手だけを連想してしまう事ってあるよな」

50o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:23:12 ID:nGe.kG.Y0
俺は今からとても恥ずかしい事を言う。
それでも仕方がない、もうそういう症状なんだから。

( ´_ゝ`)「俺は世界で一番デレを連想してしまうものが多い自信がある。そういう病気って知ってるか?」

ζ(゚ー゚*ζ「……ずるいなぁ。そんなこと言われたら、兄者君を待たないといけないじゃん」

もうすぐ十二時だ。
ブーンとツンは分かり合えて、俺たちは離れ離れになる。

それでも大した問題ではないと思った。

とっくに俺の脳は、デレに巣食われているのだから。






出来損ないのようです    了





.

51o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 01:24:55 ID:nGe.kG.Y0
o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA『出来損ないのようです』
>>12-50

おわりです!
次の方おまたせ!

52('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:26:50 ID:2K2hSVkw0
('A`) ブーンが寝たかも知れないので五分待って無反応なら投下する

53('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:34:27 ID:2K2hSVkw0

視野全天を文字が流れている。

左から右へ。
上から下へ。

見慣れないその文字列は、何かのコードのようにも思えた。

思わず文字に触れようとして、腕が動かない。

まるで、脳からの信号が届いていないかのように、両腕は沈黙している。
それとも、他人の腕が継ぎ接ぎされているかのように。

視界全体に広がる薄暗い空間の中で、流れる文字の向こうに人影のようなものが動く。
水面に揺れる鏡像のように、その姿形は見極め難い。

これは多分、夢。
曖昧な認識の中で、私はそう考えた。

影は私から遠ざかるように辺りの暗がりへ吸い込まれ、流れる文字が速度を上げる。
何処からともなく現れ、何処へとも知れずに去っていく、膨大な文字の行列。

次第に加速するそれは、最早、私の目では到底捉えきれない速さで、雪崩のように視界を滑っていく。
加速が臨界に達したかと思うと、突然、全てが静止した。
地面と文字が接する終端で、何かの記号だけが明滅していた。

54('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:35:47 ID:2K2hSVkw0

そして、耳をつんざくサイレンの音と怒鳴り声で、私は目を覚ました。

「ハイン! 起きろハインッ!」

警告灯の赤が周回する暗闇の中で、誰かが私の顔を覗き込んでいる。
私は椅子のような物にもたれ掛かっていて、体は石のように重かった。


「誰…?」


「いいか、時間が無いから良く聞くんだ」

「これまでの事は、このメモリスティックに全て入力してある」

「だから、これを絶対に肌身…」

男の背後で何かの炸裂音がけたたましく鳴り響き、一瞬、全ての音が途切れる。
直後、吹き寄せた突風に揉みくちゃにされ、男はうめき声をあげてよろめいた。

男がどうにか体勢を戻すと、その手にはもうメモリスティックがなかった。

「クソッ!」

悪態をつく声が遠のく。

55('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:37:00 ID:2K2hSVkw0

「誰も信用するんじゃないぞ ハイン!」

男は私の後ろの方で何か音をたてながら、怒鳴り続けていた。
すると、目の前に透明の半球体が降りてきて、私は小さな空間に隔離された。
中で僅かな光が灯る。

「とにかく逃げて、どこかに隠れるんだ」

上からはいくつもの足音が聞こえていた。

私の意識は未だにぼんやりとした被膜に覆われ、何が何やら判然としない。

男が再び正面に現れ、半球の向こうに顔が見えた。


( ´∀`) 「これからは色々な事に戸惑う機会も増えるだろう、でも…」


( ´∀`) 「元気でモナ」


何故かその声だけは妙に優しくて、
次の瞬間、私はものすごい力で椅子から引き剥がされそうになった。

56('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:38:05 ID:2K2hSVkw0

男の顔が一瞬のうちに遠ざかって見えなくなり、彼がいた場所も同様だった。

私の背後から何かが現れては、同じように消えていく。
やがて、広大な暗闇の中に全てが小さく消えていった。


「あぁ…」


半球の窓にカバーが降りてくるのと同期して、
私の意識も急速に闇に覆われていった。

再び意識を手放す寸前、私は自分が宇宙空間に放り出されたことを、かろうじて理解した。

57('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:39:17 ID:2K2hSVkw0




ξ゚⊿゚)ξ 路地裏の空のようです 从 ゚∀从



.

58('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:41:51 ID:2K2hSVkw0

それは、もう何度目かも分からない夏の日暮れだった。


ξ゚⊿゚)ξ 「随分と遅くなっちゃったわね…」

廃棄されたジャンクの山から、使えそうなパーツを探してレストアする毎日。
両親に憧れて、将来は航空宇宙工学かサイバネティックス系のエンジニアになりたかったが、
そんな事を思い描いていたのも、遠い昔のようにツンは感じていた。

この星のように忘れられてしまった、かつての夢の残骸。

過去数世紀に渡って、星系の中心として発展と革新の最前線だったこの星も、
人類の太陽系外進出が本格化して以降、
今では、そこかしこに、そんな時代の名残が見られる古都というのが実情だった。

ξ゚⊿゚)ξ 「ふう…」

過去の栄光をいただく軌道エレベーターと空中都市、それを支える内郭都市。
スプロールじみた外郭がそれらを取り巻き、寄生するようにどこまでも続いている。
そこではスラム街のような場所も珍しくはない。

59('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:42:38 ID:2K2hSVkw0

そんな街並みを横目に、ツンは帰り道を急いでいた。 

都市の底から覗く空は、超高層のビル群に切り取られて狭く、
その明るさで、遥か彼方の星々もかすれて見えない。

夜空を行き交う光点が流れ星などではなく、
星間シャトルの列と人工衛星だと知ったのは、随分と後になってからだ。

ξ゚⊿゚)ξ (今日も星は見えないわね…)


ある夜、そんな空から一斉に光点が消えた。
北半球ほぼ全域の警戒衛星がブラックアウトしたとか、
宇宙港の管制センターが、やらかしたとか噂は色々あった。

そんな中には流星が一つだけ見えたとか、見えないとか言うのもあった。

ツンがその話を思い出したのは、
通りがかったスクラップ置き場で奇妙な楕円球を見つけた時だった。

60('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:43:28 ID:2K2hSVkw0

差し渡し二メートルほどの大きさで、表面は焼け焦げて禿げ上がり、
そこから鈍い色の金属が所々むき出しになっている。

ξ゚⊿゚)ξ 「何かしらこれ…」

表面に描かれた文字や何かのマークは損傷が激しく、判然としない。
裏側に回ってみると球体はぽっかりと口を開け、そこから何かの操縦席のようなものが覗いていた。

ξ゚⊿゚)ξ 「これは…再突入ポッド…?」


ξ゚⊿゚)ξ !?

背後に気配を感じて、振り返る。
地面に落ちていた何かのパーツを蹴飛ばしながら体勢を変えようとするが、
金属板の陰から伸びてきた二本の腕に、首筋と右腕を締め上げられて、
ツンは地面に押し倒された。


ξ ⊿゚)ξ 「うぅ……」

覆いかぶさって来る黒い影。その向こうに広がる夕闇。
空には赤い光点がいくつも流れていた。

61('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:45:21 ID:2K2hSVkw0

気が付くとツンはジャンク置き場から、どこかの見知らぬ裏路地にいた。
近くに人の気配を感じ、両肩を抱きすくめて座ったまま、壁に身を寄せるように後ずさる。

从 ゚∀从

室外機の向こうにいたのは、同じ歳くらいの少女だった。


白と紺で塗り分けられ、オレンジの差し色が所々に入る奇妙な服を着た彼女は、
路地に膝をついてツンの顔を覗き込んできた。
少女の銀髪が頬を流れる。

从 ゚∀从 「……大丈夫か?」


開口一番、バツの悪そうな声。


从 ゚∀从 「正直、驚いたのと、力の加減がうまく出来なくて」

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

从 ゚∀从 「怪我してない…よな?」

少女の物腰から敵意は感じられなかった。
だが、締め上げられた首と右腕はズキズキと痛んだ。

彼女の服は所々が灰のようなもので汚れていた。

62('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:46:16 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「あの場所からはすぐに離れる必要があって、とりあえずここに…」

ξ゚⊿゚)ξ 「…あなた…誰?」

从 ゚∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「見慣れない服ね…他の惑星からの不法移民なの?」

从 ゚∀从 「それが自分でもよく分からなくてな……」

そう言うと少女は夜空を見上げた。
路地裏の空は相変わらず狭くて、星は見えない。


ξ゚⊿゚)ξ 「……」

从 ゚∀从 「それじゃ、俺はこれで…」

ξ゚⊿゚)ξ 「待ちなさい、この馬鹿力女」

从 ゚∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「乙女の柔肌を傷物にしといて、そのまま立ち去ろうっていうの?」

< 「二の腕と首にくっきり痣が出来てるじゃない!」

路地裏のガラス窓に写った体をあらためながら、ツンは語気を強める。

63('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:47:37 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「いやまぁ、乙女って成りでもないだろ…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

ツンは窓の中にいる自分をもう一度よく見回した。
油にまみれたツナギ、乙女と言うには幾分しっかりとした体つき。
廃品屋の冴えないロゴが入ったキャップに、化粧っ気のない顔。

ξ゚⊿゚)ξ (さいわい素材は悪くないわ…)

ξ゚⊿゚)ξ (……)


从 ゚∀从 「あのう、もしもし……?」

ξ゚⊿゚)ξ 「なによ! ジャンク屋の乙女よ! 悪いかしら!?」

从;゚∀从 「左様ですか……」


ξ゚⊿゚)ξ 「さあ、改めて洗いざらい吐いてもらうわよ!」

ξ゚⊿゚)ξ 「さもないと傷害犯として治安警察に突き出すわ」

64('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:48:07 ID:2K2hSVkw0

从;゚∀从 「いやいや…それは困るぞ、何の為にこうして人目につかない場所に隠れていると…」

ξ゚⊿゚)ξ 「語るに落ちたわね不法入植者!」

从;゚∀从 「いやいやいや、違うんだってば、事情は話せないが追われてるんだよ俺」

ξ゚⊿゚)ξ 「ますます怪しいわ」

从;゚∀从 「頼む! 見逃してくれ!」


ξ゚⊿゚)ξ 「この星に来た目的は?」

从 ゚∀从 「実は…この星には不時着したんだ」

ξ゚⊿゚)ξ 「やっぱり、あの再突入ポッドはあなたの物ね!」

从;゚∀从 「誘導尋問じゃないか!」

ξ゚⊿゚)ξ 「それで何を企んでた? 星間条約で禁じられた密輸品の運び屋か?」

从;゚∀从 「尋問はやめろって!」

65('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:48:36 ID:2K2hSVkw0

押し問答はしばらく続いて、二人が何かしらの合意にたどり着いた頃には、
すっかり夜の帳が下りていた。


ξ゚⊿゚)ξ 「つまり事情は話せないがとにかく追われてて」

ξ゚⊿゚)ξ 「宇宙船のトラブルでこの星に降りたと」

从;゚∀从 「最初からそう言ってるだろ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「だからって、乙女の柔肌を傷つけていい理由には少しもならないわ」

从;゚∀从 「はい……」

ξ゚⊿゚)ξ 「それに出で立ちから言い分まで、やっぱり全てが怪しいわ…」

从;゚∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「大体…何で追われてるのよ?」


从 ゚∀从 「……」


ξ゚⊿゚)ξ 「だんまりってわけ?」

66('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:49:16 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「まぁいいわ…それで、これからどうするの?」

从 ゚∀从 「いや、なんでそんな事まで話さないといけないんだよ?」


ξ゚⊿゚)ξ 「あいたたた〜腕と首が痛むわ〜つらいわ〜お巡りさんー」

从;゚∀从


从;゚∀从 「と、とにかく…この星に長居する気はないぞ」

从 ゚∀从 「星間航行が可能な宇宙船を見つけて、どこか遠くへ旅立つさ」

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「あなた、そんな物が買えるようなお金持ちには見えないけど……」

从;゚∀从 「あっ……」


ξ゚⊿゚)ξ 「話にならないわね…まあ、頑張って…」

ξ゚⊿゚)ξ 「なんだか急に興味も冷めたわ……」

ξ゚⊿゚)ξ 「宇宙は広い…いろんな人がいるわねぇ…」

67('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:49:51 ID:2K2hSVkw0

从;゚∀从 「まっ、待ってくれ…」

从;゚∀从 「他の星までいけるような星間シャトルがまじめに必要なんだ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「盗むにしても騙し取るにしても、そんな物こんな所にはないわ」

从 ゚∀从 「人聞きの悪い事を…」

ξ゚⊿゚)ξ 「他に方法があるのかしら…?」

从;゚∀从 「……」


ξ゚⊿゚)ξ 「あるとしたら上都か宇宙港ね」

从 ゚∀从 「上都?」

ξ゚⊿゚)ξ 「降りてくる時、見えなかった?」

从 ゚∀从 「でかい塔なら見えたが、何しろ初めての再突入ってやつで余裕がなくてさ」

ξ゚⊿゚)ξ 「それが上都の中心を貫く軌道エレベーターよ」

从 ゚∀从 「軌道エレベーター……」

68('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:50:54 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「その先に宇宙港があるわ」

ξ゚⊿゚)ξ 「シャトルは宇宙港にとめおくか軌道エレベーターで宇宙港まで持っていくかね」

ξ゚⊿゚)ξ 「ようするに立体駐車場みたいなものよ!」


ξ゚⊿゚)ξ 「本当に宇宙船が欲しいなら…まずは内都に行かないとね」

从 ゚∀从 「…ナイト?」

ξ゚⊿゚)ξ 「軌道エレベーターの根本にある都市よ、そこからじゃないと乗れないわ」

从 ゚∀从 「へぇ…」


ξ゚⊿゚)ξ 「例えるならピザの中央、トッピングが集まって美味しい部分が内都、
       外側の硬い耳の方が外都、そして内都の上にもう一枚重なってる小さめのピザが上都」

从 ゚∀从 「いや、耳の部分も俺は案外…」

ξ゚⊿゚)ξ 「そういう話じゃないから」

从;゚∀从 「はい…」

69('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:52:07 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「そして二枚のピザを貫いて宇宙まで続いてるのが軌道エレベーター」

从 ゚∀从 「なるほどね…」

从 ゚∀从 「しかし、ピザかぁ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「ジャンク屋の親父が好きなのよピザ…」


ξ゚⊿゚)ξ 「それじゃあ今日はもう遅いし内都には明日行きましょう」

从*゚∀从 「案内してくれるのか?」

ξ゚⊿゚)ξ 「あら、見捨ててほしかった?」

从;゚∀从 「まさか…でも…」

从;゚∀从 「なんというか初対面だし…一応は…絞め落とされた相手だぞ…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「それは実際すごく怖かったし、腹も立つけど…」

70('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:52:50 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「なんだろう、悪人には見えないかなあって」

从 ゚∀从 「お前さ、危機感足りてないんじゃないの…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「この街で生き抜けるぐらいにはあるわよ」

从;゚∀从 「治安が良い街なのかな…?」


从 ゚∀从 「とりあえず…お前が働いてるジャンク屋で待ち合わせよう」

ξ゚⊿゚)ξ 「いいけど場所わかるの?」

从 ゚∀从 「地図くらい読めるっての」

ξ゚⊿゚)ξ (うちの店って地図に載るような店なのかしら…)


ξ゚⊿゚)ξ 「まあいいわ、あなた名前は?」

从 ゚∀从 「……」


ξ゚⊿゚)ξ 「そういうところは、だんまりなのね」

71('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:53:27 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「私はツン」


从 ゚∀从 「……ハイン」


ξ゚⊿゚)ξ 「あら、そのくらいは教えてくれるのかしら」

从 ゚∀从 「まあ一応な…」

ξ゚⊿゚)ξ 「偽名じゃないといいけど」

从;゚∀从 「本名だっての!」

从 ゚∀从 (多分な……)

72('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:53:57 ID:2K2hSVkw0

「そういえばあなた、私に怪我させたことまだ謝ってないわね」

「……」

「謝罪なさいハイン」

「ツン、お前いい性格してるよ」

「ハイン?」

「……」

「……悪かったよ」

「誠意は形のあるもので頼むわね」

「……」

73('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:54:32 ID:2K2hSVkw0

明くる日。
ツンの予感通り、ハインはジャンク屋を見つけられなかった。

しびれを切らしたツンがジャンク屋の親父と探し回った結果、
昨夜の裏路地で膝を抱え、猫に語りかけてる哀れな少女は発見された。

ξ゚⊿゚)ξ 「…アサピーこの娘よ」

从 ;∀从 「ツン……」

(-@∀@) 「こいつか、内都行き志願は」

(-@∀@) 「なんだか聞いてたのと大分違うようだが…」

(-@∀@) 「口の悪い粗野な馬鹿力女だって話だったろ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「まあ、昨日はそうだったのよ……」

(-@∀@) 「見たところお前より華奢な身体してそうだが…」

ξ゚⊿゚)ξ 「…ハインあんた、そんなんで今日までどうやって生きてきたわけ?」 

从 ;∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ (馬鹿力以外に取り柄はないのかしら…)

(;-@∀@) 「大丈夫なのかこいつ…?」

74('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:55:05 ID:2K2hSVkw0

从 ;∀从 「俺だって頑張ったんだ…でも…」

ξ゚⊿゚)ξ 「でも…?」

从 ;∀从 「地図自体が見つからなかった……」

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

(-@∀@) 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「どうしましょうこの捨て犬…」

(-@∀@) 「ケッ…野垂れ死にさせても寝覚めが悪い…」

(-@∀@) 「素性が知れないし店には上げないが、一晩ぐらいなら空き倉庫を使わしてやる…」

ξ゚⊿゚)ξ 「ありがとうアサピー」

(-@∀@) 「フン……」

从 ;∀从 「すまねえツン…」

75('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:57:03 ID:2K2hSVkw0


近づくにつれて、内都の壁はその大きさを明らかにしていった。
それは壁というよりは、巨大な都市の基部だった
実際のところ、内都は外都よりも高所に存在する。

巨大な基礎の内部には幾つかの通路があり、それが上に建てられた都市へと続いている。
基礎部分の高さは数十メートル。
更にその外周は一体化した都市構造体、つまり、基礎と連続したビル群で隙間なく囲まれている。

それは桁外れに広大な城塞都市を思わせた。

その威容を二人は遠巻きに眺める。

从 ゚∀从 「でかいな…」

ξ゚⊿゚)ξ 「内都はね、元々軌道エレベーターを建設するための街だったの」

ξ゚⊿゚)ξ 「だからあの都市の土台は軌道エレベーターの基礎でもあるの」

从 ゚∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「でも、あまりに大きすぎて、内部構造を把握してる人はもう少ない」

ξ゚⊿゚)ξ 「特に、初期の企業が時代と共に統廃合して、散逸してしまった資料なんかも結構あるのよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「私達が今から行くのも、そんな風に遺棄されて忘れられてしまった道の一つよ」

从 ゚∀从 「えっ? 今から行くのか、まだ真夜中だぜ?」

76('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:57:52 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「昼に密航するアホがどこの世界に居るのよ、あなたの星じゃそうだったの?」

从;゚∀从 「くそぉ、言わせておけば…」

从 ゚∀从 「……」

从;゚∀从 「ちょっとまて、密航って…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「内都はね…治安維持のために滞在許可がない人間は入れないの」


从 ゚∀从 「どうしてそこまでするんだ…?」

从 ゚∀从 「俺たちは出会ったばかりで…」

从;゚∀从 「しかも俺はお前に怪我させて、事情も話せない逃亡者なんだぞ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「乙女の柔肌を傷つけたのを今更のように悔いてるわけ?」

从;゚∀从 「まあ多少はな…」


ξ゚⊿゚)ξ 「私、孤児だったのよ」

77('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:58:50 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「小さい頃、両親が宇宙船の事故で死んじゃって…」

ξ゚⊿゚)ξ 「今でも一応そうかな」

从 ゚∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「歳も近そうだし見捨てるのもなあって…」

从 ゚∀从 「…多分お前は乙女なんかじゃないぜ、もっとずっといいものさ」

ξ゚⊿゚)ξ 「そうかしら」

从 ゚∀从 「いよっ! 女神さま!」

ξ゚⊿゚)ξ 「まあ私にも実利は当然あるわけよ」

从;゚∀从 「えぇ…!?」


「持たざる者から何を搾り取ろうってんだ!?」

「フフフ……」

「この悪魔!」


喧騒が束の間、夜の街にこだました。

78('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:59:54 ID:2K2hSVkw0

外都から内都に通じる搬入路は、全て都市政府と企業が公式に管理している。
だが、先程ツンが話したような経緯で過去に埋もれたしまった道が、人知れず再開していることもある。

ここは、そんな非正規搬入路の一つ。閉鎖された企業搬入口に併設された、
点検用のごく小規模な坑道だった。

軌道エレベーターの建設や企業の物資運搬のための巨大な搬入口とは違って、
人ひとりが通れるかという大きさの通路。こういったものは都市管理局の目を盗みやすい。
恐らく、今となってはこの点検坑の存在を認知している職員も居ない。

从 ゚∀从 「しかしだな、ツン」

ξ゚⊿゚)ξ 「なにかしら、ハイン」

从 ゚∀从 「お前が言った通り、俺はお金なんて全然持ってないぞ」

从 ゚∀从 「どうやって、その点検坑を縄張りにしてるブローカー連中に通してもらうんだ?」

ξ゚⊿゚)ξ 「そのために、こんな夜中に来たのよハイン」

79('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:01:31 ID:2K2hSVkw0

从;゚∀从 「えっ……」

从;゚∀从 「密航って二重の意味で…」

ξ゚⊿゚)ξ 「大丈夫大丈夫、私、知り合いだから」

从;゚∀从 「えぇ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「密航者を勧誘するバイトしてたのよ」

从;゚∀从 「おい、俺は体の良いカモじゃないだろうな…?」

从;゚∀从 「まさか…実利ってのは…!」

ξ゚⊿゚)ξ 「ククク…」

从;゚∀从 「俺をどうしようってんだ! やめろ! こっちに来るな!」


「おい! お前らそこで何してる!」

警笛が鳴り響き、むくつけき男たち何処からともなく湧いてくる。
またたく間に、二人は完全に取り囲まれてしまった。

从;゚∀从 「ツンお前やっぱり!」

ξ;゚⊿゚)ξ 「馬鹿言わないで! これはアンタのせいよハイン!」

そうして二人は、怪しげな事務所へと連れて行かれた。

80('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:02:18 ID:2K2hSVkw0

ξ;゚⊿゚)ξ 「ハイン、あなたが騒ぐからでしょ!」

从;゚∀从 「そうは言ってもだな…!」

从;゚∀从 「話が上手すぎるから…本当に、はめられたかと思ったんだぞ!」

ξ;゚⊿゚)ξ 「私がそんな悪人に見えるってわけ!」

「嬢ちゃん達おしゃべりはその辺りに…」

ξ;゚⊿゚)ξ 「何よ…!」

爪'ー`)y‐

ξ゚⊿゚)ξ 「あ、フォックス……」

爪;'ー`)y‐ 「あれ…? ツンお前か…!」

爪;'ー`)y‐ 「……」

爪'ー`)y‐ 「ツン…確かに一時期ウチで働いてたとはいえだな…」

爪'ー`)y‐ 「だからって、勝手にウチのルートで密航しようってのは、いただけねぇ」

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

81('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:02:59 ID:2K2hSVkw0

爪'ー`)y‐ 「まさか、すんなり帰れるとは思ってないよな?」

ξ゚⊿゚)ξ 「いえ、これには事情が…私達はただの観光でして…」

ξ゚⊿゚)ξ 「友人がどうしても内都の壁と、それにまつわる密航エピソードを聞きたがったもので」

ξ゚⊿゚)ξ 「気分を盛り上げようと現地に…」


爪;'ー`)y‐ 「…話は隣の事務室で聞こう」


爪'ー`)y‐ 「おい、こっちの嬢ちゃんを見張っておけ」

「へい、ボス!」

「ボスが話してる間、お前はここで待っているんだ」

从 ゚∀从 「……」

82('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:03:45 ID:2K2hSVkw0

<「イヤぁーッ!」


从;゚∀从 「この悲鳴…ツン!」

「おっと、ここで静かにしててもらうぜ!」


<「クソッ!こいつちょこまかと避けやがって!」

<「おとなしく喰らえッ!」


从#゚∀从 「どきやがれぇ!」

ツンの悲鳴を聞いたハインは、見張りを投げ飛ばして隣室へ乗り込む。
そこで見たのは怯えるツンと、何やら棒のような物を振り上げてるフォックスの姿だった。

从#゚∀从 「てめぇ! 何してやがるッ!」

瞬間、ハインは股ぐらを蹴り上げた。

爪;'ー゚ )y‐ 「オゥッホァ!」

間抜けな断末魔をあげて、フォックスが床に倒れ込む。

ξ;゚⊿゚)ξ 「ちょと…ハインあんた何してんの?!!」

从;゚∀从 「えっ…?」

83('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:04:30 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「えっ…ゴキブリ…えっ??」

从;゚∀从 「嘘だろツン…お前、ゴキブリに怯えてあんな悲鳴を…?」

从;゚∀从 「街の悪党どもを出し抜いて、密航しようとしてるお前が…?」

ξ*゚⊿゚)ξ 「仕方ないでしょ! すごく嫌いなんだから!」

从;゚∀从 「じょ、冗談じゃねえ…!」


爪゚ー゚ )y‐


从;゚∀从 「このおっさん…完全に伸びてやがる…」


「ボス、何事です?」

「一体、なんの騒ぎだ!」

騒動を聞きつけ、フォックスの部下であろう男たちが続々と集まって来てくる。
その数、総勢十数人。

84('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:05:17 ID:2K2hSVkw0

从;゚∀从 「ち、違うんだ…これは誤解だ!」

語るも虚しいハインの弁解。
別室でハインに投げ飛ばされて気絶していた男も起こされ、
証言と犯行現場、状況証拠が出揃う。

「てめえら! よくもボスを!」

「ただじゃ済まさんぞ!」


从;゚∀从 「ええい! こうなりゃヤケだ!」

从;゚∀从 「強行突破するぞツン!」

ξ;゚⊿゚)ξ 「え、えぇ…!?」

そうして、悪党たちとの大乱闘が幕を開けた。

ハインは持ち前の馬鹿力で、悪漢どもを投げ飛ばしたり、いなして大立ち回りし、
ツンはデスクの影からその様子を伺う。

85('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:06:10 ID:2K2hSVkw0

順調に数を減らす悪党どもだったが、ついに真打ちが姿をあらわす。

ξ;゚⊿゚)ξ 「なんだか…とんでもないのが出てきたわよハイン!」

从;゚∀从 「うわっ!」

身長二メートルは優にあろうかという大男が部屋に入ってくる。
だが、二人の視線はその長身よりも、男の両腕に釘付けになった。

丸太ほどはあろうかという金属の二の腕が肩口から覗いている。

ξ;゚⊿゚)ξ 「サイボーグ…!」

ξ;゚⊿゚)ξ 「あんたたち! か弱い乙女たち相手になんてもの繰り出してくるのよ!」

ξ;゚⊿゚)ξ 「恥を知りなさい! 恥を!」

馬鹿力のハインに投げ飛ばされた男たちが、辺りに積み上がった部屋の中で、
その抗弁は虚しく響く。

从;゚∀从 「こんなのまで出てくるのか…!」

ξ;゚⊿゚)ξ 「いくらなんでも体格差がありすぎるわ!」

从;゚∀从 「仕方ない! ここは一撃離脱だ!」

从;゚∀从 「いくぞ! ツン!」

86('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:07:38 ID:2K2hSVkw0

哀れな断末魔と共に男は床に倒れ込み、先に悶絶していたフォックスが下敷きになる。

爪;'ー゚ )y‐ 「オホゥッ!」

爪;'ー゚ )y‐ 「ち、チクショウ…」


ξ;゚⊿゚)ξ 「ハイン、もう十分よ! むしろ、これはやりすぎだわ!」

ξ;゚⊿゚)ξ 「逃げるわよ!」

从;゚∀从 「ああ…」

ハインとツンは疾駆する。力の限り、己の限界を超えて。
青い光に彩られた少女たちは夜の外都を駆け抜けていった。

87('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:08:26 ID:2K2hSVkw0

ξ;゚⊿゚)ξ 「一体、何なのよその腕は!」

从 ゚∀从 「ああ…時々なんか光るんだ俺の腕」

ξ゚⊿゚)ξ 「はぁ!?」

ξ゚⊿゚)ξ 「義手ってわけ?」

从 ゚∀从 「…言ってなかったけど…俺の体、大部分が…機械みたいなんだ」

ξ;゚⊿゚)ξ !???


夜の街を走り抜け、二人は何処かの路地裏に身を潜める。
ツンはうつむいて地面を凝視し何やら独り言を呟いていた。

ξ;゚⊿゚)ξ 「まさか…そんな…ありえないわ…いえ、でも…」

从 ゚∀从 「おい大丈夫か?」

ξ゚⊿゚)ξ 「いいの良くあることだから、自分には意識があると面白半分に
       プログラムされたアンドロイドが妙なことを口走るのは」

从;゚∀从 !?

88('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:08:55 ID:2K2hSVkw0

从;゚∀从 「いあや…俺はこれでも多分、れっきとした…」

ξ゚⊿゚)ξ 「あら、そのチタンの頭蓋を開いて私に脳みそを見せてくれるのかしら」

ξ゚⊿゚)ξ 「俺はサイボーグだ! って」

从;゚∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「全身義体化したサイボーグは、アンドロイドなんかより遥かに珍しくて、お金がかかるわ」

从 ゚∀从 「詳しいんだな…」

ξ゚⊿゚)ξ 「仕事柄ね」

そう言ってツンは不意にハインに近づいて顔を覗き込む。

驚いたハインの目が見開かれ、
その瞳の奥、虹彩に擬態したシリアルナンバーは見当たらなかった。

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

人型アンドロイドに義務付けられた識別コードが無いとすると、
近頃、流行りの不正規アンドロイド。
それにしては思考の柔軟性が高いし、躰も高品質に見える。
皮膚の質感、顔の造形、表情。どれをとっても本物の人間と見分けがつかないグレード。
ツンの思考は巡る。

89('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:09:29 ID:2K2hSVkw0

从; ゚∀从 「いきなり何を…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「ほんの少しだけ言い過ぎたわ…」

从 ゚∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「人間って話はまだ疑ってるけど、ただのアンドロイドではないかもね…」

从 ゚∀从 「実は…俺もあまり自信がないんだ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「はぁ? 思考回路が病んでるAIなんてごめんよ」

从 ∀从 「というよりは若干、記憶がないんだ」


从 ゚∀从 「ここ最近以外の記憶が全然なくてな、どうしてこんな体なのか思い出せないんだ」

ξ゚⊿゚)ξ 「最近の逃亡アンドロイドは手の混んだ芝居をするのね…」

从 ゚∀从 「だから…いや、まあ逃亡はそうなんだけど…」

ξ゚⊿゚)ξ 「語るに落ちたわね観念なさい」

从; ゚∀从 「くそっ、なんか調子狂うな…」

90('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:10:10 ID:2K2hSVkw0

ξ;゚⊿゚)ξ 「だいたいフォックスはこの辺りの顔なのよ」

ξ;゚⊿゚)ξ 「あんなことして…どうしてくれるの?」

从;゚∀从 「いや、俺は窮地を救おうとだな…」

ξ゚⊿゚)ξ 「はぁ…人類に反旗を翻すロボットなんて太古のフィクションよ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「私の現実が侵食されていくわ…」

从;゚∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「この狂った世界で、この先どうすれば良いのかしら…」




(-@∀@) 「そりゃおめえ…しばらくこの地区を離れるしかないな」

ξ゚⊿゚)ξ 「やっぱり?」

(-@∀@) 「フォックスはしつこいからなあ…」

91('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:11:19 ID:2K2hSVkw0

(-@∀@) 「基本的には経済ヤクザだ」

(-@∀@) 「金にならんことはしないはずだが…先方の怒り具合によっちゃあ…」

(-@∀@) 「とんでもない借金を背負わされたり、とっ捕まって娼館に売り飛ばされたりしかねんぞ」

ξ゚⊿゚)ξ 「はぁ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「ごめんなさいアサピー…」

ξ゚⊿゚)ξ 「まさか、このバカが暴れるとは思わなくて…」

从 ゚∀从 (しょうかんってなんだろう…?)

92('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:12:04 ID:2K2hSVkw0

(-@∀@) 「……」


(-@∀@) 「あんたハインとか言ったか」

从 ゚∀从 「ん、なんか用かおっさん?」

(-@∀@) 「おじさんと言え、まあいい、ツンを頼むよ」

(-@∀@) 「知ってるかもしれんが、あいつは孤児でな…」

从 ゚∀从 「…聞いたよ」

(-@∀@) 「両親の遺産も、アイツを扶養するはずだった親族だかに騙し取られてな」

(-@∀@) 「この辺りじゃ珍しくもないが、ストリートチルドレンだったのをウチで雇うことにした」

从 ゚∀从 「……」

(-@∀@) 「それで良かったのか…満足に学校へもいけず同年代の友達も出来なかった…」

从 ゚∀从 「俺だって別に仲良しごっこをしてる暇があるわけじゃ…」

93('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:12:33 ID:2K2hSVkw0

(-@∀@) 「それでもだ」

从 ゚∀从 

(-@∀@)「ツンが何で、お前みたいな見ず知らずのヤツを俺のところに連れてきたと思う?」

从 ゚∀从 「それは……」

(-@∀@)「分からないなら、それでもいい」

(-@∀@)「だが義理を働く心当たりは、お前にだってあるだろう」

从 ゚∀从 「……」

(-@∀@) 「確かブローカーと揉めたやつはもう一人居たとかなんとか…」

(-@∀@) 「そいつををフォックスに差し出して詫びを入れるって手もある」

从 ゚∀从 「……」

94('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:13:19 ID:2K2hSVkw0

(-@∀@) 「それとも…そいつは不法入星者だって話でな」

(-@∀@) 「低軌道警備隊が血なまこになって探してるっていう…」

(-@∀@) 「この前の衛星ブラックアウト事件の原因かも知れんってな」

(-@∀@) 「突き出した報奨金でフォックスと和解してもいい」

从;゚∀从 「……」

(-@∀@) 「商売柄、事情通でな…」

从;゚∀从 「ちっ、おっさんもアイツに似て強引だな、わかったよ…」

(-@∀@) 「ありがとよ、あと、おじさんだ」

从;゚∀从 「やれやれ…お尋ね者の俺に頼むことかよ…」

95('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:14:00 ID:2K2hSVkw0

(-@∀@) 「これもいい機会かもしれん、あいつは此処から出たがってた…」

(-@∀@) 「両親を追って宇宙に出る事が夢だったんだろう…」

(-@∀@) 「でも内都の壁を前に立ち往生してるようじゃ…上都や宇宙は遥か彼方だ…」

(-@∀@) 「あんたなら、もっとデカイ世界を見せられるだろ?」


从 ゚∀从 「…やっぱり、俺に頼むことじゃないだろ」

(-@∀@) 「あいつは俺と出会う前から一人で生きてた」

(-@∀@) 「いまさら心配はいらんと思うが一応な…」

从 ゚∀从 「たくましいんだな…」

96('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:14:29 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「できるだけ人目に付く場所は避けて行きましょ」

从 ゚∀从 「それじゃお尋ね者はお尋ね者らしくいくか」

ξ゚⊿゚)ξ 「フォックスは治安組織にもパイプを持ってて黒いお金を収めてるって噂だわ」

ξ゚⊿゚)ξ 「縄張りで揉め事があったら、後ろ盾の警察が動くって寸法ね」

ξ゚⊿゚)ξ 「下手したらこの地区にもう手配書が回ってるかも」

从 ゚∀从 「へえ、そういう風になってるのか…」

从;゚∀从 「…結構まずいことになってるのな」

ξ゚⊿゚)ξ 「今頃気がついたの…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「あなた結構、世間知らずな所あるものね…」

ξ゚⊿゚)ξ 「その服装とかも随分と世間ずれしてるし」

从;゚∀从 「言うなよ…」

白と紺で塗り分けられ、オレンジの差し色が所々に入る奇妙な服をからかって、
二人は旅立った。

97('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:15:19 ID:2K2hSVkw0

アサピーの元を離れて数日。
二人は人気のない廃棄区画を進んでいた。
放棄された軌道列車の線路がどこまでも続き、それを目印に徒歩で別の繁華地区を目指す。
無秩序に拡大を続ける外都には、こういった区画も珍しくない。
いずれ利用価値が出れば再開発の対象になったりもする。

既に陽は落ちて、金属のレールが夜の僅かな光を集め鈍く光っていた。
まるで水に濡れているように。

从 ゚∀从 「…ここからでも見えるんだな」

ξ゚⊿゚)ξ 「何が…?」


从 ゚∀从 「あれだよ」

そう言ってハインは、林立する廃建築群が途切れた一角を指差す。
夕闇に光る軌道エレベーターが、天まで伸びていた。

98('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:16:07 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

从 ゚∀从 「ひとつ…気になってるんだが…」

ξ゚⊿゚)ξ 「なにかしら…?」

从 ゚∀从 「こんな事になって恨んでないか、俺のこと」

从 ゚∀从 「いや、そもそも、どうして俺を助けたんだ?」

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

从 ゚∀从

しばらくの間、砂利を踏みしめる足音だけが響いて、それからツンが口を開いた。


ξ゚⊿゚)ξ 「…言ったでしょ私にも実利はあるって」

ξ゚⊿゚)ξ 「私の世界を変えてくれる、そんな出来事を待ってたのよ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「それが、あなたのような気がして」

从 ゚∀从 「俺が…?」

99('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:16:32 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「私の実利はね、あなたに付いて行って上都を見ることだった」

いつかこの街を抜け出したかった、今までの環境も嫌いじゃなかったけど、何処か空虚で。
モラトリアム…って言うのかしら。ここでは見つからなかった、私の居場所は。

でも、信じてなかった。身よりもない孤児がここから這い上がれるなんて。

ξ゚⊿゚)ξ 「だから…」

从 ゚∀从 「……」

ξ゚ー゚)ξ 「やっぱり…矛盾してるよね」

夜の線路に、寂しげな笑い声が流れ、ツンは足を止めて遠くの空を眺めた。
その先にある軌道エレベーターは、心なしかいつもより小さく思えた。

100('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:17:25 ID:2K2hSVkw0

从 ∀从 「……見てみるか、その上都とやらを」

ξ゚⊿゚)ξ 「?…無理よ」

ξ゚⊿゚)ξ 「ここからじゃ上都のプレートだって霞んでよく見えないわ」

从 ∀从 「……」

从 ゚∀从 「…黙ってたんだけどさ、実は俺、飛べるみたいなんだ」

ξ゚⊿゚)ξ 「えっ…?」

ハインのふくらはぎから踵にかけて、
同心円状の幾何学模様が3つほど縦に並び、蒼く発光した。
そこから青白い光の粒が溢れ、粒子は模様とおなじように円状の輪となって噴き出す。

さらに足の裏にも2つ。

音もなくハインは宙に滑り出した。

101('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:19:05 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「行くか?」

ξ゚⊿゚)ξ 「え…ええ…?」

恐る恐る、ツンはハインが伸ばした手を取り、
その腕に抱きかかえられた。

ξ゚⊿゚)ξ 「ちょ、ちょっと……!」

从 ゚∀从 「しっかり、つかまってろよ」

ハインがそう言った時には、今さっきまで立っていた廃棄区画は夜の闇に溶け、
外都の街が足元で夜景になっていた。

ツンが視線を戻すと、大気の層で褪せた都市の姿が、遥か彼方まで続いていた。
地平線と一つに溶けあって、都市の輪郭は複雑なスカイラインをぼんやりと形成する。

ハインは軌道エレベータの方角へ飛ぶ。

二人はさらに上昇し、ついにプレートの高さを越える。
薄暮の空の大パノラマに、うっすらとした都市の影が自らの光で浮かび上がる。


ξ゚⊿゚)ξ 「あれが…」


上都だった。

102('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:19:41 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「いつかあの街で…本物の航空宇宙工学を勉強したい」

ξ゚⊿゚)ξ 「……昔はよくそんな事を思ってたわ」

从 ゚∀从 「何かの学者になりたかったのか? 変わってるな」

ξ゚⊿゚)ξ 「そうじゃなくてエンジニアよ、本物の」

从 ゚∀从 (学者と何が違うんだ…?)


ξ゚⊿゚)ξ 「いつか自分の設計した船でこの星から出てみたい」

ξ゚⊿゚)ξ 「宇宙を自由に」

ξ゚⊿゚)ξ (父と母のように…)


从 ゚∀从 「学者先生の言うことはわからんな、星間シャトルくらい上都じゃ珍しくもないんだろ?」


ξ゚⊿゚)ξ 「そうじゃなくて…」


ツンの唇が震えて、言葉が途切れる。

103('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:20:10 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「少し…寒いかも…」

从 ゚∀从 「すまん、俺は…この体だから…」

从 ゚∀从 「…降りようか」


ハインは降下しながら、軽々と壁を越えて内都に入った。


ξ゚⊿゚)ξ 「このために…?」

从 ゚∀从 「まあな、かなり目立つからホントは飛びたくなかったけど…」

从 ゚∀从 「俺達は…もう、これくらいでしか内都に行けないだろ?」

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

从 ゚∀从 「上都に乗り付けても良かったが、確か電磁的なバリアがあるんだろ?
       軌道エレベーターからの落下物対策とかで」

ξ゚⊿゚)ξ 「そうね、外から近寄るのは危険だわ…」

104('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:20:37 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「…私の感傷に付き合ってくれたのかと思ったけど、違ったみたいね」

从 ゚∀从 「それもあるぜ」

从 ゚∀从 「こういうのさ、この星じゃあ一石二鳥って言うんだろ?」

ξ゚⊿゚)ξ 「どこで覚えたのよ…まったく趣に欠けるわアンタ」

从 ゚∀从 「へへへ…」

ξ゚⊿゚)ξ (でも、ありがとうハイン…)

从 ゚∀从 「そら着いたぜ」

一度どこかの屋上に降りてから、目立たないよう路地裏へ。

隠れるように路地裏ばかりに行きたがるハインは、やっぱり何かに追われているのだろうか。
ツンはぼんやりとそんな事を考えていた。

105('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:21:53 ID:2K2hSVkw0



(´・ω・`) 「一応、覚醒はしてるな?」

川 ゚ -゚) 「そのようです」

(´・ω・`) 「さてどう対処したものか」

( ・∀・) 「まずは話し合いがいいんじゃないですか」

( ・∀・) 「再調整の影響や誤解なんかもありそうだし」

('A`) 「ふん、穏便なことだな流石に…」

( ・∀・) 「それより先は気をつけて発言したほうが良いよ、ドクオ」

川 ゚ -゚) 「やめないか」

('A`) 「やれやれ…洒落の通じない連中だ 俺は話し合いには興味ない、任せるぜ」

106('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:22:27 ID:2K2hSVkw0

内都の街は外都とは別世界だった。
清潔で、秩序だった街並み、行き交う人々の活気。一人歩きの女性達。
ツンとハインはここが隣にある都市とはとても思えなかった。

城塞にも似た大企業のビル群が林立する中心街、健全な娯楽と美しい店が並ぶ表通り。

しばらくツンは夢中になって街を見て回った。

ショウウィンドウに輝く衣装や、洋菓子店などには目もくれず、
一心不乱にギアショップやサイバネティックスの専門店を巡るツンを、
ハインは呆れ顔で眺めていた。

从 ゚∀从 「お前さあ…そんなにメカが好きなわけ…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「勿論よ、正直言って、あなたの躰もいじくり回したいくらいよ」

从;゚∀从 「えっ…! お前そういう趣味なのか…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「純粋に学術的見地よ!」

从;゚∀从 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「アサピーは昔、この街で色々な研究をしてたって話よ」

ξ゚⊿゚)ξ「羨ましいわ…」

107('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:22:55 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「ツン、アサピーって何者なんだ?」

ξ゚⊿゚)ξ 「そうね、かなりの事情通よ…ジャンク屋の他に情報屋としての顔もあるの」

从 ゚∀从 「へぇ…どおりで…」

从 ゚∀从 「しかしツン、内都に来たのは良いが……」

从 ゚∀从 「軌道エレベーターや上都は、超リッチマンか、でかい企業の人間しかお呼びじゃないみたいだぞ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「そうね…何か考えないと、宇宙港や上都は遠いわね…」

ξ゚⊿゚)ξ 「上都は研究機関や大学が集まってる区画があるから、学生に化けるってのも手ね」

从 ゚∀从 「でも証明書?の偽装なんて出来ないぞ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「学校ってどんなところなのかしらね…」

从 ゚∀从 「なんか舞い上がってないかツン…?」

从 ゚∀从 (早いところ星間航行可能な宇宙船を手に入れたいが…)

108('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:23:40 ID:2K2hSVkw0

ハインが軌道エレベーターを眺めながら思案にくれていた時、
往来の向こう側から奇妙な格好をした三人組が現れ、ツンはその姿に目を留めた。
二色で塗り分けられ差し色が所々に入る、パターン違いの服を着た一団が近づいてくる。

ξ;゚⊿゚)ξ 「ハイン見て! あんたと似たダサい服を着た人達が3人も!」

从;゚∀从 「ああ…こいつは……」

从 ゚∀从 「……」

从 ゚∀从 「…ツンお前、いま俺の服がダサいって言ったよな?」

ξ゚⊿゚)ξ 「言葉の弾みよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「実際、そんなに格好良くないわ」

从;゚∀从 「クソッ言いたい放題いってくれるな!」


从 ゚∀从 「それよりまあ、こいつらは多分、俺の"追手"さ」

从 ゚∀从 「最初に会った時、言ったろ追われてるって」

ξ゚⊿゚)ξ 「あれホントだったのね」

从;゚∀从 「……」

109('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:24:02 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「まあ、いいや…」

从 ゚∀从 「そうだろう、お前ら?」


( ・∀・) 「やっと僕らにも発言が許されたようだね」

川 ゚ -゚) 「真面目にやれ、モララー」

( ・∀・) 「はいはい」

(´・ω・`) 「まずは誤解を解きたい」

从 ゚∀从 「誤解だと…?」


(´・ω・`) 「我々は基本的に君の敵ではない…」

(´・ω・`) 「我々には使命がある」

从 ゚∀从 「お前らの名前なんか知るかよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「ハイン…この人が言ってるのは多分、その氏名じゃないわ…」

从;゚∀从 「えっ…?」

(´・ω・`) 「」

110('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:24:45 ID:2K2hSVkw0

( ・∀・) 「ショボンさんは言葉が固いからなぁ…」

川 ゚ -゚) 「お前は砕けすぎだ」

从;゚∀从 「……」


(´・ω・`) 「…我々の使命…目的は母星を導くことだ」

(´・ω・`) 「我々は教導者なのだ」

从 ゚∀从 ???

ξ゚⊿゚)ξ 「怪しげな宗教の勧誘だわ…」


( ・∀・) 「クー先輩が話したほうが良いんじゃないですか…?」

川 ゚ -゚) 「黙ってろモララー」

ショボンの話は同じような調子で続き、見かねたクーが助けに入る頃には、
ハインは集中力を切らし始めていた。

そして、おおよその話を理解したツンが説明することで、
ようやっとハインは事情を飲み込み始めた。

111('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:25:18 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「…ということらしいわ」

从 ゚∀从 「う、うん…」

从 ゚∀从 「それでツン…」

ξ゚⊿゚)ξ 「なにかしら…?」

从 ゚∀从 「…教導者ってなんだ?」

(´・ω・`) 「……」

川 ゚ -゚) 「……」

( ・∀・) 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「教導者ってのは…導き手のことよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「要は指導者よ、リーダーとか、お偉いさんよ」


从 ゚∀从


从;゚∀从 「俺が…星の…お偉いさん…」

112('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:25:43 ID:2K2hSVkw0

(´・ω・`) 「そうだ、"我々"には君も入っている…」 

(´・ω・`) 「使命を果たすため、一緒に来て欲しい」


从;゚∀从 「……」

『とにかく逃げて、どこかに隠れるんだ』


ξ゚⊿゚)ξ 「ばかばかしいわ」

从;゚∀从 「えっ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「いきなり母星を導くだの、選ばれただの言われて」

ξ゚⊿゚)ξ 「はい そうですか、と言うとでも思ってるのかしら」


从 ゚∀从 

『誰も信用するんじゃないぞ、ハイン!』

自分を送り出した人の、今日まで守ってきた言葉を、ハインは頭の中で反芻した。
そして、ショボン達とツンを見比べてから、ひとつ息を吐く。

113('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:26:44 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「第一、こんな粗暴で頭の悪いやつが、教導者なんかであるはずがn」

从 ゚∀从 「お墨付きどうも…」

从 ゚∀从 「…そういうことなんで、無理だと思うぜ?」

そう言って、ハインはツンを抱えあげる。


ξ;゚⊿゚)ξ 「ちょ、ちょと…ハインあんた!」

从 ゚∀从 「じゃあな…」

ハインは大きく跳ねるようにして、空へ飛び上がる。
その姿は一瞬にして青白い光点になり、やがて青空に溶けていった。



( ・∀・) 「どうします?」

( ・∀・) 「あの性能で逃げ回られたら、追いかけるにしても厄介ですよ」

( ・∀・) 「まして戦うなんて事になったら…」

(´・ω・`) 「基本的に戦闘は極力、回避する」

(´・ω・`) 「この星の治安組織や政府に介入されても厄介だ」

114('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:27:18 ID:2K2hSVkw0

川 ゚ -゚) 「しかし、リーダーの指示では…」

(´・ω・`) 「……」


(´・ω・`) 「…もし、やむを得ない事態になっても、この街での戦闘は厳禁だ」

(´・ω・`) 「外周のスラムや放棄された一角のような、行政が無関心な場所を選ぶんだ」

(´・ω・`) 「いいな?」

( ・∀・) 「りょーかい」

川 ゚ -゚) 「了解」

115('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:27:44 ID:2K2hSVkw0

強がってみたものの、突然の話にハインは動揺していた。
自身の中に眠る感覚。記憶の始まりにある、あの奇妙な文字列の夢。
機械の体とその能力。それは一体何のためにあるのか。

从 ゚∀从 「……」

星の教導者。俺が選ばれただと…? 一体どういうことなんだ。この体はそのせいなのか?
だとしたら、教導者とは一体…。

ハインの中で疑問はどんどん大きくなっていた。
自分は果たして、その答えを本当に知りたいのだろうか。
彼らの前から逃げるように去った、自分に自問する。

从; ∀从 「………」

ξ゚⊿゚)ξ 「ハイン…?」

从; ∀从 「すまん…ちょっと、考えがまとまらない…」

从; ∀从 「一旦、降りるよ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「うん…」

116('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:28:30 ID:2K2hSVkw0

ハインは壁を越えて外都の適当な場所へ降りた。
隠れるように雑踏に紛れ、さらに人を避けるように脇道へ抜け、繁華街を外れる。
人並みもまばらになり、遺棄された旧市街のような廃虚群を横目に、ハインは彼らの話を思い返す。


('A`) 「すみません、道を教えてほしいのですが…」

ξ゚⊿゚)ξ 「えーと、私達もこの辺りは詳しくなくて……」

('A`) 「そうですか…ところで、お連れの方は具合が悪そうですが…」

从 ゚∀从 (この感じ…)

それは、彼らに感じたものと似ていた。
本能的な危機察知能力が警告していた。こいつは同類だと。


从;゚∀从 「ツン! そいつから離れろ!」

ξ゚⊿゚)ξ 「ハイン…?」

('A`) 「もう遅い」

从;゚∀从 「こいつ…!」

117('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:29:08 ID:2K2hSVkw0

小柄な男は、見た目からは想像もつかない機敏さとパワーでツンの腕を取り、
後ろ手に固めて、関節を決めた。

ξ;゚⊿゚)ξ 「ハ、ハイン…!」

('A`) 「迂闊だったな…?」

从;゚∀从 「ツンを離せ!」

('A`) 「離さないと、どうなるんだ?」

腕を締め上げられ、ツンが悲鳴をもらす。

从#゚∀从 「てめぇ!」

脚部に青い光が走り、ハインは地面を蹴る。
動揺していたところへの突然の男の登場に、冷静さを欠いていた。

ドクオは向かってくるハインへ向けてツンを突き飛ばした。

不意を突かれたハインは、ツンを受け止めようとして、その背中の向こうでドクオが攻撃に移る。
倒れこむツンの背後から、光撃が二人を打ち抜いた。

118('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:30:04 ID:2K2hSVkw0

右脚を捻って無理やり姿勢を変え、紙一重で致命傷を避ける。
結んだツンの髪が解けて、かすめたハインの頬に焦げ跡が引く。

从;゚∀从 ッ……!

('A`) 「このくらいは当然か…」

光撃はそのまま廃ビルのコンクリートを穿ち、
ツンはハインの肩越しに、その性質を見て取る。

ξ;゚⊿゚)ξ 「…何かのエネルギー兵器だわ!」

从;゚∀从 !?

ξ;゚⊿゚)ξ 「ビームよ! ハイン!」

从;゚∀从 「離れてろツン! こいつの狙いは俺だ!」

('A`) 「ご明察……」

119('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:30:44 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「さっきの連中の…仲間だな…!」

('A`) 「それも、正解……まあ、当然の推論だが…」

从;゚∀从 「なぜ俺達を襲う 何が目的だ?」

('A`) 「いや何、お前が本当に教導者とやらなのか…」

('A`) 「もし、そうだとして」

('A`) 「ふさわしい力があるのかどうか見てみたくてな…」

从 ゚∀从 「お前は…他の奴らとは違うのな…」


('A`) 「俺は星を教導するなんてことは、それほど真面目に考えてないからな」

('A`) 「どこまで行っても、しょせん俺達は兵器さ」

('A`) 「自分で自分の脳をいじくり回したって、神様になれるわけじゃない」

从;゚∀从 「兵器だというのか…俺が…」

('A`) 「お前だって思い当たる節はあるだろ? 自分の躰が持つ力は否定できないはずだ」

从 ゚∀从 「……」

('A`) 「さあ、お前の性能を俺に見せてみろ…!」

120('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:32:56 ID:2K2hSVkw0

ξ;゚⊿゚)ξ 「ハイン…!」

从;゚∀从 「ツン……」

从 ∀从 「最初に会った時、俺が追われてるって話、したよな?」


从 ∀从 「本当は俺が…逃げてたんだ…」

从 ∀从 「こんな体で記憶も曖昧で」

从 ∀从 「誰に何で追われてるかも、自分が誰かも分からない」

从 ∀从 「色々どうなるか分からなくて、怖くてさ…」

从 ∀从 「お前と逃げ回ったり、外都を巡るのは楽しかったけど…」

从 ゚∀从 「逃げ回っても現実は変わらないみたいだな…!」

121('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:33:20 ID:2K2hSVkw0

ξ;゚⊿゚)ξ 「……」

('A`) 「ふっ……」

从 ゚∀从 「いくぞクソ野郎……」

('A`) 「待ちくたびれたぜ…!」

ハインは一筋の青い光跡となって加速した。

('A`) 「戦い方は忘れていないようだな」

('A`) 「それでこそ俺達は兵器だ…!」

122('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:33:57 ID:2K2hSVkw0

遠距離攻撃が主体のドクオとの対峙。

持ち前の加速で距離を詰め、得意の打撃で相手を穿つ。

从#゚∀从 「はあああッ!」

('A`) 「ふん……」

だが、突き出された拳の先は既に空白。
放たれる光撃。続けざまに胸部と右腕を抉られ、たまらずハインが飛び退る。

ドクオのビームはムチのようにしなってハインを抉りとる。

甲高い不協和音とともに背中の後輪から幾筋ものビームがあふれる。
空中を、地面の下を、辺りの建物を通って全方位から襲いかかる。

从;゚∀从 (クソッ…かわしきれない…!)

ビームの牽制でアプローチを誘導され、攻撃を読まれている。
そして回避されると同時に、倍以上の手数で反撃をもらう。

初めての本格的な戦闘にハインは苦戦していた。

123('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:34:30 ID:2K2hSVkw0

('A`) 「どうした? そんなもんか!?」

从 ゚∀从 「まだまだッ!」

動体視力の限界を越えた攻防で、切り替えしの一瞬一瞬に映る彼女の身体は次々に損傷を増やし、
ゆっくりと砕かれゆく彫像にも似て――。

ξ;゚⊿゚)ξ「ハイン!」


从; ゚∀从 「ぐッ…!」

銀髪が逆巻き、内容液が跳ね、皮膜を突き破った剥き出しのケーブルが右腕でスパークする。

弾けた火花は胸部の溶断面を照らし出し、醜く隆起したそれは煮えたぎる泥土を思わせた。

一刻も経たず、ハインは防戦一方になった。

('A`) 「チッ…つまらねえ…」

('A`) 「俺達と同レベルの化物と戦えるって聞いてたのに、この程度かよ…」

124('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:35:04 ID:2K2hSVkw0

('A`) 「お前は忘れてるかもしれないが所詮、俺達は歪な存在なんだよ」

('A`) 「サイバネティクスと遺伝子工学の歪んだ落とし子に過ぎないんだ」


('A`) 「醜い殺戮マシンとしての本性を見せてみろ!」

ドクオは攻撃の手を緩めず、ハインを抉っていく。

ξ;゚⊿゚)ξ「ハイン…!」

ツンはただ叫ぶことしか出来ない自分の無力感に押しつぶされそうになった。
それはある種の孤立にも近かった。
ハインとの間にあった、あらゆる種類のつながりが途切れて行くようにも思えた。

ξ ⊿)ξ 「ハイン私…」

仲間だと思っていた相手が命をかけて戦っているのに、自分は彼女との世界の違いを心配している。
自分が受け入れられるかとか、自分の無力とか、自分のことばかり心配しそうになっている。

それが一層ツンを責め立てた。


ξ ⊿)ξ

自分は役に立たないばかりか利己的でどうしようもないクズだ。

もう、ツンはハインを真っ直ぐに見ることも出来なかった。

125('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:35:45 ID:2K2hSVkw0

('A`) 「……」

('A`) 「お仲間に随分心配かけてるみたいだな…?」

从 ゚∀从 「……」


从 ゚∀从 「そんなに心配するなよツン」

从 ゚∀从 「所詮、俺達は互いに利用してただけの仲さ!」


('A`) 「おやおや、お熱いねぇ…」

ξ ⊿)ξ 「……」


从 ゚∀从 「いくぞッ! クソ野郎!」

('A`) 「まずは、格闘の射程に入らないとなあ…?」

126('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:36:22 ID:2K2hSVkw0

遠距離から浴びせられる光撃は、確実にハインにダメージを蓄積させていった。

額から頬にかけて、顔を二分するように斜めに走る歪み。続けざまの光撃で右頬が破れ、
人工皮膚が千切れる。むき出しになる内骨格。苦悶に歪む残り半分。

だが、彼女は歩みを止めはしない。
はためく銀髪の奥で、その瞳は眼光鋭く、まっすぐに相手を見据えている。

('A`) 「ふん……」

从メ゚∀从

両脚から青い粒子が溢れ、高まる放出量は即座に臨界点へと駆け上がる。
そして、視界を漂白する一瞬の煌めき。

風の音が割れ、ゆっくりと色を取り戻すように浮かびあがる風景を、一筋の青が両断した。

彼我の距離が消える。

127('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:36:46 ID:2K2hSVkw0

('A`) 「チッ!」

从メ゚∀从「はああああッ!」

ハインの打撃がドクオを捉える。
防御に上げた腕のフレームがひしゃげて弾けた。
光撃を集中して反撃するも、ビームが焦点した先は既に無人。

展開は逆転した。

('A`) (ヤツの中で確かに何かが変わった…)

('A`) (一つ一つの動きに明確で冷静な破壊の意図を感じる)

('A`) (表に出てる感情とは裏腹に、なにか詰まらないものでも解体する作業かのようだ)

('A`) (これが第四世代型の本性というわけか)

('A`) (強行偵察のつもりだったが、これは…面白い)

('A`) (しかし、きっかけは何だ…?)

('A`) ( あの女…か?)

128('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:37:21 ID:2K2hSVkw0

('A`) 「まだ最大稼働ではないな!?」

('A`) 「見せてみろ貴様の性能を!」

从#゚∀从 「性能、性能、うるせぇんだよクソ野郎ッ!!」


('A`) 「それなら…こんなのはどうだ?」

そう言って、ドクオは光撃をツンへ向けた。

ビームでツンの腕や首に浅い傷をつけていく。
鞭でなぶるように、執拗に。

('A`) (悲鳴の一つでもあげてみせろ…!)

从;゚∀从 「ツン!!」


ξ ⊿)ξ 「ん……」

ツンは痛みと恐怖で震えていた。
だが、口元は固く結ばれ、わずかに吐息が漏れただけだった。

('A`) 「健気だねぇ…!」

129('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:37:56 ID:2K2hSVkw0

そして、ハインは全てを漂白した。

ドクオが放つビームを、粒子が展開した右手で受ける、
干渉を起こして拡散したビームに右腕を抉られるのも構わず、
強引に懐に飛び込む。

繰り返し発光しては、白く染め上げられる視界の向こうで、
金属同士が衝突して捻れるような、不快な衝撃音が幾重にも反響する。

徐々に視界が色づき始め、風景が輪郭を取り戻すと、
仰向けに地面へめり込んだドクオの四肢は圧壊していた。

その隣でハインはよろめいて、地面に膝をつく。

从 ∀从 「一体、何なんだ俺達は…」

从 ∀从 「本当にただの殺戮マシンなのか」

('A`) 「へっ…マジに覚えてないんだな…」

('A`) 「再調整に失敗したっていうのは本当みたいだな…」

从;゚∀从 「答えろ…!」

('A`) 「……」

从 ∀从 「教えてくれ…」

130('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:38:22 ID:2K2hSVkw0

('A`) 「まあいいだろう…どうせ俺には…もう今後の展開なんて関係がない…」

('A`) 「流石に…お前を逃したモナー博士のことは覚えてるよな…?」

从 ∀从 「いや……」

('A`) 「……」

('A`) 「俺達をデザインしたうちの一人が博士だ…」

('A`) 「俺達は…戦争で荒廃した星系と腐敗した政府を立て直す為…」

('A`) 「一からデザインされ調整された新しい人類みたいなものだ…」

('A`) 「そういう意味では…俺達は兄弟といえるかもな…」

('A`) 「中にはお前の知育を担当したやつも…」

从 ∀从 「……」

('A`) 「勿論、遺伝上の関係は無いが…」

('A`) 「目的は…人工的に強化された資質と能力で人間のサポートを行うことだ…」

131('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:39:00 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「それがどうしてこんな事になってる…?」

('A`) 「結局…それは表向きのお題目に過ぎなかった…」

('A`) 「実態は、強化された人間とマシンの融合による戦闘兵器計画だった…」

('A`) 「遺伝子レベルでデザインされ、更に生物化学的に強化した人脳を、背骨ごと取り出して…」

('A`)  「戦闘用のマシンに移植した合成人間…」

('A`)  「それが俺たちだ…」

ξ;゚⊿゚)ξ「そんな……」

从 ∀从

('A`) 「笑えるだろ…?」

('A`) 「そして…俺達の強化された脳はマシンとの融合を果たしたことで、
    この兵器計画を命じた連中に従うような調整が可能になった…」

('A`) 「実際…そう調整されていた」

132('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:39:27 ID:2K2hSVkw0

('A`) 「計画の全容を知ったモナー博士は悩んだ挙げ句、
    俺達のリーダーギコと全員を再調整して、命令プロトコルを無効にすることにした」

('A`) 「博士は自らが生み出した……いわば子どもたちの良心を信じていた…」

('A`) 「が、作り物は所詮…作り物に過ぎない…」

('A`) 「博士は人間と協力するという、当初の理想を実現できると思っていたが…」

('A`) 「俺達はそれほどお人好しじゃなかったのさ」


('A`) 「ギコの真意を知り、袂を分かった博士は、最後の一人だったお前を逃がすために、
    やむなく再調整を途中で強制終了させた」

('A`) 「そしてポッドに載せて星系から脱出させた」

('A`) 「ギコはお前の存在を不安視した、お前は完成していた唯一の第四世代型だからだ」

('A`) 「最大稼働したその力は理論上、ギコにも匹敵する」

133('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:39:48 ID:2K2hSVkw0

('A`) 「だから説得して仲間に引き入れようとした」

('A`) 「もし、それが無理なら…」

('A`) 「……」

从;゚∀从 「それでお前たちの目的は! ギコの真意ってのはなんだ!」

ξ゚⊿゚)ξ「ハイン…もう…」

('A`) 

ドクオは既に事切れていた。

从 ∀从 「ちくしょう、肝心なところは黙って逝きやがって…」

从 ∀从 (俺たちが兄弟だと…)


「クソッ…!」

134('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:40:11 ID:2K2hSVkw0

視野全天に薄暗い空間が広がっている。

それは既に何度も見た夢だった。
かつて、全てを覆うように流れていた文字列を、ハインはあれから一度も見かけていない。
ただ例の人影はいつもそこにいた。

人影は以前よりも輪郭が明瞭になってきていた。
ハインより少し背が高い男。

人影がはっきりするにつれて、ハインはそれが一人の人物ではないことに気がついた。
何人もの人物が入れ替わり立ち替わり、夢の中でぼんやりとした人影となって現れる。

頻度が高いのは、ハインを送り出したモナー博士だった。
しかし、彼と同じくらいの頻度で現れる男が別にいた。

今、現れている男がそれで、最初に見た夢に居たのも恐らく彼だった。

規則正しく、毎夜、訪れる夢の時間。
機械も夢を見るのか。それとも記憶データのデフラグか。

これは夢というよりは、失われた記憶の断片。
自分の記憶が何かの形で整列し始めている、ということなのかも知れない。
ハインはこの現象をそう考え始めていた。

135('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:41:13 ID:2K2hSVkw0

この人影は、馴れ馴れしい。
以前は、安心感のようなものを感じもしたが、最近では嫌悪が募るばかりだった。
自分の正体を知った今となっては。

ハインをこんな体にした研究者なのか、それとも…。

男は両腕を広げて、夢中のハインの視点に近寄る。

馴れ馴れしく、俺に近寄るな。
お前は誰だ、一体ここで何をして…。

そうしてハインは自らが殺した男の顔を思い浮かべる。

「俺達は兄弟といえるかもな…」

兄弟…。俺に近寄るな…触るな…!

ハインの思考が乱れ、記憶の夢が崩れていく。


从 ‐∀从

从 ゚∀从 「ん………」

从 ゚∀从 「ここは…?」

136('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:41:36 ID:2K2hSVkw0

見慣れない部屋でハインは目を覚ました。
薄暗い室内は荒れ果て、壁紙は剥がれ落ち、家具や建具は壊れて、
破れたカーテンから差す夕陽に埃が踊っていた。

ξ゚⊿゚)ξ 「目が覚めたのね、良かった…」

从 ゚∀从 「…どのくらい…眠ってた…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「今日で三日目よ」

从 ゚∀从 「…派手にやられたからな、ちょっと寝過ごしたか」

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「顔の傷ふさがって来てるね」

从 ゚∀从 「…そうか?」

ξ゚⊿゚)ξ 「ほら、鏡見て」

差し出された手鏡を受け取ろうとして、それはハインの右手をすり抜けて、
膝の上に落ちた。

137('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:42:01 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「だいぶガタがきてるな…」

そう言いながらハインは逆の手で鏡を取り、自分の顔を眺める。

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

从 ゚∀从 「確かに…なんか治ってきてるな…」

ξ゚⊿゚)ξ 「…でしょ?」

从 ゚∀从 「多分ナノマシンか何かが、それっぽく整えてるんだな…」

从 ゚∀从 「えぐられた腕と胸は全然だな、こっちはかなり時間がかかりそうだ」

从 ゚∀从 「特に右腕はもうダメだろうな」

ξ ⊿)ξ 「……」

ξ ⊿)ξ 「どうにかしようとしたんだけど、この星のテクノロジーとは体系が違うみたいで…」

从 ゚∀从 「ツンお前そんなコト考えてたのか…」

从 ゚∀从 「良いんだよ…俺が巻き込んじまったんだから…」

ξ ⊿)ξ 「でも私…」

138('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:42:22 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「ブローカーに追われてるのも、合成人間に追われてるのも、みんな俺のせいなんだ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「そうじゃないわ、言ったでしょ私にも実利はあるって」

从 ゚∀从 「空で言ってたあの話か…」

ξ゚⊿゚)ξ 「ええ」

ξ ⊿)ξ 「それに…私…」

从 ∀从 「…俺さ、おまえがアイツに攻撃された時、ちょっとおかしかったんだ…」

从 ∀从 「怒りとか焦りとか、そういう感情がすっと後ろに下がって…」

从 ∀从 「少し離れたところから、自分で自分の機械の体を観察してるみたいな…」

ξ゚⊿゚)ξ 「ハイン……」

从 ∀从 「はじめて会った時も、思わずお前を絞め落としたよな…」

ξ゚⊿゚)ξ 「……」

从 ∀从 「怖いんだ…」

139('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:43:01 ID:2K2hSVkw0

从 ∀从 「殺戮マシンとしての本性をいつ現すか…」

从 ∀从 「でも反応してしまう、スイッチひとつで切り替わるように…」

从 ∀从 「俺の頭の中に巣食う殺戮のプログラムに、俺は逆らえるのかな…?」

从 ゚∀从 「考えても、考えても、悪い方にしかいかないんだ…」

从 ゚∀从 「いつか、またお前のことを…」

从 ゚∀从 「いや、もう傷つけてるか…」

そう言ってハインは、ツンの腕や首筋に走る火傷の痕に沿って、宙を手でなぞる。

ξ ⊿)ξ 「もうやめて…」

从 ゚∀从 「悪かった…」



ξ゚⊿゚)ξ 「…少し外に出ましょう」

从 ゚∀从 「出歩くのはまずいんじゃないか?」

ξ゚⊿゚)ξ 「ここの屋上よ」

140('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:43:51 ID:2K2hSVkw0

廃ホテルといっても規模は小さく、
数階建ての民宿のようなビルの屋上は雑然としていた。
かつてはここにも誰かの営みがあったのだろう。

夕陽は既に落ち、辺りは暗い。


从 ゚∀从 「ここからだと少し星が見えるな」

「ここは外都の端っこの方で放棄された地区だからね」

「高い建物もないし街も暗い」

「ほら軌道エレベーターがあんなに細い」


「所々、かすれて見えないな」

それは暗闇で光る絹糸のようにも見えた。

二人は屋上の出入り口によじ登って、しばらく空と都市を見ていた。

141('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:44:24 ID:2K2hSVkw0

「そういえば、一度アサピーが来たわ」

「あの、おっさんもう知ってたのか…」

「出来ることがあれば、なんでも手伝うって…」

「……」

「さっき、上都を見るのが私の実利だって話したよね」

「ああ…」

「それだけじゃなくて、私は一緒に何かをたくらむ仲間が欲しかったのかもしれない」

「仲間ね…俺達はそんなモンなんかじゃないぜ」

「……」

「俺のお仲間はグロテスクな合成人間さ…」


「おまえと俺は…違いすぎる…」

142('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:45:25 ID:2K2hSVkw0

ハインは顔を背けて小さくつぶやいた。

「でも俺は…」

続く言葉はジェットエンジンの爆音にかき消されて、誰にも届かなかった。
上空からVTOL機が降下し、屋上の向こうにホバリングする。

サーチライトの光が二人に集まり、
ハインは左手で光を遮りながら機体を見上げた。

人影が二人の近くに飛び降り、VTOLがそのまま飛び去る。


( ・∀・) 「やっと見つけたよ」


从 ゚∀从 「…よう、トドメを刺しにきたか?」

ξ;゚⊿゚)ξ 「……」


( ・∀・) 「…ドクオは独断専行だったんだ、できるなら戦いたくはない」

( ・∀・) 「なるべく穏便に行きたいんだ…」

143('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:48:19 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「ハッ…なら仲間の手綱ぐらいはしっかり握っておけよ…」

从 ゚∀从 「ボコボコにされた挙げく、戦いたくはない信用しろと言われてもな」

从 ゚∀从 「出来の悪い冗談にしか聞こえないぜ…?」

ハインは壊れかけの右腕を、抉られた胸の前でひらひらと動かす。

( ・∀・) 「……」

( ・∀・) 「仕方ない…信用を得るためにも何か少し話でもしよう…」


( ・∀・) 「僕の能力は割と地味だ」

( ・∀・) 「ナノマシンによる修復と破壊、電子戦の支配、諜報、その辺が本領さ
       だからその胸も腕も直せる」

( ・∀・) 「流石に内部機構まで壊れてるのは難しいこともあるけど。形を整えるだけなら簡単だ。

144('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:49:14 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「……」

( ・∀・)「信じられないかい? じゃあ少しデモストレーションしてみようか」

そう言ってモララーは自分の指をへし折ると、ゆっくりそれを直してみせた。

( ・∀・) 「その腕も直してあげようか?」

从 ゚∀从 「怪しいな……」

从 ゚∀从 「そのナノマシンとやらで手っ取り早く洗脳する気なんじゃないか?」

( ・∀・)「そっか用心深いね」

从 ゚∀从 「話なら…ドクオが言ってたことが本当か確かめたい…」

ハインはモララーにドクオから聞いた事を伝えた。
時々、ドクオが話していない嘘を織り交ぜても、モララーはそれを否定してより分けた。
ドクオとモララーが共謀して嘘をついていない限り、二人の話は一致した事実だった。

( ・∀・) 「大体はその通りだね」

从 ゚∀从 「そうか…」

145('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:51:13 ID:2K2hSVkw0

( ・∀・) 「実は僕もそれで結構、悩んだことがあってね…」

( ・∀・) 「役割を与えられて生み出された僕らについてね」

大昔の偉い人はね、最高のフルートは最高のフルート奏者に与えられるべきだと考えたんだ。
フルートが造られた目的は演奏されることだから。本質はそこにあるからって。


人間は誰にも造られなかった。だから彼らは造られた目的を持たない。

僕らは人によって殺戮と戦争を目的として造られた。
それが僕たちに生来、内在してる本質。戦闘兵器としての僕ら。

だからそういう意味でも僕らは人間ではない。

ドクオは兵器としての本質を受け入れた。

ギコも形は違うけど、そう変わらない。
ギコ達の目的は彼らが星系のリーダーになって人類を教導することだ。
二度と自分たちのような過ちが犯されないように。

一呼吸置いてモララーは続ける。

146('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:51:45 ID:2K2hSVkw0

( ・∀・) 「ギコ達は人間に反旗を翻すつもりだったんだ」

( ・∀・) 「二度と自分たちのような事が起こらないように星系政府を掌握して管理下に置く」

( ・∀・)「要するにクーデターだ」

しかし、フルートの話を思い出して欲しい。

演奏を目的に造られたフルートとはいえ、
それは売ってお金にすることも出来るし、何ならそれで人を殴ることも出来る。
僕らが殺戮の為にデザインされた兵器だとしても、他にやりようはあるのではないかって。

だから僕は別の道を探している。
それは、かつてモナー博士が見た夢に似ていると思う。

でも僕達はフルートじゃないし、まして、それをどう使うか決める人間でもないからね…。

( ・∀・) 「そこが難しいよ」


从 ゚∀从 「博士はどうなったんだ…?」

147('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:52:34 ID:2K2hSVkw0

( ・∀・) 「……」

从 ゚∀从 「普段は饒舌でも肝心なとこはだんまりか」

从 ゚∀从 「…俺は多分、以前お前に会ってる」

从 ゚∀从 「この、もったいぶるようで気取った、いけ好かない話し方どこか覚えがある」

( ・∀・) 「それについて、僕から君に言えることはないかな」

ξ゚⊿゚)ξ 「まさかハインの知育を担当したのは…」

从 ゚∀从 「…ツン?」

( ・∀・) 「やれやれ…ドクオは相変わらずおしゃべりだなあ…」


从 ゚∀从 

夢の中の男。やたらと馴れ馴れしい、俺の兄弟。

148('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:53:00 ID:2K2hSVkw0

( ・∀・) 「面と向かって話すのは初めてだよ」

( ・∀・) 「全ては仮想現実空間で、圧縮された時間での知育だった」

( ・∀・) 「感覚的にはフルダイブVRでおままごとをしていた、というのが近いかな」

从 ∀从 「もう帰ってくれ…」

( ・∀・) 「そうだね、ちょっとおしゃべりが過ぎたね」

( ・∀・) 「僕もドクオのこと言えないな」


( ・∀・) 「できれば、僕はいつか君とは仲間になりたいと思ってるよ」

( ・∀・) 「…こればっかりは本当にね」

从 ∀从

ξ゚⊿゚)ξ (ハイン…)

149('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:53:21 ID:2K2hSVkw0
( ・∀・) 「……」

( ・∀・) 「言い忘れたけど…」

( ・∀・) 「僕らの拠点は軌道上にある偽装した宇宙船だ」

( ・∀・) 「座標を置いておくから、気が向いたら…」

( ・∀・) 「……」

そう言い残して、モララーは屋上から地上の闇へ溶けていった。


从 ∀从 「……」

从 ゚∀从 「ツン…アサピーと連絡取れるか?」

ξ゚⊿゚)ξ 「ええ…でもどうして?」

从 ゚∀从 「ちょっと考えがあってな…」

150('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:53:48 ID:2K2hSVkw0




川 ゚ -゚) 「どうだった…?」

( ・∀・) 「言われた通り…この宇宙船の座標は伝えたよ」

( ・∀・) 「どういうつもりか知らないけど…」

( ・∀・) 「ショボンさんがドクオの件を報告しに行ってる今」

( ・∀・) 「彼女をここに呼び出したり、事を起こすのは反対だけどね…」

川 ゚ -゚) 「……」


( ・∀・) 「でも驚いたよ…再調整が中断された影響なのか…」

( ・∀・) 「僕の知ってるハインではあったけど…」

( ・∀・) 「結構、幼い頃みたいだったよ…」

151('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:54:13 ID:2K2hSVkw0

( ・∀・) 「17歳くらいじゃないかな、精神の成熟度は」

( ・∀・) 「再調整前に知育と精神構造の熟成は、全行程が完了していたはずなのに」

( ・∀・) 「知育の方は…見当もつかないけど、多分、同一レベルじゃないかな」

川 ゚ -゚) 「なるほど…再調整中の強制終了で一部がロールバックしたのかも知れんな…」

川 ゚ -゚) (それとも、一時的な障害か…?)

川 ゚ -゚) (しかし、決断は変わらない…)

152('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:55:44 ID:2K2hSVkw0


中都最大の企業インダストリアルの本社ビルは、中都の建造物の中で二番目に高かった。
一番の建造物はこのフロアからも窓越しに見える。
天を衝く軌道エレベーターは今日も変わらずにそこにあった。


(’e’) 「久しぶりだなアサピー」

(’e’) 「こうして、また顔を合わせることになるとは…一緒に働いてた頃を…」

(-@∀@)「挨拶はいい、早速だが本題に入ろう」

(’e’) 「…見せたいものがあるって聞いたが?」

从 ゚∀从 「こいつだ」

そう言ってハインは右腕をテーブルの上に出す。

(’e’) 「これは、損傷が激しいな…」

(’e’) 「人型の汎用マニピュレータ…」

(’e’) 「他星系の技術か、僕も仕事柄そういう物に触れる機会は多いが」

153('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:56:04 ID:2K2hSVkw0

(’e’) 「こんなのは、お目にかかったことがない」

(’e’) 「にわかには信じがたいが…我々の体系とはかなり異質なテクノロジーのようだ」

从 ゚∀从 「こいつを…あんたらにあげるよ」

(’e’) 「……」

从 ゚∀从 「だいぶガタがきてるが、こういうのでもモノがあれば…」

从;゚∀从 「えーっと、何だっけ…ツン?」

ξ゚⊿゚)ξ 「リバース・エンジニアリングよ、ハイン」

从 ゚∀从 「そうそう、そのリバース・エンジニアってやつで、技術をいくらかは物にできるんだろ?」


(’e’) 「……」

(’e’) 「ただの善意や酔狂ってわけじゃないんだろう?」

(’e’) 「…要求は?」

154('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:56:31 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「あんたらが持ってる軌道エレベーターで低軌道センターと宇宙港まで行きたい」

从 ゚∀从 「あと宇宙船も貸してくれ、小さいクルーザーでいい」

(’e’) 「むぅ……」

从 ゚∀从 「破格の条件だと思うがなあ」

(-@∀@) 「現金も500ほど頼む」

ξ゚⊿゚)ξ 「アサピー?」

(-@∀@) 「フォックスと話したが…金を払えば許してくれるそうだ」

(-@∀@) 「しっかり取り立てたとなれば、潰れたメンツも幾らかは回復する」

(-@∀@) 「ハインとも話し合った」

从;゚∀从 「まあ…あれは俺が悪かったよ…」

ξ゚⊿゚)ξ 「ハイン…」

(’e’) 「まあ、500くらいなら構わん…」

(’e’) 「軌道エレベーターの運行コストに比べれば微々たるもんだ…」

155('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:56:53 ID:2K2hSVkw0

(’e’) 「ではこの条件で取引しよう」

(-@∀@) 「いや、その前に二人で話したい、廊下でいいか?」

(’e’) 「…?」

アサピーが早足に廊下へ出て、怪訝そうな顔で部長も後へ続く、
しばらく外の二人の間で、何かのやり取りが走った。

部長は少し不満げな表情で部屋へ戻ってきた。

(;’e’) 「まったく…これで最終確認だが、この条件で交渉成立だな?」

(-@∀@)「ああ、書面にしてくれ」

(’e’) 「分かっている!」

156('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 02:59:35 ID:2K2hSVkw0

軌道エレベーターの登り降りに利用されるハイパーループ・システムは、
企業と政府、そしてエレベーター公社がそれぞれ路線を持っていた。

運行管理と整備は公社が一括で執り行い、それぞれの権利者は管理を一任している。

高度四百KMの低軌道センターまで5分ほどの行程だった。
そこから更に宇宙港までは数時間。

从 ゚∀从 「右腕が無いと、何だか体のバランスがしっくり来ないな」

ξ゚⊿゚)ξ 「大丈夫なのハイン…?」

从 ゚∀从 「うーん、やっぱりこれは行かないといけないと思うんだ」

从 ゚∀从 「誘いだっていうのは分かるけど…」

从 ゚∀从 「向こうから乗りこんできて、この前みたいな事になったら…」

そう言ってハインは、ツンの首や腕に残る傷に目をとめる。

157('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:00:04 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「それに…なんというか…」

从 ゚∀从 「戦うにしても話し合うにしても、こっちから行かないとな!」

从 ゚∀从 「それじゃあ言ってくるよツン」

ξ゚⊿゚)ξ 「気をつけてハイン…」

从 ゚∀从 「まあこの機会に、俺の代わりに軌道エレベーターを見学しておいてくれ」

ξ゚⊿゚)ξ 「はぁ…そんな余裕ないわよ…」

从 ゚∀从 「まあ…それもそうか!」


低軌道センターにツンを残したハインは宇宙港へ、そこから指定の座標へと進んだ。
当初、座標にはめぼしい反応はなかった。
しかし、さらに近づくことで未知のテクノジーで空間に擬態した宇宙艦が姿を現す。

宇宙艦が格納庫を開くさまは、何の変哲もない宇宙空間に大きく穴が空いていくようだった。
大蛇に飲まれる蛙のような気分で、ハインはその大口へと飛び込んだ。

158('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:00:54 ID:2K2hSVkw0

川 ゚ -゚) 「よく来たな…」

从 ゚∀从 「あれだけ露骨に誘われたらな、まあ、罠…なんだろ?」

从 ゚∀从 「獲物が来なかったら、来なかったで別の手を打つ…」

从 ゚∀从 「それを待つぐらいなら、正面から突っ込んで食い破るほうが性に合ってる」


川 ゚ -゚) 「右腕は?」

从 ゚∀从 「ここまでの通行料代わりにくれてやったよ」


从 ゚∀从 「ドクオの話じゃ俺達は」


川 ゚ -゚) 「ドクオの話は…するな…」


「なるほど……」

「それが理由か…」

「なら、やるしかないな」

「……」

159('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:01:51 ID:2K2hSVkw0

戦いはドクオの時以上の激しさだった。
船内では目につく物すべてが、その余波で破壊されスクラップになった。

船は最早、宇宙船としての機能を失い、
巨大なジャンクが宇宙空間を漂流しているような有様だった。

それでも、まだ決着はついてなかった。

空間を構成する最小単位を自在に操る、それがクーだった。
空間に亀裂を造って、それを投げて寄越すことも出来る。

高速移動と馬鹿力が売りのハインは相性が悪かった。
直によこされた亀裂を躱すのはそう難しくなかったが、
移動先に予め亀裂を置かれると致命的だった。


互いに身を削る攻防は徐々に均衡が崩れ、次第にハインが上を行くようになった。

ドクオが言うように、自分が最新兵器だからなのかもしれない。
頭の片隅でハインはそんな風に考えていた。

だが、事態はそれほど簡単には収まらなかった。

160('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:02:37 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「もうやめろって…」

川 ゚ -゚)「……」

川 ゚ -゚) 「ドクオを殺しといてよく言う…」

从 ∀从 「……」

川 ゚ -゚) 「このままでは済まさない…」

川 ゚ -゚) 「この船を軌道エレベーターにぶつけて何もかも破壊してやる」

川 ゚ -゚) 「あの都市もあの女も」


从 ゚∀从 「…馬鹿言うなよ、損傷で正常な判断ができなくなったか?」

从 ゚∀从 「この船はもう宇宙を漂う巨大なポンコツさ」

从 ゚∀从 「どうやってあの星まで持って行く気で…」

船内に乾いた笑い声がこだまする。
それは、船の気温が一息に下がったかと錯覚させるような冷たさだった。

161('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:03:45 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「……」

川 ゚ -゚) 「私の力も随分と安く見られたものだ…」

川 ゚ -゚) 「空間の裂け目を投げつけるだけが能じゃないところを見せてやる…」

川 ゚ -゚) 「流石にこれほど大規模な操作だと物理的な基盤が持たんがな…」

クーの胴を中心に奇妙な渦巻きが生まれ、躰が徐々に崩れてその渦に剥離していく。

从 ゚∀从

要するに、こいつは多分、空間の裂け目を利用してワープ出来るってことだ。
それだけじゃなく、何かをワープさせることも出来る。
この船だって。


直後、宇宙船は軌道エレベーターの目前、低軌道センター直上に出現した。


川 -゚) 「何もかも壊れてしまえ…」


从;゚∀从 「……」


川 -゚) 「もう遅い、いまさら私を殺しても星の重力に引かれ船は都市に墜ちる…」

川 -゚) 「軌道エレベーターを巻き込んでな…」

162('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:04:34 ID:2K2hSVkw0

从 ゚∀从 「星を教導するなんて言っても、所詮は人間の尻尾が付いてるんだよ俺達は」

从 ゚∀从 「合成人間兵器なんて、ろくでもないものを考え出すような連中の尻尾が!」

从 ∀从 「破壊と殺戮だけに力を出せる本性が……」


人類を教導するだの、兵器の本質とは別の道だの。

从#゚∀从 「どいつもこいつも、夢みたいなことばかり言いやがって!」


川 - )


从 ∀从 「その結果がこれか…」

俺達はやっぱり、こうなるしかないのか。

163('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:06:00 ID:2K2hSVkw0

低軌道センター直上への巨大な宇宙船の出現。
それはあまりに唐突で現実離れした光景だったが、

そのスケールでは実際のところ地上からはよく見えなかった。

地上ではいつもと変わらない日々の日常がどこまでも続いていた。


だが、宇宙港と低軌道センターは狼狽の極みに達し、機能不全に陥った。

迎撃するにもあまりに距離と時間が足りなく、
都市政府への伝達はおろか避難警報すらろくに出てなかった。

もっとも警報が出たとところで何かが変わる状況でもなかった。


ツンのいる低軌道センターは膨張を続ける巨大な船影にしばし沈黙した後、
悲鳴と怒号に包まれた。

全ハイパーループは直ちに緊急停止シークエンスへ移行し、
輸送体のループ離脱が進行していた。
だが、全てはあまりにも遅すぎた。


ξ;゚⊿゚)ξ (ハインどうなってるの…)

ξ;゚⊿゚)ξ (あなたは無事なの?)

ξ゚⊿゚)ξ (ハイン…私…)

164('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:07:10 ID:2K2hSVkw0

宇宙艦は直撃コースを取り、増速しながら軌道エレベーターへ向かっていた。
ハインは迫りくる低軌道センターを、為す術もなくただ眺めていた。

(ツン…)

(そういやアイツ、まだそこにいるのか…?)

衝突までの僅かな時間、ハインはどこか他人事のように、
ぼんやりとツンのことを考えていた。

表情はうつろで、生気に乏しく、
それは、ドクオを殺したあの時の感覚にも似て――。


(これは……)


从 ゚∀从 「……最大稼働?」


从 ゚∀从 (何で今…?)

从 ゚∀从 (いや、そんなことよりもツン、ツンはどこにいるんだ)

165('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:07:42 ID:2K2hSVkw0

次第に思考の焦点が定まり、
全身を流れる力の向きが変わるのをハインは感じていた。

粒子の輝きが彼女を覆う。


从 ゚∀从 「……」

何かの目的のためにデザインされ、それが歪で蝕まれていようとも
その力や思考は私のものなんだ。

作られた意志でも、その思考は私達のもののはず。
それが如何につくり手によって制御され、奪われ、蝕まれていようとも。

私のすべてが今、私を後押しするのを感じる。
私の全能力が私に応えてくれる。

最高のフルートで他人を殴打する愚か者のように。



気がつくとハインは青白い光に包まれ、
宇宙船と軌道エレベーターの間に居た。

166('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:08:08 ID:2K2hSVkw0

立て続けに起こった不可思議な現象に、低軌道センターと宇宙港は混迷を深めていた。
なにもない空間から、宇宙船が落ちてきたと思えば、今度はそれが減速し始めた。
わずかに冷静さを保っていた一部の職員は全力で観測と状況分析を始める。

一体、何が起こっているのか。この先どうなるのか。

 

ハインにとって、状況は悪化の一途を辿っていた。
意識が途切れた影響によってか、暴走したクーは空間の裂け目を多重展開。
その全てから同じ様な船が落ちてくる。

从;゚∀从 「クソッどうなってやがる…!」

こいつは自分の星から無人の船を飛ばしてるのか。

律儀な野郎だ。そういうところは、よく分からないが教導者ぽいぜ、なにか優等生じみてて。
どっかの有人惑星を持ってくるとかよりはずっと。

167('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:08:36 ID:2K2hSVkw0

ハインの耳元で不意にノイズが弾ける。


从;゚∀从 (体にもガタが来たか…)

从;゚∀从 (戦闘の後でこれは無茶だったか…?)


次いで何か別の音が聞こえてくる。

誰かの声…? これは…

「やあ、僕だよ」

モララー。


「君には警戒されたけど、その船にも操れるナノマシンはあったからね」

「それを介してこうして話してる」

「君の骨格の音を拾えるから宇宙空間でも通じるんだ」

168('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:08:57 ID:2K2hSVkw0

从;゚∀从 「こんな時に一体何のマネだッ!」


「ツンは低軌道センターに居る」


从 ゚∀从


「センターのマイクとスピーカーに繋げるよ、彼女から状況をモニターしてもらうんだ」

从 ゚∀从 「そんな事が出来るのか?」

「ハッキングと電子戦は得意分野だって話したじゃないか、信じてなかった?」

从;゚∀从 「それよりもツンを避難させろ!」

「今から避難させても、軌道エレベーターが崩れたら助かるかどうかは運の問題になる」

「それに他の人達はどうするんだい?」

从 ゚∀从 「……」


「君がやるしかないんだ」


从 ゚∀从 「…つないでくれ」

169('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:11:31 ID:2K2hSVkw0

モララーの報を聞いて、ハインと船体が一面の青に包まれる。

左腕から溢れた光の粒は無数の帯となって、船をまとめ上げ、
足から伸びる推進粒子の後流は低軌道センターを包むように広がる。

そして、幾重にも連なった宇宙艦が惑星の引力に逆らってハインと拮抗する。



「…ツン、聞こえるか?」


ξ゚⊿゚)ξ 「ハイン!!」


「詳しい状況が知りたい、低軌道センターが観測してる情報を転送してくれ」

「技術的なサポートはモララーがするらしい」

「観測データをオンラインにしてくれ」

170('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:12:05 ID:2K2hSVkw0

ξ゚⊿゚)ξ 「どうなっているのハイン」

ξ゚⊿゚)ξ 「あの青い光、あなたなの?」

「ああ、手を振ったら見えるかな…?」


ξ゚⊿゚)ξ 「馬鹿なこと言わないで!」

ξ゚⊿゚)ξ 「あなた片腕なのよ!」

ξ;゚⊿゚)ξ 「圧し潰されてしまうわハイン!」


「まあ見てろよツン」

「今の俺は不可能なんて言葉、たちまち忘れちまいそうだぜ!」

ξ;゚⊿゚)ξ 「どうするつもりなの?重力圏外までは遠すぎるわ」

ξ;゚⊿゚)ξ 「加速をつけて押し出すにはもう星との距離が近すぎる!」

「詳しいんだな…学者先生」

ξ ⊿ )ξ 「少しだけね…」

171('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:12:32 ID:2K2hSVkw0

「それなら……」

「あの裂け目まで押し返そうと思う」

ξ;゚⊿゚)ξ 「それこそ無茶よ!」

「クーのやつが完全に機能停止したら、恐らく裂け目も閉じるはずなんだ」

「そうすれば、この宇宙船共も元の場所へ戻せる」

ξ;゚⊿゚)ξ「あなたは…どうなるのハイン?」

「俺は…裂け目の向こうに行って見ようと思う」

「その先の俺が生まれた星へ」

「そこで何が起こってるのか、逃げちゃいけない気がするんだ…」


ξ ⊿ )ξ 「……」


「ツン……」

ξ ⊿ )ξ 「これで お別れなのハイン…?」

172('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:13:01 ID:2K2hSVkw0

「……」

「心配するなツン、よく言うだろ空はつながっているって」

「空の先には宇宙が続いてる」

「きっと俺の星までそいつは続いてるさ!」

「いつか全てが片付いたら、友好使節かなんかで来てやるよ
まあ友好ってガラじゃないか!」

「…前に言っただろ俺達は仲間じゃないって」

「でも俺は…友達だと思ってるぞ!」

ξ ⊿ )ξ 「ハイン…」

「なんだか照れるな!」


低軌道センターからの観測データの転送が終わる。

173('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:13:34 ID:2K2hSVkw0

「それじゃあ行ってくる!」

「ジャンク屋のおっさんによろしくな」


「私も…」


ξ゚⊿゚)ξ 「私も同じ様に思ってるわ、ハイン!」


「へへへ…」


そうして、スピーカーは永遠に沈黙する。

増速するハインは巨大な光の後流とともに宇宙船を押し出し、断裂の向こう側へと吸い込まれていく。
低軌道ステーションのツンには、それが羽を広げた青い蝶のようにも見えた。

そして、宇宙はまた暗く静けさを取り戻す。

174('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:13:59 ID:2K2hSVkw0

「行っちゃったか…」

「あなたはどうするのモララー」

「僕も星に帰るよ」

「最後にハインと話せてよかったわ」

「ありがとうモララー」

「最後かどうかは分からないけどね」

「……そうね」



後始末はそれなりに厄介だったが、
音声や映像データはあらかたモララーが破壊したようで、
ツンへの追求は難しくなった。

事実を目撃した僅かな人々の記憶も、いずれは曖昧になっていくだろう。
全てが白日夢だったかのように。

事態がおおよそ片付くと、ツンはアサピーに一つの相談を持ちかけた。

175('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:15:21 ID:2K2hSVkw0

「アサピー、私ジャンク屋やめようと思うの」

「わがまま言ってごめんなさい」

「でも、他にやりたい事があるの」

「…好きにしな、お前の人生だろ?」

「ありがとうアサピー…」

「餞別だ受け取れ」

それは、内都の滞在証とインダストリアルの研修生の資格、奨学プログラム。

「インダストリアルはハインの右腕でまた膨大な額を稼ぎ出すだろう」

「このくらいの資格はお前にもあるはずだ」

「アサピーこれは……」

176('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:15:42 ID:2K2hSVkw0

「俺と、お前の友人からだ」

「私の…?」

『ジャンク屋のおっさんによろしくな!』


ξ゚⊿゚)ξ 「ハイン…」


ジャンク屋を後にして、ツンはもう一度、都市の底から空を覗く。

空は変わらず超高層のビル群に切り取られて狭かった。

星々の光も都市の明るさで霞んで見えない。


ξ゚ー゚)ξ

だけど今は、この空の先に確かに一つ星があることを知っている。

177('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:17:06 ID:2K2hSVkw0

Epilogue

荒廃した大地は生き物の気配もなく、大気も淀んでいた。
彼方の地平線は砂嵐でとても見通せない。

一人の少女が、砂嵐を抜けて現れる。

向かい側からも同様に男が現れた。

しばし、対峙した二人は。

なにか言葉を交わしたようにも見えたが、それも砂にまみれて判然としない。


そうして二人は互いに相手に向かっていき、衝突した。
余波が砂嵐を取り込み、巨大な渦となって全てを飲み込んでいく。

渦の中心が青く光り、隻眼隻腕の少女がはじき出されて転がり、膝をついた。

「へッ…この程度かよ?」

(,,゚Д゚) 「……」

178('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:17:39 ID:2K2hSVkw0

(´・ω・`) 「ギコ!」

(,,゚Д゚) 「ショボン来たか!」

(,,゚Д゚) 「これで二対一だな」

「……」

(,,゚Д゚) 「どうする…続けるか?」


「お前が人間と共に歩む道を選ぶって言うのなら、仲良くしてやってもいいぜ?」

(,,゚Д゚) 「馬鹿なことを…過ちは二度と繰り返させん…」

(,,゚Д゚) 「人類は我々が導く…!」


「それじゃあ、続けるしかないな…」

(,,゚Д゚) 「勝ち目はないぞ…」

179('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:18:04 ID:2K2hSVkw0

「それでも、まあ…俺の隣に居たのは人間だったし」

「俺が居たのも人間の隣だった」

「教導する相手ではなく…」


(,,゚Д゚) 「相容れないか…」

(´・ω・`) 「……」

(,,゚Д゚) 「では、いくぞ…」


少女が青白く光って、立ち上がる。


从 ゚∀从 「来いよ…!」

ツン、そっちはどうだ学者先生にはなれたか?
こっちは相変わらずろくでもない所だけど、
お前のおかげで今日まで頑張れたよ。

180('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:18:36 ID:2K2hSVkw0

(,,゚Д゚) (´・ω・`)

ショボンとギコはジリジリと位置を変えながらハインに向かっていく。
対極についた二人は速度を上げ、同時に飛びかかろうとして、
驚異的な質量を持った砂嵐が、彼らの行く手を遮った。

今まで陸を走っていたはずなのに、さっきの一歩からは、
首までつかった泥土の中を進んでいるようだった。

(,,゚Д゚) 「これは……」

(´・ω・`) (砂に擬態した膨大な量のナノマシン…!)


「立てるかハイン!?」


从 ゚∀从 「心配するなよ兄ちゃん!」


(; ・∀・) 「その呼び方はやめろって!」


从 ゚∀从 「へへへ…」

181('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:19:19 ID:2K2hSVkw0

(,,゚Д゚) 「モララー…お前が裏切るとはな…」

( ・∀・) 「ギコ……」

( ・∀・) 「あんたとは同じ世代だし、苦楽も共にしたけど…」

( ・∀・) 「僕も別の可能性を信じてみたくなったんでね…!」

(,,゚Д゚) 「そうか…」

(´・ω・`) 「モララー…」

( ・∀・) 「ショボンさんも遠慮は要らないですよ」


从 ゚∀从 「さあ、ケリをつけようぜ!」


それに、これからも頑張れそうだ。




ξ゚⊿゚)ξ 路地裏の空のようです 从 ゚∀从


fin.

182('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:21:16 ID:2K2hSVkw0
('A`) どうしてここまでクソみたいに冗長な話を書いてしまったのかそれは俺にもわからない

183Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 03:31:00 ID:3X7pGim20
Σz ゚ー )リ それによって醸し出される独特のアトモスフィアが、拙者は好きでござるよ?

184('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 03:53:33 ID:2K2hSVkw0

('A`) はあ最悪だ…

>>85>>86の間に


そして、ハインの両腕が発光した。
両肩から手の甲にかけて、幾重にも蒼い光の線が走る。
ハインはサイボーグ男との距離を一息に詰めた。

「こいt…」

そう言いかけて、溺れかけの人間が絞り出すような、
声にもならない呻きが男の肺から漏れた。

ハインの拳が男の股間にめり込む。


('A`) これが入らないと意味が分からん

185( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:30:16 ID:IRQNXZnw0
(;^ω^)「おはようさぎ!移動しつつ投下するお!」

186( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:32:30 ID:HbwiyLsI0
とある雑居ビルの一階、青い看板のコンビニエンスストアが占拠している脇の、更に脇。
薄ぼけたガラス戸の奥には更に薄ぼけた印象の階段がひっそりと存在している。
暗く、急勾配の階段を上った先の二階、三階へと続く階段との間の、踊り場とも廊下とも言い難い、薄暗く狭い空間。

そこにはアルミにはめ込まれた曇り硝子に、ボロボロに掠れた白文字で『株式会社 平成ドラゴン術』と書かれたドアだけがあった。

そのドアの中、くたびれた事務所内。
玄関の直上の蛍光灯は切れており、薄暗い。
更に目の前の衝立は何故か角が欠けて木材の乾いた断面が露わになっている。
足元を見れば、緑色のつぶれたスリッパに、玄関ドア同様に煤けた文字で株式会社平成ドラゴン術の文字が刻まれている。
それだけでなく、緑色の安っぽい合皮は剥がれ、破れ、中のスポンジが露出していた。

ドアを開けて一秒でこのザマであれば、来客者は入って直ぐに踵を帰したくなるであろう。
これだけでも、この事務所の主が如何に経営に悩んでいるかを示している。

そんな残念と無念を掛け合わせたような室内。

だが意外な事に、更に意外な事に、更に更に意外な事に。
この室内では、現在社員面接が行われていた。

187( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:33:27 ID:HbwiyLsI0
衝立を越えた先、入り口からほど近いそこは応接室兼事務スペースとなっている。
応接用のソファには黒のローテーブルが並び、その目の前には、如何にも社長机といった風貌の堂々たる机が一つ。
机と呼べるものはおよそその二つだけである。

壁には竜をモチーフとした旗章が織り込まれた旗が一枚と、巨大な鞍のような物がかけられている。
しかしそのどちらも埃にまみれ、その誇りの証を雪のように覆っていた。

从 ゚∀从「……で。まずは自己PRと志望動機からよろしく」

これまた如何にも社長椅子といった大きな座席に、絵に描いたようなふてぶてしさでもたれかかるダウナーな人物。
長い脚を机上に投げ出しながら手に持った履歴書を見つめている。
街ですれ違った人物を男女問わず振り向かせるような中性的な顔立ちと、何より目を引く天然の銀髪。
その名も「高岡ハインリッヒ」、通称ハイン。
ドイツ系の血を引くその人物こそ、面接担当にして株式会社平成ドラゴン術代表取締役社長にして唯一の従業員なのであった。

188( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:34:29 ID:HbwiyLsI0
ミセ*゚ー゚)リ「はいっ!」

それとはまるで対称な女性が、ハインの言葉に反応して跳ぶように立ち上がる。
勢い余ってローテーブルに脛をぶつけ、机上のコーヒーセットが音を立てるが、彼女はまるで気にしていない。
変わらず快活な笑みを浮かべている彼女に対し、ハインは、思わず眉間に皺が寄るのを感じるが、黙って言葉を待つ。

ミセ*゚ー゚)リ「増木ミセリ!二十二歳!自己PRは魔物が好きな事!志望動機は魔物が大好きだから!以上!」

从 ゚∀从「不採用。とっとと帰れ」

ミセ;゚Д゚)リ「なんとぉっ!?」

即決であった。
驚愕を隠さず口を大きく開くミセリに対し、ハインの態度は実に淡々としたものだった。
ミセリの履歴書を畳み、封筒に仕舞うと応接テーブルを目掛けて刺すように放り投げる。
封筒は空を滑るようにローテーブルに着陸し、滑り、ミセリの前のコーヒーセットによってその動きを止める。

ハインはそれで話は終わったと言わんばかりに、机から別の書類を取り出し目を通し始めている。
まるでミセリなど最初から存在しなかったかのような、あまりに傍若無人な振る舞いに対し、彼女は茫然としているように見えた。

ミセ;゚ー゚)リ「……いやいやいやいや冗談きっついですよ社っ長ぉー。面接開始から五分も経ってないじゃないですかやだなー」

从 ゚∀从「あれ、まだ居たのか。早く帰らないと通報するぞ」

ミセ;゚Д゚)リ「マジで!?この会社マジで!?」

今度こそ全力で驚愕する彼女であった。
しかしながら、やはりハインは淡々と事務作業を再開するのみ。
あまりの冷遇にミセリは納得出来ずに食い下がる。

189( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:35:08 ID:HbwiyLsI0
ミセ;゚ー゚)リ「私ここまで片道二時間かけて来たんですよー?交通費補助も無いから自腹だしー」

从 ゚∀从「可哀そうに……本当に可哀そうだ……ドンマイ」

ミセ;゚ー゚)リ「適当に哀れんどけばいいと思ってませんか?っていうかなんで不採用なんですか!どう考えても適任じゃないですか!」

その一言だった。
ミセリの発したその一言に、それまで視線すらくれなかったハインが反応する。

せわしなく動かしていた手を止めると、心底信じられないとでも言いたげな表情でミセリを見る。

从;゚∀从「適……任……?お前日本語分かってる……?大丈夫……?帰って休んだ方が良いんじゃないか……?」

ミセ*゚ー゚)リ「いろいろとどういう意味ですかねそれ!」

ハインの外見はというと、かなり外国の血が濃い。
そのような人物に日本語の心配をされるというのは、日本人にとっては少なからず堪えるものがある。
そしてハインはそれを理解した上で、あえてそんな言葉を選んだ。自虐を含んだ完全なる皮肉である。

しかしそれを受けたミセリは口では心外そうに反論しているものの、その表情はにこやかで、特に気にしている様子も無かった。

从 ゚∀从「……そのまんまの意味だよ」

190( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:37:35 ID:HbwiyLsI0
ハインが席を立つ。社長椅子が軋む音を立てる。
その大きな椅子はかなり年季が入っているようで、見るからに手入れを怠っている黒い本革は座っていた人物の形が浮かび上がる程痛み、はっきりと色が変わっている。
それでも破れ一つ無い所から見ても、かなり質の良い調度品であろう事が伺えた。

そのままミセリの目の前まで歩み寄ると、彼女の目の前に腰かけた。

从 ゚∀从「まぁ座れ」

ミセ;゚ー゚)リ,,

ミセリは言われた通りに素直に腰かける。
改めて正面からハインと向き合い、彼女は言葉を待っているようだった。
その表情には僅かに希望が残っている。

ハインは項垂れて溜息をつきたくなるのを堪えながらミセリに向き合う。
毅然とした態度を保とうにも、気怠さが先立ってしまうようだった。
深く息を吐くと、そのまま猫背でミセリに語り掛ける。

从 ゚∀从「お前、ここが何する会社か分かってんだよな……?」

ミセ;゚ー゚)リ「私の事アホだと思ってません?こんな謎の会社業務内容も知らずに面接受けに来るほど酷い知能してませんよ?」

从 ゚∀从「良いから答えろアホ」

∩ミセ;゚Д゚)リ∩「アッー!言っちゃったなこの人!」

驚き、ミセリは思わず諸手を上げて仰け反ってしまう。
しかしハインの視線が本格的に残念な物を見るように、同情の色が濃くなってきた事で、彼女は諦め、しぶしぶといった様子で答えた。

191( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:39:53 ID:HbwiyLsI0
ミセ;゚ー゚)リ「……魔物駆除業者でしょ」

∩从;゚Д从∩「わぁっー!正解だと!?驚いた!!」

オウム返し。
わざとらしく諸手を上げて仰け反るハインに対し、ミセリは抗議の意味を含めて冷たい視線を送った。
しかしながらハインはそんな事はまるで意に介さない。

从 ゚∀从「聞くがな、増木。万年人手不足で悩んでる弱小会社に。
      どれだけ求人かけようが音沙汰すらなく、ようやく応募が来たと思った弱小会社にだ。
      ”私ぃ駆除対象が好きで好きで大好きなんですよぉキャピィ”とか言ってる浮ついたアホな小娘が面接に来たらどう思う?」

ミセ*゚ー゚)リ「控えめに言ってぶち殺したくなりますね」

从 ゚∀从「いい子だ!とっとと帰りやがれ!」

ミセ;゚Д゚)リ「なるほどなぁああ!?」

膝から崩れ落ちるミセリを今度こそ無視し、ハインは社長椅子へと帰還する。
ミセリは天を仰ぎながら自身の不甲斐なさを悔いている様子だったが、誰がどう見ても演劇がかったリアクションでしかなかった。

192( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:40:29 ID:HbwiyLsI0
从;゚Д从「……はぁ……」

既にハインは面倒な人間と関わりつつある事を察している。
深い深いため息は、他でもない拒絶の意の表れでしかない。
そんな事を知ってか知らずか、当のミセリは砂糖入れから大量の角砂糖をコーヒーカップに移す作業で夢中のようだった。

如何に穏便に事務所から追い出すか。
職業柄、 ハインは警察とはなるべくクリーンな関係で居たいと願っている。
それは貸し借りについても同じである。ここで通報すれば借りが一つ増える形になってしまう。
なので通報というのはあくまで最終手段であり、だからこそ成す術の無い現状に対してハインはもどかしさと苛立ちと諦めを同時に感じていた。

だが、そんな不和を打ち消すかのような音が鳴り響く。

コール音。
二世代も三世代も、あるいはそれよりも前の、古臭いタイプの電話機から響いたそれは、ハインにとって重要な意味を持っている。

ミセ*゚ー゚)リ

コーヒーカップ片手に猫のようにピンと背筋を伸ばしたミセリが、好奇心に満ちた表情で電話機に視線を向ける。
ハインはあえてそれを無視し、咳払いを数回、喉を整えたのち受話器を取る。

从 ゚∀从「お電話ありがとうございます。株式会社平成ドラゴン術です」

『……も、もしもし……えと、その……』

193( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:40:55 ID:HbwiyLsI0
受話器越しに、男の歯切れの悪い言葉が響く。
通常であれば不快感しか募らない、どもって聞き取りづらい声。
しかしハインは金の匂いを敏感に感じ取っていた。

从 ゚∀从「駆除作業のご依頼でしょうか」

∩ミセ*゚Д゚)リ∩

ハインは丁寧に、安心感のある声色を意識し、受話器に囁きかける。
その効果の程はというと、その声を聞いたミセリが諸手を挙げて仰け反りに仰け反り帰る程であった。
が、既にハインはミセリを視界から外している。一枚上手であった。

それより少し間を置き、電話越しの男が語り始めた。

『……はい。その……うちのビルの裏手に……』

从 ゚∀从「あ。もし宜しければ直接お話を伺っても宜しいでしょうか?ご契約成立まで手数料や見積もり代金等は一切頂きませんので」

『え、良いんですか?是非お願いします……不安で不安で……』

ハインの口角が吊り上がる。
これはハインの培ってきた営業術の一つである。
電話越しではなく、直接やり取りをする事で冷やかしを封じ、且つ契約成立に積極的に漕ぎ付ける。
何より最低限の利益率によって良心的な価格を提案している為、過去の顧客満足度は中々高い。

そしてこの後すぐに駅前の喫茶店で落ち合う事に決まり、通話は終了した。

194( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:43:16 ID:HbwiyLsI0
从 ゚∀从「よし。解散」

ミセ*゚ー゚)リ「行きましょうか!」

从 ゚∀从「お前マジで警察呼ぶぞ」

さも当然のように同行しようとするミセリに対し、ハインは本気の声色で言い放つ。
流石のミセリもこれには怯んだ様子であった。
しぶしぶ荷物を纏めるともはや只の砂糖液と化したコーヒーを一気に飲み干した。

ミセ;゚ー゚)リ「分かりましたよ……コーヒーごちそうさまでした!バイバイ社長!ツァイツェン!」

从 ゚∀从「二度と会いたくねぇわ。じゃあな」

ハインは、窓越しに勢い良く事務所を飛び出ていったミセリの背中を見下ろす。
彼女が走っていった方向は駅。
ハインの目的地と同じ方向である。

从;゚∀从 「……流石にねぇよな?……ないない」

ハインは何故か胃が重くなるのを感じながら事務所を後にした。

195( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:43:49 ID:HbwiyLsI0
嫌な予感というものは大抵の場合において、想像以上の破壊力を持って現実を破壊する。
希望的観測を真っ向から打ち砕くような事実というのは、その落差でもって心を破壊するのである。
そしてこの日、ハインはそれを、その身を以て理解した。

ミセ*゚ー゚)リ「それで気付いたら裏に巣が出来ちゃってたって訳ですね?うわぁヤバそうw」

(;'A`)「そ、そういう事です……」

从#゚∀从

待ち合わせ場所の喫茶店に到着したハインが目にしたのは、何故か自分の代わりに依頼主の話を聞くミセリの姿であった。
あまりの衝撃に恐怖すら感じるハインであったが、流石にこの場でミセリに殴りかかるのはマズいと、冷静に判断するだけの理性は残っていた。
ミセリを殴り倒すのは簡単だが、依頼主からの心象が最低か最悪のどちらかで確定してしまう事はまず間違いない。

かといって静かにミセリを退席させる手段などまるで思いつかず、そもそも思いついた所で無関係の人物に依頼主の個人情報が漏れていると知れた時点で、会社としての信用は一発アウトでしかなかった。

どう転んでも悪夢。

悩みに悩んだ挙句、唇を噛み千切る寸前まで苦しみ抜いたハインが選んだのは、まさしく苦肉の策であった。

196( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:44:14 ID:HbwiyLsI0
从 ゚∀从「すみません、お待たせしました宇津田さん。先程お電話を直接お受けした高岡です」

(;'A`)「あっ良かった!どうもよろしくお願いします!宇津田ドクオです!」

从 -∀从

ドクオの発した「あっ良かった」という一言に凝縮された不安を察し、思わず頭を抱えてその場にうずくまりたくなるハインであった。
しかしどうにか堪え、毅然とした態度で応じる。

从 ゚∀从「申し訳ない。こちらの増木はわが社の新人でございまして。宇津田さんの為に席を確保しておくようにとだけ伝えておいたのですが……
      如何せん今回が初仕事なものですから少々張り切り過ぎて無遠慮に色々とお聞きしまったようですねそうだろ増木そうだよなそうだな」

ミセ*゚ー゚)リ「は?何言ってんですかアンタ」

从#゚∀从「そう、だよ……な゛!」

ミセ;゚ー゚)リ「はいそうです!」

出まかせと、少しの圧力で違和感を封殺する。
ドクオはそんな二人のやり取りに圧されているようだったが、特に疑う様子は無かった。

197( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:44:35 ID:HbwiyLsI0
(;'A`)「そういう事だったんですね。想定していた方と随分違う方だったので……少し、困ってしまいました」

从 ゚∀从「いやはや、本当に申し訳ない」

席は四人掛けのソファー席。
本来は依頼主のドクオを上座に座らせるべきであろうが、既に当然の如くミセリが鎮座している。
ハインはその頭に大量のブラックコーヒーをかけたい衝動に駆られるが、流石にソファが汚れては店舗のスタッフが可哀想だと思い至り、堪える。
かと言って依頼主の隣に座る訳にも行かず、また、その行為に意味も無い。
ハインは仕方なくミセリの隣へ腰かけた。

从 ゚∀从「さて。既に少なからず増木にお伝え頂いたかとは思いますが……。
      情報の整理も兼ねて、改めて状況を詳しく教えて頂いても宜しいでしょうか」

ミセ*゚ー゚)リ「おぉ上手い」

从#^∀从

ミセ;゚ー゚)リ 

どうにか違和感なく、必要な情報を再び引き出そうと切り出したハインに、ミセリ思わず感心したように呟く。
ハインは無言の微笑みでミセリの口を閉じる事に成功し、同時に自身の胃にかかる重力が倍増するのを感じるのであった。

198( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:45:17 ID:HbwiyLsI0
ドクオはそれについても全く違和感を感じていない様子で、直ぐに依頼内容について語り始めた。

('A`)「まず……気付いたのは一昨日位ですかね……」

ハインがドクオの話をメモ帳に書き込んでいく。
そんな様子をミセリがあまりに退屈そうに眺めているので、ハインはドクオから見えない位置でその脇腹を軽く抓る。

ミセ;゚ ヮ゚)リ そ

ミセリはハインからのまさかの攻撃に驚いたようだが、流石に空気を読んだのか声を上げる事は無かった。

(;'A`)「うちの事務所というか、ビルなんですけど……」

ドクオの話を纏める。

事務所兼物置の仕事場のビルの一階の裏手は、閉鎖的な裏路地になっている。
市内でも有数の繁華街の外れにあたるその裏路地は極めて人通りが少なく、また治安が悪い。
また複数の入り口があり、やや複雑に入り組んだ路地は小規模な迷路のようになっているという。

中でもドクオのビルの裏手というのはその裏路地の最深部かつ行き止まりにあたるらしく、よりによってその場所に“ゴブリン”が住み着いてしまったのだという。
事務所三階の窓からこっそり確認したと言い、また実際に撮影した現場の写真もあった為、情報は確かだった。

その数はおよそ15体程度。
現時点では生ゴミ漁りに留まっているが、いずれ数が増えれば食料が足りなくなり、迷い込んだ酔っ払いや子供を襲うであろう事は間違いなし。
これはハインの憶測ではなく、定期的にニュースになる程度にはありふれた出来事なのだ。
近年では業者による駆除能力が向上してきた為に被害者数も激減してはいるが、断じてゼロではない。
既に警察各所への通報は行ったものの、駆除費用に関する補助金の申請方法と駆除業者を紹介されただけで終わってしまったという。

所詮は人通りもなく治安も悪い繁華街である。
後手に回されるのは仕方ないとはいえ、実に世知辛い話だと、ミセリは思ったようであった。

199( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:47:42 ID:HbwiyLsI0
从 ゚∀从「それで紹介されたのがウチだったと」

('A`)「そうです」

从 ゚∀从「……珍しいな。門吉良じゃなくてウチとは」

ハインは内心驚いていた。
こういった場合、まず真っ先に紹介されるのは大手の駆除業者であり、ハインの言う「門吉良」というのは地元の最大手企業である。
24時間体制の豊富な人員、速さ、確実さが売りの新鋭企業である。
ハインの昔の同僚を多数引き抜かれた事もあり、あまり良い印象のある会社では無かった。

駆除における腕前ではハインは業界内においても上位に位置する程の実力者であるが、信頼度と確実さという点においてはやはり大手が遙かに勝っているのが現実だ。
それにこの業界ではリピーター客というのはまず現れないと言っても良い。

ベランダに魔物が小さな巣を作ってしまった場合や、庭の中に同様に巣を作ってしまった場合。
最初はその事実に驚き、業者を頼る者も多い。
だが実際にプロの駆除作業を見るとあまりに素早く終わる作業に拍子抜けしてしまう場合というのも決して少なくない。
実際その程度の巣を作る魔物というのは弱く、素人であろうと注意しつつ時間をかけて臨み、ホームセンターで市販されている駆除グッズを使えば簡単に駆除出来てしまう。
その為、同様のケースが再発した場合にもう一度呼ばれるという事はあまり無いのだ。

どれだけハインが丁寧で満足度の高い仕事をしようとも次に繋がる事というのは滅多に無い。
更には数件のとても良い評判も、大手の“それなりに”良い、より多数の評判に埋もれてしまうのが現実なのであった。

それだけに、ハインにとって警察が大手ではなく個人経営の自社を紹介したというのは驚きでしかなかったのだ。

200( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:48:28 ID:HbwiyLsI0

('A`)「……そのまま放置してても自分の害にはならないと思ったんですけど、やっぱ繁華街も近いし……」

从 ゚∀从「酔った人が迷い込んで襲われでもしたら……ですか」

ミセ*゚ー゚)リ「ドクオさん偉いですね」

(;'A`)「い、いえそんな」

ドクオが困ったような表情で謙遜する。
だがハインとしてはドクオの人柄に感銘を受けて、等と言う事は断じてなく、純粋に損得勘定だけで試算を行う。

まず、ゴブリンの数だ。
十五体というのはかなり多く思えるかもしれないが、実際は新人の駆除者が三人であろうとマニュアル通りに作業を行えば30分足らずで駆除出来る程度の規模でしかない。
しかも、ベテランのハインであれば一人でも同程度の時間で駆除可能である。
その点においてはかなり楽な依頼であると言える。

しかし、場所が少し悪い。
万が一問題が発生した際、即座に避難、あるいは救助を求める必要性が出てくる場合がある。
その点において、人通りが少なく、入り組んだ場所での作業というのはややリスキーである。

無論そういった事故に対する備えや保険は用意しているが、それでも一人での駆除作業というのは事故を警戒するに越したことはない。

ハインはリスクとメリットを秤にかけながら、考慮に考慮を重ねる。
数分後、悩み抜いたハインが出した結論は受諾であった。

201( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:48:54 ID:HbwiyLsI0

从 ゚∀从「……分かりました。その依頼、お受けします」

('A`)「本当ですか!ありがとうございます」

从 ゚∀从「つきまして、今回はやや大規模な駆除になるのですが、それに際してお勧めしておくべき保険がありまして」

(;'A`)「保険……ですか」

ハインが鞄から一冊のパンフレットを取り出す。
保険の資料である。

从 ゚∀从「今回加入をお勧めしておきたいのが、この三千円で加入可能な対物保障保険です」

(;'A`)「……」

ミセ;゚ ヮ゚)リ

ハインは冊子のページをめくりつつ、ドクオに説明をする。
ミセリは完全に蚊帳の外といった様子で、無言で二人の様子を眺めていた。
実際、無関係な人間なのだから仕方が無いのだが。

ハインが保険について一通りの説明を終える。
要は駆除作業における建物の壁や窓ガラス等の破損を完全に補償可能という保険であり、依頼主自身の建物は勿論、他人の建造物等に対し損害を及ぼした場合も補償可能という代物であった。

202( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:53:08 ID:HbwiyLsI0
从 ゚∀从「どうでしょう?大抵のお客様はご加入されていますし、私としてもお勧めしたい所なのですが」

(;'A`)「加入しないと高岡さんの方でご負担が発生してしまう……とか?」

从 ゚∀从「いえ、私は別の保険に加入済みなので。ですが、どうしても依頼主の方と責任が折版となってしまいますので……」

('A`)「……なら、今回はやめておきます」

从;゚∀从「え。そ、そうですか。まぁ、強制ではないですけど……本当に大丈夫ですか?」

('A`)「はい」

ハインとしては正直な所、こればかりは断らせる理由が無い。
完全なる善意で、その後もどうにか加入するよう勧めるが、しかし何か深い事情でもあるのか、ドクオは頑なに首を縦には振らなかった。
その表情は固く、ハインに内情を読み取る事は出来ない。

結局保険加入はなく、そのままの条件で契約書を作成する。
ハインは、既に日が落ちている為、明日駆除作業を行う旨をドクオに告げ、了承を貰う。
それを聞いていたミセリから大ブーイングが起こるが、ハインが全力の殺意を込めた瞳で優しく見つめる事で無事に収まった。

203( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:53:41 ID:HbwiyLsI0


('A`)「それでは、また明日」

ドクオが喫茶店を後にする。
支払いはハインが持つ旨を伝えると、非常に申し訳なそうに頭を下げていた。
ドクオの背中が完全に見えなくなった後、ハインは席を立つと、ドクオが座っていた窓際の席へ。
即ちミセリの正面へと移動し、本題へと移行する。

ミセ*゚ー゚)リ「いやー社長すごいっすね。ああいう風にサクサク依頼取るんですねー」

从 ゚∀从「お前さ……色々言いたい事は有るんだけどさ……何より言いたい事は一つなんだよ」

ミセ*゚ー゚)リ「何でしょう?」

从#゚Д从「何のつもりだてめぇ!!!!」

ミセ;゚ ヮ゚)リ「わぁアングリー」

ハインが両手で思い切り机を叩きつける。
机上の空のコーヒーカップが三つ、小さく跳ね、硬質な音を立てた。
ミセリは間の抜けた声を上げる。ハインの様子を見て流石に驚いたようだった。

店内が静まりかえり、BGMの穏やかなジャズだけが空回るように店内を満たす。

だがそんな事はハインにとってどうでも良かった。
何よりも最も困った存在が目の前にいる以上、そちらを優先するのはある意味当然であるとも言えた。

204( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:54:06 ID:HbwiyLsI0
从#゚∀从「てめぇひょっとして他所の会社に雇われて俺の事ぶっ潰そうとしてんじゃねぇだろうな?」

ミセ;゚ ヮ゚)リ「ないないないない」

从#゚Д从「にしちゃあ行動の全てが俺を邪魔してんだよなぁ!?」

ミセ;゚Д゚)リ「いやそんなまさか!完璧なマネージメント力をアピールしたはず!」

从#゚∀从「お前何もしてねぇじゃんか……」

もはや溜息しか出て来ず、ハインは力なく肩を落とす事しか出来なかった。

ハインはナメクジのように伝票を握りしめると、亀のような重い足取りで店外を目指す。
ミセリはそんなハインを慌てて追いかける。

ミセ;゚ー゚)リ「待ってー。新入社員の増木を置いていかないでー」

从 ゚∀从「誰が新入社員だ」

ミセ*゚ー゚)リv「さっき自分で言ったじゃん。イェイ!」

从#゚∀从「こいつほんと嫌いだわ……死なないかな……」

ミセ;゚ー゚)リ「わ、わぁ。目を見ながら言われるとドキドキしますねそのセリフ」

もはや返す言葉も無く、ハインは帰路についた。
事務所は既に戸締りを済ませているので、駅へと向かう。
その最中にも何かとミセリがハインに対しくだらない言葉を投げかけていたようだが、ハインは何も言わず、既に何かを諦めているようであった。

205( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:54:51 ID:HbwiyLsI0



翌日。

時刻は16時を回る前、現場であるVIP繁華街の一角。
作業予定時刻よりも一時間程早く、ハインは現場へと到着する。

ハインは既に作業用の装備を身に纏っている。
服装はありきたりなツナギ。
体の線が分かり辛いオーバーサイズで、何よりも市街地用の灰色と黒等の三色からなる迷彩が特徴的であった。
社名等のロゴは無く、何よりも実用性を考慮しているであろう事は想像に難くない。
総じて地味な、目立たない服装。

しかしそれを打ち消す物が一つだけあった。
それはハインの背中の、細長い巨大なハードケースである。
弓道の弓よりも更に大きく、人混みや電車の中においては何よりも取り回しにくそうに見える。
だがそれをハインは器用に持ち運んでいた。

「あれあれあれ?社長さんじゃないですか」

そんなハインの背後から声がかかる。
ハインは、その声にもはや慣れつつある自身に対し不快感と嫌悪と軽蔑の念を抱きながら振り返る。

206( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:55:18 ID:HbwiyLsI0
ミセ*゚ー゚)リ「うわぁ奇遇ぅ」

いかにも“偶然通りかかった知り合い”を装いつつハインに話しかけてきたのは、他でもないミセリであった。
芝居がかった小刻みな足運びでハインへと駆け寄ると、手に持ったビニール袋からブラックの缶コーヒーを取り出し、手渡す。
ハインはそれを受け取りながら、何故ミセリが、“偶然”飲みもしないブラックコーヒーを用意していたのか疑問に思ったが、やはり答えは明白であった。

从 ゚∀从「……待ち伏せとかお前……人生無駄遣いしてんだろ」

ミセ;゚ー゚)リ「ほげぇ?待ち伏せ?何の事やら」

そう、待ち伏せである。

ハインはドクオとの話し合いの最中、場所についてはともかく、作業の具体的な時間帯については伝えて居なかった。
当然ミセリに対しても同様であり、これが意味する所はつまり待ち伏せという事実に他ならない。
ハインが手渡されたコーヒーは既に常温で、元が冷たかったのか、温かかったのか、それすら判別できない状態である事からも間違いは無かった。

从 ゚∀从「お前暇なの?友達いねーの?彼氏いねーの?仕事ねーの?」

ミセ;゚Д゚)リ「仕事しに来てんでしょうがぁ!察してよぉ!」

ミセリが自爆する。
それを聞いたハインはただただ哀しみを覚え、同情の意を込めた視線を送るが、当のミセリにしてみれば冷たい視線以外の何物でもなかった。

207( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:56:15 ID:HbwiyLsI0



しかし、だからと言って同行を許可する程ハインは甘くはない。

从 ゚∀从「そっか。じゃあな頑張れ」

ハインはそのままミセリの横をすり抜け、路地裏へと歩き始める。
しかし予期せぬ事態が起こる。

ミセ#;Д;)リ「あ……あ……あ……あんまりじゃないかぁ!ぴぎゃあ!」

从;゚∀从 そ

ミセリ、まさかのマジ泣きである。

ミセ#;Д;)リ「だっで社長昨日“うちの新入社員の増木”っていっでぐれだじゃないでずがぁ!」

从;゚∀从「い、いや待て。あれはお前があまりに関係者面してたから仕方なく――」

ミセ#;Д;)リ「おばぁーぢゃんに就職決まったって言っちゃったのにぃ!就職祝いに肉食わせてやるって喜んでたのにぃ!」

从;゚Д从「お前良くあれで就職決まったと思えたな!?逆に天才か!?」

208( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:56:57 ID:HbwiyLsI0
通行人の視線がハインに突き刺さる。
うら若い女性を泣かせる作業着姿の謎の銀髪というのは日本の風景においてそうそう発生し得ない。
野次馬が周囲を取り巻き始めるのにそう時間はかからなかった。

ミセ#;Д;)リ「おぎゃあああ!」

从;゚∀从「おい、おい増木。分かった。分かったから泣き止め。とりあえず泣き止め」

ミセ#;Д;)リ「おいんぎゃばぁああ!一緒にいぎだいんぎゃああ!」

从;゚Д从「分かった!分かったから!頼むから泣き止めバカ!」

ミセ*゚ー゚)リ「やったぁ!行きましょう社長!」

从#゚∀从

してやられたと気付くハインであったが、時すでに遅し。
意気揚々と裏路地へ歩を進めるミセリの背を睨みつけるが、更なる面倒を起こされてはたまらないと、一先ず諦めるしかなかった。

209( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 06:59:55 ID:HbwiyLsI0
从 ゚∀从「……もしもし、高岡です。はい。これより駆除作業を開始します。では」

ハインは電話でドクオに作業開始を告げると、薄暗い路地裏を進む。

ゴブリンは知能と身体能力こそ低いが、その数と、罠を以て外敵を退ける習性を持つ。
ハインはその罠に警戒しつつ進むが、特にこれと言って何かがある訳でもない。
15体もの群れであれば間違いなく何かしらの罠を仕掛けているはずだと読んでいたのだが、奇妙な事にそのような物はまるで見当たらない。

不審に思いつつも、とにかく巣のある路地の最深部を目指して歩みを進めるしかなかった。

ミセ*゚ー゚)リ「しかし、汚い街ですね。あっ、あれ盗品ですかね」

ミセリはそんなハインの後ろを呑気についていく。
途中、放置されたスクーターを見つけて駆け寄っていくが、ハインは気にせずに進む。

ミセ*゚ー゚)リ「鍵付いてるし。社長!警察呼ぶ?」

从 ゚∀从「めんどい。見なかった事にしろ」

ミセ*゚ー゚)リ「はーい」

特に食い下がる事も無く、ミセリは素直に従う。
再び無言になる二人であったが、沈黙に耐え兼ねたミセリが再度声をかけた。

210( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:01:31 ID:HbwiyLsI0

ミセ*゚ー゚)リ「あの、社長。これ、結構真面目な質問なんですけど……『平成ドラゴン術』って、どういう由来なんですか?」

从 ゚∀从「あ?どうでもいいいだろそんなの」

ミセ*゚ー゚)リ「だって気になるじゃないですか。ドラゴンって明治頃に絶滅したんでしょ?なのに平成?」

从 ゚∀从「……あー、まぁ、らしいな」

面倒な質問だとでも言いたげに、ハインが右手でその銀髪を掻き上げる。
指の隙間から重力に引かれた髪がハラハラとなびく。

そんなハインの内情に気付いてか気付かずか、ミセリは尚も質問を重ねる。

ミセ*゚ー゚)リ「社長、どっか外国の血入ってるでしょ?それでドラゴンにゆかりがあるとか」

从 ゚∀从「ちげーよ。俺のじーさんはドイツ人だけど只の農家だ」

ミセ*゚ー゚)リ「じゃあなんで?」

从 ゚∀从「えーと……なんか、先代の社長が騎龍術師の家系だったんだと」

ミセ*゚ー゚)リ「騎龍術師ぃ?」

聞きなれない単語に、ミセリは演劇がかった口調で聞き返す。
ハインは軽く頷く。

211( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:02:35 ID:HbwiyLsI0
从 ゚∀从「そ。なんでも江戸時代の末期から明治の初め頃に盛んだった武術だとかなんとか」

ミセ*゚ー゚)リ「へぇー」

興味があるのか無いのか、隣を歩くミセリはぼやけた声色で返事を返す。
ハインとしてはそれで終わりでも良かったのだが、そのまま黙っているとミセリが続きを促すように見てくるので、仕方なく続ける。

从 ゚∀从「……で。明治維新の後は鎖国が終わった影響で大々的に大陸からドラゴンが輸入されるようになって、騎龍術が盛んになったとかなんとか」

ミセ*゚ー゚)リ「外国産なんですか」

从 ゚∀从「良く知らんが、まぁそうだろうな。中国の龍と欧米の竜の二つの流派があったそうだが、初代の社長の家系は欧米のドラゴンの方だったらしい」

ミセ*゚ー゚)リ「だからドラゴン術?」

从 ゚∀从「いや知らん。本人もう死んでるし」

ミセ;゚ー゚)リ「え、マジですか」

从 ゚∀从「マジ。っていうかこの業界死人めっちゃ出るの知ってるか?」

ミセ;゚ー゚)リ

ミセリの額を冷や汗が伝う。
初耳。
そう言いたげな表情であった。

212( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:03:07 ID:HbwiyLsI0
从 ゚∀从「ウチの会社、元々五人居たんだよ。まぁエースは門吉良に引っこ抜かれて、後の三人は死んだ」

ミセ;゚Д゚)リ「めっちゃ死んでるじゃないですかぁ!」

从 ゚∀从「なんてな。冗談だよ」

ミセ;゚Д゚)リ「じょっ……もぉーやめて下さいよ……」

从 ゚∀从「死んだのは社長だけだ」

ミセ#;Д;)リ「死んでんじゃん!」

実際は老衰が原因で102歳で亡くなったのだが、ハインはあえてそれを教えない。
あわよくば退職を申し出て来ないかと目論んでいたのだが、残念ながらそうは行かないようだった。

从 ゚∀从「……で、まぁ。明治末期でドラゴンが絶滅して騎龍術も終わるんだが、社長はそんな騎龍術師の精神を平成の世に広める為に……とかなんとか言ってた」

ミセ;゚ー゚)リ「……ぶっちゃけダサくないですか?」

从 ゚∀从「言うな」

213( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:04:17 ID:HbwiyLsI0

ハインの歩が早まり、ミセリは慌ててそれを追いかけた。

そのまま何事も無く、二人は最深部手前の曲がり角まで到達する。

壁| ゚∀从

ハインが、巣の様子を静かに覗き見る。

二十メートル程先、行き止まりになっている細長い空間の奥には段ボールの塊が密集している。
その周囲には濃緑色の肌にボロ切れを纏った子供のような背丈の者達が、見るからに飲食店の裏手から盗み取ってきたであろうゴミ袋の中身を貪っている。
まるで背の低いホームレスのようにも見える。
しかしそれらは断じて人間ではない。

闇より生じた間の化身、人呼んで魔物であり、今回の駆除対象たるゴブリンそのものである。

ハインは数をかくにんしながら、それらの様子を観察する。
その後ろではミセリが自分は何をしたものかと落ち着かない様子であった。

見かねたハインが声をかける。

从;゚∀从「おい……落ち着いてじっとしてろ」

ミセ;゚ー゚)リ「え、や、だって何をすればいいのやら……っていうかそんなに堂々と覗いてバレません?」

从 ゚∀从「あいつら目は悪いから大丈夫だ。元々薄暗い洞窟を巣にするような連中だからな」

ミセ*゚ー゚)リ「あ、そっか。代わりに鼻が良いんでしたよねゴブリンって」

从;゚∀从「お、おう……急に詳しいな」

ミセ*゚ー゚)リ「魔物大好きなので!」

気持ちの悪いギャップにやや引きながら、ハインは続ける。

214( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:05:34 ID:HbwiyLsI0


从;゚∀从「……まぁ。そんな訳でこの作業着は鼻の良い魔物専用だ。生地に特殊な消臭加工がしてある」

ミセ*゚ー゚)リ「へぇー」

从 ゚∀从「だから、この程度の距離じゃあ俺の存在には気づいてすら居な――」

ふと、ハインはそこである事に気が付く。

ミセリから漂うお上品な香り。
貴婦人のような高貴な香りは普段と一味違う彼女を演出している。

从 ゚∀从「……お前、いい匂いするな……」

ミセ*゚ー゚)リ、「きゅ、急になんですか……照れます……きゃっ」

从 ゚∀从

嫌な予感がハインを襲う。
ミセリを壁際に押し込み、ハインは強引に問い詰める。

ミセ*゚ ヮ゚)リ「ちかいちかいちかいちかい」

从;゚∀从「お前まさか、香水とか、つけてきてないよな」

ミセ*゚ー゚)リ「実は気合い入れて、こっそりおばあちゃんが愛用してるシャネルの5番つけてきちゃいました!」

「ギャシャアアアア!」「ゴエァ!ゴエァ!」「ブモシャア!」

从 ゚∀从

ミセ*゚ー゚)リ

215( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:06:17 ID:HbwiyLsI0
曲がり角の先から、ゴブリン達の声が響く。

明らかに興奮している声。
それを聞いたミセリがハインに問いかけた。

ミセ*゚ー゚)リ「なんか騒いでますね?獲物でも見つけたんですかね」

从 ゚∀从「大正解だよ大馬鹿野郎……」

ハインは心労を顔に出しながら、ゆっくりとその場に立ち上がる。
背負っていたハードケースを左手に持ち変えると、留め具を外す。

ケースの片側が開き、その中身が露出する。

黒いスポンジ状の衝撃吸収材に包まれたそれは、細く、長い、長い剣。
柄を右手で掴むと、抜身のそれをケースから解き放つ。

その名も騎龍剣。

騎龍術に用いられる長剣で、本来は大きな龍の背中で、その背中を守る為の武器である。
カブトムシの角のように二本の刃が上下に向き合うような形状をしており、まるで竜の爪を思わせるような意匠だ。

216( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:07:36 ID:HbwiyLsI0

騎龍剣は竜の絶滅と共に使用者が激減し、というよりももはや現在の使い手はハインのみと言っても過言ではない。
その独特の形状と、100年前に騎龍師が実際に使用していたという文化的価値から収集品としても人気が高い。

しかしあくまでコレクターズアイテムとしての人気であり、実用性を重視した他の武器と比較して安価に入手可能だ。
出回っている中には業物も多く、特にかつては魔剣として名を馳せた物は高額で取引されているが、現在ではその魔術的機能は消失している為ハインの興味からは遠ざかる。

例えば、実戦用のクレイモアであれば最低でも50万は下らない。練習用ですら10万はする。
しかし騎龍剣であればどれだけ良いものであろうと精々30万前後であり、ありふれた物ならば一般的に10万前後で手に入る。
新人時代にハインが初めて手にした武器がこれで、先代の社長から授けられた武器なのである。

本来は大きな龍の背中で、その背中を守る為の武器だ。
自身の腕力ではなく、相手と、乗っている竜の動きを利用する為の型が特徴。
その極意は「龍にとって最強の爪となる」事。

しかし現代において竜は特定絶滅幻想生物に認定されている。
即ち失われた存在であり、同様にこの剣も、最早本来の力を発揮する事はない。

それでもハインがこの剣を使い続ける理由はたった一つ。
他の武器を採用する為の金銭的余裕が無い。
その一点に尽きるのであった。

217( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:08:15 ID:HbwiyLsI0
ミセ*゚ ヮ゚)リ「わぁ」

ミセリが感嘆する。
彼女の目の前で騎龍剣独特の構えを取るハインの姿はさながら騎士のようであり、作業着姿が言いようのないアンバランスさを醸し出している。
見惚れるミセリに対し、ハインはあくまで事務的に声をかけた。

从 ゚∀从「おい、アホ。とりあえず隠れてろ」

ミセ;゚ ヮ゚)リ そ

アホ呼ばわりされたミセリは直ぐに我に返る。
何か言い返してやろうとでも言いたげに口を開くが、ハインの真剣な横顔を見ると、流石に茶化す事は出来ないと思ったようで、大人しく物陰に身を潜める。

残されたハインは、曲がり角の先で未だ騒いでいるゴブリン達の前に姿を晒す。

作業着の迷彩と消臭加工により、ゴブリン達はやんわりと気配こそ察知しているようだったが、未だハインの存在を確認してはいない。
それら全てがゴブリンの知能の低さを物語っていた。
強襲にはうってつけの条件。

しかしハインはあえて自らの存在を示すかのように、大声で叫んだ。

218( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:09:20 ID:HbwiyLsI0



从#゚∀从「オオオオオオ!!」

「ギャシィ!!」

剣先を背後に向け、ハインはゴブリンの群れへ突進すると、ゴブリン達がハインに気付く。
どこからともなく持ち出していた鉄パイプやバットを片手に、何やら互いに叫んでいる。

恐らく狩りの開始の合図であろう。

从 ゚∀从「……良い子だ」

騎龍師の剣術というのは非常に独特で、自らの力で剣を振り回す事は稀だ。
本来であれば竜の動きに合わせて剣の持ち方を変え、その勢いを乗せて切りつけるような戦闘スタイルを取る為である。
だが、現代において竜は存在しない。
ならハインはどうするつもりなのか?


答えは単純だ。
剣を振るう必要は無い。そこに置いておくだけで良いのだ。


.

219( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:10:25 ID:HbwiyLsI0

ゴブリン達は知能が低い。
タイミングをズラして波状攻撃を仕掛けたりもせず、一斉に攻撃を仕掛ける。
まず、四体のゴブリンがハインを目がけて飛びかかった。

だがハインはそれよりもワンテンポ早く、待っていたと言わんばかりに踵を返すと、全身を捻るように回転し、剣を前面へと押し出す。

ゴブリン達は止まれない。

空中にて、突き出された刀身に対して勢いそのままにぶつかる。
それに加えてハインが熟練の動きで大胆に剣を動かすと、ゴブリン達は自重によって上下半身を両断されてしまった。
鮮やかな動き。

その様を見るものが居れば、まるで演舞のようだと、そう評したであろう。

切り捨てられた四体のゴブリン達はそのまま闇に溶け、ビルの隙間やひび割れの中へと吸い込まれていく。

その場に残されたのは身に着けていたボロ布と、ボルトのついた鉄パイプのみ。
言わばドロップ品とでも言うべきそれらは、無論ハインにとって何の価値も無い。

たった一撃で四体もの同胞を切り捨てられたゴブリン達は、怒りと同時に戸惑いを覚えているようであった。
流石に警戒し、今度は距離を取ろうと後ずさる。

一見すると不利な、膠着状態である。
受けによって力を発揮するハインにとって、攻勢というのはあまり望ましくは無い。
相手の数が多ければ尚更、不利に傾く状況である。

220( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:10:59 ID:HbwiyLsI0
だがしかし、これこそがハインにとって望ましい状況であった。

ハインはおもむろに、懐から細長い、無機質な手のひらサイズの青白い棒のような物を取り出すと、その先端に火をつける。
着火を確認すると、ハインはゴブリン達の背後の巣をめがけてそれを放り投げた。

青白い光を放つ、謎の物体。
ダンボールで出来た巣の中にそれが落ちると、あっという間に煙と炎が広がった。

その正体は携行式小型発火煙松明。
たまらず、巣に隠れていたゴブリン達が這い出てくる。

阿鼻叫喚の地獄と化したゴブリンの?は、まるで屠殺場のような有様だった。

一度パニックに陥ってしまえば後は簡単で、ハインはゴブリン撃退スプレーを噴射しながら群れに突貫し、遠巻きに剣で突き刺すだけで良かった。
あっという間に駆除が終了し、最後に巣の中に潜むゴブリンが居ないか確認する為に全てのダンボールを剣で突き刺す。

確認を終えたハインが、静かに燃える巣に携帯消火液の入った容器を投げつける。
これにより十秒足らずで鎮火され、路地には燃えかけのダンボールだけが残った。

駆除が終了し、ハインは一息ついた。
空はにわかに曇り、雨の予兆を示しているように見えた。

221( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:12:30 ID:HbwiyLsI0
訂正:ゴブリンの?



ゴブリンのねぐら

222( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:13:04 ID:HbwiyLsI0
从 ゚∀从「おい、増木!終わったぞ!」

安全を確認し、ハインは曲がり角の先で身を潜めるミセリへと声をかける。
だが反応がない。
聞こえていないか、あるいは出口へ向かったか。

怪訝に思いつつも、ひとまずハインも出口へと向かう事にした。
だが、そこである異変に気付く。

気配だ。

禍々しく、強く強大なそれの出処は、先程までハインとミセリが居た場所に他ならない。

从;゚∀从「……ッ」

即座に剣を構えて走る。
ハインの胸に嫌な予感が走る。
この時、ハインは既に冷静さを欠いていたのかもしれない。
乱れる呼吸もそのままに曲がり角を飛び出したハインは、信じられない物を見てしまった。

223( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:16:18 ID:HbwiyLsI0
以`゚益゚以

从 ゚∀从「――なッ」


曲がり角の先。
そこに居たのは、巨大な拳に丸太のような腕を持ち、ヤギのような禍々しい角を携えた、巨大で、禍々しい存在。

それは大型の悪魔であった。

完全に想定外の自体に対し、ハインは一瞬思考が空回った。

从 Д从,:',「ガフッ」

その一瞬の虚を突かれたハインは、そのまま腹を殴りつけられ、大きく転がされてしまう。
辛うじて骨折等は無く、どうにか受け身を取りつつ体を起こすが、腹部への一撃があまりに重く、視界が揺らぐ。
幸い剣を手放す事は無かったが、その手足は震え、今にも倒れてしまいそうだった。

从; Д从「ゲホゲホッ!クソッ……何で、悪魔が……ッ」

ハインは、何よりも悪魔がここに居るという、その“事実”に酷く動揺する。

224( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:16:58 ID:HbwiyLsI0
それもその筈だ。
悪魔というのは、必ず何らかの人為的要因――即ち、人による召喚が無い限り、その姿を現す事は絶対にない。
これはつまり、悪魔を召喚した何者かが存在するという事実を示している。

実験等、公に許可を受けた上での悪魔召喚とは違い、個人での悪魔召喚は重罪であり、場合によっては極刑も有り得る。
そもそも召喚方法を知るだけでも罪に問われ、それを拡散しようものならば情状酌量の余地もなく、即時死刑という、極めて危険な代物だ。

だがそれを行使している人物が居る。

ハインの目の前の悪魔はそれを、しかもかなり高度な召喚術を行使している人物が存在する事を示しているのだ。
それだけに、驚くのも無理は無いと言えた。

だがハインは未だ混乱している頭を振り、今は別の事を考える。
ミセリの安否である。

从;゚∀从「クソッ……増木ッ!返事をしろッ!」

以`゚益゚以 フ-ッ フ-ッ

呼びかけるが返事はない。
直接確認しに行こうにも悪魔がハインの行く手を阻む。

この悪魔は、かなり強い。
ハインは直感的にそれを察知していた。

225( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:19:55 ID:HbwiyLsI0
ハインは駆除人(スイ-パ-)としてかなりの場数を踏んできた。
こと戦闘技能においては業界内でも指折りの存在である。

だがそんなハインを以て、この悪魔はかなりの強さであると言わざるを得ない。

从 ゚∀从

この状況においては、まずこの場を脱する事が最優先であると、ハインはそう判断する。
ハインの今の装備だけではこの悪魔を打倒する事は難しい。

ミセリの捜索と保護はそれからだ。
今の状況で闇雲に動けば、間違い無く共倒れだろう。
このようなビル街では救難信号を打ち上げた所で気づかれる事は無い。
単独での駆除作業の危険性が見事に牙を向いてしまった、そんな状況であると言わざるを得なかった。

ハインはこの場は一先ず引き返し、然るべき伝手を辿り、装備を整え、知り合いの複数名の駆除人と共にかかるべきと、そう判断した。
だが、無傷での離脱は不可能に近い。
ハインは骨の数本、或いは指の数本は確実に持って行かれるものとして計算し、覚悟を決めた。

226( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:21:31 ID:HbwiyLsI0



「そこまでだ、高岡ハインリッヒ」 


だが、そこで何者かが現れた。

どもり、聞き取りづらい不快な声。
どこか聞き覚えのあるそれは、間違い無く一人の男の物。

二体のオーガと、五匹のゴブリン。
それらに囲まれながら現れたのは、ハインの知る人物。

从;゚∀从「……そういう事かよ……だから保険なんか入らなかったってか」

('A`)

宇津田ドクオ。
今回の依頼人に他ならない。

ミセ;゚ー゚)リ「しゃ、社長……!」

ミセリはドクオに捕らえられていた。
そして首筋にナイフを突きつけられ、身動き一つも取れない状態だった。

227( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:22:18 ID:HbwiyLsI0
从 ゚∀从「……増木を離せ。そいつは無関係だ」

('A`)

ハインがドスの効いた声でドクオに語りかける。
だがドクオはそれを無視し、感情の読めない表情でハインを静かに見据えていた。

从#゚∀从「……何が目的だ」

苛立ちを隠そうともせず、ハインが語りかける。
ドクオはまたも無言を貫くかと思いきや、今度は間を開けて語り始めた。

('A`)「……別に、アンタを恨んでるわけじゃねぇ」

从 ゚∀从

('A`)「だが俺も仕事なんでな。依頼は確実にこなさなきゃいけねぇ」

从 ゚∀从「依頼だと?」

('A`)「そうだ。詳しくは話せねぇが、あんたを鬱陶しく思った連中が居る」

从;゚∀从「お前まさか……!」

ハインの顔から血の気が引く。
業界内の噂に、駆除人を駆除する存在がいる、という話がある。
業界の人間であれば誰しも知っている存在。
初っ端からその手の話を信じないハインでさえ知っているレベルの話だ。

228( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:23:15 ID:HbwiyLsI0
だが、その存在を示す者は誰も居ない。
その名も――

('A`)「そう。俺が“スイーパー・スイーパー”だ」

从; ∀从「……とんだ大物じゃねぇかよ」

“駆除人(スイーパー)の駆除人(スイーパー)”こと、“スイーパー・スイーパー”である。

从;゚∀从「……まさか、魔物使い兼悪魔使いたぁな。そりゃあ誰も知らねぇ訳だぜ……」

('A`)「目撃者は皆死ぬからな」

从;゚∀从

ハインの背筋が凍るが、それで折れる訳にも行かない。
この場から生きて帰るには、この場の魔物を全て葬り、ドクオを打ち倒すしかないのだ。

ハインの握る剣に力が入る。

('A`)「全員、かかれ」

ドクオが手を振り下ろす。
それと同時に、魔物達が一斉にハインへと襲いかかった。

229( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:23:58 ID:HbwiyLsI0



从#゚Д从「グゥウ!」

魔物と悪魔の連携。

ハインは辛うじていなしているが、明らかに押されつつあった。
ゴブリンが無防備に飛びかかって来るが、先程のようにそのまま切り捨てようと構えを作る。
だが今度は横合いから二体のオーガが殴り付けてくる。
ハインはそれらを騎龍刀でどうにか受け流し、なんとか反撃に移ろうと試みる。
しかしそんなハインを目がけて悪魔が腕を振り下ろし、ハインは転がってでも回避する。
現状において、もはや反撃の余地は無い。

紙一重に次ぐ紙一重での回避。
その連続である。

更に困った事に、出会い頭の腹部への一撃が未だに尾を引いている。
鈍痛は鉛のようにハインの肉体を包みつつあった。

ミセリという人質が居るにも関わらず得物を手放させないのは、ドクオが互いの力量さを性格に推し量っている事の証左であろう。

230( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:24:44 ID:HbwiyLsI0

从;゚∀从「……!」

だが、ここでハインに閃きが走る。
一転攻勢の案。

魔物達の攻撃を全力でいなしながら、その策を成立させる為に流れを作ろうと思考を働かせて行く。
その為にも、まず、ハインは“空気”を作る。
策を成し遂げるための、雰囲気を。

从#゚∀从「増木!待ってろ……一つ、案を思いついた!だから今は耐えろ!」

ミセ;゚ー゚)リ

首筋にナイフを押し当てられ、ミセリは頷く事も出来ない。
だが、その瞳は希望を捨てていなかった。

ドクオはハインの心境が読み取れない。
傍から見て、窮地に立たされても尚、堂々と宣言するその様は不気味としか言い様がない。
追い詰めている側にしてみれば尚更であろう。

ドクオは、ハインが半ば強引に作り上げた雰囲気に飲まれつつある。
ハインを追い詰める事ではなく、ハインの発言の真偽について思考を巡らせてしまっている事は、無自覚な利敵行為である事に気付いていない。

“空気”は、既に出来上がっている。
そしてそれを点火するのは、他でもないハインの役目だった。

231( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:25:28 ID:HbwiyLsI0
('A`)「……ハッタリか?」

从 ゚∀从「いいや――違うねッ!」

まさしく、爆発。
ドクオは完全に飲まれていた。
ここで冷静にハインを仕留めるための指示を出していれば、ここで戦いは終わっていた。

(;'A`)「何ッ……!?」

“雰囲気”によって生じた“油断”。
ハインはそれを辿るかの如く、魔物達の一瞬の隙が重なった刹那を見切り、反撃とは違う別方向へと駆け抜ける。

“反撃”は必要無い。

代わりに必要なモノ。

それは、術者であるドクオを目掛けた全力疾走。

232( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:26:13 ID:HbwiyLsI0

(;'A`)「こ――こいつッ!お前ら!俺を守れッ!」

虚を突かれたドクオはワンテンポ遅れ、魔物達に指示を飛ばす。
魔物達は慌ててハインの背を追う。

道を塞ぐ為に展開していた魔物達が、ドクオを守る為だけに動く。

从 ゚∀从「チッ!」

魔物達はドクオとハインの間へ回り込もうと必死に動く。
流石のハインも背後からの攻撃を避けながらではまともに動けず、直ぐにドクオとの間に魔物の壁が出来てしまった。

(;'A`)「こいつ、油断も隙も無い……!」

ミセ;´Д`)リ

額に嫌な汗をかきながら、ドクオは安堵の溜息をつく。
その横で、ミセリは明らかに失望した表情を浮かべていた。

だがハインの表情はどこか余裕がある。

233( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:26:55 ID:HbwiyLsI0

从 ゚∀从「統率の取れた手下共だな。支持に対するラグもねぇし、何よりお前に忠実だ」

(;'A`)「……皮肉か?」

从 ゚∀从「いいや、違うね。本心さ。本気で褒めてるのさ」

ドクオは、何か重大な物を見落としているような気分に襲われる。

だがその正体が掴めない。
ハインは相変わらず余裕のある表情を浮かべながら、こう言った。

从 ゚∀从「お陰で、俺は無傷だ。お前が自分の身を守るように言ってくれたお陰で、俺は無傷だ」

(;'A`)「な……に?」

ドクオは、ハインの言葉が理解出来ない。
彼は既に、高岡ハインリッヒという名の“沼”に、首元まで呑まれていた。

从 ゚∀从「そして、俺は――」

あたかも当然のように。
ハインはドクオ達に背を向け、こう言い放った。

234( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:27:32 ID:HbwiyLsI0


从 ゚∀从「普通に逃げる事が出来るッ!」

(゚A゚)

ミセ ゚Д゚)リ

一目散。
脱兎、疾風、迅雷が如く。

ハインは逃げ出した。

美しいフォームで、来た道を戻って行った。
角を曲がり、そして消えていった。

取り残されたドクオとミセリは目を見開き、信じられない物を見てしまったとでも言いたげに口を開けている。


魔物達がドクオを守る為に動いた事で、包囲には大きな穴が出来上がっていた。
ハインは絶好のタイミングでそこを突き抜け、そして難なく逃げ出す事に成功したのだ。

というよりも逃げ出してしまったのだ。
ドクオも、ミセリも、完全に呑まれていたのだ。

「ここで逃げる」という選択肢が存在する事。
それを忘れてしまう程に。


('A`)そ

(;'A`)「に、逃がすかッ!お前ら、追えッ!」

ドクオが我に返り、指揮を飛ばす。
魔物達は慌ててハインの後を追いかけて行った。

235( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:29:35 ID:HbwiyLsI0

(;'A`) 「………………」 ミセ;゚ー゚)リ

人質と犯人。
残された二人は気まずく、言い様のない沈黙に包まれるのであった。


ミセ;゚ー゚)リ「……見捨てられた、のかな。これは……」

(;'A`)

ドクオは答えない。
無視というよりも、何を言うべきか分からない、とでも言った所。

ミセ;゚ー゚)リ「……その、ドクオさん。なんで、こんな事をするんですか……?」

沈黙に耐え兼ねたミセリがドクオに問いかける。

だが、ドクオは答えない。
被害者に対してかける言葉など、彼は持ち合わせては居ないようだった。
それでも、ミセリは語り掛ける。

ミセ;゚ー゚)リ「……今やめれば、多分社長も許してくれるよ……多分」

甘い、希望に満ちた言葉だった。
しかしドクオは、冷たい現実を教える。

('A`)「それは無い。俺が死ぬか、あいつが死ぬか。ここまで来た以上、それしか無い」

ミセ;゚ ヮ゚)リ「わぁ。殺伐」

再び、沈黙に満たされる。
ドクオは今すぐにでもミセリを処分してハインを仕留めに行きたいというのが本音ではあった。
しかし同時に慎重派でもある彼としては、少しでも手札を多く残しておきたいというのもまた、本心であった。

236( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:30:35 ID:HbwiyLsI0
ミセ*゚ー゚)リ「社長を殺した後、私を殺す?」


唐突だった。

あまりに、にこやかに。

あまりに、穏やかに。

ドクオへと問いかけるミセリの表情は、あまりに、柔和だった。

(;'A`)「……は?」

ドクオは、得体の知れない気持ち悪さ、悪寒を感じる。
自身の腕の中で命を握られている女性が、あまりに不釣り合いな表情で問いかけてきた質問に対し、何も答える事が出来ない。

ミセ*゚ー゚)リ「やっぱり、首とか刺しちゃう?ドクオさん割と紳士っぽいから、乱暴はされないと思うけど……」

(;'A`)「お前、何を――」

ミセ*゚ー゚)リ「あ、気管は切らないでね。血で息が詰まるのって気持ち悪そうだから、動脈をサクッとお願いしたいなーって」

(;'A`)

237( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:31:06 ID:HbwiyLsI0
あまりに陽気な声色。
夕飯をリクエストする子供のような無邪気な口調。
それで自身の希望する殺され方を述べる彼女の全てが、明確に、色調が反転した写真のように、狂気を彩る。

(;'A`)「お前、なんで、そんなに平然と――」

「ブギャアアア!!」

(;'A`)「!」ミセ*゚ー゚)リ

その時だった。
ゴブリンの悲鳴が響き渡る。

曲がり角の先から、押されるようにしてオーガや悪魔が戻ってくる。
そして、それと一緒に聞こえてくる破裂音。

それはエンジン音だった。

子気味の良い排気音は、間違いなく、スクーターのそれである。
そして曲がり角から現れたのは。

238( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:32:00 ID:HbwiyLsI0
从#゚∀从「増木ッ!無事だろうなッ!」

剣を片手にバイクを駆る、高岡ハインリッヒその人であった。

ミセ*゚ ヮ゚)リ「しょっぼ!!」

从#゚∀从「てめぇぶっ殺すぞおおお!!」

思わず本音を吐いたミセリに怒号が飛ぶ。
実際、長い剣と小さなスクーターではアンバランスも良い所であり、端から見ればシュール以外の何物でもない。

だが、その姿は妙に様になっており、ドクオは警戒心を強める。

(;'A`)「バイクと、剣……倒れたら終わりだろうに、何でこんな……チッ!全員で一斉にかかれ!動きを封じろ!」

ドクオの指示と共に魔物達が飛び掛かる。
ミセリを人質に取っている以上、その命と引き換えにハインに動かないよう命じる事も出来たが、その戦闘力を計り知れない以上、先手を打ってつぶすべきと判断したようだった。

从 ゚∀从「来な、雑魚共」

だが対峙するハインの表情は、どこか楽し気ですらあった。

ゴブリンは既に残り二体。
オーガが二体と悪魔が一体、ハインを取り囲むように広がる。

从#゚∀从「――遅いッ!」

だが、その程度ではハインの動きを封じる事は出来ない。
ハインは、バイクの勢いと機動力を生かし、一撃でゴブリンの首を撥ねる。
その横のゴブリンが怯え、その隙を見逃さず、同様に首を撥ね飛ばす。
これにより、ゴブリンは全滅。

239( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:33:33 ID:HbwiyLsI0
残りはオーガと、悪魔のみ。
ハインはフェイント、ヒット&アウェイを交えながら、着実にオーガとデーモンにダメージを与えていく。
バイク自体の機動力は勿論、騎龍剣のリーチを絶妙に活かした立ち回りで、ここが狭い裏路地である事を忘れそうになる程だった。

ミセ;゚Д゚)リ「社長すげぇ!」

(;゚A゚)「なんだあれはッ!クソッ!」

ミセリとドクオが同時に、対照的とも言えるリアクションを示す。
額の汗を拭いながら、ドクオが再度指示を飛ばす。
ハインの進路を妨害するよう魔物達に命令し、オーガ二体がそのように動く。
所詮は原付。
前進しか出来ない以上、その進路自体を強引にでも塞いでしまえば良いという判断である。

从 ゚∀从

だが、ハインは不敵に微笑む。

まるで、その指示を待っていたと言わんばかりに口角を上げると、前輪に思い切りブレーキをかける。
だが勢いは殺さない。
ブレーキとほぼ同時にハンドルを切る事で後輪が大きく、半円を描くように滑る。

240( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:34:43 ID:HbwiyLsI0
そして更に同時に、騎龍剣をバイク後部の荷台の固定具の隙間に差し込むと、てこの原理を用いて、左手で押さえながら強く固定した。

これにより、バイク一台と人間一人の重量がバイクの速度に乗り、そしてさらにそれら全てが、剣の刃の部分だけに乗る事になる。

その瞬間的な破壊力は、まさに絶大であった。

从 ゚∀从「――これが、騎龍剣術の神髄だ……」

从 ゚∀从「多分!」

横薙ぎに、一閃。
オーガ二体は一撃でその腹部を両断される。
臓物が辺りに散らばると、彼らは直ぐに闇へと溶けていった。

(;゚A゚)「オ……オーガ二体を、一撃だと……!?」

ミセ*゚ ヮ゚)リ「うわーすげー」

以‘゚益゚以

やはりドクオとミセリが同時に、これまたやはり対照的なリアクションを示す。
流石の悪魔もその戦闘力を目の当たりにした事で圧されているようで、距離を取って警戒している。

241( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:35:19 ID:HbwiyLsI0

从 ゚∀从「まだ続けるか?」

(;゚A゚)「くっ……まだ、まだ何か……」

从 ゚∀从「諦めた方が良いぜ。今の俺にはそう簡単には勝てねぇぞ」

(;゚A゚)「ぐ……ぬ……ッッッ、だが、こっちには人質が……!」

从 ゚∀从「やってみろ。俺は刺し違えてでも、一瞬でお前の首を突き刺してやる」

ミセ*゚ ヮ゚)リ「ねぇねぇ社長!」

ハインが最後の畳みかけ、もとい説得に挑んでいる最中、ミセリが声を上げた。

从 ゚∀从「なんだ増木!もうすぐ終わりだ、待ってろ!」

ミセ*゚ ヮ゚)リ「ガソリン大丈夫!?」

从 ゚∀从

('A`)

ミセリが言い終えると共に、プスリ、と。
気の抜ける音と同時に、スクーターのエンジンが止まってしまった。

从 ゚∀从

('A`)

ミセ*゚ ヮ゚)リ

まごう事なきガス欠である。

242( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:35:53 ID:HbwiyLsI0
(ちょっと中断!)

243( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:51:44 ID:IRQNXZnw0

从 ゚∀从))

ハインは静かにスクーターから降りると、スタンドを引き出してその場に自立させる。

从 ゚∀从「んっ……んんっ……」

そのまま軽く伸びをすると、実に気だるげな表情と声色で、堂々と宣言した。

从 ゚∀从「じゃ、そういう訳だから。今日はこの辺にしといてやんよ」

('A`)「行け!グレーターデビル!」

以‘゚益゚以「グモォォォォォォォォォォォォオオ!!!!」

从;゚Д从「ですよねぇえええ!!」

当然ながら、ドクオはハインを見逃さなかった。
悪魔は猛り、声を上げながらハインへと迫り、その拳を振り回す。

ハインはどうにか回避するが、機動力を失った今となってはかなりの劣勢と言わざるを得なかった。

244( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:53:31 ID:IRQNXZnw0
(モバイル回線に移行)

245( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:53:56 ID:IRQNXZnw0
しかも、それだけではない。

ドクオは自身の指先を軽く切りつけると、足元へと血液を垂らす。

从;゚Д从「なっ――まさかお前!」

(;'A`)「あぁ、そのまさかだよ……!来い!贄を捧げる!血の盟約を果たせ!」

ドクオの行為。
それは、即ち――

以‘゚益゚以 以‘゚益゚以 以‘゚益゚以

“悪魔召喚”に他ならない。

从#゚∀从「お前こんなのどう考えても大赤字じゃねぇのかなぁ!やりすぎなんじゃねぇのかなぁ!」

(;'A`)「これがラストチャンスだと思ってな……お前は、侮ったらいけない相手だ……」

从#゚∀从「あ゛ーもう!クソが!」

246( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:54:34 ID:IRQNXZnw0
新たに二体の悪魔が召喚された事で、ハインと悪魔は三対一の構図となる。
最早、万に一つの勝ちを拾う事すら難しい。

ミセ;゚Д゚)リ「社長!やっぱりヤバいんじゃない!?また逃げてもいいんだよ!?」

流石のミセリもこの状況を看過できず、思わず声を荒げてしまう。

从;゚Д从 「ぶっちゃけかなりヤバい!最悪、お前の事見捨てるかもしれん!」

ミセ;゚ー゚)リ「仕方ないよ!」

从;゚∀从「けどな!」

ハインが叫ぶ。

从;゚∀从「死なない範囲なら、やれる事全部やってやる!」

从;゚∀从「腕の二本位、お前を助ける為なら捧げてやれる!目ん玉だって一つあれば困らねぇ!」

从;゚∀从「俺の限界を捧げてやる!」

从 ゚∀从「だから!」

从#゚∀从「精々希望を持ってろ!」

ミセ*゚ ヮ゚)リ

(;'A`)

力強い宣言だった。
味方を鼓舞し、敵を困惑させる。
カリスマとも言える才能に満ちた、そんな宣言であった。

247( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:55:10 ID:IRQNXZnw0
以‘゚益゚以以‘゚益゚以以‘゚益゚以「ゴオオガアアアアア!!!」

从#゚∀从「来やがれこのヤギ悪魔共があああ!」

ハインは、全力で自身を奮い立たせると、三体の悪魔を引き連れて行く。
曲がり角へと消えて行ったハインの背を見送り、ミセリは恍惚とした表情で呟いた。

ミセ*゚ ヮ゚)リ「……うん……うん。辛うじて……合格かな」

(;'A`)「……は?お、おい。一体何を……」

突如、ドクオの腕の中で、ミセリが呟き始める。

ミセ*゚ ヮ゚)リ「けど、顔がタイプ。加点して、もっと合格」

(;'A`)「お、おい動くな!おい!」

ミセリが、モゾモゾと動き始める。
まるで服を脱ぐかのように肩を抱き、身悶えするかのように。

ドクオは急に動き始めたミセリを制止しようと試みる。
首筋にナイフを押し当てながら声を荒げるが、ミセリはそんな事をまるで気にしていない。

248( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:55:39 ID:IRQNXZnw0
(;'A`)「こ、こいつ……やっぱり異常だ……っ」

ドクオは、ミセリとの先の会話を思い出す。
底抜けに明るい、狂気。

まるで死を恐れていないそれは、どう考えても“人”ではない。

まるで人の皮を被った、何か。
命を握っている筈のドクオが、まるで懇願するように、ミセリを御そうと叫んだ。

(;゚A゚)「殺すッ!それ以上何かするなら、本当に殺すッ!」

ミセ*゚ー゚)リ「無理だよ、ドクオさん」

(;゚A゚)「なっ……」

ドクオは、信じられない物を目の当たりにし、自身の目を疑う。

“それ”は、この世に、もはや存在してはいないものに他ならなかった。

249( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:56:07 ID:IRQNXZnw0
从 Д从「ハッ、ハッ……」

裏路地の行き止まりから少し離れた場所で、ハインは呼吸を整えていた。

「ブモオオオオォォォオオ!!」

「ボモガアアアアアアア!」

現在は使われていないゴミ箱の中に、ハインは隠れていた。
その右脚は折れ、あらぬ方向へと爪先が回っている。
ゴミ箱の外から聞こえてくる悪魔の叫び声は二つ。

あろうことか、ハインは三体の中の一体を生身で討ち取ったのだ。
だが、代償に右脚をへし折られ、辛うじて逃げ延びた先にあったのが、このゴミ箱だった。

从 Д从「……」

ハインは息を殺し、次なる策を練る。
既に満身創痍に限りなく近いハインではあるが、それでもまだ諦めていなかった。

250( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:57:14 ID:IRQNXZnw0

悪魔は人の気配に……というよりも、人の放つ生命力に極めて敏感だ。
ゴミ箱の中は一時しのぎにはなれど、このままやり過ごす事は絶対に不可能だという事を、ハイン自身が誰よりも理解していた。

だが、最早何の策も無い。

諦めるつもりは無くとも、なんの手立ても無い非常な現実。
ハインはもどかしさや悔しさより、焦りを強く感じていた。
このまま自分が死ねば、直ぐにミセリも殺されてしまう。
それを考えると、ハインの心は激しく乱れてしまう。

そしてそれに追い打ちをかけるように、現実が牙を剥く。

以‘゚益゚以「ブモオオオオォォォオオ!!」

从; Д从「うがあっ!」

突如、外側からすさまじい衝撃を受け、ハインはゴミ箱ごと吹き飛ばされる。
悪魔に見つかってしまったのだ。

251( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:58:07 ID:IRQNXZnw0
以‘゚益゚以 以‘゚益゚以

二体の悪魔がハインに迫る。
無感情な黒い瞳が、深淵の如くハインを見据えている。

从; Д从「……」

もはや、これまで。
ハインにとって、今までの人生で死を覚悟したのはこれが初めてではない。

子供の頃、危ない遊びをした時。
新人の頃、先輩の忠告を無視してしまった時。

他にも、様々な場面で死にかけたハインだが、その全ての体験とは比べ物にならない、ある一つの感情がその身を支配していた。

从; Д从「……これが、無念……ってやつか」

無念。

志半ばでその生を終える、喪失感。

悪魔が、ハインへと迫る。
断頭の斧を思わせる凶悪な拳と、腕。

あからさまな死を携えたその二体の悪魔は、ハインを殺す為に、静かに歩み寄っていた。

252( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:58:38 ID:IRQNXZnw0
从 -从

ハインは息を止め、絶命の一撃へと備える。
不思議な事に、恐怖は感じていなかった。

冷酷な死が、ハインの頭部を圧し潰す為に、迫り――



――そして、ハインはそれを見た。

从 ゚∀从

从 ゚∀从「――え……?」



Σz ゚ー )リ


頭上。

ビルの隙間の、ほんの少し上。

そこから見下ろす、美しく、儚い存在。

白銀の鱗を身に纏い、同じく白銀の翼を持った、美しく、気高い姿の――

「竜」が、そこには居た。

253( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 07:59:25 ID:IRQNXZnw0
从 ゚∀从

以‘゚益゚以 以‘゚益゚以

ハインは、最早何も言えず、ただその神々しい姿を見上げる事しか出来なかった。

悪魔達も同様にその姿を見つめている。
警戒しているのか、あるいは、悪魔すら魅了するその姿に、見惚れているのか。

ハインは、ただひたすらに、その美しい竜に見惚れる事しか出来なかった。

Σz ゚ー )リ

竜は、茫然としているハインと、悪魔の間に降り立つ。

未だ現実を受け止める事の出来ないハインに対し、竜は声をかける。


Σz ゚ ヮ )リ「大丈夫ですか?っていうかなに見惚れてるんですかウケる!」

从 ゚∀从

Σz ゚ ヮ )リ「え、え、足折れてるじゃないですか!あっぶなー!間一髪かよ!」

从 ゚∀从「えっ。えっ。」

混乱するハインであるが、無理もない。
あまりに大量の「あり得ない」を、一瞬で脳に詰め込まれてしまっては仕方のない事であると言えた。

ケラケラと笑うドラゴンに対し、ハインはただただ困惑する事しか出来ない。
一体何と答えれば良いのかと悩んでいると、いきなりドラゴンに抱きしめられ、更なる困惑を生む。

从;゚∀从「!?!?」

Σz ゚ー )リ「おっと。しっかり掴まってて下さいよ……!」

254( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 08:00:05 ID:IRQNXZnw0

次の瞬間、ドラゴンが飛んだ。

从;゚∀从「おおああああああ!?」

ハインは、ドラゴンに抱きかかえられる状態で宙に浮く。
見れば、つい先程までハインとドラゴンが居た場所に、悪魔たちが拳を叩きこんでいた。

从;゚∀从「……あ、ありがとう……ございます?」

ハインは思わず敬語になりながら感謝の言葉を投げかけた。
すると、帰ってきた反応はあまりにも予想外な物であった。

Σz ゚ ヮ )リ「うわお!感謝の言葉が似合わない!」

从;゚∀从

謎のノリ。
無駄に軽快なそれに、ハインは更に置き去りにされてしまう。
同時に感じる、決して少なくない不快感。

そして、既視感。

ハインにはその理由が分からない。
だがふと、そこで思い出した事があり、背中からドラゴンへ対して声をかけた。

255( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 08:02:31 ID:IRQNXZnw0
(うーんこのタイムりミット)

(諸事情で一時間ちょい中断させて頂きたく早漏)

(流石に引っ張りすぎなので今回ばかりは失格扱いでも甘んじて受け入れる覚悟で早漏)

256( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:42:55 ID:qvM.5OoI0
从;゚∀从「あっ……な、なぁ!会ったばかりでこんな頼み、図々しいのは百も承知なんだが!もう一人、助けてほしい奴が居る!」

Σz ゚ー )リ「ふむ?」

縋るような声に、ドラゴンが相槌を返す。

从;゚∀从「そこの曲がり角の先に、不細工な男に若い女が掴まってる。そいつも助けてやりたい……」

Σz ゚ー )リ「……若い女性ですか。一つ質問しても?」

从;゚∀从「へ?あ、あぁ」

唐突な質問。
やや奇妙に思いつつも。ハインはそれに応じる。
というより応じるしかない。
ここで断って反感を買えば、ドラゴンはその背からハインを振り落とすかもしれないと、そう判断し、素直に応じる。

Σz ゚ー )リ「その女性って、かわいいですか?」

从 ゚∀从「――」

高度な心理戦が始まる。

257( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:44:16 ID:qvM.5OoI0
ハインの返答は、迷わず「NO」。個人的なバイアスを多分に含んではいるが、およそハインにしてみれば妥当な評点。

だが、ドラゴンの質問は「かわいいか否か」。
であれば話は変わってくる。

ハインから見たミセリの評価は、「残念なアホ」。
しかしドラゴンが求めているのは、恐らく「美人」。

その点、少なくともミセリの外見はうら若い今時の女性のものだ。
その内面がいくら残念であろうと、外見というその一点のみにおいては悪くないと言える。

ここで正直に全てを話せば、ドラゴンは「救う価値なし」と判断し、そのままハインを捨てて飛び去ってしまうかもしれない。
あくまで仮定ではあるが、それでも緊張感は拭えない。

从;゚∀从「かッ」

Σz ゚ー )リ「か?」

空気を絞り出すように、ハインが答える。
嘘を吐いているようで不本意極まりないと感じつつも、この場を凌ぐ為に答えた。

258( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:44:49 ID:qvM.5OoI0
从;゚∀从「か……顔は、かなり可愛い、かなぁ……」

Σz*゚ー )リ「そ、そっかぁ……フフッ……かなり可愛いかぁ……」

それを聞き、ドラゴンは、妙に嬉しそうに反芻する。
ハインはその様子を怪訝に思うが、かと言って初対面のドラゴン、それも人語を話す竜の言動に対し、どのように反応するのが正しいのか、そもそも分らなかった。

それでも、ハインは確かめなければならない。

从;゚∀从「……そいつの事、助けてくれるか?」

神妙に、ハインが問いかける。
しかし、それに対する返事は芳しくなかった。

Σz ゚ー )リ「けど、それは無理ですね。というか、最早その必要は無くなりましたから」

从;゚∀从「え……ま、まさか……」

ハインの背筋が凍りつく。
「その必要が無くなった」とは、即ち、「既に救う事が出来なくなった」とも取れる。
気持ちの悪い汗が全身から吹き出し、視界が揺らぐ。

絶望に呑まれつつあるハインに対し、ドラゴンは更に想定外の一言を叩きつけた。

259( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:45:23 ID:qvM.5OoI0



Σz ^ヮ )リv「そうです。私が増木ミセリその人なのです!イェーイ!」




从 ゚∀从

今度こそ、ハインの脳が理解する事をやめる。

从;゚∀从「え……な……にを言ってんだ、こいつ……?」

Σz;゚ー )リ「あ、まぁそうなりますよね」

ハインの反応は、至極当然と言うほかに無かった。

Σz ゚ー )リ「結論から言うとですね。私、言わば半竜人……ドラゴンハーフとでも言うべき存在なんです!」

从;゚∀从

ハインは絶句している。
というよりも、未だにドラゴンの言葉を理解出来ていないように見えた。

从;゚∀从「い、いや……あり得ない……。あり得る訳ないだろう……竜が、人間に……?いや、理解出来ない……そもそも、竜は絶滅した筈だ……」

Σz;゚ー )リ「しゃ、社長?気分悪そうですけど大丈夫ですか?吐くなら下の悪魔に吐いてくださいね?」

ブツブツと独り言を呟くハインに対し、ドラゴンは心配そうに声をかける。

260( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:46:09 ID:qvM.5OoI0
从;゚∀从「社長、社長って言ったか。お前」

Σz ゚ー )リ「え?はぁ、まぁ。何を今更」

从;゚∀从「そんな呼び方してくんの、増木くらいのもんだ……まさか本当に、増木なのか?」

Σz ゚ー )リ「だからそうですってば」

从;゚Д从「いやいやいやいやいや」

ハインが全力で首を振る。
それを見たドラゴンは心外とでも言わんばかりに息を吐く。

从;゚Д从「あのアホが、ドラゴン!?ないないない!だってこんなに綺麗な竜の正体があのバカって……ないないないない」

Σz;゚ ヮ )リ「いやーそんな褒め……いや。よく聞いたらクソ失礼ですね貴方」

ドラゴン――もとい、ミセリが地に降り立つ。
背にしがみついていたハインが地面に降りると、折れている右足を庇い、よろけてしまう。
騎龍剣を杖にしようとした所でミセリが尾を差し出し、ハインはそれを支えに立つ。

261( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:46:58 ID:qvM.5OoI0
从;゚∀从「……じゃ、じゃあ。増木のプロフィール。面接の時に、増木が語った志望動機をリピートしてみろ」

Σz ゚ー )リ「増木ミセリ!二十二歳!自己PRは魔物が好きな事!志望動機は魔物が大好きだから!以上!」

从;゚Д从「こ、このアホなプロフィール……間違いない!お前、増木か!」

Σz ゚ー )リ「ちょっと泣いていいですか?」

ハインは、今度こそ信用に足る情報だと判断し、その目を限界まで見開く。
流石のミセリも傷ついた様子で、心なしか消沈しているようだった。

ハインにしてみれば、これ以上無い驚きの事実ではあったが、それだけに心強くもあった。
心から感心し、素直な称賛の言葉を送る。

从;゚∀从「お前、実は凄かったんだな……!」

Σz ゚ ヮ )リ「でしょ?でしょ?」

从 ゚∀从「じゃあそんな調子であいつらもぶっ倒してくれ!」

ハインはそう言いながら二体の悪魔を指し示す。
だがミセリの反応は予期せぬものであった。

Σz ゚ ヮ )リ「え、無理ですよ」

从;゚∀从「え?」

まさかの拒否に、ハインはまたも凍り付く。

そんなハインに、ミセリは現実を突きつける。

Σz ゚ ヮ )リ「あんな化け物、二体同時とか無理でしょ。死ぬって」

从;゚Д从

絶句。
ハインは呼吸が止まり、自身の心音が爆発しそうになるのを感じた。

262( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:48:14 ID:qvM.5OoI0
从;゚Д从「……い、いやいやいや。ブレスとかさ!ドラゴンっぽい必殺技、なんかあるだろ!」

Σz;゚ ヮ )リ「いやいや無理ですよ。私なんて所詮人間の血が混じった雑種なんで、そういう人の理を踏み外した生態は持ち合わせてないです」

从;゚Д从「お前さっき思いっきり飛んでたじゃねぇか!」

まさかの事態に、ハインが叫ぶ。

以‘゚益゚以 以‘゚益゚以

そんな二人の元へ、悪魔達が迫る。
まさしく絶体絶命と呼ぶに相応しい。

だが、ミセリの表情は明るい。
絶望するハインを尾でつまみ上げると、自身の背に乗せつつ言う。

从;゚∀从「に、逃げるか!?よし来た!」

Σz ゚ー )リ「それも良いかもしれませんね……けど」

美しい横顔で、ミセリは言い放った。


Σz ゚ー )リ「私と貴方。二人で戦えば勝てそうじゃないですか?騎龍師さん」


ハインは、全身に鳥肌が立つような感覚を覚える。
それは嫌悪や恐怖によるものでは断じてない。

鳥肌が立つほどの高揚感と、奮い立つような戦意。

从 ゚∀从

それを自覚したハインは、思わず口角が吊り上がるのを感じた。

263( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:49:54 ID:qvM.5OoI0





Σz ゚ー )リ「指示を。我が主人よ。奴らの臓物を晒す許可を」





ミセリが翼を広げる、白銀の双翼がハインの視界を眩く染め上げる。



从 ゚∀从「――あぁ……やるぞ、相棒」



二人の連携は、さながら阿吽の如く。

圧倒的な連携を以て、二体の悪魔は程なくして闇へと還されていった。

264( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:50:23 ID:qvM.5OoI0





後日談。

戦闘後、ハインとミセリは伸びているドクオを縛り上げ、容赦のない尋問にかけた。
結果として、依頼主であるライバル会社を特定する事に成功する。
新たに企業したばかりの弱小会社であり、どうにも平成ドラゴン術と営業範囲が被っていた事が理由らしかった。

表沙汰にこそならなかったものの、ハインは同社に対し事実確認を申し込み、結果として多額の「見舞金」を搾り取る。
同時に業界内に“噂”が流れた事で、その会社は既に夜逃げの準備中との話であった。


そしてドクオはというと、実に以外な事に、現在平成ドラゴン術にて従業員として拘束されている。



从 ゚∀从「このままこいつの餌になるのと、一年間住み込みでタダ働きするの。どっちが良いか選べ」

Σz ^ ヮ )リ

(;'A`)


実質的な一択を迫られた事で、結果として、ドクオは後者を選択。
現在は新規事務員兼、戦闘員として使役――もとい、雇われている。

265( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:57:24 ID:qvM.5OoI0
働きぶりは上々。
骨折により前線で駆除を行えないハインに代わり、現在は主力として奮闘している。

魔物使いとしての才能は貴重であり、ハインとしてはその力を正しい方向に使うよう指導したいと思っているようだった。
いつの日か自首し、罪を償う期間は必要であろうが、ハインはこれをその為の前準備だと考えている。
ドクオ自身も同様に考えているようで、何より悪魔召喚者である事を知られている以上、生殺与奪権はハインとミセリにある。

それでも、自分達を殺しかけた人物を仲間として迎え入れているのだから、二人ともかなりのお人好しである事は間違いなかった。

そしてミセリ。
彼女も同様に、正式に入社を果たす。

ただし、アルバイトとして。

事務所内にて、ミセリの叫び声が響いていた。

ミセ;゚Д゚)リ「なんでっ!?ドクオさんですら一応正社員扱いなんでしょ!?」

ミセリは正社員じゃないのは納得いかないと延々と駄々をこねていた。
しかし、ハインはそんなミセリへ、とある明細を突きつける。

ミセ;゚ー゚)リ「……これは?」

从 ゚∀从「何だと思う?」

ミセ;゚ー゚)リ「……建築物修繕費用、って書いてますね……」

从 ゚∀从「よく読めたな。偉いぞアホ」

ミセ;゚ー゚)リ「……そ、それがどうかしたんですか?だって社長、保険入ってるって……」

从 ゚∀从「あぁ。けどな……」

ハインは社長椅子に深々と腰かけると、頭を抱える。
演技ではない本気の落胆がそこにはあった。

266( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:58:26 ID:qvM.5OoI0
从; ∀从「……流石に、保険会社の連中も、“ドラゴンによる戦闘行為”は想定外だとか言いやがってよ」

ミセ;゚ ヮ゚)リ そ

つまり、「保険適用外」。

その事実はあまりに重大だった。

从; ∀从「あれだけ搾り取った見舞金も、殆ど修繕費で溶けちまった」

ミセ;゚ ヮ゚)リ「……」

从;゚∀从「だから。無関係の物を巻き込まずに戦えるようになるまで、お前は本格的な戦闘には加えない。さもなくば一生見習いバイトだ。良いな!」

ミセ;゚Д゚)リ「え、えぇーそんな無茶な!」

从#゚∀从「無茶なもんかよ!さもなくばお前は一生バイトのままだからな!」

ミセ;゚Д゚)リ そ

はっきりと言い放つハインに対し、ミセリは反論する。

ミセ;゚Д゚)リ「え、えぇー……良いじゃないですか、そんな細かい所は!」

从#゚∀从「どこがどう細かいんだッ!」

ミセ*゚ ヮ゚)リ「だって私達、そのうち結婚するでしょ!そんな細かい所を気にしてちゃ一緒にやっていけないじゃないの!」

(;'A`) そ

从;゚Д从 そ

まさかの発言に、ドクオとハインのリアクションがシンクロする。

267( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 09:59:54 ID:qvM.5OoI0
从;゚Д从「けぇっ、結婚!?何言ってんだお前!」

ミセ*゚ ヮ゚)リ「だって私言いましたよね?社長の事、“主人”って!社長も拒否しなかったから、これは合意と見て間違いないのでは!?」

从;゚Д从「お――」

从#゚Д从「俺は、そもそも、女だッ!」

ミセ ゚ ヮ゚)リ

('A`)

事務所内に沈黙が走る。

そして、ワンテンポ遅れて、衝撃が走る。

ミセ;゚ ヮ゚)リ そ

(;'A`) そ

从#゚Д从「お前らァァアア!!!!特にドクオオオオオ!!!!」

社内史上、最大レベルの怒号が響く。

(;'A`)「……胃が痛い……死にたい」

それを受けたドクオは、もはや生きる屍のようであった。

268( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 10:00:19 ID:qvM.5OoI0
ミセ;゚ ヮ゚)リ「……ど、どうしよう」

从#゚Д从「何がッ!」

ミセ;゚ ヮ゚)リ「私、おばあちゃんにもうすぐ結婚するって言っちゃった……」

从#゚Д从「お前はもうそこの不細工とでも結婚しやがれッ!」

ミセ;゚Д゚)リ「そ、それだけは!」

(;'A`)

ドクオは、これから先がずっとこの調子なのかと思うと、自身の気が重くなるのを感じた。

ミセ;゚ー゚)リ「……困ったなぁ……おばあちゃん、性転換の秘薬まだ持ってるかな……」

从;゚Д从「お前っそんなもん俺に盛ったらマジでぶち殺すからなっ!?」

ミセ;゚ー゚)リ「えー……じゃあ自分で飲むかぁ」

从#゚Д从「やめろッ!」

さらりと恐ろしい事を言い放つミセリに対し、ハインは厳重に釘を刺す。
事務所内での飲食を永久に控える覚悟を決めた矢先、そんな不和を打ち消すかのような音が鳴り響く。

コール音。
二世代も三世代も、あるいはそれよりも前の、古臭いタイプの電話機から響いたそれは、ハインにとって重要な意味を持っている。

ミセ*゚ー゚)リ

そして、ミセリにとっても。

从 ゚∀从

ハインはニヤリと笑い、咳払いを数回、喉を整えたのち、受話器を取った。

从 ゚∀从「お待たせしました。お電話、ありがとうございます。こちら――」





          株式会社「平成ドラゴン術」のようです





【了】

269( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 10:02:45 ID:qvM.5OoI0
(ヽ^ω^)「お、終わったお……もっと計画的に……投下……するんだった……お」

(;^ω^)「十時間オーバーとは如何に。流石に駄目かもしれんけど、よろしく頼むお……!」

270('(゚∀゚∩ [文戟中] ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 15:48:35 ID:nnJK2Kd60
('(゚∀゚∩ 流石に15時間オーバーはアウトだよね……

('(゚∀゚∩ でも日付変更線のことを考えたらギリセーフだったり?

('(゚∀゚∩ とにかく投下だけはするんだよ!

271('(゚∀゚∩ [文戟中] ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 15:49:02 ID:nnJK2Kd60

          救えなかったようです

272('(゚∀゚∩ [文戟中] ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 15:49:50 ID:nnJK2Kd60

俺が「彼女」と出会ったのは北風が肌寒く感じるようになった秋のとある日の夕方だった。
彼女は彼女の姉妹と共に一列に整列し「運命の出会い」を待っているようであった。
俺は彼女に出会うため、ズボンのポケットから一枚の紙を取り出して彼女が待つ方へと向かう。

( ・∀・)「神様仏様、どうか彼女に会えますように」

俺は早くも彼女と合った後の暮らしを想像していた。
彼女を狙う他の輩から俺が彼女を自らの手で救い出し、温かい部屋で一緒の時間を過ごすんだ、と。

273('(゚∀゚∩ [文戟中] ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 15:50:39 ID:nnJK2Kd60

私が「彼」を初めて意識し始めたのは三日前の朝のことであった。
朝早くから規則正しく並べられた私達は駅前で道行く人を見つめながら運命の出会いを
待っていた。とある施設で育てられた私達はある程度成長すると「故郷」を離れ人生を共に歩む伴侶を見つけなければならなかった。
とはいえ理想の伴侶などそう簡単に見つかる訳ではない。私も姉も妹も気づけば施設を離れて数年が経ち、たまに私達のもとを尋ねてくる先生達から呆れられている。
でも一生の問題だから仕方ないよね。

ミセ*゚ー゚)リ あー、今の人一瞬トキメキかけたけどタバコポイ捨てしたからノーセンキュー

(゚、゚トソン ああいう人って外っ面だけいいけど自分には甘いからDV夫とかになりそう

ζ(゚ー゚*ζ でも確かに今の人イケメンだったよね

(゚、゚トソン イケメン?まあ分からなくはないけど内面がクズなら論外

私達はこんな感じで男性の品評会を毎日行っている。
実際の所必ずしも相手が男性である必要は無いらしく女性に付いていった子も居たんだけど
私にはそっちのケは残念ながら(?)無いので……

274('(゚∀゚∩ [文戟中] ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 15:51:05 ID:nnJK2Kd60

( ・∀・) あの……今大丈夫ですか?

ミセ//゚ー゚)リ あ、だ……大丈夫です

俺は緊張しながら声を掛ける。周りに人があまり居ないことだとか日常的にほぼ人と話さないことなどが起因して少し声を掛けるだけでこんなに緊張するから俺はダメ人間だ。
差し出した一枚の紙は汗で少し湿っていた。

ぐるり。運命の歯車が一回転した。直後俺と彼女がこれから歩む人生を祈願して華やかな
鐘の音が鳴り響く。まるでブライダル。

( ・∀・) ありがとうございます

俺は深々と頭を下げてから彼女に手を差し出した。
ずっと寒空の下に居たからだろうか。彼女の小さく華奢な手は想像以上にひんやりとしていた。
そして俺と彼女は共に家路についた。いつもは寂しく感じる秋の夕暮が何か楽しく感じる。
気付けば空にはまんまるのお月さま。夕焼けで遠くの山並みがオレンジ色に染まり空は
美しいグラデーションを描いていた。
日常はこんなに綺麗だったのだと彼女との出会いが俺に気づかせてくれたのだ。

275('(゚∀゚∩ [文戟中] ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 15:51:37 ID:nnJK2Kd60

彼が私の前に立った時、私は夢を見るかの気持ちでした。
もしかしたら彼より先に別の男性が現れて私を強引に奪っていくのでは無いか、そんな不安に苛まれた日々もこの時をもって終わりです。
やはり私と彼が出会ったのは運命だったのだ、私は彼の姿を見ながら恥ずかしながらそんなことを思いました。
まるで結婚式で鳴るような祝福の鐘の音が響いた後、彼は私を手に取りました。
彼の手は思ったよりも大きく、そして温かいものでした。
彼のぬくもりが私の全身を包み込みました。

ミセ*゚ー゚)リ  ( ・∀・)

彼と歩く帰り道は私にとっては新鮮でとても楽しいものでした。
空の色、町並み、全部が新しく、そして美しく……私はこんな時間が永遠に続けばと思いました。

276('(゚∀゚∩ [文戟中] ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 15:52:13 ID:nnJK2Kd60
彼女を家の中に迎えまずは夕食。
贅沢なものを用意しようと思ったものの冷蔵庫の中には食材と呼べる食材が殆ど残っていない現実に気付き焦る。そして苦肉の策として缶詰を開けてテーブルに並べて漢の夕食の完成。
彼女はどうやらあまり食欲がなかったようで結局俺が殆ど食べることになったが笑顔で俺の食事を眺める彼女の姿はとても微笑ましいものだった。

そして初……の前に風呂に入ると言い出した彼女に風呂の位置を教え俺は部屋へ戻る。
いくら女性の裸に縁が無かったとはいえ彼女の裸を盗み見するほどクズじゃない。

「じゃあ風呂に入るねー!」そんな彼女の声を聞いて少しした時何とも言えない悪寒が俺を襲った。まるで大切な何かがガラガラと音を立てて崩れていくような。

俺は彼女の身を案じて浴室へ急ぐ。ガラリと戸を開けて浴室の中を覗くとそこにあったのは
泡を激しく吹き出しながら消えていく彼女の姿……

( ・∀・) やはり救えなかった……

277('(゚∀゚∩ [文戟中] ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 15:52:57 ID:nnJK2Kd60

俺は浴槽に手を入れ彼女であった残骸を掬い上げた。
それは華やかな香りを浴室に散らしながら静かに泡を出して消えていった。

まるで彼女が俺に別れを告げるかのように。

278('(゚∀゚∩ [文戟中] ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 15:53:25 ID:nnJK2Kd60
「先にお風呂に入らない?」
夕食を終えてすぐ彼が言ったその言葉。その瞬間私はその後のことを想像し
一瞬で真っ赤になりました。生まれて今まで交際ということもそういうことも経験の無い私でしたが一応それが意味することは分かっていたのです。

動揺を隠しながら彼に案内されて風呂場へ向かいます。如何にも男性の部屋、という感じを
随所に感じながら浴室に辿り着き私はそこで準備をしました。
もしかして彼が覗いているかも、そんなことを少し期待しながら服を脱ぎましたが残念ながら(?)彼は私のことを覗いていませんでした。
紳士的な人なんだな、そう思いながら風呂場に入った時です。
私は足を滑らせて浴槽に落下、そしてその瞬間みるみる内に私の体は泡を吹き始めたではありませんか。
初めての事態に慌ててどうにかしようと思いますがどんどんと私の体は侵食されて小さくなっていきました。
そして体の大半が無くなった時私はいつか聞いた母の言葉を思い出したのです。

「私達はね、人のことを好きになっても彼らとずっと暮らすことは出来ないの。
それでも私達は人を幸せにすることは出来る。それが私達が生きている理由なのよ」

そんな言葉が薄れゆく意識の中で浮かび上がります。
せめて「彼」を癒やしてあげたい、これからも頑張ってほしい。そしてそのためならこの体を失っても構わない。
そう決意した私は消滅する運命に抗うことを止め水面に漂います。

最期の最期、彼が私を手に取ったのを感じました。
そして私は彼のぬくもりの中で彼に別れを告げたのです。

279('(゚∀゚∩ [文戟中] ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 16:01:01 ID:nnJK2Kd60

彼女は内心では分かっていました。自身は所詮炭酸入浴剤。
人間と共に暮らすことが出来ないことも、そして水に触れれば泡を出して消えてしまうことも。
それでも彼女は僅かながら過ごした彼のことを思いながら幸せに消えていったのです。


彼は分かっていました。それは「彼女」では無くただのくじ引きの景品の炭酸入浴剤であることを。
でもなぜか彼にはそれが彼を待つ一人の少女に見えたのです。
そして彼女が水に触れたことで消えてしまう、それを分かっていたはずなのに彼女を風呂に入れてしまったのです。救えなかった、その言葉は彼の本心でした。
そして彼は彼女の面影を探しながら風呂に入ったのでした。

<END>

280Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:30:02 ID:3X7pGim20
Σz ゚ー )リ では投下させていただくポヨ

Σz ゚ー )リ ところでホノルルだとまだ10月4日なんだけどこれ遅刻じゃないってことにならないですかポヨ?

281Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:32:17 ID:3X7pGim20
【午前七時三十分、井戸の広場】

282Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:33:07 ID:3X7pGim20
ζ(゚ー゚*ζ それでね、ペニーったらおかしいのよ

ξ゚⊿゚)ξ ……

ζ(゚ー゚*ζ ジョージにいたずらしてきたって笑ってるのに、逆に自分の髪留めに小さいレモンが付けられてるのに気がついてなかったの!

ξ゚⊿゚)ξ ……へえ

ζ(゚ー゚*ζ 全くあの二人、結婚してるなんて思えない。まだ子供みたいで…

ξ゚⊿゚)ξ そうね……

ζ(゚ー゚;ζ

ζ(゚‐゚;ζ ……シンシア、この話つまらなかったかしら

ξ゚⊿゚)ξ ……いえ、

ξ゚ー゚)ξ 姉さんが話してくれてるだけで、気が少し楽になるわ

ζ(゚ー゚*ζ ……ほんと?

ξ゚ー゚)ξ うん

ξ゚⊿゚)ξ 気を遣わせてごめんね

ζ(^ー^*ζ ううん、平気よ、私、シンシアが元気になってくれるならなんでもしてあげちゃうわ!

ξ゚ー゚)ξ あはは、ありがと

ξ゚⊿゚)ξ ……さ、とっととやることやって、お店に戻りましょう

ζ(゚ー゚*ζ あ、そうね、じゃあ、甕を井戸のそばに寄せておくから釣瓶のクランクのロック外してくれる?

ξ゚⊿゚)ξ うん

283Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:33:40 ID:3X7pGim20
ガラガラガラガラガラガラ


トポン


ポチャ


ξ゚⊿゚)ξ それで、それからペニーは?

ζ(゚ー゚*ζ うん、それを言ってあげたらプンスカしてたんだけど、あの子、手に取ったそのレモンを見つめてなんだかうっとりしてて!

ξ゚⊿゚)ξ はは、すっかりおしどり夫婦ね、あの二人……

ζ(゚ー゚*ζ うふふ、ホントよね!もう結婚から二年経つのに……

ξ゚⊿゚)ξ ……

ξ;゚⊿゚)ξ ……え? あれ?

ζ(゚ー゚*ζ あら、どうかした?

ξ;゚⊿゚)ξ あれ……?

ξ;゚⊿゚)ξ 無い……

ζ(゚ー゚*ζ シンシア?

ξ;゚⊿゚)ξ 無い……無い!

ξ;゚⊿゚)ξ 指輪が!

ζ(゚ー゚*ζ え?

ζ(゚ー゚;ζ 

ζ(゚ー゚;ζ ……え!?

ξ;゚⊿゚)ξ 指輪が、 ……井戸に、落ちた

284Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:34:08 ID:3X7pGim20
[( ^ω^)ブーンズのようです]

285Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:34:29 ID:3X7pGim20
【午前九時十二分、市場の露店・ジョージフルーツ】

286Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:35:29 ID:3X7pGim20
  _
( ゚∀゚) さあいらっしゃい、いらっしゃい! 今日はオレンジが猛烈に安いぜ!
  _
( ゚∀゚) よぉのデルタおじさん、おはよう!

( "ゞ) おはようジョージ、今日も無駄に図体でけぇな!
  _
( ゚∀゚) うるせえな! や、ノーおばさん! 今日もお美しいね!

(゚A゚* ) 馬鹿ね、ジョージ! 夕方買いに来るわ!
  _
( ゚∀゚) ありがとよ!


タッタッタッタッタッ


('、`;川 ジョージ!
  _
( ゚∀゚) お、よう、戻ってきたな我が愛しの妻よ! そんなに走ると転ぶぞ!

('、`;川 ジョージ、ちょっと来てほしくて…
  _
( ゚∀゚) おい、何だよ? 店開いたばっかだぜ、あと水汲みにいったのはどうしたんだ?

('、`;川 シンシアが指輪を落としたって
  _
( ゚∀゚)
  _
( ゚∀゚) ……え? 何?

('、`;川 シンシアが、指輪を井戸に落としたらしくて……
  _
( ゚∀゚)
  _
(; ゚∀゚) じょ、じょ、冗談だろ?

287Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:37:02 ID:3X7pGim20
('、`;川 こんなひどいウソつくわけないでしょ! 井戸に行けば分かるわよ!
  _
(; ゚∀゚) そんな、おい、いや……まさか

('、`;川 あの子、ずっと泣いてて…アデーレが付き添ってるけど…
 _
(; ゚∀゚) 釣瓶を落として掬い上げられたりしないのか

('、`;川 私も何回か汲み上げてみたけど、全然……

('、`;川 朝に落としてからシルベスターのおじさんがずっとやってるみたいなんだけど、ダメで、

('、`;川 ああ、ジョージ、私じゃなんにもできないけど、なんとか助けてあげたいの
  _
(; ゚∀゚)
  _
(; ゚∀゚) 言われるまでもねえ……今から行こう

('、`;川 ああ、ありがとう、私が代わりに店番を、
  _
(; ゚∀゚) いや、店は閉める

('、`;川 え!? いや、でも、
  _
(; ゚∀゚) ……ペネロペ、シンシアが指輪を落としたとあっては、俺はこの名前で店を開いてられない

('、`;川 

('、`;川 それは……
  _
(; ゚∀゚) 加えて、井戸に落ちたってんなら時間勝負かもしれない、指輪が錆びちまう前になんとか掬い上げたい

('、`;川 ……

('、`;川 わかったわ
  _
(; ゚∀゚) ……我がままに付き合わせて済まない
  _
(; ゚∀゚) 先に井戸に行っててくれ、俺は露店を閉める

('、`;川 うん


タッタッタッタッタッ…

288Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:37:30 ID:3X7pGim20
  _
(; ゚∀゚) 
  _,
(; -∀-) まさか……そんな……
  _,
(; -∀-) ……

289Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:38:10 ID:3X7pGim20
【午前九時四十四分、井戸の広場】

290Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:39:13 ID:3X7pGim20
ガラガラガラガラガラ

 _、_
( ,_ノ`;) ウーム……

ζ(゚‐゚;ζ おとうさん、どう?
 _、_
( ,_ノ`;) ……ダメだなぁ、いくら汲めども指輪は無い

ζ(゚‐゚;ζ そんな……

ξ;⊿;)ξ う、うう、

('、`;川 シンシア、しっかりして、大丈夫……
 _、_
( ,_ノ`;) 皆さん、娘がお騒がせしてすまねえな……

|゚ノ;^∀^) いえ、水を汲んでくださってるから大丈夫ですけど…

イ从゚ -゚ノi、 むしろ、シンシアさんの指輪を探すのの邪魔なんてできませんわ…


ドタドタドタドタ……

  _
( ゚∀゚) おい、おばさま方、ちょっと通してくれ! そいつらに用がある!

('、`;川 ! ジョージ、待ってたわ!

|゚ノ ^∀^) あら、何かしら?

イ从゚ -゚ノi、 ちょっと、私まだおばさんなんて歳じゃないわ!
 _
( ゚∀゚) あーそれもそうか、いやそれはそれとして、
 _
( ゚∀゚) シンシア! アデーレ! シルベスターさん!

ζ(゚‐゚;ζ ジョージ! ああ、来てくれて、来てくれて嬉しいけど、ああ、どうしましょう…

ξ;⊿;)ξ う、うう……

291Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:40:19 ID:3X7pGim20
  _
( ゚∀゚) 話は聞いた、なあ、落ち着いてくれシンシア、一度確認をさせてくれ
  _
( ゚∀゚) 本当に、井戸に指輪が落ちたのか? もしかしてうっかり自分の部屋に忘れてたりしないか?

ξ;⊿;)ξ

ξ;⊿;)ξ ……落ちたわ
  _
(; ゚∀゚) ……

ξ;⊿;)ξ いつも、どんなときも、余裕があれば、指輪を見てたの……今朝も、朝起きてから、パンを焼いて、デレと水を汲みに来るまで、何回も……

ξ;⊿;)ξ でも、釣瓶を外して落とした後、指を見たら……
  _
(; ゚∀゚)  ……指輪が、無かった、んだな

ξ;⊿;)ξ ……釣瓶のロックを外した時にも、井戸の底から、小さなものが落ちたような音がして…

ξ;⊿;)ξ う、うう、

('、`;川 シンシア、落ち着いて…
  _
( ゚∀゚) そうか、
  _
( ゚∀゚)
  _
(; -∀-) そうか……
  _
(; ゚∀゚) シルベスターさん、汲んでみた成果は…
 _、_
( ,_ノ`;) ああ、朝からもう20回以上、釣瓶で水を汲んでは戻しているが…
  _
(; ゚∀゚) ……ダメか

ζ(゚‐゚;ζ ジョージ、私だってどうにかしたいわ、でも、でも…

ζ(- -;ζ これはもう、どうしようも…
 _
(; ゚∀゚) ……アデーレ、違う

ζ(゚‐゚;ζ え?
  _
(; ゚∀゚) 違うんだ

292Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:42:07 ID:3X7pGim20
  _
(; ∀ ) こればかりは、俺が『ブーンズ』であるなら、俺がどうにかしなきゃいけないと思ってる

('、`;川 ……ジョージ

ζ(゚‐゚;ζ 
  _
(; ∀ ) 絶対に……

ζ(- -;ζ ……たしかに、そうね

ζ(゚‐゚;ζ 私達、『ブーンズ』なんだから
  _
(; ∀ ) ……
  _
(; ゚∀゚) シルベスターさん、あんたは家に戻ってシンシアを休ませてやってくれ
 _、_
( ,_ノ`;) しかし、あの指輪を放っておくわけには…
  _
(; ゚∀゚) あんた、この前腰壊してたろ! 誰かシンシアに付いてる人が要るんだ、いいから、井戸から水汲むのは俺に任せてくれ
 _、_
( ,_ノ`:) ……わかった
 _、_
( ,_ノ`:) シンシア、行こう

ξ;⊿;)ξ うう、ううう…
 _、_
( ,_ノ`;) ……頼んだぞ、ジョージ君、アデーレ、ペネロペさん
  _
( ゚∀゚) はい

('、`;川 

ζ(゚‐゚;ζ

293Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:43:20 ID:3X7pGim20
  _
( ゚∀゚) それで、アデーレ

ζ(゚‐゚;ζ は、はい
  _
( ゚∀゚) ……なんで敬語なんだよ

ζ(゚ー゚;ζ え? あ、いや、勢いで 
  _
( ゚∀゚) ハハ……悪いが、使いぱしりされてくれ。モリスを呼んできてほしい

ζ(゚‐゚*ζ モリス? 確か、今は河漁師をやってるのよね
  _
( ゚∀゚) ああ、もう朝の漁も終わった頃だろう、今頃自分の川小屋にいるはずだ……
  _
( ゚∀゚) 指輪を掬う上であいつの助けが要ると思う、行ってくれるか

ζ(゚ー゚*ζ …分かった、了解!


タッタッタッタッタッ……


('、`*川 ……アデーレったら、相変わらずすごい足の速さね
  _
( ゚∀゚) 俺達の伝令役やってただけあるぜ
  _
( ゚∀゚) あーそれからペニー、うちから甕を持ってきてくれないか? できるだけ大きいやつ

('、`*川 何に使うの?
  _
( ゚∀゚) 悪いようには使わねえ、とにかく頼む

('、`*川 分かった
  _
( ゚∀゚) あーそれで、そこで鑑賞なさっていたご婦人方

|゚ノ ^∀^) え、私達? 何か助けて欲しいのかしら

イ从゚ ー゚ノi、 悪いけど、これから家事があるんだけど…
  _
( ゚∀゚) ああ、いや、ちょっとしたことだ
  _
( ゚∀゚) 今日はジョージが代わりに井戸の水汲みをしてくれるって主婦仲間に言いふらしてきてくれ、人が来てくれりゃ来てくれるほど良いんだ

294Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:44:22 ID:3X7pGim20
【午前十時十八分、船場の小屋】

295Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:45:27 ID:3X7pGim20
(*・∀・) グビッグビッ

(*・∀・) ぷはー、ああ、仕事の後の酒! この為に生きてるよなぁ!

(*ノAヽ) おい、モリス、あんまり話をもったいぶるなよ!

(’e’*) そうそう、なんて言ってやったんだよ?

(*・∀・) あ? ああ、ええと、なんだっけ

(*・∀・)そうそう、それで、俺は言ってやったのよ

(*・∀・) てめーのトリ頭にはもうトサカを載っけてんだろ、ってよ!

(*ノAヽ) ウハハハハハッ!

(’e’*) ハハハ、なるほど!

(*ノAヽ) そりゃ野郎もトサカに来たろうなッ

(*・∀・) ああ、まったく! セントジョーンズ、もう一瓶開けようや!

(’e’*) 合点!


< モリス! モリス!


(*ノAヽ) ん?

(’e’*) なんだ、外で女が喚いてるぞ

296Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:45:56 ID:3X7pGim20
< モリス! 大変なの! どこにいるの!?


(*・∀・) ……あの声は、アデーレか?

(*ノAヽ) お、どうした? カキタレが来たか?

(*・∀・) アデーレはそんなんじゃねえよ……おい、アデーレ! 俺ぁここだぁ!

(’e’*) 夜まで我慢できなくなって、やってきたんじゃねえのか?

(*ノAヽ) ハハハハハッ


< モリス、どこ!?


(*・∀・) んもーしょうがねえなぁ、俺が迎えに行ってやるか!

(’e’*) おう、いったれいったれ!


ガチャン

297Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:46:33 ID:3X7pGim20
【午前十時二十分、船場の小屋の前】

298Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:47:38 ID:3X7pGim20
ζ(゚‐゚;ζ モリス、どこにいるの!?

ζ(゚‐゚;ζ ああ、モリスの今のことなんて、河漁師してるって事くらいしか知らないのね、私!

ζ(゚‐゚;ζ もー、どこにいるのか見当もつかない……!


ガチャン


(*・∀・) おおいアデーレ、俺ぁここだぜ

ζ(゚‐゚;ζ !

ζ(゚‐゚;ζ モリス!

(*・∀・) おう

ζ(゚‐゚;ζ はぁ、はぁ、モリス、

(*・∀・) どうしたペニー、そんなに息を切らして。行き遅れたから俺に求婚でもしに来たか?

ζ(゚‐゚;ζ うわっ酒臭ッ……バカ言わないで、そんな場合じゃないのよ

ζ(゚‐゚;ζ モリス、シンシアが指輪を井戸に落としたの

(*・∀・) あん?

(*・∀・) 

( ・∀・)

( ・∀・) なんだと?

ζ(゚‐゚;ζ あの子、指輪を井戸に落として……

( ・∀・) 井戸に?

ζ(゚‐゚;ζ 今はジョージが頑張ってくれてる、だけど、助けが欲しいって

( ・∀・) 

ζ(゚‐゚;ζ それで、ジョージがモラを呼んでくれって……

( ・∀・) なんで落としたんだ

ζ(゚‐゚;ζ それは、もう、シンシアも私も、気がついたら…

(#・∀・) なんであの指輪を落とせるんだ!?

299Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:49:16 ID:3X7pGim20
ζ(゚‐゚;ζ 

(#・∀・) 何を考えてんだシンシアは……!

(#・∀・) よりにもよって、あの指輪を……!!

ζ(゚‐゚;ζ 

(#・∀・)

(#・∀・) ふざけんじゃねえ、とでも伝えろ

(#・∀・) 呆れ果てた、シンシアの顔なんざ二度と見たくねえ

ζ(゚‐゚;ζ ……

(#・∀・) 酔いが醒めたぜ、クソ

ζ(゚‐゚;ζ ……モリス、

(#・∀・) あ? なんだよ、もう帰れ

ζ(゚‐゚;ζ でも、指輪は井戸の底に沈んだままなのよ

(#・∀・) 

ζ(゚‐゚;ζ あなたの気持ちは、分からなくもない

ζ(゚‐゚;ζ まさかあの指輪を落とすなんてって、シンシアの双子である私でさえ思うけど

ζ(゚‐゚ ζ ……大事なのは、今、あの指輪は井戸の底にあって、

ζ(゚‐゚ ζ そのせいでシンシアは悲しんでて……

ζ(゚‐゚ ζ そして、私達は、『ブーンズ』って事

(#・∀・)

(#・∀・) ……『ブーンズ』は解散しただろ

ζ(゚‐゚ ζ 

ζ(゚‐゚ ζ ……そうね、モリス・ブーンズ

300Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:50:39 ID:3X7pGim20
(#・∀・)

( ・∀・)

ζ(゚‐゚ ζ 

ζ(- - ζ ……ごめんなさいね、押しかけて



ガチャン


(’e’*) おい、モリス、戻ってこい

(*ノAヽ) そろそろ明日の仕込みをするからよ、痴話喧嘩なら後で頼むぜ

( ・∀・) 

( ・∀・) おう

ζ(゚‐゚ ζ じゃあ、モリス、私井戸に戻るから……

( ・∀・) 

( ・∀・) 待て

ζ(゚‐゚ ζ え?

( ・∀・) 悪いな、ちょっと道具一式を借りてく

(’e’*) え? おい、モリス……

(*ノAヽ) 馬鹿言うなよ、ベッドの上で使う気か? こりゃ俺たちの商売道具だぜ

( ・∀・) 夕方にはここに戻ってこられる……はずだ

(*ノAヽ) いや、そういう話じゃねえだろ……

(  ∀ )

(;ノAヽ)ビクッ

(’e’;) ゾワッ

(  ∀ ) 用が……あるんだ

(;ノAヽ) わ、分かった……行けよ、あとやっとくから

301Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:51:16 ID:3X7pGim20
(  ∀ )

( ・∀・) 悪いな、ノーネ、セントジョーンズ

(’e’;) あ、ああ…

( ・∀・) 行くぞアデーレ、とっとと案内しろ

ζ(゚‐゚*ζ ……分かった


タッタッタッタッ……


(’e’;) 

(;ノAヽ)

(’e’;) ……あんなこえー顔したモリス、初めて見たぜ

(;ノAヽ) ……俺もだ。どうやら、ありゃただの痴話喧嘩じゃねえな

302Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:51:42 ID:3X7pGim20
【午前十一時五分、井戸の広場】

303Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:53:04 ID:3X7pGim20
ガラガラガラガラガラガラ……


||‘‐‘||レ お兄さん、本当に汲み上げた水を貰っちゃっていいの?
  _
( ゚∀゚) いいってことよ、今日は俺が水汲みをする日なんだ

( ‘∀‘) あら、そうなの?
  _
( ゚∀゚) そういうことにしといてよ! ほら、もう甕はいっぱいだぜ

( ‘∀‘) うふ、ラクしちゃったわ

||‘‐‘||レ ありがとうね、お兄さん
  _
( ゚∀゚) おう、こちらこそ!

('、`*川 ……これで30杯目よ
  _
( ゚∀゚) ……本当に、指輪どころか小石も全く掛からないな
  _
( ゚∀゚) やっぱり、水を汲み上げるのを繰り返してても、指輪を掬い上げるのは厳しいのかもな

('、`;川 
  _
( ゚∀゚) おいおい、そんな顔するなよ、何のためにアデーレを走らせてるか、


タッタッタッタッタッタッタッ


ζ(゚ー゚*ζ ジョージ! ペニー!

('、`;川 !
  _
( ゚∀゚) おお、噂をすれば、アデーレ! モリスは……

( ・∀・) ……よう、バカども
  _
( ゚∀゚) ……来てくれたか!

('、`;川 待ってたわ、水の専門家!

( ・∀・) ハ、それが呼ばれた理由か……そんなんだろうとは思ってたがよ
  _
( ゚∀゚) それもあるが、何、それ以上に、お前は『ブーンズ』の参謀だろ

( ・∀・) ……そういえば、そんなんだったかな

304Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:53:46 ID:3X7pGim20
( ・∀・)キョロキョロ

( ・∀・) おい、シンシアはどこだ?

ζ(゚‐゚ ζ ……モリス、

( ・∀・) 余計な事はしねえよ、黙ってろ

('、`;川 家で休んでるわ、あの子だいぶ参ってて……

( ・∀・) ……そうか

( ・∀・)

( ・∀・) 分かった、道中アデーレから状況を聞いたんだが、とりあえずやりたいことがある
  _
( ゚∀゚) なんだ?


バササッ


ζ(゚ー゚*;ζ うわ、お、モ、モリス、なんでいきなり脱いでるの!?

( ・∀・) 潜るんだよ

ζ(゚ー゚*;ζ え?

( ・∀・) 釣瓶のバケツで指輪を掬うのはどうにも無理っぽいんだろう? なら簡単だ、潜って拾っちまえばいい
  _
( ゚∀゚) モリス、待て

( ・∀・) なんだ? 文句でもあんのかよ
  _
( ゚∀゚) いや、逆だ、アドバイスしたい?
  _
( ゚∀゚) お前を呼んだ時から、潜ってくれる事は期待していたんだ。だから、そのために必要と思える情報をいくつか拾っておいた、聞いてくれ

( ・∀・) ……言ってみろ
  _
( ゚∀゚) まず、水温がかなり低い。組み上げたバケツに手を突っ込み続けてたら、軽く霜焼けになるだろうくらいには

( ・∀・) それは、凍った冬の川とどっちが冷たい?
  _
( ゚∀゚) ……そりゃ冬の川だな

( ・∀・) ならなんとかなる

305Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:54:19 ID:3X7pGim20
( ゚∀゚) だが次に、この井戸、水深が最低10mはあるみたいなんだ

( ・∀・) ……10mならなんとか、
  _
( ゚∀゚) っていうのは、直接の井戸の深さじゃなく、釣瓶を巻き上げた時に、ロープが濡れてる長さがそれくらいなんだ

ζ(゚‐゚;ζ ……前々からクランクでロープを巻くだけでも時間かかって大変と思ったけど、この井戸そんなに深いの!?

('、`;川 うん、モリスが潜る時のために、うちの甕まで用意してどんどん水を減らそうとしてたんだけど、なかなか減らなくて

( ・∀・) ……厳しいかもな
  _
( ゚∀゚) 

( ・∀・) まあ、とにかくやってみようじゃねえか

('、`;川 ……大丈夫なの?

( ・∀・) 大丈夫か分からんが、潜ってみる価値がある

( ・∀・) 井戸ン中がどうなってるか見ておいた方がいいだろうし、もしこれで取れたらそれで仕舞いになるんだからよ
  _
( ゚∀゚) ……無理に潜りすぎようとするなよ

( ・∀・) オイオイ、少なくとも、

(  ∀ ) 俺は死ぬと分かってるのに死ぬまで頑張ったりは出来ねえよ

ζ(゚‐゚;ζ 

('、`;川 
  _
(; ゚∀゚) 

(  ∀ ) ……

( ・∀・) うし、じゃあ、縄を伝って下っていくから、ジョージ、釣瓶を落としてくれ
  _
(; ゚∀゚) ……分かった


ガラガラガラガラガラガラ……

306Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:55:26 ID:3X7pGim20
【正午、酒場】

307Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:55:52 ID:3X7pGim20
(´-ω-`) くかー……

(´-ω-`) ウーム……

(´-ω-`) ブーン……むにゃむにゃ……


パタパタパタパタ……


ζ(゚‐゚;ζ ショーン!

(´-ω-`) うーん……?

ζ(゚‐゚;ζ あっ寝てる……

ζ(゚‐゚;ζ ショーンってば!!

(´゚ω゚`) わぁっ!!

ζ(>‐<;ζ きゃあっ!?

(´・ω・`) お、おどろいたぁ

ζ(゚ー゚;ζ あ、ご、ごめんなさいショーン

(´・ω・`) ああ、アデーレ、僕の心臓止める気かい

ζ(゚ー゚;ζ 本当にごめんなさい、でもショーン、それどころじゃなくて、貴方に助けてほしいの

(´・ω・`) なんだよ急に……突然叩き起こされて助けてほしいのはこっちだよ

ζ(゚‐゚;ζ シンシアが、指輪を落としたの

(´・ω・`)

(´・ω・`)

(´・ω・`) え

308Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:56:42 ID:3X7pGim20
ζ(゚‐゚;ζ 彼女、井戸に指輪を落として、今、『ブーンズ』が集まってなんとかしようとしてて

(´・ω・`) ま、マジで?

ζ(゚‐゚;ζ マジ

(´・ω・`) ……『あの』、指輪?

ζ(゚‐゚;ζ 『あの』、指輪なの……

(´・ω・`) マジか……

ζ(- -;ζ うん……


ζ(゚‐゚;ζ それで、モラが、ショーンのところから急いで空き樽を借りてこいって

(´・ω・`) 足が速い君が伝令に頼まれたわけだね

ζ(゚‐゚;ζ うん

(´・ω・`)

(´-ω-`) そうか…

(´-ω-`) 

ζ(゚‐゚;ζ ショーン?

(´-ω-`)

(´-ω-`) ……しょうがないかなって、

(´・ω・`) 思うな

ζ(゚‐゚;ζ

ζ(゚ー゚*ζ あ、じゃあ、貸してくれるのね!?

(´・ω・`)

(´・ω・`) とりあえず、空いてる大樽が二つあるよ

(´・ω・`) 何に使うのか知らないけど、キャリアーを使えば運ぶのも簡単だ、一緒に持っていこう

ζ(゚ー゚*ζ ええ!

309Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:57:15 ID:3X7pGim20
【十二時五十一分、井戸の広場】

310Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:58:26 ID:3X7pGim20
ガラガラガラガラガラガラ………

  _
(; ゚∀゚) よし、60杯目

( ・∀・) いいぞ、樽に注ごう

(´・ω・`) まさか、汲んだ水を貯めるためだけに僕んちの樽を使うのかい

( ・∀・) その通りだ、まず水位を減らさないといけない、だが汲んだ水を捨てたりしてたらここから退かされちまう

( ・∀・) そう考えた時に、樽みたいな大容量の器さえあれば、井戸から遠慮なくいくらでも水を汲み出せるからな……酒樽なら尚更、不特定多数の人間に水を持ってかせるにはピカイチの器だ

(´・ω・`) なるほどね

(´・ω・`) それにしても、釣瓶が面白いね……バケツから更にバケツを三つも下げて、そこから釣り針をいくつも垂らすとは

( ・∀・) こうすりゃ水を汲み上げる回数が少なくて済むし、釣り針を付けときゃもしかしたらで指輪を掬える率が上がるからな

( ・∀・)その分重くなるから、クランクで巻き上げるジョージに負担が増えるのがやや難点だがな
  _
(; ゚∀゚) ……クソ、やっぱどの針にも掛かって無いな

(´・ω・`) ダメじゃん

( ・∀・) 釣り針に関してはオマケだからいいんだよ


<(' _'<人ノ あら、なんだか騒がしいわね

ハソ ゚-゚リ これ、何をしているのかしら?

ζ(゚ー゚*ζ ああ、おばさまがた、ご機嫌麗しゅう、今日は慈善事業で私達が水を汲んでおりまして…

(´・ω・`) で、アデーレが受付みたいになってるけど

( ・∀・) ジョルジュの負担を減らすためにな、作業分担だ

(´・ω・`) ほーん
 _
(; ゚∀゚) じゃあ、次行くぞ

311Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:59:29 ID:3X7pGim20
ガラガラガラガラガラガラ………

トポン

  _
(; ゚∀゚) よし、汲み上げるぞ……

(´・ω・`) 待ってジョージ、少し休みな

( ・∀・) あ? ショーン、なんだいきなり……
  _
(; ゚∀゚) ショーン、俺が休むわけには……

(´・ω・`) ジョージ、君が僕らの中で一番の力自慢なのは疑う余地がないけど、今メチャクチャ息上がってるし、汗も出てるよ

(´・ω・`) 試行回数が大事なら、まずペースを保とう。自分で汲んだ冷たいお水を飲んで、少しおやすみよ
  _
(; ゚∀゚) だが、手を止めると、なんだか水位が戻っちまう気がして落ちつかねえ……

(´・ω・`) 汲み上げるの、何回かなら、僕が代わりにできるだろうからさ、とにかく力仕事を休んでよ

(´・ω・`) ……うわ、バケツ増してる分、クランクかなり重いな……君が倒れたら、これ回し続けられる人いなくなるんだよ?
 _
(; ゚∀゚) ……わかったが、俺は水を汲みに来た人らの相手をするよ

(´・ω・`) それで休める?
 _
( ゚∀゚) 客と話すのは得意分野の朝飯前だ、むしろ単純作業から解放される息抜きになるぜ

( ・∀・) ……
 _
( ゚∀゚) ってわけで、アデーレ、話相手代わるぜ

ζ(゚ー゚;ζ え、

ハソ ゚-゚リ あら、何かしら?
 _
( ゚∀゚) いやぁ何、お美しいご婦人が二人も居たので吸い寄せられてしまいましてね

<(' _'<人ノ なあに、この人?

312Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:00:06 ID:3X7pGim20
ζ(゚ー゚;ζ ……あっという間に仕事取られちゃった

(´・ω・`) アデーレも、朝から僕を呼んだりするために走り回ったりしてるんでしょ? 

(´・ω・`) この機に少し休んだ方がいい

ζ(゚ー゚*ζ ……分かった、ありがとう

(´・ω・`) さ、僕もお水を汲み上げるとしようじゃない

( ・∀・) ……


ガラガラガラガラガラガラ………


(´・ω・`) で、モリス

( ・∀・) ……なんだよ

(´・ω・`) 僕が水を汲んでる間に、一度、落ち着いて作戦について再確認してよ、参謀殿

(´・ω・`) 僕は飛び入り参加で、現状をよく把握してないし、いろいろ教えてほしいな

( ・∀・)

( ・∀・) 相変わらず、お前にはかなわねえな

(´・ω・`) 何の事?

( ・∀・) ……フン

313Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:00:30 ID:3X7pGim20
( ・∀・) まず、基本の確認だ。ここらの地べたを這い回って探したが、指輪は無かった

( ・∀・) アデーレ曰く、シンシアが指輪を落としたと思われる瞬間、井戸からは釣瓶と一緒に小さな物が落ちた音がしたとのことだ

( ・∀・) 自宅からも見つかってないだろうな、見つかればシンシアなりパン屋の親父のシルベスターなりがここまで飛んでくるはずだ

( ・∀・) シンシアの証言も合わせて、ほぼ間違いなくこの井戸の底に指輪がある

(´・ω・`) ま、そんなとこだよね、そうじゃなければ全くの徒労だし

(´・ω・`) ……すぐ見つかって、これが徒労であればどれだけ良かったか、って感じだけど

( ・∀・) 全くだ

( ・∀・) で、さっき三回ほど井戸に潜ったんだが、現状では潜って取るのは無理だ

(´・ω・`) なんでさ?岩に挟まったりとかしてるの?

( ・∀・)いや、まず単純に、寒くて深すぎる

( ・∀・)釣瓶の降りきったところまで潜って目を慣らしても、底が見えねえし、躊躇してると体温が少しずつ奪われていきやがる…

( ・∀・)真っ暗な穴がぽっかり開いてて、冥府がこちらの世界へ水を送り込んでるようだったぜ

(´・ω・`) ……底に光が反射しないってのは相当だね、そうなると暗さも一つの敵か

( ・∀・) ああ、仮に底まで潜れても、指の感覚も明るさも奪われたら指輪なんて探せねえ

( ・∀・) 加えて『水を送り込んできてる』ってのも比喩じゃねえ、井戸の水に微弱に水流があって、それが下に行くほど少しずつ強くなりやがる

( ・∀・) 何が起きてそうなってるかは分からねえが、とにかく油断できない事は確かだ

(´・ω・`) ……そこで、水を汲む事を考えたわけだ

( ・∀・) ああ、水位が減ればほぼ問題が解決されそうだからな

( ・∀・) 今では、釣瓶の縄の濡れている長さは当初の四分の三程度にまで減った

( ・∀・) 最終的に水位を減らして、釣瓶のバケツにランプでも乗っけて潜れば、俺がサッと取るのも事も可能だろうと踏んでいる

(´・ω・`) ふーむ

314Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:01:25 ID:3X7pGim20
(´・ω・`) 時間をかけるとまた水位が戻るから、急いでやってるの?

( ・∀・) それもあるが、アデーレとペニーの話によると、この井戸はどんだけ汲んでも翌朝には水位が戻っちまうんだと……

( ・∀・) それを差し引いても、日が落ちるまでになんとかしなきゃ指輪は見つけられねえ

( ・∀・) 俺とジョージは仕事返上でやってるし、こんなガキの時代の延長線上の事をするハメになって、めんどくせえったらありゃしねえ

(´・ω・`) ……

( ・∀・) とにかく、日は跨げねえ。一度やり始めたには今日終わらせる、明日以降また一からなんか付き合っていられねえからな

(´・ω・`) ふーん

( ・∀・) ……なんだよ

(´・ω・`) いや、なんでも無いよ

ζ(゚ー゚*ζ モリス

( ・∀・) どうした?

ζ(゚ー゚*ζ あのさ、ペニー知らない? ショーンを連れて戻って来てから見かけないんだけど

( ・∀・) ああ、馬で領主の館に向かわせた

ζ(゚‐゚*ζ え? どうして……

( ・∀・) クレアを呼ぶ

(´・ω・`) !

ζ(゚ー゚*ζ え、クレアってギコ伯のとこに居るの?

( ・∀・) 以前魚を献上しに行った時に、ヒルダも一緒にたまたま遭遇してな……少し話をした

ζ(゚ー゚*ζ へえ、ヒルダもいるんだ?

315Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:04:08 ID:3X7pGim20
(´・ω・`) しかし、なぜクレアがギコ伯のところに? 彼女は学者を目指してるんじゃなかったっけ

ζ(゚ー゚*ζ ヒルダは「助手やりたい!」って言ってたよね、

( ・∀・) クレアは今、領主ギコお抱えの学者、ロマネスクの直弟子になってるんだ

(´・ω・`) ……なんと

ζ(゚ー゚;ζ ……すごいわね、なんだかとんでもない人になってない?

( ・∀・) まったくだ、『ブーンズ』の連中で一番出世してるのは間違いなく奴だろう

ζ(゚ー゚*ζ ……でも、クレアを連れてきてどうするの?

ζ(゚ー゚*ζ 確かに頭はとてもいいけど、今でも指輪を井戸の底から掬う計画自体はできてるじゃない、

( ・∀・) ガキの頃は指揮を取ってた俺だが、今は結局ただの漁師だ……ヒルダを連れてここらへんの調査をしつつ、本を読み漁って知識量を今も蓄えてるであろうクーに敵う道理は無い

( ・∀・) 今でさえ、横から入ってきた酒場の店主ごときに不意を突かれてるんだ

( ・∀・) とにかくヤツを呼んで、俺達バカどもの考えた作戦のどこに穴が空いてるかを見てもらう必要がある…未知の要素もあるわけだしな

ζ(゚ー゚*ζ なるほど

(´・ω・`) ……

(´・ω・`) 人より負けてる所を自覚した上で更にそれを口にできるとは、成長したねモラ

(#・∀・) うるせえよ

ζ(゚ー゚*ζ うふふ……

(#・∀・) 何笑ってんだ

316Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:05:04 ID:3X7pGim20
ガラガラガラ……


(´・ω・`) ふう、

(´・ω・`) ああ、疲れた…ジョージ、そろそろ代わって
  _
( ゚∀゚) うん? おお、分かった! ではおばさま方、どちらでも好きな方の樽からお水を注いでおくれよ

<(' _'<人ノ うふふ、口が上手いのね果物屋さん!

ハソ ゚-゚リ 今度買いに行くわ
  _
( ゚∀゚) おお来てくれ来てくれ、割引しまくっちゃうよ

ζ(゚ー゚;ζ ……あの仕事、私がやるよりジョージがやった方が上手くいくんじゃないかと不安になってきたわ

(´・ω・`) うーん、確かに……でも最高効率で水を掬えるのはジョージだから、しょうがないね

( ・∀・) まあ、ただのパン屋の下働き兼養子より、妻を養うためにも稼がなきゃいけない男の方が商売が上手くなるのは当然だろ

317Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:05:52 ID:3X7pGim20
【一時十一分、森の中狩猟小屋近くの茂み】

318Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:06:31 ID:3X7pGim20
('A`)

('A`)

('A`)

('A`)

('A`)

('A`)


('A`) 暇だ……


('A`)

('A`) ん?


ドカラッドカラッドカラッドカラッ


('A`)

('A`) ここらを馬が通るなんて珍しい

('A`) 森の中をショートカットなんてしやがって……どこの誰だ……?

('A`)

('A`)

('A`)

('A`) あのバカみてえな走らせ方、まさかペニーか?

('A`) 領主の館の方角……

('A`) 

('A`)

('A`)

('A`) ……

319Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:06:57 ID:3X7pGim20
【十三時二十八分、、領主の館の一室】

320Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:07:57 ID:3X7pGim20
ペラ… ペラ…


( ФωФ) ほお、なるほどな……

川 ゚ -゚) 

( ФωФ) この項を読む限りでは、この種のキイチゴの分布を調べる事で、どこの国であろうと、火山地域の地下水脈の流れを『視る』事が可能だと書いてあるように見えるのだが?

川 ゚ -゚) はい、そのように推測しております

( ФωФ) ふむ……

川 ゚ -゚)

( ФωФ) 

川 ゚ -゚)

( ФωФ) ……

( ФωФ) 今回の研究結果、素晴らしいものである

川 ゚ -゚) !

川 ゚ -゚) ありがとうございます、ロマネスク師

321Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:08:30 ID:3X7pGim20
( ФωФ) うむ

( ФωФ) はぁ、このロマネスクがわざわざ女弟子を取ったというのに、それが毎日女中に連れ出されて……いや、連れ出して? 馬に乗っていた時は、どうしてやろうかと思ったが……

( ФωФ) 自然の観測をここまで徹底的に行うためとは

( ФωФ) 小さな丘一つをとっても、高さから雑草の分布、地質まで記録しているとは、このロマネスクも恐れ入るのである

( ФωФ) 平民の出である事が、その行動力に繋がっているのかもしれぬな……ほかの弟子にも見習ってほしいのである

川 ゚ -゚) ……子供の頃には、町の周辺を飽きるほど走り回っておりましたゆえ

川 ゚ -゚) 無駄に駆けずり回る力ばかりついております

( ФωФ) ははは! それは良い

( ФωФ) 引き続きの調査のための遠征を許可する、私からギコ殿に研究の直接援助も具申しておくのである

川 ゚ -゚) ……!

川 ゚ -゚) そのお心遣い、深く感謝致します、ロマネスク師

( ФωФ) うむ。残りは明日の私の出立までに読んでおく、下がりたまえ

川 ゚ -゚) はい、失礼します


ガチャコ

322Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:08:57 ID:3X7pGim20
【十三時三十四分、領主の館の廊下】

323Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:09:35 ID:3X7pGim20
ガチャコ


川 ゚ -゚) 

ノパ⊿゚) !

ノパ⊿゚) クレア、どうだった!?

川 ゚ -゚) 

川 ゚ -゚) 

ノパ⊿゚) ク、クレア?

川 ゚ -゚)

川;゚ -゚) は、ぁ、

ノハ;゚⊿゚) 

川;゚ -゚) ロマネスク師が、

ノハ;゚⊿゚) うん

川;゚ -゚) 領主殿からの直接支援を具申してくれるそうだ

ノハ;゚⊿゚) え?

ノパ⊿゚) 

ノハ*゚⊿゚) ……いい結果じゃん!?

川;゚ -゚) ああ

ノハ*゚⊿゚) なのになんでそんな顔してんの!? もー、心配して損した!

川;゚ -゚) 緊張した

ノハ*゚⊿゚) 一緒にここまで来た甲斐があったよ! 入ったときは女中なんてやってらんないと思ったけど、これで私も鼻が高いよ!

ノハ*゚⊿゚) ああ、よし、踊ろう!

324Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:10:03 ID:3X7pGim20
川 ゚ -゚) 待て待てヒルダ、一度下宿部屋に戻ってからな

ノハ*゚⊿゚) うんうん! ああ、今日は街まで馬を飛ばして、ショーンの酒場にでも、


< クレアー!

< おーい、クレアー!


川 ゚ -゚) ……?

川 ゚ -゚) 誰か私を呼んでる?

ノパ⊿゚) ……ペニおねえちゃん?

川 ゚ -゚) あれ、ペニーの声だったか?

ノパ⊿゚) うん、そう聞こえたけど


< クレアー!


川 ゚ -゚) ふむ……なんか、確かにペニーっぽいな

ノパ⊿゚) ……館の前で叫んでるみたいだね?

川 ゚ -゚) 行ってみよう

325Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:11:19 ID:3X7pGim20
【十三時四十分、領主の館の前】

326Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:11:53 ID:3X7pGim20
('、`;川 お願いします、彼女の助けが必要なんです!

(‘_L’) ダメだダメだ、ちゃんとした用件が無きゃ

('(゚∀゚∩ 大体、用件は言えないってどういうことなのさ!

('(゚∀゚∩ ロマネスク殿はいそがしいんだから、その弟子であるクレアさんも半端な理由では呼び出せないよ!

('、`;川 あ、あなた達には言えないというか…

('、`;川 お願い、とにかくクレアに会わせてほしいの

('(゚∀゚∩ それじゃあ通せないよ!

('(゚∀゚∩ もしかしたら君はクレアさんと知り合いかもしれないけど、これは規則で決まってるんだ

(‘_L’) 二年前から、ギコ伯は神経質でな

(‘_L’) 規則を破って人を入れたり、訪問者の詳細な確認もできてないのに人を呼び出すと、俺達衛兵が罰を受けるんだ

('、`;川 う……

('(゚∀゚∩ うん、それに、僕ら衛兵も、君らみたいな一般市民をとっちめたくなんかないんだよ!

(‘_L’) ここら辺で退いてくれ

('、`;川 ぐぬぬ……


コツコツコツコツ


川 ゚ -゚) もし、どなたか私をお呼びで――

('、` 川 あ、クレア!

ノハ*゚⊿゚) お、やっぱりペニおねえちゃん! 懐かしいね!

('、`*川 あら、ヒルダ! 少し見ないうちに大きくなったわね! 

(‘_L’) あ、クレアさん、

('(゚∀゚∩ ちょっと、勝手に出てこられると僕らの立場が無いですよ!

川 ゚ -゚) あー、ええと

川 ゚ -゚) 私は、『気が向いたから外に出てみた』だけですが、何か?

(‘_L’) うーん、まあ、そう言われれば規則は破られませんが

327Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:12:42 ID:3X7pGim20
川 ゚ -゚) それに、ペニーは私の子供の頃からの友人なのです、心配は要りません

('(゚∀゚∩ しかし、この方がどうにも用を話してくれないものだから、通すに通せませんで!

川 ゚ -゚) もしギコ伯から何かあれば、私からも口添えしますので……

(‘_L’) そうしていただけるとありがたいですな

ノハ*゚⊿゚) ペニおねえちゃん、クレアに用があるの?

('、` 川 あ、ああ、そう、そうよ、再開を

('、`;川 喜んでる場合じゃないわ

川 ゚ -゚) わざわざ街からここまで来てくれたんだろう

川 ゚ -゚) いい時間だし紅茶でも飲んで行くか

('、`;川 ええと…

('、`;川 クレア、嬉しいけど、その……

川 ゚ -゚) ……?

('、`;川 クレア……ヒルダも、少しあちらで話さない?

328Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:13:27 ID:3X7pGim20
【十三時五十分、館の近くの木立】

329Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:14:46 ID:3X7pGim20
('、`;川 シンシアが指輪を井戸に落としたの……

川 ゚ -゚) 

ノハ;゚⊿゚) 

川 ゚ -゚) なんだと……

ノハ;゚⊿゚) ペニおねえちゃん、そ、その指輪って…

('、`;川 ……あの指輪よ

('、`;川 ブーンの指輪……

ノハ;゚⊿゚) え、ええ!? なんで!?

ノハ;゚⊿゚) シンシアおねえちゃんが、落とした? 井戸に!?

('、`;川 今、『ブーンズ』が集まって、モリスが指揮を執りながら、なんとか指輪を掬い上げようとしてるんだけど

川 ゚ -゚) 分かった、行こう

('、`;川 え?

川 ゚ -゚) すぐ行くよ、ヒルダ、馬を出してくれ

ノハ;゚⊿゚) ちょ、ちょっと、状況がまだ飲み込めてなくて…

川 ゚ -゚) とにかく馬を。調査のために外出すると誰かに伝えてくれ

ノハ;゚⊿゚) え、わ、わかった!



ダッダッダッダッダッダッ……



('、`;川 随分、早い決断ね

川 ゚ -゚) 当然だ、『ブーンズ』として、ツンの指輪の紛失を見逃せるわけがない

川 ゚ -゚) あれの優先順位は何にも優るよ

('、`*川 ……クレア、

川 ゚ -゚) 伝えにきてくれてありがとう、ペニー

('、`*川 ……うん

330Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:15:28 ID:3X7pGim20
(訂正:ツン→シンシア)

331Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:19:05 ID:3X7pGim20
('、`*川 じゃあ、私、下の森に馬を繋いでるの、そこで待ってるから……

川 ゚ -゚) もしかして森の中を抜けてきたのか?

('、`*川 ええ、馬だけなら昔から得意だったでしょ、野馬を捕まえたりとか……

川 ゚ -゚) なるほどな……

('、`*川 じゃあ、

川 ゚ -゚) あ、ペニー、一つ確認したい

('、`;川 おっとっと、なにかしら

川 ゚ -゚) 指輪を落としたのは、市場の近くのあの井戸か?

('、`*川 え? うん、井戸っていったらあそこでしょ、あのあんまり大きくない広場の……

川 ゚ -゚) そうか

('、`*川 それだけ?

川 ゚ -゚) それだけだ。悪いな

('、`*川 じゃ、急ぎましょう


タッタッタッタッタッ………


川 ゚ -゚) 

川 ゚ -゚) そうか……

332Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:19:34 ID:3X7pGim20
【十三時五十九分、木立から見えない物陰】

333Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:19:59 ID:3X7pGim20
(;‘_L’) 

('(゚∀゚;∩ 

(;‘_L’) おい、護衛のつもりで隠れてついてきたが、これは……

(;‘_L’) これはとんでもない事が起きてるんじゃないか……?

('(゚∀゚;∩ ああ、えらい聞いちゃったよ、これは……!

('(゚∀゚;∩ これ、『ブーンズ』の事だし、ギコ伯に伝えた方がいいかも!?

334Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:20:22 ID:3X7pGim20
【十四時二十分、森の中の樹の上】

335Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:20:58 ID:3X7pGim20
('A`)

('A`)

('A`)

('A`)

('A`)


ドカラッドカラッドカラッドカラッ


('A`)

('A`)

('A`) ペニーか

('A`) 随分早い帰りだな…

('A`)

('A`) ん、もう1頭?


ドカラッドカラッドカラッドカラッ


('A`) 追われてる?

('A`)

('A`) いや、追従してるのか

('A`) ……あの走らせ方は、

('A`) ヒルダ、

('A`) とすると後ろに掴まってるのはクレアか

('A`)

('A`)

('A`)

336Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:21:22 ID:3X7pGim20
【十四時三十七分、井戸の前】

337Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:22:44 ID:3X7pGim20
 _
( ゚∀゚) おい、だから、俺達は誰の邪魔もしてないだろ!

( ´_ゝ`) そうは言うがね、勝手に井戸の水を汲みほそうとしてる所を見過ごせるわけないだろう!

(´<_` ) ああ、それにバケツにバケツや釣り針をぶら下げて付けるなんて改造、街の公共物に許すわけにはいかない

ζ(゚ー゚;ζ 衛兵様、お願いです、どうしても一度急いで水を乾さないと…

(´<_` ) いやしかしお嬢さん、仮にこの井戸が使えなくなったりすると、街の住人が皆困るのです

(´・ω・`) そのために樽を並べて、誰でも水を汲めるように用意してるんじゃないか

( ・∀・) 衛兵さん方、俺たちは大変な水を汲み上げる作業も代行してるんだぞ? 

( ・∀・) これでも問題があるのかよ

( ´_ゝ`) いや、だからそういうことじゃなくてだね……

(´<_` ) 2年前の事件から、ギコ伯はこの手の事態に敏感なんだ

( ・∀・) 

( ´_ゝ`) 街の中でおかしなことがあったり、怪しい輩がいれば、即座に問い質して、妙な事をさせるなと令が下ってるんだよ

(´・ω・`) ……!

ζ(゚‐゚ ζ ……!

(#・∀・) ……!!
  _
( ゚∀゚) ……
  _
(# ∀ ) お前ら…
  _
(#゚∀ ) お前ら、よりにもよって俺達が、俺達が!!
  _
(#゚∀ ) この俺達が、あの夜盗どもと同類だと見てやがるのか!?

338Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:23:33 ID:3X7pGim20
(´<_` ) え、いや、そういうわけではなくてだな、

ζ(゚‐゚ ζ ジョージ、気持ちは分かるわ、でも落ち着いて……

(#・∀・) ……いや、微塵でもそんな風に見られちゃあ、俺だって腹の虫が収まらねえ!

(´・ω・`)  モリスも……一度落ち着こう、衛兵に暴力なんて振るったら、それこそ、何もかも水の泡だよ

(;´_ゝ`) お、おい、待て、なんだお前ら、ちょっと落ち着け、何か変だぞ!?
  _
(#゚∀ ) 落ち着け、だと?
  _
(#゚∀ ) お前、なぁ……!! てめえらは遅れて来ておいて、よくも抜け抜けと……!!


バカラッバカラッバカラッバカラッ


(´・ω・`) !

ノパ⊿゚) やあ、通してくれ、通してくれ!

('、`*川 急いでるの! 通して!

ζ(゚ー゚ ζ ……ああ、

ζ(゚ー゚*ζ ヒルダ、ペニー! それに……

(´・ω・`) ああ、いい時に着いてくれた、クレア!


バサッ


川 ゚ -゚) よっと

川 ゚ -゚) ヒルダ、ペニー、近くに馬を繋いでおいてくれ

('、`*川 分かった!

(;´_ゝ`) おっ、こ、今度は何だ?

(´<_` ) 落ち着け兄者、まずは確認だ

(´<_` ) そこの者、突然馬で乗り入れて来て、何用か?

339Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:24:10 ID:3X7pGim20
川 ゚ -゚) 

川 ゚ -゚) ……

川 ゚ -゚) ふむ、『予定』と違うな、ショーンよ

(´・ω・`) え?

川 ゚ -゚) 衛兵様方、一体何事かありましたでしょうか? 私は様子を見に来たのですが

(;´_ゝ`) お、えー、弟者、なんか身なりと口調が偉そうだぞこの人!

(´<_` ) 落ち着くんだ兄者、まずは確認だと言ってるだろう

(´<_` ) ……我々は街の定時哨戒中に不審な者を発見したので、事情を聞いているところだ

川 ゚ -゚) ふむ、なるほど……?

(´<_` ) そういう貴方は何者だ? 名と身分を名乗ってもらおう

川 ゚ -゚) ああ、これは失礼、申し遅れました

川 ゚ -゚) 私はギコ伯の下でロマネスク師に師事している、クレア・ブーンズという者です……徽章もお見せしましょう

(´<_` ) !

(;´_ゝ`) なんと、あなたが噂に聞くクレア・ブーンズ殿ですか……

(´<_` ) 孤児から召し上げられた上でロマネスク殿の弟子をしているという、あの……

川 ゚ -゚) はい、

川 ゚ -゚) ええと、それで、これは何の騒ぎでしょうか?

(;´_ゝ`) ああ、いえ、何やら井戸に取り付いて怪しい事をしている輩が居りましたので、

川 ゚ -゚) ……その怪しい輩とは、もしかして、この者達の事を言っていますか?

(´<_` ) ええ、そうですが…

川 ゚ -゚) この者達は私の部下です

(´<_` ) え?

川 ゚ -゚) チラ

(´・ω・`)

(´・ω・`) ……ああ、ブーンズ様、お待ちしておりました!

340Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:25:22 ID:3X7pGim20
(´・ω・`) 衛兵様方に問い詰められてしまったのですが、何しろ内密にということでしたので、明かすに明かせず……

(´・ω・`) チラ

(#・∀・) 

(#・∀・) ……

( ・∀・) ……おい、

( ・∀・) おい、ショーン、これはどういうことなんだ?

( ・∀・) この、井戸の水を抜いて底を見てみようってのは、お前が言い出した事じゃないのか!?

川 ゚ ー゚) 

(´・ω・`) いやね、君達には僕の興味本位って説明したけど、ここまで来ちゃ仕方ないね

(´・ω・`) 僕はブーンズ様に頼まれて、調査のために井戸から水を抜くように言われていて、君達を使わせてもらったってわけさ

(´・ω・`) 騙して悪いね

ζ(゚ー゚;ζ えー、そ、そんなー!
 _
(# ∀ ) ……???
 _
(#゚∀ ) アデーレ、今一体何が起きて……?

ζ(゚ー゚;ζ ジョージ、少し待ってればいいわ、すこし頭を冷やしてて

( ・∀・) おいおい、ショーン、そりゃあんまりだぜ! 旧い仲だから遊びに乗ってやろうと思ってたのに…

(´<_` ) ……何だと?

(;´_ゝ`) おい、では、最初からそう言えばいいではないか!

川 ゚ -゚) 井戸の水を抜くなどと大っぴらに言えば、街の住民の不安を煽りましょう

川 ゚ -゚) 私の直属の部下であるショーンに頼んで、トラブルを起こさないように、上手く隠しながら行うよう言い付けておりました

(´・ω・`) 不出来な頭でございますので、衛兵様にもいつ明かしたものかと……

川 ゚ -゚) うむ、ご苦労だったな

341Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:26:30 ID:3X7pGim20
(´・ω・`) それで、ブーンズ様、井戸の水抜きですが、最終段階に入りました

(´・ω・`) もうじき、底が見えるはずでございます

川 ゚ -゚) ……そうか

(´・ω・`) あー、それで、アデーレ、モラ、そしてジョージ、最後まで付き合って欲しいんだけど、無理かな?

ζ(゚ー゚;ζ えー、んもー、しょうがないなぁ

( ・∀・) ま、お前の道楽というよりは学者さんの手伝いって方が捗るよな
 _
(#゚∀ ) ……
 _
(#゚∀ ) コクコク

(´・ω・`) ああ、集めた者達もこのように言っております、あと少しで……

(;´_ゝ`) ……えーと

川 ゚ -゚) そういうわけなのです、衛兵様方

川 ゚ -゚) これは怪しい工作などではなく、私の調査の一環でして……

川 ゚ -゚) 仕事を増やしてしまって申し訳ございません

(´<_` ) あー、いえ、何か大変な事態が起こるよりは良い事です

(´<_` ) ただ、今度からはこのような大掛かりな事は、少なくとも衛兵衆には事前に言っていただきたいですな

川 ゚ -゚) 分かりました

(´<_` ) では、私達はこれで……

(´<_` ) ……とんだ徒労だったな。兄者、行こう

(;´_ゝ`) あ、うん

(;´_ゝ`) お前達、あー、ご苦労だったな



ゴトッゴトッゴトッ……

342Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:28:28 ID:3X7pGim20
( ・∀・) 

(;・∀・) 

(;・∀・) ……ああ、まったくご苦労だよ

川 ゚ -゚) 私からも労いたい

川 ゚ -゚) モリス、ショーン、アデーレ、ジョージ、上手く演ってくれたな

(´・ω・`) まったく、とんでもない無茶振りしてくれたよ


タッタッタッタッタッ


('、`;川 モリス、クレアを連れてくるのが遅くなったわ、ごめん!

( ・∀・) いや、十分早い、流石馬を駆らせたらピカイチだな。普通ならあと一時間はかかったろう

('、`;川 久々に森を駆けてヒヤヒヤしたけど、うちの駄馬がよく頑張ってくれたわ!

ノパ⊿゚) いや、ペニおねえちゃん、すごい速さで追いつくのも大変だったけどね!

ノパ⊿゚) ……と、そうじゃない、アデーレ、シンシアは!?

ζ(゚ー゚*ζ まだ家で寝てるわ、さっき一度帰った時はすこし落ち着いたみたいだけど……
  _
(#゚∀゚) ……畜生、なんなんだアイツら!

('、`*川 ジョージ、分かるわ、でも落ち着きましょう、ギコ伯側にこの事はあまり知られたくないんだから……
  _
(#゚∀゚) ……ああ、そうだな

(´・ω・`) まあ、何より今はまず……

( ・∀・) ああ、クレア

( ・∀・) ……この計画について、お前の意見を聞かせろ

川 ゚ -゚) 

川 ゚ -゚) そうだな、その為に私が呼ばれたのだから

川 ゚ -゚) ここに来る道中、ペニーから君の計画について聞かせてもらったが

川 ゚ -゚) モリス、これはかなり厳しいぞ

343Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:30:13 ID:3X7pGim20
(;・∀・) ……!

川 ゚ -゚) この井戸の水を乾す事は、どうやってもできないんだ

(´・ω・`) できない、ってどういうこと? 水自体は減ってるじゃない

川 ゚ -゚) 普通の井戸ってのは、地下の土の間を流れる川である水脈を供給源としている

川 ゚ -゚) だが、この井戸の水源は、地下の川なんてもんじゃなくて、もはや地中の湖なんだ

ζ(゚‐゚ ζ ……どういうこと? 普通とどう違うの?

川 ゚ -゚) ……井戸の成り立ちから説明したほうがいいかもしれない

川 ゚ -゚) かつてこの地が旱魃に襲われた時、草木は枯れ、川は干上がり、人も家畜も多くが死んだという

川 ゚ -゚) その最中、モナーという一人の男が狂ったように地面を掘り始めて、姿が見えなくなり、やがて三日三晩の後に彼の潜っていた縦穴から水が噴き出したという

川 ゚ -゚) 周囲の土地の人々は、枯れない水源に集まって一つの集落を形成した、

川 ゚ -゚) それがこの街の始まりらしい

ノパ⊿゚) その掘り当てた水源ってのが、この井戸なの?

川 ゚ -゚) ああ、そうだ

川 ゚ -゚) その後、旱魃も村の形成もひと段落した時に、天性の泳ぎ上手でこの井戸に潜ってみた者がいたらしい

川 ゚ -゚) その者の言う事には、縦穴の奥には巨大な『水のコブ』があって、その底に水源を掘り当てた男の死体があったという

川 ゚ -゚) とても潜っていける深さじゃなかったので、土地の功労者たるモナーはそのまま井戸の底に放置されたというのが伝承にある
  _
( ゚∀゚) ……おい、でも、それは、
  _
( ゚∀゚) 伝承、なんだろ?

川 ゚ -゚) ……

344Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:32:06 ID:3X7pGim20
川 ゚ -゚) 私は今、この街の周辺の土地について調べている

川 ゚ -゚) 拙い調査の結果だが、この辺り一帯の地下は大水脈と言っていいレベルの水の流れがそこらじゅうにあるんだ

川 ゚ -゚) その流れは、この街の地下に向かって結集してる

川 ゚ -゚) また、それに伴って、最近この井戸の深さを調べようとしたんだが……

川 ゚ -゚) ……一定の深さから先は、測定用の縄も鎖も水流に流されて、正確な計測が不可能だった

(:・∀・) ……ああ、クソ、俺にも分かるぞ、下に行くほど流れが増してくのはそういうことか

川 ゚ -゚) ああ

川 ゚ -゚) 君達が汲んでいたのは、モリスが潜ったのは、首の長い瓶の、ただの首の部分なんだ

川 ゚ -゚) だが、指輪が眠るのは大きく膨らんだ胴の底

川 ゚ -゚) いくら井戸から水を汲み取っても、その下にある、流れの激しい地中湖の攻略をできない限り、指輪は拾えない

('、`;川 そんな……
  _
(; ゚∀゚) じゃあ……じゃあここまでやってきた事は全部無駄ってことか!?
  _
(; ゚∀゚) ブーンとツンの指輪は、拾えないのか!?

345( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 19:33:45 ID:qvM.5OoI0
( ^ω^)「支援」

346Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:54:40 ID:3X7pGim20
(´・ω・`) ……ジョージ、落ち着いてよ

(´・ω・`) クレアはそうは言ってない、だろ?

川 ゚ -゚) ……

川 ゚ -゚) ……分からない、厳しいとは思う

川 ゚ -゚) だが結局のところ、実際に潜るまでその深さは分からない、試すしか無いのは確かだ

( ・∀・) ……なんだ、散々煽りやがって

( ・∀・) 結局お前も諦めてないじゃねえか、クレア

川 ゚ -゚) ここまでの作戦では、という前提で考えると無理なんだ

川 ゚ -゚) がむしゃらに水を汲んで潜ってもダメだが、手に入れた情報を元に上手く軌道修正すれば、望みは無くもないという事だ

ζ(゚ー゚*ζ じゃ、じゃあ、なんとかなるの!?

川 ゚ -゚) ……軌道修正してもやはり賭けではある。簡単ではない、生半可ではないということだけは確かだ

ζ(゚ー゚;ζ う、そ、そっか……

川 ゚ -゚) ……でも、

川 ゚ -゚) でも、ブーンが、私達に教えてくれたろう?

川 ゚ -゚) どんなに絶望的に思える状況でも、やり遂げてみないと、結果は分からない
  _
(; ゚∀゚)  ……その、通りだな

川 ゚ -゚) とりあえず、もっと水を掬い上げてしまっていい、そこに変わりはない

('、`*川 ……じゃあ、今もう樽がいっぱいになってきているようだから、もっと水を溜める物が要るわね

('、`*川 家から空いてる甕とか壺とか、水を入れられそうなものをとことん持ってきたいんだけど、ジョージ、いいわね?
  _
( ゚∀゚) ……ああ、じゃんじゃん持ってこい、ここが正念場だ!

347Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:55:20 ID:3X7pGim20
ζ(゚‐゚ ζ ……あ、

ζ(゚ー゚*ζ あ、そういえば、うちに倉庫に入れたままの大甕があったかも! ちょっと欠けてるけど!

(´・ω・`) ……そうか、うちから大ジョッキ持ってきてもいいんだね、あれも20個もあればかなりの量だし、甕の柄杓にもなる

川 ゚ -゚) よし、それらを集めよう

ノハ*゚⊿゚) うおお、なんか盛り上がってきたな!

ノハ*゚⊿゚) 私は何しよう!?

(;・∀・) 待て、お前ら落ち着け、勝手に動くな! 人手が足りなくなるだろうが!

ノハ;゚⊿゚) あ、そ、そうか

( ・∀・) ええと、そうだな…

( ・∀・) ヒルダ、お前が足になって一回ずつ往復で馬を飛ばせ、アデーレ、ペニー、ショーンの順でな

ノハ*゚⊿゚) 合点!

( ・∀・) 俺が釣瓶の縄を継ぎ足して伸ばす、その間ジョージは休みがてらまた『お客』の相手をしてくれ
 _
( ゚∀゚) よしきた

( ・∀・) クーは改めて、この先予想される困難と作戦の瑕疵について検証してくれ

川 ゚ -゚) うむ、ああ待て、水流が激しくならないギリギリの水深を指示するから、ロープの延伸はそこまでにしよう、

( ・∀・) ああ、そう、そういう感じにな

( ・∀・) さあ、みんな、動くぞ!

ノハ*゚⊿゚) アデーレ、行くよ!!

ζ(゚ー゚*ζ うん!

( ・∀・) ペニー、一応馬はいつでも出せるようにしておいてくれ

('、`*川 了解、あのさ、ヒーに連れてってもらうまではジョージの手伝いをしてていい?
  _
( ゚∀゚) おい、俺は一人でも…

('、`#川 バカ言わないの! あんたが空元気してないのを私が見逃すとでも思ってるわけ!?
 _
(; ゚∀゚) う……

348Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:56:12 ID:3X7pGim20
( ・∀・) ……で、ショーン、クレア、お前らは俺の手伝いだ

( ・∀・) 釣瓶のロープを継ぎ足して、かつ頑丈にする……さっき降りた時よりも、ちゃんと俺の体重を支えてもらいたいからな

(´・ω・`) わかった

川 ゚ -゚) よし、取り掛かろう

( ・∀・) まずは伸ばす分のロープを作るから、クレアは俺の手元を見ながら長さを指示してくれ

川 ゚ -゚) ああ

(´・ω・`) ……ねえ、モリス

( ・∀・) あ? なんだよ

(´・ω・`) 君は、いい指揮官だと思うよ

( ・∀・) 

( ・∀・) なんだ、出し抜けに

(´・ω・`) いや、ちょっと思っただけさ

川 ゚ -゚) ……この、バケツの下に垂らされてる釣り針は何だ?

( ・∀・) お前という叡智が来るまでの馬鹿の跡だ、気にせず外してくれ

349Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:56:42 ID:3X7pGim20
【十五時十分、領主の居室】

350Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:57:19 ID:3X7pGim20
(,,゚Д゚) ……何ぃ?

('(゚∀゚∩ ですから、シンシア・ブーンズさんが、街の井戸に指輪を落としたみたいなんです!

(,,゚Д゚) ははは、おいおいおい、君たち、あんまりバカを言っちゃいけないよ

(,,゚Д゚) それは何かの聞き間違いだろう

(‘_L’) 聞き間違い、ですか?

(,,゚Д゚) ああ、君たち、いや君たちも知ってるだろうが、

(,,゚Д゚) シンシア・ブーンズが持っているのは、あのブーンの指輪なんだぞ?

(,,゚Д゚) あの指輪を、彼女がそう簡単に落とすわけが無いだろう!

(‘_L’) いえ、しかしですねギコ伯、私達もある程度の確信が無ければ、こうして直接申し上げておりません

(,,゚Д゚) 私だって、そんなことは有りえないという確信に満ち満ちているよ

('(゚∀゚∩ ギコ伯、しかしこれは、もし本当なら『ブーンズ』に関しての重要な事ですよ!

(,,゚Д゚) ふむ、確かにそうだが……

(‘_L’) ……女中として雇っているヒルダ・ブーンズと、ロマネスク殿に師事しているクレア・ブーンズはご存知ですよね

(,,゚Д゚) おいおい、知っているも何も、あの子達は二年前に、本人達の希望もあって、私が召し上げたんだぞ? 知らないわけが無いだろう

(‘_L’) その両氏は、街に向かいました

('(゚∀゚∩ ああ、そう、えー……館の外で偶然会った『ブーンズ』の仲間に呼ばれて、すぐさま飛び出していったんです!

(‘_L’) 私達が事の次第を聞いたのはその時です

(,,゚Д゚) ……

351Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:59:10 ID:3X7pGim20
(,,゚Д゚) まだ、分からんな

(,,゚Д゚) 訊きたいのだが、その館の外に来た『ブーンズ』は、クレアとヒルダにどのように呼ばれていたかね?

('(゚∀゚∩ えーと、確か、ペニーとか言ってましたね!

(,,゚Д゚) 

(;,゚Д゚) 

(;,゚Д゚) それは、目の細い、女か?

(‘_L’) 目の細い落ち着きのない女、でしたね

(;,゚Д゚) ……馬に乗っていたりなどは?

('(゚∀゚∩ 馬? 女ですよ? ヒルダじゃあるまいし……
 
('(゚∀゚∩ でも、ああ、何か下の森につないであるとかなんとか言ってましたね!

(‘_L’) ふむ、改めて考えると、ズボンを履いていたし馬に乗ってきたのかもな

(;,゚Д゚) 

(;,゚Д゚) 下がりたまえ

('(゚∀゚∩ あ、はい……

(‘_L’) ……ギコ伯、

(‘_L’) 決断を迷っておられるようですが、我々衛兵衆にとっても『ブーンズ』は、

(;, Д ) ……下がれ!

(;‘_L’) 失礼いたしました

('(゚∀゚;∩ ちょ、なにやってんの、行くよ!


バタム


(;, Д ) ……クレアとヒルダを呼びにきたのは、ペネロペ・ブーンズに違いない

(;, Д ) いや、まさか…まさか、

(;, Д ) あのブーンの指輪だぞ!?

(;, Д ) そのような事、あってなるものか……

352Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:59:34 ID:3X7pGim20
【十五時三十七分、井戸の前】

353Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:00:22 ID:3X7pGim20
ガラガラガラガラガラ


リ´-´ル ……これ、何してるのかしら

从´ヮ`从ト さぁ……
  _
(; ゚∀゚) ……よし、232杯目!

('、`;川 あーもう、町中の人がどんどんもらってってくれてるのに、水が減らない!

ζ(゚ー゚;ζ いよいよ入れ物が足りなくなってきたよ!

川 ゚ -゚) 間も無くショーンが到着するだろう、それまで手で持って待とう

('、`;川 わかった!


ガラガラガラガラガラガラ……


リi、゚- ゚イ`! わ、ちょっと、これじゃ水が汲めないじゃない

li イ ゚ -゚ノl| こんなに壺や甕やを並べて、何をしてるの?

ζ(゚ー゚*ζ あ、すいません、今、井戸の水をどうしても汲まないといけなくて……

('、`*川 あの、水ならそこらの器から移していただいてかまいませんので!

リi、゚- ゚イ`! え、ちょっと……


ガラガラガラガラガラガラ……

  _
(; ゚∀゚) ……!
  _
( ゚∀゚) モリス、クレア! いよいよ、釣瓶がバケツの首までしか濡れねえようになってきたぜ!

川 ゚ -゚) ……そうか!

ζ(゚ー゚*ζ やった…!

( ・∀・) よし、ジョージがもう一回汲み上げたら俺が潜るぞ、全員準備を始めろ!

354Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:01:56 ID:3X7pGim20
ドカラッドカラッドカラッ


ノパ⊿゚) やー、どー、どー!

('、`*川 ヒルダ、ショーン! 待ってたわ

(´・ω・`) やあ、ジョッキが来たよ、大量にね

ノパ⊿゚) あと、鉄鍋の蓋もね!

川 ゚ -゚) ああ、そこに置いてくれ

ノパ⊿゚) 今はどんな具合の状況?

( ・∀・) もうじき降りられる

ノパ⊿゚) なるほど!

リi、゚- ゚イ`! なんだか忙しそうね

ζ(゚ー゚;ζ ええ、ほんとに…ご迷惑をかけてすいません

li イ ゚ -゚ノl| よく分からないけど、頑張ってね

ζ(゚ー゚*ζ ありがとうございます

(´・ω・`) 言われた通り縄も持ってきたよ、長さはこの井戸の上から下までを2往復半は出来るはず

( ・∀・) これが命綱ってわけだな

川 ゚ -゚) ああ



ガラガラガラガラガラガラ


  _
(; ゚∀゚) よし、これで最後だ! もうぎりぎり汲めるとこまで汲めたぜ!

川 ゚ -゚) ……整ったな

355Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:03:02 ID:3X7pGim20
川 ゚ -゚) さあ、改めて確認しよう

川 ゚ -゚) まずは釣瓶を落とし、アデーレと、命綱を身につけたモラが釣瓶のロープを伝って下に降りる

川 ゚ -゚) モラはそこから水中へ潜って、指輪の回収を狙う

( ・∀・) おう

川 ゚ -゚) 改めて忠告しておくが、泳ぎが得意な君と言えど、慣れない環境で十全には活動できない

川 ゚ -゚) よって、まず環境適応、次に内部の探査、最終的に指輪の回収、と、その都度目標を決めて潜ってくれ

( ・∀・) それぞれの段階をちゃんと満たしてから次に進むという話だったな

川 ゚ -゚) ああ、中で何があるかのわからない状況で急ぐのは得策ではないし、「もう少しだけ」と思ってどんどん無理をするのが一番危険だ

川 ゚ -゚) また、万一にもモラが溺れるようなことがあってはならない、安全は確保していく

川 ゚ -゚) そのために、身軽なアデーレがロープの最下方あたりに付けた足場に乗って、水面下と地上の連絡係をする

ζ(゚ー゚*ζ うん

川 ゚ -゚) モラと命綱の引っ張りあいを使って言葉無く会話するのが主な役割だ、引き上げの合図か、定期的な信号が無くなったらすぐ井戸の上に叫ぶんだ

川 ゚ -゚) ヒーは大鍋の蓋を使って太陽光を反射させ、井戸の中を照らす役だが、このアデーレからの連絡を聞き取る役目も持つ

ノパ⊿゚) それで、すぐにそれをジョージとショーンに伝えればいいんだよね

川 ゚ -゚) ああ、ジョージとショーンは命綱の管理とクランクの巻き上げを行う

川 ゚ -゚) 命綱は井戸の巻き取り機の上を通して、釣瓶とは別に完全手動で直接モリスを引っ張り上げることになる

川 ゚ -゚) モリスがデレのいる水面まで戻る労力を軽減できるし、動けなくなったりした場合にも戻って来られるというわけだ

(´・ω・`) 男二人の力なら人一人引き上げるくらいなんとかなるってわけだね
  _
( ゚∀゚) 水中なら尚更余裕だろうな

川 ゚ -゚) ああ、それで、モリスがアデーレのところまで引き上げられて、再度アデーレがヒルダに連絡したら、ジョージはクランクに取り付いて回してくれ

川 ゚ -゚) そうして、アデーレとモリスが地上に帰還できるわけだ

川 ゚ -゚) 帰還のタイミングや理由は問わない。モリスの調子で上に戻るか決めてくれ

川 ゚ -゚) その間、私とペニーは先程の衛兵のような邪魔が入らないように上手く人を捌く

('、`*川 ……みんなが大変なのに、そんな雑事をやってていいのかしら

356Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:03:41 ID:3X7pGim20
川 ゚ -゚) 逆だ、何かしらの妨害が入って命綱を引き上げるのを失敗した時、下手をすればモラが命を落としかねない

川 ゚ -゚) これは必要不可欠な役目だよ

('、`*川 なるほど

川 ゚ -゚) ……さて、これでいいかな

ノパ⊿゚) うん、準備は万端だよ!

ζ(゚ー゚*ζ 私のスカートも動きやすいよう結んであるわ

(´・ω・`) 縄もバケツも耐久性の強化は十分、この構造なら軽い人二人なら十分耐えられるね
 
('、`*川 水は汲み上げられるだけ汲み上げたし!

( ・∀・) よしジョージ、釣瓶を落としてくれ
  _
( ゚∀゚) ああ、モララー、無茶するなよ

ζ(゚ー゚*ζ 私が無茶させないから、安心して

( ・∀・) ……どうせ、一度で攻略できるとは思ってねえ。じっくりやるさ



ガラガラガラガラガラガラガラ……

357Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:04:08 ID:3X7pGim20
【十五時五十分、シンシアの部屋】

358Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:05:34 ID:3X7pGim20
< シンシア、入るぞ


ガチョン

 _、_
( ,_ノ` ) シンシア

ξ゚⊿゚)ξ …お父さん
 _、_
( ,_ノ` ) 気分は、どうだ?

ξ゚⊿゚)ξ 

ξ゚⊿゚)ξ 落ち着いたわ
 _、_
( ,_ノ` )
 _、_
( ,_ノ` ) 
 _、_
( ,_ノ` ) そうか

ξ゚⊿゚)ξ

ξ゚⊿゚)ξ 私が…

ξ゚⊿゚)ξ 私が指輪を落としたのは、

ξ゚⊿゚)ξ きっと……

ξ゚⊿゚)ξ そういうことなの
 _、_
( ,_ノ` ) ……そういうこと、とは?

ξ゚⊿゚)ξ

359Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:09:31 ID:3X7pGim20
ξ゚⊿゚)ξ 神様が……

ξ゚⊿゚)ξ 神様が私に、ブーンの事を覚えてるのはやめろって

ξ゚⊿゚)ξ そういうふうに……

ξ゚⊿゚)ξ 

ξ;⊿;)ξ う…うぅ……
 _、_
( ,_ノ` ) 
 _、_
( ,_ノ` ) シンシア、ジョージ君とアデーレ達が、まだ指輪を探しているらしい

ξ;⊿;)ξ ……え?
 _、_
( ,_ノ` ) 諦めていないそうだ
 _、_
( ,_ノ` ) 二人の呼びかけで、『ブーンズ』も再結集していると……

ξ;⊿;)ξ 
 _、_
( ,_ノ` ) 
 _、_
( ,_ノ` ) それだけだ
 _、_
( ,_ノ` ) シンシア、君が私の義理の娘でも、私のところに来たのがただアデーレに付いてきただけであっても
 _、_
( ,_ノ` ) 私は君を心配してるよ

ξ;⊿;)ξ 


ガチョン

360Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:10:06 ID:3X7pGim20
【十六時八分、井戸の前】

361Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:11:11 ID:3X7pGim20
  _
(; ゚∀゚) ぜぇ、ぜぇ、

(;´・ω・`) はぁ、はぁ、

ノハ;゚⊿゚) はぁ、ジョージ、ショーン、水を……
  _
(; ゚∀゚) ああ、ありがとう

(;´・ω・`) いや、命綱を引いてからクランク回すの、結構キツイね、コレ…
  _
(; ゚∀゚) ヒルダ、お前も蓋を取り落さないように手をほぐしといた方がいい

ノハ;゚⊿゚) 分かってる、私はまだまだ平気!


ζ(゚‐゚;ζ うう、足元びっちょり

('、`*川 連絡自体は上手く行ってたわね

ζ(゚‐゚;ζ ええ、でも水位がもう少しずつ戻り始めてて、ちょっと不安だわ……もう私の足は水に浸かっちゃうの

('、`*川 ……日向で少しでも服を乾かしましょう、それとスカートをもう少し上で結び直して……

ζ(゚‐゚;ζ うん……

362Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:11:40 ID:3X7pGim20
(;・∀・) 三回息継ぎをして、二回を環境適応、三回目を内部探査としたが、底までは行けなかった

川 ゚ -゚) 命綱の長さは足りてたようだが……

(;・∀・) 少し降りたところでひどい流れのうねりがあってな、まっすぐ下りていこうにもありゃ無理がある

川 ゚ -゚) そうか……やはり、一筋縄ではいかないか

(;・∀・) それに、暗い……地中湖の底は薄ぼんやり見えたが、前後左右にどれくらい広がってるかは見当がつかない

(;・∀・) あそこに潜って悠長な事はしていられない、段階はキッチリ踏むが急ぐぞ

川 ゚ -゚) ……それには同意しよう、地上組も何回も上手く動けるわけではない

川 ゚ -゚) ……体調に妙な所は無いか? 何しろ未知のエリアだ、

(;・∀・) ……

( ・∀・) いや、大丈夫だ

( ・∀・) 流れの深さと向きは覚えた、次こそはそこを織り込み済みで望める

川 ゚ -゚) ……分かった

( ・∀・) ジョージ! 次行くぞ、釣瓶を落とせ!
  _
(; ゚∀゚) あいよ、潜水士殿!



ガラガラガラガラガラガラガラ……

363Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:12:00 ID:3X7pGim20
【十六時二十一分、町の一角】

364Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:12:36 ID:3X7pGim20
( ‘∀‘) ねえ、あなた達知ってる?

||‘‐‘||レ 知ってるって何が?

リ´-´ル もしかして、井戸のこと?

( ‘∀‘) ええ、なんだか水を抜いてて……

イ从゚ ー゚ノi、 ああ、ジョージ達の?

从´ヮ`从ト ジョージって?

|゚ノ ^∀^) あのデカくていい男よ!

<(' _'<人ノ うふ、彼、果物屋さんやってるって

イ从゚ ー゚ノi、 ジョージももう結婚して二年ねー

<(' _'<人ノ は?

ハソ ゚ー゚リ はは、あのおだては商売文句だったって事ね

||‘‐‘||レ 今日は水を汲み上げる手間が無くて助かったわ

li イ ゚ -゚ノl| うーん、私も助かったけど、結局何をしてたのかしら? たくさん集まって何かしてたけど

|゚ノ ^∀^) あら、あれから『ブーンズ』が集まったのかしら?

リi、゚- ゚イ`! ……あれ、あの人たち『ブーンズ』なの?

リ´-´ル え、知らなかった

从´ヮ`从ト そういえば『ブーンズ』って、ブーンの事だけで、メンバーについては知らないわね

( ‘∀‘) ギコ伯のお気に入りだから、変に悪目立ちしないようにされてるんだっけ?

|゚ノ;^∀^) ……もしかして言わない方がよかったかしら

イ从゚ ー゚ノi、 あら、別にいいんじゃない?

イ从゚ ー゚ノi、 今どうなってるか気になるし、みんなで見に行ってみましょうよ

365Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:13:07 ID:3X7pGim20
【十六時二十二分、井戸の前】

366Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:14:08 ID:3X7pGim20
('、`*川 ええ、少しばかり落下物が見つかって、ついでに掃除をしようというわけでして

瓜゚∀゚) ああ、なるほどねえ……

ヽiリ,,゚ヮ゚ノi それでもお水を使えるようにしておいてくれるのは、ありがたいわね

川 ゚ -゚) それは当然の事ですから、街の人達に迷惑をかけたら本末転倒、


< 急いで引き上げて!!


川 ゚ -゚) !

ノパ⊿゚) !!

ノハ;゚⊿゚) 命綱を!
  _
(; ゚∀゚) 行くぞショーン、引っ張れ!!

(;´・ω・`) うおおっ

瓜;゚∀゚)

ヽiリ;,゚ヮ゚ノi 

('、`;川 ……


< ああ、モリス!

< クランクを回して!! 急いで!!


ノハ;゚⊿゚) クランク回して!!
  _
(; ゚∀゚) クランク!!!


ガラガラガラガラガラガラガラガラ

  _
(; ゚∀゚) ッ、クソ重いな!!

川;゚ -゚) ヒルダ、ショーンと一緒に命綱を引け! モリスの分の体重を少しでも軽くしろ!

ノハ;゚⊿゚) 分かった!

367Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:15:16 ID:3X7pGim20
ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ


ζ(゚‐゚;ζ

(;´・ω・`) アデーレ、モリスは!?

(; ∀ )

ノハ;゚⊿゚) モリス!!

(; ∀ ) うるせえ

(; ∀・) そんなに慌てんな、生きてるよ

ノハ;゚⊿゚) は、よ、良かった、
  _
(; ゚∀゚) モリス、こっちに、

(; ∀ ) ああ……

瓜;゚∀゚)

ヽiリ;,゚ヮ゚ノi 随分、大変ですのね

('、`;川 ……え、ええ……手こずってまして、様子を見ないと……



('、`;川 みんな、一度休んでちょうだい
  _
(; ゚∀゚) はあ、はあ……

(;´・ω・`) こんな重労働、何回もやってられないぞ

ノハ;゚⊿゚) うう、手がじんじんしてきた

川 ゚ -゚) 二人とも何があった?

ζ(゚‐゚;ζ モリスからの命綱の返事が無くなって……急いでヒルダに伝えようと思って

(; ∀・) ……おい、

368Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:15:45 ID:3X7pGim20
(;・∀・) ……指輪が、あった

川 ゚ -゚) !

ζ(゚‐゚;ζ !
  _
(; ゚∀゚) !

(;´・ω・`) !

ノハ;゚⊿゚) !

('、`;川 !

369Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:16:31 ID:3X7pGim20
ζ(゚ー゚;ζ ほ、ほんと!?

ノハ;゚⊿゚) じゃあ、次はそこ目がけて潜れば……!

(;・∀・) ああ、だが……

(;・∀・) 近づいた時、恐ろしく冷たい水流がぶち当たってきやがった

(;・∀・) 一瞬気を失って、命綱で引き上げられる寸前に見たが、指輪も流されたようで、もう俺が見た地点には無かった
  _
(; ゚∀゚) それじゃ、また振り出しじゃねえか

(;´・ω・`) ……いや、指輪が見つかった事が重要だ、あと少しかもしれない

('、`;川 ええ、そうね……でもみんな、疲れ切ってるわ、特にモリスが少し休んでから、

川 ゚ -゚) ……アデーレ、水位について何か思う所は無いか?

ζ(゚ー゚;ζ え? うーん、ちょっと増えてきた、というか膝が浸かるくらいまで増えてきてて……

川 ゚ -゚) ……

川 ゚ -゚) やはり、どこかしらの水脈が、潮の満ち引きと繋がって、水位に影響している

ノハ;゚⊿゚) ……それってつまり?

川 ゚ -゚) ……

(;・∀・) ……

(;・∀・) ジョージ、釣瓶を落としてくれ
  _
(; ゚∀゚) モリス、流石に無理だろ、一度回復を待て

(;・∀・) ダメだ、今行く

('、`;川 無茶よ! 一度気絶して、あなたが思う以上に相当に消耗してるはず

川 ゚ -゚) ……ああ、そのまま潜っても、また気を失うようなことがあれば、逆に非効率だ

(;・∀・) ……

(;・∀・) 無茶も何も……

370Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:17:10 ID:3X7pGim20
(#;・∀・) もう休憩してたら日が暮れるだろうが!

(;´・ω・`) それはそうだけど、

(#;・∀・) 既に水位も上がって来てる、これからどんどん戻っていくだろう

(#;・∀・) 時間は俺達の味方じゃねえ、敵だ!

(#;・∀・) 気絶しても、お前らが引き上げてくれりゃなんとかなる、

('A`) モリス、休めよ

(#;・∀・) だから、休んでる場合じゃ…

('A`) 

(#;・∀・) 

(;・∀・) うお!?

ζ(゚ー゚;ζ ど、ど、

ノハ;゚⊿゚) ドク! いつの間に!?

('A`) いつの間にでもいいだろ、話は聞かせてもらったよ

('A`) モリス、震えてるお前を見りゃ、急いで潜っても体力を奪われながら流れに逆らってどっかの筋肉を攣るのが目に見えてる

('A`) 潜るというか沈むって感じになるだろうな

(;・∀・)

('A`) 横になって休め

川 ゚ -゚) ……モリス、ドクの言うことを聞こう

川 ゚ -゚) 彼の名前の由来を忘れたわけではあるまい……生体の知識に関しては、ドクと比べれば私なんてズブの素人みたいなものだ

(;・∀・) ……分かった

('A`) 俺の外套を毛布がわりにしろ

(;・∀・) 獣くせえぞ

('A`) 我慢しろ

371Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:17:53 ID:3X7pGim20
(;´・ω・`) ドク、どうしてここに? 今は猟師をやってるんじゃ……

('A`) ……ペニーがな

('、`;川 私?

('A`) お前、森の中を馬で通って、領主の館からトンボ帰りしたろう

('A`) 獣を待って丁度近くに潜んでたんだがな、後続の馬にクーとヒルダを乗っけてりゃ嫌でも目につくよ

('、`;川 なるほど

('A`) ああ、それで、お前ら何やってんだ?

ζ(゚ー゚;ζ あのね、シンシアが指輪を落として、

('A`) ああ、その話は分かった、だがそうじゃねえ

ζ(゚ー゚;ζ ?

('A`) お前ら、安息日でも無いのに仕事を放り出して何やってんだ?

372Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:18:42 ID:3X7pGim20
(;´・ω・`) ドク……

('A`) ジョージ、お前、仕事はどうした?
  _
(; ゚∀゚) ……今日は臨時休業だ

('A`) ……

('A`) モラ、お前、見た所、網やら釣り針やら、商売道具をだいぶ持ってきたようだが

(;・∀・) ……それがどうした、明日までに返せばいいだろ

('A`) はぁ、アデーレ、シンシアとお前んとこのパン屋はどうしてる?

ζ(゚‐゚;ζ ……今は、シンシアは休んでる。お父さんがついてるはず……

('A`) 分かった、シルベスターのパン屋は休業中、それでショーン、もうじきバーが開く時間だが、

(;´・ω・`) 今日は無いよ、ドク、

('A`) 人気の出始めたバーも事前告知無しで休みか、おいクレア、ヒルダ、お前ら屋敷に居なくていいのか?

川 ゚ -゚) 

ノハ;゚⊿゚) ドク、あの、ええと……
  _
(; ゚∀゚) ドク、分かった、分かったよ、僕らは自分の仕事をちゃんとやるべきだったかもしれない
  _
(; ゚∀゚) 全員がブーンズのファミリーネームを持つならなおさら、そう言いたいんだろう

('A`) 分かってるじゃねえか
  _
(; ゚∀゚) でも、でもそうだとしても、シンシアとブーンの指輪を、俺達が拾わなくてどうするんだよ
  _
(; ゚∀゚) 今の仕事よりも、大事なことが……

(#'A`) バカ言ってんじゃねえ!
  _
(; ゚∀゚)

373Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:21:57 ID:3X7pGim20
(#'A`) 

('A`) 

('A`) お前……

('A`) お前らが今、飯を食えてるのは何でだ?

ζ(゚‐゚;ζ それは……

('A`) いや、お前らと言ったが、俺だって例外なわけはないな

('A`) ただの孤児の集まりだった俺達全員が、どうやって職にありついた? どうして家を持ててる?

(;´・ω・`) ……

(;´・ω・`) 領主ギコが、仕事や里親を与えてくれたからだね

('A`) ……ああ

('A`) そのギコ伯が、俺達に目をかけてくれてるのは、何故だ?

川 ゚ -゚) それは……


ドカラッドカラッドカラッ………


('A`) ブーンが最期に残してくれたのは、指輪じゃねえだろ

('A`) アイツが俺たちに遺してくれた最大のものは、『英雄ブーンの仲間』という称号だ


ドカラッドカラッドカラッドカラッドカラッドカラッ


(´<_` ) ギコ伯、この井戸です!

(;,゚Д゚) どう、どう!

(;,゚Д゚) ……おお、『ブーンズ』達よ!!

(;´_ゝ`) ああっ、やっぱりお前ら、『ブーンズ』かよ! なんか怪しいと思ったんだよな!

(;,゚Д゚) 君達、馬を繋ぐのと人払いを頼む、私は彼らと話があるのだ

(´<_` ) 分かりました
  _
(; ゚∀゚) ……ギコ伯、来ちまったか

374Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:22:37 ID:3X7pGim20
(;,゚Д゚) ああ、ほとんど全員集まっているじゃないか……

(;,゚Д゚) もしや……

(;,゚Д゚) シンシア・ブーンズが指輪を落としたというのは、本当なのかね!?

川 ゚ -゚) ……残念ながら

川 ゚ -゚) 本当です……

(;,゚Д゚)

(;, Д ) 

(;, Д ) そのような事が……

ノハ;゚⊿゚) で、でも、私達拾い上げようと頑張ってるんです! あと少しで……

('A`) ……ダメだ、まだモリスは回復できてねえ、潜らせることはできない

('A`) 出来れば一晩は休ませたいね

(;・∀・) クソ、ふざけんな、指輪を見つけるとこまで来てんだぞ……!

(;, Д ) 
  _
(; ゚∀゚) ……ギコ伯、あなたには知らせたくなかった
  _
(; ゚∀゚) 俺達に何もかもを与えてくれたあなたが、シンシアには何も与えられなかったのを気にしていたから……

375Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:23:51 ID:3X7pGim20
(;, Д ) ……あの夜、街を襲おうとした野盗どもは、ちょうど、丘の上の大木のそばを………その木の上に構えていた、君たちのアジトの下を通った

(;, Д ) 『ブーンズ』のほとんどのメンバーは、ペネロペとジョージの結婚祝いで街へ出払っていたというが、ドク、君と、ブーンは……

('A`) ……ええ、

('A`) 俺達がアジトで話してる時、下の方から、野蛮な話し声が聞こえたんです

('A`) その会話はどう聞いても、街を狙っていた……

('A`) 俺達は、ペニーとジョージが結婚した幸せな夜を、どうやっても邪魔させたくはなかった

('A`) だから、俺とブーンは木の上からそいつらに向かってアジトの物を手当たりしだい投げつけて、

('A`) ……そして、それに怒った野盗どもは怒って木に炎をかけた

('A`) 俺はたまらず逃げ出したが、ブーンはそれでも、燃えた木の枝を投げつけ続けて……

(,, Д;) ……彼は、私の兵が到着するまで、野盗どもを丘の上に釘付けにした

(,, Д;) だが、一度火に勢いのついた大木は鎮火できず、焼け落ちた……

(,,;Д;) 君たちのリーダーだった、ブーンと一緒に!
  _
(; ゚∀゚) ……野盗の襲撃を、命を賭して時間を食い止めたブーンに、あなたはいたく感激したと聞きます

(,,;Д;) 同時に、自身の不甲斐なさを呪ったのだ

(,,;Д;) 領民を守れずして、何が領主か! 

(,,;Д;) 彼が居なければ、野党どもは街へ到達し、少なからぬ被害を出していた……本来それを止めるのは、私と私の兵の役割だというのに!

(,,;Д;) ……ブーンが集めた、『ブーンズ』という戦災孤児の仲間たちの存在を知った時、私はその者達に報いねばと思ったのだ

376Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:28:20 ID:3X7pGim20
('A`) ……そう、

('A`) 俺達が、それぞれの家と、望む職と、ブーンズというファミリーネームを手に出来たのは、ギコ伯の取り計らいと、ブーンの犠牲のおかげだ

ζ(゚‐゚;ζ

(;・∀・) 

(;´・ω・`) 

('A`) ……分かるか?

('A`) 『ブーンズ』ってのは、もうブーンを頭としたガキどもの集まりじゃなくて、死んじまったブーンの代わりに、俺達が幸せに生きられるチャンスの名前なんだよ

('、`;川
  _
(; ゚∀゚) 

('A`) あの日から頑張って働いて、俺たちはそのチャンスを活かして、それぞれある程度上手く行ってるだろう

川 ゚ -゚)

ノハ;゚⊿゚) 

('A`) それを、

('A`) 過去に固執している一人のために、全員が棒に振ろうとするなよ

(,,;Д;) ……

(,,;Д;) しかし、ドク・ブーンズ……私は……

('A`) ギコ伯、あなたもいい加減に、我々を気にしなくてもいいでしょう

('A`) あなたはそれぞれに望むものを与えてくださった、それで十分なのです

(,,;Д;) だが……だが、

川 ゚ -゚) ……ドク、

377Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:34:01 ID:3X7pGim20
川 ゚ -゚) シンシアは、ギコ伯に何も望まなかったじゃないか……

川 ゚ -゚) 彼女は、アジトのそばに落ちていた、一つの指輪しか望まなかった

川 ゚ -゚) ……ブーンがシンシアに贈ろうとしていた、それを『ブーンズ』の全員で手伝おうとしていた、それにシンシアも気づいていた、あの指輪……

川 ゚ -゚) それが、今のシンシアの全てだろう

川 ゚ -゚) あれに代わる物は、誰も用意できない

('A`) ……

('A`) そうだとして、シンシアはそれを落とした

('A`) どんな理由であれど、自分自身の幸せを、誰のせいでもなく、自分の不注意で落とした

('A`) ……本来、最初から、俺達が面倒を見る事じゃないだろう
 
(;´・ω・`) ……ドク、それは、


タッタッタッタッタッタッ


ξ;゚⊿゚)ξ みんなッ

ζ(゚‐゚;ζ ! シンシア!

(;・∀・) ……随分遅い登場だな、シンシア

378Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:35:01 ID:3X7pGim20
川 ゚ -゚) ……シンシア、すまない

('、`;川 まだ、指輪は……

ξ;゚⊿゚)ξ ……みんな、ギコ伯、……ごめんなさい

ξ;゚⊿゚)ξ ……もう、私、大丈夫だから

ノハ;゚⊿゚) シンシアおねえちゃん……

ξ;゚⊿゚)ξ 私、指輪が無くたって……

ξ;⊿;)ξ ブーンと一緒に育ってきた思い出があれば……

ξ;⊿;)ξ 生きて、いけるわ…… 

(,,;Д;) うぅ、シンシア・ブーンズ、しかし、指輪こそがブーンの……!

ξ;⊿;)ξ ギコ伯、もう、いいんです

ξ;⊿;)ξ もう、誰も、私の思い出のために、無理しないで……

ξ;⊿;)ξ 私が……落とした私が悪いんだから……
  _
(; ∀ ) シンシア……

('A`) ……

('A`) 本人も、こう言ってるだろう

('A`) いいだろ、これで終いだ……

(;´・ω・`) ……

(;´・ω・`) ……違う

(;´・ω・`) 違う、違うんだ、シンシア!

ξ;⊿;)ξ ショーン……ごめん、いいのよ……

(;´・ω・`) そうじゃない!

(;´・ω・`) 確信を持てなかったが……今、君を見て分かった

(;´・ω・`) シンシアが指輪を落としたのは仕方ないし、むしろ井戸に落としたのは幸運なんだよ!

ξ;⊿゚)ξ ……え?

379Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:38:55 ID:3X7pGim20
  _,
(; ゚∀゚) ……ショーン、何言ってんだ? 

('A`) ……お前、大丈夫か?

('A`) 仕方ないって、落としたのはシンシアの不注意だし、そして幸運ってのはどういうことだ?

(;´・ω・`) ……

(;´・ω・`) ブーンのぶっとい指にややキツイくらいだったあの指輪を、二年前、君はちょうどいいと思って嵌めたかもしれない

(;´・ω・`) でも、シンシア、君さ、指輪を指に嵌めた時に比べて、めちゃくちゃやつれてるじゃないか!

ζ(゚‐゚;ζ ……つまり、シンシアの指から指輪が落ちてしまったのは

(;´・ω・`) ああ、シンシアが痩せこけた以上、時間の問題だったんだよ

(;´・ω・`) その細くなりすぎた指から、大きすぎる指輪が外れてしまうのは!

ξ;゚⊿゚)ξ ……!

(;'A`) ……

(;,゚Д゚) しかし、しかし幸運とはどういう事だ、ショーン・ブーンズ?

('、`;川 そうよ、流石にこの状況に幸運な要素なんて、全く見つからないわよ

(;´・ω・`) ……シンシア、君、指輪を落とした直後は一瞬気づかなかったらしいね

ξ;゚⊿゚)ξ ……え、ええ

(;´・ω・`) そういう風に、意識しないうちに落とすにしても、市場みたいな場所じゃなく、だれも触れられない、持ち去る事の出来ない井戸に落ちたのはある意味で幸運だった

(;´・ω・`) 僕達は、無駄に走り回ることなく、必要な人員を集めて、この井戸を攻略する事に注力できた

(;'A`) ……それが、幸運か?

(;´・ω・`) ああ、バカみたいに聞こえるだろうがね……

(;・∀・) 

(;・∀・) おい、ジョージ

380Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:43:28 ID:3X7pGim20
  _
(; ゚∀゚) なんだ?

(;・∀・) ……頼む
  _
(; ゚∀゚) ……へっ、クールなようでいて、お前、中々ガッついてやがるよな!


ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ……


(;'A`) ……おい、何故、釣瓶を落とす

(;・∀・) 決まってんだろ、アデーレ、行けるか?

ζ(゚ー゚;ζ ……うん、大丈夫

(;'A`) 待て、まだ潜る気か? もう水位は戻り始めて、

川 ゚ -゚) ……

川 ゚ -゚) 「まだ」じゃない、これが最後の一回だろう

(;,゚Д゚) おお、クレア・ブーンズ、まさか指輪を確実に取れる算段がついたのかね!?

川 ゚ -゚) いいえ、賭けです

(;,゚Д゚) 

川 ゚ -゚) これが失敗したときには、どうしようもないでしょう……おとなしく諦めます

ξ;゚⊿゚)ξ ちょ、ちょっと……?

(;・∀・) 最初からなんとかなる算段なんざ無ぇよ、全力でやれるよう算段を組んでるだけだ

(;・∀・) なんにしろ山の向こうに日が落ちたらもうダメだし、お前らのクソ長い話の間休憩できてたはずの俺の体力も、中々キツい

(;'A`) モリス、お前……

(;・∀・)ドク、てめーの目から見て、俺はさっきほど潜るのが無理そうか?

(;'A`) ……いいや、だが、おい、無理はできないぞ

(;・∀・) ……よし、ヒルダ、明るさはどうにかなりそうか?

ノハ;゚⊿゚) うん、日が差してるうちは大丈夫そう、握力もいい感じに戻ってきた!

381Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:44:29 ID:3X7pGim20
('、`;川 ヒルダ、万一取り落としたらいけない、私も一緒に持つわ!

ノハ;゚⊿゚) わかった、ありがとう!

(;´・ω・`) 命綱を結びなおそう、モリス……こればかりはキッチリとね

川 ゚ -゚) ショボ、命綱を引くのは私も手伝う、もう手が空くからね
  _
(; ゚∀゚) おし、お前が指輪を拾ったら、とっとと三人で引き上げて終いにしてやる!

(;・∀・) 心強いぜ……おい、ドク

(;'A`) なんだよ?

(;・∀・) お前のポリシーに口を出すつもりはない、手伝わなくてもいいが、俺が上がってきたときに死に掛けてたらどうにかしてくれ

(;・∀・) 俺はブーンみたいに死ぬつもりは無いからな

(;'A`) ……断れないのを承知で言ってやがるな、てめえ

(;・∀・) どうだかな

川 ゚ -゚) ……今回の挑戦で、先ほどまでと違う要素を挙げるなら

川 ゚ -゚) ブーンズが揃った事と、ギコ伯、あなたが人払いしてくれているおかげで、地上の我々はモリスとアデーレを引き揚げる事に集中できそうです

(;,゚Д゚) む、そ、そうか……

川 ゚ -゚) ですが、一つよろしいでしょうか

(;,゚Д゚) なんだ?

川 ゚ -゚) 人払いは、最小限の範囲にしてください。我々は、町の人々の暮らしを邪魔したくはないのです

(;,゚Д゚) ……分かった、指示してこよう

(;・∀・) よし、もう間も無く潜るぞ、全員準備しろ!
  _
(; ゚∀゚)ノハ;゚⊿゚)川 ゚ -゚) おう!! ('、`;川(;´・ω・`)ζ(゚ー゚;ζ

382Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:45:41 ID:3X7pGim20

(;'A`) ……

ξ;゚⊿゚)ξ みんな……

ξ;゚⊿゚)ξ 

ξ;゚⊿゚)ξ ……あの、クレア

川 ゚ -゚) ん?

ξ;゚⊿゚)ξ ……

川 ゚ ー゚) ……参加希望か、シンシア?

ξ;゚⊿゚)ξ ……あの指輪が目の前に来てるなら、ちゃんと掴み取りたいの

383Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:46:02 ID:3X7pGim20
【十六時五十八分、井戸の広場の入り口】

384Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:47:06 ID:3X7pGim20
从 ゚∀从 おい、ちょっと、通してくれよ!

J( '-`)し 水を汲ませてくれないなんて、夕飯どうすればいいのよ!

(;´_ゝ`) いえ、あのですね、いまここはギコ伯が人を入れるなと……

(´<_` ) 何、恐らくあと少しで済みますので……

(゚、゚トソン あと少しってどれくらいよ!

(;´_ゝ`) えーと……

(,,゚Д゚) おい、君達

(;´_ゝ`) あ、は、何でしょうかギコ伯!

(,,゚Д゚) 人払いを井戸の周辺に絞ってくれ、広場自体へは人を入れて構わない

(;´_ゝ`) お、マジですか!?

(´<_` ) ……みなさん、お待たせしました、封鎖を解除します

J( '-`)し ああ、やっと入れるわ、

从 ゚∀从 まったく、迷惑にもほどがある、

<(' _'<人ノ さ、入りましょ、まだやってるかしら、

イ从゚ ー゚ノi、 あ、見て、井戸の前に人だかりが……

385Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:47:37 ID:3X7pGim20
【十七時、井戸の底】

386Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:48:14 ID:3X7pGim20
( ・∀・) アデーレ、大丈夫か?

ζ(゚ー゚;ζ はは、モリス、今釣瓶の足場に立ってるけど、もう腰から下ずぶ濡れでめちゃくちゃ寒いわ!

( ・∀・) ……そうか

ζ(゚ー゚;ζ なんか、波が来てる感じする……どんどん水位が上がってきてるよ

( ・∀・) とっとと済ませて、早く休ませてやるから、あと少し頑張ってくれ

ζ(゚ー゚;ζ ……モリスこそ

ζ(゚‐゚;ζ ……無事に戻ってきて

( ・∀・) ……もう、潜るぞ

ζ(゚ー゚;ζ 気をつけてね


ダッポーン


ζ(>ー<;ζ わっぷ

ζ(゚ー゚;ζ ……水跳ねないように飛び込むとかできないのかしら

ζ(゚ー゚;ζ 相変わらずデリカシー無いやつ

ζ(゚‐゚;ζ ……

ζ(゚‐゚;ζ 頑張れ……

387Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:48:35 ID:3X7pGim20
【十七時一分、水中】

388Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:48:56 ID:3X7pGim20

( ・∀・) 


( ・∀・) 


( ・∀・) 


( ・∀ ) 


( ・∀ ) 


(;・∀ ) 


(;・∀ ) !


 。

389Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:49:50 ID:3X7pGim20
(;・∀ )


(;・∀ )


(;・∀ )


(;・∀ ) ……!!


(;・∀ )。


(; ∀ )。


(; ∀ )。ゴボッゴボゴボゴボッ


(; ∀ )。

390Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:50:12 ID:3X7pGim20
【十七時三分、井戸の前】

391Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:51:12 ID:3X7pGim20
ノハ;゚⊿゚) 
  _
(; ゚∀゚)

川;゚ -゚) 

(;´・ω・`) 

('、`;川

ξ;゚⊿゚)ξ 


||‘‐‘||レ ……なんだか、予想に反して静かね

从´ヮ`从ト 昼はもうちょっと賑やかだった気がするけど

|゚ノ ^∀^) どうかしたのかしら?

( ´_ゝ`) あーえーと、彼らには近付かないでください


('A`) 

(;,゚Д゚) 


(´<_` ) 今、邪魔しちゃいけないところなんで

リ´-´ル まあいいわ、夕飯の水をもらいましょ

li イ ゚ -゚ノl| 井戸から水を汲み上げなくていいと、すごく楽ね

( ‘∀‘) にしてもあの人達が『ブーンズ』? 何を構えてるのかしら……

392Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:51:53 ID:3X7pGim20
< 命綱を!!



ノハ;゚⊿゚) !

('、`;川 命綱、引いて!!
  _
(; ゚∀゚) おしきた! 引け、引けえ!!

川;゚ -゚) これで最後だ……!

(;´・ω・`) よし、上がって来てる!

ξ;゚⊿゚)ξ モリス……!
  _
(; ゚∀゚)  さあ、あと一息、引け、引け、


(;'A`) ……

(;,゚Д゚) おお、神よ……!



< 命綱、大丈夫! クランクを、


ノハ;゚⊿゚) よし、クランク、

393Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:53:52 ID:3X7pGim20
< お前ら、指輪だ! 指輪、ブーンの指輪だ!!


ノハ;゚⊿゚) ………!!!

('、`;川 みんな、聞いた!?
  _
(; ゚∀゚)  ああ、あんな馬鹿でかい声で叫べば聞こえるぜ!

ξ;゚⊿゚)ξ ……指輪、ブーンの!!

川;゚ -゚) よしジョージ、クランクを……!

(;´゚ω゚`) ……クランクを回せええええ!!!!


ガラガラガラガラガラガラガラ

  _
(; ∀ )  ……うおおおお、


川;゚ -゚) 私達は命綱を引くぞ!

ξ;゚⊿゚)ξ ええ、……ええ!! 


ガラガラガラガラガラガラガラガラガラ

  _
(; ゚∀゚)  おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!


('、`;川 ああ、やっと……!

ノハ;゚⊿゚) ブーン、今、掬い上げるよ……!


ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ


(;´゚ω゚`) ……!!
  _
(; ;∀;)  うおおあああああああああああ!!!!!

('A`) !

394Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:56:44 ID:3X7pGim20
ガラガラガラガラガラッ……


(,,;Д;) ……おお、 





ζ(;ー;*ζ みんな…… 




( ;∀;)。





('A`) 

('A`) 

(;A;) 

(;A;) ……ああ、

(;A;) ブーンの、指輪……

( ;∀;)。 シンシア

ξ;゚⊿゚)ξ 

( ;∀;)。 これ、お前のだろ

ξ ⊿ )ξ あ、

ξ;⊿;)ξ ああ、

( ;∀;) もう落とすなよ、バカが



ξ*;⊿;)ξ。



.

395Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:57:19 ID:3X7pGim20
[( ^ω^)ブーンズのようです]

396Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:58:02 ID:3X7pGim20
【二十三時二十二分、ジョージとペニーの寝室】

397Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 20:58:44 ID:3X7pGim20
  _
(  ∀ ) じゃ、おやすみ

( 、 *川 うん
  _
(  ∀ ) 

( 、 *川
  _
(  ∀ ) 

( 、 *川 ねぇジョージ
  _
(  ∀ ) うーん?

( 、 *川 あのね、思ったのよ
  _
(  ∀ ) 何をだぁ?

( 、 *川 明日、多分あなたが疲れ果てて起きられなくて、仕入れができないから、また露店が出せないなって
  _
(  ∀ ) 起きれるよぉ……

( 、 *川 ……ドクが言ってたこと、正しいかもって

( 、 *川 私達、今朝シンシアが落とした指輪を、井戸の底から掬い上げたけど……

( 、 *川 モリスは全身攣っててドクに叱られてたし、私達ほとんど全員手の皮剥けてるし、ギコ伯からの褒賞も断っちゃったし

( 、 *川 結局、マイナスになったものを取り返そうとして、いろいろ損してるなって

398Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 21:02:52 ID:3X7pGim20
  _
(  ∀ ) おいおい、ペネロペ……
  _
(  ∀ ) 褒賞は、もうあるじゃねえかよ、いろいろと

( 、 *川 ファミリーネームのこと?
  _
(  ∀ ) ちげえよ
  _
(  ∀ ) シンシアがこれからちゃんと食ってぶくぶく太るであろう事

( 、 *川 ちょっと……
  _
(  ∀ ) まあ聞けって、ドクはもっと町に顔出してきそうな事、クレアとヒルダは領主の館の中でで暮らしやすくなりそうな事……
  _
(  ∀ ) モリスは、いろいろ持って飛び出したし、しばらくドクに診てもらうことになって大変そうだが、あいつのあんないい顔は二年ぶりに見た事

( 、 *川 それ、個人の感想じゃない
  _
(  ∀ ) いや、多分、アデーレと復縁するんじゃないかな、あの感じは

( 、 *川 また適当な事言って……
  _
(  ∀ ) あと明日から俺達は、ブーンズフルーツとして露店を出すから、客がいっぱい来そうな事……

( 、 *川 冗談?
  _
(  ∀ ) 本気で言ってるよ、あの井戸の事を『ブーンズ』の事として覚えてる人も多いみたいだし

( 、 *川 まあ、いいけど
  _
(  ∀ ) そして何より……
  _
(  ∀ ) ……ブーンにとって一番大事な人の笑顔を守れたろ

( 、 *川 ……うん
  _
(  ∀ ) ははは……

( 、 *川 そうね……私もどんな褒美より良い物だと思う
  _
(  ∀ ) ああ

( 、 *川 ジョージ、ありがとう
  _
(  ∀ ) ああ

( 、 *川
  _
(  ∀ )

399Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 21:04:10 ID:3X7pGim20
  _
(  ∀ ) じゃあ、おやすみ、ペネロペ・ブーンズ

( 、 *川 ふふ、ジョージ・ブーンズ、おやすみ






400Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 21:05:35 ID:3X7pGim20
Σz ゚ー )リとうかかんりょうしたのでねます よんでくれたらありがとう

401イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/06(土) 02:49:05 ID:mOqr51XY0
イ从゚ ー゚ノi、 入学希望なんだけど、誰かいない?

イ从゚ ー゚ノi、 ボクも混ざってもいいいかな

イ从゚ ー゚ノi、 …ダメだったらいいんだけど

402名無しさん:2018/10/06(土) 08:12:55 ID:HU.u8GOk0
とりあえず他スレに誤爆したなら謝っておけ
あれ気まずいだろ

403名無しさん:2018/10/06(土) 08:32:00 ID:xUiTMCEU0
大きなカブみたい。乙

404('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/06(土) 11:41:56 ID:J8dUi6yY0

('A`) 最近じゃあ狐も入学してくるのか…

('A`) しかもボクっ娘…


('A`) 俺は歓迎するぜ!

405名無しさん:2018/10/06(土) 16:59:19 ID:ApOnpK6o0
総帥と参加者の皆さんが良ければなのですが、文戟の作品のまとめをやらせて頂きたいなと思っています。
品評会のお題でのまとめと参加者でのまとめの2タイプという風にイメージしています。
(まとめ不可の作者様はスレ○レス○○-○○といった形で掲載させていただく予定です。)

内容の性質上スレでやってこそ だとも思うのですが……どうでしょうか?ご一考のほどよろしくおねがいします。

406('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/10/06(土) 20:14:59 ID:s8vMwol60
('(゚∀゚∩ 個人的には大歓迎なんだよ!

('(゚∀゚∩ 過去作読もうと思った時にスレを探すのは大変だし(総帥さんがまとめてくれてるので少しは楽だけど)

('(゚∀゚∩ 他の人次第、ってところかなー

('(゚∀゚∩ それと話は変わるけど遅刻者って投票権は持てるんだっけ?

('(゚∀゚∩ せっかく読ませてもらってるから感想書きたいし投票したいとは思うけど……

407(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/10/06(土) 20:22:13 ID:p37QRehk0
(・∀ ・)「さんかしてねーヤツでもとーひょーできるし、
     ちこくしたやつもとーひょーはだいじょうぶなハズ」

(・∀ ・)「まとめはかんげいだぞ!」

(・∀ ・)「まとめ読んでてんにゅーしてくるヤツもいるかもだからな」

408从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/10/06(土) 22:48:39 ID:rFJlYfHw0
从 ゚∀从 「オレもまとめは大歓迎派だぜ」

从 ゚∀从 「何度か過去の作品読み返しているんだが漁るのダリーなって思ってたんだ」

409( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/06(土) 22:49:19 ID:fdIMncjs0
>>405
(#^ω^)「Just,DO IT!!!!」

( ^ω^)「構わん。やれ」

410名無しさん:2018/10/06(土) 22:55:50 ID:rgMOXaCU0
そしたらスレの削除依頼できるしな

411イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/06(土) 23:55:06 ID:mOqr51XY0
イ从;゚ ー゚ノi、 >>402さん……とっても気まずい。

イ从゚ ー゚ノi、 でも、ここでもう一回書き込むとさらに邪魔じゃない?だから、削除依頼だしてきたの。

イ从^ ー^ノi、 ボクもまとめは大賛成だな♪

イ从゚ ー゚ノi、 でも、>>405くんの負担になっちゃわない?文戟のペースによっては、大変そうで心配だなぁ。

412(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/10/07(日) 01:07:12 ID:VaTw9kDQ0
>>405
(-@∀@) 「僕もまとめok派だよ」

413名無しさん:2018/10/07(日) 04:06:12 ID:Z2Eq/tX20
普通は「誤爆した」の一言ですむと思うよ

414名無しさん:2018/10/07(日) 06:08:20 ID:c.97G25Y0
気まずいのはお前じゃねぇよ…
このスレ的には書く作品が良ければ良いかもしれないが、謝りもしない時点で印象最悪だけどな

415名無しさん:2018/10/07(日) 09:31:49 ID:Nsb9OMgw0
とりあえず
誤爆した、削除依頼は出した
くらいは書き込んでおいても良いんじゃない?
あんたのせいでそのスレやここが荒れてきてるし

「他スレに迷惑の為」って書いたり誤爆先への申し訳なさも見えないしプライド高そうだね

416イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/07(日) 10:58:00 ID:bfUr/Gao0
イ从゚ ー゚ノi、 ごめんね。文戟スレとまとめくらいしか見たことなかったから…。

イ从゚ ー゚ノi、 削除依頼の出し方は分かったんだけど、ここでのマナーが全然わかってなかったの。

イ从゚ -゚ノi、 本当にごめんね。

イ从^ ー^ノi、 皆も教えてくれて、ありがとうございました。

417('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/07(日) 11:02:11 ID:fYKAfaIo0

('A`) (妙な正義感振りかざすやつばかりで楽しいスレですねここは)

418イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/07(日) 11:16:28 ID:bfUr/Gao0
イ从゚ -゚ノi、 ボクのせいで空気を悪くしちゃって、ごめんね。

イ从゚ ー゚ノi、 わからないからって、謝らないのは違ったよね。

イ从゚ ー゚ノi、 ドクオ君もありがと。でもボクがいけなかったよ。

イ从- _-ノi、 本当に申し訳ありませんでした。これからは気を付けるね。

419名無しさん:2018/10/07(日) 11:37:33 ID:H8d/n/T60
誠意を見せたいなら服を脱ぎたまえ

420('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/07(日) 11:54:53 ID:fYKAfaIo0

('A`) >>419 後悔するなよ…?


     ●
  ('A`)ノ ハッ !!
  (ヽ )
  <●>

  ●
  (('A`) ハッ !!
  (  /)
  <●>

  ●  ●
  (('A`)ノ ハッ !!
  (  )
  <ω>

 __[警]
  (  ) ('A`)
  (  )Vノ )
   | |  | |

421( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/07(日) 16:18:32 ID:.vS.dCnw0
ξ^ω^)ξ「困ったお……」

ξ^ω^)ξ「皆が怒ってるせいで何故か女の子になっちゃったお……」

ξ^ω^)ξ

ξ^ω^)ξ

ξ^ω^)ξ「言っといてなんだけど我ながら意味が分からない」

422名無しさん:2018/10/07(日) 16:29:45 ID:UvIjf0.g0
キャーカワイイー

423o川;゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/07(日) 18:31:28 ID:1JqXwWrQ0
え、えっと、とりあえずまとめは歓迎ですよー

424Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/07(日) 22:40:08 ID:srL9iwj.0
Σz ゚ー )リ さて、キナ臭い空気になってきたところで最遅刻したAAが後始末に登場で御座る

Σz ゚ー )リ まずはドクオ殿、こちらから文戟をふっかけておきながら不甲斐無い醜態を晒してしまい申し訳ない

Σz -  )リ これについては、一人の文戟者として心より謝罪したい

Σz ゚ー )リ また総帥殿、拙者の大幅な遅刻を許容して頂いた事に多大なる感謝を致しとう御座る

Σz ゚ー )リ それらとは別に、今自分の作品を読むと最後の時間に突貫工事で仕上げた部分などはちょっとやりきれなかったな〜と悔しく思うところがあるで御座る

Σz ゚ー )リ 今後は文戟相手の期待を裏切らないよう、また全体に支障の無いよう、計画的に制作をしていきたい所存に御座る

Σz ゚ー )リ これからも宜しくお頼み申す

425('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/07(日) 23:28:25 ID:fYKAfaIo0

('A`) まあ、いいんじゃない

('A`) 文戟なんて気楽にやれば

('A`) 最近、俺もすっかり燃えないし

('A`) 俺を熱くさせるような話はないし

('A`) 俺の話も適当になってきたし

426名無しさん:2018/10/07(日) 23:29:58 ID:.nR0Tv5Q0
ドクオ君が今回の品評会作品全部糞つまんないって!!!!

427('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/07(日) 23:37:31 ID:fYKAfaIo0

('A`) いや、今までの全てと言ってもいい

('A`) それに、面白いかどうかじゃない

('A`) 面白くて、巧み話は結構あった

('A`) でも俺を熱くしない

('A`) 毛が逆立って、こんな話を書くやつが居るのか

('A`) こいつに勝ちたい、と本気で思わせるような話はない


('A`) これは技巧や力量じゃなく相性の問題

('A`) まだ俺にドストライクを投げてくるやつがいない

428名無しさん:2018/10/07(日) 23:47:13 ID:yMJDNf/60
まぁお前を満足させるためにあるわけじゃないしな

429名無しさん:2018/10/07(日) 23:51:54 ID:7IK61p/s0
ドクオさんかっこいいー

430('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/07(日) 23:52:29 ID:fYKAfaIo0

('A`) それは勿論そう

('A`) でも俺が退屈してるのも事実で、ただそれだけの話

('A`) 俺の感想が毎回適当なのも

('A`) 俺が自分から文戟を仕掛けないのも、どれも同じ理由


('A`) そして、俺は俺を熱くする話を待ってる

('A`) 外野のお前らもつまらないツッコミより、まず参加して俺に見せてくれお前らの話を

431イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/07(日) 23:55:18 ID:bfUr/Gao0
イ从゚ ー゚ノi、 ドクオ君はどんな話しが好きなの?

432名無しさん:2018/10/08(月) 00:05:32 ID:J8safqb.0
じゃあミセリちゃんの感想がテキトーなのもお前の話がつまらなかったからなのでは?なのにキレるの?

433('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/08(月) 00:07:55 ID:1t3dvbRk0

('A`) だからさあ…

('A`) つまらないんじゃないんだ

('A`) 熱くならないんだ

('A`) OK?


('A`) あとつまらない話なら投票なんてしてんじゃねえよ

('A`) 冷やかしとか余計怒る理由だろ?

434名無しさん:2018/10/08(月) 00:15:02 ID:J8safqb.0
熱くなれないスレにずっと張り付いてるお前は偉い奴だな
なんだかんだ文戟スレを盛り上げてくれてアリガトな

435Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/08(月) 00:18:44 ID:/NDNPMIM0
Σz ゚ー )リ ところで総帥殿、私とビーグルちゃんの勝負は向こうが作品を投下しなかったのでこちらの勝ちでよろしいのかしら?

436('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/08(月) 00:20:52 ID:1t3dvbRk0

('A`) それは勿論そうだろ

('A`) いまこの文戟がブーン系で最も活発な場所だ

('A`) 俺が熱くなる話が現れる可能性はここが一番高い

('A`) まさか氷河をうろついて熱さを求めろと?

437名無しさん:2018/10/08(月) 00:22:12 ID:xLnZ0YJA0
いちいち一言多い

438Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/08(月) 00:30:05 ID:/NDNPMIM0
Σz ゚ー )リ あとドックンまた次の品評会で文戟しませんか〜?

Σz ゚ー )リ そのお顔欲しくなってきたんですよ〜

439('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/08(月) 00:35:20 ID:1t3dvbRk0

('A`) うーん…悩むな

('A`) 正直、俺一度戦った相手には興味ないんだよね…

('A`) それに二股食らって更に遅刻でクソみたいに萎えたし…


('A`) ちょっと考えさせて

440('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/08(月) 01:06:20 ID:1t3dvbRk0

('A`) やっぱり今回は見送らせてもらうわ

('A`) もし他に俺の顔を剥ぎたい奴が居るのなら遠慮はいらないぞ

441Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/08(月) 01:10:35 ID:/NDNPMIM0
遅刻の代償は重い―――

442o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/08(月) 05:04:26 ID:7.qSOrx60
《投票》

【第一位】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『エンテレケイアの獣どものようです』

最初ざっと文に触れた時は不安になったなぁ。
並べられた設定や舞台の描写を呑み込めるのか、とかそういう不安。
でも一回読み進めてみると一気にのめり込んじゃった。
その世界に触れる事自体が楽しかったんだよね。
……いや楽しいって表現していいのかは分からないけど。

ドキュメンタリー番組みたいな趣もあったけど、小説って媒体は面白いよね。
情景だけではなくて心情まで流し込んでくるものだから臨場感が凄い凄い。
もちろんそれは文章の質ありきな事は言うまでもなくて、ミセリちゃんの筆力に感服するのみでした。


【第二位】(-@∀@)◆q5Dei.01W6『ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです』

あんまりギャグにあれこれ感想を言うのもあれなんだけどちょっと触れさせてもらうね。
AAの使い方がコントの背景で使う小道具みたいでいいね。
小刻みの良い掛け合いも愉快だったし、途中で飛び道具的に背景を動かしてくるギミックも面白かったな。


【Pick up】( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『株式会社「平成ドラゴン術」のようです』

現行化すべきじゃないかなこれは……。
新連載一話目って感じが凄いしたね。

キャラ立ちもはっきりとしていたし、今のブーン系に少ないような王道中二バトルで、
古き良き時代から引っ張って来たような作品だと思いました。


【Pick up】Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY『( ^ω^)ブーンズのようです』

舞台のそれでしたね……。
最初に場所と時間の説明を入れるぐらいで、
あとは台詞と空白だけでここまで回せるのはちょっと特殊技能のそれでした。
だけどブーン系ってたまにこういう人がいるんだよね。挙げざるを得ない恐ろしさだったなぁ。

443o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/08(月) 05:05:12 ID:7.qSOrx60
【Pick up】( "ゞ) ◆x4POrpflHM『Love Will Tear Us Apart』

文戟相手のデルタくんの作品。

百合ものというよりは失恋ものに性質は近いのかなと思った。
冒頭の繊細に綴られた文からそっと思い出に潜っていく構成が綺麗。
デルタくんの武器が存分に振るわれてる入りだよね。

そうして二人の幼少から着地に到るまでが描かれていくわけだけど、
ここもとても分かり易い文章ですらすらと頭に入っていったな。

じゃあなんで入れなかったの? ってなっちゃうんだけど、ここが原因かな。
個人的にはこのモノローグ方式で進む回想が逆に言えば淡白に感じちゃったのかもしれない。
作品の大部分がこういう方式だから、もうちょっと冒頭と最後みたいに凝った表現を織り交ぜて語って欲しかった。

自分もこの前書いた話でそういうところで悩んだから人の事は言えないんだけどね。

でもやっぱり二人の別れのシーンは響いたし、相変わらず鮮やかな文章も見られて良かったなぁって。

……って失礼な事を多々言ってしまった後であれなんだけど、
文戟を受けてくれてありがとうございました。
やり切ったから後はなにかに祈っておきます!


【寸評】

寸評の前に大体書くもの書いちゃった……。
今回の作品は濃度が高かったなぁ。

444('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/08(月) 13:01:17 ID:1t3dvbRk0

1位

(-@∀@)◆q5Dei.01W6『ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです』

単純に続きがあればもっと読みたいから。
顔文字の会話文で構成された話がブーン系の王道、
みたいなことを前回、誰かが感想で言ってたと思うけど、俺もそう思う。
軽やかに進んでいく。フライングした自称ゲテモノの方も俺は割と好き。


2位

ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『エンテレケイアの獣どものようです』

文章が上手い、読ませる。迫真と言ってもいい。
でも、その迫真の文章で何が書かれているのか、そこが少し物足りない。


pick up

Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY『( ^ω^)ブーンズのようです』


寸評

今回はテーマが「すくう」なんで俺も一つ掬い取ってみようと思う。


( ´・ω・`)( ・∀・)デレに恋しているらしいようです ('A` )

正直に言って、品評会に投下されてたらこれを1位にした。
ブーン系という会話文主体の軽やかさと学園モノの相性の良さ。
それを十全に生かして高めている。
ただ、つるんで、だべってるだけなんだけど、そこに完全に学園生活が展開されている。
キャラクターもいい。

445Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/08(月) 17:17:42 ID:/NDNPMIM0
一位:(-@∀@)◆q5Dei.01W6『ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです』
読みやすい+1
何度も読める+1
直球で「救う」+1
面白い+1

二位:( "ゞ) ◆x4POrpflHM『Love Will Tear Us Apart』
百合+満点
「すくう」要素やや少なめなのが引っかかる-1
空気が百合として成立してる+1
百合じゃん……+1
(百合の文脈上にある作品として捉えたので他の作品と評価軸が別)

pick up:( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『株式会社「平成ドラゴン術」のようです』
王道だいすき+1
直球で「救う」+1
酒蔵スニフィ使用+100
実はミセリ-1000

pick up:ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『エンテレケイアの獣どものようです』
文が上手い+2
キモ…+-0
スマートなグロさを期待したけどゴア映画に徹しすぎててやや肩透かし-2
ス・クゥの名前がス・クゥである必要ある?(印象付けたいのは分かるけど日本語が語源でもないし肩透かしにも程があるのでは?)-1
足元を掬われる←一番印象が強いところで慣用句誤用-1

pick up:自作二点
ブーン系二作目・三作目としては中々良い出来だったと思う。
二作書いてみて分かったのは、自分にとってのブーン系作品制作の難度は作品の長さの増加によって指数関数的な増大を見せる事。
『ブーンズ』はクソ長くても生首ブーン系特有の読みやすさでどうにかなったが、やはり時間が敵になった。全体を書いてから、テンポのための編集と細かな表現を入れていく作業がとてもつらかった。時間は俺達の仲間じゃねえ。
対して『らしいようです』はアイデア2日・執筆1日の作品だが、特に大きな添削は無かった。細かな表現に関しても、それぞれの労力は『ブーンズ』と同じだがやはり圧倒的に量が少なかったのが完成度に繋がった。
着想・構成・掛け合いは完成品を見てみても◎。見切り発車だったけど次もこの調子で。
だがやはり『ブーンズ』はあともうひと悶着ある予定だったのが、急いでいたのでカットされたのが痛手。
次回はマルチタスクがルール的に不可能になったので、純粋に、次の品評会投稿期間を見て書く作品の長さを決めれば問題ないかと思う。

446(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/09(火) 19:29:00 ID:M3RYtyL20
《投票》
【第一位】( ^ω^)ブーンズのようです (作:Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY)
とても作品に引き込まれた。これは凄い。
自分にできることを全力でやるブーンズを見てつい手に汗握ってしまったよ。
まるで映画を見ているようだった。

【第二位】ξ゚⊿゚)ξ 路地裏の空のようです 从 ゚∀从 (作:('A`) ◆0x1QfovbEQ)
ブーン君のやつとかなり悩んだ。僕が彼と文戟をしていなかったら永遠に悩んでいたと思う。
SFバトルものなんて好きに決まっているよ。
それに、どのキャラも違ったかっこよさがあるのもいい。
コミカルな部分も面白かった。ハインとショボンの問答とか。

【Pick up 1】株式会社「平成ドラゴン術」のようです (作:( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c)
こちらは『少し変な現代』という世界がツボにはまった。
僕らのいる世界との違いが丁寧に描写されていたから余計入り込める。
中盤ミセリの印象がおてんば娘から不気味な娘に変わっていって少しぞわってした。

【Pick up 2】救えなかったようです (作:('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE)
何だこれは?と思いながら読み進んで、最後で「はえー」ってなった。
どんどん読んでしまう不思議な文章だった。

【寸評】
今回はうっかりしたせいで同じお題で2つの話を書いた。
今回の品評会で思ったことを書いてみる。
まずは|::━◎┥の方。
フォックス君への指摘を書いていたらあることに気がついた。
それは、僕は分かりやすさを重視しすぎてるんじゃないのか?ということ。
せっかく気づいたし、逆のことをして出来たのがこれ。
この独特のテンポはいろいろ使えそうだから覚えておこう。酢酸食酢酢食いたい
次にブンドクジャーの方。
といっても、この物語については『食』のときと同じく話すことがない。
頭空っぽにしてアホな会話を書いていた。楽しかった。

447('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/10/09(火) 21:54:17 ID:8w0kOpSE0
('(゚∀゚∩ じゃあ投票させてもらうんだよ!

『投票』
【1位】
( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『株式会社「平成ドラゴン術」のようです』
ハインとミセリのキャラクタ設定、王道ながらも読み進めたくなるような展開、世界観の構築など個人的にお手本にしたいような
作品でした。ブーン系に触れた最初の頃に読んだ某作品を少し思い出しました(聞いてない)

【2位】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『エンテレケイアの獣どものようです』

テーマのすくうをどう処理するか、それは今回の文戟の1つの課題でした、「救う」だとかいろいろある中で
それを敢えて未開の地の獣の名とした発想がまず良かった。
そして猟奇的かつ奇怪な世界観に惹かれました。ただ個人的な感想としては最後の一文が……?

【pick up】
(-@∀@)◆q5Dei.01W6『ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです』
ブーン系と他のSSの違いの一例とも言える世に言う生首会話をベースにAAなどが工夫されていて、そして軽快に読み進められる文体
クスッとくるノリ、これもまたお手本のような作品だったかと。

( "ゞ) ◆x4POrpflHM『Love Will Tear Us Apart』
あー!ミセトソ尊い……とかいう薄っすい感想を言っちゃ駄目な感ある二人の物語
百合作品は近年多いけどやはり学生百合でぶつかるのが「普通」という概念や「友人」といった問題なんでしょうね……


【自作批評】
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1538666460/271
('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『救えなかったようです』
自虐では無いつもりだが他の作品群にこれを付け加えて良いのか自分でも悩ましい。
そもそも今回のテーマの処理に迷い合計4作のプロットを組み結局書き上げる構想力と文章力を欠いた結果
最後に思いついたネタに走ったのがこれだ。
一応二視点かつ擬人化により少し読ませる文章に出来たかと思ったが結果がこれである。
しかも遅刻という情けない始末。
【寸評】
先程も書いたがやはり今回のテーマが今回の作品群の個性を生んだのだろう。
確かにすくうと聞けばすぐ脳内に浮かぶのが「救う」、世界を、ある人を、地域を……様々な展開が考えられ王道バトル作品なり感動作品
なり幾らでもありそうだ。しかしそれだけでなく「巣食う」だとか「すくう」といった別の発想を元にした作品もあり読んでいてとても面白かった。

最後に('A`)へ
こんな僕の文戟を受けてくれてありがとうございます。
素晴らしい作品で勝負を挑んで頂き極めて光栄です。勝負の結果や今後は……終わってからにします

448('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/09(火) 22:21:47 ID:NnMBrYqs0

('A`) (感想見てたら少し気になったけど)

('A`) (文戟相手に投票した奴って今のところ俺だけなんだな…)

449名無しさん:2018/10/09(火) 22:31:45 ID:Un/0zYSc0
いいからお前ははやく消えろよww

450('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/09(火) 22:35:22 ID:NnMBrYqs0

('A`) 現れたな消えろおじさん

('A`) 全く君も熱心だね…

('A`) 打算にまみれた投票の中でも俺は消えんよ

('A`) 消える理由がないし

('A`) 俺を消そうとやる気出してるのも一人の遅刻野郎以外いないし

451Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/09(火) 23:42:11 ID:8JWgX3UY0
Σz ゚ー )リ 正直、ドクオ様の命よりも顔が欲しいザマス

Σz ゚ー )リ このキャラをやるには美しいスニフィの顔ではやや不足しているザマス

Σz ゚ー )リ なんでもかんでもやるというにはどう考えても『ドクオ』の方が向いてるんでザマスよ

Σz ゚ー )リ つまり、消えてほしいとかよりも文戟の本来のルールに則って顔を貰いたいのでザマス

Σz ゚ー )リ ちなみにドクオ様がダメなら次の標的はブーン様、デミタス様、後は最初からその顔を気に入ってるから顔を奪ったら全力で取り返してくれそうな方など……

Σz ゚ー )リ 

Σz ゚ー )リ つまり奪って骨のありそうな方とかザマスね

452('A`;削除):('A`;削除)
('A`;削除)

453('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/09(火) 23:56:31 ID:NnMBrYqs0

('A`) (大事なことなので二回…)


('A`) シラフで好き勝手するのは難しい

('A`) ドクオの仮面こそ万能…そういうことか…


('A`) ククク…簡単に奪えると思うなよ…?

('A`) (二股遅刻野郎という前科の意味で)

454Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/10(水) 01:05:54 ID:FtgtLhuk0
Σz ゚ー )リ あと、忙しい最中に言うのもアレだけど

Σz ゚ー )リ 今後◆ij8xCb.PrYが文戟挑んだり挑まれたりした時は

Σz ゚ー )リ 攻撃側が勝ったら敗者のポイント半分奪取か顔奪取を文戟後に選択

Σz ゚ー )リ 防衛側が勝ったら敗者のポイント全奪取、状況に応じてトリップ抹消

Σz ゚ー )リ という元来の文戟の条件でしか文戟を挑まないし受けない事にします

Σz ゚ー )リ よろしく

455ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/10(水) 02:32:16 ID:pFGfeoCo0
第一位:Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY『( ^ω^)ブーンズのようです』

作品の魂は細部に宿るって言うけど、
【キイチゴの分布を調べる事で、どこの国であろうと、火山地域の地下水脈の流れを『視る』事が可能だ】
こういう文が出てくるともうノックアウトだよね。

ハッタリフェチっていうか、『へぇ〜そうなんだ〜』って素で思いつつも、なんとなく嘘くさいというか、
虚構の中の現実感というか、現実っぽい虚構と言うか、
そういうセンスの光る文って書こうと思っても中々書けないんだよね。

個人的に読んだ小説のこういう文を集めてる人間なので一位にしました。


第二位:( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『株式会社「平成ドラゴン術」のようです』

ふつーに面白かった。
少年漫画の読み切りっぽい。
第一話として見ても、今後の展開とか伏線っぽいなにかとか
色々期待して読めそうな気がした。

キャラクターもミセリがいい感じにウザくて、
でもドラゴンとしての底知れなさみたいな演出も合間に挟まってたので、
そういったギャップもいい味出してた。

ただ、魔物がいる世界観で話が進んでいって、
『実は悪魔もいるよ!』っていう流れにちょっと置いていかれたので2位にします。

あとハインって基本女として扱われるAAだから、
俺は男だっていう古典を活かすなら、別のAAの方が好みかも

456ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/10(水) 02:33:05 ID:pFGfeoCo0

pick up:o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『出来損ないのようです』

あんまり良いpickupじゃなくてごめんね。

これ読んでて正直まっっっっったく設定も内容も頭に入ってこなかった。
結局デレがどんな存在で、ブーンとツンとどんな関係で、
兄者と何の関係があって、結局なにが目的で、
最終的に何が起こって、どういう結末になったのか、マジで分からなかった。

何度か読み返したけど、状況は変わらずだったので、
ボクの読解力の低さもあるだろうけど、それ以上になんかあるんだと思う。
どっか途中のレスが抜けてるのかもとすら思った。


正直雰囲気は好きだったので、中身をもっとちゃんと味わいたかった。




【総括】

自作語りは結果発表後推奨なのでその時にたっぷりするとして、
投下数は減ったけど、割と読み応えのある作品ばかりで、
次はこういうの書きたいなぁっていう作品も幾つかありました。

読んでて思うことは、『味のある文章』って結構意識してても
書けないもんだなぁと。

あんまり伝わらない表現かもしれないんですけど、
【木更津キャッツアイ】みたいな文章を書きたいんですよね。
内容じゃなく、雰囲気ね、雰囲気。

木更津キャッツアイって、30pプログレッシブカメラってので撮影してて、
独特の質感の映像なんですね。どちらかというと映画に近い感じの絵なんです。
それをドラマで使うんだけど、内容は下世話でモラトリアムなそれでいてしょっぱいみたいな
そんな一見ちぐはぐだけど、印象に残る文章ってどうやって書くんですかね?

へたうまってやつですね、そういう絵が書きたいですね、小説でも。

457o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/10(水) 05:46:49 ID:ATdXIclg0
あーうん、今回は終わったらちょっと触れます

458( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 19:48:59 ID:LKC/.LGA0
ξ^ω^)ξ「さて、投票するわお!」

( ^ω^)「っていつまでやってんだお僕〜〜!!」
   ⊂彡  ξ  ξ バシ-ン

\ ドッ /



( ^ω^)「さて僕は今回もall pick upといくお!いつもより参加作少ないから一作一レス前後で!」

459( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 19:49:31 ID:LKC/.LGA0
【第一位】

( "ゞ) ◆x4POrpflHM『Love Will Tear Us Apart』

みんな、この作品を読み終えたらまずはこの曲を聞こう!

https://youtu.be/SX_ViT4Ra7k

うんうん分かるお。めっっっちゃいい曲だお。

じゃあ、それを踏まえた上でこの作品を読み返してみるお。

うんうん分かるお。どうやら皆も心臓が爆発したようだお。僕はもうダメみたいだお。

実は一度読んだ時はどの曲がモチーフなのかまるで分かってなかったんだお!
この曲死ぬほど聞いてるのにNE!アホだO!
感想書く為に読み返してて「デルタが言ってるヒット曲ってなんだろ……この一文どっかで聞いたような……アッ」と、電流が駆け巡ったこの感じ。

で、何が凄いって、この名曲に対してクオリティで全く引けを取っていない所だお。

「あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた あなたと共に」

「胸に残り離れない 苦いレモンの香り 雨が降り止むまでは帰れない」

「切り分けた果実の片方の様に」

「今でもあなたは私の光」

アッ(即死)

ただでさえ好きだった曲が、この作品のお陰でもっと好きになったと言っても過言では無いお、マジで。
デルタヤバい。

皆もこの曲聴きながら読み返してみるといいお。僕の、この感動は到底言葉にできないお!

しっかしデルタ氏卒業しちゃうのかぁ……夢ならばどれほど良かったでしょうお。
ともあれ、文句無しの第一位だお!最高だったお!

460( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 19:51:11 ID:LKC/.LGA0
【第二位】

ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『エンテレケイアの獣どものようです』

よくもまぁ、こんなゲテモノを……!
こりゃあ気持ち悪い。気持ち悪いお。
間違いなく気持ち悪いんだけど……o川*゚ー゚)oが可愛い……。
そのせいで、個人的に「これはこれでアリ」だと思えてしまって、そこまで嫌悪感を持てなかったお。
可愛いは罪!もしくは僕も既にo川*゚ー゚)oに「すくわれ」てるのかもしれないお。
いやいや。いやいやいや。

それにしてもテーマの「すくう」を手当たり次第に作品にぶちこんだようで面白い。
ス(ナオ)=クゥ(ル)、(その生態における)巣食う、救う(救世主)、(足元を)掬う。
細かいとこだと鼻の有無によるAAの使い分けにも感心したお!

タイトルのエンテレケイア――聞いた事ないからググッたらアリストでテレスなパリピ哲学者の用語らしくて、僕のお粗末な知能では読み取れなかったお。無念。
……けどそれで終わりだと悲しいから、頑張ってどうにか自分なりに汲み取っ……掬いとってみたお!よし決まった!
ただし、これについてはあくまで僕個人からミセリちゃんに向けたにわかイキリオタクのファンレターであり、語の解説や解釈に誤りを多分に含んでいるであろう事を忘れないようお願いしたいお!


まず、エンテレケイアの意味は「完成された現実性」。
デュナミス(可能態とかいうやつ)が100%、十分な状態で機能を発揮している状態でそこにあるのを「エンテレケイア」と言うらしいお。
うん分からないね。僕も分からないお。
ファルシのルシがコクーンをパージ的な。

まぁ、雑な例えだと、デュナミスってのは「種」みたいなもんかお?
「種」が持つ力と言えば「花を咲かせる事」。
実際はそれに続いて「実を付ける事」、そして「新たな種を生む事」。

僕としてはとりあえず「種=デュナミス」、「花、実、新たな種、それらを成した状態=エンテレケイア」として考えたお。

そしてそれらを踏まえると
「エンテレケイアの獣ども」というのは
「その生態を十全に発揮している状態の獣達」と言える訳だお。

僕はス=クゥの生態における「実」というのは即ち、ラストシーンの日本兵だと考えたお。
そして、その肉を食い破って産まれ出た物、即ち新たなス=クゥが「新たな種」だとも。

そして、この物語の中に置いて、発端となった「種」は言うまでもなくス=クゥ。川 ゚ -゚)とo川*゚ー゚)oだお。

461Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/10(水) 19:51:33 ID:56TWUOAQ0
Σz ゚ー )リ (ヘタウマって狙って書こうとすると大体下手以下のイビツなナニカになりますよネ…)

Σz ゚ー )リ トニモカクニモ、色々あった品評会も今夜で終わりデース!

Σz ゚ー )リ ソレゾレの文戟も、このまま勝ってる人が逃げ切るのか、ハタマタ雌伏の評価者サン達がソレを覆すのか…

Σz ゚ー )リ ワタシ、楽しみになってきましたネー!

462( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 19:51:36 ID:LKC/.LGA0
では「花」は?

それは「弟者」だお。

冒頭を思い出してみると、捕えられた弟者はまずス=クゥの「嘘を見破る力」によって審判を受けたお。
これは「心を読む力」とも読み取れるお。

けど、ここで考えてみて欲しいお。

「心を読む」とは、「心に干渉する」という事。

「無自覚な嘘」によって、弟者は中指の爪を食いちぎられてしまったお。

〉(;゚_L゚)「いいかッ!? 嘘を吐いたら、終わりだッ! 終わりなんだッ!

そう。終わり。
てっきり、嘘をつけば部族に殺されてしまうものと思っていたけど、違ったんだお。

弟者がス=クゥに執着し始めるのはこの後からだお。
僕が思うに、この時から弟者は「巣食われ」始めたんだと思うお。
ス=クゥの「心に干渉する力」によって「種」を植え付けられ、その心を巣食われ始めたんだと。

心に「種」を植え付けられた弟者は、その後も徐々にス=クゥの「花」として開花していくお。
o川*゚ー゚)oへの執着なんかはその象徴とも言えるお。

そうやって人の心に、その身に「巣食い」、子を為す。
そうやって、人間の足を「掬う」事でのみ「救われる」生き物。それがス=クゥ。

ス=クゥという生物は、そうやって人間に「寄生」する事でのみ「エンテレケイア」足りうる、おぞましい獣どもなんだお。
多分。

けどそれだけじゃないお。
ス=クゥと、部族。
この二つは言わば「共生関係」にあるように見えるお。

部族にとってのス=クゥとは、食料、素材、そして性愛の対象にある、まさしく彼らを「救う」万能の存在だお。
一方でス=クゥ達は部族から寵愛と、弟者のような「生贄」を受け取り、そして「エンテレケイア」足る。

人間を救い、人間を巣食う、それがス=クゥ。
矛盾しながらも成り立っている、不完全で、完全な生き物。

みたいな?もし良ければ自作語りして答え合わせして欲しいお!

いやはや、とても気持ち悪い。
最大限の嫌悪を以て、称賛の言葉とさせて頂くお!

463( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 19:52:27 ID:LKC/.LGA0
【pickup】

(-@∀@)◆q5Dei.01W6『ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです』

さ〜て、今回の文戟相手さんは〜?

いや、うん。

本当に面白い。なにこれ。

ショートコントにも通じる子気味の良い導入と、自販機の前っていう極めて局地的な舞台設定。
舞台めいたやりとりの合間に挟まる大型AAのシュールさがまたなんとも言えない空気を形作っててとても良かったお!

笑いの要素として有名なのが「緊張と緩和」ってやつなんだけど、この作品はそれが小刻みに含まれてて、独特のテンポを生み出してるように見えたお!

前フリがあって、読者は身構える。これが緊張。
ここである程度の事態を想定していた所に想定外のボケをかまされてズッコケる。これが緩和。

例としては「小銭を落として困ってたら正義の味方が現れる→期待して任せる→正義の味方が自販機を恐喝する」っていう。
いやいやこんなん絶対笑う。

そして何より「排水溝からヤバいやつがhello→welcome!→50円玉返してくれる」。
この流れで爆笑しながら唇を噛んだお。ぐむぅ。

残念な二人組と不幸な青年、謎の怪物(良心)一体による、シュールなコント調のギャグ。
オチもちゃんと決まってて、ギャグ短編として文句無しの一作だったお!

464( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 19:53:13 ID:LKC/.LGA0
o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『出来損ないのようです』

これまた独特な作品だお!
作品の主題としては「ループもの」なんだけど、既存のループ作品にあるような「熱さ」や、目的へと至る「執念」とは対極的な、「ルーズ」な空気感。

ドヤ顔で気取った名前を付けるとすれば「ルーズもの」とでも言った所かお?
主人公とヒロインの立ち位置的にも……いや、無いな。うん。

僕の駄文はさておき!

作品の内容としては、意図的に要点を削り取る事で、読者の想像と知識で穴を埋めていく感じ。
例えるならばクロスワードパズルの問題文をあえて削る事で、「足りないワードを補わせる」ように。
それがこの作品の肝だと感じたお!

兄者は一体どういう状況なのか。
デレは一体どういう状況なのか。
ツンは。ブーンは。弟者は。

誰がどういう状況で、何をしているのか?
断片的に読み取り、嵌め込み、推測し、空白を補う。

僕の中で完成したこの作品と、他の読者の中で完成した作品はきっと違う物なんだお。
作者の想定した作品に近付けるのでは無く、読者の読み取った作品そのものを作品として置いておく感じ。

無論、僕のこの感想もキューちゃんの想定した物では無いかもしれない。
それでもここに出来上がった作品が、僕にとっての本作だお。

それがこの「出来損ないのようです」という作品。そう感じたお!
(これスカしてたら失礼な上に滅茶苦茶恥ずかしいけどとりあえずそういう事で)

465( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 19:54:17 ID:LKC/.LGA0
('A`) ◆0x1QfovbEQ『ξ゚⊿゚)ξ 路地裏の空のようです 从 ゚∀从』

今回の最長作品!
ドクオの持ち味であるSF要素が存分に盛り込まれた作品だお!

機械と人の狭間で彷徨うハインと、逞しくも繊細なツン。
殺伐としたこの世界で、最後に残る物とは。

いやー長い長い。
けど読み進める手が中々止まらなくて、気付いたら読了してたお!

希望に満ちた未来はとっくに終わり、今ここにあるのは窮屈な現実のみ。
その中で逞しく生きるツンもまた同じく、かつての「夢」を諦めて「現実」と共に在る。

そんなツンの前に現れた「新しい現実」。
それは謎の少女、ハイン。
二人は互いに求める物を手に入れる為に手を取り合い、互いの為、何より自分の為に走り出す――。

いやはや。
行き止まりの世界と、そんなツンの世界を「救う」ハインっていう構図がまたエモいお。
正義じゃなくて、友達の「未来」を守る為に全力を尽くすその姿、体が機械だとか、滅茶苦茶強いとか関係ないよね。

ただただ貴い心を持った、ハインという個の話。

ハインが居る限り、ツンの未来はきっとそこにある。
そんな風に思える読後感爽やかな作品だったお!

466( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 19:55:22 ID:LKC/.LGA0
('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『救えなかったようです』

中々ぶっ飛んだ発想の作品だお……え、おクスリやってる?やってない。それは申し訳ない。

冗談はさておき、読み返してみると中々憂鬱になる作品だったお……。
そうあるべくして作られた彼女は、絶対に救えない。結末は揺るがない。
そうはさせたくないと思ったモララーですら、そうなるように導いてしまう。

絶対に救えない存在。

他の「救う」がテーマの作品とは対称に、最初から、絶対に「救えない」存在。

だって、炭酸入浴剤と人間だもの。
恋なんて出来ない。
だって、炭酸入浴剤と人間だもの。

それだけに酷く残酷。
所詮は使い捨ての入浴剤なのに自我があって、恋心を抱く。
それに恋してしまったモララーなんて、もう目も当てられないお。

彼女が溶けて消えた浴槽の残り湯、これ流せないでしょ。
下手したら全部飲むまであるお……。

なおるよは何を考えてこんな悲しい存在を生み出してしまったんだお!
自分の家に置いてるバブを見る度に辛くなりそうなんだけども!

けど、短いのに印象に残る不思議な作品だったお!
というか今回の作品群で最もトラウマに近い物を感じた作品だったかも!
発想、インパクト二重丸!
おつだお!

467( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 19:56:27 ID:LKC/.LGA0
Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY『( ^ω^)ブーンズのようです』

ニュービードラゴン・スニフィサカグラの作品だお!

ブーンズとは一体?
指輪とは一体?
この街の井戸に隠された秘密とは一体?

そして、ブーンとは一体。

謎が謎を呼び、それらを一つずつ紐解いていく様は緻密で爽快で、リアルタイムで投下を追いながらドギマギしたお!

SSとしてのテンポの良さを活かしつつ展開する物語がお見事。
各々の個性と人間味が作品を彩っていて、ザ・ブーン系って感じの作品だお!

確かに終盤は作者の焦りが垣間見得るかもしれない。
けど、それが作品の内容にエッセンスを加えていて不思議なリアリティを産んでいると思ったお。

生の感情と、書き殴った物語。

この酒蔵さんちのヤバドラゴン、次は僕に文戟仕掛けるとか言ってるんですけど。
マジやばくね。

文戟でやりあえるのが楽しみだお!
ともあれ乙!よくがんばったお!

468( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 19:57:38 ID:LKC/.LGA0
【総評】

前回が1週間での短期決戦だった影響もあってか、今回は皆二週間という時間をじっくり煮詰めて作品を作り上げた印象だお。
かく言う僕も期限ギリギリまで書いて書いて、僕の文戟作品では過去最長となったお!

前々回のホラーの時もそうだけど、期間が開くと書く側としても、読む側としてもやっぱり楽しいと思ったお。

もちろん短期での容赦のない速攻合戦も読んでる分には滅茶苦茶楽しいんだけども!読んでる分には!

作品数は少ないけど、バラエティに富んだ怪作と快作の応酬で、参加して良かったと思うお!

それにしてもアサピーがなぁ……。
フライングかました分クオリティに影響あるかなーと思いきや普通に書き上げて来るんだもんなぁ……。
しかも面白いんだもんなぁ……。

まぁ、まだ結果は分からないお!

最後の一秒まで、投票待ってるお!以上!

469Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/10(水) 19:57:39 ID:56TWUOAQ0
Σz ゚× )リ [私は投稿直前にリロードしなかった悪いマイナーAAです]

470('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/10(水) 19:59:59 ID:lR7SFKmY0

('A`) 毎回思うけど全感想つけてるブーンこそ勝者よ

('A`) 感想王の称号を総帥とかいう輩におねだりしていいぞ

471( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/10(水) 20:24:10 ID:LKC/.LGA0
>>469

(*^ω^)「ドジっ娘スニッフィーちゃんペロペ……」

(;^ω^)「生臭ッ……!ホームセンターのアクアリウムみたいな味するッ……!」

(#^ω^)「あ〜、こりゃ頭に来たお。次回の文戟でドラゴンステーキにしてやんお!」

(#^ω^)「その尻尾塩揉みして待っとけお!」

>>470

( ^ω^)「完全にネタだろうけど、それはそれでアリかもしれんお……?」

( ^ω^)「投票率の向上にも繋がるかも?」

472( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/10(水) 20:43:25 ID:lSMUk8g20
【第一位】
o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『出来損ないのようです』

なんだろうな……上手い作品ってたくさんあるけど、心でぱっと理解できる作品ってそうないよね。
説明が十分だったとは思わない。上手く理解できなかったという意見があがっても不思議じゃないと思う。
それでも俺がこの作品を一見して好きだと感じたのは、青春なんてそんなもんだと思ってるからなのかなあ。
青春なんてわけわかんないよね。あのころ何を思っていろんなことを考えたりやったりしたのか、振り返ってもわかんないよね。
なのにいつまでも頭の中に巣食うように残って消えないんだから、青春ってやっぱりわけわかんないし、そういう描き方をされてると感じられたこの作品が好き。

【第二位】
ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『エンテレケイアの獣どものようです』

なんてもん読ませやがる!胸糞悪いわ!もうしばらくは読みたくないわこんなん!
と、偽りのない本音をぶつけさせてもらうけど、これこそ狙い通りなんだろうなあと思うと悔しい・……でも胸糞悪い。
でも、文章の引き込まれる力は圧巻のひと言。なにこれ、って何回ひとりごと言いながら読んだか。
飴村行の粘膜人間を思い出した。あれも非常に胸糞悪くなるのに読んでしまう不思議な作品だった。

【寸評】
これで最後なんだなあ、って校舎の中をゆっくり歩いて回ってるような感覚。
書くのが遅いからひいひい言いながら作品書いてて、辛いことばかりだったはずなのにね。
特に印象に残らない、上位のかませにされる影の薄いポジションにしかなれなかったことだけが心残りかな。
でも、最後に面白い賭けを提案できて、それに乗ってくれた人がいるのはよかったなあ。ありがとうキューちゃん。

473( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/10(水) 20:49:11 ID:lSMUk8g20
( "ゞ)「ところで退学するにあたって酉晒したり身元明かしたりする必要はあるのかな?」

( "ゞ)「なんかこう、ドッペルゲンガーの出現防止的な意味で」

474名無しさん:2018/10/10(水) 20:55:45 ID:3HjHZ.oA0
AAが空いてそのAA使う人が出ても酉が違うから晒さなくていいんじゃない?

475名無しさん:2018/10/10(水) 21:44:13 ID:3BudNBfg0
狐は晒しちゃっただけだから、別に晒さなくていいんじゃないのかな。
元々、本人に害が無いように身元を隠してるんだしね。

476从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/10/10(水) 23:55:49 ID:3EE4JLnc0
駆け込みで投票するぜ。雑で悪いな

一位 ( "ゞ)の作品
良かった。すげー良かった。刺さった。

二位 ( ^ω^)の作品
面白かった

ピックアップ (-@∀@)のフライング作品
フライングじゃなかったら投票していたと思う。大型AA生かしてこれからもどんどんやべー作品書いてほしい

从 ゚∀从ノシ

477名無しさん:2018/10/10(水) 23:57:53 ID:SoHWPkOM0
相変わらずブログで失礼します。そちらへの誘導となりますこと、どうかご容赦ください。
加えて、勝手ながら感想が間に合わず後程の掲載となります、お許しください。
http://coollighter.blog.fc2.com/blog-entry-375.html

【第一位】株式会社「平成ドラゴン術」のようです
【第二位】エンテレケイアの獣どものようです
【Pick up】なし

【寸評】
( ^ω^)氏がとうとうやってくれたな、と
絶対一発かましてくるやべー作者だと思ってました

478o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/10/11(木) 00:01:05 ID:34t.hLi20
日付変わったので自作についてのあれそれについて。
説明不足、と評されるのは正直なところごもっともだなと。
実際なんとなくで掴んでもらえたら良いぐらいの感覚で書いたはまではいいものの、
投下した文章では読者に委ねるというよりは投げる、それも暴投に近い形になってしまったのが否めない。
特に後半の掛け合いや文章なんかは駆け足になっている事が顕著に現れていて良くない。
そういう意味では量が足らなかったという話になるんですけど、通しての問題はそこでもなくて、
寧ろなにかを伝えるには十分な行数を使っているはずなのに表現し切れかった事がいけなかった。
二人の過去にしても出来損ないたる所以にしても、端的に表せる文章はあったはずなのに頭から引っ張って来られなかったのが駄目。
正直着想の時点ではもっと楽に表現出来ると思ったんですけど、実際に出て来た文は鈍ら刀のそれ。
読者に委ねるにしても度を越してふわふわとしていて、甘えるような形になってしまったのが申し訳なかったですね。

負けるべくして負けた勝負でした。
デルタくんに手向けの花を送ろうと思います。
卒業おめでとうございます!

479('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/10/11(木) 01:04:02 ID:yFhc1zxk0
>>471

('A`) 名前のセンスはさておき、割とマジに言ってるんだぜ

('A`) この企画最大の価値はブーン系では珍しいフィードバックだ


('A`) しかし、それが機能するのは既に上手い人間に対してだけだ

('A`) 何しろそれは、投票されなければ、ありえないから

('A`) しかし、むしろ必要なのは出来が悪かった時のフィードバックだ

('A`) これは構図上の欠陥さ


('A`) 良いときもダメなときも感想が書かれてはじめて正常なフィードバック足り得るのだ

('A`) 上手い人間の上手い話にフィードバックを送って役に立つか?

('A`) 技術的な面で


('A`) 出来が悪い話にこそフィードバックは与えられるべきなんだ

('A`) どうすればいいか分からないから出来が良くないんだから


('A`) フィードバックが0なら、普通にスレ立てして乙しかつかないのと何が違う?

('A`) 乙がつくだけスレ立てのがマシではないか? では、ここにいる意味は?

('A`) フィードバックが欲しければ、努力して上手くなれと言ってもいいけど

('A`) 努力の場がここである意味は?

('A`) 上手くなった頃には他人のフィードバックなんて無用では?


('A`) だから俺は、物好きがつける全感想はもっと評価されるべきだと思う

480総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/11(木) 03:49:19 ID:cFS.13uE0
【第五回品評会結果発表】




第一位:【7P】111112ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『エンテレケイアの獣どものようです』

第二位:【6P】2112( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『株式会社「平成ドラゴン術」のようです

第三位:【5P】221(-@∀@)◆q5Dei.01W6『ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです』

第四位:【4P】221( "ゞ) ◆x4POrpflHM『Love Will Tear Us Apart』

第四位:【4P】22Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY『( ^ω^)ブーンズのようです』

第六位:【2P】2o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『出来損ないのようです』

第七位:【1P】1('A`) ◆0x1QfovbEQ『ξ゚⊿゚)ξ 路地裏の空のようです 从 ゚∀从』

第八位:【0P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『救えなかったようです』




.

481総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/11(木) 03:49:40 ID:cFS.13uE0


【第五回優勝者発表】



――という訳で

第五回品評会の優勝者は……



ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『エンテレケイアの獣どものようです』



になります!!!!!


なんと品評会開始から初の二連覇になります!!



ミセリちゃんは【2018年10月12日23時59分】中に【お題】と【投下日時】の設定をお願い致します!



以下テンプレ

【お題】『』

【投下日時】『2018年10月12日00時00分〜2018年 月 日23時59分迄』




宜しくお願い致します。

482総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/11(木) 03:50:06 ID:cFS.13uE0
【文戟結果発表】


『第一試合』

【4P】221( "ゞ) ◆x4POrpflHM『Love Will Tear Us Apart』


                   VS


【2P】2o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『出来損ないのようです』


この勝負、デルタくんの勝利になります!!
これにより、デルタくんはキュートさんのポイント全部掻っ攫って卒業となります!!
キュートさんは残念ですが、また0Pからになります……

デルタくんは本当に退学する場合はその旨を書き込んでください。




『第二試合』

【6P】2112( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『株式会社「平成ドラゴン術」のようです


                   VS


【5P】221(-@∀@)◆q5Dei.01W6『ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです』



この勝負、僅差でブーンくんの勝利となります!
賭けていたものは【3P】になりますので、
今回の結果を総合した上でアサピーくんからブーンくんに3P送られます!




.

483総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/11(木) 03:50:33 ID:cFS.13uE0
『第三試合』

【4P】22Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY『( ^ω^)ブーンズのようです』


                   VS

【1P】1('A`) ◆0x1QfovbEQ『ξ゚⊿゚)ξ 路地裏の空のようです 从 ゚∀从』


この勝負、スニフィちゃん?くん?どっち?ドラゴンに性別ないから、さんでいい?の勝利です!
賭けていたものは【第五回品評会獲得ポイント全て】になりますので
ドクオくんの1Pをスニフィさんに加点して、今回スニフィさんは5P獲得したことになります!




『第四試合』

【1P】1('A`) ◆0x1QfovbEQ『ξ゚⊿゚)ξ 路地裏の空のようです 从 ゚∀从』

                   VS

【0P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『救えなかったようです』

この勝負、ドクオくんの勝利です。
ドクオくんにはなおるよくんの所持ポイントである1Pが送られ、
なおるよくんはこれを持って退学となりますが、

もし本当に退学するのであればその旨を書き込んでください。



.

484総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/11(木) 03:51:20 ID:cFS.13uE0
【第5回までの累計成績】



・【26P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6

・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys

・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.

・【19.5P】( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c

・【17P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo

・【28P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2

・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w

・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg

・【2P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo

・【18P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw

・【3.5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I

・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w

・【20P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.

・【8P】('A`) ◆0x1QfovbEQ

・【10P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6

・【0P】o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA

・【5P】Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY

・【0P】イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs


※退学者反映済み……のはず

485総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/11(木) 03:53:03 ID:cFS.13uE0
【編集後記】




正直誰が退学したのか把握しきれていないので、
もしこのリスト内に退学者が居たら教えてください。

また、次回第六回品評会から文戟のルールが、
【文戟は品評会内のみ、一品評会で一回のみ可能】に変更になりますのでご承知おきください。




今回の文戟の把握、辛かった……

退学を賭けての文戟の処理って心に来ますね……




皆様お忙しい時期とは存じますが、次回品評会、
奮ってのご参加お待ちしております!


季節の変わり目ですので御身体には十分お気をつけて、
ブーン系執筆ライフを楽しんでください。


.

486( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/10/11(木) 06:19:45 ID:DUMPuDmc0
( "ゞ)「えー、それでは改めて」

( "ゞ)「第五回の品評会を持って退学することをここに表明させていただきます」

( "ゞ)っ#美樹「二代目デルタが万が一にも被らないように、酉も晒しておくね」

( "ゞ)「やめたくなくならないようにみんなが登校してくる前にこっそり学園を出るよ」

( "ゞ)ノシ「みんなありがとう! 楽しかった!」

487Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/11(木) 08:19:23 ID:UjS0vfFM0
Σz ゚ー )リ 総帥殿、お疲れ様アル

Σz ゚ー )リ 白肉饅頭はワタクシをおにゃのこ扱いし、毒男がワタクシを野郎扱いするように、ワタクシはワタクシを認識する人によって性別が違うアル

Σz ゚ー )リ ゲームの相手になるしセックスもさせてくれる都合のいい女友達と思うならそうなるアル


Σz ゚ー )リ 毒男の全コメ論、確かにアルねー

Σz ゚ー )リ 確かに白肉饅頭の全コメはこのスレの趣旨である切磋琢磨に大いに貢献するものアル。ワタクシも中国四千年の歴史から感想王の称号は個人的にでも授けたいアルね


Σz ゚ー )リ 勝ち逃げ三角は惜しい人材を無くしたアル…

Σz ゚ー )リ ここまでの百合の操手を………!!

Σz ゚ー )リ また百合書きたくなったら帰ってくるアルよ百合師範殿…ワタクシはいつでも待ってるアル……


Σz ゚ー )リ そーいえば、可愛チャンにお誉めいただいた台詞と空白で回すって話アルが…

Σz ゚ー )リ 同形式で、シリアスなら『星を見る人のようです』、ホラーなら『かゆいようです』、サスペンスなら名前思い出せないけど戯曲『生きてるものはいないのか』を元にしたアレとか、むしろ余計な説明を入れない事で空気感を出す作品が多いアルよね

Σz ゚ー )リ 特殊技能とは言うけれど、コメディやギャグではただの主流の手法だし、やってみると案外スイスイ行けたアルよ

Σz(゜)Q )v (『アヘ顔』とか『幸子』なんかも確認したらやっぱり生首だった)


Σz ゚ー )リ あと個人的には、ミセリチャンがまたお題を決めるのが不安で仕方ないアル…

Σz ゚ー )リ (すくうってメチャクチャ扱いづらかった…)

Σz ゚ー )リ 次こそスターダムに上り詰めて、ワタクシなりに人を苦しめられるお題を出したいアルね

488('(゚∀゚∩ [文戟終了] ◆lDflfAeUwE:2018/10/11(木) 11:57:58 ID:40DZD.5.0
('(゚∀゚∩ 文激、久々のブーン系復帰者ラッシュや新作投下の波の中で突如現れたそのイベント……

(‘(゚∀゚∩ 紅白等のイベントとはまた違うこの企画に僕は新しさを感じ、そして自らを高めることが出来ると思い参加を決めたんだよ

(‘(゚∀゚∩ しかし現実はそう甘い物じゃなかったんだよ……一回戦では一ポイントを得ることが出来たものの
それ以降はずっと無得点、Pick upでも挙げられることはあまり多いとは言えなかった

(‘(゚∀゚∩ 無論誰かの評価だけが創作への意欲になる訳ではないんだけどやっぱり自分の力不足を感じてやまないんだね……

(‘(゚∀゚∩ そして最期の文戟、このままだらだらと書いていても駄目だと思い引退を掛けて参加したものの
自分でもあまり満足出来ない出来のまま終わってしまったんだよ……

(‘(゚∀゚∩ ……で、でもね

(‘(゚∀゚∩ これまで読んでくれたり感想くれたり文戟してくれた人、みんなありがとうだよ!

(‘(゚∀゚∩ ブーン系から去ることは多分無いけど僕はひとまず区切りをつける為、約束通り退学届を提出します

(‘(゚∀゚∩ もう一度、みんなありがとうね

(誰もなりすましなどしないだろうけど酉置いていくよ#mimamitorishima)

489Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/11(木) 13:43:17 ID:UjS0vfFM0
(酉バレしてる方がなりすまししやすいのでは?スニフィは訝しんだ)

490名無しさん:2018/10/11(木) 14:06:06 ID:ODYoRWt20
スニッちゃんは無職なの?

491名無しさん:2018/10/11(木) 15:06:01 ID:xUoVHRHA0
次その話題だしたら殺すからな

492名無しさん:2018/10/11(木) 15:17:21 ID:ODYoRWt20
大変申し訳御座いませんでした。

以後気を付けます。

493Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/11(木) 15:29:54 ID:UjS0vfFM0
Σz ゚ー )リ金曜一日使える奴が働いてるわけねえだろ

Σz ゚ー )リ

Σz ゚ー )リ

Σz ゚ー )リ

Σz ゚ー )リ(学生だぞ)

494('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/11(木) 20:05:45 ID:yFhc1zxk0

('A`) 文戟って勝ったら勝ったで何か言って

('A`) 負けたら負けたで何か言ったほうがいいと、いつも思う

('A`) 政治家だって観客のために勝利宣言とか敗北宣言するんだぜ

('A`) そうして一区切りつくわけよ

('A`) もっとショーマンシップを持っていこうぜ


('A`) そういうわけで

('A`) ……

('A`) やべえわ特に言うことないわ


('A`) とりあえず完敗ではある

('A`) 俺は自分が思ってるより物語を書くのが下手だってのは分かった

('A`) こういう話はもう書かないと思う

('A`) ……

('A`) あとドラゴンとかいうトカゲ野郎は

('A`) そのケツ穴みたいな口に俺の話を突っ込んで面白いと言わせてやる

('A`) 覚悟しろ

495(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/11(木) 21:05:41 ID:Av8Zaf960
(-@∀@) 「あと1点届かなかったか」

(-@∀@) 「さすが、自信があると言っていただけはあったよ」

(-@∀@) 「物語の世界に旅行したくなる作品はいい作品だ」

(-@∀@) 「ただ、僕の話の内容が薄いのも敗因のひとつな気がする」

(-@∀@) 「次回はそのヘン気にしてみようかな」

(-@∀@) 「ともかく、お見事だったよブーン君」

(-@∀@) 「そのうちポイントを取り返しに行くから待っていてくれ」

496(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/10/11(木) 21:06:35 ID:Av8Zaf960
(-@∀@) 「丁度いい機会だから恥を忍んで聞くけど」

(-@∀@) 「みんな地の文ってどうやって作るの?」

(-@∀@) 「第2回から毎回挑戦しているけど、うまく書けた試しがない」

497( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/11(木) 23:05:19 ID:iodxeWx.0
(;^ω^)そ「うおぉっ!?なんか逆転勝ちしとるおぉ!?」

( ^ω^)「1ポイント差!しかもラスト5分での巻き返し……!」

(;^ω^)「なんというブザービート。震えが止まらねぇお……」

( ^ω^)「投票ありがとうお!感想文読み返しまくって来たお」

( ^ω^)「何より、対戦相手のアサピーに感謝だお!」

(;^ω^)「今回ばかりは普通に負けたと思ってたお!」

(#^ω^)「リベンジマッチ大歓迎だお!奪った物は全力で守らせて頂くお!」

498Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/11(木) 23:51:52 ID:RypSRu620
Σz ゚ー )リ ……くっそォ

Σz ゚ー )リ ドックンには最初っから勝てる算段あったんだけど、正直ブーン相手に文戟挑んで勝てる自信が無ェ

Σz ゚ー )リ ………

Σz ゚ー )リ ……怖えーけど、挑むしか無ェよなァ

Σz ゚ー )リ オレに殴り抜く以外の選択肢は無ェ……

Σz ゚ー )リ ……【( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c】に文戟を申し込む

Σz ゚ー )リ 元来の文戟ルール、つまりこちらは全ポイント、そちらはポイント半分か顔を賭けるルールでだァ!!

499('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/12(金) 00:08:47 ID:iGxDNl3E0

('A`) こいつ遅刻しといて抜かしやがる…

500Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/12(金) 00:19:51 ID:UcBBBYN60
Σz ゚ー )リ 自分でも遅刻はどうかと思うけど総帥殿が認めているので勝ちは勝ちでおじゃるしな

Σz ゚ー )リ 次戦う機会があればキッチリぶっ潰すでおじゃるから安心してほしいでおじゃる

501('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/12(金) 00:36:57 ID:iGxDNl3E0

('A`) 勿論、勝ちは勝ちだ

('A`) しかし、そう何度も運は味方しないぞ

502ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/12(金) 01:08:18 ID:vLPqU2eM0
ミセ*゚ワ゚)リ「どもどもっ! ミセリだよ!」

ミセ*>ワ<)リ「いやぁ〜〜〜〜っ! やっちゃいましたね二連覇っ!」

ミセ*゚ワ゚)リ「素直に喜んどけ喜んどけっ!」




∩ミセ*>ワ<)リ∩「わは〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」





ミセ*゚ワ゚)リ「っと言うことで、今日も元気に自作語りした後にお題発表いっちゃうからねっ!」




.

503ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/12(金) 01:09:04 ID:vLPqU2eM0

ミセ*゚ー゚)リ「まず今作『エンテレケイアの獣ども』を書くに至った経緯からお話するね」

ミセ*゚ー゚)リ「これ、実は前回品評会のハインちゃんの作品がそもそもキッカケなの」

ミセ*゚ー゚)リ「前回ボクはハインちゃんの作品を一位にした訳だけど」

ミセ*゚ー゚)リ「そん時はデスマ――中間テスト前でマジで寝てなくて結構支離滅裂な感想になっちゃってたけど」

ミセ*゚ー゚)リ「ホントにワクワクしながら読んだんだよね」

ミセ*゚ー゚)リ「現実には居ない生物"一角獣"、商会、謎の新聞記者、御影送り etc……」

ミセ*゚ー゚)リ「それ読んでたら、『ボクもこういうの書きたい病』になっちゃったってワケ」

ミセ*゚ー゚)リ「ボクだったら謎生物にこういう味付けにしてぇ、ワクワクワードはこんなの仕込んでぇ――」

ミセ*>ワ<)リ「ってやってたらあんなのになったよっ!」


.

504ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/12(金) 01:09:49 ID:vLPqU2eM0

ミセ*゚ワ゚)リ「次に、今回のパクり、もといインスパイアされた作品を紹介するよっ!」

ミセ*゚ー゚)リ「まず舞台設定を未開の部族の土地に設定したのは『貴志祐介:天使の囀り』からだね」

ミセ*゚ー゚)リ「この小説の冒頭はどっかの部族の語りから始まるんだけど」

ミセ*゚ー゚)リ「部族の言葉の特徴なんかはモロ参考にさせてもらったよ」

ミセ*゚ー゚)リ「それから"ス=クゥ"に関しては『飴村行:ジムグリ』から影響を受けたよ」

ミセ*゚ー゚)リ「そもそも前回の拙作でも出したけど、"ジムグリ"ってワードを出したけど」

ミセ*>ワ<)リ「ボクこの小説大好きっ!」

ミセ*゚ワ゚)リ「隧道の奥に潜む地下帝国にわんさといる不思議生物の解説なんか読んでるだけで鼻血がでるねっ!」

ミセ*゚ー゚)リ「その中でも特にお気に入りの生物"に電気ムシェル"っていうのがいるんだけど」

ミセ*゚ー゚)リ「その辺りの描写を参考にス=クゥの全体像を構築していったよ」

ミセ*゚ー゚)リ「ス=クゥのイメージの根底は"ハダカデバネズミ"だね。あの超キモいやつ」

ミセ*゚ー゚)リ「アレのでっかいのに人間のパーツがくっついてたら"不気味の谷現象"じゃないけど、キモくなりそうと思ったんだ」

ミセ*>ワ<)リ「デルタ君が飴村作品っぽいって言ってくれたのくっそ嬉しかったっ!!!」

ミセ*゚ー゚)リ「あとは、この部族が"衣食住"及び"性欲"に至るまで全てこの生物に依存するような特徴をぶっこんで完成したよ」

ミセ*゚ー゚)リ「ワクワクワードとしては、双子の兄である兄者の設定に盛り込んだつもり」

ミセ*'ー`)リ「『"狂神《クルガミ》"専門の祓い屋稼業』とか、そういうの大好物なんだよねぇ」

ミセ*゚ー゚)リ「ちょっと京極夏彦っぽいテイストも織り交ぜつつ、実際には話に絡んでこない異物を挿入することで」

ミセ*゚ー゚)リ「この地だけでなく、彼の地でも異常が生じているっていうアクセントにしたつもりだよ」

ミセ*゚ー゚)リ「――後はwikiちゃんとにらめっこで色々お勉強して、細かいディティールを固めていったよ」

ミセ*゚ー゚)リ「ビルマからインドにかけての地理と気候と、その周辺の部族言語、歴史」

ミセ*゚ー゚)リ「第二次世界大戦中の日本軍の進行ルートやらインパール作戦の概要」

ミセ*゚ワ゚)リ「その辺りをぼけーっと眺めながら、使えそうなモンはノートにめもめもっ!」

ミセ*>ワ<)リ「いちおーちゃんとそういうことやるのがボクのウリなのでっ!!」

.

505ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/12(金) 01:10:49 ID:vLPqU2eM0


ミセ*゚ー゚)リ「次にお話全体の流れに関してだよ」

ミセ*゚ー゚)リ「まず前提として、今作を書くにあたって執筆を2日に分けたんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「これは単純にしご――学校行事との兼ね合いだね」

ミセ*゚ー゚)リ「ちなみに構想とか内容は毎日寝る前にずっと考えてたから、結構掛かってるよ」

ミセ*゚ー゚)リ「まず、タイトルまでを9/30(日)に4時間位かけて書いたんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「んで、その続きを10/4(木)最終日当日に6時間程度で書いているよ」

ミセ*゚〜゚)リ「そのせいというか、ボクのスケジュール管理能力の不足で」

ミセ*゚〜゚)リ「正直内容をかなりはしょったよ」


ミセ*゚ー゚)リ「起をタイトルまで」

ミセ*゚ー゚)リ「承を夜逃げ手前まで」

ミセ*゚ー゚)リ「転を洞穴手前まで」

ミセ*゚ー゚)リ「結を洞穴内からラストまで」




ミセ*'ー`)リ「って感じに設定してたんだけど、なんと起までと、承転結合わせたレス数がほぼ一緒なんだよね」

.

506ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/12(金) 01:11:25 ID:vLPqU2eM0


ミセ*>ワ<)リ「何人かが、"中身が薄い"に近いような感想をくれたけど、いやぁ〜〜良く読んでらっしゃると思ったねっ!」

ミセ*゚ー゚)リ「端折ったのは、"ス=クゥの名前の由来"、"地層と堆積物による歴史の分析"、"ス=クゥの女王"、"天竺茸の細かい描写"」

ミセ*>ワ<)リ「ぜ〜〜〜〜〜んぶカットカットォッ!!!」

ミセ*'ー`)リ「最低限話の筋を変えない程度に削りに削ったよね」

ミセ*゚ー゚)リ「ス=クゥの名前に関しては何人かが、"お題に合わせて無理やり付けただけ"って言ってたけど」

ミセ*゚ー゚)リ「全くもってその通りだよ」

ミセ*゚ー゚)リ「せっかく自分で、ダブルでもトリプルでもミーニング出来るようなお題を設定したわけだから」

ミセ*゚ワ゚)リ「限界まで盛り込んでみっかっ!っていう軽い気持ちで付けたよ」

ミセ*゚ー゚)リ「それからやっぱり"すくう=素直クール"要素は欲しかったし、
      AAの持つ人間性を人間以外の生物につける異質感みたいなものも演出したかったしね」

ミセ*゚ー゚)リ「"ス"は現地の言葉で【貪る】、"クゥ"は【足】を表すみたいな設定から」

ミセ*゚ー゚)リ「足元をすくうに繋げる予定だったんだけど、そこカットしたから最後の一文も薄くなっちゃったね」



ミセ*'ー`)リ「反省」




.

507ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/12(金) 01:12:12 ID:vLPqU2eM0


ミセ*゚ワ゚)リ「タイトルの『エンテレケイアの獣ども』に関しては、なんとブーン君の読みがほぼ正解だよッ!」

ミセ*゚ワ゚)リ「ブーン君マジすごいッ!」

ミセ*>ワ<)リ「ここまで考えてくれたら、作者冥利につきますなぁ〜〜〜〜っ!」


ミセ*゚ー゚)リ「ス=クゥは人間に依存する生物でありながら、人間を支配する、それでいて命を差し出したりもする」

ミセ*゚ー゚)リ「無限の繁栄と人間の倫理の外側にいる、それでいて生命の究極の目的を果たす生き物として設定したよ」

ミセ*゚ー゚)リ「ス=クゥの繁殖方法は、ベニクラゲのポリプ体みたいな生活環の逆回転を人間の胎内で行うっていう」

ミセ*゚ー゚)リ「不死性をイメージしたもので、その軸に"天竺茸"が関わっているという設定にしたかったんだ」

ミセ*゚ワ゚)リ「ス=クゥにおけるポリプ体っていうのが"天竺茸"の正体だったっ! みたいな」

ミセ*'ー`)リ「……結局カットカットだけどね」


ミセ*'ー`)リ「あとは書いている内に変なスイッチ入っちゃって、
      盛り上がった結果いけない方向にネジ曲がった部分もあるんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「部族における女性と性交に関してなんかが顕著だけど、
      ホントは集落にちゃんと女性もいて、でも子育てや家事をする訳でもなく、死んだ目でぼけーっとしてるだけ。
      んで、夜逃げの際に、ス=クゥと族長の息子の性交を死んだ目で見つめ、最後の一発だけ受け止める、みたいな
      『妊娠する最後の一発専用オナホール』的な存在として出すつもりだったんだけど」

ミセ*゚ー゚)リ「ボクのダメダメな感性が、
      『どっかから攫ってきた幼気な少女に暴力をふるいながら全力中出し』の方が後味悪いってっ!」

ミセ*'ー`)リ「って囁いてきた結果ああなったよ……」


.

508ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/12(金) 01:12:50 ID:vLPqU2eM0


ミセ*゚ー゚)リ「正直前回の『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川』は
      ガチガチに票狙いの王道でいったるっ! 初登場優勝やっ!って思いで書いてたから」

ミセ*゚ー゚)リ「それなりに功を奏したかなと思ったけど」

ミセ*゚ー゚)リ「今回は、もう票なんて関係ねぇッ! 読んだ人がゲンナリすればそれでいいっ! ってゲッスゲスな気持ちだけで書いたから」

ミセ*゚ー゚)リ「まさかこんなに票が貰えるなんて思ってなかったよね」

ミセ*゚ー゚)リ「ただやっぱり、心に刺さったっていう【2】の評価じゃなくて、まぁ技工点的な【1】が多いのを鑑みるに」



ミセ*>ワ<)リ「こういう作風って諸刃だなぁと改めて思いましたっ!」



ミセ*゚ー゚)リ「ちなみにクールライターちゃんの感想の中にあった、『翻訳が聞いてないはずの――』っていうのは」

ミセ*゚ー゚)リ「ボクとしてはあの族長の家の裏から漏れてた息子の狂った喘ぎ声を指してるつもりだったんだよね」

ミセ*゚ー゚)リ「確かに、河原での出来事を示唆してるのか、さっきの異常なセックスを示唆してるのか分かりづらかったね」



.

509ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/12(金) 01:13:30 ID:vLPqU2eM0



ミセ*゚ー゚)リ「期限がある中で、何を切って、何を残すのか」

ミセ*゚ー゚)リ「そしてその結果読者に何が伝わって、何が伝わらなかったのか」

ミセ*>ワ<)リ「そういう良い勉強が出来る場がブーン系に出来て、ボクはとっても嬉しいですっ!」




ミセ*゚ー゚)リ「でも、ドクオ君が上で言ってる通り、真に意見を必要としている人にそれらが届かないっていうのも凄く納得なので」

ミセ*゚ー゚)リ「ボクは自作語りの中で、こんなことを考えながら作品を作ってるよっ! っていうのを明かすことで」

ミセ*>ワ<)リ「何かの一助になればと思っているのでしたっ!」

ミセ*'ー`)リ「――まぁ、こういうの嫌いっていう人もいるのは分かるけどねぇ」

ミセ*゚ー゚)リ「それで言うとこのスレ推奨の"ロールプレイング"自体そうだろうし」

ミセ*>ワ<)リ「結局、好きにやらせてもらおっとっ!! って感じですっ!! ハイっ!!」


.

510ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/12(金) 01:14:51 ID:vLPqU2eM0


ミセ*>ワ<)リ「――というわけでぇ〜〜〜〜〜〜〜!!」

ミセ*゚ワ゚)リ 「第六回のお題はこれだぁ!」







【お題】『相棒《バディ》』

【投下日時】『2018年10月12日00時00分〜2018年10月28日23時59分迄』








ミセ*>ワ<)リ「いわゆる"名コンビ"っ!」

ミセ*>ワ<)リ「いやいや、"迷コンビ"?」


ミセ*゚ワ゚)リ「ともかくそんな感じの話がいま読みたいんじゃっ!」





ミセ*>ワ<)リ「ってな訳で、第六回品評会! はっじまるよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」






.

511( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/12(金) 01:40:04 ID:tR5Fqoak0
( ^ω^)「おっお!めちゃくちゃ読み応えのある作品解説だったお」

(;^ω^)「作品作りへの思慮の深さが凄いお。深淵覗いてるみたいな?」

( ^ω^)「着想と構想の経緯が僕のそれと比べ物にならないと思ったお……」

( ^ω^)「二連覇は伊達じゃない!」



(;^ω^)「そしてやはり来たかドランクドラゴン!」

( ^ω^)「さてさて。自称“不敗の内藤(一引き分け含む)”とは僕の事だお……」

( ^ω^)「とあらばこの挑戦、勿論受けて立たねば!」

( ^ω^)「賭けるはこの顔!内藤ホライゾンことブーン!」

( ^ω^)「テーマの“相棒(バディ)”!これまた熱い作品が生まれそうな予感だお!」

(#^ω^)「さぁ頑張るおー!」

512('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/12(金) 01:51:13 ID:iGxDNl3E0

('A`) あああああああああああ!!!

('A`) バディ物を書いた後にバディのお題かよ!

('A`) もうこんな話は書きたくないと言ったばかりなのに!

('A`) どうしてくれるんだ? 傷心の俺に鞭打つ気か?


('A`) わかったよそんなに言うなら見せてやるよ!

('A`) 最低最悪のバディ物をな!

513名無しさん:2018/10/12(金) 11:30:56 ID:DHsFLvSs0
ミセリの自作品語り面白かった。
自作品語りを読んでから読み返す楽しみも増えるね
(エンテレケイアは読み返すのに勇気いるけど)

514('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/12(金) 12:11:15 ID:iGxDNl3E0

('A`) ところで、誰か文戟しない?

('A`) なけなしのポイントでもAAでもなんでも賭けるぜ


('A`) と言っても誰も来なさそうなんだよなあ…


('A`) 次は何作が投下されるのか…

515イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/12(金) 14:22:56 ID:HotkdCh60
イ从゚ ー゚ノi、 ボクとやろうよドクオ君。

イ从´-`ノi、 …でも、ボク賭けられるものが何もないんだ。

イ从゚ ー゚ノi、 それでもいいかな?

516Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/12(金) 17:48:20 ID:bCD7ZEIA0
Σz ゚ー )リ …新人って世知辛いポロン

Σz ゚ー )リ このスレ、とにかく新規や成績が落ち込んでる筆者がやりづらい仕組みになってると常々思うポロン

Σz ゚ー )リ ミセリみたいな豪傑が票を持ってく中で、なおるよやフォックスみたいに票が入らない者が心挫けたりしてるのは見てて心が痛いポロンおちんちんポロン

Σz ゚ー )リ 加えて、新規参加者は0Pだから、早く上に上がりたくても文戟を仕掛けるのは難しいポロン

Σz ゚ー )リ 文戟はとにかくブン殴りあうのが楽しいし、弱肉強食であるからこそガチンコ勝負になるポロンけど、退学者も出てきてることだし、そろそろ裾野を広げる試みが無いと、尻すぼみになって終わる気がしちゃうポロン

Σz ゚ー )リ 新人は自動で1ポイント付与とか、投票を3位まで増やすとか、そういう参入易化措置を、スニフィは提案するポロン

Σz ゚ー )リ (正直、点稼げない奴は誰でもとっとと二葉亭四迷と思うけど、この場が衰退して消えるとそれはそれで本末転倒ボロン)

517('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/12(金) 17:59:37 ID:iGxDNl3E0

('A`) 正直ポイントなんてゴミ同然だがな

('A`) たった十人かそこらの連中に選ばれたから、なんなんだ?

('A`) 俺は今でも銀河グルメや紙魚より0ポイントの一作目のが気に入ってるぜ


>>515

('A`) だから俺は文戟するぞ相手が何も持ってなかろうがな

('A`) それで俺の何欲しい?

('A`) AAかポイントか?

518名無しさん:2018/10/12(金) 18:35:44 ID:w7FQ0rBo0
ポイント抜きにしても感想のつく作品が増えるって意味でも順位を3位までにするっていうのは良さそう

519o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/10/12(金) 23:37:43 ID:syXzNeXY0
参加作品が少なくなったのに枠を拡大するのか、
参加作品が少なくなったから枠を拡大するのか、というジレンマがあるよね
今回は期間長くなってるからそれでも作品が集まらなくなってから考えればいいと思います
というのは0ポイントでも続けるキューちゃんからの視点なんだけど

520イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/13(土) 00:26:09 ID:ZNP2KdEs0
イ从 ∀ ノi、 ほんとはドクオ君が欲しいんだけど

イ从゚ ー゚ノi、 今回は、ポイントでお願いします!

521総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/13(土) 00:44:22 ID:GAHbxVP20
お疲れ様です。

ここまでの意見を取りまとめ、一度議題として上げときたいと思います。


【新規参入問題】

現状文戟スレは新規参入がしにくいのではないかという意見を多々頂いております。
理由は以下の通りです。

・テンプレが長い→ルールがいまいち把握できない

・ロープレが肌に合わない

・新規参入からいきなり文戟ができない

・本当に感想が必要な順位下位生へ感想が届かない。

・宣伝(Twitter等のSNS活用)が無い


これらに関する有効な改善案を募集致します。

522('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/13(土) 00:52:16 ID:tHbfJuLA0

('A`) 0ポイントの文戟挑戦はそういえば前も話題になってたよなあ

('A`) 抑制するべきだのポイント配るべきだの全く同じ話してた

('A`) 0ポイントで仕掛けられた方は、はっきり言って何のメリットもないからね

('A`) もっとも当時と今では参加者の数が違うが


>>520

('A`) ポイントかあ…

('A`) AAでも良かったんだぜ?

('A`) 通常のルールだと俺の半額とそっちのAAになるけど

('A`) 俺そのAA別に欲しくないから次回獲得分を互いに賭ける形式でよろしい?

523総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/13(土) 00:58:11 ID:GAHbxVP20
まずは、私の個人的な見解を最初に表明しておきます。

【回答】

・テンプレが長い→ルールがいまいち把握できない
 
  →これは私の都合で後手に回ってしまっているのが原因です。
    もうぶっちゃけて言いますと、誰か代わりに短いの作ってくれないかなって思っています。
    一応ちょこちょこ改変しているのですが、ルールの隅っこを付くようなやり口をされることが
    多々あり、それを潰そうとするとどうしても冗長にならざるを得ないのが現状です。


・ロープレが肌に合わない

  →これに関しては正直スタンスとして変えるつもりはありません。
    あくまで強制でなく、推奨なので苦手な人は名前欄にAAとトリップさえ付けてくれれば
    それだけで参加できるようにしています。
    また生徒として識別できる記号があることで、断然管理しやすくなるので、やっぱり推奨します。


・新規参入からいきなり文戟ができない

  →こちらに関しても、やっぱりまずは一回品評会へ参加してみてほしいという観点から
   最低1ポイントは欲しいと思っております。
   ただ現状はみんなそれぞれ思い思いに賭けのルールを作ってるので
   正直両者合意があれば、0ポイント文戟でもいいかなと思っています。
   結局合意が一番大切な要素です。


・本当に感想が必要な順位下位生へ感想が届かない。
  
  →こちらに関しては枠を一つ増やす(第三位まで投票範囲とする)ことで対応しきれるのかは不明ですが
   そういう措置をとるのは十分可能です。
   しかし裏を返すと、感想を3つ分書くことになりますので
   参加者の負担を更に増やすことになります。
   なので、そこには皆様の同意が必要だと考えております。


・宣伝(Twitter等のSNS活用)が無い

  →こちらに関しては、私はそういったものを運営する気はありません。
   単純に私がSNSのようなものを苦手にしているのが原因です。
   また仕事の都合上スマホへのインストールすら禁止されているので、
   日常的に管理することも難しいです。

   こちらも、どなたか管理してくださる(投下期間、投票期間、次回品評会のお題発表、優勝者発表など)方が
   いらっしゃるのであれば、非常に助かります。

   あと回答が遅れましたが、まとめサイトに関してはありがたい限りでございます。
   私の許可等は不要ですので、お好きな形でまとめていただければ幸いです。

524総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/13(土) 01:07:08 ID:GAHbxVP20
という訳で、ここに【生徒投票】を行うことを宣言します。

まずは、大枠を提示致しますので、
これらに意見をお願いします。

今週の日曜日には正式に発議し、
来週の日曜に決着したいです。



【議題】『投票枠を、三位まで増やすか否か』

・投票枠(強制範囲)を現状の二位までから三位までに拡大します。

・ポイントは、一位3ポイント、二位2ポイント、三位1ポイントとします。



【投票期間】『2018年10月21迄』



【可決に必要な条件】『投票数の3分の2以上の賛成』



【投票権】『生徒登録されている生徒に限る』



以上です。

525('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/13(土) 01:12:28 ID:tHbfJuLA0
>>524

('A`) これもし可決したら発効はいつから?

('A`) 第六回から? それとも第七回?

526総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/13(土) 01:16:36 ID:GAHbxVP20
第六回に間に合うので、第六回からを考えております。

527('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/13(土) 01:18:51 ID:tHbfJuLA0

('A`) 把握

528从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/10/13(土) 01:25:58 ID:LWghc96Y0
从 ゚∀从 「テンプレが長いの大体ドクオのせい説」

从 ゚∀从 「じゃ、投票」

从 ゚∀从っ【反対】


从 ゚∀从 「確かにオレは以前3位まで案を発言した気がするんだが」

从 ゚∀从 「投票先が増えることで0票作品が減るのは良い」

从 ゚∀从 「ただ、一位が3ポイントになることで得点のインフレが進む」

从 ゚∀从 「より新規参入が減る気がする」

从 ゚∀从 「だからオレは十傑の枠を減らす案にも反対だ」



从 ゚∀从 「で、総帥に言いたい」

从 ゚∀从 「必要なのは投票よりも話し合う時間だ」

从 ゚∀从 「例えば一位二位以外の、よく分からんけどMVP投票を別でつけるとか」

从 ゚∀从 「上のはただの例だが、オレたちには腰を据えて話し合う時間が足りなすぎる」

从 ゚∀从 「投票期間と執筆期間の間にしっかり話し合う期間を設けないと」

从 ゚∀从 「コミュニティが疲弊していきそうで心配だよ」

从 ゚∀从 「それか、全て総帥の独断で決めるか、どちらかにすべきだと思う」

529イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/13(土) 01:29:17 ID:ZNP2KdEs0
イ从゚ -゚ノi、 …ドクオ君は欲しいけど、いなくなったら寂しいもん。

イ从゚ ー゚ノi、 だからドクオ君のポイント半分と僕の次回獲得分で、お願いします。

530総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/13(土) 01:33:14 ID:GAHbxVP20
そうですね……

第六回終わったら一ヶ月くらいどーんと話し合いの期間作りますか……


より息の長いコンテンツにするために必要な時間ですもんね

531('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/13(土) 01:38:31 ID:tHbfJuLA0

('A`) なんてこった…俺が屁理屈をこねすぎたせいで膨大な注釈がついたというのか…

('A`) ……

('A`) 俺も投票するか

('A`) "反対"

('A`) 別に3位まで増えたところで、本当にフィードバックが必要なラインに届くとは思えない

('A`) それに、この問題を制度上の強制力で解決しようとは思わない

('A`) ただ、全感想は称賛され評価されるべき、それだけだ


('A`) 後は企画が走ってる途中に根本的なレギュレーションを変えるのは、どうかと思う

('A`) そういうのは一区切りついてからやるもんだろ

('A`) 最初の称号が付与されるまで得点周りのレギュレーションは現状が維持されるべきだ

('A`) もっとも称号にこだわってるやつが居るとも思えないが…

532イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/13(土) 01:42:36 ID:ZNP2KdEs0
イ从゚ ー゚ノiっ【反対】 ボクも反対だな。

イ从゚ ー゚ノi、 これまでの流れは全部目を通してるけど、やっぱハインちゃんが言う通り話し合う時間がほしいなあ。

イ从゚ ー゚ノi、 じゃなきゃ、総帥さんが決めてもいいと思うな。その権限があるのが総帥さんでしょ?

533('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/13(土) 01:45:04 ID:tHbfJuLA0
>>529

('A`) 確かに俺が次回獲得分だけではあまりにノーリスク

('A`) 身を削らないと燃えないからな

('A`) その条件でやろう

534(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/10/13(土) 07:09:44 ID:ud49osJY0
(´・_ゝ・`)「ご無沙汰〜」

(´・_ゝ・`)「投票枠の拡大については僕も【反対】だな」

(´・_ゝ・`)「上位者に追いつきたければ文戟を仕掛ければいいじゃないかと僕は思うよ」

(´・_ゝ・`)「あと誰か僕と文戟しないかい?」

(´・_ゝ・`)「いたらでいいんだけども」

535Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/13(土) 08:18:37 ID:ianur4iM0
Σz ゚ー )リ クッソーあまりに劣勢すぎるわい

Σz ゚ー )リ だが【賛成】だわい……

Σz ゚ー )リ 勝とうと思ってそう簡単に勝てるなら苦労しないわい

Σz ゚ー )リ ま、ともかく話し合いは必要だとワシも思うわい

Σz ゚ー )リ あとデミタスに挑む機会を失っていて悲しいわい 次は挑めればいいなわい

536(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/10/13(土) 10:07:53 ID:Ydr3rVyc0
  
(・∀ ・)「うーんオレ様は【反対】かなぁ」

(・∀ ・)「3位までふやしたところでじょーいのやつらに行くポイントがふえるだけだろ」

(・∀ ・)「それよかどっかで言ってた
    ぜんきこうき、四きせいにして、
    どっかでポイントリセット! のが
    下のほーのやつらもポイント差がひろがりすぎなくてきらくになるんじゃね?」

537(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/10/13(土) 10:47:52 ID:Ydr3rVyc0

(・∀ ・)「テンプレちょっといじったやつ考えたんだけど、
    レス数じたいは少なくなんなかったわ」

(・∀ ・)「いちおーちょっとはかんけつ? になったと思うから
    おまえらにもかくにんしてもらって、かいへん、とか、
    してほしいんだけどはっていいか?」

(・∀ ・)「人いなさそうだし、へんじがなくても3分ごにははってくわ」

538テンプレ改案:2018/10/13(土) 10:51:30 ID:Ydr3rVyc0
ようこそ皆様
本学園は匿名作者による短期的文芸品評会を目的として創立しました
ブーン系におけるキャリアを捨て新たな価値観での研鑽をお楽しみください


≪とりあえずこれだけ分かっていれば万事OKなQ&A≫

Q.ここってどんなスレ?
A.お題に沿った作品を指定期間内に投下
投票と批評、感想を経て切磋琢磨するスレ

Q.なんか皆AA使ってなりきりしてる……
A.今までのキャリアを隠すため、品評という側面から作者を守るため
キャラクターを用いたRPが推奨されています
恥ずかしければやらなくても問題はありません

Q.有名作者なんだけど参加してることtwitterとかで言っていい?
A.「参加宣言」はOK
どのAAが自分であるかを名言するのはNG
発覚した場合は退学措置

Q.投票って?
投下終了期間後【3日間】が投票期間
A.1位、2位とピックアップを選ぶ
1位→2pt 2位→1pt で集計され、合計数が多い生徒が優勝
ピックアップは得点にならないけど作者が喜ぶ
研鑽のためには寸評を書くのも推奨だけどなくてもOK

Q.参加したい!
A.投票は誰でもウェルカム
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
生徒になりたいなら『好きなAAキャラの顔文字(>>4にいないAA)#トリップキー』を名前欄に書いて
入学を宣言をすれば登録完了

Q.トリキーは何でもいい?
A.過去に使ったことがあるようなものでなければOK

Q.投票って絶対しないとダメ?
A.原則任意ではあるが、作品を投下した生徒は投票をしないと獲得ptが、-1になるので注意

Q.お題はどう決まるの?
A.前回優勝が決める
詳細は後述>> 参照

Q.使いたいAAが既に使われてる
A.後述>> 参照

539テンプレ改案:2018/10/13(土) 10:52:13 ID:Ydr3rVyc0
<<投票→お題決定まで>>


投下期間終了後【3日間】が投票期間
1位、2位、ピックアップ(上記と被っても可)を選択

1位→2pt
2位→1pt

研鑽にあたり寸評を添えることが推奨されていますがなくても問題はありません

品評会に参加(投下)した作者が投票を行わなかった場合、
合計pt数から-1されたものが今回の獲得点となります

<投票テンプレ>
【第一位】タイトル名
【第二位】タイトル名
【Pick up】タイトル名

【寸評】



投票後、合計ptが最も多かった生徒が品評会での【勝者】となり、以下の権利が与えられます

【次回の品評会のお題】:ジャンル、単語 何でも可
【投下期間】:最短一週間。最長一ヶ月の間

なお、勝者決定後24時間以内に上記の二点の設定が行われなかった場合、
決定権は自動的に2位へ譲渡されます、その後24時間ごとに3位、4位と移行していきます
これによるptの増減はありません


品評会で獲得したptは【トリップに紐付けて管理】されます
合計pt数に
(以下、今後の十傑等々により文言変更)

540テンプレ改案:2018/10/13(土) 10:52:48 ID:Ydr3rVyc0
<<文戟>>


誰かのAAおよびptを奪うことができるシステムです
ptのみでの文戟も可

文戟は双方の同意があって始めて成立します
挑まれた側は断る権利を有しています

文戟が決定した場合、挑まれた側に【お題】【投下期間】の決定権があります
(次回品評会のpt勝負も可)
文戟中は通常の品評会と区別するため名前欄に[文戟中]と表記してください

例)
(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[文戟中]

541テンプレ改案:2018/10/13(土) 10:53:31 ID:Ydr3rVyc0
勝利後
~~~~~~~
【挑戦者側】
相手のAAかptの<半分>を奪うことができる

【防衛側】
相手の持つ<全ての>ptを奪うことができる


敗北後
~~~~~~~
【挑戦者側】
全てのptが奪われる
ptがない場合は退学処理
AA、トリップの抹消

【防衛側】
AA、もしくはpt半分を奪われる
AAが奪われた場合、未使用のAA、もしくは挑戦者側のAAへ変更


原則上記のような流れになりますが
双方の話し合い、同意の結果であれば
【互いに全てのptを賭ける】【退学処理はなし】なども可

542(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/10/13(土) 10:54:46 ID:Ydr3rVyc0

(・∀ ・)「ここにさんかしゃAAのレスつけたす感じだな」

(・∀ ・)「オレ様このくらいしかできないから、
    ドクオとかがぬけ穴チェックしてくれよな」

(・∀ ・)「もっとかんりゃくか? できるならそっちもおねがいするぞ」

543('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/13(土) 12:18:31 ID:tHbfJuLA0

('A`) (俺もデミタスとやりたかったな)

('A`) (文戟の難しさは戦いたい相手が次、参加するか未確定ってのもある)

('A`) (例えば兄者とか生きてんの?)

('A`) (……)

('A`) (何故か知らんが、ご指名だからテンプレの粗探しでもするか…)

544(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/10/13(土) 13:24:06 ID:ud49osJY0
(´・_ゝ・`)「またんきくん…君のまとめ力はすごいな。かなり見やすいと思うよ」

(´・_ゝ・`)「ちなみに僕は牛丼屋における紅生姜的な人間だから大体いるよ」

(´・_ゝ・`)「……時々いないってだけで」

545('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/13(土) 13:44:00 ID:tHbfJuLA0

('A`) とりあえず、文戟に関しては競う場が今は品評会内だけになってるが

('A`) それがテンプレに反映されてない

('A`) それともっと修飾を削って字数を減らしたほうが良いかもしれない

('A`) まあその辺は俺の方でやってみようかなあとも思うけど

546('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/13(土) 14:27:27 ID:tHbfJuLA0
>>540

<<文戟>>


誰かのAAおよびptを奪うことができるシステムです
ptのみでの文戟も可

文戟は双方の同意があって始めて成立します
挑まれた側は断る権利を有しています
複数の相手と重複しての文戟は不可


文戟は次回品評会での獲得ptの多寡によって競われます

(また、品評会とは別に文戟を行うことも出来ます
その場合、挑まれた側に【お題】【投下期間】の決定権があります)

文戟中は通常の投下と区別するため名前欄に[文戟中]と表記してください

例)
(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[文戟中]

547('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/13(土) 14:28:29 ID:tHbfJuLA0

('A`) そういうわけで、括弧内が凍結中の品評会外の文戟についての説明になる

('A`) 当面はこいつを省略することで凍結に対応可能になる

('A`) ただこの場合、審査方法を誰がどう決めるかのフローが確定してない

('A`) いずれ凍結が解除されたらそれも確定しなければならないと思う

('A`) あと重複不可を足しておいた


('A`) 修飾の修正? そいつは思ったより面倒だったから逃げるぞ俺は!

548( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/13(土) 16:03:13 ID:gOHmCsbI0
>>540
( ^ω^)「綺麗なテンプレ作成乙だおー」

( ^ω^)「一番下の例の部分が◆〜〜〜[文戟中]になってるけど」

( ^ω^)「これだと“#〇〇[文戟中]”になって酉変わっちゃうから修正しといた方がいいお!」

549(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/10/13(土) 18:26:28 ID:ud49osJY0
>>548

<<文戟>>


誰かのAAおよびptを奪うことができるシステムです
ptのみでの文戟も可

文戟は双方の同意があって始めて成立します
挑まれた側は断る権利を有しています
複数の相手と重複しての文戟は不可


文戟は次回品評会での獲得ptの多寡によって競われます

(また、品評会とは別に文戟を行うことも出来ます
その場合、挑まれた側に【お題】【投下期間】の決定権があります)

文戟中は通常の投下と区別するため名前欄に[文戟中]と表記してください

例)
(゚、゚トソン[文戟中]◆QyGRlT0wZk

550【テンプレ案】 ◆ij8xCb.PrY:2018/10/13(土) 21:49:52 ID:ianur4iM0
●このスレは何か
→匿名でブーン系作品を提出して品評会で競い合う企画スレです

●どう競うのか
→品評会の投票期間中、品評会に提出された作品の中から好きなものへ、あなた個人で考える1位と2位を決める形で投票します
 投票期間終了後、それぞれの投票の1位を2P、2位を1Pとして換算し、一番Pを稼いだ作者が優勝となります

●Pをたくさん持ってるとどうなるのか
→P所持量上位10名は称号【拝成十傑評議会】を得ます。すごいぞ

●テーマと期限はどう決まるのか
→品評会の優勝者が、次回の品評会のテーマと投稿期間を設定します。期間は1週間から1ヶ月の範囲で決めます

●どう参加するのか
→投票は誰でも可能です。あなたが作品を投稿したい場合、誰にも使用されていないAAと新規のトリップをつけて参加を宣言すれば、品評会の投稿期間中に作品を投下できます。AAのキャラに沿ったロールプレイは推奨されますが、必須ではありません
 なお、匿名での競い合いを重視しているので、あなたが今まで使ったことのあるトリップを使ったり、今まで書いた作品を明かしたり、ツイッターなどで身分を明かしたりしてはいけません。それは失格となり、以後あなたのトリップでの参加は認められなくなります

●使いたいAAがすでに誰かに使われている
●たくさんPを持ってる奴を蹴落としたい
→特定の相手に【文戟】という勝負を申し込む事ができます。相手が【文戟】を了承した場合、次の品評会であなたと相手は獲得したPを競い合う事になります
 あなた(挑戦者)が勝った場合は相手のAAか相手のPの半分を奪い取ることが出来ます。ただし、相手(防衛者)が勝った場合はあなたのPが全て奪われます。あなたの所持ポイントが0Pだった場合、あなたの使用しているトリップは今後参加が認められなくなります
 文戟をしている最中の作者は[文戟中]という文字列を名前に入れてください

・その他のルール(>>2
・各種例とテンプレ/スレの流れ(>>3
・参加者とそれぞれの所持P(>>4

551【テンプレ案】 ◆ij8xCb.PrY:2018/10/13(土) 21:51:14 ID:ianur4iM0
●どういう目的の企画なのか
→ブーン系作者同士による切磋琢磨です。互いの実力を磨くため、投票時にはpick upという形での特定作品への感想、寸評という形での全体への感想がそれぞれ強く推奨されています

●集計などは誰がやるのか
→【総帥 ◆IxnXYH/4Y2】が進行その他スレに必要な事を行なっています。主催者なので権限はかなり強いです。システムやテンプレなどの改案についても総帥に提案してください

●誰にも投票したくない
→投票の有無は自由ですが、作品を投下した作者が投票しなかった場合、所持Pが-1Pされます

●文戟仕掛けたいけど負けた時のデメリットが大きい
●文戟受けたいけど勝った時のメリットが小さい
→両者の合意のもとで文戟に賭けるものを変える事も可能です
 例としては、【次の品評会で敗者が獲得したP】、【敗者の所持する3P】、【防衛側の全所持P】のそれぞれが賭けられた事があります

●投稿期限ギリギリまで他の人が投下してて遅刻しそう
→投下期間中に投下宣言があった場合、投下期間最終日から24時間以内の投下は品評会参加作品として扱います。投下期間中に投下宣言が無かった遅刻作品に関しては、品評会参加作品として扱いません。

●一気にPを獲得したいから文戟を複数人に挑みたい
●複数人から受けた文戟を一気にPを獲得するチャンスと考えた、全て受けたい
→文戟は一度に一人としかできません

●今回は品評会に参加したくない
→ゆっくり休みましょう

552【テンプレ案】 ◆ij8xCb.PrY:2018/10/13(土) 21:54:32 ID:ianur4iM0

《投票テンプレ》

【第一位】(タイトル名)
【第二位】(タイトル名)
【Pick up】(タイトル名)

【寸評】


《文戟挑戦例》

294 名前:ミセ*゚ー゚)リ◆y7/jBFQ5SY[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
ミセ*゚ー゚)リ 【(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk】に【文戟】を申し込む! その顔、頂戴するよ!!

295 名前:(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0 [2/2]
いいですよ。あなたのP全部掻っ攫ってやるので震えて眠ってください


《参加表明例》

634 名前:Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY[sage] 投稿日:2018/09/23(日) 22:42:52 ID:liKZ0EHE0
Σz ゚ー )リ もすもす、酒蔵が参りましただ

Σz ゚ー )リ 文戟は気張ってやらしていただきまさあ

Σz ゚ー )リ よろしくおねげえします


《スレの流れ》

……

第N回品評会テーマ・投稿期間決定

第N回品評会投稿期間

第N回品評会投票期間

第N回品評会結果発表

第N+1回品評会テーマ・投稿期間決定

……

553Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/13(土) 21:57:07 ID:ianur4iM0
Σz ゚ー )リ どう? 簡略化しすぎ?

554¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/25(木) 16:27:14 ID:w1roWUws0
¥・∀・¥「取り敢えず、入学宣言だけしとくよ」

555('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/25(木) 18:43:19 ID:ve/xkca20

('A`) ↑

556¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/25(木) 19:00:18 ID:w1roWUws0
¥・∀・¥「入学宣言なのに下げたままだったね」

¥・∀・¥「心遣い感謝するよ」

557¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 20:50:08 ID:ZBBSj1t20
¥;・∀・¥「全然動きが無い様だけど、投下しても大丈夫かな」

¥・∀・¥「九時頃から投下します」

558名無しさん:2018/10/27(土) 21:00:04 ID:Eh2d6z7U0
来ぉい!

559¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:10:16 ID:ZBBSj1t20
私たちの子どもを……希望を守ってね。ブーン……。約束よ……。

待ってくれ、ツン!僕たちを置いていかないでくれ!ツン!

(;^ω^)「ツン!」

夢にうなされ、目が覚める。
町外れの丘の上に建てられたこの家は、日当たりも良く、
太陽の光が燦々と輝いているのが窓から入ってくる光で分かる。

( ^ω^)「朝かお……」

最近、あの頃の夢を頻繁に見る。
遠い昔に置き去りにされた過去。
離れていく最愛の妻。消えていく身体。
何もかもを鮮明に覚えている。

ζ(゚ー゚*ζ「おとーさん?」

( ^ω^)「あぁ、デレ もう起きてたのかお」

ζ(゚ー゚*ζ「うん 今日は日直だから早くいかなくちゃいけないの」

僕の寝室の扉を開けた先の廊下から、デレの心配そうな顔が覗く。
日直か。すっかり忘れていた。
昨晩も仕事が深夜にまで及び、それらを考える前に意識が飛んだ気がする。

(;^ω^)「おっ、朝ご飯は…… 間に合いそうにないおね ごめんお、デレ」

ζ(゚ー゚*ζ「ううん、大丈夫だよ お父さん、いつも忙しいの私知ってるもん」

( ^ω^)「いつもすまんお」

ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ、学校行ってくるね!」

( ^ω^)「行ってらっしゃいだお」

ζ(^ー^*ζ「行ってきまーす!」

560¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:11:03 ID:ZBBSj1t20
赤いランドセルに黄色の帽子を被ったデレが、玄関の扉を開けて勢いよく出かけていく。
今日は一週間ぶりの休日だからと気が抜けていた。これでは父親失格といわれても仕方がない。
枕元に置いた時計に目をやると、時刻は午前七時を過ぎていた。

ツンが居なくなってから八年程経つ。家事に疎かった僕は、男一人でデレを育てきれるか不安だった。
それでも、周りの人たちの助けもあり、デレは僕には充分過ぎるほど立派に育ってくれた。
優しく裏表のないあの子は人当たりも良い為、交友関係は随分広いようだ。
学校の通信簿にも、デレは面倒見が良く、クラスの中心になっていると書かれていた。
それは親としてはとても誇らしいことであるし、また感慨深い事柄だった。

( ^ω^)「喉が渇いたお」

歳を重ねるごとに重くなった身体をのっそりと動かす。
起きる前に見ていた夢も関係しているのだろうが、シャツを脱いだままベッドに飛び込んだのが原因だろう。
身体は汗でべたつき、不快感が生まれている。

( ^ω^)「食器が洗ってあるお デレが気を使ってくれたんだおね」

ここ数日忙しい日々が続き、自分の食事は深夜営業しているスーパーで買ってきた総菜がメインになっていた。
極力、家には作り置きのおかずや、デリバリーが頼めるようにお金を置いているので、デレの食事の心配はない。
不甲斐無いのは親の方だというのに、僕がした食事の片づけまでしてくれている。出来た娘だった。

(  ω )「いつも、寂しい思いをさせてるだろうに……」

最近はどうにも涙もろくなって仕方がない。
目に溜まり始めた涙を拭い、コップに注いだ水を飲む。
一人娘の成長や気遣いは嬉しいが、泣いている場合ではないのだ。
そうこうしていると、リビングのテーブルに置いていた携帯が震えるのを感じた。

561¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:11:27 ID:ZBBSj1t20
『やぁ、ブーン』

( ^ω^)「ショボンかお」

『お休みのところ申し訳ないけど、これから時間あるかな』

( ^ω^)「またかお……」

『そう また、なんだすまない 仏の顔もっていうしね 許してもらえるとは思ってない』

( ^ω^)「分かったお 二十分くらいでそっちに着くお」

『悪いね 朝食くらいはサービスするよ』

そういって、携帯の通話は切れる。
僕は疲れきった身体に鞭を打ちシャワーを軽く浴びると、白いワイシャツと茶系のスラックスを身に着けて黒いジャケットを羽織った。
仕事の時は大抵この格好だ。動きやすい上に人ごみに紛れやすい。どこにでもいるような格好の方が都合が良かった。

家の中の火の元や戸締りを確認し、玄関から外に出た。左手にはめた腕時計に目をやると時刻は七時半を指している。
この程度なら文句を言われることもないだろう、と思いながら僕はいつもの店に居る自分を強くイメージし、壁を抜けた。

562¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:12:13 ID:ZBBSj1t20
(´・ω・`)「やぁ、ブーン」

そこは木材で建築された廃れたバーだ。
三つあるボックス席の内、一つには若い男女が食事を取っている。

( ^ω^)「ショボンかお」

電話口でしたのと同じやり取りを繰り返す。
僕たちの間では、ある種のお約束のようなものだった。

(´・ω・`)「今日の食事はどうする?君の好きな種類の肉が昨日入ったよ」

( ^ω^)「そりゃあ、僕が用意したんだから当然だお
それとコーヒー貰えるかお 誰かさんにこき使われるから、眠くて仕方ないお」

(´・ω・`)「おや、それは良くないね 休養も立派な仕事の一部だよ 困ったものだ」

( ^ω^)「困ってるのは絶賛昼夜問わず働かされている僕の方だお……」

(´・ω・`)「すまないと思ってるよ 用意してくるから、少し待っててくれ」

ショボンはぺこりと頭を下げると、奥の厨房に姿を消した。
手持無沙汰になった僕に、ボックス席に座っていた男が歩み寄り声を掛けてくる。

563¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:12:48 ID:ZBBSj1t20
(,,゚Д゚)「内藤さん、お疲れ様です」

( ^ω^)「おっ、ギコかお 久しぶりだお もうこの仕事には慣れたかお?」

(,,゚Д゚)「えぇ、お陰様で その節はお世話になりました こっちは俺の相棒のしぃです」

(*゚ー゚)「しぃです ギコ君からお話は伺っています なんでも、昨日の大仕事は内藤さん一人で終わらせたとか」

( ^ω^)「おっおっ、昨日のはただ数が多かっただけだから、誰でも時間さえかければなんとかなったお」

(,,゚Д゚)「またまた、謙遜されないでください きっと俺たち全員でも内藤さんには敵いませんよ」

( ^ω^)「本当にそう思うかお?」

(*゚ー゚)「私もそう思います 内藤さんほど仕事の出来る方は見たことありませんもの」

(´・ω・`)「僕は見たことあるけどね」

ショボンが湯気が立つプレートを手に持ち、厨房から出てくる。
その顔はどこか優越感を浮かばせていた。

564¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:13:11 ID:ZBBSj1t20
(,,゚Д゚)「へぇ、そんな人が居るんですか?是非、俺も会ってみたいなぁ」

( ^ω^)「もう会えないお」

(*゚ー゚)「……ギコ君」

(,;゚Д゚)「あっ、すいません 俺、そういうつもりじゃ……」

( ^ω^)「良いんだお 意地悪を言うのは、この垂眉毛なんだから」

(´・ω・`)「はいはい、僕が悪うございます では、お客様 どうぞ、お食事をお楽しみください」

コトリ、と眼前に置かれたプレートに乗った大量の肉の塊は一枚一枚が両方の手のひらを合わせたような厚さを誇っている。
そこにショボン特製の醤油ベースのソースがたっぷりと掛けられ、にんにくの香ばしい香りが漂っていた。

( ^ω^)「これこれ 辛抱溜まらんお! ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」

内藤が食事を初めて十分程経つと、プレートに乗っていた肉は胃の中に収まり、
暴虐的な食事を終えた本人は、優雅なコーヒータイムに入っている。

(´・ω・`)「相変わらず、良く食べるね」

(*^ω^)「これくらいで腹八分ってとこだお 程々にしておかないとまた太っちゃうお……」

(;´・ω・`)「そ、そうかい それで本題だけどね」

半ば呆れ果てたショボンが呼び出した要件を内藤に説明する。
すると、内藤は顔色を変え、ショボンに念を押すように言った。

565¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:13:38 ID:ZBBSj1t20
(  ω )「本当に、出たんだおね」

(´・ω・`)「あぁ、間違いない 君にこの仕事を頼みたい 出来るね?」

( ^ω^)「当たり前だお その為に僕は家庭を…… デレを蔑ろにしてまで、この仕事を続けてきたんだお」

(´・ω・`)「それは…… そうだね それと、今回は君にも相棒を付ける」

( ^ω^)「いらないお 僕一人で充分だお」

(´・ω・`)「そうもいかない これは僕たち協会の総意だ 君にこの仕事を完遂して貰う為にも、必ず相棒は付けてもらう」

( ^ω^)「いらないお」

(´・ω・`)「ブーン……」

( ^ω^)「僕は二度も相棒を失うつもりはないお 情報、ありがとうだお」

僕は自分が住んでいる国の首都を強くイメージし、壁を抜けると、高層ビルが立ち並ぶ首都圏の路地裏に出た。
人通りは少なく、爆発的に成長した経済の掃き溜めとでも言うような場所。その一画に僕は居る。
移動し終わり、一息ついたその時、後方に気配を感じた僕は、咄嗟に懐に隠していた柄を手に取り振り返る。
その柄に刃と言えるものは付いていなかった。

( ^ω^)「誰だお」

「おいおい、ショボンのおっさんは俺のことをアンタに紹介するために、わざわざ呼び出したんじゃないのか?」

(  ω )「誰だって聞いてるんだお」

声からして二十代前半といったところだろう。苛立ちが隠せず、声に怒気が含まれる。

566¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:14:26 ID:ZBBSj1t20
( ・∀・)「俺の名前は、モララー 以後、お見知りおきを 内藤先輩」

( ^ω^)「あぁ、お前が……」

( ・∀・)「おっさんから俺をアンタの相棒にしてくれるってんで、喜んで来たんだ それで、目的地にはいつ向かう?」

( ^ω^)「必要ないお」

(;・∀・)「うっそだろ そりゃないぜ先輩!
俺は生ける伝説とまで言われる内藤ホライゾンと組めるっていうから、前の仕事ほっぽってこんなとこまで来たんだぜ!?」

( ^ω^)「この仕事は僕一人で充分だお 分かったら、さっさと帰れ ひよっこ」

( ・∀・)「……はーん?つまり、俺の実力が信用出来ないってんだな」

( ^ω^)「信用するまでも無いって言ってるんだお」

( ・∀・)「そう言われたって俺は付いていくぜ 一度仕事を受けた以上、こっちにも意地がある」

(  ω )「ペラペラと良く回る舌だお 頭と胴体を切り離せば、少しは静かになるかお」

内藤の姿が消えた。
内藤が立っていた場所から、モララーが立っている場所は充分に離れている。
しかし、内藤はその距離を一瞬で埋めた。その右手には先程手に取った柄が握られている。

567¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:14:55 ID:ZBBSj1t20
(  ω )「光よ ―レイ―」

内藤が小さな吐息と共に、何か呟く。
その声をモララーは聞き取ることは出来なかったが、異変が起きたことは感じ取れていた。
内藤はモララーの懐に潜り込み、低い姿勢から右手を突き出し上に払った。握った柄には先程まで無かった、白く輝く刀身が現れている。

(;・∀・)「あっぶねぇ!?」

モララーは咄嗟に後ろに身体を折り曲げ、ブリッジの姿勢を取ったかと思うと、
前に投げ出されたままの両足を上に振り上げ、逆さ立ちの体勢になった。
内藤はその足を後ろ跳びになることで躱し、新たに斬撃を喰らわせようと上段に構えている。

( ・∀・)「そっちがその気なら、これが採用試験ってことで 行くぜ!」

先程から飄々としていたモララーの雰囲気が一変し、その身体に纏っていた空気が歪んでいくように見えた。

(#・∀・)「俺の道 ―オンリー・ウェイ―」

モララーが内藤と同じように、何事かを呟く。
そうするとモララーの周囲にあった歪みは消え去り、代わりにモララーの両足に異変が生まれていた。

(#・∀・)「こうなったら止まらねぇぞ!!」

モララーは天にそびえ立つかのように構えた両足を地面に付け、クラウチングの体勢を取った。
何が起こるのか。内藤は先程の構えを崩すとモララーに対する警戒を露わにするように、柄を身体の前に真っ直ぐ構えた。
内藤の真骨頂はその素早さでも、斬撃の鋭さでも、身体能力の高さでもない。
数々の修羅場を潜り抜け、培ってきた判断能力、危機察知能力にこそ真価があった。
果たして、内藤の高い警戒心は功を奏する。

(#・∀・)「行くぜ、行くぜ、行くぜ!」

モララーは両足を地面に思い切り踏ん張り、高速で移動しながら内藤に迫った。
内藤の刀身がギリギリ届かない位置で、モララーが再び地面を強く蹴ったかと思うと、モララーは人一人分は有るかという跳躍をした。
内藤はその行動に冷静に対処し、真っ直ぐ構えていた刀身を上方向に横にして構える。
その一瞬とも言える素早い行動の後、モララーの空中前転蹴りが刀身にぶちあたった。
内藤はその蹴りを横滑りに逃がすことで、態勢を崩すことなく耐えたが、モララーは刀身を左足で踏み台にし、更に高く跳躍した。
そして、全体重と落下の勢いが乗った両足で連続蹴りを放ってくる。

568¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:15:18 ID:ZBBSj1t20
(#・∀・)「ほらほらほら!どうしたどうした!
伝説って言っても、この程度なのか!?」

モララーの勢いは留まることを知らず、蹴りを放てば放つほど勢いが増していく。
現に内藤は衝撃を逃がし反撃の機会を図るのを止め、蹴りを刃で払い続けている。

( ^ω^)「成程、どこまでも実直な能力だお それが君の魂の輝きなんだおね」

( ・∀・)「そうさ!俺の言葉に嘘はない!どうしても俺を黙らせたいなら、俺もアンタの仕事に付いて行かせてくれ!」

モララーが本心を内藤に力強くぶつけながら、両足の勢いは更に増していく。
それと共に内藤の刀捌きも向上し、互いに拮抗した状況が続いたかと思うと、
モララーは最大にまで高まった勢いを上昇に使い、天に輝く星々に手が届くのでは無いかと思うほど、高く飛び上がった。

(  ∀ )「俺だけの道 ―ロンリー・ウェイ―」

それはまるで、流星のようだった。
モララーの両足は空気を燃やし、大気との摩擦で一瞬赤く光ったかと思うと、両足に纏った何かが蒼く輝きだした。

( ^ω^)(これは……)

その瞬間、内藤の心にも一筋の輝きが灯った。遠い昔に無くしてしまった自分の実直さ。
有り得たかもしれない未来。そして、命を燃やす美しさ。

上空から凄まじい速度で落下してくる、蒼い流星。
内藤は右手で構えていた柄を両手で構え直し、空高く掲げた。

(  ω )「太陽の光 ―ソーラ・レイ―」

内藤が構えた柄から、眩いばかりの光の奔流が溢れ出す。
それはまるで、天を突く光の塔のようでもあり、全てを祝福する天からの光のようにも見えた。
内藤はその光を天から迫りくるモララーに向かって、静かに振り下ろした。

そして、流星は地に堕ちた。

569¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:15:45 ID:ZBBSj1t20
(´・ω・`)「やりすぎだよ……」

(;^ω^)(;・∀・)「「正直、すまんかった」」

内藤とモララーがぶつかってから二時間後、配られた首都の号外の見出しには
【空中で砕けた隕石!?その破片は未だに見つからず!】
といった文言と一緒に光に包まれる点のようなものが写った望遠カメラの写真が載っていた。

(´・ω・`)「まったく、揉み消すこっちの身にもなってくれ……」

ショボンは頭を抱えたかと思うと、チラと内藤を見やる。

(´・ω・`)「それで?結局、ブーンは一人であいつに挑むの?」

( ^ω^)「いや、止めておくお 一番勢いのあった頃の僕とツンでもあいつには勝てなかったお」

( ・∀・)「……」

( ^ω^)「僕は、あれから死に物狂いで仕事をこなしたお 魔物、怪物、悪魔、王の眷属、なんだって戦って倒してきたお
一つ一つ困難を乗り越え、新たな力を身に着けて、その度に強くなったつもりだったお
でも、今日このモララーと会って分かったお 僕は今まで、人間に一番必要な魂の輝きを忘れていたんだお」

( ・∀・)「先輩……」

( ^ω^)「だから、僕はモララーと組むお そして、互いに足りない物を補えたら、と思うお」

(´・ω・`)「そうか いやぁ、良かった 僕も一安心だ これで上層部にも良い返事が出来る
僕たち協会の最大戦力である、地平線のホライゾンが昔の輝きを取り戻したってね
それじゃ、早速で悪いけど二人にはヴィップに飛んで貰う ブーンはマーカーを持ってるね?」

( ^ω^)「こんな便利な腕時計、無くしようがないお モララーと一緒に壁を抜ければいいんだおね」

( ・∀・)「お願いします」

( ^ω^)「任せてくれていいお」

(´・ω・`)「頼んだよ 二人とも 僕も、僕の仕事をするから」

( ^ω^)「行ってくるお」

内藤は今居るしたらばから遠く離れた国、ヴィップを強くイメージした。
そこは遥か昔から存在すると言われる、全ての始まりの地でもあった。

570¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:17:04 ID:ZBBSj1t20
この世界に跋扈する異形達。異形を狩り、全生命の安寧を願う協会。
これらの始祖は、元は同一の存在であり、世界が誕生した際に分割された。
永い間、眠りについていた両者は同時に目覚め、
片や、自身の側面を分裂させ世界を蹂躙し、片や、世界に存在する生命に自身を分け与え戦う力とした。

その両者の軍勢が初めて邂逅したのが、このヴィップだ。

今、内藤たちの目に映っているのは荒れ果てた大地と、白装束を着た何千人もの人々が両手を上に掲げ、
遥か上空に存在する黒い球体の脈動を目に見えない大きな腕で押さえつけているかのような光景だった。

( ・∀・)「ここが、ヴィップ?」

( ^ω^)「そう、境地盤ヴィップだお」

( ・∀・)「どうして、そんな地名が……」

「それは俺が説明しよう」

( ^ω^)「おっ、ミルナ 久しぶりだお」

( ゚д゚)「うむ、久しいな 内藤」

( ・∀・)「ミルナさん、お久しぶりです」

( ゚д゚)「モララーか その様子だと、無事にお前が内藤の相棒になれたようだな」

( ・∀・)「はい、お陰様で」

( ^ω^)「知り合いだったのかお」

( ゚д゚)「知り合いも何も、モララーは俺の弟子だ」

( ^ω^)「そうだったのかお 通りで力強い魂の輝きを放つ訳だお あの、不死鳥のミルナの弟子だったとは」

571¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:17:25 ID:ZBBSj1t20
( ゚д゚)「昔の話だ それより本題に入る
この場所、境地盤ヴィップは遥か昔から我々の戦いが佳境に入るたびに使われてきた約束の地だ
彼方から訪れ続ける異形が現れる場所。そして、異形達から世界を守る我々の境界。
全ての戦いが始まった地でもあり、終わりの地にもしたいという気持ちの表れが、我々をこの地に引き寄せるのだろう」

( ^ω^)「それはあいつにも言えることだお」

( ゚д゚)「そうだ 既に聞いていると思うが、奴は一度結界から出ている それを全世界に散らばる結界班を招集し封じ直した
だが、それが破られるのも時間の問題だ そうなると、後は力づくで叩きのめすしかない」

( ^ω^)「僕ら以外にも討伐部隊は居るのかお」

( ゚д゚)「いや、あいつの復活に際して、世界中の異形達が活発化する恐れがある
現に前回の時は世界全体が恐慌に陥った 今回は、お前たちにやってもらうしかない 出来るな、内藤、モララー」

( ・∀・)「誰にも出来ないなら、やるしかないでしょう」

( ^ω^)「当然だお 今回で決着を着けるお」

( д )「頼む、ジョルジュの為にもな」

( ^ω^)「悲しみは皆、同じだお 僕たちが皆の分も戦ってくるお」

( ゚д゚)「あぁ……」

( ^ω^)「結界を解いてくれお」

( ゚д゚)「結界を解け!結界班は消耗の激しいものは協会に戻れ!残りは戦闘の余波を軽減する為、広範囲に散開!」

ミルナが号令を掛けると同時に、白装束の人々は掲げていた両手をだらりと下げると、
ある者はその場から消え、ある者は地平線の向こうにまで駆けていった。

白装束の人々が一人も見えなくなり、隣に立っていたミルナも姿を消した。
上空に存在する黒い球体の脈動は勢いを増し、その表面には罅が入っている。
内藤はヴィップの地に降り立った時から、右手に握りしめていた柄を両手で構え、その白く輝く刀身を露わにしていた。
その右隣で拳を構えているモララーの周囲の大気は歪み、両足には既に異変を纏っている。

572¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:17:55 ID:ZBBSj1t20
( ^ω^)「来るお」

( ・∀・)「分かってる」

不意に球体が割れ、霧散した。

「おぉ、内藤じゃん また、お前なんだな」

( ^ω^)「魔王、ハインリッヒ……」

从 ゚∀从「性懲りもなく、殺されに来たのか まぁ、前回死んだのはお前じゃなかったけどな」

黒い球体があった空の下には、人の形をした別の何かが居た。
その身体は灰色がかった肌に覆われ、なだらかな胴体には余分なものは存在しない。
その四肢の先端は赤黒く変色し、手のひらから伸びる指の一つ一つが、まるで死神の鎌を連想させる鋭さを持っていた。
頭部には漆黒とでも言うべき艶めきと暗さを併せ持った二本の角が、頭の後ろから額に掛けて側頭部を回り込むように生えていた。

( ・∀・)(これが、魔王ハインリッヒ…… 八年前に圧倒的な力を持つ魔王として君臨した、異形の王……)

从 ゚∀从「またお前が来たなら安心だな 俺の代で、俺たちの念願を叶えることが出来る
今までに死んでいった俺たちが報われるってことだもんなぁ えぇ?内藤さんよ」

( ^ω^)「黙るお 勝つのは僕たち人間だお 死んでいった仲間たちの為には、僕は負けられないお」

从 ゚∀从「粋がるなよ、小僧 その同胞を守れなかったのは、紛れもないお前ら自身だろう?
他人を尊び、他人を優先して生きるのは結構だが、俺たちの世界にお前らはいらない だから、死ね」

上空に浮かんでいたハインリッヒが静かに地上に降り立ったかと思うと、垂れ下がった右腕を振り上げた。
刹那、横並びになっていた内藤とモララーは左右に別れ、ハインリッヒの両側から挟撃を仕掛ける。
二人が立っていた場所は、ハインリッヒの振り上げた右腕から発せられた衝撃波によって粉々に吹き飛んでいた。

一瞬でハインリッヒの懐に潜り込んだ内藤は、右手に握られた柄を突き出し、上に振り上げる。
それを視界に入れることなく、ハインリッヒは上空へと飛び上がり回避した。
しかし、その行動を予測していたモララーはハインリッヒの頭上に現れ、飛び上がった勢いを利用した回転蹴りを放つ。

573¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:18:18 ID:ZBBSj1t20
( ・∀・)「貰った!」

モララーはハインリッヒを見た瞬間に、自分と相手の力量差をはっきり理解していた。
師であるミルナを上回る内藤、それを小僧呼ばわりするほどの尊大さ。
それはハインリッヒの実力に裏付けされた自信から来るものだった。

間違いなく、ハインリッヒは自分を大きく超越した何かだと感じた。
ならば、自分が賭けるタイミングはここしか無かった。相手が自分を侮っている今しか。

(#・∀・)「俺の道 ―オンリー・ウェイ―」

モララーが魂の輝きを言葉に変え唱えると、
両足に纏っていた異変の輝きは更に増し、自身の回転に爆発的な加速をもたらした。

(#・∀・)「くたばりやがれ!ゴキブリ野郎!」

モララーが回る。振り上げた右足がハインリッヒの左側面に力強くぶつかる。
ハインリッヒは防御姿勢を取る暇も無く、大きく吹き飛ばされた。

(#・∀・)「脳漿ぶちまけるほど叩き潰してやる!」

ハインリッヒを蹴り飛ばした反動を利用し、モララーが空高く舞い上がった。

(  ∀ )「俺だけの道 ―ロンリー・ウェイ―」

天高く飛び上がったモララーの両足が、一瞬赤く光り輝いたかと思うと、その両足は蒼い光を纏い一筋の流星になった。

地上に倒れているハインリッヒに向かって、モララーが急速に落下し、直撃する。
衝撃。爆心地とでも形容すべき程、地面は大きく抉れた。モララーの全身全霊。
それは正しく、世界を救う流星の輝きだった。相手が虚無そのものでなければ。

574¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:18:40 ID:ZBBSj1t20
从 ゚∀从「あー、もう分かった 死んでいいよ、お前」

いつの間にか両足を地に付け、立ち上がっていたハインリッヒは、
左腕を斜め上に突き出し、モララーの両足を受け止めていた。

从 ゚∀从「じゃあな」

ハインリッヒの右腕に黒い光が集まり、膨らんだ。
その光は全ての輝きを飲み込んでしまうような、まるで全ての終わりを体現するかのような暗さを携えていた。
ハインリッヒは右腕を突き出し、その手のひらから永劫の暗闇が広がるかに思われた、その時。
白い疾風が、その腕を切り裂いた。

从 ゚∀从「お前さぁ、獲物変えたんだな」

ハインリッヒの赤黒い手首は、右腕から切り離され、明後日の方向に飛んで行く。

从 ゚∀从「それは、アレか?死んだお前の女が使ってた剣だよな」

( ^ω^)「刀、だお」

从 ゚∀从「んなこたぁ、どうだっていいんだよ なんだよ、女々しい奴だな
死んだ女の形見持って、仇討ちってか? 馬鹿馬鹿しい 本当に、俺をがっかりさせる奴だよ お前は」

ハインリッヒはモララーの足を掴み、大きく振り回して背中から地面に叩きつける。

(; д )「がっは!?」

碌に受け身も取れない体勢から、地面に叩きつけられたモララーは大きく跳ね上がった。
空中で無防備なモララーにハインリッヒは強烈な回し蹴りを放ち、モララーは彼方に吹き飛ばされる。

从 ゚∀从「それじゃあ、第二ラウンドと行こうか」

( ^ω^)「望むところだお」

内藤は両手に構えた柄を身体の正面に真っ直ぐ構え、ハインリッヒの行動を待った。
まるで見飽きたかのようなハインリッヒの表情。
ハインリッヒは内藤に手首から先を切断された右腕を勢いよく振りかぶると、その傷口から溢れた体液を内藤目掛けて放出した。

(  ω )「光よ ―レイ―」

内藤が魂の輝きを言葉に変え、唱えた。
両手で持った柄からは、モララーと戦った時とは比べ物にならないほどの光が溢れ出している。
その光を縦に一振りし、ハインリッヒの体液を全て切り裂いた。

575¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:19:02 ID:ZBBSj1t20
( ^ω^)「居ない……?」

内藤は思考をハインリッヒの迎撃から防御に切り替えると、
柄を右手に持ち替え身体を大きく横に回転させながら刀を振るった。

柄から溢れる光は流動し姿を変え、内藤を包む大きく透明な殻になった。
そこに、先程ハインリッヒから切り離された手首が動き出し、飛び掛かる。
それが内藤を包む殻に激突した瞬間、ハインリッヒの手首は粉々に切り裂かれ、光の殻共々塵と化した。

( ^ω^)「上かお!」

从 ゚∀从「ないとおおおおおお!」

頭上から迫りくるハインリッヒの左腕。
その先端からは闇が形を成したかのような剣が握られていた。
内藤は咄嗟に刀身を上方向に横にして構える。

(;^ω^)(受け流せるか!?)

内藤は思案する。
ハインリッヒの腕は俊敏だった。
片腕での攻撃でモララーの両足に匹敵する連撃を見舞ってくる。

从 ゚∀从「おらぁ!!」

ハインリッヒが左腕を自分の背中に回し、振り下ろす。
内藤はこれを好機と見て右横に飛びのき、距離を開けようとした。
しかし、ハインリッヒは手首を翻し、順手に持っていた剣を逆手持ちにし、突き刺すように振るってきた。

576¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:19:28 ID:ZBBSj1t20
(; ω )(しまった!)

体勢が不十分だった内藤は間一髪、その刀身でハインリッヒの攻撃受けたが、その手からは柄が離れてしまった。
無防備になった内藤に、ハインリッヒはゆっくりと語りかける。

从 ゚∀从「なぁ、内藤 お前、随分変わっちまったな
お前とツンの二人で俺に掛かってきた時、俺はお前たちに惹かれたよ
なんて、素晴らしい光を放つ二人なんだろうと この輝きを俺の闇で塗りつぶせたら、どんなに気持ちが良いんだろうと」

(; ω )「……」

从 ゚∀从「あの時のお前は間違いなく、この世界で一番輝いていた
確か、お前らには子どもが居るんだろう?ツンが死ぬ間際、そんなことを言ってたよなぁ
私たちの子どもを、希望を守ってだったか?えぇ?今のお前に守れるのか?子どもを?希望を?」

(  ω )「黙るお……」

从 ゚∀从「つまらねぇ つまらねぇなぁ、内藤 だったら、まずはお前のガキから殺してやろうか」

(# ω )「黙れって言ってんだお!クソ野郎!! 地平線―ホライゾン―」

激昂した内藤の身体を異変が、魂の輝きが包む。
その光は今まで内藤が放っていた白い光から赤い光に変わっていた。

从*゚∀从「そうそう、お前はそうでなくちゃ 誰よりも激しい魂の輝き やっぱり、お前は最高だよ」

(# ω )「おおおおおおおおおおお!!!!!」

内藤の髪が逆立ち、赤く輝きを放つ。全身の筋肉は隆起し、年齢には不釣り合いなほど鍛え抜かれた肢体が現れた。

(# ω )「僕はツンに……お前を殺すと誓ったんだお」

从 ゚∀从「ふぅん、やってみろよ」

ハインリッヒが両手を大きく広げた。すると、ハインリッヒの背後に闇が浮かび上がる。
それは球体の形をしていたが、上空に飛び上がると大量の異形に姿を変え、四方八方に飛び散った。

从 ∀从「俺たちがお前のガキを殺すのと、お前が俺を殺すの どちらが先か競争しようじゃないか」

ハインリッヒが顔に薄い微笑みを浮かべ、内藤との激突が始まった。

577¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:19:53 ID:ZBBSj1t20



( ゚д゚)(始まったか)

魔王と内藤たちの戦いを、、マーカーで次元の壁を作り、そこから眺め続けていたミルナは、
自分たちが危惧していた自体がまたしても現実になってしまった事実に震えていた。

( ゚д゚)(このままでは、あの時の繰り返しだ)

前回の魔王との決戦。
魔王は戦いに敗れると、姿や特質を変え違った姿で後の時代に現れる。

今回の魔王、ハインリッヒは自身の眷属を生み出し、世界を蹂躙することを得意としていた。
それらを撃退し、人類の生活圏を維持し続けてきたが、限界を感じた協会は内藤とツンをハインリッヒ討伐に向かわせた。

結果、ハインリッヒを倒しきることが出来なかった内藤とツンは、
ツンの魂を犠牲にして、ハインリッヒをヴィップの大地に封じるという苦肉の策を実行し、成功した。

内藤はツンの死後、自分自身の弱さを実感し、一人で行動することを好んだ。いつの日かハインリッヒを倒す為に。
しかし、それだけでは魂は輝かない。
決して人間は一人で生きているのではないのだと、支え合って存在するのだと魂で理解しなくてはならない。
内藤はツンを失い、空虚な心を抱えたままで戦い続けた。そんな彼の魂を呼び起こすのに必要なのがモララーだった。

ミルナは知っている。彼の実直さを。両親を異形に殺され、孤独に生き抜いてきた少年の魂の輝きを。
何物にも負けず、その両足で何度も立ち続ける。
そんな少年だからこそ、この不死鳥の後継者に相応しいと、自分の全てを注ぎ込んだ。

( ゚д゚)(負けるな、内藤 立ち上がれ、モララー!)

今、世界中には先程ハインリッヒが放った王の眷属たちが飛び回り、人々を襲っている。
ミルナはそれを阻止する為に、結界班の一人が居るであろう場所を強くイメージした。

578¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:20:16 ID:ZBBSj1t20
「だ、駄目だ!俺たちじゃ、こいつを抑えきれない!結界が破られちまう!!」

「耐えるんだ!少しでも長く俺たちが耐えなければ、民間人の被害が更に広がっちまう!」

「そうだ!それにミルナさんだって居るんだ 絶対助けに来てくれる!」

白装束を纏った若い男が三人、そこに居た。
彼らは両手を自身の正面に真っ直ぐ前に構え、一体の王の眷属を取り囲んでいた。

王の眷属の風貌は、魔王ハインリッヒに酷似しているが、
その頭に角はなく、また四肢の鋭さはハインリッヒに遠く及ばなかった。
しかし、ハインリッヒとの大きな相違点はその背中にある。

そこには蝙蝠のそれに似た大きな翼が生えていて、身体を覆うように畳まれていた。
王の眷属の周囲には白い光が揺蕩い、身体をしっかりと取り囲んでいる。
王の眷属はもがきながらも、光から抜け出せずにいるが、その指先は徐々に自由を取り戻し始めていた。

「ち、力がもう入らない…… 輝きが全部抜けていっちまう……」

「馬鹿野郎!自分を強く持て!!」

从 ゚∀从「ハッ、ハハハ!ハハハハハハハハ!!」

王の眷属が両手に強く力を籠める。
そうすると、周囲に揺蕩っていた白い輝きは消え失せ、嘲笑うかのような声を上げた。

「あ、あぁ……すまん……」

白装束の一人がその場にへたり込む。
王の眷属は彼に右手を差し向け、暗闇を放出した。
その暗闇を、一つの轟音が引き裂く。

( ゚д゚)「無事か!?」

「ミ、ミルナさん…… 俺……俺……」

( ゚д゚)「良く耐えた お前たちは協会に戻れ! ここは俺に任せろ!!」

ミルナが激励と共に指示を出すと、白装束の男たちは感謝の言葉を告げながら、次元の壁を越えていった。

( ゚д゚)「ここからは俺が相手だ」

从 ゚∀从「ハハハハハハハハ!!」

(#゚д゚)「ジョルジュ…… 力を貸してくれ!!」

ミルナは左手に白銀の煙が吹き上がるリボルバーを握り、
右手に持った両刃の剣を構えると王の眷属である異形に切っ先を向けた。

579¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:20:38 ID:ZBBSj1t20
ヴィップに散らばった封印班はそれぞれが自分の魂の輝きを使い、王の眷属を白い光に封じ込めていた。

( ´∀`)「一体に付き、三人以上で封印に当たるモナ!一人で相対しちゃ駄目モナ!」

「無理だ!これ以上、抑えられない!!先生!助けて下さい!!」

(;´∀`)「今、行くモナ!もう少し耐えるモナ!」

そういって、一人の老人が結界の一つに向かって行く。
それも間に合わず、三人で一体の王の眷属を抑えていた白い光が崩壊した。

|゚ノ ^∀^)「貴方!」

白い光から暗闇が広がる。
光を形成していた結界班は暗闇に飲み込まれた。

その中から、光を纏った年老いた男女が飛び出してくる。

(;´∀`)「助かったモナ ありがとう、レモナ」

|゚ノ ^∀^)「良いんですよ、貴方が無事なら」

( ´∀`)「今度は二人であいつを封じるモナ 付き合ってくれるモナ?」

|゚ノ ^∀^)「えぇ、貴方と一緒なら」

二人の老夫婦が王の眷属に対峙する。彼らはお互いの手を握り、白い光を放った。

580¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:21:03 ID:ZBBSj1t20
「異形だ!逃げろ!!」

「生徒は体育館に避難させろ!協会が必ず駆けつけてくれる!」

「皆、慌てないで!先生が皆を守るからね!」

「ねぇ、デレちゃん 何が起きてるの?」

ζ(゚ー゚*ζ「分からないよ でも、きっとお父さんが頑張ってるんだ……」

「全員居ますね!体育館の出入り口を封鎖しまっ!?」

デレは学校に居たが、国中が異形の襲来を受け授業は中断。
全校生徒、全職員が体育館に避難し終わった瞬間だった。

「せんせぇ!せんせぇ!!」

从 ゚∀从「ハハハ!ハハハハハハハハ!!」

「キャー!!」

「こ、校長先生……」

「これは駄目かもしれんな 教頭、後は頼みました!」

「校長先生!無茶です!そんな拳銃一つで!!」

「化け物!こっちだ!!私の教え子たちに手は出させんぞ!」

「校長先生…… 生徒はこちらに集まって!裏から外に出ます!先生方は誘導を手伝ってください!」

「私たち、死んじゃうのかなぁ……」

ζ(゚ー゚*ζ「大丈夫だよ お父さんが助けてくれるもん 大丈夫……大丈夫……」

从 ゚∀从「ハハハハハハハハ!!」

王の眷属が、右手の人差し指を拳銃を持った男に向ける。
すると、そこからは一筋の暗闇が伸び、男の額を撃ち抜いた。

581¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:23:07 ID:ZBBSj1t20
「校長先生!!」

「う、うわああああああ!お、俺は逃げるぞ!子どもなんて知ったことか!俺は!俺はっ!?」

王の眷属は指から暗闇を職員に向かって、一つ一つ確かめるように撃ち出した。
大人たちの額には穴が空き、そこにはただ虚無が広がるだけだった。

从 ゚∀从「……」

王の眷属は身震いした。命を奪う喜びに震えているのだ。
なんと脆いものなのだろう。他人を尊び、他人を優先したものから死んだ。
自身を優先し、他人を見捨てたものも死んだ。為す術も無く、死んだ。
これが、生命。弱く、群れ、利用する。自分たちとは大違いだ。
消し飛ばそう。何もかも。そうして異形が支配する世界が生まれるのだ。

从 ゚∀从「ハハハ!」

王の眷属は両手を上に掲げ、その手のひらに黒い球体を作り出した。
闇の力が濃縮し、小さなピンポン玉サイズの闇が出来る。
これを地面に叩き付ければ、この一帯は消し炭になると王の眷属はほくそ笑んだ。

582¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:23:36 ID:ZBBSj1t20
「よぉ、楽しそうだな 俺たちも混ぜてくれよ」

体育館の中に、突如として男が現れる。
その男の傍らには背の低い女が立っていて、
女が王の眷属の腕に掴みかかったかと思うと、その腕はあらぬ方向に曲がり闇は霧散した。
動揺する王の眷属に向かって待ち構えていた男は飛び掛かり、頭を抱えたかと思うと首をへし折った。

(#゚Д゚)「あんまり調子に乗るなよ」

(*゚ー゚)「ギコ君、落ち着いて」

(,,゚Д゚)「あぁ、すまん」

(*゚ー゚)「ショボンさん 子どもたちは任せます」

(´・ω・`)「勿論さ 君たちも気をつけてな」

気付くと、二人の後方には男が居た。彼は子供たちに振り返ると、右手を指揮棒を振るように翻す。

(´・ω・`)「じゃあ、後はよろしく」

すると、そこに居た筈の子どもたちは全員姿を消し、男自身も消えていた。

(,,゚Д゚)「あの人も流石だよな」

(*゚ー゚)「なんだか、自信無くしちゃうわね」

(,,゚Д゚)「さぁて、残りもちゃっちゃと片付けますか」

白光を纏う二人の周りには、体育館の壁は既に無く、視界を埋め尽くすほどの王の眷属や異形たちが上空を飛んでいた。
それらは眼下に佇む二人を見つけると、凄まじい勢いで迫りくる。

(#゚Д゚)(#゚ー゚)「「来い!!!!」」

二人だけの戦争が始まった。

583¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:24:01 ID:ZBBSj1t20
ζ(゚ー゚*ζ「ここは……?」

デレは白く輝く空間で目を覚ました。
そこには何も存在しなく、ただ白い光だけが広がっている。

ζ(゚ー゚*ζ「皆はどこ……?」

先程まで、自分は学校の体育館にいた筈だ。
そこには同級生たちが沢山居て、教師の死体が転がっていた。

ζ( ー *ζ「どうして……どうして、こんな……」

デレは自分の身に降りかかった不幸を理解し始めていた。
八年前、母が命と引き換えにしてまで封じ込めたという魔王。

それが復活したのだ。今では数体しか確認されていない、王の眷属が学校を襲ったのがその証拠だった。
魔王が封印されてから、王の眷属たちは各地に散り散りになり、協会の手によって掃討されてきた。
生き残った王の眷属たちは身を隠し、魔王復活の時を待っていたのだ。

そして、魔王は復活した。王の眷属たちを更に生み出して、世界を蹂躙するために。

ζ( ー *ζ「お父さん……」

デレは白い空間のなかで縮こまり、父の名を呼んだ。
いつまでそうしていたかも分からない。一瞬だったかもしれないし、永遠とも思えるような時間だった。
ふと、デレは自分を呼ぶ声に気付く。

584¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:24:28 ID:ZBBSj1t20
「デレ……デレ……」

ζ(゚ー゚*ζ「誰?」

「デレ……私の可愛い娘……」

ζ(゚ー゚*ζ「おかあ……さん?」

ξ゚⊿゚)ξ「デレ、大きくなったね」

ζ(゚ー゚*ζ「お母さん……」

白い空間が歪み、デレの目の前には人の形をした何かが見えた。
それは白く輝き、この空間以上の白さを誇っている。写真でしか知らない母親。
何故か、デレにはその輝きが母親の姿に見えた。

ξ゚⊿゚)ξ「デレ、良く聞いて 私は八年前、自身の魂を触媒にして魔王を封じ込めたわ
でも、それも破られてしまった 私には時間が無いの お願い、デレ 力を貸して」

ζ(゚ー゚*ζ「何を、すれば良いの?」

ξ゚ー゚)ξ「貴女の魂の輝きでブーンを……お父さんを守ってあげて……」

かろうじて人の形を保っていた輝きは、最後の呟きと共に形を崩し、その残滓がデレの中に流れ込んでくる。

ζ(゚ー゚*ζ「お母さん……」

胸に温かな光が灯る。それはデレが今までに経験したことの無い、母の愛情だった。
それを認識したとき、白い空間は音を立てて割れ、廃れたバーへと姿を変えた。

585¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:24:54 ID:ZBBSj1t20
(´・ω・`)「やぁ、デレちゃん」

ζ(゚ー゚*ζ「ショボンおじさん」

(´・ω・`)「お母さんと、お話は出来たかい?」

ζ(゚ー゚*ζ「……うん」

(´・ω・`)「それは良かった いやぁ、歳は取りたくないね 思念同士を繋ぎ合わせるのが、こんなに疲れるとは思わなかったよ」

そういうショボンの額からは、灰色の光が溢れている。やがて、それは白い光に変わり、無くなった。

(;´・ω・`)「やっぱり、ツンは凄いよ これだけの年月が経っていても褪せることなく、君たちを思い続けている
その思いの強さが有るからこそ、死して尚、君に声を届けた もっとも、その場を整えたのは僕だけどね」

疲弊しきったショボンは、座っていた椅子の背もたれに身体を預け、力なく笑った。

ζ(゚ー゚*ζ「ショボンおじさん」

(´・ω・`)「なんだい?」

ζ(゚ー゚*ζ「お願いがあるの」

(´・ω・`)「……言ってごらん」

幼い少女の、世界を賭けた戦いが幕を上げた。

586¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:25:16 ID:ZBBSj1t20
(# ω )「おおおおおおおおおお!!!!!」

从#゚∀从「はああああああああああ!!!!!」

ヴィップでは一人の人間と魔王の戦いが熾烈を極めていた。
両者は一歩も引かず、ただその場に両足を縫い付けたかのように立ち、拳をぶつけあっていた。

从 ゚∀从「楽しいなぁ、内藤!お前の魂の輝きは、俺を燃え上がらせる!もっと、もっとだ!!
俺を憎め!俺を憎悪しろ!そして、もっと俺を楽しませろ!!」

(# ω )「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

内藤の拳を振るスピードが上がる。
右腕の手首から先が無いハインリッヒは、突如左手で全ての攻撃を捌くのを止め、右腕を真っ直ぐ突き出した。

(# ω )「!?」

そこから溢れる暗闇の奔流。暗黒そのもの。
内藤は両腕で壁を作り、更に全身に纏っていた赤い光を前面に集めることで防ぎ切った。
ハインリッヒは右腕を突き出したまま、動かない。大きな隙が出来ている。
しかし、内藤は決定打を繰り出せないでいた。

内藤が持つ魂の輝き、地平線 ―ホライゾン― の能力は自身の肉体強化でしかない。
ツンが愛用し、遺した柄。魂器 ―光― はそれ自体に魂が宿っている武器であり、
これに自身の魂の輝きを流すことによって魂器自体が持つ様々な特性を扱えるようになるといった武器だ。

以前の内藤であれば、自身の力でハインリッヒを叩き潰すことも出来たかもしれない。
だが、ツンを亡くして以来、遺品でハインリッヒとの決着を着けることに拘り続けた内藤には、もうその力は残っていなかった。

从 ゚∀从「どうした?来ないのか?」

内藤がハッとして顔を上げると、既にハインリッヒは脚を振り上げている。
思考が戦闘から逸れていた内藤には充分な威力を誇った踵落とし。
内藤は両腕を頭上でクロスさせ、それを受け止める。内藤の両足は、更に地面に潜り込んだ。

(# ω )(このままじゃ、嬲り殺しだお)

内藤は地面に潜り込んだ両足に力を籠めると勢いよく引き抜き、ハインリッヒに両足蹴りを放つ。

从 ゚∀从「おっと、危ない危ない これはどうかな?」

ハインリッヒは身体を後ろにスウェイさせ、内藤の蹴りを躱した。
内藤は片手を地面に着き、身体を一回転させてから両足を地面に着けた。
ハインリッヒはその隙を見逃さず、身体を低く沈みこませ、着地したばかりの左足に蹴りを見舞う。

587¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:25:38 ID:ZBBSj1t20
(# ω )「おっ!?」

それを防ぐこと無く喰らった内藤は、たまらず体勢を崩す。

(# ω )(やられる!?)

从 ゚∀从「じゃあな」

ハインリッヒの右腕に黒い光が集まり、膨らんだ。
ハインリッヒは右腕を突き出し、今度こそ永劫の暗闇が広がるかに思われた、その時。
蒼い流星が、その腕を吹き飛ばした。

从 ゚∀从「テメェ……」

( ・∀・)「先輩、さっきの借りは返しましたよ」

満身創痍のモララーがそこに居た。
全身には大小様々な傷跡が付き、左腕で押さえている脇下からは夥しい量の出血が見られる。

(# ω )「モララー……」

( ・∀・)「立ってください、内藤先輩 俺はまだ、貴方への借りを返しきれてないんですから」

蒼い光を両足に携えたモララーが、ハインリッヒを睨みつける。

(#・∀・)「おい、ゴキブリ野郎!お前、よくも俺の命の恩人を殺しかけてくれたな!
今度は俺がお前を殺してやるから、覚悟しろ!」

(# ω )(命の恩人……?)

内藤は思い出していた。
ツンが死に、その悲しみに飲み込まれていたあの頃。
ツンの仇を討つことだけを考え、ただがむしゃらに異形を狩り続けたあの頃。
どことも知れぬ寂れた田舎町。そこに現れた王の眷属の生き残り。
それを殺した時、その街に居た、たった一人の子ども。

588¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:26:14 ID:ZBBSj1t20
(# ω )「モララー……お前は……」

( ・∀・)「先輩、これ拾っときましたよ」

モララーが内藤の声を遮るように、言葉を放つ。
その開かれた右手には、刀身の無い柄が乗っていた。

( ・∀・)「奥さんの形見なんでしょう?やっぱり、それを使ってる方が先輩らしいですよ」

モララーが振り向き様に、にっこりと笑う。何故か、内藤はその顔にツンの面影を重ねていた。

(  ω )「そう そうだおね ひよっこに慰められちゃったお」

(;・∀・)「まだ言ってんすか いい加減、俺の実力認めて下さいよ」

( ^ω^)「こいつをぶっ殺したら考えてやるお!」

内藤が右手で柄を握りしめる。
その刀身からは、白い光が広がり力強く瞬いた。

从 ゚∀从「ふざけるな……ふざけるなよ、カスが! 俺と!内藤の!殺し合いに入ってくるんじゃねぇ!!死んで償え!!」

ハインリッヒが吼えたかと思うと、その額にある二本の角に変化が起こっていた。
その角はパキリと音を立てると、根元から折れ、頭から外れた。
そうして地面に落ちる直前、二本の角は空中で一つに混じり合い、ハインリッヒの欠損した右腕の代わりになった。

589¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:26:38 ID:ZBBSj1t20
从 ∀从「第三ラウンドだ……今度こそ、テメェらを消し炭にしてやる……」

硬質化したハインリッヒの右腕が伸びる。
猛烈な速さを持った質量が内藤に迫るが、それを内藤は右手に持った柄の一振りで弾くと懐に飛び込む。
またしてもハインリッヒはそれを飛び上がることで回避しようとしたが、今度は内藤の柄から溢れる刀身が伸びた。

从 ゚∀从「小賢しいんだよ!」

ハインリッヒは左腕に闇を纏い、刀に叩きつける。
そうして体勢の崩れたハインリッヒにモララーが上から迫り、前転蹴りを放った。

(#・∀・)「くたばれぇ!」

从#゚∀从「誰がぁ!」

伸ばした右腕を戻したハインリッヒは、角だったそれを刃に変えて迎え撃つ。

(#・∀・)「おらぁ!!」

从#゚∀从「ボケがぁ!!」

モララーは空中で蹴りを放ち続ける。その勢いは決して衰えず、尚も増していく。
右腕だけでは対処出来ないと察したハインリッヒは、左手に闇を形作り剣を生み出したが、右側に潜り込んだ内藤がそこに切り込む。

( ^ω^)「やらせないお!」

从#゚∀从「鬱陶しいんだよ!!」

上からはモララーの蹴撃、下からは内藤の斬撃。
どちらも常人の目に捕らえられる速度を超え、その一つ一つを弾く度に凄まじい衝撃が生まれている。
いつの間にか、これらが戦っている場は砂埃が舞い続け、視界が利きづらくなっている。

从#゚∀从(くそったれ……)

ハインリッヒは思案する。
どちらか一方を弾き飛ばし、数秒でも一対一の状態を作ることが出来れば、この状況を好転させることが出来る。
激しさを増し続ける現状を打開する方法は一つしかなかった。

从 ゚∀从(やるしかねぇか……)

从# ∀从「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛」

ハインリッヒが咆哮した。
大地が揺れ、大気が震える。
ハインリッヒの身体から闇が溢れ、その身を包んだ。
それは一瞬の出来事で、内藤とモララーはその衝撃を受け、身を退かせる。
辺りを舞っていた砂埃は闇によって吹き飛ばされ、ハインリッヒの姿が露わになった。

590¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:27:04 ID:ZBBSj1t20
从# ∀从「待たせたな…… ファイナルラウンドだ……」

その姿は、異形そのものだった。
身長は一回り大きくなり、胸板は厚い。二本の角が合わさって出来た右腕は黒い艶めきを浮かび上がらせている。
右腕以外の四肢は大きく肥大し、浮き出した血管が力強く脈動していて、無くなった筈の二本の角は四本に増え、背中には大きな翼が生えている。

从# ∀从「本来は、俺の角は六本あるんだがな…… まぁ、授業料だと思っておくさ」

( ^ω^)「その姿は……」

从# ∀从「これが、俺の本当の姿だ 喜べ、内藤 
お前はあの時引き出すことの出来なかった、俺の本気を見ることが出来るぞ」

(;・∀・)「今まで、本気じゃなかったっていうのか……?」

从# ∀从「当たり前だろう ここからが本番だ」

(;・∀・)「嘘だろ……」

从# ∀从「嘘かどうか試してみるか?」

( ^ω^)「……」

そこに居るのは紛れも無く、虚無そのものだった。
虚無が形を成したもの。虚無を司るもの。虚無を引き出し扱うのではなく、これ自体が虚無なのだと。
虚無が意思を持ったものなのだと、内藤は理解し出していた。

( ^ω^)(ツンが魔王を封じてから八年……僕は粉骨砕身して自分を高めたつもりだった……
その間……その間、ツンはこんな化け物を封じ続けていたっていうのかお…… ツン、君は……)

从# ∀从「そうか、そっちから来ないのなら、こっちから行こう」

(;・∀・)「先輩!」

(;^ω^)「おっ!おおおおおお!!」

ハインリッヒが右手を掲げ、小刻みに闇を放つ。
それぞれは大きくはなく、破壊力は無いが貫通力が上がっており、直撃は避けなければならない。
内藤はその場に踏み止まり、闇を払い続ける。

(#・∀・)「はああああああ!!」

モララーは身を低く構え、ハインリッヒに駆け出した。
右手を突き出す以外は脱力しきったハインリッヒの左足付近に滑り込み、左腕を起点にした右足での蹴りを放つ。

591¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:27:27 ID:ZBBSj1t20
从# ∀从「甘ぇよ」

ハインリッヒは空いた左腕から大きな闇をモララー目掛け放出した。

(;・∀・)「うお!?」

それに怯んだモララーは真っ直ぐ伸ばしかけた足を畳み、身体ごと真上に跳ね上げた。
右足に纏った蒼い光とハインリッヒの闇がぶつかり、軌道を逸らせることに成功する。
モララーが安堵したのも束の間、ハインリッヒは先程放ったものと同程度の闇を再度放出した。

(#・∀・)「ふっ!ざけんな!!」

モララーはその場に両手を着けると、両足を天に向け回転した。
両足を横に伸ばし、ハインリッヒから放たれ続ける闇を弾き続ける。

( ・∀・)(こいつ……確実に火力が増してやがる……)

モララーは回転の勢いを上げると、両手を地面に叩き付け、ハインリッヒに迫った。

从# ー从「ふぅん」

先程から表情を崩さなかったハインリッヒに微笑みが浮かぶ。
闇の放出を止め、左手をモララーに突き出した。

(#・∀・)「その左腕貰ったああああああ!!」

从# ∀从「それはどうかな?」

ハインリッヒの左手と、モララーの回転し勢いの増した両足が激突する。
しかし、ハインリッヒの腕はびくともしていない。
その左手の中心には、黒い球体が浮かび上がっていた。
やがてモララーの回転が止まる。その間も、ハインリッヒの右手からは絶え間なく闇が撃ち出されていた。

592¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:28:00 ID:ZBBSj1t20
(#・∀・)「化け物が……」

从# ∀从「ありがとよ これはお礼だ」

(; ∀ )「がっ……!?」

球体がハインリッヒの左手から放たれる。
密着していたモララーは、それをまともに喰らい吹き飛ばされた。

(;^ω^)「モララーああああああ!!」

内藤は闇を払うのを止め、吹き飛ばされているモララーに駆け寄る。

(;^ω^)「モララー起きるお!モララー!!死ぬな!死なないでくれ!!お前まで死んだら、僕は!!」

なんとか空中でモララーを受け止めることの出来た内藤は、左腕でモララーを抱え、右手の柄を翻しハインリッヒの追撃を防いだ。

从# ∀从「おーおー、必死だね そんなにそいつが大事か?」

ハインリッヒは両足を地面に着け、闇を撃ち出しながら内藤に話しかける。

(#^ω^)「お前には分からないお!僕の、僕たちの思いは!!僕たちの繋がりは!!」

内藤は不安定な姿勢のまま、懸命に右手を振り闇を払った。しかし、全てを払い切ることは出来ず、内藤の身体の端々に穴が空いていく。

从# ∀从「そうだな、俺には分からねぇよ 不安定で支え合わなくちゃ生きていけない欠陥品共の考えなんてな」

(#^ω^)「ああああ!ああああああ!!」

从# ∀从「残念だよ、内藤」

ハインリッヒの右腕の形状が変化した。
それは先端から二つに裂け、二本の分厚い板のような形に変わっていく。
その間には、ぽっかりと虚空が空いていた。それを左手で支え、ハインリッヒは呟く。

从 ∀从「じゃあな」

ハインリッヒの右腕から溢れたそれは最早暗黒ではなく、無だった。

593¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:28:29 ID:ZBBSj1t20
(  ω )(ツン……仇、討てそうに無いお……モララー、守り切れなくてごめんだお……僕は良い父親じゃなかったおね……デレ……)

「お父さん、諦めないで!」

(;^ω^)「デレ!?」

内藤の眼前、そこには眩いほどの光を放ちながら両手を広げ、自分たちを庇う愛娘の姿と、一人の男の姿があった。

(´・ω・`)「やぁ、ブーン」

( ^ω^)「……ショボンかお」

(´・ω・`)「うん、僕なんだ すまない 大事なデレちゃんを連れてきて、許してもらえるとは思ってない」

( ^ω^)「いや、助かったお デレ、その力は……」

ζ(゚ー゚*ζ「お母さんがね 会いに来てくれたの それで、お父さんを守ってって言ったの だから、来ちゃった」

デレが微笑む。デレから溢れる白い光、それは温かみを持った聖なる光。その後ろ姿はまるで。

( ^ω^)「ツン……」

( ・∀・)「……先輩?」

(;^ω^)「モララー!大丈夫かお!?」

( ・∀・)「なんとか…… すげぇ……なんだこれ…… 身体が治ってく……」

( ^ω^)「身体が……?」

(;´・ω・`)「素晴らしい、君たちの子どもは凄いなブーン…… なんて、なんて清らかな輝きなんだ……」

そのデレが生み出した空間は光に包まれている。
闇を払い、光を生み出す。無を拒み、有を慈しむ。そこは、まるで聖域だった。
あぁ、そうか。彼女が。彼女こそが。

594¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:29:11 ID:ZBBSj1t20
ζ(゚ー゚*ζ「希望の日々 ―デイ―」

(*・∀・)「行ける!これなら、行けるぞ!」

( ^ω^)「モララー、合わせるお!」

( ・∀・)「はい!」

( ^ω^)「ショボン、頼むお!」

(´・ω・`)「あぁ!」

( ^ω^)「デレ、もう少し頑張ってほしいお!」

ζ(゚ー゚*ζ「うん!」

( ^ω^)「やるお!!」

「「「おぉ!!!!!!」」」



从# ∀从「なんだ!?何が起こった!? この光はなんなんだ! 答えろ!内藤!!」

光に包まれたショボンが右手を翻すと、内藤たちは姿を消した。

从# ∀从「どこだ!どこに行った!?」

(#^ω^)「ハインリッヒイイイイイイイイ!!!!」

突如として、ハインリッヒの遥か頭上に現れた内藤たち。

(#^ω^)「これで終わりにするお! 太陽の光 ―ソーラ・レイ―」

(#・∀・)「うおおおおおお!! 俺だけの道 ―ロンリー・ウェイ―」

从# ∀从「ないとおおおおおおおお!!」

空中で内藤が放った光の奔流は今までと違う、紅い光を発していた。
それが音速に迫ろうかという勢いで落下するモララーの両足に絡みついたかと思うと、それを白い光が一つに纏める。
ハインリッヒはそれを防ごうと、右腕から無を発した。

595¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:29:40 ID:ZBBSj1t20
从# ∀从「こんなもの!俺の絶望に塗り替えてやる!!」

(# ω )「ハインリッヒ!!!」

(# ∀ )「これが俺たちの!!!」

「「希望の光だ!!!!!!」」

【 光ある未来 ―ソーラ・ウェイ― 】

ハインリッヒは、音速を超え光速で迫る流星を無では押し返せず、自身の左腕で受け止める。
しかし、度重なる攻撃を受け続けた左腕はあっさりと崩れ落ち、自身の身体で受け止めざるを得なくなった。

从# ∀从「馬鹿な!俺が!こんなゴミ共に!?有り得ない!!」

(# ∀ )「待たせたな!ぶっつぶれろ!!ゴキブリ野郎おおおおおおおお!!!!!!!!」

从# ∀从「ば、馬鹿なああああああああああ!!!!!!!!!!」

そして、流星は希望の光となって地に落ちた。

(  ∀ )「はぁ……はぁ……」

(  ω )「やったかお?」

(´;ω;`)「あぁ……!あぁ……!!」

ζ(゚ー゚*ζ「凄い……綺麗……」

流星が落ちた日。
世界中に眩い光が散らばった。
それは明るさと暗さ、両方を兼ね備え、世界を彩った。
同時に暗黒も世界に散らばり、それを察した異形たちは逃亡、潜伏を図る。
その行動は、終わらない戦いが続くことを言外に示していた。

全ての力を出し切り、地面に倒れたモララーに内藤が歩み寄る。

596¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:30:01 ID:ZBBSj1t20
( ^ω^)「モララー!」

(;・∀・)「は、はい!」

( ^ω^)「お前は、僕の、最高の相棒 ―バディ― だお」

( ・∀・)「……はい!!」

モララーに内藤が手を差し出す。
その手をモララーは力強く掴み、身体を起こした。
モララーは内藤の手を掴みながら、自身の足でしっかりと地面を踏みしめる。

これからも二人の戦いは続くだろう。
終わることのない光と闇の対立は、世界が滅ぶ日まで続くかもしれない。
生き続ける限り、光は人間に宿り続ける。全ての生命に光は宿る。
そして、対極に存在する闇もまた、光の大きさに比類して大きくなるのだろう。

そう感じていた内藤の胸に、一筋の光が差し込む。

(  ω )(ツン…… 僕の、最愛の相棒 ―パートナー― )

いつしか、内藤の頬には涙が伝っていた。
それは最愛の妻を亡くした男の悲しみの涙であり、最大の友を得た男の喜びの涙であった。

彼は誓う。生き続けることを。死せるその日まで、希望を守り未来へ歩み続けることを。

だからこそ。

( ^ω^)魂は輝き続けるようです

【了】

597¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/27(土) 21:31:35 ID:ZBBSj1t20
¥・∀・¥「以上です」

¥・∀・¥「ありがとうございました」

598名無しさん:2018/10/28(日) 03:03:01 ID:uuPFBY7.0
乙乙

599名無しさん:2018/10/28(日) 03:32:56 ID:XiEOu2Io0
レベル高い作品大杉ない?

600( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/28(日) 23:21:01 ID:7znGM6kM0
( ^ω^)「え、期限今日までじゃん」

( ^ω^)

( ^ω^)

(^ω^ )

( ^ω^)

( ^ω^)

( ^ω^)(←プロットは出来てたのに全く書いてないデブ)

( ^ω^)「拝啓、酒蔵スニフィちゃん殿」

( ^ω^)「今回は、まぁ。僕の不戦敗という事で一つよろしく頼むお」

( ,.';つ^ω^⊂ブヂブヂブヂィ!!

(  つ^ω^) さぁ受け取りたまえ

601名無しさん:2018/10/28(日) 23:27:43 ID:V6xtDBFM0
ていうか普通に考えてもう終焉だろ文戟

まぁまぁ面白いコンテンツだったよ、じゃあな!

602( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/28(日) 23:29:21 ID:7znGM6kM0
( ^ω^) なんだぁ?テメェ――

( ^ω^) 頭にきたから30分で書けるだけ書いてぶち込む事にしたお

603Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/28(日) 23:42:06 ID:tw7Pl0vU0
あー安心して普通に今スパートかけてるけど完成しなかったら共倒れだから

604イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:48:24 ID:M/p1zzuc0
イ从゚ ー゚ノi、 ドクオ君…ごめんね

イ从゚ ー゚ノi、 間に合わなそうだからできたとこまで投下するね。

605( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/28(日) 23:48:45 ID:7znGM6kM0
( ^ω^) オーケー!レッツゴナダイ!

606( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/28(日) 23:49:59 ID:7znGM6kM0
( ^ω^) 支援だお!

( ^ω^) お狐ちゃんが投下終わった時点で日付変わってたら投下するおー

607('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/28(日) 23:51:28 ID:b0Ux.0.s0

('A`) (どうでもいいけど完成作品以外は投下するなって総帥が昔、言ってたぜ)

('A`) (ちなみに俺も完成してない)

608Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/28(日) 23:53:19 ID:tw7Pl0vU0
投下宣言だけしておく、12時になって誰も投下してないようなら即投下する

609( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/28(日) 23:53:42 ID:7znGM6kM0
( ^ω^)(創作物はとりあえず最後に爆発すれば完成だって葉加瀬太郎が言ってたお)

610イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:53:52 ID:M/p1zzuc0



( ・∀@)怪盗ジョーカーとメデューサの瞳のようです

611イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:54:58 ID:M/p1zzuc0
VIPデパート・宝石展コーナー


ガシャーーーーーン

ジリリリリリリ!!!



(;゚д゚ ) 「な、なんだなんだ!!?」


(゚、゚;トソン 「お父さん!?…一体何が!!?」


アッチダー   イタゾー

バッカモーン ソイツガ ジョーカーダ

オウゾ

612イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:55:26 ID:M/p1zzuc0
(;゚д゚ ) 「くそ…!!ドブネズミが……!!私の『メデューサの瞳』を狙ってきたのか!?」


( ゚д゚ ) 「いいか?お前は絶対に『メデューサの瞳』の前から動くな!!」


(   ゚ )クルリ 「ここにいるんだぞ!!」


(゚、゚;トソン 「え!?そんな!!」


( 、 ;トソン (…あれ?なんでしょう?)


( 、 ;トソン (なんだか……。頭がぼーっとして)




バタ

613イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:55:50 ID:M/p1zzuc0



VIPデパート前

614イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:56:25 ID:M/p1zzuc0
(#゚∋゚)ダダダ 「まあてええええ!!ジョーカー!!!!」


(;・∀@) 「誰が待つかってーの!!」


(#゚∋゚)ダダダ 「今日こそ捕まえてやる!!!!」


(;・∀@) 「……警部殿もいい加減に歳だろ!!無茶すんなよ!!」


(#゚∋゚)ダダダ 「歳なぞ関係ないわ!!!!」


 (#゚∋゚)ギュン 「貴様を捕まえるために鍛えているからなぁ!!!!」


Σ(・∀@;) 「うっげぇ!!?まだ加速すんの!?」

615イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:56:48 ID:M/p1zzuc0
(#゚∋゚)ダダダ 「もらったあああああ!!!!」


(#゚∋゚)バッ 「今だ!総員、かかれぇい!!!!」


(#∵)#∵)∵)ワラワラ


(#∵)#∵)∵)イクゾー トラエロー

616イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:57:26 ID:M/p1zzuc0

(#・∀@) 「あっめえよ!!!!」


バシュウ!!!!


ガッ!!


( ゚∋゚)そ 「なぬぅ!!?腕時計に仕込みフックショットだと!!?」


( ∵) ∵)∵)そ ヒキョウモノー  オリテコイ


(;∵)アレ ウデヤバナイ? ハズレナイ?


( ・∀@)ギュルルルル 「へっへ〜〜〜い♪あばよ!警部殿〜〜!!!」

617イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:58:23 ID:M/p1zzuc0
(##゚∋゚) 「そのまま逃げ切れる思うなよ!!」


(#゚∋゚) 「車に乗れ!!追うぞ!!」


( ∵) ∵)∵)アイアイサー!!


( ∵)エ? ミンナ キニナランノ?


( ∵)そ


( ∵)クックルサン! キキュウガ!


(#゚∋゚) 「何!?気球だと!!?」


( ゚∋゚) 「やられた……」

618イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:58:45 ID:M/p1zzuc0
( ・∀@)バシュウ 「ひゃっほーい!!」


ギュルルルル


(;・∀@)タタッ 「このビルの上まで来りゃあ大丈夫だろ」


(;・∀@)三3 「…ふぃー、しんど」


ババッ

ゴソゴソゴソ


(;・∀・)⊃@ カチャリ

619イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:59:14 ID:M/p1zzuc0
ピピッ

( ・∀・) 「お、きたきた」


( ・∀・)ピ
 ⊃ヒ_只_イ

( ・∀・) 「はいはーい?もっしー?」


『もしもし』


( ・∀・) 「相変わらず暗いねえ―。馬場園くんは」


『…ちょ!?名前だしちゃだめだってば!!』


『盗聴されてたらどうするの!?』


( ・∀・) 「だーいじょーぶ。その辺はぬかりないさ」

620イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/28(日) 23:59:39 ID:M/p1zzuc0
( ・∀・) 「それに、オレがしくじったことあるか?」


『…ならいいいけどさ』


『こっちはフェイクの気球も無事に回収したよ』


( ・∀・) 「あざっすー」


『そっちはどう?』


( ・∀・) 「警部殿も上手いことまいたよ」


(;-∀-) 「あのおっさん、相当気合入れて鍛えてるぜ」


(;-∀-) 「オレも危なかった」


『…まあ、君逃げるのあんまり上手くないしね』

621イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:00:04 ID:5o1mfFds0
( ・∀・) 「なにを〜?」


( ・∀・) 「パルクール教えてやったのオレだろー?」


『冗談冗談』


『それじゃ、そろそろ切るよ?』


『そのままアジトに来てくれ』


( ・∀・) 「あ、最後に一つだけ良い?」


『……何?』

622イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:00:25 ID:5o1mfFds0
( ・∀・) 「腕時計型のアレ、飛ぶように移動できるのは気持ちいいんだけどさ」


『うん』


( ・∀・) 「めっちゃ肩にくるわ。腕とか肩外れそうだったもん」


『……後で改良しよう』


( ・∀・) 「よろー」


( ・∀・) 「よし……と」
 ⊃ヒ_只_イ ピッ


キュゥン


( ・∀・)ノシ ブンブン


( ・∀・) (んー…微妙に痛いけど、大丈夫だな)


( ・∀・) 「さ〜て、帰りますかね!」

623イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:01:00 ID:5o1mfFds0


VIP市・近郊 アジト

624イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:01:21 ID:5o1mfFds0
( ・∀・)テクテク


( ・∀・) 「ドアノブの左側のレンガから……下3左5上2右2っと」


ピッ

ピピピ

ピピ…ペヴァア

ガチャン


( ・∀・) 「ただいまー」


ガチャリ

625イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:02:05 ID:5o1mfFds0
(-@∀@) 「おかえりー」


(-@∀@) 「…毎度のことなんだけど、パスワードを口に出しながら入力するのやめようか」


( ・∀・) 「わりい。」


( ・∀・) 「もう、なんか癖になってんだよね〜」


( ・∀・)そハッ


( ・∀・)キリッ 「癖になってんだ。行動を声に出すの」


(;-@∀@) 「…かっこよく言い直してんじゃないよ」


(-@∀@) 「小っちゃい子と一緒じゃんか…」


( ・∀・)そ


( ・∀・) 「マジかよ」


( ・∀・) 「…オレ、ショタだったのか」


(;-@∀@) 「何言ってんの…」

626イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:02:44 ID:5o1mfFds0
(-@∀@) 「それで?上手いこといったんだろうね?」


( ・∀・) 「ほぅら、見てごらん」


ジャラジャラジャラ


(-@∀@)そ 「こんなに盗れたの!?」


( ・∀・) 「宝石展にあったの全部盗って来たからな!!」


( ・∀・)ドヤァ


( ・∀・) 「ついでにお宝の情報も持って来たぜ」


( ・∀・)ドヤァ 


    _, ,_  パーン
  (#-@∀@)
  ⊂彡☆))Д×;) イッタァアアア!??

627イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:05:40 ID:5o1mfFds0
( ;∀;) 「普通にひどくない?」


(-@∀@) 「すまん…イラっとした」


( ;∀;) 「あー!もう!お宝の情報教えませーん!!」


(-@∀@)gm スッ


( ・∀・) 「こんなガキみたいなことやめようや」


( ・∀・) 「オレらも大人よ?」


(-@∀@) 「大人だったら、ちゃんとしろっての」

628イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:06:59 ID:5o1mfFds0
( ・∀・) 「してますー!ちゃんとしてますー!!」


( ・∀・) 「仕事の後処理も含めて完璧ですー!!」


(#-@∀@) 「…ぶっ飛ばすわ」


(#・∀・) 「かかってこいや!!」


ウオオー ブットバシテヤル


クラエエ

ソコカ!? アッ!ソノスイッチハ!!?

629イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:08:41 ID:5o1mfFds0

                             ´
                               ´.
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´

630イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:09:22 ID:5o1mfFds0
イ从゚ ー゚ノi、 ごめんね

イ从゚ ー゚ノi、 ここまでしか無理だったや

631('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 00:09:48 ID:WzbrniCg0

('A`) やるな…俺も出来たからスニフィのあとに投下するぜ

632イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/29(月) 00:10:13 ID:5o1mfFds0
イ从゚ ー゚ノi、 というわけで『了』です

イ从゚ ー゚ノi、 次は頑張るね!

633Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:10:42 ID:tkrVrG.Y0
Σz ゚ー )リ えーと内藤→私→ドックンでいいのかな?

634( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 00:14:41 ID:5L3mbT2Y0
(;^ω^) ごめん、あと5分で爆発まで辿り着くからスニフィちゃん頼むお!申し訳ない!

635( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 00:15:04 ID:5L3mbT2Y0
( ^ω^) そして乙だお!後でちゃんと読むお!

636Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:15:30 ID:tkrVrG.Y0
Σz ゚ー )リ 爆発オチなんてサイテー!!

Σz ゚ー )リ でも投下しちゃう!!

637Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:16:18 ID:tkrVrG.Y0
【午後2時58分】
【10両目(最後尾):車掌車:後方オープンデッキ】

638Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:17:22 ID:tkrVrG.Y0
ガタンガタン……
 ビュオーオォー……
  ガタンガタン……


┗─y('A`)

( ^ω^)y-

(´・ω・`)

┗─y('A`) あんた…

( ^ω^)y- 私ですか?

┗─y('A`) ああ

┗─y('A`) 随分急いでこの列車に飛び乗ったな

( ^ω^)y- それはあなたこそ

( ^ω^)y- そんなアタッシュケースを二つも持って……

┗─y('A`) ふ、そうだな……

( ^ω^)y-

┗─y('A`)

( ^ω^)y-

( ^ω^)y- いえ何、つい先刻、仕事先に電話が来ましてね

( ^ω^)y- 妻が破水したと

┗─y('A`) ほお!

( ^ω^)y- 職場を飛び出しましてね、

( ^ω^)y- 西秋の病院へ山と川一つ越えて行くなら、何よりこの汽車の方が早い

( ^ω^)y- そういうわけです

┗─y('A`) なるほどな

639Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:18:00 ID:tkrVrG.Y0
(´・ω・`)

(´・ω・`) 無賃乗車してる言い訳にはならないけどね

( ^ω^)y-

(´・ω・`)

( ^ω^)y- スパー

(´・ω・`) スパーじゃねえよ

┗─y('A`) まあまあ、車掌さん……

┗─y('A`) 堪忍してやろうじゃねえか、一世一代の瞬間なんだぜ?

(´・ω・`)

(´・ω・`) アンタも無賃乗車しておいて何スカしてんだよ

┗─y('A`)

(´・ω・`)

┗─y('A`) スパー

(´・ω・`) スパーじゃねえよ

( ^ω^)y- スパー

(´・ω・`) 蹴落とすぞ

640Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:19:13 ID:tkrVrG.Y0
(´・ω・`) とにかく、次の駅で降りてもらうからね

┗─y('A`) 次の駅まで行けりゃ十分さ

( ^ω^)y- 右に同じく

(´・ω・`) 隕石か何か落ちてきてこいつら死なねえかな

(´・ω・`) なんであんたら切符買ってないの?

( ^ω^)y- いやあ、走って駅に着いたら、既に発車しそうだったもので……

(´・ω・`) 急いで飛び乗ったと?

( ^ω^)y- 財布も会社に忘れてしまいましてね

(´・ω・`) 西秋に着いてからは?病院までタクシーなりバスなりを使う必要があるけど

( ^ω^)y-

( ^ω^)

( ^ω^) こう……飛び乗れば……勢いで……

(´・ω・`) 警察行きましょうか

( ^ω^)y- 手厳しいですな

(´・ω・`) 蹴落としてないだけ手ぬるくやってますが?

┗─y('A`) まあまあ、車掌さん、この方の理由は退っ引きならねえだろう

┗─y('A`) 一世一代の瞬間なんだぜ?

(´・ω・`) そのセリフ気に入ったの?

(´・ω・`) それはそれとしても、あんたの方はどういう理由で?

641Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:20:16 ID:tkrVrG.Y0
┗─y('A`)

┗─y('A`) あまり話したくはないが、しょうがない

( ^ω^)y- ふむ

(´・ω・`) というと?

┗─y('A`) 今日の日暮れまでに借金完済しないと全身バラバラにされて海に沈む

(´・ω・`)

(´・ω・`) 二人の間で落差が酷い

( ^ω^)y- では、そのアタッシュケースの中身が……?

┗─y('A`) ああ、西秋の駅で手渡す手筈になっている金だ

┗─y('A`) これさえ渡しちまえば、後の人生どうとでもなる……

┗─y('A`) だが他にびた一文払える金が無いもんで、発車しかけの列車に飛びついたってことよ

(´・ω・`) 長らく車掌やってるけど無賃乗車に質というものがあるとは思わなかった

┗─y('A`) まあ、失われる命を繋ぎ止めるという意味で、こちらが上だよな

(´・ω・`) え?

( ^ω^)y- は?

┗─y('A`) うん?

(´・ω・`)

( ^ω^)y-

┗─y('A`)

642Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:22:27 ID:tkrVrG.Y0
( ^ω^)y- まあまあ、車掌さん……

( ^ω^)y- この方も命がかかっているわけですし、ここはどうか……

(´・ω・`) はあ、まったく、

(´・ω・`) とにかく、次の駅で降りてね

┗─y('A`) かたじけない

(´・ω・`) あと、この速度で走ってる汽車から飛び降りたら大怪我しますからね、変に逃げたりとかは考えないでよ

( ^ω^)y- ありがとう、車掌さん


バタム


( ^ω^)y- いい人ですな

┗─y('A`) まったくだな、お人よし過ぎて騙されていそうだ

( ^ω^)y- ハハハ我々も騙しているようなものでは?

┗─y('A`)

( ^ω^)y-

( ^ω^)y- いやしかし、

( ^ω^)y- 借金完済とはめでたいですな

( ^ω^)y- 私も働きに働いてますが、ローンはまだまだ残っておりますよ

643Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:23:39 ID:tkrVrG.Y0
┗─y('A`) ああ、まあ、

┗─y('A`) スった金を帳消しにできる分の宝くじが当たっただけなんだが

( ^ω^)y- ああ、

( ^ω^)y- そう…

┗─y('A`)

( ^ω^)y-

( ^ω^)y- スパー

┗─y('A`) スパー


<バン!

<うお、なんだお前ら!?


┗─y('A`) うん?

( ^ω^)y- 中が騒がしいですね


<手を上げろ!

<大人しくしなきゃ風穴開くぜ!


( ^ω^)y-

( ^ω^) 時に、伏せて身を隠しませんか?

('A`) 奇遇だな、全く同じことを考えていた

644Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:25:06 ID:tkrVrG.Y0
< 了解なんです!

< クソ、お前らこんなことして……


('A`) 列車強盗だな

( ^ω^) 列車強盗ですね

('A`) うーむ

('A`) 早々に身を伏せたのが幸いして、俺たちは見つかっていないように思うが

( ^ω^)どうもそのようですね


< む、むがー!

< 暴れるななんです!この列車は我々のものなのです!


('A`) ここは一つ、西秋までここで息を潜めるというのは?

( ^ω^)まあ、それがいいでしょうな

( ^ω^)どうせ一駅、バレずに乗り続けられれば着くわけですからな

('A`) 警察に捕まらないように西秋を通過するなどしなければいいが

( ^ω^) ハハハ、まさか


< よし、これでいいだろう

< これで終点の美府までひとっ飛びなんです! どこの駅にも止まったりしないんです!


('A`)

( ^ω^)

645Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:26:15 ID:tkrVrG.Y0
【午後3時06分】
【9両目:客車:車内】

646Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:27:26 ID:tkrVrG.Y0
カタンカタン……
 カタンカタン……


( <●><●>);y=- よし、後方客車の制圧は完了だ

(;´∀`) おお、なんまいだなんまいだ……

ノハ;⊿;) お母さん、怖いよー!

( ><) おい、乗客ども! この銃が見えねえですか!?

( ><) ピーピー騒いでると、本当にお陀仏なんです!

( <●><●>);y=- ククク、そういうこった

(;´_ゝ`) クソ、なんて日だ…

( <●><●>) さあて、ボスから許可を頂いてることだし、俺たちも金目のものを、


ガタン


( <●><●>) む!?

647Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:28:46 ID:tkrVrG.Y0
(#゚ω゚)

(#゚A゚)

(;><) な、なんだお前ら!?

(#゚ω゚) この……

(#゚A゚) クソ急いでる時に……

(´・ω・`) はぁ、はぁ、

(;><) お前は車掌! たしかに縛ったはず……

(´・ω・`) あ、アイツらだ!アイツらが僕を縛った!

(#゚ω゚) ……なるほど、


((((((#゚ω゚)((((#゚A゚)ズンズンズンズンズン


(;><) うわ、

(;<●><●>);y=- く、来るんじゃねえっ!

(;´_ゝ`) み、みんな伏せろっ

川;> -<)きゃあっ!


バン!

カーン!


(;<●><●>);y=- 何ッ!?

◇c(#゚A゚)っ◇

(´・ω・`) アタッシュケースで…
  _
(;゚∀゚)弾いた…?

648Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:29:53 ID:tkrVrG.Y0
(;<●><●>);y=- クソが、そんなもので銃弾が何発も防げるかよ!


(;<●><●>);y=-3 バン!バン!

◇c(#゚A◇ カン!

◇#゚A゚)っ◇ カン!


(;><) な、なんで……アタッシュケースを振り回してるだけなのに!?

◇c(#゚A゚)っ◇ 当たりゃしねえさ


(;<●><●>);y=-333 バンバンバン!

◇(#゚A◇ カンカン! ヒュン!

(;<●><●>);y=- カチッ!カチッ!


(;<●><●>) な、なんで体に当たらねえんだ!?

◇c(#゚A゚)っ◇ 今日の俺は宝くじ1等当てた豪運だ…

(#゚A゚) テメエみてえなチンカスの撃った弾に当たるわきゃねえんだよォーッ

(;´∀`) ……意味不明すぎるが、

(;´_ゝ`) とにかく、弾切れだ!

(;<●><●>) くそッ

(;><) 兄貴!

(;<●><●>) 分かってる、今、弾を……

(;><) 違、ヤツの後ろから……


ドスドスドスドスドスドス⊂二二二(#゚ω゚)二⊃ドスドスドスドスドスドス

649Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:30:50 ID:tkrVrG.Y0
⊂二二二(#゚ω゚)二⊃ 強盗はあああああああああああ!!

(;<●><●>) う、うわあああああ!


(#゚ω゚)
   ⊂彡☆))<○>;) バシーン


(#゚ω゚) 時と場合を選べッ!!

(;< >< >) グラッ

(;><) あ、兄貴ー!

(#゚ω゚) ギンッ (゚A゚#)

(;><) ひ、ひいっ!?

(;><) あ、姉御ー! 助けてーっ!


バタバタバタバタ……

ピシャン!


(#゚ω゚)

(#゚A゚)

(#^ω^) まず一両、

(#'A`) 制圧!

650Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:31:19 ID:tkrVrG.Y0
(;´∀`) う、

(*´∀`) うわああ!

/ ,' 3 た、助かった!
  _
(*゚∀゚)すごい!あんたらは英雄だ!


パチパチパチパチ…


(#^ω^) ありがとう皆さん、

( ^ω^) ですが我々は我々に必要なことをしたまでです

(#'A`) それに、この列車はまだ乗っ取られたままだ!

('A`) 俺たちはまだ先に進まなければならない

川*゚ -゚) な、なんて勇敢な…

('A`) そういう称賛はいい、とりあえず、こいつを縛り上げてくれ

(;< >< >)

/ ,' 3 お、おおっ!

('A`) そして、これから俺たちは強盗どもを退治しに行く! 我こそはという男子はついてきてくれ

('A`) それと、誰か、こいつの銃を扱える者はいないか!

(´・ω・`) これから前に行くなら、あんたらが持ってた方がいいんじゃないか

( ^ω^) いや、素人の扱う銃なんて他の乗客を傷つけるだけでしょう

( ^ω^) 慣れていない武器は危険です

( ´_ゝ`) では、私が持とう

( ^ω^) あなたは?

( ´_ゝ`) 10年前は大陸の最前線に居たよ

('A`) よし、あんたに任せよう

651Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:32:49 ID:tkrVrG.Y0
('A`) よし、あんたに任せよう
  _
( ゚∀゚)俺も行こう

( ´∀`) 僕も付いていくよ

('A`) 勇士が募られるのはありがたい

('A`) 車掌さん、あんたは西秋で止めるようにブレーキをかけてくれ

('A`) それまでに俺達は、乗っ取られているであろう機関車を止めなければならない

(´・ω・`) ああ……分かった、だがあと40分程度だよ

( ^ω^) ありがとう、でも僕達はやるしかないんです

(´・ω・`) そうか……

( ^ω^) あとこれで無賃乗車は帳消しになりますよね?

(´・ω・`) いや?

( ^ω^)

(´・ω・`)

('A`)

(´・ω・`)

( ^ω^) なり

(´・ω・`) ならないよ?

(´・ω・`) 関係ないじゃんこれは

( ^ω^)

('A`)

(´・ω・`) 普通に降りてからも何かに無賃乗車するつもりなら警察に

(#゚ω゚) 行くぞ勇者達よ!

(#゚A゚) 悪しき強盗どもに天誅を!
  _
(#゚∀゚)(#´_ゝ`)(#´∀`) おお!!

(´・ω・`)

652Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:33:33 ID:tkrVrG.Y0
【午後3時11分】
【8両目:客車:車内】

653Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:34:26 ID:tkrVrG.Y0
カタンカタン……
 カタンカタン……


( ><) ばーかばーか!
  _
(;゚∀゚) く、くそお……ここは一か八か……

(;´∀`) ダメだ、今ヘタに動いちゃいけない……

(*‘ω‘ *) へっ! 英雄気取りの一般人が!


(*‘ω‘ *)っ
U二フ*(;;)*


*(;;)* た、助けて……

川;д川 ああ、沢子!

(*‘ω‘ *) あんたら、そこから一歩でも動いてみな! この子の命は無いよ!

(;-_-) ああ、なんでこんな日の列車に乗ってしまったんだ!?

(;^ω^) 卑劣な!

( ><) へーん! お前らが弱っちいのが悪いですよ!

(;´_ゝ`) く……

(*‘ω‘ *) 分かったら、とっとと後ろの車両に戻りな!

(;^ω^) く、くそう……

(;'A`)

654Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:35:43 ID:tkrVrG.Y0
(;'A`) 待て!

(;'A`) 俺たちが戻っても、お前がその子を無事に放す保証がない!

(*‘ω‘ *) うるさいやつだね! 放してやるから大人しく戻れってんだよ!

( ><) そうだそうだ!

(*‘ω‘ *) 悔しかったら身代金でも出してみな!

('A`)□ ……そう言うなら、


('A`)□ パカッ
   田

(*‘ω‘ *) !!

(;><) さ、札束!?

(;´_ゝ`) アタッシュケースにぎっちり……

(;´∀`) 一体何を!?

('A`) ここに三百万ある

('A`) 好きなだけやる、その代わりその子を放せ!

(;><) さ、さんびゃく…!?

(*‘ω‘ *) ……いいだろう

(;><) あ、姉御!?
  _
(;゚∀゚) よし、これで……

655Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:37:31 ID:tkrVrG.Y0
(*‘ω‘ *) だが、お前が来てはダメだ!

(*‘ω‘ *) 天鷲の話によれば、お前は銃弾もそのアタッシュケースで防いじまうらしいね

(*‘ω‘ *) 他の奴が金を持ってこちらに歩いてこい! それが条件だ

( ><) おお、隙を作らない完璧な作戦! さすが姉御なんです!

(*‘ω‘ *) 金さえ手に入っちまえばいい、お前は前の車両との連結を切る準備をしてきな!

( ><) イエスマム!
   ガチョン

ミ;,゚Д゚彡

(;=゚ω゚)

(*‘ω‘ *) おっと! 乗客ども、妙な動きをするんじゃないよ

(*‘ω‘ *) あんたらが私に飛び掛かるより、この首掻っ捌くほうがずっと早いんだからね!
  _
(;゚∀゚) ぐぬぬ

('A`) 分かった

(;^ω^) ……しかし、

(;^ω^) そのお金は、借金を返すためのものでしょう

('A`) ああ、だが、人の命に代えられるものかよ

(;^ω^) ですが、それが無ければあなたが沈められるでしょう! 元も子もない!

('A`) ああ、そうだ! それがどうした!

*(;;)* お、おじさん……

('A`) 目の前に命があるんだ! それを救わずしてどうする!

(;、;トソン な、なんて方なの!? 人の為に自分の命を惜しまず……!

656Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:38:48 ID:tkrVrG.Y0
('A`) さあ、いくら欲しい! 言ってみろ!

(*‘ω‘ *) もちろん300万だ! さ、寄越しな!

('A`)

(*‘ω‘ *)

('A`)

(*‘ω‘ *) うん?

('A`) いくら欲しい!

(*‘ω‘ *) だからその金全部だよ!

('A`)

(*‘ω‘ *)

('A`) うーん

(;^ω^)

( ^ω^) おい?

('A`) ちょっとがめついんじゃない?

( ´∀`) この状況でそう責める?

(*‘ω‘ *) いや、お前が全部くれるって言うから……

('A`) 好きなだけとは言った

(*‘ω‘ *) いや、好きなだけって言ったら全部……

('A`) あーそう来る感じね……なるほどね……はいはい……

(*‘ω‘ *)

657Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:40:38 ID:tkrVrG.Y0
  _
( ゚∀゚) でも、あんたも命を投げ打ってもいいというような事を言ってたろ

('A`) でもここまでやれば向こうも譲歩してくれるかもとか思うじゃん?
  _
( ゚∀゚) 希望的観測からあれだけの啖呵切れるのはすげえけどさ、プライドとか無いのか?

('A`) あるよ、あるけどよ、命とどっちが大事?
  _
( ゚∀゚) この割り切り方は逆に傑物だなぁ

('A`) でも、まぁ、ね……


('A`) バタン…
  っ□

*(‘‘)* えっ

川д川 えっ

(*‘ω‘ *) えっ

( ^ω^) おい?

('A`)

(;'A`) 状況は逆戻りか……!

( ^ω^) おい?

658Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:41:45 ID:tkrVrG.Y0
(;'A`) クソ、何か方策は…!?

*(‘‘)* 

( ><)

(*‘ω‘ *)

(゚、゚トソン

( ´∀`)
  _
( ゚∀゚) 

( ^ω^)

(;'A`)

( ^ω^)

   パカッ
(;'A`)□c(^ω^ )
   田


(;'A`) あっおい!?

( ^ω^) ここに三百万ある!!

(*‘ω‘ *)

659Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:43:14 ID:tkrVrG.Y0
(;'A`) ふざけんなよお前マジで!?

(;^ω^) いや男なら一度切った啖呵をどうにかしてくださいよ!!

(;'A`) 方便というものがあるだろ!?

(;^ω^) あんたの意見とぶつかった僕がとんでもない間抜けに見えてくるんですよ!!

(;'A`) クソ、慣れてない交渉なぞするものじゃねえな!!!

(*‘ω‘ *)

(*‘ω‘ *) なんなんだこいつら


ガチョン


( ><) 姉御、もういつでも連結を解く準備ができたんです!

(*‘ω‘ * ) ああ、分かった、もうこいつら相手にしてもしょ

(#´_ゝ`);y=-3 バン!

ブシュッ!
・∵.(メ‘ω‘ * )
  U二フ*(‘‘)*


(;メ‘ω‘ *) ぐううぅッ!?


カランカランカラン!


(;><) ああっ!?

(#´_ゝ`) 今だ、ナイフを落としたぞ! みんなかかれ!
  _
(;゚∀゚) なっ……お、おう!

660Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:44:40 ID:tkrVrG.Y0
(;メ‘ω‘ *) さ、させるか……

川#д川 この、沢子を放しなさい!

(;メ‘ω‘ *) な、こ、コイツ……!

(;´∀`) みんな、かかれ、かかれー! こいつら丸腰だ!

ミ;,゚Д゚彡 うおおおおお!

(;=゚ω゚) 全員で取り押さえろーッ

(;><) う、うわああっ


(;゚A゚) マジでお前これ無かったら俺コンクリで固められるんだぞ!?

(;゚ω゚) そうされてもいいっていう啖呵を切ったでしょう!?

(;´_ゝ`) おい、もう隙を見て肩を撃ったから、演技はいいぞ!

(;゚A゚) ガキの命より俺の命のほうが大事に決まってんだろ! 俺の代わりに死んでくれるなら喜んで頼むぞ!!

(;゚ω゚) あっ言いやがった、越えちゃいけない一線ですよそこは!!

(;´_ゝ`) 演技なんだよな!? そうだと言ってくれ!

661Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:45:44 ID:tkrVrG.Y0
【午後3時22分】
【7-8両目:コンテナ車-客車:オープンデッキ上】

662Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:49:24 ID:tkrVrG.Y0
ガタンガタン……
 ビュオーオォー……
  ガタンガタン……


(メ‘■‘ *) むー!

ミ,,゚Д゚彡 クソ、コンテナ車か!

(=゚ω゚) 混合列車として走ってるにしても、まるで我々を阻むように…
  _
( ゚∀゚) コンテナ車だから、当然内側の通り抜けは出来なさそうだ

( ´_ゝ`) 左右にも足場は僅か……上を行くしか無いな

( ´∀`) 二人一組の足場を二つ作って、足場ごとに一人ずつ上げよう

('A`) じゃあまず俺たち二人を持ち上げてくれ、とにかく急ぐんだ

( ^ω^) 僕は力のある足場に持ち上げてもらったほうがいいかも

( ´_ゝ`) 分かった

ミ,,゚Д゚彡 じゃ、せーので行こう

( ´_ゝ`)せーの、 ミ゚Д゚,,彡


グイッ


( ^ω^) よし……っと、

( ^ω^) 大丈夫、天板が抜けてるなんてことも無さそうです

( ´∀`) この調子なら、手早く人を送っていけそうだ

('A`) 俺も頼む、先にアタッシュケースを上へ

( ^ω^) はい、よし、確かに受け取りました!

('A`) 開けんなよ

( ^ω^) 疑るのは分かりますけど、もうしませんよ

663Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:52:27 ID:tkrVrG.Y0
('A`) じゃあ、足場頼むぜ
  _
( ゚∀゚) おし、せーのでいくぞ、
  _
( ゚∀゚) せー…… (゚ω゚=)


ガキンッ!

  _
(;゚∀゚) うおっ!?

(;=゚ω゚) な、なんだ!?

(;'A`) バカ、揺らすな、落ちる!

ミ;,゚Д゚彡 違う、今のは車体が揺れたんだ!

(;^ω^) !

(;^ω^) 連結器が外れかけている! 重さが不安定になって前後が揺れたんだ!

(;´∀`) あ、ああ、さっきのやつか!

(;´∀`) クソ、素人じゃどうにもできない! 急いで車掌を呼んでくる!!


ドタドタドタドタドタ……

ガギッ


(;´_ゝ`) 仮止めに拳銃を噛ませたが、力を抜いたら吹き飛ばされそうだ!

ミ;,゚Д゚彡 よし、俺も手伝おう!

(;'A`) なあ、急いで持ち上げてくれ! 途中で止まったままにしないでくれ!
  _
(;゚∀゚) う、うおおっ

(;^ω^)僕の手に捕まって下さい!

   ガシィ
(;'A`) ∞(^ω^;)

664Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:54:39 ID:tkrVrG.Y0
ガッ


(;゚A゚) あっ!?

ミ;,゚Д゚彡 どうした!?

(;゚A゚) ベルトがコンテナのカドに引っかかった!!

(;^ω^) つまり!?

(;゚A゚) ズボンが脱げそうだ!!

(=゚ω゚)

( ´_ゝ`)
  _
( ゚∀゚)

ミ,,゚Д゚彡

( ^ω^)
  _
( ゚∀゚) このまま行くぞ、

(=゚ω゚) せえの!

(;゚A゚) えっちょっ


ズルッ


(;゚A゚) うわあっ

( ^ω^) 引き上げ成功!

(;'A`) クソ、寒ィ!

( ^ω^) ブリーフ履いてるから平気でしょう

(=゚ω゚) 金があればどうとでもなるのでは?

(;'A`) ああこいつらの塩対応もつららのように刺さる

665Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:56:13 ID:tkrVrG.Y0
( ^ω^) では、問題が解決するよりも早く僕達は前に行きます!

( ´_ゝ`) だが、武器がほとんど無いだろう! 強盗相手に大丈夫なのか!?

( ^ω^) 躊躇する時間は無い、それに幸運アタッシュケース半裸野郎も居ます!

(;'A`) あ!?
  _
( ゚∀゚) ああ、そりゃ安心だな!

ミ,,゚Д゚彡 俺達もここが解決次第すぐ向かうよ

(=゚ω゚) 健闘を祈る

( ^ω^) ありがとう、また後で!

(;'A`) なんだか俺の扱いが不当に悪くなってないか!

(メ‘■‘ *) (妥当だろ)

666Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:57:24 ID:tkrVrG.Y0
【午後3時26分】
【6両目:長物車:鉄骨の上】

667Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 00:59:07 ID:tkrVrG.Y0
ガタンガタン……
 ビュオーオォー……
  ガタンガタン……


ガン
 ガン


( ^ω^) コンテナは、上るのは苦労しましたが、下りるのは楽でしたね

('A`) 下りる時はズボンを脱がしてくるようなヤツも居なかったしな

( ^ω^) やだなあ誰もあなたのズボンなんて好んで下ろしませんよ

('A`) わかっとるわい!

('A`) クソッ、さみい

( ^ω^) そりゃあこの風の中、下半身を下着だけでいればそうなるでしょう

('A`) そういうこったな

('A`) とにかく先を急がなきゃならねえ、次の車両に向かおう

( ^ω^) ええ……

('A`)

('A`) なぁ

( ^ω^) なんですか?

668Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:01:28 ID:tkrVrG.Y0
('A`) 奥さんはどんな人だ?

( ^ω^)

( ^ω^) チラ

('A`) 勃ってるか確認するな

( ^ω^) いえ、妙な事を訊くものですから

('A`) いや人の股間を見るなよ

( ^ω^) ……強い女ですよ

( ^ω^) 妊娠が分かった時も、難産になると分かった時も、僕より落ち着いていたものです

('A`) そうか

( ^ω^) 何故今その話を?

('A`) それは……

( ^ω^)

( ^ω^) チラ

('A`) チンコを確認するな

( ^ω^) これは失礼

('A`) そもそも妊婦に興奮する趣味は無ぇ

( ^ω^) いや確認しやすいのでつい…

('A`) 股間見られてる感覚に苛まれたくなんてなかった

669Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:02:00 ID:tkrVrG.Y0
('A`) 母親がいねえんだよ、俺ァ

( ^ω^)

('A`) 生まれてすぐ死んじまってな

('A`) これから子供が生まれるってんだ、その子にはせめて幸せな親がついていてほしいと思ってよ

( ^ω^)

( ^ω^) ありがとうございます

( ^ω^) ……すいません、御見逸れしました

('A`) へ、ただの借金まみれ野郎と思ってたか?

( ^ω^) ……ええ、まぁ

('A`) まぁ、借金は俺がこさえたものがほとんどだし、あんたからの蔑みは間違ったものではねえよ

( ^ω^) いえ、

( ^ω^) いえ、それはそうとしても、あなたが私の妻を慮ってくれたという事実に変わりはない

( ^ω^) ありがとう

('A`)

('A`) へっ、油売ってねえでとっとと行こうじゃねえか

( ^ω^) ええ

670Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:02:47 ID:tkrVrG.Y0
【午後3時30分】
【5両目:貨物車:車内/後方オープンデッキ】

671Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:05:42 ID:tkrVrG.Y0
ガタンガタン……
 ビュオーオォー……
  ガタンガタン……


('A`)

( ^ω^)

( ^ω^) チラ


Σz ゚ー )リ;y=-33 ダダ!
;y=-333 ダダダ!


(;^ω^) うおっ

('A`) クソ、顔を出せば完全に弾幕を張ってきやがる、こんなもん相手できるか!


Σz ゚ー )リ ハハハ、ザコどもが!

Σz ゚ー )リ 二丁拳銃の竜と呼ばれるこの私に、真正面から挑もうとするとは! 愚かと言う他無いな!


('A`) ここに来て、やたらガチなヤツが出てきたな

( ^ω^) こりゃ一筋縄じゃいきませんね、多分アタッシュケースブンブンしてどうにかなる相手じゃない

('A`) 俺たちが貨物車のドアを開ける前から待機してたって事は、元々後ろの車両が巻き返されるのを把握してたみてえだ

( ^ω^) 前方には比較的上等な客車がある……おそらくそっちが主目的なんでしょう


Σz ゚ー )リ お前らが下したであろう三人は、所詮下っ端よ! だがこちらまで来たのが運の尽き!

Σz ゚ー )リ メダカを釣れたからマグロを釣ろうという阿呆の発想! なんと浅はかな!

Σz ゚ー )リ 覚悟しろよ、次に顔を出せば確実に吹っ飛ばしてやる!

672Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:06:44 ID:tkrVrG.Y0
('A`) どうする? やはり一か八かアタッシュケースで……

( ^ω^) いや、これはさっきとは精度も状況も違います……運でどうにかってレベルじゃない

( ^ω^) ヤツの言うとおり、顔を出せばこちらが危ない!

('A`) じゃあどうしろってんだ!

('A`) ここでいつまでも油売ってる暇は無い!

( ^ω^) うーむ

('A`)

('A`) ああ、

('A`) 小麦粉だ

( ^ω^) はい?

('A`) かなり大量のな……さっき中を見た時、山になって積んであった

( ^ω^)

( ^ω^)y- 一つ、タバコでも吸いますか

('A`)

┗─y('A`) ああ

673Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:08:09 ID:tkrVrG.Y0
Σz ゚ー )リ ハハハ、どうしたザコ共!

Σz ゚ー )リ もはや怖気づいて声も出まい!


-"
 ヒュッ 


Σz ゚ー )リ;y=- バン!

Σz ゚ー )リ

Σz ゚ー )リ 投げ入れてきたものを反射的に撃ったが……

Σz ゚ー )リ これは、タバコの吸殻…?

Σz#゚ー )リ

Σz#゚ー )リ この、私を舐め腐りやがって……!


-"  ヒュッ
 ."
  ヒュッ 


Σz#゚ー )リ ふん、無駄玉を撃たせるつもりか!?

Σz#゚ー )リ そのような小癪な手に乗ると思うか! 出て来い、正面から眉間をぶち抜いてやる!

<アホか

<お前は地の利で有利を得ているに過ぎない

<わざわざ姿を見せるような事をするかよ!

Σz#゚ー )リ く、ならばこちらから行ってやろう!

Σz#゚ー )リ 私を侮った贖いを、


ボッ


Σz#゚ー )リ うん?

674Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:10:47 ID:tkrVrG.Y0
モワッモワッ


Σz#゚ー )リ

Σz;゚ー )リ

Σz;゚ー )リ まずい、小麦粉に引火した……!

Σz;゚ー )リ 狙いはこれか!


バタン!


Σz;゚ー )リ ……!

Σz;゚ー )リ ドアを閉じて、この中で私を燻製にするつもりか!?

Σz;゚ー )リ ゲホッ、だが間抜けめ、進行方向側のドアから出れば良いこと!

Σz;゚ー )リ ああ、畜生! しかし、この車両を放棄せねばならんとはな、不覚!


ガタッ


Σz;゚ー )リ

Σz;゚Д )リ 開かない!?

Σz;゚Д )リ ゲホッゲホッ、なんだ、ドアがイカれたか!?

Σz;゚Д )リ 畜生、足止めどころじゃない! 早くこの倉庫を出なければ!!


ガタッガタッ


Σz;゚ー )リ クソ、ふざけやがってェ!


ガンッ!!

ガッコン

675Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:14:01 ID:tkrVrG.Y0
Σz;゚ー )リ ゲホ、よし、開い

(#'A`) フンッ!!


(#'A`)
◇⊂彡☆))z; Д ) ドガッ


Σz; Д ) ぐっはぁ!?

(#'A`) 天誅ッ

Σz; ー )リ コイツ……待ち構えて……

Σz; ー )リ ああ、私を閉じ込めるよりも早く、車両の上を回ってきていたのか……

('A`) フン、やはり恐ろしく察しがいいな

('A`) お喋り好きなのを利用して時間を稼がせてもらった、そして奇襲をかけて正解だったぜ

Σz; ー )リ その上、半裸で……

('A`) 関係ないだろ

Σz;゚ー )リ;y=- ああ、関係ないね

(;'A`) !


Σz;゚ー )リ;y=-3 バン!

(;-'A`)っ◇カン!
ビッ


(;-'A`) グウッ!

Σz#゚ー )リ;y=- お喋り好きなのはお前ものようだな、半裸男!

Σz#゚ー )リ;y=- その油断が命取り、血ィ吹いて死ねッ
;y=-

(;-'A`) あっやべっ

676Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:16:09 ID:tkrVrG.Y0
ブシュウッ

Σz#Xー )リ;y=-3 ダン!
;y=-3 ダン!

c◇'A`)っ◇ カンカン!

Σz#Xー )リ あ、ああ!?

Σz;Xー )リ なんだ、何も見えない!?

(-'A`) ああ、来てくれたか!


ダンッ


(#゚ω゚)うおおっ

Σz;Xー )リ !

Σz;Xー )リ もう一人も、上からッ……

(#゚ω゚)食らえッ


⊂二二二(#゚ω゚)二⊃ ボディプレス!!
    ⊂二(;-゚A゚)⊃ ウッ
     ⊂Σzメ Д )リ⊃;y=-
        ボギッ

Σzメ Д )リ ぐふぅっ

(;-゚A゚) グエッ!

(#゚ω゚) どうだ、参ったか!

Σzメ Д )リ

(#^ω^) ああ、すっかり伸びています!

(#^ω^) これであと4両!

(;-゚A゚) あ、あぁ……

( ^ω^) む!?

( ^ω^) 大丈夫ですか? どこか撃たれましたか!?

(;-゚A゚) アバラが折れそうだ! お前がとっととどいてくれ!

677Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:16:59 ID:tkrVrG.Y0
【午後3時38分】
【4両目:貨物車:室内】

678Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:19:20 ID:tkrVrG.Y0
ガタンガタン……
 コケー!コココココ……
  ガタンガタン……


( ゚∋゚) コケー

( ^ω^)y- まさか、胸ポケットに潜ませていた万年筆が役に立つとは

┗─y('A`) ああ、あれが無ければ死んでいたろう

┗─y('A`) タバコもそうだが、意外なものが活躍するものだな

( ^ω^)y- ええ……

( ゚∋゚) コケー

( ^ω^)y-

( ^ω^)y- いや、それにしても数奇ですね

( ^ω^)y- ただ同じ列車の最後尾に飛び乗っただけで、こんなふうに共闘することになるとは

┗─y('A`) まったくだよ……

┗─y('A`) 正直、最初に乗り合わせたときはいけすかねえサラリーマンだと思ったよ

( ^ω^)y- 僕も、最初に乗り合わせた時は薄汚ぇホームレスと乗り合わせちまったなぁと思いましたよ

┗─y('A`)

( ^ω^)y- ハハハ

┗─y('A`)

( ^ω^)y-

┗─y('A`) スパー

( ^ω^)y- スパー

( ゚∋゚) コケー

679Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:22:55 ID:tkrVrG.Y0
( ^ω^)y-

( ^ω^)

( ^ω^) 行きますか

┗─y('A`)

('A`)

('A`) ああ、残された時間も少ない

( ^ω^) さあ、

( ^ω^) 西秋で止まる為に!

('A`) では、いざ行かん、


 ======
 ||  || ( ^ω^) 荷台で
 ||  || ( つ つ    
_||_ || と_)_) _.  
 ̄(_)) ̄(.)) ̄ (_)) ̄(.))

680Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:23:36 ID:tkrVrG.Y0
【午後3時40分】
【3両目:客車:車内】

681Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:25:45 ID:tkrVrG.Y0
カタンカタン……
 カタンカタン……


┳┓从、 ゚#ノハ お嬢ちゃん、中々お可愛らしい顔してるじゃないの

lw´‐ _‐ノv や、やめてください……

( 〈i〉ω〈i〉) へっへっへ、いいじゃねえか!

( 〈i〉ω〈i〉)┏┳ この銃で穴開けられるのと、元から開いてる穴使われるのはどっちがいいんだ!?

从、 ゚#ノハ うわ……ちょっとその言い回しは引くわ…

( 〈i〉ω〈i〉) なんで突然冷静になるんだよ

从'ー'从 じいや……私達どうなるのかしら……

( ФωФ) お嬢様、大丈夫で御座います……私がついております……

( 〈i〉ω〈i〉) へっ! 涙ぐましいねえ、終点までたっぷり楽しもうじゃねえか

从、 ゚#ノハ ……ん?


ガチャッ


( 〈i〉ω〈i〉) !

( 〈i〉ω〈i〉)┏┳ 合図無しで扉が開いた……酒蔵じゃない!

┳┓从、 ゚#ノハ なんだ!?

682Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:27:22 ID:tkrVrG.Y0
トコトコ……


( ゚∋゚) コケ!コココ……


('、`*川 あら、かわいい

从、 ゚#ノハ おっ、に、鶏?

トコトコトコ……
  トコトコ………

( 〈i〉ω〈i〉)┏┳ なんだ、大量にやってくるぞ

( 〈i〉ω〈i〉) 後ろの車両から逃げ出したのか?

从、 ゚#ノハ 酒蔵が遊んでるのかな

( 〈i〉ω〈i〉) アイツ自分からめんどくさがって別行動したのに、何やってんだ

从、 ゚#ノハ ボスに取り分減らすように言っとこうぜ

ζ(゚ー゚*ζ あらかわいい、こっちおいで……


ガラガラガラガラ………


(;゚∋゚)コケッ!コケーッ!!

ζ(゚ー゚*ζ あら?

从、 ゚#ノハ うん?


ガラガラガラガラガラガラガラガラ!!!

三  ======
 三 ||  || (#゚ω゚) <食らええええええええええ!!!!
 三 ||⊂二二二   二⊃    
 三_||_ || と_)_) _.  
三  ̄(_)) ̄(.)) ̄ (_)) ̄(.))

683Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:29:38 ID:tkrVrG.Y0
lw´;‐ _‐ノv え、だ、台車!?

┳┓从、 ゚#;ノハ う、うわああああああ!?

(#゚ω゚) こっちの方が早いッ


(#゚ω゚)
   ⊂彡☆))、 #;ノハ バシーン
     オウッ!?

从、 #ノハ ビターン

(;〈i〉ω〈i〉) う、うわぁっ!? なんだお前!?

(;〈i〉ω〈i〉) 酒蔵は!? 酒蔵はどうしたんだ!?


タッタッタッタッタッ……

◇c(#゚A゚)っ◇ スタッ

(;〈i〉ω〈i〉)┏┳ く、新手……

( 〈i〉ω〈i〉)┏┳ 新手……?

(#゚A゚) 酒蔵ってのは、あの二丁拳銃の事か

( 〈i〉ω〈i〉)┏┳ え? あ、そ、そうだけど……

(#゚A゚) あいつなら二つ後ろの車両で伸びてるぜ!

( 〈i〉ω〈i〉)┏┳ あ、うん……

( 〈i〉ω〈i〉) いやなんでお前ズボン履いてないの

684Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:30:43 ID:tkrVrG.Y0
('A`)

( 〈i〉ω〈i〉)

('A`) いや、これは……

( 〈i〉ω〈i〉)

:('A`): 脱がされてさ……

(;〈i〉ω〈i〉)

:('A`):

(;〈i〉ω〈i〉) あっなんか……すいません

◇c(#゚A゚) 食らえーッ

(;〈i〉ω〈i〉) うおっ!?


(#゚A゚)
◇⊂彡((((〈i〉ω〈i〉;) ヒュバッ


(#'A`) チッ、避けやがった!

(;〈i〉ω〈i〉) コイツ、卑怯にも程がある!

(#'A`) さっきまでこういう感じでどうにかなってたのに!

(;〈i〉ω〈i〉) えーうちの組織不安すぎだろ……もう少し練度上げた方がいいよな……

(;〈i〉ω〈i〉)┏┳ ええい、とにかく邪魔するなら死んでもらうぞ!!

◇c('A`)っ◇ くっ、このアタッシュケースを貫けるかな!?

(#^ω^) おらっ!


ボフッ!!


(;〈 〉ω〈 〉)┏┳ う、な、なんだ!?

ζ(>ー<*ζ キャア!?

685Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:33:24 ID:tkrVrG.Y0
( A ) ……小麦粉か!

(# ω ) 流石にライフルの弾を正面から受けたら、中の金ごとおじゃんですよ!

(# ω ) さあ、道をあけて! 台車が通れるように!

( A ) !

( A ) よし、大丈夫だ、行け!

( 〈 〉ω〈 〉)┏┳

( 〈 〉ω〈 〉)┏┳ アホが、台車でまっすぐこっちへ突っ込んでくるんなら

( 〈 〉ω〈 〉)┏┳ 客車の通路上を射撃しちまえば……!


ダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!!!!!!!!!!!!


(; ∋ ) コケーッ

( 、 ;川 キャー!!

(;Фω ) ああ、伏せて! 頭を低くして!

(; A ) ああ、クソ、そんな!?


シュウウ……


(; A ) クソ、ダメだ、何も見えない!

(; A ) 返事をしろよ、オイ!


シーン


(; A ) ……そんな、

686Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:35:15 ID:tkrVrG.Y0
从 ー 从 ど、どうなっちゃったの……?

( 〈 〉ω〈 〉)┏┳~ 素人のの作戦なぞ見え見えなんだよっ、ヘッ!

( ^ω^) そうですか

( 〈i〉ω〈 〉) え?

      ボギャッ
(#゚ω゚)≡つ)〈i〉;)
  ムンッ!!

(;〈i>メωメ<i〉) ぶっへぇあ!?

(#゚ω゚) 目が見えない状況を作り出したのがこっちだと、忘れていたようですね

从'ー'从 あ、ああ、生きてた!

(#^ω^) あなたの射撃が終わるまで、私は客席の間に隠れているだけでよかったんですよ

(#^ω^) そして、血が頭に上った状態なら……

(;〈i>メωメ<i〉)┏┳ こ、このっ

(;〈i>メωメ<i〉)┏┳ カチッ カチッ

(#^ω^)そう、撃ってくると思ってましたよ、全弾!

( A゚) ……中々味なマネするなあ、オイ!

(;〈i>メωメ<i〉) あ、ああ、

◇c(#゚A゚)っ◇ リロードは間に合うまい!

(;〈i>メωメ<i〉) 待て、降参する! 要求があるならボスに取り計らう!

(;〈i>メωメ<i〉) だからもう、俺を痛めつけても……


ガン!

687Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:36:07 ID:tkrVrG.Y0
【午後3時48分】
【2両目:客車:室内】

688Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:39:24 ID:tkrVrG.Y0
カタンカタン……
 カタンカタン……


┏(⌒)( ^^)⌒)┓ ふんふんふんふふんふーん

(メ//_ゞナ) どうした、羅麩

┏(⌒)( ^^)⌒)┓ いえねボス、美府についたら何をしようかと考えてまして

(メ//_ゞナ) ふむ……

ミセ;゚ー゚)リ う、うぅ……

(;∵) 僕達、これから一体……

(メ//_ゞナ) そうだな、こいつらを揚げて食っちまうってのはどうだ?

J(;'ー`)し そ、そんな!

┏(⌒)( ^^)⌒)┓ ああ、そりゃあいいですねえ! 若い娘っ子なぞ、さぞ美味いでしょう!

(メ//_ゞナ) ははは! そうだそうだ、どいつから食おうか……

J(;'ー`)し ひいい……


バン!


('A`) おい、強盗ども! とっとと列車を止めろ!

( ^ω^) さもないと、痛い目見る事になりますよ


┏(⌒)( ^^)⌒)┓ む!

689Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:42:17 ID:tkrVrG.Y0
(メ//_ゞナ);y=- チャキ

('A`)

(メ//_ゞナ);y=- ……これは、

('A`) ズボンは来る途中で脱げた

(メ//_ゞナ);y=- あ、そう……

( ^ω^) 聞かれてないでしょう

('A`) 先に言っておかないと後で言われるだろ

(メ//_ゞナ);y=- いや、そうじゃない

(メ//_ゞナ);y=- お前ら、丸腰で何をしにきた? 列車を止めろだと?

┏(⌒)( ^^)⌒)┓ はん、アホ二人がやってきたところで、何になるってんだ!

('A`) ズボンが脱げてるから丸腰ってかww

(メ//_ゞナ);y=- ?

( ^ω^)?

┏(⌒)( ^^)⌒)┓ ?

('A`)

(メ//_ゞナ);y=-

( ^ω^)

┏(⌒)( ^^)⌒)┓

('A`)

( ^ω^) 丸腰じゃない! 僕達の後ろを見てみろ!

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ 何?

690Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:43:36 ID:tkrVrG.Y0
ドタドタドタドタ……


('A`) へ、待ってたぜ!


ミ,,゚Д゚彡;y=-
  _
( ゚∀゚)

( ´_ゝ`)┏┳

( ´∀`)

( ФωФ)┏┳

(=゚ω゚)


( ^ω^) これでも、丸腰と言えるか!

( ゚д゚ ) おおっ、助けが来た!

( ´ー`) みんな、助かるぞー!

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ ち、畜生……

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ こんな数の連中、一体どこから!?

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ 乗り込んだ仲間はみんな何やってんだ!?

(メ//_ゞナ);y=-

(メ//_ゞナ)

(メ//_ゞナ) ガシャ!

( ^ω^) む!?

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ ボス!?

('A`) 銃を捨てるか

691Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:44:59 ID:tkrVrG.Y0
(メ//_ゞナ) ……武力でこの列車を制圧しようって魂胆だったのに、逆にここまで追い込まれちゃしょうがねえ

(メ//_ゞナ) お見事、と言う他無い

(メ//_ゞナ) 降参だ

('A`) やけにあっさりだな

(メ//_ゞナ) 勝てない勝負で命を落とすほど、俺はバカじゃねえ

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ でええ!? ボス!?ホントに言ってんのかあ!?

(メ//_ゞナ) 羅麩、余計な口を挟むな

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ でもサツに捕まるのは嫌だよお!

(メ//_ゞナ) 俺たちも足を洗うときが来たんだ

(メ//_ゞナ) 機関士のところへ行こう、列車を止めるぞ

┏(⌒)(;^^)⌒)┓

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ わ、分かりやした

('A`) へん、最初からおとなしく……


(メ//_ゞナ);y=-3 タン!

('A`)っ◇ ガキンッ!

692Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:47:50 ID:tkrVrG.Y0
(メ//_ゞナ) チ、外したか!

ミ,,゚Д゚彡;y=- 一瞬で銃を拾い上げて射撃とは、とんでもない手練だぞ……

(=゚ω゚) それにしても今なんか天文学的な動きで防御しなかった?

('A`) 今日は運がいいからな!

(=゚ω゚) そういうレベルの話じゃないと思うが?

( ^ω^) なんてやつだ、人を騙して隙を突くなんて!

( ´∀`) 誰も突っ込めない状況なのをいい事に言いたい放題だ……

(メ//_ゞナ) 羅麩、接続をブッコ抜きに行くぞ! 機関車だけ切り離して逃げるんだ!

┏(⌒)( ^^)⌒)┓ 了解です! それでこそ俺のボスだぁ!

( ´_ゝ`)┏┳ クソ、これでも食らえッ


ダダダダダダダダダッ


从;゚∀从 わ、わああ!

<;ヽ`∀´> 伏せろ伏せろッ!

(メ//_ゞナ) ビスビスビスッ

( ФωФ)┏┳ やったか!?

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ ぐう、いってえが、まだ動ける!

(メ//_ゞナ) は、俺たちゃ米軍下がりの防弾チョッキ装備だ! 客車の後ろから前までの距離じゃ、その銃は貫通しねえ!
  _
(#゚∀゚) く、くそーっ

693Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:51:45 ID:tkrVrG.Y0
(メ//_ゞナ) よし……撤退だ!

( ^ω^) ダメだ、逃がさない……!

(メ//_ゞナ) しつこいヤツだな、

(メ//_ゞナ) 電車を止めろってんなら、先頭と後続の連結を切っちまえばいい!

(メ//_ゞナ) そうすれば両者益があるだろう!

( ^ω^)

('A`)

( ^ω^) あ、そっか

('A`) まあそれもそうか

(メ//_ゞナ)

(メ//_ゞナ)うん

( ФωФ)

( ФωФ)┏┳ え?

ミ,,゚Д゚彡;y=- いや、あいつら捕まえるんじゃ……

( ^ω^) いや、僕らは西秋で止まれればいいので……

('A`) 右に同じく

( ФωФ) いえ、ここまで来たんですから……

('A`) マラソンじゃあるまいし、そんな危険は冒したくないよね

( ^ω^)ぶっちゃけこの列車はどうなってもいいというか……

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ 自然に畜生すぎるぞ、この二人!

( ´∀`)

( ´∀`) やっぱり何か生理的に受け付けないわこいつら

694Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 01:52:25 ID:tkrVrG.Y0
ギ、


(メ//_ゞナ)ん?

( ^ω^) あ、


ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ

695Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:00:39 ID:tkrVrG.Y0
ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ
 グラッ


(;,,^Д^) きゅ、急ブレーキだ!!

(・∀ ・;) みんな何かに掴まれッ

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ うわわわわわっ!?

(メ//_ゞナ)クソ、最後尾は制圧したんじゃないのか!?

('A`) そうか、こいつら、俺達が貨物車より前しか制圧してないと思って、

(;^ω^) 油断してたわけですね!

(;^ω^) とっと、う、う、


ギイイッ


三三三三三三(;^ω^) うおおおおおっ!?


('A`) あ、


三三三三(;^ω^)(メ//_ゞナ)


ボギッ

696Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:01:24 ID:tkrVrG.Y0

('A`)

(;゚A゚) ヒイイッ!!

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ ぼ、ボス!?

(;'A`) う、ウワーッ!!
  _
(;゚∀゚) ああ、洒落にならんぞコレ!?

┏(⌒)(;^^)⌒)┓ うわああボス、しっかりしてください!

ミ;,゚Д゚彡 早く機関士に連絡して列車を停止させて、それから、

(;´∀`) 西秋の病院を呼ぼう! 警察も!

(;'A`) 締まらねえ解決だが、とにかく、みんな協力してくれ!

(;'A`) こいつらを死なせちゃならねえ!

697Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:01:56 ID:tkrVrG.Y0
【午後3時56分】
【西秋駅】

698Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:04:27 ID:tkrVrG.Y0
ピーポーピーポー……
 ガヤガヤ……ガヤガヤ……
  ウゥーウゥゥゥゥ……


(`・ω・´) 確かに298万4297円、受け取った

('A`) ええ、これで借金は……

(`・ω・´) 帳消しだ、ここからは自由にしなよ

('A`)

('∀`) や、やったああああ!!

<ね、お願い!お願いだから!

('A`) ん?


(////ω^) 西秋病院まで! 西秋病院まで頼みます!!

(´<_`;) んもーうるさいな、搬送先なんて決まってるんだよ!

(////ω^) そこをなんとか!

(´<_` ) よし、担ぎ込むぞ!

( ^Д^) はい!

(////ω^) そ、そんな、

('A`) 待った、待った!

(´<_`;) うん? なんだあんたは!

('A`) 頼む、その人を西秋病院まで連れてってくれ!

(´<_`;)

(´<_`;) まずズボンを履いたらどうかね

('A`)

('A`) だから言っただろ、先に言った方がいいって

(////ω^) うーむなるほど

699Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:06:05 ID:tkrVrG.Y0
(´・ω・`) ああ、待って待って救急隊員さん!

(´<_`;)む、車掌さん?

( ´_ゝ`) おおい、まってくれ弟者!

(´<_`;)兄者も、どうしてここに!?

(´・ω・`) 隊員さん、さっき搬送・輸送されてった強盗団がいるだろう!?

(´・ω・`) このお二方は、列車の中を駆けずり回って、あいつらを全員退治してくれたんだよ!

(////ω^)('A`)

(´<_`;)なんだって?

( ´_ゝ`) 俺も保証する、いや、乗客全員が保証してくれるだろう!

( ´_ゝ`) この人達がいなければ、俺達は全員身包み剥がれて、そっからどうなってたかも分からん!

(´<_`;)

(´<_`;) だが、それが西秋病院とどう結びつくんだ

('A`) なあ

(´<_`;) え? あ、ああ

(´<_`;) なんで、しょうか

700Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:09:30 ID:tkrVrG.Y0
('A`) いや、そんなに畏まる必要は無いがよ、

('A`) この方の奥さんはこれから、子供を生むってんだ

('A`) だから……

(´<_`;) いや、しかし、

('A`) 何か必要か!?

(´<_`;) そうじゃなくて、

('A`) 何か必要なら、俺がなんでも出す!

('A`) 俺の分なんていいんだ、俺の終点はさっき金を返したところに有ったんだ

('A`) これからいくらでも自分の時間を楽しめるぜ!

('A`) だがこの方は違う! 今も急ぎの用があるんだ!

(////ω^)

('A`) 必要なら、金は無いから、今回の件で褒賞が出るようなら全部あんたにやる!

('A`) だから頼む!

(´<_`;)

(´<_`;) いらないよ、そんなもの!

(;'A`)

(´<_`;) 分かったよ! 搬送先は西秋病院だ!

( ^Д^) えっ!?

('A`) !

701Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:14:11 ID:tkrVrG.Y0
(´<_`;) 責任は俺が取る、受け入れの準備をしてくれ!

( ^Д^) あ、は、はい!

(////ω^) ああ、ありがとう、ありがとう! 待っててくれ鶴子!

(´・ω・`) ああ、よかった!

( ´_ゝ`) ありがとう、弟者!

(´<_`;) 兄者の為にやったわけじゃないさ

('A`)

('A`) なあ、おいあんた!

(////ω^)

(////ω^) 私ですか!

('A`) ああ、

('A`) ありがとう、あんたが居なきゃ俺はもう、どうしようもなかった!

('A`) 頑張れよ!

(////ω^) ふ、

(////ω^) 何、それはお互い様でしょう!

('A`)

('∀`) は、そうだな

(////ω^) ありがとう、

(////ω^) これからの貴方の人生に、栄光あれ!

(´<_`;) さ、行きますよ!


ガタン、ガタン!
 ブルルルルル……
  ピーポーピーポーピーポー……

702Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:19:41 ID:tkrVrG.Y0
('∀`)

('A`)

('A`) ふう

(´・ω・`) ねえ、あんた、会社から公式にお礼をしたくて、

( ´_ゝ`) ああ、なあ、君、私個人からも、

('A`) おっと! ちょっと待ってくれ

(´・ω・`) え?

('A`) やることがあってな

( ´_ゝ`) な、なんだ?

('A`)

('A`) なあに、あの太陽を見るだけさ

( ´_ゝ`) ?

(´・ω・`) ?


カチッ!

ヒュボッ


~┗─y('A`)


スパーッ

703Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:20:17 ID:tkrVrG.Y0
【急ぎの用です】
   【了】

704Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:21:45 ID:tkrVrG.Y0
:Σz ー )リ: 以上!

:Σz ー )リ: ご拝読頂いた方はどうもありがとう

705( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:24:14 ID:5L3mbT2Y0
( ^ω^)「乙!名作じゃん……」

( ^ω^)「この勢いに乗って僕もぶちこんで寝るお!」

706( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:25:46 ID:5L3mbT2Y0





         最強スパイ大作戦!
    オペレーション:トモダチンコ のようです




( ^ω^)+                     ('A`)+

707Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:26:31 ID:tkrVrG.Y0
っ[文戟中]

708( ^ω^)<サンクス!)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:27:51 ID:5L3mbT2Y0
(^ω^ 三 ^ω^) キョロキョロ

( ^ω^)
   つ〇 ポチポチ ピピッ

『ピピピ ピピピ』

『キュイン』

『ザザッ……こちらアラマキー大佐』

( ^ω^) こちらエージェント・ブーニー。予定通り潜入したお
   つ〇

『流石だなブーニー。作戦通りに頼む』

( ^ω^) 分かってるお。で例の協力者とやらは?
   つ〇

『一足先に潜入済みだ。コードネームはポイズン。彼は一人の研究者を装い、施設内を調査中だ』

709( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:28:42 ID:5L3mbT2Y0
( ^ω^) ポイズン……部下の行く先に毒を送り込むとは、趣味が良いお、大佐
   つ〇

『何だね?』

( ^ω^) 部下の行く先に毒を送り込むとは、趣味が良いお、大佐
   つ〇

『そうか。それで例の合言葉だが』

( ^ω^) 大佐。その塩対応はどうかと思うお。そういうの、二人の関係に後々影響してくると思うお
   つ〇

『彼女か君は』

( ^ω^) フフッ(満足)それで合言葉は?
   つ〇

『“チンコ”だ』

( ^ω^)
   つ〇

( ^ω^) それはさておき、合言葉というのは、一体?
   つ〇

『“チンコ”だ。聞き方を変えても内容は変わらないぞ。私とてこれはどうかと思うが、上層部の意向だ』

710( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:29:29 ID:5L3mbT2Y0


( ^ω^) 大佐。もし僕が奴らに捕まって尋問されたら、連中は合言葉を聞き出そうとしてくるかもしれないお
   つ〇

『そうだな。その時は助けが来るまで耐えてくれたまえ』

( ^ω^) それで、もし、僕の心が折れて、合言葉を吐いてしまったとするお
   つ〇

『そのような事態に陥らないよう心を強く持ってくれたまえ』

( ^ω^) 爪とか剥がれながら「チンコ!チンコ!」って言って、相手それ信じると思う?
   つ〇

『当然信じないだろうな』

( ^ω^) 上の連中アホしかいねぇのかお
   つ〇

『すまない。さておき、ポイズンにも同様に合言葉を伝えてある』

( ^ω^) そっちのは?
   つ〇

『いや、君が知っておく必要は無い。何故なら君の左手首のマルチタスクギアが声紋と合言葉を認証してくれるからだ』

( ^ω^) なるほど。つまり僕とポイズンの合言葉が揃った時、このギアから次の指令が出るって訳かお
   つ〇

『そういう事だ、流石だな。頼むぞブーニー』

( ^ω^) 了解。最後に、ポイズンの特徴を一つ教えてくれお
   つ〇

『不細工を通り越して不憫細工だ。以上』

ブツッ

( ^ω^) その情報だけで不憫なんだけど……

711( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:30:18 ID:5L3mbT2Y0
( ^ω^) っていうかアバウトすぎてこんなん見つけられる筈無いお。アホだろあいつ

( ^ω^) まぁ、ダメ元で探してみるお……



五分後




            バアアァァァァァ  ('A`)  ァァァァァァァァアン!!!!





| 壁 |^ω^) あいつ!!あいつめっちゃ不細工!!ブサイク通り越して不憫細工!!間違いねぇお!!

( ^ω^) ポチポチ ピピッ
   つ〇

『……』

( ^ω^) 大佐、こちらブーニー。ポイズンと思しき人物を発見したお
   つ〇

『……』

( ^ω^) ……大佐?
   つ〇

『Zzz……』

( ^ω^)
   つ〇

( ^ω^)
   つ〇 ブヅンッ

( ^ω^) あんなボケ老人に頼ろうとした僕が馬鹿だったお

712( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:31:17 ID:5L3mbT2Y0
('A`),,,

| 壁 |^ω^) こっちきた……!


| 壁 |     ('A`),,,


| 壁 |^ω^)('A`;) !?


| 壁 |`;)三 ムゴォ-!?

                 ボソボソ
     チンコ……チンコ…… ( ^ω(;' ⊂ !?
                   つ
     (CV.大塚明夫)     ボソボソ
チンコ……チンコだお……チンコ ( ^ω(;'⊂ ムガ-!!ムガ-!!


チンゴボォ!?  ( ^ω(⊂三('A`#) やめろ変態!!


(#^ω^) 何するんだお!

(#'A`) こっちのセリフだボケェ!!こちとら掘る価値もねぇ顔してんだぞボケェ!

713( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:32:04 ID:5L3mbT2Y0
(#^ω^)つ なんのこっちゃ!僕のチンコとお前のナニで新しい事が始まるんだお!

(#'A`) やめろォ!

ギシギシ


| 壁 | -゚)チラ

川 ゚ -゚) ……

川*゚ -゚) ホモレイプだ……!

川*゚ -゚) ドクオの奴を探していたら飛んでもない場面に出くわしてしまった……

川*゚ -゚) ツンも呼んで来よう


(#^ω^) チンコォォォォォォォ!!!!

(#'A`) 負けるかァァァァ!!このウンコ野郎ォォォォ!!

ピピッ キュイン!!

( ^ω^) !? ('A`)

『ブーニー、そしてポイズン。どうやら無事に合流出来たようだな』

(;'A`) あ、アラマキー大佐!?どうしてこのホモがギアを……?

『このホログラムは録画メッセージだ。君たちがこれを見ている頃、私は熟睡している事だろう』

( ^ω^) なんなんだあいつマジで。あと誰がホモだお

714( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:32:52 ID:5L3mbT2Y0

('A`) ……もしや、お前がもう一人のエージェント……?

( ^ω^) その通りだお、ポイズン

〜〜〜かくかくしかじか〜〜〜

('A`) つまり、お前の合言葉である“チンコ”と……

( ^ω^) 君の合言葉である“ウンコ”に反応して、ギアが起動したと言う訳だお

('A`) なるほど……色々と酷いな

( ^ω^) マジで同意


| 壁 |゚)ξ-゚)チラ

('A`) 強引すぎる……もっとお前の事が分かってれば、俺だって拒んだりは……

(;^ω^) す、すまんお……はやる気持ちを抑えきれなかったんだお……

(*'A`)、 全く……まぁ、お前みたいな愚直な奴、嫌いじゃないけどよ……

(*^ω^)、

| 壁 |゚)ξ-゚)


ξ゚⊿゚)ξ,,

川 ゚ -゚),,

ξ*゚⊿゚)ξ ピロートークだ……!

川*゚ -゚) ドクオ……落ちちゃったか……!

715( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:33:55 ID:5L3mbT2Y0
ξ*゚⊿゚)ξ ここはそっとしておきましょう……邪魔しちゃ悪いし。私達はやることがあるし

川*゚ -゚) そうだな。にしても最後に良いものを見た

ξ*゚⊿゚)ξ ブサ×デブ……ニッチだけど良いものよね……

川*゚ -゚) ツン。お前は私の最高の相棒《バディ》だ……

ξ゚⊿゚)ξbグッ

川 ゚ -゚)bグッ


( ^ω^) それで、ポイズン。今回の標的だけど――

('A`) あぁ。今回の作戦内容は「核ミサイル発射コードの奪取、及び研究成果の完全な破壊」。
    この施設はベトナムの新興企業の実験施設という名目で成り立っているが、そのバックにはとあるロシア系軍事企業が居る。
    実験内容は「市街地での核開発及び小型核ミサイル発射の実用化」。
    この技術をテロ組織や反体制組織へと売り渡し、全世界を混沌へと叩き込もうというのが、悪の親玉ロマネスクの野望という事だったな。

( ^ω^) なっげぇ


(※尚、本作中において上記の設定は一切活用されない)

716( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:34:25 ID:5L3mbT2Y0
( ^ω^) で、そのコードとやらは何処に?

('A`) これを見ろ

ピピッ

( ^ω^) ここは?

('A`) 物資保管庫。施設内の実験で用いられる物品がまとめて貯蔵されている

( ^ω^) こんな所にコードが……?

('A`) いやここには少数だが銃が保管されている。
   ハンドガンとグレネード程度ならここで調達できる筈だ。
   まずはここで装備を整えてくれ。コードを追うのはその後だ

(※尚、本作中において上記の設定も一切活用されない)

717( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:35:16 ID:5L3mbT2Y0
( ^ω^) なるほど……備えあれば憂いなしって訳かお

('A`) 俺は引き続き情報を流す。悪いが、直接手助け出来るのは一先ずこれまでだ

( ^ω^) 了解

('A`) 進展があれば連絡してくれ。任せたぞ



・物資保管庫・

(^ω^ 三 ^ω^) キョロキョロ

( ^ω^) 誰もいない……よし

( ^ω^) ……あのダンボールが怪しいお

( ^ω^)
   つ □ ゴソゴソ

( ^ω^) !?
   つ □

『おねぇちゃんといっしょ!』

『おねショタソーセージ!』

『隣のお姉さん』

(;^ω^) なんなんだお……このおぞましい量の、おねショタ同人誌は……!?

718( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:36:06 ID:5L3mbT2Y0
,,('A`)

( ^ω^) ポイズン……?何故ここへ……

('A`) ……見てしまったな、それを

( ^ω^) え?

('A`) そして、バレてしまったようだ

( ^ω^) 何が?

('A`) 俺が偽物のポイズンで、正体がこの組織のボスであるロマネスクであるということが……

( ^ω^) いや何言ってんの君

('A`) ポイズンの尋問は骨が折れた……。
   奴の乳首をつねる度に“ウンコ!ウンコ!”と叫ぶから何事かと思ったが、気付くまで時間がかかったよ

( ^ω^) いやマジで何言ってんの君


急展開!
ドクオの正体はロマネスクだった!

ロマネスクの真の野望。
それは荒廃した世界に蔓延する唯一の娯楽をおねショタエロ同人のみとし
おねショタを全人類にとってスタンダードな性癖とする事だった!

                           (ω^; ) なんか出てきた!?いや内容酷いな!

719( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:37:52 ID:5L3mbT2Y0
ブーン「そ、そんな!?ポイズン……僕達の友情は偽りだったっていうのかお……!?」

('A`) あぁ、そうだとも……

ブーン「う、嘘だお!信じないお!僕は……僕は君の事を……信じて……!」

('A`) よろしい、ならば見せてやろう……私の真の姿を!

(;^ω^) なんか急に物凄く勝手に話進んでるゥ!?プロットの会話文そのまま持ってきちゃってる感が凄い!

(;^ω^) てかこの「ブーン」って何!?文字じゃん!?急に出てきたけど!?

('A`>⊂ グイッ

( ФωФ)つ<'A`) バァァァァン

(;^ω^) いやバァァァンじゃなくて!どう見ても着脱前後の横幅足りてねぇだろ!

( ФωФ) ククッ……驚きで声も出ないようであるな

(#^ω^) いやご覧の通りメッッッッッチャクソ喋ってますけど!?驚きのあまりむしろ饒舌になってるんですけど!?

720( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:38:41 ID:5L3mbT2Y0
ブーン「……ッ、そんな……!な、なら……本物のポイズン……彼はどうなったんだお!?」

(#^ω^)つ)ーン だからお前はなんなんだおォォォォ!文字が喋んなおォォォォ!!

( ФωФ) ふっ……お望みとあらば会わせてやろう

( ФωФ) (ロマネスクが指パッチンをする)

( ^ω^) いやそこは普通にパチンで良かっただろ……

('A`) バァァァァァン

(#^ω^) だからバァァァァンじゃねぇんだお! 

#)ーン「まっ……まさかポイズン……君は!」

(;^ω^) いや文字の癖に負傷AA貼り付けてんじゃねぇお……なんか罪悪感感じるじゃん……

( ФωФ) フッ……お察し通りのである

( ^ω^) どうせおねショタに釣られて裏切ったんだろ

('A`) 悪いなブーニー。俺はおねショタに釣られて裏切ったんだ

(#^ω^) 予想通りすぎるわ!!なんか捻れ!!!!

(;^ω^) っていうか駄目だコイツら!完全にプロットに取り込まれてるお!

721( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:39:28 ID:5L3mbT2Y0
プルルルッ プルルルッ

ピピッ

(;^ω^) こっ、こちらブーニー!大佐!もうこれダメだお!どうにもならんお!
   つ〇

『ブーニー、作戦は成功した!早く帰投したまえ』

(;^ω^) どこが!?どこをどう見ても大失敗でしょこれ!?
   つ〇
『すまない。実は言い忘れていたんだが、君たちの他にエージェントを一組送り込んでいたのだ』

(;^ω^) は?
   つ〇

『彼女達の名前は“アイシクル&マキグソヘアー”。二人の活躍によって核発射コードは奪取。研究成果も完全に破壊された』

( ^ω^) は?
   つ〇

『そして間もなくその施設は爆発する!早く逃げるんだブーニー!』

( ^ω^) いや、僕が来てから一時間も経ってないんだけど?っていうか何?それじゃまるで僕らが囮みたいな――
   つ〇

『……チッ』

ブヅン

( ^ω^)

( ^ω^) ア

(#^ω^) アラマキーーーーーーーーーー!!!!

722( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:41:40 ID:5L3mbT2Y0
(#ФωФ) 来い!ブーニー!

#)ーン「うおおおおおお!!!!」

('A`) クハハハハ!おねショタの力を手に入れた俺は無敵だ!お前一人では勝ち目などない!

#)ーン「ポイズン!僕の拳で君の目を覚ましてみせ



一同「ウッギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」
                             ´
                               ´.
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´
                                                          糸冬
                                                         -------
                                                        制作・著作
                                                          NHK

723( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 02:42:34 ID:5L3mbT2Y0
( ^ω^) フゥ〜。スッとしたお

( ^ω^) じゃあ僕寝るから。ドクオちゃんガンバ大阪

724Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 02:45:18 ID:tkrVrG.Y0
Σz ゚ー )リ 見事な……爆発オチだった。乙

725('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:29:01 ID:WzbrniCg0

('A`) おはよう諸君

('A`) 投下するか多少迷ったけどまあ投下するわ

726('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:29:55 ID:WzbrniCg0

僕たちは大抵、時間の中で生きている。
それを気に入ろうが気に入らなかろうが、とりあえずはそういう事になっていて、例外はとても珍しい。

時間の方は僕らの好悪なんてお構いなしに、ただ流れ続けていて、
それは、ゆっくりだったり、速かったりする。

例えば、ある物理学者が言ったとかいうように。
可愛い女の子とデートしているときと、熱したストーブに手をかざしたときでは、時間の進み方は違って思える。

物理学的には、光速に近づけば近づくだけ、重力が強くなれば強くなるだけ、時間はゆっくりと経過する。

そうやって考えると、恋とか十代とかいうのは実のところ、限りなく静止した無重力状態なのかもしれない。



ハインは僕らの同級生で、地元では評判のやんちゃな女の子だった。
男勝りというかなんというか、どういう訳か男子よりも女子から人気が出るタイプだった。

モララーと僕はそんなハインと一緒の小中に通って、高校も同じだった。
理由は未だによくわからないが、なぜか僕らは馬があった。
色々な馬鹿をやったり、兄貴が趣味で集めたアホな映画のDVDを見たりして一緒に時間を過ごした。

思い返してみれば、僕の親友モララーが、そんな彼女に惚れるのは時間の問題で、
けれども、最初に話を聞くまでは、それについて考えもしなかった。

727('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:30:23 ID:WzbrniCg0

モララーは、もっとお淑やかで優等生のクーなんかがタイプだと思っていた。
勿論、それが僕の勝手な思い込みだというのは認めるけれど、
よりにもよって、あのハインに惚れるとは予想だにしなかった。


それ以上に僕を驚かせたのは、何をするにしてもそつなくこなし、利口に立ち回るモララーが、
この手の分野ではからっきし使い物にならない、ポンコツだったということだ。

( ・∀・)「気になるんだ…ハインのことが…」

( ´∀`)「それはさっきも聞いた」

( ・∀・)「でも…気になるんだ…」

( ・∀・)「これが恋ってやつなのか…?」

( ・∀・)「なあ…モナー」

( ´∀`)「…ん?」

( ・∀・)「気になるんだ…ハインのことが…」

( ´∀`)「……」

なるほど、こいつは重症だ。

728('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:30:52 ID:WzbrniCg0

そんな調子で、うだうだと思いの丈を垂れ流すモララーは、
僕の周りを亜光速で飛び回る、超重質量を持った恒星か何かのようにも思えた。

とにかくハインの事となると、やたらめったら話が長い上に、かなりご執心なのだ。
オレンジが香る銀髪がどうとか、健康的な体つきがなんとか、
何よりもその粗暴さと案外乙女なハートのギャップがどうたら、口吻熱くまくしたてる。

もしかして、こいつは僕が思っていた以上にヤバイやつなのかも知れない。
そう思わなかったと言えば嘘になる。

でもどういう訳か、いや、当然のように本人の前では借りてきた猫で、何だか全てがギクシャクしていた。

幼馴染みたいなもんで移行が難しいだの、作り事のような言い訳を続けては悶々としているモララーを、
たまには僕だって哀れに思ったりもした。大抵は鬱陶しさが勝ったにせよ。

そうして遂に、もうダメだハインに告白するんだ、とかなんとか言い始めたところで事態は急転直下、
モララーの恋路は僕を盛大に巻き込んで、怒涛の展開を迎えた。

729('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:31:17 ID:WzbrniCg0

放課後の校舎裏にハインを呼び出し、そのつれない態度に萎縮しながら、
モララーが辿々しく言葉を紡ぎ始めたところで、何もない空中に黒い線が走りった。

埃か何かが目に入ったのかと思って瞬きすると、黒線は急速に膨張して、二人の後方で景色が歪む。

何が起こっているのか理解出来ないなりに、僕は二人に駆け寄よろうとして、
モララーが胸の内を伝え終え、ハインが一言二言、何か口にしたところで、景色の歪みは限界に達して弾け飛んだ。


辺り一面の空間が砕けて飛散し、僕はその隙間に転落するように飲み込まれた。

730('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:31:43 ID:WzbrniCg0





( ´∀`) インフィニティ・スペース・タイム・ブルーのようです





.

731('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:32:12 ID:WzbrniCg0

そうして気がつくと、夜のように黒い地面以外には何も見当たらない、漠然とした空間に僕は突っ立ていた。

さっきまでハインやモララーと一緒に居たはずの校舎裏から、景色はうって変わって、
世界を構成するオブジェクトの裏側に迷い込んだような、
あるいは空間自体が処理落ちしたかのように、ブランクが大きく口を開けていた。


(; ´∀`) 「これは…一体…」


歩いても歩いても、色形のない空間がどこまでも続く。
空間内部は薄暗く、それほど遠くまでは見通せない。

地割れか何かに飲み込まれて、死んでしまったのか。あるいは白日夢でも見ているのか。
それとも、告白のあまりのベタさに、世界のほうが気恥ずかしくなって耐えられなくなったとか、
狼狽した僕は、そんなことも考えたりしたが、最新の思いつきは少し異なる。

歩き続けて十数分はたっただろうか。
今までと違って、見通しのきく大きな空間にぶち当たった。

変わったことは他にもあって、どういう訳だか、此処には同じような顔をした連中が大勢いる。
無数のモララーと、無数の僕が空白の中にいた。

732('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:32:38 ID:WzbrniCg0

自分とそっくりな人間が無数にいる。
やたらと増殖しすぎたドッペルゲンガーとかクローンだとか、そういう事も考えられるが、
前後の状況からして、この場合どちらも適切とは思えない。

従って僕が提唱する最新の仮説はこうなる。
たわんで弾けたのは空間ではなく、時間。

僕の親友が、思いを寄せる女の子に告白した正にその瞬間、砕け散った。

そして、こいつらは未来だか過去だかの、僕とモララーの一覧たち。


こいつは全く、どうかしてる。
ただでさえ、ろくでもないこの世の中で、どうしてこうもあちこち暴走し始めるのか。
僕の親友がただ告白しただけで時間が弾け飛ぶなんて、あり得るだろうか?

しかし、世界人口75億、異星人やら動物やらの求愛行動も含めれば、
毎秒誰かが告白していたって、おかしくはない。

それが、たまたま僕の親友だったってことに過ぎないのかも知れない。
すごい偶然ではあるけど、ありえないことではないわけだ。
そう思い込もうと僕は努力する。

733('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:34:03 ID:WzbrniCg0

こんな思いつきを、仮説なんて呼んで真剣に検討している僕の頭の方も、
負けず劣らずどうかしているのは認める。

正直な所、僕は色々なことに動揺しきっていて、全く頭が働かない。

突然告白に踏み切ったモララー、割れとんだ空間と転落先のブランク、そこにいる無数の僕たち。


事態をいたずらに複雑化させているのは、僕もハインのことが好きだった、ということだ。


過去形で語られているのには勿論、ちゃんとした理由がある。
時間が砕けてからというもの、僕は未来に属しているのか過去に属しているのか分からない。

現在? そいつは最もありそうにない。

あるいは全てが現在に収束したとも言える。
過去も未来も今この一点に多重同時に展開している。

これは多分、一巡前の時間を消去する機能を搭載し忘れたループ機関だとか、そういう、ろくでもないものになる。
何しろここには、僕やモララーと同じ顔をしたやつが無数にいるのだから。

734('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:35:34 ID:WzbrniCg0

人がどうして人を好きになるのか、そいつを大真面目に考察したところで、行き着く先は小さな袋小路だ。

穏やかな午後の陽光が反射する銀髪が好きだとか、
その髪が振りまくオレンジの香りが、とか言い出したところで、
それがどうして好きなのかさらに掘り下げようとしても、大抵は何処へも行けない。


恋の三角関係。こいつは時間が正常に運行しているときでさえ厄介な問題なのに、
時間が砕けて可能性世界が一点に集積し、限りなく自分に近い自分が無際限に存在する、
なんてことになった今、いくらなんでも荷が勝ちすぎている。


そうこうしてる間にも向こうの方で、ハインが別に好きじゃなくなったモララーと、ハインにフラれたモララー、
ハインをストーキングしようとしてヒートにボコボコにされ何故か喜んでたらしいモララーが互いに睨み合い、
今にも私闘を始めようとしているではないか。

それを涼しい顔で見送る僕と、呆れ顔で通り過ぎる僕、囃し立てる僕、止めに入る僕などがやっぱり周りには居て、
当然、僕は最後の僕になる。

落ち着けモララー、お前はもっと冷静なやつだったはずだろ。

735('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:36:26 ID:WzbrniCg0

そこまで考えて僕は困惑した。

そういえば、僕と同じ時間の中で暮らした、僕の親友モララーは、どれだ。

一体、僕はどのモララーに味方すればいい?


( ´∀`) 「……」

モララーが告白した瞬間に、時間が砕け散ったというのは確かだ。
いや、多少の怪しさは僕も認める。記憶なんてものはそもそもが不安定だし、
時間が砕けた今となっては、それが、どれほどの不定形を取るのか見当もつかない。

しかし、他にどうしようもないのも事実だ。

告白した瞬間に時間が砕けたという仮定を受け入れるのなら、
僕らの時間のモララーにあり得る可能性は、概ね二つ。

フラれるか、つき合うかの二択だ。


もっとも、ちょっと考えさせてほしいだの、キープ君だの、お友達から始めましょうだの、
若干厄介な形を取ることも、まま、ありえる。

しかし、僕らの時間のハインが、僕が好きだったかも知れないハインが、そういう対応をするとも思えない。

736('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:37:09 ID:WzbrniCg0

もっとも、ちょっと考えさせてほしいだの、キープ君だの、お友達から始めましょうだの、
若干厄介な形を取ることも、まま、ありえる。

しかし、僕らの時間のハインが、僕が好きだったかも知れないハインが、そういう対応をするとも思えない。

そういうわけで僕が味方するべきは、哀れにもフラれたモララーだ。

ハインといちゃついてるモララーや、ハインの尻に敷かれているモララーが存在しない以上そうなる。
もっとも、そんなモララーが居たとして、味方する気になるかは、かなり怪しい。

僕は素早く傷心のモララーに駆け寄ると、彼をにらみ合いの場から引き剥がし、何処かあちらの方へ牽引していく。

モララーは腕組みしたまま引きずられ、向こうの方に居る別のモララーを睨みつけるのを止めない。


( ・∀・) 「あいつら、ふざけてやがるんだ…」

( ・∀・) 「俺と同じような顔で、好き放題言いやがって…」

( ・∀・) 「ハインの銀髪は最高なんだよ!」

( ・∀・) 「それを言うに事欠いて白髪みたいとは…とんだ侮辱だよ!」

( ´∀`) 「……」

あれ、こいつ、ストーカーのモララーか?

僕は一瞬うろたえる。

737名無しさん:2018/10/29(月) 07:41:12 ID:DyVc0HvQ0
皆今回の爆発のお題を上手く使ってきてやがる

738('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:42:42 ID:WzbrniCg0

しかし、どれもがモララーということには変わりないようで、
それならば、どれもが僕の時間のモララーがなり得た姿なのだと、強引に納得したふりをしてみせる。

刻一刻と、この場に集合し増殖を続ける僕とモララー。それを包む奇妙な空間。

こんな面倒事は、まっぴらごめんだ。
一刻も早く片付けて、僕らの本当の問題である、三角関係に挑まなければならないのだ。
僕たちと、この世界が、イカれきってしまう前に。


こんな発狂しかけの時空間で僕らが次に打つ手と言えば、それはもう時間修復以外あり得ない。

勿論それはそうなのだが、時間崩壊なんてのは、いくらなんでも個人の手に負える問題じゃない。
超次元規模の巨大な超自然現象が相手では手口八丁の僕もこうして狼狽しきりだ。
大体、時間が砕けたというのも、まだ仮説に過ぎないのだ。

そんなわけだから当面の目標は、この空間から出ることだ。
どういうわけだが、ここでは他人の姿をまるで見かけない。
モララーと僕はそこらじゅうに、うんざりするほど転がっていると言うのに。

だとすれば、どこか別の空間があって、そこに他の人々が居るのではと考えるのが穏当なところだ。


そうして僕らは、この空間に来てからはじめて、お互い以外の人物を発見した。

奇妙な白いコートを着て、煙草を吸う女性。

739('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:45:07 ID:WzbrniCg0

                          ..ゞヾ:''ソ"'"''""''ソ:'ソッ,
                        .ヾ''゙ .          "''ソμ,
                     ッヾ´     ノ           `..彡
                     、ゞ             ⌒)         ミ  
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ミ´           -<´          彡:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙      ヾ            、_)               ミ ――――――――――――――
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            ミ         ノ                  ミ ――――――――――――――
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............       ミ                               ミ       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;....彡...........................              ...............................ミ.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                 ゙/゙ゾ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ヾ ゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι

740('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:47:02 ID:WzbrniCg0

fin.

741('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/29(月) 07:48:32 ID:WzbrniCg0

('A`) 完成したと言ったな

('A`) 勿論爆発的な意味でだ

('A`) 投下するか迷ったけど、まあこれはこれでいいだろ

742从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/10/29(月) 07:59:59 ID:exJzrrD60
从 ゚∀从 「今回の作品、今までのドクオ作品の中で一番好きな感じだ」

从 ゚∀从 「乙」

从 ゚∀从 「今回のお題って爆発だったっけ……」

743Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 09:20:38 ID:oIl3SGFM0
Σz ゚ー )リ くそッ……

Σz ゚ー )リ 面白え…面白えってのに……

Σz ゚ー )リ 誰も彼も爆発オチ……!

Σz ゚ー )リ 因果律が収束するが如く……!

Σz ゚ー )リ 素晴らしい物語が…爆発に飲まれる……!

Σz ゚ー )リ ……

Σz ゚ー )リ 今回……

Σz ゚ー )リ 何故参加者が少ないのか……

Σz ゚ー )リ 何故未完成者ばかりなのか……

Σz ゚ー )リ そこら辺……未参加者と未完成者に……聞いてみたくある……

Σz ゚ー )リ 今回の品評会…『何故』ノらなかったのか……?

744名無しさん:2018/10/29(月) 11:13:23 ID:0Otzfutg0
話し合い期間終わってからにしよっかなって思ったのと
ハッキリ言って上位者が参加しなさそうだからやる気出なかった
あと普通に忙しかった

745( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 12:43:09 ID:gpP6H5CA0
(;^ω^)「今回ばかりは純粋に疲れたお」

( ^ω^)「実はこっそり皆勤狙ってたんだけど筆が重かった……」

( ^ω^)「話し合いも途中だし、今回は見送ろうかなと」

(;^ω^)「でも酒蔵ちゃんと文戟(デート)の約束しちゃったし……」

( ^ω^)「で、板挟みになった上に現行放置してるの思い出しててんやわんやって感じ」

746Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 13:43:39 ID:oIl3SGFM0
Σz ゚ー )リ …実を言うとオイラも内藤との文戟無かったら今回参加してないんだな

Σz ゚ー )リ 正直、投稿期間中は休日が無いような感じになって辛かったんだな…この時期はクソ忙しいということを見逃してたんだな

Σz ゚ー )リ 話し合い期間に入る前だから、記念杯的に上位勢も参加すると予想して気合入れたけど、その予想は見事に外れたんだな〜

747名無しさん:2018/10/29(月) 15:07:16 ID:lHJbaAb.0
このスレはおわったのさ

748名無しさん:2018/10/29(月) 15:51:16 ID:UrY9RJnM0
終わらせようと必死な読者様おるやんw

749( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 16:40:34 ID:1cs2.7Sw0
( ^ω^) 例によって総帥が死んでおられるからリストアップしとくお

>>559-596
¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ
【( ^ω^)魂は輝き続けるようです】

>>610-629
イ从゚ ー゚ノi、[文戟中] ◆U.Ze.JZ4Hs(vs('A`))
【( ・∀@)怪盗ジョーカーとメデューサの瞳のようです】

>>637-703
Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY(vs( ^ω^))
【急ぎの用です】

>>706-722
( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c(vsΣz ゚ー )リ)
【最強スパイ大作戦!オペレーション:トモダチンコのようです】

>>726-740
('A`) [文戟中]◆0x1QfovbEQ(vsイ从゚ ー゚ノi、)
【タイトル不明】

投票期間

  『10月30日 00:00〜11月2日 23:59迄』

( ^ω^) こんな感じだったかお

( ^ω^) ドクオ、タイトル名書いて貼り直しよろすこ!

750( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 16:41:47 ID:1cs2.7Sw0
(;^ω^) ごめんタイトル見落としてたお!貼り直すお

751( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/10/29(月) 16:43:34 ID:1cs2.7Sw0
今回の作品一覧(全5作品)

>>559-596
¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ
【( ^ω^)魂は輝き続けるようです】

>>610-629
イ从゚ ー゚ノi、[文戟中] ◆U.Ze.JZ4Hs(vs('A`))
【( ・∀@)怪盗ジョーカーとメデューサの瞳のようです】

>>637-703
Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY(vs( ^ω^))
【急ぎの用です】

>>706-722
( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c(vsΣz ゚ー )リ)
【最強スパイ大作戦!オペレーション:トモダチンコのようです】

>>726-740
('A`) [文戟中]◆0x1QfovbEQ(vsイ从゚ ー゚ノi、)
【( ´∀`)インフィニティ・スペース・タイム・ブルーのようです】



投票期間

  『10月30日 00:00〜11月2日 23:59迄』


.

752¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/29(月) 18:24:31 ID:.WYGwG5M0
¥・∀・¥「内藤君、まとめありがとう」

¥・∀・¥「助かるよ」

¥・∀・¥「今日の夜には感想を上げるつもりなので、よろしく頼む」

753Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/29(月) 21:56:56 ID:tkrVrG.Y0
Σz ゚ー )リ 落ち着け花京院、投票期間は『10月30日 00:00〜11月2日 23:59迄』だ

Σz ゚ー )リ ちゃんと日付が変わるまで待ったほうがいいぜ

754¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/29(月) 22:10:09 ID:Bs6pW2lg0
¥・∀・¥「どうやらマヌケは見つかってしまったようだ」

¥・∀・¥「流石だ、承太……承太郎?」

¥・∀・¥(なんだか生臭くなったな……)

755名無しさん:2018/10/29(月) 23:21:34 ID:0Otzfutg0
大前提として、始まったばかりのブーストで10作品越えの作品が投下されてたってだけで
本来5〜8作品くらいがブーン系アクティブユーザーから考えて妥当な線なんじゃないの?

756名無しさん:2018/10/29(月) 23:39:51 ID:0Otzfutg0
言ったら悪いけど、小説に対して確かな向上心が持てないからブーン系なんかにいるわけで
コンセプトがそもそもブーン系とそぐわなかったって皆気付いたんじゃない?
その中でちょっとした好奇心で参加して票が貰えなければ即退学っていうのが実にブーン系民ぽいよね
結局何か言い訳にして今まで書かないで来たから票が貰えるような作品が描けないわけで、
手段と目的が逆転してるから実際の投下後の反応とのギャップに面白くなくなるんだと思う

「票が入らないと感想貰えないから自己研鑽出来ないからもう書きません」っていう奴が辞めてったとして、
そいつはそういう奴だから永遠に向上しないし、
また他山の石的な考え方も出来ないから、感想貰っても何にも活かせないと思う

結論から言えばそういう中途半端な奴を排除するストイックさを売りにすんのか、
逆に褒めあい馴れ合いを売りにすんのかっていうハッキリとしたスタンスが今後求められるんじゃないかなと思う

757名無しさん:2018/10/30(火) 00:01:33 ID:ezvNXXiI0
ていうかね、そもそも同じようなコンセプトのスレが昔VIPにあったんよ
「文才無いけど小説書く」ってスレなんだけど、最初は凄く盛り上がってたんだけど段々そのストイックな流れについていけないやつらが出てきて、
「ワナビスレ」っていう分岐ができたんだよね。
ワナビスレは実際に小説なんて書いてるヤツはほぼいなくて、送りもしない賞の締め切りと書いてもない小説のあらすじを話す馴れ合いスレだったんだよね
そこの方が圧倒的に楽で居心地いいから、結果文才スレは滅びたのよ。

でも元からただラノベやらアニメやらが好きなだけで書くことが好きじゃないワナビ民たちは、遂に己の妄想設定を垂れ流すだけのスレを作り上げる。

それが「厨二設定サラスヴァティ」スレなんだ。内容はもう地獄だからあんま見てないけど、ワナビスレも滅び、結果生き残ったのは『書かない』ってコンセプトのスレな訳。

ブーン系も同じ道を辿ってるんだよね。既に『書く』あるいは『書かねばならない』っていうのは最早時代遅れて、

Twitter晒しと作品作者の悪口陰口が主軸で、作品は書かないスレにコンスタントにレスが付き、息が長く続くんだよね

そう言った流れの中で文戟スレは良く健闘したと思うけど、やっぱり一度『書かない』楽を覚えた作者に熱を再度与える結果にはならなかったね

758¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/30(火) 00:05:36 ID:7.UDrpCM0
¥・∀・¥「話をぶった切ってしまってすまないが、一先ず、今回の参加者全員に最大の乙を送ろう」

¥・∀・¥「初参加ということで、少々不安も残るのだが、如何だっただろうか」

¥・∀・¥「楽しんで頂けたのなら幸いだ」

¥・∀・¥「さて、作品投下期間も過ぎた訳なので投票と感想の投下に移ろうと思う」

¥・∀・¥「また、投票順位を増やす話だが、流れとしては反対が多いようなので二位まで投票させてもらうよ」

¥・∀・¥「総帥の判断で変わった場合は、再度三位を付け加えるのでご容赦願いたい」

759¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/30(火) 00:06:42 ID:7.UDrpCM0
¥・∀・¥「今回のお題は爆発……」

¥・∀・¥「もとい、相棒だった訳だが、
投票するにあたっての基準は自分の好みで良いようなので、内藤君に入れさせて貰った」

¥・∀・¥「理由としては、下記のくだりだ」

>>               ボソボソ
     チンコ……チンコ…… ( ^ω(;' ⊂ !?
                   つ
     (CV.大塚明夫)     ボソボソ
チンコ……チンコだお……チンコ ( ^ω(;'⊂ ムガ-!!ムガ-!!

¥‐∀‐¥「正直に言おう 私はここで笑ってしまった」

¥・∀・¥「前半の流れからして、ギャグテイスト 上司は適当で、部下が奔走する潜入工作員物」

¥・∀・¥「某有名ゲームを連想させるストーリーの中に、探していた仲間が即見つかるといった展開の早さ」

¥・∀・¥「そこからのチンコ連呼は、俺はこれを見せたいんだ!といった勢いを感じたね」

¥・∀・¥「それと、チンコ……の中にチンコだお……を混ぜているのが面白い」

¥・∀・¥「脳内で読み上げると、その響きの間抜けさにクスリときたものだ」

¥・∀・¥「私は下ネタに弱い 自分で書こうとするとどうにも陳腐に感じてしまい、結局最後には抜いてしまう」

¥・∀・¥「そんな私個人の不得意な部分を上手く演出に盛り込んでいるのが、実に好みだった」

¥・∀・¥「この後の展開は、ほぼプロットしか書けていないという知識前提で進んでいくので、
作品として見ると手抜きだと感じてしまうが、その見せ方も実に上手い」

¥・∀・¥「言い方を変えれば文戟スレ作品という身内ネタから始まり、プロットをなぞるブーニー達と、
突然作品の枠組みから外れメタ的存在になってしまった( ^ω^)の突っ込みの激しさと自虐が光る作品だった」

¥;‐∀・¥「相棒要素は、まぁ……うん……」

¥・∀・¥「勢いがある作品として、投票させて貰うよ」

760¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/30(火) 00:07:15 ID:7.UDrpCM0
【第二位】Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY 【急ぎの用です】

¥・∀・¥「こちらの作品もギャグテイストな作品だね」

¥・∀・¥「やはり、自分が上手く書けないものには目が引かれてしまう」

¥・∀・¥「この作品の面白いところは、まず主人公二人の評価が無賃乗車というマイナスから始まるところだ」

¥・∀・¥「私感だが、ギャグの始まりにおいて主人公の評価は低いほうが面白い」

¥・∀・¥「評価の低い人間が面白おかしいコメディ的な行動を交えながら、勇気などを見せ、評価を上げていく」

¥・∀・¥「そんなところにカタルシスがあると思っている」

¥・∀・¥「この作品はブーンとドクオのダブル主人公だが、この二人も序盤から評価が別れる」

¥・∀・¥「どちらも無賃乗車に違いないが、片や子どもと妻の為、片や自分が作った借金と我が身可愛さの為」

¥・∀・¥「上手いこと対比が出来ている」

¥・∀・¥「では、ブーンがとてつもない正義漢で、ドクオがとことん卑屈かというとそうではない」

¥・∀・¥「どちらも利己的で、目的の為なら手段を選ばない」

¥・∀・¥「ドクオが札束を出す場面では、
ブーンがドクオに啖呵を切ったなら男らしく金を差し出すように促すが、
逆の立場だった場合、ブーンはすんなりと首を縦には振らないだろう」

¥‐∀・¥「例えば、少女と人質を代わるとかね」

¥・∀・¥「そして、それらが一段落した後、ドクオの過去を匂わせ、
最後に他人思いな一面を見せることによって、二人の評価は初めて読者の中で同等に近くなるのではないだろうか」

¥・∀・¥「私はといえば、展開に手に汗を握り、先の展開がどうなるものかと応援したよ」

¥・∀・¥「そして、最後にあぁ、この“二人”を応援して良かったと思えるような作品だった」

¥・∀・¥「といった理由で二位にさせてもらった」

761¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/30(火) 00:07:38 ID:7.UDrpCM0
イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs ( ・∀@)怪盗ジョーカーとメデューサの瞳のようです

¥*・∀・¥「こちらは私と同じく初参加の生徒の作品だ 同期や同級生と言えるだろうか」

¥・∀・¥「作品の導入としては突然の侵入者に慌てふためくといった、華やかな盛り上がりからスタートしている」

¥・∀・¥「これも私感だが、個人的にこの導入は中々難しい」

¥・∀・¥「何故ならば、序盤も序盤で最大の盛り上がりを作ってしまっているからだ」

¥・∀・¥「話としてまた盗みに入るのか、追う追われるの関係になるのか分からない為、
深くは言及出来ないが、この序盤の盛り上がり以上の見せ場を中盤、終盤に用意するのは中々骨が折れるのではないだろうか」

¥・∀・¥「今回は主人公であるジョーカー、目標であるメデューサの瞳、ライバル関係だろう警部の主軸を序盤に一気に出している」

¥・∀・¥「となると、彼らが中心に物語が進んでいく訳だが、そこにどのようなドラマを作るかが肝要になる」

¥・∀・¥「しかし、導入の時点で彼らの関係性を明かしてしまっている以上、それ以上の言及は野暮ったくなってしまうのだ」

¥・∀・¥「凡庸な例えで申し訳ないのだが、某怪盗物アニメであったりすると、序盤で怪盗が何かを盗む」

¥・∀・¥「それが手掛かりになり、大きな獲物に繋がる
そこを待ち構えていた、その話専用のライバル 窮地に助けに来るヒロインや仲間」

¥・∀・¥「こういった段階があると、書き手としても書きやすく、またドラマある物語になるのではないだろうか」

¥・∀・¥「キャラクターはそれぞれ個性があり、
特にジョーカーは怪盗道具(?)を所持していて、これらは相棒と思われる馬場園の発明品のようだ」

¥・∀・¥「とすれば、これからどのような発明品が出るのか?ジョーカーは何のために、宝を集めるのか?
それに協力する馬場園の目的は?何故、二人は協力関係を築いたのか?と、謎が深まり作品の奥深さが垣間見える」

¥・∀・¥「また、メデューサの瞳の近くに居たトソンが倒れていたり、
メデューサの瞳自体が盗まれていたのかも分からないといった、先が気になる展開だった為、
序盤のみで筆が止まってしまったのが非常に惜しい作品だと感じた」

762¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/30(火) 00:08:28 ID:7.UDrpCM0
('A`) ◆0x1QfovbEQ ( ´∀`) インフィニティ・スペース・タイム・ブルーのようです

¥・∀・¥「これも実に私好みの作品だ」

¥・∀・¥「物語は地の文主体で構成されていて読みやすい」

¥・∀・¥「会話主体なのがブーン系の良さであることは、重々承知しているが、それと読みやすさは話が別だ」

¥・∀・¥「私としてはその作品の世界観に浸かりたい為、
背景描写や心理描写を丁寧に書く作品が好きであり、読みやすいとも思う」

¥*・∀・¥「さて、序盤の展開だが、面白い」

¥・∀・¥「私は、思春期の頃というのは、周りの環境がころころと変わり、
情報量が膨大で、その処理に追われるからこそ、時間の流れは早いと考えていたが、
時間の流れが早いのは、自分たちが限りなく停滞しているのではないかという発想」

¥・∀・¥「私はこれに感銘を受けた 成程、こういった捉え方もあるのかと
極めて詩的な表現であると同時に、思春期という不安定な心理的要素も盛り込んでいるように感じる」

¥・∀・¥「主人公であるモナーは、どちらかといえば冷めた内面を持っていて、どこか斜に構えている
そんな彼の友達であるモララーは利口なようだが、恋愛ごとに臆病な面を覗かせる」

¥・∀・¥「ここで二人の対比が出来ているのだが、そのモララーが普段はどのような立ち振る舞いをし、
ハインが絡まなければどのように自分を表現していたのかが最後まで分からなかったのが残念だ」

¥・∀・¥「時間の隙間に飲み込まれたモナーの前には、様々な自分とモララーがいた
これは時間が順当に進んだ先の或いは進む前の彼ら自身ということだが、
この彼ら自身が一堂に介したことにどのような意味があったのか
ハイン絡みなのは間違いないだろうし、もしかすると最後に出てきた白衣の女性は未来のハインで、
過去の彼らと話がしたかったなり、付き合えばこういった結末に至ると諭すために時間逆行などをしたのかもしれない」

¥・∀・¥「謎は深まり、これからの展開をどう持っていくのか想像するのすら難しい作品だ」

¥‐∀・¥「題材がまず自分なら書けない作品である同時に、
描写が簡潔で分かりやすかったのだが、風呂敷を広げた段階で筆が止まったのが残念な作品だった」

763名無しさん:2018/10/30(火) 00:10:56 ID:ezvNXXiI0
素晴らしい感想だなぁ
やっぱ長続きしないかなこのスレ

764¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/30(火) 00:11:04 ID:7.UDrpCM0
【寸評】

>>737
¥・∀・¥「奇しくも私も最後に爆発させたので、このコメントは面白いと思った」

¥・∀・¥「こういったコメントを読むのも励みになるものだね」

¥・∀・¥「さて、今回は参加人数が少なく残念に思う部分もあるが、裏を返すと票がばらけず点数を伸ばしやすいということでもある」

¥・∀・¥「初参加の私が言えたことではないが、
今のうちに新規参入者は作品を書き、上位勢に追いつけるよう高めあうのも一つではないだろうか」

¥・∀・¥「また、メタ的な話をすると、これから年末に掛けて社会人勢は追い込みで忙しくなることが懸念される」

¥・∀・¥「一時的にかどうかは分からないが、時間的に余裕が無く、参加出来ないという生徒は多いだろう」

¥‐∀・¥「こればかりは難しいところだね」

【以下、隙有らば自分語り】

¥・∀・¥「第一回からROMっていた私が参加を決意した理由だが、第一にミセリ君が決めたお題【相棒】が私の創作意欲を刺激したこと」

¥・∀・¥「また、総ポイントが多かったものが次のお題を決められるという仕組みを、
自分が読みたいものを参加者に書いてもらえると表現していたことだ」

¥*・∀・¥「これを見た時、私はなるほど、そうか!と膝を打った」

¥・∀・¥「流石に極端に書き辛いお題は参加者自体が集まらず本末転倒だろうが、
ポイントとは別の楽しみが増えたように感じたんだ」

¥・∀・¥「その点に気付かせてくれたミセリ君に感謝するよ」

¥;・∀・¥「それと、ここまで感想を書いて感じたのが、
この量を書くだけでも、かなりの労力を要するということだ」

¥;・∀・¥「今回よりも作品数が多い時にも、全員分感想を用意していた内藤君には脱帽するよ」

¥・∀・¥「それでは、長々と書いてしまってすまない ここまで読んでくれてありがとう」

765¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/30(火) 00:20:19 ID:7.UDrpCM0
¥;・∀・¥「すまない、コピペをミスしてしまった >>759の初めに
【第一位】( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c
【最強スパイ大作戦!オペレーション:トモダチンコのようです】が付くと思ってくれ」

766('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/30(火) 00:28:12 ID:WZuL5d5U0

('A`) うーむ、質の高い感想でござるな

('A`) 個人的に今回の地の文は、野暮ったい感じを狙ったので読みにくいだろうと思ったが

('A`) そこに言及があるのは助かる

('A`) 後は先の展開を予想しているところも

('A`) この導入から読者がどれだけの予想を立てるのかは、かなり参考になる


('A`) 爆破オチの体たらくには過分の感想だな

767('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/30(火) 01:17:19 ID:WZuL5d5U0

('A`) 後、御高説の名無しくんが言ってることは

('A`) まあ、そこそこ正しいと思うね俺は

('A`) ただ、ブーン系にいるのは小説的向上心がないからだ、とかいう部分は

('A`) は? 知ったふうなこと抜かすなよクソ野郎

('A`) と思ったりもするが


('A`) でも俺は「書かない」というのは面白いと思う

('A`) 勿論、メタ的な意味で

('A`) 本文の省略を前提とすることで駆動する何かの小説的機関とその効果

('A`) 小説って一体、何を目的に書かれるどんな効果の何だったけ?

('A`) これ一つで一本書けるぐらいのネタだ


('A`) どうでもいい内容のクソ長文だったけどそこだけが有用だった

768イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/30(火) 04:14:17 ID:h636OqLk0
イ从゚ ー゚ノi、 マニー君、とっても素敵な感想ありがとね

イ从゚ ー゚ノi、 ボクは今回のお題で6つくらいプロットを考えたんだけど…

イ从 ー ノi、 まとめきれなかったや…。ドクオ君ごめん。

769イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/30(火) 04:24:43 ID:h636OqLk0
イ从゚ ー゚ノi、 お祖父ちゃんがよく、武の極致は闘わないことだなんて言ってた。

イ从 ー ノi、 でもボクはそう思うには、まだ若すぎるみたい。……三百年も生きたのにね。

イ从゚ ー゚ノi、 今回、間に合わなかったから言いにくいけど、ボクは戦いたくて、勝ちたくて、上手くなりたくてここに来た。

イ从゚ ー゚ノi、 ちょっとした好奇心でもなんでもいいじゃない?ここから一般小説にいく子だっているんだし。

イ从゚ ー゚ノi、 そんな創作の一歩目としてブーン系や文戟があってもいいと思うんだけどな。

770名無しさん:2018/10/30(火) 21:11:42 ID:FRUtpPQY0
その昔にボス批評会っていう研鑽会があったけどやっぱり誰も後に続かなかった

771('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/30(火) 21:21:44 ID:WZuL5d5U0

('A`) そんな三四人しか居なかった企画の末路より

('A`) 俺は総帥とかいう輩が生きてるかのほうが気になりますね

772¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/31(水) 00:02:57 ID:wLBRQYdQ0
¥・∀・¥「夜分に失礼 所感をまとめたので、投下するよ」

¥・∀・¥「>>755〜756 停滞気味な中、問題提起をしてくれてありがとう」

¥・∀・¥「こういった意見を頂けるのも、このスレがあってこそだ」

¥・∀・¥「さて、様々な要因を一つにまとめて書き込まれているので、一つ一つ分解して私の意見を書かせて頂こう
まず、小説に対しての向上心が持てないからブーン系に居るという点だが、それは違う」

¥・∀・¥「我々作者は、と一括りにしていいのかは分からないが、少なくとも私はブーン系が好きだ」

¥・∀・¥「確かに、小説といった面で捉えれば、ブーン系というのは顔文字AA主体で始まり、
地の文が少ないのが特徴で有る為、小説らしくない」

¥・∀・¥「ということは、地の文が上手く書けなかったり、
背景描写、心理描写、物語に組み込むトリックなどが上手く書けない人間でも書きやすい」

¥・∀・¥「会話による展開だけで、物語を進められるのが大きな利点だ
そういった要素から、小説よりもハードルの低いものとしてブーン系を捉えているように発言から見受けられる」

¥;‐∀・¥「正直なところ、ブーン系はハードルが高い」

¥;‐∀・¥「特に私のような、地の文を好ましく思う人間にとっては尚更だ」

¥・∀・¥「しかし、地の文を書いてはいけない等と誰も決めてはいない」

773¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/31(水) 00:03:23 ID:wLBRQYdQ0
¥・∀・¥「ブーン系は自由だ」

¥・∀・¥「どう書こうと、どうAAを崩そうと、大型AAを用いて漫画的な表現を取り入れようと自由だ」

¥・∀・¥「そして、これはかなり難しい」

¥・∀・¥「私は所謂、一般小説のような型にはまった、形式ばった小説が好きなわけだが、
それらを取り払い、顔を付ける、顔で表現する、或いは、全体像を形で見せる」

¥・∀・¥「ブーン系らしさを出すのは簡単ではない」

¥・∀・¥「認識としては、ブーン系は面倒が無く、簡単で、
誰でも手軽に書けると思ってるようだが、そうではないというのはこのスレの現状でも分かるだろう
何故、こんな簡単なことが出来ないのかとも思うだろうが、簡単ではないのだ」

¥・∀・¥「時間も多大に掛かるしね」

¥・∀・¥「それと、これは全員に当てはまる話ではないのだが、
私としては、地の文を書き連ねて、要所要所に会話文を挟む方が書くのは楽だ
しかし、ブーン系はAA同士の会話が主な構成要素だから、会話を多く入れたつもりだ」

¥・∀・¥「地の文一行で済むことを、登場人物に説明させるのは難しいのだ
私には出来なかったが、これらを心がけて推敲を重ね続けている作者も居るのだと分かって欲しい」

¥・∀・¥「つまり、作者はブーン系小説が好きだからブーン系小説として作品を書くのだ」

¥‐∀‐¥「こういった趣旨の発言で無かったのなら、すまない」

774¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/31(水) 00:04:04 ID:wLBRQYdQ0
¥・∀・¥「さて、次に投票を貰えずに感想が付かなかった為、退学してしまうという点だが」

¥・∀・¥「これに関しては、私も同意せざるを得ない」

¥‐∀・¥「それは、感想が貰えないと自己研鑽出来ないといった点を、しっかり明記しているからだ」

¥・∀・¥「趣旨がズレてしまうかもしれないが、これは作者として面白くない結果とも取れる」

¥・∀・¥「このスレの中でも話し合われていたが、作者としては作品を作り上げた後に感想を欲するものだ」

¥・∀・¥「もし、作品を誰かに見られていることが分からず、乙も付かず、具体的な感想もなかったとしよう」

¥‐∀‐¥「私ならば、心が折れる」

¥・∀・¥「それは何故か」

¥・∀・¥「作品を作り上げた時、作者は確かにその作品に自信を持っているからだ」

¥・∀・¥「自分の限られた時間を注ぎ込み、時間があれば作品に頭を巡らせ、どういった内容にするか、
どういった表現を取り込むか、これは分かりやすいか、分かりづらいか、読者に意図は伝わるだろうか」

¥・∀・¥「常に悩んでいる」

¥・∀・¥「筆が乗り、良く書けていると思っていても、推敲し、訂正し、時には筆が止まる」

¥・∀・¥「そんな中、書き上げた作品が見向きもされない」

¥・∀・¥「そうなれば、退学し、一読者に戻りたいと思っても、私は責める事は出来ない」

¥・∀・¥「こればかりはシステム上の問題だと思う」

¥・∀・¥「その為、今回勝手ながら全ての作品に感想を書いてみた」

¥・∀・¥「これは私が文戟スレに参加する際に決めていたことだ」

¥・∀・¥「今後も文戟スレが続いていくのであれば、出来るだけこのスタンスを貫きたいと思っている」

¥・∀・¥「どこかで、全員に具体的な感想が付くように、
制作→投下→感想→還元→制作の流れを作る必要はあるが、
制作に頭と時間を費やしてきた作者たちが、作品全てに感想を付けるのは中々難しい」

775¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/31(水) 00:06:06 ID:wLBRQYdQ0
¥・∀・¥「そこで、読者の出番だ」

¥・∀・¥「簡単に読んだ後に乙を付けただけでも、
順位だけを付けたりでも良いし、具体的な感想を書いてくれれば、尚嬉しい」

¥・∀・¥「読んで貰えるのが作者として嬉しいのは間違いないが、読むだけでは作者には何も伝わらないのだ」

¥・∀・¥「勿論こういった意見を貰えるのも私は嬉しいし、スレの活性化や作者の残留に繋がると思う」

¥・∀・¥「本来なら、各自の感想投下後にこういった発言をするべきなのかもしれないが、ご容赦願いたい」

¥・∀・¥「次に、文戟スレのスタンスについてだが、これはどちらでもいいだろう」

¥・∀・¥「参加は自由だ また、入学したからといって絶対に書かなくてはいけない訳ではない」

¥・∀・¥「研鑽するために様々なお題に挑戦するのもいいし、自分の得意なお題の時だけ、或いはその逆」

¥・∀・¥「ちやほやされる為に書いてもいいし、お試し感覚で参加してもいいと私は思う」

¥・∀・¥「どうしても中途半端に見えて、気に入らない相手が出た場合は総帥に相談すればいいし、
上手く書けなくて悩んでいる時は、我々に相談すればいい」

¥・∀・¥「楽しく成長しようではないか」

¥・∀・¥「>>755〜756の意見に対しては、このような感想だ」

776¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/31(水) 00:06:33 ID:wLBRQYdQ0
¥・∀・¥「さて、>>757の話は実に興味深い」

¥・∀・¥「私がこのスレの良いところだと思っているのが、
総帥という確固とした管理者が居ることだと思っている」

¥・∀・¥「彼がルールを決め、秩序を正せば良いのだ」

¥・∀・¥「アイデアが有るなら、極力書いてくれとかね」

¥・∀・¥「それと、書かないことが楽という意見だが、全くもってその通りだ」

¥・∀・¥「具体的な明記は避けるが、今回の作品を書くのにかなりの時間を要した」

¥‐∀‐¥「作品を書くのは面倒だ」

¥・∀・¥「しかし、それを差し引いても、書きたい、読んで貰いたい、
あわよくば感想が欲しいといった、欲があったから私は書き上げた」

¥・∀・¥「それにもエネルギーが要るし、無尽蔵じゃない」

¥・∀・¥「書くのに皆が疲れ、スレが終わる」

¥‐∀‐¥「それもいいんじゃないだろうか」

¥・∀・¥「それならそれで、総帥にきっちり終わらせて欲しいがね」

¥・∀・¥「また、このスレの存在は書かない作者に熱は与えたんじゃないだろうか」

¥・∀・¥「今まで短編や現行から離れていても、文戟というイベントで戻ってきた作者もそれなりに居ると思う」

¥;‐∀・¥「継続は力とはいうが、何を目的として継続するのかは人による」

¥・∀・¥「スレを盛り上げたいのか、作品を見てもらいたいのか、ロールプレイを楽しみたいのか、
感想を貰いたいのか、感想を書きたいのか、お題から閃きを得たいのか、それぞれだろう」

¥・∀・¥「難しいところだ」

¥・∀・¥「私の所感はこんなところだ」

¥・∀・¥「長文すまない」

777名無しさん:2018/10/31(水) 00:31:12 ID:2sKSC1pY0
どうすれば長続きするのかな?

778('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/31(水) 00:37:32 ID:OIPY5WBc0

('A`) 俺も終わらせるならそれでいいと思う

('A`) 今回爆発オチの俺が言うのもあれだが

('A`) 作品数が一定数を下回ったら回復は望めないと思う

('A`) 参加する魅力や意味が消えてしまうからな

('A`) 個人的には6作を下回るくらいでかなり厳しい

('A`) 品評する、品評される場としての魅力が乏しくなってしまう


('A`) でも、その数を継続的に維持するには多分2〜3倍のアクティブが必要になる

('A`) それは到底望めない

('A`) そして俺のちっぽけ脳みそでは現状に対して建設的な意見も出てこない

779¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/31(水) 00:53:11 ID:wLBRQYdQ0
¥・∀・¥「第一に作品を書くこと」

¥・∀・¥「これは文戟スレという形式上、相手がいないと成り立たない為だ」

¥・∀・¥「失礼な言い方になるが、どんなに内容が稚拙であったり、文法が滅茶苦茶であっても作品は作品だ」

¥・∀・¥「是非、前向きに参加して欲しい」

¥・∀・¥「第二に感想を書くこと」

¥・∀・¥「作者としてはこれが何よりも嬉しい」

¥・∀・¥「この文戟スレは研鑽を目的としているので、
肯定的な意見であっても否定的な意見であっても、内容を具体的に記載してもらえると、尚良いと思われる」

¥・∀・¥「勿論、雰囲気が好きだとか、この言葉が刺さったとか何となくでも良いと思う」

¥・∀・¥「そこは各自の裁量次第だ」

¥・∀・¥「私感だが、これを繰り返すことによって、戻ってくる作者もいると思う」

¥・∀・¥「そうすれば、初期の活気が戻り、新しい流れも出来るだろう」

¥・∀・¥「様々な流れを移ろいながら、続けていくことは出来ると思う」

¥‐∀‐¥「我々の生活もあるので、絶対ではないが」

¥・∀・¥「今回、私は無反応な読者から思い切って、作者になった訳だが、
この私以外にも存在するはずの、無反応な読者が減るだけで状況は大きく変わるのではないだろうか」

780¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/10/31(水) 01:02:35 ID:wLBRQYdQ0
¥-∀-¥(私は書き込む前にリロードしない悪いAAだ……)

781('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/31(水) 01:13:53 ID:OIPY5WBc0

('A`) どうだろう、今までも感想は存在したし

('A`) それで数が減るのは不十分だったからと言えると思う

('A`) つまり、感想は強化されなくてはならない


('A`) でも、それやると負担が馬鹿にならない

('A`) 全感想とか俺には到底無理だ

('A`) それに結局個人の裁量頼みなら

('A`) 有益な感想を量産できる人間が現れないと、どうしようもないと思う


('A`) それをもっとシステムとして補助できないものか

('A`) 有益な感想を手軽に書けるテンプレみたいな

('A`) あるいはもっと感想やフィールドバックに焦点した期間を設けるとか


('A`) 俺はリロードを怠らないAAさ

782('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/31(水) 01:19:34 ID:OIPY5WBc0

('A`) (フィールドバック?)

('A`) (俺は誤字脱字が多い悪いAAだ……)

783Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/31(水) 09:16:31 ID:mZCTDQPc0
文戟長引かせる為のとりあえずの2点の提案

❶進行権をフリーにする
総帥に進行を任せていると、例えば今回だと今日まで総帥来てなくて投票開始してないって感じになってしまう(前回それで苦しんだヨネ)
実際、投票期間の日数はほぼ決まってるし、テンプレ作ったら「僕やります」って人がその都度進行していいのでは?(今回は内藤ありがとう)

❷投下期間を固定する
基本1ヶ月、繁忙期には1ヶ月半、年一回くらい半月、が個人的にはいいと思う。あるいは総帥がスケジュール公開して三回先までの品評会の投下期間をそれぞれどの程度取るか予告しておくとか。
投下期間バラバラはやっぱつらい。現行持ってる人はペース崩されるし、そうでなくてもリアルの予定があって土日潰れたりしてるとその期間執筆出来なかったりするし、スパン短すぎるとアイデア枯渇しそうだし体力すげえ減るし、1週間で執筆とか絶対無理な人もいるし
そこらへんも『定期品評会』としてある程度長い期間を保証しておけば、文戟に擦り切れる事とか変な焦りとか不意打たれる感じも減るんじゃない?

784イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/31(水) 11:22:17 ID:I/5lLG2w0
イ从゚ ー゚ノi、 文戟を長生きするスレにしたいなら、外部の人や読者を巻き込むべきだと思うの。

イ从゚ ー゚ノi、 このスレの魅力は、活動している作者が何人もいることだと思うの。

イ从゚ ー゚ノi、 だから、作品を持ち込んで、感想や批評を貰える機能があってもいいんじゃないかな。

イ从゚ ー゚ノi、 後は単発での飛び入り参加を可能にする。

イ从゚ ー゚ノi、 オタ゚∀゙イ みたいなテキトーなマスクを用意しててもいいんじゃないかな。

イ从゚ ー゚ノi、 他には文戟に縛りがあってもいいと思う。

イ从゚ ー゚ノi、 地の文縛りとか、生首会話のみとかの指定があってもいいんじゃないかな。

イ从゚ ー゚ノi、 筆力の研鑽が目的なら、苦手なこともやってみるべきだと思うの。

785イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/10/31(水) 11:28:46 ID:I/5lLG2w0
イ从゚ ー゚ノi、 ボクはロールプレイとかも含めて、このスレの雰囲気が好きなんだけどなあ。

イ从゚ ー゚ノi、 各生徒の特徴やスレの現状を踏まえたうえで、文戟スレ自体を題材にした作品にしたらいいと思うな。

イ从゚ ー゚ノi、 次のお題を指定する時に、生首会話でストーリーを作ってもいいよね

イ从゚ ー゚ノi、 ロールにしても事務的にやるにしても中途半端な気もするの。

イ从゚ ー゚ノi、 ロールが苦手なら寡黙なキャラ設定にしたっていいんだしね。

786从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/10/31(水) 18:33:08 ID:zJ2ld6zs0
从 ゚∀从 「感想と投票はまとめてる最中だからもうちょい後で」

从 ゚∀从 「今ふと思いついたアイディアを忘れないうちに書き留めておきたい」

从 ゚∀从 「オレが提案するのは、順位戦とタイトル戦だ」

从 ゚∀从 「順位戦は従来通りの半年かけてポイントためていく制度そのままだ」

从 ゚∀从 「タイトル戦について話そう」

从 ゚∀从 「将棋のタイトルと似たようなものだと思ってほしい」

从 ゚∀从 「オレはな、スニフぃが言ってた、投下期間月一に定める案に賛成だ」

从 ゚∀从 「初期入学者は随分減った。皆勤賞はブーンくらいか?」

从 ゚∀从 「オレも皆勤狙ってたけど前回なおるよのクソ野郎にフラレてヤル気なくしちまった」

从 ゚∀从 「やっぱな、個人での文戟戦してねーと筆進まねーな」

从 ゚∀从 「……話が逸れたな」

从 ゚∀从 「疲れンだよ、投下期間わからねーと」

从 ゚∀从 「短い投票期間しかインプットの期間が無かったからな」

从 ゚∀从 「現行もすすめてーし、文戟参加して数カ月で絞りカスみてェになっちまった」

从 ゚∀从 「だからな、月一で投下期間決まってたらメッチャいいなーって思ったわけ」

从 ゚∀从 「で、どうせなら毎月の品評会を将棋のタイトル戦みてェにしたらどうかなってのがオレの提案」

787从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/10/31(水) 18:44:03 ID:zJ2ld6zs0
从 ゚∀从 「一月なら〇〇王、二月なら△△王……」

从 ゚∀从 「半年に一度合算されて手に入れる十傑の称号とは別に、各月の優勝者に称号を贈るのはどうだろう」

从 ゚∀从 「季節に応じた称号でもいい、お題を取り入れた称号でもいい」

从 ゚∀从 「中途入学者の目指しやすい目標の一つになると思うんだがどうだろう?」

从 ゚∀从 「この制度を取り入れるともう一つ」

从 ゚∀从 「たまーに、定例の品評会とは別に新人戦もできるかな��ってな」

从 ゚∀从 「参加条件は入学半年以内のAAと、タイトル未経験AAのみ。飛び込み参加大歓迎」

从 ゚∀从 「そして、参加条件を満たさない、タイトル保持者には新人戦の感想を書く努力義務をお願いしたい」

从 ゚∀从 「感想少なくて悩む参加者を少しでも減らしたいという案だ」

从 ゚∀从 「ポイント格差を減らす意図もある」


从 ゚∀从 「感想少なくて辞める、という意見を見るのは辛い」

从 ゚∀从 「オレは人の作品読むほうが好きだから、なるべく多く参加者がいると嬉しいと思う」

从 ゚∀从 「あとは、月一の締切とテーマを定めておくと、飛び込みでの参加も考えやすいかなって」

从 ゚∀从 「ギャグの月だけ参加すっかなーとか、バトルの月は一位狙うわとか、目標が定めやすいとは思う」

从 ゚∀从 「つらつらと書き殴って悪かった。読んでくれてありがとうな」

\从 >∀从ノシ

788Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/31(水) 19:21:22 ID:mZCTDQPc0
Σz ゚ー )リ 上から目線で品評行くぞ〜

1位:( ^ω^)◆DD/QFCGk1c【最強スパイ大作戦!オペレーション:トモダチンコのようです】

2位:¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ【( ^ω^)魂は輝き続けるようです】

pickup:( ^ω^)◆DD/QFCGk1c【最強スパイ大作戦!オペレーション:トモダチンコのようです】
時間を与えた結果、爆発三兄弟の中で一番いい爆発が見られたという気持ちと、開始前からその実力を恐れていたコイツに時間を与えちまったという後悔を得た。2時間半で完成させんな。
正直文戟相手に点を与えたくないんだけど、ポリシーとしてそういう理由で外すのは無理なので、一位とさせていただく。
個人的には、後半をほとんど捨てて顛末だけ書いてたら快く一位として讃えた。でも少年漫画的空気が好きすぎるのがダダ漏れで、勢いのギャグに徹してた前半と作風が変わってしまったように思う。ただある意味で、そこら辺の弛みを爆発オチで吹き飛ばしたのは作品と合ってたし、先に書いたように作品の爆破という意味で三兄弟中一番上手くやってる。
やっぱ全力でぶつかられてたら一方的に負けの相手だったかもなーと思う。自分の作品がこれに勝ると言い切れないのが悔しいが、ともかく結果を見守りたい。

pickup:¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ【( ^ω^)魂は輝き続けるようです】
忌憚無く言わせてもらうと消去法で2位なんだけど、それはそれとして、
「プロットに肉つけて完成です」というような洗練の弱いこういう作品、いい文章読みたい時には一瞬で読むのやめるんだけど色んな作品読みたい時は正直読み漁りたいくらい好きなんですよね。前にドックンがどっかで言ってた「作品の完成度とかどうでもいいから熱いものを見せてほしい」っていう感じのソレ。下手に捏ねてるものよりは言いたいことがよく伝わるのでいいと思う。
だがやはり展開構築が稚拙。欲しいもの詰めすぎ。打ち切り漫画かよ。
多分1日の間の話を書こうとしてるから雑魚敵とか噛ませとか出しづらかったし息をつく展開を入れづらかったと思うんだけど、作品の主軸はくどいくらい「バディ」なので、…これ、1日に収める必要ある? もうちょっと主軸を書くために要素付け足したり削っていいんじゃない?

789Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/31(水) 19:24:31 ID:mZCTDQPc0
pickup:('A`) ◆0x1QfovbEQ【( ´∀`)インフィニティ・スペース・タイム・ブルーのようです】
Σz# ゚ー )リ おまえーっ

Σz# ゚ー )リ おまえ…

Σz# ゚ー )リ 作者がなーっ

Σz# ゚ー )リ 素晴らしい作品をなーっ

Σz# ゚ー )リ ゆるさーん

完成させろやっ……!
いつものクソ唐突な薄っぺらいSF感が消えてっ……青春から始まる…地に足付けたスタート………
期待が持てる滑り出し……そこから紡がれていく描写のなんと美しい………
SFに入っても……その描写の力が保つ………一つの世界……
最高の作品に出会えたという予感………そう感じさせてしまう作品の流れ…………

が、無意味っ………!
繊細な文章がっ……全てパー………! パッパラパーっ………!
ハインが今までで一番好きというのも頷ける………一つの進化っ……!
それが……何もかも終わりっ……!
全て消し飛ばす爆発っ………!
この爆発三男がっ……帰って……爆発でもしてろっ……!

イ从゚ ー゚ノi、[文戟中] ◆U.Ze.JZ4Hs(vs('A`))【( ・∀@)怪盗ジョーカーとメデューサの瞳のようです】
爆発長男。状況は分かるんだけどワクワクを増幅させる要素が弱い。
それ以外言えることがあまりに無い。作品が無いので。
私も状況描写上手くないなりに、ストーリーを分からせるため書き切るよう頑張ってるので、あなたも品評をもらうために書き切ってほしい。
正統派スパイものだけに、書き切ったらストーリーラインを味わえる作品だったろうと思うと残念。今後に期待。

【寸評】
楽しいなあ、と…
おそらく文戟で一番ひどい品評会だったのは確かなんだけど、やっぱ作品競わせるのは楽しい。
あと、マニーみたいな作品は正直今まで見下してたところがあるんだけど、改めて評価する対象として見ると良いところを感じ始めた。環境がパワーカードのぶつけ合いからテンポ重視になった時にチルウィンドのイエティの強さを実感するような感動を覚えた。
テーマに振り回されたり表現の仕方に苦しんだりで自分の未熟さも痛感したので、個人的には悪くない品評会だった。そ

790名無しさん:2018/10/31(水) 20:05:44 ID:M5v8ACp20
ドクオのやつマジで続きが気になるんだが

791Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/31(水) 20:07:29 ID:mZCTDQPc0
Σz ゚ー )リ ワイトもそう思います

792('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/31(水) 20:08:13 ID:OIPY5WBc0

('A`) いつものクソ唐突な薄っぺらいSF感だと…?

('A`) ……

('A`) 


('A`) は?


('A`) 正直、俺は今回の話そんな好きじゃないんだけど

('A`) どうやら君らの評価軸と俺の感覚のズレはあまりに大きい

('A`) だから、これからも俺は

('A`) クソ唐突な薄っぺらいSFを書くのを止めんよ


('A`) こんな話は二度と書かねぇ!バーカバーカ!

793Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/31(水) 20:23:55 ID:mZCTDQPc0
Σz ゚ー )リ だってドックンのSFって「物語の為に世界が存在してる」匂いがするんだもーん

Σz ゚ー )リ 個人的に好きなSFは馬鹿みたいに端々まで構築された世界の中を這うようなものと個人の為に全宇宙が存在してるような振り切れ方してるものの両極端なんだもーん(夏への扉が話としては好きだけどSFとしては話に寄り添いすぎで渋い顔になってしまう感覚)

Σz ゚ー )リ 忌憚無く個人の見解を述べさせてもらうと今までのドックンの作品はどっちにも当てはまらないSFの雰囲気だけもらう系半端SFの代表みたいなやつなんだもーん

794('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/31(水) 20:45:45 ID:OIPY5WBc0

('A`) 物語の為に世界が存在してるって言う批判は、まあ何となく分かる

('A`) でもSFの雰囲気だけって言うのが俺にはよくわからない

('A`) 勿論、ゴリゴリの世界観で押してる話じゃない

('A`) そんなのを書く時間は到底ないわけだし

('A`) しかし

('A`) 俺の話はどれもSF要素が消えたら成立しないはずなのだが

('A`) 前回書いたクソみたいなやつを除けば

795('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/31(水) 21:30:27 ID:OIPY5WBc0

('A`) この際だからすべての話のタネを割っていくか

('A`) まず一個目お題が海のやつ

('A`) まあ質はともかくこいつは、認識の変容と物理法則の話だ

('A`) 我々は大小様々な物理法則の連鎖に支配され、その糸が織りなす網目に表れる模様のようなものだ

('A`) その内の一つがほつれれば我々も解ける

('A`) それで何がほつれたか? 主人公の宇宙そのものだ


('A`) 我々の認識は所詮、脳の法則によって支配された関数に過ぎない

('A`) その脳は無数の段階を経て宇宙の法則=物理法則に支配された関数である

('A`) 一階という宇宙が崩れれば脳というペントハウスも崩れる

('A`) そういうわけで宇宙を維持し宇宙が維持する物理法則は破綻して

('A`) そんな宇宙で暮らす彼女の脳機能、現実認識は破綻する

('A`) 最初に影響が出た一人として

('A`) ラスト以降、全人類は同じ道をたどり強制的な変容が訪れる

('A`) 変容した宇宙にによって

('A`) めでたしめでたし


('A`) これが雰囲気系というは、まあ受け入れられない

('A`) 勿論、こっちの力量が足りなくて、そう見えたというのは有り得る話だが

796名無しさん:2018/10/31(水) 21:30:34 ID:M5v8ACp20
紙魚のようです好きだぞ

797('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/31(水) 21:37:50 ID:OIPY5WBc0

('A`) 次にホラーがお題のやつ

('A`) これは認識の変容と自分の意識についての話

('A`) これはまあ、そもそもSFか微妙だが

('A`) 文字は別に宇宙人の言語じゃない比喩としてはそう書いたけど

('A`) 結局文字は人脳に割りこんで強制的に巫女を創り出すコード

('A`) 神降ろしの依代とか人身御供のためのね

('A`) そいつを喰らった主人公の主観経験

('A`) 聖書や素晴らしい物語によって我々の認識は変更されうる

('A`) しかしそれ以前に、意味内容以前に、文字のコード性によっても変更が可能ではないのか

('A`) そんな話


('A`) そして食がお題のやつ

('A`) これは認識の変容と情報についての話

('A`) そしてこいつは読むことで人間がなにかの領域探査機関なのではないか

('A`) という認識の変容を送り込めたらいいなって構造になってる


('A`) この三本が雰囲気SFという批判は、到底俺には理解できない


('A`) ハッキリ言って俺は、今回の話こそ雰囲気系SFだと思ってる

798('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/31(水) 21:57:06 ID:OIPY5WBc0

('A`) なぜこうもムキになって自己弁護してるのか

('A`) それは俺にとってSFの要素だけを使ったなんちゃってSFなんていうのは

('A`) 最大限の侮辱だからだ俺はそういうSFが一番嫌いだ

('A`) これはまるまる言い訳でもある

('A`) そういった一切合財は作中で示唆されなければならない

('A`) あまりに不愉快なので俺はもう退場する

('A`) そう思われたことも、そう思わせた俺自身の拙さも、そんな話の質の低さも

('A`) こんな言い訳をしてることも何もかもがこの上なく不愉快だ、とても続ける気になれない

('A`)#sf009

799( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/31(水) 22:01:37 ID:.fWLMTrE0
( ^ω^)「うん、乙だお」

800Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/31(水) 22:04:43 ID:mZCTDQPc0
Σz ゚ー )リ あーたしかにそういう意味では「だけ」ってのは言い過ぎだぎゃあ

Σz ゚ー )リ 失敬したぎゃあ

Σz ゚ー )リ ただやはり物語の為に世界構築してる感じが抜けないと、SF作品としての格は落ちてるとして見てしまうんだぎゃあ

Σz ゚ー )リ 個人的な所感だからそこは価値観の相違だぎゃあ

801Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/31(水) 22:05:39 ID:mZCTDQPc0
ほあああああ

802从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/10/31(水) 22:19:04 ID:zJ2ld6zs0
从 ゚∀从 「作品ってのは発表した時点で作者の手からは離れると思う」

从 ゚∀从 「もっと言えば、誰かに読まれた時点で、読者の心の本棚の大切な作品にもなり得る」

从 ゚∀从 「だからどんな感想を抱くのも自由だし、もちろん反発するのも自由ではある」

从 ゚∀从 「スニフィの受け取ったドクオの文章と、ドクオが大切に思う自作品はもう別物だとオレは思う」

从 ゚∀从 「スニフィは気に病まずにこれからも素直な感想を発信してほしいと思ってるぜ」

从 ゚∀从 「感想に文句つけるのは自由だが、それで萎縮してさらに感想自体が減ったら他の参加者が被害を被る」

从 ゚∀从 「……」

从 ゚∀从

从 ゚∀从 「こんな形で終わるのは残念だが、ドクオの存在はこの企画を進める上でいいスパイスになってくれてたとオレは思う」

从 ゚∀从 「楽しかったぜ、ありがとな」

从 ゚へ从

803Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/31(水) 22:22:55 ID:pzt/E1Fw0
クッソー吐きそうだ

804名無しさん:2018/10/31(水) 23:21:53 ID:iQC0NWco0
男女七人夏物語みたいなスレ違いからの別離でワロタ

805名無しさん:2018/11/01(木) 00:22:54 ID:91DjyVVU0
ドクオの書く話好きだったんだがな
まあしゃあないか、気が向いたらAA転生して戻ってきてくれ

806イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/11/01(木) 01:12:35 ID:wFwlLcL.0
イ从゚ ー゚ノi、 んー……そっか

イ从; ー ノi、 残念だなあ

イ从゚ ー゚ノi、 あのね。空気読まなくて申し訳ないんだけど、ボク初心者だからよくわからないんだ。

イ从゚ -゚ノi、 物語の為に世界が存在してると…何がダメなの?

イ从゚ -゚ノi、 スニフィちゃん以外の皆の考えも聞いてみたいな。

807名無しさん:2018/11/01(木) 01:19:41 ID:FCpfLtAg0
稚拙な人形劇のようなぎこちなさと気味の悪さが目立つ

808( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/11/01(木) 01:26:24 ID:uZzS.5fA0
( ^ω^)「これについては、ダメっていうか個人の嗜好だと思うお」

( ^ω^)「特にSF・ファンタジーみたいな『異世界感』が売りの作品だと」

( ^ω^)「さも『世界が都合良く動いている』かのようなメタな受け取り方を無意識にしてしまう事もあるし」

( ^ω^)「それで物語への没入感を損なうっていうのはもっともな意見だと僕は思うお」

( ^ω^)「酒蔵ちゃんの言う所はそういう点だと思うお」

( ^ω^)「一般的になろう作品が叩かれ気味なのはそういう『主人公一人の為だけに都合良く動き続ける世界』っていう部分だし?」

( ^ω^)「そういう意味では僕はドクオの作品を『薄い』と思った事は無いお」

809( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/11/01(木) 01:39:04 ID:uZzS.5fA0
( ^ω^)「逆にラブコメ系の作品なら『主人公にとって都合の良い展開』はむしろ好かれる傾向にあると思うお」

( ^ω^)「まぁあまりに度が過ぎるとこれまたなろう作品みたいな『主人公を性的に満たすためだけの肉人形』が沢山出てきて気持ち悪いんだけども」

( ^ω^)「つまるところ>>807氏の意見に同意だお」

( ^ω^)「見知らぬ脂ぎったおっさんが目の前で操ってるリカちゃん人形と楽しくごっこ遊びなんて出来ないお?」

( ^ω^)「で、例えば僕がアンドロイドと恋をするとするお」

( ^ω^)「そしたらまず見た目を完璧な人間にして、表情をつけて、声に合わせて口を動かして、そして感情を持たせて、ようやくスタートラインだお」

( ^ω^)「そこに『絶対に僕を好きになるプログラム』があったら、それは気味の悪い人形遊びに他ならないんだお」

(;^ω^)「ちょっと話逸れたけども……」

( ^ω^)「ただし、世の中にはそれでも構わないっていう人や、むしろそっちの方がいいっていう人も当然いる訳だお」

( ^ω^)「だからこればかりは趣味というか、嗜好の話だと思ったお」

810名無しさん:2018/11/01(木) 02:00:16 ID:FCpfLtAg0
不気味の谷現象の小説版とでも言おうか、良く練られているからこそ不自然さが目立つのだ

811イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/11/01(木) 02:07:11 ID:wFwlLcL.0
イ从*^ー^ノi、 >>807さんもブーンちゃんもありがとうね!

イ从゚ ー゚ノi、 二人の説明とってもわかりやすかったよ!

イ从;-_-ノi、 なんだか耳が痛い話だなあ

812名無しさん:2018/11/01(木) 02:24:11 ID:Y2Vfdcos0
メンタルカーボン

813名無しさん:2018/11/01(木) 10:09:26 ID:x7wacJBY0
>>809
絶対俺を好きになるプログラムのあるアンドロイドって設定なら何かしら話が書けそうだ

814( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/11/01(木) 11:11:22 ID:uZzS.5fA0
>>813
( ^ω^)(書きながら同じこと思ったお)

815名無しさん:2018/11/01(木) 12:31:43 ID:qW81fUm60
感想言い合って研鑽する場所なのに、ちょっと意図しない反応だったら不愉快なので辞めますって言うの惨めすぎないか

816名無しさん:2018/11/01(木) 13:08:05 ID:YdXKQbuE0
雰囲気SFの件がトドメの一撃になっただけで
もともと不満が溜まってたんだろ

817名無しさん:2018/11/01(木) 17:23:30 ID:e6k8621g0
クソ唐突な薄っぺらいSF感の、雰囲気だけもらう系半端SFの代表
ここまで言われて仲良くしろとでも言うのか
俺の話は感想にかこつけてただ打たれるだけのサンドバッグではないぞ

818名無しさん:2018/11/01(木) 18:03:09 ID:Wybxml5w0
あれだけ自由に発言しといて仲良くするもないだろ
むしろ言いたいことズバズバ言い合いするのがお望みなのかと思ってた

819名無しさん:2018/11/01(木) 18:16:04 ID:e6k8621g0
俺は誰の作品にも名指しでこんなケチを付けたりはしてない
全員に向けて全く燃えないとは言ったがな

何なら個別にケチをつけて回ってやろうか
クソ唐突な薄っぺらい雰囲気だけのお前らの話に
その品性は到底理解出来ないが

これ以上は罵詈雑言が溢れ出しそうだから止めておこう

820名無しさん:2018/11/01(木) 19:15:47 ID:qW81fUm60
個別にケチつけて回る(批評や感想をつけて回る)のがそもそも推奨のスレだと思ってたけど違うんか

821名無しさん:2018/11/01(木) 19:23:11 ID:xFI4jQ.o0
批評は一歩間違えればただのdisになりかねないからなあ
AAキャラ口調だと尚更難しい

822名無しさん:2018/11/01(木) 19:25:45 ID:e6k8621g0
それは正しいが、クソ唐突な薄っぺらいSF感の、雰囲気だけもらう系半端SFの代表
こいつは個人的には感想や批評とか呼べた代物ではない

しかも前半は直接関係ない前回以前の話を引き合いに貶めて、今作を論評するだしに使ったわけだ
どんな感想や批評でも無条件に受け入れられるわけではない
あらゆる作品が無条件では受け入れられないように

823名無しさん:2018/11/01(木) 19:30:23 ID:Wybxml5w0
研鑽するスレなんだから前回以前のこと引き合いに出すのは別にいいんじゃないか
言い回しはともかく前より面白くなったって意味で持ち出したんだろうし

824名無しさん:2018/11/01(木) 19:33:32 ID:e6k8621g0
前回まではクソつまらなかったけど今回は面白かった
前回まではクソつまらなかったという部分が必要か?

所詮お前らは他人事だからそう言えるんだ
お前らの話にも品性の欠片もない感想を付けてやるよ

825名無しさん:2018/11/01(木) 19:38:20 ID:qW81fUm60
批評を取捨選択するのはこっちなんだから
「なにもわかってねえな、読み取れないなら黙ってろカス」で良いのに癇癪起こして逃げ出すのが今までの不遜な態度とあいまり惨めに見えてしまう
しかしなんのかんの言っても俺はスレに投下どころか参加すらしてない読者、つまり外野なので「面白かったスレがしょうもないいさかいでなくなるのは勿体ない」と思うだけなんやねせやね

826名無しさん:2018/11/01(木) 19:44:59 ID:e6k8621g0
「面白かったスレがしょうもないいさかいでなくなるのは勿体ない」とかいうなら
1レス目の消えた人間の惨めさを指摘することがどうスレに役立つのかをじっくり聞かせてもらいたいところだな

827名無しさん:2018/11/01(木) 19:46:48 ID:f6DjqgM60
なるほどつまんねぇ話を書く奴は去り際もきたねぇんだな
お疲れスローブさん

828名無しさん:2018/11/01(木) 19:50:54 ID:e6k8621g0
おやおや、2板で満足せずここまで出張とは美しいな

829Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/01(木) 19:51:08 ID:ikUXNMdU0
Σz ゚ー )リ 戻って来るの?

830Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/01(木) 19:54:37 ID:ikUXNMdU0
Σz ゚ー )リ 私は君を傷付けてしまった

Σz ゚ー )リ それは私の意見から起こったことだし、私のやや過剰な言い回しから起こったことだと思う

Σz ゚ー )リ 本当に申し訳ない

Σz ゚ー )リ これは本当に申し訳ないと思う

Σz ゚ー )リ ごめんなさい

831名無しさん:2018/11/01(木) 19:57:04 ID:qW81fUm60
普段の傍若無人な態度と意識の高さでキャラ立てておきながら
解釈違い程度でキレ散らかすだけにとどまらず引退とか言うのは誰が見ても惨めだが……

書いてるだけで偉いんだから参加もしてねえ茶々だけ入れにくる読者なんざ無視して参加者で研鑽しあっててくれや
今回の件で「またいなくなるから厳しい意見言えないよう><」となるやつらが現れるのが一番見ててしょうもねえからな

832名無しさん:2018/11/01(木) 20:08:44 ID:f6DjqgM60
スニフィちゃんは悪くないよ。そしてドクオも悪くない。言いたいこと言って良いのがこのスレだし、最終的な勝者は作品に寄ってのみ決まるわけだし。

しいて言うなら、納得できない感想に対して文戟ではなく退学と罵詈雑言を選んだその選択が悪いな

833名無しさん:2018/11/01(木) 20:17:35 ID:e6k8621g0
>>830
もう俺から言うことはなにもない

834Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/01(木) 20:21:45 ID:ikUXNMdU0
Σz ゚ー )リ あと、

Σz ゚ー )リ 私は私なりに君の作品をああ思って評したし、そういう評価の仕方をしたし、別の観点で見りゃ面白え部分もあるかもなと思ったけどそれはそれとして私の素の視点は大して変わってないし、品評や意見を取り下げるつもりも無い

Σz ゚ー )リ あれで私の品性が無いと思ったかもしれないし、実際私は品性があんまり無いかもしれない(遅刻したりしてるし)

Σz ゚ー )リ でもこれが私なりの品評なんだよ、この品評が推奨されてる場での

Σz ゚ー )リ 君が私にどれくらいの品性を持って何を言われたかったか分かっても、簡単にそれに従ったら君が『クソ薄っぺらい雰囲気SFの代表』と言われて作品を安直に捨てるのと同じだよ

Σz ゚ー )リ そして君が辞める事で私にどんな期待をしたりしてなかったり、どんな事を言われたいか言われたくないかが分からない

Σz ゚ー )リ もしかしたらこういう口の悪いのは総合的に見て治させるか排除した方がいいと思ってるのかもしれないし、何かが溜まっててムカついて辞めたのかもしれないし、本当にあのフレーズだけで辞めようと決意したのかもしれない

Σz ゚ー )リ でもとにかく、私は文戟を辞める予定無いし、私なりに品評はしていくつもり

Σz ゚ー )リ 自分の価値観で気に食わない、あまりに酷い意見を言われたから辞めるってのは、気分は分かるけど本当に辞めるならそこで終わりじゃん、品評もクソも無いよ

Σz ゚ー )リ 全コメには意味があるよな!すげえよ!と言う君に同調して、作品数少ない機会に自分なりに全コメしてその意見にツッコまれたから返信した後君の反論見て改めて読み直すとはぁなるほどね、と思って書き込んだら萎えた辞めるなんて言われててはぁームカつく野郎ーー一生爆発してろ爆発三男としか思えないし

Σz ゚ー )リ 意見言ってくれ意見言ってくれと言ってたのに自分と合わないヤツから講評もらったら色々反論してたのに翌日部活辞めてた生徒と全く同格でしょ!

835Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/01(木) 20:28:07 ID:ikUXNMdU0
Σz ゚ー )リ 仮に戻って来る気がなくても言わせてもらう、私はこういう品評だから全コメする度に君が辞めるかもしれないので戻って来ないでほしい

Σz ゚ー )リ すれ違いでもそこまで傷付けたくないから正直戻って来ない方がいいと思うし、いちいち爆発芸やられてもたまらないから、私の意見としてはその癇癪玉行為をどうにかしないなら戻って来ないでほしい

Σz ゚ー )リ 私がやらなくても、他に入ってきた人が同じような、あるいは別の琴線に触れる品評したらまた一人で自滅して辞めるかもしれんのだし、君が意見を出す面で有能であっても総合的に見て品評の自由を押さえつける者になりかねない

Σz ゚ー )リ もちろん君が戻ってきたいってんなら誰にも止められないけどさ

Σz ゚ー )リ どうすりゃいいんだよこんなの

836Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/01(木) 20:31:15 ID:ikUXNMdU0
Σz ゚ー )リ 一応言っておくと、今後君のだと思う作品を見つけても、文戟の場じゃないし品評なんかしないから安心してほしい

Σz ゚ー )リ 作品も繊細で優しい人柄も嫌いじゃなかったよ(君は私が嫌いだったか嫌いになったかもしれないけど)

Σz ゚ー )リ これからはもうほんの少し気をつけるよ

Σz ゚ー )リ ごめんね

837Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/01(木) 20:32:39 ID:ikUXNMdU0
>>832
ゴメン、ちゃん付け鳥肌立つくらいキモいからやめて

838名無しさん:2018/11/01(木) 20:34:06 ID:e6k8621g0
俺は戻らないし二度と書かないから安心して全感想つけてくれていいよ

839Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/01(木) 20:34:49 ID:ikUXNMdU0
ありがとう

840Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/01(木) 20:38:14 ID:ikUXNMdU0
Σz ゚ー )リ ていうか名無し多いじゃねえかお前ら投票しろや投票

Σz ゚ー )リ 俺っちが内藤の顔剥ぐの協力してくれよな〜〜〜〜〜

841名無しさん:2018/11/01(木) 20:38:50 ID:qW81fUm60
こんだけやって結果クソ惨めな敗走で終わるの本当にしょうもないな

842名無しさん:2018/11/01(木) 20:41:00 ID:u.i7g8SI0
まあ、双方が結論出してるんだからこの話しは終わりでしょ

843¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/11/01(木) 21:28:25 ID:xLzeB2wk0
¥・∀・¥「スニフィ君の感想、序盤、中盤、終盤、隙が無いよね」

¥・∀・¥「だから私、嬉しいよ」

¥・∀・¥「といった茶番から始まり、すまない」

¥・∀・¥「さて、私的にはスレの中で感想への感想が少なく、
作者と読者、或いは作者と作者の意見交換が少ないように感じる」

¥・∀・¥「なので、スニフィ君から頂いた感想に感想を返したいと思う」

¥・∀・¥「ふーん、こんな風に考えてるのかくらいの感覚で受け取ってくれたまえ」

¥・∀・¥「まぁ、自作品語りの期間は先なので触りだけ書き込むよ」

¥・∀・¥「打ち切り漫画、主軸への付け足しをしたほうが良いという意見だが、
今回、私がこの作品を書き上げたに至って、一番触れて欲しい所に触れてくれてありがとう」

¥・∀・¥「良く読んでくれているな、と感じたよ」

¥・∀・¥「また、寸評の部分でチルウィンドのイエティという単語が出てきたので、気になって調べてみた」

¥・∀・¥「これはハース・ストーンというカードゲームのカードの一種で、
元々メカ・イェティといったカードが禁止(?)になったため台頭してきたカードのようだ」

¥・∀・¥「wikiからの参照ですまない
上位互換である メカ・イェティ/Mechanical Yeti に取って代わられていたが、
メカ・イェティ/Mechanical Yeti は無事スタンダート落ち。」

¥・∀・¥「つまり、今回は参加者(上位互換)が少なかった為、私の作品をしっかり読んでくれたという風に受け取った」

¥・∀・¥「この意見は私としては嬉しい」

¥・∀・¥「今回の参加者が多かった場合は、私の作品は読む価値の無い作品として流されていたかもしれないからだ」

¥・∀・¥「ということは、私の作品には読者を掴む何かが足りないということだし、
そこをスニフィ君は洗練が足りない作品だからだ、と指摘してくれた」

¥・∀・¥「作品への肉付けや、見せたい場所への移り変わりに気を付け、
大勢にスポットを当てる作品を作る際は、主軸への手の入れ方をもっと深いものにしようと思う」

¥・∀・¥「ありがとう、参考になった」

844¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/11/01(木) 21:33:42 ID:xLzeB2wk0
¥・∀・¥「ドクオ君の退学の件だが、私的に悲しい」

¥・∀・¥「今回、私は出来るだけ作品の内容に触れた具体的な感想を書かせて頂いたつもりだが、
それをさしおいて、スニフィ君の感想一つであっさり退学されてしまうのは、
私の感想が残留に繋がるほど、ドクオ君に刺さらなかったということにもなる」

¥・∀・¥「勿論、彼にはそんなつもりはないだろうし、
感想への感想も頂けたので私は嬉しかったが、単純にスニフィ君の感想の方が刺さったということだ」

¥・∀・¥「侮辱として受け取られてしまったようだが、
良い悪いは置いておいてスニフィ君は核心を突くのが上手いとも言えるだろう」

¥・∀・¥「こういった出来事も作品に取り込むことが出来る事柄なので、勉強になったよ」

¥・∀・¥「思い上がりが多分に含まれた所感で申し訳ないが、私の感想はこんなところだ」

¥・∀・¥「それと、この一件を通して感じたのが、感想はナイフにもなるということだ」

¥・∀・¥「極力そうならないように感想を書いたつもりだが、
気に障る点やこういった言い方は止めて欲しいなどあったら言及して欲しい」

¥・∀・¥「面倒だとは思うが、何卒宜しく頼む」

845名無しさん:2018/11/01(木) 21:38:24 ID:Wybxml5w0
じゃあ読み専だけど拙い投票する
1位:( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c(vsΣz ゚ー )リ)
【最強スパイ大作戦!オペレーション:トモダチンコのようです】
勢いが好き。短編としてサクサク読めてギャグセンスも最高に好み。あと爆発オチに一番自然にすんなりと入れてると思う。
あとはAAの使い方も頭一つ抜けてると思う。壁からのぞいて見てる描写とかドクオを押さえつけてる描写とかその他もろもろ。いい感じにサクッと読めてなん度も読み返したくなる。

2位:Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY(vs( ^ω^))
【急ぎの用です】
途中までは1位かもと思ってた。でもなんか長かった。
二番目の敵倒したぐらいでボス戦に行ってもいいんじゃないかと思ったし、ボス戦からももうちょっとコンパクトにまとめた方がいいんじゃないかと思う、実際最初は読み飛ばしたし。
でもギャグは好きだしシリアス面もブーンとドクオに感情移入できたし面白かった。

ピックアップ(というか読者様目線の感想):¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ
【( ^ω^)魂は輝き続けるようです】
能力バトルはすごい好き。特に能力にそれぞれイカした名前ついてるやつ。
能力の内容も名前もすごいかっこよくて序盤のモララーとブーンのバトルのとこはワクワクしながら読んでた。
ただなんか途中で読むのが辛くなった。地の文が長すぎてスピード感無くなったのが原因かなと思う。長い地の文読んでAAのセリフを1行読んでの繰り返しになってた気がした。

キツネとドクオのは完成してたらちゃんと感想書きたいというか持ちたい。なんとも言いようがない。

こんな感じの完全な読む専の読者様の感想でもよければポイントに加えてやってください。

846Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/01(木) 21:56:53 ID:ikUXNMdU0
Σz ゚ー )リ ああ、良きにござる、良きにござるよ!

Σz ゚ー )リ 強いて言えば内藤が一位で拙僧が二位なのが(このままだと全P奪われそうで)気に食わぬが、投票せずに口を挟む読者より拙者をpickupにも入れずに投票する者の方が圧倒的に好きで御座る!

Σz ゚ー )リ 読み専だろうが読者は読者、一票は一票! もっと来い来い感想の嵐にござる!



:Σz ー )リ: あとマニー殿の感想が上手すぎてドックンを突き放した拙僧の品評が何だったのかという気分になってる拙僧もいるでござるからどんな言葉も人によって受け取り方は異なる以上誰が傷つくかは予想できないのでそこら辺は気にするよりまず思う事を書けばいいだろうと思うでござるよ!!!!!!!!!1

847( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/11/01(木) 22:04:28 ID:Giv9IVk.0
( ^ω^)「わぁいおちんぽお!」

( ^ω^)「後で投票するおー」

848¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/11/01(木) 22:07:00 ID:xLzeB2wk0
>>845
¥・∀・¥「早速の感想ありがとう」

¥・∀・¥「内容にも触れて頂いて、とても嬉しいよ」

¥・∀・¥「能力名や実際の能力、地の分の長さ、多さなど、触れて欲しい部分でありがたいよ」

¥・∀・¥「この辺りの掘り下げは後日、
自作品語りの際にさせて頂くので、その時はよろしく頼む」

849名無しさん:2018/11/01(木) 22:07:29 ID:nIotOpMY0
もうお前らしか居ないな

850イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs:2018/11/01(木) 22:35:55 ID:wFwlLcL.0
イ从゚ -゚ノi、 スニフィちゃんとドクオ君が話して、その結果がこれっていうのはいいんだけど…。

イ从゚ -゚ノi、 >>827さんはすぐに取り消して。ここで名前を挙げる必要は一切ないでしょう。

イ从゚ ー゚ノi、 ドクオ君の言動やキャラについての話もあったけど、それは貴方が彼に石を投げていい理由にはならない。

イ从゚ ー゚ノi、 文戟スレの外でやるならまだしも、ここに持ち込むことじゃないよ。

851( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/11/02(金) 00:39:29 ID:fA5XGhpo0
【一位】急ぎの用です

【二位】魂は輝き続けるようです


( ^ω^)「以上!」

( ^ω^)「色々疲れたから去るお」

( ^ω^)つ#kobutabunbun

( ^ω^)「グッバイ!楽しい企画だったお!ありがとう総帥!」

( ^ω^)+ キラ-ン

852名無しさん:2018/11/02(金) 00:49:20 ID:3Rd4Br1E0
24時間前の活力はどこへ行ったんだブーンくん!

853名無しさん:2018/11/02(金) 01:05:55 ID:2HsJp0xc0
ハイ!!ということで本日を持ちまして文戟スレ終了です!!!

ブーン系作者どもの醜悪な内面が知れただけこのスレの意義もありましたね!

ハイ解散解散!!!

854名無しさん:2018/11/02(金) 01:46:27 ID:lQORSFPE0
死なばもろともだなんてやっぱりブーンとドクオは最高の相棒―バディ ―だぜ!

855名無しさん:2018/11/02(金) 02:38:54 ID:HnZvJYLE0
おおなんか読んでる間にものすごいことになってんな……
ともあれドクオとブーン乙でした。いろいろ作品を読ませてもらって楽しませてもらいました。

856名無しさん:2018/11/02(金) 11:53:13 ID:M3ITX.WE0
二人も消えて全感想付けた奴クッソ惨めだし
何がヤバいって進行役消えたことだよね

857从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/11/02(金) 12:06:53 ID:jakKkK1I0
从 ゚∀从 「とりあえず、投票期間終わる今夜12時過ぎても総帥が現れなかったら集計は代わりにやるぜ」

从 ゚∀从 「他にやりたい奴いれば変わるから言ってくれ」

从 ゚∀从 「ただ、ひとつ疑問なのは」

从 ゚∀从 「文戟バトルしてた奴が消えたら勝敗どうなるんだ?」

从 ゚∀从 「スニフィが負けたらポイント闇に消えるのか?」

858名無しさん:2018/11/02(金) 12:12:54 ID:M3ITX.WE0
集計前に二人も消えてんだから投票やり直したら?
点入れた奴が馬鹿みたいでしょ

859名無しさん:2018/11/02(金) 13:49:36 ID:PIFepkwQ0
1位: Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY
【急ぎの用です】

2レス目までで少なくともシリアスな内容なのかなって思ってたら次のショボンの台詞で笑った。
個人的に好きなのはドクオが半裸の説明をするくだり。

2位: ¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ
【( ^ω^)魂は輝き続けるようです】

相棒というお題に複数の意味を持たせていたのが良かった。
あくまで俺が個人的に思ったことなんで的外れかもしれないんだけど、
デレにもうちょっと何か付けてあげないとご都合アイテム感が否めないかなと思った。
ちなみに序盤のブーンが好きな肉で身構えてしまった。第四回品評会の罪は重い。

pick up!: イ从゚ ー゚ノi、[文戟中] ◆U.Ze.JZ4Hs
【( ・∀@)怪盗ジョーカーとメデューサの瞳のようです】

メタい発言みたいなのが好きなので、フックショットのくだりでくすっときた。
これから広がってくであろうところで爆発したからあまり触れられるところを見付けられなかった。すまん。


票や文戟については集計前に退学した以上無効でいいのではと思う。あくまで一読者の意見だけども。

860名無しさん:2018/11/02(金) 13:55:21 ID:PIFepkwQ0
無効というか、
票は任意再投票、順位は退学者は抜く
文戟は残存者の不戦勝のような感じで。

861名無しさん:2018/11/02(金) 17:24:47 ID:M3ITX.WE0
不戦勝はそうなんだけど、ポイントどうするかだよね

862Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/02(金) 19:11:43 ID:Qk8jqj6w0
Σz ゚ー )リ んなぁー

Σz ゚ー )リ ポイントに関しては闇に消えていいんじゃない? 実際作品は品評会に出してるから、今からでもドックンとブーンの作品に投票してもいいと思うしぁー

Σz ゚ー )リ 少なくともオデ個人としては負けたらポイント全部消えた方が気持ちがすっきりするぁー

863名無しさん:2018/11/02(金) 19:33:41 ID:v6KgGM3E0
まあ正直総帥もこねぇこんなスレでグダグダしてるなら現行に力入れてほしいな

864名無しさん:2018/11/02(金) 19:51:01 ID:KfuM6ozA0
>>863
現行書いてもろくな感想つかねぇからこんなとこで感想クレクレしてんじゃねぇの

865Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/02(金) 19:55:22 ID:Qk8jqj6w0
(現行なんて持ってねえんだよなぁ)

866名無しさん:2018/11/02(金) 19:57:28 ID:2YyHOIlE0
正直このスレの作品一つも読んで無いしたまに話題になったら荒れてる名無しとくっせえロープレを見に行くくらいだったけどドクオの去り際が一番面白かった
良い悪いはともかくこういう発狂芸が出来る奴は少ないしこういう傍迷惑な奴が多い方がインターネットは面白い

867名無しさん:2018/11/02(金) 20:00:10 ID:KfuM6ozA0
ぶっちゃけ感想の付け方とか参考になるから続くんなら続けて欲しい

868名無しさん:2018/11/02(金) 20:01:25 ID:hzvj99P20
何処に潜んでたんだお前ら?

869名無しさん:2018/11/02(金) 20:22:03 ID:9NwrrMdw0
>>866
俺もおおむねそんな感じだけど今回はせっかくだし書いちゃうぞ〜(はぁと

第一位Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY
【急ぎの用です】
理由は笑えるから
ネタって変なタイミングで差すとスベるし込みすぎるとカオスじゃん?
この作品はネタの生きるポイントの組み込み方が上品
下ネタ云々じゃなくて笑いの琴線の触れ方がって意味ね
ラストもさわやかでよい
だからこそボス戦とラストを細々書き込むと蛇足感が出るという
だけど嫌いじゃないから一位で

第二位¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ
【( ^ω^)魂は輝き続けるようです】
キャラクターの背景がしっかり書き込まれてて世界観を推し量りやすい
お題回収法も悪くない
カツカツギチギチなのにそれでも書きたい情熱が失われてないのはえらい
俺なら投げるぜ
あと文章に勢いが無いのは一文一文で完成してるせいかもね

【Pick up】イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs
【( ・∀@)怪盗ジョーカーとメデューサの瞳のようです】
こんな感じで深くは触れず読み手にキャラクターと世界のすべてをゆだねのらりくらりと時間だけが進み逝く作品こそが私がブーン系で求めて止まないジャンルなのです
なんて言うの?
この手の作品はセンス勝負だと思うがんば


ドクオのはいつものドクオに毛がはえたぞ〜とか思ってたから残業
ブーンのは完結してたら一位だったのに残業

870名無しさん:2018/11/02(金) 20:24:29 ID:9NwrrMdw0
残業じゃなくて残念で
失礼しました

871名無しさん:2018/11/02(金) 20:49:10 ID:9sJ5B0SU0
ブーン系社畜勢が居るぞ囲め囲め

872名無しさん:2018/11/02(金) 23:16:04 ID:acJcCd9k0
二回も残業してて笑うわ

《投票》

【第一位】
最強スパイ大作戦!オペレーション:トモダチンコ のようです( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c

【第二位】
急ぎの用です Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY

どっちも勢いで笑った
チンコの方が笑ったので上にチンコが来た

【Pick up!】
( ^ω^)魂は輝き続けるようです ¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ
設定とか話とかはすげー面白いんだけど地の文に読みづらさが目立つ
ほぼ状況説明のみであること、行間辺りの問題からか?感情のない人が読み上げてる感じを抱く

873名無しさん:2018/11/02(金) 23:58:54 ID:mSv19dbQ0
相変わらずブログで失礼します。そちらへの誘導となりますこと、どうかご容赦ください。
http://coollighter.blog.fc2.com/blog-entry-376.html

【第一位】急ぎの用です
【第二位】最強スパイ大作戦!オペレーション:トモダチンコ のようです
【Pick up】後からレスにて書き足します

874名無しさん:2018/11/03(土) 00:18:20 ID:Lvf4xiF.0
ギャグ人気だな

875名無しさん:2018/11/03(土) 00:26:44 ID:jUhbsJ6.0
【Pick up】もとい批評

( ^ω^)魂は輝き続けるようです

戦闘シーンを書きたかった、もっと言ってしまうと、戦闘シーンだけを書きたかった、という印象を受けました。
正直なところ物語性が薄く、「このキャラは救われてほしい」「この世界を守ってほしい」など、共感させるだけのものが足りない。
いっそストーリーなんてまるっきり端折って戦闘だけに終始一貫してもよかったと思う。

本命の戦闘描写だが、これはなかなか良かったです。
右腕をどうした、左脚でどうした、とかなり克明に描写されていたのでイメージがすんなり浮かぶ。
宿命を背負った主人公と、絶対的存在の魔王が熱くなって戦うのを見れば自然とこちらも熱くさせられます。

ただし、今回のお題である相棒、そのモララーの存在感が薄かった。
これは途中ダメージをくらって離脱していたからとかではなく。
内藤がモララーを最高の相棒として認めるそのキッカケ、命の恩人の回想がたった4〜5行にまとめられては、
内藤は納得しても読んでる側としては納得できない。納得できないままどんどん話が進んでいっちゃう。
2対1としての戦闘で魅せてるのにこれは勿体無い。

何故この納得が必要なのかというと、これはモララーにストーリーを持たせて登場させてしまったから。
モララーはこの戦いに内藤の相棒としてどうしても参加したがった。一体なぜ?
読者はそれが気になる。それが消化不良に終わってなお戦闘が続く。
こうなっては戦闘にさえ集中できない。

克明な描写が良かったとは言ったもののもう少し説明してほしい部分、また省略してもよかったと思う部分があった。
モララーの「俺の道 ―オンリー・ウェイ―」の描写で、モララーの両足に「異変」が生まれた、とある。
この「異変」を無理やりにでも比喩して詳しく書いてほしかった。
ここばっかりはどうしても想像するに至らず、頭の中で終始ぼやけたまま。

また、内藤の刀捌きで「上方向に横にして構える」という描写が2回ほどあったが、逆にここは説明しすぎててくどかった。

批評ばかりだが他に良かった点を挙げると、細かいところだが魔王に片仮名で叫んだり笑ったりさせなかったこと。
対して眷属には人語を喋らせず、笑い声など全て片仮名で統一したこと。
わかりやすい差別化になってて、これはよかったと思います。

876名無しさん:2018/11/03(土) 01:11:19 ID:Lvf4xiF.0
長けりゃ長いほど隙があるみたいな感想多いな

877从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/11/03(土) 01:14:22 ID:guHDwcSg0
とりあえず代理でここまでの結果を置いとくぜ

878从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/11/03(土) 01:14:52 ID:guHDwcSg0
【第六回品評会結果発表】

第一位:【11P】Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY(vs( ^ω^))【急ぎの用です】

第二位:【9P】( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c(vsΣz ゚ー )リ)【最強スパイ大作戦!オペレーション:トモダチンコのようです】

第三位:【4P】¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ
【( ^ω^)魂は輝き続けるようです】

第四位:【0P】イ从゚ ー゚ノi、[文戟中] ◆U.Ze.JZ4Hs(vs('A`))【( ・∀@)怪盗ジョーカーとメデューサの瞳のようです】

第四位:【0P】('A`) [文戟中]◆0x1QfovbEQ(vsイ从゚ ー゚ノi、)【( ´∀`)インフィニティ・スペース・タイム・ブルーのようです】

.

879从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/11/03(土) 01:16:12 ID:guHDwcSg0
【第六回優勝者発表】


というわけで

第六回品評会の優勝者は……


Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY(vs( ^ω^))【急ぎの用です】




次回はとりあえず未定
スニフィに期間とお題決める権利有り


.

880从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/11/03(土) 01:16:52 ID:guHDwcSg0
【文戟結果発表】


第一試合

【11P】Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY(vs( ^ω^))
【急ぎの用です】1122212

VS

【9P】( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c(vsΣz ゚ー )リ)
【最強スパイ大作戦!オペレーション:トモダチンコのようです】22221


スニフィの勝利!


この勝負、スニフィは全ポイント、ブーンは顔を賭けていたので
スニフィは顔を選択できます




第二試合

イ从゚ ー゚ノi、[文戟中] ◆U.Ze.JZ4Hs(vs('A`))
【( ・∀@)怪盗ジョーカーとメデューサの瞳のようです】-1

VS

('A`) [文戟中]◆0x1QfovbEQ(vsイ从゚ ー゚ノi、)
【( ´∀`)インフィニティ・スペース・タイム・ブルーのようです】-1


こっちは引き分け
特に点の動きは無し

.

881从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/11/03(土) 01:17:49 ID:guHDwcSg0
【第6回までの累計成績】



・【26P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6

・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys

・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.

・【17P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo

・【28P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2

・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w

・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg

・【2P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo

・【18P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw

・【3.5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I

・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w

・【20P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.

・【10P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6

・【0P】o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA

・【16P】Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY【( ^ω^)GET】

・【0P】イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs

・【4P】¥・∀・¥◆5lAZjr5yiQ

※退学者反映済み……のはず
間違ってたら訂正ください

882从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/11/03(土) 01:20:13 ID:guHDwcSg0
从 ゚∀从 「以上」

从 ゚∀从 「確認はしたが不慣れだからな、ミスがあるかもしれねぇ」

从 ゚∀从 「気づいたら訂正頼むぜ」

从 ゚∀从 「さて、総帥氏はこの品評会終わったら話し合い期間に入ると言っていたがどうするか」

从 ゚∀从 「個人的には終わりだとしても空中分解ではなく解散の一言が総帥から欲しい」

从 ゚∀从 「参加者に進行を一任するのか、戻ってくるのか、どちらにしても総帥の声がないと動けないとオレは思う」

从 ゚∀从 「とりあえずスニフィおめでとう」

883Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/11/03(土) 01:25:32 ID:Qx3Yq3Sk0
Σz ゚ー )リ 勝利! 勝利だ紆余曲折!

Σz ゚ー )リ 投票してくれたみんなも投票してくれなかったてめーらもありがとう紆余曲折

Σz ゚ー )リ

Σz ゚ー )リ ハァー焦土で優勝旗を掲げて立ってるような気分だ紆余曲折

Σz ゚ー )リ 消えた内藤の顔剥ぐのも気分悪いからまた当面はスニフィの顔も保持で行きたい紆余曲折


Σz ゚ー )リ 話し合い期間を設けるって話だからとりあえずお題決定も保留だ紆余曲折

Σz ゚ー )リ ちょっと色々纏めておきたい事もあるから、とりあえず三日間くらいは総帥待ち紆余曲折

Σz ゚ー )リ とりあえず終わるも終わらないも総帥次第だ紆余曲折

Σz ゚ー )リ ハインはまとめありがとう紆余曲折、またここから紆余曲折あるだろうしホント休んでほしい紆余曲折

Σz ゚ー )リ マニーの自作語りが楽しみだ紆余曲折

884Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/03(土) 01:28:48 ID:Qx3Yq3Sk0
もう文戟中ジャナカッタ……
とにかくめちゃくちゃ疲れたけど次の文戟がある事を願いたい

885名無しさん:2018/11/03(土) 01:49:34 ID:JDknmCEY0
語尾が紆余曲折なの糞笑う
とにかく乙

886¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/11/03(土) 02:49:52 ID:Lvf4xiF.0
¥・∀・¥「夜分遅くに失礼」

¥・∀・¥「ハイン君集計ありがとう 助かるよ」

¥・∀・¥「さて、初参加の身には余るほどポイントを頂いてしまったが、
こう見るとポイント格差は大きく感じるね」

¥・∀・¥「どうにかして追いつきたいところだ」

¥・∀・¥「今回私は木曜日の夜に参加宣言を行い、自身の逃げ場を無くしてから作品の執筆に取り掛かった」

¥・∀・¥「金曜の夜と土曜日の午前辺りが執筆期間ということになる」

¥・∀・¥「正直疲れたし、様々な要因を含むが、後悔している」

¥・∀・¥「かなりスレ内が動かない期間があったので、踏ん切りを付けたがそれも遅かったようだ」

¥・∀・¥「感想への感想だが、作品の出来栄え自体は満足している
書きたいものを書けたし、私の作品の中では勢いがある方だと思う」

¥・∀・¥「勢いしかないとも思っていたが、地の分を多用しているためテンポが悪く読み辛いといった意見を頂いた」

¥・∀・¥「これは書き手の癖なので、ここを直すとなると根本から変えるしかなくなる」

¥・∀・¥「なので、こういった感想を貰うということは、
この手の作風というか、こういったものは向かないのだろうなと感じた」

¥・∀・¥「慣れないことに挑戦したのだが、文戟の場としては不評だったようだ」

¥・∀・¥「次回はじっくり時間を掛けて、
私と読者が満足できる、双方の温度差が少ない作品を書けるよう心掛けようと思う」

¥・∀・¥「好きなものを書きたいし、不評だった場合は諦めるがね」

¥・∀・¥「私のスタンスとしてはポイントを競う場というより、感想を貰い成長する場として続けていきたいと思う」

¥;・∀・¥「作風として競う相手が悪かったな、という思いもある」

887¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/11/03(土) 02:50:23 ID:Lvf4xiF.0
¥・∀・¥「さて、作品を書くにあたって気を付けたことが、分かりやすさだ」

¥・∀・¥「具体的に書くと、内藤VSモララー モララーVSハインリッヒ 内藤VSハインリッヒ
内藤&モララーVSハインリッヒの戦いでの初期行動のパターンを似通わせた」

¥・∀・¥「私には精密な描写力や、躍動感ある戦闘描写が上手く書けないと思っているので、
そこを強く意識し、同じパターン、同じ反応、そこからどう展開するか、彼らの学習を意識した」

¥・∀・¥「毎回毎回違った戦闘パターンを構築するよりは脳内でイメージしやすかったのではないかと思う」

¥・∀・¥「それをくどいと言われればそうなので、残念だ」

¥・∀・¥「異変に関しても分かり辛かったとのことなので、ここは輝きに変えるべきだと思った」

¥・∀・¥「助言ありがとう 作者としては気づきにくい部分なので、触れて頂いて大変助かる」

¥・∀・¥「また、内藤がモララーを相棒として認めたのは、苦難を共に乗り越えたからであり、
内藤としてはモララーを昔助けた何某だから、特別視したわけではない
あの時点でモララーとしては内藤は特別だが、内藤としてはそうではない
そこを上手く伝わるよう描写出来なかったようだ」

¥・∀・¥「デレに関しては最強×最強の子供+最強の意思+死への自覚=覚醒のような安直な作りだった
もう一捻り加えるべきだとは正直なところ思っていなかったので、今後は何かしら説得力のある理由付けを考えようと思う」

¥・∀・¥「今回は内藤が主人公なので、
モララー関連とツン関連、デレ関連は必要以上に掘り下げないように気を付けたのだが……」

¥・∀・¥「詰め込み過ぎたのは否めない
詰め込むなら詰め込むなりに、話を土台からしっかり作るべきだったと猛省している」

¥・∀・¥「また、戦闘シーンが書きたかった訳ではなく、
世界を守るために二人で戦う男たち=相棒が書きたかったのだが、
結果的に戦闘シーンしかないと言われてしまった」

¥・∀・¥「物語全体への説得力を持たせるために、濃密な戦闘シーンは必要だと考えて練ったのだが意味が無かった」

888¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ:2018/11/03(土) 02:50:49 ID:Lvf4xiF.0
¥‐∀‐¥「やはり、作品作りは難しいな」

¥・∀・¥「世界観の広さは出したかったが、あくまで内藤とその周りのキャラクターとして演出することを心掛けた」

¥・∀・¥「しかし、長い、掘り下げが足りない、くどい、キャラクターの魅力が薄いときてしまうと、力量不足を痛感したよ」

¥・∀・¥「力の入れる場所をもっと上手く考えないといけないようだ」

¥・∀・¥「展開が冗長になるよりは、簡潔に見せたいところだけ書くということを覚えておく」

¥・∀・¥「今回、内容が分かり辛く、テンポの悪い読み辛い文章にポイントを頂くことが出来たのは、
参加者が少なかった為なので、今後も精進していきたい」

¥・∀・¥「正直なところ、文が読み辛いという意見が一番刺さった
読まれなければ意味が無いので今後気を付けようと思う」

¥・∀・¥「以上が自作品語りと反省をまとめたものだ」

¥・∀・¥「長々と書いてしまってすまない」

889名無しさん:2018/11/03(土) 05:19:23 ID:Wc2Agpn.0
では、「( ^ω^)魂は輝き続けるようです」の文章について少し

まず気になるのは説明の重複

>太陽の光が燦々と輝いているのが窓から入ってくる光で分かる。

>僕は自分が住んでいる国の首都を強くイメージし、壁を抜けると、高層ビルが立ち並ぶ首都圏の路地裏に出た。

一文中に省略可能な単語が繰り返し登場する


次に修飾について

>僕の寝室の扉を開けた先の廊下から、デレの心配そうな顔が覗く。

廊下が出てくるまでの修飾が多すぎて、文意が掴みにくい
廊下が見える時点で扉が開いてる事はわかるし、内藤が自分の寝室に居るのも前後の文脈から理解できる


描写・説明の細部について

これは修飾と重複する部分もあるけど、本当にその細部が必要か、という取捨選択をもっと行った方がいいと思う

>歳を重ねるごとに重くなった身体をのっそりと動かす。
>起きる前に見ていた夢も関係しているのだろうが、シャツを脱いだままベッドに飛び込んだのが原因だろう。
>身体は汗でべたつき、不快感が生まれている。

不快感の理由を夢に絡めるのはいいとして、シャツの説明は必要だろうか
重要なもの、読者が不慣れな物事は丁寧に、枝葉や読者が見知ったものはあっさり書くことで、読みやすさにつながると思う
何処が重要で何の話をしているのかが読み取りやすくなる


そして段落の構成について

>>560では、
前レスの内容を受けて、内藤が朝食を用意する時間もなくデレが出かけていく
そして、父親失格という内容の文章が始まり、そんな片親でもデレが健やかに育ち、内藤はそれを誇らしく思っている
と、ここまでは、つながりがある一連のエピソードになっていて、飲み込みやすい

しかし、その後に、体が重い話をしてから、デレの気遣いと内藤が家事を疎かにしている事を提示するのは、
一旦、内藤の体の話という別のトピックに移ってから、終わったと思った元の話題に戻っているので、
要旨が取りにくいし文意の重複も感じる

それよりは、食器と忙しさの話をしてから、内藤の体の話をしたほうが、何について書かれた文章なのか分かりやすいと思う

起承転結の本来の用法として、転で全く別の話題を挿入し、結でそれが起承とどういう関係か明らかになるような文の立て方、
文意を取りにくくして先を読ませないようにするようなスリリングさは、もっと別の場所で使ったほうがいいと思う
これに関しては個人的な主観だけど

なかなか偉そうな指摘になってしまったが、こういうのはあまり慣れなくて、何かの役に立てば幸い

890Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/03(土) 18:12:38 ID:Qx3Yq3Sk0
【第6回までの累計成績】

・【26P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6

・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys

・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.

・【17P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo

・【28P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2

・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w

・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg

・【2P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo

・【18P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw

・【3.5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I

・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w

・【20P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.

・【10P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6

・【0P】o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA

・【16P】Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY

・【0P】イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs

・【4P】¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ

※退学者反映済み
※ビーグルとスニフィの文戟未処理

891Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/03(土) 18:29:36 ID:Qx3Yq3Sk0
Σz ゚ー )リ 一応第一回から総浚いしてポイントが正しい事を確認したぞよ

Σz ゚ー )リ あとは今挙がってる提案をまとめようとしたんだけど意見なのか提案なのか分からないものも多いのでもう少し待つぞよ

892名無しさん:2018/11/03(土) 19:47:22 ID:XQ7LgbD.0
お疲れ様ー!

893名無しさん:2018/11/04(日) 18:27:18 ID:26ZQXyNk0
充分レベル高く見えるけどな
書ける奴ばっかですげぇわ

894名無しさん:2018/11/05(月) 18:18:59 ID:LLwAVnF60
え?なんで('A`)叩かれてんだ。前に書いた超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです、スゲー好きだったわ
読んでてわくわくしたなー。ま、気が向いたら戻ってくればいいさ。待ってるぞ

895名無しさん:2018/11/06(火) 22:53:30 ID:curUtXCE0
それで次の展開は?

896(*‘ω‘ *) ◆pYMCMYBATY:2018/11/06(火) 23:20:20 ID:p6fKOzcA0
(*‘ω‘ *) 「品評会とか祭りの雰囲気が好きなので、参加希望です。


(*‘ω‘ *) 「っぽ」

897名無しさん:2018/11/06(火) 23:50:26 ID:pAK7Clo60
お題だけ出してくれ

898名無しさん:2018/11/06(火) 23:54:44 ID:bYhsxzZk0
話し合いすると言ってた
今後の開催の間隔についても話し合うのでは?

899( ・∀・) ◆M9vn.GCcGo:2018/11/07(水) 00:08:54 ID:/9uYs0nk0
( ・∀・) 「続けるのなら僕も参加するよ」

900(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/07(水) 00:32:57 ID:Mbed/FHQ0
(´・ω・`)「僕も籍だけ置いておこうかな」

901从'ー'从 ◆qblPUItam.:2018/11/07(水) 00:46:43 ID:/KzvrykA0
从'ー'≡'ー'从 「あれれwwwwあれれwwwwあれれれれwwww」

从'ー'从 「廃校めぐりしてたら変なところに来ちゃったぜ」

902名無しさん:2018/11/07(水) 01:13:11 ID:btfjniiA0
何かいっぱい来てワロタ

903名無しさん:2018/11/07(水) 01:20:36 ID:lPB4G6io0
しかし総帥が来ないことには何も出来ないのでは?

904名無しさん:2018/11/07(水) 02:18:25 ID:Kn6piJfk0
知らないの?総帥死んだんだよ?次の文戟の優勝者が新総帥だよ?

905名無しさん:2018/11/07(水) 06:56:12 ID:CcpWAtZc0
そういえば、しょぼんのAAまだ使われてなかったな。しょぼん君には期待している

906Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/07(水) 11:21:49 ID:QAH9zg1A0
【とりあえず次回の事】
・期間バラバラでやりづらい
・締め切りが覚えらんねえ
→1ヶ月で固定しながら、最終投下日は月末を避ける形でとりあえず今回はやりたい
→お題提示時に投票期間も設定しちゃった方が良いかもと思うので、今回はそこまで固めたい

・休憩が無い
・感想を書くのは結構手間がかかる
→投票を感想と分離可能とするとか(投票より後に感想・品評する事を可能にする)。投票期間と感想期間をダブらせつつ投票期間を先に終わらせて、感想期間が次回品評会テーマ提示までの休憩期間になる
→各々自身の予定や調子と合わせて参加を見送る事は私個人から勧めたい

・総帥が来ない
→次回品評会は◆ij8xCb.PrYが集計までやるつもりでいるぞ(不安だけど)(総帥みたいに綺麗に文を整列できないけどなんとかしたい)

・ロールプレイくっさ
・半端にマジになるよりロールプレイは徹底したほうがいいのでは?
→総帥が『ロールプレイ推奨』と言ってるそれ以上でもそれ以下でも無いと思うぞ!


以上を踏まえて、第七回品評会は

テーマ提示【2018年11月10日中】
投下期間【2018年11月15日〜12月10日】
投票期間【2018年12月11日〜12月13日】
感想期間【2018年12月11日〜12月19日】
第八回品評会【2018年12月20日以降】
※特に記載が無い限り、開始は0:00、終了は23:59

と、したいんだけど、いかがでしょう?
話し合いするにしても総帥来ないし、とりあえず形を少し変えてやってみて、そこからまた問題を洗い出す方がいいと思うので…


【話し合いたい事】
・4スレ目終わりそうなのにテンプレ改案が決まってない!
(スニフィ案とまたんき案どっちを選ぶか、あるいは新しい案を募るか、またあるいはとりあえず現行のもので行くか決めたい)

・品評会ごとの称号は個人的には良いと思うんだけど、みんなどう思ってるか? 実装するにしても誰がどうやって設定するのか? それを明確にしたい(この手の称号とかは総帥に任せたかったけど、もし総帥が来なかったらどうすんの?)

907从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/11/07(水) 11:46:34 ID:mZQeFZ620
从 ゚∀从 「まとめ助かるぜ」

从 ゚∀从 「投票期間と感想期間分けるの賛成だ」

从 ゚∀从 「スニフィが集計するのも賛成」

从 ゚∀从 「総帥こねーしとりあえず話し合いより手探りで品評会するのも賛成」

从 ゚∀从 「お題投下される10日までにテンプレ案について話し合って、次回は心機一転新スレでもいいな」

从 ゚∀从 「まとめありがとう、ホントに乙だぜ」

908Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/07(水) 15:07:04 ID:QAH9zg1A0
あと>>784のイ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hsの意見については色々個性的で面白いアイデアがあるから個人的に意見したくて、

・単発で参加する
→単発で参加して即座に酉投げ捨てればいいのでは?
→あと、よくドックンが名無しさん相手に「かかってこい」的な挑発をやってたけど、本当に単発で参加して文戟仕掛けて顔をぶんどったりポイントぶんどったりして即逃げみたいなのもアリだよね(そこら辺は強者がひたすら勝つ文戟のルールだし、そもそも文戟は両者の合意から成り立つわけだから妙ないさかいは起きないと思うし)

・縛り
→ぼくはお題一つでしぬほど苦労してるのでサブで縛りをされるとしんでしまいます

・作品持ち込み
→生徒以外でも品評してもらうのは(本来総合の役目だと思うんだけど)まあ有りかもだよね、生徒でも外の酉と紐付けされない形で持ち込みなら同じような事は可能だし
→個人的には増える感想の手間とかスレの中での完結性とか考えてナシだと思うんだけど、これも意見を広く聞いてみたい

909名無しさん:2018/11/07(水) 15:52:22 ID:zp00qdCs0
イ从゚ ー゚ノi、 の意見はイマイチ
単発飛び込み文戟についても、既存のAAの使用についても何度か議題に上がったけど総帥が否定してたし
縛りは別に、お題出すやつが好きにしたらいい
作品持ち込みは総合でいいだろ住み分けしろ
個人的にはソイツの意見は個性的っていうかスレ読んでねーなって感じ
誤爆のこととかクソみてーな意見は落とすのに投票も感想も言わねーとことか半年ROMれと思いました

910Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/07(水) 16:22:00 ID:QAH9zg1A0
>>909
Σz ゚ー )リ ド辛辣ゥー!

Σz ゚ー )リ とりあえず意見ありがとうぞい

Σz ゚ー )リ 単刀直入に色々言える貴方に訊きたいぞいが、テンプレや称号についてはどう思うぞい? 特にテンプレはこのままだと現行のを使う事になるかもなので割と早急に意見が欲しいぞい

911名無しさん:2018/11/07(水) 16:36:25 ID:zp00qdCs0
テンプレはスニフィのが一番見やすい
Q&Aが簡潔だし、レス番飛ばして説明誘導してるのも好印象
またんきのも悪くはないけどスニフィでさらに精査された感がある

称号については読者様である俺にとってはわりとどうでもいい
まあ気軽に手に入るご褒美があったほうが承認欲求の塊が参戦しやすいだろうなとは思う

俺としては作品がたくさん読めればいいから総帥なんて待たずにドンドンやれ頑張れ

912(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/07(水) 16:45:15 ID:5a7XlJAU0
>>905
(´・ω・`)「期待してくれてありがとう」

(;´・ω・`)「ただ、仕事との兼ね合いとかを考えるとそこまで積極的には参加出来ないと思うんだ」

(´・ω・`)「批評だけでも全作品分頑張るつもりでいるからよろしくね」

913(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/07(水) 17:06:11 ID:5a7XlJAU0
(´・ω・`)「銀ちゃんの『単発で参加する』という意見は中々いいと思うんだよね」

(´・ω・`)「お題に合わない作品の批評はこのスレの趣旨に合わないから辞めた方がいいと思うけど」 

(´・ω・`)「お題で縛られてるだけで結構大変そうなのに、これ以上縛りを増やしたら作品数が少なくなりそうだな」

914名無しさん:2018/11/07(水) 17:23:40 ID:5xQqGWaE0
テンプレはスニフィのに一票
だけど総帥とか絶賛失踪中だしそのまま使うには悩ましい部分もある
次スレに使うならとりあえず現テンプレが無難な気もする

称号には賛成
決め方は安価とかか?

投票期間と感想期間をわけるのも賛成
ぶっちゃけ感想かけないけど投票だけならやりたい名無しはけっこういそう

一位【例題のようです】
文章の作り★★★
話の組み方★
お題の回収★★★★★
その他★

なんてとっかかりとして投票につける5つ星式簡易評価とか考えてたけどけっこうめんどくせーなこれ

915名無しさん:2018/11/07(水) 17:47:29 ID:5xQqGWaE0
あとマンネリ回避の為にも個人的には縛りはアリ
ただやるなら難易度上げる系のじゃなくて足並みを(特に初心者に)合わせる系のが好ましい
あらすじを書いて丸投げとか、1シーンだけ抜き出して任せるとか

雨の中、公園を目指すブーン

この程度でさ、ダメかな
傘を持ってなければ悲しい予感がするし、ギャグにしたければブーンからパンツを奪えばいい

単語から物語を組むのってすげぇ事だと思うのよ
そこに期間制限なんて加えたら初心者から見たらもう空中戦よ空中戦

だから自分の目標にしているヤツの発想の飛ばし方とか文章の転がし方がより比較しやすくなる縛りならアリかな〜って

ま、その辺は出題者加減でいいと思います

916名無しさん:2018/11/07(水) 19:23:16 ID:cBuGOf7c0
否定するわけじゃないけど発想が被ったら事故だなあと思いました

917名無しさん:2018/11/07(水) 19:57:41 ID:YolxZgwI0
テンプレはまたんき派かな
スニフィのは文字が詰まってて初見で読む気失せる奴が出そう
現行テンプレでも外部からの投票良かったんだとか総合で言われてたし

お題は今のまま勝者権限で全て決めていいかと
そこをいじる必要が感じられない

918( ・∀・) ◆M9vn.GCcGo:2018/11/07(水) 20:07:04 ID:/9uYs0nk0
( ・∀・)「僕もテンプレは、またんきのほうがいいかな」

( ・∀・)「あと企画のフォーマット自体はなるべく簡略化したほうがいいと思うよ」

( ・∀・)「複雑化した企画を把握するのは面倒だしね」

( ・∀・)「だから縛りとか新たな要素を付け足すのは反対」

( ・∀・)「人を増やそうっていうなら気楽に参加できたほうがいいと思う」

( ・∀・)「それに、その分テンプレも直さないといけないわけだし」

( ・∀・)「品評会ごとの称号についてはどちらでもいいかな」

919Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/07(水) 20:58:57 ID:QAH9zg1A0
Σz ゚ー )リ >>909が半年ROMれって言ったやんすが、テンプレは本来そういう初心者が全部読み返さなくてもいいように有って然るべきだと思うでやんす(実際自分も読み返すのめちゃくちゃ大変だった)

Σz ゚ー )リ そういう意味でも今のテンプレは機能不全起こしてる事が実証されてるわけではあるでやんす

Σz ゚ー )リ まあもちろん狐娘がドジっ子不覚マンなのもあるとは思うでやんすが…

Σz ゚ー )リ とにかく、後からの補足で悪いでやんすが、私の出したテンプレ案は、そういう初見に一気に情報を与えるため、わざわざ他のレス開かなくても大体の事が分かるように>>1に詰め込んでみたって感じでやんす

Σz ゚ー )リ それで詰め込んだ結果読みにくいって意見も大変よくわかるので、もう少し練る必要もあるかなと思うでやんすね

Σz ゚ー )リ 何にしろ、古参の方々(まだスレを見てるか分からないけど)とか名無しでも意見して下さる方々をもう少し待ちたいでやんす

Σz ゚ー )リ いっそ、こっちの方がいいぞ!という他の案もあったら良いかもでやんす(二つの案で一騎討ちか不採用かってのも改めて見れば極端な話なので)

Σz ゚ー )リ とにかく、この勢いだと明日か明後日の夜が意見をまとめる妥当な期限でやんすかね

920(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/11/07(水) 21:07:02 ID:0tTRswvg0
(・∀ ・)「ぶっちゃけさいきんスレ見てねぇからなにがなんだか」

(・∀ ・)「でもいろいろたいへんなんだなってのはわかるぞー」

(・∀ ・)「テンプレをどうすっかってのはオレ様くちだしできないから、
     せめてさいきんスレのぞきはじめたヤツでもわかりやすいようにレスばんだけつけとくな」

テンプレ改案
(・∀ ・) >>538-542,546,549

Σz ゚ー )リ >>550-552



(・∀ ・)「オレ様てきにはおだいはいままでどーり」

(・∀ ・)「しょーごーはどっちでもいいかな」

(・∀ ・)「なくてもぶんげきでけっこーもりあがってたし」

921从'ー'从 ◆qblPUItam.:2018/11/07(水) 22:50:22 ID:DUp4ao5w0
从'ー'从 「アッハごっめん長文全然読めねえんだ」

从'ー'从 「あのサァ気になってンだけど」
 
从'ー'从 「AAを奪うとか、得点に関しては別に最初は知らなくてもいいんだよね?」


从'ー'从 「お題に沿って書く!」

从'ー'从 「投下されたなかで面白かった作品1位と2位に感想と投票!」

从'ワ'从 「このふたつには期間があります!注意ッ!」


从'ワ'从 「押さえとくべき基本はこの三行だけでいいのかい!?」

从'ワ'从 「いいんだったら細けェこた後回しだ、この三行だけを最初のレスに欲しいサ!」

从'ー'从 「………いきなり全校則を把握してもらおうとするからハードル高えんだぜ」

922(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/11/07(水) 23:56:10 ID:0tTRswvg0
(・∀ ・)「ぜんぶをいっきに見せるからハードルがあがるのはさんせー」

(・∀ ・)「でも書くにはせいととしてとーろくしてもらわねぇとだし、
     だったらそのほうほう、トリキーのせつめい」

(・∀ ・)「気にいってるAAがあるヤツなんかはつかいたいAAがあったらどーすんだよってなるし、
     げんこーもってるサクシャにほかのスレとかツイッターで言うなよ! ってのがスレのだいげんそく」

(・∀ ・)「そーいうたいせつなことをオレ様もスニフィもそーすいもテンプレにしてるぞ」

(・∀ ・)「オレ様てきにはオレ様かいあん>>1にあたるぶぶんはそーいうとこだと思ってる」

(・∀ ・)「もちろん他のれんちゅうのいけんもきくし、
     いらねー、ってとこはけずってくれてかまわねぇんだけどな」

923【テンプレ案改】 ◆ij8xCb.PrY:2018/11/08(木) 23:38:43 ID:FzRmhAE.0
●このスレは何か
→品評会企画です
 参加者同士の研鑽と作品による競い合いを目的としています

《品評会の流れ》

……

第N回品評会 テーマ決定
↓(5日間のインターバル)
作品提出期間(約25日間)
↓ 提出期限
投票&感想期間(3日間)
↓ 投票終了・結果発表
感想期間(7日間)

第N+1回品評会 テーマ決定
↓(5日間のインターバル)
……


●どうすれば作品を提出できるのか
→AAと新規のトリップが必要です
 誰にも使用されていないAAとトリップをつけて『入学』(参加)を宣言すれば『生徒名簿』(参加者一覧)に登録され、提出期間中に作品を提出できます
 既存のトリップの使用は禁止です。また、総合やツイッターやで作者を特定できるような発言も禁止です
 このスレ由来以外の情報の無いまっさらな者だけが参加できます
 品評会のテーマに沿う以外の作品の縛りは一切ありません

●どう競うのか
→投票制です
 投票期間中、あなたは気に入った作品に対して1位と2位の順位を付ける事で投票ができます
 投票はAAやトリップを持たない名無しでも可能で、ちゃんと一票として加算されます
 それぞれの投票の1位が2pt、2位が1ptとして計算され、最終的に最もptを得た作品が優勝します
 優勝者は次回品評会のテーマ決定権を持ちます
 各々が品評会で得たptは『生徒名簿』に累積され、pt保持量上位者は称号を得ます

●使いたいAAが既に誰かに使われている
●たくさんPを持ってる奴を蹴落としたい
→【文戟】に勝つと奪い取れます
 『生徒』は任意の相手に対し【文戟】を申し込む事ができます。申し込まれた相手が了承した場合【文戟】が成立します
 次の品評会終了時、全体での優勝争いとはまた別に、あなた(挑戦者)と相手(防衛者)は品評会で獲得したPを比較して勝負をします
 ・獲得Pが同じ:引き分けです。何も起きません
 ・挑戦者の方が獲得Pが多い:防衛者の名前欄のAAか、防衛者の所持Pと獲得Pの合計の半分(端数切り上げ)のどちらかを奪えます
 ・防衛者の方が獲得Pが多い:挑戦者の所持Pと獲得Pを全て奪えます。なお、挑戦者の元々の所持Pが0の場合、挑戦者は『退学』となり、そのトリップは今後使用不能になります

-その他のルール・情報(>>2
-各種例とテンプレ(>>3
-参加者とそれぞれの所持P(>>4
前スレ()
part1(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/

924【テンプレ案改】 ◆ij8xCb.PrY:2018/11/08(木) 23:39:55 ID:FzRmhAE.0
●結局どういう目的の企画なのか
→ブーン系作者同士による純粋な切磋琢磨です
 これまでの作品や実績を忘れて、あなたの正体を知らない、誰とも知れない相手と作品をぶつけあって下さい
 もちろん、この企画が初めてのブーン系執筆でも構いません
 互いの実力を磨くためにも、感想期間にはあなたが気になった作品への個別の感想や意見や批評やを投げかける事が強く推奨されます

●集計などは誰がやるのか
→【総帥 ◆IxnXYH/4Y2】が進行その他スレに必要な事を行なっています
(が、現在スレに顔を出していないので運営が不安定な状態です。そういう状態なので運営に関する話し合いが頻発します)

●pt保持量上位者の称号とはどんなものか
→上位十人が【拝成十傑評議会】という称号を得る予定になっていますが、まだ未定です

●『入学』とか『生徒』とか『総帥』とか何なのか
→各フレーバーの元ネタは『食戟のソーマ』です。名称を変えてはいますが、『入学』は参加、『生徒』は参加者と直接呼び換えられます

●AAの口調は真似した方がいいのか
●元ネタがそういうものなら学園モノっぽいロールプレイをした方がいいのか
→ロールプレイは推奨されますが、必須ではありません。『生徒』であっても、AAを使わず会話をしても何ら問題ありません

●どの作品も気に食わない、誰にも投票したくない
→投票の有無は自由ですが、作品を投下した『生徒』が投票しなかった場合、所持Ptが-1されます

●【文戟】を仕掛けたいけど負けた時のデメリットが大きい
●【文戟】を受けたいけど勝った時のメリットが小さい
→両者の合意のもとで、【文戟】に賭けるものを変える事も可能です
 例としては、『次の品評会で敗者が獲得したP』、『敗者の所持する3P』、『防衛側の全所持P』のそれぞれが賭けられた事があります

●提出期限ギリギリまで他の人が投下してて遅刻しそう
→提出期間中に投下宣言があった場合、提出期限から24時間以内の投下は品評会参加作品として扱います
 提出期限までに投下宣言が無かった遅刻作品に関しては、品評会参加作品として扱いません
→最終日は投下渋滞が予想されるので、早め早めの投下をお願いします

●一気にPを獲得したいから文戟を複数人に挑みたい
●複数人から受けた文戟を一気にPを獲得するチャンスと考えた、全て受けたい
→文戟は一度に一人としかできません。誰に文戟を仕掛けるか、仕掛けられた文戟を受けるかは慎重に考えてください
→文戟が成立している場合、集計の手間を減らすのも兼ねて[文戟中]の文字列を名前に含めてください

●自分の作品の裏話を話したい
→自作語りは投票期間終了後の感想期間に行う事が推奨されます

●テンプレに書いてある事と実際のルールが違う
→試運転から抜け出していない状態なので、ルールや制度がスレの進行する中で変わる可能性があります。色々見ても分からない事があればその都度聞いてください

●今回は品評会に参加したくない
→ゆっくり休みましょう

925【テンプレ案改】 ◆ij8xCb.PrY:2018/11/08(木) 23:41:28 ID:FzRmhAE.0
《投票テンプレ》

【第一位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】
【第二位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】

※感想などを同時に書くのも可
※順位と名前とタイトルが揃っていれば一票として成立


《感想テンプレ》

【Pick up】(AAとトリップ)【(タイトル名)】
(作品への感想、意見、批評)
【寸評】
(全体への感想、意見、批評)

※Pick upはいくつでも可能
※投票と同時に投下することも可能


《品評会日程テンプレ》

テーマ決定【201X年XX月XX日中】
提出期間【201X年XX月XX日〜XX月XX日】
投票期間【201X年XX月XX日〜XX月XX日】
感想期間【201X年XX月XX日〜XX月XX日】
第N回品評会【201X年XX月XX日以降】
※特に記載が無い限り、開始は0:00、終了は23:59


《文戟挑戦例》

294 名前:ミセ*゚ー゚)リ◆y7/jBFQ5SY[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
ミセ*゚ー゚)リ 【(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk】に【文戟】を申し込む! その顔、頂戴するよ!!

295 名前:(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0 [2/2]
いいですよ。あなたのP全部掻っ攫ってやるので震えて眠ってください

※『【文戟】』『【(AAとトリップ)】』のそれぞれの文言が必須、それ以外は自由


《参加表明例》

634 名前:Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY[sage] 投稿日:2018/09/23(日) 22:42:52 ID:liKZ0EHE0
Σz ゚ー )リ もすもす、酒蔵が参りましただ。文戟は気張ってやらしていただきまさあ、よろしくおねげえします

※AAとトリップと参加する旨さえ書いてあれば成立

926Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/08(木) 23:45:00 ID:FzRmhAE.0
意見も割と出尽くした感があったのでこちらベースでまたんき案と微妙に折衷した改案作った
突貫作業でアレだと思うのでまた良い悪い普通と意見してください

927名無しさん:2018/11/09(金) 10:59:48 ID:08fddcSg0
マタンキのテンプレが1600字くらいでこれ3000字あるんだけどそれでいいのか?
ちなみにスニフィの元のやつは2000字くらい

928Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/09(金) 11:12:26 ID:uIoZJqsc0
あっレス数しか考えてナカッタ…

929名無しさん:2018/11/09(金) 11:43:35 ID:08fddcSg0
テンプレの目的は、初見にこの企画のルールとプロセスを把握してもらうことだと思う
それをゴールとするなら大きくわけてポイントは三つ

1、品評会の流れ
2、参加方法
3、文戟のルール

このテンプレで行くとしても、各●を、この3カテゴリに集約して再編したほうが見やすくなると思う

1、品評会の流れ
●このスレは何か
●どう競うのか
●結局どういう目的の企画なのか
●集計などは誰がやるのか
●自分の作品の裏話を話したい
●pt保持量上位者の称号とはどんなものか
●提出期限ギリギリまで他の人が投下してて遅刻しそう
●どの作品も気に食わない、誰にも投票したくない
●今回は品評会に参加したくない

2、参加方法
●どうすれば作品を提出できるのか
●使いたいAAが既に誰かに使われている
●『入学』とか『生徒』とか『総帥』とか何なのか
●AAの口調は真似した方がいいのか
●元ネタがそういうものなら学園モノっぽいロールプレイをした方がいいのか

3、文戟のルール
●たくさんPを持ってる奴を蹴落としたい
●【文戟】を仕掛けたいけど負けた時のデメリットが大きい
●【文戟】を受けたいけど勝った時のメリットが小さい
●一気にPを獲得したいから文戟を複数人に挑みたい
●複数人から受けた文戟を一気にPを獲得するチャンスと考えた、全て受けたい
●テンプレに書いてある事と実際のルールが違う

というような感じに
さらに重複してるトピックスは統合整理して不要なやつを消せばスマートになると思う

930(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/11/09(金) 18:06:39 ID:Hb0wdBAs0
(・∀ ・)「オレ様テンプレがしたじになっててわるいけど、
     >>929の3つのレスは分けたほうが見やすいかなーとおもって
     またかいあん作ったから見てくれー」

(・∀ ・)「さんかしゃレスあわせて5レスになるよてー」

931改案:2018/11/09(金) 18:09:53 ID:Hb0wdBAs0
≪とりあえずこれだけ分かっていれば万事OKなQ&A≫

Q.ここってどんなスレ?
A.お題に沿った作品を指定期間内に投下
投票と批評、感想を経て切磋琢磨するスレ

Q.なんか皆AA使ってなりきりしてる……
A.今までのキャリアを隠すため、品評という側面から作者を守るため
キャラクターを用いたRPが推奨されています
恥ずかしければやらなくても問題はありません

Q.有名作者なんだけど参加してることtwitterとかで言っていい?
A.「参加宣言」はOK
どのAAが自分であるかを名言するのはNG
発覚した場合は退学措置

Q.投票って?
A.1位、2位とピックアップを選ぶ
1位→2pt 2位→1pt で集計され、合計数が多い生徒が優勝
ピックアップは得点にならないけど作者が喜ぶ
研鑽のためには寸評を書くのも推奨だけどなくてもOK
さらに詳しいことは>>2-3<<品評会>>参照

Q.参加したい!
A.投票は誰でもウェルカム
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
生徒になりたいなら『好きなAAキャラの顔文字(>>5にいないAA)#トリップキー』を名前欄に書いて
入学を宣言をすれば登録完了

Q.トリキーは何でもいい?
A.過去に使ったことがあるようなものでなければOK

Q.投票って絶対しないとダメ?
A.原則任意ではあるが、作品を投下した生徒は投票をしないと獲得ptが、-1になるので注意

Q.使いたいAAが既に使われてる
A.後述>>4<<文戟>>参照

Q.テンプレと違うことしてない?
A.まだ不安定な部分が多いスレとなっており、
適時話し合い、ルール変更などが行われております
ご了承ください

Q.結局「入学」「生徒」「総帥」って何よ
A.元ネタ「食戟のソーマ」リスペクト
「総帥」→スレ発案者
「生徒」→参加者
「入学」→参加

932名無しさん:2018/11/09(金) 18:10:20 ID:Hb0wdBAs0
<<品評会>>

各自出されたお題にそって指定の期間内に作品を提出
その後、投票を経て順位を決める

大まかな流れとしては以下

---------------
テーマ決定
 ↓(5日間)
作品提出期間(約25日間)
 ↓
投票、感想期間(3日間)
 ↓
感想のみ期間(7日間)
 ↓
優勝者によるテーマ決定
(以下ループ)
----------------
○集計は【総帥 ◆IxnXYH/4Y2】が行うが、現在不在。
 立候補制にて集計が行われている。
○優勝者にはテーマ決定権が与えられます。
 24時間以内にテーマが決定されなかった場合、権利は2位へ譲渡されます。


----------------
<投票テンプレ>
【第一位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】
【第二位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】
【Pick up】タイトル名

【寸評】
(全体への感想、意見、批評)
----------------
※感想を後回しにしても可
※順位、名前、タイトルが揃って1票とする
※Pick upは複数列挙可

933名無しさん:2018/11/09(金) 18:11:12 ID:Hb0wdBAs0
<<品評会Q&A>>

Q.提出期限ギリギリまで他の人が投下してて遅刻しそう……
A.提出期間中に投下宣言をしてください
 その場合、提出期限から24時間以内に投下された作品を参加作品として扱います

Q.うっかり投下宣言するの忘れた……
A.残念ながら遅刻作品は参加作品として扱いませんので諦めてください

Q.順位によるptはどうなってるの
A.
1位→2pt
2位→1pt

Q.寸評っている?
A.研鑽にあたり感想、寸評等が推奨されていますがなくても問題はありません

Q.ptって毎回リセットされるの?
A.品評会では毎回リセット→集計→優勝決定となりますが、
獲得ptは優勝の如何に関わらず累積されます

Q.ptって溜めたらいいことある?
A.上位保持者には【拝成十傑評議会】という称号が与えられる予定ですが未定です

Q.新入生だと上位には入れないよね……
A.文戟(後述>>4)を行い、勝利すれば大量のptゲットの可能性があります

Q.投下後、自作品の裏話、語りをしたい
A.投票期間終了後の感想期間に行うことが推奨されています

Q.生徒は毎回参加が義務付けられてるの?
A.いいえ
 ご自身のペースにあわせての参加で問題ありません

934名無しさん:2018/11/09(金) 18:11:35 ID:Hb0wdBAs0
<<文戟>>

他者のAA、ptを奪うことができるシステムです
任意の相手に【文戟】を申し込み、相手がそれを了承した場合にのみ成立します

---------------
例)
294 名前:ミセ*゚ー゚)リ◆y7/jBFQ5SY[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
ミセ*゚ー゚)リ 【(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk】に【文戟】を申し込む! その顔、頂戴するよ!!

295 名前:(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0 [2/2]
いいですよ。あなたのP全部掻っ攫ってやるので震えて眠ってください

※『【文戟】』『【(AAとトリップ)】』のそれぞれの文言が必須、それ以外は自由
※【文戟】が成立した場合、双方名前欄に[文戟中]と表記してください
例)
(゚、゚トソン[文戟中]◆QyGRlT0wZk
------------------

品評会終了後、全体での優勝争いとは別に
「挑戦者」「防衛者」が品評会にて獲得したptを比較し、勝敗を決定します

同pt:引き分け。何もおきない
挑戦者勝利:防衛者のAAか所持pt(その回の獲得pt含む)の半分(端数切り上げ)のどちらかを奪えます
防衛者勝利:挑戦者の所持pt(その回の獲得pt含む)を全て奪えます
         なお、挑戦者が元々0ptであった場合、相手は「退学」となり、使用しているトリップは使えなくなります


<<文戟Q&A>>

Q.pt稼ぎのために複数人へ挑みたい
 複数人からの挑戦を受けたい
A.一度に一人としかできません
 相手を選ぶ、順番に相手をするなど相談してください

Q.負けのデメリットが大きすぎて怖い……
 勝ちのメリットが少ない
 相手を退学にしたいわけではない etc
A.両者合意のもとであれば【文戟】にて賭けるものの変更可
『次の品評会で敗者が獲得したP』、『敗者の所持する3P』、『防衛側の全所持P』などが前例としてあります

935(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/11/09(金) 18:12:38 ID:Hb0wdBAs0
(・∀ ・)「いじょー」

(・∀ ・)「見やすさをじゅーししてみたけどどうだ?」

936名無しさん:2018/11/09(金) 19:06:16 ID:08fddcSg0
>>935
Q&Aより先に品評会の流れを出したほうが企画の全体が分かりやすいと思う
順番を変えて改稿したのを置いていく

937名無しさん:2018/11/09(金) 19:07:55 ID:08fddcSg0

これは、テーマに沿った作品を指定期間内に投下し
投票と批評、感想を経て切磋琢磨する企画です

<<1、品評会>>

大まかな流れとしては以下

---------------
テーマ決定
 ↓(5日間)
作品提出期間(約25日間)
 ↓
投票、感想期間(3日間)
 ↓
感想のみ期間(7日間)
 ↓
優勝者によるテーマ決定
(以下ループ)
----------------

○投票は1位、2位とピックアップを選ぶ
 1位→2pt 2位→1pt で集計され、合計数が多い生徒が優勝
 ピックアップは得点にならないけど作者が喜ぶ

○優勝者にはテーマ決定権が与えられる
 24時間以内にテーマが決定されなかった場合、権利は2位へ譲渡される

○集計は【総帥 ◆IxnXYH/4Y2】が行うが、現在不在
 立候補制にて集計が行われている


----------------
<投票テンプレ>
【第一位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】
【第二位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】
【Pick up】タイトル名

【寸評】
(全体への感想、意見、批評)
----------------
※感想を後回しにしても可
※順位、名前、タイトルが揃って1票とする
※Pick upは複数列挙可

938名無しさん:2018/11/09(金) 19:08:29 ID:08fddcSg0
<品評会Q&A>

Q.提出期限ギリギリまで他の人が投下してて遅刻しそう……
A.提出期間中に投下宣言をしてください
 その場合、提出期限から24時間以内に投下された作品を参加作品として扱います

Q.うっかり投下宣言するの忘れた……
A.残念ながら遅刻作品は参加作品として扱いませんので諦めてください

Q.投票って絶対しないとダメ?
A.原則任意ではあるが、作品を投下した生徒は投票をしないと獲得ptが、-1になるので注意

Q.感想、寸評っている?
A.研鑽にあたり感想、寸評等が推奨されていますがなくても問題はありません

Q.ptって毎回リセットされるの?
A.品評会では毎回リセット→集計→優勝決定となりますが、
獲得ptは優勝の如何に関わらず累積されます

Q.ptって溜めたらいいことある?
A.上位保持者には【拝成十傑評議会】という称号が与えられる予定ですが未定です

Q.新入生だと上位には入れないよね……
A.文戟(後述>>4)を行い、勝利すれば大量のptゲットの可能性があります

Q.投下後、自作品の裏話、語りをしたい
A.投票期間終了後の感想期間に行うことが推奨されています

Q.生徒は毎回参加が義務付けられてるの?
A.いいえ
 ご自身のペースにあわせての参加で問題ありません

939名無しさん:2018/11/09(金) 19:09:32 ID:08fddcSg0
<<2、参加方法>>

Q.参加したい!
A.投票は誰でもウェルカム
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
生徒になりたいなら『好きなAAキャラの顔文字(>>5にいないAA)#トリップキー』を名前欄に書いて
入学を宣言をすれば登録完了

Q.トリキーは何でもいい?
A.過去に使ったことがあるようなものでなければOK

Q.有名作者なんだけど参加してることtwitterとかで言っていい?
A.「参加宣言」はOK
どのAAが自分であるかを名言するのはNG
発覚した場合は退学措置

Q.「入学」「生徒」「総帥」って何よ
A.元ネタ「食戟のソーマ」リスペクト
「総帥」→スレ発案者
「生徒」→参加者
「入学」→参加

Q.なんか皆AA使ってなりきりしてる……
A.今までのキャリアを隠すため、品評という側面から作者を守るため
キャラクターを用いたRPが推奨されています
恥ずかしければやらなくても問題はありません

Q.使いたいAAが既に使われてる
A.後述>>4<<文戟>>参照

940名無しさん:2018/11/09(金) 19:10:11 ID:08fddcSg0
<<3、文戟>>

他者のAA、ptを奪うことができるシステムです
任意の相手に【文戟】を申し込み、相手がそれを了承した場合にのみ成立します
一度に一人としか文戟はできません

---------------
例)
294 名前:ミセ*゚ー゚)リ◆y7/jBFQ5SY[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
ミセ*゚ー゚)リ 【(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk】に【文戟】を申し込む! その顔、頂戴するよ!!

295 名前:(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0 [2/2]
いいですよ。あなたのP全部掻っ攫ってやるので震えて眠ってください

※『【文戟】』『【(AAとトリップ)】』のそれぞれの文言が必須、それ以外は自由
※【文戟】が成立した場合、双方名前欄に[文戟中]と表記してください
例)
(゚、゚トソン[文戟中]◆QyGRlT0wZk
------------------

品評会終了後、全体での優勝争いとは別に
「挑戦者」「防衛者」が品評会にて獲得したptを比較し、勝敗を決定します

同pt:引き分け。何もおきない
挑戦者勝利:防衛者のAAか所持pt(その回の獲得pt含む)の半分(端数切り上げ)のどちらかを奪えます
防衛者勝利:挑戦者の所持pt(その回の獲得pt含む)を全て奪えます
なお、挑戦者が元々0ptであった場合、相手は「退学」となり、使用しているトリップは使えなくなります


<文戟Q&A>

Q.負けのデメリットが大きすぎて怖い……
 勝ちのメリットが少ない
 相手を退学にしたいわけではない etc
A.両者合意のもとであれば【文戟】にて賭けるものの変更可
『次の品評会で敗者が獲得したP』、『敗者の所持する3P』、『防衛側の全所持P』などが前例としてあります

941名無しさん:2018/11/09(金) 19:11:55 ID:08fddcSg0
以上、Q&Aはもっと削ったり統合しても良いかもしれない

942( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.:2018/11/09(金) 20:06:50 ID:nx92HJL60
( ´_ゝ`)「またんきのが見やすくて好きだ、生きてるぞ」

( ´_ゝ`)「文戟に賭けるものについて、お互いに合意して変更できるんなら、もう基本の
『挑戦者勝利:防衛者のAAか所持pt(その回の獲得pt含む)の半分(端数切り上げ)のどちらかを奪える
防衛者勝利:挑戦者の所持pt(その回の獲得pt含む)を全て奪える』
の定型は無くしてもいいんじゃないかと思うんだが、どうだ?
テンプレの内容でやりたいやつは、それはそれで都度やるっていう」

( ´_ゝ`)「もう話題に上がってたらスマン」

943名無しさん:2018/11/10(土) 14:08:06 ID:SX.IUTbk0
それでお題は?

944Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 14:43:04 ID:gugiPnLI0
ちょっと待っといてね

945テンプレ改案改 ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 15:50:42 ID:gugiPnLI0
【このスレについて】
●このスレは何か
→ブーン系の品評会企画です。
 作品による競い合いと、それによる作者同士の研鑽を目的としています。

●品評会はどう行うのか
→投票制で、作品に与えられたpt数を競います。
 『テーマ決定』、『作品提出』、『投票』、『感想・批評』という流れで行います。
 一度の品評会の期間は約1ヶ月です。
【品評会のルール>>2

●どうすれば参加できる?
→投票と感想・批評は名無しでも可能です!
 品評会に投下された作品から1位と2位を選んで書き込めば、それで一票になります。
→作品投下をするには、新規のトリップとAAを用意して『入学』が必要になります。
【参加方法>>3

●スレタイにある『文戟』って何?
→全体の品評会とは別に、1対1で作品を競わせる戦いです。
 互いに己の持つものを賭けて、勝者がそれを総取りするガチンコ勝負です。
【文戟>>4

【その他のルール、細則>>5
【生徒名簿>>6
前スレ(https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1538666460/
part1( [http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/](http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/)

946テンプレ改案改 ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 15:52:20 ID:gugiPnLI0
【品評会のルール】
---------------
テーマ決定
 ↓
構想期間(5日間)
 ↓
作品提出期間(約25日間)
 ↓
投票期間/感想期間(3日間)
 ↓
感想期間(7日間)
 ↓
テーマ決定
(※最初に戻る)
----------------

○品評会のテーマ決定後、5日間の構想期間を挟んでから作品提出期間に入ります。
 『生徒』はテーマに沿った作品を作品提出期間に提出して下さい。
 テーマ以外は作品の形式に縛りはありません。
 作品の終了が分かるように、最後に【了】と書き添えてください。

○作品提出期間終了後、投票期間に入ります。
 提出作品の中から、あなたの考える1位、2位を選んで書き込んでください。それが一票となります。
 それぞれの投票は【1位→2pt】【2位→1pt】として集計され、最終的に作品の獲得pt数が最も多い生徒が優勝です。

○作者同士、あるいは読者からの感想・批評を推奨しています。
 投票/感想期間は3日間ですが、感想のみの期間が更に7日ありますので、その間に作品について話したり、作者に意見してみたりして下さい。

○優勝者には次回品評会のテーマ決定権が与えられます。
 感想期間最終日にテーマを提示してください。それによって次の品評会の開始とします。
 感想期間最終日に優勝者がテーマを提示しなかった場合、あるいは優勝者が権利を放棄した場合は、2位へテーマ決定の権利が譲渡されます。

○集計は【総帥 ◆IxnXYH/4Y2】が行いますが、現在不在なので有志が代理で行っています。

○『生徒』として登録されていても、品評会への参加は必須ではありません。疲れたら休んでください。

----------------
<投票テンプレ>
【第一位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】<2pt>
【第二位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】<1pt>
----------------
<感想テンプレ>
【Pick up】(AAとトリップ)【(タイトル名)】
(作品への感想、意見、批評)
【寸評】
(全体への感想、意見、批評)
----------------
※投票と感想は一度にまとめて行なってもよい
※順位、名前、タイトルが揃って1票とする
※Pick upは複数列挙可

947テンプレ改案改 ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 15:54:00 ID:gugiPnLI0
【参加方法】
----------------
634 名前:Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY[sage] 投稿日:2018/09/23(日) 22:42:52 ID:liKZ0EHE0
Σz ゚ー )リ どうも、酒蔵スニフィです! 皆さんよろしく!
----------------

○AAとトリップを名前欄に入れて書き込めば、即座に『入学』(参加)が完了します。

○以後、AAとトリップを合わせて『生徒』として生徒名簿に登録され、【作品の投下】、【品評会で獲得したptの累積】、そして【文戟】が可能になります。

○使用できるAAは生徒名簿に無いもの、トリップはあなたが今まで使用した事がないものに限ります。

○『生徒』は、スレ内部の情報で自己が完結するようにしてください。
 外部のトリップやアカウントとどの『生徒』が同一なのかをバラすのは禁止です。明確に紐付けできる情報を意図的に発信した時点で、生徒名簿から抹消されます。

○AAのロールプレイは推奨されます。
 ですが必須ではありません。喋りやすいように喋ってください。

○当然ながら『退学』は自由です。

○品評会に一回だけ参加したい場合、一度『生徒』になってから品評会後に退学する形で行なってください。
 もちろん、品評会後に気が変わったから残留するといった事も可能です。

948テンプレ改案改 ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 15:56:41 ID:gugiPnLI0
【文戟】
----------------
294 名前:ミセ*゚ー゚)リ◆y7/jBFQ5SY[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
ミセ*゚ー゚)リ 【(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk】に【文戟】を申し込む! 私は全ptを賭ける、その顔、頂戴するよ!!

295 名前:(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0 [2/2]
いいですよ。あなたのpt根こそぎ掻っ攫ってやるので震えて眠ってください
----------------

○『生徒』は任意の『生徒』に対して【文戟】を申し込む事が可能です。

○挑戦者は、【文戟】を申し込む旨、【相手のAAとトリップ】、【賭けるものと相手に賭けてもらいたいもの】をそれぞれ提示する事で文戟を申し込めます。
 相手が了承すれば成立します。

○次回の品評会の投票後、全体の集計とは別に、【文戟】の挑戦者と防衛者は獲得したptを比較します。
 勝者は互いが賭けたものを総取りします。

○スレ内部で完結するものなら、なんでも賭ける事が可能です。
 今まで賭けられたものの例として、
・《挑戦者の3pt》と《防衛者の3pt》
・《挑戦者のptの全て》と《防衛者のptの半分》
・《挑戦者の籍(負ければ退学)》と《防衛者のAA》
などがあります。
 賭けられるものが明らかに釣り合わない場合であっても、防衛者が【文戟】を了承しているなら問題ありません。
 また、後から賭けたものを変更するのは禁止です。

○投票期間以降に【文戟】を挑んだ場合、次回品評会での勝負とします。

○集計の手間から、一人で二つ以上の【文戟】を掛け持ちするのは禁止です。
 自分が挑戦するか防衛する【文戟】が一つ成立していたら、次の品評会終了まで、文戟を受ける事も申し込む事も出来ません。
 同時に成立するような事態が発生した場合は、先に防衛者が了承の書き込みをした方を優先します。

949テンプレ改案改 ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 15:58:33 ID:gugiPnLI0
【その他のルール、細則】
●提出期限に遅刻しそう
→提出期限直前に他の人が期限を過ぎて投下しそうな場合、投下宣言をして下さい。
投下宣言をした『生徒』は、提出期限後24時間以内の作品投下が認められます。
→普通に遅刻した場合は提出作品として認められません。
→提出期間最終日は混雑する事が予想されるので、早め早めの提出をお願いします。

●品評会作品のために現行が遅れる事をツイッターで説明したい
→自身がどの『生徒』か明かすのは禁止ですが、スレに参加している事を言うのは可能です。

●使いたいAAを既に使われている
→AAの使用は先着順です。どうしても欲しいなら文戟で奪い取ってください。

●自分の作品のネタなどを話したい
→投票期間終了以降に行ってください。作品に対しての純粋な評価を保つためです。

●あいつが気に食わないからどうにかしたい
→作品、感想、批評の自由はスレ内で保証されています。
 自分と違う意見を持つ人もいます。どうかそれを受け入れて下さい。
→あなたがスッキリするために【文戟】で顔やptやを奪い取ってやるのもまた自由です。

●『入学』『生徒』『総帥』とはどこから来てるのか
→企画の元ネタ「食戟のソーマ」のリスペクトです。
『総帥』→スレ発案者、主催者
『生徒』→参加者
『入学』→企画への参加
と、それぞれ言い換えられます(総帥は固有名詞ですが)。

●ptがたくさん溜まるとどうなるのか
→特に何もありません。
 ptの所持量の多い上位10人は【拝成十傑評議会】の称号を得る予定ですが、実装時期は未定です。

●優勝してもテーマ決定権しか貰えないのか
→はい。
 今後、品評会ごとの称号などを設定する案などもありますが、現在は協議段階です。

●ルールがテンプレのと違うんだが
→テンプレから漏れているルールがあるかもしれないので、気になった事は聞いてみてください。
→現在、総帥不在の為に運営が不安定な状況です。スレの途中、話し合いの結果によってルールが変わる可能性があるのでご了承下さい。

950Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 16:08:54 ID:gugiPnLI0
テンプレ改案改制作にあたってのメモ
>>1に過去スレへの誘導は入れたい。できれば目次も。その上で30行以下に抑えて一目で見られるようにする。そうすれば全体がある程度長くても間延びしないし、後で参照しやすい。

>>917の「現行テンプレでも外部からの投票良かったんだとか総合で言われてたし」って話は結構重要だと考えて、テンプレの最初の方で『名無しでも可』という旨を入れた。『誰でもウェルカム』だけじゃ伝わらないんだと思う。

・実際にQ&Aとするよりも疑問文への自己回答という形式を強くした方がいい。質問は前の説明から繋がってないと、そんな事聞いてねえよ、となる。あくまで説明として終始した方がいい。

・ただしまたんきの案が分かりやすいという声もあるので、一問一答形式は抑えめにした。単純な説明を多目に。

・黒丸は質問の区切りが見やすいので使いたい。白丸も。

・兄者の意見には深く同意する。いろいろすり合わせつつ例文で「私の全ポイントとあなたの顔を賭けて〜」みたいな文言を入れれば完璧だろう。

・AA使ってのなりきりに関しては全体の最初から二番目に説明する事じゃないでしょ!説明は要るけど少なくとも『これだけ知っておけばOK』の項目に入れるものじゃないと思うぞ!

・自分で気づいた点を追加。こりゃこうなるだろうなというルールも追加。ツッコミあったら是非。

・顔奪うのがあまりにも無いので一番後ろへ。

・最初っから公言OKというのもなんだと思ったので『参加してることだけ発言可』を後ろへ。


なんかURLが変な感じになってるけど、それは後で直すとしてこんな感じでどう?
>>943
お題は19時には投下するからゆるして

951名無しさん:2018/11/10(土) 16:27:29 ID:cF6ggH6M0
この程度のテンプレすら読めない奴はブーン系小説ってのを読んだり書いたりしてるはずないと思うから十分だと思う
テンプレ案出したみんな乙

952名無しさん:2018/11/10(土) 16:27:31 ID:atQLd5i60
この程度のテンプレすら読めない奴はブーン系小説ってのを読んだり書いたりしてるはずないと思うから十分だと思う
テンプレ案出したみんな乙

953名無しさん:2018/11/10(土) 16:47:26 ID:BkrzXoww0
いいと思う

954名無しさん:2018/11/10(土) 16:50:49 ID:SX.IUTbk0
ちなみにこのテンプレは3500字
直す度に長くなってるのは流石にアレだわ

955(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 16:54:03 ID:aUOtfR5c0
【このスレについて】
●このスレは何か
→ブーン系の品評会企画です。
 作品による競い合いと、それによる作者同士の研鑽を目的としています。

●品評会はどう行うのか→>>2参照

●どうすれば参加できる?→>>3参照

●スレタイにある『文戟』って何?
>>4参照

【その他のルール、細則>>5
【生徒名簿>>6

前スレ(https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1538666460/
part1( [http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/](http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/)

956Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 16:55:20 ID:gugiPnLI0
>>954
全体を見易くするところとしっかり説明するところはちゃんと分けなきゃなあって思った結果、しっかりの部分が長くなっちゃった
許してチョーネンテン

957(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 17:00:35 ID:aUOtfR5c0
【品評会のルール】
---------------
テーマ決定
 ↓
作品提出期間(30日間)
 ↓
投票期間/感想期間(3日間)
 ↓
感想期間&テーマ決定(7日間)

(※最初に戻る)
----------------

○テーマが決定した次の日から作品提出期間に入ります。
 『生徒』はテーマに沿った作品を作品提出期間に提出して下さい。
 作品の最後には【了】と書き添えてください。

○作品提出期間終了後、投票期間に入ります。
 提出作品の中から1位、2位を選んで書き込んでください。
 それぞれの投票は【1位→2pt】【2位→1pt】として集計され、作品の獲得pt数が最も多い生徒が優勝です。

○優勝者には次回品評会のテーマ決定権が与えられます。
 感想期間最終日にテーマを提示してください。次の日から次の品評会の開始とします。
 感想期間最終日に優勝者がテーマを提示しなかった場合は2位へテーマ決定の権利が譲渡されます。

○集計は【総帥 ◆IxnXYH/4Y2】が行いますが、現在不在なので有志が代理で行っています。

○『生徒』として登録されていても、品評会への参加は必須ではありません。

----------------
<投票テンプレ>
【第一位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】<2pt>
【第二位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】<1pt>
----------------
<感想テンプレ>
【Pick up】(AAとトリップ)【(タイトル名)】
(作品への感想、意見、批評)
【寸評】
(全体への感想、意見、批評)
----------------
※投票と感想は一度にまとめて行なってもよい
※順位、名前、タイトルが揃って1票とする
※Pick upは複数列挙可

958Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 17:01:25 ID:gugiPnLI0
>>955
あーなるほどそれでも十分になるわいな採用!
あとpart1のURLは
part1(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/
これが正しいから後でスレ立てする時直します
あと未投票だと-1ptっての書き忘れたから投票のとこにも入れときます

959(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 17:07:46 ID:aUOtfR5c0
【参加方法】
----------------
634 名前:Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY[sage] 投稿日:2018/09/23(日) 22:42:52 ID:liKZ0EHE0
Σz ゚ー )リ どうも、酒蔵スニフィです! 皆さんよろしく!
----------------

○AAとトリップを名前欄に入れて書き込めば、即座に『入学』が完了します。

○以後、AAとトリップを合わせて『生徒』として生徒名簿に登録され、【作品の投下】と【文戟】が可能になります。

○使用できるAAは生徒名簿に無いもの、トリップはあなたが今まで使用した事がないものに限ります。

○『生徒』は、総合スレやツイッター等でこれまでのキャリア(作者)と明確に特定できる情報を発信した時点で生徒名簿から抹消されます。

○AAのロールプレイ推奨。
 ですが必須ではありません。喋りやすいように喋ってください。

○『退学』は自由です。

960名無しさん:2018/11/10(土) 17:10:28 ID:SX.IUTbk0
今のテンプレが名簿なしだと3200字なんだよねえ
それより長いテンプレを採用しようというのは賛成しかねる

961(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 17:11:02 ID:aUOtfR5c0
【文戟】
----------------
294 名前:ミセ*゚ー゚)リ◆y7/jBFQ5SY[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
ミセ*゚ー゚)リ 【(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk】に【文戟】を申し込む! 私は全ptを賭ける、その顔、頂戴するよ!!

295 名前:(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0 [2/2]
いいですよ。あなたのpt根こそぎ掻っ攫ってやるので震えて眠ってください
----------------

○『生徒』は任意の『生徒』に対して【文戟】を申し込む事が可能です。

○挑戦者は、【文戟】を申し込む旨、【相手のAAとトリップ】、【賭けるものと相手に賭けてもらいたいもの】をそれぞれ提示する事で文戟を申し込めます。
 相手が了承すれば成立します。

○次回の品評会の投票後、全体の集計とは別に、【文戟】の挑戦者と防衛者は獲得したptを比較します。
 勝者は互いが賭けたものを総取りします。

○スレ内部で完結するものなら、なんでも賭ける事が可能です。
賭けたものを後から変更するのは禁止です。

○投票期間以降に【文戟】を挑んだ場合、次回品評会での勝負とします。

○一人で二つ以上の【文戟】を掛け持ちするのは禁止です。
【文戟】が同時に成立するような事態が発生した場合は、先に防衛者が了承の書き込みをした方を優先します。

962(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 17:20:15 ID:aUOtfR5c0
【その他のルール、細則】
○投下が混み合ってて提出期限に遅刻しそう
 提出期限内に投下宣言をした『生徒』は、提出期限後24時間以内の作品投下が認められます。


○品評会作品のために現行が遅れる事をツイッターで説明したい
 スレに参加している事のみを言うのは可能です。作者バレした場合は生徒名簿から抹消されます。


○使いたいAAを既に使われている
 文戟で奪い取ってください。


○自分の作品のネタなどを話したい
 投票期間終了以降に行ってください。


○『入学』『生徒』『総帥』とはどこから来てるのか
 企画の元ネタ「食戟のソーマ」のリスペクトです。


○ptがたくさん溜まるとどうなるのか
 ptの所持量の多い上位10人は【拝成十傑評議会】の称号を得る予定ですが、実装時期は未定です。


○ルールがテンプレのと違うんだが
 スレの中でルールが変更される場合もあります。

963名無しさん:2018/11/10(土) 17:23:13 ID:SX.IUTbk0
ちなみにショボンのテンプレは2250字

964(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 17:29:00 ID:aUOtfR5c0
(´・ω・`)「>>962では矢印を消したんだけど、これは必要だね。」

(´・ω・`)「作品の投下は順番、-1ptになることは付け加えないといけない。」

(´・ω・`)「僕としては初期またんき案を支持するけど、キチッと型にはめた方がいいとは思うし、スニフィ君の案を省略した案を出してみた。」

965(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 17:44:44 ID:aUOtfR5c0
(´・ω・`)「言い忘れてたけど」

(´ -ω- `)「僕の名前は」

(´^ω^`)「ショボーン様だ!!」

m9(´・ω・`)「しょぼんやショボンではないから間違えないように」

966Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 18:09:38 ID:gugiPnLI0
Σz ゚ー )リ ありがとうショボーン様ィ

Σz ゚ー )リ 省略されてても主旨は分かるしめっちゃ読みやすいィ

Σz ゚ー )リ こっからほんのちょっと必要な事書き足せば完成だよねィ

Σz ゚ー )リ と思うけど、皆さんはどう思う?ィ

Σz ゚ー )リ 大きな異論が無ければ明日の夜辺りにショボーン案でスレ立てしたいねィ

967名無しさん:2018/11/10(土) 18:48:07 ID:mBoyrgOU0
今更だけどテストスレで議論しては?
埋めるには丁度いい話題だし

968Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 18:58:39 ID:gugiPnLI0
Σz ゚ー )リ よし、さて、そろそろ待たせても白けるだけでしょうな!

Σz ゚ー )リ 発表するぞ!!

969Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 19:01:41 ID:gugiPnLI0

Σz ゚ー )リ 勢いは衰え、スレの顔も、リアの道化も去った後の、寂しい夜!

Σz ゚ー )リ 草木は燃え、海は枯れ、天も裂けた後の、第七回品評会!

Σz ゚ー )リ お題はこれじゃい!!!





【第7回品評会テーマ】『ドラゴン』

【作品提出期間】『2018年11月15日〜2018年12月10日』





Σz ゚ー )リ ショボーン案に逆らう形だが、優勝者権限で投下は今日より五日後から開始とさせていただく!

Σz ゚ー )リ おめーら締め切りと風邪に気を付けろよ!

970名無しさん:2018/11/10(土) 19:05:40 ID:xUaINP6U0
たのしみだぞー!

971名無しさん:2018/11/10(土) 19:25:21 ID:fWJHBFEI0
新規としては何を奪えて何が奪えないのか、どのくらいのレートが普通なのか、とかわからないから基準として存在させる意味はあるんじゃないか

972名無しさん:2018/11/10(土) 19:26:46 ID:fWJHBFEI0
全然更新してなかったしテンプレ出来てたしちゃんと例あったから問題なかったしで退学します

973(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 19:54:20 ID:aUOtfR5c0
【品評会のルール】
---------------
テーマ決定
 ↓
作品提出期間(30日間)
 ↓
投票期間/感想期間(3日間)
 ↓
感想期間&テーマ決定(7日間)

(※最初に戻る)
----------------

○テーマが決定した次の日から作品提出期間に入ります。
 『生徒』はテーマに沿った作品を作品提出期間に提出して下さい。
 作品の最後には【了】と書き添えてください。


○作品の提出は順番に。他の生徒の投下中には提出が出来ません。


○投票では、提出作品の中から1位、2位を選んで書き込んでください。
 それぞれの投票は【1位→2pt】【2位→1pt】として集計され、作品の獲得pt数が最も多い生徒が優勝です。


○『生徒』として登録されていても、への参加は必須ではありません。但し、作品を提出した『生徒』が投票しなかった場合は-1ptとなります。


○優勝者には次回品評会のテーマ決定権が与えられます。
 感想期間最終日にテーマを提示してください。次の日から次の品評会の開始とします。
 感想期間最終日に優勝者がテーマを提示しなかった場合は2位へテーマ決定の権利が譲渡されます。


○集計は【総帥 ◆IxnXYH/4Y2】が行いますが、現在不在なので有志が代理で行っています。


----------------
<テンプレ>
【第一位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】【感想】(なくてもよい)
【第二位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】【感想】(なくてもよい)

【Pick up】(AAとトリップ)【(タイトル名)】
(作品への感想、意見、批評)
【寸評】
(全体への感想、意見、批評)
----------------
※投票と感想は一度にまとめて行なってもよい
※順位、名前、タイトルが揃って1票とする
※Pick upは複数列挙可

974(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 19:54:42 ID:aUOtfR5c0
【参加方法】
----------------
900 (´・ω・`) ◆4fW30b.lZU sage 2018/11/07(水) 00:32:57 ID:Mbed/FHQ0
(´・ω・`)「僕も籍だけ置いておこうかな」
----------------

○AAとトリップを名前欄に入れて書き込めば、即座に『入学』が完了します。


○以後、AAとトリップを合わせて『生徒』として生徒名簿に登録され、【作品の投下】と【文戟】が可能になります。


○使用できるAAは生徒名簿に無いもの、トリップはあなたが今まで使用した事がないものに限ります。


○『生徒』は、総合スレやツイッター等でこれまでのキャリア(作者)と明確に特定できる情報を発信した時点で生徒名簿から抹消されます。


○AAのロールプレイ推奨。
 ですが必須ではありません。喋りやすいように喋ってください。


○『退学』は自由です。

975(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 19:55:15 ID:aUOtfR5c0
【文戟】
---------------
294 N| "゚'` {"゚`lリ ◆y7/jBFQ5SY  sage 2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
N| "゚'` {"゚`lリ「【(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU】くん、お互いの全ポイントをかけてや ら な い か ?」

295 (´・ω・`) ◆4fW30b.lZU sage 2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0
(*´・ω・) 「その勝負、受けてやろうじゃないか!」
---------------

○『生徒』は任意の『生徒』に対して【文戟】を申し込む事が可能です。


○挑戦者は、【文戟】を申し込む旨、【相手のAAとトリップ】、【賭けるものと相手に賭けてもらいたいもの】をそれぞれ提示する事で文戟を申し込めます。
 相手が了承すれば成立します。


○次回の品評会の投票後、全体の集計とは別に、【文戟】の挑戦者と防衛者は獲得したptを比較します。
 勝者は互いが賭けたものを総取りします。


○スレ内部で完結するものなら、なんでも賭ける事が可能です。
賭けたものを後から変更するのは禁止です。


○投票期間以降に【文戟】を挑んだ場合、次回品評会での勝負とします。


○一人で二つ以上の【文戟】を掛け持ちするのは禁止です。
【文戟】が同時に成立するような事態が発生した場合は、先に防衛者が了承の書き込みをした方を優先します。

976(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 20:03:33 ID:aUOtfR5c0
(´・ω・`)「追加する必要のある点を含めた改案を作ったよ」

(´・ω・`)「ちょっとふざけたところはあるけど許して欲しい」

>>971
(´・ω・`)「文戟は裁判じゃないんだよ?」

(´-ω-`)「過去の例なんかに捕らわれてはいけないのさ」

 (´ ω `) 常識を…
  (   )
  |  |

 ヽ(´・ω・`)ノ 打ち破れ!!
  (   )
  ノ ω |

 __[警]
  (  ) (・ω・`)
  (  )Vノ )
   | |  | |

977Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/10(土) 20:10:16 ID:gugiPnLI0
Σz ゚ー )リ (渡辺さんにしてもコレにしても大分はっちゃけたのが入ってきたな…)

Σz ゚ー )リ ともかく、このままだとマジで話し合うだけで埋まりそうなので>>967の意見を頂いて残りの議論は文戟テストスレに回したい

Σz ゚ー )リ 彗星みたいにバァーッと片付けましょう

978(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/10(土) 20:48:58 ID:aUOtfR5c0
(*´・ω・`)「コレってのは私のことなの?」

(*´・ω・`)「自慢じゃないけど下手な作品しか書けないからこういうところで目立っておかなきゃ駄目なの」

(*´・ω・`)「なのなの?」

(*´・ω-`)v「なのなの!」

v(´゜)Q(゜`) v「なのなのおおおおおおおおおおおおおおおおううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅううんこでりゅううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」














(´・ω・`)「ゲシュタルト崩壊がおきるね」

979名無しさん:2018/11/10(土) 21:33:13 ID:BkrzXoww0
シーズン2が始まったのを見てるような気持ち
どんなの読めるか今から楽しみ

980(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 10:07:59 ID:CD.DzitY0
(´・ω・`)「テンプレ意見絶賛募集中」

(´・ω・`)「下記のURLからよろしくお願いします。」

(´・ω・`)つhttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/960

981(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 19:58:05 ID:N38gyTyc0
【文戟】
---------------
294 ( ^ω^)◆y7/jBFQ5SY sage 2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
(#^ω^)「ショボーン【(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU】!僕とお前の全ptをかけて文戟をするお!」

295 (´・ω・`) ◆4fW30b.lZU sage 2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0
(´・ω・`) 「その勝負、受けてやろうじゃないか!」
---------------

◯【文戟】とは、全体の品評会とは別に、1対1で作品を競わせる戦いです。
 

○『生徒』は任意の『生徒』に対して【文戟】を申し込む事が可能です。


○挑戦者は、【文戟】を申し込む旨、【相手のAAとトリップ】、【賭けるものと相手に賭けてもらいたいもの】をそれぞれ提示する事で文戟を申し込めます。
 相手が了承すれば成立します。


○品評会の投票後、全体の集計とは別に、【文戟】の挑戦者と防衛者は獲得したptを比較します。
 勝者は相手が賭けたものを獲得できます。


○スレ内部で完結するものなら、なんでも賭ける事が可能です(ptや相手のaa等)。
賭けたものを後から変更するのは禁止です。


○一人で二つ以上の【文戟】を掛け持ちするのは禁止です。
【文戟】が同時に成立するような事態が発生した場合は、先に防衛者が了承の書き込みをした方を優先します。

982(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 20:01:26 ID:N38gyTyc0
次スレテンプレ用

983(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 20:01:58 ID:N38gyTyc0
【このスレについて】
●このスレは何か
→ブーン系の品評会企画です。
 作品による競い合いと、それによる作者同士の研鑽を目的としています。

●品評会はどう行うのか→>>2参照

●どうすれば参加できる?→>>3参照

●スレタイにある『文戟』って何?→>>4参照

【その他のルール、細則>>5

【生徒名簿>>6


【過去スレ】
テストスレ
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/
2ページ目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1533540427/
3ページ目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1536071497/
4ページ目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1538666460/

984(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 20:13:27 ID:N38gyTyc0
【品評会のルール】
---------------
作品投稿期間(毎月1日〜20日)
 ↓
投票、感想期間(毎月21日〜25日)
 ↓
感想・構想期間&テーマ決定(毎月26日〜末日)

(※以後繰り返し)
---------------

○テーマが決定した次の日から作品提出期間に入ります。
 『生徒』はテーマに沿った作品を作品提出期間に提出して下さい。
 作品の最後には【了】と書き添えてください。


○作品の提出は順番に。他の生徒の投下中には提出が出来ません。


○投票では、提出作品の中から1位、2位を選んで書き込んでください。
 それぞれの投票は【1位→2pt】【2位→1pt】として集計され、作品の獲得pt数が最も多い生徒が優勝です。


○『生徒』として登録されていても、への参加は必須ではありません。但し、作品を提出した『生徒』が投票しなかった場合は-1ptとなります。


○優勝者には次回品評会のテーマ決定権が与えられます。26日にテーマを提示してください。翌月1日から次の品評会の開始とします。
 26日に優勝者がテーマを提示しなかった場合、翌日に2位へテーマの決定権が譲渡されます。


○集計は【総帥 ◆IxnXYH/4Y2】が行いますが、現在不在なので有志が代理で行っています。


----------------
<テンプレ>
【第一位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】【感想】(なくてもよい)
【第二位】(AAとトリップ)【(タイトル名)】【感想】(なくてもよい)

【Pick up】(AAとトリップ)【(タイトル名)】
(作品への感想、意見、批評)
【寸評】
(全体への感想、意見、批評)
----------------
※投票と感想は一度にまとめて行なってもよい
※順位、名前、タイトルが揃って1票とする
※Pick upは複数列挙可

985(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 20:14:33 ID:N38gyTyc0
【参加方法】
----------------
900 (´・ω・`) ◆4fW30b.lZU sage 2018/11/07(水) 00:32:57 ID:Mbed/FHQ0
(´・ω・`)「僕も籍だけ置いておこうかな」
----------------

○AAとトリップを名前欄に入れて書き込めば、即座に『入学』が完了します。


○以後、AAとトリップを合わせて『生徒』として生徒名簿に登録され、【作品の投下】と【文戟】が可能になります。


○使用できるAAは生徒名簿に無いもの、トリップはあなたが今まで使用した事がないものに限ります。


○『生徒』は、総合スレやツイッター等でこれまでのキャリア(作者)と明確に特定できる情報を発信した時点で生徒名簿から抹消されます。


○AAのロールプレイ推奨。
 ですが必須ではありません。喋りやすいように喋ってください。


○『退学』は自由です。

986(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 20:16:02 ID:N38gyTyc0
【文戟】
---------------
294 ( ^ω^)◆y7/jBFQ5SY sage 2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
(#^ω^)「ショボーン【(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU】!僕とお前の全ptをかけて文戟をするお!」

295 (´・ω・`) ◆4fW30b.lZU sage 2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0
(#´・ω・`) 「その勝負、受けてやろうじゃないか!」
---------------

◯【文戟】とは、全体の品評会とは別に、1対1で作品を競わせる戦いです。
 

○『生徒』は任意の『生徒』に対して【文戟】を申し込む事が可能です。


○挑戦者は、【文戟】を申し込む旨、【相手のAAとトリップ】、【賭けるものと相手に賭けてもらいたいもの】をそれぞれ提示する事で文戟を申し込めます。
 相手が了承すれば成立します。


○品評会の投票後、全体の集計とは別に、【文戟】の挑戦者と防衛者は獲得したptを比較します。
 勝者は相手が賭けたものを獲得できます。


○スレ内部で完結するものなら、なんでも賭ける事が可能です(ptや相手のaa等)。
賭けたものを後から変更するのは禁止です。


○一人で二つ以上の【文戟】を掛け持ちするのは禁止です。
【文戟】が同時に成立するような事態が発生した場合は、先に防衛者が了承の書き込みをした方を優先します。

987(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 20:17:31 ID:N38gyTyc0
【その他のルール、細則】
○投下が混み合ってて提出期限に遅刻しそう
→提出期限内に投下宣言をした『生徒』は、提出期限後24時間以内の作品投下が認められます。


○品評会作品のために現行が遅れる事をツイッターで説明したい
→スレに参加している事のみを言うのは可能です。作者バレした場合は生徒名簿から抹消されます。


○使いたいAAを既に使われている
→文戟で奪い取ってください。


○自分の作品のネタなどを話したい
→投票期間終了以降に行ってください。


○『入学』『生徒』『総帥』とはどこから来てるのか
→企画の元ネタ「食戟のソーマ」のリスペクトです。


○ptがたくさん溜まるとどうなるのか
→ptの所持量の多い上位10人は【拝成十傑評議会】の称号を得る予定ですが、実装時期は未定です。


○ルールがテンプレのと違うんだが
→スレの中でルールが変更される場合があります。

988(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 20:18:32 ID:N38gyTyc0
【生徒名簿】
・【26P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6

・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys

・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.

・【17P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo

・【28P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2

・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w

・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg

・【2P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo

・【18P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw

・【3.5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I

・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w

・【20P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.

・【10P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6

・【0P】o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA

・【16P】Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY

・【0P】イ从゚ ー゚ノi、 ◆U.Ze.JZ4Hs

・【4P】¥・∀・¥ ◆5lAZjr5yiQ

・【0P】(*‘ω‘ *) ◆pYMCMYBATY

・【0P】( ・∀・) ◆M9vn.GCcGo

・【0P】(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU

・【0P】从'ー'从 ◆qblPUItam.

989(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 20:35:55 ID:N38gyTyc0
次スレだよ
( ^ω^)文戟のブーンのようです[5ページ目]
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1541935201/

990名無しさん:2018/11/11(日) 20:54:33 ID:j0NIGBtY0
乙です
ところで奪ったAAって名簿ではどうなるの?

991(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/11/11(日) 20:59:00 ID:17XpxHl20
(・∀ ・)「そこんとこがはなしに出たきおくがねーな」

(・∀ ・)「オレ様的にはとりはそのまま、
     かおだけさしかえでいいんじゃね? とおもうけど」

例)
(・∀ ・)◆evfltpoFGo
 ↓
(・∀ ・)→( ´ー`)◆evfltpoFGo

992( ・∀・) ◆M9vn.GCcGo:2018/11/11(日) 21:04:54 ID:LWjXTIQQ0
( ・∀・) ◆M9vn.GCcGo
 ↓
(    ) ◆M9vn.GCcGo

( ・∀・) 「顔のない男ってやつさ」

( ・∀・) 「…まあ、空いてる顔と交換すればいいんじゃないの?」

993(´・ω・`) ◆4fW30b.lZU:2018/11/11(日) 21:16:17 ID:OZWAlxmU0
(´・ω・`)「みんなのやさしさがケツに滲みるぜ」

(´・ω・`)「本当にありがとうね」

>>990
僕は今の所シャキンにする予定

994Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/11(日) 21:26:55 ID:mimeKzEI0
Σz ゚ー )リ ちょうっと話題ズラすけど、実はオイラ、奪った顔ストックしておきたいんだゲコ

Σz ゚ー )リ 実際、オイラはビーグルとブーンの顔をぶんどってる(事になってる)けど、ホントは頭挿げ替えるより生首集めたいんだゲコ

Σz ゚ー )リ 負けたら自動で一個解放とかの条件でいいから、どんどんみんなの生首ぶらさげて歩きたいゲコ〜

995名無しさん:2018/11/11(日) 21:31:45 ID:trsXNqyY0
AAはあくまでアバターだってこと忘れてない?
実力を示す勲章じゃないんだから一人一個、多くても二個にした方がいいと思う
その勲章は勲章として別個に設定するべき

極端な話スニフィがAAテンプレ制覇したら新規誰も入って来れなくなるor入る気無くすぞ

996名無しさん:2018/11/11(日) 21:34:35 ID:6ZmWu/YU0
確かに開放してかないといづれ新規で入れなくならない?

997Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/11/11(日) 21:37:13 ID:mimeKzEI0
Σz ゚ー )リ うーむ確かにそれは望むところではないぞよ

Σz ゚ー )リ 夢破れたり

Σz ゚ー )リ ちゃんと文戟で正しく叩きのめす事にするぞよ、トホホ!

998名無しさん:2018/11/11(日) 21:39:57 ID:6ZmWu/YU0
ふーん、いい子じゃん

999名無しさん:2018/11/11(日) 21:50:32 ID:F8TIPRFM0
良い奴だけど少し頭弱いよな

1000( ・∀・) ◆M9vn.GCcGo:2018/11/11(日) 21:52:28 ID:LWjXTIQQ0
( ・∀・)「今度こそ1000をゲットするんだよ」




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