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( ^ω^)文戟のブーンのようです[3ページ目]

1【学校案内】:2018/09/04(火) 23:31:37 ID:/HhqdvjQ0

≪とりあえずこれだけ分かっていれば万事OKなQ&A≫


Q.ここってどんなスレ?
A.お題に沿った作品を指定期間内に投下
投票と批評、感想を経て切磋琢磨するスレ

Q.投票って?
A.1位、2位とピックアップを選ぶ
1位→2pt 2位→1pt で集計され、合計数が多い生徒が優勝

Q.参加したい!
A.投票は誰でもウェルカム
生徒になりたいなら>>4にいないAAとトリップを名前欄に書いて入学を宣言してレッツ投下

Q.投票って絶対しないとダメ?
A.一応は任意
しかし作品を投下した生徒は投票をしないと獲得ptが、-1になるので注意

Q.お題はどう決まるの?
A.前回優勝が決める。
その日のうちに優勝が宣言しなかった場合、2位→3位とお題と期間決めの権利が譲渡されていく

Q.使いたいAAが既に使われてる
A.後述の「文戟」を参照



詳しいルールは>>2-9を参照してください!

また雰囲気を知りたい方は

スレ1
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/

スレ2
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1533540427/

へGO!!

2【学校案内】:2018/09/04(火) 23:32:28 ID:/HhqdvjQ0

《本スレの目的について》


このスレは、様々な作者が匿名、且つ短いスパンで作品を投下しあい、順位を決めていくという、
短期的文芸品評会の運営を目的としています。

こう書くと堅苦しいですが、簡単に言えば『匿名で作品投下して、順位決めて遊ぼうぜ!あわよくば感想とか批評とかし合おうぜ!』
という文筆力の研鑽を第一としております。

基本的に、このスレでの投下では皆さんが今まで築いてきたキャリアなどは捨てていただいて、
このスレのみで通じる新たな価値観を獲得していただければと考えております。

3【学校案内】:2018/09/04(火) 23:32:49 ID:/HhqdvjQ0

《生徒登録》


創作学園では新規生徒を随時募集しております。


生徒登録では、名前欄に『好きなAAキャラの顔文字#トリップキー』で書き込みをしていただきます。
その際に、意気込みなどを合わせて書き込んでいただければ、より盛り上がると思います。

また、選択したAAキャラに合わせてのロールプレイ等も推奨しておりますので、
本当にこのスレを学園、あなたをその学園に通う生徒と見立てつつ、楽しく遊んで頂ければ幸いです。




然しながら幾つかの注意事項が御座います。



注意その1:過去に使用したことのあるトリップキーは使用禁止

このスレでは、今までのキャリアは見えない状態で競い合うことを目的としておりますので、
作者が特定できてしまうようなトリップキーの使用はお控えください。



注意その2:AAキャラの選択について

基本的には生徒登録が早かった人が、そのAAキャラを獲得したものとさせて頂きます。
また、のような、名前欄に書き込むことのできないAAは、『でぃ』などの名前での代用も可能です。



注意その3:総合やツイッターでの作者バレ禁止

注意その1と同述ですが、このスレでの生徒《サクシャ》とブーン系作者とを完全に切り離したいので、
自分が特定されるような書き込みをするのはお控えください。
Twitter等で参加を表明すること自体は止めませんが、自分がこのスレに投下した作品を書き込んだり、
匂わせたりする行為も禁止になります。

上記行為が発覚した場合には、【退学】措置もあり得ますので、ご注意ください。




現在の生徒登録状況は>>4の通りになります。

では、このスレの流れをご説明致します。

4【学校案内】:2018/09/04(火) 23:33:12 ID:/HhqdvjQ0

《投票期間》

投下期間が終了した時点で、その日から【3日後】まで、【投票期間】とします。
基本的に、第一位と第二位、それから気になった作品(第一位、第二位も選択可)を選んで頂き、
書き込んで頂ければと思います。

第一位は2ポイント、第二位は1ポイントとして集計致します。
もちろん投下作品全てに順位をつけていただいても構いませんが、
ポイントになるのは一位と二位のみであること、ご了承ください。

また、投票時に、寸評等も加えていただけると、互いの研鑽になると思いますので、
是非積極的にお書きください。もちろん面倒くさいなら、順位のみの投票でも構いません。

また、品評会に作品を投下した作者は、必ず投票を行ってください。
投票を行わなかった場合、勝者確定後、1ポイント減点とさせて頂きます。



以下に基本テンプレを用意致しますので、こちらをご使用ください。





《投票》

【第一位】タイトル名
【第二位】タイトル名
【Pick up】タイトル名

【寸評】

5【学校案内】:2018/09/04(火) 23:34:04 ID:/HhqdvjQ0

≪登録生徒及びポイント獲得状況≫


・【5P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6

・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys

・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.

・【1P】( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c

・【8P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo

・【7P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2

・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w

・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg

・【1P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE

・【0P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo

・【0P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw

・【5P】( "ゞ) ◆x4POrpflHM

・【5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I

・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w

・【5P】ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6

・【2P】爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ

・【8P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.

・【0P】('A`) ◆0x1QfovbEQ

・【2P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6

6【学校案内】:2018/09/04(火) 23:34:37 ID:/HhqdvjQ0

《勝者》

投票期間終了後、ポイントの集計を行います。
そして、合計ポイントが一番多かった生徒を、その品評会での【勝者】とします。
勝者には、【次回品評会のお題】及び【投下期間】を決める権利が与えられます。

ただし、投下期間は【最短:一週間】【最長:一ヶ月】の間で設定してください。

また、お題及び投下期間の設定は、勝者が決まった日から【24時間以内】に行ってください。
24時間以内に設定が行われない場合、設定の権利は第二位の方へと移ります。

その後、24時間経過ごとに、第三位、第四位……と権利が移行します。
しかし、それで獲得したポイントなどが消える訳ではないので、ご安心ください。



そして、この品評会で稼いだポイントは、【トリップに紐付けて管理】されます。
つまりは、第二回品評会、第三回品評会と参加し、投票されることで、
皆さんが登録したトリップに、そのポイントが累積していくことになります。


このポイントは、後述の【拝成十傑評議会】を決める際に重要になりますので、
是非多くのポイントを稼げるように品評会にご参加ください。

7【学校案内】:2018/09/04(火) 23:35:10 ID:/HhqdvjQ0

《文戟》

さぁ、いよいよこのスレの目玉とも言えるポイントの説明です。

貴方達には、それぞれ【お気に入りのAAキャラ】がいるはずです。
でも、そのキャラを既に誰かが登録してしまっている……。
そんな時、あなたはそのAAキャラを使用している生徒に【文戟】を挑むことができます!


【文戟】を行う際に必要になる手順としては、こんな感じです。



294 名前:ミセ*゚ー゚)リ◆y7/jBFQ5SY[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:12:15 ID:EVMxAmGI0
(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZkに【文戟】を申し込む!!

295 名前:(゚、゚トソン◆QyGRlT0wZk[sage] 投稿日:2018/07/15(日) 21:15:34 ID:6pHFm7UE0 [2/2]
いいですよ。じゃあお題は【蝉】、投下期間は【2018年07月24日23時59分】まででヨロ




【文戟】では、挑まれた側が、お題と投下期間を決定できます。
投下期間に関しては、品評会と同じく、最短一週間、最長一ヶ月で設定できます。
また、文戟中は名前欄に[文戟中]を付け足してください。
通常の品評会投下と区別する目的です。

また、双方の合意があれば、品評会に両名参加し、得票数での決着も可能です。
その場合も、名前欄に[文戟中]の付け足しをお忘れなく。

8【学校案内】:2018/09/04(火) 23:35:42 ID:/HhqdvjQ0

では、【文戟】の勝敗によって何を得ることが出来るのかをご説明します。



【挑戦者】
挑戦者は、文戟を挑んだ相手に勝利した場合、その相手が使っているAAキャラクターを奪って使用することが出来るようになる、
あるいは、相手が持っているポイントの【半分】を得ることが出来ます。
AAキャラを奪った場合、奪われた方は他の未使用AAを使用していただくことになります。
もちろん挑戦者との入れ替えでも構いません。



【防衛者】
挑戦を受けた側が勝利した場合は、相手が持っているポイントの【全て】を得ることが出来ます。
また、相手が1ポイントも所持していない状態の場合、相手は【退学】となり、
顔文字AA及び、トリップの登録が抹消されることになります。






このように、お気に入りのキャラを奪ったり、ポイントを奪ったりして楽しむのが【文戟】になります。
【文戟】を挑まれた方が、それを受けるかは自由としますが、なるべく受けていただけると、
面白くなるのではないでしょうか。


基本的なルールは以上になります。
分からない事があれば気軽にスレに書き込んで下さい!

9【学校案内】:2018/09/04(火) 23:36:57 ID:/HhqdvjQ0

【第三回品評会お題及び投下期間】


【お題】『ホラー』

【投下期間】『2018年8月27日00時00分〜2018年9月4日23時59分迄』




皆様奮ってご参加ください!





また新規生徒登録は随時行っておりますので
是非宜しくお願いいたします。

10名無しさん:2018/09/04(火) 23:38:44 ID:/HhqdvjQ0
まあ早速レス4と5の順番を間違えたがこんなもんだろう

11名無しさん:2018/09/04(火) 23:43:25 ID:3SXOohd.0
正しい成績はこっちだね

【累計成績】

・【22P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6

・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys

・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.

・【8.5P】( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c

・【11P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo

・【16P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2

・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w

・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg

・【1P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE

・【1P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo

・【0P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw

・【8P】( "ゞ) ◆x4POrpflHM

・【3.5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I

・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w

・【6P】ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6

・【2P】爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ

・【9P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.

・【0P】('A`) ◆0x1QfovbEQ

・【3P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6

・【0P】o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA

12名無しさん:2018/09/04(火) 23:48:50 ID:/HhqdvjQ0
はーミスりまくりじゃねえか…

13名無しさん:2018/09/04(火) 23:54:58 ID:3SXOohd.0
いいんだよ大体で。行動することが大事!

14('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 00:59:39 ID:uVDMB3Zg0

('A`) それじゃあ投下するわ

15('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:00:38 ID:uVDMB3Zg0

「あの人はこんな事をする人じゃなかった」とは、いい加減聞き飽きた台詞で、
この手の依頼では、ほとんど常套句だった。

そんな内心の声を電話口に出さぬよう、流石兄者は注意深く話を続けた。


( ´_ゝ`) 「しかし、警察はどのように?」

「警察はあてになりません…だから貴方にこうして…」

( ´_ゝ`) 「なるほど…詳しい話はそちらに伺ってからで、よろしいですか?」

( ´_ゝ`) 「私の方でも少し調べてから向かいます」

「……どのくらいかかりますか?」

( ´_ゝ`) 「そうですね、今からだと…三日後になりますが」

「わかりました、住所は先程の通りです…お待ちしております…」

( ´_ゝ`) 「確認しました、では三日後の正午に…」


通話が切れ、ペンとメモ帳を放り投げた兄者の口から、ため息が漏れる。

いつになっても依頼の電話というのは、どうも好きになれない。
特に、向こう側で狼狽した依頼人にすすり泣かれたりすれば、なおさらだった。

16('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:01:20 ID:uVDMB3Zg0

( ´_ゝ`) 「さて、どうしたものか…」

スチールデスクの上に足を投げ出してふんぞり返り、
兄者はあらためて今回の話について考えを巡らせる。


依頼内容は、自殺した夫の調査だった。


現実の手続きにのっとった捜査は各種の司法機関に任せるとして、
兄者の仕事はそれらに不満を抱いた依頼人の要望を、
非現実的な方面から調査することにある。

つまり、悪霊だとか、呪いだとかそういう。

千年紀を二つ数えた現代、この国でそういう話を大真面目にする人間は少ない。
正気の者なら特に。

( ´_ゝ`) 「……」

電話越しにも夫を亡くした夫人の疲弊は明らかで、どうにも物憂い。
祟りだ何だとわめく、ご婦人方の依頼は何度か経験したが、それとは少し異なる。

17('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:01:51 ID:uVDMB3Zg0

( ´_ゝ`)y‐ カチッ

( ´_ゝ`)y‐~

使い捨てライターでタバコに火をつけ、兄者は薄汚い事務所の天井を見上げる。
依頼への倦怠は次第に大きくなり、兄者に自身の稼業を内省させるに至った。


巷で善人を絡め取る霊媒師とどう違うのかと問われて、それほど違いはない。
ことに共通するのは、需要があるからこういう商売も成り立つということで、

「人の心はまこと脆いものだ。各々信じたいものしか信じようとしない。
そこに俺達は信じたがっていたものを差し出す。なにか悪いことがあるか。
全ては需要と供給だ。」

初対面の兄者にそう、うそぶいたのは、彼をこの業界に引き込んだ師匠だった。

(-@∀@) 「初歩的なミクロ経済学さ…」

( ´_ゝ`) 「……」

ラムネ瓶の底を二つ並べたような眼鏡が当時から気に入らなかった。
そんな師匠と疎遠になってから、もうずいぶんと経つ。

18('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:02:20 ID:uVDMB3Zg0

もっとも、兄者にしてみたところで、依頼人達の話を信じてはいなかった。
痕跡からそれらしい話を創り出して、彼らが信じたがっているものを差し出す。
それがこの仕事だ。


( ´_ゝ`) 「チッ…」

( ´_ゝ`) 「 ……」


(; ´_ゝ゚) 「アッチイ!」

舌打ちで咥えタバコの灰が崩れ、燃えカスが胸に落ちて兄者は飛び上がる。

(; ´_ゝ`) 「ちょくしょう…シャツに穴が空いちまった…」

(; ´_ゝ`) 「気に入ってたのに…」

安物の回転椅子に座り直し、いつしか流れ着いた過去を頭から追い払う。
我に返って兄者が視線を戻すと、今まで背景となっていた室内が改めて目に入った。

19('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:03:15 ID:uVDMB3Zg0

九畳ほどの部屋は雑然としていた。

デスクを囲むように備え付けられた書類棚は満杯で、
収まりきらなくなったファイルがあたりに積み上げられては、
そこかしこで崩れている。

事務所めいた部屋は同時に生活感が見て取れ、
脱ぎ捨てられた服が応接用の長椅子に掛かり、弁当の容器がゴミ箱に溢れて、
しばらく客足が遠のいてることは明らかだった。

結局、この依頼を逃す手はないのだ。

三日後の約束を前に、兄者は焦点を合わせ直す。

( ´_ゝ`) 「んー……」

一つ伸びをして、背後の冷蔵庫から氷を取り出し、小さな火傷痕に当てる。

それから兄者は、依頼を受けるか判断するための予備調査に取り掛かった。

薄暗い居間兼事務所は他に人影もなく、窓の外では夕闇が街に広がっていた。

20('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:03:52 ID:uVDMB3Zg0

兄者が依頼人の話の裏を取るまで、そう時間はかからなかった。
戸籍謄本の閲覧を請求するまでもなく、
地方紙のバックナンバーに、地元の名士の跡取りとして死亡記事が出ていた。

内藤舞雲。事故死。

( ´_ゝ`) 「ん…確か自殺だという話だったが…」

メモを確認しながら認識をすり合わせていく。

それ以上の詳細は載っておらず、確認できたのは死の状況の齟齬だけだった。
地方紙や依頼人がどう語ろうと、警察が自殺と判断したものを覆そうなどとは考えない。
                  、、、、、
当人が自殺に至った理由を差し出すのが、兄者の仕事だった。


親類縁者や交友関係を洗ううちに、事件とは別の疑問が兄者の中で大きくなっていた。
どうやら依頼人の夫は資産家の一族であるようで、
特にその祖父は豪商として内外に名を馳せたようだ。

( ´_ゝ`) (…そんな家の人が何故、俺に依頼を?)

それは些細な疑念だったが、少し気にかかった。

しかし、ここで出来ることは限られている。
最低限の資料を集め、深夜、日をまたいだ頃には兄者は荷造りを終えた。

21('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:04:48 ID:uVDMB3Zg0

翌日、兄者は朝一で依頼人の地元へ向かった。
近場のビジネスホテルを当座の滞在先に選び、故人や家の評判、噂を探る。

町での評判は事前に調べたものと概ね一致したが、
近隣の者の話では、どうやら家族間でそれなりの不和があり、
故人は放蕩の散財家だったという。

( ´_ゝ`) (名家の確執と外様の嫁さんか…)

( ´_ゝ`) (それで有力なツテが使えずに俺のところへ話を持ってきたのかな…?)

それにしても、と兄者は自分の稼業を思い出した。


フリーのライターと偽って、二日に渡り聞き込みや資料集めを行ったが、
この日数では大したものは出てこなかった。
特に、夫妻の人柄や家の確執、夫の浪費癖などについて語る者はあっても、
自殺に関しては皆一様に口を閉ざした。

( ´_ゝ`) (死亡時の状況さえつかめないとは…)

土地柄か、余所者にそのような話を進んでする者はなかった。

これ以上は県警や検案を行った医師、発見者等にあたる必要があったが、
それは正式に依頼を受けて書類を交わし、法的な立場を固めるてからだった。

兄者は久しぶりのフィールドワークで疲れた体を休め、早めに床に入ったが、
明日の依頼人との対面を考えると、なかなか寝付けなかった。

22('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:06:18 ID:uVDMB3Zg0

明くる日の正午。
流石兄者は依頼人の邸宅の前に立っていた。

( ´_ゝ`) 「大きいな ……」

代々資産家だというのだが、そうなのだろう。門構えからして違う。
その門から母屋までも、かなりの距離があった。

手入れが行き届いた前庭を抜け、ようやく玄関口に立つと、
扉が開いて一人の女性が兄者の前に現れた。

ξ゚⊿゚)ξ 「どうぞ…」

内藤ツン、三十一歳。今回の依頼人だった。

故人の葬儀が執り行われてからまだ日は浅く、そこかしこに片付け残された跡がのぞく。
それは依頼人である夫人の表情のうちにも見て取れた。
化粧もそこそこに、やつれた顔は兄者が知る年齢と、おおよそ一致しない。


小部屋ほどはあろうかという玄関を後にして、兄者は応接室に通された。

挨拶もそこそこに、本題に入る。

23('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:07:18 ID:uVDMB3Zg0

( ´_ゝ`) 「今回は亡くなられた内藤舞雲さんの調査ということで、よろしいですね?」

ξ゚⊿゚)ξ 「…はい」

( ´_ゝ`) 「こちらでも下調べはしましたが、事件の経緯を伺ってもよろしいですか?」

ξ゚⊿゚)ξ 「わかりました…」

依頼人は絞り出すように事のあらましを語り始めた。


夫の不審な様子にツンが気づいたのは、彼が自殺する二週間ほど前だった。
急にツンを遠ざけるようになり、一人で部屋にこもりがちになったという。
次第に、自宅にはあまり寄り付かず、外泊や別宅で過ごす時間が増えた。


ξ゚⊿゚)ξ 「当時は浮気…ということも考えましたが…」

常にそわそわして苛立ち、なにかに怯えているようだったと、ツンは続ける。


( ´_ゝ`) 「警察によれば自殺であるということですが…納得がいかないと…」

ξ゚⊿゚)ξ 「はい…」


ξ゚⊿゚)ξ 「警察は…主人が自分で体に火をつけたと…」


(; ´_ゝ`)

にわかに兄者の表情がこわばる。

24('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:09:02 ID:uVDMB3Zg0

ξ゚⊿゚)ξ 「あの人はこんな事をする人じゃなかった…」


( ´_ゝ`) 「……」

( ´_ゝ`) 「こちらの地方紙によると事故死であると…」

( ´_ゝ`) 「警察側との見解の相違はご承知で…?」


ξ゚⊿゚)ξ 「…それは夫の一族が家の体裁を考えて書かせたものです」

ξ゚⊿゚)ξ 「当主が焼身自殺なんて、名家にはあってはならないことですから」

( ´_ゝ`) 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「そのくらいは、ご存知でしょう…?」

( ´_ゝ`) 「確かに…」


( ´_ゝ`) 「失礼ですが、今回はどの様な経緯で私のところへ…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「朝日さんのお弟子さんということで」

ξ゚⊿゚)ξ 「主人は生前、朝日さんと知り合いで…」

ξ゚⊿゚)ξ 「ですが連絡がつかなくて…」

( ´_ゝ`) 「なるほど…」

25爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/05(水) 01:09:44 ID:HvMaXRwk0
爪'ー`)y- 「支援」

26('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:09:47 ID:uVDMB3Zg0
また師匠か。兄者は少しうんざりする。
彼はこの業界ではちょっとした有名人だった。
特に、この手の大きな依頼でしばしば名前が出る。



兄者が師匠と出会って、もう七年になる。


(-@∀@) 「経済の話はこの辺りにして本題に入ろう…」

(-@∀@) 「どうだ一緒に働かないか」

( ´_ゝ`) 「……」

当時院生だった兄者は就職のあてもなく、
キャンパスに来ていた怪しげな男にたまたま声をかけられた。
もしかすると、それも計算ずくだったかも知れない。師匠は狡猾な男だった。

(-@∀@) 「そう邪険にするな、俺は依頼人の悩みの種を取り除いてやってるだけだ」

(-@∀@) 「信者を導く聖職者とそう変わらんさ」

(-@∀@) 「まぁ…実態は探偵業のようなものだがな…」

27('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:11:09 ID:uVDMB3Zg0

( ´_ゝ`) 「だが、聖職者は教義を信じて教えを広めているんだろ」

( ´_ゝ`) 「あんたは、そういうものを少しも信じてなさそうだが…?」

(-@∀@)「他人が何を信じているか、どうして分かる?」

( ´_ゝ`) 「……」

(-@∀@)「分かるのは表に出てる欲求や渇望…"信じたがっているもの"までさ…」

(-@∀@)「それ以外、何を信じているかなど分かるものか…」


(-@∀@)「たしかに俺は怨霊だの詛いだのは信じちゃいない、さっきそう言ったしな」

(-@∀@)「だが、彼らの頭の中を覗いたことでもあるのか?」

( ´_ゝ`) 「……」

小金欲しさにそんな師匠の助手になり、手管を学び、やがて喧嘩別れして、今に至る。
ここ最近は以前ほど活躍の噂も聞かなくなった。
今頃はどこかの地方都市のスナックで飲んだくれていることだろう。

兄者は師匠のことを頭のうちから追い払って、別の疑問を口にする。

28('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:12:10 ID:uVDMB3Zg0

( ´_ゝ`) 「しかし、私のような者に相談されるということは…」

( ´_ゝ`) 「何か心当たりが…?」

ξ゚⊿゚)ξ 「詳しくはここに まとめてあります…」

( ´_ゝ`) 「…拝見します」

語り口の苦しさとは別に、よくまとまった事件概要の文書に兄者は前任者の影を見た。
恐らく、警察に自殺ではないと訴えても無駄に終わり、他でも調査したが覆らなかったのだろう。
そして俺にお鉢が回ってきたか。

それはこの界隈では珍しいことではなかった。
一般的な探偵や調査員が受け持った仕事が、兄者の領分に入ってくることは、ままある。
依頼人が変節したとか、当初からそうだったのを隠していたとか。

( ´_ゝ`) (ふむ……)

さらに詳細に目を通すと、確かに兄者にも不穏に思える節があった。

特に、自身にオイルを撒いての焼身自殺。
これは依頼人が焦燥するのもうなずけた。

29('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:12:49 ID:uVDMB3Zg0

直前の不可解な行動、死因、動機の無さ。
にもかかわらず、自殺という警察の結論が早期に出たこと。

( ´_ゝ`) (恐らく、自殺を裏付ける証拠が…)

確かに兄者向けの依頼内容ではあるが、
その領分である非現実的なあれこれに、直ちに結びつく線はない。

( ´_ゝ`) 「……」

精神病かなにかだろうか、今となっては調べるすべもない。
しかし、自分に依頼してくるぐらいだ、
故人や知人の趣味仕事絡みで何かがあるはずだ。
まずはその辺りから手がかりを得て、戦略を練っていく。

そう考えて兄者は我に返り、
ほとんど無意識に理由をでっち上げていこうとしてる自分を嫌悪した。

だがその嫌悪の方が兄者にとっては新鮮だった。

30('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:13:41 ID:uVDMB3Zg0

( ´_ゝ`) (チッ……)

今回はどうも依頼人に肩入れしている。俺も潮時か。
生活のためのとはいえ、こんな事を続けていては心根まで師匠のようになってしまう。
俺はまだ灰色でありたい。白とは言わない。

いつもなら無関心にこなすのが、兄者の仕事に対するスタンスだった。
しかし、今はかなり感情的になっていた。久しぶりの依頼ということもあってか抑えが効かない。

もともと、師匠のような人間でもない限り、そう長くは続けられない仕事だった。
今回のような生き死にの依頼が続けば特に。

( ´_ゝ`) 「依頼内容は把握しました、ですが…」

それは同情というよりは、罪悪感だったかも知れない。
しかし――。

ξ゚⊿゚)ξ 「…依頼料の件ですね…書面にしてありますので確認してください…」

自身の変調を悟った兄者は依頼を受けるか決めかねていたが、
手渡された紙に目を通して更に動揺した。

諸経費は別途払われ、それ以外に前金で百万、原因究明の暁には更に六百万。
それは兄者にとって破格の申し出だった。

31('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:15:19 ID:uVDMB3Zg0

正式の依頼として書面で契約を交わした兄者は、ツンに案内されて邸内を回る。
どの部屋も外装と同じく、質素で落ち着いた雰囲気だった。

( ´_ゝ`) 「先程の資料には軽く目を通しましたが…」

ξ゚⊿゚)ξ 「はい…」

( ´_ゝ`) 「その他で何か気になる点はありませんか?」

( ´_ゝ`) 「例えば趣味や事業、交友関係など…」

ξ゚⊿゚)ξ 「…離れにお見せしたいものがあります」


現代的で質素な本邸とは変わって、離れの内部は重厚で格式高く、洋館めいていた。

( ´_ゝ`) (こっちが旧来の本邸で、向こうは新設されたものか…?)

( ´_ゝ`) 「お話にあった別宅とは、この建物とは別に?」

ξ゚⊿゚)ξ 「はい…別の場所に…」

ξ゚⊿゚)ξ 「お渡しした資料の最後に不動産の情報もあります」

(; ´_ゝ`) 「これは失礼…」

ξ゚⊿゚)ξ 「いえ…」

32('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:15:59 ID:uVDMB3Zg0

辺り一面に乱雑に本が積まれた部屋を横目に、廊下を挟んで向かい側の部屋へ二人は入る。
テニスコートほどの広さの大部屋で兄者を迎えたのは、大量の古書だった。

格調高い調度品で統一された室内、中央に大ぶりな机と椅子が一式据え置かれ、
その周りに整然と本棚が立ち並ぶ。

( ´_ゝ`) 「これは…」

ξ゚⊿゚)ξ 「夫は生前…熱心に本を集めていました」

ξ゚⊿゚)ξ 「本だけを目的に、海外へ買い付けに行くことも珍しくありませんでした…」

見て回るにもそれなりの労力が必要な規模だった。
中には歴史的価値のありそうな写本や偽書なども見られ、
故人の相当なコレクターぶりを伺わせた。

特に奇書、怪書の類は充実しており、
羊皮紙に手書きという五百年以上前の体裁をとった本も珍しくない。

流石にその真贋までは計りかねたが、これらのコレクションによって、
故人が浪費家として名を成したことは、兄者にも容易に想像できた。

ξ゚⊿゚)ξ 「知人や友人、趣味の仲間に披露することもありました…」

( ´_ゝ`) 「なるほど…」

33('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:18:01 ID:uVDMB3Zg0

ここだけで恐らく一万冊近い規模がある。
先の部屋で見かけた雑多な本も加味すれば優に万を越えるだろう。


( ´_ゝ`) (しかし…)

ここは管理が行き届いていて、
蔵書の内容はともかく、軽く見回った程度では他に別段不審な点もない。
どちらかと言えば、図書館というよりは博物館という風情で、
読むより愛でる方に目的があったように思えた。

むしろ、通り過ぎた斜向いの部屋に兄者は興味を引かれた。


十畳ほどの広さで家具らしい家具もなく、ただ本が床から積み上げられている。
本の物置とでもいうような様子だったが、その積み方には見るべきものがあった。

それは小説や雑誌から始まり、一般啓蒙書、健康読本、科学哲学、脳神経学、
認知科学、言語論、哲学、宗教、文化人類学へと段々と進んでいく。

( ´_ゝ`) (まるで地層だ…)

また別の一角では、兄者の業界で重宝されるような、
呪いや悪霊などについて書かれた民俗学や歴史の書籍が、身を寄せ合って固まっていた。
なるほど、師匠とはこの方面の興味で親交があったのかと、兄者は得心する。



しかし、積み重ねられた本は、過ぎ去った生前の日々の墓碑のようにも思えたが、
趣味の一角以外では、いったい故人が何を求めていたのか、よく分からなかった。

34('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:19:10 ID:uVDMB3Zg0

( ´_ゝ`) (健康…科学…宗教…哲学…)

( ´_ゝ`) (もう少しこの部屋を調べてみるか…)

( ´_ゝ`) (向こうとは違って、それなりには故人の営みが現れている…)

( ´_ゝ`) (なにか手がかりや痕跡がつかめるかも知れない)


しばらくして、そのように堆積した本の中で、とりわけ注意を引く一冊を兄者は認めた。
その一帯では、これまで見てきたような秩序だった地層は見る影もなく入り乱れ、
広がる混乱の渦中にその本はあった。

大きさはハードカバーの単行本ほどで、薄汚れた白い表紙には銘がない。
先程の大部屋で見たような奇書や怪書の類いとは似ているようで、少し異なる。

そのような本は一見して明らかで、形式的にも内容的にも好事家の興味を引く。
しかし、ここにその様な面白味はなかった。

開いてみて、まず兄者には内容が分からない。

( ´_ゝ`) (……)

何かの図案とも知れない、のたくりが、紙面に所狭しとひしめき合っている。

その並びや、それぞれの大きさ、種類から察するに、
恐らくこれは、文字。

35('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:20:27 ID:uVDMB3Zg0

その複雑さから見て漢字か象形文字に類するものかと思われたが、見当がつかない。

古来、文字は呪詛や祈祷などと関わりが深く、一端の専門家として楷書・行書・草書は当然、
甲骨文字や金文、小篆などにも通じた兄者だったが、皆目意味は取れない。

それどころか紙面で踊る文字めいた図案は、これまで目にしたことも無いようなものだった。

一見して、マニアの趣味が高じて出来た、自作文字の制作帳か辞典のようにも見えたが、
その書き筋は尋常ならざる感情をのせているようにも思えた。

( ´_ゝ`) 「……」

もしかすると、これは故人が趣味で集めた呪詛やまじないの類かも知れない。

( ´_ゝ`) (しかし、意味が取れない呪詛などが効くものだろうか…?)

呪詛に真に力があると信じてる連中は、それを他人に見られてはいけないと言う。
見せることで呪詛はその効力を失うのだとか。

だが、兄者に言わせれば、呪詛は見せつけることで相手の精神に影響を与えるものだ。

( ´_ゝ`) (特に、これは洋紙に書かれている…)

( ´_ゝ`) (歴史的に見れば新しい部類だ)

( ´_ゝ`) (故人本人の作かもしれないな…)

36('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:23:51 ID:uVDMB3Zg0

神様が願いを叶えてくれるような、お人好しから代替わりして、もうずいぶんと経つ。
その過程で祈祷や呪詛は、対神用のまじないから対人用の文言へと性格を変えた。

世界を制した呪術である聖書やコーランは、他人に見せ伝播させることで、
その精神に影響を与え地上を変えてきたのだ。

つまり、これは古代文明やそれ以前の呪術にならった様なもので、今となっては取るに足らない。

それらしさを持って気味が悪いとする事もできるが、
そもそも誰向けの何の文書かもわからないので、呪詛と認識されない恐れさえある。

そう結論した兄者は、再び本の内容を追う。
どこを開いても似たような調子で、図案めいた文字が続いていく。
ぱらぱらとページを流し見て、兄者は本を元に戻した。


その後も、依頼人に案内されて各所を見て回ったが、そのくらいでは不審なものは出なかった。

本邸も含め邸内を回り終えた兄者は、依頼人に思いつく限りの知人や関係者を挙げてもらい、
それをリストにした。
そのうちの何人かに電話で話を聞いて、初日は過ぎていった。

37('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:25:15 ID:uVDMB3Zg0

翌日、兄者は調査に本腰を入れ始めた。

しかし、邸内各所を本格的に調べはじめ、引続きリストの人間に電話し、
それとは別に故人の事業関係も少し洗ったが、これといったものは出てこない。

夕方、宿に戻った兄者は手に入れた情報を整理した。
事前に集めた情報と、受け取った事件についてのまとめ、
教えられた関係者のリスト等をそこにつき合わせる。


( ´_ゝ`) 「ふむ……」

お家の確執。
親類縁者に若干のきな臭さを感じはしたが、決定的なものではなかった。
殺人の線は薄いように思える。

人に油を浴びせて焼き殺すなんてのは相当のことだ。

そして、それが自殺だったとしても。
内藤舞雲に精神病の兆候はなかった。主治医の話では精神面はすこぶる健康で、
肉体的にも若干肥満気味であること以外は健康そのものだったという。

経済面でも事業は好調で、巨額の負債やら、法令違反、反社会的な取引などとは縁がなく、
自殺するような理由が見当たらない。

となると脅迫の線が。

そこまで考えて、兄者はそれを辞めにしてベッドへ仰向けに倒れ込む。

38('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:26:23 ID:uVDMB3Zg0

( ´_ゝ`) 「はぁ……」

一体、何をしているんだ俺は。

状況や背景を知るのは重要だが、これはやりすぎだった。
そういうものはあくまで理由を作り出す材料に過ぎない。
自殺にどうやって依頼人が信じたがっている理由をつけるか、それだけが兄者の問題だった。

やはり、依頼人も気に留めていた故人の趣味。奇書、怪書の線から行くしかない。
そう腹を決め、兄者はラップトップを開いて邸内を撮影した写真を呼び出し、
離れの書庫と蔵書を見る。


( ´_ゝ`) (……)

( ´_ゝ`) (あなたの夫は怪しげな本に精神を病んで、自分に油をまいて自殺しました)


( ´_ゝ`) (全く非道いものだ、これだけでは話にならない…)

本当に真相を究明したほうが楽なのではないか、とさえ思えてくる。
それは兄者の心境的にもそうだった。

( ´_ゝ`) (明日は舞雲が通っていた別宅と、自殺現場を調べてみるか…)

兄者は一つため息を付いて、ラップトップを机に戻し、少し眠った。

39('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:28:08 ID:uVDMB3Zg0




目を覚ますと既に日は落ち、暗い室内でラップトップが画面を光らせていた。

( ´_ゝ`) (確かPCは閉じたような……)

気の所為か、そう呟きながら画面を覗き込んだ兄者は、
最後に見た書庫と蔵書の写真がサムネイル表示で並んでいるのを認めた。

スライドショーにしてぼんやりと眺める。


やがて、そのうちの一枚に兄者は何かを見つけ、スライドを止めた。

博物館じみた例の書庫の一角を写した写真に、奇妙な影のようなものが見える。
しかし、それは影にしては複雑で、一体なんの影なのか見当もつかない。

普段なら、なんてこともない取るに足らないことだったが、
今夜の兄者はそれが妙に気にかかった。

寝ぼけ眼をこすってみても影は消えない。

(; ´_ゝ`) (どこかで見たような……)

頭の中でつっかえる、その感覚に居ても立ってもいられず、
ツンから預かった離れの合鍵を握りしめ、兄者は宿を出た。

現在、午後八時十分。

40('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:29:34 ID:uVDMB3Zg0


テニスコートほどの書庫は昼間とはうって変わって、全てが不穏に見えた。
暗がりで僅かな光を集めて、鈍く光る金属の調度や細工。巨大な影となった本棚。
昼には格調高く見えた意匠の数々は、異形の生物か何かのように思えた。

認識は感情を反映する。兄者は自分でも気づかぬうちに漠然とした不安を感じていた。
それは焦燥にも似ていたかもしれない。

(; ´_ゝ`) (明かりの場所が分からないな…)

携帯のライトを頼りに、どうにか写真の場所へたどり着く。

しかし、そこには何もなかった。

( ´_ゝ`) (空気中の埃が写り込んだか、それともやはり何かの影だったのだろうか…)

( ´_ゝ`) (しかし、どこかで…)


不意に兄者の頭の中にかかっていた霧が晴れる。

41('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:31:30 ID:uVDMB3Zg0

気がつくと、兄者は引き寄せられるように、斜向いの部屋の前に立っていた。
中に入るなり例の本を手にとって眺める。

それは、以前と何も変わりないように思えた。

しかし、前とは何かが違っていた。決定的なまでに。
さして興味を惹かなかった文字は、今では強烈な存在感を放っている。

やはり、これが写真に写り込んでいた奇妙な影のように思えて、
兄者は背後に気配を感じた。

(; ´_ゝ`) 「……」


何かがうごめくのを感じ、振り返ろうとして、
兄者は本を持つ左手に異変を認める。

42('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:32:42 ID:uVDMB3Zg0

皮膚の上を文字が這っている。本に書かれているのと同じような文字が。

(; ´_ゝ`)「馬鹿な……」

現実にこんな事が起こるはずが、
そう言いかけた兄者の頭に、師匠の言葉が反響する。

人は信じたいものを信じるし、
信じたいものしか信じようとしない。

乱雑に積み重ねられた蔵書を引き倒しながら、兄者は振り返る。
足元で踏みにじった何かのページが破れ、
積み上げられた本の崩れる音が雪崩をうって部屋中に広がっていく。

兄者の視線が背後の壁に焦点する。

43('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:33:39 ID:uVDMB3Zg0


(; ´_ゝ`) 「っぁ……」



壁一面に、のたくった文字が踊り、渦を巻いていた。


文字の渦。


文字渦。



(; ´_ゝ`) 「……」

兄者は呑んだ息をしばらく吐き出すのも忘れていた。

そのさまは、文字からなる巨大な曼荼羅か何かのようにも思えた。
個々の文字と全体の揺らめきが奇妙に連続して蠢く。

兄者はその渦を確かめようと、壁に近づいていく。
崩れた本の地層を乱雑にかき分け、理性の警告を振り払う。

吸い寄せられるように壁に張り付き、頬をあて、震える腕を這わせ文字に手を伸ばす。
暗く揺れる文字の境界と指先が交差して、兄者はそこに確かに何かの感触を――。

44('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:34:10 ID:uVDMB3Zg0

その夜、彼は宿ではなく事務所に戻った。

依頼人は正しかった。

ただ信じるかどうか、それだけが重要だった。

超現実的なものは存在した。

今や兄者はその虜だった。

45('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:34:38 ID:uVDMB3Zg0







( ´_ゝ`) 紙魚のようです

46('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:35:55 ID:uVDMB3Zg0

あの部屋で壁に踊る文字に触れてから、三日が過ぎていた。

事務所に閉じこもった兄者は、例の文字めいたのたくりに悩まされていた。

文字はあの壁で踊っていたのではない、まして本から這い出てきたわけでもなかった。


いや、ある意味ではそうとも言えた。


文字は、兄者の頭の中で踊っていたのだ。

触れた時、確かに感じた感触は、兄者の脳がその姿と共に創り出したものだった。
それらを錯覚に過ぎないと切り捨てることは難しい。

現に見えて触れられるものを実物とどう区別するのか。
むしろ、見て触れることこそが実物の要件ではなかったか。

それが兄者という一人の観測者しか持たないとしても。


今や文字は、そこら中でひしめき合っていた。

47('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:36:58 ID:uVDMB3Zg0

その中の一つを兄者は手に取とる。

(; ´_ゝ`) 「一体どうなってる…」

(; ´_ゝ`) 「こんなものが現実に存在するはずは…」

震える指先から文字がこぼれ落ちて、他の文字に交じる。

兄者の言はある意味では正しかったが
今や彼の現実のほうが姿を変えていた。

所詮、人間は脳の知覚によって現実らしきものを頭の中で再構成し、
それを現実と呼んでいるに過ぎない。

世界は人が知覚する姿のまま在るのではない。

例えば、ただ失明するだけで、そのような現実は光を失う。
だが、見えなくても光は世界に溢れているだろう。

他にも先端恐怖症などがそうだ。先端に恐怖を感じるのは観測者側の資質の問題で、
先端に恐怖がくっついて実在しているのではない。
しかし、彼らにとってはそれが現実だ。


そして、兄者にとっても。

48('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:37:42 ID:uVDMB3Zg0

(; ´_ゝ`) 「…あの本のせいなのか?」

(; ´_ゝ`) 「こんな文字は物理的には存在しないはずだ…」

(; ´_ゝ`) 「例え、こうして触れるとしても…あ、ありえない!」

(; ´_ゝ`) 「…ありえないことのはずだ」

失明しても、世界には変わらず光があると知る盲人のように、
兄者はこれまでの経験と理性から、文字の物理的存在をなんとか否定しようとた。
だがそれは、兄者により厄介な現実を認識させるだけだった。

(; ´_ゝ`) (これは、あの本か何かのせいで見ている、幻覚に過ぎないはずだ…)

そうだLSDやマジックマッシュルームとかそういう類のものが、
あの図形によって引き起こされたんだ。それとも粉末状になっていたものを吸い込んだか。
エッシャーのだまし絵のようなものだ。そうに決まっている。

(; ´_ゝ`) 「実際には存在しない…」

(; ´_ゝ`) 「こいつらは俺にしか見えないし、触れないはずだ!」

いくら叫んでも文字は変わらずに、あたりで身を震わせている。

49('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:39:01 ID:uVDMB3Zg0

( ´_ゝ`) 「俺の頭の……」

俺の頭の中にしか居ない。そう言いかけて、兄者は息を呑んだ。
文字が自分の脳みその中にいるのなら、どうやって逃げる?
どうやってそいつを追い払う?

(; ´_ゝ`) ……

それは、得体の知れない幽霊が取り憑いた古屋敷に閉じ込められるようなものだった。
ただし、ここでは文字が幽霊で、兄者の脳が古屋敷になる。
出ていくことは原理的に叶わない。

逃げられるはずはなかった。
この地上に、いや、この宇宙に逃げ場などない。

自分の知覚認識まで否定した末のこの結論に、
最早、兄者は正気を保つのも綱渡りだった。

それは兄者にとって、文字の実在を認めるか、
発狂しかけた自分の脳みそを叩き潰すかの二択に思えた。


兄者は助けを求めて業界のつてと話し合いを持つことにした。

50('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:40:02 ID:uVDMB3Zg0

(; ´_ゝ`) 「見えるか…?」

(´・_ゝ・`) 「いや、何も」

( ゚д゚ ) 「お前の指が見える」

(; ´_ゝ`) 「そうか…」

摘んで差し出した文字は二人の目には映らない。
決まりだった。文字は兄者の頭の中にいる。

( ´_ゝ`) 「…文字の幽霊みたいな話、聞いたことないか?」

(´・_ゝ・`) 「文字の幽霊?」

( ゚д゚ ) 「なにか可愛げがありそうだな」

( ゚д゚ ) 「ファンシーな妖精的な」

(´・_ゝ・`) 「文字には魂がないから幽霊にはならないのでは」

( ゚д゚ ) 「だからファンシー妖精なんだろ」

(; ´_ゝ`) 「……」

妖精から離れろこの野郎。
心の中でついた悪態を思わず兄者は吐き出しそうになった。

51('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:40:50 ID:uVDMB3Zg0

(´・_ゝ・`) 「いや、万物に魂が宿ってるというのがあったな」

( ゚д゚ ) 「そういえばそうだ、茶の一杯にも魂が…」

( ゚д゚ ) 「…これちょっとニュアンスが違くないか?」

(; ´_ゝ`) 「……」

気のいい奴らだが、頼りになるかと言えば怪しい連中ではあった。


( ´_ゝ`) 「個人的な考えじゃなくて…仕事やらでそういう話を聞いたことはないか?」


(´・_ゝ・`)

( ゚д゚ ) 


(; ´_ゝ`)


空白と沈黙がしばらく三人の間を行進する。

ややあってからデミタスが口を開く。

52('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:41:43 ID:uVDMB3Zg0

(´・_ゝ・`) 「…さぴーだ」

( ´_ゝ`) 「なに…?」


(´・_ゝ・`) 「朝日あさぴーだ」


その言葉の意味が兄者の頭に染み渡っていくに連れ、
それまで好き勝手にうごめいていた文字は、整然と波打って身震いした。

( ゚д゚ ) 「ああ、兄者の師匠筋…だったか?」

(´・_ゝ・`) 「確か…彼がそんな仕事を手がけたと聞いたことがあるような気がする」

( ゚д゚ ) 「ほぉ…」

(´・_ゝ・`) 「これは、あくまでも噂によればだが……」


それからはもう、タガが外れたようだった。

兄者が仲間の話に動揺する度、彼らの体を文字が派手に覆い尽くし、
そこで文字が運動した。

53('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:42:45 ID:uVDMB3Zg0

(; ´_ゝ`) 「……」

こいつらは俺の脳に何にかの形で寄生してるだけあって、
俺の感情や思考にに呼応しているのだ。

帰路、タクシーの車内で兄者はそのように事態の進行を見て取った。

震える指先で一つ文字を掴んで、兄者はそれを車窓から投げ捨てる。

こいつらは一体、何なんだ。
そんな疑問と共に、文字は通り過ぎる暗い街並みに流れていった。

54('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:44:09 ID:uVDMB3Zg0

事務所に帰ってからも、体を走リ続ける悪寒に兄者は悩まされた。

デミタスの話を聞いて爆発的に活性化した文字は、今やあたりを覆い尽くさんとしている。
そいつらをかき分け洗面所に逃れる。

(; ´_ゝ`)「……」

手のひらで頬や目元をさする。
自分でも幾分やつれたように思えたが、
鏡を見たところで、そこに映る顔は文字に埋もれて見えなかった。

文字は特に頭と口の周辺に執着しているようにも思えたが。
今となっては、はっきりしない。

兄者は洗面台に手をついて、うなだれ視線を落とした。
水に流され洗面器の中で文字が泳ぐ。

物理現実と同期する脳内の文字。

55('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:45:54 ID:uVDMB3Zg0

ろくに信じちゃいないもので、依頼人を達を喰い物にしてきた罰なのかこれは。

全くバカバカしい、俺は罰なんてものは信じない。以前の兄者ならそう言ったかも知れないが、
今の兄者はそんな事を頭の片隅で、真剣に考えはじめていた。

今まで横目で流して来た事件も、本当は依頼人が正しかったのでは。
聞き飽きた常套句の数だけ、裏に本当の怪奇事件があったのではないか。
そんな猜疑の芽が頭をもたげる。

兄者はこれまで、依頼人の声を真剣には聞いてこなかった。
人は信じたいものしか信じようとしない、と。
ありもしないものを信じようとしてると。

しかし、それは逆だった。

自分の現実認識に不都合なものや、依頼人の話を信じようとしなかったのは、兄者の方だった。

兄者こそ、自分に都合の良い世界に閉じこもっていたのだと、文字は告げていた。

そんな都合の良い世界と思考の象徴である脳を、文字に喰われる。

56('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:47:26 ID:uVDMB3Zg0

今にして思えば、故人がこの現象を理解しようとしていたのは明らかだった。
そのための知識の集積が、あの混乱した本の堆積だったのだ。

整然とした他の地層などは、助けになることを期待されながらも無用になった本が、
カテゴリーの変遷を経て、ただ順番に打ち捨てられているだけに過ぎなかったのだ。

兄者は自分の不明を呪う。



そして、文字に触れてから一週間もしないうちに、
活性化した文字は視覚や触覚に訴えるだけでは飽き足らず、兄者の思考を蝕み始めた。
これまでのように、ただ外部から影響を与えるだけでなく、根本的な領域で。

まず、日常見かける普通の文字までもが、
時折、揺れ動いて形を変えていくかのように見え始めた。

日本語を同定できない。

それは次第に人の顔などの認識にも及んだ。
今では文字の揺らめきや、ぼやけた人の顔の輪郭を、美しいとさえ思う瞬間が、確かにある。

人類史上、最も人の精神に入り込んだ書物である、聖書やコーランとは異なる。
それらは意味内容によって人の心のうちに入った。

だがこれは、意味の通じない文字。
図形に近い。

その読めもしない文字が、奇妙に語りかけてくる。
意味ではなく何かのイメージを、感情を、直接掻き立てる。

恐らくこいつらは俺の思考言語を書き換えようとしている。
それが兄者の出した結論だった。

57('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:48:13 ID:uVDMB3Zg0

思考する言語の強制的な変更。
それは思考そのものの乗っ取りに近い。つまり意識の。

 私には、自身の日本語による思考しか理解出来ないし、
私のこの意識は、日本語での思考という基盤の上に出力されている。

 勿論、日本語を知る以前から意識は存在した。
しかしその事を覚えてる人がいるだろうか。

 言語以前の記憶。それは脳が発達する過程での構成変更によって消えてしまう。
その頃の記憶があるというのは、後から作られた偽の記憶を主張しているに過ぎない。
だから私はその頃は私ではなかった、連続性を考えればそうなる。

急速に鮮明になる、何かの思考。
最早、この思考自体が兄者のものであるかは怪しい。
それは兄者と言うよりは、流石だった。流石兄者に現れつつある新たな思考と意識状態。

流石の思考は続く。

 今や私の思考に占める日本語の割合は急速に低下しつつある。
私の脳は分断され、混合され、私はこうして思考する。
そして、私にあるのは私のものとは思えない記憶だ。
たしかに知ってはいるが、別の男を通して見たようなものだ。

それは恐らく兄者のことであった。

58('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:49:51 ID:uVDMB3Zg0

一呼吸置いて、流石は再開する。

 私達の意識を駆動させるプログラムは、
言語以前の原始的なものの上に、言語が合わさって高度化している。
そしてこの文字は、原始的なものの上に立つ日本語を排除し始めた。

 イギリス人なら上にのっているのは英語だろうし、バイリンガルなら両方ということもあるが、
所詮は翻訳可能な言語同士、つまりプログラムの互換性がある。
どちらで思考しても異星人になったりはしない。

 しかし、この文字にそのような翻訳可能性や互換性はない。
なぜなら私にはこの文字が読めないし、その大半の形も知らない。

 この文字達は私の無意識を基盤に、意識方向へ広がるプログラムなのだ。
私達が意識的に覚えて、無意識方向まで拡張させた通常の言語とは異なる。
あの本を眺めた時、強制的に認識させられ、脳裏に焼き付いた一揃いのコード。


 その意識方向へ拡大が目下の現象と言える。
私は何か別のものになりつつある男の変化の過程に現れた、
仮の思考とでも言うようなものだ。男の記憶を覗く限りそう思える。

59('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:51:16 ID:uVDMB3Zg0


流石の思考が途切れる。


例えるなら色水だ。
青と赤の色水を混ぜ合わせるとして、ベースである青に少しずつ赤を混ぜていく。
ここでは兄者が青で文字が赤。

そして、それが少しずつ混じって、紫になった部分が流石。

いずれは全てが紫になり、そこから先は何もかもが赤に近づいていく。
それまで青と赤と紫は互いに混じり合いながら、濃淡の淀みを作る。


あるいは、兄者という本を乗っ取り始めた奇妙な文字達。
本文である日本語を、奇妙な文字は徐々に自身で置き換えていく。

その過程で、奇妙な文字の並びが偶然、何かの漢字や仮名の形をとる。
それは異星人の文字で並べられた漢字のアスキーアートにも近い。

それが流石なのかも知れない。

これはそういう種類の話だった。

                       、、、、、
そしてようやっと、意識領域で兄者が濃くなる。

60('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:52:48 ID:uVDMB3Zg0

(; ´_ゝ`) (俺の頭の中で誰かが勝手に喋り始めてやがる…)

(; ´_ゝ`) (いやそれよりは、一時的に別人の頭に入り込んだという方が感覚的には近い…)

(; ´_ゝ`) (これが文字の本格的な影響なのか…?)

しかしこいつはどうだ。
眠ってる間に俺が俺でなくなるところまで進行したら?
朝起きると俺はもう消えていて、なにかの文字で思考し駆動する、
ゾンビみたいなものに成り果てていたら。

そう思うと兄者は、もう一睡もできなかった。

そして勿論、起きている間にも時折、流石は現れた。
あたかも白日夢のように。

それとも、兄者の方が白日夢だったかのように。

61('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:54:43 ID:uVDMB3Zg0


依頼人からの電話があった時、
兄者は水難者のように辛うじて、文字の海中から顔を出しているような状況だった。

流石と混じりつつある兄者は、現実の文字の底から鳴り響くバイブレーションに反応する。
腕を突っ込んで携帯をすくい上げる。

(; ´_ゝ`) 「…兄者…です……」

「兄者さんですか? ツンです」

(; ´_ゝ`) 「ツンさん、本はどうなりましたか!?」

「本…?」

(; ´_ゝ`) 「離れにあった白い本です」

(; ´_ゝ`) 「あれは危険だ…すぐに処分を!」

兄者が錯乱気味にまくしたて、それは依頼人の一言に遮られる。


「…燃えました」

62('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:56:26 ID:uVDMB3Zg0

(; ´_ゝ`) !?


(; ´_ゝ`) 「…どういうことですか?」


「昨日、深夜に火事があって、離れは全て焼け落ちました」

(; ´_ゝ`) 「……」

「はっきりとしたことはまだ分かりませんが、放火のようです」

「それで、焼け跡から…人が出まして…」

「まだ身元が分からなくて、こうして連絡しました…」

連続焼死事件。
親族の中にも文字に取り憑かれた人間がいたのか。
それとも書庫を見学に来ていたという友人や知人の類か。

何れにせよ、焼死した故人のように文字に脳を喰い尽くされて錯乱し、
自分に火を放ったのだ。

( ´_ゝ`) 「…この一件は恐らく、書斎にあった本が原因だと思います…」

( ´_ゝ`) 「ですが燃えたとなれば…」


この先どこかで、俺も自分自身に火をつけるのだろうか。

63('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:57:54 ID:uVDMB3Zg0


「本は…まだあるかも知れません…」


(; ´_ゝ`) 「えっ……」


「以前、お話した別宅にも、主人は本を置いていました」

(; ´_ゝ`) 「……」

上下巻。
いや、本来はもっと長大なものの写本かなにかか、あれは。
あの本は部分に過ぎないのかもしれない。

「宿泊先にも連絡したのですが、つながらなかったのでこちらに…」


ホテルのことなど今の今まで忘れていた。

兄者は別宅の住所を聞くとタクシーを手配し、着の身着のまま飛び出していく。
文字の影響でもう運転できるような状態ではなかった。


(; ´_ゝ`)

俺は焼身自殺などしない。してたまるか。
何をどうやってかは、まだわからないが、
必ずこいつらを俺の頭の中から叩き出してやる。

半ば以上ヤケともつかない決意を新たに、兄者は別宅へ車を向けた。

64('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 01:59:06 ID:uVDMB3Zg0

別宅の戸口に立った兄者はタクシーが離れるのを待った。
天気は、にわかに崩れだし、小雨が辺りで渦巻いていた。

辺りに人影がないのを確認してから、一階の窓を割って中に入り、
電話で聞いたコードで警報を止める。

嫌な雰囲気を兄者は感じた。
早くも文字が散り散りになって、そこらじゅうで這い回っている。

俺の注意が周囲に向けられていくのと、同期しているのかも知れない。
そんな事を考えながら、兄者は部屋を渡っていく。

どの部屋も雑然としていて、まるで物取りにでも入られたかのような状態だった。
廊下を抜け、つきあたりの部屋に入ると、

そこで兄者が見たものは戦慄だった。

65('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:00:47 ID:uVDMB3Zg0

部屋中を引っ掻き回してようやく手にした、B5判ほどの黒い表紙の本。


それは、内藤舞雲の日誌だった。

日誌には、兄者と同様の症状に蝕まれる内藤の姿が、克明に記録されていた。
自身を取り巻く文字、その増殖、物理現実との同期、奇妙な思考の分裂、不眠。

それは、自身の症状を観察し、自らの変容と残り時間を推し量るためのものだった。


兄者は結末を否定しようと必死にページをめくったが、
症状は驚くほどよく似ていた。


(; ´_ゝ`) 「俺も…自分に火をつけるのか…?」

次第に日誌の文章は意味を成さなくなっていく。
かろうじて読み取れる部分を兄者は食い入るように見つめた。

何か、打開の手がかりは、この先の症状への対策は。

しかし、読み取れたのは内藤の恐怖と、
ツンに対して繰り返し書き込まれていた謝罪だけだった。

"私はもう狂っている、ツンに危害を加えないかが心配だ。"

それ以降は意味だけでなく、文字すら判然としなくなっていった。

ページをめくる音だけが薄暗い部屋に響く。

66('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:02:46 ID:uVDMB3Zg0


兄者が日誌から顔を上げるまで、そう時間はかからなかった。


"あの本だ、あの本だ。朝日にもらったあの本が"


(; ´_ゝ`) 「なんてことだ……」

考えてみればそうだ。
師匠が文字の幽霊の仕事を手がけたというのなら、
そこであの本を回収したということもありえる。

ろくに信じてもいない師匠が、考えなしに趣味の友人に渡した本。

何故今まで、こんな当たり前のことに気が付かなかったのか。

そうでなければ自分がデミタスの話に動揺した意味もわからない。
無意識では理解して体は動揺したが、それが既に意識には届いていなかったということか?
俺の思考は、そこまで蝕まれていたのか。

兄者は愕然とする。

67('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:05:35 ID:uVDMB3Zg0

そして、思考は急速に何かの結論を求めて回転した。

故人が焼死した遠因は師匠に、この業界に、いや俺にあるのでは。
そんな考えが兄者の中で勢いづく。巡り巡って帰って来たカルマの第二幕。

ばかな、そんなもの、信じられるか…。

しかし、文字なんてものに脳を食い荒らされてる今、兄者には、
何があり得るかなんていうことは、あらゆる意味で判断のつけようもなかった。

恐怖にかられた兄者は例の文字が書かれた本を探すのも忘れ、
日誌を投げ捨てて別宅から逃げ出し、ひたすら走った。

力の限り、どこまでも雨の路上を駆ける。

息を切らし、道端に倒れ込むまでになっても、文字は変わらずに、そこにいた。

68('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:08:32 ID:uVDMB3Zg0


なんとか家にたどり着くと、兄者は死んだように眠った。
肉体の限界だった。

兄者は夢を見た。
多くの夢がそうであるように内容は、はっきりとしない。

院生時代の遠い記憶と、これまでの依頼がない交ぜになった出来の悪い映画のようだった。
そして、夢の中でも文字に追われたような気がして目を覚ますと、
玄関で物音がしていた。

冷たい汗が背中を流れる。寝床から体を起こそうとして全身が痛んだ。
一体、どのくらい眠っていたのか兄者には見当もつかなかった。
数時間、それとも数日? まだ五分ほどの気もするし何週間も経ったようにも感じた。

(; ´_ゝ`) (何だっていうんだ…こっちは死ぬほど疲れてるんだぞ……)


玄関のドアを乱暴に開け放つと、そこに立っていたのは依頼人だった。

ξ゚⊿゚)ξ 「あれから連絡がつかなかったもので…」

ξ゚⊿゚)ξ 「宿泊先にも戻られていないようなのでこちらに…」

(; ´_ゝ`) 「……」

69('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:12:05 ID:uVDMB3Zg0

事務所兼自宅に固定電話はなく、携帯はどこかの文字の下で電池が切れていた。

まどろみが引いていくにつれ、思い起こされる舞雲の日誌、師匠と兄者、そしてあの本のこと。

(; ´_ゝ`) 「あ、あぁ……」

ξ゚⊿゚)ξ 「大丈夫ですか…?」

文字に巻かれる依頼人、しかし文字は遠巻きにツンを囲むだけで近寄ろうとしない。
兄者の後ろめたさが依頼人を遠ざけていたのかも知れない。


なんとかツンを居間に通し兄者は話を聞く。

ξ゚⊿゚)ξ 「実は焼け跡から出た人のことですが…」

ξ゚⊿゚)ξ 「親類縁者や知人は全員確認が取れました」

(; ´_ゝ`) 「……」

ξ゚⊿゚)ξ 「ですから…全くの他人ということも考えられますが」

ξ゚⊿゚)ξ 「それよりは、流石さんの仕事の関係者ということも…」

(; ´_ゝ`) 「いえ、私は今のところ一人で進…」

70('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:14:19 ID:uVDMB3Zg0

(; ´_ゝ`) 「……」

師匠だ。
それ以外は考え難い。兄者は直感した。

依頼人の夫、内藤に本を譲ったのが師匠なら、当然読んだはずだ。
まさか中身も確かめずに、珍しい本があるなどと収集家に言うはずもない。
兄者の思考がゆっくりと巡る。

恐らくは僅かな正気で本を道連れにして。

全てを明かすか、兄者は逡巡した。師匠のこと、日誌のこと、夫の死の真相。
そしてずっと虚業をしてきた自分のこと。

ξ゚⊿゚)ξ 「大丈夫ですか? 顔色が悪いようですが…」

(; ´_ゝ`) 「実は…」

兄者は本が原因で、それが自分の師匠を通じて持ち込まれたこと、
そして、自分が内藤舞雲と同じ道をたどっていることをツンに話した。

71('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:15:43 ID:uVDMB3Zg0

兄者が舞雲のように文字に取り憑かれたと聞いて、
最初こそ動揺を顔に出したようにも見えたツンだったが、
話が進むうちに、その顔はどんどん表情が読み取れなくなっていった。

依頼人の顔は輪郭がぼやけ、最早ツンかどうかも判然としないところまで像は乱れていた。

流石が濃くなりはじめている。

文字はツンに告白や懺悔などせずに、そのまま沈めと囁いているようだった。


(; ´_ゝ`) 「すみません…体調が優れなくて…・」

(; ´_ゝ`) 「今日はこれぐらいに…」

「わかりました……」

ついに兄者は自分達の虚業については話せなかった。


しばらく兄者は、泥酔した酔っぱらいの視界のように歪んだ世界から、
光と美しいという感情だけを浴びせられた。

そこから抜け出した頃には、ツンの姿はもう無かった。

もしかして、依頼人がここを訪れたという記憶自体が自分の妄想だったのではないかと、
兄者は考えもしたが、その可能性を肯定することも否定することも出来なかった。

もう、全てが分からなくなっていた。

72('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:17:30 ID:uVDMB3Zg0

ツンが現れ、やがて消えてから、数日。
抑うつした兄者は、湧き上がってくる思考の暴走を抑えきれなくなっていた。
理性や常識は後退し、疑念や猜疑の感情が恨みのように辺りに向けられ、
それを正当化するかのように思考が巡る。

流石が濃くなる時間は増え、その度に訳の分からない多幸感を彼が持ち込み、
兄者を一層、神経過敏にさせた。

今や、兄者は文字だけでなく自身の妄想や流石にも取り憑かれていた。
言うなれば錯乱一歩手前だった。

特に、ここ何日かは一つの考えが兄者の頭を捉えて逃さない。

ツンに会った日、兄者は無理にでも全てを語るべきだったのかも知れない。
しかし、その機会は永遠に失われた。

そうさせなかったのは兄者自身の保身か、それとも文字が与えた報いか。
最早、両者の見分けはつかなくなっていた。水は赤く染まりはじめている。

73('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:18:38 ID:uVDMB3Zg0


(; ´_ゝ`) (よくよく考えてみれば、この依頼はおかしなところだらけだ…)

ツンは、師匠のことも俺のことも知っていた。
もしかして、あの本が原因だったことも、
俺達が依頼人を信じていなかった事も知っていたのではないか。

信じてもいないもので金儲けをする連中と、
そいつらが迂闊に持ち込んだ本に食い殺された最愛の夫。

そして、同じような稼業をしてる弟子の存在。

――許すだろうか?

これ以上まだ、似たようなことをするかも知れない男を。
これまでに同じ様なことをしてきた男を。

そもそも何故、電話してきた。

焼死体が俺と確認するためか。

なぜ事務所に来た。

俺が文字に喰われているさまを見るためか…?

あぁ……。

別宅の話をしたのも日誌を見せて、俺に自分の罪を悟らせるためか。

第一、気がつかないだろうか、あの日誌に。

失われつつある僅かな正気と思考の狭間で、兄者は自問した。
不可解な点は他にもあったはずだと、兄者はどうにか記憶を呼び覚まそうとしたが、
最早、全てがあの文字に飲まれていく。

(;  _ゝ ) 「う………」

そうだ、俺はもう崩れている。
しかし、これは本当にただの妄想だろうか。

あのぼやけた輪郭の向こうであの女は嗤っていたのではないか。
俺は…俺は…。もう少し…もう少し…だけ…。

そして、兄者は溺れるように、文字の濁流へ深く沈み込んでいった。

74('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:20:16 ID:uVDMB3Zg0

後日、地方の資産家の邸宅の一部が、放火と見られる不審火によって焼け落ちた事件は世間に出た。
幸い、家主は別の棟に居て難を逃れたが、
火元とみられる離れからは身元不明の焼死体が一つ見つかる。

遺体は損傷が激しく鑑定は難航した。

監察医の話では、それは何かのポーズをとっているようなのだが、
その理由も、それが火勢の中でどう維持されたのかも見当がつかないという。

事件の周囲で語られる噂によれば、
それは上体をのけぞらしながら両の腕を正面下方へ突き出し、
片仮名の「イ」のような姿であったという。

一月ほど前に、邸宅の主が焼死したばかりでの立て続けの怪事に、
物好きなブロガーがネット上で話題にもしたが、謎は深まるばかりだった。


だが、私にはそれが意味するところが今では、はっきりと分かる。

それは「部首」だ。

にんべん。

75('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:21:38 ID:uVDMB3Zg0

これは文字と文字になりたかった男の心中だ。
それが私の、いや、この男の師匠なのかは定かではない。

ただ私に言えるのは、これは恐れからではない。

この恍惚を他人に渡すまいとした、独占欲からの行為だ。

男はその文字とともに燃え上がり、心中、解脱を図ったのだ。

火にくべられ、その火勢で噴き上がり、炎のゆらめきを受けて踊る文字列。
さらにその影が壁で舞う。

それは古代に行われていた儀式めいていて、
いわゆる、神降ろしのようなものを想像させる。
人はそこに、日常からの解放と神との合一を目論んだ。

神への焦がれ、非日常への誘い、同一化の願望。

それは、燃え上がる恋にも似ていると私は思う。

76('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:23:54 ID:uVDMB3Zg0

風に誘われて目を向けた窓辺には、
流れ行く落ち葉に混じって文字がざわめく。

その向こうで、文字は何か都市のような構造体を、自身を材料に組み上げている。
遠大な規模で、遥か彼方まで続いている。それは人が造ったものより大きい。
それが一体何で、どういう意味があるのか流石には分からない。

あるいは、これこそ文字が私の頭の中に築きつつある、思考言語系の総体なのかも知れない。
そんな考えが流石の笑いを誘う。

それを流石は、とても愛おしく思う。

もし、自分が異星人の文字で並べられた漢字のアスキーアートのようなものだとしたら、
全てが置き換わった後でも、私は私のままで、文字と居られるかも知れない。

一面が埋め尽くされたドット上では、どんな漢字仮名文字でも表現することが出来る。
拡大してみて、そのドットの並びの一つ一つが、この文字達になる。

それとも私は、そんな無限に近い表現の可能性を前に、拡散してしまうだろうか。

いずれにしても、
私の想いは身を焼いた彼らのように激しいものではないなと、
かつて兄者だった男は一つ笑みをこぼした。





紙魚のようです  <了>

77('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/05(水) 02:26:27 ID:uVDMB3Zg0

('A`) フォックスの支援のおかげで

('A`) 文戟中ってつけ忘れてることに気がついたわ


('A`) …寝るわ

78名無しさん:2018/09/06(木) 20:33:40 ID:i2epigG60

この話好きだ

79( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/07(金) 22:16:17 ID:15pnwP7g0
( ^ω^)「乙だお!」

(*^ω^)「ドクオ特有の変態性がギュギュッと凝縮された良質ホラーだったお!」

80('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/08(土) 20:19:01 ID:RKPy0ZXY0
('(゚∀゚∩ 投票一番乗りだよ!

【第一位】
(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2
赤き瑪瑙は喪に服すようです
圧倒的ボリューム、そして世界観。読み終えた時何か凄いものを読んだなぁとため息をつかせるような大作でした。キャラクター、時代背景等の作り込みが濃く
とても読みがいのあるものでした。ありがとうございました。
【第二位】
('A`) [文戟中]◆0x1QfovbEQ
紙魚のようです
なんとも言えない読了感をもたらす独特の雰囲気を持つ文体、そして話の構成。
単純な霊や心霊現象による恐ろしさではない怖さのある作品でありとても惹かれた。
【Pick up】
从 ゚∀从[文戟中] ◆ogHcBy0QF6
引っ越しのようです 
読んでいて意味が分かってヒヤッとする、そんなホラーの王道的な良作でした。
( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c
(AA略)〈 デジモン騎士マゾデブ稲荷アマテラス&ビックリドッキリファンイラスト!)のようです
重い作品が多い中で笑わされた癒やしともなった作品でした、
勢いがとても好き。


【寸評】
ホラーと言うある種やりにくい、書きにくいテーマにも関わらず幅広い作品、呼んでいて鳥肌がざわっと立つ作品を読むことが出来て興味深いものであった
あと個人的には今回割と地の文多めで書いたけど少しきつかった

81(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/09(日) 00:04:07 ID:tos99yeA0
(-@∀@) 「それぞれが独特な雰囲気だから選ぶのに苦労したよ」

《投票》
【第一位】( ^ω^)は零感のようです (作:(・∀ ・) ◆evfltpoFGo)
純粋に一番怖かった。
リアルタイムでみていたからかもしれないがスレが更新するたびビクビクしていた。
ブーンがみんなと会えてホッとしたところで、すっかり忘れていた零感の話を思い出し驚愕。
実際に100物語で使えそう。

【第二位】( ^ω^)冷たい掌のようです (作:o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA)
いい意味で話の展開が読めなかった。
話が進むたびに、二人の関係やツンがどういう存在なのかが見えていくのが良かった。
また、『ツンさんは職場で浮いている。』みたいに同じ文章が始めと終わりにある
それがブーンの思いの変化がはっきり分かって恐ろしかった。

【Pick up 1】('A`)のヘソは名産地のようです (作:( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.)
お腹がゾワゾワした。
スイカを食べてるだけなのになんでだろうね・・・・。

【Pick up 2】紙魚のようです (作:('A`) ◆0x1QfovbEQ.)
だんだん追い詰められていく兄者。そして影で暗躍している師匠。
話の全体の底知れなさのせいで読んでるとだんだん不安な気持ちになった。

【Pick up ex】自分の作品の<<752について。
書こうか書くまいか最後の最後まで悩んだ。
書かなかったら物語がスパッと終わっていい感じ。
ただ、今回は落ちが分かりにくい気がしたから補足として書いてみた。
他にも寸評みたいなことを日記風に書こうとも思ったがくどい気がしたからやめた。
どうすりゃよかったんだろうね?

【寸評(自分語り)】
今回の文戟のためにいくつか作品を書いたが全て8割くらいで筆が止まってしまった。
これは恐ろしい。つまりはホラーだ。そんなのが今回のスタート地点。
せっかくだから僕なりに原因を考えてみる。するとホラーの難しさがなんだか見えてきた。
怖さというのはのはぼやけたところにある気がする。
それは感覚的で、超常的で、理不尽なものだからね。
はっきり超常的のものの原因を書かれえしまうとなんとなく怖さが薄れてしまう。
しかし、あまりに話をぼかしすぎると今度は文章として成り立たなくなってくる。
簡単に言うと説明不足ってやつだ。
今回、僕の話が突貫工事な感じがするのも多分このせい。
まぁ、単純に僕の技術が足りないということは否定しないけれど・・・。
ともかく、このバランス調整ができてないツケが話の8割位のとこ、つまりオチあたりにやってきた。
だから急に書けなくなったんじゃないかな。

82(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/09(日) 00:17:18 ID:tos99yeA0
自分の作品の>>752について。
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1533540427/725

83(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/09(日) 00:19:47 ID:tos99yeA0
(;-@∀@) 「ナゼ間違えてしまったんだ・・・」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1533540427/752

(-@∀@) 「ついでにアゲ」

84(´・_ゝ・`)[文戟中] ◆lqtlYOyuz2:2018/09/09(日) 10:39:47 ID:Td9qHfvQ0
《投票》
【第一位】
('A`) [文戟中]◆0x1QfovbEQ
紙魚のようです

言っておくけど僕は尖った話が好きだ。
自作品にもそうであれと思っているし、今更変えることも出来ないだろう。
この作品もまた難解にして読者を突き放すようなメタによって構成されている。
けれども嫌いじゃない。
僕らが信じている現実と、僕らが考えて動かしていると思っている空想。
しかしそれらに境は無いんじゃないかと思っているよ。
ところで紙魚の生態は謎に包まれおり、どこからやって来るのかも定かではないそうだね。
僕らの考える物語は、一体どこからやって来るのだろうね。
【第二位】
( ´_ゝ`)◆GmbTh14.y.
('A`)のヘソは名産地のようです

夏にスイカを食べない人がいるだろうか?
いるかもしれない。でも僕はスイカを食べた。
ゆえにみずみずしい甘さと食感を思い出しながらこの話を読んでしまった。
自食人とホラーの親和性は高い。
アイデアの結び付け方に脱帽である。
【Pick up】爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ黄泉鏡

君の全力、しかと受け止めた。
内容はオーソドックスなホラーであり、要所要所を抑えている。
後ろめたさを抱えた人間の業っていうのは、どうしてこうも愛おしいものか。
ただひとつアドバイスするとしたら、表現の重複が多々見られる。

>この拝殿の裏には、当然本殿があるわけだが、その本殿の裏の獣道をしばらく登っていくと、やがて開けた場所に出る。>誰かが計算して切り倒したかのように、綺麗に半円状に開けた場所には、先程の拝殿を小さくしたような建物がある。

この二文の間で、すでに「開けた」や「本殿」、「拝殿」が重複している。
同じ言葉が出てくるとどうにもくどい文になりがちだ。

>この拝殿の裏には、当然本殿がある。
その裏の獣道をしばらく登っていくと、やがて開けた場所に出る。>誰かが計算して切り倒したかのように、綺麗に半円状の空間。
その先には、先程の建物を小さくしたような祠が立っている。

これだけでも十分意味は伝わる。
君の物語は場面設計が秀でている。
削れるところは削って、ここぞという場面で筆致を増やすとメリハリが出ると思うよ。

85( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/09(日) 10:40:55 ID:kDauoQFo0
(;^ω^)「今回はかなりの粒揃いだったから順位付けに難航したお」

( ^ω^)「力の入った名作揃いだったんで今回はall upとさせてもらう!」

【一位】('A`)のヘソは名産地のようです
キモいお!めっちゃキモいお!
マジでキモいお!すっごいキモい!
まず発想がキモいお!
そして描写がキモいお!
キモい情景を明確に読み取れる綺麗な文章だお!
もう信じられないくらいキモいお!
もはや八百屋に並んでるスイカですらキモいお!
ハイレベルなキモさが綺麗に纏まってて凄い気持ち悪かったお!
もう二度と読みたくないと思える素晴らしいキモさだったお!
面白かった!

86(´・_ゝ・`)[文戟中] ◆lqtlYOyuz2:2018/09/09(日) 10:41:14 ID:Td9qHfvQ0
【Pick up】
( ^ω^) ◆DD/QFCGk1cξ゚⊿゚)ξ〈 デジモン騎士マゾデブ稲荷アマテラス&ビックリドッキリファンイラスト!)のようです

む、むごい……。
しかし彼女たちのツッコミも言い得て妙である。
ある意味ホラー回で唯一の清涼剤となったのだから、きっと彼も本望だろう。多分。从 ゚∀从[文戟中] ◆ogHcBy0QF6 引っ越しのようです 
和やかで緩い冒頭からは想像できないようなホラー描写と衝撃的なオチ。
緩急と情報開示のタイミングが絶妙に調整されていて、非常に美しい。
なんなら一位と悩んでどちらにしようか迷っていたくらいだ。
ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6八月の待ち人のようです

二度三度と読み返して「ああ、これもつまり……」と感じ取るホラー。
短編ながら情報量が程よく纏められている上にブーンの切実な懇願に哀れみを感じる。
さてはて、三人はどうなってしまうのか。
想像するだに恐ろしい。

('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE川 ゚ -゚)鈴の音が聞こえるようです
禁忌系のホラー。
これもまたオーソドックスな形を取っているが、ドクオくんの言う通り緻密な描写がかえって壁を作っていると思う。
(・∀ ・) ◆evfltpoFGo ( ^ω^)は零感のようです
来るか?来るか?と身構えるこちらをホッとさせた後に最後の最後で……。
僕の好きなお化け屋敷のプロデューサー曰く、出口で安心させてから突き落とすホラーは記憶に残るんだそうな。
まったくもってその通りだと思う。
純粋に怖かった。(-@∀@) ◆q5Dei.01W68割生活のようです
僕の若い頃を思い出してしまい、のたうち回ってしまった。
完成する一歩手前でどうにもやる気が起きなくなる人生って辛いよね。
奇妙な不条理短編であった。o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA( ^ω^)冷たい掌のようですややのめり込むのに時間が掛かった作品。
ツンが本当の幽霊だと把握するまでに時間がかかったからなのだろう。
二度読み返せばきちんと匂わせているし、描写だってあるので僕がトンマなだけなのかもしれない。
ついでに言うと猶予後の処遇についても触れてもらえたら、ブーンの優越感の強さが出たのかもしれない。
ただもうここら辺の差異は、作り手の好みに大きく左右されるのだと思う。
きっとこのままでも十分好きだと言う人はいる。
なんとも難しい加減だ。【寸評】僭越ながら今回の文戟はモチーフではなく、ホラーというジャンルで競ってもらった。
幅広い作品が集まるなか、僕は初めて三人称というものに挑戦してみた。
文戟に参加してから僕はコンスタントに文を書くようになった。
最初のうちは苦痛で仕方がなかったんだけども、これがどうして、最近はなかなかに楽しい。
実験作を発表しても受け止めてくれる諸氏がいる心算が、非常に安心出来るのだろう。
今後も精力的に参加したいものだね。

87( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/09(日) 10:41:36 ID:kDauoQFo0
【二位】赤き瑪瑙は喪に服すようです
壮絶な文量で読者を圧死させてくる体感ホラーだお!
というのは冗談で、圧倒的な読み応えのゴシック・サスペンス・ホラー!
一つ一つの描写が丁寧で、ハイカラな単語がわんさか出てくるのも雰囲気良かったお!
ただ、正直終盤の展開が少し駆け足に感じて勿体なく思ったお……。
トソンが事件を暴いた結果、残された屋敷の人々。特にツンはどうなったのかが気になったお!
なまじサスペンスの色も強かっただけに、そこの種明かしがもうちょっとだけ欲しかったお!
けどそれを補って余りある魅力的な世界観と人物像の数々に惹き込まれて125レスもスイスイ読めたお!

88( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/09(日) 10:42:45 ID:kDauoQFo0
(;^ω^)「オゥフ……タイミング被っちゃって申し訳ない!」

【Pick up】
黄泉鏡
死者の蘇生という、王道のタブーがテーマの作品!
話が進む度に不安を掻き立てられる展開はまさにホラー!
ただ、どうして祖父はあんな危険な儀式をまだ子供の( ^ω^)達に教えたのかとか、少しモヤッとする謎がのこってしまったお。
儀式を完遂すれば救われるという訳でもないようだから、余計にそこが強調されたようにも感じたお!
リスクとメリット、そのバランスが大事だと思うお!
あるいは完遂すればツンは無事に帰ってこれたのだろうか?
そこの説明が欲しかった所だお!

引っ越しのようです
今回の参加作品中、ダントツで切ない話だったお。
所謂ホラー的な起承転結ではなくて恋愛小説に近い
平坦にも見えつつ波のある話だったお。
ラストは急展開かと思いきや、読み返してみると実は最初からそうなるべくしてなったと理解出来る内容だったお!

89( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/09(日) 10:43:16 ID:kDauoQFo0
八月の待ち人のようです
どんでん返しとはまさにこの事!持ち上げてから突き落とされたような衝撃!
いや突き落とされたのはツンなんだけども!
純愛も行き過ぎればホラー足りうるという良い手本になる作品だったお!
あるいは万事万象、行き過ぎたものはホラー足りうる……?
そんな気付きを与えてくれた作品だったお!ありがとう!

川 ゚ -゚)鈴の音が聞こえるようです
怪奇現象担当の記者が最期に残した手記という体の作品だお!
まずその発想と構成が素晴らしい!
思わず感情移入してしまう展開と恐怖のラストは一見の価値ありだお!

90( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/09(日) 10:43:38 ID:kDauoQFo0
( ^ω^)は零感のようです
若者達のわるふざけから始まるというアメリカンホラーではよくあるそれ。
しかし繰り出されるは超リアルなジャパニーズ廃墟アクション!
序盤の「幽霊は人の観測を求めている」話から、中盤の探索シーンでは零感のブーンに心強さを感じる始末。
しかしラストシーンで他の皆が「観測」した事で、それ迄の状態が全て反転、一転、牙を剥く。
思わずヒエッ……と声が漏れた作品だお!

8割生活のようです
やめろ!!!!
僕の私生活を文章に起こすなお!!!!
ってレベルの日常に潜むホラー。
めっちゃ分かる。
読み終えてから嫌な汗が止まらなかった……。

91( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/09(日) 10:44:36 ID:kDauoQFo0
( ^ω^)冷たい掌のようです
最初はおやおや幽霊と人間の恋愛モノですかおやおやニチャア……と思いきやそんなこたァ無かった。
俗に言うツンデレ的思考なのかと思い込んでいた所、
ブーンは最初から本音でしか物事を考えておらず、本気でツンの事を鬱陶しく感じていたのだ。
その事実、まさしくホラー。
読者の認識を裏返す事で恐ろしい落差を生んだ凄い作品だお!

紙魚のようです
主人公は怪現象専門の探偵もどき、兄者。
詐欺師ではないが、真っ当な職業でもなし。
そんな彼は破格の報酬に釣られ、いつも通りの怪しい依頼に望む――。

一言で言うと凄いお。
読んだ人にしか、逆に読んだ人なら分かると思うけど、やっぱり「オカルトを信じていない人物」が「怪奇現象そのものに呑み込まれる」っていうこの構図は強い。
整然と読みやすい文章だけに、「文字」の狂気に侵される描写がありありと見て取れて恐怖が倍増だったお!

前作の「海」の時にも思ったけど、抽象的で言語化の難しいものを主題において話を進めるのが滅茶苦茶上手い!
赤き瑪瑙とどっちを二位にするか悩んだけども、今回はボリュームの差で惜しくも三位とさせてもらったお!

92( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/09(日) 10:46:30 ID:kDauoQFo0
( ^ω^)「以上だお!」

( ^ω^)「やっぱ執筆機関が長かっただけに、今回は力の入った良作がわんさかで楽しかったお!」

(;^ω^)「いやはや、ホラーといっても実に奥が深いお。百物語企画が思い出される良い時間だったお!」

93(´・_ゝ・`)[文戟中] ◆lqtlYOyuz2:2018/09/09(日) 11:07:18 ID:Td9qHfvQ0
(´・_ゝ・`)「おっと」

(´・_ゝ・`)「こちらこそ申し訳ない」

(´・_ゝ・`)「失礼したね」

94从 ゚∀从[文戟中] ◆ogHcBy0QF6:2018/09/09(日) 11:36:43 ID:RwCkxHMw0
《投票》

【第一位】('A`)のヘソは名産地のようです
( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y. 
オレがこの作品を一位にした理由はただ一つ。めちゃくちゃコエーからだよッ!
途中から何となく嫌な予感はしてたんだがもう、もう、腹がヒュンッてなってロクに読めなかった。つか読み返すのも怖い。兄者の丁寧な文章力も相まってクソ完成度の高すぎるホラーだった。感想薄っぺらくてごめんな。ホントに苦手なんだこういうの。
読み返せないレベルのトラウマ植え付けてきたお前がナンバーワンだ。


【第二位】赤き瑪瑙は喪に服すようです
(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2
霧に包まれた舞台とどこかから漂う血の匂いを強く感じさせながら進む物語にただただ圧倒されたぜ。複雑な人間関係や心理描写も丁寧で読み応えがあった。トソンの正体が明かされると姉妹の歪さや不穏さの原因も分かってスッキリしたぜ。人間のドロドロしたとこ書かせるとえげつねーほど強いなデミタスは。お前の存在が一番ホラーだぜ。

【Pick up】
紙魚のようです
('A`) ◆0x1QfovbEQ

何かの図案とも知れない、のたくりが、紙面に所狭しとひしめき合っている。

その並びや、それぞれの大きさ、種類から察するに、
恐らくこれは、文字。

この二行が秀逸だなと思わず舌を巻いた。兄者が手にとったあやしい本の状態がここだけでよく分かる。過不足ない素晴らしい表現。

違和感があったのは40レス目。>>54

事務所に帰ってからも、体を走リ続ける悪寒に兄者は悩まされた。

文字がテーマになってる作品だから、ここの「り」がカタカナになっているのはなにかの表現だろうとハラハラしていたんだ。展開に伴って本文までも謎の文字に侵食されていくんだろうと期待しながら最後まで読んだから勝手に失望してしまった。ただの誤字かよッてな。ただのオレの展開読み違いなんだけど、勘違いさせるツメの甘さにちょっとガッカリだぜ。それがなかったら二位に入れてた。

【寸評】
夏らしいゾッとする作品ばっかりでヤな感じだったぜッ!
クソデミタスめ、嫌なテーマ出しやがってホント糞。糞がッ。こえーんだよ皆よォ!
バーカバーカ!
もっとホラーを捻って捉える奴多いかなと予想してたら意外と皆正統派ホラーだったな。殺す気かよ。
ああん?泣いてねーよバーカ!

95('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/09(日) 12:42:34 ID:mAxTo1RA0

('A`) 正直コレは100%こっちのミスだが…

('A`) これでがっかりとか詰めが甘いとか言われるのはやや心外だな…


('A`) 三人称語り手の本文が乱れるということは

('A`) 三人称語り手が誰なのかという

('A`) 三人称形式究極の問題とも関係する


('A`) ここで三人称形語り手の本文が乱れる場合

('A`) それは語り手が作中世界の人物であるしかない


('A`) 兄者と流石の心情を代弁可能な作中世界の人物が論理的にありえるだろうか

('A`) いないのでは?


('A`) しかし語り手が誰なのかということに関しては実は…

('A`) だからこそこの指摘は悔しい、これは単なる表記のミスである以上に俺の敗北を端的に表してる

('A`) 俺は本文をカタカナにする程度の軽薄さでは決して済まさない

('A`) そういう表面的なのは俺が一番嫌いなものだから


('A`) これ以上はポリシーに反するからここまで…

96('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/09(日) 13:24:29 ID:mAxTo1RA0

今回は悩んだわ

1位

('A`)のヘソは名産地のようです

怖いし上手いし短編として完成されてる
どうにかケチをつけるとしたら、読んでる間は物凄く不気味だが、読後は読んでる間ほどは怖くない、それくらい



2位

引っ越しのようです

正直これを何位にするかが今回の最大の悩みポイントだった
直後にも書いたけどこれはクーが出たとき、正体がわかったから全然怖くなかった

ホラーってお題が出てるどうしても、ホラーとして読んでしまう
そう読むとクーに背景がなさ過ぎるし、ヒロインとして都合が良すぎる、ああこれ幽霊だわって
ホラーってお題じゃなければ、ラブコメか?ドクオ爆発しろや、なんて考えたと思う

しかしこの話の良さはラストシーン以降、物語が終わってから
津波で3.11を連想させるのは計算通りだろうけどクーの正体が知れてたから怖さはなかった
だが、そのおかげで別の効果が俺には現れた

弁当箱と墓、そしてドクオに朝日が差し込んだかのような錯覚と静謐さをまず感じた
そしてクーの年齢、ドクオに懐いた理由、俺が話とは無関係に持つ人の生についての様々な思いへの連鎖
この話は一時的にとは言え物語を飛び出して現実に接続し俺を駆動させた
これはやはり何者にも代えがたい物語の力といえる

マジな話、これは負けたなって思った
文戟中だったし、まだ俺が投下前で、ここで馴れ合うのもあれだなって思って直後のレスでは言わなかったけど

これで怖かったら文句なしだったけど、多分怖かったらこのラストは感じなかったと思う
そこがこの話の面白いバランスだと思う


pick up

赤き瑪瑙は喪に服すようです

97('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/09(日) 13:41:00 ID:mAxTo1RA0

寸評

('A`) 寸評忘れてたわ

('A`) 前々回、目が滑るって言われて今回は読点の位置を変えてみた

('A`) どうだったかね?


('A`) マジな話ハインの話読んだから、もっと頑張らないと勝てないなって思って

('A`) そうして俺の話のクオリティは上がった


('A`) まあなんか誤字って糾弾されたが…


('A`) それはさておき、なんかの映画で言ってたけど

('A`) 天賦の才とかいうけど

('A`) 才能よりもっと得難いものがあるって

('A`) それはライバルなんだと


('A`) 俺もそう思う

('A`) 文戟がなければ、そもそも紙魚が書かれることも、なかったわけだしな

98名無しさん:2018/09/09(日) 17:07:52 ID:CVyiAJhc0
ブログにて感想書きました。そちらへの誘導となりますこと、ご容赦ください。
http://coollighter.blog.fc2.com/blog-entry-373.html

【第一位】('A`)のヘソは名産地のようです

【第二位】赤き瑪瑙は喪に服すようです

【Pick up】(順不同)
紙魚のようです
( ^ω^)は零感のようです
引っ越しのようです

【寸評】
今回は順位付けがとても困難でした

99o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/09(日) 18:42:10 ID:Hjoi8xsg0
《投票》

【第一位】『('A`)のヘソは名産地のようです』
作者 ( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.

身を抉られる話でしたね!
……なんて、比喩として使いたかった言葉でしたね。

タイトルとユーモラスな文章にまんまと乗せられる。
綺麗に掌の上で転がされる。突き落とされる。
ある種、アトラクションを楽しんでいるような感覚で読める文章じゃないかなぁ。


【第二位】『8割生活のようです』
作者 (-@∀@) ◆q5Dei.01W6

身につまされる話でしたね!
……こっちは比喩で良かったなぁとも言えない話でしたね。

誰が何と言おうと自分にとってはホラーです。
使う道具が違ったとしても、どこまで切に迫ったか、という点に重きを置いてこのお話で。


【Pick up】『引っ越しのようです』
作者 从 ゚∀从◆ogHcBy0QF6

季節に合った一作。
夏の終わりと寂寥感はセットみたいなものだなぁって。

前作と同様に、導入からつっかかりを覚えることもなく、自然と物語の中に入り込ませてもらえました。


【寸評】

お題がジャンルという形式でも、アプローチの仕方は様々だよね。
作者さんたちの個性や工夫が現れていて、今回一番良かった点はそこかなぁって思います!

100( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.:2018/09/09(日) 20:00:01 ID:XBlylTyQ0
( ´_ゝ`)「投票しまーす!」

( ´_ゝ`)「【第1位】o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『( ^ω^)冷たい掌のようです』
「恐怖」を言い換えると、「分からない」になると思う。不確かな予測の中に、ホラーの正体は無数に詰まってるのかな、って今回書きながら考えてたんだけど。
この話は、一人を取り巻く事実だけを、非常に簡潔に語ってある。並べられた事実は一見そっけなく見えたけど、そのそっけない語り口が、読めなかった。読めなくて、怖かった。
語り口、登場人物、その底が見えない怖さ。
シンプルイズホラー大賞。
【第2位】('A`) ◆0x1QfovbEQ『紙魚のようです』
まさに字にのめり込んだ。そののめり込んでる自分も含めて、ホラーの世界の一因になった気がした。
山あり谷ありのボリューミーな作品だったけど、苦じゃないくらいとにかくのめりこめた。
句読点の位置を注意したとのことだったけど、すごく読みやすかったよ。文体も心なしか柔らかくなった気がした。好きだ」

101( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.:2018/09/09(日) 20:00:41 ID:XBlylTyQ0

( ´_ゝ`)「【pick up】!

爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ『黄泉鏡』
ドクオも言ってたけど、やっぱり主人公に非のあるホラーというか、因果応報なストーリーはシンプルに怖いな。
冒頭が読者視点なのいいね。主観的
フォックスの今までの作品でも擬音語は多く使われてたけど、ホラーっていうテーマに作風がぴったりハマってるな、って感じたよ。
嗚咽を殺しながらξ゚⊿゚)ξを抱きしめるシーンがもう、胸にきた。

('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『川 ゚ -゚)鈴の音が聞こえるようです』
駆け上がるスピード感、鳴り止まない鈴の音とともにオチたのがすごく気持ちよかった。
怒涛の巻き上げ、好きでした。」

( ´_ゝ`)「以上でーす!」

102(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/09(日) 20:44:04 ID:hW36yUBo0
(・∀ ・)「駆け込みとうひょー!」


【第一位】 ( ^ω^)冷たい掌のようです
あとあじの悪さがさいっこうに良かったぞ!
ゆうれーと生きてる人げんとのかんけいせっていがよくて、
デミタスがきたときなんて
ここからこうせー物語? がはじまるのかと思った
オチでブーンの人げんらしさっつーか
うす暗いぶぶんが出ててゾっとしたぞ
ずっとブーンのいちにんしょーで書かれてるから
読んでるときは感情いにゅーもしてたし
ブーンってふつーのやつって思ってたからよけいにオチがきわだった!
いや、ふつーのやつだからこそ、ああなるのかな

【第二位】 黄泉鏡
オレ様かしこいから日本しんわ知ってるぞ!
だから流れとかオチとかは予想できてたんだけど
読みながらダメダメダメだぞ! って思ったし
そこからのおにごっこもドキドキした
かがみが元にもどるシーンや
ぎしきの説明、そこに行くびょうしゃとかが好きだ
にちじょーから外れていく感じがひしひしと伝わってきたぞ
あとツンのAAうまいな
そこも好き


【Pick up】
引っ越しのようです
ゆうれーのひっこしってだいざいが良かった
途中でクーのことに気づいたけど
てっきりドクオが連れていかれるのかと思ってたぜ!
じっさいに日本であったこととリンクしてっからすっげー身近にゆうれーを感じちまったよ

八月の待ち人のようです
よくある展開だけど
だからこそ女ってこえー!
ヤンデレ? っての?
ブーンかわいそーだよな
読みながらふるえちまった……


【寸評】
実はオレ様、ホラーってにがてなんだよ……
だってこえーじゃん……
オレ様のやつ書いてるときだって
なんども「何でこんなの書いてんだ……」って思ったのに
なのにお前らけっこうガチホラー書いてくるから読むのにじかんかかっちまった
もっとギャグっぽいのくるかとおもったけど
みんな色んなけいとーのホラーでおもしろかったぞ!

103ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6:2018/09/09(日) 20:55:38 ID:AbKYd7MY0
ζ(゚ー゚;ζ「そりゃー!駆け込み投票っ!」

《投票》
【第一位】( ^ω^)は零感のようです
これぞホラーって感じのホラーだね!
またんきちゃんの描写の巧さもあって情景が浮かんできて怖さ倍増だった。
いつ幽霊が出てくるのかハラハラして、これ最後まで出ないタイプの話かな?と思ったら最後・・・。
ホラーのお手本を見た気分。ありがとう!

【第二位】『('A`) 引っ越しのようです』
ドクオちゃんも言ってたけど、お坊さんが出てきた辺りで入り込んじゃった。
>>644の『ところで、俺は昨夜、何を轢いたのだろうか。』とかゾクッとしたよ。
ラストが切ないのもいいね。ホラー=とにかく怖くないと駄目っていう先入観を壊された感じ。

【Pick up】『黄泉鏡』
心音とか足音とか、臨場感があってドキドキした!
こういう読んでると逃げ出したくなるホラー大好き。映像で見てみたいな。

【寸評】
ハインちゃんが言うように正統派ホラーが多かったね〜。
それから、今回期間が長かったからかな?読み応えあるものが多かった気がする。デミタスちゃんの作品とか特に。
個人的にすごく勉強になったし楽しかった!皆お疲れ様でした!

104総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/09(日) 21:24:21 ID:ahBZY7xQ0
【第三回品評会結果発表】

第一位:・【11P】222221( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.『('A`)のヘソは名産地のようです』○

第二位:・【5P】221o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『( ^ω^)冷たい掌のようです』○

第二位:・【5P】1112(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2『赤き瑪瑙は喪に服すようです』○

第四位:・【4P】22(・∀ ・) ◆evfltpoFGo『( ^ω^)は零感のようです』○

第四位:・【4P】121('A`) ◆0x1QfovbEQ『紙魚のようです』○

第六位・【2P】11从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6『引っ越しのようです』○

第七位:・【1P】1爪'ー`)y‐◆IIES/YYkzQ『黄泉鏡』

第七位:・【1P】1(-@∀@) ◆q5Dei.01W6『8割生活のようです』○

第九位:・【0P】( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『ξ゚⊿゚)ξ〈 デジモン騎士マゾデブ稲荷アマテラス&ビックリドッキリファンイラスト!)のようです』○

第九位:・【0P】ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6『八月の待ち人のようです』○

第九位:・【0P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『川 ゚ -゚)鈴の音が聞こえるようです』○

105総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/09(日) 21:24:43 ID:ahBZY7xQ0
【第三回優勝者発表】



――という訳で

第三回品評会の優勝者は……




( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.『('A`)のヘソは名産地のようです』



になります!!!!!

脳髄にクるようなホラーが多くの票を集めました!!


兄者君は明日中に【お題】と【投下日時】の設定をお願い致します!



以下テンプレ

【お題】『』

【投下日時】『2018年9月11日00時00分〜2018年 月 日 迄』




宜しくお願い致します。

106総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/09(日) 21:26:16 ID:ahBZY7xQ0
【第三回文戟結果発表】

第一回戦

【2P】11从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6『引っ越しのようです』○ 


                   VS


【4P】121('A`) ◆0x1QfovbEQ『紙魚のようです』○


という訳で、この勝負ドクオ君の勝利です!!

この文戟で賭けていたものは【ドクオ君の退学】ですので、

これにてドクオ君は文戟スレを卒業となります!!!!!!

お疲れさまでした!!!






第二回戦

【1P】1爪'ー`)y‐◆IIES/YYkzQ『黄泉鏡』


                   VS


【5P】1112(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2『赤き瑪瑙は喪に服すようです』○


こちらはデミタス君の勝利です!!!

おめでとうございます!!!

賭けていたものは【フォックス君の全ポイント】になりますので、
今回フォックス君は未投票になりますので-1P、更に+1Pで相殺となりますので、
実質はフォックス君の第二回まで稼いだ【2P】をデミタス君のポイントに加算します!

フォックス君はちょっと色々ありましたが、気にせず文戟を続けてくださいね!

107総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/09(日) 21:26:52 ID:ahBZY7xQ0
【第三回までの累計成績】

・【24P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6

・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys

・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.

・【8.5P】( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c

・【15P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo

・【23P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2

・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w

・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg

・【1P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE

・【1P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo

・【0P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw

・【8P】( "ゞ) ◆x4POrpflHM

・【3.5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I

・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w

・【6P】ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6

・【2P】爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ

・【20P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.

・【4P】('A`) ◆0x1QfovbEQ

・【4P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6

・【5P】o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA




ハインさんとデミタス君と兄者君がトップ3で かなり近い位置にいますッ!!!

108総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/09(日) 21:32:18 ID:ahBZY7xQ0
【連絡事項】

という訳でここまで三回ほど品評会を回し、幾つかの文戟も終えました。

上手く回っているような、そうでないような感じで、
ヒューマンエラー含む様々な問題が起こりつつ続行不可能まではいかないという
難しい状況が続いています。

私も今現在は帰国し、ネット環境も戻ったので
再度皆様から、品評会、文戟両方の改善案を広く募集します。

また、ここまでで私が見逃している問題提起レスに関しては
これから見直しますので、早急に目を通した方がいい案件等ありましたら
お手数ですが、もう一度書き込んでいただければ幸いです。



また、こちらはお願いごとになりますが、

【文戟スレ[2ページ目]】は全て埋め、過去ログ送りにしようと思いますが
是非皆さんで1000まで埋めていただければと思います。


夏休みも終わり、気軽に参加が難しくなってくると思いますが、
奮ってのご参加、お待ちしております。



以上です。

109爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/09(日) 22:27:59 ID:3G2Ezoos0
爪;'ー`)y- 「あっちゃー………間に合わなかった」

爪'ー`)y- 「とにかく皆お疲れ様。デミさん勝負を受けてくれて、何よりも全力で相手をしてくれてありがとうございました」

110('A`) [文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/09(日) 22:34:33 ID:mAxTo1RA0

('A`) 今からでも俺に投票していいぞ

111爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/09(日) 23:19:51 ID:3G2Ezoos0
爪'ー`)y- 「投票外ではあるけども……おれは」

1位 紙魚のようです。
文字に視界が埋め尽くされて、やがて自我をも蝕まれるあの感じが、今回の作品の中で一番怖かった。
2位 赤き瑪瑙は喪に服すようです
短期間でのあの文章量も然る事ながら、その質の高さにも驚かされた。
作品よりも作者の存在がホラーだったよ…。

爪'ー`)y- 「って感じかな。他の作品もすごくて読みごたえがあったよ」

爪'ー`)y- 「今回でオレは引退するけど、ドクオは時代に求められたな」

爪'ー`)y- 「頑張れ!!」

112('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/09(日) 23:25:25 ID:mAxTo1RA0
('A`) 無駄に長文のイキリ口だけドクオがようやく消える

('A`) めでたいな祝杯でも挙げるか? 確かにウンザリしてきた頃だろう、俺も結構うんざりしてる

('A`) キャラも崩れてきたしな…俺が長編を書く気がしないのはその辺りにも問題がある

('A`) でも立つ鳥後を濁すってやつで最後に3つだけ、ちょっと多いか? まあ最後だしいいだろ


('A`) まずは、まあ文戟に勝てたのは良かった

('A`) 二週間以上、自由な時間は文戟とゲームとアマゾンプライムで何の映画を見て

('A`) 積んでる本をどこから消化するか、しか考えてなかった

('A`) 文戟だけを考えろって? それは酷ってものだろ…死ねというのか?

('A`) しかし…四位ってのは、はっきり言ってあまり勝った気はしない…かなり悔しい

('A`) ベッケンバウアーじゃないがこれ以上どうすればいいのか…

('A`) やっぱり文戟だけを考えるしかないのか? 俺もベッケンバウアーみたいに金で買収するか…


('A`) 次はハインについて、正直、俺はハインにはマジに感謝してる

('A`) 1レスに収まらないんでこれ以上は省略するが、これはマジマジのマジ

('A`) しかし、スレ2でなに謝ってるんだテメーなめてんのか?

('A`) 俺は敗北と挫折、孤立と混迷を教えてやれて満足だぜ


('A`) それじゃあ最後の一つ別れの挨拶だが

('A`) 多分お前ら全員、肝心な事を忘れてる

('A`) 中にはひとりふたり覚えてるかも知れないが


('A`) 俺は口先だけの男だぜ?


('A`) 口を開けば戯言しか唱えない


('A`) 本当にすんなり退場するとでも思ってるのか?

('A`) そして俺はフォックスに文戟を申し込む,逃げる前に俺と戦え

113( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/09(日) 23:29:32 ID:ccbZgPvk0
(*^ω^)「ほげぇ〜wwwwwwww」

(*^ω^)「で、出た〜!口先の魔術師奴〜!wwwwwwww」

114ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6:2018/09/09(日) 23:44:59 ID:AbKYd7MY0
ζ(゚ー゚;ζ「ド、ドクオちゃん・・・流石すぎる・・・!」

ζ(゚ー゚*ζ「正直、辞めたがってる人を引き留めるのもどうかなと思うけど」

ζ(゚ー゚*ζ「熱い展開ではあるよねぇ」

115爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/09(日) 23:48:42 ID:3G2Ezoos0
爪'ー`)y- 「ふえぇ……そのまま無視したいよぅ……とか思ってたんだけど」

爪'ー`)y- 「勝負から逃げたとか思われるのだけは、なんか嫌なんだよな」

爪'ー`)y- 「……前にも言ったが、オレに負けるのは相当な恥だぜ?」

爪'ー`)y- 「勝負だ。」

116( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/09(日) 23:51:43 ID:ccbZgPvk0
( ^ω^)bそ

117('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/09(日) 23:52:37 ID:mAxTo1RA0

('A`) そう来ないとなぁ!

('A`) いいかよく聞けよ?

('A`) お前がチンタラしてなきゃ俺は2位タイだったんだ

('A`) 兄者に勝てないのはまあ仕方ないマジで怖かったからな(あとデミタスも)

('A`) だが今回は他の奴には負けた気がしねえぞ!

('A`) ふざけるな、絶対に許さんからな

('A`) お前が勝った全ポイントくれてやる、条件を決めろ!

118o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/10(月) 00:16:02 ID:FhTeYNdg0
おとこのこはばかだとおもいました

119爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/10(月) 00:21:12 ID:LYb6OyNc0
爪# ー )y- 「………なら、終わった後に、言い訳してくれるなよ」

爪'ー`)y- 「…とは言っても、今のオレには、ポイントなんて必要ないもんでね」

爪'ー`)y-スパァ 「そうだな……」

爪'ー`)y- 「オレはブーン系を読むのが好きなんだ。アンタの文章もな」

爪'ー`)y- 「オレが負けたら、引退は取り消し。オレが勝ったら……オレは引退。んでアンタには、文戟スレを埋めるために、短編を書いてもらおうか」

爪'ー`)y- 「それでどうだい?」

120('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/10(月) 00:32:37 ID:Lc1Czenw0

('A`) いいぜ、俺は相手が誰だろうと負ける気はない

('A`) 俺が暫定1位を下した男だということを忘れるなよ

('A`) 全力でいくぞ

121爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/10(月) 01:41:04 ID:LYb6OyNc0
爪'ー`)y- 「オレは自分の意思でここに来た。だから、自分の意思でここを出ていく」

爪'ー`)y- 「暫定一位に勝った奴だろうが、邪魔するってえなら押通るまで」

爪'ー`)y- 「こっちも全力で行かせてもらう」

122o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/10(月) 04:45:13 ID:FhTeYNdg0
はい!総帥さん、質問です!
退学を賭けた文戟ばかりで、正直なところ嫌気が差しているのですが、形式としてはこのままでよろしいのでしょうか?

123('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/10(月) 05:21:45 ID:Lc1Czenw0

('A`) おやおや、どんな文戟をするかまで他人にお伺いをたてなきゃならんのか?

('A`) ポイントが動けば満足か? それともAAを取り合ったほうが御眼鏡にかなうか?

('A`) 文句があるならいっそ文戟で決めるか?

('A`) 俺は何人だって相手になってやるぜ


('A`) それとも俺は引き止めないから嫌気が差したなら退学したらどうだ?

('A`) 退学を賭けた文戟ばかりなのは、お前らがろくに文戟もしない退屈な連中だからさ

('A`) 前に言ったよなあ俺達はもっと文戟するべきだって

('A`) 俺はいつだって正しいのさ


('A`) 自分で文戟するわけでもなく安全地帯から文句だけは一丁前か?

('A`) つまんない話を書くやつは発言まで退屈だな

124(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/10(月) 09:03:37 ID:vEk7.xPo0
(´・_ゝ・`)「やぁどうも」

(´・_ゝ・`)「波乱に満ちた三回目の文戟も昨夜で終わりを迎えたね」

(´・_ゝ・`)「正直なところろ、ドクオくんのことは口先だけの男だと思っていたよ」

(´・_ゝ・`)「けれども、良い文を書くじゃないか、君」

(´・_ゝ・`)「いつかは君と競ってみたいものだね」

(´・_ゝ・`)「そして総帥。
       出張の合間を塗って、集計、発表、運営などなど、
       多岐にわたる業務をこなしてもらえていることにいつも感謝しています」

(´・_ゝ・`)「どうか無理だけはなさらぬように」

(´・_ゝ・`)「それとこれは一つ提案なのだけども」

(´・_ゝ・`)「既存の文戟では手持ちのポイントを半分、もしくは全部を相手に捧げている、よね」

(´・_ゝ・`)「思うにこれって相当な覚悟が必要で、
       フォックスくんに全点あげると申告するのに相当な勇気が要った」

(´・_ゝ・`)「そこでライト版として、その回で獲得した
       ポイントのみを巡って文戟をするというのはどうだろうか」

(´・_ゝ・`)「今回僕とフォックスくんがやったように、ね」

(´・_ゝ・`)「私事ながら、フォックスくんのことを
       念頭に置きながら、僕は瑪瑙を書いた」

(´・_ゝ・`)「けれどもそれ以前の作品については、自由に書いた」

(´・_ゝ・`)「この線引きが存外バカに出来ないもので、過去点を失えば
       まるで今までの創作がダメだったような気がしてしまうんだ。
       まあ、あくまでも僕の所感だけどね」

(´・_ゝ・`)「ただ、それによって互いに挑むハードルが高くなっているのであれば、
       カジュアルに戦うすべとして、
       このルールを選べるという自由も設定することが大事じゃないかな」

(´・_ゝ・`)「ぜひ他の人の意見も聞きたいので、よろしく頼むよ」

125名無しさん:2018/09/10(月) 09:39:26 ID:l8ZCTup.0
なんつーか面倒くさいな

126名無しさん:2018/09/10(月) 10:29:43 ID:h83/GfBM0
画面の向こうの有象無象ではなくAAと言う個人が産まれているのだからそう簡単では行かない事もある
心があるのだ思考があるのだここから妥協や発展が生まれるのだ

127(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/10(月) 11:35:11 ID:FgrQb9I20
(-@∀@) 「僕はデミタス君に賛成だな」

(-@∀@) 「文戟の結果、順位に関わらずそこには勝者と敗者がいる」

(-@∀@) 「たとえそれが大義のない文戟であっても厳しく、また勉強になるはずだ」

(;-@∀@) 「まぁ、文激したことないからハッキリと言えないんだよね・・・」

(-@∀@)「・・・・・・」

(-@∀@) 「そこで!」

(-@∀@) 「僕も文戟を挑むことにする」

128(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/10(月) 11:39:04 ID:FgrQb9I20
(-@∀@) 「挑戦状の送り先はキュートさん、あなただ」

(-@∀@) 「挑む理由はとても単純」

(-@∀@) 「合計Pが僕より1P多いってだけ(>>107)」

(-@∀@) 「というわけで、僕はキュートさんに1Pを賭けた文戟を申し込むよ」

129o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/10(月) 11:40:49 ID:iYTKYCIc0
>>123
> ('A`) 自分で文戟するわけでもなく安全地帯から文句だけは一丁前か?
>
> ('A`) つまんない話を書くやつは発言まで退屈だな

自作が割れてる時点でリスクだと総帥に噛みついてたのはドクオくんだったよね!
実にその通りだと思うなあ。

130o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/10(月) 11:43:34 ID:iYTKYCIc0
というね、書き込みをしていたら驚いちゃったね。
もちろん受けますよ!
条件についてはちょっと考えさせてもらうね。

131('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/10(月) 16:53:18 ID:Lc1Czenw0

('A`) これはニュアンスがあれだな、よく分からない

('A`) 同意が示されつつ俺の過去の発言が退屈で

('A`) 俺の話はつまらないという風に煽り返されてるのか?


('A`) だが一つ訂正しておくと俺はリスクどうこうなんてことは、どうでもいい

('A`) 俺が気に入らなかったのは総帥とか言う輩が、戦う気もないのに偉そうに御高説をたれてたからだ

('A`) つまり外野がうるせぇんだよってことだ


('A`) あれ? この話の行き着く先は結局、俺が間に合わなかったってことじゃん

('A`) なかなかやるな…?

132名無しさん:2018/09/10(月) 22:22:01 ID:9B4E.KVU0
転校生もっと入って来ねえかな
俺は読んでるだけだけどすげー読み応えある作品ばっかで楽しいわ、正直企画の時はこんなに盛り上がると思ってなかった

ニューカマーがいたらもっと盛り上がるから誰か参戦してくれ
俺は読む

133( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.:2018/09/10(月) 22:41:01 ID:7L5QXkaY0
( ´_ゝ`)「第三回おつかれサマンサ!」

( ´_ゝ`)「なんだか、第一回が遠い昔みたいだ」

( ´_ゝ`)「お題はこちらですぞ!」


【お題】『食』

【投下日時】『2018年9月11日00時00分〜2018年9月17日23時59分 迄』


( ´_ゝ`)「ちょうど1週間!最短期間でやってみよ〜」

( ´_ゝ`)「テーマは『食』!夏バテた腹にシミる作品、お待ちしてますゥ!」

134( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/10(月) 22:44:25 ID:SgNryXDM0
>>132

( ^ω^)「ねぇ……知ってる……?」

( ^ω^)「読みながらでも書けちゃうって事を……」

ゴゴゴ( ゚ω゚)ゴゴゴ「言い出しっぺの法則ってやつを……!」

135( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/10(月) 22:48:02 ID:SgNryXDM0
( ^ω^)「食、食かお……。皆ホラー気分が残っててカニバリズム祭りになったら嫌だなァ……」 

( ^ω^)そ

( ^ω^)「カーニバルだけに、なんつって!」

( ^ω^)

(^ω^ ),,,「黙って書くかお……」

136(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/10(月) 23:00:03 ID:qpm5pQho0
(・∀ ・)「オレ様やさしーから目立たせておいてやるよ!」

>>135
>>135
>>135

137( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/10(月) 23:04:58 ID:SgNryXDM0
(#^ω^)「あ゛り゛が゛と゛う゛!゛」

(#^ω^)「こういう時は素数を数えるんだお……1,3,5,7,11,13,17,19……」

( ^ω^)「やれやれ。もう少しで怒りに任せて暫定三位に特攻文戟ぶちかます所だったお」

138(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/10(月) 23:08:28 ID:FgrQb9I20
>>136
(;-@∀@) 「まるでさらし首だ・・・」

139o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/10(月) 23:09:54 ID:FhTeYNdg0
>>128
ちょっと待ってと言いつつこんな時間になってごめんね!
アサピーくんの条件で文戟やりましょう!
……しかし相当な異種格闘技戦だねこれ。

140('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/10(月) 23:11:59 ID:Lc1Czenw0

('A`) (ブーン聞こえますか…ブーン…)

('A`) (心の赴くままに仕掛けるのです…)

('A`) (恥も外聞も共感も名誉も必要ないのです…)


('A`) 全てをかなぐり捨て、ただ仕掛けて勝つ、それが文戟だ

141(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/10(月) 23:15:07 ID:FgrQb9I20
(-@∀@) 「おお!文戟を受けてくれてありがとう」

(-@∀@) 「1Pのために全力で戦おうじゃないか」

142( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/10(月) 23:23:13 ID:kcfaFPhg0
( ^ω^)+「フッ……ドクオの激励、しかと胸に響いたお!」

(^ω^ 三 ^ω^)「どっかに僕より弱い奴いねーかなァ〜〜〜!!間違えて文戟挑んでこねーかなァ〜〜〜!!」

143从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/10(月) 23:45:51 ID:XOXDVwOc0
>>142
从 ゚∀从ノ

从* ゚∀从 「間違えて文戟、挑んでみようかな……ドキドキ」

144('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/10(月) 23:53:30 ID:Lc1Czenw0

('A`) ブーンお前…まさか逃げんよな?

('A`) 戦えブーン、力の限り!

('A`) そして討ち死にしろブーン!

('A`) お前の骨は野良犬に与えといてやる!

145( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/11(火) 00:16:42 ID:l24xiU1k0
::(( ^^ω^ωω^))::「いいぜ!やってやるお!」

::(( ω^ω^ω^))::「この内藤ホライゾンに挑んだ事、地獄の底で後悔させてやるお!」

::(( ^^^ωω^))::「てかさっきからなんか揺れれれれれてるんだけど地震?おかしいお……」


::(( ^ω^))::「条件はオーソドックスに防衛戦形式で行かせて頂くお!」

::(( ^^ω))::「僕が負けたら4.5Pをハインちゃんにあげるホマ!」

( ^ω^)「かといって勝ったから全ポイントボッシュートっていうのも可哀想だし?」

( ^ω^)「僕が勝ったらハインちゃんの9Pを……」



(^ω^ )「……いや待てお……?」

(^ω^ )「どうして僕みたいなクソカスが暫定一位を心配しているんだお……?」

(^ω^ )「むしろこれは僕が勝った暁には、遠慮なく全ポイント掻っ攫わせて頂くぐらいの意気込みで挑むべきなのでは……!?」

( ^ω^)「そうするべきなのでは……!?そこんとこどーなんだおハインちゃん!!」

( ^ω^)「かといって今のままではあまりに釣り合ってないのも事実!」

(#^ω^)「そこでぇ!僕が負けたら今回の獲得分+所有8.5Pを全部上げるお!」

(#^ω^)「そして僕が買ったらハインちゃんの所有25Pをガッツリ頂くお!あっ、流石に荷が重いので今回分は結構です」

m9(#^ω^)そ「これでも良ければ受けて立つお!!」

146( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/11(火) 00:18:44 ID:l24xiU1k0
m9( ^ω^)(これでビビって撤回してくれないかなァ〜〜〜〜!!!!)

147( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/11(火) 00:26:27 ID:l24xiU1k0
m9( ^ω^)(っべぇ〜あと25Pじゃなくて24Pだったおっべぇ〜)

148从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/11(火) 00:30:42 ID:VW8eygQw0
从 ゚∀从 「もちろん全ポイント懸けるぜ」

从 ゚∀从 「本来ならドクオに負けた時点でオレはこのポイントを失ってるはずだったんだ」

从 ゚∀从 「チャレンジャー精神で挑戦させてもらうぜッ!」

从 ゚∀从 「よろしくな!」

149( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/11(火) 00:32:49 ID:l24xiU1k0
( ^ω^)「わぁ〜〜果敢〜〜」

(ヽ^ω^)「宜しくだお!精々墓穴を埋めさせてもらうとするお!!」

150从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/11(火) 00:35:21 ID:VW8eygQw0
从 ゚∀从 「オーソドックスな文戟形式なら買ったらもちろんAAも奪えるんだよなァ?」

从 ゚∀从 「その金玉引っ剥がしてやるから、覚悟しとけッ豚ッ!」

151( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/11(火) 00:38:05 ID:l24xiU1k0
(ヽ^ω^)「ブヒィ!ブヒィ!(やれる物ならやってみるがいい!!この内藤ホライゾンの輝かしい未来への糧としてくれる!)」

152名無しさん:2018/09/11(火) 01:00:31 ID:RyKIFYnA0
今回かなり盛り上がりそうだな

153(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/11(火) 07:17:21 ID:YJnBHtVo0
(´・_ゝ・`)(おやおや、波乱の予感だね)

(´・_ゝ・`)(僕は性根尽き果てているからのんびり書くとしよう)

154('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/11(火) 18:09:32 ID:aofy8OzA0

('A`) ところで、お前らさ

('A`) イケてるアイデアが複数閃いた時って、どうやって選んでる?

('A`) まあ全部書けばいいと言うのは分かるし

('A`) プロットを素組みして見極めるというのも穏当だ

('A`) 全てを強引に一つに悪魔合体させるという禁じ手もある


('A`) しかし例えば今回は一週間

('A`) 瞬きしてたら過ぎてくような帰還だ

('A`) 複数プロットなんて組める訳がないし、悪魔合体させる儀式の暇もない


('A`) どうする?

155名無しさん:2018/09/11(火) 20:26:41 ID:3KWLqfGY0
全部合体or取捨選択or面倒臭くなって全部書かない
因みに俺は3つ目が圧倒的に多い

156('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/11(火) 21:20:28 ID:TMcM/vuQ0
('、`*川「あひゅぅ…色々と凄いことになってるねぇ」

('、`*川「

157('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/11(火) 21:24:20 ID:TMcM/vuQ0
('、`*川「ミスったミスっためんご〜」

('、`*川「文戟がすごく盛り上がってるね〜、お祭りみたいで楽しいよ」

('、`*川 (だからといって自分がするわけでもないんだけど)

('、`*川「みんな頑張れ〜」


('、`*川「ちなみに私はとりあけず全部途中まで書いてみて、続きが書けそうなやつを書いてるよ」

158(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/11(火) 21:36:08 ID:NHAhVd460
(・∀ ・)(ブーンが一位と文戟することになったのはオレ様のせいになるのか……?)

(・∀ ・)(まあゆーかんに立ち向かうみたいだしけっかオーライってやつだな!)


(・∀ ・)「そもそもぜんてーとして
     オレ様はここで書いてるやつ(30レス前後)にプロット書いてねー」

(・∀ ・)「あたまの中で大体のながれを考えて
    ガーっと書いてる感じ」

(・∀ ・)「なもんで、いくつかアイディアが出たら
    それぞれのながれをひととーり考えてみて」

(・∀ ・)「一番テンションが上がって書きてぇ〜ってなったやつか
    きげん内に書ききれそうなやつをえらぶぞ」

(・∀ ・)「かってにあくま合体するときもあるけどなー」

159('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/11(火) 21:52:52 ID:aofy8OzA0

('A`) (参考になりそうで全く参考にならんな…)

('A`) (面倒になって逃げるだの、テンションが上がったらだの、途中まで全部書くだの)


('A`) (どうなってやがる…一週間で実行可能な方法だって言っただろ…?)

('A`) (まさか気づかないうちに、とんでもない魔境に迷い込んじまってたのか…?)

('A`) (もう少し人類向きの解はないのか…?)


('A`) (それとも、俺がおかしいのか…?)


('A`) ああ、すげえ参考になったから、もう続きを書く作業に戻ってくれていいぞ

160('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/12(水) 13:16:43 ID:irvuGMFc0
('(゚∀゚∩ なんだか凄いことになってるね…

('(゚∀゚∩ どんどんクオリティも上がってて怖いんだよ…

('(゚∀゚∩ いつか潰されないかとか 、まあ僕は自分の作品を頑張って書くだけだよ!

161(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/14(金) 18:23:25 ID:bcyv6qe.0
(・∀ ・)「いっちばーん」

(・∀ ・)「とーかするぞ」

(・∀ ・)「あ、そうだ」



(・∀ ・)つ【閲覧注意】

162名無しさん:2018/09/14(金) 18:24:08 ID:bcyv6qe.0
  
( ・∀・)「いただきます」

一人きり、部屋の中でモララーは手を合わせる。
誰もいないからといってマナーをおろそかにするような教育を受けていない彼の所作は美しく、
お手本のような箸使いであった。

彼自身がこしらえた夕飯はわかめの味噌汁と魚の煮付け、
出汁巻き卵とほうれん草のおひたし。
そして白米。

絵に描いたような日本の朝食であり、
夕飯として出されると少々物足りなさを感じる者も多いかもしれない。

しかし、後は眠るだけのこの時間。
腹を満たす必要性は薄く、
健康面を考えるのであれば質素に見える程度が丁度良いのだ。

箸で卵焼きを割れば出汁が溢れ、
ほうれん草を噛めばしゃきしゃきとした音が鳴る。

テレビの一つ、ラジオの一つもついていない部屋は静かで、
モララーの食事の音だけが静かに響いていた。

( ・∀・)「ごちそうさまでした」

ゆっくりと時間をかけて彼は皿を空にする。

163名無しさん:2018/09/14(金) 18:24:37 ID:bcyv6qe.0
  
( ・∀・)「今日も美味しいご飯だった」

風呂に歯磨き、明日の準備。
寝るための準備を整えつつ、モララーは呟く。

気に入りの品種を大きめの炊飯器でふっくら炊いた白米には甘みがあり、
丁度いい火加減の出し巻き卵は硬すぎず柔らかすぎずの加減を守っていた。
他の料理に関しても同様で、
どれも満足のいくものを作れたと自負している。

だが、世間はいつも彼に言うのだ。

( ・∀・)「一人でも味気なくないのになぁ」

親元を離れて早数年。
一人暮らしにはすっかり慣れた。

平日にする料理も、
休みの日にまとめて行う家事も、
始めこそ戸惑いや失敗もあったけれど、
今では問題なくスムーズに行うことができている。

不便など一切ない、と言えば嘘になるが、
現状にモララーは充分満足していた。

けれど、周囲は彼をそう見ない。

164名無しさん:2018/09/14(金) 18:25:37 ID:bcyv6qe.0
  
会社の上司や同僚、パート達は休憩時間や始業前、
飲み会の席にたまたま出くわした電車の中で口を揃えて言うのだ。

「独り者は寂しい」
「食事が味気ないだろう」

何がだ。
モララーはいつも思っている。

しかし、できた男である彼は、
己の考えが少数派であることを理解しており、
人間関係において同調は非常に有効であることも知っていた。

( ・∀・)「そうですね。ボクにも良い人が見つかるといいのですが」

人好きのする良い笑顔を顔に貼り付け、
同じ言葉を繰り返す。

中身の伴わぬ薄っぺらなそれは、
今のところ誰かに見抜かれることなく過ごせている。

( ・∀・)「わっかんないなぁ」

寂しい、という感情は、
比較的理解の及ぶ範囲であった。
家族と暮らしてきた十数、あるいは二十数年。

周囲にあった自分以外の気配や物音が消えるというのは、
確かに違和感を覚えるものである。

165名無しさん:2018/09/14(金) 18:26:24 ID:bcyv6qe.0
  
その違和感を「寂しい」と形容することに疑問はあるが、
漠然とした理屈が見出せるのならば受け入れることもできた。

ならば味気なさはどうだろうか。

( ・∀・)「誰かがここにいたって、ボクの料理の腕前は変わらないし、
      使う材料も変わらない。
      だったら誰と食べたって一緒だろうに」

学生時代にいた恋人という存在も、
職場の同僚も上司も、
彼の味覚に何らかの変化をもたらしはしない。

両親に関しては検証を行ったことがないので憶測になってしまうが、
おそらくは彼らと共にレストランに行ったところで、
一人で同じ場所、同じ料理を食べた時と同じ感想しか抱けないだろう。

( ・∀・)「小学校の時なんて大変だったもんな」

洗い物を終えたモララーはしみじみと呟く。
いつ思い返してもやらかした、としか思えない時代が彼にもあった。

( ・∀・)「家庭環境の違いであそこまで浮くかね」

塗れた手を拭き、肩を回す。
これで今日の仕事は終わりだ。
残すところは眠るのみ。

166名無しさん:2018/09/14(金) 18:26:53 ID:bcyv6qe.0
  
目覚まし時計をいつもの時間にセットし、
モララーは布団の中へ入り込む。
閉じられた瞼に浮かぶのは、
遠巻きに見られている幼い己の姿だった。

( ・v・)「どーしてみんなといっしょに
     ごはんをたべないといけないの?」

「せんせー、もららーくんへんだよ」
「いっしょにたべなくないなら、
 お前どっかいけよ」

( ・v・)「……だって」

彼が大勢との食事に楽しみを見出すことができず、
舌の上に乗る料理へ振りかけられた目に見えぬスパイスを感知できぬ理由の一つに、
生まれ育った家庭環境というものがある。

モララーの両親は善良であったし、
夫婦仲が冷え切っていたわけでも、
地の底を這うような家計でもない。

共働きではあったが母親はいつもモララーのために暖かい食事を用意してくれ、
仕事に忙しくしつつもたまの休みになれば父親は子供と共に出かけ、
習い事がしたいと言えば教室に通わせてくれる、
誰から見てもわかりやすく幸せな家庭であった。

ただ一つ。
食事と共にする習慣がないことだけが、
世間から外れていただけ。

167名無しさん:2018/09/14(金) 18:27:22 ID:bcyv6qe.0
  
鍋やテーブルに用意された食事を温めるのはいつものこと。
出来立てを食べるときは母がずれた時間にとるのがモララーにとっての日常であった。

( ・v・)「うるさいなぁ……。
     ボクはひとりでごはんをたべたいのに」

何が好きか、一口欲しい、
他愛もない雑談、騒がしい周囲というのは、
彼にとって非日常でしかなかった。

周囲から浮いた状態は中学を卒業するまで続き、
その間に人との関わり方をよくよく学んだモララーは、
遠くの高校へ入学することで新たな人生をスタートさせた。

大勢で囲む食事の美味さを理解できぬことで支障を感じたことはない。
一生をかけて望まねばならぬ疑問点ではあるが、
思考をめぐらせることを苦に思わぬモララーにとって、
些細かつ難解な疑問というものは人生の友も同然。

世間体のために隠さねばならぬ事項ではあれど、
唾棄し、絶望するようなモノには成り得ない。

成人して数年んが経つ今も過去の実験、検証の結果を元に思考を働かせている。
機会があれば両親や、全くの他人との食事というものも試してみるべきだろう。

好奇心の尽きぬ人生は素晴らしい。
モララーは己の奇異性に感謝すらしていた。

168名無しさん:2018/09/14(金) 18:27:58 ID:bcyv6qe.0
  
彼に転機が訪れたのは、上司に勧められた見合いの席についたときだった。

川 ゚ -゚)「初めまして。素直クールと申します。
     友人にはクーと呼ばれています」

( ・∀・)「……」

お辞儀と同時に艶やかな髪が肩へ流れてゆくのを目にし、
思考は瞬きほども時間をかけずして消え去った。

髪だけではない。
落ち着いた声も、ちらりと見えた青をわずかに垂らした黒の瞳も、
細身の体によく似合う服装も、頭を下げるその所作さえ、
モララーの思考を押しのけ、心や脳の全体を占領してしまう。

川 ゚ -゚)「あの……?」

(;・∀・)そ「あ、はい!
       すみません。少し、ぼーっとしてしまいまして」

相手からの無言に、クールと名乗った女性は戸惑いの表情を浮かべる。
窺うような声に正気を取り戻したモララーは、
一言謝罪を入れ、自身の紹介へと移っていく。

( ・∀・)「私は良野モララーと申します。
      本日はこのような場を用意していただき、光栄です」

川 ゚ -゚)「こちらこそ。いつまでも独り身の私を心配し、
     母が都合してくれたのですが、あなたのような人と会えるのであれば、
     もっと早くに見合いというものを受け入れても良かったかもしれません」

169名無しさん:2018/09/14(金) 18:28:34 ID:bcyv6qe.0
  
片手では数え切れぬほどの女性と付き合ったことのあるモララーであるが、
今ほど感情が揺れ動いたのは生まれて初めてのことであった。

( ・∀・)「それで――」

川*゚ -゚)「ふふ、それ、本当に?」

いつになく会話は弾み、
出される食事も質の高さが窺えるもので、
実に良い時間を過ごすことができた。

( ・∀・)「よければ、また今度、
      食事でもご一緒できればと思うのですが」

川 ゚ -゚)「奇遇ですね。私もいつ言い出そうかと考えていたところです」

過去の女性達と遊びで付き合っていたつもりなどないが、
クールと出会い、脈打つ心臓を鑑みるに、
あれらは全て本気の恋ではなかったのだろう。

恋や性交渉というものへの好奇心からあの関係はきていたに違いない。
この歳で初恋か、と思わないわけではなかったが、
それ以上にモララーは浮かれていた。

交換した電話番号とメールアドレスと携帯電話に打ち込むわずかな時間に幸福感を覚えるなど、
昨日までの自分に告げたところで信じないに決まっている。

170名無しさん:2018/09/14(金) 18:29:25 ID:bcyv6qe.0
  
川;゚ -゚)「遅れてしまってすみません」

( ・∀・)「いいえ。私も今きたところです。
      それに、予定の時間から十分も過ぎてませんよ」

川 ゚ -゚)「たとえ一分であろうと遅刻は遅刻です」

眉を下げるクールに優しい言葉をかけ、
モララーは雰囲気が良いことで有名な店へ彼女を案内する。

既婚者の同僚もこの店を現在の奥さんとのデートに利用しており、
店員、料理、雰囲気、共に非常に良い、という評価をしていた。
顔も知らぬ不特定多数の意見とよく知る人物からの太鼓判があるのだ。
初デートの場所としては申し分ない。

( ・∀・)「二名で予約していた良野ですけれど」

木目調の扉を開ければ、
なるほど、ほの暗い店内にある光は炎を連想させる淡さと落ち着いた色味をしており、
店内にいる者の顔を優しく照らしている。

粗をぼかすと同時に、血色を良く見せる効果は、
恋人、もしくはその候補を連れてくるには最適なものであった。

流れるクラシック、店内に作られた細い水路を行く水の音。
瑞々しい観葉植物と半分個室のように区切られた席は、
同僚やネット上で絶賛されるに相応しいものである。

171名無しさん:2018/09/14(金) 18:30:03 ID:bcyv6qe.0
  
川 ゚ -゚)「モララーさんからのメール、
     いつも楽しみにしてるんです」

( ・∀・)「それは嬉しいですね」

川 ゚ -゚)「つい話が弾んでしまって、
     長話になってしまうのが申し訳ないな、と」

( ・∀・)「私は構いませんよ。
      でも、そうですね。
      もしも良かったら、次からは電話をしても良いですか?」

川*゚ -゚)「……もちろん」

クールの頬がわずかに赤く染まる。
照明による錯覚かもしれないが、
弾む調子を押さえ込んだような声を聞けば、
モララーの目が場の雰囲気に騙されているわけではないことは明白。

メールのやりとりは続けていたけれど、
直接顔を合わせたのは二回目だ。

展開が速すぎるだろうか。
否、モララーはひと目見たときから彼女に恋をした。
始まりが早かったのであれば、
続きが同様であるのは必然のはず。

勝機がないわけでもない。

( ・∀・)「……そしてできれば、
      敬語もやめていただきたい」

172名無しさん:2018/09/14(金) 18:30:35 ID:bcyv6qe.0
  
他人としてではなく、恋人として。
それがまだ早いのであれば、
心が揺れ動く友人として。

モララーはクールの心に居座りたかった。

川*゚ -゚)「わかった」

小さく頷いた彼女に、モララーは安堵の笑みを返す。

( ・∀・)「良かった。
      断られたらどうしようかと」

川 ゚ -゚)「そんなはずがないだろ?
     もし断るなら、そもそもここにだって来ていない」

人によっては冷たく感じるかもしれないクールの言葉選びも、
モララーからしてみれば自分に素直かつ落ち着いた好印象にしかならない。

川 ゚ -゚)「電話やメールだけと言わず、
     また美味しい料理も食べたいしな」

テーブルに置かれているのは、
トマトとキノコをふんだんに使ったパスタだ。

フォークを用いて口元に近づければ、
ハーブとトマトの芳醇なさわやかさが鼻腔をくすぐる。

173名無しさん:2018/09/14(金) 18:31:14 ID:bcyv6qe.0
  
口に含めば優しい酸味と共に、
キノコの味わい深さが広がり、舌先を楽しませてくれる。

前菜として出されたズッキーニーのオイル漬けも中々のものであったが、
パスタも予想を外さぬ美味さである。
次に出てくる肉料理への期待も高まるというもの。

( ・∀・)「これは次も良い店をリサーチする必要がありそうだ」

川 ゚ -゚)「次はキミの馴染みを知りたいものだが」

( ・∀・)「ここほどの料理は出てこないよ」

川 ゚ -゚)「普段の食事が知りたいんだ」

( ・∀・)「だったらいずれはボクの手料理も振るわないとだね」

川 ゚ー゚)「楽しみにしているよ。
     勿論、私の手料理も食べてもらうことになるけど」

( ・∀・)「わお。最高だね。
     その日が今から待ち遠しいや」

会話が弾む。
食が進み、アルコールが喉と胃を心地良く焼いていく。

見合いの席での料理も大そう美味しいものだったが、
この店も相当に質が高い。
二人で二万程度で良いのか、と本気で悩んでしまう。

174名無しさん:2018/09/14(金) 18:31:37 ID:bcyv6qe.0
  
初デートでこれほどの料理を出されてしまっては、
次回からの店選びはどれほど大変だろうか。

わずかな不安がモララーの脳裏をよぎるが、
きっとクールは見知った居酒屋の料理でも笑んでくれることだろう。

彼女を美化しているわけではなく、
極普通に生きている中で、これだけの料理をこの価格で見つけることは難しい。
そのことを理解し、高すぎるモノを望まぬだけの賢明さをクールは有している。

ブランド品を買い与えなければ満足せぬ豚のような女ではないのだ。

川 ゚ -゚)「今日も楽しかった」

( ・∀・)「ボクもだよ」

川 ゚ -゚)「……帰ったらメールをしても?」

( ・∀・)「ボクから送るかもしれない」

川*゚ー゚)「待ってる」

( ・∀・)「走って帰らないと」

川*゚ー゚)「競争でもしようか?」

( ・∀・)「怪我をしたら大変だ。
      ゆっくり帰ってくれ」

175名無しさん:2018/09/14(金) 18:32:32 ID:bcyv6qe.0

二人は頻繁に連絡をし合い、
日常の中に週末のデートが組み込まれるようになった。

ショッピングでは互いの服や持ち物を選びあい、
気になっていた映画を鑑賞し、
コンサートや展覧会にも赴いた。

最後に行く食事の場所は交互に選び、
新しい店の発掘やオススメを紹介しあった。

( ・∀・)「……おかしい」

周囲から揶揄される程度には楽しく、充実した日々だ。
金曜になれば目に見えて浮かれ、
デートの日は一日を通して幸福感に満たされる。

別れた次の日には恋しさを覚え、
メールに電話にとクールの存在を確かなものにしようとした。

だが、満たされた生活の中、
モララーに一つの疑問が生まれる。

( ・∀・)「あの店はボクがよく利用してた店だ。
      味は悪くないが、あそこまでではなかったはず」

週明けの月曜日。
自分で作った夕飯を口に入れつつモララーは思い悩む。

176名無しさん:2018/09/14(金) 18:33:21 ID:bcyv6qe.0
  
昨日、クールと食事をした店は、
馴染みとまでは言わずとも、
それなりの頻度で利用していた居酒屋だ。

悪い味ではないが特別美味いわけでもない。
変わったメニューがあることが気に入っていただけで、
その他に特筆するべきところはないような店だったはず。

( ・∀・)「……どうしてあんなに美味しかったんだ」

舌の上で広がった旨み、
歯ごたえから脳髄に伝わってくる味、
鼻から胃へ落ちてくる香り。

どれをとってもモララーの知るものとは違っていた。
料理人が変わったのか、と思い、
さりげなく厨房へ目をやりもしたが、
そこにいる禿げ頭は数年前からちっとも変わっていない。

使う食材が変わったのであれば大々的に宣伝を打つだろうし、
調理方法がここ最近で変わったにしても味の違いが劇的だ。

( ・∀・)「一体全体、どういうことだ」

自分の周りで、自分の理解が及ばぬことが起きている。
良い方向への変化であるため、不気味とまでは思わないけれど、
モララーの好奇心を刺激して有り余るほどの事態ではあった。

177名無しさん:2018/09/14(金) 18:33:53 ID:bcyv6qe.0
  
( ・∀・)「まずは落ち着いて前提を考えよう」

食事を終え、風呂に湯を溜めながら考える。

( ・∀・)「いつからこの異常は起きているのか」

頭の中だけで思考を完結させるのは賢いやりかたではない。
周囲に人がいない状態であるのならば、
思考を整理し、状況を再認識させる効果を期待し、考えを声に出していくべきだろう。

( ・∀・)「不明。ボクが認識しだしたのはここ数週間。
      仮に数週間前からの異常であるとするならば、
      その期間に何があったか」

記憶を掘り起こし、過去へと飛ぶ。

( ・∀・)「仕事の成績が上がった。
      外食の回数が増えた。
      クールと出会った」

明日の準備に手を動かし、
一つ一つ心当たりをあげていく。

( ・∀・)「ふむ。外食回数が増えたことで、
     ボクの舌の好みが変わった……?
     いいや、そうだとすれば年単位の変化になるはずだ」

178名無しさん:2018/09/14(金) 18:34:36 ID:bcyv6qe.0
  
ならば、とモララーは言う。

( ・∀・)「クールさんと出会ったことが原因だと仮定すると」

テーブルに置いていた携帯電話が震えた。
数回のバイブレーション。
メールを受信したのだろう。

( ・∀・)「彼女と話すことに集中するあまり、
      味へ意識が向いていない……?」

散々に言われてきた、
誰かと共に食べる食事は美味しい、などという選択肢は最初から除外されている。

積み重ねてきた検証の結果が、
他者と食べる食事に変化はない、と結論付けていた。
クールは素晴らしい女性だ。
愛おしい存在でもある。

しかし、共に食事をする人間は味に変化をもたらさない。
決定的な要因を見つけぬ限り、
モララーは己の出した結論を覆すつもりはなかった。

( ・∀・)「あるいは」

携帯電話を手に取る。
クールの名前が画面にポップアップされていた。

179名無しさん:2018/09/14(金) 18:35:06 ID:bcyv6qe.0
  
ネットで見つけた可愛い動画の話に並び、
次に行く予定の店を見つけたこと、
残業で疲れたことが書かれており、
文末はおやすみなさい、という言葉で締めくくられている。

( ・∀・)「……彼女がいることで生まれるポイント」

返信を打ちながらも思考の半分が帰ってこない。

店に人間にも変化がなく、
他人が味に変化を及ぼさないのであれば、
要因はクールという人間にあるのではないか。

思い出されるのは、クールの艶やかな黒髪。
風に揺られたそれは、隣にいるモララーへ甘く優しい匂いを運ぶ。
笑顔は柔らかで愛らしく、普段は大きく、笑うときは細められる目は水分をたっぷり含んでいて美しい。
言葉を紡ぐ唇は弾力があり、初めてのキスをした際は夢中になってしまった。

( ・∀・)「そうか」

また明日、と付け加えたメールを送信し、
モララーは天啓を得る。

( ・∀・)「彼女は特別なんだ」

気づいてしまった。
好奇心が背を蹴りつける。

180名無しさん:2018/09/14(金) 18:35:32 ID:bcyv6qe.0
  
川 ゚ -゚)「お邪魔します」

( ・∀・)「何もない家だけでくつろいでてよ」

悩みに結論を打ち出して数週間。
モララーは初めてクールを自宅に招待した。
二人の関係は既に恋人未満を脱しているが、
時間の都合や互いの興味関心の都合で自宅訪問は後回しにされていたのだ。

川 ゚ -゚)「キレイな部屋だ」

( ・∀・)「物がないだけだよ」

川 ゚ -゚)「いいや、埃もないし、細かなものもきちんと整理されている。
     日頃からちゃんと家事をしている人間の部屋だ」

( ・∀・)「そう褒められると恥ずかしいなぁ……」

本棚にしまわれている本の話や、仕事の話。
テレビをつけて番組に対する感想などを言い合っていれば、
時間はあっという間に過ぎていく。

( ・∀・)「もうこんな時間か」

外を見れば夕日が半分以上地の底へと沈みこんでいた。
もう間もなく世界は夜になる。

川*゚ -゚)「……今日は、泊まっても?」

181名無しさん:2018/09/14(金) 18:36:05 ID:bcyv6qe.0
   
クールの荷物はいつものポーチではなく、
大き目の旅行鞄だった。
恋人が自宅へ招待してきたのだ。
泊まりを想定するのは当然だろう。

( ・∀・)「一つ、話をしても?」

川 ゚ -゚)「ん? あ、あぁ、勿論だとも」

予想外の返しに言葉を詰まらせながらも、
彼女は是と応える。

( ・∀・)「ボク、人と食べるご飯に特別な美味しさとか感じたことがなかったんだ」

川 ゚ -゚)「そうなの、か?」

( ・∀・)「うちの家はみんなでご飯を食べる習慣がなかったからかな。
      成長した今でも誰かの存在が食事をより良いものにしてくれるって感覚がなかった」

それがキミと出会って変わった。
モララーは優しい声色で言う。

( ・∀・)「よく行く店の料理があんなに美味しく思えたのは初めてだった」

川*゚ -゚)「ふふ、それは良かった」

クールは笑む。
当然だ。
恋人からキミは特別な存在だ、と言われて嬉しくならない女はいない。

182名無しさん:2018/09/14(金) 18:36:55 ID:bcyv6qe.0
  
( ・∀・)「たくさん考えた。
      どうしてキミとならあの料理も、あの料理もどれもこれも美味しくなるんだろうって」

川*゚ -゚)「それは私だからこそ、か?」

( ・∀・)「その通り!」

モララーは両手を大きく広げ、
ソファに座っていたクールを抱きしめる。

( ・∀・)「キミが傍にいるだけで、
      ボクの脳も舌もすっかり変わってしまう」

川*゚ -゚)「おいおい、どうしたんだ急に」

( ・∀・)「嬉しいんだ!
      キミと出会えて。
      新たな可能性に出会えて!」

川*゚ -゚)「……私も、嬉しいよ。
     モララーと出会ってから、楽しいことだらけだ」

( ・∀・)「ありがとう。
      キミという存在をボクは無駄にしない」

川 ゚ -゚)「それってどういう――」

クールの言葉が止まる。
背後から、鋭い冷たさが体内に入り込んだ。

183名無しさん:2018/09/14(金) 18:37:23 ID:bcyv6qe.0
  
川 ゚ -゚)「モ、ラ……?」

( ・∀・)「近くにいることで感じられる香りがボクの嗅覚を刺激した。
      柔らかな肉体がボクの想像力をかきたてた。
      世界で一番美味しいものがそこにあったから、
      前菜まで美味しく感じられたに違いない!」

クールを抱きしめた右手には大振りのナイフが握られており、
彼女の背に突き立てられている。
モララーは一言を発するごとに刀身をより深く埋めていく。

川 ゚ - )「モッ……!」

( ・∀・)「わかるよ。キミの言いたいことは。
      ずっとキミといれば、ボクは以前よりずっと美味しいものを食べ続けられる。
      殺してしまうなんてもったいないよね」

でも、我慢できない。
常と変わらぬ表情と声で彼は言う。

( ・∀・)「好奇心が止められないんだ。
      前菜まで美味しくしてしまうようなキミの体は、
      一体どれほど至高なんだい?
      味わいたい。世界最高を」

暖かい血がクールの服を、モララーの手を汚し、
黒のソファを伝って床まで侵食していく。

184名無しさん:2018/09/14(金) 18:40:08 ID:bcyv6qe.0
   
( ・∀・)「髪までちゃんと食べるからね」

川  - )「――ぁ」

柄まで埋まり、クールはか細く空気を吐いて力を失う。
鼓動の音が止まった。

( ・∀・)「よい、しょっと」

血抜きもしなければならないが、まずは死体を冷やさなければならない。
傷口から入り込んだ最近により、血液が腐ってしまう前に。
モララーはクールの体を抱き起こし、
先んじて溜めていた浴槽の氷水へと彼女の体を放り込む。

透明な水が赤く染まり行くのを確認しながら、
彼は次の作業の準備をしていく。

( ・∀・)「数日にわけて食べよう。
      冷凍する分と、燻製にする分と、たたきと、煮込みと焼きと」

鼻歌混じりに道具を揃え、
とうとうクールの解体が始まった。

血を抜き、皮を剥いで部位を分け、肉を削ぐ。
何分、初めてのことであるため、全てを完璧にこなすことなどできるわけもなく、
赤が浴室に撒き散らされるが、モララーは気にも留めない。
充満していく鉄錆びにも似た匂いが彼の腹をくすぐって仕方がないのだ。

今の彼にあるのは食への探究心のみ。

185名無しさん:2018/09/14(金) 18:40:49 ID:bcyv6qe.0
  
( ・∀・)「いただきます」

解体という重労働を終えたモララーは、本日の夕飯に肉を並べた。
新鮮な肉を軽くあぶり、たたきにしたものと白米を前に、手を合わせる。

キレイな箸が一口サイズの肉をつまみ、
タレも何もつけぬままモララーの口へと運ばれた。
まずは食材そのものの味を確かめねばなるまい。

(*・∀・)「あぁ……。
      これは、素晴らしい」

深い味わい。
舌の上でとろける感覚。
鼻にまで昇ってくる香り。

どれをとっても至上であった。

(*・∀・)「いかんな。箸が止まらない」

肉は有限だ。
クールは細身の女性であったため、
得ることができた量もそう多くはない。

欲望のままに箸を進め続け、
調理をしてゆけば、瞬きの間に至高の肉は消えてしまうだろう。
自制心を取り戻すためにその時を想像してみるが、
何とも耐え難い飢餓感に襲われてしまった。

186名無しさん:2018/09/14(金) 18:41:25 ID:bcyv6qe.0
  
( ・∀・)「キミほどの女性にはもう二度と会えないんだろうなぁ」

暗い外の世界へ目をやり、モララーは心底残念である、と言葉を零す。

一時の幸福が終わってしまえば、
残されるのはあの味気ない料理達だけ。
また共に食事を楽しめるような人間に出会えるとも思えない。

( ・∀・)「……やっぱり、ちょっともったいなかったかな」

皿の上に残された最後の一切れを突き、
ひと匙の後悔にふける。

( -∀-)「だけど、仕方ないよね」

だって。






( ・∀・)は好奇心に勝てないようです





187(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/14(金) 18:43:17 ID:bcyv6qe.0
(・∀ ・)「すぺしゃるさんくす! >>135

(・∀ ・)「いや、悪かったな、ってはんせーしたからさ!」

(・∀ ・)「せめてオレ様がちゃんと書いてやろうって思って!」

(・∀ ・)ノシ「おれいはいらないぞ!
      とーぜんのことをしたまでだ!」

188名無しさん:2018/09/14(金) 18:48:01 ID:YVFmJztU0
開幕ぶっぱでなにしてくれとんねん!

189('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/14(金) 19:01:31 ID:D9xSPi.U0

('A`) (俺がこの文戟って企画で一番驚いたのは)

('A`) (俺以外の奴の筆の速さな)

('A`) (一体どうなってるんだ…)

190( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:02:14 ID:QbC.fUhg0
(;"ゞ)「ホラー終わったから出てきたけどまだ続いてんじゃねえか! ふざけんな!」

(;"ゞ)「俺の短編で流してやる! 閲覧注意なんて流してやるからな! くっそ!」

191( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:03:15 ID:QbC.fUhg0

「どうぞ、これを」

ことり、と音を立てて、デレちゃんは白い粉の入った小さな小瓶を机に置いた。
大きさは彼女の親指とほぼ変わらないから、それほど大きくはない。

「……それにしても、よかったのかお?」

「なにがですか?」

きょとんとした表情はツンと双子だとは思えないほど柔和だ。
それを彼女は自分には可愛げがない、なんて気にしていたことを思い出した。

「デレちゃんひとりで来て。おじさんとおばさんも来るものだと思っていたんだけど」

「お父さんとお母さんは、家で待ってます。大勢で押しかけても迷惑だろうし、って。それに……」

言い淀んで、デレちゃんは小瓶に視線を落とした。
かつて姉にそうしていたように、助けを求めているかのようだった。

「あんまり内藤君には重く考えないでほしいから、って言ってました」

「そう、かお」

192( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:03:44 ID:QbC.fUhg0

そんな気遣いをされても、いまさらだ。僕はもうツンと約束をしてしまった。
そして、彼女の家族は僕にその約束を守らせようとしている。
そこに僕の意思はあるようで、実はないということを本当の意味で知っているのは、僕だけだ。

「はい……そんなことしたって、大した気遣いにもならないのに」

「よく分かってるおね」

「まあ、はい……だからわたしだけはまわりくどいことはなしにしようと思いました」

デレちゃんは小瓶をそっと、僕の目の前に差し出す。
ところどころ小さな固まりの混じった中身は粉っぽく、石灰を思わせる。

「内藤君……食べてください。できるなら、わたしの目の前で」

まっすぐに言い放ったデレちゃんの瞳は、力強く僕を捉えて離さない。
似てないと言われていた姉妹だけど、そんなことはないと僕はずっと思っていた。
例えば、真剣なときの表情はツンもデレちゃんもそっくりだ。

「……食べてあげてください。お姉ちゃんを」

眼前に置かれた小瓶に視線を落とした。
デレちゃんとそっくりな表情で、ツンの遺灰が僕を見つめている気がした。

193( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:04:17 ID:QbC.fUhg0














君は僕とひとつになりたいようです

194( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:04:49 ID:QbC.fUhg0

僕とツンは家族ぐるみの付き合いがある幼馴染で、そして恋人同士だった。
特に昔から大きな病気もせず、健康に暮らしてきたツンが突然体調を崩したのは、去年のことだった。

悪性の腫瘍がツンの体を蝕んでいるのだと、彼女の家族から伝えられた。
そして、それをツン本人には知らせていないことも教えられた。

ステージはどの段階なのか、手術はするのか。
勉強して身に着けた知識を、僕は次々に彼女の家族にぶつけてみた。
だけど、色よい返事は戻ってこなくて、それがツンの病状の重さを嫌でも僕に悟らせた。

僕は少しでもツンの生きる力になりたくて、毎日病院に通い詰めた。
その日あった些細なことひとつでも話した。世界から彼女を切り離させないために。

だけど、僕はそのうちそんな生活に嫌気がさすようになった。
とうとうツンは何か察したらしく、見舞いに来た家族や僕につらく当たるようになった。
元々男勝りでがさつなところはあったけど、無意味に周囲に当たり散らすような子じゃなかったはずなのに。

ツンがどんどん変わっていってしまう。日に日に病状が悪化していくのが分かってしまう。
それでも何でもないように笑顔を張り付けて彼女の前に立たなければならない。
いつしか僕は見舞いに行くたびに泣いて帰るようになっていた。

僕の足はツンのいる病院から遠ざかろうとしていた。
もういっそ、お互いに綺麗な思い出のままで終わった方が幸せな気すらしていた。
そんな考えが頭を埋め始めたころ、デレちゃんから連絡があった。

ツンが、ふたりきりで話したいことがある、と。

195( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:05:25 ID:QbC.fUhg0

「ねえ、ブーン。あたし、死ぬよね」

約束の日、約束の時間。
ふたりきりの病室に入って開口一番、ツンは僕にそう尋ねてきた。

「……」

「もう、平気な風に取り繕わなくていいよ。正直に答えて。覚悟はできてる」

「……たぶん、そうだと思う。おじさんたちもツンの病状のこと、あまり話そうとしてくれないし」

「……そっか」

ふう、とため息をついて、ツンは窓の外へと顔を向けた。
そこにはかろうじて枝に繋がった葉なんてない。
冬になってすっかり枝だけになってしまった木だけがそびえ立っていた。

「……あたし、まだ生きたいんだけど」

「……」

「ちっちゃいころ、あんたのお嫁さんになるって約束もしたのに、叶わないままとか……」

196( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:05:54 ID:QbC.fUhg0

「ごめん……ツン」

「……なんであんたが謝るし泣くのよ」

「……ごめん」

「もう……」

残していく方と残される方。いったいどちらが辛いのだろう。
そんな仮定は無意味だ。どっちも同じくらい辛いに決まっている。
それなのに、僕ばかりが泣いて情けない限りだった。

「……ブーン。ちょっとやってほしいことがあるんだけど」

まだ泣き崩れて顔を上げられない僕に、ツンが優しい声で語りかける。
僕にできることならなんでも、と滲んだままの視界のまま、顔を上げた。

「……抱きしめて」

そう言ってツンは、桃色のパジャマのボタンをひとつひとつ外していく。
やがて、何回かだけ見た一糸まとわぬ上半身が露わになる。
かつての姿は見る影もなく、やせ細ったそのシルエットに、また視界が滲む。

197( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:06:30 ID:QbC.fUhg0

「ブーンも上脱いで。そしたら抱きしめて」

言われるがままに上の服を脱いで、傍らに放り投げる。しわになるかなんて気にしなかった。
そして、ベッドに腰かけると、両手を広げて待ち構えていたツンの体をそっと抱きしめた。

「……」

「……」

無言の時間が過ぎゆく。その中で僕はいろんなことを考えていた。
ツンの体から女の子特有の柔らかさが消え失せてしまったこと、代わりに現れた骨の感触のこと。
骸骨のようになってしまっても、それでもまだ胸は息を吸うたびに膨らんではしぼむこと。

僕の体温よりは冷たいけど、その体には確かに温もりがあること。
僕とは違うテンポで、彼女の心臓は確かに鼓動を刻んでいること。
僕の胸の中で、ツンという人間は確かに生きているということ。

「……ブーン、あったかい」

「ツン……体が冷えるからそろそろ」

「あんたがこうしてくれてればあったかいから、大丈夫」

198( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:07:01 ID:QbC.fUhg0

ツンがそんなことを言うものだから、僕はお言葉に甘えてもう少し彼女を抱きしめていようと思った。

「ブーン」

「何だお?」

「あたし、生きたい……生きたいけど、無理なんだよね」

耳元で聞こえるツンの声は、濡れていた。

「……」

「でも、せめて、ブーンと一緒にいたいよ……ずっと……ずっと……」

「……僕もだお」

「……だから、ひとつだけお願い、聞いてくれる?」

「……うん」

「――」

199( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:07:34 ID:QbC.fUhg0

「あたしの遺灰を食べて」

デレちゃんはあの日の約束をなぞるように、呟いた。
ツンとデレちゃんがやっぱり似ていないことを、僕は心から神様に感謝した。

「お姉ちゃんとふたりきりで会ったあの日、そう言われて、内藤君は約束しましたよね」

「……うん」

「お姉ちゃんの遺言書にも、内藤君に遺灰の一部を食べてもらうよう書かれていました」

「うん……」

「さあ……食べてみてください。舐めるでも、水で飲みこむでも、何かにかけるでも……なんでもいいです」

僕は小瓶を手に取って、まじまじと眺めてみる。
遺灰がどんな味がするかなんて分からないけど、食べるなら簡単だ。
栓をしているコルクを抜いて、指先に遺灰をつけて舐めとれば、それで終わりだ。

それだけのことで、ツンも、彼女の家族も、みんな救われる。
愛する人へ託した最後の望みが叶う。

200( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:08:04 ID:QbC.fUhg0

だけど。

「……ごめん。僕は、食べない。食べられない」

「……どうしてですか?」

デレちゃんが机の上に置いていた拳をぎゅっと握りしめた。
小刻みに震えるほどに力が込められているのが見て取れる。

「お姉ちゃんと約束したんじゃないんですか」

「確かに僕はあの日、ツンと約束した。君を食べるって」

「だったら!」

「嘘をついた。僕は初めから、約束を守るつもりなんて、なかった」

デレちゃんは目を丸くしたそのあとで、眉間にきゅっとしわを寄せた。
その眼差しに込められているのは、怒り。
大好きな姉との約束を破り、故人の想いをないがしろにした、僕への怒りだ。

201( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:08:50 ID:QbC.fUhg0

「少しだけでいいから、僕の話に耳を傾けてほしい」

「……わかりました」

デレちゃんは拳をほどいて、膝の上に置いた。
大きく深呼吸しているのは、いったん冷静になるためだろう。

「……どうしてですか? 約束を破ろうなんて、どうして……」

「……あの日、僕はツンを抱きしめた。ふたりとも裸になって、抱きしめ合った」

「なっ……!」

「上半身だけだお。そこら辺はきちんとわきまえてるから、安心してほしいお」

「はあ……」

少し顔を赤くしたデレちゃんは、額に張り付いた髪の毛を整えながら相づちを打つ。
わきまえているのか、と言われたらいまになって思うと自信がないけど、納得はしてくれたようだ。

202( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:09:17 ID:QbC.fUhg0

「僕は、ツンとひとつになんてなりたくなかった」

「それはどうして、ですか?」

「……ひとつになる、っていうのはどういうことだと思う?」

「……ずっと一緒にいられる。そういうことだって、お姉ちゃんの遺書に書かれてました」

「……その前提自体が間違っているんだお」

「どういうことですか?」

「ひとつになるっていうことは、僕の中にツンが溶けて消える。そういうことだお」

「……」

「一緒にいるっていうのは、ふたりじゃなきゃできないことなんだお」

「ツンを抱きしめたときに、僕はそれに気付いたお。僕たちはどれだけ近づいてみても他人なんだ、って」

203( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:09:49 ID:QbC.fUhg0

「他人だから僕はツンを愛せた。僕と隔てられた他人だからこそ、自分を嫌いになりそうなときでもツンを愛していられた」

「……永遠でなくても僕の傍らにツンがいてほしい。そう思えることこそ、僕からのツンへの愛情なんだお」

「だから、僕はツンに自分の遺灰を食べてほしいって言われたとき、断ろうかと思ったお」

「でも、僕とひとつになりたいと思えることがツンから僕への愛情なんだとしたら、それを断るのは違うと思った」

「……それで、嘘をついた?」

「そうだお。例えツンを裏切ることになったとしても、僕はあのときツンの想いを否定するのは違うと思ったんだお」

「……傲慢ですね。それを聞いてわたしがどんな気持ちかわかりますか?」

「分からないお。どれくらい怒っているのかなんて」

「でも、これは僕とツンの問題だお。例え家族とはいえ、そこに入り込む余地なんて与えさせないお」

「ツンはひとつになりたかった。僕はそれを約束した。僕はふたつでありたかった。だから約束を守らなかった」

「ツンはもういない。世界のどこにも。だから、僕が裏切ったなんて知る由もない」

「ツンは僕が約束を守ると信じて逝ったし、僕は約束を破ることで自分の意志を貫いた」

「僕たちふたりはお互いの願いを守り抜いた。それでこの話はおしまいだお」

204( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:10:15 ID:QbC.fUhg0

僕はそう言って話を締めくくると、そっと小瓶に手を伸ばす。
小瓶の行く先はデレちゃんの眼前。彼女はその一連の動きをただ目で追うだけだった。

「だから、僕はこれを食べない。だから、僕はこれを受け取れない」

「……そう、ですか」

「いま言ったこと、全部ご両親に話してくれて構わないお。そのうえで、これをお返しするお」

デレちゃんは小瓶を手に取り、雨に濡れた子犬でも見るような目でそれを見つめた。
彼女はいま何を思っているのだろう。僕への怒りか。ツンへの憐れみか。

「……内藤君の考えは、よくわかりました」

「それはよかったお。それじゃあ、ご両親によろしくお伝えくださいお」

「ええ、でも……その前に」

「え?」

205( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:10:50 ID:QbC.fUhg0

デレちゃんは手に持った小瓶をもう一度、僕の目の前に置いてみせた。
受け取らないという意思表示はしたはずだ。それなのにどうして。

「食べなくてもいいです。でも、これは受け取ってください。両親には、わたしが適当に話をつけておきます」

「いや、受け取れないお。食べないならちゃんと遺骨と一緒に」

「内藤君、お姉ちゃんとふたつでありたいって言いましたよね?」

「確かに、言ったけど……」

「これは紛れもなくお姉ちゃんです。そして、この瓶のふたを開けなければ、お姉ちゃんはどこにも行きません」

「何があったって、この瓶が内藤君とお姉ちゃんを隔てます。ふたりはずっと、ふたりのままです」

「それって、内藤君がお姉ちゃんと一緒にありたいと願った形じゃないですか?」

「……そんなの、屁理屈だお」

「ええ、屁理屈です。でも、内藤君の言い分だってそうです。だから、わたしも屁理屈を貫かせてもらいます」

「……」

206( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:11:20 ID:QbC.fUhg0

「食べない代わりといってはなんですけど、この遺灰は内藤君がずっと持っていてください」

「なにがあってもなくさないで、これを見るたびにお姉ちゃんのことをいつも思い出してください」

「内藤さんはお姉ちゃんとひとつにならなくてもいい」

「お姉ちゃんは内藤君の記憶の中で生き続けられる。内藤君とひとつになれる」

「どうですか? これもお互いの願いを守ったことになりませんか?」

「……まいったな」

そんな困ったようなことを言いつつも、僕は笑っていた。
笑いながら、泣いていた。

「……じゃあ」

「……受け取るお。ご両親には説明よろしくお願いしますお」

「……はい!」

207( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:12:04 ID:QbC.fUhg0

結局、遺灰を受け取ることとhなり、デレちゃんは満足げに家路についた。
ひとり家に残されて、僕はもう一度ツンの遺灰と向き合うことになる。
彼女は相変わらず何も語らない。金色の紙も、青い瞳も、すべて鈍い白の中に溶けてしまった。

「……ツン」

「……僕たち、ずっとじゃないけど」

「……一緒にはいられないけど」

「これからも、そばにいられるよ」

机の上に置かれた遺灰を、そっと手に持った。
そして、あまりに軽くなってしまった彼女を封じ込めた小瓶に、僕はそっと口づけた。

【了】

208( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/15(土) 00:15:13 ID:QbC.fUhg0
( "ゞ)「……」

( "ゞ)←ところどころ直したいところが見つかった顔

209( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/15(土) 02:24:59 ID:RIn6MYRA0
>>187
( ^ω^)「うわぁ……(ドン引き)」

( ^ω^)

( ^ω^)

( ^ω^)「うわぁ……(超ドン引き)」

(;^ω^)「クオリティ高いのがまた……」

(;^ω^)

(;^ω^)「うわぁ……(超サイヤドン引き)」

(;^ω^)「乙だお!」

210( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/15(土) 02:26:28 ID:RIn6MYRA0
>>208

( ^ω^)「おつだお!」

(;^ω^)「デルタはテーマの取り込み方が滅茶苦茶綺麗で凄いお……」

211(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:34:56 ID:kgK/LExA0
(-@∀@) 「いろんなたべものがあるんだなあ」

(-@∀@) 「投下だよ」

212(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:35:24 ID:kgK/LExA0

( ゚∋゚) 「来たか・・・」

(,,゚Д゚) 「急にどうしたんすかゴラァ」
  _
( ゚∀゚) 「サークルについての話があるって言うから来たけど」

( ゚∋゚) 「今日、『アセとナミダ・・・そして男のための筋肉サークル』の皆に集まってもらったのは他でもない」

( ゚∋゚) 「日々男と筋肉について研究している我らが協議しなければならないことができた」

(゚Д゚;,) 「ジョルジュ先輩、ここってただの筋トレサークルじゃないんすか?」
  _
( ゚∀゚) 「あー、ギコは今年から入ったから知らないのか」
  _
( ゚∀゚) 「これはこいつの発作みたいなもんだからほとんど無視していいぞ」

( ゚∋゚) 「こら、静かにしろ。今からお前たちに世紀の大発見を発表するんだぞ」
  _
( ゚∀゚) 「まあまあ、本題に入ろうぜ」

( ゚∋゚) 「うむ、いいだろう」

213(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:35:44 ID:kgK/LExA0
  。。      。。.      。。      。。.      。。
 ゚●゜  。。  ゚●゜  。。.  ゚●゜  。。  ゚●゜  。。.  ゚●゜  。。
     ゚●゜     .゚●゜     ゚●゜     .゚●゜     ゚●゜




     ( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜



  。。      。。.      。。      。。.      。。
 ゚●゜  。。  ゚●゜  。。.  ゚●゜  。。  ゚●゜  。。.  ゚●゜  。。
     ゚●゜     .゚●゜     ゚●゜     .゚●゜     ゚●゜

214(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:36:31 ID:kgK/LExA0

( ゚∋゚) 「・・・というわけだ」
  _
( ;゚∀゚) 「いやどうゆうわけだよ」

( ゚∋゚) 「どうと言われてもなあ」

( ゚∋゚) 「アイキャッチにあるとおりだぞ」

( ゚∋゚) 「さすがのジョルジュも驚きが隠せないか・・・」
  _
( ;゚∀゚) 「いやいやいや」
  _
( ゚∀゚) 「( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜」
  _
( ;゚∀゚) 「さすがにこれだけじゃぁ何一つわからんぜ」

( ゚∋゚) 「男は多く語らないからな」
  _
( ;゚∀゚) 「それにしたって限度があるだろ!」
  _
( ;゚∀゚) 「これだけのために大学の大会議場を貸し切りにしたのかよ」

(,,゚Д゚) 「というか、よく3人しかいないサークルに貸してくれましたね・・・」

215(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:36:59 ID:kgK/LExA0

( -∋-) ハァ

( ゚∋゚) 「どうやら俺もお前も男としてまだ未熟だったようだな」

( ゚∋゚) 「仕方ないから語ってやろう」

(゚Д゚,,) 「なんで俺たちまで悪いことになってんすか」
  _
( ゚∀゚) 「知らん」

( ゚∋゚) 「いいか?落ち着いて聞いてほしい」

( ゚∋゚) 「俺が今から言うことはまだ完全に決まったわけじゃない」

( ゚∋゚) 「それをみんなに決めてほしいんだ」
  _
( ゚∀゚) 「うるせえなあ、とっとといいやがれ」

( ゚∋゚) 「それもそうだ、男らしくスパッといこう」

( ゚∋゚) 「俺は・・・」

( ゚∋゚) 「チーズケーキは男の料理だと思うんだ」

216(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:37:54 ID:kgK/LExA0
  _
( ゚∀゚)  (,,゚Д゚)    (゚∈゚ )
  _
( ゚∀゚)  (,,゚Д゚)    (゚∈゚ )
  _
( ゚∀゚)  (゚Д゚,,)    (゚∈゚ )
  _
( ゚∀゚)σ (゚Д゚;,)    (゚∈゚ )

(,;゚Д゚) 「ええっと、一体どういうことですか?」

(;゚∋゚) 「なんと、まだ伝わらないだと」

(,;゚Д゚) 「ええ、まあ、はい」

( ゚∋゚) 「まさかここまで男が拒絶する話だったなんて・・・」

(゚Д゚,,) 「そういう問題なんすか?」
  _
( ゚∀゚) 「こいつの筋肉しか入ってない頭の中ではそうなんだろうな」
  _
( ゚∀゚) 「ほっとくのも面倒だしどうしてそう思ったか始めから話してくれよ」

217(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:38:18 ID:kgK/LExA0

( ゚∋゚) 「始めからとなるとギコもいるしあの事件から話さないといけないな」

(,,゚Д゚) 「あの事件?」

( ゚∋゚) 「ああ、あの悪名高い『チーズフォンデュ中毒事件』のことだ」
  _
( ;゚∀゚) 「あれかあ」

(゚Д゚,,) 「あれ?ジョルジュ先輩知ってるんですか」
  _
( ;゚∀゚) 「まあな」
  _
( ゚∀゚) 「確か去年の夏のことだっけ?」

( ゚∋゚) 「確かそのくらいだったか」

( ゚∋゚) 「昼頃にジョルジュから電話が来たのが事の始まりだ」

( ゚∋゚) 「電話に出てみると『チーズフォンデュくおうぜ』」

( ゚∋゚) 「そう言なり聞き返す暇もなく電話が切れてしまった」

218(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:38:41 ID:kgK/LExA0

( ゚∋゚) 「その後5分も立たずにジョルジュはやってきた」

( ゚∋゚) 「手にはでかいビニール袋を下げていたな」

(゚Д゚,,) 「ずいぶん急じゃないっすか?」
  _
( ゚∀゚) 「そりゃあクックルの家に向かう途中に電話したからな」

( ゚∋゚) 「そうだったのか・・・道理でやってくるまでが早かったわけだ」

( ゚∋゚) 「袋の中を見てみると鶏肉やら野菜やらが入っていた」

( ゚∋゚) 「それと大量のチーズ」

(,,゚Д゚) 「ジョルジュ先輩やる気満々じゃないっすか」
  _
( ゚∀゚) 「一生に一度あるかないかくらいだからな」
  _
( ゚∀゚) 「全力でやらなきゃ損だぜ」

( ゚∋゚) 「そういうわけで料理をつくることになったんだ」

219(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:39:01 ID:kgK/LExA0

( ゚∋゚) 「しかし、いざ料理を始めようとしたら問題が出てきた」

(,,゚Д゚) 「問題?」

( ゚∋゚) 「ああ、俺もジョルジュもチーズフォンデュがどんなもんか知らなかったんだ」

(,,゚Д゚)
._
(゚∀゚ )

(゚Д゚,,) 「全力はどこ行ったんすか」
._
(゚∀゚ ) 「時間が・・・足りなかったんだよ・・・」

( ゚∋゚) 「その男らしい行動力。俺は好きだぞ」
  _
( ;゚∀゚) 「このバカやろう何おぞましいこと言ってんだよ」

(,,゚Д゚) 「┌(┌^o^)┐ホモォ...」

220(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:39:22 ID:kgK/LExA0
           /_⌒ヽ                    ノノノノ
         ( ゚∀゚.)                 (゚∈゚_) <その後チーズフォンデュのことを
       /´    ⌒ヽ、ユッサユッサ       /⌒  ) チーズで煮込む料理と勘違いした俺たちは
ユッサユッサ 〈  イ     i  |_∧             .ミイ  //  鍋のなかの煮え立ったチーズに
     ⊂二\ \ _.| | ゚Д)<がああああ    | ((   生肉を放り込む暴挙に出た。
     /⌒⊂二二// ̄ )             .|  ))
     |  ノー-|ヽ(i_,.ノ ̄ ,ノ                | //
     | /  |      トー'´⌒ヽ、__/^i    .| ノノ
    ノ  )   ヽ        人  ヽ_.__..__/   .|ノノ
   (__,./    `ヽ___,.ノ´ (____`)     .彡ヾ

( ゚∋゚) 「見た目はさながら地獄の釜の中のようだったよ」

( ゚∋゚) 「しかし、据え膳食わぬは男の恥」

( ゚∋゚) 「そこに料理が・・・しかも自分が作ったものとなると食わねばならぬ」
  _
( ゚∀゚) 「貧乏性とも言うな」

( ゚∋゚) 「ほぼ生の鶏肉を食った俺達は腹痛を起こし救急車のお世話になった」
  _
( ゚∀゚) 「チーズって意外と火を通さねえんだよ」

           /_⌒ヽ                    ノノノノ
         ( ゚∀゚.)                 (゚∈゚_) < さすがの俺もあの時は
       /´    ⌒ヽ、ユッサユッサ       /⌒  )  ダメかと思ったね
ユッサユッサ 〈  イ     i  |_∧             .ミイ  //
     ⊂二\ \ _.| | ゚Д)<謝る、謝るから | ((
     /⌒⊂二二// ̄ )  許してください |  ))
     |  ノー-|ヽ(i_,.ノ ̄ ,ノ                 | //
     | /  |      トー'´⌒ヽ、__/^i     .| ノノ
    ノ  )   ヽ        人  ヽ_.__..__/    .|ノノ
   (__,./    `ヽ___,.ノ´ (____`)      .彡ヾ

221(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:39:53 ID:kgK/LExA0
  _
( ゚∀゚) 「全く、あん時はひどい目にあったぜ」

(,,゚Д゚) 「いやあ、俺もひどい目に会いましたよ」
  _
( ゚∀゚) 「お前は自業自得ってやつだ。反省しろい」

(,,゚Д゚) 「了解でございます」

( ゚∋゚) 「全く。後輩に当たらず俺に全てをぶつければいいのに」
  _
( ゚∀゚) 「何を言いやがる。気持ち悪い」

(,,゚Д゚) 「クックル先輩に勝てないのに勝負を挑むわけないっすよ」
  _
( ゚∀゚) 「なんだあ、また関節技喰らいたいか?」

(,,゚Д゚) 「ひえっ、勘弁して下さいよ」

(,,゚Д゚) 「あ、ああそうだ。そんで、話はお終いですか?」

( ゚∋゚) 「何だ、本題を忘れたのか」

( ゚∋゚) 「しょうがないやつだ。思い出させてやろう」

222(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:40:27 ID:kgK/LExA0
                         ノノノノ
  くらえ必殺レス番指定キック!!> (゚∈゚ )
                         (ミ_(⌒\ヽ
               >>213(≡ ̄ ̄三\⌒ノ ノ )
                     ̄ ̄ ̄\ 彡) ノ―
   _                      \_ノノ ―
  / _ ヽ  ..∧_∧                / / ≡=
  (  ゚∀゚).. .( ,,゚Д゚)            / ノ
 ( ∪ ∪.  (∪ ∪            /ノ_―(⌒
 と__)__) と__)__)          .ミ/= ( (⌒

223(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:40:54 ID:kgK/LExA0

(,,゚Д゚) 「あー、そういやチーズケーキの話でしたね」
  _
( ゚∀゚) 「俺もすっかり忘れていたぜ」

( ゚∋゚) 「やれやれ、忘れてしまうとは情けない」
  _
( ゚∀゚) 「アイキャッチから9スレもかかってるからな」

(,,゚Д゚) 「忘れても仕方ないっすよ」

( -∋-) 「全く、お前らというやつは・・・」

(,,゚Д゚) 「ともかく、やっと本題に入るわけですね」

( ゚∋゚) 「そうだな、やっと話せる」

( ゚∋゚) 「例の事件の翌日、ジョルジュより早く退院した俺はあることに困っていた」

(,,゚Д゚) 「また問題ですか」

( ゚∋゚) 「そう、有り余るチーズをどう処理しようかという問題だ」

224(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:41:17 ID:kgK/LExA0

(゚Д゚,,) 「そんな大量に買ったんすか」
  _
( ゚∀゚) 「500gのピザチーズを7袋くらい買ったんじゃねえかな?」

( ゚∋゚) 「チーズフォンデュに使ったのはそのうち2袋だけだな」

(,,゚Д゚) 「そりゃ困ってしまいますね」

( ゚∋゚) 「だから俺はチーズを大量に使う料理を探した」

( ゚∋゚) 「そこで出会ったのがチーズケーキだったのだ」
  _
( ;゚∀゚) 「やっとチーズケーキの話だぜ」

(゚Д゚,,) 「長かったっすね」
  _
( ゚∀゚) 「じゃ、チーズケーキの話もしたことだし俺達はこれで」

(,,゚Д゚) 「おつかれさまでした〜」

225(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:41:37 ID:kgK/LExA0

  .../⌒ノノノノ⌒ヽ
 (ミ  (゚∈゚ )  ミ) <まあ待て
   .(ギコ )\/(ジョル)  お前たち
    ∨∨    ∨∨
    .ノ  /
   .( \/ヽ
    .\ ) )
    .///
   .`ヾ ヽミ

226(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:41:57 ID:kgK/LExA0

( ゚∋゚) 「大切な話はこれからだ」
  _
( ゚∀゚) 「ちくしょう」

(,,゚Д゚) 「諦めましょう」

( ゚∋゚) 「ところでお前ら。チーズケーキを作ったことはあるか?」
  _
( ゚∀゚) 「あるわけねぇよ」

(,,゚Д゚) 「お菓子って面倒くさそうですしね」

( ゚∋゚) 「そう思うだろう。俺もそう思っていた」

( ゚∋゚) 「しかし、事実は違っていた」

(,,゚Д゚) 「へー」
  _
( ゚∀゚) 「ほーん」

227(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:42:24 ID:kgK/LExA0

( ゚∋゚) 「チーズケーキの作り方は簡単だ」

( ゚∋゚) 「必要なものはチーズ、砂糖、小麦粉、卵、牛乳」

( ゚∋゚) 「まず、牛乳を温めてチーズを溶かす」

( ゚∋゚) 「このときチーズを刻んでおいたら溶かしやすいぞ」

( ゚∋゚) 「そのまま他の材料をぶっこんでかき混ぜる」

( ゚∋゚) 「砂糖と小麦粉はレンゲ3分の1くらいがちょうどよかったと思う」

( ゚∋゚) 「だいたい混ざったら耐熱容器に入れてオーブントースターに入れる」

( ゚∋゚) 「あとはいい感じになったら完成だ」

( ゚∋゚) 「どうだ、簡単だろう」
  _
( ゚∀゚) 「いい感じってなんだよ」

( ゚∋゚) 「そこは男のさじ加減だ」

(,,゚Д゚) 「大さじとかじゃなくてレンゲってのが先輩らしいっすね」

228(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:42:45 ID:kgK/LExA0

( ゚∋゚) 「お前たちこれを聞いた上でチーズケーキをどう思う?」

(,;゚Д゚) 「ええと、意外と簡単っすね」

( ゚∋゚) 「そう、その通り」

( ゚∋゚) 「これだけ適当に作れるのだ」

( ゚∋゚) 「男の料理と言っても良いのではないか」

( ゚∋゚) 「しかしスウィーツを男の料理と呼ぶのは少し抵抗がある」

( ゚∋゚) 「これが本当ならばまさにコペルニクス的展開だ」

( ゚∋゚) 「俺は何が正しいかわからなくなってしまったのだ」

( ゚∋゚) 「そこで同じ男であるお前たちに意見を聞きに来たんだ」

(,,゚Д゚) 「で、この質問に戻って来るんすか」
  _
( ゚∀゚) 「やっと初めの話なのか」

229(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:43:18 ID:kgK/LExA0

( ゚∋゚) 「で、どうなんだ」

(゚Д゚,,) 「ジョルジュ先輩どうします?」
  _
( ゚∀゚) 「死ぬほどどうでもいいな」
  _
( ゚∀゚) 「別に男の料理でも良いんじゃないか」

(,,゚Д゚) 「ということらしいですよ」

( *゚∋゚) 「そうか。やはりそうか」

( *゚∋゚) 「また新しい男の発見がまた一つ・・・」

( -∋-) 「俺もまだまだだな」

( ゚∋゚) 「よし!お前ら、今月は『男の料理強化月間』とする!!」

( ゚∋゚) 「料理を作る中で男を見つけるのが活動内容だ」

( ゚∋゚) 「新しい男のあり方をともに見つけようではないか」

(゚Д゚,,) 「ここって筋トレサークルっすよね?」
  _
( ゚∀゚) 「もう知らん!!」


             ( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜【了】

230(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/16(日) 18:44:32 ID:kgK/LExA0
(-@∀@) 「投下終了だよ」

(-@∀@) 「ぜひ作ってみてね『男チーズケーキ』」

231(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:12:18 ID:oi/iPUCQ0
(´・_ゝ・`)「なんておいしそうなんだ……」

(´・_ゝ・`)「今度作るとしよう」

(´・_ゝ・`)「僕も男飯に続こうかな」

232(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:14:05 ID:oi/iPUCQ0




  ピアス
蛇に耳环と藪から棒に、のようです




.

233(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:15:46 ID:oi/iPUCQ0
麻婆豆腐が、食べたかった。
香辛料とにんにくの効いた餡と、豚のひき肉が
よく絡んだ木綿の豆腐を、熱々のうちにかっ込んでしまいたい。
しかしわざわざパウチを買って、料理をする気力などない。
かといって、スーパーやコンビニの惣菜も嫌だ。
一度か二度食べてはみたものの、あんなの
麻婆豆腐とは言えない、ただの辛いあんかけ豆腐だ。
ひき肉の旨味や脂によって引き立つ豆板醤の辛さで、額に汗をかきたい。
だから俺は、中華街へと向かった。
地下鉄特有の長ったらしい清潔な
下水のような道を行き、歩くこと五分。
南口へと通じる階段を登れば、
もうすぐそこには真っ赤な門が待ち構えている。
華やかな提灯の下、練り歩く観光客を、
俺は幽霊のように間をすり抜ける。
途中、栗だの肉まんだのの客引きに
声を掛けられるが、まったくもって無視を決める。
ほとんどの飯店では、輸入物の冷凍食品を扱っていて、
どこで食べてもおんなじような味しかしないのだ。

(´<_` )(もうこの街には、本物の料理人なんて一握りしかいない)

ふやけた小麦の甘さと湿気た竹の臭いが、憎悪を掻き立てる。
偽物の中華の臭いは、酷く耐え難い苦痛をもたらす
ので、俺は逃げるように細い路地へと飛び込んだ。
表の喧騒とは違い、こちらは本国に近くなる。
易占、漢方、按摩、鍼灸、輸入食品店。
埃と誇りの混じった胡乱な臭いと、それに染まった店番の男たち。
どいつもこいつも喧嘩っ早くて、荒々しく、
つっけんどんだが、おかげで邪魔な観光客は寄りつかなくなった。

234(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:16:29 ID:oi/iPUCQ0
( ・∀・)「やあ、兄山の」

見知らぬ男が、懐っこく手を挙げる。
前掛けの屋号からして、おそらく酒屋なのだろう。
だが、俺は酒を飲まない。

( ・∀・)「あれ?」

近付いてきた男は、ようやく違和感に気付いたらしい。

( ・∀・)「兄山じゃない?」

(´<_` )「赤の他人だぜ、俺は」

男の視線は、俺の右耳へと注がれていた。
俺は耳环を開けていて、若竹色の、安い翡翠をぶら下げている。
対して兄山は、装身具の類を一切付けない。
しかしそれを抜きにすれば、俺たちはよく似ていた。

( ・∀・)「そうだよねぇ、そうだ、そうだ」

納得した男は、大人しく引き下がる。
こうして間違われることはしょっちゅうで、
しかしいつまで経っても慣れることはない。
思わず苦笑しながらも、さらに路地の裏へ足を進める。
店の裏側に位置するここは、人気がなく、
代わりに生ゴミが山脈のように連なっており、
壊れた雨樋からは、ぼたぼたと水が溢れ出している。
おそらく二階以上の店では、
店仕舞いの清掃が行われているのだろう。
足早にそこを通り抜け、またまた細い道へと身をよじる。
するとようやく、看板のない飯店に出くわした。
傾きかけているビルの一階をぶち抜いた
その店は、さながら遺構のようである。
はたして俺の他に誰がいるのだろう。
いつもそう思うのだが、奇特な店には奇特な客が集まるものだ。

235(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:17:07 ID:oi/iPUCQ0
(´<_` )「麻婆豆腐炒飯」

戸を引きながら叫ぶと、たったの四席しかないカウンターの奥から、

( ´_ゝ`)「よぉ、弟者」

明るい声が掛かり、その手前には、

/ ,' 3「……」

荒巻老人が、ラーメンを食べている。
さらにその隣では、テレビを
見ていたらしい娘が、席を立つところだった。

ノパ ー゚ノゞ「……」

カウンターを占領していたガラクタ――安いライターや
古い雑誌、菓子の空き箱などを、娘が移動させた。
ぽっかりと空いたカウンターの上は、油か何かで
艶めいており、極力触らないことを心がけて、俺は席についた。

(´<_` )(壊れてやがる)

柱状の席は、ガタつきが酷く、
おそらくつなぎ目が馬鹿になっているのだろう。
少しでもバランスを崩せば、ひっくり返るに違いない。
狭い店内には壁にもみっちりと物が積まれていたりするので、
そこに頭をぶつけた日には、解脱すること間違いなしだった。

( ´_ゝ`)「久しぶりだな」

苦心しながらケツに力を入れている俺に、兄者――兄原、兄山、兄野、
兄木、兄藤、兄水、兄口……、偽名は様々だった――が話しかけて来る。
彼は、例の他人である。
この店の常連にしては珍しく饒舌で、人懐っこく、
俺のことを弟と呼び、妙に気にかけてくれるお人好しだが、
やはり彼も異常に満ちている。

( ´_ゝ`)「食うか?」

オーダーメイドのスーツを着こなす伊達男の前には、一斗缶が
一つ聳え立っており、その中には愛玉子がたゆたっているのが常だった。
嘘か真か、俺にはまったく判断がつかないが、
週に一度、兄者はこれを食べないといけないらしい。

236(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:18:07 ID:oi/iPUCQ0
( ´_ゝ`)「要らないか」

返事のない俺に、兄者は苦笑して、
業務用のレードルを手に取り、一合はよそえるそれで、
音を立てながら甘酸っぱい檸檬のシロップを口にする。
隣では、張り合うように荒巻老人がラーメンを啜っていた。
爺さんは、普通のホームレスで、中華街と公園を練り歩き、
アルミ缶を拾っちゃ売り拾っちゃ売りを繰り返している。
そうして稼いだ日銭のうち、百円を払い、ラーメンを食べている。
具材はいたってシンプルだ。
玉ねぎの皮に人参のヘタ、キャベツや白菜の芯に、腐りかけの焼豚やら、
麺の切れ端――店主曰く、ここは製麺所らしい――が、荒巻老人の生活を支えている。
歯が二本しかない老人は、くっちゃら、
くっちゃら、と、だらしなく、下品にメシを食っている。
それでも歯磨きの代わりになるから、
屑は体にいいと、店主はホラを吹いていた。

( `ハ´)「お待ちどぉ」

噂と感慨にふける俺の前に、噂の店主がやって来た。
カウンターを占領する丼の中には、真っ赤な豆腐に、
ごろごろと入ったネギと粗みじんのにんにく、
ニラの青さが引き立つ刺激的な臭いが立ち込めている。

(´<_` )(これだよ、これ)

ヒビの入った蓮華をひっ掴み、盛られた山を切り崩せば、
卵と蒲鉾の紅白が目立つ炒飯が、赤に塗りたくられていく。
ないまぜになった土砂を、口の中へと
放り込めば、待ちわびた舌が旨味を享受する。
ほかほかの餡が絡まった炒飯は、噛まずともするんと飲み込める。
俺は、噛みごたえのある食い物が大嫌いだった。
ここの麻婆豆腐は、木綿のくせに柔らかくって、
だけども絹のようにぼろぼろと崩れることはない。
口どけなめらかに豆の味がして、
後からじゅわっと辛さとにんにくの風味がガツンと鼻に抜け、
鶏ガラと胡椒の効いた炒飯が混ざって、えも言われぬ幸せを、
脳の髄から、背骨の端まで、性行のように、味わうことが出来るのだ。

237(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:19:02 ID:oi/iPUCQ0
(´<_` )(最高だ)

がっつく俺に、兄者は目を細めて眺めている。

( ´_ゝ`)「よかったなぁ、弟者」

一方的に送られてくる慈愛に、俺はようやく頷いた。
兄者との付き合いは、ここ以外では何もない。
彼が何をしているのか、俺は知らないし、逆に彼も、
俺がどんな仕事をしているのか、興味すら持っていないだろう。
一見裕福に見える彼の高尚な苦悩だって、
凡人の俺にはとうてい理解できない類だろう。
けれどもその空白が、俺は愛おしい。
深く知ってしまえば、喪失感はいっそう強くなる。
そうして痛い目を見たことが、今までに何度あったことだろう。

(´<_` )(ああ、辛い)

上乗せされていく唐辛子の辛さに、身体中が火照り出す。
舌はビリビリと痺れ、花椒特有の
酸味が効いた熱っぽさに唸りながら、
黒いスウェットの袖を引き延ばした。
額に浮き出た汗は、そこはかとなく
にんにくの臭いがにじみ出ているようだった。

/ ,' 3「あんまり辛いと、ケツいわすだろう?」

珍しく呟いた老人に、これまた珍しく、俺も頷いた。
あまりの辛さに、無関心さを装う暇がなかったのだ。

/ ,' 3「朝鮮の刑務所で飯食ってた頃を思い出すよ」

(´<_` )「へぇ」

/ ,' 3「捕まったわけじゃないよ」

びろんびろんに伸びた麺をつまみながら、老人は語る。

238(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:20:00 ID:oi/iPUCQ0
/ ,' 3「戦後人手が足りなくって、頼まれてさ。
    仕方ないから看守として残ったってだけよ」

(´<_` )「へぇ」

話半分、冗談五割、まじめに
受け取るほど、俺はバカじゃない。
それになんたって、麻婆豆腐が一番だ。
蓮華を舌の代わりに皿を舐め回し、
一滴も餡が残らないように、腐心する。
その背後から、乱雑に戸が開く音。

「兄原だな?」

真後ろから掛けられた言葉は、
カウンターの奥へと向けられたものに違いない。
実際そうに違いなかっただろうに、
豆腐の滓をすくい取る俺の肩に、手が食い込んだ。

  _
( ゚∀゚) 「テメェがそうだろう?」

(´<_` )「え?」

チラと視線を送れば、当の兄者は背を向けており、
荒巻老人はラーメンをすすり、
鍋を振る音が響く厨房へと、看板娘の背中が吸い込まれていく。
つまり誰も俺の無実を証明する輩はいないので、呆けているヒマはなかった。

239(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:20:47 ID:oi/iPUCQ0

  _,
(  Д ) ,"・,。「ゴパッ――」

秒速三一五メートル。
九×一八ミリのマカロフ弾が、喉から脳天へと直撃。
マカロフPMの有効射程距離は五十メートルで、
ゼロ距離で射殺したというのに、奴の頭蓋は丈夫だったらしい。
脳みそを豆腐のように散らすこともなく、ただ首からゴボゴボと、
豪雨のように血が降り注ぎ、黒いスウェットへと染み付いた。

どふ、

と音を立てて、男は床へ転がり、
それを見届けて、銃を懐へとしまった。

( ´_ゝ`)「悪いね、弟者」

/ ,' 3「南無三」

ニヤニヤとニタニタの中間のような笑みを
浮かべる兄者の横で、老人は十字を切った。
なんだか仲間外れにされたような心地になり、俺は嫌悪を露骨にした。

ノパ ー゚ノゞ「――」

カウンターから、無口な女が飛び出した。
ほとぼりが冷めた頃にやって来るのは、いつものお決まりだった。
四肢をビクつかせる男の首を掴み、
彼女は厨房の奥へと消えていく。

(´<_` )「帰る」

会計を済ませようとするも、満腹なはずの胃の腑は、
ギチギチと締め付けられるように痛んだ。
不意にやってくる仕事っていうのは、いつだって不愉快なものである。

240(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:21:53 ID:oi/iPUCQ0
( ´_ゝ`)「マスター、紹興酒と、彼に麻婆豆腐炒飯を」

厨房に向けられた言葉に、俺は虚を突かれる。

( ´_ゝ`)「奢るよ」

(´<_` )「どうして?」

( ´_ゝ`)「あれは、俺の客だった」

後頭部を掻き毟る兄者は、ヘラリと笑う。

( ´_ゝ`)「弾だって高いだろう?」

違いない、と俺は頷いた。
命を張っているわりに給金は安すぎる上に、
年々規制は厳しくなるばっかりで、入手するのも楽ではない。

(´<_` )「おぶ」

顔面に投げつけられたおしぼりは、無愛想な女からだ。
顔と手を拭くと、ねっとりと血が絡みついた。

/ ,' 3「あーあ、やだね」

ぶつくさと文句を言う荒巻は足を持ち上げて、
それから間もなく床へとお湯がぶちまけられた。
どうも女は、店を掃除するらしい。
ぐじぐじにお湯を吸いこもうとする靴を引き上げて、俺は席に着く。

(´<_` )(日本のヤクザは礼儀正し過ぎる)

わざわざ名前なんて聞かずに、ズドンと
撃っちまえば、助かったのはアイツの方だったろうに。

(´<_` )(訳わかんねえ店だな)

一体俺は大事にされてるのか、そうでないのか。
混乱している鼻に、辛味の効いた匂いが行き着いた。
もうじき、料理がやって来るだろう。

241(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/16(日) 21:22:27 ID:oi/iPUCQ0





蛇に耳环と藪から棒に、のようです《了》




.

242( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/16(日) 21:48:29 ID:znpP3vKc0
( ^ω^)「>>220ここめっちゃすきだお」

243( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/16(日) 22:43:09 ID:znpP3vKc0
>>241
( ^ω^)「おつだお!これまた読み応えのある良作だったお」

244('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/16(日) 23:15:10 ID:yEOaWfr20
('(゚∀゚∩ 良作がいっぱいですが先に投下させてもらうよ!

245('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/16(日) 23:16:18 ID:yEOaWfr20
ざわ…
   ざわ…

(-_-) 授業終わりの五分前、教室内は何だか落ち着かない雰囲気に包まれている

(-_-) それもそうだ、もうすぐ昼飯の時間なのだ

(-_-) 教師はそんな俺達生徒の気持ちには気付いていないのか熱心に教科書を読み上げている

(-_-) だが、それは俺の耳には届かない

(-_-) 何故なら……

(-_-) 腹が……

(-_-) 減った……

(-_-) ……からだ

(-_-) 俺は今猛烈に腹が減っている、目の前に座る女のツインテールがチョココロネに見えるぞ


ξ゚⊿゚)ξ ←目の前に座ってるツインテールの女


(-_-)■ それにこの香りつき消しゴムが何か物凄く美味しそうに感じる

(-_-) 俺はもう、限界だ


( ^ω^) じゃあこれで今日の授業は終わりだお!ちゃんと復習して来るんだお!


 チャイムが鳴り始める僅か数秒前、教師は授業の終わりを告げた。そしてチャイムが鳴り始める。


(-_-) 今だ。もう俺を、俺の腹を縛るものは何も存在しなくなった。そう、俺は自由なのだ

(-_-) いざ行かん、昼食と言う至福の楽園へ

246('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/16(日) 23:16:49 ID:yEOaWfr20


           
            (-_-) ぼっちのグルメー屋上編ーのようです

247('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/16(日) 23:18:37 ID:yEOaWfr20

俺は周りの喧騒には目もくれず席を立ち、屋上へと向かう。
北校舎の屋上、そこは俺が入学した時から入り口の鍵が壊れている為立ち入ることが出来る「食」という
神聖な儀式を執り行うのに適した場所なのだ。


(-_-) 暑すぎず、寒すぎず、風も強くなく日差しも強すぎではない。今日は最高の屋上ランチ日和だ

(-_-) 誰かと食事を食べないのかって?それはどう考えても愚問

(-_-) 食事をする時、それは誰にも邪魔をされてはいけない。一人で静かに、でも自らが満足するものを満足するまで味わう

(-_-) それが食事という神聖な儀式なのだ

(-_-) え?人と話しながら食べる?そんな……そんな行為は食事を愚弄する犯してはいけない禁忌の一つだ。

(-_-) 食事をする時は心を落ち着け精神を目の前の食材にのみ傾ける。それがものを食べて生き永らえる人間として最低の礼儀だ

(-_-) 人の視線が気になって、誰かと話すことで精一杯で、何か悩みがあって……そんな時には幾らおいしいものを食べた所で味は分からず、その行為はただの栄養摂取にしかならない

(-_-) これは絶対にあってはいけないことだ。だから俺は食事をする時は必ず一人で、目の前の食材にのみ意識を向けて最大の感謝と共に頂くようにしているのだ

248('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/16(日) 23:22:19 ID:yEOaWfr20
(-_-)▲▲ そんな今日の俺の昼食はこれ、登校中に買った某コンビニのおにぎり計二点だ

(-_-) これだけ食に関する御託を並べていてそれで食べるものがコンビニおにぎりwwwと思われた方、それは完全に甘いとしか言いようがない

(-_-)  いや、甘すぎる!サトウキビよりも、合成甘味料よりも甘い!

(-_-) 確かに自分で作った自家製のおにぎり、それは素晴らしいものであるし俺の大好物でもある

(-_-) 素材に拘れるし自分の好きな量、味と調整も自由自在だ

(-_-) だがコンビニおにぎりという存在もまた長い歴史と携わった人々の知恵と努力、汗と涙の結晶なのだ

(-_-) どんな状況でも新鮮なパリッとした海苔を、よりご飯に合うおかずを、より高品質で低価格で、そんな崇高な存在を馬鹿にするとは何事か

(-_-) ああ、腹が待ちくたびれたとクレームの嵐だ

(-_-) ほら、待っていてくれ。今食べるから

(-_-)▲ うん……うん……

(-_-) あぁ……まるで砂漠に水が吸収されていくかのように体が満たされていく

(-_-) そう、俺は、いや人間は食事をすることで生き、食事をする為に生きているのだろう……


これからも俺のグルメは続く。そこに旨いものがある限り、そして命ある限り。

249('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/16(日) 23:22:57 ID:yEOaWfr20

ξ゚⊿゚)ξ 何あいつ一人で頷いてるのよ?面白そうだからつけて見たら勝手に屋上なんか入ってるし、そこで優雅にぼっち飯して楽しんでるし……

ξ゚⊿゚)ξ 変なの

<END>

250名無しさん:2018/09/17(月) 00:21:59 ID:bq6NOvXY0
>>213
なんだこの記号

251ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:43:53 ID:xKKLOcCI0
ミセ*>ワ<)リ「やほやほっ! ミセリだよ!」

ミセ*゚ー゚)リ「今月から二学期も始まったし、いっちょやりますか!」

ミセ;゚д゚)リ「――ってみんななんで夏休みに文戟してんのぉ!?」

ミセ;゚д゚)リ「やっべっ! 出遅れた感満載じゃん!」

ミセ;;゚〜゚)リ「むむむ〜っ! 今から全員倒しちゃうんだからね!」

ミセ*>ワ<)リ「それじゃあアタシの作品をミンナ見ろぉ〜〜〜〜〜〜ッ!!」

252名無しさん:2018/09/17(月) 00:44:08 ID:VW2rrFWs0
足跡で作ったフレームでは?
構成の話だったらこうだと思う

      。(句点)→  。。  
゚(半角半濁点)と●→ ゚●゜←゜(全角半濁点)

253名無しさん:2018/09/17(月) 00:44:41 ID:VW2rrFWs0
投下と被ったかすまん

254ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:44:43 ID:xKKLOcCI0




トランスチューブターミナルの方角から、
天蓋の光学ディスプレイが、にわかに曇りの様相を呈してきた。

人工的な青空を模したカラーが、
黒と灰の混ざりあった靄に切り替わっていく。

光学ディスプレイは一見天蓋を隙間なく覆い尽くしているように見えるが、
互いの辺には若干の隙間があり、
そこからスプリンクラーにより人工的な降雨が再現される。



デルタ・コンプレックスは絶えず工業地帯からの有害な排煙が大気を汚しており、
こうやって定期的に大気汚染物質を雨に吸着させ、
更に地下にある処理施設へ流すのだ。




.

255ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:45:06 ID:xKKLOcCI0

僕はくたびれた合皮の鞄から、色あせた"緑《グリーン》"の折り畳み傘を取り出す。
近くを清掃しているボットを横目に、早々にそれを広げた。

全てのボットは監視業務を兼任していて、
常にこの地下都市に住む市民を見張っている。

偉大なるコンピューター様が管理なされている完璧な社会で、
愚かにも雨に濡れ、
自身の体調を崩す要因を作り出す愚鈍な市民など存在しないのだ。くそったれ。



工業地帯から自身のクリアランスである緑の居住地区に出る。

画一的なデザインのアパルトメントが立ち並んでいるので、
しっかりと標識を見ないと現在自分がどの通りを歩いているのか分からなくなる。

チェス盤の様に整理され尽くした美しい街並みといえば聞こえがいいが、
実際はコピー&ペーストで記号化きった無機質な空間と言わざるを得ない。


更にこの場所をせせこましく感じさせるのは、
屋根の上を走る"輸送道路《トランスハイウェイ》"だ。

自動運転の輸送車が時間を問わず走り回るせいで、
その騒音と排ガスにこの街は常に溺れている。

輸送車も、市民のクリアランスに合わせて色分けされていて、
それぞれに配給される物資が詰め込まれている。


頭上で鳴る、タイヤが荒れたアスファルトを転がる音を聞きながら、
僕はゆっくりとかぶりを振った。


.

256ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:45:27 ID:xKKLOcCI0



思うのは、"人工食糧《レーション》"のこと。


完璧な栄養素と機能性を兼ね備えたコンピューター様の最高傑作と名高いソレ。

裏を返せば栄養素と機能性以外の全てが切り捨てられており、
味は無く、食感は砂粒を握り固めたような劣悪なものだ。

もちろんそれに文句の一つでもいえば、間違いなく反逆者として処刑される。
だから僕ら下級市民は皆、文字通り味気ない生活を"享受させて頂いている"訳だ。

最近は舌も胃も、人工食糧を受け付けなくなって来ていて、
こっそりと職場の産業廃棄物に混ぜて捨てている。

同僚から痩せたことを悟られないように、
仕事着にソファから抜いた綿を詰め、着膨れするようにして誤魔化している。

しかしそれも、次の医療ボットによる定期検診で間違いなく看破されるだろう。

単純なもので構わないから何か味があれば、少なくとも飲み込むに足るのでは、と
誰に言うでもない愚痴にも似た提案が、あぶくのように湧いては割れた。

やがて、その不満も洗い流すように雨が降る。
傘膜に当たる雨粒が跳ねる音は、存外嫌いじゃない。

あと数分もすれば雨脚は更に強まるはずだ。
その前に家に入らないと、傘を差したくらいではずぶ濡れ必至だろう。

僕は少し早歩きになると、傘と雨で視界の狭まった世界で、
居住地区に走る送電ケーブルに無造作にぶら下げられた標識を睨むように進んだ。





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257ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:45:49 ID:xKKLOcCI0



――カァ……ァアン。



ふいに、硬質な反響音が聞こえた。
丁度、金属を壁か何かに打ち付けたような音だ。

僕はその音の方向に顔を向ける。

大通りと大通りの間にひしめくアパルトメント達の隙間。
インフラ配管や室外機が絡み合う、薄暗い路地裏に、それは居た。




――最初は、人間だと思った。



室外機の一つに腰掛け、壁を背もたれにして、濡れているのだと。

傘を忘れて、少しでも雨を避けるためにそうしているのか、
はたまた、この管理社会に疲れ切って頭の狂った"偏執狂"であるのか、
どちらにせよ、お近づきになっても僕の得になる事は無いだろう。


傘に入れてやる代わりに金を巻き上げることも考えたけど、
あいにく今の僕の生活に、
そもそも金を使うような時間が無いことを思い出して思わず笑いが出た。





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258ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:46:27 ID:xKKLOcCI0



だからだろうか、なんとなく、その人影に近寄った。


何か助けになれば、なんて良心からじゃない、
単純に先程の音の出処が気になっただけだ。

もし何かしらの異常があるなら、
"端末《ターミナル》"からコンピューター様に報告するのが市民の義務だ。

傘の柄を首と肩で挟むように支え、
空いた両手を使って合皮鞄から"光線銃《レーザーガン》"を取り出す。

もし、かの人影が当方の予想通り狂人であり、こちらに襲いかかってくるようであれば、
迷わずに引き金に手をかけ処刑出来るようにする準備だ。




もう一度、あの音が響く。




距離をつめる度に、
雨のカーテンの向こう側にボヤケていた輪郭がはっきりしてくる。



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259ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:47:02 ID:xKKLOcCI0



どうやら女のようだ。

肩口の下辺りまで伸びた黒髪が、水を吸って艶めいた輝きを放っていた。

その女は、室外機に腰をかけながら、ゆっくりと前後に揺れている。
そして、自身の後頭部をアパルトメントの壁に打ち付ける時に、あの金属音が響いていたのだ。

間違いなく、狂人の類だろう。

僕は光線銃の銃口を、その人影に合わせるように持ち上げる。

その時、女が前後に揺れるのを止め、首だけをゆっくりとこちらに向けた。




――顔の半分が、無かった。




正確には、彼女の顔面の右頬から額までの皮膚が剥がれていたのだ。

そして、鉛色に鈍く光る金属の頭蓋骨と、
剥き出しのセンサーアイが雨粒を纏うように晒さている。




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260ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:47:39 ID:xKKLOcCI0


(´・_ゝ・`)(自律人形か……)


一見すると異様な姿に一瞬あっけに取られるも、すぐにその考えに思い至る。

人型ボットの所有は"藍《インディゴ》"以上の階級にのみ認められた特権であるが、
おおよそ、そこでの仕打ちに耐えかねて逃げてきたのだろう。

最新鋭の自律人形は擬似的な感情を有するものがあると聞いたことがある。
そして、既にこの"疑似的"という修飾語が曖昧なものになりつつあるほどに進歩している、とも。


(´・_ゝ・`)(どうしようか。この場合の対処は頭に入ってないなぁ)


狂人で無いことに安堵しつつも、この事案をどうすれば良いかという次なる課題が出てきてしまった。

自身より上の階級の持ち物である事は確かであり、安易に破壊することは出来ない。

しかしながら、これを端末から報告すると、この自律人形を逃した藍様は、
コンピューターから『自身の持ち物もロクに管理できないマヌケ』の名のもとに処刑されるだろう。

そうなったら、その後の逆恨みが怖い。

処刑されても記憶を引き継いだ"予備《クローン》"が即生成される。

それがこの地下都市の良いところであり、くそったれのその2だ。



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261ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:48:50 ID:xKKLOcCI0


そんな僕の逡巡を尻目に、その女型自律人形は微笑んでみせた。
人の相貌を残している左の眦を下げ、口角を少しだけ上げる。

その瞬間、強まった雨が僕の突き出した光線銃に当たって、水滴が跳ねた。
避ける間もなく、その水滴は僕の口内へ侵入した。

大気汚染物質を含んだそれは、単純に健康に悪いだけでなく、
その味も糞を煮詰めたみたいに最悪なものだ。

大抵の場合、口に入った時点で反射的に吐き出そうとえづいてしまう程に。


しかし、そうはならなかった。


それどころか、僕は今まで感じたことの無いほどの幸福感に包まれていた。
僕の舌の上を走る、柔らかな布で撫でられたような心地よい快感。
一瞬で口内全部に広がった快楽の波は、余韻を残すように何度も寄せては返した。

思わず銃を落として口元を押さえてしまう。
それは吐き出すとは真逆の行為で、つまり僕はこの口の中の"コレ"が逃げないようにしたんだ。




何が起きたのか分からなかった。




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262ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:49:12 ID:xKKLOcCI0


「美味しいですか?」



少し掠れたような、ハスキーに寄った声がして、
僕は口を押さえたまま、声の方向にピントを合わせる。

自律人形が、こちらを見ている。

そしてもう一度、同じ抑揚で、こう言った。



(◎、`*川「――美味しかったですか?」



その時、僕は理解した。

今僕が感じているこれは、"味"なのだと。
今まで一度も感じたことのない、未知のもの。

僕の階級では、その知識のみは開示されていた。
甘い、酸っぱい、しょっぱい、からい、苦い。味というものはこの5つの組み合わせから成り立つと。

でも実際には人工食糧以外を口にする機会の無い僕たちは、
苦い以外の4つに関しては、予備が尽きるまで知り得なかったはずのものだ。



それを今僕は、体感しているのだと。



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263ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:49:36 ID:xKKLOcCI0



それからもう一つ理解したことがある。




眼前で微笑む自律人形は、ただの汎用ボットじゃない。

こんな機能を持っているのは、最上階級"紫外《ウルトラヴァイオレット》"専用のアレ以外あり得ないんだ。


(´・_ゝ・`)「――"美食人形《グルマヌカン》"……」





僕の言葉に続くように、人形は口を開く。





(◎、^*川「さぁ、"ご主人様《マスター》"、お次は何をお召し上がりになるの?」






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264ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:49:58 ID:xKKLOcCI0






(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 







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265ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:50:34 ID:xKKLOcCI0
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あれから一週間経った。

僕は彼女を家に持ち帰っていた。

痛々しい程に破れていた顔面の人工皮膜には、
使う機会もなく余らせていた配給の包帯を巻き付けた。

大気汚染物質を吸着した人工毛髪は丁寧に洗ってやり、
同じように身につけていた古めかしい給仕服も洗濯してやった。

そこまですると、もはや生身の人間と見分けがつかない。

包帯で顔半分を覆っているのは若干気味が悪いが、
あいにく僕には修復の技術が無いので、そこはお互い我慢することにした。




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266ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:51:02 ID:xKKLOcCI0


――美食人形。


人間の脳髄に作用する感応波を発することで、
本来なんの味もない人工食糧に特定の味付けをすることが出来る。

更に、共に食事を楽しむという空間の演出づくりの為に
会話機能と上等な擬似感情を有する。


当然とんでもない高級品であり、最上階級以外は所有を許されない。


それは単純に高価であるというだけじゃなくて、
下級市民に余計な探究心を抱かせないための措置という意味合いの方が強い。

文字通り『味をしめた』市民は、他の美味を追求したがるだろう。

そこに付随して、本来その階級では開示されていない情報までも嗅ぎ回るようになり、
いずれは立派な反乱分子に成長するに違いない。


コンピューター様はそう判断したのだ。


だからほほ全ての情報開示が許されている紫外階級のみに、
嗜好品として与えられるのだ。




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267ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:51:28 ID:xKKLOcCI0

(´・_ゝ・`)「……これで僕も小悪党から、立派な大悪党だな」

(//、`*川「あら、ご主人は小悪党でしたの?」

(´・_ゝ・`)「そうさ。皆多かれ少なかれ、規律に違反してる。
      善良なる完璧な市民なんてどこにもいやしないのさ」

(//、`*川「"悲観主義《ペシミスト》"ですの?」

(´-_ゝ-`)「そうじゃないよ。息苦しい中で、なんとか楽しく生きるのが人間ってこと」

(//、`*川「それがいいですわ。さぁ、今日は何をお召し上がりになりますか?」

(´・_ゝ・`)「『甘い』、がいいな。甘いのが一番好きだ」

(//、^*川「あらあら、ご主人はお子様みたいなことおっしゃるのね」



そう言って彼女は口元に手を当てながらクスクスと笑うと、
戸棚からパッケージされた人工食糧を取り出す。

それを開封した後、きちんと清潔に洗われたプラスティックの白皿に丁寧に並べていく。



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268ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:51:54 ID:xKKLOcCI0

以前はパッケージから直接貪るだけでだったけど、
今は彼女にこうやってお膳立てしてもらう。


曰く、(//、^*川『盛り付けも、美食の一部ですわ』


実際、そう言われると少し美味しそうに見えるから不思議だ。

僕は彼女がテーブルの向かいに腰掛けるのを待ってから、皿に手を伸ばす。


(//、`*川「あら? いただきますはないんですの?」

(´・_ゝ・`)「おっと、すまない」

(´-_ゝ-`)「――いただきます」

(//、^*川「どうぞ、召し上がれ」


左目を柔らかく閉じ、歌うように彼女は言う。

それが絵になるくらい美しくて、
僕は手を伸ばしたまま彼女を見つめる。




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269ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:52:17 ID:xKKLOcCI0

(//、`*川「……? どうしましたの? 味付けを変えます?」

(;´・_ゝ・`)「ううん、そうじゃないんだ。そうじゃ、なくて」

(//、`*川「思いっきり辛いのがお好みですの?」

(;´・_ゝ・`)「ちょ、ちょっとそれは勘弁」

(//、^*川「ふふふ」


さすが、という言い方でいいのだろうか。
彼女との会話は楽しい。


人工食糧を摘んで、口の中に放り込む。

とても落ち着く子守唄が、じんわりと脳髄に染みていくような、
柔らかな羽毛で頬を撫でられるような、そんな幸福感がゆっくりと体全体に行き渡る。

『甘い』は、優しい。

だから好きだ。

残念ながら、食感までは変えられないので、
口の中にはザラついた感覚が残ってしまう。

それでも以前の無味無臭の固形食とは比べようも無いほど美味だった。



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270ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:52:42 ID:xKKLOcCI0

(´・_ゝ・`)「――君はなぜ、あの日あの場所にいたんだい?」

(//、`*川「ほら、ご主人。こぼしてますわ」

(;´・_ゝ・`)「おっと、ごめんね」

(//、`*川「後でお掃除しますわね。……それで、あの日のことですね」

(´・_ゝ・`)「うん。君のことがもっと知りたいんだ」

(//、^*川「あら、うれしいですわ」


彼女はそう言って微笑んだけど、
その前に一瞬悲しむような表情になったのを僕は見逃さなかった。


(//、`*川「すごく、すごく単純なお話ですの」

(//、`*川「私、"廃棄処分品《ジャンク》"として捨てられる予定でしたの」

(´・_ゝ・`)「なんでまた。こんなに素晴らしいのに」

(//、^*川「そう言っていただけて光栄ですわ」

(//、`*川「でも、現実は型落ちモデルですのよ」

(//、`*川「私、『P-20xx』モデルは旧型ですので、再現できる味に限りがありますの」

(//、`*川「それで、つい最近『T-20xx』という最新のモデルがロールアウトされまして」

(//、`*川「私はお役御免、廃品回収の自動走行車に詰め込まれて、処理施設行きになるところでしたのよ?」

(´・_ゝ・`)「それは、また……」




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271ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:53:22 ID:xKKLOcCI0

(//、`*川「とっても『苦かった』ですの。それから『しょっぱかった』……」

(//、`*川「だから私、トラックの荷台から飛び出して、
      そのまま、この地区の上を走る輸送道路から飛び降りましたの」

(;´・_ゝ・`)「随分と無茶をするなぁ」

(´・_ゝ・`)「顔は、その時に?」

(//、`*川「そうですわ。輸送車から飛び出した時にハイウェイを長く転がったんですの」

(;´・_ゝ・`)「聞いてるだけで、肝が冷える」

(//、-*川「――逃げたかったんですの、『苦い』から」

(//、-*川「『苦い』のは嫌ですわ……」


彼女は自分の肩を自分で抱いてみせる。

そのままキュウと小さくなるように顔を伏せて、
膝を抱えるように足を椅子の上に乗せた。

先程から彼女が口にする『苦い』や『しょっぱい』などの味の表現は、
どうやら彼女の感情を意味するらしい。

『苦い』は恐怖、『しょっぱい』は悲しみだ。




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272ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:53:48 ID:xKKLOcCI0
僕は立ち上がると、テーブルの向こう側に手をのばす。

そのまま彼女の黒髪に触れ、優しく掻き回す。

人工毛髪特有の過度な指通りの良さを感じながら、何度も、何度も、撫でた。


(´・_ゝ・`)「僕は、君を捨てたりしないよ」

(//、-*川「……ホントですの?」


顔は、上げない。

膝と膝の間に顔をうずめるようにしながら、
拗ねるように彼女はそう言った。


(´・_ゝ・`)「ホント。約束する」

(//、-*川「……『約束は、破るためにするものだ byレーニン』ですわ」

(;´・_ゝ・`)「君のデータベースは随分危険な方向に偏ってないかい?」

(//、^*川「気の所為ですわ」


やっと顔を上げた彼女は、僕をからかうみたいに笑ってみせた。



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273ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:54:19 ID:xKKLOcCI0

そのまま彼女は続ける。


(//、`*川「それを言うと、ご主人も随分と博識ですわね」

(//、`*川「私が監視ボットでしたら階級を逸脱した知識の所有の名目の下、即処刑ですわよ?」

(´・_ゝ・`)「ははっ、怖いことを笑顔で言うなぁ」

(´-_ゝ-`)「仕事柄、そういう知識に触れる事が多いんだよ」

(//、`*川「終ぞお聞きしませんでしたけど、ご主人は何のお仕事をされてますの?」

(´・_ゝ・`)「"焚書士"だよ」

(//、`*川「焚書――ですの?」

(´・_ゝ・`)「まぁ、本に限った話じゃないけどね」

(´・_ゝ・`)「この都市の規律を乱し、治安を害する有毒図書を探して、燃やしてしまうのさ」

(//、`*川「本――なんてこの都市にまだあるんですの?」

(´・_ゝ・`)「ある場所には、ね」

(´・_ゝ・`)「さっきも言ったけど、市民たちは多かれ少なかれ規則を犯しているものだ」

(´・_ゝ・`)「軽く叩いただけでホコリが舞う、そんな奴らばっかりさ」

(//、`*川「それでも、随分骨の折れる作業に思えますわ」

(//、`*川「市民の皆様だって、許可なく図書を保有していれば
      処刑されることが分かっているでしょうから、必死に隠しますわよね?」

(´-_ゝ-`)「そうだねぇ……」

(´・_ゝ・`)「――でも、あいにく僕の鼻は特別製でね」

(´・_ゝ・`)「古くなった紙の匂いや、色褪せたインクの香りなら、100m先でも嗅ぎつけられる」

(//、`*川「すごいんですのね」

(´・_ゝ・`)「まぁ、これもバレたら処刑間違い無しの特殊能力だけどね」

(//、`*川「綱渡り稼業ですのね」


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274ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:54:45 ID:xKKLOcCI0

(´・_ゝ・`)「それで、知識の話だけどね……」

僕は彼女の頭の上に乗せっぱなしだった手を離すと、
ベッドが置かれた部屋の隅へ向かう。

簡素な組み立て式のスプリングベッドと、その隣に小さなキャビネット。

僕はそのキャビネットの上に掛けられていた、題名のない風景画の収まった額を外す。

その下からは、ダイヤル錠が付いた金庫の扉が顔を覗かせる。


(//、`*川「まぁ」


彼女は僕の背中に感嘆の声を投げる。

ちょっと得意になりながらダイヤルを右へ左へひねると、
カチリという錠の外れる音がして、金庫の扉が少し浮いた。

そのまま取っ手に手を掛けて扉を引くと、中からエタノールに似た揮発臭が漏れる。
そこには、僕の数百冊に及ぶ蔵書が収納されていた。


(´-_ゝ・`)「これが、僕が小悪党たる所以さ」

(´・_ゝ・`)「市民から回収した図書で、気に入ったものがあれば、こうやってこっそり持って帰ってきちゃうんだ」

(//、`*川「ご主人はお持ち帰りが得意ですのね」




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275ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:55:11 ID:xKKLOcCI0


言いながら、彼女は椅子から立ち上がりこちらに歩み寄る。

僕の肩越しに金庫の中身を見ると、
背表紙に書かれた作者名を読み上げていく。


(//、`*川「『トルストイ』『モンテーニュ』『ゲーテ』『トマス・モア』『韓非子』……随分節操の無い――
       あら、『手塚治虫』もありますのね」

(´・_ゝ・`)「中身で選ぶこともあれば、表紙で選んだりもするからね」

(//、`*川「『国富論』『我が闘争』……確実に処刑ものですわねぇ」

(´・_ゝ・`)「僕の他には君しか知らない」

(´・_ゝ・`)「だから『約束』」

(´-_ゝ-`)「もし僕が君を捨てるようなことがあれば、君はこのことを何処へなりと報告すればいい」


僕がそう言うと、やや間があってから
後ろから抱きしめるように腕が回される。

人工被膜の下には薄いながらも弾性の強いケイ素クッションが内蔵されているので
自律人形といえど、柔らかい感触がする。


(//、-*川「そんな『しょっぱい』こと仰らないで。泣いてしまいますわ」


彼女にそんな機能が備わっていないことは分かっていたけど、
それでも僕は回された腕に、自分の手を重ねた。


(´-_ゝ-`)「分かった。もう二度と言わない」




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276ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:55:37 ID:xKKLOcCI0


僕がそう言った瞬間、壁に備え付けられた時計からアラームが鳴った。

出勤時間が来たのだ。


(´・_ゝ・`)「ごめん、もう行かないと」

(//、`*川「そう……ですのね」


僕の背中から、彼女の柔らかさが遠ざかる。

彼女に向き直る前に、
僕は一冊の本を金庫から引き抜き、そのまま彼女に手渡した。


(´・_ゝ・`)「これ、きっと面白いから読んで見てよ」

(//、`*川「『オスカー・ワイルド』……?」

(´・_ゝ・`)「そう。彼の短編集」

(//、`*川「お好きなんですの?」

(´^_ゝ^`)「割とね」


玄関脇のポールハンガーに掛けられた緑のコートと羽織ると、僕は家を出た。


扉が閉まる直前に聞こえた『いってらっしゃいませ』は嬉しそうに弾んでいたように思う。




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277ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:56:19 ID:xKKLOcCI0

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仕事からの帰り道、コートの裏の四角い感触を胸に感じながら、
僕は彼女の言葉を思い出していた。


『再現できる味に限りがある』


裏を返せば、僕の知っている5つの味以外にも
その範囲の限りであれば再現出来るということなのではないだろうか?


僕も、この本を手に入れるまで思いつかなかった。
味、とは単に味覚を刺激するものという意味ではない。
それぞれの味が混ざり合って、それが『料理』となる。

"美食人形《グルマヌカン》"だ。その機能を有していると考える方が普通だ。



なんで気づかなかった?

決まってる。



その思考に行き着くまでの情報が、僕の階級には圧倒的に足りなすぎた。
だが今は違う。僕は知ってしまった。

否応にも足が早まる。期待感に心臓が早鐘を打つ。
緑階級の居住区画に戻り、標識の確認もせずに大通りを突っ切る。

もし間違えて自分の家以外に入ってしまえば、家宅侵入罪で即処刑な訳だが、
今の僕には、そんなことどうでも良かった。

足が覚えている距離感に任せてずんずんと進み、自宅の扉を勢いよく開いた。




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278ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:56:53 ID:xKKLOcCI0


(*´・_ゝ・`)「ただいま!」


僕はその言葉と同時に、後ろ手で扉にロックを掛ける。
厳重に二重のチェーンロックまで施して。


(//、`*川「おかえりなさいませ、ご主人様」

(//、`*川「そんなに血相変えて、なにかありまして?」

(*´・_ゝ・`)「君に聞きたいことがあるんだ!」

(//、`;川「は、はぃ?」


僕は足早に彼女に歩み寄ると、両肩に手を乗せて目を見開く。

言いたい言葉があるけど、息切れと、うまい説明が見つからなくて
パクパクと二度三度口を開いては閉じてを繰り返してしまう。

それが自分でもじれったくて、地団駄を踏みたい気分に駆られる。


(//、`*川「大丈夫ですよ、落ち着いてくださいな」


そんな僕の内情を察したのか、彼女は優しく語りかける。
以前僕がそうしたように、僕の髪に指を通す。

冷たい彼女の指の感覚は、僕の頭の芯を冷静にさせた。

目を瞑り、深呼吸をする。
出来るだけ、シンプルに伝えよう。そう思う。

それだけ決めると、僕はゆっくりと瞳を開いた。
そして彼女に告げる。


(´・_ゝ・`)「君に、料理をしてほしいんだ」

(//、`*川「ぅん?」




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279ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:57:18 ID:xKKLOcCI0

しまった、シンプル過ぎた。

僕の言葉の真意が汲み取れないまま、彼女は小首を傾げる。

その拍子に、しなやかな黒髪が包帯の下辺りに揺れて、
なんだかとても艶めかしい。


もう一度、今度はもう少し情報を添加して説明する。


(´・_ゝ・`)「君は以前『再現できる味に限りがある』と言っていたね」

(//、`*川「……ええ、言いましたわ」

(´・_ゝ・`)「それは、"五基本味"しか再現できないってことなのかな?」

(//、`*川「――それとも、もっと複雑な」

(´・_ゝ・`)「"料理"の中で限りがあるってことなの?」

(//、`*川「そ、れは……」


僕が彼女を家に招いて初めて、言い澱む。

その顔は迷いであり、怯えであり、恐れであり、哀れみでもあるように思えた。
彼女の表情の根底にあるものにすぐに合点がいく。

僕は彼女は次の言葉を紡ぐより早く、再び話を切り出した。


(´・_ゝ・`)「クリアランス違反……ってこと?」

(//、-*川「――そうですわ」




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280ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:57:55 ID:xKKLOcCI0


単純な話だ。

今までの彼女との会話の中で、僕からクリアランス違反の話をすることはあっても、
彼女から新しく知り得る様な情報を開示されたことは一切なかった。

それは彼女の思いやりだ。

あるいは単にロボットしての原則従っているのかもしれないが
ともかく彼女が僕をご主人様と呼んでいるということは、
少なくとも僕の立場を危うくするような行為は一切出来ないということなのだろう。

味の話も、再現も、僕が僕のクリアランスで知り得る範囲である
"五基本味"の中だけで行われてきた。

美味人形の存在だって、
そういうものが上流階級にはあるという事は下級市民にも開示されている。


だが、そこまでだ。


この世界に"五基本味"以外の味があり、
それらを組み合わせて更なる美味を生み出せるという事は
最上階級でしか知り得ない情報だ。


本をくすねて、クリアランス外の情報を持つ僕ですら
何故か遠いおとぎ話のように思っていた。

だから現実にしようなんて一度も考えなかった。




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281ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:58:26 ID:xKKLOcCI0

でも、事情が変わった。僕は手に入れてしまったのだ。


(´・_ゝ・`)「……これを、見てほしい」


僕はコートの裏側に隠していた一冊の本を彼女に見せた。

残る左目を大きく見開いて、彼女は僕の顔と本とを交互に見た。


(//、`*川「――料理のレシピ本」

(´・_ゝ・`)「そう。もう僕は知ってしまった」

(´・_ゝ・`)「料理というものは、物語の中だけの存在じゃない。現実に作り出せるものなんだって」

(´・_ゝ・`)「……答えてほしい」

(´・_ゝ・`)「君は、料理の味を再現、出来るの?」


しっかりと、彼女の瞳を見据える。

人工角膜の向こうにセンサーアイがうっすらと見える。

そのピントが収縮と拡散を繰り返し、小さくカシャと音を立てる。

そして、一度目を閉じると
僕の胸に頭を埋めるように寄りかかりながら、腰に手を回してくる。

しっかりと密着した状態で、彼女は僕の質問に答えた。




(//、^*川「――出来ますわ。貴方がそれを、望むなら」




その声は、音響装置を通して出ているはずなのに、震えている様ように聞こえた。



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282ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:59:02 ID:xKKLOcCI0

僕はレシピ本を普段食事に使用しているテーブルの上に置くと、あるページを開いた。

本来ならば燃やすべきこの本を、懐に入れてしまった一番の理由がそこにある。


(´・_ゝ・`)「僕は、コレが、食べてみたい」


そう言って指さしたレシピのタイトルは、【Strawberry sponge cake】

見開きの右ページは原材料と制作の工程表が、
左のページには、完成品と思われる料理の写真がカラーで掲載されている。

おそらく数百年以上前、まだ人類が地上に暮らしていた核戦争以前の産物だ。

僕はこの写真の中の料理に惹かれてしまった。

三角柱の形は、おそらく円形の一部をカットしたものだろう。

海綿質の柔らかな層の間に、白いクリームが挟まり、
赤い果実の断面が見えている。

層の上部にも、クリームがたっぷりと飾られていて、
その頂点に血液のように昏い紅色をした果実が輝いていている。


味も食感も全くの未知。


しかし僕の脳髄に直接響くように、この料理を食べたい衝動が広がる。
写真を見ているだけで、口内に唾液が溜まっていく。

なるほどコンピューター様の見立てはまったくもって正しかった訳だ。
一度味をしめてしまえば、その先の人間の欲望に歯止めはない。

僕は本来ならば、仕事終わりにダストシュートにまとめて放り込むはずの本の束から
レシピ本だけを抜いて、懐に隠し家まで持って帰った。

そして彼女に味の再現をこうして頼むに至るのである。



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283ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:59:28 ID:xKKLOcCI0


(//、^*川「これはまた、随分とお可愛いものを」


先程までの震えた声と不安の表情をすっかり消して、彼女は笑う。
どうやらこの料理は男性市民が口にするのは恥ずかしい類のものらしい。


(´・_ゝ・`)「この料理を知ってるのかい?」

(//、`*川「これは、『スイーツ』と呼ばれる菓子類ですわ」

(´・_ゝ・`)「菓子……」


いくつかの図書にその言葉が出てきたのを思い出す。

ちょっとした空腹を満たすための、甘い料理という説明だった気がする。

なるほど写真をよく見てみれば、確かに横に添えられたフォークと大きさを比べると
それほど食いでのある料理では無いらしいことが分かる。


(//、`*川「旧時代に、女性が好んで食べたモノですわよ」

(;´・_ゝ・`)「そ、そうなのかい? でもこんなにキレイなものに、男も女もないさ」


ロマンチストですのね、と彼女はもう一度口元に手を添えた。

その笑みが終わると、彼女は僕に背を向けて、
人工食糧が保管されている戸棚の前まで歩む。

そしていつもの食事の準備と同じ様に、皿の上にそれを盛り付けると、
テーブルの上、開かれたレシピ本の隣に置いた。



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284ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 00:59:57 ID:xKKLOcCI0


(//、^*川「きっと写真を見ながら食べたほうが美味しいですわ」

(//、`*川「さぁ、おすわりになって」


そう言って手のひらで椅子を指し示す。
僕はその申し出に素直に従う。

ほぼ着席と同時に人工食糧に手を伸ばしたけど、
ふと彼女の方を見ると、じっと僕の顔を見つめていたので、
なんとなくもう一度尻の居所を調節してから、「いただきます」と言った。


(//、^*川「はい、召し上がれ」


いつものやり取りをこなすと、彼女は満足したように両手を広げた。


先程よりも少し冷静な気持ちに引き戻された僕は、
無性に緊張しながら、再度皿の上に手を伸ばした。

この緊張の中には、『期待を裏切られたらどうしよう』という後ろ向きのものも含まれてしまっている。
定型のあいさつによりニュートラルに引き戻された思考が、もしもの保険をかけはじめているのだ。


それでも僕は欲求に抗うことが出来ない。
指の先につまんだ人工食糧も、いつもよりも重量がある気がしてならない。


震える指先を口元まで運ぶ。

一瞬彼女を見る。

笑っている。

それにひどく安堵を覚えて、僕は一気に口に放り込んだ。



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285ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:00:24 ID:xKKLOcCI0


(*´・_ゝ・`)「――っ!!」


突き抜けるような爽やかな刺激が、口の中で爆発した。

おそらくは酸っぱいに近い味なのだろうけど、全く嫌じゃなくて、
むしろいつまでもその中に溺れていたいと思わせるような、晴れやかなものだった。

その余韻もつかの間、次に現れたのが、まるい甘み。
それはいつも口にしていた単純な『甘い』とは全く違う質感を持っていた。

きめ細かく、かつ重厚なそれが、
行進するみたいに舌の上を縦横無尽に駆ける。

ゆっくり丹念に編み上げられた極上の織物のような、
軽いはずなのに質量があると錯覚してしまう上品な味。


その2つが続けざまに発現したあと、最高の波が遅れて到着する。


甘いと、酸っぱいの混ざりあったその味は、心臓の奥の奥まで到達したみたいで、
僕の胸は一気に苦しくなる。


なんだこれは。


服の上から心臓に手を当てる。大きく脈打っている。

今までの都市生活で感じたことの無い感覚。
それがこの味で想起させられているんだ。


例える言葉が見つからないまま、その味覚の奔流に身を任せる。



甘い、酸っぱい、甘い、酸っぱい。


苦しい。胸が。締め付けられる。

でも決して嫌じゃないんだ。嫌なんかじゃない。



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286ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:01:24 ID:xKKLOcCI0


――ポタ。



胸を押さえる僕の手の甲に、ほのかに温かい水滴が落ちた。


(´;_ゝ;`)「――あ」


僕は、泣いていた。

美味しい、なんて言葉だけじゃ何ページ書いたって足りない。
この味が説明出来ないように、自分の感情にも正しい意味をもたせることが出来ない。

僕は嗚咽を漏らさないように、むりくりに微笑みながら彼女を見る。


(//、-*川「いいんですのよ。本当に美味しいものを食べたら、人は涙を流すものですの」


彼女の冷たい指先が、僕の頬を走る涙の跡に触れた。
そして親指でゆっくりとそれを拭う。

僕は咀嚼を止めることも出来ないままだったけど、
彼女は何度も何度も僕の頬を撫でた。

それが嬉しくて、ありがたくて、涙の方も止まることが無かった。



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287ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:01:57 ID:xKKLOcCI0


(//、-*川「知っていまして?」


そう彼女は僕に投げかけたけど、
返答を求める問いかけじゃないことはすぐに分かった。

そのまま彼女の言葉に耳を傾ける。


(//、`*川「今ご主人の口に広がる味を『甘酸っぱい』っていいますの」

(´・_ゝ・`)「あふぁふっはい……」

(//、^*川「ふふっ、お口にものを入れたまましゃべるのはお行儀がよろしくありませんわ」

(´・_ゝ・`)「むぐ……」

(//、`*川「この『甘酸っぱい』には、前時代、変わった意味合いがありましたの」

(´・_ゝ・`)「――それは、なんだい?」

(//、`*川「……」

(´・_ゝ・`)「……」




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288ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:02:23 ID:xKKLOcCI0
(//、^*川「――ふふっ」

(//、^*川「ひ・み・つ、ですわ」

(;´・_ゝ・`)「……なんだい、それ」

(//、^*川「でもね、ヒントを差し上げます」

(//、`*川「もし、今、私が擬似的に模倣しているこの感情に名前をつけるなら、きっと」

(//、^*川「とっても『甘酸っぱい』ものになりますの」

(;´・_ゝ・`)「……わからん」

(//、`*川「往々にして、殿方とはそういう生き物ですわ」

(//、^*川「さぁ、まだまだたくさんありますわ。残さず召し上がってください」


彼女はそれだけ言うと、頬杖付いて、僕の顔を眺めるようにした。

頭の中には彼女の言ったヒントが飛び回っていた。

それでも彼女のススメ通り、更に手を伸ばしているうちに、ゆっくり記憶の底に消えていった。



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289ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:02:50 ID:xKKLOcCI0


すっかりと平らげる頃には、すでに明日の仕事に支障が出てしまうほどの時間が迫っていた。
一つ一つをあまりに大事に食べすぎたらしい。

僕は少し焦りながらも、ごちそうさまと、それから彼女への謝辞を忘れなかった。
その言葉に、彼女は微笑みだけで返すと、皿をテーブルから取り上げ、流しへと向かった。


(´・_ゝ・`)「あ」


瞬間、口の中にザラつく無味の感覚が蘇った。
食事が終わったので、彼女の感応効果が切れたのだ。

その不快な質感に思わず声が漏れた。

彼女は首だけでこちらを振り返ると、


(//、`*川「どうか、しましたの?」


と言った。


(;´・_ゝ・`)「うん、ちょっとね」


僕はそれを返すのが精一杯で、コップの中の濾過消毒水を流し込んだ。
それで口の中の砂粒みたいな感触はとりあえず喉の奥へしまい込むことが出来た。



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290ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:03:32 ID:xKKLOcCI0

(´-_ゝ-`)「きっと『本物』なら、こんなことないんだろうな……」


意識せず零れた自分の言葉に気づいて、慌てて口を覆った。
そんなことで、発言を取り消せるわけでもないのに。

恐る恐る彼女の方を見る。
先と変わらない様子で洗い物を続ける後姿に、僕は胸を撫で下ろした。

間違っても言っちゃいけない言葉だった。彼女に対してあまりにも失礼な――。


人間の欲望に際限がない。
やはりそれは正しい。


手際の良い洗い物の音に耳を傾けながら、僕は自責と自制の念を、今一度深く心に刻んだ。




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291ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:04:18 ID:xKKLOcCI0
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それから僕は定期的に、彼女にレシピ本から味の際限を頼んだ。

カレーに、ハンバーグに、唐揚げなんていうのも食べた。
どうやら僕の味覚は前時代でいうところの『子供』に相当するものらしくて、
そういうものばかり頼む僕に、彼女はいつも微笑んだ。

全部美味しかった。
そしてやっぱりそのどれもがそれ以上の言葉で飾ることが出来なかった。

僕は仕事に行く前に、必ず彼女に本を一冊渡す。
家に戻ると、大抵彼女はソファに腰掛けて、その本を読んでいた。

食事の話題は必然的にそれら本の内容に関してだった。

あれが面白かった。コレはイマイチだった。
この登場人物が好き。こいつは嫌い。

この会話も、当然今まで誰ともしたことが無かった。
だから凄く楽しくて、僕はいつまでも彼女とこうしていたい想いに捕らわれる。

美味しい料理と、素敵な友人。

たったこの2つで人生がどれほど豊かになるのか、
この都市の市民の何人がこのことを知っているのだろうと思うと、
やはりここが哀れな囚人共の牢獄でしか無いことを嫌でも再確認させられた。





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292ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:04:57 ID:xKKLOcCI0



――その日も、雨が降っていた。

濡れないように細心の注意を払いながら、帰路につく。

デルタ・コンプレックスの天候と昼夜には一定の規則がなく、
コンピューター様の思いつきでコロコロと切り替えられる。


中でも劣悪なのが、雨と夜の組み合わせだ。


ただでさえ視界の悪い雨の日に、夜の帳が降りる。

これは完璧に区画整理された居住区画で目的地にたどり着く確率を格段に下げる。

間違った部屋に入れば処刑対象なので、
こういう日は誰も外出したがらないし、仕事を終えた市民はそのまま仕事場で朝を迎えるか、
ある程度の覚悟の下帰宅するかのいずれかを選択しなければならない。


家に帰らない選択もリスキーで、
例えばそのまま朝を迎えた直後にコンピューター様からのトラブルシューティング依頼が来たりすると、
風呂に入る間もなくブリーフィングに出席することになる。


そうなると、その後に待ち受ける"清潔度チェック"でとんでもない目にあったりもする。


全くもって質の悪い――





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293ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:05:26 ID:xKKLOcCI0

そんなことを考えていると、雨の向こう側に人影を見た。

暗くて視界も悪かったので、一瞬見間違いかとも思ったが、
確かに左右に揺れるように進んで行く姿を見つけた。


傘を差していない代わりに、
撥水加工のされたレインコートを羽織っているようだ。

この区画を往くにはあまりにも命知らずな速度で、
半ば駆けるように大通りの角を曲がっていった。


あの曲がり角の先には僕の家がある。


胸騒ぎがして、僕も歩を早めた。



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294ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:06:14 ID:xKKLOcCI0
(´・_ゝ・`)「ただいま」

(//、`*川「あら、おかえりなさい」


彼女はいつもどおりソファに腰掛け文庫本を読んでいた。

僕が扉を開けると同時に本を閉じて、僕の方に歩み寄る。

その時、一瞬なにかに躓くようによろけはしたが、
すぐに体勢を立て直す。

(//、^*川「ごめんなさい、昼間ワックスを掛けたので滑りやすくなってるんですの」

そう笑いながら、濡れて肌に張り付いた僕の仕事着を脱ぐのを手伝ってくれる。


……なにも変わったところはない。


自分の取り越し苦労に胸を撫で下ろしながら、
それでも一応確かめずには居られなかった。


(´・_ゝ・`)「――今日、君、外出とか……した?」

(//、^*川「あら、いやですわ。私これでも逃亡者ですのよ?」


僕が冗談を言ったと思ったのか、彼女は肩を震わせて笑う。

その笑い声にどこか無機質なものを感じながらも、
僕はそれ以上追求することが出来なかった。


僕の彼女に対する疑念が悟られるのも嫌だったし、
それ以上に、この先に踏み込むことの出来ない壁のものに僕は気圧されていた。


いつも通りの美味しい食事と、楽しい会話。


でも僕はそれに集中できずにいた。

それでも、その内情を知られないように僕は努めて明るく彼女と話した。



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295ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:06:45 ID:xKKLOcCI0
















――僕は、間違っていたし、正しかったと知る頃には、取り返しがつかなくなっていた。




















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296ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:07:16 ID:xKKLOcCI0


その日は大捕物を終えた後で、酷く疲れていた。

有毒図書を所有する"赤《レッド》"階級の市民がミュータント能力を持っていて、
しかもそれが透明になる事ができるなんていう、こと逃亡に関して実に厄介な代物で
追跡と捕縛に予定の数倍以上の時間と人員を割かれたのだ。

しかもその有毒図書というのも、前時代のポルノ雑誌で
一部の職員を除いては、脱力と同時に座り込んでしまうほどの下らなさだった。

珍しいことに、今回の事案に参加した焚書士には明日の特別休暇が与えられ、
その誰もが一日中睡眠でも取ろうという漠然とした決意を胸に帰宅した。


(´・_ゝ・`)(意外とこういう時にトラブルシューティングの指令が入ったりするのが人生なんだよなぁ)


僕は捻くれた考えを抱きながらも、工業区画を抜けようとする。


爪'ー`)「ダンナ」


聞き覚えのない嗄れた声と共に、僕の合皮鞄の端が掴まれた。
咄嗟に、僕は鞄から光線銃を引き抜くと、振り返りざま声の主に突きつけた。









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297ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:07:47 ID:xKKLOcCI0

爪'ー`)「おっとっと、止めてくださいよ。怪しいものですが悪人じゃねぇ」

(´・_ゝ・`)「……物取りなら、相手が悪かったね」

爪'ー`)「知ってますよ。結構噂立ってますぜ、歴戦の焚書士だって」


――なるほど、どうやらコイツは"土竜《ジムグリ》"の類らしい。

普段はコンピューター様の監視の目が届かない通気口や、
地下都市の更に地下を走る下水管の中を住処にしていて、
機密情報の売買や、違法物資の流通、闇市の経営などを生業としているアウトローの総称だ。


(´・_ゝ・`)「僕は、君を知らないけど」


僕は無造作に構えていた銃の先を、
しっかりとそいつの眉間に合わせながら返す。

『僕の特別製の鼻』のことを知られたのであれば、
この場で処刑する必要があった。

この手の輩は情報を元手に強請りも集りもやる。
そして骨の髄までしゃぶり尽くされて気が狂った同僚を一人知っている。


爪'ー`)「怖いなぁ……こわい、こわい」


ひっ、ひっ、と粘ついた笑いに肩を震わせる土竜に、嫌が応にも眉間に皺が寄る。

ただでさえ不愉快な悪臭をその身に纏ったコイツに、馬鹿にされている気分になる。

もう面倒くさいから、いっそ引き金を引いて帰ってしまおうか。




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298ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:08:21 ID:xKKLOcCI0

そこまで考えた僕に勘付いたのか、土竜は早口に話しだした。


爪'ー`)「いえね、ダンナにはお世話になってやすもんで、一度ご挨拶と思いましてね」

(´・_ゝ・`)「……?」

(´・_ゝ・`)「もう一度言うよ。僕は君を知らない」

爪'ー`)「いやいや、姿形は知らなくても、存在はご存知でしょ?」

(´・_ゝ・`)「そりゃ君らみたいな溝鼠がこの辺りを寝ぐらにしてるのは知ってるけど」

爪'ー`)「え、いや、そうじゃなくてですね」

爪'ー`)「……ありゃりゃ、こりゃおかしいな」

(´・_ゝ・`)「なんだい、一人で合点しないでくれ」

爪'ー`)「もしかして、ダンナからの依頼じゃないんですかい?」

(´・_ゝ・`)「だから、何が」

爪;'ー`)「……マジですかぃ」

爪;'Д`)「こりゃ、まずい」


そこまで言って、土竜の顔から笑みが消え、額の皺に汗が浮かんだ。
同時に僕の胸中には暗雲が立ち込める。

フラッシュバックするように、あの雨の夜、レインコートの後ろ姿が脳裏を過った。




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299ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:09:00 ID:xKKLOcCI0

爪;'ー`)「……怒らないで聞いてくれやすか?」


土竜の言葉は、急に媚びるような声色に変わった。

本当ならは逃げ出すのがセオリーなのだろうが、
こうも至近距離で光線銃を突きつけられてはそれも出来ない。

だから逃走から、哀願、命乞いにシフトさせるといった様子だ。


(´・_ゝ・`)「内容による」


僕はそれだけ返すと、話の続きの催促をするように顎をやった。


爪;'ー`)「先に言っときます。
      アッシは武装なんかは一つも持ち合わせておりやせんので、いきなりZAP、ZAPは無しにしてくださいね」

そう言うと、土竜は身にまとった襤褸切れの内側に手をやった。

そして戻ってきた手に握られているのは、
何処かで見覚えのある、金属の球体だった。




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300ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:09:42 ID:xKKLOcCI0

(;´・_ゝ・`)「――センサー……アイ?」

爪;'ー`)「……てっきり、借金にでも困ったダンナが、
     自分の自律人形にパーツを切り売りさせているもんだと」

(´・_ゝ・`)「――いつからだ」

爪;'ー`)「さ、三ヶ月ほど前になりやす」


――丁度、あの日の辺りじゃないか。
僕が彼女に料理の再現を頼んだ、あの日から。


(´・_ゝ・`)「今まで、どんなパーツを買った」


明らかに怒気を孕んだ僕の声に、土竜は一層身を縮こませながら答える。


爪;'ー`)「基本は内部パーツです。"調律器《ハーモニクサー》"、"平衡維持装置《スタビライザー》"……」

爪;'ー`)「それから服で隠れる部分の人工被膜と、その下のケイ素クッションも頂きやした」

(´・_ゝ・`)「それで、今日はその、センサーアイか?」

爪;'ー`)「い、いえ、コレは初日にお売り頂きやした」

爪;'ー`)「包帯で隠れている部分だから、いらないって……」

爪;'ー`)「あまりに上等品だったんで、こうして肌身離さず持ち歩いてるんです」




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301ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:10:20 ID:xKKLOcCI0

(´・_ゝ・`)「それじゃ、今日は――」

爪;'ー`)「……それが、そのう――」

(#´・_ゝ・`)「サッサと言えッッッ!!!!!!」


僕の放った怒声は、工場の軋むような駆動音をかき消すように広がる。
剥き出しの鉄骨や金属の壁に反響して、その語尾が間延びする。


爪;'Д`)「きょ、今日が最後だって……」

爪;'Д`)「『闇市で材料が揃う』って――」


もう一度襤褸切れの中に差し込まれた手が、一際大きな金属の塊を掴んで戻ってくる。

機械に疎い僕にだって分かる。




それは、

彼女の命そのものじゃないのか。




(´・_ゝ・`)「"主電源装置《メインパワーセル》"……」

爪;'ー`)「だいぶイカれてやしてね、あと数ヶ月も持たないって代物でした」

爪;'ー`)「それでも、あっしはそれだけは止したほうがって言ったんですぜ?」

爪;'ー`)「でも予備電源があるからって……、あと数時間でいいって……」



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302ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:11:19 ID:xKKLOcCI0

穴が、空いたような、気がした。

足元に、ぽかんと。


昏く、深く、悲しく、寂しい。
虚無であり、虚脱であり、悔恨であって、絶望だった。


(´・_ゝ・`)「あ、あ……ぁ――」


自分がどんな顔をしているのか分からないけど、
土竜の反応でなんとなく察しがついた。

酷い、顔なのだろう。


爪;'Д`)「あ、あっしこんな稼業で、もう"予備"がありやせんで……」


眼の前の溝鼠が吐く、汚物にも似た言葉は耳に入れど聞いていなかった。

ただただ彼女の笑顔と、美味しい料理と、
そしてあの日僕が言ってしまった言葉が、繰り返し頭の中をかき乱す。


爪;'Д`)「ひっ、ひぃいッ!」


そんな僕の隙を付いて、土竜は反転すると一目散に駆け出した。

その背中に光線銃を浴びせる気力すら、今の僕には無かった。


(´・_ゝ・`)「……そうだ」


急がなくては。
奴が言っていたじゃないか。



あと、もって、数時間だと――




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303ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:11:55 ID:xKKLOcCI0


僕はこの仕事を始めてから何年も使い古した合皮鞄を放り投げた。

少しでも身軽になりたかった。

そして、一秒でも早く、彼女の下へ辿り着きたかった。


重い、足が重い。

苦しい、胸が苦しい。

熱い、目頭が熱い。


嗚呼、今の僕の感情を、彼女風に表現するなら、きっと『苦い』がお似合いだ。







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304ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:12:47 ID:xKKLOcCI0


(´・_ゝ・`)「ただいま」


家に入る前は、あんなにも纏まらなかった思考が
玄関ドアを開けた瞬間にクリアになった。


(//、^*川「おかえりなさいませ」


それはきっと、彼女がいつものように微笑んでくれたからで、
だからこそ僕は、いつも通りで居なきゃいけないって、そう思ったんだ。

部屋の明かりはすべて落とされていて、
いつも食事に使っているテーブルの上だけが仄かに光を放っていた。


(´・_ゝ・`)「今日も大変だったんだ」


僕は言いながら、コートを脱ぐ。
彼女はそれを受け取ると、ポールスタンドに掛けた。


(//、`*川「毎日お疲れ様ですわ」


言いながら、よろける。

そうだ、彼女の中に平衡維持装置はもう無い。

机の上の明かりを頼りに、僕らは向かい合って座る。




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305ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:13:53 ID:xKKLOcCI0


中心には、真っ白の皿の上に、あの日写真で見たとおりの、あの菓子が盛られていた。



底辺に丸みを帯びた、二等辺三角形の三角柱。

一番下に、薄い黄色の海綿層。

その次は美しく光を反射する白い滑らかな層。

赤い果実の断面は、肉眼で見ても分かるくらいに瑞々しかった。

その上にもう一度海綿層があって、その上にはクリームが丁寧に、均一に塗られていた。

最後に、クリームで作られた飾り器がデコレートされていて、

その上に、紅く熟れた果実が、一際素晴らしい芳香を放ちながら、乗っていた。

その脇には蝋燭が立てられ、小さな燈が灯っている。


(*´・_ゝ・`)「わぁ、美味しそうだなぁ」


渦巻く『苦い』も『しょっぱい』もおくびにも出さず、
僕は柔らかに微笑む彼女にそう言った。


(//、^*川「どうぞ、召し上がれ」


いつもと、同じ、彼女の声音に、僕は、すぐにでも、泣き出してしまいたくなる。



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306ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:14:25 ID:xKKLOcCI0


(´-_ゝ-`)「頂きます」


一度手を合わせ、目を瞑る。
目尻から、すうと、熱いものが流れ落ちた気がする。


皿の横に添えられた金属製のフォークを手に取る。


悟られるな、震えを。


彼女は"美食人形《グルマヌカン》"。
僕はそのご主人様なのだ。


食事は、楽しいものでなくてはならない。


フォークの先が、緩慢に皿へと向かう。

心臓が、痛い。



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307ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:15:00 ID:xKKLOcCI0


(//、`*川「……私」


その静謐な空気を割いたのは、意外にも彼女の方だった。

フォークの位置はそのままに、彼女を見つめる。


(//、`*川「大好きなお伽噺がありますの」


唐突に。


(//、`*川「一番最初にご主人からお借りした『オスカー・ワイルド』の短編集」



そこまで聞いて、僕は、もう一つの過ちに気がついた。



喉の奥が、痛い。



(//、`*川「素敵なお話でしたわ」

(//、-*川「私も、こんな風に生きたいって思いましたの」


ああ、止めてくれ。
僕は、君に、何もしてあげられていないのに。


(//、-*川「私も、あの『幸福な王子』みたいに、誰かの幸せのために、そう、思いましたのよ」


(//、-*川「もうすぐ尽きる命ならば、せめて、誰か、愛する人に――」





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308ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:15:36 ID:xKKLOcCI0







(//、`*川「――ねぇ、ご主人」




(//、`*川「今」














(//、^*川「幸せですか?」

















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309ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:16:16 ID:xKKLOcCI0


微笑む。
あの日見た、雨に濡れた彼女の顔。
同じように微笑んでいた。

廃棄処分寸前で逃げ出し、『苦くて』『しょっぱくて』、
それでもその中で僕に笑いかけてくれた。



なぜ、僕だったの?



幸せか、だって?



そんなの、


そんなの――











(´^_ゝ^`)「――幸せだよ」














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310ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:16:56 ID:xKKLOcCI0


この後にも、いっぱい、たくさん言葉を紡ごうとしたのに、何一つ出てこなかった。
そのかわりに、一気に僕の双眸から涙が溢れた。

みっともなく、嗚咽を漏らしながら、フォークを握っていない方の手でズボン生地を握りしめた。


(//、^*川「――召し上がれ」


彼女はもう一度そういう。

僕は涙でぐしゃぐしゃになりながら、フォークを生地に沈ませ、一角を削り取る。
想像通りの柔らかな質感と彼女の肌の思い出が重なる。

喉はこんなにもひりついているのに、
僕はそれを口に運ぶという行為を止められなかった。


食べたかった。

彼女の与えてくれた『幸福』を。

一つも残さず、全て、キレイに。


舌の上に乗せられた、その切片は、あの日再現された味と寸分違わないもので、
しかし食感が伴っているだけで何倍もの美味に感じられた。


(´;_ゝ;`)「ふぉいひぃよ……」


これが、僕の精一杯だった。
僕には、これしか、無かったんだ。


.

311ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:17:43 ID:xKKLOcCI0


(//、^*川「あらあら、ものを口に入れたままお話しては駄目なんですのよ?」




いつか聞いたセリフも、何もかも、すべてが、幸福の為に。




(//、-*川「でも、今日だけは、もっと言ってくださいまし」



(´;_ゝ;`)「ふぉいひぃ……」



(//、-*川「もっと」



(´;_ゝ;`)「ふぉいしい」



(//、-*川「もっと……」



(´;_ゝ;`)「おいしい」



(//、-*川「もっと――」



(´;_ゝ;`)「美味しい、美味しいよ」




.

312ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:18:35 ID:xKKLOcCI0

(//、^*川「――ふふっ」


(//、`*川「私も、私にとって」


(//、-*川「貴方との生活は」


(//、^*川「とっても『美味しい』ものでしたわ――」


もぐ、もぐ。


(//、`*川「――ご主人は、お好きなものは最後に食べるんですのね」


もぐ、もぐ。


(//、`*川「ねぇ、その果実。それが『甘酸っぱい』んですの」


もぐ、もぐ。


(//、`*川「あの日の答え、教えて差し上げますわ」


もぐ。


(//、-*川「『甘酸っぱい』っていうのは――」






ごくん。




.

313ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:19:15 ID:xKKLOcCI0
****************************************



  _、_
( ,_ノ` )「馬鹿野郎、随分な場所におっ建てやがるじゃねぇか……」



店に入ってくるなり、男はそうこぼした。

厚手の合皮で出来たロングコートを着ていても筋肉質な体つきである事が分かる。



(´・_ゝ・`)「コートは入り口のポールにでも掛けてください」


僕はそれだけ言うと、コップに氷と水を注いで、カウンターの上に乗せた。


  _、_
( ,_ノ` )「おいおい、俺は客じゃねぇぞ」

(´・_ゝ・`)「入り口からご入店いただいた以上、誰もお客様です」
  _、_
( ,_ノ` )「変わったやつだな。このご時世に料理なんてよ」

(´・_ゝ・`)「好きなんです。それじゃ駄目ですか?」
  _、_
( ,_ノ` )「この地下都市で、他人のために何かやることに意味なんてねぇだろ」

(´-_ゝ-`)「食べてくれた人が、美味しいって笑ってくれれば、それで」
  _、_
( ,_ノ` )「やっぱりあんた、変わりもんだ。もしくは筋金入りの"偏執狂《パラノイア》"だ」

(´-_ゝ-`)「……そうかもしれませんね」



男はそれに答えることはせずに、お冷の乗ったカウンターの前に座る。
光線銃は手にしていない。



.

314ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:19:51 ID:xKKLOcCI0

  _、_
( ,_ノ` )「闇市で買った天然素材で作った、前時代の美食を振る舞う……ねぇ」

(´・_ゝ・`)「ちょっとしたコネクションがね」
  _、_
( ,_ノ` )「土竜あたりか?」

(´・_ゝ・`)「まぁ、そんなとこです」
  _、_
( ,_ノ` )「これだけの規模とメニューだ。金もかかるだろうに」


手元のメニュー表を開きながら、男は顎を撫でる。


(´-_ゝ-`)「焚書士時代に、ちょっとね、色々」
  _、_
( ,_ノ` )「言わなくても大体分かるよ。蔵書のたぐいは闇市でも人気の品だ」

(´・_ゝ・`)「それで、お客様、今日は何をお召し上がりになりますか?」
  _、_
( ,_ノ` )「だから、俺は客じゃね――」

(´-_ゝ-`)「"反乱分子《レジスタンス》"に正義の鉄槌を下す、勇敢なトラブルシューター様、ですか?」
  _、_
( ,_ノ` )「――もういい」

(´・_ゝ・`)「さ、ご注文を」
  _、_
( ,_ノ` )「……分かんねぇよ。俺のクリアランスに開示されてる情報じゃ、どれが美味いのか分からん」

(´^_ゝ^`)「どれも美味しいです」
  _、_
( ,_ノ` )「――それじゃ、お前のオススメをくれ」
  _、_
( ,_ノ` )「美味かったら、見逃してやる」

315ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:20:26 ID:xKKLOcCI0

(´・_ゝ・`)「……それじゃ、これなんていかがですか?」


僕は、彼の手からメニューを受け取ると、あるページを開いた。



  _、_
( ,_ノ` )「……なんだこの、三角形。黄色と白と赤って、本当に食い物か?」

(´・_ゝ・`)「味は、保証しますよ」
  _、_
( ,_ノ` )「ほぉ……どんな味なんだよ」

(´-_ゝ-`)「――大変失礼ですが、お客様、恋人がいた経験はおありですか?」
  _、_
( ,_ノ` )「なんだ藪から棒に。それと味が関係あるのか?」

(´・_ゝ・`)「大いに」
  _、_
( ,_ノ` )「恋人なんて、コンピューター様が管理しているこの社会で、持ってるやつのほうが異常だぜ?」




.

316ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:21:02 ID:xKKLOcCI0




(´・_ゝ・`)「それじゃ、きっと、この味は」

(´^_ゝ^`)「お気に召すと思いますよ」
  _、_
( ,_ノ` )「なんだそりゃ」








(´・_ゝ・`)「だって、その味は――」









(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川  【了】








.,

317名無しさん:2018/09/17(月) 01:24:16 ID:bq6NOvXY0
うおおおぉぉおつ!おつ!好き!

318ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/17(月) 01:25:17 ID:xKKLOcCI0
ミセ*>ワ<)リ「っしゃぁっ!! どやぁっ!!」

ミセ*>ワ<)リ「初めて"デミペニ"使ったけど、いいねっ! いいねでしたっ!」

ミセ;゚д゚)リ「ってもぉこんな時間!?」

ミセ;゚д゚)リ「明日もしご――」

ミセ;゚〜゚)リ「学校早いのにぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」

ミセ*>ワ<)リ「夜更かしは美容の大敵だからもう寝るねッ!」


ミセ*>ワ<)リ「それじゃ皆、ちゃんと読んでねぇ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」


.

319爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/17(月) 11:39:41 ID:4GOd0zJ20
爪;'ー`)y- 「今日、夜遅くまで仕事があるんだ」

爪'ー`)y- 「帰ってきたら投下すれば、セーフだよな?」

爪'ー`)y- 「今回も力作ぞろいで読み応えあったぜ。残りも楽しみだ」

320o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/17(月) 12:21:59 ID:TkafGmoA0
投下するよー

321名無しさん:2018/09/17(月) 12:22:38 ID:TkafGmoA0
(0)


安らぎを得られる時間とはどこだろう?
熱した頭で椎名は思考に耽っていた。

睡眠を回答にする人間はそれなりにいそうだ。
確かにそうだなぁと共感を持てる。

食事や入浴を回答にする人間もそれなりにいそうだ。
羨ましいというよりは妬ましい。

不特定多数に敵意を向け、椎名は手を真っ直ぐに伸ばした。

長方形の鏡に触れ、水蒸気を軽く拭う。
傷を抉る行為だった。既に不快なものを見ているというのに。
それでも止める事は出来なかった。

数秒もしない内に自身の全体像が露わになった。
シャワーに打たれ続けている女が、棒切れのような脚で立っている。

(#゚;;-゚)「はぁ……」

今日も椎名は醜かった。



.

322名無しさん:2018/09/17(月) 12:23:17 ID:TkafGmoA0
(1)


ミセ*゚ー゚)リ「おーい、起きてますかー」

(*゚ー゚)「……え? ああ、うん」

ミセ*゚ー゚)リ「どうしたん? 寝不足?」

教室の机に身を預けていた椎名に、芹沢が声を掛けた。

(*゚ー゚)「いやさ、つい遅くまで机に向かっちゃって」

丁度大学受験を控えている時期だ。
誤魔化すためのカードはすぐ手元にあった。

ミセ;゚ー゚)リ「真面目だねー……しぃちゃんは。
      私なんて駄目だよ、快眠続き」

(*゚ー゚)「そんなことないよ。ただちょっとブレーキが効かなくなっただけ」

椎名は立ち眩みを覚えながら帰り支度をした。

323名無しさん:2018/09/17(月) 12:25:38 ID:TkafGmoA0
ブレーキが効かなくなった、というのはあながち嘘でも無い。
いわゆるやけ食いというやつだった。中々合格ラインを越え切れない。
そんな焦燥がストレスの種になり、手軽な発散方法を作ってしまった。

ここ半年ほどの椎名は就寝時間が遅くなっていた。
置かれている状況から、両親もどちらかと言えば応援する側だ。
時折夜食まで運んでくれるのだから感謝以外無かった。

しかし、食事に安らぎを見出しすぎてしまったのはこれが原因かもしれない。
ついには自ら買い溜めをし、菓子パンを摂取する毎日。
気づいた時には体重計の一の位が上がっていた。

324名無しさん:2018/09/17(月) 12:26:05 ID:TkafGmoA0
ミセ;゚ぺ)リ「んー、昔の感覚で買っちゃうと太る気がするんだよねぇ」

帰路の途中で寄ったコンビニで、芹沢は食べ物を物色していた。

(;*゚ー゚)「昔って、半年も経ってないでしょうに」

ミセ*゚ー゚)リ「いやーハタチで人生折り返しって言うでしょ?
      あれは嘘だねきっと。多分部活やめたら折り返しだよ。
      もうあっという間。あーあ、そろそろ私もおばちゃんかぁ」

(;*゚ー゚)「その理屈だと部活入ってなかった私はどうなるの?」

ミセ*゚ー゚)リ「えっ、まあ長生きすんじゃない?」

(;*゚ー゚)「雑だなぁ……」

椎名は棚から適当にメロンパンを取り、芹沢も悩む事に飽きたのか同じものを取った。

325名無しさん:2018/09/17(月) 12:26:48 ID:TkafGmoA0
会計を終え、店を出た二人は既に封を開けていた。
値段なりの味を楽しめる程度の話に花を咲かせ歩く。

椎名は今だけを考えるように努め、いつも通りの日常を過ごした。

やがて当たり前の別れが訪れる。
芹沢の影が完全に遠ざかると、張っていた気が瞬く間に緩んだ。

326名無しさん:2018/09/17(月) 12:27:30 ID:TkafGmoA0
駅のトイレに駆け込み、無理やり嘔吐した。

良くない行為だとは分かっている。なのに体重が気になってしょうがない。
多分病気なのだろうが、通院する時間も勉強に当てたかった。
加えて親にこんな事を言いたくはない。根本的に椎名は見栄を張る人間だった。

可否はともかくとして、椎名は高校を卒業するまで意地を通し続けた。
途中から胃の中身が自然と上がってくるようになった。それでも醜態を晒さないように努めた。

その結果、逃げた。

ほとんど生活の体を成していない一人暮らしを始めた。
死ぬ気で入った大学では単位をかき集めるのが精一杯だった。
キャンパスライフという幻想はあっという間に崩れ去った。



.

327名無しさん:2018/09/17(月) 12:28:08 ID:TkafGmoA0
(2)


椎名は夜が好きだ。

唯一の安寧である眠りが取りやすい時間だ。
しかし、それはそれで虚しかった。
どこに救いを求めているのか、という問いの答えが見えてしまいそうだから。

ただ、夜が好きな理由はもう一つあった。

こうして外に出る際に誤魔化しやすいのは大きな利点だ。
着こなせもしない標準サイズのニットを身に纏いながら、目的地へ足を進めた。

328名無しさん:2018/09/17(月) 12:29:38 ID:TkafGmoA0
相も変わらずに毒々しい。
向かっていた場所に到着した椎名は少したじろいだ。

常時クリスマスシーズンを迎えているような外装だ。
寒色と暖色を詰め込んだ蛍光色のライトが目に差す。
防音しきれないノイズが耳を突き刺す。隣接する歩道の隅で騒ぐ学生で頭が痛い。

椎名は少し身を縮こまらせながら、ライブハウスの中へ入った。

ドリンク券と水で割ったようなビールを交換し、客席の後方に立つ。
ステージ上の明かりに近づいて姿が照らされるのは嫌だ。
熱狂に乗るのも難しい。なんとか場に溶け込めそうなのはこのポジションだった。

苦労の対価として楽しみが見合うのかは分からない。
それでも好きなバンドが近くに来たのだから聴きに来ようと思った。

329名無しさん:2018/09/17(月) 12:30:06 ID:TkafGmoA0
多分、椎名が高校生ならのめり込まない演奏が始まった。
その理由は大人になったからでもなんでもない。
メジャーなものが受け付けなくなってしまっただけ。
そんな、中学生まで退化しているような笑えるものだった。

別に人との違いを作るために聴いている訳ではない。
寧ろ違いなんて作りたくなかったのに、ここに収まってしまった。

もう愛の言葉は聞きたくない。
今の椎名には到底重ねる事が出来ない。
結局、あなたとか君なんてどこにもいないのだから。

330名無しさん:2018/09/17(月) 12:30:28 ID:TkafGmoA0
目が巻き髪で隠れているボーカルが気だるい生活を歌う。
椎名がリピートしている曲だった。聴衆は静かに熱狂している。

なのにどうしてだろう、鳥瞰してしまう自身に気がついた。

ここに集まったファンは似たような思いを抱いているはずなのに、疎外感を覚える。
分かっている。一ミリ単位も狂いがない共感なんて無い。
分かってはいるのに、結局全員他人なんだなと、当たり前の事が胸を重くさせる。

私は何を求めに来たのだろうと、椎名はノイズを聞き流し続けた。

331名無しさん:2018/09/17(月) 12:31:02 ID:TkafGmoA0
(,,゚Д゚)「姉ちゃん一人かぁ? 俺と遊ばねぇ?」

俯きながらライブハウスから出ると、一人の男に絡まれた。
顔を上げて分かったが、キャッチという格好には見えない。
恐らくは椎名と同じような年代の学生だった。
半端に茶色が混じった髪をした男は、如何にも酒気帯びといった様相だ。

普段なら軽く断って人混みに逃げるという選択肢もあった。
だが、その日の椎名は無視をしてフラフラと歩くしか無かった。

(,,゚Д゚)「おい聞いてんのか!」

(;*゚ー゚)「……っ!」

332名無しさん:2018/09/17(月) 12:31:23 ID:TkafGmoA0
後方から男に手首を握られた。
チークや服なんかでは誤魔化せない、椎名の中身だった。

(,,゚Д゚)「……は?」

気の抜けた声が聞こえる。
椎名は男を振り払い、足早に去っていく。

(,,゚Д゚)「……きっしょ」

背中に突き刺さった言葉を拭い去る事は、椎名にとってはあまりにも困難だった。



.

333名無しさん:2018/09/17(月) 12:32:04 ID:TkafGmoA0
(3)


電車に乗る素振りもなく、椎名は夢遊病患者のように彷徨っていた。
駅と隣接したコインロッカーに荷物も置いたままだ。

代わりに持っていたのはビニール袋だった。
椎名は中身をあまり把握していなかった。
取りあえず酔っているのだからアルコール類かと推測する。

やがて歩行すらままならなくなり、何か柵の様なものに上半身を預けた。

(*゚ー゚)「……」

視界に映った暗い水面に椎名は少し慄いた。

遠い。

どうやらここは高架橋らしい。
後方から聞こえるエンジン音や、覚束ない視界で把握出来る外装を見るにそうだろう。
歩道があって助かったと言うべきなのだろうか。

334名無しさん:2018/09/17(月) 12:32:29 ID:TkafGmoA0
少し強い風が吹き、地面との接触が薄くなった。
痩身と呼ぶにも足らないような細切れに、アルコールは重すぎた。
まともに食いつなげていないのなら尚更だ。

もしかしたらこのまま身を投げてしまうかもしれない。
そして、それは椎名にとっては悪い選択ではない。
とっくに辿り着いていた結論ではあった。

椎名はビニール袋に手を伸ばした。
ロシアンルーレットのそれに近かった。

引き金に見立てた缶を漁るが、中々掴めない。
これは始める前に終わってしまう可能性も出てきたなと笑う。

335名無しさん:2018/09/17(月) 12:33:34 ID:TkafGmoA0
(*゚ー゚)「……ん?」

椎名は明らかな異物感を覚えた。
その正体を暴こうと悪戦苦闘する。
缶の手触りでは無いそれは、水気で滑って中々取り出せなかった。

なんとか掴み、思いっきり引っ張り上げると、釣られて缶一本が水底に沈んで行った。
あーあ、と椎名は橋の下を覗く。一回分損してしまった。
まあいいやと気を取り直し、手に持っているものを目にした。

336名無しさん:2018/09/17(月) 12:34:08 ID:TkafGmoA0
(*゚ー゚)「……うわぁ、なつかしー」

何の変哲もないメロンパンが包装されていた。
椎名は特に躊躇もせず、封を開けて中身を唇の前まで運んだ。
溶けた脳のせいか、投げやりになっているせいかは分からない。
分からないが、一瞬身体が震えただけで口は開き、舌に甘味が広がった。

(*゚ー゚)「あんまおいしくないやこれ」

いくらで買ったかは忘れたが、値段相応のそれだった。
それでもあの頃は幸福感に包まれていた。

それどころか、今だって同じだった。

337名無しさん:2018/09/17(月) 12:34:52 ID:TkafGmoA0
(*゚ー゚)「……あーもうやだなぁ」

その場にへたり込んで、腰を地面に預けた。

パンを掴んでいる手から伸びた腕を見る。

こんなもののために何を捨てた?

数えるだけ無駄だった。
ただ分かっているのは、自らの安寧が一つだけ戻った事だった。

338名無しさん:2018/09/17(月) 12:35:29 ID:TkafGmoA0
(*゚ー゚)「……冬眠しよ」

ひたすらに食べて食べて寝る。
もうそれだけで良い。今の椎名は幸せを安く買い叩ける。
ずっとは続かないのも理解していた。いずれは行き詰る時がやってくる。

それでもまだ見ぬ春を待ちながら、眠り続けてみようと思った。
今思えば死ぬのなんて馬鹿らしい。一回しか寝られない。

椎名はなんとか立ち上がって埃を払った。

(*゚ー゚)「帰ろ」

幸せの種を頬張りながら、あの頃のように帰路を進んだ。




(*゚ー゚)は拒食症だったようです    了



.

339o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/17(月) 12:38:34 ID:TkafGmoA0
以上!
滑り込み回避出来てよかったー

340('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/17(月) 22:43:08 ID:dbdc2Wzo0
('、`*川「ギリギリになっちまったが投下するよー」

341('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/17(月) 22:44:10 ID:dbdc2Wzo0
(-@∀@)「お隣さんから栗をもらってしまった」

(-@∀@)「A4サイズの封筒いっぱいに入れるとはなかなか…」

(-@∀@)「どうしようかなぁ」

(-@∀@)「とりあえず半分くらい茹でてみるか」

24センチの鍋に栗と水をを入れる。これだけでもいっぱいいっぱいだ。

(-@∀@)「何分茹でたら良いかわかんないし、とりあえず十分?」

(-@∀@)「タイマーオン!」

(@∀@-)「開いた時間で課題ー課題ー」

342('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/17(月) 22:45:19 ID:dbdc2Wzo0



ピピピピピピピピ

(-@∀@)「んー?もうたったの?」

(-@∀@)「どれどれー」

(#-@Д@)「あっづ!!!!」

(;-@∀@)「くそ…栗なんか素手で触るんじゃなかった」

(-@∀@)「とりあえず切ってみるか」

(-@∀@)「あま○りむいちゃいましたの爪を使おう」

(-@∀@)「よいしょっ」

(-@∀@)

343('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/17(月) 22:45:53 ID:dbdc2Wzo0

(#-@∀@):

:(#-@Д@):

:(#-@Д@):「あああああああ!!!!!!」

(;-@∀@)「むり…かてぇ…」

(;-@∀@)「大人しく包丁使うか」

(-@∀@)「せいやぁ!」

344('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/17(月) 22:46:21 ID:dbdc2Wzo0

(@∀@-)

(-@∀@)

(@∀@-)

(-@∀@)「おかしいな、栗が消えたぞ。そして向こうの部屋に転がっている」

(-@∀@)「おかしいなぁ、ちょっとググってみるか」

(-@∀@)

(-@∀@)「あー…うん。なるほどね」

(-@∀@)「30分は茹でなきゃダメなのかぁ」

(-@∀@)「…」

345('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/17(月) 22:47:01 ID:dbdc2Wzo0

鍋の栗をザルに開け、玄関へ向かう。
そして貰った人とは反対のお隣のインターホンを押した。

「はーい」

ガチャ

ミセ*゚ー゚)リ「お、朝日やんけ。どないしたん?」

(-@∀@)「三瀬ちゃん、栗好き?」

ミセ*゚ー゚)リ「栗⁈めっちゃ好き!もしかしてその手にあるのは…」

(-@∀@)「栗」

ミセ*゚ー゚)リ「…くれたりとか」

346('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/17(月) 22:48:08 ID:dbdc2Wzo0

(-@∀@)「あげに来た」

ミセ*゚ー゚)リ「やーん!朝日まじ神!!愛してるー!!」

(-@∀@)「どーも」

ミセ*゚ー゚)リ「どうしよっかなー、栗ご飯?甘露煮も捨てがたい…」

(-@∀@)「あー、あのさ」

ミセ*゚ー゚)リ「なに?」

(-@∀@)「もし何か作ったなら、お裾分けしてくれる?」

ミセ*゚ー゚)リ「モチのロン!それくらいはするよ!!」

(-@∀@)「ありがとう」

ミセ*゚ー゚)リ「お礼を言いたいのはこっち!!ほんとありがとう!!美味しいの作るから!!」

ミセ*゚ー゚)リノシ「ほなな」

バタン

(-@∀@)

(-@∀@)「…作れる人が作るべきだよね!」


みかくの飽きのようです
【了】

347('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/17(月) 22:51:19 ID:dbdc2Wzo0
('、`*川「はいしゅーりょー」

('、`*川「短編とも呼べないね、この長さだと!」

('、`*川「まぁ、誰かの生活の一片とでも思ってもらえれば良いかな?」

('、`*川「ほのぼのっぽいの書きたかったし」

('、`*川ノシ「じゃね」

348( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:12:26 ID:v3UBSNVw0
( ^ω^)「今回も見事に化け物揃いで良い感じに怖いお」

( ^ω^)「みんな乙だお!」

( ^ω^)「そしてどうにか形になったので投下するお!!!!っぶね〜〜〜〜!!!!」

349( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:13:07 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ こんにちは、しぃさん

(*゚ー゚) 誰……?

ξ゚⊿゚)ξ 私はツン。帝国軍の少尉よ

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 危害は加えないから身構えなくていいわ

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 話の前に確認したいのだけど、ギコという獣人を知ってる?

(*゚ー゚) ……私の、恋人です

ξ゚⊿゚)ξ

ξ゚⊿゚)ξ 戦争で亡くした恋人で、間違いないかしら

(*゚ー゚),, コクリ

ξ゚⊿゚)ξ 私、彼を殺したわ

(*゚ー゚)

(*゚ー゚) え

350( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:13:50 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ 詳しく聞きたいかしら

(*゚ー゚)

(*゚ー゚) はい

ξ゚⊿゚)ξ ありがとう

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 少し唐突なんだけどね……

ξ゚⊿゚)ξ 私の乗ってた艦が沈んで、仲間達と無人島へ漂着したの

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 同じ頃にギコ二等兵の乗ってた艦も沈んで、同じように漂着したらしいわ

ξ゚⊿゚)ξ やっとの思いで辿り着いて、私達は安堵したわ

ξ゚⊿゚)ξ 後に聞くと、彼も同じ思いだったと言ってた

351( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:14:52 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ お互いに敵と遭遇するとは思っていなかったから、半ばパニック状態で

ξ゚⊿゚)ξ 半日位だったかしら。皆無我夢中で殺し合って

(*゚ー゚) ……ギコくんは、その時に?

ξ゚⊿゚)ξ いえ。彼は生き残ったの。私と彼だけは、生き残ったの

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 私達は臆病だった

ξ゚⊿゚)ξ 最後の一人と向かい合った時、互いに撃つ事ができなかった

ξ゚⊿゚)ξ 無言で銃を捨てて、それぞれの仲間を埋葬したわ

ξ゚⊿゚)ξ けど私はね、いつ襲われるか気が気では無かった

ξ゚⊿゚)ξ まぁ後で聞いたけど、彼にはそんなつもりは一切無かったの

ξ゚⊿゚)ξ 何故なら、彼は私に貴方の面影を見ていたから

(*゚ー゚)

352( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:15:18 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ けれどお互いにそんな事を知る由もなかった。話をしなかったから

ξ゚⊿゚)ξ そのまま二週間程度だったかしら

ξ゚⊿゚)ξ レーションで命を繋ぎながら救助を待ったわ

ξ゚⊿゚)ξ 本当はお互いに乗ってきたボートで逃げる事が出来れば良かったんだけど、戦闘で壊れてしまったからそれも出来なかった

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ やがて食料も切れて、私達は飢えた

ξ゚⊿゚)ξ 彼は木の根を齧り、草を食みながら飢えを凌いでいたけど、私には食べられる植物の知識なんて無かった

(*゚ー゚) ……彼、自然が好きだから

ξ゚⊿゚)ξ ……そうだったのね

(*゚ー゚)

353( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:15:48 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ そんなある日、見かねた彼が私の元へ食べられる植物なんかを持ってきてくれたの

ξ゚⊿゚)ξ けれど、私は彼を信用していなかった

ξ゚⊿゚)ξ 今にも空腹で死んでしまいそうだった事もあって、それはフルコースにも勝る品々にも見えた

ξ゚⊿゚)ξ けど、繰り返すけれど、私は彼をこれっぽっちも信用していなかった

ξ゚⊿゚)ξ ……いえ

ξ゚⊿゚)ξ 正確には、獣人を

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ フィレンクト大佐ってご存知かしら

(*゚ー゚) いえ

ξ゚⊿゚)ξ そう。帝国では有名なんだけどね

ξ゚⊿゚)ξ 私の父なの

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ ……まぁ、それは後で話すとして

354( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:21:49 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ そんなある日、見かねた彼が食べられる草や木の根を持ってきてくれたの

ξ゚⊿゚)ξ けど、さっきも言った通り、私は彼を信用していなかった

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 彼の手を、思い切り振り払った

ξ゚⊿゚)ξ 「獣人風情の施しなど信用できるか」……だとか、酷いことを言った気もする

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ けど、彼は怒らなかった

ξ゚⊿゚)ξ それどころか、その中の一つを拾い上げて、私に見せるように食べたの

ξ゚⊿゚)ξ 「どうだ、平気だろ」って

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ それを見て、私は赤子のように泣いてしまった

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ それから必死になって草を貪ったわ。彼が驚くくらいに

355( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:22:16 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ そして、少しずつ、少しずつ色々な事を話したわ

ξ゚⊿゚)ξ 故郷の事、家族の事、軍に入ったきっかけ、戦争の事、あなたの事も

ξ゚⊿゚)ξ そして、将来の「夢」

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 彼の夢は……

(*゚ー゚) 彼の夢は、猟師になる事だった。故郷で、猟をしながら私と一緒に暮らす事が

ξ゚⊿゚)ξ,,

ξ゚⊿゚)ξ 彼は良い人だった。本当に、本当に良い人だった

356( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:22:46 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ なんの夢も無く、暗い目的の為に軍人になった私には無い物を、沢山持っていた

ξ゚⊿゚)ξ とても羨ましかった

ξ゚⊿゚)ξ そして、生まれてから初めての、憎しみを感じない獣人だった

(*゚ー゚) ……なら

(*゚ー゚) どうして、殺したんですか……

ξ゚⊿゚)ξ

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ ……励まし、助け合いながら、更に一週間の時を過ごした

ξ゚⊿゚)ξ それでも明らかに限界は近付いていた

ξ゚⊿゚)ξ そして、その限界が近いのは彼の方だった

(*゚ー゚)

357( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:23:44 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ 獣人と人間では身体構造に違いがあるの

ξ゚⊿゚)ξ 雑食性の人間と、肉食寄りの雑食性である獣人ではね

(*゚ー゚) ……はい

ξ゚⊿゚)ξ 

ξ゚⊿゚)ξ ……だから、私は彼に。自分の肉体を食べて貰おうと思った

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 今思えば、本当に愚かだった。彼がそんな事を許す筈が無かったのにね

ξ゚⊿゚)ξ 彼に、私の肉体を食べて欲しいと伝えた

ξ゚⊿゚)ξ 当然彼は怒った。どこにそんな体力が残っていたのかと驚く位の剣幕で

ξ゚⊿゚)ξ けど、私も引けなかった。その位彼に対して恩義を……

ξ゚⊿゚)ξ ……いえ。正直に言うわね

ξ゚⊿゚)ξ その位、彼の事を愛していた

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ ……気味の悪い事を言ってごめんなさい

(*゚ー゚) ……いえ

358( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:24:13 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ ……それで、彼に……

ξ゚⊿゚)ξ 酷く、侮辱的で、差別的な言葉をぶつけた

ξ゚⊿゚)ξ 私に対して憎しみを抱くような、酷く尊厳を傷つけるような、そんな言葉をぶつけた

ξ゚⊿゚)ξ ……そうすれば、私に対して殺意を覚えてくれるかも、なんて思った

ξ゚⊿゚)ξ 結果は、真逆だった

ξ゚⊿゚)ξ 彼は、深く傷付いた顔をした後に

ξ゚⊿゚)ξ

ξ゚⊿゚)ξ 悲しそうな、安堵したような笑顔で

ξ゚⊿゚)ξ 拳銃で、自分の頭を撃ち抜いたの

(*゚ー゚)

359( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:24:41 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ 私は理解出来なかった。彼の遺体に擦り寄って、赤子のように泣き叫んだ

ξ゚⊿゚)ξ 自分を責めて、泣いて。罪悪感で死んでしまいそうだった

ξ゚⊿゚)ξ けど、彼が最後に浮かべた笑みの理由に至った時

ξ゚⊿゚)ξ 絶対に死ぬ事は出来ないと思った

ξ゚⊿゚)ξ 彼は、私なら。獣人を、人以下の家畜だと言い放った、私なら

ξ゚⊿゚)ξ その身を食べて、生きるだろうと、そう思ったに違いなかったから

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ だから死ななかった。死ねなかった

360( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:25:04 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ 私は、彼を食べた

ξ゚⊿゚)ξ 彼の腕を、脚を、心臓を

ξ゚⊿゚)ξ 可能な限り、全てを食べた

ξ゚⊿゚)ξ お陰で、私は助けが来るまで生き延びることが出来た

(*゚ー゚)

(*゚ー゚) それを

(*゚ー゚) それを聞いた私は

(*゚ー゚) 貴方を殺したいと思っている私は

(*゚ー゚) どうしたら

(*゚ー゚) どうすればいいんですか

361( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:25:38 ID:v3UBSNVw0
ξ゚⊿゚)ξ

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 私の父の話をするわね

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ ……フィレンクト大佐。帝国ではその名前を知らない人間は居ない

ξ゚⊿゚)ξ 父は、貴方達の国へ使者として訪れた

ξ゚⊿゚)ξ 平和的な交流の為。両国発展のための架け橋として

ξ゚⊿゚)ξ 元々、軍でかなりの戦果を上げていた事もあってね

ξ゚⊿゚)ξ あなた達の国には軍事面での視察と、指導も兼ねて訪れたようなの

ξ゚⊿゚)ξ けど、帰らぬ人となった。暗殺されてね

362( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:26:22 ID:v3UBSNVw0
(*゚ー゚) ……思い出しました。開戦のきっかけの一つになった、要人殺害事件

ξ゚⊿゚)ξ,,

(*゚ー゚) けど、それは――

ξ゚⊿゚)ξ えぇ。これは獣人による犯行では無かった

ξ゚⊿゚)ξ 父と同じ、私達人間によるものだったと。私は最近になって突き止めた

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ あの人は元々、貴方達獣人と、差別のない交流を実現したかったそうよ

ξ゚⊿゚)ξ まぁ、私がそれを知ったのは戦争が終わってからなのだけど

ξ゚⊿゚)ξ けど、当時の帝国では獣人による犯行として極めて大々的に取り上げられた

ξ゚⊿゚)ξ 口封じの為に、情報統制を行った人物が殺害され、更に殺害を行った人物が殺害される程、厳重に情報が規制された

ξ゚⊿゚)ξ ……そして、それを指示したのが、現在の総統なの

363( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:27:33 ID:v3UBSNVw0
(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ それから間も無くして母が亡くなった

ξ゚⊿゚)ξ 死因は事故死。列車の大規模な脱輪事故で、百人近い人達と一緒に亡くなったわ

ξ゚⊿゚)ξ それも、誰かが仕組んだことなのかは今となっては分からないわ

ξ゚⊿゚)ξ そんな、天涯孤独の身となった私を救ってくれたのは、軍だった

ξ゚⊿゚)ξ 幼い私は愛国心を徹底的に叩き込まれたわ

ξ゚⊿゚)ξ 獣人を憎み、祖国を愛し、父の仇をとる為に

ξ゚⊿゚)ξ そんな私はまるでマスコットのように昇進を繰り返し、気が付けば少尉にまで成り上がっていたわ

ξ゚⊿゚)ξ 獣人のせいで父を亡くした悲劇のヒロインというのは、プロパガンダに有効だったようね

364( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:27:58 ID:v3UBSNVw0
(*゚ー゚)

(*゚ー゚) それを……

(*゚ー゚) それを、私に伝えてどうしたいんですか

ξ゚⊿゚)ξ

ξ゚⊿゚)ξ 私は

ξ゚⊿゚)ξ この国を破壊するわ

(*゚ー゚) !

ξ゚⊿゚)ξ 私達は、戦争に勝ってしまった。貴方達を、家畜のように飼ってしまった

ξ゚⊿゚)ξ これは、絶対に許されない

365( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:28:33 ID:v3UBSNVw0
(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 貴方を買ったそれ

(*゚ー゚)"

ξ゚⊿゚)ξ そう。そこで死んでるそれ

ξ゚⊿゚)ξ 獣人を奴隷化する案を出したのはそいつよ

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ けどこいつだけじゃない

ξ゚⊿゚)ξ 軍部に、政府に、この国の至る所に、こいつ以下のウジが、沢山沢山巣食ってる

ξ゚⊿゚)ξ この国を、世界を、自分達の好きな様に……食べ尽くそうとしてるの

366( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:29:04 ID:v3UBSNVw0
(*゚ー゚) ……許せない

ξ゚⊿゚)ξ,,

ξ゚⊿゚)ξ 私は仲間を集めてる。獣人、人間、信頼出来る人物を

ξ゚⊿゚)ξっ 

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξっ 手を取って。この鉄の籠から出るの

ξ゚⊿゚)ξっ そして、どうか。私と一緒に、この国を変えて欲しい

ξ゚⊿゚)ξっ 貴方達と、私達の未来の為に

ξ゚⊿゚)ξっ それが、私の「夢」

367( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:29:27 ID:v3UBSNVw0
(*゚ー゚)

(*゚ー゚)っ

ξ゚⊿゚)ξっ

ξ゚ー゚)ξ ありがとう

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ いつか、全てが終わったら

ξ゚⊿゚)ξ その時は

(*゚ー゚) ……言わないで

ξ゚⊿゚)ξ

368( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:29:57 ID:v3UBSNVw0
(*゚ー゚) それまでに、貴方を許せるかもしれないから

ξ゚⊿゚)ξ

(*゚ー゚) けど、くれぐれも信用しないで

(*゚ー゚) ふとした瞬間に、貴方を殺してしまうかもしれないから

ξ゚⊿゚)ξ

ξ゚⊿゚)ξ 彼の言っていた通りの人ね

(*゚ー゚)

ξ゚⊿゚)ξ 食えない女、ってやつ

(*゚ー゚) ふふ

ξ゚ー゚)ξ 行きましょう

(*゚ー゚),,

369( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:30:44 ID:v3UBSNVw0








          (,,゚Д゚) ブバルディアの蕾のようです







【了】

370从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:32:45 ID:Qeo2C1gM0
从 ゚∀从 「いいもん書くじゃねえか」

从 ゚∀从 「間に合わねえとか言ってたくせによお」

从 ゚∀从 「乙!」

从 ゚∀从 「投下するぜっ」

371( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:33:29 ID:v3UBSNVw0
( ^ω^)「いやはや」

( ^ω^)「本当は序盤の漂流シーンとかも描写するつもりで75レス近く書き溜めてたんだお」

( ^ω^)「けど途中でどう足掻いても間に合わない事に気がついたんで、ラストシーンを使ってダイジェスト形式にしてまとめるっていう荒業で挑んだお!」

(;^”ω^)「正直、今朝の通勤時に書き始めたから絶対に間に合わないと思ったお」

(;^ω^)「ともあれなんとか間に合って良かったお!ハインちゃんとドクオもガンバだお!」

372从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:33:38 ID:Qeo2C1gM0

―――――
森の住人である一角獣は、人と共に生きている。
小さな角を誇らしげに掲げた繊細なこの獣は、太古の昔から人々に愛されてきた。
―――――

青みがかった灰色の毛並みに覆われた剥製の前で彼女は足を止めた。

ζ(゚ー゚*ζ 「わ。一角獣とこんな所で会えるとは思ってなかったです」

滑らかに整えられた毛並みはあでやかに光を反射し、七色に輝く。
額に生えた白く小さな一本の角を誇らしげに天に突き上げて、その獣は永久の時に縛り付けられていた。

( ^ν^) 「へぇ」

銀色の案内板に刻まれた二行足らずの説明書きを読むともなく眺めていた。
つまらなそうなため息のように響いてしまったのだろうか。
食い入るように剥製を見つめていた彼女が振り返る。

ζ(゚ー゚*ζ 「あんまり、興味ありませんか?」

( ^ν^) 「いや、別に」

ζ(゚ー゚*ζ 「んもう、つれないなぁ」

困ったように眉を下げ、軽く頬を膨らまして。
潤いを湛えた二つの瞳は、何かを探してきょろきょろと彷徨った。

ζ(゚ー゚*ζ 「あ、じゃあこっちは?」

耳の下で緩く結われた髪が、彼女の顔の動きに少し遅れて揺れ動く。
その度に、正体不明の甘い香りが俺を包んだ。

彼女が指さす先にあったのはオランウータンの剥製。
年老いた浮浪者のように怠惰に座り込み、肘をついてこちらをまっすぐ見つめている。
数え切れないほどの皺が刻まれた大きな丸い顔、その中央に鎮座する双眸は濡れたように艶々と光っていた。

.

373爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/17(月) 23:33:46 ID:4GOd0zJ20
爪;'ー`)y- 「……間に合ったか!?」

爪'ー`)y- 「ハインが終わったら、投下するぜ」

374从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:34:27 ID:Qeo2C1gM0

( ^ν^) 「なんかコイツ、オッサンくさいのにつぶらな目だな」

顔を寄せ、まじまじと覗き込む。
映りこんだ己の間抜けな表情に気づき、慌てて目を逸らした。

( ^ν^) 「そりゃそうだよな」

ζ(゚ー゚*ζ 「え?」

( ^ν^) 「ガラス玉だよな。本物の目なんかすぐ腐るし」

ζ(゚ー゚*ζ 「ふふ。ニュッさん、ホントの目だと思って見てたんですか?」

( ^ν^) 「いや全然。全く」

右手を口に当ててはにかむ様に笑って、彼女はこちらを見上げてきた。

ζ(゚ー゚*ζ 「オランウータンの顔が大きくなる理由を知っていますか?」

( ^ν^) 「年取るにつれ膨らむ、とかか?」

皺くちゃな肌、深く刻まれた眉間の皺、頭頂部の薄毛。
下腹のたるんだだらしない身体。
どこを見ても、目の前の獣はオッサンだ。オッサンウータンだ。

ふと、気づく。
自分は当たり前のように、人間の中年の条件をこの獣に当てはめていた、と。

ζ(゚ー゚*ζ 「んーと。まあそれも条件の一つにはなるんでしょうけど」

昔聞いた話だから、うろ覚えなんですけどね。と呟いて。
座り込むオランウータンを見つめて彼女は言葉を続けた。

ζ(゚ー゚*ζ 「殺しを重ねると、大きくなるんだそうです」

そう言い切って、彼女はこちらを見上げ、微笑んだ。

.

375从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:34:59 ID:Qeo2C1gM0

暗い灰色の絨毯を踏みしめ、歩き出す。
死んだ獣が息づくこの部屋も、もう殆ど見て回った。

順路を示した白い矢印を踏みながら、話の続きを促した。

( ^ν^) 「で?」

ζ(゚ー゚*ζ 「オランウータンって殆ど草食なんですって」

栗色の巻き髪の先を人差し指に巻き付けて、くるくると弄びながら口を開く。
俺が知る数少ない彼女の癖のひとつだ。
会話に夢中になるとこうして毛先を弄ぶせいで、右側のヘアセットが乱れやすいことに、彼女は気づいているだろうか。

ζ(゚ー゚*ζ 「でも、稀に肉食を好む個体もあって」

ζ(゚ー゚*ζ 「殺しをすると、男性ホルモンが増えて顔が大きくなるって、どこかで聞きました」

( ^ν^) 「あのさ」

ζ(゚ー゚*ζ 「はい?」

( ^ν^) 「二回目のデートでするような話か? それ」

ζ(゚、゚*ζ

ζ(゚ー゚*ζ 「盲点でした」

声を抑えて語らう間に、いつしか順路も終わりまで来た。
音もなく開いた自動ドアをくぐり抜けると、むわりと蒸し暑い熱に身体が包まれる。

数多の動物の体臭や糞の臭い、鳴き声、羽ばたきや足音、人の声。
波のように押し寄せる匂いと音に出迎えられて初めて、先程まで居た場所の静けさに気がつく。

.

376从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:35:26 ID:Qeo2C1gM0

( ^ν^) 「あっつ」

ζ(゚ー゚*ζ 「戻りますか? 資料館に」

彼女は今出たばかりの建物を振り返る。
水色のタイルに覆われた壁の向こうの、生ける屍のような彼らを思いだし、俺は首を振った。

( ^ν^) 「いや、俺は別に」

ζ(゚ー゚*ζ 「そうですね。そんなに面白いものなかったし」

ゆるやかなスロープを下ると猿山が見えてきた。
すり鉢状に掘られた深い穴の中で日々を営む猿の群れが。

それよりも、視界の隅に映りこんだ赤いのぼりに心を惹かれた。
ソフトクリームを模った立体看板の置かれた、小さな売店がそこにはあった。
白字でクレープと書かれたのぼりを指さし、彼女に声をかける。

( ^ν^) 「なんか少し、食いませんか」

ζ(゚ー゚*ζ 「ふふ、いい匂いがする。ポップコーン食べたいな」

前回のデートの際に、食の好みは聞いていた。
肉や魚は一切口にしない、所謂菜食主義者だという彼女が口にできる料理は、このような店ではあまり種類がない。

財布を取り出そうとする彼女を制してポップコーンとホットドック、そしてコーラを二つ注文する。
威勢のいいオバサンからそれらを受け取り、周囲を見渡した。

土曜日の午後ということもあり、適度に賑わいを見せる園内。
猿山に向かい合う形で置かれたベンチのうちの一つが空いていたのでそちらへ向かう。

.

377从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:36:10 ID:Qeo2C1gM0

ζ(゚ー゚*ζ 「ここ、景色がいいですね」

そう言ってベンチの右側に腰を下ろした彼女の前で、俺は少し、迷う。

婚活サイトを通して出会い、今日が二回目のデートである。
会話は少しずつ弾んでは来たが、寄り添って座るほど親密でもない。

少し悩んで、彼女の隣に食品の入った紙袋を置いた。俺はその隣に腰かける。
ポップコーンとコーラの幅が、今の俺たちの適切な距離だろうか。

ポップコーンが溢れんばかりに収められた紙カップを紙袋から取り出す。
コーラの紙コップはこの短時間でもうすでに汗をかいていた。

ζ(゚ー゚*ζ 「いただきまーす」
  人

手を合わせる彼女を横目で見つつ、ホットドックの包み紙に手をかける。

いいトシして律儀にいただきます、か。
純粋さや育ちの良さと見るか、あざとさと思うか。男によって評価が分かれるところだろう。
婚活サイトを通して出会うのがお互い初めてではないことは、前回の顔合わせで確認済みだ。

ケチャップとマスタードで極彩色に彩られたホットドックにかぶりつく。
水分を含んでふにゃりと柔らかくなったコッペパンは、ほんの僅かの間俺の歯を拒み、やがて力に耐えかねる。
中に横たわったソーセージは確かな弾力で歯を受け止め、パキリと弾けて旨味を溢れさせた。

ζ(゚ー゚*ζ 「あ、出来立てで美味しい」

芳しいバターの香りが鼻をくすぐる。
さくりさくりと軽い音を立てて咀嚼する彼女を見ていると、無性に食欲がそそられた。

.

378从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:37:23 ID:Qeo2C1gM0

( ^ν^) 「ひとつ、くれ」

ζ(゚ー゚*ζ 「もちろんですよー! これ全部ひとりで食べたら太っちゃいます」

差し出された紙カップから遠慮なくいくつかをつまみ取る。
透き通った黄金色の液体で艶やかにコーティングされた一粒を躊躇なく口に放り込む。
サクッと奥歯でひと噛みすると、塩気と香りが口内を満たした。

( ^ν^) 「……うま」

ζ(゚ー゚*ζ 「美味しいですよね! 止まらなくなっちゃう」

ホットドックをまた一口。
零れ落ちるほどにぎゅうぎゅうに詰められたキャベツと玉ねぎが
マスタードに染められ旨味のハーモニーを醸し出す。
ストローでコーラを啜ればチープな味わいを生み出し、
爽やかな余韻を残して全てを洗い流した。

温かなうちにホットドックを食べ終え、白い包み紙を丸めた。
クシャクシャと大きく響いた軽い音は、
腹が満たされぼんやりしていた俺の頭を覚醒させるには十分だった。

( ^ν^) 「で」

( ^ν^) 「お前、何のために俺に近づいた?」

ζ(゚ー゚*ζ 「へ?」

不意打ちの疑問に驚いたように、大きく見開いた二つの瞳がこちらを振り返る。
両頬は口いっぱいに頬張ったポップコーンのおかげで小動物のようにまん丸く膨れていた。

そのふざけた顔に思わず笑いがこみ上げるが、頬の裏を噛んで堪える。
前回も今回も、演技なのか天然なのか判断しかねる彼女の態度にペースを崩されてばかりであった。

.

379从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:37:57 ID:Qeo2C1gM0

ζ(゚、゚*ζモサモサ 「あのお、二回目のデート、お嫌でしたか?」

( ^ν^) 「そうじゃねえよ。わかってんだろ」

ζ(゚、゚*ζ 「一体、何のことだか……」

澄んだ瞳で真っすぐに見つめられ、心がぐらりと揺らぐ。
それでも言葉を続けられたのは、断固とした確信があったからだ。

( ^ν^) 「今日、この動物園を選んだのは何故だ?」

一拍置いて、噛みしめるようにゆっくりと問いかける。

( ^ν^) 「一角獣の剥製が展示されているここに、拝鳴村出身の俺を連れてきたのは、何故だ」

ζ(゚、゚*ζ

突然の追及に驚き、傷ついたかのように困惑した表情を見せていた彼女は、
しばらく待っても俺の態度が揺らがないことを悟り、にっこりと笑った。

ζ(゚ー゚*ζ 「ニュッさんてば、そんなんだからおモテにならないんですよ」

( ^ν^)

絶句した俺を見て気を良くしたのか、彼女は更に言い放つ。

ζ(゚ー゚*ζ 「もし私が、ニュッさんの身の上を受け止めた上で
       理解してくれるようなけなげな女の子だったとしたら」

ζ(゚ー゚*ζ 「こんなヒドイこと言っちゃ破局ですよ! ハキョク!」

( ^ν^) 「うっせーぞ。クソ記者」

いまいましいと睨みつけると、彼女は更に笑みを深める。

.

380从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:38:37 ID:Qeo2C1gM0

ζ(゚ー゚*ζ 「あ。もうそこまで気づいてらっしゃったんですか」

ζ(゚ー゚*ζ 「ただのフリーライターですけどねぇ」

そう言って彼女はぺろりと舌を出した。

弁明の一つでもするのかと思いきや、呑気にポップコーンを頬張っている。
さく、さくと乾いた音を立てて、またひとつ放り込まれた。

無邪気に咀嚼を続ける姿をしばらく眺めてから、俺は口を開いた。

( ^ν^) 「お前、何のために俺に近づいたんだ」

ζ(゚ー゚*ζ 「私がフリーライターだと気づいていたのなら、
       そして、今日ここに来たことで確信したのなら」

ζ(゚ー゚*ζ 「理由ももう、気づいているでしょう?」

ζ(゚ー゚*ζ 「ホライゾン商会の創業者の一人息子さん?」

( ^ν^) 「けっ」

いつの間にやら、足元には数羽の雀が集っていた。
ポップコーンのおこぼれを探しては啄ばむ姿を眺めているとむしゃくしゃしてきたので、思いっきり蹴り飛ばす。

見事に空振りした足の行き場に困り、余計に気分は悪くなった。

ζ(゚ー゚*ζ 「ひとつ、訂正させてもらうと」

ζ(゚ー゚*ζ 「ニュッさんに近づこうと思って婚活サイトに登録したわけではないですよ?」

ζ(゚ー゚*ζ 「だから、何のために近づいたか、なんて問いはナンセンスです」

ナンセンス、なんてダサい言葉を使うダサい女には初めて出会った。
好き好んで文章を書いているような奴は総じて偏屈で陰鬱だ。間違いない。

( ^ν^) 「けっ」

.

381从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:39:13 ID:Qeo2C1gM0

( ^ν^) 「あのな、完全無欠な俺が数え切れないほど婚活に失敗してきた理由はただ一つ」

( ^ν^) 「俺があの拝鳴村出身だからだよ」

拝鳴村。
高校を卒業してから一度も戻ってはいない。
己は故郷を捨てたつもりでも、故郷は、過去は俺を縛り付ける。
拝鳴の血を引く者、拝鳴で生まれ育った者というレッテルは十年経った今でも剥がすことは出来ずにいた。

( ^ν^) 「出身地を伝えても引かないお前が怪しいから、少し、調べさせてもらった」

調べるといっても、さほど苦労はしなかった。
初顔合わせで聞いたままの名前でSNSを利用していたので、そこから手繰っただけだ。

ζ(゚ー゚*ζ 「今どきの若い子なら、あんまり気にしないんじゃないですか?」

ζ(゚ー゚*ζ 「部落出身だなんて」

呑気な顔で彼女はストローでコーラを吸い上げる。
残量が少ないのか、ザザッと耳に触る音を立てた。

( ^ν^) 「んなこたないだろ」

( ^ν^) 「付き合うだけならまだしも、結婚となりゃ親が反対するさ」

( ^ν^) 「二回目の約束が果たされたのは今日が初めてだよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「私の正体がわかっていたなら、なぜ」

ζ(゚ー゚*ζ 「何故、今日、会ってくれたのですか」

喉のすこし下がビクリと跳ねる。
不愉快な熱が喉の奥で生まれ、顔面へと広がっていく。

( ^ν^)

( ^ν^) 「ん、まぁ……目的が知りたかった、かな」

.

382从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:39:42 ID:Qeo2C1gM0

ζ(゚ー゚*ζ 「じゃあ、私を拝鳴村へ連れて行ってください」

( ^ν^) 「ハァ?」

( ^ν^) 「いや、え?」

微笑みは絶やさぬまま、しかし鋭い瞳が俺を貫いた。
視線の強さにただ圧倒されておののき、少し遅れて言葉の意味が脳へと届く。

ζ(゚ー゚*ζ 「一角獣と共存する世界唯一の村に、取材に行きたいんです」

( ^ν^) 「んなもん勝手に行けよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「ただ聞きまわったって、肝心なことは何も教えてくれないでしょう?」

ζ(゚ー゚*ζ 「ね、お願い。連れてって?」

ζ(゚ー゚*ζ 「剥製師のお母さまにお会いしてお話し伺いたいの!」

( ^ν^) 「無理」

( ^ν^) 「喧嘩して飛び出してきたし、もう実家には帰れねぇよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「あ、丁度いいじゃない」

( ^ν^) 「は?」

.

383从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:40:17 ID:Qeo2C1gM0

ζ(゚ー゚*ζ 「絶縁状態だった息子が帰ってくるには真っ当な理由でしょう?」

ζ(゚ー゚*ζ 「結婚相手を紹介するっていうのは」

( ^ν^)

( ^ν^) 「おま、え、お前さぁ……」

ζ(゚ー゚*ζ 「ん?」

予想外の展開に狼狽えた己に心の中で喝を入れる。
ストレートな言葉で受けた頬を張られるような衝撃から覚めると、代わりに呆れに似た感情が胸を満たした。

( ^ν^) 「随分体張って仕事してるなぁ」

ζ(゚ー゚*ζ 「えへ。照れる」

( ^ν^) 「褒めてねーよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「ね、一緒に拝鳴に帰ろう?」

( ^ν^) 「なあ、お前、何でそんな必死なの?」

( ^ν^) 「食うにも困ってんのか? フリーライターってのは……」

ぐう、と。
見計らったかのようなタイミングで、腹の音が鳴り響いた。

勿論、俺の腹ではない。

( ^ν^)

ζ(゚ー゚*ζ 「えへ、まあ、そういうコト」

.

384从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:41:28 ID:Qeo2C1gM0

拝鳴村は本州から弓の字を描いて海へと突き出す下螺馬半島の先端部分にある。
半島は人の入らぬ鬱蒼とした深い森に覆われており、
本州から村への交通手段は海を経由するしかない。
文字通りの陸の孤島である。

俺たちは一日一便の連絡便に乗り込んだ。

ナァ、ナァと甲高い声を上げて、幾羽もの海鳥が此方へと向かい来る。
くすんだ青に染められた海面に白い尾を長く伸ばして船はひた走る。
旅立ちの日に見た光景とよく似たそれらは、あの時味わったほろ苦い郷愁を思い出させた。

左手に見える、黒々と盛り上がった半島を指さして、
彼女は海風やエンジンの音に負けじと声を張り上げる。

ζ(゚ー゚*ζ 「あの森が、一角獣の棲み処?」

( ^ν^) 「らしいな。そのせいで村の住人は不便でたまらねぇよ」

陸続きの本州に気軽に行き来出来ない理由がまさにそれだ。
天然記念物に指定されている希少生物、一角獣の住まいの環境を守るため。
獣の為に人間が不便を強いられているのもおかしな話かもしれないが、
本州に住まう誰も異を唱えない。

拝鳴の地は昔、流刑地であった。

過去の犯罪者の地を引いた村人たちと、外の人の交流はほぼ無いに等しい。
だからこそ、地繋ぎにする必要性を唱えるものなど誰もいなかった。

拝鳴に住まう村人もまた、閉じたコミュニティにおおむね満足しているようだった。

( ^ν^) 「はぁ……」

暗く塗り込められた高校生活を思い出す。
空気になるために毎朝この連絡船に乗っていた頃の、あの息苦しい日々を。

.

385从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:42:08 ID:Qeo2C1gM0

本土の人間は、俺をいじめることはなかった。
ただ、存在すら無いものとして扱われただけだ。

透明人間のような生活を三年も味わえば、故郷を捨てたくもなるだろう。


ζ(゚ー゚*ζ 「ニュッさん、どうしたんですか? お腹減ったの?」

( ^ν^) 「それはお前だろ」

軽く頭をはたいてもまるで応えた様子もなく、彼女はへらへらと笑っていた。
と同時に何やらくぐもった音が聞こえた気がしたが、おそらく空耳だろう。

( ^ν^) 「まったく、不本意だ」

ζ(゚ー゚*ζ 「えー? 今さらそんなこと言わないでよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「乗り掛かった舟じゃないの」

( ^ν^) 「けっ」

糞みたいなダジャレを黙殺し、船の進行方向へと視線を向ける。
村の港が目視で確認できるほどに近くまで来ていた。

( ^ν^) 「はぁ……」

憂鬱な心とは裏腹に、夕焼け空は美しい藍色へと染められつつあった。

.

386从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:42:49 ID:Qeo2C1gM0

ζ(゚ー゚*ζ 「まずはねぇ、一角獣が見たいなぁ」

港に降り立った彼女は呑気に言い放つ。
同じ船から降りた村人たちはこちらに訝し気な視線を向けながらも家路を急ぐ。

( ^ν^) 「あんまりな、この村では夜歩きは勧められねぇ」

ζ(゚ー゚*ζ 「え、どうして?」

( ^ν^) 「わかんね。なんつーか、夜は出歩くもんじゃないって昔っからこっぴどく……」

手元の液晶画面に嬉々としてメモしだした彼女に気づき、途中で口をつぐむ。
彼女は沈黙を訝しみ、顔を覗き込んできた。

ζ(゚ー゚*ζ 「こっぴどく、何?」

( ^ν^) 「いや、何でもない」

ζ(゚、゚*ζ 「取材に協力してくれるって、約束したじゃない!」

( ^ν^)

んもう! と拗ねたように俺の腕を一押ししてくる。
不本意ながら渋々頷こうとして、やめた。

どんなに記憶を辿っても、そんな約束などした覚えがない。

( ^ν^) 「村に連れて行くとは言ったが、取材に協力するとは一言も言ってねぇぞ」

ζ(゚ー゚*ζ 「酷いなぁ。それじゃニュッさんは何が目的で私をここに連れてきたんですか?」

.

387从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:43:41 ID:Qeo2C1gM0

間をおかず畳みかけるように言葉を重ねてくる。

ζ(゚ー゚*ζ 「私と結婚出来ればそれでいいってこと?」

ζ(゚ー゚*ζ 「そっかー。私と結婚したいだけなんだね!」

( ^ν^) 「うっせーな……」

ζ(゚ー゚*ζ 「ニュッさん、あの時まんざらでもない顔してたもんねぇ」

( ^ν^) 「分かったから」

( ^ν^) 「質問、答えるから、近い近い」

顔がくっつきそうなほどに詰め寄られ、彼女の肩を押して距離を取る。
そこまで想定済みだったのだろうか。
勝ち誇った顔をして、彼女はまた質問を続けてきた。

ζ(゚ー゚*ζ 「夜歩きしちゃいけないっていうのは、
       ニュッさんが子供だったから言われていたんじゃないですか?」

( ^ν^) 「いや」

否定を入れてから、改めて思考を巡らせる。
幼き日々にて、昔の俺はどのような夜を過ごしていたか。
家族は、隣人は、恐ろしい夜をどのように過ごしていただろうか。

( ^ν^) 「それも勿論あるだろうけど、でも、親父とかもそんなこと言われてたし」

( ^ν^) 「あとなんか、歌もあった」

ζ(゚ー゚*ζ 「歌?」

( ^ν^) 「夜に歩くと影が奪われる〜みたいな歌詞の、童謡」

脳裏に浮かぶのは、赤く燃える夕焼け空。

村のあちこちに設置されたスピーカーから一斉に流れ出す、女性の声。
おひさまが帰るよ、ぼくらも帰ろう、背中に長く伸びた影をつかまれる前に。

もう何年も耳にしていないはずのメロディが、勝手に鼻歌になって響きだす。

.

388从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:47:33 ID:Qeo2C1gM0

ζ(゚ー゚*ζ 「それもやっぱり教育のための歌ではないの?」

( ^ν^) 「いや、うまく説明できないけど、でも違うと思う」

( ^ν^) 「大人も日が暮れたら外にはでなかったから」

夜は外には出ない。
ごく当たり前の光景だったので、村で暮らしていた頃に疑問に思うことはなかった。

本土で暮らして初めて、夜も外で遊んでいいのだと知った。
繁華街のネオンや深夜の雑踏、コンビニエンスストアなどに一々感激していた頃を思い出す。

( ^ν^) 「コンビニすらない田舎だからな、外に出たって仕方ねぇんだ」

ζ(゚ー゚*ζ 「でも、おかしくない?」

( ^ν^) 「何が?」

ζ(゚ー゚*ζ 「誰も夜歩きしないなら」

ζ(゚ー゚*ζ 「どうしてこんなに明るく照らされているの?」

話し込むうちに、すっかり夜の帳が下りていたことに俺は気づいていなかった。

今立ち止まっていたこの場所も、辺りを見渡しても。
昼間の明るさと見紛うほどに煌々と照らされているのである。

光源は、夥しいほど乱立された街灯である。
等間隔に並んだ古びた街灯の間を埋めるように、新旧様々な型の街灯が立ち、我こそはと明るさを競っている。

( ^ν^) 「眩しいな」

ζ(゚ー゚*ζ 「ニュッさんが住んでいた頃からこうだったの?」

( ^ν^) 「いや、わかんねぇ」

( ^ν^) 「この時間、外に出たことはなかったから」

村一番の大通りにまったく人通りがないこの光景に、恐怖を覚えた。

ひとつ息を吸って、彼女の手を取り駆け出した。
無数のスポットライトをくぐり抜け、俺の実家へと走る。

( ^ν^) 「急ごう」

ζ(゚、゚*ζ 「う、うん」

.

389从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:48:04 ID:Qeo2C1gM0

ζ(゚ー゚*ζ 「止まって!」

強く手を引かれ、バランスを崩しかける。
急に止まるなと文句を言いかけ、彼女の表情を見て言葉を飲み込んだ。

ζ(゚ー゚*ζ 「ねえ、あそこ、何かがいる」

道路の反対側、街灯の明かりの外側で蠢く何かを見たという。

( ^ν^)

人気のない道だ。
港からここまで誰ともすれ違うことはなかった。

異様な静けさが胸の鼓動を煽る。

俺たちは息を殺したまま、蠢く闇を見つめ続けた。

ζ(゚ー゚*ζ 「あ」

( ^ν^) 「……なんだ」

スポットライトの下へと姿を現したのは青みがかった灰色の毛皮を纏う、一匹の一角獣であった。

ζ(゚ー゚*ζ 「さすが拝鳴だね。野生の一角獣をこんなに近くで見られるなんて」

( ^ν^) 「……いや」

( ^ν^) 「村の中で見るのは俺も初めてだよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「そうなの?」

一角獣が首を持ち上げ、こちらに正対する。
細面の両側にある大きな瞳と、何故だか目が合った気がした。

( ^ν^) 「行こうか」

ζ(゚ー゚*ζ 「……うん」

そのままの姿勢で動かぬ一角獣から視線を逸らして、歩き始めた。
ふたたび手を握ったのは俺からか、それとも彼女からだったか。

.

390从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:49:53 ID:Qeo2C1gM0

「どなた?」

インターホンの向こうから聞こえてきたのは、母のかすれた声だった。

( ^ν^) 「俺だよ、母さん」

緊張し、身構えていた割には自然に返事ができた、と思う。
その力をくれたのは、おそらく右手から伝わる温もりだろう。

ξ゚⊿゚)ξ 「ニュッくん? ニュッくんなの?」

ξ゚⊿゚)ξ 「あれ?」

ζ(゚ー゚*ζ 「……こんばんは」

訝しげに彼女の顔を覗き込んでから、母は眉尻を下げた。

ξ゚ー゚)ξ 「とりあえず、入って」

母が身を引いた後ろに見えるのは、記憶のままの姿の玄関。
親しげな顔で俺たちを迎え入れる。

ζ(゚ー゚*ζ 「おじゃまします」

( ^ν^)

( ^ν^) 「た、ただいま」

ξ゚ー゚)ξ     ζ(゚ー゚*ζ 

母と彼女が顔を見合わせ微笑みあった。
玄関の橙色の明かりに染められた二人の横顔は、どこか、雰囲気が似ていて。
まるで、作り物のように美しくて。

そう、髪質がそっくりなのだ。親子か姉妹かと見紛うほどに。
微笑ましい光景を前に、何故だか背中に冷たいものが走った。

ξ゚ー゚)ξ 「おかえり」

( ^ν^)

( ^U^)

優しい母の声に、俺は黙って笑顔を返した。

.

391从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:50:55 ID:Qeo2C1gM0

色とりどりの料理が並ぶ食卓を前に、彼女と母の会話は弾んでいた。
安心しつつも僅かな疎外感を抱いて、俺は料理に手を付ける。

( ^ν^) 「いただきます」

菜っ葉のお浸しを口に含む。
特有の青臭さが鼻に抜け、ひと噛みするとじゅわりと旨味が染み出した。

次に箸をつけたのは、根菜の黒酢炒め。
きらきらと光を反射する黒酢にコーティングされたレンコンは、シャキシャキと心地よい音を立てる。

咀嚼しているうちに、大切なことを思い出した。
彼女が菜食主義者であると母に伝えることをすっかり忘れていたのである。

( ^ν^) 「デレ」

ζ(゚ー゚*ζ 「ん?」

( ^ν^) 「食えないもん、残していいからな」

ξ゚⊿゚)ξ

それを聞いて、母が眉を顰める。
失言だったかもしれない。まるで偏食であるかのように聞こえてしまっただろうか。

( ^ν^) 「あ、母さん悪い。コイツ、ベジタリアンなんだよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「あら、そうなの。それはちょうど良かった」

( ^ν^) 「ん?」

どういう意図での丁度いい、なのか。
問いかけようとしたところで、彼女の声が遮った。

.

392从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:51:45 ID:Qeo2C1gM0

ζ(゚ー゚*ζ 「ニュッさん、大丈夫。全部食べられるものばかりよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「私もね、少し前から肉類食べるの止めたのよ」

( ^ν^) 「なんか、流行ってんの?」

ζ(゚ー゚*ζ 「健康にいいですし、ね?」

ξ゚⊿゚)ξ 「そうよね。肌の調子がかなり良くなったわ」

またしても会話に取り残され、侘しく人参のフライを貪った。

ξ゚⊿゚)ξ 「ところで、あなたたちいつまで滞在するの?」

( ^ν^) 「三連休だから、休みの間はここにいようかと思っていたんだが」

ξ゚⊿゚)ξ 「あら、そうなの」

( ^ν^) 「なんかまずいか?」

ξ゚⊿゚)ξ 「いえ、ウチは全然問題ないんだけど、明日の晩、ちょっとね」

ξ゚⊿゚)ξ 「さっき、荒巻さんのおじいちゃんが亡くなったって、連絡回ってきたのよ」

( ^ν^) 「それがなにか……あ」

拝鳴村はいくつかの地区に別れ、それぞれの住人で小さなコミュニティを築いている。
荒巻のじいさんとは同じ地区という繋がりはあるが、血のつながりはない。
死んだからといって、何か用事などあるだろうか。

用事?
明日の晩?

その時、記憶の海深くに沈んでいたひとつの言葉が浮かび上がった。

.

393从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:52:30 ID:Qeo2C1gM0

ξ゚⊿゚)ξ 「そう。御影遷しがあるのよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「みかげうつし?」

ξ゚⊿゚)ξ 「参加する?」

ζ(゚ー゚*ζ 「いいんですか?」

平然とした顔で誘った母と、身を乗り出し目を輝かせる彼女。
話の展開のあまりの早さに眩暈を感じつつ、手を上げて制止する。

( ^ν^) 「おいちょっと待て。そんなに気安く……」

ξ゚⊿゚)ξ 「そりゃヨソの人を参加させるのはマズイけど、デレちゃんは嫁に来るんでしょう?」

( ^ν^)

( ^ν^) 「確かにその話をしに来たわけだけど、ちょっと待て」

( ^ν^) 「なあ、親父はどこに行ったんだ?」

食卓には、三人分の料理しかなく。
昔、親父の指定席だった椅子は空席のままであった。

彼女について報告をしようにも、父不在では意味がない。

ξ゚⊿゚)ξ 「お父さんね、仕事が忙しいのよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「ニュッさんのお父様は確か、ホライゾン商会の」

ξ゚⊿゚)ξ 「そう。ちょっとね、今出かけているの」

( ^ν^) 「いつ帰ってくる?」

ξ゚⊿゚)ξ 「さあねぇ、あの人、マメに連絡してくれないから」

.

394从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:53:01 ID:Qeo2C1gM0

確かに、父は昔から連絡を忘れては母に叱られていた。

滞在中に父に会うことはできるだろうか。
不確実なら、母にだけ結婚の報告をするべきか。

迷ったときにはより面倒な選択肢を選ぶべきだと、漫画で読んだような気がする。

( ^ν^) 「親父と母さんが揃ったときに、ちゃんと報告させてくれ」

ξ゚⊿゚)ξ 「そうね、それがいいわ」

ちらりと様子を窺うと、彼女は満足そうな笑顔で野菜を頬張っていた。

.

395从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:54:31 ID:Qeo2C1gM0



暗闇のなかに、宮司の声が朗々と響き渡る。



村と森の境に建つ神社の敷地内、開けた野原に村人が集まり始めたのは夕方、まだ日も沈まぬ頃。
俺たちはここに立ちつくして、ただ夜を待った。

己の鼻先も見えぬほどの暗闇で、宮司の声に従い頭を下げ、目を閉じる。

ザッ、ザッと荒々しい音によって、参列者たちは穢れを払われた。


御影遷しの儀が始まる。

手元の提灯の微かな明かりだけを頼りに宮司は棺の元へ向かう。
橙色のともし火が、ゆらり、ゆらりと揺れながら、森との境に寝せられた棺へ向かう。

宮司が無事たどり着いたのを見届けた瞬間、ともし火すら消されてしまう。


「ロオオオオオオオオオオオオオオオ」


完全な暗闇の中で、野太い声が響く。
闇を揺らし、風を揺らし、棒立ちで見守る村人たちの鼓膜を揺らし、天高く響き渡る。
呼応するように風がひとつ吹き上がり、森の木々を揺らす。


   コン、コン
             コン、コン


手に持った何かで棺を叩く乾いた音が聞こえている。

聞こえるのはそれだけではなかった。
極限まで足音を殺した集団が押し寄せる、そんな地の揺れを足元から感じる。


一角獣の群れだ。


木と木の隙間から覗く数え切れないほどの瞳。
僅かな光もないこの場所で、彼らの瞳だけが光源になっている。

.

396从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:55:07 ID:Qeo2C1gM0


どれほどの時が立っただろう。
不意に一角獣が全身をさらけ出す。

広場の四隅に立てられた松明に、炎が灯されたのだ。

棺と宮司の足元に、影が色濃く描かれる。
地面の匂いを嗅ぐように、一角獣たちは棺の周りに集い、地に鼻先をつける。






彼らが満足し、一匹残らず森に帰るまで、村人たちは固唾を飲んで見守り続けた。




.

397从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:56:18 ID:Qeo2C1gM0

目を覚ましても暫く、ぼうっとしていた。

若い頃、毎朝俺の起床を見守ってくれていた天井が出迎えてくれたもんだから、混乱していたのだ。
そういえば、実家に帰って来ていたんだった。

隣に敷かれた布団は綺麗に畳まれている。
スマートフォンで時間を確認すると、もう10時を回っていた。

彼女を探して廊下に出る。
一階への階段を降りようとしたところで、母の声が聞こえてきた。

「デレ、あの子を連れて帰って来てくれて、ありがとう」

耳をそばだてる。
声は、父の書斎の扉から聞こえてきた。

「大変だったでしょ? 連れてくるの」

「そうでもないよ」

彼女の声、のはずだ。
聞き覚えのある声が、昨夜とは違う口調で、俺の母親と話している。

「結構ちょろかったよ」

「ま、ブーン君引っ掛けたツンちゃんには負けるけどねぇ」

「引っ掛けた、なんて人聞きの悪い」

「誰も聞いてないんだし、気にしなくていいじゃん」

「そうでもなさそうよ?」

「ニュッくん、盗み聞きしてるんなら入ってきたら?」

.

398从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:56:45 ID:Qeo2C1gM0

それっきり、二人の会話は聞こえなくなった。

父の書斎の扉のドアノブに手をかける。
回す勇気は出なかった。

母と彼女が、俺のいない所で、親し気に会話を弾ませている。
ああ、なんて素敵な展開だろう。理想的だ。
いくつもの違和感から目を背ければ、これほど幸せなことはない。


何故、親し気に名前を呼びあっているのだろう。
何故、父の書斎にいるのだろう。
何故、父は不在なのだろう。
何故、二人の横顔を似ていると感じたのだろう。


全ての疑問の答えは、扉一枚隔てた向こう側にある。


汗ばんで湿った掌で額の汗を拭う。
大きく息を吸う。そして鼻からゆっくりと吐く。

未だ高鳴る鼓動を抑えきれぬまま、覚悟を決めて扉を押し開けた。

.

399从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:57:29 ID:Qeo2C1gM0

( ^ω^)

初めに目に入ったのは、椅子に深く腰掛けた父の姿であった。
柔らかなクッションの入った背もたれに身体を深く沈めて、ひじ掛けに腕を預けている。
全裸であることを除けば、全く違和感はなかった。

( ^ν^) 「いや、いやいや」

( ^ν^) 「まずは服を着ろよ、親父」

( ^ω^)

返事はない。
口を開くことも、微笑みを崩すこともなく、微動だにせず父は裸をさらし続ける。

動いたのは、彼女だった。

ζ(゚ー゚*ζ 「ありゃりゃ、忘れてた」

そう言って、彼女は傍らから服を取り出すと、父の前に立ち。
父の両耳の辺りに掌を当てて。

カポリ。

父の頭部を取り外した。


  ζ(゚ー゚*ζ
( ^ω^)⊂


ζ(゚ー゚*ζ 「よい、しょっと」

父の頭部を机に仮置きした彼女は、シャツを胴体に被せ、首元のボタンを閉める。
あちこち引っ張って服の皺を伸ばしてから、彼女は、父の頭部をもとの位置へと戻した。

( ^ω^)

衣服を纏った父は、先程と変わらぬ穏やかな微笑みを湛えていた。

.

400从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:58:04 ID:Qeo2C1gM0

ξ゚⊿゚)ξ 「ねえ、デレ」

ζ(゚ー゚*ζ 「なあに? ツンちゃん」

ξ゚⊿゚)ξ 「朝ごはんにしましょうか」

ζ(゚ー゚*ζ 「そうね、私、お腹が減っているのよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「しばらく前からね」

( ^ν^) 「お前、いや、お前ら、何者なんだ一体」

( ^ν^) 「親父を殺したのは、お前らか」

ξ゚⊿゚)ξ 「ブーンを殺したのは、ブーンの強欲さよ」

ξ゚⊿゚)ξ 「私はね、ブーンのことを食べるつもりはさらさらなかったのよ?」

ξ゚⊿゚)ξ 「もう何年も、ちゃんと我慢していたでしょう?」

( ^ν^) 「食べる、つもり?」

ξ゚⊿゚)ξ 「私があなたのお母さんにあたる人を食べたのは、ブーンがホライゾン商会を立ち上げたから」

ξ゚⊿゚)ξ 「近くで監視する必要があったから、仕方なく食べるしかなかったのよ」

( ^ν^) 「母さん、を、食べた?」

.

401('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/17(月) 23:59:07 ID:IrGLBXto0
('A`) 投下の途中で悪いがフォックスの次に投下するぜ

402( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/17(月) 23:59:25 ID:v3UBSNVw0
(;^ω^)「支援だお……ウゴォ……」

403从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/17(月) 23:59:49 ID:Qeo2C1gM0

ζ(゚ー゚*ζ 「ゆうべ、見たでしょう?」

ζ(゚ー゚*ζ 「我々の同胞たちの、食事を」

( ^ν^) 「昨夜……?」

父を、食べた。
母を、食べた。
我々。同胞。

理解不能な言葉の羅列からつかみ取った、俺でも理解できる単語から、何とか情報を読み解きたかった。
昨夜、何があった?

ξ゚⊿゚)ξ 「ホライゾン商会の設立自体には、反対するつもりはなかったの」

ξ゚⊿゚)ξ 「珍しい獣でいるにはそれなりにリスクがある」

ξ゚⊿゚)ξ 「乱獲を防ぐために、同胞の死体を剥製にする役目に名乗り出たの」

ξ゚⊿゚)ξ 「でもね」

ξ゚⊿゚)ξ 「最初は珍しがられた一角獣の剥製も、ある程度の施設に設置されると注文は落ち着いてしまった」

ξ゚⊿゚)ξ 「それで、ブーンは、中国の富豪向けに販路を広げようとした」

ξ゚⊿゚)ξ 「それは、我々の望む未来ではなかった」

ξ゚⊿゚)ξ 「だからね、私がブーンになることにしたの」

ξ゚⊿゚)ξ 「ブーンの影を、食べて」

ξ゚⊿゚)ξ 「ブーンの身体を着て、ホライゾン商会の舵を取るしかなかったの」

ξ゚⊿゚)ξ 「我々の、存続のために」

.

404从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/18(火) 00:00:23 ID:x1jLa9Ts0
   
ζ(゚ー゚*ζ 「私の着ているこの体は、誰だったか、覚えてる?」

ζ(゚ー゚*ζ 「あなたの同級生のしぃちゃんだよ」

ζ(゚ー゚*ζ 「髪はツンちゃんの毛のストックを使ったけどね」

現実離れした言葉たちの濁流に飲み込まれ、声も出せずに立ちつくす俺に、彼女はゆっくりと近づいてくる。

ζ(゚ー゚*ζ 「ねえ、ニュッさん」

ζ(゚ー゚*ζ 「何のために近づいた、って、聞いてくれたよね」

かぱりと、口を大きく開いて彼女は笑う。楽しそうに。朗らかに。

ζ(゚ー゚*ζ 「生簀からエサが逃げちゃったら、追いかけて、食べちゃわないといけないでしょう?」

ζ(゚ー゚*ζ 「本当は、死んだ人間の影しか食べちゃいけないんだけどね」




鮮やかに赤い口内が網膜に焼き付いた。
それが、俺の見た最後の光景。





.

405从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/18(火) 00:01:48 ID:x1jLa9Ts0




【カゲクイ】
森の住人であるこの一角獣は、人と共に生きている。
小さな角を誇らしげに掲げた繊細なこの獣は、太古の昔から人々に愛されてきた。



動物園の剥製に添えられていた説明書きを思い出す。


瞼を閉じ、こうべをたらして己の影を捧げてしまうのも、きっと必然なのだろう。
遺伝子に刻まれた、餌の矜持である。






【カゲクイのようです 了】

406从 ゚∀从〔文戟中〕 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/18(火) 00:02:38 ID:x1jLa9Ts0
从 ゚∀从 「時間オーバーして悪かったぜフォックス!」

从 ゚∀从 「一週間ってみじけー!!」

407( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/18(火) 00:05:56 ID:Wq33UYF20
(;^ω^)「乙だお……」

(;^ω^)「かわいいニュッデレだと思ったのに滅茶苦茶ホラーじゃねぇかお……」

408爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:06:11 ID:wuDW0KHE0
爪'ー`)y- 「いやいや、((((;゚Д゚))))ガクガクブルブルしながら読んでたら、あっという間だったぜ」

爪'ー`)y- 「乙!」

爪'ー`)y- 「じゃあオレも投下するぜ」

409爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:07:02 ID:wuDW0KHE0
窓から差し込む橙色が少しずつ青みを帯びていく。
少しずつ色を変えながら明日へ明日へと流れて行く雲。その中に一つ、先程からやけにゆっくり進んでいる小さな雲を見つけた。
なんとなく大人になり切れない、そんな自分を重ねてため息を一つ。どうやらそろそろ帰らなければいけない時間のようだ。


鍵盤に置いていた指を離し、椅子の横ににあったはずのカバンに手を伸ばすが、何もない。
椅子の下をのぞき込む。どうやら自分に酔いしれながら、弾いていたのが彼にも伝わっていたらしい。
カバンは辟易とした様子でぐったりと、椅子の脚にもたれかかっていた。


(-_-) 「ごめんごめん…つい入り込んじゃった」


なんだか急に阿保らしいような気がして、自嘲気味に笑った。
人とは上手く話せないのに、物言わぬ物とは話せるのというのだから、我ながら呆れたものである。


(-_-) 「それじゃあ、またね」


カバンに言い訳したのだから、ピアノにだって挨拶しなくっちゃ変だろう。
そんな風に思って、苦楽を共にしてきた相棒に声をかけた。

410爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:07:36 ID:wuDW0KHE0
僕がここでピアノを弾くようになってから、もう十年になる。
初めて見たときは、おんぼろの駅舎と不釣り合いなくらいにピカピカだったこのピアノも、経年劣化によって段々と塗装のひび割れなんかが目立つようになってきた。
パーツもだいぶ弱ってきたのか、近頃は優しく弾いても歌っちゃくれない。僕が魂を込めて弾くと彼女もようやく乗り気になるのか、重い腰を上げて歌い始めるといった具合である。


長いこと素人が使い、メンテナンスもしてきたのだから当たり前なのかもしれない。
一度、業者を呼ぼうかとも考えたのだが、僕以外の人にここを知られるのは嫌だったので、結局は自分でメンテナンスをしながら、騙し騙しで延命しているのが現状だ。
初めて彼女の歌声を聴いた、あの時の音と同じにすればいいだけなので、調律は何とかなったのだが、他は本やネットの情報から自己流で何とかしていた。


(-_-) 「何とかしなくっちゃなあ…」


後頭部を掻きながら、そう独り言ちた。別に頭が痒かったわけじゃない。
僕の中の何かを悩んでいる人のイメージを真似てみただけだ。
でも、こうすることで悩みの種が粉々になってどこかへ飛んで行って、解決策を連れて来るんじゃないかなんて、心の隅ではちょっと期待していた。

411爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:08:13 ID:wuDW0KHE0
(-_-) 「さて、帰ろっかな」


そう言って、部屋を出ようとした時、僕の目の前に夕陽を浴びてキラキラと輝く黒い何かが躍り出た。


――――――僕はこの日、天使を見てしまった。


頭のお堅い現実主義者の皆は、今から僕が言うことを決して信じないだろう。
なんせ、高校二年生になってもどこかに、宇宙人や髭もじゃの赤服おじさんがいるんじゃないかと、心のどこかで思っていたりするこの僕だって、思わず自分の目を疑ったくらいなんだから。


西洋画なんかでモチーフにされる天使は美しい金髪をしていることが多いが、僕が見た天使は濡れたカラスの羽のような艶やかな黒色の髪をしていた。
ちらりと覗いたワニ口クリップみたいな八重歯なんかむしろ悪魔的だし、翼だって生えちゃいない。
服だって気崩されたどこかの高校の制服だ。皆が思い浮かべる天使とは似ても似つかないだろう。

412爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:08:41 ID:wuDW0KHE0
(-_-) 「……天使…みたいだ」


僕は思わず、そう呟いていた。
何だろうこの気持ちは、僕はどこかで彼女と会ったことがあるような気がする。
これが運命ってやつなんだろうか。ジャジャジャジャーンって感じなのか。
……ベートーヴェンめ、やりよる。


('、`*川 「……はぁ?…アンタ、何言ってんの?」


(-_-) 「え?」


(-_-)


(-_-)ガラガラ ピシャ

413爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:10:12 ID:wuDW0KHE0
僕は思わず扉を閉めた。タイムタイム、ちょっと待ってくれ。テイク2を要求したい。僕が思ってたのと全然違うよ?
たしかに可愛い、めちゃくちゃ可愛い。それに声も綺麗だ。けどその口調と言葉は、随分と棘々しくて天使とは真逆な感じだ。


(-_-) (あ、やばい。すごいドキドキしてる)


(-_-)スゥーハー


(-_-)ガラガラ (よし、テイク2)


('、`*川 「いや、何閉めてんのよ」


(-_-) 「え、あ」


再度、扉を閉めようとしたその時、天使が扉の隙間に足を突っ込んだ。
そして僕の細腕では、微塵も対抗できないほどの圧倒的な腕力を持って、扉をこじ開けて中に入って来た。
なんて腕力……勇次郎さんもびっくりやでぇ。

414爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:10:39 ID:wuDW0KHE0
('、`*川 「何閉めてんのよ?」


(;-_-) 「え、ぁ……ぅ」


('、`*川ハァ 「質問にはちゃんと答えろってーの」


そう言いながら、息がかかりそうなほどの距離で彼女は、僕の顔を覗き込む。
まいった。また上手く話せない。どうしたらいいのかわからなくなってきた。
自分の呼吸音だけが聞こえる。ちょっとパニックにでもなりそうだ。


('、`*川 「なんだ…廃駅のピアノを弾くオバケって、アンタのことだったのか」


(-_-) 「え?おば…け?」


('、`*川 「そうそう。この廃駅にピアニストのオバケが出るって言う噂。……アンタ知らないの?」


('、`*川 「凄く上手いピアノの音が聞こえるって、結構有名よ?」


(-_-) 「そ、そ……なの?」


('、`*川 「そうそう」

415爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:11:16 ID:wuDW0KHE0
自分が都市伝説のようなものになっていたとは、意外とショックな事実だ。
たしかにここには、普段誰も寄り付かない。なんだか不気味だし、崩れそうだし。
オバケが出そうというのも頷ける。でも、僕はこの町全体を一望できるこの場所を気に入っていた。
夕暮れや星空が綺麗な日に、ここでピアノを弾いているとまるで、自分が本の世界に入り込んでいるかのように感じるのだ。
自分に酔ってる?ほっといてくれ。好きなんだから仕方ない。


('、`*川 「ところで、さっきまで弾いてたのもアンタなの?」


(-_-) 「……うん」


('ー`*川 「じゃあ、なんか弾いてちょうだい!!」


天使……いや悪魔か?がそういうので、僕は再度ピアノの前に戻る。
なんか弾いてちょうだいか、割と困った注文を貰ってしまった。


(-_-) 「じゃ、よろしく頼むよ」


軽く鍵盤を押し、彼女に声をかける。
何とも不機嫌そうにドの音が響いた。

416爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:11:49 ID:wuDW0KHE0
('、`*川 「早く弾いてよ」


そう言って、天使は椅子を引きずって、ピアノの正面に移動する。
そしてなぜか、いただきますとでも言うかの様に、手を合わせた。


(-_-) (なんかか……じゃあ、これでどうだろう?)


(-_-) 「いくよ」


すっと息を吸い込んで引き始める。
さっき彼女と出会った時に感じた、雷に打たれたような衝撃を込めて…。


('、`*川 (……へえ、リャプノフのレズギンカか)

417爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:12:21 ID:wuDW0KHE0
最初の鍵盤を弾いた時、いつもと違うイメージが頭を過った。


(;-_-) (音符が…跳ねてく!?)


赤や青に黄色と色とりどりの音符達が、ピアノからぴょんと飛び出していくのだ。
そしてその音符を彼女が次々と食べていく。
何とも不思議で現実離れした光景を見て、僕は綺麗だとすら感じていた。


(-_-) (こんなの…初めて見た)


考えごとに気をとられて、演奏する指に力が籠ったのを見抜いたのだろうか、彼女は眉を顰める。

418爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:12:50 ID:wuDW0KHE0
('、`*川 「アンタ……余計なこと考えてるでしょ?」


(;-_-) 「う……」


('、`*川 「なんか変に甘くなった」


('、`*川 「集中して」


(-_-) 「ごめんね」


これまでの音を全て塗り替えるように、グリッサンドを一つ。本来の曲には入らないがこれはサービスだ。
力強く一音一音を響かせながらも、的確に強弱をつけていく。


連符などが続くような速い曲の時には、どうしても指が走りがちになる。だから、リズムキープは常に意識する。
でも、それだけに囚われていては、本当の意味でいい演奏はできない。


僕はピアノを弾くことは、楽器と対話することだと思ってる。
だからいつもの様に、ピアノと話しながら、弾いていた。

419爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:13:26 ID:wuDW0KHE0
(-_-) 「よし、今のは上手いよ。いい感じ」


(-_-) 「また早いのが続くよ。気合入れていこう」


(;-_-) 「よし、ラストスパート」


するとピアノがいつもよりも、いい声で歌ってくれるような気がする。
ピアノが僕の声に答えるように、どんどん音符を吐き出していく。


(-_-) (さ、ここからもうひと踏ん張りだ!)


静かで繊細なタッチを徐々に強めていく。
そして曲は終わりへと向かっていく。弾むようなフレーズと地の底を這うような低音に、絶妙なバランスで音を絡ませる。


最後にちょっと激しい連符、そして静かに嵐が去った後の安寧を思わせるようなフレーズを添える。


(-_-) (よし、どんなもんだい!!)


そう思いながら彼女の方を見る。

420爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:13:55 ID:wuDW0KHE0
(;、;*川 「ピアノと本当に話してる奴、初めて見た」


そう言って、彼女は泣くほど笑っていた。なんとなく恥ずかしい。
だって、その方がいい音が出るんだから、皆そうしているものだと思っていた。
むしろ、ピアノと話さない方がおかしい。全てのピアニストに対して、声を大にして言いたい。


('、`*川ホゥ 「でも、ひっさびさにこんなに美味しい音に会えた」


('、`*川 「ごちそうさまでした」


(-_-) 「お粗末様でした」


('、`*川 「アンタ名前は?」


(-_-) 「僕は日比谷奏。えっと…VIP校の2年」


(-_-) 「あんまり学校に行かないから、ヒッキーなんて呼ばれてる」


('、`*川 「へえ、ヒッキー…。ヒッキーねえ」


彼女は自分の中に、馴染ませるかの様に何度も、僕の名前を口にした。

421爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:14:25 ID:wuDW0KHE0
('、`*川 「アタシの名前は辺見あかり」


('、`*川 「ムカつく奴らをしばき倒してたら、挨拶されるようになって……」


('、`*川 「『辺見さんざぁす!!』って言ってたのが縮まって、友達からはペニサスなんて呼ばれてる」


(-_-) 「辺見さんか」


僕がそう呟くと、彼女はちょっと嫌そうな顔をした。


('、`*川 「さん付けなんてしなくていいよ。同級生じゃん」


(;-_-) 「ごめん。癖なんだ」


ていうか、同級生だったのか。そりゃあ、どこかで見たことがあるはずだ。
でも僕は教室にいる時、外ばかり見ていたからか、クラスメイトの顔があまり記憶にない。
ちょっと確認してみるべきだろう。

422爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:15:04 ID:wuDW0KHE0
(-_-) 「君はVIP校なの?」


('、`*川 「うん。二年B組」


まさかの同じクラスだった。
いや、流石に天使と見間違えるような子を見逃しているはずがない。


('、`*川 「アンタ、いつもここにいるの?」


(-_-) 「学校にいない時は、大体いるよ。流石に夜遅くなる前に帰るけどね」


('ー`*川 「また、食べに来てもいい?」


(-_-) 「うん」


(-∀-) 「またいつでも来て」


始めはそうでもなかったのだが、彼女とは上手く話せている気がする。
そう思ってちょっと調子に乗ってしまった。
久々に使った笑顔は、自分でもわかるほどぎこちなくて、どうも引きつっている。

423爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:15:56 ID:wuDW0KHE0

(;-_-) (……しまった。また気持ち悪いと思われる)


('、`*川


('∀`*川 「……何焦ってんのwwww」


('ー`*川 「アンタ、なんか面白いねww」


(;-_-)


最初に出会った日は、そんなこんなであっという間に時間が過ぎていった。
この後も沢山話したんだけど、僕は久し振りに人と話して疲れてしまったのか、あまり覚えていない。
ただ、彼女の表情が瞼の裏に焼き付いて離れなくて、しばらく眠れない夜が続いた。

424爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:16:45 ID:wuDW0KHE0
学校に行けば、相変わらず一人ぼっちだったが、全く気にならなかった。
彼女のことを考えながら、エアピアノをしていれば、時間は一瞬で過ぎ去った。


学校に行き、廃駅でピアノを弾いて、帰って眠るだけ。
たったそれだけだった僕の日々に、急に光が差したようだった。
まさに超新星爆発。それ位に眩い日々だった。僕の乏しい語彙じゃあ、到底上手く表せやしない。


今まではただ楽しくて、ただ難しい楽譜を弾きこなせるようになりたくて、弾いていた。
でも今は、彼女により美味しい音を食べてもらいたい。


気が付けば、僕はそれだけを考えるようになっていた。

425爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:17:17 ID:wuDW0KHE0
(-_-) (どうしたらいいんだ)


(#-_-) (くそ!!くそお!!!!)


感情をぶつけるようにピアノを弾いた。
いくらイライラしたからって上手くなるもんじゃない。あの頃の僕が演奏する曲は、蛇口から出る水の様なもんだった。
まるで何かに憑りつかれたかのように弾いて、弾いて、弾き続けた。
そんな僕を見て、彼女は悲しそうな顔をした。


('、`*川


('、`*川 「アンタ、ピアノ弾いてて楽しい?」


(-_-) 「……どういうこと」


('、`*川 「最近のアンタは、前みたいに楽しそうじゃない」


('、`*川 「…手だってボロボロじゃない」


そう言って、心配そうに僕の手を取って撫でた。
その行為がおかしくなった僕の何かに触れた。

426爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:18:00 ID:wuDW0KHE0
(#-_-) 「…君に何がわかるって言うんだ!!!!!!!!」


(#-_-) 「…僕は!!」


(#-_-) 「僕は…!僕は!!!!」


(#゚_-)


(#゚_゚)ゴポォ


自分でも驚くくらい大きな声を出したその時、僕の口からどす黒い何かが飛び出した。
普段、私は音楽しか食べないんだ。そう彼女は言っていた。
彼女は音を食べる。と言うことは、僕の言葉だって例外じゃない。


僕はこんなものを食べさせたくて、頑張ってきたわけじゃない。
だめだダメだ駄目だ。僕は君の笑顔が見たかっただけなのに……。

427爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:18:30 ID:wuDW0KHE0
慌てて止めようとする僕に、優しく微笑んで


('ー`*川


('、`*川ゴクン


彼女はどす黒い塊を飲み込んだ。
そして、その場にどさりと倒れて動かなかった。


脈はあるが非常に弱弱しい。
すっかり混乱した僕は、どうしたらいいのかわからなくて、音を食べて倒れたのだから、音で治せるんじゃないか。
なんて考えて、彼女の為に曲を弾き続けた。


手が痛くなっても、演奏を止めなかった。
いつか彼女が目覚めて、全部冗談でしたと笑ってくれる。
始めはそう考えていた。でも、彼女は目を覚まさなかった。

428爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:20:00 ID:wuDW0KHE0
( _ ) 「……どうしたら」


( _ )


(-_-)そ 


(-_-) (そうだ。あの黒い塊は僕の気持ちだった。)


(-_-) (なら、反対の気持ちがあれば、黒い塊を打ち消せるはず)


どこかの話の王子様みたいに、眠っている彼女にキスをする勇気は僕にはない。
代わりと言ってはなんだけど、僕が人生で一番初めに弾いた曲を贈ろう。

429爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:20:45 ID:wuDW0KHE0
(-_-) (……星に願いを)


(-_-) 「最後のわがままだ……付き合ってくれる?」


そう訊くと彼女はいつもとは違い、上機嫌に歌い返してきた。


(-_-) 「…そっかありがとう」


静かに、けれど暗闇を照らす蝋燭の様な、強さと優しさを込めて、一音一音奏でていく。
音符は飛び出していかない。でも関係ない。
手が痛いし、腕も悲鳴を挙げてるけれど無視して、ひたすらに思いを込めて弾く。


痛い、苦しい。でも、こんなにも楽しいなんて。
久しく忘れていた感覚に、涙が出そうになる。

430爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:22:50 ID:wuDW0KHE0
(-_-) (昔は、この曲が弾けなくて泣いてたっけなあ)


(-_-) (僕の隣にいた女の子が、いつも僕より早く曲を弾けるようになるのが悔しかった)


(-_-) (いつの間にか引っ越すことになって、いなくなっちゃって……)


(-_-) (逃げるのかよって思って、悔しくて泣いたっけな)


(-_-) (名前は………たしか)


そうか。そうだったのか。
僕らはずっと前に出会っていたんだ。


町外れのピアノ教室で。

431爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:23:29 ID:wuDW0KHE0
長く長く、永遠の様にも感じた曲が終わる。


最後の一音には、ありったけの想いを込めて。
君が聞いたら、笑うだろうか。


(-_-) (昔も今も、僕は…君が!!)


最後の一音が廃駅に響く。
ピアノの弦が切れたのだろう。中から金属がぶつかるような音が聞こえた。
その音はとても綺麗で、澄んでいて。


頭上で大きな何かが弾けて、視界が真っ白く染まっていった。

432爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:24:00 ID:wuDW0KHE0
目を覚ますと辺りはもうすっかり暗くなっていた。
彼女はどうなったのだろう。慌てて飛び起きようとして、頭を何かに激しくぶつけた。
目の前に星が散って、痛みが広がっていく。


(;-_-) (いった〜)


痛みが治まってきて、目を開けるとそこには、同じ体勢でうずくまっている彼女がいた。


('、`#川 「なんで急に起きるのよ!!」


(;-_-) 「君こそ、なんであんなの食べたのさ!!」


('、`;川 「あ、あれは……その」

433爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:24:41 ID:wuDW0KHE0
彼女は言葉を食べるとその人の思いがわかるらしい。
それで僕の気持ちを知ろうとしたようだ。


(-_-) (あれ…?てことは)


(;-_-) 「……僕の気持ち、筒抜けだったってこと?」


( 、 *川コクリ


(;;゚_゚)  「え、ええーーーーー!!!?」


しばらくして、僕からちゃんと告白して、付き合うことになったわけだけど…。
その嬉し恥ずかしな日々を逐一書き記すことはやめておこうと思う。
成就した恋ほど語るに値しないものはないって言うしね。

434爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:26:17 ID:wuDW0KHE0
それから、僕は夢だったピアニストになるため、創作へ留学することになった。
出発の朝、ペニサスは泣いて泣いて、それは大変だった。


(;、;*川 「待ってるから!!……アタシ待ってるからね!!」


(-_-) 「夢を叶えて、絶対に迎えに来るから」


(-_-) 「だから、泣かないで笑っていて」


(-∀-) 「君は僕の天使なんだから」


相変わらず、笑顔は下手だけど思いは伝わったはずだ。
あの日、あの廃駅で、音を食べる天使に出会ってから、一人ぼっちだった僕の世界は終わった。
君と二人で歩ける新しい世界が近づいてきたんだ。


ちょっと怖いけど、もう大丈夫。
君とならどこまでも行ける。今はそんな気分だ。


僕の全てだったあの廃駅の一室には、今はもう誰もいない。

435爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:29:47 ID:wuDW0KHE0
爪'ー`)y- 「というわけで、『了』」

爪'ー`)y- 「タイトルは……」

爪'ー`)y- 「星に願いを」

爪;'ー`)y- 「にしても期間短すぎてヤバかったぜ」

爪'ー`)y- 「ドッくんおまたせ」

436( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/18(火) 00:30:36 ID:Wq33UYF20
( ^ω^)「乙だお!」

(*^ω^)「ブーンちゃんのキンタマウスがキュンキュンしちゃうお!」

( ^ω^)「今回の品評会マジで名作しかないお」

( ^ω^)

(;^ω^)「順位付け出来ねぇおこれ……」

437('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:30:39 ID:GYAv4c9w0

('A`) じゃあ投下するわ

438爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/18(火) 00:30:42 ID:wuDW0KHE0
爪;'ー`)y- 「食べるシーンあるから、お題には沿ってる……よな?」

439('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:31:52 ID:GYAv4c9w0

船には釣り竿が備え付けてあった。

鈍く光ってしなるそれはカーボンのようにも見えたが、材質は知れない。
リール部分には見たこともない巻き取り機構がついている。

糸は油膜に濡れた絹糸のように様々な色の光を蓄えていた。

モララーはそれを持ち上げ、軽く振ってみる。


(-@∀@)「どうよ調子は?」


( ・∀・)「いや、さっぱりだね…」


( ^ω^)「本当に釣れるのかお?」


そう言ってブーンは身を乗り出し、糸の先を見定めようとする。
糸が垂れる先は遥か下、巨大な球形体の水面だった。

440从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/18(火) 00:32:22 ID:x1jLa9Ts0
从 ゚∀从 ドクオ忘れ物だぜ
 っ[文戟中]

441('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:32:58 ID:GYAv4c9w0

横目に宇宙のパノラマスケールを収め、
彼らは、その殆どが水で構成された、小惑星ほどはあろうかという大水球に上空から糸を垂らし、
そこへ引き寄せられる魚を待つ。

それは宇宙を回遊して、ここいら一帯に集まる特別な魚だった。

宇宙空間を自由に泳げるのに、なぜ水に集まるのか。
そんな疑問をモララーは今更、感じない。

巨大な水球の周りには、浮遊大陸じみた陸地が多数、周回していて、彼らの宇宙船もそこに居た。


そのさらに向こうには無数の銀河があった。

肉眼でこれほど多くの銀河を見ることが出来るというのは珍しい。
普通はただの星の光と見分けがつかないことが多い。

しかし此処では、はっきりとその形を見て取れる。
渦巻き状やリング状、ガス状の不定系を取る星々の光。

とても不思議な場所だった。
もしかすると、空間なり時間なりが歪んでいるのかも知れない。

442('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:34:27 ID:GYAv4c9w0

(-@∀@)「モナーはどうだ?」


( ´∀`)「……」


(-@∀@)「モナー…?」

( ´∀`)「……おっ? ちょっと居眠りしてたモナ、すまんモナ」

(-@∀@)「やれやれ……」


水の小惑星に糸を垂らして、ひたすら獲物を待つ。

彼らが何故こんなところで釣りをしてるのかと言えば、
それは、一行がこの星系の中心近くにある惑星に立ち寄ったところから始まる。

443('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:34:58 ID:GYAv4c9w0




超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです




.

444('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:36:06 ID:GYAv4c9w0

超光速航法を始めとする、既存の物理科学に反した体系が突如として人類の前に出現し、
彼らの生態圏が飛躍的に拡張してから数世紀が経つ。

国から国へ渡る移民の世紀を経験したように、人々は星から星へ、銀河から銀河へと渡っていった。
その過程で所謂、異星人なるものが、そう珍しくはないことを人類は知った。

恒星間戦争なんていう大昔の御伽噺のようなことも危惧されはしたが、
銀河規模の莫大な空間に対して生命体の集団密度は低すぎた。
つまり、領土や資源なんてものは、他人から奪うより前にそこら中であふれていた。

しかし、あまりに広大だった為、かえって一極集中するという問題も、しばしば見られた。
要するに、大都市ばかりにインフラや人口が集中して、
辺境までは、そういった整備が追いつかないのと同様だった。

そこではちょっとした争いが起こったりもするが、全面戦争を始めるには、やはり宇宙は広すぎた。
戦いに行って迷子になることも珍しくない。

445('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:37:21 ID:GYAv4c9w0

だから彼らのような人種が必要になる。

銀河ガイドブック制作業者の調査員。
有り体に言えばそういうことになる。

未踏領域を探査し、情報を持ち帰って共有する。
それは人間という集団の社会性の一部だった。

銀河中を巡り、どこに何があって、誰が住んでて、どうなっているか、
それらをまとめてデータベース化し、時には評価するのが彼らの役目だ。


そんな折、辺境星系のとある惑星で、一行は入るべき飯屋を決めかねていた。

446('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:38:47 ID:GYAv4c9w0

(;-@∀@)「まずいな…」


( ・∀・)「ああ、この辺りには銀河標準語の表記が殆ど無い…」

( ^ω^)「おっおっお、看板に何が書いてあるのか、まるでわからんお!」

( ´∀`)「我ら五人、銀河の果てで飢え死にモナ?」


('A`) 「馬鹿言うな、リーダーのお前がどうにかしろ!」

( ´∀`)「モナモナ…船に戻れば宇宙食があるモナ」

('A`) 「もう食い飽きたわ…」

( ´∀`)「それには同意せざるを得ないモナ…」

447('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:39:44 ID:GYAv4c9w0

途方に暮れた一行の前に滑り出た救いの光は、やや怪しげな形をとっていた。



【超銀河的宇宙飯店】



その奇っ怪な文字列は、しかし、彼らにも読めたという一点において、強力無比であった。


(-@∀@)「おい……」

( ・∀・)「ああ…」

('A`) 「おお…!」

( ^ω^)「おっおっおっ!!」

にわかに色めき立つ一行。
互いに顔を見合わせ、うなずき合うと、彼らは店内へ駆け込んでいく。

448('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:40:58 ID:GYAv4c9w0

若干の胡散臭さは認めるものの、この辺境で銀河標準語の表記にめぐりあい、
あろう事か、それが飯屋とは渡りに船。
一体、誰が彼らを責められようか。

気がつくと一行は席につき、食い入るようにメニューにのめり込んでいた。

だが、懸念は即座に現実のものとして化体する。


('A`) 「おい、これ……」

( ´∀`) ?! ?????

( ・∀・) 「……ッ!」

ばかな、飯店などと謳ってるくせに、
中華料理らしきものがメニューに見当たらないではないか。
モララーは唖然とする。

衝撃が一行の間を駆け抜け、彼らは愕然とし恐怖に震え上がった。


そもそもメニューが読めない。

449('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:42:04 ID:GYAv4c9w0

店先では銀河標準語で宇宙飯店などと騙っておきながら、
店内には一切の標準語表記が存在しない。

それどころか標準語を解する店員すら見当たらなかった。



( ・∀・) (一体、これは―― )


その時、モララーの頭に閃光が走る。


( ・∀・) ("超"銀河的宇宙飯店……)

その意味は、銀河標準を遥かに凌駕している、ということではなかったか。
ならば飯店はどこへ行った、などという脳内少数派の下手な意見を退けると、
モララーは挙手にて意思表示した。


─(-@∀@)─( ^ω^)―( ´∀`)―('A`)─―


一行の耳目が、すばやく彼らの頭脳兼イケメン担当に集まる。

450('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:42:41 ID:GYAv4c9w0

( ´∀`) 「発言を許可するモナ」

彼らがリーダー、モナーが厳かな声で告げると、
モララーはゆっくりと立ち上がって話し始めた。

曰く、この店は銀河的常識の埒外に存在する孤高の飯屋であり、
我々は、一切の常識と先入観、そして良識を捨て、
スペース・ギャラクシー・オーガ(宇宙銀河鬼)になる必要があると。

銀河仏と出逢えば銀河仏を斬り、宇宙神と出逢えば宇宙神を斬る。

( ・∀・) 「いざ参られい! 魑魅魍魎、神仏、悪鬼、羅刹、修羅!切って捨てるが、我らの花道!」

そう演説を締めくくって、モララーは席についた。

451('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:43:16 ID:GYAv4c9w0

呆気にとられていた一行の中で、はじめに口を開いたのはドクオだった。

('A`) 「バカを抜かすな…気でも触れたか…?」

('A`) 「まず、何を言ってるのか意味がわからん」

屁理屈兼ブサメン担当の彼にしては、珍しくまっとうな反論だったが、
その全ては完全に黙殺された。

地球を遠く離れ、銀河の端の勝手も知らない星で、
心細く身を寄せ合う民草を導くのは、やはり自信に溢れたイケメンでなくてはならないのだ。
これが美少女ならば、なお良かったが残念ながらここには野郎しかいない。

( ´∀`)「新たなリーダーの誕生モナ…!」

(-@∀@)「然り然り! モララーの言にこそ従うべし!」

( ^ω^)「して、モララー殿、我らがまず頼むべきメニューは…」

452('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:44:01 ID:GYAv4c9w0

右手を掲げ民草の熱狂を制すと、モララーは軽く咳払いしてから献策した。

曰く、一番上から順に頼む。


('A`) 「……」

馬鹿かこいつらは、超銀河的帰結とやらか、これは?
神だ仏だのを斬る前に、自分の腹でも切ったらどうだ。

そんな内心を吐露するより早く、ドクオは行動に出た。

手振り身振りで店員らしき男を捕まえると、
あろう事かメニューの一番下の料理をオーダーする。

それは完全な裏切りであった。

453('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:44:40 ID:GYAv4c9w0

許しがたき背信行為に、モララー以外の一同は目を見開いて、烈火のごとく詰め寄ったが、
ドクオは薄笑いを浮かべながら、涼しい顔で出てきた料理に目を落とす。

('A`) 「……?」

皿を眺めてドクオは困惑した。

運ばれてきた大皿の上には、干からびた魚一匹の他には何も乗っていない。

それは干物魚というよりは、乾燥して枯れ果てた、魚のミイラといったほうが適切に思える。

('A`) 「なんだぁ、こりゃ…?」


はじめは気分を害したものの、次第にかすかな匂いを感じてドクオは魚を手で扇いだ。
すると、匂い立ってくるではないか、豊穣な香りが。

454('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:45:42 ID:GYAv4c9w0

空腹感が刺激され、両頬の内側がジュワジュワとうごめく。

ドクオはもう抑えが効かなかった。

無造作に食器を掴むと魚の腹部を切り分けて、口にほおる。



('A`) (これが約束の場所か…)


天上の調がドクオの口から胃にかけて広がり、確かに世界は輝いて見えた。
あまりのことにドクオは脱力し、音を立ててテーブルに突っ伏した。


(-@∀@)「おい、何をやってるんだ…?」

( ^ω^)「きっとあまりの美味しさに泣いてるんだお!」

学生時代同様、机に突っ伏したドクオを、旧友のブーンは起こしにかかる。
上体を戻したドクオの目は、しかし、銀河の果てを漂流する遭難船のキャノピーのように死臭で濁っていた。

455('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:46:19 ID:GYAv4c9w0

(; ^ω^) !?

( ^ω^)「ドクオどうしたんだお?!」

揺すってみて、返事はない。

(; ^ω^)「ドクオ気をしっかり持つんだお!」

(; ^ω^)「こんなところで死んだら量子コンピュータ上のデータはどうなるんだお!」

(; ^ω^)「ヨタバイト規模のエロ動画処分なんてやってられんお!」

(-@∀@)「大げさな…」

(-@∀@)「味に驚いて机に頭をぶつけ、めまいを起こしただけだろ…」

(-@∀@)「捨て置け、捨て置け! 我らが頭目に逆らった者の末路よ!」

(; ^ω^)「薄情だお!」

456('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:47:22 ID:GYAv4c9w0

('A`) 「ぶ、ぶーん…」

( ´∀`) 「気がついたモナ!」

(-@∀@)「それ見たか…」

('A`) 「ああ…なんかちょと…妙な感じだが…大丈夫だ…」

('A`) 「料理があまりに…強烈でな…気をつけたほうがいいぞ…」


('A゚) 「ウッ……」

( ^ω^) 「ドクオ!」

(;-@∀@)「……」

どうやらドクオは大事には至らなかったようだが、
得体の知れないグルメ体験に一同はすっかり恐れをなしていた。

考えてみればそうだ、メニューが読めない上に、不慣れな辺境の土地。
どんな料理が出てくるか想像もつかない。

457('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:49:24 ID:GYAv4c9w0

迂闊だった。

一行は全く未知の領域に迷い込んでしまっていた。

最早、何が彼らの胃でも消化できて、何が胃もたれや、食あたりをもたらしてくるのか見当もつかない。

場は急速に食のロシアンルーレット会場と化した。

( ・∀・) 「いいか、我々は曲がりなりにも銀河ガイドブック製作のための調査員という使命を帯びている」

( ・∀・) 「ここで何も注文せず逃げるというのは…」

最早、誰も聞いちゃあいない。
食うか喰われるかの局面で他人なんかを頼む奴が、この職業につくわけがないのだ。

統制の崩れたモララー王朝は急速な民主化と個人主義へと向かい、
今や全員が思い思いに料理を頼もうとして、メニューと格闘し、横目でドクオの容態をうかがう。


(-@∀@)( ^ω^)( ・∀・)( ´∀`)    ('A゚)ウボァ


気がつくとドクオの症状は更に悪化していた。

458('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:50:31 ID:GYAv4c9w0

('A゚) 「ヒイッ…フウッ……ハッ…ヒッ…」


( ・∀・) (………)

こいつ、エイリアンでも出産するつもりか?
一行はそんな事を考えながらメニューを取り落とし、あるいは投げ捨て、
丸めてそこから覗いたりして、直ちにドクオの経過観察に移行する。

元からこんなもんだろコイツの顔色は、などと冷血漢が声を上げ、
にわかに場は騒然とし始める。

恐る恐るブーンとモララーがドクオに近づく。

( ・∀( ^ω^)つ('A゚) 


(; ^ω^)「脈が無いお!」

(; ・∀・)「こ、こいつ死んでる!」

(;-@∀@)「えぇ!?」

459('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:51:15 ID:GYAv4c9w0

((('A゚)))


( ´∀`) 「いや、待つモナ! なんか動いてるモナ!」

(;-@∀@) 「ばかな、なんて恥知らずなやつだ! 脈が無いなら死んでるべきだろ!」


( ´∀`) 「これは、ゾンビだモナ!」

(; ・∀・) 「なんてこったい!」

超銀河的ゾンビ生物を食べたことで、脳をゾンビ的なウイルスだかバクテリアに喰われて、
ドクオはゾンビになった。

それが一行の出した結論だった。

460('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:52:19 ID:GYAv4c9w0

( ;ω;)「おーん、おーん、ドクオ! ドクオ!」

( ;ω;)「もう一緒にギャルゲすることも出来ないのかお…」


('A`)「……う…う…う…う…う…ん…ん…ん…ん…ん…ん…」


( ^ω^)「えっ…」

( ^ω^)「喋ったお…いや、これ喋ってるおね?」

(-@∀@)「待て待て、ただゾンビが唸ってるだけだろ」


アサピーは冷たくあしらおうとしたが、
しかし――。

461('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:53:06 ID:GYAv4c9w0

('A`)「み…い…い…い…ん…ん…ん…ん…な…あ…あ…あ…あ…あ…」


( ・∀・)「……」

( ´∀`)「なんか、すごいノロいけど喋ってるモナ」

一同は困惑した。

死体が動いてるだけなら、まあ、それでもかなりのところ破廉恥であるわけだが、
死体は死体だ。

コミュニケーション可能性が存在する死体。

これは大分まずいのではないか。
急速に崩壊していく死体の定義と彼らの常識。


ある日、動物の言葉を完璧に翻訳する機械が開発されました。
戯れに家畜に使ってみまして、人類は己の罪深さを知る。
食肉用の畜産が法的に禁止され、合成タンパク質と野菜へ全人類が移行したところで、
今度は植物の言葉を解する機械が発明された。

これは、そういう種類の衝撃だった。

462('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:54:09 ID:GYAv4c9w0

('A`)「ぶうううううううううううんんんんんんんんんんん」

('A`)「おたああああああすううううううけええええええええええ」


(-@∀@)( ^ω^)( ´∀`)( ・∀・)「………」


助けを求める元友人を見捨てるわけにもいかず、
かと言ってどうすればいいのか。

そうだ、こんなふざけた料理を出した店が悪い。

一行は困惑を怒りに変え、料理長とオーナーを出せと店員に詰め寄った。

話の通じない暖簾店員に対する腕押しに業を煮やした彼らは、
店内に居た標準語と超銀河語を解する異星の客を締め上げ、通訳とした。

463('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:55:20 ID:GYAv4c9w0

  ( ^^ω)ホマホマ
  ...ノノノノノノ

やたらと語尾にホマをつける異星人を便宜上「ホマ星人」とし、

( ´∀`) 異星人モナモナ

( ^ω^) おっおっお! なんかちょっとキモイお!


( ・∀・) ……

ひょっとしてコイツらは、モナ星人とおっおっお星人なのでは、という新たな猜疑をとりあえず脇に置く。


( ^^ω)「ドクオ君が食べた魚料理…」

( ・∀・)(あれ魚だったんだ…)

( ^^ω)「それは"夢見る七色銀河魚"と呼ばれてるホマ」

464名無しさん:2018/09/18(火) 00:55:46 ID:wuDW0KHE0
な、なんだこれ!
支援

465('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:56:40 ID:GYAv4c9w0

(-@∀@)「夢見る…」

( ^ω^)「七色…」

( ・∀・)「銀河…」


( ´∀`)「モナモナ……」


(-@∀@)( ^ω^)( ・∀・)  (; ´∀`)

連携を乱したモナ星人が一行に睨まれるのを横目に、ホマ星人は話を続ける。

( ^^ω)「ホマ達はそれを食べることで、魚たちの記憶や夢、思考を追体験できるホマ」

( ^^ω)「究極の珍味ホマ」


( ^ω^)????

( ・∀・)「うーん…」

( ´∀`)モナモナ?

(-@∀@)「何を言ってるんだコイツは…?」

466('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 00:58:03 ID:GYAv4c9w0

その概念というか習慣に馴染みのない一行には、それが何だかよく分からない。
何だかよく分からないなりに、要するに天然のドラッグみたいなものか、と結論づけてみる。

となると、この店は飯店の名を騙ったアヘン窟のようなものではないか。
銀河宇宙警察は何をやっているのだ。肥大化した官僚組織の鈍重さを一同は非難する。


( ^^ω)「夢見る七色銀河魚は、大銀河潮流という流れに乗って銀河を旅する回遊魚ホマ」

( ^^ω)「大銀河潮流は星々の引力や恒星風などを合わせた、七色銀河魚達の星間航路のようなものホマ」

( ^^ω)「そこに行って、別の記憶や思考を持った七色銀河魚を食べて、効果を打ち消すホマ!」

( ^^ω)「対消滅ホマ!」


( ・∀・) 「……」

こいつ、適当なこと言って僕らを担いでやしないか。
モララーは、そんな疑いの眼差しを、ちらりと異星人に向けたが他にどうしようもなかった。

467('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:00:15 ID:GYAv4c9w0

そして、彼らは銀河の大海原へと繰り出した。

一路、ドクオを元に戻せる七色銀河魚を手に入れるために。




( ^ω^) 「モララー! 引いてるお!」


( ・∀・) 「うおっ…!」

(-@∀@) 「小細工はいらん、力押しでいくぞ!」

釣りの何たるかを解さない一行は一挙に竿を持ち上げ、リールを最大回転させる。
しかし、それでも手応えは堅い。

( ^ω^) 「フィーッシュ!!」

( ´∀`) 「うおおおおおモナ!モナ!」

何だかよく分からないが、確かに何かが釣り上げられた。
水揚げされたそれは船内でピチピチと跳ね回る。

(-@∀@)「こいつか? コイツなのか!?」

468('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:01:34 ID:GYAv4c9w0

( ^^ω) 「………」

( ・∀・) 「……」

( ^^ω) 「ホマ! これぞ正に七色銀河魚ホマ!」

そこには、白銀色の鱗をした肥満の秋刀魚とでもいったような体型の魚があった。


(-@∀@) 「…全然、七色に光ってないようだが?」

( ^^ω) 「七色なのは見た目じゃなくて味の方ホマ!」

( ^^ω) 「早速この出店型超銀河宇宙船で調理するホマ!」

ホマを通じた説得で、どうにか連れてきた店の料理人が七色銀河魚を調理していく。


( ^ω^) 「おっおっお、"七色銀河魚のホイル焼き"ができたお!」

( ^ω^) 「たんと召し上がれだお! ドクオ!」


しかし――。

469('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:02:59 ID:GYAv4c9w0

('A`) 「そもそも初期の超光速航行の不可能性は、光速が物理的な速度の限界であることに起因し
た。その上限に近づくにつれ質量が無限に増大し、そのような巨大質量を加速させることはほぼ不可能になる。
すなわち同時にウラシマ効果に代表される、亜光速で移動する物体の内部時間の遅延という現象が現れ、
けっかとして内部制御が限りなく静止するという問題がある。限りなく静止したコンピュータとリアクターでどうやっ
て加速するのか最早、見当もつかない。亜光速レベルで既に問題は山積されており、
光速を超えるなどという発想は御伽噺にも似た雰囲気をまとっていた」

('A`) 「さらに言えば…」


(;-@∀@)「おい、何か別の壊れ方をしてないか?」

( ・∀・) 「うーん、ゾンビのが静かな分マシだったかもね…」

( ´∀`) 「これは酷いモナ…」

470('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:04:09 ID:GYAv4c9w0

(; ^^ω)「これは狙いの七色銀河魚じゃなかったホマ」

(;-@∀@)「なにぃ…?」

( ´∀`)「謀られたモナ!」

(; ^^ω)「ち、違うホマ…!」

一体どういうことだ。一行は各々手近の鈍器を担ぎ上げ、ホマ星人を取り囲む。


ホマ星人曰く、夢見る七色銀河魚とは星の海を泳ぐ宇宙回遊魚で、
その生涯の経験と記憶、思考と感情を食べることによって追体験できる。
世にも珍しい珍味にして、ホマ星人究極のメニュー。


つまり、彼らホマ星人は七色銀河魚が蓄積した経験情報を、食べることで経口摂取できる。
これは多分、そういうことになる。

そしてホマ星人が言うには、今回の狙いは特別な七色銀河魚。

471('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:05:12 ID:GYAv4c9w0

( ^^ω)「狙うは七色銀河魚界の仙人…」

( ^^ω)「仙人魚ホマ!」


それは全てを掻き消す無へ達した仙人魚。
涅槃の境地。色即是空。

ドクオに取り憑いた銀河魚の思考や感情、そういった一切合切を、まとめて打ち消し初期化する。
それが七色銀河仙人魚ということになる。


(;-@∀@)「本当に成功するんだろうな……」

( ´∀`) 「胡散臭いモナ!」

( ^^ω)「大丈夫ホマ! これが一般的な解除方法ホマ!」

(; ^^ω)「問題は仙人魚が見つかるかどうかホマ!」

472('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:06:00 ID:GYAv4c9w0

そうして、手当たり次第に銀河魚を口に放り込まれたドクオは、奇妙な壊れ方を変遷した。


ある時は大宇宙を股にかけるスペース・カウボーイであり、

('A`) 「武器を捨てろ! 手ぇあげな! この星は俺たち二人が住むには狭すぎるぜ…」


またある時は蒲焼にされる前の鰻で、

('A`) 「西マリアナ海溝出身です」


時には得体の知れない数列を吐き出す、何かの計算過程だったりして

('A`) 「83 9835259570 9825822620 5224894077 2671947826 8482601476 9909026401 3639443745 5305068203」


何かのお話の登場人物なんてこともあった

('A`) 「No. I am your father.」

('A`) 「NOOOOOOOOOOOOO 」


(; ^ω^)「一人二役ッ……!」

473('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:07:27 ID:GYAv4c9w0

(;-@∀@)「ちくしょうめ…その仙人魚とやらは本当にいるんだろうな!?」

(; ^^ω)「おそらくは、いるはずホマ…でも割と貴重な部類でもあるホマ…」

(;-@∀@)「疑わしいじゃねぇか!」

徒労を重ねた冷血漢は悪態をつき始めて、その時。


( ´∀`)「アサピー! あれを見るモナ!」

モナーが指差すその向こうには、たった今、回遊からこの水球小惑星に帰還し、
尾びれを休めようとする七色銀河魚の一団が、群れを成して宇宙を泳いでいた。

その中にひときわ髭の長い仙人じみた人相の魚がいる。

(-@∀@)「奴か…!」

( ^ω^) 「間違いないお!」

( ^ω^) 「この大宇宙銀河銛で狙い撃つお!」

474('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:08:51 ID:GYAv4c9w0

そして、一行は銛の雨あられを降らし遂に仙人魚を仕留めた。
一時、その流れ銛がドクオにあたって彼は死にかけた。

だが、それだけの犠牲を払ったというのに、究極の仙人魚でもドクオは戻らなかった。

それどころか、うつろな目をして、終始ブツブツと何やら唱えてる始末だ。


('A`) 「この世の一切は無、無である…そこから脱する…これが解脱…」


あまり、よろしくない。

ドクオの脳の中を、髭を蓄えた奇怪な魚が、身をくねらせながら泳いで行く。
一行はそんな妄想を幻視した。

とても、よろしくない。

475('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:10:06 ID:GYAv4c9w0

(;-@∀@) 「仙人魚でもダメじゃねえか!怪しげな尊師が爆誕しただけだぞ!」


( ^^ω) 「どうやらホマ達と君たちとでは勝手が違うホマ…」

( ^^ω) 「困ったホマ…」

(;-@∀@) 「てめぇ…!」


( ^^ω) 「そもそも七色銀河魚は、ホマ達一族に代々伝わる伝承に登場する幻の魚ホマ」

( ^^ω) 「それが正確にどういうもので、いつからホマたちと付き合いがあったのかは、もう失われてしまったホマ」

(-@∀@)「無責任な野郎だ!」

(; ^^ω)「そんな、ホマはたまたま店に居合わせただけホマ!」

(-@∀@)「おっ…そういえば、そうだったか…」

(; ^^ω)「……」

476('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:11:53 ID:GYAv4c9w0

( ´∀`) 「みんな聞いてくれモナ!」

( ´∀`) 「モナにちょっとした閃きが落ちてきたモナ!」

( ´∀`) 「これ…ドクオに似た魚を見つけるのはどうモナ?」


仙人魚を食べて尊師になり、干からびた干物魚を食べてゾンビになるのなら、
ドクオをもとに戻すために必要なのは。

ひょっとして、それは七色銀河魚界のドクオではないか?

( ´∀`) 「毒魚(ドクウオ)と毒男(ドクオ)」

( ´∀`) 「ほら、なんか名前も似てるモナ」


(-@∀@)

( ・∀・)

( ^ω^)

その超銀河的推論とも、モナーの間抜けな思いつきともつかない謎理論に、
全ドクオの命運は委ねられた。

477('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:12:53 ID:GYAv4c9w0

しかし、七色銀河魚界のドクオっていうのは、一体どこにいるだろうか。
毒男ではない一行には見当もつかない。


(-@∀@)「ほら、あれだろ、やっぱり家に引きこもってるんだろ…?」

( ^ω^)「安直だお! そんな旧世代のカビが生えた毒男像なんて捨ててしまえお!」

(;-@∀@)「じゃあ新世代の毒男ってどんなだよ…」

( ^^ω)「それはホマに分からんホマ」


(-@∀@)「ブーンはどうなんだ、ドクオとは友達なんだろ?」

(; ^ω^)「……」

(; ^ω^)「一緒にゲームして遊ぶ以外は、よく分からんお…」

(; ^ω^)「と、とにかく、もっと水面付近まで近づいてみるお!」

478('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:14:34 ID:GYAv4c9w0

一行は宇宙船に乗り込み、浮遊大陸にも似た陸地を後にする。

滑るように降下していく船体。
水面が近づにつれ、水球小惑星の大きさが明らかになる。
直径にして数十キロメートルはあるだろうか。

その凪いだ表面に船は静かに降りた。

(-@∀@)「思ってた以上に広いなあ…」

( ・∀・) 「この広さと深さを、あてもなく探すのは…」

(; ^ω^) 「そもそも銀河回遊魚なんだお、今ここにいるかどうかも怪しいお…」


だが、目指すべきものは、ただ、そこに居た。

                    。
      ヾjツ'   ヾjツ'          _
    ヾjソ'   ヾjソ'    ゚  rヘ__}ン´く
     ヾjツ'   ヾjツ'      /´   ,トー-`
     ヾjソ'  ヾjソ'      ('A`) ノフ
    ヾiツ' ヾjツ'      `7ヘ>

479('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:15:45 ID:GYAv4c9w0

( ^ω^)「いやぁ…どこからどう見ても完全に毒魚です本当に(ry」

(-@∀@)「バカバカしいくらいにな…」

( ´∀`) 「モナモナ! さっそく捕まえるモナ!」


(-@∀@)「というか…やっぱりこの水球小惑星に引きこもってたな!」

(-@∀@)「見ろ見ろ! 奥に逃げていくばかりで宇宙に出ていく気配がない!」

( ^ω^) 「おっおっお…岩陰に籠もってしまったお…」

( ・∀・) 「どうにかして誘い出すしかないね…」


( ^ω^) 「モララー殿、モナー殿、某に策がありまする…」

480('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:17:21 ID:GYAv4c9w0

( ´∀`) 「苦しゅうない、申してみよ」

( ^ω^) 「実はドクオが大事にしてるフィギュアが宇宙船にあるんだお」

( ^ω^) 「ちょとエッチな美少女フィギュアだお!」

( ^ω^) 「コイツを餌に一本釣りだお!」

( ・∀・) 「でもさ、そういうのは魚のフィギュアじゃないと毒魚は食いつかないんじゃないの?」

(; ^ω^) 「おっおっお…」

(-@∀@) 「どうせ他に当てもないんだ、試してみればいいじゃないか」


果たして、毒魚は軽々と一本釣りされることになる。
一体何故魚がそのような性的趣向を持つに至ったのか、一行には皆目見当もつかない。


( ^ω^) (銀河統一の美の基準でもあるのかお?)

それとも銀河を巡ってその手の趣味に目覚めたのか。
世界とはなんと罪深くて、素晴らしい。

などとブーンは考えもしたが、今はそれどころではなかった。

481('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:18:40 ID:GYAv4c9w0

(-@∀@)「食えドクオ! 食うんだ!」

出店の料理人に調理をお願いし、一行は煮魚と化した七色銀河毒魚をドクオの口に流し込んで、
無理やり顎を動かし咀嚼させる。


('A`) 「おえええええええええ!!」


(-@∀@) 「うわあ…汚えぇ!」

( ´∀`) 「ああ…せっかくの毒魚がモナ…」

( ・∀・) 「どうだ……?」


('A`) 「全く何しやがる…」

('A`) 「馬鹿面並べてどうした…そんなに心配だったか?」

('A`) 「なかなか手荒だったがなんとか…助かったぜ…」

482('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:19:28 ID:GYAv4c9w0

(-@∀@)( ・∀・)( ´∀`)( ^ω^)

「うーん…? こんな感じだったモナ?」

「なんか違和感があるような…」

「悪くはなってないか…」

「ブーンお前の意見は?」

「うーん、まだ判断しかねるお…」


('A`) 「お前ら何をコソコソ…」


( ^^ω) 「よかったホマ! 無事にもとに戻ったホマ!」

('A`) 「ああ、訳の分からん思考や知識や感情の流入で溺れそうになったぜ…」

('A`) 「ずっと自分の殻に閉じこもってぼんやりと世界を見てたさ…」

483('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:20:29 ID:GYAv4c9w0

('A`) 「しかし、お前が店のオーナーだったとはなぁ…!」


(; ^^ω)「ばかな、どうしてホマ!?」

('A`) 「へっ……」

('A`) 「舐めるなよ、お前らがたらふく食わせた腐れ魚の中にはなぁ、
    腐れ魚界の言語学者だって居たに違いないんだ」

渋々ついてきた料理人とホマとの会話は、何もかもドクオには筒抜けだった。

店のオーナーでありながら客に扮して店の雰囲気を楽しんでたこと、
ドクオの異変に気づいてもしばらく手を打たなかったこと、
締め上げられてようやくやる気になったこと、

ドクオには全てがお見通しだった。

('A`) 「てめぇらの与太話は手に取るように分からぁ!」

484('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:21:41 ID:GYAv4c9w0

言語学者や江戸っ子の七色銀河魚なんてものが何故、存在するのかは定かではない。
しかし、現実は論理を圧倒する。

今や超銀河的 宇宙江戸っ子 言語学者と化したドクオは、啖呵の勢いそのままに、
オーナーに詰め寄る。てやんでえ、べらぼうめ。


(; ^^ω)「料理の代金と経費はこっちで持つホマ」

(; ^^ω)「今回釣った七色銀河魚の余りも相場の二倍で引き取るホマ…」


('A`) 「あたぼうよ、こんだけの目に合わされて手銭を切ったとなりゃあ間尺に合わねえ、末代までの恥さらしよ」

('A`) 「そうなってみろ、この渡世しのいじゃいけねぇ、舐められたらしめぇよ!」


何やら江戸っ子から任侠者へとスライドし始めたドクオを尻目に、
その他の面々は達成感で、お腹を膨らませていた。

485('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:22:43 ID:GYAv4c9w0

( ^ω^)「一時はどうなることかと思ったお」

( ^ω^)「カーチャンになんて説明したらいいか考えるだけで辛かったお…」

( ´∀`)「お宅の息子さんはゾンビになって悟りを開いたモナ」

(-@∀@)「笑い話としても出来が悪いな」

( ´∀`) 「それにしても半日は時間をロスしたモナ」

( ^ω^)「この星系のマッピングは巻でいかないとだお!」

(-@∀@)「やれやれ…」


( ・∀・)「向こうは、まだやってるね」

486('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:24:01 ID:GYAv4c9w0

('A`) 「大体その毒魚? とやらのせいで俺に毒男的な経験情報と属性が戻ってきたところで…」

('A`) 「それがオリジナルの俺と同一だという保証がどこにあるんだ?」

(; ^^ω)「それは…ホマ一族的には…銀河魚は一過性の情報で人格を書き換えたりはしないホマ…」

(; ^^ω)「でもその、人間も同じかどうかは…だから…ホマ…」

('A`) 「話にならんな、つまり保証はないわけだ?」

そう言って、ドクオは肩で風を切る。
釣り針に括り付けられた、お気に入りのフィギュアを不審げに眺め、それを拾い上げて船に戻る。

宇宙船の脇に積み上げられた調理済の七色銀河魚から出た廃棄物にドクオは目を留めた。
鱗や頭、骨や皮。内臓の一部。


('A`) (そもそも、こいつらは一体何なのか…)

('A`) (ホマ星人と古くから関わりがある、経験情報の追体験ドラッグ…)

487('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:25:49 ID:GYAv4c9w0

それは見方を変えれば、まるで俺達みたいだと、ドクオは自らの仕事に思いを馳せる。

ドクオに芽生える奇妙な思考。
それが七色銀河魚達の影響によるものかは、判別し難い。

そもそも「オリジナルの思考」なんてものがあり得るのか、という問いと同じように。
思考と情報は食い喰われ、常に書き換えられながら流転していくものだ。


七色銀河魚は多分、そのような経験型の領域探索システムだったのではないか。
宇宙を回遊し銀河を巡って、その領域を見極める。見て聞いて考えて。
そして食べられて、その成果はホマ星人に回収される。

かつてホマ星人が作り上げた、自己増殖型生体探査システム。その遥かな末裔たち。


それは人類がまた、そのような探索者である可能性を否定しない。

488('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:27:41 ID:GYAv4c9w0

人類に備わる抑えがたい知的好奇心。
突如として現れた超光速航法を含む一揃いの新たな物理体系。
都合の良い宇宙科学的ブレイクスルーと、たちまち発見された航路、そして銀河へ広がる人類。
かつてから、そこに存在するかのように存在する異星人。

それらは、この次元を探索するためのプログラムと、その派生物なのではないか。

人類開闢以来の成果物たち、科学、文化、思想、哲学、芸術、宗教、数学。
これらの未踏領域の探査による経験と思考の結晶。
文明というレポートを提出し続ける経験的思考マシンとしての人間と人類。

我々が築く都市や文明が誰かにとって何かの意味をとる。
この世界を知る上での大規模なメタデータのようなもの。

我々が数学を発見だか発明し、それによってこの世界を理解しているように、
どこかの誰かが、我々を発見だか発明し利用することで、この次元を理解しようとしている。

神がいるとして、そいつはそのような者なのではないか。
そんな思考の欠片を、ドクオはつなぎ合わせ始めている。

489('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:29:51 ID:GYAv4c9w0

この広大な銀河を、数え切れないほど内包する宇宙全体。
それより遥かに巨大な、何かの階層領域の存在。
そう考えてみると、自分たちは七色銀河魚ほどの存在ですら無いのかも知れない。


湿った風が頬をなで、巨大な水球の表面から宇宙船が浮上する。


('A`) (………)

もしこの宇宙がそういう宇宙だとして、なら俺がやることは決まってる。
俺たちはガイドブック業者だぜ。この世の知られざる未知を既知にするために駆動する。
それが造られたプログラムだとしても。

これこそが俺のオリジナルな何かだったのかも知れない。
そう考えて、ドクオは全天の宇宙へ向けて、一つ笑って見せる。

490('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:30:32 ID:GYAv4c9w0

( ^ω^)「それでドクオ、ゾンビ体験はどうだったのかお?」

('A`) 「マジな話、衝撃だったわ」

(-@∀@)「ほほう…まあゾンビなんて、なかなか成れるもんじゃないからな」


('A`) 「こんな食い物がこの銀河に存在するとは」

('A`) 「すべてが輝いて見えたわ」

(;-@∀@)「……」

( ^ω^)「ゾンビ魚は食べ物だった…?」


('A`) 「特にブーン、お前の腹の贅肉は一際、輝いてたぜ?」

(; ^ω^)「おっおっお…ゾンビってやっぱ、そうなのかお…」

('A`)  「ダイエットしたほうがいいぞ」

( ・∀・) 「しかし、宇宙は広いね、こんな経験をすることになるとは…」

(; ^^ω)「全くホマ…」

491('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:31:49 ID:GYAv4c9w0

後日、彼らが釣った七色銀河魚はホマの飯店に並ぶことになるのだが、
それを食べた団体客が誇大妄想に取り憑かれ、
一時、集団で一つの総体を成すネットワーク状生命体と化したのは特筆すべきだろう。

それはインストールされることで、大規模なDDoSネットワークを形成するマルウェアと
コンピュータ群の関係にも近い。

情報の入力と食べることの類似性。
何かが人の体内入り、それによって人はその構成を変更させていく。

人は情報を食べているのか、それとも情報に食べられているのか。
それらを見分けるのは難しい。

それは読書にも似ているかも知れない。
読んで読まれて、書いて書かれる、何かの反応レポートの連鎖。

人の人格は、そのように提出され続けるレポートの一瞬に映る、影のようなものかも知れない。

492('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:32:43 ID:GYAv4c9w0

( ・∀・)「この小惑星や、あの飯店はガイドに書かないほうがいいかもね」

( ^ω^) 「賛成だお!」

(-@∀@)「まあ、読者がドクオみたいになってクレームが殺到してもかなわんからな…」

( ´∀`) 「モナモナ!」


(-@∀@)「それで次はどこに行く?」

( ^ω^) 「やっぱりこの星系の主星は外せないお」

( ・∀・) 「ホマ星人の星によってみるのもいいかもね」

( ´∀`) 「でもまずは周辺地図を造ってからモナ!」


('A`) 「俺はサブコーナーかなんかにグルメガイドを作ろうと思う」

493('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:33:52 ID:GYAv4c9w0

( ^ω^)「おっおっお! 全く懲りてないお!」

('A`) 「あたぼうよ!」

(;-@∀@)「こっちはもう、こんなのはゴメンだぜ…」

( ´∀`)「モナモナ、時々はこういうのがあっても楽しかもモナ!」

(-@∀@)「えぇ…」

('A`) 「そうこないとな!」

( ・∀・) 「やれやれ…」


そうして、彼らの船は未知の宇宙空間へと走り込んでいく。

行く先も知れぬグルメ・ミルキーウェイ。

まだ見ぬ超銀河的料理と未踏領域を求めて。





超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです

fin.

494('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:35:22 ID:GYAv4c9w0

('A`) またしても文戟中をつけ忘れたぜ…

('A`) >>440 サンキューハイン

495( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/18(火) 01:37:43 ID:Wq33UYF20
( ^ω^)「乙だお!」


( ^ω^)「ドクオの作品読むと賢くなった気がして楽しいお」

496総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/18(火) 01:40:18 ID:0Zk9daHQ0
【第四回品評会参加作品一覧 全12作品】

>>162
(・∀ ・) ◆evfltpoFGo『( ・∀・)は好奇心に勝てないようです』

>>191
( "ゞ) ◆x4POrpflHM『君は僕とひとつになりたいようです』

>>212
(-@∀@) ◆q5Dei.01W6l『( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜』【VSキュート】

>>232
(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2『蛇に耳环と藪から棒に、のようです』

>>245
('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『(-_-) ぼっちのグルメー屋上編ーのようです』

>>254
ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 』

>>321
o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『(*゚ー゚)は拒食症だったようです』【VSアサピー】

>>340
('、`*川 ◆tKLHNhuUIo『みかくの飽きのようです』

>>349
( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『(,,゚Д゚) ブバルディアの蕾のようです』【VSハイン】

>>372
从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF『カゲクイのようです』【VSブーン】

>>409
爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ『星に願いを』【VSドクオ】

>>439
('A`) ◆0x1QfovbEQ『超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです』【VSフォックス】

497総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/18(火) 01:42:36 ID:0Zk9daHQ0
【第四回品評会投票期間】

『2018年9月18日0時00分〜2018年9月22日23時59分迄』



ごめんなさい! 眠気が限界なので、本日は事務報告だけ!


本日から投票可能ですので、品評会参加してない読み専の方もぜひご投票ください!


取り急ぎ以上です!

498('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 01:42:58 ID:GYAv4c9w0
>>495

('A`) 今回は笑える話を目指したんだけどな

('A`) 正直時間もギャグセンスも足りなかったぜ…

499[文戟中](-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/18(火) 06:30:47 ID:MvifQI8c0
(    )∩

(@∀@≡@∀@)キョロキョロ

(-@∀@)ダレモミテイナイ [文戟中] ツケルナライマノウチ

500( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.:2018/09/18(火) 12:41:33 ID:eiWiP8AY0
( ´_ゝ`)「おつかれサマンサ!」

( ´_ゝ`)「ご飯もの好きからすればこのスレはもはや……満漢全席……!」

( ´_ゝ`)「いただきまーす!」

501('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/18(火) 12:49:30 ID:GYAv4c9w0

('A`) 重役出勤とはいい御身分だな…

('A`) いつかその余裕を後悔させてやるぞ…


('A`) でも、いつかっていつだろうな…?

502('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/19(水) 10:45:51 ID:avy/Qo160
('(゚∀゚∩ 今回も投票一番乗りだよ!

('(゚∀゚∩ 前回まではキャラ作りせずに投票してたから今回は変えるよ!


《投票》

【第一位】
ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw
『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 』
天気も、日常も、そして味さえも機械に管理されるようになったディストピアで
「味」を与えることが出来る「人形」と出会った主人公。
世界観が壮大だけど読んでいて溜息が出てしまうほど好きだよ!
最期の展開も凄い好きだよ!言葉は足りないけどあえて言うなら満腹です。

【第二位】( "ゞ) ◆x4POrpflHM『君は僕とひとつになりたいようです』
キミスイかな、とか思わなくはなかったけど「食」というテーマから来るとは思わなかったジャンルの作品で驚いたよ!
病に冒されて弱ってしまった彼女と、そんな彼女を大切に思うブーンの心情が痛いほど伝わってくる作品だったよ……でも正直遺灰ってどんな味なんだろうね
【PickUp】
(・∀ ・) ◆evfltpoFGo『( ・∀・)は好奇心に勝てないようです』
二位もそうだけどこのテーマでこういうのをぶっこんでくるか、と思わせる作品だったね!ホラーは前のテーマだったでしょお爺さん……さておきカニバリズムという題材を上手く落とし込んでいたと思うよ!

(-@∀@) ◆q5Dei.01W6l『( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜』
毎回のAAを上手く活かしたハイテンションなギャグ大好きだよ!
男のサークル特有ないい意味での「アホなノリ」が上手く描かれていて好きだよ!チーズケーキがどんな惨劇になるのか気になるね!

503[文戟中](-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/19(水) 20:21:48 ID:TEqULxVY0
(-@∀@) 「書けたから投下だよ」

《投票》
【第一位】蛇に耳?と藪から棒に、のようです (作:(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2)
殺し合いが日常なヤクザな世界。
そんな世界に住む男達はただ飯を食ってるだでかっこいい。
そして麻婆豆腐炒飯がうまそう。今度作ろうかな。

【第二位】みかくの飽きのようです (作:('、`*川 ◆tKLHNhuUIo)
さっと読めて結構くすっと笑ったから2位にした。
特に栗が飛んでって二度見するのとミセリのビミョウな関西弁にやられたよ。
短い文章で面白い話を書けるのは凄いと思う。

【Pick up 1】(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 (作:ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw)
久しぶりに現れたと思ったらなかなかの長文。すげーや。
パラノイヤ的な世界での『食』に対するイメージがとても良くできていた。

【Pick up 3】超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです(作:('A`) ◆0x1QfovbEQ)
基本的には壊れたドクオを治すために大騒ぎする話だけどどこか哲学的な感じもした。
作者らしいなんだか不思議な作品だった。

【寸評】
約1ヶ月で50作品以上も集まるなんてすごくない?

504[文戟中](-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/19(水) 20:25:04 ID:TEqULxVY0
(-@Д@) 「SJISコピーし忘れた・・・」

(-@Д@) 「ごめんよ、デミタス君」

505('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/19(水) 20:45:54 ID:duqsxDr.0

('A`) (消えたpick up 2の謎を追う旅に出ようかと思う)

506( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/19(水) 21:06:10 ID:Ypy2bJXI0
( ^ω^)「きっとガォン!されたんだお」

507[文戟中](-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/19(水) 21:30:12 ID:TEqULxVY0
>>505                                 、人_人_人_人_人,
                                   )          (
                    __            )      あ  (
                       /.::::::::::::::.ヽ          )  ド   っ  (
                     /.:::::::::::::::::::::::::.V         .)  ク  た  (
                 |:::::/≧ ̄|/l/!:::l          )  オ  よ   (
                 |::/ [_]‐[_]、::|        .)  君     (
                  /∧  _'__ l:ノ≧ 、、    )   l77     (
                   /  l/∧丶   ノ 八'/// ̄\  . )   ’’     (
             /   '//∧>- " ///      ´ ⌒⌒⌒⌒⌒⌒`
            /     ///∧/`\///|     |
              /      ゙///∧  /// ∧      |\
           /       / '////|  V////l      l//,\
             l     /    l ///|   ∨///     | ///∧
             |      |   ノ/// !     /"      l ////∧
. ┏━━━━━━━━━━━━━. /       八..━━┓
. ┃                        /       /|      .┃
. ┃                 /      _ <|      .┃
. ┃               > "、    _ <           ┃
. ┃                   了   ≧‐<              ┃
. ┃                  ノ  /                 ┃
. ┃                                  ┃
. ┃【Pick up 2】星に願いを (作:爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ).┃
. ┃音を食べるなんて思いつきもしなかった。          .┃
. ┃二人を見ているとなんかほっこりする。              ┃
. ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

508名無しさん:2018/09/19(水) 21:54:45 ID:G6Llpjk20
クソワロタ

509( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/19(水) 21:57:15 ID:Ypy2bJXI0
( ^ω^)「でかした!」

510(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/20(木) 09:50:21 ID:Z5kz.xGA0
(´・_ゝ・`)「投票するよ」


《投票》

【第一位】
(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川
ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw作

造語とルビ、そして意味のはめ方が絶妙。
読んで早々ディストピア的世界観にグイグイと引っ張り込まれた。
展開も自分好みでなかなかに素晴らしく、まるでフルコースを食べたような読後感が今回のテーマに合っていたように思う。

【第二位】
(,,゚Д゚)ブバルディアの蕾のようです
( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c作

いいね、大変好きだよ。
ブバルディアという花を知らなくて花言葉を調べたら、なんとも二人にぴったりじゃないか。


【Pick up】
星に願いを
爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ作

音を食べるという描写が非常に斬新で良かった。
二人の関係性も好みだなぁ。

君は僕とひとつになりたいようです
( "ゞ)◆x4POrpflHM作
デルタくんはこういうしっとりとした描写がなんとも上手いね。
カタルシスの強い作品を作るには主人公の変化を描くことが
重要だと僕は考えているのだけど、このブーンは開始時と終盤時では
ちょうど反証するかのように考えが変わったから、それがとても良かったのだと思う。

【寸評】
食欲の秋ということで楽しげな作品が出るかと思いきや、存外に暗い作品が多かった。
食は人の生活に密接したもので、しかもその瞬間は大抵楽しいものである。
食を主軸に据え、その魅力を際立たせる舞台装置には負の要素が自然と多くなる。
だから正のテーマと逆行し、重々しい作風が出来やすかったのではないか、と僕は考えている。
それほど食というものを僕たちは重要視しているのだろうね。

511('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/20(木) 20:53:31 ID:Whf4ZZsU0
('、`*川「とーひょー」

《投票》
【第一位】爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ
『星に願いを』【VSドクオ】
青春だ!青春だ!!
食べ物を食べずに無生物を食べる女の子は可愛いなー。ただただ('、`*川が好き。共感覚持ちなのかな?と初めは思ったけれど食べちゃったんですよね。
ピアノは繊細な楽器ですから、ヒッキーの繊細な感じと合ってました。

【第二位】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6l
『( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜』【VSキュート】
果たして作者はチーズケーキを作ったことがあるのか。いや私も作ったことないけどさ。考え様には確かに男らしい料理。でも乙女ちっくだな。口の端をあげながら楽しく読まさせてもらいました!

【pickup】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo
『( ・∀・)は好奇心に勝てないようです』
こういうの好きだなぁ書きたかったなぁっていう感じでpickup。カニバリズムは興味あったし、せっかく一緒に食べて楽しい人だったのに殺して食べちゃうなんて勿体ない!なんなら殺さずに脚だけ切り取って一緒に食べたら良かったのになぁって。川 ゚ -゚)ちゃん泣きながら食べてくれそう。

【寸評】
アサピーが言ってたけど50作品ってまじ?長めのがほとんどだけどみんなの頭見て見たいね!覗かせろ!!あわよくば貸して欲しい。
‘食’だけど、人間には切っても切り離せないものなんだよねー改めて考えると。o川*゚ー゚)の書いたやつも、拒食になったけど食べなきゃならないんだよね。酷い人は入院するほどだし、もっと酷いと点滴ぶち抜く人いるよねwはー面白い。

512[文戟中]o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/20(木) 22:01:46 ID:ftGB5I0o0
《投票》

【第一位】『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川』
作者 ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw

スタンディングオベーションしたくなっちゃうよね!
それぐらいの充足感。映画が一本出来上がったなぁ、みたいな感銘。

テーマの食を純粋な喜びで表現して、物語性も多分に持たせているのは只々圧巻。
設定の詰め方や消化具合も、それこそ胃袋を掴まれているか如くにコントロールされちゃいました。


【第二位】『( ・∀・)は好奇心に勝てないようです』
作者 (・∀ ・) ◆evfltpoFGo

勝てなかったんだ……。
一周目と二周目でモララーのモノローグに対する捉え方が変わるよね。
悲しいぐらいに一貫性があって泣けてくるなぁ……。
多分この前のお題でやるより今回でやった事が効果的に活きた一作だと思います。


【Pick up】『( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜』【VSキュート】

作者 (-@∀@) ◆q5Dei.01W6

ほんと男の子だなぁって……。
外連味のかけらもない純粋さに胸が痛い。
心底楽し気な彼らに心が軋んだり嘆いたりしました!


【寸評】

もうキューちゃんの話になるんだけど文戟ということでね!(今つけた)
条件について一回考えたりしてみたけど始めてみると圧が凄い凄い!
これはやらないとなぁって気が引き締まりました!
得るものは多々としてあったので指名してくれたアサピーくんには感謝だね、ほんとに。

513('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/20(木) 22:22:46 ID:Wfi9EWXA0

('A`) これは今回は負けたな

('A`) おいフォックス出てこい

('A`) お前の条件は、俺が文戟スレを埋めるために短編を書くって話だが

('A`) 文戟スレを埋めるの部分はどう解釈すればいいんだ?

('A`) 俺はもう書き始めるぞ

514爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/21(金) 00:09:10 ID:hgjr47wM0
爪'ー`)y‐ 「呼ーばれーて飛ーび出ーてじゃーじゃじゃじゃーん♪…っと!」

爪'ー`)y‐ 「……そうさなあ、まだ作者の半分も投票してないんだから、焦ることないと思うぜ?」

爪'ー`)y‐ 「文戟は最後の一票までわからねえ。だから面白いんだって爺ちゃんも言ってたし」

爪'ー`)y‐ 「埋めてもいいなら、テストスレがいいんじゃないかな?」

爪'ー`)y‐ 「じゃなきゃこのスレが残り少なくなったときとか」

爪;'ー`)y‐ 「勢いで言ったから深く考えてなかったわ……めんご」

515('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/21(金) 00:21:21 ID:dutQLTKM0

('A`) 流れが読めないやつだな

('A`) pick upも考慮すれば5人も投票すれば十分

('A`) 今回は多分0、まかまかり間違えても1ポイントだろ


('A`) あと思うのは、次の第五回を書かないで、この短編を書いても意味がない

('A`) それって結局、第五回分の労力を回しただけだし、負けなかったら多分第五回は書いたはずだから

('A`) つまり両方書いて初めて意味があるのだ


('A`) そのためにはチンタラしてる暇は無いのさ

516爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/21(金) 01:05:27 ID:hgjr47wM0
爪'ー`)y‐ 「かっこつけて流れが読めてないのは、ドッくんの方だろ。これまでの三回で、作者の好みや傾向を把握してなかったのか?」

爪#'ー`)y‐ 「……あと、結果が出る前に負けを想定してんじゃねえ。いくら口先野郎を自称しようと結構だが>>120での言葉だけは忘れんなよ」

爪##'ー`)y- 「そんなにすんなり負けを想定できるってことは、全力じゃねえ中途半端なもん出したのかよ?仮にそうだとしたら、ずいぶんナメてくれたもんだな?」

517爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/21(金) 01:07:24 ID:hgjr47wM0
爪'ー`)y- 「後半の両方書いてこそってのは、その通りだ」

爪'ー`)y- 「アンタならそう解釈してくれると思った」

518('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/21(金) 01:13:30 ID:dutQLTKM0

('A`) 作者の好みや傾向とか呆れるわ

('A`) なんでそんなものに媚びなくちゃならないんだ?

('A`) 一体何のために書いてるんだ?


('A`) 俺は読み手の顔色うかがって作風を曲げたりはしねえぞ

('A`) 書きたいものを書くそれだけだ


('A`) 得票の予想はそれとは別の話だ

('A`) まあ、いずれ俺の正しさは証明されるだろう

519爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/21(金) 01:36:01 ID:hgjr47wM0
爪'ー`)y- 「作者の好みや傾向が、この後の得票予測に関わってくるって話だぞ?」

爪;'ー`)y- 「前スレ>>511で使える手段は、なんでも使うのが礼儀だとは言ったけど、誰も媚びる媚びないの話をしてねえんだよ」 

爪;'ー`)y- 「文章は書けるけど、読めませんとか…笑わせないでくれよ。まじで」

爪'ー`)y- 「正しさがなんだってんだ。自分が負けるなんて予想。当たろうがこれっぽっちも価値がねえっつーの。」

520('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/21(金) 01:51:41 ID:dutQLTKM0

('A`) ?

('A`) それなら俺が流れを読めなかったとは言えないだろ?

('A`) お前がこの先の投票結果を知ってるとでも…


('A`) はぁ…マジかこいつ…そういうことか…

521ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/22(土) 01:18:21 ID:Qo2GOYLs0
ミセ*'⊿`)リ「どもども……ミセリだよ……」

ミセ*'⊿`)リ「今しご――」

ミセ*'⊿`)リ「女子校から帰ってきたよ……」

ミセ*'⊿`)リ「ホントは全部に感想つけたかったんだけど、気力が無いから許してね……」


第一位:从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF『カゲクイのようです』

前から思ってたけど、ハインちゃんの書くお話は無駄が省かれていて読みやすいよね。
一角獣っていう最初の引きも中々奇抜で最後までワクワクしながら読んだよ。
それだけに、最後の場面転換が唐突でびっくりしちゃったよ。

てっきり一角獣で攻めてくるから『処女』とかそっちのワードと引っ掛けてくると思ってたからね。
そうなってくるとこの物語の一角獣が一角獣である必要性ってなんなんだろうか。
ただ希少価値の高そうな架空の生き物だったら、ケツから糸こんにゃくが無限に生成される猫でも良いわけだしね。

被差別部落、大きな利権を貪る商会、謎の新聞記者って言葉の一つ一つは凄く魅力的で
最後まで楽しく読めたので、一位です。



第二位:('A`) ◆0x1QfovbEQ『超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです』

今までの作風から舵を切って頑張ってギャグを書いているのが好感持てたよ。
多分ドクオくんはSF好きなんだろうけど、いい感じにギャグと融合させていたような気がする。
でもギャグってセンス問われるから意外と難しいよね。

人間小説書いてるときなんてだいたい無心だろうから、
この作品の内容に触れたところで、書いた本人からしたら
何も得るもん無いだろうから内容には触れすぎないようにしておくよ。

票が伸びないのは"票が貰える作品"を書いてないだけだと思うな。
それは裏を返せば媚びてないってことなんだろうから、それはそれでカッコいいことだと思うよ。
いつか理解者が現れてくれるといいね。それも望んでないのだろうけど。

522ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/22(土) 01:18:50 ID:Qo2GOYLs0

Pick up

( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『(,,゚Д゚) ブバルディアの蕾のようです』

タイトルがいいね。カットした部分も読みたかったな


('、`*川 ◆tKLHNhuUIo『みかくの飽きのようです』

作品を短くまとめるのはある種の才能がないと難しいんだよね。
アタシはだらだらいらんことまで書いちゃうから、削る技術は見習わないとだね。



ミセ*'⊿`)リ「ごめんね……眠気でまとまらないよ……」

ミセ*'⊿`)リ「次参加できたら、もっとちゃんと書くからね……」

ミセ*'⊿`)リ「おやすzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz」

523名無しさん:2018/09/22(土) 01:31:02 ID:kiRK3eAA0
相変わらずブログで失礼します。そちらへの誘導となりますこと、どうかご容赦ください。
http://coollighter.blog.fc2.com/blog-entry-374.html

【第一位】(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川

【第二位】超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです

【Pick up】カゲクイのようです

【寸評】
短い期間にも関わらずきっちり仕上げてくる作者の皆様に敬服です。

524('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/22(土) 01:41:13 ID:SgZZ5vgo0

('A`) はい流れと日本語が読めない口先だけの男です

('A`) お詫び申し上げます


('A`) でも俺は今回、票が取れないと思っただけで

('A`) 俺の話が未来永劫受けないととは考えてない

('A`) 大体前回は4ポイント取ったわけだし

('A`) 俺こそいずれナンバーワンになる男だ、多分いつかきっと


('A`) はっきり言って、今回は出来に納得していない

('A`) それが理由になります


('A`) あと作風どうこう言われてるが…

('A`) 俺は普段今回みたいなの書いてるので頑張って偉いねみたいなのはまあ

('A`) 何いってんのコイツ?って感じ

525('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/22(土) 01:57:10 ID:SgZZ5vgo0

('A`) 未来の話を断定形で書かれたことで大いなる勘違いが生まれたが

('A`) そう自分が何に投票するかという未来だけは見える

('A`) つまりフォックスが俺に投票する可能性を完全に計算に入れてなかった

('A`) これはかなり誤算だった


('A`) ところで話は変わるが感想を書かないという事により-1Pすることが出来るのだこのゲームは

('A`) 投票理由も書かないお情け票は願い下げていくぜ

('A`) 舐められすぎて苛ついてくるわ

526名無しさん:2018/09/22(土) 08:25:01 ID:Qo2GOYLs0
悲しいほどに負け犬

527名無しさん:2018/09/22(土) 08:29:37 ID:Qo2GOYLs0
これでホントに投票しなかったらスレの趣旨とか滅茶苦茶になるから自分の投票も取り下げて欲しい

528('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/22(土) 12:21:37 ID:SgZZ5vgo0

('A`) 勿論、俺は負け犬さ

('A`) ずっと0ポイントだった上に自分で仕掛けた文戟は間に合わない

('A`) スレで喚いてるだけの男だ

('A`) 今回も考えうる限りの醜態を現在進行系で晒してる

('A`) でもお前のふざけた感想と投票は拒否するね

('A`) 投票しないというのはルールの範疇だから

('A`) これが気に入らないのなら総帥とかいう輩は出てこい

529名無しさん:2018/09/22(土) 12:47:39 ID:PTn1yvhQ0
こいつ本当に邪魔だなww
こんな無駄に絡んでくる奴いたら感想すら書きにくいだろうな
感想でこいつに触れてる奴等素直にえらいと思う

530('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/22(土) 12:59:25 ID:SgZZ5vgo0

('A`) ふふふ…

('A`) そこでおすすめの方法があるんだ

('A`) つまり邪魔なやつを総帥に頼らず自力で

('A`) ルールの範疇内で排除できる方法が一つだけある


('A`) それは文戟で勝ってAAを奪うこと


('A`) そろそろこの流れになると思ってたぜ

('A`) 俺はいつでも挑戦を待ってるぜ

531名無しさん:2018/09/22(土) 13:21:11 ID:eWdq/0e.0
ドクオって総帥の裏の顔で文戟を盛りあげる為に演じてる説

532('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/22(土) 13:38:14 ID:SgZZ5vgo0

('A`) 総帥が自演野郎だったってマジ?

('A`) 確かに第二回目、自演野郎が投下したときだけ俺の投下はなかった…

('A`) これが意味するものは…

('A`) そんな、まさか…


('A`) ねーよ

533爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/22(土) 18:31:43 ID:MwhNFc4s0
《投票》
【第一位】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 』
情報が制限された味のない世界に生きてるデミタスが、初めて味を感じた時のインパクト強かった。
オレも味覚が戻って、久々に味を感じた時、こんな感じだったなって変な感情移入の仕方したよ。
二人の関係性も好きだった。ここでまさかオスカーワイルドが出て来るとは思わなんだ。
もうちょっと二人の日々を見ていたかった気もする。よかった!


【第二位】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo『( ・∀・)は好奇心に勝てないようです』
孤独な二人が出会ってから、温かな雰囲気になっていって、ハッピーエンドかと思いきや、まさかの展開。
ちょっと予想していたからこそ、この展開じゃなくハッピーエンドがよかった……。
後半はずっとこんな顔だったわ。



爪ⅲ'Д`)y-



【pickup】
(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2『蛇に耳环と藪から棒に、のようです』
デミさん、もしかしてオレのために、描写のお手本を見せてくれたのかなって思いながら読んでた。
読んでて一番、食事や街の喧騒が目に浮かぶ様だったのがこの作品。
じいさんがいいキャラしてた。

【寸評】
今回はのっけからホラー作品が来たから、あれ?オレってばお題勘違いしてる?ってめっちゃ戸惑った。
どの作品も『食』に対する描写力は半端じゃなくて、それこそ料理の見た目だけじゃなく香りや味まで浮かんできたよ。
だからこそ、またんき。お前だけは許さん。
今回は期間が一週間だったのもあって、短めの作品が多かったから、読みやすかった半面、もうちょっとその作品の世界に浸っていたかったって思うような
素敵な作品が多かったよ。特に大型AA使いとして頭角を現したアサピーは次回作が楽しみだな。

534爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/22(土) 18:44:47 ID:MwhNFc4s0
爪;'_`)y- 「オレが無駄に熱くなっちまったから………ごめんなあ。>>526>>529はあんまりきつい言い方しないでくれ」

爪'_`)y- 「吐いた唾は飲めぬとは言うけど、ドッくんも変なレッテル貼っちまってごめんな」

爪'_`)y- 「ミセリちゃんの一票は同情じゃなくて、作品とお前のスタイルを評価してくれたんだと思うぜぇ?」

爪'_`)y- 「彼女だって、ドッくんの普段の作品を知らないんだから、悪意はないと思うのよ。」

爪'ー`)y- 「だからちゃんと投票しような!!」

535('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/22(土) 18:57:15 ID:SgZZ5vgo0

('A`) お前さあ、なに謝ってるんだよ…

('A`) 今回はまるまる俺が悪かったんだぜ?

('A`) 謝るべきは俺の方なのに

('A`) 俺は口先だけの男とか流れや日本語が読めないとか負け犬とかそんな事は少しも気にしてないぜ

('A`) そんなものは話がつまらないと言われるのに比べれば屁でもねえ

('A`) 舐めた感想は癇に障ったけど


('A`) それより俺は、流れが読めないと言い切った根拠のが気になるね

('A`) お前の投票説をあげたが、それは外れたようだし

536从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/22(土) 20:56:09 ID:Ocvz7H9o0
《投票》

【第一位】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6l『( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜』

完敗だよ。テンポの良い導入、他愛ないけど飽きさせない会話、ここぞとばかりに入れてくる大型AA。非の打ち所の無い短編ギャグだった。三人で見つめ合っているシーンでギコが左右見比べている表現が好きだ。
レス番指定キックとかいう力づくな表現も好きだ。面白すぎて嫉妬するぜ。いつかパクってやるからな。
やっぱギャグはブーン系の花だし、地の文に逃げることなく生首会話のみで進められるのは強いよ。最強。お前がナンバーワンだ。

【第二位】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 』

ことごとくツボ。一瞬で世界観に没入させる、しっかりしてて無駄のない読みやすい地の文がめちゃくちゃ魅力的だった。
感情と味覚のシンクロが、非日常を感じさせるけど読者にも想像しやすい、ものすごいバランスだった。二人が築いていく信頼関係や、節々に仄かに香る不穏さ、そして絶望的な終焉としめくくりの美しさ。ハンパねー力量を感じたぜ。力作に感服。

【Pick up】

( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『(,,゚Д゚) ブバルディアの蕾のようです』

気楽に文戟を挑んで後悔した。めちゃくちゃにブチのめされたぜ。
何度も言ってるがブーン系の究極は生首会話だと思う。んでコイツは会話だけで世界を広げていく能力がものすげー。この作品だってしぃとツン、二人の女が立ち話してるだけなんだよ。たったそれだけのシーンから、自然な会話だけで、めくりめく物語へいざなわれる。
風呂敷の広げ方も畳み方も見事だった。未来を感じさせるしみじみとした余韻を残した終わり方も美しい。素晴らしい作品だった。
戦ってくれてありがとうな、豚。


爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ『星に願いを』

情景の描写が美しすぎて、何度かグッとこみ上げるものがあった。夕暮れの空の色彩と「明日へ明日へと流れていく雲」ここでもう意識は美しい世界に全部もってかれちまった。
些細な仕草を丁寧に丁寧に、零さず書き留めた秀作だった。音楽を食べるという発想も素敵だ。
締めの一文がまた美しく寂しい情景をシンプルに的確に描いていて、一貫して景色を映し続けた作品だったなとしみじみとした読後感があった。
めちゃくちゃ好きな作品だぜ。


('A`) ◆0x1QfovbEQ『超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです』

冒頭の世界観の構築がヘビーで、重い作品かと思いきや対照的に明るく軽快なテーマと登場人物たち。まずはこのギャップの差に惹きつけられたぜ。
アホなノリの会話と展開、丁寧に進む地の文、そのふたつが織りなすシュールな空気にニヤニヤしながら読んでいたぜ。
でもなんつーか、オレの頭がついていかないだけかも知れんがすこし冗長に感じるんだよな。会話と地の文のチャンポンでペース狂って悪酔いするみたいな感じ。もうちょい短い方がインパクトあったと思う。でも面白かったぜ。

【寸評】
自分の作品に反省点はいっぱいあるがここでは省略するぜ。出した糞にあれこれ手を加えるのは無粋だからな。
もうこれで第四回?か?
何となく思ってはいたが、個人戦している奴の熱量ってスゲーと思う。もっとオマエラ積極的に文戟挑め。
特にブーンとフォックスかな。文戟挑んでるときの作品気合入りまくってるのを感じる。クソ強い。
今回、書くのわりと辛かったんだが、書かないとブーンに悪いな��って気持ちが脳裏にあったから頑張れた。文戟してなかったら今回は投下を見送ってたと思う。だから文戟のチカラってスゲーよ!デュエルしよーぜ!

537爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/22(土) 21:20:15 ID:MwhNFc4s0
爪'ー`)y- 「どっちが良いか悪いか関係なく、オレのした行為は良くねえ。だから、ごめん」

爪'ー`)y- 「あの時点では、今よりも色んな投票結果の可能性があった。」

爪'ー`)y- 「まだ沢山の未投票者がいるのに、残った作者の好みや傾向も考えないで、たった五人の投票とピックアップを全てだと思って、結果を決めつけてたからだよ。ドッくんは森の木の何本かだけの情報を見て、たまたま連続で杉ばっかだったからって、この森には杉しかないんだって判断したんだ」

爪'ー`)y- 「全然、情報も根拠も揃ってないってのによ。それは、一部しか見えてないんだから、流れが読めてるって言えないっしょ?」

爪;'ー`)y- 「こんな感じでいい?昔っから、例え話は苦手でよ……。わかりにくかったら、ごめんな」

538('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/22(土) 21:29:16 ID:SgZZ5vgo0

('A`) wwwwwwwww

('A`) 俺の独り相撲だったとはww


('A`) だがどうやら正しいのは俺になりそうだな

('A`) なぜなら、この場合、他人の好みや傾向より質が重要なのだ

('A`) 全部の話を読んで他人の評価を少し眺めれば

('A`) 自作がどのあたりにいるか予想するのはそう難しくない

('A`) それが俺の判断

('A`) 俺は前回勝利を確信していたし今回も負けると確信している

539ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6:2018/09/22(土) 21:40:15 ID:JUhH1cso0
ζ(゚ー゚*ζ「作品書いてないけど投票しちゃうよ〜!」

《投票》
【第一位】(*゚ー゚)は拒食症だったようです
テーマが「食」だから飯テロやカニバリズムが多いのかな〜なんて予想してたからびっくり。
好きだった歌やパンが色褪せていくの、なんだかわかる気がする。
「結局あなたとか君なんてどこにもいない」「引き金に見立てた缶」とかやさぐれた言葉選びも作品に合っててよかった。
明るい話ではないけど、私この作品好き!

【第二位】蛇に耳环と藪から棒に、のようです
これ夜中に読んでお腹空いちゃったよ……。
私はごはんの描写が昔からヘタクソだから、こんな飯テロ文章書けるのが羨ましい!
ちょっとアウトローな世界観もかっこいいね〜。

【Pick up】( ・∀・)は好奇心に勝てないようです
またんきちゃんの作品は、いつも描写が丁寧で素敵だなって思う!
オチはなんとなく予想がついたけど、20数レスっていう短い作品の中で
一人の食事を好んでいたモララーが変わっていく移り変わりがすごく自然でよかったよ。

【寸評】
「食」っていうテーマはすごくシンプルだけど、こんなにも違った作品が出てくるから面白いね!
皆絶対カニバリズムとかホラーに絡めてくるだろうな〜なんて思ってたけど意外になかったなぁ。

540爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/22(土) 21:43:29 ID:MwhNFc4s0
爪;'ー`)y- 「昨日の時点では、色々考えてたんだけど……」

爪'ー`)y- 「一日経ったら、全部飛んじゃったわ」

爪*'ー`)y- 「関係ないけど、ハインに褒められたのめっちゃ嬉しい」

541( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/22(土) 23:39:07 ID:xyAcwL7.0
150 从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6 sage 2018/09/11(火) 00:35:21 ID:VW8eygQw0
从 ゚∀从 「オーソドックスな文戟形式なら買ったらもちろんAAも奪えるんだよなァ?」

从 ゚∀从 「その金玉引っ剥がしてやるから、覚悟しとけッ豚ッ!」

丶〜'⌒'〇'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´
   O
   o
  ゚
( ^ω^) 実を言うと内藤はもうだめです。
         突然こんなこと言ってごめんね。
         でも本当です。

( ^ω^)  2、3日後にものすごく
       ヤバい去勢があります。

( ^ω^)  それが文戟終わりの合図です。
        程なく大きめの金玉がもぎ取られるので
        気をつけて。
 

( ^ω^)  それがやんだら、少しだけ間をおいて
        山崎渉がきます。

( ^ω^)



(;^ω^)「そんな訳で投票するお!まだだッ!まだ終わってないおッ!」


.

542( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/22(土) 23:40:54 ID:xyAcwL7.0
【第一位】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2『蛇に耳��と藪から棒に、のようです』
前回の兄者の作品もそうなんだけど、これだけ強烈な作品群の中で、一気読みの途中でも強烈に脳裏に刻み込まれる作品っていうのが毎回あるんだけど、今回はこれがまさにそれだったお!

空腹の男。
空腹の男は中華を食べたい。
横浜中華街なんて日本人向けの似非中華に溢れているので目もくれない。
裏路地を進み、小汚い中華飯店にたどり着く。
小汚い店内。放置し過ぎて緑色に濁った水槽のような店のイメージ。
愛想の悪い店主と店員。しかし男は気にしない。
飯を頼む。男に瓜二つの男が語り掛けてくる。偽名。怪しい。
小汚いホームレス。小汚い店に馴染んでいる。
そんな汚濁を割って入ってくるならず者。
間髪入れずに撃ち殺す。
誰も気にしない。死体は、この店に馴染んでいる。
緑色の水槽じゃない。
これは赤い下水道だった。

……こんな感じで、たった一度しか読んでないのに、作中の情景がイメージも含めてこれだけ脳裏に刻み込まれてる訳だお!
まさしく怒濤、奇天烈、しかして平穏。
それもそのはず。主人公はただ飯を食っただけなのだから。

読後は謎の安心感に包まれたお。
それは多分この作品に没入して、この小汚い中華飯店の一員になってしまったせいなんだと思うお!
謝謝盛岡!

543( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/22(土) 23:42:19 ID:xyAcwL7.0
【第二位】爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ『星に願いを』
これ。
これだお。
僕、こういうのめっっっっちゃ好きなんだお!
特筆すべき何か一つを愛する主人公と、そんな主人公に出会う誰かの物語!
まさしくボーイ・ミーツ・ガール!王道の中の王道!
されど特異な登場人物!

調律師の力添えも無しにピアノと会話する主人公と、音を食べるヒロイン。
まさしく、不思議な不思議な彼と彼女!
舞台設定も良い!
オンボロ駅舎のオンボロピアノ。
けど薄暗くて寒々しい印象は全くなくて、暖かく明るい日差しの中で音楽を奏でるような印象の舞台!
そんな舞台で出会うのが天使のような彼女ってんだからもうね、ワッフルワッフル!
起承転結もちゃんとしてて、作品としてのクオリティも充分すぎるほどだったお!
どこを拾い上げても綺麗で、兎にも角にも猫に杓子も心地の良いスタッカートが効いた作品だったお!

544( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/22(土) 23:43:25 ID:xyAcwL7.0
【all up】

(・∀ ・) ◆evfltpoFGo『( ・∀・)は好奇心に勝てないようです』 
こいつ初っ端からやりやがったお……!
このきんたま!ひとでなし!
何が酷いって作品としてのクオリティがとてつもなく完成されてる事。
第一回トップバッターにして初代第一位を誇る程のその筆の速さ!
序盤はやや歪な主人公だなぁとしか思ってなかったけど、川 ゚ -゚)が出てきて、話が進むにつれて「あっ……これヤバいやつだお……」と。
その不安をガッチリキャッチ!ダンクシュート!された僕はファックユー!と大はしゃぎ!
ともあれ文句無しの傑作だったお!
ただしホラー作品としてな!!!!

545( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/22(土) 23:44:11 ID:xyAcwL7.0
( "ゞ) ◆x4POrpflHM『君は僕とひとつになりたいようです』
投下直後にも言ったけど、デルタの作品はお題の取り込み方が本当に美しいお!
毎度、柱としてではなくて、自然にある一本の木の中にお題としての要素が取り込まれていて、そこから枝葉が広がっているような、そんな印象を受けたお!
僕、デルタの死にヒロイン大好き!もっと殺せ!殺せ!
……というのは勿論冗談だお。茶化せない位に綺麗な作品だお!

(-@∀@) ◆q5Dei.01W6l『( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜』
うん、好き。
嫌う要素なんか当然無いお。好き!
実は毎回密かに応援してたんだけど、アサピーはギャグ一筋で、回を重ねる毎に作品の基礎が固まって来てるのが分かるお!
今回も大型AAを組み合わせた展開と、アホな空気感が凄く良かったお!
強いて何か言うならば、短編ギャグとしてはやっぱり一話完結としてのノリが大切だと思うお!
なので後はオチがバチコーン!と決まれば名作量産作家になる事間違いなしだお!
ともあれ!次の作品も草葉の陰から期待してるお!

546(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/22(土) 23:45:11 ID:NgCBvaX20
(;・∀ ・)「かけこみとーひょー!!!」

【第一位】 超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです
こーいうマジメにバカやってるはなし好きなんだよなー
ドクオの言ってることとかしそーとかはむずかしいけど
そこもふくめてぜんたいのバランスとってる感じ
ゲラゲラ笑って
読みおわったあとにちょっと考えるところのある話だな


【第二位】 (,,゚Д゚) ブバルディアの蕾のようです
セリフだけなのに二人の先とか
かこのじょーけーとか
色々おもいうかんできてドキドキしたぞ!
あいとかだけじゃなくてさべつとかウエとか
たくさんのよーそがあって、もっと長いよてーだったのもなっとく!
長いバージョンも見たかったけど
こじんまりとまとまってるからこそ想像のよちもあってよかったのかもな


【Pick up】カゲクイのようです
そうくるか! って感じだったぞ!
よそーしてないオチとげんしょーにしゅうばんはドッキドキ!
なんだかんだでかわいいニュッとデレかと思ってただけに
ちょっとダメージもあったり……
村のふーしゅーとかについてももっと知りたくなる話だった!

【寸評】
意外と暗い話多いのな!
もっとおいしー! たのしー! な話ばっかかと思ってた!
食うことは生きることって言うし
まえのおだいを引きずってるヤツも多かったのかもな
もしくは生きるってことじたいが暗いか!
オレ様にはよくわっかんないけどな!

547( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/22(土) 23:47:00 ID:xyAcwL7.0
('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『(-_-) ぼっちのグルメー屋上編ーのようです』
真面目にごっこ遊びしてるアホな奴って感じの、実にシュールな作品だったお!
孤独のグルメいいよね……深夜に実写版ドラマ見て謎の満足感を感じたあの日を思い出すお。
傍から見ればツンみたいなリアクションしちゃう事は間違いないんだけど、同時にヒッキーの美学も尊重したいと思えたお!
マジメなバカって、嫌いになれないお!

欲を言えば、もうちょっと長くてもよかったかもNE!

ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 』
今回のストロベリー・オン・ザ・モンスター!
ミセリちゃんの作品だお!
「食」というテーマを最大限に際立たせる世界観とキャラクター!
この作品の何が欠けても、逆に何かが余分に付け足されていてもこうはならなかっただろうと思える程の黄金比!
とにかく名作と呼ぶに相応しい作品だったお。
読了後の鳥肌は、新しいものに出逢えた喜びだったお!
ケーキ食べたいお!

548( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/22(土) 23:48:01 ID:xyAcwL7.0
o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『(*゚ー゚)は拒食症だったようです』
今回のネガ的作品だお!
食という行為に、僕を初めとする大多数の人々は「喜び」を感じる訳だけども。
食の喜びをポジティブとするならば、食の苦しみとはまさしくネガティブ。
その狭間で板挟みになり、そのか細い身体をへし折られまいと藻掻く彼女は見ていて苦しかったお……。
けれど、逆の逆とは、即ち正。
きっかけすらも曖昧に、元の喜びを一つ取り戻した彼女の姿は、さながら泥にまみれながらも沼地を後にした白鳥のようで、不思議と心安らぐ作品だったお!

('、`*川 ◆tKLHNhuUIo『みかくの飽きのようです』
ミセリちゃんかわいい。
アサピーの策士っぷりに感心すると同時に、しれっと手料理を確約しやがったこのクソメガネには嫉妬の念を禁じ得ないお!
短くもスッキリまとまってていい作品だったお!
乙だお!

549( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/22(土) 23:49:40 ID:xyAcwL7.0
从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF『カゲクイのようです』
さて。今回、僕の金玉をねらっているライバル(一方的呼称)の作品だおッ!

一言で言うとどんどんでんどん返し。

最初は「おっ?一角獣。現代ファンタジーの恋愛モノかお?」と思いきやどうもデレの様子がおかしい。
いや記者なのかお……この子めっちゃ利己的……。
かと思いきや脈アリ?お?実家行っちゃう?
そんなこんなで実家へGO。
挨拶して良い感じ。
そんでもって謎の儀式を体験。
飯も食う。

そんなこんなで、これ、このまま終わらない気がする……と思った次の瞬間にドーン!
ブーンの首ポーン!からのツンがツンじゃない!からのデレがしぃ!
そして衝撃のラスト。

つまる所、ニュッくんの部落は元々罪人達を一角獣の餌とする為の島で、そこに住む彼らは生き餌という事だったのかお。
そりゃ学校でもシカトされるお……みんなそんなヤバい所のやつと関わりたくないもん……。

読了後に読み返すと色々な所が更に読み取れる秀作だったお!
金玉洗って待ってるお!

550( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/22(土) 23:52:34 ID:xyAcwL7.0
('A`) ◆0x1QfovbEQ『超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです』
ドクオ、お前こんな軽快な作品書けたのかお……!
舞台は宇宙!大宇宙!
大銀河団を股に掛ける、超銀河的作品!ヤック・デカルチャー!

表題だけ見るとえらくシュール。
かといって無秩序なカオスでは断じて無く、辺境の宇宙での、その場での秩序立った営みを端的に感じたりもしたお。

全体を貫くギャグ要素の面白さも然る事ながら、魚を通して大いなる存在を感じたりとSF的なファンタジーもあったりして。
上手く言語化出来ないけど……スパイスが効いてて、とにかく他にはない独特な空気感で読み終えて得した気分になったお!

もしフォックスに負けたら、ここらで更に名作を一つ拵えておくれお!
試合に負けても勝負に勝てお!ドクオ!

551( ^ω^)[文戟中] ◆DD/QFCGk1c:2018/09/22(土) 23:53:45 ID:xyAcwL7.0
【総評】
このスレはいつからチャンピオンロードと化したんだお……。
ちょっと前までは1ばんどうろでポッポとかオニスズメとたいあたりでじゃれてた筈が、いつの間にかイワークやらゴーリキーと濃厚な絡み合いしちゃってるような気分だお!

分かりやすく言うと、全体のレベルがゴリゴリ上がってきてるって事だお!
名作・佳作・秀作がゴロゴロしてて、このスレ正直ヤバいと思うお。こわいお。

次はハナダのどうくつで会おう!
未来のミューツーは画面の前にいるそこの君だお!

552('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 00:01:29 ID:z8IVQqNc0

('A`) んん〜all up……


('A`) 実に素晴らしい

('A`) ブーンお前こそ真の勝者よ

('A`) 口先だけの男が醜態を晒すスレに現れた救世主よ

553爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/23(日) 00:36:30 ID:GsYnP3fE0
爪'ー`)y-

爪'ー`)y-

爪;;'ー`)そy-

爪;;'ー`)y- 「ドッくん……これ、とんでもないことになったんじゃないの?」

554('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 00:42:41 ID:z8IVQqNc0

('A`) んん?

('A`) 正直、お前の票数を数えてないから…ちょっとまってろ…

555('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 00:46:22 ID:z8IVQqNc0

('A`) なるほど…同点…

('A`) しかもpickの数も同数か…?


('A`) ブーンやっぱ、お前戦犯だわ

556('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 00:50:05 ID:z8IVQqNc0

('A`) まあ、しかし慌てることはない

('A`) 厳密に言えばミセリは投票を取り消し

('A`) 俺はさらに感想を書いてないから見た目の票数-2になる


('A`) これによって1ポイント差でお前が勝つことになる

('A`) コングラッチュレーション

557('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 01:12:58 ID:z8IVQqNc0

('A`) まさかこの俺が負けるとはな…(棒)

('A`) そういえば全力で書いたのかどうとか言ってたけど

('A`) 俺が毎回のように最後に投下してるのは時間ギリギリまで書いてるからだ

('A`) 後は話を読んで手抜きか全力かは好きに判断しろ


('A`) しかし、もうお前の話が読めないのは残念だ…

('A`) 何かお題のリクエストでもあれば受け付けるぜ

('A`) 完成がいつ頃になるかは第五回のスケジュールと進捗次第だがな


('A`) 後もし、この幕切れが気に入らないのなら第五回で改めて勝負してもいいぞ

('A`) でもお前は辞めるんだったか

558総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 10:31:02 ID:ZOpk7dfY0
すいません……寝落ちしてました……


今から第四回結果発表を行います!!

559総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 10:31:33 ID:ZOpk7dfY0
【第四回品評会結果発表】




第一位:【11P】122222ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 』○

第二位:【5P】122(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2『蛇に耳环と藪から棒に、のようです』○

第三位:【3P】12(-@∀@) ◆q5Dei.01W6l『( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜』【VSキュート】○

第三位:【3P】21爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ『星に願いを』【VSドクオ】○

第三位:【3P】211('A`) ◆0x1QfovbEQ『超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです』【VSフォックス】【投票なし-1P】

第六位:【2P】11(・∀ ・) ◆evfltpoFGo『( ・∀・)は好奇心に勝てないようです』○

第六位:【2P】2o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『(*゚ー゚)は拒食症だったようです』【VSアサピー】○

第六位:【2P】11( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『(,,゚Д゚) ブバルディアの蕾のようです』【VSハイン】○

第六位:【2P】2从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF『カゲクイのようです』【VSブーン】○

第十位:【1P】1('、`*川 ◆tKLHNhuUIo『みかくの飽きのようです』○

第十一位:【0P】1( "ゞ) ◆x4POrpflHM『君は僕とひとつになりたいようです』【投票なし-1P】

第十一位:【0P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『(-_-) ぼっちのグルメー屋上編ーのようです』○

560総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 10:31:58 ID:ZOpk7dfY0
【第四回優勝者発表】



――という訳で

第四回品評会の優勝者は……




ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 』



になります!!!!!

初登場で並み居る強豪を抑えて見事一位に輝きました!


ミセリちゃんは【2018年09月24日23時59分】中に【お題】と【投下日時】の設定をお願い致します!
僕の寝落ちのため、期限を少し伸ばします。ごめんね。



以下テンプレ

【お題】『』

【投下日時】『2018年9月25日00時00分〜2018年 月 日 迄』




宜しくお願い致します。

561総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 10:32:24 ID:ZOpk7dfY0
【文戟結果発表】


『第一試合』

【3P】12(-@∀@) ◆q5Dei.01W6l『( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜』


                   VS


【2P】2o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『(*゚ー゚)は拒食症だったようです』


この勝負、アサピーくんの勝利です!!!!!!!

結果を反映して、キューちゃんからアサピーくんに【1P】が送られます!

気軽な文戟も大歓迎ですので、みなさんもどんどん勝負仕掛けてくださいね!




『第二試合』

【2P】11( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『(,,゚Д゚) ブバルディアの蕾のようです』

                   VS

【2P】2从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF『カゲクイのようです』



ひ、引き分けですッ!!

ふたりとも大量得点を賭けていましたのでどうなることかと思いましたが、

ひとまず得点の移動などは無しとなります!!

562総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 10:34:06 ID:ZOpk7dfY0

『第三試合』

【3P】21爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ『星に願いを』【VSドクオ】○

                   VS

【3P】211('A`) ◆0x1QfovbEQ『超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです』【VSフォックス】【投票なし-1P】


怒りのミセリさんより投票無効を申請されましたが、基本吐いた唾は飲めないシステムなので
今回は考慮しません。ごめんね。

……となると、意図的に投票を行わなかったドクオくんからマイナス1Pされるので
引き分けっすね。

おつかれっしたー。



……じゃなくて!

今二人の進退が非常に面倒くさいので!
辞めろとか続けろとかじゃなくて、一回『今後の進退を表明してください!』

これからも文戟を続ける気があるのか、一旦退学という処置をとって、
何かの折に別のキャラクタで編入してくるのか、はっきりさせましょう。


大変申し訳ないですけど、お二人は一度【退学する】旨を発信しておりますので、
明日の【2018年09月24日23時59分】までに【退学・在学】の如何を教えてください。


もしご返答いただけないのであれば、【退学】として登録を抹消します。
元々【退学する】という発信はあなた方が行ったものなのでそこはご了承ください。

ただ、フォックスくんの件に関しても、ドクオくんのキャラクターに関しても、
現状特に問題ねーんじゃねぇかと思ってますので、普通に文戟を続けてくれると嬉しいです。


またドクオくんががちゃがちゃ言うんだろうけど、コレばっかりは譲歩しませんのであしからず!
君が普通に投票してたらこんなことになりませんでした!

563総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 10:34:54 ID:ZOpk7dfY0
【第四回までの累計成績】



・【26P】从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6

・【1P】(*゚ー゚) ◆4hjDojWtys

・【0P】▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.

・【10.5P】( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c

・【17P】(・∀ ・) ◆evfltpoFGo

・【28P】(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2

・【0P】<_プー゚)フ ◆AwmE0lJ56w

・【0P】( ><) ◆wHcop5D7zg

・【1P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE

・【2P】('、`*川 ◆tKLHNhuUIo

・【11P】ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw

・【8P】( "ゞ) ◆x4POrpflHM

・【3.5P】J( 'ー`)し ◆nL4PVlGg8I

・【1P】(-_-) ◆q/W4ByA50w

・【6P】ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6

・【5P】爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ

・【20P】( ´_ゝ`) ◆GmbTh14.y.

・【7P】('A`) ◆0x1QfovbEQ

・【8P】(-@∀@) ◆q5Dei.01W6

・【6P】o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA

564総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 10:41:13 ID:ZOpk7dfY0
【編集後記】


という訳で第四回迄来ました。

様々な問題やぶつかり合いが生じていますが、
基本原作もそんな感じなので、それはそれでいいかという気持ちです。


ただやっぱり、参加者が減っているのが気になってます。
それでも登録者の過半数が投下してくれているので非常に嬉しいのですが……

夏休みが終わり、皆それぞれの生活が忙しくなってきたのかなと思っておりますが、

何か生徒数が増えるようなイベントを企画しなくてはと考えてます。


何か妙案があればと思いますので、ぜひ皆様のお知恵を拝借できれば嬉しいです。


それから、文戟スレは稼働からまだ一ヶ月で、『赤ちゃん』です。
一ヶ月で50作品もの投下は驚嘆に値する素晴らしい結果だと思っていますが、
まだまだ発展途上なので、運営に関して何かご意見ご感想があるなら、ぜひお待ちしております。

季節の変わり目ですので、皆様体調には十分気をつけて日々をお過ごしください。


以上です。

565総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 10:43:14 ID:ZOpk7dfY0
あ、あと全然定着してませんけど、

ここからお題発表までは【自作語り推奨期間】ですので!


これは僕自身が皆様の創作論や、プロットの建て方、
キャラクターの生み出し方に興味が尽きないので始めたものになります。



皆様の創作方法を勉強させてください!

566[文戟中](-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/23(日) 10:47:53 ID:3agK/P9s0
【第四回品評会結果発表(仮)】

第一位:【11P】222221・ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 』○

第二位:【5P】212・(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2『蛇に耳?と藪から棒に、のようです』○

第三位:【3P】112・('A`) ◆0x1QfovbEQ『超銀河的宇宙グルメ・レポートのようです』【VSフォックス】

第三位:【3P】12・(-@∀@) ◆q5Dei.01W6l『( ゚∋゚)の男の料理〜チーズケーキ編〜』【VSキュート】○

第三位:【3P】21・爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ『星に願いを』【VSドクオ】○

第六位:【2P】11・(・∀ ・) ◆evfltpoFGo『( ・∀・)は好奇心に勝てないようです』○

第六位:【2P】2・o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『(*゚ー゚)は拒食症だったようです』【VSアサピー】○

第六位:【2P】11・( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『(,,゚Д゚) ブバルディアの蕾のようです』【VSハイン】○

第六位:【2P】2・从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF『カゲクイのようです』【VSブーン】○

第十位:【1P】1・('、`*川 ◆tKLHNhuUIo『みかくの飽きのようです』○

第十一位:【0P】1・( "ゞ) ◆x4POrpflHM『君は僕とひとつになりたいようです』

第十一位:【0P】('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『(-_-) ぼっちのグルメー屋上編ーのようです』○

(-@∀@) 「一応書き出してみたよ。間違ってたら直してね」

(-@∀@) 「ところで『投票を行わなかった場合、勝者確定後、1ポイント減点』」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/5

(-@∀@) 「ってあるけどこのタイミングでいいんだよね?」

567('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 10:50:07 ID:z8IVQqNc0

('A`) おっ目の付け所がシャープだな


('A`) 勝者確定とはいつなのか

('A`) まずそこら始めよう

568名無しさん:2018/09/23(日) 10:51:40 ID:tEFWP1o.0
総帥!一つ提案があります!
現在生徒数20名入学者退学者が出ない場合
半数が十傑の称号を手に入れることになります

数え間違いがなければ1位(28)のデミタス君から10位(同立6)のデレさんキュートさんが十傑候補です
得点差22
今後の投票で接戦になる可能性も十二分にありますが
現状を鑑みるに振り幅が広すぎる

そこで原作とは異なる道を歩むことになりますが
三人衆、四天王、五覇のような形に変更することを提案します

569名無しさん:2018/09/23(日) 10:54:13 ID:tEFWP1o.0
やだ……ポチポチしてる間に話が進んでた……
生徒数を増やすなら単純に外部の目がいるよな
総合でちらほら話題には上がるけど投票は殆ど生徒だけだし
しかしこのRPを外部に持ち出すのは憚られる

悩ましい問題だ

570[文戟中](-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/23(日) 11:02:52 ID:3agK/P9s0
>>567
>>567
(-@∀@) 「上ではこんな感じに解釈したけど」

文戟の勝敗の決定
     ↓
無投票者のポイントを-1
     ↓
  ランキング

(-@∀@) 「こんな解釈もできそう」

  ランキング
     ↓
 一位が決定
     ↓
無投票者のポイントを-1
(文戟はどのタイミング?)

(-@∀@) 「どうなんだろうね」

571( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/23(日) 11:05:15 ID:ZnQb4g160
( "ゞ)「呼ばれてないけど出てきました……」

(;"ゞ)「投票しないでどこ行ってたお前って言われたら、まあいろいろ思うところがあって……」

( "ゞ)「それに関係して総帥に質問があるんだけど、文戟を申し込むんじゃなくて受け付けるっていうのは可能?」

572('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 11:06:16 ID:z8IVQqNc0

('A`) ルールにも穴はあるんだよなあ…


('A`) マジな話、総帥とかいう輩は今焦ってるか二度寝してるかのどちらかだと思うぜ

('A`) こいつは結構脇が甘いからな

573[文戟中](-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/23(日) 11:07:15 ID:3agK/P9s0
(-@∀@) 「あと、最初の説明を見返してみると」

(-@∀@) 「品評会と文戟は全く別扱いしてるのが気になった」

(-@∀@) 「今は品評会の結果で文戟してるけどどうなんだろう」

574(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/23(日) 11:12:11 ID:3agK/P9s0
(-@∀@) 「ココらへんのことだね」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1531744456/7

(-@∀@) 「トソンさんが色々決めてるのが気になったんだ

575(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/23(日) 11:12:35 ID:ogiaGKGk0
(・∀ ・)「きほん的にポイントをへらすのはしょーしゃかくてー後って言いかたが悪いんだな」

(・∀ ・)「しゅーけー後1ポイントげんてんって書きかたにして」

集計→減点→ランキング→文戟結果

(・∀ ・)「ってのがわかりやすいんじゃね?」

(・∀ ・)「アサピーも言ってるけど、
     ほんとーはブンゲキってひんぴょー会とはべつモンだし、
     もろもろのポイントけっかが出た後にブンゲキしょうはいけっかを出すべきだろ」

>>571
(・∀ ・)「こんかいのブンゲキはブーンがうけつけ
     ハインがおうぼみたいな形だったしいいかもしんないなー」

(・∀ ・)「なまえらんに[文戟募集中]とかつけるか?」

576(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/23(日) 11:16:10 ID:ogiaGKGk0
(・∀ ・)「ちゃんと読みなおさないから日本ごがせいりつしなくなる」

(・∀ ・)「いちぎょー目、「きほん的に」っていらねーわ」

(・∀ ・)「ブンゲキにかんしては
     ひんぴょー会とべっこにするのがりそーなんだろうけど、
     ぶっちゃけふつーのひんぴょー会もしかいと思ったら
     二つ書かなきゃなんねぇしたいへんなんだよなー」

(・∀ ・)「まあそこもふくめてもうしこまれた側が決めたらいいと思うぞ」

(・∀ ・)「ひんぴょー会のポイントをすてるいきごみで
     きかん長くとってえげつねーブンゲキするヤツとか出てくるかもしんないしな!」

577('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 11:18:21 ID:z8IVQqNc0

('A`) 文章の変更のみで済ますのが妥当なところか

('A`) 総帥とかいう輩が慌てふためくところも見てみたかった気がするが


('A`) というか品評会と同じ場所でやるかどうか日時をどうするかは

('A`) 防衛側の裁量のはず

('A`) いまは他でやるのがめんどくせぇから品評会で戦うのが主流なだけだ

578(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/23(日) 11:20:31 ID:3agK/P9s0
(-@∀@) 「ただ品評会と文戟が別だとすると」

(-@∀@) 「文戟の勝敗の付け方が書かれていない」

(-@∀@) 「いちど文戟周りのルールを整備したほうが良いかもね」

579( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/23(日) 11:21:58 ID:ZnQb4g160
>>575
( "ゞ)「そういえばそういう形だったな……」

( "ゞ)「もしも受付ができるならやりたいことがあるんだけど、それに際して先に表明しておくわ」



( "ゞ)「俺、第五回の品評会が終わったら退学するよ」

580('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 11:23:52 ID:z8IVQqNc0
>>578

('A`) 互いの文章を読んだ後、河原で朗読会でもしながら殴り合って決着を付けるんだろ…

581総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 11:28:22 ID:ZOpk7dfY0
>>568

そうですね……。
このまま参加者が減る一方なら、そうしなきゃいけないかもですね。
アクティブユーザーが平均10前後で、十傑はちょっと大きすぎるかもしれないです。

一ヶ月に2〜3回品評会があるとして、年末までおそらくあと10回前後開催になるのかなと思いますが、
少なくとも10月中には十傑からもっと母数の少ないトップ集団に変更しなきゃいけないですね。


その案も募集します!

なんか強そうなのが良いですね


>569

推奨ですからしたくなければしなくてもいいんですよ……?

あくまでもこのRPの目的は個人が特定されないようにというものですので
特にそういうものに関して自分で管理出来るのであれば、無理してAAキャラを使って話す必要は無いです。

ただここまで運営してきて、AA個人の人格も面白いことになっていたり
しがらみを感じずに『○○の作品は〜』という総合では禁止されているような話題も出すことが出来るので
やっぱり推奨はしたいですね。


>>570

>>575でまたんき君が提案してるフローに基づきたいと思います。
次スレではテンプレを変更しておきます。ごちゃってごめんね!

>>571
受け付けるのももちろんありです。
その場合は顔文字の横に、【文戟相手募集中】と書いておいてください!


>>573
コレばっかりはまだ稼働間もないので、システムとして複雑に考えなくても良い
品評会同時進行形が主流になっているのだと思います。

またんき君が言っている通り、品評会期間と被ると、どうしても二作品書かなくてはいけなくなるので……。

そのうち十傑、あるいは別の称号が決定したら、次の一ヶ月は品評会を無しにして、
一ヶ月まるまる【文戟推奨期間】と称して、称号の奪い合い、ポイントの奪い合いを大々的に行うなど
ちょっと考えておきます!

582('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 11:28:33 ID:z8IVQqNc0
>>579

('A`) いきなり退学とかそんな餌でこの俺が釣れるとでも思って…


('A`) 理由くらいは明らかにして場を盛り上げていけ

('A`) 主張のない退学など黙って消えればいいはずだ

('A`) なにか言いたいことがあるんだろ?

583総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 11:37:47 ID:ZOpk7dfY0
>>578
完全に品評会投下時に、相手を指定して文戟出来るっている今のスタイルに固定したほうが
混乱も少なくて良い気がしますね。

次スレテンプレに間に合うようにしたいので、コレは一度皆の意見を求めたいです。



・文戟は品評会参加時に、相手を指定し申し込むことが出来る。勝敗は投票結果に基づいて決定する。

・文戟は相手を指定し、申し込むことが出来る。品評会参加時に合わせて文戟することも可能。


上は完全に品評会と同時進行に限定、下は品評会外でも申し込むことが可能。

下の場合も、基本的には品評会と同じく投票期間を決めて、その得票で勝敗を決するイメージでした。
 


品評会外の文戟は、審査員を三名募集して、その投票で決めるのも原作準拠で良いかもしれません。

584( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/23(日) 11:38:14 ID:ZnQb4g160
>>582
( "ゞ)「さすが口のまわるドクオだ、拾ってくれると信じてたよ」

( "ゞ)「まあ理由は簡単で、学園の外でやりたいことができたからそっちに力を注ぎたいってだけなんだけど」

( "ゞ)「でも俺が稼いだポイントって退学したら全部無駄になっちゃうじゃん? それってもったいなくない?」

( "ゞ)「だから、第五回の品評会で俺と『手持ちの全ポイントを賭けて』文戟してくれる人を募集したいんだ」

( "ゞ)「俺に勝てば自分で言うのもなんだけど結構なポイントが手に入る、負ければ俺ごとふたり分のポイントが闇に消える」

( "ゞ)「なかなかハイリスクハイリターンな賭けになって面白いと思わないかな?」

585総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/09/23(日) 11:41:02 ID:ZOpk7dfY0
中々に熱い展開……

退学は悲しいですけど、総帥こういう展開嫌いじゃない……


デルタくんの門出を祝う意味でも、文戟挑む猛者を募集します!!!

586ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6:2018/09/23(日) 11:41:42 ID:3a/kHC7A0
ζ(゚ー゚*ζ「あ!結果きてた!ミセリちゃんおめでとう〜!」

ζ(゚ー゚*ζ「文戟組もお疲れさまでした!」

ζ(゚ー゚;ζ「それで……このタイミングで言いづらいんだけど……」

[退学届]⊂ζ(゚ー゚;ζ「私もこれ総帥に提出したいなーって……」

587ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6:2018/09/23(日) 11:45:08 ID:3a/kHC7A0
ζ(゚ー゚*ζ「ドクオちゃんの言う通り、退学なんて言わずに黙って去ればいい話なんだけど」

ζ(゚ー゚*ζ「表明しないとAAを独占したままになるから、それはちょっとなーって」

ζ(゚ー゚*ζ「退学テンプレみたいなやつ、作ったほうがいいのかな。今更だけど」

588(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/23(日) 11:45:25 ID:ogiaGKGk0
>>583
(・∀ ・)「上だけだとブンケキを受ける側にとってのメリットである「おだいしてい」ができないのがなー」

(・∀ ・)「ぶっちゃけオレだったらおだい決めるのめんどーだからひんぴょー会といっしょにしちゃうけど、
     あえてメリットをへらすりゆうもないんじゃね? とは思う」

(・∀ ・)「まあしんさいん決めんのもたいへんそうだし、
     ひとまず上のひんぴょー会といっしょくたにすんのがぶなんかもなー」

589('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 11:45:36 ID:z8IVQqNc0
>>584


('A`) おっ現行でも始めるのか?

('A`) いいねぇ


('A`) (……)

('A`) (単にリアルが忙しいとかだったらどうしよう…)


('A`) まあ、それはさておきいいと思うぜ!

('A`) 一攫千金の8ポイントはかなり魅力的と言っていい

('A`) 俺も挑んでみようかと考えるぐらいだ

590名無しさん:2018/09/23(日) 11:46:20 ID:LTCiUQQY0
そして誰もいなくなった

591(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/23(日) 11:47:18 ID:ogiaGKGk0
(・∀ ・)そ「うおっ! たいがくラッシュだ!」

(・∀ ・)「オレ様も色々いそがしーから休みがちになるかもしんねーけど、
     こうなるとさびしいもんがあるなぁ……」

(・∀ ・)ノシ「まあいつでもシレっともどってこいよなー」

592('A`)[文戟中] ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 11:48:03 ID:z8IVQqNc0

('A`) 世は正に大退学時代!

593(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/23(日) 11:55:34 ID:3agK/P9s0
(-@Д@) 「二人共いなくなるのは寂しいなあ」

594名無しさん:2018/09/23(日) 11:55:56 ID:j7nE8gv.0
みんな行かないで……もっとみんなの作品読みたい……

595( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/23(日) 11:56:16 ID:ZnQb4g160
>>586
( "ゞ)「……」

( "ゞ)←密かにファンだったのでショック

( "ゞ)「よかったら理由教えてくれない?」

( "ゞ)「それ次第ではもっと面白いことができるかも」

596o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/23(日) 12:03:44 ID:hOVnH70E0
あー割り込み失礼だけどデルタくんに挑んでいいですか?
一回目から気になってたんだよね
8対6じゃ不公平かもしれないから2ポイントについては考えるにして

597('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 12:08:58 ID:z8IVQqNc0

('A`) そういや進退がどうのとか言ってたけど

('A`) 俺は辞めないって前回言っただろ

('A`) …言ったよな?


('A`) 俺に消えてほしかったら文戟でも挑んでAAを奪い取ることだな

('A`) フォックスもさっさと出てこい

598(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/23(日) 12:11:30 ID:3agK/P9s0
(-@∀@) 「そういやツイッターの話を総師がしていたけど」

(-@∀@) 「総師が『拝成雅文創作学園』なるアカウントを作るのはどうだろう」

(-@∀@) 「品評会の作品への誘導とか投票開始のお知らせとかするためのアカウントだね」

(-@∀@) 「ただ総師の負担が増えてしまうんだけどね」

599从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/23(日) 12:12:30 ID:BlIDCJbw0
从 ゚∀从 「前も言ったけど」

从 ゚∀从 「定期的に編入シーズンを設けるべきだと思うんだ」

从 ゚∀从 「退学者がまとまって退学したタイミングなら」

从 ゚∀从 「新規参加者も、こっそりキャラ変更したい奴も動きやすいだろう?」

从 ゚∀从 「で、その編入シーズンは新規参加者を増やすため外部での宣伝活動を推奨したい」

从 ゚∀从 「以前チラッと言ったが、もう一度しつこく言うぜ!」

600( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/23(日) 12:13:31 ID:ZnQb4g160
>>596
( "ゞ)「いや、ポイント差は考えなくていいよ。いなくなるやつが2ポイント持ってたってどうしようもないし」

( "ゞ)「正真正銘、全ポイントを賭けた文戟をしよう。いの一番に正式に声をかけてくれるような人になら、俺の全部を託せる」

( "ゞ)「あとはポイントの譲渡に第五回の獲得分も含めるかだけど、これは個人的には含めたいと思ってる」

( "ゞ)「これでどうかな? もう出かけちゃうから返事は遅くなるけど」

601ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6:2018/09/23(日) 12:14:17 ID:3a/kHC7A0
>>595
ζ(゚ー゚*ζ「えっ、フ、ファン!?私の?デルタちゃんが?」

:ζ(゚ー゚*ζ: ジーン

ζ(゚ー゚*ζ「理由……えっと、デルタちゃんと同じだよ。外でやりたいことができて、それに時間を費やしたいから」

ζ(゚ー゚;ζ「なんか普通の理由でごめんね……」

602o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/23(日) 12:16:45 ID:hOVnH70E0
>>600
第五回も含めよう!
よーし全部賭けましょう!

603('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 12:29:40 ID:z8IVQqNc0

('A`) 俺は新規参加者はあんま増えないと思うね

('A`) 途中編入で累積ポイント差を覆すのは相当きつい

('A`) 今の1位は28?

('A`) 文戟で覆せる…相手が受けるか?

('A`) 俺はポイントなんて文戟の掛け金ぐらいにしか考えてないからいいけど

('A`) いずれ一回十傑なり三皇五帝なり七人の侍が決まったら

('A`) 称号だけそのままにポイントリセットでシーズン2でも始めたらどうかと思うけど

('A`) でも、それはかなり先になるんだよな…

604( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/23(日) 14:53:25 ID:9JwPlW1A0
( ^ω^)「総得点集計期間を四季毎にしてもいい気がするお」

( ^ω^)「春の四天王!」

( ^ω^)「夏の四天王!」

( ^ω^)「秋の四天王!」

( ^ω^)「冬の四天王!」

( ^ω^)

( ^ω^)「わぁ安っぽい」

605( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/23(日) 14:54:06 ID:9JwPlW1A0
( ^ω^)「それはそうとハインちゃん文戟乙だったお!タマの取り合い燃えたお!」

606(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/23(日) 15:24:12 ID:ogiaGKGk0
(・∀ ・)「げんじょーのなやみどころ〜」

1、生徒数を増やしたい
 ・今から参入した場合1位に追いつける気がしないのでやる気が起こりにくい
   →学期を設けてその度にポイントリセット
     →称号の意味、重みが薄れる可能性

 ・RP推奨(現在は全員がRPしてる)が故に倦厭する人もいる
  →総合等への適切な宣伝方法
   →twitterアカウント設立
     →総帥への負担が多すぎる
     →twitterではワンライがあるのでこちらに生徒が誘導できるか微妙
   →編入シーズンを設けて宣伝(方法未定)

2、生徒人数的に十傑は多すぎる
 ・上位何名に称号を与えるか

3、退学テンプレは必要か

4、文戟の形式
 →>>583

607(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/09/23(日) 15:27:50 ID:ogiaGKGk0
(・∀ ・)「かきこんでから思ったけど、
     がっこー、そしてせんでんって言ったら「ぶんかさい」だよな」

(・∀ ・)「ブンゲキスレぶんかさい」

(・∀ ・)「げんじつのがっこーでも大がくとかだったらチラシくばるし、
     なんかそーいうイベントにかこつけてそうごーとかにせんでんするってのはどうだ?」

(-∀ -)=3「まあRPすいしょーがキライなやつにとっては、
      めざわりかもしんねーけどな」

(・∀ ・)「1レスくらいだったらみのがしてもらえんじゃね?」

608( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/23(日) 15:37:53 ID:9JwPlW1A0
( ^ω^)「文化祭……」

( ^ω^)「文戟文集合作、とかそんな感じのイメージかお?」



( ^ω^)「総合得点集計期間を短くするって話だけど、ワンシーズン毎に集計するとかどうだお?」

( ^ω^)「そんでもって称号は一位だけに与えるとか」

( ^ω^)「1年間に四名のキング、まさしく四天王と呼ぶに相応しい気がするお!」

609( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/23(日) 15:38:47 ID:9JwPlW1A0
>>599
( ^ω^)「そんでもってハインちゃんのこの意見に賛成だお!」

610('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 15:43:44 ID:z8IVQqNc0

('A`) 文化祭なら紅白戦でもやったらどうだ

('A`) ポイントの総計が等しくなるように2チームに分けるなんて造作も無いだろ

('A`) なんて無責任な俺は考えるが


('A`) でも0.5ポイント単位で得点を持ってる厄介な奴がいたなあ…

611(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/23(日) 15:57:52 ID:3agK/P9s0
>>608
(-@∀@) 「結構いいアイデアだね」

(-@∀@) 「同じ人が1位になるかもしれないが」

(-@∀@) 「それはそれで箔が付くはずだ」

612名無しさん:2018/09/23(日) 18:26:37 ID:W.sumeOM0
……ちょっと待ってドクオくん

君まだミセリちゃん怒らせたこと反省してないでしょ

謝んなさいよミセリちゃんに

613爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/23(日) 18:39:21 ID:GsYnP3fE0
爪'ー`)y‐ 「呼ーばれーて飛ーび出ーてじゃーじゃじゃじゃーん♪…っと!」

爪'ー`)y- 「ドッくんは続けるんだろ?……オレは退学するよ」

爪'ー`)y- 「元々そのつもりだったってのもあるけど、そろそろ帰らなきゃいけなくなった。」

爪'ー`)y- 「ま、その内違う姿で戻ってくるかも知れないけどな!……変化は得意な方なんでね」

614('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 18:39:41 ID:z8IVQqNc0

('A`) 正直、謝る必要を認めない

('A`) 俺の方の怒りは誰が謝ってくれるわけ

('A`) まあ蒸し返しても仕方ないけど


>この作品の内容に触れたところで、書いた本人からしたら
>何も得るもん無いだろうから内容には触れすぎないようにしておくよ。


('A`) 自作についた感想がこれで怒らないやつは、かなり穏やかなやつだな

('A`) 舐められてる以外の何に当たるわけコレ?

('A`) お前らの話にもこういう勝手な決めつけをつけて回ってやろうか?

615('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 18:41:25 ID:z8IVQqNc0
>>613

('A`) まあ、引き分けじゃ仕方ないな

('A`) 暇になったら適当に化けて出ろよな

616爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/23(日) 18:47:46 ID:GsYnP3fE0
爪'ー`)y- 「それでなんだけど……この期間中に作品・作風について、できれば皆からアドバイスを貰えたら、嬉しい」

爪'ー`)y- 「オレ自身、この創作学園で戦う中で、色々なことを学んだ訳だけど……」

爪'ー`)y- 「今回『星に願いを』を書いてて、壁にぶち当たったんだ。だから、壁を乗り越えるために、ぜひとも客観的な視点からのアドバイスをいただきたい」

爪-_-) 「よろしくお願いします」

617名無しさん:2018/09/23(日) 18:52:30 ID:kMUwZi520

チンコもみもみ

618名無しさん:2018/09/23(日) 18:53:46 ID:sYwr7VWU0
なんかあれな
母者ちゃんのリコーダーを盗んだやつが名乗りでなくていつまでたっても終わらない帰りの会みたいな感じだな

619('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 18:55:33 ID:z8IVQqNc0

('A`) アドバイスって言ってもその壁がまずどんな壁なわけ?

620名無しさん:2018/09/23(日) 19:02:24 ID:kMUwZi520
ちんぽこぽこぽこちんぽこぽ

621名無しさん:2018/09/23(日) 19:03:13 ID:K0ZBsF3o0
おや?様子が…

622名無しさん:2018/09/23(日) 19:25:14 ID:W.sumeOM0
……あんたの意見なんてどうでもいいの!!!!!!

謝れって言ってんでしょ!!!!!!!

ミセリちゃんに謝れドクオ!!!!!!

623('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 19:31:03 ID:z8IVQqNc0

('A`) なんてこった熱狂的なミセリファンか…

('A`) (まさかこいつ…トソn)


('A`) ええ、この度は私情でスレをお騒がし、あまつさえ頂いた感想に楯突くという暴挙

('A`) 誠に慚愧に堪えません。愚かな私の謝罪一つで許されるとは思っていませんが、

('A`) どうかこれで事をお収めいただきたく存じます

('A`) ミセリ様、大変申し訳ありませんでした

('A`) ご覧の皆様もどうかご勘弁を

624名無しさん:2018/09/23(日) 19:39:45 ID:kMUwZi520
ちんぽこぽちんぽこぽちんぽこぽちんぽこぽぽこぽこちんぽこぽ

625名無しさん:2018/09/23(日) 19:40:32 ID:kMUwZi520
音読の授業ですよー

626名無しさん:2018/09/23(日) 19:40:55 ID:kMUwZi520
ちんぽぽぽちんぽこちんぽこちんぽこぽ

627(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/23(日) 19:57:43 ID:.oOaBsd.0
(´・_ゝ・`)「しばらく見ていない間にめっちゃ伸びてる」

(´・_ゝ・`)「今から読むよ」

628( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/23(日) 21:26:42 ID:wqa4eYyg0
(#^ω^)「やかましいおッ!ちんちんちんちん言って恥ずかしくないのかおッ!」

(#^ω^)「このちんぽ!おちんぽ!」

629( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/23(日) 21:40:34 ID:wqa4eYyg0
>>611
( ^ω^)「そう!まさしくそれを思ってたお!」

( ^ω^)「春夏秋冬全ての王座を手に入れた作者は全タイトルホルダーとして羽生善治もビックリって感じの」

( ^ω^)「ここまで書いてて思ったんだけど、
      将棋って竜王戦、名人戦、叡王戦、電脳戦……
      みたいな感じでタイトルが幾つかに分かれてるんだお」

( ^ω^)「そして優勝者は大会名の称号を手に入れるんだお。
      何かと有名な竜王ってのはまさにその中の一つなんだお!」

( ^ω^)「そういう感じで分激スレ内での称号を賭けた大会を小刻みに開催していけば盛り上がりそうだお!」

( ^ω^)「あと、この称号のメリットとして、生徒のAAが変わった時にも名誉を引き継げるってのもあるお!」


   ( ^ω^)竜王◆chinchin → ( ФωФ)竜王◆chinchin


( ^ω^)「みたいな?」

( ^ω^)「この程度は既に総帥が考えてたかもしらんけど!」

630名無しさん:2018/09/23(日) 21:42:40 ID:7Ydx7J8I0
ドクオが消えれば全て解決ww
作品好きなんだけど他がクソすぎる

631( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/23(日) 21:45:07 ID:wqa4eYyg0
>>610
┐( ^ω^)┌ 「やれやれ。カーチャンには困ったもんだお」

( ^ω^)「紅白戦は前にも誰かが言ってたネ!色々と落ち着いたら是非やりたいお!」

632('、`*川 ◆tKLHNhuUIo:2018/09/23(日) 21:50:08 ID:3wpRvOBo0
>>616
('、`*川「そういうのよくわかんないけど、気になった事言ってもいい?」

('、`*川「412.413でドア閉める描写あるけど、413後半でまた閉める描写あるんだよね。まぁただの間違いだろうけど」

('、`*川「あと同じクラスなのにヒッキー一人なんだなぁって、朝会えば挨拶するんじゃね?とは思った」

('、`*川「挨拶して、クラスメイト辺りに『あいつ話せるんだ!』的な事囁かれてたりして自己嫌悪?みたいなのあったら好き」

('、`;川「なんかごめんね!こんなので」

633('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 21:52:41 ID:z8IVQqNc0

('A`) こいつツンデレかよ…

('A`) そこは話もつまらねぇ雑魚とでも煽っておけよ


('A`) でも、お前にはどうする事もできない

('A`) 指を咥えて俺がひり出すクソを眺めておけ

634Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/23(日) 22:42:52 ID:liKZ0EHE0
Σz ゚ー )リ もすもす

Σz ゚ー )リ 酒蔵が参りましただ

Σz ゚ー )リ 政治はよくわからねえだすが

Σz ゚ー )リ 文戟は気張ってやらしていただきまさあ

Σz ゚ー )リ よろしくおねげえします

635( "ゞ) ◆x4POrpflHM:2018/09/23(日) 22:44:01 ID:ZnQb4g160
>>602
( "ゞ)「お返事お待たせ」

(*"ゞ)「それじゃあ『現在の持ちポイント+第五回品評会での獲得ポイント』を賭けて文戟しよう!」

(*"ゞ)「退学するとはいえただでポイントをあげるつもりはないぞ!」

636('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 22:57:30 ID:z8IVQqNc0

('A`) ニューカマーだ…!


('A`) (このAAなんだっけ…)

('A`) (そう確か…スニフィ?)


('A`) よろしく頼むぜ

637名無しさん:2018/09/23(日) 23:06:02 ID:RLKwuBSY0
新入生ヤッター!

638Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/23(日) 23:10:21 ID:liKZ0EHE0
Σz ゚ー )リ イエス! 酒蔵スニフィ1XX歳! 特技は鬘のために髪を切ることと懐中時計を売ること事!

Σz ゚ー )リ 口調不定! 年齢不定! 設定不定! 作品数少なし! そんなAAだよ!!

Σz ゚ー )リ 

Σz ゚ー )リ よろしくね!!!!!!!

639( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/23(日) 23:17:59 ID:wqa4eYyg0
( ^ω^)「懐かしッ」

( ^ω^)「ラプチャーくんとロミスも入学待ってるお!」

640名無しさん:2018/09/23(日) 23:19:28 ID:AzzbwYEk0
ちんちんぽんぽんちんぽんぽん

リピートアフタミー

ちんちんぽんぽんちんぽんぽん

641名無しさん:2018/09/23(日) 23:19:50 ID:glKp8gPA0
ちんちんぽんぽんちんぽんぽん

642(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/23(日) 23:23:47 ID:3agK/P9s0
(-@∀@) 「ここで初めて出てきたらしいね」

( 〈i〉ω〈i〉)ブーン系AAテンプレその4のようですω)・・´(`
http://buntsundo.web.fc2.com/long/aa_template_4/top.html

(-@∀@) 「・・・」

(-@∀@) 「ブーン系で知らないキャラもたくさん居るもんだね」

643Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/23(日) 23:25:07 ID:liKZ0EHE0
Σz ゚ー )リ (来るわけねえだろそんなマイナーAA……)

Σz ゚ー )リ そんなワケで、とりあえず0Pから始める文戟下克上を始めたいんですがよォ

Σz ゚ー )リ 誰かこの謎の新人の文戟、受けて立つ!!!!というヤツは居ねェですかァ?
 (↑今誰がどういうことに巻き込まれてるか分かってないからフローティングしてる人へ誘導してほしいですゾ★)

644o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA:2018/09/23(日) 23:25:36 ID:hOVnH70E0
>>635
決まりだね!
引退の花道を踏みにじらせてもらうよ!

645('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/23(日) 23:28:50 ID:z8IVQqNc0

('A`) この龍みたいなやつ活きが良いな…!

('A`) 0ポイントの文戟を受けてくれる物好きがいるのかは分からないが

646▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.:2018/09/23(日) 23:30:42 ID:glKp8gPA0
>>643
▼・ェ・▼「ワン!」

647Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/23(日) 23:32:42 ID:liKZ0EHE0
Σz ゚ー )リ 良しピヨ

Σz ゚ー )リ 『▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI. に【文戟】を申し込む』ピヨ

648名無しさん:2018/09/23(日) 23:34:32 ID:RLKwuBSY0
ついにビーグルの作品が読めるのぉ!?

犬語で書かないでね!

649Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/23(日) 23:35:58 ID:liKZ0EHE0
Σz ゚ー )リ >>648バウワウワウウウウウワウウワウワウワ

Σz ゚ー )リ ガフガフフウウウフウバウフ

650(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/23(日) 23:43:48 ID:3agK/P9s0
(-@Д@) 「ビーグル復活だって」

(-@∀@) 「こりゃあ楽しみだ」

651Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/23(日) 23:54:57 ID:liKZ0EHE0
Σz ゚ー )リ >>650ウワウワウワウワウワウワァアアアウワウワ

Σz ゚ー )リ アオォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

Σz ゚ー )リ アオォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

652▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.:2018/09/23(日) 23:58:43 ID:glKp8gPA0
▼・ェ・▼「わんわん」

653爪'ー`)y‐[文戟中] ◆IIES/YYkzQ:2018/09/23(日) 23:59:13 ID:GsYnP3fE0
爪'ー`)y- 「壁が靄っとしてて、何が原因なのかわからないのよ。ただこのまま書いててもこれ以上は無いんだなってのは分かる」

爪'ー`)y- 「ペに姐さんざぁす!!」

爪;'ー`)y- 「>>412>>413でヒッキーは、テイク2で扉を開けた後、ペニサスにビビって、もう一回閉めようとしてるんだ。…コピペミスして効果音が消えてたみたい」

爪;'ー`)y- 「廃駅でピアノを弾く時しかヒッキーとペニサスの関係は無いんだってのを強調したくて、端折ったんだけど、読み返してみるとそこの描写欲しかったね」

爪'ー`)y- 「自己嫌悪か……。なるほど、勉強になりました!ありがとうございます」

654('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 00:03:35 ID:/RsomtS.0

('A`) 問題を対象化できていない段階か

('A`) でも何か感じるものはあるだろ

('A`) ストーリー、キャラクター、構成、文体、テーマ、題材…

('A`) 一体どの辺りで靄を感じるのか

('A`) まずはもどかしさの理由を知ることだと思う

655爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ:2018/09/24(月) 00:05:29 ID:pNGwSju20
爪'ー`)y-ナデナデ 「ベグ公じゃあな」

爪'ー`)y- 「狐って、人骨を頭に乗せて宙返りして、変化するんだけどよ」

爪'ー`)y- 「親父が腰をやって、人に化けれなくなったから、オレが実家の豆腐屋を支えなきゃいけなくなったんだ」

爪'ー`)y- 「……犬が食っていいかわからんけど、良い油揚げ贈るからな」

656爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ:2018/09/24(月) 00:09:29 ID:pNGwSju20
爪'ー`)y- 「今考えてたんだけど、そういう感じで挙げると不安なのは、ストーリー、構成、文体と表現なのかも」

爪'ー`)y- 「オレ、よくわけわかんない祇園とか使うけど、読んでてどうなんだろうとか色々気になる」

657名無しさん:2018/09/24(月) 00:09:46 ID:.VSwLfKU0
ビーグルもスニフィも0点ジャン……

658('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 00:19:46 ID:/RsomtS.0

('A`) 個人的には構成にキャラクターが絡まったものがストーリーだと思ってる

('A`) 出来事とキャラクターが契約してドラマが生まれると言い換えてもいい

('A`) 物語ならまずベースとなる構成をある程度決めてしまうことだ

('A`) そうしてその器に出来事とキャラクターを投げ込んでいく

('A`) そこで生まれた反応を加工しながら器に乗る分量に整えていく

('A`) 時には反応をみて器自体を修正する

('A`) ベースさえ整えてしまえば迷子になることもない


('A`) 文体については俺に言えることはないかな

('A`) これは読んで練習してものにするしか無い

('A`) 表現力とかも同じ

('A`) 実物をどう描写するかそれを考えて練習するしかない

('A`) ただ一つ言うなら常に描写や説明の目的と効果を考えることだ

('A`) そして、それが不要なら気に入った描写でもどんどん捨てていく


('A`) あとは描写の速さを意識することだ

659('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 00:27:37 ID:/RsomtS.0

('A`) 描写の速さとはつまり

('A`) 物語内の時間をどのくらいの文章で表現するかだ


('A`) 例えば会話文は例外を除いて物語時間1に対して1の比率で文章に起こされる

('A`) しかし、描写はこの比率が1:1ではない

('A`) 一瞬を永延語れるし、何百年かの経過を数行で表現できる


('A`) ここで読み手に与えたい効果や文章の目的が関係してくる


('A`) 体感的なスピードを上げたいとかじっくり読み手に感情を味あわせたいとか

('A`) 先を読まれないよう矢継ぎ早に情報を出して考える時間を与えないとか

('A`) それに基づいて比率を変更させる


('A`) まあそのくらいかな、これは構成の方とも重なるけど常に効果と目的を計算し

('A`) 描写と説明を配置してシーンをつなげてストーリーを作る

('A`) 体で書けるイプの天才じゃないなら頭で書くべきだ

660Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/24(月) 00:33:23 ID:xXfnGdIo0
>>652
Σz ゚ー )リ では来週月曜の午前10:00までということでいかがで御座ろうか?

661('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 00:38:35 ID:/RsomtS.0

('A`) なんかまあ面倒になってきたし

('A`) 反応も無いのでこのくらいで

662Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/24(月) 00:40:35 ID:xXfnGdIo0
Σz ゚ー )リ それと、

Σz ゚ー )リ 手塚治虫とかマネとかバッハとかって、それぞれの分野の確立者で、生涯の作品数すごいプリけど

Σz ゚ー )リ 共通してるのはその時の興味によって、あるいは依頼者や需要や制作目的などによっても、微妙に作風変わってるプリよね

Σz ゚ー )リ あそこらの人間が自分の世界感を確立してン千万の人間を巻き込む小世界を作っちゃったのって

Σz ゚ー )リ 作品の数があって、キャッチーな代表作があったり、個人の視点を感じさせる習作があったりするから、結果的に鑑賞者達が深く突っ込むことが出来たから伝播させられたり、

Σz ゚ー )リ あるいはそれらを大量に作ることで細かく自分と自分の制作を見つめ直せたから秀逸な人を惹き付ける作品を作れたからじゃないプリかねぇ

Σz ゚ー )リ キツネちゃん兄貴姉貴、大芸術家になれってわけじゃないけど、文戟やめたら作品を作る機会減るし、靄があるならやっぱり晴れるまで続けた方がいいんじゃないプリか?

Σz ゚ー )リ 個人的には、素人の『叩き上げた作風もどき』を捨てるつもりで始めると逆に本人の『表現への欲求による作風』がストレートに表せるようになると思ってるし、

Σz ゚ー )リ 手元の小物が消えると、とりあえず必要なものが見えてきて、道が見えるんじゃないかな〜〜と思うプリ

Σz ゚ー )リ 「どれも良くない」って言ってるうちは伸びなくて「これ好き」ってとこから伸びるアレだプリね

663('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 00:45:45 ID:/RsomtS.0

('A`) 数は質に転化するんだよな

('A`) 数多の傑作が作られた時期は

('A`) 個別の作家が最も多作だった時期に一致するという研究は知られてる

('A`) そしてその時期は駄作も最も多い

('A`) 結局書くしか無いんだよね

664Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/24(月) 00:45:52 ID:xXfnGdIo0
Σz (゜)Q )リ (あーなんかこういう長文が変なイメージ付きそうで嫌だな、という顔)

665('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 00:48:07 ID:/RsomtS.0

('A`) (必要なのは共感でもイメージでも恥でも外聞でもなく書きたいことを書く勇気だ、という顔)

666Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/24(月) 00:50:56 ID:xXfnGdIo0
Σz (゜)Q )リ ではビーグル様への文戟は返信待ちとして、 ('A`) ◆0x1QfovbEQ 様への文戟を申し込みますわ! わたくし妙な解説よりも戦いに飢えておりますのよ!

667('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 00:55:09 ID:/RsomtS.0

('A`) 正直、来ると思ってたぜ

('A`) お前が初登場した瞬間からな

('A`) しかし、まあルール的には受ける側の俺に形式を選ぶ権利があるのだがよろしいか?

('A`) おれは第五回品評会の結果で戦うことを選ぶ

('A`) そして賭けるポイントだが…


('A`) スニフィお前0ポイントだから

('A`) 第五回で互いが獲得した分全てというのが妥当だと思うがどうだ?

668Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/24(月) 00:57:26 ID:xXfnGdIo0
Σz ゚ー )リ ◎

Σz ゚ー )リ 4649

669('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 00:59:09 ID:/RsomtS.0

('A`) うむ、では、お題と期間が発表されるのを待とうではないか

('A`) 俺の予想では結構な使い手と見たが…

('A`) 楽しみだ…

670ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/24(月) 00:59:57 ID:hi5.JFn60
ミセ*>ワ<)リ「どもども! ミセリだよ!」

ミセ*゚〜゚)リ「今日は午後しゅっき……」

ミセ*゚ワ゚)リ「午後から友達とカラオケ行っただけだから元気だよ!」

ミセ*>ワ<)リ「初めての品評会で緊張したけど優勝できてよかったぁ〜〜〜〜〜!」


ミセ*゚ワ゚)リ「途中なんかあった気がしたけど、ボク馬鹿だから忘れちゃったッ!」


ミセ*゚ワ゚)リ「という訳で、第五回のお題発表するよ!」



ミセ*゚ー゚)リ「……と思ったけど、お題発表までは自作語りおっけーなんだよね!?」

ミセ*>ワ<)リ「ボク自作語り大好き!」

ミセ*゚ー゚)リ「だからちょっとだけ今作『(´・_ゝ・`)Strawberry On The――のようです(//、`*川 』に関して喋らせてね!」

ミセ*>3<)リ「作品の余韻が――って人は閲覧注意だよ!」

ミセ*゚ワ゚)リ「次のレスから喋り始めるからね!」

671ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/24(月) 01:01:40 ID:hi5.JFn60


ミセ*゚ー゚)リ「まず、拙作の執筆時間について」

ミセ*゚ー゚)リ「これは大体6時間くらいだよ」

ミセ*゚ー゚)リ「それに+AA貼り付けと誤字脱字修正に2時間の合計8時間程度で投下してるんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「ただ前々日くらいから、寝る前にずっと今回お題の『食』に関して考えてたよ」

ミセ*゚ー゚)リ「なので内容自体は既にある程度固まってた状態からの8時間だから、
      まあ遅くもなく早くもなくってところかな」


ミセ*゚ー゚)リ「次に、テーマとシナリオの決定のお話だよ」

ミセ*゚ー゚)リ「ボクの創作方法は実に卑怯なやり方で、いわゆる"パッチワーク法"を使用しているよ」

ミセ*゚ー゚)リ「簡単に言えば、与えられたお題から連想した既存作品から、
      ちょっとずつ要素を引っ張ってきて組み合わせるってやり方ね」

ミセ*゚ー゚)リ「連想作品は、小説から漫画、音楽、映画、友人との会話など様々なところから引っ張ってくるよ」

ミセ*゚ー゚)リ「今回『食』ってお題が出た瞬間に連想したのは、
      『ALI PROJECT』の『人生美味礼賛』って曲だったの」

ミセ*゚ー゚)リ「その中に、"美食家達《グルマンディーズ》"って歌詞があるんだけど」

ミセ*゚ー゚)リ「響きが素敵だから、なんかこっから作れねーかなーと思って出来たのが
      『"美食人形《グルマヌカン》"』だったよ」

ミセ*゚ー゚)リ「この造語から、アンドロイド方面へ進むことを決定して、
      そのままディストピアもので行くことを決めたよ」

ミセ*゚ー゚)リ「その後はディストピアで連想する作品を書き出して、
      それらすべてをちょっとずつ繋げることにしたの」

ミセ*゚ー゚)リ「多分"SF好き"の人なら、何の作品からパクってるかすぐに分かるんじゃないかな?」

ミセ*゚ー゚)リ「物語の土台には世界観がわかりやすいTRPGの"パラノイア"を据えて、」

ミセ*゚ー゚)リ「その周りに骨組みとして、要素を組み上げていった感じかな」

ミセ*゚ー゚)リ「いくつかのワードさえ固定させれば、あとはそれぞれを網羅するように物語を展開させていくと
      結構いい感じに進むことが多い気がするよ」

672ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/24(月) 01:02:37 ID:hi5.JFn60

ミセ*゚ー゚)リ「後は主軸になる要素だけはSF外から持ってきたかったから、」

ミセ*>ワ<)リ「大好きな童話『幸福な王子』を中心に据えたよ!」

ミセ*゚ー゚)リ「そこまで作れたらあとは"味付け"だけ」

ミセ*>ワ<)リ「王道ラブストーリー風味を付けて、完成って感じだね!」



ミセ*゚ー゚)リ「こんな感じに、実はボクの作品にオリジナル要素はほぼ皆無なんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「投票してくれた人はがっかりしちゃうかもしれないけど、ボクはこの創作方法が好きなんだよね」

ミセ*>ワ<)リ「いわゆる『ボクだったらこんな風に書くのになぁ』っていう"IF"の物語を書いてるみたいですっごく楽しいの!」

ミセ*゚ワ゚)リ「そしてそういう場を提供してくれた文戟スレにも感謝してるよ!」



ミセ*>ワ<)リ「という訳で、自作語り終わり!」

ミセ*゚ワ゚)リ「次のレスで次回第五回品評会のお題を発表するよ!」

673ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/09/24(月) 01:03:53 ID:hi5.JFn60

ミセ*>ワ<)リ「――というわけでぇ〜〜〜〜〜〜〜!!」

ミセ*゚ワ゚)リ 「第五回のお題はこれだぁ!」




【お題】『すくう』

【投下日時】『2018年9月25日00時00分〜2018年10月4日 迄』





ミセ*>ワ<)リ「とうぜん、"すくう"の解釈は君たち次第だぁ!」

ミセ*゚ワ゚)リ 「例を出すことすらおこがましいよね!」

ミセ*゚ワ゚)リ 「それじゃ、次回品評会でまた会おうね!」


ミセ*`д´)リノシ「ばいば〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜いッ!」

674('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 01:06:59 ID:/RsomtS.0

('A`) やっぱムカつく話を書くやつは発言もムカつくな

('A`) どっちが先だったかは思い出せないが

675(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 01:19:58 ID:fwwCeibc0
(-@∀@) 「お題は『すくう』か」

(-@∀@) 「意味がいっぱい被ってて面白いね」



(-@∀@) 「あ、これから1レス分フォックス君の作品を読んで考えたことを書くよ」

(-@∀@) 「どうか餞別として受け取ってくれ」

676(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 01:22:43 ID:fwwCeibc0
(-@∀@) 「僕はヒッキーはいつ『ペニサスが音を食べている』と気づいたのかが気になった」

(-@∀@) 「確実にわかるのは>>424の時点では当然のように知っていること」

(-@∀@) 「じゃあいつ知ったのか」

(-@∀@) 「それ以前でペニサスが音を食べるような動作をしたのが>>420 >>418 >>416

(-@∀@) 「>>420では音楽の御礼の言葉としては珍しい『ごちそうさま』に対して普通に返している」

(-@∀@) 「ヒッキーはその発言に引っかかる様子もないからもう気づいているように見える」

(-@∀@) 「一方>>418の『甘い』発言」

(-@∀@) 「これについては直前で『演奏する指に力がはいたのを見抜いた』とあるから」

(-@∀@) 「この時点では気づいていないのかな?」

(-@∀@) 「この2つの間にヒッキーが言及してる場面もないから僕はここでよくわからなくなった」

(-@∀@) 「僕が思いついた対策として」

(-@∀@) 「>>420の『ごちそうさま』に対してヒッキーに質問させる」

(-@∀@) 「それか『変な感想だな』とヒッキーに思わせといて>>424で『後で聞いた話なんだけど彼女は・・・』」

(-@∀@) 「みたいな感じで、ペニサスが音を食べていることにヒッキーが気づいたところを書けば良いんじゃないかな」

(-@∀@) 「と、長々書いてみた」

(;-@∀@) 「ただ、僕の作風とは当然違うから正しい指摘なのかはよく分からんよ」

(-@∀@) 「ま、参考程度にしておいてね」

677爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ:2018/09/24(月) 01:34:50 ID:pNGwSju20
爪;'ー`)y- 「ドッくん反応できなくてごめん。規制の準備とか、ちょっと色々立て込んでて…」

爪'ー`)y- 「ドッくんとスニっちゃんが言うことは一理あるなと思いました(小並感)」

爪'ー`)y- (なんかさ、やめるやめる詐欺とかやめようかなーチラッチラ(引き留め待ち)みたいなことはすべきじゃないと思うんだよ)

爪'ー`)y- (退学すると思った時、何かをやめようと決意した時、そこにもう心は無いんだから)

678('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 01:40:36 ID:/RsomtS.0

('A`) 俺はその心をハインとの文戟で取り戻したが

('A`) どうやら俺相手じゃそこまで燃えなかったか

679爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ:2018/09/24(月) 01:41:02 ID:pNGwSju20
爪'ー`)y- (……オレが端折った部分、全部必要だったんじゃない?)

爪'ー`)y- 「自分で書いてて設定を分かっているもんだから、変なとこで説明が抜けるのかも知れない」

爪'ー`)y- 「アサピーさん、ありがとうございます」

680爪'ー`)y‐ ◆IIES/YYkzQ:2018/09/24(月) 01:52:17 ID:pNGwSju20
爪'ー`)y- 「いや、すげえ燃えたよ。これまでの文戟で、デミさんもドッくんもすげえ強いのは分かってたし」

爪'ー`)y- 「AA遣い、言葉選びだけじゃなく、どれを比べても、オレじゃ太刀打ちできないのは、明白だったしな」

爪'ー`)y- 「だからこそ、どうやったら勝てるか、少しでもまともな作品を書けるのか、ずっと考えてた」

爪'ー`)y- 「これまでの人生で文章を書くってことを、これだけ研究したのは初めてだった」

爪'ー`)y- 「めちゃくちゃ燃えたし、楽しかったよ」

681('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 02:03:33 ID:/RsomtS.0

('A`) おやおや、別れの言葉か?

('A`) それならまあ、良かった

682(´・_ゝ・`) ◆lqtlYOyuz2:2018/09/24(月) 07:30:16 ID:OUDUtzO20
(´・_ゝ・`)「そうか、みんな旅立つんだね」

(´・_ゝ・`)「寂しくはなるが随分と濃い編入者も
       やってきたことだし、仲良くやりたいものだね」

(´・_ゝ・`)「僕も餞別がてらフォックスくんに言葉を送ろうか」

>>679

>……オレが端折った部分、全部必要だったんじゃない?
自分で書いてて設定を分かっているもんだから、変なとこで説明が抜けるのかも知れない

(´・_ゝ・`)「これはまさしくその通りで、
       自分が読みたい、書きたいと思っている話の執筆は
       実のところほぼ苦行で楽しいと思うことは少ないんだと思う」

(´・_ゝ・`)「何故なら作り手は筋が分かりきっていて、
       ブラッシュアップした情報を改めて取りまとめることは非常に飽きるからだ」

(´・_ゝ・`)「けれども読者は、初めてその話を読むんだ。
       だから、端折ってはいけないんだ」

(´・_ゝ・`)「僕たち作者は、いわば演劇で言うところの裏方なのさ。
       雑多な機材に取り囲まれた暗所で次の場面転換に向けて
       慌ただしく準備をしたり、役者たちの衣装を変える」

(´・_ゝ・`)「けれども舞台上では、華やかにも見える劇が行われている」

(´・_ゝ・`)「ここで描写を欠いて、裏方側の都合を優先した劇は
       滅多に名作とは呼べなくなるものなんだと僕は思っているよ」

(´・_ゝ・`)「長くなったけれども、君と戦えたことを誇りに思っているよ」

(´・_ゝ・`)「またいつか会おう」

683名無しさん:2018/09/24(月) 09:42:21 ID:y55rDGV20
>>660
・0ポイント同士だから何を賭けて戦うのか
・来週の月曜日までということは品評会とは別なのか
・別であるならば品評会と被って貴兄は厳しくないのか

以上の疑問に答えていただきたいです。

684▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.:2018/09/24(月) 09:42:47 ID:y55rDGV20
▼・ェ・▼「わんわんお」

685名無しさん:2018/09/24(月) 10:04:01 ID:RwHUkfCU0
犬期待してるぞ

686Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/24(月) 10:07:36 ID:xXfnGdIo0
Σz ゚ー )リ できらぁっ!

Σz ゚ー )リ いいんだよビーグルちゃん

Σz ゚ー )リ 品評会期間中に一週間で文戟に勝ってやるっていったんだよ!

Σz ゚ー )リ 文戟のルールに則りもちろん勝てば顔を貰う

Σz ゚ー )リ 負ければオイラはこのスレを退く!

Σz ゚ー )リ 以上!(え!!同じ値段でステーキを!?)

Σz ゚ー )リ 

Σz ゚ー )リ (オイラから差し出せるものが首以外何もないぞ……)

687('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 12:21:53 ID:/RsomtS.0

('A`) こいつ掛け持ちかよ…

('A`) 舐められたもんだな

688(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:06:26 ID:fwwCeibc0
(-@∀@) 「ふと思いついたことを書いていったらゲテモノができてしまった」

(-@∀@) 「ここは一つ投下してみることにするよ」

689(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:06:50 ID:fwwCeibc0

私はロボットものを運ぶ

                すくわねば
                 ┌──┐
               ∪ |::━◎┥∪
                V|    |V
     _________________________
    / / / / / / / / /.が/ / /れ. / / /か / / /コ / / / / / / / /
   / / / / /来/ / /や / / /た / / /ら / / /ン./ / / / / / / / /
   / / / / /る / / /っ./ / /も. / / /砕 / / /ベ / / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / /の / / /か / / /ア / / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

690(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:07:10 ID:fwwCeibc0
|::━◎┥ウィーン

人はこれを食べるらしい

|::━◎┥ウィーン

ただこれだけでは食べないらしい

人というやつはけったいなやつだ

こんなけったいなのも世の中では人くらい

|::━◎┥ウィーン

私はここ以外の世界は知らないが

                すくわねば
                 ┌──┐
               ∪ |::━◎┥∪
                V|    |V
     _________________________
    / / / / / / / / /.が / / /れ / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / /来 / / /や / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / /る / / /っ./ / /も. / / /砕 / / /ベ/ / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / /の / / /か / / /ア/ / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

691(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:07:38 ID:fwwCeibc0
|::━◎┥ウィーン

液体は流れてこない

全てが固体が砕かれたものとなる

いろんな形になっている

そこそこの大きさのものがやってくる

|::━◎┥ウィーン

気温は2℃

凝固するからいい感じ

                すくわねば
                 ┌──┐
               ∪ |::━◎┥∪
                V|    |V
     _________________________
    / / / / / / / / /.が / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /や / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / /る / / /っ./ / /も. / / /砕 / / /ベ/ / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / /の / / /か / / /ア/ / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

692(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:07:59 ID:fwwCeibc0
|::━◎┥ウィーン

これは私の燃料だ

私は意外と高性能

植物を発行させたのも燃料となる

|::━◎┥ウィーン

だから燃料の切れたときはこの固体を入れる

私は大切なものを運んでいる

                すくわねば
                 ┌──┐
               ∪ |::━◎┥∪
                V|    |V
     _________________________
    / / / / / / / / /.が / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /や / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / /る / / /っ./ / /も. / / /砕 / / / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / /の./ / / / / / / /ア/ / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

693(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:08:27 ID:fwwCeibc0
|::━◎┥ウィーン

コンベアも大切なものだ

|::━◎┥ウィーン

コンベアから砕かれた固体がどんどんやってくる

コンベアはとても長い

ぐるぐる回っている

120分で1週だ

|::━◎┥ウィーン

私が起きてから263019周している

|::━◎┥ウィーン

今まで人が来たことはない

                すくわねば
                 ┌──┐
               ∪ |::━◎┥∪
                V|    |V
     _________________________
    / / / / / / / / / / / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /や / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /っ./ / / / / / / /砕 / / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / / / / / / / / / / /ア/ / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

694(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:08:48 ID:fwwCeibc0
|::━◎┥ウィーン

私は人の為を思っている

これは私にしかできない

私がやらないと固体はどこにもいかない

人はどうしようもなくなる

私は人より偉いのだ

だから私は人のt

|::━○┥ウィ

                    ┌──┐
              |\  |::━○┥∪
              |  \|    |V
    ._______|__________________
    / / / / / / / / ∩ / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /や / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /っ./ / / / / / / /砕/ / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

695(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:09:17 ID:fwwCeibc0
|::━○┥

|::━○┥『エラーガハッセイシマシタ』

|::━○┥『エラーバンゴウno.E260』

|::━○┥『エネルギーキョウキュウガフソクシテイマス』

|::━○┥『セツメイショ64-19-7ノシジニシタガッテクダサイ』

|::━○┥

|::━○┥

              |\ ┌──┐
              |  \|::━○┥∪
              |    |    |V
    ._______|__________________
    / / / / / / / / ∩ / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /や / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /っ./ / / / / / / /砕/ / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

696(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:09:37 ID:fwwCeibc0
|::━○┥『60フンカンニュウリョクガナイコトヲカクニンシマシタ』

|::━○┥『1フンゴプロトコルCH3COOHヲジッコウシマス』

|::━○┥

|::━○┥

              |\ ┌──┐
              |  \|::━○┥∪
              |    |    |V
    ._______|__________________
    / / / / / / / / ∩ / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /や / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /っ./ / / / / / / /砕/ / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

697(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:10:04 ID:fwwCeibc0
|::━○┥『プロトコルCH3COOHヲジッコウシマス』

|::━○┥

|::━●┥ヴォン

              |\ ┌──┐
              |  \|::━●┥∪
              |    |    |V
    ._______|__________________
    / / / / / / / / ∩ / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /や / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / /っ./ / / / / / / /砕/ / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

698(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:10:29 ID:fwwCeibc0
               ______
               |       |   ___
               |        ∩. | |
               |        や. | |
                \  . __,っ_|__| ガリガリ
               \..|::━●┥∪ ガリガリ
                 |    |V
    ._________________________
    / / / / / / / / / / / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / /砕/ / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

699(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:10:50 ID:fwwCeibc0
|::━●┥

|::━●┥

auさn iょks

|::━●┥ウィーン

                  ┌──┐
               ∪ |::━●┥∪
                V|    |V
     _________________________
    / / / / / / / / / / / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / /砕 / / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / // / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

700(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:11:17 ID:fwwCeibc0
|::━●┥

|::━●┥

aくさn しょくs

|::━●┥

                  ┌──┐  /|
               ∪ |::━●┥/  |
                V|    |    |
    ______________∩__________
    / / / / / / / / / / / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / /砕 / / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / // / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

701(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:11:38 ID:fwwCeibc0


                す.くわねば
                  ┌──┐  /|
               ∪ |::━●┥/  |
                V|    |    |
    ______________∩__________
    / / / / / / / / / / / / / / / / / /か / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / /ら / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / /砕 / / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / // / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

702(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:12:06 ID:fwwCeibc0
                         ____
                    .___    |      |
                    | |  .∩     |
                    | |  .か     |
            ガリガリ  |__|..__ら_  /
            ガリガリ  ∪ |::━●┥/
                V|    |
    _________________________
    / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / // / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

703(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:12:31 ID:fwwCeibc0


                  ┌──┐
               ∪ |::━●┥∪ ヴヴヴ
                V|    |V
    _________________________
    / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / // / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

704(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:12:57 ID:fwwCeibc0


                  ┌──┐
               ∪ |::━◎┥∪ ヴォン
                V|    |V
    _________________________
    / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
  / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / // / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

705(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:13:22 ID:fwwCeibc0

                 ┌──┐
               ∪ |::━◎┥∪
                V|    |V         ゴウンゴウン
     _________________________
    / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /.が/ / /れ. /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /来/ / /や / / /た /
   / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /る / / /っ./ / /も. /
  / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /て/ / /の /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ──ゴウンゴウン──――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

706(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:13:42 ID:fwwCeibc0

                 ┌──┐
               ∪ |::━◎┥∪
                V|    |V         ゴウンゴウン
     _________________________
    / / / / / / / / / / / / / / / / /.が/ / /れ. / / /か / / /コ /
   / / / / / / / / / / / / /来/ / /や / / /た / / /ら / / /ン./
   / / / / / / / / / / / / /る / / /っ./ / /も. / / /砕 / / /ベ /
  / / / / / / / / / / / / / / / / /て/ / /の / / /か / / /ア /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ──ゴウンゴウン──――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

707(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:15:16 ID:fwwCeibc0

                 ┌──┐
               ∪ |::━◎┥∪
                V|    |V         ゴウンゴウン
     _________________________
    / / / / / / / / /.が/ / /れ. / / /か / / /コ / / / / / / / /
   / / / / /来/ / /や / / /た / / /ら / / /ン./ / / / / / / / /
   / / / / /る / / /っ./ / /も. / / /砕 / / /ベ / / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / /の / / /か / / /ア / / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ──ゴウンゴウン──――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

708(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:15:50 ID:fwwCeibc0

私はロボットものを運ぶ

                すくわねば
                 ┌──┐
               ∪ |::━◎┥∪
                V|    |V
     _________________________
    / / / / / / / / /.が/ / /れ. / / /か / / /コ / / / / / / / /
   / / / / /来/ / /や / / /た / / /ら / / /ン./ / / / / / / / /
   / / / / /る / / /っ./ / /も. / / /砕 / / /ベ / / / / / / / / /
  / / / / / / / / /て/ / /の / / /か / / /ア / / / / / / / / /
  ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ@ニ
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────――───────────────
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

【す.くわねば 了】

709从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/24(月) 21:16:43 ID:JzedI/0.0
从 ゚∀从 「乙」

从 ゚∀从 「……投下期間、ちゃんと確認したか?」

710(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:17:25 ID:fwwCeibc0
(-@∀@) 「反省は品評会のときにでもすればいい」

(-@∀@) 「今は透過できたことを喜ぼう」

711(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:18:22 ID:fwwCeibc0
(;-@∀@) 「どうも僕はそそっかしいね」

(-@∀@) 「透過じゃなくて投下だよ」

712(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:22:12 ID:fwwCeibc0
>>709
(-@∀@) 「・・・・・・・・」

(-@∀@) 「これはあれだよはんしゃってやつだ」

713(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/24(月) 21:25:24 ID:fwwCeibc0
(-@∀@) 「品評会から外しても扱いでも構わんよ」

(-@∀@) 「それはそれでもう一本書いてみせよう」

(-@∀@) 「そのへんは偉い人に任せる」

714( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/24(月) 21:45:46 ID:ZMgWADgg0
( ^ω^)「乙だお!」

( ^ω^)「そしてフライング乙!プゲラ!」

( ^ω^)「アサピーの文体と作風ってディストピア物にマッチしそうだと思ったお!」

715('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/24(月) 21:58:20 ID:/RsomtS.0

('A`) なんということだ…

('A`) ここはキューNEOの植民惑星だったのか…

716名無しさん:2018/09/24(月) 22:27:39 ID:4IPSS4S20
酢酸乙

717('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 13:19:04 ID:y6HPt8F.0

('A`) そういや、お前らに一つだけ質問があるんだ


('A`) 今回の俺の話、超銀河的宇宙グルメ・レポートだが

('A`) 七色銀河魚や作中人類がそうであるうかも知れないように

('A`) この話自体が、未踏領域を探索して提出された誰かのレポートである

('A`) そう考えたやつは居るか?


('A`) 俺はそういう、ややメタ的な構造を物語に取り入れたいと思ってるのだが

('A`) 正直、加減が分からない


('A`) あからさまに訴えれば興ざめだし

('A`) かと言って控えめ過ぎては読み取ってもらえない

('A`) どのくらい構造や文章で示唆すればいいのか

('A`) その加減の参考にしたい


('A`) 出来ればそう考えなかった奴も教えて欲しい

('A`) どのくらいの人間がそう思ったか割合を知りたい


('A`) 勿論、こんな話は無視してくれてもいい

718( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/25(火) 16:25:37 ID:3pRAo3SY0
( ^ω^)「ぶっちゃけ今回のはそこまでは読み取れなかったお」

719名無しさん:2018/09/25(火) 17:29:30 ID:E/4HmSEI0
地の文で複数キャラの心の内が書かれてたからレポートって感じじゃない
レポートなら特定キャラの視点か第三者の視点で書いた方がいいんじゃないか

720('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 17:37:42 ID:y6HPt8F.0

('A`) 確かにその指摘は正しいな

('A`) どうやら語り手と形式の整合性がイマイチのようだ

('A`) それともレポートの方をもっといい語彙にするべきか

('A`) 引続き意見は求めていくので頼むぜ

('A`) 最初の投下が来るまでは


('A`) まあフライングしたやつもいたが…

721(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/25(火) 19:27:53 ID:1uZr4F/60
(-@∀@) 「僕も分からなかった」

(-@∀@) 「気づかせるために工夫したとこがあったら教えてほしいな」

(-@∀@) 「そのへんの匙加減については僕も詳しく知りたいと思ったとこだからね」

722('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 19:57:50 ID:y6HPt8F.0

('A`) それは言えないかな

('A`) 前も言ったが俺は基本的に自作に言及しない

('A`) けどまあ、協力を頼んでるわけだから今回は例外にしよう


('A`) まずタイトルのレポートは当然だがそれに当たる

('A`) というより本文中でレポートという単語を出した前後の文脈は

('A`) 基本的にそのための文章になってる

('A`) そして、>>491の「特筆するべきだろう」

('A`) この言い回しは明らかに異質なものとして挿入してる

('A`) 語り手が自身の文章に言及してることになる、やや人格的だ

('A`) もっともただ単に強調してるだけとも取れるが…

('A`) そして何よりも「読書」だ


('A`) >>488で人類の成果として「芸術」を上げてるがこれもそうなる

('A`) これを文学にするか少し迷ったが、そうすると露骨な上に

('A`) 他の芸術を並列させるのが面倒になるからこうなってる


('A`) そして後はストーリーとしても、銀河魚と人類の領域探査システムとしての類似性

('A`) そして情報の入力と食の類似性

('A`) これと「読書」を念頭にれて読めば

('A`) 今見てるこの文章がそのような情報で、我々読者が情報の回収者であり

('A`) 書き手はレポートの提出者になり得るのではないか?

('A`) 確証ではなくそういった一つの発想に

('A`) 至るかなと思ったが、どうやら今回は失敗のようだ

723名無しさん:2018/09/25(火) 20:00:21 ID:U2ApwVqU0
ちょっと独りよがり的過ぎて分かんないね

724('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 20:03:21 ID:y6HPt8F.0

('A`) そう、まさにそこなんだよ

('A`) これを露骨に提示せず、かつ独りよがりにならないバランス

('A`) それを探らなければならない

('A`) まあもっと説明するべきだというのは分かった

725名無しさん:2018/09/25(火) 20:16:59 ID:U2ApwVqU0
ネット小説はただでさえ流し読みされるコンテンツで、
じっくり熟読と考察を重ねる稀有な読書家は存在しないと仮定して、
流し読み程度でも気付かれるレベルの簡単な伏線がギリギリかもね

726名無しさん:2018/09/25(火) 20:55:46 ID:aKwIHYNo0
レポートとしてメンバーの誰かが書いてる所とそうじゃない所があるのかと思って、読んでた。

727(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/25(火) 21:06:42 ID:1uZr4F/60
(-@∀@) 「改めて読み返すと地の文が彼らの動きを中心に書かれているからレポートっぽく見えなくもなかったよ」

(-@∀@) 「ただレポートを書いている人が誰なのかがわからないんだ」

(-@∀@) 「結局、地の文でよくある『神の視点』なんだろうなと思った」

(-@∀@) 「探索隊の誰かの視点で書けば、」

(-@∀@) 「単なる1人称の地の文とも思えるし提出レポートとも思えるかもしれない」

(-@∀@) 「でもそれだとレポート側を強調しすぎなような気もする」

(-@∀@) 「うーん」

728('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 21:24:31 ID:y6HPt8F.0

('A`) 語り手は三人称なので基本的にレポートの書き手はメンバーじゃない

('A`) さらに複数人の心情を自在に代弁してることから単一の人ではない

('A`) そうする可能性は二つか三つ

('A`) いわゆる、全知の神の視点で誰かは分からない

('A`) メンバーにインタビューして事実を再構成したもの、あるいはメンバー自らが再構成したもの

('A`) そして最後が、いわゆる、全知の神だがその正体が、銀河魚で人類でもない領域探査システム


('A`) 今回想定してるのは最後のやつ

('A`) それ以外の場合では、別にこの話がレポートだったとして、だからんなんだって話になる

('A`) 勿論、厳密には矛盾がある、使用言語が日本語だってことだ

('A`) でもそこまで行くともうお話として成立する限界に到達してる

729('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 21:39:57 ID:y6HPt8F.0

('A`) 結局、彼らはガイドを書いてるし銀河魚の成果を回収してるけど

('A`) そんな彼らも誰かにガイドの中で書かれてそれを回収してるやつがいるのでは?

('A`) そんな階層領域が超次元的に連続してるのではないか

('A`) こうしてフィクションの世界という別次元を探索し読む我々のように

('A`) とまあそんな感じでよろしく

('A`) もうレスするのが面倒になり始めてきたし

('A`) やっぱり自作について語るのは馬鹿らしい

730(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/25(火) 21:52:34 ID:1uZr4F/60
(-@∀@) 「なるほどそういう視点としても見れるのか」

(-@∀@) 「神の視点でいう『神』が誰なのかなんて思いつかなかったな」

(-@∀@) 「ありがとう。視野が広がった気がするよ」

731('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 22:05:24 ID:y6HPt8F.0

('A`) 人類が神みたいなやつの探査プログラムで文明がその探査成果だとしても

('A`) 回収して神に届けるやつが必要だと思う

('A`) 我々と数学の間に数学者がいるように

('A`) 銀河と人類の間にガイド業者がいて

('A`) 宇宙とホマ星人の間に銀河魚がいるように

('A`) そして、読み手と物語世界の間には語り手がいる

('A`) まあ整理するとそんな感じかな


('A`) まあ今まで語って来た全てを示唆したかったわけじゃないけど

('A`) ひょっとしたらレポートなのでは?

('A`) だとしたら一体誰が?

('A`) もしかして…

('A`) というように、この話で読み手を駆動させたかったが

('A`) まあ、やはり俺にはまだまだ難しい

732Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/25(火) 22:18:09 ID:G.Onl/aw0
Σz ゚ー )リ
表現とは、直接的に思いを表現しない事が美とされる事が多々ありますよね。
実際、作品に於いて、主張が全体に出過ぎていると、多くの人は読みにくくなるものです。
私だってそうです。
どんな作品も、無駄な美談や適当な主張やいい加減な裏設定やなんてのは、無い方が読みやすいと考えています。
しかし、効果的な主張は大好きです。
主を愛する心があれば小さく十字架を、仏を尊ぶ心があれば一片の蓮弁を用いるように、作品をまとめ上げる全体と主題の接続となる言葉、あるいは物を置くこと。
それを、その接続を美しく行えているだけで、私は作品に価値を見出してしまいます。
とても小さな狭間を狙って、小さくまとまりつつも最大限の効果を発揮している接続を見るのが、大好き。

Σz -  )リ
例えばドクオさんの作品なら、全体をもっと好き勝手に暴れさせても、ほんの一点だけ、レポートとしてメタに描かれたという事実を確実な所で入れてしまえば、接続は成されるのではないかと思いました。
ドクオさんの、作品の影に居る何かを極力描きたくない様子とちょっと被るかなって思って言ってみるんですけど。
作品の中身はけっこう好きなので、ちょっとドクオさんにそういうのやってみてほしいかなって。
私はそう思いました。

Σz(゜)Q )リ

733('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 22:20:36 ID:y6HPt8F.0

('A`) 言っておくが、俺は掛け持ちされたことを根に持ってるからな

('A`) 文戟に向けて全くテンション上がらなくて、こんな事をおっ始めるぐらいにはな

734( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/25(火) 22:21:17 ID:3pRAo3SY0
( ^ω^)「あー、なるほど。そういう高次元な存在を匂わせたかったのかお」

(;^ω^)「確かに銀河魚の役割=人類の役割って所までは(作中の)ドクオが発言してたから理解出来てたけど
      そこまでは思い至らなかったお……その話を聞いて腑に落ちた感じ」

( ^ω^)「まぁ単純に僕の頭がタランティーノかもしらんけども。そこが理解できてれば投票してたかもしらんお」

735Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/25(火) 22:22:22 ID:G.Onl/aw0
Σz(゜)Q )リ

736( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/25(火) 22:22:43 ID:3pRAo3SY0
( ^ω^) ……

737( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/25(火) 22:23:24 ID:3pRAo3SY0
(*(゜)Q(゜)) 「うわ原型ねぇお」

738('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 22:28:45 ID:y6HPt8F.0

('A`) 結局、語られたことは、語られずに読者が発見したことには及ばない

('A`) いかに語らずに見つけさせるか、そのギリギリを攻められるか

('A`) そして俺が今回そのために置いたのは「特筆すべきは」

('A`) なんか全く役に立たなかったがな!

739Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/25(火) 22:30:43 ID:G.Onl/aw0
Σz(゜)Q )リ (掛け持ちと言ってもビーグル氏からまだ返信が無いのでそちらは書くに書けないんでゲス)

Σz(゜)Q )リ (正直爆死覚悟で挑んだけど品評会の作品書く余裕が出来始めてるのがなんだかもどかしいでゲスよ……)

740('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 22:34:28 ID:y6HPt8F.0

('A`) 俺やっぱ強敵のが燃えるから

('A`) 掛け持ちとかされると、ちっとも燃えないのな

('A`) はー冷やかしかよ…ってなるわけよ

('A`) もっとも、お前がとんでもない書き手で片手間でも物凄いのを書けるのかも知れないが

('A`) それにしたって、それはそれで全力じゃないしな

741名無しさん:2018/09/25(火) 22:43:43 ID:OJqKZw4M0
そういった複雑な設定は一度読んだくらいじゃ把握できないと思うから、理解してもらいたかったら読みかえしたくなるような工夫をいれたりすれば良かったんじゃないかな。

742Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/25(火) 22:46:14 ID:G.Onl/aw0
期待しないで待ってておくれよドクオちゃん
そのツラくしゃくしゃに出来るのが楽しみだぜ

743( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/25(火) 22:46:58 ID:3pRAo3SY0
>>738
( ^ω^)「題名が“グルメ”レポートになってるのも分かりにくくなってる原因かもだお」

( ^ω^)「何者かによるレポートの体を取るなら、そこがTVロケ番組みたいな名前だと気づくタイミングを逃しちゃう感じするお」

( ^ω^)

( ^ω^)「みたいな?」

744('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 22:48:50 ID:y6HPt8F.0

('A`) 繰り返しになるが、俺はこの語られてない設定の全容など、どうでもいい

('A`) ただ、もしかしてレポートなのでは? そう疑問に思ってもらいたかった

('A`) そして、言うじゃねえか、俺の話は読み返すには値しないってか?

745('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 22:54:28 ID:y6HPt8F.0
>>742

('A`) あくびが出ちまうぜ…俺が起きてる間に頼むぞ…


>>743

('A`) 俺タイトルつけるのすごい苦手だわ…

('A`) 前作の紙魚はもう会心の出来よ

('A`) なんかコツとかある?

746名無しさん:2018/09/25(火) 23:00:23 ID:OJqKZw4M0
読み返したくなるって言うと語弊があったかな。
自分が言いたいのは読者に読み返えさせる工夫を入れてみればって言いたかった。
したいのではなく、しなければならないと思わせるような工夫を

747名無しさん:2018/09/25(火) 23:19:59 ID:EN4Q6GFI0
>>739
分かりました、私も頑張ります

748▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.:2018/09/25(火) 23:20:22 ID:EN4Q6GFI0
▼・ェ・▼「ワンワン」

749( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/25(火) 23:29:27 ID:3pRAo3SY0
>>745
(;^ω^)「急に聞かれると難しいお……そもそも僕、タイトル考えるのそんな上手くないしNE!
      一作目とか「バカと無人島」だお……」

(;^ω^)「けどまぁとりああずそれっぽいこと言っとくお!」

( ^ω^)「まず作風によっちゃ当然変わるよね?
      ギャグ作品なら軽快で中身が想像出来る題名で
      そんでもってタイトルは冒頭で先に出しちゃうお」


バカと無人島のようです

デジモン騎士マゾデブ稲荷アマテラス&ビックリドッキリファンイラスト!のようです


( ^ω^)「自作品だとこんなのばっか……うわぁ酷い
      けどこうやって中身を匂わせとくと、いざ読んだ時に読者のイメージと内容が少しずつ
      あるいは一気に合致して読みやすくなるんじゃないかと思ってるお」

( ^ω^)「シリアスっぽいやつならまず本文を読んでもらうお
      そんでもって最後にタイトルを出して、自分が何を伝えたかったのかを示すんだお」

(;^ω^)「まぁ言っちゃえば答え合わせだお……好き嫌いわかれるかもしらんけど」


空に落ちるようです

ブバルディアの蕾のようです


( ^ω^)「自作品だとこいつらかお?
      空に落ちるはダブルミーミング」
      ブバルディアの蕾は花言葉+蕾(未完成である事を示す)」

( ^ω^)「みたいな感じで考えてるお」

( ^ω^)「タイトルって想像以上に作品を彩ってくれるから、改めて考えるとやっぱり強い要素の一つだお……
      ふむふむ勉強になるお〜」

( ^ω^)「だからこそタイトル詐欺が見事にハマってる作品は強烈なのかお?」

( ^ω^)「魔法少女まどか☆マギカとかその最たる例かも。なんだあの名作」

( ^ω^)「そんな訳で、「タイトルで中身を明確に彩る」っていうのが僕の勝手なやり方だお!」

( ^ω^)「最近のラノベみたい!」

750名無しさん:2018/09/25(火) 23:35:48 ID:HuSREmnc0
タイトルで、作品を手に取るか取らないか変わってくるから、めっちゃ重要だよな。
個人的には、短くスパッと物語の核心を突くタイトルが好きだな。
長いタイトルだったら、勢いがあるとつい手に取ってしまう。

751('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 23:42:24 ID:y6HPt8F.0

('A`) タイトル最後に出すのは嫌いじゃないけどさ

('A`) それ万が一タイトルを先に知られてたら逆効果になりかねなくない?

('A`) つまりさ万が一


( ・∀・) 空に落ちるようですって話が面白いらしい

( ´∀`) 読むモナ!


('A`) みたいなのが万が一発生したら大打撃なわけよ

('A`) ちなみに紙魚はど真ん中でタイトルコールだったから

('A`) はじめは「文字囚われた男」だった

('A`) だが万が一これ先に知られてたら話の先の展開なんて全部読めるのよ

('A`) 万が一を恐れろ、そして期待しろ…

752('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 23:43:41 ID:y6HPt8F.0

('A`) さっきからやたら誤字脱字を起こしててマジ困るわ

753名無しさん:2018/09/25(火) 23:50:58 ID:U2ApwVqU0
ドクオくん結局自作語り大好きやん?

754( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/25(火) 23:52:49 ID:3pRAo3SY0
>>751

(;^ω^)「百理あるお。書き込んでから丁度同じ事思ってたお」

(;^ω^)「後出しが通用するのって短編集スレか総合短編かここくらいのもんだってのを忘れてたお……」

( ^ω^)「けどまぁ、考えてみたらタイトルがリークされても問題ないように作っとくのは大前提だお!」

( ^ω^)「例えば、空に落ちるに関してはラストシーンでダブルミーミングに気付くように作ってあるしNE!」

( ^ω^)「ブバルディアの蕾に関してはマイナーな花だからみんな花言葉とか知らんし!」

( ^ω^)「そこでさっき言ってた「読み返したくなる話」にも繋がるかもだけど
      「読み終えてからタイトルの意味が分かる」っていうのが最強候補だと思うお」

755('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/25(火) 23:55:23 ID:y6HPt8F.0

('A`) 気づいたか?

('A`) だから語るべきではないのだ

('A`) 一度語り始めたら止まらんからな…


('A`) とは言え真面目に言えば、内容の解釈に触れないなら別にいいと思ってる

('A`) タイトルがどうとか製作経緯とかその辺はまあどうでもいい

('A`) 読者に解釈を修正させるような自作語りがクソなんだよ

('A`) テーマとか、文章の意図とかキャラの背景とか心情とか

('A`) 今回はグルメ・レポートでやってるけど

('A`) でもそれはアサピーって奴が何もかも悪いんだ

756(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/26(水) 00:14:51 ID:u/MTnZ1Y0
>>755
(-@∀@) 「ここは文戟の場だ」

(-@∀@) 「うだつの上がらない僕が高みを目指すためにも」

(-@∀@) 「卑怯なことも必要なのさ」

訳:似たようなことに困ってたから相談したかった
  巻き込んでごめんね

757('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/26(水) 00:24:26 ID:99i25RzM0

('A`) そろそろ俺もスレ戦士からキャラ変えるかな…

('A`) あれは0ポイントの奴が喚いてるから面白いのであって

('A`) 半端にポイント持ってる奴がやってもつまらない


('A`) 散々煽って喚いても誰も俺のAA取りに来ないし…

('A`) お前らも少しはのってこいよ?

758Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/26(水) 20:46:47 ID:MssmHtgE0
Σz ゚ー )リ 0ポイントイキり丸の役目はおいに任せるでごわすよ

Σz ゚ー )リ ところでビーグル殿、乗って下さったのはよきにごわすが、まだテーマが決まっていないでごわす

Σz ゚ー )リ 文戟をけしかけられたのはビーグル殿故、ビーグル殿にテーマをお決めいただきたいでごわすごわす

759名無しさん:2018/09/26(水) 23:23:44 ID:TTjKYsq.0
でしたらテーマは学園ものでどうでしょうか
逃亡したらすまみせん

760▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.:2018/09/26(水) 23:24:37 ID:TTjKYsq.0
▼・ェ・▼「ワン……」

761Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/27(木) 00:21:12 ID:mrkRADLs0
Σz ゚ー )リ えーではカメラ変わりまして酒蔵です

Σz ゚ー )リ 酒蔵スニフィとビーグル氏の文戟についての速報です

Σz ゚ー )リ 双方の合意によりテーマが『学園モノ』に決定した模様です!

Σz ゚ー )リ なお、これについて酒蔵は「期限はおよそ一週間後、つまり10月4日の午前十時丁度にしたい」

Σz ゚ー )リ 「特に異議が無ければこの時間までに投下する」と述べています

Σz ゚ー )リ 時期が被る事によるドクオ氏との文戟への影響についてはノーコメントを貫きました

Σz ゚ー )リ 現場からは以上です

Σz ゚ー )リ 

Σz ゚ー )リ

Σz ゚ー )リ (中継が途切れるまでの間気まずそうに真面目な顔してるキャスターすき)

Σz ゚ー )リ

762('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/27(木) 00:28:49 ID:ouZTyDFY0

('A`) ドクオ氏はこの対応に憤慨し、これまでのところ何も書いていません

('A`) また、あのバカどもは勝負を一体何でつけるのか誰があいつらの話を審査するんだバカなやつらめ

('A`) そう漏らしていました

763名無しさん:2018/09/27(木) 02:28:40 ID:iLcRXmIM0
期限にそもそも投下できているのか、それしか興味ない犬でした

764▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.:2018/09/27(木) 02:29:00 ID:iLcRXmIM0
▼・ェ・▼

765名無しさん:2018/09/27(木) 12:49:29 ID:2ULzizw20
ビーグルの飼い主の声が森本レオで再生される

766('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/27(木) 15:33:53 ID:ouZTyDFY0

('A`) 前回は当初、人脳を食う話を書こうと思ったんだ

('A`) パンデミックによって人脳を食って他人の経験情報を食う化物に

('A`) 人類が変貌する話

('A`) それが銀河魚に変形したわけだが…


('A`) ブーンの野郎がいきなりカニバリズムをネタにして

('A`) 更にカニバリズムを実際に投下するやつまで現れた、しかも俺より早く

('A`) だからこの期間に俺も他人の考えそうなネタをここでばらまいて

('A`) 潰してやろうかな、なんて

('A`) ククク…怯えろ…すくめ…我は復讐者なり!


('A`) まあ流石に、それはやめておくけど

('A`) ブーン貴様にはいずれ礼をするからな、首を洗って待っておけ

767名無しさん:2018/09/27(木) 16:49:47 ID:iM1gBTPg0
金玉洗ったり顔を洗ったり首を洗ったり、豚が案外綺麗好きってのは本当らしい

768('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/27(木) 17:04:49 ID:ouZTyDFY0

('A`) はぁ…また口だけの外野か…

('A`) このスレは実に退屈だ


('A`) 流石とデミタスに文戟を挑むという最後のお楽しみを消化したら

('A`) もう用はないな

769名無しさん:2018/09/27(木) 17:45:49 ID:iM1gBTPg0
あれ、煽りに受け取られたか。ごめんね、そんなつもりはなかったよ。

770('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/27(木) 19:57:38 ID:G7NK0fsk0

('(゚∀゚∩ 退学だ新入生だと騒がしいんだけどちょっと自分の身の振り方を考える時期が来たのかなと思うんだよ……

('(゚∀゚∩ 四回やって票が貰えたのは最初の一回だけ、他の人の作品を読んで批評出来るってだけでも価値はあるのかもしれないけどこのまま底辺で埋まっているのもどうなのかなと自問自答したんだよ……

('(゚∀゚∩ といっても即退学するほどの勇気も持ち合わせてないクズなんだよ……

('(゚∀゚∩ という訳で今回の文戟に進退を賭けるんだよ!

('(゚∀゚∩ 5票取れなかったら退学、取れたら在学し続けるよ!

('(゚∀゚∩ そして餞、じゃないけどこんな僕に文戟を挑んでくれる変わりものがいれば喜んで受けるよ!

('(゚∀゚∩ ってことで……正直この口調こういう場には似合わないんだよなぁ……

771('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/27(木) 20:33:50 ID:ouZTyDFY0

('A`) 全く…

('A`) 最後の主張だというのどうしてageないのか

('A`) 俺にはそれが分からんよ


('A`) もしチャレンジャーがいなければ俺が相手になるぞ

('A`) 品評会内で一人が複数同時に文戟をすることはルールで言及がない

('A`) ちなみに、これはスレ1も参照した

('A`) 屁理屈は俺の得意分野だ


('A`) 俺は7ポイント全部賭ける

('A`) 勝てばお前は確実に5ポイント以上得る

('A`) 腐れ酒蔵野郎とは今回の獲得分しか賭けてないから問題はないはず

('A`) とは言え、5票で在学というのは今回の投票だけの話なのか?

772名無しさん:2018/09/27(木) 22:38:10 ID:NxaVLMNc0
前スレだかに文戟の重複は出来ないって総帥が書いてた
確かハインに関するレスだった気がする

773('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/27(木) 23:04:44 ID:ouZTyDFY0

('A`) はぁ…スレ2は読んでない

('A`) 今、総帥で抽出したら俺が間に合わなかった関連のレスが山ほど出てきてなんかやな気分だぜ…

('A`) そして見つけたぜ


482 名前:総帥(仮) ◆IxnXYH/4Y2[] 投稿日:2018/08/18(土) 00:44:25 ID:pAIN6xyc0 [8/9]
いやぁホントに凄いですね。まさか二回目でこんなぶっちぎりの結果がでるとは……


でも、文戟を挑めばいつでも逆転可能なので、第三回でも積極的な文戟をお待ちしております。
(ハインさんはもうドクオ君との文戟が決まっているので、これ以上重複は出来ませんが)


('A`) だが、この発言はつけ入る隙きがある

('A`) この場合、厳密に言えば、禁じられているのはハインの文戟だ

('A`) つまり一つ文戟を仕掛けたものは、それとは別に文戟をすることは出来ない

('A`) 思い出して欲しい、俺は一つ文戟を「仕掛けられている」

('A`) もし、仕掛けられた場合でも重複が不可能なら、ハインだけでなくドクオもここで禁じられなければならない

('A`) すなわち、俺の重複は禁じられていない

('A`) ご理解いただけたかな?

774名無しさん:2018/09/27(木) 23:08:48 ID:NxaVLMNc0
遊戯王のチェーンみたいなこと言い出した

775('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/27(木) 23:14:32 ID:ouZTyDFY0

('A`) ククク…

('A`) 言っておくが論理学的にも俺の主張は完全に正しい

('A`) 総帥とかいう輩の手抜かりさこれは

('A`) この時ドクオ側に言及しなかった事が運の尽きよ…


('A`) 文戟状態とは、挑んだ側と挑まれた側が存在し

('A`) 挑んだ側の新しい文戟は禁じられてるが

('A`) 挑まれた側が新たに挑む場合と、新たに挑まれる場合に関しては

('A`) 何も言及されてない

776从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/27(木) 23:18:50 ID:sViutEd.0
从 ゚∀从 「呼んだか?」

从 ゚∀从 「……ドクオはさっき言ったな」

从 ゚∀从 「もしチャレンジャーがいなければ俺が相手になるぞ、ってな」

从 ゚∀从 「なおるよ! オレとヤろうぜ!」

从 ゚∀从 「ポイント全部かけるぜ!」

从 ゚∀从 「オレとヤるかブサイクとヤるか選べッ!」

777('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/27(木) 23:20:24 ID:ouZTyDFY0

('A`) チッ…邪魔が入ったか…!

('A`) 俺の美しい論理を台無しにしおって…!

778Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/28(金) 01:27:54 ID:ctp7f5LE0
Σz ゚ー )リ

Σz ゚ー )リ …え、私が仕掛けた二つの文戟はどうなるんですかね…?

779( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/28(金) 22:14:18 ID:AlK9o/FE0
( ^ω^)「なんで君ら昼ドラの肉体関係みたいな事になってんだお」

780('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/28(金) 22:24:09 ID:Af3C6JnE0

('A`) 一次大戦前のヨーロッパ並に複雑に入り乱れていけ

('A`) それとも蛇の性交のように

('A`) 敵の敵はやっぱり敵で味方の味方も敵だったりしろ

('A`) 所構わず相手を選ばず文戟仕掛け

('A`) 全てを戦火で焼き尽くせ

('A`) その灰の中から新たな戦火の火種が


('A`) ところで、なおるよ! はまだ出てこないのか?

781('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/29(土) 09:45:08 ID:MMNYIsjw0
('(゚∀゚∩ 遅れてすまないんだよ!
('(゚∀゚∩ 文戟自体は内心希望してたけど相手が二人かぁ……少し困った展開になりつつあるんだよ…
('(゚∀゚∩ ドクオとハイン、どちらもこの戦いでは存在を示している大物、どちらを相手取っても不足はないんだよ!
('(゚∀゚∩ それにどちらに勝ってもポイントは5以上になるんだしね
('(゚∀゚∩ 正直どっちともやってみたいってのはあるんだよ…・・・

('(゚∀゚∩ というわけでコンマで決めるんだよ!

コンマ偶数→ VSドクオ
コンマ奇数→ VSハイン

782('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/09/29(土) 09:48:58 ID:MMNYIsjw0

('(゚∀゚∩ というわけで僕は在学を掛けてドクオと文戟するんだよ!

('(゚∀゚∩ 正直いつか倒したい相手だったし!

('(゚∀゚∩ ハインさん、申し出ありがとうだよ!ポイント全部というのはとてもありがたいけど少し待っていてだよ!この試合に勝って在学を決めたら次はあなたに挑むんだよ!首を洗って待ってろだよ!

('(゚∀゚∩ というわけで書き溜めに戻るんだよ……

783('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/29(土) 14:54:54 ID:/ogIK65o0

('A`) 運は俺にある

('A`) ツキと口先だけの男を侮るなよ

('A`) 最終日にまた会おう

784从 ゚∀从 ◆ogHcBy0QF6:2018/09/29(土) 16:47:42 ID:bAFez.pw0
从 ゚∀从 「……フラれた……このオレが……」

从 ;∀从

785( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/30(日) 20:54:14 ID:Zqh46icI0
( ^ω^)「わぁい!やっとプロットできたお!死にたい!」

( ^ω^)「今回の割と自信あるんだけど誰か文戟しないかお?
      後出し臭くて許されるか不安だけども」

786(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/30(日) 21:41:26 ID:612oM9mY0
>>785
(-@∀@) 「僕でいいならやるかい?」

(-@∀@) 「まだ作品の方向が決まってないけれど」

787( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/30(日) 21:52:48 ID:Zqh46icI0
>>786

(*^ω^)「ワッショイ!勿論よろしくだお!」

( ^ω^)「何賭けるお?
      これは僕が挑戦者扱いになると思うから適当に決めてくれていいお!」

( ^ω^)「言っとくけど今回の僕はマジで強いお!多分蟻とかなら一撃だお!」

788Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/30(日) 21:53:56 ID:mJW6HKfA0
Σz ゚ー )リ  私、ブーンくんとなら…

Σz*゚ー )リ 文戟、したいかも(はーと)

789Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/30(日) 21:55:51 ID:mJW6HKfA0
Σz ゚ー )リ アッ一瞬の隙をアサピーに抜かれた…

790(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/30(日) 22:06:17 ID:612oM9mY0
>>789
(-@∀@) 「はっはっはっはっは」

>>787
(-@∀@) 「お題は品評会と同じ『すくう』」

(-@∀@) 「賭けるものは。そうだな・・・」

(-@∀@) 「ポイントの差額を四捨五入して、」

(-@∀@) 「3ポイントってのはどうだい?」

791名無しさん:2018/09/30(日) 22:06:40 ID:HweYIcX20
スニフィ好戦的だな

792( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/09/30(日) 22:12:25 ID:Zqh46icI0
>>788

( ^ω^)「この淫乱文戟家め!また今度相手してやるお!」

( ^ω^)「活きのいいピチピチドラゴン娘とかめっちゃ良いよね!」

>>790

( ^ω^)「僕としては勿論構わんけど……」

( ^ω^)+「本当にそれでいいのかお?」

( ^ω^)「僕は今回“挑戦者”なんだお?そしてアサピーは“防衛者”……」

( ^ω^)「つまり」

( ^ω^)「僕の全ポイントと、アサピーの半ポイントを賭ける事だって可能なんだお?」

( ^ω^)「それを踏まえた上で問題ないと言うのであれば、その条件で良いお!」

793(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/09/30(日) 22:22:18 ID:612oM9mY0
(-@∀@) 「勝者は総合順位が上がり、敗者は下がる」

(-@∀@) 「そのほうが自分の実力が分かるってもんだ」

(-@∀@) 「どれくらいのものができるかは分からんが文戟を受けてくれて嬉しいよ」

794Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/09/30(日) 23:54:11 ID:mJW6HKfA0
Σz ゚ー )リ …

Σz ゚ー )リ 自分の…

Σz ゚ー )リ 自分の存在を賭けて戦うのって…

Σz ゚ー )リ それ以上の幸福がこの世界にある?

Σz ゚ー )リ たとえこの『酒蔵スニフィ』が仮初のアバターだとしても……

Σz ゚ー )リ そこを貫通して、創った作品の中身で純粋評価されるという快楽は、現実でもそうそう味わえる物ではないよ

Σz ゚ー )リ 普通は、どんな力を作品に込めても、名前や派閥や系統でまず見られて、その文脈の上でしか戦えない…

Σz ゚ー )リ そこから、そんなしがらみから抜け出せる、ここは……

Σz ゚ー )リ …

Σz ゚ー )リ 楽しみだよ、これからみんなと作品を並べるの

Σz ゚ー )リ いろんな人と文戟するのが楽しみ

795('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/09/30(日) 23:58:24 ID:5q/nufm20

('A`) (何いってんだこいつ…)

('A`) (AAが付いてる時点で仮初めの個は特定されてるんだよ)

('A`) (回を重ねるごとに文脈はこのAAに結晶していく)


('A`) (毎回AAを変える気か…?)

796名無しさん:2018/10/01(月) 00:50:57 ID:MChVlkBY0
文戟の重複とかについて、一旦落ち着いて整理した方がいい気がする。見てて面白いけど、総帥への負担半端ないんじゃない?

797( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/01(月) 01:04:15 ID:012//QkM0
( ^ω^)「というかそろそろ自分らで集計するようにした方が良い気もするお」

( ^ω^)「集計結果、得点、順位発表」

( ^ω^)「それと文戟の結果発表」

( ^ω^)「流石に今回からいきなり得点と順位を生徒がやるのは無理だけど……
      そろそろ文戟位は自分らで集計した方がいい気がするお」

( ^ω^)「てなわけで、試しに今回の僕vsアサピーの結果については生徒で集計してみたいんだけども……」

( ^ω^)「当事者が結果発表っていうのもなんかアレだし、誰か集計してくれる生徒居ないかお?」

( ^ω^)「居なければ僕が自分でやっちゃうお!わびしい!」

(;^ω^)「無論アサピーが同意してくれたらだけども!どう思うお?」

798Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/01(月) 12:51:42 ID:0..tKHeU0
Σz ゚ー )リ うーん、私も自分に迷惑かかる分にはいいけど、文戟抱えすぎて人様の負担を増やすのは嫌かしら

Σz ゚ー )リ 投稿期限は据え置きとして、ビーグルちゃんとの文戟の集計(方式が決まってないけど)は投稿期限の更に一週間後とかに回そうかしら

Σz ゚ー )リ ビーグルちゃんも、それで良いかしら?

799(-@∀@) ◆q5Dei.01W6:2018/10/01(月) 13:02:08 ID:o7GwrQnI0
>>797
(-@∀@) 「僕は構わないよ」

(-@∀@) 「ひとつやってみよう」

800Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY:2018/10/03(水) 00:36:38 ID:y1kobPXg0
Σz ^ー )リ ふふふ…

Σz ^ー )リ 作品がいい感じに仕上がってきたよ(やっべえビーグル戦の文戟がまるで出来てねえーーーーー)

Σz ^ー )リ どれだけポイントが取れるか楽しみになってきた(このままじゃトリップ爆発する〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)

Σz ^ー )リ (がんばろう日本)

801Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:07:21 ID:ap8GyIuU0
Σz ゚ー )リ これから、vs 【▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.】戦の作品を投下させていただく

Σz ゚ー )リ 念のため言っておくと、これは10月4日の午前10時が締め切りで【学園もの】がテーマの、品評会とは別の野良文戟である

Σz ゚ー )リ その勝敗に関しては品評会が完全に終了してからの落ち着いた期間に判定を行う

Σz ゚ー )リ まだ判定方法も決まっていないので、4日10時の締め切りより後に【▼・ェ・▼ ◆a7eydlwZI.】と話し合って判定方法を決定したい


Σz ゚ー )リ では改めて、作品を投下させていただく

802Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:09:51 ID:ap8GyIuU0
(´・ω・`) あ、モララー

( ・∀・) うす

('A`) よお、おつかれ

(´・ω・`) お、ドクオも

( ・∀・) テストどうだったよ?

(´・ω・`) 大体八割は取れそう

('A`) ちょっとミスった

( ・∀・) お前のちょっとミスったってのは満点無理かもってやつだろ

('A`) まあな、お前は?

( ・∀・) ぼちぼちだよ

(´・ω・`) まあ、みんないつもの感じだね

('A`) そういうこったな

(´・ω・`) モララー部活無いでしょ、放課後どうする?

( ・∀・) スタバ行くか? スタバ

(´・ω・`) 青春すぎでしょ、カラオケとかでいいよ

('A`) それもいいけどよ、お前らさ

(´・ω・`) うん?

('A`) ……ククク、

( ・∀・) なんだよ気持ち悪いな

('A`) もしかしなくても、お前ら二人とも、デレの事が好きだろ?

(´・ω・`)

( ・∀・)




[( ´・ω・`)( ・∀・)デレに恋しているらしいようです ('A` )]

803Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:13:26 ID:ap8GyIuU0
(´・ω・`) は?

( ・∀・) 何言ってんだお前

('A`) いや、そう照れることは無いぞお前達

(´・ω・`) 僕、なんか聞き間違いしてない?『お前らデレのこと好きだろ』って言ってる?

('A`) うん

( ・∀・) ついに気が狂ったか

(´・ω・`) 大丈夫? へんな恋愛漫画でも読んだ?

('A`) いやいや待てよ、これには根拠が四つほどあるんだ、少なくとも漫画とかゲームとかそんなチャチなもんの影響じゃあ断じてないぜ

( ・∀・) 一つの発言の中で矛盾を起こすのをやめろ

('A`) いや、お前ら、そうやってうやむやにしようとしてる事自体がもはや根拠の一つだからな


【根拠①:デレへの恋愛感情の話をうやむやにしようとする】


(´・ω・`) 根拠……?

( ・∀・) 根拠って言葉にドクオという不名誉を着せないであげてほしい

('A`) 誤用乱用と正すならともかく俺の人権の価値を下げるな

804Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:17:04 ID:ap8GyIuU0
( ・∀・) で、放課後どこ行く?

('A`) そっちに戻るの?

( ・∀・) 戻さない理由があるか?

(´・ω・`) モララーはなんでカラオケ嫌なの?

( ・∀・) 嫌ってわけじゃねえよ、スタバの新しいメニューがテスト期間中に発売されたんだよ

(´・ω・`) でもテストの疲れはカラオケで吹っ飛ばすのが恒例じゃん

('A`) おい

( ・∀・) うん? ドクオはカラオケとスタバどっちがいいわけ?

('A`) お前らそうやって話題を逸らそうとしても無駄だぞ、逆に肯定してるようなもんだからな、それも根拠に追加しておく


【根拠②:デレの話題からあからさまに話題を逸らそうとする】


(´・ω・`) さっき挙げたのとダダ被りじゃん

( ・∀・) まずお前の話の引き込み方があからさまに強引だろうが

('A`) 世に事実を示すのには時に強引さが必要だ

(´・ω・`) その話がくだらなさすぎて無視したいという可能性を考慮していただきたいんだけど

('A`) 事実は下らなくないぞ

( ・∀・) その与太話と、テスト明けの楽しい放課後にどこ行くか決めるのと、どっちが大事だよ?

('A`) この話題だ! 妨害はそれくらいにして、そろそろ本当の根拠を述べさせろ

(´・ω・`) ドクオ、もしかしてさっきからマジで言ってんの?

('A`) マジに決まってんだろハゲ

(´・ω・`)

('A`) 待て、構えるなショボン、黒帯の拳は食らったらマジで死ぬ、あの、スイマセンほんとあの、ちゃんと説明させていただきますハイ、調子に乗ってすいません

805Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:20:29 ID:ap8GyIuU0
('A`) でだな、根拠その三だが

( ・∀・) 一と二はそのままでいいのかよ

('A`) 根拠三だが、お前ら二人とも、デレの誕生日キッチリ覚えてたろ? 当日そういう風に見えたんだが


【根拠③:二人ともデレの誕生日を覚えていたっぽい感じだった】


( ・∀・) そうだっけ

(´・ω・`) まあ、僕は覚えてるけど

('A`) おっ恋敵同士でそれぞれ反応の違いが出たぞぉこりゃ見ものだ

(´・ω・`) 死ぬほどうぜえ

( ・∀・) 処す? 処す?

('A`) いやあ待て待て、な、拳を解いて握手しよう、とりあえずデレの誕生日が先週にあったわけだが、その時のことを話そう

('A`) ホワンホワンホワン

(´・ω・`) なんの効果音だよ

('A`) 回想の音だ

('A`) んんっ、さて、あの朝、僕はいつものように一番乗りで教室に来たつもりでした…

( ・∀・) 何だその口調

('A`) ですがその朝、何故か女子達が何人か先に来ていて、教室に入った僕を怪訝そうに睨んだのです

( ・∀・) あの日はデレのサプライズやったんだっけ?

(´・ω・`) ペニサスとか中心になってね

('A`) ちゃんと回想させろよ

( ・∀・) その口調でやってたら回想だけで一時間かかりそうだからなんとかしろ

('A`) せっかちだな、つまり要所を掻い摘んで話すと、教室に入ってきた男子の中で、お前達だけがやたら冷静だったんだよ

( ・∀・) ほう?

806Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:24:49 ID:ap8GyIuU0
('A`) モララーはデレが登校してくるのを今か今かと教室の入り口で待ち構えてる女子の群れに表情一つ変えず平然と入って来やがった

('A`) ショボンに至っては、女子の群れが何なのかとぼやいた俺にデレの誕生日だからと教えてくれたろう

('A`) ククク、両名、好きな子の誕生日を覚えていたから、サプライズ待ちの異様な状況にも臆せず行動できたのだろう?

(´・ω・`) うーん、でもモララーはいつもこんな感じでしょ

( ・∀・)こんな感じってのは?

(´・ω・`) 顔が崩れる方が珍しいじゃん

('A`) まあそうだけど

(´・ω・`) あと、僕、デレと小学校から一緒なんだよね

('A`) えっなんだよその新情報

(´・ω・`) うちの小学校人数が少なかったから、誰かの誕生日にはサプライズでお祝いするのが恒例になってたんだよね

('A`) つまりそれで覚えたと?

(´・ω・`) 今でも学年全員分誕生日は覚えてるよ、僕そういう時はだいたい幹事役だったし

('A`)

( ・∀・) ではドクオがクソみたいな見当外れを起こしたところでスタバに行こう

(´・ω・`) カラオケね

('A`) 待て! まだだ、まだ根拠はある、まだ終わらんよ!

(´・ω・`) えぇ…まだやるの?

( ・∀・) 楽しく遊べる時間が減っていくぞ、早くしてくれ

807Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:28:59 ID:ap8GyIuU0
('A`) 根拠四は食堂の席取りだ!

(´・ω・`) 当初言ってた四つの根拠が出尽くしたけど、もうこれで終わる?

('A`) いや、根拠は増えたりするものだよ、今現在根拠は六つになっている

( ・∀・) おい、やっぱり最初の二つは適当に根拠ってことにしただろ

(´・ω・`) 根拠、減ってもいいんだよ

('A`) うるせえ、とにかく、食堂の席をどこにするかお前らに決めさせると、何かしらデレ関連項目が見つかってくるんだよ!


【根拠④:食堂の席の選び方がデレと関連づけられる】


( ・∀・) デレ関連項目って何だよ

('A`) 今から説明しよう、まず、お前らはデレを見ることのできる席に座らない!

( ・∀・) ……???

(´・ω・`) …何? 純粋に意味が分からないんだけど

( ・∀・) デレが好きだってんなら普通はデレが見えるとこに座るだろ

('A`) 推測だが、デレが視界に入ってるとそっちをチラチラ見てしまうからではないか?

( ・∀・) ほお? なんとなくまともな推論に聞こえるな

(´・ω・`) モララー、今までのガバガバ理論に比べて今回が比較的マシなだけだと気付いて

('A`) フッ…徐々に俺のペースになってきたな

(´・ω・`) なってねえよ

808Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:32:14 ID:ap8GyIuU0
('A`) あとお前ら、なんとなくだけど、デレが食堂出る時に俺たちのそばを通るような気がする感じの席を選ぶだろ?

( ・∀・) おっ提示がすごくフワッとし始めたぞ

('A`) そう、フワッと、匂いとか、嗅ぎたいんだろ?

( ・∀・) いや別に

('A`) 俺は嗅ぎたいよ?

(´・ω・`) そんなんだから女子から避けられるんだよドクオ

( ・∀・) 人間やめて豚になれ

('A`) 辛辣〜

(´・ω・`) 順当の間違いでは?

('A`) まあそれはそれとして、何より確定的なのが、お前ら、俺が最近席選ぶとやたら不機嫌だよなぁ!?

( ・∀・) あーたしかに

(´・ω・`) それはそうかも

('A`) フ、わざとデレが見えたり逆に一切関連の無い席を選んでるからな! 逆説的にお前らが先の二つの席を選ぶ思考ルーチンも証明されるというわけだ

(´・ω・`) だってドクオが席選んだ時、スゲえニヤニヤしててなんか気持ち悪いんだもん…

( ・∀・) 飯が不味くなるからやめてほしいんだよなあの顔

('A`)

(´・ω・`) 要するに、僕らがデレを好きっていう証拠をでっち上げられて嬉しいという邪な笑みだよね

( ・∀・) あー気持ち悪いはずだわ、外面も悪ければ内面も悪い、最悪すぎる

('A`)

('A`) 精神攻撃で反撃するのも根拠にしておくからな!!


【根拠⑤:追及者を精神攻撃で撃退しようとする】


( ・∀・) はいはい…

:('A`): 好きでこんな顔と性格になったわけじゃねえぞ!!!

(´・ω・`) 分かったよ

809Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:34:23 ID:ap8GyIuU0
:('A`): 根拠六はなぁ

(´・ω・`) ドクオの心が折れかけてる、カラオケまであと少しだよモララー

( ・∀・) むしろまだちゃんと出せる根拠があったのかと驚いてるとこだよ、スタバな

('A`) 根拠六は、下校の時間だ。お前らは下校時間に何かと融通が利くのを利用して、デレと同じくらいの時間に帰る


【根拠⑥:二人ともデレと同じくらいの時間に帰る】


(´・ω・`) またフワッとしてんなぁ

('A`) 匂いが?

(´・ω・`) つっこまないよ

( ・∀・) 同じくらいの時間って、どういうことだよ?

('A`) 知っての通り、デレは陸上部だ……それもエースだよな

( ・∀・) よく集会で表彰されてるよな

('A`) 調べてみたところ、彼女の帰りは練習で遅くなって夜八時くらいになる事もよくあると分かった

(´・ω・`) へえ

( ・∀・) ちなみにそれどうやって調べたんだ?

('A`) 一ヶ月半の張り込みの結果だ、足で稼いだ確かな情報だぜ

(´・ω・`) ストーキングか

( ・∀・) 今お前と友達をやっていられる最低のラインまで来てるぞドクオ

('A`) だから張り込みだっつの、しかもお前らの動向調査も兼ねてのな!

( ・∀・) 夜八時まで張り込むその情熱を他の何かに使えよ帰宅部

('A`) 余計なお世話だ美術部、そう、美術部モララー!

( ・∀・) なんだよ、急に

('A`) 美術部は活動自体は七時までに終わるらしいじゃないか、ええ? モララーさんよ

( ・∀・) それがどうした

810Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:40:27 ID:ap8GyIuU0
('A`) だというのに、お前は七時に帰る時もあるけど割と七時半とか八時とか八時半とか九時に帰るみたいだな!

(´・ω・`) 最大誤差が前後1時間あるのは『同じくらいの時間』って言っていいのドクオくん

('A`) いや、そもそも活動時間をオーバーしてデレを待ち構えてると言えなくもない時間に美術室から出ていくからOKだ

(´・ω・`) お前の頭の中では何がどうなってOKになってるんだよ

('A`) モララー、吐け! お前はデレを待って、帰り道が一緒になるくらいの時間に美術室を出ていくんだろう!?

( ・∀・) 普通に制作が長引くとそれくらいの時間になってるだけなんだが

('A`) 一言で済まさないで

( ・∀・) 一言で済まされるガバガバ根拠を使うな

('A`) 美術室から外を見て下校するデレを眺めたりしないの?

( ・∀・) 制作に集中してるから外なんて見ないが

('A`)

('A`) いや、しかし、まあ、あれだ、うん

( ・∀・)

('A`) うん!うん、うん!

( ・∀・) 幼児退行してもかわいくないしただただキモい

(´・ω・`) お前何も押し通せてないし根拠がガバガバなのを全く誤魔化せてないからな

('A`) ……ショボン! 今度は余裕こいてるお前の番だ

(´・ω・`) はぁ…

('A`) 溜息で返事するな

( ・∀・) 溜息で返事されるような話題提供しかしてねえんだろお前が

('A`) いや、ショボン、お前にも下校時間に関する根拠はある、上手く回避できるかな!?

(´・ω・`) 回避される事前提に殴りかかる悲哀、侘び寂びだね

811Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:43:23 ID:ap8GyIuU0
('A`) ショボン、お前、毎週火曜と木曜の夜八時丁度にこの辺りを私服で歩いてるのは何故だ?

(´・ω・`) ちびっこ空手教室のバイトの帰りだけど

('A`)

( ・∀・) 一言で済まされたな

(´・ω・`) うちの道場のイベントの一つでさ、時給いいんだよね

('A`)

('A`) あっもしかして、デレの下校時間に合わせてそのバイトを始めたのかぁ〜〜?

(´・ω・`)

('A`) 分かった次行こう、な、うん、拳を下ろしてくださいおねがいします、うん

( ・∀・) そろそろ根拠を数打ちゃ当たるって訳でもないことに気づけよ

812Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:46:15 ID:ap8GyIuU0
('A`) 次の…えーと、次は根拠いくつだっけ

( ・∀・) 次は七

(´・ω・`) 自分で覚えてろよ

('A`) 根拠七、ああ根拠七…最後の根拠だな

(´・ω・`) やっと終わりか

('A`) ……ククク!!

( ・∀・) なんだ、悪魔に取り憑かれたか?

(´・ω・`) 死人みたいな顔してるしとっとと成仏して

('A`) ……デレには彼氏がいるんだが

( ・∀・) この前別れたろ

(´・ω・`) ジョルジュでしょ? もう今別の娘と付き合ってるよ

('A`)

('A`)

('A`) 何で知ってんだよ?

(´・ω・`) いや君が机に突っ伏して寝てる時に、教室でデレが女子達に慰められてたよ

('A`)


【根拠⑦:デレに彼氏がいるって言えば動揺する予定だったんだけど?お?】


('A`) お?

(´・ω・`) 突然内藤にならないで

813Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:46:56 ID:ap8GyIuU0
( ・∀・) 大方、『デレに彼氏がいるんだが』の文言で動揺したところを根拠に挙げようとしてたんだろ

(´・ω・`) 見え見えすぎるし、意地汚いし、そもそもみんな知ってる情報を自分しか知らないと思ってたのが哀れだよね

( ・∀・) 張り込みしたりするのもいいけど、誰がどんな情報握ってるかちゃんと知らないとだし、クラスの中の事くらい把握しておけよな

('A`)

('A`) い……いや、お前ら、

('A`) お前ら、反応が早すぎる、早すぎるぞ、ははは、


【根拠⑦(訂正版):デレの情報に対して反応が早すぎると思う】


( ・∀・) とっととガバ理論に付き合うのをやめたいだけなんだけど

('A`) はははは!

(´・ω・`) カラオケ行こうか?

( ・∀・) 俺スタバがいいな






ζ(゚ー゚*ζ 〜♪

ζ(゚ー゚*ζ 〜♪ 〜〜♪

ζ(゚ー゚*ζ …あら?

814Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:48:56 ID:ap8GyIuU0
('A`) まだ…まだ根拠があるはずだ…

( ・∀・) 俺やっぱスタバ行きたいんだよね、売り切れる前に食べてみたいし

(´・ω・`) 洒落てるねえカラオケの方がいいけど

('A`) そもそもモララーお前、なんでデレと二年間同じ委員会なんだ???本当は好かれてんじゃないのか???好きになっちゃえよ

( ・∀・) 図書委員を決めるの二年連続でくじ引きだったろ

(´・ω・`) どんだけクラスの行事に興味無いのよキミ

( ・∀・) ああホームルームの時突っ伏してるから分からないんだ…

('A`) 死ねーッッ みんな死んじまえーッッッ

(´・ω・`) かわいそう……

ζ(゚ー゚*ζ ショボン、モララーくん、それにドクオくん!

(´・ω・`) あ、デレ

ζ(゚ー゚*ζ こんにちは!

( ・∀・) よう、どうした?

ζ(゚ー゚*ζ 部活が無いから暇でね! ちょっと声かけただけ、三人とも何してるの?

('A`) 僕は一生無職です

ζ(゚ー゚;ζ え、ドクオくん、どうしたの?

('A`) 私は蛆虫です

( ・∀・) いつもこんな感じだから…

ζ(゚ー゚*ζ そ、そうなの?

('A`) そう私は蛆虫…

815Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:51:47 ID:ap8GyIuU0
( ・∀・) ちょっと拗ねてるだけだ、なまじ自分の頭に自信がある分、意見が通らないとすぐこうなるんだよ

ζ(゚ー゚*ζ ……そっか

( ・∀・) ほっときゃいいと思うぞ

ζ(゚ー゚*ζ うーん

('A`) ……蛆虫って蛾になるんだっけ、蝶になるんだっけ

(´・ω・`) ハエだろ

('A`) プーーーーーーーーン!!

(´・ω・`) 内藤になるな

ζ(゚ー゚*ζ ドクオくん

('A`) はい?

('A`) あ、うるさかったですか?

ζ(゚ー゚*ζ あのね、

ζ(゚ー゚*ζ 意見が通らなかったり、人とうまくいかない事って良くあるけど、案外、近くにいる友達って、自分のいいところをたくさん知ってるんだよ

('A`)

('A`) アッハイ

ζ(゚ー゚*ζ ね、ショボン、モララーくん、ドクオくんのいいところたくさん知ってるでしょ?

(´・ω・`) まあ、たくさんかは分からないけど、勉強関連で恐ろしく助かってるところはあるね

( ・∀・) あーそうそう、テストの範囲の解説とか先生の話より分かりやすかったりはするよな

('A`) …

816Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:53:15 ID:ap8GyIuU0
ζ(゚ー゚*ζ 他には?

(´・ω・`) あーゲーム強すぎて殺したいとか

('A`) それはてめえが弱いだけだろ

( ・∀・) お前とゲーセン行くと格ゲーで勝ちすぎて終わらなくて色々回れねえしな、面白いものは見られるけど

ζ(゚ー゚*ζ うふふ、その感じだと、まだ他にもあるでしょ?

(´・ω・`) まあ、挙げればまだいくつかあるね

( ・∀・) 実際良いところがなきゃこんな奴と付き合わねえよ

('A`) 褒めてるようで貶してるよなソレ?

ζ(゚ー゚*ζ まあまあ、ドクオくん

('A`) ハイ

ζ(゚ー゚*ζ 自分で自分をダメだと思う事があったり、友達とぶつかったりしても、君のいいところは無くなったりしてないの

ζ(゚ー^*ζ 分かったでしょ、ね、元気出して!

('A`) ……!

('∀`) ハイ!

ζ(^ー^*ζ うん!

817Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:54:39 ID:ap8GyIuU0
(´・ω・`) …デレって、昔からなんだけど、やっぱりすごくプラスの力があるなあ

( ・∀・) ああ、ドクオのあのひねくれを中和しちまうとはな

( ・∀・) デレがジョルジュと別れてから、野郎連中からの人気が再度高まったのも頷ける

(´・ω・`) …ドクオなりに、僕らの幸せを考えて、どっちかがデレと付き合ってほしいとか考えたのかもね

( ・∀・) はは、ありうる…そういう小学生みたいなところあるしなコイツ

(´・ω・`) ははは

(´・ω・`) ……

(´・ω・`) ところで、モララー

( ・∀・)あ? なんだよ

(´・ω・`) 君さ、本当はデレの事好きだけど、ドクオに看破されるのがなんか悔しくて意地になって否定してたりとかしないよね

( ・∀・)

( ・∀・)何? どういうことだ?

(´・ω・`) いや、そうだったら面白いなって思っただけだよ

( ・∀・)

( ・∀・)そういうお前こそ、実は言われた事が全部図星だけど上手くごまかしたりしてんじゃねえの?

(´・ω・`)

(´・ω・`) おいおい、僕はそんな短編コメディの主人公になるつもりはないよ

( ・∀・)…

( ・∀・)…ま、そうだよな

(´・ω・`) うん

( ・∀・)

(´・ω・`)

818Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 01:57:21 ID:ap8GyIuU0

ζ(゚ー゚*ζ あ、じゃあ私これから友達と用があるから!

(´・ω・`) あ、うん

( ・∀・) またなデレ

('∀`) ありがとうデレさん!

ζ(゚ー゚*ζ どういたしまして!




ζ(゚ー^*ζ じゃあ、またね!

(*'∀`) じゃあ、また!

(*・∀・) またな

(*´・ω・`) またね、デレ




('∀`) …

('A`) ふぅ

('A`) なあ、ショボン、モララー…

(*・∀・)

(*´・ω・`)

('A`) おい?

Σ(´・ω・`)

Σ( ・∀・)

(´・ω・`) うん、ど、どうした? また次の根拠?

( ・∀・)オイ、いい加減諦めろよな、く、くどいぞ?

('A`) いや…

819Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 02:01:27 ID:ap8GyIuU0
('A`) 俺、デレの事がちょっと好きになりそうだ

(´・ω・`)

( ・∀・)

('∀`) …あの人は、なんて素晴らしいんだ! すごくいい人じゃないか!

(´・ω・`) ……

(´・ω・`) …はぁ、まったく、付き合ってらんないよ

( ・∀・)ああ、本当に価値のない時間だったな、とっとと行こうぜ

(´・ω・`) カラオケに?

( ・∀・)スタバに

('∀`) 正直、素性が見えないから心配してたんだが、お前らがデレ好きになるのもちょっと分かるかもなーって思ったぞ

(´・ω・`) だから違うって

( ・∀・)好きじゃねえっての

('∀`) んもー強情だな二人とも

('A`) じゃあとりあえずスタバ行ってからカラオケ行こうぜ

( ・∀・)お、その手があったか

(´・ω・`) ま、その折衷案でもいいけどさ

('A`) 俺がいて助かったろ?

(´・ω・`) まあね

( ・∀・)ふん、ま、そうだな

('A`) さ、行こうぜ、楽しめるうちによ







820Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/04(木) 02:02:30 ID:ap8GyIuU0
Σz ゚ー )リ 投下は以上です

Σz ゚ー )リ 品評会の作品もがんばるぞ〜〜〜

821名無しさん:2018/10/04(木) 02:04:56 ID:Hv0gM5cQ0
みんな男子してるな
デレちゃんのこと好きすぎたろ
俺?お、俺は別にそーでもないよ

822名無しさん:2018/10/04(木) 02:23:51 ID:8BZrJDac0
マジ?じゃあ、俺狙っちゃうかな
投下乙

823名無しさん:2018/10/04(木) 08:47:53 ID:7c9hCf2k0
テンポ良くて面白かった


824名無しさん:2018/10/04(木) 11:08:26 ID:5YSbisVU0
デレちゃん可愛いし男子たちが男子達してて好き

825(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:18:07 ID:1W0hEZII0
(-@∀@) 「投稿ラッシュ前に間に合ったぞ」

(-@∀@) 「投下だよ」

826(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:18:31 ID:1W0hEZII0

( ・∀・) 「のどが渇いたな」

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( ・∀・) 「お、自動販売機だ」

( ・∀・) 「そしてポケットには150円」

( ・∀・) 「こりゃあちょうどいい」

827(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:18:53 ID:1W0hEZII0
( ・∀・) 「さてどれにしようかな」

( ・∀・) 「・・・」

( ;・∀・) 「あ」

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( ;・∀・) 「手が滑って50円がドブに落ちてしまった」

( ;・∀・) 「やっちゃったな」

( ・∀・) 「仕方がない。家まで我慢するか」


     「「お困りかね!!!!」」

828(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:19:16 ID:1W0hEZII0
( ・∀・) 「だれだ!?」


  ( ^ω^)('A`) ばあああん

829(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:19:40 ID:1W0hEZII0
( ・∀・)

( ;・∀・) 「どちら様?」

  ( ^ω^)('A`) ばあああん

( ・∀・) 「いや、ばあああんじゃなくて」

  ( ^ω^)('A`) ばあああん

( ・∀・) 「まいったな」

( ^ω^) 「・・・」

( ^ω^)つ◇ スッ

( ・∀・) 「ん?紙?」

830(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:20:06 ID:1W0hEZII0
( ・∀・) 「なんか書いてあるな」

( ・∀・) 『お、お前たちはまさか』

( ^ω^) 「フッフッフッ、ようやく気づいたかお」

('A`) 「クックックッ、さすがは俺の見込んだやつだ」

( ・∀・)

( ・∀・) 「会話が進んだ!!」

831(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:20:28 ID:1W0hEZII0
( ^ω^) 「僕らのことを知っているとはなお」

( ・∀・) 「いや、知らないよ。誰だよ」

( ^ω^)('A`)

( ・∀・)

( ^ω^)('A`)

( ・∀・)

( ・∀・) 『ま、まさかこんなところでご当地守る戦隊ブンドクジャーにあえるなんて』

( ^ω^) 「フッフッフッ」

('A`) 「クックックッ」

832(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:20:52 ID:1W0hEZII0



ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです

833(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:21:14 ID:1W0hEZII0

('A`) 「さ、面倒な話も済んだところで」

( ^ω^) 「お話しましょうお」

( ・∀・) 「何度も言ってるけどお前ら誰だよ」

( ^ω^) 「えー、そちらについては先程お渡しした名刺に書いてありますお」

( ・∀・) 「急に言葉が丁寧になったね」

( ;・∀・) 「てか、名刺?そんなん貰って・・・」

( ・∀・) 「あ、あの紙か」

('A`) 「クックックッ、さすがは俺の見込んだやつだ」

( ・∀・) 「うるさいよ」

834(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:21:42 ID:1W0hEZII0
( ・∀・) 「なになに」

( ・∀・) 『我々ブンドクジャーはご当地ヒーローになるために』

( ・∀・) 『日頃の成果を十分に発揮し皆さんのためになるよう努めます!!』

( ・∀・) 「選手宣誓かな」

( ^ω^) 「つまり、ご町内の皆さんのお手伝いをすることで」

('A`) 「街をより良いものにするとともに」

( ^ω^) 「ご当地ヒーローになるくらい有名になりたいんだお」

( ・∀・)「へえ」

835(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:22:04 ID:1W0hEZII0
('∀`) 「やがてテレビや雑誌に紹介されちゃったりして」

( ^ω^) 「それがきっかけで番組が作られちゃったりしちゃったりして」

('∀`) 「おもちゃやフュギアが飛ぶように売れちゃったりして」

( ^ω^) 「フッフッフッ」
('A`) 「クックックッ」

( ;・∀・) 「生臭いヒーロだな」

( ^ω^) 「この壮大な夢のためにも356日パトロールしているお」

( ;・∀・) 「ずっとしてるじゃないか。仕事とか無いの?」

('A`) 「まあ、強いて言うなら」

('∀`) 「街の平和を守るのが仕事かな?」

( ・∀・) 「無職かよ」

836(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:22:27 ID:1W0hEZII0
('A`) 「さて、我々の紹介が済んだところでそろそろ本題と参りましょう」

( ^ω^) 「あなたの困ったことはなんでございましょうかお」

( ・∀・) 「ほんとに良いの?」

( ^ω^) 「もちろんだお。できる限りのことをするお」

( ・∀・) 「そんなに言うなら頼むけど・・・」

( ・∀・) 「50円をドブに落としてしまったんだ」

( ^ω^) 「おおなんという悲劇お」

('A`) 「我々がなんとかせねば」

('A`) 「しかし、それならばすることは決まったな」

( ^ω^) 「こんな時はプランEだお」

( ・∀・) 「そんな大げさな」

('A`) 「危ないからあなたは下がっててください」

( ;・∀・) 「危ないの!?」

837(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:22:47 ID:1W0hEZII0
('A`) 「出たな、自動怪人ハンバーイ」

( ^ω^) 「お前の悪行はすでにバレているお」

('A`) 「街中の50円玉をかき集めてずいぶん私腹を肥やしているらしいな」

( ^ω^) 「ご町内の平和は僕らが守るお」

('A`) 「おまえに引導を渡してやるよ」

( ^ω^) 「死にたくなかったら50円出すお」

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838(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:23:10 ID:1W0hEZII0
(;^ω^) 「く、顔色ひとつ変えないとはお」

('A`) 「だがこれを見たあともそんな態度を取れるかな」

( ^ω^) 「そ、その構えはドクオオリジナル空手の基本の構え」

( ^ω^) 「これはマジでやべーお。早く謝ったほうが良いお」

('A`) 「これを出したからにはもはや謝って住むような問題じゃないんだよ」

('∀`) 「ま、50円くれるなら考えてやってもいいけどな」

( ・∀・)

( ・∀・)

( ・∀・) 「ちょっとまって」

839(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:23:36 ID:1W0hEZII0
( ^ω^) 「なんですかお?」

('A`) 「止めないでください」

( ・∀・) 「いやいやいや」

( ・∀・) 「え、何やってんの?」

( ^ω^) 「そりゃあプランEですお」

('A`) 「PLAN Extortion略してプランEだ」

( ・∀・) 「Extortion?」

('A`) 「強要、ゆすり、恐喝そのあたりの意味だな」

( ・∀・) 「自動販売機を恐喝しても意味ないだろ!」

(;^ω^) 「そこはほら、ヒーローだから怪人を倒さなきゃいけないって感じで」

( ・∀・) 「どこがヒーローだよ。発言見返せよ」

('A`) 「ダークヒーローみたいだろ」

( ・∀・) 「ただのチンピラじゃないか」

840(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:24:06 ID:1W0hEZII0
(;'A`) 「しかし、まさかプランEが効かないとはな」

(;^ω^) 「ブンドクジャー始まって以来のピンチだお」

(;'A`) 「ちくしょう。俺達の夢はこんなところで終わってしまうのか」

( ・∀・) 「ドブの蓋をあげて取ってくれると思ってたんだけどな・・・」

( ゚ω゚)(゚A゚)

( ^ω^) 「お前天才かお」

('A`) 「驚いたな。そんな手があったなんて」

( ・∀・) 「あの流れから恐喝が始まったほうが驚きだよ」

('A`) 「クックックッ、さすがは俺の見込んだやつだ」

( ・∀・) 「うるさいよ」

841(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:24:26 ID:1W0hEZII0
( ^ω^) 「早速開けてみるお」

('A`) 「ああ、プランOを始めよう」

( ・∀・) 「プランO・・・ああ、Openか」

( ^ω^) 「ドクオ、そっちを持つお」

('A`) 「何を言ってるブーン」

('A`) 「俺は週刊少年ジャンプより重いものは持てないんだぞ」

( ;・∀・) 「そんなんでよく恐喝しようと思ったね」

( ・∀・) 「仕方ない、僕が片方持つから君は50円を拾ってくれ」

('A`) 「クックックッ、さすがは俺の見込んだやつだ」

( ・∀・) 「気に入ったの?それ」

842(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:25:39 ID:1W0hEZII0
( ・∀・) 「じゃあ持ち上げるよ」

( ・∀・) 「せーの」

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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

843(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:26:02 ID:1W0hEZII0
              (・∀・ )

( ∵)         ('A`)

              (^ω^ )




              (・∀・ )

( ∵)         ('A`)

              (^ω^ )




              (・∀・; )

( ∵)         ('A`;)

              (^ω^; )

844(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:26:28 ID:1W0hEZII0
              (・∀・; )

( ∵)Hello         ('A`;)

              (^ω^; )




              (・∀・; )

( ∵)         ('A`;)

              (^ω^; )




              (・∀・; )

( ∵)         ('A`;)

              (^ω^; )

845(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:26:48 ID:1W0hEZII0
 バッ
  ⊂( ∵) Welcome!!
   / ノ∪
   ̄ ̄ ̄ ̄

( ;・∀・) 「ぎゃああこっち来た!!」

( ;゚ω゚) 「なんかヌラヌラしてるお。絶対やばいやつだお」

( ;・∀・) 「そ、そうだ。今こそプランEをやってくれ」

(;^ω^) 「そうだおドクオオリジナル空手をお見舞いしてやれお」

(;'A`) 「バカヤロウ!俺は格下としか戦わないんだよ」

( ;・∀・) 「つくづくヒーローとはかけ離れているやつだな」

( ;・∀・) 「と、とにかく逃げるぞ」

('A`) ブヘ

(;^ω^) 「やべ、ドクオが転んだお」

( ・∀・) 「善良な市民の盾になってくれたんだ。彼も本望だろう」

( ^ω^) 「それもそうだお。ドクオの犠牲を無駄にしないためにも逃げるお」

(;'A`) 「ブーーーン!!てめえ裏切りやがったな」

846(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:27:09 ID:1W0hEZII0
( ∵)ガシッ

('A`) 「ぎゃあああ」

( ^ω^) 「とうとうドクオが追いつかれてしまったお」

( ・∀・) 「君という尊い犠牲は忘れないよ」

( ∵)

('A`) 「クソッ、一体俺をどうする気だ」

( ∵)

847(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:27:31 ID:1W0hEZII0
   スッ
( ∵)つ㊿  ('A`;)

( ∵)   ㊿と('A`;)

(∵ )   ㊿と('A`;)


                         _____
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848(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:27:55 ID:1W0hEZII0
                         _____
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┬┴┬┴┬┴┬┴ \パタン/.┴.l┌───┐| |::::::::::| ┴|\
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( ・∀・)

( ^ω^)

('A`)

849(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:28:23 ID:1W0hEZII0
( ・∀・) 「あれにはこれ以上関わらないほうが良い気がする」

( ^ω^) 「世の中不思議なこともあるもんだおね」

('A`) 「なんだか俺ヒーローする自信がなくなってきたよ」

( ^ω^) 「僕もだお。明日からは真面目に働くお」

('A`) 「ああ」

('A`) 「だが今日は休もう」

('A`) 「今日の疲れを忘れるためにも」



今日もこうして二人の無職が救われた。
ありがとうご当地守る戦隊ブンドクジャー。
さようならご当地守る戦隊ブンドクジャー。

【ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです  】

850(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:28:44 ID:1W0hEZII0
( ・∀・) 「全くひどい目にあった」

( ・∀・) 「・・・・・・」

( ・∀・) 「・・・・・・あ」

( ・∀・) 「あの野郎そのまま50円持って帰りやがった」

【ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです 了】

851(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 17:29:15 ID:1W0hEZII0
(-@∀@) 「終わりだよ」

852名無しさん:2018/10/04(木) 17:39:34 ID:7c9hCf2k0
投下乙
AAがいい味出してるな

853( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:09:02 ID:wPvBbzeU0
( "ゞ)「投下するよー」

( "ゞ)「それにしても……今回なんか静かじゃない?」

854( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:10:19 ID:wPvBbzeU0

彼女にぱしん、と頬を叩かれる音で、わたしの意識は夢から現実へと帰ってきた。

「……」

左の頬を撫でてみても、かすかな痛みすら走らない。夢だから当たり前だ。
単なる夢ならどれほどよかっただろう。あれは遠くなり始めた記憶の残渣。
時間の流れに磨かれて、その輝きと鋭さを増し始めた檸檬色のナイフだ。

わたしがこの夢を見るのはこれが初めてじゃなかった。
かつては毎晩のように見て、目覚めるたびに泣いていた。
いつからか泣かなくなったけれど、それでも泣きたくなるくらいに心は痛む。

時間を確認しようとスマホの画面をのぞき込む。
未読のグループラインが何十件と表示されていたけど、あいにくそれを確認する気分にはなれない。
寝てたと嘘をつくことを決め込んで、わたしはスマホをその辺にそっと放り投げた。

「……トソン」

愛おしく、懐かしい名前を呼ぶ。返事は当然ない。それでいいのだと分かっている。
それでもわたしはいま、彼女のいない寂しさに苛まれていた。

だから、わたしは頭の中で、ひとつの箱を手に取る。積もったほこりを払って、そっとそのふたを開く。
その中にあふれんばかりに詰まっているのは、もう取りに戻れないあの日の忘れ物。
そして、甘酸っぱくて苦い檸檬の香り。

855( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:11:18 ID:wPvBbzeU0
.













あの日、彼女にすくわれた日から順に、指先でそっとなぞるかのようにわたしはふたりの日々を思い返す。














.

856( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:11:56 ID:wPvBbzeU0
.













Love Will Tear Us Apart














.

857( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:12:33 ID:wPvBbzeU0

消せない、暗い過去の話をしようと思う。

わたし、三瀬ミセリには幼馴染がいた。名前は藤村トソン。かけがえのない親友だった。
わたしたちが出会ったのは、小学校に上がる前。あのころ、わたしはひとりぼっちだった。
引っ越してきたばかりで、当時は内気だったわたしは友達もろくに作れなかった。

「ねこちゃん?」

「え?」

「それ、ねこちゃん?」

毎日ひとりで、道路にチョークで落書きばかりしていたわたしに声をかけてくれたのが、トソンだった。
このころのトソンはとても活発な子で、髪が短かったこともあってまるで男の子のようだった。
男の子と混じって元気に遊ぶ彼女を羨ましくも、ちょっと乱暴そうで怖いとも私は思っていた。

「……いぬ」

「わんちゃんはおひげはえてないよ」

「……ちょっとはえてるもん」

だからだろうか。トソンの悪意はなかったであろう言葉にすら、わたしは打ちのめされていた。
うちで飼ってた大好きな柴犬のコロを猫と言われて、半泣きになる始末だった。

858( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:13:03 ID:wPvBbzeU0

「……わんちゃんはね」

トソンはわたしがその辺に放り投げていた中で一番長いチョークを手に取った。
そして、彼女いわく猫だった私の絵の隣に、自分も絵を描き始めた。

「こうやっておはなのところがとがってて」

「……わあ」

「おかおがしゅっとしてて、あと……しっぽはくるんってしてるね!」

「……コロだ! すごい!」

トソンが緑色で描いてみせたのは、紛れもなくわたしの描きたかったコロだった。
アスファルトに緑色で書いたから、見えにくいのがもったいないくらいだった。

「ねこはね」

「うん!」

「おかおはわんちゃんよりまるくて、おひげがはえてて……」

わたしはすっかりトソンの描く絵に夢中になっていていた。
彼女の手が次は何を描いてくれるかが楽しみで仕方なかった。
これがわたしとトソンの最初の出会いだった。

859( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:13:37 ID:wPvBbzeU0

トソンは引っ込み思案だったわたしを連れて、よく遊びに混ぜてくれた。
最初はみんなどこかよそよそしかったけど、次第にトソン以外の友達も増えていった。
小学校に入り、学年が上がるにつれて、わたしはトソンの助けを必要としなくなっていった。

トソンはその逆だった。

学年が上がるにつれて、年不相応に落ち着かないところがあったり、協調性のないところが目立つようになった。
トソンと仲の良かった子たちもだんだんと離れていって、ひとりで絵を描いている時間が増えていった。
同じ中学に進学するころには、わたしとトソンの立場は小さいころとは真逆のものになっていた。

わたしはそれでもトソンを見捨てることはしなかった。
今度は自分がそうしてもらったようにトソンを助ける番だと強く思った。
遊びに行くときでも、何かのグループ分けでも、わたしは積極的にトソンを自分のところに混ぜるようにした。

「いつもごめんなさい、私なんかを気遣ってくれて」

すっかりふさぎ込んで、わたしにすら敬語を使うようになったトソンは、事あるごとにそう言っていた。

「いいよ。だってトソンも昔そうしてくれたでしょ?」

「ですが……」

「それに、わたしがトソンといっしょにいたいからそうしてるの。わたしたち友達じゃん?」

860( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:14:12 ID:wPvBbzeU0

「……友達?」

「……え? もしかしてそう思ってるのわたしだけ?」

「……いえ、友達です。ミセリは、私の大事な友達です。ありがとう、ございます」

「あーもー、ちょっと泣かないでよトソン!」

「大好きです……」

「うんうん、私も大好き! だから泣き止んでー!」

わたしたち自身が、立場が変わっても、わたしたちは友達だった。

確かにトソンは人と話すのが苦手になったし、かつての明るさは見る影もなくなった。
でも、彼女の絵の才能はめきめきと開花して、いまやコンクールで賞をもらうくらいだ。
苦手なことはあるけど得意なこともある。そして得意なことはとことんすごい。

そんなトソンのことをわたしは尊敬していたし、自慢できる最高の友達だと思っていた。

861( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:14:40 ID:wPvBbzeU0

どこで私たちの歯車が狂ったのかと聞かれたら、すぐに答えられる。
あれは、修学旅行の初日の夜の出来事だった。

「じゃ行ってくんねー」

「先生きたらよろー」

「ん……」

男子の部屋にお呼ばれして、意気揚々と出ていく友達たち。
わたしはその背中を見ることもなく、布団をかぶって手を振るだけで見送った。

「……もう大丈夫ですよ」

「ほんと?」

「嘘言ってどうするんですか」

「……ぷはっ」

わたし以外ではひとり部屋に残ったトソンの声に、暑苦しかったかけ布団をようやく引き剥がす。
仮病を使って面倒くさいお誘いを断る作戦は、わたしの演技力とトソンの助演もあって大成功だった。

862( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:15:14 ID:wPvBbzeU0

「いやー、ありがとね。口裏合わせてもらっちゃって」

「いえ、別に。ミセリが心底面倒くさそうだったので、これは協力してあげようと」

暇つぶしに落書きしていたメモ帳から顔を上げて、トソンはわたしを見つめて微笑む。

「友達なので」

「んもうトソーン! 大好きー!」

「入る班のないわたしを入れてくれたお礼です」

「そっけない! でもそういうところも好き!」

修学旅行特有の高揚感と、女子の付き合い特有の面倒くささからの解放感が胸を満たす。
みんなはわたしのことを可哀想だとか言ってたけど、わたしはわたしでとても楽しんでるので心配無用だ。

「ねえねえトソン。恋バナしない?」

「なんです、藪から棒に」

浮足立った気持ちが、普段はしないようなことをわたしにさせる。
例えば、色恋沙汰に興味がなさそうなトソンに修学旅行の夜の定番を持ちかけるとか。

863( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:15:47 ID:wPvBbzeU0

「いや、普段そういう話しないなって。でも修学旅行の夜ではするもんじゃん?」

「まあ、はい」

筆記用具を置いて、トソンは話を聞く態勢に入ってくれる。
向かい合わせに敷かれた布団のせいか、これからふたりだけの秘密を作るんだという気分になる。
なにより、色恋沙汰に興味のなさそうだったトソンが話に乗ってくれたのがうれしかった。

「トソンはさ、好きな人とかいる?」

「いますよ、ゴッホとか」

「そうじゃなーい! ライクじゃなくて! ラブ! わかる?」

「ええ、わかってますよ」

そう言っていたずらっぽく笑ってみせるトソンを、わたしは初めて見た気がした。
なんというか、小悪魔的というか、色っぽいとでも言えばいいのか。

「……わかってるならちゃんと答えてよー」

とにかく、トソンの表情を見た瞬間、ふと胸の鼓動が高鳴ってしまった。
そんな自分に戸惑いを覚えながら、ごまかすように笑みを浮かべた。

864( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:16:17 ID:wPvBbzeU0

「愛する人ですか……愛する人」

堅苦しい言い方で真剣に悩むトソン。彼女のそういうところをわたしはときどき愛おしく思う。
ときどきだから、いまがそのときでも不思議じゃないし、慣れているはずなんだけど。
なぜか今日はやたらと心臓の音がうるさい。本当に具合が悪いのかもしれない。

「あっ、消灯の時間ですよ」

答えを待っていると、それを遮るようにアラームが鳴った。
友達たちからは偽装工作も頼まれている。邪魔をされた腹いせにそれをしないわけにもいかない。

「おっけい。さ、話の続きしよ」

電気を消して布団に戻ると、トソンの顔は暗闇の中にぼんやりとしか見えなかった。
部屋の扉から差し込んでくる廊下の明かりだけが、いまはこの部屋の光源だ。

「……そうですね。いろいろ、ちょうどよかったです」

「へ?」

「明るかったら、たぶん言えなかったですから」

865( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:16:42 ID:wPvBbzeU0

次々と聞こえてくる意味の飲み込めない言葉たちに、わたしはぽかんと口を開けるだけだった。
トソンはわたしの相づちを待っていたのか、それから少し黙っていた。

「愛する人なら、いますよ」

だけど、いつまでもどう返していいのかわからずにいると、やがてトソンは自分から会話を再開した。
その声色をわたしは知っている。本当に好きな人のことを考えているときの声。
その人への想いを大切に、口の中に含んでいるときの声だ。

「……あなたです」

「……」

「あなたですよ、ミセリ」

トソンの艶めいた声が二度、わたしの全身を貫いた。
そのときにわたしの中身が全部漏れ出てしまったのか、わたしの意識はもうなにも反応できなかった。

「……なんで?」

それでも唇が反射的にそう紡いだのは、たくさん恋バナをしてきた経験則からくるものだったのかもしれない。

866( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:17:08 ID:wPvBbzeU0

「……なんででしょう?」

その自問自答には、いろんな意味が込められていたと思う。
どうしてわたしなのか。どうして好きになったのか。

同性同士なのに、どうして。

「愛する人について考えてて、顔を上げるとミセリがいて」

「うん」

「なぜかわからないけど、この人のことだ、ってピンときました」

「うん」

被った布団の中よりも熱を持ったトソンの言葉。
まだ中身が補充できてないわたしの空虚な相づち。
ふたつが混じって、部屋の中はぬるま湯のような雰囲気に満たされる。

「……好きです」

筆記用具に触れるよりもずっと優しく、トソンの指先がわたしの手に触れた。

867( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:17:34 ID:wPvBbzeU0

「大好きです。ミセリ」

トソンの指先は熱かった。その熱が空っぽなままのわたしの中身を満たしていく。
満たされ切ったときにはもう、わたしはわたしの形をした誰かだった。

「トソン」

触れた指先を、手のひらを、両手で包み込む。
離さないように。あるいは、逃げられないように。
そのままもぞもぞと布団から這い出て、トソンの眼前にやってくる。

「本当にわたしのこと、好きなの?」

「……愛してます」

まっすぐに見つめて放たれた言葉に、背中を押された気がした。
見えない手が少しずつ、少しずつ私の上半身を押して、トソンとの距離が縮まっていく。
わたしはもう、到底、引き返せないところまで来てしまったんだと悟った。

「……っ」

「ん……」

868( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:18:01 ID:wPvBbzeU0

最初はそっと触れ合う程度の口づけだった。
そこから加速度的に、もっと、もっとと、トソンの感触を求めて、口づけは深くなっていく。

「ふっ、ふぅっ」

「はぁっ……あっ、ん」

トソンの指先からはいつの間にか力は抜けて、いまはただわたしに唇をむさぼられるだけの存在になっていた。
それをいいことにわたしは唇をしゃぶり、舌をねじ込み、唾液を舐めとり、甘い吐息で呼吸する。
檸檬の味はしなかったけど、初めてのキスをそう例えたくなる気持ちははっきりと理解できた。

どれほどそうしていただろう。

「んっ!?」

閉じられていたトソンの目が開いて、肩を叩かれる。
ただならぬ気配にわたしはしぶしぶ唇を離した。

「……なに?」

「足音っ……!」

「はっ……!」

869( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:18:42 ID:wPvBbzeU0

先生の巡回か、あるいは友達たちが戻ってきたか。
どちらにせよ、もうわたしたちは離ればなれにならなければならない。
向かい合わせに敷かれた布団の数十センチすら、いまははるか遠くに思える。

互いに布団に潜り込んだところで、部屋の扉が無言で開かれた。
そのまま入ってくる気配はない。先生の巡回らしかった。
だけど、布団に戻ったいまは、もうそんなの問題じゃなかった

ようやく戻ってきた本当のわたしが、掛け布団の下でパニックに陥っている。
告白されてしまった。キスしてしまった。しかも同性の幼馴染が相手。
こんなのどうかしている。きっとわたしは本当に何かの病気に違いない。

でも、不思議と不快な感じはしなかった。
むしろ、トソンに嫌な思いをさせてないかとか、口の匂いは大丈夫だったかとか。
そういう、いわゆる『普通』の悩みで頭がいっぱいで、それが一層わたしを混乱させた。

もしかして、これは恋の病というやつなんじゃないか。
そんな馬鹿げた考えが浮かんだけど、否定するすべがない。
トソンに聞いてみようか。いや、そんなことができるわけがなかった。

わたしはもう布団から顔を出せなかった。
悶々と感触とか、温度とか、匂いとか、誰かの例えを借りるなら檸檬の味とか。
そんなことばかりが胸に残って離れなかった。

870( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:19:16 ID:wPvBbzeU0

それから数日が経った、ある日の放課後のこと。

「……あれ」

ちょうど修学旅行の部屋の面子から、トソンだけが抜けていた日。
わたしの下駄箱に、一通の手紙が入っていた。

「ミセリー、なにそれ?」

「もしかしてラブレター? うわー!」

差出人も宛先も書いてないな、なんて考えているうちに、周りの方が先に騒ぎ始める。
いつの間にか私の周りには人の輪ができていて、なんだかこのまま読むような流れだ。

「ちょ、ちょっと待って。出してくれた人に悪いよ」

さすがに晒し者は可哀想だと思って、わたしはいったんみんなを制そうとする。

「えー、でも気になるじゃん。ねー?」

「うん、それに出した方もこうなるかもって考えてるっしょ」

「でも……」

871( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:19:45 ID:wPvBbzeU0

まだ抵抗を続ける私に、グループの中でもなんとなくリーダーシップをとっている子が、ちくりと言う。

「ミセリばっかワガママ言うのもね。こっちはいつも藤村さんのこと入れてあげてるのに」

「……っ」

なんてずるい言い方なんだろう、とわたしはその瞬間、その子のことを少し嫌いになった。
言っていることは確かにその通りだけど、トソンを馬鹿にされているようで腹が立つ。

「そうだよそうだよ。たまにはワタシたちのわがままも聞いてよね」

「そうだー! 横暴だー!」

「……」

誰も、何も疑問を持たずにその子に賛同する。みんな合わせて、少し嫌いになった。
だけど、平和に学校生活を送っていくには人付き合いは欠かせないもので。
この子たち以外にはトソンしか付き合いのないわたしにとって、こんなのでも切ってしまうには惜しい繋がりだった。

「……わかったよ」

直接何か言われたわけでもないのに、なぜかトソンに申し訳なかった。
今度会ったら謝ろうと思った。思いながら、手紙の封を開いた。

開いて、しまった。

872( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:20:16 ID:wPvBbzeU0

「え……」

手紙の内容はいたってシンプルだった。
話したいことがあるから明日の放課後、校舎裏に来てほしい。それだけだった。
結局、名前は書かれていなかった。だから、差出人はわからない。

普通は。
わたし以外は。

小さい頃から飽きるほど見てきた筆跡が分かるわたしでなければ、差出人はわからない。
だから周りは告白だなんだと、わたしの気も知らないではやし立てる。
お願いだから誰も気付かないでほしい。わたしも名前を出さないようにこらえるから。

「……なんかさ、男子の字っぽくないよね」

なのに、珍しく神様に真剣に願ったのに。
どうしてそういうときに限って、願い事は届かないんだろう。

「……言われれば」

「え、てことは入れ間違い?」

「そうでしょ。だってそうじゃなきゃおかしいもん」

873( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:20:42 ID:wPvBbzeU0

「でもちゃんと三瀬さんへ、って書いてあるよ?」

「え、じゃあマジで女子から?」

「やだ・……」

ざわつく友達たち。一声あげるたびに好感度が下がっていく。
もう友達かどうかも、いまは定かじゃなかった。

「気持ちわるっ……」

「あのさっ、もうやめにしよ! やっぱり相手に悪いと思うし!」

何か別の、取り返しのつかないものが爆発する前に、わたしは声を張り上げた。
足元に置いていたカバンをひったくるように掴んで、人の輪を無理に引きちぎって外に出る。

「わたし好きな人とかいないし、どっちにしろ断るよ! だからこの話はこれでおわりね!」

「ミセリ大丈夫ー? 顔色悪くない?」

「大丈夫!」

誰のせいだ、と皮肉を込めてそう叫んだ。
そのままわたしは自転車も置き去りにして、走って校門を駆け抜ける。
とにかく、いますぐ、人のいないところへ行かなければという想いで、頭がいっぱいだった。

874( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:21:10 ID:wPvBbzeU0

人気のない公園にたどり着いて、わたしは息を整えながらスマホを取り出した。
そして、そのまま手紙の差出人へと電話をかける。
だけど、いつまで経っても彼女は出てくれない。

だったら、とメールを送ってみる。すぐに返事をしてほしいとも添えた。
普段ならこれだけやれば何事か、と連絡を返してくれる。
それでも、何回かけても、何通送っても、何の音沙汰もない。

「……当たり前か」

明日告白する相手とまともに話せるわけないし、連絡を返せるわけがない。
そんな簡単なことに気付いたのは、日が暮れ始めて頭が冷えてきたころだった。

「……いま、どこにいるの」

何をやっても届くわけがないから、いっそ口に出してみた。
彼女への恋しさが、雪のようにしんしんと積もっていくだけだった。

「なにしてるの」

ならばいっそ、明日会えるまでにどれだけ積もるか試してみよう。
そして、会えたら全部ぶつけてやろう。

「……トソン」

あなたへの、この曖昧な愛情を。

875( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:21:35 ID:wPvBbzeU0

次の日の放課後。人気のない、野良猫たちの憩いの場になっている校舎裏。
待ち合わせ時間より少し早めに着いたわたしを待っていたのは。

「……なんで、いるの」

昨日から友達としての存在意義が怪しくなった人たちだった。

「いやー、だって気になるし」

「大丈夫だよ、こっそり隠れてるから!」

野良猫たちを押しのけて木陰に身を隠した彼女たちは、あっけらかんと笑う。
わたしは迷った。もうすぐトソンが来てしまう。彼女たちに差出人がばれてしまう。

いますぐ連絡するか。連絡がとれなかったら直接会いに行って来ないよう伝えるか。
入れ違いになったらそれこそまずいか。だったらいっそ告白の一部始終を見てもらうか。
そうしたら明日からのわたしたちふたりはどうなるのか。

「言っとくけど、ここまで来てるのに帰れとか言うなら絶交だから」

時間がないのに余計な選択肢を増やさないでほしい、とわたしはこの赤の他人に対して思った。

876( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:22:03 ID:wPvBbzeU0

そうこうしているうちに、遠目に見つけたのはトソンの姿だった。
何も知らないまま、まっすぐこちらへとやってくる。

「やばっ」

野次馬たちは慌ててその姿を茂みに隠す。
影からひそひそと話す声の中に、藤村さん、と混じっていた。
もう人違いでした、という手段は通用しなくなっていた。

「っ!」

せめてもの抵抗に、わたしはトソンに走って近づいていき、茂みからなるべく離れた場所で落ち合った。
横目に確認すると茂みはかなり遠く、野次馬の声も聞こえない。
ここでならわたしたちも声を潜めれば話を聞かれずに済む。

「ど、どうしたんですかミセリ、こわい顔して」

「しっ、お願いトソン、ちょっと小さい声で話して」

それからわたしは事のいきさつを包み隠さずトソンに話した。
途中で何度ごめん、と挟んだのか数えきれない。
トソンはいつものようにうんうんと頷きながら、すべてを聞いていた。

877( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:22:38 ID:wPvBbzeU0

「ごめんねトソン、ごめんね」

いつの間にかわたしの目からは涙があふれて止まらなくなっていた。
泣きたいのはわたしじゃなくてトソンの方のはずなのに、自分が情けなくて仕方ない。
そんな感情がまた視界を滲ませる堂々巡りが、わたしの頭の中で繰り広げられていた。

「……」

トソンは話を聞き終えてから、ずっと何かを考えていた。
わたしの背後にある茂みから、いまの光景はどう見えているのだろう。
トソンがわたしを泣かせたように見えていたら嫌だな、と思った。

「……こうしましょう」

「え?」

「……私を振ってください。なるべくひどい言葉で」

「……どうして」

「あ、もちろん茂みにも届くような大きな声で、ですよ」

878( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:23:04 ID:wPvBbzeU0

「だから、どうして?」

しつこく尋ね続けて、ようやくトソンはどう答えようか悩み始めたらしく、会話は止まった。
わたしを好きだと、愛していると言ってくれたのはあなただったのに。
今日はきちんとその話をするはずで、わたしは首を縦に振ってあげるはずだったのに。

「……だって、茂みに友達がいるんでしょう」

「あんなの、もう友達じゃない。友達じゃないよ」

「それでもです。ここであなたが私を振らなければ、あなたまで学校での評判が下がってしまう」

「トソンはどうなってもいいなんて、わたしが考えると思ってるの?」

「思っていません……」

トソンは困ったように眉を八の字にして笑った。
揺れた前髪に、ぽつりと雨粒がひとつ落ちて、弾けた。
きっと、もうすぐ雨が降る。

879( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:23:32 ID:wPvBbzeU0

「じゃあ、あなたの聞きたかったことを、私が話したかったことを話しましょう」

トソンはより一層声を潜めて、そう言った。
まるで、ふたりだけの秘密を永遠のものにしようとしているようだった。

「私はあなたが好きです。愛してます。付き合ってほしいと思っています」

「……わたしも」

「同性同士なのに変だと分かっています。それでも、この気持ちに嘘はないと思っています」

「……わたし、も」

布団を被って、誰にも聞こえないように囁き合う修学旅行の夜が、そこにはあった。

「……ミセリも同じ気持ちで嬉しいです」

照れくさそうに赤くなった頬を掻くトソンの愛おしさも、世界中でわたしだけのものだ。
わたしだけのものでなければならないなんて、あんまりだ。
世界中の人たちに、こんなに可愛い女の子がわたしを好きだと言ってくれている、と伝えたいのに。

880( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:23:53 ID:wPvBbzeU0

「だから、私は大丈夫です」

「なにがだからなの……!」

「確かに私たちは愛し合っていた。その事実さえあれば」

トソンがあまりに大切そうに、嬉しそうにそんなことを言うから。
どんな雑音にも掻き消えてしまわないよう、全部覚えていようと夢中で聞いていたから。

「私はこれから先、何があっても、大丈夫です」

いつの間にか振りかぶられていたトソンの手に、わたしは気付かなかった。

「え」

ぱしん、とトソンの手がわたしの頬を強く打った音が、校舎の冷たいコンクリートを震わせた。

881( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:24:21 ID:wPvBbzeU0

「もうミセリのことなんて知りません! あなたとは絶交です!」

悲痛に叫んだトソンは踵を返して、どこかへ走り去ってしまう。
あとには何も理解できていないわたしと、左の頬のぴりぴりとした痛みだけが残った。

「ちょっとミセリ大丈夫?」

「何があったの?」

茂みから矢継ぎ早に野次馬が飛び出してきて、わたしを囲む。
大丈夫なのかも、何があったのかも分からない。ちょっと待ってほしかった。
いや、ちょっとどころでは足りないかもしれない、なんて、漠然と思った。

「なにあれ……サイアクじゃん。絶対振られた腹いせでしょ」

「ミセリが何言ったか知らないけどさ……叩くとかありえない」

「受け入れてもらえるとでも思ってたのかな……」

わたしを差し置いて騒ぎだした野次馬の言葉に、徐々に意識が戻ってくる。
トソンがどうして急にあんなことをしたのか。点と点が繋がって、線になっていく。

882( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:24:48 ID:wPvBbzeU0

わたしが何を言っても絶対に振ろうとしないことを、トソンは分かっていたんだ。
だから、あたかも自分が振られたかのような態度をとって、わたしが振ったように見せかけたんだ。

「っふ、う、うう……」

「大丈夫ミセリ? 痛いよね? 保健室行こっか」

大丈夫じゃない。痛い。頬じゃなくて、心が痛い。保健室でも、病院でも治せないくらいに。
泣き崩れるわたしを野次馬たちは友達面して、いつまでも心配していた。
だけど、誰もわたしの心の傷までは気付くことはなかった。

「ごめん……ごめんなさい……」

いつの間にか本格的に雨が降り出しても、わたしはそこから動けなかった。
ようやく保健室にたどり着いて、雨が降りやんでも、家には帰れなかった。
胸に刻まれた檸檬色の傷が痛んで、いつまでも、いつまでも、わたしの体と心を動かしてくれなかった。

883( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:25:14 ID:wPvBbzeU0

これがわたしの消せない、暗い過去の話。

高校に進学して、当時の友達と呼んでいた人たちとも疎遠になった。
大事な大事な親友の、愛を込めた言葉をすぐには思い出せなくなった。
それでもわたしはあの日から、なんだかうまく呼吸ができなくなったような気がしたままだ。

わたしはあなたに救われたはずだった。きっとあなたにとってわたしに与えたのは救いだった。
自分さえ犠牲になればわたしは幸せになれると、あなたは思っていたのかもしれない。

だけど、それは違う。
だって、あなたがいない幸せは、まだ見つかっていない。
いまでもあなたはわたしの光のままだ。

ふと、思うときがある。
あなたがわたしと同じような思いを抱きながら、日々を過ごしていたら、と。
もしもそうなら、叶うなら、たったひとこと伝えたい。

どうかわたしのことなんて忘れてください、と。

【了】

884( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/04(木) 21:26:49 ID:wPvBbzeU0
( "ゞ)「投下終了だよー」

( "ゞ)「大ヒットしたあの曲を話のモチーフにしてみたよ、探してみてね」

885(-@∀@)[文戟中] ◆q5Dei.01W6:2018/10/04(木) 22:02:17 ID:1W0hEZII0
(-@∀@) 「少しづつすれ違ってしまう二人を見て悲しくなってしまったよ」

(-@∀@) 「投下お疲れ様」

886ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:18:04 ID:oHseY2Ho0
ミセ*'⊿`)リ「どもども、ミセリだよ」

ミセ*'⊿`)リ「連日のサビ残――」

ミセ*'⊿`)リ「――塾通いに、身も心も疲弊しきっているよ」


ミセ*>ワ<)リ「そんなこんなで完成したボクの作品を皆見ろ〜〜〜〜〜」




ミセ*゚ー゚)リ「あっ、一応【閲覧注意】って入れておくけど」



ミセ*>ワ<)リ「投票するには読まなきゃいけないからね! ふふふっ!」

887ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:19:20 ID:oHseY2Ho0


棍棒で殴られた衝撃で、
腕時計の硝子は割れてしまっていた。

しかし、短針長針は歪みながらも正確に時を刻んでいるらしく、
少しばかり安堵する。

時刻は21時39分。
この時計は日本の標準時に合わせたままなので、
恐らくこの国では18時前後といったところか。

木製の檻は存外丈夫に出来ていて、
その内部に放り込まれた時から血液特有の鉄分要素を含んだ臭気に満ちていた。


(´<_` )(どうしたものか……)


俺は眉間に皺を寄せながら首だけを後ろに巡らせる。
同じ檻に入れられている現地のガイド兼通訳が膝を抱えて震えていた。


(;‘_L’)「だから言ったんだ……チンドウィン河の上流には行きたくないって……」


あいにくビルマ語は聞き取れるので、
彼が俺の采配に文句をつけている事は分かった。

俺はため息をわざとらしく吐くと、檻の隙間から見える村の風景に目を凝らす。





.

888ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:20:00 ID:oHseY2Ho0

広場――と形容して良いのだろうか。
アラカン山脈の奥地の森を切り開いた円形に沿うように
竪穴式住居じみた粗末な家が並んでいる。

円の中心には祭壇と言って差し支えないような大きな櫓と篝火が、
そこからチンドウィン河のほとりに近い南側に、俺達の入った檻が置かれている。

先程まで殺気籠もった視線で俺たちを見ていた部族の民たちは、
全員自分の家に入り、それから一向に出てこない。

一際大きい住居に、複数の男達が入っていったのを見るに、
恐らくあれが族長の家であり、そこで我々の今後でも話し合っているのだろう。

俺たちを捕えた部族の民は全員仮面を被っていたので、
その素顔がどの人種に寄ったものなのかわからない。

ビルマとインドの間であることを考えると、アジア系の平たい顔か
東南系の彫り深い造詣も考えられる。

時折仮面の隙間から漏れ聞こえる言葉から鑑みるに、
印欧言語の系譜であることは間違いなさそうだ。

そこに特有の舌遊び音と、短い息音を混じらせるのは
意外にも南アメリカ大陸に住む先住民と同じ特徴だ。


そこまで考えて、再び自分が捕えられて命の危機に瀕していることを思い出す。
つくづく自分の性格が嫌になった。

この状況でさえ、こういうことを考えずにはいられない性質なのだ。



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889ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:20:56 ID:oHseY2Ho0

俺がベトナム戦争の取材を終えて、その足でビルマに寄った理由。

それはは"チン鳥"と"反魂香"に起因する。

"チン鳥"とは、中国の古文献である山海経に登場する毒を持つ鳥である。

山海経以外にも複数の文献に登場し、
時の権力者をその毒で殺した描写が何度か出てくる。

いわゆる伝説上の存在であり、実在するとは考えられていなかったが、
近年ニューギニアの方で尾羽根に毒を蓄積する"ピトフゥーイ"なる鳥が発見され、
チン鳥も実在の可能性が示唆され始めている。

そしてそれに目を付けたのが我がカストリ雑誌の編集長だった。
中国怪奇ブームの到来を予測し、次なるターゲットを"反魂香"に決めたのだ。

反魂香も中国、それからインドの一部に伝わる霊薬、
あるいは"魔術道具《マジックアイテム》"のようなもので、
その香を嗅いだ死者が蘇るという伝説がある代物だ。

その製造方法には諸説あり、曰く蓬莱山で採取された香木が原料だとか、
竜涎香と呼ばれる石(実際にはクジラが排出した胆石なのだが)を粉末にしたものを練り固めただとか、
手を変え品を変え現代まで伝わっている。

その中の一つに、"天竺茸"というキノコを使った製造法があり、
それに非常に似た伝説が、ここビルマはアラカン山脈の奥地に伝わってると言うのだ。

程近いマンダレー市にて情報収集を行ったところ、
いくつか類似の話を聞くことが出来た。

用法としては蘇生薬と言うよりも気付け薬に近いもので、
心臓の脈拍が弱まった時に無理やり拍動を強くするカンフル剤のようなものらしいのだが。



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890ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:21:49 ID:oHseY2Ho0

ともかく完全な眉唾というわけでも無いという裏取りを終えた俺は、

一度編集長へ国際電話で連絡を取り、
現地通訳を雇いアラカンの奥地へ言ってみることへ決めたのだ。

現地通訳と言っても、中国語、ヒンドゥー語、ビルマ語は日常会話程度なら話せるので、
更にその言語圏から離れた独自の言語グループに属する部族との通訳を探した。

見つかった男は気さくな奴で、相場の2倍近い金額を提示したら
装備含めてすべて準備を整えてくれた。


(‘_L’)「ただしチンドウィン河の上流だけは行かないぞ。あそこには首狩りの風習がまだ残ってる」


その言葉だけは妙に真面目な顔つきだったので、俺は分かったと返した。


しかしいくつかの部族を巡っても、目的のキノコが見つからないとあれば話は別だ。

いくらベトナム戦争に付随して特需景気で日本の経済が潤ったからと言って、
相場の2倍の報酬を支払って(しかも前金で)、何も結果が得られないとあっては
いかに公俗に反するカストリ雑誌の編集長と言えど、お怒りに違いない。

俺は自分のポケットマネーから幾らかを通訳に握らせ、無理やり河の上流へと押しやった。

旅の途中で、奥さんの妊娠の話を聞いていたので金が入り用なことにつけ込んだ形だ。

後は渋る彼の背中を金と言葉で巧みに追い立てて、ついにここまでやってきたという訳だ。



そして彼の忠告通り、あっという間に首狩り族らしき部族に捕えられ、
この木製の檻に閉じ込められるという結果になってしまった。




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891ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:22:32 ID:oHseY2Ho0


(´<_` )(なんで拳銃をショルダーバッグに入れてたかなぁ……)


護身用にと準備していた拳銃も、背中にあっては即座に使用できなかった。
更に後ろから棍棒で打ち据えられたとあっては、懐にあっても怪しいものだ。

バッグ含むその他装備品は、通訳共々一通り剥ぎ取られ、
身につけるは服と時計と靴のみといった状況だ。


(´<_` )(これは死んだかもな……)


生命の危機が一歩手前まで来ているという状況はあまりにも現実感が無くて
逆に冷静になってしまう。

これが例えば、首刈り用の斧を携えた屈強な男が、鼻息荒く目の前に立っているという、
一歩手前どころか肩組んで、隣に死がやってきた、なんて状況なら震えもするのだろうが。

俺たちが檻に入れられてからゆうに6時間は経過している現状とあらば
恐怖も薄れ、打開の模索に入るというものなのではないか。



――そこまで考えていると、長の住居の入り口にぶら下がっていた藁の簾が上がった。


恐らく俺たちの処遇が決定されたのだろう。
複数人の男が、族長と思われる老人の後ろに従ってこちらへと向かってくる。

広場の篝火の灯が彼らの浅黒い肌にぬらぬらと反射する。

上半身には何も身に着けておらず、
代わりに紅い染料で描かれた文様が筋肉の上を走っていた。

下半身は獣の革と木の繊維をほぐしたと思われる束で作られた腰蓑で覆われていた。



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892ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:23:39 ID:oHseY2Ho0

そして距離が近づくにつれ、彼らの顔が顕になる。
今度は仮面を付けていなかった。


(;゚_L゚)「ひっ……」


俺より先に、通訳が喉の奥を引きつらせた。
俺の頬も引きつった。




異様が"2つ"




1つ目は、族長含む男衆の相貌。
彼らは皆一様に、鼻が無かった。

それは先天的な部族に共通する遺伝的特徴ではなく、
明らかに後天的にその部分を欠損させた、

もっと端的に言えば"削ぎ落とした"ような状態だった。

しかも削ぎ落とした後に、焼きごてでも当てたように、
爛れた皮膚が完全に鼻腔を塞いでいた。

瞬間いくつかの言葉が頭をよぎる。

例えば首長族なんかは、生まれた時から首に真鍮の輪を取り付け、
それの数を徐々に増やすことで頚椎を繋ぐ軟骨を伸ばすという。

他にもアフリカのフンバ族は唇と耳に大きな穴を開け、
そこに輪状のピアスを嵌め込み、年々口径の大きなものに取り替えていく。

他にも割礼の儀式として、男は男性器の包皮を、女は小陰唇を切り取る部族もいる。



しかしそれにしても、この風貌は異常で異様だった。




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893ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:24:38 ID:oHseY2Ho0

そしてもう一つの異様。


それは族長の手に握られていた。


獣、のようだった。
犬ほどの大きさの、ずんぐりとした生き物。

造形は、ちょうど昔住んでた借家の前を走る側溝に潜むドブネズミに似ていた。

しかし鼠にしてはあまりにも巨大で、しかも体毛が殆ど生えていなかった。
全体的に薄桃色の皮膚に覆われており、その下には血管や臓器が透けて見えている。
皮膚自体は弛んでいて、何本もの深い皺が刻まれているようだ。

一番奇妙なのが、頭頂部から背中の半分程度まで
人間の髪に似た体毛が生えていて、それが美しい黒髪を思わせる直毛であることだった。

黒髪の帳を割くように鼠特有の吻口が伸びていて、
その先にはげっ歯類であることを象徴するように、上下に対になった大きな歯牙が伸びていた。

尻尾は巨大なミミズか蛇のようでもあり、その終わりの所を族長は握っている。


川 - 川「……」


鳴き声一つ上げずにぶら下がっているそれは、死んでいるものだと思ったが、
時折鼻先をぴくぴくと扇動させるので、生きていることが分かった。


(;゚_L゚)「ス……、ス=クゥ……」


ふいに、背後の通訳が声を上げた。
振り返ると、後ずさるようにして、檻の奥に背をピッタリとつけた彼が
目をコレでもかと見開いて、獣を凝視する姿がそこにあった。


(´<_` )「ス=クゥ?」


俺は通訳の言葉をそのまま返す。
"ス=クゥ"が何を指すのか知りたかった。ビルマ語には無い言葉だ。



.

894ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:25:20 ID:oHseY2Ho0


(;゚_L゚)「あの……生き物……ス=クゥだ……」

(´<_` )「そ――」


通訳の言葉に俺が返すよりも早く、彼は俺の肩を掴んで小声ながらも極まった声でこう言った。


(;゚_L゚)「アンタッ! 絶対嘘を吐くなッ!」

(;゚_L゚)「ス=クゥは嘘を見破るッ!」

(;゚_L゚)「いいかッ!? 嘘を吐いたら、終わりだッ! 終わりなんだッ!」


――訳が分からない。

しかしその真に迫った表情と口ぶりに、俺は首を縦に振る他無かった。



カンッ!


硬質な音が背後に響き、俺は再度広場の方へ向き直る。
族長が獣の尻尾を握る腕とは反対に持った杖で、檻を叩いたのだと分かった。


( ФωФ)「……」


鼻がなく、のっぺりとした顔だが、唇だけが前に突き出ている。

目の上下には上半身に走る文様と同じ色をした染料で隈取がされており、
他の男衆にそれが無いのを見るに、恐らくは長の証なのだろう。



.

895( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/04(木) 23:25:42 ID:iARF2BBY0
( ^ω^)「支援だお!」

(;^ω^)「投下ラッシュ来そう……僕今から風呂と飯食うから一時頃に投下しに来るお!」

896ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:26:05 ID:oHseY2Ho0

それと先程から気になっていたのだが、
彼らがこちらに近づいてきてから、妙な芳香が漂っているのだ。

その香りは、決して不快なものではなく、むしろ芳しいといって良いものだった。

紅梅の香りに、南国特有の果実の甘く粘度の濃い芳香を混ぜ合わせたような
鼻腔の奥にへばり付く甘ったるい香りだ。

気になってから、その出処が知りたくて、何度も鼻をヒクつかせてしまう。

数度ほどそうしていると、族長がもう一度杖で檻を叩いた。


( ФωФ)「――*************** チイッ ******************** チイッ **************** シィー」


何を言っているのかは分からない。
言語グループが完全にビルマ語とは異なっているようで類推すら難しかった。

文の合間に挟まる舌打ちは、日本語で言うところの句読点にあたるものなのだろう。

最後の歯の隙間から息を漏らす音で、自身の発信の終了を示す。

この特徴はアマゾン奥地の先住民も持ち合わせる"タンギング"に近い。



ともかく言葉が分からなければ反応のしようも無い。

俺は族長の言葉に答えること無く、後ろを振り返る。

当然通訳の役目を果たしてもらおうと考えた訳だ。

案の定通訳は震えていたが、俺の視線で求めているものは伝わったらしく、
戦慄く唇を開き、長の言葉を翻訳し始めた。

897ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:26:56 ID:oHseY2Ho0

(;゚_L゚)「檻の外に、腕を出せ――と」

(´<_` )「……腕を切り落とすのか?」

(;゚_L゚)「いや、違う」

(;゚_L゚)「今から行われるのは、"審査"だ。"審判"と言い換えてもいい……」

(´<_` )「理解は出来ないが、憶測は出来るよ」

(´<_` )「ともかく、"嘘"を吐かなければいいのだろう?」

(;゚_L゚)「そうだ……絶対に、嘘を吐くな……。ス=クゥに……気づかれるな……」


そこまで言うと、通訳は再び抱えた膝の間に顔を埋めた。

俺は檻の格子の隙間から右腕を外に出した。

それを見た族長は、獣――ス=クゥをそっと地面に下ろしてやった。
ダブついた皮膚が地面をなぞる。頭頂部から伸びた黒髪を引きずるようにして
二度三度その場を嗅ぎ回るみたいにグルグル回ってみせた。

やがて、俺の存在に気がついたのか、鼻先が俺の顔へと向けられる。
上を向いた事で、ス=クゥの顔前面を覆っていた髪が横に流れた。


川 ゚ -゚)「……キュゥ」


小さく鳴いた。
げっ歯類特有の前に伸びた鼻と吻なのは変わらないが、
その瞳だけは妙に"人間"を思わせた。

それはきっと、動物には似つかわしくないパッチリとした二重瞼と、睫毛がそうさせるのだろう。

例えばキリンなんかも睫毛を多く湛えているが、
ス=クゥの睫毛は、本当に人のようにある一定の感覚で整然と並んでいるのだ。

それが酷く気持ち悪くて、俺は吐き気を覚えた。

これは人特有の傲慢なのだろうが、
人類の造形というものは神から与えられた唯一無二のものであると意識せずとも考えているものだ。

人に近いサルやチンパンジーでさえも、全く同じ造形の器官は存在していないと言っていいだろう。



.

898ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:28:06 ID:oHseY2Ho0

しかし、目の前の獣はそうではない。
その目と、黒髪は、紛れもない人間のものであると俺の脳は認識してしまっている。
それが得も言われぬ不快感と吐き気を、澱の様に意識の底から舞い上がらせるのだ。


川 ゚ -゚)「……」


腕を引っ込めたくなる気持ちに抗うように、俺は下唇を噛みしめる。

そうしたのはこれから始まるであろう"審判"とやらが俺たちの命運を握っていることを確信してるからであり、
そして男衆が俺たちを射抜く視線があまりにも鋭すぎたという点に尽きる。


( ФωФ)「……」

(´・ω・`)「……」

( ^ω^)「……」


どいつもこいつも鼻がない。
その理由が、目の間の獣とリンクしている気がしてならない。
俺は身震いした。


ス=クゥは俺を見上げたまま、ゆっくりと差し出された右腕に近寄ってくる。
そのまま濡れた鼻先を俺の腕の内側に沿わせるように匂いを嗅ぎ始めた。

ゴム質の皮膚は森の湿気でうっすら濡れていて、
生々しい感触と、青魚の表面のようなぬめりを感じた。

鼻息が腕にかかる度に、そこに鳥肌が立つ。


(´<_` ;)「――――ッ!」


思わず顔を背けそうになるが、その隙にこの生き物が、俺の腕に
どんなことを仕掛けてくるのかと思うと、目を逸らす訳にはいかなかった。


( ФωФ)「――*************** チイッ  **************** シィー」


無表情のまま、族長は俺に向かって何事かを語りかける。
当然理解の出来ない俺には、後ろを振り向き通訳を見ることしか出来ない。

899ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:28:48 ID:oHseY2Ho0

(;‘_L’)「――お前たち……つまり俺たちは、この部族に害をなすものか、と言っている」

(´<_` )「それは――もちろん"NO"のつもりだが、どう答えればいい?」

(;‘_L’)「"YES"はヤック、"NO"ならクパ、だ」


ヤック、クパ、共にこの辺りの部族の言語グループとは異なる。
アラカン山脈だとナガ族が有名だが、言語はインド系譜を引いているはずだ。
しかし部族の言葉は、どちらかと言うと古代マヤ文明を気づいたアステカ族に近いのではないだろうか。

ともかく長々落ち着いて彼らの出自を探っている時間は無いだろう。
俺は族長の眉間に皺が寄る前に、答える。


(´<_` )「――クパ」


ぴちゃり。

予想していなかった感触が手の甲あたりに生じて、即座にそちらを見る。


川 ゚ -゚)「……」ペロペロ

(´<_` ;)「――ぐ」


ス=クゥが俺の手の甲に舌を這わせていた。
ぶよついたその質感は、陸上の生き物というよりも海の軟体生物に近い。

小さく短い舌ではあるが肉厚で、唾液をふんだんに纏っているせいで
舐められた箇所には蛞蝓が這いずったような跡が残った。




.

900ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:29:48 ID:oHseY2Ho0


『嘘を吐くな』


先程の通訳の言葉が蘇る。
この奇妙な生物はこうやって人間の言葉の真偽を確かめることが出来ると言うのだろうか。

確かに嘘を吐いたことによって、その緊張から発汗量が変わる人間もいるだろう。

厳密に検査すれば、その時の分泌物の成分も真実を口にしたときとは異なるのかもしれない。


しかしこの獣がそんな上等な機能を持ち合わせているものだろうか。

そもそも生物として生きていく上で、
ネズミ程度の存在がその機能を有効に活用する場面などあるのだろうか。


次々に疑問符が湧いてくるが、
それもすぐに不愉快な舌の感触に塗りつぶされていく。


( ФωФ)「――********** ッチ ********************** ッチ *********** シィー」

(´<_` )「……今度は何て?」

(;‘_L’)「――お前に家族はいるのか、だと」


俺は檻を見下ろすように立つ族長の顔を見る。

櫓の炎を背景にしているせいで細やかな表情は読み取れないが、
我々を捕えたときのような怒りは少なくとも和らいでいるように思える。





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901o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/04(木) 23:30:05 ID:wVYKCCbw0
みんなお疲れ!
キューちゃんも投下宣言だけさせてもらいます!

902ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:30:53 ID:oHseY2Ho0

それでこの質問だ。


最初に思ったのは身代金に関すること。

家族の有無を問いただし、家族がいるようであれば、そいつに身代金を請求する。

この部族にとっては思わぬ臨時収入となる訳だから、怒りも収まったという説。


しかしこの広場から垣間見える文明レベルから察するに、
自給自足の狩猟生活、日本でいうと縄文時代程度の知見しか持ち合わせていないらしい彼らに
果たして、旅行者を捕えて身代金を要求するような上等な真似が出来るのかという疑問も湧く。



次に考えられるのが、"家族"という言葉に、"仲間"のようなニュアンスが含まれているという説。

つまりは彼らは我々のようなある意味侵略者、簒奪者のような存在に対し、
伏兵がいるのではないかと訝しんでいるのではないかということだ。

実際通訳と言えど、相手の言葉に沿って完全な意味合いで言葉を訳せる訳じゃない。

そこには意訳や、民族間で共通しない言語に無理やり意味を持たせると言った事も生じるはずだ。


しかしこちらの説も、族長の妙に穏やかな表情に否定されてしまうだろう。


(;‘_L’)「はやく答えてくれ……」


哀願とも取れる悲痛な顰めきが背後から投げられる。

この沈黙に俺ではなく通訳のほうが先に音を上げてしまった。




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903ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:31:50 ID:oHseY2Ho0

俺は家族について少し考える。


父は俺が母の腹の中にいる時に、太平洋戦争に出征し、サイパン島で死んだ。
母はつい最近病死した。

姉も数年前に息子を産む際に死んだし、当時赤子だった妹は終戦直後に餓死した。


そうなると、必然思い出されるのは、厄介者の顔だった。

俺には双子の兄がいる。

本来なら忌み子として縊り殺されるはずだったと聞いている。
産婆が奴の首に手をかけるより早く、奴は産婆の指を噛み千切り、
産婆が悲鳴を上げて後ろ手に倒れると同時、乳房めがけて母の肢体を駆け上がったという話だ。

それ故、なのか。

奴は幼い頃から訳の分からぬ性質を持っていて、
二・三日居なくなっては『天狗と将棋を差していた』だの『ジムグリ達の巣を埋めていた』だの
終戦間際の閉塞感など露知らず気狂いじみた言動を繰り返した。


家を出たのは俺の方が早かったが、
その後奴も独り立ちをしたようで、祓い屋稼業を始めたと聞いた。

それも霊や妖夷の類ではなく、『《狂神"クルガミ"》専門』という
これまた異端の道をひた走るような隙間産業だ。

何でも終戦後の農地改革に伴って、土地神が信仰を失った結果、
狂って祟り神になる事案が近年増えているのだという。

それを物理と科学と脳髄力学で始末をつけるという仕事らしい。

これは数年前に本人から聞いた話だ。

その時に、俺は奴との縁を切った。

意外なことにそれは俺からではなく、奴から言い出したことだ。


( ´_ゝ`)「これから祓う狂神は実に厄介でな、下手打ったら親族まで殺されかねん。だから一応な」


そういって、俺含めた家族全員の家々を回り、奇妙な儀式を持って奴は俺達と縁切りをしたのだ。


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904ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:32:30 ID:oHseY2Ho0

そういった背景を鑑みるに、今現在俺に家族はいないということになる。
悲しいことに独り身だしな。


俺は指先を舐めるス=クゥの鼻先を避けるように回しながら、


(´<_` )「ヤック」


と答えた。


瞬間、指の先に強烈な痛みを感じて、俺は檻の外に出していた腕を引っ込めた。
中指の先端が紅く染まり、鮮血が湧き出すようにして手の甲の方まで垂れている。
最初はス=クゥに食いちぎられたのかと思ったが、そうではなかった。


――爪だけ剥がされていたのだ。


俺は痛みに顔を歪めながら檻の外の獣に目を向ける。

上下の前歯の間に、確かに半透明の板が咥えられていた。


(;゚_L゚)「――嘘を吐くなと言ったのにッ!」


怒声とも、悲痛な叫びとも取れる声と共に、通訳が俺に飛びかかってくる。
肩を地面に押さえつける形で馬乗りになり、今にも殴りかからんという形相で俺を睨む。


(´<_` ;)「待て、嘘は吐いていないッ!」

(;゚_L゚)「それならなんでス=クゥに噛まれた!?」

(´<_` ;)「分からんッ! そもそもあんな獣に何が分かるんだッ!」


そこから始まる俺達の口論を、硬質な音が中断した。

再度族長が杖で檻を叩いたのだ。

半狂乱だった俺たちは、音の方向――族長に顔を向ける。

今まで見せることのなかった満足げな笑みがそこにはあった。

905ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:33:15 ID:oHseY2Ho0

( ФωФ)「――******** シィー」

(;゚_L゚)「――う、嘘だろ……」

(´<_` ;)「奴さん、何だって?」

(;゚_L゚)「俺たちを、"客人"として迎えるって……」

(´<_` ;)「――助かったのか……?」

(;゚_L゚)「分からない……」


まだ馬乗りの体勢のままだった通訳と、俺は顔を見合わせる。
爪の剥げた中指の痛みが再度主張を始める頃には、檻の扉が開かれ、俺達は開放されるに至った。

呆然と円形広場の中心に立ち尽くす俺たちに、
部族の男たちが寄ってきて、すぐに装備品各種を返却してくれた。

とりあえず俺は背負鞄からサスペンダー式ホルスターと拳銃を取り出し、
ベストの内側に装着する。

無骨な質感が俺の浮いた肋を圧迫するが、それで逆に安心感を得る。

ついでにハンカチを取り出すと縦に裂いて簡易包帯として、
未だ鮮血の滴る中指にきつく巻いた。


俺たちは族長の導きのままに、一際大きい住居の裏手にやって来る。

そこには木で組まれた小型の高床式住居があった。
東南アジアで見られる高温多湿で降水量が多い環境に対応できるように作らる様式だ。

日本で言うと、東大寺の裏手にある正倉院の校倉造なんかに近いのではないだろうか。
あるいはインドネシアの奥地にあるブンブンと呼ばれる簡易住居にも似ている。




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906ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:34:07 ID:oHseY2Ho0

( ФωФ)「*********** ッチ ************** シィー」


尚も好々爺の如き笑みを湛えたまま、族長は杖の先であの建物を指す。


(;‘_L’)「あそこに泊まれ……と」


通訳は族長の笑顔に返すようにひきつった笑みを浮かべながら俺にその内容を説明する。
俺がス=クゥに噛みつかれたにもかかわらず、厚く持て成すような空気に、
なにか裏を感じずにはいられない、そんな表情だ。

俺もこの展開にすべて納得がいっている訳じゃない。
それでも、すぐに処刑されないことと、懐に護身用の武器があることで、
かなり冷静さと広い視野を取り戻してきている。

ともかく目的は"天竺茸"に関する伝承の蒐集だ。

それに加えて、俺はあの『ス=クゥ』も気になり始めている。
オカルトカストリ雑誌の記者として長年やってきた経験と勘が、あの獣と目的の茸の繋がりを示唆していた。


( ФωФ)「*********************** ッチ ************************** ッチ ******** ッチ *********** シィー」

(;‘_L’)「……今日は早く寝ろ、と。何か聞きたいことがあるなら、明日私の家に来い、と言っている」


通訳は雇い主である俺に判断を委ねるような顔をしながらこう伝えた。

気持ちとしては一刻も早くこの場を去り、チンドウィン河を下って元の街へ帰りたいのだろうけど、
あいにく日も完全に落ちた今の時間に、アラカン山脈の大森林を下るのは逆に命を落とす危険が高い。

その二律背反がよく表情に現れていた。


(´<_` )「――ともかく、好意に甘えるとしよう。今後の進退は、一眠りした後に考えよう」


俺はそれだけ言うと、住居へと伸びる木製の階段を上がった。

907ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:34:48 ID:oHseY2Ho0

( ФωФ)「*********** シィー」


階段の中ほどで、族長の言葉が後頭部に投げられた。


(´<_` )「……何だって?」

(;‘_L’)「村の掟で、夜は出歩くな、と」


それを伝える通訳の顔は青ざめていて、
恐らくは、出歩いた場合の処遇に関しても含まれていたものだと察する。
少なくとも郷に入っては郷に従えが取材の基本だ。

俺は夜に出歩かなという旨を心に刻む。


入り口には他の竪穴式住居と同じ様に藁の簾が掛かっていて、
腕でそれを押し上げるようにして中に入る。

中は8畳程度の広さがあり、ベッドの代わりなのか、藁束が乱雑に敷き詰められていた。

右手と左手それぞれに窓があるものの、障子紙のような薄い膜で閉じられている。
しかし外の櫓からの淡い光と月光が、それぞれ透過し、室内をうっすらと照らしている。

俺はその障子紙のような膜を指でなぞる。
そのぶよぶよとした質感に覚えがあった。

908ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:36:20 ID:oHseY2Ho0

――ス=クゥか。


恐らくは、あの獣の革を打ち付けてあるのだろう。
半透明の皮の内側に内臓が透けて見えていたことを思い出した。


そうなると、ここがまるであの生き物の胎内のように感じられる。
途端に風通しが良い作りのはずのこの建物に妙な閉塞感を感じ始めた。

俺はこの事実を通訳に告げること無く、背負鞄を部屋の隅に投げると、
藁の上に寝転んだ。

それを見て通訳も同じ様に荷物を下ろし、部屋の隅に膝を抱えた。
どうやら深い眠りに落ちるつもりはないらしい。

今夜は嫁と、生まれる子供の事でも考えて明かすのだろう。




俺は瞼を閉じる。

いもしない嫁と子供の代わりに浮かぶのは、

何故かあれほど忌み嫌っていた双子の兄のニヤついた顔だった。




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909ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:36:58 ID:oHseY2Ho0









                    『エンテレケイアの獣どものようです』










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910ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:38:15 ID:oHseY2Ho0
********************************************************



チンドウィン川は濁った流れのまま上流から下流へと流れる。

アラカン山脈に対して侵食と運搬の働きを存分に発揮している証拠だ。

族長の息子だという男は、この辺りの部族には珍しく肥満体で、
歩く度に腹の贅肉が波打った。

部族の集落から南に数キロ、広葉樹の森を抜けて川の畔までやってくる。
対角の岸の先には沼地が広がっていて、更に奥には別の山脈が見えている。

男は沼地にぐるりと視線を巡らせると、二本の指を口に当て、強く息を吐いた。
鋭く響く音がそこから生じる。

俺は耳を塞ぎそうになったが、中指の痛みに気取られて、うまく耳栓が間に合わない。
顰めっ面のまま眼前の河と沼地を眺める他無かった。

やがて虫のさざめきにも似た、草を掻き分ける音が川向うから聞こえだす。
濁流から生じる音よりも大きいそれは、嫌でも『数』を連想させる。

しかし意外なことに、草木かき分けて這い出てきたのは、
たった2匹の獣だった。


川 ゚ -゚)「……キュウ」

o川*゚ー゚)o「……キュウ」


女の嬌声にも似た甘い鳴き声は、川向うからでも鼓膜に届く。


( ^ω^)「……*********** オッ」


肥満体の男の舌打ち音は、腔内が脂肪で満たされているためか、
他の奴らとは違い低くマヌケな響きをしていた。



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911ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:39:06 ID:oHseY2Ho0

俺は数歩後ろから様子を伺うように立っていた通訳に、翻訳を促す意味で顎をしゃくった。
目の下に濃い隈を塗った通訳は、肥満の男の言葉を緩慢な喋り方で翻訳する。


(;‘_L’)「……あれが、『私のス=クゥ』だ、と」





――檻に捕えられた晩が過ぎ、俺は朝一番で族長に茸とあの奇っ怪な生物について聞いた。
すると族長は、茸に関しては知らぬと答えたが、生き物に関しては饒舌に説明してくれた。


曰く、あの生き物は"救世の獣《くぜのけもの》"である――と。

他部族との交易を文化として持たないこの部族にとって、
山からの恵みが全てであった。

しかし遠い遠い昔、空から"死"が舞い降りて、
森の生き物が死に絶えた時代があった。

あわや部族全員餓死待ったなしといった状況の中
現れたのがあの生き物であるということだ。


(´<_` )「……という事は、あの生き物は食えるのか?」


俺のその質問に、族長は笑った。
鼻があったであろう箇所の皮膚がヒクヒクと蠢く。


食べられるだけじゃない。

そう答えたらしい。


.

912ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:39:50 ID:oHseY2Ho0

言いながら、族長は杖の先で住居の骨組みを指す。
俺も入った時から気になっていたが、意外なことに家の骨組みの材質は木ではなかった。

白っぽい棒が複雑に組み合わさってテントのような形状を保っているのだ。
外観はただの藁葺きのテントだが、内部はモンゴル遊牧民の"ゲル"に似ていた。

この骨組みは、ス=クゥの骨を打ち砕いたものと粘土を混ぜ、焼いたもので出来ている。
軽く、丈夫で、熱を加えると簡単に曲がるが、その後は決して形を変えないとのことだ。

また、床、壁を覆うようにして貼り付けられているス=クゥの皮は
暑さと寒さ両方に強く、清潔を保ち、傷にも強い。

そう説明しながら、族長は腰に刺した黒曜石の短剣を床に突き刺した。

先端が数ミリ程飲み込まれたが、それ以降刃が進む様子がなかった。

目を丸くする俺たちに満足したのか、そこから短剣を引き抜く。
薄っすらと付いた裂傷跡が、見て取れる。

すると族長は脇においてあった土器に汲んである水に指の先を少し浸し、
その雫を床の裂傷に撫で付ける。

そうやって擦っているうちに、裂傷は跡形も無く消えた。


――死してなお、ス=クゥは生きる。


族長は最後をそう締めくくった。

その言葉に俺は不死性を感じずにはいられなかった。
俺の興味は既に茸から、この部族の全てであるらしいあの生き物に移っていた。




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913ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:40:20 ID:oHseY2Ho0


(;゚_L゚)「お前は馬鹿かッ!?」


俺の提案に通訳が怒鳴る。

俺は族長に、ス=クゥを一匹くれないか頼んでくれと通訳に申し出た。
それに対して彼は目くじらを立てたのである。


(;゚_L゚)「あの不気味な生き物をくれだとッ!? 冗談じゃないッ! そんなこと頼めないッ!」

(´<_` )「なにも日本に持って帰ろうってわけじゃない。この集落にいる間だけ観察させてほしいんだ」

(;゚_L゚)「お前は何も知らないッ! あの生き物は危険なんだッ!」

(´<_` )「じゃあお前が俺にあの生き物の危険性を説いてくれ。納得したら引き下がる」

(;゚_L゚)「後悔する……」

(´<_` )「お前に払った前金の件で後悔したくないだけさ。旅の終わりで、良い通訳だったと思いたい」

(;゚_L゚)「身の危険を感じたら俺は逃げるからな」

(´<_` )「そうしてくれ」


俺たちの険悪なやり取りを何も言わず眺めていた族長に向き直り、
通訳はしどろもどろになりながら俺の要求を伝えているらしかった。

通訳が話し終わると、すぐに族長は破顔し、
部屋の隅に座ってこちらを見ていた肥満体の男を呼びつけた。


ス=クゥが欲しいなら、此奴に付いていけ。


俺の要求はすんなりと通り、そしていまこうして河を挟んでス=クゥと対面しているのである。


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914ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:41:09 ID:oHseY2Ho0

( ^ω^) ピィー


男が再び指笛を吹くと、二匹のス=クゥは濁流に飛び込んだ。
そのまま黒髪だけを水面に漂わせて、ゆっくりとこちらへ泳いでくる。

あんなに鈍そうな身体つきなのに、意外にも泳ぎが得意らしい。

やがてこちらの岸まで泳ぎ着くと、二匹は体を震わせてまとわりつく水を飛ばした。
あの薄桃色の皮は撥水性を持ち合わせているらしく、珠のようになった水が表面を流れていった。

濡れた黒髪は艶かしく太陽の光を反射し、
部分的にシャボンの膜みたく虹色に輝いた。



( ^ω^)つ川 - 川 ナデナデ


男は大きい方のス=クゥの頭を愛おしそうに撫でる。
乱れた黒髪に節くれだった指を何度も通し、キレイに整えていく。

男のぶよついた体と、ス=クゥの弛んだ皮膚のせいで、
なんだか親と娘の様にも見える。

俺はそれがおかしくて、口元を覆った。


川 ゚ -゚)「……キュウ」


ス=クゥの方も気持ちよさそうに目を細める。
こうして見ると、挙動自体は日本で見られる犬猫とほぼ変わらないように思える。



o川*ー川o「……キュッ、……キュッ」


そんな俺の足元に、小さい方のス=クゥがコツンコツンと額をぶつけてくる。
海を漂う海藻のように広がった黒髪が不気味に揺らいでいた。

そこそこの嫌悪感から蹴り飛ばしてやりたくなったが、
肥満体の男がこちらを見ながら、『撫でてやれ』の身振りをするので
仕方なく俺はチビス=クゥの頭に手を伸ばした。


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915ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:41:56 ID:oHseY2Ho0

(´<_` ;)「……っ」


生々しい濡れ髪の感触と、その下の皮膚の肌触りは、
丁度人間の幼児の頭を撫でる感触に似ていた。

俺は何度か触れたことのある妹の頭を想起する。
終戦直後に餓死した妹の頭。

まだ頭蓋骨が発達しきっていないせいか、妙にやわっこく、
それでいて乳幼児特有の体温の高さが手のひらにじんわりと染みる。

それと同じ感覚が、この獣の頭部からするのだ。

俺の指が通る度に、獣の黒髪は整っていく。
余分な水分を絞るように何度か手櫛をしてやると、
隣の大きなス=クゥの髪のように、濡烏色の中に、虹のような輝きが生まれる。


o川*゚ー゚)o「……キューウ」 ツヤツヤ


ス=クゥが満足げな鳴き声を上げる。
全身の皮膚が薄桃色から濃い桃色に近づき、血色が良くなったのが分かる。



(´<_` )「……これが俺のス=クゥってことでいいのか?」


通訳ではなく、肥満の男の方に向かって話しかけてしまったが、
男は俺の言葉を理解したのか、通訳が翻訳する前に大きく頷いた。




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916ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:43:17 ID:oHseY2Ho0

男はそのまま集落の方面へと歩きだす。
大きいス=クゥもその後に続く。

俺と通訳は一度顔を見合わせた後、同じように集落に向かって歩き出す。
後ろを振り向くと、小さいス=クゥも短い手足を懸命に動かして、
落ちた枝葉や、岩を乗り越え付いてくる。


o川;゚ー゚)o「キューゥッ! キューゥッ!」


しかし体が小さいせいかどうしても俺たちの速度に追いつくことが出来ずに
あたふたしながら障害を乗り越える他ないようだ。


それを見ていると、なんとも言えない感覚が下腹の辺りに沸き起こる。
自身の中に眠る嗜虐心と、幼生な生き物に対する庇護心。
この2つが入り混じった、こそばゆいものだ。

ともすれば近寄って即座に踏み潰して殺してやりたくやるような感覚の裏側に
こいつを全力で愛玩し、護ってやりたいという気持ちが生じている。

自分の口角の端が上がるのが分かった。
しかしその笑みもその二律背反の末に表面化したものらしく
自分の顔の筋肉が意図しない方向に動いたのが瞼と頬が痙攣したようにヒク付いた。

俺は小さいス=クゥに近寄ると、
尻尾に近い黒髪の生え際を摘んだ。


o川;゚ー゚)o「キュ、キュゥッ!」


何かを訴えるような鳴き声を上げるが、無視してそのまま引っ張り上げる。
全身の余った皮がそこに集約されたせいで、10cm以上も皮が伸びたのには驚いた。
まるで暖められたチーズのようだ。

短い手足をわたわた振り回しながら抗議の声を上げるス=クゥを
自身の右肩に下ろしてやる。

現地で買った麻のシャツの襟元を、しっかりとス=クゥが掴んだのを確認してから、
俺は再度肥満の男を追った。


一連の流れを見ていた通訳が、なにか言いたげな顔でこちらを見てきたが、
終ぞ一言もこちらに話しかけては来なかった。

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917ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:44:08 ID:oHseY2Ho0


集落に戻ると、通訳は木組みの家に戻され、俺だけ族長の住居に呼ばれた。
言葉が通じないことは向こうも分かっているらしく、肥満体の男は身振り手振りで
俺を住居の奥まで導く。

そこは男の部屋と言って差し支えないらしく、
藁葺の寝床と、腰ほどの高さがある机、それから幾つかの壷が並んでいた。


まだ昼だと言うのに、ここまで光が差し込まず、妙に薄暗い。
男は壷の一つから茶色い珠のようなものを取り出すと、
机の上にある白い容器にそれを乗せる。

その茶色い珠の表面を爪でこすると、小さな火種が灯った。
やがてその炎は大きくなり、部屋の内部を明るく照らす。

どうやら火薬やマッチの頭のようなものらしい。


男は机の前で俺に手招きをする。
俺は黙ってそれに従った。

未だに俺の肩に乗る小ス=クゥを引き剥がすようにつまみ上げると、
腹が上になるように机の上に転がして、首元をキツく押さえた。


o川; Д )o「ギュゥ!」


ス=クゥは今までとは違う悲痛な鳴き声を上げる。
それも構わず男はニコニコしながら、空いていた方の手で木べらのようなものを取り出した。


( ^ω^)「――********* オッ **************  オッ」


言葉が通じないことは分かっているのだろうが、
それでも口にせずにはいられないという興奮が伝わってくる。

俺はそれに苦笑いで返す他ない。



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918ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:45:05 ID:oHseY2Ho0

裏返ったス=クゥは尚も苦しそうに暴れ、尻尾を机に打ち付ける。

男は木べらで、ス=クゥの腹の辺りを撫でる。
透けた内臓の一つ一つを数えるような仕草だった。

そのまま木べらの位置を尻尾の方へとずらしていくと、
ある箇所で木べらの先端がピタリと止まった。

そこには皮膚に縦の裂け目が入っており、
より肉感の強いひだで囲われていた。

ス=クゥが鳴き声を上げる度に、その裂け目が閉じたり開いたりする。
内側で白濁した粘液が糸を引くのが見えた。


どう見ても、雌の性器だった。


当然生物である以上、こういった器官を持ち合わせていることに何ら不思議はない。
しかしあまりにも唐突に指し示された生々しい雌の部分に、頭の処理が追いつかなかった。

そんな俺の表情を楽しむように、男は下衆びた笑いを浮かべる。
そしてそのまま、木べらの先端を、その割れ目に沈み込ませた。


o川; Д )o「ギューゥッ!!」


一際高い鳴き声を上げて、ス=クゥは体を痙攣させる。
木べらが中ほどまで挿入されると、今度はゆっくりと引き抜かれる。
しかし先端が近くなると再度奥まで挿入してを繰り返す。

それは生殖行為の模倣と言うよりも、
ス=クゥの奥にある何かを掻き出すような行為に思えた。


.

919ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:45:49 ID:oHseY2Ho0


o川; Д )o「ギュッ!! ギュッ!!」


繰り返される木べらのストロークに合わせて、苦悶の声が漏れる。
割れ目の奥から聞こえる音に、水の跳ねるような音が混ざり始める。

びちゃっ、びちゃっ、と割れ目から白濁液が吐き出される。


何のために、男がそうしているのか理解できない。
無論コレを俺に見せる必要性も分かりはしない。


しかし俺はその行為から目が離せないでいた。


数分、もしくは数十分以上そうしていたのかもしれない。
やがて最後の一突きを終えた木べらは、ゆっくりと引き抜かれる。
粘着質な音を立ててすっかりと抜けると、ス=クゥは一際大きく痙攣してみせた。


( ^ω^)「*** オッ」


短い言葉と共に、木べらの先端が俺の方に向けられる。
そこには、赤黒いナニカが付着していた。

ゼリー質の半透明であり、よっぽど粘度が高いのか、
木べらから滴ること無く、べっとりと纏わりついている。

性器の奥から出てきた赤黒い塊という物質に、
俺はどうしても明るいイメージを想定できずに顰め面をとる。

しかし俺の内情を知ってか知らずか、男は手のひらを自分の顔の方に仰ぐような身振りをしてみせた。


――どうやらコレの匂いを嗅げ、と言っているらしい。


ビルマの奥地まで来て、未知の生物の分泌物を嗅ぎ回る男。
それが今の俺だった。

自虐的な思考が頭をめぐりきる前に、俺は鼻を木べらに近づけ、一気に鼻から空気を吸い込んだ。



.

920ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:47:09 ID:oHseY2Ho0



(゚ <_゚ ;)「がっはっ!!」



――ぐりん、と自分の眼球が上に裏返ったのが分かった。

鼻腔に叩きつけられるような特濃の生臭さと、その奥にある得も言われぬ芳香が
鼻の神経を通って、脳髄の隅々まで行き渡るのが自覚できた。

脳髄の皺の一つ一つの奥まで丹念に香油で洗われるような幸福感と、
激しい火花を散らしながら駆け巡る刺激が、交互に俺の頭を振り回す。

膝から崩れ落ち、殆ど空に近かったはずの胃から、絞りカスのような内容物をぶち撒ける。

苦痛と幸福が頭の中を暴れまわり、手近なもの全てを破壊し尽くしたい暴虐の衝動に駆られるのに、
体はその想いに反応せずに、先程のス=クゥ同様痙攣を繰り返すほかなかった。

脊髄を電流が強さを変えながら何度も走る。
裏返った目玉の奥で、走馬灯のように何度も何度も幼少から今までの映像が高速で再生される。
しかもそれを隅々まで細かく認知しながら、どこか俯瞰で観察しているような、
壮大な叙事詩の一部に自分という存在の片鱗が浸るような、奇妙な感覚。

何億ページもの"百科事典《ブリタニカ》"を頭の中で捲り続ける。
そして行き当たった答えは"麝香"だった。


東南アジア、特にインドを中心として生息する麝香猫。
その猫の性器周辺に存在する臭腺(会陰腺)から霊猫香と呼ばれる香料を取り出し、
香水の補強材や持続剤として使用する。

恐らくはス=クゥにも同じような性質があり、
肥満体の男は、その強い香りを持つ分泌物を直接嗅がせたのだ。


ぐわんぐわんと唸りを上げる頭の中に、男の笑い声が二重三重に響く。

吐き気は治まってきたが、それでもなお重い二日酔いのような気怠さが抜けきらない。

いつの間にか床に倒れ伏した俺の側にス=クゥがやってきて、
心配そうに俺の顔を覗き込む。

反射的にひっつかんで壁に叩きつけて破裂させてやりたいという嗜虐心が湧くが、
俺の額に、自分の額を優しくぶつけるその仕草に、いじらしさも感じていた。


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921ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:47:50 ID:oHseY2Ho0

俺は再度ス=クゥを自分の肩に乗せると、のろのろと立ち上がる。
言葉の通じない男に抗議の意を伝えるのも面倒で、
半目で睨むことしか出来なかった。

男は笑い顔のまま、別の器を取り出すと、そこに木べらを擦り付け、分泌物を入れた。
更に別の容器から白く濁った液体を注ぐと、木べらでゆっくりと混ぜ合わせる。

俺は液体が入った壷に顔を近づける。
アルコールのツンとした匂いがした。

どうやら酒の一種らしい。

これを溶媒として、あの分泌物を溶かすのだろう。

ある程度まで溶け切ると、器の中の液体は美しい紅に染まった。
そして何処かで嗅いだことのある、薔薇の香りにも似た芳香が漂い始めた。

これは檻の中で嗅いだものと同じものだと気づくと同時、
男は指の先端に付けたそれを、俺の頬に塗りつけた。

集落の部族の男が付けていた文様と、纏っていた芳香の正体はこれだったのだ。

俺の体に渦巻いていた暴虐と、思考の奔流はいつの間にか形を潜め、
穏やかな風が体の内側を吹き抜けていた。

これもこの芳香の効能なのかもしれない。


( ^ω^)「***** オッ」


男は、コレでお前も仲間だ、とでも言いたげに笑った。
俺も歯を剥き出して笑ってみせた。



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922ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:48:41 ID:oHseY2Ho0
********************************************


(;‘_L’)「もうここに来て3日だぞ……何の収穫もないなら帰らせてくれ……」


通訳の男の憔悴は日増しに酷くなっていく。
伸び放題のヒゲと、痩けた頬は、まるで幽鬼を思わせる。

それもそのはずで、彼はこの集落に来てからほぼ水しか口にしていないのだ。


俺は毎晩族長の家に呼ばれては、なにかの肉らしきものを食べているのですこぶる健康だ。

正直言えば、何の肉か検討がついている訳だが、
それ故通訳は、その食事を口にしたくないのだろう。

白身魚のような解ける食感と、牡丹肉のような獣の匂いを残しつつも濃い旨味を持つあの肉は
一度味わっても損はないだろうと説得してみたのだが、彼が首を縦に振ることは無かった。

俺が集落を見物している間、彼は森に入って木の実なんかを採集して食べているらしい。
それでも成人男性の体力を賄える量は採取出来ないのだろう。


(´<_` )「それなら俺を置いて逃げ帰ればいいだろう」

(;‘_L’)「馬鹿言え……奴ら、常に俺たちを監視してる……」

(;‘_L’)「森の何処に居ても奴らの視線を感じるんだ……」

(;‘_L’)「逃げたら殺される……」



そこまで言うと、それっきり押し黙り、膝の間に顔を埋めた。


俺はすっかり肩の上が定位置になったス=クゥと顔を見合わせると、
朝食を貰いに、族長の家に行くことにした。

ちなみに俺は何もタダ飯を貪り続けているわけではなく、
持ってきた装備品の中から幾つかここでの生活に役立ちそうなものを渡している。

中でも昔取材で訪れた米軍基地からちょろまかしてきたサバイバルナイフは族長がいたく気に入ったらしく、
今ではあの黒曜石のナイフの代わりに、腰にぶら下がっている。




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923ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:49:45 ID:oHseY2Ho0

いつもより少し早く族長の家に到着すると、
中から族長の息子である肥満体の男が丁度出てくるところだった。

男は俺に気づくと、付いてこいの身振りをして
集落の南、チンドウィン川の方向へ歩き始める。

恐らくは自分のス=クゥに会いに行くのだろう。

どうやらス=クゥは本来集落に連れてくるものでは無いらしく、
基本は河を隔てた沼地向こうに住まわせているようだ。

ただ、時たまこうやって会いに行くことで、この獣と絆を確かめるのだ。


o川*゚ー゚)o「キュウ?」


俺の肩に乗ったス=クゥが鳴き声を上げながら鼻先を俺の頬に擦り付ける。
この生暖かい鼻息にも慣れてきた。


男の後ろを歩き森を抜ける。

そして河の畔までたどり着くと、男はいつものように指笛を吹き、
それに合わせてス=クゥが川向うの草むらをかき分けて鼻先を突き出す。

濁流の中を泳ぎ、濡れたス=クゥを男はまた愛おしそうに撫で付ける。


しかし、その時、俺はあることに気がついた。

男の腰に、族長に贈ったはずのサバイバルナイフが光っていた。

男は先程までの慈しむような態度とはうって変わって、
荒々しくス=クゥの首元を、掴むと、丸石の河岸に叩きつけるように押さえ込んだ。




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924ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:50:26 ID:oHseY2Ho0

川 ゚ -゚)「ギュゥ!」


悲鳴を上げて大きなス=クゥは藻掻く。
短い手足は丸石を掻き出すように動かされ、尻尾は何度も河岸を叩いた。

暴れまわるス=クゥにも動じず、男は腰のサバイバルナイフを引き抜く。
そして、自分の額をス=クゥの額に合わせると、短く何かをつぶやいた。


( ^ω^)「――***** オッ」


その言葉を聞き取ったのか、ス=クゥは暴れるのを止めた。
まるで彼の言葉を反芻するように顔を上げて彼を見つめる。

そして、首を捧げるように、少しだけ伸ばすと、
ぴたりと動かなくなった。

その仕草が、生贄に捧げられる聖女を思わせるようで
静謐で荘厳な儀式が遂行される瞬間のような、
胸が詰まるような思いが湧き上がる。


川 ゚ -゚)「――キューゥ……」


そう短く鳴くと同時、彼の持つ刃が、ス=クゥの喉元にめり込んだ。


ばしゃり。


鮮血が河岸に広がる。
首周りに刃を一周させると、彼はス=クゥの黒髪を掴んで、掲げた。

太陽の光が、血に汚れたその生首を照らす。

淡桃の皮膚と、昏い紅を透かした光は、安物の赤セロハン紙みたいにチープに輝いている。




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925ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:51:26 ID:oHseY2Ho0

男は再度、その生首に向かって同じ音を囁くと、
川向うにその生首を放り投げた。

俺はス=クゥの生首が描く放物線を眺める。
そして対岸にそれが着地するのを確認したと同時、俺の背中に戦慄が走った。


いつの間にか、向こうの河岸は、無数のス=クゥに埋め尽くされていた。

白く焼けた丸石が敷かれているだけだった河岸が、
今では黒髪の絨毯で覆われている。


先程の屠殺のシーンの一部始終をそこから見ていたと言わんばかりに、
身じろぎ一つせず、黒髪の隙間からこちらを覗いている。


やがてその中の一匹が、転がった生首の黒髪を咥え、ズルズルと沼地の方へと引きずっていった。
それに合わせて波が引くように、ス=クゥの群れが、草むらへと消えていく。


男はそれを意に介さない様子で、
首なしのス=クゥの後ろ足を掴み逆さ吊りにして血抜きを行っていた。


奇妙な生き物である事は理解していたが、
同族が殺される場面を群れで眺める習性に、生物学的な答えを見出だせず、俺は困惑していた。



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926ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:52:29 ID:oHseY2Ho0
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「……おわぁ」


虫たちの楽団が奏でる交響曲に耳を傾けながら
藁葺の寝床に転がっていると、ふいにそんな声がした。

俺の顔のすぐ横でまどろんでいたス=クゥもその声で起きてしまった。

声の方向に顔を向けると、同じ様に寝転んでいた通訳の男が、首だけをこちらに向けていた。


(‘_L’)「……おわぁ」


男はもう一度、意味を為さない言葉を繰り返す。


(´<_` )「……何だ?」


俺は、今日で5日目になる滞在に対する限界の意を
意味不明の言語を発する事で表明しようとしているのだと思った。

しかし実際は極度の飢えと乾きにより呂律が回っていないだけだと気付き、
できるだけ近くで彼の言葉を聞き取ることにした。


(‘_L’)「……ぉまぇ」

(´<_` )「あぁ、聞こえてる」

(‘_L’)「気づいているか……?」


その言葉に不穏な響きを感じる。


(´<_` )「何にだ」

(‘_L’)「この村は……おかしい……」


大体未開の部族の生活は、俺達のような拓けた文明をもつ人間から見たら異常に映るものだろうが、
彼の言葉の中にはそれ以上の異質が含まれている様子で、俺は真剣に耳を傾けた。

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927ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:53:12 ID:oHseY2Ho0

(‘_L’)「……いないんだ」

(´<_` )「……誰が?」

(‘_L’)「……」


その続きを口にすることを恐れるように、
彼は出もしない唾液を飲み込む仕草をした。

そしてややあってから言葉を発した。


(‘_L’)「……女だ」

(´<_` )「……は?」

(‘_L’)「この村に来てから、女を一度も見ていないんだ……」


一瞬、思考が止まる。

その間に、俺の脳裏にこの5日間のあらゆる場面が過る。

そしてそのどれもに女が写り込んでいないことを確認すると、
今更すぎる恐怖感が足元から這い上がってきた。


どうして気が付かなかったんだ。


俺は振り返り、藁葺の寝床に丸まるス=クゥを見た。




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928ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:53:56 ID:oHseY2Ho0


――これほどまでにコイツに夢中だったのか。


いや、それだけでは説明がつかない。
何処かから俺の思考には暗幕が掛けられていた。

本来なら気づくべき違和や、本来の目的を思い出すこともなく、
俺はス=クゥの生態と、それを取り巻くこの集落の環境の観察に心を奪われていた。


未だハンカチが巻かれたままの中指が痛み始める。

こんな未開の地で、出血を伴う怪我をしておきながら、
その怪我を放置して、フィールドワークを続ける?

気が狂ってる。

何の病原菌が潜むかわかったもんじゃない環境で、
その傷口をハンカチ一枚で覆ったまま何日も生活するなんて、
自殺行為そのものだった。

となると、俺の思考は既に初日から、あの檻を出てからずっと狂っていたことになる。

俺は腕に巻き付けたままの半壊した時計を見る。



――長針も短針も、もはや動いては居なかった。


(‘_L’)「女が居ないのに、どうやってこいつらは民族として成立してるっていうんだ」

(‘_L’)「――なぁ、分かったろ?」

(‘_L’)「もう無理だ。限界だ」

(‘_L’)「逃げよう、今すぐにでも」




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929ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:54:56 ID:oHseY2Ho0

――逃げる。


村の戒律では、夜に村を彷徨くことは禁止されていたはずだ。
そして恐らくはそれを破れば処刑は免れないだろう。

それを通訳も知っているはずで、それを天秤にかけてもなお、
此処からの逃走のほうが重いのだろう。

俺自身も、自分の精神に起こっていた視野狭窄に対して
恐怖を感じ始めていた。


噛まれた中指、嗅がされた分泌物、頬に塗られた香料、口にした肉。


どれもが俺の内部をいびつに歪まさせる要因足り得る。
それらに囲まれた環境に居たことにすらここまで気づけもしなかった。


死ぬことよりも、自分が自分でなくなっていくような
存在の上書きとも言うべきその感覚に、俺は慄いていた。


決めてからの行動は早かった。

荷物をまとめ、ホルスターにしまいっぱなしだった拳銃を軽く点検し、装弾する。
目立つような白のシャツから、暗闇に紛れるための黒い麻シャツに着替える。


俺は入り口の簾の隙間から広場の方を見る。
幸いと言って良いのか、それとも村人全員が律儀に戒律を守っているのかは分からなかったが、
周囲に人の気配は無かった。

肩越しに通訳を見ると、先程までの死に体とはうって変わって、
目を爛々と血走らせ、獣のような浅い呼吸をしてこちらを見ていた。

向こうが頷くのを確認して、俺は外へ飛び出そうとする。



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930ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:55:55 ID:oHseY2Ho0

o川*゚ー゚)o「――キュゥ」


瞬間、愛らしい声が、後ろから響いた。
俺は振り返ってしまう。

部屋の隅、ス=クゥがこちらを覗いていた。
自分が置いてけぼりにされることを理解してる捨て子のように、
いじらしくも親にすがるような真似はせず、しかし本心では庇護を求める子供の顔をしている。

黒髪の隙間から見える濡れた瞳は、悲しそうな光を湛え、
月明かりを淡く反射させていた。


あんなに不気味に思っていたはずの生物に、
コレほどまでの気持ちを抱くこと自体、自身の精神異常の兆候に他ならないと理解していたが、
俺の中にはコイツを置いていくという選択肢が無かった。


(;゚_L゚)「何をしてるんだッ!」


ささやき声ながらも焦燥と怒気を孕んだ声が通訳から飛ばされる。
俺はそれを無視して部屋の隅まで駆けると、
ス=クゥの弛んだ首元をひっつかみ、いつもの定位置へと乗せた。


(;゚_L゚)「ふざけるなッ! その化物を早く捨てろッ!」

(´<_` ;)「コイツには学術的な価値があるッ! 日本に持ち帰り然るべき機関に売りさばけば金になるッ!」

(;゚_L゚)「金が今更何の役に立つッ! 命あってのものだろうがッ!」

(´<_` ;)「街まで戻れたら契約金を3倍払う。それだけの価値がコレにはある」


口からでまかせだ。

そもそも俺はコイツを日本に連れ帰っても、誰にも見せる気はない。

俺だけのものだ。




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931ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:56:41 ID:oHseY2Ho0


通訳の返答を待たずに、俺は音を立てないように小屋の外に出た。

階段は軋むため、小屋を支える柱の一本にしがみつき、ゆっくりと降りていく。

このまま集落の南を抜け、チンドウィン河の下っていけば、アラカン山脈の麓まで出る。

そうすれば過去日本軍がインパール作戦のために舗装した道路に出るはずだ。

忍び足で族長の家の裏を回る。

広場には出ずに、周囲をぐるりと廻る形で南へ抜けるつもりだった。


「――〜〜〜〜〜〜〜〜」


聞き覚えのある言葉の羅列に、俺は思わずそちらを見た。

族長の家の藁葺の一部に空いた穴から光が漏れ、そこから声がしていた。

丁度そこは、俺がス=クゥの分泌物の匂いを嗅がされた族長の息子の部屋だった。

俺が足を止めた事に気がついて、通訳は背負鞄を押す。

しかし俺は振り返って、自分の口に人差し指を当て、"静かにしていろ"の意を示すと、
その穴に自分の右目を宛てがった。



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932ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:57:33 ID:oHseY2Ho0

――机の上では、あの日に灯された炎と同じ光が放たれている。

部屋の中心で、あの族長の息子が腰蓑を外し、全裸で四つん這いになっていた。


( ゚ω゚)「****** オッ ****** オッ ****** オッ ****** オッ ****** オッ」


狂ったように同じ言葉を繰り返しながら、一心不乱に腰を振っている。
それに合わせて背中にまで付いた贅肉が波打つのが見えた。

奴の体の下にいる生き物は、その腰の動きに合わせて嬌声を上げていた。
その白くだぶついた皮膚が、奴の肉と同じ様に波打つ。

浅黒い男の皮膚と、白くほんのり桃に染まった皮膚が入り乱れる様に
思わず吐き気を覚えた。


川 ゚ -゚)「……オ゛ッ! ……オ゛ッ! ……オ゛ッ !……オ゛ッ!」


突き上げられる度に、その生き物の透けた腹が押し上げられるように盛り上がる。
自分の体積の四倍近い人間の陰茎を咥えこんだ性器は、裂けんばかりに押し広げられている。
見ていて痛々しくなるほどの状態から、俺は目を離せないでいた。

奴の腹の下に居たス=クゥは、間違いなく、あの日彼自身が殺したはずの個体だった。

どうなってやがるんだ一体。

頭がどうにかなりそうだった。




『――死してなお、ス=クゥは生きる』




族長の言葉が何度も湧いては消える。




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933ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:58:34 ID:oHseY2Ho0

やがて一際大きい腰のグラインドと共に、族長の息子は己が屹立した陰茎を
ス=クゥの性器から引き抜いた。


しかし奴の陰茎は未だ萎えておらず、まだ精を放出していないようだった。
あの強い芳香を放つ赤黒い分泌物がべっとり付着したそれは、
もはや人間の男性器を超越した、もっと暴力的な仕組み見えた。

逆にス=クゥの性器は、あの日木べらを突っ込まれた状態から何倍も押し広げられ、
その粘液にまみれた狭い膣道の奥までを明かりによって照らされている。

天井を向いた短い手足を歓喜に震わせ痙攣する様は、
あさましくも生々しい雌の性を示していた。

男は自分の手で陰茎をしごき続けながら、自身の藁葺の寝床に向かった。
そしてその藁葺を足で乱雑に退けると、その下から麻袋が出現する。

その麻袋の丈夫からは人間の下半身が突き出ており、
外気に晒されたことに気づいたのか、激しく暴れだした。


*(;;)*「やめでぇ――――ッ!!!!!  も゛う゛やめでぇ゛――――――ッ!!!」


まだ幼い、現地の少女の言葉だった。

男はその麻袋を何度も殴打しながら、まだ毛も生え揃っていない人間の女性器に
ス=クゥの分泌液が付着したままの肉棒を深く突き立てた。


*(;;)*「いぎぃ゛ぃ゛い゛ぃ゛い゛ぃ゛ぃ゛――――――ッ!!!」


耳を劈くような少女の悲鳴と同時、男はその一突きを持って精を内部にぶちまけたようだった。





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934('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/04(木) 23:59:04 ID:FpSuhXp60
('A`) おれもこの辺りで投下の列に並んでおくわ

935ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:59:13 ID:oHseY2Ho0


(゚ <_゚ ;)「うぉえ゛ぇ゛え゛ぇッ!! お゛ぇ゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ッ!!!」



反射的に俺は嘔吐してしまった。


もはや目の前で起こっていることに対して、俺の脳髄は理解を拒絶した。
その拒絶の意思が俺の横隔膜を押上げ、胃の中の内容物を絞り出した。



(;゚_L゚)「何をやってるんだッ!」


通訳に尻を蹴り上げられ、自分の置かれた状況を思い出す。



慌てて顔をあげると、ちょうど目の前に来た、

族長の家の穴の向こうに、大きな瞳が見えた。




( ゚ω゚)「……」




弾かれるように俺たちは駆け出した。
集落を飛び出した辺りで、後方から男たちの唸り声が聞こえる。

俺たちが戒律を破り、夜に出歩いたばかりが、
恐らくは禁忌であろう村の秘密を知って逃走したのだ。

血眼で俺たちを追いかけるに違いない。

俺はベストの内側から拳銃を引き抜いて撃鉄を起こす。


夜露にぬかるんだ森を抜けながらが、俺は後方を走る通訳に叫んだ。



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936ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:59:58 ID:oHseY2Ho0



(´<_` ;)「聞きたいことがあるッ!!」

(;゚_L゚)「なんだッ! 今じゃなきゃ駄目かッ!」

(´<_` ;)「どうしても今知りたいッ!」

(;゚_L゚)「言えッ!」

(´<_` ;)「あの時、族長の息子が言っていた言葉の意味だッ!」

(;゚_L゚)「――******かッ!?」

(´<_` ;)「そうだッ!」

(;゚_L゚)「奴らの言葉で――」

(;゚_L゚)「――"愛しています"  だ」

(´<_` ;)「……」




あのス=クゥは、屠殺される直前に、その言葉を聞いて首を差し出したのだ。


それはまるで、それではやはり――。





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937ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/05(金) 00:00:39 ID:PixFkwlI0


森を掻き分け、チンドウィン川の辺りにたどり着く。
後方からの唸りは大きさを増している。


(´<_` )「――二手に別れよう」


俺の提案に、通訳は無言で頷く。

後の報酬の受け渡しうんぬんよりも己の命を優先させる判断だ。


(´<_` )「お前はこのまま真っ直ぐ河を下れ」

(;‘_L’)「アンタは?」

(´<_` )「俺は一か八か、この河を泳いで、向こう岸から逃げてみる」

(;‘_L’)「アンタ自身の判断だ。文句は言わないでくれよ」


通訳はそれだけ言うと、一目散に河を下流の方へと掛けていった。


俺の方は革製の軍用ブーツを脱ぎ口にくわえると、濁流の中へと進む。

あの日のス=クゥの様子から、深さはそれほどでないことは分かっていた。

俺の予想通り、川底の一番深いところでも胸あたりまでしか水面が来ない。

拳銃を濡らさないように左手を高く上げたまま、俺はゆっくりと向こう岸へ渡る。




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938ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/05(金) 00:01:23 ID:PixFkwlI0

――ヒュン


風切り音が後方から響き、振り返る間もなく、左肩に焼けるような痛みが走る。
放たれた矢が肩に命中したのだ。


(゚ <_゚ ;)「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」


靴を噛んでいたため悲鳴自体は上がらなかったが、
その痛みで拳銃を河中に落としてしまう。

俺は必死の思いで河から上がると、一目散に藪の中に身を投げた。
カツン、カツンと、河岸の石に矢が跳ね返る音がする。

位置を気取られないように匍匐前進をしながら、背の低い単子葉類の草むらを往く。

男たちが河に飛び込む音を聞いてから、俺はすばやく立ち上がると、
沼地の方向へと駆け出した。

左の肩口に刺さった矢は、返しが付いていて、
周りの肉ごと抉り取りでもしないと抜けそうに無かったため、触れずに置いておく。


右肩に乗ったス=クゥが心配そうに鼻先を頬に寄せる。

その感触に愛おしさを感じながら、俺は沼地と森の境目を駆けた。





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939ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/05(金) 00:04:44 ID:PixFkwlI0

o川*゚ー゚)o「キュゥ!!」


すると、ス=クゥが高く鳴いた。
何事かと思い右肩を見ると、ス=クゥが何度も鼻先を森の中に向けていた。

まさか、俺を助けようとしているのか?

俺は自分の命運をこの奇っ怪で愛おしい生物に賭けてみることにした。
先程まで、自分の精神が狂ってきていることに感じた恐怖など忘れて。


河を一つ挟むだけで、森の様子が大きく変わる。
こちらの森は、熱帯雨林のそれだった。

肉厚で幅広の植物と、幾本もの蔦が視界を遮る。

俺はス=クゥが導くままに、草枝を手折りながら前進する。
いつの間にか背後からの声は聞こえなくなっていた。


やがて、高い岸壁が出現し、俺はそれに沿って南の方へと歩く。
少なくてもこうして壁に手をついて歩いていけば、同じ場所をグルグル回る心配は無いはずだ。

断層が隆起したのか、岩壁の断面は地層がむき出しになっていて、
凝灰岩の層が見て取れることから、少なくとも一度この地域は噴火の被害に合ったことが分かる。

なるほど、噴火に伴う食糧難と"救世の獣"の出現か。
俺は族長の話を思い出しながらも歩き続ける。

そうやって一時間程度歩いていると、唐突に、岸壁に空いた洞穴に出くわした。


o川*゚ー゚)o「キュキュゥ!!」


俺の肩で揺られていたス=クゥは、何かに呼ばれるように俺の肩を飛び降りて、
その洞穴の中へと走っていく。

(´<_` ;)「待ってくれッ!」

今まで俺を導いてきた存在を急に失った恐怖から、
俺も洞穴の中へと歩みを進めた。



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940ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/05(金) 00:05:22 ID:PixFkwlI0

洞穴の壁には、燐光を放つ原生生物のようなものが多数へばり付いていて、
冷たい青の光を放っていた。

まるで宇宙の海を往くような、幻想的な浮遊感を感じながら
その奥へ奥へと、身を潜り込ませていく。

俺は気づくべきだった。
この状況でこんなにも精神が凪いでいることに、
自身の精神の異常が末期まで来ていることを。


やがて狭い洞穴を抜けると、広い空間にたどり着いた。


オオオオオ――という風の響く音が内部を満たしている。


俺は自分のス=クゥが何処に言ったのかと視線を回せる。




そこにふいに声が響いた。



(よくいらっしゃいました"救世主様")


(゚ <_゚ ;)「誰だッ!?」


俺はその声の方向を向こうとして、困惑する。
声に、方向なんて無かった事に気づいたのだ。


声は、俺の頭の中から響いている。


代わりに、風の音が一層強く響いた。



.

941ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/05(金) 00:06:18 ID:PixFkwlI0




――オオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!




(チンドウィンの流れで身を清められた、その御身体、どうぞ我らに)


(゚ <_゚ ;)「何処だッ! 何処にいるッ!」

半狂乱になって騒ぐ俺の声に共鳴するように、風の音が大きくなったり小さくなったりする。
そして、ついに俺は気がついた。


これは、風の音ではない。



「――すけてくれ」

「たす――くれ」

「助けてくれッ! 助けてくれッ!」


人の声、それも、日本語だった。



その声にはしっかり出処があり、俺はそちらの方へと摺り足で近寄る。

かぎ覚えのある薔薇の方向を鼻腔に感じながら、
俺の心には諦めにも似た静かな夜の海のような風景が映る。


祭壇の様に設えられた巨石の上に、幾つかの肉の塊が乗っていた。

それが手足を失い、芋虫のようになった人間だと気づくまでにそう時間はかからなかった。
人芋虫たちは、仰向けに寝かされており、腹部が異様なまでに膨れ上がっているのが見て取れる。

その周りには、無数のス=クゥ達が群がり、彼らの四肢の残りを少しづつ喰んでいた。
奴らの齧歯の頑丈さは、自身の爪の痛みで理解しているつもりだ。

噛みつかれる度に彼らかつて人だったものが漏らす苦痛の声が、
風の音に聞こえていたのだ。

942ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/05(金) 00:07:33 ID:PixFkwlI0


N| "゚'` {"゚`lリ「助けてくれッ!」

真ん中の1人が再度叫ぶ。


N| "゚'` {"゚`lリ「我々は大日本帝国陸軍第三師団輜重班であるッ!!」

N| "゚'` {"゚`lリ「インパール会戦にて作戦行動中、奇妙な生物に捕えられ、このような状態に陥ったッ!」

N| "゚'` {"゚`lリ「貴殿は同じく日本兵であろうッ!? 部隊名と階級を名乗られよッ!!」


その言葉に、俺は正気を保っていられなかった。


(゚ <_゚ ;)「拝成社、文芸誌『文文』編集部所属、さすが……おと……じゃ……」

N| "゚'` {"゚`lリ「貴様ッ! 何を言っておるッ! 部隊名を――」

(゚ <_゚ ;)「戦争は……大東亜戦争なんて、とっくの昔に――」

N| "゚'` {"゚`lリ「訳の分からんことを抜かすなッ! 貴様軍法会議にかけられたいのかっ!」

(゚ <_゚ ;)「日本軍は、GHQによって解体されて、今はもうないんすよ、ははっ」


それからはもはや声ではない唸り声を、肉団子たちは上げ続けた。


そこに数匹のス=クゥが口に咥えた何かを、刳り貪られた断面に埋め込むように押し付ける。
それは茸のように見えた。

すると、その断面からは、おおよそ人間の四肢としては不適合な肉の塊が隆起する。

そうして再び、その肉を、ス=クゥ達が貪るのだ。
なるほど、こうやって彼らはあんな無残な姿になりながらも、死ぬこと無く生き続ける訳だ。

きっとアレが、天竺茸とかいう伝承の出処なのだろう。


.

943ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/05(金) 00:09:01 ID:PixFkwlI0

以`゚益゚以「お゛ぉ゛お゛!?」


右端の日本兵が奇っ怪な声を上げる。

そちらを向けば、なんてことはない、ただ押し上げられた腹部の頂点、丁度臍のあたりから
無数のス=クゥが放出されているだけだった。

タツノオトシゴなんかと同じだ。
雌がオスの腹部に産卵して、オスの胎内で卵が孵り、そのまま出産する。
なにも不思議な事なんて無いのだ。


彼らは、体の内も、外も、その生物に"巣食われて"いる。ただそれだけのことだ。


(救世主様、お願いです。我らをお助けください。前の救世主様は"味"が落ちてきて、それが堪らなく不快なのです)


一体何時からだ。

――いや、分かっている。


恐らくは最初から、全て。




(救世主様)



o川*゚ー゚)o(――愛しています ――愛しています ――愛しています ――愛しています)



俺はこの獣たちに、






足元を"すくわれて"いたのだろう。



【了】

944ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/05(金) 00:10:25 ID:PixFkwlI0
ミセ*>ワ<)リ「おーわりっ!」

ミセ*゚ワ゚)リ「最高に気持ち悪い話を書きたくてテンションに任せて書いたよッ!」

ミセ*>ワ<)リ「皆ゲボ吐きながらよんでぬぇ〜〜〜〜〜!!!」


ミセ*゚ワ゚)リ「じゃねっ!」

945( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/05(金) 00:10:59 ID:Ud6TZWSA0
( "ゞ)「え、なにこれ」

( "ゞ)「なにこれ……(二回目)」

946o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 00:19:49 ID:ROPOcOhE0
ちょ、ちょっと次スレ立てて来るね

947名無しさん:2018/10/05(金) 00:29:00 ID:tJWKpQhU0
第五回は四作品かぁ……寂しいなぁ……

948Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 00:30:21 ID:8H556fmk0
アッ寝過ごした

949('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 00:30:35 ID:lTJiopLg0
('A`) 俺は投下の順番を寝ぼけ眼をこすって待ってるから安心していいぞ

950名無しさん:2018/10/05(金) 00:44:32 ID:tJWKpQhU0
そっかブーンとドクオが投下残してるから六作品か!

好きな企画だから長く続くといいなぁ

951('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:01:16 ID:lTJiopLg0
('A`) まあ俺は文戟相手がどっちも来てないとかいう状態で萎え萎えですよ

('A`) 俺も逃げれば良かった

952名無しさん:2018/10/05(金) 01:12:30 ID:PcJfAAoE0
今回ポイント上位陣が軒並みいないな
外部からの投票が増えたら一気に差を縮めるチャンスだ

953('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 01:15:24 ID:lTJiopLg0
('A`) 総帥とかいう輩が生存してるかのほうが気になる

954( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 01:23:52 ID:QXnuxpW.0
(;^ω^)「うーむ、投下中かお……」

(;^ω^)「明日の朝飛行機乗らなきゃいけないから寝るお」

(;^ω^)「朝一投下でどうか許して欲しいお……」

955Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 01:25:19 ID:8H556fmk0
(恥を忍んで遅れて投稿します(寝過ごしたのでまだ完成してないのでまだ投稿できない(完成するまで眠りません(Σz ゚ー )リ))))

956( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 10:11:09 ID:KFCn0pag0
( ^ω^)「イエーイ!酒蔵ちゃん起きてるぅ〜?」

957Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 10:55:18 ID:8H556fmk0
死にそうだよ!!!!!

958('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 16:06:40 ID:QSsdbj0c0
('(゚∀゚∩ ドクオ許せ……なんとか急いで書いて投下したけど無効になったら済まない

('(゚∀゚∩ 負け惜しみを言わせて貰うとせっかくの文戟だからボリュームある作品で行こう→構成に時間掛かる→満足出来ないので修正→事故でデータ吹き飛ぶ→いろいろあって書く時間がない→二番目のネタで行った

('(゚∀゚∩ まあ僕が何かを言う資格は無い気がするけどね

959Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 18:22:06 ID:8H556fmk0
Σz ;ー )リ 書けたああアアアアアオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

Σz ;ー )リ 書けたぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

960( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/05(金) 18:40:11 ID:Ud6TZWSA0
(;"ゞ)「……総帥来ないな」

(;"ゞ)「いつまでもこのままっていうのはまずいよね? 遅刻上等になっちゃうよ……」

(;"ゞ)「俺は今日の日付が変わるまでに総帥が来なければそのまま投票期間に入った方がいいと思うんだ」

( "ゞ)「期間は前回が丸四日だったから10/6から10/10の日付が変わるまでとかでどうかな」

961( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 18:54:30 ID:VjJOsjC.0
( ^ω^)「10000000000理あるお」

962('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 18:58:50 ID:lTJiopLg0

('A`) え、これ遅刻認めんの?

963( "ゞ)[文戟中] ◆x4POrpflHM:2018/10/05(金) 19:03:03 ID:Ud6TZWSA0
>>962
(;"ゞ)「はっきり言ってどうしたらいいかわからない……」

(;"ゞ)「言い出しっぺとはいえ俺が独断で決めるわけにもいかないし……」

(;"ゞ)「みんなー! 今回投下してないみんなも外部のみんなも意見くれー!」

964Σz ゚ー )リ[文戟中] ◆ij8xCb.PrY:2018/10/05(金) 19:03:13 ID:8H556fmk0
Σz ゚ー )リ 遅刻認めちゃいかんでしょ

965o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 19:10:12 ID:ROPOcOhE0
遅刻はポイント半減というルールが紅白にはありましてね
ペナルティを作りたい方が多いならそれでいいんじゃないかな
キューちゃんは勝手ながら寂しいので参加OKだと思います

966名無しさん:2018/10/05(金) 21:15:41 ID:R4.4W3160
紅白と比べると準備期間も運営方法も違うし、そもそもまだ文戟スレは手探り感あるし
今回はペナルティとか無しでいいんじゃない?

というか、今は総帥無しでもここを回せるような最低限のルールを作る方を優先した方がいいかも……

967名無しさん:2018/10/05(金) 21:20:15 ID:R4.4W3160
もいっこ言っとくと、ここって一応趣旨としては互いに切磋琢磨するためにみんなであれこれ言い合いながら投下しようぜ!ってスレだよね
だから1日遅れくらいなら大目に見てもいいと思う
まぁ今後は人が増えたりちゃんとしたルールが決められるかもしれないからどうなるかは知らんけど

968('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 21:22:28 ID:lTJiopLg0
('A`) 俺は遅刻を認めるつもりはないかな

('A`) あと総帥抜き云々は、もっともだけど

('A`) 結構難しいと思うね

969名無しさん:2018/10/05(金) 21:49:48 ID:R4.4W3160
生徒じゃないし、遅刻の処遇についてはこれ以上は言わないや

総帥抜きで回せるようにするの、難しいかな?今でもある程度は勝手にやれてるし
人いる時に追加ルールとか改善案とか出し合ってみるとかして何とかできないかな
少なくとも生徒が納得できるルールor案だったらそうごたごたするようなものでないと思うけど

970('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 21:51:47 ID:lTJiopLg0
('A`) 企画の運営は強固なルールと柔軟な裁量によって行われる

('A`) ルールはそう簡単に変わらないし、変えるならそれは参加者の合意と裁量によって変更される

('A`) ルールの強固さは公示される文言によって担保され

('A`) 裁量の柔軟さは個人の責任によって生まれる

('A`) で、その個人が総帥といかいう輩になる


('A`) 不在の中で裁量を誰が担当するのかこれが一番の問題だ

('A`) 現に我々は遅刻をどう扱うかというルール外のイレギュラーに対して

('A`) 適切な裁量を行使できていない

971('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 21:57:04 ID:lTJiopLg0

('A`) それは責任と権限が我々に存在しないからだ

('A`) この企画において責任と権限を持って運営可能なのは

('A`) 発案者の総帥以外存在しない

('A`) 裁量を参加者の合議に移すことも考えられるが、

('A`) そのためには、その合議を律するための追加のルールがかなり必要になると思う


('A`) 後、一二週間かそこらで話書いて、読んで投票して、集計して、結果発表して

('A`) 誰がその面倒な負担を背負うのか

('A`) 責任を持ってやるやつが居るのか?

('A`) そういう現実的な問題もある

972名無しさん:2018/10/05(金) 22:07:43 ID:R4.4W3160
前者に関しては、こまけぇこたぁどうでもいいんだよ!精神でええんじゃないかな
そんなお堅い場所ではないでしょ
一度決めたことでも後で「やっぱこここうした方がいいんじゃないの?」とかなったらその時はまたどうするか考えればいい

後者は前回1位だった人にやらせるとか、暇な人が「集計しようか?」とかでいいと思う
間違ってたら教えてあげればいいし、「出来ない」ってならフォローしてあげればいい
結局はブーン系好きが好きにやってるコミュニティなんだから

973('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 22:09:54 ID:lTJiopLg0

('A`) 話にならんわ、じゃあ聞くが遅刻どうすんの?

974名無しさん:2018/10/05(金) 22:14:39 ID:R4.4W3160
生徒じゃないから遅刻についてはこれ以上何か言う気はないって書いたんだが……

遅刻組も無効になる覚悟はしてるみたいだし、無効でもいいんじゃないの
後は他の人の意見も見て考えれば

975('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 22:17:47 ID:lTJiopLg0

('A`) 誰の意見を聞いても最終的に誰かが決断しなければならないわけ

('A`) それが誰なのかって話をしてるわけ

976('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 22:24:43 ID:lTJiopLg0

('A`) 例えば、前回、俺が投票しないでさらにミセリが投票を取り下げた処理

('A`) あれだってミセリの分もマイナスされるかも知れなかった

('A`) 投票取り下げはルールに言及されてなかったから

('A`) だが、あのときは総帥が、一度投票したら取り消しはできないという裁量を下した

('A`) そういう判断を誰がどういう根拠でするのか

('A`) そういう話をしてるんだが


('A`) こまけえいことは良いんだよで通るのか?

977( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 22:28:02 ID:KFCn0pag0
( ^ω^)「こういう時こそ首席の座があればと思うお」

978('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE:2018/10/05(金) 22:33:29 ID:JIj781zg0
('(゚∀゚∩ 遅刻者が言うのも何だけど遅刻を認めるとちゃんと期限を守った
作者が不利になるし普通は良くないと思うんだよ

('(゚∀゚∩ ただあがってるように意見が分かれたときにどうするかは問題だよね

('(゚∀゚∩ 参加者で投票するのは不可能に近いし総帥さんに丸投げするのも負担大きくなるし…

('(゚∀゚∩ ある程度明文化されて来てるけどひとまずルールの確定化は必要だろうし責任者をどうするかも重要だよね

979名無しさん:2018/10/05(金) 22:35:04 ID:R4.4W3160
熱くなんなよドッくん
そもそも裁量を下す人がいるのは、参加者が不公平を感じないようにして、楽しく企画に参加できるようにするためでしょ
なら、参加者が不公平を感じず、それなら楽しくなりそうだって思えるならば、どういう判断でも誰が提案しても通るもんじゃない?
場合によっては後々不都合が起きる可能性も考えらるけど、そこはこまけぇことは以下略でいいんじゃないか、と私は思う

980('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 22:36:41 ID:lTJiopLg0

('A`) 俺が燃えてるのはお前が無責任な発言をしてる

('A`) 外野だからだ

981o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 22:37:07 ID:ROPOcOhE0
投票自体は個人の裁量だから遅刻作品を含めるかは自由でいいんじゃないかな
集まったポイントについては総帥が死んでたら考えよっか

982名無しさん:2018/10/05(金) 22:42:10 ID:R4.4W3160
俺が挙げたのもあくまで意見であって、それが無責任だと思われるなら仕方ない
俺のせいでイラついた、空気が悪くなったってのなら謝るよ
最終的に決めるのは外野の俺じゃなくて参加してる人なんだから

983('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 22:44:35 ID:lTJiopLg0

('A`) 俺も言いたいことは言ったし退場しよう

984名無しさん:2018/10/05(金) 22:57:28 ID:CDtqCcM20
まあ参加も投票も運営もしないやつがぐだぐだ喚いてたらそら空気悪くなるわな
意見も誰でも言えるもしくは考えられるようなふわふわしたもんばっかだし

985( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 23:04:09 ID:KFCn0pag0
( ^ω^)「完全に憶測だけど……」

( ^ω^)「総帥的には今回、自分不在だとどうなるか見たいんじゃないかお?」

( ^ω^)「そうなると係決めと分担が必須な訳だけども」

( ^ω^)「とりあえず分けられそうな役割だけ適当に書き出してみるお」

・投票集計

・文戟結果集計

・今回のランキング&総合ポイント集計

( ^ω^)「こんなもんかお?まだなんかあるかしらんけど」

( ^ω^)「一人で全部出来そうだけど……っていうか総帥が今までやってた訳だけども」

( ^ω^)「とりあえず、今回はこの三つで分担してみるのはどうだお?」

( ^ω^)「いきなり生徒が一人で全部肩代わりってのも荷が重いし、まずは自分達で回す空気を作るのが必要だと思うお」

986( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 23:15:25 ID:KFCn0pag0
( ^ω^)「で、今回の遅刻組の処遇については今この場で多数決取りたいお」

(;^ω^)「なんか僕が妙に仕切ってて恐縮だけども……とりあえず提案してるだけだから許してお」

( ^ω^)「それで、以下が今回の遅刻組だお」


( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c

('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE

Σz ゚ー )リ ◆ij8xCb.PrY


(;^ω^)「遅刻組筆頭の僕がこの発言してるのもおかしな話だと思うけども、まぁ目をつぶっていただきたいお」

( ^ω^)「とりあえずこのレスに“有効”or“無効”でレスつけてみて欲しいお」

987('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 23:21:15 ID:lTJiopLg0

('A`) 誰が投票の権利を持ってるのかそこが問題だ

('A`) 今回の参加者なのか今までの全ての参加者なのか

('A`) 投票する予定の読者は?

988( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/05(金) 23:26:41 ID:KFCn0pag0
(;^ω^)そ「Oops!失礼したお!」

( ^ω^)「とりあえず幅広く意見を求めたいから、全作者&読者でいいと思うお!」

989o川*゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/05(金) 23:29:13 ID:ROPOcOhE0
>>986
有効なんだけど
ブーンくんを遅刻としてカウントしてなかった

990('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/05(金) 23:31:09 ID:lTJiopLg0

('A`) あとは期限だなこの投票をいつまでやるのか


('A`) それに厳密に言えばブーンは遅刻ではないはず

('A`) 4日のうちに投下の宣言があったから

991(・∀ ・) ◆evfltpoFGo:2018/10/06(土) 00:06:59 ID:l51X8lrg0
>>986
(・∀ ・)「こんかいはオレ様さんかしてないからあんまこーいうこと言うのもなーっておもうけど」

(・∀ ・)「やっぱちこくはちこくだろ?」

(・∀ ・)「むこーにすべきじゃね?」

(・∀ ・)「こんかいはそーすいがきてないから待ちになってるけど」

(・∀ ・)「こんご、ちこく許すととーひょーのきかんにえいきょうが出るぞ」

(・∀ ・)「していのきかん内にとーかせんげんしてたら可ってくらいがいいとおもうけど」

992総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/06(土) 00:34:43 ID:Cs7ubruA0
すいませんでした。私が一番の遅刻です……


色々考えていただいた手前で大変申し訳無いのですが、
単純に仕事が忙しくて、最近0時を回ってからでないと帰宅できないという
ただそれだけです……


ちょっとこの辺で、現状の問題点それぞれに私からの回答をしたいと思います。

993総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/06(土) 00:47:33 ID:Cs7ubruA0
【退学者続出の件に関して】

こちらに関しては致し方ないものがあるというのが私の見解です。
やはり日本人の性質上競争や順位付けというものに対して水が合わなかったり、

何人かの方が仰られている通りリアルが忙しくなってという理由も
私側がそれを引き止めるような事は絶対に出来ないと思っております。

基本的には来る者拒まず、去る者追わずで、

参加者が最終的に居なくなったら、まぁそれまでのスレだったという事で
納得していただければと思います。

思えば開始から既に三ヶ月近く経過し、
スレは4つ目に突入し、作品数は50を突破と、
行き当たりばったりの企画でしたが、皆様のお力添えで
ここまでやって来ることが出来ました。


また、去ったとしても、AAとトリップを変えれば
さらっと戻ってこれるのもこのスレの特徴ですので、
もしまた暇になったら入学してくれればを思っております。

【文戟に関して】

現状の問題点としては、

・1人が複数人相手と文戟を行うこと

・品評会以外の試合に関する対戦形式や投票期間等に関する取り決め


だと思っております。


こちらに関してそれぞれ回答致します。

・1人が複数人相手と文戟を行うこと
 
 →こちらに関しては、今後【不可】とさせていただきます。
  理由は私の管理が追いつかないからです。正直第五回品評会での文戟に関しても 
  誰がどんなルールの下、誰と文戟するのか曖昧な状態です。
  今後は誰かとの文戟が成立したら、それ以上勝負を受けることは出来ないという事にしましょう。

・品評会以外の試合に関する対戦形式や投票期間等に関する取り決め
 
 →こちらに関しても上記と同じ理由から、
  今後はしばらく品評会参加時に文戟を申し込む形式に限定したいと思います。
  正直スレの流れを見ていても、スニフィさんの投下作品2作をどう扱って良いのか分からん感じになっているので
  専用のツールのようなものを作成し、管理が容易になるまでは勘弁してください。

994総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/06(土) 00:52:24 ID:Cs7ubruA0
【遅刻の件に関して】

コレは私が何を言えた義理でも無いんですけど、
今回は投下数が少なかったことと、私自身が大遅刻をしてしまったこと合わせて、
特例として、遅刻の投下も第五回品評会参加作品として扱いたいと思います。


しかし今後は、厳密にルールを施行し、

【投下期間中に投下宣言が合った場合、投下期間最終日から24時間以内の投下は品評会参加作品として扱う】
【投下期間中に投下宣言が無かった遅刻作品に関しては、品評会参加作品として扱わない】


としたいと思います。

995総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/06(土) 00:55:40 ID:Cs7ubruA0
【私の進退に関して】

基本私は今年いっぱいは運営をやめるつもりはありません。
リアルが忙しくなって今回の様に遅刻するかもしれませんが、
這ってでも管理しに来ますので、よろしくおねがいします。

投下作品が無くなるまで運営を続けますので!

がんばりますので!

996( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c:2018/10/06(土) 00:59:37 ID:hq.wn/yQ0
( ^ω^)「おのれ!まだ息があったかお!」

( ^ω^)「お疲れ様ですお!」

997ζ(゚ー゚*ζ ◆ob8ijO4RO6:2018/10/06(土) 00:59:51 ID:QovZf7RM0
ζ(゚、゚;ζ「総帥、0時回らないと帰宅できないって……体調には気をつけてね」

ζ(゚ー゚*ζ「久しぶりに来たけどちょうど総帥がいてよかった。退学についての答えも聞けたし」

ζ(゚ー゚*ζ「それじゃ、私はこれにてお暇するね。すっごく勉強になったし楽しかったよ!ありがとう!」

ζ(゚ー゚*ζ「次にスレ立てするときは、ポイント数一覧から私を消してもらえると嬉しいな」

\ζ(゚ー゚*ζ「それじゃ、読者に戻ります!皆がんばってね〜!」

998o川;゚ー゚)o[文戟中] ◆r65.OITGFA:2018/10/06(土) 01:02:01 ID:bbPk8lNQ0
来てくれて助かったー…
いつもありがとうございます

999総帥 ◆IxnXYH/4Y2:2018/10/06(土) 01:10:35 ID:Cs7ubruA0
というわけで、第五回の参加作品は以下の8作品にしたいと思います。
8作ですが、大作が多く、500レスを超えています……っ!!


【第五回品評会参加作品】

>>826
・(-@∀@)◆q5Dei.01W6『ご当地守る戦隊ブンドクジャーのようです』

>>854
・( "ゞ) ◆x4POrpflHM『Love Will Tear Us Apart』

>>887
・ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw『エンテレケイアの獣どものようです』

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1538666460/12
o川*゚ー゚)o ◆r65.OITGFA『出来損ないのようです』

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1538666460/53
('A`) ◆0x1QfovbEQ『ξ゚⊿゚)ξ 路地裏の空のようです 从 ゚∀从』

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1538666460/186
( ^ω^) ◆DD/QFCGk1c『株式会社「平成ドラゴン術」のようです』

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1538666460/271
('(゚∀゚∩ ◆lDflfAeUwE『救えなかったようです』

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1538666460/281
Σz ゚ー )リ◆ij8xCb.PrY『( ^ω^)ブーンズのようです』





【第五回品評会投票期間】

『2018年10月6日0時00分〜2018年10月10日23時59分迄』




以上になります!

皆不安にさせてゴメンね!

1000('A`) ◆0x1QfovbEQ:2018/10/06(土) 01:16:31 ID:OuKt6OHw0
               ┌┐                                ●●●
    人          ││                              ●\  ●\
   ノ二\  ナ ゝゝ   V                 ●●●        ●\     ●\
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