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電力・発電・原子力スレ

1とはずがたり:2004/04/07(水) 04:36
原子力発電は根本的な欠陥を持つのではないかという疑念を晴らせないで居る。
太陽光・風力など自然エネルギー活用型社会への移行を目指すスレ

http://www.fepc.or.jp/index-f.html
電気事業連合会
http://www.fepc.or.jp/menu/link.html
同会リンク

http://eneken.ieej.or.jp/index.html
日本エネルギー経済研究所

3109とはずがたり:2015/10/24(土) 14:28:17

訃報:近藤誠さん 68歳=伊方原発反対八西連絡協議会事務局担当 /愛媛
http://mainichi.jp/area/ehime/news/20151016ddlk38060615000c.html
毎日新聞 2015年10月16日 地方版

 近藤誠さん 68歳(こんどう・まこと=伊方原発反対八西連絡協議会事務局担当)15日、肝不全のため死去。葬儀は16日午前10時半、八幡浜市向灘2897の3のエミリアホール想空・感。自宅は八幡浜市向灘229の30。喪主は妻亨子(じゅんこ)さん。

3110とはずがたり:2015/10/24(土) 14:46:31
せめて隣接の八幡浜とも拒否権付きの安全協定を締結すべきだ。
す詰まり,八幡浜にも伊方町と同様のばらまきして市民に賛同して貰った上でコストを計算するべきだ。

「伊方原発、町民にもなじみ」町長容認、住民には不安も
http://www.asahi.com/articles/ASHBJ563THBJPTIL01G.html
2015年10月23日13時12分

 40年近くにわたり四国電力伊方原発とともに歩んできた愛媛県伊方町。山下和彦町長が22日、3号機の再稼働を容認した。「町民の声を聞いて回ったが、不安は耳にしていない」。山下町長はそう主張するが、原発が動き出すことへの不安や懸念は、周辺自治体や県境を越えて広がっている。

特集:伊方原発
■「あれだけの施設もったいない」との声

 「苦渋の決断。再稼働はやむを得ない」。県庁で中村時広知事に再稼働への同意を伝えた後、伊方町の山下町長は報道陣の質問に答えた。伊方原発について「歴史があり、町民になじんでいる」とも述べた。

 山下町長によると、2012年1月に原発が3基とも止まった当初は町の活気が鈍り、民宿などからは不安の声が上がった。町民から「あれだけの施設を使わないのはもったいない」との声も多く聞いたという。

 また、同意判断の理由として町内の各種団体の代表者らでつくる委員会や町議会から一定の理解を得たことを挙げた。経済産業省と四国電力に出していた安全性の確保などを求める要請書についても、21日に「納得できる回答」(山下町長)があり、最終判断に至ったとした。避難計画への住民の不安については「各地域に出向いてしっかり説明している」と強調した。

 山下町長は町職員出身。06年4月に初当選し、昨年4月に3選を果たした。昨年の選挙戦では原発再稼働は大きな争点にならなかったが、当選後の報道機関の取材には「風力や太陽光による発電(量)も限られ、基幹となる電源の確保には原発が必要だ」と主張していた。

■県境越え、反対の声広がる

 だが、周辺住民らには不安や反対が残り、その「温度差」が浮き出ている。

 伊方原発から30キロ圏の西予、宇和島の両市は8月、原発の安全対策に関する説明会を開いた際、参加者らに再稼働への賛否を聞いた。伊方町の対岸の西予市は90人にアンケートし、回答者59人のうち「どちらかと言うと反対」「反対」が約63%に上った。宇和島市でも92人にアンケート(回答者43人)。「どちらかと言うと」を含め反対が51%だった。両市長は再稼働への賛否を示しておらず、四国電力と安全協定を結んでいる県と伊方町に判断を一任する姿勢を示している。

3111とはずがたり:2015/10/24(土) 22:33:22
2015年 10月 23日 12:54
コラム:英政府が「中国製」原発で払う高い代償
http://jp.reuters.com/article/2015/10/23/column-uk-china-nuc-plant-idJPKCN0SH08M20151023?sp=true

[ロンドン 22日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 英国に原子力発電所を新設することは、理に適っている。しかしフランス電力公社(EDF)(EDF.PA)と中国国有の中国広核集団(CGN)の協力を得て180億ポンド規模のヒンクリー・ポイントC原発を建設する合意となると、状況は極めて込み入ってくる。

原発の寿命は60年なので、経済性を判断するのは難しい。今回のケースでは、英国がフランスと中国の投資を呼び込むため、メガワット時当たり92.50ポンドという保証価格でこの原発から電力を買い取ることを提案した。現在の卸売価格はこの半分前後だ。新原発の年間発電量(推計)25テラワット時にこの差額を掛けると、年間10億ポンドを超える暗黙の補助金を与える計算になる。

保証価格は物価に連動するため、インフレ率を年2%と想定した場合、基準年を2012年として92.50ポンドに設定された価格は、原発の稼働開始が最も遅れた場合の2033年には140ポンドに上昇している。その時点で市場の実勢価格がどうなっているかは神のみぞ知るだ。実勢価格が上昇し、暗黙の補助金は目減りしているかもしれない。しかしシェールオイル生産、再生可能エネルギーの蓄電方法の進歩など、未知数の要素は山ほどあり、これらが価格の抑制要因として働く可能性がある。また、物価に連動する92.50ポンドという価格は35年間固定される。

さらに大きな問題はリスクの分担方法だ。書面上では、コストの上振れや電力価格の急騰、原子炉解体コストなどのリスクはEDFと中国側が負う。英国側は、実勢価格が低水準で推移して有権者の怒りを買うリスクに加え、実勢価格とコストが上昇して中仏側が約束を放棄するリスクにさらされる。

英国政府が自ら資金を調達し、ヒンクリー・ポイントC原発を建設すれば事はすっきりするだろう。そうしないのはなぜか。原発に対する世論が二分しているゆえかもしれないし、今どきの政治家は簡潔かつ賢明な判断を不明瞭な方法で覆い隠したがるのかもしれない。

3112名無しさん:2015/10/25(日) 11:51:18
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151021-00000047-jij-pol
もんじゅ「ラストチャンス過ぎた」=文科省に厳しい指摘―規制委
時事通信 10月21日(水)12時34分配信

 多数の機器の点検漏れなど不祥事が相次いだ日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県)について、原子力規制委員会は21日、同機構を監督する文部科学省の田中正朗研究開発局長を呼び、これまでの同省の対応を尋ねた。
 田中局長は「不十分だが改善は着実に進んでいる」と釈明したが、委員からは「改革の途上という説明は繰り返し受けた。ラストチャンスはもう過ぎた」と厳しい指摘が相次いだ。
 田中局長は、文科省が2013年5月に設置した改革本部で安全性を最優先とする組織改革を進めたと説明。2年以上たった今年9月の保安検査でも新たに安全重要度分類の誤りが見つかったが、「発生する問題の性質が変わってきている」と強調した。
 これに対し、田中知委員は「2年以上経過してもまだ及第点に達していない」と指摘。更田豊志委員も「安全には待ったが許されず、結果が出ていないことが問われるべきだ」と述べた。さらに「規制当局として、いつまでも待っていていいものではない。ラストチャンスはもう過ぎた」と突き放した。

3113とはずがたり:2015/10/25(日) 21:36:18
>すでに前身の会社設立から35年が経過したにもかかわらず、肝心の再処理工場は数々のトラブルに見舞われ、実に22回の竣工延期を繰り返してきた。当初7,000億円と見込まれた建設費は2兆円に達しているという。

>最低でも「40年間で総額12.6兆円は必要」とされる資金についても、最終的に負担を強いられる国民が理解のうえで支持しているとは到底思えない。

7,000億円の見積もりが2兆円と約3倍になったのだから核サイクルは最低でも36兆円位を見積もって原発のコストに算入すべきであろう。

2015年10月20日(火) 町田 徹
町田徹「ニュースの深層」
核燃料サイクル計画の是非を問う!
〜建設費2兆円。数多のトラブルに見舞われた「六ヶ所再処理工場」視察記
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45905

いまだ確立されない再処理技術

果たして、“23度目の正直”は実現するのか――。

真冬のような風が吹き荒れる中、筆者は先週、青森県の下北半島を訪れた。「使用済み燃料を再処理して再び燃料にする」という核燃料サイクル計画の鍵を握る、日本原燃の六ヶ所村再処理工場の建設現場を取材するためだ。

すでに前身の会社設立から35年が経過したにもかかわらず、肝心の再処理工場は数々のトラブルに見舞われ、実に22回の竣工延期を繰り返してきた。当初7,000億円と見込まれた建設費は2兆円に達しているという。

だが、再処理技術はいまだに確立されていない。最低でも「40年間で総額12.6兆円は必要」とされる資金についても、最終的に負担を強いられる国民が理解のうえで支持しているとは到底思えない。

それでも、国は再考する気がないようだ。逆に、福島第一原発事故の後始末が終わらない段階で開始した電力自由化が妨げになりかねないと、日本原燃を株式会社から国の認可法人に衣替えさせ、同社が再処理事業から撤退する道を塞ぐという。

本当に、使用済み核燃料の処分の方策が「再処理」だけで大丈夫なのか。国がかたくなに拒み続ける「直接処分」は不要なのか。迷走する原発政策を、一段と混迷させてきた「再処理政策」のあるべき姿を、最前線の六ヶ所村で検証してみた。

総資産2兆円の「大企業」

核燃料サイクル計画とは、原発の使用済み燃料を再処理(再利用可能なウランとプルトニウムを取り出すこと)して、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料に加工し、再び原発の燃料として使うことをいう。

計画の一義的な目的は、限られたウラン資源の有効活用だ。高レベル放射性廃棄物の容積を減らし、天然ウラン並みに有害度が低減するまでの期間を短縮するためにも、再処理は有効とされている。

そして、もう一つ大きいのが、プルトニウムは(同位体にもよるが)軍事利用が容易だという問題だ。それゆえ日本は、核の平和利用方針を明確にするため、利用目的のない(つまり、原爆作りの野心があると疑われかねない)プルトニウムを保持しないことを国際的に表明している。

この観点から、使用済み燃料から取り出したプルトニウムを原爆に転用できないよう、速やかにMOX燃料に加工する必要があるというのだ。

3114とはずがたり:2015/10/25(日) 21:36:32
10月13日のこと。身体を飛ばされそうな強風と冷たい雨という、下北半島らしい気候に出迎えられて、日本原燃を訪ねた。

この会社は、核燃料サイクルの商用化を目指して設立された国策会社である。1980年に発足した日本原燃サービスが、日本原燃産業と1992年に合併し、現在の体制となった。

日本原燃は、六ケ所村に、本社だけでなく様々な原子力施設を構えている。

日本で唯一の商業用再処理工場(2016年3月竣工予定)、MOX燃料工場(2017年10月竣工予定)、天然ウランを原発で使用できるように加工するウラン濃縮工場(1992年3月操業開始)、低レベル放射性廃棄物埋設センター(1992年12月操業開始)、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター(1995年4月操業開始)、使用済燃料受入貯蔵施設(1999年12月事業開始)の6つだ。

日本原燃は、青森県最大の会社でもある。同社の資本金4,000億円(2015年3月末)は、同県第2位みちのく銀行の11.7倍。総資産2兆5,213億円も、同行の1.2倍の規模である。

厳重な警備と監視の理由

勢い、雇用を通じた地元経済への寄与も大きい。同社の今年7月末の従業員数は2494人。協力会社を含めた雇用は「5500人に達する」(高瀬賢三・日本原燃取締役兼常務執行役員)という。

ちなみに、六ヶ所村の人口は1万653人(10月1日現在)だ。日本原燃の前身である日本原燃サービスが発足した35年前(1980年)と比べると、青森県の人口は14.2%減り130万7723人(9月1日現在)となったが、六ヶ所村は当時(1万1104人)とほぼ同じ水準を維持している。

今年度の新卒採用実績は83人だ。このうち38人の大学・大学院卒は全国から採用したのに対し、41人の高校卒は青森県内の高校の卒業生を採用したという。来年度は今年度実績を上回る100人の採用を目指している。厳しい気候から農業が根付かない六ヶ所村にとって、貴重な雇用機会を提供する会社と言える。

再処理工場に入るには、敷地への立ち入りに続いて、建屋の入り口でもセキュリティチェックがある。実際に訪れてわかったことだが、筆者がこれまでに取材した全国5ヵ所の原発のどこよりも厳重な警備体制だ。建屋内にも立ち入り禁止区域がいくつもあり、容易には取材できない場所が多い。

また、国際原子力機関(IAEA)の査察官が24時間体制で2名常駐しているというのも、通常の原発の査察体制としてはあり得ない厳しさだ。

これほど監視が厳重なのにはわけがある。IAEAの査察官は、軍事利用し易い形でプルトニウムが抽出されていないか、原爆作りに流用される余地がないか、常に目を光らせているのである。そして、プルトニウムやウランがテロの対象になったり、強奪されることがないよう、警備も厳重を極めているという。

再処理の工程は、①使用済み核燃料の受入れと貯蔵、②燃料棒のせん断、溶解による燃料の取り出し、不溶解物を取り除く清澄、③ウラン、プルトニウム、廃棄物の分離、④ウランとプルトニウムの純度を高める精製、⑤硝酸を取り除き(脱硝)、粉末状にする(製品化)、⑥製品の貯蔵、の6段階からなる。

再処理工場は、この工程ごとに建屋が分かれているのが特色だ。それぞれの建屋は、地下通路で結ばれている。放射性物質はこの通路を使って運搬され、一連の再処理過程で地表に運び出されることはない。これも安全対策の一環だ。

3115とはずがたり:2015/10/25(日) 21:36:43
遠隔操作の仕組み

ここに掲載した写真は、正式に許可を得て撮影したものだ。再処理工場の中央制御室は、工程ごとに6つのシマに分かれている。この工場では、どの工程も放射性物質を扱っており、被曝のリスクを避けるため、それぞれの工程に人間が直接近づいたり、触れたりできない。

そこで、この制御室からクレーンやマジックハンドを使って遠隔操作で運転する体制になっている。

制御室の中央に何本も黒い巨大な柱があるのにも理由がある。それ自体が圧力容器の機能を持つ原子炉を覆うことが目的の原子炉建屋と違い、再処理工場は「化学工場の性格が強い」(日本原燃地域本部広報部)ため、万が一の爆発事故などに備えて、天井まで高い強度を持たせている。その重い天井を支えるために、何本も巨大な柱が必要なのだ。

工場内で最も印象的だったのは、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターに搬入されたばかりの巨大なキャスク(金属製の樽)だ。

取材の前夜、再処理を委託していたイギリスから返却されたばかりで、高濃度の放射性物質が詰め込まれているという。最終処分までの間、冷却して貯蔵され、静かに、その順番を待つのだ。

それでも不安は払しょくできない

もう一つ興味深かったのは、再処理工程で分離される高レベル放射性物質を、溶融炉の中でガラスと混ぜ合わせ、キャニスターに入れて冷やし固める(ガラス固化)工程のシミュレーションと訓練のための施設だ。

試運転中の2007年11月、施設が目詰まりして「流下性低下」という大きなトラブルに見舞われた工程である。

取材にアテンドしてくれた広報マンと、この工程の責任者は、どのように原因を突き止めて、再発防止策を打ったかを目を輝かせて語り、2度とあのようなことは起きないと胸を張った。

両人によると、高レベル放射性廃棄物に含まれる重金属とガラスの比重が大きく異なるために、うまく混ざらず、先に流下した重金属が設備の目詰まりを引き起こしたという。 

そこで、日本原然は、欠陥の改修に取り組んだ。放射性物質と溶かしたガラスの混合物を容器に流し込む巨大な漏斗の形状を四角推から円錐に変え、重金属がたまりやすい場所をなくすなどの工夫をしたという。

他にも、独自開発技術を秘匿する狙いから、公表できない改善ポイントがあるという。

現在は、この施設を使って運転員の操作技術を高めることに注力しているという。とはいえ、2次元の映像しか得られないカメラで観察しながらの遠隔操作は難しい技術で、会社が必要と考えるレベルを習熟できず、他の部署に回さざるを得ない運転員候補も少なくないらしい。

使命感に溢れる現場の責任者たちの真摯な取り組みを聞きながら、それでも筆者は再処理技術に対して、日本原燃が主張するほどの安全を確信できず、不安な思いを払しょくできなかった。

というのは、世界的に見ても、この分野は、技術・ノウハウの蓄積が十分に進んでいるとは言えないからだ。

すでに、米国とドイツが撤退し、イギリスも及び腰。先行しているフランスのアレバ社の技術も、技術思想や方式に大きな差があるため日本原燃の手本になり得ず、ガラス固化体作りの工程で大きなトラブルに至ったという現実がある。

そもそも、来年3月を目指す再処理工場の竣工と、再来年10月を目指すMOX燃料工場の竣工が、予定通り実現するかどうかも甚だ疑問だ。

3116とはずがたり:2015/10/25(日) 21:37:06
>>3113-3116
資金繰りが難しくなるのでは?

各地の原発の適合性審査が予想より大きく遅れている現状を勘案すれば、再処理工場だけが新規制基準の適合性審査で原子力規制庁から早期にお墨付きを得られるとは考えにくい。なにしろ、同社は、過去に22回の竣工延期を繰り返してきたのだから。

順調に稼働したとしても、最大年間800トンの処理能力では、キャパシティが不足する可能性もある。仮に国内に50ある原発がフル稼働すれば、そこから排出される使用済み燃料をすべて再処理するには、1000トンの処理能力が必要とされているからだ。

おカネの問題も厄介だ。電力会社はこれまで、地域独占を認められて独占利潤を謳歌してきただけでなく、かかったコストをすべて電気料金に転嫁する総括原価主義もあり、2重に手厚く保護されてきた。

その安定的な経営を前提に、電力各社が一元的に再処理事業を発注し、債務保証などの財務的な支援も行うことで成り立ってきた再処理事業の根幹が、電力の小売り自由化によって揺らぎ始めているのだ。

しがらみのない新規参入企業が安値攻勢をかけても、既存の大手電力会社は大胆な価格競争に打って出るのが困難だろう。40年間で12兆6,000億円という再処理コストを拠出するため、電気料金を高く据え置かざるを得ないからだ。

しかし、再処理コストが電気料金に転嫁されていたことなど聞いていない国民は、雪崩を打って、既存の大手電力会社との契約を見直すかもしれない。そうなれば、再処理を支える資金繰りは立ち行かなくなってしまう。

いくら経済産業省が審議会の議論を急ぎ、日本原燃を株式会社から認可法人にして、撤退の自由を認めないと力んでみても、資金繰りから再処理事業が縮小を余儀なくされたり、撤退を強いられたりするリスクは消えないのだ。

核燃料サイクルのもう一つの柱であった高速増殖炉「もんじゅ」は、何度も悪質なトラブルを引き起こし、現在は、原子力規制委員会から運転再開の準備を行うことさえ、事実上禁じられている。

安倍総理に問う

過去30年余りの間に、再処理一辺倒の国策を見直して、柔軟に「直接処分」を併用する方向に転換する機会があったにもかかわらず、失敗を認めることが嫌なのか、国は、そうした機会を何度も逸してきた。

今、直接処分を打ち出したからと言って、最終処分場が直ちに必要になるわけではない。高レベル放射性物質は、最終処分を行うまでの間、約50年をかけて、人の目の届く場所で監視・冷却していく必要があるからだ。

九州電力の川内原発では先週、1号機に続いて、2号機も再稼働した。残りの原発の再稼働に弾みが付くかもしれない節目を迎えた今こそ、核燃料サイクル計画の不備を認め、是正を図る時だろう。

その際の注意点として、前原子力委員会の委員長代理で、現在、長崎大学教授の鈴木達治郎氏のように、「これまでのしがらみにとらわれない独立の第三者機関で見直しをすべきだ」と指摘する声があることにも、耳を傾ける必要がある。

安倍総理は、「安全が確認された原発は再稼働する」などという場当たり的な発言を繰り返すのはそろそろ終わりにして、一国の指導者らしい決断を示してはいかがだろうか。

3117とはずがたり:2015/10/25(日) 22:57:30
コンバインドはDSS(日々停止)運転で起動迄僅か1hか!凄いやん。
PSOPS(ピークスタートオフピークストップw)だと2hぐらいで行けないかな?
というか,●発電所は起動時間を短くする事をメインに設計されてないけど,ボイラーとかの保温性を高めるとか,起動時間をメインにする設計だとまた違う世界が見えてくるのでわ?

また各種調整に使える揚水発電は可変速機であるけど未だ日本には8基(175万kW)しかないのだそうな。既存の揚水発電の更新時には導入が必要かも。

<3.火力発電・水力発電による太陽光パネルの出力変動対策>
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g90126a12j.pdf

3118とはずがたり:2015/10/26(月) 14:48:45
2015.7.27(Mon) 16:30
日本原電/低レベル放射性廃棄物埋設施設整備/茨城県らに事業許可申請
http://hanjohanjo.jp/article/2015/07/27/928.html

 日本原子力発電は、廃止措置工事を進めている東海発電所(茨城県東海村)の解体に伴い発生する放射性廃棄物の埋設施設を設置する。16日に、県と村、原子力規制委員会に事業許可を申請した。17年度の着工、18年度の操業開始を目指す。設計、施工者、事業費などは未定。同社は16日、県と村に「新増設等計画書」を、原子力規制委員会に「第二種廃棄物埋設事業許可申請書」をそれぞれ提出した。
 建設地は、東海発電所(東海村白方1の1)と同第2発電所(同)の北側にある社有地(敷地面積8000平方メートル)。施設は、地表から4メートル程度掘削したところに仕切り版で15メートル×8メートルの区画を55個造る。敷地を二つに分け、南側に25区画(5区画×5列)、北側に30区画(同×6列)を配置する。最大埋設能力は2万6400立方メートル。同社によると、埋設するのは主に東海発電所の解体撤去工事に伴って発生する金属やコンクリートブロック、コンクリートガラなどの廃棄物。東海発電所は、保守費や燃料サイクルコストが割高になっていたことなどを理由に1998年に営業運転を停止。現在、日本の商業用原子力発電所で初めてとなる廃止措置工事を行っている。25年度までに解体・撤去を終える予定。

3119とはずがたり:2015/10/26(月) 15:40:55
2015.7.16(Thu) 11:59
鹿島、中間貯蔵施設向け森林伐採システムを開発……重機遠隔操作で被ばく低減
http://hanjohanjo.jp/article/2015/07/16/748.html

 鹿島は、福島第1原発事故に伴う福島県内の除染で発生した汚染土を保管する中間貯蔵施設の建設予定地で、森林の伐採工事に用いる遠隔伐採システムを開発した。林業用バックホウの運転席に無線操縦用ロボットを搭載。木を切ったり、つかんだりできる高性能アタッチメントを装着し、離れた所からリモコンで動かす。人が作業するのに比べ、施工時間を大幅に短縮。作業員の被ばく量の低減にもつながる。中間貯蔵施設の建設工事では、建設地の造成前に大規模な森林の伐採工事が必要となる。山林内部は除染が行われていないため、多人数・長時間となる伐採作業での作業員の被ばく量の増大が懸念され、対応策が求められる。
 新システム「キッタロー君」は、特殊車両メーカーのコーワテック(東京都港区、小栗裕治社長)と共同で開発。建設機械を無線で遠隔操作できる同社の開発ロボット「アクティブロボ・SAM」を伐採工事機械用に改造した。バックホウのアタッチメントは、松本システムエンジニアリング(福岡県篠栗町、松本良三社長)の高性能林業機械「フェラーバンチャザウルスロボ」を採用。つかむ、切る、回す、掘るなどの動作が可能で、伐採工事に伴う路網付けから伐倒、運搬・集積、伐根、埋め戻しまでの作業を1台でこなすことができる。
 茨城県内の山林でシステムの実証実験を行った結果、直径30〜40センチの杉の木を10秒程度で切断。切り倒した木を運搬したり、根を取り除いた後の土の埋め戻しなどの操作性を確認した。実験では、現場から30〜40メートルの距離でリモコン操作したが、最大300メートル離れた所からも安全に施工できるという。鹿島は、伐採工事は一つの実用化例とし、アクティブロボ・SAMを他の重機と組み合わせて別の作業に導入することも検討する。人による作業を減らし、中間貯蔵施設の整備に伴う総合的な被ばく量の低減に役立てていく。

3120荷主研究者:2015/10/28(水) 22:45:03

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820151014caan.html
2015年10月14日 日刊工業新聞
関電、水力発電への投資拡大-15年3月期159億円、設備改良・新設・揚水機能強化

12月の稼働目指し工事が進められている出し平発電所(富山県黒部市)

 関西電力が水力発電への投資を推進している。経営効率化を優先し、設備投資を抑制する状況下でも年々増額。既設発電所の設備更新や改良、小規模発電所の新設、揚水発電所の機能強化にも取り組んでいる。水力は同社の発電電力量の約1割にすぎないが、クリーンで調整電源の役割を担うこともあり、重要性は高い。

 関電は原子力発電所の長期停止による経営悪化を受けて、不急の設備投資を先送りしている。その中でも水力への投資は2013年3月期114億円、14年3月期129億円、15年3月期159億円と続伸している。

 水力は再生可能エネルギーで長期に使えるコスト競争力の高い電源だ。関電は12月、富山県・黒部川水系に出し平発電所(出力510キロワット)を新設する。環境保全目的で放流する河川維持流量を発電にも利用する。

 関電のシンボルでもあり長年、関西の産業振興に貢献してきた同水系の各発電所は今、更新期を迎えている。運転開始から70年超経過した黒部川第二発電所(同7万2000キロワット)では、14年から水車や発電機を効率の良い設備に取り換えている。雪深い地域のため全3基の完了は21年の予定。その後、同第三発電所(同8万1000キロワット)も計画する。

 水力は、停止状態から短時間で最大出力に到達できる応答性の高さも特徴。水系最大の同第四発電所(同33万5000キロワット)は「20分ほどで最大出力にできる」(発電所マネジャー)と話す。関電は19年をめどに兵庫県朝来市の揚水式発電・奥多々良木発電所(出力193万2000キロワット)1・2号機に可変速揚水発電システムを導入する。揚水ポンプを可変速化して周波数調整などに使いやすくするためだ。

3121とはずがたり:2015/10/29(木) 20:23:20
フクイチ周辺にだけ発生する“怪しい霧”に“異様な日焼け”が警告するものとは
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151025-00055426-playboyz-soci&pos=3
週プレNEWS 10月25日(日)6時0分配信

フクイチ周辺にだけ発生する“怪しい霧”に“異様な日焼け”が警告するものとは
視界を遮る白い帯は撮影ミスでもレタッチミスでもない。昨秋頃からフクイチ上空に現れるようになった謎の霧が今回訪れた際も出現した
福島第一原発事故から4年半――。『週刊プレイボーイ』本誌では当時の総理大臣・菅直人氏とともに、“フクイチ沖1.5km”の海上から見た事故現場の現状をリポートしたーー。

フクイチで今も続いている危機は、前回記事(「元総理・菅直人が初めての“フクイチ”海上視察!」)で指摘したベント塔の老朽化だけではない。事故発生以来、港湾内外の海水から検出される放射性物質の濃度も上昇するばかりなのだ。

これは構内の地面から流れた汚染水と、フクイチ施設の地下を流れる汚染地下水が海へ漏れ出ている影響としか考えられない。さらに、1〜3号機から溶け落ちた大量の核燃料デブリが地中へメルトアウトして、地下水流の汚染をより高めている可能性もある。

そこで本誌は、フクイチ沖1500mの「海水」1リットルと、海底(深さ15m)の「海砂」約3㎏を採取し、専門機関に測定を依頼した。その結果、事故当時に大量放出された「セシウム137」(半減期約30年)と「セシウム134」(同約2年)が検出され、やはりフクイチ事故の影響が続いていることがわかった。

さらに重要なのが、セシウムと同じくウラン燃料が核分裂した直後に放出される「ヨウソ123」(同約13時間)が、何度か変化して生まれる同位体の放射性物質「テルル123」(同約13時間)も微量ながら検出されたことだ。

この海水は、採取1日後から約47時間をかけて測定したので、微量ながら「テルル123」が検出されたことは「採取の数十時間前くらいにフクイチからメルトアウトした核燃料デブリが核分裂反応を起こした?」という見方もできるのだ。

では「海砂」の測定結果はどうか。船上に引き上げた限りでは、泥を含んだ様子もなく、生きたハマグリの稚貝も交じるきれいな砂だった。しかし測定結果を見ると、海水よりも多くの放射性物質を含んでいた。

まず注目されるのが、核燃料そのものといえる「ウラン235」(同約7億年)と「セシウム134」「セシウム137」。それ以外に「タリウム208」(同約3分)、「アクチニウム228」(同約6時間)、「ラジウム224」(同3・66日)、「ユーロピウム」(同4・76年)など、セシウムよりも半減期が短い放射性物質もいくつか検出された。採取に立ち会った、フクイチ事故の汚染拡大パターンを研究する長崎大学院工学研究科の小川進教授(工学、農学博士)は、こう分析する。

「このウラン235は自然界にも存在しますが、やはり採取場所からみてフクイチ事故で放出されたと判断すべきでしょう。そして、これは放射線科学の教科書的内容ともいえる基礎知識ですが、ウラン燃料が原子炉内で核分裂すれば、今回この海砂から検出された、すべての〝短半減期核種〟が発生します。

しかし、もうフクイチの原子炉は存在しないので、これらの短半減期核種とウラン235の発生源は、デブリの臨界反応とみるのが理にかなっています。もしデブリが建屋の地中へ抜けているなら、海の汚染を防ぐのは至難の業になるでしょう。

ただ、ひとつ気になるのは、3号機だけで使われていたウラン+プルトニウム混合燃料(MOX燃料)のデブリから発生するはずのプルトニウムが、この砂から検出されていないことです。もしかしたら3号機のデブリだけは、まだ格納容器内の底にとどまった状態なのかもしれません」(小川進教授)

今年5月に1・2号機の格納容器内へ投入した探査ロボットの映像からは、今のところデブリの落下位置は突き止められていない。しかし、フクイチ付近の海で放射能汚染が急に高まった昨年前半あたりから、1・2・3号機それぞれのデブリの位置と反応に大きな変化が起き始めた可能性がある。

かつてフクイチ構内を作業員として取材したジャーナリストの桐島瞬氏が、こう推理する。

「事故後しばらくは、1・2・3号機から蒸気や煙状の気体が出ていたと現場の作業員が話していました。いまだに中のことはよくわかっていないので、3号機のデブリが1・2号機とは違った場所で発熱しているとも考えられます。

3122とはずがたり:2015/10/29(木) 20:23:37
>>3121-3122
もうひとつ気になるのは、一昨年から海際近くの汚染水くみ出し井戸などで、濃度の高い“トリチウム”が検出されるようになったことです。この放射性物質は“三重化水素”とも呼ばれ、急速に水と結びつき、その水を放射能を帯びた特殊な水に変えます。フクイチの原子炉周辺は濃い霧に包まれることが多いのですが、これも放出量が増えたトリチウムの影響ではないかという意見も聞かれます」

空気中の水(水蒸気)と三重化水素が結びつけば分子量が大きくなるので、当然、霧が発生しやすくなる。そういえば今回の海上取材でも、南側の4号機から北側の5・6号機にかけて、約1㎞幅、厚さ20mほどの霧の帯がフクイチ構内の地上から高さ30〜40m、巨大な原子炉建屋の上部3分の1ほどの空中に浮いていた。

6、7月頃の福島県沿岸には「やませ」と呼ばれる冷たい風が吹き寄せ、浜通りの海岸地帯では朝晩に霧が立つことが多い。実際、今回の船上取材でも朝9時に久之浜港を出て、しばらくは沿岸のあちこちに霧がかかり、福島第二原発にも薄霧の層がたなびいていた。

しかしフクイチの霧は、どうも様子が違った。気温の上がった昼近くになっても、他の場所よりも濃い霧の層がしつこく居座り続けた。少し強く海風が吹くと一時的に薄れるが、しばらくするとまたモヤモヤと同じ場所に霧の塊が現れた。

この海上取材から10日後の8月2日には、3号機燃料プール内に落下した大型瓦礫を撤去する作業が行なわれた。その際にも、3・4号機付近から濃霧が湧き出すように見えるニュース画像が話題になった。

このフクイチ上空の“怪霧”について、船上取材に同行した放射線知識が豊富な「南相馬特定避難推奨地域の会」小澤洋一氏も、後日、あれは気になる現象だったと話してくれた。

「私は昔から海へ出る機会が多いのですが、フクイチだけに濃い霧がかかる現象は記憶にありません。凍土遮水壁の影響で部分的に地上気温が下がっているとも考えられますが、トリチウムが出ているのは事実なので、その作用で霧が発生する可能性は大いにあると思います。だとすれば、あの船上で起きた“気になる出来事”にも関係しているかもしれません」

その出来事とは、取材班全員が短時間のうちにひどく“日焼け”したことだ。フクイチ沖を離れた後、我々は楢葉町の沖合20㎞で実験稼働している大型風力発電設備「ふくしま未来」の視察に向かった。この時は薄日は差したが、取材班数名は船酔いでずっとキャビンにこもっていたにもかかわらず、久之浜に帰港した時には、菅氏とK秘書、取材スタッフ全員の顔と腕は妙に赤黒く変わっていた。つまり、曇り状態のフクイチ沖にいた時間にも“日焼け”したとしか考えられないのだ。

「トリチウムは崩壊する際にβ(ベータ)線を放射します。これは飛距離が1m以内と短い半面、強いエネルギーを帯びています。私たちが1時間ほどいたフクイチ沖1500mの空気にも濃度の高いトリチウムが含まれていたはずで、それが皮膚に作用したのではないでしょうか」(小澤氏)

だとすれば、我々は、トリチウムによるβ線外部被曝を体験したのか…。

とにかく、今回訪れた福島県内では多くの新事実を知ることができた。まず実感したのは、福島復興政策の柱として進められている除染事業が、避難住民を帰還させるに十分な効果を発揮しているか非常に疑わしいことだ。また、フクイチ事故で行方知れずになった燃料デブリが地下水、海洋汚染のみならず今後もさらに想定外の危機を再発させる恐れもある。

やはりこの事故は、まだまだ厳重な監視が必要なステージにあるとみるべきなのだ。

今回の現地取材に同行した菅直人氏は、フクイチ事故当時の総理としての行動と判断が賛否両論の評価を受けてきたが、今後も政治生命のすべてを「脱原発」に注ぐと宣言している。

また機会をあらためて、次はフクイチ構内への同行取材を成功させ、事故現場の現状を明らかにしたいものだ…。
(取材・文/有賀訓、取材協力/桐島瞬、撮影/五十嵐和博)

3123とはずがたり:2015/10/29(木) 20:29:03
ひでえなぁ。。

子供がセシウムを吸い込む”被ばく”イベントが福島で決行された!
女性自身 10月28日(水)9時0分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151028-00010000-jisin-soci

「復興の役に立ちたいから参加しました。”6国”がきれいになったら、除染作業員さんも作業しやすくなる。放射能? 私は気にしていません。積極的に参加してほしい」

そう話すのは、10月10日に国道6号線沿いで実施された清掃活動に参加した、相馬東高校一年生の女子生徒。彼女は帰還困難区域となっている浪江町の出身だ。
「自宅には戻れないから家族で相馬市に避難しています」 
そう言って目をうるませた。
『みんなでやっぺ! きれいな6国』と題したこの清掃イベントには、地元の中高校生ら約200人を含む千400人あまりが参加。しかし、6国といえば、昨年9月に全線が開通したものの、福島第一原発の間近を通るため、いまだ車内でも毎時10μsvを越える場所がある高汚染エリアだ。 
前出の女子高生と話しをした「道の駅・相馬」も今回の清掃拠点のひとつ。取材班は地元で測定活動をする「ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト」の小澤洋一さん、深田和秀さんとともに近辺の土を調べてみた。 
すると、なんと4万Bq(ベクレル/平米)で適用される、放射線管理区域の4倍以上、事故前の140倍以上(注1)もある16万4千Bq(ベクレル)/平米(注2)の放射性物質が検出された。
放射線管理区域とは、一般人は立ち入り禁止、放射線従事者でも10時間以上の滞在は禁止と法令(電離放射線障害防止規則・労働安全衛生法に基づく)で定められている場所。そんなところで子供に清掃活動させるのは違法行為では? だが、主催者のチラシを見て合点がいった。
”後援”には、国土交通省や環境省、復興庁、地元自治体などの名がズラリ。”協賛”には、東京電力や東北電力までが名を連ねている。子供を使って、形だけでも「復興」をアピールしたい。このイベントから、なりふり構わぬ国の思惑が透けて見えた。

 記者は事前に、主催のNPO法人ハッピーロードネット(福島県広野町)に「現場は安全なのか?」と問い合わせたところ、「留守番の者」と名乗る女性がこう答えた。
「帰還困難区域には入りませんし、放射線量の高い富岡町や浪江町などは、大人だけで清掃するので(子供の)安全は確保されています」続けて、「そういう問い合わせが多くて困っているんですよね」
と、グチをこぼす始末。
子供の被ばくを案ずる全国の母親たちから、開催の見直しを求める電話やファクスが連日寄せられていたという。  
さらに、開催の数日前には、市民団体「子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト・郡山」が、全国66の賛同団体をつのり、開催中止を求める提案書を福島県と教育委員会に提出していた。が、結局どこも取り合わず、この危険極まりないイベントは予定通り決行されることになった。

■空間線量が低くても、土中には原発事故前の100倍以上の放射性物質があるんです

 10月10日、朝9時。開会式の会場となった二つ沼公園(福島県広野町)には、地元住民や、中高生ら数百人が集まった。開会式のあいさつで主催の西本由美子理事長(62)は、清掃活動をするに至ったワケをこう説明した。
「相馬市の高校生が提案してくれたんです。『国道にゴミがたくさん捨てられているのは、ふるさとを大事にしていない大人がいるから。僕たちでできることをして、大人たちに示していこうよ』って」
「子供が清掃したいと言うから開催した」と言いたいらしい。寄せられた批判の隠れ蓑に子供を使おうというのか。
 開会式後、記者は清掃に出発する子供たちにこのイベントに参加した理由を聞いた。

3124とはずがたり:2015/10/29(木) 20:29:20

「所属しているサッカー部のみんなが参加するから。6国がキレイになったら、避難している人が帰ってきてくれるかなと思って。放射能の影響? 難しいからよくわからない。特に気にしていません」(ふたば未来学園高校一年・男子)「私は学校の美化委員だから参加しなくちゃいけなくて。放射能? とくに注意点などは聞いていません」(同一年・女子)
引率の先生の考えはどうか。
「ここは学校の通学路ですし、とくに放射性物質が集まりやすい側溝などに近づかなければ大丈夫でしょう。空間線量も下がってきていますから」

 そう先生が話し終わらないうちに、近くの植え込みでピーピーという放射線を感知する音が。記者が駆けつけると、前出の深田さんが、生徒がゴミを見つけて拾った道路横の植え込みを測定していた。
空間線量は毎時0.37μsv。環境省の除染基準、毎時0.23 μsvを超えている。土中からは、放射線管理区域の4倍の15万9千Bq/平米もの放射性物質が検出された。
「空間線量が低くても、土中には原発事故前の100倍以上の放射性物質があるんです」 
と小澤さんは指摘する。

 後日、現場で拾った吸い殻や紙くずなどに付着している放射性物質を測定してもらうと、一般ゴミからは890Bq/kg、吸い殻からは600Bq/kg、小澤さんが測定時に利き手にはめていた軍手からは421Bq/kgという数値が出た。
「法令(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)に従えば、100Bq/kgを越える汚染物質は、ドラム缶に入れて厳重に管理しなければならない。なのに、それをはるかに越える汚染ゴミを、子供に拾わせるなんてどうかしています」(小澤さん)

 このあと取材班は、6号線を車で北上し、別の清掃エリアである「道の駅・南相馬」へ向かった。途中、清掃エリアに入っていないはずの富岡町検問所付近で清掃隊を見かけたので、車を降りて付近を測定すると、毎時5.92 μsvあった。土中からは、事故前の8千900倍近い1千40万Bq/平米が出た。それもそのはず。前方には、「ここから帰還困難区域」という看板が。

ここから浪江町までの約6.5キロは、年間被曝量50ミリシーベルトを越えるエリアとして立ち入りが制限されている。二輪や自転車での通行は禁止、車外に出ることも禁止なのだ。
だが、看板のむこうには、オレンジ色のTシャツを着た清掃隊の人々が、ゴミを拾いながらゆったり歩いている。
「汚染エリアに入ると放射性物質をあちこちに運んでしまうから危険です」(小澤さん)
実際に、この日、小澤さんが付けていた靴カバーを測定したところ、450Bq/kgの放射性物質が検出された。

 しかし、さらに深刻な事実が明らかになる。当日、小澤さんが約5時間付けていたN95という防塵マスクから、なんと20.6Bq/kgの放射性物質が検出されたのだ。測定してくれたちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)の青木一政さんは、次のように指摘する。
「N95のマスクは0.1〜0.3ミクロン程度の粒子まで吸着します。このマスクをしていなかったら、1ミクロン以下の粒子まで肺の奥に吸い込んでいた可能性があります」

 この日、マスクや軍手を付けている子供はほとんどいなかった。
「放射性セシウムには水溶性と非水溶性のものがあり、非水溶性のものは、体内に取り込まれると4〜5年くらい排出されず、心臓にとどまって放射線を出し続けます。結果、若くても心筋梗塞などになるリスクが上がるのです」
と話すのは、呼吸器や放射線の専門医である松井英介氏。
「もっと心配なのは、ストロンチウム90です。こちらは測定すらされていませんが、セシウム10に対して1の割合で存在しています。特に原発周辺は多いと言われています。これは人間の血液を作っている骨にたまるので、白血病などのリスクが上がる。わざわざ子どもにリスクを押し付けるなんて犯罪的です」(松井氏)

3125とはずがたり:2015/10/29(木) 20:29:37
>>3123-3125
 松井先生によると、風邪予防のマスクでは取り込みを防げないという。汚染されたホコリを吸い込むリスクを子供に負わせてまで、このようなイベントを決行したのは、そもそもなんのためか? 主催NPOに何度も電話したがずっと留守だった。
NPOのホームページには、「汚染水はコントロールされている」と、五輪誘致で世界に”放言”した安倍総理と満面の笑みの西本理事の写真が。彼女自身「聖火リレーを6号線に」と、再三インタビューで答えている。子供をリスクにさらす先に見えているのは、国家的規模のイベントなのか。

■国も福島県も調査しようともせず、あくまで国が立ち入りを制限しているエリア以外は「すべて安全」という立場を崩さない。

「原発が爆発しても、それでうるおっている人間がいるから、その理不尽さを払拭するために子供を利用している」  
と指摘するのは経済学者で東京大学教授の安富歩さん。
「放射能がばらまかれた福島の子供が尻ぬぐいするなんて理不尽極まりない。本当は東電がやれって話し。でも、一度そういう理不尽なことを飲み込ませると、あとは言うことを何でも聞く都合のいい人間に育つ。国家としては、従順な人間を増やす目的もあるんでしょう」(安富さん)

 清掃活動が終了した正午、「道の駅・相馬」の広場で閉会式に参加していた高一の男子生徒は、記者にこう言った。「放射能が危ないことも、ここが汚染されていることも知っています。だけど、僕はまだ学生だから自分の判断で動くことができない。母には、なるべく地元の食材は使わないで、と言っているけど」

 彼はリスクを承知していながらも、「いろんな経験を積みたい」と、この清掃活動に参加した。将来の夢は看護師になることだ。進学に合わせて福島を離れるつもりだが、「中1の妹が心配だ」とも……。

 後日、「後援」に名を連ねる環境省福島環境再生事務所に汚染の実態を知らせると、「清掃コースの放射線量は確認してないのでわからない。主催はハッピーロードネットなので」と無責任な答え。さらに福島県も、「立ち入り制限されているエリアには入らないと聞いているので安全なのでは? 吸い込みによる被曝リスクがあることは承知しているが、県から開催の見直しを求めることはできない。主催はハッピーロードネットだから」と、環境省に輪をかけた無責任ぶりを披露。

 環境省も福島県も、あくまで国が立ち入りを制限しているエリア以外は「すべて安全」という立場を崩さない。調査しようともせず、「主催者の問題だから」と、NPOに責任をなすりつけてオワリなのだ。共催している東電も、「”復興”に関する事業には積極的に協力させていただいております!」との能天気な返答。西本理事に至っては、「子供の希望があれば来年も開催する」と他メディアの取材に答えていた。
国も東電も主催者も、見せかけの「復興」に邁進し、健康リスクは子供に押し付ける。こんな卑劣な行為を止めさせるために、大人たちの責任が改めて問われている。

※注1
09年度文部科学省「日本の環境放射能と放射線」の福島の土壌測定値18bq/kgを平米あたりに換算(65倍)したものと比較。
※注2
一般に放射能汚染を表す単位はBq/kgが用いられているが、土壌の汚染に関しては放射線管理区域の管理基準やチェルノブイリ原発事故との比較のため、Bq/平米に換算している。文中の放射性物質は、すべて測定時における放射性セシウム134と137の合算値。
                    
(取材・文/和田秀子)

3126とはずがたり:2015/11/05(木) 14:04:46
「もんじゅ」9月にも安全管理で指摘受ける
10月31日 4時50分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151031/k10010289331000.html

事実上の運転禁止命令を受けている高速増殖炉「もんじゅ」で、先月にも工事を行う業者の評価が適切に行われていないなどと原子力規制庁から安全管理に関する指摘を受けていたことが分かりました。もんじゅを巡っては組織改革が行われたあとも、安全管理上の問題が相次いで明らかになり、十分な改革が行われたのか改めて問われそうです。
福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」では大量の点検漏れが見つかり、おととし事業者の日本原子力研究開発機構は原子力規制委員会から試験運転を事実上禁止する命令を受けています。その後もんじゅでは安全管理体制の見直しが行われていますが、先月には施設を安全に管理するために必要な工事や点検を行う業者の評価などに関して原子力規制庁から新たな指摘を受けたということです。規制庁によりますと業者の評価についてのマニュアルに評価の基準が明確に示されていなかったうえ、実際の評価も不十分だったということで、業者を適正に評価することなどを定めた保安規定に違反しているとみています。
このほか、工事を終えた後などに行う「再評価」についてもことし6月までマニュアルに基準がなく、実施されていなかったことを規制庁に報告していなかったことなども分かりました。
原子力機構は「評価などを適切に実施できておらず、早急に指摘された事項を改善した。今後、根本の原因分析を行い、必要であれば、さらなる対策を講じたい」としています。
もんじゅを巡ってはことし3月に組織改革が行われたあとも安全管理上の問題が相次いで明らかになり、十分な改革が行われたのか、改めて問われそうです。
原子力規制庁は「工事や点検を行う業者の評価は原子力発電所に限らず、工場など広く一般的に行われているもので、不備があれば、施設の安全性に関わる」として原子力規制委員会に報告することにしています。

「もんじゅ」機構に代わる運営主体の明示を勧告へ
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151104/k10010293651000.html
11月4日 11時07分

福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」を巡り原子力規制委員会は、今の日本原子力研究開発機構に運転を任せるのは不適当だとして、原子力機構に代わる運営主体を明示するよう文部科学大臣に異例の勧告をすることを決めました。新たな運営主体が見つからない場合、廃止も含めて事業の抜本的な見直しを迫られることになり、もんじゅは重大な局面を迎えることになります。
高速増殖炉「もんじゅ」は、大量の点検漏れが見つかり、おととし、原子力規制委員会が事実上、試験運転を禁止する命令を出しましたが、その後も機器の安全上の重要度を決める分類の誤りが多数見つかるなど、安全管理上の問題が相次いでいます。
これについて4日の規制委員会で、原子力機構の安全管理は改善しておらず、もんじゅの運転を任せるのは不適当だとして、おおむね半年をめどに新しい運営主体を明示するよう文部科学大臣に勧告することを決めました。
田中俊一委員長は「これまでの原子力機構の組織改編などで解決できるものではない。同じようなことがこの20年繰り返されてきた」と述べ、来週の委員会までに勧告の文書を作成するよう、原子力規制庁に指示しました。
新たな運営主体が見つからない場合、もんじゅは廃止も含めて事業の抜本的な見直しを迫られることになり、重大な局面を迎えることになります。勧告は法律の規定で、原子力利用の安全を確保するため原子力規制委員会が関係行政機関の長に対して行うことができるとされていて、法的拘束力はありませんが、この規定に基づく勧告を規制委員会が行うのは3年前の発足以来初めてで、異例です。
文科省「重く受け止めている」
勧告が行われることについて、文部科学省は、「勧告が出てから内容を精査して対応していくことになるが、勧告が出ることについては重く受け止めている。白紙の状態からしっかりと対応を考えていきたい」としています。

また、文部科学大臣に異例の勧告をすることについて、原子力機構は「現時点ではコメントを差し控えたい」としています。
官房長官「国民の信頼得る最後の機会」
菅官房長官は、記者会見で、「『もんじゅ』については、原子力規制委員会から厳しい指摘が相次いでいることを踏まえて、文部科学省が前面に立って、可能な限り速やかに、課題の解決をすべきだ。いずれにしろ、『もんじゅ』については、国民の信頼を得る最後の機会だと思っており、不退転の決意で対応しているところだ。原子力規制委員会からの厳しい意見も十分に踏まえながら、一刻も早く、改善すべき点はしっかり改善して欲しい」と述べました。

3127とはずがたり:2015/11/05(木) 14:05:14

「もんじゅ」巡り異例の勧告 “改善見られず決断”
11月4日 18時31分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151104/k10010294111000.html

福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」を巡り原子力規制委員会は、今の日本原子力研究開発機構に運転を任せるのは不適当だとして、原子力機構に代わる運営主体を明示するよう文部科学大臣に異例の勧告をすることを決めました。
原子力規制委員会の田中俊一委員長は会見で「納得できるような改善が見られないということがいちばん大きかった。勧告をせずに進めるのが望ましいと思っていたが、理事長の話などを聞き、安心して任せるわけにいかないと判断し、勧告を出すことを決めた」と述べました。
今回異例の勧告に踏み切ることになった理由については、4日の原子力規制委員会で田中俊一委員長は「日本原子力研究開発機構はもんじゅを運転していない状態での保安措置が適切にできておらず、運転するための基本的な能力を持っているとは認めがたい。これは、これまでの長期的な経緯を踏まえた判断だ」としています。そのうえで、もんじゅの特殊性にも触れ、「もんじゅは日本では経験のない新しいタイプの原子炉であり、原子力機構には研究開発の能力などの長所があるという主張もあったが、それをもって運転を任せるわけにはいかない。ナトリウム漏れ事故から20年間、ほとんど施設が動いていないなか、文部科学省が相当の取り組みをしてきたにもかかわらず、問題は解決しておらず、こういった状態をいつまでも放置しておくべきではない」と述べました。

文部科学省が、今の原子力機構に代わる運営主体を明示できない場合、廃炉も念頭にあるのかという質問に対して、「こちらから何かを申し上げることはない。廃炉にするかどうかを含めて、勧告を受けてどうするかは、文部科学大臣が考えることになる」と述べました。
半年をめどとした文部科学省からの報告によっては、もんじゅの設置許可の取り消しもありうるかという質問に対しては、「法律的にはそのような対応もあるが、今の段階ではそこまでは考えていない」と答え、そのうえで運営主体について、「高速増殖炉についての知見が十分にあり、基本がしっかりしていることが求められる。組織が整えばいいというものではなく、それなりに中身を伴うものでなければならない」と述べました。
”失格“勧告の背景は
原子力規制委員会が「運営主体の交代」という異例の勧告に踏み切った背景には、トップの交代や組織の見直しなど、原子力機構の内部改革では、もはや「改善は困難」という、5人の委員の共通認識があります。高速増殖炉「もんじゅ」は、使った以上の燃料を生み出す夢の原子炉として研究開発が始まりましたが、20年前の平成7年に、冷却材のナトリウム漏れ事故を起こし、その際、組織の隠蔽体質を問われ、当時の動燃=動力炉核燃料開発事業団が解体される事態にまで発展しました。その後、動燃を引き継いだ組織と、日本の原子力の基礎研究を担ってきた旧原研が統合され、今の日本原子力研究開発機構がもんじゅの運営主体となりますが、組織が変わっても安全に関わる問題はなくなりませんでした。運転が長期間止まるなか、平成20年には、計器の誤作動や点検の不備、トラブルの通報遅れなど、組織体質が問われるような事態が相次ぎます。
さらに、平成22年5月、14年ぶりに再開した試験運転から僅か3か月後に、重さ3トン余りもある装置が原子炉内に落下して抜けなくなる重大なトラブルが発生し、それ以来、運転は止まったままです。こうしたなか、3年前の平成24年9月からの国の保安検査で、およそ1万件の点検漏れが見つかったのをきっかけに、新たな問題が次々に発覚し、おととし5月、トップが交代したほか、原子力規制委員会も、管理体制の改善が確認できるまで、試験運転の再開を事実上禁じる命令を出しました。これを受けて原子力機構は、もんじゅを理事長直轄の組織とするなどの見直しを行いますが、その後も問題は相次ぎ、ことし8月には、機器の安全上の重要度を決める分類の誤りも多数見つかり、この3年間でのもんじゅの保安規定違反は、9回におよびました。
こうした異常事態に規制委員会は、先月以降、ことし民間から就任した原子力機構の児玉理事長や、監督官庁の文部科学省の幹部を呼び、管理体制などについて厳しく問いました。しかし各委員は、「もんじゅを安全に運転できるのかという、懸念の解消はできなかった。組織の改編や外部からの支援ではもはや改善は困難」だという見解を示し、原子力機構の内部改革での改善は見込めないという認識で一致しました。

3128とはずがたり:2015/11/05(木) 14:17:21
再稼働への原発推進の批判をもんじゅ取りつぶしで払拭するとしたら可成り巧くやったなと云う感じがするがどうかな?1兆円も無駄金棄ててからでは遅いけど遅まきながら実現するかも。

もんじゅ運営、原子力機構は不適…規制委勧告へ
http://www.yomiuri.co.jp/science/20151104-OYT1T50061.html
2015年11月04日 12時38分

 日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県)で機器の点検漏れなどが相次いでいる問題で、原子力規制委員会は4日、同機構について「もんじゅの運転を任せるのは適当でない」と判断、監督官庁の文部科学省に対し、同機構に代わる運営主体を半年以内に探すよう求める勧告を出す方針を決めた。

 勧告は規制委設置法に基づく措置で、来週以降に勧告する。規制委が勧告を出すのは、2012年9月の発足以来初めて。勧告に強制力はないが、文科省は今後、規制委に報告を迫られる。規制委は「新たな運営主体を見つけられなければ、もんじゅの在り方を抜本的に見直してほしい」として、廃炉を含めた措置も検討するよう求めた。もんじゅの担い手が見つからなければ、国が推進する核燃料サイクル政策にも影響が及ぶ可能性がある。

3129とはずがたり:2015/11/05(木) 14:18:07
今迄の無能な職員どもは全員馘に出来るんやろうねぇ。

もんじゅ、「受け皿」となる組織検討…文科省
http://www.yomiuri.co.jp/science/20151104-OYT1T50141.html?from=ycont_navr_os
2015年11月04日 23時58分Tweet

 日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県)で機器の点検漏れなどが相次いだ問題で、原子力規制委員会は4日、「機構は実施主体として不適切」などとして、半年をめどに原子力機構に代わる運営主体を決めるよう監督官庁の文部科学省に勧告する方針を決めた。

 馳文科相は4日午後、「極めて重い判断で、厳粛に受け止めている。(今後の)勧告を踏まえて、速やかに適切に対応すべきと考えている」と述べ、受け皿となる組織の検討を本格化させる意向を示した。

 田中俊一委員長は4日の記者会見で、規制委として初の勧告に踏み切る理由を「納得できるような改善が見られないのが一番大きい。大型の原子力施設を扱うもの(事業者)として、安心して任せるわけにはいかない」と話した。同日の定例会合でも、委員からは「安全管理を十分に行う技術的能力がなく、運転する能力もないに等しい」などと、機構を厳しく批判する意見が相次いだ。

3130とはずがたり:2015/11/05(木) 14:33:29
もんじゅ君
もしも高速増殖炉もんじゅをやめたら、どんな影響があるの?が5分でわかる、25のQ&A
http://www.huffingtonpost.jp/monjukun/525qa_b_3269544.html
投稿日: 2013年05月14日 11時51分 JST 更新: 2013年07月13日 18時12分 JST

いよいよ国の原子力規制委員会からボクもんじゅの研究施設の使用停止命令がでるかもしれないよ。

けさの段階では朝日新聞だけが報じていたからちょっと不安だったんだけど、つづいてNHKや共同通信などからもニュースが出たので、どうもほんとうに規制委員会は停止命令にむけて調査をすすめているみたい。

もんじゅ 使用停止命令出す方向で調査 (NHKニュース)

福井県にある高速増殖炉『もんじゅ』について、国の原子力規制委員会は、重要な機器の点検漏れなどが相次いでいることから、法律に基づく施設の使用停止命令を出す方向で調査を進めていることが分かりました。
ところで、ボク高速増殖炉もんじゅってどんなふうに問題があるんだろう?
もんじゅと核燃料サイクル計画、そしてふつうの原発との関係って?
知っている人も多いけれど、おさらいのためにポイントをQ&A形式でまとめてみたよ。

Q. 炉の種類は? 
A. 高速増殖炉っていうんだよ。

Q. それって、どんな原子炉なの?
A. ふつうの原子炉よりも「高速」の中性子をつかって核分裂反応を起こして、燃料のプルトニウムを「増殖」させようっていうもの。だから「高速増殖炉」なんだよ。

Q. 成功しているの?
A. ぜんぜんうまくいっていないよ。アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなど、これまでに研究していたほかの国も、もう計画を中止しているよ。ただし、フランスは高速増殖炉への未練を捨てきれないので、日本に研究をつづけさせたいなーと考えているよ。

Q. じゃあ、うまくいってないのに、なんで高速増殖炉が必要だっていうおはなしになるの?
A. 高速増殖炉が「核燃料サイクル計画」の一部をになっているからだよ。

Q. 核燃料サイクルってどんなもの?
A. ふつうの原発から出る使用済み核燃料、つまり「ゴミ」をリサイクルしてあたらしい核燃料につくりかえよう、そしてそれを高速増殖炉で使おう、そしたらいつまでも核燃料もぐるぐるまわして使えるから、ウランとか燃料を輸入してこなくっていいし......、という夢みたいな計画だよ。

Q. で、その核燃料サイクル計画ってうまくいってるの?
A. はっきりいって、破綻しているよ。燃料がいらなくなる「夢の計画」だったけれど、ずっと夢のままなんだ。核燃料サイクル計画の構想ができたのは1960年代、施設をつくりだしたのは1980年代、動きだしたのは1990年代なんだけど、そのための施設である高速増殖炉もんじゅも、青森県・六ヶ所村の再処理工場も、いまだに失敗つづきでうまくいくみこみがないの。
もし、万が一奇跡的にうまくいったとしても、80年代につくりだした設計の施設が、2010年代のいまにはたしてマッチしているのか、そもそも老朽化していないのかとか、ギモンがいっぱいなんだよ。

Q. じゃあ、なんで核燃料サイクル計画をやめないの?
A. それは、核燃料サイクルをあきらめるっていうことは、つまり、原発から出る使用済み燃料......「ゴミ」のリサイクルをあきらめます、ってことになるからだよ。

Q. 使用済み燃料をリサイクルできないと、どうしてこまるんだろう? 
A. 使用済み燃料がリサイクルできないとなると、なんとかして捨てないといけないでしょ。でも、ちかづくと人が死んじゃうくらいのつよい放射能を発している使用済み燃料って、管理方法がないんだよね。

Q. じゃあ、これまでずっと原発を動かしてきたけど、そこから出るゴミのあとしまつ方法は考えられていなかった、っていうこと?
A. うん。ゴミのかたづけについては、棚上げにしてきたんだよ。「原発はトイレのないマンション」っていう言葉は、そういう意味なの。

Q. うーん。そしたら、これまでに出た使用済み核燃料はどうやって保管してるの?
A. 仮置き場、ということで、全国各地の原発にある「使用済み燃料プール」のなかでしずかに眠っているんだよ。

3131とはずがたり:2015/11/05(木) 14:33:52
>>3130-3131
Q. あ、ふくいち君のニュースでよくきく「燃料プール」って、もしかしてそのこと?
A. そうそう。ものすごくあぶないものなのに、かんたんに水をはったプールに入れておいただけだったから、地震や津波でこわれちゃって、そうそう近づけなくなっちゃってるんだよね。

Q. あぶないんだね。じゃあ、高速増殖炉をあきらめたら、自動的に核燃料サイクル計画もあきらめることになって......、「ボクたちには使用済み燃料をどうにもできません」ってみとめちゃうことになるのかな。
A. うん、そうだよ。ゴミのあとしまつができなくなっちゃうわけだから、「じゃあゴミが増えてゆく原発をつかいつづけるのか?」っておはなしになっちゃうでしょ。

Q. そっか! これまでは「ゴミのリサイクル方法はそのうち開発されますから、安心して原発を使いましょう」っていってきたんだね。でも、核燃料サイクル計画が破綻してるのをみとめちゃったら、それがウソだということがばれちゃう。
A. そうそう。そしたらふつうの原発を動かしつづけるのもむずかしくなっちゃって、脱原発しないといけなくなるでしょ。

Q. あー、だから核燃料サイクル計画をやめたくないんだね。
A. そういうことみたい。日本じゅうの原発の使用済み燃料プールは、もうかなりギリギリまでいっぱいになってきてるから、原発を動かしたくても、ゴミ置き場がなくて、動かせなくなっちゃうよね。

Q. へー。でも、核燃料サイクル計画ってお金がかかってるんでしょ。そんなにうまくいってない計画なのに、なんでやめようっていわないんだろう。
A. ボクもんじゅだけでこれまでに1兆円いじょう、六ヶ所村にいたってはそれの何倍もかかっているから、経産省さんも電力会社さんもかつては「正直、もうやめたい......」って考えてうちあわせを重ねていた時期もあったみたい。でもやっぱりやめるってことは「これまでまちがってました」って責任とることになるから、ふみきれなかったんだって。

Q. 動いていないっていったって、いまも予算は使っているんでしょ?
A. そうだよ。高速増殖炉もんじゅだけでも、1日に5500万円......。

Q. はげしいね。
A. そうだね。

Q. ほかに、核燃料サイクル計画をやめると困る人とかっているのかな?
A. 電力会社さんはこまっちゃうみたいだよ。

Q. なんで?
A. これまでは使用済み核燃料を「これはいつかリサイクルできるから役に立つんです。だからそれまでとっておくんです」といっていたものが、ぜんぶゴミになっちゃうわけでしょ。つまり、資産として計上していたものが、一瞬にして無価値なものに......、それどころか、お金をかけて処分しないといけないお荷物になっちゃう。

Q. あー、つまり、核燃料サイクル計画の破綻をみとめると、電力会社さんのPLが悪化するんだ。
A. そうそう、そういうこと。現実の持ち物はなにもかわらなくても、経営状態が悪くなっちゃうの。

Q.  でも、実質はもう破綻してるわけだから、いつ認めるかっていう時間の問題なわけだよね。
A. そうだね。でも、それをずっと先のばししてるんだよね。

Q. でも、ここでもし規制委員会から「高速増殖炉もんじゅの使用停止」がじっさいに命令されたら?
A. うん。使用停止はただ「使っちゃダメ」っていうことだけど、それがながびいて、「もんじゅなんてムダだ」とか「廃炉しろ」「そもそも核燃料サイクル計画はムダ遣いはやめてしまえ」って議論に発展したら、それはとてつもないインパクトがあるよ。

Q. 「核燃料サイクル計画をあきらめる=原発を使いつづける理屈がなくなってしまう」ってことなんだよね。
A. うん。だから、もしも規制委員会が停止命令を出して、そのあいだに国の政治がもんじゅを見直すって議論をはじめるとしたら、それはそのまま、脱原発におおきく舵を切ることになるかもしれないの。

Q. はー。壮大だね。それにしても、「やめることを決められない」って、たいへんなことなんだね。
(※この記事は「もんじゅ君のブログ」より転載しました。)

3132とはずがたり:2015/11/10(火) 19:42:37
環境アセスはどうなったんだ?クリア済み??見切り発車大丈夫なんか??

富士電機、神鋼向け超々臨界圧石炭火力設備を受注
http://www.shimbun.denki.or.jp/news/industry/20151020_01.html
2015/10/20  
◆蒸気タービン・発電機など

富士電機は19日、神戸製鋼所が神戸市に建設する超々臨界圧(USC)石炭火力発電所の発電設備を受注したと発表した。受注額は非公表。同発電所の出力は65万キロワットが2基で計130万キロワット。1基目が2021年度、2基目が22年度に稼働を開始する。富士電機は昨年、神戸製鋼が栃木県真岡市に計画する大型ガス火力の発電設備も主契約者として受注しており、同社から連続受注となった。

神戸製鋼は神戸製鉄所内に石炭火力を建設する。経済産業省と環境省が火力発電設備の環境負荷低減を狙いに定めているBAT(最新鋭の発電技術)の基準に則した最新鋭の発電技術であるUSCを採用する。今回、富士電機は発電所の主要設備であるUSC蒸気タービン、発電機、付帯設備のエンジニアリング、設計、調達・製作、据え付け・試運転業務を受注した。(4面)

2015/9/8 21:15
神鋼の石炭火力発電所計画 神戸市が環境影響評価審査会
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201509/0008378316.shtml

 神戸製鋼所(神戸市中央区)が神戸製鉄所(同市灘区)で計画する石炭火力発電所について、神戸市の環境影響評価審査会が8日、開かれた。同社が示した環境影響評価の方法書を専門家が討議。14日に非公開の会合を開き、審査会の意見をとりまとめて市長に提出する。

 この日の討議では、煙突が景観に与える影響に関して「冬場に煙突から出る水蒸気の見え方も示すべきだ」と委員が指摘。神鋼の担当者は「参考データを、審査会で示すことはできる」と応じた。

 審査会の意見を基に10月上旬にも神戸市長が意見を表明。兵庫県知事や経済産業相の意見を受け、早ければ年明けにも、神鋼が影響の調査や評価を始め、結果を公表する。

(高見雄樹)

2015/8/21 07:00
神鋼火力発電所計画 環境アセスの項目増、専門家提案
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201508/0008322697.shtml

 神戸製鋼所(神戸市中央区)が神戸製鉄所(同市灘区)内に建設を予定する、石炭火力発電所に関する神戸市の環境影響評価審査会が20日、開かれた。同社が作成した環境影響評価の方法書について、専門家が議論した。

 同評価は、窒素酸化物などの排出量や水質、景観など発電所が周辺環境に与える影響を調べるため、神鋼が行う。

 会合では、高層マンションへの影響調査を入れる▽港湾の水質調査地点を増やす-などの提案があり、神鋼の担当者は「検討したい」と応じた。

 同会は大学教授19人で構成。17日までに集まった94件の住民意見などを取りまとめた上で、9月にも再度会合を開き、議論を基に市長が意見を表明する。早ければ年明けにも、約1年にわたる調査が始まる。(高見雄樹)

3133とはずがたり:2015/11/10(火) 19:45:28
落札の記事は転載し損ねてたような気が。。

>電力需要がピークとなる夏に最大122・1万キロワット分を関電に送電できる能力。
130万kWあるけど残る8万kWは外販か?

神戸市長が求めた余熱の有効利用はなんかあるのかなー。。

2015/2/16 21:02
神鋼、関電の新発電所を落札 22年度の完全稼働目指す
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201502/0007745365.shtml

 神戸製鋼所(神戸市中央区)は16日、神戸製鉄所(同市灘区)内に新設する火力発電所について、関西電力から落札通知があったと発表した。関電が2014年秋に実施した入札に、1社だけ応札していた。約3年間かけて環境影響評価(アセスメント)を進め、18年度の着工、22年度中の完全稼働を目指す。

 神鋼が落札したのは、電力需要がピークとなる夏に最大122・1万キロワット分を関電に送電できる能力。3月中旬をめどに期間や単価などを定めた契約を結ぶ。

 神鋼の計画は、鉄鉱石から鉄を取り出す高炉を17年11月に止め、解体した跡地に出力65万キロワットの石炭火力発電設備を2基新設する。1基目は21年度の完成を見込む。同社は同製鉄所内で出力140万キロワットの石炭火力発電所を運用しており、新設備が完成すると計270万キロワットの巨大発電所となる。

 環境影響評価は既に始め、大気▽温排水▽景観-など周辺への影響が大きい項目について、学識経験者を集めた神戸市の審査会などで審議している。同社は今後、住民説明会や現地調査を行い、17年度中の完了を目指す。

 環境影響評価が完了すれば、経済産業省に工事計画を申請する。(高見雄樹)

2015/2/19 21:20
神鋼火力発電所に神戸市長が意見書 CO2の低減求める
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201502/0007753759.shtml

 神戸市は19日、神戸製鋼所(神戸市中央区)が同市灘区の神戸製鉄所に新設する石炭火力発電所について、二酸化炭素(CO2)排出量の低減などを求める市長意見を公表した。昨年12月に始まった環境影響評価(アセスメント)の一環。

 神鋼の計画では、同製鉄所の高炉跡地に出力65万キロワットの石炭火力発電設備を2基新設する。2018年度の着工、22年度中の完全稼働を目指している。

 意見書によると、発電所は大量のCO2を排出するため、神鋼に対し、効率の高い設備の導入▽余熱の有効利用▽(将来の実用化が見込まれる)CO2回収技術の研究-を求めた。

 また、煙突の高さを150メートルとした根拠の明示を要望。一般的に景観上は低い方が好ましいが、排出される大気汚染物質を薄めるには高い方が良いとされている。

 3月中に経済産業相や兵庫県知事、地域住民の意見が集約される。こうした意見を踏まえてアセスの方法書を作成。現地調査などを含め約3年かけて進める。(高見雄樹)

3136とはずがたり:2015/11/10(火) 20:14:45
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1070379937/667>>2599
計画は進んでいる様だ。

秋田工場発電事業計画(7月13日)
=日本製紙(株)=
http://www.akks.co.jp/blog/2015/07/713-bf3f.html
年内の施工者選定も視野

 日本製紙株式会社(東京都千代田区神田駿河台4の6、馬城文雄代表取締役社長)は、秋田工場発電事業計画で環境影響評価準備書の縦覧を開始した。伐採・整地は来年3月頃、土木・建築工事は同年7月頃、据付工事、電気・付帯設備工事は29年4月頃の着工を目指す。発注について一括・分離の方針は現段階で決定していないが、準備書縦覧期間を終えた後の8月以降に設計を委託し、早ければ年内に施工者を選定する可能性もある。

 28年度をめどに予定されている電力小売の全面自由化を踏まえ、同社は事業会社を設立して秋田工場敷地の一部に出力11万2,000kWの石炭火力発電設備を設置・運営する。秋田工場は場内に未利用地があり秋田港にも近く、既存のふ頭施設を利用して価格・量ともに安定した石炭の供給が受けられる立地。発電した電力は特定規模電気事業者(PPS)や需要家に販売する計画。

 事業実施区域は同社秋田工場(秋田市向浜二丁目1の1)にある約75,000㎡の林地で、標準状態(0℃1気圧)における排出ガス量は1時間あたり47万7,000?。発電用燃料の石炭は年間約33万tを使用し、屋外貯炭場に貯蔵する。工事用の資機材は主に国道7号や寺内新屋雄和線、臨港道路1号線を使用。ボイラなどの大型機器は海上輸送し、秋田港から施工地に搬入する計画。

 運転開始は現時点で30年11月を想定しており、運転開始後、燃料として使用する石炭は秋田港から臨港道路1号線を経由し搬入する予定。

 ボイラの最大連続蒸発量は1時間あたり380t、蒸気タービンの出力は11万2,000kW、発電機容量は12万4,500kVA、主変圧器容量は12万5,000kVA。復水器冷却器のほか、ばい煙処理装置として排煙脱硫装置や排煙脱硝装置、集じん装置、排気筒なども配置する。

 大規模な建築は行わないが、設備を格納する建築物を整備する。例えば、タービン発電機は一般的に、上部に屋根のみをかけるケースが多いが、風雪など本県特有の気象状況も考慮する必要があるため、箱型の格納施設などが必要な設備については方針を検討する。配置予定の発電設備は次の通り。

◇貯炭場、重油タンク、運炭コンベア、ボイラ、石炭バンカおよび微粉炭機、蒸気タービン、主変圧器、所内変圧器、復水器冷却水ポンプ、工水タンク、薬品タンク、純水装置、完成水タンク、冷却塔、排煙脱硝装置および再生式空気予熱器、フライアッシュ貯槽、ボトムアッシュ貯槽、押込通風機、電気集じん装置、誘引通風機、排煙脱硫装置および排気筒、酸化装置、水マグタンク、アンモニア設備、環境電気室、定常排水ピット、非定常排水ピット、消火ポンプ室

3137とはずがたり:2015/11/10(火) 20:21:26
>>2927>>2935-2936>>2911>>2915-2917
俺が把握している112.5MW以下の石炭火発は以下に挙げた14箇所(石巻除く)。何処を以て2015年3月の時点で7箇所としたのか不明である。。更には>>2911では2015年5/1で10箇所となっている。1と7は具体的では無いから中止か?だとしても12箇所。丸数字は>>2915で挙げたもの。

0.石巻・日本製紙×三菱商事 149MW http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1070379937/655 (アセスが必要な規模)
▼1.前田建設工業株式会社 100MW ●バイオマス混焼 http://sekitan.jp/wp-content/uploads/2015/04/150409coalpowerplant_plansbidsshutdown.pdf 場所不明
②.秋田港・日本製紙・110MW http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1070379937/667>>2599
3.仙台パワーステーション(SPC)=関電エネルギーソリューション×伊藤忠エネクス子会社 仙台市 15年秋着工・17年秋運開目指す・出力112MW >>2806>>3037>>3021
④.相馬市・オリックス・石原・太陽光発電部品製造エム・セテック相馬工場敷地内・▲バイオマスも検討 112MW >>1603>>3037>>3021
⑤.相馬共同自家発開発合同会社・相馬市・112MW >>2914
⑥.いわき・エイブル・●バイオマス混焼・112MW http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/1247
▼⑦.茨城県・大ガス×丸紅・100MW >>2905>>3135
⑧.吉原(富士)・中部電力×日本製紙×三菱商事・約110MW>>1778-1779>>1781>>2345鈴川エネルギーセンター=富士市今井の日本製紙富士工場鈴川事業所内 2016年5月事業開始>>1778>>1781>>2345
9.四日市(川尻)・三菱化学・コージェネ・112MW http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1070807006/1490
⑩.水島・関電エネルギーソリューション×三菱商事・110MW 岡山県倉敷市(三菱化学水島事業所の敷地内) 出力110MW 投資額は200億〜300億円 2014夏迄に着工、2017年度中の稼働>>2867
11.海田・中国電力×広島ガス・●バイオマス混焼・112MW http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/1631
12.エア・ウォーター&エネルギア・パワー山口・エアウォーター×中電・防府 112MW http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/1631 (隣接して防府エネルギーサービス[伊藤忠]・鐘紡工場内・50.55MW→86.55MWに増強も(+36MW増強))
13.響灘・オリックス・●バイオマス(50%) 110MW http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/846
14.響灘火力発電所←IDIインフラストラクチャーズ←東京都・112MW・●バイオマス混焼石炭火力(バイオマス混焼率30%熱量重量ベース目標) http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/1658-1659

2015/3/13 18:05
小型石炭火力発電所の計画が続々 CO2増に環境省懸念
http://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/201503/0007816821.shtml

 国の環境影響評価(アセスメント)の対象となる11万2500キロワットよりわずかに規模が小さく、アセスの対象とならずに済む小型石炭火力発電所の建設計画が少なくとも7基に上ることが環境省の13日までの集計で明らかになった。

 電力自由化を前に、発電コストが安い石炭火力の建設計画が相次いで明らかになっているが、天然ガスに比べて発電量当たりの二酸化炭素(CO2)排出量が約2倍あるという問題点がある。環境省は「アセス逃れだとしたらゆゆしき問題だ」(幹部)と指摘。CO2排出削減のための指針を守るよう求める一方で、アセスの対象基準の引き下げも検討する方向だ。

3138とはずがたり:2015/11/10(火) 20:23:33

●投資ファンドのIDIインフラストラクチャーズ、新電力のF-Power、石炭採掘事業を手がける釧路コールマイン、不動産などの太平洋興発
釧路・112MW・バイオマス混焼

釧路市に石炭火力発電所 木質バイオマスの混焼でCO2削減
http://bio-notes.com/biomass/934
バイオマス 2015年6月21日 バイオノーツ編集部

 電力エネルギーインフラ向けの投融資に特化した投資ファンドのIDIインフラストラクチャーズ、新電力のF-Power、石炭採掘事業を手がける釧路コールマイン、不動産などの太平洋興発は、6月10日、釧路市に石炭火力発電所を建設すると発表した。

 発電所は、釧路市興津地区の太平洋興発が所有する敷地に建設。釧路コールマインの採掘する石炭に木質バイオマスを混ぜて燃やす混焼型で、出力は11万2000kWを予定。IDIインフラストラクチャーズが発電所の事業主体となる特定目的会社(SPC)を設立し、事業着手し、2019年中の運転開始を目指す。発電した電気は全量をF-Powerが買い取り、釧路市内を中心に道内で販売する予定。

3139とはずがたり:2015/11/10(火) 21:15:39
ロシアの天然ガスの軛から解放される為にも非常に重要だ。更に日本のCO2排出減にカウント出来て代替の石炭火発新設に繋がれば尚良い。

経産省、ウクライナに石炭火力発電技術を支援。G7サミット受け
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20140606-00000014-wordleaf-nb
THE PAGE 2014/6/6 13:01

経済産業省は6日、ウクライナの石炭火力発電所の効率改善について支援を実施すると発表した。6月4〜5日にベルギー・ブリュッセルで開かれたG7サミットで、ウクライナへのエネルギー効率技術支援の重要性が確認されたことを受けた。ウクライナは産炭国で、石炭火力発電の比率が高く、日本の優れた石炭火力発電技術が活かせるとしている。

同省によると、日本はの石炭火力発電技術は、世界最高水準を誇る。ウクライナ側からの要請もあり、同国の老朽化した石炭火力発電所の効率改善に、支援を実施することを決めた。今後、専門家らを派遣する。

同国はロシアから天然ガスの供給を受け、欧州各国にも天然ガスを供給していたが、両国の間で紛争となっている。今回の取り組みで、ウクライナのエネルギー安全保障に貢献し、CO2排出量の削減も図る。

3140とはずがたり:2015/11/10(火) 21:28:56
>現状の石炭火力発電とLNG火力発電の技術水準を比べると、発電効率は前者が40%弱、後者が52%程度、CO2排出量では前者が820g/kWh、後者が340g/kWh

>将来的な見通しでも石炭火力は超々臨界圧方式(発電効率46%、CO2排出710g/kWh)、石炭ガス化複合発電(発電効率46〜50%、CO2排出650g/kWh)、石炭ガス化燃料電池複合発電(発電効率55%、CO2排出590g/kWh)

将来,石炭の発電効率がLNGのBATの発電効率凌駕してもCO2排出量は2倍弱迄しか減らないのか。。

>経済産業省は省エネ法の火力発電に対する規制の内容を厳格化する方向で検討を進めている。
>まず1点目としては「規制の対象」に関する議論で、これまで「大手電気事業者が保有する大型の石炭火力発電」に限られていた規制対象を、ほぼ全ての石炭火力発電(設備単体で出力1000kW以上、合計で1万kW(100MW)以上)に拡大する見込みである。
>2点目としては「発電効率に関する新規制水準の導入」である。前述の通り、これまで石炭火力については運用努力に係る指標しか設けられていなかったが、今後は運用に限らず、設備の発電効率自体にも規制を導入することが検討されている。
>超々臨界圧方式の石炭火力発電相当(再エネ導入増に伴う設備利用率減少による効率低下を想定した上の発電端効率[HHV]て?41%)で設定されると考えられ、かなり厳しい水準となる見込みである。
よくわからんな。。

>仮にこの規制が導入された場合、老朽化した設備では20〜35%のバイオマス混焼が、1990年代後半以降に作られたものでも8.6%弱の混焼が求められることになり
規制が加わった場合,112.5MW以下の小規模発電施設はCO2排出効率等で不利になるのかな?だとすると小さい規模は計画取りやめてアセスクリアしつつ大規模施設に集約の流れも出るかも知れない。

国際的批判を受ける日本の石炭火力 石炭火力に強まる逆風、しわ寄せを受けるバイオマス発電
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151102-00045114-biz_jbp_j-nb
JBpress 2015/11/2 11:45 宇佐美 典也

 石炭火力発電を巡る日本の姿勢に国際的批判が集まっている。

 背景となっているのはCOP21だ。いわゆる京都議定書が終了した2012年以降、度々の会議が決裂し、現在、温室効果ガスの削減に向けた拘束力のある国際的な枠組みが存在しない状況にある。こうした中で2015年12月に開催されるCOP21は、「ポスト京都議定書」となる新たな枠組みを決める極めて重要な会合と見られている。

■COP21に向けて日本への批判が噴出

 そこで10月にこの前段階となる作業部会がドイツで開かれたのだが、ここで日本の姿勢に対して大きな批判が集まった。理由は「温室効果ガスを大量に排出する石炭火力を国内に新設・稼働し、さらに新興国に輸出しようとしている」というものである。

?石炭火力発電は天然ガス火力発電の2倍を超えるCO2
を排出するとしてG7各国では廃止の方針が打ち出されている。だが、日本は国内外で新たな石炭火力発電所建設を予定しており、これに対して国際NGOを中心に批判が集まった。
?現状の石炭火力発電とLNG火力発電の技術水準を比べると、発電効率は前者が40%弱、後者が52%程度、CO2排出量では前者が820g/kWh、後者が340g/kWhと環境団体の指摘は正しい。
?将来的な見通しでも石炭火力は超々臨界圧方式(発電効率46%、CO2排出710g/kWh)、石炭ガス化複合発電(発電効率46〜50%、CO2排出650g/kWh)、石炭ガス化燃料電池複合発電(発電効率55%、CO2排出590g/kWh)と発展していくことが見込まれているが、それでもLNG火力発電には遠く及ばない。

3141とはずがたり:2015/11/10(火) 21:29:21

 ウルトラCとして「CO2地下貯留技術と石炭火力発電を組み合わせる」という手段もあるが、実現は当面先になる予定である。?東日本大震災以降、多くの原発が停止し火力発電がフル稼働したことによりCO2排出量が大きく増加した日本は、地球温暖化対策という観点では苦しい立場に追い込まれている。COP21ではこうした批判に正面から答えなければ先進国、新興国双方から激しい突き上げをくらうことになる。

?しかし経済政策的な観点で見ると、東日本大震災以降、20%以上も電気料金が上昇してきた中で、発電コストを抑えるために経済効率の良い石炭火力の新設・稼働はある程度やむを得ないという側面もある。日本は環境と経済を巡る典型的なジレンマに苦しんでいる状況にある。

■震災後の日本が抱えるジレンマ

 このような中で、現在、経済産業省で石炭火力発電に対する新たな規制を定める議論が進んでいる。

 これまで石炭火力発電に関しては、経済産業省所管の「エネルギー使用の合理化に関する法律(省エネ法)」において大手電気事業者の持つ大型の石炭火力発電(年間600万kWh以上の発電)のみを対象に、比較的緩い運用に関するベンチマーク指標(定格出力比で100.3%の熱効率の維持)が設定され、規制・指導が行われてきた。

?東日本大震災以前は、こうした規制の設定の仕方でもエネルギー消費量ベースで全体の8割以上の石炭火力発電所をカバーしていたこと、原発の新設によりCO2排出量が抑えられる見込みであったことから大きな問題は生じなかった。
?しかし、前述の通り原発が停止したことにより、既存の石炭火力発電所がフル稼働するようになったこと、一方で発電コストが安く規制が緩い小規模石炭火力発電の新増設計画が相次いだことで、日本には環境政策的な観点から国際的な批判が集まってきている。

■石炭火力への新規制の概要

?こうした背景から、環境省は経済産業省に対して「石炭火力のCO2排出量を抑える規制を導入すべき」と再三要望してきた。これを受け、経済産業省は省エネ法の火力発電に対する規制の内容を厳格化する方向で検討を進めている。

?まず1点目としては「規制の対象」に関する議論で、これまで「大手電気事業者が保有する大型の石炭火力発電」に限られていた規制対象を、ほぼ全ての石炭火力発電(設備単体で出力1000kW以上、合計で1万kW以上)に拡大する見込みである。

 2点目としては「発電効率に関する新規制水準の導入」である。前述の通り、これまで石炭火力については運用努力に係る指標しか設けられていなかったが、今後は運用に限らず、設備の発電効率自体にも規制を導入することが検討されている。

 この規制値の水準は、長期エネルギー需給見通しとの整合性から、超々臨界圧方式の石炭火力発電相当(再エネ導入増に伴う設備利用率減少による効率低下を想定した上の発電端効率[HHV]て?41%)で設定されると考えられ、かなり厳しい水準となる見込みである。

■震撼する新電力とバイオマス混焼という抜け道

 こうした新規制導入に戦々恐々としているのが、今まさに我が世の春を謳歌せんとしていた新電力である。

 新電力は規制の合間を縫う形でビジネスチャンスを見出したわけだが、その規制の穴が埋められることになる。

 特に発電効率に関する規制導入の衝撃は大きく、このままでは既存の石炭火力の稼働率を落とすか、資本を投入して改修するかしかない。その場合、採算が大きく悪化してしまう。

3142とはずがたり:2015/11/10(火) 21:29:37
>>3140-4142

 そこで、経済産業省側が、こうした新電力側の声に配慮して折衷案として導入しようとしているのが「バイオマス混焼」という抜け道である。

?物理的には、石炭に一部バイオマス資源を混ぜて燃やしても発電所から出るCO2排出量は変わらないわけだが、バイオマス資源は自身が育つ過程で光合成によりエネルギー相当のCO2
を吸収しているので「カーボンオフセット」という考え方に基づき、バイオマス資源分はエネルギー投入にカウントしないというものだ。

■海外も視野に入れた資源確保の必要性

 仮にこの規制が導入された場合、老朽化した設備では20〜35%のバイオマス混焼が、1990年代後半以降に作られたものでも8.6%弱の混焼が求められることになり、凄まじいバイオマス燃料需要が生まれることになる。

 他方で、一般的にバイオマス資源の購買力は、バイオマス専焼設備を運用する再エネ業者よりも、資本が豊富な石炭発電を運営する既存電力業者の方が高い。したがって、バイオマス発電事業者の燃料資源確保に大きな影響を与えることになるだろう。

 特に現在主要なバイオマス資源となっている国内間伐材および輸入パーム椰子がら(PKS)の争奪戦は激しくなることが見込まれる。必然的に燃料価格は上昇し、バイオマス発電事業者の経営は圧迫されることになるだろう。

 そのため、バイオマス発電事業者は自前のバイオマス資源確保に向けた手を打つことを迫られる。今後はいわゆる「資源作物」と呼ばれる、もっぱら発電事業の目的で育てる作物のプランテーションに取り組まざるを得なくなるだろう。

 その場合、日本国内で育てるよりも、広大な土地と温暖な気候を有する東南アジアやオーストラリアといった地域の方が適している。バイオマス発電事業者は資源確保戦略を国際的な視野を入れて検討する必要性に迫られ始めている。

■あおりを食うバイオマス発電専焼業界

 ここまで見て来たように、日本の石炭火力発電を巡るスタンスには国際的な批判が集まっており、日本としては国内外の石炭火力の新増設の動きを黙って見ているわけにはいかない状況にある。

 そのため現在、経済産業省が石炭火力発電に対する省エネ規制を強化すべく検討を進めているが、このような規制の導入はバイオマス混焼の動きを促進することが予想される。

 結果として、あおりを食うのがバイオマス発電専焼業界で、資源確保戦略が明確でないバイオマス発電事業者は淘汰されることになるだろう。バイオマス発電事業者は今から真剣にポスト間伐材・PKS時代の資源戦略を構築することが不可欠となっている。

3143とはずがたり:2015/11/11(水) 00:24:09
>>2938>>3093>>3134

住友商事、インドネシアで火力発電所増設工事を受注
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150924-00000024-zuuonline-nb
ZUU online 2015/9/24 12:48

 住友商事 <8053> は24日、インドネシア国営電力会社PT. PLN (Persero)から、ロンタール拡張超臨界石炭火力発電所(ジャワ島バンテン州)の土木据え付け込み一括請負工事契約を受注したと発表した。米国の大手エンジニアリング会社Black & Veatch International Company(BVI社)、インドネシアの土木会社PT. Satyamitra Surya Perkasa(SSP社)との共同受注。

 同発電所1号機-3号機の隣接地に4号機を建設する増設プロジェクト。BVI社が技術全体を取りまとめ、SSP社が土木据え付け工事を行い、住友商事はコンソーシアム・リーダーとして商務全体を取りまとめるとともに、主要機器のボイラーをIHI <7013> から、蒸気タービンと発電機を東芝 <6502> から調達、供給する。

 同発電所は315メガワットの発電容量で、超臨界技術を採用する発電所は過去に前例がない。総受注額は約4.5億米ドルで、2016年に着工し19年の完工を目指す。

 インドネシアでは、経済成長に伴い急増する電力需要に対応するため、15年から19年の5年間で35ギガワットの電源を整備する「35ギガワット新規電源開発計画プログラム」を推進しており、同発電所も計画の一つ。

 住友商事はインドネシアで、タンジュン・ジャティB石炭火力発電所をはじめ多数の電力インフラ案件受注実績があり、今後も35ギガワット新規電源開発計画プログラムで計画されている他案件の受注を目指す。 (ZUU online 編集部)

3144とはずがたり:2015/11/11(水) 00:44:51
橘湾火力発電所:2号機 蒸気漏れの疑いで停止 /徳島
毎日新聞 2015年10月21日 地方版
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20151021ddlk36040529000c.html

 Jパワー(電源開発)は19日、阿南市の橘湾火力発電所2号機(石炭火力、出力105万キロワット)の運転を同日午後4時半に停止したと発表した。蒸気漏れの疑いがあるため。四国電力管内で復旧するまで14万キロワットを受電できなくなる。四電は「安定供給に支障はない」と説明している。

 Jパワーによると、18日夕から、ボイラー内の水量が通常より増加していた。今後、点検・修理するが、復旧時期は未定という。【伊藤遥】

3146とはずがたり:2015/11/13(金) 15:15:02

2015年11月11日 09時00分 更新
原子力1基を廃止する九州と中国で、太陽光+風力の接続可能量が増える
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1511/11/news048.html

太陽光発電と風力発電の導入プロジェクトに影響する「接続可能量」に関して、2015年度の算定値が7つの地域で確定した。原子力発電設備1基の廃止が決まった九州と中国の接続可能量が増える一方、北海道・東北・四国では電力の需要が減少した影響で接続可能量も減る結果になった。
[石田雅也,スマートジャパン]

 全国10地域のうち7つの電力会社では、送配電ネットワークに接続できる太陽光と風力の発電設備の総量に制限を設けている。「接続可能量」と呼ぶ基準値で、太陽光発電設備が急増した2014年度に導入した。発電事業者が電力会社に接続を申し込む設備の容量が累計で接続可能量を超えると、それ以降に申し込んだ発電設備は無制限で出力制御の対象になる。

 需要が小さい春には太陽光や風力で発電しても、電力を供給できなくなって売電収入も得られない可能性がある。発電事業者にとって収益に大きな影響を与える接続可能量は、電力会社が共通の方法に基づいて算定することになっている。2014年度に7社が初めて公表したが、その後の状況の変化をふまえて2015年度の数値を算定し直した。

 政府が11月10日にまとめて公表した各社の結果を見ると、7つの地域すべてで接続可能量が変化した(図1)。太陽光の接続可能量は中国と九州で2014年度よりも増えている。中国では558万kW(キロワット)から660万kWへ、九州も817万kWから849万kWへ増加した。いずれも原子力発電所のうち1基(島根1号機、玄海1号機)の廃止を決めた影響による。

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図1 太陽光発電設備の接続可能量。出典:資源エネルギー庁

 太陽光と風力の接続可能量を算定するにあたって、運転可能な原子力発電所はすべて稼働させることを前提にしている。老朽化などを理由に原子力発電設備の廃止が決まれば、その供給力に見合う太陽光と風力の接続可能量が増える。中国と九州では太陽光に加えて風力の接続可能量も拡大する(図2)。

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図2 風力発電設備の接続可能量。上段が2014年度、下の2段が2015年度。出典:資源エネルギー庁

 その一方で原子力発電所の廃止が確定していない地域では、2014年度と比べて電力の需要が減少したために、太陽光の接続可能量が軒並み減る結果になった。北海道では117万kWから0万kWへ、東北でも552万kWから505万kWへ大幅に減っている。

3147とはずがたり:2015/11/13(金) 15:15:28
>>3146-3147
新たに「30日等出力制御枠」を設定

 ただし政府は「30日等出力制御枠」と呼ぶ緩和策を設けて、年度ごとの増減を抑制する方針だ(図3)。電力会社が無制限の出力制御の対象にする太陽光発電設備は「30日等出力制御枠」を超えてから接続を申し込んだ場合に適用する。今後は「30日等出力制御枠」が電力会社から見た接続可能量の基準値になる。

 「30日等出力制御枠」は2つの条件を満たした場合に限って見直すルールを設けた。電力会社の電源構成に大きな変化があって、しかも発電事業者による接続申込量が「30日等出力制御枠」を超過しないことが条件になる(図4)。

 このルールを設けたことによって、原子力発電設備の廃止で電源構成に大きな変化が生じた中国と九州のうち、申込量が超過していない中国だけ「30日等出力制御枠」が102万kWも増える(図5)。すでに申込量が超過している九州では2014年度の算定値(817万kW)のまま据え置く。

 九州では太陽光発電の「30日等出力制御枠」が増えない代わりに、申込量が超過していない風力発電の接続可能量が従来の100万kWから180万kWへ拡大する(図6)。北海道を除く6つの地域で風力の接続可能量が増加する結果になった。

「エネルギー基本計画」に反する算定方法

 電力会社は太陽光と風力の接続可能量を算定するにあたって、各地域の前年度の需要をもとに、電源の種別に供給力を積み上げて出力制御の必要量を計算する。原子力・地熱・水力の出力を維持しながら、火力は最低限の出力に抑える(図7)。そのうえで太陽光と風力の出力を予測する方法だ。

 さらに需要が小さい時間帯には余剰電力を揚水式の水力発電所に供給して、需要が大きい時間帯になると発電して需給バランスをとる。揚水式による需給調整については利用量の拡大が以前から求められている。各社が2015年度の算定に使った数値は2014年度と変わっていない(図8)。揚水式の調整能力も政府の委員会は再検証する必要がある。

http://tohazugatali.dousetsu.com/l_setsuzoku5_sj.jpg
図8 揚水式の水力発電による調整能力。出典:資源エネルギー庁

 もう1つの大きな問題点は原子力による供給力の見積もりだ。運転可能な原子力発電所をすべて稼働させることを前提にしているうえに、東北では建設途上の「大間原子力発電所」まで対象に加えている(図9)。

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図9 原子力発電による供給力。出典:資源エネルギー庁

 実際に稼働できるか不確定な状態にある原子力発電所の供給力を確保しておくために、太陽光や風力の発電設備が接続しにくい状況を作り出している。政府は2014年に策定した「エネルギー基本計画」の中で、「原発依存度については、省エネルギー・再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化などにより、可能な限り低減させる」と宣言した。現状の接続可能量の算定方法は、この方針に反する。

3148とはずがたり:2015/11/13(金) 15:24:28
まあ規定路線通りだけど。。

環境相、千葉・秋田の大型石炭火力計画に「是認できない」
http://www.newsweekjapan.jp/headlines/business/2015/11/159601.php
2015年11月13日(金)13時07分

[東京 13日 ロイター] - 丸川珠代環境相は13日、関西電力<9503.T>などが千葉県と秋田県でそれぞれ進めている大型石炭火力発電所の建設計画に対し、「現段階では是認できない」として異議を唱える意見書を林幹雄経済産業相に提出した。同日の閣議後会見で発表した。

これは環境影響評価法に基づく意見提出。現時点では、日本が温室効果ガスを削減する国の目標(2030年までに13年度比26%削減)に支障を及ぼしかねないとしてる。

今回の対象は、関電子会社と丸紅<8002.T>が秋田市で計画している約130万キロワットと、関電子会社と東燃ゼネラル石油<5012.T>が千葉県市原市で計画している約100万キロワットの2件。関係各社は、「最新技術を活用して環境負荷低減に努める」(関電、東燃ゼネ)、「検討段階であり、詳細なコメントは控える」(丸紅)などとしている。

望月義夫前環境相によるものも含め、同様の意見表明は今年に入り5件に上る。

電力業界は今年7月、新電力も含めて、販売量当たりの温室効果ガス排出量を13年度比で35%程度削減する「自主的枠組み」の目標を示した。

ただ、具体的な削減量や各社ごとの削減目標数値などは示されておらず、環境省は「目標値はあるが具体的な中身がない」(担当者)との受け止めだ。

丸川環境相は会見で、電力業界の目標について「詰めるべき課題がある。いかに目標を達成するのか、実効性の観点から具体的な仕組みやルール作りの検討をいただきたい」と述べた。

(浜田健太郎)

3149名無しさん:2015/11/14(土) 22:56:44
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151114-00046293-gendaibiz-pol
関西電力の割引プランがあんまりだ! 節電すると高く付くなんて、でたらめにも程がある
現代ビジネス 11月14日(土)9時1分配信

 電力に関して、腑に落ちない報道が続いている。

 まず、大手電力会社の2015年度上半期決算で、東日本大震災後初めて全社が黒字になったというニュースだ。黒字額は、10社合計で何と1兆円弱。電力料金値上げで苦しむ庶民には憤りさえ感じられる数字だ。

 しかも、ついこの前まで、原発停止で経営難だという報道が続いていたが、この期間に再稼動していた原発は、九州電力の川内原発1号機だけ。燃料安などの要因もあるが、少なくとも、現状では、原発なしでも黒字になった。何とも釈然としない。

 もう一つは、昨冬に引き続き、今年の冬も節電の数値目標を設定しないというニュースだ。北海道電力でもピーク電力に対する予備率は14%。最低限必要な比率が3%だから、楽々クリアしている。最も需給が逼迫する関西電力でさえ、3.3%で、しかも西日本全体では5.4%。各社で融通しあえば、問題はない。

 それでも電力各社は、老朽化した火力発電所の事故もありうるなどと言って、「電力は足りているから大丈夫」とは認めない。「原発は必要だ」と言わなければならないからだ。しかし、実際には、大手電力の電力販売量は減少する一方だ。企業や国民の節電が進んだのが大きい。この動きはさらに加速するだろう。

 大手電力には「ハムレットの悩み」がある。「節電要請すべきか、すべきでないか」である。

 本音では、原発を動かして、電力販売を増やしたい。そのためには節電は困る。しかし、節電なしで良いと言うと、「電気が足りているのか。それなら、原発はいらないな」と言われる。

 そこで、「数値目標なしの節電要請」という答えに行き着く。数字を出せば、実現のための具体的な施策が必要となるが、それで本当に需要が減ったら困る。そこで、「無理のない範囲で節電を」と呼びかける。節電を本気でやらないで下さいと言うのと同じだ。

 そんな悩みを象徴するとんでもない話がある。関西電力が、来年4月から、電気を大量に使う家庭向けに特別割引の新プランを用意し、その原資とするために、いくつかの深夜割引プランなどへの新規加入を廃止するというのだ。

 関電は、高浜、大飯、美浜などの原発を動かしたい。しかし、その結果、電力がジャブジャブに余るので、消費者にもジャブジャブ電気を使ってもらうしかない。

 日本の家庭向け電力料金は、消費量が増えると段階的に割高になる仕組みで、省エネを推進するうえで重要な政策になっている。ところが関電はこれに背いて、オール電化のように大量の電気を使う家庭をどんどん増やし、その人たちだけ特別に割安の料金を適用するという。

 一生懸命節電して家計をやりくりしている家庭に割高の料金を払わせて、節電しない家庭を優遇するのである。企業のエゴ丸出しで国のことは考えない、「公益事業」の名を汚す行為だ。

 安倍政権は、小売り自由化の名の下に、こうしたでたらめな行動を許すだろう。原発推進のためなら何でもありだ。これほど完全に論理破綻した政策に固執するのは、利権のためなのか、それとも核武装のためなのか。どちらにしても、もういい加減あきらめる時なのではないか。

 『週刊現代』2015年11月21日号より

 古賀茂明「改革はするが戦争はしない」フォーラム4
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 「日本の再生を考え」「日本再生のための国民的キャンペーンにつなげていく」ことを目的に、個人的な情報発信の手段ではなく、日本再生を真剣に考える方々 との交流のための手段、党派を超えた日本再生キャンペーンの活動の拠点を作る試みとして、志を共にする読者とつながることを目的としたメルマガです。

古賀 茂明

3150とはずがたり:2015/11/16(月) 18:47:42
クローズアップ2015:もんじゅ運営交代勧告へ 文科省、手詰まり感
http://mainichi.jp/shimen/news/20151105ddm003040042000c.html
毎日新聞 2015年11月05日 東京朝刊

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 安全上のミスが相次ぐ高速増殖原型炉「もんじゅ」について、原子力規制委員会は4日、馳浩文部科学相に対し、日本原子力研究開発機構に代わる新しい運営主体を見つけるよう求める初の勧告を出すことを決めた。受け皿を見つけられない場合、もんじゅのあり方を抜本的に見直すことも求めており、廃炉も含めた核燃料サイクル政策の見直しが現実味を帯びてきた。燃料として使うプルトニウムの行き先が不透明になれば、核兵器転用を懸念する国際的な批判を招きかねず、手詰まり感が漂う。

 ◇存続・廃炉ともに課題

 「勧告を踏まえ速やかに対応する。極めて重い判断と厳粛に受け止めている」。規制委の勧告決定を受け、馳文科相は4日の記者会見でこう述べ、勧告への対応を急ぐ考えを強調した。しかし、ナトリウムを扱うもんじゅの運営には高度な原子力技術が求められ、新たな運営主体を見つけるのは困難。「何をやれば規制委が望んでいる運営主体になるのか、よく分からない」。原子力機構を担当する文科省幹部は同日、困惑した表情で語った。

 今回の勧告は、原子力規制委員会設置法に基づき、原子力施設の安全が確保されない場合は他省庁に改善を求めることができる「伝家の宝刀」(文科省幹部)だ。前身の旧原子力安全・保安院にはこうした勧告権はなく、2012年9月の規制委発足後、初めての行使となる。

 規制委は、勧告権行使の理由について、(1)もんじゅを保守管理できない原子力機構に運転能力はない(2)解決のゴールが見えない本質的な問題を文科省に認識させる(3)設備と人の技術が劣化し放置できない??などとする。規制委の田中俊一委員長は4日の記者会見で、もんじゅについて「原子力機構に安心して任せられない」と指摘。廃炉の可能性については「(監督する)文科相がいろいろ考えて判断する」と突き放した。

 12年11月にもんじゅで大量の機器点検漏れが発覚して以降、文科省は「もんじゅのような新しい型の炉は、研究の蓄積がある原子力機構こそが担うべきだ」として、エース級の職員を送り込み、民間出身の幹部も入れて、原子力機構の改革を主導してきた。

 10月21日に規制委に呼ばれた田中正朗・研究開発局長は「自ら問題を見つける体質に変わった」と強調したが、田中委員長は「前進していればいいという期間は過ぎた」と一蹴した。

 勧告決定を受け、文科省の高谷浩樹・研究開発戦略官は4日、新しい運営主体として、メーカーや電力会社、海外企業も排除せずに「すべて白紙で検討する」と語った。しかし、原発の安全対策を強化した新規制基準への対応に追われる電力各社や原発メーカーが、商業ベースで使える見通しが立たないもんじゅの運営に乗り出す利点はなく、「引き受けてくれる企業のあてはない」(文科省幹部)。

 もんじゅに携わる原子力機構職員を別組織に移して担わせることもあり得るが、田中委員長は「(安全確保の)中身が伴わなければならない」と、「看板の掛け替え」にはくぎを刺す。

 文科省には、核燃料サイクル政策の中核に当たるもんじゅを切り捨てる選択肢はない。田中局長は「とにかく運転再開したい。規制委の条件に合致する形で保守管理体制を作り直すことに集中するしかない」と話すが、民間や他機関への移管も難しく、廃炉にもできない「八方ふさがり」の状況だ。【斎藤広子、鳥井真平】

3151とはずがたり:2015/11/16(月) 18:48:10
>>3150-3151
 ◇核燃サイクル、破綻に現実味

 「(エネルギー)政策があるから、安全をないがしろにしていいとの判断はしない」。規制委の田中俊一委員長は先月21日の記者会見でこう述べ、もんじゅの安全確保を優先する一方、もんじゅを前提としたエネルギー政策の継続にはこだわらない考えを強調した。

 資源が少ない日本は、原発の使用済み核燃料からウランとプルトニウムを取り出して再び核燃料に使う核燃料サイクルを、エネルギー政策の根幹に位置づけている。中でも高速増殖炉は、発電しながら使った以上のプルトニウムを生み出すとされ「夢の原子炉」とも言われる。もんじゅはその実用化に欠かせない中核施設だ。

 もんじゅを推進する方針は東京電力福島第1原発事故後も変わっていない。政府は昨年4月に閣議決定したエネルギー基本計画で、高レベル放射性廃棄物など「核のごみ」を減らす新技術の研究開発をもんじゅの目的に加えた。1兆円以上が投じられながら、ほとんど稼働実績がないもんじゅの延命を図った格好だ。だが今回の勧告を引き金に、もんじゅが廃炉になれば高速増殖炉の実用化は絶望的になり、サイクル自体が破綻する可能性がある。

 しかしその一方、余計なプルトニウムを持たないとする核不拡散の観点から、国際的な疑念が強まる可能性もある。日本はすでに、核兵器数千発分に相当する47トン以上のプルトニウムを国内外に保有している。通常の原発より高濃度のプルトニウムを含む核燃料を全炉心に装着できる高速増殖炉は、プルトニウムの利用先として有効だ。

 もんじゅ以外の使い道は、通常の原発の核燃料として使うプルサーマルだけになる。電気事業連合会は「2015年度までに16?18基で導入」とする目標を掲げたが、福島第1原発事故前でも実施できたのは4基のみ。現在プルサーマルの見通しが立っているのは四国電力伊方原発3号機(愛媛県)だけだ。

 日本はもんじゅなどでプルトニウムを利用することを理由に、その保有を国際的に容認されてきた経緯がある。しかし、もんじゅの廃炉などでその前提が崩れれば「核兵器転用」などといった国際的な批判が高まりかねず対外的にも、もんじゅの看板を下ろせない背景がある。【酒造唯】

質問なるほドリ:原子力機構、どんな組織?=回答・斎藤広子
http://mainichi.jp/shimen/news/20151105ddm003070047000c.html
毎日新聞 2015年11月05日 東京朝刊

 ◇放射性廃棄物処分法など研究

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もんじゅ運営交代勧告へ 文科省、手詰まり感
 なるほドリ 高速増殖原型炉(こうそくぞうしょくげんけいろ)「もんじゅ」(福井県)を運営する日本原子力研究開発機構(にほんげんしりょくけんきゅうかいはつきこう)(原子力機構)ってどんな組織なの?

 記者 国で唯一の原子力の総合的な研究機関として2005年に発足しました。もんじゅを中心とした核燃料(かくねんりょう)サイクルや原発の廃炉(はいろ)、放射性廃棄物(ほうしゃせいはいきぶつ)の処分法などの研究開発が任務です。本部は茨城県東海村(とうかいむら)で、青森県や京都府に研究所があり、常勤職員は約3700人、今年度の予算は約1950億円です。

 Q ずいぶん大きな組織なんだね。

 A もんじゅの建設・運転などを担当していた核燃料サイクル開発機構(旧動力炉(どうりょくろ)・核燃料開発事業団=動燃(どうねん))と、核融合(かくゆうごう)などを研究していた日本原子力研究所(原研(げんけん))が統合しました。原子力規制委員会の田中俊一委員長と更田豊志(ふけたとよし)委員長代理は原研出身、伴信彦(ばんのぶひこ)委員は動燃出身です。

 Q どうして統合したの?

 A もんじゅは発電を始めて4カ月後の1995年12月に炉を冷やすナトリウムが漏れる事故を起こしました。当時、もんじゅを運営していた動燃は事故直後に現場をビデオ撮影したにもかかわらず、ナトリウム漏れのあった配管の映像をカットして公表。「配管部は撮影していない」とうそを重ね、国に提出した事故報告にも虚偽記載しました。福井県への通報も遅れました。これら閉鎖的な体質が批判を浴びて動燃は解体され、核燃料サイクル開発機構へと改組されました。その後、国の省庁再編に伴う特殊法人改革で、同じ文部科学省所管の原研と統合されました。(科学環境部)

3152とはずがたり:2015/11/16(月) 18:54:22
民主党政権の内に停めとけよなぁ┐('〜`;)┌

第353回「高速炉もんじゅ稼働を絶望にする安全設備要求」
(2013/04/05)
http://dandoweb.com/backno/20130405.htm
(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 原子力規制委が高速増殖炉もんじゅに対して、軽水炉に準じた多層安全設備を要求する方針です。溶融して格納容器の底に落下した炉心の冷却などを求めており、液体ナトリウムを冷却材にする高速炉では絶望的です。福島原発事故を経験した後でも核燃料サイクル維持が言われますが、安全規制で実質的に不可能になりそうです。最終的に水を掛けて冷やす手段が取れないばかりか、炉心溶融で核分裂反応の暴走が起きうる恐怖を持つ、もんじゅ稼働はほぼ消えました。

 4月3日の原子力規制委に出された「高速増殖原型炉もんじゅに係る規則等の整備について」では重大事故への対応について、こう書かれています。「高速増殖炉については炉心溶融時に即発臨界の可能性があり、この発生を防止することが非常に重要であることから」「設計基準事故より更に発生頻度は低いが結果が重大であると想定される事象が発生しても、放射性物質の放出を抑制すること」「原子炉冷却材が減少した場合において、全ての原子炉停止機能が喪失した事象が発生しても、炉心の著しい損傷を防止すること」

 さらに特定安全施設に関する要求として「軽水炉に対し特定安全施設の整備が要求されたことを踏まえ、もんじゅに対しても、炉内の溶融炉心の冷却機能、格納容器下部に落下した溶融炉心の冷却機能、格納容器内雰囲気の冷却・減圧・放射性物質低減機能、格納容器の過圧破損防止機能等を維持するための対応を求める」としています。

http://tohazugatali.dousetsu.com/2013monjyu.jpg

 原子力研究開発機構の《「もんじゅ」のプラント情報》から引用した冷却系統図です。通常の原発と違い、高温の液体ナトリウムが冷却材として流れています。液体ナトリウムは漏れれば大気やコンクリート中の水と猛烈に反応して燃え上がります。事実上、唯一の安全設備として備える中央の「空気冷却器」は核分裂停止後の崩壊熱を大気中に放出する役割ですが、実際には機能が実証されていません。この2次系設備を使う以前の問題として、1次系が破綻したら冷やす手段などありません。炉心溶融して原子炉の底が破れる想定をしたらおしまいです。漏れだす液体ナトリウムがコンクリートに触れればまず燃えます。もちろん水をかけることはタブーです。ナトリウム受けに格納容器の底を鋼板で覆う対策をとっても、原子炉の底を溶かして落ちてくる溶融炉心まで受け止められるはずがありません。

 昨年9月の第317回「原発ゼロなのに核燃サイクル維持は思考停止の戯言」で野田政権末期の迷走に触れています。そこで「もんじゅは運転自体が恐怖なのです。福島原発事故のような想定外の事態が起きれば、軽水炉と違って最後は水を掛けて冷やす手段がとれません。さらに軽水炉は炉心溶融で核分裂反応が止まりますが、もんじゅの炉心溶融は核分裂反応を暴走させる可能性が高いのです。過酷事故を起こしてしまえば、福島原発周辺以上の惨状が関西一帯に生じます」と危惧しました。原子力規制委も真っ当な心配をされているようです。

3153とはずがたり:2015/11/16(月) 18:57:12

第448回「死に体の核燃料再処理、政府の救済人事も無理か」
(2014/10/02)
http://dandoweb.com/backno/20141002.htm
(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 青森県六ケ所村の核燃料再処理工場が長期の完工延期に追い込まれそうです。原子力規制委による新規制基準に適合が困難なためで、政府が規制委員に推進派の元原子力学会長を送り込んでも無理を通すことは出来ません。工場の原型である原研機構・東海再処理施設が新規制基準適合には1000億円以上掛かるとして廃止を決めているのに、六ケ所再処理工場は大規模な改修なしで適合審査に臨んでいます。日本原燃は2016年春ごろまで完工を延ばすつもりと言われますが、審査により工場設備の改造が必要になるのは確実ですから設備設計・認可・施工がそんなに短期間で済むはずがありません。核燃料サイクルの中核施設はいつまで経っても完成しそうもなく、やはり稼働が絶望的な高速増殖炉「もんじゅ」と共に核燃サイクル撤退を真剣に考えるべきです。

 再処理工場はもともと1997年完工予定だったのに、これまでに20回の完工延期を繰り返してきました。純粋な民間企業ならあり得ない失態ですが、国策会社として許されてきました。福島原発事故による原子力規制強化にもこれまでのような甘えで対処した実態が《原燃再処理完工「新工程を検討」》に出ています。《原燃は再処理工場の完工に向け、1月7日に規制委に適合性審査を申請。審査期間を6カ月、使用前検査などに4カ月かかると見込み、10月完工を設定した。ただ、規制委から申請書の不備を指摘されるなど審査対応に手間取り、審査は現在も続いている。重大事故対策について補正申請が必要となっているほか、地震対策の審査でも複数論点を積み残している》

 適合審査の現状は《再処理施設 前回までの審査会合における主な論点と対応について》にまとめられています。重大事故についての項目が多数あるのにほとんど対応できていない点が目につきます。規制委が出した疑問に全く答えられず、どんな重大事故を考えるべきなのか、その第一歩から出来ていません。実際には各種重大事故を具体的に想定して現有設備で足りなければ改造なり追加なりしなければならないのに、そこまで進んでいません。「申請書の不備を指摘」といった生易しい審査状況ではないのです。審査開始直後のやり取りを書いた第407回「核燃料再処理工場の不合格確定、核燃サイクル崩壊」の延長上で進行しています。

 核燃料サイクル推進の研究者である元原子力学会長の田中知氏が9月から審査担当の規制委員になりました。政府が委員に押し込んだのは、自分の専門分野を駄目と言うはずもないからでしょうが、審査状況はちょっと色を付けて規制強化したと誤魔化せるような段階から遥かに進んだと見ます。ただ、前任の更田豊志委員が厳しく踏み込んだ論点をぼかしていかないか、注視する必要があります。こんな利益相反人事をマスメディアが厳しく批判しないのも驚きです。

 この「救済」人事に加えて政府は日本原燃に国の関与を強める方策を考え始めました。北海道新聞が社説《核燃料サイクル 延命より撤退の議論を》で「本来、撤退を含め抜本的に見直すのが筋だが、政府の後ろ盾で存続させるというのである。事実上破綻した事業を国民負担で維持するような案は、断じて認められない」と批判しました。

 「もんじゅ」については第353回「高速炉もんじゅ稼働を絶望にする安全設備要求」>>3152で規制対策は不可能であると指摘しましたし、核爆発を起こす恐ろしい「炉心崩壊事故」があり得ます。技術的に行き詰まっている核燃料サイクルを政府が引っ張り続けるのは、撤退となったら大量に貯まっているプルトニウムや使用済み核燃料の処分などの難題に手を付けねばならないからです。官僚任せにして進むはずもなく、政治的な決断をすべき時が迫っています。

3154とはずがたり:2015/11/16(月) 19:06:33
もんじゅに累計1兆円に再処理工場に累計2兆円,また稼働しない状態でそれぞれ1日5500千万円(年間2000億円)と年間1100億円(月100億円弱。。)の維持費か。。原発の発電コストに計上しろよなぁ。。
http://goodboone.com/izime/science/5500.html

第491回「核燃サイクルの愚図ぶり、官民ともあんまりだ」 (2015/08/08)
http://dandoweb.com/backno/20150808.htm
(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)

 核燃体制見直し作業部会で日本原燃へ批判集中と報じられました。十年前に言われるべき指摘がやっと記事になり、新規制基準審査で来春の工場完成が絶望的になっているのを見ると、この愚図ぶりは官民とも酷すぎます。経済産業省の見直しも核燃料サイクルそのものに触れる気はなく、電力自由化で電力業界のお荷物になる機運を前にして、国策として関与する権限を明確にしたいだけのよう。核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)完成予定は1997年だったのに、20年も遅れる不始末の責任を取る人が誰もいない不思議です。この工場は運転していないのに年間維持費が1100億円も要るバケモノです。

 東京新聞の《日本原燃の経営感覚に批判集中 核燃体制見直し議論で》はこう伝えました。

 《原燃の再処理工場は相次ぐトラブルなどで運転開始を22回延期し、当初6900億円と想定した建設費も2兆円を超えている。この日の会合で原燃は運転開始が遅れている原因として、事業の特殊性や技術確立の困難さを繰り返し強調した。作業部会の委員の一人は「民間企業の感覚では信じられない。経営や目標設定で外部組織の関与、監視が必要だ」と指摘した》

 7月にあった第69回核燃料施設等の新規制基準適合性に係る審査会合の議事録が公開されました。昨年10月に書いた第448回「死に体の核燃料再処理、政府の救済人事も無理か」>>3153で「重大事故についての項目が多数あるのにほとんど対応できていない点が目につきます」と指摘しました。そこからどれほど進んだか、サイクル推進派から言わば救済役として原子力規制委に起用された田中知委員のまとめ発言を読むと、審査のために来年3月まで完工を延期したのも無意味と知れます。

 《個別の重大事故については本日で一通り説明を受け、あとは個別の重大事故以外の放射性物質の漏えいによる重大事故が残っている状況ではありますが、いずれの事故においても、まだ入り口の段階であって、それぞれが単独で発生した場合の範囲内にとどまっているものもありまして、重大事故の重畳など、まだ論点が残っているかと思いますので、その辺についても十分検討の上、説明いただけたらと思います》

 大きく5つの分野がある重大事故をようやく並べ終わった段階です。その対策について原子力規制委からの疑問に答え切れていない項目も多数ありますし、「重大事故の重畳」と言われたら日本原燃の技術的想像力が対応できるか、おそらく無理でしょう。例えば当日の審査でこんな指摘が出ていますから、新規制基準をパスするのは至難です。

 《もう少し先の議論をすると、重大事故が起こっているときに、多分、通常運転時と違ったいろいろな移送が行われたりすると。そういうときの誤操作も含めて、非常に混乱している中、確実な操作ができるようになっているのかというところの検討も含めた、我々は誤移送とか、そういったものをお尋ねしているという意味で、かなり幅広の通常運転時以外の重大事故が起こっていて、いろいろなことが各所でやられている中の状態も含めた誤移送の可能性というのが、設計基準を超えた世界で起こる可能性を御質問している》

 核燃料再処理工場の年間維持費が1100億円は、2012年に東京新聞が発掘した実態です。『動かぬ再処理工場に年維持費1100億円:東京新聞』http://blog.dandoweb.com/?eid=143396で紹介しました。核燃サイクルは原爆の潜在的保有能力を裏付けており、いくらお金がかかっても目をつぶるのが政府の方針と推察されています。

3155とはずがたり:2015/11/16(月) 19:09:42
核燃サイクルは破綻目前、国策に責任者なし
団藤保晴 | ネットジャーナリスト、元新聞記者
http://bylines.news.yahoo.co.jp/dandoyasuharu/20151108-00051247/
2015年11月8日 15時13分配信
(写真:ロイター/アフロ)

高速増殖炉もんじゅに「安全の番人」原子力規制委が運営機関交代を突き付けました。核燃サイクルのもう一方の柱、核燃料再処理工場も安全基準で行き詰まっています。国策が破綻目前なのに政府の責任者が見えません。20年前の超ずさんナトリウム漏れ事故の際に抜本見直しがあるべきだったのに国策だから放置されました。核燃料再処理工場についても福島原発事故を契機にした安全基準見直しで原子力規制委の審査が難航しています。2016年完工の現目標など無理で、当初の1997年完工予定から20年遅れは確定、いや完工はしないと観測しています。

もんじゅ(福井・敦賀市)について毎日新聞の《クローズアップ2015:もんじゅ運営交代勧告へ 文科省、手詰まり感》>>3150-3151が政府・文科省の駄目ぶりを詳しく伝えています。

《今回の勧告は、原子力規制委員会設置法に基づき、原子力施設の安全が確保されない場合は他省庁に改善を求めることができる「伝家の宝刀」(文科省幹部)だ。前身の旧原子力安全・保安院にはこうした勧告権はなく、2012年9月の規制委発足後、初めての行使となる》《規制委は、勧告権行使の理由について、(1)もんじゅを保守管理できない原子力機構に運転能力はない(2)解決のゴールが見えない本質的な問題を文科省に認識させる(3)設備と人の技術が劣化し放置できない――などとする》

もんじゅを建設した元の動燃を継承する原子力機構に代わる存在は国内にありません。《規制委の田中俊一委員長は4日の記者会見で、もんじゅについて「原子力機構に安心して任せられない」と指摘。廃炉の可能性については「(監督する)文科相がいろいろ考えて判断する」と突き放した》とあるように、「実質的に終わった」感が滲んでいます。

もんじゅは全く発電をしたことがないですが、1日の維持管理に5000万円もかかり、これまでに投入された国費は1兆円にのぼります。それでいて第353回「高速炉もんじゅ稼働を絶望にする安全設備要求」で指摘したように福島原発事故後の安全要求に応えるのは原理的に不可能です。技術的には潰すしか無いけれど、日本が48トンも蓄えてしまった原爆原料プルトニウムの使いみちとして国際的には高速増殖炉路線の旗を下ろせないので置いてある存在です。

青森・六ケ所村の再処理工場はもっと金食い虫で年間維持費が1100億円です。もちろん完工していないので再処理実績はありません。第491回「核燃サイクルの愚図ぶり、官民ともあんまりだ」>>3154で描いたように当事者の日本原燃も、監督者の経済産業省も国策ゆえの大甘な対応を続けてきました。

規制委による重大事故対策の安全審査は《再処理施設 前回までの審査会合における主な論点と対応について》の後半部に一覧がまとめられています。原燃側が説明できていない空白部だらけです。10月5日の審査会合議事録が公開されていて規制委側から重大事故に関する《今回のこの説明は、基本方針とか条件なんで、個別具体的なやつがないと、善し悪しというのはなかなか難しいかなと思っているんで、これは今後細かい一個一個の事象とともに確認をしていきたい》との発言が出ています。2015年も終わりが見えてきているのに「日暮れて道遠し」そのものです。

団藤保晴
ネットジャーナリスト、元新聞記者
玉石混淆のネットから玉を見つける水先案内人――新聞記者をしていた1997年、インターネット隆盛期に「INTERNET WATCH」で連載コラム「インターネットで読み解く!」を始め、ネットジャーナリストとして活動。科学技術、政治、経済、社会、文化など幅広い取材経験をベースに、ネット上の知的資源を検索の駆使で結び合わせ、社会的意味を明かします。膨大化するネットと劣勢にあるメディアの相克もテーマです。

3156名無しさん:2015/11/18(水) 23:42:45
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151112-00056563-playboyz-soci
今年に入って4人死亡! 元イチエフ作業員が告発する残酷体験
週プレNEWS 11月12日(木)6時0分配信

福島第一原発では、レベル7の大事故から4年半以上がたった今でも、汚染水漏れが多発するなどトラブルが絶えない。

これは、収束工事の計画自体がずさんな上、被曝を伴うため熟練作業員の長期固定化が難しく、全国から集めてきた経験の乏しい作業員に頼るしかないことが大きい。

そんな折、過酷な収束現場の状況を告発しようとひとりの作業員が現れた。その話に耳を傾けると、大量被曝する高線量エリアに人を送り込みながら、給料や危険手当のピンハネは相変わらず日常茶飯事的に行なわれていることが明らかに…。

原発の再稼働を進め、事故は「アンダーコントロール」と公言する安倍首相だが、現場の実態は何も変わっていないようだ。

***

福島第一原発の作業員といえば、給料をピンハネされるのは当たり前。危険手当も十分にもらえないのに、被曝して働けなくなれば簡単に使い捨てにされる。あまりのヒドさに現役作業員が東電や元請け企業などを提訴するケースも起き、今年9月には被曝が原因でがんを発症したとして元作業員が訴えを起こした。

作業もキツイものが多く、死亡事故や熱中症で倒れる例も後を絶たない。今年1月には福島第二原発と合わせて2日連続で死亡事故が発生。8月にはバキュームタンクのふたに頭を挟まれた作業員が亡くなり、その1週間後には作業終了後に体調不良となった30代の男性が死亡している。被曝の危険性もあるのに待遇も悪いという点では“世界一のブラック職場”といってもいいだろう。

「廃炉作業の現場で、下請けの作業員は被曝しているだけでなく、立場的にも虐げられているのが自分で働いてみてよくわかりました」

怒りの口調でこう話すのは、今年2月から福島第一原発で下請け企業の作業員として働いたA氏(48歳)だ。A氏はもともと千葉県で農業などをやっていたが、未曽有の原発事故を目にし、復興事業に貢献したいと考えて作業員を志願した。

2014年夏にネットの求人サイトで福島第一原発の仕事を見つけるが、最初からいい加減で驚くことの連続だったという。

「条件の良さそうな下請け会社から作業員として採用され、全国から集まった作業員たちと一緒に福島の元請け企業へ挨拶(あいさつ)に行った時のことです。事務所に入ると、ヤクザ口調のおやじが出てきて、持参した書類に目を通すと『おまえらダメだよ。働けないやつが何人もいる』と。

どうも、仲間の何人かは年齢や健康状態などが原因で原発に行けないらしいのです。私たちを採用した下請け会社は、原発で働けるから呼び寄せたはず。訳がわかりませんでしたよ。その場で下請け会社の担当者とそのヤクザ口調のおやじが押し問答になりましたが、こちらは所詮、下請け。仕事を東電から請けている元請けのほうが立場が強い。この時は結局、全員が仕事にありつけませんでした」

3157名無しさん:2015/11/18(水) 23:43:01
>>3156

その後、A氏は別の会社を見つけ、3ヵ月契約で第一原発に入ることになった。仕事の内容は、原子炉3号機内にたまった滞留水をくみ上げるためのモーターや電源の設置だった。

「元請け企業は原発プラントを製造する東芝で、その2次下請け会社の採用です。電源設置といっても、私を含めて一緒に入社した仲間たちは電気関連の技術なんか持ち合わせていません。だから力仕事専門に雇われたようなものです」

そこで待ち受けていたのは、ぶっ倒れてしまいかねない過酷な作業だった。

「長さ30mはあるとてつもなく重い電気ケーブルを10人ほどで肩に担いで運び入れ、数人がかりでそのケーブルの束をエフレックス管と呼ばれる保護カバーに差し込みます。それらをつなぎ合わせて長さ100m以上になったら、今度は人力で持ち上げて天井や壁に固定するのです。全面マスクのせいで息苦しい上、冬場でも体中から汗が噴き出してきます。夏など熱中症が心配で、日中にやるのは無理なほどの重作業です」

爆発した原子炉建屋内は汚染水の排出ポンプから出るホースやいろいろな装置の電源ケーブルなどがはい回り、足の踏み場もない。A氏は、ほふく前進したり、辺りをよじ登りながら作業を進めた。時折、頭上にボトボトと落ちてくる水滴もあり、汚染水かもしれないと恐怖を感じていたという。

装備も重装備だ。

「手には布手袋の上からゴム手袋を2枚、さらにその上に軍手をします。足には特別な安全靴を履きますが、靴下は軍足2枚履きです。防護服も2枚重ねで着用し、顔は全面マスクで覆います。これでは指も動かしづらく細かい作業は難しいし、呼吸も制限されて息苦しい。しかし、原子炉建屋の中でもさらに危険な場所に行く作業員たちは被曝防護のために、他に重い鉛ベストを着ていました」

補足すると、原発内を飛び交っている放射線のうち、ガンマ線は厚い鉛やコンクリートぐらいでないと遮蔽(しゃへい)できない。つまり防護服を重ね着しただけでは効果がなく、Aさんら作業員の体は常時、放射線が突き抜け、被曝にさらされる状態なのだ。

それでも手袋や防護服を何重にもするのは、人体に放射性物質が付着し、作業後あちこちにまき散らさないようにするための「汚染拡散防止」のためだ。

3158名無しさん:2015/11/18(水) 23:43:11
>>3157

1日に出るごみも相当な量に上る。防護服、布手袋、ビニール手袋、靴下、布帽子などは最低一日2、3着から多い時で10着程度を使い捨てる。長袖シャツと長ズボンの下着も今は洗濯しているが、原発事故から2年ほどはすべて使い捨てだった。福島第一原発だけで作業員は7千人ほどもいる。デュポンなど防護服の納入メーカーやごみの廃棄業者は、廃炉作業でめちゃくちゃ潤(うるお)っているはずだ。そうした莫大(ばくだい)な費用も税金から注ぎ込まれている。

危険な原子炉建屋の作業を請け負うA氏の被曝量は次第に増えていった。

「実働4時間ほどで、最初の1週間は日に0.01mSv(ミリシーベルト=10μSv〈マイクロシーベルト〉)程度の被曝でした。しかし、翌週はその10倍高い、日に0.1mSv、その翌週は多い時で日に0.3mSvに増えました。

3月に入ると、年度末で工期が迫ってきたこともあり、約1mSv(1000μSv)を浴びた日もありました。その日のことはよく覚えています。作業中に携帯しているAPDと呼ばれる線量計は、一定の線量に達すると段階的に警報音が鳴るのですが、この日はやけに早いのです。

おかしいなあ?と思っていると、人が入れない高線量の場所で作業をしているロボットが壊れてしまい、それを他の作業員たちが近くまで運び出してきていたのです。彼らは被曝除けに鉛ベストを着ていましたが、そんなことを知らない私たちは防護服だけ。

結局、汚染されたロボットから飛んできた放射線で予定以上に被曝してしまい、その日は作業を中止して引き揚げざるを得なくなりました。危険な場所での作業でもお互いの連絡もなく、作業員は本当に使い捨てなんだと痛感しました」

法令では、原発作業員の被曝限度を5年で100mSv、1年で最大50mSvと定めている(通常作業の場合)。ただ、元請け企業ごとに、これより低い限度を定めていることが多く、実際には年間15から20mSv程度だ。A氏はわずか2ヵ月でこの限度量に近づいてしまったわけだ。

「3月を終えた時の積算被曝量は12mSvを超えていました。東芝の定める上限が15mSvでしたので、それに近い数値です。うち10mSvほどは3月だけでの被曝。こんな大量被曝が体にいいわけはありませんが、年間の線量管理の区切りが年度末の3月で、4月からはゼロになるため、こうしたことも起きるのです。

もっとも、こんなことさえ考えず、初めから作業員を使い捨てるヤバい作業もあります。それが『ジャンパー』と呼ばれる仕事なのです」

●「ジャンパー」とは何か? この続きは明日配信予定!

(取材・文/桐島 瞬 写真/A氏、桐島 瞬)

3160とはずがたり:2015/11/21(土) 08:52:00
日本原燃:再処理工場完成18年度 MOX燃料は19年度 延期方針 /青森
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20151113ddlk02040007000c.html
毎日新聞 2015年11月13日 地方版

 六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の完成時期について、日本原燃がこれまでの方針だった来年3月から「2018年度上期(4?9月)」に延期する方向で調整していることが、関係者への取材で分かった。同社が建設中のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料工場(同村)の完成時期についても17年10月から「19年度上期(4?9月)」に延期する方針。

 いずれも原子力規制委員会の安全審査が長引いていることに加え、審査後も追加の安全対策工事や国の使用前検査などで時間がかかることが要因とみられる。延期は再処理工場が「時期未定」を除き22回目、MOX燃料工場が5回目。来週中にも同社の幹部が県と六ケ所村に報告する。

 日本原燃の工藤健二社長は10月30日の記者会見で「審査の状況を踏まえ、(完成時期予定だった)来年3月は再検討していきたい」と事実上の延期を表明したが、具体的な完成時期については「できるだけ速やかに検討を進めたい」と述べるにとどまった。完成はさらに2年以上先送りされることになる。

 原燃は昨年1月に規制委に安全審査を申請。当初は昨年10月の完成を目指していたが、規制委から施設の重大事故対策に関する厳しい指摘が相次ぎ、昨年10月に延期を表明。最近は施設の周辺機器に関するトラブルも相次いでおり、難航する審査の終了時期も見通せない状況が続く。

 工藤社長は会見で「いたずらに(完成時期を)延ばすのではなく、再検討にあたり確実な目標として設定したい」と語っていた。【森健太郎】

3161とはずがたり:2015/11/26(木) 00:45:53
高浜3号機再稼働は来年1月に延期 関電、作業遅れで工程見直し
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E9%AB%98%E6%B5%9C%EF%BC%93%E5%8F%B7%E6%A9%9F%E5%86%8D%E7%A8%BC%E5%83%8D%E3%81%AF%E6%9D%A5%E5%B9%B4%EF%BC%91%E6%9C%88%E3%81%AB%E5%BB%B6%E6%9C%9F-%E9%96%A2%E9%9B%BB%E3%80%81%E4%BD%9C%E6%A5%AD%E9%81%85%E3%82%8C%E3%81%A7%E5%B7%A5%E7%A8%8B%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97/ar-BBnq75O
産経新聞
5 時間前

 関西電力は25日、高浜原発3号機(福井県)の再稼働時期を来年1月下旬に延ばすと発表した。4号機も再稼働時期を1カ月延ばし、来年2月下旬に変更した。再稼働の最終手続きにあたる使用前検査を受けていたが、関電の準備不足で工程が遅れたという。

 関電は、3、4号機の作業工程を見直した使用前検査の申請書を原子力規制委員会に提出した。

 関電によると、3、4号機で共用するポンプや電源車などの整備が遅れ必要書類が作成できず、検査が延びていた。新たな作業工程では、3号機は12月下旬に燃料を装荷し1月下旬に再稼働、4号機は1月下旬に燃料装荷し2月下旬に再稼働するとした。

 ただ、高浜3、4号機の再稼働については、運転差し止めを命じた福井地裁の仮処分決定を不服とし、関電が申し立てた異議審の審尋が今月13日に終結したばかり。裁判所の判断は出ておらず、決定が覆らなければ再稼働はできない。

 また、福井県など地元自治体から再稼働への同意も得られておらず、日程通りに進むかは不透明だ。関電は「地元同意、審尋の結果などを総合的に判断し作業を進めたい」としている。

3162とはずがたり:2015/12/01(火) 00:28:21
柏崎刈羽全7基で違反=原発安全系ケーブル1000本超―東電
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151130-00000093-jij-soci
時事通信 11月30日(月)17時20分配信

 東京電力は30日、柏崎刈羽原発(新潟県)について、6、7号機に加え、1〜5号機でも中央制御室床下などに敷設されている安全設備関連のケーブルが新規制基準に違反し分離されていなかったと発表した。
 7基全てで違反状態のケーブルが見つかったことになり、その数は少なくとも計1049本に上る。
 原子力規制委員会は8月、沸騰水型と呼ばれるタイプの原発の中で、柏崎刈羽6、7号機を再稼働の前提となる審査で優先対象に選定したが、東電の報告があるまでケーブルの敷設が違反状態にあることを把握していなかった。
 東電によると、柏崎刈羽1〜7号機の中央制御室床下には計約5万2500本のケーブルが通っている。安全設備に関わるケーブルは火災対策として、分離した状態で敷設することが新規制基準で要求されている。9月に6号機で安全設備関連のケーブルが別のケーブルと混在するなど違反状態にあることが判明した。

3163とはずがたり:2015/12/01(火) 00:30:23
40年越え 美浜原発3号機の延長申請
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151126-00000066-mbsnewsv-soci
毎日放送 11月26日(木)19時41分配信

 関西電力は運転開始から40年を迎える福井県の美浜原子力発電所3号機について運転延長を原子力規制委員会に申請しました。

 原発の運転期間は原則40年。

 例外的に1度だけ最大20年の延長が認められています。

 関西電力は来年11月末に運転期限が迫る美浜原発3号機について特別点検の結果、安全上問題がないとして26日、原子力規制委員会に運転の延長を申請しました。

 「今回、体制を強化して、原子力規制委員会に十分審査の時間をとってもらえるように全力をつくしていきたい」(関西電力八木誠社長)

 関西電力は原子力規制委員会の審査に対応するため職員を約100人増やし1日も早い稼動を目指したいとしています。

毎日放送
【関連記事】

3164とはずがたり:2015/12/01(火) 00:34:19

東電福島原発、完成直後の「遮水壁」が傾いた 五輪公約「アンダーコントロール」の実態
J-CASTニュース 11月26日(木)18時54分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151126-00000005-jct-soci

 東京電力福島第1原発で、汚染地下水が海へ流出するのを防ぐ「遮水壁」が傾いていることが分かり、東京電力は対応を進めている。

 建屋を囲む凍土壁に続く、汚染水対策をめぐるトラブルだ。安倍晋三首相が2013年9月、五輪招致に際して世界に言い放った「状況はアンダーコントロール」の実態はどうなっているのか。

■地下水の水圧で最大約20センチ

 東電によると、2015年11月25日、福島第1原発の1〜4号機の汚染水をせき止める海側遮水壁が、海側に最大で約20センチ傾いているのが判明。地下水の水圧が原因だという。傾きによる、遮水壁の機能に影響はないとした。

 遮水壁は、3年以上かけて10月26日に完成したばかり。鋼管594本を約780メートルにわたって港湾内の岩盤に打ち込んだもので、1日約400トンも海に流れ込んでいた地下水を10トンまで減らせるとしていた。

 完成後の11月6日に廣瀬直己社長が東電サイトで「汚染水対策は大きく前進しました」とコメントしたように、汚染水対策の柱の1つに位置づけられていた。

「凍土壁」はいまだ建設中...
 汚染水対策をめぐるトラブルは、今回が初めてではない。

 海側の遮水壁のほかに、建屋周辺の井戸から地下水をくみ上げて浄化し、港湾内に排水する「サブドレン計画」、土壌を凍らせて地下水の流入を遮断する「凍土壁」がある。

 このうち、凍土壁は当初の運転開始目標だった2015年3月に間に合わず、4月末になってようやく試験凍結が行われた。しかし、周囲に配管があるため凍結が難しい個所があったり、電源ケーブルの故障で冷却器が一時停止したりして、想定外の事態が続いた。今も建設工事が続いている。

 遮水壁も現時点では、効果を「検証中」(東電)の段階で、放射性物質濃度が下がったといったデータはまだない。

 安倍首相は2013年9月、五輪招致をめぐるIOC総会で福島第1原発について「状況はアンダーコントロール(統御できている)」と英語のスピーチを世界に向けて発した。

 しかし、少なくとも汚染水対策については「コントロール」が完全に後手に回っている状況だ。

3165とはずがたり:2015/12/05(土) 01:53:16
高浜再稼働、町長同意=知事判断が焦点に-福井
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&amp;k=2015120300067&amp;j4

 関西電力高浜原発がある福井県高浜町の野瀬豊町長は3日、町議会本会議で同原発3、4号機の再稼働に同意を表明した。野瀬町長は「高浜町として再稼働に理解をするという判断をさせていただく」と述べた。
 町議会は今年3月、再稼働に同意している。野瀬町長の同意で、次は西川一誠知事と県議会の判断が焦点となる。ただ、福井地裁が4月に再稼働を認めない仮処分決定を出しており、判断が覆らない限り関電は再稼働できない。
 野瀬町長は記者団に「司法の判断は当然重要だが、判断材料が違うので分けて考えた」と述べた。
 町長はこれまで、同意の条件として町議会の意思と原子力政策に関する国の意思の確認、原発の安全対策、住民の避難計画と広域避難体制の確認を挙げていた。
 野瀬町長は本会議で「条件に挙げた内容は全て確認できた」と強調。「福島事故以降、求められる対策が大きく様変わりした原発の安全性や、防災対策などを慎重に確認した」と述べ、住民や議員に理解を求めた。(2015/12/03-11:42)

3166とはずがたり:2015/12/10(木) 09:03:59
地下トンネルの汚染水濃度 約4000倍に上昇
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151210/k10010335571000.html
12月10日 8時27分

東京電力福島第一原子力発電所で、「ダクト」と呼ばれる地下のトンネルにたまった汚染水の濃度が、1年前のおよそ4000倍に上昇しているのが見つかりました。原因は分かっていませんが、東京電力は外部への流出はないとしています。
福島第一原発の「廃棄物処理建屋」と呼ばれる施設の周辺には「ダクト」と呼ばれる地下のトンネルがあり、津波で押し寄せた海水などが汚染水となって現在も400から500トンたまっています。
この汚染水について、東京電力が今月3日にサンプルを採取して濃度を測ったところ、1リットル当たり放射性セシウムが48万2000ベクレル、ベータ線という放射線を出す放射性物質が50万ベクレルそれぞれ検出されました。
これは、去年12月に行った前回の調査と比べて4000倍から4100倍に上昇したことになります。
問題のダクトが隣接する「廃棄物処理建屋」は、溶け落ちた核燃料を冷やしたあとの極めて高い濃度の汚染水を一時的に保管するのに使われていますが、東京電力は、ダクトの水位のほうが高いうえ建屋との間は止水されているためこれらの汚染水が流れ込んだ可能性は低いとして、今後、濃度が上昇した原因を調べることにしています。
また、ダクトの周辺の地下水に含まれる放射性物質の濃度に変化はないことから外部への流出はないとしています。

3169とはずがたり:2015/12/13(日) 21:20:03

 東日本大震災の被害を受けてなお電力の供給に支障をきたさないようにするためには、平時からそれだけの余剰設備を保持するか、他の事業者からそれだけの融通を受けられる設備を整えておかねばならない。前者を求める声は、大震災の直後にも、さすがに無かったように思う。実際、その考えは現実的ではない。

 それは例えると、心配症のエンジニアが飛行機を設計するようなものだ。本エンジンの隣に予備エンジンを設置して安心したのも束の間、「本エンジンも予備エンジンも同時に止まったらどうしよう」という不安が首をもたげる。予備エンジンの隣にさらに予備エンジンを設ける。そのうちまた不安になりその隣に…。莫大なコストをかけた飛行機は結局、重くて飛び立てない。

 そんなコントのような事態にならないよう、電力供給システムの緊急時への備えについては「N-1基準」という万国共通の考え方がある。システム内にN個の設備があるとして、「1個の設備がトラブルで欠けただけでは停電しないよう対策を打つ。しかし、2つ以上の設備がトラブルで欠けた場合の停電は許容する」という考えだ。後者のようなトラブルが起こる頻度は低く、その対策にはコストがかかりすぎる。今回の震災で実感したとおり、万が一に備えることは大切であるが、そのために電気料金が高騰し、家計や企業収益が過度に圧迫されて日常生活に影響するようなことになっては仕方ない。

 一方で、東西日本の周波数が異なること、そして、周波数変換装置や送電網が不十分であるために融通電力が限られたことに対しては、多くの批判の声が聞かれた。他の事業者から融通を受けられる体制が充実していなかったのはなぜか。

 従来、需給の逼迫は夏場の高温などによって生じるものだった。そのようなとき、「わが家が厳しい時はお隣も厳しい」ため、会社間で融通できる設備を充実させるより、自社の電源を増強する方向に電力会社の投資が向いてしまったのである。今回の大震災のように、東日本の発電所だけが壊滅的な打撃を受け、西日本は健全であるという事態が発生する頻度は確率的には極めて低い。

 連系線の増強には、再エネの導入拡大や電力会社間の競争を促すという意義があり、3.11の教訓を生かすことにもなる。沖縄電力を除く電力9社は、2020年度までに約1300億〜1400億円もの額を投じて現在120万kWの変換所の能力を210万kWに倍増させ、約100kmの直流送電線を敷設する計画を発表している。しかし、この工事で増える融通能力は90万kWに過ぎない。東京電力の広野火力発電所の3、4号機がそれぞれ100万kWの発電能力を有していることを考えると、この連系線増強工事だけで安心できるものでもないことが分かる。

日本は自由化していない、わけではない――歴史認識への違和感

 歴史認識といっても、いま話題の橋下市長の発言ではない。今を遡ること20年近く前、1990年代の半ばから電力システム改革が行われてきたことへ認識はどれほどあったのだろうか。電気事業法は95年から複数回にわたって改正され、現在では全需要の約3分の2が自由化されている。

 では、なぜ今まで全面自由化はされなかったのか。

 2007年当時、自由化の範囲拡大が議論されたが、結局、低圧受電の需要家の自由化が見送られた。その要因として、既に自由化されていた範囲で、新規参入者のシェアが3%程度に留まっていたことが挙げられる。一般的に家庭部門は営業効率が悪いため、海外でもこの分野への新規参入はそれ以外に比べて低調である。計量システムの整備など、相当のコストをかけても、それほどの新規参入が見込めないなら慎重に検討すべきと結論づけられた。

 福島第一原子力発電所の事故を経て、既存の電力会社以外からの電力購入を求める声が強くなり、スマートメーター技術の普及や低廉化といった変化も起きており、全面自由化への素地は整いつつある。しかし、自由化の本質は料金を「上下」させることで需給を調整することだ(現在の議論は「下げる」ことしか認識されていないようだが、当然、両方が起こり得る)。

 自由化を導入した欧米各国ではその後、電気料金が上昇している事例が数多くあるし、最近ドイツでは、電気料金の前払いと引き換えに割り引くことで多くの顧客をつかんでいた電力小売事業者が倒産し、消費者が支払い済みの電気料金を諦めざるを得ないという事態も発生している。電力会社を選ぶ眼を持つ賢い消費者になることが国民にも求められる。そして政府には、電力は消費税と同じく、その値上がりが低所得層ほど打撃になることを肝に銘じ、消費税増税とのダブルパンチとならないよう慎重に改革を進めることが求められる。

3170とはずがたり:2015/12/13(日) 21:20:13

自由化は誰を自由にするか

 自由化は私たち消費者に、電力会社やメニュー選択の自由を与えてくれる。しかし、電力会社にも顧客選択や料金設定の自由を与える。

 普段あまり意識されることはないが、生活必需品である電気の料金規制の中には、社会福祉政策のような要素がいくつも埋め込まれている。例えば電力会社にとって、離島への電力供給は基本的に大赤字であるが、同じ料金に規制されている(ユニバーサルサービスという)。また、低所得世帯への負担軽減の観点から、家庭用の電気料金はボリュームディスカウントとは全く逆の、使用量が少ないほど安い単価が適用される「3段階料金制度」が採られている。農事用のかんがい排水に用いる農事用電力なども割安に設定され、農家の支援策となっている。

 現在の改革方針の中ではユニバーサルサービスは維持する方針が示されたようだが、自由化されれば本来、こうした社会福祉政策的意義を電気料金に求めることはできなくなる。自由化は事業者を規制から解き放つことでもあるのだ。古き良き時代のものとして諦めるか、政府や自治体が社会福祉政策の中で対策を打たねばならない。こういった社会の在り方に関わることこそ、国民的議論を経るべきではないだろうか。委員の中には、遠隔地に住む需要家に多額の送配電コストがかかるというなら、それを料金に転嫁して発電所の近くに移転することを促すことはできないのか、と主張する方もいると聞く。経済学的には正しいのだろうが、この考え方が国民的コンセンサスを得ているとも思えない。

 電気は基本的に貯められない(小容量の蓄電などは除く)。一瞬一瞬の需要と供給を一致させる必要があるので、設備の故障や急激な気温の変化による需要急増などに対処できるよう、設備に余裕を持っておく必要がある。これは予備力という「いざというときの設備」である。いざというときに活躍するスーパーマンが、普段は冴えないサラリーマンであるように、予備力といわれる設備は普段は稼働率が悪い「お荷物」なのだ。

 現在は電力会社が供給義務を負っているので、当然、予備力も備えている。そして、自由化部門への新規参入が3%程度なので、もし新規参入事業者が予定の供給量を満たせなくなっても既存の電力会社がカバーすることが可能だ。しかし今後、全面自由化し、新規参入の事業者が増えていくなら話は変わる。自由化の本来の趣旨は、予備力を持ちすぎてメタボリックになった電力事業者をスリム化させる段階で料金の下降効果を期待することだ。自由化されたらみんな、このお荷物を降ろしていく。そうなると結局、国全体の電力システムが脆弱になってしまうのだ。政府の示すシステム改革方針においては、小売事業者にその需要の1割の予備力確保を義務付ける方向であるが、国全体としての需要をどう予測し、適正な投資を促していくかを綿密に議論しなければならない。

自由化と再エネの、あまり良くない「食い合わせ」

 自由化することで再エネの導入が促進される、という期待を持っている方も多い。しかしこの2つ、安定供給の達成という評価軸を入れると、あまり相性は良くない。

 再エネの主力とされる太陽光と風力の電力は不安定であり、安定的な調整電源として活躍してくれる火力発電が必要になる。しかし、送電事業者による再エネの優先買い取り義務や補助金制度によって再エネの電力が多くなると既存の火力電源は稼働率が下がって収益が悪化し、廃止に追いやられる事態が欧米で多発している。

 自由化された状態においては、収益が上がらない設備を維持する事業者はいない。結果として国全体で供給力不足が起こり、これに対処するため、ドイツやイタリアなどでは電力事業者が設備を保持することに対する補償が制度化され、新たに国民負担が求められている。何だかつぎはぎだらけのシステムになってしまい、何がしたかったのかわからないようにも感じる。改革に当たっては、日本におけるこれまでの議論や経緯とともに、海外事例をよく分析してみる必要があるだろう。

市場原理主義への違和感

 愛知県出身だった父は、59年に紀伊半島から東海地方に大きな被害を与えた伊勢湾台風の経験をよく話して聞かせてくれた。その中で印象的だったのは、近所にあったパン屋(だったと思う)が被災直後、値段を大幅に吊り上げて大儲けしたものの、復旧が進むとパッタリと客足が途絶え、とうとうつぶれてしまった、というものであった。「人が困っている時に値段を上げるようなあこぎな真似はするな」という、父が創作したイソップ童話のようなものだったのかもしれないが、この商店主の行動は、市場原理からすれば正しい。しかし長期的には異なる結果をもたらしている。市場の神様は決して万能ではなく、特に電気という財は神様と相性が良くないように見える。

3171とはずがたり:2015/12/13(日) 21:20:37
>>3168-3171
 物の値段は、需要と供給のバランスが取れる所で決定されるものであり、これが市場というものの持つ本質的な意味だからだ。供給が潤沢にあれば値段が下がるので利益率の低い設備は市場から淘汰されていく。供給が逼迫すれば値段が上がることで、電気の使用を止める(諦める)人が市場から出て行き、需要が抑制される。

 需要は必ず満たさねばならないものとして、それに見合うだけの供給力を確保するという従来型システムから脱却し、多様な料金メニューの提供によって需要をコントロールするという考え方を取り入れることに異論はない。しかし、市場原理が全てを解決するかのようなナイーブな議論はいただけない。

 東日本大震災の後の計画停電も、自由化が導入されていれば回避できたかのような意見も聞かれたが、供給力が普段の3分の2しか残っていない中でどれだけ値段をつり上げれば需要と供給がバランスしただろう。続く余震のなかでただでさえ不安な中に「高いから電気を使えない」という惨めな思いまで味わわなければならないよりは、隣近所も一緒に2時間我慢している、という方がまだ救いがあったと思うのは私だけだろうか。

市場の神様に遠くは見えない

 常に競争している状態は人を不安にさせ、焦らせる。競争していない状態であれば、20年かけなければ回収できないけれど結局は得になるという投資もできるだろう。しかし、競争の状態では、そんな悠長なことは言っていられない。それが長い目で見れば結局高く付いたとしても、5年で回収できるという投資にしか手を出せなくなる。これは気持ちの問題ではなく、投資判断における割引率という小難しい話なのだが、要は市場の神様は短期的なシグナルしか出してくれないものなのだろう。

 これに対して、電力設備はその整備に長いリードタイムを必要とする。発電所はもちろん送配電の設備も、自分の裏庭にはあってほしくない迷惑施設であるため、用地交渉からして長い年月を必要とし、アセスメントを経て実際の工事が終わるまでには10年単位の時間がかかる。近視である市場の神様にまかせておいて、長期的計画を必要とする電力設備の整備がうまくいくのだろうか。

 ものづくり立国たる日本において、安定的・安価なエネルギー供給を確保できるか否かは、成長戦略の成否を握っていると言える。6月5日に発表された成長戦略の素案は、今ひとつ力強さが足りないととらえられているようで、株式市場の反応も芳しくなかったようだが、やっと始まった日本経済立て直しをここでこけさせる訳にはいかない。

 そのためにも、電力システム改革は失敗できないのだ。しかし、供給力が不足し、発電の9割が火力頼みという異常事態の今、改革という名の治療方針を立てることは危険に過ぎるし、電力システム改革専門委員会の議論は外科手術に取り掛かるに十分なだけの検査や知見の蓄積ができていないように思われる。作用、副作用を見極めつつ、じっくり処方箋を書いていくことをオススメしたい。

3172とはずがたり:2015/12/13(日) 22:03:12
「エアコン中毒」の日本を救え
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1105074193/1558-1559
2010年02月01日(月)12時25分

 日本の住宅(とりわけ戸建ての家)の内装や装備はとても貧弱だ。この国はとかく節約重視の質素な文化を強調したがる。だが冷暖房のエネルギー消費について言えば、(自覚があるかどうかは別にして)日本人は「ジャンキー」だ。政府が支える電力業界が生み出すエネルギーに依存する「エアコン中毒」だ。

 日本の住宅は夏は暑くて冬は寒い。そのため、子供に風邪を引かせたくない母親たちや、快適な温度でリラックスしたい父親たちは、エアコンに頼りまくるほかない。

 この惨状には1つの原因がある。エネルギーの節約につながるような厳しい断熱基準を設ければいいのに、政府がそれをしていないということだ。

 日本では2000平方メートル以下の建物(8割が該当する)の断熱・気密性については、3つの基準が設けられている。80年の旧省エネ基準、92年の新省エネ基準(実際には古いのに「新」と呼ぶのが日本の不思議)、99年の次世代省エネ基準だ。

 建設会社は、このうち好きな基準を採用できる。現在、新築物件の50%は92年基準、30%が99年基準で建てられる。だがこの99年基準自体が緩すぎて、フランスの基準に比べるとエネルギー効率は25%低い。92年基準のエネルギー効率にいたっては、フランス基準より50%低い。つまり、現在の日本の新築物件の半分は、エネルギー効率がフランスの物件の2分の1ということになる!

■「文化」を言い訳に無策を肯定するな

 民主党政権は先頃、住宅版エコポイント制度の詳細を発表した。この制度では、99年基準で新築物件を建てれば30万ポイント(30万円)獲得できるが、建設費全体から見ればたいした額ではない。もちろん、前向きな一歩であることは確かだ。大きな節約にはならないが、少なくとも99年基準を採用するよう奨励される。

 だが政府はもっと積極的に動くべきだ。例えば、断熱基準に耐震基準と同様の法的拘束力を持たせて、厳しく規制するのだ。建設業者はこう考えるかもしれない。「耐震性は命に関わることだが、断熱性は快適さの問題だ。日本人はそれほどこだわっていない」

 日本人はとかく「文化」や「風習」を持ち出して言い訳をする。だが断熱性が高い家が快適かどうかは、実は問題ではない。断熱性が高ければエネルギーの節約になり、外国からのエネルギー輸入を減らし、最終的には環境を守ることになる。

 断熱性が低いと生活環境は悪化し、電気代はかさみ、結果として膨大なCO2が排出される。TOTOの暖房便座が成功したのも、トイレが寒いからだろう。TOTOは海外への売り込もうとしているが、私に言わせれば、暖房便座は莫大なガソリンを消費するトイレ界の「ハマー(GMの大型SUV車)」だ。

 日本政府は世界基準の断熱基準を義務化することで、こうした状況を変えることができる。そうすれば、東京には何百年も住み続けられるような強固な建造物が建てられるようになるだろう。

 一方で、今は過密状態の建築業界は仕事が減ることになる。断熱性が向上して日本の家庭で使われる電力が劇的に減れば、東京電力の収益も減ることになるだろう。日本の電気代は他の先進国に比べてはるかに高い。

3173とはずがたり:2015/12/13(日) 22:03:27
日本の建物はこんなに「燃費」が悪い
省エネ性能を左右する施策で後れを取った理由
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1105074193/1606-1608
2013年7月22日(月)

 製造業では、1970年代からGDPとエネルギー消費のデカップリングが見られ、省エネや節電対策が進んできた。また運輸部門でも90年代後半をピークにGDPとエネルギー消費のデカップリングを達成している。しかし、残念ながら業務部門においては、GDPとエネルギー消費の相関関係が依然高く、民生部門の省エネ・節電対策はこれからの状態である。

 オフィスはクールビズなど節電アクションを取りやすく、空調の設定など自分たちが我慢すればいいだろう。しかし、働く人の集中力が低下し生産性が落ちるのは否めない。また百貨店、スーパーマーケットなどのお客様相手の業種の場合、例えば照明を落とすと購買意欲が低下するといった懸念もある。また、ぎりぎりまで我慢して一斉に皆が空調をつけると、社会全体として電力のピークカットにはならない。

 現在の日本における節電には2つの軸があると言えるだろう。1つは、原発停止中の火力発電による化石燃料の消費増大から、国民的に省エネルギー化への取り組みが求められていること。2012年の燃料費は前年に比べて3兆円増え、2012年のCO2排出量も前年比5.8%増えている。

 2つ目は、電力消費量のピークカットとしての省エネ・節電活動である。夏と冬の一定時間帯における電力消費量が瞬間的に増加し、エネルギー供給量がひっ迫する問題が起きている。このピークカット問題をどうするかが緊急の課題である。

日本と欧州の省エネ対策は正反対のアプローチ

 そこで、一般社団法人日本エネルギーパス協会理事の今泉太爾氏に話を聞いた。今泉氏は、今の日本の省エネ対策では電力ひっ迫問題は解決せず、建物の燃費の向上が不可欠だと指摘する(聞き手は松本真由美)。

──日本の省エネ対策をどう見ていますか。

今泉氏:現時点での省エネ対策は、エネルギー削減のみの費用対効果で検討するため、こまめなスイッチオフなどの設備機器頼みのソフト対策に意識が集中しています。

 建物の断熱性や気密性、日射コントロールなどの建物自体の省エネ性能を高めることは後回しで、都市計画によるコンパクトシティ化などの長期的、総合的な視点に立った省エネや節電対策がほとんどなされていません。

 そのため事業者としては、できるだけイニシャルコストが低く、投資回収年数の少ない省エネ対策を検討せざるを得ないのが現実です。

──日本の建物の省エネは遅れているのですか。

今泉氏:欧州と比較して、日本の建物の省エネ化は大きく遅れています。日本以外の先進工業国では、ピーク電力の抑制のため、建物の断熱気密、日射コントロールが厳しく規制されています。

 例えばドイツの省エネ・節電対策は次の手順で考えられます。(1)最初に断熱リフォームなどによる建物自体の省エネ性能を高めてエネルギー需要を抑えることを検討する。(2)次に設備機器の高効率化によるエネルギー消費量を最小化する。(3)最初化されたエネルギーを太陽光発電などの再生可能エネルギーで賄う。(4)ハード対策を十分行った後、消費者(国民)の省エネ教育などのソフト対策を行います。

──つまり、日本とは正反対のアプローチということですか。

今泉氏:そうです。日本はまず国民による節電アクション、次に設備機器に重点を置いた省エネを行い、最後に建物の断熱性能となるため、建物にはお金がかけられません。設備機器による省エネは短期的な費用対効果は高いのですが、社会全体としての節電効果が低く、電力の需要減少時に過剰な設備機器容量などで大きな無駄が発生してしまいます。

──ピークカット対策にも建物の燃費の向上が重要ですか。

今泉氏:日本のピーク電力問題は、建物の温熱設計が低品質なために発生している熱需要が主原因です。従って、建物自体の省エネルギー性能を向上させることがもっとも効果的な節電対策になります。エアコンの高効率化だけではピークカット問題は根本的な解決になりません。

 日本は不動産価値を土地の価値を中心に考え、建物を長く使っていくという文化に乏しく、建物に燃費表示の概念がありません。しかし、単年度の費用対効果は決して高くはありませんが、耐用年数の長い断熱性能の強化などは、長期的に見るとメリットは大きいので、優先的に検討するのが国際的な常識です。

3174とはずがたり:2015/12/17(木) 19:05:55
【福島第1原発事故】弁作動部品、高熱で溶けた可能性 他の原発に影響も
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%80%90%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%AC%AC%EF%BC%91%E5%8E%9F%E7%99%BA%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%80%91%E5%BC%81%E4%BD%9C%E5%8B%95%E9%83%A8%E5%93%81%E3%80%81%E9%AB%98%E7%86%B1%E3%81%A7%E6%BA%B6%E3%81%91%E3%81%9F%E5%8F%AF%E8%83%BD%E6%80%A7-%E4%BB%96%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%81%AB%E5%BD%B1%E9%9F%BF%E3%82%82/ar-BBnEE6h
産経新聞
3 時間前

 東京電力福島第1原発事故で、2号機の原子炉圧力容器の蒸気を抜く「主蒸気逃がし安全弁」を作動させるための部品が、高熱で溶けた可能性が高いことが17日、明らかになった。事故原因の継続調査を進めている東電が公表した。事故当時、圧力が下げられなかったため注水作業が遅れており、部品の故障が事故の拡大につながったとみられる。この部品は同型の既存原発でも使われており、他の事業者も部品の交換が必要になるなど影響が及ぶ。

 2号機では事故から3日後の平成23年3月14日、非常用冷却装置が停止し、原子炉への注水ができなくなった。消防車のポンプ水で代替注水をしようとしたが、炉内の圧力が高くて水が入らず、炉心溶融(メルトダウン)を招いた。

 東電によると、高熱で溶けたとみられるのは、安全弁を作動させるために窒素ガスを送り込む「電磁弁」のシール材。ゴムでできており、耐熱温度は約170度だが、事故時に発生した大量の蒸気と高熱により長時間耐えられず、劣化した可能性が高いという。

 東電は原子炉の圧力を下げるため、安全弁を開く操作を何度も行っている。しかし電磁弁の作動に必要な電源は津波で失われ、電磁弁に外部から送り込む窒素も、津波の影響で使用できなくなっていた。実際の開弁作業は、仮設バッテリーと格納容器内の予備のガスタンクを使用した。

 電磁弁のシール材は、再稼働に向けた審査を申請済みの東電柏崎刈羽原発(新潟県)でも使われている。このため、東電は耐熱材を使った別の部品に交換することを決めた。(原子力取材班)

3175とはずがたり:2015/12/21(月) 20:58:05
直ちに健康に被害はないってことだなー。

【オピニオン】原子力の安全性めぐるパラダイムシフト、誇張された被ばくリスク
米規制当局は原子放射線の安全基準を大幅に見直す可能性がある
http://jp.wsj.com/news/articles/SB12270577396625053624104581398672256005558?mod=trending_now_2
By HOLMAN W. JENKINS, JR.
2015 年 12 月 7 日 09:06 JST 更新

 オックスフォード大学の物理学名誉教授、ウェード・アリソン氏の地球温暖化対策は、パリで開催中の気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で売り込まれているどの提案よりも現実的だ。アリソン氏は国民と原子力発電所の労働者の被ばく許容量を現行の1000倍に引き上げるべきだと主張している。

 パリに集まった政治家たちは国民1人当たりの所得では世界20位のフランスが温室効果ガスの排出量では50位であることに気付くかもしれない。理由は分かっている。フランスは電力の75%を原子力発電でまかなっているからだ。一方、世界は核戦争や核実験に対する恐怖から、1950年代以降、放射線被ばくの危険度は被ばく量に正比例するという根拠のない定説にこだわり続けてきた。

 これは、秒速1フィートで発射された弾丸で死ぬ確率は秒速900フィート(45口径の自動拳銃で撃ったときの実際の銃口速度)で発射された弾丸で死ぬ確率の900分の1だと言っているようなものだ。「しきい値なしの直線」(LNT)仮説として知られるこの理論はロシアのチェルノブイリや福島の原発事故でのがんによる死亡者数の予測の根拠になっているが、その予測はこれまで一度も実証されたことはない。

 スウェーデンは数年前になってやっと、チェルノブイリの原発事故後、ほぼ1年分の供給量に相当するトナカイの肉が無駄に廃棄されたことを認めた。2013年に実施された調査によると、福島の原発事故による被ばくを避けるため強制的に避難させられた人のうち、1600人が「避難によるストレス」(自殺や生きる上で欠かせない医療が受けられなかったことによる死を含む)で死亡したことが分かった。当時の被ばく量はほとんど危険のないレベルで、例えばフィンランドの住民の日常的な被ばく量よりも少なかった。

 2001年には当時の米国の原子力規制トップが、「チェルノブイリの事故に起因しうる白血病の超過発病は検知されなかった」ことを慎重ながらも認めた。

 1980年代には台湾で1700戸のアパートが放射性コバルトで汚染された再生鉄を使って建設された。2006年の研究論文では、このアパートの住人のがん罹患率が極めて低いことが分かり、執筆者らは米国で危険性の評価が修正されれば、「原子炉運転にかかる多額の資金が節約でき、原子力発電の拡大が促進される可能性がある」ことを示唆した。

 彼らは正しかった。被ばくに対する過度の恐れが、原子力発電の安全コスト、放射性廃棄物の管理コスト、許認可コストを押し上げた。しかし、ついに変化が起きるかもしれない。放射線被ばくリスクに対する考え方にパラダイムシフトが起きつつあるようだ。

3176とはずがたり:2015/12/21(月) 20:58:54
>>3175-3176
 米原子力規制委員会は今年6月、「放射線ホルミシス」説を根拠に安全基準を改定することの是非をめぐって意見募集を開始した。放射線ホルミシス説とは、自然放射線を浴びた生物は低レベルの放射線量から身を守る細胞性反応を獲得するという理論だ。安全基準の根拠の変更を求めた申請者の1人がカリフォルニア大学ロサンゼルス校の核医学教授のキャロル・S・マーカス氏だ。マーカス氏はLNT仮説について「科学的に有効な裏付け」がなく、「LNTに基づく規制を順守する」には「巨額の」コストがかかると指摘した。

 これもオックスフォード大学のアリソン氏とマサチューセッツ大学アマースト校の毒物学者エドワード・J・カラブレーゼ氏のおかげである。この2人は何十年も前からLNT仮説と戦い続けてきた。カラブレーゼ氏は学術誌「エンバイロメンタル・リサーチ」の10月号に掲載された最新の論文で、1950年代のマンハッタン計画に関わった放射線遺伝学者たちが自分たちの研究分野の地位を高めるため、恣意的にLNT仮説が採用されるよう促した経緯を明らかにした。

 今では多数の論文によってLNT仮説に不利な証拠が示されている。ミュンヘンの放射線生物学研究所が昨年発表した研究論文では、低レベルの被ばくが特定の細胞保護機能に「非直線的な」反応を引き起こす具体的な仕組みが明らかになった。

 LNT仮説は計り知れない影響を及ぼした。コスト面で優れていたからでもなければ、安全面や効率の点で有利だったからでもないのに、石炭は21世紀初めに世界の主力エネルギー源となった。今なら中国もインドも石炭を選ばず、先進工業国で開発された、手頃な価格で容易に入手できる、安全かつ染物物質を出さない原子炉を選ぶだろう。

 われわれはどれほど愚かだったのだろう。1カ月当たりの採炭による死者数は原子力産業が始まって以降の全ての事故の死者数よりも多い。厄介な問題だが、LNT仮説の基準では石炭は原子力よりも危険でもあるのだ。米国肺協会によると、石炭火力発電所から排出される粒子状物質や重金属、放射性物質によって推計で年間1万3200人が死亡している。

 これにアル・ゴア元副大統領が加わった。ゴア氏が指導力を発揮して気候変動をめぐる政治が1980年代に登場したが、あっという間に、イデオロギーで連帯するには原子力を拒むことが欠かせないという集団心理を生んでしまった。原子力発電はいわゆる炭素問題への明確かつ最も容易な解決策であるにもかかわらずだ。

 少なくともオバマ政権は左派から追及されなければ、冷静に判断することができる。おそらくホワイトハウスは毎日、原子力の安全基準の改定に寛容であることに環境主義者が気付かないようにと祈っていることだろう。キーストーンパイプラインをめぐる騒ぎも役に立ったのではないか。

 オバマ氏は気候問題で大統領として数少ない有益な意思表示をしているのだが、ニューヨークタイムズが環境派に対する背信行為だと論説記事で派手に書き立てれば、残念ながら、大統領はすぐにそれを引っ込めてしまうだろう。

3177とはずがたり:2015/12/21(月) 21:26:19
>12年以来、有権者は原発閉鎖を繰り返し拒否してきた
なんだこの認識は。。

【社説】原発捨てた台湾が背負う重い課題
http://jp.wsj.com/articles/SB10001424052702304155604579547291611669398
2014 年 5 月 7 日 18:25 JST

 福島の原子力発電所事故から3年、東アジアにおける原子力の将来がみえてきた。どこでも有権者はその安全性に神経をとがらせているが、日本と韓国は原発への投資を続けている。例外は台湾だ。原発を放棄することにより、経済・戦略的なぜい弱さがたちまち増幅する可能性がある。

 大規模なデモと72歳の元野党主席によるハンガーストライキを受け、台湾政府は先週、台北から20マイル(約32キロ)に位置する原発の建設を停止した。30年前から建設しているこの原発は90%以上が完成しているが、台湾は環太平洋の地震地帯にあるため地震に脆弱だ、と反対派は訴えている。

 台湾にある3基の原発は長年安全に運転されてきたが、原発反対派は、これらを建設したのが海外企業だと指摘する。議論の的になっている第4原発は、公営の台湾電力公司が建設を進めてきた。

 馬英九総統は原子力を支持しているが、力を失っている。支持率は10%前後で、肝いりだった「サービス貿易協定」は、学生中心のデモ隊が立法府を占拠したことで頓挫した。11月に重要な地方選を控えていることから、馬氏には反原発の動きを無視する余裕がない。

 馬氏は、住民投票の形でこの問題を有権者の判断に委ねたいところだろうが、投票の規則について野党からの合意が得られていない。野党は今のところ、一段の抗議活動を表明している。第4原発の撤回のほか既存の3基を前倒しで閉鎖することを求めるものだ。

 台湾電力公司は、90億米ドル(約9100億円)以上を費やした第4原発が運転されなければ破綻すると訴えている。この原発は台湾の電力の最大10%を賄う予定だった。原発は台湾の電力源の18%を占めている。

 政府の試算では、原発が4基とも運転されなくなれば、石炭、天然ガス、石油の輸入が増え、電力料金が40%上昇する。太陽光や風力など再生可能エネルギーが電力全体に占める割合は2%に満たず、ほとんど助けになりそうにない。

 脱原発した台湾はまた、中国の高圧的な措置(戦争になった場合の封鎖や台湾への石炭輸出禁止など)に耐える力も衰えることになる。この島が現在持つ戦略エネルギー備蓄は約2週間分だ。

 台湾の一般市民が原発を避けようとする動きは、2011年に悲惨な経験をした日本よりもずっと強いようだ。日本政府は福島原発事故への当初対応として、国内原子炉50基の運転を停止。デモを受け、事故前に30%を占めていた原発からの脱却を打ち出した。

 しかし、原発抜きの最初の2年で燃料輸入額が9兆2000億円増えたことから、日本政府は考えを変えた。12年以来、有権者は原発閉鎖を繰り返し拒否してきた。政府は現在、独立性を増したとされる新たな原子力規制当局からゴーサインが得られ次第、休眠中の原子炉の一部を再稼働させる計画だ。

 一方、韓国は1月に新たな原子炉2基の建設を承認した。福島の事故後では初めてだ。部品の性能証明書偽造をめぐり昨年運転を停止していた3基も運転を再開した。韓国政府は電力に占める原子力の割合を、現在の約33%から35年までに45%に引き上げる方針だ。

 これは福島事故前に目標としていた59%より低いとはいえ、そのためには原発の能力を現在の2倍に増強し、向こう20年で原子炉16基を新設する必要がある。韓国の原発支持率が福島事故前の水準(70%超)に戻れば、電力の半分以上を原発で担うという韓国政府の壮大な計画も復活するかもしれない。

 それらすべてが台湾の経済競争力と政治の両方が直面する課題となる。日韓両政府は規制面の改革と均衡したエネルギー構成を追求しているが、台湾政府はますます過激化するストリートポリティクスと脱原発に向かって動いている。これは、どんな国にとってもリスキーな領域だ。中国の影に縛られている場合は言うまでもない。

3178とはずがたり:2015/12/22(火) 16:10:34
高浜再稼働、知事同意=地元手続き完了-福井
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco&amp;k=2015122200302

記者会見で高浜原発3、4号機の再稼働に同意すると表明した西川一誠知事=22日午前、福井県庁
 福井県の西川一誠知事は22日、関西電力高浜原発3、4号機(同県高浜町)の再稼働について「総合的に勘案し、同意するとの判断に至った」と表明した。高浜町の野瀬豊町長と町議会、県議会は既に同意しており、地元同意の手続きは完了した。高浜3、4号機は福井地裁が再稼働差し止めの仮処分決定を出しており、関電が申し立てた異議について、同地裁が24日に判断を示す。
 地元が同意しても、差し止めの決定が覆らない限り関電は再稼働できない。地元同意の手続きが完了したのは九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)に続き3例目。
 西川知事は記者会見で、同意について「十分に慎重に手順を踏んで対処してきた」と述べ、国民理解の促進など県の要請に国が応えたと評価した。(2015/12/22-13:07)

3179とはずがたり:2015/12/22(火) 21:26:33

揺らぎ始めた「原発大国フランス」
http://www.fsight.jp/31967
執筆者:杜耕次 2015年1月7日

 欧州の電力業界へ次々に変革の波が押し寄せている。3.11以降にドイツやイタリア、スイスなどが「原発ゼロ」への道を選択し、スペインも原発を新設せず、再生可能エネルギーのシェア拡大へ舵を切った。そこに拍車を掛けたのがフランス。2012年の大統領選で原発依存度を75%から50%に引き下げる公約を掲げて当選したフランソワ・オランドの政権下で「縮原発」が進んでいる。仏政府が大株主の『フランス電力公社(EDF)』では既存原発の閉鎖を迫られ、従わないトップが昨秋更迭される事態に発展。仏原発大手『アレバ』の経営危機も深刻化し、15年の年明けには大掛かりなリストラ計画が浮上する見通しだ。「原発の黄昏」は電力ビジネスの先進地である欧州で一段と色彩を強めつつある。

CEO“解任騒動”の背景

 EDFは、フランス国内で稼働する原発58基をすべて保有・操業しているほか、1990年代末からEU(欧州連合)が進めた電力自由化に合わせ、欧州全域に事業を拡大。英国で稼働中の16基の原発のうち、子会社の『EDFエナジー』が15基を保有し、さらにドイツ電力大手『EnBW』を傘下に収めるなど、欧州最大の電力会社に成長した。04年にパリ・ユーロネクスト市場に株式を上場したものの、いまだに仏政府が約85%の株式を持つ「国有企業」でもある。

3180とはずがたり:2015/12/22(火) 21:33:04

「インド」「米国」でも望み薄「原発ビジネス」の落日
http://www.fsight.jp/articles/-/40781
執筆者:杜耕次 2015年12月21日 無料

 安倍晋三首相(61)が相変わらず能天気なセールス外交を繰り返している。12月12日、ニューデリーで行ったインド首相ナレンドラ・モディ(65)との日印首脳会談で、両国政府は原子力協定を結ぶことで合意した。核拡散防止条約(NPT)未加盟のインドとの協定締結に内外から批判の声が上がっていたが、安倍は「万が一核実験が行われたら日本からの協力は停止する」というモディとの“口約束”が抑止の担保になると釈明。一部のメディアは「日印、原子力協定大筋合意 原発輸出に弾み」(同日付産経新聞大阪夕刊1面)などと報じたが、こちらも見当違いが甚だしい。インドへの原発輸出に企業側は完全に腰が引けている。

 インドでは、31年前の化学工場爆発事故で広がった国民の反企業感情がいまだに根強く、さらに原発建設候補地では死者が出るほどの激しい反対運動が起きている。粉飾決算の衝撃が収まらない東芝をはじめ、日立製作所、三菱重工業の原発メーカー3社は世界の原発事業の行き詰まりでただでさえ「厭戦ムード」が漂っており、「企業統治の難しいインドでの原発建設はリスクが高過ぎる」(大手重電メーカー関係者)との声がもっぱらなのだ。

「安倍さん、原発はいりません」
「よりによって被爆国である日本がインドの未加盟にお墨付きを与えたとなれば、NPT体制は一層有名無実化する」
 ニューデリーに本拠を置く市民団体「核軍縮平和連合」の上席研究員、クマール・スンダラムは今春来日した際、合意間近の日印原子力協定についてこう批判した。

 スンダラムによると、福島の原子力発電所事故(3.11)以来、インドでも反原発運動が広がっている。例えば、2011年初めに出力100万キロワット級のロシア製加圧水型原子炉2基の建設工事が完了したインド最南端タミルナド州にあるクダンクラム原発。インドネシア・スマトラ沖地震(2004年)で巨大津波に襲われた地域でもあり、3.11直後から稼働反対の声が一段と強まっていたのだが、そんな中で、2011年7月に1号機の試運転が強行されたため、反対運動が一気に過熱。連日1万人以上が参加するデモが起き、ハンストも頻発した。

 対応に苦慮した州政府は、同年9月に「住民の合意ができるまで稼働させない」と表明して事態を収拾したものの、その半年後に一転して稼働を許可したため、反対運動が再燃。翌2012年3月に、地元警察が各地から集まっていた約190人の反原発活動家を一斉逮捕したのに続き、9月には警官隊がデモ行進をしていた住民に発砲、1人が死亡した。その後も住民の反対運動は収まらず、同原発は完成から5年近く経った現在もいまだに稼働していない。

 西部マハーラーシュトラ州のジャイタプール原発は仏アレバ製の欧州加圧水型原子炉(EPR)を6基(合計出力990万キロワット)建設予定だが、ここでも激しいデモが続いている。2014年1月の安倍のインド訪問に際し、現地に約3000人が集まり「安倍さん、あなたは歓迎しますが、原発はいりません」と書いた横断幕を掲げたことが広く報じられた。このほか、70万キロワット級の加圧水型重水炉(PHWR)を4基建設予定の北部ハリヤナ州のゴラクプール原発でも、農民の座り込みやハンストなどが3.11以前の2010年8月から続いており、体調を崩した数人が死去したと伝えられている。

3181とはずがたり:2015/12/22(火) 21:33:14
徹底したインドの「企業不信」

「インドの住民運動の激しさは他国の比ではない」と大手商社幹部は解説する。根底にあるのは、徹底した「企業不信」だ。

 1984年12月、中部マディヤ・プラデーシュ州のボパールにある米ユニオン・カーバイド社の化学工場が爆発し、殺虫剤原料になる猛毒のイソシアン酸メチルガスが噴出。当初は市民2000人以上が即死、約20万人が負傷と伝えられたが、その後死者は約3800人に膨れ上がり、約60万人が健康被害を受けたとされる。現地の汚染除去はいまだに進まず、後遺症などを含む死者は2万人を超えるとの推計値もある。

 1989年にユニオン・カーバイドはインド政府と4億7000万ドルの賠償金支払いで和解したが、被害者が増え続けたために補償金の受取額は1人あたり2万5000ルピー(約4万5000円)と激減したうえ、呼吸器障害や感覚の麻痺など後遺症に悩まされている住民は多く、怒りと不満は蓄積されたままだ。

 インドの裁判所は1991年に刑事訴訟の再開を認め、事故直後にいったん逮捕したもののその後国外に逃亡した、当時のユニオン・カーバイドCEO(最高経営責任者)ウォーレン・アンダーソンの身柄引き渡しを米国政府に求めた。しかし、送致は実現せず、アンダーソンは2014年9月に92歳で死去した。「インド人の命を安く買い叩いた男」として、アンダーソンの名は人々の記憶に焼きついているという。

「あまりに高コスト」

 不十分な補償や汚染除去で禍根を残した「ボパールの悲劇」だが、一方で、企業に対する厳格な責任追及を定める法整備が進んだ。その1つが、2010年に成立した原子力損害賠償法。事故の際の賠償責任を原発の運営会社だけでなく設備・装置のメーカーにも求める内容で、インド国民の強い「企業(特に外資)不信」を反映している。2008年に米印原子力協定が結ばれているにもかかわらず、米原発大手のウエスチングハウス(WH)やゼネラル・エレクトリック(GE)が進出に及び腰なのも、この“インド版原賠法”が理由とされる。

「地震や津波の頻度が日本並みのインドの原発プロジェクトに、東芝や日立、三菱重工が飛びつくとは思えない」と重電業界に詳しい大手証券アナリストは指摘する。

 いまや世界市場で原発受注に躍起になっているのは、国家ぐるみで至れり尽くせりのサービスを提供する中国、ロシアと、破綻に瀕して事業継続に四苦八苦しているフランスのアレバくらい。3.11で顕在化した事故リスクだけでなく、アレバのEPRやWHのAP1000など「3.5世代」と呼ばれる高スペックの最新鋭原子炉の建設が行き詰っていることに加え、このところの原油安や再生可能エネルギーのコスト低下など原発ビジネスに対する逆風は一段と強まり、先行き不透明感は増すばかりだ。

 今年10月、米バージニア州法務局は、米電力大手ドミニオンが同州にあるノースアナ原発で進める3号機の建設計画を放棄するよう勧告した。同社が採用を決めていたGE日立ニュークリア・エナジー社(GEが60%、日立が40%出資する合弁会社)製の革新型単純化沸騰水型原子炉(ESBWR、出力150万キロワット級)が「あまりに高コスト」であることが理由としている。

 8月にオバマ政権が打ち出した二酸化炭素(CO2)排出量削減のための「クリーン・パワー・プラン」(CPP)を受け、全米各州は個別のCO2削減計画をまとめたが、その過程でバージニア州企業委員会(SCC=State Corporation Commission)が既存の火力発電所の代替電源を確保するためのコストを試算したところ、ノースアナ原発3号機は19 億3000万ドル(約2400億円)の建設費に加え、稼働後の電力料金も現状より25%値上がりするとの結果が出たのだ。SCCの報告を受けた同州法務局消費者協議会は、「天然ガスや太陽光発電など再生可能エネルギーによる発電コストをはるかに上回る」として、ドミニオン社に米原子力規制委員会(NRC)から受けている建設許可の返上を求めた。

3182とはずがたり:2015/12/22(火) 21:33:38
>>3180-3182
「やってられない」

 このノースアナ原発3号機は2001年にプロジェクトが始動し、当初は GE(GE日立ニュークリア・エナジーの設立は2007年)製ESBWRの採用が決まっていたが、他社の3.5世代原発と同様、開発が遅れたため、ドミニオン社は2010年に三菱重工の改良型加圧水型軽水炉(US-APWR)に鞍替え。ところが、2013年になってドミニオン社は「(GE日立からの)より競争力のある条件提示があった」ことなどを理由に再度心変わりし、ESBWRに採用を戻したという「いわくつきの案件」だ。

「競争力のある条件提示」とは、プロジェクト・ファイナンス(融資)を含む事実上の「値下げ」を意味する。「昨今の原発案件はダンピングやドタキャンが日常茶飯事で、完成後もトラブルや事故による訴追や補償のリスクを負う。とてもやってられない」(重電大手幹部)というのがメーカー側の本音。財界関係者からも、「安倍さんに面と向かっては言いにくいが、利益度外視で『なんでも買ってください』というのは時代遅れだし、もうやめてほしい」といった声も漏れてくる。

倒産防止の“つっかい棒”

 東芝の粉飾決算も、元はといえばWH買収の過大投資が発端。リーマン・ショック後の赤字転落で資本が流出し、債務超過転落を恐れた歴代の経営トップが現場に理不尽な圧力をかけたのが不正の構図である。2013年3月期と2014年3月期にWH単体の減損処理(計1156億円)を公表しなかった「隠蔽問題」を巡り、11月27日に東芝が開いた記者会見で社長の室町正志(65)は、連結での減損処理を回避した理由について、「2029年度までに64基の原発建設を新規に受注する」と説明した。

 子会社単体の減損処理を連結で回避することについて、上場企業のCFO(最高財務責任者)らはそろって「不可解」と指摘するが、それは傍に置くとして、この場で室町が公表した「2029年度までに64基の新規受注」についても、業界関係者は異口同音に「実現性はゼロに近い」と断言する。米国では3.11後のシェール革命で石油・天然ガスの価格が急落しており、前述したバージニア州のように、CPPをきっかけに発電コストの見直しを進める動きが加速している。

 WHはサウスカロライナ州のVCサマー原発やジョージア州のボーグル原発で3.5世代のAP1000を計4基受注して建設中だが、工事が難航し、先行きが危ぶまれている(2015年7月22日「粉飾決算・東芝『もう1つの爆弾』は『ウエスチングハウス』社」参照)。

 粉飾決算に絡んで東芝幹部が交わした極秘メールには、AP1000の採算性に疑問を投げかける幹部の声が盛り込まれている(「WHから田中P(筆者注:田中久雄・前社長のこと)に対して『AP1000ではこれだけしか利益が出ないから事業として成り立たせるのは難しい』とはっきり言ってほしい」日経ビジネス2015年12月7日号より)。

 東芝社内では、パソコン事業や家電の売却・統合を急ぐ経営陣に対し、「諸悪の根源である原発事業をなぜ真っ先に売却しないのか」との不平不満が高まっている。が、ある幹部は、「原発事業を抱えていれば政府が助けてくれる。うちとシャープはそこが違う」と解説する。原発ビジネスは収益事業ではなく、もはや倒産防止の“つっかい棒”に過ぎないようだ。(敬称略)

3183とはずがたり:2015/12/22(火) 23:43:18
>いまや世界市場で原発受注に躍起になっているのは、国家ぐるみで至れり尽くせりのサービスを提供する中国、ロシアと、破綻に瀕して事業継続に四苦八苦しているフランスのアレバくらい>>3181

軍事、原子力協力強化へ=印首相、23日訪ロ
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&amp;k=2015122200864

 【ニューデリー時事】インドのモディ首相が23日から2日間の日程でロシアを訪問する。プーチン大統領との会談では、軍事装備品の共同生産や民生用原子力協力などについて協議する見通し。
 軍事面では、ロシア製の軍用ヘリコプター200機をインド国内で共同生産することで合意するとみられる。モディ首相は国内製造業育成のため、海外企業の誘致を進めている。軍事産業においても同様で、ロシアと共同生産を行うことで先端技術を獲得し、さらに国内の雇用創出にもつなげたい考えだ。(2015/12/22-19:49)

3185とはずがたり:2015/12/24(木) 23:56:53
<高浜原発3、4号機>NOからYESへ…8カ月で大転換
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20151225k0000m040105000c.html
21:29毎日新聞

 関西電力高浜原発3、4号機の再稼働を認めた24日の福井地裁の判断は、運転差し止めを命じた4月の仮処分決定とは180度、異なる結論となった。わずか8カ月で判断を変えたのは、国や電力会社が事故リスクを「ゼロ」にするよう目指すべきなのか、「起こりうる」前提で安全対策を講じる姿勢を評価するのかといった、リスクの解釈の違いだった。一方、事故時の住民避難などについては「重層的な対策を講じるべきだ」とし、国に注文を付けた。

 関電は来年1月以降、高浜3、4号機を再稼働させる方針だが、原発の安全性をめぐる争いは今後、名古屋高裁金沢支部に舞台を移して継続される。

 「事故に向き合う姿勢の違いが、司法判断の違いになった」。九州大の吉岡斉教授はこう話し、今回の地裁決定を批判。原発の新規制基準を作った原子力規制庁の担当者は「当事者ではなくコメントできない」と話した。

 今回の決定はA4判で225ページで、46ページの仮処分決定(4月14日)の約5倍に及んだ。争点の一つは、将来、原発に到来する揺れの大きさを示す「基準地震動」だ。仮処分決定は「楽観的見通しに過ぎない」と批判したが、今回の異議審決定は、争点の中でも最も多い44ページを費やして異なる見解を示した。

 異議審決定は、基準地震動を超える地震が起きる確率を「1万?10万年に1回程度という極めて低い数値」とし、想定の合理性を認定。「最新の科学的、技術的知見に照らして算定された基準地震動であり、原発の耐震安全性を確保するための基準として信頼に足る」と評価した。

 新規制基準については、仮処分決定が「緩やかに過ぎ、適合しても原発の安全性は確保されていない」と指摘したのに対し、▽最新の科学的・技術的知見に基づく安全性確保▽原子力規制委が中立公正な立場で審査??の枠組みが機能していることを条件に合理性が認められるとした。

 事故リスクのとらえ方も大きく変わった。今回は「社会通念上、無視し得る程度にまで管理されているか」との観点で判断し、「深刻な災害の恐れが万が一にもないといえるような厳格な内容」を新規制基準に求めた仮処分決定を覆した。【堀江拓哉】

3186とはずがたり:2015/12/25(金) 00:50:55
ローソン、電力小売りに参入へ 家庭向け、コンビニで初
http://news.goo.ne.jp/topstories/business/138/4af35da21a9fc69ad115ff35a94c1391.html
(朝日新聞) 12月24日 21:13

 三菱商事と系列コンビニのローソンは来年4月から、関東圏で一般家庭向け電力小売り事業に参入する。同事業へのコンビニの参入は初めて。三菱の関連会社ダイヤモンドパワーから電力を調達し、三菱とローソンが立ち上げた共同出資会社を通じて販売する。

 共同出資会社は資本金2・5億円で、三菱が8割超を出資。電力販売ではサービスの紹介などをローソンの店頭などで展開。Ponta(ポンタ)カードでのポイント獲得や、ローソンでの商品引き換えクーポンの提供なども検討していく考えだ。

 これまで家庭や小売店舗には東京電力など電力大手10社が電気を供給し、地域独占してきた。しかし来年4月からは、一般家庭でも電力大手以外から電気を買えるようになる。東京ガスや東急電鉄系など、異業種の会社が続々と電力の小売りに参入を表明している。12月21日の時点で登録された会社は89社あり、さらに100社以上が申請中だ。

3187とはずがたり:2015/12/25(金) 00:51:30
<東京ガス>東電より割安のケースも…家庭向け新電力料金
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/business/mainichi-20151225k0000m020055000c.html
12月24日 20:00毎日新聞

 東京ガスは24日、2016年4月から始まる家庭向け電力小売り自由化に向けた料金プランを発表した。「電力使用量がおおむね月300キロワット時を上回る世帯で、東京電力の一般的な現行料金より安くなる」(東ガス)という。電力消費が多い家庭の取り込みを狙い、16年1月4日から首都圏で受け付けを始める。

 東ガスの料金プランは、使用量が増えるほど、東電の一般家庭向け料金よりも割安になる仕組みにした。ガスと電気のセット契約で、基本料金を月250円割り引くサービスも導入。東電契約者の平均的な使用量は290キロワット時だが、平均使用量を上回る世帯は、東ガスの方が割安になる可能性がある。例えば、都内の平均的な戸建て住宅3人家族(電力使用量は月392キロワット時)なら、電気料金は年11万8000円で、「東京電力よりも約5000円安くなる」(東ガス)という。

 セット契約を条件に、水まわりなどのトラブルに24時間対応する「駆けつけサービス」や、料理レシピサイト「クックパッド」の会員向けサービスの一部を無料で付ける。提携先の通信会社7社の光回線サービスもセット契約すると月最大300円安くする。【寺田剛】

電気代、東電より4%安く=ガスとセット契約で割引―東京ガス
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-151224X678.html
12月24日 21:21時事通信

 東京ガスは24日、2016年4月に開始する家庭向け電力小売りの料金体系を発表した。都市ガスと電気をセットで契約した場合、電気の基本料金を月250円割り引く。戸建て住宅に暮らす3人家庭の平均的な年間使用量(約4700キロワット時)で比べると、東京電力の現行料金より最大で年5000円(4%程度)割安になるという。契約受け付けは1月4日に開始する。競合する東電は、年明けにも新たな家庭向け料金を公表する。

3188とはずがたり:2015/12/25(金) 00:52:04
東電・東ガス、共同で自動検針実験
http://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/fbi20151221018.html
12月22日 08:21フジサンケイビジネスアイ

 東京電力と東京ガスは21日、家庭向けの自動検針で共同実証試験を開始すると発表した。東電が家庭への設置を進めるスマートメーター(次世代電力計)を活用し、遠隔地から家庭のガス使用量のデータを取得する。電力・ガスの小売りの全面自由化を控え、両社は直接競合しない検針業務の合理化で手を組み、コスト競争力を高める。

 実証試験は、来年1月から8月まで東京都小平市で約500戸を対象に行う。東電が取り付けたスマートメーターと、東ガスが新たに設置した試験用ガスメーターを無線通信で接続。東電の通信システムを活用し、東ガスが検針データを取得する。

3189とはずがたり:2015/12/25(金) 01:14:18

東電、ソネットと販売提携=電気とネット接続で割引-電力小売り
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&amp;rel=j7&amp;k=2015122400878

 東京電力は24日、2016年4月に全面自由化される家庭向け電力小売りで、ソニー子会社のソネット(東京)と提携すると発表した。東電が販売する電気と、ソネットが提供するインターネット接続サービスをセットで契約すれば料金を割り引く。詳しい料金は年明けにも公表する。(2015/12/24-20:29)

3190とはずがたり:2015/12/26(土) 20:59:38

原発事故の指定廃棄物処分、福島県が受け入れを正式表明
http://www.asahi.com/articles/ASHD35V9CHD3UGTB00P.html?ref=goonews
2015年12月3日20時37分

 東京電力福島第一原発事故で出た放射性物質を含む指定廃棄物を民間の産廃処分場で最終処分する環境省の計画について、福島県の内堀雅雄知事は3日、受け入れを正式に表明した。地元の富岡町と搬入路のある楢葉町も了承する考えを明らかにした。内堀知事らは4日、丸川珠代環境相に受け入れる方針を伝える。

 3日夕、内堀知事が宮本皓一・富岡町長と松本幸英・楢葉町長に県庁で会い、「苦渋の決断だが、広域自治体の長として容認したい」と伝えた。両町長も受け入れる考えを示した。

 9月末時点で放射性物質で汚染された稲わらや下水汚泥などの指定廃棄物は全国12都県に約16万6千トンあり、うち福島県が13万8千トンを占める。指定廃棄物の処分場を受けいれる方針を示したのは、処分計画がある6県で初めて。

 計画では、富岡町の民間処分場「フクシマエコテッククリーンセンター」を国有化し、指定廃棄物を埋め立てる。避難指示区域内のがれきや、帰還した住民の生活ごみも対象。1キロあたり10万ベクレルを超える廃棄物や除染土は、県内の大熊・双葉両町に建設される中間貯蔵施設で保管する。

3191とはずがたり:2015/12/27(日) 21:51:04
福島県:人口減 作業員増で財政難 広野町、住民税入らず
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%9C%8C%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E6%B8%9B-%E4%BD%9C%E6%A5%AD%E5%93%A1%E5%A2%97%E3%81%A7%E8%B2%A1%E6%94%BF%E9%9B%A3-%E5%BA%83%E9%87%8E%E7%94%BA%E3%80%81%E4%BD%8F%E6%B0%91%E7%A8%8E%E5%85%A5%E3%82%89%E3%81%9A/ar-BBnX0lF#page=2
毎日新聞
8 時間前

 福島県が25日に発表した2015年国勢調査の速報値で、広野町の人口4323人のうち男性2746人、女性1577人と男女差が2倍近く開いた。町は「原発事故の収束や除染などに携わる男性作業員の居住が増えているため」とみる。だが、「作業員のほとんどは住民票を町に移していない」といい、住民税などが入らないため町の財政難は改善されない。原発事故によるいびつな人口構成が自治体運営に影を落としている。【栗田慎一】

 東京電力福島第1原発から30キロ圏内にある広野町は11年9月、緊急時避難準備区域が解除され、町役場は12年3月に帰還した。町は、作業員が急増し始めた13年度から毎年4回、作業員宿舎や企業が賃貸契約して宿舎代わりになっている家屋への聞き取りで独自に人口を調べている。当初は約2400人だった作業員が今月上旬に約3100人と過去最多を更新。一方、帰還した町民は震災前年(5418人)の4割程度の約2300人で横ばいだ。

 見知らぬ作業員が増えることに不安を覚える町民がいることから、作業員宿舎の集約化も検討する。

 だが、「借り上げた民家や、民宿・ホテルを利用する作業員の実態は正確に把握できない」(町復興企画課)状況だ。

 町幹部は「廃炉作業など今後何十年と続く『作業員との共生』には徴税の仕組みなど法律や制度の見直しが必要」と指摘する。

 いわき市は全国最多の約2万4000人の原発事故避難者を受け入れた。人口は10年の前回調査より7095人増の34万9344人となった。

 3月発表の地価公示で上昇率全国トップ10すべてを占めるなど土地や住宅建設の価格が急騰。病院の混雑も慢性化し、生活環境の悪化が指摘される。

 市は公立病院の増築や、廃止予定だったごみ処理施設の再建など急激な人口増への対応に追われるが、「自治体だけで解決するには限界がある」(市行政経営課)と国による支援の拡充を求めている。

 ◇避難指示自治体、人口大幅減「交付税、特例措置を」

 今回の国勢調査では、原発事故で全町避難が続く大熊、双葉、浪江、富岡の4町の人口がゼロになるなど、人口が大幅に減少する自治体が県内で相次いだ。国勢調査の人口は地方交付税交付金の算定に使われるため、避難指示が出た自治体は「交付金が減額されるのでは」と懸念し、国に特例措置を求めている。

 全町避難中で「人口ゼロ」となった浪江町の馬場有(たもつ)町長は取材に「町財政の多くを交付税に頼っている。町の復興に向けた予算を組むためにも、減額はあり得ない」と訴えた。人口が前回の1%未満に減った飯舘村の担当者も「今回の人口を基に交付税を算定されれば、復興や帰還に向けた政策ができず、村は立ち行かなくなる」と不安を口にした。

 こうした懸念を受け、県は特例措置を国に要望。総務省は、00年の火山噴火で全島避難して同年の国勢調査で「人口ゼロ」となった東京都三宅村で交付税の減額幅を抑えた特例措置を参考にして対応を検討しており、来年1月下旬までに方針を示す見通し。

 国勢調査では県人口が191万3606人で、2010年の前回から11万5458人(5・7%)減り、過去最大の減少幅を記録。戦後最少となった。【岡田英】

3192とはずがたり:2015/12/29(火) 21:21:47
要するに東電に払わせるなら新しく閣議決定せよと云うことなんだな。
>放射性物質汚染対処特別措置法は、除染などについて「(東電は)請求があったときは速やかに支払うよう努めなければならない」と定めている。一方、13年12月20日に閣議決定された福島復興指針には「実施済みまたは現在計画されている除染・中間貯蔵施設事業の費用は東電に求償(請求)する」とされ、その時点で計画がなかった除染などについては請求の可否が示されていない。

<東電>除染費負担応じず…13年末以降の計画分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151228-00000002-mai-soci
毎日新聞 12月28日(月)8時0分配信

 ◇国、立て替え200億円

 東京電力福島第1原発事故に伴う除染の費用負担を定められている東電が、2013年末以降の計画分について環境省の請求に応じない姿勢を示していることが同省などへの取材で分かった。具体的な対象は、本格化しつつある帰還困難区域の除染で、福島県大熊町で今年着手した同区域の除染で同省が立て替える200億円超も完了後の請求が宙に浮く見込みだ。経済産業省は東電を支持する立場を取り、省庁間の意見の対立も浮上。最終的に誰が負担するか決まらないまま巨額の国費が投じられる異例の事態となっている。【関谷俊介、小林洋子】

 ◇閣議決定根拠に

 原発事故後の11年に成立した放射性物質汚染対処特別措置法は、除染などについて「(東電は)請求があったときは速やかに支払うよう努めなければならない」と定めている。一方、13年12月20日に閣議決定された福島復興指針には「実施済みまたは現在計画されている除染・中間貯蔵施設事業の費用は東電に求償(請求)する」とされ、その時点で計画がなかった除染などについては請求の可否が示されていない。

 環境省によると、帰還困難区域では閣議決定前、公共施設などで試験的な除染が行われ、東電は費用請求に応じていた。だが、同区域の主要道路などの除染は、閣議決定後に計画され請求の対象ではないとして支払いに応じていないという。

 取材に対し、同省除染・中間貯蔵企画調整チームの小野洋チーム長は「同じ特措法に基づく除染なのに閣議決定前後で請求できるかどうか区別されるのはおかしい。帰還困難区域の除染も請求できると考えている」と主張。一方、経産省資源エネルギー庁電力市場整備室は「閣議決定には計画外の除染を請求するとは書かれていない。東電には閣議決定に従うよう指導している」と話し、東電広報室は「特措法、原子力損害賠償制度、13年の閣議決定に基づき、(環境省などから)丁寧に内容を聞いた上で、関係省庁と協議しながら適切に対応していく」とコメントした。

 除染費用は東電の負担と定められているため、10年間で32兆円と設定された復興事業費には含まれず、東電が請求に応じなければ新たな財源が必要となる。財務省幹部は「環境省とエネ庁で話をして結論を出すことが必要だ」と話している。

 環境省はこれまで12回にわたり除染費用計3810億円を東電に請求。過去にも除染関連の研究開発や普及啓発費などの支払いに遅れが生じたことはあったが、東電は基本的に請求に応じ、計3505億円を支払った。放射線量の高い帰還困難区域での本格的な実施は大熊町が初めてで、今夏に始まり来年度完了予定の95ヘクタール分の事業費は200億円超。同町の残り305ヘクタール分のほか、双葉、浪江、富岡各町なども国に本格的な除染を要望している。

3193とはずがたり:2015/12/29(火) 21:22:07
>>3192-3193
 ◇解説…「東電救済」省庁間で対立

 賠償や中間貯蔵施設事業を含め総額11兆円に達する原発事故の処理費用について、国がどこまで財政支援し、東京電力を“救済”するのか。関係省庁や与党内でもさまざまな意見のある支援の線引きをあいまいなままにしてきたことが、新たな難題を生じさせた。

 2013年11月、与党内で処理費用の東電任せを見直す提言がまとめられた。除染などについて新たに特措法を制定して国の財政的関与を打ち出すべきだという声も出たが、世論の反発を考慮し、最終的に「現在計画されている除染を実施した後のさらなる取り組みについては公共事業的観点から検討する」という表現に落ち着いた。だが現在も「取り組み」が除染そのものを指すのか、その他の環境整備を指すのか、提言に関わった議員の中でも認識が分かれ、「除染を公共事業としてやるべきだ」という議員がいる一方で、「除染は基本的に東電の責任だ」という議員もいる。

 提言を受けた形でその翌月に閣議決定された福島復興指針も、計画外の除染については記述がない玉虫色の表現となった。

 中心部が帰還困難区域となっている大熊町や双葉町では、除染の要望が強まっている。ある関係省庁幹部は「帰還困難区域の除染をどう考えるか議論せず、費用負担が宙に浮いてしまった」と話す。13年の閣議決定時点で計画中の除染が具体的にどれを指すかもそもそも明確でない。計画外の除染費用を東電に請求しないなら財源をどうするのか。議論を先送りにした国の責任は重い。【関谷俊介】

 ◇除染費用◇

 国直轄分、市町村実施分とも環境省が立て替え、実施後に年4回東京電力に請求する。東電は、国から資金投入されている原子力損害賠償・廃炉等支援機構の支援を受け、同省に支払う。機構は保有する東電株の将来の売却益で国庫納付するが、除染費用は来年度予算分を含めると総額2兆6321億円に上り、同省の2013年時点での試算2.5兆円を超えている。

3194とはずがたり:2015/12/29(火) 21:35:35
反対派と賛成派で議論が噛み合ってないのが非常に残念だ。反対派は煽ってるように聞こえるし賛成派ははぐらかしているようにしか見えない。

なぜ、東京で白内障、心筋梗塞が激増するのか?――エッセンシャル版・緊急特別講演会【パート3】
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151226-00082736-diamond-soci&amp;pos=2
ダイヤモンド・オンライン 12月26日(土)8時0分配信

 ついに伊方原発の再稼働に関して、中村時広愛媛県知事がGOサインを出した。
「1977年9月30日稼働」以来、38年経った「老朽化」の心配もさることながら、中央構造線上にそびえる伊方原発の危険性については、本連載でも再三触れてきた。
同時に、2015年8月に1号機、10月に2号機が再稼働し始めた川内原発とまったく同じ「加圧水型」の原子炉は、「沸騰水型」の福島第一原発とは比べものにならない危険性があると、本連載第21回で指摘した。
壮大な史実とデータで暴かれる戦後70年の不都合な真実を描いた『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』が増刷を重ね、第6刷となった。
本連載シリーズ記事も、累計313万ページビュー(サイトの閲覧数)を突破し、大きな話題となっている。
そんななか、10月23日に、広瀬隆氏がダイヤモンド社で緊急特別講演会を開催。当日は南相馬出身の人や高速バスで遠くからたくさんの人が会場を訪れた。
予定の1時間を大幅に超え、2時間にわたった講演会のエッセンスを凝縮してお届けする。さらに、現況から展望される今後の原発ゼロ時代の到来について、7回の連載記事をお届けする。
では、注目の第3回をお送りしよう。

● 順天堂大学の血液内科が 発表した衝撃データ

 「原発問題はフクシマだけの問題であるから、東京に住んでいる私には関係ない」と思っている人にぜひ見てほしいデータがあります。

 東京の人間は非常に危ない状態にあります。このことについては、それを裏づけるデータがいくつかありますので、ダイヤモンド書籍オンラインのリンク(第24回)をここに示しておきます。全身に血液が流れるので、血液が癌の転移を引き起こすという意味で非常に重大です。

 このリンクに示したように、血液系疾患の患者数が激増しています。
 首都圏の病院でも、骨髄形成症候群(血液関連の癌)が2〜5倍という状態です。

 またほとんどの人は、放射能というと、「癌」、「白血病」しか考えないのですが、「白内障」も増えています。

 東京や首都圏の人間は、本人がほとんど無意識でも、確実に被曝しています。この事実は、断言しておきます。私は、フクシマ原発事故が起こってからできるだけ外出しないようにしました。ただ、当時、講演会の依頼があるたびに全国各地に引っ張りまわされたので、私自身も、かなり被曝しています。

 この深刻な被曝がいつごろまで続いたかが問題ですが、フクシマ原発事故が起こってから2ヵ月後の5月11日に福島大学が高空の放射能測定結果を発表しました。このグラフは、縦軸に地上からの高さをキロメートル単位で示してあります。飛行機の絵がある高さが10キロメートルで、ジャンボ機が飛行するおよそ1万メートルです。

 横軸が放射線の量で、セシウムのガンマ線が濃紺の折れ線で示され、ストロンチウムやトリチウムのベータ線がピンクの折れ線で示されています。

 このような高空に大量の放射性物質が浮遊していた、つまり原発からは放射性物質の大量の漏洩が続いていることが確認されたのですから、これらが風に運ばれて、南下して首都圏へ、また北上して東北の北部にまで、大量に流れていたのです。事故が起こってから2ヵ月後でも、これほど大量にです!!  実際には、分っている限り2015年6月頃までは、これほど深刻な被曝量でした。

 そうしたなかで、誰も、眼が被曝していたことには、ほとんど意識がなかったはずです。しかし水晶体のある角膜に、1000分の1mmという、目に見えない、つまりミクロン単位の微小な放射性物質がつくと、白内障になり、眼の濁りが出てきて、数年〜10年後ぐらいから悪化し、最悪の場合は失明してしまいます。こうした被害は、アメリカのスリーマイル島原発事故でも、チェルノブイリ原発事故でも、多くの被害者を出しているので、明らかになっています。

 白内障が東北で激増している、統計データも、さきほどのリンク先に示してあります。

3195とはずがたり:2015/12/29(火) 21:35:46

 一番こわいのは、猛毒物プルトニウムです。

 アメリカの環境保護局EPA(Environmental Protection Agency)が発表しているデータを見ると、アメリカ西海岸のカリフォルニアで多量のプルトニウムが検出されました。プルトニウム燃料を使って運転していた福島第一原発3号機が大爆発をした日からちょうど10日後、2011年3月24日にグーンとプルトニウムの数値が上がっています。これ以降、なぜかEPAはデータを出していません。この分野で信頼できる科学者のアーニー・ガンダーセンさんがたびたび警告したように、ロッキー山脈でもプルトニウムが検出されていますし、東京の都心でもウランのような放射性物質が検出されています。

 茨城県つくば市にある、気象庁気象研究所では、放射性物質のモリブデンや、テクネチウムが検出されたと、地元紙・常陽新聞が報道したのが、2011年7月16日です。このニュースを聞いたときは、私は、もうダメだと思いました。このことも、すでにダイヤモンド書籍オンラインで書きました。

 つくば市は福島第一原発から170kmも離れています。つくば市まで沸点4877℃でガス化するテクネチウムが飛んできたということは、原子炉内でメルトダウンした燃料が気化して、あらゆるものがガスになって放出されたということです。

 原子炉内で、一番危険な甲状腺癌を起こす放射性ヨウ素は184℃でガスになりますから、天ぷらの温度ですぐガス化する。それが日本全土に降り積もりました。セシウムはよく議論されていますが、白血病を起こす沸点1384℃のストロンチウムはほとんど議論されていません。
 一番危険な猛毒物プルトニウムでさえ、3232℃でガス化します。

 こういう危険な放射性物質が見えないガスになって東京を含む東日本地域に襲いかかりました。沸点が低い放射性物質はみんな、原子炉内でガス化していたわけです。

 それが、東京に飛んでこないはずがないのです。大事故直後の2011年3月17日に、私はCS放送の「朝日ニュースター」という番組で。
「今、みなさんはテレビのいい加減な学者たちから、東京は大丈夫だという話を聞いていますが、そんなことはあるはずがない!  危険な放射性物質がガス化してみんな、東京にきていますよ」
 ということを話しました。

● セシウムは「盛岡」より「新宿」が6倍!  ヨウ素は「盛岡」より「新宿」が100倍!! 

 福島県では、美しい阿武隈山地に放射能が大量に降り積もりました。
 北のほうに流れた放射性物質は、奥羽山脈にぶつかってそこで大量に落ち、南のほうは茨城県から千葉・埼玉・東京に向かって山がないため、一気に直進して東京から神奈川にきたわけです。

 特に、新宿の高層ビル群に大量にぶつかりました。高層ビルの福島側と、その裏側では全然放射線量が違いました。
 しかし、マスコミは一切この事実を報道せず、多くの人たちは平気で通勤していました。

 「この人たちは大丈夫なのか? 」と思っていたのは、私だけでしたでしょうか。あまりにも非常識で、普通の生活をする人たちを見て、私の頭がオカシイのかと思いました。それぐらい誰もが普通に通勤して、子どもたちも2011年4月に入って、普通に通学しているじゃないですか。
「子どもたちの通学を止めさせろ」と叫んでいたのですが、誰も聞いてくれない。あの期間に、多くの人が被曝をしました。東京・新宿と盛岡市では、セシウムで新宿のほうが6倍です。この数字は、自治体の測定値なので、おそらくエアコンのフィルターなどで付着物を測定したものと思いますが、文科省の測定ではないので、信用していいです。
 甲状腺癌を引き起こす放射性ヨウ素は、新宿のほうが盛岡の100倍ですよ! (2011年11月25日公表値)。

 特に2011年は6月ぐらいまで、多くの人がすさまじい被曝をしました。

● 東京の荻窪も “チェルノブイリ危険地帯第4区”! 

 これは文部科学省が発表している東京の汚染地図ですが、山のある多摩地区は当然のことながら高度に汚染され、ギリギリ山梨県境まで汚染されました。
 この地図を見ると、「新宿」と「杉並」が汚染されていませんが、これはウソなのです。土壌が大汚染されているのに、航空機からの空間線量で、机上の計算でつくった気休めの地図です。放射性物質を実測したものではないのです。

3196とはずがたり:2015/12/29(火) 21:36:39

 真の危険性を調べるため、私は、わが家のある東京・荻窪(福島第一原発から230km離れた場所)の土壌の汚染度を、信頼できる人に分析してもらいました。この人たちは、チェルノブイリ原発事故以来、ずっと放射能測定を続けてきた専門家です。つまり、継続して測定している人たちが、フクシマ原発事故の真の危険度を知ることができるのです。この内容は、『東京が壊滅する日』にくわしく書きましたので、お読みください。
 杉並区のわが家も、目の玉が飛び出るように汚染されていることが判明しました。

 その結果、1平方メートルあたり、わが家は1万7160ベクレルあり、子どもが遊ぶ近くの公園の土では9万2235ベクレルという驚異的な数値でした。杉並区の住宅地のど真ん中ですよ。
 ところが、同じ10月に文部科学省が空間線量から推定した汚染分布地図では、今の分布図のように、杉並区も新宿区も“安全地帯”となっているではないですか!  その汚染された公園では、幼稚園児たちが遊んでいたというわけです。

● これから何が起こるのか?  ――知られざる「ホットパーティクル」の恐怖

 私は30年以上前から、この問題に医学的に取り組んできたので、これから何が起こるかを理論的に申し上げます。
 1986年4月26日に起きたチェルノブイリ原発事故の教訓はこうです。

 ソ連では、当時の白ロシアが分離独立して、現在、「ベラルーシ」と呼ばれています。チェルノブイリ原発はベラルーシ国境近くのウクライナにありました。
 ベラルーシでは、チェルノブイリ原発事故のあとに亡くなった人たちの体を解剖すると、体内に高濃度の放射性物質の粒子「ホットパーティクル」がいっぱいありました。これもダイヤモンド書籍オンラインでくわしく書きましたので、そちらを参照してください。

 東京に住んでいるわれわれも、この高レベルの放射性物質を吸い込んできたのです。

 フクシマ原発事故のあと、多くの人が線量計を買って、危険かどうかを調べてきましたが、アメリカと東京では、空間線量がほとんど変わりません。つまり空間線量の測定では、こうした危険な「ホットパーティクル」を検出できないわけです。

● 「放射能の実害」から科学的に分析

 結論を申し上げます。フクシマ原発から放出された放射能は、トテツモナイ天文学的な量です。その内訳や計算は『東京が壊滅する日』にくわしく書きましたので、参照してください。大量の癌患者・死者を出したアメリカのネバダ核実験の風下地帯より、日本のほうが汚染度が高いのです。

 見すごされている事実として、首都圏はトテツモナイ人口密度だということがあります。これは福島県の比ではありません。
 これからこの日本で、100万人以上の方が、フクシマ原発事故の汚染で亡くなります。
 一瞬でみんなが死ぬわけではない。だから、気づかない。それがおそろしいのです。
 時間をかけて、病室の中でゆっくりと殺されてゆく。音もなく、家族だけが知っている。そうして亡くなっていくのです。

 私が申し上げている事実は、「放射能の実害」にあります。
 もし、原発から出る放射性物質が、人間の体内で「実害がない」ならば、どんどん原発を建てたらいい。
 しかし、私が調査してきたスリーマイル島事故(1979年)、チェルノブイリ事故(1986年)だけでなく、『東京が壊滅する日』で紹介した、アメリカネバダ州での大気中核実験(1951〜58年で計97回)がおこなわれた場所から220kmも遠く離れた、田舎町のセント・ジョージでの悲劇、ロシアがひた隠しにしてきた「チェリャビンスク40」での史上最大の惨事を科学的に分析すると、放射能災害は必ず大量発生します。

 必ず起こります。

 ただ、東京には1300万人以上もいますので、100万人が何年かにわたって亡くなっても、精細な統計疫学で分析しないと、はっきり統計には出てきません。知るのは当事者の家族だけです。

 人殺し政策の好きな安倍晋三の日本政府が、賠償金打ち切りのために、次々と危険地帯への住民帰還政策を進めています。新聞やテレビも「フクシマ事故の影響はもう終った」かのような報道をしています。
 こうしてますます、フクシマ事故の大災害がいま現在、深く静かに進行しています。この体内被曝は、医学的な時限爆弾ですから、時間が経過すると共に発症するのです。

3197とはずがたり:2015/12/29(火) 21:37:13
>>3193-3197
● なぜ、『東京が壊滅する日』を 緊急出版したのか――広瀬隆からのメッセージ

 このたび、『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』を緊急出版した。

 現在、福島県内の子どもの甲状腺ガン発生率は平常時の70倍超。
 2011年3〜6月の放射性セシウムの月間降下物総量は「新宿が盛岡の6倍」、甲状腺癌を起こす放射性ヨウ素の月間降下物総量は「新宿が盛岡の100倍超」(文部科学省2011年11月25日公表値)という驚くべき数値になっている。

 東京を含む東日本地域住民の内部被曝は極めて深刻だ。
 映画俳優ジョン・ウェインの死を招いたアメリカのネバダ核実験(1951〜57年で計97回)や、チェルノブイリ事故でも「事故後5年」から癌患者が急増。フクシマ原発事故から4年余りが経過した今、『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』で描いたおそるべき史実とデータに向き合っておかねばならない。

 1951〜57年に計97回行われたアメリカのネバダ大気中核実験では、核実験場から220キロ離れたセント・ジョージで大規模な癌発生事件が続出した。220キロといえば、福島第一原発〜東京駅、福島第一原発〜釜石と同じ距離だ。

 核実験と原発事故は違うのでは?  と思われがちだが、中身は同じ200種以上の放射性物質。福島第一原発の場合、3号機から猛毒物プルトニウムを含む放射性ガスが放出されている。これがセシウムよりはるかに危険度が高い。

 3.11で地上に降った放射能総量は、ネバダ核実験場で大気中に放出されたそれより「2割」多いからだ。

 不気味な火山活動&地震発生の今、「残された時間」が本当にない。
 子どもたちを見殺しにしたまま、大人たちはこの事態を静観していいはずがない。

 最大の汚染となった阿武隈川の河口は宮城県にあり、大量の汚染物が流れこんできた河川の終点の1つが、東京オリンピックで「トライアスロン」を予定する東京湾。世界人口の2割を占める中国も、東京を含む10都県の全食品を輸入停止し、数々の身体異常と白血病を含む癌の大量発生が日本人の体内で進んでいる今、オリンピックは本当に開けるのか? 

 同時に、日本の原発から出るプルトニウムで核兵器がつくられている現実をイラン、イラク、トルコ、イスラエル、パキスタン、印中台韓、北朝鮮の最新事情にはじめて触れた。

 51の【系図・図表と写真のリスト】をはじめとする壮大な史実とデータをぜひご覧いただきたい。

 「世界中の地下人脈」「驚くべき史実と科学的データ」がおしみないタッチで迫ってくる戦後70年の不都合な真実! 

 よろしければご一読いただけると幸いです。

<著者プロフィール>
広瀬 隆(Takashi Hirose)
1943年生まれ。早稲田大学理工学部卒。公刊された数々の資料、図書館データをもとに、世界中の地下人脈を紡ぎ、系図的で衝撃な事実を提供し続ける。メーカーの技術者、医学書の翻訳者を経てノンフィクション作家に。『東京に原発を! 』『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』『クラウゼヴィッツの暗号文』『億万長者はハリウッドを殺す』『危険な話』『赤い楯――ロスチャイルドの謎』『私物国家』『アメリカの経済支配者たち』『アメリカの巨大軍需産業』『世界石油戦争』『世界金融戦争』『アメリカの保守本流』『日本のゆくえ アジアのゆくえ』『資本主義崩壊の首謀者たち』『原子炉時限爆弾』『福島原発メルトダウン』などベストセラー多数。

3198とはずがたり:2015/12/30(水) 10:41:33
JXの発電施設
http://www.noe.jx-group.co.jp/denki/about/electricity.html及び株主通信より

電力小売事業■ 電力卸売事業●

〜火力発電〜
●室蘭製造所:9.9万kW(99GW) ボイラータービン発電
■仙台製造所:6.0万kW ガスタービン複合発電
■福島?
■鹿島製油所:10万kW ボイラータービン複合発電 [2015.12稼働予定]
■川崎天然ガス発電所:80万kW(800GW,JX引取分51%/東ガス取引分49%) [→2021年増強運開予 約110万kW] ガスタービン複合発電
■川崎バイオマス発電所:2.8万kW(JX引取分99%) ボイラータービン発電
●根岸製油所:43.1万kW
■フロンティアエネルギー新潟:10万kW(JX引取分35%) ボイラータービン発電
●大阪製油所(地図では神戸っぽい場所にある。。):14.9万kW ボイラータービン発電
・水島製油所:14.9万kW [→2018年 約4万kW ボイラータービン発電]
●麻里布製油所:14.9万kW
■大分製油所:13.7万kW

〜水力発電〜
■柿の沢水力発電所:0.5万kW 水力発電(水路式)

3199とはずがたり:2015/12/31(木) 01:27:48

汚染水が増加 海側の地下水、濃度が高く
毎日新聞2015年12月30日 22時06分(最終更新 12月31日 00時42分)
http://mainichi.jp/articles/20151231/k00/00m/040/082000c

原子炉建屋側へ移送せざるを得ないため

 東京電力福島第1原発で、一連の放射性汚染水対策が効果を発揮せず、逆に全体の汚染水量を増やす事態に陥っている。海側に掘った「地下水ドレン」と言われる井戸から地下水をくみ上げ、海へ放出するはずだったが放射性物質の濃度が高く、原子炉建屋側へ移送せざるを得ないためだ。今年は汚染地下水が海へ流出するのを防ぐ「海側遮水壁」(総延長780メートル)が完成したことを受け、東電は「リスクを大きく低減できた1年だった」と総括するが、一進一退の状況は変わっていない。

3200とはずがたり:2016/01/02(土) 20:31:31
竜田氏らによるとマネジメントされてて状況は大したこんないそうだけど。

福島原発
汚染水が増加 海側の地下水、濃度が高く
http://mainichi.jp/articles/20151231/k00/00m/040/082000c
毎日新聞2015年12月30日 22時06分(最終更新 12月31日 00時42分)

原子炉建屋側へ移送せざるを得ないため

 東京電力福島第1原発で、一連の放射性汚染水対策が効果を発揮せず、逆に全体の汚染水量を増やす事態に陥っている。海側に掘った「地下水ドレン」と言われる井戸から地下水をくみ上げ、海へ放出するはずだったが放射性物質の濃度が高く、原子炉建屋側へ移送せざるを得ないためだ。今年は汚染地下水が海へ流出するのを防ぐ「海側遮水壁」(総延長780メートル)が完成したことを受け、東電は「リスクを大きく低減できた1年だった」と総括するが、一進一退の状況は変わっていない。

3201とはずがたり:2016/01/02(土) 20:40:10
福島第1原発
放射能がれき撤去で“3重がん”になった 元作業員 怒りの提訴
http://mainichi.jp/sunday/articles/20151205/org/00m/040/099000d
2015年11月2日
Texts by サンデー毎日

 福島第1原発事故直後、収束作業にあたった元作業員が怒りの声を上げた。離職後に3重のがんを発症、労災も認められない状況から提訴に踏み切ったのだ。事故から4年半余り、現実は何も変わっていない。

 ◇「汚染がれきを抱えて運搬」

 ◇「線量計を外し、作業時間もオーバー」

 札幌市に住む57歳の男性Aさんは、福島第1原発の収束作業に従事したことを後悔している。現場を離れた事故翌年の2012年から、相次いで三つのがんを発症したからだ。

 Aさんは知人から重機オペレーターの腕を買われ、福島第1原発に向かった。事故から4カ月足らずの7月4日から働き始め、4カ月後の10月31日、累積被曝(ひばく)量が原発労働者の年間上限50ミリシーベルトを超える56・41ミリシーベルトに達し、現場を去った。そして翌12年6月に膀胱(ぼうこう)がん、13年3月に胃がん、5月には結腸がんを発症した。

 Aさんは今年9月1日、「がんの原因は杜撰(ずさん)な労働環境しか考えられない」として、東京電力、作業元請けの大成建設(東京都)、下請けの建設会社を相手取り、約6500万円の賠償を求めて札幌地裁に提訴。11月5日に開かれる第1回口頭弁論で意見陳述を行う予定だ。

 いったい、Aさんはどんな労働環境に身を置いていたのか。

 Aさんは2次下請けに入った会社の社員として働いた。作業は防護服を着込んで防護マスクなどを着用し、鉛でできた操作室でモニター画面を見ながら重機を遠隔操作してがれきを撤去するというものだ。

 だが実際は、Aさんらは屋外作業を半ば強いられた。

 現場には、重機では片付けられない中途半端な大きさや形のがれきが数多くあった。Aさんは7人1組の班に組み込まれ、鉛のベストを着て、屋外で20キロ以上もあるがれきの塊を下腹で支えるような格好で運んだ。

 着ていた鉛のベストでは、外部被曝は防げないのか。放射線被曝に詳しい「旭川北医院」の松崎道幸医師は、こう否定する。

「ガンマ線の線量を10分の1にするには厚さ25ミリの鉛が必要です。薄い鉛のベストでは効果がない」

 がん発症を受け、Aさんは福島・富岡労働基準監督署で労災申請をした際、松崎医師の「病状に関する意見書」を添えた。意見書で松崎医師は「コンクリート片を下腹で支えて持ち運べば、大腸と膀胱が相当量の近接被曝を受けた」とした。

 そして、Aさんが作業中の被曝が原因とするもう一つの理由が、防護マスクの縁を塞いだガムテープが何度もはがれて浮き、隙間(すきま)から粉じんを吸引したことだ。

「50代半ばでの三つのがんのほぼ同時発症は、『特別な発がん因子』の作用で起きたと考えるしかない。それが放射能汚染された粉じんであれば、内部被曝もしていたことになる」(松崎医師)

3202とはずがたり:2016/01/02(土) 20:40:23
>>3201-3202
 さらに、Aさんは線量計をあえて外して作業したことも度々あったという。

 原発作業員はガラス線量計と個人用線量計(APD)を装着する。その日の被曝上限に達するとAPDのブザーが鳴り作業は終了する。しかし実態は違った。

「原発での作業は班単位。私たちは大成建設から、『1人でも(被曝上限に達して)欠けたら、班作業は終了。全員帰す』と説明されていた。必死で働く他の仲間に迷惑がかかってはと、あえて線量計を外したことがある」(Aさん)

 とくに班長を務める下請けの建設会社社員が線量計を外すと、班員も無言で倣った。屋外での長時間作業を大成建設の担当者は注意せず、屋外作業は一般化していったという。

 Aさんは労災申請の際、そうした状況も説明している。しかし、労基署は労災の判断基準となる「100ミリシーベルト以上の被曝」かつ「被曝からがん発症まで5年以上」を厳格に適用し、不支給とした。

 Aさんの訴えは事実なのか。大成建設は「係争中なので回答は控えたい」と答えただけだった。

 労災不支給の決定に対し、Aさんは不服を申し立てると同時に提訴を決意する。

「原発収束作業と発がんの因果関係を争う初めての裁判になる。企業の安全配慮義務違反は明らかです」

 こう語るのはAさんの弁護団長を務める高崎暢(とおる)弁護士。かつて「原爆症認定集団訴訟」を担当した。集団訴訟では原爆症の認定を受けられない被爆者数百人が、03年から各地で認定を求めて提訴、31の裁判のうち29で原告が勝訴した。この裁判の過程で明らかになったことがある。

 ◇「10ミリシーベルト被曝でがん発症率3%増」

「原爆の被爆では、これ以下の線量なら安全という『しきい値』は存在しない。低線量でも発病するということです」(高崎弁護士)

 労基署の判断材料にもなった「100ミリシーベルト以下は健康に影響がない」との理論は、「極めて非科学的」と松崎医師は批判する。例えばカナダでは、血管造影やCT検査などを何度も受けた8万人への疫学調査で、「被曝量が10ミリシーベルト増えるごとにがん発症率も3%ずつ増える(100ミリシーベルトで30%)」との報告が11年に出た。さらに松崎医師が驚いたのが、日本にも全く同じデータがあったことだ。

 文部科学省の委託調査として放射線影響協会が実施した「原子力発電施設等放射線業務従事者等に係る疫学的調査」では、原発労働者約20万人を約11年追跡した結果、「10ミリシーベルトの被曝でがん発症率が平均3%上がる」と10年に報告されていた。これらの報告に学会からの反論はないという。

 収束作業に従事して体調を崩し、労災を申請した元作業員はAさんを含め7人いる。Aさんら5人は不支給、1人は審査中。もう1人の白血病発症者は10月20日、労災が認められた。ただし、白血病では「5ミリシーベルト以上の被曝」かつ「被曝から1年以上での発症」など条件が緩和されている。労災認定された元作業員の累積被曝量は約20ミリシーベルトだった。

 ではなぜ、Aさんらがん患者は救われないのか。Aさんの主張が事実なら、訴訟手続き抜きで東電は「原子力損害の賠償に関する法律」で救済すべきではないのか。東京電力に聞くと、「訴訟において相手のご主張に真摯(しんし)に対応いたします」と答えるのみだった。

 労災認定の不服申し立て、そして訴訟の行方次第では、多くの“原発がん難民”が生まれかねない。事故による過酷な現実は決して終わってはいないのだ。

(ジャーナリスト・樫田秀樹)

3203とはずがたり:2016/01/02(土) 22:33:29
高浜原発:核燃料とコンテナ接触 原子炉装着中の3号機 /福井
毎日新聞 2015年12月27日 09時00分
http://mainichi.jp/auth/guide.php?url=%2Farticles%2F20151227%2Fddl%2Fk18%2F040%2F167000c

再稼働に向けて核燃料の装着作業中の関西電力高浜原発3号機(高浜町)で25日午後11時15分ごろ、核燃料貯蔵プールに保管されている核燃料(長さ約4メートル、縦横約21センチ、重さ約700キロ)を隣接する…

3204とはずがたり:2016/01/03(日) 20:55:58
【第21回】 2015年9月26日
トテツモナイ9300億“新品”訴訟!それでもなお、再稼働させますか?
――八重洲ブックセンター本店での講演(2)
http://diamond.jp/articles/-/78689

?ほんの3年前の2012年1月31日、アメリカのカリフォルニア州のサンオノフレ原発で、蒸気発生器の細管が破損したため、原子炉が緊急停止し、放射性物質が大気中に漏れた。

?サンオノフレ原発では、この写真の、三菱重工が納入したばかりの最新の蒸気発生器細管が穴だらけで破損していたことが明らかになったのだ。

?堀さんによると、アメリカのNRC(原子力規制委員会)が、三菱重工の兵庫県の工場に抜き打ちの立ち入り検査をした、そして2基の原発が「廃炉になった」という大事件は、そういうことだったのだ。

?しかも、この蒸気発生器は2009〜2010年に設置されたばかりで、稼働して1年たたずに事故を起こした。

?加えて、日本の低レベルな原子力規制委員会や電力会社と違って、アメリカのNRCは、メカニックな問題に関して、きわめて高度な技術的能力を持っている。その頭脳集団が「三菱重工は信用ならない業者だ」と判定を下して、廃炉になったのだから、決定的である。

日本で甲状腺ガンが激増する理由
――白石草×広瀬隆対談【後篇】
http://diamond.jp/articles/-/81865

広瀬?岡山大学の津田敏秀教授が、つい先日の2015年10月8日、東京都内にある日本外国特派員協会で記者会見をして、こう警告しました。

「1986年に起きたチェルノブイリ原発事故のあとに甲状腺ガンの発症が多発したケースが、福島に重なる事態は避けがたい」と。

?つまり、ベラルーシにおける甲状腺ガンの症例数の変化のグラフを示して、現在の福島県は真ん中の赤い矢印のあたりにあり、事故から4年以上を経過しているので、これから青い四角で囲った領域に突入してゆくことが予想される、という重大な警告です。

【第41回】 2015年12月5日
福島県「県民健康調査検討委員会」を牛耳る“二枚舌座長”
星北斗の罪
――おしどりマコちゃん×広瀬隆対談【パート2】
http://diamond.jp/articles/-/82512

おしどりマコちゃんは、フクシマ原発事故以降、マスコミ記者顔負けの「ロジカルな質問力」で東電幹部も答えに窮する場面も多数あったという。
芸人ながら、タブーといわれる原発事故の真実に、詳細なデータベースで迫る稀有な女性だ。聞けば、以前、鳥取大学医学部生命科学科に所属していたという。

3205とはずがたり:2016/01/03(日) 20:59:15
【第15回】 2015年9月5日
世界一厳しい「新規制基準」が、世界一アブナイ理由
――広瀬隆×田中三彦対談<前篇>
http://diamond.jp/articles/-/77672

田中?新規制基準とは、重大事故を防止するための基準ではなく、重大事故が起きたらどう対処するか、という基準です。ここに根本的な誤解の源があります。

なぜ、メルトダウン事故は、
半世紀以上「マル秘」にされたか?
――広瀬隆×堀潤対談<前篇>
http://diamond.jp/articles/-/77414

堀?ロサンゼルスの北、車で50分くらい走ったところにあるシミバレーという山あいの町に、1959年にメルトダウン事故を起こした実験用原子炉がありました。その実験用原子炉の影響については、半世紀に渡って公開されてきませんでした。

広瀬?2012年に公聴会が開かれたサンタスザーナの野外実験用原子炉の事故ですね。

堀?そうです。地下に設置された原子炉が事故で空焚きになり、燃料棒十数本がメルトダウンし、そのまま放射性物質が拡散されました。

?1980年代に入って、ガン患者や体調不良の人が多いので、「ここで何かあったんじゃないか」と疑念を抱いた女性たちが運動を始め、いろいろな妨害を受けながらロビー活動を続けた結果、2009年、カリフォルニア州議会で問題の原因解明を図ることが決議されました。
?そして、EPA(米国環境保護局)が3年間調査を行い、その結果が、2012年に住民向けに公表されました。

3206とはずがたり:2016/01/04(月) 20:06:28

東電より3〜6%割安=家庭向け電気料金を発表―東燃ゼネ
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E6%9D%B1%E9%9B%BB%E3%82%88%E3%82%8A%EF%BC%93%EF%BD%9E%EF%BC%96percent%E5%89%B2%E5%AE%89%EF%BC%9D%E5%AE%B6%E5%BA%AD%E5%90%91%E3%81%91%E9%9B%BB%E6%B0%97%E6%96%99%E9%87%91%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A1%A8%E2%80%95%E6%9D%B1%E7%87%83%E3%82%BC%E3%83%8D/ar-AAgk63p
時事通信
2 時間前

 東燃ゼネラル石油は4日、規制緩和を受けて4月から電力小売り事業に参入する際の家庭向け電気料金を発表した。最大の電力消費地である首都圏では、東京電力の一般的な契約料金よりも3〜6%安くする。首都圏では4日から事前申し込みの受け付けを始め、関西電力、中部電力の営業区域でも4月から受け付ける。

 東燃ゼネによると、家庭向けの電力販売は一度に使える電気の量を示す契約アンペアが30アンペア以上の顧客が対象。料金は、火力発電燃料の調達額に応じて増減する「燃料費調整額」などを除いた東電の一般的な料金より割安に設定する。例えば40アンペアの既存契約で電気料金が月額8400円程度の家庭では、東電利用に比べ年間で約5000円割安になるという。

3207とはずがたり:2016/01/15(金) 20:06:20

Xエネルギー:家庭向け電力料金、東電より最大9%割引
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%EF%BD%8A%EF%BD%98%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E5%AE%B6%E5%BA%AD%E5%90%91%E3%81%91%E9%9B%BB%E5%8A%9B%E6%96%99%E9%87%91%E3%80%81%E6%9D%B1%E9%9B%BB%E3%82%88%E3%82%8A%E6%9C%80%E5%A4%A7%EF%BC%99percent%E5%89%B2%E5%BC%95/ar-BBobXkA
毎日新聞
22 時間前
 ◇首都圏の電力消費量の多い世帯を中心に設定

 石油元売り最大手のJXエネルギーは14日、電力小売り全面自由化を受けて4月から始める家庭向け電力販売の料金を発表した。首都圏の電力消費量の多い世帯を中心に、東京電力の一般的な現行料金より最大9%程度割安に設定した。自社ブランドのクレジットカードで払うとガソリン価格も値引きする。3年以内に50万件の顧客獲得を目指す。

 電気使用量の多い5人家族(契約容量40アンペアで月間使用量500キロワット時を想定)の場合、2年以上の契約で東電の現行料金より年1万5000円(9%)安くなる。電力使用量が月300キロワット時を超える部分は1キロワット時当たりの料金を14%割り引く。ただ、基本料金などを含めると、全体の割引率は最大9%となる。ENEOSブランドのガソリンスタンドや家電量販店のノジマなどで15日から申し込みを受け付ける。

 また、KDDIとの提携も発表した。携帯電話とのセット割引販売などを検討するとみられる。【寺田剛】


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