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電力・発電・原子力スレ

3196とはずがたり:2015/12/29(火) 21:36:39

 真の危険性を調べるため、私は、わが家のある東京・荻窪(福島第一原発から230km離れた場所)の土壌の汚染度を、信頼できる人に分析してもらいました。この人たちは、チェルノブイリ原発事故以来、ずっと放射能測定を続けてきた専門家です。つまり、継続して測定している人たちが、フクシマ原発事故の真の危険度を知ることができるのです。この内容は、『東京が壊滅する日』にくわしく書きましたので、お読みください。
 杉並区のわが家も、目の玉が飛び出るように汚染されていることが判明しました。

 その結果、1平方メートルあたり、わが家は1万7160ベクレルあり、子どもが遊ぶ近くの公園の土では9万2235ベクレルという驚異的な数値でした。杉並区の住宅地のど真ん中ですよ。
 ところが、同じ10月に文部科学省が空間線量から推定した汚染分布地図では、今の分布図のように、杉並区も新宿区も“安全地帯”となっているではないですか!  その汚染された公園では、幼稚園児たちが遊んでいたというわけです。

● これから何が起こるのか?  ――知られざる「ホットパーティクル」の恐怖

 私は30年以上前から、この問題に医学的に取り組んできたので、これから何が起こるかを理論的に申し上げます。
 1986年4月26日に起きたチェルノブイリ原発事故の教訓はこうです。

 ソ連では、当時の白ロシアが分離独立して、現在、「ベラルーシ」と呼ばれています。チェルノブイリ原発はベラルーシ国境近くのウクライナにありました。
 ベラルーシでは、チェルノブイリ原発事故のあとに亡くなった人たちの体を解剖すると、体内に高濃度の放射性物質の粒子「ホットパーティクル」がいっぱいありました。これもダイヤモンド書籍オンラインでくわしく書きましたので、そちらを参照してください。

 東京に住んでいるわれわれも、この高レベルの放射性物質を吸い込んできたのです。

 フクシマ原発事故のあと、多くの人が線量計を買って、危険かどうかを調べてきましたが、アメリカと東京では、空間線量がほとんど変わりません。つまり空間線量の測定では、こうした危険な「ホットパーティクル」を検出できないわけです。

● 「放射能の実害」から科学的に分析

 結論を申し上げます。フクシマ原発から放出された放射能は、トテツモナイ天文学的な量です。その内訳や計算は『東京が壊滅する日』にくわしく書きましたので、参照してください。大量の癌患者・死者を出したアメリカのネバダ核実験の風下地帯より、日本のほうが汚染度が高いのです。

 見すごされている事実として、首都圏はトテツモナイ人口密度だということがあります。これは福島県の比ではありません。
 これからこの日本で、100万人以上の方が、フクシマ原発事故の汚染で亡くなります。
 一瞬でみんなが死ぬわけではない。だから、気づかない。それがおそろしいのです。
 時間をかけて、病室の中でゆっくりと殺されてゆく。音もなく、家族だけが知っている。そうして亡くなっていくのです。

 私が申し上げている事実は、「放射能の実害」にあります。
 もし、原発から出る放射性物質が、人間の体内で「実害がない」ならば、どんどん原発を建てたらいい。
 しかし、私が調査してきたスリーマイル島事故(1979年)、チェルノブイリ事故(1986年)だけでなく、『東京が壊滅する日』で紹介した、アメリカネバダ州での大気中核実験(1951〜58年で計97回)がおこなわれた場所から220kmも遠く離れた、田舎町のセント・ジョージでの悲劇、ロシアがひた隠しにしてきた「チェリャビンスク40」での史上最大の惨事を科学的に分析すると、放射能災害は必ず大量発生します。

 必ず起こります。

 ただ、東京には1300万人以上もいますので、100万人が何年かにわたって亡くなっても、精細な統計疫学で分析しないと、はっきり統計には出てきません。知るのは当事者の家族だけです。

 人殺し政策の好きな安倍晋三の日本政府が、賠償金打ち切りのために、次々と危険地帯への住民帰還政策を進めています。新聞やテレビも「フクシマ事故の影響はもう終った」かのような報道をしています。
 こうしてますます、フクシマ事故の大災害がいま現在、深く静かに進行しています。この体内被曝は、医学的な時限爆弾ですから、時間が経過すると共に発症するのです。


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