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【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ13 (避難所2)

1管理人:2014/07/08(火) 16:26:03 ID:???

DMMのブラウザゲーム、艦隊これくしょん〜艦これ〜のエロパロスレです。
エロ妄想なりSSなりご自由にどうぞ。
シュチュやネタ妄想雑談しつつ、ゆるーく行きましょう。

SSは形式不問、長いのも短いのもエロいのもエロくないのもご自由に。
リョナ・強姦・死姦・スカトロ・ふたなり・性転換などの特殊嗜好を含む内容は注意書き必須

百合・女性提督ネタは百合スレで、こちらに投下の場合は注意書き推奨
【艦これ】 艦隊これくしょんで百合 ←検索したら出ます

■■禁止事項
批難中傷・荒らし
SS作者以外による改変/改竄および他スレへの投下
投下のあからさまな妨害・その他スレの空気を悪くする言動
上記を行った場合は警告なしで削除とホスト規制します。

※次スレは>>980を踏んだ人が立ててください。

公式
http://www.dmm.com/netgame/feature/kancolle.html

公式漫画
http://www.famitsu.com/comic_clear/se_kancolle/

保管庫
http://www55.atwiki.jp/kancolle_ero/

避難所
http://jbbs.shitaraba.net/otaku/16725/

118名無しの紳士提督:2014/07/22(火) 18:46:14 ID:RItkHrwg
戦艦に推薦してもらえるよう提督に気に入られようとする艦娘たち
それはそれで鎮守府が殺伐としそうだ

119名無しの紳士提督:2014/07/22(火) 19:12:01 ID:bsrEtjuU
戦艦にならなかった艦娘は、それぞれパートナー見つけて艦娘引退してるだけなんじゃw
戦艦までなるのは売れ残r

120名無しの紳士提督:2014/07/22(火) 19:24:35 ID:C9eLn5zo
この炸裂具合は20.3cm砲の連撃か…少なくとも軽巡以上の犯行ってとこだな

121名無しの紳士提督:2014/07/22(火) 21:02:16 ID:EBqGp6/6
未来の某戦艦は改造したら揚陸艦に(艦これ的に見たら)超パワーダウンしましたね……
そう考えたら揚陸艦は熟年になっちゃってあきつ丸熟女説が……?

122名無しの紳士提督:2014/07/22(火) 23:29:03 ID:5eJ3NRuI
駆逐艦→巡洋艦→戦艦を
義務教育→高校→大学と仮定すると、戦艦になる試験とかありそう
戦艦勢も重巡の頃があって受験勉強してたりとかするのかもしれん。

もしそうだとすれば、駆逐艦5 戦艦1みたいな艦隊の戦艦は
教育実習のお姉さん先生ということになり大変いいと思います。

123名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 00:11:13 ID:iMWHCDa6
長門さんが似合うと思います>お姉さん先生

しかし重巡の見た目年齢は凄いバラつきがある気が

124名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 01:23:24 ID:8gkJpqPU
>>123
高専の就学年齢みたいに15−20でかなり幅があるとか?

125名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 02:56:09 ID:6zKCST8M
例え艦娘として順調に出世したとしても、殆どの艦娘は重巡洋艦でキャリアを終える
もっとも引退まで生き延びればだが

126名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 12:18:27 ID:AMsnzTNg
駆逐艦の平均寿命は2週間ともいわれている

127名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 12:30:02 ID:Bo0QxMt2
何てサツバツとした世界。

128名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 12:31:00 ID:9xFM5NnI
駆逐艦はセミかよww

129名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 12:59:47 ID:1dI04dVw
まあキラつけで大量に出てきて即解体だから、平均するとそれ以下かも

130名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 16:27:27 ID:.LYRrg9I
当時のデイリー建造における新駆逐艦娘の平均的な生存時間はおよそ8分に過ぎず、それは「死の8分間」と呼ばれていた。

131名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 17:26:27 ID:jbrApLdY
ああ…たいていデイリー解体に回すからな…

132名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 19:31:49 ID:HwgaUYJc
提督「雪風狙いで出たyaggyの平均生存時間は?」
猫吊るし「……2週間?」
提督「もっと短い」
猫吊るし「1週間?」
提督「16分。たったの16分だ」


映画「提督の条件」近日公開(嘘

133名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 21:14:56 ID:6zKCST8M
夏休みを利用して深雪と俺は友人の提督の勤めているラバウル鎮守府に遊びに来た
だけどその時俺はこの後起きる悲しい惨劇をまだ知らなかったんだ

毎日二人ずつ消える駆逐艦娘
いないはずの艦娘を呼ぶ声

金田一少年の事件簿「廃人提督」
謎は全て解けた!

134名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 22:25:09 ID:gZyVmXoI
解体、囮、それ以外にも様々な差別が彼女たちを襲った。
艦種差別、後に生きる我々はそんな風に片付けてしまう。
しかし、敵海域真っ只中、そんな場所で仲間であるはずの艦娘に気取られぬよう不用意に咳すら出来ないそんな日々をあなたは想像出来るだろうか。
しかし、希望を失わない者も居た。レディに憧れた姉、頼れる妹、大人しい妹と共に海原で暮らす日常。
そんな彼女たちと交流し終戦まで生き延びた次女が書いたハートフルストーリー。
『ひびきの日記』近日未公開

135名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:12:57 ID:6zKCST8M
言うなれば運命共同体
互いに頼り 互いに庇い合い 互いに助け合う
一人が六人の為に 六人が一人の為に
だからこそ戦場で生きられる
艦隊は姉妹
艦隊は家族

嘘を言うなっ!
猜疑に歪んだ暗い瞳がせせら嗤う

無能
怯懦
虚偽
杜撰
どれ一つ取っても戦場では命取りとなる

それらを纏めて無謀で括る     

誰が仕組んだ地獄やら      

姉妹家族が嗤わせる     

お前もっ!
お前もっ!
お前もっ!
だからこそ
提督の為に死ねっ!



どうしてこんな流れになったのか・・・

136名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:29:43 ID:osZLnTUA
書き上がったので流れを叩き斬らせて貰おう

MI作戦の前祝いに提督×赤城を書いてみました。
小説風味でやや重め。

137名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:31:57 ID:osZLnTUA
 (序)

――本当のことを伝えれば、助けてくれるとでも云うのだろうか。


瞬時の褪めた疑いの後、嘘を吐く意味など無い事に気付き――波蹟を刻んだ敷布、淫靡な濤に乱れた寝台の上に
長髪を纏せた汗ばむ裸身を横たえた女はやがて囁くような声で応えた。

「眠れないのです。提督にこうして戴いた後は、少しは――揺蕩えるのですけれど」

口調は丁寧。しかし全身を慄せる絶頂から解放された後、急速度に冷えゆく肉体と興心の齎す気怠さはその声色
から拭えようがない。
男の隣に転がったまま、俯臥せの視界を塞ぐ黒髪を無意識に片手で掻きあげると、その感が一層強くなった気が
して――赤城は自躯を笑った。
終わってしまえばその行為には甘美も夢酔も幻想も、まして清廉さなど絶対にない。まるで排泄と同等の無意味
で動物的なものにすら――そう。賢者の思考は、女にだって訪れる。
まるで十重も二十重も齢を重ねたかのような、どこか白鬱とした気分だった。最も、艦娘が歳を重ねられるのか
は自分にも分からない。

生温いような温度に包まれた春先の深夜、提督の部屋。
二人だけの情事が終わり、脱力した身体を男の寝台の上に丸めるように背を向けた赤城に対し、多分に気遣いを
含んで発せられた提督の問いには、彼女はそう答えるしかなかった。

「そうか。……といっても、僕も赤城くんと毎日一緒に寝てあげられるとは限らないからな。実際、明日の夜は
遠方へ一泊の予定になった」
「そう……ですか」

では一人でまた、震えながら長い夜を過ごさなければならないのか――思わず俯き、赤城は無意識に掌中の白い
敷布を握りしめた。

138名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:32:28 ID:osZLnTUA

慣れぬ深酒に強かに酔った彼女が介抱される所から済し崩しに始まってしまった、本当に、身体だけの関係。
好意を囁かれたこともない。しかし仮令偽りであっても構わないと思う程に、彼女の精神は安寧に飢えていた。
相手はまるで将棋や花札の対戦をするかのように、淡々と、日を置かず寝所に来る女の相手を勤め上げる男。
雅な顔立ちと軽口好きの裏に、どこか乾いたところを持つこの上司は、そのような関係には適切と言えるのかも
知れなかった。

「少しお休みを取るかい?加賀くんも言っていたが」
「加賀さん…が?なんと?」
性格は天地ほど違えど同じ一航戦の同期、気が置けない親友。だからこそ、彼女が今の自分をどう見て、どんな
言葉を自分の評価として持っているのか、赤城の心は不安に沈む。

「それがいきなり珍しくも司令室に来て、『赤城さんを前線から下げてあげてください。危険です』。ってさ。
……今の似てた?」
戯けた言い方にしてくれてはいるが、つまりはやはり自分は戦力外である、と彼女が見做して居るということに
違いはない。
「『超えられない壁を心に残したまま戦っては、本人も僚艦をも危険に晒すことになります』と。……心配して
くれているんだと、僕は思うけれど」
「…そう…ですか…」
「一体、何が君の不安定の元であるのか。そろそろ聞かせてくれないかな。僕にも、何かできることがあるかも
しれないし」
提督が僅かに見せた心遣いに(それすらも上司と部下の延長線でしかない内容だが)、赤城は重い口を開く。
「………桜、が」
「桜。そういえば、そろそろ綻び始めて来たね。それが?」

「桜の花が、怖いんです」
そう呟いた彼女の瞳は絶望の淵を滲ませ、文字通り何も見てはいなかった。

139名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:32:47 ID:osZLnTUA
 (二)

一体如何なる意志と力が自分を此処に蘇らせたのかは、分からない。
しかし心形ある艦娘として太平洋戦争の終わった後の時代に現れたいま、彼女はかつての戦闘や、戦争の流れに
ついて多くの資料に自ら触れた。
単に航空母艦・赤城亡き後の戦争の流れについて知りたかったこともあるし、敗戦に至る人々の思いも知りたく
資料室や街の書店・図書館までも許される限り訪れ、読み続けた。

そこに記されていたのは、悲惨そのものだった。
飢餓に苦しむ兵士たち。片道切符を手渡された飛行士たち。本土への度重なる爆撃、多くの民間人の犠牲。
戦争とは殺し合いではあるが、一流の軍人たち、最新の兵器たちによる力比べではなかったのか。
そして――その引き金を引いたのは、真珠湾攻撃部隊たる、自分たち。
その戦争の行方を決定付けたのも、あの悪夢のような南方の一戦に沈んだ、自分たち。


何故、始めた。何故、続けた。何故――負けた。


街中でふと見上げた、まだ蕾にもならないそれが桜の木であると悟った瞬間。
聞こえた気がした。頭の中に、声が。

それから、まるで自己犠牲精神の象徴とされたような薄血色のあの花が開くのを見るたびに、風に揺れる一片を
見つけるたびに、亡魂の声を感じ、怨嗟がそこに還ってきているのではと感じた。
ならば満開の桜には、かつての自分の搭乗員を含めたどれほどの犠牲者たちの、無残な死を強いられた者たちの
心が乗っているのか――それに責められる自分を想像すると、気が狂いそうだった。


何故、始めた。
何故、続けた。何故、負けた。


執務中。窓の外に目を向けるのが、怖くなった。
出撃時、帰還時。この花のある陸に、鎮守府に戻りたくないとすら最近は思う。

そんな自分を嘲り、嬲るように、徐々に桜は綻び始める。ただ蹲り、耳を塞いで盛りの時期を越えたとしても、
次の春も、その次の春も、無限にそれは訪れる。


「――こんな思いを、するのだったら」

敗戦も何も知らずに海底に沈んでいたほうが、よほど幸せだったのかも知れませんね。
そう抑揚のない声で赤城は呟いた。
提督はその重過ぎる問いに答える言葉を持たず、ただその細い肩を抱くことしか出来なかった。

140名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:33:13 ID:osZLnTUA
 (三)

濃紺に濃紺をただ只管に重ねて作られたような、蒼黒の世界。
重い水圧が、鉄の総身を軋ませる。
気が付くと、赤城は仄暗い水底にいた。


加賀さんもきっと、私の事を嫌いになったに違いない。
いいえ――提督だって、戦えない空母に用は無い。といって愛人の立場でいるなど、自分にも彼にも似合わない
だろう。
でも。鎮守府を去ったとしても、何処へ行けば佳いというのか。ならばもっと頑張って――しかし一体、何を、
どうやって?


虚ろな心で仮初めの秘書艦として一日を過ごしたのち、提督不在の一人寝の夜。そんな堂々巡りの迷妄に鬱々と
嬲られながら、自室の暗闇の中、膝を抱えて寝台の上にいた――はず、なのに。
魚影以外に訪れる者もなく、多くの死を抱えたままの永遠の静寂――海底。何十年も見慣れたその世界に自分は
再び還っていた。

ここがやはり、愚かにも挑み、敗けて沈んだ、私の正しい居場所なのか。
冷たい海水と安らかな暗闇に身を任せた消失寸前の意識が、そう悟った途端――


――轟、と。
かつて沈降し着底して以来の、はるか遠くまで響く鐘のような一瞬の鈍く低い音が、暗い海中の静寂を破った。

聴き違えではない――その証に、やがて物言わぬ重たい鉄の塊であるそれ自身が静かに震え、軋み、水圧の牢獄
に泥を舞わせながら数十年ぶりに、海底に蠢いていた。
そして何か力強い意志に引かれるように、それは冷たい海の底から離れ――灯火の無い隧道のような暗黒の世界
の中、静かにその巨大な残骸は浮上を始めた。

見えぬほどに、ゆっくりと。しかし、確かに。

暗い海中を彷徨っていた、小さな小さな海蛍のような灯光が、其に次々と寄り添い、身に溶け込むように消えて
ゆく。そのたび、微かに暖かい何かが錆びた精神を照らした。

無限にも感じた時の果て、鏡のような水面が見えてきた。
両手。両脚。――黒髪。乳房。
近づくにつれ、そこへ映る自身はいつしか錆び尽くした醜い鉄塊から、瑞々しい斯良多麻の肌と射干玉の髪とを
持った娘の裸形の像を結んでゆく。
やがて世界の際、極限まで近づいたその鏡像とひとつになり――そして深海と同じく暗闇の支配する夜の海上へ
艦娘の姿をもって坐々と静かに浮かび上がる。

そう思った、次の瞬間。


赤城は、満開の夜桜の下にいた。

141名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:33:46 ID:osZLnTUA
「……!」

見渡す限り。
はるか遠方までの視界を埋め尽くし、まるで大質量の雲霞のように咲き誇る、夜櫻華の群生。
雅な芳香を運ぶ、あたたかな春の柔らかい風。揺れる薄紅の花々を密やかに照らす、霞雲を薄衣のように纏った
朧月の光蔭。

風に揺れる枝。宙に比良比良と漂う、無数の花片。月の光。
衣髪をそっと撫でゆく風の他には落針すらも捉えない補陀落の静寂のなか、唐突に自身を包み込んだその光景に
圧倒された赤城は絶句して地に立ち尽くし、動くことさえ出来なかった。


――夢。なのか。


桜。
桜。

あれほどまでに恐れ慄いていた花々であったはずが、最早奇矯を超えて壮観の域に達したこの場ではそんなもの
微塵も感じ得ない。
目をめぐらした彼女は、やがて一際大きな盛櫻の樹元に、会いたくて堪らなかった白制服姿のその人影が立って
いるのを発見し、再び息を呑むこととなった。

「提……督……?」
「やあ。赤城くん」

住の江の、岸に寄る波よるさへや、という奴かな。いつもの動じない軽口は、紛れも無い本人のものと思えた。
しかし。私の夢ならば、何故私の知らない言葉がその口から出てくるのか。…赤城には、分からなかった。

142名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:34:13 ID:osZLnTUA
「これは、夢、なのですか。私は」
「そうかもしれない。そうではないのかもしれない。僕は先刻、亡くなったはずの、写真でしか知らない祖父に
逢った。これから此処に赤城くんが来るから、いくつか伝えてくれと言われたよ」
ちなみに孫の僕に対しては一言も無しだ、と提督はにやりと笑った。
「まあそんなことはどうでもいいんだがね。君たちの存在がある以上、奇妙な事もあるものだ、としか言えない
だろう」
そう言った年若い提督は、軽く笑って制帽を脱ぎ、穏やかな口調で続けた。
「――まず、ひとつ。僕の隠し事を明かせと言われた」

僕の祖父は、航空母艦・赤城の乗組員だったんだ。提督が事も無げに言った言葉は、赤城に砲弾直撃以上の衝撃
を与えた。
提督は構わず――笑みさえ浮かべて――続ける。

「真珠湾にも参加して、ミッドウェーで被弾して死んだ。……だから僕がこの道を進んだのは、幼い頃から母に
聞かされた、まさに彼らと貴方の姿に憧れてのものだったんだ。憧憬れの『赤城』に会えた時の歓喜と刻眩き。
君に悟られないように苦労したよ」
「そんな……そんなこと、では、私は……」
貴方の祖父を戦争に巻き込み、この世界から永遠に奪った、呪われた――青褪めた赤城が己の存在に止めを刺す
ような、その絶望を口にする前に。
「ふたつめ。祖父その人から、愛する母艦への伝言だそうだ。…いいかい」
提督の静かな口振りが、その言葉が、取り乱す既の所で彼女を押し留めた。

「『貴女の世界を精一杯、生きて欲しい。我々に、堂々とした生を全うさせてくれたように』」
「……!」

ざぁっ、と静かなざわめきを立てて、吹き抜ける風が桜の花びらを舞わせた。
両手で口元を覆い、震える瞼を静かに閉じた赤城の眦から、一滴の涙が静かに零れ落ちた。

「……どうも羨ましいね。君も、爺さんも。妬けるよ、僕は」

――ああ。
私は、なんと愚かだったのだろう。
この桜を、亡くなった魂を、怖ろしいなどと。


かつての自分と仲間たちが精一杯、信じることのために為そうとしたこと。少なくとも自分には、そこに恥じる
べき偽りは無かったのだ。

143名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:34:55 ID:osZLnTUA

「…分かったかい。航空母艦、赤城くん」
「はい……はい。上手に言葉には出来ませんが……受け取りました。――確と」

開いた眼差しは、滂沱と感謝とに濡れて――しかしそこに、最早迷いの蔭は寸も無かった。

「よろしい。ではここからようやく、僕の言葉だ。折角だから最後に、もう一つの隠し事を明かそうと思う」
「はい?…きゃっ」

急に右手を引かれよろめいた赤城が、桜の大樹にその背を受け止められた瞬間。
逃がさないと言わんばかりに片手を幹につき、提督は目を丸くして驚く赤城に顔を近づけ――

「好きだ。赤城。どうしようもなく、大好きだ。――僕のものになってくれ。今、ここで」

……この人はどうしてこう、真剣な心を格好良いのだか悪いのだか分からない戯けに包むのが好きなのだろう。
心中で苦笑しつつも、赤城は本当に久しぶりに軽くなった心持ちで頬を染め、提督の気持ちを静かな接吻と共に
受け入れた。
「私も。貴方が大好きです。…貴方のものにして下さい。今、ここで」

桜の樹だけが、再び唇を合わせる二人を観ていた。

144名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:35:24 ID:osZLnTUA
 (四)

併せから進入した掌が、赤城の片方の乳房を揉みしだく。
合わせたままの唇、絡む舌から唾液と嗚咽が漏れる。

やがて緋の襦袢の奥、提督の指先が色付いた胸の尖端を摘み、鳥が啄むように軽く引くような愛撫を始めると、
樹に背を預けた赤城の身体は快感に揺れた。
「可愛いよ。赤城」
「…っ、ふぁ…っ、」
返事もままならない、熱く小刻みな甘い呼吸が、提督の牡を高める。
着崩れた併せに手を掛け、そっと左右に開くと、両肩に続いてふたつの白い乳房がまろびでた。それぞれの尖端
は硬く屹立し、谷間は汗に濡れている。
「汗かきだね。赤城は」
「…え…もう何度も、お相手を…」
「御免ね、今更気付いた。ちゃんと赤城のこと見てなかったみたいだ。…今日は見てるよ。赤城がこんなにも、
僕で感じてくれていること。一つも洩らさず、全部見る」
「はい…はい、私の凡てを…見てください…」
「勃ってる」
ぴん、と指先で感じる胸先を弾かれ、思わず声を上げて仰け反った裸の背を桜の幹が擦る。痛みもなく抱き止め
てくれたそれに、震える膝に力が入らなくなってきた赤城は完全に裸の上半身を預ける。

谷間の汗を舐め取られ。
尖端を口内で転がされ。
そして再びの接吻に朦朧としつつも、指先で首先や胸元の感じる処を幾重にもなぞられ。
その度に絶頂に達するのではとさえ思われる快楽が赤城の娘体を震わせ、雌声を上げさせた。

やがて淫らな熱を帯びてきた陰間の感覚が切なく、赤城は下帯のじっとりとした熱い湿りを感じながら、気づく
と無意識に自らの大腿を何度も擦り併せていた。
「感じてるね。本当、もう何度も抱いたはずなのに――今日は特別、君と君の身体が、愛しくて堪らない」
「はい――はい、わたし――も、きょ、今日は、もっと――ん、あっ…」
提督の指先が、手慣れた動きで赤城の袴を解く。
さらさらとそれを地に落とすと、布地の少ない純白の薄絹による下帯をも綻び、解き落とす。
赤城の、微かな茂みに飾られた女陰が、外気に露になった。
「あっ…」
乳房への愛撫に熟れ切った赤城の肉体は、直接触れられてもいない秘裂を欲望に熱くたぎらせ、肉感的な陰唇を
物欲し気にひくつかせていた。

「み…見ないで下さい…恥ずかしいです…」
「全部見ると言った。大丈夫。綺麗だよ、赤城」
しゃがみこんだ提督の右手が、女陰を更に開かせるように赤城の白く柔らかな左腿を軽く持ち上げる。

「は…はい…赤城は、提督に愛して戴きたく、こんなにも…はしたなく…」
慣れぬ羞恥と、それがもたらす快楽に震える赤城の多汗と多情の雫が、白い健康的な太股を伝い落ちる。
男の視線が堪らないのか、充血した肉襞がひくりと動くたび次々と新な雫を溢れさせる情景は、女の相手に慣れ
ているはずの提督の劣情をも著しく刺激した。
提督は華に誘われる獣のように淫らな性器の中心、真珠のような薄紅色の赤城の陰核に近付き――遠慮無く蜜を
味わうべく、秘肉に舌を這わせた。

145名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:36:03 ID:osZLnTUA
「――――−っ!」

電流のような極上の快楽に激しく赤城が叫び、悶える。しかしその身は逃げる事はせず、更に快楽を求めるかの
ように、自らの秘所を愛する男に押し付ける。

幾度も啄み。
容赦無く舐め上げ。
音を立てて吸い。

髪を乱して指を噛み、思わず提督の頭を鷲掴みにして小刻みに震え始めた赤城が気を遣るかと思われた寸前――
提督は、舌での愛撫を止めた。

「赤城。…抱かせて貰うよ。僕ももう、我慢ならない。今日の君は、愛し過ぎる」
「はい。私も、なんだか嬉しすぎて、気持ち良すぎて、おかしくなりそう、です…」

もっと、乱れさせて下さい。
赤城はそう言いながら桜の幹を抱くように自ら後背を向けると、両脚を建たせたまま肉付きの良い臀と熱い秘所
とを愛する男に差し出した。
期待に息を荒げ、汗の雫を背の窪みに、揺れる両乳の先に滴らせ、軽く開いた内股をも淫らに光らせたその姿は
堪らなく扇情的で。

提督は劣情に完全に飲み込まれ、言葉を掛けることも忘れて取り出した自らの屹立したそれを、赤城の柔らかな
女陰にあわせ――
一気に飲み込ませ、突き入れた。

互いの呻きが、薄紅の森に染み入ってゆく。

めくるめく夢のような、悦楽と、至福の時。
突き入れ、引き出し、その度に接合部から伝わる熱く滑る感覚が、脳天から脚先までもを、幾度も幾度も、甘く
痺れさせ。
子宮の口を先端に突かれ、恐ろしいほどの快楽に赤城が悶えると。
膣肉にきつく締め付けられ、全身で吐精を要求された提督が呻く。
幹を揺らされた桜の木から、花びらが幾重にも赤城の乱れ姿を飾った。

叫ぶように互いの名を呼び、愛を伝え合う。
更なる快楽と頂点を求め、本能のままに腰が、脚が、誘い犯すため妖しく揺れる。

――やがて。
絶頂の嬌声が夜桜の杜に高く高く響き、尾を引いて消えていった。

146名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:36:50 ID:osZLnTUA
 (五)

翌朝。
何らの奇異もない、至っていつも通りの鎮守府の朝。調理場の匂いが、一日の始まりを告げていた。

「あ、いたいた。加賀さーん」

鎮守府食事処の長脚台の隅、他の艦娘から若干の距離を置いての朝食中に背後からいきなり抱きつかれた結果、
加賀は左手に持った白飯盛りの茶碗に不可抗力で思い切り顔を突っ込むこととなった。

「…赤城さん。今朝は随分と元気な様子ね」
赤城とは対照的に感情表現の苦手なはずの彼女は茶碗から憮然とした表情を持ち上げ、非難を込めて彼女を軽く
睨みつける――が、赤城はそれを至近距離で平然と受け止め、隣いい?などと聞いてくる。
「どうぞ」
「ありがと。間宮さん、いつもの大盛りね〜」
赤城の軽やかな声が、食事処に響き渡る。以前と全く同じ、気軽さと優しさの奥に凛とした強さを感じる、加賀
の好きだった彼女の声。

「どうやら完全復活したみたいね」
「うん。心配かけてごめんね、もう大丈夫」
心配なんかしていないわ、と右隣りの椅子に着席した赤城のほうも見ず、抑揚のない地声で加賀は続ける。
「二航戦や五航戦の娘の前で、無様な姿は見せないで欲しい。それだけよ」
済ました顔で味噌汁など啜る。何故だろう、今日のは久々にとても美味しい。

「ええ。私たちは栄誉ある一航戦だものね。提督とは、ちょっと恥ずかしいことになっちゃっていたけれど…」
「関係を精算する気になったのなら、手伝うから言って頂戴」
「いいえ。私が元気になれたのは結局、提督のお陰なの。提督ともっとずっと一緒にいたい。今は心の底から、
本気でそう思ってる」

折角、気を効かせて小声で訊いたというのに。食堂にいた何人かの好奇の視線を瞬時に集めたことを本人以上に
感じつつ、加賀は思わず溜め息をつく。

「あの男は天性の浮気性よ。にも関わらず金剛さんに雷さんにと好敵手も多いわ」
「知ってる。――諦めさせたい?加賀さんは」
私の答は変わらない、と加賀は言った。
「貴女の選んだ航路を援護するわ。出来ることがあったら何でも言って頂戴」

かがさーん、と戯けて感極まった風に再び抱きついてきた親友を今度は右手で的確に阻止しつつ、加賀は僅かに
――本当に微かな――安堵と満足の笑みを浮かべていた。

147名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:37:29 ID:osZLnTUA
 (結)

幾許かの薄紅の片を乗せた晴天の春風が、爽やかに頬を撫でる。
折しも前庭に植樹された見事な数本の桜が、今にも見頃を迎えようとしていた。
蒼穹の柔らかな日差しが、木々と舗装道路と自分とを照らしている。

春の朝、大好きな人を迎え待つ時間ほどに、心を浮き立たせるものがあるだろうか。

やがて黒塗りの高級車が、正門から鎮守府正面玄関へと音もなく滑り込んできて――後部席から降車した提督を
秘書艦である赤城は笑顔で迎えた。

「戻ったよ。――桜は平気になったようだね、赤城」
「お帰りなさい。――はい、お陰様で」

互いの顔に何かを確かめるかのように、僅かな距離で立ち尽くして見つめ合う二人。
憧憬を伝達し在った記憶、そして想いを交わした記憶の幸せな共有は、そこに疑い様は無かった。

「これからも宜しく。頼りにしてるよ、赤城」
「はい、提督。全て私にお任せくださいませ」

交す微笑に情愛を伝えあうは、言下の囁き。



廻る新たな時代を祝福するは、桜花の寿ぎ。



 (完)

148名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:38:22 ID:osZLnTUA
以上お目汚し失礼しました、露骨にくどいのは仕様です
そして腹ぺこ脱却を目指してみたもののそちらは結局挫折、赤城さん恐ろしい子…

149名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:44:49 ID:rbP.hUs2
地の文が洒落ててかつエロス乙でしたー

150名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:54:24 ID:nNQe7jWU

赤城はやっぱ腹ペコキャラよりこういうのがいいよな

151名無しの紳士提督:2014/07/23(水) 23:56:50 ID:9xFM5NnI
久々の長い話だ!しかも赤城さん!
投下乙です 読んでたら夏イベ絶対制覇しようという決意が改まった

152名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 00:29:19 ID:Yckoh6NU
本来の赤城さんはこっち系のキャラ付けだからなー
腹ペコっつか大食艦な赤城さんを知ってるのは対空関係の情報が充実してなかった古参漢字鯖の人らだけじゃないか?

153名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 08:04:20 ID:W1Fb/GHY
久々に本来の赤城さん見た気がする
あの人の台詞は本当戦闘関連しかないよなw
初期からうちの艦隊を支え続けてくれてる頼もしい人や

154名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 11:58:57 ID:tKsCXH4I

海底軍艦の神宮寺大佐みたく、戦後日本のギャップに絶望する艦娘もいるんだろうか

155名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 13:02:38 ID:Yckoh6NU
サコミズ王みたいな艦娘なんてヤだw

156名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 13:41:41 ID:s.BWp3AI
いるかもしれんけどそれを文章化したら単なる政治批判にしかならんからなー

157名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 15:59:17 ID:qI0WvtMM
>>155
初体験が慰安所な艦娘か……

158名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 16:13:59 ID:423wSumw
>>154
加賀「提督。海軍として、艦娘として、私達が守ろうとしているものって何なのでしょうか。
平和。私達が守るべき平和。けどこの国のこの街の平和とは一体何?
戦争への恐怖に基づくなりふり構わぬ平和。正当な代価を余所の国の戦争で支払い、その事から目を逸らし続ける不正義の平和」
提督「そんなきな臭い平和でも、それを守るのが俺達の仕事さ。不正義の平和だろうと、正義の戦争より余程ましだ」
加賀「あなたが正義の戦争を嫌うのはよく分かるわ。かつてそれを口にした連中にろくな奴はいなかったし、その口車に乗って酷い目にあった人間のリストで歴史の図書館は一杯だから」

的な感じで赤城が東京を戦争状態にする話とか

159名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 18:09:19 ID:iANoTTIE
雷も本来は暁と同じく空回り系だったはずなのにな

160名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 18:36:53 ID:Q814xF1I
そもそも艦これできっちりした長女が少なすぎる…

161名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 19:25:03 ID:qI0WvtMM
>>139
>何故始めた、何故続けた
しかしあの戦争がなければ松型駆逐艦(現在艦これ未実装)が産まれることはなかったかもしれないというジレンマ
(逆に余裕があって島風に妹達が産まれていたかもしれないが)
あの戦争の否定はいずれ来るかもしれない彼女達の否定にもなってしまうから
松型実装されたらそこら辺に着目したシリアス系の二次が盛り上がるかも

162名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 21:50:57 ID:Q814xF1I
>>161
はっ、まさかそこまで思想が及ばないために艦娘たちの記憶は定期的にリセットされている…?
戦前艦、初期戦没艦、後期戦没艦、終戦艦、戦後艦でまた変わりそうである

実は提督は指揮官ではなく、思想面も含めたカウンセラーで実は鎮守府ではないってこれさよならを教えてだ

カウンセラー×艦娘…ふむ

163名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 22:12:35 ID:ubs.faBc
そういう余計なことを考えないように、男子中学生並みに性欲が強化されてるんだよ

164名無しの紳士提督:2014/07/24(木) 22:47:06 ID:qOgQBQmc
しかも脳波コントロールできる

165名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 00:00:49 ID:G7ho9W.s
「検閲も大本営発表もないし、都合の悪いことは報道しないでいいなんて最高じゃないですか!」
「駆逐艦にも艦載機がいるのか。やはり航空火力艦の時代だな!」

一部の奴は戦後を楽しみそうではある

166名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 01:16:30 ID:WRoB7hzA
ハンバーガーとコーラとかは皆喜びそう

167名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 04:23:09 ID:ZhMCVGCg
もう戦争終わってウン十年も経って、わけのわからない人間の女体で蘇って、おまけに戦う相手は化け物
そんな状況で60年前の戦争にそこまでこだわるのも変っちゃあ、変。だって当時はみんなただのフネだったんだから。

168名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 04:55:01 ID:W.qQ8QN2
台詞にあるからなんともかんとも

某強化人間みたく、何かしらの拘りがあった方が精神が安定するから植え付けられた偽の記憶だとすると…

169名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 06:19:03 ID:z5bpVTn.
ダブリをゲーム上のみの描写とするか否かで世界観が随分違ってきそうだな

ダブリの姉妹艦は自分の姉あるいは妹を正確に区別できるんだろうか?

170名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 06:35:57 ID:e/bdFS6I
一人の人間が装備を使いまわしてる解釈の漫画があったな

171名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 06:44:49 ID:ZBan1xk2
>>167
日本にゃ「付喪神」という素敵な概念があるじゃないか。
喋れない・表現できないだけで魂のようなものが生まれていたとしたら?
何百人、何千人もの人間の命運を載せてたモノに霊が宿るなんてフツーフツー

172提督×磯波:2014/07/25(金) 12:53:35 ID:ZBan1xk2
唐突に投下。前スレ>>154の続きのようなもの。設定も引き継ぎます
吹雪ちゃんじゃなくてごめんね

173名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 12:54:31 ID:ZBan1xk2
「…」
「…」

提督は今、深夜までずれ込んだ幕僚との会議から帰還し、執務室に入ろうとドアを開けたそのままの姿勢で動けなくなっていた。
固まっているのは、執務室にある来客用のソファで、何か白い布状のものを抱いて妙な格好で座っている艦娘―磯波も同じだった。
駆逐艦娘、磯波。吹雪と同型の艦娘で、吹雪より更に目立たなくて大人しい娘である。
やや引っ込み思案で余りにも我を出さないのが欠点といえば欠点だが、この鎮守府では最古参級の艦娘であり、吹雪と同じく重要な戦力として昔からこの鎮守府を支えていた。
その磯波が、提督の執務室で、明かりも付けず、提督の足音に気づかないほど何かに耽っている。

「ぁ…あ、の…ぁ…」

蚊の鳴くような声を漏らしてはいるが、それは全く言葉としての体を為していない。
予想外の事態に体が動かなくなっているのは明らかだった。

艦娘は、命令遂行をスムーズにする目的で、「提督に好意を抱くよう」調整され建造される。
提督としてここに赴く際に、渡された資料に記されていた文章である。
加えて、艦娘は戦闘によるストレスを、性的欲求の形に変えて貯めこむこと。
練度が高ければ高くなるほど、その欲求は強くなること。
親しい間柄の艦娘がいればお互いで発散することもできるが、そうでない艦娘は自分で自分を慰めることしか出来ないこと。
…それが、彼の最初の艦娘・吹雪から聞かされた、艦娘の隠された事実だった。

それを知らなかった数日前までの彼なら目の前の光景を理解できずにパニックに陥っていただろう。
しかし今の彼には、磯波がこの執務室で行っていた行為がどういうものなのか、容易に察することが出来た。
小さく深呼吸した彼は、部屋に入る動きを再開させる。

「! っあ、の、これ、は、」
「磯波。君はそこで何をしているのかな?」
「ゎ、た、しは、っ、そ…の…っ」
「何をしているのか、と尋ねているんだが」

ぶるぶると震えながら、言葉にならない言葉を繰り返す磯波。さらに歩み寄ると、彼には状況がより正確に把握できた。
セーラー服のような普段の艦娘制服を肌蹴た磯波は、見慣れた彼の軍服を掻き抱いてソファに座り、
軍服の袖を持った右手をM字に立てられた脚の中央に伸ばしたまま、身体を硬直させていた。
羞恥と恐怖がない混ぜになって磯波を支配しているのは明らかであり、その姿は怯える小動物を連想させた。
その姿とこの異様な事態に、普段の彼では考えられないない感情と欲求…
すなわちもっと虐めたい、辱めてみたいという下劣な欲望をむくむくと膨らませていた。

174名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 12:55:48 ID:ZBan1xk2
「見た所それは私の服のようだが、何をしていたのかな」
「…っ …ぁ…っ ぁ…」
「ふむ…私には、君が私の服で自慰をしていたように見えるのだが…違うかい?」
「〜〜〜〜ッ!!」

朱の差していた磯波の顔がさらに紅潮し、俯いたまま身体を縮みこませ、黙りこんでしまう。
期待した通りの反応に、異常なまでに興奮しているのを彼自身も自覚していた。

「さて、困ったことだね、磯波」
「…ぃ」
「ん?」
「…さい、提督、ごめんな、さい、すみません、提督…っ」

ポロポロと涙をこぼしながら、嗚咽の混ざったぎりぎり聞き取れる声で謝罪を繰り返す磯波。

「磯波、君は何に対して謝っているんだい?」
「…たし、て、とく、で、 …らしい、こと、を、そうぞうして、… ました…っ ごめんな、さいっ…」
「何だ、そんなことか。そういうことなら謝る必要はないぞ」
「…? あ…っ」

涙と鼻水の跡がついた顔を上げる磯波の頭を撫でてやりながら、提督はできるだけ優しい声で話しかける。

「君たち艦娘は、練度を上げるほどそういう欲求を強めていくと聞いた。
 私の仕事は艦娘たちを率いて、深海棲艦を駆逐することだ。
 当然、その仕事には戦力の全てである君たち艦娘をケアすることも含まれているんだよ。
 掲示板にもそういう旨の知らせを貼り出していたのだが…気付かなかったかな?」
「い…いえ…っ で、も、提督に、は、吹雪ちゃん、が、わたしなん、て、そんな…」
「ふむ…これは、そういう話ではないんだよ。君だって、吹雪と同じように立派に役目を果たしている艦娘なんだ。
 君が苦しんでいるなら、それを解消するのも私の仕事なのだから、遠慮する必要はない」
「で…では…っ、困ったことと、いうのは…?」
「君がここに来てこんなことをしてしまうまで我慢していたことを察せなかった、私の鈍さのことだよ」
「…」

驚いたように目を丸くして私を見つめる磯波。
袖のところに濃い染みができてしまっている自身の服を一瞥し、しかし、と彼は言葉を続ける。

「明日私が着る上着が汚れてしまったな。
 そんないやらしい臭いのする服では、仕事をすることが出来ない。その点は君の失態だよ、磯波」
「…っ は、い…すみま、せん…」
「罰として、そうだな…磯波にはもうちょっと恥ずかしい思いをしてもらおうかな」
「ふぇ…?」

175名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 12:56:09 ID:ZBan1xk2
提督は磯波の隣に腰を下ろし、ことさら優しく語りかける。

「ここで、さっきの行為の続きをしたまえ」
「〜〜〜!?」
「ん?どうした?」
「そ、そんな…恥ずかしいです…」
「そりゃあそうだ、恥ずかしくないと罰にならないじゃないか。
 別に難しいコトじゃ無い。いつもやっているように、さっきの続きをスるだけでいいんだ」
「でも…わ、私…」
「磯波?これは磯波が私の服を汚してしまった罰なんだよ。
 君は拒否できる立場じゃないんだ。わかるかい?」
「はい…」
「では、始めなさい」
「…」

観念したかのようにソファに座り直し、右手を股間に持っていく磯波。
スカートの中に手を突っ込み、下着の上から秘裂を撫でるように、なぞるように指を這わせている。

「… ぅ …っは 、ん…  ぁ …っ」
(あ、れ…? いつも、より、敏感になってる…さっきまで、シてた、から?)

弄られる陰部はすぐにムズムズとした性感を送り出し、口からは微かにだがもう甘い喘ぎが漏れだしている。
手馴れた行為のはずなのに、何故か興奮はいつもの何倍にもなっていた。
それは先程まで弄っていたからか、それとも…

「はぁっ…  んん…っ … ふ、ぁぅ… は っく、んん…っ」
(だめぇ…提督が、見てるのに…っ 見られてっ、ああ、指が止まらないっ…)

提督の目を気にしていたのも最初だけで、磯波の手の動きはどんどん大胆になっていく。
撫でていた手が性器全体の肉を下着ごと揉みしだくようになり、特に中指は一段深くショーツのクロッチ部分を抉っている。
衣擦れのような微かなしゅ、しゅという音は次第に粘質な水音に取って代わり、静謐な執務室に磯波の控えめな囀りとにちゃねちゃという卑猥な音だけが響く。

「っくふぅ、あうう…ふあ、ああっ、ひんっ…! っあ、うううっ…」
(ああ…ダメ、下着の上からじゃ、ぜんぜん、もどかしくて…っ)

布越しの刺激に物足りなくなった磯波は、ためらいなく下腹部からショーツの中に手を滑り込ませ
ちゅくっちゅくと自らの性感帯を思う存分弄り始めた。
普段目立たなく大人しい艦娘が、愛液の大きな染みが出来た下着に手を突っ込み蕩けた顔で喘ぐ様は
提督をも異常な興奮に駆り立てていく。

「磯波、それじゃあ見えないよ。下着を脱ぎなさい」
「はぁっ、は、はぃ…」
「そう…もっと足を広げて、私に見せるんだ」

尻の方までベトベトになったショーツからもどかしげに片足を抜き、膝を折ったその姿勢のまま股を大きく開いて自らの秘部を露出させる。
快楽により羞恥心がすっかり麻痺してしまった磯波は、己の欲望のまま続きを始める。

176名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 12:56:33 ID:ZBan1xk2
「磯波は結構毛が濃い方なんだね…もうグショグショに濡れてて、おまんこに張り付いちゃってるけど」

磯波の陰部は駆逐艦にしては発達しており、髪の毛同様の黒い陰毛が控えめではあるが恥丘とクリトリスの周囲を半分程度覆っている。
その陰毛も、愛液でべっとりと濡れ、淫らな光沢を放っている。
肉色に色づいた小陰唇もワレメからはみ出しており、更に性的興奮で充血しぷっくり膨れて開き、
大切な最奥―ヒクヒクと蠢いている膣口を曝け出している。
周りの肉襞もやや複雑な形状をしており、既に男を誘い込む器官として完成しつつあった。

「愛液もトロトロこぼれてる。磯波のは濃い方なのかな?下に垂れるときに糸を引いてるね。
 磯波のいやらしい臭いがすごいよ」
「や、やあっ…に、臭いなんて、はあっ、はあっ、ふ、うう…っ あ、あっ! っ…あ、は、はぅっ、ん、んっ…」
(やだあ、提督に、見られてる…アソコ弄って、気持ちよくなってるの、観察されちゃってるよおっ…)
「クリトリスもコリコリに膨れて、磯波が触る度に身体がビクビクしてる。そこをそうやって摘むと気持ちいいのかな?」
「やあ…あ、はっ んくっ、ああっ、はぁぅ、んんっ!… あ っ、 あ、はぁぁっ…」

わざと辱めるような言葉責めに、磯波はいっそう煽り立てられていた。
肌蹴た上半身に左手が無意識に伸び、脱ぐことすらもどかしいとばかりにブラに手を突っ込んで既に硬く勃起した乳首を弄る。
陰部を弄る指の動きもさらに激しくなり、指を2本も咥えこんでぐちゃにちゃと音を立てながら肉穴をまさぐるように動かす。
しばらくその刺激を味わったら、今度はトロトロの愛液に塗れた親指で、敏感な肉豆をグリグリと責め立てる。
その度に磯波の口から歓喜の悲鳴が漏れ出てくる。
時折太ももをビクリと震わせながら、磯波は提督の目の前で欲望の赴くまま自らに快楽を与え続けた。

「は、はうっ、は、ああ、ら、め、ああ、ひくっ、あはあ、ん、…ぅあ、あうう…っ」
「ふふ、磯波の自慰は激しいね。こりゃあ私の服があんなになってしまうわけだ。
 指を突っ込むときに愛液の飛沫がこっちまで飛んでくるし、磯波の臭いが濃くて溺れそうだよ。
 クリトリスを弄るときもとっても気持ちよさそうだし、磯波がこんなにエッチな娘だったなんて知らなかったな」
「や、だあ、てい、とく、そんなことっ…」
「私は見たままを言っているだけだよ?それに、私個人の感想を言わせてもらえれば、今の磯波はとっても魅力的だ」
「はあ、はあ、わたし、が…?」
「ああ。いつも遠征や任務をこなしてくれる、真面目で健気な磯波もいいけれど、
 いやらしくアソコを見せつけて弄って、気持ちよさそうに蕩けてるエッチな磯波も、とても可愛いよ」
(見てくれてた…提督、私のこと、いつも見ててくれたんだ、こんな、私でもっ…)
「あ、あああっ…♥ あう、ひんっ、あ、あううう、はっ、はっ、やああっ、あうっ、ああ、くぅっ…」

自分のことなどとうに忘れ去られ、ただ遠征とたまの演習をこなす駆逐艦の一人としか見られていないと思っていた磯波の心は、『見ていてくれていた』というだけで歓喜に打ち震えた。
その感情が性快楽を一気に増幅し、提督に見られるまま、いや見られているからこそ絶頂へと駆け登っていく。

「だから声も抑えなくていいし、思う存分気持ちよくなりなさい。イく時は私に言うんだよ」
「はあ、ああ、あひぅ、ひぁっ、はひっ、ふ、ふぁぁっ! ひゃぁっ、はひゃぁぁっ♥
 ああ、いッあんあッあっあっいっあっだめっ、もうイッ… ふむぅっ!?  …っ! …!」

絶頂に達する、その最も無防備な瞬間を狙って提督が磯波を抱きしめ、唇を重ねる。
普段から密かに想っていた人の突然のキスと抱擁に磯波の身体はびくん、びくんと跳ね、より深い幸福絶頂へと誘われた。

177名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 12:56:58 ID:ZBan1xk2
「…っ ……ぷぁ、はっ…はっ…はっ…ふ、あ、あっ…」
(提督に、抱きしめられて、キスされながら…イっちゃった…こんなに気持ちよかったの、初めて…)
「よく頑張ったね、磯波。これで罰は終了だ。とても可愛くて、思わずキスしてしまったよ」
「は…っ、はぁっ、はぁっ…てい、とく…」
「何だい…?」
「わたし、も…ていとくを、ほしがって、いいん、ですか…?」
「ああ、さっき言った通りだよ。君たちの役に立つなら、私は協力を惜しまない」
「…わかり、ました…」

その言葉で、磯波は今まで抑圧していたタガが外れつつあるのを自覚していた。
我慢する必要はない。遠慮する必要もない。
欲望を抑えていた羞恥心は、先程のオナニーショーの時点でとうに吹き飛んでいる。

「…提督、ソファに座ってください」
「?こう、かな…」
「…失礼します、ね…」
「おお…っ?」

そう言うと磯波は提督の足元にうずくまり、提督のズボンを脱がしにかかったのである。
上気し呼吸の荒い磯波が何をしようとしているのかは明白であり、普段の彼女では考えられない行動に提督も意表を突かれていた。

(ああ…これが、しれいかん、の…おっきく、なってる…わたしの、みてたから…? だったら、嬉しいな…
 …あ…これ、おちんちんの、臭い…?)

たちまちのうちに下着まで脱がされ、屹立した肉棒が露わになる。
磯波は熱に浮かされたように顔を近づけ、それどころかソレの放つ臭いを嗅ぎ始めた。
常人には決して好ましいとは言えない強烈な牡の性臭は、しかし発情した艦娘―磯波にとっては、より性的興奮を煽り立てる刺激となっていた。

「すー  …はぁ… すぅー…  ふあ、はああ…っ♪ はあ、舐めます ね…」

もはや伺いではなく宣言となっている淫行を、磯波は着々と進める。
誘蛾灯に引き寄せられる羽虫のごとく、磯波の唇が赤黒く膨れた亀頭に近づき、
やがてついに…陰茎に舌先が触れる。

「ぺろ、はー、ふはぁー♥ … ちゅっ……れろれろっ、ぺちゃ、ちゅ、ん、んっ……ちゅ、ちゅぱっ、ちゅう
 …はあっ、はあっ、ああっ♥ ……んむ、ちゅう……ちゅう、ずちゅじゅる…はぁっ、 くじゅ、れろれろ…
 はぁっ、はあっ、ちゅむ……はぁ……っ、れろ、れろぉ、じゅるるぅ♥」

一度舐め始めると、行為はより激しくなる一方だった。
恐る恐る先端を撫でた磯波の舌はすぐに亀頭全体を舐めまわすようになり、尿道口にキスを繰り返す唇が先端を咥え込むようになる。
濃厚な淫臭がペニスから立ち上り、息を継ぐ度に鼻腔に、肺腑に侵入するのを磯波は感じていた。

(あはあっ、私いま、提督のおちんちんナメて、吸って、嗅いでるよおっ…
 熱くて硬くって、すごくえっちな、濃い味と臭いでアタマしびれちゃう…)

磯波の動きは初めてとは思えないほど大胆だった…実は彼女は、今まで何度もこの行為の妄想で自分を慰めていたのである。
当然今やっていることは頭の中で幾度と無く反芻したものばかりだったが、実際のその行為は彼女が考えていたよりもはるかに淫靡であった。
妄想にはなかった慕う男の味と臭いと熱を口内いっぱいに感じながら、思う存分堪能できる。
何より自分が舌を動かす度に提督がくぐもった声を上げて表情を歪める―おそらく快楽による―ことが、この上ない愉悦となっていた。

178名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 12:57:20 ID:ZBan1xk2
「ふうっ、う、うう、うあ、い、そなみぃっ…!」
「んちゅっ、ちゅるる、んん、んにゅるっ、ん…へーほく… いひゃいれふか?」
「い、や、痛くは、ない、大丈夫だ…好きにしてく、れっ…」

加減の分からない磯波にとって、自分の行為が苦痛を与えていないかが唯一の懸念であった。
それを否定する言葉と、まるで褒めるように頭を撫でられることで杞憂であるとわかり、改めて口淫を再開する。

「わふぁりまひた…♥ ん、ん、ん、んっ、 んく、はふ……はぁ、ふぅ……ちゅるる、ぐじゅう、ちゅ……」

既にパンパンに張った肉棒が、今度はヌメった唾液のプールにぬちゅりと漬け込まれる。
磯波の口腔粘膜が提督の逸物に吸い付き、舌がカリ首に付着した恥垢全てをこそげ取るかのようにまとわりつく。
通常、男を悦ばせるために行われるその行為は、今はただ純粋に磯波の性的欲求のみによって為されていた。
その証拠に磯波の表情は興奮と悦楽によって蕩けており、逆に提督の方が強制的に与えられる快感に堪える有り様であった。

「んぷ、ぷ ちゅ、ちゅうううううっ、ぷは、んく、ちゅうっ、ぢゅううううううっ…じゅるじゅる、んくっ…ぷは♥
 れろぉ〜…っ ぱく、ん、ちゅくっ、ちゅく、ぢゅぢゅううううう〜〜〜っ、ん、ん、んく…」
「うっ…く、あああっ…」

ペニス全体に唾液をまぶし、それごと全体を咥えこんで口内の唾液といっしょに撹拌し、啜りながら陰茎ごと吸い上げ嚥下する…
まるで肉棒のエキスを吸い取り、性器を掃除するどころかふやかしてしまうような磯波の執拗なフェラチオは続く。
先端からトロトロと分泌されるカウパーも容赦なく舐め取られ、磯波に摂取されてしまう。

「ん、ちゅるる…ちゅ…じゅるるるぅ……ちゅぱぁ… はふぅ……、んっ、んっ、んっ、んっ、んむむっ……ちゅぽっ…」
「ぐう、ううっ…いそなみっ…!もうっ…」
「は、う、んじゅる! ちゅ! じゅるぅ! いっひゃい……らひて、くらはい……! くぷ、くぷ、んっ ……んんっ」

少しでも射精を先延ばしにしたい意志の力と、今すぐにでも種付け汁を吐き出したい肉欲のせめぎ合いは
辛うじて発せられた磯波のおねだりがひと押しとなり遂に崩れた。
熱いマグマのような塊が奔流となって陰茎を駆け上り、その瞬間、少しでも奥に子種を送りこめという本能に従って提督の手が半ば反射的に磯波の頭を押さえつけた。

「うぐ、うう、い、そなみ…っ」

びゅっくうう!びゅく、どぷっ!びゅるっ、びるびゅるっ…

「ん、ふ っ〜〜〜♥! 〜、〜〜〜!」
(き、きたっ…!ていとくの、せいし、うあっ、いっぱい出てっ… 熱くて、どろどろぷるぷるしてるっ…)

提督はもとより、磯波も口から離すつもりはさらさらなかった。
いかに磯波がフェラチオの妄想を繰り返そうと、射精だけはどのようになされるのか、想像の埒外であった。
しかし、酒保を通してこっそり流れてくるその手の雑誌には「飲むと男は悦ぶ」と書かれていたし、それでなくとも提督の精液である。
慕う男の精エキスを、一滴でも多く受け止めて、摂取して、自分のモノにしたい。匂いを、味を、記憶に焼き付けたい。
考えただけであまりのいやらしさに目眩がしそうなその願望を実現させるべく、磯波はえづきそうになるのを必死に我慢し、断続的に発射される独特な臭気の粘液を口内に貯めこむ。

「〜〜っ、ふーっ、ふーっ、…ちゅる、んく…っ ちゅく、くちゅっ、くちゅ…んんっ、んくっ、ふはっ、はーっ♥
 んむ、ちゅう、ちゅううう…っ ちゅぷん!ぷあ、は、はーっ、はー…」

179名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 12:57:58 ID:ZBan1xk2
ペニスを咥えたまま精液を自分の唾液とぐちゃぐちゃに混ぜて味わい、ゆっくりと嚥下する磯波。
射精を終えたペニスを丹念に吸い上げ、尿道内の精液まで全て飲み込んでしまった。

(ああ、しょっぱくてにがくて、青臭くって…これ、が、提督の、精子…の、味とニオイなんだ…
 私、提督イかせて…提督の精子、飲んじゃったんだ…っ♥)
「はあ、はあ、磯波、すごく気持ちよかったよ。こんなに出したのは久しぶり…んむっ…!」

精飲を終えた磯波が提督に倒れこむ…否、唇を奪いながら押し倒した。
発情した磯波にとって初めて飲んだ提督の精液は強烈な媚薬も同然であり、また提督を絶頂させたという高揚もあって、未だ異常な興奮と渇望にあった。
辛うじてひっかかっていたスカートを脱ぎ去り、提督の唾液を乱暴に奪い取りながら、磯波はさらなる行為を要求する。

「んちゅ、ちゅむっ、じゅるるる…っ、あはっ、はあ、はあ、提督っ…提督っ いい、ですよねっ…
 んんっ、提督のっ、あはぁっ♥ 欲しいんですっ、お願いします…っ、はう、んん…っ、んはぁっ…!」

尋ねてはいるものの、やめる気など端から無いのは明らかである。
完全に抑えの効かなくなった磯波は提督の胸に手をつき、馬乗りになりながら淫裂を陰茎に押し当て、物欲しげに腰をくねらせる。
唾液と愛液に塗れた互いの性器がくちゃにちゃと音を立て、あまりに卑猥なそのおねだりに提督の逸物はたちまち硬さを取り戻す。

「あ、はぁ、これで、挿れられます、ね…♪ ん…っく、ああ、提督の、あたってます…っ」

愛液まみれになった亀頭を自らのラビアにあてがい、腰を沈めていく。

「ふ、は、あ、はい、って、はうあああああっ♥ …あうう…」

くにゅりと柔らかな膣口が広がり、まだ完全には熟していない磯波の肉穴がペニスを飲み込んでいく。
ぷつ、という破瓜の感触と痛みも、今の磯波にとっては達成感を強調するスパイスでしか無かった。
逸物に対していささか小さい磯波の膣はそれでも精一杯肉棒を頬張るが、全てを飲み込めずに亀頭が磯波の最奥をこつんと叩く。

「う、あ、おくまで、お、っきぃ…はぁ、はぁ、はぅ…」
(提督の、おちんちん、挿れちゃったよおっ…うあ…っ、さき、っぽ、あたってぇ… …!? だ、めっ、も、キちゃう…!)
「ひっ、あ、ああ、あううう〜〜〜っ…!!」

その刺激だけで、磯波は絶頂に達してしまった。
もちろんそんなもので磯波が満足するわけもなく、咥え込んだまま腰をずりずりと前後に動かし始める。
肌蹴られたセーラー服がそのたびにゆらゆらと揺れ、ずり上げられたブラと勃起した乳首が覗いている。

「はぅっ、あうっ、ああっ、ひっ…ううっ♥ す、ご、とまんな、ああっ、あうう…っ
 て、とくの、おちんちっ、ナカ、ひっかいてっ、ぞくぞくって、しますぅっ…」
「い、磯波のもっ、すごい、ぞっ…引き抜かれると、ぜんぶ、もっていかれそうだっ…」

普段の磯波とあまりにかけ離れた痴態に中てられ、提督もまた異常な興奮に陥っていた。
提督の肉傘が磯波の膣襞を抉り、痺れるような幸福快楽信号となって両者の脊髄を駆け登る。
磯波がいやらしく腰を動かす度に、ぷじッ、ぬぷぷっ、ぬぶぢゅっ、という空気の漏れる下品な音が結合部から漏れ出るが、それすらも二人の興奮を煽り立たせて、動きはさらに大胆に、激しくなっていく。

「はあ、はあ、てい、とくも、はうっ、気持ちいい、ですかっ…?」
「ああ…っ、ゆだんすると、また出てしまいそうだっ…」
「ぁはっ、はぁ、よかった、もっ…と、動きます、ね…」

180名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 12:58:24 ID:ZBan1xk2
言質を取ったとはいえ勢いで提督を犯してしまったことに少なからず罪悪感を覚えていた磯波は、提督が自らの欲望を快く受け入れてくれたことで更なる充足と快楽を得ていた。
もはや遮る物のない肉欲のままに、磯波は性快楽を貪る。
馬乗りの姿勢から膝を立たせ、咥え込んだまま提督の上でしゃがみ込むように座り、提督の胸に手をつく。いわゆる、M字騎乗位の体勢である。
大きく股を開いたまま本格的に上下運動を開始する。

「んっ…! ふっ、はあ、はあっ♥ あ゛う、あんっ♥ あっ、
 てーとくのしゃきっぽ、う゛あっ♥ とんっ、とんってぇ♥ あたってましゅっ…!!」
「ああ、わかるぞ、磯波の一番大切な場所が、何回もキスしてきてる、なっ!」
「ら、ってっ、ていとくの、きもちくて、はあうっ♥ らいしゅきら、もんっ、ああっ、はうあっ」

肉のぶつかる規則正しい音と粘膜粘液が擦れる音、それに二人の喘ぎ声と嬌声が交じり合って執務室に響く。
柔肉が肉竿を存分に頬張り、子宮口が鈴口にちゅうちゅうと吸いつき、性器全体で提督の子種を搾り取ろうとしている。

「へあ…あ゛うっ♥ …おなか、にゃか、ぜんぶ、て、とくの、おちんちん、でぇっ♥ いっぱいに、なっへ、
 ひぃやああ、おくまれ、わらしのなかぁ、とろいてるよぅ♥ …っ」
「う、うう、いそなみっ…しめつけ、が、うう、も、うっ…!」
「わた、しもおっ、もうっ、ああっ、あ゛、う、ぃふああああ゛〜〜〜〜〜っ!!!」

ぶびぶりゅううっ!どびゅるるるっ、びぶっ、びゅくうっ!

子宮口が亀頭を包み込んだ瞬間、堪えに堪えた提督の欲望が爆発し、磯波の最奥に白濁汁を叩きつける。
ずっとそれを欲していた磯波の肉穴が喜びに打ち震えながら、全て絞り取るべく強収縮を繰り返す。

「あっあっあっ♥ …へあ゛ァっ♥ …あォああ゛…っ♥ あ゛〜〜〜っっ…♥ あひっ、ふあっ…ァあ…♥」

提督が射精する前から始まった磯波の絶頂は、提督が注ぎこむ間も、注ぎ終わった後まで続く長いものだった。
普段大人しくて引っ込み思案な娘には不似合いな、長く声を上げ続ける動物的なイき方を磯波はした…

精魂尽き果てた磯波の身体を受け止めたまま、二人は気怠い事後の時間を共有する。

「… すみません、私、自分のことばかりで、してしまって…」
「磯波があんなことまでするとは思っていなかったな…驚きだよ」
「やぁ…っ! だって、提督ですからっ…あんなことするの、したいの、提督だけです…」
「…っ、そう、か…」

例の「刷り込み」を思い出し、提督は一瞬言葉を詰まらせる。
大義の名のもとに心を、感情を「歪まされた」少女…の姿を持つモノたち。
何度か受け入れてしまったとはいえ、葛藤は未だ彼の中で燻っていた。
いくら「兵器だ」「人外だ」と理屈を並べても、自身がそれらを人と看做しているのは明らかであった。
植え付けられた好意を、生理的欲求を利用する。鬼畜にも劣る所業ではないのか。
丁寧に後始末を済ませ、眠ってしまった磯波を寝室に運びながら、自問自答を繰り返す。

(…いや、磯波に言った通りだ…これは艦娘のため、仕事のためなのだ…)

誰に対する言い訳なのか、それは彼自身が一番理解していた。

181名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 13:01:17 ID:ZBan1xk2
スレ汚し失礼しました。磯波ちゃんはムッツリ(確信)
だいたいこの絵のせい
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=44445779

182名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 13:44:13 ID:W.qQ8QN2
>>181

あれ?これ提督が吹雪にヤンデレルートぽい?

183名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 14:09:13 ID:pSWNxNZA
>>181
乙!磯波ちゃんエロかわいいな…ふぅ…
リンク先みたらプロフ絵の排卵がツボって腹痛い

185管理人:2014/07/25(金) 15:31:47 ID:???
下記のレスを削除、一部分修正して記載しています。
どの部分を修正したかは>>184ご本人の方しか分からないと思いますが、感想自体は問題ありません。
もしも修正前のログをとっている保管庫メンバーの方がいらっしゃれば、自分が修正した部分は削除して保管庫にログを保存するようお願い致します。

184 名前:名無しの紳士提督[sage] 投稿日:2014/07/25(金) 14:37:49 ID:.n8GJkbU
>>181


理性の欠片もない貪りっぷり、堪能いたしました…

186名無しの紳士提督:2014/07/25(金) 19:52:15 ID:z5bpVTn.
>>181
磯波ちゃんエローい!アヘイキしながら子宮直射、最高です乙

187名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 00:13:51 ID:WnwTC6sM
愛宕のエロパロとか薄い本ってだいたいセクロスに寛容なリード系お姉さんとして描かれがちだけど、そういうのに手慣れてないおぼこな愛宕もありだと思うんです

189名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 01:39:07 ID:j1ZWhzko
ここ数日、変態扶桑さんという単語が頭から離れないのですが病気でしょうか

190名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 01:51:59 ID:Q4WnMK5A
>>187
高雄がいるのです

191名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 05:10:21 ID:b/7iZju.
>>189
     (´・ω・`)
   /     `ヽ.   お薬増やしておきますねー
  __/  ┃)) __i |
/ ヽ,,⌒)___(,,ノ\


     (´・ω・) チラッ
   /     `ヽ.   
  __/  ┃  __i |
/ ヽ,,⌒)___(,,ノ\


     (´・ω・`)
   /     `ヽ.   今日からそのネタで書き始めましょうねー
  __/  ┃)) __i |
/ ヽ,,⌒)___(,,ノ\

192名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 07:59:16 ID:PTYGqQxU
扶桑姉妹はドMだと思う
おしり叩きたい

193名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 09:39:54 ID:VUvu1ht6
山城を振り向かせるにはどうすればいいのか

194名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 10:08:56 ID:ksZxMovk
純愛的には、信用と信頼と愛情をきちんと向けて扶桑にも許可をきちんととつ。
凌辱的には、扶桑を人質にとって脅して、凌辱する。扶桑さんは、まあ、部下の野郎の方々の好きにさせる。扶桑さんも一緒に楽しむけど。

195名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 10:34:13 ID:VNP3TFNs
扶桑さんをセックスジャンキーにしてから誘うに決まってるだろ

196名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 11:37:45 ID:Oke.KGyM
そら、扶桑姉様に諭してもらうしかねーでしょ
いつまでも姉に依存してちゃ駄目でしょって
しかしながら、扶桑姉様は確実に恋愛脳だから間違いなく拗れそう

後は扶桑姉様と関係持った後に扶桑姉様沈めて、慰め合いとかかなぁ
先に山城様がぶっ壊れそうだけど
シスコン組は本人もだけど、姉が提督に甘めなのばっかだから難しいね

197名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 11:58:47 ID:1n6kDr/M
>>196
自分を扶桑お姉様と思い込んだまま、提督に迫る山城とな?


「今夜も愛してください、提督……」

「違う、お前は山城だ、山城なんだ!」

198名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 12:39:04 ID:wEcPfW1E
「扶桑姉様…ああ…扶桑姉様!!」
「扶桑姉様…私は戦う!私は貴女になるのよ!」
「扶桑姉様、貴女はまぶし過ぎました!」
「扶桑姉様…私は…私は…貴女よ!」
「扶桑姉様…私は…ずっとずっと…貴女になりたかった!」
「待っていて扶桑姉様!すぐに貴女のそばに参ります!」
「扶桑姉様…これで貴女に…また会える…」
「フフフ…アハハハハハハハ!扶桑姉様!私は…私はね!貴女になりたかったのよっ!!」

なんか違和感ないような気がせんでもないな
まあこれだと扶桑が物凄く男嫌いで提督以外の男は全て消えてもいいとか言いかねんか

199名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 14:09:32 ID:VUvu1ht6
山城…強化し過ぎたか

200名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 18:06:14 ID:wEcPfW1E
いいえ、カイメラ隊の眼鏡のホモです

もし村雨が四番艦だったなら何の間違いもなく洗脳とかの強化人間ネタさせられていただろうな
(一応サード・ムラサメというキャラもいるが恐ろしくマイナー。SDクラブに載った小説のキャラだし)

201名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 19:52:32 ID:HmFWvNhU
投稿されるのみんなレベル高杉
俺はそっとtxtを消した

202名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 21:38:23 ID:n9g1dySY
>>201
サルベージしろ!!書け!!

203名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 22:04:10 ID:GxdX7XCM
>>201
ここは品評会の場じゃない、自分の妄想を形にしてぶちまけるところなのさ
よって下手くそだろうと構わん。仮に誰の琴線に引っかからなくても誰かがそれで損するわけでもないしな
あわよくば誰かを喜ばせられるかもぐらいのつもりで投下するのだ

204名無しの紳士提督:2014/07/26(土) 23:11:57 ID:ksZxMovk
まずは書け、投稿しろ。そして評価や感想などに負けずに書き続け、投稿し続けろ。それがレベルを上げる数少ない手だ。
とりあえずお前の妄想投げてみろ、と

205名無しの紳士提督:2014/07/27(日) 01:00:33 ID:kOTxnnkg
技巧に凝ったものより趣味の合う一本のほうが、より魅力的というもの
ことエロスに関してはそれは顕著なのです

206名無しの紳士提督:2014/07/27(日) 05:32:36 ID:8zfMEpH2

※賞味期限……今日のメンテまで

「賎しくも帝国海軍が戦艦の一艘に名を連ねていながら貴様、時報・放置ボイスの一つも考えておらんとはどういう了見だッ!」
「ああっ!」
 唸る拳、響く悲鳴。すわ、さる重巡ばりの中破姿を晒すかと思われた榛名だったが、基準値七十mmを誇る装甲の金剛型戦艦三番艦には、悲しいかな大したものではなかった。しかし、人は時として感情が理性を押さえつけて思考を働かせる。
「指定の期限までに考えてこなかったならば、貴様、身の振り方を考えておくんだな!」
 提督は床に倒れこむ榛名を、何か厭らしいものでも見るかのような目つきで睨んだ。吐き捨てる言葉を唱えるその同じ口が、つい先日まで、彼女の事を歎賞し褒めそやしていたとは、到底信じられなかった。
「姉さま!?」
 足音高く、提督がそこから立ち去っていくのと入れ替わるように、姉妹艦の霧島が駆け寄ってきた。
 ぶたれた(大して痛くない)頬を押さえ、項垂れる彼女の姉を、霧島は酷く不憫でいたわしく思った。この姉が、今までどれほど艦隊のために、そして、提督のために骨を折ってきたのか、それを思うと悔しさのあまりに涙が滲み、視界がかすみ、鼻水が躍り出るのだった。
「うっ……ずず、姉さま、どうして、こんな仕打ち……これではあんまりです……ずず」
「いいんです、霧島」
 そんな霧島の頬をそっと押さえ、榛名は大きく息を吐くと、一度目を瞑った。
「全ては、わたしの至らなさから。でも、かくなる上は、完璧な時報と放置アピールを、やり遂げてみせます」
「姉ずま……」
「貴方も、力を貸してくれますか、霧島?」
「もちろんです!」
 霧島の力強い返事を聞いて、榛名はその顔一杯にまで、にっこりとほほえんだ。
 綺麗な笑みだった。そこには葛藤も悲しみもなく、ただただ透明で透き通るような、それはそういう笑顔だった。
 霧島は姉のその笑顔が大好きで、だから、ふと、訊ねた。
「でも、姉さま。どうして、わたしの、時報の時に、一緒に考えてはおかなかったのですか?」
「――ああ?」

(寝ようとしたら榛名改二を知りました)

207名無しの紳士提督:2014/07/27(日) 06:48:19 ID:P6AfzQCM


でもメンテは明日です

208名無しの紳士提督:2014/07/27(日) 10:10:08 ID:QE3yJTGg
メンテかと思ってすげー焦ったじゃねぇかww

2092-683 大井:2014/07/27(日) 12:29:01 ID:XEpNpUlY
榛名は80まで育てておけば安心かな?

話変わって非エロは渋に投下してたけど気が変わったからここに投下させてくだち

2102-683 大井:2014/07/27(日) 12:29:47 ID:XEpNpUlY
「あら? 私? ……うふふっ、悪い気持ちじゃないわね。また頑張ります」

さも信じ難いと言うような問い返しに頷いてやると、大井はやっと賞賛の言葉を受け入れた。
それから夜空の下、一列に並んだ艦隊に労いの言葉、艦隊解散の号令、入渠の指示をかけ、
最後に間宮の特別製あいすくりん交換券を取り出すと、艦隊の面子の頬は目に見えて緩んだ。
一般人が口にするものとは違い、特別な効能を含む艦娘用のそれは、
その高くない生産性と安くない価格のお陰で偶にしか支給できないのだが、今回がその"偶に"だ。
今回の作戦では、昼夜戦共に被害を抑えつつ、敵艦隊を鎮圧する事ができたのだから奮発してやらねば。
凛々しさを崩した艦の面子に一枚一枚手渡していくが、先程から元気をなくしたままの者が気にかかる。
殿の援兵として任命したその六番艦が、自分の前に立ち止まる。

「…………」

赤城は、自分が差し出す券を見つめるだけで受け取ろうとしなかった。
目を伏せているつもりなのかもしれないが、
自分と同じくらいの背丈では効果もなく、眉尻や口元が落ちているのが確認できる。

「……私、これを受け取って、いいのでしょうか」

声の調子や速度も落ち込んでいた。
受け取っていいからこうして差し出しているんだがな。
しかしこの調子の艦につっけんどんな軽口で返す訳にはいかず、なるべく声を柔らかくして言葉をかける。

「いいんだよ。持って行きなさい」

「……すみません」

赤城は両手で券を受け取って頭を下げ、礼ではなく謝罪の言葉を持って目を一瞬だけ合わせた。
そして、少し離れて様子を見ていた艦の面子五人に混ざって建物の方へ帰っていく。
赤城が心配だが、大丈夫だろうか。
加賀辺りが何とかしてくれる事を祈ろう。

……………………
…………
……

2112-683 大井:2014/07/27(日) 12:30:43 ID:XEpNpUlY
建物に戻って執務を進める事にしたのだが、
一人で使う炬燵は中が無駄に広く空き、また音を発する物も机を走らせる筆と捲る書類のみ。
きちんと役目を果たし、時にこちらに喝さえ入れてくれる秘書は、明石によって修復を施されている。
この独りの静けさが逆に落ち着かず、筆は鴎のように白い海の上空を度々彷徨う。
ラジオでも持ってこようかという考えに至りかけた時、扉が音を発した。

「入れ」

「……失礼します」

入ってきたのは赤城だった。
飛行甲板や艦載機と言った艤装は外されており、海戦時よりさっぱりした格好だ。
それなのに、先程から変化が見られない顔の方は全くさっぱりしていない。
おずおずと畳に上がり、炬燵を挟んで自分と対面するように着座した。
こちらとしてはそのようなつもりはないのだが、
叱られている子供のように口を閉ざす赤城を前にして執務を続行できるほど、自分は冷徹ではない。

「……これを、お返しに」

数秒待ち、こちらから用件を引き出そうと口を開きかけたところで、赤城は一つの紙切れを差し出すと同時に口を開いた。
その紙切れとは、つい先に贈呈した件の間宮の券だった。
あいすくりんは貰ってこなかったのか。
聞けば、皆と違い海域制圧に貢献できなかったから、自分にこれを貰う資格はないと言う。
自分は持っている筆の頭をこめかみに軽く押し当ててから、炬燵の真ん中に置かれた紙切れを赤城へ押し戻した。

「……?」

赤城は、賢い艦にしか食べられないと謳う空の丼でも差し出されたかのように、首を傾げる。
別に赤城が馬鹿だという事ではなく、
頼れるお姉さんに、このように素直な仕草が合わさると、中々に魅力的だと感じただけだ。

「貰っていきなさい。義務感ではなく、私の感謝の形の一つとしてあげたいんだ」

「でも、提督から感謝されるようなことなどは」

赤城は小さく首を振る。
自分は構わずその言葉を遮った。

「いいや、赤城は普段からよく頑張っている。今回は今回で被弾しなかっただけ上出来だ。
自分の出来る範囲でなら、他にも何か労りたいが……」

艦娘が給糧艦のあいすくりん以外に喜ぶ事と言ったら何なのか。
簡単そうに思えて、いざ考えてみるとこれが中々難しい。
赤城の場合、いつも食堂で満足するだけ食べているので、食事も除外する。
筆を置いてしばらく考えてみたが、腕を組もうが炬燵の布団の模様を凝視しようが良い考えは浮かばず。

「……何か欲しい物でもあればそれを贈るのはどうか」

2122-683 大井:2014/07/27(日) 12:31:02 ID:XEpNpUlY
やや疑問形となっているモノローグを、碌に変換もせず口にしてしまうのだった。
自分からの提案なのに、赤城に丸投げしてどうするのだ。馬鹿か。
一方赤城は、瞬き一つして顎をほんの少し上げただけで、特に呆れたような様子はない。
寧ろ、先より葉書五枚程は大きく開かれているようなその目は呆れたものとかではなく、
例えるならば、飛行甲板に降ってきた牡丹餅に嬉しくも驚いているかのようで……。

「なんでもいいんですか?」

「出来る範囲内ならな」

すかさず釘を刺しておいたが、赤城はまるでその部分だけ聞こえていなかったかのように、饒舌にこう続けた。

「では、提督の膝を」

私の膝は私の物なのだが。

「今日は貸して下さらないのですか?」

この用件を持ち出される時、大人のような雰囲気を醸す赤城もまた、
この鎮守府の艦娘の一人なのだと再認識させられる。
恐らく上官として信頼されている事の顕れに間違いないと思う。
これを理由に休憩してもいいだろうと、照れを溜息で誤魔化すことにする。
筆や書類やらを置いたまま炬燵を部屋の隅にずらし、空いた部屋の中央に膝を折り曲げて座る。

「これでいいかな?」

「はい、では失礼して……」

正座で向かい合ったままの赤城は、間の抜けたように四つん這いで寄って来て、膝に寝転んだ。
それなりの重みが膝に預けられる。
垢抜けた赤城の顔をぼうっと見下ろすと、物足りなさげにむっとした顔をする。
最早恐縮した様子はなく、素直に欲を示すいつもの赤城が戻ってきたらしい。

「手……」

「……はいはい」

ここまで来ると、赤城が駆逐艦等にするそれと寸分の違いもなくなってしまうのだが、
手を頭頂部に置いて撫でてやると表す、戦いに身を束縛される事から解放されたように安らぐその顔は、何の違和感も感じる事はない。
一方の自分はと言えば、赤城のボリュームあるふんわりした髪の手触りを、
労りの気持ち百……ではなく、労り七十程、自分の楽しみ三十程の気持ちで感じていた。
鬱陶しくはない程度の厚みと、背中にかかる程の長さがある癖に、指が引っかからない事について、
ドックでどのような修復をされているのか、教えてくれた事はない。
指が引っかからない事については、自分だけでなく赤城にとっても快感のようで、
普段より三割増の小さな笑みをもって不満がないことを表明してくれる。

2132-683 大井:2014/07/27(日) 12:31:15 ID:XEpNpUlY
しばらく撫でると、すっかり安らいだのか、赤城は一人眠りの海域へと突入してしまった。
この場合、自分はどうなるのだろう。
膝を貸すと許可してしまったので、今更この頭を畳に振り落とす等あり得ないが、
睡眠時間の長い赤城――それは赤城に限った事ではないが――のために、
正座を続けるというのも楽なものではないし、何より背中を何かに預けたい。
何故自分は後先考えずに部屋の中央に座ったのだ。馬鹿だ。壁に寄りかかっていればよいものを。
これでは膝が痺れる前に、上半身が灯浮標のように落ち着きなくゆらゆら揺れ出すに違いない。
転覆しない保証もないので灯浮標以下とも言える。
釈明しておくと、肉体ではなく、精神への疲弊に耐えられるとも分からないと言う事である。
人や艦の寝顔を数時間も見続けて面白い訳がないのだ。

こんこん。

防音加工された部屋に取り残されたような、古めかしい木の扉を叩くその音が、
自分には退屈を叩き出す太鼓の音のように聞こえたのは確かだ。

「は――」

しかし寝ている赤城の手前、声を出せない。
吐きかけた息を止める。
数秒の沈黙の後、向こうが動いてくれた。

「提督? 入りますよ?」

扉を開いた者は、大井であった。
長いようで短かった明石による修復が終わったらしい。
さて、どう説いたものか。
普通に説いてもいいが、以前に他の子にこういった事をして欲しくないと明かした大井が何と言うか。
大井は不服そうに顔をぶす、と歪めたが、状況を察したのか大きな声を飛ばす等はしなかった。
大井は靴を脱ぎ、行儀良く一旦背中を見せて靴を揃えてからこちらへ歩み寄る。
きっと用事があって来たのだから、この光景を目撃したところで退室するには至らないだろう。
そうだ。大井はそもそも秘書だ。
秘書だから執務を片付けにでも来たに違いない。
なのに、隅の炬燵には目もくれず、また赤城や自分の横を通り過ぎ、
座るような衣擦れが聞こえたので何をするかと思えば、背中に暖かな重みがゆっくりと預けられる。
背中の感触を通じて、どうやら横向きに顔や体を預けているらしい事が分かった。
大井の耳が直に自分の本音を吸い取ろうとしているようで、少しだけ警戒心が働く。
最初は本題に入らずして意思疎通を試みる。

「……用事があったんじゃないのか?」

「用事がないと、来ちゃ駄目なんですか?」

「いや……」

執務を片付けるつもりでもなかったらしい。
これはこれで嬉しい気持ちがなくもないが、大井の顔色を伺いたい気持ちがまだ大きい。
質問に質問で返すところなど、不貞腐れているような調子が見えるから少し心配だ。

2142-683 大井:2014/07/27(日) 12:31:40 ID:XEpNpUlY
「明石に手当てはしてもらったんだな?」

「してもらいましたよ? もっと長い方がいいですか? ドックで寝てた方がよかったですか?」

面倒だなあ……。
しかしこんな調子でも声量は抑えられていて、赤城に配慮しているとも伺える。
妙なギャップに少し笑いそうになってしまうが我慢。

「すまん、元気のない赤城に何かしてやろうとしたら、その……」

「分かってますよ。提督はそれに付け込んで色んな子としてるんですよね?」

なんと人聞きの悪い物言いだ。
聞きようによっては、自分が下衆でヤリチンの最低野郎になってしまう。
結局、中々に大井は納得してくれないらしく、下手に出るしかない。

「付け込んじゃいないが、ごめんな……」

「……ふふっ」

しかし、突如として大井は態度を翻す。
私の心に染みるよう、静かに、語り始めた。



「多分ですけど、この鎮守府にいる皆、根っこのところでは同じ事考えてます」

「"慕っているこの人の役に立ちたい"って……」

「だから、役に立てなかったと思ったら、悲しみます」

「赤城さんも、私も……」

「艦娘は普通の船よりは強いですけど、無敵じゃないのは、分かってますよね?」

「提督は、戦争の指揮だけじゃなく、艦の調子を整えるのも重要な役割でしょう?」

「そのやり方は鎮守府毎に異なるでしょうけど、提督のやり方は、皆好きです」



「だから、提督は私のモノですけど、今は赤城さんに貸してあげるんです」



「……私を責めて遊ぶのは面白かったか?」

「あら? 何の事でしょう?」

2152-683 大井:2014/07/27(日) 12:31:52 ID:XEpNpUlY
遊ばれていたという訳か。全く。
ところで大井でない誰か、答えてくれ。
こんな状況でも他者に配慮できる大井の寛容さに感動するか、大井の"私のモノ"発言にゾクゾクするか、
ここではどちらの反応をするのが正しいのだ。
しかし答えてくれる妖精は、生憎自分の頭の中には飼っていない。
自分なりにそれらを纏めて引っくるめて簡潔に言葉に表すと、こうだ。

「……大井の"愛してます"で私の調子も整えて欲しいよ」

「明石さんに頭の修理をしてもらったらどうです?」

ひどいな。

「……赤城さんの調子を整えてあげたら、言ってあげなくもないわね」

なるほど、要するに数時間このままでいろと。

「執務は私が代わりに片付けてあげてもいいですよ?」

いや、いい。
やらなくていいからこのままでいてくれ。

「え……」

大井?

「……あ、はい、分かりました」

「もう、艦に調子を整えてもらうなんて、駄目な提督です……ふふっ」

2162-683 大井:2014/07/27(日) 12:32:03 ID:XEpNpUlY
大井に対する警戒心なんてものは、とっくに消えていた。
大井の器の大きさに感謝、である。
自分に寄りかかる大井、大井に寄りかかる自分、互いに体を預ける重さが釣り合ったので、
これなら数時間はこのままでいられそうだ。
無垢な赤城の寝顔と、背中で呼吸し体温を主張する大井の存在で安らぎ、口を開かなくなっていた。
執務室には、赤城の寝息、自分と大井のゆっくりとした息遣いだけが響く。
手持ち無沙汰に赤城の頭を撫で続けていると……。

「……ぁ、ていとく……」

赤城はまどろみの中、うっすらと目を開かせた。

「提督……なら……運命の……」

索敵に長けている空母とはいえ、こんな状態で私の背中の大井に気づく筈がなく、
断片的にしては意味深長な寝言を残して、赤城はまたも瞼を閉じてしまった。

「……提督」

大井もこれを聞き逃さなかったのか、暫く黙っていたのに声を発する。
その呼称の抑揚は、言葉尻で明らかに下がっていた。

「調子を整えるのと、色目を使うのは別って、分かってますか?」

「私は何もしてないよ……」

寝言とは、他者に聞かれたら多大な波紋を呼ぶものだと、改めて認識。
寝言に返事をしてはいけないという迷信まである程だ。

「はあ……」

その大井の溜息には、一体どのような気持ちが込められているのか。
目の前でゆったりと寝息を立てる赤城は勿論、自分にも知る由はなかった。



「提督は私のモノだってこと、忘れちゃ駄目ですよ……」

2172-683 大井:2014/07/27(日) 12:33:42 ID:XEpNpUlY

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「――督、提督」

「はっ……」

緩く肩を揺すられて、自分は慌てて目を覚ました。
脳が気だるい中、ぼやけた視界を指で擦ったり、目頭を押さえて何とか現実に回帰する。
少し責めるような顔が姿が、炬燵右側にあった。

「しっかりしてください。まだお昼過ぎです」

「すまん」

大井の言う通り"まだ"なんだな。
さっさと夜が来ないものか。

「このまま夜になっても、執務は終わらないの、分かってますか?」

分かっている。
それと、ペン先を人の顔に差し向けるのは危ないからやめなさい。



昼に裕福な食事をすると、食欲は満たされるが、代わりに睡眠欲を掻き立てられるのは、何とも解せない事だ。
加えて、朝の目覚めがすっきりしない程度に普段より睡眠時間を削った今日は、中々身が入らなくて困りものである。
昨日自分の膝で寝た赤城は結局日付が変わる前に起き、私には礼を、大井には畏まって謝罪して自分の寝室に戻って行った。
その後残りの執務に追われた結果がこれだ。
しかし自分で言い出した事なので、この事で赤城を恨む気はない。
幾つかの書類に目を通し、赤城の、間宮券配布頻度向上願いの旨が書かれた申請書に却下の印と理由を記入、
する途中でまたも自分の意識は落ちる。

「提督。起きないと二十発、撃ちますよ」

「はっ……」

気がつけば、赤城の申請書の下辺りを、意味の分からない線が無秩序に走っていた。
手が自分の制御を離れて、文字の尻辺りから勝手に動いたらしい。

「ああもう、何やってるんですか。……」

その申請書を取り上げ、急に黙り込んでじっと見つめる大井は、一体何を考えているのだろうか。
欠伸を出す愚かな口を手で覆い隠してから、大井に問う。
何処かおかしな記述でもあったか。

「いえ、赤城さんはやっぱり危ないと思っただけです」




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