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【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ13 (避難所2)
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(五)
翌朝。
何らの奇異もない、至っていつも通りの鎮守府の朝。調理場の匂いが、一日の始まりを告げていた。
「あ、いたいた。加賀さーん」
鎮守府食事処の長脚台の隅、他の艦娘から若干の距離を置いての朝食中に背後からいきなり抱きつかれた結果、
加賀は左手に持った白飯盛りの茶碗に不可抗力で思い切り顔を突っ込むこととなった。
「…赤城さん。今朝は随分と元気な様子ね」
赤城とは対照的に感情表現の苦手なはずの彼女は茶碗から憮然とした表情を持ち上げ、非難を込めて彼女を軽く
睨みつける――が、赤城はそれを至近距離で平然と受け止め、隣いい?などと聞いてくる。
「どうぞ」
「ありがと。間宮さん、いつもの大盛りね〜」
赤城の軽やかな声が、食事処に響き渡る。以前と全く同じ、気軽さと優しさの奥に凛とした強さを感じる、加賀
の好きだった彼女の声。
「どうやら完全復活したみたいね」
「うん。心配かけてごめんね、もう大丈夫」
心配なんかしていないわ、と右隣りの椅子に着席した赤城のほうも見ず、抑揚のない地声で加賀は続ける。
「二航戦や五航戦の娘の前で、無様な姿は見せないで欲しい。それだけよ」
済ました顔で味噌汁など啜る。何故だろう、今日のは久々にとても美味しい。
「ええ。私たちは栄誉ある一航戦だものね。提督とは、ちょっと恥ずかしいことになっちゃっていたけれど…」
「関係を精算する気になったのなら、手伝うから言って頂戴」
「いいえ。私が元気になれたのは結局、提督のお陰なの。提督ともっとずっと一緒にいたい。今は心の底から、
本気でそう思ってる」
折角、気を効かせて小声で訊いたというのに。食堂にいた何人かの好奇の視線を瞬時に集めたことを本人以上に
感じつつ、加賀は思わず溜め息をつく。
「あの男は天性の浮気性よ。にも関わらず金剛さんに雷さんにと好敵手も多いわ」
「知ってる。――諦めさせたい?加賀さんは」
私の答は変わらない、と加賀は言った。
「貴女の選んだ航路を援護するわ。出来ることがあったら何でも言って頂戴」
かがさーん、と戯けて感極まった風に再び抱きついてきた親友を今度は右手で的確に阻止しつつ、加賀は僅かに
――本当に微かな――安堵と満足の笑みを浮かべていた。
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