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('A`)はドクトラセブンのようです
1
:
名無しさん
:2018/07/27(金) 13:30:00 ID:2b9l/F6s0
第一話『侵略〇―チューバ―』
地球は狙われている
今、宇宙に漂う幾千の星から
恐るべき侵略の魔の手が
( ^Д^)「はーい!地球のお猿さんたち!」
( ^Д^)「話題の〇―チューバ―、プギャー星人だよ!」
( ^Д^)「今日も地球侵略のための動画をうpするぜ!」
( ^Д^)「というわけで今話題のゲーム、チェーン・ソウ・デスマッチPC版やっていきたいと思います。」
このチェーン・ソウ・デスマッチとは非対称対戦ホラーゲームである。
一般市民4人犯罪者1人に分かれ、一般市民は時間内にマップから脱出、犯罪者は逃げられないように一般市民を痛めつけて捕まえるゲームだ。
139
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:29:50 ID:JrSZlQPY0
ξ゚⊿゚)ξ「百万パワー+百万パワーで二百万パワー!」
(;'A`)「!」
ξ゚⊿゚)ξ「いつもの二倍のジャンプで二百万×2の四百万パワー!」
そう言いながら天井ぎりぎりまでジャンプする。
ξ゚⊿゚)ξ「そして!三倍の回転を加えれば四百万×3の…ドクオお前を超える千二百万パワーだぁ!」
(;'A`)「どういうことなの???」
ツンヌが光の矢となって二刀流スクリュードライバーをドクオめがけて放つ。
寸前のところで少し軌道が変わり、ドクオの左頭部のただでさえ薄い髪の毛をごっそりそぎ落とす程度で済んだ。
(; A )「あ…あぁ……」
ξ ⊿ )ξ
(;^ω^)「二人とも大丈夫か?!」
二人のもとに駆け寄る。
どうやらツンヌは力を使い果たして気絶しているようだ。
140
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:30:23 ID:JrSZlQPY0
爪;'ー`)「なんということだ。」
呆然と立ち尽くす。その時のだ。
_
( ゚∀゚)「隊長!検査の結果が出ました。」
ジョルジョとギコが戻ってきた。
(;゚Д゚)「「うぉ!なんだこりゃ?」
_
( ゚∀゚)「どうやらあの首輪には一部の人間に作用する洗脳装置になっていたようです。」
爪'ー`)「なんだと!!」
_
( ゚∀゚)「その一部の人間というのが猫好きというわけです。」
爪'ー`)「しかし一体だれがこんなことを。」
(,,゚Д゚)「出所も判明しました。○○ペットショップのみで販売されているそうです。」
爪'ー`)「よし、ブーン、ギコ、ジョルジョはそのペットショップに急行してくれ。」
_
( ゚∀゚)(,,゚Д゚)( ^ω^)「了解。」
141
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:30:59 ID:JrSZlQPY0
爪'ー`)「ドクオは……。」
そっとドクオの肩に手を置く隊長。
爪'ー`)「いいかドクオ。男という生き物はな、苦労や辛い思いをした分だけ薄くなるんだ。」
爪'ー`)「だがそれはそいつがどれだけ頑張ってきたという勲章なのだ。」
爪'ー`)「誇りに思うんだ。」
(; A )「……。」
爪'ー`)「……。」
爪*'ー`)「プー!クスクス!」
爪*'ー`)「すまんドクオ、そこで休んでいろ。俺はツンヌを医療室まで運ぶ」
そうしてドクオを置いてみな作戦室を後にした。
(; A )「…い。」
(#'A`)「絶対に許さない!」
懐からドクトラアイを取り出す。
∞⊂('A`)
(∞)「デュワ!」
142
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:31:31 ID:JrSZlQPY0
ドクトラセブンに変身してブーン達より先にペットショップにたどり着く。
(#'A`)「貴様らのくだらん侵略作戦はばれている!さっさと姿を現せ!!」
ドアを思い切り開け怒鳴り込む。
( ω )「ほぅ。もう我々の作戦を見破るとはなかなかやるな。」
('A`)「き、貴様は?!」
( ФωФ)「私は猫星人のロマネスクだ。」
見たまんま猫の星人が店の奥から出てきた。
( ФωФ)「やれやれ、猫好きな人間どもを我々猫星人の奴隷に洗脳して地球を征服してやろうと思ったんだがな。」
( ФωФ)「明るみになったのなら仕方ない、力ずくで地球を侵略してやろう。」
( A )「プ……。」
( ФωФ)「ん?」
143
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:32:06 ID:JrSZlQPY0
('∀`)9m「プギャーー!!!」
('∀`)「やっぱり猫の仕業だったかwww!俺にはっ最初からわかってたからねぇwww!!」
('∀`)「やっぱ猫ってクソだなwww地球を侵略しようなんてクソの極みwww」
('∀`)「猫派が敗北することなんてわかってたことだけどwww」
('∀`)9m「おい!猫派の連中!!これからは犬派の皆様に頭下げて生活しろよ!!」
('∀`)「いや本当、こんなクソみたいな生物好きになるとかないだろwww」
('∀`)9m「プギャーー!!!」
( ФωФ)「なんだこいつ。」
('∀`)「くせぇwwwくせぇwww猫とかくせぇwww」
▼ ェ ▼「なんだ騒がしいようだな。」
(;'A`)「だ、だれだ!」
店の奥からまた声がした。
144
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:32:47 ID:JrSZlQPY0
▼・ェ・▼「私は犬星人のビーグル。」
見たまんま犬の星人が出てきた。
▼・ェ・▼「だから言っただろうロマネスク。犬の首輪に洗脳装置を仕掛けるべきだと。」
( ФωФ)「ふん。結果は変わらん。」
▼・ェ・▼「これからは我々犬星人がのこ地球侵略の指揮をとろう。」
▼・ェ・▼「地球人どもは一人残らず我々の食料にしてやる。」
(;'A`)「あ…あぁ……」
( ФωФ)「それはいくら何でもやりすぎだ。地球人にも我々と同水準の知能を持った者もおるだろう。」
( ФωФ)「少しくらいは対等な立場の者を作るべきだ。」
▼・ェ・▼「何を馬鹿なことを。こんな未開の星にそんな知能を持つやつなどおらん。すべて食料にしてやるべきだ。」
( ФωФ)「まったく貴様は野蛮すぎる。」
(; A )「……だ」
▼・ェ・▼( ФωФ)「ん?」
('A`)「嘘だこんなのウソに決まっている……。」
ブツブツと独り言を言いながら頭のアイス・ラッガーを手に持ちゆっくりと近づく。
145
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:33:23 ID:JrSZlQPY0
▼・ェ・▼「さてまずはこいつをどう処分してやるか。」
( ФωФ)「まあ待て。異星人同士まずははなs
ドスッ
アイス・ラッガーがロマネスクの腹に突き刺さる。
(;ФωФ)「うぐぅ!」
ドスッドスッドスッ
何かしゃべりながら何度も刺し続けるドクトラセブン。
▼;・ェ・▼「お前落ち着け!」
バッとロマネスクとドクトラセブンの間に入るビーグル。
(;ФωФ)「す、すまないビーグル。」
▼・ェ・▼「気にするな。」
普段は仲が悪いこの二人は実はまっとうなライバル関係でいつも切磋琢磨してきた中なのだ。
▼・ェ・▼「とりあえず貴様はおちt
ドスッドスッ
▼;・ェ・▼「がぁ!」
('A`)「これは夢。夢だ。」
ブツブツ言いながら二人をメッタ刺しにする。
▼;・ェ・▼(;ФωФ)「ちょっと待って……」
ギャァァァァ
146
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:33:51 ID:JrSZlQPY0
十数分後
ヴィプトラ警備隊の三人が到着する。
( ^ω^)「いいか二人とも、これから敵の本拠地に行く。」
( ^ω^)「警戒を怠るなよ!」
(,,゚Д゚)「まかせろ!」
_
(;゚∀゚)「よ、よし、やるぞう……。」
腰の光線銃構えてペットショップに突入する。
( ^ω^)「全員手を上げろ!!」
( ^ω^)「!!」
▼ ェ ▼( ω )
そこには二体の星人が息絶えていた。
二人とも鋭利な刃物で切り刻まれていた。
_
(;゚∀゚)「な、何があったんだ?」
(,,゚Д゚)「仲間割れでも起こしたか?」
その後の調査でこの二体が今回の事件の首謀者であることが分かった。
そして仲間割れを起こして共倒れという結論に至る。
147
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:34:17 ID:JrSZlQPY0
ξ゚⊿゚)ξ「かぁー。なんだかねぇ今回の事件。」
(,,゚Д゚)「ん?どうした?」
ξ゚⊿゚)ξ「猫の星人と犬の星人が今回の犯人だなんてね。」
ξ゚⊿゚)ξ「犬の星人だけならよかったのに。」
_
( ゚∀゚)「いいかいツンヌ。猫か犬かどちらか一方じゃなくて自分の好きな方の好きなとこだけ見ればいいんだ。」
_
( ゚∀゚)「それでたまにはもう片方のよさそうなところを見てあげればいつか分かち合えるはずさ。」
ξ゚⊿゚)ξ「チッ」
('A`)「優柔不断ヤローが。」
_
(;゚∀゚)「え?」
('A`)(クソ、ツンヌに毛をそぎ落とされてからついさっきまでの記憶がない)
('A`)(なんという失態だ)
('A`)「まあいい。ツンヌ!いずれこの決着はつけてやるぞ!」
ξ゚⊿゚)ξ「いいだろう。いつでもかかってきな。」
( ^ω^)「ふぅー。パトロール行ってきました!」
爪'ー`)「ご苦労。」
148
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:34:40 ID:JrSZlQPY0
爪'ー`)「だがその荷物は何だ?」
( ^ω^)「いやー途中で腹減っちゃってお菓子買って来ました。」
( ^ω^)「どうぞ隊長。」
そうやってみんなに配りあとはドクオとツンヌのみとなった。
( ^ω^)「あと二つ、好きな方取ってくれ。」
そう言ってきのこの山とたけのこの里を見せる。
('A`)「おいおいブーン!そんなの一択だろ!」
('A`)「なんできのこの山と豚のえさが一緒の扱いなんだよ!」
ξ゚⊿゚)ξ「テメーその面だけじゃなくて舌もイカレてんのかよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「きのこの山とか正気か?」
ξ゚⊿゚)ξ「病院で治療してもらって来いよ。その顔面も一緒に。」
('A`)「はー、このお嬢さんは少数派ということで喧嘩を売ることでしかアイデンティティを証明できないとは。」
('A`)「なんと哀れな少女でしょうか。」
('A`)「救いの手を差し伸べてあげましょう、これをお食べなさい。」
149
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:35:02 ID:JrSZlQPY0
ξ゚⊿゚)ξ「宗教じみたことやり始めやがって。」
ξ゚⊿゚)ξ「こんなゲロ以下のものにすがらないといけないなんて、きのこの山好きはなんと救いのない人種だ。」
ξ゚⊿゚)ξ「あの世で後悔してろ。」
(#'A`)「ジョルジョ!言ってやれ!!」
_
( ゚∀゚)「うーむ、俺どっちも好きなんだが。」
_
( ゚∀゚)「気分次第で食べ分けるとかどう?」
ξ#゚⊿゚)ξ「カァーッぺッ!」
(#'A`)「優柔不断ヤローが!」
_
(;゚∀゚)「……。」
爪*'ー`)「俺はアルフォードが好きだよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「聞いてねぇよ。」
('A`)9m「部外者は黙ってろ。」
爪;'ー`)「……。」
(,,゚Д゚)「アホらし。」
( ^ω^)「まったくだ。」
第五話『あなたはどっち』
終わり
150
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 11:35:42 ID:JrSZlQPY0
今回は以上です。
いつもコメントなどありがとうございます。
151
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 13:19:57 ID:CZKPJAoU0
ツンクズな上に猫派でタケノコ派とかもう救いようねぇな
乙
152
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 15:18:24 ID:kIJ2LV5k0
対立煽りはマジ害悪
153
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 15:43:58 ID:vVEPKwfc0
おつ
あれ?ドクオ何気に強くなってね?
敵二体を一方的に殺戮してるし
154
:
名無しさん
:2018/08/19(日) 23:20:39 ID:Xi32j1XY0
>>152
でもキノコってあんまり美味しくないよね
ビスケットにチョコ乗せただけだしタケノコと違って他でも食べられる味
タケノコ味はタケノコでしか得られない唯一無二のもの
そこが大きく違うね
155
:
名無しさん
:2018/08/20(月) 18:28:50 ID:hBgG6YBw0
ドクオがサイコ過ぎる
乙
156
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:19:55 ID:D/8q.6A.0
第六話『隣人は宇宙人』
俺の名前は佐藤裕也。
四月からVIP大学に入学したばかりの大学生。
実家は田舎も田舎な地方の港町。周りに遊べるところもないつまらない街だ。
そんな田舎が俺は嫌いだ。だから地元の友達を置いて一人で都会に出てきた。
奨学金を貰いバイトをすれば一人暮らしでも十分だと思っていたが、結局親からの仕送りが必要だった。
本当は嫌だったがオヤジに頭を下げて仕送りをしてもらう。
親父は最後まで俺の大学進学に反対した。どうも俺に跡を継がせて漁師にしたいらしい。
ダメだの一点張りだ、どうしてダメなのか一切言わない。本当に面倒な奴だ。大っ嫌いで仕方ない。
こんな田舎の港町で一生を終えるなんて御免だ。
そう言った反対を押し切って俺は今、都会にいる。
都会はいい。ここに何でもある。そして常に時代の最先端を行っている。
Fラン大学ではあるが来たかいがあった。
157
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:20:20 ID:D/8q.6A.0
友達A「なんだピャー、お前この後の講義ちゃんと出るのか?」
(`ェ´)「ああ、やっぱこういうのはちゃんと出ないと。」
友達B「じゃぁ俺たちの分も出席用紙に名前書いといて。」
友達C「お前何気にまじめ君だよなwww」
(`ェ´)「まかせとけ。」
友達A「よろしくー。」
そう言って友人たちは講義をサボり遊びに出て行った。ピャーというのは俺のあだ名だ。
確かに次の講義は数回サボったところで単位を落とす恐れはない。
それどころか出席用紙に名前さえあれば課題もなくそれだけで出席扱いになる。名前だけ書いて教室を抜け出す奴もよくいる。
たとえ役に立たないような講義でもしっかり出るべきだろ。そう思いながら渋々みんなの名前を書く。
(`ェ´)「はぁ。」
大学に入って友達はできた。
だがそれは何となく表面だけの友達のような気がした。
確かに一緒にいて楽しいがいざって時にみんなは俺のことを助けてくれるのか、不安になるときがある。
(`ェ´)「今日の講義はこれで終わりか。」
158
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:20:44 ID:D/8q.6A.0
一人寂しく大学を後にして近場のバイト先のホームセンターに向かう。
そこで品出しやレジなどのバイトをしている。平日は毎日夕方から閉店まで。土日はどちらか一日。
その日のバイトが終わりアパートまでの帰路に就く。時間にして8時過ぎ頃だ。
(`ェ´)「今日はちょっと早いな。」
(`ェ´)「コンビニで時間をつぶすか。」
近くのコンビニに入りすでに一度読んだことがある漫画雑誌をもう一度読む。
チラリと時計を見ると二十分ほど経っていた。頃合いの時間だな。
時間をつぶしていたのは理由がある。毎日この時間にアパートに着く。これが狙いだ。
そこそこ古いアパートに着く。二階建ての計六部屋。ここの二階真ん中の部屋が俺の住んでいるところだ。
鉄の階段を上がると手前の部屋で一人の女性がドアを開けようとしていた。
(*`ェ´)「こ、こんばんわ!」
どもりながら挨拶をする。
ζ(゚ー゚*ζ「あら、こんばんわ佐藤くん。」
159
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:21:29 ID:D/8q.6A.0
そのとても美しい女性は西川デレさんだ。近くの花屋さんで働いているらしい。
にこりと笑いながら挨拶をしてくれる。
こんなきれいな人がお隣で何と幸せなことだろう。
(*`ェ´)「毎日こんな時間までお仕事、お疲れ様です!」
ζ(゚ー゚*ζ「フフ、ありがとう。」
ζ(゚ー゚*ζ「でも佐藤くんも大学にアルバイトにで毎日大変でしょ。」
(*`ェ´)「いえ、毎日が楽しいんでそんなことないです!」
ζ(゚ー゚*ζ「元気があって羨ましいな!私も頑張んないとね!」
ζ(゚ー゚*ζ「それじゃぁおやすみなさい。」
(*`ェ´)「はい!おやすみなさい!」
お互い自分の部屋に入る。
毎日どんな嫌なことがあってもデレさんと会話できればすべてが吹き飛ぶ。
(*`ェ´)「はぁ。」
デレさんって彼氏さんとかいるのかな?そんなことばかり気になってしまう。
だが気になることはもう一つある。もう一つのお隣さんだ。
ここに引っ越してからまだ一度も会ったことがないのだ。
160
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:21:58 ID:D/8q.6A.0
表札には『宇宙 人』とだけ書いてある。どう考えても怪しさMAXだ。
だがデレさんは何度も会っているそうでいい人だという。
男の人らしいがいったいどんな人なのだろうか。本当に宇宙人ということはないな。
流石に同じアパートで宇宙人が別々に部屋を借りるということはないだろう。
というのも実はこの部屋は前の借りていたやつが地球を侵略に来ていた宇宙人だったらいい。
そのおかげでこの部屋は家賃が一万円で済んでいる。だから流石にまたということはないだろう。
そんな日が何日か続いたある日のこと。
その日は珍しく、いつもの時間だがデレさんがいない。
今日は仕事が長引いたのかな?そんな日もあるだろう。
そう思いながら自分の部屋のドアに手をかけると奥の部屋で音がした。
(`ェ´)「あ、どうもこんばんわ。」
どうやらお隣さんがいたようなので挨拶をしておく。
どんな人なのだろうと目を凝らしてそちらの方に目を向けた。
≫(‘♀’)≪「どうもこんばんわ。」
返事を返してきたそれはチョウチンアンコウの宇宙人だった。
(`ェ´;)「ファッ!?}
あまりの出来事で身動きが取れない。
なんとかヴィプトラ警備隊に連絡しなくては……。
161
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:22:39 ID:D/8q.6A.0
≫(‘♀’)≪「どうしたんだ?大丈夫か君?」
そう言いながら近づいて来る宇宙人。
ビビって声すら出ない。
(`ェ´;)「ひぃ…くるなぁ……」
そんな時、誰かが階段を上がってくる音がした。
デレさんだった。
ζ(゚ー゚*ζ「こんばんわ佐藤くん。あら、人さんもいるじゃない。」
≫(‘♀’)≪「ああ、デレさんこんばんわ。」
(:`ェ´)「へ?」
≫(‘♀’)≪「急にこの子が固まってしまってね。どうしたもんか。」
ζ(゚ー゚*ζ「フフ、それは人さんを始めて見た人はそうなりますよ。」
(:`ェ´)「???」
それからデレさんから説明を受けた。
どうやら宇宙(ウチュウ)人(ジン)と名乗る宇宙人は故郷の星を失い宇宙難民となって、たまたまこの地球を見つけたらしい。
そしてこの地球を第二の故郷として暮らしているらしいのだ。
(`ェ´)「そんなのウソに決まってるじゃないか!」
声を荒げて訴える。
侵略者がはいそうですというはずがない。
そうやって地球に侵入して侵略作戦を開始するに決まっている。
162
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:23:02 ID:D/8q.6A.0
ζ(゚ー゚*ζ「私は少し前にある宇宙人に助けられたことがあるの。」
ζ(゚ー゚*ζ「だから全ての宇宙人が敵ではないことを知ってる。」
ζ(゚ー゚*ζ「その宇宙人と人さんは同じ感じがするの。だから私は人さんを信じるよ。」
まったくもって根拠のない話だ。
もし違ったらどうするのだろうか。
でもデレさんがいうなら……
(*`ェ´)「デ、デレさんがいうなら俺も信じるよ!」
ζ(゚ー゚*ζ「ありがとう佐藤くん。」
≫(‘♀’)≪「……。」
≫(‘♀’)≪「すまないねぇ佐藤くん。こんな魚臭い隣人だけどよろしく頼むよ。」
(`ェ´;)「は、はい……。」
≫(‘♀’)≪「……。」
ζ(゚ー゚*ζ「それじゃぁ二人ともおやすみなさい。」
そう言ってデレさんは自分の部屋に入っていった。
163
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:23:38 ID:D/8q.6A.0
得体の知れない奴と残されてしまった。
デレさんの手前信じるとは言ったが正直どうも……
≫(‘♀’)≪「なあ佐藤くん。」
(`ェ´;)「な、なんです?」
≫(‘♀’)≪「君もデレさんのことが気になるのかい?」
(`ェ´;)「え?!い、やそんなことは……」
慌てて否定する。なんでそんなことがわかるのか。
≫(*‘♀’)≪「実はお恥ずかしながら私もデレさんのことが……ね。」
≫(*‘♀’)≪「あんな美しい女性はこの宇宙でもそうはいないよ。」
(`ェ´)「あんた宇宙人だろ?人間に欲情すんなよ。」
≫(‘♀’)≪「種族を超えても愛というのはあるのだよ。」
(#`ェ´)「デレさんには指一本触れさせないぞ!」
≫(‘♀’)≪「ハハハ、やはり気があるんじゃないか。どうやら私たちは同じ価値観の同士じゃないか。」
≫(‘♀’)≪「さて、私も今日はもう寝るとするよ。おやすみ。」
(`ェ´;)「……。」
こうして俺と奇妙な隣人との生活が始まった。
164
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:24:06 ID:D/8q.6A.0
人さんは料理がすごくうまくてよく晩飯の時にはご厄介になった。とくにアンコウ料理が得意ようだ。
そこにはデレさんも来てよく三人で食事をした。
その時に人さんとは良く話した。人さんのことについて。
(`ェ´)「なあ人さん、そろそろ本当の名前を教えてくれよ。人ってのが本名じゃないだろ?」
≫(‘♀’)≪「教えてもいいけどどうせ発音できないぞ。」
≫(‘♀’)≪「いいかい、私の本当の名前は『―――』っていうんだ。」
(`ェ´)「???」
(`ェ´)「いまなんて?」
≫(‘♀’)≪「だから言ったろ人間には発音できない言語だから。」
そんなことから
(`ェ´)「人さんの星ってどんな星なの?」
≫(‘♀’)≪「星のほとんどは海に覆われていたけど、この地球よりはるかに進んだ文明を持っていたよ。」
ζ(゚ー゚*ζ「やっぱり海の中で生活してたんですか?」
≫(‘♀’)≪「そうだね。陸でも生活できるんだけどやっぱり海の中が落ち着くな。」
(`ェ´)「じゃぁ地球でチョウチンアンコウを見たらびっくりしたでしょ!しかも地球人は食べるし。」
≫(‘♀’)≪「いや、私の星でも地球と同じように魚のチョウチンアンコウはいたよ。」
(`ェ´)「なるほど、こっちで言う人間とサルみたいなもんか。」
≫(‘♀’)≪「まぁ、地球のように食用にはできなかったけどね。」
ζ(゚ー゚*ζ「え、それだとこっちに来て食べるようになったんですか?!」
165
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:25:01 ID:D/8q.6A.0
≫(‘♀’)≪「ハハハ、それが私の星では地球のように国がいくつも別れておらず、一国だったんだがチョウチンアンコウを食べる食べないで国が割れてね。」
≫(‘♀’)≪「長年それで戦争が続いたものだよ。最終的に和解してまた混乱が起きないようにその手の議論が禁止されたけどね。」
ζ(゚ー゚*ζ「何だか変な話ですね。」
(`ェ´)「おいおい、進んだ文明のくせにだいぶアホなことで争ってんじゃん。」
≫(‘♀’)≪「本当、あいつも食べておけば死なずに済んだのに。」ボソッ
(;`ェ´)「え?」
≫(‘♀’)≪「まぁそれが8百億年続いた私の星の汚点ではあったけどね。」
(`ェ´)「8百億年??」
(`ェ´)「宇宙が誕生したのは百億年くらい前じゃなかったか?その前に星があるわけないでしょ人さん。」
≫(‘♀’)≪「ハハハハハ」
≫(‘♀’)≪「それは地球の化学が全然進んでいないからだよ。」
≫(‘♀’)≪「我々の文明の研究では数百兆年前だと考えられていたよ。」
(;`ェ´)「数百兆年前って…」
ζ(゚ー゚*ζ「何だか気が遠くなりそうな数字ですね。」
≫(‘♀’)≪「それも確かではないんだけどね。」
≫(‘♀’)≪「宇宙には寿命が数十億あるような宇宙人もいるんだ。そもそもが一番発達した文明の星ですらこの宇宙のことはほとんどわかっていないんだ。」
(`ェ´)「なんだよそれじゃぁ地球の馬鹿にしてるくせに大差ないじゃないか。」
166
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:25:36 ID:D/8q.6A.0
≫(‘♀’)≪「そうなんだよ。この宇宙のほとんどの星は自分達こそが一番だと思っている。」
≫(‘♀’)≪「だから自分たちより遅れている文明は未開な星だとあざ笑い、進んでいる星にはほんの少し先にいるからっていい気になるなって嫉妬する。」
≫(‘♀’)≪「そんな物なんだ。」
ζ(゚ー゚*ζ「……。」
(`ェ´)「……。」
≫(-♀-)≪「私の星もそうだった。自分たちの星が滅ぼされるはずがないと思い込んでいた。」
≫(‘♀’)≪「宇宙連盟でもそれなりの地位についていたからね。」
≫(‘♀’)≪「ところがある日、メテオールというすさまじいエネルギーを秘める鉱石が大量に埋蔵されているという調査結果が出たんだ。」
≫(‘♀’)≪「そのメテオールって代物が大量に保有したものがこの宇宙を制すようなものでね。」
≫(‘♀’)≪「自称宇宙の正義の味方や宇宙連盟の星々が私たちの答えも聞かず星を解体し始めたんだよ。数日もかからなかったかな。」
≫(‘♀’)≪「あっという間に星が粉々さ。急すぎて人口の一割も脱出できなかったよ。」
≫(-♀-)≪「……。」
ζ(゚ー゚*ζ「人さん……。」
≫(‘♀’)≪「笑ってしまう話があってね。結局調査結果は間違っていてまったくメテオールは埋蔵されていなかったんだよ。」
≫(‘♀’)≪「ハハ、笑っちゃうだろ。自分たちは高度な文明を持っているってふんぞり返っていたらある日突然滅ぼされて。」
≫(‘♀’)≪「この通り宇宙難民さ。」
(;`ェ´)「ま、まぁ命があって何よりじゃん…。」
167
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:25:58 ID:D/8q.6A.0
≫(‘♀’)≪「この星に来るまでも大変だったよ。」
≫(‘♀’)≪「宇宙難民ってのはどの星も扱いが厳しくてね。受け入れられても一生監視がつくし種を増やすことは許されないんだ。」
≫(‘♀’)≪「一人でも逆らえばみんなまとめてお陀仏さ。」
ζ(゚ー゚*ζ「そんなひどい!」
≫(‘♀’)≪「それが宇宙では当たり前なんだよデレさん。みんな侵略者だと思っているからね。」
≫(‘♀’)≪「受け入れる理由もただ単に自分たちがどれだけ寛容かをアピールするためさ、優しさからじゃないんだ。」
≫(‘♀’)≪「だから助けたつもりじゃないんだ。」
≫(-♀-)≪「そうやっていろんな星を渡り歩いてここを見つけたよ。」
≫(‘♀’)≪「私一人になってしまったがね、ハハ。」
(`ェ´)「……。」
そう言う人さんの眼は悲しみであふれていた。
ここに来るまでに失った人の中には人さんにとって大切な人もいたはずだ。
その人たちの分も生きようとしているのだろう。
168
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:26:29 ID:D/8q.6A.0
ζ(゚ー゚*ζ「ここは人さん、あなたにとってのもう一つの故郷です。」
ζ(^ー^*ζ「何かあったら私に言ってください!力になりますよ!」
≫(*‘♀’)≪
(*`ェ´)
眩しいくらいの笑顔だった。
(*`ェ´)「俺も力になるぜ人さん!」
≫(‘♀’)≪「ありがとう二人とも!二人に出会えて本当によかったよ。」
そんな感じで盛り上がりながら人さんお手製のあんこう鍋を食べる。
(*`ェ´)「うっまーい!」
ζ(゚ー゚*ζ「本当、美味しいですよ!人さんの料理!」
≫(‘♀’)≪「当然ですよ!デレさんのために作ったんですから!」
(;`ェ´)「あれ?俺は?」
≫(‘♀’)≪「君はついでかな。」
「なんだよそれ!」
「フフフ」
「ハハハハハ!」
正直今までの人生で一番楽しい一時だった。
そして人さんとは初めて出会う心から通じ合える親友だと感じた。
パチンコに行けば勝った方が晩飯を奢りあったりした。
ほとんどが両方負けて人さんの行きつけの居酒屋でやけ酒を飲んだ。
169
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:26:57 ID:D/8q.6A.0
(`ェ´)「ていうか人さんバイトしてたのかよ!よく宇宙人だとバレないね。」
≫(‘♀’)≪「水族館でバイトしとるんだがみんな着ぐるみ着てると思ってるよ。」
(`ェ´)「居酒屋のおっちゃんもそうだけどなんでそれで通るの?!」
≫(‘♀’)≪「これが人徳のなせる技かな?」
(`ェ´)「技っていうか……納得できないな。」
(`ェ´)「実は催眠術とか使えるんじゃない?」
≫(‘♀’)≪「そんな能力あればこんなオンボロアパートに住んでないよ。」
(`ェ´)「まあそうか。でも家賃一万なんてそうそうないよな。」
≫(‘♀’)≪「一万?私は二万だが……。」
(`ェ´)「安くなってるのは俺だけか。何でも前の住人が宇宙人だったらしくてね、そのおかげで安くなったんだよ。」」
≫(;‘♀’)≪「な……」
≫(#‘♀’)≪「それなら私も大家さんと話し合ってくる!宇宙人が住んでたら安くなるんだろ!!」
(;`ェ´)「落ち着けって自殺行為だろそれ。」
≫(#‘♀’)≪「君に負けていられない!」
人さんは変なところで負けず嫌いだ。
≫(#‘♀’)≪「私に勝ったと思うなよ!最後に勝つのはこの私だ!!」
(`ェ´)「……。」
170
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:27:30 ID:D/8q.6A.0
(`ェ´)「話を戻すけど、人さんて人間にない特殊な能力とかないの?」。」
≫(‘♀’)≪「巨大化くらいかな?」
≫(‘♀’)≪「あ、でもこの頭のチョウチンの触手には……」
ζ(゚ー゚*ζ「こんばんわ二人とも。」
玄関先で話しているとちょうどデレさんも帰ってきたようだ。
≫(*‘♀’)≪(*`ェ´)「こんばんわデレさん!」
≫(*‘♀’)≪「そうだデレさん、この前見たい映画があるって言ってませんでしたか?」
ζ(゚ー゚*ζ「ええ、今話題のアメリカンヒーローVSジャパンヒーローがすごく気になってまして。」
≫(*‘♀’)≪「どうです、今週の土曜日にでも二人で行きませんか?」
(;`ェ´)「!?」
しまった出し抜かれた。
ζ(゚ー゚*ζ「ごめんなさい、土曜日は予定が……。」
≫(;‘♀’)≪「そうですか。」
(*`ェ´)「なら日曜日に俺と二人で行きませんか!」
ζ(゚ー゚*ζ「その…土日泊りで出かけるのでごめんなさい。」
≫(;‘♀’)≪(;`ェ´)「!?」
(;`ェ´)「そ、そうですか……。」
ζ(゚ー゚*ζ「また今度三人で遊び行きましょうね。それじゃおやすみなさい。」
≫(;‘♀’)≪(;`ェ´)「おやすみなさい。」
≫(;‘♀’)≪(;`ェ´)「……。」
言葉を交わさなくても目を見ればお互いに考えていることが分かった。
『土曜日に後をつけて野郎かどうか確認するぞ』
我々のデレさんに手を出す奴は許さない!
土曜日、日も登らないうちから玄関で待機してデレさんが出発するのを待つ。
朝7時ごろデレさんが階段を降りる音がするのでそっと後をつけていく。
171
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:29:38 ID:D/8q.6A.0
(;`ェ´)(正直、人さん目立つのでは?)
≫(‘♀’)≪(なぁにあえて堂々としていれば逆に目立たないものだよ)
≫(‘♀’)≪(私の経験談からね)
(;`ェ´)(そうですか……)
そうやって後をついていくとデレさんは駅に入っていった。
どの電車に乗るのだろうか、そう考えている時に人さん誰かとぶつかった。
ξ゚⊿゚)ξ「痛いわねあんた!どこに目ぇつけてんのよ!!」
≫(;‘♀’)≪「す、すみません。ちょっとよそ見してましてね。」
ξ#゚⊿゚)ξ「テメー不細工な面しやがって!もう少し周りに気ぃ使えや!」
めんどくさそうな輩に絡まれてしまった。
≫(;‘♀’)≪「ごめんなさい。」
(;`ェ´)「……。」
(゚、゚トソン「まぁまぁツンヌ、相手さんも謝ってることだしさ。」
ξ#゚⊿゚)ξ「チッ」
(゚、゚トソン「でもまぁあんたが約束の時間に間に合いそうってんのも中々ないよね。」
ξ゚⊿゚)ξ「今回は割と簡単に外泊許可が貰えったからね。」
(゚、゚トソン「あんたの上司には同情するよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
ξ゚⊿゚)ξ「おっと、集合時間まであと少しじゃん。早くいこトソン。」
(゚、゚トソン「はいはい。」
ξ゚⊿゚)ξ「それと魚面のテメー!」
≫(;‘♀’)≪「!」
ξ#゚⊿゚)ξ9m「次はねぇぞ!」
≫(;‘♀’)≪(;`ェ´)「……。」
そう言ってその恐ろしい輩はどこかに行ってしまった。それと同時に完全にデレさんを見失ってしまった。
仕方ないので野郎二人で映画を見に行きいつもの居酒屋へ。その後デレさんに聞いたら女友達でネズミーランドに行ってきたらしい。
本当かな?
172
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:30:12 ID:D/8q.6A.0
そんなこともあったが人さんといると本当に楽しかった。
大学の友達よりも信頼できる。
いや、地球人と宇宙人といったこと関係ない本当の友達なんだと思う。
そんな日々がずっと続くと思っていた。
ある日の大学で講義が終わった後いつものメンバーで話していると誰かの家で焼肉パーティーしようということになった。
友達A「じゃあさ、ピャーの家でやろうぜ!」
(`ェ´)「別にいいけど。」
友達B「お隣にすげぇ美人さんがいるんだっけ?」
(`ェ´)「あぁ。でも俺たちなんて眼中にないと思うぜ。」
友達B「それを落とすのが腕の見せ所だろ。」
友達C「よっしゃwww!焼肉パーティーだwww!」
その日はバイトも休み食材と酒を買いみんなで俺の家に行く。
準備も整いあとは焼くだけだ。
そんな時に友達Cが聞いてきた。
友達C「そういえば一番奥の部屋の表札に『宇宙 人』ってあったけどどんな奴が住んでんの?」
友達A「『宇宙 人』?なんだそりゃ?」
友達B「やべーじゃんwwwヴィプトラ警備隊呼ぶかwww」
どうやらみんな人さんに興味津々なようだった。
そんなに気になるならみんな合わせてやるかな。人さんも新しい友達欲しいだろうしな。
それは余計なお世話だったことにその時の俺は気づくことができなかった。
173
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:30:50 ID:D/8q.6A.0
(`ェ´)「個性的な人だけどいいひとだよ。みんな会ってみるか?」
友達C「いいねぇ会おうぜwww何なら一緒に焼き肉食べようぜwww」
みんなで人さんの部屋の前に行きおれがドアをノックする。
(`ェ´)「人さんいる?」
そう声をかけると人さんが出てきた。
≫(‘♀’)≪「何だい佐藤くん?」
(`ェ´)「いやぁ、大学の友達が人さんも焼き肉一緒に食べないかってさ。」
そう言いながらみんなの方に振り返る。
友達C「あ…あぁ……」
友達A「う…宇宙人だぁぁあ!!!」
友達B「ヤベー!!ヴィプトラ警備隊呼べ!!ヴィプトラ警備隊!!」
174
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:31:15 ID:D/8q.6A.0
≫(‘♀’)≪「「!?」
みんな騒ぎ出した。友達Cは腰を抜かし、友達Bはすぐさまスマホを取り出して電話をしようとしている。
(;`ェ´)「い、いやみんな落ち着けよ。人さんは悪い奴じゃないからな……」
必死に弁解しようとするがみんな聞く気がない。
その時、普段少し威張っている友達Aが人さんの前に立ちはだかる。
友達A「みんな早く逃げろ!」
友達A「おおおおお!来るなら来い!あ、相手になってやる!」
額は冷や汗が滲め出て足は震えているし腰も引けているが必死に人さんを威嚇する。
友達B「お、おぉ」
友達Bが俺と友達Cの服をつかむと無理やり下の駐車場まで運ぶ。
駐車場まで逃げたのをを見た友達Aも一目散に逃げていく。
prrr
友達B「早く出てくれぇ!」
175
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:31:41 ID:D/8q.6A.0
prrr
(,,゚Д゚)「こちらヴィプトラ警備隊作戦室。どうされました?」
友達B「宇宙人が出たんです!!助けてください!!」
(,,゚Д゚)「なんだって!?場所は?」
友達B「場所は○○地区の××アパートです。」
(,,゚Д゚)「よし分かった。君は早く安全な場所に避難しなさい。」
(,,゚Д゚)「隊長、○○地区の××アパートに宇宙人が出現したようです。」
爪'ー`)「○○地区は今ブーンとドクオがヴィプンターでパトロール中だったな。至急向かわせろ!」
爪'ー`)「ギコとジョルジョはヴィプトラホーク1号で出動!」
_
( ゚∀゚)(,,゚Д゚)「了解!」
176
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:32:21 ID:D/8q.6A.0
友達C「なんで宇宙人があんなとこにいるんだよ。」
友達B「もうすぐでヴィプトラ警備隊が来てくれるぞ。」
友達A「こえぇよ、はやくきてくれ……。」
(;`ェ´)「ああ、なんてことを……。」
アパートに行こうとする俺の手を友達Aがつかむ。
友達A「おい、どこに行くつもりだよ。」
(`ェ´)「はなしてくれ!俺は人さんに謝らないと!」
友達A「何言ってるんだ!あいつは宇宙人だぞ!」
無理やり手を振りほどき人さんの元に向かう。
友達A「おいピャー!!」
友達B「まさかピャーのやつ洗脳されてるんじゃ……」
友達C「マジかよ!やべーぞそれ!」
友達たちは追えるほどの勇気はもうなかった。
177
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:32:45 ID:D/8q.6A.0
(;`ェ´)「はぁはぁ……」
(;`ェ´)「人さん、ごめん俺のせいで!」
≫(‘♀’)≪「いいんだ佐藤くん。」
≫(‘♀’)≪「きっと遅かれ早かれこうなっていたさ。」
(;`ェ´)「でも!」
≫(‘♀’)≪「なぁに今まで佐藤くんやデレさんのおかげで楽しく過ごせていたから十分さ。」
(;`ェ´)「そうだ!俺とデレさんでヴィプトラ警備隊に人さんが侵略者じゃないことを説明すればいいんだ!」
≫(‘♀’)≪「……。」
≫(-♀-)≪「それは無理だよ佐藤くん。」
(;`ェ´)「どうして?!」
≫(‘♀’)≪「それができないことは彼らヴィプトラ警備隊が一番よくわかっているよ。」
≫(‘♀’)≪「もし彼らが私のことを宇宙難民だと地球に受け入れたとして、この星を狙う侵略者はそれを見逃さないだろう。」
≫(‘♀’)≪「侵略者は私と同じように偶然この星に流れ着いた宇宙難民と主張するだろう。」
≫(‘♀’)≪「私という前例がある以上受け入れるしかない。そうなったらあとは簡単だ。」
≫(‘♀’)≪「地球人の目を盗んでゆっくりと侵略作戦を進行するだけさ。」
178
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:33:12 ID:D/8q.6A.0
(;`ェ´)「そんなの可能性の話だろ!?」
≫(‘♀’)≪「その可能性がある以上この地球を守る彼らはその決断ができないのさ。」
≫(‘♀’)≪「たった一つの判断ミスで星なんて簡単になくなってしまうよ。」
(;`ェ´)「そんなのあんまりだ……」
≫(-♀-)≪「いいかい佐藤くん、この宇宙では優しさとは欠点なんだ弱さなんだよ。」
≫(‘♀’)≪「相手にやさしくするというのは隙を見せること、それを見せればみなそこに付け込んでくる。」
≫(‘♀’)≪「だからこそ私はこの星で佐藤くんやデレさんに会えてよかったよ。」
≫(‘♀’)≪「こんな魚臭い私にやさしくしてくれて本当にうれしかったよ。ありがとう。」
(;ェ;)「人さん……。」
≫(‘♀’)≪「佐藤くんも早くみんなのところに戻りなさい。あまりここにいると後でいろいろ検査されることになるよ。」
(;ェ;)「うぅぅ」
≫(‘♀’)≪「なぁに私は戦闘力は低いが少しは抵抗して何とか逃げて見せるよ。」
(;ェ;)「ごめんよ人さん!!」
泣きながらみんなのところまで走る。
≫(‘♀’)≪「さてやれることはやってみるか。」
179
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:33:37 ID:D/8q.6A.0
友達A「ピャー!!よかった無事だったか!」
友達B「心配かけやがって!」
友達C「おいあれ見ろ!ヴィプンターだ!!」
ちょうどそこにヴィプンターが到着した。
( ^ω^)「君たち大丈夫か?」
('A`)「ブーン彼らを頼む!」
ドクオはブーンに大学生たちを頼んで単身、宇宙人がいるアパートに突入する。
光線銃を構えて部屋に入るが誰もいない。
('A`)「どこだ!!出てこい腰抜け野郎!!」
ドクオが部屋の中を捜索している時アパートの外が光る。
チョウチンアンコウ型の宇宙人が巨大化したのだ。
('A`)「なに?!くそう!」
とっさに懐からドクトラアイを取り出す。
∞⊂('A`)
(∞)「デュワ!」
180
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:34:04 ID:D/8q.6A.0
ドクトラセブンも巨大化して応戦する。
チョウチンアンコウの宇宙人に飛び掛かるとすぐさま一本背負いをかます。
ドーンとすさまじい音を立てながら周りの住宅を押しつぶし宇宙人が倒れこむ。
馬乗りになり、何度も殴りつけるドクトラセブン。
(;ェ;)「あぁやめてくれよぉぉ!」
友達ABC「いいぞやれぇ!ぶっつぶせぇ!!!」
そこにヴィプトラホーク1号が到着する。
(,,゚Д゚)「珍しく押してるようだな。」
_
( ゚∀゚)「俺たちの出る幕はなさそうだが一応援護できる位置で待機しておくか。」
(,,゚Д゚)「オーケー!」
(#'A`)「デュワァ」
('A`)(こいつあんまり抵抗してこないな)
('A`)(俺の強さに戦意喪失したか?)
('∀`) ニヤリ
181
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:34:30 ID:D/8q.6A.0
ドクトラセブンは立ち上がると無理やり宇宙人を起こして担ぎ上げるとブレーンバスターを決める。
すぐさま持ち上げると今度はパワーボムだ。
(#'A`)「ダァー!」
次々と大技を決めていく。
('A`)(そろそろトドメと行くか)
また宇宙人を持ち上げると高々とリフトアップする。そして回転しながら思い切り投げ捨てる。
これがドクトラセブンの必殺、ドクトラハリケーンだ。
高層ビルに突撃してビルを倒しながらピクリとも動かない。
目標が動かないことを確認して必殺のドクトラショットをぶち込む。
あえなく爆発四散する宇宙人。
('∀`)「ふぅ」
ひさしぶりに地球人の前で敵を倒した。しかも初めての完封での圧勝だ。
ご満悦の表情で空に旅立っていくドクトラセブン。
182
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:34:57 ID:D/8q.6A.0
(;ェ;)「あぁなんでだよぉ……人さんが何したっていうんだ!!」
友達A「大丈夫かピャー?」
( ^ω^)「こりゃぁまずいな。洗脳の疑いがあるぞ。」
友達B「そんな!ピャーは元に戻るんですか?」
( ^ω^)「なんともいえんが、時間をかければ何とかなるかもしれない。」
( ^ω^)「まずはヴィプトラ警備隊の病院に連れていく。」
友達C「ピャー!あんな宇宙人なんかに負けるなよ!!」
友達A「毎日お見舞いに行くからな!」
そうして俺はヴィプトラ警備隊の病院に入院する羽目になった。
病院では毎日いろいろな検査をし、いろいろな薬を投与された。
そして最後に医者が「あの宇宙人と君の関係はどんなものかな?」と聞いてくる。
(`ェ´)「人さんは俺の親友だ!!」
それは曲げられない。だってそれが事実なんだから。
俺がそう言うと医者は険しい表情をしながら去っていく。そんなことが何日も続いている。
どうやらデレさんがきて人さんのことや俺のことを話してくれたらしい。そのせいでデレさんも入院させられそうになったが
『('A`)「何をしている!!デレさんは大丈夫だ!俺が保証する!」』
気持ち悪い顔の隊員が猛反発して事なきを得たらしい。
183
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:35:24 ID:D/8q.6A.0
('A`)「なあ少年、いつまでここにいるつもりだ?」
('A`)「どうせ大学サボりたいからここで入院してるんだろ?」
( ^ω^)「確かにウチの看護師さんはレベル高いの多いからな。目の保養になるぜ!」
(`ェ´)「人さんは侵略者じゃない!なんでそれがわからないんだ!」
( ^ω^)「こいつは参った。なかなか強力な洗脳を受けたようだな。」
(`ェ´)「なんで人さんはダメでドクトラセブンとかいうのはいいんだよ!」
(`ェ´)「あいつだって侵略者かもしれないだろ!」
(#'A`)「何を馬鹿なことを言っている貴様!彼が侵略者なわけないだろ!!」
('A`)「なぁブーン。」
( ^ω^)「……。」
( ^ω^)「なるほど、確かにその可能性もあるな。」
(;'A`)「!?」
(;'A`)「まてよ冗談だよな?」
( ^ω^)「おいおい、あいつは俺たちの仲間じゃないか。冗談だよ。」
(;'∀`)「だよな!焦ったぜ。」
( ^ω^)(一応隊長に進言しておこう)
(`ェ´)「……。」
検査が終わると隊員たちが心配して毎日来てくれているが正直どうでもよかった。
でも一番つらいのは見舞いに来てくれることだ。
184
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:36:01 ID:D/8q.6A.0
ζ(゚ー゚*ζ「佐藤くん、辛かったと思うけどもう大丈夫だから早く帰っておいで。」
そう優しく励ましてくれるデレさんを直視することができなかった。
俺のせいで人さんを失うことになってしまって申し訳ない。
友達A「今日も講義の出席簿にピャーの名前書いておいたぜ!」
友達C「びっくりだよな、入院してるやつが出席してんだもんwww」
友達B「課題もピャーの分出してあるから単位は心配するな!」
友達A「だから早く元気になれよ!」
(`ェ´)「……。」
俺の勝手な思い込みだったんだ。
みんな俺を心配してくれている。みんな本当に俺のことを友達と思ってくれていたんだ。
なのに俺が自分で勝手に壁を作っていただけだったんだ。
親父「今日は調子どうだ?」
親父「そう言えば山田君だっけ?裕也の小学校の時の友達。最近結婚したそうだよ。」
(`ェ´)「そう。」
実家からここまでかなり遠いはずなのに毎日見舞いに来てくれる。
今までそんな会話したことなかったくせに無理して何とか会話しようとしているのがまるわかりだ。
ただ単に口下手だけど俺のことが心配で仕方なかったんだろう。だから大学に行くのを反対していたんだ。
(`ェ´)「……。」
(;ェ;)
185
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:36:29 ID:D/8q.6A.0
涙が止まらなかった。
自分がどれだけ自分勝手な人間か。
どれだけ他人のことを考えていないやつなのか。
自分が情けない。
結局のところ俺は人の外見としか付き合っていなかったのだ。
自分の都合ばかりで他人の中身を見ようとしなかった。
だから外見がすでにぶっ飛んでいた人さんとは中身同士の付き合いができたんだ。
ここを出よう。ここにいても人さんが戻ってくるわけじゃない。
くだらない自分のプライドなんて捨てなくては。
みんなを悲しませる。
きっと人さんも……
医者「あの宇宙人と君の関係はどんなものかな?」
(`ェ´)「……。」
(`ェ´)「彼は侵略者です。俺は洗脳されていました。」
医者「!」
医者「やっと洗脳が解けたようだね、よかったよ。」
ヴィプトラ警備隊が家まで送ってくれることになった。
気持ち悪い顔の隊員がヴィプンターを運転してくれた。
186
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:36:55 ID:D/8q.6A.0
('A`)「よかったな少年、洗脳が解けて。」
(`ェ´)「はい……。」
ξ゚⊿゚)ξ「カッカッカッ!」
笑いながら俺の肩を叩いてくる。
本人はそんなに強くたたいているつもりはないようだがかなり痛い。
ξ゚⊿゚)ξ「そうか、お前はVIP大学か。つまり私の後輩じゃないか。」
ξ゚⊿゚)ξ「カッカッカッ!」
ξ゚⊿゚)ξ「○○教授はまだ生きてるか?あのジジイ。」
ξ゚⊿゚)ξ「××講義はとっておいた方がいいぞ!あれは出欠も課題もテストもないからな単位余裕だぞ。」
その後も大学での裏技みたいのをいろいろ教えてくれた。
ξ゚⊿゚)ξ「就職においてヴィプトラ警備隊だけはよしておけよ!ブラックだからな。」
ξ゚⊿゚)ξ「カッカッカッ!」
('A`)「しかし、少年のおかげでまたデレさんと再会できてよかったぜ。」
('A`)「今回はしっかり連絡先も聞けたしな。」
ξ゚⊿゚)ξ「おっせーなオイ。」
ξ゚⊿゚)ξ「私は村の時には聞いておいたぞ。」
ξ゚⊿゚)ξ「この前もトソンと三人でネズミーランド泊りで行ってきたしな。」
(;'A`)「な、それなら俺にも連絡先教えてくれればっよかったのに。」
ξ゚⊿゚)ξ「貴様のような金玉に脳みそが詰まっている人種に教えるわけなかろう。」
(;'A`)「ギギギ!」
187
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:37:30 ID:D/8q.6A.0
そんなこんなしているうちにアパートに着く。
('A`)「ほら着いたぞ。」
ξ゚⊿゚)ξb「後輩よ、何か困ったことがあればこのツンヌさんを頼れよ。」
('A`)「!」
('A`)(そうかこういう時にカッコよくアピールすれば俺のファンが増えるかもしれない)
('∀-)「達者でな少年、頼るのは俺でもいいぞ。」
できる限りのキメ顔でウインクする。
(`ェ´)「……ありがとうございます。」
ペコリとお辞儀をする。
あの女の隊員はいろいろとんでもないことを言っていた気がするがきっと俺を励ますために言ってくれたんだろうな。
運転していた隊員もわざと変顔して笑わして元気を出させようと。
人のやさしさが今はつらかった。
そのあとは重い足取りで階段を上がる。
自分の部屋のドアを開けた。玄関に入ろうとしたときお隣の部屋から誰かが出てきた。
新しい入居人「ああどうも初めましてお隣さん。新しく越してきたものです。」
(`ェ´)「……どうも。」
顔を合わす気力もなかった。
188
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:37:56 ID:D/8q.6A.0
新しい入居人「何やら大変だったみたいですね。」
新しい入居人「まあおかげでここの家賃8000円になったみたいなんですけどね。」
ハハっと笑いながら話す。
(`ェ´)(人さんに感謝しろよ)
(`ェ´)「そうですか、良かったですね。」
そのまま顔を合わせることなく自分の部屋に入ろうとした。
「まぁ何というか私の勝ちだな!」
(`ェ´)「え?」
慌てて新しい入居人の方を見る。
≫(‘o’)≪「言っただろう最後に勝つのはこの私だって。」
(;`ェ´)「な、なんで!」
≫(‘o’)≪「君に言い忘れていたが私の触手は自分に擬態させることができるんだよ。」
確かにご自慢の触手がなくなっていた。
≫(‘o’)≪「それを巨大化させてデコイのようにして逃げようと思ったら何やらいい感じに一人プロレスしてくれてね。」
≫(‘o’)≪「触手もそのうち元通りになるし本当に助かったよ。」
(;ェ;)「よがった。ほんどうによがっだよ!」
泣きながら人さんと抱き合う。
≫(;o;)≪「おいおい君ももう大学生だろ。そんな泣くんじゃないよ。」
そう言う人さんも泣いていた。
でも本当に生きていてくれてよかった。
ζ(゚ー゚*ζ「!」
ζ(^ー^*ζ(よかったね!二人とも!)
189
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:38:18 ID:D/8q.6A.0
俺の名前は佐藤裕也。
どうやら隣人との奇妙な生活はまだまだ続きそうだ。
第六話『隣人は宇宙人』
終わり
190
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 12:38:40 ID:D/8q.6A.0
今回は以上です。
いつもありがとうございます。
191
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 15:21:11 ID:JLcfuWvQ0
乙!
めっっっっっっちゃ良かった
192
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 16:08:04 ID:DWv0DGLQ0
一気に読んだ
めちゃくちゃ好き
193
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 17:05:20 ID:fFq51UiE0
なんだよ、いい話じゃないか
ツンはクズ
194
:
名無しさん
:2018/08/29(水) 22:00:26 ID:X4ReU0460
佐藤くん、人さん…よかったなぁ (´;ω;`)
195
:
名無しさん
:2018/08/30(木) 08:26:12 ID:Wa/sasqg0
https://i.imgur.com/B8xidGM.png
https://i.imgur.com/xUvUV32.png
196
:
名無しさん
:2018/08/30(木) 17:59:36 ID:meMYhF/s0
なんじゃこりゃ!久しぶりにブーン系来たら、面白い新作始まっているじゃない
ドクオは正義のヒーローになれなかったようですみたいでwktk。続きまってるぞ〜('∀`)
197
:
名無しさん
:2018/08/30(木) 20:51:49 ID:FNqpi9wU0
イイハナシダナー
198
:
名無しさん
:2018/08/30(木) 22:47:50 ID:xuuaQkdg0
いつもコメントや支援などいただきありがとうございます。
今回は支援絵までいただき、本当に感謝です!
ドクトラセブンだけでなくξ゚⊿゚)ξとG師匠のようですの方も支援絵いただけてビックリです。
今後も頑張っていきますのでよろしくお願いします。
199
:
名無しさん
:2018/08/31(金) 00:49:34 ID:WEpzC2TI0
師匠もアンタだったのか
どっちも大好きだよ
200
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:51:51 ID:dtxykwpQ0
第七話『侵略宗教』
夏の暑さも少し落ち着き、日が落ちるのも早くなってきたころ一人のサラリーマンが帰路についていた。
顔に精気は感じられず、その目はまるで死んだ魚のようだ。
現代では珍しくない社畜の一人。今日も上司に怒られ散々な一日だった。
その上親しい友人はあまりおらず、彼女もいない。なにより碌な趣味もない生きる屍といった方がいい人物だ。
しかし、それすら今の世では珍しいことじゃない。
サラリーマン「はぁ。」
ため息をつきながらいつもの道をいつもの時間にいつものように帰る。
家に帰っても、明日仕事に出てもループしているわけではないのに何も変わらない同じ日を繰り返すだけ。
なぜ自分は生きているのかと考えるが、特に答えが出ることもなく繰り返す毎日。
だがその日は違った。
( ∵)「迷える地球人よ、救いが欲しくはないか?」
サラリーマン「え?」
突然背後から声をかけられ振り返る。
お坊さんのような服装をした人物が立っていたが、その顔は人間ではなかった。
髪の毛や鼻が無く小さな穴のような目と口がポツンとあるだけだ。まるで呪いの人形のような顔。
サラリーマン「な…なんだお前?!宇宙人か!」
サラリーマン「ヴィプトラ警備隊に連絡しなきゃ。」
サラリーマン「えっと…あれ?」
慌ててスマホを取り出そうとするが焦って中々ポケットから取り出せない。
そういうところから日ごろの要領の悪さがうかがえる。
( ∵)「てい!」
201
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:52:32 ID:dtxykwpQ0
恐ろしく速い手刀を首に撃ち込むと、声も出す暇もなくその場に倒れこむ哀れなサラリーマン。
倒れたサラリーマンを引きずりながら空き家に運んでいく。
サラリーマン「う…」
意識を取り戻し、周りを見渡すと見知らぬ家のようだ。
そして自分の体を見ると何やらいろいろな機械がついた椅子に拘束されているようだ。
( ∵)「気が付いたか地球人よ。」
サラリーマン「な…何をするつもりだ!」
サラリーマン「お願いだ助けてくれ!」
必死で命乞いをする。
( ∵)人「安心しなさい。私はあなたのような救いを求めている地球人を助けに来たのですよ。これから神のお告げがありますから。」
手を合わせながら優しく話しかける。
( ∵)人「身体の力を抜き頭を空にしなさい。」
そう言いながら椅子につながれているリモコンのスイッチを押す。
サラリーマン「あぎゃあぁぁぁ!!」
電流が流れるとともに悲鳴が上がる。
サラリーマン「が…」
しばらくしてから拘束を解きサラリーマンを起こす。
( ∵)「目が覚めましたか?」
サラリーマン「はい。ビコーズ様のおかげでこの世に希望が持てました。」
( ∵)「クックックッ。地球人なんぞこの洗脳装置でみなかわいい信者にしてやる。」
( ∵)「この私を神と崇めるがいい愚かな地球人ども!!」
202
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:53:10 ID:dtxykwpQ0
それから数日後の日本上空。
ヴィプトラホーク1号がパトロールのため飛行していた。
('A`)「ヴィプトラホーク1号より本部へ、ヴィプトラホーク1号より本部へ。」
爪'ー`)「こちら本部、フォックスだ。」
('A`)「現在P地点上空を飛行中異常なし。どうやら今日も平和そうですよ。」
爪'ー`)「パトロール中は警戒を怠るなよ。」
('A`)「了解。このまま基地へ帰還します。」
本部への報告を済ませて帰路へと進路をとる。
(,,゚Д゚)「うん?なんじゃありゃ?」
一緒に搭乗していたギコが何かに気づき指さす。
空き地で十数名ほどの人間が集まり何かに対して祈りをささげていた。
('A`)「何してんだろ?こんな平日の昼間から。」
(,,゚Д゚)「宗教か何かか?」
('A`)「どっちにしろ平日のこの時間帯に暇そうなことができてうらやましい限りだよ。」
(,,゚Д゚)「それは俺たちが頑張っている証拠だよ。誇りに感じようぜ。」
('A`)「ハハ、それもそうだな。」
それ以上の深追いすることもなく飛び去っていく。
宇宙人の恐るべき侵略が進行しているとも知らず。
203
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:53:41 ID:dtxykwpQ0
( ∵)(うーむ、一日一人二人信者にする程度ではペースが遅いな)
( ∵)(何かいい案を考えねば)
空き地で信者たちに自分を崇めさせている最中に新たな作戦を考える。
侵略地に来てから考えるなど愚の骨頂である。
もっと前もって用意周到に準備しないと。
そうしている時、空き地の前の道を一人の男性が歩いていた。
この時間にうろついている暇人ならこいつもこの世に希望が見いだせないやつか。
そう思い信者たちに襲わせ洗脳装置にかける。
敏腕プロデューサー「おいお前ら何するんだ?!」
捕まった彼はその業界では凄腕のプロデューサーだ。
彼の手で生まれたトップアイドルは数知れず。
今日は久々の休みでたまには実家に顔を出そうとこの辺を訪れていたのだ。
抵抗もむなしくあっさり洗脳されてしまう。
( ∵)「どうだね君、生まれ変わった気分は?」
敏腕プロデューサー「……。」
敏腕プロデューサー「なるほど俺がやるべきことは今のショックで分かったが、洗脳装置はこれだけか?」
( ∵)「?!」
( ∵)「ああ、これだけだが。」
あからさまにほかの信者たちとは違う何かを感じた。
204
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:54:07 ID:dtxykwpQ0
敏腕プロデューサー「そうなると少し待て。」
そう言うなり手を顎に当てアゴヒゲをさすりながら数分考え事。
敏腕プロデューサー「じゃぁまずこの辺一帯の一人暮らしの老人に手当たり次第勧誘だ。」
敏腕プロデューサー「それと俺の叔母がこの辺の不動産やってるから一軒家借りて本拠地とするぞ。」
(;∵)「ちょっと!勝手に何言ってるんだ!」
敏腕プロデューサー「信者増やしたいんだろ?ならまずは一人暮らしで金を持っている高齢者に居場所を与えて数を増やす。」
敏腕プロデューサー「奴らはすることなく一人寂しくしているから人の集まる場所、つまりおしゃべりできる空間があれば喜んでくるだろう。」
敏腕プロデューサー「そうして入会料なりなんなりでこっちは金儲け…いや資金調達だ。その金を使い地球侵略をやるんだろ?」
敏腕プロデューサー「若い連中は碌な趣味もなさそうな敗者どもに強引に声をかけて入会。これはトーク力がいるな。」
(;∵)「お、おぉ…」
敏腕プロデューサー「これは俺の知り合いの凄腕営業マンを洗脳してやらせるとして……。」
敏腕プロデューサー「さぁ、みんなやることは多いぞ!」
( ∵)(これはいい人材をゲットできたのでは?)
205
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:54:44 ID:dtxykwpQ0
凄腕営業マン「そこの方、ちょっといい?」
しょぼくれたサラリーマン「はぁ、なんですか?」
凄腕営業マン「いや、あなたのような幸薄そうな方にいいところがありましてね。」
凄腕営業マン「どうかなおばあちゃん、ここなら毎日みんなとおしゃべりできるよ!」
おばあちゃん「あらそうかい、それはよさそうだね。」
それから数日ほどで十数名だった信者が数百名ほどにも増えた。
敏腕プロデューサー「いやー増えた増えた。」
( ∵)「いい働きでしたよ敏腕プロデューサー、そして凄腕営業マン。」
凄腕営業マン「この程度朝飯前だよ。」
敏腕プロデューサー「だが、教祖様はこれから忙しくなるぞ。説法とか説き聞かせないとな。」
( ∵)「そこらへんは適当にやりましょう。」
敏腕プロデューサー「いいわけないだろ!そう思ってもう知り合いの映画監督を洗脳済みだよ。教祖の振る舞いとしゃべり方などを指導してもらえ。」
敏腕プロデューサー「説法の内容はこれに書いてきたから読んで。」
( ∵)「流石仕事が早いな。」
堅物映画監督「どれではやってもらおうか。」
( ∵)「では。」
( ∵)「―――」
自分なりにできる演技をした。
堅物映画監督も安物のパイプ椅子に座りながら、うんうんと頷きながらそれを見ていた。
説法が終わり堅物映画監督が立ち上がると笑顔でビコーズ星人に近づく。
近づくや否や全力でその顔を殴る。
206
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:55:09 ID:dtxykwpQ0
( ∵)「え?」
正直人間程度に殴られたところで全く痛くないがびっくりした。
堅物映画監督「なんだこのゴミクズ以下の演技は!!」
怒鳴りつけながら首元をつかむ。その勢いで唾が飛び散る。
堅物映画監督「今時小学生でもこんなひどい演技せんぞ!」
そこから指導が入り何度やり直しても堅物映画監督からのダメ出しは止まらない。
それでも数時間、演技指導は続く。
堅物映画監督「あと一時間したら俺は帰るぞ。」
敏腕プロデューサー「監督さんそう言わずにさ、彼も頑張ってるから。」
すかさず敏腕プロデューサーがフォローに入る。
堅物映画監督「今抱えてる仕事があるんだよ!それわかってんのか!!」
またビコーズ星人をにらみつけながら怒り出す。
(;∵)「す、すみません……。」
堅物映画監督「わかってないだろてめぇ!!こっちは仕事の合間必死に探しておめぇのお遊びに付き合ってやってんだぞ!!」
パイプ椅子を蹴飛ばしながら吠える。
その後も指導してもらいながら最終的に堅物映画監督曰く中学生レベルにはなったらしい。
( ∵)(何かがおかしい)
207
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:55:56 ID:dtxykwpQ0
それから数日で信者の数は数千人まで増えていた。
だが、その頃には感じていた違和感が確かなものになっていた。
例えばトイレで大きい方をしていた時
(*∵)「ふぅ、スッキリ。」
ガサゴソッ
( ∵)「!?」
トイレの後ろで物音がした。
何事かと思い窓を開けて外を見てみると信者Aが何か茶色いものをゴム手袋で持っていた。それもとても臭そうに。
あれはまさか……私の排泄物?
( ∵)「あなた何をしているのです?!」
声をかけると慌てて逃げていく。
あとを追いかけて問い詰めていると敏腕プロデューサーがやってきた。
敏腕プロデューサー「あ、ついにバレちゃった?」
( ∵)「は?」
今こいつなんて言った?
敏腕プロデューサー「いやさぁ、俺も本当はこんなこと信者に頼みたくなかったんだが、お前商品価値がありそうなもん生産できそうにないじゃん。」
敏腕プロデューサー「だからお前から生み出されるもの必死に探したわけ。そしたらクソしかなくてさ。まあ表面を加工して信者たちにお守りとして高値で売り出してるわけよ。」
(#∵)「何を勝手にやってるんですか!!」
敏腕プロデューサー「それよりお前そろそろテレビに行く時間だろ。早くいってこいよ。」
(;∵)「あ、あぁすぐ行くよ。」
208
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 17:57:21 ID:dtxykwpQ0
何やら自分の知らないことが多すぎる。幹部たちがいろいろ勝手にやってくれるのはいいが、限度というものがある。
これから行く仕事も地方のローカル番組で芸人じみたことをしてこなければならない。私はそんなことを望んではいなかったが、敏腕が勝手に……。
市でイベントがあれば参加してゆるキャラめいたこともした。一般市民への露出を増やして信者獲得だと言っていたが。
そのせいで最近は分刻みのスケジュールだ。自分の時間が持てない。何より幹部たちは私を物として見ている気がする。
おかげでよく頭痛がするようになったし、悪夢も何度も見る。
あの洗脳装置がある部屋で幹部たちが笑いながら私を装置に座らせる夢だ。
( ∵)「お疲れ様でしたー。」
収録が終わり出演者たちに挨拶しながら自分の楽屋に戻る。
敏腕プロデューサー「なんだよあの収録。」
敏腕プロデューサーのダメ出しが始まる。
『もっとカメラの前で面白いこと言え、言ってることがまじめで硬すぎる。』『体張って笑いをとれ』『好感度を上げろ』
拠点に戻れば敏腕の持つて来た芸人のDVDを見せられ笑いの勉強が延々と続く。
信者たちの前で説法を説き聞かせている時は必ず堅物映画監督のチェックが入りその後で怒られる。
だがそのかいあって信者の数は増え続け収入もかなりのものらしい。
幹部連中はそれで私腹を肥やしているようだ。私は毎日幕の内弁当だが。
しかし、儲かっているならそれでいい……いや違う。
なんだろう大切な目的を忘れている気がする。……でも思い出せない。
敏腕プロデューサー「おい、いよいよ全国放送の番組での出演が決まったぞ!これで全国展開だ!」
敏腕プロデューサー「もっと儲けるぜ!」
凄腕営業マン「俺は別荘を購入したいと思ってたからよかった。」
堅物映画監督「俺は孫に新車買ってやるかな。」
敏腕プロデューサー「そう言うわけだからしっかり顔売って来いよ。」
( ∵)「はい、任せてください。」
言われた通り番組に出たものの、拠点に戻ればダメ出し、説教の嵐。
209
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:00:02 ID:dtxykwpQ0
爪'ー`)「なんだこいつ?!」
( ^ω^)「どっからどう見ても宇宙人だよな。」
('A`)「こういう被り物でもしている売れない芸人じゃないの?」
(,,゚Д゚)「それにしたってこれは……。」
爪'ー`)「ジョルジョ、何かわからないか?」
_
( ゚∀゚)「ええ、とですね。」
コンピューターですぐさま検索をかける。
_
( ゚∀゚)「あったこれだ。」
_
( ゚∀゚)「どうやらあれは現在P地点周辺で新しく誕生したビコーズ教の教祖のようですね。」
爪'ー`)「宗教?」
爪'ー`)「胡散臭いな。」
_
( ゚∀゚)「P地点のローカル番組や市でのイベントなど積極的に参加してそこでの知名度はなかなかの模様。」
_
( ゚∀゚)「かなりのペースで信者を増やしており、今回初めての全国番組に出演。」
(,,゚Д゚)「なるほど、全国展開にするわけね。」
210
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:00:27 ID:dtxykwpQ0
( ^ω^)「下手すると信者全員洗脳されている可能性があるわけか。」
('A`)「調査しようにも結構面倒な案件だな。」
爪'ー`)「だがこうも堂々とされたらな。」
_
( ゚∀゚)「お、これアイドルユニット『VIP340』のプロデューサーが幹部なのか!」
_
( ゚∀゚)「へー、幹部連中はかなりの羽振りがいいみたいですよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「そいつは本当か?」
_
( ゚∀゚)「ああ。」
ξ゚⊿゚)ξ「ならばその調査は私に任せてもらおうか。」
('A`)「まじかよ大丈夫か?」
(,,゚Д゚)「不安しかねぇ。というかろくでもないこと考えてそう。」
ξ\⊿\)ξ「大丈夫よこのツンヌさんを信じなさい。」(臨時収入もらい!)
爪;'ー`)「ま、まぁ久しぶりにやる気ならツンヌに任せるか。くれぐれも慎重に頼んだぞ。」
ξ゚⊿゚)ξ「OK、それじゃ行ってきまーす!」
211
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:01:22 ID:dtxykwpQ0
敏腕プロデューサー「はっはっはっ。全国区から入信したいとの問い合わせが殺到だぜ!」
凄腕営業マン「ビコーズストラップなどのグッズも工場に注文済みでいよいよ生産開始だよ。」
堅物映画監督「少しは頑張ったじゃないかお前も。」
( ∵)「皆様のおかげです。」
堅物映画監督「だがあまり調子に乗るなよ。」
( ∵)「……。」
なんだろう、やりたかったことはこれではなかったはず。
この地球で私は何をしようとしていたのか?今はそんなことより彼らが儲けていればそれでいいや。
そう考えている時、拠点の玄関で何か騒ぎ声が聞こえる。
信者A「大変です敏腕プロデューサーさん!とんでもない奴が押しかけてきました!」
敏腕プロデューサー「なに?!何事だ?」
ξ゚⊿゚)ξ「三下のザコじゃ話にならねぇ。幹部に合わせろ。」
ヴィプトラ警備隊のツンヌが押しかけてきた。
幾多の信者たちを押しのけ幹部たちが集まる部屋へ入り込む。
(;∵)「う…」
212
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:01:49 ID:dtxykwpQ0
ξ゚⊿゚)ξ9m「お前がこの中で一番偉い奴か?」
敏腕プロデューサーを指さす。
敏腕プロデューサー「こ…これはこれはツンヌ隊員、どうされました?」
予想外の来訪者に戸惑いながらも何とか対応する。
ξ゚⊿゚)ξ「いやな、テレビ見てたら面白い奴が映っててな。気になったからここに来たわけよ。」
敏腕プロデューサー「ツンヌ隊員もビコーズ教に興味がおありですかな?」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなところだ。」
そう言いながらビコーズ星人を睨む。
ξ゚⊿゚)ξ「これが地球人の顔ねぇ。」
(;∵)「……。」
敏腕プロデューサー「彼は整形に失敗しただけのちゃんとした地球の人間ですよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「ふーん、まぁいい。本題に入ろう。」
ξ゚⊿゚)ξ「私をここの幹部にしろ。」
213
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:02:14 ID:dtxykwpQ0
敏腕プロデューサー、凄腕営業マン、堅物映画監督、(;∵)「!?」
とんでもない申し出。
ξ゚⊿゚)ξ「悪い話じゃないはずだ。私のネームバリューもプラスされて知名度アップ。」
ξ゚⊿゚)ξ「それに実は教祖が宇宙人だろうが私がいればおいそれとヴィプトラ警備隊も手が出せない。」
ξ゚⊿゚)ξ「そして私は幹部として金をたんまりいただく。最高のギブアンドテイクじゃないか。」
敏腕プロデューサー(噂でツンヌ隊員はガチのクズだと聞いたことがあるが本当だったとは)
敏腕プロデューサー「それは名案だぜひともよろしく願いたい。」
ξ゚⊿゚)ξ「交渉成立だな。これは前金としていただこう。」
机の上に置かれていた札束をつかむとポケットにしまい込む。
敏腕プロデューサー「そうなるとツンヌ隊員にも洗礼を受けてもらわないとね。」
ξ゚⊿゚)ξ「洗礼?」
一同はツンヌを洗脳装置の部屋まで案内する。
(;∵)(なんだろうこの部屋にいるといやな気分になる)
敏腕プロデューサー「これに座っていただき、少し電流を流して洗礼完了ですよ。」
ヴィプトラ警備隊の隊員を洗脳できればもう我々を邪魔できる者はいない。
ξ゚⊿゚)ξ「面白そうじゃん。」
自ら洗脳装置に座りセットすると自分の手でボタンを押す。
ξ×⊿×)ξ「oh!」
一瞬電流が走るが大したことなさそうに立ち上がる。
ξ゚⊿゚)ξ「これで終わりか案外つまらんな。それで次は何だ?地球侵略の作戦でも考えるのか?」
敏腕プロデューサー「侵略だなんてとんでもない。金儲け……もとい、この世に幸せを見いだせない者に居場所を与える活動ですよ。」
( ∵)(侵略?)
( )「う…」
頭を抱えてうずくまる。頭の中で様々な記憶が渦巻く。
そして思い出すあの日の出来事を。
214
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:02:43 ID:dtxykwpQ0
敏腕プロデューサー「教祖様、どうぞお弁当です。」
( ∵)「うむ、ありがとう。」
敏腕からもらった弁当を半分ほど食べると突然体が動かなくなる。
(;∵)「な、なんだ?」
敏腕プロデューサー「流石は宇宙人、人間なら死んでるくらいの量の睡眠薬入れても体が動かなくなる程度とは。」
(;∵)「なんのつもりだ貴様!」
凄腕営業マン「まぁまぁ教祖様、気になさらず。」
そう言いながら数人でビコーズ星人を担ぎ、洗脳装置の部屋まで運びセットする。
(;∵)「この私に逆らうのか貴様ら!地球人の分際でぇ!!」
敏腕プロデューサー「洗脳の設定はこうして。よし。」
(;∵)「あぎゃあぁぁぁ!」
抵抗すらできずにあっさりと幹部たちに洗脳される。
敏腕プロデューサー「お前の役目は何だ?」
( ∵)「はい、私の役目は幹部の皆様が私腹を肥やせるよう身を粉にして働くことです。」
堅物映画監督「俺たちの命令は?」
( ∵)「絶対です。逆らいませんご主人様。」
敏腕プロデューサー、凄腕営業マン、堅物映画監督「フハハハハハ!!」
215
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:03:10 ID:dtxykwpQ0
( ∵)「思い出した……。」
(#∵)「貴様らよくも私の宗教を侵略したな!!」
(#∵)「私の宗教の目的は地球人を私の信者に洗脳し、征服することだ!!」
なんと間の悪いタイミングで洗脳が解けたのだろうか。
ξ゚⊿゚)ξ「なんだ思ったよりあっさり目的を暴露しやがったな。」
ξ゚⊿゚)ξ「地球侵略が目的だとよ隊長。」
おもむろに左手の通信機に話しかける。
どうやら通信状態のまま乗り込んでいたようだ。
爪'ー`)「よくやったツンヌ。全員ヴィプトラホーク1号で出撃だ!」
(;'A`)「正面突破過ぎない?慎重とはいったい……。」
(#∵)「おのれ小娘ごときが!!」
まだだ、こいつをすぐに始末して装置さえ持ち出せば別のところで宗教を再開できる。
すぐさまツンヌに念動力を浴びせようを両腕を向けようとする。が……
ξ゚⊿゚)ξ「おせぇ!!」
一瞬で距離を詰め目と鼻の先にツンヌがいた。
(;∵)「な?!」
ξ#゚⊿゚)ξ「オラァ!」
左のアッパーがビコーズ星人の腹に刺さる。
(;∵)「ゴァ!!」
凄まじい衝撃で体をくの字に曲げながら宙に浮く。
すかさず追撃。右の掌底打ちを顔面に放つ。
(;∵)「ギャァァァァ!」
もし鼻があれば折れ曲がっただろう。
派手に吹き飛びながら壁に激突する。すぐさま起き上がろうとするが、すでにそこに奴がいる。
216
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:03:34 ID:dtxykwpQ0
ξ#゚⊿゚)ξ「ハイヤァァアァ!!」
シャイニングウィザードが決まり、メキッという音がする。頭蓋骨にひびが入ったのだ。
(;∵)「あががが……」
悲鳴を上げながら転がる。何という強さだ。こいつ人間か?
しかしチャンスが訪れた。なんとか距離を作ることができたのだ。
急いで念動力をツンヌに向けて放つ。これでおしまいだ。
ξ゚⊿゚)ξ「見切った!!」
腕を体の前でクロスしながら突っ込んでくる。簡単に念動力を突破してきやがった。
(;∵)「嘘やん?!」
右腕を軽くビコーズ星人のみぞおちに置く
ξ-⊿-)ξ「スー」
(;∵)「や、やめ――
ξ゚⊿゚)ξ『発勁!!』
そう叫ぶとツンヌの足元の床にひびが入り、ビコーズ星人が壁を突き破り家の外まで吹き飛ぶ。
(; )「―――」
悲鳴も上げられない。
217
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:04:00 ID:dtxykwpQ0
ξ゚⊿゚)ξ9m「テメーは知らないだろうが覚えとけよ宇宙人。地球には男女平等って言葉があるんだよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「私が顔がかわいいだけでヴィプトラ警備隊の隊員に選ばれたと思うなよ。」
事実、地球を守る防衛隊が顔だけで隊員を選ぶわけない。厳しい訓練を耐え抜ける者のみが選ばれるのだ。
当然その基準は男女別ではない。肉体的強さが一番。例外もいるが。
('A`)「うん?」
('A`)(なんだろ馬鹿にされた気がする)
そしてツンヌは戦闘面(素手)ではヴィプトラ警備隊最強!その戦闘力は一人次元が違う。
それ故に隊長も面と向かってツンヌに怒れないのだ。その暴力が自分に向きそうで。
しかし近年の戦闘は光線銃がもっぱらなのでそこまで必要とされていない。
ξ゚⊿゚)ξ9m「カッカッカッ!弱いのう貴様。私が戦ったことのある中(人間サイズの宇宙人)では下の上ってところだな。上の上になってから出直して来いよ。それでやっと対等。」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ貴様が弱者なのはわかっていたがな。」
ξ゚⊿゚)ξ「宗教などという物に救いを求めるなどというのがそもそも弱者の考え。」
ξ゚⊿゚)ξ「当然ここに入る前に抵抗してきた連中も弱いこと弱いこと。」
敏腕プロデューサー「?!」
そう当然この拠点にはいつ警察などの捜査が来ても抵抗できるように信者が何十人といたのだがこれだけの音がしてもここに来ない。
つまり先ほどの玄関先の騒ぎで壊滅させてきたのだ。
ξ゚⊿゚)ξ「故に洗脳などに簡単にかかる。今までに洗脳装置は見たり食らったりしてきたからわかる。」
ξ゚⊿゚)ξ「そういうのは対象者とのリンクが重要。」
前の猫の洗脳装置にかかったのは猫が好きすぎるので物凄いかかりが良かったのだ。
218
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:04:25 ID:dtxykwpQ0
ξ゚⊿゚)ξ「だから今回の装置はこの世に幸せを見いだせないような中身空っぽの哀れな連中ばかりかかる。」
ξ゚⊿゚)ξ「現に私や幹部連中を見ろ、まったくと言っていいほど洗脳されてないだろ。しっかりとした自分を確立しているからな。」
ξ゚⊿゚)ξ9m「そしてテメー、どうやら幹部連中によって洗脳されてたようだな。」
ξ゚⊿゚)ξ「つまり自分の星でだれからも必要とされなかったから地球で弱者から必要とされるような教祖として侵略を考えた。」
ξ゚⊿゚)ξ「そんな心の弱い奴に私は負けねぇよ。」
(; )「ぐ……。」
その通りだ。故郷ではみんな私のことを馬鹿にして必要としていなかった。だから自分が必要とされる世界を作りたかったのだ。
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!ここまでのようだな!」
勝ち誇るツンヌ。
信者A「それでも私には教祖様が必要なんだ!!」
信者B「負けないで教祖様!!」
腕があらぬ方向に曲がったり頭から血を流したりしている信者たちが押し寄せてきた。
ξ゚⊿゚)ξ「あぁん?」
信者C「そうだよあんたの言う通りだよ。俺たちは心の弱いもんだよ。」
信者D「だからこそ言う私たちには教祖様みたいな居場所をくれる人が必要なんだ!!」
信者A「私たちの生きる希望をなくさないでくれ!」
敏腕プロデューサー「お前たちの……」
所詮金儲けのための宗教だとしか考えていなかったがちゃんと彼らの心のよりどころになっていたのだ。
219
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:04:57 ID:dtxykwpQ0
信者E「ワシはもうそんなに生きられないだろう。だがそんなワシに同じ孤独だった仲間と引き合わせて楽しい時間をくれたんんじゃ!!」
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!弱者どもがわめきやがって!!」
敏腕プロデューサー「お前自分がネット上でなんて言われているか知ってるか?ツンヌはクズだとか自己中だとか叩かれてんだよ!!」
堅物映画監督「そうだ人間のクズ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「何とでも言うがいい。自己中?自己中で何が悪い!!」
ξ゚⊿゚)ξ「私は私の人生を生きているんだ!自分がやりたいことをやりたいようにやる。それのどこが悪いってんだ!!!」
ξ゚⊿゚)ξ「他人に気を使ってつまらん人生を歩んでたまるか!私はいつだって自分の幸せが一番なんだよ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「貴様らのように自分の人生ですら主役になれずモブキャラで終わるような奴に何と言われようが何とも思わん!」
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!」
大いに笑う。
凄腕営業マン「なんでお前のような奴が地球防衛の仕事してんだ!やめちまえ!!」
信者F「この人格破綻者!!」
信者303「人間の心も忘れちまったのかよ!!」
信者53「胸が断崖絶壁!!」
信者C「今時暴力系ヒロインははやらねぇんだよ!!」
敏腕プロデューサー「サイコパス野郎!」
力ではかなわない彼らのささやかな抵抗。それすらも笑ってまったく効いていない。
本当に人格を疑うレベルだ。彼女が架空の人物で本当に良かった。実際に居たら関わりたくない人物№1だ。
ξ゚⊿゚)ξ9m
そんなツンヌが笑うのをやめ、信者や幹部をオオカミが獲物を見るような目でにらめつけながら確実に一人一人指をさしていく。
220
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:05:23 ID:dtxykwpQ0
敏腕プロデューサー「?!」
信者A「ひ……」
ξ゚⊿゚)ξ「テメーらの顔覚えたからな。」
直ぐに静まり返る。圧倒的威圧で黙らせる。恐るべき悪魔。
その時ある信者が気付く
信者303「あれ?教祖様は?」
ξ゚⊿゚)ξ「ああ、奴ならさっきお前らを置いて逃げてったよ。薄情な奴だな。」
敏腕プロデューサー「いや、気づいたなら追えよ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
ξ゚⊿゚)ξ「なんで?」
敏腕プロデューサー「え?後追いかけてトドメ刺すとかさ……君ヴィプトラ警備隊の隊員だよね?」
ξ゚⊿゚)ξ「それこそ追う必要ねぇよ。」
全員が絶句した。
敏腕プロデューサー「嘘だろこいつ?」
ξ゚⊿゚)ξ「本当素人は困るぜ。もうトドメなんか必要ねぇんだよ。」
ξ゚⊿゚)ξ「あいつはじきに死ぬ。私の発勁でな。」
ξ゚⊿゚)ξ「まぁ最後の悪あがきで巨大化して暴れるかもしれんけどそんなことないよなwww」
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!」
どうやらツンヌさんはフラグという言葉を知らないようだ。
221
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:05:50 ID:dtxykwpQ0
(;∵)「はぁはぁ……」
かなりのところまで逃げてきた。体中が痛い、死にそうだ。
おかしいこの星は。侵略に利用するつもりで洗脳したら逆に洗脳され金儲けに利用された。
恐ろしい戦闘マシーンは思考回路がいかれている。バーサーカーか何かか奴は。
このまま死んでたまるか。少しでもこの怒りをぶつけてやる。
(#∵)「おぉぉぉ!」
巨大化して町を攻撃する。
( ^ω^)「隊長あれを!」
タイミングよくヴィプトラホーク1号が駆けつける。
爪'ー`)「奴め、いよいよ暴れだしたか。攻撃開始だ。」
( ^ω^)「了解。」
ヴィプトラホーク1号からレーザー攻撃が発射される。
命中したものの余計に怒りを買った。
(#∵)「おのれぇ!!」
(;^ω^)「うぉ!」
念動力がヴィプトラホーク1号を襲う。
操縦が利かなくなり住宅街に不時着するが衝撃でみな気絶した。一人を除いて。
(;-A`)「う…」
衝撃でドクトラアイが床に落た。
フラフラと立ち上がり倒れこむようにドクトラアイを装着する。
('A`)「デュワァ!」
颯爽と飛び掛かるが念動力で吹き飛ばされる。
(;'A`)「ダァァァ……」
転がりながらすぐ立ち上がり果敢に立ち向かうが鬼気迫るビコーズ星人はなかなか強敵だ。
222
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:06:18 ID:dtxykwpQ0
(#∵)「なめるなぁ!」
またしても念動力で飛ばしてくる。
(;'A`)「グゥ」
しかし今度は何とか踏みとどまる。
('A`)「デュワ!!」
両腕をクロスさせると逆にドクトラ念力で反撃する。
(;∵)「おぉ!」
吹き飛び倒れこむ。
('A`)「行くぞ!」
手を手裏剣を飛ばすようなしぐさを行いながら指先から弾丸のようなエネルギー弾を何発も発射する。
けん制しながら接近戦に持ち込む。
('A`)(念力での遠距離攻撃ばかりなら接近戦は苦手だな)
ある程度近づきパンチを繰り出す。
( ∵)「甘い!」
その手をつかむと一本背負い。
(;'A`)「がはぁッ」
( ∵)「よしここでトドメだ!」
その時だった。
223
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:06:42 ID:dtxykwpQ0
(;∵)「オロロロロ……」
大量の血を吐き出す。
ついにツンヌの発勁による影響で最後の瞬間を迎えようとしていた。
(;'A`)「??」
チャンスとばかりにゼロ距離でドクトラショットを放つ。
爆音とともに仰向けに倒れこむ。
(;∵)「ド……ドクトラセブンよ……最後にお願いがある…」
(;'A`)「なんだ?」
額のビームランプが点滅を始める。
(;∵)「私の遺体は火葬して灰は宇宙に撒いてほしい。もう彼らの道具にされるのは勘弁だ。」
(;'A`)「……。」
敵ではあったがそういった願いをかなえてやるのもヒーローの務めだ。
('A`)「ああ、まかせろ。安らかに寝るといい。」
( ∵)「ありがとう。」
そう言うともう力が残っていないのか、人間サイズまで戻る。
運が悪いことにちょうど押しつぶした建物のがれきに紛れてしまう。
(;'A`)「あれどこ行った?」
(;'A`)「……。」
一度ドクオに戻って探すか。そう思い空に飛び立つ。
224
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:07:09 ID:dtxykwpQ0
( ∵)
目を閉じビコーズ星人は考える。人生いろいろあったがこうやって穏やかな最期を迎えられるならよかったといえるのでは。
最後がよければすべてよし。
そう考えている時に声が聞こえた。
「いたぞこっちだ。」
ドクトラセブンが見つけてくれたのかな?そう思い目を開ける。
敏腕プロデューサー「いやー見つかってよかった。」
(;∵)「?!」
堅物映画監督「だが確かにもう死ぬなこりゃ。」
凄腕営業マン「安心してくれもう腕利き剥製業者には連絡済みだからこのまま持っていこう。」
敏腕プロデューサー「よーし、こいつ剥製にして本堂に飾ってやるぜ!」
(;∵)(や、やめてくれ!)
必死で助けを求めようにももう声すら出すことができない。
(;∵)(お願いだぁ誰か助けてぇー)
(; )(神様ぁぁぁ)
哀れな侵略者の願いは叶うことはなかった。
その後、ビコーズ教は解体されたが、熱心な信者の一人が高値で宇宙人の剥製を買って毎日拝んでいるだとか。
225
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:07:30 ID:dtxykwpQ0
ξ゚∀゚)ξ「カッカッカッ!私のおかげで無事解決したな!」」
コーヒーをすすりながら上機嫌そうだ。
('A`)「珍しく仕事したというか初めて活躍?しているところを見たぞ。」
ξ゚∀゚)ξ「この通り臨時収入もゲットできたしな!」
そう言ってポケットから札束を取り出す。
(;'A`)「いやダメだろ!被害者に返して来いよ!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「あぁ?これは私の戦利品だぞ!!」
(,,゚Д゚)「戦利品とかそういう話じゃない!!」
( ^ω^)「馬鹿なまねはよせ!ヴィプトラ警備隊の品格が疑われるぞ!!」
_
( ゚∀゚)「今ならまだ間に合うぞ!辛うじて人として認めてもらえる!」
爪;'ー`)「臨時ボーナス出すからさ。それで何とか。
ξ゚⊿゚)ξ「チッ」
渋々半分だけ差し出す。
_
(#゚∀゚)(#'A`)(#゚Д゚)(#^ω^)爪#'ー`)「オイ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「仕方ねぇな。だがボーナスは倍出せよ。」
ツンヌに対抗する時はすさまじい団結力を発揮する。
そうしなければ対抗できないのだ。
恐るべきツンヌ。
頼むから普通の人間になってくれ。そう思う隊員たち。
第七話『侵略宗教』
終わり。
226
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 18:08:07 ID:dtxykwpQ0
今回は以上です。
いつもありがとうございます。
227
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 21:23:32 ID:SQAiof9I0
ツンヌつええ…
乙
228
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 23:36:08 ID:1vRiaMYM0
ツンヌのおぞ……失敬
恐ろしさが垣間見えまくりすぎてモロに見えてるなこれ
乙!
229
:
名無しさん
:2018/09/02(日) 23:59:44 ID:w5ZUblO60
なんか宇宙人の方に感情移入してしまう
地球人はロクな奴がいないな
隕石でも落として終わらせよう
230
:
名無しさん
:2018/09/03(月) 07:32:26 ID:NnrNf80c0
( ゚д゚ )「えぇ・・・・・・」
ドクオちゃんと火葬してやれよwww
231
:
名無しさん
:2018/09/03(月) 10:42:03 ID:W9oRjZ6E0
それでもツンヌには一回酷い目にあって欲しいものだ
232
:
名無しさん
:2018/09/04(火) 15:58:58 ID:OIcoTuh20
ビコーずカワイソス
233
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:09:55 ID:8zWFalD.0
第八話『忙しすぎる侵略地』
その夜、ヴィプトラ警備隊の防衛網をかいくぐり一機の未確認飛行物体が地球に侵入した。
早朝の作戦室。
( ^ω^)「それでトイレから戻ったら嫁が誰かと言い争いしてるわけよ。」
( ^ω^)「何事だって間に入ったら相手さんが前日にお世話になったソープの嬢でさ。」
( ^ω^)「相手さんも覚えてるようで、いろいろ嫁にバレれたくないからあんまり強い当たりできなかったわけ。」
( ^ω^)「そしたら嫁からあんたもガツンと言ってやってよ!!みたいな。」
( ^ω^)「でも相手さんも『昨日の夜の盛んなこと言ってもいいのよ!』って顔されてさ。」
('∀`)「おいおい、最初の威勢はどこに行ったんだよwww」
(,,゚Д゚)「子供さんもそこそこ大きくなったんだから少しは自重したらどうだ?」
( ^ω^)「いやいや、男子たるものいつだって下半身のままにいくってもんよ。」
爪'ー`)「ハハハ、懐かしいな俺もそんな頃があったが、包丁持ちだされて以降はやめたな。」
( ^ω^)「流石隊長、くぐって来た修羅場が違いますね。」
爪'ー`)「どれ今度はおれの武勇伝を語ってやろう。」
ξ゚⊿゚)ξ「これだから下半身に支配されている連中って下品で仕方ない。」
爪'ー`)「そう、あれは十数年前――
これといった事件もなくのんびり雑談をしながらくつろいでいる時であった。
_
(;゚∀゚)「隊長、大変です!!」
血相を変えたジョルジョが慌てて作戦室に入ってきた。
234
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:10:38 ID:8zWFalD.0
爪'ー`)「どうした?」
_
(;゚∀゚)「この写真を見てください。」
そう言いながら何枚かの写真を机の上に広げる。
その写真には薄っすらであるが宇宙船が写されていたのだ。
爪'ー`)「これは!?」
_
( ゚∀゚)「宇宙ステーションVIP3が昨日の夜、撮影したものです。」
_
( ゚∀゚)「今朝、観測員が写真を確認したところ見つけたようです。」
爪;'ー`)「まずいなこれは……。」
爪'ー`)「これの撮影された時間は?」
_
( ゚∀゚)「23時34分、現在から7時間以上も前です。」
('A`)「!?」
(;'A`)(この宇宙船はまずいぞ、オワタ星人のものじゃないか)
(;'A`)(オワタ星人は侵略のエキスパート。その星の住人を数人人質にしてわらしべ長者のように次から次に要求を行い、あっという間に征服すると聞く)
爪'ー`)「そうなると敵にはすでに十分な時間を与えてしまったわけか。」
爪'ー`)「ヴィプトラ警備隊直ちに出動!敵が大規模な侵略作戦に出る前に叩くぞ!」
_
( ゚∀゚)(,,゚Д゚)( ^ω^)('A`)ξ゚⊿゚)ξ「了解!」
そうしてヴィプトラ警備隊と地球に侵入したオワタ星人の長い戦いが始まる。
235
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:11:09 ID:8zWFalD.0
\(^o^)/「なるほどなるほど。この星の情報収集は大体終わった。」
\(^o^)/「サルしかいないと思っていたが、一応文明じみたことはしているようだな。」
\(^o^)/「どれ、いつも通りサクッと征服して他の宇宙人にこの星を売り払うかな。」
\(^o^)/(できれば子供などの弱者が最初の人質交渉に便利なんだが……)
\(^o^)/「ちょうど良さそうなのがいるではないか。」
夕方、入念な現地調査を終えていよいよオワタ星人が動き出した。
そして公園で数人の子供たちが遊んでいるのを見つけたのだ。
見た目は殆ど地球人と変わらないので警戒されることなく子供たちに近づく。
\(^o^)/「君たち私と遊ばないかい?」
子供A「おじさんだれー?」
子供B「それじゃぁかくれんぼでもしてあそぶ?」
子供C「それならおじさんがさいしょにおにね!」
子供D「60びょうかぞえたらさがしていいよ。」
\(^o^)/(よしよし、いい感じだな)
\(^o^)/(一人ずつ捕まえて宇宙船に閉じ込めておこう)
\(^o^)/「範囲はこの公園の中だけだよ。それじゃ数えるからね!」
その公園はそこそこの広さがあり木々が生い茂っていて、こっそり転送装置を使うにはピッタリであった。
子供たち「はーい。」
236
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:11:35 ID:8zWFalD.0
\(^o^)/「いーち、にー、さーん……」
子供A「なんだあのおっさん?気持ちわりぃ。」
子供B「そろそろ塾行こうぜ!」
子供C「一人で遊んでろよな。まったく。」
子供D「ひょっとしたら塾終わってもやってたりしてwww」
子供A「ヤベーよそれ、事案だ事案www」
そう言いながら公園を後にする子供たち。
現代において子供ですらそんなに遊んでいる時間はないのだ。
\(^o^)/「ろくじゅう!よーし探すぞぉ!」
そうとも知らずひたすらに公演を探し回る。
すでにいないとも知らずに。
数分後
\(;^o^)/「はぁはぁ……」
\(;^o^)/(おかしい、調べた情報には地球人は擬態や変身能力はなかったはず!)
\(;^o^)/(こうも見つからないとは……)
\(^o^)/「まさかもう家に帰ったとか?」
\(^o^)/(待て、あんな純粋無垢な子供たちがそんなことをするか?)
\(^o^)/「面白い、たかが地球人のガキどもの分際でこのオワタ星人様から隠れ通せると思うなよ。」
\(#^o^)/「すぐに見つけ出して人質にしてやる!」
本気になり血眼になって探し始める。
237
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:11:57 ID:8zWFalD.0
子供A「やっぱ特殊相対性理論は――だと思うな。」
子供C「いやそうじゃないと思うぞ。あれは――であるからして……」
子供B「オイ見ろ!あいつまだ探してるみたいだぞ!」
夜の九時過ぎ子供たちが塾を終えて家に帰る途中で公園の近くを寄ると、まだあのおっさんがいた。
\(;^o^)/「くそぉ、どこだガキども!!」
子供D「うはぁwww通報してやろうぜwww」
遠くから眺めているとちょうどヴィプンターが通りかかる。
('A`)「おい君たち!こんな時間に何をやっているんだ?」
子供たち「あ!ヴィプトラ警備隊の……」
ヴィプンターが見えたときはキラキラとした目で見ていたが、ドクオを見るなりその顔は暗くなった。
('A`)「?」
(,,゚Д゚)「どうしたドクオ?」
反対側のドアからギコが降りてくる。
子供たち「おお!ヴィプトラ警備隊のギコ隊員だー!!カッケー!!」
ギコに子供たちが群がり尊敬のまなざしで見つめ、体中にべたべたと触ったりしている。
('A`)「……。」
238
:
名無しさん
:2018/09/10(月) 00:12:31 ID:8zWFalD.0
(,,゚Д゚)「おぉ、みんな落ち着け。そうか塾の帰りか、気をつけて帰れよ。」
(,,゚Д゚)「怪しい人とか見なかったかい?」
ギコがそう聞くとみんな揃ってドクオを指さす。
子供A「こいつ怪しいだろ。」
子供B「こんな変な顔したやつ、本当は宇宙人だと思うけど。」
不細工に対する扱いはどの星も似たようなものなのだ。
(,,゚Д゚)「君たちひどいこと言うじゃないか。」
(,,゚Д゚)「確かにドクオの顔は不細工で気持ち悪い。さらに臭い。」
(;'A`)「……。」
(,,゚Д゚)「だがな、ヴィプトラ警備隊に顔の良さなんてものは関係ないんだよ。」
(,,゚Д゚)「こいつはこんな顔だけどね、いざって時は命懸けで君たちを守ってくれる勇気があって悪い奴と戦える強いやつなんだ。」
(,,゚Д゚)「この俺が保証するよ!なんたってドクオはヴィプトラ警備隊の一員だからな!」
(*'A`)「ギコ…///」
よせやい、そんなに言われたら惚れてしまうだろこのイケメン。
('A`)「まあそういことだ。最近は危ない奴が多いから気をつけて家まで帰るんだよ。」
子供たち「はーい。」
手を振りながら自分たちの家に帰る子供たちを見送り、どこにいるかわからない侵略者を探しに出る。
早く見つけ出して退治せねば。この星の平和は俺が……いや、俺たちが守らねばならないのだから。
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