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戦士「魔物を倒した金で通う風俗は最高だぜ!」
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/08(日) 08:14:43 ID:n1Q9RFDo
魔法使い「もう限界よ! 今すぐギルド長を呼び出しなさい! 何なのよ、あいつは!」 ドン
受付嬢「お、落ち着いてください。その、あいつというのは?」
武闘家「あの男だ! あなた達が紹介したあの小汚い男!」
受付嬢「小汚い男、ですか?」
僧侶「わ、私達を見ていやらしい笑顔を浮かべて、い、いつも卑猥な事を……」
受付嬢「ああ、戦士さんですか!」
魔法使い「そいつよ! いい加減にしてよ! 確かに私達は駆け出しの冒険者よ!?」
魔法使い「でも! でもねぇ! あんな頭のおかしい男を紹介されてどうしろって言うの!?」
受付嬢「頭のおかしい、ですか?」
武闘家「そうだ! あ、あのような男に何の教えを乞えと言うのだ!?」
受付嬢「申し訳ありません、苦情は謹んでお受け致しますがもう少し具体的でなければ対処のしようが……」
僧侶「わ、私の口からはとても言えません……っ」
武闘家「わ、私も、さすがにそれは……」
75
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 11:41:12 ID:2SLM1nR6
今くらいなら大丈夫。頑張れ!
76
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 12:47:08 ID:sbnZFJjw
とりあえず息抜きに戦士さん殺す事にしました
77
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 12:47:38 ID:sbnZFJjw
武闘家(今、私は選択を迫られている。私が何もしなければ確実に破滅はやって来る)
武闘家(だが私は、どうすればいいのだろう?)
僧侶「フングッ!!」 ブン 戦士「うお」 スッ 僧侶「手が滑りました」 戦士「気を付けろよー」
武闘家(私の仲間が、人を殺そうとしている)
武闘家(事の起こりを振り返ると、あの金貸しの事件が原因なのは間違いないだろう)
武闘家(そうだ、あの事件の翌日だった。僧侶があんな事を言い出したのは)
僧侶「杖よりメイスの方がいいと思うんです」
魔法使い「メイス? あの鈍器? でも僧侶、あんた体力ないじゃない。重いわよ、あれ」
僧侶「体力を付けるためにも普段から重い物を持ち歩く方がいいと思うんです」
武闘家「体力のないまま慣れない武器など持ち歩いては、ダンジョンでは命に関わるのではないか?」
僧侶「確かにそうですね。じゃあしばらく練習してからダンジョンに持っていく事にしますね」
武闘家(今思えば、普段は意見を強く主張しない僧侶があの時だけはやけに強引だった)
武闘家(あの時既に僧侶は、クズを殺すつもりだったのだろう)
78
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 12:48:08 ID:sbnZFJjw
武闘家(数日後の孤児院、あの時も兆候はあった)
武闘家(いつものように子供達の遊び相手をしに行くと、僧侶の妹がそわそわしながら話しかけてきた)
武闘家(関係ないが、なぜあの子の肌はあんなにも白く、瞳はクリクリとしていて、髪はサラサラなのだろう)
武闘家(あのような可憐な少女がゲスな男達の手に掛かろうとしていた事を思うと、今もって腹立たしい)
武闘家(と、今は僧侶が問題だ。そうだ、あの時妹は……)
妹「武闘家お姉ちゃん、姉様がおかしいの……」
武闘家「僧侶がおかしい? それはどういう意味なのだ?」
妹「あのね、姉様ね、夜遅くまでずっと木を叩いてるの。硬い棒で、何度も何度も」
武闘家「木を? 硬い棒で? ……ああ、それはメイスの練習をしているのだろう。何もおかしな事ではない」
妹「でも、でも変なの! いつもの姉様じゃないの! あの時と同じお顔なの!」
武闘家「あの時?」
妹「姉様が帰ってきた時、私が姉様にハメ」 僧侶「妹、何を話しているの?」 妹「ひっ、姉様!?」
僧侶「ふふ、何を驚いているの?」 妹「ね、姉様! 私言ってないです、ハメハ」 僧侶「あらあら?」 妹「ひぃ!?」
武闘家(あの後、妹は僧侶に連れられて孤児院の奥に消えてしまい、その日二人に会う事はもうなかった)
79
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 12:49:26 ID:sbnZFJjw
武闘家(そうだ、兆候といえば何度もこんな事があった)
戦士「おはマ○コ」
魔法使い「は?」 武闘家「ちっ」 僧侶「……」
戦士「誰か朝勃チ○コ抜いてくれよー」
魔法使い「死ねキモ親父」 武闘家「クズが」 僧侶「……」
武闘家(以前は必死にクズのゲスな言葉を止めていた僧侶が、何も聞こえていないかのように無反応に)
武闘家(だが、あれは無反応の域を超えて、まるで命のない人形のようで不気味だった気がする)
武闘家(それに私がクズの事を愚痴った時も……)
武闘家「まったく、いつまであのクズと一緒にいなければならないのだ。僧侶もそう思うだろう?」
僧侶「別にいいんじゃないですか。ええ、天罰は必ず下るものなのですから。うふふふ」
武闘家(なぜそこで笑うのだ?)
80
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 12:51:24 ID:sbnZFJjw
武闘家(そうしたあれこれがあり、僧侶が今日初めてダンジョンにメイスを持ち込んだが)
僧侶「ヌグゥゥ!」 ブオン 戦士「おー」 スッ 僧侶「フンギィ!」 ブオン 戦士「ん?」 スッ 僧侶「グギィィ!」 ブオン 戦士「んあ」 スッ
僧侶「ふう……ふう……手が、滑りました……」 戦士「そうかー」 ボリボリ
武闘家(私にどうしろと?)
武闘家(いや、一応僧侶も隠す気はあるのだろう。私や魔法使いの死角でメイスを振るっているのだし。現に……)
魔法使い「ここまでは最短踏破記録更新ね! うん、私達も成長してるのよ!」
武闘家(いやなぜ気付かない? 気付いてもいいだろう? どれだけ鈍いのだ?)
武闘家(だが現に気付かない以上、今私が何かをしなければ私達は破滅だ)
武闘家「……なあ魔法使い、今日はもう引き返さないか?」
魔法使い「え、なんでよ?」
武闘家「その、最近あまり休みを取っていないし、皆疲れが残っているのではないか?」
僧侶「平気です」 武闘家「いやしかし」 僧侶「全然平気です」 ブンブン 魔法使い「うん、大丈夫そうね。先へ進みましょう」
武闘家(魔法使いよ、頼むから気付いてくれ。この先は破滅の崖なのだ)
81
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 12:53:04 ID:sbnZFJjw
武闘家(このままでは僧侶が殺人者に)
武闘家(それ以前に。あのゲスの事だ、自分が殺されかけた事を理由に僧侶や私達の肉体を要求するに違いない)
武闘家(だが、なぜ? なぜ未だに奴はそれをしないのだ?)
戦士「あー金玉痒い」 ボリボリ 僧侶「キェェ!」 ブオン 戦士「俺の手臭っ」 スッ 僧侶「滑った」 戦士「おう」
武闘家(まさかこのクズ、気付いていないのか?)
武闘家(え、いや、まさか、これだけ殺されかけて? 知性や品性の欠片も感じないと思っていたが、脳味噌不在?)
武闘家(逆に考えるのだ、これは好都合ではないか。この隙に事態を改善するのだ)
武闘家「……僧侶、話があるのだが」 僧侶「はい、何ですか?」 武闘家「クズ、いや戦士の事をどう思っているのだ?」
僧侶「何も思いません」 武闘家「何も?」
僧侶「はい、何も思わない事にしました。何も思わなければ何も感じませんからね……ふふ……」
武闘家(だからなぜそこで笑うのだ?)
82
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 12:54:06 ID:sbnZFJjw
武闘家(ダメだ、とても説得できる気がしない。大体私は口下手なのだ、子供にはよく好かれるがまともな友達など二人以外に)
武闘家(いやそれは今は関係ない。関係ないと言ったら関係ない)
武闘家(そうだ、まずは味方を増やそう。僧侶を説得するにも私一人より二人の方がいいに違いない)
武闘家「魔法使い、話があるのだ」
魔法使い「何よ? というかあんた、さっきから挙動不審よ? 何なの?」 僧侶「フギャア!」 ブン 戦士「ういー」 スッ
武闘家(私の挙動以外にもっと不審な所があるだろう?)
武闘家「その、僧侶の様子が変だとは思わないか?」
魔法使い「僧侶の? 確かに変ね」 武闘家「気付いていたか!」 魔法使い「ええ、やる気溢れてるわよね」 武闘家「ああ、殺る気が溢れている」
魔法使い「何か心境の変化があったのかしら?」 武闘家「そうだろうな。どうする?」
魔法使い「……そうね、今は本人のやりたいようにやらせてあげるのがいいんじゃない?」
武闘家「殺りたいように殺らせるだと? 本気で言っているのか?」 魔法使い「いちいち指図しろって言うの?」 武闘家「そうは言っていないが」
魔法使い「あのね、僧侶だって子供じゃないのよ? 放っておいてあげなさいよ」 武闘家「そうか……」
武闘家(いや何か違わないか? 殺りたいように殺らせるってなんだ? 私達は殺人鬼集団だったのか? いったい何がどうなっているのだ?)
武闘家「もうやだ、おうち帰りたい」
83
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 17:57:22 ID:bDI7T4Xc
狂人が増えてくと、周りに気配り出来る奴から狂ってくんだよな...まぁ、どうにかなるでしょ(小並感)
84
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 18:05:08 ID:pFkcUHPA
武闘家ちゃんかわいい
85
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 22:43:48 ID:eaTf1eRM
武闘家(おうち帰ってウサギたん撫で撫でしたい。一緒にベッドに飛び込んでモフモフチュッチュしたい。私もう疲れたよ)
僧侶「ウギィィ!」 ブンッ 戦士「僧侶ちゃんのメイスよー」 パシッ 僧侶「……はい、何ですか?」
戦士「これ壊れてるんじゃねえか?」 僧侶「壊れてないです」
戦士「でも滑りまくってるじゃん。ヌレ○レじゃん」 僧侶「ヌレ○レじゃないです放してください」
武闘家(ん? クズと僧侶が何か、メイスが壊れてる?)
武闘家「そうだ、僧侶! そんな壊れたメイスを使っていては危ないぞ!」 僧侶「だから壊れてないです」
武闘家「だが現に滑りまくりなのだろう!? おい魔法使い、これ以上は危険だ戻ろう!」
魔法使い「え、何? どうしたの?」 武闘家「僧侶のメイスが壊れた! いや呪いかもしれん! とにかく危険なのだ、帰ろう!」
魔法使い「呪い!? そんな気配感じないけど、なんでそんな事に」 僧侶「ですから壊れても呪われてもないです」
魔法使い「って僧侶は言ってるけど」 武闘家「僧侶自身にも呪いの効果が掛かってるのかもしれん! とにかく危険なのだ!」
魔法使い「うーん、本当なら確かに何があるか分からないわね。……でも今日のあんた、なんか変なのよね」 僧侶「グギギ」 グイグイ 戦士「ふぁ〜あ」
武闘家(変なのはお前の注意力だ)
86
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/10(火) 22:46:13 ID:eaTf1eRM
魔法使い「はあ、本当はあんたなんかに聞きたくないけど。戦士、あんたの目から見てどう?」 戦士「いい乳してんな」
魔法使い「ぶっ殺すわよ。私達の監督役としての意見を聞いてんの、真面目に答えないと受付嬢さんにチクるわよ」
戦士「あー? 何お前、一丁前におじさん脅しちゃってんですかー? 膜破ってから出直して来いよ」 ブッ
魔法使い「……ダンジョン侵入禁止」 戦士「危ねえ時は帰るにかぎるぜ? これ冒険者の基本。な、おじさんちゃんと仕事したからチクらねえよな?」
魔法使い「戻りましょう」 武闘家「ああ」 僧侶「うふふ、今日のところは帰りましょう」
戦士「おい聞いてんのか? チクらねえよな? なあ? おい! 頼むからやめてくれよぉ! なあぁ!」
武闘家(相変わらず一粒の誇りもないクズそのものだが)
武闘家(果たしてこの男は、僧侶の殺意に最後まで気付いていなかったのだろうか? あるいは……)
戦士「いいねぇ、もっと全身使って押し付けていこうか」
水棲娘「んっしょ♡ んっしょ♡」 ヌッチュヌッチュ
戦士「いいよぉ、ヌレ○レの君の身体がおじさんの上を滑ってく感触がもうね、たまんない。特上おっぱいだね」
水棲娘「ありがとうございますぅ♡」 ヌッチュヌッチュ
87
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 00:17:39 ID:58NKcf0g
うむ、クズキャラ→実はいい人なパターンはよく見るけど
ここまで欲望に忠実なクズキャラが味方サイドってのは珍しいし
戦士サンには今後とも裏とか理由とか一切ないクズっぷりを貫いて欲しいっす
88
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 00:28:14 ID:lch4GqUA
よいぞ〜
89
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 01:35:17 ID:ULdGBdio
ただ欲望に忠実なんだクズじゃないんだ
そうなんだ
90
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 02:04:22 ID:yrq51Ruw
すでに人殺しもしてるし、今さら良い人路線やられたら薄ら寒いからやめてほしいかなー
91
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 05:24:41 ID:xKnMqZlc
鑑定屋「ふむ、特に異常はありませんな」
魔法使い「そうですか」 僧侶「大丈夫ですって何度も言ったじゃないですか、もう」 魔法使い「ふふ、ごめんなさい」
鑑定屋「ああ、鑑定料の方はいただかなくて結構です、これからも贔屓にしてくだされば」
魔法使い「ありがとう、こちらこそお願いするわ。……武闘家、あんたもこれで納得した?」
武闘家「……ああ」 僧侶「魔法使いさん、武闘家さんは私を心配してくれたんですから」 魔法使い「はいはい」
僧侶「それでは私、孤児院でメイスの訓練をするのでこれで」 ペコリ スタスタ
魔法使い「ええ! 私も僧侶に負けないように頑張るわ!」
武闘家「……魔法使い、大事な話があるのだ」 魔法使い「ん、何?」 武闘家「ここでは話せない、場所を変えよう」
92
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 05:25:12 ID:xKnMqZlc
魔法使い「僧侶が戦士を殺そうとしてるぅ?」 武闘家「ああ、間違いない」 魔法使い「間違いないって……」
武闘家「以前から僧侶の様子がおかしいとは思っていたのだ。そう、あの事件以降の事だ」
魔法使い「確かに少し様子が変わったとは思うけど、あの子は自由も貞操も失いかけたのよ? そんなの当たり前じゃないの」
武闘家「ああ、私も最初はそう思っていたのだ。だが、考えれば考えるほどすべての辻褄は合うのだ」
武闘家「突然使い始めたメイス、戦士に対する冷たい態度、僧侶らしからぬ奇妙な言動。すべてが戦士への殺意を示している」
魔法使い「殺意って、僧侶がそんな」 武闘家「いや間違いない」 魔法使い「じゃああんた、実際に僧侶があいつを殺そうとしたのを見たの?」
武闘家「チラリとはな。だがあのクズが何度も小器用にメイスを避けていたおかげで大事には至らなかった」
武闘家「しかしあれだけ殺されかけておきながらあのクズは最後までその事に気づかったようだな。ふふ、馬鹿な奴だ」
武闘家「だがその点、私は武闘家だからな。殺気や攻撃の気配を感じるのはお手の物だ、見ずとも分かるのだ」
魔法使い「あーはいはい、武闘家様は凄いわね。……にしても、僧侶がねぇ」
武闘家「うむ。私もあの心根の優しい僧侶がまさかと、にわかには信じ難かったが」
魔法使い「……参ったわね、どうすればいいのかしら」
93
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 05:26:27 ID:xKnMqZlc
魔法使い「この件は私の方で色々動いてみるわ。あんたはそうね、僧侶を刺激しないようにしてて」
魔法使い「あんたの言う通りなら今の僧侶は何をするか分からないから。お願いね」
武闘家「ああ、分かった。任せたぞ」 魔法使い「ええ、安心して。それじゃあね」
武闘家(良かった、本当に良かった)
武闘家(ダンジョンでは殺りたいように殺らせろなどと言われたものだから、もう何を信じればいいのかと絶望しかけたが)
武闘家(今思えば、あれもただの誤解だったのだな)
武闘家(そうだ、私達は仲間であり友人であり家族なのだ。固い絆で結ばれた姉妹のようなのものなのだ)
武闘家(僧侶も今はただ少し疲れていて、心の迷いに振り回されているだけに違いない)
武闘家(妹が迷えばその手を引くのも姉の役目ではないか。うむ、姉が妹を信じてやらなくてどうすると言うのだ)
武闘家「……ん?」
武闘家(そうだ。妹といえば僧侶の妹、あの子に真実を伝えなくてよいのだろうか?)
94
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 05:29:35 ID:xKnMqZlc
武闘家(あの子は姉の僧侶の様子がおかしいと必死に訴えていたではないか)
武闘家(今もきっと、僧侶が戦士憎しとメイスを振るう姿に心痛ませて震えているに違いない)
武闘家(なんという事だ! あの可憐な娘が! 涙を流し! 震えている!)
武闘家「これは由々しき事態だぞ」 ガタッ
武闘家(むう。急いで孤児院の近くまで来たものの、あの子になんと伝えればよいのだろうか?)
武闘家(実の姉が人を殺そうとしているのだとと告げては、あの純粋無垢な心に傷を付けてしまうではないか)
武闘家(ぐっ、今ほど自分の口下手が悔しいと思った事はない!)
武闘家(そういえば、魔法使いから僧侶を刺激せぬよう言われていたな。僧侶と顔を合わせるのも避けた方が無難だろう)
武闘家「……よし」
武闘家(妹には僧侶が疲れているのだと言おう。少し休めばすぐに元通りの優しい姉に戻るはずだと)
武闘家(あの娘の涙を優しく指先で拭いそっと微笑むのだ。あの娘は健気な微笑みを返し、そして私達は深い……)
「……とう……なの……だか……」
武闘家(ん? この声は、魔法使いではないか。早速僧侶を訪ねて解決を計るとは仲間想いの) 魔法使い「武闘家は病気なのよ」 武闘家「えっ?」
95
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 05:33:34 ID:xKnMqZlc
僧侶「待ってください、そんな言い方をするのは」
魔法使い「でも事実じゃないの。僧侶が人を殺そうとしてるなんて妄想を本気で信じ込んでいるのよ?」
僧侶「それは、ですが」
魔法使い「最初は何かの冗談かと思ったわ。でもあいつ本気なのよ、本気で自分の妄想を信じてるの」
魔法使い「今日も探索中ずっと挙動不審で、何かおかしいとは思ってはいたのよ」
魔法使い「私、なんて言えばいいのか分からなくて。ちゃんと否定してやらなきゃって思ったけど、でも」
魔法使い「でも、私……違っ、あいつがあんな……むかつく奴だけど、でも頼れる奴で、私信じてて……」
魔法使い「頭が真っ白になっちゃって、当たり障りのない事しか言えなかった……ごめん僧侶……」
僧侶「私にも、勘違いされるような言動があったのは確かです。武闘家さんだけを責めないでください」
魔法使い「いいえ、それは違うわ! 仲間が人殺しだと疑うなんて正気じゃない! あいつはどうかしてるのよ!」
魔法使い「大体!! 何度も殺されそうになって気付かない人間がいるわけないじゃないっ!!」
魔法使い「なんで、なんでそんな簡単な事が分からなくなっちゃったのよ……っ!!」 ポタポタ
96
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 05:59:38 ID:xKnMqZlc
僧侶「落ち着いてください、魔法使いさん」 魔法使い「でも、でも……っ」 ポタポタ
僧侶「魔法使いさんも今は冷静じゃないんです。これ以上は、きっと自分の言葉を後悔して辛くなってしまいます」
魔法使い「僧侶……ごめん、私……リーダーなのに……っ」 ガシ 僧侶「大丈夫です、魔法使いさん」 サスサス
武闘家(違うのだ)
武闘家(違うのだ、魔法使い。おかしいのは私ではない、あの男なのだ。あの男の頭がおかしいのだ)
武闘家(それになぜだ、なぜだ僧侶。なぜあの男を殺そうとした事をひた隠し、私が異常者であるかのように振る舞うのだ?)
武闘家(私達は、仲間ではなかったのか? 家族ではなかったのか? 姉妹ではなかったのか?)
武闘家(私だけが、そう思っていたのか?)
武闘家(なぜ信じてくれないのだ? なぜ私を陥れようとするのだ? なぜ、なぜ、なぜ……?)
武闘家(ああ。嫌だ、こんなの嫌だ、嘘に決まってる、現実じゃない。現実のはずがない、こんなの現実じゃない!) タッタッタッ
武闘家「あぁ……あぁ……あぁ……あぁ……!」 タッタッタッ
武闘家(神よ、もし叶えてくれるならなんでもする、だからどうかこの狂った現実から私を連れ出してくれ) タッタッタッ
97
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 07:00:34 ID:xKnMqZlc
戦士「ふいー。君みたいな締まりのいい子、おじさん初めてでビックリしたよ」
水棲娘「ふふ、よく言われるんです♪ 今度は水槽プレイなんてどうですかぁ?」
戦士「いいねー、今からワクワクして大きくなっちゃいそう。もう一回頼もうかな?」
水棲娘「ごめんなさぁい♡ 次の指名入っちゃってるの♡ また今度指名してね♡」 フリフリ
戦士「ういー」 フリフリ
戦士「はー、期待させるようなこと言うからチ○ポが収まりつかねえじゃねえか、ったくよー……ん?」
武闘家「はぁ……はぁ……はぁ……!」 フラフラ
戦士「何だありゃ? チ○ポハメ過ぎたか?」
戦士「なんかぶっ倒れそうだなー。あー面倒臭ぇー。でもなー、あのままぶっ倒れてカスにレ○プさせるのも損した気分だしなー」
戦士「助けたらやらせてくんねえかなー、あいつ」 ボリボリ
売春婦「お兄さん、何一人で話してるの?」 クイクイッ
戦士「あー? セ○クスしてぇなって話だよ」
売春婦「じゃあ私とどう? これくらいで」 ビシ 戦士「お、いいねぇ。積極的な女って好きだぜ、俺」
98
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 07:39:01 ID:0syq9YUI
全員が違う方向で無能という悲しいパーティー
99
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 15:35:18 ID:1K1kO59w
これ、稀にみる悲劇系か
100
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 15:56:26 ID:20jfVtkQ
ヤれる女の味方だからしょうがないね
101
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 18:44:42 ID:gOcBjUo6
噛み合わないと本当ダメだなぁ(笑)これから先が楽しみだ
102
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 20:39:55 ID:q5FqMGzE
戦士「ああ、あんた良い身体してるぜ。へへ、たまんねえよ」
売春婦「ふふ、ありがと♥ そんな風に言われたの久しぶりよ」
戦士「いい女を見る目がねえ奴ばっかなんだなぁ。なあ、ここでしようぜ」
売春婦「こんな所で? 誰かに見られちゃうわよ?」
戦士「それがいいんじゃねえか、なあ、いいだろ?」
売春婦「ふふ、仕方ない人。お金は先払いよ」 チュ
戦士「やっぱいい女だぜ、あんた」
武闘家「あ……あ……」 ヨロヨロ
武闘家(私は……強くなりたかった……)
武闘家(父に殴られる母……無力な私……強く……強く……守るため……強く……)
武闘家(だが私は、誰を守ればいいのだろう)
武闘家(もう母はいない……今の私には……)
『武闘家は病気よ』『大丈夫です、魔法使いさん』
武闘家(いない……守る人なんて……いない……)
103
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 20:40:29 ID:q5FqMGzE
武闘家(もういい……このまま、消えてしまおう……このまま……)
「ぅ……ぁ……」「ひ……うだぜ」
武闘家(何だ……? 何か……)
「あ……ぁ……」「やりたりねえ、もう一回……」
武闘家(男が……誰か……女を……捕まえて……襲って……)
『勘忍して、堪忍してあんたぁ!』『お前は黙って俺の言う通りにしてればいいんだよぉ!』
武闘家「やめ……ろ……」
『あっ、あっ、あぁ!』『口では嫌がっても身体はもっと欲しいって言ってるじゃねえか、ああ!?』
武闘家「お母さんを……お母さんをいじめるなぁ!!」 ダッ
「あん? なんだマ○コちゃんじゃねえか、何して」
武闘家「お母さんから、離れろぉぉぉぉぉ!」 ブオンッ ドゴォッ 「ぶぇ!?」 ドサァ 武闘家「はあ……あ……」
武闘家(やった……今度は守れた……私、守れたよ……お母さん……) ドサァ
104
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 20:42:10 ID:q5FqMGzE
あ、すいません。変な改行入りました
105
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 21:10:47 ID:eILIRSoY
これは武闘家ちゃん死んだんじゃないか
106
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 22:56:29 ID:Ix1j3W3Q
戦士さんは殴られても特に罪悪感なくていいですね
あと続きが決まらないので今日は寝ます。また今回も思った話と違う方向に進んでて頭抱えてます
107
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 22:59:42 ID:lch4GqUA
面白いよ、おつです
108
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/12(木) 23:11:44 ID:ULdGBdio
思うがままに書けばいいの
おつ
109
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/13(金) 04:38:18 ID:zI3QElNY
ギルド職員「受付嬢さん、あの話聞きました?」
受付嬢「んー? 何ー?」
ギルド職員「昨日の夜、戦士さんが誰かに殴り倒されて診療所に運ばれたらしいんですよ!」
受付嬢「興味ないでーす」
ギルド職員「……担当、ですよね?」
受付嬢「痴情の縺れは業務外なのでー」
武闘家「ん、んん……」
売春婦「あら、目が覚めた? あなたずいぶんうなされていたのよ」
武闘家「ここは、あなたはいったい……?」
売春婦「やっぱり、覚えてないのね。昨日のあなた、様子がおかしかったものね」
武闘家「昨日。昨日は、私は……あ……」
『武闘家は病気なのよ』
武闘家「そうか……あれは、夢ではないのだな……」
売春婦「辛いことがあったのね」 武闘家「……」
売春婦「そう。……今は忘れなさい。大丈夫、心の痛みは時間がきっと癒やしてくれるわ」
110
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/13(金) 04:38:52 ID:zI3QElNY
売春婦「お腹が空いたでしょう? すぐに朝ご飯にするわね」
武闘家「いや、しかし、そこまでお世話になるわけには」
売春婦「ひとり分もふたり分も変わらないわよ。いいから、あなたは準備ができるまでベッドでゆっくり寝てなさい」
武闘家「だが」 売春婦「い、い、か、ら! 子供はお母さんの言うことを大人しく聞くものよ?」 武闘家「え?」
売春婦「ふふ、いい子ね。じっとしてるのよ?」 スタスタ
武闘家「あなたは、私の母では……ないのだが……」
売春婦「うん、準備完了。ああ、無理して起き上がらないで、そのままベッドで食べましょう」
武闘家「……なぜ、ここまでしてくれるのだ。あなたは、私に何の義理もないはずだ」
売春婦「人って、そんな強いものではないでしょう? 誰だって誰かを頼りたくなる時はあるもの」
売春婦「そんな時に肩を貸してあげるのって、訳を考えないとダメなことなのかしら」
武闘家「う……う……う……うぇ、うぇぇ……っ」 ポタポタ
売春婦「……いいのよ、今は泣いて。泣けば心も軽くなるわ」 ポンポン
111
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/13(金) 04:39:29 ID:zI3QElNY
武闘家「ぐすっ、すまない。赤の他人のあなたに、こんな失態を……」
売春婦「あら、赤の他人だなんて酷いじゃない?」
武闘家「え?」
売春婦「あなたが昨日言ったのよ? 私のことを『お母さん』って」
売春婦「ああ、なんてことなの! 娘が私を赤の他人だなんて、これが反抗期なのかしら」
武闘家「え、え、いや、あの、私は……」 売春婦「ぷっ、ふふふ」 武闘家「か、からかったのですか!」
売春婦「ちょっとだけね。でもあなたが私をお母さんって呼んだのは本当のことよ?」 武闘家「むぐ、うぅ……」
売春婦「……ずいぶん偉そうなことを言ってしまったけど、私はね、ただ自分が誰かにして欲しかった事をしているだけなの」
売春婦「だから、変な遠慮なんてしないで欲しいの」
売春婦「全部、私の自己満足。私があなたに申し訳なく思いはしても、あなたが気に病む必要はないの」
武闘家「あ……う、その……あ、ありがとう!」
売春婦「どういたしまして。もし帰りづらい事情があるのなら、しばらく泊まっていくといいわ」 武闘家「……ん」 コクリ
112
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/13(金) 12:20:26 ID:0LE3AYQk
いいところで【’・ω・`】
113
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/15(日) 18:42:00 ID:6dyvGyOg
はよぅ
114
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/20(金) 19:24:16 ID:xiY/vq12
はよ
115
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/24(火) 20:42:33 ID:O0fAU0mw
待ってる
116
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/01(水) 22:05:48 ID:kki.eNR.
まだー?
117
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/13(月) 01:44:05 ID:.OQ2gIg.
はよ
118
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/03/25(土) 15:07:41 ID:Lj3.kEao
マダー?
119
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/04/09(日) 10:44:11 ID:h34PuEdA
ほ
120
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/04/21(金) 09:48:38 ID:G9f5Uc8g
まだー?
121
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/10(水) 11:58:48 ID:QfoE3rtM
乗っ取っていいぞ
122
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/10/13(金) 21:58:26 ID:PFBlThHI
ほ
123
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/12/15(金) 08:19:05 ID:zB3Ezj5o
も
124
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/14(金) 00:57:16 ID:M8PuVZN6
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