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あ
-
あ
-
ササミのチューブトップをリリペンギンがずらしてあられもない姿にさせたあと、炎道勇気がササミに斬りかかった。
その隙をついてルナは間髪入れずに逆詰め魔法。ここまでは良かった。
あとはフリードの氷結魔法でササミを水龍ごとどうにか固めてもらってルナがササミにタッチ。
そんなご都合主義全開のルナ・チップルだったが物事はそんなに上手くいかない。
「ひゃ!」
目の前では恐ろしいことが起きていた。
なんとササミのおっぱいアタックが炎道に炸裂したのだ!
(あわわ…、人体の中で一番柔らかいであろう場所で反撃するなんて、
恐るべし!ササミ・テバサコーチンっ!!)
「うくく…」
ワディワジの効果はほとんどなかった。逆詰め魔法を停止させ瞠目するルナ。傍らに降り立つササミ。
その七つの口からは一斉に詰め込まれた水が放出される。
「あばばばっ!」
まさに水砲とも言えるその攻撃は、その圧力でルナを軽々と吹き飛ばし
食堂のテーブルや椅子を巻き込んで壁際まで押し退けてゆく。
>「なかなかやるでにゃーの。これは健闘賞だぎゃ」
壁を支えに立ち上がるルナの髪に、ササミの投げた何かがささる。
ルナがコンパクトの丸い鏡で見てみると綺麗な羽がふわふわと揺れていた。
ササミの投げた物が羽じゃなくて針的なものならコロッと死んでいたのだけれど
ルナは頬を朱に染めて口角を緩ませてしまう。(これってササミが私を認めたってこと?)
「も…もらっといてやるぅ」口をちょこんと尖がらせて呟く。
>「おみゃーさんがリリィの友達という事と私がだっこしちゃいかへん因果関係がさっぱりだがね。
>理屈の通らんことを押し通したかったら力づくで奪い返してみやーせ。
「あーやってやるぜ。言われなくたってやってやるーぜっ!」
化粧の剥げかけた顔を細かく引き攣らせ、ルナは憤懣やる方ないといった様子でササミをねめつける。
-
―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナは、リリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまっていた。
あのリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを一刻も早く取り戻したい。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だからルナは、どんなことをしてでもササミを捕まえると決意していた。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃうわ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大なデビルフィッシュ(大タコ)を持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出した。
「ほーれほれおいでぇ、これはこれは美味しいデビルフィッシュです。リリペンギンちゃんこっちへおいでー」
-
―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナは、リリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまっていた。
あのリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを一刻も早く取り戻したい。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だからルナは、どんなことをしてでもリリペンギンを守りたいと決意を新たにした。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃうわ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出す。
「リリィ…これはオレの気持ちだぜ。受け取ってくれ」
-
―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナは、リリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
あのリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを思い出す。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だからルナは、どんなことをしてでもリリペンギンを守りたいと決意を新たにした。
このままササミにくっ付いていたなら炎道もフリードも思い切ったことができないだろう。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃうわ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出す。
「リリィ…こっちへおいで……」
-
―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナは、リリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
あのリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを思い出す。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だからルナは、どんなことをしてでもリリペンギンを守りたいと決意を新たにした。
このままササミにくっ付いていたなら炎道もフリードも思い切ったことができないだろう。
どうにかしてササミからリリペンギンを引き剥がさなければ。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃうわ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出す。
「リリィ…こっちへおいで……」
-
―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナは、リリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
あのリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを思い出す。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だからルナは、どんなことをしてでもリリペンギンを守りたいと決意を新たにした。
このままササミにくっ付いていたなら炎道もフリードも思い切ったことができないだろう。
危険から守るために、どうにかしてササミからリリペンギンを引き剥がさなければ。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃうわ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出す。
「リリィ…こっちへおいで。このタコ美味しいよ。
それにササミに抱っこしてると危ないから……」
-
―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナは、リリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
あのリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを思い出す。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だからルナは、どんなことをしてでもリリペンギンを守りたいと決意を新たにした。
このままササミにくっ付いていたなら炎道もフリードも思い切ったことができないだろう。
それに危ない。下手をしたら焼き鳥か蒸し鶏になってしまうことだろう。
どうにかしてササミからリリペンギンを引き剥がさなければ。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃうわ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出す。
「リリィ…こっちへおいで。このタコ美味しいよ。
それにササミに抱っこしてると危ないから……」
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―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナは、リリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
あのリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを思い出す。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だからルナは、どんなことをしてでもリリペンギンを守りたいと決意を新たにした。
このままササミにくっ付いていたなら炎道もフリードも思い切ったことができないだろう。
それに危ない。下手をしたら焼き鳥か蒸し鶏になってしまう。
どうにかしてササミからリリペンギンを引き剥がさなければ。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃうわ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出す。
「リリィ…こっちへおいで。このタコ美味しいよ。それにササミに抱っこしてると危ないから……」
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ササミのチューブトップをリリペンギンがずらしてあられもない姿にさせたあと、炎道勇気がササミに斬りかかった。
その隙をついてルナは間髪入れずに逆詰め魔法。ここまでは良かった。
あとはフリードの氷結魔法でササミを水龍ごとどうにか固めてもらってルナがササミにタッチ。
そんなご都合主義全開のルナ・チップルだったが物事はそんなに上手くいかない。
「ひゃ!」
目の前では恐ろしいことが起きていた。
なんとササミのおっぱいアタックが炎道に炸裂したのだ!
(あわわ…、人体の中で一番柔らかいであろう場所で反撃するなんて、
恐るべし!ササミ・テバサコーチンっ!!)
「うくく…」
ワディワジの効果はほとんどなかった。逆詰め魔法を停止させ瞠目するルナ。傍らに降り立つササミ。
その七つの口からは一斉に詰め込まれた水が放出される。
「あばばばっ!」
まさに水砲とも言えるその攻撃は、その圧力でルナを軽々と吹き飛ばし
食堂のテーブルや椅子を巻き込んで壁際まで押し退けてゆく。
>「なかなかやるでにゃーの。これは健闘賞だぎゃ」
壁を支えに立ち上がるルナの髪に、ササミの投げた何かがささる。
ルナがコンパクトの丸い鏡で見てみると綺麗な羽がふわふわと揺れていた。
ササミの投げた物が羽じゃなくて針的なものならコロッと死んでいたのだけれど
ルナは頬を朱に染めて口角を緩ませてしまう。(これってササミが私を認めたってこと?)
「も…もらっといてやるぅ」口をちょこんと尖がらせて呟く。
>「おみゃーさんがリリィの友達という事と私がだっこしちゃいかへん因果関係がさっぱりだがね。
>理屈の通らんことを押し通したかったら力づくで奪い返してみやーせ。
「あーやってやるぜ。言われなくたってやってやるーぜっ!」
化粧の剥げかけた顔を細かく引き攣らせ、ルナは憤懣やる方ないといった様子でササミをねめつける。
-
ササミのチューブトップをリリペンギンがずらしてあられもない姿にさせたあと、炎道勇気がササミに斬りかかった。
その隙をついてルナは間髪入れずに逆詰め魔法。ここまでは良かった。
あとはフリードの氷結魔法でササミを水龍ごとどうにか固めてもらってルナがササミにタッチ。
そんなご都合主義全開のルナ・チップルだったが物事はそんなに上手くいかない。
「ひゃ!」
目の前では恐ろしいことが起きていた。
なんとササミのおっぱいアタックが炎道に炸裂したのだ!
(あわわ…、人体の中で一番柔らかいであろう場所で反撃するなんて、
恐るべし!ササミ・テバサコーチンっ!!)
「うくく…」
ワディワジの効果はほとんどなかった。逆詰め魔法を停止させ瞠目するルナ。傍らに降り立つササミ。
その七つの口からは一斉に詰め込まれた水が放出される。
「あばばばっ!」
まさに水砲とも言えるその攻撃は、その圧力でルナを軽々と吹き飛ばし
食堂のテーブルや椅子を巻き込んで壁際まで押し退けてゆく。
>「なかなかやるでにゃーの。これは健闘賞だぎゃ」
壁を支えに立ち上がるルナの髪に、ササミの投げた何かがささる。
ルナがコンパクトの丸い鏡で見てみると綺麗な羽がふわふわと揺れていた。
ササミの投げた物が羽じゃなくて針的なものならコロッと死んでいたのだけれど
ルナは頬を朱に染めて口角を緩ませてしまう。(これってササミが私を認めたってこと?)
「も…もらっといてやるぅ」口をちょこんと尖がらせて呟く。
>「おみゃーさんがリリィの友達という事と私がだっこしちゃいかへん因果関係がさっぱりだがね。
>理屈の通らんことを押し通したかったら力づくで奪い返してみやーせ。
「あーやってやるぜ。言われなくたってやってやるぜーっ!」
化粧の剥げかけた顔を細かく引き攣らせ、ルナは憤懣やる方ないといった様子でササミをねめつける。
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―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナは、リリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
あのリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを思い出す。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だからルナは、どんなことをしてでもリリペンギンを守りたいと決意を新たにした。
このままササミにくっ付いていたなら炎道もフリードも思い切ったことができないだろう。
それに危ない。下手をしたら焼き鳥か蒸し鶏になってしまう。
どうにかしてササミからリリペンギンを引き剥がさなければ。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃうわ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出す。
「リリィ…こっちへおいで。このタコ美味しいよ。それにササミに抱っこしてると危ないから」
袖に隠したタクトの先端からはタコにむけて、ジジジと静電気のように魔法が流れていた。
もちろんそれはワディワジだった。
「ササミもリリィのことを大切に思うのなら離してやれよ。それともなにか?
困ったときに盾にするつもりかよ?ほんと、魔族らしい考え方だよな……」
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―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナはリリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
あのリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを思い出す。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だからルナは、どんなことをしてでもリリペンギンを守りたいと決意を新たにした。
このままササミにくっ付いていたなら炎道もフリードも思い切ったことができないだろう。
それに危ない。下手をしたら焼きペンギンか蒸しペンギンになってしまう。
どうにかしてササミからリリペンギンを引き剥がさなければ。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃったなあ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出す。
「リリィ…こっちへおいで。このタコ美味しいよ。それにササミに抱っこしてると危ないから」
袖に隠したタクトの先端からはタコにむけて、ジジジと静電気のように魔法が流れていた。
もちろんそれはワディワジだった。
「ササミもリリィのことを大切に思うのなら離してやれよ。
それとも困ったときに盾にするつもりかよ?ほんと、魔族らしい考え方だよなぁ」
言い終えた刹那、ササミの視界の一部は漆黒に染まるかもしれない。
ルナは詰め込み先を指定せずにタコの墨にワディワジをかけて、ササミにむけて適当に噴出させたのだ。
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ササミのチューブトップをリリペンギンがずらしてあられもない姿にさせたあと、炎道勇気がササミに斬りかかった。
その隙をついてルナは間髪入れずに逆詰め魔法。ここまでは良かった。
あとはフリードの氷結魔法でササミを水龍ごとどうにか固めてもらってルナがササミにタッチ。
そんなご都合主義全開のルナ・チップルだったが物事はそんなに上手くいかない。
「ひゃ!」
目の前では恐ろしいことが起きていた。
なんとササミのおっぱいアタックが炎道に炸裂したのだ!
(あわわ…、人体の中で一番柔らかいであろう場所で反撃するなんて、
恐るべし!ササミ・テバサコーチンっ!!)
「うくく…」
ワディワジの効果はほとんどなかった。逆詰め魔法を停止させ瞠目するルナ。傍らに降り立つササミ。
その七つの口からは一斉に詰め込まれた水が放出される。
「あばばばっ!」
まさに水砲とも言えるその攻撃は、その圧力でルナを軽々と吹き飛ばし
食堂のテーブルや椅子を巻き込んで壁際まで押し退けてゆく。
>「なかなかやるでにゃーの。これは健闘賞だぎゃ」
壁を支えに立ち上がるルナの髪に、ササミの投げた何かがささる。
ルナがコンパクトの丸い鏡で見てみると綺麗な羽がふわふわと揺れていた。
ササミの投げた物が羽じゃなくて針的なものならコロッと死んでいたのだけれど
ルナは頬を朱に染めて口角を緩ませてしまう。(これってササミが私を認めたってこと?)
「も…もらっといてやるぅ」口をちょこんと尖がらせて呟く。
>「おみゃーさんがリリィの友達という事と私がだっこしちゃいかへん因果関係がさっぱりだがね。
>理屈の通らんことを押し通したかったら力づくで奪い返してみやーせ。
「あーやってやるぜ。言われなくたってやってやるぜーっ!」
化粧の剥げかけた顔を細かく引き攣らせ、ルナは憤懣やる方ないといった様子でササミをねめつける。
-
―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナはリリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
あのリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを思い出す。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だからルナは、どんなことをしてでもリリペンギンを守りたいと決意を新たにした。
ルナはササミが炎道に視線を移した時に背中の顔の気絶に気付いていた。
しかし、このままリリィがササミにくっ付いていた状態では炎道もフリードも思い切ったことができないと思案する。
それに危ない。下手をしたら焼きペンギンか蒸しペンギンになってしまう。
どうにかしてササミからリリペンギンを引き剥がさなければ。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃったなあ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出した。
「リリィ…こっちへおいで。このタコはきっと美味しいよ。それにササミに抱っこしてると危ないから」
袖に隠したタクトの先端からはタコにむけて、ジジジと静電気のように魔法が流れていた。
もちろんそれはワディワジだった。
「ササミもリリィのことを大切に思うのなら離してやれよ。
それとも困ったときに盾にするつもりかよ?ほんと、魔族らしい考え方だよなぁ」
ルナが言い終えた刹那、ササミの視界の一部は漆黒に染まるかもしれない。
詰め込み先を指定せずにタコの墨にワディワジをかけて、ササミにむけて適当に噴出させたのだ。
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―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナはリリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
ルナはリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを思い出す。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だから、どんなことをしてでも守りたいと決意を新たにする。
ルナはササミが炎道に視線を移した時に背中の顔の気絶に気付いていた。
しかし、このままリリィがササミにくっ付いていた状態では炎道もフリードも思い切ったことができないと思案する。
それに危ない。二人がつむじと背中の顔の気絶に気がついていないとしたら、
焼きペンギンか蒸しペンギンが出来上がってしまうかもしれない。
どうにかしてササミからリリペンギンを引き剥がさなければ。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃったなあ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出した。
「リリィ…こっちへおいで。このタコはきっと美味しいよ。それにササミに抱っこしてると危ないから」
袖に隠したタクトの先端からはタコにむけて、ジジジと静電気のように魔法が流れていた。
もちろんそれはワディワジだった。
「ササミもリリィのことを大切に思うのなら離してやれよ。
それとも困ったときに盾にするつもりかよ?ほんと、魔族らしい考え方だよなぁ」
ルナが言い終えた刹那、ササミの視界の一部は漆黒に染まるかもしれない。
詰め込み先を指定せずにタコの墨にワディワジをかけて、ササミにむけて適当に噴出させたのだ。
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―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナはリリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
目を閉じれば瞼の裏にリリィの優しい眼差し。(ぐるぐるめがねの奥深く)
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だから、どんなことをしてでも守りたいと決意を新たにする。
ルナはササミの一部の視界が奪われたことに気がついていない。
だからこのままリリィがササミにくっ付いていた状態では炎道もフリードも思い切ったことができないと思案する。
二人もつむじと背中の顔の気絶に気がついていないとしたら、
焼きペンギンか蒸しペンギンが出来上がってしまうかもしれない。
どうにかしてササミからリリペンギンを引き剥がさなければ。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃったなあ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出した。
「リリィ…こっちへおいで。このタコはきっと美味しいよ。それにササミに抱っこしてると危ないから」
袖に隠したタクトの先端からタコにむけて、ジジジと静電気のように魔法が流す。
もちろんそれはワディワジだった。
「ササミもリリィのことを大切に思うのなら離してやれよ。
それとも困ったときに盾にするつもりかよ?ほんと、魔族らしい考え方だぜ」
そう言い終えた刹那、ササミの視界の一部は漆黒に染まるかもしれない。
ルナは詰め込み先を指定せずにタコの墨袋にワディワジをかけて、ササミにむけて適当に噴出させた。
-
【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているらしい。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得する。
それと人柱の男はもう土地神の中には居ないということだった。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
鳥居は目の前の土地神を見上げながら、案ずるより生むが易しという諺を思い出していた。
-
【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているらしい。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得する。
それと人柱の男はもう土地神の中には居ないということだった。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
鳥居は目の前の土地神を見上げながら、案ずるより生むが易しという諺を思い出す。
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【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているらしい。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得する。
それと人柱の男はもう土地神の中には居ないということだった。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
鳥居は目の前の土地神を見上げながら、案ずるより産むが易しという諺を思い出す。
-
【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているらしい。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得する。
それと人柱の男はもう土地神の中には居ないらしい。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
鳥居はすべてを納得しかけていたが、タタリ神を森岡に繋ぎ止めている鎖に違和を感じる。
例えたら飼い主に解けない犬の首輪。犬だけが使える鍵。その意味とは?
それと木版の中に入っている鍵で鎖が解けるという情報を森岡やサトリがどこで手に入れたのか。
-
【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているらしい。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得する。
それと人柱の男はもう土地神の中には居ないらしい。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
>『私に構わなくても良いのですよ、穢れ無き子。今はタタリ神を、彼を止めることだけを考えて』
「わかりました。タタリ神を止めることが出来たら、森岡さんにも借りを返すことが出来そうです」
肯く鳥居を土地神の両翼が包むと、無数の熱を持たない炎が生まれた。
人魂のような輝きがちらちらと様子を伺い周りをふわふわと舞っている。
>『私の力のほんの一部です。タタリ神と対峙する時、貴方の力となるでしょう。どうぞ、受け取りになって』
「はい」
-
【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているという。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得した。
それと人柱の男はもう土地神の中には居ないらしい。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
>『私に構わなくても良いのですよ、穢れ無き子。今はタタリ神を、彼を止めることだけを考えて』
「わかりました。タタリ神を止めることが出来たら、森岡さんにも借りを返すことが出来そうです」
肯く鳥居を、土地神が両翼で包むと、無数の熱を持たない炎が生まれた。
人魂のような輝きがちらちらと様子を伺い周りをふわふわと舞っている。
>『私の力のほんの一部です。タタリ神と対峙する時、貴方の力となるでしょう。どうぞ、受け取りになって』
「はい」
-
【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているという。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得した。
それと人柱の男はもう土地神の中には居ないらしい。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
>『私に構わなくても良いのですよ、穢れ無き子。今はタタリ神を、彼を止めることだけを考えて』
「わかりました。タタリ神を止めることが出来たら、森岡さんにも借りを返すことが出来そうです」
肯く鳥居を、土地神が両翼で包むと、無数の熱を持たない炎が生まれた。
人魂のような輝きがちらちらと様子を伺い周りをふわふわと舞っている。
>『私の力のほんの一部です。タタリ神と対峙する時、貴方の力となるでしょう。どうぞ、受け取りになって』
「はい、いただきます。ボクはいただける物でしたら病気以外はすべていただく人間ですから」
と言って、鳥居はアーンと口を大きく開けた。
人魂たちは一瞬怯んだ様子を見せたが、せっかくなので少年の口の中を目掛けて飛んでいく。
ぽこんぽこん…。人魂のような輝きは鳥居にすべて飲み込まれてゆく。これも分霊の一種なのだろうか。
「
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【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているという。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得した。
それと人柱の男はもう土地神の中には居ないらしい。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
>『私に構わなくても良いのですよ、穢れ無き子。今はタタリ神を、彼を止めることだけを考えて』
「わかりました。タタリ神を止めることが出来たら、森岡さんにも借りを返すことが出来そうです」
肯く鳥居を、土地神が両翼で包むと、無数の熱を持たない炎が生まれた。
人魂のような輝きがちらちらと様子を伺い周りをふわふわと舞っている。
>『私の力のほんの一部です。タタリ神と対峙する時、貴方の力となるでしょう。どうぞ、受け取りになって』
「はい、いただきます。ボクはいただける物でしたら病気以外はすべていただく人間ですから」
と言って、鳥居はアーンと口を大きく開けた。
人魂のようなものたちは一瞬怯んだ様子を見せたが、せっかくなので少年の口の中を目掛けて飛んでいく。
ぽこんぽこん…。神気の輝きは鳥居にすべて飲み込まれてゆく。これも分霊の一種なのだろうか。
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【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているという。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得した。
それと人柱の男はもう土地神の中には居ないらしい。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
>『私に構わなくても良いのですよ、穢れ無き子。今はタタリ神を、彼を止めることだけを考えて』
「わかりました。タタリ神を止めることが出来たら、森岡さんにも借りを返すことが出来そうです」
肯く鳥居を、土地神が両翼で包むと、無数の熱を持たない炎が生まれた。
人魂のような輝きがちらちらと様子を伺い周りをふわふわと舞っている。
>『私の力のほんの一部です。タタリ神と対峙する時、貴方の力となるでしょう。どうぞ、受け取りになって』
「はい、いただきます。ボクはいただける物でしたら病気以外はすべていただく人間ですから」
と言って、鳥居はアーンと口を大きく開けた。
人魂のようなものたちは一瞬怯んだ様子を見せたが、せっかくなので少年の口の中を目掛けて飛んでいく。
ぽこんぽこん…。神気の輝きは鳥居にすべて飲み込まれてゆく。これも分霊の一種なのだろうか。
>『さあ行って!タタリ神が移動を始めました。早く!』
土地神の声が響く。それがどこから聞こえてきたのか、鳥居にはわからなくなっていた。
他人の意思なのか自分の意思なのかわからないまま鳥居は祠を駆け出し外へと疾駆していた。
そして視界に入る森岡草汰。鳥居もあとを追い滝つぼへ。
-
【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているという。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得した。
それと人柱の男はもう土地神の中には居ないらしい。タタリ神の本体も強いてあげるなら土地神とのこと。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
>『私に構わなくても良いのですよ、穢れ無き子。今はタタリ神を、彼を止めることだけを考えて』
「わかりました。タタリ神を止めることが出来たら、森岡さんにも借りを返すことが出来そうです」
肯く鳥居を、土地神が両翼で包むと、無数の熱を持たない炎が生まれた。
人魂のような輝きがちらちらと様子を伺い周りをふわふわと舞っている。
>『私の力のほんの一部です。タタリ神と対峙する時、貴方の力となるでしょう。どうぞ、受け取りになって』
「はい、いただきます。ボクはいただける物でしたら病気以外はすべていただく人間ですから」
と言って、鳥居はアーンと口を大きく開けた。
人魂のようなものたちは一瞬怯んだ様子を見せたが、せっかくなので少年の口の中を目掛けて飛んでいく。
ぽこんぽこん…。神気の輝きは鳥居にすべて飲み込まれてゆく。これも分霊の一種なのだろうか。
>『さあ行って!タタリ神が移動を始めました。早く!』
土地神の声が響く。それがどこから聞こえてきたのか、鳥居にはわからなくなっていた。
他人の意思なのか自分の意思なのかわからないまま鳥居は祠を駆け出し外へと疾駆していた。
そして視界に入る森岡草汰。鳥居もあとを追い滝つぼへ。
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【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているという。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得した。
それと人柱の男はもう土地神の中には居らず、タタリ神の本体も強いてあげるなら土地神とのこと。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
>『私に構わなくても良いのですよ、穢れ無き子。今はタタリ神を、彼を止めることだけを考えて』
「わかりました。タタリ神を止めることが出来たら、森岡さんにも借りを返すことが出来そうです」
肯く鳥居を、土地神が両翼で包むと、無数の熱を持たない炎が生まれた。
人魂のような輝きがちらちらと様子を伺い周りをふわふわと舞っている。
>『私の力のほんの一部です。タタリ神と対峙する時、貴方の力となるでしょう。どうぞ、受け取りになって』
「はい、いただきます。ボクはいただける物でしたら病気以外はすべていただく人間ですから」
と言って、鳥居はアーンと口を大きく開けた。
人魂のようなものたちは一瞬怯んだ様子を見せたが、せっかくなので少年の口の中を目掛けて飛んでいく。
ぽこんぽこん…。神気の輝きは鳥居にすべて飲み込まれてゆく。これも分霊の一種なのだろうか。
>『さあ行って!タタリ神が移動を始めました。早く!』
土地神の声が響く。それがどこから聞こえてきたのか、鳥居にはわからなくなっていた。
他人の意思なのか自分の意思なのかわからないまま鳥居は祠を駆け出し外へと疾駆していた。
そして視界に入る森岡草汰。鳥居もあとを追い滝つぼへ。
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【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているという。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得した。
それと人柱の男はもう土地神の中には居らず、タタリ神の本体も強いてあげるなら土地神とのこと。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
>『私に構わなくても良いのですよ、穢れ無き子。今はタタリ神を、彼を止めることだけを考えて』
「わかりました。タタリ神を止めることが出来たら、森岡さんにも借りを返すことが出来そうです」
肯く鳥居を、土地神が両翼で包むと、無数の熱を持たない炎が生まれた。
人魂のような輝きがちらちらと様子を伺い周りをふわふわと舞っている。
>『私の力のほんの一部です。タタリ神と対峙する時、貴方の力となるでしょう。どうぞ、受け取りになって』
「はい、いただきます。ボクはいただける物でしたら病気以外はすべていただく人間ですから」
と言って、鳥居はアーンと口を大きく開けた。
人魂のようなものたちは一瞬怯んだ様子を見せたが、せっかくなので少年の口の中を目掛けて飛んでいく。
ぽこんぽこん…。神気の輝きは鳥居にすべて飲み込まれてゆく。これも分霊の一種なのだろうか。
>『さあ行って!タタリ神が移動を始めました。早く!』
土地神の声が響く。それがどこから聞こえてきたのか、鳥居にはわからなくなっていた。
他人の意思なのか自分の意思なのかわからないまま鳥居は祠を駆け出し外へと疾駆していた。
そして視界に入る森岡草汰。鳥居は我に返ると森岡のあとを追い滝つぼへ。
-
(あ……あれはいぐな)
木陰に隠れながら様子を窺う鳥居。
森岡の体には、まだ鎖が巻き付いており、いぐなは御神体を抱えている。
「…いぐなはなにをしてるんだろう?」
何かの作戦なのだろうか。それにしては様子がおかしい。
自分達の目的は一刺しに御神体を開かせ、そこから出てきた鍵で
森岡とタタリ神とを繋ぎ止めている鎖の錠を解き、森岡の魂に
憑依しているタタリ神を追い出すために、森岡の命を奪うような攻撃をすること。
そうすると反動でタタリ神が飛び出してくるとかそんなことを言っていたはず。
「もしかして…彼女たちはなにかを隠している?」
黙って二人の会話を聞いていると、いぐなは昔、森岡に助けられたことがあったらしい。
「うーん。恩返しにいぐなは森岡を助けるつもりじゃ?まさかですよね」
-
(あ……あれはいぐな)
木陰に隠れながら様子を窺う鳥居。
森岡の体には、まだ鎖が巻き付いており、いぐなは御神体を抱えている。
「…いぐなはなにをしてるんだろう?」
何かの作戦なのだろうか。それにしては様子がおかしい。
自分達の目的は一刺しに御神体を開かせ、そこから出てきた鍵で
森岡とタタリ神とを繋ぎ止めている鎖の錠を解き、森岡の魂に
憑依しているタタリ神を追い出すために、森岡の命を奪うような攻撃をすること。
そうすると反動でタタリ神が飛び出してくるとかそんなことを言っていたはず。
「もしかして…彼女たちはなにかを隠している?」
黙って二人の会話を聞いていると、いぐなは昔、森岡に助けられたことがあったらしい。
「うーん。恩返しにいぐなは森岡を助けるつもりじゃ?
いやいやそれはないです。やっぱり何かがおかしいです」
-
(あ……あれはいぐな)
木陰に隠れながら様子を窺う鳥居。(蛇蜘蛛が華吹と会話している間に逸早く追いついていた)
森岡の体には、まだ鎖が巻き付いており、いぐなは御神体を抱えている。
「…いぐなはなにをしてるんだろう?」
いぐなの身のこなしなら森岡に御神体を開かせて鍵を奪うことなど容易く出来るはず。
あれは何かの作戦なのだろうか。それにしては様子がおかしい。
自分達の目的は一刺しに御神体を開かせ、そこから出てきた鍵で
森岡とタタリ神とを繋ぎ止めている鎖の錠を解き、森岡の魂に
憑依しているタタリ神を追い出すために、森岡の命を奪うような攻撃をすること。
そうすると反動でタタリ神が飛び出してくるとかそんなことを言っていたはず。
「もしかして…彼女たちはなにかを隠している?」
黙って二人の会話を聞いていると、いぐなは昔、森岡に助けられたことがあったと言った。
「うーん。恩返しにいぐなは森岡を助けるつもりじゃ?
いやいやそれはないです。やっぱり何かがおかしいです」
鳥居が怪訝に思っていると、いぐなの悲鳴。
森岡の手にした木版は地面に落ちて割れ中から鞘らしき物が地面を転がる。
そこへ伸びる森岡の手。その刹那――
>「さ、せ、る、か、よぉおおおおおおおおおおおおおおお!!」
蛇蜘蛛の怒号――同時に森岡草汰と鞘の間を阻むように刃の雨を降る。
「あ、蛇蜘蛛だ!」
-
(あ……あれはいぐな)
木陰に隠れながら様子を窺う鳥居。(蛇蜘蛛が華吹と会話している間に逸早く追いついていた)
森岡の体には、まだ鎖が巻き付いており、いぐなは御神体を抱えている。
「…いぐなはなにをしてるんだろう?」
いぐなの身のこなしなら森岡に御神体を開かせて鍵を奪うことなど容易く出来るはず。
あれは何かの作戦なのだろうか。それにしては様子がおかしい。
自分達の目的は一刺しに御神体を開かせ、そこから出てきた鍵で
森岡とタタリ神とを繋ぎ止めている鎖の錠を解き、森岡の魂に
憑依しているタタリ神を追い出すために、森岡の命を奪うような攻撃をすること。
そうすると反動でタタリ神が飛び出してくるとかそんなことを言っていたはず。
「もしかして…彼女たちはなにかを隠している?」
黙って二人の会話を聞いていると、いぐなは昔、森岡に助けられたことがあったと言った。
「うーん。恩返しにいぐなは森岡を助けるつもりじゃ?
いやいやそれはないです。やっぱり何かがおかしいです」
鳥居が怪訝に思っていると、いぐなの悲鳴。
森岡の手にした木版は地面に落ちて割れ中から鞘らしき物が地面を転がる。
そこへ伸びる森岡の手。その刹那――
>「さ、せ、る、か、よぉおおおおおおおおおおおおおおお!!」
蛇蜘蛛の怒号――同時に森岡草汰と鞘の間を阻むように刃の雨を降る。
「あ、蛇蜘蛛だ!」
怒号に驚いた鳥居だったが、御神体の中から何かが出てきたのに気付くと
慌てて神気の鞭を放ち
-
(あ……あれはいぐな)
木陰に隠れながら様子を窺う鳥居。(蛇蜘蛛が華吹と会話している間に逸早く追いついていた)
森岡の体には、まだ鎖が巻き付いており、いぐなは御神体を抱えている。
「…いぐなはなにをしてるんだろう?」
いぐなの身のこなしなら森岡に御神体を開かせて鍵を奪うことなど容易く出来るはず。
あれは何かの作戦なのだろうか。それにしては様子がおかしい。
自分達の目的は一刺しに御神体を開かせ、そこから出てきた鍵で
森岡とタタリ神とを繋ぎ止めている鎖の錠を解き、森岡の魂に
憑依しているタタリ神を追い出すために、森岡の命を奪うような攻撃をすること。
そうすると反動でタタリ神が飛び出してくるとかそんなことを言っていたはず。
「もしかして…彼女たちはなにかを隠している?」
黙って二人の会話を聞いていると、いぐなは昔、森岡に助けられたことがあったと言った。
「うーん。恩返しにいぐなは森岡を助けるつもりじゃ?
いやいやそれはないです。やっぱり何かがおかしいです」
鳥居が怪訝に思っていると、いぐなの悲鳴。
森岡の手にした木版は地面に落ちて割れ中から鞘らしき物が地面を転がる。
そこへ伸びる森岡の手。その刹那――
>「さ、せ、る、か、よぉおおおおおおおおおおおおおおお!!」
蛇蜘蛛の怒号――同時に森岡草汰と鞘の間を阻むように刃の雨が降る。
「あ、蛇蜘蛛だ!」
怒号に驚いた鳥居だったが、御神体の中から何かが出てきたのに気付くと
慌てて神気の鞭を放ち遠くから(森岡の体に巻きつける。
人間の子供の鳥居は、神気の鞭を鞘に巻きつけ奪えるほど器用でもなく
マリーのように足も速くない。森岡に近づいたら拳骨されて死ぬかも知れない。
神気の鞭は森岡の鞭で千切られてもまた手から植物のように生えてくるし
森岡が少し火傷するくらいの熱さに抑えてある。
-
(あ……あれはいぐな)
木陰に隠れながら様子を窺う鳥居。(蛇蜘蛛が華吹と会話している間に逸早く追いついていた)
森岡の体には、まだ鎖が巻き付いており、いぐなは御神体を抱えている。
「…いぐなはなにをしてるんだろう?」
いぐなの身のこなしなら森岡に御神体を開かせて鍵を奪うことなど容易く出来るはず。
あれは何かの作戦なのだろうか。それにしては様子がおかしい。
自分達の目的は一刺しに御神体を開かせ、そこから出てきた鍵で
森岡とタタリ神とを繋ぎ止めている鎖の錠を解き、森岡の魂に
憑依しているタタリ神を追い出すために、森岡の命を奪うような攻撃をすること。
そうすると反動でタタリ神が飛び出してくるとかそんなことを言っていたはず。
「もしかして…彼女たちはなにかを隠している?」
黙って二人の会話を聞いていると、いぐなは昔、森岡に助けられたことがあったと言った。
「うーん。恩返しにいぐなは森岡を助けるつもりじゃ?
いやいやそれはないです。やっぱり何かがおかしいです」
鳥居が怪訝に思っていると、いぐなの悲鳴。
森岡の手にした木版は地面に落ちて割れ中から鞘らしき物が地面を転がる。
そこへ伸びる森岡の手。その刹那――
>「さ、せ、る、か、よぉおおおおおおおおおおおおおおお!!」
蛇蜘蛛の怒号――同時に森岡草汰と鞘の間を阻むように刃の雨が降る。
「あ、蛇蜘蛛だ!」
怒号に驚いた鳥居だったが、御神体の中から何かが出てきたのに気付くと
慌てて神気の鞭を放ち遠くから(五間 = 9.09090909 メートル程離れた場所から)森岡の体に巻きつける。
人間の子供の鳥居は、神気の鞭を鞘に巻きつけ奪えるほど器用でもなく
マリーのように足も速くない。森岡に近づいたら拳骨されて死ぬかも知れない。
神気の鞭は森岡の鞭で千切られてもまた手から植物のように生えてくるし
森岡が少し火傷するくらいの熱さに抑えてあった。
-
「森岡さん。ボクもいぐなさんと同じ思いです。
ボクを鵺から命がけで助けてくれたあなたはどこへ行っちゃったのですか?
それとタタリ神さん。あなたは土地神様の思いを踏み躙った。
それは許せないことです」
-
「森岡さん。ボクもいぐなさんと同じ思いです。
ボクを鵺から命がけで助けてくれたあなたはどこへ行っちゃったのですか?
それとタタリ神さん。あなたは土地神様の思いを踏み躙った。それは許せないことですよ!」
正直に言って、鳥居は森岡やタタリ神に同情することは出来るが心根の部分がまったく理解出来なかった。
世の中を怨む森岡の気持ちをわかることが出来たら何かの手助けが出来るかも知れない。
でも悲しいかな、わかろうとしてもわからない。
森岡の本性が、今眼前にいる森岡なのだとしたら鳥居は人間に大きく失望することだろう。
-
【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているという。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得した。
それと人柱の男はもう土地神の中には居らず、タタリ神の本体も強いてあげるなら土地神とのこと。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
>『私に構わなくても良いのですよ、穢れ無き子。今はタタリ神を、彼を止めることだけを考えて』
「わかりました。タタリ神を止めることが出来たら、森岡さんにも借りを返すことが出来そうです」
肯く鳥居を、土地神が両翼で包むと、無数の熱を持たない炎が生まれた。
人魂のような輝きがちらちらと様子を伺い周りをふわふわと舞っている。
>『私の力のほんの一部です。タタリ神と対峙する時、貴方の力となるでしょう。どうぞ、受け取りになって』
「はい、いただきます。ボクはいただける物でしたら病気以外はすべていただく人間ですから」
と言って、鳥居はアーンと口を大きく開けた。
人魂のようなものたちは一瞬怯んだ様子を見せたが、せっかくなので少年の口の中を目掛けて飛んでいく。
ぽこんぽこん…。神気の輝きは鳥居にすべて飲み込まれてゆく。これも分霊の一種なのだろうか。
>『さあ行って!タタリ神が移動を始めました。早く!』
土地神の声が響く。それがどこから聞こえてきたのか、鳥居にはわからなくなっていた。
他人の意思なのか自分の意思なのかわからないまま鳥居は祠を駆け出し外へと疾駆していた。
そして視界に入る森岡草汰。鳥居は我に返ると森岡のあとを追い滝つぼへ。
-
(あ……あれはいぐな)
木陰に隠れながら様子を窺う鳥居。(蛇蜘蛛が華吹と会話している間に逸早く追いついていた)
森岡の体には、まだ鎖が巻き付いており、いぐなは御神体を抱えている。
「…いぐなはなにをしてるんだろう?」
いぐなの身のこなしなら森岡に御神体を開かせて鍵を奪うことなど容易く出来るはず。
あれは何かの作戦なのだろうか。それにしては様子がおかしい。
自分達の目的は一刺しに御神体を開かせ、そこから出てきた鍵で
森岡とタタリ神とを繋ぎ止めている鎖の錠を解き、森岡の魂に
憑依しているタタリ神を追い出すために、森岡の命を奪うような攻撃をすること。
そうすると反動でタタリ神が飛び出してくるとかそんなことを言っていたはず。
「もしかして…彼女たちはなにかを隠している?」
黙って二人の会話を聞いていると、いぐなは昔、森岡に助けられたことがあったと言った。
「うーん。恩返しにいぐなは森岡を助けるつもりじゃ?
いやいやそれはないです。やっぱり何かがおかしいです」
鳥居が怪訝に思っていると、いぐなの悲鳴。
森岡の手にした木版は地面に落ちて割れ中から鞘らしき物が地面を転がる。
そこへ伸びる森岡の手。その刹那――
>「さ、せ、る、か、よぉおおおおおおおおおおおおおおお!!」
蛇蜘蛛の怒号――同時に森岡草汰と鞘の間を阻むように刃の雨が降る。
「あ、蛇蜘蛛だ!」
怒号に驚いた鳥居だったが、御神体の中から何かが出てきたのに気付くと
慌てて神気の鞭を放ち遠くから(五間 = 9.09090909 メートル程離れた場所から)森岡の体に巻きつける。
人間の子供の鳥居は、神気の鞭を鞘に巻きつけ奪えるほど器用でもなく
マリーのように足も速くない。森岡に近づいたら拳骨されて死ぬかも知れない。
神気の鞭は森岡の鞭で千切られてもまた手から植物のように生えてくるし
森岡が少し火傷するくらいの熱さに抑えてあった。
「森岡さん。ボクもいぐなさんと同じ思いです。
ボクを鵺から命がけで助けてくれたあなたはどこへ行っちゃったのですか?
それとタタリ神さん。あなたは土地神様の思いを踏み躙った。それは許せないことですよ!」
神気の鞭をひく手に力が籠もる。
正直に言って、鳥居は森岡やタタリ神に同情することは出来るが心根の部分がまったく理解出来なかった。
世の中を怨む森岡の気持ちをわかることが出来たら何かの手助けが出来るかも知れない。
でも悲しいかな、わかろうとしてもわからない。
森岡の本性が、今眼前にいる森岡なのだとしたら鳥居は人間に大きく失望することだろう。
-
【滝つぼ付近】
(あ……あれはいぐな)
木陰に隠れながら様子を窺う鳥居。(蛇蜘蛛が華吹と会話している間に逸早く追いついていた)
森岡の体には、まだ鎖が巻き付いており、いぐなは御神体を抱えている。
「…いぐなはなにをしてるんだろう?」
いぐなの身のこなしなら森岡に御神体を開かせて鍵を奪うことなど容易く出来るはず。
あれは何かの作戦なのだろうか。それにしては様子がおかしい。
自分達の目的は一刺しに御神体を開かせ、そこから出てきた鍵で
森岡とタタリ神とを繋ぎ止めている鎖の錠を解き、森岡の魂に
憑依しているタタリ神を追い出すために、森岡の命を奪うような攻撃をすること。
そうすると反動でタタリ神が飛び出してくるとかそんなことを言っていたはず。
「もしかして…彼女たちはなにかを隠している?」
黙って二人の会話を聞いていると、いぐなは昔、森岡に助けられたことがあったと言った。
「うーん。恩返しにいぐなは森岡さんを助けるつもりじゃ?
いやいやそれはないです。やっぱり何かがおかしいです」
鳥居が怪訝に思っていると、いぐなの悲鳴。
森岡の手にした木版は地面に落ちて割れ中から鞘らしき物が地面を転がる。
そこへ伸びる森岡の手。その刹那――
>「さ、せ、る、か、よぉおおおおおおおおおおおおおおお!!」
蛇蜘蛛の怒号――同時に森岡草汰と鞘の間を阻むように刃の雨が降る。
「あ、蛇蜘蛛だ!」
怒号に驚いた鳥居だったが、御神体の中から何かが出てきたのに気付くと
慌てて神気の鞭を放ち遠くから(五間 = 9.09090909 メートル程離れた場所から)森岡の体に巻きつける。
人間の子供の鳥居は、神気の鞭を鞘に巻きつけ奪えるほど器用でもなく
マリーのように足も速くない。森岡に近づいたら拳骨されて死ぬかも知れない。
神気の鞭は森岡の鞭で千切られてもまた手から植物のように生えてくるし
森岡が少し火傷するくらいの熱さに抑えてあった。
「森岡さん。ボクもいぐなさんと同じ思いです。
ボクを鵺から命がけで助けてくれたあなたはどこへ行っちゃったのですか?
それとタタリ神さん。あなたは土地神様の思いを踏み躙った。それは許せないことですよ!」
神気の鞭をひく手に力が籠もる。
正直に言って、鳥居は森岡やタタリ神に同情することは出来るが心根の部分がまったく理解出来なかった。
世の中を怨む森岡の気持ちをわかることが出来たら何かの手助けが出来るかも知れない。
でも悲しいかな、わかろうとしてもわからない。
森岡の本性が、今眼前にいる森岡なのだとしたら鳥居は人間に大きく失望することだろう。
-
カフェは涙を流しながら祈っていた。
>「みこと殿、妾達には何もできぬ、せめて祈るのじゃ。
>神様仏様、ご先祖様茶々様、どうか牧街殿をお守りくだされ――」
「はい」
月夜田はカフェとともに祈る。カフェの言葉通りにそれしか出来なかった。
牧街は霊力と命を燃やして悪霊たちに立ち向かう。それを恐山師範が援護する。
そして牧街が悪霊婆に追い討ちをかけんとしたその時――
隊乱闘の放った金棒の一撃が、牧街を壁まで吹き飛ばした。
「………!!」
それを見た月夜田は絶句する。思考が白んで全身の力が抜けてゆく。
絶望感に囚われる。
(牧街さんの命が……)
>「……犬死じゃない」
>「そうだ!!牧街!!」
呟く牧街に怒鳴り返す恐山師範。
>「お前の仇は、俺が討つ!安心して逝けい!」
師範は泣いておらず戦闘態勢を維持していた。そう、この師弟は強い絆で結ばれているのだ。
月夜田は不謹慎なことに恐山師範の醸し出す男の色香にゾクぶるとしてしまう。ジュンとする。
そこへ思いもよらずに救援が駆けつけた。
並び立つ見慣れた異形の者達。 その肩の上で、誇らしげに胸を張る秋葉原のお稲荷さん。
彼がこちらの世界に応援に来た彼等を見つけ、ここに案内してきたのであった。
>「行くぞおオオオオオオオオ」
>「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」
雄たけび上げて突撃する正義の妖怪達。
>「俺達も、続く!月夜田!牧街を頼む!ウンディーネの生命の水で炎が消えたからまだ息がある!」
「はい!」
-
カフェは涙を流しながら祈っていた。
>「みこと殿、妾達には何もできぬ、せめて祈るのじゃ。
>神様仏様、ご先祖様茶々様、どうか牧街殿をお守りくだされ――」
「はい」
月夜田はカフェとともに祈る。カフェの言葉通りにそれしか出来なかった。
牧街は霊力と命を燃やして悪霊たちに立ち向かう。それを恐山師範が援護する。
そして牧街が悪霊婆に追い討ちをかけんとしたその時――
隊乱闘の放った金棒の一撃が、牧街を壁まで吹き飛ばした。
「………!!」
それを見た月夜田は絶句する。思考が白んで全身の力が抜けてゆく。
絶望感に囚われる。
(牧街さんの命が……)
>「……犬死じゃない」
>「そうだ!!牧街!!」
呟く牧街に怒鳴り返す恐山師範。
>「お前の仇は、俺が討つ!安心して逝けい!」
師範は泣いておらず戦闘態勢を維持していた。そう、この師弟は強い絆で結ばれているのだ。
月夜田は不謹慎なことに恐山師範の醸し出す男の色香にゾクぶるとしてしまう。
不覚にもジュンとする。
そこへ思いもよらずに救援が駆けつけた。
並び立つ見慣れた異形の者達。 その肩の上で、誇らしげに胸を張る秋葉原のお稲荷さん。
彼がこちらの世界に応援に来た彼等を見つけ、ここに案内してきたのであった。
>「行くぞおオオオオオオオオ」
>「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」
雄たけび上げて突撃する正義の妖怪達。
>「俺達も、続く!月夜田!牧街を頼む!ウンディーネの生命の水で炎が消えたからまだ息がある!」
「はい!」
月夜田は汗で湿ってるような牧街の脇から両手を入れて安全な場所まで移動させようと試みる。
触ってみると牧街の肩幅は意外と広くドキリとした。
(う〜重い…)
抱きかかえようとすると牧街の体重で胸が潰されて異様な重さを感じた。
牧街の体は根っ子が生えているかのようで月夜田には持てもしなかった。
結局はただ抱きしめただけ。でも牧街が生きていることを感じ少しだけ愛おしく思えた。
(カフェさんはいい匂いで感触が気持ちいいけど、牧街さんはまた違った感じがする……)
-
カフェは涙を流しながら祈っていた。
>「みこと殿、妾達には何もできぬ、せめて祈るのじゃ。
>神様仏様、ご先祖様茶々様、どうか牧街殿をお守りくだされ――」
「はい」
月夜田はカフェとともに祈る。カフェの言葉通りに祈ることしか出来なかった。
牧街は霊力と命を燃やして悪霊たちに立ち向かっていた。それを恐山師範が援護する。
そして牧街が悪霊婆に追い討ちをかけんとしたその時――
隊乱闘の放った金棒の一撃が、牧街を壁まで吹き飛ばした。
「………!!」
それを見た月夜田は絶句する。思考が白んで全身の力が抜けてゆく。
絶望感に囚われる。
(牧街さんの命が……)
>「……犬死じゃない」
>「そうだ!!牧街!!」
呟く牧街に怒鳴り返す恐山師範。
>「お前の仇は、俺が討つ!安心して逝けい!」
師範は泣いておらず戦闘態勢を維持していた。そう、この師弟は強い絆で結ばれているのだ。
月夜田は不謹慎なことに恐山師範の醸し出す男の色香にジュンとしてしまう。
そこへ思いもよらずに救援が駆けつけた。
並び立つ見慣れた異形の者達。 その肩の上で、誇らしげに胸を張る秋葉原のお稲荷さん。
彼がこちらの世界に応援に来た彼等を見つけ、ここに案内してきたのであった。
>「行くぞおオオオオオオオオ」
>「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」
雄たけび上げて突撃する正義の妖怪達。
>「俺達も、続く!月夜田!牧街を頼む!ウンディーネの生命の水で炎が消えたからまだ息がある!」
「はい!」
月夜田は汗で湿ってるような牧街の脇から両手を入れて安全な場所まで移動させようと試みる。
触ってみると牧街の肩幅は意外と広くドキリとした。
(う〜重い…)
抱きかかえようとすると牧街の体重で胸が潰されて肉体の重さを感じた。
牧街の体は根っ子が生えているかのようで月夜田には持てもしなかった。
結局はただ抱きしめただけ。でも牧街が生きていることを感じ少しだけ愛おしく思う。
-
月夜田が牧街を持てないでいると、突然牧街の体が軽くなった。
驚いて下を見ると鋼鉄の少女チェルノが牧街を持ち上げていた。チェルノはカフェママのママチャリが妖怪化した少女。
妖怪たちの出陣を見て、居ても立っても居られずに猫バスのところから来たのだ。
「あ、ありがとうチェルノ。それとさっきはごめんなさい」
月夜田は小さな声でチェルノに謝る。チェルノはかぶりを振って気にしないでと言った風に返す。
-
カフェは涙を流しながら祈っていた。
>「みこと殿、妾達には何もできぬ、せめて祈るのじゃ。
>神様仏様、ご先祖様茶々様、どうか牧街殿をお守りくだされ――」
「はい」
月夜田はカフェの言葉通りに祈ることしか出来なかった。
牧街は霊力と命を燃やして悪霊たちに立ち向かっていた。それを恐山師範が援護していた。
そして牧街が悪霊婆に追い討ちをかけんとしたその時――
隊乱闘の放った金棒の一撃が、牧街を壁まで吹き飛ばした。
「………!!」
それを見た月夜田は絶句した。
思考が白んで全身の力が抜けていき絶望感に囚われた。
(牧街さんの命が……)
>「……犬死じゃない」
>「そうだ!!牧街!!」
呟く牧街に怒鳴り返す恐山師範。
>「お前の仇は、俺が討つ!安心して逝けい!」
師範は泣いておらず戦闘態勢を維持していた。そう、この師弟は強い絆で結ばれているのだ。
月夜田は不謹慎なことに恐山師範の醸し出す男の色香にジュンとしてしまう。
そこへ思いもよらずに救援が駆けつけた。
並び立つ見慣れた異形の者達。 その肩の上で、誇らしげに胸を張る秋葉原のお稲荷さん。
彼がこちらの世界に応援に来た彼等を見つけ、ここに案内してきたのであった。
>「行くぞおオオオオオオオオ」
>「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」
雄たけび上げて突撃する正義の妖怪達。
>「俺達も、続く!月夜田!牧街を頼む!ウンディーネの生命の水で炎が消えたからまだ息がある!」
「はい!」
月夜田は汗で湿ってるような牧街の脇から両手を入れて安全な場所まで移動させようと試みる。
触ってみると牧街の肩幅は意外と広くドキリとした。
(う〜重い…)
抱きかかえようとすると牧街の体重で胸が潰されて肉体の重さを感じた。
牧街の体は根っ子が生えているかのようで月夜田には持てもしなかった。
結局はただ抱きしめただけ。でも牧街が生きていることを感じ少しだけ愛おしく思った。
-
カフェは涙を流しながら祈っていた。
>「みこと殿、妾達には何もできぬ、せめて祈るのじゃ。
>神様仏様、ご先祖様茶々様、どうか牧街殿をお守りくだされ――」
「はい」
月夜田はカフェの言葉通りに祈ることしか出来なかった。
牧街は霊力と命を燃やして悪霊たちに立ち向かっていた。それを恐山師範が援護していた。
そして牧街が悪霊婆に追い討ちをかけんとしたその時――
隊乱闘の放った金棒の一撃が、牧街を壁まで吹き飛ばした。
「………!!」
それを見た月夜田は絶句する。
思考が白んで全身の力が抜けていき絶望感に囚われる。
(牧街さんの命が……)
>「……犬死じゃない」
>「そうだ!!牧街!!」
呟く牧街に怒鳴り返す恐山師範。
>「お前の仇は、俺が討つ!安心して逝けい!」
師範は泣いておらず戦闘態勢を維持していた。そう、この師弟は強い絆で結ばれているのだ。
月夜田は不謹慎なことに恐山師範の醸し出す男の色香にジュンとしてしまう。
そこへ思いもよらずに救援が駆けつける。
並び立つ見慣れた異形の者達。 その肩の上で、誇らしげに胸を張る秋葉原のお稲荷さん。
彼がこちらの世界に応援に来た彼等を見つけ、ここに案内してきたのであった。
>「行くぞおオオオオオオオオ」
>「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」
雄たけび上げて突撃する正義の妖怪達。
>「俺達も、続く!月夜田!牧街を頼む!ウンディーネの生命の水で炎が消えたからまだ息がある!」
「はい!」
月夜田は汗で湿ってるような牧街の脇から両手を入れて安全な場所まで移動させようと試みる。
触ってみると牧街の肩幅は意外と広くドキリとした。
(う〜重い…)
抱きかかえようとすると牧街の体重で胸が潰されて肉体の重さを感じた。
牧街の体は根っ子が生えているかのようで月夜田には持てもしなかった。
結局はただ抱きしめただけ。でも牧街が生きていることを感じ少しだけ愛おしく思う。
-
月夜田が牧街を持てないでいると、突然牧街の体が軽くなった。
驚いて下を見ると鋼鉄の少女チェルノが牧街を持ち上げていた。チェルノはカフェママのママチャリが妖怪化した少女。
妖怪たちの出陣を見て、居ても立っても居られずに猫バスのところから来たのだ。
「あ、ありがとうチェルノ。それとさっきはごめんなさい」
月夜田は小さな声でチェルノに謝る。チェルノはかぶりを振って気にしないでと言った風に返す。
――そして始まる戦い。
乱戦の始まりに月夜田の色々な感情は霧散して
ただ牧街が生きているという現実にほっと胸を撫で下ろしていた。
-
カフェは涙を流しながら祈っていた。
>「みこと殿、妾達には何もできぬ、せめて祈るのじゃ。
>神様仏様、ご先祖様茶々様、どうか牧街殿をお守りくだされ――」
「はい」
月夜田はカフェの言葉通りに祈ることしか出来なかった。
牧街は霊力と命を燃やして悪霊たちに立ち向かっていた。それを恐山師範が援護していた。
そして牧街が悪霊婆に追い討ちをかけんとしたその時――
隊乱闘の放った金棒の一撃が、牧街を壁まで吹き飛ばした。
「………!!」
それを見た月夜田は絶句する。
思考が白んで全身の力が抜けていき絶望感に囚われる。
(牧街さんの命が……)
>「……犬死じゃない」
>「そうだ!!牧街!!」
呟く牧街に怒鳴り返す恐山師範。
>「お前の仇は、俺が討つ!安心して逝けい!」
師範は泣いておらず戦闘態勢を維持していた。そう、この師弟は強い絆で結ばれているのだ。
月夜田は不謹慎なことに恐山師範の醸し出す男の色香にジュンとしてしまう。
そこへ思いもよらず駆けつける救援。並び立つ見慣れた異形の者達。
その肩の上で、誇らしげに胸を張る秋葉原のお稲荷さん。
彼がこちらの世界に応援に来た彼等を見つけ、ここに案内してきたのであった。
>「行くぞおオオオオオオオオ」
>「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」
雄たけび上げて突撃する正義の妖怪達。
>「俺達も、続く!月夜田!牧街を頼む!ウンディーネの生命の水で炎が消えたからまだ息がある!」
「はい!」
月夜田は汗で湿ってるような牧街の脇から両手を入れて安全な場所まで移動させようと試みる。
触ってみると牧街の肩幅は意外と広くドキリとした。
(う〜重い…)
牧街の体は根っ子が生えているかのようで月夜田には持てもしなかった。
背中に密着させた胸は牧街の鼓動を感じていた。
-
カフェは涙を流しながら祈っていた。
>「みこと殿、妾達には何もできぬ、せめて祈るのじゃ。
>神様仏様、ご先祖様茶々様、どうか牧街殿をお守りくだされ――」
「はい」
月夜田はカフェの言葉通りに祈ることしか出来なかった。
牧街は霊力と命を燃やして悪霊たちに立ち向かっていた。それを恐山師範が援護していた。
そして牧街が悪霊婆に追い討ちをかけんとしたその時――
隊乱闘の放った金棒の一撃が、牧街を壁まで吹き飛ばした。
「………!!」
それを見た月夜田は絶句する。
思考が白んで全身の力が抜けていき絶望感に囚われる。
(牧街さんの命が……)
>「……犬死じゃない」
>「そうだ!!牧街!!」
呟く牧街に怒鳴り返す恐山師範。
>「お前の仇は、俺が討つ!安心して逝けい!」
師範は泣いておらず戦闘態勢を維持していた。そう、この師弟は強い絆で結ばれているのだ。
月夜田は不謹慎なことに恐山師範の醸し出す男の色香にジュンとしてしまう。
そこへ思いもよらず駆けつける救援。並び立つ見慣れた異形の者達。
その肩の上で、誇らしげに胸を張る秋葉原のお稲荷さん。
彼がこちらの世界に応援に来た彼等を見つけ、ここに案内してきたのであった。
>「行くぞおオオオオオオオオ」
>「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」
雄たけび上げて突撃する正義の妖怪達。
>「俺達も、続く!月夜田!牧街を頼む!ウンディーネの生命の水で炎が消えたからまだ息がある!」
「はい!」
月夜田は汗で湿ってるような牧街の脇から両手を入れて安全な場所まで移動させようと試みる。
触ってみると牧街の肩幅は意外と広くドキリとした。
(う〜重い…)
牧街の体は根っ子が生えているかのようで月夜田には持てもしなかった。
でも密着させた胸に彼の鼓動を感じている。
-
すると突然牧街の体が軽くなった。
驚いて下を見ると鋼鉄の少女チェルノが牧街を持ち上げていた。チェルノはカフェママのママチャリが妖怪化した少女。
妖怪たちの出陣を見て、居ても立っても居られずに猫バスのところから来たのだ。
「あ、ありがとうチェルノ。それとさっきはごめんなさい」
月夜田は小さな声でチェルノに謝る。チェルノはかぶりを振って気にしないでと言った風に返してくれた。
――そして始まる戦い。
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