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994名無しになりきれ:2012/04/21(土) 20:01:24
カフェは涙を流しながら祈っていた。

>「みこと殿、妾達には何もできぬ、せめて祈るのじゃ。
>神様仏様、ご先祖様茶々様、どうか牧街殿をお守りくだされ――」

「はい」
月夜田はカフェの言葉通りに祈ることしか出来なかった。
牧街は霊力と命を燃やして悪霊たちに立ち向かっていた。それを恐山師範が援護していた。
そして牧街が悪霊婆に追い討ちをかけんとしたその時――
隊乱闘の放った金棒の一撃が、牧街を壁まで吹き飛ばした。

「………!!」
それを見た月夜田は絶句した。
思考が白んで全身の力が抜けていき絶望感に囚われた。

(牧街さんの命が……)

>「……犬死じゃない」
>「そうだ!!牧街!!」
呟く牧街に怒鳴り返す恐山師範。

>「お前の仇は、俺が討つ!安心して逝けい!」
師範は泣いておらず戦闘態勢を維持していた。そう、この師弟は強い絆で結ばれているのだ。
月夜田は不謹慎なことに恐山師範の醸し出す男の色香にジュンとしてしまう。

そこへ思いもよらずに救援が駆けつけた。
並び立つ見慣れた異形の者達。 その肩の上で、誇らしげに胸を張る秋葉原のお稲荷さん。
彼がこちらの世界に応援に来た彼等を見つけ、ここに案内してきたのであった。

>「行くぞおオオオオオオオオ」
>「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」
雄たけび上げて突撃する正義の妖怪達。

>「俺達も、続く!月夜田!牧街を頼む!ウンディーネの生命の水で炎が消えたからまだ息がある!」

「はい!」
月夜田は汗で湿ってるような牧街の脇から両手を入れて安全な場所まで移動させようと試みる。
触ってみると牧街の肩幅は意外と広くドキリとした。
(う〜重い…)
抱きかかえようとすると牧街の体重で胸が潰されて肉体の重さを感じた。
牧街の体は根っ子が生えているかのようで月夜田には持てもしなかった。
結局はただ抱きしめただけ。でも牧街が生きていることを感じ少しだけ愛おしく思った。




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