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あ
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―――そもそも存在感の薄いルナはアイドルのように注目を浴びたかった。
そのためにはササミに鬼ごっこで勝ち抗体を手に入れる必要があった。
救世主として学園に名を轟かせて有名人になるために。
でも、事情は変わってきていた。ルナはリリィがペンギンになってしまっていることを知ってしまった。
ルナはリリィのグルグルメガネの奥の優しい眼差しを思い出す。
リリィは存在感のないルナをじっとりと見てくれる一番のお友達。
だから、どんなことをしてでも守りたいと決意を新たにする。
ルナはササミが炎道に視線を移した時に背中の顔の気絶に気付いていた。
しかし、このままリリィがササミにくっ付いていた状態では炎道もフリードも思い切ったことができないと思案する。
それに危ない。二人がつむじと背中の顔の気絶に気がついていないとしたら、
焼きペンギンか蒸しペンギンが出来上がってしまうかもしれない。
どうにかしてササミからリリペンギンを引き剥がさなければ。
(にしてもあのパンモロには考えらせられちゃったなあ。ローライズとミニスカートが同時に流行っちゃったみたい。
もうスカートの定義が破綻しちゃってるもの。つか今のササミの姿を男の人に変換したらあの格好はやばい。特に手ブラが……。
男の人のものの根元がみえてるくらいに匹敵してる)
と決意してすぐにルナがどうでもいいことを考えているとリリィのテレパシーが飛んでくる。
リリィはペンギンの姿になっているというのにテレパシーで皆にお得なササミ情報を伝えようとしてくれているのだ。
その献身的な姿勢にまるで一喝されてしまったかのようにルナは思考を元に戻すと
厨房の冷蔵庫から巨大な大タコを持ってきてササミに抱っこしているリリィに突き出した。
「リリィ…こっちへおいで。このタコはきっと美味しいよ。それにササミに抱っこしてると危ないから」
袖に隠したタクトの先端からはタコにむけて、ジジジと静電気のように魔法が流れていた。
もちろんそれはワディワジだった。
「ササミもリリィのことを大切に思うのなら離してやれよ。
それとも困ったときに盾にするつもりかよ?ほんと、魔族らしい考え方だよなぁ」
ルナが言い終えた刹那、ササミの視界の一部は漆黒に染まるかもしれない。
詰め込み先を指定せずにタコの墨にワディワジをかけて、ササミにむけて適当に噴出させたのだ。
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