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あ
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【焔の祠】
今でも土地神はタタリ神になった男を愛しているという。
でも個人的に愛しているというわけではなく、山のモノをすべて平等に愛しているということだった。
いかにも神様らしい考えと鳥居は納得した。
それと人柱の男はもう土地神の中には居らず、タタリ神の本体も強いてあげるなら土地神とのこと。
ということは森岡草汰に憑いている分霊を退治すればすべては終わるということなのだろう。
森岡以外の依り代ではタタリ神は不安定な存在ですぐに消滅してしまうということなのだから。
>『私に構わなくても良いのですよ、穢れ無き子。今はタタリ神を、彼を止めることだけを考えて』
「わかりました。タタリ神を止めることが出来たら、森岡さんにも借りを返すことが出来そうです」
肯く鳥居を、土地神が両翼で包むと、無数の熱を持たない炎が生まれた。
人魂のような輝きがちらちらと様子を伺い周りをふわふわと舞っている。
>『私の力のほんの一部です。タタリ神と対峙する時、貴方の力となるでしょう。どうぞ、受け取りになって』
「はい、いただきます。ボクはいただける物でしたら病気以外はすべていただく人間ですから」
と言って、鳥居はアーンと口を大きく開けた。
人魂のようなものたちは一瞬怯んだ様子を見せたが、せっかくなので少年の口の中を目掛けて飛んでいく。
ぽこんぽこん…。神気の輝きは鳥居にすべて飲み込まれてゆく。これも分霊の一種なのだろうか。
>『さあ行って!タタリ神が移動を始めました。早く!』
土地神の声が響く。それがどこから聞こえてきたのか、鳥居にはわからなくなっていた。
他人の意思なのか自分の意思なのかわからないまま鳥居は祠を駆け出し外へと疾駆していた。
そして視界に入る森岡草汰。鳥居は我に返ると森岡のあとを追い滝つぼへ。
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