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【ミ】『A to Z』part2

1『Monster Freak』:2022/10/22(土) 15:22:39

「You're next」

―――――――――――――――――――――――――――

◆ここは『小石川』がGMのミッションを行うスレです。

前スレ
【ミ】『A to Z』
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1612673497/

588奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/11/13(月) 23:03:56
>>584-585
「いえいえ、この手紙が花蓮さんによって書かれたものだという証拠ならあります。
……というか、私が現物を持っている以上、
花蓮さんが書いたと断定することはそう難しい事ではないと思いませんか?
これは、花蓮さんが書いた台本の切れ端です」

そういって花蓮が投げ捨てた『ノートの一部』を瑞月に渡す。
瑞月がそれに目を通しているうちに、
さり気なく手紙を半分に折って追記の部分を隠し、それ以外の部分を見せる。

「そして、こちらが件の手紙になります。
全て読まずとも……明らかに文体が一致している事がわかりませんか?
やはり、これを書いたのは花蓮さんです。
それについては……疑う余地はありません」

いそいそと手紙を仕舞ってしまう。

「つまり仕込みができたのも花蓮さんだけと言うことになりますね」

明らかな嘘ではあるが、そのようにいっておく。

589『縁結のM』:2023/11/14(火) 17:19:33
>>586-588(ALL)

美丹が『代筆』の話を出した時、瑞月は『すんなり受け入れた』。
『花蓮は書いていない』と断言したにも関わらず、
無意識に『花蓮が書いた事実』を認めたのだ。
このような『矛盾した発言』をしてしまった背景には、
追い詰められた事による内心の焦りが影響を与えていたのかもしれない――――。

そして、涙音は恋子に囁きかける。
『ロダンの考え』を悟る事が出来たのは、この『小さな事件』において、
彼と最も長く語らったせいもあるだろう。
必要なのは『花蓮だけが恋文に直接関与した』という物証だ。
それは恋子が握っていた。
『上手い使い方』をすれば『瑞月を崩せる』――――。

       「――――!!」

恋子が突き出した『恋文』を前にして、瑞月がたじろいだ。

  「…………いえ、それは」

         「その、なんていうか…………」

瑞月は考えるような素振りを見せるが、明らかに『時間稼ぎ』だと分かる。
適切な反論が思い浮かばないようだ。
やがて彼女は目を伏せ、それから三人を見返した。

「………………『部室の外』で話せませんか?」

         ――――――ガチャ

そう言うと、瑞月はドアを開けて外に出ていく。
彼女は『ドアの近く(>>564)』に立っていた。
だから、出るのも時間は掛からない。

《君達の為に『私の能力』を奮う時間が近付いてきたようだ》

《この場合、少なくとも逃げられる事はなかろうが、追うべきではあるだろう》

その直後、ロダンの『声』が三人の耳に届いた。

590奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/11/14(火) 22:29:00
>>589
「ええ、勿論ですとも」

(数的有利が、もしかするとよく働いたかもしれませんね。
お陰で彼女の動揺を誘うことができた)

大人しく部室の外へとついていく。
外へ出たら瑞月が話し始めるまでは黙っている。

591龍美丹『チーロン』:2023/11/15(水) 00:49:26
>>589

「そうしようか」

その言葉に従う。
外に出よう

592朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/11/15(水) 16:16:20
>>589
(なるほど…そういう流れでやるのね…)
あえて花蓮さんを疑う様子を見せて
瑞月さんに行動を起こさせようとしていると感じた。
本人に疑いを持っても黙秘する可能性があるだろうから…

「なにかお話があるんですね?
 わかりました。じゃあ私も。」
涙音は立ち上がると部室の外に出ていく。
いざとなれば自分のスタンドで逃げるのは阻止できるだろうという考えもある。

「ロダンさん、困った時はお願いしますね。」
密かにロダンに対しても告げる。

593『縁結のM』:2023/11/15(水) 21:45:44
>>590-592(ALL)

まず恋子が、その後に続いて美丹と涙音が外に出る。

   その直後――――――

         「『クローバー』」

                   シ ュ ル ッ

恋子のポケットから、細やかな動作で『恋文』が抜き取られた。
それを行ったのは瑞月ではない。
瑞月の傍らに立つ『人型スタンド』だ。
ドアの陰の死角を利用し、
恋子が出てくる前に『スタンド』を発現して待ち構えていたのだろう。
甘い香りと共に一夜の間だけ大きな花を咲かせ、
朝には萎んでしまう熱帯の植物――――『月下美人』を擬人化したようなヴィジョン。
そのフォルムは、どこか『マンドラゴラ』を思わせる。
右目の辺りからは、眼帯のように『大輪の花』が咲いていた。

 ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

   「――――『ノートのページ』は私が持ってますから…………」

       「あとは『これ』さえなければ…………!」

    「『お姉ちゃん』や『演劇部』に迷惑は掛からない!
     『スキャンダル』は避けられるッ…………!」

『恋文』を手にした瑞月が絞り出すように口走る。
『スタンド』を発現した時点で、もはや『自白した』も同然だ。
しかし、追い詰められて判断力の鈍った瑞月は、その事に気付いていないらしい。
恋子が折ったままなので、まだ『追記』の部分は見られていなかった。
もし見られたとしても大局には影響しないかもしれないが、
解決の『手間』は少しばかり増えてしまうだろう。

      バ ッ !

            「きゃっ!?」

突如として、瑞月の足元にロダンが飛びつく。
『涙音の言葉』を受けて、いち早く動いたようだった。
ロダンが稼いだ時間は僅かなものだ。
だが、これで『スタンドを発現する時間』が出来た。
既に『発現済み(>>542)』だった美丹を除いて。

594龍美丹『チーロン』:2023/11/17(金) 21:36:26
>>593

「いや、正直」

「安心したよ」

弾けるように地面を蹴れ。
目の前の以上に接近するために。

「女の子の顔やお腹を殴るのはどうかと思ったんだけど」

「これは殴っても心が痛まなさそうだ」

彼女の意識はロダンに向いている。
人間以上のスピードでもってスタンドに接近する。
相手と自分はそう離れていないだろう。
距離を詰めるのは一瞬だ。
そして、スタンドに向かって拳を出す。
殴るためでは無い、手紙を奪い返すためにだ。

595朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/11/17(金) 22:17:18
>>593
「やれやれ…お姉ちゃん思いの子…
 というのが理想的だったのだけど…!」
そう言って彼女はすぐに前に出る。

「グッジョブロダン!」

   グォン!

出現させるのは『フォートレス・アンダー・シージ』!

「悪いけど、そろそろ取材の時間は
 おしまいに…させてもらう!」
スタンドを素早く動かし、
瑞月のスタンドを拘束しにいく。
能力を使われる前に身動きを封じてしまえば
手紙を取り返す時間は稼げるはずである。
パワーではこちらの方が上回るはずだ!

596奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/11/18(土) 01:48:44
>>593
「待ってください、みなさん!
一旦落ち着きましょう」

『ロダン』が稼いだ隙を使って、スタンドを発現するのではなく、
瑞月と龍、朱鷺宮の間へと割って入り両手で制する。
そして、まずは瑞月を見る。
勿論、皆が止まってくれたならという前提ありきの話ではあるが……。

「私の目的は『スタンド使い』を見つける事。
それは達成されました。
なので、私としましては『恋文』の行方はどうなっても良いのです。
然るべき場所へ戻りさえすれば。
瑞月さん、あなたが時をくれるのなら、
そして『約束』を守っていただけるのなら、
今回の『全て』をお話しします。あなたが知らない事を」

次に龍と朱鷺宮の方を見る。
……とはいえ、長々と喋れているのなら、だが。
『スタンドバトル』が始まってしまったのなら、会話を差し挟む余地はないだろう。

「おふたりとも、ここは平和主義者になりましょう。
今、瑞月さんの目的もわかりました。
謎が全て解けた今、私たちが無用に争う必要はない。
そうではありませんか?」

597『縁結のM』:2023/11/18(土) 18:17:51
>>594-596(ALL)

あくまでも『話し合いによる解決』を目指し、その場の全員を止めに入る恋子。
それは冷静な判断だったと言えるだろう。
ただ、この時ばかりは状況が悪かった。
美丹が飛び出す方が明らかに早く、とても止める暇がない。
そして、スタンドは通常物質を透過する為、
『フォートレス・アンダー・シージ』もすり抜けてしまった。

       ド ヒ ュ ッ !

唯一スタンドを発現し続けていた美丹の行動は素早い。
あっという間に距離を詰め、『クローバー』に肉薄する。
瑞月が気付いた時には遅かった。

  「――――はッ!?」

          バッ!

前方に伸ばした腕が『恋文』を掴み、もぎ取った。
ほんの少し抵抗されたものの、スタンドの手から奪い取る事に成功する。
どうやら『パワー』も『スピード』も『チーロン』以下のようだ。

     ガシィッ!

            「うッ………………!」

さらに『フォートレス・アンダー・シージ』が突き進み、
強靭な腕力で『クローバー』の片腕を掴む!
瑞月も態勢を整えていたが、あまり戦闘向きのスタンドではないらしい。
振り払う事が出来ず、完全に『力負け』している。

    《『コイコ』――――》

ふと、ロダンの『声』が聞こえた。
ドアの向こう側に鎮座するのは『ストーン・エイジ』。
今、彼は『恋子だけ』に語り掛けている。

《その考えには私も賛成しよう。
 ただ、まず『ミヅキ』を落ち着かせなければならないようだ》

598『縁結のM』:2023/11/18(土) 18:25:23
>>597(ALL)

美丹が『恋文』を取り返した直後、『それ』は起こった。

  ズ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ッ

便箋から『葉』が広がり、その中心に『蕾』が生じる。
奪われた時の事を考えて手を打っていたのだろう。
おそらく一瞬後には、例の『香り』が放たれてしまう。

「――――なんて強い力…………!
 『クローバー』じゃあ全然敵わないみたいですね…………!」

           バ ッ

振り解く事を諦めた瑞月が、手にしていた『ノートのぺージ』を、
『フォートレス・アンダー・シージ』の眼前に突き出す。

    ズ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ッ

その瞬間、『ページ』から『葉』が広がり始める。
日向神が『恋文』を読んだ時と同じ現象だ。
既に『能力』を『使われていた』。

《コイコが望むなら、私は君の為に『助力』を惜しまない》

一歩引いた位置に立つ恋子に、ロダンが静かに語り掛けた。
『クワイエット・ガーデン』の能力は『境界』を必要とする。
それも踏まえた上の言葉だ。

599奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/11/22(水) 23:38:22
>>598
「いいえ、まずはお二人の助力を得ます!
手紙ごと、『ドアの影の中』へと追い詰めてください!今!」

もしかすると既に入っているかもしれないが、
『開かれたドア』によって作られた『影』の内へと、
『手紙』を持った手ごと押し込むように2人へと言う。
瑞月としては香りを嗅がせれば良いのだから、その動作自体にはそこまで抵抗されないはずだ。

「そして『クワイエット・ガーデン』!」

影によってできた陰陽の境に『障壁』を作り、
一時的に『香り』を遮断する。
障壁は恐らく2人の腕を取り込んで作られるような形になるだろう。
あくまで一時凌ぎでしかないが、時間さえ設ければ説得の『声』は届く……はずだ。

600朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/11/23(木) 16:30:59
>>597-599
「すいません…!
 なにか作戦があるのでしたらぜひとも!
 そうさせてもらいます!」
涙音は恋子の言葉を聞くと
彼女をドアの影の方へと向かわせるために

「そうはさせじと…どうだ!」
彼女のスタンドの腕を影の方へと押し込むように引っ張っていく。
スタンドも障壁のある場所へ追いやるのが最適解だろう。
彼女の体もスタンドの動きに合わせて瑞月の腕も影の方へと追いやられるはずだ。

601龍美丹『チーロン』:2023/11/25(土) 17:24:06
>>597-598

「!」

少し、不味い。
このままでは面倒なことになる。

(力負けはしてないし、三対一)

(焦ることは無い……)

息を止めつつ、奈津川の指示に従う。

602『縁結のM』:2023/11/25(土) 21:20:20
>>599-601(ALL)

状況を俯瞰する恋子の言葉を受けて、涙音と美丹が行動を起こす――――。

      グイィッ!!

              「うわわッ!?」

『フォートレス・アンダー・シージ』の剛腕が『クローバー』を引っ張り込む!
両者の『パワー差』は歴然。
だが、瑞月も全くの無抵抗ではなく、どうにか踏み留まろうと頑張る。
とはいえ、やはり元々の力が違いすぎた。
ほとんど引きずられるような形で、『部室側』に追いやられていく。

         ダ ン ッ !

跳ね馬の如き勢いで、美丹の身体が駆ける。
数の優位と戦力の優位。
実情を見れば、圧倒的に有利な状況だ。
だが、手元には『破裂寸前の蕾』がある。
万一の場合を考えると、それを放置すべきではないだろう。

  《コイコ………………》

    《君は、私が『期待した通りの行動』を見せてくれた》

黄金色の瞳を細めながら、ロダンが厳かな声色で告げた。

        ズ ギ ュ ン ッ !

『奈津川恋子』のスタンド能力――――その名は『クワイエット・ガーデン』!!

               キラッ

スタンドの手が『陰影』に触れると、一瞬の『煌めき』が生じる。
その直後に、涙音と美丹が同時に飛び込む。
既に『花』は開きかけていた。

       ポンッ!

            ポンッ!

『開花』の瞬間、聞き覚えのある『破裂音』が立て続けに響き、
濃密な『香り』が発散される。
しかし、ガラス質の『障壁』によって『隔離』されてしまったせいで、
それが三人まで届く事はない。
全てのエネルギーを出し尽くして萎びる『花々』は、
『頼成瑞月』の『詰み』を意味していた。

       スゥッ

ふと、『ストーン・エイジ』を従えたロダンが、瑞月の前に歩み出る。

    ズズズズズズズズズズズズズズズズズズズ

『スフィンクスの翼』が地面を撫でると、
まるで舞台の『せり』のように迫り上がってくる『一枚の石版』。

   カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

        カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

             カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

その表面に、極めて緻密な『絵』が刻まれていく。
そこから読み取れる内容は以下のようなものだ。
あくまでも『話し合い』を拒むのなら、
『筆跡の件』が『部員全員』に伝わる可能性があると。

「――――分かりました…………」

『石版』を見た瑞月は、少し考えるような表情をした後、
観念した様子で三人に向き直った。

         フ ッ

そして、瑞月の傍らから『クローバー』のヴィジョンが消える。
彼女のスタンドは解除された。
今度こそ本当に『話し合いによる解決』が出来そうだ。

603龍美丹『チーロン』:2023/11/29(水) 00:07:08
>>602

「ふぅ」

「奥の手は使わずに済んだ」

一旦スタンドは解除しておこう。
お互いに交戦の意思がないというのを示すのは必要だろう。

「それで……何から話そうかな」

604朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/11/29(水) 21:01:11
>>602
「うわぁー…もう、間一髪だったみたいですねえ。」
そう言ってため息を付いた。
溢れ出した香りはどうやら自分の方には来なかったようだ。

(もうすでに吸い込んだりは…)
と、少し心配そうになりながらも、異常がないかどうか
念のために周りを確認する。

「はぁ、えーっとその…」
そう言って少し一呼吸を置いた。

「とりあえずは…瑞月さん。
 あなたが犯人ということはわかりましたが」

「まずは、何が目的だったかを…
 詳しく教えていただければと思いますが…」
自分のスタンドは念のために出したままにする

605奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/11/29(水) 22:52:05
>>602
「わかっていただけたなら良かったです。
だけど本当に私たちは、あなたたち演劇部に何かしようというつもりはないんですよ?
あくまで『スタンド使い』、それを見つけたかったのです……少なくとも私は。
ふふ、ありがとうございます。ロダンさん」

真顔で瑞月へ話しながらも中腰になり、
そーっとロダンの頭へ手を伸ばして撫でようとする。

「お話をするのなら、場所を変えましょうか。
皆さんは珈琲はお好きでしょうか?」

606『縁結のM』:2023/11/30(木) 15:12:50
>>603-605(ALL)

美丹は『チーロン』を解除する。
ずっと出しっぱなしにしていた事で、全身に軽い疲労を感じた。
だが、終わった今となっては、それも心地良い疲れと言えるだろう。
瑞月には実力行使を続ける様子がない。
もっとも、この状況で下手な抵抗は無意味だ。

涙音は『確認』を怠らない。
特に異常はなく、瑞月は『仕込み』を使い切ったようだ。
『開花』の直前に引っ張り込めたので、
幸いにも『香り』の影響を受ける事はなかった。

「『目的』――――ですか…………」

意を決した表情を浮かべ、瑞月が口を開く。

「最初は、お姉ちゃんの為だったんです。
 あの『手紙』を書いてるのを見かけて、
 ちょっとだけ『手助け』するつもりで……。
 お姉ちゃんの性格なら、きっと直接渡して、
 その場で読ませるだろうから、上手くいくと思って……」

しかし、実際は『大失敗』だった。
様々なアクシデントが重なった結果であり、
瑞月にも予想する事は不可能だったのだろう。
彼女が仕込んだ能力が原因ではあるものの、
狙って引き起こされたものではない。

「あの――私、気が動転してて……」

「……酷い事しちゃいましたよね」

     ソロリ…………

            ソロリ…………

落ち込む瑞月を宥めつつ、
さり気なくロダンの頭を撫でようと手を伸ばす恋子。

       ――――ピトッ

ロダンに触れると、意外な感触が伝わる。
完全な無毛に見える姿だが、細かい産毛が生えているらしく、
『スエード』に似た滑らかな手触りだ。
また、スフィンクスの体温は、
被毛を持つ品種と比べて『4℃』ほど高いとされ、
そのせいか普通の猫よりも温かく感じた。

《なるべく丁重に扱ってくれたまえ。
 その中に収められているのは『プライスレス(金では買えない物)』だ》

《コイコなら注意する必要はなかろうと思うがね》

『知性』を崇敬する彼にとって、
生まれ持った『頭脳』は何よりも貴重な『財産』だろう。
ただ、そのように言いながらも、ロダンは恋子の手を避けなかった。
以前の邂逅で『ルーツ』を明かした恋子に対する『信頼の証』なのかもしれない。

「えっと、嫌いじゃないですよ。
 人並みには好きですけど……?」

恋子の問い掛けを受けて、瑞月が答える。
ロダンは何か思う所があるのか、恋子の顔を横目で見た。
部室にいる部員達に一声かけておけば、
その後の『移動』はスムーズに進みそうだ。

607朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/12/02(土) 20:25:42
>>605-606
「最初はお姉ちゃんのためだったんですね。
 それで、先程のあのようなことが起こってしまったと。」
日向神の様子を思い出しながらうなずいた。

「本来なら、あなたのお姉さんが直接渡すはずだったんですね。
 …まぁ、詳しく話すなら別の場所で落ち着いて話すのはいいでしょうね。」
そう言って少し一息ついた。

「色々考えて私もちょっと疲れちゃいました。
 コーヒー…嫌いではないですね。
 ただできれば焼き菓子とかと一緒のほうがいいかなーとは思いますけど…」
恋子に視線を向けながらうなずいた。

608龍美丹『チーロン』:2023/12/02(土) 20:46:31
>>606

「あぁ、場所を変えるなら歓迎しますよ」

(お茶の方が好きだけど)

「声くらいはかけときますか?」

609奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/12/02(土) 22:20:39
>>606
「ふふ、なるほど! それは重畳です。
このロダンさんのお家が喫茶店でして、そこでお話するとしましょうか。
ええ、もちろん『猫カフェ』ではありませんが。
ロダンさん、それでもよろしいですか?」

手を叩いて全員へと提案する。

「お茶請けもきっと良いものがありますよ、朱鷺宮さん。
では、ええと……そうですね、龍さん。
三枝さんをお呼びするのと……
あとはお姉さんに、少し離れる旨をお伝えしておけばうまく取りなしてくれるでしょうか。
そちらはお願いできますか?瑞月さん」

610『縁結のM』:2023/12/03(日) 17:06:52
>>607-609(ALL)

恋子の提案を承諾する涙音と美丹。
喫茶店である以上、茶菓子は扱っているだろうし、
他の飲み物を頼む事も出来るだろう。
実際、前に恋子が訪れた時も、メニューには多くの品があった。

  「あ、はい――――」

            「…………分かりました」

話が一通り纏まったタイミングで、瑞月が部室内に入る。
そして、彼女は花蓮と話し始めた。
内容の全ては聞き取れないが、妹は姉に謝罪しているようだ。

《『お客』が来る事を望まない店主はおるまい》

  ズズズズズズズズズズズズズズズズズズズ

先程の光景とは反対に、『石版』が地面に沈み込んでいく。

《それに、この手の話には『彼』も興味を持つ筈だ》

『彼』というのは『店主』を指すらしかった。
ロダンが身を寄せている事を考えると、
その人物も『スタンド』に理解があるのかもしれない。
無論、恋子は知っている。

611奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/12/04(月) 20:55:11
>>610
部室を覗いて三枝を探す。
瑞月を含めて全員が揃ったなら『priceless』へと案内しよう。

612朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/12/04(月) 21:15:40
>>610
「それじゃあとりあえず話がついたら行きましょうか」
そう言って周りに声をかける。

「三枝さん。
 色々と自体は一応…解決はしたと思いますので
 後は瑞月さんのお話を聞きに行きませんか?」
三枝に対してスタンドを通して会話を行う。
いきなり声を出してしまったら、周りに不審がられそうだと思ったのだ。

613龍美丹『チーロン』:2023/12/05(火) 02:56:06
>>610

「それじゃあ、行きましょうか」

614『縁結のM』:2023/12/05(火) 17:57:49
>>611-613(ALL)

涙音が三枝に声を掛けると、頷きが返ってきた。
それと同時に、瑞月と花蓮が部室から出てくる。
瑞月が何か言う前に、花蓮の方が先に口を開く。

「『解決』したみたいね。
 瑞月は預けるけど、あまり責めないでやって。
 秘密を徹底しなかった私にも責任はある」

「あなた達が話してた『スタンド』とか『能力』っていうのは、
 多分『専門用語』みたいなものなんでしょう?
 意味は分からなかったけど、『知ってる振り』をさせてもらったわ。
 その方が色々と聞けて、『今後の参考』になりそうだったから」

「もし興味があったら、また覗きに来て。『入部』の件も含めてね」

         「『お疲れ様』」

労いの言葉を言い終わると、花蓮は部室に戻っていった――――。

 ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

       ――――――カラァンッ

ドアチャイムが鳴り響き、重厚な木製の扉が開く。
恋子の案内で、喫茶店『Priceless』に入った五人は、
一つのテーブルを囲んで座っている。
ロダンは窓際に寝そべり、その様子を眺めていた。

「『ご注文』はお決まりですか?」

この店のマスターらしい『初老の西洋人』が、恭しくオーダーを取る。
メニューを見ると、大抵の品は揃っているようだ。
各自が好きな物を頼めばいいだろう。

615朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/12/05(火) 21:40:33
>>614
「…わかりました。
 私達も部室のことに口を出すつもりはないです。
 それに、みんな悪い人じゃないですしね。」
花蓮に向けて答える。

「大丈夫です。見学はもう一度させてもらえればと思います…
 ちょっと、興味もありますし。」
そう言って花蓮に向けて微笑んだ。


…場面は変わって喫茶店。
そこの座席に座って一息ついている。

「それじゃあ、コーヒーと…
 あとこの、チーズケーキというのを…」
と、注文をマスターに返す。
もうすでに大丈夫だろうと思いつつ
時折瑞月の様子を確認を行っている。

616龍美丹『チーロン』:2023/12/06(水) 21:23:34
>>614

「食えない人ですね」

花蓮にそう言って足を進めた。
そして、喫茶店へとたどり着く。

「エスプレッソをお願いします」

617奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/12/08(金) 20:40:00
>>614
「私は『ホットココア』を。
クリームが載っているやつです。
三枝さんは何を飲まれますか?」

マスターへ会釈をして着席し、全員を、そして瑞月を見る。

「さて。とはいえ……とはいえです。
私の目的は、こうやってお茶をすることができて八割がた達成できたといえます。
今回の事件……いえ、騒動ですかね。
この騒動の犯人を吊し上げる気は私には無いですし、ましてやあの手紙について必要以上に深掘りする気もありません。
こうやってあなたとお話ができましたから…… 瑞月さん」

618『縁結のM』:2023/12/09(土) 02:38:56
>>615-617(ALL)

ウッド調で統一された内装が暖色の照明で照らされた『Priceless』は、
格調高い雰囲気を持つ喫茶店だった。
恋子にとっては『二度目の来店』だが、どうやら三枝も来た事があるようで、
マスターと挨拶を交わし合っている。
ちょうど客足が一段落した後だったらしく、店内には五人の他に客はいない。

「はい、千草には『キャラメルマキアート』を下さい」

           スッ

片手を軽く上げた三枝が、自分の注文を告げる。

「私は『奈津川先輩と同じ物』を。
 ……私も『ココア』好きなんです。
 特に『クリームが乗ったの』が」

        チラ

恋子の方向に目線を向けつつ、最後に瑞月が言った。

「――――畏まりました。すぐにお持ち致します」

柔和な笑みを湛えるマスターの言葉に間違いはなく、
それから間もなくして、テーブルには各自が頼んだ品々が並ぶ。
『コーヒー』からは洗練された香り高さが漂い、
『エスプレッソ』には更に濃厚なコクが加わり、
『チーズケーキ』は豊かで奥深い風味に満ちている。
『ホットココア』は最適な甘さに抑えられ、
添えられているクリームと調和した絶妙なバランスだった。

「えっと……『八割』って事は『全部』じゃないんですよね?
 残りの『二割』は何なんでしょうか?」

         コトッ

「あはっ、ここのココア美味しいですね」

手元のカップに口をつけながら、瑞月が恋子に聞き返す。
心なしか表情も落ち着きを取り戻していた。
少し時間が経ったからか、それとも場所を変えたからか、
あるいは花蓮の話を聞いたせいかもしれない。
その理由が何であれ、四人に混じって座る瑞月の態度からは、
自分の行動を深く反省している様子が窺えた。
もう二度と、あのような騒ぎを起こす事はないだろう。

《その前に、私からも『注文』を聞いておく事にしよう》

      ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ

再び『スフィンクスのヴィジョン』を発現し、
ロダンが『スタンド会話』で呼び掛ける。

《今回、君達は見事に『謎』を解き明かし、隠された『真実』を導き出した。
 秀でた『知性』の働きには、相応の『輝き』によって報いねばならない》

《最初にコイコが説明してくれた通り、私は『宝石細工』が得意だ。
 好きな『色』と『形』を教えてくれたまえ。
 『望む色の宝石』を『望む形の彫刻』に仕上げて、君達に渡す事とする》

       ブ ワ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ッ

『ストーン・エイジ』が『石造りの翼』を広げる。
その上には幾つかの『石』が乗っていた。
これが『素材』になるのだろう。
『色と形』を指定すれば、希望と寸分違わぬ『宝石彫刻』が出来上がる筈だ。
どれだけ複雑なデザインでも、
極めて高度な精度を誇るロダンの能力なら『立体化』できる。

619朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/12/11(月) 20:21:36
>>618
「どうもありがとうございますー」
そう言って頭を下げ、
まずはコーヒーを一口してから
チーズケーキを食べる。

「ふぅ、美味しいですねー。
 ここのチーズケーキ」
そう言ってから軽く瑞月の顔を見る。

「演劇部の人たちはとても仲が良さそうですし、
 後押ししなくても案外うまくいくんじゃないですかね。お姉さんのことも」
と、何気なく瑞月に対して声をかける。
そんな中で、ロダンの声を聞いて振り向く。

「ロダンさんのスタンドはそういう能力があるんですね。
 …こちらとしても、ロダンさんが楽しんでいただけたようで嬉しく思いますよ。」
彼のスタンドを眺めながら少し考える。

「具体的なものは思いつきませんけど…
 私は常に幸運のシンボルのようなものが欲しいですね…
 とはいえ、ラッキーカラーは日によって違いますし…
 虹色に出来たりします?」
涙音はしばし、宝石彫刻の内容を考えていたが
ある程度の注文はつけられたようだ。

「あ…もう一つ思いついたんですけど…
 ロダンさん。瑞月さんにも、なにか一つ送ったりは出来ませんか?」
と言って瑞月に視線を向けた。

620龍美丹『チーロン』:2023/12/13(水) 02:14:28
>>618

砂糖を大量にエスプレッソに入れる。
簡易的なエナジードリンクだ。

(うちの玄関は……南東だったな)

「オレンジ色の……猫の彫刻でもいただこうかな」

621奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/12/14(木) 22:14:56
>>618
「ええ、はい。私の前に現れた『スタンド使い』を探すのが8割。
残りの2割というのは『忠告』です。
……とはいえ、あなたの様子を見るとその必要もないかもしれませんが」

ココアに溶けるクリームに目を落として、ぽつぽつと喋る。

「あなたのスタンド能力……仔細はわかりませんが、とても危険です。
人とは意思ですから。
それを操るということは、人間性の否定であると恋子は思います。
そして、『スタンド使い』ではない人々へ、私たちが賜りしこの能力を使うことも、
恋子はあまり好みません」

「しかし、今回のことで反省いただけたなら、
それは恋子にとっては嬉しい話です。
……以上で、私の目標は十割達成と相成りました。
では、おいしいココアをいただきましょうか」

そしてロダンの報酬について話す様子を、ココアを飲みながら眺める。

622『縁結のM』:2023/12/14(木) 23:56:13
>>619(涙音)

カウンターに戻ったマスターが、上品な笑みを湛えて慇懃な所作で一礼を返す。

「お姉ちゃんの事は、私の『勘違い』だったので、
 それよりも若園さんの方が…………」

「あっ!これって言わない方がいいですよね?」

瑞月は『花蓮が誰かを想っている』と考えていたが、実際の背景は全く違った。
花蓮は『代筆』をしただけなので、
それに関しては何がどうこうという事はないだろう。
『上手くいくかどうか』は、やはり若園に掛かっている。
その胸に『恋心』を秘めていたのは彼女なのだから。
しかし、涙音が言ったように、そちらも悪い方向には進まないだろう。

《――――ふむ、『心得た』》

特に渋られる事もなく『注文』は受け入れられた。

《しかし、私の『力』は軽々しく振るえるものではない。
 あくまでも『謎を解いた者』に対する『報酬』だ。
 それが『スフィンクスの矜持』》

《それだけでなく、あまり気軽に提供すると『本来の時価』を乱してしまう。
 私は『自らの能力』で『経済を混乱に陥れたい』とは思わないのだよ》

一方、思いついた申し出は断られてしまった。
『瑞月には贈り物をしたくない』という意味ではなく、
『謎解きに加わらなかった者に宝石を渡す』というのは、
ロダン自身の『流儀』に反するらしい。
また、『換金可能な品物』を簡単に出してしまう行為は、
『宝石そのものの価値』も下げてしまいかねないのだろう。

  《『ミヅキ』に『何かを贈る』としたら、
   彼女と向き合った『君達から』の方が、
   よほど相応しいのではないかね?》

ロダンからは、そのような『助言』が為される。

「…………きっと『友達になる』という事ですよ」

キャラメルマキアートを口に運ぶ三枝が、涙音の隣で小さく呟いた。

>>620(龍)

『エスプレッソは砂糖を入れて完成する』と言われている。
たっぷりの糖分を加えたヘーゼルナッツ色のエスプレッソが、
疲れた身体の隅々まで染み渡っていく。
くつろぎの一杯を楽しむ美丹に、ロダンが厳かに頷いた。

  《猫の『品種』は私の方で決めておこう》

       バ ッ サ ァ ッ

ロダンの言葉と共に『ストーン・エイジ』の翼が閉じられる。

>>621(奈津川)

恋子の視線の先で『黒』と『白』が混じり合い、
『闘技場』の舞台だった『大理石』を思わせる『マーブル模様』を描き出す。

「私、お姉ちゃんを手助けしたいと思って……。
 でも、結局あんな事に……」

「……お姉ちゃんだけじゃなくて、演劇部にも迷惑を掛けちゃいました。
 せっかく見学に来てくれたのに、こんなトラブルが表沙汰になったら、
 ますます部員が入らなくなるんじゃないかって……」

恋子の後に続くようにして、ぽつりぽつりと心境を語る瑞月。

「『クローバー』の能力は『好意の増幅』です。
 少しでも『好意』があれば、それを強く出来るから……。
 私の力を誰かの為に役立てたかったんです……」

「だけど、奈津川先輩達に言われて、
 この力を無闇に使うのは良くないって分かりました」

言葉の最後に、瑞月は真摯な面持ちで軽く頭を下げた。
これにて『十割』達成完了だ。
そして、恋子には『注文する権利』が残っている。

623『縁結のM』:2023/12/14(木) 23:58:38
>>619-620(涙音&龍)

まもなく『ストーン・エイジ』の翼が開かれ、
ロダンの能力に秘められた『真価』が発揮される。

《『ルネ』には『プレシャス・オパール』――――和名は『蛋白石』。
 『遊色効果』により、光の加減や見る角度を変える事で『虹色』に輝く。
 『ラッキーチャーム』として知られる『四つ葉のクローバー』に仕立てた》

             キ ラ ッ

まさしく『虹色の輝き』を放つ『プレシャス・オパール』が、
『幸運』を招く『四つ葉のクローバー』として立体化され、涙音に差し出された。

《『ロン』には『サンストーン』――――和名は『日長石』。
 『太陽石』とも呼ばれ、所持者の才能を引き出す『勝利』の象徴と称されている。
 猫の『品種』は言わずとも分かる筈だ》

            チ カ ッ

細やかな結晶が光を反射し、
独特の瞬くような煌めきを発する『サンストーン』が、
ロダンと同じ『スフィンクス』の彫刻として美丹に差し出された。

《『宝石の価値』に『芸術性』を加えて、
 どちらも現在の相場で『20万円』の値打ちがあるだろう》

一対の翼に乗せられた二つの『宝石彫刻』が、両者の間近にある。

>>621(奈津川)

それと同時に、ロダンは改めて恋子に向き直った。

《さて…………『コイコ』。最後は君だ。
 私の力で『君の望み』を叶えたいと思うが――――》

恋子の胸元に輝く『エメラルドの星』。
『謎』に挑む前、ロダンは『十倍の報酬』を約束した。
そして、恋子は『十倍の星』をもらうと宣言している。

《リクエストは『前と同じ』で構わないのかね?》

恋子は『宣言通り』に答えてもいいし、『別の注文』を選ぶ事も出来る。

624朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/12/16(土) 21:21:14
>>622-623
「まぁ、若園さんについても大丈夫だとは思いますが…
 そういうのはこっちがどうこうすることじゃないでしょうね。」

「あの二人のことは見守るだけでいいですよ。
 そういうのは周りの人が首を突っ込むと…
 もしかしたらジャマになっちゃうかもしれません。」
そう言ってコーヒーを飲む。

「…スイマセンでした。ロダンさん。
 あなたの矜持に反することをさせてしまうところでした。」
ロダンの言葉を聞いて
涙音はスマホを取り出した。

「あの、瑞月さん。
 せっかくこうして一緒にお茶をしたんですから
 この際お友達になりませんか?」
と、声をかけた。

「もちろん、ご相談とかも承ります。」
そう言って微笑みかける。

…そしてロダンから差し出されたのは
輝く虹色のオパール、の四つ葉のクローバー

「うわぁ、すっごくきれいです!
 ありがとうございます、お守りにしますね!」
自分の思った通りのものが現れ、涙音はとても嬉しそうな顔になった。

625奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/12/18(月) 23:09:54
>>622
「私の考えを理解いただけて幸いです。
演劇部……エキストラくらいなら、お役に立てると思いますが」

「ほら……お友達の頼みでしたら、恋子としては断れませんからね」

はにかんで笑うような場面だが、しかし真顔で答えた。

>>623
「10倍……いえ、それには及びません。
星のように素晴らしいお友達を手に入れましたから……とか、どうでしょうか」

ネックレスをつまみ上げて、緑の星を通してロダンを見る。

「そうですね……同じ大きさの、同じ星をいただいてもよろしいでしょうか。
この星を送って、どんな顔をするか見たい人がいるのです。
その人に差し上げる、プレゼントにします」

626龍美丹『チーロン』:2023/12/19(火) 18:12:08
>>623

「ありがとう」

「これで暫くは店の手伝いをしないでも許されそうかな……」

627『縁結のM』:2023/12/20(水) 20:48:26
>>624(涙音)

『オパールのクローバー』は、涙音の手の中で確かな煌めきを放っている。
最初に授与された『カーネリアン』も、
『マイナスの要因を取り除く』と言われていたので、
さらに『幸運のお守り』が増えた。
ひょっとすると『ご利益』もアップするかもしれない。

「…………あははっ、そうですよね。
 余計なお節介はせずに『見守るだけ』にしておきます。
 もう『あんな事』はないようにしたいですから」

涙音の意見に、瑞月も全面的に同意している。
ここから先は若園が自分で考えて答えを出すべき問題だ。
そこに『謎解き』はないのだから。

「こちらこそよろしくお願いしますね」

        スッ

瑞月は安らかな笑顔を返し、スマートフォンを取り出す。
スマホケースには、『四つ葉のクローバー』が描かれている。
連絡先を交換し、二人は改めて『友達』になった。

《気に入ってくれたなら何よりだ。
 その輝きは『君自身の輝き』。
 優れた働きがあったからこそ、こうして君の手に渡ったのだよ》

ロダンは気分を害した様子もなく、小さく頷いて見せる。
『謎の探求』を生き甲斐としている彼にとって、
今回の一件における『涙音達の活躍』が『何よりの報酬』なのだろう。
おそらく、それは『宝石よりも価値あるもの』に違いない。

>>625(奈津川)

「あはっ、ありがとうございます!」

不動の『真顔』で答える恋子の代わりに、瑞月が『はにかんだ笑顔』を見せた。

「でも、奈津川先輩って個性が強めですから、
 『エキストラ』だと、逆に目立っちゃうかも。
 いっそ『名前のある役』に挑戦してみませんかっ?」

そして、彼女は元気に『勧誘』してくる。
どうやら、すっかり調子を取り戻したらしい。
一方、奈津川の注文を受けたロダンは、緩やかに尻尾を揺らした。

《『星のように素晴らしい友人』――――なかなかの『ウィット』だ》

《その『返歌』として、君には『星々』が瞬く『夜空』を贈ろう》

『ストーン・エイジ』が翼を開くと、そこには『小さな星々』があった。

     キラ キラ キラ キラ キラ 

               キラ キラ キラ キラ キラ

恋子の前に現れる『10個のエメラルド』。
それらの全てが、『同じ形』と『同じ大きさ』を持っている。
胸元に輝く『星』と『同一の星々』だった。

《一つにつき『2万円』。締めて『20万円分』だ》

>>626(龍)

『猫の宝石彫刻』は、非常に精巧な出来栄えだった。
『龍道飯店』に置いたとしても、店の雰囲気を損なう事はないだろう。
何にせよ、それなりに『高価な品』である事は確実。
美丹には『龍』の形に彫られた『ガーネットの宝石彫刻』も渡されている。
二つ合わせて『22万円』相当だ。

《君達のお陰で、新たな『謎』を愉しむ事が出来た。
 私も大いに感謝しているよ》

ロダンの声色からは、三人が出した結果に満足している様子が窺えた。

「あの――もし良かったら、『仮入部』でも大丈夫なので、
 ちょっとだけ考えてみて下さいっ!
 龍先輩は『華』があるし、絶対いけると思います!」

また『勧誘』を再開し始めた辺り、瑞月も元気を取り戻したようだった。

628奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/12/20(水) 22:08:10
>>627
「演劇ですか……ううん、どうでしょうか。
面白いかもしれませんね、もしかしたら」

瑞月の笑顔を眩しそうに見つめて、
なにかを考えるように頬を撫でる。

「これは……『星』、こんなにもたくさん。
ありがとうございます、ロダンさん。
作っていただいたものは、ありがたくいただきます」

宝石を掬うように両手に持って、その輝きをじいと見つめる。

629朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/12/21(木) 20:59:06
>>627
「それが一番ですよ。
 現実は演劇のようには思ったようには行かず、
 でもそれが面白いとも言えますよ。」
そう言ってほほえみながら
スマホを確認する。

「どうも、ありがとうございます。」
そう言ってうなずいた。

「これは私の努力の結晶ということでしょうか。
 だとしたら、このきらびやかな宝石は素晴らしいトロフィーですね」
と、ロダンに向けて微笑みかけた。

630龍美丹『チーロン』:2023/12/21(木) 23:47:29
>>627

「まぁ、こっちはこっちで楽しませて貰ったしね」

なんでもないように返して。

「あぁ……そういえば、そう言う話もしていたね」

「……まぁ、仮入部から始めようかな。よろしくね」

少しばかり、環境を変えるのもいいかもしれない。

631『縁結のM』:2023/12/22(金) 14:32:55
>>628(奈津川)

「そうですよ!
 一度やってみたら…………って、無理に勧めるのは良くないですよねっ。
 気が向いたら、是非また見に来て下さい」

恋子の『考える仕草』を見た瑞月は、
そのように受け取ったらしく、控えめな言葉で締め括った。

《君は『友人』を『星』に例えた。
 その宝石のように、多くの友人達に恵まれる事を願っている。
 『ナツカワコイコ』という名の『夜空』に輝く『星々』だ》

両手で掬い取られた『10個のエメラルド』。
それらが放つ煌めきが、恋子の瞳に反射している。
やがて、聞き慣れたロダンの声が耳に届く。

《コイコ――――私にとっても、君は『良い友人』だよ》

>>629(涙音)

涙音の言葉に対し、瑞月は首を縦に振って肯定する。

「『事実は演劇より奇なり』…………ですねっ!」

彼女が発した一言は、『今回の一件』を象徴しているようでもあった。

《そのトロフィーを見る時には、今日の事を思い出してみてくれたまえ。
 『記憶』――――『思い出』は『プライスレス』だ》

『宝石彫刻』が『現金』と違うのは、それぞれの形や輝きがある事だろう。
涙音が望めば『換金』も可能だが、今の形のまま手元に残しておく事も出来る。
まさしく『オーダーメイドのトロフィー』だ。

>>630(龍)

ロダンは黙して語らず、しかし黄金色の瞳を細めて美丹を眺めていた。

「ええっ!?ホントですか!?」

瑞月は思わず目を見張り、美丹の顔を見つめる。
信じられないといった表情だ。
『トラブル』があった後だけに、断られると思っていたらしい。

「龍先輩なら大歓迎です!よろしくお願いしますね!」

美丹の手を取りながら、瑞月が嬉しそうに顔を綻ばせる。
今後どうなるかは未定だが、とりあえず『仮入部』という形になりそうだ。
瑞月も『ポスター』を貼っていた甲斐があるというものだろう。

632朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2023/12/22(金) 21:00:05
>>631
「まさに…
 その通り!
 なんというか、瑞月さんとの出会いもそんな感じでしたね。」
そう言って微笑みかけた。

「そういえば、ちょっと私も演劇部に興味が出てきましたね。
 まだ入れはしないですけど、また見学させてください。」
と、瑞月に告げる。
色んな人がおり、楽しく部活が行われている。
その様子は見ていてとても楽しいものであった。
もう少し見てみたい、という感じなのだろう。

「はい。ロダンさん。
 これはきっと私にとって一生モノの宝物です。
 幸運をもたらしてくれるものとなるでしょうね。
 こちらこそ、こんな思い出をくれてありがとうございます。」
ロダンに対しても感謝の言葉を述べた。
色々なことがあった。彼女の心にはそんな満足感が満ちていた。

633龍美丹『チーロン』:2023/12/23(土) 09:30:34
>>631

「まぁ、あくまで仮だしね」

こういうことがあるのも、いいスパイスになるだろう。
……そう何度も起きるようなことでは無いと思うが。

「ロダンにも感謝をしようかな」

「……なんだか、不思議な一日だった」

そう言って、彼女もまた目を細めた。

634奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』:2023/12/24(日) 22:40:12
>>631
「ええ、そういたします。
私が劇をしているところは、あまり想像できませんから」

軽く頭を下げる。

「ふふ、ロダンさん。
嬉しい事を言ってくれますね。
私にとっても皆さんは素敵なお友達ですとも、勿論。
では、これにて今回の事件は『閉幕』といたしましょうか」

人差し指を立てて手元に持ってきて何かを言おうとしたが、
賑やかなテーブルの様子を見て諦めて、嬉しそうに目を瞑り、ココアを一口飲んだ。

635『縁結のM』:2023/12/25(月) 21:21:00
>>632(涙音)

『スタンド』が絡む話には『奇妙』が付き纏う。
怪我の功名ではあるが、副部長の花蓮にとっても、
今回の一件は良い刺激になったのではないだろうか。
無論、これを『思い出』として話せるのは、
涙音達の活躍があったからに他ならない。

「もちろんですよ!
 あっ、朱鷺宮さんは『中等部』でしたよね?
 『未来の演劇部員候補』ですから、見学は大歓迎ですっ!」

涙音の申し出は快く承諾された。
今後も演劇部には出入り出来るだろう。
いつかは芝居の様子も見られるかもしれない。

《この世における『最大の謎』は『心の中』に存在する。
 君の人生の1ページに『彩り』を添えられた事を幸いに思う》

ロダンは悠然と尻尾を揺らし、
各々の『心』を見通そうとしているかのように、
テーブルを囲む涙音と友人達を見つめている。

>>633(龍)

下校途中に瑞月と顔を合わせ、恋子や涙音と出会い、
ロダンに導かれて『恋文に纏わる謎』を解いた。
偶然から関わった『小事件』は、紆余曲折を経て終わりを迎える。
『ほんの少しの非日常』も『たまにはいい』だろう。

「いえいえ〜、『仮』でも十分ですよっ!
 『龍先輩目当ての新入部員』が入ってくれるかもしれませんし、
 とりあえず形だけでも!」

瑞月は至って乗り気だった。
どうやら新入部員獲得の『呼び水』にするつもりらしい。
演劇部に籍を置いているだけでも、ある程度の貢献には繋がりそうだ。

《今日、君達は『小さな事件』を解決したが、
 同時に『未来に起こり得る大きな事件』も解決したのだよ》

美丹達が遭遇したのは『小事件』だ。
しかし、スタンドが関わっていた以上、ここで解決できた事は大きな意味を持つ。
『未来に起こり得る大事件』を、それが起こる前に防いだ事になるのだから。

>>634(奈津川)

スタンドに得手不得手があるように、人には向き不向きというものがある。
奈津川恋子が『演者向き』かどうかは、かなり意見が分かれる所だろう。
少なくとも、『今回の事件』を『一つの演劇』とするなら、
恋子が果たした役割は大いに『名演技』だった筈だ。

「あははっ、実は私も……ちょっとだけ思っちゃいました。
 でもでも――『見学』でしたら、またいつでも!
 こういうのは人が見に来てくれる事が大事ですから!」

恋子の心境を尊重し、瑞月も無理強いはしてこないが、
『部員獲得』の意欲は衰えていないようだった。
案外、最も熱心なのは彼女かもしれない。
生来の『世話好き』が影響しているのだろうか。

《先に言われてしまったが、コイコの言う通りだ。
 『謎』は解かれ、『幕』が閉じられる。
 君達の『知』によって――――》

《『歓談』に水を差さないように、私の口上は『この辺り』にしておこう》

何かを察したらしく、恋子の『ジェスチャー』を見たロダンが、そのような言葉を贈る。
甘く温かいココアを口にすると、気持ちも穏やかになっていく。
今、奈津川恋子は『多くの友人達』に囲まれていた。

>>632-634(ALL)

「――――ありがとうございました。またの『ご来店』をお待ち致しております」

             カ ラ ァ ン

ドアチャイムの音色と共に、『非日常』の時間は終わりを告げ、
三人は『日常』の中に戻っていく。
『小さな事件』、『小さな謎』、『小さな思い出』。
それらを胸の内に留めながら、少女達は再び『それぞれの日々』を歩き出す――――。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』 ⇒

  『20万円相当のプレシャス・オパールの宝石彫刻(四つ葉のクローバー)』
  『1万円相当のカーネリアン』獲得

龍美丹『チーロン』 ⇒

  『20万円相当のサンストーンの宝石彫刻(スフィンクス)』
  『2万円相当のガーネットの宝石彫刻(龍)』獲得

奈津川恋子『クワイエット・ガーデン』 ⇒

  『2万円相当のエメラルドの宝石彫刻(星)×10個』
  『1万円相当のアンデシン』獲得

                   『縁結のM』⇒『終幕』

636『ストーリーテラー:S』:2023/12/25(月) 21:24:02

『称えられない英雄』を意味する『アンサング・ヒーロー』という言葉がある。

大きな功績を上げたにも関わらず、その事実を誰も知らず、
場合によっては本人さえも気付かない。
実際、歴史上こういった者は数多く存在する。
後世に名を残す『称えられる英雄』よりも、遥かに多いと言っていいだろう。

清月学園に芽吹いた『ささやかな事件』は、
『三人の活躍』によって静かに幕を下ろした。
この町では様々な事件が起きているが、
それらに比べれば小さな出来事に過ぎないかもしれない。
しかし、『世界を揺るがす大事件』も、最初は『些細なきっかけ』から始まる。
今回のケースも例外ではない。
もし早期に解決されなければ、
やがて『大きな事件』に発展する可能性は否定できなかった。
『将来に起こり得る災い』を未然に防ぐ事が出来たのは、
紛れもなく彼らの行動がもたらした結果だ。
これも『称えられない英雄』の実例として数えられる。

そして――――それが『我々の本分』でもあるのだよ。
もっとも、『私の目的』は少々違うがね。
『謎』の探求こそ、『スフィンクス』としての我が望み。
この世に『最大の謎』があるとするなら、それは『心の中』に存在する。
では、また『次の事件』でお目にかかろう。

637『縁結のM』:2023/12/25(月) 21:27:43

【縁結のマンドラゴラ】『頼成瑞月』のスタンド。

『一夜の間だけ咲く』と称される『月下美人』を擬人化したようなフォルムの人型スタンド。
右目からは『眼帯』のように『大輪の花』が咲いている。
器用ではあるものの、非力かつスピードも平均程度に留まり、基本的に戦闘には向かない。

『伝達手段』に触れる事で、そこに『種』を植える。
『伝達手段の定義』は『作成した本人以外が意味を理解できる物』であり、
必ずしも『誰かに見せる事』を前提としない。
ただし、『スマホに表示された電子メール』などに触れても、
対象になるのは『そのスマホのみ』で、それを送信したとしても無意味。

誰かが『種を植えた伝達手段』を視認する事により、
『種』から『芽』が出て『花』が咲く。
『花』は即座に枯れるが、その直前に『濃密な香り』を周囲に発散し、
それを嗅いだ者は『最初に目にした相手』に対する『好意』を『増幅』される。
距離が近ければ効力は強さを増し、逆に離れると効き目は薄くなってしまう。

なお、あくまでも『好意の増幅』である為、
『好意』が『ゼロ』の場合は意味を為さない。

『クローバー』Clover
破壊力:D スピード:C 射程距離:C
持続力:B 精密動作性:B 成長性:B


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