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金融市場総合予測

1名無しさん:2010/08/19(木) 15:23:20
金融市場全体を大きく予測してみましょう。

2名無しさん:2010/08/28(土) 17:18:49
PIMCOのCEOであるモハメド・エラリアン氏がモーニングサテライトに出ていました。

彼は「ニューノーマル」という言葉を盛んに使い、その特徴を、

1.先進国での低い成長率。特にアメリカ。
2.企業が負債を減らし貯蓄を増やそうとする。
3.政府による規制強化。新たな金融危機の防止が目的。

と言っていました。

アメリカの消費者も借金を減らして貯蓄を増やすようになり、個人消費がなかなか伸びないだろうとのことです。

日本については、
1.デフレ脱却は少子高齢化で益々難しくなっていき苦しい
2.打開策としては、民間部門が日本の未来を信じて積極的な先行投資をすることだ
と言っていました。

日本もアメリカも当面低迷ですね。

3名無しさん:2010/09/24(金) 08:03:24
若林栄四さんのブログ9月22日分より

 FRBはこれ以上の金融緩和なし

米銀の商工業貸付の残高が前年同月日プラスに転じ始めている。

21か月連続前年同月比マイナスが、この2カ月プラスに転じた。従来のFRBであれば下げすぎた金利をいつ上げ始めるか、少し神経質になり始めるタイミングである。さすがに今金融引き締めの議論はありえないが、これ以上の金融緩和をサジェストするようなアクションはとらないのではないかと考える。

したがって、米国長期金利は8月25日の安値2.41%を切ることはないと思われる。

ただしチャートでみると11月ぐらいまで金利低迷はありうる。いずれにせよ来年は長期金利上昇となることから、日本株は来年前半はよさそうである。

債券バブルで下がりすぎた長期金利は、今度はおそらくソブリンリスク問題で急騰する場面が見られそうである。来年後半は要注意。米国長期金利急騰の中でのドル安というパニックが5カ月(なぜかパニックはいつも5カ月)続くことになりそうである。

目先はもう金利の底は見た。後はどれぐらいの速度で金利が上昇するかだけが問題となろう。

4名無しさん:2010/11/01(月) 11:15:52
若林栄四氏 Flying Back Japan 2010年10月7日

今後のマーケットを読み解く鍵は“米長期金利”
■米金利は長期的に最低水準。今後は上昇トレンドへ

−米国で立て続けに行われた金融緩和によて、米国の長期金利は歴史的にも最低の水準まで低下しています。このまま低空飛行が続くのでしょうか。

若林
米国の長期金利は60年サイクルを描く傾向があります。過去の推移で見ると、1798年の7.56%、1861年の6.45%、1920年の5.27%、 1981年の14.17%というのがそれです。過去の60年サイクルの例でみると、金利の天井から底までがおおむね26〜27年程度。今回のケースだと 1981年から27年目が2008年12月で、この時の10年債利回りが2.04%ですから、ここが米国長期金利のボトムだと考えています。

あの時点で、2.04%が長期金利のボトムであることを意識した方は、ほとんどいなかったと思います。リーマンショック直後のパニックのなかで、債券が大きく買われて金利が下がったという認識が多いと思うのですが、基本的に、それが無かったとしても、サイクル的には長期金利がボトムを打つところだったということです。

5名無しさん:2010/11/01(月) 11:16:25
−米国の財政悪化から長期金利の上昇を懸念する声も高まってきています。

若林
確かに、財政収支の悪化から長期金利はそろそろ上昇傾向をたどるのではないかという意見も出ていますが、実はもう米国の長期金利は、上昇トレンドに入っていると考えるのが妥当でしょう。何しろ、60年サイクルで見ると、2008年12月時点で、すでに米国長期金利はボトムをつけているのですから。

実際、今年4月には、米国の長期金利が4%台まで上昇しました。2.04%がボトムですから、そこから4%台まで上昇すれば、これはもう立派な金利上昇局面入りと見て良いでしょう。その後、FRBが金融緩和を行い、その影響で長期金利は再び下がる局面も見られましたが、これはあくまでも揺り戻しのようなものです。米国の長期金利は明確に上昇局面に入ったのだから、ここから先、2008年12月につけた2.04%という過去最低水準を割り込むようなことはないと考えています。

−となると、ここから先は本格的な金利上昇局面に入るということですか?

若林
恐らく11月くらいから、徐々に長期金利は上昇していくのではないでしょうか。が、いずれにしても大局観としては、2008年12月に長期金利はボトムをつけている。すでに長期金利は上昇トレンドに入っている。世間では、米国がインフレなのかデフレなのかなどという議論が行われていますが、このような話はすでに決着が付いている。60年サイクルで見ると、次に長期金利が天井をつけるのが2040年前後ですから、これから先は、その天井に向けて、長期金利は徐々に上昇していくわけですし、長期金利が上昇するのですから、当然、インフレかデフレかを問われれば、それはインフレということになります。

6名無しさん:2010/11/01(月) 11:16:59
■円高のピークは2012年前半! 後は円安に転じインフレへ

−日本政府は、一所懸命にデフレ経済からの脱却を議論していますが、そのようなことをせずとも、自然のうちにインフレになっていくということですか?

若林
そうですね。日本のケースに当てはめて考えると、為替が円安になれば、自然のうちにデフレから脱却します。2012年前半には円高がピークをつけ、円安に転じますから、そこで日本はデフレから脱却できるでしょう。

2012年前半、1ドル=74円台まで円高が進みます。それは、1ドル=360円から進んできた円高の最終局面であり、そこで円高は終わります。

なぜ終わるのかという質問もあるかも知れませんが、では、どうして今、円高が進んでいるのかという質問を逆にしたいくらいです。恐らく、それに対する説明はほとんどできないでしょう。世界一景気が悪く、株価も最悪状態にある国の通貨なのに、今でも円高が進んでいる。これを説明できる人は、いません。理屈はないのです。

ですから、1ドル=74円台で円高が終わるということについても、正直に言えば理屈はないわけです。敢えて答えを言えば、為替は相場であるということです。相場に理屈はありませんから、円相場については、決められた日柄が来るまで円高が進み、その日柄を終えれば円安に転じる。ただそれだけのことなのです。

為替相場を見るには、つまらない経済理論は必要ないし、このように考えることが、もっともプラクティカルに真実に近づける方法論ではないでしょうか。

7名無しさん:2010/11/01(月) 11:17:31
−インフレはかなりの程度まで進むと見て良いのでしょうか。

若林

最初のうちは、大きくインフレにしたいと思っても、なかなかならないとは思います。2020年くらいまではディレバレッジの影響がありますから、そんなにインフレが昂進することはない。

ただ、金利の底は見たわけですから、米国はインフレに向けて動いていると考えるのが妥当です。そして、2030年を超えてくれば、2040年前後まで急激にインフレが進んでいくでしょう。

少なくとも、2%台の米長期金利は長続きしません。逆に、これから先、米長期金利が上昇したとしても、4〜5%程度のところで落ち着くと思います。過去 60年周期の長期金利のピークを見ても、せいぜい7%程度ですし、永久債の利回りを見ても6%前後ですから、いくら長期金利が上昇したとしても、2桁にまで上昇することは、まずないと思います。

8名無しさん:2010/11/01(月) 11:18:05
■米金利上昇なら株価は? 為替は?

−米国の長期金利が上昇した場合、株価などへの影響はどうなりますか?

若林
68年から82年まで、米国の株価は600ドルから1000ドルの間で持ち合いました。でも、企業業績は伸びていましたから、実質的にベアマーケットでした。

なぜ、企業業績が伸びていたのに、株価は持ち合いが続いたのでしょうか。それは、この間、インフレが進んでいたからです。ただ、インフレが進むと、企業が保有している土地、工場などの資産価値は、どんどん膨らんでいます。つまり、株価は14年間にわたって上げませんでしたが、この間、バランスシートの中身はどんどん改善され、株価が上昇するポテンシャルをため込んでいたと考えることができます。だから、82年の7月から、米国の株価は上昇トレンドを描くようになったのです。

82年7月時点のニューヨークダウは770ドル前後。これが、その後の18年間で1万750ドル前後まで値上がりしました。これは確かに上昇幅で見ても、非常に大きなラリーだったわけですが、ざっくり言って、そのうちの半分程度は、金利低下によって、実質株価が名目株価にキャッチアップしたことによるものです。

したがって、これから先も米国の長期金利が上昇するとしたら、当分は株価上昇も期待しにくいということになります。が、2040年以降、長期金利が低下するようになれば、本格的な株価のラリーがスタートするでしょう。

9名無しさん:2010/11/01(月) 11:18:35
−2012年に米ドルがボトムをつけた後はどうなるのでしょうか?

若林
ドル/円は、過去の周期で見ると、16年ごとに大底をつけています。前回の大底は1995年でしたから、そこから16年後を考えると、2012年前後が米ドルのボトムということになります。

その後は強烈な戻しということになると思うのですが、大きく戻るためには、エネルギーをためなければならない。どういう形でエネルギーをためるか。ここが大きな問題なのですが、今のように長期金利が低下しながら円高が進むというのは、あまりにも当たり前過ぎて、エネルギーが貯まりません。だから、たとえば長期金利が上昇しながら円高が進むというような、アホな状況にならないと、強烈な戻しが期待できません。

こうした状況が来年後半から来るのではないか。その意味で、2012年にかけてドル安、債券安というアメリカ売りの流れが到来するのではないかと考えています。こうした状況が過ぎたところで、米ドルは本格的な米ドル高へと転じるでしょう。

10名無しさん:2010/11/01(月) 11:20:28
■中国の経済と金価格はこう動く!

−人民元切り上げなど、中国をめぐっての議論が高まってきていますが、これはマーケットに何か影響を及ぼすのでしょうか。

若林

中国については、万事ウソばかりの国ということもありますので、全くもって信用できない。何でも偽物の国ですから、そこで発表されている経済関連の数字にしても、どこまで信用したら良いのかが分からない。まあ、めちゃくちゃな国です。

ただ、そうはいっても世界経済のなかで無視できない経済力を持っているのは事実でしょうから、今後の中国経済の行方を大局観から考えると、以下のようなことが言えると思います。

まず、中国にとって大きな、大事な出来事といえば、1949年の中華人民共和国設立と、1989年に起こった天安門事件でしょう。

このうち天安門事件というのは、日本で言うところの60年安保です。60年安保から日本の株価は30年にわたって、めちゃくちゃに上がりました。ということは、1989年から30年間ですから2019年。そこまでは、中国の株価上昇も期待できるのではいでしょうか。恐らく、2020年前後までは大きく上昇するはずです。

あとは、1949年の中華人民共和国設立。そこから黄金分割※の62年目という話でいうと、2012年。ちょうど政権交代の時期ですから、そこにかけて何か起こるのではないかということは、何となく言えると思います。

11名無しさん:2010/11/01(月) 11:20:59
ドルについては前述した通りで、2012年前半にかけてドル安が進みます。そしてユーロについては、恐らく来年2月くらいにかけては円安が進むと思いますが、やがて2020年にかけて、大きな動きが出てくるでしょう。1999年の発足から21年10カ月目、つまり292カ月目という黄金分割を当てはめると、ひょっとしたらユーロの空中解体のような、大きな出来事が起こってもおかしくはない。ドイツが他のユーロ加盟国と協調する姿勢を見せませんから、やがてドイツ脱退からユーロは空中分解すると考えています。

−金価格はどうなりますか?

若林
目先は1380ドルから1400ドルに向けて、相場が走るでしょう。ただ、1400ドルまで上がったら、そこでいったん、下げに転じるのではないでしょうか。2009年4月に一時860ドルをつけたところから 19か月目に当たるのが2010年11月ですから、ここが目先の高値の目処と考えています。したがって、そこから金はショート。ただ、2012年の前半にかけて、再び上昇トレンドに乗っていくでしょうから、来年1月前後にボトムをつけたら、一気に買いへと転じという戦略を考えています。

(おわり)

12名無しさん:2010/11/10(水) 09:57:56
ああ、米国の長期金利が上昇してドル上昇だ。
まだ上下するだろうけど、年末まではこの傾向が続くのか?

132011年相場をどう見るか:2011/01/01(土) 17:37:36
2011年相場をどう見るか 若林英四インタビュー 2010年12月7日

■米長期金利がマーケットを揺さぶる

――
12月3日に発表された米雇用統計の数字は極めて悪く、米国景気の先行きには再び不透明感が浮上しています。為替レート、とりわけドル/円に大きな影響を及ぼす米国の金利は、再び低下へと向かう可能性が高まっているのではないでしょうか。

若林
米国の長期金利は、為替レートをはじめとして、さまざまなマーケット動向に大きな影響を及ぼします。したがって、今度の動向には要注意なのですが、基本的に米国の長期金利が、ここから大きく低下するようなことはないと考えています。

外国為替市場では、2010年11月にかけて大きく円高が進みましたが、この背景にあったのは、米国の金利低下観測です。QEⅡ※1と呼ばれる量的金融緩和が行なわれるということも、米長期金利の低下と円高に拍車をかけました。

ただ、いくらFED※2が米国債を大量に購入して量的金融緩和を行なうといっても、そもそも米国の金融市場は非常に巨大ですから、そう簡単に債券価格上昇→金利低下にはつながらないでしょう。

所詮、マーケットはサイクルで動いています。米国の長期金利も例外ではありません。2010年4月くらいから、米国の長期金利は低下傾向をたどっていましたが、米国の長期金利は、短期的には7ヶ月のサイクルがありますので、11月あたりからは本格的な上昇トレンドに入るのは、最初から分かっていたことです。そして、米国の長期金利上昇に合わせて、ドルも徐々に切りあがってきました。

したがって、2011年以降については、やはり米国の長期金利がどこまで上昇し続けるのかということが、マーケットを見るうえでの焦点になってきます。

※1 QEⅡ(Quantitative Easing 2)11月にFOMCから発表された米国金融緩和策第2弾の事。
※2 FED Federal Reserve SystemやFederal Reserve Board(FRB連邦準備制度理事会)の通称

142011年相場をどう見るか:2011/01/01(土) 17:39:02
――
米国の長期金利は、まだ上昇余地があるということですか?

若林
これまでの米国長期金利のサイクルを見ると、およそ60年でワンサイクルを描く傾向があります。過去の長期金利のピークを見ると、1861年に6.45%を付けた後、2.2%まで低下。次のピークは59年後の1920年で、この時が5.27%でした。

そして、1946年には2.53%まで低下し、さらに次のピークは、61年後の1981年につけた14.17%でした。

このピーク時から27年後の2008年12月に、米長期金利は2.04%まで低下。これが、直近のボトムであると考えます。実際、米長期金利は2010年 8月にかけて低下しましたが、2008年12月の2.04%を割り込むところまでは下がりませんでした。つまり、米国の長期金利は2008年12月の時点でボトムを見て、そこから先は長期的な上昇トレンドに入ったと考えることができるのです。

ちなみに、次に米国の長期金利がピークをつけるのは、2040年前後ということになるでしょう。一部では、「ジャパナイゼーション」などと言って、米国も、日本のように長期デフレに見舞われた結果、金利がひたすらゼロ水準に張り付いたままになるのではないか、ということを懸念する声もあるのですが、それはないと考えています。今後、米国の長期金利は、長い目で見て上昇トレンドに入っていくでしょうし、金利が上昇するということは、デフレに陥る恐れが少ないことを意味します。米国経済が、今の日本経済のように、デフレから脱却できず、したがって金利も下がりきったままになる恐れは、極めて少ないでしょう。

152011年相場をどう見るか:2011/01/01(土) 17:42:47
■通貨戦争の行方は? 米はインフレを中国はデフレを輸出している

――
つまり米国の長期金利は上昇し、ドルも買われるということでしょうか?

若林
理論的には、米国の長期金利が今後、上昇していけば、徐々にドル買いが進むことも考えられます。そうなればドル買いで、円は安くなります。

ただ、今はいわゆる「通貨戦争」の真最中で、各国とも自国通貨を切り下げたくて仕方がない状態です。もちろん、米国もドル安にしたくて仕方がない。いうまでも無く、世界的に景気は厳しい状況にあり、どの国も輸出を増やすことによって景気回復につなげたいと考えているからです。

では、実質為替レートを引き下げるには、どうすれば良いでしょうか。方法は2つあります。ひとつは国内物価を下げるというものです。そうすれば、自然のうちに実質為替レートは下がります。もうひとつの方法は、国内物価は維持したうえで、為替を安くするという方法です。

どちらを選ぶかという問題で、日本は前者を選択しました。つまりデフレ政策です。これに対して米国がどちらを選ぶのかというと、これは後者です。それは暗に、米国にとって最大の貿易相手国である中国の通貨、人民元の水準を、現行レベルに比べてさらに引き上げたいという意思が感じられます。いずれにしても、米国が今後、景気を回復させるためには、ドル安が必要になるということです。

しかし、中国はいっさい人民元を大きく切り下げようというつもりはなく、むしろ抵抗感を強めています。こうして、人民元と米ドルのバトルが繰り広げられ、通貨戦争などと言われるようになったのです。

162011年相場をどう見るか:2011/01/01(土) 17:43:19
こう考えると、まだ今後もドル安が続くという見通しが正解のようにも思えてくるのですが、実際にはドル安が続くことはないでしょう。逆に、これからは円安が進んでいくはずです。目先としては、来年中頃くらいまで円安トレンドが続き、1ドル=90円前後を目指す動きになりそうです。

ただ、そこから先は、再び円高の傾向が強まるでしょう。2012年の1ドル=74円に向かって、円高ドル安が進むと見ています。

172011年相場をどう見るか:2011/01/01(土) 17:44:20

■気になる2011年の日本株は?

――
2011年中頃にかけて円安が進むということであれば、日本の株価にとっては支援材料になって株高が進むということですか?

若林
日本株は、しばらく良い感じが続くと見ています。日経平均株価で見ると、2010年4月に1万1408円の天井を付けた後、同年9月に8,796円というボトムを形成しました。この9月につけた底値というのは、非常に大きな意味を持っていると思います。

というのも、過去の日経平均株価では、2000年4月につけた2万832円という高値があるのですが、そこから黄金分割の124ヶ月目を見ると、ちょうど2010年8月が該当します。

ちなみに、日経平均株価が安値を付けたのは、前述したように9月1日の8,796円だったのですが、これはざら場安値です。終値ベースで安値をつけたのは、何と8月31日でした。したがって、黄金分割から考えても、2010年9月につけた安値というのは、非常に大きな意味を持っていて、ここで一旦、大きなボトムを形成したと見ることができます。

では、今後の日本株がどうなるのかということですが、恐らく2011年の5中頃にかけては、円安進行という支援材料にも支えられて堅調に推移し、日経平均株価で1万2000円を目指す動きになると見ています。

ただ、その上昇もせいぜい梅雨の頃まででしょう。というのも、そこから先は円高が進むからです。2012年はいよいよドル安パニックが生じるので、1ドル=74円という急激な円高ショックに見舞われ、日経平均株価は再び1万円を大きく割り込むことになるでしょう。

182011年相場をどう見るか:2011/01/01(土) 17:46:10

■ユーロは? 金は? 2011年はこうなる!

――
ドル売りパニックが生じる背景としては、やはり米国経済に何らかのネガティブな材料が浮上するということでしょうか?

若林

今、ユーロ圏内を中心にして、アイルランド、ポルトガルといった国々のソブリンリスク問題が盛んに取り沙汰されていますが、いずれその流れは米国のソブリンリスク問題に波及していくのではないかと見ています。その前兆が、2011年から徐々に見えてくるのではないでしょうか。

まず2011年前半は、米国の上院・下院での与野党ねじれ議会が波乱要因になってきます。2011年4月には米国政府の借入額が、デッドシーリングという借入限度額の14兆ドルに達します。それ以上の借金をするためには、シーリングの拡大を議会で通す必要があるのですが、周知の通り、下院の多数派を形成している共和党は、これ以上の財政赤字の拡大を容認しません。当然、シーリングの拡大を巡って、与野党の駆け引きが行なわれます。仮に、シーリングの拡大を認めないということになったら、ガバメント・シャットダウン※3です。そこまで行くかどうかは分かりませんが、いずれにしても、米国の財政赤字とねじれ議会が、前半の大きな波乱要因になるでしょう。

そして2011年後半は、この間、米国の長期金利が上昇を続け、10年利回りが4%を超えてきた段階で、改めて米国のソブリンリスク問題がクローズアップされてきます。これがドル売りパニックに火を付け、2012年の1ドル=74円台に向けた、ドル安の引き金になってくるのです。

ちなみに、ドル安が進めば、円だけでなくユーロも買われます。今はユーロ圏のソブリンリスク問題が注目されていますが、基本的にユーロは、2010年6月につけた1ユーロ=1.18ドル台がボトムで、今後は1.65ドルを目指したユーロ高の展開になると見ています。

※3ガバメント・シャットダウン ねじれ議会の為に予算が通らず政府の法案などが滞ってしまう事。

192011年相場をどう見るか:2011/01/01(土) 17:47:36
――
2010年に過去最高値を更新した金価格の動向は?

若林
来年半ばにかけてはドル高トレンドですから、恐らく金は下げるでしょう。基本的に金価格は、ドル高で下落し、ドル安なら上昇します。

ところが、2010年11月中は、ドル高が進むなかで金価格も上昇しました。このようなドル高・金価格上昇という現象は、過去においても非常に珍しい状態です。したがって、このような動きは、長続きしないと思われます。

今、金のマーケットは、大勢の市場参加者がロングの状態になっていますから、何かの拍子に金価格が下げると、皆、高所恐怖症で一気に売り浴びせてきます。恐らく、1トロイオンス=1450ドル前後が目先のピークで、そこから300ドル幅の下げが起こるのではないでしょうか。

ただ、その後は2012年にかけて再びドル安トレンドが考えられますから、この間、金価格は再びピークを目指す動きになるはずです。つまり、まだ上昇余地は残されているということになります。

20名無しさん:2011/04/07(木) 20:32:54

 フジマキプロパガンダ 4月4日号

 明日発売の「週刊朝日」の私のコラム「案ずるよりフジマキに聞け」に「復興資金には、①消費税上げ ②日銀の国債引き受け ③電力料の数倍の値上げしか無い」と書いた。

 先週木曜日か金曜日に政府復興資金案が大きくマスコミに取り上げられたので私がそれをパクっているかのような印象を持たれるかもしれないが、私の原稿は先週月曜日に週刊朝日に送ってあったものだ。したがって私のアイディアと政府案はいちぶ似通っている、ということだ。

 政府案では所得税や法人税の増税も考慮に入れているようだが、無理である。今年の所得税や法人税は激減であろう。損している企業や個人から所得税や法人税は取れない。消費税増額に頼らざるを得ないのだ。

21名無しさん:2011/04/07(木) 20:33:26

 日銀の国債引き受けは拙著「日本破綻」(朝日新聞出版)で「国債未達が起きた時には、財政法5条を改正して禁じ手の『日銀の国債引き受け』をせざるをえなくなるだろう」と書いてきたそのものである。国債未達の代わりに大震災が契機になってしまったにすぎない。

 この政府案が出てきたら「将来のハイパーインフレを招くから禁じ手だ」と言う識者の主張が強くなり赤字国債増発の方向性を菅総理が打ち出した。これで長期金利急上昇(価格大幅下落)の道筋が決ってしまった。近き将来暴落の可能性がある。

 「日銀引き受けが禁じ手」なのは私だって十分すぎるほど知っている。しかし日銀が買わなければ国債が完売出来なくなり政府の金が枯渇する。国家公務員の給料は出ない(もちろん政治家もだ!)し、災害復興費も出ない。年金も払えない。だから禁じ手を承知でしょうがないと言っているのだ。日本国債を外国に売ればいいと言っていた識者もいたが、こんな低金利の国債を買う外国人などいない。いるとすれば黒い目の外国人(ロンドンにいる日本法人)だけだ。外国人に買ってもらうには、長期金利が急騰しなければ無理な話なのだ。

22名無しさん:2011/05/16(月) 23:46:51
米国金融緩和。
IMF理事長逮捕。
ドルインデックス上昇。
金上昇。
銀下落。

分かり易過ぎるけど、このまま続くのか?

23名無しさん:2011/07/21(木) 22:22:48

 若林栄四のフライングバックジャパン 12 2011年6月23日

 「日本経済を支配していた円高がいよいよ終わる」

■2012年2月、円高は最終局面を迎える!?

―― 6月に入り、米ドル/円は1ドル=80円から81円でボックス相場が続いています。今後の動きをどう見ますか?

若林 目先の動きを言うと、テクニカル的には2007年の円安ピークである1ド=124円からの月足カウンター72度を取ると、サポートは5月が1ドル=79円、6月が1ドル=82円、7月が1ドル=85円、そして8月が1ドル=88円となります。

個人的には、このサポートが非常に強く、6月末に1ドル=82円を超えてきたならば、7月末には1ドル=85円から88円の水準も期待できると見ています。

しかしこうした、目先の円安相場は、恐らく8月末までは持たないでしょう。それは8月から来年2月にかけて円高へと流れが大きく変わるからです。

ただし、6月末に1ドル=82円を超えることなく、今のようなじくじくした相場が続くと、このままの状態で8月から円高トレンドへと突入します。

24名無しさん:2011/07/21(木) 22:24:14

―― その際の円高というのは、どのくらいの水準まで進むのでしょうか。また、円高がピークを打つと見られている時期はいつでしょうか。

若林 これについてはかねてから申し上げておりますように、日柄から申しますと、来年2月が円高ピークになります。どういう日柄かというと、ニクソンショックがあった1971年8月からの40年半、つまり162カ月の3倍が来年2月にあたります。162四半期目といっても良いでしょう。

これと同じように、162四半期目でピークをつけたのが、1989年12月の日本株の高値です。これは、1949年5月に東証での取引が再開されてからの162四半期目になります。

162四半期目でバブルがピークを付けるという意味においては、来年2月の円高ピークは、まさに円高バブルの最終局面といっても良いのではないでしょうか。そして、バブルは当然のことですが、必ず破裂します。日本株もそうでした。

その後の日本株の推移をみると、1989年12月にバブルが崩壊してから、13年4ヶ月間にわたって下落が続きました。これと同様のことが円高にも当てはまるということになると、来年2月に円高バブルのピークを付けた後は、少なくとも13年くらいは、円の下落が続くと見ています。つまり、2025年くらいまでは、少なくとも円安トレンドが続くことになるでしょう。

気になる円高バブルのピーク時は、1ドル=74円前後が妥当な水準だと見ています。そして、そこから先の円安トレンドでは、1ドル=360円回帰も十分に想定されるのではないでしょうか。

25名無しさん:2011/07/21(木) 22:25:50

■円高が終わると、どういう世界観があるのか?

―― これまでの円高が当たり前と思っていた状態から、13年以上にわたって円安が続くとなると、さまざまな面で大きな変化が生じてくると思うのですが、こうした為替の変化に対して、私たちはどのような対応を取ればよいのでしょうか。

若林 まず、資産を外貨で保有するというのが一番良いと思います。その際の通貨は、やはり米ドルが良いでしょう。個人の方は、保有している円建て資産を外貨建て資産に切り替えていくべきだと思います。

また、経営者の方は、もし現時点において、経営している会社で外貨建ての負債を抱えていたとしたら、出来るだけ早く、それを円建ての債務に切り替えておく必要があります。

そして、円高から円安に転換することで重要なのは、いよいよ日本経済を長年にわたって苦しめ続けてきたデフレが終わるということでもあります。つまり、徐々にインフレへと転換していきます。その際のポイントとしては、企業経営者であれば、外部負債に依存した経営が出来るようになる、ということです。デフレ経済の下では、借金が経営上の重荷になりましたが、インフレになれば、借金の負担はどんどん軽くなっていきます。しかも、レバレッジをかけて投資した資産については、インフレが進むことによって、資産価値が上がっていきますから、非常に好ましい状況になってきます。

26名無しさん:2011/07/21(木) 22:27:12

■落ち着きそうで、なかなか安定しないユーロの行方

―― ギリシャ危機でユーロが揺らいでいます。ユーロの今後の動向をどう見ていますか?

若林 2008年7月に、ユーロは米ドルに対して、1ユーロ=1.6040ドルの最高値をつけました。これがユーロバブルのピークだと見ています。その後、ユーロの幻想は一期に崩壊しました。

欧州通貨の混乱の始まりは、1967年11月のポンド切り下げから始まりました。その後、ゴールドラッシュといって、米ドルと金の兌換をやっておりましたから、米国以外の国がドルを貯めて、それを金と交換してくれといって、米国に持ち込みました。

その結果、米国が持っていた金がどんどん海外に流出しました。1967年から1968年の出来事です。こうした経緯で、米ドルは対欧州通貨で切り下がり、1968年3月から1969年10月には独マルクが対米ドルで切り上がっていきました。

このように、欧州通貨はニクソンショックの前から動き始めたわけですが、独マルクが実質的に対米ドルで切り上がり始めた1968年3月からの40年半、 162カ月の3倍の日柄を見ると、2008年の第3、第4四半期がこれに当たります。2008年7月につけたピーク時と重なります。1ユーロ=1.6040ドルは、まさに天井だったわけです。

したがって、今回のユーロの混乱は、まだ始まったばかりと見て良いでしょう。最終的にユーロは空中分解するのか、それともギリシャが債務返済のリスケを行うのか、その行方はまだ分かりませんが、いずれにしても、これから非常に厳しい局面を迎えることになるでしょう。ユーロのメジャークライシスは、2013 年の第4四半期あたりではないでしょうか。その時、1ユーロ=1ドルを割り込み、世界の金融市場が動揺するのではないかと考えています。

27名無しさん:2011/07/21(木) 22:28:20

―― そこでユーロの下落は一段落と考えても良いでしょうか。

若林 いや、何しろ2008年7月につけた1ユーロ=1.6040ドルは、40年半の日柄を踏んでいますから、やはりその後は13年くらい、厳しい状況に追い込まれるでしょう。ですから、2013年のユーロクライシスは、単なる通過点だと思います。ユーロは崩壊に向けて動いていくでしょう。

とはいえ、目先で考えると、ドルが戻る日柄にありますから、8月の終わりまではドル高でユーロは1.35ドルくらいをつけて、来年2月にかけてのドル安局面で、ユーロは1ユーロ=1.5ドルくらいまで上昇すると見ています。

ユーロ/円はあまりよく分かりませんが、今年9月に向けてユーロは戻り高をやってきそうです。130円台まではいかないと思いますが、2008年7月の1 ユーロ=169円99銭という天井からの162週目が今年9月になりますから、ちょっとした日柄になっています。なので、そこに向けてユーロは上昇しそうです。

そして、米ドルは2011年8月あたりから一気に落ちていくので、ユーロも円に対して売り込まれていくでしょう。1ユーロ=100円台もあるのではないでしょうか。日柄としては、来年4月あたりが底だと見ています。

なぜ来年4月なのかということですが、98円10月に1ユーロ=162円の高値をつけてからの162カ月目が2012年4月になるからです。

28名無しさん:2011/07/21(木) 22:30:23

■ゴールドは資産のラストリゾートになり得るのか?

―― 金価格の推移はどうなりますか?

若林 コモディティは全般的に弱い展開です。原油価格も1バレル=115ドルから96ドル近辺まで下げてきましたし、金価格も1トロイオンス=1517ドル前後で推移しています。

で、金価格について言えば、恐らく5月2日につけた1トロイオンス=1575ドルは、目先の天井だったと思います。2008年10月につけた681ドルは、8年サイクルのボトムだったわけですが、そこからの31カ月目が今年の5月になります。つまり、タイミング的にも、1575ドルは目先天井だったと考えられるのです。恐らく、8月一杯はさえない動きになるでしょう。

ただ、来年2月にかけて米ドルが大きく売り込まれますから、そこで金価格は最後の天井に向けて動き始めます。

日柄としてもぴったり符合します。金価格は1985年2月に285ドルという安値をつけていますが、そこからの27年目、162カ月の2倍がいつかというと、来年2月なのです。

あるいは、1980年につけた875ドルの高値から16年目の1996年につけた600ドル。そこからの16年目が2012年ですから、やはり来年が大きなカギを握っています。したがって、来年2月にかけて金価格は、1800ドルから2000ドル狙いもあるのではないでしょうか。そのうえ、ソブリンクライシスが高まれば、2000ドルも通過点になる可能性もあります。

ただし、そこまでの高値をやったら、後は下がるだけです。来年2月以降、金価格は大暴落するでしょう。高値の半分まで下がるということも、十分に起こりうるでしょう。

29名無しさん:2011/09/14(水) 06:02:32
秋の大暴落が来るのかな?
何か来そうだね。
でも、その後回復しそうな気がする。

30名無しさん:2012/01/04(水) 18:25:09

ジム・ロジャーズ氏が金融予測 1月3日のシンガポールロイター


  ユーロは短期的に反発も、金には弱気

米著名投資家ジム・ロジャーズ氏は3日、投資家の過度の弱気姿勢を理由に、ユーロは短期的に反発する可能性があるとの考えを示した。

ロイター・インサイダーに語った。

同氏はコモディティへの強気スタンスで知られており、依然として全般にコモディティに強気であると発言。ただ金については、過去10年の上昇を考えるとまだ下落するとの見通しを示した。

同氏は「私の考えでは、金は1オンス1200─1300ドルまで下落する可能性がある。金は11年連続で上昇しており、これは金融資産としては異例のことだ。調整の時期に来ている」と述べた。また、農業関連の投資に力を入れていることを明らかにした。

3日の金現物は、投資家のリスク選好姿勢で1.4%高の1586.95ドルまで上昇する場面があった。ただ9月初めに1900ドル超の高値を付けて以来、約15%下落している。

通貨では、投資家の悲観的見方は行き過ぎとし、短期的にはユーロが反発すると予想。

「私がユーロを保有するのは、あまりに多くの人がユーロに弱気になり、ショートポジションをとっているから。ユーロが何らかのかたちで存続するかどうかについては懐疑的だ」と述べた。

また、市場の不透明性からまだドルロングのポジションを維持していることも明らかにした。同氏はかねてから米連邦準備理事会(FRB)の債券買い入れに批判的で、ドルは中期的に下落するとみている。

同氏は「是非はさておき、世界的に市場が混乱すると、ドルを保有しようとする傾向が強まる。これは間違っているが、皆がやっているので、私もまだドルを保有している」と述べた。

31名無しさん:2012/06/05(火) 12:04:57
藤巻健史 フジマキ・ジャパン代表取締役(ロイタージャパン 2012年6月1日)

私は、自他ともに認めるマーケットパーソン(市場人間)である。したがって、今から語る内容は、理論家としてではなく、実務家として培った知識や経験に基づく見解であると理解していただきたい。

<世界はまだ真の変動相場制に移行していない>

まず私の率直な問題意識を伝えれば、現在の世界の為替市場は根本的な問題を抱えており、極めて危うい状態にある。

なぜ危ういかと言えば、変動相場制が採用されていないか、もしくは機能していない国や地域が多く、為替レベルと実体経済との乖離(かいり)が発生しがちだからだ。乖離すればするほど、そのギャップというか、「おでき」は膨らみ、それが破裂したとき、マーケットや世界経済に走る衝撃のスケールも増大する。

目下の最大の懸念は「地域固定相場制」のユーロだろう。固定相場制の最大の弱点は、各国の中央銀行に独立した金利政策の放棄を強いる点にある。

経済格差のある多くの国々の間で金利政策を放棄すれば、経済運営がうまくいくはずがないのは自明の理なのに、欧州諸国は「壮大な実験」という名のもとに、失敗のリスクが高い大冒険に乗り出してしまった。詳しくは後述するが、ギリシャ問題を導火線として、ユーロは崩壊への道をたどる可能性が高いと考えている。

次に、安い通貨を武器に輸出主導で急成長を遂げた中国も、その為替制度は変動相場制に程遠い。円の高騰に伴い国力を低下させていった日本を反面教師として、実態に合わない通貨高の不利益を学習したのか、米国や国際社会がいくら切り上げを要求しても、お茶を濁す程度しか切り上げない。

32名無しさん:2012/06/05(火) 12:05:45

人民元の水準は、今や実体経済に対してあまりに安すぎる。固定相場制維持のための資本移動規制にも限界がある。仮に中国のおできが破裂して、大きな調整が一気に進むようなことになれば、世界経済混乱の火種となるのは必定だ。

また、変動相場制を採用しているようで、実はそれが機能していない国もある。日本はその典型例だ。

為替とはそもそも国力の通信簿であり、国の力が強くなれば通貨も強くなり、弱くなれば通貨も弱くなるはずなのに、円は1985年の「プラザ合意」以降、多少のブレはあるものの、経済ファンダメンタルズに関係なく一貫して強くなっている。1981年と比べると、人民元がほぼ4分の1になったのに対して、円は2.7倍になった。まるで「円高という固定相場制」だ。企業が海外に工場を移し、日本人が職を失うのも当然だ。

このように多くの国や地域で、為替レベルが経済実態に合っておらず、おできが膨れ上がっている。ユーロ危機を見ると、それがついに破裂する瞬間が近づいている気がする。

<ユーロはあと10年持たないだろう>

では、ここでまず現在最大の火種となっているユーロについて、持論を述べておきたい。

実は私はかねてよりユーロ懐疑論者だった。1999年にユーロが導入されるまでは独マルクや仏フランなど欧州各国の通貨や国債をそれなりに取引していたが、発足後はいっさい止めた。理由は、純粋に上述したようなユーロという地域固定通貨制度が持つ構造問題に対する懸念からである。

もちろん、私は評論家ではなく、ディーラーだったので、欧州統合への過信というある種のユーフォリズムを背景に通貨ユーロがかなり強くなる前に買っておいて、いいところで売るべきだった。その点では、ディーラー失格だ。しかし、ギリシャ危機を経て、私の懸念が正しかったことは証明されたと思う。

33名無しさん:2012/06/05(火) 12:07:06

話は脱線するが、北海道夕張市の財政問題が世間で大きくクローズアップされた頃(同市は2007年3月に財政再建団体に指定され、事実上財政破綻)、当時大学生だった息子からこう聞かれたことがある。

「東京都と夕張市には経済格差があり、同じ円という通貨を使っている。しかし、ユーロ圏とは違い、夕張市の財政問題が円の崩壊懸念につながることはない。円とユーロでは何が違うのか」と。私は、こう答えた。「夕張市が破綻しても、東京人の税金で助けることができる。財政が一つだからだ。しかし、国が違う(=財政が一緒ではない)ユーロ圏ではそれは無理だ」。

今まさにこの問題がユーロを直撃している。ドイツとギリシャが一つの国ならば、ギリシャの財政問題がユーロの崩壊懸念にまではつながらない。しかし、そうではないから問題なのだ。

私の予測に反して、ユーロ圏が財政まで一つに統合すれば、ユーロ崩壊はないだろうが、本当にそんなことが可能だとは思えない。となれば、率直に言って、現在の体制のままであと10年ユーロが持続することは難しいだろう。むろん、その過程では、ユーロ中核国からなる「ティア1」と、出たり入ったりするトレーディングパートナー的な位置づけの「ティア2」からなる二層構造への移行が図られるなど弥縫(びほう)策も模索されるかもしれないが、最終的には持ちこたえられないだろう。

当然、ユーロ崩壊は、とてつもない衝撃とストレスをマーケットや世界経済に与えることになると予想される。1971年のニクソン・ショック(金ドル交換停止など)をも凌ぐ混乱をもたらすのでないか。

ただ、長い目で見れば、ユーロ圏各国とも自国通貨の復活によって、景気が弱くなれば通貨が安くなり景気を押し上げる、逆に景気が過熱すれば通貨が高くなり景気を押し下げるといった自国経済の自動安定化装置を取り戻すことができるわけで、得策であるはずだ。

むろん、観光業以外にたいした産業のないギリシャの場合、ユーロから自国通貨ドラクマに切り替えたときの打撃は甚大だろう。ドラクマの価値が急落し、ハイパーインフレに陥り、欧州の最貧国へと転げ落ちるのは必定だ。しかし、歳月を経て、やがては通貨安を武器に頼みの綱の観光業などが牽引し経済が復活していくはずだ。その結果、ドラクマの価値も上がっていく。市場原理とは、そういうものである。

34名無しさん:2012/06/05(火) 12:07:59

さて、おできの問題は、日本も無縁ではない。一見、変動相場制を採用しているように見えて、実は機能していない国の典型が日本であると先ほど述べた。実際、多くの外国人が指摘するように、日本こそ世界最大の社会主義国家であり、実質的には固定相場制の国なのである。そうでなければ、経済ファンダメンタルズと乖離した長期円高トレンドの持続は説明がつかない。

普通、経済が下降して魅力的な投資案件が国内から失われれば、資金はより魅力ある海外に流れるはずだ。変動相場制が機能していれば、そこで円安に切り替わったはずである。ところが、それが起きなかった。

為替が国力を反映して動かないのは、この国が真の資本主義国家ではないからだ。資本主義が徹底されていたら、超低金利の日本国債にこれほど投資が集まり続けるわけがない。預かったお金の8割を国債で運用している実質国営のゆうちょ銀行の存在に象徴されるように、市場原理が無視され国内に資金が滞留したことが、実体経済から乖離した円高の原因なのである。

しかし、このおできも、もはやこれ以上の膨張は許されまい。どこかのタイミングで、事の深刻さが強く認識され、国債が暴落し、急激な円安に転じる可能性が高いと思う。

しかし、繰り返すが、長い目で見れば、それは悪い話ではない。円安が進めば工場も戻ってくるし、観光などサービス業の国際競争力も回復する。魅力的な投資物件も生まれ、ハードランディング後に逃げ出した資金も再び日本に戻ってくるだろう。そしてその結果、今度は円高にシフトする。市場原理が偉大であるゆえんだ。

なお、最後に補足すれば、私は20年後もドルは世界の基軸通貨であり続けると考えている。輪転機を回すだけで世界の富を買えるという特別の立場を米国が手放すはずがない。

ドル凋落の根拠として、貿易赤字(経常赤字)と財政赤字の「双子の赤字」問題に言及する人が多いが、それは実は多くの先進諸国に当てはまる論理だ。日本もすぐにではないにせよ、やがては慢性的な経常赤字に転落する可能性がある。ドルだけが弱くなる特別の理由はないのだ。ドル基軸通貨体制の崩壊論を説くよりも、むしろ多くの通貨が弱くなる、つまり世界的なインフレの足音が近づいていると捉えるべきなのではないだろうか。

いずれにせよ、20年後の為替市場は、各地でおできの破裂を経て、真の意味での変動相場制に移行していると思う。そうなると、世界経済が不安定化するとの見方も出てくるかもしれないが、私の見解はその逆だ。先物、オプションなど、為替のデリバティブが大いに発達し、個人や企業がヘッジ手段としてデリバティブを多用するようになり、より効率的な変動相場制が確立するとみている。そうした仕組みは、必ずや世界経済の安定化に資するはずだ。

35名無しさん:2013/03/10(日) 23:56:50
どう考えても過熱感あるね。
特に日本株とドル円。
今月一杯くらいだろうか?

36名無しさん:2013/03/12(火) 00:16:56
豊島先生が、ドル円は抵抗を素通りして
調整無しで上がっていくと行っている。
雇用統計の数字で引き締めを意識して
更にドル高になるとか。

37名無しさん:2013/03/24(日) 22:24:46
キプロス問題は切っ掛けでしょうが、
週末は調整本格開始コメントが多くなってきましたね。
調整率はかなり大きくなるのでしょうか?

38名無しさん:2013/06/09(日) 22:16:47
月曜日は、ドル円と株は取り合えず反発だな。

39名無しさん:2013/09/19(木) 16:43:26
バーナンキは、秋の暴落を防ぎたいと思ってるんだろうな。
でも、緩和継続で秋に暴落しちゃったらどうするんだろうね。
QE4やるのかね?

秋の市場を小さな調整程度で乗り切って、年末の好調な景気指標と
好調な株価の中で緩和縮小をやりたいんだろうけどね。

40名無しさん:2014/01/01(水) 12:44:54

 今年は大暴落の年です!

41名無しさん:2014/01/13(月) 10:04:56
えっ?
大暴騰じゃないの?

42名無しさん:2014/02/04(火) 01:07:39
全世界大暴落パニック来たーーー!


            ゴールド上がってる。

43名無しさん:2014/04/05(土) 07:10:47
昨日の雇用統計は予想通りと言われているが、
米国は株が結構大きく売られ、
国債とゴールドが買われた。
104円を伺っていたドル円は急落。

44名無しさん:2014/04/11(金) 01:02:27
何かヤバいんじゃないの、これ。

45名無しさん:2014/05/01(木) 09:07:15
マーケットの引き付けが長い。
大きく動くのはいつなのか?

46名無しさん:2014/06/08(日) 23:08:47
秋かな〜

47名無しさん:2014/08/08(金) 07:50:21
株安、債券高、ゴールド高、為替膠着
マグマが溜まっている。

48名無しさん:2014/09/11(木) 23:26:21
ドル円107円
日本国債下落
いよいよ来るか、円暴落、金利急騰、財政破綻、ハイパーインフレ。

49名無しさん:2014/09/21(日) 17:53:11
円安傾向は長期継続。
世界的株高はそろそろピーク。

50名無しさん:2014/10/03(金) 01:11:39
秋の大暴落がいよいよ始まったな

51名無しさん:2014/10/30(木) 23:11:20
暴落はもう終わりですか?


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