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金融市場総合予測
14
:
2011年相場をどう見るか
:2011/01/01(土) 17:39:02
――
米国の長期金利は、まだ上昇余地があるということですか?
若林
これまでの米国長期金利のサイクルを見ると、およそ60年でワンサイクルを描く傾向があります。過去の長期金利のピークを見ると、1861年に6.45%を付けた後、2.2%まで低下。次のピークは59年後の1920年で、この時が5.27%でした。
そして、1946年には2.53%まで低下し、さらに次のピークは、61年後の1981年につけた14.17%でした。
このピーク時から27年後の2008年12月に、米長期金利は2.04%まで低下。これが、直近のボトムであると考えます。実際、米長期金利は2010年 8月にかけて低下しましたが、2008年12月の2.04%を割り込むところまでは下がりませんでした。つまり、米国の長期金利は2008年12月の時点でボトムを見て、そこから先は長期的な上昇トレンドに入ったと考えることができるのです。
ちなみに、次に米国の長期金利がピークをつけるのは、2040年前後ということになるでしょう。一部では、「ジャパナイゼーション」などと言って、米国も、日本のように長期デフレに見舞われた結果、金利がひたすらゼロ水準に張り付いたままになるのではないか、ということを懸念する声もあるのですが、それはないと考えています。今後、米国の長期金利は、長い目で見て上昇トレンドに入っていくでしょうし、金利が上昇するということは、デフレに陥る恐れが少ないことを意味します。米国経済が、今の日本経済のように、デフレから脱却できず、したがって金利も下がりきったままになる恐れは、極めて少ないでしょう。
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