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国籍法改正問題
1
:
キラーカーン
:2008/11/22(土) 01:38:13
今回は国籍法の問題です。最高裁で国籍法の規定に関する違憲判決が出たのを受けて、国籍法の改正案が国会で審議され、衆議院を通過しているのはご存知のとおりだと思います。
ネット上では、ホームレスの男性が認知を乱発するのではと言う懸念が広がっていますが、個人的には「海外にいる日本人男性」が「認知ビジネス」に巻き込まれるのではないかと言うことを懸念しています。海外にいる日本人男性が「一夜の恋」で現地の女性を妊娠させたと言うことで、現地の大使館、領事館に届け出させる方がリスクはないような気がします。特に、最近は「外こもり」と言われる若い日本人男性が海外にいるようですから、そのような日本人男性を(金銭的対価を提供するなど)うまく「説得」して、「日本国民製造マシーン」として活用するという方法、そして、外国であれば、下手な動きをすれば、現地マフィアによって始末されると言うような脅しも日本国内より容易にかけられるでしょう。
20歳未満の子どもであれば、今回の改正で認知だけで日本国籍が取得できますから、それこそ、10代後半の現地少年を認知させて、その少年を日本国民に仕立て上げることができれば、その後は、その少年に、生まれてくる赤ちゃんをその少年の子どもとして認知させれば、その少年を「日本国民製造マシーン」として活用することができます。
ここからは、その国籍法改正の背景です。
その違憲判決の理由となったのが、「準正」の子供は日本国籍を取得できるのに、両親が同じでも「準正」でない子供は日本国籍を取得できないという国籍法の規定を「法の下の平等に反する」と最高裁判所が判断したということです。このことを、マスコミなどでは簡単に「婚姻要件による差別」としているわけです。
で、今回は、その「準正」とその前段階としての「嫡出(子)」の解説です。
準正とは、子供の身分を非嫡出子から嫡出子に「格上げ」することを言います。日本の民法上、嫡出子とは正式に婚姻届を提出した男女の間に生まれた子供のことを言います。端的にいえば、「正妻」の子は嫡出子ですが、妾腹の子は(父親が認知していても)非嫡出子です。しかし、事実上の「正妻」の子であっても、入籍していなければ(例:ある男女が事実婚や内縁関係であれば)その間にできた子供は非嫡出子です。言い換えれば、ある子供がいて、
1 その両親が結婚し、かつ
2 夫がその子をわが子であると認知している
という二つの条件がそろった場合、その子を嫡出子として扱うというものです。この二つの条件が成就する順番は問いません。したがって、子供が準正により嫡出子になるには、大別して
ア 子供が内縁関係時代に生まれ、父親が認知した後、両親が結婚した場合(2→1の順)
イ 二人が結婚し、その連れ子を父親が認知した場合(1→2の順)
の二つの類型があるということです。ちなみに、前者(「ア」の場合)を婚姻準正、後者(「イ」の場合)を認知準正といいます。
2
:
キラーカーン
:2008/11/22(土) 01:38:32
なぜ、こんな制度があるかということについての典型的な例は、次のようなものです。
ある男女は未成年のため結婚を親に反対され、駆け落ち同然の状態で同居して暮らしていました。二人は内縁の夫婦といえますが、当然、入籍をしていません。程なくして、二人の間に子供ができました。父親はその子を認知しましたが、二人は入籍していませんので、その子の立場は被嫡出子です。
その後、男女とも成人になったので、二人は正式に結婚し入籍しました。そして、二人目の子供が生まれました。入籍後に生まれたので、この子の立場は嫡出子になります。当然のことながら、この四人は一つの家族として一つ屋根の下に暮らしています。両親も同じです。それなのに、第一子は被嫡出子、第二子は嫡出子と身分が別れてしまっています。
このような場合、第一子は出生時には非嫡出時でしたが、両親が結婚した時点で第一子を嫡出子として扱っても何の問題もない、といいますか、出生の前後で、嫡出子と被嫡出子と身分が分かれるのはあまりにも不合理(特に相続の場合、第一子は第二子の半分しか相続分がない)なので、入籍した時点で第一子を嫡出子として扱うということです。
で、現行の国籍法では、準正によって嫡出子の身分を取得した子供については、その時点で日本国籍の取得を認めていますが、非嫡出子の日本国籍の取得は通常の帰化手続によらなければ日本国籍が取得できないという運用になっていました。(国籍法第二条の規定からすれば、胎児である間に日本人の父親が外国人の女性の胎児をわが子として認知すれば出生時に日本国籍を取得することができるとも解釈できますが、そういう解釈・運用はされてなかったようです。現行の国籍法では日本人が母親の場合、非嫡出子でも出生時に日本国籍は取得できます。)
このことは、両親が同じでも法律上の夫婦(この場合、国際結婚なので、準拠法が日本でなければ「入籍」という言葉は軽々しく使えない)であるか否かによって、その子供が日本国籍を取得できるか否かが決定してしまうことになるので、それは法の下の平等に反する(「非嫡出子差別」である)ため「憲法違反」という判決が下ったということになるのです。もう少し噛み砕いて言えば、日本の国籍法は、日本国民の子供には日本国籍を与えると言う血統主義に立っており、生物学上の親子関係が証明できればよく、結婚までは血統主義の用件に入っていないと言うことです。
3
:
キラーカーン
:2008/11/22(土) 01:38:44
最高裁判決で国籍法第三条が憲法違反であるということを受けて、法務省は国籍法の改正案を作成して、現時点では衆議院を通過したところです。改正案としては、国籍法の血統主義を変更しない限り、(嫡出子、被嫡出子を問わず)「両親のいずれか(又は両方)が日本国民であることが推定、証明される場合」にはその子には日本国籍を与えるという方向性しかありません。ということで、国籍法が「父親の認知」のみを条件とするのは最高裁判決との関係上仕方がないでしょう。(民法や戸籍法上「母親の認知」もあり得るという学説もありますが、母子関係は出生とともに確定するので、別途、母親の認知は必要ない、というのが実務上の扱いです)
今般の国籍法改正に際して、法務省当局はDNA鑑定を必要条件を明記することに「法の下の平等」を理由として一貫して難色を示していましたが、それは推測するに次のようなことだと思います。
少し前に「無戸籍児」と言うことが話題になっていましたが、この問題は、現在結婚している(戸籍上ある男性の妻である)女性、あるいは、離婚して300日未満の女性が子どもを出産した場合、その子どもは戸籍上の夫、あるいは(離婚して300日未満の場合)前の夫との間の子ども(嫡出子)であると推定するという「嫡出推定」規定に起因します。
事実上夫婦生活が破綻しているのにもかかわらず、どちらかが離婚届に判を押さないため、法律上は夫婦であると言う男女が増えています。そのような状態で、女性が「戸籍上の夫『ではない』男性」の子どもを出産した場合、その子どもは民法上「戸籍上の夫」との間の子どもと推定されます。これは、法律学上の「推定」規定ですので、戸籍上の夫以外の男性が実の父親であるという確固たる証拠があればこの推定は覆すことができます。(ちなみに、「みなす」とあれば、証拠を突きつけてもその法的事実を覆すことはできません。)
現在の法制度では、その推定を覆すには「嫡出否認の訴」と言うものを家庭裁判所に提起して、戸籍上の夫が実の父親ではないと言う判決を勝ち取る必要があります。逆に言えば、DNA鑑定結果を突きつけても、戸籍上の夫が父親であると言う推定は覆りません。そのDNA鑑定結果を証拠として、嫡出否認の訴を提起して判決を勝ち取らなければならないと言うことになります。
もし、国籍法上、DNA鑑定結果を添えて認知の届出が認められると言うことになれば、いわゆる「無戸籍児」についても判決ではなく、DNA鑑定結果だけで嫡出推定を否定する制度にすべきと言う声には抵抗できないでしょう。そうなれば、法務省当局としては余計な仕事を抱え込むと言うことになりますので、現段階でDNA鑑定結果を国籍法上の認知に義務付けるわけには行かないということになるのでしょう。
4
:
キラーカーン
:2008/12/01(月) 22:50:36
床屋政談(認知)
今回も国籍法に関連した問題ですが、少し範囲を広げて、親子関係と戸籍についても触れます。
はじめに、前回の投稿の修正ですが、現行国籍法でも胎児である間に日本人の父親が外国人の女性の胎児をわが子として認知すれば、国籍法第二条の規定により出生時に日本国籍を取得できるようです。この観点からしても、認知の血縁関係は同様なのに、認知の時期によって現行国籍法上の扱いが異なるのは法の下の平等に反するという結論になるのでしょう。
別の問題点として、今回の判決で最高裁判所が違憲無効だけではなく、事実上、法律の条文を改正して「子供の日本国籍を認めるべき」との判決を下したことも違憲立法審査権の限界を巡って論点となっているようです。この点は、最高裁裁判官の中でも意見が割れており、個別意見が付されています。
(つまり、従来どおりの「違憲無効」判決であれば、国籍法第3条が空文と化すだけですので、準正による日本国籍取得は認められず、通常の帰化手続による国籍取得となります)
EUという国家連合体が機能しているために、最近ではあまり問題とはなっていませんが、かつては、国家への忠誠という観点(特に徴兵制との関連)から、「国籍唯一の原則」というものが唱えられていたことがありますが、現在では殆ど問題となっていないようです。国籍に関しては、国際法上のルールというものはなく、各(主権)国家が法律などで定めることとされています。このため、国籍の扱いについては国ごとで異なるのですが、大きく分けて、次のような2つの座標軸があります。
1 血統主義か生地主義か
2 二(多)重国籍を認めるか否か
日本の国籍法では、血統主義を取り、二重国籍を(原則として)認めないということは良く知られているかと思います。なお、日本の国籍法においても、生地主義の側面があり、日本で生まれたこともがこのままでは無国籍になるという場合には日本国籍を取得することができます。捨て子が典型的な例ですが、厳格な生地主義である国(外国で生まれた子供には、たとえ、両親がその国の国籍を持っていても、その国の国籍を与えない)の国籍を有する両親からその国籍国外で生まれた子供の場合、日本で出生すれば日本国籍を取得できます。
で、日本では、かつては父系主義(父が日本国民である子のみに日本国籍を与える)だったのが、男女平等の観点から、父母両系主義に代わり、今回の国籍法改正案では、被嫡出子差別解消の観点から、婚姻要件が除かれようとしています。
日本に帰化する際には、それまでに有していた国籍を放棄することが条件となります(=日本に帰化した時点で二(多)重国籍はありえない)。また、他国に帰化した場合には日本国籍を喪失するということになります。この意味において、日本は「国籍唯一の原則」(個人は国籍を1つ「のみ」有し、無国籍及び二(多)重国籍者も認めないという原則。)に忠実な部類に入るでしょう。
例えば、フジモリ元ペルー大統領の日本への「亡命」事件に関連した長谷亭の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/3147/booklog/momo05.html
も参考にしてください。
笑えない例としては、婚姻によって国籍が取得することができる国もあるため、日本人が国際結婚をして、配偶者の国籍を取得したばっかりに日本国籍を喪失してしまったという事例があるようです。つまり、婚姻による国籍取得は自己の意思による他国への帰化であると日本の国籍法上みなされてしまうということです。現実的には、出生以外の理由による他国の国籍取得は「自己の意思による」他国への帰化とみなされるでしょう。
5
:
キラーカーン
:2008/12/01(月) 22:50:49
日本が血統主義をとっていることの結果として、その「血統」の証明を厳格にすべきとの声が、今般の国籍法改正案と平行して挙がっているわけです。そのための方法としてDNA鑑定を活用が浮上しているわけです。しかし、同じ親子間関係の確認といいながら、国籍取得のためと、家族関係の確定のためでDNA鑑定の要、不要が分かれるのは法の下の平等に反するということになるというのが、「法の下の平等」に反するとして国籍法にDNA鑑定を盛り込むことに反対する理由だと思われます(もっとも、この程度の規定であれば、国籍法ではなく、国籍法施行規則という法務省令に盛り込んでも良い内容かもしれませんので、今般の国籍法改正案が成立したとしても、DNA鑑定(あるいはその他の効果的な親子関係確認の方法)を盛り込むことは不可能ではありません。
(参考記事)
国籍法改正 なぜ必要か:ニュース|公明党
http://www.komei.or.jp/news/2008/1124/13093.html
> 第3に、父と子どもの関係について、DNA鑑定を実施すべきという指摘もあります。ただ、外国籍の子どもにDNA鑑定を実施することは外国人に対する不当な差別につながり、憲法14条の「法の下の平等」に反する疑いがあります。加えて届け出の窓口では、DNA鑑定の真正を審査する能力がありませんし、鑑定費用の負担が届け人によっては正当な国籍取得の障害となる場合もあります。またDNA鑑定は、改正慎重派からも消極的な意見があります。
【正論】衆議院議員弁護士・稲田朋美 「国籍付与」は国会の重い課題(抜粋)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/199334
>偽装認知は防がなければならない。だがDNA鑑定を要件とするのは、日本の家族法制度に変容をきたす恐れがないか慎重に検討しなければならない。
ここから、国籍法と話は外れます。
前の投稿で、戸籍上、誰かの妻である女性が産んだ子は「戸籍上の夫」との間の子供であると推定されるのですが、夫は、「自分の子供ではない」と家庭裁判所に訴えて勝訴すればその推定は否定される(これを「嫡出否認の訴」といいます)のですが、妻の側から「あなたの子ではない」という訴えを提起することは現行法では出来ないのです。そのため、夫婦関係が破綻して、離婚が成立する前に戸籍上の夫以外の男性との間にできた子供について、夫側の協力がなければ、「戸籍上の夫との間の子」として処理されてしまい、それを否定する手段がないということが、いわゆる「無戸籍児童」の問題です。つまり、真の血縁関係と戸籍上との血縁関係が食い違うということになり、その修正はできなくもないのですが、その場合「戸籍が汚れてしまう」という結果を招来するため、母親としては出生届を提出することを躊躇してしまうということになるのです。
このことについては、「自業自得」という考え方もありますが、父親だけではなく、母親からも「嫡出否認の訴」を提起できるようにすれば、一応問題は解決します。このような、事態ではDNA鑑定(や他の科学的方法)による証拠が求められるということから、一般の「認知」や結婚している夫婦の間の子であったとしてもDNA鑑定書を求めるのかという議論まで発展させようとすれば発展させられます。そして、そのことによって、血縁共同体という側面もある家族制度に変革を迫るのは不当だと言うのが稲田議員の立論の趣旨だと思います。
脱線気味にすれば、色々事情のある子供を自分の子供として「認知」したということも事実としてありますから、家族とは、科学的な血縁関係ではなく、血縁関係があると「信じる」人との間における共同体ということだとすれば、国籍法の血統主義に対しても根本的な変革を迫るかもしれません。
6
:
キラーカーン
:2009/03/05(木) 21:21:06
昨今、カルデロン一家の強制退去問題というものが世情を賑わせております。この事件の概要は
1 15年ほど前に偽造パスポートで両親が日本へ入国
2 日本で子供(のり子)を出産
3 偽造パスポートによる不法滞在がばれて国外退去の判決が確定
4 子供が中学生(日本生まれの日本育ち)ということで、両親を含んだ一家の特別在住許可を要求
5 法務省は、両親の国外退去は変更しない。子供だけであれば特別在留許可を出すことが可能(日本国籍を取得した叔母が日本に在住しているのでその叔母の元で暮らす)。
6 一家の支援者は国連人権委員会を動かして法務省に圧力をかける
といったところです。
結論から言えば、両親の特別在留許可は無理筋でしょうし、こういう運動があるからこそ、先般の国籍法改正のときにも「陰謀論」という批判がありながらも、国籍法改正反対論が一定の広がりを持ったのです。この運動が存在すること自体「陰謀論」ではなく、「現実の脅威」であると国籍法改正反対派の目には映るわけです(私個人の見解は、最高裁の判決が出た以上、法律レベルでは改正案以外の選択肢はなく、必要な手当は国籍法施行規則(法務省令)で行うしかないというものでした。)。
一部に15年という長期間平穏に日本に在住しているのだから、その現状を優先すべきという「時効」あるいは「アムネスティ」の考え方を援用して両親の在住を認めるべきだと言う意見もありますが、そのような見方には与しません。
入国時は合法だったが在留期限を越えてしまったといういわゆる「オーバーステイ」であれば、そのような考え方も成立するかもしれませんが、この場合、両親は偽造パスポートでの入国ですので、入国時点で不法なわけです。結局、「既成事実」を作ったもの勝ちで正直者が泣きを見るという展開になるのは許容できないということでしょう。
子供については、生まれたことについては本人の責任ではないですから、確かにかわいそうで特例で救済するという余地はあると思います。ただ、中学生なので、親とはなれて親戚の元から日本の中学校に通うか、一家でフィリピンに帰国してやり直すかという選択権を与えたということがいえると思います。
しかし、この場合であっても、親は海外赴任するが、子供は日本に残留して親戚の下から学校に通うという展開はありえるわけですし、その逆に、子供の転校を余儀なくされるということも良くあります(日本国内では、親の単身赴任で一家バラバラというのはそれこそ枚挙に暇がありません)。で、カルデロン一家の支援者が日本の単身赴任制度それ自体を人権侵害だとして国連の人権委員会に主張しているのであればまだ理解できますが、そうではないようです。
というわけで、私の見解
1 両親の国外退去はやむなし
2 娘さんについては、一旦、帰国。そして、留学ビザを取って「合法的に」再来日して親戚あるいは支援者の監護の下、日本の学校に通う。
3 「2」が不可能であれば、一家でフィリピン帰国もやむなし
4 両親の再来日は「前科もち」になるため難しいか
5 それでも、両親の特別在留許可を出すのであれば
ア 不法入国のためこれまでの免れていた税金、社会保険料等をまとめて払う
イ 不法入国・不法滞在に相当する期間、刑務所か入管に収監される
ウ 両親の使用者等は不法入国者を使用した罰を受ける
これくらいの「禊」は最低条件でしょう。それらを全てチャラにして「特別在留許可を出せ」というのは厚顔無恥もいいところ。
というところです。娘さんが日本在住を希望するのであれば、ここは一旦帰国して正規の手続で再来日したほうが彼女のためだと思います。今であれば、帰国しても出席日数は足りているでしょうから、帰国して、4月上旬の新学期までに再来日すればよいので、ビザの取得等々準備期間はそれなりにあるはずです。
7
:
キラーカーン
:2009/04/14(火) 22:34:00
>不法滞在の罪は国家を前提とする国家が定めた移動ルールの違反に過ぎませんから
純粋な意味での夜警国家というものが現在では不可能であり、かつ、現行の主権国家体制を前提とする限り、行政権をはじめとする国家権力(国家主権)によって一般国民に保障される権利(社会権)というものも現代社会には存在します。現代社会において、人権は国家からの自由(自由権)だけではありません。その意味で、本件に関して、自然犯と国家権力が犯罪と決めた犯罪とを分離して議論する実益はないと思います。
国家の存在を前提とする犯罪だからといって、自然犯と比べてことさらに過小評価することは現行の日本社会では一般国民の意識からますます乖離していくことになるでしょう。専門家がそういう意識から脱却できないから司法制度改革というものが必要とされたと言う側面もあるのではないでしょか(そういう一般国民の意識が「間違っている」か否かという問題はとりあえずおいておきます)
単純化していえば、そのような国民を守るための国家権力という機能に対して
モトケンさんは不感症(過小評価)であり
このデモに参加した人々は過敏症(過大評価)
であるわけです。さらに
8
:
キラーカーン
:2009/04/14(火) 22:35:19
さらに
>不法滞在者個人の危険性は、入国後の行動によって判断されるべきであり
という発言と、国籍法改正「祭り」と併せれば、入国審査を撤廃するのが本来の姿であって、国家主権(特に人的管轄分野)を解消させることを企図しているものだと過敏症の人々に「誤解」される可能性があります。
但し、入管業務を廃止して、その分の人員を警察官として、日本国内の治安維持を強化した方が費用対効果に優れるという可能性は否定できませんから、論拠もしくは根拠があれば教えていただきたいと思います。
本件に関して、彼らは、まず、在留するか否かの決定権者である法務省(入国管理局)対してデモを行っています。その次の段階として署名運動や市議会の決議があった「本陣」である蕨市に乗り込みました。従って、本来、要求すべき相手は法務省であるという最低限の判断も彼らはできていると推測できます。(署名活動や市議会決議に対する反対の意思表明という意味において、市内での「デモ」というのは「運動論」としてあり得る戦術だと思います。)
光市の事件に対する「弁護団バッシング」、国籍法改正「祭り」や今回のカルデロン「祭り」は庇護者としての国家権力の弱体化につながるのではないか「漠然とした不安」がインターネットを媒介として噴出したともいえます。しかし、共生の時代だから、陰謀論だから「杞憂」だというばかりで、現実はカルデロン「祭り」で、その「漠然とした不安」が打ち消されるのではなく、逆に現実化しつつあるという認識が広まるのではないでしょうか。
9
:
キラーカーン
:2009/04/14(火) 22:35:52
今回のデモは「ネット右翼」に「ネットで威勢のいいことをいっているが、リアルでは何の影響力も行動力も持たない」という揶揄が込められていたことに対する「ネット右翼」側の一つの回答ではないでしょうか。そして、今後もインターネットの発達により、そういう「生の声」がマスコミや論壇を経由することなく「右側のプロ市民運動」として噴出すると言う事例が今後も発生するでしょう。
今回のデモを主催した「在特会」とは友好関係にあると思われる団体に「主権回復を目指す会」がありますが、その名に「主権」を含めているように、デモに参加した人(あるいは賛同者)は国民に安全安心を提供する庇護者としての「(国家)主権」を意識しているというのは明らかです。
逆に、カルデロン一家の支援団体として「信愛塾」という在日韓国朝鮮人団体がついているという情報もあり、また、支援している渡辺弁護士も、朝鮮人慰安婦の国家賠償訴訟の原告代理人を福島みずほ社民党党首他と共同で行っているというその筋にとって「燃料」となる経歴の持ち主です。
光市の弁護団バッシングでもそのような側面(国家権力によって守られる権利の軽視)はありました。例えば、橋本弁護士の「煽動」をはっきりと非難していた江川紹子女史ですら
>もっぱら権力に敵対して権利を主張することを美学とする”原理主義”的な態度が、
>遺族の感情を逆撫でし、それに共感する多くの人たちの反感を招いている。
と国家権力に守られる人権(被害者の権利)を必要以上に軽視し、国家権力を必要以上に敵視する弁護団の手法を批判せざるを得なかったのです。もう原理主義(国家からの自由)という「一元方程式」の時代ではなく、被害者の権利(国家による保護)と被告人の権利(国家からの自由)との「二元連立方程式」を解かなければならないという時代に来ているということも理解すべきでしょう。それは、刑事裁判だけではないことは、上述の国籍法改正、カルデロン一家国外退去という「祭り」等々で明らかだと思います。
10
:
キラーカーン
:2009/04/14(火) 22:36:53
とあるブログのブログ主は「弁護士はアンチ権力だから被害者を無視しているという批判があるが、それは『いいがかり』だ」と主張していますが、それでも
>弁護士と言うと、アンチ権力だと思っている人はいますし、百パーセント間違いだ、
>とは正直思わないのですが、何事も時と場をわきまえなければなりません。
>場もわきまえずに噛みつくのでは狂犬と同じですし、とにかくかみつけばいいんだ、
>と思っているなら狂犬のけしかけと同じです
と「アンチ権力ベクトル」の危険性について警鐘を鳴らさざるを得ない状況にあります。そのベクトルに囚われたため、過敏症の人々や一般国民の「漠然とした不安」を感じ取れず、「(愚鈍なる)一般国民は理解しない」と嘆くばかりで、「国家からの自由」と「国家による保護」との二元連立方程式を解く意思も能力もないのであれば、一抹の寂しさを感じます。
11
:
キラーカーン
:2009/04/15(水) 21:26:35
本件の事案に関して、一番真っ当な判断をしたのは法務省だと言うのが私の見解です。
で、管見の限り、多くの人が引っかかっているのは
1 両親が入国時点で偽造パスポートを使用していること
2 長期間平穏に暮らしていたことが、上記「1」やこれまでの不法滞在を帳消しにできる理由とはならない
ということです。ということで、本件に関して両親と娘さんとで反応が異なるのは当然だと思います。そして、「帳消しには出来ない」、何らかの罪の償いが必要という意味で「在特会」と同じ立場に立っている人は少なくないといえます。その意味でモトケンさんのように微罪だから「チャラ(帳消し)」にしろという意見に拒否反応がでているということです。
ゼロ(チャラ派)vsゼロでない(何らかの償いが必要派)という二分論に従えば
、恐らく、「ゼロでない」派が多数になるのではないのでしょうか。
但し、その「罪の償い」の方法を巡って、「在特会」のように一家三人即時強制退去以外の方策はないとの強硬派もいれば、私のように法務省の判断が妥当だと思う人もいるだろうし、それよりも「寛大な措置」を思い描いている人もいる(推測)というように色々温度差があるというのも容易に想像がつきます。
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