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テロを根絶するためには・・・・

1⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/09/14(火) 19:34
初めまして⊂(・Θ・)⊃Piyoと申します。
以後よろしくお願いします。

さて、チェチェンでの学校占拠事件が最悪の終結となりました。
各メディアでは連日、被害にあった女性や子供達の映像が流れていました。
それらは総じてテロリストの非情さを訴えています。
でも、私の目はそれを冷ややかに見つめていました。
チェチェンでは、94年12月のロシア軍侵攻以来、何度もあった光景だからです。

今、各国・各メディアは盛んに「テロ根絶のために、テロとの対決」を叫んでます。
しかし、果たしてそれでテロを根絶できるのでしょうか。
9.11以来、「テロには屈せず、断固対決」世界中がそう叫んでいます。
しかし、むしろテロの有効性が立証され増加傾向にあるように思えるのです。
本当にテロを根絶したいのであれば、
我々は今一度問題の本質を見つめ直すべきではないでしょうか。

●「いかなる理由があろうと、女子供を人質に取り、殺害することは赦されない」
では、第2次チェチェン戦争でロシア軍が無差別爆撃でチェチェン市民を
殺害したことは赦されるのでしょうか。
宣戦布告もなく、いきなり市場に爆弾を落とし市民を虐殺することは赦せますか。
イスラエルでパレスチナ人が差別、弾圧、虐殺されていることは赦されるのでしょうか。
テロリストはこう思っているでしょう。
「先に手を出したのは奴らだ」

●「非対称型の新しい戦争形態」
そう言われて久しい。しかし、本当にそうでしょうか?
テロを行う側は、軍事的にも経済的にも圧倒的に劣勢にあります。
まともな軍隊を組織できず、ゲリラ(武装民兵)主体による抵抗組織が精一杯です。
今回の旅客機爆破テロを見ても、パレスチナでの自爆テロを見ても、
自爆テロを行う人は、ほとんどが生きることに絶望した一般市民です。
民間人が戦うには軍隊は強すぎて相手にならない。だから守りの薄い民間人を狙う。
テロを行う側にすれば、民間人が民間人を攻撃するのだから対称な戦いでしょう。
テロを行う側は、民間人も抵抗組織も差別と弾圧にさらされています。
また、メディアに対する影響力も弱いですから、
宣伝戦で悪のイメージを植え付けられてしまいます。
軍隊に任せて安全なところから自分たちを弾圧している敵国の民間人に、
自分たちの境遇を知ってもらい、弾圧をやめてもらうためには、
民間人を狙うことは仕方がないことなのではないでしょうか。

テロリストVS軍隊ではなく、国家(民族)VS国家の戦いと考えれば、
非対称とは言えないのではないでしょうか。
一部の犯罪者の仕業にしてしまうのは、問題の本質のすり替えだと思います。

●「いかなる理由があろうと暴力で要求を通すことは許されない」
これは、その通りでしょう。
もしそれを許せば、強者が弱者を支配することを容認することにつながるからです。
しかし強者の弱者に対する弾圧を無視して、弱者の抵抗のみを非難するのであれば
テロはなくならないと思います。

民間人、女子供、無差別・・・・一般にテロはこういった理由から否定されます。
しかし、調べてみればわかる。テロリスト達も軍隊によって家族を失っているのです。

9.11が起こったとき、私も怒りと悲しみにテロリスト達を憎みました。
今も、無差別テロという手段を悲しく思い、否定されるべきだとは思います。
しかし9.11とチェチェンやパレスチナにおけるテロは違うと思います。
9.11は未だに正式な犯行声明も政治的要求もなされていないからです。
差別や弾圧の歴史に根差した民族解放とは分けて考えるべきではないでしょうか。

今の私には民族解放を掲げるテロリスト達を憎むことができません。
テロリストを生み出す状況を憎みます。

みなさんのご意見をお聞かせください。

103イカフライ:2004/11/01(月) 09:24
>>99

>その意味では、「ブッシュが後先考えずに戦争始めた結果」というよりも、
>【どこかのバカが正義感と信仰心を口実に、911を仕掛けた結果がこれだよ】
>と思います。

>アメリカはどちらかと言えば、他国に無関心な国だったと思います。外交で成果を挙げても国内の人気に繋がらないとかで。
>が、「徹底的にアメリカの正義を見せつけねばならぬ」というアメリカ国民99%の決起を促してしまった911が、一連の引き金なのではと思いますよ。
>イラク(フセイン)は、911のときに「テロを非難」せずに、賞賛したんですよねー。

賞賛した、とは言え、フセインは別にビンラディンとつながりがあったとか、アルカイダに武器や資金を提供していたわけではない。
 戦争の大義であった大量破壊兵器だって結局無かった。
 911の米国人のショックと恐怖を口実に戦争を始めた、これが事実ではないの?

 フセイン独裁のイラクが良かった、という気は無い。実際にフセインの弾圧で苦しんだ人々は沢山居た。
 けれど、今のイラクの惨状を見ると、後先考えずに戦争を始めたアメリカの責任、それになんも考えず盲従した小泉の責任は大きい。
 
>アメリカはどちらかと言えば、他国に無関心な国

 なの?なワリにアの国は、しょちゅうよその国の戦争に首突っ込んでは戦渦広げているような気がするんだが。

104ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/01(月) 14:52
>>103

ビンラディンと繋がりがあったかどうかは、まだ「ない」と断定できるほどではないような気もしますので、反論も賛同も保留です。

また、大量破壊兵器の有無については、「すぐにでも作れる能力を維持していた」という点のほうが重要なようにも思います。
どこかで出ていた例えを引用しますが、
「サティアンを捜索したがサリンは見つからなかった。しかし、サリンを作るための施設と副生成物が見つかった。サリンそのものは見つからなくても、サリンを作る能力があると見なした」
という例から考えると、「現物がなかった」というのは「大量破壊兵器保有能力と意思の排除」には繋がらないのでは、と思う次第です。

そして、「アメリカ人のショックと恐怖を口実に戦争を始めた」ですが、戦争というのは如何に機械化されようとも、武器が高性能化しようとも、自国の人命と高いコストを投入しなければならないものなわけで、それを考えれば「戦争をしたくてしたくてたまらないブッシュ」という像を思い描くのは、どうにも戯画化されすぎていないか?と。
人殺しをしたくて仕方がないブッシュ、という揶揄が多いことはわかりますが、「人殺しをしたくて仕方がない(悪を悪と認識して行う、行為そのものを目的とする)」というのを、「政治家の取る行動」として見るのは、いかがなものかと。

で、小泉政権がイラク戦争を支持したのは、「アメリカに盲従したから」ではなくて、「湾岸戦争からの10年間の間に、イラク政府は国連に充分に強力をしてこなかった。イラクが協力的でなかった場合、制裁もやむを得ない」という【国連決議】に日本も賛成していたから、では?

アメリカは、そもそもは他国に無関心だった(モンロー主義とかありますよね)が、アメリカの資本力を担保にした世界経済が構築された(ドル本位の)ため、経済の安定のためには秩序不安要素を取り除く努力を、経済的にゆとりのある(あった)アメリカ自身がやらざるを得なくなってしまった。
アメリカ経済が世界経済の担保にならないなら、アメリカは「自国内だけでやっていける」わけで、自らの手を血で汚す必然などないのでは、と。

よその国の戦争に首を突っ込んで戦禍を広げるについてですが、
1)冷戦時代、共産圏の拡大と対抗するために、共産政府に対する民主化ゲリラに手を貸す
2)冷戦時代、紛争地(対共産主義の)での、共産主義のパージのために介入する
この、冷戦時代の「他国への介入」は、対共産主義との対決(=放置しておくと、資本主義経済圏が縮小してしまうから)からきたものですよね。
で、昨今の「民族紛争」的なものについては、さほど積極的に介入してもいないような気がするんですが……。
ソマリアからは手を引いちゃったし。
その結果として、ソマリアは国そのものが事実上の治外法権になってますが。

105ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/01(月) 15:00
あのときああしておけばよかった、という話をしても仕方がないので今と今後の話をしますと、今、イラクから治安維持を担っている外国軍を全て撤退させてしまうのは、イラクの内戦を誘発してしまう可能性が高いのですこぶる危険であると思います。
イラク警察の要人が暗殺され続けていることなどを見ても、また今回の香田殺害事件を見ても、外国人テロリストを逮捕・排除する能力はイラク警察単独では不可能でしょう。
外国軍が撤退したらイラクでのテロはなくなるかと言えばこれもノーで、「アメリカ軍ですら撤退させる、要求の通し方」を知ってしまえば、新政権ができても政府を屈服させるためなら、政府側の誰かを誘拐して首を切るぞと脅せばいい、ということになってしまいます。
目的が別であっても、手段としての有効性が証明されてしまえば、その手段は誰もが何度でも使うようになるだろう、と。

そうなると、イラクは「言い分を聞かせるためになぶり殺しにするのを、見せしめとして見せつける」というのが横行する世界になってしまいます。
こういう行動を彼らが容易に行ってしまうのは、他ならぬフセイン自身がやっていた行為を、フセインの命令を受けない者が、フセインの手口だけを真似てやっている、ということに他ならないかと。
また、アルカイダの手口に有効性があると理解されてしまえば、同様の手口を別の目的のテロリストが真似し始めることも明らかです。

真似をさせない、真似をしても効果がない、ということをアピールしない限り、「テロという流行」を沈静化させることは難しいのでしょうね。

そもそもは「人命は地球より重い」と、テロリストの要求を飲んでしまった福田元総理と、
それまでの要人暗殺から無差別テロという方法を解禁して名を挙げてしまった日本赤軍と、
テロに屈したスペイン政府の罪が、特に大きいのではないかと思います。

106イカフライ:2004/11/01(月) 15:14
>>104

米軍の空爆で死んだ人達に対して、私はイラク戦争を正当化することはしたくない。
 感情論で申し訳ありませんが。

107ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/01(月) 16:58
>>106

感情論として、イカフライ女史がそういう意見をお持ちになることそのものには、私は同意はできませんが、かといって反対もしません。

テロ話と空爆話は「コストは違うが得られる効果が近い」ことから、どうしても表裏一体に語られがちです。
また、東京空襲や原爆投下など「航空機が爆弾をばらまいていくことの恐怖と悲惨さ」を繰り返しすり込まれてきた日本人としては、「命を賭さずに大量破壊・無差別殺戮ができる空爆は、高みからの攻撃で卑怯である」という考えを無意識の中に持ち、「空爆という手法そのものを受け入れられない」という心情も理解はできます。

「無差別空爆は許し難いが、誤爆(誤射)は事故である」
「ピンポイント精密爆撃を含めた航空支援を禁止しての陸戦は、敵味方民間人の被害を空爆をした場合を遙かに上回る被害者を出す」
ということを合わせ考えると……。

テロも空爆もそうですが、「どういった必要性から」「どのような効果を目的として」行われるのか。ということを考えるとき、テロと空爆は効果は似ていても目的が正反対であることがわかります。
近年(に限りませんが)の空爆は、「戦略上の重要拠点、戦略目標を集中して破壊、無力化する」ことが目的であり、同時に反撃を最小限に押さえ込み、進攻する味方陸戦部隊への被害を小さくすることが目的になっています。つまり、味方及び戦闘そのものでの被害が拡大しないようにするための「空爆」であるわけです。
無差別絨毯爆撃からピンポイント精密爆撃に移行していることからも、現在の空爆は「被害の最小化」を目指していると言えます。

対して、テロというものはかつては要人暗殺などに見られるように「最小の戦力しかないから、最小(物理的に)だが価値の高い目標を集中して叩く」という方法が採られていました。
が、現在の空爆が「被害の最小化」を目指しているのに対して、現在のテロは「できるだけ多数の無抵抗な被害者に、被害を拡大する」ことに主眼が置かれています。いわば、「被害の最大化」を目指していると言えます。

一応ここで、「空爆は最小化を、テロは最大化を目指しているから、空爆の方がテロよりまし」というつもりはありませんが、攻撃が行われた効果の部分だけを比較して、テロリストの自爆テロと大国の空爆を同等・表裏一体として考えるのには無理があるというか、それこそ枝葉末節に囚われることになってしまいはしないか、と考える所存です。

108ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/01(月) 17:06
それと、「イラク戦争」ですが、現在はイラク戦争そのものは終戦していて、(暫定政府もできているし、暫定政府はアメリカを含む国際社会と協力をしているわけだし)イラク国内での米軍の戦闘(空爆も)は、「イラク対アメリカの戦争」として行われているわけではなく、「イラク国内の内戦の火種を、イラク政府の委任を受けた米軍が代行して鎮圧している」という図式なのかと認識しております。
「内戦の鎮圧に空爆はいかがなものか」という異論もあるかと思いますが、「陸戦部隊を極力危険にさらさない」ということになると、やはり「まず航空支援(=空爆)」というのは、アメリカが自国民である米軍を守りつつ、鎮圧を遂行するためには選ばざるを得ない方法ではないかとも思います。

問題は、「女子供が空爆に巻き込まれ」という点が許せないのではないかと思いますが、米軍の行動・任務が「イラク国内内戦の鎮圧」にあるとすると、一概に「米軍=悪」という図式では語りにくくなるのではとも思います。

そういうわけで、「空爆で女子供が死に……」というのは、感情論としては理解できますが、時間を巻き戻して関係者に改心を迫ることができない以上、今この瞬間を起点に、ベターな判断をしていくしかないのではないでしょうか。

イラク戦争を仮に行わなかった場合どうなっていたか。
イラクはますます疑いを濃厚にしたまま肥大化し、すでに発覚していますがイランの核武装を推進させる口実になり、中東の核武装化は加速していたかもしれません。
ifを言っても仕方がないので、とりあえずはここまでとしてみます。

109⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/11/03(水) 09:04
>>106
「米軍の空爆で死んだ人達に対して、私はイラク戦争を正当化することはしたくない。
 感情論で申し訳ありませんが。」
イカフライさんは感情論とおっしゃってますが、これは重要だと思います。
なぜならテロも感情に起因する部分が大きいからです。

>>89 >>90でヤスツさんがおっしゃるような理論武装により大国はテロ戦争に
突入しました。これは論理的には正しい選択といえるでしょうが、
問題は、911以降の3年間で成果があったかということです。
この3年間でテロが減少したかというと、むしろ増加したと言えるでしょう。
理由は、アメリカがいくら精密爆撃で被害を極限に努めようとしても、
誤爆や巻き添えで一般市民が殺害される。
ロシアに至っては一般市民ごと無差別爆撃で殺害しています。
これだけで復讐するための理由は十分になり、
そこにテロ組織が復讐のやり方をレクチャーし、お膳立てする・・・・・
ここにテロの環境が整ってしまうわけです。

警察には起こった犯罪を“検挙”する機能と、犯罪の発生を抑止する“防犯”
の機能があります。
現在のテロ戦争は“検挙”に重きを置いて、防犯について軽んじられているように
感じます。
もはやテロの芽を摘むだけでは、対処しきれない状況にあるのではないでしょうか。
土壌を改善することがテロの根絶に必要であり、その方法について、
そして私たちが何ができるかをこのスレで話し合っていきたいと思います。

改めて、皆さんのご意見をお願いいたします。

110ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/03(水) 10:17
例として正しいかどうかわかりませんが、防犯には以下のような方針が挙げられると思います。

1)犯人の行為(=行為が違法)に非があるなら、主張に理があっても一切認めず、犯人を殱滅・駆除する
2)犯人の行為の根本にある主張に理があるなら、犯人の行為の根拠を認め、要求を飲むことで、犯人の行為を控えさせる。これは、犯人との意志の合意と協力が必要である(パレスチナを引き合いに出すと「犯人呼ばわりするな」と叱られそうですが、反対者との合意というのはそういうものではないかと)。

アメリカ型の方法は「行為に非がある限り、根拠に理があっても認めない。排除する」というもの(1)。
それ以外の方法を考えましょう、というのは簡単ですが、そうでない方法となると「犯人の言い分をある程度呑んで、犯人と協力をしないと実現できない」というものになります。

テロの本質は「暴力によって意志を貫く」というもの。それに限って言えば、戦闘/武力によってテロリストを排除しようとする大国の方法とは本質的に同じようなものかもしれません。
問題は、テロが「自縛、自浄する能力」を持たないこと、でしょうか。それこそ、アメリカの場合、選挙が終わって指導者が替われば軍を引く可能性だってないわけじゃない。(ケリーが勝ったら、米軍はイラクからパレスチナにシフトするだけかもしれませんが(w。しかも、米軍以外の軍の参加をケリーは求めているわけで、各国にとってはむしろ迷惑……という話は置いておくとして)
かつてのテロは指導者のカリスマと命令に基づいて行われてきたが、昨今のテロは「指導者の精神」という曖昧な根拠を、各地の支部隊長が「勝手に解釈」して、それぞれ個々の判断でテロに及んでいます。このテロは、「指導者と取引すれば収束が図れる」という性質のものではないだけに厄介です。
心を力で折ることはできないと言いますが、テロリストのうちの誰か一人と取引ができたとしても、他の全てのテロリストとも取引をしないと効果は得られません。
また、「手法は同じだが要求の方向や度合いが違うテロリスト」の全てを満足させるのは、やはり不可能です。
そうなると、上記の(2)「要求を飲むことで犯人と協力してテロ行為を控えさせる」は非常に実現が難しい、ということになります。

他の方法を考えましょう、というのは実に結構なことなので、それそのものについては否定しません。
テロの芽を摘むこと以外の、即効性のある方法や、土壌改質を具体的に挙げていかなければ、「その他の方法はバラ色。今の方法は最低」とこき下ろす日本の民主党やアメリカの民主党と同程度に堕してしまいます。

111ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/03(水) 10:22
さて、「防犯」という視点からテロの発生を抑止するアイデアも考えてみましょう。

私は「思想的に反対を唱える」という行動そのものは、別に否定も反対もされなくてもよいと思います。
反米なら反米で、それを言うことそのものは別に罪でもなければ否定されなければならないものでもありません。
もちろん、利益の問題から対立することはあるかもしれませんが。

そう考えた場合に、問題になるのは「反対を唱える方法として暴力を用いること」の一点となります。
演説で反対する、声明を出すのは別にかまわないけど、反対している人を暗殺する、反対している人の支持者を皆殺しにするという「手法」が否定されているわけです。

しかしそれを、解決するのは容易なことではありません。
対立する相手に打ち勝つのに、もっとも有効な方法は、「対立相手を消滅させることで、問題そのものを消滅させる」です。
対立を根本から消滅させる方法=対立相手を殺して排除することなわけですから、暴力により相手を駆除するという手段はまさに「究極の問題解決方法」なわけで、これを上回り、なおかつ相手を殺害させない方法は、ほぼ思いつきません。
そういう意味では「対立を解決するのに、対立相手を消滅させる」というのは、理には適っているわけでして。

112ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/03(水) 10:33
以前、別スレでも似たような話が出たかと思いますが、いちばんいいのは「教育」でしょう。
これは、聞こえは悪くなりますがプロパガンダ、洗脳を呼び変えてもかまいません。

日本の国民が戦後、「政府にやたら疑いを持つ、政府の言うことを盲信しない」ような風潮になったのは、学校教育の成果とマスコミによるプロパガンダの成果が大きいと考えています。
同様に、戦前「鬼畜米英」となっていたのも戦前の教育の成果。
戦後に「アメリカ万歳、アメリカ大好き、らららーん(笠木シヅ子の歌の歌詞にあるんです)」となったのも、占領軍の教育とプロパガンダの成果と言えるでしょう。
日本でそれができたのは、日本の識字率が99%以上と高かったからでもあると言われていますが、識字率の高くない地域(イラクは高いそうです。だから、今のテロリストの多くはテロリストではないわけです)では、教育を施そうにもプロパガンダをしようにも、その手段が途絶しているわけですから難しい。
また、アルジャジーラのように「逆方向のプロパガンダ」をしているマスコミがあったり、インターネットのように「錯綜する情報源」があったりしている現在は、戦後直後の日本のように「反米マスコミ(マッカーサーが帰るまではいなかった。朝日が尻尾を出したのはマッカーサーの「日本人は12歳」発言からだが、これも朝日の誤訳に端を発していることが判明している)」や双方向性の情報源であるインターネットがなかった時代と簡単には比較できません。
(双方向性の情報源がなく、マスコミが統制制限されているなら、教育やプロパガンダはある程度容易ですが、そうでない場合、情報の取捨選択と判断は個人に任されることになります。メディア・リテラシーに対する耐性と訓練(教育)が充分でない人には、それは難しいでしょう。日本でもそうですから)

思想の自由を保障しつつ、手段だけを排除しようというなら、「手段はいけない」という教育を施すしかありません。
子供のうちから、「暴力はいけない」と教え込むしかありませんが、それを教えるオトナが暴力を使っているうちは説得力はないでしょう。
そして、自分の信念に照らし合わせた暴力を、「正しい」として使うオトナには、「暴力による対立相手の排除」以上に効率のいい方法を提示できない限り、その方法を辞めさせるのは難しい。

土壌改質の方法はないではないが、「暴力による対立相手の排除」という究極の合理的方法以外の、「暴力に依らない、しかもローコストで効果のある対立相手の排除」方法を示せない限り、「究極の合理性」を捨てさせることは難しいでしょうね。

113⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/11/05(金) 17:52
<防犯(テロ抑止)について−その1> 
>>110
1)は現在の対テロ戦争の基本方針で、アメリカのアフガン・イラク侵攻がそうですね。
 しかし、これがテロ撲滅・抑止の観点では成果が上がっていないのが問題です。
 この方法で成果を上げている例としては、日本における営利誘拐に対する抑止があると思います。
 我が国で営利誘拐の発生率が低いのは、過去の徹底した検挙により成功率が低く、
 刑罰が重いためリスクに合わないということだと言われていますが、
 テロの場合は検挙率が低く、実行犯が生還を喫していない場合もあり、また効果が認められて
 いるうえに検挙(掃討)の行為が更なる憎しみを生み、テロリスト志願者を生み出すために
 抑止効果が低いのでしょうね。
 
2)はテロリストの要求を飲むという方針であれば、テロを誘発するだけで抑止効果はないので
 言語道断でしょう。
 しかし、オスロ合意の様に一時的でも平和への道が開かれたこともあったわけですから
 この方法はまだ可能性を秘めていると思います。
 それには、主権を代表した政府同士の対話と仲介者の存在と落とし所が必要ですが、
 これこそ国連が行わなければならない仕事だと思います。

ヤスツさんはテロは個人の犯罪で指揮系統を持たないから制御が効かないと繰り返して
おっしゃってますがこれには異論があります。
テロはそもそも政治的目的のために政治的要求を達するために行われるものであり
組織に属さず個人レベルで行うべきものであればテロ以前の犯罪であり、個別に検挙すれば終わり
というもののはず。
武器や技術の供給があり、訓練されたテロリストによって組織的に行われ、
なおかつ民族的、宗教的支持があるからこそ“戦争”とまで呼ばれるようになりこれ程の
危機となっているわけです。

具体例を挙げるなら、パレスチナにおける自爆テロはアラファト議長の影響力の低下に伴い
影響力を増したハマスなどの組織が、生きることに未来を見いだせない未亡人や貧乏人を利用し、
復讐や残された家族への支援を見返りに人間兵器へと改造しています。

チェチェンにおける一連のテロはバサーエフ野戦司令官率いる独立派の仕業とされていますが、
先の旅客機同時自爆テロや学校占拠事件は、綿密な計画と組織力が必要で個人レベルで行える
ものではありません。
なおバサーエフは97年の大統領選では次点だった人物で、かなりの支持者を得ていました。
それが、いわゆるイスラム原理主義者(厳密にはイスラームに原理主義はない)やアルカイーダ等の
テロネットワークと結びつき、厳格なワッハーブ派の教えはを広めたため、本来スーフィ派で
あったチェチェン人からも支持を失いつつあり、テロに活路を見いだす状況に陥っています。

したがって我々が問題としているテロは、民俗・宗教等の背景のある明確な目的を持った
組織的犯罪又は抵抗運動の手段と言えます。
ならば交渉が可能であり、制御が可能であると思います。
実際、第1次紛争においてバサーエフ派とドゥダーエフ派のゲリラはロシアやダゲスタンの
病院を占拠していますが、交渉で解決しています。

指揮系統からはずれた“はぐれテロリスト”又は目的と手段を取り違えた“無差別テロリスト”
ならば、むしろ殲滅しても後腐れが少なくて済むので徹底駆除の姿勢が抑止にもなりうると
思います。検挙率の向上=防犯ですね。

114⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/11/05(金) 17:53
<防犯(テロ抑止)について−その2>
以前にも書きましたが、テロリストの要求をのむと言うのではなく、まず対話のテーブルに
付かせると言うことには重要な意味があります。
それによってテロ組織のバックボーンを浮き彫りにし、彼らの主張の正当性を明確にすること
ができるからです。
「○○民族のため」と主張するのであれば、○○民族自身に彼らの行動を支持するかどうかを
明確にしてもらいます。
それによって主権を代表する組織であるならば、正式な政府による正規の手段での交渉を促すこと
ができますし、そうでないならテロリストの目的を奪い、政治的に孤立させることができます。
並行的にテロネットワーク等の掃討、分断を行い、外部からの支援を絶って“犯罪組織として”
個別に組織壊滅を図ることができます。
更に改めて第三者の調停による正式な政府同士の交渉を行うことによって、
問題の解決を図れば、テロを抑止できると思います。
対話=妥協・譲歩=負けと取られがちですが、公においてテロの不当性を明確にすることによって
テロリストを孤立化することもできることを忘れてはならないでしょう。
 
>>112の教育による抑止については同意ですが、
そもそもアメリカが何故あれほどイスラームに嫌われているかというと
イスラームの慣習や、民族的な感情に対して無礼かつ無理解であり、
アメリカの民主主義が一番で、これによって世界中の人々が幸せになれると錯覚して
それを押しつけようとしているからで、アメリカ人の無知が原因といえなくありません。
日本でも今回の香田さんの事件でイラク人やイスラームが怖いとか悪いといった発言がありました。
こういった誤った認識が間接的にテロリストを生み出す土壌になっていると言えると思います。
教育によってテロ=悪と教えることも重要ですが、宗教や民族について正しい知識を教え
偏見や誤解を取り除くことも重要でしょう。

115ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/05(金) 19:01
>>113

少しだけ枝葉末節のこと。
ハマスは未亡人(女性)に対してはテロを推奨していません。
「女性はテロで死んでも天国にはいけない」と言っています。

テロの問題点は、中葉さんが別スレで仰っておられるところの、「ホロニックな連帯性」を持った、「組織であって組織でないような組織」がそれをしているという点かと思われます。
また、「戦争」「テロ戦争」という呼称については、911後にブッシュが米国内の意識高揚のために名付けたのが最初でしたね。
タリバンの庇護の下、ムジャヒディンとしての訓練と実戦を積んだ世代が、「ソ連撃退」の余勢を駆って「一切の外国人の撃退・排他」という方向に暴走しようとし、現地(自国内)からの「撃退行動」ではなく越境しての911を起こしたことが、テロリストに「ソフトターゲットはたやすい」ということを理解させてしまったのかとも思います。

チェチェンにおけるテロの件についての考察はその通りと思いますが、それをして他の全てのテロを語ってしまえると考えるのは危険だと思います。
自動車に爆発物を積んで、アッラー・アクバルと叫びながらアクセルを踏むことには、大きな組織を必要とはしません。
組織化されたテロと、組織化されないテロ、また、アルカイダのテロとそうでないテロを、一元的に語るのは如何なものかと。

私が危険視しているのは、むしろ「大義を自分なりに消化して、自由行動を取るテロリスト」のほうです。
今後、そうしたはぐれテロリストのほうが増えていくと思いますよ。

116ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/05(金) 19:04
>>114
PIYOさんが言っておられるのは、「北部同盟を核にして、武力闘争ではない自力統治を彼ら自身にさせる」というアフガンのようなケースでしょうか?

教育について。
キリスト教とイスラム教とユダヤ教が、それぞれ一神教である限り、完全なる共存は難しいだろう、と、汎神論の一日本人としては考えてしまいますが。

117⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/11/06(土) 18:02
>ヤスツさん
テロ問題が一元的な方法で解決できないことで、ケースバイケースでの対応が必要
ということは今までの議論で共通認識となったのではなかったのでしょうか?

改めて明言しますが、私はテロ問題は地域又は対象毎のケースバイケースで対応が必要で
長期的対応及び短期的対応を予備手段を含めて複数並行的に実施し、状況応じて臨機応変に
対応を変更する必要があると思います。
また、テロによって誰も死なない世界を目標としていますが、
誰も殺さずにそんな世界が手にはいるとは思っていません。

<ハマスによる女性テロ>
ハマス“等”と書いたのは、パレスチナにおける大小のテロ組織の代表という意味で用いたのですが
その辺もきちんと説明しないとならないでしょうか?
ソースです。
2004年1月14日
ハマスは、今回初めて女性テロリストを送り出したのはイスラエル当局
が男性テロリストに対する警戒を強化しているため・・・・
http://www.pubanzen.mofa.go.jp/info/info.asp?num=2004C015&amp;ST=M&quot;
最近では女性が自爆することをヤシンが承認・・・・
http://www.bfpj.net/news_37.html

<教育について>
>キリスト教とイスラム教とユダヤ教が、それぞれ一神教である限り、完全なる共存は難しいだろう、と、汎神論の一日本人としては考えてしまいますが。
難しいでしょうが、各宗教の教えに“異教徒を抹殺せよ”と言うものがありますか?
大多数の人々は、弾圧されさえしなければ平和的に暮らすことを望んでいるはずです。

118イカフライ:2004/11/07(日) 19:36
>>117

>>キリスト教とイスラム教とユダヤ教が、それぞれ一神教である限り、完全なる共存は難しいだろう、と、汎神論の一日本人としては考えてしまいますが。
>難しいでしょうが、各宗教の教えに“異教徒を抹殺せよ”と言うものがありますか?
大多数の人々は、弾圧されさえしなければ平和的に暮らすことを望んでいるはずです。

キリスト教では「汝、殺すなかれ」というよね、仏教では殺生戒ってあるよね、ユダヤ教やイスラム教の教えは知らないが、「殺しちゃイクナイ、争っちゃイクナイ、平和に暮らそう」ってのが、宗教の共通した教えに有るんじゃないかな。
 ところが、殺すなかれ、と言っているキリスト教は、歴史を見ればいかに数多くの命を奪っている。
十字軍しかり、魔女狩りしかり、植民地しかり、同じキリスト教どうしでもカトリックだプロテスタントだ、居たんじゃなんじゃらと、まあ、殺し放題だ。
仏教が、そういう事したのは、あまり知らないが、あるのかな?異教徒狩りみたいなの?

 「宗教とはなにか?」というと、話が広がりすぎてしまうけれど、個人的意見を言わせてもらえば宗教ってのは、人間が作った方便だと私は思ってる。
 まあ、こういうこと言うと、なんらかの宗教信者の反感かうだろうけれど、人がいなければ神は居ないからね。神って言うのは人間がつくりだした大いなる共同幻想だ。
 
 でさ、平和に暮らしたい、ってのは、人間共通の望だと思うよ。
 その平和っていうのは、実は結構平凡な、けれど大切なもんだと思う。
 最初、ヤスツさんが談話室に来た時、あなたにとって平和とはなんですか?って聞かれた私は
「上手いメシが食えて上手い酒が飲めてゆっくり煙草が吸える事」
 と言ったけれど、まあ酒やタバコはともかく、生理的欲求がまず満たせて、安心な心地がもてる事。これがまず一番じゃないのかな?
 その状態になれば、異教徒は共存できると思う。

 宗教戦争も宗教テロも、始めに宗教ありき、ではなく、始めに争いありき、で、その方便に宗教を利用しているように思えるんだけれど。

119水城平四朗:2004/11/07(日) 22:12
こんばんは、久しぶりの書き込みです。
イカフライさんの意見を見て、私も意見を書き込んでみたくなりました。

ところで、シミュレーション小説作家の佐藤大輔という人は、こんな事を言っています。
「すべて、戦争の原因は金です」と、そんなことを。
遠因まで含めて考えるなら、おそらくその通りだろうと、私も思います。

で、テロについても、同じ事が言えるのではないかと。
つまり、根本的な原因は貧困であり、それが改善されれば事態も収まっていくだろう。
完全な解決には至らないにしても。

説明として上手くないかもしれませんが。
人間というものは、実に簡単に堕落するものだと、私は考えるんです。
おそらく、大義やら神の意志やらのために命をかけようと思うのは、少数だろう。
ふつうの凡人たちは、そんなものより現世の利益の方を取るはずだ。
とまあ、だいたい、そんなふうに、私は考えるところです。

120ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/08(月) 19:43
「殺すなかれ。ただし、異教徒は別だ」
といって煽った宗教指導者はけっこういたと思いますよ。
キリスト教側では十字軍時代の人々がそうですし、イスラム教側では昨今の「米軍は殺していい」という宗教令を出した例がありましたし。
ちなみに、仏教でも「僧兵」がいたりしましたね。

大多数の人は、「世界の平和」を祈っているのではなく、「自分の目が届く範囲だけでいいから平和を」と祈っているのでは。
イカフライ女史仰るところの「うまい飯が食えてうまい酒が飲めてゆっくりタバコが吸えること」
生理的欲求(飢餓の充足、排泄、睡眠、温暖、もちろん性交も入りますよね(^^;))が満たせること、ですな。
思想はそのための方便。

日本は政教分離が前提となっているため、宗教が政治に介入することを嫌いますが、本来的には宗教と政治というのは同質・同目的のものだったはずなんですよねー。
政治というのは、集団/社会を形成した人間が、個人同士の欲求を対立爆発させないように調整を取っていくことを目的に発達した、「社会の制御方法」。
そのためのプロトコルの違いが、「民主主義」「共産主義」などの思想の違いにあるわけで。

一方で、宗教(と、信仰は分けて考えてくださいね)というのもまた、「集団/社会を形成した人間が、その地域・社会で個人の欲求を爆発させすぎないように、調整や抑制を促す」ということを目的に発達したものと言えます。
教義は「ルール=法(の、原形)」ですし、神という絶対性のあるシンボルを法(教義)の遵守根拠に据え、司祭・教祖・導師が指導的立場に立ち、教団内に「順位」や「階級」を作ることで、上下関係を定義して対立を抑制しよう、というもの。
人間が少ないうちは宗教や政治は不要ですが、人間が増えてくると欲望の抑制や調整のために、宗教や政治が必要になってくる。

これが本来的な宗教の発生原理だとすれば、 宗教が政治の舵取りをしようとする中東型のイスラム革命も不自然ではないわけですが……
宗教によって集団(社会)を導こうとする場合、どうしても指導者は「神に準じる絶対性」を発揮せねばなりません。
そうなると、どんどん排他性が高まり、異なる性質のものを受け入れられなくなっていってしまいます。(神の名の下に政治を行うのが宗教国家ですから、神を超越する、異なる神や概念が、自国の神と対等になっては内政が崩壊します)

キリスト教国家、といっても近代国家の多くは、「キリスト教そのものに国政が左右される」というのはほぼありません。
が、イスラム系国家のうち、政府が宗教によって国内掌握をしようとした国々は、おしなべて「さらに純粋な、融通の利かない宗教指導者」の出現で、国を掌握できなくなってしまいます。
現在の中東や中央アジアのテロリスト、武装勢力の指導者は、そのほとんどが「宗教的導師」であったり、その肩書きを使っていたりしますね。
この辺りの硬質さというか、融通の利かない頑なさが、「排他性」という一神教の脆さを強めすぎてしまっているようにも思います。

そもそも生理的欲求が満たされないことを埋めるために出てきたはずの「方便」が、方便の正当性のために生理的欲求を破壊していくというのはどうしたもんなのかと悲しくはなりますね。

121ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/08(月) 19:55
ちなみに、イスラムというのは最後発の一神教だけあって、当初は非常に現実的だったんですよね。
よく言われるところの「コーランか、剣か(改宗するか戦って死ぬか)」なんかの場合も、もうひとつ、「それとも金を払って改宗しないまま服従するか」という選択肢がありましたしね。
また、コーランがきめ細かに規定している「生き方」(顔の洗い方、ラマダンの意味、喜捨などなど)は、すべて砂漠という過酷な環境で合理的に生きるためのマニュアルであったわけで。もともと余裕のない厳しい世界で暮らさなければならなかったが故に、その戒律を定めたコーランが受け入れられたと考えられましょう。

キリスト教もユダヤ教に追い立てられていた発生当初は、やはりローマ帝国という「過酷な抑圧原因」を抱え、これまた砂漠で育まれたわけですよね。
楽には生きていけない環境だから、約束を守ることが何より大事だった。だから、キリスト教のバイブルと言えば「新約聖書」。キリスト教の場合も、「唯一の神と契約する」のが基盤にありますのは、やはり「約束を守る」「信頼を勝ち得る」のが、サバイバルの基本にある厳しい環境にあったからでしょう。

宗教というのは「その地域・社会で、人間の集団が調整しながら生きていくための方便」であり、そこから(法の根拠とする神を信じる)信仰が抜け落ちたものが、政治になっていくのだと思っています。繰り返しになりますが、本来の宗教には政治と同じことが目的として最初から内包されていた、ということ。
そう考えると、「自国の宗教でうまくいった」と考える人は、その「うまくいった方法を、他の地域にも広げるべきだ」という考えを、善意から持つようになります。
アメリカが資本主義を輸出したり、ソ連が革命を輸出したり、日本が明治維新を輸出しようとしたり(受け取ってもらえませんでしたが)したのと同様でしょう。

そうなると、どちらも善意だから始末に負えない。
それが資本主義だなんだという政治に関する話の場合、如何に哲学・思想の部分が勝っていても、「背に腹は代えられない」という事態になれば、ロシアですら資本主義の国に代わっていきます。
が、「神」というのは代わりがあってはいけない(代わりがあったら宗旨が崩壊しますから)わけで、神を拠り所に集団/社会を経営していくことの危うさは、そこにあるのではないかと思います。

また、神に依存する統治は「指導者=神の地上の代弁者」に過度に依存する人治主義・英雄主義にもなりかねないわけで、70年そこそこしか生きない指導者が代替わりしてもシステム/制度が引き継がれるようにさせるためには、やはり宗教に依存した「集団」に近代的な政治を任せるのは難しいのではないかと思う次第です。

122ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/11/08(月) 20:06
オマケ。

宗教と信仰は別、という話はきっとわかりにくいと思います。
これまでにも何度か折に触れて述べてきましたが、改めて。

宗教というのは、「教えを宗とする」と書きますね。
神様の名前を決め、教典の内容を決め、祈る方角や回数を定めて、信徒が同じ行為をするように、「ルールを整備して守らせる」のが宗教です。
いわば、ベクトルを決めるのが宗教。

対して、信仰というのは「仰ぎ信じる」でして、神の名前や守るルールではなく、それを信用・信頼・信心する心の強さ、深さについて言う言葉。
いわば、テンションを示すのが信仰。

よく日本人は無宗教だと言いますが、実際、「特定の宗旨に厳密になるのが苦手」という意味でなら確かに日本人は無宗教・無宗派の人が大多数でしょう。七五三は神社、結婚は教会、盆はと正月とクリスマスをやって、初詣は神社でも寺でもok、葬式は普通仏教。
これほど宗旨替えが甚だしければ、「無宗教」と言われても反論できません(^^;)
一方で、日本人はこれでけっこう「信心深い」ところがあったりします。
ただしこの場合の信心には、鰯の頭も含まれます。罰当たりを恐れたり、神様仏様に同時に祈ったり、願掛け、ゲン担ぎ、絵馬のお札にお守りに破魔矢に酉の市の熊手などなど、これ全て信仰心の賜物。

宗教心と信仰心が分離独立していることの根元は、やはり「八百万の神々」というか汎アジア的な汎神観が底辺にあるからというのは否めないと思います。
宗教と信仰が完全に一体化している(決まり事を厳密に守らなければ立ちゆかない世界の一神教)ヨーロッパ/イスラム圏の人々と、文化や民族の混濁が激しく、信仰心と宗教心が一体化しなかった日本(というか、中朝韓を除く、環太平洋的な)の違いはそこにあるのでしょう。

他国についてしたり顔で語るのはなかなか難しいことではありますけれども、それ以上に「自国をまず知る」ことも大切なのかもしれません。
「日本人の当たり前」を外国人に説明することは、実際難しいですから。

123イカフライ:2004/11/12(金) 13:32
 ということで、こっちにも少々。

>>119

まず、お久しぶりです。

>おそらく、大義やら神の意志やらのために命をかけようと思うのは、少数だろう。
>ふつうの凡人たちは、そんなものより現世の利益の方を取るはずだ。

 人はパンのみにて生きるにあらず、って聖書の言葉がありますね。宗教学校に小放りこまれていた少女時代の私は、
「だよなー、むせっぽいからコーヒーか紅茶欲しいし、パンだけじゃ味気ないからマーガリンとジャムもつっけたいよね。で、目玉焼きとハムとサラダも栄養のバランスの為に」
なんてつっこんでいたんですが。でも、この解釈はそうそう外れたもんでもないと思います。
 パンのみにて生きるにあらず、というのは、まずパン(基本的生存権)があって、尚、そののちのことなんですよね。

 よく、「お金より大事なものがある」っていいますよね、あれ、私、凄く思い言葉だと思います。
お金、っていうのは、それ自体は流通の道具ですが、それを代価にしてえられるのものは生きる事に必要な道具、もっと言ってしまえば「命」と言い換えてもよいでしょう。
だからこそ、安易に使って欲しくなんですよね、よく「お金より大事な云々」という人のカナには、ブランド品とか海外旅行とか奥様ランチとか(例えがおばさんぽくてゴメン)「贅沢品のお金」をいう人がいますが、あれは、間違いです。

 なかには、命より大切なものの為に命をおとせる人も居ます。終戦直後にヤミ米を拒否して餓死した人がいましたね、ああいう人は、命より尊厳に価値を置いたのだと思うんです。
 けれど、殆どの人々は、「堕落論」ではないですが、ヤミ屋やパンパンになっても、生きようとしました。
 そして、私はそれが悪いとは思わないんです。

124イカフライ:2004/11/12(金) 13:38
 人間が生きる究極の目的ってなにか?と考えれば、「生きる」ことですから。
 「どう生きるか?」「いきがいとは何か?」を考えられるのは、生きていてこそでしょう。

 逆に言えば、生きる事が不可能に近い状況、生存権が保障されずこれからも保障されるみこみのない状況、つまりはぎりぎりの絶望の淵に立たされたとき、人間ははじめて「大義」や「神の意志」だけしすがってしまうのかも知れません。

125⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/11/13(土) 17:22
<多数決による民主主義の行き着くところ>
>>111
対立を根本から消滅させる方法=対立相手を殺して排除することなわけですから、暴力により相手を駆除するという手段はまさに「究極の問題解決方法」なわけで、これを上回り、なおかつ相手を殺害させない方法は、ほぼ思いつきません。 
>>112
「暴力による対立相手の排除」という究極の合理的方法以外の、「暴力に依らない、しかもローコストで効果のある対立相手の排除」方法を示せない限り、「究極の合理性」を捨てさせることは難しいでしょうね。
 
ヤスツさんのせいではありませんが、非常に子供っぽく、極論過ぎると思います。
これが人類を幸福に導く民主主義だというのなら、これこそがテロの原因でしょう。
これが「たったひとつの冴えてやり方」でしょうか?
世の中を白と黒に分けて考え、正義と悪を作り出して悪を排除しようとする。
そして自分が正義であるために、プロパガンダによって相手を悪として作り上げていく。
この考え方が対立を生みテロと生み出しているとは考えられませんか?
“0と1”的な考え方では人間という一人一人が違った存在を理解し、
“平和”な世界を造ることは不可能だと思います。

“究極の問題解決法”による理想世界では
何か対立がある度に多数決で決を採り、少数派を処刑していくのでしょう。
最後には、たった2人になって殺し合い、
生き残った者は、ひとりぼっちになって自らの愚かさを嘆くことになるでしょう。

これが世界の現実だというのなら、テロリストの気持ちがよくわかります。
「少数派だから悪い」
「異教徒だから悪い」
「仲間にテロリストがいるから悪い」
「信仰を捨てろ、でなければお前らは皆殺しだ」
そう言われたら、どんな形であれ、せめて死ぬ前に自分の生きた証を残したい。
自分の死の上に生き延びる人々に自分の記憶を刻み込みたい。
そう思えば自爆テロという行為すら正当と思えてきます。

今更の気もしますが、今回の香田さんの事件では
いよいよ日本もアルカイーダの標的になったと嘆いている人がいますが。
大国のエゴの影で、弾圧され抹殺されていく人々に手もさしのべず、平和の上にあぐらをかいて
のうのうと生きているのであれば、それだけで憎む理由は十分にあると思います。

そしていつか日本も、究極の合理性によって敵を排除したアメリカによって
神道を信仰する少数民族として排除される日が来るかもしれません。
そのとき私たち日本人達はどうするでしょうか?
少数派だから悪かったのだと座して死を待ちますか?
信仰も民族自決権も捨てアメリカ人になりますか?
それとも民族の誇りと人間の尊厳を懸けて戦いますか?
もし戦うのなら、強大なアメリカの軍事力に対してどうやって戦うのでしょうか?

126水城平四朗:2004/11/13(土) 22:13
えーと、とりあえず、お久しぶりでした、イカフライさん。
(挨拶を忘れてましたね、そういえば)。

ところで、マイペースで自論を述べさせていただきたいんですが。
要は、「どうして敵と戦わなければならない?仲良く私腹を肥やしあってりゃいーじゃねーか」
と、そういうことなんです。

つまり私が思うことは、敵対関係を消滅させることではないんです。
敵同士なんだから、もちろん「隙あらばばっさりだ」と懐に刃を忍ばせている。
しかし「いや、ここで争うのは損だな」という損得計算から、上辺だけは笑顔で手を握る。
こういう状況ならば、なんとか作れるんじゃないか?と、そういうことです。
それは表面だけの平和に過ぎないわけですが、とにかく平和には違いない。結構じゃないか、と。

そしてポイントは、損得計算じゃないかと、私は思うんです。
つまり、いかにして「ここで争うのは損だ」という気にさせるか?
これも難しいことでしょうけど、現世の利益を現実に示すことは、その一助になるのではないかと。
そんな風に、私としては思っています。
まあその、どれだけ妥当かは分かりませんけどね。

127イカフライ:2004/11/15(月) 15:03
>>126

敵同士が仲良く私腹を肥やしあう、ということについて、思い出した事がありまして。

 中国と台湾は政治的には対立している様に見えます、というか、実際対立しているんですが。
一方、台湾の企業は中国に現地法人を作ったり、生産拠点を置いたりして、経済的にな両国の結びつきはなかり強いそうです。
その理由は、中国本土の安くて潤沢な労働力によるコスト削減と、それによって得られる12億人の巨大市場、まあ、これは日本の中国進出も同じような理由でしょうが、台湾の場合、言語が通じる(勿論、通じない地域もありますが、基本的に両国とも共用語は同じ)というメリットは大きいです。
 少なくとも、今、中国に進出している台湾や日本の企業人は、自国と中国が事を構えることは絶対に望まないでしょうね、大損しますから。

128イカフライ:2004/11/15(月) 16:58
中国問題については、深く語るには別スレが必要だと思いますが、>>127で書いたような例は、現世利益を手段に損得勘定を働かせるというひとつの例にならないかな、と思うんですよ。

 これを実現させるには、非常にあやういバランスの上に乗った、「互いの利害の一致」がないと難しいと思いますが。

 例えば、かつて欧州の植民地が行った事は、一方的な搾取でした、それによって宗主国の植民地住民への抑圧が熾烈を極めたからこそ激しい、独立運動が起きた。
 民族主義やナショナリズムが必ずしも良いとも悪いともいえないですが、それが争いの原因になるのは、その背景にそれに属する人々に抑圧があるからです。
 そして、その抑圧というのは、勿論精神的なものもあるでしょうが、その根本原因は、物理的なもののほうが大きいと思います。
 モノと金、究極的には命でしょうか?

129水城平四朗:2004/11/15(月) 22:47
まあ、そうですね。
佐藤大輔(先日も紹介したシミュレーション小説作家)は、こんなことを書いてます。
「この世はプラス・サム・ゲームであり、だからみんなが幸せになりうるのだ」なんて。
(ただし本文は忘れたので、正確な引用じゃありません)。

私流に言うならば、ですね。
相手を打倒してその富を奪うことは、実はたいした儲けにならない。
相手と協力して全体的な富の総和を増大させ、それを分配したほうが、はるかに利益は大きい。
だから可能性としては、この世の誰もが幸せになりうるのだ。
つまり、「真に私腹を肥やそうと思う本物の悪党は、実は平和を好むものだ」ってことです。
私の思うところとしては。
まあその、理論上の話ですけどね。

それからもうひとつ指摘できるのは、相互の利害が完全に一致している必要はないってことです。
要は「損して得とれ」ってことですが。
つまり、目的が自分の利得を増大させることにあるのなら、それは最終的に収支がプラスになればよいわけですね。
今回は損しても、次回でそれを補えるなら、別に良いわけです。また、ある部分で損しても、別のところで補えるなら、これまたノープロブレムでしょう。

(あと、独立運動についても色々議論できるでしょうけど、長くなりましたので…)

それから私はこういうホームページを開設しているので、よかったら見てやってください。
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/1217/
http://members.at.infoseek.co.jp/tou46/
http://members.at.infoseek.co.jp/h_mizuki/
いろいろ間違いなど書いているかと思いますが。

130イカフライ:2004/11/17(水) 20:17
 水城さん、サイトを読ませて頂きました。
 共感するところが多かったです。

131水城平四朗:2004/11/17(水) 22:57
はい、読んで下さって、どうも有難うございます、イカフライさん。
いろいろ至らぬところもあるかと思いますが。
まあその、とにかく私はそういう風に思っているということで。

132イカフライ:2004/11/19(金) 13:48
ところで、「平和造りの部屋」と銘打っている割には、福祉はともかく売買春問題まで語り合っているこのサイトですが。
 ずっとここで話してきて私なりにこのサイトの議論の中心になっていることを考えてみると。
「価値観の違う同士がそうやって共存するか?」
 ではないか?と思います。

 今、旬(笑)な「誹謗中傷スレ」なんかもそうですね。

 これにはいくつか方法があります。
・お互いのテリトリーを作って、そこに立ち入らない。
 これは一番ストレスの無い方法です、気の合う人、価値観や好みの一致する人だけで固まれば良いのですから。視野が狭くなるとかいう弊害はあるでしょうが。
 ただ、これは、関らざるを得ない場合、どうするか?ということがあります。個人レベルでいっても、例えば学校・仕事、近所・親戚付き合い、そういったことから逃れられる人間はいませんから。これが、国家となれば、ますますでしょう。

・力つくで反対者、敵対者を叩く。
 いわゆる「力の論理」ですね。これが上手くいく場合もあります。しかし、この方法が争いの元になるのは、やられた側に憎しみや恨みが残ってしまうということです。
 テロの元凶もここにある事が多いです。絶対的な力、といいますが、例えばアメリカはこの地上で一番強い国だと思います、軍事力・経済力・国際政治での発言力……けれど、9.11で解るように、個人のテロリストによって数千人の死者が出ている。
イラクでは、毎日の様にテロが頻発している。人間は暴力に弱いモノではありますが、追い詰められ、ほかになにも希望が無くなったら、捨て身で報復するのも人間です。

 ・お互いに我慢する。
 まあ、日常の人間関係では、これはありです、というか、特に日本人的な人間関係の処世術ですね、ただ、これは、我慢が出来る範囲、でしょう。
例えば、中国や韓国が「日本の総理は靖国参拝するな」と言ってくる。別に神社にいこうがいくまいが勝手じゃないか、つーかなんでよその国にんなこと言われなきゃならんのよ、というのが日本側の言分でしょう。
が、一応、終戦記念日はずらす、みたいな「気配り」をするわけです。
 で、中国や韓国も小泉さんが靖国におまいりしたからって、それで日本に戦線布告してこない。
 このあたりは「靖国参拝」程度なら我慢する、というレベルなんでしょう。
 けれど、それがパレスチナやチェチェンのような状態では「我慢する」レベルじゃないですよね。

 そうなると、「お互いの共通の利益を作る」「嫌いあっている同士が仲良く私腹を肥やせる環境を整える」という結論は、かなり現実的は平和の道だと思うんです。

133大神:2004/11/22(月) 19:14
 現在テロリスト根絶のために米軍がファルージャを掃討しているが
いろいろ批判されているようで新たに別の地域でテロが起きているよう
です。

 硬軟使い分けるのは当然のこととして、掃討は一般的に新たにテロを
生むのか。そしてでは掃討以外で軟政策だけで成果が上がらない時には
どうすべきか。
 
 色々考えることはあります。今回の掃討戦が一つの参考になるでしょう。
テロリストへの掃討戦の成果として

 以下の二つが挙げられると思います・
・他地域や全地域でテロが増えていないか
・掃討後にその地域の状況がどう変化するか

 今後2ヶ月で選挙があるらしいですが、選挙が行われるかも一つの
焦点になるでしょう。

134緋影:2004/11/30(火) 04:33
貧困と差別の根絶かな?

135うろちい:2004/11/30(火) 09:02
>緋影さん
>貧困と差別の根絶かな?

それも含めて「人権の保障」だと思いますね、結局。
保障されなければ命がけで戦う人たちが必然的に出現する訳ですから。
逆にテロという最後的手段で保障されるからこそ人権というものはどんなマイノリティーにも
存在するのかなとも思います。

ただ、ひとことで「テロ」と言っても人権を守るための戦いとは言えないものもあります。
「人権の保障」で大抵のテロは無くなると思うけど、オウムのようなテロがどうやってなく
なるかはもうひとつ別の問題としてあるように思います。

136大神:2004/11/30(火) 18:15
>>134
>緋影さん

 うろちいさんも言っていますが、貧困などや差別などとは違った
マイノリティーや狂信者のテロは違った問題だと思いますね。

 例えば宗教や思想などといったものが原因のものは貧困や差別が
主因ではない、あるいは全く関係ないものもあります。
 そしてそれらが貧困や差別などと結びついたりすることもあります
からね。

137大神:2004/12/04(土) 08:12
>吉岡さんへ

 上でもありますが、根本的なテロ対策の一環としての復興支援。

吉岡さんが感情的に反発しないように頑張って書いてみます。

138大神:2004/12/04(土) 08:23
>吉岡さんへ
>> 人質騒動の時には重ねて地元民や地元要人から自衛隊は撤退しないで
>>欲しいという請願がありました。
>撤退するかどうかの判断も含めて、これは交渉材料でしょう。
>最初から「撤退しない」と木で鼻をくくった返答で、香田氏は殺害された。

 これはレスがずれています。私が書いたのは地元民からの反応です。

>> 効率的な観点から話をすればそもそもこの若者一人は無に等しいこと
>>しか出来ないわけですよ。治安維持の役にも立たないでしょうし、大して
>>資金も持っていないでしょうから。
>自衛隊が、イラクの治安維持のために派遣されたと言われるなら、これは
>オオゴトですよ。
>自衛隊は、「日本国の自衛」の為に存在するはずなんですがね。いつの間に
>イラクの治安維持のために出撃するような軍隊になったのですか?

 これもレスがずれていますね。私が書いたのはこの人が行っても何の役にも
立たないでしょうということです。治安維持の話はこの若い人への言葉であって
自衛隊に向けての言葉ではありません。つまりもし武器を取りに行ったのなら
それが米軍に向いているなら単なるテロリストであり、テロリストへ向けている
なら一人では何の役にも立たないということです。

>意気も何も、人間が日常生活をしている土地に出かけたことを、非難するのは
>おかしいということです。

 危険な地であるということへの認識が欠けています。この論法なら北朝鮮の
田舎のようなピョンヤンよりも酷いところでも
>人間が日常生活をしている土地
となります。

 そして
>んじゃ、その危険地帯にいるイラク人の全てを難民として日本に迎え入れ
>ますか?そんな危険なところで彼らは生活しているんですよ。

 話が繋がっていませんし、彼らを受け入れる理由が分かりません。
ただ、吉岡さんが自分で「危険なところ」と言っている意味をご自身で気付いて
いないのが不思議です

139大神:2004/12/04(土) 08:47
>吉岡さんへ

 吉岡さんの復興活動への認識は

http://www1.ocn.ne.jp/~sinryaku/8.29zindoufukkousiennouso.htm

 のようなところが基になっているようですね。

 ですが、ざっとみただけでかなりのバイアスがかかっているのですが
その点は考えなかったのでしょうか?つまり言っている事はあっているのかと。

 例えば、給水活動の話も給水車から満水で150tしかないと書いて
いるが、これはあくまで一回分。一日何往復か書いていないのに、多分知らな
いのだろうと思うけど、このサイトの人はいかにも量が少なくて問題かのように
書いている。だが、食事・飲料水として一人一日2Lだから、水の比重が1なので
一人一日最低2キロの水。千人で2t。二万人で40t。

 満水150tでこのように食事・飲料水だけでも一往復だけで五万人以上は
満たせる訳だ。自衛隊の広報が言うように2万人なら一往復で一人当り一日
6キロはもらっている。ニ往復なら一人12キロと、三往復なら・・・と
なる訳だ。

 さて日本人は一日約200リットル使っている訳だが、風呂と洗濯がほと
んどで食事・飲料水につかうのは2リットル。参考までに。

 それとこのサイトでは「水道局に任せてある」とか「イラク人の運転手が
運転」としていることを書いて自衛隊は何もしていないかのように書いて
いるがこれも変な話。
 
・地元民への雇用
・地元民自身による復興へのノウハウの育成
と言ったことはこのサイトの人は頭にはないようだ。

 それに地元の自治体に任せることも
自治体の復興へのノウハウの観点からもさることながら、復興において
地元と協定を結んで自治体が動くことは別に非難される事ではない。
 それに細かいところは地元の担当者が計画しているのでまさに
「分からない」のは当然。

 このサイトの人はただ難癖つけているだけとは認識が無いようですね。

140大神:2004/12/04(土) 09:07
>吉岡さんへ

 続きですが、このサイトの人は
>道路補修(といっても舗装道路ではなく砂利道を数キロつくる程度)、
>学校修理(といっても大工のノウハウがあるわけではないのでしれている)

 と書いてさも大したことをしていないかのように書いています。

ですが、本当に砂利道数キロなのかは示されていませんし、そもそも
砂利道を数キロ作るのが簡単なのか大変なのかも書いていません。

 水の話ですら上のようなザマですから仕方の無いかも知れませんが。
しかも学校修理に至っては
>大工のノウハウがあるわけではないので
 と凄まじいことを言っています。この人の考えだと施設科や工兵は大工
でないと建物の修復すら全く出来ないとなっています。しかもたかが知れている
とのたまっているわけですが、これ、推測です(笑)。


 そして
>…派遣要員のうち機関銃や対戦車火器の射撃技術を持った隊員や、装甲車両の
>操縦ができる「警備要員」=「戦闘要員」に約130人を割いている。これは
>「人道復興支援」にあたる約120人を上回っている。

 この人には交代という概念がないようです。130人が毎日フルにいるわけでは
ありません。

 それに
>残る約300人は「司令部」にあたる部署のほか、通信、整備、補給、輸送など
>部隊全体の「後方支援」にあたる要員が占めている

 と書いています。車両を動かすのには整備がいります。食事をするには
補給がいります。司令部が無いと動きません。通信しないと隣の部隊とも、
自治体とも本国とも連絡できません。
 一体この人は何を言っているのでしょうか?

 上述した通りこの人達が問題とするであろう警備は130人です。しかも
交代を入れて。あとは全体を動かす人、そして復興活動をする人です。

 この人達の中では通用するかも知れませんが。当然、外に通じる話では
ないですね。

141大神:2004/12/04(土) 09:21
>吉岡さんへ
 
>バケツ一杯一万円という超高価な水

 とありますが、そもそもバケツの容量が示されていません。また
計算方法も示されていません。

 バケツ一杯10リットルなら、1リットルで千円。
この中には浄水費用、輸送するための燃料代も、諸々含まれています。
当然日本のようにインフラが整備されているところではありません。

 そういったことはこのサイトの人には頭の中には無いみたいですね。

 そして対比されているNGOですが、水の質、水を配る範囲、採水地からの
距離も示されていません。比べようともしていません。
また、他国の部隊との比較もしていません。


 そもそも現地人で代替できる業務、できない業務の別も考えずに現地人を
雇えなどと言っているサイトですから、それもむべなるかも知れませんが。

142大神:2004/12/04(土) 09:22
>吉岡さんへ

 ダイレクトに影響を受けるようなら、あまり変なサイトばかり見ない方が
いいでしょう。

143大神:2004/12/05(日) 11:01
追加

 対比しているNGOでは、一日650tの水で年間約8000万円で
出来るとあります。一日約20万円で650tの水を供給できるそうです。

ここで、

・何と効率的なんでしょう!!!
 と考えるか、
・安すぎる・・・?
 と考えるか。さてどう考えればいいでしょう。

燃料代、装備の維持費などがこれで賄えるのかと疑問に思えます。

 さらに、水の質ですが浄水装置を使って一日650tの水が
20万円で可能なのでしょうか。そう考えると浄水しているかどうかも
かなり怪しいものです。
 
 水の評価基準としてCOD,BODなどとありますが前者は別として後者はかなり
高そうな水な気がします。

144大神:2004/12/05(日) 11:27
 ついでにもう少し見てみましょう

>4.本当の「人道復興支援」をおこなうフランスNGO「ACTED」
> 小泉政権はこのニセ「人道復興支援」に、われわれの血税、年間約400億円
>を使っている。ちなみに、自衛隊員一人の日給は3万円。
> 同じ給水活動に従事するフランスNGO「ACTED」 の場合。
> …サマワ北部の浄水場で給水し、村々へ配水。給水車六十台、イラク人運転手
>65人、事務所スタッフ20人を雇い(仏人一人)、十万人に給水。
>年間費用6000〜6400万。日本は、フランスNGOの約500倍の費用を使い、
>五分の一しかまかなえない。
>…口を開けば「自己完結型軍隊組織の必要性」を唱えた実態が、このありさま。

 と書いていますが、現地人を84人雇っていることになります。日当が
分かりませんがフランス人も入れて日当平均を一人約500円とすると
一日で約4万円となります。

 年間6000万円〜とありますが、トップページでは〜8000万円なので
どちらかは分かりませんがそれでも一日約20万円と計算しても
既に20%〜30%は人件費で消えています。

 さて、「自己完結型」かどうか分かりませんがどこにも整備、浄水スタッフ
の話が出ていません。居れば当然それらの費用もかかります。


 保有する給水車が60台で、一日650tも給水しているそうですので
かなり大きなベースがありそうですがそのようなことはどこにも書いて
いません。また燃料代ですが、仮に一台一日千円としたらそれだけで
一日6万円。二千円としたら一日12万円かかります。人件費とこれだけで
一日分はほとんど消えてなくなりますね。

 当然距離にもよりますが。

給水車ですので、車の整備とは別に搭載している給水装置の整備も必要と
なります。また浄水しているなら浄水設備の維持費も必要となります。

 
 ここまで書いたら分かると思いますが、私はこのNGOの出した数字は
かなり怪しいと思います。他の人の意見も聞きたい所です。

145番長:2004/12/05(日) 15:03
>グレートゴッド

(  ;゚д゚)ムムム...
いつもながらの実証的な話だなあ。
水質とか人件費から考えると、
そのフランスNGOの話は眉唾だよね。

日本で供給されてる水道水を作るのに、
一体どれだけの費用が掛るのか
調べてみたけど、なかなか好い資料が
見付らない。たとえそれが比較的安価でも、
日本にはインフラが充分に存在するし、
とてもじゃないがイラクと比較できないんじゃないかと。

146大神:2004/12/05(日) 17:53
>>145
>番長さん

 人件費を調べて見ましたら、以下のようなサイトを見つけました。
http://www.creative.co.jp/top/main852.html
ここではトラックの運転手の一回の運び代(?)が約5ドルで、警備の
バイトが一月200ドルとありました。

 そうなるとフランス人を入れた平均人件費は安く見て一人平均一日
約1000円位になりそうです。これで65+20の給料が一日約十万弱
となります。もし、整備、浄水に別に人を雇うとなるとこれより値段が倍に
跳ね上がるでしょう。

 高い稼働率を維持するには十分な交換部品、そして十分な整備態勢が
必要なのは当然だと思います。それに浄水するなら一日約650tの水を
浄水する装置の交換部品、整備態勢も必要となります。

 60台装備していて運転手が65人とありますが、休日もあるでしょう
から稼働率がそんなに高いとは考えられません。もし稼働率が高かったら
交代の運転手、そして一緒に給水作業をする人間も必要ですからとても65人
では足りません。一台には運転役が一人と給水作業を手伝う人が最低一人と
して二人が乗り込んで作業するとすると、このNGOが出した65人は
ドライバーではなくて、この作業部の人間を入れた数字と考えられると思い
ます。

 そうなると交代をいれると人数的には常時一日約20台を動かすのが関の山と
考えられます。

147大神:2004/12/05(日) 18:10
 恐らく、このNGOの場合は保有している給水車が60台で、その車両の
積載能力から 最大 一日650tを運ぶことが出来る といったものでは
ないでしょうか。

 で、一日650tを給水する費用が年間約8000万円ではなくて、
一日650tは上で挙げたような値で、年間約8000万円はそれとは別の

             この団体が年間に使える金額

と考えるのが一番無理が無いと思います。
 河の水を吸い上げるにもポンプなどが要るでしょうから、そのポンプを
動かす人の費用、装置の費用、装置の維持費用、さらにベースへ水を運ぶの
にかかる費用、人手を考えると莫大な値になりますが、浄水もさること
ながらそれらの事については触れていません。

 これからするとこのNGOの話は番長さんの言われる通り眉唾でしょうね。

それと、あのサイトが人件費について言及していないのは意図的ではないか
と考えられます。
 わざわざ場所が違うアフガンの値を出すよりも当然イラクでの値を出すのが
普通だからですが、アフガンの場合は 日当250円 としていますがイラク
については全く触れていません。また一日当りの費用も自衛隊の場合は隊員の
一日の手当てまで触れているのに、このNGOの紹介の場合は年間費用からの
一日当りの費用などは出していません。

 その点からも私はあのサイトは怪しいサイトだと思いますね

148うろちい:2004/12/06(月) 12:29
対費用効果で議論が起こっているみたいですが、その論点で自衛隊を撤退させる結論を導くのは
無理だと思うんですよね(逆の結論も然り)。
仮に非常に低い対費用効果値が出たとしても、それでも現地で効果を必要とする人たちがいるの
なら「効果は薄いが、がまんして活動を続けましょう」とか「効率を上げましょう」という話に
しかなり得ないですから。

そもそも自衛隊がやっていることや自衛隊を出す事自体の意味と是非を正面から議論して、
総合的にプラスになるとかマイナスとなるとか、そういう話と比べるとずいぶん斜に構えた
論点だなあと思います。

まあ、対費用効果も「総合的」な論点の一部ではあるんですすけどね、それ以前の議論が
あるように思えて仕方が無い。

あえて、水の話だけ切り取って議論してみるならば
「いいじゃん、バケツ一杯一万円かかっても、もらってもうらおうよ」
って、僕は思います。

149三毛猫 </b><font color=#800000>(p3wi1A.I)</font><b>:2004/12/06(月) 20:46
うろちいさんの指摘は、自衛隊派遣が私達が共有するリスクで
あると認識している者の間では有効ですが、自衛隊派遣をリス
クではなく危険としか判断していない者には効果がありません


吉岡さんが対費用効果を持ち出した理由は、対話者との間で税
金の無駄使いを指摘すればリスクをシェアできるかもしれない
と予測したからでしょうが、これでは彼らを説得することは困
難です。
彼らは、大きな事柄を対象に話をしていますが、内実彼らの関
心は彼ら自身が承認されるか否かにしか興味はないのですから

問題点は、突き詰めれば誰を共同体の構成員とみなすか、誰を
人間とみなすかに行き着きますが、そこは実践を通して、互い
の認識をぶつけあい説得していくことにより、リスクをシェア
できる事柄から合意を生み出しながら普遍性、大きな物語、に
近づいていくしかないのでしょうが、私の事にしか小さな物語
にしか興味のない者にリスクをシェアさせることは困難きわま
り、彼らが危険(つまり他人事で何かあっても自分には責任は
ない)と思い込んでいることは、自身の日常生活の外側の事柄
など関係ないとする態度は、リスク(つまり当事者の責任とし
て否応なく負わされる)以外の何物でもないことに彼ら自身が
気づいた時は行き着く所まで行き着いた時なのかもしれません。

150大神:2004/12/06(月) 23:03
>>148
>うろちいさん
>その論点で自衛隊を撤退させる結論を導くのは無理だと思うんですよね
>(逆の結論も然り)。
>そもそも自衛隊がやっていることや自衛隊を出す事自体の意味と是非を
>正面から議論

なるほど。確かに根本的なことに比べたらコストの面で論じて
撤退駐留論議は意味が無いですね。

あのサイトの人は一般受けするように金銭面から論じようとしている
のでしょうが、駐留の是非はコストとは別の話でしょうから。

>あえて、水の話だけ切り取って議論してみるならば
>「いいじゃん、バケツ一杯一万円かかっても、もらってもうらおうよ」
>って、僕は思います。

 もらう方はタダなら正直負担する側のコストは関係ないですからね。
それに払う方もメインはコストよりも活動することですからね。

151三毛猫 </b><font color=#800000>(p3wi1A.I)</font><b>:2004/12/07(火) 19:42
>>150
質問です。
大神さんは、自衛隊の撤退駐留議論の根本的な論点
は何であると認識されていますか?

152大神:2004/12/07(火) 22:10
>>151


           その前に君は真面目に話す気ある?


こっちは過去を水に流して、お互い初対面のように話してもいいんだけど。

153イカフライ:2004/12/07(火) 22:31
>>151-152

大神さん、便乗の様で悪いですが、私も三毛猫さんと同じ質問をお聞きしたいです。

>>148のうろちいさんの意見と重なりますが、私もコストの話は派遣の是非に関しては、あまり意味は無いと思います。
コストが高いならコストを下げる工夫をすれば良いのですから。

154番長:2004/12/08(水) 00:55
>>148
見ていていつも思うのだけど、うろちいさんの議論法は
森岡正博や立岩真也と酷似してますよね。

コストやリスクの前に、是非が最も大事。その他は
参考所見に過ぎないと見做してませんか?

是非もコストもリスクも、政治と云う行動の前には、
どれも等価な与件に過ぎませんよ。是非が先づある
なんてのは、おおよそ行動を前提にした人間の
思考法とは思えませんね。
どれだけ理があっても、してはならないこともあるし、
たとえ非があろうと、やらねばならぬこともある。

実際の行動はともかく、是非だけを独立に論じうる、
そうすることに価値があると考えるのは自由です。
ですが、実際面で敗れても、理は我々のものと
胸を張るのは、負けを重ねてきた左翼の理窟そのまま。

事の是非は、政治の小さな一部分じゃないのですか?

155スライムベス:2004/12/08(水) 03:08
個人の行動や国の政策を決定するにあたって
事の是非善悪を重視するか、あるいは損得を重視するか。
どちらか一方だけ、という人はまず居ないでしょうが、
どちらをどの程度重視するかは人それぞれですね。
番長さんが書いているように
左翼というのは大体善悪を重視する人が多いですが、
右翼でも左翼で無い人も善悪を重視する人がいますから
必ずしもイデオロギーによって分類できるものではありません。

小林よしのり・西部邁氏らは善悪重視ですね。
彼等に言わせれば「アメリカに従った方が得だからそうしよう」
と主張する人々は「ポチ保守」だということになります。
確かA級戦犯で刑死した人の中にも
自分の子供に「損得より善悪を行動指針とせよ」
と言い残して死んだ人がいました。

私もやはり今の国の政策に対して
「もうちょっと善悪重視でやってほしい」
と考える方ですね。

156うろちい:2004/12/08(水) 09:29
>>154 番長さん
>どれだけ理があっても、してはならないこともあるし、
>たとえ非があろうと、やらねばならぬこともある。

その「してはならない・やらねばならぬ」ってのが、「是非」そのものなんですけど・・。
他の人は理解しているけど、番長さんに限っては何か勘違いしているみたいですね。

ご自身が依る是非の根拠に無自覚なのか
反論者の根拠に限って無意味な(または重要度の低い)「理」や「非」として
議論無しに片付けられようとしているのか(森岡正博や立岩真也あたりが言っている
こともそうやってまともに考えずに切り捨てているのでしょうか?)
もしくはご自身の是非の選択自体に無自覚なのか

番長さんが自衛隊を出すことに対して肯定なら「是」否定なら「非」
その根拠が番長さんが考えている「理」
そして互いの「理」の妥当性を論じあうのが議論です。

番長さんは自衛隊のイラク派遣やその現状について「是」ですか?「非」ですか?
その「理」はどういうものでしょうか?

157番長:2004/12/08(水) 13:18
>>うろちいさん

『是非』を『賛成不賛成』の意味で使ってるんですね?あーそれなら俺の言い方が悪いかもね。


理非善悪も、行動するか否かを決める一要因に過ぎない。後先云うべき根拠はない。そういうことです。


選択に無自覚か。出ましたね森岡&立岩節が。この二人が大した事云ってるとは思えないし、掲示板の住民もアホばっかだけど、ま、好みはそれぞれ、趣味の問題だね。その『選択』論には釈然としないものがあるので、また後でレスしますわ。

158イカフライ:2004/12/08(水) 19:53
>>157

>出ましたね森岡&立岩節が。

この両氏の意見について番長さんがどう評価するかは、番長さんの個人的な感想で結構だけれど、「森岡&立岩節」と他者の名前を借りるのではなく、番長さんご自身の言葉での評価が欲しいな。
まあ、後で、というので、お待ちしますが。

 
>是非もコストもリスクも、政治と云う行動の前には、
>どれも等価な与件に過ぎませんよ。

 政治、に限らず、物事と言うのは、全てそうだと思うけれど。
「たとえ非があろうと、やらねばならぬ」
 「ならぬ」かどうか、解らないけれど、
 これは、例えば自分が生き延びる為には、他人の物を盗まざるを得ない、殺すか殺されるかの状況では相手を殺さねば、自分が生き延びる事が出来ない。
 ここで、是非だけを前面に押し出す事が、果して正しいのか? 
 損得だけを押し出す事が果して正しいのか?

 どちらも正しいし、どちらも間違っている、そこでどうするか?が選択にあると思うんだけれど。

 例えば、アメリカのイラク攻撃賛成、イラクへの自衛隊派遣。
 番長さんは、「たとえ非があろうと、やらねばならぬこと」と解釈されているのかな?
 実際、イラク攻撃の時にも、そういう意味合いの意見をよく聞いた。
「北朝鮮が恐いからアメリカに守ってもらわないと困るんで、ここで、アメリカのご機嫌をそこなてはいけない」(だから、イラク攻撃反対に反対、って)

 イラク攻撃がいけない、これが、是非。
 アメリカのご機嫌を損ねてはアブナイ、これがリスク。
 日本独自で(アメリカの庇護無しで)北朝鮮から日本を守れる現実的な策があるのか?これがコスト。

 これらを全て等価として日本政府が判断したのか、是非をハナから全く考えなかったのかは、解らんけどね。

 非があろうとやらねばならぬこと、が、全く無いとはヘタレはワシとしては、断言しない。
(多分、ボーンさんや武蔵さんなら、是非をまず根拠に置くのかもしれない、などとは思うけれど。)
 しかし、非があろうとやらねばならぬこと、の最終的な限度はどこだろう?

159大神:2004/12/08(水) 21:05
>>153
>イカフライさん

 同じ質問とのことですので

>自衛隊の撤退駐留議論の根本的な論点は何である

 日本政府にとっての国策が国益に適っているかであると思います。

 悪と考える、善と考えるどちらかのサイドに立つことによるイメージ面
のプラスマイナスも国益の中に含有していると考えます。

 

 また、ここで言われている 是非 というのも何らかの根拠によって
是非を判断するのでしょうが、日本の中の一部の人間だけに通用する
善悪の基準でだと正直

     ( 個 人 的 に )気 に 食 わ な い

と同レベルでしょう。

160大神:2004/12/08(水) 21:15
続き

 なるほど、確かに中には 自分達の考える善悪是非 を論点にしている

人もいるでしょうしそれは認めます。特に悪と非にしている人に。

 ですが、撤退駐留はあくまで国家の政策であることを考えなければ
なりません。その場合に判断の根拠とすべきは何でしょう?

 また絶対善、絶対悪どちらかに決められた行動など存在しません。

 そして国家が一方の側の人間にとっての善悪に拠って行動する場合と、
国益という考えにそって行動する場合どちらが国策として適している
でしょう。




 そう考えるとアメリカのやり方に感情的な反発がある人がいることは
認めますが、それだけで任務も考えずに撤退駐留を論じても仕方ない
でしょう。

161大神:2004/12/08(水) 21:39
 論点の根本から話がずれますが

 任務の内容を見ると今の自衛隊の任務は復興協力ですので、
どちらかというと米軍とテロ側の戦闘とは局外です。
 自衛隊は占領軍とは違うわけですから。

 なるほど、確かに混乱を狙うテロ側にとっては復興協力などをされ
たら自分達が安定を望む民衆から乖離してしまうのでそれは恐るべき
ことでしょう。


 が、それをもってして中立性などは無いと考えるならそもそも金や
物資などの援助も中立性を侵害していることです。テロリストなどの
混乱状態や貧困状態を温床とする側にとっては。

 それ故に米国とそれを支持する日本国の是非から撤退駐留を考える
人に第一に考えて欲しいのですが、復興協力までその是非で考えるべき
範囲に入っているのか?

 ということです。

 是非で判断すべきか否かで戦闘行為ならまだ分かりますが、
復興協力になるとまたそれ単体の独立した是非で考えるべきではない
でしょうか?

162番長:2004/12/08(水) 22:10
>>156
この場合、是=肯定、非=否定として好いのですね?
うろちいさんの語法ではそうなると思いますが。

もしそうだとすれば、是非と善悪、理非は切り離して
考える事柄と云えます。是非を決めるに当って、
人権や人道的見地、道徳、経済的および軍事的利益、
名声・名誉など全ての項目が、比重の異なる与件として
勘案さるべきものとなる。俺の云ってる事はこれです。

ですから、米軍が侵略者であろうとなかろうと、
イラクが大量破壊兵器を持とうが持たまいが、
行動―この場合イラク派遣―を決める際の
一与件に過ぎないと。
損得の以前に話し合うべき事など何も無い。
損得を含めた諸条件に付き、個別に議論するだけ。

163番長:2004/12/08(水) 22:20
>>156

俺の記憶違いなら謝るけど、自己の選択に対し、応分の責任を
負うべきとあなたは云ってなかったか?その責任の内容が
能く解らんのだが、選択に随伴して責任を負う事の根拠は
あるのですか?

身近な話にしましょうか。
俺が選挙を棄権したとする。そのことについて、俺はどんな責任も
負わないと考えてる。投票は権利であって、義務ではない。
そして棄権に対しては何のペナルティも無い。

が、棄権した者にも、それ相応の責任があると云う者も居る。
あなたはどうか知らないが、棄権する事は現状追認と同じで、
その現状が産む諸事象に対し、責任があるとのことだ。
「棄権」を「選択」した「責任」だとね。

スレ違いなら別スレで話しても構わないけど、返答を貰えれば
大変ありがたい。

164番長:2004/12/09(木) 01:00
>>163続き

例示した選挙についてだけど、棄権を現状追認と見做す
自由はあるよ。人の行動を如何に評価するかは各人自由。
が、棄権は現状追認になるのか?現状変革を唱える人士の
反対者なのか?

ここに10人の人間がおり、集団である事柄を決めねばならない。
で、それを多数決で決める事になった。現状維持派、改革派の
両派閥が出来る訳だが、特に意見なし、意思決定には参加しないと
俺が表明する。これは本当に現状追認なのか?

俺が棄権すれば、意思決定に関る人間は9人に減る。
とすれば、多数決で勝つには、5人が同意見になれば済む。
俺が参加するなら6人。棄権によって、説得する人数が減るのだから、
両派閥にとって、これは悪い話じゃないし、どちらに組するとかは
云えない筈。むしろ両者の便を図ったと云えるな、親切なことにw
棄権は棄権。現状追認にならん事をお解かり頂けたか?

165番長:2004/12/09(木) 01:26
もちろん決定事項には従わねばならない。
と云うより、従わねばそれなりのペナルティが課されるだけの話。
それは「〜せねばならぬ」じゃなく、こうすればああなるの事実認識だろう。
選択に伴い、然ゝの責任が付き纏うのではなく、ある結果が招来されるだけ。
それが快楽なのか苦痛であるかは知らない。ただそうなるだけね。

選択に従って責任が生じるというのは、客観的事実の問題ではなく、
取決めの問題だろう。それも優れて文化的な問題。
選択と責任の結合は、拠って立つ所により趣を変える。
選択、つまり行動に対し、どれだけの責任を負わせるかは、
各共同体により異なるという事だ。これは端的に事実の問題であり、
自分の周りを見渡せば、幾らでも実例は拾える。

あなたの云う責任の体系が、俺のそれと著しく異なるのは
間違いない。その責任の体系を論ぜずして、選択に責任が
生ずると云われても、俺としては甚だ困るわけだ。

166番長:2004/12/09(木) 01:51
簡単に纏めるとこうなる。

1選択に対しある結果が生ずる。これは事実問題。責任の体系とは関係ない。

2選択に対しある責任を負わせるシステムがある。
 しかし、選択と責任は単線的な結合をしない。責任の体系によると。
 また事実の因果関係とは必ずしも符合しない。

167うろちい:2004/12/09(木) 10:07
>>157 番長さん
>『是非』を『賛成不賛成』の意味で使ってるんですね?

そうです。

>理非善悪も、行動するか否かを決める一要因に過ぎない。

国益も、個人的な損得も、なもかも全てそうです。
そして、それぞれの項目に順位や重み付けをしなくては
現実の行動を決定できません。
「自衛隊派遣の是非ついては配給する水のコストなどは決定的に
順位の低い項目だ」というのが >>148 で僕が言ったことです。

>選択に無自覚か。出ましたね森岡&立岩節が。

僕はそのへんにはあまりなじみがありません(森岡氏の作品は一つは読んだ記憶があるけど)。
自分の選択を自覚するよう努力する必要があることを知ることは、異なる結論を持つものと
議論をする上で必要な教養みたいなもんです。
まあ、たいていこの教養がどちらかに不足していて議論がはちゃめちゃになるんですけどね。

>>163, 164, 165, 166

このスレでは僕は選択に対する責任についてのことには触れていませんよ。
しかし少しおつき合いするなら

>1選択に対しある結果が生ずる。これは事実問題。責任の体系とは関係ない。
>2選択に対しある責任を負わせるシステムがある。

これでいいです。
これに加えて「悪い結果に対しては結果を生んだ主体者が埋め合わせをすべきである」が
前提にあれば、
「こんな結果になってしまったのは貴様のせいだ!(あなたの選択の結果です)」

「こんな結果になってしまったのは貴様の責任だ!」
とは同じに扱えます。
僕には「悪い結果に対しては結果を生んだ主体者が埋め合わせをすべきである」という
イデオロギーみたいなものがあるし、他者もきっとそうだと思うので断りもなしに同じ
に扱いますが番長さんは違うのですか?
違うなら議論は膨らみそうなので別スレをお願いします。
違わないなら、このくらいでスレ違い話題は終われそうに思います。

168大神:2004/12/09(木) 17:55
>イカフライさんへ

 
         質問の回答、あれで宜しいでしょうか?

169イカフライ:2004/12/09(木) 18:32
>>168

>質問の回答、あれで宜しいでしょうか?

はい、ありがとうございます。

 後で、レスをしたいと思います。

170三毛猫 </b><font color=#800000>(p3wi1A.I)</font><b>:2004/12/09(木) 20:09
>番長さん
)責任
この場合の責任とは、法的責任や道徳的責任ではなく
応答責任のことです。この点は責任(responsibility
)の語源が、応答(response)であることを見れば理
解しやすいでしょう。
例えば、イカフライさんの漫画の件で対話参加者の間で
成立した合意は『抗議することは認める』でしたよね?
私の上の合意事項の解釈は「例えそれが僅かな部数であ
っても、もしくはこの掲示板の様なネットであっても公
共の場で発言をする以上批判を受ける責任がある」です
が、私の解釈が貴方と異なるのか、それとも番長さんは
自分の発言を撤回されたのか、その点の説明をして頂け
ませんか?

)是非
番長さんの口ぶりですと人間が主体的に様々な選択肢か
ら自由(この場合の意味は何物にも束縛されない)に選
択を行えるかの様に聞こえますが、それは実存主義的マ
ルクス主義がラカン派の構造主義からの批判により話が
終わっているのですが、私達人間には自由(上記と同意)
な主体など存在せず、現実には目に見えない行為の前提
の奥底に潜む構造により無意識の内に動かされているの
です。
これは番長さんだけではなく、私もうろちいさんも同じ
ことなのですが、このことを理解して自らの選択に自覚
を持つ努力をする者は、そうでないものと比べて違いが
あるわけですが、それはまた別の話になります。

171三毛猫 </b><font color=#800000>(p3wi1A.I)</font><b>:2004/12/09(木) 20:39
)大神さん
『撤退駐留論議の根本は、日本の国益である』
というのが大神さんの論理ですね?

では、お聞きしますよ『根本』は言い替えれば
『本質』ですよね?
論議の本質が国益と主張されるなら『国益』とは
何ですか?
大神さんが自衛隊派遣肯定されている、それでは大
神さんは、どの様な認識を持たれているのかを知り
たいのに大神さんの国益に対する認識を説明しない
わけですから、答えになってませんよね?

私が、貴方に聞いているのは、貴方の認識。
厳密に言えば、大神さんにも見える形で、大神さんが
何を無意識の内に選択しているかお見せしましょう、
と言っているのです。

手始めに『国益』に対する大神さんの認識は何?
私は、国益とは『国民の利益』であり統治権力の権利
ではないと認識しています。
大神さんは、どの様な認識を国益に対してお持ちですか


イカフライさんも聞きたいでしょう?彼の認識を(笑)

172三毛猫 </b><font color=#800000>(p3wi1A.I)</font><b>:2004/12/09(木) 20:56
あー、そうそう質問に答えてませんでしたね。

『三毛猫は、いつも真面目です』

帰属理論には、もううんざりです

173三毛猫 </b><font color=#800000>(p3wi1A.I)</font><b>:2004/12/09(木) 21:00
>>171
訂正

統治権力の『権利』→統治権力の『利益』

174アビシニアン大神:2004/12/09(木) 21:03
>>172
>あー、そうそう質問に答えてませんでしたね。

>『三毛猫は、いつも真面目です』

>帰属理論には、もううんざりです

 ニャ−ニャ−ニャ−(バイバイ)

175番長:2004/12/09(木) 23:42
>>170
意味不明。
思想談義がしたいなら、一人で呟いてくれ。止めはしない。

176番長:2004/12/10(金) 00:07
>>170

俺とうろちい氏の責任論を理解出来ん様だが、
ま、解るまで考える事だね。

ちなみに「無意識」なんて言葉を不用意に使わない方が
好いと思うが?第一、ラカンの精神分析なんて、何の実用性も
無いので、遥か昔に葬り去られたんだよ。科学的には価値の無い
言説を、後生大事に弄ぶのは、文系の悪い癖だなw

177番長:2004/12/10(金) 00:24
>>うろちい氏
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2500/1102605078/

新スレ立てました。
話の続き、興味あれば参加を。
無ければ放置供養可。

178イカフライ:2004/12/10(金) 17:18
>>159-161

>日本政府にとっての国策が国益に適っているかであると思います。

基本的に、その通りだと思います。

 じゃあ、国益ってなんでしょう?

 国の利益、なんでしょうが、国の利益というのは、その国を構成する国民、ひとりひとりの利益になるものでしょう。
 勿論、一億二千万人全ての人間を同じように満足させる利益、ことに精神的利益まで含めれば、なんていうのはそうそうあり得ないでしょうが、国民全体の為、というか、相対的に利益をもたらせることはあると思います。
 安全に暮らせる環境であるとか、医療の完備であるとか、経済的な安定の確保とか、言ってみればまずは基本的生存権の確率とそのプラスαでしょうか?
 
 で、具体的に自衛隊派遣について考えてみると。

 まず、国益に本当にかなっているのか?

 もうひとつ、国益にかなっていたとして、それが他の国益、他の国々の人々の犠牲の上に成立つ事ではないのか?

 このふたつのの問題が出ていると思います。

 いろいろは考え方があると思いますが、ここの皆さんは、どのように考えますか?

179大神:2004/12/10(金) 21:10
>>178
>イカフライさん

>ふたつのの問題が出ていると思います。

>まず、国益に本当にかなっているのか?

それを問題にするのは意味があると思います。しかし、

>もうひとつ、国益にかなっていたとして、それが他の国益、他の国々の
>人々の犠牲の上に成立つ事ではないのか?

 こっちの方は問題にする意味が無いと思います。
 そもそも他国のことまで考慮に入れるべきかというのは国益から
論じた場合は意味がありません。
 そもそも国益とは名が示すとおり、国益とはその国の利益ですから、
その観点から考える場合は国にとって利益があるかどうかになるわけ
ですから。

 協調によって相互に利益を得ようというのとは次元がそもそも違うの
ですよ。

 他国の国益を考慮に入れた場合は、例えばプラスイメージ、マイナス
イメージを周りから持たれることによる利益、他国を尊重にすること
により間接的に自国も利益を得るか否かというのはそれ自体が自国の国益
の問題に含有しています。

 国益で論じる場合は、他国のことではなく自国を中心に考えるべきで
他国の国益なども自国の国益とは独立した点から考えている場合は
既に国益から論じるというのを逸脱しています。

 そして、国策を論じる場合はこの国益の観点から論じる以外意味が
ないのですよ。

180大神:2004/12/10(金) 21:23
 で、国益の観点から見て自衛隊の派遣は別スレでも書きましたが、
米国に対しては支持と派遣ということで、こちらが同盟国としての
義理を果たしているとすることを示すことが出来ます。

 で、イラク民衆に対しては復興協力ということなので恨みを買うもの
ではありません。

 ただ、米国に敵対する反米勢力の一部にはこういった復興協力でも
恨みを買うでしょうが。もっともこういった恨みまで一々考慮に入れる
のは意味が無いでしょう。


          八方美人にも限界がありますから

 

 こういった点から見ると派遣そのものは国益を損じないと思います。

181三毛猫 </b><font color=#800000>(p3wi1A.I)</font><b>:2004/12/11(土) 03:29
)番長さん
いいえ、理解してますよ。
今回の件も、きょうこさんの件も根本的には一緒
ですからね。

今回の件では『選択に付随した責任を負う根拠はない』
きょうこさんの件では『味噌煮込みを差別用語とする根
拠はない』

全ての物事は根源的には無根拠ですから、上の2件に根
拠がないことは論理的事実であり、番長さんの指摘の通
り私達の社会においては共同体の常識(共有認識)を越
えた規則を持ち出しても受け入れらないものです。
この点では、私もその通りであると同意します。

ですから番長さんは番長さんの思う通りに振る舞えば
よいわけですが、常識は静的なものではなく動的なもの
であり、共有認識には幅があるものです。
つまり、常識とは、共有認識を利用しながらお互いにうま
くやっていくこと、です。

その際に番長さんの様な紋切り型をするのであれば(戦略的
なものに過ぎないのかもしれないけど)番長さんの発言その
ものは認めても、私の立場なら批判を加えるのは当然です。
社会学やっている者は(全てとは言わないけど)ラディカル
な側面を持つ一方で保守主義でもあるわけですからね。

だから、きょうこさんの一件で私が味噌煮込みは差別用語
ではないけど、精神的にでも相手の成長を阻害すると判断
した場合には言葉の使用を控えるという立場を取ったわけ
です。

182柏葉英一郎 </b><font color=#800000>(HCOHd/MU)</font><b>:2004/12/12(日) 22:32
ども、またお久で・・・・で、
>>178
>国の利益というのは、その国を構成する国民、ひとりひとりの利益になるものでしょう。

うーん・・・・これは私の認識とは違いますね。
私は一人一人ではなく、国民全体の利益として考えています。
たとえるなら、会社と同じですかね?
例えば、ある社員が窓際族になったとします。
その社員にとってはとんでもない不利益でしょう。
しかし、それによって会社全体が大きな利益になればいいって感じで。
国益もその延長線上にあると思いますね。

で、自衛隊の派遣についてですが、私も大神氏と同じ考えです。
確かに自衛官が危険にさらされたりするリスクはあるでしょう。
また、一部の外国人(=テロリスト)から恨みを買うかも知れません。
が、それらが問題にならないほどの大きなメリット・・・・つまり、米国の信用を得られるというメリットを享受できます。
もしも、ここで我が国が派遣に反対し、米国に敵対する態度を取ればどうなるでしょう?
米国内で『日本など信用できない』という意見が出るのは間違いありません。
特に安全保障面で米国に依存している以上、これは得策ではないです。
安保破棄などになったら、マジで我が国は孤立してしまいます。
戦前、その孤立路線が最終的にどういう結果になったか、考えればわかると思いますが。
マキャベリじゃないですけど、八方美人的な中立は、一歩間違えれば全てを敵に回す危険性をはらんでいますから。

それから、テロリストから恨みを買うという意見がありますね。
しかし、連中と付き合って、何か我が国の利益になるでしょうか?
彼らは味方よりも、むしろ敵の方が多い連中です。
よって、彼らの利益になるようなことをすれば、我が国も同類と見られるかも知れません。
テロリストどもの狂った独善に付き合う必要はないと思いますけどね。

183大神:2004/12/13(月) 00:32
>>182
>柏葉英一郎さん

 お久しぶりです。

 中国が日本近海でウロウロしている現在の状況を見ますと、米国がイラクで
中国に対してことを構えられないのを良いことに好き勝手している姿が
ありますね。

 これだけ見ても日本の周りには敵国ばかりな訳ですから、
アメリカとは余りにも利用されない程度なら義理を果たす方が得策ですね。


 ここでテロを根絶するために貧困と差別の是正との意見がありました。
これは不満を持った人間をテロリストにしないための予防的な面でも効果があり
ますが、テロリストと、安定を望む民衆から分離させる為にも効果があると
思います。

 自衛隊、軍隊による復興協力はその点において有効ではないかと思います。

184スライムベス:2004/12/13(月) 03:00
>>178イカフライさん

>で、具体的に自衛隊派遣について考えてみると。
> まず、国益に本当にかなっているのか?
> もうひとつ、国益にかなっていたとして、それが他の国益、他の国々の人々の犠牲の上に成立つ事ではないのか?
> このふたつのの問題が出ていると思います。

二つの問題のうち後者について考えてみると、
メリットは給水活動等で実際イラクの支援に何がしかの役に立っていること、
デメリットはアメリカが起した戦争を支持もしくは追認する
政治的効果が出てしまうことです。

なお、二つの問題を考えるのは当然のことです。
稀には前者だけ、あるいは後者だけしか考えないという人もいますが、
現在の国際情勢の中で日本国だけが国益は一切考えないというような
道徳的高みに立つ必要も無いですし、
逆に国益以外のことは考えないというような
初歩的な道徳原理を受け入れようとしない人々と
歩調を合わせる必要も無いでしょう。

185うろちい:2004/12/13(月) 13:36
>二つの問題を考えるのは当然のことです。

たしかに、ある項目を見ないことにして初めて成り立つ結論というのはいただけないですね。
つくづく思いますよ。

186イカフライ:2004/12/18(土) 19:58
>>185

 というか、一方の国益だけを追求することによって、他方に大いなる犠牲が出てしまったら、その不満が爆発すると思います。
勿論、その度合いにもよりますが……。

 テロや戦争も、そういった原因から起きている事はないでしょうか?

187柏葉英一郎 </b><font color=#800000>(HCOHd/MU)</font><b>:2004/12/20(月) 00:19
>>183
ども、おひさです。
で、

>ここでテロを根絶するために貧困と差別の是正との意見がありました。
>これは不満を持った人間をテロリストにしないための予防的な面でも効果があり
>ますが、テロリストと、安定を望む民衆から分離させる為にも効果があると
>思います。

私もその通りだと思いますね。
テロの根絶自体は、おそらく不可能だと思いますが、抑制の効果はあると。
つまり、テロリストと民衆を如何にして分離するかを考えれば、テロ抑止につながると思います。

で、これを鑑みるに、思うことが一つ。
我が国で戦前から戦後にかけて、最大のテロ組織が何だったか皆さんはご存じでしょうか?
それは、

 日 本 共 産 党

だったわけです、これが。
詳しくは以下のサイトを見ていただければわかると思いますが。

 武闘の系譜 2.00
 http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Himawari/9729/butou.htm

まあ、共産主義者は暴力(=テロ)による政権奪取を信条にしているのですから、こうしたことをやったのはむしろ当然でして。
それは、現在の中核派や革マル派にも受け継がれています。
で、こうしたテロ行為の結果、どうなったかというと・・・・大多数の国民の総スカンを喰ったわけです(議席がゼロになってしまった)。
これに驚愕した共産党(というよりミヤケンだが)は、路線を大幅に変更。
一連のテロ行為を『極左冒険主義者の暴走』と決めつけ、党内の過激分子を伝家の宝刀「トカゲのしっぽ切り」で切り捨てました(要するに追放です)。
そして、その後は一切のテロをやめてしまうわけです(追放された連中は、後に過激派になった)。
国民の総スカンという現実を目の当たりにした、ミヤケンの現実的な対応だった思います。

で、ここで注目すべきは、当時の日本人の多くがテロに対して「ノー」を突きつけたということ。
当時の我が国は戦後まもなく、生活レベルはものすごく貧しかった(終戦直後よりは、若干マシですが)。
貧困がテロを生むというなら、国民の大多数は共産党を支持したはず。
しかし、結果は逆であった・・・・これは、かなり重要なことではないかと、個人的には思っていますが。

私見ですが、当時の日本人に、『テロは絶対にいかん』という意識があったのじゃないかと思っているんですけど。
これは、今でも一部の基地外を除けば、多くの日本人が共有しているものだと思います。
なぜそういう意識が生まれたのか・・・・これは、私にもよくわかりません。
日本人が、昔からテロを否定していたわけでは決してないですし(忠臣蔵や幕末がその典型例)。
なぜなのか、ちょっとわかりませんね。

ひょっとしたら、民主制度(とそれによる安定)がテロ否定に向かわせたのかも知れませんが。
この意味で行けば、イラクでも選挙が円滑に行われ、しばらく経てば、テロは収まるかも。
テロリストは誰からも相手にされなくなると。
実際、カンボジアではそうなっていますし。
ただ、我が国やカンボジアで成功したことが、イラクで成功するかどうかはわかりませんけどね。

188大神:2004/12/20(月) 19:08
>>187
 どうも、お久しぶりです。

 テロリストをさしずめ氷だとして民衆を恒温機とすれば、恒温機の
温度を上げていけば氷は解けるわけですからね。自然に。
 
 ですが、このような事態はテロリスト側からすれば忌々しきこと
ですので許せないでしょうね。そのためにも混乱状態が継続している
ことが彼らには望ましいのでしょう。
 
 話を本筋に少し絡めますが、

 テロリストからすれば民衆に対する復興支援などは単なる欺瞞にしか
映らないでしょうが、かといって復興支援をテロリストの温床を残す
という点を考慮すべきか。

 ですが、他者の利益も抑圧するなという観点からすると当然この
ことも考慮に入れないといけないでしょう。テロリストも民衆も
それぞれ一つないし複数のグループで考えると、他者の利益という
観点からするとそれぞれ同等のものと考えないといけなくなります。

 この点スライムベス氏とうろちいさんはどう考えているいるのかな?
と思いますね。他者の利益を全く考慮に入れないとは道義的な間違いだ、
一つを無視していいというのは賛同できないとかだと、当然このような
問題に行き着くわけですから。

189大神:2004/12/20(月) 19:27
>>187
 共産党の話が出ましたが、確か30議席から0議席ですよね。

 創建以来の最多議席から最少議席へ。いやぁ、感動しますね。
人民の政党と言う割にはあまりにも民衆から乖離したこの結果。
 そして下手な誤魔化し。
 特にトカゲの尻尾切には卑しい性根が出てて笑えますね。

 ちなみに歴史上、普通選挙で共産党が第一党になって政権取ったのって
少ないですからね。ソ連にしてもボルシュビキは選挙の結果がアレだった
ので二回目以降の選挙はしてませんからね。
 チェコにしろクーデターで政権を取りましたから。

 後になって過去を糊塗してもいかに同時代の人からは共産党が受けが
よいとは言えないというのが分かりますね。

190大神:2004/12/20(月) 20:44
 テロに関してですが、たまたまネットで見つけてきたのですが
クリスマスを目の仇にしたテロです。本気かどうか分かりませんが
思わず笑ってしまいました

http://dokuo-ha-hitori.dyndns.tv/~dokuo/cgi-bin/zuru/source/dokuo5322.jpg

191イカフライ:2004/12/20(月) 22:54
>>190

一瞬、2ちゃんの喪板の男女が闘争を始めたのか、と思いました(笑)。


 うん、気持ちは解る。

192大神:2004/12/21(火) 19:47
>>191
 たぶん、ここまでの敵意は嫉妬によるものでしょうね(笑)。

「ベンチを占拠せよ」なんて書いていますけど、仮にベンチを占拠しても


女「あそこのベンチに変な人が居る・・・」
男「じゃぁ、二人きりの場所に行こうか」

となるだけな気がしますね(笑)。

193大神:2004/12/23(木) 10:06
 イラクの話ですが、30年間以上NGOとして献身的に活動を続けていた
マーガレット・ハッサンさんがテロリストに連れ去られて銃弾を浴びせられて
処刑されました。あまつさえそれをインターネットで流すという有様です。

 このマーガレットさんは、イラクのマザーテレサと呼ばれたほどの人で
テロリストが誘拐した時には民衆が解放を求める横断幕を掲げたりしていま
した。

 
 さて、このようにテロリストと民衆には考えに乖離があります。
日本人が誘拐させられた時にはサマワの民衆が自衛隊が撤退しないように
デモ行進をしたりしていました。

194大神:2004/12/23(木) 10:24
続き

 こう見ていくと民間人を誘拐をするイラク人のテロリスト集団は民衆に害を
なすだけの存在なのではないでしょうか?

 ここの掲示板でもイラク戦争や米軍や海外派遣をし(やがっ)た自衛隊に
対する感情的な反発からか

 民間人が誘拐された⇒ 米軍や自衛隊が悪いから⇒ 撤退をしない、視野に
いれない日本は悪い

 のような意見もありました(吉岡さん)。


さきにも述べましたが、誘拐の問題や派遣の問題をイラク戦争の是非の延長で
考えるのは明らかな間違いではないかと思いますが如何でしょうか?

195うろちい:2004/12/24(金) 10:28
>194
>さきにも述べましたが、誘拐の問題や派遣の問題をイラク戦争の是非の延長で
>考えるのは明らかな間違いではないかと思いますが如何でしょうか?

自衛隊を用いた支援がイラクである程度受け入れられている、という項目も視野に入れ
て考えなくてはなりませんが、だからといってイラク戦争の是非の問題を切り離すこと
は現状は不可能です。
切り離すことができるとしたら、自衛隊派遣がアメリカによるイラク戦争への賛意表明
の意味を持たないのが条件でしょう。

僕が察するにイラクの人たちはいろいろな立場の人がいますが総じてアメリカに対して
良い感情は持っていない様です。そして日本がイラク戦争を支持することも面白くはな
いでしょう。
しかしながら、自衛隊がいくらかでも実際に役に立つことを考えると居てほしいという
思いもあります。
この二つの思いの軽重加減で日本を引き止めたり追い出そうとしたりという結果になって
いるのだと思います。

以前から僕は考えるのですが、アメリカにしっぽを振らない形でイラクへ支援を続けたら
どうですかね。

さて。マーガレット・ハッサンさんの話ですが、殺害を行った集団の目的がイマイチ見えて
きません。ひょっとしたら政治目的に対する合理性を失っているのかもしれませんね。
まあ、いろんな集団がいますよ、きっと。イラク人全体にもいろいろな派閥がありますし。

テロリストやイラク人をひとまとめにして「どっちの見方になるのか」とか「反米か
親米か」という思考は言うもでもなく、止めた方が良いでしょう。

その上で今回の事件をコメントするなら、殺害に正当性は認められないし、目的合理性さえ
失っているように現在の情報からは思えます。また、この犯人たちと民衆の少なからぬ部分
とは考え方に乖離が起きているのも間違いないとは言えるでしょう。だからといってイラク
においてアメリカが支持されている訳でもないし、イラクに於ける全ての武装勢力が民衆の
意思を代弁していないわけでもありません。ファルージャに至っては民衆と武装勢力とを
弁別することに意味があるかどうかさえわからないくらいです。

繰り返しますが、テロリストやイラク人をひとまとめにして「どっちの見方になるのか」とか
「反米か親米か」という思考は言うもでもなく、止めた方が良いでしょう。同様に、単純に
「撤退するか」「続けるか」だけの議論ではどちらも問題が残る結果となるでしょう。アフガンも
イラクも、考えなくてはいけない項目は多いですね。

196大神:2004/12/24(金) 19:07
>>195
>うろちいさん

 先ず一つお尋ねしたいのですが
>僕が察するにイラクの人たちはいろいろな立場の人がいますが総じて
>アメリカに対して良い感情は持っていない様です。
これは分かりますが、

>そして日本がイラク戦争を支持することも面白くはないでしょう。
 これはうろちいさんの考えですか?

 あと
>しかしながら、自衛隊がいくらかでも実際に役に立つことを考えると
>居てほしいという思いもあります。
>この二つの思いの軽重加減で日本を引き止めたり追い出そうとしたり
>という結果になっているのだと思います

これを見ると主語がイラクの人たちとなっていますが、日本人を誘拐
したグループ以外で自衛隊を追い出そうとしたのがあるのでしょうか?

197吉岡:2004/12/25(土) 22:10
お久しぶりです。年末は忙しいから、書き込みが少ないですね。

>これを見ると主語がイラクの人たちとなっていますが、日本人を誘拐
したグループ以外で自衛隊を追い出そうとしたのがあるのでしょうか?

DAYS JAPAN 1月号 18−19ページに、
「自衛隊撤退を求め、サマワの街をデモ行進するイラクの人々」の写真が載っているので、見てください。
先頭の横断幕には「自衛隊の即時撤退を強く要求する。私たちの国に占領者の為の場所は無い」と書かれている。サマワ。04年11月12日というキャプションがついています。
写真撮影は、AMEEN REUTERS となっています。
少年たちをはじめ、若い男性中心に、相当な人数のデモのようです。
ま、じかに写真を見てください。
自衛隊と日本メデイアの約束事の為、日本の大手メデイアは、自衛隊発表のニュースしか流していないことを忘れてはいけません。

198吉岡:2004/12/25(土) 23:34
すみません。
写真撮影者の名前、書き間違えました。
Mohammed AMEEN です。

199大神:2004/12/26(日) 11:51
吉岡さんお久しぶりです

 シーア派有力聖職者で来日して小泉純一郎総理と面談した経験もある
サイド・アリー・アルマイーリ師(49)は「犯人はイスラム教徒ではなく、
イラクを破壊するならず者だ」と断じた。また、「自衛隊は市民の支持を得て
おり、米軍とは異なることは理解している。テロに負けることなく、駐留を
継続してほしい」と述べるとともに、「礼拝でのスピーチでテロリストから
自衛隊を守るよう市民に強く訴える」と話した。 

(時事通信) - 10月30日9時1分更新

              これも提灯記事ですか?

200大神:2004/12/26(日) 11:53
 吉岡さん、それと水の話しですが、あれに対するお返事を頂いていないの
ですが。

 単刀直入に尋ねますが、吉岡さんもあのサイトの言っているNPOの
ことは嘘だと思いますよね?

201吉岡:2004/12/26(日) 12:27
大神さん
いろんな立場や気持ちがある問い思いますよ。
自衛隊が、一定限度の市民の支持を得ているのが嘘だとは思いません。
支持のデモもあるようですしね。
ただ、そちらだけを報道する記事が 「ちょうちん記事である」 と評価することは、可能です。

水の話。
>NPOのことは嘘だと思いますよね?

ウソだともホントだとも、分かりません。
数字はともかく
自衛隊が効率の良い仕事をしているとも思いません。
ただ、
水は命です。
その水が無いときに、水を得ることができ、命が救われればいいとは思います。
しかし、隣の人は水をもらえて生き延びたが、自分はそれを見ながら死んでいく人、子どもを死なせた人も感謝できるかどうかは分かりません。
そして、水を得た人も、水を得たことには感謝しても、それが占領軍を支持する組織からの水であるとき、その水に救われねばならない自分をおぞましく思うかも知れません。
アメリカによる破壊がなければ、水を恵んでもらわなくてもすむ生活があったのですから。
大神さんのように、「自衛隊の仕事」を絶賛する気にはなりません。
無事な間に早く引き上げてくれることを願っています。

202吉岡:2004/12/26(日) 12:29
訂正
いろんな立場や気持ちがある問い思いますよ。
いろんな立場や気持ちがあると思いますよ。


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