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私の先生!
1
:
つばさ
:2012/04/28(土) 18:38:55 HOST:p6202-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
つばさです!初めて小説を書きますので、かなりおおめにみてください!
主人公だけさきに紹介しますね^^
名前:園田 翼 ♀ バレー部所属
恋愛経験 0 成績、外見…平均値
9
:
つばさ
:2012/04/29(日) 15:52:29 HOST:p6202-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
ジリジリと暑い夏。セミが競って鳴いている。
現在六月下旬。去年よりも随分暑い六月だなぁ。家に帰ったらアイスでも食べよう。
明日はバレー部の中体連。今、三年生のバレー部は一人しかいない。
その唯一の三年生が私の姉、萌子(もえこ)であるのはどうでもいいんだけど。
萌子にとってこの中体連が最後の試合なんだ。どこの学校でもそうなんだけどね。
今日の部活は最後の調整をしたけど…明日、勝てるかな。
細川先生は私たちのことすっごい応援してくれてるけど
実はそんなに実力があるわけでもないんだ…
恋に勉強に友情に部活に…
中学生って大変なんだね。
10
:
つばさ
:2012/04/29(日) 16:50:32 HOST:p6202-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
結局私たちのチームは1回戦敗退。萌子はバレー部を引退した。
細川先生の残念そうな顔を見たら、なぜか私は泣いていた。みんなには秘密。
〜次の日〜
今日から新しいバレー部の誕生だ!!
とりあえずみんなでコートネーム(呼び名)を決めた私たち。
キャプテン、夏鈴さん…「りん」、セッター、優菜さん…「ゆう」
レシーバー、有香さんはそのまま。「ゆか」 以上、普通な呼び名になった二年生の先輩方。
一方… 京花…「ぼん」 アタッカー、愛矢(あいや)…「あい」
レシーバー、彩子(あやこ)…「こっこ」 アタッカー 百伽(ももか)…「ビビ」
そして私…「ハチ」
何でこんなにまともなのが少ないんだろう。一年生…。
ビビの由来は「ボールにビビるから。」
ハチの由来は「うっかりハチべいで、忠犬ハチ公だから。」
二つとも…細川先生の仕業。まったくもう。
なんで私がドジでうっかりなの知ってるんだろう。
「おい、翼。」
…ッ!
「なに、ボォーっとしてんの。お前さ、優菜に変わってセッターやらない?
そろそろあいつもスパイク打たせた方が戦力になるし。どう?」
セッター?それってメンバーに入れるって事だよね!でも…
「先生、私はそんなに上手くないですし…自信がないですよ。」
「あぁ?自信?大丈夫だよ。俺がちゃんと教えてやるから。がんばれよ?」
「は、はいっ!」
ついにバレー部のレギュラーになれた!
「そうそう翼。」「はい?」
「もうすぐ夏休みだろ?課題終わらなかったら、頭グリグリの刑だから。」
「えぇっ!」
「じゃぁ、頑張れよ。勉強も、部活も。あと…」
「あと??」「なんでもねーよ!部活終わったんだから早く帰れ。」
な…なんだったんだろう。気になるなぁ。
…先生の視線をすっごい感じるんだけど。
11
:
つばさ
:2012/04/29(日) 19:15:31 HOST:p6202-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
翼のコートネーム、「ハチ」だってよ。(笑)翼をかまうのっておもしれぇな。
そういえば、翼って…背も高くないし、レシーブもそんな上手いわけじゃないし
何ならできるか… あ、そうか!
優菜をアタッカーにして、翼をセッターにすれば翼を試合に出せるし、攻撃力も上がるのか。
…あ、翼。
「おい、翼。」
なにビックリしてるんだよっ!
「お前さ、優菜に変わってセッターやらない?
そろそろあいつもスパイク打たせた方が戦力になるし。どう?」
…すげぇ考えてる。あ、喜んだ。え?不安な顔した。…なに俺、ドキドキしてる?
「先生、私はそんなに上手くないですし…自信がないですよ。」
こいつ、そんなに自分のこと下手だと思ってるのか?違うのに。そんなことないのに。
「あぁ?自信?大丈夫だよ。俺がちゃんと教えてやるから。がんばれよ?」
「は、はいっ!」やばい。コイツ… そんなうれしそうな顔したら…
かわいくて ……目が…離せないッ!話題変えよう。
「そうそう翼。」「はい?」
「もうすぐ夏休みだろ?課題終わらなかったら、頭グリグリの刑だから。」
「えぇっ!」その『えぇっ!』っていう驚きにオドロキだよ。
しかも困ってるし(笑)最近コイツがかわいく見えて仕方ない…
「じゃぁ、頑張れよ。勉強も、部活も。あと…」《恋愛もな。》
え?俺今、何を考えた?コイツが…好き?そんなはずない。
「あと??」うわっ! 聞いてんじゃねぇよ!
「なんでもねーよ!部活終わったんだから早く帰れ。」
…あぶねー…俺は教師だっつーの。
とか言いながら、俺はあいつの姿が見えなくなるまで見つめてしまった。
12
:
つばさ
:2012/04/29(日) 21:59:34 HOST:p6202-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
ムシムシする暑さに突き刺さるような日差し。
そう。現在夏休み真っ只中。そして今は朝の部活帰り。
こんな暑い中、自転車で来るべき道のりを歩いて部活に行ってしまった私は
もちろん帰りも暑い中、徒歩。片道約一時間。
今日の練習は、細川先生の突然の思いつきで、最初の一時間は筋トレになった。
おかげさまで私の体中の筋肉が悲鳴をあげていて…
だから…何で私…あつ…なか…歩かなきゃ…けない…の…
バタン…
そこで私の意識は途絶えた。
13
:
つばさ
:2012/04/29(日) 22:16:19 HOST:p6202-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
今日の部活は筋トレをやらせた。顧問は自由にできて面白い。
あいつら八人の中ではやっぱ夏鈴が一番筋肉があるな。
一年はみんな筋肉ないなぁ…明日は筋肉痛なんだろうな。
…あれ?あいつ、翼か?よたよた歩いてんじゃね…って
うそ、倒れた!熱中症か!
「おい、翼!おい!」
俺が呼びかけても、翼の反応は…ない。
「俺の今日飲んでたドリンクを…」
そういって俺は翼に飲ませようとしたんだけど…。
意識がないヤツが自分でドリンクが飲めるわけがないことに、俺は気づいた。
…もう最後の手段だ。これで助かるなら。許してくれ、翼。
俺は自分でドリンクを口に含み…
口移しで翼に無理やり飲ませた。
「え…。せ…せぇ…?」
「翼?すまない。とりあえず車に移るぞ。冷房かけてあるから。」
翼を抱えた俺は車に急いだ。
14
:
つばさ
:2012/04/30(月) 16:27:55 HOST:p6202-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
………
《…あ…れ? ここ…って…。》
うっすらと目を開いた私の視界には…
「せ…せい…なんで…?」「翼?大丈夫…なわけないよな。」
私はどうやら先生の車の中にいるみたい。
ゆっくりと起き上がった私に、頭痛とめまい、吐き気が襲う。
「お前なぁ。こんな日差しの中、ヘロヘロな身体で何十分も歩いて、熱中症にならないわけがねぇだろっ!」
「ごめんなさい…」
「とりあえず、ドリンク飲んで、あと保冷剤で体冷やせ。家から取ってきたんだ。
あと、えっと…翼、ごめん。俺、お前に…」
「そういえば先生、夢でね、先生が私に…キ…キス…してきてね。びっくりし…」「それ、現実だから。」
「え…。」
私は…なぜか泣いていた。悲しいワケじゃないけど…なぜかショックだった。
「え…翼?ごめん。ごめんな!でも、お前が死にそうなぐらいグッタリしてたから…
ドリンク飲ませようとして…本当にごめんな!」
そっか。私のこと、助けてくれたんだよね。本当に…
「ありがとう。先生。…えへへっ。」
いつの間にか私は笑っていた。先生にはそんな力があると思う。
「どうせ明日は部活が休みだし、このまま帰すとお前の親に会うことになるし面倒くさい。
今日はもう俺の家に泊まっていけ。」
「え?先生…何言って…」
「何気に勉強道具、部活に持ってってた見たいだし。そして送ってくのが一番面倒だ。」
「お母さんが良いって言うわけ…」「許可取ったし。」
えぇぇっ!先生本気で言ってるの!?
私は先生の家で一泊することになってしまった…
15
:
白鳥夕
:2012/04/30(月) 16:43:00 HOST:248.237.accsnet.ne.jp
こんにちは はじめまして白鳥夕だよ。入れて下さい。
16
:
つばさ
:2012/04/30(月) 17:18:03 HOST:p6202-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
翼を車に運んだ俺は、30分で俺の家に行き、保冷剤を持って近くの駐車場で車を止めた
翼が目を覚ますまでに俺はコイツの母親に連絡を入れた。
後々面倒くさいことになるのは嫌だから、嘘をついてしまったけど。俺ってダメ教師だな。
『部活のあとに翼さんの勉強を見せてもらったら、できていないところがあったので
僕の家で面倒見させてもらってもよろしいですか?』と言った俺。
『あ〜、ハイ。とことん勉強させてあげてくださいね〜。』と言われた。
だから今日は翼は俺の家で泊まっていく。明日の夜に家に帰そう。
「せ…せい…なんで…?」
翼がまぶしそうに目を少し開いた。
まだ3時なのか。
「翼?大丈夫…なわけないよな。」
俺は翼にドリンクと保冷剤を渡し、理由はともかく、翼に…キスしてしまったことを話した。
翼の目から涙が溢れ出ていた。が、何度も謝る俺に、翼は笑顔を見せ…
「ありがとう。先生。…えへへっ。」と言った。
翼は…羽のない天使のように儚げに、消えてしまいそうに微笑む。
翼の瞳に吸い込まれかけた俺は正気に戻り、今日は泊まっていくように伝えた。
とりあえず家でコイツの体調を回復させたら、勉強する時間にしよう。
明日の9時に家に帰そう。それまで俺は…我慢…できるんだろうか…。
17
:
つばさ
:2012/04/30(月) 17:23:32 HOST:p6202-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
白鳥夕s こんにちわ^^
こんなんでよかったらどうぞ!えっと…
名前、なんてよむんですか?
18
:
つばさ
:2012/04/30(月) 18:42:58 HOST:p6202-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
なんだかんだで私は今、先生の家にいる。24歳の男の人の部屋って…
こんなに綺麗なものなの!?(私の部屋よりきれい…)
「じゃぁ翼、お前は栄養とって、今日中に頭痛と吐き気を治せ。俺のベッド貸してやるから。」
「今日中!?…頑張りマス…。てか先生、もう夜ご飯の時間ですけど…」
「体育教師ナメんなよ?特製雑炊作ったから。これ食って風呂入って寝ろ。」
先生の作った雑炊はすごく美味しかった。
ご飯のあとは言われた通りお風呂に入って先生のベッドで寝た。
先生は私が眠るまで傍で…頭を撫でていてくれた。
先生の匂いがするベッドで、先生に撫でられて
今日はぐっすり眠れる。
…そう、思っていたのに。
眠りかけた私の近くで聞こえた先生の気持ち。
『翼、寝た?……俺さ、気づいてたんだ。お前の気持ち。いつも俺を見ていてくれて、
笑いかけてくれてうれしかった。 でも…
…俺は一人の教師として生きていくんだ。お前の気持ちには……応えたくても…
応えられないんだ。』
私の心は悲しみという感情に支配された。
19
:
つばさ
:2012/06/15(金) 20:54:30 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
「つばさー…朝だぞー!おーきーろっ!」
ん……?もう…朝?…てか先生の声が…。
私はうっすらと目を開けて時計を見た。
…7時…半…?
…そして私はやっと気付く。
『私の家じゃない…っ!』
バッと起き上がると頭がクラクラして、また寝転んでしまった。
「おいおい…昨日熱中症で倒れたんだぞー?そんな動いちゃダメだぞー。」
「せんせ…。なんでこんな早起きなんですかぁ…。私、もう少し寝ますね…。」
「だめです。俺は体育の先生だぞ?早寝早起きは基本だろ。それと今日は
俺は大学時代の親友に会ってくるから、午前中は留守番しててください。
だから、眠ってしまって泥棒が入ったとかはシャレになりません。」
うぅー…。
安静にだけど寝ちゃダメってこと!?
はぁ…。勉強でもしよ…。
20
:
つばさ
:2012/06/16(土) 17:25:17 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
テキトーに準備をして、家を出る。
俺は何も言わなかったのに翼は
「行ってらっしゃいっ!…帰ってくるの待ってます!」
と、赤面しながら見送ってくれた。
俺は一人暮らしだから「行ってきます」なんて最近言ってない。
ギリギリ聞こえるくらいの声で返しながら、誰かと結婚するとこんな感じなのかと
考えた。
今日は家から車で20分ぐらいの店で待ち合わせをした。
相手は大学時代の親友、陣 真人(じん まさと)だ。
彼も俺とは違うどこかの中学校で体育を教えている。
今でもたまに会って話している。
店のドアを開けると真人が手を振って場所を知らせてくれた。
俺は店員に珈琲を注文して、真人の隣に座った。
「よぉ、誠史。夏は教えることもないし暇だよなぁ…。しかも俺の中学は先生の人数が多いから
俺はどの部活の顧問もやってないんだよ。誠史は…バレーか?」
「おぉ。2年前に初めてバレーの顧問になってさ。それまでは授業で教える程度しかしてなかったから
その時は生徒と一緒になって練習したよ。」
「へえ。最近変わったことは?」
「あぁ。可愛い生徒に会ってさ。それで…」
「惚れたの?その子に。」
「まぁ。でも、俺はこんなんでも教師だし、あいつは生徒だ。俺は自分の
この気持ちには気付いちゃいけなかったんだ。」
「じゃぁ、どうすんの。」
「もちろん、この想いには…気付かなかったことにする。」
すると、真人の目が変わる。
「いいのか?お前がそれでよくてもその子はどう思う?
俺ならその気持ちは大事にするし、俺らはまだ若いんだから、あきらめねえぞ?
自分の気持ちに蓋をして我慢すんのが教師ってワケでも…ねぇんじゃねぇの?」
俺の気持ちを…大事にする…?そんな選択肢、あってもいいのか?
でも、俺の決断で翼を傷つけるくらいなら…。
俺は教師とか生徒とか、そんな小さいことで翼のことは……
諦めない。
21
:
つばさ
:2012/06/19(火) 19:05:22 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
安静に。寝るな。
…絶対におかしいでしょっ。
とか思いながらもテレビを見ながら英語を勉強中。
まぁ、夏休みの宿題溜めまくってるし。
正直ちょっとありがたいかな。
〜勉強を始めて3時間〜
ピーンポーン――…。
え!?誰か来た…。
どうしよう…。知らない人だし…。
でも、出なかったら申し訳ないよね。
ガチャ。
…玄関の外に立っているのは、若い女の人だった。
「あら?誠史はいないの?」
それが女性の第一声。
私のことなんて後回しらしい。
「先生は今、外出中です。それより、あなたは誰なんですか?」
「…それはこっちの台詞よ。あなた今、『先生』って言ったわ。あなたは
誠史の生徒なのね?でもこの家にいるってどういうことよ?」
え…。誤解されてる!?
ただ私が一方的に先生のこと好きなだけなのに…。
「…まぁいいわ。私は『加藤 蓮』。誠史の彼女なの。」
う…そ……。先生に彼女がいたなんて…。
「ふふっ。あなた、誠史のことが好きなのね?でも、ダメよ?
誠史は『教師』として、あなたを大切にしているだけなの。
女の子としては見てないわ。」
…ひどい。ひどすぎるよ。
なんで…こんな…
見ず知らずの女の人に「諦めろ」なんて言われなきゃいけないのよ…。
先生…早く帰ってきてよ…。
……
ガチャ。
…!
22
:
つばさ
:2012/06/23(土) 14:05:19 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
…ガチャ。
「…つば…さ…。え…?どういうこと…?」
…先生――…。
先生の目つきが急に変わる。
「おい。蓮。何しに来たんだよ。」
「誠史!…なにって…会いに来ちゃダメなの?付き合ってるのに…。」
「はぁ!?誰がおまえと…」「先生!」
私はつい、大声を出してしまった。
だって…。
「つ…つばさ?」
「先生。彼女が居たのなら、そう言ってくれれば良かったのに…。
そしたら…先生のこと…こんな風に諦めなくても良かったのに!!」
一気にそう言って、私は裸足で先生の家から逃げるように出て行った…。
23
:
ピーチ
:2012/06/24(日) 11:44:40 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つばささん>>
初めましてー!ピーチという名前で文才なしの頭ででたらめ小説書いてる者でーすww
つばささんの小説って一回一回の更新が長すぎないし短すぎなくて凄い読みやすいよ!
これからもコメすることあるかも知れないけど、嫌だったらスルーしてねーww
24
:
つばさ
:2012/06/25(月) 14:09:57 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
こんな駄作…褒めてもらうほどじゃないですよー(笑)
でも、ありがとですw
ピーチさんはなんていうのを書いているんですか??
25
:
つばさ
:2012/06/25(月) 14:39:36 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
「…つば…さ…。」
「あーあ。行っちゃったわねぇ…。まさかあんなに怒っちゃうなんて…。
中学生って可愛くていいわねぇ〜。」
…蓮…。
お前ってヤツは…。
「なんで付き合ってるなんてウソをついた!俺とお前は1年前、別れたはずだろ!?」
「…私は同意してないし、別れたつもりもない。もし誠史があんな子の事が好きと言うなら
…これからもこういうことをしていこうかしら。」
…蓮の手には、道端で俺が翼に口移しでドリンクを飲ませている写真があった。
俺にはそうだけど…他人が見たらキスしてるようにしか見えない。
「…それを…どうするつもりだ…。翼が倒れていたから飲み物を飲ませただけだ。
学校に持っていったって何の意味もないぞ。」
「あら、そうなのー…。でも、あなたたちがもし上手くいったら…
言い訳できない写真なんて山ほど撮れそうね…ふふっ。」
俺はもうコイツとは話して居たくない。
「い…いい加減にしろよっ!俺の中ではお前とのことは終わってんだよ!
もう今日は出てけ!!」
「やっ…やめてよ誠史!!」
俺は無理矢理蓮を家から出して、玄関の鍵を閉めた。
「…ふぅ。…翼…どこ行ったんだよ…。…どこか知らないけど…あいつがどっか
いってから、すぐに迎えに行くから。」
待ってろよ…。と思いながら、蓮のわめき声をしばらく聞いていた。
『…誠史!!絶対に別れてなんかあげないんだから!!絶対に…あの子と上手くいくこと
阻止してやるんだからぁ…!!』
26
:
ピーチ
:2012/06/25(月) 21:07:20 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つばささん>>
駄作って・・・だったらあたしの小説は既に天国へ旅立ってるよー((泣
あたしは・・・「陰陽師」とか「鈴扇霊」とか?
あ、今はつっきーとのコラボ小説の「紫の乙女×鈴扇霊」を書いてるよーww
27
:
つばさ
:2012/06/28(木) 17:04:56 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
……。
静かになった…?
俺は玄関のドアを少しだけ開けた。
…。
誰も…いない。
玄関から出て、外も見てみたけど…蓮はいなかった。
30分もわめいてたから…疲れたのだろう。
玄関に戻ると、翼の白色の靴が揃えて置いてあった。
「翼…ごめん。すぐに見つけてやるからな!」
俺は家にしっかり鍵を掛けて心当たりのあるところを回った。
エンジンを止めて、車を降りる。
「まさかとは思うけど…。」
ここは中学校。俺の職場で、翼の通う学校。
でも、夏休みの土曜は、基本的に学校は開いてない。
…やっぱり誰もいないみたいだ。
俺はまた車に乗込んで、次に行く場所を考え、走らせた。
近所のコンビニ、テニスコート、体育館、京花、紀香の家…。
どこにも翼はいなかった。
「…つばさ…どこにいんだよ!」
そして、青葉公園に車を止めて、公園内に入る。
ブランコ…いない。 ジャングルジム…いない。
シーソー…いない。 砂場…いない。
後は…。
俺は筒状の滑り台に目を遣った。
…。
こんな状況だけど、子供のころ以来、滑り台なんてやった事がない俺は
無性にやって見たかった。
階段を上り、滑り台の一番上に上がる。
4mはあるであろう筒を覗き込む。
3・2・1…
俺は筒の中に入っていった。
スルスル〜…
ドンッ!
「うわぁ!」「ひゃぁ!」
誰かも分かんないやつとぶつかり合いながら
下まで滑り落ちた。
「いってぇ〜…」
「せ…せんせい!?」
…え…?
28
:
つばさ
:2012/06/28(木) 17:10:31 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
ピーチさん>>
いやいや、駄作です!
っていうか、フィクションとノンフィクション混ぜて作ってるんですよw
ピーチさんの小説見ました!…が、漢字が多くて頭痛が…w
なんかある意味では天国いってると思いますよ^^
「神的存在」ってことで。(*ゝω・)ノ
29
:
燐
:2012/06/28(木) 19:14:43 HOST:zaq31fbd1c3.zaq.ne.jp
つばさsの顔文字可愛いです。
半分半分なんですね。
30
:
ピーチ
:2012/06/28(木) 20:45:34 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つばささん>>
いやいやいやいや!!あたしのなんか他の人の小説に比べたら地獄の門くぐってるよ〜ww
・・・うん、文才と言う言葉がないからね。あたしの脳内には←哀しいことに。
だって小説書いてる後輩に負けてるくらいだもんww←笑い事じゃないしww
31
:
つばさ
:2012/06/29(金) 20:29:48 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
燐さん>>
かわいいですかw
燐さんの名前、読めなかったからコピッて使ってます(´ヘ`;)
やばい…受験落ちそー(><;)
32
:
つばさ
:2012/06/29(金) 20:32:05 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
ピーチさん>>
文才すら私は分かってませんよw
今まで読んできたのも山田悠介の本とか、ケータイ小説ばっかだし★
日本人だからなんとか書けてます(=∩ω∩=ゞエヘヘ♪
33
:
ピーチ
:2012/06/29(金) 20:43:40 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つばささん>>
うっそだー!!こんなに上手いのにー!嘘ついたらダメなんだぞー!
あ、でも山田悠介の本は好きだよ〜!
あの人凄いよね〜!!
最近はファンタジーにはまってるけどww
34
:
つばさ
:2012/06/29(金) 20:57:31 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
…せんせい…。
彼女さん…きれいだった…。
背が高くて、髪は長くてストレートで、スタイル良くて…
私と正反対…。
先生はあーいう人が好きなんだ…。
私は筒状になっている滑り台をゆっくり滑りながら…
っていうか、途中でほぼ止まりながら泣いていた。
「…あ…。くつ…はいてきてないや。気付かなかった…。てゆーか…こんなとこで
泣きじゃくって…私、なにしてんだろ…」
だんだんウトウトしてきて…
泣いたから疲れたのかな…?
いつの間にか眠っていた。
…
…
ドンッ!
あまりに突然のことで私はその、何かが分からないまま一緒に滑り落ちていくはめに…
「ひゃぁ!」「うわぁ!」
…?誰?
やっと滑り台から抜け出した私と『彼』は…すぐに目が合った。
「…せんせい!?」
「…え?」
35
:
つばさ
:2012/06/29(金) 21:07:46 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
ピーチさん>>
うそじゃないです〜(*゚□゚)ノノ
…あ、ウソでしたw
かいけつゾロリとか…読書感想文のとか、漫画のノベライズ版とか…
あんまりまともなのないですねw
36
:
ピーチ
:2012/06/29(金) 21:15:13 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つばささん>>
あ、ほんとだww←ごめんね、無情で・・・。
でもさー、読んでる本少なくてもここまで書けるならいいじゃん!羨ましい!!
あたしなんか本は読むくせに文才ない&頭悪いと言うねww
37
:
つばさ
:2012/06/29(金) 21:54:13 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
私は先生と目が合って、すぐにそらした。
泣いているから。
悲しみと、怒りと、悔しさが入り混じった涙。
こんなの先生に見られたくないから。
「翼…。」
先生はそこで話すことをやめた。
3分ぐらいだったかな。
沈黙が続いた。
その間は私が泣いている声だけが聞こえていた。
すると突然。
「…翼。…家に帰ろう。送ってくよ。荷物取りに俺んち戻ろう。」
そういって私の腕をぐいっと引っ張って立たせた。
…家に帰る…?
その方が良いのかも知れない。
らくだと思う。
でも、気になる。
彼女のこと。聞きたい。
じゃないと、もう先生とこうやって話せない気がして…。
「いくぞ…って…お前、裸足かよ。…俺の肩、つかまってろ。」
先生はひょいっと私をお姫サマ抱っこした。
…どこかで聞いたことある響き。
あぁ。あの時だ。
怪我して保健室に運んでもらった時。
あのころから、私は先生に夢中だった。
少しでも近づきたかった。
…。
諦めるか、追い続けるか。
決めるのは…私。
自分の運命は…自分で決める…!
先生の車の助手席に座って、静かに先生の家に着くのを待つ。
「…着いたぞ。荷物…取ってこよう。」
2人は車を降りて、私は裸足のまま先生の家に向かった。
38
:
つばさ
:2012/06/29(金) 21:58:47 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
ピーチさん>>
そんなこと無いです!っていうか、私が書く小説って小学生でも超分かりやすいくらい
表現が簡単だから、上手く見えるだけですよ。
ピーチさんのは感じが多いけど想像力がすごいしいろいろびっくりしましたよ
Σ(□゚)
ところでところで。
実は私が書いている先生の存在自体はノンフィクションですw
ストーリーはフィクションですがw
39
:
ピーチ
:2012/06/29(金) 22:55:33 HOST:i125-204-92-164.s11.a046.ap.plala.or.jp
つばささん>>
いやいや!!想像力とかって、無いに等しいしww
小学生でも分かるくらい表現が簡単・・・。
その方がいいと思うけどなー・・・
えっ!?まさかのノンフィクション!?
マジだすかー・・・←どこの言葉だww
40
:
つばさ
:2012/06/29(金) 23:01:03 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
ピーチさん>>
そう!ノンフィクション!
歳は全然違って、でもその先生良い先生で。
今年、他の学校に離任しちゃったからショック。
正直好きだったwほんとにバレー部の顧問なの★
41
:
つばさ
:2012/06/29(金) 23:08:54 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
先生の家に上がった。
(足の砂とかはちゃんと払いましたw)
このまま帰ったっていいことなんて無い。
むしろ、こうやって離せなくなることは私には堪えられない。
私はうつむいたまま先生の片手を掴んだ。
先生は「え?」と言って、私と同じく静止した。
「…どした?つばさ?」
「先生…。あの人のこと…蓮さんのこと…教えてください。私、このままなんて
嫌なんです…。」
先生は少しびっくりした様子。
「…あぁ。分かった。話すよ。」
先生はポツリポツリと話し出した。
42
:
つばさ
:2012/06/30(土) 19:02:10 HOST:p5006-ipad202gifu.gifu.ocn.ne.jp
<訂正>
上の41
「離せなくなる」×
「話せなくなる」〇
やっぱバカでしたヾ(@°▽°@)ノ
43
:
玄野計
:2012/07/03(火) 16:33:59 HOST:ntfkok244208.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
>>42
訂正?
知ったことじゃないし。
44
:
つばさ
:2012/07/13(金) 19:38:14 HOST:p5229-ipad29gifu.gifu.ocn.ne.jp
お久しぶりです(´・ω・`)ノ
いやーもう漢検やら英検やらありまして…
でも、今日漢検終わってスッキリしたので
またはじめていきますよーー!
よろしくお願いしますヽ(´∀`。ヽ)
45
:
つばさ
:2012/07/13(金) 22:11:03 HOST:p5229-ipad29gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
「…先生ッ!れ…蓮さんのこと…教えてください…!」
先生は「…あぁ。」と小さくうなずいて話し出した。
「アイツは…蓮は、高校時代から付き合ってきたんだ。入学当時は友達に囲まれて
…明るいあいつに俺は好感を持っていた…。でもそれは…恋愛とかそういうのじゃなくて…。」
恋愛感情は無かったのに付き合ってたってこと…?
「ある日、俺はアイツに告白されたんだ。俺といると落ち着くって…。別に高校生の俺には
重大なことじゃなかったし、軽い気持ちで付き合ってた…。だが…あいつは違った。」
先生はそこまでいって、リビングのソファーに座って、私も座るように隣をポンポンと叩いた。
「アイツの行動はだんだんストーカー化して…毎日『今どこで何をしているか』ってメールが届いて…
最初、『家でTV見てるよ。』って返したら、その後偶然を装って家に来て…。
そんなようなことが何十回もあって…。
…先生とあの人…そんなことがあったんだ。
「高校卒業と同時に、俺はアイツを拒み続けた。何回も来るメール…
毎日届く手紙…全てが怖かった…。だから俺はこっちに引っ越してきて…
メアドだって変えた…。だけど…。」
先生はそこではぁー…と大きなため息をついた。
「誰に聞いたんだか知らないが…家の住所はばれていて。今日家にあいつがいたとき
正直怖くて…。目の前に殺人犯でもいるような感じで…。」
そこまで話して先生は黙ってしまった。
「…先生…。」
私がしてあげられることなんて…ないなって思う。
これは二人の問題。私が立ち入るのは難しい。
ふと先生を見たら、目が合って…たぶん赤面してた。
すると、先生がまた話し出した。
「でも、もうアイツとは本当に終わりにする。」
先生の目が真剣すぎて、目が離せなかった。
「…え…?…なんで?」
「…今思いついた。」「えぇ!?」
「バーカ。冗談だよ。俺にはアイツじゃない、他に大切にしなきゃいけないやつがいるからな。
それは…」
「…それは…?」
先生は私の髪をクシャっとした。
「…やっぱいい。」
少し赤くなってる先生…。
今、誰のことを想っているの…?
「じゃぁ、帰る準備はやめ!もっかい車乗るぞー。」
「…はい?」
訳が分からなくて頭の中ははてなで一杯なのに、先生はまた、例のお姫様抱っこで
私を勝手に先生の車の助手席に移動させた。
……。
いったいどこに行くつもりなのかなぁ。
46
:
つばさ
:2012/07/22(日) 16:34:53 HOST:p4221-ipad203gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
俺は翼を車に乗せて、車を走らせた。
めちゃくちゃ不安そうな顔をしている翼を見ると…
これから行く場所に入っていいのか迷ってしまう。
「…どこいくんですかぁ…。せんせぇ…。」
翼はすごく眠そうな顔で尋ねてきた。
そっか…。今日は色々あったし、疲れるよなぁ。
朝から勉強やらされて…いきなり俺の彼女に会って…泣いて…。
「ごめんな…。」
翼は困った顔をした。
「先生は悪くないです…よ…。」
そこまで言ってコテンと寝てしまった翼の寝顔を見て、なぜか俺は安心してしまった。
「…ありがとな。お前は優しいけど…優しすぎる…。」
ちょうど信号が赤になって、翼の頭に手を置いて微笑んだ。
…!
さっきまでさみしそうな顔してたけど、いきなりコイツも微笑んできた。
…見えて…たのかぁ?
俺が混乱していると、後ろからクラクションの音が響いた。
あぁ。
青になってたのか…。
…よし。あいつのとこに行こうか。
しっかり守るから…。
もう何も心配しなくていいから…。
だから…。
もう勝手にいなくならないでくれ…。
47
:
つばさ
:2012/07/25(水) 14:28:38 HOST:p4123-ipad12gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
…。
何だろう…。
頭の中がフワフワしていて…
『…翼』
せん…せぃ…?
ここは…教会…?
視線を落とすと…純白のウエディングドレスが目に入った。
『翼…おいで…。俺と一緒に…――』
先生…?
先生が私に手を伸ばしてくれているけど…。
どんなに手を伸ばしても届かない…。
『先生…っ!…届かないですよ…助けてください…。』
『翼…。どうすれば届くか…自分で考えるんだ…。お前が気づくまでは…そばにいて
助けてやるから…。』
先生は私の元に歩いてきて…私の手をとって…。
だんだん先生の顔が近づいて…――。
…ピカッ――…
『ま…眩しいッ!』
「…つばさー…。だいじょーぶかぁ?」
「…は…はい。…ここはどこですか?」
あ…。寝てたんだ。
あの夢はなんだったんだろう…。
『どうすれば届くか、自分で考えるんだ…。』
「お前よくねたなぁ…。一時間も寝てたんだぞぉ?」
そ…そんなに!?
ここは…家?
全体的に白い、洋風の大きい家…。
庭には花がたくさん植えてあって、別の国に来た感じ…。
入り口には門があって…。
どこの金持ちの家なんだか…。
門の横を見ると…。
「か…とう…?」
「おう。加藤。」
えっと…。
「先生…ごめんなさい…。あの…。」
「…大丈夫。ちゃんとケジメつけてくるし。心配すん…」
「加藤って誰でしょうか…?」
「え…。あ…。そうくるか…。」
誰だろう。
だって私の友達には加藤なんていないし。
う〜ん…。
「『加藤 蓮』」
え…。
蓮さん!?
「…! 先生…いやです…。今は会いたくないですよぉ…。」
「だーめっ!会うの!話すのは俺だし。それに…。」
「それに?」
「困難を乗り越えるのは、『時間の問題』っていうやつだけじゃダメなんだよ。」
「え…。」
「前に進まねぇと、手に入るものだって手放す羽目になるんだから…。
そんなのいやだろ?」
そっか。
わかったよ。先生。
自分で気づく前に先生に教えられちゃったね。
「うん。わかった。いいよ。…行こう!」
私たちは「入って」と言うようになぜか開いている門を通って、「加藤家」の
家に向かっていった。
48
:
つばさ
:2012/07/27(金) 20:58:13 HOST:p3236-ipad30gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
ピーンポーン…――
あぁ…。
大丈夫かよ…俺…。
言うことは大体決まってる…。
でも、あいつを前にすると思ったことが言えない気がする。
いや…違う。
蓮と翼が同じ空間にいることが俺にとっては気が気じゃないんだ。
ガチャ―…
開いたドアから蓮が顔をひょいっとのぞかせる。
…笑顔だし。
「フフフッ…そろそろ来ると思ってたわぁ。どうぞ、あがって?」
「いや、いい。ここでいいよ。」
「え?なんでぇ…。せっかくだか…」
「すぐ済むから!」
ありゃ?ちょっと声がでかかったかも…?
俺のTシャツのすそを引っ張る翼が少し、ビクッってなった。
数秒の沈黙を破ったのは蓮。
「…で?大体は分かるけど…話ってなにかしら?」
…分かるなら聞かないでくれよ。
「蓮…。俺は…その……。」
「なによ…。」
あぁ…。やっぱり。
俺は肝心なときにうまく話せない…。
生徒だと話せるのに…。
「…れ、蓮さんっ…。あの…。」
…!
つ…ばさ…?
「先生は…あの…そのぉ…。」
蓮は翼を馬鹿にしたように笑った。
「二人して弱いのねぇ。あらら…翼ちゃん?震えてるわよ?ふふっ」
翼は悔しそうな顔をして、涙を堪えていた。
ふと顔を上げた翼と…目が合った。
その瞬間、なんか力が湧いてきた。
翼が頑張ったのに、俺…何もしてないじゃねぇか。
『生徒だと話せるのに…。』
あ。
こいつに向かって話せばいいじゃないか。
俺はニヤッと笑った。
「翼…。俺…。」
俺は翼の肩に手を回してくいっと引き寄せた。
まぁ、何のことだか分かっちゃいない翼は、そのまま俺に体を預けた。
「えぇっ…せ…せんせ!?」
どんどん顔が赤くなる翼。
ヤバい。
ちょっと…コイツの反応リアルすぎる…。
「俺、入学式で出会った日からお前のこと…。」
翼の顔は…それはもう真っ赤。
蓮は…?
…泣きそう。
こんな状況で冷静に2人の様子をうかがってる俺もなかなかすごいと思う。
「せっ…。」
あぁ。
なんか…。
『好き』って…
本物の告白しか言いたくない。
なんか…もったいない…。
って…!
それじゃぁダメじゃねぇか!
「…っもういいから!」
ん?
…蓮?
「私は…好きだよ?誠史のこと…。でも…思ってた以上に翼ちゃんのこと
好きみたいだし…それに…。」
俺と翼は自然に近づいていた体勢からもとの格好に戻る。
「それに…。もう……つらい。」
あぁ。
もう安心なはずなのに…。
傷つけてしまった。
「…でも大丈夫よ?だからそんな顔しないで…。」
あれ?
顔に出てたか…。
「正直私も…ちょっと誠史に執着しすぎてた。嫌な女だったでしょ?
それでもあなたの傍にいたかった。」
「…そっか。」
「えぇ…。でも、私じゃなくてもあなたを愛せる人はいるみたいだし。」
翼は少しうつむいた。
罪悪感…感じてんのかな。
「…翼ちゃん?」
翼はまたビクッとした。
よほど蓮が怖い存在になってるな、こりゃ。
「誠史のこと、大事にして…って、あたしが言っても意味ないけど…。
でも、もう嫌がらせることはしないっていうか…その…。」
「…?」
「…応援してるわ。」
あぁ、よかった。
若干…微妙に泣いてるけど…。
3人とも、笑ってる。
49
:
つばさ
:2012/07/29(日) 09:43:00 HOST:p3034-ipad12gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
私と先生は蓮さんに見送られて、「加藤家」を後にした。
「いやぁ…一時はどうなるかと思ったけど…。何とかなるもんだなぁ!」
こういうところも好きなんだ。
一緒にいると「好き」がどんどん増えてく。
「8時かぁ。疲れたし…ちょっとコンビニにいこっか。」
なんか、今日1日で、先生との距離がすごく縮まった気がする。
話し方とか…いろいろ。
コンビニに入ると、体が冷たい空気に包まれた。
夏だし。冷房かけないと腐るもんね。
「俺は…やっぱコーヒーだな。翼、なんか買う?」
え…。
「う〜ん…。先生になんか買ってもらうのは…ダメじゃないですか?」
先生はクスッと笑う。
「いいんですよ。今日はちょっと…翼を…困らせてしまったみたいなので。」
…。
もしかして…申し訳ないとか思ってるのかな…。
「告白しかけたので。びっくりしてたね。」
そっちですか…。
やばい。
絶対今、顔赤い…。
「じゃ、じゃぁ!これ、買ってください!」
私は先生にプリンを渡した。
「ほいよー。」って、先生はレジに持っていっちゃったけど…。
絶対顔赤いのバレた…。
車の中に戻って、とりあえずそれぞれ買ったものを食べたり飲んだり…。
先生は缶コーヒーを持っていた。
「あ、そのコーヒーのにおい…いつも先生からしてた。」
「え!?翼…。」
え!?なになに…。
「もしかして、においフェチ?」
「ち…違います!!っていうか…よくこんな苦そうなの飲めますよねぇ…。
味覚、大丈夫ですか?」
「ブラック飲めないのかぁ?まだまだ子供だな!
……もーらいっ!」
「ちょっ…!」
先生は私がプラスチックのスプーンですくっていたプリンを
ぱくって食べた。
…まだ私食べてないのに。
「ん〜〜っ!トロトロ!うまい!」
「ダメですー!もうあげません!」
「…じゃぁ、食べるんだぁ…。俺が口つけたスプーンで。へぇー。」
先生が私のことガン見してくるから…どんどん顔が熱くなる…。
「かしてみ?俺が特別に食べさせてやるよ。」
にやって笑って、スプーンにのせたプリンを私の口に運んでくる。
…ぱくっ。
「ん〜〜!お…おいひぃ〜!」
「だろぉ?」
パチッと目が合って…そこでやっと顔が近すぎるのに気づいて、急いで座りなおした。
先生が携帯を開いて、時間を確認した。
「…8時…10分…かぁ…。どーしよっかなぁ。」
「…?どうしましたか?」
「ん?9時にお前んちに帰そうと思ってたんだけど…。ここから翼んちは大体10分なんだよ。
ちょっと早いから…。」
「先生…あの…。」「ん?」
ぐぅぅぅうぅう〜〜…――。
ウッソー!
は…恥ずかしすぎるっ!
「…クックックッ」
「もぉーーー!笑わないでくださいよっ!」
すると、先生が突然こんなことを言い出した。
「…俺んち行って、飯でも食うか!よし、しゅっぱーつ!」
「えーっ!マジですか!?」
「…でも、お前、カバンとか全部置いてきたろ?」
「あ。…んじゃ、お願いします。」
まぁ、そういうことで、先生の家でご飯を食べることになった。
50
:
つばさ
:2012/07/30(月) 11:42:31 HOST:p1095-ipad13gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
俺は車を降りて、玄関のドアを開ける。
「んぁああぁ…つかれた…。」
「つかれましたね…。」
二人でリビングのソファに座る。
って…!
「こんな時間ない!飯!すぐ作るから待ってろよ?」
「先生!あの…私も手伝いましょうか…?」
うーん…。
ふと、京花と紀香と翼の会話を思い出した。
『翼ー!今、紀香と好きな人について話してたんだけど…。
翼はどんな人がタイプ?」
『翼は不器用だし…。料理とかできる人じゃないとねー!」
『料理なんてできるわけないじゃんかぁ…。あんなの科学だって。ムリムリ。』
…。
ダメだろ。
「翼は休んでてよ。つかれたろ?」
「…はぁーい…。」
―――…。
結局俺は一人でオムライスを作った。
「できたぞー…。はい。召し上げれ。」
「おいしそぉー!いただきます!」
おれも。
「いただきます。」
「んー!おいしい!先生すごい!」
…。反則だろ…。かわいすぎ…。
「おぉ。まぁ。これくらいはなぁ。ってか早く食え。もう40分じゃん。」
「ふぁーい…。」
カチャン
「「ごちそうさま!」」
「んじゃ。送ってくから、荷物まとめてください。…忘れ物するなよぉ?」
俺は知ってる。
コイツが忘れ物の王者ってこと。
「…大丈夫ですよー。はい!もう行けます!」
翼を家に送るために、また車に乗った。
「先生、ありがとうございました。」
「もう頭クラクラしませんか?」
「だいぶよくなりました!熱中症なんてなったことなかった…。」
「気をつけてくださいね?」「…はい。」
翼を家の前で降ろして、俺たちは離れた。
51
:
つばさ
:2012/07/31(火) 11:14:09 HOST:p2182-ipad01gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
…。
あれから3週間が過ぎた。
部活は週4のペースで行われ、ほぼ毎回参加している。
…先生に会いたいから。
でも…。
先生は特に何も変わらず、他の子と同じように接してきた。
それはまぁ、教師としては当然なのかもしれないけど…。
部活そのものは結構順調!
私はセッターとして、日々上達しつつある。
まだ1年生だし、これからなんだけどね。
問題は…。
「おいー!翼!お前だけ不合格だー!」
「す…すみません〜!」
なんのことかって?
先生はこう言った。
「先生はバレー部の顧問として、保体(保健体育)の専門として、みんなには
夏休みにもしっかりとした生活を過ごしてもらいたい!
…そこで、夏休み最後の練習、8月26日に学校から出された宿題を提出してもらう!
宿題は「サマースクール」です。(問題集)これを3周したら終わりなので
計画的に進めましょう!26日に見せてもらって、残りが3分の1あれば
不合格!わかりましたか?」
最悪…。
できるわけないじゃん。
そう思った。
でもみんなはしっかりやってきたみたいで…。
「つばさぁ…そろそろ本気で取り組めよ…。お前ならこれくらいできるだろ?」
そんなの分かってる。
第一、そんなに難しい問題なんてない。
でも…。
正直めんどくさい。
せっかくの夏休み、勉強だけに縛られたくはない。
「ただいまー。」
「あー。おかえり!さっき、蒼くん(あおい)から、電話があったわよ?かけ直したら?」
「んー。わかった。」
蒼くんってのは、私の同級生。たぶん男子の中では一番仲良しな奴。
…。
『もしもし。工藤です。…あ、翼か。どしたん?』
「どしたん?って!あんた、うちに電話したでしょ?」
『あぁ…。そうそう!あのさ、暇なんだわ。』
「…で?」
『実は勉強溜まりまくりなんだって。』
「あー。私も。今日細川先生に怒られちゃったぁ…。」
『おぉ!ちょうど良いじゃん!俺んちこねぇ?一人だとテレビとかに負けちまうからさ。
どう?』
「ん〜…。分かった!行くね?全部やりきって、細川先生にどうだぁ!って言わなきゃ!」
『…。んじゃぁ、待ってるから。またな。』
ガチャ。
あぁ。今度は蒼くん家か…。
「おかぁさーん。これから蒼くんの家行ってくるー。」
「あぁ。行ってらっしゃい。」
私は最大の敵、サマースクールをもって、蒼くんの家に向かった。
52
:
つばさ
:2012/08/01(水) 21:36:23 HOST:p6154-ipad203gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
「おーい翼。おせぇよー!」
「自転車で来たんだもん!見てよ、こんなに汗かいたし!
汗はがんばったときに出るんだよ!」
「わぁったわぁった!…つかあっちぃ!中はいれー。」
私たちは蒼くんの部屋に行った。
男子のくせに、わりと整頓されていてちょっと感心。
「…ん〜。涼しい!やっぱクーラー最高!!」
「はい、ジュース。…リンゴジュースしかないけどOK?」
「うん。好きだよ、リンゴジュース。ありがと。」
私はガラスのコップに注がれたジュースを一口飲んだ。
「おいしっ!…あぁ…。勉強しなきゃ。」
私たちは机に例のサマースクールを広げて黙々と勉強した。
4時間後…――
「翼…。そろそろ終わらん?俺疲れた…。」
「うん。私も。でも久々にこんなに勉強したよ…。」
私は帰るために勉強道具をカバンにしまった。
「じゃぁ私…。」
「あ…。ちょ、ちょっと待って!」 「ん?」
蒼くん…どうしたんだろう…?
「お前さ、細川先生のこと…好きってほんと?」
「ん?…あぁ。うん。」
?
蒼くんは私が想像もしない事を言い出した。
「やめとけよ…。先生なんて…。無理に決まってるし…。」
…!
「なんで…。いいじゃん。好きになっちゃったんだし。」
「やだ。お前が傷つくのなんて見たくねぇ。それに…。
それにお前は先生が好きかも知んないけど、おれだって…。」
「…?蒼くんも先生好きなの?」
「ちげぇよ!やめろー…。BLはカンベン。」
あれ?違った。
今絶対そうだと思ったんだけど。
「じゃぁ、なに?」
「俺は、お前が好きだって言ってんの!どんだけバカなんだよ…。」
「…それはないでしょー…。」
だって信じられないし。
でも、こんなに頑張って告白してくれる蒼くんを見ていると
うそだとは思えなかった。
53
:
あんみつ
◆TJ9qoWuqvA
:2012/08/03(金) 11:51:30 HOST:p141213.doubleroute.jp
こんにちは
私もいれて下さい。
ルーナのファンタジー小説と楽しい仲間たち
っていうブログ来てね
54
:
つばさ
:2012/08/04(土) 09:43:11 HOST:p5023-ipad11gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈翼ver.〉
蒼くんからの、突然の告白。
…どうすればいい?
「翼…。先生なんて辛い思いするだけだ…。俺と…付き合ってよ。俺なら翼に
そんな思いさせない。…俺と付き合って…ください。」
蒼くんは私を見つめた。
これは…誰がどう見ても…本気。
絶対に嘘じゃない。
それが分かってしまうと、断れなかった。
「…分かった。いいよ。でも…私は先生のことが忘れられないかもしれないよ?」
「いいんだよ、今はそれで。ちょっとずつ好きになってくれればいいよ。」
蒼くんは微笑んだ。
「…ていうか、時間的に帰らないと本当にまずいんだけど…。」
「んぁ?おぉ。じゃぁ送ってくよ!」
「ありがと!」
蒼くんは私を家まで送ってくれた。
このまま、好きになっちゃったほうがいいのかな。
55
:
つばさ
:2012/08/06(月) 10:27:02 HOST:p3017-ipad30gifu.gifu.ocn.ne.jp
〈先生ver.〉
『おはようございます。今日は始業式です。8時までに体育館に集まってください。』
校内放送が鳴り響く。
今日から二学期。
新しく始まるっていうのはなんか気合が入る。
始業式が終わって、生徒が体育館から出ていく。
…まぁ、たったの51人だけど。
1年 21人。 2年 16人 3年 14人
この辺じゃあたり前だけど、やっぱり少人数。
教師にとってはありがたいんだけどな。
「あ、いたいた。」
俺は多いようで少ない生徒たちの中から、翼を見つけ出した。
こんなの朝飯前。一発でできる。
すごいだろ?
「翼。ちょっといいか?」
ちょっと真面目風に呼んでみる。
「あ…はい。」
なんか…?
前よりおとなしくなった?
「おまえ、ちゃんと夏休みの課題終わらせた?」
俺は翼の頭にグーを二つセット。
「うぅ…。サマースクールが…あと3つです…。」
「なにィ!?アウトー。『グリグリの刑』開始!」
俺は翼の頭をグリグリする。
「んなぁぁ!いったーい!」
「ふっふっふ(笑)もう喰らいたくなかったら明日までにやりなさい。」
「…ふぁーい…。」
んー。
なんか元気ないよなぁ。
原因は京花と紀香のおかげですぐに分かった。
「ねぇ、翼、ほんとにあいつと付き合うことにしたの?」
「そうそう!ずっと聞きたかったんだよ!」
…あいつ?
翼は誰かと付き合っているのか…?
「うん。蒼くん、告白してきたときすごい真剣だったから。とりあえず?」
…蒼かぁ。
あんまり話したことはないんだけど。
紀香が続ける。
「じゃぁ、ぶっちゃけ先生はどうするの?」
おぉっと!
俺聞こえてるけど言っちゃう?
「…蒼くんにも言ったんだけど、多分好きなまんまだと思う。」
…。
嬉しいような…寂しいような…。
どうしようもないような気持ちになって、俺は他の生徒に紛れて
体育館を後にした。
ガラガラ…
「おはようー!」
生徒から「おはようございまーす」と、挨拶が返ってくる。
「さぁて、今日から二学期だ!二学期は…と。体育祭に…学校祭に…修学旅行に…
とまぁ、行事だらけだ!気合入れてくぞ!」
「はい!」
そう。
俺の学級は3年生。
翼の姉ちゃん、萌子のクラス、といえば分かるだろう。
去年から担任してるから、珍しく二年連続ってわけだ。
イイ奴ばっか。サイコーのクラスなんだ。
「やっべー!修学旅行!楽しみー!」
「めっちゃ楽しもうな!」
あぁ。
いい思い出作るんだぞ。
いつか、翼たちの担任もなれたら…。
あ…。
でも、翼はもう…。
俺はまだまだ、教師としても、男としても
ダメだな。
56
:
翼
:2013/02/24(日) 19:10:31 HOST:p4212-ipad203gifu.gifu.ocn.ne.jp
久々に投稿しまーす!
今はDSから投稿してます。
それでわまたのちほどー
57
:
翼
:2013/02/24(日) 20:04:17 HOST:p4212-ipad203gifu.gifu.ocn.ne.jp
【翼ver.】
蒼くんと付き合いだしてからもう三ヶ月が過ぎようとしてる。
ちょっとずつ、好きにはなってきているかなって思ってたんだけど…。
先生の顔を見るたびに、まだ好きなんだなぁって実感していた。
今は九月。
もうすぐ体育祭。
私達一年生にとって初めて。
私はそんな体育祭の応援団になった。
赤団の応援団なんだけど…。
担当の先生はなんと、細川先生。
私はどう接したらいいのかわからなくて、ずいぶん避け続けてきた。
58
:
夜叉
:2013/04/27(土) 19:03:46 HOST:wb78proxy07.ezweb.ne.jp
支援つうかageや
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