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夢ノ花園
1
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/14(月) 18:10:41 HOST:zaq7d044532.zaq.ne.jp
「夢ノ花園」
“ドリームガーデン”(略すと“リーデン”)
一部の人間だけが知るサイト
夢ノ花園とはどんな所なのか
それは見てみなければわからない
ほら、ごらん
1人、また1人、
このサイトに訪れるものが――――
初めまして、出雲 葵(イズモ アオイ)と申すものです。
何書けばいいのか分からず書いているようなものなn(((
暖かい眼で見守って頂けると嬉しいです。
この作品は、「夢ノ花園(リーデン)」だけの話じゃなく、「現実界(リアル)」での話も混ざっています。
アドやコメは泣いて喜びます! 出来たらでいいのでお願いします。
2
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/14(月) 22:19:34 HOST:zaq7d044532.zaq.ne.jp
<<出会い>>
real・MINAMI side
「はぁ、つまんない」
教室の隅――。窓際、一番後ろの席。そこで丁度昼食を食べ終え、暇だからか眠気が襲ってきた(と思われる)彼女がそんな言葉をポツリと呟く。この娘は『藤城 美浪』。和泉高校1年3組の一人である。普段学校では特に喋ることもなくほぼ1日無口、無表情で過ごす彼女。
まあ、この台詞通り本当につまらないのが原因だろう。実際、普通に過ごせば雑談して、遊んで、勉強も一応して。そんな感じでそこまではつまらなくならないのだろうが。彼女は性格が原因か人があまり寄ってこない。
入学当初はその美貌や成績(彼女はかなり優秀だと担任が話した)で男女問わず話しかける者がいた(一部の女子には初めから陰口を言われていたが)。しかし、無口や無表情、といった彼女の相手への態度で、一気に周りが引いて行った。話しかける内容によっては笑顔になって話していたのかもしれないが、その時の話の内容はほぼ全て興味のないものだったのだろう。
そんな彼女にも友達がいないわけではない。しかし、彼女とはタイプが全くの別物である。『如月 花音』といったか。彼女の性格を一言で表すのなら誰もが「テンションMAX」とでも言うだろう。そして皆のリーダー(姉)的存在といったところか。
本来ならば彼女らはこうして一緒にいる事はまず無い。だが、以外にも話が合ったらしい。花音は相手など関係なしに自分のペースで話を進める事がある。下手をすれば1時間以上1人で話し続ける事もあるくらいだ(これでも友達の事はすごく大切に思ういい娘だ)。まぁ、ほぼ無口な美浪としてはその方が話しやすいのだろう。時々自分が発言すればそれで後は聞いているだけでOK。それがいいんだろうと思う。
おかげで現在美浪が心を許している者といえば花音くらいのものだ。やはり男共が寄ってくることはあるが、彼女はそういう男は嫌いらしい。どんなに話しかけられても無視が基本だ。あ、また美浪目当ての奴が来たみたいだ。
「美浪ちゃん、ちょっといいかな?」
美浪は顔も見た事無い(正確には見たとしても記憶に残っていない)男に呼び出された。どうせ告白だろう。そんなことしても振られて終わりだというのがわからないのか。美浪はすごく面倒臭そう(+不機嫌)な顔をしている。それもそうか。昼食を食べ終え、寝ようとしていた所を呼び出されたのだから。
いつも通り無視しようとし、もう一度、寝る体制に入る。―――ろうとする。しかし、無理だったようだ。いきなり花音が飛んできた(と思えるような速さでこちらへ向かって来た)
「美浪!!!! 美浪目当てのお客さんだよ! ほら、行ってきな♪」
……この娘は、人の気持ちを考えたことがあるのか、美浪はそう思う時がある。というより、気持ちは考えているが、それは美浪のではなく相手の、なんだろうが。まぁ、そんなことはどうでもいい。この時、断ったら花音はしつこく言ってくることはもう美浪も十分承知の上である。仕方なく美浪はその男の元へと歩いて行った。
3
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/14(月) 22:21:52 HOST:zaq7d044532.zaq.ne.jp
そして、校内一の告白スポットといわれる場所、別名「花の天国」といわれる屋上に行く。この学校は屋上で植物を育てているらしく、色々な草花が見られる。ここでカップルが誕生すると一生別れないとかいう(ふざけた)噂もあるらしいが、美浪はそんなの信じたことが無い。……当たり前だが。
「美浪ちゃん……、僕さ、君の事が……」
「無理」
相手が言い終わらないうちに返事。そしてくるりと向きを変えるとスタスタと歩きだす。どれだけ相手が傷つくかなど知る気もないという顔で普通に花の天国から消え去ろうとする。男にどう思われようと彼女には関係無いのだろう。
「……待てよ」
いきなり男の声が低くなったと思えば、足音がすごい勢いで近づいてくる。あぁ、いつも(ではないが)あるパターンの1つだ、そう考えて後ろを振り向き男を蹴り上げる。しかし足は空を舞ったようだ。男は他の男から情報を得ていたらしく、美浪の行動パターンがわかっていたらしい。そして、いきなり抱きつかれた。彼女はこういう時、いつも蹴り上げて終わっていたのでこの事態は初めて。どうしようかと戸惑っているみたいだ。
「最後まで聞けよ。人がせっかく告は……」
「嫌」
また彼女は相手の言葉を切った。こういうタイプの奴を怒らすとどうなるのかわからないのか、と思う人もいるのではないか。あーあー、やはり相当きているようだ。
「途中で切るなよな……」
美浪を抱きしめる力を強める。さすがに痛いようだ。美浪がもがき始めた。「放して」 そう言いたそうだがそれも無理そうだ。美浪も限界が近い。かといってどうすることもできない。もう抵抗する気力も薄れてきたようだ。
美浪が諦めかけていたその時、急に男が苦しむような声が聞こえたと思ったら体が解放された。一体何があったんだろう、そんな感じで辺りを見回す。見ると、屋上の倉庫らしきものの上に誰かが乗っていた。髪の長さだけでは男か女かわからない奴だ。美浪はそこでは誰かわからないと思い、その人間の制服を見た。ズボンをはいている所からして完全に男だ。美浪はその男を見上げる。……つもりなのだろうが、男からしたら睨み上げられているとしか思えない見上げ方だったようだ。
「そんなに睨まないでよ」
そういうと同時にピョン、と飛び降り、美浪のギリギリ前で着地。一瞬踏みつけられるのではないかと美浪は怯えたが、それができるだけばれないように彼女は平然とした態度でいた。
「誰」
彼女はそう短く彼に問う。しかし、彼はそれには答えないようだ。美浪の言葉を無視して話す。
「かなりモテてるねぇ、藤城美浪サン。もうキミ完全にココの常連さんなのに告白OKする所一回も見た事無いなぁ…。いつか見せてよ。それと、いつも思うんだけど、あの蹴りスカートの中丸見えなんだよ。」
いきなりそう言う彼に美浪は少々落ち着けなくなってきているようだ。自分は全く知らない相手に名前を知られていたこと(は、いつもの事だとしても)、内容から悟るに彼は美浪が告白されていた場面を何度も見ていたこと、いつも振っていた事を知っていること、蹴り上げた度に美浪の………を見られていたこと、全てが重なったとき、目の前の相手に対して美浪は蹴りを1発お見舞いしてやりたくなったみたいだが、それはさっきの彼の発言のせいでできなかったようだ。それに、いつも無表情の彼女の顔が、赤面している。そして悔しさが出ている。それは誰から見てもわかる表情になっていた。
そんな彼女を見て彼は「プッ」と笑うと、美浪の頭をポン、と叩いて屋上からさっさと消えていった。「これからは気をつけようね」という台詞と共に。
4
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/15(火) 17:38:47 HOST:zaq77193212.zaq.ne.jp
すみません、今気づいたんですが、
>>2
の2行目が間違っています。
「real」は合っているんですが、次の「MINAMI side」と言う所は無視お願いします。
時々はキャラサイドの話にしようと思ってるのですが、これはナレーター(?)ですね、すみません。
と言う訳で、よろしくお願いします。
5
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/15(火) 18:52:09 HOST:zaq77193212.zaq.ne.jp
時は放課後。
彼は何なのか、誰なのか。そんな疑問を抱きながら草木が並ぶ道を自分の家に向かって歩く彼女。それも疑問だったが、あの時男が挙げた声、苦しむような感じだったが、どうしてそうなったのだろうというのも疑問だった。あの時彼は倉庫らしきものの上に座っていた。あの場所から暴力などを加えるのは不可能なのが当たり前。しかし、あの時、あの場所にはあの男と彼しかいなかったはずだ。彼が美浪を助けた理由もわからなければ、どうやって助けたかもわからない。名前、学年、クラス。全てが分からなかった。わかっている事言えば、男ということと、和泉高校に通う生徒だということ、そして、美浪を助けたのは彼だということだけだ。結局詳しいことは何もわかっていない。
そのことを疑問に思いながらも家に着いた美浪は、すぐに自分の部屋に入りPCの電源を入れる。彼女の1日の中で1番の楽しみといえばこれになるのだろう。彼女は、あるサイトにアクセスする。
さぁ、“夢ノ扉”が今開く―――
6
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/15(火) 21:53:17 HOST:zaq77193212.zaq.ne.jp
<<伝説ノ騎士(ナイト)達>>
readen
まずは、リーデンについて少し説明しておこう。夢ノ花園――本来ならば、「ドリームガーデン」ではなく「ドリームフラワーガーデン」とでも訳されるべきだろう。ただそれは、作成者(管理人)が「変だから」という4(5)文字でやめたと噂になった事も一時期あったらしい。
では、リーデンの内容についての説明。まず、リーデン内にはいくつかの国があり、その中にいくつかの村、町等がある。リーデンに入った時に、自分が住む国、町、さらには家までコンピューターが決める(その後の引っ越し、模様替え、改築などは勿論ありなのだが)。自分の家の敷地は結構広く(下手な金持ちより広い時もある)、さすがに少しは大きさなどの違いがあるがかなり住みつきやすい所になっている。
そして、そこに住むのはもう1人の自分。アバターといったところか。服や髪形は勿論、顔や体格なども自由に決められ、メイクなどもすることができる(本当は50代くらいの叔母さんでも10代の外見にすることも勿論可能)。リーデン内で資格を得た者は服や髪形などをデザインすることも可能である。そして、そのアバターを使いリーデン内で過ごすのである。
大体の人間が普通に過ごしているのだが、戦争を起こせば領土獲得も普通にできる。同じ町、村内では無理なのだが、他の村に戦争を仕掛ける(内戦)も可能だし、他の国を乗っ取ろうと思えば戦争に勝てばそれができるのである。その時は、1人で戦争を起こすのも可能だが、それは無謀であることは誰でもわかる。もしいきなりでも戦争を吹っ掛けられた相手は、その時ログインしている人全員でかかってくるだろう。誰1人ログインしていない所に対してはまず戦争を吹っ掛けること自体無理なのだが。最低でも今自分の町、国等にログインしている人数の半分は必要だ。そんなこんなで、領土の取り合い専門でリーデンに来る人もまぁ少なからずいるわけだが。
勿論だが戦争だけがリーデンではない。「夢ノ花園」。その名の通り、大体の場所が花である。僅かではあるが、花を楽しむだけのためにリーデンに来るものもいる。
「夢」は、「何でも好きなことができる」と解釈(と)っている者がほとんどだろう。自分で商売をして金を集めたり、ガーデニングや家、部屋の模様替え、リアルでマイクを持っている者のみに限られるが、声優業などもできる。ペンタブを使って漫画を描いたり、キーボードを使って航空関係の仕事に着いたり。普通に一般社会人として働く者もいる。知識が無くても医者になれたりもする(リーデンでもやはり病気は発生する)。もし、病気等で(どんな理由でも(戦争などでも)とにかく)死んでしまったら、次の日、もう1度初めから入会の形になるのでそれだけは避けようとしている人間は多く、その人間たちを助けるために医者になるので、所詮ゲームの中、簡単な作業でできるのだ。
リーデンの中ではやはり金が必要で、何か食べなければ死に至る、ということは無い(まず食べ物(の種類)がほとんどない)のだが金が多いことに悪いことは無い。3~10日ごとに新しいアイテムが最低1つは増えるので金が無いと買えないし、仕事に着くのにも金がいる場合があるので必要不可欠だ。最初、入会日にぼちぼちの金額はもらえるのだが。
ま、こんな感じだろう、リーデンに関する事は。結構長々となってしまった。が、語ろうと思ったらまだ何十行、と語れるだろう。それはさすがにやめるが。また詳しい話が必要ならばしようと思うが、ウザかったらスルーしてほしい。
7
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/15(火) 22:44:21 HOST:zaq77193212.zaq.ne.jp
では、話に戻ろうか。
美浪は疑問と悔しさを頭に残しながらPCの画面と向かい合う。そしてリーデンにログイン。彼女がリーデンと出会ったのはいつのことだっただろうか。中1位だっただろう。その頃は普通にリアルでもできるようなことをして遊んでいた彼女だが、いつからか、戦争に参加する人間として“ある者”とタッグを組み、だんだんと自分の町を大きくしていく騎士(ナイト)になっていった。普通戦争といえば銃や大砲をイメージするだろうが、それは関係ない者にまで被害がある場合がある(過去にあった)ので、リーデンの管理人が廃止したそうだ(武器の製造、販売を)。おかげで、戦うとなったら剣を持ち戦うくらいだ。「夢」とつくだけはあり、相手を小さくする(ドラ○もんのス○ールライトみたいな)物があったり、普通よりは速く(最高時速50kmといわれる)走れる靴があったりと、少々現実離れしている部分もあるが。美浪は特別な道具は時々使うが、どこかの戦争慣れしていない者共とは違い、完璧に使いこなしている。そして、タッグを組む“ある者”も。もうリーデン内で2人の名を知らぬものは、入ってきた直後の者位のものだろう(そして初めて友達にでもなった者に2人の存在を教えてもらう)。彼らは2人を別名で呼ぶ。「伝説ノ騎士」、「レジェンド・ナイト」と。
そして、そのレジェンド・ナイトこと美浪は、リーデン内では「ミナ」というハンドルネームを使用しているようだ。リーデンの管理人が『ドリームガーデンの原則』とかいうもので、「本名を使用するのは禁止する」と書いていたらしいので一応それは守ってミナにしたようだ。……全く違う名前を考えるのが面倒だったのだろう。そして、タッグを組む相手、その相手は男なのか、女なのか。アバターだけでなく、名前からもわからない。名は「アキラ」という。漢字にすると「輝」らしいが、「ヒカル」とも読めるので呼ばれるのはカタカナがいいと本人が言った(そしていつの間にか広まった)。ミナはアキラと何度も話したことがあり(会って、や、声でという訳ではないが)、アキラが男だということは知っていた。だがまぁ、直接話さない限りどちらかはわからないだろう。その為、アキラが男だと知る者は同じ村の者の中でも何度か話したことある者のみだ。アキラができるだけ広めないでくれ、とでも言ったらしい。
8
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/15(火) 22:44:45 HOST:zaq77193212.zaq.ne.jp
何故ミナとアキラがそこまで言われるほどになったのか、それは説明するまでもないだろう。先ほど話した通りだ。自分の町を大きくしていったからだ。過去にも自分の町を大きくした者は少なからずいるが、それは「者」ではなく、「者達」と言った方が正しいだろう。何人ものグループで戦力があまりない街々を襲っていったのだ。しかし、レジェンド・ナイトは違った。ほぼ2人だけ(後はおまけみたいなもの)で町を、国を、過去でもこれ以上ないくらいに大きくしていったのだ。それも、かなりの早さだったとか。いつも2人が責めた次の日には入会者が殺到したという。ほとんどが再入会の人間だろう。ま、そんなわけで2人の名を知らぬものはいないということだ。
ミナはいつもアキラと“ある場所”で待ち合わせをし、どこをどう攻めるか計画を練る。「美浪」は幼いころから孤独な人間だ。心を開いたのはおそらく花音が初めてだろうというくらいに。そのせいかどんどん自分が歪んできているのは気が付いていたはずなのだが、それを止めようとはしなかった。その為か、ミナでの行動は楽しくてたまらない。目の前で自分より弱い者達が悪あがきをしてくるのだ。おとなしくしていればいいものを、と思いながら5日に1度は剣を振るう。ミナの記憶では無敗だ。というより同じレベルの者がいないのだろう。今度こそはいい相手がいないものか、そう思いながら何処を攻めるかをアキラと話し合うのだ。そして、決まった。大体は国に接している所を攻めるので、大きくなるにつれ範囲も広くなるが、そんなのどうでもいいらしくすぐに決める。……ほとんどが適当だろう。
本当は今すぐ攻めようと言っていたのだが、そうはいかなくなったようだ。やはりこんな2人に恨みを持つ者は居て、時々人数を集めて向かってくるのだ。何度やっても意味ないというのに。それがたまたま今日になった。町の人たちがSOSコール(ピンチになると発動する)を大量に送ってきたのだ。2人はすぐに来たと思われる場所へ向かい、誰からも見えそうな高台へ上った。そして町全体に届く「町内コール」を使い町にいる全員に呼び掛ける。
『『我等はレジェンド・ナイト!!!! 貴様等の狙いは我等だろう!!! 関係ない者は無視し、さっさとこちらへ来い!』』
そう言うとすぐにその高台を飛び降りて、できるだけ広い場所に連れ込む。↑はこういう時の2人のお決まりの台詞で、2人同時にコールを送る。何故か時間もぴったりそろうのだが、それは慣れだろう。そして、すぐに戦いが始まる。大体2人に傷をつけること自体困難なのは、大人数できても同じなのはわからないのか、そう思い、呆れながら巧みに剣を振り回し次々と退会に追い込む(死んだら強制退会)。約3分で片付いた。1/5位は逃げただろう。このまま国の領土拡大のために動くのも別にいいのだが、ミナがすぐ面倒がるのはアキラも承知で、これ以上やろう、とはどちらも言わなかった。
10
:
未來
◆qkwf/01qbM
:2011/03/19(土) 20:45:57 HOST:221x248x191x126.ap221.ftth.ucom.ne.jp
初めまして、未來です(´∀`)ノ
読ませて頂きましたが、神と言っていいほど面白いb*
これから愛読←させて頂きますぜい(`・ω・´)
11
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/20(日) 14:24:06 HOST:zaq7d04461f.zaq.ne.jp
*+*+*未來様*+*+*
わぁぁぁ!!!
初めまして!
まさかコメントを頂けるとは……。
そして面白いと言ってくださるとは……。
有難う御座います!
もう何と言ってよいやら。
今、驚きと嬉しさでいっぱいの葵です←
本当に有難う御座います<(_ _)>
12
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/20(日) 14:40:21 HOST:zaq7d04461f.zaq.ne.jp
<<行動>>
real
「メンドクサイ……」
これが本日(毎日)、彼女の第一声である。何が面倒かというと、学校に行くことだ。ほとんどの人がこの思いがあるだろう。だからと言って、毎朝毎朝こんなセリフを吐かれてはさすがにうっとうしい人もいるだろうが、毎朝言っているのが現実だ。今は朝。6:30頃。そして、ここは美浪の部屋だ。いつもシンとしているこの部屋。いや、部屋だけではない。家もだ。両親は共働きで父親は海外に単身赴任中、母親は北海道に働きに出て、もう2,3ヶ月は帰ってきていないだろう。朝はパンが基本の美浪。
食べ終えるとさっさと学校へ行き、1人教室の自分の席でなんとなく窓の外を眺める(この時まだ7:20頃)。心は全く関係ないことを考えているのだが。やはり昨日の男がまだ気になるらしい。彼が頭から離れずに、今日は学校を休もうか迷ったらしいのだが、それはやめたようだ。正直、藤城家の母親がとんでもない人らしく、もし美浪が学校を無断欠席などした日には鬼のような顔で飛んできて何時間もお説教……。昔に何度かあったらしいのだが、その半分以上が、次の日を寝ないで迎えたという。もうそれは嫌なのだろう。だからかいつも早めに来るのだが、早く来すぎてかいつもは暇だ。今日は違うようだが。
13
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/20(日) 14:40:53 HOST:zaq7d04461f.zaq.ne.jp
もともと美浪は周りに興味が無い。今は(学校では)花音がいてくれさえすれば後はどうでもいいのだという。過去、何度か花音本人の前で言っていた。……少々誤解を招きそうな発言だが、likeという意味で花音が好きだとその直後にいつも言うのでそれに関しては大丈夫なようだ。まぁ、その花音以外への興味のなさが今回彼女を悩ませているのだろう。花音はかなりの噂(&イケメン)好きで、学校内で有名な人(主に顔立ちの良さや成績の良さでの有名)の事から、全体の7割近くいるであろう平凡な人、さらには浮きまくっている人まで色々な人の情報を持っていて、それを良く美浪に聞かせているのだが、美浪は大抵の場合聞いている振りをして内心全く別の事を考えていたり、酷い時にはその体制のまま寝ていた。なので、他の人間の事など知らないのだ。もしかしたらクラスの人間かもしれないけど、それすら分からないという始末。今日花音が来たらすぐに外見の特徴を言って誰かわからないか聞いてみようと思っていた。
―――が、無理な事にしばらく経ってから気づいたようだ。美浪は昨日花音から来たメールの内容を思い出した。不幸なことに、今日花音は表向き風邪で学校を休む。表向き、というのは、昨日来たメールの内容からわかる。
件名:明日の事で♪
差出人:如月 花音
日付:Tuesday,March ××,20×× 10:47 PM
内容
ごめんねー?
明日休む☆
今日カフェに来たイケメンのお兄さんたちと遊んでくるね☆
風邪って事で学校には明日連絡入れとくから、よろー♪
……状況理解に3分ほどかかっていた。「カフェ」とは花音のバイト先だ。どうせギャル男辺りにナンパでもされたのだろう、そう思い呆れながらも「了解」の2文字だけを書いて送信したのを美浪は思い出した。普通の人間なら止めるか自分も行く、とでも言うだろうが彼女は本当に興味が無いのだろうな。花音が他の男に取られたら…、等のレ○的な嫉妬もなければ、勝手に行って来い、というほったらかし状態でもないのだろう。他の人間から見たら「了解」という2文字は「了解」としか撮れないだろう。だが、美浪の「了解」には色々な意味が含まれている。「気をつけて」、「危ないと思ったらすぐ逃げて」、「楽しんできて」、「学校に行くのも大切だよ」、「明日ノート見せてあげる」等だろう。普通に話していても無口な美浪だが、メールでもそれは変わらない。……というより、文字を打つのが面倒なだけだろうが。リーデンではアキラと良く話すのに、この違いは何なのだろうな。
ま、それを思い出した美浪は昨日聞いておけばよかったと後悔。すぐに、過ぎたことは仕方ない、と冷静に思い後悔という言葉を頭の中から消し去ったが。しかし、ほっておこうと思っても、心の中がモヤモヤするみたいだ。結局、今日の昼休みにでも屋上に行こうと思うのだった。普通だったら大体を他人任せにするか、忘れる。そんな主義と言っていいほどの美浪なのだが……。彼は何故か頭からはなれないのだろう。何か突っかかるものがあるみたいだが、それは本人ですら分からない。とにかく、行くことは決めたみたいだ。
昼休み。美浪は屋上のドアの前まで来ると息をのみ、ノブに手をかける。
《《ガチャ……―― 》》
14
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/24(木) 12:31:50 HOST:zaq7d0440b2.zaq.ne.jp
<<情報>>
real
ドアを開けるとそこはやはり花だらけの楽園、花の天国。屋上と言うだけあって風邪が強く、少し冷たく感じられる。ドアを開けた瞬間吹いてきた風に乱された髪を直し、前へ進む。昨日彼が乗っていた倉庫。あそこからならこの屋上全てが見られると思い、登る所がどこかに無いかと倉庫の周りを歩いた瞬間。聞いたことのある声が上からかかってきた。
「あれ。今日は1人?」
彼女がここに来たのは昼休みが始まってすぐ。来るのを待っていようと早めに来たのだが、もうすでに彼は来ていたようだ。まるで四六時中ここにいるみたい、そんなことを思ってから彼女はやっとその声のする方を見上げる。そこにいたのはやはり美浪が探していた、気になっていた彼。にっこりと笑ってこちらを見ている。その表情からは何を考えているか読み取れなかった。
「アンタに用があって来た」
用件だけをまとめて返す。「1人なのが当たり前」という意味も含んでいるのだろう。
「俺に?そりゃあ光栄だ。こんな美人さんに自ら出向いてもらえるとはね」
全然真面目じゃない、そう思われる態度、言い方で彼は言葉を返す。そんな態度の彼を美浪は「話しにくいから降りてきて」という意味も含んだ目で睨む。今度は完全に「見上げる」ではなく「睨む」のようだ。そして、それが伝わったのか彼はまたぴょん、と飛び降りてきた。それと同時に美浪は目線を合わせ、彼に問う。
「アンタは、誰」
昨日も言ったこの台詞。また無視されるのではないかと思いながらも美浪は聞いた。すると彼はニコッと笑いかけ、美浪の顔を覗き込むようにして見る。美浪は一瞬だが後ろに仰け反った体制を、すぐに元に戻す。
「そんなに俺の事知りたいの?」
そう美浪に問う彼の顔は、何か企んでいるようにも見える。……、が、見えるだけで本当にたくらんでいるのかはわからない。美浪はそれには答えず、じっと相手の顔……、いや、眼を見ていた。ただ、答えを求めて。
「……そっか。じゃあ教えてあげる。」
美浪は聞き洩らしが無いように意識を耳に集中させる。
「サトウ ハルキ。漢字は教えない。
俺の漢字、クラス。そして、シュミ。
全てを知って、答えられるようになったらまた話しにおいでよ。
いつでもココにいるから。その時はキミが知りたいこと全てを教えてあげる」
“いつでもココにいる”……授業をサボっているのか、そう言いたげな彼女だが、そこら辺はどうでもいいらしい。それより、この「サトウ ハルキ」という人間の事を花音に聞くとして、漢字、クラスはわかるだろうが趣味までわかるかな、そういうことを考えていたようだ。こういう時、花音がいてよかったとかなり思っているらしい。が、それを思ったのもつかの間、彼はこんな事を言い出した。
「ただし、この学校内には俺の協力者が8割以上、下手したら9割居ると考えていて。
その人たちに俺の情報はキミに一切流さないようにメールを送る。
一斉送信で今から送るから、まあまず難しいだろうね。
その条件下で、の話だよ。
あ、送り終わるまでキミはココにいてね」
いきなり訳のわからないことを言い出し、いきなり左手で腕を掴んできた彼に、美浪は混乱を隠せなかった。そんな美浪を見向きもしないで、いつの間にか何処からか取りだした携帯を持ち、かなりのスピードでメールを打ち続ける彼。しばらく経つと、落ち着いてきた美浪は冷静に考える。すると、この学校のほとんどの人間が協力してくれないということが分かってくる。いや、まぁ美浪の事だ。花音以外頼らないのだろうが、花音は「情報屋」として少しばかり有名な為、花音は絶対に教えてくれないだろうと思う。しかし、ほとんどの人間が協力者ということは、彼はこの学校ではかなりの有名人ということになる。周りに全く興味が無かったことに、改めて後悔せずにはいられない美浪だった。……またすぐに振り払ったが。
「逃げないから掴まないで」
やっと彼女から出た言葉は、こんなものだった。こうなった以上彼の事を知るには受け入れるしかないとわかっているからだ。別に知らなくてもいい事なのに、今、彼女の脳内には「調べる」という言葉しかない。何事にもほとんど無関心だった彼女をやる気にさせるのは、何故なのだろうか。美浪は何かが突っかかっているままで、それを取り払いたいのだろうが、これはそう容易いものではない。彼女も十分わかっているはずなのにどうしても知りたいようだ。が、とりあえずはどうすることもできず彼がメールを打ち終えてから屋上を去り、午後の授業を受け、そして考えたまま帰宅する美浪だった。
15
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/26(土) 22:18:57 HOST:zaq771933e1.zaq.ne.jp
<<攻、攻、攻>>
readen
「はぁぁぁぁ!!!!!!」
今日、リーデンでこの声が響くのはこれで3ヶ所目くらいだろうか。これはレジェンド・ナイト……、ミナが、怒りやストレスを晴らすために思いっきり剣に力を入れて振っているのだとでも思おう。実際リーデンが現実だとそういう風になるのだから。何故3ヶ所目かというと、今日3回国外を攻めているからである。戦争で晴らそうとしているのだろう。「サトウ ハルキ」とかいう男が言ったことを冷静に考えるにつれだんだん腹が立ってきて、何処へもやる事が出来ない気持ちを。それ以外にもあるか。確定したわけではないが花音に聞けないことと、自分では何もできないことにも少しムカついているか?ま、「八つ当たり」って所か。レジェンド・ナイトと言われ始めて初めてのことだろうか、ミナとアキラが1日に何か所も攻める事は。ミナが「今日は気が済むまで沢山(戦争を)する」と言った時はアキラは驚いた(アバターの動作、表情を驚いた感じにした)が普通に付き合ってくれているみたいだ。……ただ、今、アキラはほとんどオマケ達と変わりない動きをしている。自分に向かってくるものだけを次々に倒していくが、向かっていくのはミナしかやっていない。まるでミナが何が理由で何度も攻めているのか分かっているように。……言わなくても通じるのがレジェンド・ナイトなのか……?ま、そんな行動のアキラに感謝しているミナ。おかげで倒す倒す倒す……。当たり前だが相手の犠牲のほとんどがミナによるものだった。そして本人は無傷。普通あり得ない事なのだが、それはこの話自体がフィクションなのでお許し願おう。
さて、今日、ミナとアキラは何ヶ所攻めるか……――
「どうしたの?そんなに攻めて、疲れない?」
次はどこを攻めるかとミナがアキラに話しかけようとしたら、向こうから話しかけてきた。当たり前か、いつの間にか2,3時間。1回につき5分前後だと考えればかなりの量になる。明日、再入会者多くなりすぎないだろうか?ま、だいじょうぶだろう。リーデンは、たとえ1秒に何万人とアクセスしてもアクセスする者のパソコンの調子が悪くない限りバグッたりしない。管理人の腕によるものだな。一体何者なのかと思われるがどうやっても知ることはできないので知ろうとする者は少ない。居たとしてもすぐにあきらめるが。しかし……、こういう時、戦争とは無関係の者は退会を免れて楽だろう。負けた方の国(又は町)の者は大体が退会(戦いによるもの)、その他は大金を払うことで退会を免れる。……決して楽な訳ではないか。金をもらうためにミナは攻めているわけではない。ただのストレス発散だ。金を渡してきた者に関してはいつも以上の大金を奪い取ってから次の場所へ攻めに行っている。そういうのもあるので、色々と疲れはするはずだ。しかし、ミナは「大丈夫」とだけ答えて次は何処かを決める為アキラに話を持ちかける。アキラは呆れながらも(アバターで)OKしてくれ、またすぐに攻めに行く。
ミナのストレスが結構発散された頃。アキラがもう1度聞いてきた。
「ミナ、今日は何故こんなに攻めたの?
何かムカつくことでもあった?」
何かあったのはわかっているくせに、わざとミナにそんな話題を持ちかける。ミナはアキラが分かっていることには気づかずにそれに返す(以外に天然?)。
「あったよ」
ミナはアキラに言ってもどうしようもないと思いつつ、今日昼休みにあったことを話す。
「そっか……。
…………」
何故か黙り込んでしまったアキラ。ミナが「どうしたの?」と声をかけようとした瞬間。
「じゃあ、俺が情報集めしてやる」
突然の意味不明な言葉にミナは戸惑った。どういうことか聞くと、その「サトウ ハルキ」という男の漢字、クラス、趣味をアキラが調べるのだという。学校自体分からない筈なのに、どういうことなのだろうか。そんな疑問を抱きつつ、「任せろよ」と胸を張るアキラにミナは任せてみることにした。
今更ながらミナは思った。アキラとはコンビを組んで結構経つ。なのに、自分はアキラの事を何も知らないと。アキラはミナの年齢、血液型、誕生日、など、少しばかり細かい情報を知っている。「本名禁止」とルールに書いている割には、「リアルで会ってもいいがその時に何が起こっても一切の責任を負いません」とあるリーデン。なので名前に使うのは禁じられているが本名をコールやチャットを使って発表は全然OKなのだ。管理人が責任を負わないだけで。あのルールの意味の無さは誰でも気づくのに変えない管理人。意味は無いだろうが何故なのだろう。ま、そんなことはどうでもいい。ミナはアキラに個人情報を一切教えてもらえてないのだ。少し悲しくなりながらも「サトウ ハルキ」の事をアキラに任せてパソコンを閉じるミナだった。
16
:
◆hknTfXNPIY
:2011/03/28(月) 16:59:36 HOST:p159.net112139136.tokai.or.jp
初めまして!! 凄く面白い小説ですねbbb
憧れます←
あの質問なんですけど「美狼」の読み方はなんでしょうか??
すみません;;くだらない質問ならスルーで結構です...
17
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/03/31(木) 12:01:22 HOST:zaq7d0445c2.zaq.ne.jp
*+*+*◆hknTfXNPIY様*+*+*
コメ有難う御座います!!!
私の小説に憧れとは……。
嬉しいんですけど、もっといい小説がそこらじゅうに有るような……。
えっと、とにかく嬉しいんです!
有難う御座います!!!!!!
お礼もちゃんと言えなくてごめんなさい。
「美浪」は、「ミナミ」と読みます(だから「ミナ」なんですよね……)
読みにくくてすみません(汗)
本当に、こんなくだらない小説を読んでいただいて有難う御座います!
もしよかったらですが、また読んでくださると幸いです。
18
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/04/06(水) 10:03:15 HOST:zaq7d044017.zaq.ne.jp
<<サトウ ハルキ>>
real・MINAMIside
いつも通りの時間に学校に着く。かと言ってやることが無い。私の一日はいつも同じ日を繰り返しているようにしか見えない。……見えなかった、のに。あの男が話しかけてきてからなんか変な感じ。ずっとモヤモヤしてる。最悪。仕方ないのか。一応アキラにあの男の事を任せたものの、何にも知らないのに大丈夫かと思っている。せめて学校くらい教えておいた方がよかった気がする。今、リーデンにアキラいるかな?居たら伝えよう。居なくてもアキラの家に行って手紙でも置いてこようか。
私は携帯を手に取りそこからリーデンにアクセスする。PCと同じように何でも出来る訳じゃないけど、ある程度の事は出来る。ただ、戦争はやっぱりPCの方がやりやすい。って、それはどうでもよかった。早くアキラに伝えよう。少しでも早くサトウハルキとかいう男の事を知りたい。……何故ここまで私はあの男の事が気になるのか。分からないけど気になるなら調べるまで。そう思っているうちにアキラの家の前まで来た。まずはインターホンを押す。すると、すぐに扉が開いて中からアキラが出てきた。動きがいつもとは少し違うところからして彼も携帯からやっているのだろうか。
「何?珍しいね、こんな時間に」
「アキラ、せめて私の学校くらい伝えようと思って」
「大丈夫、それくらい知ってる」
状況理解に約30秒。アキラって何者?何故わかったか聞こうとしたらアキラがこんな事を言ってきた。
「その為にわざわざ来たの?ご苦労さん。
あ、彼の漢字はすぐわかったよ。
サトウは『佐藤』。
ハルキは『悠輝』。」
『佐藤 悠輝』……。この漢字、ユウキとも読めそうな……。ま、ハルと読むくらいなら私でもわかる。とにかく、漢字がわかったんだ。それだけでも結構うれしい。しかし、どうやって調べたのだろうか。私、学校名だけじゃなく学校の特徴も言ったことが無いはず。制服なども一切どんなものかとかも言ってないのになぜわかるのだろうか。……ま、でも、アキラが謎だらけなのはもうずっとの事だし、いいか。
「アキラ、ありがとう」
そう言ってすぐにログアウトし携帯を閉じた。アキラの返事など待たずに。そろそろ誰かが来る時間だ。他人には興味が無いけど、ずっとシンとした部屋に居れば音くらい聞こえる。これだけ静かだと遠くで階段を上ってくる音も聞こえるのだ。ごくたまにだが、靴箱を開ける音も聞こえてくることがある。私がリーデンにずっと居るものだとは知られたくない。もしこの学校にリーデンをやっている者がいて、私がやっているとばれたらいつ「PCオタク」と噂されるかわからない。ずっとリーデンでレジェンドナイトとして存在し続けていたんだ。毎日PCを触っていることくらい分かるはず。そんなことばれる訳にはいかない。どう思われようと別にいいといえばいいのだが、どうせなら知られたくないことはそのままにしてほしいから。
ずっとそんな感じで考え事をしていると、いつの間にか時刻は8時15分。周りがざわざわし始めてきた。考え事をしていると時間が経つのは早い。
「みっなみー!!!!!
おはよぉ!!!!!!!!」
来た。いつも朝っぱらからテンションMAXで大声を張り上げながら私の所に真っ先に来る人。私の親友(と思われる人)、花音。ったく、花音にはいつも不意打ちで驚かされる。何故こう来る時間がバラバラなのか。もう少しそろえてほしいものだ。8時ちょうどに来たと思えば次の日は9時5分前頃に来て遅刻だったりする。今日は遅すぎず早すぎずってところか。
「風邪はもう大丈夫なの?
そんなに元気ならぶり返すよ」
分かっていながらそんな事を言う。そうすると見る見るうちに花音の眼がうるんでいくように見えた。しまった。気に障る事を言ってしまったのだろうか。大方ナンパ相手に告って振られたとかだろう。向こうは遊び目的だったって訳か。てか出会ってすぐに告白する花音って……?
「真守君がねー、告白してくれたのー!!!!」
19
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/04/06(水) 10:03:38 HOST:zaq7d044017.zaq.ne.jp
………………………………………………………………………………………………………………………………………………。そういうことか。嬉し涙ってやつか。相手の名は『真守』?2文字で『マモル』か。『守』だけでもマモルと読めるのに。って、それはいいか。何故か読みに執着してしまった。……あいつのせいか。
「よかったね」
嬉しさのあまり抱きついてきた花音に向かってそう言った。そして抱きしめ返した。ハタから見ればレ○かもしれないが、ただの友情として取っておこう。私達は友達以上恋人未満の関係なのだ。……ということにしておこう。花音がどう思っているかは知らないが。とにかく今は、花音が喜んでいることで私も嬉しい。余計なことは考えないでおこう。
しばらく経つとチャイムが鳴りSHRの後授業開始。そう言えば花音にあの佐藤悠輝という人間の事教えてもらえるのか聞いてない。……まあいいか。アキラに任せよう。でも何故初めて聞いた名前なのに分かったんだ?しかも私が探していた人を。「佐藤」なんて名字日本にどれだけあると思っているんだろう。約47万世帯(それ以上)。それで「ハルキ」という読みが1つとは思えない。考えれば考えるほど分からなくなってくる。結局どう考えても謎のアキラの事は分からないか。
「はぁ……」
そうぼそっと溜息を吐いたとたん、落ち込んでいるのか殺気なのか、こちらに向かってくるのが分かった。小声だったはずなのに。
「ほう……。
わしの授業は溜息を吐くほどためにならんか?
いくら天才美女と言われようとわしゃ手加減せんぞ?
あの問題解いてみぃ」
殺気のおじさん(一応先生かと思われる人)の指の先をみると黒板。そこに現在習っているものなのか問題が書かれていた。もう2年で習う所を少しやってるみたい。……でも『天才少女』とか言われているのは初耳。また誰か変な噂でも起こしたか。それより今は目の前のあの問題からかな。文章から……
「“Of course. After your break,……―――……to the front of the line.」
ボソボソっと呟いてから要点に、そして訳。あぁ、簡単だ。私そこまで馬鹿じゃない。授業聞いてなくてもこれくらいできる。……。そう言えば訳からどうすればいいんだろう。(この間0.5秒)
「訳できたら何すればいいんですか」
それを言うと驚いた顔をされた。
「それでいいんじゃけど……。
もうできたのかい?」
そんなに言われるほど早かったか?まあいいや。訳を言ってとっとと座らせてもらおう。
「―――――」
はい、終わり。さっさと自分の時間に戻らせて下さいね。貴方の授業聞いてても分かってる事ばかりで意味無いんですよ。為にならない……かもね。
さて、こんな事があったけど私の頭はアキラと悠輝という男の事ばかり。今日の授業の内容あの当てられたところしか覚えてない。簡単で聞く意味もなかったことくらいなら覚えてるけどね。さっさと家に帰ってリーデンしようか。アキラと居ると何故か楽しい。嫌な気分が吹っ切れる。誰にも言ったことが無いし、私の心の中だけにしまっていることだけどね。……そう言えば、あの男からも少し似たような雰囲気を感じられた。……気がする。気のせいだろうけどね。ただ男女の違いを分からせない外見からそう感じるだけだろう。似てると言えばそこだけだろうな。
朝からこの時間までにアキラが何らかの情報を集めてるとは思えない。学生の場合学校、それじゃなかったら仕事でもしてる筈だ。アキラにあいつの事まかせっきりだけど別にいいか。私は何もできない。本当に……、何もできないよな……、私って……。
20
:
出雲 葵
◆gGTOhi3OZY
:2011/06/03(金) 23:38:59 HOST:zaq77193332.zaq.ne.jp
お久しぶりです―。
自分でももう更新しないかと思ってた←
そしてこれからもしないだろうと思うのに、一応続きを書いてみる。
今はそういう人間(に化けた生物)になっていますね。
では、物語の方行きますか。
<<それから>>
readen
「ミナ」
ミナがリーデンにログインするなりいきなりアキラが話しかける。ホント神出鬼没、と思いながら「何?」と答えるミナ。その中には「もしかして」という気持ちも現れていた。そしてミナの予想通りの事だった。
「悠輝の事だよ。
学年1、クラス2。
趣味は2つあるとの情報。
1つは『人間観察』らしいけどもう1つはまだ分からない」
まずはクラスが隣だったことに驚くミナ。そして趣味が2つと聞いて少しムカつくみたいだ。確かに1つだけとは聞いていないが2つもあるとも聞いてないと思っているらしい。悠輝は謎で居たいのだろうか。大半はそう思うだろう。何故ならその通りなのだから。ミナに対してだけだが。人をからかって遊ぶようなことだがそれが楽しいのだろう。特にミナの、美浪の反応が楽しいんだろう。自分の人に知られたくない所を隠すあたりが楽しくて可愛kt(((ry ……すみません。自分の妄想が暴走しました← S系の人間にとっては美浪は反応を楽しめる人間だということを考えて置いてください。というか私からしたらかとも思いますが。 ……本編に戻りましょうか。 まぁとにかく。そんな美浪を楽しんでいるから、こんな謎だらけにしているのだろう。
アキラが悠輝の事を何故ここまで知っているのかはもう謎でしかない。ミナからしてみれば、アキラも悠輝もよく似ている謎の人間なのだ。アキラはともかく悠輝の事は分かってきたミナ。とにかく後1つだけ。そう思うと嬉しくなったミナ。アキラに後1つを任せながらも自分でも探ってみようと思うのだった。アキラにお礼を告げ、その後すぐに剣を持ち攻めに行った。もうレジェンド・ナイトの事は国を大きくする「仕事」のようなものだからやはり忘れる事はやめた方がいい、国の人たちに失礼だ。そんな思いがアキラはともかくミナにはある。リーデンでは他人の事も気になるのだ。というより気にするのだ。そしてまた国を少し大きくしたらPCを閉じてそのまま少し今日の復習(授業聞いてなかったから)をし、後は普通に過ごして1日を終えた。
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