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このHPをみておもったこと

1卵の名無しさん:2002/10/18(金) 08:52
僕は杏林大学医学部の学生です。
数年前に父を亡くしました。
死因は誤診による手術の失敗です。
うちの父親の場合は
・ほとんど症例のない病気であった
・正しく診断されていても余命は長くなかった
・父自身が医師であった
以上の理由によって裁判沙汰にはしませんでした。
でももしこれが正しく診断されていれば助かっていた可能性が
あったならば今のように割り切れているかどうかはわかりません。
たとえ、「わかるわけのない」「わかっていても助かる可能性は低い」
ことで会っても遺族からすればもしかしたら助かっていたのかも
知れないと思えばやはりどこかに(言い方はおかしいかもしれませんが)
あたりたい気持ちになると思います。
もちろんマスコミが不当にあおっているという面は否めませんが
医師の側もこれまで医療過誤であっても握りつぶしてきたという
過去があるという事実も無関係ではないと思います。
現実はそう簡単ではないということは父をみて、また自分が医大生
になってみて一般の人よりはわかるつもりです。
でもそれだからこそ現場に関わる医師のみなさんにより一層努力して
いただきたいと思います

72卵の名無しさん:2006/03/28(火) 16:13:36
>>69
いいえ、知るべきことです。関係ありますよ。

物理的限界の存在を無視して、自分だけ良い医療を受けたいと願うのは
勘違いと言わざるをえません。残念ながら。

73卵の名無しさん:2006/03/28(火) 19:01:31
無罪ではあるが過失を認める。
極めて妥当で筋の通った判決であった。

74卵の名無しさん:2006/03/28(火) 20:25:59
まあ、その「極めて妥当で筋の通った判決」のおかげで、
これから全国のCTには子供用拘束用具が取り付けられ
病院に来た子供は膝のすり傷でも、ありとあらゆる検査を
強制されるようになるでしょう。
微笑ましい時代です。

75卵の名無しさん:2006/03/28(火) 21:11:32
>74
裁判長のまとめの言葉。

『今回の事件は医療従事者にも多くの問題を提起した。
とりわけ初診段階でのCT使用については、本件以降その使用率が上がっていると全国で報告がある。
しかしながら本件での最も問題視されるべき点は、医療従事者の診察に対する姿勢であり、
極めて基本的な態度である。』

自分は記者クラブにいるわけでもないし当事者でもないので判決文は持ってない。
なので文章としては違うものだが内容的にはこういうものだった。

物事の本質は難しいかもしれないが、理解してほしい。

76マニン:2006/03/28(火) 22:39:52
CT,MRIそう簡単に夜間にひとりで子供に実施できるものではありません。
周期性嘔吐、胃腸炎、転倒みんなみんな頭部CTが必要なのでしょうか?よほどの意識障害がなければ患児に麻酔をかけ実施するなどいたしません。
結果的に不幸な転機になりましたが、来院時に独歩で帰られた子供と親にかけられる言葉としては「症状が悪くなったらまた直ぐ来てね」という言葉しかありません。
親もきちんと子供の状況を説明し、折れた割り箸を見せる必要があったと思う。
この裁判は子供というだけで断ったり、転倒したというだけで他院を勧め、数十キロ離れた病院に行かなくてはならなくなった風潮を作り出した。この風潮を作り出したのは割り箸が突き刺さった責任を医師の責任に転化しようとして裁判を起こしたこの両親にあると思います。

77卵の名無しさん:2006/03/28(火) 22:53:50
子供というだけで断ったり、転倒したというだけで他院を勧め、
数十キロ離れた病院に行かなくてはならなくなった風潮

これってこの裁判があったからできてきたもの??
もしそうだとしても、こんな裁判があったとしても、
こんな風潮にしてしまう医師の感覚に疑問を抱かないの??

そりゃ医師個人の気持ちはわかる。
面倒なことになるしたまったもんではないってのもわかる。
でも命を預かることを職業にしたんでしょ?
世間からも尊敬される職業なんでしょ?
収入もそれなりにあるんでしょ?
なんで医師になったの??
それくらいの危機管理は当然じゃないの??

78卵の名無しさん:2006/03/28(火) 23:07:02
>>76
この風潮全てを両親の責任に転嫁しようとするあなたの考えはおかしい。
両親が言っているのは割り箸が刺さった後の事後処理であり、
突き刺さった責任を転嫁しようとするものでもない。
それに起訴したのはあくまで検察であって両親は関係ない。

この事件がこの風潮を作り出した原因のひとつになっていることは否定しない。
でも一番の原因は>>77さんも言われるようにたらい回しにする医師のモラルだろう。

79卵の名無しさん:2006/03/28(火) 23:11:39
>親もきちんと子供の状況を説明し、折れた割り箸を見せる必要があったと思う。

裁判所は『医師側が問診を怠った』と判断しましたね。

80卵の名無しさん:2006/03/28(火) 23:51:47
過失を認められたことに納得していないだと?
ふざけるな

81小児科医:2006/03/29(水) 00:25:57
私は小児科医です.恥ずかしながらこの事件に関して「過去に珍しいケースが
あった」という認識がなく,判決報道をみて経過を知りたくなりネットで検索
した次第です.

小児科は小児内科であり,このようなケースを直接診断することはないで
しょう.(他科からのコンサルトはあり得る)救急隊も小児科には搬送せず,
もし搬送依頼があっても僕自身「外科に行ってくれ」と答えます.

しかし何かの間違いで,小児科医が診察すれば,
意識レベルについてカルテ表記のJCS:2を信用するならば
おそらくCTは撮影したでしょう(それによって結果が違ったかどうかは別).
#但し耳鼻科医が4歳の意識レベルを判断するのは難しいと思います.
つまり,4歳(自分で症状を言えない,親の言うことも必ずしも信用
できない)で1時間以内?に嘔吐3回で,JCS:2なら,
ルートキープ,血液検査,CTは普通と思います.
#このHPで意識障害時で鎮静剤は禁忌とかかれていますが???です.
##もちろん,小児の鎮静に慣れていない医者が施行するのは
##非常に危険です.

ただあくまで,本当にJCS:2であり,かつ小児科医が診察している場合です.
実際は,JCS:0だったかも知れませんし(こんなことがあり得るかは知りま
せんが),おそらくこのようなケースを小児科医が診察することはないで
しょう.また,外傷も何でも小児科医が診察するように,というのは
(実際,そのような依頼も非常に多いですが)既にパンク状態の小児救急
において不可能でしょう.やはり耳鼻科など外科系に対応をお願いする
しかないと思います.
#スーパーローテート制度ができましたが小児科を必修として1〜2ヶ月
#やったくらいではこの手の判断は無理と思います.

最近,小児の外科疾患を休日夜間に引き受けてくれる病院がほとんどなく
腸重積(厳密には小児内科が高圧浣腸治療をするが,緊急時の外科対応が
可能であることが前提)や虫垂炎の診断をつけても搬送先がなくて困って
います.この手の事件に司法的に厳しくすると,ますます「小児はわからん
し,下手に手を出すと訴えられるから診察しません」という病院が
ますます増えるでしょう.

現在において,全ての科にある一定以上の知識を持ち,更に維持し続ける
ことは不可能なので
1)受診できれば,ある程度しっかりした医療を受けられるが,
  休日夜間は,専門医がいないという理由で受診さえ断られる

2)とりあえず,医者には診てもらえるが,その医者が専門外なので
  十分な知識がないかも知れない

のいずれかしかないのでしょうね.昔は2)であり,誤診などもうやむやで
やっていたみたいですけど,どちらが患者さんにとって良いのか
わかりません.

82医学生:2006/03/29(水) 00:57:49
>>77の言い分には非常に反発心がわく。
医者だって人間で守るべき家族が居て生活がある。
専門外の診察を善意でしたのに逆恨みで訴えられて賠償金が何千万・・・。
アホらしくて仕事できません。
今の世の中は、医者のリスクが無制限に膨張している。
世間から尊敬されるかもしれないが、収入はリスク相応とは言えない。
世の中の人間は医者に甘えすぎ。
少しは自己管理してくれ。

83卵の名無しさん:2006/03/29(水) 02:42:09
先輩から一言、
>>82
>世間から尊敬されるかもしれないが
お前、甘い。
深夜に救急外来に来る親がどんなのか知らないからそんなことがいえる。
やつらは医者のことをコンビニ店員と同等、もしくはそれ以下にしか見ていないぞ。
間違いない。

8477:2006/03/29(水) 06:07:22
言いたいこと理解してもらえませんね。

>専門外の診察を善意でしたのに逆恨みで訴えられて

患者のことをちゃんと考えて真剣にやれることをやる医者が増えれば
世の中の県会もこんな風にならないと思う。
杏林の事件も、診察時カルテはすごく簡単なものだったのに(軽傷と判断した)
子供が死亡した後に『取り繕う為に(裁判官の言葉まんま)』意識レベルなどを『書き加えた』

こういうことをするから『あほらしくて仕事できない』ような風潮になるんじゃない?
子供が死亡した時、保身のことしか考えてなかったんですね。
簡単なことだが根元医師は最初に謝るべきだった。
少なくとも全力を尽くしたのに救えなかったというのを
誠意を以って真摯に言うべきだった。


医者のリスク?
リスクもなく手も抜きたいなら人の命に直接関わる職業はやめとけば?

85卵の名無しさん:2006/03/29(水) 06:40:30
>>81
CTで割りばしが写ったと思いますか?
解剖前のCTにも写ってなかったとかかれていたのを見たのですが。

86小児科医:2006/03/29(水) 07:40:46
>>85
さぁ,どうでしょうか.割り箸による傷は写ったかもしれませんが.
ただ,CTを撮って所見なしなら,
「やることはやったが仕方なかった」と堂々と言えるのでは?

希なケースだろうが,JCS:2(が本当ならば)の幼児を検査せずに帰したのは
問題でしょう.
#口腔裂傷ではJCS悪化は説明できない
重症周期性嘔吐の子供に対し,輸液しても嘔吐と顔色不良が軽快しない
場合,念のためCT撮影することは結構あります.

乳幼児のnot doing well(何となく元気がない)を見抜くことは非常に
大切です.ただ,小児科以外の医者に要求するのは現実的に難しいですが.
でもそれで,患者さんがお亡くなりになっていますからね...

87joy:2006/03/29(水) 11:11:41
>>77
初めに、私は医師ではありません。
【一般人の感想】

あなたの理屈をそのまま一般化すると医者になる人間がいなくなりますよ。
そんな神のような志の高い人間がそんなにわんさかいると思いますか?

>命を預かることを職業にしたんでしょ?
命を預かるからこそ自分の能力の範疇に納まらないことに無責任に手を出さなくなった。
今までは善意でしていたが、それがよいことではないことに気がついた。
無責任に診断して有罪になったら、下手すれば医師免許剥奪。
どうやって生きて行けって言うの?
医師にも生活があるんだよ。

>世間からも尊敬される職業なんでしょ?
尊敬されることとあなたの指摘してる点に何の関係があるのか訳わかりません。

>収入もそれなりにあるんでしょ?
一流リーマン以下です。

「誤診された!」以前に診てくれる医師がいないという状況にも
なりかねませんよ。

88まとめ:2006/03/29(水) 13:13:46
[1] 母親(教師)が仕事絡みで祭りに行く
[2] 我が子は他人にまかせっきり、自分は仕事
  (引率の仕事があるのに4歳児を連れてきた)
[3] 「子供がこけて喉に割り箸が刺さった」と他人から聞く
[4] 救急車で搬送(喉に薬を塗られる)
[5] 父親に子を引き取りに来させて、自分は飲み会(祭り打ち上げ)
[6] 酔っ払ってグースカ中に容態急変 → 死亡
[7]CTスキャンでも割り箸判別不能→変死追求で解剖
[7] 解剖により脳から割り箸発見

医師に診せた後、母親は4歳の子供を父親に預けて祭りの打ち上げ。

最も子供を知っているはずの母親さえ
生命の危機に気付かなかった。
放って飲みに行ってもOKレベルの軽い怪我だと思った。

口内の出血を飲み込むと嘔吐するケースも多い。
親でさえ【大丈夫】と判断した怪我を
初診の医師が見抜けなかったのは仕方ないような気がする。

89マニン:2006/03/29(水) 13:13:53
77さん、あなたのような現代医療に過度な期待と魔術的な治療や診断を期待している人ほど今回のように訴訟に持っていく人が多いようです。
医師が絶対悪いという観念で訴訟を起こすようですが、勝訴率は50〜60%であることも考えてください。マスコミは医師が勝訴した件については全く報道しないので、現代医療の抱える問題点や限界をしっかり認識できないのかもしれません。
77さん、沢山本を読んで、実際現場に足をはこんで今後もいろんな角度から考えてみてください。

90感想:2006/03/29(水) 13:22:52
確かに医師の説明不足はあると思われるが、それをもってこの医師が業務上過失致死にあたるかといえば否であるでしょう?なぜならその医師が割りばしを子供にさしたわけではない。判決後のこの親がTVに出ていたが、その言い分はあたかも医師に何らかの危害を加えられ殺されたといわんばかりであった。確かに子供さんがなくなったのは非常に不幸なことではあるが、親の監督責任は、またこの子供に綿菓子を与えたものの責任はどうなるのか?マスコミはこの点についても言及すべきでは?

9177:2006/03/29(水) 13:30:48
神のような志の高い人間も
魔術的な治療も
絶対に助けろと言ってるわけでもない。

もう1回書くけどカルテを
子供が死亡した後に『取り繕う為に(裁判官の言葉まんま)』意識レベルなどを『書き加えた』

こういう事をしてほしくない。
それは並の志の、普通の医者にはできないことなのか・・・
謙虚な気持ちを持って患者の立場にたって、なんて基本的なことは
所詮、社交辞令以下の絵空事ってことなんですね。

これが職業的に毎日2冊は本を読んで
とある病院に2年半勤めていたことのある自分の考えです。

92卵の名無しさん:2006/03/29(水) 13:34:42
>90

否です。無罪でした。
業務上過失致死は無罪だが『業務上過失』までは認められた。
死亡と過失の因果関係を断言できないから無罪。
検察控訴するだろうけどこれ以上は難しいですね。

民事のほうの原告の優位性が随分高くなった。

93卵の名無しさん:2006/03/29(水) 15:50:16
>>92
 民事でも原告は苦しいですよ。
 死亡による損害との因果関係が否定されていますから,
誤診による親の受けた精神的な損害のみが賠償となる
可能性があります。

9477さんへ:2006/03/29(水) 16:16:34
あなたのおっしゃることは、よくわかりますが、この医師の場合、非難されるべきは説明不足と本当かどうかはわかりませんがカルテの改ざんについてでしょう。問題は、このことと業務上過失致死などいう殺人の罪で医師の責任を問う原告側の姿勢でしょう。不幸な事故の結果を誰かの責任にしたい気持ちも分からないではないですが、原告の主張はちょっと考え違いではないでしょうか

9577:2006/03/29(水) 17:00:42
94さん
業務上過失致死で・・・ということは刑事裁判のことを仰っているのでしょうか。
それとも、原告は・・・ということは民事裁判のことを仰っているのでしょうか。

判決の出た刑事裁判について言うならば、今回の件は
裁判所の事実を調べる経過において『過失と致死の因果関係を立証するのが難しい』
と裁定されたから無罪になっただけで。
事実の経過を調べ裁定を仰ぐ事それ自体が両親の非難される点ではない(=公訴することがダメとは言えない)と思います。

裁定によって医師の非難されるべき点はここですよ、と裁判所が示した。
わたしはその点について書き込みしました。

公訴によって非難されていると考えることこそ筋違いではないでしょうか。
非難される可能性、疑わしいから裁判になるのです。
疑わしいと感じるかどうかには個人差もあるでしょう。

わたしも子供が亡くなったことについて親に非がないとは思いません。
しかし医療の現場における医師やナースの精神姿勢、
それに起因する実際の行動には疑問を持っています。今回の事件のような。

96マニン:2006/03/29(水) 18:23:13
 いろんな性格の親がいることは事実です。その親の職業や社会的背景、性格で思いもよらぬ行動に出る人もいます。
77さんは患者さんを理想化しすぎです。一般報道を真に受けるのもいいですが、今の医療のかかえる現実と理想を考えてください。
病院はコンビニではありません。CTとれ、MRIとれ、点滴しろ、と言われてできるところではありません。
救急外来ならなおさらです、あくまでも来院時の児の症状で考えるしかないじゃないですか?症状が悪化したらまた直ぐに連れてきてもらうしかないでしょう。
それが冷たいというのならば、トリアージも救急外来もみんな冷たいとなってしまいますよ。

97あぼーん:あぼーん
あぼーん

98(・∀・)y-~~:2006/03/29(水) 20:04:12
97は、以下のIPアドレスからのスパム
125x103x18x109.ap125.ftth.ucom.ne.jp

9977:2006/03/31(金) 23:01:19
77さんは患者さんを理想化しすぎです。

とのことですが、どのあたりでそう受け取られたのでしょう?

法によって過失は認められたのです。
マニンさん、あなたも認めてください

100卵の名無しさん:2006/03/31(金) 23:43:51
法によって認められた?
くだらない起訴をして公費を無駄に使った検察官こそ、
無罪判決を謙虚に受け止めなさい

101卵の名無しさん:2006/04/01(土) 02:47:33
>誤診による手術の失敗
どういう意味でしょうか?
誤診して誤った手術をしたということ?
それなら手術はの失敗ということではないと思います。

102卵の名無しさん:2006/11/08(水) 01:19:12
通りがかりのものです。

このあいだ 医学部時代のノート(20年前!)が大量にでてきて
その中に 頭部顔面頚部外傷の集中講義ノートというのがありました。
脳外、眼科、耳鼻科、外科の合同講義で興味深く読み直しました。

ノートのどこを見ても 異物が咽喉や鼻から刺さるケースなどというものは
全く見当たりませんでした。あらためて このケースの特異性を認識した次第です。

103卵の名無しさん:2006/11/25(土) 08:43:09
習ったことしか出来ねえ奴なんか医者辞めろ。

104卵の名無しさん:2006/11/30(木) 23:48:23
習ったことしかしないようにしないと、
「人体実験」と言われてしまいますよ

105卵の名無しさん:2006/12/01(金) 22:39:11
だったら全部習うには5年や10年じゃ済みませんね。

106卵の名無しさん:2006/12/14(木) 00:30:44
学部だけでも6年だし、
臨床研修制度や専門医を取るのに何年かかるか103や105は知っているのか?
実際5年や10年で済んでいない

107精神を蝕まれた者の戯れ言:2006/12/17(日) 14:24:39
>>106
その通りだからこそ,「103」氏や「105」氏は「20年前(事件から数えても10年前)のしかも学生ノートなんか持ち出しても免罪符にも何もならない」と言いたかったように思えるが.

108精神を蝕まれた者の戯れ言:2006/12/17(日) 14:28:21
ましてや学生時代に全てのケースをそのまま習うなんて不可能で,演繹力が問われるのでは?

109いのげ:2007/02/03(土) 21:59:41
そのままではなくても類型化することは学問の常套手段です
検察は頚静脈穿孔外傷として本件と同様の外傷でかつ
診断に成功した症例の文献を一例も示していません
おそらく 無いのだと思います
本件は世界に一切前例の無い 受傷状況をだれも見ていない
表面から判断できない 症状が疾患特異的でない こういう状況で
演繹力について刑事責任を問うていいものなんでしょうか

110精神を蝕まれた者の戯れ言:2007/02/03(土) 23:32:02
「診療」は,あくまで結果がわからない状態で,状況から推論するものである.
今回,受傷後,搬送まで一定時間経過しているにもかかわらずJCS:2(カルテ
改ざんがない限り)と判断した状況で,中枢神経障害(外傷であろうが,感染
であろうが関係ない)の可能性を考慮しないことが問題である.ましてや,
救急隊がJCS:0としているならば,「意識障害が悪化した」と担当医は判断
したことになる.(しつこいようだが,カルテ改ざんがないという仮定での話)
これは,「学生時代に習わなかった」ですむ話ではないと思う.
結果がrare caseであろうが,common caseであろうが関係ない.


但し,他のところでも書いたように,
「刑事責任」に関しては,あくまで結果が大きく関与するので,
「正しい診断及び治療が行われても救命困難」ならば
「仮に診断過程に致命的なミスがあろうとも刑事責任は問えない」と考える.
もちろん,逆に刑事責任がないからといって医者の責任が全くないとはいえない.

111卵の名無しさん:2007/02/05(月) 21:46:44
臨床的にrareだったら、
救急外来で拾い上げるのはまず困難だし、
JCSの判定は小児では不正確と思われるから、
それを根拠に断言するのは「あるある大辞典」並みに信頼できないね

112精神を蝕まれた者の戯れ言:2007/02/07(水) 08:32:15
1. rare case 及び診断・治療の困難性
  仮に,「担当医が検査や診断の努力をしたが,病態を見抜けなかった」
  ならばrare caseや診断・治療の困難性をもって免責されるだろう.
  しかしながら検査などをしない理由にはなり得ない.なぜならば
  「診察時,担当医は患児が困難な病態であることを知る由がない」
  からである.すなわち「口腔外傷とJCS:2(と担当医自ら判断した)患児が
  いる」状況で,病態が不明である以上,更なる検索をせざるを得ない
  はずである.
  rare case や診断の困難性はあくまで「結果論から来る後知恵」にすぎ
  ない.
  但し,「実は,診察時既に,rare caseで診断及び治療が困難な病態で,
  検査などしても無駄に終わる可能性が高いことを認識しており,無駄な
  検査や治療を避けるためにあえてなにも行わなかった,色々な意味で
  特異な名医である」と主張するなら,話は別だが.

2.JCS
JCSは広く採用されているスケールであるが,もちろん万能ではなく,
  「信頼できない」「使わない」と主張する医者がいてもかまわない.

  しかし,「担当医は,(救急隊がJCS:0としているにもかかわらず)
  自らJCS:2とカルテに記載した」のは(改ざんでない限り)事実である.

  このことは
A: 意識状態の判定が必要な状況である
   B: 意識状態を判定するのにJCSが一定以上の妥当性があり
    今回はJCSで評価する
C: 救急隊はJCS:0との評価だが,診察時はJCS:2と評価するのが
    妥当である

の全てが診察時の「ほかならぬ担当医自ら」の信念であったことになる.

但し,診察時「意識状態なんて評価しなくてもいいし,JCSなんていい加減
だけど,適当にJCS:2とカルテに書いておこう」と判断したと主張するならば
話は別だが.

113地方の救急医:2007/08/19(日) 23:45:11
救急医療に身を投じて,10年余りになります.
しかし,もし自分が初めてこのような報道の知識なしに
同様な患者さんを診察した時,診断できたという自信がまだありません.
あと10年経験を積めば可能になるのでしょうか?
あと20年経験を積めば可能になるのでしょうか?
いつになれば自身の医業は犯罪にならなくなるのでしょうか?

114いのげ:2007/09/30(日) 20:52:29
本件のような「判断・診断」に対する刑事責任追求については
根底から大いに議論されるべきであります

115卵の名無しさん:2008/02/24(日) 21:18:51
質問で申し訳ないのですが、脳幹に割りばしが刺さって、神経症状が出ない場合があるのでしょうか?
脳圧亢進による死亡ということなのですが、フィネアス・ゲージの症例のようにすぐに症状が出ないことがありえるのでしょうか?

116いのげ:2008/02/26(火) 11:59:53
>神経症状が出ない場合があるのでしょうか?

脳幹に刺さってるなら深さや場所にもよるが考えにくいです
ちなみに本症例では脳幹に刺さってません
脳幹の左にそれて小脳半球に刺さってます

>脳圧亢進による死亡ということなのですが

それは検察や原告の主張です
判決は刑事でも民事でも脳静脈還流障害が死因とされてます

>フィネアス・ゲージの症例

いのげは知りませんでしたが、その症例は検索してみたところ
テント上すなわち大脳前頭連合野あたりの穿通のようです
そこらへんなら文献レベルではめずらしくありません
いのげも一例だけ見たことがあります

117普通人:2008/03/07(金) 21:34:50
唐突なようですが
30年以上前に似たような怪我を経験したものです。
私の場合は軽傷でしたので、症状については参考にならないでしょうが、医師の
対応については大きく違いがありました。
参考までに書き込んでみたいと思います。
当時私は5歳くらいだったと思います、家の今で、ハイハイの状態で、割り箸を
くわえていました。その時兄に後ろからのしかかられ、腹這いに崩れ落ちて
割り箸が敷居に引っかかりのどの中を削りながら奥に入り、軟らかい所に
刺さって止まりました。
刺さったのは1センチくらいだったと思いますが、両親は大慌てで、
救急車を呼ぶか、悩んだ末、かかりつけの開業医に連絡しました。
この時この医師は、子供がのどに割り箸を刺したと聞いた時点で、脳の
損傷を疑っています。
容態が重ければすぐに救急車を呼ぶように言い、様子におかしい所が無い
と分かっても、すぐに連れて来るように言いました。
診療の時間はとっくに過ぎていましたが、この医師は怖いぐらい真剣に
私の診察をしてくれました。
傷は軽傷であったはずですが、奥まで貫通していないか、痛がる私を無視
して棒状の器具で検査しています。
この時このような意味のことを言っていました。
「こんな傷は問題ないんだ、この奥にまで行っているとまずいんだ脳があるから」
その他にもどんな些細な以上も見逃さないよう、いつもより反応が鈍くないか、
指が数えられるかどうか、目に異常はないか等、繰り返し確認し、レントゲンを
撮るべきか悩んでいました。
この当時レントゲンは当日出来上がって来なかったと思いますから、結局
意味はないと考えて、やめたようでした。
帰るときも、何か異常があったらすぐに救急車を呼ぶように、繰り返し注意していました。
私は被告が刑事にしろ、民事にしろ罰を受けるべきとは考えていませんが、
自身の体験から考えると、民事の判決は医師の責任の範囲を狭くしすぎていると思います。

118精神を蝕まれた者の戯れ言:2008/03/08(土) 00:21:37
>>117
何科にかかられたかはわかりませんが、
まぁ、今回は、救急隊も「耳鼻科医」に搬送し、実際に「耳鼻科医」が
診察したわけですから、「事前情報」と「診察時の視診や問診」で中枢神経
症状を疑わなかったら、中枢神経系を全く念頭におかず診察が終了してしまう
のは、理想論はともかく現実的には致し方ないところではないでしょうか?
しかも、母親も当日は不満もいわず帰宅しているみたいだし。
医療側患者側いずれも中枢神経症状を全く疑わなかった状況としても
おかしくはなさそうな気がします。
その場合、「耳鼻科医」に責任を問うのは酷なような気がします。

ただカルテを見る限り、「わざわざ」意識レベルや瞳孔径を定量評価
したり髄膜炎を疑ってみたり、あたかも中枢神経症状を疑っていたの
ではないのか、と考えてしまうんですね。
でもvitalは計測していない。

119普通人:2008/03/08(土) 15:27:51
この医師は、内科、外科、産婦人科だったと思います。
私自身は、被告になっている医師に責任を問うべきとは考えませんが、一般人には人体の専門家である
医師には、このケースで言えば、のどの奥が容易に脳に貫通することを注意して診察する程度の期待が
あると思うのです。
耳鼻科医であっても人体の構造は熟知しているはずです。
患者からすれば、救急の場合その医師の専門がなんであるかは関係がありませんから、ありとあらゆる可能
性を疑って診察してもらいたいということです。
ただ、法的に責任を問うとなると、被告の医師以外の、怪我をした時点での周りの大人の責任がより重いと
思います。

120精神を蝕まれた者の戯れ言:2008/03/09(日) 07:53:28
>>119
お気持ちはわかります。しかし現実的には難しく、今後、専門性の細分化
が進めば進むほど難しくなると思います。

結局、自分の知らない病気/病態は、その存在をも疑うことすらできない
のは自明の理であり、様々な疾患病態をどんどん経験する必要があります。
但し、どうしてもその経験は自分の専門分野に限られ、専門外の経験は
殆どしなくなり記憶が薄れ、医学生のほうが詳しく知っていることも
悲しいですが現実だと思います。

一般(広く浅く)が診察できる医者が増えればいいのですが、、
医者に限らずどの職業ですらspecialityが要求されるこの御時世
専門外も忘れないように経験するよりも、専門を深める方向に
どんどんいってしまうのも止められないのではないでしょうか。

あなたを診察した医師は、ひょっとしたらそれ以前に同じようなケースを
経験して強烈な印象をもっていたのかもしれません。その場合、
たとえ徴候がなくてもその病態を疑って診察することは結構あります。
#だからこそ多くの経験を積む必要があるのですけど、上述の通り
#現実的には、どんどん難しくなっていく。

現実的解決策ですが、患者本人及びその家族も病態を疑い「頭は
大丈夫なんでしょうか?」などと質問することかなと思います。

話を戻しますが、今回のケースでは
救急隊、家族、医師のいずれかが中枢神経障害を疑っていれば
当然検査に行くべき症例だったと思いますが、
誰も疑っていなかったとしたら、現実的には難しく
特に裁判では、「耳鼻科医でも中枢神経障害に気付くべきだった」
と立証するのは非常に困難だと思います。
#ただ、何遍も書いてますが、カルテを見る限り
#本当に気付いてなかったの?と疑っています。
##診察時は本当に気付いていなくて、
##あとから改ざんしたかもしれませんが

121あぼーん:あぼーん
あぼーん


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