カナダ、サスカチワン州にあったマリバル先住民寄宿学校の元生徒ディーディー・レラットさんは、「自分に注意が向くのが怖くて、トイレへ行きたいと申し出ることすらできませんでした」と語る。写真家のダニエラ・ザルクマン氏は、学校跡地に生えていた草を撮影し、レラットさんの横顔に重ねて、この写真を作成した。(PHOTOGRAPH BY DANIELLA ZALCMAN)
ザルクマン氏は、元生徒たちに話を聞き、この強制同化による影響を探る写真プロジェクト「Signs of Your Identity(アイデンティティのしるし)」を発表した。(参考記事:「美しくも奇妙なアメリカインディアンの12の肖像」) クアッペル先住民寄宿学校の創立者ジョセフ・ヒューゴナード神父の像は、2021年6月21日に撤去された。神父の両脇に立つのは、民族衣装を着た髪の長い先住民の子どもたちだが、民族衣装も長い髪もクアッペルでは禁じられていた。(PHOTOGRAPH BY DANIELLA ZALCMAN)