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東トルキスタン ウイグル チベット

1NAME:2012/06/06(水) 23:46:51
東トルキスタン ウイグル チベット

198NAME:2021/12/24(金) 01:02:56
カナダの先住民、寄宿学校での虐待への補償として17億ドル受け取りへ
https://www.international-press-syndicate-japan.net/index.php/news/human-right/883-rights-native-canadians-to-get-17-billion-for-school-abuse
【オタワIPS=ハワード・ウィリアムス】

カナダ政府は11月23日、国からの補助金を受けた主に宗教団体運営の「寄宿学校」において身体的・性的虐待を受けた数万人のカナダ先住民に対して、17億ドルの補償金を支払う「原則協定」を発表した。

これら寄宿学校は、カナダ先住民をもっぱらヨーロッパ的な生活様式と近代カナダの文化に「同化」する最もよい手段として時の政府が考え付いたものであった。しかし、この計画は大失敗に終わる。先住民(インディアンやイヌイット)の子供たちが教員や職員に性的・身体的虐待を受けているとの確かな情報が数多く寄せられるようになったのである。

子供たちは、自分の母語で話をしているところを見つかって激しく殴打されすらした。兄弟姉妹との会話においてすらそうだったのである。また、だまされて自分の子供を寄宿学校に差し出した先住民の家族の事例や、政府や教会の関係者に誘拐された子供の事例すら数多く現れている。

今回の合意は、急ごしらえの記者会見の場で、アン・マクレラン副首相と「『最初の国民』会議」(「最初の国民=First Nations」とは、カナダにおいて先住民を指すための公式の用語:IPSJ)のフィル・フォンテイン議長によって発表された。「『最初の国民』会議」は、政府の承認した居留区を代表する団体で、子供たちはこの居留区から連れ去られ同化させられたのである。

自らも寄宿学校における性的・身体的虐待の被害者であることを明らかにしたフォンテイン議長(60)にとっては、今回の合意はとりわけ感動的な瞬間であった。議長は記者にこう語った。「いくらお金を積んだところで、私たちの心の傷を癒すことはできませんが、この和解協定によって癒しへの道筋を切り拓くことはできるでしょう。それは寄宿学校の生徒たちだけにとってそうなのではなく、その子供たち、孫たちにとってもそうでしょう。今日はとてもすばらしい日です」。フォンテイン氏は、この和解は、カナダの歴史上、この種のものとしては「最大で最も包括的なもの」だとした。

199NAME:2021/12/24(金) 01:03:10
しかしながら、この協定は依然として連邦裁判所の承認を受けなくてはならない。というのも、現在は解散した寄宿学校の運営に関与した連邦政府および教会に対する数百の個別裁判およびいくつかの集団裁判が、連邦裁判所において現在審理中だからだ。

今回の協定では、裁判所の承認を受けたのち、約8万6,000名の元児童に対して補償金が支払われることになる。マクレラン副首相は、寄宿学校の生徒1人当たり8,500ドルと、在学1年当たり2,560ドルが加算されると述べた。各個人は、何年学校に在籍したかによって、最大2万5,000ドルまでを受け取ることができる。 年配の虐待被害者に関しては、65才以上の元生徒に6,800ドルを即時支給するよう配慮がなされる。フォンテイン氏は、被害者の平均年齢が現在60才であるため、このことは協定の特に重要な要素だと述べた。

協定によれば、マクレラン氏が「真実と和解」のプロセスと呼ぶものについてもさらなる行動が要請されている。氏は「和解の中心に座っているものは、私たちの歴史のこの1ページを終わらせるということです。私は、われわれの共通の決意に到達したこと喜んでご報告したいと思います。われわれがこれから実行することは、この先住民学校の遺物に関する公正かつ永続的な解決となるものと固く信じます」と述べた。

しかし協定には、先住民集団からのひとつの要求事項が含まれていない。すなわち、連邦政府が真の謝罪を行なう、ということである。この理由について尋ねられたマクレラン氏は、問題がいまだに交渉の過程にあるからだ、と回答した。同時に、ポール・マーチン首相とカナダの10州および3つの北部諸州の知事が先住民代表とブリティッシュ・コロンビアのケロウナで会談する今週にも、謝罪がなされることになるかもしれない、とマクレラン氏は示唆した。彼女は、「きわめて明確に、議長(フォンテイン氏)と首相は、寄宿学校の問題のある側面に関するその他の問題を討議することを欲するかもしれない」と述べた。

フォンテイン氏は、合意事項は「数十年という時間をカバーし、最初の国民たる個人および集団に対する無数の出来事と数え切れない傷跡の問題に対処するものだ」と語った。 共同記者会見にはアーウィン・コトラー司法大臣も同席した。彼は、政界入りする以前に人権派弁護士として知られた人物である。コトラー氏は、若いカナダ人を寄宿学校に押し込める政策は、「われわれの歴史の中で、もっとも有害でもっとも恥ずべき人種差別的行為だ」と語った。 これら学校は、カナダが独立する1867年以前に英国の統治下で設立されたものである。しかしカナダ政府は、[独立後の]1970年代に到るまで同学校への資金援助を続けた。現在は全て閉鎖されている。

1.06億ドルの「真実と和解」のプロセスの中で、「アボリジニーの癒し」基金と「真実と和解」の集いに5年間にわたって資金が提供されることになる。しかし被害者側は、いったん補償金を受け取ったら、連邦政府、あるいは学校を運営した教会を訴える権利を放棄しなくてはならない。23日の記者会見で発表された資金には、今週行なわれる連邦政府と先住民代表とのケロウナ会談で発表されるとみられる補助金が加わることになっている。

オタワからの未確認情報によれば、連邦政府・州知事側は、34億ドル以上にものぼる10年間計画に同意するものと見られる。これは、先住民居留区における保健・教育・衛生の改善のためと、指定居留区から離れて暮らしている、あるいはこれら居留区に住む権利を失った先住民に対する「生活向上プログラム」のために使われることになる。(原文へ)

200NAME:2021/12/24(金) 01:05:23
先住民の寄宿学校「負の歴史」、米も実態調査へ…神父が性的虐待・化学物質で人体実験
2021/08/29 05:00
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210828-OYT1T50359/

【ロサンゼルス=渡辺晋】先住民族の子供に強制的な同化教育が行われていたカナダの寄宿学校跡地から大量の遺骨や墓が相次いで見つかった問題が、米国にも波及している。米内務省は、国内の寄宿学校について実態調査を始めると表明した。調査に後ろ向きだった米国も「負の歴史」と向き合うことになる。

■「大きな誤り」先住民族のシーウォーカーさん(本人提供)

 「米国は歴史を直視せず、過ちを認めようとしなかった。それは大きな誤りだ」。コロラド州デンバー在住の先住民族ダニエル・シーウォーカーさん(37)は、そう力を込めた。現在、学生時代に出会ったロンドン在住の英国人の写真家カルロッタ・カルダナさん(39)と、先住民族の歴史を記録に残すプロジェクトに取り組む。

 シーウォーカーさんの祖母と父親もかつて寄宿学校に入れられていた。これまで祖母やプロジェクトの過程などで出会った人たちから、耳をふさぎたくなるような話を聞いた。思い出すだけで今も涙がにじむ。 無理やり髪を切られ、部族の言葉で話すと、罰として地下室に閉じ込められた。特定の化学物質の服用や一定期間の絶食による肉体的・心理的な影響を調べられる「実験」も行われていた。 寄宿学校の多くは、米政府から資金援助を受けたキリスト教の各宗派が運営していた。神父が女子生徒を妊娠させ、生まれた子供を火葬して埋葬することもあったという。

■虐待横行

 先住民族団体によると、米国では「文明化」の名の下で、1870年頃から1960年代にかけて少なくとも367の寄宿学校が運営されていた。親から引き離された数十万人の子供が、独自の文化や言葉などを禁じられる同化教育を受けた。 正確な数は不明だが、25年頃には6万人以上が在籍した。26年までの在籍数は学齢期にある先住民族の子供の8割を占めたという。学校では虐待が横行し、多くの子供の行方は今も分かっていない。

201NAME:2021/12/24(金) 01:09:16
かつての寄宿生が語る、カナダによる先住民同化教育の過去
先住民寄宿学校跡地で無名の墓が数多く見つかり、過去の政策の問題が再び焦点に
2021.07.05
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/21/063000331/

カナダ、サスカチワン州にあったマリバル先住民寄宿学校の元生徒ディーディー・レラットさんは、「自分に注意が向くのが怖くて、トイレへ行きたいと申し出ることすらできませんでした」と語る。写真家のダニエラ・ザルクマン氏は、学校跡地に生えていた草を撮影し、レラットさんの横顔に重ねて、この写真を作成した。(PHOTOGRAPH BY DANIELLA ZALCMAN)

カナダ先住民のディーディー・レラットさん(60歳)が、サスカチワン州カウエセスのマリバル寄宿学校に入れられていたのは、51年も前のことだ。しかし、そこで経験した虐待の記憶は、今もレラットさんに付きまとって消えることはない。「あの場所は、恐怖に満ちていました」

 2021年6月23日、カウエセス・ファースト・ネーションが居留地内のマリバル寄宿学校跡地で751もの墓標のない墓を発見したと発表すると、レラットさんのなかで再びその恐ろしい記憶がよみがえった。「答えを知りたいです。なぜ誰も通報しなかったのか。なぜ虐待を止められなかったのか」。マリバルに強制的に連れて行かれたとき、レラットさんはわずか5歳だった。「あの墓に埋められたのは、私だったかもしれません」

クアッペル先住民寄宿学校があったサスカチワン州のレブレット村。学校の建物はほとんど取り壊されたが、この写真の右端に写る建物だけは、今も残っている。(PHOTOGRAPH BY DANIELLA ZALCMAN)

先住民の子どもたちを教育していたカナダの寄宿学校跡地でこのような墓が見つかったのは、これが初めてではない。5月末、ブリティッシュコロンビア州のテカムルプス・テ・セクウェプフ・ファースト・ネーションが、カムループス先住民寄宿学校跡地で地中探知レーダーを使い、215人の子どもの遺骨を発見したと発表した。それから数週間のうちに、ほかのファースト・ネーション(カナダ先住民)でも同様の発見が相次いだ。 カナダ各地に先住民のための寄宿学校が建てられたのは1880年代のこと。そこでは15万人以上の子どもたちに対し、カナダの支配的文化に同化させる教育が行われた。その結果、「文化のジェノサイド(大量虐殺)」が起こったことは、「国家の真実と和解調査委員会(TRC)」による調査で明らかなっている。TRCは、2015年に最終報告書を公開した。(参考記事:「幻のセコイア州の歴史、米国先住民の権利ふたたび」)

政府が運営する最後の寄宿学校は1996年に閉鎖されたが、その痛ましい負の遺産は、被害者本人たちだけでなく、その子どもや孫の世代にいたるまで、今なお先住民社会を苦しめている。 「自分たちでどうやってこの傷に向き合ったらいいのかわからなかったので、全て内に抱え込み、それを次の世代まで受け渡してしまったんです」。マリバル寄宿学校の生徒だったマーセル・エラリーさんは、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーでもあるダニエラ・ザルクマン氏に対してそう語った。

 ザルクマン氏は、元生徒たちに話を聞き、この強制同化による影響を探る写真プロジェクト「Signs of Your Identity(アイデンティティのしるし)」を発表した。(参考記事:「美しくも奇妙なアメリカインディアンの12の肖像」) クアッペル先住民寄宿学校の創立者ジョセフ・ヒューゴナード神父の像は、2021年6月21日に撤去された。神父の両脇に立つのは、民族衣装を着た髪の長い先住民の子どもたちだが、民族衣装も長い髪もクアッペルでは禁じられていた。(PHOTOGRAPH BY DANIELLA ZALCMAN)

202NAME:2021/12/24(金) 01:19:46
米、ウイグルからの輸入全面禁止 大統領署名で法成立
共同通信社
2021/12/24 00:56
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e7%b1%b3%e3%80%81%e3%82%a6%e3%82%a4%e3%82%b0%e3%83%ab%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e8%bc%b8%e5%85%a5%e5%85%a8%e9%9d%a2%e7%a6%81%e6%ad%a2-%e5%a4%a7%e7%b5%b1%e9%a0%98%e7%bd%b2%e5%90%8d%e3%81%a7%e6%b3%95%e6%88%90%e7%ab%8b/ar-AAS5IQU

【ワシントン共同】バイデン米大統領は23日、中国新疆ウイグル自治区からの物品輸入を原則禁止する「ウイグル強制労働防止法案」に署名した。同法は成立し、輸入禁止の対象が同自治区での全製品に広がる。対象製品などを扱う日本企業にも影響が出そうだ。

 同法は、ウイグル自治区で生産された原材料や製品の輸入を原則として禁止。輸入するには、企業側が強制労働によるものではないと証明する必要がある。政権に対し、強制労働を助長している団体や個人のリストを議会に報告することなども求めた。

203NAME:2021/12/25(土) 14:21:11
カナダの先住民族とは?歴史や問題点を解説
https://eta-cavisa.com/indigenouspeople/index.html
カナダの先住民
ファースト・ネーションズについて
イヌイットについて
メティスについて
先住民の同化政策
先住民の社会問題
カナダへ渡航する方はeTA(イータ)の申請が必要です

多くの移民により構成されているカナダは世界有数の多民族国家として知られていますが、先住民は古くから国内で独自の地位を築いています。カナダの憲法では北米インディアンのファースト・ネーションズをはじめ、先住民とヨーロッパ人の両方を祖先とするメティス、北極地方に居住するイヌイットによる3つのグループがカナダの先住民族として認定されています。先住民として認定された市民はカナダ連邦法により一定の権利や社会保障などを受けることができます。多くの先住民は国内に3,100か所以上ある居留地と呼ばれる特定地域に居住していますが、大半の居留地は地方の辺鄙な場所にあるため不自由な生活を強いられているケースもあります。
このページではカナダの先住民に関する歴史や、地域や環境を取り巻く現在の状況について解説します。

カナダの先住民

カナダにおける多くの先住民はファースト・ネーションズ(First Nations)もしくはネイティブ(Natives)と呼ばれます。全先住民の60%以上がファースト・ネーションズであり、カナダ市民にとって最も身近な民族として認知されています。カナダにおける先住民は以下の3つのグループに分類されます。

ファースト・ネーションズ(First Nations:北米インディアンを祖先とする民族)
メティス(Métis:カナダ先住民とヨーロッパ人の両方を祖先とする民族)
イヌイット(Inuit:北極地方に居住する民族)

カナダ政府が2011年に行った統計によると先住民の総人口は約140万人で内訳は以下の通りです。

ファースト・ネーションズ 約85万人(60.8%)
メティス 約45万人(32.3%)
イヌイット 約6万人(4.2%)
その他(複数の民族登録など) 約4万人(2.7%)

先住民の人口はカナダ国内における人口の4.3%に該当し、居留地と呼ばれる特定地域に居住しています。
最も多くの先住民が居住している地域はオンタリオ州で約30万人、次いでブリティッシュコロンビア州が約23万人となります。

204NAME:2021/12/25(土) 14:23:52
ファースト・ネーションズについて

ファースト・ネーションズの起源であるインディアンの歴史は遠い太古の時代にさかのぼります。北米の先住民族であるインディアンは今から1万年以上前にシベリアからベーリング海を渡り居住地を構えました。インディアンは北米社会において重要な地位にあり、独自の文化を築いたことで知られています。“インディアン”の呼び名はイタリア出身のクリストファー・コロンブスが1492年にアメリカ大陸を発見した際にインドと勘違いしたことに由来。先住民をインディアンと呼んだことが起源とされています。
周囲の環境や動物と深く関わり、自然を敬うインディアン独自の信仰は部族の長老たちにより口伝で代々伝えられてきました。先住民であるインディアンは敬意をこめてファースト・ネーションズと呼ばれるようになり、現在も独立した民族文化を継承しています。

ファースト・ネーションズの多くはオンタリオ州やブリティッシュコロンビア州に居住し、主に2つのグループに分かれています。1つは政府公認のファースト・ネーションズで、1876年に施行されたインディアン法が適用されます。政府公認のグループは一定の権利や社会保障が認められ、ファースト・ネーションズのために用意された居留地に定住することができます。同グループの市民には政府より“Status Card”と呼ばれるIDカードが発行されます。買い物をする際はIDカードを提示することで消費税が免除されるだけでなく、様々な税金や学費が控除されるなど優遇措置が設けられています。

もう一方のグループは政府非公認のファースト・ネーションズで、前述したインディアン法は適用外となります。政府非公認のグループには自身の意思でID登録をしない方だけでなく、出生証明書などの必要書類が揃わないために公認として認められない方など様々なケースがあります。政府の公認基準については曖昧な点が指摘され、差別の温床になっているとの意見もあることからカナダでは常に議論の対象となっています。
カナダ国内における全ファースト・ネーションズの人口は約85万人で、政府公認のグループが約64万人、政府非公認のグループが約21万人となっています。
ファースト・ネーションズのための居留地はカナダ国内に3,100か所以上あり、約600のコミュニティが存在します。独自の言語を使用しているコミュニティは50あまりで、居留地外で暮らすファースト・ネーションズも多く見受けられます。

205NAME:2021/12/25(土) 14:24:06
イヌイットについて

イヌイット(Inuit)とは、カナダ北部の氷雪地帯で生活を営む人々を指します。元来エスキモーと呼称されてきましたが、1970年代に入り人種差別の廃止や民族保護の観点からイヌクティトゥト語で「人々」を意味する「イヌイット」が用いられています。過去にエスキモーと呼ばれたなかには主に以下の民族文化があります。
ユピート:ロシアのチュコト半島沿岸地域に居住する民族
イヌピアート:アラスカ北西部に居住する民族(中西部から南西部ではユピートと呼称)
イヌイット:グリーンランドに居住する民族(西部ではイヌイット、東部ではイットと呼称)

アラスカではイヌピアートとユピートを総称して「アラスカ・エスキモー」と呼ばれる場合があります。また、グリーンランドに居住するイヌイットはグリーンランド市民を指す「カラーリット」と総称されるケースもあります。
カナダにおけるイヌイットの人口は約6万人を数え、総数の約1/4にあたるイヌイットが居住しています。
古くは内陸系の狩猟民族がルーツとされており、沿岸でのコミュニティを築くため次第に北極地域へ移動。極寒の沿岸地域に適応する生活術を進化させ、長年にわたり独自の文化を築いてきました。現在は大陸北部沿岸や北極諸島に点在する約40の小集落で生活の基盤を構築しています。アザラシやセイウチなどの狩猟を得意とし、厳しい環境のなか高カロリーのタンパク質を備蓄するなど様々な生活の知恵が見られます。
カナダのイヌイットは外部とほとんど接触することなく生活してきましたが、1950年代にカナダ政府による定住政策に同意。医療や教育、社会福祉サービスが提供され、これまで季節ごとに移動していたイヌイットの人々はカナダに定住するようになりました。1970年頃には土地請求権の確立をめざす動きが始まり、1993年にカナダ政府と締結。政府との合意により1999年に旧ノースウェスト準州が分割され、イヌイットによる地域「ヌナブト準州」が誕生しました。ヌナブトとはイヌクティトゥト語で「私たちの土地」を意味し、州内における人口の約85%がイヌイットの人々で占めています。
全イヌイット民族のなかでカナダは世界的に重要な地位にあります。グリーンランド、アラスカ、ロシアのイヌイットと協同し、北極の重要問題に対処する国際機関「イヌイット北極圏会議」を組織し様々な活動を展開しています。

メティスについて

メティスはインディアンを祖先とするファースト・ネーションズとヨーロッパ人との間に誕生した混血民族を指します。メティス(Métis)という単語はフランス語に由来。スペイン語の“mestizo” やラテン語の“mixtu”を起源とする説もありますが、いずれも「混血」という意味を表します。
メティスのルーツは17世紀中期に遡り、古くはメティフランス語またはミチフ語と呼ばれる独自の混合言語を主流とし現在でも一部のコミュニティで使用されています。現在は主に英語による会話が中心で、第二言語としてフランス語を使用。メティス独自の混合言語による会話は、一部の年配市民で見受けられます。メティスはカナダ国内の様々な地域に居住し、ブリティッシュコロンビア州、アルバータ州、サスカチュワン州、マニトバ州、オンタリオ州、ケベック州、ノースウエスト準州にコミュニティを設立。2011年の国勢調査では約45万人のメティスが居住し、カナダ全人口の約2%を占めています。アメリカのモンタナ州、ノースダコタ州、ミネソタ州北西部にもコミュニティがあり、北米の先住民として独自の文化を形成しています。

206NAME:2021/12/25(土) 14:24:21
先住民の同化政策

先住民の同化政策は、カナダの小学生が歴史の授業で必ず学ぶ重要な項目です。
カナダにおける同化政策は1874年に遡ります。当時、カナダに居住する先住民の子供たちは約15万人におよび、教会が運営する“residential school”(寄宿学校)へ強制的に入学させられました。カナダ政府は先住民を教育するのは自分たちの任務であるとし、先住民の子ども達に独自の言語による会話やコミュニケーションを禁止すると表明。会話や言語は英語のみとなり、キリスト教の信仰を強要しました。当時は132の寄宿学校が所在し、大人からの暴力や虐待が数多くあったとの証言が発端になり社会問題に発展。1990年代には多くの教会が先住民に謝罪し、2008年には当時の首相であるスティーブン・ハーパー氏が正式に謝罪。過去の同化政策において先住民を深く傷つけたことを認め、大きな人種差別問題として取り上げられました。
同化政策の発端は、「先住民族の文化や信仰は劣っていて適切ではない」という現代至上主義が基盤にあると複数の専門家は指摘。長年にわたり築かれた独自の文化や言語がこれ以上失われることがないよう、カナダの教育機関では民族の多様化について多くのことを学ぶカリキュラムが用意されています。

先住民の社会問題

先住民が抱える社会問題は数多くあり、対策や解決方法をめぐり様々な議論が続いています。
先住民が抱える大きな課題として深刻な貧困が挙げられ、収入の低さや失業率の高さがカナダ全体の社会問題となっています。貧困により生活が圧迫されることで犯罪に及ぶ傾向は上昇します。先住民の貧困は雇用問題と直結しているため、政府は職業訓練のあっせんや生活向上のための支援に力を入れています。また、他にも以下の内容が先住民の社会問題として取り上げられています。

アルコールやドラッグ中毒
高い喫煙率による健康被害
居留地の劣悪な住宅事情
教育水準の低さ、低学歴の人々が占める割合
自殺率の高さ
子どもに対する保障や教育環境の整備

先住民の自殺率は一般のカナダ市民と比べ5〜7倍も高く、特にイヌイットの若者による自殺率は非常に高い傾向にあります。イヌイットの人々は喫煙率が高く、アルコール中毒や薬物依存などに陥るケースも増加しています。背景には極端な寒さと日照時間の少なさが関係していると見られ、環境による要因も大きいと専門家は指摘。また、ファースト・ネーションズが住む居留地の住環境にも問題があるとし、各自治体は電気・ガス・水道などインフラの整備が行き渡らない地域に対して支援を行っています。
伝統や独自の文化を重んじる先住民は古くから伝わる習慣により、生活するうえで様々なルールや制約があります。先住民が培ってきた文化や習慣に理解を示すとともに、時代に沿った環境づくりに取り組むことが求められています。

207NAME:2022/01/09(日) 18:45:00
「ウイグル」に対する驚くべき冷酷・非情さ 元東京大学史料編纂所教授・酒井信彦
2022/1/9 10:00
https://www.sankei.com/article/20220109-QQM3IAGOTBOZLCCNWDDKNAXH2I/

中国の著名な女性テニス選手である彭帥(ほう・すい)さんが、中国の最高指導部メンバーであった人物との不倫関係を告発して、国際的に大きな話題になった。テニス選手が告発後に行方不明になったことで、北京冬季五輪のボイコット問題も関連して、日本の新聞にも多くの記事が見られた。日頃中国に忖度(そんたく)する朝日新聞ですら、昨年11月25日の社説「中国選手『失踪』 うやむやは許されない」では、珍しく中国を厳しく批判している。その後この問題は、本人の健在を示す写真や音声などが出てきたが、現時点で、真実は不明確なままである。

ところで、米国のバイデン大統領は、昨年12月6日、北京冬季五輪に対して、「外交ボイコット」をすることを正式に表明した。モスクワ五輪とは異なって、選手は参加できても、政府首脳などは参加しないわけである。その根拠として挙げられたのは、新疆ウイグル自治区や香港での人権弾圧である。つまりボイコットの理由は、テニス選手の行方不明とは全く次元が異なる、極めて重大な問題なのである。

人間の行方不明問題といえば、まさにウイグル自治区にこそ、英国の独立民衆法廷が「ジェノサイド(民族大量虐殺)状態」と認定するほどの大量の行方不明問題が存在する。昨年12月19日放送のNHKスペシャル、シリーズ中国新世紀の5回目「〝多民族国家〟の葛藤 ウイグル自治区のいま 監視と収容の実態は?」では、近親者との連絡ができなくなった、在日ウイグル人男性の証言が、詳しく紹介されていた。

ウイグルで深刻な人権問題が存在することは、はるか以前からウイグル人が、熱心に訴え続けてきたことである。知られていなかったのは、日本の多くのメディアが、この重大な問題を無視してきたからにすぎない。番組を放送したNHKも、今後この問題をどれだけ継続して報道するか分からない。

しかし今回の彭帥さん問題によって、日本において中国の人権問題に関する報道が、いかにゆがんで不正確なものであることかが、明白に証明されたのは間違いない。膨大に存在するウイグル人の人権より一テニス選手の人権を尊重したのであるから、これは途方もない差別であると言わなければならず、メディアのウイグル人に対する、冷酷・非情さは、驚くべきものである。つまりメディアのインチキ・リベラルの正体が暴露されたのであるが、当のメディアはどこまでそれに気がついているのだろうか。

【プロフィル】酒井信彦 さかい・のぶひこ 昭和18年、川崎市生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学史料編纂(へんさん)所で『大日本史料』の編纂に従事。

208NAME:2022/02/04(金) 21:58:06
カナダ先住民の子らを強制的に「白人化」 校庭に埋まる推定6千の命
2021年10月4日 14時00分
https://www.asahi.com/articles/ASPB14F5KP9KUHBI002.html

カナダが、かつて先住民の子どもを強制的に住まわせた寄宿学校の問題で揺れている。南西部のカムループスの寄宿学校跡地で5月、約200人の子どもの遺体が見つかったことを機に、同様の発見が相次ぎ、同化政策の悲惨な歴史に衝撃が広がっている。(カムループス=中井大助)

寄宿学校の忌まわしい口承

 「子どもたちが埋められていることは、ずっと前から知っていました」 カムループスの先住民自治組織が運営する博物館の責任者、ディエナ・ジュールスさん(66)は語る。

 バンクーバーから約250キロ北東にあるカムループスには、カナダで最大規模の先住民寄宿学校があった。開校した1890年から閉鎖された1970年代後半までの間、多い時は約500人の子どもが生活した。ジュールスさんの家族や、本人もここで学んだ。生活のひどさや教員による虐待と合わせ、敷地内のリンゴ林付近に、子どもの遺体が埋まっていることは口承で伝わっていた。 「前の世代からは、子どもたちが夜中に、敷地に穴を掘らされたという話を聞きました。私も子どもの頃は、近くで祈りました」

209NAME:2022/02/05(土) 23:12:36
聖火最終走者にウイグル族、「民族融和」演出し米欧の批判に反論
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2022/20220205-OYT1T50126/

【北京=吉田健一】4日夜に中国・北京市の国家体育場「鳥の巣」で行われた北京冬季五輪の開会式で、中国は聖火リレーの最終走者2人のうち1人に、新疆ウイグル自治区出身の少数民族ウイグル族で、スキー距離女子に出場するジニゲル・イラムジャン(20)を起用した。もう一人はノルディックスキー複合男子に出場する 趙嘉文 (21)が務めた。

今大会では、米国や英国などが、中国政府による新疆ウイグル自治区での人権侵害などを理由に、政府高官らを五輪に派遣しない「外交的ボイコット」を表明した。中国は、国際社会が注目するウイグル族を開会式のクライマックスに起用することで「民族融和」を演出し、米欧などからの批判への反論とする狙いとみられる。

 中国国営新華社通信は、イラムジャンが、聖火リレーの最終走者となったことについて「最高の栄誉だ」などと語ったと伝えた。
雪の結晶を模した聖火台に設置されたトーチ=伊藤紘二撮影

 米欧などは、新疆ウイグル自治区でウイグル族に対する「強制収容」や「強制労働」といった弾圧が行われていると指摘し、「ジェノサイド(集団殺害)」と呼んで強く非難している。

210NAME:2022/02/05(土) 23:49:55
聖火最終走者にウイグル族、「民族融和」演出し米欧の批判に反論
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2022/20220205-OYT1T50126/

【北京=吉田健一】4日夜に中国・北京市の国家体育場「鳥の巣」で行われた北京冬季五輪の開会式で、中国は聖火リレーの最終走者2人のうち1人に、新疆ウイグル自治区出身の少数民族ウイグル族で、スキー距離女子に出場するジニゲル・イラムジャン(20)を起用した。もう一人はノルディックスキー複合男子に出場する 趙嘉文 (21)が務めた。

今大会では、米国や英国などが、中国政府による新疆ウイグル自治区での人権侵害などを理由に、政府高官らを五輪に派遣しない「外交的ボイコット」を表明した。中国は、国際社会が注目するウイグル族を開会式のクライマックスに起用することで「民族融和」を演出し、米欧などからの批判への反論とする狙いとみられる。

 中国国営新華社通信は、イラムジャンが、聖火リレーの最終走者となったことについて「最高の栄誉だ」などと語ったと伝えた。
雪の結晶を模した聖火台に設置されたトーチ=伊藤紘二撮影

 米欧などは、新疆ウイグル自治区でウイグル族に対する「強制収容」や「強制労働」といった弾圧が行われていると指摘し、「ジェノサイド(集団殺害)」と呼んで強く非難している。

211NAME:2022/03/10(木) 01:31:14
チベット族歌手、焼身図る 中国、連行後に死亡と報道
2022/3/9 21:56
https://www.sankei.com/article/20220309-NUYIKVD3GBNYTCIPS3HKLQZDMU/

米政府系放送局、ラジオ自由アジア(RFA)は9日までに、中国チベット自治区ラサのポタラ宮前でチベット族の人気歌手ツェワン・ノルブさん(25)が2月25日に焼身自殺を図り、当局に阻止されて連行後に死亡したと報じた。

死亡場所や日時は不明。チベット族居住地域では政府に抗議する焼身自殺が多数起きてきた。ポタラ宮はチベット仏教最高指導者ダライ・ラマの居住地だった場所。台湾に駐在するチベット亡命政府代表はRFAの取材に、中国当局が暴行した恐れもあると訴え、死亡の経緯を公表するよう求めた。

短文投稿サイト、微博(ウェイボ)の本人アカウントは9日、コメント欄が閲覧できなくなっていた。情報統制が敷かれたとみられ国内で死亡は報じられていないが、追悼の投稿も散見された。(共同)

212NAME:2022/07/16(土) 00:18:23
習近平氏、8年ぶり新疆視察 党大会前、安定誇示
2022/7/15 20:36
三塚 聖平
https://www.sankei.com/article/20220715-SAOUF3WGKVJP3KYPIUBMGCZGNY/

【北京=三塚聖平】中国国営新華社通信は15日、習近平国家主席が新疆(しんきょう)ウイグル自治区を視察したと伝えた。習氏が新疆を訪問するのは8年ぶり。習政権は治安対策として少数民族ウイグル族への抑圧を強化してきており、習氏の長期政権を目指す今秋の中国共産党大会を前に新疆が安定したという〝成果〟を国内外に誇示する狙いがあるとみられる。

習氏は12、13両日、区都ウルムチ市などを視察し、官製メディアがその様子を報じた。ウルムチなどでは現在、多くの警察が配置され、監視カメラも多数取り付けられ住民管理が徹底されているが、住民の居住地域を訪れた習氏は「党の末端組織を整備して役割を発揮し、各民族の人々が幸せに暮らしていけるようにしなければならない」と指示した。

習氏は博物館で、少数民族キルギス族の伝統文化も鑑賞。「中華文明は幅広く豊かで長い歴史があり、各民族の優れた伝統文化が結集したものだ」と述べた。中国当局は、各民族が中華民族を形成していると主張し、事実上の同化政策を推進しているが、習氏は少数民族の文化について「中華民族の大切な財産でもある」と強調した。

中国政府は、新疆で経済的な発展が進んでいるとし、共産党が主導する統治の正当性を主張する。習氏は中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」の拠点を視察した際、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に触れ、「一帯一路の共同建設が進むのに伴い、新疆は辺境の地ではなく核心地域になった」と胸を張った。 習氏は14日、ウルムチから近いトルファン市も視察した。

213NAME:2023/01/03(火) 23:29:25
「ウイグル全体が巨大な収容所」当局の動画削除を執念で上回って拡散したら…あまりに悲惨な現実
一般社団法人共同通信社 - 11 時間前
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%AB%E5%85%A8%E4%BD%93%E3%81%8C%E5%B7%A8%E5%A4%A7%E3%81%AA%E5%8F%8E%E5%AE%B9%E6%89%80-%E5%BD%93%E5%B1%80%E3%81%AE%E5%8B%95%E7%94%BB%E5%89%8A%E9%99%A4%E3%82%92%E5%9F%B7%E5%BF%B5%E3%81%A7%E4%B8%8A%E5%9B%9E%E3%81%A3%E3%81%A6%E6%8B%A1%E6%95%A3%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%89-%E3%81%82%E3%81%BE%E3%82%8A%E3%81%AB%E6%82%B2%E6%83%A8%E3%81%AA%E7%8F%BE%E5%AE%9F/ar-AA15Pyc5?cvid=0fbfaaa617b34b1485d178f3c4e2c5e0

中国の新疆ウイグル自治区で、深刻な人権侵害として指摘される住民の大規模収容。それに追い打ちをかけたのが、中国政府のゼロコロナ政策だ。収容を免れた人々も自宅からの外出を厳しく規制され、食料も満足に入手できないという。実態をなんとか外部に伝えようと、ウイグルの人々は動画アプリでの発信を試みている。ただ、当局の言論統制は厳しく、投稿しても「30分程度で次々と削除されていく」という証言も。海外にいるウイグルの人々は、対策として、動画を発見するとすぐに複製してSNSで拡散するなどの手法で、転載された動画が残るよう努力を重ねてきた。

11月29日、抖音に投稿された動画。倉庫のような場所にベッドが等間隔に並べられた集団隔離用とみられる施設(日本ウイグル協会提供) © 一般社団法人共同通信社

こうした活動の結果、中国に残ったウイグルの実態が、次第に漏れ伝わってくるようになっている。ただ、明らかになったのはあまりに悲惨な状況。現在は新疆ウイグル自治区も、中国のほかの地域と同様に厳格な外出規制は解かれたものの、集団隔離は続いているとの情報もある。家族を国に残してきたウイグルの人々は「故郷全体が巨大な収容所のようだ」と嘆いている。(共同通信=上松亮介)

中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市の高層住宅で発生した火災として11月24日、「微博(ウェイボ)」に投稿された画像(共同) © 一般社団法人共同通信社

▽拡散される映像、広がる抗議

 11月24日、新疆ウイグル自治区の区都、ウルムチの集合住宅で火災が発生した。救助は、コロナの防疫対策によって封鎖されていたために遅れ、10人が犠牲になったとされる。抗議のデモがウイグルで起きると、その様子を収めた動画がSNSを通じて拡散された。すると、中国各地で抗議行動が拡大。ゼロコロナ政策によって行動制限を強いられている点では、ウイグルではない中国人も同じだからだ。

 日本にあるNPO法人「日本ウイグル協会」は、火災を受けて中国の動画投稿アプリ「抖音(ドウイン)」などの動画を収集、分析した。担当した30代の男性は憤りを隠さない。 「ウイグルの人々は収容政策に苦しめられた上、コロナ対策においても食料や医療を十分に与えられていない。人の命の重さを何とも思っていない中国政府の正体が分かる」

 ある動画には、広い倉庫のような場所にベッドが等間隔に並べられた集団隔離用とみられる施設が写っていた。音声も入っており、「昨夜、一人が心臓発作で死にかけた。人々は強制的に連れてこられた。汚く医療機器もない。ここは収容施設なのか?」と嘆くような声が聞こえた。別の動画では、撮影者が自分の顔を出し「犯罪者のように住宅の扉を外側から施錠されている」と伝えている。ウルムチの火災の犠牲者もこれが原因で逃げ遅れたと指摘していた。

ウルムチの火災で叔母らを亡くし、亡命先のスイスからオンライン取材に応じるアブドゥルハフィズ・マイマイティミンさん=11月30日 © 一般社団法人共同通信社

214NAME:2023/01/03(火) 23:30:10
▽火災の遺族、実名で証言

 スイスに亡命しているアブドゥルハフィズ・マイマイティミンさん(27)は、ウルムチの火災の動画を見て、犠牲になったうちの4人が親族だったと気付いた。亡くなったのは48歳の叔母と5歳〜13歳のいとこという。オンライン取材に応じ、涙をこらえながら実名での証言に踏み切った胸の内を打ち明けた。「ずっと家族の消息が分からなくても耐えてきたが、その死を知り、自分はもう声を上げないといけないと感じた」 マイマイティミンさん記者の質問に対し、時折胸に手を置き、通訳を務めた女性に背中をさすられながら、訥々と答えてくれた。

11月26日、抖音に投稿されていたワイヤで固定された扉の動画。「非常口が封鎖されている。避難時に逃げられない」などと説明する人の声が入っていた(日本ウイグル協会提供) © 一般社団法人共同通信社

2021年、当時留学していたトルコからスイスに亡命した。父親が17年以降に収容施設に送られ、他の家族も消息不明になっていた。火災の様子を伝える動画を見た時、集合住宅の外観から、叔母が暮らす建物だとすぐに分かった。留学直前に滞在していたためだ。居ても立ってもいられず、翌朝にウルムチの知人に連絡を取った。すると、叔母らが100日以上に及ぶ都市封鎖によって、自宅軟禁の状態にあったと知らされた。 日本で首都圏に暮らすウイグルの女性も約1カ月前、ウルムチに残した家族から、集合住宅の玄関が封鎖されていることを聞いたという。各部屋の扉には外出を禁じる張り紙がされており、外出しようとすると紙が破れてばれる仕組みになっていた。 新疆ウイグル自治区では、住民の大規模収容が続いていると話した上で、怒りを露わにした。「ここ数年、みんな収容におびえて集まることも控えてきた。何が感染対策か。中国政府はウイグル人を根絶やしにするつもりではないかとさえ思える」

オンライン取材に応じるズムレット・ダウトさん=2021年 © 一般社団法人共同通信社

215NAME:2023/01/03(火) 23:30:31
▽政府職員が寝食を共にするプログラム

収容施設に送られた経験を持ち、亡命先の米国で証言活動を続けてきたウイグル族のズムレット・ダウトさん(40)は、弾圧の一端を示す重要な証拠としてドウインなどの動画を収集し、メディアに訴えてきた。多くは投稿された約30分後には削除されたものだという。当局が検閲に躍起になっているのがうかがえる。 ズムレットさんは数十台のスマホを駆使してドウインの複数のアカウントを取得している。コメント欄で「そちらの天気はどうですか?」と隠語を使って投稿者に接触する。すると、「激しい雨が降っています」などと何か悪いことが起きていることを感じさせる返信があるという。

 収集した動画の中には、ズムレットさん自身の体験と重なるものも存在する。たとえば、ある動画ではウイグルの住宅で漢族が食事を振る舞われている様子が撮影されていた。漢族は笑顔だ。友好な関係を築いているようにも見えるが、どこか不自然。理由は、ウイグルの人々がどこか緊張したような面持ちで食卓を囲んでいるように見えるためだ。

 この動画が何を意味するのか。ヒントは、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が8月31日に発表した「新疆ウイグル自治区の人権状況に関する報告書」にある。 この報告書は、中国の政府職員が一定期間、ウイグル族の住宅で寝食を共にするプログラムが実施されていると指摘した。名目は「民族団結」などとなっているが、実際は私生活にまで監視が及んでいる、と問題視している。

 ズムレットさんが私への説明に使った写真でも、本人と子ども、そして漢族とみられる人たちが、一見して和やかな雰囲気でいる。この写真は2016年、まだズムレットさんがウルムチに暮らしていた当時、訪問を受けた際に撮られたという。 ズムレットさんによると、訪問した漢族らしい人々への質問は禁じられていた。命じたのは地元の共産党幹部だ。だから、彼らのはっきりした素性は分からない。このグループは毎月訪れ、自宅に約2週間滞在。一つ屋根の下で生活しながら、ズムレットさんら家族に次のようなさまざまな質問を投げかけたという。

 「お母さんは普段、(イスラム教の)お祈りをしますか?」「家に礼拝に使用するマットはありますか?」 目的は、宗教に対する考え方を確認するためのように感じた。質問は当時13歳の子どもにも投げかけられる。ズムレットさんは気が気ではなかった。「いつ口を滑らせてしまうか。強いストレスを感じながら、いつも彼らが来る前に家族会議を開き、想定問答を用意した」

会見でズムレット・ダウトさん(左の写真)らを名指しで非難する中国外務省報道官=2021年2月23日(中国外務省のウェブサイトから) © 一般社団法人共同通信社

米国への亡命後、証言活動に踏み切った。中国外務省の記者会見中に名指しで批判されたこともある。ズムレットさんは写真を手に、私にこう訴えかけた。「これは一般的に、証拠と言わないのでしょうか?動画アプリでウイグルの人々が訴えていることは、全て自分や家族が体験したことです。メディアは現地に行けないし、仮に行けても誰も何も答えられない。リスクを覚悟した彼らの発信に気付いてください」

「抖音」で、家族と思われる人物の写真を手にする人たち(ズムレット・ダウトさん提供) © 一般社団法人共同通信社

▽「いつ戻ってくるの」

 ズムレットさんは昨年11月、ドウインに投稿されたこんな動画を見つけた。父親と思われる男性の写真を胸に抱き、ベッドで眠る子どもの姿が映り、「いつ戻ってくるの」「会いたい」などと中国語で帰りを待ちわびる文言が添えられていた。この父親は収容施設に送られたとみられる。 ほかにも、大きな荷物を抱えた大勢の人が広場に集められる様子や、養護施設で過ごしているとみられる子どもたちの動画もあった。米国政府や国際人権団体がその存在を指摘してきた強制労働や親の収容をうかがわせる内容だ。 日本ウイグル協会のレテプ・アフメット副会長(45)さんは「ウイグル人はずっと苦しみを訴えてきた」と話した。レテプさんも、故郷に暮らす家族全員の消息が分かっていないという。

216NAME:2023/07/16(日) 06:46:36
トルコ 中国 関係
第 10 章 コロナ禍におけるトルコ・中国関係
──ウイグル問題を中心に
https://www.jiia.or.jp/pdf/research/R03_Middle_East/02-10.pdf
長年中国から逃れてきたウイグル人を迎え入れてきたにもかかわらず、近年では逆に彼らの政治活動を厳しく取り締まり、一部の活動家らを中国へ送還しているともみられている。

柿﨑 正樹
https://researchmap.jp/mkakizaki76
テンプル大学ジャパンキャンパス 政治学部 教授
昭和女子大学 国際学部 国際学科 非常勤講師 人文・社会 / 地域研究 / トルコ研究

トルコ、対中関係に溝 ウイグル族引き渡し問題で
中国・台湾
2023年1月10日 19:11 [有料会員限定]
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB090OX0Z00C23A1000000/

【イスタンブール=シナン・タウシャン】トルコが少数民族ウイグル族の扱いをめぐって、中国との関係に溝が生じている。中国政府がトルコ国籍を含むウイグル族の引き渡しを繰り返し要求しているとして、トルコ政府は拒否したうえで反発を強めている。6月までに実施される大統領選・議会選を控え、国内に強い外交姿勢を示す狙いもありそうだ。

トルコのチャブシオール外相は昨年12月下旬の記者会見で「中国との関係が減速して...

(アジアに浸透する中国)ウイグル問題を抱える中国とトルコ
https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Eyes/2018/ISQ201820_028.html

トルコと中国の関係の歴史は意外と浅い。1970年代前半の米中和解以後、両国は外交関係をスタートさせたが、その関係は希薄であった。両国の関係が近くなり、政府高官の往来が激しくなるのは、2010年前後からであった 4。中国は現在、世界第2位の経済大国であるが、トルコと中国の関係も経済および貿易が中心であり、政治分野での協調は限定的である。

テュルク系民族としてのウイグル族

一方で、両国の間の最大の政治問題は、いわゆるウイグル問題である。中国の新疆には、民族的にトルコ人に近いと言われる、約1000万人のテュルク系ウイグル族が住んでいる 6。しかし、漢民族が中心の中国では、異民族であるウイグル族に対して常に厳しい対応が採られてきた。

ウイグル族の民族旗を見たことがあるだろうか。水色の中に白地の三日月と星がデザインされたものであるが、これはトルコ共和国の国旗と色が違うだけである(トルコ国旗は赤地)。この民族旗からも、ウイグル族の人々とトルコの親和性を感じ取ることができる。トルコ国内でもカイセリ県やイスタンブル県に多くのウイグル族が住んでいる。トルコ民衆の間でも「同族」であるウイグル族に対して同情的な意見が強く、中国のウイグル族に対する対応に反発を感じる人も多い。

トルコ政府もこの点を考慮し、中国との関係強化を目指しつつもウイグル族に対する配慮も忘れていない。例えば、前大統領のアブドゥッラー・ギュルや、現大統領のレジェップ・タイイップ・エルドアンは、中国訪問に際して最初に新疆ウイグル自治区を訪れている 7。

また、数年に一度、トルコにおいてウイグル族の現状に対する不満が顕在化することがある。例えば、2009年7月5日に新疆ウイグル自治区のウルムチで起こったウイグル族と漢民族の間の騒乱に対して、トルコ政府も野党も次々と声明を発表した 8。エルドアン首相(当時)は、「我々は中国で起こった騒乱を憂慮し、悲しく思っている」と述べ、さらに国連非常任理事国(当時)としてこの問題を安全保障理事会の議題として扱うよう要請する可能性も示唆した 9。また、ナショナリスト政党として知られる民族主義者行動党の党首デヴレット・バフチェリは、駐中国大使を召還しない政府の対応を批判した。

2015年7月には、中国国内でのラマダン(イスラーム教の断食)を許可しない中国政府の姿勢に反発してトルコで暴動が起き、イスタンブルで2軒の中華料理店が破壊されたり、中国人と間違えられた韓国人が襲撃を受けて負傷したり、アンカラの中国大使館前で反対運動が起きたりするなどの被害が出た。

217NAME:2023/07/16(日) 06:47:06
USA ランキング2021(2021年5月発表)QSでは全米350大学をハイレベルと位置づけ、その中でテンプル大学は63位にランキングされました。

東京大学は世界レベルですか?
英教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が公表した、世界大学ランキング2023年版で、トップ200に入った日本の大学は東京大学39位、京都大学68位の2校のみ

世界大学ランキング、日本の200位以内は東大・京大だけ : アジアトップは中国・清華大
https://www.nippon.com/ja/japan-data/h01475/

【2023年版最新】世界大学ランキング
https://eleminist.com/article/2419

218NAME:2023/07/23(日) 06:39:30
ウイグル人 茅ヶ崎で訴え
https://www.townnews.co.jp/0603/2021/04/23/571392.html
ウイグルを応援する全国地方議員の会(丸山治章会長)が4月17日、茅ヶ崎市内で「ウイグル証言集会」を開催した。日本ウイグル協会のレテプ・アフメット副会長(43)とハリマト・ローズさん(47)が、中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権問題の内情を説明。「現状を知ってほしい」と訴えた。

米国は今年1月、中国政府が新疆ウイグル自治区で行っている行為をジェノサイド(大量虐殺)であると認定。また3月には、米国や欧州各国が足並みをそろえる形で中国当局者に制裁を課すなど、「ウイグル問題」は国際的な関心事となっている。

 集会では、自身の親族も連絡が途絶えているという在日のレテプさんが「ウイグル問題」の概要を説明。国連が「100万人以上」のウイグル人が拘束されていると指摘している点や、伝統文化の放棄、母語の禁止、不妊手術の強要、拷問や強制労働、性的暴行の存在を指摘した。

 続いてハリマトさんが、親族が強制収容所に入れられている現状や、兄を人質に中国政府から情報提供を迫られている実情を語った。発信を続けることについて「ウイグル人の命を救わなければならない。ここで話したことを忘れないでほしい」と訴えた。

地道な発信継続

 「ウイグルを応援する全国地方議員の会」は、逗子市議会の丸山治章議員を中心として昨年11月に発足。日本ウイグル協会と協力して各地の駅前での発信を続けるほか、「証言集会」を各地で開催している。

 茅ヶ崎での開催の中心となったのは、「地方議員の会」の会員でもある水島誠司市議(44)。水島市議によると、これまで茅ヶ崎市において「ウイグル問題」に関する発信は、ほとんど行われてこなかったという。「多くの方に関心を持っていただくためには、地域に根付いた地道な発信が重要。今後も継続していきたい」と話している。

219NAME:2023/10/22(日) 13:01:53
中国新世紀 第5回 “多民族国家”の葛藤(前編)
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/p70846Jqk7/

(2021年12月19日の放送内容を基にしています)2021年7月、北京で中国共産党創立100年を祝う式典が行われていたのと同じ頃、東京では、日本で暮らす中国出身のウイグル族などが、中国共産党に抗議の声を上げていた。それに対し、共産党の功績を称える集団が強く反発。一触即発の事態となっていた。 ウイグル族の男性「私たちが反対しているのは、少数民族を弾圧している中国共産党です」

いま、中国の民族問題が、日本をはじめ世界各地に軋轢をもたらしている。 中国にとっての新世紀が始まろうとしている。創立から100年を迎えた中国共産党。 建国にあたって掲げた民族平等の理念。それを追い求めながらも、民族問題は、共産党のアキレス腱と言われてきた。軋轢や矛盾を抱えながら、類をみない大国となった中国は、次の100年、世界を巻き込みながらどこへ向かうのか。 人口の9割以上を占める漢族と、55の少数民族からなる多民族国家、中国。中でも新疆ウイグル自治区に住む、イスラム教徒のウイグル族などに対しては、テロ対策の名のもと締め付けを強めてきた。 世界各地で「自治区で暮らす家族と連絡が取れない」、「強制的に収容所に入れられているのではないか」という怒りの声があがっている。

実態はどうなっているのか。私たちは現地での自由な取材が困難な中、公開情報や、流出した文書などを収集し分析。見えてきたのは、住民の生活の細部にまで監視を行き渡らせてきた疑惑。そして収容施設の中で、洗脳ともいえる教育が行われてきた疑い。 いま、ウイグル族をめぐる人権問題は外交問題にまで発展。アメリカなどは、来年2月の北京オリンピックに政府関係者を派遣しない「外交的ボイコット」を表明している。 アメリカ・サキ報道官「バイデン政権は外交団や公式の代表を派遣しない。新疆ウイグル自治区で中国が行っている“ジェノサイド”と人道に対する罪を考慮したためだ」

中国はこれに強く反発。外務省の報道官は会見で「中国はアメリカに対し、強烈な不満と断固たる反対を表明する」と発言した。 なぜ、中国は民族問題をめぐり、かたくなな姿勢を貫くのか。世界はどう向き合っていけばいいのか。 シリーズ中国新世紀。最終回は、中国の長年の課題、「民族問題」の実相に迫る。

220NAME:2023/10/22(日) 13:02:09
<家族と連絡がつかない…世界各地で訴える人たち>

2021年8月。私たちのもとに、ある人物から「急に家族との連絡が途絶えた」という情報が入った。 10年以上日本に暮らし、日本国籍を取得しているウイグル族の男性は、この夏、新疆ウイグル自治区に暮らす兄と突然、連絡が途絶えたという。日本で暮らす妹とともに消息をたどると、現地の知人から、「行方がわからなくなった」という情報が入ってきた。 ウイグル族の男性の妹「『どこに連れて行かれたかわかったんですか』と聞いたら、『何もわからない』と言って。1分ちょっとしか話せなかったんだけど、『もう怖いから、この話やめましょう』『しばらく連絡取らないようにしましょう』と、すぐ切って」

兄の身に何が起きたのか。今も、詳細は不明のままだ。

ウイグル族の男性「今、連絡が取れなくて、家族の安否確認できないって言ったら、ほとんどの日本人は信じないと思うんですよ。『こういう時代にあり得るの?』みたいな。それが今、正直あるんですよ。自分たち何もできない、もちろんウイグルに行って探すこともできない」

いま世界各地で、自治区に暮らす家族と連絡がつかないと訴える人たちが相次いでいる。 多くの人は、家族が強制的に収容施設に入れられていると疑っている。 

<“職業訓練施設”だと主張する中国政府>

ウイグル族が強制収容されているという疑惑。2018年に流出した、施設の内部だとみられる映像では、手錠をかけられた人たちが、共産党を称える歌を歌っている。

「中国共産党がなければ 新しい中国もない」

国連で行われた報告でも「100万人以上が収容されている」として、中国側の説明を求めた。しかし中国は強く否定。施設は「過激化防止のための職業訓練施設」だと主張してきた。 中国外務省の華春瑩報道官は「新疆ウイグル自治区政府が、法に従って設置した職業訓練施設は、テロ組織の影響を受けた人や、組織に加わった人、軽犯罪を犯した人を更正させ、極端な思想を捨てることを助ける場所だ」と説明している。 共産党はメディアツアーを企画し、施設を案内。入所者が中国語を学んだり、職業訓練を受けたりする様子を公開した。 職業訓練施設の入所者の1人は「“過激化”についての教育を受けて、宗教や極端な思想を真に理解しました。いまは考え方も変わり、健全な思想になりました」と話した。 また、別の職業訓練施設の入所者は「ここで訓練を受けなかったら、極端な思想が深まり、テロ分子になっていたに違いありません」と話した。 中国は、2019年10月にすべての人が訓練を終えたと発表。しかし、自治区の中にはいまでも、施設が存在しているという指摘が後を絶たない。

221NAME:2023/10/22(日) 13:02:24
<過酷な体験を強いられたというウイグル族の証言>

なぜ、国際社会は、ここまで疑惑の目を向けているのか。それは、施設に収容され、過酷な体験を強いられたと証言する人が多くいるからだ。 自治区からアメリカに逃れてきたズムラット・ダウトさん。3人の子どもを持つイスラム教徒だ。3年前に施設に収容されたというズムラットさん。その理由は、夫の仕事相手である外国人と連絡を取ったりしたことだと考えている。 ズムラットさん「あそこ(職業訓練施設)は、自らの意思で専門技術を学ぶような所ではなく、罰せられる場所です。人を苦しめるような場所に、自分から望んで行く人は誰ひとりいません」

施設でズムラットさんが目にしたのは、想像もしなかった劣悪な環境だった。 ズムラットさん「ドアを開けた瞬間、30人の女性が中にいるのが見えました。そこにはシャワーはなく、部屋の隅には、トイレとしてバケツが置かれ、悪臭を放っていました。若い人から高齢の人、病気の人までいて、胸を締め付けられました」 2か月に及んだ収容。宗教を否定する言葉も、繰り返し浴びせられたという。

ズムラットさん「中国語の授業と言っても、洗脳教育です。『イスラム教は中華民族の宗教でない』『おまえたちはイスラムに毒されている』と言われました。中国国歌を歌わないと、食事すらもらえません。習近平を称える作文も書かされました」

<共産党の“アキレス腱”と言われるウイグル問題 その歴史は>

多民族国家である中国にとって、55ある少数民族をどう治めるかは、長年、国の根幹に関わる問題となってきました。少数民族に一定の権利を与えるために設置した自治区は、国土の半分近くに及び、国境地帯のほとんどを占めています。

そのひとつ新疆ウイグル自治区は、1955年に設置されました。共産党は、民族平等の理念のもと、教育現場などでのウイグル語の使用などを認めてきました。その中でウイグル族をはじめ、多くのイスラム教徒が、宗教や独自の文化を守り暮らしてきました。

一方で共産党は、漢族の大規模な移住を進め、その数は50年でおよそ25倍に増えました。2000年代に入ると、自治区で石油や天然ガスが相次いで見つかり、共産党はインフラ投資を加速。経済を急速に発展させていきます。しかし、漢族の増加や、広がる格差などをめぐり、ウイグル族の一部で不満が高まっていったのです。 ウイグル族の住民「たしかに多くの町は、投資によって発展し、きれいになりました。しかし、企業の求人では漢族ばかりが優先されます」

そして2009年には、漢族との間で激しい衝突に発展。政府側の発表で、およそ200人が死亡したとされています。その後、テロが相次ぎ、2014年には習近平国家主席が、自治区を訪問している際にウルムチで爆発事件も起きました。 共産党はウイグル族の不満が独立運動や、テロにつながることを警戒し、徹底した取り締まりを開始。2017年には「脱過激化条例」を制定し、髭を伸ばすことを制限したり、ベールで頭を覆うことを禁じたりしました。 共産党の統治に影を落としてきた少数民族との軋轢。習主席が、演説などで繰り返してきた言葉があります。

222NAME:2023/10/22(日) 13:02:45
「中華民族」という言葉を使い、民族の団結を強く打ち出すようになっているのです。

中国の民族政策の歴史に詳しい東京大学の平野聡教授は、民族の団結を目指す共産党は「宗教や独自の文化を固く守ろうとするウイグル族が、国の統治を揺るがしかねないと見ている」といいます。

東京大学・平野教授「中国の主流な文化に背を向けたような、独自の社会・文化・歴史の強調といったものは、すべて中国の団結を乱し、中国の社会の安定を阻害するものである。ですから、単にテロリストを弾圧するだけでなく、そもそもテロリストが生じかねないような社会的、文化的な土壌そのものを一変する必要があると、習近平政権は考えた」

<流出した資料から浮かび上がる監視の疑惑>

ウイグル族への警戒を強めていった共産党。住民の日常生活の細部にまで、監視を行き渡らせていた疑惑が浮かび上がってきた。 いまはオランダに亡命している自治区の元公務員のアシエ・アブドゥルアハドさんは、2年前、政府内部から流出したとみられる資料を入手した。全部で150ページ以上にのぼる複数の文書。アシエさんは、政府の公式なものだと考え、世界に公開した。 そのひとつが、「カラカシュリスト」と呼ばれる資料。世界中のメディアや人権団体が、このリストに注目し、追跡調査を行ってきた。リストには自治区のカラカシュという地域に住み、施設に収容されたと見られる300人以上について詳細な情報が記されている。

その中には家族構成や交友関係、信仰心のあつさなどの個人情報が書き込まれている。さらに、収容施設で訓練が必要だと判断された理由も記載されていた。パスポートを申請したことや、子どもの数を制限する政策に違反したこと。そして、イスラム教徒の習慣であるベールを着用したり、髭を伸ばしたりしたことなどが挙げられていた。中でも目立ったのが、「安心できない人物」という理由だった。

アシエさん「こんな理由だけで、強制収容施設に送り込まれているのです。ウイグルの人々の状況は、想像以上に悪いということが分かりました」

海外メディアが、このリストの存在を報じたことを受け、自治区政府はその信憑性を強く否定。2020年2月に記者会見を開き「慎重な調査の結果、(リストに載る)人々は通常の生活を送り、職業訓練施設には入っていなかった。独立勢力が偽物のリストを宣伝しようとしているが、誰も本気にしていない」と発言した。

こうした中、取材を進めると、このリストに親族の名前が載っているという人にたどりついた。トルコ、イスタンブールに暮らす、アブドゥルメジット・エルキンさん。リストが作られたとみられるカラカシュで生まれ、6年前まで暮らしていた。リストには20人以上知っている名前があり、いまも連絡が取れないままだという。 アブドゥルメジットさん「マヒレ・マフムット、兄の妻です。私の兄の名前がここ(親族欄)に載っています。それから子どもたちの名前もあります」

さらに男性は、家族や知人でしか知り得ない、宗教的な習慣まで正確に書かれていると語った。 アブドゥルメジットさん「家にいた時、時々一緒にお祈りしました。 こんなにも詳細な情報が記されているのに、作りものだなんてありえません」 しかし、自分が知る限り、リストにのっている人の中で、過激な思想をもっていた人はいないという。

アブドゥルメジットさん「中国は今、宗教的な思想をもつ人をすべてテロリストとみなしているのでしょう。そうでなければ、この人たちがリストに載るはずがありません。あちらにいたら私も『安心できない人物』に入れられていたかもしれません」

223NAME:2023/10/22(日) 13:02:59
<”親戚制度”とスマートフォンのアプリ>

住民たちの詳細な情報を集めていたと見られる中国。当局はどのような手段をとってきたのか。施設に2か月間収容されたというズムラット・ダウトさんは、自治区政府のある取り組みを疑っている。 「民族団結の強化」を目的に作られた、いわゆる“親戚制度”だ。共産党の幹部などが、ウイグル族と親戚のような関係になり、個別に家庭を訪問する。 ズムラットさん「これが娘の親戚。10歳の娘に対しては、19歳の中国人が割り当てられました。彼ら(漢族の親戚)と一緒に食事をしなければなりません」

共産党が制作した映像には、「親戚」の訪問を心待ちにする子どもが描かれている。

「勉強はちゃんとしていますか?一番になるよう頑張って下さい」(共産党制作の映像より)

ズムラットさんの家にも「親戚」が度々訪れ、家庭内のことを事細かに聞いてきたという。 ズムラットさん「漢族の親戚が『先祖や親戚に政治活動をした人や、刑務所に入れられた人はいないか』などと質問をしてきます。大人は対応できますが、5歳の子どもにも『両親は礼拝をするか、過去にしたことはあるか』『コーランや礼拝マットが家にあるか』などと聞くので、子どもが余計なことを言ってしまわないか、いつも不安になりました」

さらに、ズムラットさんは、当局からスマートフォンにインストールするよう指示されたアプリにも疑いを持っている。 ズムラットさん「スマートフォンにこのアプリを入れなさいと言われました。「浄網衛士」というアプリです」

「ネット空間をきれいにする守り人」と名付けられたこのアプリ。私たちは、このアプリのデータを入手し、専門家にプログラムの解析を依頼。その結果を、サイバーセキュリティ会社のエンジニアに読み解いてもらうと、このアプリは、住民がスマートフォンに保存した動画や画像、音声などの情報を、あるサーバーに自動的に送信する機能を持っていたことがわかった。 サイバーセキュリティ会社 エンジニア「端末に含まれているデータを送信しているのは、ここのサーバーになります」

iTAPと呼ばれるサーバーだ。自治区の現地調査を行い、iTAPについて、詳しく調べてきたカナダ・サイモンフレイザー大学のダレン・バイラー博士。 バイラー博士「iTAPは自治区のウルムチ市の警察官や公務員が個人の情報を集め、監視に使ってきたシステムです」 バイラー博士によると、宗教やテロに関する動画や写真の情報がiTAPに送られると、その所有者の個人情報を照会。危険人物として、監視カメラや検問所で追跡することができるという。

バイラー博士「生活のすべてが細かく、高度なレベルで監視されています。監視はある意味で常態化しており、人々はそれに適応し、受け入れざるをえません。それはひどく恐ろしいことです」

224NAME:2023/10/22(日) 13:15:26
中国新世紀 第5回 “多民族国家”の葛藤(後編)
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/pOeqwYe98O/
(2021年12月19日の放送内容を基にしています)

<監視の目は日本に暮らすウイグル族にも>

中国当局による監視の目は、日本に暮らすウイグル族にも向けられている。 
千葉県で料理店を営むハリマト・ローズさんは留学生として来日し、15年以上日本に暮らしている。ハリマトさんもこの数年、自治区に暮らす家族の安否が分からない状態が続いてきた。 ハリマトさん「お母さんは病気なんですけど、今生きているかどうか」

70代の母親と兄妹たち。3年前から、電話もつながらず、容易に連絡がとれない状態が続いてきた。 ハリマトさん「みんなどうかと、毎日心配ばっかりなんですね。本当に苦しい。家族、お兄さんとか妹に挨拶もできない。本当にこの辛さ」 ハリマトさんはウイグル族の人権保護を訴え、中国政府に抗議する団体の幹部を務めている。中国当局の報復を恐れ、表だって活動できない人も多い中、ハリマトさんは先頭に立って活動を続けてきた。

2020年5月、ハリマトさんのもとに家族から連絡が入った。一番上の兄が突然、「話がしたい」と人づてに連絡をしてきたのだ。不審に思ったハリマトさんは、兄からの電話を撮影することにした。 兄「2018年に中国への抗議デモに参加したか?」 ハリマトさん「なんだって?」 兄「そのような事実がなければ一番いいが、あるならやめなさい。ここにいる家族のことも考えて。お前がそういうことをしたら、私たちが影響を受けるんだ」

中国政府への批判をやめるよう説得する兄。すると10分後、兄「ちょっと話があるという人がいるので電話をかわるね」 男「こんにちは、ハリマト」 ハリマトさん「あなたは誰ですか?」 中国語を話す、見知らぬ男が現れた。 男「あなたと友達になりたいんです。中国はいつまでもあなたの祖国ですから、その点で友達になりたいし、いくつか相談したいのです。私たちは日本にいる人や、団体について知りたいので、あなたに協力してもらいたい」 男は「友達」という言葉を繰り返し使いながら、日本で活動するウイグル族や団体の情報を提供するよう求めてきた。

その電話から、1か月後。再び兄と話すことになった。 ハリマトさん「元気ですか?」 兄「表情が暗いね。どうしたの?」 ハリマトさん「お兄さんのことを心配してだよ」 兄「国家安全省の人がお前と話したいと言っている」 ハリマトさん「本当に国家安全省の人ですか?」 男「こんにちは」 あの「友達になりたい」と言っていた男が再び現れた。 男「この身分証は一般の人が見たらいけないものだが、あなたに見せますよ」 男が見せた黒い手帳。そこには中国の情報機関「国家安全省」のものとみられる「国安」の文字があった。 男「君に友達になる条件を伝えますね。第一に、君が外国でどんなことをやろうとも、我々に協力してくれたら、お兄さんや家族に一切問題はおきない」 男は家族の安全を引き合いに、ハリマトさんが幹部を務める団体について、情報を求めてきた。 男「君たちはまもなく選挙をする予定でしょう?今度選出予定の会長はどんな人ですか?」 ハリマトさん「個人のことは話せません」 回答を拒むハリマトさん。すると兄が突然、語気を強めた。 兄「お前たちがどこで何をしているか、彼らは全て把握している。可能な限り彼らに協力して、聞かれたことを話しなさい」 ハリマトさんは、時間が欲しいと、その場では回答を保留した。 ハリマトさん「『あなたが協力すれば、家族全員、安心安全』、そこまで言っているということは、協力しなければ、その反対ということ。はぁ、つらい」

家族を引き合いにだし、協力を求める当局。その要求を断り、家族と連絡がつかなくなってしまった人もいる。この若者は最近まで、当局から繰り返し情報提供をもとめられ、苦しい選択を迫られた。 在日ウイグル族の若者「あの人(公安)は『協力しないと、あなたの家族の責任はとれないから、どんな状況がおこるかわからない。あなたが自分で決める』それだけ言われました。『これは私できない』と言ったら、家族との連絡は切れちゃいましたね。日本にいる何人かのウイグル人は、中国の公安と協力している人もあるかもしれない。怖いから、安全のため。家族の安全のため」

225NAME:2023/10/22(日) 13:15:43
<非難強める欧米諸国 しかし中国支持が多数派という国際社会の現実>

中国国外に暮らすウイグル族にまでおよぶ圧力。いま、アメリカをはじめ、国際社会は非難を強めています。10月に開かれた国連の委員会では、アメリカやイギリス、日本など43か国が、新疆ウイグル自治区の人権状況に懸念を示す共同声明を発表しました。 しかし反対に、キューバやイランなどが中国を擁護する共同声明を発表。「人権を口実にした内政干渉に反対する」と主張しました。中国に加え、61か国がこの声明に参加。中国を支持する国が上回ったのです。

その多くの国が、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に参加しています。経済支援などで影響力を強める中国に同調する国が増えているのです。 中国・張軍国連大使「アメリカなど少数の国々の古くさい論調はまったく根拠がない。新疆は安定して発展し、人民の生活はますますよくなっている。人権問題を政治の道具にしても支持は得られない。民主主義を掲げ、異端を排除する試みは必ず失敗に終わる」

<ウイグル族への対応を変え始めたトルコ>

中国が各国への影響力を強めるなか、ウイグル族への対応を変え始めた国がある。数万人のウイグル族が暮らすトルコだ。これまで同じトゥルク系民族のイスラム教徒であるウイグル族を「同胞」として保護してきた。しかし、いまウイグル族が拘束されるケースなどが相次いでいる。 中国総領事館の前で毎週行われているデモでは、トルコ当局が参加者の顔を撮影し、監視を強めていた。 夫がトルコの警察に度々拘束された女性は、その理由を尋ねると、思わぬことを言われたという。 夫が度々拘束された女性「『トルコと中国の関係によるものだ』と言われました。『上から拘束するよう命令がきたら、仕方なく我々は拘束します』と慰められたのです。国益のためにウイグル人が利用されているように感じます」

これまでトルコのエルドアン大統領は、中国訪問の際に新疆ウイグル自治区を訪れるなど、同胞としての立場を強調。2009年にウルムチで衝突が起きた際には、ウイグル族の生命が脅かされていると、強い言葉で非難していた。 エルドアン首相(2009年当時)「私は“残虐行為”という言葉を使った。まるでジェノサイドのような状況を、それ以外の言葉では表現できないからだ」

しかし今、トルコは一帯一路の参加国として、中国から巨額の投資を受けている。新型コロナ対策でも、中国からワクチンを購入するなど急速に関係を深めている。 こうしたなか、トルコ政府は国内のウイグル族に対して、一転して厳しい姿勢を取り始めている。弁護士によると、中国から亡命してきたウイグル族が、トルコ国籍を取得することも難しくなっているという。 イリヤス・ドーアン弁護士「多くの人が、この2つの理由で(国籍申請を)却下されています。『公共の秩序を乱す恐れのある者』と、『国家の安全保障を脅かす恐れのある者』。国籍の申請が却下された人々は総じて、教育レベルが高く、中国の政策を明白に批判している人々です。中国に表立って反対する人に罰を与えることで、トルコのウイグル社会に圧力をかけようとしているのです」

8年前、中国から亡命してきたアブドゥルラフマン・トフティさんは、去年国籍の取得を申請したが、10月に却下された。もともと一家でトルコに移住したアブドゥルラフマンさん。5年前、妻と子どもたちは実家に里帰りしたまま、行方が分からなくなった。唯一見つけた手がかりは、おととしSNS上で偶然見つけた映像だった。成長した息子が、ウイグル語ではなく、流ちょうな中国語を話す姿が映し出されていた。

「名前は何ですか?」 息子「アブドゥルアジズです!」 「あなたの祖国は?」 息子「中華人民共和国です!」

アブドゥルラフマンさん「最初に見た時、放心状態になりました。何ものどを通らず考え込みました。中国文化に染まってしまったのでしょうか・・・」 家族との再会も果たせず、トルコも安住の地ではなくなる。いまヨーロッパへの亡命を考え始めている。 アブドゥルラフマンさん「私たちウイグル人は、トルコを自分たちの国のように考えています。でも最終的には出て行かなければならなくなりました。悲痛な気持ちです」

226NAME:2023/10/22(日) 13:15:58
<ハリマトさんが自身の経験を世界に訴えると…>

世界各地で苦境に立たされるウイグル族。2021年9月、中国による人権侵害を訴える会議がイギリスで開かれた。この会議に日本からオンラインで参加したのは、中国当局から協力を迫られていたハリマト・ローズさん。ハリマトさんは、この場で、「兄は非常に苦しんでいるようでした。中国がやっていることは、兄を人質にしたテロみたいなものだ」と証言し、家族の安全を引き合いに圧力をかける当局を強く非難した。 

中国政府は、この会議そのものを痛烈に批判。中国外務省の華春瑩報道官は、会見で「この会議は大噓と誤った情報ばかりだ。政治的な茶番劇だ」と発言した。 
会議から1週間後。ハリマトさんは予想もしない事態に直面していた。ハリマトさんの発言について、中国の国営メディアが反論。「家族を取材した」とする動画をインターネット上で公開したのだ。

ハリマトさんの妹「仕事から帰ってきて、母のためにご飯を作っています。今の生活はとてもよいです。夫も子どもたちも幸せです」(ネット動画より) ハリマトさんの2番目の兄「妻は毎月3000元の年金をもらっています。私たちは幸せです」(ネット動画より) 自治区での暮らしは幸せだと強調する兄妹。さらに、当局に協力するよう説得していた兄が、ハリマトさんに反論する場面もあった。 ハリマトさんの1番目の兄「私の家が監視されているとか、お前は何を言っているんだ?中傷しているだけだ。成績がよくて頭がよかったのに、日本に行ってからなぜそんなに愚かになったんだ?お前は中華人民共和国の国民だ。国に感謝すべきだ」(ネット動画より)

いつもはウイグル語で話しかけてくる兄が、中国語で自分を非難する姿にハリマトさんは動揺を隠せなかった。 ハリマトさん「私は何をやっちゃったんだ、と。本当に家族を守りたいために、何やっちゃったんだろうと。私がやっていることは正しいのかどうか、自分も分からない。あちらに残っている家族に、みなさんに『ごめんなさい』と、あなたたちを苦しくさせました」

227NAME:2023/10/22(日) 13:16:15
<国際社会に動画を発信する中国>

自治区での生活に満足していると訴える動画。中国が国際社会に向けて、大量に発信している実態も分かってきました。 私たちが注目したのは、自治区の共産党宣伝部などが運営するネットメディア「天山ネット」です。自治区に関する様々な動画が掲載されているなかで、特に目立ったのが、ウイグル族が幸せに暮らしているとアピールする動画です。 「私たちは本当に良い生活を送っています。 我々に干渉せず、自分のことを考えてはどうですか?」(天山ネット動画より)

ことし1月から9月までに掲載されていた4000本あまりの動画。これらすべてを文字に起こし、言語解析を行ったところ、特定のキーワードが浮かびあがってきました。

「幸福」「自由」「安定」「豊か」

およそ3000本の動画で、自分たちの生活ぶりを誇る言葉が使われていたのです。 「車も家も持っていて、私たちはとても幸せな生活を送っています」(天山ネット動画より) 「私が住む新疆ウイグル自治区はとても幸せです」(天山ネット動画より) 「私たち家族はとても幸せです」(天山ネット動画より)

さらに分析を進めると、国際的な批判が高まる度に、反論する言葉が急増していました。そのひとつが「ポンペイオ」。2021年1月、当時のアメリカのポンペイオ国務長官が声明を発表し、「中国共産党がウイグル族を組織的に滅ぼそうとしている」と強く非難すると、

「ポンペイオ!馬鹿げたことはやめろ!!あなたの嘘を誰も信じない」(天山ネット動画より) 「ポンペイオという人が、うそをついていると孫から聞きました」(天山ネット動画より)

およそ2400本の動画がポンペイオ氏に対し、非難や否定を繰り返していました。また、綿花などの製品が強制労働で生産された疑いがあると、欧米各国が批判を強めると、

「私たちのふるさとには強制労働などない」(天山ネット動画より)

全く同じ言葉を話す人々。使われている言葉の8割以上が一致している動画が、多数見つかりました。さらに、同じ時刻に、全く同じ投稿を行っているボットと見られる不審なアカウントも、200以上ありました。 中国共産党のネットを使った宣伝工作について分析しているオーストラリア戦略政策研究所は、共産党は様々な手段を駆使して情報を発信することで、国際的な批判をかわそうとしているとみています。 オーストラリア戦略政策研究所 ジェイコブ・ウォリス氏「中国共産党の目的は、様々な組織を使った国際プロパガンダ・システムを構築し、欧米の批判に機敏に対抗・反論することだと考えています。中国の声をより積極的に表現するために、世論の方向性を変えるのが、彼らの狙いです」

228NAME:2023/10/22(日) 13:16:29
<再び街頭に立つハリマトさん>

中国がその主張を貫こうとするなか、世界各地のウイグル族は、先の見えない不安を抱えている。 家族を危険に巻き込んでしまったと、苦悩していたハリマトさんは、再び街頭に立ち、ウイグル族のおかれる現状を訴え、支援を呼びかけている。 ハリマトさん「私たちを助けて下さい!自分の親と1本の電話連絡もできない。私たちが言っているのは、小説の話じゃない。自分の身に起こっていること」

「いま、声を上げなければ、事実が埋もれてしまう」。家族の身を案じながらも、活動を続ける決意をしていた。 ハリマトさん「私を黙らせたい、話をさせたくない。中国のやりたいことはそうなんですよ。けれども私はもっともっと頑張る。これは人としてみんながやることだと思います。私だけじゃない。みんながやるべきことなんです」

2021年7月に行われた共産党創立100年の記念式典。会場に響き渡った祝砲は、56門の大砲から上げられた。人口の多数を占める漢族と、55の少数民族を合わせた数を表している。 

習近平国家主席は、中華民族としての団結の重要性を強調する。 「各民族が中華民族の利益を第一に考えるよう導き、各民族意識が中華民族共同体意識に従い、奉仕するようにしなければならない」(第5回中央民族工作会議・習近平国家主席の演説)

来年2022年2月に迫った北京オリンピック。アメリカを始め、外交的ボイコットを表明する国が相次いでいる。 国際社会の非難の声。少数民族が抱える不満や怒り。それらを振り切って、中国は国威発揚に邁進している。異形の大国はどこに向かうのか。世界はどう向き合えばいいのか。 軋轢や矛盾を抱えたまま、中国にとっての新世紀が始まっている。

229NAME:2023/10/22(日) 15:46:55
松戸・八柱駅ビルにウイグル料理店 じゃんけんで客が勝ったらケバブの肉を山盛りに
https://matsudo.keizai.biz/headline/635/

ROSEジャンケンケバブ
https://www.hotpepper.jp/strJ001280665/

ROSEジャンケン ケバブ 新松戸本店 (ROSEジャンケン KEBAB)
https://tabelog.com/chiba/A1203/A120302/12042654/dtlrvwlst/B454403491/?lid=unpickup_review

おかぴょん1000
不覚にも泣いてしまった

最近みどりの窓口も減ってきて、2つ隣の新松戸まで行かないと身障者用切符が買えません。綺麗事言っても仕方ないですが、人件費削るならシステム的に対策してほしいなあ。
さて本題、みどりの窓口で左を向くとカラフルな看板が目に飛び込んで来ます。「ROSEジャンケンケバブ」、はぁ( ´Д`)=3?
でも気になるので突撃〜!
開店早々だったらしく、一番乗り。意外と種類豊富なメニューから、「ケバブラップmix(鶏肉、牛肉mix 700円)」「東トルキスタン料理 水餃子(880円)」「ハイボール(400円)」を注文。
早々にサーブされたハイボールで昼前から喉を潤します。
5分程でまずケバブラップ到着。ケバブを注文するとジャンケンして店員さんに勝てば、肉倍盛りらしいのですが、負けてしまいました。が凄いボリュームです!
辛さも激辛お願いしましたので、いい感じでハイボールと合います(^^)
ケバブラップを食べ終わる頃、水餃子用の醤油とラー油が配膳されます。調味料容器がエスニックです。
水餃子到着しますが、メニューで10個の筈が6個しかない。指摘する間もなく「あと4個、すぐ作って持ってくる!」と短く叫んで厨房ヘw
美味しい羊肉入水餃子ツマミながらメニューを眺めていたのですが、最後のページで絶句してしまいました。店主は「東トルキスタン人」と称していますが、これは新疆ウイグル自治区と中国によって改称された国家のことでした。さらりと2016年から300万人の人々が強制収容所に入れられ、虐殺されつつあることに触れられていました。
私は若い頃バブル真っ最中に過ごした超ノンポリ野郎なので、他国の政治思想に興味は全くありませんが、それぞれの民族に伝統があり、音楽や料理や文学なんかの文化があるから、楽しいし美味しいし面白いのに、それをを潰してしまう政治体制はイヤです。
思わず青臭いことを考えたところで、白ワインを追加。異国で楽しく食事をというスタッフに感じ入りながら、残り4個+おまけ1個の水餃子を美味しく頂きました。ごちそうさまでした!
頑張って下さいね♡

230NAME:2023/11/27(月) 23:48:15
チベット仏教弾圧に異論、善光寺僧侶が死去 北京五輪、国内聖火リレーの出発地返上 
2023/11/27 16:47
https://www.sankei.com/article/20231127-3MXPC2JJ3JGYTL3K5GTAAVXBMM/

善光寺の宿坊「徳行坊」(長野市)の住職、若麻績敬史(わかおみ・たかし)氏が21日、肺がんで死去した。63歳だった。若麻績氏は中国政府によるチベット仏教弾圧に異論を唱えた数少ない日本人僧侶としても知られ、突然の訃報にチベット出身の民族団体関係者や支援者らに悲しみが広がっている。

若麻績氏ら善光寺側は平成20年4月、北京五輪の日本国内での聖火リレーの出発地の指定を直前になって返上した。同年3月にチベット自治区ラサでチベット人僧侶らの騒乱を中国当局が鎮圧し、多数の犠牲者が出たためだ。同じ仏教徒への迫害に抗議の意志を示した同寺の対応に世論の賛否も割れる。多数の中国人が抗議に駆け付ける中、若麻績氏らは別の場所での聖火リレーのスタートに合わせ、チベット人犠牲者を弔う追悼式を実施した。

若麻績氏はチベット人に限らず、ウイグルやモンゴル、香港、ウクライナ、ミャンマーなどの出身者からも慕われた。東京都内でそれぞれの母国の民主化や平和を願うデモ活動が行われた際は長野から駆け付け、先頭で日本国旗を掲げて参加者を鼓舞したという。

チベット亡命政権の代表機関、ダライ・ラマ法王日本代表部事務所などは25日、東京都内で若麻績氏の祈祷会を開き、約30人の在日チベット僧侶らが読経した。アリヤ・ツェワン・ギャルポ代表は若麻績氏について、「いつもチベットのデモに来られ、サポートの演説をしてくれた。チベット人の代表として、今までサポートしてくれたことについてお礼を申し上げたい」と弔意を示した。

「宗派を超えてチベットの平和を祈念し行動する僧侶・在家の会」(スーパーサンガ)の小林秀英副代表は、「若麻績氏の遺志を受け継ぎ、さまざまな圧力に負けず、人間の尊厳を守るための活動で大きな声で訴えていく」と強調した。


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