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( ^ω^)ブーン系オレンジデー祭り2024 本スレ
53
:
◆eGnLqfyqwY
:2024/04/19(金) 22:32:23 ID:mzsMWchM0
( ^ω^)「お? これ、もしかしてチョコだお?」
ξ*//⊿//)ξ「あ、あげる……」
(* ^ω^)「えー! いいのかお!?」
ξ*//⊿//)ξ「昨日したらばデパートで買って!! いっぱい入ってていいなーと思って!」
ξ*//⊿//)ξ「でも食べきれないから! お礼っていうか、義理っていうか……」
ξ*//⊿//)ξ「だから、その……あげる!」
(* ^ω^)「ありがとうだお!」
54
:
◆eGnLqfyqwY
:2024/04/19(金) 22:33:13 ID:mzsMWchM0
( ^ω^)「津出さんもチョコ買うんだおね。甘いもの控えてるのかと思ったお」
ξ ゚⊿゚)ξ「え? 普通に食べるけど……どうして?」
(; ^ω^)「だって僕がおやつ食べてるときすごく見てくるから……」
(; ^ω^)「『食べたいのかな?』と思ったけど、何も言ってこないし、ダイエットで我慢してるのかなって」
ξ; ゚⊿゚)ξ(毎日見てるのバレてるぅーッ!!)
55
:
◆eGnLqfyqwY
:2024/04/19(金) 22:34:16 ID:mzsMWchM0
ξ ゚⊿゚)ξ(でも、そっか)
ξ ゚⊿゚)ξ(最初から普通に話しかければよかったんだ)
ξ ゚⊿゚)ξ(「何食べてるの?」とか「それおいしい?」とか、そんなことでよかったんだ)
ξ ゚ー゚)ξ(散々悩んで、バカみたい、私)
56
:
◆eGnLqfyqwY
:2024/04/19(金) 22:34:48 ID:mzsMWchM0
ξ ゚⊿゚)ξ「私、甘いもの好きよ。休みの日はカフェに行ったりもするし」
(* ^ω^)「カフェ? いいおね、僕もそういうの好きだお!」
(; ^ω^)「でもカフェって男一人だと入りづらい店もあるんだおねー。なかなか行けないんだお」
ξ* ゚⊿゚)ξ「!!」
57
:
◆eGnLqfyqwY
:2024/04/19(金) 22:35:19 ID:mzsMWchM0
ξ* ゚⊿゚)ξ「……あの、だったら、もしよかったらだけど」
ξ* ゚⊿゚)ξ「こ、今度の週末とか、いっ」
('A`)「内藤、何食ってんの?」
( ^ω^)「チョコだお!」
ξ# ゚⊿゚)ξ(毒島ァ!!)
おわり
58
:
◆eGnLqfyqwY
:2024/04/19(金) 22:36:36 ID:mzsMWchM0
支援ありがとうございました!
【作品名】ξ ゚⊿゚)ξ 隣の席の内藤くん のようです (^ω^ )
【作品URL】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1705730112/34-57
【コメント】チョコレートが大好きなので書きました!
59
:
名無しさん
:2024/04/19(金) 22:39:35 ID:8C8bZYH20
乙
正統派かわいいブンツンで笑顔になった
60
:
名無しさん
:2024/04/19(金) 22:40:56 ID:aGE/XLBo0
乙だす
61
:
名無しさん
:2024/04/19(金) 22:44:28 ID:6fB4KfRM0
乙乙
大丈夫だよツンちゃん!まだカフェに誘うチャンスはあるよ…!
62
:
名無しさん
:2024/04/19(金) 23:19:33 ID:gE.4dTq20
おつおつ
ほっこり可愛くてよかった!毒島ァ!!
63
:
名無しさん
:2024/04/20(土) 00:47:36 ID:qUNtIJAA0
おっさんには胃もたれするくらい甘いぜ
64
:
◆HYmb1.Al4Y
:2024/04/20(土) 15:19:44 ID:WuXydQ0U0
【作品名】ξ゚⊿゚)ξは愛を語られ語るようです
【作品URL】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1713590866/
【コメント】恋愛ジャンルは苦手、というより嫌いなジャンルでしたが頑張って挑戦してみました。
65
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:49:10 ID:/FRKiMFE0
投下します
66
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:49:45 ID:/FRKiMFE0
四月馬鹿たちのようです
.
67
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:50:18 ID:/FRKiMFE0
『好きだよ』とメールが来た。
来た、のでした。
(゚、゚トソン「……」
たった四文字だけで何も他に文字はありません。
タイトル欄は空白で、本文を開けばぱっとその文字が鎮座しています。
なんだと言うのでしょう。
腕を組み、首を傾げて疲れ目を酷使すべく画面の凝視を試みます。
カラクリもタネも仕掛けもわからないそれを何度見ようと同じ文面が嘲笑うかのようにぽんと居て、全ての事に頭を抱えました。
68
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:50:47 ID:/FRKiMFE0
いくらお茶目な所がある差出人でも、己が人を悲しませたり怒らせたりする嘘やふざけの類が苦手だと分かっているから、例え四月一日のその日だとしても変なことはして来ませんでした。(流石に他の人にしていたかは知らないけれど)
だというのにメールは十一時五十九分だなんて究極至極面倒で絶妙に嫌がらせに近い時間に来ていてなんとも言い難い。
なんて返してやるのが正しいのかもわからない、だからずっとそのままで、頭の中のモヤはどんどん増えていくばかり。
(゚、゚トソン(なんだと言うのでしょう)
69
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:51:11 ID:/FRKiMFE0
もしかしてこの言葉は別のことに対するものなのではと、直近で送った文面を見直しましたがどう考えても関係ない内容。何度目かのなんだと言うのでしょうが頭をよぎります。
こちらだって忙しいし彼だって予定は詰めに詰められているはずなのに、何故今日この日にこんなものを寄越されたのか不明瞭が過ぎます。
(゚、゚トソン「いいや、もう」
70
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:51:52 ID:/FRKiMFE0
悩み疲れてしまいました。
自然災害に見舞われたんだと思い込みましょう。
急なゲリラ豪雨に悩む必要はありません、何処か屋根があるところに行って雨宿りをすれば良いだけ。
流石兄者というおふざけが好きな男から悪戯じみたメールが来ても悩む必要はない、正直に返せば良いだけなのです。
カチャカチャターンと怒ってはないですが怒りにも似た感情をエンターキーに込めて打ち付けます。そうして推敲する意味もないくらい短い文面を送り返し、ノートパソコンを畳みました。
するとどうです、数ヶ月出来ていなかった掃除を終わらせた時のような達成感、充実感、満足感。
よしよし、雨なんて待ってりゃ止むんですよ、さっさと滞ってた仕事終わらせてしまいましょうと動き出した瞬間、電話が鳴りました。
癖でケータイと言ってしまうけどもうスマホに切り替えているそれを拾い上げれば件の豪雨様からで、一瞬怯んで通話ボタンを押しました。
71
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:52:23 ID:/FRKiMFE0
( ´_ゝ`)「ね、本当?」
(゚、゚トソン「…………」
名乗りもしなければ主語も何もかもが足りない言葉が耳に響きます。
なんですか、忙しいんじゃないんですか貴方様は。メールを返して即レスポンスコールだなんてしないでくださいよ、の意を込めた声をお腹から出してやりました。
72
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:52:47 ID:/FRKiMFE0
(゚、゚トソン「……本当」
( ´_ゝ`)「俺も本当」
嫌味や文句を口説いてやりたかったのに、あんまりにも嬉しそうなお声でそんな事を言うわけです、彼は。ともすれば己の一に対して十喋れる減らず口も少し減ってしまって眉間に皺だって刻まれて狡いんだよなぁがモンスターになって現れるのも致し方が無いのです。
73
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:53:20 ID:/FRKiMFE0
(『私も好き』)
たった四文字に対してたった四文字を返しました。
断じて言いますが学生のほの甘いアベックだって今日日しないでしょうことを成人過ぎの人間がやっているのだから笑うか気味悪がるかどっちかなのが大正解。
兄者さんの、彼の喜びも私の悔しさも何もかもは赤点級の大間違いなわけです。
74
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:53:52 ID:/FRKiMFE0
(゚、゚トソン「……あの、絶妙な時間狙ったのわざとでしょう。私こういう、作者の気持ちを考えなさい問題苦手なんです。やめてくださいよ」
照れているわけでは無いけど、どうしたってむず痒いしカーディガンの袖を伸ばし伸ばし、ぶつくさ本音のジャブを撃ち込みます。しかしながらそんなもの何でもないって顔で(電話で相手の顔、見えてないけど)避けてくるのがお相手でした。
( ´_ゝ`)「トソン、嘘嫌いじゃん。だから嘘が飛び交う時間に本当のこと言ってくる人間いたら惚れちゃうかなってさあ」
(゚、゚トソン「ばかじゃないですか」
75
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:54:16 ID:/FRKiMFE0
避けた上にストレートを撃ち込んでくる。
素直さは善良で天邪鬼には敵わない力があるから、私は頭は彼に上がらない。いい加減屁理屈で相手を捩じ伏せるのはやめた方がいいですよって誰か彼に説いて差し上げて欲しい。私はだめですブーメランがデカ過ぎる。
先程までのどうしようもない気持ちさえもどうでも良くする兄者さんに勝てないのはもう、惚れた弱みって時効が無いようなものを抱えているので諦めが肝心でしょう。
76
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:54:50 ID:/FRKiMFE0
( ´_ゝ`)「充電したかったんだよ〜会えてないし。言いたいことは言いたい主義だから言おうって思って、折角だから喉に刺さって取れないようなことしたかったんだって。ごめんね」
(゚、゚トソン「変なことしなくてももう惚れてるんですよ」
( ´_ゝ`)「うーーーわ!なんでそんな事電話で言うわけ」
だからもう四月馬鹿を通り過ぎて四月馬鹿正直にモノを言うのが必勝法だと、舌触りが慣れない言葉を吐いてみました。
残念そうな声が機械越しに伝わってくるので、少しだけすっきり、ざまあみろです。
おわり
77
:
◆XDgq1n/mJY
:2024/04/20(土) 19:56:54 ID:/FRKiMFE0
【作品名】四月馬鹿たちのようです
【作品URL】
>>66
〜
>>76
【コメント】春の恋祭楽しみです
78
:
名無しさん
:2024/04/20(土) 20:11:40 ID:0asTP6Xk0
大変に良かった
ありがとう
79
:
名無しさん
:2024/04/20(土) 21:02:26 ID:5qgyN.0I0
乙乙乙
80
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:40:40 ID:n/BUvMv60
投下します
軽い流血表現があるので一応閲覧注意です
81
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:42:04 ID:n/BUvMv60
(´・_ゝ・`)ヒミツのようです
注意:この作品には、読者の気分を害する表現が散りばめられ、場面がよく変わります。
【2千万】
ミセ*゚ー<)リ
アタシはミセリ!ムダに大きい屋敷で暮らす愛人の子!
仇名は2千万!由来は愛人である母親が、アタシを5歳でこの屋敷に売った値段かな!
このムダに大きい屋敷には、地下室と座敷牢がある。愛人に2千万円をポンッと払える富豪になれるほどの、ヒミツが地下に隠されている。
アタシの役目は、そのヒミツのゴキゲン取りだ。
从*'ー'从ノ「ミっちゃんまたあしたぁ〜」
ミセ*゚ー゚)リノ「サンちゃんバイバーイ!」
楽しい楽しいファイナル市立小学校から帰ると、手洗いうがいより先に本妻さんに見つからないように地下室を目指す。
ミセ*゚ー゚)リ(こっそり移動するとか、スパイやホラーゲームみたいだな)
('、`#川「ちょっとゴミセリ!」
_,
ミセ;゚ー゚)リ(うげっ、ここまでお酒のニオイがする!!)
昼間から酒の匂いがプンプンする美熟女さんは、このバカデカ屋敷の本妻さんである。
つまり不倫したアホ当主とバカ愛人のクソ子供と暮らさなければいけなくなった、本っ当にカワイソーな女性なのだ。なお本妻さんも昔から浮気しているのを、探偵が調べ上げている。
('、`#川「ちょっと聞こえてるのゴミ!」
本妻さんには悪いけど、アタシはゴミセリという名前じゃないので足を止めてやらない。
足を止めたら最後、冷たい土間に正座させられ最低1時間は罵詈雑言をぶつけられるのだ。幸い物をぶつけられたり殴られたりしない、罵るだけの本妻さんのストレス解消だ。
ミセ*゚ー゚)リ(いやぁ毎日毎日同じコトを言って、よくあきないよ)
もはや暗記している説教で最低1時間も無駄にしたくない、時は金なり!いざ地下室へ!!
('、`#川「アンタみたいな不倫の子、ロクな大人にならないわよ!!」
ミセ*゚ー゚)リ(クズとカスのハイブリットでーす! ごめんなさーい!)
82
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:42:42 ID:n/BUvMv60
【2千万とヒミツと彼女と】
本妻さんが追ってこないから、地下室は好きだ。
ミセ*>ワ<)リ「たっだいまー!!」
( ・-・ )っ[お帰りなさい]
(´・_ゝ・`)「おかえりミセリ」
シーンさんとヒミツがいるから、地下の座敷牢は大好きだ。
( ・-・ )っ[手洗いとうがいはした?] ペラッ
スケッチブックで話す若いお姉さんはシーンさん、当主と年の離れた異母妹さんだ。声が出ないけれど、地下室と母屋を行き来してアタシとヒミツの世話をしてくれる。
ミセ*゚ー゚)リ「いまするー!」
(´・_ゝ・`)「きょうはそとで、どんなことがあったんだい?」
手洗いうがいをすませると、牢屋から高校生くらいのお兄さんが話しかける。首と手足が鎖に拘束されて、壁に繋がれている。
眠くなるような穏やかな声で話すこのお兄さんこそ、この屋敷が栄えているヒミツだ。
ミセ*゚ー゚)リ「んっとねー、今日は授業中に校庭にすっごい大きい犬が来たの! フワフワのおっきい犬!」
(´・_ゝ・`)「どのくらいおおきいんだい?」
ヒミツは不老不死だ。今アタシたちの前にいるのと変わらない姿で、何百年も生きているそうだ。
ミセ*゚ー゚)リ「子牛くらい! 白くてフワフワの犬が校庭を走ってて、ヨボヨボのおじいちゃんがやってきたの!」
(´・_ゝ・`)「フワフワのおおきいいぬ、みてみたいなぁ」
ヒミツの肉体は、富をもたらす宝箱だ。
だからヒミツは今この屋敷の地下座敷牢に繋がれて、アタシとシーンさんが相手をしてあげている。
ヒミツの前でご飯やおやつを食べたり、ヒミツの前で本を読んであげたり、ヒミツと一緒にテレビを見たり、ヒミツの牢屋の前で寝たりする。
ミセ*゚ー゚)リ「今度は犬の図鑑を借りてくるね! 大きくてカラー写真いっぱいある図鑑!」
83
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:43:07 ID:n/BUvMv60
シーンさんがおやつを持ってきてくれる、今日はホットケーキと牛乳だ。
バター、メイプルシロップ、果物ジャムや、チョコソースなどが用意されている。
ミセ*゚ー゚)リ人「いただきます!」
( ・-・ )人
(´・_ゝ・`)「どんなあじがするんだい?」
ミセ*゚ー゚)リ「あったかくて、バターのしょっぱさとメイプルシロップの甘いのは相性バツグンだね!」
( ・-・ )っG□
シーンさんはホットケーキはバターだけつけて、紅茶にはジャムを入れている。
(´・_ゝ・`)「とけたバターのいいにおいがするね」
ヒミツは食べなくても平気らしいけど、牢屋で鎖に繋がれている人の前で美味しいモノを食べるのは、とても気まずい。
ミセ;゚ー゚)リ(これは慣れないな)
日曜日に起こる悪趣味なショーには、もっと慣れない。日曜日なんて来なければいいのに。
( ・-・ )っ[あなたにも、食べさせたかった]
シーンさんも、多分アタシと同じ気持ちだろう。
(´・_ゝ・`)「シーンのつくるものは、みんなおいしそうでいいにおいがするから、だいすきだよ」
(* ・-・ )っ[ありがとう]
上の母屋では淡々としたシーンさんだけど、ヒミツの前では顔を赤くしてなかなかに可愛い。
ヒミツも、アタシよりシーンさんのほうをよく見ている。
ミセ*^ー^)リ(はぁ〜、いいよねぇ〜)
84
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:43:31 ID:n/BUvMv60
【2千万と日曜日】
日曜日は嫌いだ、ヒミツが切り売りされるからだ。文字通り、毎週日曜日にヒミツが切り刻まれて肉を取られる。
ヒミツのお肉はとても美味しいから、悪いお金持ちにとても高く高く売れる。本妻さんがこっそりとヒミツの生肉を酒の肴にしているのを見た時は、酒瓶で頭を殴ってやろうかと思った。
ヒミツはどんなに刺されても死ななくて、どんなにお肉を削がれてもすぐに再生するから、好きなだけ取りたい放題だ。
(lli ・-・ )
ミセ;゚ー゚)リ
世話係のアタシとシーンさんは、見ているしかできない。この屋敷の人間の義務だからと、悪趣味な肉削ぎショーを見せられている。
アタシはスプラッタにはすぐに慣れたけど、シーンさんは青い顔でヒミツをじっと見ている。
ヒミツはすぐ再生する上に痛みを感じにくい体らしいけど、シーンさんとアタシを辛そうな顔で見ている。
(´”_ゝ”`)「ふたりに、みせないで」
ヒミツの願いは聞き入れられなかったどころか、舌を切られ、ノドを刺された。
ミセ;゚ー゚)リっ(lli。・-・ )
アタシには涙を堪えるシーンさんの手を、握ってやるしかできない。
最悪なショーが終わったら、シーンさんは泣きながらヒミツの手当てをする
(lli ;-; )
(´”_ゝ”`)「らいりょうふ、らいりょうふ、だよ」
ごめんなさい、シーンさんの口はソレばっかり動いている。
ヒミツはシーンさんを抱きしめて慰めたいのに、腕に繋がれた鎖が邪魔をする。
ミセ;- -)リ
日曜の夜は寝込んじゃうシーンさんのために布団や水を用意したり、おじやとか簡単なごはんを作るしかできない。
アタシが慣れないのは、すごく辛そうなシーンさんとヒミツだ。
2人になにもしてやれないだけじゃない、ヒミツの奪った血肉をでできたお金で育った自分が嫌でしょうがない。
ヒミツの肉を食った連中、みーんな惨たらしくくたばってくれないかなぁ!!
85
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:45:41 ID:n/BUvMv60
【2千万と先代当主】
気分転換に話題を変えよう、シーンさんは当主の腹違いで年の離れた妹さんだ。
ミセ*゚ー゚)リ「ハラチガイってなに?」
(´・_ゝ・`)「おかあさんが、べつべつなんだよ」
当主の父であるマララーはとんでもなくお盛んな先代で、外で色々な女の人たちとイチャイチャしまくったそうだ。
当主とシーンさん以外にも、ハラチガイさんはいっぱいいるとのこと。
ミセ*゚ー゚)リ「ひっでぇ頭チ◯ポ」
( ・-・ )づ
悪い言葉を使うと、シーンさんにピシャリと平手で膝を叩かれる。
(´・_ゝ・`)「たしかにマララーは、おちんちんみたいなあたまをしてたね」
ミセ*゚∀゚)リ「モノホンのチ◯ポ頭じゃん! 見た目も中身も頭チ◯ポだ!!」
(# ・-・ )
お腹抱えて大笑いしたら今度はゲンコツされた、おのれマララー。
Ω
ミセ;゚ー゚)リ チェッ
そんな頭チ◯p……先代を反面教師にして、当主は1人の女性しか愛さないそうだ。
いやいや浮気しているだろうがな至極まっとうなツッコミは置いておく。
ミセ*゚ー゚)リ(カワイソーな本妻さん)
(* ・∀(、゚*トソン ブチュッ (::、::#川
当主が本当に愛人を愛しているとして、本妻さんは愛されてないことになってしまう。
ミセ*゚ー゚)リ「あの女でもない本妻でもない、全く別の女を愛してたら面白いのになぁ。
アタシを嫌ってる連中が、ひっどい不幸になりますように」
(´・_ゝ・`)「ひとのふこうをのぞむのは、よくないよ」
おっとドス黒い欲望が漏れて、ヒミツに聞かれてしまった。
ミセ*゚3゚)リ「だってアイツら嫌いだもん」
ミセ#゚ー゚)リ「特にアル中女が連れてくる長岡って男ね、シーンさんをヤラシー目で見てるんだよ!
86
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:46:42 ID:n/BUvMv60
(´・_ゝ・`)「へぇ」
ヒミツの表情が消えたのを気付かず、アタシは愚痴を吐く。
ミセ#゚ー゚)リ「アタシがやめてって言っても、シーンちゃんおっぱいデカイねってヘラヘラしてんだよ!
そんでアタシの事はツルペタ2千万って呼ぶの!」
ミセ#゚皿゚)リ「ムキィーッ! 思い出したらもっとムカついてきたぁー!! アイツら脳天に隕石直撃しろ!!」
(´・_ゝ・`)「…………それ、はじめてきいたよ」
(´・_ゝ・`)「シーンはいわないから、どんないやなことがあったか、おしえてほしいな」
声は静かなままだけど、ヒミツが怒ってるような気がした。
ミセ;゚ー゚)リ(アタシ、なんかやっばいコトしたかもしんない)
87
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:47:18 ID:n/BUvMv60
【2千万と産みの両親】
第二土曜日は学校が早く終わるけど、屋敷に来る愛人の相手をしなければいけない苦行がある。
アタシは、血の繋がった自分の両親が大嫌いである。
(;、;トソン「ごめんなさい……あなたに母親らしい事をしてあげられなくて、本当にごめんなさい」
( ・∀・)「大丈夫だよトソン、ミセリは僕が責任持って面倒を見るよ」
(;、;トソン「ごめんなさいモララー、あなたに甘えてばかりで……私ったら本当にダメな人……」
( ・∀・)「そう気に病むなよ、君だけが悪いんじゃないんだから」
ミセ*゚ー゚)リ(そーだね、浮気するアンタも悪いよ)
娘の様子見を名目に月2回会いに来る愛人(遺伝子上の母)は、会うたびにしおらしく啜り泣いて、自分の不甲斐なさを泣きながら謝っている。
それを屋敷の当主(つまり遺伝子上の父)が甘〜く薄っぺらい言葉で慰めて、泣くだけの愛人を落ち着かせるのだ。
ミセ*゚ー゚)リ(毎っ回毎回、よく飽きずに同じやりとりするよね)
高級ロングソファーに横並びに座って愛人の肩を力強く抱く当主と、当主にしなだれかかる愛人の目の前で、不平不満を一切顔に出さず可愛い娘を演じている。
所詮は扶養される子供だから、親にとってのいい子でいなければいけない。
ミセ*゚ー゚)リ(世間一般じゃアタシの方がクソ娘なんだろうなー)
衣食住不自由なく暮らしている分際で、内心親をボロクソ言う性根の腐りっぷりは、誰譲りだろう。
(;、;トソン「同じ家で暮らせなくても、私はあなたの幸せを願っていますよ」
( ・∀・)「ボクも、トソンの幸せを願っているよ」
ミセ*゚ー゚)リ(あー、早く地下室行きたい)
(;ー;トソン「愛していますよ、私の可愛いミセリ」
ミセ*゚ー゚)リ(今日の夕ご飯はなにかなー)
ミセ*^ー^)リ「アタシも、お母さんとお父さん大好きだよ」
うぅっ! なんて気持ち悪いぶりっ子を極めた笑顔と声!
88
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:47:46 ID:n/BUvMv60
(;、;トソン「ミセリっ!」
( ;∀;)「ああトソン! ミセリはこんないい子に育ったんだ! 僕達の事情を分かってくれてるさ!」
愛人が感極まって泣き崩れるのも、いつも見ているお約束の光景だ。
パッ見は頭良さそうなヒトなのに、奥さんいる男性と浮気して子供を産んだり、作り笑いに騙されるものなのかな?
もしかしてアタシの腐った性根と演技を見抜いていて、わざと愚かな女を演じているのだろうか。
(゚、゚トソン「ふぅ、自分は賢いと思い込んでいるバカ娘を騙すのは快感です」
(゚、゚*トソン「ちょっと泣くだけで大金を貢いでくれるボンボン最高ですね」
とか実は自宅でタバコ吸いながら、アタシ含め周りを心底バカにしているかもしれない。
ミセ*゚ー゚)リ(そうだったら、少しは好きになれそうなんだけどなー)
この2人の脳内では自分たちは家などのしがらみで引き裂かれた悲劇のカップルで、アタシは悲劇の副産物であり悲劇のバカップルの絆ってヤツなのだ。
ミセ*゚ー゚)リ「!」
('、`#|壁
ミセ;゚ー゚)リ(うへぇ、本妻さんがまだいるのにイチャつくなよ)
見てよ、この隠れてるつもりで隠れてない本妻さんの憎しみに満ちた表情!
スキがあれば全員2tトラックで轢き潰してやるってオーラがすごいってなんの!
( ・∀・)「どうしても行ってしまうのかい?」
(゚、゚トソン「まだ、2週間後に会えますから……」
(;・∀・)「待ってくれ!
お淑やかに帰ろうとする愛人の(よーく手入れされた白魚のような)手を、当主は未練がましく掴む。
(゚、゚*トソン「あっ」
引き止められた愛人も、満更でもない様子だ。
( ・∀・)「やっぱり君がいないこの家は、とても息苦しいよ」
ミセ*゚ー゚)リ(アタシはアンタたちのせいで息苦しいけどね)
89
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:48:42 ID:n/BUvMv60
(゚、゚;トソン「ダ、ダメです! あなたには奥さんがっ」
('、`#川 ))
これ見よがしに当主と愛人がイチャつくから本妻さんは怒って贔屓のバーへ行きました、あーあ。
( ・∀・)「ペニサスのやつは年下のバーデンと交際しているからね、アイツを追い出せる日も遠くないさ」
(゚、゚トソン「奥さんも、寂しい人なんですよ……」
ミセ*゚ー゚)リ(コレ、どっちの浮気が先だろーなー)
偶然聞いた探偵の調査結果では、長岡って年下バーデンは他に交際している巨乳女性が複数いるとのこと。
しかも元カノは赤ちゃんできてるけど、長岡は逃げたみたい。本当だとしたら、すっげぇ優秀な探偵だな!!
しかし、うーんこのドロドロ具合、まいっちゃうね!!
90
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:49:11 ID:n/BUvMv60
【2千万・地下に逃げ帰る】
ミセ*’A`)リ「た、ただいまぁ〜」
( ・-・ )っ[お帰りなさい]
(´・_ゝ・`)「おかえりミセリ……ひどくつらそうだね」
ミセ*’A`)リ「ずーっとニコニコするのつーかーれーたー」
( ・-・ )っ[お疲れ様] ペラッ
シーンさんが入れてくれたホットココアを飲んで、少し元気が出る。
ミセ*゚ー゚)リ「シーンさん、ありがとう」
アイツら+本妻さんに対して感謝の気持ちは1mmも湧かないが、シーンさんは別だ。
ミセ*゚ー゚)リ(あーあ、シーンさんがお母さんだったら、よかったのに)
なんとなく、この願望は口に出していけない気がする。
もしかしたらシーンさんは、ヒミツと自分の間に入ってきたアタシを本当は大っ嫌いかもしれないから。
ミセ*゚ー゚)リ(そうだったら、立ち直れないなー)
アタシは早く大人になりたい。
ミセ*゚ー゚)リ「大人になって、シーンさんとヒミツを連れて、この家を出てってやる」
三人で暮らすためのお金を、もらったおこづかいからムダ遣いしないようにコツコツと溜めている。
ミセ*゚ー゚)リ「大きすぎなくて地下室のない家がいいなぁ」
大人になったアタシは働いてお金を稼いで、シーンさんがご飯を作って待ってくれて、ヒミツは庭で好きなだけ日向ぼっこできる、そんな家が欲しい。
だけど大人になりたくない、そんなムジュンした気持ちもある。
シーンさんもヒミツもアタシに優しくするのは、アタシがバイトすらできない無力な子供だからだ。
しかも母親に売られ、この家の本妻には毛嫌いされている不倫の子だ。
ミセ*゚ー゚)リ「あーあ、ずっと子供のままで、シーンさんとヒミツに可愛がられたい」
でも不老不死になると、ヒミツみたいにしょっちゅう体を切り刻まれて食べられてしまう。
ミセ*゚ー゚)リ「嫌いな連中の血肉になるのは絶対ヤダ」
91
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:49:36 ID:n/BUvMv60
【2千万、旅行に行く】
ミセ#^ー^)リ (・∀・*(゚、゚*トソン
っ【◎】
今アタシはバカップルの撮影係をしている。親子水入らずの旅行だとさ、くたばれゴールデンウィーク!!
アタシは子供用スマホとデジカメで撮るものを分けている。
( ・∀・)「どうしてわざわざデジカメを使うんだい?」
ミセ*゚ー゚)リ「だってトクベツな思い出でしょ?」
ミセ#゚ー゚)リ(アンタたち不倫バカップルをスマホに残したくねーからだよ!)
ミセ*゚ワ゚)リ「キレイな海! 宝石みたい!」
シーンさんとヒミツに見せたいモノだけ、アタシのスマホで撮影する。
最初当主に旅行に誘われた時は、仮病かガチで病気になろうか悩んだ。しかしカゼをひいてシーンさんに迷惑をかけたくないし、ヒミツはアタシが治るまでものすごーく心配する。
( ・-・ )っ[ペニサスが男を連れ込むと言っていたから、行った方がいい]
ミセ;゚ー゚)リ「あのバーデン、シーンさんをヤラシー目で見てるよ? シーンさんも行こうよ!」
( ・-・ )っ[私は彼が心配だから行けない]
( ・-・ )っ[他にやる事がある] ペラッ
シーンさんの説得でアタシは、家族水入らずGW旅行に参加することになったのだ。
そして予想通り、当主と愛人は人目を気にせずイチャイチャしている。こいつらサメに食われてくれないかな。
(・∀・*(゚、゚*トソン ミセ*’A`)リ
おみやげ屋さんで、お互いにコレが似合うだの、アレが似合うだの、不倫でなければ熱愛夫婦のようだ。
アタシは誘拐されたり、迷子にならないように、嫌だけど不倫バカップルからはぐれないようにしている。
ミセ*’A`)リ(いいなー、大人は好きにお金を使えて)
夜空の夫婦茶碗と書かれた商品が目に入る。まるでヒミツとシーンさんみたいな、キレイな黒だ。
ミセ*゚ー゚)リ(あの2人に使って欲しいな)
ミセ;゚ぺ)リ(げ!高っ!! シーンさんがくれたお金がほとんどなくなるじゃん!)
だけどあの2人へのおみやげを、アイツらの金で買われたくない。
アタシの自己満足だけど、アタシはあの2人が大好きだから。
92
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:50:01 ID:n/BUvMv60
ミセ*^ー^)リ
つ□
財布は薄くなったけど、いい買い物をした。心の底からゴキゲンなアタシに、当主と愛人もなぜか得意げだ。
ミセ*^ワ^)リ「連れてってくれて、ありがとう!」
不倫でアタシを作ったことは許すつもりはないが、感謝は伝えておく。
シーンさんとヒミツのところへ帰れる旅行最終日、当主がやたら慌てている。
(;・∀・)「僕は先に帰るから、トソンとミセリは予定通りの便で帰って!」
(゚0゚;トソン「ちょ、ちょっとモララー! 私を置いて行かなでください!!」
とりあえずチェックアウトして予定通りの便に乗っている間、アタシはひたすらさめざめと泣く愛人をずっと慰めていた。
(;、;トソン「モララー……モララーっ」
ミセ;゚ー゚)リ「アタシたちのためにパパがんばってるんだよ、急なお仕事に入ってもしょうじゃないよ」
どっかのドラマで見たような薄っぺらいセリフを、ひたすら繰り返していた気がする。
帰ったらバカデカ屋敷が全焼してるとか思わないじゃん!アタシも先に帰りたかったよ!
ミセ;゚0゚)リ「シ、シーンさんは? シーンさんはどうしたの!!?」
火事で地下は危ないとテレビで知った。地下から出れないヒミツと、ヒミツが大好きなシーンさんに何かあったら、アタシはこれから何を楽しみに生きればいいの!?
お金なんていらないから、2人を返してよ!!
(lli ∀)「シーンは無事だよ……ペニサス達に追い出されてビジネスホテルに泊まっていたそうだ」
ミセ;゚0゚)リ
ミセ;゚ー゚)リ
ミセ ∀ )リ
憔悴した当主の言葉に、アタシは、こんな都合のいいことが起きていいのだろかと思った。
93
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:50:23 ID:n/BUvMv60
【2千万と後始末】
出火の原因は、バーデンの寝タバコらしい。あとバーデンはゲロが詰まってたそうだ、お酒って恐いね!!
バーデンと本妻さんは邪魔なシーンさんを追い出して、飲めや歌えの大騒ぎをした末に酔い潰れて寝た上に、火の不始末で自分ごとお屋敷を燃やしちゃったのだ。
つまり当主は(不倫)旅行中に妻の浮気で家を焼かれた、カワイソーな男になったのだ。
色んな保険はおりるけど、もうとくにかく色々と面倒臭そうな話し合いや、手続きがあるそうだ。
地下については、誰も不自然なほど触れようとしない。
憔悴当主が警察のすごーく偉い人に電話をかけて、長時間お話したからだろう。
シーンさんは口止め料として、マンションとか株とか大金をもらった。本妻さんに追い出されたけれど、屋敷を不在にして火事を起こした責任だとさ。
ミセ;゚ー゚)リ(一緒に暮らすって叫んでシーンさんに抱きつきたいけど、シーンさんはどうなんだ?)
( ・-・ )っ[ミセリちゃんは私が面倒を見ます]
(゚、゚;トソン「お願いします、私は今の弱ったモララーから離れられませんから」
(lli ∀)「あ、ありがとうシーン……助かるよ……」
ミセ;゚ー゚)リ(マジで? 明日隕石がアタシに直撃しないよね!?)
シーンさんは、アタシの手を握ってくれた。シーンさんから微かに血の匂いがしたけど、アタシにはどうでもいい。
94
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:50:49 ID:n/BUvMv60
【2千m……ミセリとシーンと】
シーンさんはマンションも株も高く売って、アタシを連れて遠い所に引っ越した。まずは地下室よりせまいけど、なかなかきれいなアパートだ。もう少し落ちつたら、もっと遠くへ移動するそうだ。
転校は寂しいけど、シーンさんが一緒なら地獄だって平気だ。シーンさんだけじゃない、ヒミツだって一緒にいる。
ミセ*゚ー゚)リ「ヒミツ、ちっちゃくなったねー」
シーンさんが見せてくれた血の匂いの元は、脈打つヒミツの心臓だ。
シーンさんがヒミツの体からえぐり出した心臓は、少しずつだけど肉や血管が再生している。
( ・-・ )[私と彼でやった]
ミセ*^ー^)リ「知ってる」
すっごく簡単な話。シーンさんはヒミツの血と肉を、調理して本妻さんとバーデンに食べさせた。
中毒性の高いヒミツの血肉とアルコール度数の高い酒を、たくさん飲ませて、たくさん食べさせるように仕向けて、わざと火をつけたままにして”追い出されてやった”たらしい。
本当はもっと何かをしたらしいけど、詳しい話は刺激が強いと教えてもらえなかった。
シーンさん以外の異母兄弟や、バーデンとの子供ができたお姉さんたちも、協力してくれた。株やマンションを売ったお金は、お礼として協力者に配られた。
色々深入りできない汚い事情があって、【不倫の末の火事で死亡事故】で片付けられたそうだ。不幸中の幸いにも、本妻さんとバーデン以外は死んでいない。
( ・-・ )
つ◯と
どんな姿でも愛している、そうシーンさんの唇が動いた気がした。
心臓をえぐり取られたヒミツの本体はまだあるらしいけど、どうなるか分からない。
心臓から再生しても、アタシたちの知っているヒミツのままか分からない。
だけど
(* - -)
つ◯と
ヒミツの心臓に愛おしそうに口付けするシーンさんは、旅行で見た海より美しかった。
95
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:51:11 ID:n/BUvMv60
【声が出ない女の回想】
初めてこの屋敷に来たあの子は、あまりにも哀れな姿だった。
伸びっぱなしのベタついた長い髪、何日も変えていない汚れた服、5歳にしては小さな子供だった。
感情を押し殺し虚ろな瞳は、まるで肉を削がれるだけの彼のようだった。
「すごく可哀想な子だろ? 助けておくれよ」
異母兄モララーは言いたい事だけ言い、泣いているだけの女の肩を抱いて外に出た。闇金にその女の借金を返済しに行くそうだ。
小柄な子供は兄が妻以外の女性に産ませた子供、つまり私と同じ妾腹の子だ。
私の母は私を産んだ翌月に亡くなったので、モララーの母親が哀れんで娘のように育ててくれた。
この子の母……先ほどの泣いている借金女は、まだしぶとく生きている。
私は泣きも暴れもしない子供の小さな手を引いて、地下室に降りた。
義姉のペニサスに見つかると、罵詈雑言を喚きながら最低1時間暴れるので厄介だ。夫の義妹である私をひどく嫌っているペニサスからすれば、夫と他の女との子供などおぞましい存在に違いない。
「そのこは だれだい?」
座敷牢に繋がれた、虚ろな真っ黒い瞳の彼が訊いてくる。私は自分を指差し、「同じ」のジェスチャーをする。
「ほんさいさん、おこるね」
困ったと呟く彼に、私も頷く。
そろそろお昼が近い、黙ったままのこの子になにか食べさせなければいけない。
[わたしはシーン、あなたのおなまえは?]
スケッチブックに大きく字を書き、子供の名前を問うてみる。
「アタシ、じ わからない」
子供の声は、他人への不信感に満ちている。困っていると、彼が助け舟を出してくれた。
「シーンおねえさんは、きみのおなまえのしりたいんだ」
「……なんで、しゃべらないの?」
「シーンおねえさんは、こえがでないんだ。 ぼくも、ここからうごけない」
「………………ミセリ」
スケッチブックに「ミセリちゃんは、カレーはすき?」と書いて、彼が読み上げてくれる。ミセリは質問にたいして、蚊の鳴くような声でわからないと呟いて下を向いた。
彼にミセリの相手を任せ、昨日作ったカレーを、子供用の味付けにする。中辛カレーにハチミツや野菜ジュースを入れて、弱火で煮る。
96
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:51:48 ID:n/BUvMv60
「シーンおねえさんのつくるごはんは、おいしそうなみためで、いいにおいがするんだよ」
彼はミセリに根気よく話しかけているが、ミセリは無言で部屋の隅で膝を抱いて蹲っている。
食事の準備が整ったので、ミセリを招く。彼が繋がれている牢屋の前に食卓が置かれていて、ミセリは変な顔をした。
「…………おにいさんのごはん、ない」
「ぼくはね、ごはんがいらないんだ。 しあわせそうなシーンおねえさんとミセリをみるのが、ぼくのしょくじなんだよ」
「…………へんなの」
ミセリはそう呟いて、いただきますと小さい声で食前の挨拶をした。スプーンを握り、甘く味付け直したカレーを口に入れた。
「…………これ、おいしい」
幸いにもカレーは口に合ったようで、ミセリは夢中で食べてくれた。急いで食べるから、喉を詰まらせないかと心配した。
デザートに昨日買ったオレンジチョコケーキをあげたら、目を丸くして「これもつくったの?」と訊く姿が可愛らしかった。
腹が満ちたミセリは、彼としりとりで遊ぶ余裕ができたようだ。
急いで上の母屋に行って、幼い子供のための下着や服を探す。育ての母が記念として、私の古着が保存されていて良かった。「シーン5歳・春物」と丁寧な字で書かれたダンボールを抱え、地下に戻った。
[ふるいのでごめんね、あした あたらしいふくを かいにいこうね]
彼が読み上げるとミセリは頷き、大人しく着替えた。ミセリは年齢より少し小柄なだけで、極端にやせ細っておらず、傷もない体で安堵した。
「……くさくない」
なるべく綺麗な状態で残っていたオレンジ色のワンピースを着たミセリが、微笑んだような気がした。
しばらくして眠くなったはずなのに、ミセリは檻に寄りかかって眠ろうとしない。彼に「おひるねしようよ」と言われても、いやいやと頭を振り近付いた私の服の裾を掴んだ。
「ママみたいに、ねてるうちに、どっかいかないよね……」
そんなミセリを見て、モララーの母が私の世話をした気持ちがわかるような気がしてきた。
私はただただミセリを抱きしめるしかできなかった。
97
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:52:24 ID:n/BUvMv60
【小娘の独白】
とても静かなひいおばあ様の隣には、穏やかに微笑む青年がいます。
ミセリおばあ様は、その青年はひいおばあ様の何より愛しい人だと教えてくれました。
ミセリおばあ様が子供の頃からひいおばあ様と青年は恋仲だそうですが、私にはよく分かりません。
ノリ, ^ー^)li「あの男の人は、ひいおじい様の血縁ですか?」
そう聞いてもミセリおばあ様はヒミツと笑うだけです。
私はその青年が食事をするのを、見た事がありません。
青年が私を庇って犬に噛まれた時、噛まれた傷はどこにもありません。
ひいおばあ様のお葬式で再会した青年は、あの時から全く姿が変わっていません。
ノリ, ^ー^)li「あなたは誰?」
私が聞いても、青年は微笑んで穏やかな声でこう言うだけでした。
(´・_ゝ・`)「秘密」
終
98
:
◆mzr18G4QOc
:2024/04/21(日) 00:53:41 ID:n/BUvMv60
【作品名】(´・_ゝ・`)ヒミツのようです
【作品URL】
>>81-97
【コメント】不倫などの迷惑な恋愛や、心臓に口付けするほどの恋愛を書いて楽しかったです
99
:
名無しさん
:2024/04/21(日) 01:28:52 ID:1SV9gucE0
乙乙
好き
100
:
名無しさん
:2024/04/21(日) 01:30:28 ID:nLXH03ds0
乙乙
面白かったぁ!
好き!!
101
:
名無しさん
:2024/04/21(日) 08:09:05 ID:QZ3OBpck0
乙
このレス数でこの濃さ、凄すぎる
面白かった
102
:
名無しさん
:2024/04/21(日) 09:46:18 ID:kxPGxSRc0
乙です
103
:
◆JeuQiOyU3U
:2024/04/22(月) 15:26:46 ID:X3LLbvTE0
【作品名】んじゃめき様の言う通りのようです
【作品URL】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1713765725/-100
【コメント】んじゃめき様の言う通りです
104
:
◆eGnLqfyqwY
:2024/04/23(火) 15:10:10 ID:RRaBmWig0
【作品名】('、`*川あたしの親友のようです从'ー'从
【作品URL】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1713850725/
【コメント】面倒臭い女、いいと思います
105
:
◆gSMF7Mrmu.
:2024/04/23(火) 17:49:07 ID:3xD1iQk20
【作品名】101回目の朝のようです
【作品URL】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1713773981/-100
【コメント】同性同士の恋愛の為、閲覧にはご注意ください。
恋愛物を書くのは苦手でしたが頑張りました。
106
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:41:52 ID:dUOiKSxA0
投下します
107
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:42:49 ID:dUOiKSxA0
( -ω-)スースー
( -ω^)「んお?」
( ^ω^)「なんか外がうるさいお」
( ^ω^)「おはようかーちゃん。外がうるさいけど何かやってるのかお? 」
J( ´ー`)し「おはようブーン」
J( ´ー`)し「お隣に引っ越してくる人がいてそのせいでうるさいのかもね」
( ^ω^)「へーどんな人が引っ越して来るのかお? 」
J( ´ー`)し「さあねぇ。まあ今度挨拶に来るでしょう」
( ^ω^)「それもそうおね」
.
108
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:43:42 ID:dUOiKSxA0
('、`*川「こんにちは」
( ^ω^)「お? こんにちは……」
(; ^ω^)「えっと……」
('、`*川「ご挨拶が遅れました。最近こちらに引っ越して来たものです」
( ^ω^)「これはどうもご丁寧に」
('、`*川「ご近所という事でよろしくお願いします」
( ^ω^)「ええ。よろしくお願いします」
('、`*川「申し遅れました。私はペニサスといいまして」
('、`*川「こちらが姪の」
ξ゚⊿゚)ξ「ツンと申しますわ」
ζ(゚ー゚*ζ「デレと申します」
ξ゚⊿゚)ξ「「よろしく、お願いいたします」」ζ(゚ー゚*ζ
109
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:44:10 ID:dUOiKSxA0
( ^ω^)「僕の名前はブーンだお。よろしくだお〜」
( ^ω^)(小さいおね。小学生ぐらいかお? )
(; ^ω^)(それにしても凄いファッションだおね。ゴスロリとかいう奴だったかお? )
('、`*川「この子達二人とも海外の生まれでね、日本語がおかしかったらごめんなさいね」
( ^ω^)「あっそうなんですかお。だから髪の毛の色が金なんですおね」
ξ゚⊿゚)ξ
ζ(゚ー゚*ζ
(; ^ω^)「んお? どうかしたかお? 」
ξ^ー^)ξ
ζ(^ー^*ζ
ξ゚ー゚)ξ「さあさあ叔母様行きましょう」
ζ(゚ー゚*ζ「さあさあ叔母様帰りましょう」
('、`*川「ん? そうかい? じゃあ行こうか」
('、`*川「引き留めてすみませんでした。ではこれで」
( ^ω^)「あっはい。さようならですお」
110
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:44:31 ID:dUOiKSxA0
( ^ω^)「ただいまだお〜」
J( ´ー`)し「お帰り」
( ^ω^)「さっきお隣さんに会ったお」
J( ´ー`)し「あんたも会ったのね」
( ^ω^)「だお。まさかの外国人とは恐れ入ったお」
J( ´ー`)し「それにしては日本語ペラペラだったけどね」
( ^ω^)「でも、双子の方は喋り方が特徴的だったお? 」
J( ´ー`)し「どんな風にさ? 」
( ^ω^)「うーん……なんかリズムに乗ってるというか歌ってるみたいというか……」
J( ´ー`)し「ふーんあっちの喋り方と混じっちゃってるのかもね」
( ^ω^)「だお」
.
111
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:45:16 ID:dUOiKSxA0
('、`*川「あらこんにちは」
( ^ω^)「あっどうも」
('、`*川「今日はお休みなのですか? 」
( ^ω^)「ええ。大学がしばらく休みでして、ブラブラしてたんですお」
('ー`*川「あら羨ましい」
( ^ω^)「学生の特権って奴ですね」
('、`*川「なら今は時間を持て余してますか? 」
(; ^ω^)「持て余すって……」
( ^ω^)「まあそうですね」
('、`*川「だったらうちの姪たちの話し相手になって貰えないかい? 」
('、`*川「やっぱその国の人と話すのが上達の近道だと思うからねぇ」
(; ^ω^)「上達って……あの子達ペラペラだったと思うんですけど」
('、`*川「それが、変な風に覚えちゃったから、ね」
('ー`*川「ま、ちょっと上がって行きなよ。お茶ぐらい出すからさ」
( ^ω^)「はぁ……」
112
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:45:42 ID:dUOiKSxA0
('、`*川「ただいま。ブーン君連れてきたよ」
( ^ω^)「お邪魔しますお」
ξ゚ー゚)ξ「あらあらいらっしゃいませブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「まあまあいらっしゃいませブーン様」
(; ^ω^)「ぶ……ブーン様……? 」
ξ゚ー゚)ξ「ええ、ええあなたはブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「そうそうあなたはブーン様」
(; ^ω^)「なんかむずがゆいから呼び捨てにして頂けると」
ξ゚ー゚)ξ「ダメです。ブーン様と、呼ばせて下さい」
ζ(゚ー゚*ζ「私達の、ブーン様と呼ばせて下さい」
(; ^ω^)(圧が凄いお……)
(; ^ω^)「解ったお。好きに呼んでくれお」
ξ゚ー゚)ξ「「ではではではではブーン様、これからどうぞよろしくお願いいたします」」ζ(゚ー゚*ζ
(; ^ω^)「よ、よろしく……」
.
113
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:46:06 ID:dUOiKSxA0
( ^ω^)「ただいま〜」
J( ´ー`)し「おかえり」
(; ^ω^)「いや〜お隣さんの双子達の会話相手になってくれって言われちゃったお」
J( ´ー`)し「あら別にいいんじゃないの? どうせ暇してるんだし」
(; ^ω^)「そうなんだけど」
J( ´ー`)し「なんか不満でもあるの? 」
(; ^ω^)「いや〜」
J( ´ー`)し「ハッキリしない子だねぇ」
J( ´ー`)し「まあ人助けだと思ってやるんだね」
(; ^ω^)「うん……」
ξ゚⊿゚)ξ「おはようございます。ブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「おはようございます。ブーン様」
(; ^ω^)「お、おはようだお」
(; ^ω^)「じゃ、じゃあ今日はなんの話をしよっかお」
ξ゚ー゚)ξ「ブーン様の、事を教えて、下さい」
ζ(゚ー゚*ζ「ブーン様の、話を聞かせて下さい」
(; ^ω^)「ええ……僕の事かお? 」
(; ^ω^)「えっとぉ……」
( ^ω^)「じゃあこんな話はどうかお」
114
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:47:11 ID:dUOiKSxA0
ξ゚ー゚)ξ「なるほどなるほどブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「よくよく解りましたわブーン様」
ξ゚⊿゚)ξ「あなたがあなたのご家族を」
ζ(゚ー゚*ζ「とてもとても大事にしている事を」
(* ^ω^)「そ、そう言われるとちょっと照れるお」
ξ゚⊿゚)ξ「家族の仲がいいことは」
ζ(゚ー゚*ζ「とてもよろしい事なのですよ」
(* ^ω^)「そうだおね」
(; ^ω^)「おおっと、もうこんな時間かお」
( ^ω^)「じゃあ僕はそろそろ帰るお」
ξ゚⊿゚)ξ「そうそうそうそうブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「ねえねえねえねえブーン様」
ξ゚⊿゚)ξ「「最後に、一つ、聞きたいことが」」ζ(゚ー゚*ζ
( ^ω^)「ん、なんだお? 」
ξ゚⊿゚)ξ「もしも、もしも、あなたの家族が」
ζ(゚ー゚*ζ「もしも、もしも、いなくなってしまったら」
ξ゚⊿゚)ξ「「あなたはあなたは、悲しいですか? 」」ζ(゚ー゚*ζ
(; ^ω^)「? そりゃ悲しいお」
ξ゚⊿゚)ξ「「なるほどなるほど、わかり、ました」」ζ(゚ー゚*ζ
ξ゚ー゚)ξ「「それではそれではブーン様」」ζ(゚ー゚*ζ
ξ゚ー゚)ξ「「今日は、ありがとう、ございました」」ζ(゚ー゚*ζ
(; ^ω^)「ふぅ。終わったかお」
(; ^ω^)「それにしても最後の質問は何だったのかお? 」
115
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:47:47 ID:dUOiKSxA0
J( ´ー`)し「そういやお隣さんの事なんだけどさ」
( ^ω^)「んお、なんかあったのかお? 」
J( ´ー`)し「いや、なんかあったって訳じゃないんだけど」
J( ´ー`)し「最近双子ちゃん達をよく見かけるからね、気になったのよ」
( ^ω^)「へぇ」
( ^ω^)「って言っても近所だし見かけるのも当然じゃないかお? 」
J( ´ー`)し「まあそうなんだけどねぇ……」
( ^ω^)「あの二人目立つ格好をしてるから嫌でも目につくんじゃないのかお? 」
J( ´ー`)し「かもしれないねぇ」
( ^ω^)「じゃあ今日も呼ばれてるから行ってくるお」
J( ´ー`)し「いってらっしゃい。あまり迷惑をかけないようにするのよ」
.
116
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:48:09 ID:dUOiKSxA0
( ^ω^)「今日は呼ばれてないからちょっと一人でブラブラしてくるお」
J( ´ー`)し
(; ^ω^)「かーちゃん? 」
J(; ´ー`)し「ん。ああごめんね」
(; ^ω^)「なんかあったのかお? 」
J(; ´ー`)し「前も言ったけどあの双子ちゃんをよく見かけてねぇ」
( ^ω^)「ああ、前も言ってたおね」
J(; ´ー`)し「気のせいだと思うんだけど……」
J(; ´ー`)し「あの二人、こちらを見て嗤ってた気がするのよね」
(; ^ω^)「ええ……怖い事言わないでくれお」
J(; ´ー`)し「ごめんごめん」
( ^ω^)「まあ今日はとーちゃんも家にいるし安心するお」
J( ´ー`)し「だねぇ」
J( ´ー`)し「じゃあまあ行ってらっしゃい」
J( ´ー`)し「引き留めて悪かったわね」
( ^ω^)「いいおいいお」
( ^ω^)「じゃ、行ってくるお〜」
.
117
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:48:29 ID:dUOiKSxA0
(; ^ω^)(何だお? 家の前に人が集まってるお……? )
('、`;川「あっ! ブーン君! 」
( ^ω^)「どうもペニサスさん」
('、`;川「あなたは無事だったのね!!? 」
(; ^ω^)「無事って……何かあったのですかお? 」
('、`;川「……君に何も連絡は行ってないの? 」
(; ^ω^)「連絡……? 」
('、`;川「君の家に……強盗が入って……」
(; ゚ω゚)「……は? 」
('、`;川「君の……ご両親が……」
(; ゚ω゚)「……は? 」
('、`;川「と、とにかく! こっちに……!! 」
('、`;川「警察の人が、詳しい話をしてくれるから……」
.
118
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:49:51 ID:dUOiKSxA0
(; ω )(とーちゃんとかーちゃんが……殺された……? )
(; ω )(死因は全身を滅多刺しにされた失血死)
(; ω )(そんなに恨みを買ってたのかお……? )
(; ω )(いいや! そんな訳ないお!! )
(; ω )(だったら……誰が……? )
('、`;川「その……ブーン君……今回は……ご愁傷様……というか……」
(; ω )「気を使って頂いてありがとうございますお」
('、`;川「その……良かったら、落ち着くまで、家に……来ない……」
(; ω )「……え? 」
('、`;川「君も一人じゃ大変だろうし、私達も女所帯だから、心細くて、ね? 」
(; ^ω^)「う、うーん…」
(; ^ω^)(確かに……ペニサスさんと幼い二人だけど……)
(; ^ω^)(そんなに甘えて良いものなのかお…? )
(; ^ω^)(それに……)
ξ゚ー゚)ξ
ζ(゚ー゚*ζ
(; ^ω^)(あの二人は何で葬式なのに笑ってるんだお……)
('、`;川「ね。ブーン君」
(; ^ω^)「あっはい」
('、`;川「頼むから、ね? 」
(; ^ω^)「わ、わかりました」
.
119
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:50:16 ID:dUOiKSxA0
(; ^ω^)(なんだかんだ押し切られて一緒に暮らすことになったお……)
(; ^ω^)(んお、話し声が聞こえるお)
「「クスクスクスクス」」
「これでこれで、上手くいった」
「これでこれで、上手く出来た」
「「これでこれで邪魔な、人は、消えた! 」」
「「彼は彼はひとりぼっち」」
「「彼の家族は、もういない! 」」
「だって」
「だって」
「「私達が、処理を、したから! 」」
「「邪魔だったから、仕方、ないの」」
「「ブーン様だけいれば、いいの!! 」」
「「クスクスクスクス」」
.
120
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:50:39 ID:dUOiKSxA0
(; ω )
(; ω )「さっきの話……本当なのかお……? 」
ξ゚ー゚)ξ「あらあら聞かれて、しまいましたわ」
ζ(゚ー゚*ζ「まあまあ聞かれてしまいましたね」
(# ω )「答えろお!! 」
ξ゚ー゚)ξ「ええ、ええ。そうですそうですわ」
ξ゚ー゚)ξ「私が、あなたの愛する父を」
ζ(゚ー゚*ζ「私が、あなたの愛する母を」
ξ゚ー゚)ξ「何度も」
ζ(゚ー゚*ζ「何度も」
ξ゚ー゚)ξ「「何度も刺して! 」」ζ(゚ー゚*ζ
ξ゚ー゚)ξ「刺して」
ζ(゚ー゚*ζ「刺して」
ξ゚ー゚)ξ「処理を、しました」ζ(゚ー゚*ζ
121
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:51:22 ID:dUOiKSxA0
(; ω )
(; ω )「け……警察に……」
(; ω )「警察に通報しなきゃ……」
ξ゚ー゚)ξ「クスクス」
ζ(゚ー゚*ζ「クスクス」
(# ω )「何がおかしいお!! 」
ξ゚ー゚)ξ「あらあらブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「まあまあブーン様」
ξ゚ー゚)ξ「証拠は、おありで、ござい、ますの? 」
ζ(゚ー゚*ζ「私達が、殺した証拠が」
(# ω )「今、お前たちが自供しただろうがお! 」
ξ゚ー゚)ξ「あらあらブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「まあまあブーン様」
ξ゚ー゚)ξ「それでは、証拠に、なりま、せんわ」
ζ(゚ー゚*ζ「それでは、子どもの、いたずらですと」
ξ゚ー゚)ξ「「そう、思われて、しまい、ますわ」」ζ(゚ー゚*ζ
(; ω )「クッ……」
ξ゚ー゚)ξ「小学生に、こんな、犯罪、出来まして? 」
ζ(゚ー゚*ζ「それを、誰が、信じ、まして? 」
ξ゚ー゚)ξ「「あなたは、誰にも、信用されない」」ζ(゚ー゚*ζ
ξ^ー^)ξ「「クスクスクスクス」」ζ(^ー^*ζ
122
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:51:47 ID:dUOiKSxA0
(; ω )
(; ω )「僕が…こいつらを……何とかしないと……! 」
.
123
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:52:17 ID:dUOiKSxA0
(; ^ω^)「何か……手は……」
(; ^ω^)「取り押さえるかお……? 」
(; ^ω^)「いや、ダメだ……あいつ等に騒がれたら不利になるのはこちらだお……」
(; ^ω^)「ペニサスさんに相談するかお……? 」
(; ^ω^)「ダメだお……あの人を信用することが出来ないお……」
(; ω )「くそっ……」
(; ω )「何か……何でもいい……何か証拠になるものでも……」
(; ^ω)「んお? ここは……物置かお」
(; ^ω^)「何か、犯罪にでも使われてた物でも見つかれば……」
(; ^ω^)「ん…? これは……」
「毒…………薬…………? 」
(; ω )「これを……これを使ってあいつ等を……」
.
124
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:52:40 ID:dUOiKSxA0
('ー`*川「わざわざありがとうねブーン君」
( ^ω^)「いえいえお世話になっているのですから紅茶の一つぐらい淹れさせていただきますお」
ξ゚ー゚)ξ「ありがとう、ございますブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「とっても、嬉しいですわブーン様」
( ^ω^)「いいんだお。気にしないでくれお」
( ^ω)「じゃあ僕は自分の分を淹れるくるお」
( ^ω)「僕の事は気にせず先に飲んでてくれお」
('ー`*川「じゃあお言葉に甘えて」
ξ゚ー゚)ξ「お先に、頂きますわ」ζ(゚ー゚*ζ
( ω゚)
.
125
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:53:12 ID:dUOiKSxA0
(; ω )「な…何で……」
ξ゚ー゚)ξ「あらあら」
ζ(゚ー゚*ζ「まあまあ」
ξ゚ー゚)ξ「「ブーン様」」ζ(゚ー゚*ζ
(; ω )「ち…違う……! 」
(; ω )「こんなはずじゃあ……」
( 、 *川
(; ω )「何で……」
(; ω゚)「何で……!! 」
ξ゚ー゚)ξ「あらあら動揺、されてます? 」
ζ(゚ー゚*ζ「まあまあ動揺、されてます? 」
ξ゚ー゚)ξ「「どうか、落ち着いて、ブーン様」」ζ(゚ー゚*ζ
(; ゚ω゚)「何でお前たちが生きているんだお!! 」
ξ゚ー゚)ξ「おかしな事を言いますわ」
ζ(゚ー゚*ζ「全くですねお姉さま」
ξ゚ー゚)ξ「あなたがいれた飲み物に」
ζ(゚ー゚*ζ「毒でも入っていたとでも? 」
ξ゚ー゚)ξ「だからこうして私達」
ζ(゚ー゚*ζ「生きているのが、おかしいと? 」
126
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:53:34 ID:dUOiKSxA0
ξ゚ー゚)ξ「代わりに、叔母が死んでるの」
ζ(゚ー゚*ζ「理由は解って、おりますね? 」
(; ω )「……」
ξ゚ー゚)ξ「あんな、幼稚なトラップでは」
ζ(゚ー゚*ζ「私達は、殺せません」
(; ω )「……」
ξ゚ー゚)ξ「まあまあそんな悲しげな」
ζ(゚ー゚*ζ「顔をしないでブーン様」
ξ゚ー゚)ξ「たった一度の失敗で」
ζ(゚ー゚*ζ「諦めてしまっては、いけません」
ξ゚ー゚)ξ「でもでもここで残念な」
ζ(゚ー゚*ζ「事実が一つございます」
ξ゚ー゚)ξ「気付いていましてブーン様? 」
(; ω )「な…何を……だお? 」
ξ゚ー゚)ξ「あらあらあらあらブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「まあまあまあまあブーン様」
ξ゚ー゚)ξ「気付いていない、ふりをしてますの? 」
ζ(゚ー゚*ζ「ホントは気付いているのでしょう? 」
(# ω )「だから、何をだお!! 」
127
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:54:19 ID:dUOiKSxA0
ξ゚ー゚)ξ「あなたは今、この時に」
ζ(゚ー゚*ζ「私達と、一緒になったのです」
ξ゚ー゚)ξ「「そう、あなたは人殺し」」ζ(゚ー゚*ζ
ξ゚ー゚)ξ「「私達と同じ、人殺し」」ζ(゚ー゚*ζ
(; ω )「ち……違う……!! 」
ξ゚ー゚)ξ「あらあら照れてるのですか? ブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「まあまあ恥ずかしがらないでブーン様」
(# ゚ω゚)「お前たちと同じにするな! 」
ξ゚ー゚)ξ「あらあらならばこの遺体」
ζ(゚ー゚*ζ「一体どういう事でしょう? 」
ξ゚ー゚)ξ「私達の大切な」
ζ(゚ー゚*ζ「家族の遺体、なのですよ? 」
ξ゚ー゚)ξ「私達がブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「あなたの家族を、殺したように」
ξ゚ー゚)ξ「あなたも私達の、家族を」
ζ(゚ー゚*ζ「殺してしまいましたのよ」
ξ゚ー゚)ξ「でもでも心配しないで」
ζ(゚ー゚*ζ「これは私、達が処理しましょう」
ξ゚ー゚)ξ「だからだからブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「一緒に堕ちて行きましょう? 」
128
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:54:39 ID:dUOiKSxA0
(# ω )「ふ……ふざけるな!! 」
(; ω )「僕は……僕は……」
ξ゚ー゚)ξ「あらあらあらあらブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「まあまあまあまあブーン様」
ξ゚ー゚)ξ「今はとても動揺を、していられるご様子で」
ζ(゚ー゚*ζ「でしたら今、この時は、一旦席を外しましょう」
ξ゚ー゚)ξ「「それではそれではブーン様」」ζ(゚ー゚*ζ
ξ゚ー゚)ξ「「どうかどうかお元気で」」ζ(゚ー゚*ζ
(; ω )「僕……は……」
.
129
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:55:01 ID:dUOiKSxA0
ξ゚ー゚)ξ「あらあらブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「まあまあブーン様」
ξ゚ー゚)ξ「「おはようおはようございます」」ζ(゚ー゚*ζ
(; ω )「何故平気な顔をしているんだお……? 」
ξ゚ー゚)ξ「変な事をおっしゃるブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「何か何かありました? 」
(; ω )「僕は君たちの家族を……! 」
ξ゚ー゚)ξ「ええ、ええブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「あなたによって殺された」
ξ゚ー゚)ξ「「でもでもそれは、いいのです」」ζ(゚ー゚*ζ
(; ω )「いいって……」
ξ゚ー゚)ξ「私達には、ブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「あなたが、いて、くれるのです」
(; ω )「僕は……君達の物にはならない」
ξ゚ー゚)ξ「……」
ζ(゚ー゚*ζ「……」
ξ^ー^)ξ「「クスクスクス」」ζ(^ー^*ζ
(; ω )「な……何がおかしいんだお……! 」
130
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:56:13 ID:dUOiKSxA0
ξ゚ー゚)ξ「ええ、ええブーン様」
ζ(゚ー゚*ζ「勿論勿論そうですわ」
ξ゚ー゚)ξ「あなたは私、だけのもの」
ζ(゚ー゚*ζ「いいえ、あなたは私、だけのもの」
ξ゚ー゚)ξ「「半分こなんて許さない」」ζ(゚ー゚*ζ
ξ゚ー゚)ξ「私、達はいつでも二人で一つ」
ζ(゚ー゚*ζ「どんな、物でも半分こ」
ξ゚ー゚)ξ「それでは満足、出来ません」
ξ゚ー゚)ξ「私はあなたの全てを手に入れたい」
ζ(゚ー゚*ζ「私はあなたの全てを受け入れたい」
ξ゚ー゚)ξ「「どちらもなんて、いやですわ」」ζ(゚ー゚*ζ
131
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:56:38 ID:dUOiKSxA0
ξ゚ー゚)ξ「さあさあどうか、ブーン様」
ξ゚ー゚)ξ「どうか」
ζ(゚ー゚*ζ「どうか」
ξ゚ー゚)ξ「私を」
ζ(゚ー゚*ζ「私を」
ξ^ー^)ξ「「選んで下さい」」ζ(^ー^*ζ
132
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:57:43 ID:dUOiKSxA0
( ω )「そうかい、それでも君たちを」
( ω )「家族を奪った、君たちを」
アイ
( ω゚)「僕は両方殺して見せるよ」
ξ゚ー゚)ξ「まあまあなんて強欲で」
ζ(゚ー゚*ζ「素敵なお方なのでしょう」
ξ゚ー゚)ξ「でしたらいつかその時が」
ζ(゚ー゚*ζ「来るまで永久に」
ξ^∀^)ξ「「愛し、あいましょう!」」ζ(^∀^*ζ
二人は囀り歌うようです
133
:
◆8gwSzhoaP.
:2024/04/23(火) 20:59:34 ID:dUOiKSxA0
【作品名】二人は囀り歌うようです
【作品URL】
>>107
〜
>>132
【コメント】双子のセリフはリズムを取りながら読んでいただければ楽しめる……かも
134
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 01:05:21 ID:hvXHBD460
乙
最も強力な魅了のやり方だな……
ラスト3レスでぞっとした
135
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 02:07:11 ID:zkhT1IbA0
>>2
とても今更なんだが4月30日って火曜日では?どっちが正解だろう?
136
:
◆NGYeHpCrH2
:2024/04/24(水) 17:34:16 ID:ptx9OVrQ0
【作品名】( ・∀・)「毎日好きと言うようです」
【作品URL】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1713943554/
【コメント】ラブコメです。初投稿です。楽しんでください。
137
:
◆O7/3vokCH2
:2024/04/24(水) 21:18:26 ID:xhU/psxE0
【作品名】指輪は婚姻を依り代にするようです
【作品URL】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1713543089/
【コメント】時間のある時に読んでいただければ幸いです
138
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 23:19:04 ID:fxxmM97w0
投下します
139
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 23:19:32 ID:fxxmM97w0
ミセ*゚ー゚)リ「ん」
ミセ*゚ー゚)リ「金木犀の匂い」
ミセ*゚ー゚)リ「もうそんな時期かぁ」
ミセ*゚ー゚)リ「?」
ミセ*゚ー゚)リ「あれ??」
ミセ*゚ー゚)リ「木がない」
ミセ*゚ー゚)リ「なんだ?」
140
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 23:20:01 ID:fxxmM97w0
香気芬芬良い気分のようです
,
141
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 23:20:27 ID:fxxmM97w0
(-@∀@)「誰かのハンドクリームとかの匂いだったんじゃないの、それ」
たまのオフの日にやってきたミセリ嬢が、家に着く手前で金木犀の匂いを嗅いだが肝心の木がなかった、不思議だよねなんて話すものだからそう返してみれば何やら低く唸っていた。動物か。
ミセ*゚ー゚)リ「さっすが、眼鏡はダテじゃないね!」
なんだそれ。
ソファーに深く座って足をパタつかせている彼女の表情を窺えばニコニコと笑っているのでどうやら悪口ではないらしいが、なんとも言えない。
彼女が手土産で持って来てくれたドーナッツはもちもちとした生地にクリームがたっぷり入っているそうなのでお茶はあっさりとしたものを選んだ。
透明の急須に湯を入れ、ゆっくりカップに移すとふんわりいい匂いが鼻を擽る。綺麗な黄金色の茶だ。
カップを渡してやると、向こうも明るい顔になった。
142
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 23:20:52 ID:fxxmM97w0
(-@∀@)「流行ってんじゃなかったっけ。周りでも使ってる子いた気がする」
金木犀の香りの香水やハンドクリーム、シャンプーなどをよく見かける。ふわりと香りのする方を見れば同僚がそれを使っていたことを思い出した。
カップをふうふう冷ましながら、ミセリが口を尖らせて言う。
ミセ*゚ー゚)リ「キンモクセイってふわって匂いがすると秋がきたなーって思ってたけど、その匂いが流行っちゃうと季節関係なくなっちゃうね」
ミセ*゚ー゚)リ「秋はキンモクセイ、あとは春はサクラの匂いが人気だよねえ」
ミセ*゚ー゚)リ「私サクラの匂いあんまりわかんないんだよねぇ、あれって桜餅の匂いじゃない?どっちかって言うとさー」
話しながらずずずと紅茶を啜る彼女を見て器用ですこと、なんて思った。
143
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 23:21:41 ID:fxxmM97w0
(-@∀@)「僕はサクラの香り好きだけど」
ミセ*゚ー゚)リ「旭ヶ丘くんのハンドクリームか何かもサクラの匂いじゃなかった?夏とかにも匂いして、なんかずっと春だなぁって思ってたんだよね」
言い当てられて少しギョッとする。何も気にしなそうな顔をしておいて実は結構気付くとか何だこいつ。
確かに使ってるハンドクリームはサクラの匂いだった。ペーパーレスが騒がれているご時世なんのその、書類を扱う仕事をしているためカッサカサだと気になるのでハンドクリームは必需品だった。サクラだったから買ったというよりはパッケージが可愛くて買ったらサクラでラッキーだったやつだ。
ただ量が多くて春先に買ったというのにいまだに使いきれていない。
(-@∀@)「あ、そうだ」
ハンドクリームを取り出して、そのままニュッと中身を出した。
144
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 23:22:04 ID:fxxmM97w0
(-@∀@)「手ぇ出して」
なんで、と訝しげな顔でこちらを見ながらちゃんと手を出すので偉い。
ミセリの意外に綺麗な手を両手で包んでやる。ハンドクリームでぬるぬると滑る。
ミセ*゚ー゚)リ「うひゃ、くすぐったぁ〜」
これでもかとばかりにダメージを食らった声を出す。ささくれすらもない手は確かに瑞々しい感じがあり潤いなど不必要だったかも。
(-@∀@)「はい、これがサクラの匂い」
145
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 23:24:18 ID:fxxmM97w0
パッと手を離してやる。手だけじゃ無くてその辺も少し甘いようなサクラの香りが漂っていた。
手の甲を嗅いだミセリが、あーと唸っている。
ミセ*゚ー゚)リ「んふふ、旭ヶ丘くんの匂いだ」
(-@∀@)「何それ」
ミセ*゚ー゚)リ「旭ヶ丘くんからたまーにする匂い。サクラの匂いはよくわかんないけど旭ヶ丘くんの匂いだって思って覚えちゃった」
何だそれ。
綺麗に笑う姿にぐっときてしまってひたすら悔しい。
146
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 23:24:56 ID:fxxmM97w0
(-@∀@)「……このハンドクリーム終わったらキンモクセイの匂いのやつ買おうかな」
ミセ*゚ー゚)リ「春先にキンモクセイの匂いするやつじゃん」
(-@∀@)「季節ズレてたらまたなんか、気付いてもらえるんでしょ」
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*^ヮ^)リ「んはは、理由が不健全だね」
ニコニコというよりかはニヤニヤに近い、含んだ笑みを向けられる。
季節外れの香りがするすべすべの手の人間が2人、金木犀みたいな綺麗な色の紅茶を飲んで、これから不健全なことでもしてやろうかしらなんて、こっそり考えたのだった。
,
147
:
名無しさん
:2024/04/24(水) 23:27:24 ID:fxxmM97w0
おわり
【作品名】香気芬芬良い気分のようです
【作品URL】
>>139
〜146
【コメント】桜の匂いは好きです
148
:
名無しさん
:2024/04/25(木) 00:11:59 ID:PHOGceZ20
乙!
149
:
名無しさん
:2024/04/25(木) 00:35:45 ID:So5vA2AI0
乙
甘いねえ良いねぇ
150
:
◆lNG3w0QzVU
:2024/04/25(木) 00:58:10 ID:tvn7TCl.0
【作品名】
川 ゚ -゚)おもしれー女になりてーようです
【作品URL】
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1713971756/l30
【コメント】
('A`)書いててやたら楽しかったです('A`)
151
:
◆5iBw4nf/rQ
:2024/04/25(木) 13:48:52 ID:ZPauPgZc0
【作品名】
ファイナルのようです
【作品URL】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1714014292/l30
【コメント】
ドクオ、部活やめるってよ
152
:
◆eGnLqfyqwY
:2024/04/25(木) 20:28:07 ID:EkFX4cAI0
【作品名】('A`)恋不知のようです
【作品URL】
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1713965822/l30
【コメント】誰かを好きになるって本当に素晴らしいことですね
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