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お芋さんから始まる小説スレ
1
:
名無し募集中。。。
:2015/11/09(月) 21:40:55
狼で立った
尾形「あかねちん、お芋さんもろてきたもさかい食べ」羽賀「でもはーちんは…」 [転載禁止]2ch.net
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1447052738/
でネタを投稿してたら小説書きたくなりました
長くなりそうなので他のネタ投稿人に迷惑掛けそうなのでこちらでスレ立てさして頂きますので悪しからず
主に自分のレスを抽出し加筆修正再構成し書いていきます
舞台は戦後間もない頃の東京でアンリアル登場人物は主に娘。メンバーです
娘。以外の実在の人物や出来事を織り交ぜますが時代考証等はかなりいい加減になると思いますのでご容赦下さい
狼にスレを立てた人とネタ投稿した人に感謝の意を表し始まり始まり
注:すっげえスローペースな進行になると思います
2
:
名無し募集中。。。
:2015/11/09(月) 21:44:17
戦後間もない頃の東京…貧困に喘ぎながらも懸命に生きる少女達がいた
尾形「あかねちん、お芋さんもろてきたもさかい食べ」
羽賀「でもはーちんは…」
尾形「うちは食べたからええねん。はよせんと石田さんに見付かんで」
羽賀「うん…」
食べ終えたあかねちんが雨漏りというか駄々漏れする様な小屋とも物置ともつかない小汚い棲みかを物欲しそうに彷徨く
尾形「あかねちんそれスケート靴や!お芋さんちゃう!!」
羽賀「大丈夫眺めてるだけだから…」
3
:
第1話 靴磨きの少女
:2015/11/10(火) 18:53:49
翌朝妹のあかねちんを食べさせる為に駅前に靴磨きの仕事に向かうはーちん…
尾形「ウチは負けへんで!貧乏なんかに絶対負けへんで!!」
はーちんの靴磨きの評判は良く年末の寒い朝の通勤時間にも訪れる客は後を断たない
お馴染みさんの靴磨きをするはーちんの前で仁王立ちするだーいし
石田「随分と繁盛してるじゃねえか…」
尾形「だからなんなん?」
石田「あんまり舐めた口聞くなよ
『女衒のだーいし』と言えばこの辺じゃ泣く子も黙るちょっとした顔なんだぜ!」
石田を睨み付けるはーちん
尾形「そんなん知ったことかい!!邪魔やから消えたらんかい!」
はーちんの怒声でギャラリーが集まる
工藤「おい!あんまり駅前で騒ぎになるのは不味いよ!行こうぜ!」
石田「解った!おい尾形!また来るからな!」
去っていくだーいしとどぅ〜を見つめながら白いため息をつくはーちん
(ちっくしょう!大人達の通勤時間に靴磨きしてその後闇市の店番して1日中働いても食うのがやっとの稼ぎや
ましてやあかねちんと2人だとまともな食い物なんて食えへん…お芋さん食うのがやっとや
雨の降った日にゃ靴磨きのお客はんほとんどおらへんから目も当てられへん
でもどんなにええ銭になってもあんな奴のいいなりでパン助やってゴミの様に扱われるんはゴメンや!
ちぇっ…今の騒ぎで人が途切れてもうた
しょうがない店番に行くか)
靴磨きの道具を片付け闇市へと足を向けるはーちんであった
4
:
第2話 英会話が出来る娘。(前編)
:2015/11/11(水) 22:06:05
闇市の店番の仕事へと向かうはーちん
周りの店の人間に挨拶しながら自分の任された店に着き仕入れてきた品物を並べる雇い主の親父に話し掛ける
尾形「おやっさんもうちょい給料上げてくれへんか?」
親父「なんだと糞ガキ!ちょいとばかり客や周りの店番から人気があると思って調子こくなよ!
お前の代わりなんぞこの街には掃いて捨てる程いるんだからな!」
尾形「すんまへん…」
すごすごと仕事を始めるはーちん
親父「てめえ身の丈を考えてものを言え!
じゃあ後は任せたぞ!」
品物を並べ終え確認をして店を出る親父を見送るはーちん
(確かにおやっさんの言わはる通りや!ウチは客に人気あって売り上げがええ言うても代わりは一杯おる!
頭には来るけどいくら売り上げが良くても男の子の様な力仕事はせず店番だけの仕事なのに男の子と同じ給料くれる所は中々無いんや…
うるさい事ばかり言わはるけど闇市で店開く様なえげつない親父の中ではまだましや
極たまにやけど売り物にならへん食い物(半分腐ったモノ)くらはったりするし
他なら男の子より給料安くて当たり前やし身体目当てで女の子雇う奴もおる
我慢せなアカンよな…)
はーちんがそんな事を考えてる内に客が集まってきた
尾形「いらはい!いらはい!ええ品物揃ってまっせ〜♪」
気持ちを切り替えて集まってきた客をどんどん捌くはーちん
そんなはーちんをじっと見つめる少女がいた…
(中編へ続く)
5
:
名無し募集中。。。
:2015/11/12(木) 20:06:42
ノリ*´ー´リ
6
:
第3話 英会話が出来る娘。 (中編)
:2015/11/12(木) 20:52:27
尾形「毎度おおきに〜♪」
昼を大分過ぎて客のピークをが終わって一息付くはーちん
(そういえばさっきからずっとウチの事見てはる女の子がおるんやけどなんなんやろう…)
はーちんがまったりとしてる中突然叫び声がした
「MPが来たぞ!手入れだ!みんな逃げろ〜!!」
闇市一帯が騒然とし慌ただしい雰囲気となった
(くっそ〜とりあえずおやっさんに言われた通り高いモノだけ持って逃げるか…)
はーちんが頭陀袋に高価なモノを詰め込んでる内に運悪くMPは目の前に迫っていた…
(あっしもうた!!こりゃアカン!荷物放って逃げな…)
はーちんは目の前のMPから逃げ出そうとしたが逃げた方向にもMPがいた…
(最悪や…捕まってもうた
ここは定石通り荷物の事なんか考えんとすぐ逃げるべきやった!
いくらおやっさんが他の親父共よりマシや言うてもどうせ自分が捕まらへん為に雇われた店番なんやからウチが捕まっても助けてくれへんのに…)
MP「ペラペラぺ〜ラ」
(何言うてはるんか解らへん!あかねちんが待ってはるのにどうしたらええんや…)
そこへ先程はーちんを見つめていた少女がやって来て何事か責任者らしきMPに話し掛けている
すると程なくはーちんは解放された
(んっ…どういう事なんやろ?)
戸惑いながらも少女にお礼をしに行くはーちんであった
(後編へ続く)
7
:
名無し募集中。。。
:2015/11/13(金) 00:29:42
狼では雰囲気があるな、と思っていたらこちらにも来ていましたか
8
:
スレ立て者
:2015/11/13(金) 01:08:39
>>7
読んで頂きありがとうございます♪
なんかストーリー仕立てでやってみたいと思ったのでこっちに来ました
狼の方は他にもネタ投稿してる人いるから長くなると迷惑掛けると思ったので…
最初に書いた様にスローペースでの進行になると思いますが今後ともご贔屓の程お願い申し上げます!
向こうではたまにショートショートネタ投稿してます
9
:
第4話 英会話が出来る娘。 (後編)
:2015/11/13(金) 20:11:12
英語を巧みに操る少女にはーちんが声を掛ける
尾形「ありがとう♪助かったで!大した礼は出来へんけど名前聞かせてんか?」
野中「美希!野中美希!でもチェルって呼んで♪」
尾形「チェルありがとうさんやで!今なんか礼をしたいんやが…」
野中「いいの♪わたし達また出逢える気がするから…」
尾形「さよか…でもこの恩は必ず返すさかいウチに出来そうな事あったら言うてな♪」
野中「うん♪その内ね…」
尾形「申し遅れたけどウチの名前は…」
野中「尾形春水!通り名ははーちんでしょ♪わたしもはーちんって読んでいいかな?」
尾形「う、うん…そういえばチェル朝からウチの事見てはったよね?
もしかしてウチになんか用があるんか?」
野中「うん!あるんだけどそれはまたいつか…」
尾形「ならええけど…
それにしてもチェル英語上手いな!」
野中「わたしが小さい頃親の仕事の関係でアメリカに行ってて覚えて戦争が始まる前に戻ってきたの」
尾形「そうなんや!アメリカに仕事で行くなんて立派な親御さんなんやな♪」
野中「お父さんもお母さんも空襲で亡くなったけどね…」
尾形「ゴ、ゴメン…」
野中「いいの!別にはーちんが悪い訳じゃないし戦争で親を亡くしたのはわたしだけじゃないし…」
尾形「ウチの両親も大阪の空襲で…」
野中「戦争ってやだね…
あっ…わたしそろそろ仕事に出掛けなきゃ!」
尾形「こんな時間からか…気を付けてな!」
野中「じゃあまたね♪」
尾形「ほなまたな♪」
沈んでゆく夕陽へ向かって駆けていくチェルを見送るはーちんであった
10
:
第5話 道端で歌っていた娘。 (前編)
:2015/11/14(土) 21:04:58
長い1日が終わり帰途に着くはーちん!2人の我が家は屋根もぼろぼろで畳も無いあばら家だ
家に戻るとあかねちんがお芋さんを焼きながら待っていた
羽賀「はーちんお帰り♪」
尾形「ただいまあかねちん♪」
羽賀「お芋さんもうすぐ焼けるからちょっと待ってね」
尾形「うん!ありがとさんやで♪」
はーちんはあかねちんがお芋さんを焼いてる間に今日起きた事をあかねちんに話し始めた
女衒のだーいしの事、MPの手入れにあった事、チェルに助けてもらった事…
お芋さんが焼けて食べている間も話は続きあかねちんは黙って聞いていた
はーちんが話を終えるとあかねちんは思い詰めた様に口を開いた
羽賀「はーちん!やっぱりわたしも働くよ!はーちんばっかりにそんな危ない仕事させられないよ!」
尾形「アカン!それはアカン!危ないからこそあかねちんにはさせられへんのや!」
羽賀「でも…」
尾形「でももヘチマもあらへん!
ウチは今あかねちんだけが生き甲斐なんや!
身寄りもおらんとこないな世の中で生きてく中であかねちんだけが光なんや!」
羽賀「そう言ってくれるのはわたしも嬉しいけど…」
尾形「ウチは大阪おった時からこんなん馴れとる!危ない目にもぎょうさん遭うとるしどうすればええか心得とる!!
でもあかねちんは…なっ!解ってんか!」
羽賀「うん…」
尾形「ほなこの話は終わりや!
あっ!せや!ウチ手入れの後どさくさ紛れにリンゴパクっとったんや!
一緒に食べよ♪1人1つあるで!」
羽賀「凄いよはーちん!」
尾形「いや凄いんはチェルや!
チェルがおらんかったら厄介な事になっとったわ…
なんもお礼出来んかったからいつかチェルをこの家に招待したいんや!
こないなあばら家やけどお礼したいんや!」
羽賀「わたしもチェルちゃんに逢いたいな…紹介してね♪」
尾形「勿論や…さっリンゴさん食べよか!」
羽賀「うん♪」
リンゴにむしゃぶりつく2人…
(中編へ続く)
11
:
第6話 道端で歌っていた娘。 (中編)
:2015/11/15(日) 20:28:41
リンゴを食べ終えると満足感満載のあかねちんが歌うと言い出した
羽賀「赤いリンゴに〜口びるよせて〜だまってみている青い空〜♪
リンゴはなんにもいわないけれどリ〜ン〜ゴの気持ちは〜よくわかる〜♪」
尾形(あかねちんの唄にはいつも癒されるで…)
羽賀「はーちんも一緒に歌お!」
尾形羽賀「歌いましょうか〜リンゴの歌を〜二人で歌えばなおたのし〜♪
みんなで歌えばなおなおうれしリンゴの気持ちを〜伝えよか〜♪
リンゴ可愛いや〜可愛いやリンゴ〜♪」
他にも何曲か歌って一頻り歌い終わるとあかねちんは満足したのか眠りに着いた
畳も無いから土間にぼろぼろのゴザを敷いて小汚い鞄を枕にして粗末な穴だらけの布を毛布代わりだが天使の様な寝顔のあかねちんを見詰めるはーちん
(あかねちんの歌には不思議な魅力があるんや
ホンマやったら晩にこんなでかい声で歌なんか歌っとったら怒鳴りこまれて当たり前なんやけどどっからも文句が来ん…
ウチがあかねちんと出逢うたんもあかねちんの歌が切っ掛けやったな…)
12
:
第7話 道端で歌っていた娘。 (後編)
:2015/11/16(月) 20:21:42
【はーちんの回想】
ウチは大阪の空襲で両親亡くして同じ様な孤児達とつるんでかっぱらいやらかつあげやら一杯悪さしとった
ほんで戦争が終わって暫くして仲間に儲け話があるからと誘われてなけなしの銭払ろうて東京へ来たら騙されてもうた…
なんなやけくそになってもうて「もうなんもかんもどうでもええわ!死んだろか!」と思うて死に場所探してぶらついとった時にあかねちんが道端で歌っとたんや…『東京キッド』を
別にひばりより上手いとかいう訳や無いんやけどなんやよう解らんのやけど涙が止まらへんかった!
次の日もその次の日もその場所に行くとあかねちんは歌っとった
後で聞くとあかねちんはあちこちの道端で歌を歌ってそれを見た人に食べ物や小銭やらを貰うてなんとか食い繋いどったらしい
あかねちんに魅了されてなんとなしにその場所に通って何日かした時にヤー公が歌っているあかねちんにいちゃもん付けてきた
これはアカンと思って咄嗟に声が出た
「お巡りや!お巡りが来たで〜!!」
ヤー公は辺りを見回し一瞬怪訝に思いながらもその場を立ち去った
そしたらあかねちんがウチに声を掛けてきた…
「助けてくれてありがとう♪わたしあかねちん!あなたのお名前は?」
「ウチは尾形春水!はーちんでええよ♪」
「はーちん!お友達になろう♪」
笑顔で話掛けてきたあかねちんを見た時運命を感じたんや!ウチがあかねちんを守っていくんや!!って…
これからもどんな事があってもずっとあかねちんはウチが絶対守ってみせたる!と心に誓い眠りに着くはーちんであった…
13
:
第8話 令嬢な娘。 (前編)
:2015/11/17(火) 18:54:30
次の朝靴磨きの仕事を終え闇市の店番へと向かうはーちん
(おやっさん怒っとるかもな〜…
昨日手入れがあったんはもう知っとるやろうしリンゴはパクったけど後は全部MPに没収されてまったからな〜
下手したらクビや…いや恐らくクビやなどないしよ…)
いつもの場所に行くと親父がいつもの様に品物を並べていた
尾形「おやっさんおはようさんです!昨日は…」
親父「見張りの奴から成り行きは聞いてる!いいから早く品物並べるの手伝え!」
尾形「はい!(ついとる♪クビは無さそうや!)」
店を開ける支度を整え帰ろうとする親父に改めて高価な品物を持って逃げられなかった事を詫びるはーちん
親父「バカ野郎!てめえなんぞに始めから期待してねえよ!
詫びる気持ちがあるならもっと売り上げ良くする方法でも考えろ!
じゃあ後頼んだぞ!」
尾形「はい!お疲れさんです!」
親父を見送ると店の前に如何にもお嬢様然とした少女が立っていた
尾形「なんやあんた…こんな所に買い物来る様な奴でも無いやろ!退いてんか?」
譜久村「わたしは譜久村聖!フクちゃんって呼んで♪」
尾形「ウチはそんな事訊いとらん!邪魔やから退いてくれ言うとんのや!!」
譜久村「まぁそんな事言わずに…
わたくしはあなたに用があるからここに来たの!聞いてよ♪」
尾形「喧しわい!ウチはあんたみたいなどっかの令嬢みたいなの相手にしてる暇無いんや!早よう去ねや!」
譜久村「だからあなたに良い話を持って来たの!
絶対悪い様にはしないからお願いよ!わたしの話を聞いてって!」
尾形(この女『絶対悪い様にはしないから』言うたな!
ウチが大阪出る時もツレだった奴にそう言われて騙されたんや!
信用出来る訳あらへん!絶対口聞いたらん!)
はーちんは店の奥の方に引っ込んで頑として口を聞かない姿勢を見せた
14
:
第9話 令嬢な娘。 (中編)
:2015/11/18(水) 21:23:08
浪花娘。と令嬢娘。の冷戦は昼を過ぎても続く…
いつのまにか令嬢娘の傍らには髪の長いシジミ目の少女も立っていた
いつもならはーちんの客寄せの掛け声で店は賑わしいのだがそれもなく店の前を闇市にはおよそ似つかわしくないお嬢様が店の前に立ち尽くしているので客足は殆んど無い
尾形(あいつどないなつもりや…いつまでおんねん!
このままじゃ不味い!
この売り上げでおやっさんが店閉めに来たら今度こそおしまいや…)
やむを得ず店の奥からフクちゃんの方に向かうはーちん
尾形「なっもうええやろ?昼過ぎやで…
飯食いに帰らんのか?お父はんお母はんが心配しとるで」
譜久村「わたくしの事は心配なさらないで♪
そうだわ♪里穂ちゃんランチタイムしよ♪」
鞘師「うん今持ってくる!」
里穂ちゃんと呼ばれた髪の長い少女は少し離れた所に駐車した車へと向かいランチの入ったバスケットと水筒を持って戻ってきた
鞘師「はいフクちゃん!食べよ♪」
鞘師がバスケットを開けるとカツサンドやハムサンドやフルーツ等が入っていた
尾形(なんやこれ…パンになんや挟んどる…
見た事もない果物もあるで
なんて食べ物なんやろ)
物珍しそうに見る尾形にフクちゃんが声を掛ける
譜久村「良かったらあなたも如何?」
尾形「あんたに食い物恵んでもらう謂われは無い!
それにこんな所で飯食うなんて行儀が悪いな!
あんたお嬢様ぶっとるけど成金の娘か?」
鞘師「おどれフクちゃんにいちゃもん付けるのはワシが許さんけんのぅ!
舐めとるとささらもさら(滅茶苦茶)にしちゃるぞ!」
譜久村「里穂ちゃん止めて!わたくし達はお願いに来てるのよ!」
尾形(このシジミ目広島者か…恐ろしくドスが効いとる
正直ちょっとビビってもうた…)
譜久村「ねっお願いの件は置いといて一緒に食べましょ」
尾形「いらん言うとるやろ!そんな事よりあんたのお願いは聞く気は微塵も無いから早よう帰ってや!!」
はーちんのキツい態度に思わず殴り掛かろうとするりほりほを制するフクちゃん
譜久村「わたくしお願い聞いて貰える迄は帰りませんわ♪」
はーちんは諦めてまた店の奥に引っ込みお弁当のお芋さん(半分)を食べる
(後編へ続く)
15
:
第10話 令嬢な娘。 (後編)
:2015/11/20(金) 19:50:13
結局はーちんはフクちゃんを排除する手立ては無かった
ほぼ売り上げの無いまま夕暮れ時になりおやっさんがやって来た…
あり得ない商品の売れ残りっぷりを見て一瞬戸惑うおやっさん
そして少し間を置き鋭い怒声が鳴り響く
親父「おいはーちんてめえこの野郎こりゃどういう事だッ!!」
尾形「す、す、すんません…」
親父「すんませんじゃねぇよバカ野郎!どういう事だって聞いてんだ!この野郎!!」
はーちんはおやっさんの余りの迫力にビビりながらもフクちゃんを指差しながら…
尾形「あ、あ、あ、あい、アイツが…」
おやっさんはゆっくりとフクちゃんに歩み寄る
フクちゃんを守ろうとりほりほが前に出ようとするがそれを諌めおやっさんと向かい合うフクちゃん
親父「おいお嬢ちゃん随分と垢抜けた格好だけどなんの用だい?
買い物に来たってんじゃねえだろ?」
譜久村「えぇ…ここにわたくしが欲しい品物はございませんわ!
そちらにいる尾形春水さん…はーちんにご用件がございますの」
親父「だからそのご用件とやらがなんだっての!舐めてんのか?」
思わず声を荒らげるおやっさん
譜久村「まぁそう興奮せずに落ち着きなさってご主人♪
あなたのご不満はお店の売り上げがいつもより少ない事ですね?
それでしたらわたくしがその分を補填してお支払いしますわ♪
それでよろしいかしら?」
少し考え込むおやっさん…
親父「まぁいいだろう…それで手を打ってやる」
尾形「それでしたらウチは明日も来てよろしいんでっしゃろか?」
親父「あぁ…いいだろう!だがはーちん!今日は水に流してやるが次はねぇぞ!
お前は売り上げがいいから雇われていて売り上げが少ねぇなら用無しって事を忘れるな!」
尾形「はい…」
フクちゃんが補填分の金をおやっさんに支払う
その間売れ残りの商品をおやっさんのトラックを積み込むはーちん
そこへ…
羽賀「ちょっと遅いから迎えに来たよはーちん♪」
16
:
第11話 迎えに来た娘。 (前編)
:2015/11/21(土) 21:24:53
はーちんの帰りがいつもより遅いので迎えに来たあかねちん
羽賀「おやっさんこんばんは♪」
親父「おう…」
不満そうにはーちんを見るおやっさん
それを察したはーちんが…
尾形「あかねちんダメやろ!日が暮れたらウチが一緒やないと外出たらアカンっていつも言うてるやろ!」
頷く親父
羽賀「え〜今暮れたばかりだよ…」
親父「屁理屈捏ねるな糞ガキ!」
羽賀「ごめんなさい…でももう来ちゃったし♪」
親父「おいはーちん!もう後はやっとくから早く帰れ!」
尾形「はい!すんませんおやっさんお先に失礼します!
さぁあかねちん早よう帰るで!」
あかねちんはフクちゃんとりほりほをじっと見てる
羽賀「はーちんこのお姉ちゃん達お知り合い?」
尾形「知らん知らん!そんな奴等知らんで!」
譜久村「こんばんは♪あなた羽賀朱音ちゃんでしょ?わたくし譜久村聖!フクちゃんでいいわよ♪」
羽賀「フクちゃんこんばんは♪あたしの事はあかねちんでいいよ♪」
フクちゃんに詰め寄るはーちん
尾形「おいあんたらウチらの名前知っとるみたいやけど何企んどるねんや?
あかねちん!知らん人間と話したらアカン言うてるやろ?
何されるか解らんから気を付けな…」
羽賀「でもはーちん…このお姉ちゃん達悪い人には見えないよ!」
尾形「そんな奴等程気を付けなアカンのや!」
譜久村「酷い言い様ね…」
尾形「酷い言い様されて当然の事しとんの自分解らんのか?
あんたらが今日したみたいに商売の邪魔して銭稼げんかったらウチらお芋さんすら食えへんのやで!」
譜久村「お芋が無いならスイートポテトを食べればいいじゃない♪」
尾形「お〜ま〜え〜は〜ア〜ホ〜か〜」
その時ちょうど通り掛かった横山ホットブラザースの横山アキラがはーちんの発言を聞きこのフレーズは使えると考えついたのがかの有名なノコギリを叩いて「おまえはアホか」とやるギャグである(適当)
羽賀「はーちんスイートポテトって何?」
尾形「あかねちんはそんな事知らなくていいねん!
毒や毒!毒入り危険食べたら死ぬで!!」
爆笑するおやっさん…
(後編へ続く)
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