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化学・薬品産業総合スレッド

1 荷主研究者 :2003/12/07(日) 23:23
これまで「石油・LNGなど=エネルギー総合スレ=」で扱ってきた化学系のネタを独立させます。

社団法人日本化学工業協会
http://www.nikkakyo.org/

石油化学工業協会
http://www.jpca.or.jp/

化学工業日報
http://www.chemicaldaily.co.jp/

石油化学データベース
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/new.htm

1856 荷主研究者 :2017/05/14(日) 14:44:09

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170503/bsc1705030500002-n1.htm
2017.5.3 06:04 Fuji Sankei Business i.
車載電池素材へ積極投資 化学大手など需要増見込む

 化学や石油元売りの大手企業などが、自動車に搭載するリチウムイオン電池素材の増産や開発に相次いで乗り出している。電気自動車をはじめとする電動車両への需要増が見込まれるためで、積極的に投資し収益を拡大させたい考えだ。

 化学メーカーでは、旭化成が電池に使われる「セパレータ」と呼ばれる絶縁体の製造能力を現在の年間6億平方メートルから2020年までに約8割増の約11億平方メートルに拡大する。世界最大手として「さらなる成長に備えたい」(広報担当者)との考えで、250億円程度を投資する方針だ。

 スマートフォンやパソコン向けのセパレータを扱っている帝人も車載向けへの参入を検討している。17年度中にも約30億円を投じて韓国にある子会社の製造ラインの増設を予定する。

 石油元売りの出光興産も車載用電池の新規参入を目指しており、石油精製の過程で培った技術を応用し、電池の容量や耐久性を高める材料の開発に力を入れる。自動車メーカーと連携し、25年ごろには量産化にこぎ着けたい考えだ。

 世界的に環境規制が厳しくなる中、自動車各社は電気自動車やプラグインハイブリッド車といった環境対応車の開発を急いでいる。国内ではトヨタ自動車が20年までに電気自動車に本格参入することを検討しているほか、ホンダも30年をめどに四輪販売台数の3分の2を電動車両にする方針を示している。

 リチウムイオン電池市場について、出光興産事業化推進室の山本徳行室長は、「電動車両の技術の軸は電池だ。これから需要が本格化する」と話している。

1857 荷主研究者 :2017/05/14(日) 14:48:49

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00426850?isReadConfirmed=true
2017/5/4 05:00 日刊工業新聞
低燃費タイヤ合成ゴム、日本勢が世界3強 軒並み年20万トン体制

低燃費タイヤ用のS-SBRは年率6ー8%の成長が見込まれる

ZSエラストマーは、20年にも生産能力が埋まると予測する(ゼオンケミカルズシンガポール)

 低燃費タイヤ用合成ゴム(S―SBR)を手がける日本勢が、その確固たる地位を確立しつつある。業界3位の日本ゼオンと4位の住友化学が同事業を統合したZSエラストマー(ZSE、東京都千代田区)が4月に始動。業界トップの旭化成と2位のJSRを合わせ、世界3強体制が完成した。ZSEの伊藤敬社長は「1社でできなかった設備投資を決断しやすくなる。競合の背中も見えてくる」と明言。2020年度までに現状比1.5倍の450億―500億円の事業に育て、遠のくばかりだった先行2社を射程に捉える。(堀田創平)

【路面抵抗を軽減】
 S―SBRはタイヤの接地面(トレッド)に使われる。走行時に路面の抵抗を減らすことができ、燃費改善に寄与する。耐摩耗性や雨天時の安全走行を実現するグリップ性能も高い。韓国大手などの大型投資と価格競争に“支配”された汎用合成ゴムと異なり、今も日本勢が高いシェアを握る領域だ。伊藤社長も「技術は今も進化し続けている。そう簡単に追随はさせない」と言い切る。

 低燃費タイヤは環境規制の厳格化などを受け需要が拡大。特に足元は中国で始まったラベリング制度を追い風に、S―SBRも年率6―8%の成長が見込まれている。

 これを踏まえ、旭化成は18年度にシンガポール工場を3割増強して、全社の生産能力が年26万トンになる見通し。JSRもタイ工場の増強やハンガリー工場の新設により、18年度の生産能力を同22万トンにする戦略を打ち出している。

【アジア重視】
 これに対し、ZSEはゼオンと住化のシンガポール工場のほか、ゼオンの徳山工場(山口県周南市)と住化の千葉工場(千葉県市原市)で一気に計17万3000トンの年間生産能力を手に入れた。ただ、伊藤社長は「あと3年もすれば、キャパシティーの大半は埋まってしまう」とうれしい悲鳴を上げる。2年後をめどに描くのは、最低でも年3万トン分の増強で同20万トン規模の能力を持つシナリオだ。

 実際、ZSEはシンガポールをその最有力候補として検討に入っている。急ピッチで環境対策に取り組むアジアは、今や厳しい環境規制を敷く欧州を上回る最大の需要地。日本勢にドイツのトリンセオを加えた主要各社も、アジア重視の姿勢は同じだ。現時点で建設費はかさむものの、原料となるブタジエンの調達はもちろん、ユーティリティーやインフラが整備されている利点も大きい。

【こだわりの品質】
 ZSEがもう一段の増強を実現すれば、日本勢は軒並み20万トン台の生産能力を持つ。他業界からは日本勢同士でパイを奪い合いかねないと心配する声も聞こえるが、JSRの小柴満信社長は「各社には競合と補完関係の両面がある」と指摘する。S―SBRはそもそも、例えばエコ性能に強いA社製品と操縦安定性を付与するB社製品などと混ぜて効果を引き出す。それだけに、各社がこだわるのが品質の差別化だ。小柴社長は「S―SBRの販売はJSRだけで年率15%伸びており、タイヤ全体の成長率を上回っている。まさに差別化が効いている感触だ」と目を細める。

 日本ゼオンの田中公章社長も「タイヤの摩耗性や燃費性を向上するには、ポリマーとシリカの相性を良くする末端変性技術がカギを握る。低燃費タイヤ用の合成ゴムを初めて世に送り出したゼオンが磨いてきた技術だ」と自信をみせる。

 その技術力を引き継いだZSEには、住化が蓄積してきた独自技術も加わった。研究開発部門では生産拠点に先駆けて統合に着手し、すでに特許の共有やテーマの絞り込みといった成果は着実に表れている。「広くゴム文化という意味で共通点が多いし、同じ大学院の先輩後輩といったつながりも奏功している」(伊藤社長)。“第三極”の挑戦は、おのずと日本勢全体の存在感も高めそうだ。

(2017/5/4 05:00)

1858 荷主研究者 :2017/05/14(日) 15:04:42

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ09H9P_Z00C17A5000000/
2017/5/9 12:36 日本経済新聞
東ソー、排ガス浄化触媒原料を3割増産 100億円投じ新工場

 東ソーは9日、山口県にディーゼル車の排ガス浄化に使う触媒の原料「ハイシリカゼオライト」の新工場を建設すると発表した。生産能力は公表していないが、現状と比べて3割増える見通し。投資額は約100億円で2019年に稼働させる。自動車業界では電気自動車(EV)の開発が盛んだが、トラックなど大型車ではディーゼル車の需要が根強いとみて能力増強に動く。

 主力拠点である南陽事業所(山口県周南市)でプラントを増設する。着工は18年5月。ディーゼル車向けの排ガス処理装置メーカーを通じて、主に欧州のトラックやバスに供給する。

 東ソーは今年4月にマレーシアでハイシリカゼオライトの新工場を操業し、生産能力を4割引き上げたばかり。「顧客から増産を求められている」(東ソー)ため、13年以降は1〜2年おきに4〜5割の能力増強を重ねてきた。今回のプラント新設もその一環だ。

 自動車業界ではEVへのシフトが進み、ディーゼル車や関連部材の市場は伸び悩むとの指摘もある。ただ、東ソーは「中国やインドの環境規制が追い風になり、大型車ではディーゼル車と排ガス装置の需要は一段と伸びる」と判断。アジアの素材メーカーとの競争も見据えて、新工場への投資を決めた。

(佐藤浩実)

1859 荷主研究者 :2017/05/21(日) 21:52:14

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO16332990S7A510C1TJ2000/
2017/5/13 0:07 日本経済新聞
三菱ケミHD一転増益 4000億円分離 やっと果実

 三菱ケミカルホールディングス(HD)が12日発表した2017年3月期連結決算(国際会計基準)は、本業のもうけを示す「コア営業利益」が前の期比2%増の3075億円となり、従来の減益予想から一転した。石油化学製品などの市況好転だけではなく、10年をかけて事業再編を繰り返してきた効果が出た。ただ化学業界は大再編が進行中で、海外大手との体力差はなお大きい。

 「売上高が2兆円の会社では難しかった大胆な手を打てるようになった」。12日、都内で開いた決算会見で小酒井健吉最高財務責任者(CFO)は前期を振り返った。

 中国とインドで1千億円規模の売り上げがあったポリエステル原料「テレフタル酸」事業から16年末に撤退。汎用品(コモディティー)化が進み収益性が低下した事業を整理し、自己資本利益率(ROE)は15%と前の期から10ポイント上昇した。

 M&A(合併・買収)を重ね連結売上高を3兆3761億円まで増やしてきた三菱ケミHD。実は過去10年の間に肥料や塩化ビニールなど売上高で4千億円強にあたる事業から撤退した。グループを再編するなかで低収益事業を切り離したことが前期に効果を出した。

 今年4月には傘下にある三菱化学、三菱レイヨン、三菱樹脂を統合した「三菱ケミカル」を発足。越智仁社長は「各社から持ち寄った販売網や技術を駆使して高収益企業に脱皮する」と語る。

 まず炭素繊維やエンジニアリングプラスチック(高機能樹脂)の「高機能成形材料」など連関する事業ごとに10の部門に再編した。トヨタ自動車の「プリウスPHV」に採用された炭素繊維複合材を今では欧州のエンプラ部隊が売り歩く。21年3月期までに500億円の統合効果をめざす。

 とはいえ3社統合は「寄せ集め」の域を脱し切れていない。例えば新しいものづくりの手法として採用が進む3Dプリンター。三菱ケミHDも関連材料の強化をうたうが「今でもグループ内の10社がバラバラに手掛けている」(幹部)。

 買収を繰り返した負の面で、三菱ケミだけでもグループ会社は400社ある。3年以内に300に減らす方針だが緒に就いたばかりだ。

 悠長に構えている時間はない。世界の化学大再編は待ったなしだ。

 中国化工集団(ケムチャイナ)による農薬最大手スイス・シンジェンタの買収は6月中にも成立見込みで、米ダウ・ケミカルと米デュポンは世界首位をめざして統合手続きを進める。三菱ケミHDは国内首位とはいえ、世界では10位。時価総額も米3Mの10分の1、デュポンの6分の1だ。

 三菱ケミHDは世界の巨人とも、安さを武器にする中東や新興国勢とも異なる勝ち残りへの道を開けるか。次の進化までの猶予は10年もない。(佐藤浩実、竹内弘文)

1860 荷主研究者 :2017/05/21(日) 22:01:21

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170516/bsc1705160500005-n1.htm
2017.5.16 05:00 Fuji Sankei Business i.
大塚製薬、徳島県5カ所目の工場

 大塚製薬は15日、徳島県美馬市に医薬品の新工場を建設すると発表した。同日着工し、2020年の稼働を目指す。高品質な医薬品を安定して供給するため、日米欧の製造基準に対応する。徳島県は大塚グループの創業地で、大塚製薬の県内5カ所目の工場となる。新工場の敷地面積は約15万平方メートルで、操業開始時の従業員数は86人を予定している。投資額は公表していない。大塚製薬を発展させた故大塚明彦大塚ホールディングス元会長が「製造拠点の徳島回帰」を唱え、12年に大塚製薬と徳島県、美馬市が新工場建設についての覚書を締結していた。

1861 荷主研究者 :2017/05/21(日) 22:14:28

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ16H9U_W7A510C1000000/
2017/5/16 13:31 日本経済新聞 電子版
化学再編「3兆円クラブ」続々 中国・欧米2つの潮流

 化学業界の再編ピッチが上がっている。中国では国有2社の統合が取り沙汰され、世界最大の化学メーカーが誕生する可能性がある。欧米では産業ガス、塗料の個別業界でガリバーをつくる動きも相次ぐ。規模拡大で「3兆円クラブ」が次々生まれる大型M&A(合併・買収)の潮流をみると、経営資源を絞り収益性向上を狙うセオリー通りの欧米勢に対し、何でものみ込む中国勢という違いが浮かぶ。日本勢の2016年度の決算発表はきょう16日で終わるが、世界的な再編にどう挑むか。

中国化工集団は欧州企業を相次ぎ買収し、中国同業との統合観測も浮上=ロイター

■何でものみ込む中国大手

 「化学業界の台風の目」(独バイエル幹部)といわれるのが中国国有の中国化工集団(ケムチャイナ)だ。昨年2月には農薬世界首位のシンジェンタ(スイス)の買収で合意。約430億ドル(約4兆8600億円)を投じ、中国企業として過去最大の海外企業の買収案件をまとめた。シンジェンタの株主総会での承認も得て手続きは最終段階。後発農薬子会社のアダマ・アグリカルチュラル・ソリューションズ(イスラエル)とあわせ、農薬・種子業界での世界の主要プレーヤーに浮上する。

 鼻息が荒いケムチャイナの次のターゲットは国内だ。昨年10月には同じ国有の中国中化集団(シノケム)との統合観測が伝えられた。しばらく静かだったが、今月8日の英紙フィナンシャル・タイムズは両社が17年に統合する計画だと報じ、水面下で交渉は進んでいるもよう。両社合算の売上高は約1000億ドル(約11兆4000億円)と今の業界首位、独BASF(16年12月期の売上高575億ユーロ=約7兆1900億円)を大きく上回る。

 中国では国際競争力を高めるため、鉄鋼や海運業界が政府主導の再編に動いており、化学も同じ文脈とみられる。中国国内向けの要因もある。ケムチャイナのシンジェンタ買収は先端の農薬・種子の技術を中国に持ち込み、「国内の食糧生産を効率化する」(ケムチャイナ)のが狙い。国内13億人超の胃袋を満たすため、農薬主力のシノケムの販路を使うメリットもありそうだ。

 ケムチャイナの特徴は業界の常識では考えにくい買収だ。これまでの対象は、自動車レース「F1」のタイヤ供給で知られるイタリアの名門ピレリ、ドイツの射出成型機メーカー、クラウス・マッファイなど。「欧州の名門を買いあさり総合メーカーを志向している印象だが、相乗効果がよく読めない」(在欧日系商社の化学担当者)と、業界でも困惑する声がある。

 ケムチャイナはいわば、日本で昔から伝わる、複数の動物の特徴を持った「鵺(ぬえ)」のような企業。狙いははっきりしないが、3Dプリンターに代表されるデジタル化時代のものづくりを見据え、あらゆる素材と機械の融合をにらんでいるのかもしれない。

■欧米勢、セオリー通りに規模拡大

 その点、欧米勢はわかりやすい。総合化学の看板を追うより、「強い分野をより強くする」(独リンデ)ことに重きを置く。産業ガス世界2位のリンデは昨年末、同3位の米プラクスエアとの統合で基本合意した。産業ガスは半導体や自動車などの工場、医療機関などで広く使われ、成長が見込める市場だ。

 米ケミカル&エンジニアリングニュース(C&Eニュース)の15年決算まとめに基づけば、リンデ・プラクスエアの化学部門の単純売上高は275億ドルに達し、現在の産業ガス最大手、仏エア・リキードを大きく上回る。日本の首位である大陽日酸(17年3月期は5815億円)との差は歴然だ。

 塗料の世界では、首位のアクゾ・ノーベル(オランダ)に対し、業界2位の米PPGインダストリーズが3月以降、買収提案をしかけている。仮に一緒になれば300億ドルを上回り、「3兆円クラブ」入りだ。アクゾは3回にわたるPPGの提案を拒んでいるが、アクゾ株主はPPGと協議しない経営陣に対する不満を強める。PPGによる敵対的TOB(株式公開買い付け)の可能性も指摘され、緊張した状況は続く。

 米国ではダウ・ケミカルとデュポンが統合する見込み。16年12月期の合算で757億ドル(約8兆6300億円)に達する。11日には、統合後に汎用化学品と農業関連など3つの会社に分割する計画を見直す方針を明らかにしたが、「総合」の看板より得意分野を強くする方向性は同じといえる。

1862 荷主研究者 :2017/05/21(日) 22:15:10
>>1861-1862 続き

■日本から三菱ケミHDのみ仲間入り

 日本勢で「3兆円クラブ」に入っているのは三菱ケミカルホールディングス(HD)だけ。M&Aと、収益性の低い事業を分離を続け日本の化学首位として君臨する。この後に続くのは、16日午後に決算発表を控える住友化学など売上高1兆〜2兆円の企業群。塩化ビニール樹脂の信越化学工業、炭素繊維の東レなど特定分野に強い大手はあるものの、売上高、時価総額の両面で世界の顔といえる企業に乏しいのが現状だ。

 世界各地で地球温暖化や人口増加、都市化などの課題は山積し、化学メーカーの出番はまだある。中国勢は素材だけでなく機械もセットに「非連続」の買収を続け、欧米勢はお手本のようなM&Aで再編・集約を主導する。日本勢がどう存在感を示していくのかが試される。

(加藤貴行)

1863 荷主研究者 :2017/05/21(日) 22:16:49

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ18I0B_Y7A510C1000000/
2017/5/18 17:44 日本経済新聞 電子版
宇部興産、「化学の完全復活」に必要な電池部材に続く柱

 宇部興産は18日、東京都内で経営説明会を開いた。主力の化学部門はナイロン原料の不振からの立て直しが途上だ。化学の「完全復活」で期待されるのがリチウムイオン電池の主要部材「セパレーター(絶縁体)」だが、電気自動車(EV)市場の拡大を見据え競争は激しくなるばかりだ。将来を担う製品の育成が急務となっている。

 「僕は化学。彼らは非化学」。宇部興産はセメントから工作機械、医薬品まで幅広い製品を扱うが、化学品以外はそうひとまとめにされるほど化学部門は特別視されていた。だが近年はナイロン原料「カプロラクタム」の市況悪化で収益が低迷。2019年3月期までの現中期経営計画では「化学の完全復活」を最重要課題に掲げていた。

 就任3年目の山本謙社長(64)は説明会で「化学の完全復活」「次の成長ドライバー」の2つの言葉を繰り返した。

 18年3月期の連結売上高は前期比13%増の7000億円、営業利益は同14%増の400億円を見込む。化学部門の営業利益は同87%増の180億円で、中計最終年度の19年3月期に目標とする営業利益200億円は「プラスアルファで達成できる」(山本社長)。

 その担い手の1つがセパレーターだ。合弁を組む日立マクセルの塗布技術を生かし、高い耐熱性が特徴でリチウムイオン電池を安定して動かせる。トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」の現行モデルに納入するほか、EV向けの販売拡大を目指す。

 堺工場(堺市)では18年4月までに増強工事を続けて、20年までに全社のセパレーター生産能力を年3億平方メートルにする。同時期に11億平方メートルの生産能力を目指す世界首位の旭化成などより規模は劣るが、山本社長は「シェアに興味は無い。いかに生産性を高め、顧客が求める品ぞろえを整えるかだ」とする。

 昨年夏には堺工場内に研究施設を新設。全国に分散していた電池関連の能を集約し、効率的な研究で迅速な製品化ができる体制を整えた。

 だがセパレーターはいつまでも成長製品である保証はない。中国勢も積極的な増産を進めてコモディティー(汎用品)化が急速に進み、「価格競争はとどまるところを知らない」(山本社長)からだ。

 待たれるのが電池部材に続く「成長ドライバー」だろう。例えば航空機向けの軽量で高い耐熱性を持つ炭化ケイ素(SiC)繊維だ。宇部興産は量産できる世界で2社の一方だ。山本社長も「ただ利益を出すだけでは十分ではない」と語る。将来を担う製品群をそろえて「化学の完全復活」に胸を張れる日はしばらく先となりそうだ。

(古川慶一)

1864 とはずがたり :2017/05/23(火) 22:48:35
<久光製薬>「サロンパス」世界シェア1位
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/business/mainichi-20170524k0000m020061000c.html
20:07毎日新聞

 久光製薬(佐賀県鳥栖市)の貼り薬「サロンパス」が国際市場調査で鎮痛消炎貼付剤の世界シェア1位となり、中冨一栄社長が英調査会社から認定証を受けた。

 1934年の発売開始から80年以上売り続けるロングセラー。現在は米国や東アジア、欧州など40カ国以上で販売され、昨年の売上高は約233億円に上る。

 売り上げの約6割を海外が占め、生産拠点も世界4カ国に。各国に“密着”しての記録達成に、同社広報室は「これからも世界の人々のこりをほぐしたい」と喜びの声。【中村敦茂】

1865 荷主研究者 :2017/06/01(木) 00:33:55

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ16HME_W7A510C1000000/
2017/5/16 16:44 日本経済新聞 電子版
強気の住友化学 商機は「韓国」にあり

 住友化学は16日、2018年3月期の連結純利益が前期比17%増の1000億円になりそうだと発表した。他の化学大手では減益や横ばいの予想が大勢を占めるなかで、住化の強気を支えるのはある国で手掛ける事業の存在だ。石油化学コンビナートを築き上げたシンガポールでも、サウジアラビアでもない。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の就任間もない韓国だ。

 「今期はすべての利益が過去最高になると見込んでいる」。16日、住友化学の野崎邦夫専務執行役員が今期の見通しを公表すると、記者会見場はちょっとした驚きに包まれた。5月の連休で社外取締役の日程が合わず、珍しく総合化学の17年3月期決算発表で最後となった同社。先週までに会見を終えた同業の財務責任者らは「前期は出来過ぎ、今期は増収減益」「利益は横ばい」と口々に語っていただけに、トーンの違いが目立った。

 飼料添加物「メチオニン」や液晶部材の価格下落、農薬輸出の停滞に見舞われた住友化学の前期業績は、汎用品の市況改善で「最高益」が相次いだ化学業界では見劣りする。石化市況の先行きを同社だけが楽観視し始めたわけでもない。サウジアラムコと合弁で手掛ける「ペトロ・ラービグ」のトラブルは減らす算段だが、シンガポールの持ち分法適用会社が手掛ける石化事業の収益は「徐々に縮小するとみている」(野崎氏)。

 では何が純利益17%もの増益を支えるのか。分かりやすいのは18年の米国での特許切れを前に販売のピークを迎える医薬品「ラツーダ」だ。農薬事業の回復やメチオニン価格の底入れも見込む。ただ、ここまでは既定路線。住化がより注視しているのは、ここ数年の大型投資の多くを振り向けている韓国との関わりが深い2つの事業だ。

 ひとつは有機EL。住化は有機ELディスプレーを搭載したスマートフォン向けのタッチパネルで約7割の世界シェアを握り、韓国サムスングループなどに年3億枚規模で供給している。今年3月には韓国西部の工場でさらなる増強に乗り出しており、18年3月期は前期に比べて販売が2割増える見通し。テレビ向けに開発を進めている「高分子」と呼ぶタイプの有機EL発光材料も、意中の韓国メーカーを射止められるかどうかが今期中にも決まる。

 もうひとつは、電気自動車(EV)向け電池部材のセパレーターだ。発火やショートを防ぐための部材で、目下、200億円を投じて韓国の工場での能力増強を進めている。東レなどから仕入れた原膜に耐熱性を高める樹脂を塗る「塗布」という工程に集中して今夏までに能力を4倍に増やすことで、EVの市場拡大に備える。こちらは18年3月期の売上高が前期比で3倍近くなるとみている。

 野崎氏は韓国の政権交代の事業への影響について「新政権の政策は注視しているが、26年間にわたって韓国で事業をしており顧客との信頼関係もある。戦略に変化はなく(韓国が拠点となる事業は)むしろ伸ばす」と話した。東アジアの緊張やくすぶる歴史問題など政治面では課題も多い日韓関係だが、経済はそれにとらわれることなく進む。住友化学にとっても最高益の行方と、さらにその先の成長を占う重要国であることは間違いない。  (佐藤浩実)

1866 荷主研究者 :2017/06/01(木) 00:35:29

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ19I5W_Z10C17A5TJ1000/
2017/5/19 20:53 日本経済新聞
豊田合成とダイセル、エアバッグ開発で提携 相互出資

 豊田合成とダイセルは19日、エアバッグ製品の開発や供給などで資本・業務提携すると発表した。10億円程度を目安に相互出資する予定で、出資比率は1%未満。海外事業での連携や合成樹脂など新素材の開発なども含め包括的に協力を深める考えだ。

 両社はダイセルがエアバッグを膨らませる装置「インフレーター」を供給し、豊田合成がエアバッグ製品に仕上げて自動車メーカーに納入するなどの取引関係にある。今後は部材の供給だけでなく、開発にも踏み込む。

 エアバッグと同様に、自動車の燃料タンクのキャップなどに使う合成樹脂の分野でも、共同開発も含めて関係を強化する。国内外で似たような生産拠点展開をしてきた経緯もあり、開発から生産まで含めて連携の幅が広がる可能性もある。

 自動車産業は電気自動車(EV)に代表される動力源の電動化や自動運転技術の進展など事業環境が大きく変化している。同時に安全性能の向上など対応が必要な課題が増えている。

 豊田合成はトヨタ自動車グループ大手8社の一角で、エアバッグのほか窓枠などゴム製品や内外装部品を手がけている。トヨタをはじめとする自動車メーカーに直接部品を納入するノウハウがあるのが強みで、足元では東大発ベンチャー企業と独占ライセンス契約を結ぶなど素材企業との連携を強化している。

 一方、液晶フィルムや自動車部品に使う素材などを幅広く手がける化学メーカーであるダイセルにとっても、自動車メーカーの需要に対応した製品開発が不可欠。そのため豊田合成と提携する効果が大きいと判断した。両社は人材交流も含めて関係強化する方針だ。

1867 荷主研究者 :2017/06/01(木) 00:55:39

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO16718750S7A520C1TI1000/
2017/5/23 0:38 日本経済新聞 電子版
好況の化学に迫るXデー 米で大型設備、秋から逆風

 好業績に沸く化学業界に追い風がやむ「Xデー」が迫っている。米国で今秋から、割安なシェールガスを原料とする工場が続々と動き出すためだ。過剰だった国内設備を5年かけて1割ほど減らした時期に海外勢のトラブルが頻発し、日本メーカーは市況好転の恩恵を受けていた。かりそめの好況はあと半年で終わり、実力が再び問われる。

 「業界として高いレベルの成績を残すことができた」。日本化学工業協会(東京・中央)の石飛修会長(住友化学会長)は22日の記者会見で、2016年度をこう振り返った。市況ばかりでなく、原油・為替の相場が輸出競争力を保てる水準にあったためだと語った。

 17年3月期は三井化学、東ソー、旭化成などが過去最高の純利益をたたき出した。ただ、専門家の間では市況が逆風に変わるXデーがささやかれる。17年秋。半年後だ。

 まず、米ダウ・ケミカルが9月までに、シェールガスから採れる安価なエタンで化学品の基礎原料であるエチレンを製造する設備を米テキサス州で稼働させる。能力は年150万トンと日本全体の約4分の1に相当する。

 18年以降も、米エクソンモービルなどの新規稼働が続き、17〜20年の世界の主な増産は年800万トンを超える。石飛氏は会見で「例え工期の遅れがあっても、シェール陣営は着実に出てくる」と警戒感を示した。

 日本のエチレン設備の稼働率は現在、96〜97%を保っているが、供給過剰が進んで「18〜19年には(好不調の目安となる)90%を下回る」。調査会社IHSグローバルの米山昌宏シニアディレクターは警鐘を鳴らす。

 兆しはある。「大半をアジアやアフリカに輸出する」。エクソンモービル系化学会社のニール・チャップマン社長は19日、札幌市で開いた石油化学業界の国際会議で、メキシコ湾岸で建設中のポリエチレン設備についてこう宣言した。日本勢はどう向き合うのか。

 愛媛県新居浜市の住化の工場。4月下旬に訪れると、カーン、カーンというくい打ちの音が響いていた。日本で最初にエチレン設備を止めたこの工場が500億円をかけて建てるのは、鶏の成長を促すアミノ酸「メチオニン」の新設備だ。

 住化や独エボニックなど世界4社で8〜9割の市場シェアを占め、市況が悪くても2けたの営業利益率を計算できる稼ぎ頭のビジネスだ。精密化学品など技術の強みを出せる分野に集中する。

 一方で、三井化学や東ソーは最近、ポリプロピレンなど汎用品(コモディティー)への再投資を決めた。これも単純な増産ではなく、生産効率を高めて米国勢が日本やアジアの得意先を奪うのを防ぐ狙いがある。

 ただ、石飛氏は会見で「各社とも事業構造の転換を進めているが、まだ万全ではない」と指摘した。住化も市況の好転を理由に、17年3月期中に詰める予定だった合成繊維原料事業のリストラを先延ばししている。

 業界全体を見渡しても、外部環境が悪かった時期と比べて大胆な事業再編は減った。好業績ゆえの緩みはないか。Xデーは刻一刻と迫っている。(佐藤浩実、小柳優太)

1868 とはずがたり :2017/06/05(月) 22:08:45

東洋紡の岩国事業所から薬液流出 海上汚染は確認されず
http://www.asahi.com/articles/ASK645X1SK64TZNB01S.html?ref=goonews
2017年6月4日22時44分

 東洋紡は4日、同社岩国事業所(山口県岩国市)で薬液が海に流出する事故があったと発表した。

 同社によると3日午後11時20分ごろ、海沿いのポリマー工場で、缶の洗浄に使う薬液メチルエチルケトンが何らかの原因で沸騰。排水路を通じて海に最大で108リットル流出したと推測されるという。今のところ、従業員や周辺住民の健康被害、海上汚染は確認されていない。

1869 荷主研究者 :2017/06/11(日) 11:59:39

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ25HJW_V20C17A5000000/
2017/5/25 14:04 日本経済新聞 電子版
活況エチレン設備に必要な「抗加齢」対策

 石油化学工業協会(東京・中央)は25日、様々な化学品の基礎原料を作るエチレン設備(ナフサクラッカー)の4月の稼働率が96.3%だったと発表した。好不況の目安となる90%を大きく上回り、化学業界の収益性を改善させている。ただ、日本に石油化学コンビナートができて60年がたつ。設備の保守や修繕にかかる手間は増えており「老い」のリスクと向き合う必要がある。

■「こんな長い高稼働率、過去にない」

 稼働率が90%を上回るのは41カ月連続、95%を超えるのは14カ月連続だ。石化協の淡輪敏会長(三井化学社長)は「こんなに長期に高稼働率が続く局面は過去にもあまりなかった」と話す。高稼働は収益にプラスとなる半面、設備に負荷がかかるためトラブルの懸念も増す。「細心の注意を払わなければいけない」と淡輪氏は言う。

 しかも、日本ならではの課題もある。高齢化だ。国内で稼働しているエチレン設備の多くは1960〜70年代に建てられている。例えば、三井化学の市原工場(千葉県市原市)にあるエチレン設備は今年、50歳を迎えた。定期的な修理を重ねているものの、設備も年をとれば節々が痛む。「(配管の)内側の腐食など予測できなかったことで設備を動かせなくなる例は増えている」(淡輪氏)。修繕費も増える傾向にある。

 人材面の課題も深刻になってきた。石油化学コンビナートでは定期修理の際に、2万〜3万人の作業者を動員する必要がある。プラント補修を請け負う山九の大庭政博メンテナンス事業部長は「熟練者の引退などで作業員の確保が難しくなっている」と打ち明ける。修理のタイミングが重なる時には人の取り合いが起きている。

■トラブル経験を共有

 「老い」が引き起こす様々なトラブルに対処するため、業界も動き出した。例えば、会社の枠組みを超えた事故や不具合と対策に関する事例の共有だ。淡輪氏は「可能な範囲でビッグデータ化し、互いに共有できるようにする。自社にない『経験値』も使えるようになる」と話す。業界の一部でデータ共有の取り組みを始めた。

 定期修理の際の人手不足についても、石化協が実態調査に乗り出した。各社の修理期間がどれぐらい重複しているかを調べ、修理の時期が重ならないように調整できないか議論を始めている。「過度に人の取り合いが起こらないような仕組みをつくりたい」と淡輪氏は語る。

 成熟した日本では、石油化学製品の需要が今後大きく伸びる見込みはない。米国や中東とは異なり、日本にこれから新しいエチレン設備を建てるのは非現実的だ。新しい技術や仕組みを取り入れながら、いかにアンチエンジング(抗加齢)できるか。企業の垣根を越えるた共同戦線が欠かせない。

(小柳優太、佐藤浩実)

1870 荷主研究者 :2017/06/11(日) 13:20:05

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ30HPP_Q7A530C1TJ2000/
2017/5/30 20:12 日本経済新聞
住友精化、紙おむつ材料生産能力15%増

 住友精化は30日、紙おむつなどに使う高吸水性樹脂(SAP)の生産能力を増強すると発表した。約80億円を投じて、2018年12月に韓国の工場に年産能力5万9千トンのラインを新設し、全社の能力を15%増の44万5千トンに引き上げる。アジアで紙おむつの需要が拡大しており、供給体制を強化する。

 韓国子会社の年産能力は11万8千トンと倍増する。韓国では昨年9月に工場を稼働させたばかり。住友精化はSAPを韓国のほか兵庫県姫路市とシンガポールで生産。フランスでも現地の化学会社に製造委託している。敷地の余裕があり、原料のアクリル酸を調達しやすいことから韓国での増産を決めた。アジア各国の生活用品メーカーに出荷する。

 住友精化の17年3月期の連結営業利益は105億円。このうち吸水性樹脂セグメントは76億円と全社の73%を占める主力事業で、積極投資を続けて顧客の囲い込みを図る。

1871 荷主研究者 :2017/06/11(日) 13:24:17

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170530/bsc1705300500007-n1.htm
2017.5.30 05:00 Fuji Sankei Business i.
三井化学 3年3500億円投資計画 高機能素材へのシフト加速

 三井化学は29日に経営説明会を開き、2017年度から3年間で3500億円を投資する計画を明らかにした。同社は悪化した業績の改善を優先し、14年度から3年間の投資を1580億円に抑えていた。不採算事業の整理が進み、16年度に本業のもうけを示す営業利益が過去最高を更新するなど、業績が上向いてきたことから積極投資に転じる。

 3500億円のうち、65%を成長3分野と位置づける自動車関連とヘルスケア、食品包装を中心とする収益性の高い高機能素材に振り向ける。一方、既存設備の維持・更新にかける投資は前の3年間の55%から35%に低下。基礎化学品への依存度は下がる見通しだ。

 成長分野への投資案件では、軽量で、自動車用バンパーなどに使われる樹脂材料「ポリプロピレン(PP)コンパウンド」を19年から欧州生産することを挙げた。現在、候補地を選定中で、投資額は数十億円になる見通し。燃費規制の強化で軽量化ニーズが高まる中、欧州自動車メーカーの要望に応え、委託生産を自社生産に切り替えて生産を増やす。マレーシアで食品包装用の接着剤を増産する方針も示した。淡輪敏社長は説明会で「自社の事業の周辺領域や、保有していない技術に関するM&A(企業の合併・買収)は積極的にやっていく」と語り、複数の案件が候補にのぼっていることを明らかにした。

1872 荷主研究者 :2017/06/11(日) 14:37:22

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00430743?isReadConfirmed=true
2017/6/5 05:00 日刊工業新聞
日産化学、殺虫剤向け原体を生産−設備投資14億円、18年稼働

 日産化学工業は約14億円を投じ、小野田工場(山口県山陽小野田市、写真)に殺虫剤「グレーシア」の原体となるフルキサメタミドの生産設備を設ける。2018年7月に稼働させる計画。グレーシアは広範囲の重要害虫に有効ながら、ミツバチへの悪影響を抑えられる特長を持つ。19年をめどに市場投入し、21年までに国内外で30億円の販売を目指す。

 グレーシアは進行中の16―21年度中期経営計画で、農業化学品事業の重要テーマに位置付ける開発品の一つ。

 同社は除草剤や殺虫剤を手がける農業化学品事業が好調で、17年3月期連結決算では全社の営業利益314億円のうち132億円を担った。18年3月期連結決算業績予想は、同事業で営業利益156億円を見込んでいる。

1873 荷主研究者 :2017/06/25(日) 11:09:36

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00431616
2017/6/13 05:00 日刊工業新聞
ニュース拡大鏡/米建設コスト高騰-化学大手、新工場計画に影

米国のシェールオイル掘削現場。人材不足などで建設コストが上昇(ブルームバーグ)

 米国の建設コスト高騰が化学大手の新工場計画を狂わせている。三菱ケミカルはアクリル樹脂原料プラントの稼働時期を直近計画の2020年から22年に遅らせるほか、三井化学も自動車向け合成油工場などを先延ばしする。堅調な米国景気や人材不足を背景に建設コストは日本の3倍に上昇していると言われ、拙速な建設断行は将来の減損リスクを生みかねない。ただ、需要増加は待ってくれず、各社は難しい経営判断を迫られそうだ。(鈴木岳志)

 三菱ケミカルは三井物産と共同で、米国にメタクリル酸メチル(MMA)工場を建設する計画。総投資額は1000億円規模。当初は18年の稼働を目指していたが、その後に20年頃へ延期していた。

 18年度までに立地など詳細を決める方針だが、稼働まで4年程度かかる。三菱ケミカルはMMA世界最大手で4割のシェアを持つ。市況は好調であり、需給バランスを乱しかねない年産25万トンの工場新設を急ぐ必要がない側面もある。

 三井化学は15年頃から自動車向けで需要旺盛な合成油と樹脂改質材の米国工場新設をそれぞれ検討してきた。ただ、建設コストの高止まりに加えて、プラント運転要員の採用難も重なり、最終決定に至っていない。

 同社は19年度までに決める方針だが、当座の増産対応として日本や欧州で小規模プラントの建設も検討する。

 クラレは15―17年度の現中期経営計画中に決める予定だった米国での酢酸ビニル(VAM)の生産能力増強を見送った。VAMは、接着剤や繊維加工剤などに使う機能性樹脂の原料だ。ラポルテ工場(テキサス州)に製造設備を導入することを軸に検討していた。次期中計で再度検討する考え。

 石油化学産業が集積するテキサス州やルイジアナ州は、人材不足などにより建設コストが高騰している。特にトランプ政権発足以降はインフラ建設やシェール増産が活発化しており、新工場の競争力を損なうコストアップ要因になりつつある。

(2017/6/13 05:00)

1874 荷主研究者 :2017/07/02(日) 11:22:26

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00432016
2017/6/15 05:00 日刊工業新聞
ニュース拡大鏡/三菱ケミ、8年越しプロ始動 サウジのMMAプラント

三菱ケミがシンガポールに持つMMAプラント

 三菱ケミカルがサウジ基礎産業公社(SABIC)との合弁でサウジアラビアに建設中だったアクリル樹脂原料のメタクリル酸メチル(MMA)プラントが、8月に商業運転を始める。世界シェア4割のMMA最大手が世界屈指の安い原料を使い生産する“最強タッグ”だ。検討開始から8年越しの一大プロジェクトが満を持して動きだす。(鈴木岳志)

 「ラマダン(イスラム教の断食月)明けの6月後半からテスト生産を始める」と、三菱ケミカルMMA部門長の宮木敬常務執行役員は準備を進める。原料であるエチレンの安定調達問題などで当初計画より遅れたものの、ようやく商業運転にこぎ着けた。

【高い競争力】
 両社折半出資の合弁会社がサウジアラビア東部・アルジュベイル地区に工場を建設し、MMAモノマーとアクリル樹脂成形材料(PMMA)を製造する。総投資額は1000億円規模。生産能力はモノマーが世界最大の年25万トン、PMMAが同4万トンとなる。シンガポール工場と同じ独自製法「新エチレン法(アルファ法)」で高い競争力をもつ。

 製品引き取り比率は当面、事業経験の豊富な三菱ケミカルが8―9割と多く、5年程度をかけて5割まで下げて均衡させる方針だ。

【生産調整小さく】
 サウジ新工場の仕向先はアジアが主だが、欧州向けも当初計画より出荷量を15%増やす。宮木常務執行役員は「当初より欧州の不足感が強く、ここ1、2年は結構出さざるを得ない」と軌道修正を図る。2018年春の自社工場の定期修理入りも一因。これにより、アジアの工場で予定していた生産調整幅も想定より小さくて済む見通しだ。

 足元の市況は好調だ。アジアのモノマー価格は昨春比で2倍近い1トン=2300ドル近辺で推移する。「PMMAが液晶テレビ(用導光板)向けに増えだした」(宮木常務執行役員)のに加えて、塗料や人工大理石向けの需要増が理由だ。

【住化も生産開始】
 ただ、住友化学も今秋めどにサウジ西部でMMAモノマーなどの生産を始めるため、年末にかけて潮目が変わりそうだ。「特に需給が緩むのは18年1、2月だろう。中国の旧正月で需要が減る」(同)と一時的な市況悪化はありうる。

 「世界需要(モノマー)が約400万トンで、年3%伸びると仮定すると能力増強分が埋まるのに約2年かかる。ただ、4、5年でまた不足する」と宮木常務執行役員は先読みする。それを見据えて、米国やアジアでの新工場計画を慎重に練る。

(2017/6/15 05:00)

1875 荷主研究者 :2017/07/02(日) 11:41:19

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00432901?isReadConfirmed=true
2017/6/22 05:00 日刊工業新聞
三菱ケミHD、グループの防災・減災商材 新組織発足し一括提案

ウェルシィの地下水膜濾過システム

 三菱ケミカルホールディングス(HD)は2018年4月をめどに、防災・減災分野に向けグループの商材を一元的に扱う組織を立ち上げる。4事業会社とその関連会社が手がける約2万点の商材から「インフラ強化」「避難支援」「被災者支援」の3領域で役立つ約100点を集約。これまで手薄だった中央省庁や自治体、建設コンサルタント会社などへの提案を強める。(堀田創平)

 このほど三菱ケミカル、田辺三菱製薬、生命科学インスティテュート、大陽日酸の4事業会社と関連会社の製品を網羅した冊子を完成し、配布を始めた。参画する日本防災産業会議など社内外からの情報収集・意見交換を踏まえ、17年度中に組織の下地やマーケティングツールを整える。18年4月に専門組織を始動し、最終製品のほか競争優位に立つ素材の拡販につなげる。

 例えば、インフラ強化では水道管との直結給水に比べ災害時の強みが再認識された受水槽を訴求する。三菱ケミカルインフラテック(東京都中央区)は16年に専門部署を立ち上げ、独自の工事手法で差別化しやすい繊維強化プラスチック(FRP)製タンクの需要開拓で成果を出している。地震発生時に弁を閉じ、生活用水の流出を防ぐ緊急遮断弁システムも併せて伸ばす。

 また被災者支援ではウェルシィ(東京都品川区)の「地下水膜濾過システム」の引き合いも増えている。くみ上げた地下水を膜濾(ろ)過処理し、安全・安心な飲料水として供給する。公共水道との併用で水源を二分化でき、防災力の向上にも寄与する。

 16年4月に発生した熊本地震では同システムを運用する熊本市内の病院が近隣住民に飲料水を提供し、存在感を発揮した。

(2017/6/22 05:00)

1876 荷主研究者 :2017/07/02(日) 11:41:44

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00432899?isReadConfirmed=true
2017/6/22 05:00 日刊工業新聞
コニシ、浦和工場を廃止

コニシは浦和工場(さいたま市桜区)を7月1日に廃止する。同社は国内生産拠点の集約化を進めており、同工場の廃止で国内の生産工場は栃木工場(下野市)と滋賀工場(甲賀市)の2拠点となる。浦和工場は主に水性系接着剤を生産していたが、1年前から栃木、滋賀の両工場へ生産の移管を進めていた。従業員の多くもすでに両工場に異動した。ただ浦和工場のある浦和事業所や、同事業所内の研究所は存続する。同工場の跡地の利用方法に関しては検討中。

(2017/6/22 05:00)

1877 荷主研究者 :2017/07/02(日) 11:51:02

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00433100?isReadConfirmed=true
2017/6/23 05:00 日刊工業新聞
旭化成、セパレーター生産能力2.5倍 積極投資で世界首位堅持

中国ではEVの普及が進む見通し(ブルームバーグ)

 【米シャーロット(ノースカロライナ州)=鈴木岳志】旭化成は2020年までにリチウムイオン二次電池用セパレーター(絶縁材)の年産能力を最大で15億平方メートル(現状比2・5倍)に増強する。従来計画の11億平方メートルから大幅に上積みする。上積み分の総投資額は300億円規模とみられる。自動車メーカーが電気自動車(EV)などの開発を加速しており、電池部材市場の成長スピードも当初想定以上。積極投資で世界首位の座を堅持する。

 旭化成はリチウムイオン二次電池用セパレーターの設備投資計画を見直し、20年時点で年産能力を湿式・乾式合計で13億―15億平方メートルに拡大する検討を始めた。自動車・電池メーカーへの採用が固まり次第、17年度内にも正式決定する見通し。

 セパレーターは湿式と乾式の2種類に大別される。同社は両方手がけており顧客の要求に応じて供給できる。年産15億平方メートルの内訳は、現在主力の湿式が約10億平方メートル(現状比2・9倍)、乾式が約5億平方メートル(同2倍)を見込む。

 スマートフォンなど民生用も多い湿式セパレーターの増産は守山製造所(滋賀県守山市)が中心。ただ、建設事情などによって、宮崎県日向市の工場も活用する。乾式は15年に買収した米ポリポアの工場を増設する。価格を抑えやすいため、特にコスト意識の高い車載用途を想定する。

 世界のセパレーター市場は16年の15億平方メートル程度から20年に最大で35億平方メートルまで成長する見通し。用途別では車載が7割を占める。国別では、環境規制の強化でEV需要が伸びる中国が、全世界の過半を占める最大市場となる。

(2017/6/23 05:00)

1878 荷主研究者 :2017/08/06(日) 22:11:48

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00435226?isReadConfirmed=true
2017/7/11 05:00 日刊工業新聞
挑戦する企業/旭化成(1)多角化DNA、第3次成長期へ

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/img2_file59634.jpg

新事業創出へ総力/「車市場の開拓」共通目標へ

 旭化成が焦燥感を募らせている。2016年度の当期利益は過去最高の1150億円と業績は好調。ただ、多角化を社是としながら、00年以降、新事業創出ペースが落ちている。社長の小堀秀毅は16年度に大規模な組織改革を約13年ぶりに断行。石油化学や住宅事業が主導した第1次、第2次成長期と異なる収益の柱づくりを急ぐ。25年度に売上高3兆円(16年度比59・3%増)を達成する第3次成長期を迎えられるかの重要な局面にある。

【変化すること】
 「成長するには新しいこと、変化することにチャレンジしなければならない」。4月3日、旭化成発祥の地の宮崎県延岡市で小堀は377人の新入社員へ語りかけた。それは自らへ言い聞かせる言葉でもあった。

 電気自動車(EV)普及で需要急増のリチウムイオン二次電池用セパレーター(絶縁材)に、スマートフォンに欠かせない電子コンパス、高級裏地に使われるキュプラ繊維。同社には世界トップシェア製品が少なくない。

 祖業は化学と繊維。今は住宅や電子部品、医薬品、医療機器まで手がける世界でも類を見ない多角化企業だ。一方で開発着手から30年以上経過した“中堅・ベテラン選手”の活躍が目立つという課題がある。

【リソース集結】
 新事業創出のペースが鈍った一因が、03年の分社・持ち株会社制への移行だ。化学や住宅、医薬など7事業会社へ分社化した。「新規事業開発の力が分散してしまった」(旭化成幹部)と、多角化の足かせとなった側面は否定できない。

 16年4月に社長に就任した小堀が最初にした大仕事が、事業持ち株会社制の導入。リソースを再び集結するのが狙いだ。17年4月には同期入社で技術畑の中尾正文を副社長へ昇格させ、二人三脚で新事業創出に挑む。

 中尾は「今やっておかないとダメだ」と強い危機感を隠さない。その上で「(研究開発の)土壌を整えるのが役割」と決意を語る。

 各部門の融合を促進するために「自動車市場の開拓」という共通目標も掲げた。技術融合でグループスローガンの「昨日まで世界になかったもの」を生み出し、顧客網を各部門で共有。軽量化や環境負荷低減につながる関連製品を総合的に提案する。25年度に自動車関連の売上高を15年度比約3倍の3000億円に伸ばす計画だ。

【米社を買収】
 自社のリソースを結集する一方で、他社との連携も進める。12年に救急救命医療機器大手の米ゾール・メディカルを約1800億円で、15年にセパレーター大手の米ポリポア・インターナショナルを同社では過去最大の約2600億円で買収した。ただ、巨額買収の明確な効果はまだ出ていない。小堀は「事業の成長戦略と人財戦略を連動させる重要性を痛感している」と人材不足の悩みを吐露する。

 これまで同社を支えてきた“多角化のDNA”はまだ生きているのか―。第3次成長の行方が、その答となる。(敬称略)

(2017/7/11 05:00)

1879 荷主研究者 :2017/08/06(日) 22:12:23

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00435440?isReadConfirmed=true
2017/7/12 05:00 日刊工業新聞
挑戦する企業/旭化成(2)攻めどきのセパレーター

乾式新製品で反転攻勢

ポリポア復活が成長のカギを握る(旭化成提供)

【拡大路線】
 旭化成のリチウムイオン二次電池用セパレーター(絶縁材)事業は今、拡大路線の真っただ中だ。2015年に米ポリポア・インターナショナルを過去最大の約2600億円で買収したほか、この2年間で工場増設に260億円以上の投資を決めた。一部は当初予算外で対応するほどの市場成長スピードだ。

 常務執行役員セパレータ事業本部長の高山茂樹は「トップの理解があり、うちの提案は非常に気持ち良く通してもらっている」と相好を崩す。ただ、電気自動車(EV)向け需要が急拡大する中で、工場建設期間を考慮すると「設備投資戦略そのものが最大のカギで、遅れると中国勢の製品を使われてしまう」と成長期特有の難しさに苦心もしている。市場の成長は間違いない。20年の世界市場は最大35億平方メートル(16年約15億平方メートル)に拡大し、うち7割は車載用途が占める見通し。

 旭化成は20年までの投資計画を見直す。20年時点の生産能力を約1年前に決めた年11億平方メートルから13億―15億平方メートルへ上積みを検討している。高山は「市場の3割は獲得しないと、メジャーになれない」と首位堅持の決意を語る。

 ポリポア買収は旭化成になかった乾式セパレーターを取り込むためだった。ただ、足元は苦戦している。社長の小堀秀毅も「乾式は当初計画より(利益改善が)遅れている」と認める。

【慌てずに】
 市場が想定ほど立ち上がらなかった10年頃の“EVショック”の被害者だったポリポア。過剰設備を抱えて経営が苦しくなり、身売りを余儀なくされた。そのせいで研究開発など投資を極端に絞り、買収時点で製品力がかなり弱まっていた。

 高山は「新製品が一番のキーだ。性能設計が(旭化成の)湿式と比べて遅れていたので、最先端の電池で使う上での問題点を解決すべく、旭化成の技術陣が全面支援している」と建て直しを急ぐ。

 製造工程が単純で低コストな乾式こそ車載の本命なのは変わらない。小堀は「19年、20年の新車採用に向けサンプル供給をしている」と慌てずに吉報を待つ。(敬称略)

(2017/7/12 05:00)

1880 荷主研究者 :2017/08/06(日) 22:13:54

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00435566?isReadConfirmed=true
2017/7/13 05:00 日刊工業新聞
挑戦する企業/旭化成(3)先陣切る高機能ポリマー

先陣切る高機能ポリマー、車・海外展開で布石

数億円かけたコンセプトカーの成果は上々だ

【市場開拓の旗手】
 旭化成の高機能ポリマー事業は自動車市場開拓の旗手だ。軽量化のエンジニアリング樹脂や低燃費タイヤ用合成ゴムで先陣を切り、グループ全体のまとめ役も担う。

 5月には実走行可能なコンセプトカー「AKXY(アクシー)」を電気自動車(EV)ベンチャーのGLM(京都市左京区)と共同開発した。そこには旭化成が手がける、樹脂やゴム以外に電池材料や繊維、電子部品など合計27の製品・技術が搭載されている。

 常務執行役員高機能ポリマー事業本部長の吉田浩は「思った以上にアクシーの反響は大きい。国内外の自動車メーカーや自動車部品メーカーから『一度ミーティングをしたい』との申し出があった」と喜ぶ。旭化成だけが顧客に招かれて製品・技術を披露する「プライベート展示会」も5月から始めた。

 社長の小堀秀毅は「他社のコンセプトカーがモックアップ(模型)なのに対して、うちのは走るので全然違う。採用実現性が高いことを表している」と断言する。

【総合力を結集】
 強気の理由は自動車こそ旭化成の総合力を結集しやすく、化学メーカーで珍しい電子部品などで競合他社と差別化を図れるからだ。

 高機能ポリマー事業は全社の基本戦略であるグローバル展開の先兵でもある。「だからこそ、いろいろな海外展開の課題をグループで最初に経験する」と、吉田は開拓者ゆえの苦労を口にする。

 現在、中国国有化学大手の中国化工集団(ケムチャイナ)傘下の中国藍星(集団)と、エンジニアリング樹脂の変性ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂の合弁事業へ詰めの作業中だ。8月に合弁会社設立を予定する。

 吉田は「国内他社と違って、これまで旭化成は中国で現地大手との合弁はゼロだった」と意外な事実を明かす。社運をかけた“初体験”だ。「合弁で先方の力を活用しながら事業を大きくするやり方も今後必要になるので、その第1陣だ」と布石を打つ。順調にいけば、ケムチャイナとの第2、第3の合弁事業が見えてくる。今の苦労も将来の成果が癒やしてくれるはずだ。(敬称略)

(2017/7/13 05:00)

1881 荷主研究者 :2017/08/06(日) 22:14:31

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00435810?isReadConfirmed=true
2017/7/14 05:00 日刊工業新聞
挑戦する企業/旭化成(4)再び夢を見る石化

アクリロニトリルで攻勢

韓国のANプラント

【共同運営】
 水島地区(岡山県倉敷市)のエチレンプラントが2日、定期修理明けで再稼働した。三菱ケミカルと旭化成が2016年4月から共同運営しており、2基から1基への集約後、初めての大きな共同作業だった。

 旭化成上席執行役員石油化学事業本部長の小野善広は「日本メーカーは往々にして止めようとしたが、急に足元の市況が良くなると計画を撤回しがちだ。ただ、2社ともに一切動じずに取り組んだ」と胸を張る。目先の石化市況高に基づく「拙速」との批判など意に介さない。

 相手の三菱ケミカル専務執行役員石化部門長の岡本純一も「それぞれ得意分野があり、自分たちにないものを吸収し合っている。(昨夏の)設備トラブル以外は良い運営ができている」と語る。

 小野は順調な滑り出しに「ユーティリティー連携など関係を進化させたい」と次の段階へ思いをはせる。

 現状はプラントから出てきたエチレンを半分ずつ引き取るだけだが、それぞれの工場で原料需要は異なる。プロピレンなど他の基礎化学品も併産されるため、未活用留分をお互いに融通できればさらなる競争力強化につながりそうだ。

【新たな生産増強】
 同じく構造改革が奏功している繊維・樹脂原料のアクリロニトリル(AN)。「大きくもうけられる仕組みを約20年かけて構築してきた」と、旭化成常務執行役員の坂本修一は主力製品の出来を誇る。スイス・イネオスに次ぐ世界2位だ。

 足元の需要のけん引役は汎用樹脂のABS向けで、自動車や家電製品などに多く使われる。世界のAN生産能力は年間約700万トンで、需要が同600万トン。今後も年率3%強の成長は見込める。小野は「プラントの新・増設を言っているのは今のところ中国勢だけだ。旭化成としてこの市場でどうするか」と思案する。

 当面は水島と韓国で稼働率を上げるとともに、韓国での設備改良による能力増強などで対応する。だが、次の段階として「新たなキャパシティー(生産能力)を持つことを考えたい」と小野は話す。石化は再び夢を見られるのか。(敬称略)

(2017/7/14 05:00)

1882 荷主研究者 :2017/08/06(日) 22:29:15

http://www.kensetsu-sinbun.co.jp/menu/Daily_kensetsu_jyouhou.htm
2017/07/21 建設新聞
新東北化学工業 仙台市上愛子 2F約2900㎡、工場・倉庫の新築
中央設備エンジの施工で10月完成へ

 天然ゼオライトの採掘・加工・販売などを行う新東北化学工業(仙台市青葉区上杉1の4の10 松本浩代表取締役社長)は、仙台市青葉区上愛子で仙台工場を新築する計画で中央設備エンジニアリングの設計・施工を決め、着工した。

 建設用地は仙台市青葉区上愛子大森62番ほか地内の敷地6372.23㎡。計画ではここに、S2F延べ2886.66㎡の工場および倉庫を建設する。

 完成は10月末をめざすとしている。

2017/07/21付一面に掲載。

1883 荷主研究者 :2017/08/06(日) 22:33:12

http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20170721000024
2017年07月21日 09時38分 京都新聞
リチウムイオン電池、京都で競争 三洋化成や新規参入組も

 リチウムイオン電池(LiB)の性能向上を巡る競争が、京都でも激しくなってきた。三洋化成工業は20日、電気容量を2倍以上に増やす技術の確立にめどがついたと発表。村田製作所や第一工業製薬といった異業種からの進出も相次いでおり、既存の蓄電池メーカーであるGSユアサも高容量製品の開発を急いでいる。

 三洋化成工業は、LiBの中に組み込まれているシート状の電極(正極、負極)の厚みを、現在の限界とされる0・2ミリ程度から数倍以上にできる要素技術を開発した。厚みが2倍になれば単位面積当たりの電気容量も2倍になるため、蓄電システムのコンパクト化につながるという。

 約10年前から大学などと共同研究を進め、今回初めて成果を公表した。2020年をめどに住宅や工場、ビルなどの定置用電源として商品化を目指す。スマートフォン用バッテリーなどの一般商品向けの展開も見据える。

 昨年秋には、電池開発用の新施設を愛知県半田市の衣浦工場に5億円かけて建設しており、「大型ビジネスとして将来の収益の柱に成長させたい」(広報部)と強調する。

 電子部品大手の村田製作所も、9月1日に完了するソニーの電池事業の買収を機に、産業用LiBの開発を加速させる。両社の技術を生かし、電池の小型化や軽量化、容量増大に取り組む。

 成長が見込まれるエネルギー分野の中核事業に育てる計画で、住宅向けのほか、携帯電話や電動工具などでの需要を狙う。電池事業単体で18年度に黒字化、20年度には売上高2千億円を目指す。

 第一工業製薬は昨年末、LiBの少量生産を行う子会社エレクセルの本社を、事業拡大に向けて京都府精華町から三重県四日市市の工場内に移した。特殊用途のLiBの需要が増えるとみて、新拠点で材料開発などを進める。

 一方、GSユアサは、車載用LiBのエネルギー密度増加を目指している。正極の物質組成の変更などで20年には15年ごろと比べてエネルギー密度を2倍に、25年ごろには3倍に増やす計画だ。

 今後、電気自動車の普及や住宅用蓄電池の需要増加などで世界の蓄電池に占めるLiBの割合は高まるとみており、自動車用LiBで培ったコストダウン技術などで産業用途でも収益拡大を図る。

1884 荷主研究者 :2017/08/06(日) 22:52:56

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGD25H3S_V20C17A7DTA000/
2017/7/25 21:38 日本経済新聞
信越化学、バランスよく稼ぐ 今期純利益が10年ぶり最高

 信越化学工業は25日、2018年3月期の連結純利益が前期比8%増の1900億円になりそうだと発表した。08年3月期以来、10年ぶりに過去最高を更新する。二枚看板の半導体ウエハーと塩ビ樹脂の好調に目が向かいがちだが、自動車材料などほかの収益源が育っているのも見逃せない。10年前よりバランスの取れた収益構造になってきた。

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/20170725DTA000-PB1-3.jpg
画像の拡大

 電気自動車や産業用ロボットに使うモーターの性能を左右する、レアアース(希土類)磁石。信越化はこの磁石で高いシェアを持つ。昨年7月にベトナム工場を稼働したばかりだが、顧客の引き合いが強く50億円を投じて増産に踏み切る。

 半導体の回路書き込みに使うフォトレジスト、回路原版材料のマスクブランクス――。同社が高い競争力を持つ製品だ。一つ一つはニッチだが、需要拡大の機をとらえて先端製品を投入しシェアを伸ばしてきた。

 営業利益の構成を10年前と比べると、収益源の多様化が進んだのがよくわかる。08年3月期はウエハーが利益の半分を稼いだが、17年4〜6月期は4分の1。新たに部門を設けた電子・機能材料にシリコーン、機能性化学品を合わせた比率は45%に上った。業績全体がぶれにくくなっている。

 二枚看板であるウエハーと塩ビも絶好調だ。

 ウエハーは半導体需要の拡大を背景に需給の逼迫が続く。値上げが浸透し始め、4〜6月期の部門利益は前年同期比45%増の197億円に急拡大した。轟正彦専務は25日、先端品300ミリのウエハー価格について「今年度、リニア(一定のペース)に上がっていく」と投資家向けに説明した。利益の成長ペースはさらに高まりそうだ。

 世界首位の塩ビは子会社の米シンテックの能力増強が寄与する。生産能力は5%ほど増え、前期の定期修理の影響を加味すると前期と比べ1割弱の出荷増が見込める。懸念された市況の緩みも現在は「(需給が)平衡を保っており、販売は順調」(斉藤恭彦社長)という。

 業績拡大を受け、株主還元の拡充も明らかにした。今期の年間配当は前期比10円増の130円と3期連続で増配とする予定だ。

 信越化の株価は25日に一時、前日比170円高の1万545円まで上昇し、取引終了後の業績予想の発表を待たずに上場来高値を更新した。今期の会社予想は市場予想に届かず、「若干保守的な水準との印象」(みずほ証券の山田幹也氏)との声も聞かれる。多様化が進んだ収益構造を生かし、収益の一段の上積みをできるかが課題となりそうだ。(竹内弘文)

1885 荷主研究者 :2017/08/14(月) 16:16:50

http://www.nikkei.com/article/DGXLASHD28H4J_Y7A720C1LKA000/
2017/7/29 2:00 日本経済新聞
東洋ゴム、硬質ウレタンなど2事業を売却、車関連に注力

 東洋ゴム工業は28日、化工品と硬質ウレタンの2事業を売却すると発表した。売却額は合計で約110億〜130億円となる見込み。主軸のタイヤなど自動車関連以外の事業を大幅に見直し、立て直しを急ぐ。

 鉄道車両用部品やホースなどの化工品は伝動ベルト大手のニッタに、建材など硬質ウレタンは積水化学工業に譲渡する。

 化工品には船舶や鉄道車両などに使う防振ゴムも含まれる。品質偽装問題が起きたゴムのひとつで、売却後に製品交換が必要になった場合は東洋ゴムが費用を負担する。タイヤ以外では、建物の揺れを防ぐ免震ゴムと自動車部品関連を残す。

 売却する事業の売上高は合計で約250億円で、従業員は690人となる。同社は品質偽装問題で合計1100億円超の特別損失を計上し、2016年12月期に最終赤字に転落した。

1886 荷主研究者 :2017/08/27(日) 21:38:52

http://www.nikkei.com/article/DGXLASHD07H4H_X00C17A8000000/
2017/8/7 15:36 日本経済新聞
次世代薬、日本で原薬製造 東大発VB・塩野義など新会社

 東京大学発ベンチャーのペプチドリームは7日、塩野義製薬、積水化学工業と共同出資会社を設立すると発表した。新会社では低分子や抗体医薬に続く「ペプチド医薬品」と呼ばれる次世代医薬品の原薬を国内で製造する。国内をはじめ世界各国に輸出していく。中分子医薬品の原薬製造を日本発の新産業として成長させていく考えだ。

7日、会見するペプチドリームの窪田社長(中)と塩野義製薬の手代木社長(右)

 名称は「ペプチスター」で、9月1日付で本社と製造工場を大阪府摂津市の塩野義製薬の工場内に設置する。設立時はペプチドリームや塩野義、積水化学がそれぞれ33.3%程度出資する。今後はさらに増資などを繰り返す予定で、各社20%未満での出資比率に調整する。早ければ2019年7〜9月ごろの工場稼働を予定する。

 同日、川崎市で記者会見したペプチドリームの窪田規一社長は「日本は医薬品に関して2兆円以上の輸入超過。日本で生まれた技術を海外に任せるばかりの現状は悔しい」と述べ、あえて日本で製造拠点を置くことにした理由を説明した。さらに「医薬品の原薬製造の市場は世界で5兆円とも言われる。ペプチスターでそのうち8割、売上高4兆円を目指したい」と将来の夢を語った。

 塩野義製薬の手代木功社長は「今回のペプチド医薬品の原薬製造会社が成功すれば、医薬品産業を輸出産業に転換することが可能になる」と語った。ペプチドリームと特殊なペプチドを使った医薬品候補も開発中で「臨床試験の準備も進めている。そのためにも大量製造の技術確立に協力したい」と経営面での相乗効果も見込む。

 一般的な医薬品にはコストが安い錠剤などの「低分子医薬品」や、薬効が高いが価格も高い「抗体医薬品」がある。現在、世界の医薬品売上高上位10位のうち半数以上が抗体医薬と呼ばれるたんぱく質の医薬品が占める。がん免疫薬「オプジーボ」も抗体医薬の一つだ。

 今回、ペプチドリームと塩野義製薬などが設立する新会社はペプチド医薬品の原料を製造する。ペプチド医薬品は低分子医薬品と抗体医薬品の中間となる中分子医薬品とも呼ばれ、抗体医薬より低コストで製造できるのが特徴で次世代の医薬品とされる。

 ペプチド医薬品は世界各国で研究開発が加速しているが、原薬の製造技術が難しく安定供給するノウハウの確立が重要となっている。ペプチド原薬を高精度で大量に合成する技術を持ったメーカーは現時点でほとんどないのが現状だった。

 ペプチドリームは環状構造を形成した多様なペプチドを一度に発生させる技術の特許を持っている。窪田社長は会見で「(ペプチドの)周辺技術の海外流出を防ぐためにも、オールジャパン体制で新会社を設立することが重要だ」と訴えた。まず低コストで大量製造技術を確立させ、ペプチド原薬の世界最大の製造受託会社に成長させたい考えだ。

 ペプチドリームは米ブリストル・マイヤーズスクイブや英グラクソ・スミスクライン、スイスのノバルティスなど製薬世界大手とも創薬研究の契約を締結している。国内においても田辺三菱製薬や第一三共など複数の製薬企業と同様の契約を結んでいる。(高田倫志)

1887 荷主研究者 :2017/08/27(日) 21:47:17

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ08I5K_Y7A800C1000000/
2017/8/8 19:10 日本経済新聞
洗剤のサラヤ、茨城に東日本初の工場 60億円投じ19年末

 中堅洗剤メーカーのサラヤ(大阪市)は、2019年末をめどに茨城県北茨城市に新工場を建設すると発表した。投資額は約60億円。食品や食品添加物、医薬部外品などを製造する。感染症対策に対する需要の高まりを受けて防災関連用品などの生産能力を高める。既存工場は西日本に集中しており、東日本に生産拠点を設けることで災害などのリスクを分散する。

 18年11月に着工する予定。敷地面積は5万平方メートル、建築面積は1万平方メートルで、100人程度を新たに雇用する。アルコール手指消毒剤やせっけん、洗剤などの生産設備はフル稼働が続いており、新工場の稼働で安定供給を目指す。同社の既存工場は三重県伊賀市と大阪府柏原市にある。

1888 荷主研究者 :2017/08/27(日) 21:48:31

http://www.nikkei.com/article/DGXLASHD08H5U_Y7A800C1LKA000/
2017/8/8 22:54 日本経済新聞
日本ペイントHD、塗料の国内工場半減へ 30年めど集約

 日本ペイントホールディングス(HD)は8日、国内に11カ所ある塗料の生産工場について、2030年をめどに半分程度に減らす方針を示した。老朽化した設備が増えていることや国内の市場縮小に伴い、拠点再編で効率化を進める。対象地域や時期は明らかにしていない。より生産効率の高い大型工場に、老朽化した工場の機能や品目の集約を進める計画だ。

 田堂哲志社長が8日の17年1〜6月期決算の記者会見で明らかにした。田堂社長は「国内の生産量の縮小や人手不足が続くなかで、より生産効率の高い工場への再編を急ぐ必要がある」と話した。18年12月期から3年間の新たな中期経営計画をスタートするのに伴い、拠点再編を本格化する。

 同社は自動車や住宅の内装に使う塗料が主力。中国が主力で連結売上高の6割を海外事業が占める。塗料は輸送コストがかかるため輸出はせず、日本向けの塗料はすべて日本で生産している。

1889 荷主研究者 :2017/09/09(土) 19:09:24

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO19851950Z00C17A8TJ1000/
2017/8/10 1:31 日本経済新聞 電子版
昭電工、汎用アルミナ撤退 セラミックス事業の再構築にめど

 昭和電工はセラミックス製品などの原料になる汎用のアルミナの生産と販売から撤退する。アルミナを加工して作る電材向けフィラーなど付加価値の高い製品に品ぞろえを絞る。生産拠点の海外移管が円滑に進んでいなかったセラミックス事業の再構築にメドをつける。

 撤退対象になるアルミナの売上高は約50億円とみられ、セラミックス事業の約4分の1を占める。このほど営業担当者が取引先への説明を始めた。加工品は外部から調達するアルミナを原料に事業を継続する。

 アルミナの自社生産もやめる。インドネシアの国営企業のアンタム社と合弁で設立した生産拠点から出資や人員を引き揚げる。2015年に稼働させたが操業は不安定で、運営方針を巡って意見の相違があったという。

 アルミナは製造過程で産業廃棄物の「赤泥」が発生する。長らく海洋投棄が続いたが、環境保護の観点から国内生産を停止している。昭和電工はセラミックス事業を再構築事業と位置づけ、立て直し策を模索してきた。

1890 荷主研究者 :2017/09/09(土) 19:24:11

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ15HM8_V10C17A8TI1000/
2017/8/16 1:31 日本経済新聞 電子版
有機EL3兆円市場攻める 三菱ケミ、大型パネルに照準

 有機ELパネルが本格的な普及期に入る。2017年は薄型テレビやスマートフォン(スマホ)での採用が相次ぎ、市場規模は3兆円規模に拡大。有機ELパネルで欠かせない材料では出光興産が独企業とシェアを二分し、製造装置でキヤノントッキが市場を押さえる。三菱ケミカルはテレビ向けの材料で攻勢をかける。液晶パネルに続いて有機ELパネル製造の主導権が韓国、中国勢に移る中、素材や製造装置で日本勢が大きな商機を見いだしている。

 三菱ケミカルは8月、黒崎事業所(北九州市)に有機ELパネル専門の技術営業チームを設けた。将来は20〜30人規模に増やす。韓国や中国のパネルメーカーに営業し、受注ができた段階で同事業所で有機EL材料の生産に乗り出す。

 同社が開発した発光材は、大型有機ELパネルに適した「印刷方式」と呼ばれる低コストの製造方式に対応する。現在の製造装置は「蒸着方式」が主流だが、今後は大型パネルで印刷方式が増える見通しだ。まずは18年発売の有機ELテレビでの採用を狙う。

 英調査会社IHSマークイットによると、世界の有機ELパネル出荷額は17年に前年比63%増の252億ドル(約2兆8千億円)に急増する。有機ELパネルそのものは、韓国のサムスン電子とLGディスプレーが大半を製造し、日本企業の存在感は薄い。

 一方で、パネルを構成する素材や部品、製造装置では日本企業が高いシェアを維持している。

 有機ELパネルに欠かせない発光材では出光興産が独メルクと世界市場を二分し、シェア首位を争う。出光は日本と韓国の工場を合わせた生産能力を18年度までの2年間で7割増やして、需要取り込みを急ぐ。住友化学は印刷方式に適した発光材で実用化のメドをつけた。

 有機ELパネルは薄型テレビに続いて、スマホでの採用が急増する見通し。日本写真印刷はスマホ向けのタッチパネル部材で攻勢をかける。

 製造装置でも日本勢が独走する。蒸着装置でトップシェアを握るキヤノントッキは、有機ELパネル製造で重要な役割を担う。生産が追いつかないほど需要が急増している。17年には生産能力を倍増する。

 有機ELパネルの特徴である高精細な映像表現では、大日本印刷や凸版印刷が手掛けるメタルマスクの性能がカギを握る。

 サムスン電子やLGディスプレーの投資意欲は旺盛で、総額1兆円規模の増産計画もある。今後も世界的な有機EL需要は拡大するため、素材や製造装置で日本勢の存在感はさらに高まりそうだ。

1891 荷主研究者 :2017/09/14(木) 23:30:17

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00440464?isReadConfirmed=true
2017/8/24 05:00 日刊工業新聞
星光PMC、CNF生産増強 複合材の実用化にめど

 星光PMCは竜ケ崎工場(茨城県龍ケ崎市)にあるセルロースナノファイバー(CNF)実証生産設備を増強する。同設備では微細な木質繊維であるCNFを化学処理で疎水化し樹脂の補強材(複合材)として扱いやすくした疎水変性CNFを製造する。2017年末までに生産能力を従来の約3倍にあたる年間70トン強に引き上げる。投資額は約2億円。

 CNF実証生産設備は14年に、経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・評価設備整備費等補助金」の助成を受けて建設した。「自動車、建材、電子機器などの構造材料用途を中心に、サンプルワーク(用途開発)を進めてきた」(滝沢智社長)という。「サンプル提供先の製品試作が最終段階に近付き、年内の商業化(実用化)も見えてきた」(同)ため、供給体制を整える。

 同社は紙力増強剤などの製紙用薬品メーカー。製紙原料の木材パルプからセルロースの改質技術を応用して疎水変性CNFを製造し、ポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)などの樹脂と混練するペレット加工まで手がけている。

 補強材となるCNF配合樹脂ペレットの供給能力は年間200トン超になる見通し。竜ケ崎工場での設備増強は今回で限界となり「製紙会社との協業も検討する」(同)としている。

(2017/8/24 05:00)

1892 荷主研究者 :2017/09/14(木) 23:43:09

https://www.nikkei.com/article/DGXLASHD29H34_Z20C17A8LKA000/
2017/8/29 22:37 日本経済新聞
大阪ソーダ、資生堂の医薬品機器子会社買収を発表

 大阪ソーダは29日、資生堂子会社で医薬品の精製機器を手掛ける資生堂医理化テクノロジー(京都市)などを12月1日付で買収すると発表した。買収額は非公表だが、10億円前後とみられる。

 製薬工程で使う精製機器は海外で需要が拡大している。大阪ソーダは1992年に医薬品の精製に使う原料の製造でヘルスケア分野に参入。精製機器メーカーも買収することで、原料から機器まで一貫して手掛ける体制を整える。

 資生堂医理化テクノロジーの2016年12月期の売上高は6億1000万円。大阪ソーダは中国での販売子会社も同時に買収した。

 大阪ソーダは19年3月期までにヘルスケア分野の売上高を100億円と17年3月期から6割増やす計画だ。

1893 荷主研究者 :2017/09/16(土) 18:57:35

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00441293?isReadConfirmed=true
2017/8/31 05:00 日刊工業新聞
室町ケミカル、医薬品原薬の合成本格化 福岡・大牟田に設備

室町ケミカルの新製造ラインに設けられた原薬の合成装置(左下)など

【福岡】室町ケミカル(福岡県大牟田市、村山哲朗社長、0944・41・2131)は医薬品原薬の合成を本格化する。大牟田市内の工場に専用ラインを設置。5月に吸収合併した東進ケミカル(埼玉県川口市)の生産を新ラインに移管し9月に稼働を始める。従来に比べ4―5倍の生産能力拡大を見込む。平屋建てで延べ床面積約420平方メートルのスペースにラインを新設。投資額は約4億5000万円。開発品の試作も行い、2019年をめどに量産体制を整える。

 室町ケミカルグループでは医薬品合成技術に強みを持つ東進ケミカルが原薬合成を行っていた。ただ同社の生産設備は小ロット生産に適しており、一定の生産量を求めるユーザーからの要望に対応できないことが課題となっていた。そのため室町ケミカルが吸収合併し、技術の集約と生産拠点の新設へ準備を進めてきた。

 室町ケミカルは医薬品、健康食品、イオン交換樹脂などの製造などを手がける。青木淳一常務は「各事業のつながりを生かしながら生産の幅を広げたい」としている。

(2017/8/31 05:00)

1894 荷主研究者 :2017/09/16(土) 20:53:15

https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ07HJF_X00C17A9TJ2000/
2017/9/7 19:43 日本経済新聞
三菱ケミカル、ブタジエン製造技術で仏社と協業

 三菱ケミカルは7日、合成ゴム原料「ブタジエン」の製造技術の供与を巡り、産業ガスの世界最大手の仏エア・リキードと協業すると発表した。燃料などに使う「ノルマルブテン」からブタジエンを作る製法の技術供与を始める。自動車タイヤなどになるブタジエンは市況変動が激しいほか、将来は供給不足になるのではとの見方もある。

 2社の技術を組み合わせ、ノルマルブテンからブタジエンを効率よく製造する方法を確立した。導入企業からは技術料とプラント操業に必要な触媒の販売で収入を得る。アジア、北米地域を三菱ケミカルが、欧州地域をエア・リキードが分担して供与先を探す。

1895 荷主研究者 :2017/10/01(日) 11:09:11

https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ14HP6_U7A910C1TJ2000/
2017/9/14 20:19 日本経済新聞
三井化学、阪大VBと提携 マイクロ波技術応用

 三井化学は14日、大阪大学発ベンチャーのマイクロ波化学(大阪府吹田市、吉野巌社長)と資本・業務提携したと発表した。三井化学がマイクロ波化学の株式を取得した。取得額や出資比率は非公表。三井化学は研究者1人を派遣する。

 マイクロ波化学は電子レンジに使う「マイクロ波」を応用し、化学品工場向けに効率的な量産技術を開発している。同社の技術を活用すれば、新聞のインク原料の場合は熱伝導を使った技術と比べてエネルギー使用量は3分の1で済む。提携により自動車やヘルスケアなどの分野で生産コストの低減や新素材の開発を目指す。

1896 荷主研究者 :2017/10/01(日) 11:34:20

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00442834?isReadConfirmed=true
2017/9/13 05:00 日刊工業新聞
水島の現在地・エチレンセンター統合1年半(上)定修データで保安強化

三菱ケミカル旭化成エチレンのプラント外観(分解炉)

 三菱ケミカルと旭化成が水島地区(岡山県倉敷市)のエチレンセンターを統合して1年半がたつ。7月の頭に当面の目標だった定期修理が終わり、第一関門をクリア。この1年半は石油化学品の市況高が続いたことで、「決断は時期尚早だった」との一部批判も受ける。ただ、当の2社は過去に興味はない。中長期視点で高付加価値化の成長路線を突き進む。(3回連載)

【後悔は皆無】
 三菱ケミカルと旭化成は水島地区のエチレンセンターを従来の2基から1基へ集約したことに後悔は皆無だ。センターを運営する三菱ケミカル旭化成エチレン(東京都千代田区)の坂元誠社長は「2基とも残っていたら、年間約30万トンのエチレンを外販しないといけない。その量が市場に出てくると、今と様相は全然変わる」と強調する。同社の沼田宏明副社長も「状況が悪くなった局面でもフル稼働を維持できるのがみそだ。ダウンサイドのリスクが発現した時の影響を最小化できる」と、時期尚早との指摘に反論する。装置産業にとって高稼働の維持が鉄則だからだ。

 「エチレンが足りず、他社から少し買うぐらいの現状でこういう(需給逼迫(ひっぱく)の)環境になっているなら、両親会社にとって今の方がいい」(坂元社長)と割り切る。市況変動に煩わされる無駄な時間を排除し、経営陣が成長戦略の立案・遂行に集中できる利点は大きい。

【半月稼働停止】
 この1年半には悔しい思いもした。統合早々の2016年7月末から半月の間、プラントが冷媒系の不具合により停止してしまった。同社の江原誠二水島工場長は「これまで予想していなかった設備でトラブルが起こった」と反省しきり。稼働開始から50年近く経過しているが、老朽化を親会社への原料供給責任の言い訳にはできない。

 約2カ月の定期修理では設備点検を今まで以上に徹底した。「我々は本当に自分たちの設備を隅から隅まで見ていたのかと原点に立ち返った」(江原工場長)といい、ゼロベースで点検項目・範囲を見直した。「その結果、やって良かったという箇所が数件確認できた」(同)と転んでもただでは起きない。

【新たな財産】
 今回の定修データは新たな財産となる。「我々の予想の範囲を超えた(腐食などの)データが出ている部分で要因を解析する。設備保全のサイクルに関して予想精度の向上に生かしたいし、配管などの材質変更まで発展する可能性はある」(坂元社長)と工場の基盤強化に余念がない。

 次の目標は高圧ガスの自主保安の認定取得で、18年末を目指す。現在は実際の設備運営は三菱ケミカルへ委託している形だが、同認定取得をもって名実ともに三菱ケミカル旭化成エチレンの自主運営体制へ移行する。

 立ち止まっている暇はない。

(2017/9/13 05:00)

1897 荷主研究者 :2017/10/01(日) 11:34:49

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00443023?isReadConfirmed=true
2017/9/14 05:00 日刊工業新聞
水島の現在地・エチレンセンター統合1年半(中)三菱ケミカル 未利用留分で工場新設

三菱ケミカル・水島事業所のBTXプラント

【定修後の課題】
 三菱ケミカル・水島事業所はエチレンセンターから出てくる基礎化学品のうち未利用留分を活用する検討に入った。執行役員の羽尾務水島事業所長は「C5以上の未利用留分をうまく使って、付加価値のある製品を生産したい。事業部門などと一緒に取り組みを始めた。それでプラントが新設できればいい」と展望を語る。

 お隣の旭化成とセンターを統合したが、当然ながら未利用留分の構成は異なる。「両社で手を組んだ(未利用留分活用の)可能性はある」(羽尾所長)とさらなる連携は定期修理後の重要課題の一つとなる。

 水島事業所は現在の三菱ケミカルの事業構造の縮図だ。石油化学全盛のころは東の鹿島事業所・西の水島事業所と評されたものだが、今は空き地も見られる。

 そして、敷地内の一画に重点分野である機能商品地区として樹脂フィルムや光ディスク、発光ダイオード(LED)材料などの窒化ガリウムの拠点が同居する。

 事業所の競争力を高める手段として他社への技術ライセンス事業に力を入れる。羽尾所長は「ここには自社技術のプラントがいくつかあり、関連の技術スタッフも常駐している。今、攻めようとしている」と意気盛んだ。

【ライセンス協業】
 直近でも仏エア・リキード子会社とブタジエン製造技術ライセンス分野での協業を決めた。水島事業所のデモプラントで培ったプロセス技術などを活用。製造に必要な触媒は三菱が提供する。培った技術も未利用ではもったいない。新規プラント誘致とともに、人材育成は製造現場の重要ミッションだ。

【“西の水島”健在】
 水島事業所には地元の岡山県にちなんで「モモタロウプロジェクト」なる取り組みを進めている。2016年度から製造系で選抜型人材育成を始めた。「技術力を高めるとともに、“選ばれた感”からみな生き生きとする」(同)と、やる気を醸成したい考え。設備技術系や運転員へ対象を広げて、それぞれ十数人を選抜して1期2年で将来の幹部候補を養成している。

 三菱ケミカルホールディングス(HD)として17年度から工場などへのデジタル技術の本格導入を打ち出した際に、真っ先に立候補したのが水島事業所だったという。

 “西の水島”ここにあり。健在アピールへ意欲を燃やす。

(2017/9/14 05:00)

1898 荷主研究者 :2017/10/01(日) 11:35:30

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00443228?isReadConfirmed=true
2017/9/15 05:00 日刊工業新聞
水島の現在地・エチレンセンター統合1年半(下)旭化成 改革から攻めに転換

旭化成・水島製造所の新研究棟

【新研究棟に期待】
 「『昨日まで世界になかったもの』をいかにこれから創っていくか。製造と研究がさらに“コネクト”してやっていく」。旭化成上席理事の室園康博水島製造所長は8月23日に稼働した新研究棟に大きな期待を込める。

 水島製造所(岡山県倉敷市)は石油化学の中核拠点だ。6階建ての新研究棟が仲間に加わり、「基礎研究、プロセス開発、ベンチ・パイロット・本プラントの全てを製造と研究がいっしょになって取り組む」(室園所長)ための体制づくりが着々と進む。隣接する既存研究棟の改築が2018年6月に終われば、技術の融合・高度化を阻む壁はなくなるはずだ。

 研究開発の速度を上げて、早く新たな仲間を誘致したい。三菱ケミカルとのエチレンセンター統合により停止した旭化成側の設備は、今後2年かけて撤去する。「土地が空いてくるので、そこを何とか活用していきたい」(同)と空洞化への危機感は強い。

 一方で、ここ数年の構造改革から攻めに転じる機運が高まりつつあるのは朗報だ。「プラントが全部止まって、大きな節目の定期修理も乗り越えて、いよいよこれから攻めていく雰囲気になっている」と室園所長の表情は明るい。

【生産能力を増強】
 特に製品で好調なのは、リチウムイオン二次電池用セパレーター(絶縁材)などに使う超高分子量ポリエチレンだ。電気自動車(EV)などエコカー向けの需要急増を背景に、同製造所の既存プラントの生産能力を段階的に増強している。

 構造改革前と比べて需要は数倍に伸びている模様。そこで旭化成は現在、新たなプラント建設も同時に検討中だ。事業継続計画(BCP)の観点を含めて立地を議論しているが、室園所長は「水島は各企業との連携がかなり取れている」とアピールを忘れない。

【25年の姿を議論】
 旭化成は今秋から製造所を含む全社で25年のあるべき姿について議論を始めたばかり。「事業環境も踏まえて、何か誘致できないか、もっと増強できないかを含めて製造所全体の25年の姿の議論に入った」と、室園所長は工場の基盤強化へ本腰を入れる。

 後ろ向きから前向きへの方向転換は製造所だけではなしえない。社内外に残る構造改革時代の負のイメージを払拭するためには、結果で示し続けるしかない。

(鈴木岳志が担当しました)

(2017/9/15 05:00)

1899 荷主研究者 :2017/10/01(日) 11:48:06

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2017/09/20-30981.html
2017年09月20日 化学工業日報
宇部興産 アンモニアの出荷能力倍増

 宇部興産は国内主力拠点の宇部ケミカル工場(山口県宇部市)で、合成繊維などの基礎原料に使うアンモニアの出荷能力を2倍に増強する。貯蔵・出荷設備を更新し、現在の半分の時間でタンカーに積み込めるようにする。同社は生産するアンモニアのうち約3分の2を外部企業に供給する。海上輸送の利便性を高める投資で安定受注の確保につなげる。

【写真説明】宇部藤曲工場で生産するアンモニアのタンカー向け出荷能力を2倍に高める

1900 荷主研究者 :2017/10/01(日) 11:55:59

https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ21HXP_R20C17A9TJ1000/
2017/9/21 23:08 日本経済新聞
クラレ、活性炭最大手の米社を1200億円で買収 水処理を強化

 クラレは21日、活性炭世界最大手の米カルゴンカーボン(ペンシルベニア州)を買収すると発表した。買収額は11億700万ドル(約1200億円)。水処理や排ガスの不純物除去などに使われる活性炭は新興国を中心とするインフラ市場の拡大で一定の需要が見込める。化学業界ではダウ・デュポンの発足など寡占化が進むが、クラレは隙間(ニッチ)市場で競争力を強化、生き残りを目指す。

 カルゴンは米ニューヨーク証券取引所に上場しており、クラレは12月をめどに1株当たり21.5ドルで全株を取得。完全子会社化する。カルゴンは石炭や木材由来の活性炭に強く、世界7カ国に生産拠点を持つ世界最大手。16年12月期の連結売上高は5億1400万ドル(565億円)、純利益は1300万ドル(14億3000万円)。

 活性炭は水処理装置や石炭火力発電所の排ガス装置などに組み込まれ、不純物や窒素酸化物(NOx)などを取り除く機能がある。年160万トンの市場規模があり、高機能品は年率5〜6%で成長している。

 カルゴンはグローバルに幅広い顧客層を抱え、活性炭の販売だけでなく汚染水などの処理ノウハウも豊富に抱え、顧客への提案なども手掛けている。クラレはカルゴンの技術や販路を取り込み、水やエネルギーインフラなどの市場を開拓。ニッチ市場でのトップを狙う。

 同日、記者会見した伊藤正明社長は「活性炭は枯れた技術だと思われがちだが、高付加価値化で十分勝負できる。水・環境を戦略領域として一段上を狙う」と述べた。

 クラレは酸素を通しにくい食品包装用などのフィルム樹脂「エバール」や、工業用アルコール、化粧品原料などの「イソプレン」などニッチ市場で高い世界シェアを持ち、2017年12月期の売上高、営業利益とも過去最高の見通し。カルゴン買収で活性炭事業を第3の柱と位置づけ、競争力を高める。

 世界の化学業界では大型再編が相次ぐ。9月初めには米ダウ・ケミカルと米デュポンが経営統合し「ダウ・デュポン」が発足。産業ガスや農薬でも欧州を中心に合併・買収(M&A)が盛んだ。

 他方、日本の化学メーカーは規模追求や複合・総合化の道を選ばず、特定分野の技術を磨き市場を囲い込む戦略を押し進める企業が多い。東レや三菱ケミカルは炭素繊維、旭化成はリチウムイオン電池用のセパレーター(絶縁材)を強化するためここ数年M&Aに力を入れている。化学産業の寡占化が進むなか、日本メーカーは競争軸をずらしながらグローバルな成長を目指す。

1901 荷主研究者 :2017/10/14(土) 21:33:31

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170925/bsc1709250500003-n1.htm
2017.9.25 05:00 Fuji Sankei Business i.
旭化成、CO2原料のポリカーボネート 環境負荷を低減、工程も短縮

透過性や耐久性の高さからポリカーボネートは車のライトのカバーに使われている(ブルームバーグ)【拡大】

 旭化成が二酸化炭素(CO2)を原料に、車のライトのカバーやスマートフォンのボディーなどに使用されるポリカーボネート(ポリカ)を製造する技術を開発した。今年1月に稼働した同社水島製造所(岡山県倉敷市)の実証プラントでデータを蓄積し、来年度から製造プラントのライセンス販売を始める方針だ。従来はナフサ(粗製ガソリン)を熱分解させたエチレンオキシド(EO)を原料に使用してきたが、EOを使わずにCO2自体を原料にして、製造工程も短縮して消費エネルギーも低減した。同製造法の実用化はCO2削減や資源の有効活用で環境負荷の低減にもつながる可能性を秘めている。

 ポリカは化学物質のビスフェノールAを重合(連結)してできる無色透明な樹脂だ。熱に強く、割れにくくて丈夫なことから、DVDやCDのほか、ガラスの代替素材として車のライトのカバー、飛行機の客室内の窓などに使われ、自動車のフロントガラスへの採用に向けた動きも加速している。富士経済の推計によれば、2020年に市場規模は、15年比で約17%増の429万トンに達する見通しだ。

 ◆安全な製造法を実用化

 ただ、従来の製造法では製造過程で有毒ガスとして知られるホスゲンが必要だった。このため、近年は毒性の高さから製造に対する規制強化の動きがあるほどだ。

 こうしたなか、旭化成では1977年からホスゲンを使わないポリカ製造法の開発に着手。2002年にEOとCO2を原料にジフェニルカーボネート(DPC)を合成し、ビスフェノールAと反応させる製造法を実用化。ホスゲンを使用しないことで消費エネルギーも減らすことができ、製造時のCO2排出量は約3分の1にまで削減した。現在、サウジアラビアや台湾などの化学メーカー5社が年間製造能力66万トンのプラントを稼働中で、今年に入り6社目の契約を締結したことから同79万トンとなる。ただ、プラント最適地はEO生産周辺地に限られるため、旭化成では、脱EO化に向けてポリカ製造法を発展させる基礎研究に00年から着手し、14年度にEOを使わない今回の製造法確立にこぎ着けた。

 旭化成の白井博史執行役員兼研究・開発本部化学・プロセス研究所長は今回の製造法は「単純化すれば、ビスフェノールAとCO2を原料に、アルコールとフェノールがあれば、ポリカができる」と話す。

 ◆プラント設計スリム化

 今回のポリカ製造は3段階の化学反応に分割される。反応(1)ではCO2とアルコールからジアルキルカーボネート(DRC)を作る。反応(2)はDRCとフェノールからジフェニルカーボネート(DPC)を作る。最終段階では、ビスフェノールAとDPCを反応させてポリカができる。副生成物は(1)では水、(2)ではアルコール、最終段階ではフェノールが出るが、アルコールとフェノールは(1)と(2)の反応工程で再利用される。

 「CO2は化学的に非常に安定した物質なので加温加圧下でないと反応しにくい」(白井氏)が、独自開発した触媒を用いることで効率的に反応させる技術を確立。1月に稼働を始めた年間製造能力1000トンの実証プラントで、(1)と(2)の連続合成の稼働1000時間を今夏、達成した。

 ナフサ由来のEO自体を使用しないことに加えて、白井氏によると、EOを使用する場合に比べて反応工程が減るため、プラント設計がスリム化できて消費エネルギーが減り、製造時CO2排出量の削減が見込まれるという。化学メーカーのトレンドは「低炭素化と原料の多様化」だ。その両方にかなう今回のポリカ新製法は注目を集めそうだ。(日野稚子)

1902 荷主研究者 :2017/10/14(土) 21:36:22

https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ22HO2_V20C17A9TJ1000/
2017/9/26 2:00日本経済新聞 電子版
素材各社、既存設備の転用で新分野 有機ELやCNF

 素材メーカーが既存の生産設備を成長分野へ転用する動きが広がっている。王子ホールディングスは植物由来の新素材に製紙設備を転用、住友化学は液晶材料から有機ELに生産を移行させる方針だ。既存設備を再利用すればコスト競争力を高められる。長年の課題だった過剰な設備を転用により解消しつつ、付加価値が高くうまみのある新製品をいち早く生産し、新興国などのライバルとの競争に備える。

 王子は2018年3月までに既存の製紙設備を改良し、植物由来の「セルロースナノファイバー(CNF)」の量産を始める。投資額は約20億円と、設備を新設する場合に比べ4分の1以下に抑えられるという。

 CNFは製紙と同じ植物由来のパルプが原料で、鉄の5分の1の軽さながら強度は5倍以上という。自動車やディスプレーの材料になると見込まれている次世代素材だ。紙の印刷需要の低迷から、紙・板紙の国内需要は17年に7年連続で減少する見通し。既存設備を改良して新領域を開拓する。

 住友化学は液晶用カラーフィルターの製造を縮小し、有機EL用のフィルム型タッチセンサーを増産する。韓国・平沢市の工場で順次、生産品目を切り替えていく。同じ設備で製造できるため、投資を抑えつつ、意思決定から1年弱で増産を完了できるのが利点だ。

 有機ELは米アップルの新型スマートフォン(スマホ)「iPhoneX(テン)」で採用された。液晶市場の勢力図を一気に覆し、モバイル分野では19年にも過半を占めるとの予測もある。住友化学は有機ELの浸透に合わせてタッチセンサーに生産をシフトする方針で、来年1月には生産能力をスマホ換算で年4億台分に引き上げる。

 素材各社は主力だった製品の市場縮小や需給構造の変化に追いつけず、設備の統廃合が後手に回ってきた。CNFや有機ELなど新たな需要が立ち上がってくるなか、保有資産を最大限活用することで初期投資を抑制。償却負担を抱えず利益を早期に出しやすい体質に切り替える。

 有機EL用の材料は日本写真印刷など競合他社も新規の設備投資を進めている。住化は既存設備を転用することで利益を投資回収に充てる必要はなく、新材料の開発や買収などに振り向けられるため競争を優位に進められる。

 一時は市場消滅の憂き目にあった生産設備が、技術革新で再び脚光を浴びる事例もある。

 東レはビデオやカセットテープにデータを記録する磁気テープ用フィルムの生産を再開させる検討に入った。ビッグデータを保存するため、記録媒体用磁気テープの市場が拡大している。東レのベースフィルムなら磁気材料を高密度で塗布し、記録容量を増やせる。かつては電子部品用に切り替えたフィルムの設備を、再び磁気テープ用に振り向けて生産体制を再整備する。

1903 荷主研究者 :2017/10/14(土) 21:45:40

https://www.nikkei.com/article/DGXLASJC27H3K_X20C17A9LX0000/
2017/9/27 22:15 日本経済新聞
東京の化学品商社、北九州に本社移転 新ケミカル商事、来春に

 化学品商社の新ケミカル商事(東京・千代田、上田哲則社長)は27日、2018年4月に本社を北九州市小倉北区に移転すると発表した。市内の営業拠点に管理部門を移し、人員を5割増の30人規模にする。新規開発部を設け、取引先の新日鉄住金化学や九州北部の中小企業と建材や資源リサイクルの分野で新事業の立ち上げも目指す。

 同社は高炉向けセメントや合成樹脂、肥料などの加工販売で、2017年3月期の売上高が約600億円。従業員数は約150人で主に首都圏から西日本にかけて営業拠点を展開している。

新ケミカル商事の上田哲則社長(左)と北九州市の北橋健治市長

 現在の北九州市内で1947年に創業した化学品商社を前身とし、八幡製鉄所などとの取引を軸に成長してきた。本社移転を機に「九州で人材採用を有利に進めながら、環境技術で先行する市や地元企業と連携してアジア展開を加速する」(上田社長)考えだ。

 都内では「化学系の中堅商社で特色が伝わりにくく、優秀な人材を採りにくい」(同)といい、財務機能などを残して移転する。親会社の資材会社、日豊ホールディングス(北九州市)との連携を深める狙いもある。

 共同会見した北橋健治市長は「(アジアへの環境技術供与を進める)市の政策とも共鳴し、喜ばしい」と述べた。

1904 荷主研究者 :2017/10/27(金) 22:29:23

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO21942660V01C17A0LKA000/
2017/10/5 23:39 日本経済新聞
化学薬剤、独創力で風穴 四国化成、祖業土台にシェア拡大
フォーカス西日本企業

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/20171005LKA001-PB1-2.jpg

 四国化成工業(香川県丸亀市)は数々の分野で世界シェア上位の製品を持つ化学品メーカーだ。電子部品に使う防錆(せい)剤で最大シェアを誇るほか、自動車のラジアルタイヤ原料では米企業の独占に風穴を開けて2位の座を築いた。創業70年来、社是とする独創力を生かし、船舶の環境規制などに対応した新たなコア製品の育成に挑む。

■海水殺菌に先手

不溶性硫黄の生産では厳重な品質検査が欠かせない(丸亀工場内の品質保証棟)

 海水殺菌剤で海外に攻め込め――。四国化成が戦略製品として期待するのが、船舶のバランスを保つためタンクに入れる海水「バラスト水」を殺菌処理する薬剤だ。

 バラスト水は注水した場所と異なる寄港先で排出され、微生物などが生態系に影響を与えるリスクがある。9月に排水時の浄化を義務付ける国際条約が発効した。同社は規制を見据え、2013年にJFEエンジニアリングと製品化した海水殺菌剤の供給拠点を欧米や中東の港湾に整えた。

 長期間の保存が可能で、航路が一定していない船舶や停泊時間が短い液化天然ガス(LNG)船に向くという。四国化成が世界で高シェアを握るプール用殺菌消毒剤と同じ成分を使った。

 同社は祖業であるレーヨン原料の二硫化炭素を土台に高収益製品を育ててきた。プール用殺菌消毒剤もその一つ。二硫化炭素の供給先のレーヨンメーカーから製造過程でできた素材を引き取って洗剤原料を開発。衛生分野で開発した薬剤をプールや浄化槽用にも展開してきた。この蓄積が海水殺菌剤に生きた。

 パソコンや携帯電話に使うプリント基板の銅回路の防錆剤も祖業がルーツだ。繊維不況に直面していた取引先のレーヨンメーカーから樹脂硬化剤の研究チームを譲り受け技術を発展させた。有機溶剤を使わないため環境負荷が小さく現在は世界シェア5割を占める。

 祖業のノウハウとともに成長の源泉となっているのが独創力だ。「小粒でも世界で通用する企業」を掲げ、競合が少ない分野へ早くから参入してきた。自動車や航空機のラジアルタイヤのゴム弾性を高めるのに不可欠な不溶性硫黄にもそうした姿勢が生きた。

 事業化に踏み切ったのは1984年。国内のタイヤメーカーから供給を依頼されたのがきっかけだ。不溶性硫黄は冷媒に使う二硫化炭素の取り扱いが難しいため、当時製造できるのは米企業1社のみだった。

 四国化成は62年、独自方式での生産に成功したが、ラジアルタイヤが普及せず、いったん事業化を断念していた。だが試作や改良を繰り返し、事業化にこぎつけた。2000年代には日本の乗用車・トラックの9割以上がラジアルタイヤに切り替わった。アジアでも自動車が普及し、不溶性硫黄は主力品になった。

■独占市場に商機

 「独占市場だったからこそ、風穴を開けた後はシェアを伸ばせた」と玉城邦男社長は振り返る。3月には約50億円かけて不溶性硫黄の新プラントを完成し、能力を3割高めた。販売を担う専門組織も設置。日本やアジア、欧米のタイヤ工場への供給体制を増強した。

 62年の上場から一貫して黒字を維持し、17年3月期の連結純利益は前の期比20%増の58億円と過去最高を更新した。既存事業のシェアを高める一方、海水殺菌剤など新たな分野に挑戦し、息の長い成長を目指す。

(高松支局 北本匠)

■建材事業でも存在感 ごみ集積庫・駅待合室を製造
 四国化成のDNAである独創力は建材事業にも生きている。車庫前に設置するアコーディオン型の門扉や、マンションなどに置くごみ集積庫は四国化成が初めて発明したものだ。同社は駅ホームにあるガラス張りの待合室も製造している。短時間で施工できるのが特徴だ。

 創業は1947年。レーヨンの原料となる二硫化炭素の効率的な生産方法を生み出し、丸亀工場で量産を始めた。瀬戸内で当時盛んだった繊維産業向けの需要を取り込んで成長した。

1905 荷主研究者 :2017/10/27(金) 22:49:20

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00446311?isReadConfirmed=true
2017/10/12 05:00 日刊工業新聞
トクヤマ、半導体材に110億円投資 多結晶シリコンなど増産

徳山製造所の多結晶シリコンプラント

 トクヤマは半導体材料事業で、2020年度までに総額110億円規模の投資に乗り出す。シリコンウエハー材料の多結晶シリコンと生産関連部材の生産増強・品質向上に着手。スマートフォンやIoT(モノのインターネット)機器向けを中心に旺盛な需要を取り込む。同社は計2000億円の特別損失を計上したマレーシアの多結晶シリコン事業を売却した。不採算事業の整理を終え、戦略投資を再開する。

 トクヤマは10億―20億円を投じ、多結晶シリコンの生産能力を現在の年8500トンから最大同1万トン弱に高める。徳山製造所(山口県周南市)の休止ラインを再稼働。高品質な半導体向けに特化し、収益を強化する。

 品質向上に20億―30億円を充て分析装置や評価機器などを更新。「イレブンナイン」と呼ばれる超高純度製品の品質を高め、信越化学工業などシリコンウエハー大手からの品質要求に応える。

 能力増強と品質向上には、マレーシア事業で蓄積した知見も転用する。マレーシアのプラントでは前工程・後工程ともに徳山製造所と異なる生産設備を採用し、高い品質と生産効率を両立する仕組みを構築した。こうしたノウハウを生かす。

 半導体生産関連の部材も増産する。フォトレジスト用の現像液、シリコンウエハーの洗浄に使うイソプロピルアルコール、研磨する乾式シリカなどの増産にも、それぞれ10億―15億円を投じる計画。

 半導体製造装置の部材である高純度窒化アルミ粉末は21年春をめどに、徳山製造所の生産能力を現在比50%増の年720トンに高める。投資額は10億―15億円となりそうだ。

(2017/10/12 05:00)

1906 荷主研究者 :2017/10/27(金) 23:07:48

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22405120Y7A011C1TJ1000/
2017/10/19 1:31 日本経済新聞 電子版
信越化学、セルロース材料を日欧で増産
200億円投資 医薬、土木建築向けの需要増

 信越化学工業は土木・建築材料や医薬品向けで需要が拡大し、世界2位のシェアを持つ「セルロース誘導体」という化合物を増産する。日本とドイツの工場に約200億円を投じて生産能力を10%以上高める。排ガス対策用の触媒でも需要が増えており、世界首位のダウ・デュポングループに対抗する。

 セルロース誘導体は木材などを主成分とするセルロースに様々な化学処理を施した化合物。錠剤を体内で溶かす水溶性の性質を持たせたり、海洋建設物のセメントや塗料では材料を固めやすくする粘りの機能を持たせたりと幅広い業界で使われている。

 直江津工場(新潟県上越市)に約10年ぶりとなる新棟を建設する。生産量は明らかにしていないが、新規の生産設備を導入し2019年半ばの稼働を目指す。

 独中南部のヴィースバーデンの工場でも生産能力を増強する。同工場は03年に信越が買収したクラリアントAG(スイス)の主要拠点の一つ。セルロース誘導体の主力市場の欧州でシェア拡大を目指す。

 セルロース誘導体は排ガスの有害物質を除去する触媒材料のセラミックスを成型する際にも使われている。セルロース誘導体の市場規模は2000億円で今後、年率4〜5%で増える見通し。

1907 荷主研究者 :2017/10/29(日) 12:59:55
>>1349-1351
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22680570V21C17A0XD2000/
2017/10/25 14:30 日本経済新聞
三井化学、鹿島工場を閉鎖、40年余りの歴史に幕

 三井化学は10月末で鹿島工場(茨城県神栖市)を閉鎖する。すでに昨年にウレタン原料の製造を停止しており、生産品目がなくなっていた。同社は中核事業を価格競争に陥りやすい汎用品から、レンズ材料や電池材料など高機能品へシフトさせている。機能集約を進める一環で、鹿島工場の半世紀近い歴史に幕を下ろす。

三井化学の鹿島工場

 鹿島工場の前身は武田薬品工業が1972年に稼働させた化学工場。鹿島臨海部に化学メーカーが集積する「鹿島コンビナート」の発足当初から進出していた。2001年に武田薬品工業の化学品事業と三井化学のウレタン事業を統合した三井武田ケミカルが引き継ぎ、09年からは三井化学の鹿島工場となった。

 これまでに自動車シートや家具のクッション材になるウレタン原料のほか、琥珀(こはく)酸などの原料になる無水マレイン酸や入浴剤などに使うフマル酸を生産してきた。ただ、主力のウレタン原料はアジア地域への輸出が多く、近年は大規模生産で安値攻勢をかける中国品に押されて劣勢に立たされていた。

1908 荷主研究者 :2017/11/07(火) 22:32:33

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2017/10/24-31423.html
2017年10月24日 化学工業日報
昭和電工 大分でNPACを1割強増産

 昭和電工は大分コンビナート(大分市)で2018年4月をめどに食品包装用インキなどに使う溶剤の酢酸ノルマルプロピル(NPAC)を1割強増産する。トルエンなどを代替する溶剤として環境対応型の特殊グラビアインキ向けで販売が拡大。塗料やコーティング剤用途でも引き合いが強い。こうした需要に応えるため、一段の増産が必要と判断した。

1909 荷主研究者 :2017/11/07(火) 22:57:54

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22874880Q7A031C1TJ1000/
2017/10/30 16:51 日本経済新聞
日産化学に社名変更、日産化学工業 18年7月1日付

 日産化学工業は30日、2018年7月1日付で社名を日産化学に変更すると発表した。18年6月下旬に開く定時株主総会で承認を得る。1937年から現社名を用いていた。2030年までを見据えた長期経営計画では情報通信やライフサイエンスなどの事業を柱と見込むのに合わせ社名を変更する。

1910 荷主研究者 :2017/11/07(火) 23:05:16

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2017/10/30-31482.html
2017年10月30日 化学工業日報
日揮触媒化成 機能性シリカ増産 化粧品やディスプレイ向け

 日揮グループで触媒大手の日揮触媒化成は、化粧品や液晶ディスプレイフィルム向けに機能性シリカを増産する。化粧品の高機能化やディスプレイの高画質化などを背景に、感触改良や光反射防止の材料として採用が拡大。これに対応して今夏までに国内2拠点の生産能力を2016年度比2―5割引き上げた。さらなる需要増が見込めることから、このほどもう一段の増強を図る。旺盛な需要を取り込み、世界トップクラスのシェアの維持・拡大に努める。

【写真説明】北九州事業所では光反射防止フィルム向けにシリカゾルの生産能力を引き上げる

1911 荷主研究者 :2017/11/07(火) 23:09:41

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00448696?isReadConfirmed=true
2017/10/31 05:00 日刊工業新聞
精製ゲルマニウム国産化 カーリットHD、来年めど試作販売

レンズは軍事用が中心だが今後自動車用途も期待される(インゴット製品例)

 カーリットホールディングス(HD)は赤外線カメラのレンズ材料などに使う精製ゲルマニウムの国産化に乗り出す。原料を北米から輸入して2018年3月までにインゴット(塊)などの試作販売を始める。不良品や加工工程で出る切りくずの回収・再生事業も行う。レアメタル(希少金属)であるゲルマニウム製レンズは軍事用途と一部の高級民生用途が中心。ただ、中国への原料依存度が高く、国産化や安定供給を望む声が上がっていた。

 カーリットHD傘下のシリコンテクノロジー(長野県佐久市)が信濃工場(同)で精製ゲルマニウムの一貫生産を行う。輸入した二酸化ゲルマニウムの還元から精製、インゴット製造、単結晶化まで手がける。

 設備導入が完了する12月以降の年産能力は2トンになる。切断などの後工程についても、協力会社へ委託できる体制を敷く。現在、国内のレンズ加工業者は精製ゲルマニウムのインゴットや単結晶を中国などから輸入して、切断や研磨を施してレンズ製品に仕上げている。原料精製から日本国内で行っているメーカーはないと見られる。

 同社は既設の半導体用シリコン製造装置を転用でき、大規模な設備投資をせずに参入できる。18年から試作販売し、2年後をめどに採用を目指す。

 ゲルマニウム製のレンズは高屈折率や高透過率が特徴だが、価格が高いのがネック。そのため、熱を追尾するミサイルや暗視スコープなど軍事用途が中心となる。

 精製ゲルマニウムの生産量は中国が全世界の約7割を占めていると言われ、市況変動や政治情勢などによって中国外への供給が安定しないリスクがある。レンズ原料の国産化は日本の安全保障の観点でも重要な取り組みと言える。

(2017/10/31 05:00)

1912 荷主研究者 :2017/11/12(日) 11:21:27

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00448925?isReadConfirmed=true
2017/11/1 05:00 日刊工業新聞
大阪油化、蒸留塔新設 能力50%増強 電子材・医薬受託加工が拡大

本社工場の蒸留塔

 大阪油化工業は3年後をめどに10本強の蒸留塔の新設を行い、物質を分離・精製する蒸留能力を最大で現状比50%引き上げる。既存設備の改良や研究開発人員の増員を図りつつ、本社工場(大阪府枚方市)と地理的に連携しやすい新工場の建設も行う方針だ。関連設備で投資額は約10億円を計画する。受託加工で堅調な電子材料分野や成長が見込まれる医薬分野などの需要拡大に対応する。

 設備投資の内訳は50%を蒸留塔などの新設、25%を既存設備の更新、残りを研究開発に関わる人員増強に当てる計画。蒸留能力は現状比30―50%増やす。本社工場と新工場を合わせ、1000―2000リットルの中規模クラスの蒸留塔と10―20リットルの小規模クラスの蒸留塔を、各5本程度新設する。将来の需要動向を見据えながら、現在35本ある蒸留塔を45―50本まで増設する。

 新工場は現時点で場所を選定中だが、蒸留塔の新設と連動させて建設していく。小規模生産に対応した設備を中心に導入する。また受託加工、研究開発支援、蒸留精製装置のプラントサービスといった現行3事業の活動拠点は、2工場体制の中で最適配置する。

 同社は素材の出発原料や中間体を精製する精密蒸留専門の化学メーカー。化成品の高純度精製の実績は試験を含めると3000品目以上ある。10月5日付で東証ジャスダックに上場した。

(2017/11/1 05:00)

1913 荷主研究者 :2017/11/12(日) 11:36:59

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23196230X01C17A1X93000/
2017/11/7 16:06 日本経済新聞 環境エネ・素材
旭化成、最高益も安住できず 新技術育成に死角

 旭化成が快走している。7日発表した2018年3月期の連結営業利益見通しは過去最高を更新、19年3月期までの3カ年計画を1年前倒しで達成する。市況の恩恵を受けた基礎化学品や繊維、自動車向けの高機能樹脂が業績をけん引、勢いが止まらない。市場からはさらなる成長投資を促すプレッシャーを受けるが、旭化成の目線は短期利益ではなく10、20年後の技術革新に向けられている。

綿花由来の繊維セルロース「ベンベルグ」を用いて次世代の自動車材料セルロースナノファイバー(CNF)も開発中

 10月、小堀秀毅社長は英ロンドン、仏パリ、独フランクフルトと欧州の投資家を訪問した。質問が集中したのは世界シェア首位の看板商品、リチウムイオン電池用のセパレーター(絶縁材)だった。「投資や技術など東レなどとの競争はどうなっているのか」「(2600億円で買収した)米ポリポアの利益計画は?」。

 それもそのはず。パナソニック、サムスンSDIなどリチウムイオン電池世界3強は20年に電力換算で計約85ギガワット時と15年比10倍以上の増産を計画。またとない収益機会に投資家の関心は高い。

 17年4〜9月期連結決算は売上高が9647億円、営業利益が926億円。経常利益、純利益も含めそろって上期として過去最高を更新した。

 アクリロニトリルなど基礎化学品からナイロン繊維、半導体・電子部品まで営業利益の半分を占めるマテリアル事業が絶好調。「中計を1年前倒しできそう」と会見に臨んだ坂本修一取締役は顔をほころばせた。

 もっとも、長年のライバルの東レに対して成長投資は控え気味だ。代表例がセパレーター。8月、東レは世界の生産能力を3倍に引き上げるため20年までに総額1300億円投資するとぶち上げた。韓国では18年3月に生産能力を8割増やした新ラインが稼働するが、息つく間もなく1.5倍に増強する。

 旭化成も「高付加価値事業の集合体を作り上げる」(小堀社長)ための要と位置づけるが投資はコツコツと積み上げ型。「顧客との話し合いのなかで順次決めていく」(同)と落ち着き払っている。これまた東レと競合する自動車内装材に使われる人工皮革や、紙おむつ材料の不織布も増産投資を継続しているが派手さはない。

 17年3月期から3カ年の投資計画では7000億円をつぎ込むが、16年度に使ったのは1500億円(機関決定ベース)。旭化成の自己資本比率は52%と財務的な十分余裕はある。「安定感はあるが次の成長投資など物足りなさもある」(野村証券)。

 だが、旭化成の成長性を計るには目先の投資だけでは判断できない。ヒントは研究開発にある。

 「短期利益を追わず、とがった技術を長期に育て続けなければ市場を創り出せない」。4月に旭化成では珍しく研究開発部門から副社長に就いた中尾正文氏の持論だ。

 中尾副社長と同期の小堀社長は16年4月、繊維や樹脂、合成ゴムなど事業部門の壁を取っ払い「マテリアル領域」に統合した。

 旭化成は03年、繊維や化学品など事業ごとに7社に分社化。部門ごとの採算管理が徹底され財務体質や稼ぐ力は高まったが、「研究開発ではたこつぼに陥り、革新的な製品を生み出す横軸の力が薄れた」(中尾副社長)。

1914 荷主研究者 :2017/11/12(日) 11:37:39
>>1913-1914 続き

 それを打破し市場をグループ全体で俯瞰(ふかん)するために設けたのがマテリアル領域。1年半あまりが過ぎ成果は実り始めている。代表例が繊維に樹脂を混ぜて高い強度や軽量化を実現した自動車部品向け新素材だ。

 プレス成型への摩擦に強く引っ張り強度もある「ポリアミド66」という繊維とガラス繊維を混ぜ合わせた糸で織った布に樹脂を染み込ませてプレス成型する。競合する鋼材に比べ強度を3〜4倍に、重量を最大半減させることができ、自動車メーカーとテストの真っ最中だ。

 ほかにも綿花由来の再生セルロース繊維「ベンベルグ糸」の知見と、合成樹脂のポリマー技術を掛け合わせたセルロースナノファイバー(CNF)の開発も進める。CNFは日本製紙など製紙大手が先行するが、樹脂ポリマーや加工では旭化成が一枚上手。創業の地である宮崎県延岡市に実証生産設備を設け、20年の商用化を目指している。

 研究開発の現場で部門間の接着力を強めようとするのは、裏を返せば「しばらく産業を変える技術革新を起こせていない」(同社幹部)からだ。坂本取締役も決算会見で「会社の柱となる新事業の構築は課題」と認めた。

 技術を人に置き換えれば、セパレーターやスマートフォンの位置を割り出し道案内に欠かせない「電子コンパス」、低燃費タイヤに欠かせない合成ゴム「S―SBR」など利益を稼ぐ世界トップの製品は働き盛りの壮年期。だが、幼児期の技術を見回すと次の20年、30年を託せるほどの優良児は育っていない。

 社内の限界を突き破るべく、6年前に米シリコンバレーに設けたCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)事業は、ベンチャーへの投資先が12社になった。昨年には投資基金枠を40億円程度まで引き上げた。

 壮年期の製品が老年期に入った時、幼児だった製品が青年に育っているか。旭化成が好決算に浮かれていないのは、技術のライフステージへの危機感があるからかもしれない。

(上阪欣史)

1915 荷主研究者 :2017/11/12(日) 11:41:39

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23241750Y7A101C1X93000/
2017/11/8 15:07 日本経済新聞 環境エネ・素材
デンカ、工場のIoT化急ぐ 新5カ年計画

 デンカは8日、2018年度から22年度までの中期経営計画を発表した。5年間で約2000億円を投資する計画で、うち600億円をM&A(合併・買収)や増産投資、150億円をあらゆるモノがネットにつながる「IoT」の生産設備への導入などに充てる。生産や研究開発の効率化を進め、収益率の向上を目指す。

デンカは生産工程の効率化に向けてIoT化を推進する(最初に導入を始めるシンガポールのセラヤ工場)

 新たな中計では22年度に営業利益で500億〜600億円、営業利益率15%以上とする目標を掲げた。現中計の最終年度となる17年度はそれぞれ320億円、8%となる見通しだ。

 同社は電子材料などの環境・エネルギー分野、特殊混和剤などの高度なインフラ分野、医療関連のヘルスケア分野を成長をけん引する「スペシャリティー事業」と位置づける。営業利益に占めるスペシャリティー事業の割合を17年度見込みの60%から、22年度は90%以上に引き上げる。

 その象徴が大牟田工場(福岡県大牟田市)だ。肥料や合成ゴムに使うカーバイド生産を祖業として100年以上続けてきたが、20年12月末をめどに設備を停止して青海工場(新潟県糸魚川市)に集約する。今後は熱伝導性の高い基板材料などの生産を増強する。

 現中計では生産体制の効率化やコスト削減を進めてきた。一定の成果を出したと判断し、新たな中計では持続的な成長に向けて工場にIoTや人工知能(AI)を活用した最先端のデジタル技術を導入し、さらなる生産性の向上を図る。

 一連のプロセス改革に150億円を投資する予定で、すでに10月にAI・IoT推進室を新設した。まずはスチレン系樹脂を生産する、シンガポールのセラヤ工場で設備やシステムを試験的に導入していく。成果を確認しながら千葉工場(千葉県市原市)でも導入を進めていく方針だ。


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