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化学・薬品産業総合スレッド

2355荷主研究者:2021/04/11(日) 21:00:20

https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=735630&comment_sub_id=0&category_id=113
2021/3/16 23:02 中国新聞
燃料にアンモニアで脱炭素 でも足りない

トクヤマ徳山製造所の発電所。石炭とアンモニアの混焼を検討している

 脱炭素の動きが世界的に広がる中、燃やしても二酸化炭素(CO2)を出さないアンモニアを燃料に使う動きが、中国地方の化学メーカーなどで目立ってきた。宇部興産(宇部市)は、船の燃料向けに供給する計画。中国電力やトクヤマ(周南市)は火力発電の燃料に使う方針を示す。一方、アンモニアの増産や調達など本格的な利用には課題も多い。

 アンモニア製造で国内最大手の宇部興産は今月、伊藤忠商事(東京)などと船用燃料の供給や陸上設備の共同開発に合意したと発表した。世界的に船の排ガス規制が強まる中、造船業界ではアンモニアを主な燃料とする船の開発が進んでおり、2025年の供給開始を目指す。

 ▽輸入も選択肢に…

 宇部興産は宇部藤曲工場(宇部市)で年38万トンのアンモニアを造っている。国内全体の生産量の約半分に相当。多くは肥料用や工業用の原料で、現時点で燃料用はない。「燃料向けは将来の需要増が考えられる。国内の生産能力で足りない部分は輸入も選択肢に入る」としている。

 中電は2月、火力発電の燃料に水素に加えてアンモニアも使う方針を示した。50年までに目指す「温室効果ガスの排出実質ゼロ」に向けた施策の一環で、清水希茂社長は「あらゆる技術を総動員する必要がある」と説明した。

 中電には実績もある。17年7月に石炭火力の水島発電所2号機(倉敷市、出力15万6千キロワット)でアンモニアガスを石炭と混焼する試験を実施。混ぜる比率は0・6〜0・8%と比較的低かったが、事業用の発電所では国内初の試みだった。

 トクヤマも徳山製造所(周南市)にある火力の自家発電所で、石炭とアンモニアの混焼を進める方針だ。安達秀樹所長は「国や周南市とともに、徳山下松港を大量の水素、アンモニアを運べる港に整備していく」と力を込める。

 ▽国内年産80万トンだけ

 ただ、燃料としてのアンモニア利用の拡大には課題がある。資源エネルギー庁によると、石炭火力発電に20%混ぜる場合、1基(100万キロワット)当たり年約50万トンのアンモニアが必要。国内の大手電力会社の全てで混焼に取り組むと年約2千万トンに上る。国内生産は年約80万トンで、現在の供給網では大きく足りない。

 ▽肥料市場に影響も

 また、アンモニアの製造時に天然ガスを使うとCO2が発生する。再生可能エネルギーで水を電気分解し、水素と窒素を結合させて造る方法もあるが、発電から燃料生産までのコストを下げる必要がある。

 同庁資源・燃料部政策課は「アンモニアの需給バランスが崩れると肥料の市場にも影響を与えかねない。海外での生産や輸入も含めた安定的な供給網の構築が欠かせない」と指摘する。(榎本直樹、川上裕)

 <クリック>アンモニア 常温では無色で強い刺激臭のある気体。水素と窒素の化合物で、燃やしてもCO2が出ない。化学肥料のほかナイロン、樹脂など工業用製品の原料に使われる。冷やすと液化し、製造や運搬の方法が確立されている。水素を運ぶ媒体としても注目されている。


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