したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

化学・薬品産業総合スレッド

2372荷主研究者:2021/08/28(土) 22:13:59

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00606170?isReadConfirmed=true
2021/7/22 05:00 日刊工業新聞
ニュース拡大鏡/JX金属、車載電池の再生技術確立 福井の設備稼働

リチウムイオン電池から電池材料を取り出す福井県敦賀市の工場

材料の歩留まり向上が課題

 JX金属は、使用済み車載用リチウムイオン電池(LIB)から車載用電池材料を取り出す実証プラントの稼働を始めた。福井県敦賀市の工場で実証設備を約20億円かけて導入し、硫酸コバルトや硫酸ニッケルを月間トンベースで回収する。材料の歩留まり向上に向けた試みも検証する。2030年をめどに電池材料を大量に取り出せる技術確立を目指す。(村上授)

【溶媒抽出生かす】

 電池材料のリサイクルはJX金属子会社のJX金属サーキュラーソリューションズが手がける。回収した使用済みLIBを熱処理炉で電解液を蒸発させ、粉砕で材料ごとに仕分けし、電池粉を作る。その後、酸に電池粉を浸して不純物を除き、銅製錬の貴金属回収で培った溶媒抽出技術で硫酸コバルトや硫酸ニッケル、炭酸リチウムを取り出す。

 硫酸ニッケルと炭酸リチウムは既に回収を始めており、硫酸コバルトは既存設備の改良工事を経て22年7月からの回収を目指す。硫酸ニッケルと硫酸コバルト合算で月10トン以上回収できるとし、回収した材料は電池材料メーカーへ納める計画。

 これまで茨城県日立市の事業所で20年から小型実験設備を設けて一度にキログラム単位の処理能力で実証を重ねてきた。ユーザーのサンプル評価結果で使用済みLIBから取り出した電池材料は、電池製造に使えることを確認した。

【欧規制に対応】

 課題は電池材料の収率(歩留まり)を高めることだ。欧州で議論されている欧州電池規制案では、25年や30年と期限ごとに要件として産業用・車載用電池材料のリサイクル比率が定められている。規制が適用されれば、日本から車載LIBを輸出する際に材料のリサイクル比率が低いと規制に抵触する可能性もある。これを踏まえ、安田豊取締役常務執行役員は「できるだけ高い収率でコバルトやニッケルを回収しないといけない」とし、回収設備の改善が必要だと話す。

【前工程に工夫】

 歩留まりが下がる理由として、電池粉を酸に浸すと電池材料が銅やアルミニウムと一緒に逃げてしまうことが挙げられる。そうならないよう電池粉を作る前工程を工夫する必要がある。そこで約5億円投じ、温度や炉内の状態をよりコントロールできる熱処理炉を22年に稼働させる。

 電動車で使われるバッテリーの大量廃棄は25年以降との民間調査もあるが、同社では再生可能エネルギーの定置用や中古バッテリー車への再利用など想定時期より遅れるとみている。ただ増えるのは時間の問題として「使用済みLIBの大量発生に備えた技術開発を進めていく」(同)方針に変わりはない。

(2021/7/22 05:00)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板