今回は、客室やスイートルーム、スパ、レストラン、リッツ・エスコフィエ(Ritz Escoffier)料理学校などの改装が行われる予定。世界的に評価の高いインテリアデザイナーThierry W. Despont氏がディレクションを務める。
パリの高級ホテルは、中東や中国、ロシアの大富豪を呼び込むため競争が激化している。ル・ロワイヤル・モンソー(Le Royal Monceau)やル・ブリストル(Le Bristol)などの有名ホテルも顧客の期待に応えるために大規模な修繕などを実施し、シャングリ・ラ(Shangri-La、2010年オープン)やマンダリン・オリエンタル(Mandarin Oriental、2011年オープン)などの高級ホテルが次々とオープンしている。リッツホテルの広報担当者によれば、これらホテルの顧客の大半は、ロシアと中東からの顧客だという。
業界団体「欧州ツアーオペレーター協会(European Tour Operators、ETOA)」によると五輪開幕後、ロンドンの観光客数は「劇的に」減少した。トム・ジェンキンス(Tom Jenkins)ETOA会長は、例年ならば夏にロンドンを訪れる海外・国内観光客は100万人を超えるが、今年は「50万人の五輪観戦客に取って代わられてしまった」と嘆く。「彼らの目的はスポーツ観戦で、しかも多くはロンドン市民だ。ロンドンで観光をしたいわけでも、買い物をしたいわけでもない」
ジェンキンス会長は、観光客数が減ったのは五輪開幕前にロンドン交通局(Transport for London)が混雑を避けるよう勧告したためではないかと指摘。前年実績と比較してどれだけ客足に影響が出るかは「ロンドン交通局がいつまで『ロンドンに来るな」キャンペーンを展開するかによる」と述べた。