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紫の歌×鈴扇霊
428
:
ムツ
:2013/01/05(土) 14:53:51 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
ピーチ&心愛さん》
どうもぉー! コラボって聞いて読んでみましたぁ〜!
どんな風なのかなって思って読んだら、両方それぞれの話しを読み込んでて凄いなぁと思いましたぁ〜…
ハッキリ言ってお二人を尊敬しますね(*^^)v!
これからも投稿をお待ちしてマース!!
429
:
心愛
:2013/01/05(土) 17:39:07 HOST:proxy10027.docomo.ne.jp
>>ピーチ
昇くんかっけえ(´ー`)
短編、もうちょい後からでもいいかな?
どうせならじっくり読ませてもらいたいので!
テスト前一週間きってるのにまず冬休みの課題がぱっぱらぱーなので(つд`)
あ、今すぐじゃないとってときは言ってね!
>>ムツさん
はじめまして!
そうなんですよー、ピーチはよく読み込んでくれた上にキャラを最大限に生かしてくれちゃうのでもう感謝感謝です(o^_^o)
ここあのお目汚しターンは終了しましたので、ピーチの美麗見事な神文章をどうぞお楽しみにヽ(≧▽≦)/
430
:
ムツ
:2013/01/05(土) 17:57:47 HOST:softbank220024115211.bbtec.net
心愛さん》
ピーチの神様文には頭も上がらないですよねぇ〜…(イヤハヤ…
何より、自分の話と他の方の話ををくっ付ける部分が上手い(^-^*)!
それぞれのキャラの品立てとか上手いとしか言いようがないですよねぇ〜
ヤッパリあの神的才能憧れます(#^.^#)!
そして、心愛さんの文を読み易くしてる、あのお心遣いにも一目置きます(´∀`*)!
431
:
ピーチ
:2013/01/05(土) 22:45:46 HOST:EM49-252-3-97.pool.e-mobile.ne.jp
ムツ>>
いや、ここにゃんなら分かるけどあたしのを尊敬されたら大惨事なるよ……?
ここにゃん>>
あーいう強引なことは武力頼りの昇ならではw←
読ンデ下サルノデシタライツデモ!(おい
432
:
心愛
:2013/01/06(日) 10:57:40 HOST:proxy10006.docomo.ne.jp
>>ピーチ
色んな武器使えるっていいね!
ヒースあたりに弓とか使わせたら力任せにやって大惨事になりそうw
そ、そう…?
申し訳ない(~_~;)
邪気眼少女だけ更新したらまたちょっとお休みします(^-^;
433
:
ピーチ
:2013/01/06(日) 19:14:24 HOST:EM114-51-207-43.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
色んな武器使うw
ヒースー! 気ぃ付けろー!←
434
:
心愛
:2013/01/07(月) 10:10:17 HOST:proxy10004.docomo.ne.jp
>>ピーチ
うちの戦い担当は剣バカばかりだということに今気づいたw
クラウスあたりなら無難にこなしそうだけど……うーん。
オールマイティー昇くん!(急に)
435
:
匿名希望
:2013/01/07(月) 13:57:09 HOST:zaq31fa4b53.zaq.ne.jp
何の話ですか・・?
もう少し分かりやすくお願いします。
ウンコしたくなってきました。
436
:
名無しさん
:2013/01/08(火) 14:45:55 HOST:EM114-51-155-248.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
た、確かに!←
クロード殿もあっさりこなしそうじゃない?
ルイーズ王女辺りも力任せにやってくれそうなイメージある←
437
:
ピーチ
:2013/01/08(火) 17:00:39 HOST:EM1-114-186-134.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
「あれだけ、霊力吸い上げられたらね……」
「………え?」
今、彼女たちは何と言った。自分たちの耳がおかしくなければ、霊力を吸い上げられたとか何とか。
「……何でもないわよ。とにかく、」
「お前はしばらく隠れてろ」
突然の昇の言葉に、天音が目を見開く。
「な……っ!?」
「ろくに力も残ってないんだ。自分自身を護れるかどうかさえも怪しいのに」
これで自分を捨てられたら、こっちが困る。
自分の考えに思わず苦笑した彼に、天音が渋い顔をする。
「大丈夫だって言ってるじゃ………」
「霊力吸い上げられたくせに無茶言うな」
「…………………っ」
ぐっと押し黙る少女を横目で流し見、昇が言った。
「柊一。今回天音の代わりな」
「俺ってピンチヒッターみたいなものなんだ?」
苦笑する柊一に同じように苦笑を返し、次に天音を見る。
「あおり。場所確認してくれないか」
「分かった」
そう言ってふっと目を閉じ、彼女が全神経を研ぎ澄ます。
やがて、ゆっくりとその漆黒から藍へと変化した瞳が開かれ。
「………三百メートル前方。結構動きが速い」
蜘蛛のくせに生意気だ、とあながち見当違いなことを言うあおりに苦笑し、柊一がすっと漆黒の瞳を細めた。
438
:
たっくん
:2013/01/09(水) 12:20:06 HOST:zaq31fa4b53.zaq.ne.jp
毎日、勉強ばかりで参ります。
学生って辛いですね〜ホント
80点以下赤点ですからね
439
:
たっくん
:2013/01/09(水) 12:20:36 HOST:zaq31fa4b53.zaq.ne.jp
>>1
時々、荒らしとかくるんで気をつけて下さい。
ウンコします。
440
:
たっくん
:2013/01/12(土) 17:40:54 HOST:zaq31fa5b92.zaq.ne.jp
つまらないスレに来てしまったようだ・・・
期待していたのだが・・残念だよ
441
:
たっくん
:2013/01/12(土) 17:41:48 HOST:zaq31fa5b92.zaq.ne.jp
しょうのないスレなので
ウンコさせてもらいます。
ババスレ御苦労様
442
:
ff
:2013/01/15(火) 16:12:32 HOST:zaq31fa5b92.zaq.ne.jp
>>1
さんの
スレ臭いです。ウンコさせてもらいます。
ババスレにはウンコがつきものですからね
443
:
ff
:2013/01/15(火) 16:13:12 HOST:zaq31fa5b92.zaq.ne.jp
ウンコスレ最高です!
444
:
ff
:2013/01/15(火) 16:14:04 HOST:zaq31fa5b92.zaq.ne.jp
矢沢は体臭だけど
ウンコのほうはどうかな?
身体2回洗えよ
445
:
ff
:2013/01/15(火) 16:14:47 HOST:zaq31fa5b92.zaq.ne.jp
それにしてもこのサイトは
体臭人の集まりか?
それとも馬鹿の集まりか?
まともなのはいないのか?
446
:
矢沢
:2013/01/15(火) 16:28:20 HOST:ntfkok217066.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
たっくん、idと文章の癖でバレバレよ。
447
:
ピーチ
:2013/01/20(日) 19:54:17 HOST:EM1-114-13-197.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
「あ…………っ」
思わず叫びかけたシェーラを、ヒースが慌てて止める。
いつの間にか召喚された月光を映し出す剣を構えた昇が、勢いよくそれを払った。
「危な…」
天音の腕すれすれのところを剣が動き、それを見たソフィアたちが息を呑む。
右の手首に巻き付けた漆黒の鈴を持ち直し、柊一が軽く天へと掲げる。
「―――忘れ亡(な)き夜を、天(そら)へと掲げよ」
流れるような詠唱。強さを感じさせない穏やかな言霊が、彼の振る鈴と共に辺りへと放たれた。
「我、汝を招くもの」
りんと一鳴りした鈴が涼しげに舞う。それを見て、あおりが小さく呟いた。
「……天音もだけど、やっぱ凄い…」
「確かにな」
あおりの言葉に賛同し、昇がすっと黒曜の双眸を煌めかせる。
「―――……あいつの邪魔、すんなよ」
ひゅっと月光を映し出した剣を一振りし、青年が軽く息を吐く。
「天神さん。二十秒後、背後に居ます」
「了解」
術を執り行っている間でも、彼の耳には人の声もしっかり入る。恐らくこれが、天音と柊一の決定的な違いだろう。
「っと…」
小さく笑んだ柊一が、ふっと軽く跳躍する。今まで彼が居た場所に、様々な動物の一部を併せ持った妖が飛び込んできた。
それを見て、柊一が鈴を通した紐を引きちぎる。
「……って天神さん!?」
「大丈夫だよ」
「え?」
慌てたあおりを、昇が軽くいなす。彼女の瞳が、なぜだと問うていた。
小さく苦笑した彼は、ついと柊一に視線を投げる。
「天音と一緒。……あいつも、たまにあれをばら撒いて拘束だ結界だと色々使ってる」
「………なるほど、ね…」
昇の言葉を受け、あおりが妙に納得した表情になった。よくよく考えれば、こうやってばら撒くのだからよびがあって当然だろう。
「さて―――」
勝ち誇った笑みを浮かべたじゃあと呟いた。
そして、左腕を前に突き出す。
「―――行け」
「あ…………っ」
思わず叫びかけたシェーラが、何とかそれを押し留めた。
青年の腕から飛び出した見たこともない生き物―――恐らく、彼らの言う『妖』だろう―――に、ソフィアたちが半ば青ざめる。
あおりは表情を変えないが、心配に及ばないであろうはずの天音が、一番血相を変えていた。
「ちょ……、柊!?」
「ごめん、でもあれだけ小さいのが居ても面倒だからさ」
大丈夫だよ、こいつら言うことはちゃんと聞くし。
そう言って笑った青年に、天音が怒鳴る。
「そうじゃなくて!」
思わず叫ぶ天音に、柊一が静かに返した。
「分かってるよ。下手すれば、仲間を呼ぶことになる」
そう言った直後に、四人がはっと背後を顧みた。
彼らにつられて同じ方向を向いたシュオンたちも、さすがに息を呑む。
「な、何あれ……っ」
さも気持ち悪そうに呟くユーリエに、天音が短く返した。
「妖よ。このまま行けば、確実に此処に来る」
「えっ」
同時に声を上げた女性陣が揃って後退する。
でも、と天音がふっと笑い。
「このまま野放しにするわけないでしょ……ねぇ、みんな」
呼ばれた三人が振り返る。彼らに、天音が言った。
「二手に別れましょう、その方が早いはずよ」
そう言った天音が闇を秘めた髪を翻し、何かを言いかけたとき。
「―――お前一人ってのはぜってぇ駄目だからな」
うっと言葉に詰まった天音が、進めていた歩を止めた。
「もちろん黒髪たちはこっちで守ればいいけど。俺らはそうもいかねぇだろーが」
「だから黒髪言うなってっ!」
「黒髪君。その目つきいい加減改めないと、戻らなくなるわよ?」
天音に指摘されたことに対し、ヒースが更に怒号する。
「だっから俺はヒースだって言ってんだろーがっ!」
「まぁとにかく」
ヒースの叫びを綺麗に黙殺した天音が、ちらとシュオンを見やる。
それを受け、シュオンが口を開いた。
「どうかした?」
「金髪君、確か毒薬作ってるのよね?」
「毒薬と爆弾なら任せてよ」
にこやかに答えるシュオンに、天音が僅かに考える素振りを見せ。
「―――今すぐに妖に一瞬で致命傷を与えられる爆弾を作れる?」
「いや、無理だねさすがに」
とうとう天音までが爆弾に頼るようになったかとヒースが頭を抱える。
「じゃあ毒は?」
「難しいかな、結構時間もかかるし」
そう、と呟いて、天音が小さく息を吐き出した。
448
:
亜琉火
◆3nVukVtXzY
:2013/01/20(日) 22:51:25 HOST:p49183-ipngn101sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp
はじめまして*
亜琉火です><*
えと、おもしろいです!頑張って下さい!
私も小説書きたいです><///
あと、おもしろいですって言ったかw
これからよろしくお願いします…*
449
:
心愛
:2013/01/22(火) 20:23:05 HOST:proxyag070.docomo.ne.jp
>>ピーチ
「なき」を「亡き」にすると一段とカッコよくなるよね(´ー`)
うん、いくらシュオンでもすぐに一から作るのは無理ですよね! 常備してるやつならともかく!
そして天音ちゃん、相変わらずの容赦のなさw
450
:
ピーチ
:2013/01/23(水) 20:37:35 HOST:EM1-115-14-104.pool.e-mobile.ne.jp
亜琉火さん>>
はじめましてー! どーもでーすここにゃんの神作品にも是非目を通してみてねー!
書けるよ小説! あたしでさえ書けるから!←
ここにゃん>>
えへ、ちょっとこだわったw←
あ常備してるやつがあるんだ!?
天音は毒舌ですから基本!(おい
451
:
亜琉火
◆3nVukVtXzY
:2013/01/23(水) 21:56:11 HOST:p49183-ipngn101sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp
はいぃ!((ピシィw!
アリガトウデス*
これから宜しくです♪それと、
タメ、呼び捨てOKです!マジメは
嫌いです…;;
それでは!応援してます><**
>ピーチs
452
:
ピーチ
:2013/01/25(金) 06:24:15 HOST:EM114-51-162-116.pool.e-mobile.ne.jp
亜琉火>>
こっちこそよろしくねーw
あたし全然真面目違うよっ! 紛うことなき不真面目ものだよっ!
453
:
亜琉火
◆3nVukVtXzY
:2013/01/25(金) 16:54:37 HOST:p49183-ipngn101sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp
え!ホントですか?w
私は真面目って言われますが
勉強中に手紙を回しているバカですw
さらにダジャレ好きのバカですww
こんな私ですが、
よろしくお願いしますね*;;;
454
:
ピーチ
:2013/01/27(日) 14:32:16 HOST:EM49-252-73-193.pool.e-mobile.ne.jp
亜琉火さん>>
ほんとほんとw
真面目ぶってるだけの大馬鹿ーw
ダジャレは興味ないけどー←
455
:
亜琉火
◆3nVukVtXzY
:2013/01/27(日) 20:41:53 HOST:p49183-ipngn101sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp
えー!そう見えませんが(ー△ー)
そーですよ*ホントバカですカラ^^
ははっ!友達にダジャレ言ってみたら
「ウザイ」って言われましたぁ♪
もう慣れたです;;
>ピーチ
456
:
ff
:2013/02/01(金) 23:57:25 HOST:zaq31fa4cca.zaq.ne.jp
↑ほんとアホだね君
そんなアホな君にいい贈り物があります。
457
:
ff
:2013/02/01(金) 23:58:11 HOST:zaq31fa4cca.zaq.ne.jp
>>454
真面目な人ほどアホなんだよ
458
:
ff
:2013/02/02(土) 00:00:39 HOST:zaq31fa4cca.zaq.ne.jp
>>1
さん
あんたのスレつまらないけど
その反面、なかなか面白いから削除だけは勘弁してあげます
459
:
ピーチ
:2013/02/03(日) 11:28:11 HOST:EM1-114-222-30.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
「じゃあさ」
唐突に発された言葉に、一同が柊一を見た。
「天音と俺、昇とあおりちゃんが分かれるのは?」
柊一の言葉の意味を正確に理解した三人が、揃って顔を見合わせる。
「そうね…じゃあ、私は向こうに回るから。どっちかが私の方に来る?」
「じゃああたしが……」
言いかけたあおりを遮り、昇が口を開いた。
「いや、俺が天音の方に行く」
「え?」
思わず問い返すあおりに、昇が苦く笑う。
「柊一にはお前の場所視が必要だろ? 天音は一人で突っ走ると周りを忘れる」
それこそさっきみたいなことになりかねない、と言った昇の選択は正しいだろう。
「分かったわ。…柊」
「へ?」
唐突に呼ばれた柊一が呆けた声を上げる。天音が苦笑しながら言った。
「あおりを怪我させることだけはしないでね? もちろん、自分も」
天音の言葉を受け、柊一がしばし呆然を彼女を見る。そして、やがて笑って。
「分かってる。飛湘だけは無傷でいさせるから」
そう言った後に、柊一が昇に向かって微笑んだ。
「昇も、天音のこと頼んだよ?」
柊一の一段低くなったような声音に、昇がさっと青ざめる。
「わ、分ぁってるよそんくらい!」
「だよね、まさか昇が天音に護られるなんてことないよね?」
―――自分無傷で天音が傷だらけだったら容赦しないからね?
「ない! 絶対ないからっ!!」
笑顔の裏に隠された言葉を正確に読み取り、昇が叫んだ。
「い、行くぞ天音!」
そう言って疾風の如き速さでその場を離れた昇をしばし見送り、あおりが不審げに問うた。
「……天神さん?」
「ん? どうかした?」
笑顔で応じる柊一に苦笑しながら、あおりが問う。
「…昇に、何か言ったんですか?」
「まさか」
言ってはいない。それは間違いない。ただ単に無言の圧力をかけただけで。
音になっていない彼の黒い感情を僅かに察知したあおりが、無意識に己が身を震わせた。
460
:
心愛
:2013/02/03(日) 16:27:24 HOST:proxy10057.docomo.ne.jp
>>ピーチ
久しぶりの更新ーヽ(≧▽≦)/
ああ、昇くんはやっぱりこういうポジションなのね!
柊一くんはやっぱり真の最強なんじゃないかと思うここあですw
あれ、おかしいな……一瞬彼の中にシュオンブラックバージョンの影が見えた気が(^-^;
461
:
ピーチ
:2013/02/03(日) 17:23:46 HOST:EM49-252-157-193.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
久々の更新でございますー!←
そうなの! 昇はどうあってもこのポジションなの!
天音のことになったら性格真っ黒になっちゃう柊一君ですw
下手すればシュオン様よか酷い腹黒さ←
462
:
心愛
:2013/02/03(日) 17:40:11 HOST:proxy10052.docomo.ne.jp
>>ピーチ
おっと、それは聞き捨てならないなぁ。
シュオンの腹黒は王国一だぜ?(張り合うな
でも、こういう優しげ(シュオンも猫被ってるときは)キャラが実は腹黒っていいよね!
しかも好きな女の子のことになると……ってやつ!
天音ちゃん愛されてるなー(*´д`*)
463
:
ピーチ
:2013/02/03(日) 17:47:38 HOST:EM49-252-157-193.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
しばらく気配のする方に足を運んでいた二人が、足を止めた。
「…ここた辺、かしらね」
「え? あ、あぁそーかもなっ」
―――自分無傷で天音が傷だらけだったら容赦しないからね?
「ぜっったい悪意だろ、お前…」
思わず、今ここには居ない青年に対して愚痴る昇である。
「―――……」
りんと一鳴りした紅い鈴の音が、辺りに木霊した。
「……っ、昇!」
「避けろ!!」
唐突に発された言葉に、天音が後ろを顧みる。そこに、漆黒の闇を纏った影が迫っていた。
「わ……っ」
思わず飛び退る。今まで天音が居た個所に、影と淡い銀の剣が躍りかかった。
「…さすがね……」
思わず呟いた彼女に、昇がぶっきらぼうに言い放つ。
「俺のできることっつったら、こんぐれぇだろうが」
あとは、神を呼び出す際の依り代程度か。
「お前らが出来るようなことが出来ないんだ。せめてこれくらい、自分のものにしたっていいだろ?」
そういってにっと笑った青年に、天音が小さく笑い返した。
「…かもね……」
464
:
ピーチ
:2013/02/03(日) 17:53:08 HOST:EM49-252-157-193.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
そ、そんなに酷いのか……←
普段は温厚で優しいけどねっ!
ごくごくたまーに腹黒柊一が登場しちゃいますw
いやでも基本的に男女で分かれると女子優先するよ二人とも!←
あおりも愛されてるぞー、一応!
465
:
心愛
:2013/02/03(日) 21:17:28 HOST:proxyag111.docomo.ne.jp
>>ピーチ
役割分担w
バランスがいいパーティだね(^-^)人(^-^)
微ブラックもまたよし!
そうだよね、あおりちゃんも愛されてるよね!
466
:
亜琉火
◆3nVukVtXzY
:2013/02/04(月) 21:16:32 HOST:p49183-ipngn101sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp
やっぱり面白いですなぁ〜*
さすがでス**
ピーチ
お?はじめまして♪よろしくお願いします♪
心愛
467
:
ピーチ
:2013/02/09(土) 10:01:34 HOST:EM114-51-170-28.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
突如現れた妖を前に、昇が月光の剣(つるぎ)の切っ先を向けた。
天音は、現状況では彼の補佐という役割が大きいだろう。
―――ソノ娘、寄越セ
厳かに告げられたその言葉に、昇は皮肉気に片側だけ口端を吊り上げ。
「やなこった」
挑発気味に言い放った。
「こいつは俺らの仲間なんだ。……今は、客だけどな」
最後尾の言葉が掠れ、天音には聞こえない。尤も、聞こえていたら否応(いやおう)なく彼女が前に出ていただろうが。
―――ナラバ
彼の挑発を真に受けてしまったそれが、音もなく飛びかかった。
―――貴様ラヲ、排除スルノミ。
刹那。
「え?」
唐突に囲(かこ)われた自分の周りを見て、昇が目を瞠った。
「その方が、やりやすいんじゃない?」
不敵に笑った少女が、闇を秘めた漆黒の髪を揺らす。
しばらく呆然としていた昇が、やがてにっと笑い。
「あぁ」
そう言った彼の月光を秘めた剣が、それの目前へと迫った。
「天神さん?」
唐突に呼ばれた柊一は、はっと我に返った。
「え? あ、何?」
「やっぱり気になります?」
苦笑するあおりの言葉に、柊一が言葉に詰まる。
「うーん……どうだろうね、二人とも無事だとは思うけど」
何しろ、昇には無言の圧力―――悪く言えば脅しだが―――をかけておいたのだ。天音が怪我をすることは、可能性的には低い。
「ま、大丈夫じゃないかな」
そう言って薄く笑った柊一に、あおりも笑みを返した。
「そうですね」
「……でもさ」
不意に思ったことを、柊一が何気なく呟いた。
「あおりちゃんは、心配じゃないの?」
ぴくん。
彼の言葉を聞いたあおりの肩が、僅かに震え出す。それを受け、柊一があ、と呟いた。
「え、えーと……やっぱり、心配?」
「あったりまえですよっ!!」
突然怒鳴られた柊一の足が、無意識に後ろに下がった。
「二人とも強いんです。それに関しては心配なんかしてません。でも天音ときたら、自分の力の強さ自覚せずに一人で突っ走って結局周り巻き込んで! あたしだけじゃなく昇まで危険な目に遭ったら…」
勢いよくまくし立てたあおりが、しかし別の気配を察して黙り込んだ。彼女の黒曜の瞳が、藍へと変わっていく。
「……天神さん」
「何匹くらい、居る?」
彼も察したのだろう、あおりが言うより早く、柊一が問うた。
「かなり居ます。……本当にここ、あたしたちが来る前平和だったんですか?」
かなり失礼な質問である。傍に居たシュオンたちに聞こえていなかったからよかったようなものの、もし聞こえていたら。
「あ、あーうん。…たぶん」
思わずそう答えてしまう柊一である。
しかしその後、とにかく、と呟いて。
「あおりちゃん、下がってて」
「え?」
問い返したあおりに、薄い笑みを返した柊一が言った。
「そいつら、一掃してくるから」
冷笑を一つ零した青年が、漆黒の鈴を右手にかけた。
468
:
心愛
:2013/02/09(土) 18:02:43 HOST:proxyag087.docomo.ne.jp
>>ピーチ
瞳の色が変わるっていいよね!(しつけぇよ
平和、だったのかなぁ…?
なんか妖さんが頻繁にいらっしゃったり日常的にシュオンが爆発起こしたりジルがユーリエに殺されかけたりしてるけど、ほんとに平和、なのかなぁ…?
469
:
ピーチ
:2013/02/14(木) 05:34:44 HOST:EM114-51-138-2.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
わーごめんなさいーっ!!
妖除きさえすれば平和だよ!
微笑ましいんだよ!←
470
:
心愛
:2013/02/14(木) 18:25:01 HOST:proxyag104.docomo.ne.jp
>>ピーチ
大丈夫、少なくともシュオンは刺激を求めてるから!
妖が頻繁に出没する世界だって、死にはしなければ面白いものじゃないw
ここあも日本が舞台のファンタジーを書いてみたいものだ←
そういう短編もやってみたいんだけど、紫の歌のリクとか(忘れてないよ!)オスヴァルトの話とかもたまってるからなぁ。
夢で終わりそうな予感(~_~;)
471
:
ピーチ
:2013/02/20(水) 05:55:17 HOST:EM1-114-47-35.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
大丈夫? よかった……!
だよね面白いよね! あたしも一回でいいから会ってみたいw
あたしは別世界を舞台にしたファンタジーも書いてみたいなー←
472
:
心愛
:2013/02/20(水) 22:57:51 HOST:proxyag068.docomo.ne.jp
>>ピーチ
もう書いてるじゃん! 紫の歌で!(笑)
ここあは一番異世界ファンタジーが書くの楽らしいw
妄想癖があるからだな、うん。
百鬼夜行←
可愛いやつなら会ってみたい! そしてペットにしたい((こら
473
:
ピーチ
:2013/03/02(土) 10:49:02 HOST:EM49-252-90-230.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
確かに! でも駄文w
あたしもかなり酷いよ、妄想癖w
分かる! 分かるよあたしもペットにしたいもん!
だって餌をやる必要がないから!←おい
474
:
ピーチ
:2013/03/02(土) 10:51:34 HOST:EM49-252-90-230.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
確かに! でも駄文w
あたしもかなり酷いよ、妄想癖w
分かる! 分かるよあたしもペットにしたいもん!
だって餌をやる必要がないから!←おい
475
:
心愛
:2013/03/02(土) 19:08:45 HOST:proxy10030.docomo.ne.jp
>>ピーチ
いやいやいや!
本編を超えた名作だよ!
エサいらないのはいいねw
そのぶん首輪とかすり抜けちゃいそうですが←
告知ー!
10日あたり、紫の歌本編スレでちょこっと動きがあるかも?
よかったら気をつけてやっててくださいなw
476
:
ピーチ
:2013/03/02(土) 21:38:45 HOST:EM49-252-124-211.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
本編超えてない!
あんなんで本編超えられたら怖いよ!←
特にここにゃんの神作品を読んだ後だから特に………っ!
477
:
心愛
:2013/03/03(日) 18:34:17 HOST:proxy10053.docomo.ne.jp
>>ピーチ
ほんとだよー!
本編を優に超えた素晴らしさだよ!
や、ここあのはただの駄作だからね?
478
:
ピーチ
:2013/03/03(日) 18:42:55 HOST:EM114-51-64-43.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
「夢現(ゆめうつつ)、結(ゆ)いし赤玉、白貫(しらぬき)の座を冠する者」
静かな流れるような詠唱が、優しい言霊が放たれる。
それまで黙っていたソフィアたちが、驚いたように目を瞬かせた。
「柊一さんも、天音さんと同じようなことが出来たのね……」
「まぁ、どっちかって言えば天神さんの方が始めたのは早かったわね」
あおりの言葉に、シェーラがえ、と零した。
それを受け、あおりが苦笑気味に答える。
「そりゃそうでしょ? 天神さんの方が先に生まれてるんだから」
「………あの」
「ん?」
突然呼ばれ、あおりが首を傾けた。
「…天音さんたちって、何歳なんですか?」
「へ?」
聞いてなかったの? と問い返したあおりに、シュオンが口を挟んだ。
「聞いてないっていうか、聞く暇がなかったいって言った方が正しいかな」
「………あぁ…」
あいつ、また自分のことだけやってさっさと帰ったんだな、という彼女の胸の内は、誰も知らない。
苦笑気味に、彼女が言った。
「天音とあたしが二十歳で、天神さんと昇がその一つ上」
「二十歳?」
確かに大人びてるけど、本当に大人だったんだー。
そんなシェーラの呟きを拾ったあおりが、苦く笑った。
「見た目だけよ? 天音も昇も、あたしも」
ざん―――。
一瞬の閃光が走り、銀の剣についた血を払った昇がふぅと息を吐いた。
「大体、これで全部だろ」
「……そう、かしらね…」
「え?」
問い返した青年に、天音が不安げに言った。
「まだ、残ってるような気がするの。…それとも、私の気違いかしら」
少女の言葉に、昇が腕を組んで辺りを見回す。
だが、これと言って不審な気配はしない。
「お前にしては珍しく、変なところで五感が働いたんじゃねぇの?」
そう言った青年が身を翻しかけた、刹那。
「―――え……?」
天音の声に振り返った昇が、思わず目を瞠った。
―――ソノ霊力、我ガタメニ
そう言ってにぃと嗤った『蛇』が、彼女に迫る。
「っ………!」
咄嗟に扇を構えたが既に遅く、天音の腕に紅い筋が走る。
刹那。
蛇の形を保っていたものが音を立てて崩れ、原型を留めない『それ』に成り代わった。
「え…」
呟き、茫然と空を見上げた少女の眼前に、『それ』が躍りかかった。
479
:
心愛
:2013/03/04(月) 15:40:05 HOST:proxy10070.docomo.ne.jp
>>ピーチ
久々の更新きたぜー!
そうだよね皆さん二十歳超えてるもんね!
うちのバカが年上相手に好き放題しててすみません…。
敬意ってものを知らないのよ…。
天音ちゃんたち、いつもピンチに陥ってる気がするよ!
がんばれー!
480
:
ピーチ
:2013/03/05(火) 05:11:53 HOST:EM49-252-6-237.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
久々の更新だぜー!←
だいじょーぶ! 四人とも同い年として扱ってるから!
敬意を知らないのはこっちも同じだよ!
そーなの天音達はピンチに陥らないと話が進まないの!
481
:
ピーチ
:2013/03/05(火) 05:33:56 HOST:EM49-252-6-237.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
「え…」
茫然と呟いた彼女の瞳が、音を立てて凍り付いた。
「し………」
―――力、寄越セ…
そう言った『それ』が、天音に向かって襲い掛かる。
「―――凛然(りんぜん)たるは、紅き眼(まなこ)」
突然、鈴を転がしたような声が響いた。
―――ナニ……!?
「憎き骸(むくろ)を血に染めて」
僅かに赤みがかった薄い膜が、青年を包み込む。
「―――我先に、彼(ひ)へと行(ゆ)く」
りん―――
左手で扇を払い、右の手首に巻き付けた紅い鈴を微かに鳴らす。
その瞳に、今までなかった色が浮かび上がっていた。
「昇…………っ!」
宿主の意を受けたかのように、薄い膜が音もなく消え去った。
「……?」
唐突に、あおりが首を巡らせた。
「…? どうかしました?」
シェーラの問いに、あおりが苦笑を返す。
「ううん、ちょっと…」
刹那。
「あおりちゃん!」
「え?」
慌てたような柊一の声が、耳朶を打った。
「昇か天音に、何かあったかもしれない」
「………え?」
何か、とは。
「…まだ、分からない。から、行ってみよう?」
促した柊一の後に続くように、あおりが走りかける。だが、不意に止まって。
「貴方たちも来て?」
「え?」
突然言われたシュオンたちが思わずと言ったように問い返した。
「あたしたちの手の届かない場所に居られたらまもることさえできないでしょう?」
早口にそれだけ告げると、あとは任せるというかのように駆け出した。
482
:
心愛
:2013/03/05(火) 16:55:55 HOST:proxyag110.docomo.ne.jp
>>ピーチ
すみませんほんとうちの子敬意払わない上に足手まといで!
ファンタジーのくせに特殊能力持ってるのソフィアしかいないし不安定だし(つд`)
魔法使えるミレーユなら加勢できるのかな…?
護衛よろしくねあおりちゃん…!
483
:
たっくん
:2013/03/07(木) 15:01:46 HOST:zaq31fa58ac.zaq.ne.jp
そういえばさっき言い忘れたが・・俺の銀行の口座に
100円振り込め
いつも世話になってるんだからそれくらい当然だろう。
それと夕ご飯おごってくれるって話どうなったの?
待ってるんだけど・・ではまた後日
484
:
たっくん
:2013/03/07(木) 15:04:10 HOST:zaq31fa58ac.zaq.ne.jp
ちゃんと俺に金を恵めよお前
でないと面倒見てやらないからな
それと以前話してた1991年のカードダス20
お前らが買うんじゃなくて俺に買ってくれよちゃんと
そのくらいしろよクソスレ名人
485
:
たっくん
:2013/03/07(木) 15:04:58 HOST:zaq31fa58ac.zaq.ne.jp
カードダス買ってくれよ
1988年〜1991年のな
新作はいらないからな
ちゃんと覚えとけよ俺の言う事
486
:
ナコード
:2013/03/07(木) 18:01:17 HOST:i118-17-185-78.s41.a018.ap.plala.or.jp
>>483
>>484
>>485
貴方の言動はこのスレ内に有るまじき物ですよ?
言葉の意味分かりますか?
何なら国語辞典片手に考えてみて下さい。
『迷惑』の意味を。
487
:
ピーチ
:2013/03/12(火) 15:31:20 HOST:EM1-114-198-155.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
大丈夫だよ全然問題ないよ!
あおりは場所視以外では特別な力持たないからなぁ…
まぁ、ソフィア様たちを護るためなら何とかなるさ!←
488
:
ピーチ
:2013/03/12(火) 16:12:25 HOST:EM1-114-198-155.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
「……二人とも、大丈夫かな…」
「多分、どちらか一方はやられてる」
あっさりと返す柊一の言葉に、あおりが目を伏せた。
「ですよね…」
「でも、急げば何とかなることも、あるかもしれない」
自分の勝手な、ともすれば希望よりも儚い思い。
それがあるから、迅速に動くことが出来た。
「それに……」
柊一が、死ぬほどの致命傷を負ったとも限らない、と言おうとした直後。
「――――――…っ……!?」
唐突に、柊一とあおりの足が止まった。
「…? どうしたんですか?」
「……まずい、かも…」
困ったように苦笑して、言いたくなさそうに声を吐き出した。
「………やられた方、分かった」
「昇………っ!?」
今の妖は、確か。
「―――あ…」
人の命(み)を喰らうと言われている、蛇道(じゃどう)。
だが、なぜそんな凶悪なものがここに。
一瞬考えたが、今はそんなことを考えている暇はない。
回復を促す言祝(ことほ)ぎが、あったはずなのに。
「―――君が為にと、言わずして……」
少女の口から放たれた言霊が、辺りに木霊した、その時。
「天音、昇!」
突如として聞こえた声に、天音が目を瞠る。
「……え………?」
「天音、大丈夫!?」
あおりの問いに対し、天音は首を振る。
「私は大丈夫なの。でも、昇が……」
天音の言葉に、少女が目を瞠る。柊一が額に手を置いた。
「やっぱり昇だったか……」
僅かに遅れてきたソフィアたちも目を瞠った。
「昇さん……?」
シェーラの呟きを拾ったあおりが、微動だにしない青年に近寄った。
489
:
心愛
:2013/03/12(火) 18:46:38 HOST:proxy10066.docomo.ne.jp
>>ピーチ
昇くーん!
致命傷じゃないよね、ねっ?
あとやっぱり真っ先に駆けつけるのはあおりちゃんですよね分かります!
490
:
ピーチ
:2013/03/13(水) 05:07:00 HOST:EM114-51-28-190.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
昇は大丈夫! しぶとさも取り柄の一つだから!←
やっぱりって感じだよね! あおりにはこれからもーちょい頑張ってもらいますw
491
:
ピーチ
:2013/03/13(水) 05:47:04 HOST:EM114-51-28-190.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
「昇………?」
あおりの呟きに、返ってくる声はない。
「どうしたの? いつもなら答えるでしょ?」
何だよ、と。ぶっきらぼうで、でもどことなく優しい口調で。
「返事くらい、しなさいよ…………っ!」
少女の瞳から大粒の滴が零れた。それに構わず、あおりが昇を揺する。
半ば叫びながら呼べば、彼はうるさそうに耳を塞ぐのに。うるさいと言って、本当に迷惑そうに。
「昇…、」
刹那。
「眠れ―――目覚めんとする厄鬼(やっき)」
穏やかさを思わせる声が、耳朶を打った。
はっと顔を上げると、柊一の苦笑気味の表情が映る。
「そんな顔しないでよ、俺が昇に怒られるから」
青年の言葉に、あおりがえ、と呟いた。
「でも……」
「大丈夫だよ。どんな手段使ってでも叩き起こす」
場を明るくさせようと、あえて彼がそんなことを言っていることは分かる。だが、どうやって。
「問題ないわよ。柊なら」
力なく発された言葉に、あおりが天音を見た。酷く痛々しげで、己を蔑んでいるかのような。
しかし、やがて扇を手に、天音がソフィアたちの傍へと駆け寄った。
「……あの類の妖はね、群れで行動することが多いの。…一匹だけ紛れ込んだような、馬鹿げた妖じゃなければ」
天音の予測が正しかったのだろう。
しばらくしても別の妖気が感じられることはなかった。
「あの…天音さん」
「何?」
いつもと、なんら変わらない表情。穏やかで、でもシュオンやヒースには意地悪く。
「昇さん、大丈夫ですよね?」
シェーラの言葉に、天音が軽く目を瞠った。しばらく考え込むような素振りを見せ。
「―――大丈夫、かな…。私が言えたことでもないけど」
自嘲気味に、天音が笑った瞬間―――。
「昇っ!」
唐突に、あおりの声が聞こえた。それを聞いたソフィアたちが、何事かと前を向く。
「……あおり…?」
彼女を見つけた青年が、億劫そうに身を起こしている。
「……あ」
「無事…だったみたいね」
ほっと安堵したように呟かれた言葉にシェーラたちも知らずの内に頬が緩んだ。
これで、無事すべてが終了―――と思ったのだが。
そうは問屋が降ろさなかった、らしい。
「ばかぁっ!!」
唐突に響き渡った、甲高い声。
昇のみならず、回りまでもが一斉に耳を塞ぐほどの金切り声だ。
「昇のばか……っ! 本当に、死んだかと思ったんだから…っ」
そう言ったあおりが、彼にしがみついた。
突然のことに事態が呑み込めていない昇も、これには驚いたようだ。
「え? ちょ、あおり……?」
「勝手に死ぬなんて、絶対許さないから」
軽く睨んで威嚇したつもりが、涙のせいで台無しになっている。
それを見た柊一が、苦笑しながら言った。
「まぁ、昇も帰ってきたし、とりあえずこれを何とかしよう?」
柊一の言葉に、一同が彼の指す方を見る。
大きな残骸となって残っていた蛇道の姿が目に入った。
492
:
彗斗
:2013/03/13(水) 16:10:03 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
ピーチさん>>
お久しぶりです☆ 受験から返ってきた彗斗です!
ほぼ一か月ぶりに読ませてもらいました……何故か凄くあおりちゃんの気持ちか分るのは何故だろうか……
まぁ、それはそれとして……私の作品の復帰作一発目にアクアさんを起用させていただきました☆
なんかもう間違ってる気しか起こらないので添削宜しくお願いします!!
493
:
心愛
:2013/03/13(水) 23:03:26 HOST:proxy10042.docomo.ne.jp
>>ピーチ
どこかで聞いたような評価!
よかったね昇くん…!
コラボで死んだら死んでも死にきれないよね…!
女の子にあんまり心配させちゃだめだぞっ?
494
:
名無しさん
:2013/03/15(金) 05:41:56 HOST:EM49-252-224-96.pool.e-mobile.ne.jp
慧斗さん>>
久しぶりー!
あおりの気持ちかー…あたし分からないながらに書いてた←おい
アクアさん起用してくれてありがとう! 何かもう良すぎて言うことなっし、みたいな感じだったよ!
ここにゃん>>
だよねどっかで聞いたよね!←
とりあえず死の淵から這い上がってきた根性男ですw
女の子を心配させちゃうの! ピーチキャラはなぜか!←
495
:
心愛
:2013/03/16(土) 10:59:50 HOST:proxy10067.docomo.ne.jp
>>ピーチ
罪な奴らだぜ男性陣…w
でもやるときにはキメてくれるよね(*^-^)ノ
昇くん然り柊一くん然り。
496
:
ピーチ
:2013/03/16(土) 20:59:43 HOST:EM114-51-179-122.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
こんなキャラがいーなーとか思って作ったら自然とこんなのが出来上がってたw
やる時だけね! あとはちょこちょこ天音に怯えてるだけね!←
497
:
ピーチ
:2013/03/16(土) 22:05:04 HOST:EM114-51-179-122.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
「…これ、は……」
珍しく困惑するようなそぶりを見せた天音が、小さく唸る。
「あっちに持って行ったら、今度こそ面倒になるわね……」
「じゃあ、どうする?」
「何か、話が見えねぇけど…」
天音と柊一の言葉に、昇が渋面を作る。
彼を見て、天音が気まずそうに視線を泳がせる。
「? ………天音?」
「……ごめんなさい」
突然の言葉に、昇が目を瞠った。
「へ? え、天音?」
彼女が謝る理由が分からない。
しばらく悩んでいた昇に、柊一が大まかに説明をした。
曰く。
昇から見てどこか様子がおかしかったらしい天音の目の前に、蛇道が襲い掛かってきた。
それを見た昇が、条件反射で飛び出したために天音は無傷だった。
柊一の仮定と昇の言葉を組み合わせたらこうなった。
「嘘だろおい……」
思わず呟いた昇である。条件反射だか何だか知らないが、まさか本気で自分が天音を守ったとは。
「いや、守ったとまでは言えないか……」
いささか疲れたように肩を落とした青年に、柊一が穏やかに笑った。
「昇、ありがとう。天音を守ってくれて」
「え?」
「でもさ」
表情を強張らせ、柔和な面立ちの青年が苦笑する。
「………飛湘を泣かせろとは、言ってないよ?」
「う……っ」
柊一と昇が互いに苦笑している傍で、天音だけが浮かない顔をしていた。
「天音? おーい、あーまーねー?」
あおりの声ではっと我に返ったらしい天音が、再び沈鬱な表情になる。
「天音ー? 昇のことだったら気にしなくていいよー?」
「―――は?」
ちょっと待ていくら何でもそれはあおりが決めていいことなのか。
「だって昇ほどタフな人も珍しいし。ちょっとやそっとのことじゃ問題ないよ、死にさえしなければ」
からりと笑ったあおりのその性格は、恐らく昇から学んだものだろう。いや、学んでいいと言えるものでもないが。
「それに、あんまり後悔ばっかしてると昇に嫌われるよ?」
「……そう、ね…」
苦く笑った天音に、あおりが笑みを浮かべる。
「…そういえば」
唐突に聞こえたシェーラの声に、天音たちが彼女の方を向いた。
小鹿色(フォーン)の髪を揺らした少女があおりに言う。
「あおりちゃんって可愛い名前ですよねー」
天音ちゃんも可愛いけどあおりちゃんも可愛いー
そんなシェーラの言葉に、あおりが苦笑した。
498
:
たっくん
:2013/03/18(月) 12:25:04 HOST:zaq31fa59a5.zaq.ne.jp
>>1
とっとと俺に金よこして消えな
オークションでドラゴンボールの当時物(レトロもの)買うんだよ
早く100円出せよカス
クソスレ立ててる暇があったら
俺にカードダス20の一枚でもおごってくれ
頼んだぞ
499
:
心愛
:2013/03/18(月) 17:24:35 HOST:proxyag096.docomo.ne.jp
>>ピーチ
空気読めないシェーラだねw
うん、天音ちゃんもあおりちゃんも可愛いよ! 響きが素敵!
500
:
ピーチ
:2013/03/19(火) 05:34:24 HOST:EM114-51-37-149.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
ごめんねシェーラちゃん何か天然らしきところがありそうで!←
天音は普通に考え付いたけどあおりは面白いエピソード(?)があるよ!
501
:
矢沢
:2013/03/19(火) 13:55:10 HOST:ntfkok217066.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
>>498
加虐者たっくん。
僕は被虐者矢沢です。
君は、死ぬ。病気で。ざまみろ。
502
:
矢沢
:2013/03/19(火) 13:58:38 HOST:ntfkok217066.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
ピーチのおしり
503
:
たっくん
:2013/03/19(火) 14:34:49 HOST:zaq31fa59a5.zaq.ne.jp
早く白人女性のヌード写真買ってくれ
金出せ金
とっととよこせクソガキ
大人をなめるなよ
504
:
たっくん
:2013/03/19(火) 14:35:39 HOST:zaq31fa59a5.zaq.ne.jp
>>1
クソガキにゃ白人女性の魅力なんて分からなねぇーよ
お前らはその辺の小娘で充分
505
:
心愛
:2013/03/19(火) 20:23:06 HOST:proxy10051.docomo.ne.jp
>>ピーチ
大丈夫、シェーラは天然だよ! ばっちりだよ!
ほう、あおりちゃんとな?←
506
:
ピーチ
:2013/03/19(火) 22:01:08 HOST:EM114-51-160-122.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
よ、良かった……!
そだよー! これから昇の悪事(?)をばらしていくよー!←
507
:
心愛
:2013/03/20(水) 10:15:14 HOST:proxy10056.docomo.ne.jp
>>ピーチ
悪事…
女の子に向かってそれはないかもだよねw
あおりんごー(*^-^)ノ
508
:
ピーチ
:2013/03/20(水) 19:28:51 HOST:EM1-114-57-214.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
あ、昇だけじゃなかった、柊一もだった。
女の子にむかってそれはないよねw
ちなみにその後、なぜか昇だけが容赦なく殴られたっていう更に酷い裏話があったり←
あおりんごーw
509
:
ピーチ
:2013/03/20(水) 20:14:12 HOST:EM1-114-57-214.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
「ありがとう、シェーラちゃん多分、『あの』言葉よりも先に可愛いって言われたの、初めてだわ」
苦笑気味に笑ったあおりの言葉に、少女が首を捻った。
「何でですか? 可愛いのに」
シェーラの言葉を聞いた天音の肩が、傍で小さく震え出す。柊一と昇は、どこか気まずそうな表情であらぬ方を見ていた。
「? 昇さん、柊一さん?」
呼ばれた二人が苦く笑いながら顔を見合わせる。
それを見たあおりの瞳に、ほんの一瞬殺気が満ちた。
「教えてあげましょうか? あたしの名前を聞いた昇が、最初に何て言ったか」
「え?」
傍で黙って聞いていたソフィアたちも、興味を持ったらしく無言で集まってくる。
それを見て苦笑したあおりが、辺に晴れやかな笑みを浮かべた。
『―――あおり? 何かあおりんごみてぇだなー』
「……って、言ったの」
ねぇ? と笑顔で確認するあおりに、昇が降参と言うかのように片手を上げた。
「だから悪かったって! それに、俺だけじゃねぇだろ?」
「あ、そうだったね。ね、天神さん?」
少女の問いに対し、是を唱えるかのように青年が苦く笑う。
「と、ところで天音! これどーする?」
話題を切り替えた昇が、天音に言った。それを受けた天音が再び思案に暮れる。
「……先に私が戻って、私が着いた頃に柊たちが送る…としか、方法なんて浮かばないわよ?」
「あ、じゃあそうする?」
「え?」
あまりにもあっさりとした返答に、思わず天音とあおりが問い返す。柊一が笑った。
「でも、天音が先に戻るんじゃなくて、俺たちが先に戻る。それでいいだろ?」
もうしばらく残っててほしそうだしね、と言う彼の言葉に、天音がソフィアたちを振り返る。
そしてしばらく考えた後、やがて諦めたように息を吐いた。
「じゃあ、そっちは頼むわ。気配は一瞬で消せるはずだから」
「うん」
答えた柊一が小さく何かを唱える。瞬間、漆黒の突風が巻き起こった。
「じゃあ、俺たちはこれで」
穏やかに笑った柊一が、シュオンにそう告げた。それとほぼ同時に、昇が片手を上げる。
「ヒー……じゃなくて黒髪も、」
「俺の名前はヒース=ユーゼルだっつってんだろーがっ! 何回言えば……っ」
「あーはいはい分かった分かった」
まるで子供のけんかである。
軽く嘆息した柊一と昇の姿は、今度こそ見えなくなった。
510
:
心愛
:2013/03/20(水) 23:18:35 HOST:proxyag095.docomo.ne.jp
>>ピーチ
殴ったのか! あおりちゃん容赦ねえ!
そして柊一くんもという…←
でもあおりんご可愛いよー?
511
:
ピーチ
:2013/03/23(土) 09:56:27 HOST:EM1-114-3-215.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
殴っちゃったの! あおりはある時は情け容赦の欠片もないから!←
柊一はどっちかって言うと口でさんざん怒られたって感じかな
あおりんご…本人はなぜか嫌ってる呼び名ですw
512
:
心愛
:2013/03/23(土) 18:52:30 HOST:proxy10069.docomo.ne.jp
>>ピーチ
いいじゃん可愛いじゃんあおりんごー!
容赦ないんだね…あおりちゃんもやっぱり、天音ちゃんのお友達だよね(どういう意味だ
513
:
ピーチ
:2013/03/23(土) 22:00:06 HOST:EM49-252-247-164.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
お久しぶりです飛湘です!
……心愛さん、あたし小学校の時に男子にそれ言われて条件反射で殴りまくっちゃったんですよ?
そんな忌まわしいあだ名はできれば封印したいんです!←
514
:
心愛
:2013/03/24(日) 00:01:40 HOST:proxy10056.docomo.ne.jp
>>ピーチ
お久しぶりですあおりちゃん!
あおりちゃんある意味天音ちゃんより豪快じゃないかい!?
大丈夫だよ可愛いよ!
515
:
ピーチ
:2013/03/24(日) 00:17:54 HOST:EM49-252-247-164.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
ある時ある意味天音以上に強いあおりですw
可愛いかなー…自分で言うのもなんだけど←
516
:
ピーチ
:2013/03/24(日) 13:24:12 HOST:EM114-51-148-79.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒
「わ……っ」
着地の際に均衡を崩した柊一が、反射的に腕を前に出した。
それを見た昇が意外そうに目を見開く。
「珍しいな、寝不足か?」
茶化すような口調の青年に苦笑を返し、柊一が黒曜の瞳をすっと細めた。
「―――始めるよ?」
「いつでも」
対する昇も不敵に笑い返す。
静寂が満ちる。
もしここに立つのが彼女だったら、あるいは自分以上に手早く済むかもしれない。
尊大な様子を思わせる、でも繊細な少女を思い浮かべ、柊一がくすりと笑む。
刹那。
―――来た。
「―――立ち還る山代の燐光を帯たるもの、真実我が姿に成り代わりて」
向こうから送られた、光に包まれた蛇道の姿が、朧に浮かんで容(かたち)を持ち始める。
柊一が蛇道を処分する間に、昇が群がってこようとする妖たちをその大剣で切り刻む。
「躯(むくろ)を葬る死刑人(しけいびと)、断末の雄たけびを聞き届け」
鈴を一鳴り鳴らした青年の漆黒の髪が、不自然に揺らめいた。
「―――臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前」
瞬間―――。
昇が相手をしていた妖たちが、仄白い燐光を帯びて霧散した。
それを見た柊一が鈴を括った腕を下げ、昇がふてぶてしく笑う。
「こっちは終わったよ……天音、飛湘?」
青年の言葉を聞いた昇が、小さく笑った。
517
:
心愛
:2013/03/24(日) 18:39:14 HOST:proxy10052.docomo.ne.jp
>>ピーチ
可愛いともさ!
林檎ちゃんって名前もあるくらいだし!
昇くん柊一くんお疲れ様です!
あとは天音ちゃんたちだね(・∀・)
518
:
たっくん
:2013/03/25(月) 11:31:23 HOST:zaq31fa52d6.zaq.ne.jp
【貴方のサイフでフィギュアをおごってもらう】
単刀直入に言いますが、18号のフィギュアを私におごって下さい。
貴方のおこづかいで。
もし買って頂けない場合は、 18号のこと諦めます。
フリーザに乗り換える事にします。フリーザのほうを好きになります。
私がフリーザを好むか、人造人間18号を好むかは
>>1
さんのサイフにかかっているのです。
貴方が私にフィギュアを買ってくれるかどうかで
その後の展開が変わりますよ。
それにしても何故18号のフィギュアだけ入手できないのだろうか・・?
何度入札しても落札できない。
超サイヤ人孫悟空およびフリーザのほうが比較的簡単に入手する事ができます。
この文をご覧になってもし、18号のほうを愛せよとおっしゃる方がいらっしゃいましたら
フィギュアを私に譲って下さい。お願いします。
寸法20cm以上希望。最低でも20cmは欲しいです。
でなければ即フリーザに乗り換えますからね
フリーザでも別にいいんですよ私は
元々好きだったのは、超サイヤ人覚醒時の孫悟空ですから。
フリーザ戦のエピソードです。
さあ
>>1
さんはどうするか?
おごるのか、おごらないのか?さあどっちだ?
また来ますから返事はその時で結構です。
519
:
たっくん
:2013/03/25(月) 11:31:52 HOST:zaq31fa52d6.zaq.ne.jp
返答次第では
フリーザに乗り換えますからね。
520
:
たっくん
:2013/03/25(月) 11:46:55 HOST:zaq31fa52d6.zaq.ne.jp
>>1
サイフから金出たか?
もうそろそろ返事くれないと
フリーザになっちまうよ
521
:
ピーチ
:2013/03/25(月) 20:53:57 HOST:EM1-114-34-228.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
そーだね後は女子軍だね!
まぁ、後始末だけだから大丈夫だと思うぞ!←
522
:
心愛(ピーチの代理です)
:2013/03/26(火) 17:05:32 HOST:proxyag106.docomo.ne.jp
紫と紅と黒
「っ…………」
ふっと瞳を見開いたあおりが、天音に笑みを向ける。
「終わったみたいだよ、天音?」
それくらい、この親友ならすぐに感づくのだろうが、一応。
声に出さないのと声に出すのとは、やはり重みが違ってくるのだ。
「えぇ」
僅かな安堵が、声音から感じ取れる。それに気付いたあおりが苦笑する。
何だ、口では何だかんだ言ってもやはり二人のことを気にかけていたのか。
そんなことを思ったとき、少女の声が聞こえた。
「えーっ!」
「へ?」
唐突に聞こえた声に二人が同時に振り返る。
シェーラが不満そうな表情で天音たちに問うた。
「もう帰っちゃうんですか? シュオン様がいいって言えば、ちょっとくらい上がって……」
「………ごめんなさい、それだけは遠慮しておくわ」
彼の母の存在を知ってなおあの邸に足を運ぼうなどとは、到底思えない。
それを彼女の表情から読み取ったシュオンが苦笑する。無言で謝っているようだ。
「? 何で?」
ただ一人意味が通じないあおりが、天音を見た。あの強情の塊のような彼女をそうまで言わせる人物など、そう居ないだろう。
そう思っての問いだったのだが、天音をはじめとし、それぞれが視線を逸らす。
「え? ちょ、天音っ?」
一人置き去りにされたようであおりが焦った。柊一たちも知っているだろうが、あの天音がこの状態では、二人が口を割るとはまず思えない。
「……何なら、あおりだけ直に会ってみれば?」
少女の提案に、ソフィアたちはもちろん、シュオンとヒースもさすがに言葉を挟んだ。
「え、ちょ、止めとけって! これ以上犠牲者を増やすわけには……っ」
「それに、喜ぶのは母上だけだしね…」
「分かってるわよ」
二人の言葉に冗談だと返し、天音が僅かに苦笑する。
「まぁ、私たちも色々とあるから……ごめんね?」
シェーラにそう言って、天音はソフィアたちを顧みた。
ソフィアたちもシェーラと同様のことを思っているのだろうが、彼女たちがそれを口にすることはあまりないのだろう。
「…それに」
さすがに疲れたように、しかし妙に晴れやかに彼女は言った。
「―――もう、定期的にこっちにも来た方がいいみたいだから」
「え?」
天音の言葉を受けたソフィアたちの瞳が僅かに輝いた。
「だから、今回は帰るわ。またね」
「…はいっ!」
元気よく答えたシェーラの言葉を聞き届け、天音とあおりの周りに突風が吹き荒れる。
そして、薄い微笑を湛えた天音と、軽く手を振ったあおりの姿が、闇に呑まれた。
523
:
心愛
:2013/03/26(火) 17:07:05 HOST:proxyag106.docomo.ne.jp
>>ピーチ
移動しておきましたw
また遊びに来てね四人ともー!
遊びじゃなくてどちらかといえば仕事っぽいけどー!
524
:
ピーチ
:2013/03/26(火) 22:09:19 HOST:EM114-51-188-154.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
ごめんなさいわざわざごめんなさいー!
今度ネタを拾ったときは(え?)完璧な遊びで連れてくるから!←
525
:
心愛
:2013/03/27(水) 12:58:29 HOST:proxy10029.docomo.ne.jp
>>ピーチ
おお、それは楽しみだw
いつでも遊びにおいでー(`・ω・´)
526
:
ピーチ
:2013/03/28(木) 07:05:29 HOST:EM114-51-160-221.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>
じゃあ次は頑張って遊ぶために連れて行くから! 足りない頭で考えて!
じゃーいつでも行きまーす←
527
:
心愛
:2013/03/29(金) 09:23:19 HOST:proxy10049.docomo.ne.jp
>>ピーチ
足りなくないだろむしろ満ち足りてるだろ!
いつもいつもすみませんなぁ(つд`)
ここあは気楽に待ってるよw
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