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カオスロワ避難所スレ2

1混沌な名無しさん:2013/09/05(木) 20:26:58 ID:XVx2BHo60
こちらは投下スレです。

401さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:34:05 ID:G.gjyT360


【一日目・22時00分/東京上空】

【イチローチーム】

【イチロー@現実?】
【状態】両腕のダメージ(大)、疲労(大)
【装備】野球道具
【道具】支給品一式
【思考】基本:イチローチームを優勝させる?
0:一時、どこか安全地帯へ
1:川崎宗則を倒すために仲間を集める
2:ハラサンの言っていた予言とは一体……?
※ネオ・レーザービームは使用すると腕に多大な負担がかかり、あと三球以上使用すると選手生命が終わる危険があります

【DAIGO@現実?】
【状態】ウルトラマンゼロに変身、疲労(中)
【装備】ウルティメイトブレスレット@ウルトラマンサーガ
【道具】支給品一式、ヴァンガードデッキ
【思考】
0:イチローチームについていく
1:ウルトラマンマジ頼れる
2:ダイゴさんマジリスペクト……意思は引継ぐっス

【ウルトラマンゼロ@ウルトラマンサーガ】
【状態】DAIGOと合体、変身中
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:殺し合いを止める
1:知らない内に東京がカオスなことに……
2:ティガ、助けられなくてすまない……
※制限によって一度に数分までの間しか変身できません

【美堂蛮@GetBackers-奪還屋-】
【状態】疲労(中)
【装備】サングラス
【道具】支給品一式
【思考】
0:イチローチームについていく
1:銀次を探す

【伊吹萃香@しゅわスパ大作戦】
【状態】疲労(中)
【装備】なし
【道具】支給品一式、日本酒×99
【思考】
基本:イチローチームについていく
1:久保先生が監督かー
2:野獣が死んでメシウマ状態ww

【博麗霊夢@クッキー☆】
【状態】疲労(中)
【装備】なし
【道具】支給品一式、御札×99
【思考】
0:イチローチームについていく
1:円環の理に召されたのね、もう一人の私……
2:野獣が死んでメシウマ状態ww

【ロイ@FE封印の剣】
【状態】疲労(中)
【装備】マスターソード
【道具】支給品一式
【思考】
0:イチローチームについていく
1:レンが死んでしまい、少しがっかり
2:女性と支援A関係になる夢は諦めてないぜ!

【ダイゴ@ポケットモンスター】
【状態】疲労(中)、深い悲しみ
【装備】メタグロス
【道具】支給品一式
【思考】
0:イチローチームについていく
1:助けてあげられなくてごめんな、ポッチャマ……
2:きれいな石集めは一時保留

【吉川ちなつ@ゆるゆり】
【状態】軽度の精神的ショック、疲労(中)
【装備】RPG-7(弾切れ)
【道具】支給品一式、チアガールのコスチューム
【思考】
0:イチローチームについていく
1:人殺しちゃった。
2:野獣死んでも素直にメシウマできない……

402さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:34:31 ID:G.gjyT360

【◆6/WWxs901s氏@カオスロワ書き手】
【状態】疲労(中) 、悲しみ
【装備】胡桃五千個
【道具】支給品一式
【思考】基本:ハラサンの意思を継ぎ、イチローチームを優勝させる
1:ハラサン……ありがとう
2:大正義を忘れない
3:目立つことも忘れない

【ラミレス@横浜DeNAベイスターズ】
【状態】疲労(中)、ダメージ(小)
【装備】野球道具一式
【道具】支給品一式
【思考】基本:ハラサンの意思を継ぎ、イチローチームを優勝させる
1:ハ、ハラサン…

【ナッパ様@ドラゴンボールZ】
【状態】疲労(微小)、野球の面白さに目覚めた
【装備】なし
【道具】一人用のポッド
【思考】基本:ハラサンの意思を継ぎ、イチローチームを優勝させる
0:野球楽しいぜ!
1:バーダック生きてたのか
2:あのガキ(光熱斗)にはいつか報復する、野球で
3:ベジータはそのうち探す

【久保帯人@現実?】
【状態】疲労(小)、イチローチームの監督
【装備】斬魄刀「???」@ブリーチ
【道具】支給品一式、サングラス、SMプレイ用の道具一式
【思考】基本:世界を滅ぼし天に立つために主催者を殺す
1:監督としてイチローチームを上手く操り、他のチームを全て全滅させる
2:イチローチームが優勝を勝ち取る寸前で裏切り、儀式(野球)を台無しにさせる


【DMCモブ狂信者 約50人 死亡確認】
※イチローチームとの応戦によって死んだ者たち

 @


「ハアハア、やっとくたばったデスか」

からくりドームにはダメージを受けてシンフォギアのあちこちにヒビを入れ、自身もそれなり怪我をした切歌。
300人以上は転がっている狂信者たちの死体。
そして切歌の大鎌によって首を絶たれてトドメを刺されたハラサンの骸があった。
その顔は死に際に出来るとは思えないほど穏やかなものであった。

【ハラサン@大正義巨人軍 死亡確認】

【DMCモブ狂信者 約350人 死亡確認】
※ハラサンによって撲殺された者たち

ハラサンの強さはまさに鬼神の如きものであり、手負いでなければ切歌や残った信者たちも全滅していたと思わせる。

「500人いた兵隊が一気に100人に減っちまったデス。
アンタが手伝ってくれなきゃもっと減っていたデス――まっちゃん」

切歌の後ろにはハラサン撃破に手を貸した人物――相変わらずDCSでムキムキ状態の松本人志がいた。
さらに彼の足元には観柳とハレクラニ……の頭が潰れた死体が転がっている。
松本の大きな両掌は血と頭蓋と脳漿で真っ赤であり、彼こそが観柳とハレクラニを殺した張本人だった。

【ハレクラニ@ボボボーボ・ボーボボ 死亡確認】
【武田観柳@るろうに剣心 死亡確認】


「しかし度胸あるデスね、信者とはいえクラウザーさんのために仲間を裏切るなんて」
「ワイはこいつらを仲間だと思ったことは一度もあらへん。
巨人の星並に進まない野球試合で時間を無駄に浪費させられたわ。
それにワイもクラウザー……さんの信者やからね、生贄は殺害や」
「そうデス、その意気デス! とにかくSATUGAIデス!」
「お嬢ちゃん、これだけしてやったんやからワイも連れてってくれへんか?
そこらのモブ信者の千倍は働けるでえ〜」
「もちろんデス、今からまっちゃんは同志デス!」

こうして松本人志は仲間を裏切り、イチローチームには移籍せずにDMC狂信者に鞍替えした。


……表向きは。

403さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:35:06 ID:G.gjyT360

読者はお気づきだろうか?
ハラサンが生き残った大正義巨人軍の選手をほぼ全員移籍させようとしている中、彼だけ名前が上がらなかったことに。
実はハラサンは松本がこのように裏切ることで、移籍させる事はイチローチームにとってプラスにならないと見抜いていた。
相棒の名前を放送を聞いて以来、暗く静かだったのは何かを企んでいたためだと、ハラサンだけは看破していたのだ。

(ワイはどっちの勝利なんて関係あらへん、隙を見て両軍とも皆殺しにできるタイミングを狙ってたんや。
野球は時間食うだけで参加者をあんま減らせんことがわかったしな。
だが、こいつらの乱入は嬉しい誤算やった……)

彼は浜田のために殺し合いに乗ったものの、その浜田が既に死んでしまっている。
試合が終わり次第、自分をドームに時間的な意味で拘束した両軍を、逆恨みに近い理由で全滅させようとした。
しかし、DMC狂信者の出現に松本は希望を見出した。

(こいつらクラウザーの復活云々抜かしてるしな。
もし、本当に蘇生できるんやったら、その蘇生手段を奪って浜田を蘇らせる!
そのためならワイは好きでもないクラウザーの信者を演じるし、仲間だって裏切るで)

あくまで浜田を生き返らせるためにだけ狂信者たちに取り入ったのだ。
そして狂信者の仲間入りをする証としてゼロに乗って逃げようとしたハレクラニ・観柳を後ろから捕まえ、その大きな腕で二人の頭をトマトのように握り潰し、手土産にしたのである。
さらに狂信者から、より信頼を得るためにハラサンと戦う切歌の戦闘の助力もした。
全ては浜田蘇生のためである。

(でもこいつらも基本狂った連中や、復活についてもただの虚言かもしれへん……いや、虚言でもええわ。
だったらあの世の浜田が寂しがらないように一人でも多く殺すだけや……老若男女も野球選手も狂信者も皆殺しや)

例え、相棒の蘇生ができなくても彼は殺し合いをやめる気はない。
浜田の生存のために殺し合いに乗った男は、浜田が死してなお、殺し合いを続けるのだった。
全ては浜田のためである。

【一日目・22時00分/東京・からくりドーム】

【DMC狂信者】

【暁切歌@戦姫絶唱シンフォギアG】
【状態】ダメージ(中)、疲労(中)、変身中
【装備】シンフォギア「イガリマ」
【道具】支給品一式、DMCモブ狂信者約100人
【思考】基本:SATSUGAI
1:東京中を練り歩いて生贄を見つけ次第SATSUGAIしまくるデス
2:松本人志はとりあえず連れて行く
3:調やマリアに会えたら説得してこちら側に引き込む

【松本人志@現実】
【状態】疲労(小)、DCS状態
【装備】浜田雅功人形
【道具】支給品一式、メトロン星人人形
【思考】基本:浜田の蘇生
1:DMC狂信者に手を貸し、隙あらばクラウザーの蘇生手段を奪って浜田を生き返らせる
2:浜田を生き返せないようなら一人でも多くの参加者をあの世に送る

【大正義巨人軍 解体】


 @

404さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:35:37 ID:G.gjyT360

――からくりドームの地下にある下水道。
暗く汚いその場所に一人の男がいる……ゴロリだ。
久保帯人の鬼道によって死んだと思われた彼は、生きていた。
実は重力の奔流によってゴロリがいた場所に下水道へ続く穴が空き、偶然その中に入ってしまったのだ。
その直後に穴は瓦礫で塞がったため、久保はゴロリは死んだものと誤認したのである。
もっとも、鬼道によるダメージは深く、ちぎれた下半身はドームに置き去りになってしまった。
サイボーグでなければ即死確定の満身創痍の身体であった。
だがそれでもゴロリは残った両手で匍匐前進しながら下水道の中を進み続ける。
その両目に映る復讐の炎を燃やしながら。

(DMCの信者共め、必ず皆殺しにしてくれる。 久保帯人とかいう奴も必ずな!!
だが、この体じゃどのみち戦闘はできない……工作に必要な場所と部品を探さねば……)

彼は自分を工作(修理)できるものを求めて地下を彷徨っているのである。
工作ができたら、ワクワクさんの死体を陵辱した者たちや、その者たちへの復讐の邪魔をした悪党へ報復にでるのだろう。

「ワクワクさん……」

ふと復讐だけではなく、彼は殺されてしまったワクワクさんのことを思い浮かべる。
彼を失ったことは悲しいハズなのに涙を流せない……今の自分はサイボーグ故に。
その代わり、彼の瞳には機械油が漏れていた……


【一日目・22時00分/東京・からくりドーム地下下水道】

【ゴロリ@つくってあそぼ】
【状態】ダメージ(特大)、下半身喪失
【装備】仮面ライダーGの剣@仮面ライダーG
【道具】支給品一式、工作道具もろもろ
【思考】基本:見敵、必殺
1:今はとにかく、自分を工作(治療)できる宛を探す
2:DMC信者を皆殺しにする
3:久保帯人は次に会ったら殺す

405ズカンされた名無し:2014/02/20(木) 11:37:14 ID:G.gjyT360
投下終了。
短くまとめるつもりが長ったらしくなった、ゴメン。

406Westbound Crisis:2014/02/21(金) 03:33:57 ID:hWonoVUU0

(……彼女が黒幕じゃなかったようね……)

「おかしいわね」

 滋賀県。
(東京の渋谷から車で三時間くらいのところにある滋賀県、時間間隔無茶苦茶に見えるが……
 古明地さとりとクマ吉の死亡話とその一話前を見れば何の問題ない……に誰も突っ込まないのが悪い)
 
 そこの大きな湖近くまでやってきた光太郎一行。
 彼らはそこで第三回目の放送を聞いていた。
 そこでこのメンツの中でも割と頭が切れてる部類に入る霧切さんがあることに気づいたのだ。 

「響子ちゃん、どうしたんだい?」
「よもやと思うが、知り合いが呼ばれたから?」
「まあ……それもあるけど……」

 少し複雑な表情を浮かべたが、すぐにいつもの冷静な顔に戻る。

「禁止エリアの順番が少し気になってね」
「ほう……聞かせてもらおうではないか?」
「最初の放送で北海道を封鎖して、次の放送で沖縄を封鎖、ここまではいいわね?」
「問題は……次の場所か?」
「そうよ」

 北海道と沖縄は本州から海を挟んでいるから分かる。
 殺し合いのエリアを狭めるなら、問題はない。
 だが、次である。
 響子は拾ってきた日本地図の禁止エリアをペンで赤く斜線を引く。
 
「九州や四国ではなく、何故か本州と陸続きの中国地方なのか……ということである?」
「ええ」
「九州や四国を禁止エリアに出来なかったのには何か理由があるっていうのかい?」
「そうね、九州はなにか改造されているのは、ちょっと考えづらい……常識的に考えてね」
「何を言う? 変形ロボは男のロマンだぞ!!」
「……もし、そうだったとしても、殺し合いエリアを狭めるなら先に九州を封鎖しないかしら?」
「確かにありえる」

 九州にはきっと何かある。
 そう考えた三人。そして、決断した。

「まずは四国か……」
「そうね、でも、もうこんな時間だし……」
「警戒しつつ、進むぞ」
「確かにゴルゴムの連中なら夜道に奇襲を仕掛けてきますからね!」

 とりあえず、九州に向かうために近くの四国を目指す。
 そのために、一先ず関西の大都市・大阪に向かう。
 大阪⇒四国⇒九州というルートを選択した。
 さて、これが本当にいいルートだったか、どうかなどまだ誰も分からない。

「それにしても……」
「あんな服、どこで売っているのだろうか?」
「簡単だ、自分で作ったに決まってるじゃないか……」
「貴方、案外器用なのね……」
「空……中々、似合っているじゃないか……」
「でしょ?」

 そこには地獄兄弟風の服に着替えた空とその姿にちょっと満足している矢車さんがいた。
 なお、その服は矢車さんお手製だった。まあ、矢車さんだったらやりかねない。

407ズカンされた名無し:2014/02/21(金) 03:34:34 ID:hWonoVUU0
【一日目・21時30分/日本・滋賀県琵琶湖付近】

【南光太郎@仮面ライダーBLACK】
【状態】健康
【装備】キングストーン、パーフェクトゼクター@仮面ライダーカブト
【道具】支給品一式、カラオケマイク
【思考】
基本:この殺し合い、ゴルゴムの仕業だ!
0:西に向かう
1:クライシス皇帝と空、響子と共に行動する
2:あの少女(歌愛ユキ)はどこに行ったんだ?
※RXに進化しました。ロボライダーとバイオライダーにはまだなれません。

【クライシス皇帝@仮面ライダーBLACKRX】
【状態】健康
【装備】サタンサーベル オーガギア@仮面ライダー555
【道具】基本支給品一式
【思考】基本:光太郎とともに主催者とゴルゴムを潰す
0:西に向かう
1:戦力を集めて、『ネオ・クライシス帝国』を建国する
2;一先ず、地球人類抹殺は置いておく。(総理を潰したら取り掛かる)
3:矢車から地獄の匂いがする
4:私のカラオケマイクはどこに行ったんだ?
※参戦時期は仮面BLACKRX本編開始前です。

【霧切響子@ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生】
【状態】健康、ロリ切さん
【装備】様々な資料
【道具】支給品一式、沢山の光彦関連のスイッチ、その他不明
【思考】
基本:殺し合いの打開and殺し合いについて調べる
0:西に向かう
1:苗木くんに会いたい
2:元に戻る方法はあるのかしら……?

【霊烏路空@東方Project】
【状態】悲しみ、やさぐれた……?
【装備】制御棒、地獄兄弟みたいな格好(女性用)
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:さとり様殺した奴は殺す
1:光太郎たちについていく
2:矢車の妹になった!

【矢車想@仮面ライダーカブト】
【状態】やさぐれ
【装備】ライダーベルト&ホッパーゼクター@仮面ライダーカブト
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
1:光太郎、空を地獄兄弟の弟、妹にする
2:上記のために、光太郎たちについていく。(率先して戦うつもりはない)

408正義とはなんぞや:2014/02/21(金) 23:32:13 ID:XmnUiFYY0
グンマーの民が何者かに滅ぼされ、都庁の魔物に大きな衝撃を与えた。
生物である以上、魔物も人間もいずれは死んでしまう。
それを理解していても、信じられない程の衝撃だった。
永い時を生きてきた雷竜などの魔物はともかく、まだ若い魔物にとっては殊更に。

「これが、電源かな?」
「よし、それじゃあ掲示板ってのを早速開こうよ!」

アーマービーストと呼ばれる、小型の魔物もその一人であった。
彼は同族を連れて外に協力者を求めて旅立ち、ここ山梨県のネットカフェまで来ていたのだ。
都庁の周辺はともかく東京全域はまさに地獄絵図であり、落ち着ける場所などなかったため隣県まで避難したのである。

「手伝ってくれる人、いるといいね」
「きっと大丈夫さ。グンマーの人だって、きっと全員が殺されたわけじゃないし」

彼らが協力者を得るために取った手段はインターネット。
いきなり協力者を都庁に集めては、その身を危険に晒してしまうだろう。
その点寂れたこの場所であれば、安全に協力者との交渉もできるはずだ。

ちなみにアーマービーストは非常に小柄であり、現在都庁にいるダオス、レスト、サクヤを除けば唯一キーボードが打てる魔物だ。
これも彼らがインターネットを選んだ大きな理由の一つである。
戦う力はさほどでもないが、自分達に出来ることをやろうと、小さいながらに頑張っているのだ。

「でも人間って基本は野蛮だから心配だな。この殺し合いだって、開いたのは人間じゃないか」
「でもあの人たちは僕らや裁断者さんを助けてくれたじゃないか」
「そういえば、タマムシジムってところのリーダーも人間だけど自然を愛しているって聞いたよ」
「人間もそういう人ばかりだったらいいのになぁ……」

仲間たちがお喋りを続ける中、リーダー格のアーマービーストは懸命に両手を動かしてキーボードを叩く。
そしてやがて、カオスロワちゃんねるというページが開かれるが……

「あー、ここは駄目だね。というかむしろ僕らを殺そうとする人間の書き込みの方が多いよ」

341:パルマーNANASHI 22:20:18

おい、とうとう都庁が完全に馬鹿でかい樹になったぞ。てっぺん見えねえ

348:名も無き名無し 22:20:52

それ以前に、都庁周辺がなんかおかしい。来た道戻されてるし、空間捻じ曲げられてるのか?

351:隣の名無し 22:21:21

別にいいだろ。基本的にあそこは近寄らなければ被害でないみたいだし。むしろ戻してくれてありがたいわ
むしろ今はそれより、狂った連中の方が数段やばいっての

353:この身を名無しに奉げよう 22:21:33

DMC信者の連中だろ?あいつらは祐一郎クラスのイカれた奴らだからな……
会ったら間違いなくリアルで晒し首にされそうだよ

「……でも僕ら以上に、DMC信者っていうのが恐れられてるみたいだね」
「どんな人間なんだろう?」

ふとアーマービースト達は、話題にされていたDMCという単語に興味を持った。
魔物以上に恐れられているDMC信者とはどんな存在なのか?

409正義とはなんぞや:2014/02/21(金) 23:33:30 ID:XmnUiFYY0
カタカタと少しキーボードを打つだけで、目的の物はすぐに見つかった。
DMC公式サイトにDMC絡みのファンサイト、ブログ、ツイッター、フェイスブック、掲示板……

「「 こ れ は ひ ど い 」」

あまりに過激な行動や画像の数々に、アーマービーストらは口を揃えた。
魔物以上に魔物らしい悪逆非道な行為の数々を行うDMCと、それの信者達。
なるほど危険視される理由がよくわかる。あえてこいつらを何かに分類するとすれば、それは悪魔しかないだろう。

「DMCファンクラブ№37564・ブロリー☆DEATHのブログ……」
「DMCファンクラブ№4649・アケチフォトギャラリー……うぇっ……」

「これがついったーってやつか。……東京ビッグサイトに集合、とにかくSATSUGAIとか書いてあるよ!?」
「こっちの掲示板は……駄目だ、ロックがかかってて見えないや」

「非情なるギター炸裂の瞬間……うわああああああ!」
「DMC血みどろ謝肉祭……あれ?」

動画を見ていた一匹が、あることに気がついた。
過激すぎるパフォーマンスの様子を撮影した動画の一部に……

「これって……デスマンティスさんだよね?」
「ああ、間違いなくデスマンティスさんだ。でもどうして……?」

そこに映し出されていたのは、都庁の軍勢の一員であるデスマンティス。
動画の中の彼は、嬉しそうに鎌を振り回している。
歌詞にあわせて、心底嬉しそうに。

「デスマンティスさんが……DMC信者の一人……?」
「ま、まさか。あの人が人間を相手に……」

「っ……DMCファンクラブ№666666・死蟷螂のSATSUGAI日記……!?」

思わぬところで、信じられない事実を知ってしまったアーマービースト達。
それなりの付き合いにはなるが、こうやってインターネットを、ましてやデスメタルバンド絡みのページを見ることは通常ありえない。
だからこそ今の今まで気がつけずにいたのだろう。おそらくこれは、リーダー達すら知らない真実。
あのデスマンティスがまさかとは思ったが、ビーストの野生の勘が警鐘を鳴らしていた。

「た、確かデスマンティスさん、怖い顔の新入りを連れて帰ってきてたよね……!?」
「もし、あれもDMC信者だったとしたら……」


――SATSUGAIせよ! 都庁を○イプ!――


最悪の光景が、一同の頭をよぎった。

「いけない、リーダー達にはやく知らせっ


「おやおや、まだ見落としている参加者がいましたか」
「SATSUGAI、しようぜ!」


そして彼らは最悪の光景を目の当たりにすることとなる。
人間の大人と子供が、巨大な武器をそれぞれこちらに向け……
仲間が、自分の体が、ごみくずのように千切れ飛んでいく光景を。

【アーマービーストA〜Z@新・世界樹の迷宮 死滅】
※殺害数は1カウント

410正義とはなんぞや:2014/02/21(金) 23:35:23 ID:XmnUiFYY0
アーマービーストの群れを殲滅したのは、彼らが直前まで調べていたDMCの信者だった。
アーマービーストは知ってはいけない真実を知ってしまったがために、殺された……

「僕としたことが、こんな大量の生贄を見落とすなんて。いけませんねぇ……」
「やっぱSATSUGAIは最高だよなー!」


……というわけではなかった。
第一、魔物の言葉を普通の人間が理解することはできないのだから、彼らはアーマービーストが何をしていたのか全く知らない。
証拠となりそうなパソコンも、先程の攻撃で巻き込まれて大破している。
ただ単に、大勢で群れていたために殺された。
そこに善も悪もない。視界に入ったために殺された。
あまりに理不尽、これを悪魔の所業といわずしてなんといえよう。

しかし悪魔とは、魅力的なものでもあるのだ。
かつて正義感に溢れていた者ですら、悪魔色に染め上げられてしまうのだから。
今の彼らの正義は、信奉するクラウザーさんのために生贄を殺すこと。

「この調子で、もっと多くの生贄をクラウザーさんに捧げましょう」
「おう!」

邪悪な正義もまた、ビッグサイトを目指す。

【一日目・22時30分/山梨県・ネットカフェ】

【杉下右京@相棒】
【状態】健康
【装備】ガトリングガン
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI
1:他のメンバーと合流する

【円堂守@イナズマイレブン】
【状態】健康
【装備】イナイレ仕様サッカーボール
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI、しようぜ!
1:他のメンバーと合流する

※アーマービーストの会話は理解できていません
※アーマービーストがネット上に何かを書き込んだかどうかは不明です

411開放の喜び:2014/02/22(土) 03:19:32 ID:IZAd.dqU0
新城直衛は地面で恐怖しながらも考えていた
今対主催の一団が地下に移動しようとしている、その一団を迎え撃つかどうかを
もし迎え撃てば誰かを殺せるかもしれないだがその前に自分が怪物に殺されるかもしれない
逃げるという手段もあるがそれをやると自分の義理の姉が殺される
考えに考えをかさねる、自殺しようかとそう思ったが自分がいなくなれば主催が義理の姉になにをするかわからない
自殺することもできずに悩みに悩みその悩みが極限に達しそうになろうとしたところで
――ピンク色のドアが現れた

「ッ!!」

すぐさま直衛は立ち上がりそのドアに対して警戒する
千早もすぐさまに応戦態勢に入る
そしてそのドアが開いて現れたのは忍者の格好をした男――風魔小太郎だ
その男の登場に対し直衛は肩の力を抜いて安堵した

「や、やあ君だったのかあまり驚かせないでくれよ」

自分との同僚が来たことにより直衛に若干ながらも余裕を見せた
そして直衛は小太郎と知り合いつまりは小太郎も特務機関員であるということだ

「それで、君は何のためにここへ?、君もここの守備を任されたのかい?」

なぜここに小太郎が来たのか、それを疑問に思いすぐさま問う
すると小太郎がペンとメモ帳を取り出してそのメモ帳に文字を書いて直衛に見せた
その内容は直衛を主催本部九州ロボットまで連れ戻すということが書かれていた
その内容を見て直衛は震えながらも小太郎の顔を見て

「こ、ここに書いてあることは……本当なのかい?」

小太郎はその問いに対して肯定して無言のまま首を縦に振った

(キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!)

心の中でそのようにモーレツに喜ぶ
なんせもはや絶望的な状況だったのだ、その状況が変わるのだから喜ばずにはいられない
そして興奮気味に

「それならすぐに行こう!すぐに!すぐに!」

そのように興奮している直衛に戸惑うこともなく自分の移動手段であったどこでもドアに移動する
直衛も小太郎の後についていってどこでもドアの前に付くとすぐさま入っていき千早も直衛の後についていって最後に小太郎が入ってどこでもドアが閉まり
首相官邸から姿を消した

そして九州ロボに着けばいい笑顔で直衛は笑っている
それを目撃したモブたちは思いっきりドン引きするのであった

【一日目・21時45分/日本・九州ロボのどこか】

【新城直衛@皇国の守護者】
【状態】健康、恐怖から開放された喜び
【装備】タイガのデッキ@仮面ライダー龍騎
【道具】支給品一式、千早@皇国の守護者
【思考】基本:任務を遂行する
1:助かった!!
※特務機関員です

【風魔小太郎@戦国BASARAシリーズ】
【状態】健康
【装備】対刀“衝"・乙@戦国BASARAシリーズ
【道具】支給品一式 どこでもドア@ドラえもん  他不明
【思考】基本:任務遂行
※特務機関員です
※どこでもドアは主催から貸し出されたものです

412今期のアニメはまだ鬼灯しか見てなかったり…:2014/02/22(土) 04:11:27 ID:3ZZng0yg0
魔物に占拠され、もはや依然とは別物になった東京都庁。
その魔境に足を踏み入れている長身の和服の男が一人、頭部には角が生えている。
彼の名前は『鬼灯』。地獄の鬼である。

「噂には聞いていましたが、本当に様変わりしてますね…」

鬼灯はもはや巨大な樹と化した都庁を見上げるとハリトンボイスで呟いた。
彼が都庁に足を運んだのは理由があり、都庁の責任者と話をするためである。
話の内容はもちろん都庁軍の都庁占拠行為及び人類の抹殺をやめてもらうため。
そしてすぐに殺し合いを終わらせるために行動してもらうためである。
都庁が何故こんなことをするのか理由は知っている。鬼灯もどちらかというと環境には気を使うほうだ。
だが地獄の鬼から見ても彼らの行為は明らかにやりすぎだと判断したためにこうして都庁に向かっているというわけだ。

「人間とて自然から生まれた自然の一部。彼らは気づかないのでしょうか…自分の目的のために自然を刈り取ろうとしていることを。
科学の発展を理由に自然を刈り取った人間と同じようにね。はて、それは愚かなのやら哀れなのやらブツブツ……」

と説教染みた事をいうが実は彼の本音は違った。
鬼灯は元々休暇を何日かもらって、その間旅行のために地獄から現世に舞い降り…いや這い上がってきたのだ。
そのときに丁度カオスロワに巻き込まれてしまったのである。
殺し合いが長引いてはせっかくとった休暇が全部台無しになってしまうというわりと俗な理由で一刻も早く殺し合いを止めようとしていたのだ。
そんな彼の耳に入ってきたのは都庁軍の噂だった。

「やれやれ、連中に教えてやらねば…」

鬼灯は恐れずに足を進めていく。
もちろんこの間に魔物からの襲撃は受けている。
が、彼は地獄の閻魔大王に仕える鬼であり襲ってきた魔物を追っ払えるくらいの力量は持っていた。
ちなみに殺しはせず撃退に留めているのはあの世の住人が現世の殺生に関わるのはどうなのかと思ったからだ。

「それにしてもここの魔物は妙に引き際がいいですね…。これはかなり統率の取れてる動きですよ。
もしかしたら上の連中に報告しているかもしれませんね」

だがそれは鬼灯にとっては好都合。彼は話し合いが目的なのだから、なるべく話の通じて地位の高い者を引っ張り出したいとこだった。
ツイッターによると都庁軍は魔物だけでなく金髪の人間が何人か味方しているとのこと。
最近では超サイヤ人みたいな奴も現れて都庁への侵入者を相手に暴れて何人も\デデーン/しているという情報まであり、
それを目撃した人物らしき人が『もう駄目だ…おしまいだぁ…』というツイートを残しており、その後もいくつか『皆殺される…』『逃げるんだぁ…』などと言ったヘタレなツイートを残している。

「金髪の魔王と青年ならともかく、その戦闘民族には会いたくありませんね…。
っとようやく着きました。やけに時間がかかりましたね。あれは…竜?なるほど、都庁の番人というわけですか」

鬼灯の視線の先には都庁の入り口そして入り口を守る番人ならぬ番竜、叫帝竜・ウォークライ。

「グオオォォォォォォォォウ!!!」

ウォークライは鬼灯を見つけるとウォークライは大きな雄叫びを上げた。
鬼灯は思わずその端正な顔を歪ませて耳を塞ぐ。
そしてウォークライは鬼灯を喰らおうと大きな口を開けて迫る!
完全に鬼灯を捕捉したウォークライは彼の身を引き裂くべく巨大な口を閉じ…

「グォウ!!?」

閉じられることは無かった。
喰われる瞬間、鬼灯の持っていた鬼の金棒がウォークライの口の中でつっかえ棒になり、口を閉じることが出来なかったのだ。
大口を開けて驚愕するウォークライ、今度は彼を鬼の怪力による蹴りが襲った。
あまりの威力にその巨体を大きく吹き飛ばされるウォークライ。鬼の力は竜をも吹き飛ばすのだ。
その際にウォークライの口から飛び出した金棒をキャッチする。
そして立ち上がろうとするウォークライを見下すように話しかける。

「そこの竜、聞こえてますか?通じてるかは分かりませんが…。
私に敵わないと認めていますぐ話を通じる責任者を連れてきなさい。早く!!」

が、ウォークライは再び立ち上がって臨戦態勢を取る。

413今期のアニメはまだ鬼灯しか見てなかったり…:2014/02/22(土) 04:14:56 ID:3ZZng0yg0

「やれやれ、分かってくれませんか。こうなったらしょうがないですね。鬼の怖さをそこの竜に教えてあげねば」
「待ちなよ」

鬼灯が溜め息をついてウォークライを撃退しようと金棒を構えるが、その時声がかけられた。
都庁の入り口から出てきたのは金髪の青年レスト…それと彼に従う角と尻尾を生やした少女サクヤ。
レストは鬼灯を敵意バリバリで睨み付け、ウォークライに合図を出して下がらせる。

「『鬼のように強い人間にやられた』って傷つけられて逃げてきた魔物から報告があったから来たけど…それは君かい?だとしたら許せないな、僕は」
「これは失礼、私は地獄で閻魔の補佐をやっております、鬼灯と申します。ですが、貴方は勘違いをしておられる。
まず先に襲い掛かってきたのはそちら方の者で、私は自分の身を守るために戦わざるをえなかっただけのこと。
そして次に、貴方は敵意むき出しですが私には貴方方と殺しあうつもりはないということ。
最後に、私は鬼のように強い人間では決してございません―――」

そして鬼灯は目を閉じ、溜めるように息を吸い込むと目をカッと開いて口を開いた。

「私は鬼ですから」

レストは鬼灯の目を見て本当に殺しあうつもりはないと察する。
その目は今まで接してきた人間のどれとも違っており、自己紹介をして鬼灯の話に応じることにした。

「僕はレスト。……分かったよ。貴方が話し合いをご所望だとね。じゃあ僕がここで話を聞こう。
僕はここの責任者とは親しい関係にあるからね。でも話の内容次第では貴方の命は保障できないよ」
「それは有難い…では早速用件を言いましょう。まずは東京都庁解放及び修繕…
そして、貴方達が進めている人類抹殺の計画を今すぐに止めていただきたい――」
「断る」

鬼灯の要望をレストは一刀両断。
鬼灯はやっぱりと言った態度で溜め息をつく。

「やはり、自然の保護が最優先。そして自然を破壊してきた人間は許せないということですか…」
「そういうことさ。これ以上君と話すことは無い、僕らの機嫌が悪くなる前に消えたほうがいいよ」
「分かりますよ、貴方方の気持ち。私とて自然には気を使っている方ですから
ですが貴方達はやりすぎた……このままだと貴方達、地獄に落ちますよ?」

地獄に落ちるというワードにウォークライとサクヤは焦る様な反応するが、レストはただ悠然としているだけだった。

「地獄に落ちるだって…?舐められたものだね。そんな脅し文句が通用すると思うのかい?」

レストの回答に鬼灯は人差し指と中指を立てた状態で前方に突きつける。

「貴方はまたまた勘違いを二つ程しておられますね。
まず一つ目、地獄は本当に存在するということ。
二つ目は地獄を舐めているのは貴方だということ。地獄は貴方が思っている以上に辛く苦しい場所ですよ?
ですが、ご安心ください。罪を悔やみ償えばその分罰も軽くなるのが地獄の良い所です。今からでも…」
「罪?ふざけるな、僕らがこんなことをしたのは、全ては自然とそこに棲まう生物のためだ!
貴方が仮にもあの世にすむ鬼…しかも閻魔大王の側近というなら、僕らの行動が間違っていないことが分かるだろう!?
間違っているのは自らを生んだ自然を壊し、軽視する人間のほうだっ!」
「分かりますよ。ですが…」

414今期のアニメはまだ鬼灯しか見てなかったり…:2014/02/22(土) 04:16:47 ID:3ZZng0yg0

鬼灯はずいっとレストのすぐ眼前に迫る。
そして間髪いれずにレストに顔面陥没パンチを喰らわした。
鬼の拳をまともに喰らってしまったレストは吹っ飛んで尻餅をつける。
鬼灯はレストを見下ろし眼前で今までの紳士的な態度を崩し絶○先生の如く次々と捲くし立て始めた。


「それで人を殺し、都庁を私物化することを正当化する理由にはなりませんっ!!
都庁の元住人を皆殺した上で乗っ取る…手段としては最悪じゃないですか!
他に手段なんていくらでも考えて見つけられたはずでしょう!
何故こんな物騒な手段を選んだのですか!?
そう、貴方方は手段を選ばなさ過ぎる!!!
そして何より、何故今自然保護活動をやるんですかっ!
よりによって殺し合いの真っ最中にするんですか!?
『じゃあいつやるの、今でしょ!』ってもう既に廃れてるネタでしょうに!!
こんな緊急時に自然に熱心になってる場合じゃないって分かるはずでしょう!!
何ですか?貴方は頭良さそうな顔して馬鹿なんじゃないですか!?
手段の選ばなさは殺し合いを止めることに使いなさい!!
それが貴方方の今積める善行ですよ!!
自然保護活動はその後に存分おやりになればよろしいでしょうがっ!!」


「ちょっと、レスト様に何を――」
「貴女は黙っていなさい!私はこの人と話をしているんです!!」
「あひぃっ…」

主人を殴った上に上から目線で説教を働く鬼灯をサクヤは止めようとする。
が、鬼灯の半端無い気迫につい悲鳴を上げて恐縮してしまう。ウォークライも割り込めずにいる。
鬼灯は再びレストに説教しようとするが、レストは既に立ち上がり剣を構えていた。

「もう貴方の話はたくさんだ。貴方が僕等の理想を理解しないのならッ!
今ここで殺すしかない!ここの自然と魔物達のためにも――」
「やれやれ、暴力で訴えるということですか。
いいでしょう、どうやら貴方は558459(ここはじごく)回くらい引っ叩かないと分かりそうにないですからね。
歯食いしばりなさい、貴方のような人間は修正してやります――」

レストは天ノ村雲ノ剣、鬼灯は金棒を取り出し構える。
自分のそれぞれの得物を持ち互いはぶつかりあった――

その時、鬼灯の背後から何かが飛来。それが鬼灯に当たったかと思うと鬼灯の姿は一瞬にして消え去った。
鬼灯を消したものの正体はアイテムのバシルーラの杖@トルネコシリーズ。
本来はモンスターを別の場所に飛ばすアイテムで、カオスロワでは日本のどこかに飛ばす効果になっている。
それはサクヤがダンジョン化した都庁内部で拾ったもの。
鬼灯がレストの相手をしているのを見計らって使用したのだ。ここでは使い捨て式なので杖はもう消えている。

「勝手に杖を使ってすみませんレスト様。
さっきのお方はいろいろな意味で手に負えなさそうなくらい理不尽だったので…」
「いや、助かったよ。あの男の言葉に冷静さを失うとこだった、ありがとう」
「グォウ…」
「君も心配してくれているのかい、でもこのぐらい大丈夫さ。
ウォークライもあの男に一発蹴られただけで大してダメージが無いみたいでよかったよ」

レストはウォークライの無事を確認し笑顔を浮かべる。
そこにはもう自然を壊す人間を憎む面影はどこにもない。
彼らは願った。願わくばあの鬼が二度と現れませんように――

415ズカンされた名無し:2014/02/22(土) 04:18:18 ID:3ZZng0yg0
【一日目・22時50分/都庁樹の迷宮入り口】

【レスト@ルーンファクトリー4】
【状態】顔に打撲の跡(軽症)、全属性攻撃吸収、無属性攻撃半減、サクヤの飼い主
【装備】天ノ村雲ノ剣
【道具】支給品一式、不明品、謎の壁材、水晶の壁材等の素材
【思考】
基本:都庁の軍勢を守りつつ星の自然環境改善
0:なんだったんださっきの鬼は…
1:都庁樹の施設と素材を使い、戦闘準備を整える
2:機械っぽい外見の奴は問答無用で潰す
3:四条化コンビを警戒
4:あわよくば竜と結婚できる世界を作りたい
※フレクザィードの飼い主でしたが、バサラによりその権限を奪われていることに気がついていません
※連れて歩けるモンスターは二匹までです

【極光の麒麟・サクヤ@パズドラ】
【状態】健康、調教済み
【装備】不明
【道具】支給品一式、スマホ、都知事のパソコン
【思考】
基本:レストに服従
0:さっきの鬼が怖い…
1:ネットに疎い主に代わり情報収集
2:実は青龍と違ってドラゴンではないことはこの際黙っておく

【ウォークライ@セブンスドラゴン2020】
【状態】ダメージ(小)、空腹
【装備】無し
【道具】支給品一式
【思考】
基本:都庁の防衛
1:都庁に近づく相手を蹴散らす
2:美味そうだったら喰う


「やられました。まさか侵入者を転送させる手段を持ち合わせているとは…。はて、ここはどこなのか」

鬼灯は先ほどいた場所とは違う所にワープさせられていた。
周りの風景を見るにちゃんとした陸地であることは間違いない。
そして首輪も爆発しないことから禁止エリアではないのも確かだろう。
もちろんいしのなかだというオチもなさそうだ。

「残念です、都庁の彼らを何とか反ロワ派にできれば殺し合いの終わりに近づけたものを。
それに狂信者を何とかするには彼らの力が必要でしたでしょうに…」

そして鬼灯が目をつけていたのは都庁の軍勢だけではなくDMC狂信者と呼ばれる連中もであった。
だが彼らはどう見ても問答無用で殺そうとしてくる奴らばかりで話が通じそうに無かった。
規模も凄いことになっていたので、恐らく戦力としては互角だろう都庁の軍勢に何とかしてもらいたかったのである。
せめて狂信者を何とかしろぐらいは言うべきだったかと鬼灯は後悔していた。

「このままではせっかくの休暇が全てバトロワで潰れてしまう…。何か手を打たねばなりませんね」

これ以上失敗を悔やんでもしょうがない。
立ち上がった鬼灯はとりあえず場所を把握すべく辺りを探索することにした。

【一日目・22時50分/日本の陸地のどこか(禁止エリアではない)】

【鬼灯@鬼灯の冷徹】
【状態】健康、若干不機嫌
【装備】自分専用の金棒@鬼灯の冷徹
【道具】支給品一式、不明品
【思考】
基本:休暇がつぶれる前になるべく早く殺し合いを終わらせる
0:現在地の把握
1:間違っていると思った奴には説教
2:できるだけ殺生はしない

416話を壮大にし過ぎたかも:2014/02/22(土) 23:05:02 ID:NssvPB0c0
 東京都のとある民家にパソコンでとある女性がカオスロワちゃんねるを見ていた。
彼女の名はノーヴル・ディラン、世界でも有数の技術力を持つ科学者である。
しかし、彼女には重大な秘密があった。

(これで何回目だったかしら、未来から記憶を転写してきたのは……)

 ノーヴルは、幾度となく未来から過去の自分に記憶を転写させていたのだ。
かつて彼女は、日本中から終結した対主催勢力の一員として主催と戦い、主催を倒してカオスロワを終わらせていた。
しかし、その後に二度目の大災害が襲来し、主催と戦った多くの戦士達が命を引き換えにしたにも拘らず、世界の殆どは滅亡した。
辛うじて生き残った彼女は、滅びを待つしかない未来を変える為、自身の研究成果とカオスロワの最中に集まった技術の数々を使って過去の自分に自身の記憶を転写したのだ。
そして、彼女は幾度とない失敗と記憶転写を繰り返し、ついに世界滅亡を回避する為に必要な要素を全て見つけ出したのだ。

(そろそろ、器は完成したころかしらね……そして、他の可能性達も目覚めつつある……現時点で出来る事は全てやれたわね)

 今回、ノーヴルが最初に行ったのは、ループの中で技術を集めて理論を完成させたタイムマシン(使用後に破壊した為現存してない)で世界滅亡の回避に必要な要素を伝える為にあるものを過去に転送した。
その転送したものこそが、ハラサンが現役時代に見つけた遺跡だったのだ。
そして彼女は、光祐一郎に九州ロボを作らせ、主催に匿名でその情報をリークして九州ロボを奪わせ、主催が九州ロボを“器たりえる巨像”に改造するように仕向けたのだ。
また、九州ロボを欠陥だらけにする事で主催の行動を鈍らせ、他の要素が育つ前に潰される可能性を減らしてもいた。

(まあ、とにかく今回が最後のチャンス……この世界に次はないわ)

 ノーヴルの記憶転写には、記憶と同時に世界の因果が転送されて転送後の世界の因果が増加するという重大な副作用があった。
因果の増加は、世界滅亡を回避する為に必要な要素が生まれる可能性を増やす働きがあったが、一方で世界が滅亡する可能性も増やしていたのだ。
そして、因果自体が増えすぎたが為に、空間の歪みが日本中で発生し、滋賀県から車で移動していた参加者がそれに気付かず突入した結果、車に乗ってから3時間で東京に移動するといった事が起きていた。
それを知ったノーヴルは、次に記憶転写をしたら因果の量に世界が耐え切れず、世界そのものが崩壊すると気付き、記憶転写技術を抹消してこの世界に全てを賭けたのだ。
ちなみに、空間の歪みは参加者の間で主催の設置したワープゾーンだと認識されており、便利な移動手段として利用されている。

(全ては世界の為……しかし、後はこの世界の者達に託してもいいのかもしれないわね……)

 そんな感じに回想していたノーヴルの元に、侵入者が現れた。

「考え事をしているようですが、クラウザーさんの為に殺ってやるDEATH!」

 そんな事を言いながら侵入してきたのは10名ものモブ狂信者を連れた梓だ。
梓は、これまでもそうしたようにギターによる48の殺人技でノーヴルをSATSUGAIしようとする。
それに対し、ノーヴルはデイパックから支給品の暁美ほむら特製パイプ型爆弾を取り出した。

「こんな事もあろうかと私が持っている爆弾と同じものが4つ、この家に設置してあるわ。だから悪いけど貴女は世界の為に、私と一緒に死んでもらうわ」

 そう言い、ノーヴルは5つの爆弾を起爆し、彼女達がいた民家が爆炎で吹き飛んだ。


【一日目・23時00分/東京都・とある民家だった所】

【ノーヴル・ディラン@スーパーロボット大戦UX 死亡確認】
【中野梓@けいおん! 死亡確認】
死因:爆死

417:2014/02/24(月) 00:44:19 ID:/GQTadFQ0
「おお……歌、何と素晴らしい!!」

老人がある曲を聴き感動していた。
それは今現在カオスロワを揺るがせている要因の一つ、クラウザーさんの曲である。
クラウザーさんの死により大暴れしているDMC狂信者達のように、また一人クラウザーさんの魅力に取り付かれてしまったのだ。

「元はバラバラの思考の人々が今やたった一つの夢の為に動く!
 これこそ、私の描いていた夢!!」

老人は心底感激していた。
クラウザーさんにより統一された大多数の意思。
一つの夢を叶える為に夢に進み立ち上がる大群衆。
これが、これこそが老人が長年思い、描き続けた夢なのだ!
完全では無いにしろ、この歌を全世界に広げれば……世界はクラウザーさんに釘付けになり、平和となる!
ああ、是非とも会ってみたい! この素晴らしい曲を生み出し、人々の心を捉えて離さないクラウザーさんとやらに!!

「何やら、東京ドームというものに集まってるみたいですね。行ってみましょうか」

DMC狂信者達が東京ドームに集まるらしき事を察知した老人に近づいてくる二つの影がある。

「あんたも東京ドームに行くのか!!」
「かっとビングだ! クラウザーさん!!」

クラウザーさんの虜になった蒼月潮と九十九遊馬である。

「ええ、私もクラウザーさんに会いたいんですよ」
「よし、じゃあ一緒にSATSUGAIしながら行こう!」
「SATSUGAIだ!俺!!!」
「ああ、幸先が良いですねぇ。早速私と同じ志を持つ同志に会えるなんて」

老人は喜んだ。
その喜びを表すために両手を広げ、二人の少年へと向かっていった。
軽いハグだ。海外ではよくあるちょっとしたスキンシップである。

「ぐっ、……ごほっ……」
「が、ああ……げほっ……」



「――あれ?」

数分後。そこには二つに人だった肉塊が転がっていた。
辺りは血に塗れ、二人の少年だった物の表情は苦痛に染まっている。

「ああ……またやっちゃった……ごめんなさいごめんなさい……」

老人は別に二人に殺意があった訳ではない。
本当にちょっとハグしようとしただけなのだ。
ただ、不運なことに嬉しさの余りちょっと力が入っちゃって二人を惨殺してしまっただけなのだ。

「……潮君、遊馬君。ごめんなさい。
 でも君達は私の中で生き続ける」

例え誰かが死のうとも自分の心の中で相手は生き続けている。つまり、死んでいないのだ。
だから、無問題である。老人は一通り謝り、そう言いその場を後にした。

血に塗れた右手のカギ爪。
かつてそれを見た男は老人をこう呼んだ。
カギ爪の男と。


【蒼月潮@うしおととら】死亡
【九十九遊馬@遊戯王ゼアル】死亡



【一日目・23時30分/神奈川】

【カギ爪の男@ガン×ソード】
【状態】クラウザーさんとDMC狂信者に感動
【装備】カギ爪の義手
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:世界を平和にする。
1:クラウザーさんに会うためにSATSUGAIしながら東京ドームに向かう。
2:クラウザーさんや道中出会った参加者、DMC狂信者達ともお友達になりたい。

418夢 修正版:2014/02/24(月) 00:49:12 ID:/GQTadFQ0
「おお……歌、何と素晴らしい!!」

老人がある曲を聴き感動していた。
それは今現在カオスロワを揺るがせている要因の一つ、クラウザーさんの曲である。
クラウザーさんの死により大暴れしているDMC狂信者達のように、また一人クラウザーさんの魅力に取り付かれてしまったのだ。

「元はバラバラの思考の人々が今やたった一つの夢の為に動く!
 これこそ、私の描いていた夢!!」

老人は心底感激していた。
クラウザーさんにより統一された大多数の意思。
一つの夢を叶える為に夢に進み立ち上がる大群衆。
これが、これこそが老人が長年思い、描き続けた夢なのだ!
完全では無いにしろ、この歌を全世界に広げれば……世界はクラウザーさんに釘付けになり、平和となる!
ああ、是非とも会ってみたい! この素晴らしい曲を生み出し、人々の心を捉えて離さないクラウザーさんとやらに!!

「何やら、ビッグサイトというものに集まってるみたいですね。行ってみましょうか」

DMC狂信者達が東京ドームに集まるらしき事を察知した老人に近づいてくる二つの影がある。

「あんたもビッグサイトに行くのか!!」
「かっとビングだ! クラウザーさん!!」

クラウザーさんの虜になった蒼月潮と九十九遊馬である。

「ええ、私もクラウザーさんに会いたいんですよ」
「よし、じゃあ一緒にSATSUGAIしながら行こう!」
「SATSUGAIだ!俺!!!」
「ああ、幸先が良いですねぇ。早速私と同じ志を持つ同志に会えるなんて」

老人は喜んだ。
その喜びを表すために両手を広げ、二人の少年へと向かっていった。
軽いハグだ。海外ではよくあるちょっとしたスキンシップである。

「ぐっ、……ごほっ……」
「が、ああ……げほっ……」



「――あれ?」

数分後。そこには二つに人だった肉塊が転がっていた。
辺りは血に塗れ、二人の少年だった物の表情は苦痛に染まっている。

「ああ……またやっちゃった……ごめんなさいごめんなさい……」

老人は別に二人に殺意があった訳ではない。
本当にちょっとハグしようとしただけなのだ。
ただ、不運なことに嬉しさの余りちょっと力が入っちゃって二人を惨殺してしまっただけなのだ。

「……潮君、遊馬君。ごめんなさい。
 でも君達は私の中で生き続ける」

例え誰かが死のうとも自分の心の中で相手は生き続けている。つまり、死んでいないのだ。
だから、無問題である。老人は一通り謝り、そう言いその場を後にした。

血に塗れた右手のカギ爪。
かつてそれを見た男は老人をこう呼んだ。
カギ爪の男と。


【蒼月潮@うしおととら】死亡
【九十九遊馬@遊戯王ゼアル】死亡



【一日目・23時30分/神奈川】

【カギ爪の男@ガン×ソード】
【状態】DMC狂信者に感動
【装備】カギ爪の義手
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:世界を平和にする。
1:クラウザーさんに会うためにSATSUGAIしながらビッグサイトに向かう。
2:クラウザーさんや道中出会った参加者、DMC狂信者達ともお友達になりたい。

419ズカンされた名無し:2014/02/24(月) 00:49:58 ID:/GQTadFQ0
すいません
東京ドームじゃなくビッグサイトでした

420とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:40:28 ID:3DAKD7Lw0
 世界樹と化した東京都庁。
 そこの入り口では、二つの人影があった。

「はいサクヤ、温かい飲み物だよ」
「あ、ありがとうございます」

 現在都庁の軍勢の中でナンバー2にあたるレストと、彼に付き従うサクヤだ。
 先の鬼の襲撃により、都庁の警戒態勢はさらに強まっていた。
 叫帝竜が手こずる相手ともなると、他にぶつけられる門番は必然限られる。
 現在のリーダーであるダオスは指揮官として都庁全体を把握しなければならない。
 元リーダーである雷鳴と共に現る者も、都庁周辺の磁場を捻じ曲げる仕事がある。
 そもそも都庁内での移動をスムーズにするための樹海磁軸は彼がいないと作れない。
 よって力を持ち、かつ比較的自由に動けるレストが再び門番の役を買って出たのだ。

「ネットで、何か情報は手に入ったかい?」
「一応は。東京全域が超危険地帯であり、魔物とDMC狂信者の闊歩が原因とされているそうです」
「妙だね……ここの魔物は、基本的に都庁周辺しか活動させていない。
 それでいて原因の一つにされているってことは……そのDMC狂信者にも魔物がいるってことかな?」
「可能性はあります。しかしDMC狂信者の活動は本当に……酷すぎます……」
「魔物ならできれば殺したくはないんだけど……ここに手を出すつもりなら、容赦はしないよ」

 会話を続けつつも、レストはその手を動かし続けていた。
 都庁から剥ぎ取った素材を錬金し、さらなる装備の充実――戦いの準備をしていた。

「その……どうしてレスト様は、ここをそれ程までに守ろうとするのですか?」
「うん?」

 そんな様子を見たサクヤは、思わず疑問を口にしていた。
 自然を守るため、おそらくその言葉に偽りはないのだろう。
 しかし彼の場合は、自然だけでなく魔物も守ろうとしている節がある。

「……あの日、世界は大災害に飲み込まれた。残された陸地はここだけだ。
 僕の住んでいた国とは違って、この国はあまりにも自然が少ない。ここの世界樹は、最後の希望だ。
 魔物にとっての、最後の住処になるかもしれない。人間なんかに、邪魔はさせない……」
「どうして、そんなに……」
「人間を嫌うのか、かい?」
「……っ」

 先を読まれ、サクヤは息を呑む。
 この新しい主に抱く、一つの疑念。彼はあまりにも、人間に憎悪の感情を持ちすぎている。
 前の主は目の前で切り裂かれて死んだが、その時のレストの表情には一切の感情がなかった。
 自然を壊してきたから、都庁の魔物を狙ったから……それだけが理由とは思えなかった。

「……君にはまだ話してなかったね。
 昔、一人の軍事帝国の皇帝が自然を壊すは僕の愛した女性を傷つけるは魔物を実験道具にするはで、とにかく酷かった。
 多分、初めて人間に殺意が沸いた時だと思うよ。力と支配に執着した皇帝は最終的に自壊したけど……
 驚いたことに、死後の世界であいつに会ったら、まだ力に執着していた。死してなお、神になろうともがいていた」
「……!」

 人間の際限のない欲望。
 大きすぎる力を得てしまった人間の末路。
 それはこのバトルロワイアルの傀儡主催者に通ずるものがあった。

421とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:42:27 ID:3DAKD7Lw0
「人間はそう簡単に改心できない生き物なんだって痛感したよ。
 僕は自分を、装備を徹底的に鍛え、何度も何度もあいつを倒した。結局、今に至るまで完全に滅びもしないし改心もしていないんだけど」
「……」
「まあ、幸いなことにあいつが現世に現れて暴れることはできないみたいだったけど。馴染みの街にもようやく平和が戻った。
 ようやく一段落ついて、僕は街を出て異国へ旅に出た。……まさかその行く先々で、さらに人間の醜さを知ることになるとは思わなかったけどね」
「え……?」
「色々な村や町に寄った。困りごとを抱えている人も多くて助けてまわった。飛んできたのは感謝の言葉じゃなくて石とか武器だった」
「ど、どうしてですか!?」

 ふー、と一度大きく息を吐くと、レストはいつの間にか作り上げた装飾品をサクヤに渡して見せた。
 それは銀色に輝くペンダントだった。

「こ、これは?」
「草原のペンダント。僕が身に着けておけば、一緒にいるサクヤや他の魔物達の力が増して、受けるダメージも半減する便利な物さ。
 驚いたでしょう? 僕らが使う錬金術は、一瞬で物を完成させちゃうからね」
「は、はい。先程までは、何を作ろうか思案なさっている様子でしたので……」
「これを街の人の前でやったらさ、悪魔の技だとかなんとか……
 村を襲う巨大な怪物を正拳突き一発で仕留めたら、僕が化物呼ばわりされて……
 その後も似たようなことの連続。農作業の手伝いをしただけで怖がられたのは特に驚いたっけなぁ……
 最終的にはなんと賞金首さ。国が違うからだろうけど、随分物騒な国王だよ。人の皮を被った化物討伐――
「もうやめてください!」

 なおも語られる言葉を遮るように、サクヤはたまらずレストに抱きついた。
 本来であれば人も自然も愛していたであろう青年を歪ませたのは、身勝手な人間そのもの。
 愛する者を、育った街を守るために手に入れた力だというのに、何故迫害されなければならないのか。

「あはは、サクヤ意外と大胆だね?」
「茶化さないでください……」
「……別に平気さ。今の僕は強いからね、一般人からの攻撃なんて痛くもかゆくもなかった。
 僕一人が我慢すればいいだけさ。ただ……僕と一緒にいた、巨大だったからというだけで魔物まで迫害されたのは許せなかった。
 あの時一緒にいたフレクザィードも怒っちゃってさ、危うく一国を焼き尽くすところだったよ」

 なんでもないといった様子で、変わらずにレストは言葉を続ける。
 苦悶の表情を浮かべるでも涙を流すでもなく、ただ淡々と。

「サクヤ、君は僕が怖くはないのかい? 君の前の主をばっさり斬った僕が。
 君はかなり高位の存在だろうけど、本気で戦えば僕が勝つ。人間には過ぎた力を持つ僕が、怖くはないのかい?」
「……怖くなかったと言えば、嘘になります。
 でもあの時、レスト様が私を撫でてくれた時……とても深い慈しみの心を感じました。この方は本当に優しい方だと……そう思いました。
 それにその……とても、気持ちいいので……」
「それは嬉しいな。僕のなでなでは皆からも好評でね、よくせがまれたよ……」
「んぅ……」

 レストはゆっくりとサクヤの頭を撫でる。
 その表情は実に穏やかなものであり、かつての侵入者である翼やぼのぼのに向けたものとは大きく異なっていた。
 一切の悪意を持たない温かい掌はとても安心できるものであり、サクヤも目を細めてそれを受け入れる。

「なんだか昔を思い出すなぁ……自然に囲まれて、皆と一緒にゆっくり生活する……あの頃は楽しかった……
 ――なんで、くだらない娯楽施設建設のために皆が住んでいた山を丸々潰すのかな?
 ――なんで、最終的に自分に返ってくるのに工業排水や化学物質をわざわざ海に流すのかな?
 ――なんで、大量破壊兵器を作ってまで戦争を考えるのかな? 僕は一応人間のはずなのに、人間の考えがわからない」
「……っ」

422とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:43:18 ID:3DAKD7Lw0
「この殺し合いだってそうだ。まあおかげで僕も人間を殺しやすいんだけどね。
 多分クランさん達がそれと同時にここを狙ったのは、彼らも人間の愚かさを知っているから。
 魔物というだけで人間は寄ってたかって攻撃するけど、人間も敵となれば注意はそっちに向くから。
 ここももうすぐ完全な世界樹になる。そうすれば……」
「レスト様……」

 最後まで口にすることはなかったが、その続きは容易に想像がつく。
 自然を壊してきた、魔物を迫害してきた人間の抹殺。
 自身も人間から迫害され続けてきたことにより、おそらく人を信じるということも忘れてしまったのだろう。
 口ぶりからして、かつて共にいた魔物のほとんども人間に住処を奪われたか、大災害で命を落としたのかもしれない。
 そしておそらく、最初に住んでいたという国も。
 ここは彼にとって、最後の心の拠り所でもあるのかもしれない。

「んっ?」

 不意に、周囲の気温が急激に下がった。
 何者かが、都庁へ超速で向かってきている。
 雷竜の磁場操作もなんなく突破している様子から、相当な実力者だろう。
 レストとサクヤは急いで武器を構えるが……

『さあ、ついたぞまどかよ。む……お前達は?』
「は、速すぎるよ……」

 空から舞い降りたのは三つ首の竜と、それに掴まれていた少女であった。

「あなたは……もしかしてクランさんの言っていた氷竜?」
『ほう、あいつが人間に名を告げるだけでなく私達のことまで教えるとは。
 我ら竜は人の忌むべき怨敵、人間に恐怖という名の試練を与え続ける理不尽の権化であるとは我らが主の言葉だが……
 なるほどお前が人の身でありながら、我らを助けようとする人間か』
「レストです。どうぞよろしく。しかし随分急いだ様子でしたね、それにその女の子も……」
『うむ、私は大阪を拠点としていたが、グンマーの民の訃報を聞いてな。雷竜達が心配になり、急いで飛んできた。
 大阪も中々の危険地帯だったぞ。人間が放った大量破壊兵器のエネルギーが飛んできたかと思えば……
 それを二人の汚い忍者が斬って捨てて見せたからな。思わず私も全身縛られて虐殺されるかと思った程だ。
 この娘は大阪で出会った、グンマーの血を引く者だ。今となってはかなり希少だろう』
「そうでしたか……ではとりあえず、まずクランさんにも報告を。ここはもうしばらく僕が守っておくので」
『すまないな』

 氷嵐の支配者はまどかを連れたまま都庁に入ろうとする。
 しかし、支配者の手から解放されたまどかはすぐさま都庁には入ろうとせず、入り口にもたれるレストの方を向いた。

「あ、あなたは……」
「ん、僕かい?」
「あなたは人間なのに……ここの魔物の味方をしているの?」

 震える声で、まどかは尋ねた。
 彼女は二度殺されかけた。一度目は怪物に、二度目も怪物に。二回とも同じ人物に庇われ事なきを得たが、彼はそれが原因で命を落とした。
 同行していた氷竜は友人達を殺してこそいないが、かなりの傷を負わせた。放送では新たに佐倉杏子の名前も呼ばれ、辛い体験はしている。
 しかしそれでも、まだ人間が人間を殺すといった場面には出くわしたことがなかった。

423とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:44:53 ID:3DAKD7Lw0
「勿論。意外とここに攻め込んでくる人間は多くてね。もう何人か斬ったよ」
「そ、そんな……!」

 しかし目の前の優しそうな青年は、さも当然といわんばかりに殺人を告白した。
 突き立てられた巨大な剣は美しい輝きを放っていて、とても殺人に使われた道具には見えない。
 しかし実際のところは、これからも誰かを斬るため、念入りに手入れされているからだ。

「どうしてそんな酷いことをするの……!?」
「酷いことって……自然への感謝を忘れた挙句、魔物の住処を奪った人間の方が酷いとは思わないのかい?
 魔物というだけで、見かければ人間は攻撃する。ああ、普通の動物でも同じことだったね。
 いいかい? 動物が人間の町に現れるのだって、ほとんどが住み場所が減ってしまったりしたせいなんだよ?」
「だからって……! 説得するとか、見逃すとか、もっと人間と魔物が共存できるような――
「それが一番甘いんだよ! 説得なんてその場だけのフリだ。見逃せば後になって逆恨みで余計な被害が出る!
 人間と魔物の共存なんて……人間が一方的に壊すだけじゃないか……!」

 吐き出された怒声に、思わずまどかはすくみあがってしまう。
 しかしそれでも、次の言葉を口にしようとするが……

『レストよ、お前の言葉はもっともだがその辺にしてやってくれ。まどかはまだ幼いのだ』
「言う程幼いようには感じませんけど。それより氷竜さん、その全身の細かい傷……
 まさかとは思いますけど、ここに来るまでその子に人間を殺さないでとでも言われたんじゃないんですか?」
『……行くぞ、まどか』
「あっ……」

 氷竜は再びまどかを掴むと、都庁の中へと消えていった。

「……」

 その様子を、レストはただ黙って見つめていた。

「レスト様……」
「似てるな、あの子。昔の僕に……」
「え?」
「多分無理矢理ここに連れてこられたんだろうけど、それでもあの子は人間と魔物の共存を口にした。
 綺麗ごとを並べても、無駄なのに。底抜けに甘い子なのに、目はしっかりと僕を見ていた。
 まったく、氷竜さんもあの子を気に入ってるみたいだし、意外と大物かも。
 ……その願いを叶えたければ、頑張ってみるといいよ。僕は僕のやり方でやらせて貰うけどね」

 剣を突き立て、臨戦態勢を維持しつつレストは再び素材を弄り装備を作り始める。
 次に侵入を試みる人間を、かつて侵入を試みた食人鬼と地獄の鬼を確実に殺す為に。
 その様子を、傍らのサクヤは寂しげな表情で見つめていた。

(レスト様……私、黙っていましたけど貴方の独り言を聞いてしまったんです。
『竜と結婚できる世界を作りたい』……自分だけでしたら、勝手にしてしまえばいいですよね?
 それでもそういった世界を、法を求めているということは、貴方だって完全には人間のことを……
 願わくば、どうかこの方が元の――)

424とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:45:38 ID:3DAKD7Lw0
【一日目・23時10分/都庁樹の迷宮入り口】
【レスト@ルーンファクトリー4】
【状態】健康、全属性攻撃吸収、無属性攻撃半減、サクヤの飼い主
【装備】天ノ村雲ノ剣、草原のペンダント
【道具】支給品一式、不明品、謎の壁材、水晶の壁材等の素材
【思考】
基本:都庁の軍勢を守りつつ星の自然環境改善
0:しばらく都庁の入り口を守る
1:都庁樹の施設と素材を使い、戦闘準備を整える
2:機械っぽい外見の奴は問答無用で潰す
3:四条化コンビ、鬼灯を警戒
4:あわよくば竜と結婚できる世界を作りたい
※フレクザィードの飼い主でしたが、バサラによりその権限を奪われていることに気がついていません

【極光の麒麟・サクヤ@パズドラ】
【状態】健康、調教済み
【装備】不明
【道具】支給品一式、スマホ、都知事のパソコン
【思考】
基本:レストに服従
0:レストと共に都庁の入り口を守る
1:ネットに疎い主に代わり情報収集
2:実は青龍と違ってドラゴンではないことはこの際黙っておく








 都庁内部では、氷嵐の支配者の帰還に魔物達が歓声が響いていた。

『お帰りなさいませ支配者様!』
『ご無事でなにより! ところでその人間の娘は?』
『グンマーの血を引く者だ。皆、粗相のないようにな』

 さらに連れられていたまどかの正体がわかると、より一層歓声は大きくなった。
 グンマーの血はまだ完全には途絶えていなかったのだと、喜びを身体で表現する者までいる。

『さすがは伝説の三竜の一角! ただのロリコンじゃなかったんですね!』
『凍らすぞ』
「す、すごい……」

 氷竜とはテレパシーによる会話が可能だが、流石に普通の魔物の言葉まではわからない。
 それでも魔物達が大いに喜んでいるのだということは、まどかにも理解できた。
 雷竜への報告があると早めにその場を去っても、後ろからの歓声が止むことはなかった。

425とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:46:43 ID:3DAKD7Lw0
『……だから言っただろう? 私と共にいれば、襲われる心配はないと』
「は、はい。みんな、すごくあなたの帰りを喜んでた……」
『もっとも……入り口にいたあの男、レストがもし敵であったなら……お前を守ることはできなかっただろうがな』
「え?」
『奴が剣を構えた時……この私が、寒気を感じた。おそらく、我ら三竜が束になっても勝てぬ相手だ。
 人間の中でも勇気を持ち、我らを屠れる者をドラゴンスレイヤーや勇者などと呼び、人間は称えるそうだが……
 あれはそれさえ凌駕している。味方としてはこれ以上ない存在と言えるだろう』
「そう、ですか……」

 氷竜の言葉を聞き、まどかは俯いた。
 氷竜と同格の竜が、三体がかりでも敵わない。それはつまり、一体だけであればほぼ確実に仕留められたということだ。
 先程の魔物達の様子から判断すれば、竜は最高位に位置するのだろう。それが勝てない相手に、他の魔物が敵う筈がない。
 つまりあの青年は、その気になれば都庁がこんなことになる前に都庁を、周りの人間を救えたということに他ならない。
 都庁を救えば人間にとっての英雄になれたであろうに、逆に魔物の手助けをするなど……普通では考えられない。

(あの人も、魔物の声が聞こえるんだ。だから……)

 だが都庁を救うということは、そこを陣取っている魔物を……つまりはつい先程会った者を殺すということだ。
 何も知らなければ、魔物を退治する人間は勇者だったのかもしれない。だが今は違う。
 魔物にも人間と同じような感情があるということを、まどかは知ってしまったのだから。

(それを知らなかった、私達人間がいけないの……?
 ううん、人間だって、誰かの帰りを待ち望む人は沢山いる。人間だって生きたい、殺していい理由にはならない。
 そうだよ……人間も魔物も、みんな生きたいに決まってる。お互いがどうにかして、殺し合わない方法はないの……?
 魔物に言葉を教えて、お互い意思疎通をはかるとか……駄目だ、氷竜さんの話だと、外見から判断されちゃう。
 かわいく着飾って……無理だよ! 歌で……いやいや、クラウザーさんの曲はテンション上がるけど、平和とは無縁だよ……
 やっぱり……魔法のような奇跡がないと、実現できないのかな……?
 私が本当に凄い魔法の力を持つなら、グンマーの血を引いてるなら……どうにかならないの?
 キュゥべえ……いや、キュゥべえじゃなくてもいい。誰でもいい、私のこの祈りを……!)

『どうしたまどか。もうじき雷竜の部屋だぞ』
「ご、ごめんなさい」

 氷竜の言葉により、まどかは現実に戻される。
 見れば、周囲はぐにゃりと歪んだ結界のような空間がある。
 都庁の周辺と似た感じであり、奥にそれを引き起こしているであろう竜がいるのがよくわかる。

『一応、気をつけてくれ。前にも話したが、あいつは人妻、それも熟女好みの頭がちょっと残念な奴だ』
「と、友達なんですよね……?」

(なんとか、お話ができれば……)

 性癖はともかく、思考はやはり人間抹殺なのは間違いないだろう。
 いくら自分がグンマーの血を引いているおかげと氷竜の性癖のおかげで生き延びているとはいえ……
 ここの魔物をこのまま放置すれば、いずれは自分の友人達や多くの人間が犠牲になる。
 都合よく契約を迫るキュゥべえは現れまい。
 ならばせめて、自分が根気強く話して少しでも計画の実行を遅らせるようにするしかない。
 きっと自分は、生きて都庁内部に入れた数少ない人間なのだから。

(やらなきゃ……!)

 まどかは心の中で、決意を固めていた。

426とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:47:31 ID:3DAKD7Lw0
【一日目・23時10分/都庁樹の迷宮内部・??階】

【氷嵐の支配者@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】
【状態】ダメージ(微小)
【装備】無し
【道具】とけないこおり@ポケットモンスター、支給品一式
【思考】基本:自然を汚す人間を滅ぼす。
0:雷竜と今後の相談
1:グンマーの民のような人間は殺さない。
2:鹿目まどかの魔力に興味。可能であればこちら側(都庁軍勢)に引き入れたい
3:残るは赤竜だが……
※一定の魔力を有する相手であれば、テレパシーで会話可能

【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式 その他不明
【思考】基本:とにかく生き残りたい
0:人間と魔物が共存できる方法を考えたい。そのためにもまずは雷竜を説得
1:魔法少女たちが心配
2:レストに僅かに恐怖
3:外で暴れてたの、DMCのファンの人に見えたけど……?
※ライブに夢中で放送を全く聞いていませんでした。
※極めて高い魔力を有しているが、現時点では持ち腐れ状態です

427ズカンされた名無し:2014/02/24(月) 21:49:38 ID:3DAKD7Lw0
投下終了。
『今期のアニメはまだ鬼灯しか見てなかったり…』の前から書いてたもんを直したやつなんで
どこかしらに矛盾があるかも。指摘があれば修正します

428睡眠は大事:2014/02/25(火) 01:42:29 ID:zU3pPzIY0


一方、その頃、サーシェスさんは……

「Zzz……」

アルケーガンダムの中で睡眠を取っていた。
そりゃあ、サーシェスさんだって人間だよ?
戦争屋っていっても年がら年中四六時中、戦争してるわけじゃないっしょ?
まあ、常識的に考えて寝てない状況でガンダム操縦したら、きっと事故るよ、人間だもの。
だから、皆さん、夜は寝ましょう。
寝ずに行動し続ける輩は……きっともう『人間』ではないのだから。

【1日目・21時15分/日本・東京都新宿中央公園】
【アリー・アル・サーシェス@機動戦士ガンダム00】
【状態】睡眠中、強い屈辱 、ヒゲがない
【装備】ヤークトアルケーガンダム@機動戦士ガンダム00V
【道具】支給品一式、熱線銃
【思考】基本:カオスロワという名の戦争を楽しむ
0:今は寝る、起きたら虐殺の続き
1:参加者は片っ端から虐殺
2:赤いガンダム(ガンダムエピオン)には必ず雪辱を果たす
※新型ナノマシンにより、闘争本能等が増大しました。
※主催の一員ですが、すっかり頭の中から抜けてしまいました。
※第三回放送を聞いていません。

429ズガン:ズガン
ズガン

430その便利なものをこんな事にしか使えないとはな:2014/02/25(火) 10:29:43 ID:AOWkvnqg0
実は、空間の歪みの大きさはせいぜい車一台くらいが限界だったりする。
えっ、何が言いたいかって?
九州ロボが空間の歪みで転移なんてありえないって事だよ。
もちろん、九州ロボは今も日本海上空にいます。

431ズガン:ズガン
ズガン

432管理人★:2014/02/25(火) 10:52:41 ID:???0
こういうことは出来るだけしたくないのですが……あまりに酷いの敢行させて頂きました。

433ズカンされた名無し:2014/02/25(火) 10:56:31 ID:VX5Rzf5o0
>431
スパロボじゃなくて、このロワの設定として車一台分だと思うが…
つーか展開が早い、早いよスレッガーさん!
盛り上がってきた中、まだ死国に狂信者に都庁やその他伏線諸々が片付いてないのにいきなり決戦地はないだろJK
空気を嫁ないのはカオスロワでもNGやで 続きは毒吐きで

434ズカンされた名無し:2014/02/25(火) 21:30:12 ID:cOSdXigs0
えー、なんかいろいろあったっぽいですが作品投下しますね

435いざ東京へ:2014/02/25(火) 21:32:52 ID:cOSdXigs0
飛竜、ハクメンと別れた後、小町率いる影薄チームは大阪を探索していた。
本当はすぐに四国に行ってもよかったのだが、小町自身気になることがあったのだ。

「どう見ても不自然だね、この氷…」
「ホント寒いっすね」

先ほど撃破したデンジャーが暴れたことによる炎の被害は既に収まっている。
だがその代わり、大阪の建物のあちこちが凍結していたのだ。
まるで一面大吹雪に遭ったかのように。
もしかして先ほどあちこちに上がっていた火の手も吹雪によって強制的に…。
この光景を見て小町は日之影に話しかける。

「あたいの知っている奴には冷気を操る奴がいるんだが、正直あいつがここまでやるとは思えないねぇ…。
日之影、あんたの学園にこういうことできる奴はいるかい?」
「あぁいるぜ、黒神くじ…いや名瀬夭歌って奴さ。厳密に言えば冷気を操っているわけじゃないんだが。
もっとも俺もあいつが無意味にこんなことする奴だとは思えねぇよ。
恐らく俺らの知らない奴の仕業だろうな…というかこの規模から考えれば人外の可能性すらある」
「あたいだって一応人外だけどね」
「人外っすか…まさか『都庁の軍勢』の魔物かもしれないっすね」
「そういえばいましたねモモさん。東京にそんなのが」
「えぇ!?モンスターさんここまで来てるの?」
「え、あたい知らないんだけど。詳しく教えてくれるかい」

桃子と黒子とあかりの口から出た都庁の軍勢というワードに小町が反応する。
桃子は自分に支給されていたスマホを駆使して今まで情報を集めていたのだ。
彼女自身が今まで戦えなかったのは支給品が戦闘向きではなかったことに起因する。
なので今は素手でもA級ズガン師をボッコにできる日之影から斬鉄剣を預かっているのだ。
桃子はスマホのネット掲示板のページを見せながら説明する。

「突如魔物の集団が東京都の都庁を占拠したんすよ。で、今は都庁を巨大な大樹に改造しているという話っす。
人間を敵視しているらしくて、魔物による被害も多発しているとか」
「要するにあたいの世界で言う山の妖怪共を過激にしたような奴らかい、困ったもんだ」
「他にもDMCに心酔する信者の暴動も酷いらしいっす」
「DMCってあのクラウザーさんが率いるカリスマメタルバンドですね。確かクラウザーさん死んじゃったんですよね」
「私も実はDMCのファンなんすけど、流石にここまでは…ドン引きっす」
「やれやれ、つまり東京はいろいろヤバイってことかねえ…」

桃子たちの話を聞いて小町は頭をクシャクシャと掻いた。

「そういやモモ、騎士の奴が行ってたことについて何か分かったか?」
「すいませんっす、こっちに関しては全然サッパリっすよ」
「しょうがねぇな…何せキーワードがなぁ」

他にも空気中に漂っていたという『何か』。
混沌の騎士だけがその存在を感じ取っていたという。
彼の死に際から紡がれた言葉も断片的なもので釈然としないのだ。
解決すべき問題がやまほどあることに頭を悩ませる影薄一行。
そんな彼女達の前に女子のグループ+αが現れた。
彼女達は魔法少女とプリキュアに変身する5人組であった。
影が薄かったためにいきなり現れたことに驚かれたが互いに敵意は無かったため自己紹介及び情報交換は滞りなく進んだ。
そんな中で…

「何?あんたの友人が巨大な竜に攫われたってぇ?」
「えぇ!?ドラゴンさん大阪に来てたの?」
「そうなんだよ、あんた達は見てない?全身氷で三つの首を生やした竜なんだけど…」

さやかは話した。友人であるまどかが吹雪を操る竜に攫われたことを。
彼女達はさやかの治癒魔法で回復した後大阪中を探索してみたが未だに見つかっていないこと。
大阪中で建物が凍結していた氷の竜の仕業だったことに小町と日之影は納得し、あかりは驚く。

「いや、あたいらは見てないねぇ」
「こまっちゃんに同じだぜ。どうやら話聞く限りかなり時間が経っちまってる。
大阪どころか西日本にいるかどうかすら怪しいぜ?その竜の飛行速度によるがな」
「そんな…」
「ほ、ほむらちゃん!?気を確かに!」

小町たちの回答に、元々疲弊していたほむらは足元がふらつく。
相田マナが支えたことで倒れずにすんだがほむらの表情からは今にも絶望に落ちそうな気配が漂っていた。
それを見て桃子が口を開く。

436いざ東京へ:2014/02/25(火) 21:34:09 ID:cOSdXigs0
「話聞く限りそのドラゴンはまどかって子を殺すつもりはなさそうだから大丈夫っすよ」
「それは本当!?」
「ちょ、ちょっと落ちつくっすよ重火器の魔法少女さん。それに連れ去られた場所は見当がつくっす」
「…やはり東京か」
「あのドラゴンが都庁の軍勢の一人だったらの話っすけどね」
「でも違う可能性もあるよね…」
「確かに…でもこれが唯一の手がかりなんだ。あたいはこの手がかりにかけるしかないと思うけどね」
「小町さんの言うとおりだよ、その可能性に賭けよう!」

小町の言葉に桃園ラブは頷く。
その言葉を受けてマナに支えられていたほむらはしっかりと立ち上がる。

「そうね、一桁でも可能性があるならそれで十分だわ」
「あの竜の飛行速度には追いつけないだろうし…やはり東京に行くしかないか」
「こまっちゃん、アンタの能力で竜との距離を縮められないか?」
「それは無理だね、あたいはあの竜に姿を認識していないからね。東京との距離も同様だ。自力で行くしかないね」
「そうね、そうさせてもらうわ」
「でもこっから東京都って相当遠いよね…」
「関係ないわ、まどかを助けるためだったら距離なんて」
「その意気だよ転校生!」

どことなく盛り上がりたくなるような対主催チームの雰囲気と言える。
が、そんな中で小町は気づいていた。ずっとこちらに向けられている視線に。

「さて、盛り上がっているとこ悪いが…出てきな。そこにいるのは知っているんだよ?」
「え、誰かいるの?」
「確かに言われてみりゃ気配は感じるぜ…」

小町がいないはずの存在に話しかけるが返事や反応は返ってこない。
小町は斬魄刀『神槍』の刃を誰もいない空間に向ける。

「出てこないんじゃしょうがない…射殺せ、『神槍』ッ!!」

神槍の刃が伸びるが、突如ガキンッ!という音がして弾かれた。
そして聞きなれない声が辺りに響いた。

「んんwww舌で防がねば危ないとこでしたぞwww死んだらどうするのですかなwwww」

草を盛大に生やしたロジカル言語口調と共に巨大なソレは姿を現した。
紫色を基調とした歪な形。翼を生やした四足歩行の体、ぎょろついた目、そしてチロチロと動く伸縮する舌。
醜悪な化け物が現れたのだ。

「な、何アレ?キモッ!!」
「カメレオンさんかな?」
「失礼なwwwこれでも古龍、すなわちドラゴンですぞwwww」
「ドラゴンって…嘘でしょ?」
「ていうか喋ってますね…」
「モンスターが喋れないといつから錯覚していたんですかなwwww」

先ほどの氷竜とは全く違うこのカメレオンがドラゴンを名乗ることに一同は戸惑いを浮かべる。
実際このカメレオンのような醜悪なモンスターはオオナズチ、霞龍と呼ばれる列記とした古龍だ。
竜巻を発生させる、全てを焼き払う業火を吐く、天より雷を落とす…古龍はそれぞれ災害クラスの能力を持つ。
そんな彼が持っているのは自身の姿を消すとどのつまりステルス能力…古龍の中でショボイとか言うな。能力を他の飛竜にパクられたことは触れてやるな。
彼は同期であるクシャルダオラやテオ・テスカトルがモンハンの最新作に出た中一人だけハブられた…。
つまり影の薄い古龍であった。
そんな彼は何が目的で彼女らに近づいてきたのだろうか?

「決まっていますなwwww美少女は全員拉致った上で都庁にお持ち帰りですぞwwww」
「変態だぁぁぁぁ!…って今都庁って言ったよね?」
「でも男二人と淫獣とカービィっぽいのはいらねwwww」
「僕らはお呼びではありませんか」
「淫獣って、カメレオンの分際で好き勝手言ってくれるやないか」
「で、そこのおっぱいツインテ女は何故我のステルス能力を見抜けたのですかなwwww」
「生憎あたいはあんたみたいな影薄い奴らと長い間一緒にいるからねえ」
「こうなったら強行手段以外ありえないwwww」
「っ…みんな来るよ!」

こうして彼女らと霞龍との戦いが始まった。

437いざ東京へ:2014/02/25(火) 21:37:46 ID:cOSdXigs0
そして数分後、そこには草を生やす気力も失せるくらいにボロボロになって正座の姿勢をとるオオナズチがあった。
そりゃ相手は死神に学園最強に魔法少女二人にプリキュア三人だからね。
前述した古龍ならともかくオオナズチじゃ一方的にフルボッコされてもしゃーない。

「ぐぬぬ、ここまでですかな…煮るなり焼くなり好きにするといいですぞ…」
「そういえばアンタ都庁に持ち帰るって言ったよねぇ」
「その通りですぞ。我は都庁で美少女達と同人誌みたいなことをしまくって悠々自適な生活を送るつもりだったんですぞ…」
「もしかして都庁の軍勢の一匹なんすか?」
「まだあいつらの仲間ではありませんぞ。ですが一応知り合いのロリコンドラゴンが都庁にはいるかもですなwwww」

オオナズチは元々グンマーの住人でありそのよしみで氷竜とは一応知り合いだったのだ。
本当はグンマーに持ち帰りたかったがグンマーは原住民が皆殺しにされてヤバイっぽいので都庁に持ち帰ることにしたのだった。

「と、言うことはアンタは都庁の場所を知っているわけだね」
「知ってますぞ」
「丁度いい足が見つかったじゃないか。こいつに乗せてってもらえばいいんじゃないかい?」
「そうね、それがいいと思うわ。まどかを攫った奴よりは速度が落ちそうだけど」
「えー、こいつに乗るの…?」
「サラマンダーとどっちが速いのかな」
「んんwwww持ち帰られる気になったんですかなwwww」
「今度余計なこと言うとその舌引っこ抜くよ?」
「サーセン…」

こうして彼女らの足代わりにされたオオナズチであった。
敗北したからしゃーない。
魔法少女+αは次々とオオナズチの巨体に乗っていく。

「さて、あたいも行くとするかね」
「小町さんも行くんすか?四国に行くんじゃ…」
「どうやら東京が凄いことになってるみたいだからねぇ。
この分じゃ先に九州ロボに乗り込んで主催者を倒したって殺し合いが終わるとは思えないんだよ。
どうやら後回しにすることになりそうだねえ」
「言われてみりゃそうだな。四国の方はあの忍者達に任せちまっていいかもな」
「ちょwwwwお前らも乗るんですかなwwww」
「その巨体なら全員乗れるでしょう」
「あかりも乗りたい!」
「そうだねぇ、あたいら全員拉致しようとしてたくらいだし…」
「確かに我は最大金冠のキングサイズですがなwwww」
「じゃあできないとは言わせないよ?」
「え、あ、はい…」
「まぁ重かったらあたいが一人分くらいは持ってやるよ」
「飛行中でもさやかちゃんが治癒してあげるからさ」
「ありがとナス…ですがこの程度のダメージなら問題ありませんぞwwww」

小町の『神槍』の刃の光と死神の眼光にオオナズチは逆らえなかった。
もっとも、小町は飛行能力を持っているので彼女はオオナズチに飛びつく必要は無いが。

「では行きますぞwwww」

小町以外の全員を乗せたオオナズチは歪な翼を広げて飛び立つ。
先ほどのダメージを感じさせずに上空を飛行するその様はその雄雄しい姿はまさにドラゴンそのものであった。
草を生やした口調でも、こんなヘンテコな姿でもドラゴンなんだなぁとオオナズチの横を飛ぶ小町は思ったのだった。

438いざ東京へ:2014/02/25(火) 21:39:14 ID:cOSdXigs0
【一日目・22時30分/日本・大阪上空】
【小町と影薄な仲間たち】
※メガザルの腕輪により、全員のダメージ等が完治しました。
※飛竜たちとの情報交換して、主催達が九州ロボにいることを知りました。
【小野塚小町@東方Project】
【状態】健康、飛行中
【装備】斬魄刀『神鎗』@BLEACH
【道具】舟
【思考】基本:もう仲間を誰も失わない為にカオスロワを終わらせる
0:東京へ向かって東京の情勢を何とかする
1:もう二度と仲間を置いて行こうとしない
2:幽香と戦う事を覚悟する

【黒子テツヤ@黒子のバスケ】
【状態】健康
【装備】猟銃@現実
【道具】死出の羽衣@ 幽々白書
【思考】基本:仲間と共にカオスロワを終わらせる
1:友人たちと生き残る
2:混沌の騎士の言っていた空気中に漂う何かが気になる
※実はゴゴの死体から猟銃を回収していました。

【東横桃子@咲-Saki-】
【状態】健康
【装備】斬鉄剣@ルパン三世
【道具】支給品一式、スマホ
【思考】基本:仲間と共にカオスロワを終わらせる
1:加治木先輩や友人たちと生き残る
2:混沌の騎士が言っていた空気中に漂う何かって主催の仕業?
3:スマホを使ってネットで情報を探る
4:DMCファンだけど信者の暴動にはドン引き

【赤座あかり@ゆるゆり】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】マムルの肉×2@風来のシレン
【思考】基本:仲間と一緒にカオスロワを終わらせて主人公らしく大活躍!
1:混沌の騎士の分も頑張る
2:あかりドラゴンに乗ってるよ!

【日之影空洞@めだかボックス】
【状態】健康
【装備】己の拳
【道具】支給品一式
【思考】基本:主催者を倒す
0:東京都の情勢を何とかする
1:仲間を守る
2:混沌の騎士が遺した謎を解く
3:↑の全部やらなくちゃあならないのが先代生徒会長の辛いとこだな。
※斬鉄剣は混沌の騎士のものを受け継ぎました。
※不明支給品はメガザルの腕輪でしたが、効果が発動したため、砕け散りました。

【オオナズチ@モンスターハンターシリーズ】
【状態】ダメージ(中)、飛行中
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:美少女を都庁にお持ち帰りたい
1:影薄、魔法少女、プリキュアを乗せて東京都へ向かう
2:ボレアスさんや原住民まで死んでるとかグンマーヤバくねwwww

439いざ東京へ:2014/02/25(火) 21:39:59 ID:cOSdXigs0

【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】ダメージ小
【装備】ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ(穢れ35パーセント)
【道具】支給品一式、ベレッタM92(残弾95)、レミントンM870(残弾20)、ミニミM249(残弾50)、M16クレイモア×10、L16 81mm迫撃砲×5、M84 閃光手榴弾×20、88式地対艦誘導弾、長ドス、ゴルフクラブ
【思考】基本:まどかを守る
1:まどかを早く助けるために東京へ向かう
2:桃園ラブに僅かに罪悪感

【ケルベロス(小)@カードキャプターさくら】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式
【思考】基本:桜を探す
1:えらいこっちゃ!
2:東京都におるかなぁ

【相田マナ@ドキドキ!プリキュア】
【状態】健康
【装備】キュアラビーズ@ドキドキ!プリキュア、ラブリーコミューン@ドキドキ!プリキュア、ラブハートアロー@ドキドキ!プリキュア、シャルル@ドキドキ!プリキュア
【道具】基本支給品一式
【思考】基本:殺し合いを止める。
1:ここにいるみんなと一緒に殺し合いを止める。
2:まどかを助けに行く
※前回のロワとは関係ありません。

【桃園ラブ@フレッシュプリキュア!】
【状態】健康
【装備】リンクルン@フレッシュプリキュア!、キュアスティック・ピーチロッド@フレッシュプリキュア!
道具】基本支給品一式、大量のドーナツ
【思考】
基本:絶対に殺し合いを止めて、みんなが助かる方法を探す。
1:誰かを探しながら、ワドルディを守る。
2:ここにいるみんなと一緒に殺し合いを止める。
3:まどかを助けに行く
4:ほむらはまだ少し怖いが、仲良くしたい
※9期とは関係ありません。

【蒼乃美希@フレッシュプリキュア!】
【状態】健康
【装備】リンクルン@フレッシュプリキュア!、キュアスティック・ベリーソード@フレッシュプリキュア!
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】基本:殺し合いを止める。
1:ここにいるみんなと一緒に殺し合いを止める。
2:さやかが何だか他人のような気がしない。
3:死んだキュアピースの分も頑張る。
4:まどかを助けに行く
※放送の内容をラブ達から聞きました。

【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康
【装備】ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ(治癒魔法使用のため、穢れ蓄積中)
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】基本:マミさんの為にも、殺し合いを止める。
1:ここにいるみんなと一緒に殺し合いを止める。
2:美希が何だか他人のような気がしない。
3:まどかを助けに行く
※8期、9期とは関係ありません。
※放送の内容をラブ達から聞きましたが、上条恭介の死を知りません。

【ワドルディ@星のカービィ】
【状態】混乱
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:殺し合いには乗らない。
1:ここにいるみんなと一緒に行動する。
2:みんなの役に立ちたいけど……
※6期とは関係ありません。
※アニメ出展なので、喋る事ができません

440ズカンされた名無し:2014/02/25(火) 21:42:24 ID:cOSdXigs0
投下終了。
人数が多すぎるから主に状態表に間違いがあるかもわからんね。
上の人同様おかしいとこがあったら指摘して、どうぞ。

441家庭崩壊:2014/02/27(木) 02:53:49 ID:y8hp5EjU0
ええ……本当何年くらい前から……でしょうね。
あの頃はまだ働いてたんですよ。ええはい。
それが、七回目くらいのカオスロワからですかね? 家から出ないって引きこもり始めて。
最初は私やヴィータにザフィーラ、はやてちゃん。皆で家から出るように声を掛けたんです。
それでも逆効果で……ついにはズガン師をズガンして、所さんにまでご迷惑掛けて……。
しかも、シグナムったら読みもしないこち亀全巻揃えたり、お金使いまくって八神家を崩壊寸前にしてもまだ働かなくて……。
だから私が服を脱いで薄い本で稼いで……ギリギリ家計を支えてたのに
はやてちゃん笑って「良かったなーシグナム、シャマルが良い仕事就いて」なんて言っちゃったりして。
甘やかしすぎたんですよ。もう駄目です、あの頃の……烈火の将シグナムはもう居ないんです。
記憶引き継いでるとか、別人とか関係ないです。あれはもう筋金入りのニートなんです。

「おやおや、それはいけませんねぇ」

はい、ですから私決めたんです……。





「クラウザーさんの為にSATSUGAIしようって!!
 皆SATSUGAIして、ついでに生きる価値の無いニートは生贄になるべきなのよぉ!!!」
「ああ、一緒にSATSUGAIしようぜ!!!」



「いや、その理屈はおかしい」



ヴィータは驚いていた。
変なサッカー小僧と小柄のおっさんがSATSUGAI!!とかほざいてると思えばシャマルまでそれに同調したことに
更にリリカルなのはの薄い本は基本なのはとフェイトが出ずっぱりで、シャマルなんて脱ぐどころか禄に書かれもしない人気だろということに内心突っ込んでいた。

(どっちかと言えば、シグナムのが薄い本多いよな)

「死になさい!! ヴィータァ!!」

とか言ってる場合じゃない。
シャマルがぶち込んできたロケットランチャーをかわしヴィータはグラーフアイゼンを構える。

「おやおや、足元がお留守ですよ!」

更に右京がガトリングで射撃してくるのをシールドで防ぐ。

「うおおお!! SATSUGAIだああああああ!!」!

しかし円堂守の放ったイナイレ仕様サッカーボールが巨大なエネルギーを帯びヴィータを襲う。

「く、そ!! グラーフアイゼン!!」

巨大化したグラーフアイゼンがサッカーボールを打ち返しシャマルたちへと直撃する。

「皆さん! 伏せて下さい!!!」

咄嗟に右京はスタンドを発動。
カオスロワ内を漂っていた霊を従わせ自らのスタンドにしていたのだ。
彼の天才的な頭脳なら造作も無いことである。

「行きますよぉ! 神戸くん!!」

右京が使ったのは第六天魔王織田信長。
信長の瘴気を応用しサッカーボールを消失させた時には既にヴィータは消えていた。

「あら? ヴィータは?」
「居ない……逃げたのか……」
「いけませんねぇ。僕とした事がボールを消すのに精一杯でした」

紅茶を高いところからジョバジョバ入れながら右京は反省する。
とはいえ生贄はまだまだ一杯居るのだ。焦らずじっくり狩ろう。
三人はその場を後にした。



【一日目・23時30分/山梨県】

【杉下右京@相棒】
【状態】健康
【装備】ガトリングガン、織田信長@信長のシェフ
【道具】支給品一式、紅茶セット@相棒
【思考】基本:SATSUGAI
1:他のメンバーと合流する

【円堂守@イナズマイレブン】
【状態】健康
【装備】イナイレ仕様サッカーボール
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI、しようぜ!
1:他のメンバーと合流する

【シャマル@リリカルなのはシリーズ】
【状態】健康
【装備】クラールヴィン、ロケットランチャー
【道具】支給品一式
【思考】基本:ニート含めてみんなSATSUGAI
1:特にシグナムはぶっ殺す
2:二人に着いていく

442家庭崩壊:2014/02/27(木) 02:54:07 ID:y8hp5EjU0






「はやては行方不明、ザフィーラは死ぬしシャマルは変な宗教に嵌るし本当に家庭崩壊しちまった……。
 次会ったら、シグナムの奴は絶対ぶん殴る!!」


拳を握り締めヴィータは決意する。
シグナムはぶん殴り働かせ、シャマルは絶対に正気に戻すと。
そしてはやてを見つけ、もう一度あの頃の家族に戻るのだと。

「でも、戦力が足りねェ……。ともかくシャマルは一先ず置いといてシグナムとはやてだな」






【ヴィータ@リリカルなのはシリーズ】
【状態】健康
【装備】グラーフアイゼン
【道具】支給品一式
【思考】基本:元の家族に戻す
1:はやてを見つけ、シグナムを働かせ、シャマルを正気に戻す
2:先ずは戦力を集める
3:ザフィーラ……

443草を見てこいつを思い出した:2014/02/27(木) 16:42:22 ID:mD5F64ZI0
「はあはあ…流石にここまでは追ってこれないみたいホルね…」

一匹の炎の鳥が息を荒げながら休憩をしていた。
鳥の名は白光炎隼神ホルス。都庁でマスターをぶった切られながらも、なんとか逃げ延びたのだ。

「どうやら麒麟の奴は捕まったみたいホルね。やはりホルの方が格上ということホルな!」

ちなみに、その時共にいた麒麟とは超絶仲が悪い。本人達どころか、マスター間のいがみ合いなぞ日常茶飯事である。

「仕方ないホルね…やはりここは、ホルが一肌脱いであの恐ろしい都庁を攻略するホル!
 そのためにもまずは新しく頼れる仲間を集めないと…」

「うはwwwwwwお前wwwwwなにさまwwwwwww」
「ホルッ!?」
「カオスロワでホルスと言えばwwww俺以外にwwwww誰がいるwwwwwww
 てかwwwwwオオナズチの奴wwwwww草wwwwww生やすなwwwwww
 キャラかぶるwwwwwwだろうがwwwwwww」

ホルスは早速強そうな参加者を見つけた。ホルスの黒炎竜Lv8だ。
しかし喋り方が異様に腹立たしい奴であった。

【一日目・23時00分/日本・東京都】
【白光炎隼神ホルス@パズドラ】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:主人の代わりに都庁を攻略する
0:仲間を集める
1:こいつうざいホル…

【ホルスの黒炎竜Lv8@遊戯王】
【状態】健康、常時魔法無効
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:対主催として活躍する
0:とりあえずホルスについていき、どちらが真のホルスかはっきりさせる
1:オオナズチは見つけ次第殺す

444救いの歌、滅びの歌:2014/02/28(金) 00:07:38 ID:w.jsWjBA0
 青森県。
 そこは極寒の地であり、侵入者を猛吹雪が頑なに拒む魔境であった。
 しかしそんな中、歌を歌いながら真っ直ぐ進む一団が。
 そう、熱気バサラ達である。
 名前の通り暑苦しい一行は、吹雪をものともせず吹雪の発生源に近づいていた。
 ATフィールド+火幻竜の灼熱領域+赤竜のブレスという万全すぎる構えだから当然といえば当然だ。

「暑いぜぇ、暑くて死ぬぜぇ!? いや大丈夫だがな!」

 むしろバサラは汗をかく程である。
 そんなこんなでかなり早めに目的地にたどり着いたのだが……

「なんだ、これは……!?」
「グォウ……」

 彼らの目の前には、惨殺体が転がっていた。
 それこそ、東北地方全域を飲み込む程の吹雪を生み出し、とうとう下山し本格的に動こうとしていたオーバーデビルそのもの。
 冷気や凍結とは無縁のバサラ達が到着した以上、どのみちオーバーデビルは倒されていたであろうが……
 目の前の光景は倒したというよりも、嬲られて殺されたように見えた。

【ムーンブルクの王女@DQ2】 死亡確認
【オーバーデビル@OVERMANキングゲイナー】 死亡確認

 しかし、オーバーデビルは非常に強い。
 単独で世界を滅ぼすことも可能な、生ける災厄と言っていいだろう。
 それが、こうも無惨に殺されるとは。一体何があったのか?

「む?」
「!!!」

 そして、その理由はすぐにわかった。
 オーバーデビル程の実力者を惨殺するなど、同等かそれ以上の生ける災厄以外にできるわけがない。
 そしてその姿を見たとき……バサラを乗せる赤竜は恐怖した。
 残る面々も思わず息を呑んだ。

 下手人は、漆黒の竜。
 その竜は偉大なる赤竜より巨大で。
 雷鳴と共に現る者より美しく。
 氷嵐の支配者より知的に見えた。

「くくっ……誰かと思えば、愚かな三竜の一匹ではないか」

 だが、彼の纏う気が全てを台無しにしていた。
 破壊と殺戮を好む隠しようのない嗜好が、その表情から滲み出している。

「な……なんなんだい、あのドス黒く歪んだ存在は……!?」
『冥闇に堕した者……俺達三竜が、神竜エルダーより封印を任されていた……邪悪な存在だ』

 カヲルの言葉に、赤竜は震えながらに答えた。
 
「神竜に仕えし忌まわしき三竜よ! 我の封印を守る使命がありながら人の世に干渉し、その性癖を隠そうともしないとは!
 しかもわざわざ新たな世界樹も生み出してくれるとは……実に愚かなリ!」

 冥竜の醜悪な笑みに、赤竜はただ低く唸る。
 何故、自分達が存命している今でも封印は破られてしまったのか?
 それはわからないが、ただ一つ確かなことはあった。
 この竜を放置すれば、間違いなく世界は焦土と化し、地獄となる。

445救いの歌、滅びの歌:2014/02/28(金) 00:08:53 ID:w.jsWjBA0
「よくわからねぇが……とりあえず俺の歌を聴けえぇぇぇぇぇぇ!」

 しかし、赤竜には今までにない希望があった。
 熱気バサラ、この人間の素晴らしい歌があれば、いかに冥闇に堕した者であっても浄化される。
 好みの女性以外の人間に対する憎悪の塊であった自分を、この男は救ってくれたのだから。

「グオオオォォォウ!」
「さあ、相手が誰であろうと僕らがやるべきことは一つ! 歌おう!」
「グルルルルル!」

 バサラの歌声にあわせて、竜と使徒も歌い始める。
 ワルプルギスの夜と同じように、冥竜を浄化しにかかる。

「 は は は は は は ! く だ ら ぬ ! そ ん な も の が 歌 だ と ! ? 」

「なっ!?」

 しかし冥竜は浄化されるどころか、笑い始めた。

「愚かなリ、愚かなリ赤竜よ! どこまでも愚かなリ! その程度の歌、我の心にはまるで響かぬわ!」
「ば、馬鹿な!?」
「よいか……? 歌というのはだな……! こ う い う も の だ !」

 突然、冥竜の咆哮にあわせて1000はいるであろう人間が飛び出してきた。
 そして……

「「 俺 は 地 獄 の テ ロ リ ス ト !
   昨 日 は 母 さ ん 犯 し た ぜ ! 明 日 は 父 さ ん 掘 っ て や る ! 」」
「な、なんだこの吐き気のする歌詞はぁ!?」
「「 殺 せ 殺 せ 殺 せ ! 親 な ど 殺 せ ! 殺 せ 殺 せ 殺 せ ! 全 て を 殺 せ ! 」」

 世にも恐ろしい歌詞の大合唱が始まった。
 彼らはDMCの狂信者であり、敬愛するクラウザーさんの歌を歌い続ける。

「っ! そんな歌より、俺の歌を聴けっ……!」
「愚かなリ人間! 貴様如きが、神聖なるクラウザーさんの歌を妨害するなど赦されぬ!
 しばし黙るがいい…… 冥 闇 の 呪 縛 ッ ! 」
「がっ!?」

 歌い返すことにより反撃を試みるバサラ。
 しかし彼の歌声は圧倒的な物量差に飲み込まれ、さらに冥竜の放った闇の鎖で口を塞がれてしまう。
 いや、腕にも脚にも鎖は絡みついていた。
 見れば赤竜もカヲルもフレクザィードも、どこかしらを鎖で封じられていた。

「バサラ! 不味い、ここは一旦退くんだ!」
「……! ……!」

 顔には鎖が巻きつかなかったカヲルが叫ぶが、バサラは自分の鎖を外そうと、歌おうともがき続ける。

「く、ハァ! どうだ、こうやって身体を縛られると、堪らなく気持ちいいであろう……!?」

 自分自身にも鎖を巻きつけた冥竜は、興奮した様子だ。

「その状態で……クラウザーさんへの生贄になって貰おうっ!」

 それでいて、振るわれた冥竜の死の爪、デッドクローは。

「「 S A T S U G A I せ よ !  S A T S U G A I せ よ ! 」」

446救いの歌、滅びの歌:2014/02/28(金) 00:10:42 ID:w.jsWjBA0
 まるで歌にあわせるように力強く、無慈悲に。
 歌を愛した熱い男の体を、完膚無きまでに蹂躙した。

【熱気バサラ@マクロスダイナマイト7】 死亡確認

『バサ……ラ……!?』

 赤竜が全身に巻きついた鎖をようやく引きちぎった頃にはもう手遅れだった。
 彼の背に乗っていたバサラであった肉の塊は、力無く狂信者達の中へと堕ちていく。

「「 S A T S U G A I せ よ !  S A T S U G A I せ よ ! 
   未 来 な ど 血 に 染 め て や れ ぇ ぇ ぇ ぇ ! ! ! 」」

 瞬く間に、肉塊はくず肉へと変えられていった。
 飛び散る血飛沫に、狂信者達も冥竜も、おぞましい笑い声をあげる。

「よぉし、また一人クラウザーさんへの生贄が出来た……だが足りぬぞっ!
 オーバーデビル? 世界を凍結? はっ、クラウザーさんが望むのはそんな白い世界ではない!
 世界中の大地を穢せ! 血と内臓と骨で徹底的に! あらゆるものを染め上げろ! それこそクラウザーさんに相応しき世界!」
「「 う お お お お お お お お お ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ! 」」

 もう、バサラであったものはどこに行ってしまったかわからない。
 そこらじゅうに赤黒く飛び散ったものが、そうだというのだろうか。
 そして冥竜は、狂信者達は、次の生贄……バサラを殺され呆然とする赤竜へと向かっていった。

 その時……


「 ゴ ガ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ッ ! ! ! 」
「むぅ!?」

 凄まじい咆哮を上げ、全身を真っ赤にさせたフレクザィードが冥竜達に突っ込んだ。

『ゆけ、カヲルよ! 赤竜と共に!』
「き、君はどうするつもりだ!?」
『我とて四幻竜が一柱、破壊を司る火幻竜フレクザィード! そう易々とやられはせん!」

 背に乗せていたカヲルを赤竜へと投げ飛ばし、自身は狂信者の中央に降り立った。
 直接踏み潰されてさらに地面を赤く染める狂信者、発生した巨大な衝撃波でばらばらになり、やはり血をぶちまける狂信者。
 それでも彼らは笑いながらフレクザィードへと襲いかかる。
 彼らは一切死への恐怖を持たない。自らも生贄になれるのだと考えているのだから。
 炎の翼に焼かれ、巻き起こる火災旋風を浴びても、それでも笑い続ける。

「「 S A T S U G A I せ よ !  S A T S U G A I せ よ ! 」」
「面白い、ただの火竜ごときが我に挑むなど、身の程をわきまえるがいい!」

 この集団のリーダーである冥竜もまた、醜悪な笑みを浮かべながら火幻竜へと爪を振り下ろす。
 灼熱の鱗が一部欠け、続けて振るわれる爪によりその身が切り裂かれ、炎のように真っ赤な血が飛び散った。

「 ゴ ア ア ア ア ア ア ア ア ! 」
「うごぁっ!? き、貴様ぁ!」
「「 S A T S U G A I せ よ !  S A T S U G A I せ よ ! 」」

 火幻竜は自分の傷も気にせず片足を軸にその場で回転し、テイルストライクで狂信者もろとも冥竜を吹き飛ばす。
 最も強固な鱗と棘で武装された尻尾は、冥竜の翼を切り裂き、禍々しい紫色の血を流させる。

「く、行くぞ赤竜!」

447救いの歌、滅びの歌:2014/02/28(金) 00:12:11 ID:w.jsWjBA0
 巨大な竜同士の戦いは一進一退。
 しかしカヲルは赤竜に命じ、この戦場からの離脱をはかった。
 彼には……いや、赤竜にもわかっていた。
 連続では使えないようだが、冥竜はあの凶悪な呪縛を持っている。
 再びあの鎖を放たれ、身動きがとれなくなってしまえば、どうなるか。
 フレクザィードもそれを承知であの場に残ったに違いない。
 彼の決意を無駄にしないためにも、二人は振り返らずに空を行く。








 ……どれだけ飛んだだろうか。
 もう竜の咆哮も、あの恐ろしい歌声も聞こえてこない。
 もう……自分の背中で歌を歌う人間も、新しくできた友人もいない。

『お、俺が奴の呪縛に捕らわれなどしなければ……そうすれば……!』
「……君のせいじゃない。僕も、あの呪縛にはまるで反応できなかった。
 しかし今は悲しむ時ではない。彼の、バサラの遺志を継いで僕らは歌い続け、この悲しい戦いを終わりにしなければならない」
『だが……!』
「……わかるさ。だからこそ歌おう。せめて彼らの魂が、恐ろしい生贄とやらになってしまう前に……」

 東北地方の雪の止んだ夜空。
 そこにはしばらく、竜と使徒の悲しげな歌声が響いたという。
 大切な仲間へ捧げる、レクイエムが……

【一日目・23時20分/東北地方上空】
【偉大なる赤竜@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】
【状態】ダメージ小、傷心
【装備】無し
【道具】もくたん@ポケットモンスター、支給品一式
【思考】基本:歌で自然環境の保護を世界に訴える。
1:都庁の仲間達、カヲルを守る
2:バサラ……フレクザィード……
3:仇であるDMC狂信者は確実に根絶やしにする
4:冥竜への対抗策を考える

【渚カヲル@新世紀エヴァンゲリオン】
【状態】ダメージ小、傷心
【装備】キーボード@楽器
【道具】支給品一式
【思考】基本:バサラの遺志を継ぎ、彼の歌を届けて殺し合いを終わらせる
0:これからどうするべきか……
1:シンジ君を探して一緒に歌う。
2:DMC狂信者と冥竜は許さない
3:しかし僕にバサラの代わりが務まるのか……?
※使徒だからか、偉大なる赤竜と会話が可能です。

448救いの歌、滅びの歌:2014/02/28(金) 00:13:10 ID:w.jsWjBA0
 漆黒の瘴気が撒き散らされ、冥竜に膨大な力が集中する。
 眼前には、全身を鎖で雁字搦めにされてしまい、もはや全く身動きが出来なくなってしまった火幻竜。

「クラウザーさんのために死ぬがいいっ! ス ー パ ー ノ ヴ ァ  ! ! ! 」

(ここまでか……歌、素晴らしいものであった。ああ、我が主よ、最後にもう一度……)

 火幻竜の体を持ってしても耐え切れない程の、圧倒的な破壊エネルギーが辺りを全て破壊し尽くす。
 眩い閃光が収まるころには、もうそこには何も残されてはいなかった。

【フレクザィード@ルーンファクトリー4】 死亡確認

「やっと……死んだか。おのれ、余計な力を使わせおって……」

 完全に敵が滅んだことを確認してから、冥竜は忌々しげに吐き捨てた。
 体のあちこちから紫色の血液を流しながら、特注のスマホでツイッターを開き

『翼折れた。少し遅れそう』

 とだけ呟いた。

「この傷はあの愚か者共が新たに生み出した世界樹を喰うことで癒すとして……
 くそ、こうも多くの同志が殺されるとは……
 足りぬ、足りぬぞ! もっと多くの生贄を捧げ、クラウザーさんを復活させるのだ……!
 クラウザーさんが蘇るに相応しい世界を作り、クラウザーさんを正式に王の座につかせる……
 その時こそ、新たなる時代の幕が上がるのだ!」

【一日目・23時20分/青森県】
【冥闇に堕した者@世界樹の迷宮4】
【状態】ダメージ中
【装備】DMC狂信者50人
【道具】支給品一式、スマホ
【思考】基本:あらゆる生物をSATSUGAIし、クラウザーさんを蘇らせる
1:道中信者仲間と合流しつつ、ビッグサイトを目指す
2:到着後、東京の世界樹を喰らい力をつける
3:クラウザーさんの歌以外は歌と認めない

449信者が増えるよ!やったね光秀!:2014/02/28(金) 01:38:16 ID:VzLzcFYM0
『翼折れた。少し遅れそう』
「了解、返信っと」

スマホを鮮やかに使いメールを返す明智光秀。
何故彼がスマホを扱えるかは知らないが、ともかく彼はスマホが使えたのだ。

「随分と集まってきましたね」
「ああ、早くクラウザーさんを生き返らせたいんだろう。
 俺達もとっとと生贄を殺さなきゃな!」

息巻く蟹座のデスマスクだが、光秀はある種の不安を覚えていた。
それは戦力の事だ。
今でこそ人海戦術、ごり押しが効くがこのままではこちらが殲滅されてしまうのではないか?
現にハラサン、キンタローといった者達に数百人殺されている。
確かに、血が流れる事はクラウザーさん蘇生に近づくことになる。しかし、その蘇生を完遂させるDMC信者が居なければ意味が無い。

(強者をスカウトすべきですかね……。
 取り合えずビラ配りしつつ、街頭にクラウザーさんの曲でも流しましょうか?)

「あの……」

その時、右手にカギ爪を着けた老人がビッグサイトへと足を踏み入れた。

「私、クラウザーさんの歌に感動しまして……」
「ほう、なるほど私達と同じですね。良いですよ、共にクラウザーさんへの生贄を……何?」

光秀は老人にだけ気を取られていたが、良く見れば老人以外にも人が居た事に気付く。

「彼らは……?」
「ああ、ここに来る途中、お友達になったんですよ」

「僕はね正義の味方になりたかったんだ。一度は諦めたその夢を同志は認めてくれた。
 同じ夢を見ようと共に歩んでくれる。だから僕はクラウザーさんとやらを生き返らせるのに協力するよ」
「同志のお陰でマスターとの不仲が改善しました」
「同志の話を聞くとうわぁ頑張ろうって思えるんです」
「逃げちゃ駄目だって同志は教えてくれたんです」

クラウザーさんの信者かと言われれば微妙だが決して使えないわけではない。
むしろ利用価値は大いにある。

(なるほど、人を惹く力のあるこの老人。中々使えるかもしれませんね)

「あの、それで……」
「構いませんよ。貴方は今から私達の同志です」
「ああ、良かった……! 私、これから頑張りますよぉ。
 皆が幸せになれるように!」

光秀はほくそ笑む。
思わぬ掘り出し物を見つけたと。
果たして、彼が抱え込んだ爆弾はどのように機能するのか。
今はまだ誰も知らない。

450信者が増えるよ!やったね光秀!:2014/02/28(金) 01:38:53 ID:VzLzcFYM0
【二日目・00時30分/東京都・江東区ビッグサイト】

【蟹座のデスマスク@聖闘士星矢】
【状態】健康
【装備】蟹座の黄金聖衣@聖闘士星矢
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:SATSUGAI


【明智光秀@戦国BASARA】
【状態】健康
【装備】大鎌×2
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:SATSUGAI
1:カギ爪の男を利用する

【カギ爪の男@ガン×ソード】
【状態】DMC狂信者に感動
【装備】カギ爪の義手
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:世界を平和にする。
1:クラウザーさんに会う為にSATUGAIする
2:皆とお友達になる

【衛宮切嗣@Fate/Zero】
【状態】健康
【装備】銃
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:同志の夢を叶える。
1:取り合えずSATSUGAIしてクラウザーさんとやらを生き返らせる

【セイバー@Fate/Zero】
【状態】健康
【装備】約束された勝利の剣
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:同志の夢を叶える。
1:取り合えずSATSUGAIしてクラウザーさんとやらを生き返らせる

【碇シンジ@新世紀エヴァンゲリオン】
【状態】健康
【装備】エヴァ
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:同志の夢を叶える
1:取り合えずSATSUGAIしてクラウザーさんとやらを生き返らせる

【斎藤佑樹@現実?】
【状態】健康
【装備】野球道具
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:同志の夢を叶える
1:取り合えずSATSUGAIしてクラウザーさんとやらを生き返らせる
2:うわぁ頑張ろう
3:何で俺、野球組じゃないんだろう……

451主催が本気を出してくるようです:2014/02/28(金) 22:09:13 ID:MmKMoT6Y0
「まさか、転送先が九州ロボだったとは……まあ、主催を止めればDMC狂信者と都庁以外は収まるでしょうし、好都合ですね」

 周囲を探索した結果、此処が福岡県だと気づいた鬼灯は、そのまま主催本拠地へと侵入しようとしていた。
すると、上空で打撃音が聞こえてくるので上を見上げると、辛うじて見えるくらいの速さで第二回放送に出ていた男と誰かが戦っていた。

「あの戦いが終わる前に侵入しないと気付かれますね……」
「遅いな」
「!?」

 背後から聞こえた声に驚いて鬼灯が振り向くと、そこには腕組みをした白いロボットが居た。
そのロボットは特務機関隊長デウスエクスマキナ、そしてその首には首輪がなかった。
首輪が無い事から上層部の人間?だと判断した鬼灯は、デウスとの交渉を試みようとするが……

「お前は、自身の都合の為に殺し合いを終わらせ、人類を滅びの道へと進ませるつもりか……」
「なっ、何を言って……!?」

 殺し合いが終わったら人類が滅ぶとでも言っているかのようなデウスの言葉に戸惑う鬼灯。
実際の所、人類どころか世界が滅亡するのだが、殺し合いを終わらせる事しか頭に無かった鬼灯には意味不明な言葉でしかなかった。

「これを聞いて想像出来ぬのなら最早言葉は不要……人類の為に排除させてもらう」
「くっ……」

 デウスの左腕から放たれたビームの連射を躱す鬼灯。
逃げ切れないと悟ってそのまま接近して金棒でデウスを殴りつけようとするが、デウスも拳を振りかぶっていた。

「がああぁぁぁっ!?」

 金棒と拳がぶつかり合った結果、鬼灯が金棒ごと弾き飛ばされる。
首輪を外した事で制限が無くなった為、デウスはスパロボ終盤のボスキャラとしてのスペックを十分に発揮していたのだから。
圧倒的な能力値だけでなく、1ターン(=1分)ごとにHPとENが最大値の3割ずつ回復したり、弱体化等を無効化したりといった能力も完備。
しかも、スモールライトで小さくなってもサイズがSSになっただけでHPは20万のままだ。
まあ、死国組なんてチート集団な超強力対主催がいるからね、主催側だって首輪と制限を外したくなるよ。

「ぐぅぅぅ……何て力……」

 金棒を杖代わりにしてどうにか起き上がった鬼灯。
だが、もう既にデウスは斬馬刀を取り出して距離を詰めていた。

「終わりだ!」

 デウスが真っ直ぐ振り下ろした斬馬刀は、盾代わりにした金棒ごと鬼灯を両断した。


「さてと、デウスのほうは終わったから、こっちも終わりにするか」
「何!?」

 デウス同様に首輪が解除されているバーダックは敵に向かってそう言った。
その敵ことサイヤ人の王子ベジータ(サイヤ人編からの参戦)は、制限のせいとはいえ互角に戦っていた相手の思わぬ言葉を不審に思う。
だが、その不審は驚愕へと変わる。

「で、伝説の……超サイヤ人だと……下級戦士のバーダックが……!?」

 そう、ベジータの目の前でバーダックは超サイヤ人となった。
やけになってエネルギー弾を乱射するベジータ。
だが、爆煙からは無傷のバーダックが現れていた。

「くっ、くそったれええええ!!」

 そしてベジータは、バーダックの放ったエネルギー弾の爆発に消えた。

「勝ったか……けど、この程度で満足してたら奴らには勝てない……さらなる高みを目指さなければな」

 バーダックはそう言って戦闘を締めくくった。
最早、彼等主催には一切の驕りは無い。
超弩級戦艦『死国』の面々は、それ程までに彼等を本気にさせたのだ。

452主催が本気を出してくるようです:2014/02/28(金) 22:09:57 ID:MmKMoT6Y0
【一日目・23時30分/九州ロボ・福岡県】
※主催側人員の首輪解除が進んでいます。

【バーダック@ドラゴンボール】
【状態】疲労(小)、首輪解除
【装備】スカウター@ドラゴンボール
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:テラカオスを生み出す計画を遂行する
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは殺す
2:超弩級戦艦『死国』の面々等の強敵に備えて、超サイヤ人を超えた高みを目指す

【デウスエクスマキナ@スーパーロボット大戦UX】
【状態】普通、身長2.3mになるまでスモールライトで縮んだ、首輪解除
【装備】デウスの斬馬刀@スーパーロボット大戦UX
【道具】支給品一式、スモールライト、不明支給品×1
【思考】基本:人類絶滅及び人類の想像力喪失の阻止
1:命令に従う
2:殺し合いによって人類の想像力喪失を阻止する
3:死んだクルル曹長の代わりとして技術開発班を手伝う
4:強敵に対抗する為にもビアンと共に艦載機の開発・制作・量産を進める

【鬼灯@鬼灯の冷徹 死亡確認】
死因:斬殺

【ベジータ@ドラゴンボール 死亡確認】
死因:エネルギー弾による爆殺

453テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:13:18 ID:2BPRhKoA0

「まゆみちゃん………ッ!」
「ジバンさん……」
「まきょ……」

ビル街の路地裏に身を潜めながら、ジバンは怒りと悲しみに身を震わせつつ拳を握った。
巨大化、狂暴化したはるかさんを止めるべくキルコ達と共にしばし奮戦したものの、状況は思わしくない。
ジバンの砲撃、キルコとまこちーの打撃、空蝉丸の電撃を纏った斬撃を立て続けに受けてもはるかさんは
ほとんどダメージを受けず、ジバン達の命を奪おうとさらに分裂して暴走し続けた。
だが空蝉丸がとっさにモンスターボールから繰り出したプテラが思わぬ活躍を見せ、現在は状況がこう着状態に
なり始めていた。

「アハハハハハ!?アハハハハハ!?アハハハハハ!?」
「プテラ、続けて『ねごと』でござる!」

プテラが先制で繰り出した『ステルスロック』で分裂はるかさんの周囲に鋭利な岩がまき散らされ、さらに『ねむる』
からの『ねごと→ふきとばし』の立て続けの応酬で分裂はるかさんは次々とダメージを受け続ける羽目になり
ジバン達を襲撃できずにいた。
俗に「昆布」と言われる長期戦に適した戦法である。
ちなみにプテラにはあらかじめまこちーから借り受けたきあいのタスキを装備させている辺りが抜け目ない。


だがその間にも新たな放送が流され、探し人である五十嵐まゆみの死を知ったジバンは愕然とした。
自身の妹でもある少女の自分の与り知らぬ場所での死。
その事実に主催者の野田総理の死や後釜のダースベイダーの登場といった情報はジバンの中では完全に
霞んでしまっていた。
オートデリンガーを握る両手も心なしか頼りない。


「ジバンさん、しっかりしてください! 今ウッチーさんがはるかさんを足止めしてますけど、そう長くは
 もちませんよ!? 早くなんとかしないと!」
「キルコ君……」

わかってはいるが身体が動かなかった。
別に内部メカの不調とかそんな事ではない。
これは守るべき者を守れなかった自身への無力感からのものだ。

たった一人の少女も守れず、何が警視庁秘密捜査官警視正か?
もはやそんな思いばかりが彼の頭を渦巻いていた。

「まゆみちゃんが死んだのはジバンさんの責任じゃありません! 悪いのはこんな殺し合いを始めた野田総理
 です! 今はなんかもう死んじゃってダースベイダーって人が代わりに出てきましたけど!」
「わかっている! わかっているんだ……ッ!!」

思わず声を荒げてしまったが、キルコは怯まなかった。
彼女とて婦警になる前は傭兵として戦い続けた前歴がある。
仲間や親しい者の死にはむしろジバンより敏感かもしれない。

「そうやってふさぎ込んでたらまゆみちゃんが生き返ってくるんですか? そんな都合のいい話があるわけ
ないでしょ!? 立ってくださいジバンさん! まゆみちゃんの為にも私達が――――」

454テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:14:10 ID:2BPRhKoA0
そこまでキルコが言いかけた時である。


「SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!」
「SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!」
「おい見ろ、あんな所に妙な生き物がいるぞ?」
「ちょうどいい、アレもクラウザーさんへの生贄として捧げるぞ―ッ!!」

空蝉丸とプテラの後方から、何やらアレな発言をしながら怒涛のように押し寄せる集団が現れたのである。
その数およそ200人超。
言うまでもなくDMCの狂信者の集団である。

「ぬうっ、いかん!」

とっさに彼らに気付いた空蝉丸はプテラの背に飛び乗り、空中へと一時退避する。
その間にも狂信者の一団は逃げた空蝉丸よりも目の前にいるはるかさんの方に標的を絞り突撃する。
だがそれが不味かった。

「アハハハハハハハハハ…………!!」

厄介な一人と一匹が離れた事を確認したはるかさんは分裂を解き再び巨大な一体の姿へと変化し、狂信者達へと
怪しく輝く目を向けた。


『笑う』という行為は本来は攻撃的な行動である。
そんな言葉をはるかさんの姿を見たキルコはふと思い出した。


「食らえ妙なデカブツがーッ! ウルトラ兄弟必殺光線!!」
「アハハハハハハ!(失せろ!)」
「ウボァーッ!?」

マントを羽織った宇宙人の光線を平然と身体で受け止めつつ、それを片手で蠅のように叩き潰すはるかさん。

「次鋒レオパルドンいきます! グオゴゴゴ!」
「アハハハハハ!(はるかさんフェンシング―ッ!)」
「ギャアアーッ!?」

続けて出てきた戦車みたいな超人も間髪入れず片手を突き出して串刺しにする。

「なるほどただの化け物ではないようだな。だがこのバスク様をさっきの野郎どもと一緒にすると後悔する事に
 なる。どああ〜〜〜っ! 華山獄握爪!!」

今度はその様子を見ていた巨漢の男が片腕を突きだし、高速回転しながら飛び出してきた。
その手ははるかさんの胴体を握りつぶし、そのまま粉々に――――

「おりゃあはは、は!? あ? い!!」
「アハハ、アハハハハハハ!(どうした、まわるんじゃないのか……)」

――――する事無く、はるかさんの身体に当たり、そのまま静止してしまった。
その腕を馬鹿にしたような目で見ながらはるかさんは掴む。
そしてその掴んだ手が運ぶ先は――――

「な……な……きさまなんの化身だ!!」
「アハハハハ!(ただのぷちどるだ!)」

バリッ! バリボリバリッ! グチャッ!

生々しい音を立てつつ、はるかさんは男を口内へと運び、そのまま捕食した。
いつもの甘噛みとかいう次元を超越した完全なる野生動物の獲物の咀嚼である。
その光景に空蝉丸やキルコは思わず目を背けてしまった。


【テンペラ―星人@ウルトラマンタロウ】死亡確認
【レオパルドン@キン肉マン】死亡確認
【バスク@北斗の拳】死亡確認

455テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:15:00 ID:2BPRhKoA0
「アハハハハハハ、アハハハハハハハハハ!!」
「おのれリボンの化け物め、よくも同志を!」
「おとなしくクラウザーさんにその身を捧げろーッ!!」

怒りに燃えた狂信者達は一人、また一人と巨大なはるかさんへと特攻していく。
だがそれも暖簾に腕押し。
攻撃を仕掛けるたびに不気味に笑うはるかさんに叩き潰され、踏まれ、投げ飛ばされ、捕食されていく。
しまいには数の多さに業を煮やして分裂したはるかさんによって片っ端から喰い千切られていく始末だった。
だが信奉するクラウザーさんの為なら死をも恐れない狂信者達の辞書に後退の文字はなかった。
あるのは前進制圧あるのみ!

数分後。
気が付けば残されたのは呆然とするキルコ達と、血にまみれた市街地。
そして暗黒色のオーラすら醸し出す血濡れのはるかさんが佇んでいた。

【DMC狂信者×約200人】死亡確認


「アハハハハ!」

大量の狂信者集団がいなくなった事を確認したはるかさんは、その眼を再び空蝉丸とプテラへと向ける。
『次はお前だ』
言葉は分からないが、そう言っているようにも思えた。

「させません!」

それを阻止すべく、トンファーブレイドを構えたキルコがはるかさんの横っ面を殴りつけようとした。
これではるかさんの目をそらし、再びプテラの昆布戦法に持ち込める。
そう考えたキルコだったが、彼女は焦るあまり相手を侮っていた。

「「アハハハハハハ!(阿呆が!)」」
「なっ……」
「いかん、キルコ殿!」

同じ轍は踏むまいと、はるかさんはすぐさまキルコの方へ多数の分身を生み出し突撃させた。
テラカオス化が促進されたはるかさんはこの短時間で高度な知能を手に入れ、もはや奇妙なマスコットの概念を
超越した存在へと足を突っ込んでしまっていたのである。
もちろんそんな事情をキルコ達が知る由もない。

「ッッ! キルコストーム!!」
「「アハハハハハ!」」

ギリギリで迎撃が間に合い、分身はるかさんは次々と竜巻に吹き飛ばされていく。
だが今度は分身達が再び合体、巨大はるかさん2号と化してキルコに襲いかかった。
再度キルコストームを放つものの、その巨体は風に揺れるばかりでまったく吹っ飛ぶ気配を見せない。
空蝉丸の方も分身と巨大化を交互に繰り出される事でかく乱され、昆布戦法に持ち込めぬまま攻めあぐねていた。
残されたジバンは未だ動けず、まこちーもどうしたらよいのか分からずオロオロするばかり。

「うわああああああああああ!?」
「キルコ殿―――ッ!?」

そして遂にキルコは巨大はるかさん2号に身体を鷲掴みにされ、宙へと運ばれてしまった。
行き先はただ一つ、暗く血にまみれた口内。
何とか脱出を試みるものの、巨大なはるかさんの馬鹿力に彼女も手も足も出ない。




ああ、私、ここで終わりなんですかね?


先輩、私、流島分署には戻れそうも―――――

456テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:15:43 ID:2BPRhKoA0
『タテガミライオー! バディアニマル、ガルルルルーン!』
「アハハハハガァッ!?」
「うわぁぁっ!?」

死を覚悟したキルコだったが、その思いは寸前で却下されてしまった。
突如現れた巨大な物体が、はるかさん2号を1号もろとも跳ね飛ばしたのである。
その勢いでキルコも吹っ飛ばされたが、寸前で空蝉丸にキャッチされ事なきを得た。

「い、一体何が……」
「あ、あれはもしや……」
「知ってるんですか雷電……じゃなくてウッチーさん?」

空蝉丸はその巨大な物体に見覚えがった。
以前宇宙大恐竜ボルドスとの一戦で共闘した先輩戦隊、特命戦隊ゴーバスターズの駆るマシン。
巨大な青いライオンのような姿をしたその雄姿。
バディゾード・LT-06 タテガミライオーである。

「アハハ!アハハハハハハハ!!(邪魔をするな!何者だ!?)」

一体に戻り突然の乱入者に怒りを露わにするはるかさんの問いに答えるかのように、タテガミライオーの中から
一人の人物が姿を現した。
そこに乗っていたのはエネルギー管理局所属の特命戦隊の一人――――


「そこのリボンの怪物よ! それ以上好きにはやらせないゼーーーーーーーーーーーット!!」


ではなく、何やら不自然になびく赤いマフラーを巻いたやたら熱い男だった。

「お……お前は……いや、貴方は!?」
「えっ、ジバンさんはあの人を知ってるんですか?」
「無論だ。彼を知らない正義の戦士はおそらくこの日本にはいない!」

路地裏からまこちーと共に顔を出したジバンは驚愕の声を上げながら男性の方を見ていた。
だがその眼差しは驚きよりも尊敬に満ち溢れていたと言ってよかった。

彼の名は水木一郎。通称アニキ。
レジェンドヒーローであれば知らぬ者はいない、言わずと知れたアニメソング界の帝王である。
ジバンの歌は基本串田アキラ氏の楽曲だが、彼の偉大さはジバンもしかと耳にしていた。


「アハハハハハ!!(いいだろう、貴様から殺す!!)」

この不愉快な男を今すぐ始末する。
そして皆殺しにする!
テラカオス化による殺人衝動が頭を渦巻き、はるかさんは怒りのままにアニキに襲いかかった。
だがアニキはタテガミライオーの頭上から一歩も動こうとしない。
それどころかタテガミライオーも迎撃に入る気配がない。
どうしたのかと慌てるジバン達だったが、その理由はすぐに明らかになった。


「♪飛ばせ鉄拳 ロケットパンチ!!」
「アハガァッ!?」

ディバックからマイクを取り出したアニキは何を思ったか突然自身の持ち歌の一節を歌い始めた。
するとアニキの背後に巨大な幻影のような物体が浮かび上がり、その幻影が拳を発射してはるかさんを殴り
飛ばしたのである。
よく見ると幻影の姿はスーパーロボット、マジンガーZの姿そのものだというのが確認できた。

「♪今だ 出すんだ ブレストファイヤー!!」
「アハァァァァァァァァァァ!?」

続けざまに幻影の胸の放熱板から発射された熱線がはるかさんの身体を焼き尽くしていく。
たまらずはるかさんは分裂して回避を行ったが、アニキは慌てることなく歌い続けた。

「♪必殺パワー サンダーブレーク!!」
「「「アハァァァァ!?」」」

今度は幻影の姿が偉大な勇者へと変貌し、全方位に繰り出された雷がはるかさん全員に降り注いだ。
これでは被害が広がると判断し、再び巨大化して一体になるはるかさん。

そろそろ説明せねばなるまい。
これぞアニキが自身の熱いスピリットを燃やす事で独自に生み出したスタンド『ザ・アニキング』。
その能力は『アニキがこれまでに歌い続けてきた物語の英雄達の姿へと自在に変化し、その能力を行使する事』である!!


黒焦げになりながらもめげずに立ち上がってきたはるかさんだったが、その後は散々の一言だった。
マグネットパワーで動くロボットにサバ折りをかけられ。
5体合体のロボットにヨーヨーを叩き付けられ。
何人もの仮面のヒーローに蹴りを叩きこまれ。
鬼畜そうな赤い巨人にトゲ付き鉄球をぶつけられ。
脳髄むき出しの黒いロボットに銃撃でハチの巣にされかけ。
終わった時にはボロ雑巾に近い状態でヨロヨロと地面に這いつくばっていた。

457テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:16:55 ID:2BPRhKoA0
「よし、とどめだゼーーーーーーット!」
「いやあの、流石にもうやめたげてくれまs―――――――」
「♪雲を裂き 風を巻いて 夢を夢を夢を〜」

キルコの制止もむなしく、アニキは追い打ちとばかりに歌い始める。
幻影の姿は何やら猿っぽいゴルファーのような姿へと変わっていった。

「♪夢を勝ち取ろう!!」
『ワイは猿や!』

「アハハァァァァァ―――――――――ッ!?!?」

幻影の振り下ろしたゴルフクラブを叩き付けられ、はるかさんは遥か彼方の空へとナイスショットされてしまった。
おそらく落下地点にホールがあったら旗に包まれていただろうが、流石にそれはないだろう。
誰もがその時そう思った。



「助けてもらってありがとうございます! やりすぎな気もしますが……」
「礼には及ばないゼーーーーーット! 礼なら俺をこの場所に連れてきてくれた彼女に言ってほしいゼーーーーット!」
「彼女……でござるか?」
「ああ。俺は元々暴走するDMCの信者達の目を覚まさせるためにビッグサイトに向かっていたんだが、途中で
 彼女と出会い、そして君達に出会ったんだゼーーーット!」

戦いを終え、改めて恩人であるアニキに礼を述べるキルコ達。
だが話によると彼は自分の意志でこの場に来たのではなく、ある人物の導きでこの場に来たのだという。
するとその問題の人物が、タテガミライオーの中からキルコ達の元へと歩いてきた。


「どうも〜、みなさん初めまして! 間に合ってよかったよ!」
「この子は……ロボットか?」
「あれ……どこかで見た事あるような……」

現れたのは、緑色のツインテールが特徴的な機械の少女。
しかしそれはキルコ達も知っていた『彼女』ではない存在。
彼女達とジバン達が出会ったのは果たして偶然なのか。
それはまだ、誰にも分からない。


【一日目・23時30分/東京都・中央区】


【田村直人@機動刑事ジバン】
【状態】健康、深い悲しみと無力感、機動刑事ジバンに変身中
【装備】マクシミリアン、電子手帳、パワーブレイカー、ニードリッカー、オートデリンガー
【道具】支給品一式、ダイダロス
【思考】基本:野田総理を倒して殺し合いを止める
1:まゆみちゃん………
2:アニキ達と接触する
3:もし次に戦闘になったら、自分は戦えるのか?
4:東京都庁は後回しにしてビッグサイトに向かう
5:野田総理の本拠地を探す
6:黒幕はバイオロンではなかったが、ためらわず戦う
※五十嵐まゆみの名前が出てから後の第3放送の内容をよく覚えていません

【音無キルコ@新米婦警キルコさん】
【状態】疲労(中)
【装備】トンファーブレイド
【道具】支給品一式
【思考】基本:野田総理を成敗して殺し合いを止める
1:ジバンさんやウッチーさん達と協力して悪党を成敗する
2:とりあえずアニキさん達と話してみる
3:はるかさんの行方が気になる
4:東京都庁の魔物も気になるが、まずはより多くの被害を出してそうなDMC狂信者を成敗する
5:野田総理の本拠地を探す
6:ハル先輩達、無事かなぁ?

【空蝉丸@獣電戦隊キョウリュウジャー】
【状態】疲労(小)
【装備】ガブリチェンジャー、ザンダーサンダー
【道具】支給品一式、獣電池(プテラゴードン×6)、使用済み獣電池(トペランダ、プクプトル、フタバイン)モンスターボール(プテラ)
【思考】基本:野田総理を倒して殺し合いを止める
1:ジバン達に同行する
2:アニキ殿達と接触する
3:はるかさんが気がかり
4:ビッグサイトに向かう
5:野田総理の本拠地を探す(九州が怪しいと睨んでいる)
6:キング殿達と合流したい
※プテラの現在の習得技は ねむる、ねごと、ふきとばす ステルスロック の4つです。

【まこちー@ぷちます!】
【状態】健康、深い悲しみ
【装備】きあいのタスキ
【道具】支給品一式
【思考】基本:まきょー
1:空蝉丸達と行動する
2:赤いマフラーの人(アニキ)達と話してみる
3:真とちひゃー、765プロの面々の死に深い悲しみ
3:はるかさんが心配
4:襲われたら全力で戦う

458テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:17:17 ID:2BPRhKoA0
【水木一郎@現実】
【状態】健康だゼーット!
【装備】赤いマフラー、マイク、ライオアタッシュ、LT-06タテガミライオー
【道具】支給品一式
【思考】基本:俺の歌で殺し合いを止めるゼーット!
1:ジバン達と接触してみるゼーット!
2:DMCの信者達を俺の歌で改心させるゼーット!
3:そして殺し合いの主催者も懲らしめるゼーット!
4:そのためにも仲間を集めるゼーット!
※スタンド『ザ・アニキング』を呼び出す事が可能です。
 アニキの歴代の持ち歌のヒーロー達をヴィジョンとして呼び出し能力を行使できます。

【フェイ・イェンHD@スーパーロボット大戦UX】
【状態】健康、等身大
【装備】ジェイド・フォーキー
【道具】支給品一式、ドラムセット、獣電池(トバスピノ)
【思考】基本:殺し合いを止める
1:このメカっぽい人や眼帯の婦警さんと話してみる
2:アニキと共に自分の歌をみんなに届ける
3:死んだ『あの子』のためにも必ず殺し合いを終わらせる
4:SATSUGAIとか言ってる人達は必ず止める
5:東京都庁がなんか気になる
※アニキの持ち歌はほぼマスター済みです。
※獣電池にブレイブインできるかは不明です。

459あーあ、出会っちまったか:2014/03/01(土) 01:18:15 ID:2BPRhKoA0

ドスンッッッ!!


「アハ……ハハハ……ハハ……」


アニキの手によって吹っ飛ばされたはるかさんは、しばらく空中散歩を楽しまされた後、地表へと激突した。
巨大化していた身体は先ほどのダメージにより普段の大きさへと縮小している。
もはや体はボロボロだったが、戦意だけはまったく衰えていなかった。
これもテラカオス化の影響だろうか。


ここがどこなのかは今はどうでもいい。
この体の傷が癒えたら、あの暑苦しい男は必ず殺す。
一緒にいたデカいライオンも殺す。
ロボット刑事も眼帯の女も金色の侍もまこちーも殺す。
SATSUGAIとか叫んでいた連中も殺す。
とにかく全員殺す。
叩き潰して殺す。
踏み潰して殺す。
噛み砕いて殺す。
分裂して蹂躙して殺す。
殺して殺して殺して殺して殺し潰す。

もはやはるかさんの脳内には殺意という感情がほとんどを占めはじめていた。


その時である。
怨嗟にまみれたはるかさんの背後から何者かが歩み寄ってくるのを感じたのは。

誰だ?
いや誰だろうが関係ない。
目の前に現れた者は誰だろうが殺し潰す。
捕食すれば少しは回復の足しになるだろう。

そう結論付け、はるかさんは振り返ると同時に背後の相手に飛びかかろうとした。

460あーあ、出会っちまったか:2014/03/01(土) 01:18:52 ID:2BPRhKoA0

「アハ(死n―――――――   !?」


その間わずか0.05秒。
宇宙刑事の蒸着が完了してしまうレベルの時間ではるかさんは気付いた。
夜の暗闇の中で相手をはっきり認識する必要などなかった。
目の前にいる相手が何者なのか。
そして自分が過ちを犯した事に。


「空から急に何か降ってきたかと思ったら――――――」


勝てない。
今の『この人』には。
早く謝れ。
這いつくばって服従するんだ。


「まさか貴方だったとはね、はるかさん」
「アハハ………」


強者はより強い強者に屈服する。
テラカオスはより強大なテラカオスに屈服する。
この瞬間、暗黒のぷちどるは一匹の従者と化した。


【一日目・23時30分/日本・埼玉県】

【天海春香@アイドルマスター】
【状態】健康、テラカオス化進行中、それにより春閣下化
【装備】カブトゼクター&ライダーベルト@仮面ライダーカブト
【道具】ドレイクゼクター&ドレイクグリップ@仮面ライダーカブト、ゼクトマイザー@仮面ライダーカブト、支給品一式
【思考】基本:この救いようのない世界を征服し、絶対的な支配者となる。
1:傘下に入らぬ者は殺す
2:はるかさんを介抱し、傘下に加える
2:765プロの皆の死に深い悲しみと怒り
3:天の海を往き、春を香らせる
※ゼクトマイザーは伊集院北斗のデイパックに入っていたのを回収しました。

【はるかさん@ぷちます!】
【状態】ダメージ(極大)、日光を克服、テラカオス化進行中、新型ナノマシン服用、暗黒化
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:アハハハハ……
1:春香に服従する
2:傷が癒えたらあの男(水木一郎)は必ず殺す
3:とにかく全員殺す
※テラカオス化の進行により、巨大化と分裂を自分の意志で行えるようになりました。

461リサイタル対決:2014/03/01(土) 03:08:02 ID:cJ1V0tX60

「オーロラのかーぜーにーのーて!!」


歌、音楽。

人間が生み出した文化の一つであり、今も数多くの人たちに親しまれ浸透している。
そしてここに音楽を愛する者達が集い対峙していた。。
一人は歌で戦うというコンセプトでありながら
主人公側のとんでもない歌唱力(悪い意味で)で視聴者の度肝を抜いたアニメぴちぴちピッチのなかでも更に郡を抜き、デスボイス、深海のジャイアン等の異名を取るかれん様である。




『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』
もう一方は説明不要、DMC狂信者。
音楽を愛しながらも殺戮を続ける彼らと、かれん様がぶつかるのは、時間の問題であった。
互いに互いの全身全霊を振り絞った歌唱対決。圧倒的数の暴力の前に彼らは良く健闘したといえるだろう。
しかし、一人。数百近くの暴徒を相手取るには限界があった。
今まで数々の水妖を自慢の歌でねじ伏せたマーメイドプリンセスであろうと、あまりにも数が多すぎる。

『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』
『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』
『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』
『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』


「か、数が多すぎる……」

普段は強気なかれん様だが、流石に今回ばかりはそうでもいられない。
もうチェスや将棋で言うチェックメイトを掛けられてしまっているようなもの。
勝てない……。

「私の歌じゃ……駄目なの……?」




「ぽよ」

その時だった妙なピンクボールが現れたのは。
DMC信者達は新たな生贄が来たと踵を返す。
だがピンクボールは動じずマイクを取り出した。

「ぽ〜よ!!」

歌だ。歌を歌い始めたのだ。
この絶望的戦力差にも関わらずピンクボールいやカービィは歌った。
その目には諦めは無い。自暴自棄になった訳でもない。
ただ歌を愛するものとして、目の前の惨劇を許さない正義の心を賭して声を上げているのだ。

462リサイタル対決:2014/03/01(土) 03:08:14 ID:cJ1V0tX60

(私は何を諦めてたのかしら……)

かれん様の瞳に再び闘志が宿る。
上げる歌唱、響く歌声。
明らかに押していたDMC信者達の歌声が徐々に霞んでゆく。

「ぽよぽよぽよぽよ!! ぽーよぽよ!!!」
「オーロラのかーぜーにーのーて!!my wish届いてる!!!!」

「ば、馬鹿なこんな歌に……!」「嘘だ……クラウザーさんの曲が、そんな」
「や、やめろおおおおおおおおおおおおお!!!」

一人倒れ二人倒れ三人倒れ。
数百人居たDMC信者は今やたったの一人だけとなった。

「こんな事があああああああああああああああ!!!!」
「ラブシャワーピッチ! アンコールはいかが?」


問いに答える事も無く最後の信者が倒れた。
無論、死んではいない。歌で人が死ぬなんて、そんなオカルトあり得ません。

「勝ったのね……私達……」
「ぽよ」
「行きましょう。他にもこんな奴らが居るなら、止めなくちゃいけないわ」
「ぽよ」

ここに新たに歌で結ばれたコンビが結成した。

【二日目・00時00分/広島】

【カービィ@星のカービィ】
【状態】健康
【装備】マイク
【道具】支給品一式
【思考】基本:歌う
1:DMC信者を止める
※今までとは別人です

【かれん@マーメイドメロディーぴちぴちピッチ】
【状態】健康
【装備】パープル真珠
【道具】支給品一式
【思考】基本:歌う
1:DMC信者を止める

463リサイタル対決:2014/03/01(土) 03:08:51 ID:cJ1V0tX60








「うるせええええええ!!!」

その頃、気絶したDMC信者を皆殺しにした男が居た。
彼の名は佐村河内守、有名な作曲家だった男だ。
DMC信者とカービィ、かれん様の対決の際、彼は近くでその大合戦を聞いていた為、イライラしていた。

「声聞こえてるじゃねえか!」
「やかましい!!」

突っ込みに来た上田晋也を佐村河内は手刀で殺す。
そう彼は耳が聞こえないと偽っていたが、その実普通に聴力があったのだ。
彼は憎んでいた。ともかく音楽を憎んでいた。
DMC信者も、そうでない歌を振りまく連中も全て。

「殺そう……全て殺して再び音楽界に復活してやる」

佐村河内は歩みだす。
自らの野望と復讐の為。



【二日目・00時10分/広島】

【佐村河内守@現実?】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:音楽に携わる者全てを抹殺し再び自分が音楽界に舞い戻る。
1:DMC辺りから血祭りに上げる。

【DMC狂信者@カオスロワ】死亡
【上田晋也@くりぃむしちゅー】死亡

464ズカンされた名無し:2014/03/01(土) 07:07:19 ID:Rlp1r44w0
広島は中国地方ですよ

465ズカンされた名無し:2014/03/01(土) 10:11:09 ID:cJ1V0tX60
すいません
【二日目・00時10分/広島】を【二日目・00時10分/長野県】に変更でお願いします

466ズカンされた名無し:2014/03/01(土) 10:11:19 ID:cJ1V0tX60
すいません
【二日目・00時10分/広島】を【二日目・00時10分/長野県】に変更でお願いします

467ズカンされた名無し:2014/03/01(土) 10:11:55 ID:cJ1V0tX60
連続でレスしてしまったw

468死に花を咲かせたかった夜:2014/03/02(日) 03:51:42 ID:BcEF01Yo0
主催者達が首輪を外し侵入者に対処していた頃、もう一人の参加者が九州ロボに乗り込んできていた。
だがその強さは圧倒的だった。
モブ兵の乗るロボット達をいとも簡単に撃墜し、周囲にはスクラップとなったロボ達が倒れ伏している。
そんな中、襲撃者は葉巻に火をつけて一服していた。
彼の名は衝撃のアルベルト、衝撃波を操りスパロボαでは使徒さえ圧倒する男。
彼は放送で孔明と十傑集の死を知り、彼らへの手向けのために単身九州ロボに特攻を仕掛けてきたのだ。
アルベルトと対峙するクラウディウスの乗るロードビヤーキーも所々火花を上げている。
アルベルトは葉巻を吐き捨てると次はお前だと言わんばかりにロードビヤーキーに乗るクラウディウスを睨みつける。

「おい小僧、貴様ではワシを倒すには力不足よ。大人しく退けば見逃してやらんでもないぞ」
「この糞ジジィがぁ…!絶対にぶっ殺してやる!!」
「あまり強い言葉を使わんほうがいいぞ?そこいらの雑魚と変わらん」
「てめえぇぇぇぇ!!」

激昂したクラウディウスはハスターの爪による真空刃攻撃を行うがアルベルトは目にも止まらぬスピードで避ける。
これは今に始まったことでなかった。
この衝撃のアルベルトという男は運動性能に優れているはずのロードビヤーキーの動きについていってるどころか圧倒しているのだ。
そして死角から衝撃波を発射し、ロードビヤーキーにダメージを与えていったのだ。
そういえば聞いたことがある。数々のMSの素手で撃墜した東方不敗という男を、襲撃のアルベルト…彼はそいつと同レベルの猛者なのか。
ロードビヤーキーの攻撃を避けたアルベルトは両手を横に広げた構えを取る。
その両手の中には真紅の衝撃波がフラスコ内の竜巻が如く渦巻いていた。

「貴様程度の役者ではワシは倒せん。これで決めてやる…」
「糞がぁ!スクリーミングバード!死ねぇぇぇぇ!!!」

クラウディウスはロードビヤーキーの全身に風を纏わせて突進を仕掛ける。
その時、アルベルトの衝撃波が彼の手から解放される。
暴れ狂う真紅の巨大竜巻。ロードビヤーキーの四肢は瞬く間に竜巻に飲み込まれズタズタに切り裂かれていく。

「てめえは一体……何なんだ……」

爆発する乗機の中、クラウディウスは衝撃のアルベルトに対する畏怖を最後に主催側での人生を終えた。

【モブの部下×10@色々 死亡確認】
【クラウディウス@機神咆哮デモンベイン 死亡確認】


クラウディウスを倒したアルベルトは次の敵と対峙していた。
戦闘民族サイヤ人バーダック。ベジータを倒した後、新たな侵入者の気配を感じて赴いてきたのだ。
その全身から溢れる気に衝撃のアルベルトはこの男が今まで戦った誰よりも強いと実感させるに十分だった。
それほどの敵を相手にしてもアルベルトは不遜な態度を崩さない。

「フン、貴様ほどの者が出てくるとはな…」
「他の特務機関の連中じゃお前を倒せそうにないんでな…。幹部である俺を引きずり出したことを誇りに思え」
「そうか、特務機関というのは随分と人材不足のようだな!」
「俺の名はサイヤ人の戦士バーダック…。
 お前には敬意を評して、いきなり全開で戦ってやる…はぁぁぁぁぁぁっ!!」
「面白い、この衝撃のアルベルトを倒すというか!」

バーダックは超サイヤ人に変身しアルベルトに猛攻を仕掛ける。
互いに飛び交う拳、拳、拳……両者の実力はほぼ互角であった。
その事実にサイヤ人の本能かバーダックはこれ以上ないほどの笑みを浮かべた。
それはアルベルトも同様だった、こんな戦いは九大天王のあの男以来だった。

「ハハッ…ハハハハハハハハ!!」
「フ、フハッ…フハハハハハハハ!!」

互いは周囲のことなど眼中にないと言わんばかりに拳を打ち込んでいく。
もはや二人の拳の軌跡は残像すらもない。
拳と拳がぶつかり合ったときの衝撃と火花が二人の攻防の壮絶さを語る。
まさに彼ら二人だけの男の世界!

469死に花を咲かせたかった夜:2014/03/02(日) 03:57:36 ID:BcEF01Yo0

が、それ故にアルベルトは気づかなかった。
バーダックと同じく駆けつけたデウスが掌を光らせ、ビームの照準をアルベルトに向けていることに。

「おのれ、小癪なぁっ…!」

デウスの掌から発射されたビームに気づいたアルベルトは掌から赤い衝撃波を発射。
ビームと衝撃波が相殺し合い爆発の閃光が上がる。
…が、相殺したのは悪手だったのかもしれない。
爆発により周囲が見えなくなっていたのだから。
そして、煙の中からバーダックが姿を現し殴りつける。
バーダックはスカウターによる探知のおかげで、ビームと衝撃波の相殺による煙の中でもアルベルトを探知できていたのだ。
周囲が見えなくなっていたせいでアルベルトは拳をまともに喰らい吹っ飛ぶ。

「ぐぅっ…なんて重い拳だ…」

致命傷にこそなっていないが、その状態では戦うには辛すぎる。
かろうじて立ち上がるが誰が見てもフラフラのよろよろで戦闘続行困難だと分かる。

「…デウス」
「言いたいことはわかる。だからとて一人の侵入者にいつまでも構ってはいられまい。
 その男がS級の実力者ならなおのこと。止めを下すのだ」
「チッ…」

バーダックは舌打ちをしてアルベルトに止めを刺さんと近づく。

「おのれぇ…貴様!」
「お前ほどの実力者はそうそういねぇ。お前を実力を評し、一撃であの世に送ってやる」

バーダックは右手に気をこめる。
最大のエネルギー波でアルベルトに止めを刺すつもりだ。
アルベルトは目を瞑り、最期の時を待った…。




「いいえ、その男に死なれては困ります」
「ッ!?」

声が聞こえると同時に何者かの蹴りがバーダックを襲う。
バーダックは右腕で防ぐが、その蹴りの威力は思いのほか強く、バランスを崩した。

「バカな、何故貴様が生きている…?」

デウスはいきなりの乱入者の姿に驚愕する。
何故ならその男は先ほど一刀両断したはずの男だったのだから。
男は鬼灯。地獄の閻魔の第一補佐官を務める鬼神。
鬼灯はデウスの疑問に無表情で答える。

「デウスさんと言いましたっけ、貴方主催者の一人なんですよね?」
「それがどうした」
「だったら参加者の支給品くらい把握したほうがいいですよ?私の不明支給品がリバースドールだったことを…」

リバースドール…戦闘不能に陥った時に所持していれば復活できるアイテムである。
それにより彼は生き返った。首輪の反応で生死が分かるはずだが、戦いに赴いているのなら話は別だ。
確かに主催者という参加者を監視できる立場なら把握していたはず。
先程彼が回収した支給品は既に使用済みのリバースドールだった。
バーダックは彼の迂闊さを咎める。

「迂闊だったな、デウス」
「ならば再び殺すまで」

デウスが再び斬馬刀を奮い鬼灯に襲い掛かる。
鬼灯を一刀両断せんと迫るものの、鬼灯は刀をひらりとかわした。

「避けた?」
「生憎同じ攻撃を二度くらうほど私は愚かではありません」
「図に乗るな、自分の都合のみでバトロワを終わらそうとする愚か者め」
「何故私の考えを知っていたのやら。人の支給品の管理は出来ないのに人の独り言の管理は完璧なんですか?
 ええ、確かに私は自分の都合で終わらそうとしています。ですが…
 独善的な理由で殺し合いを強いるのもどうかと思いますがね?貴方は確実に無間地獄逝きでしょうね」
「黙れ」

再び鬼灯に斬馬刀が奮われるが再び避け、デウスの頭部に着地し、踏み台にして飛び上がる。
そしてアルベルトの近くに着地し、彼の肩を持って立ち上がらせる。

「貴様…」
「アルベルトさんですね?先ほどの竜巻を周囲に展開できませんか?」
「何のつもりだ…?」
「いいから、もはや猶予はありませんよ。そして竜巻を展開したら…」
「フン、勝手にするがいい…」
「ちぃっ…逃がすか!」

バーダックとデウスが阻止しようとするがもう遅い。
アルベルトは周囲に真紅の衝撃波を巨大竜巻の如く展開。
流石の彼らもこれでは近づくどころか自身が吹き飛ばされそうになるのを防ぐのが精一杯だ。
そして竜巻が収まった頃には既に二人の姿は消えていた…

「クッ、逃がしたか…」

そして、後にはデウスとバーダックが残された。
悔しがるデウスに対し、バーダックは笑みを浮かべていた。
衝撃のアルベルトという強敵に会ったことに対する笑みだった。

470死に花を咲かせたかった夜:2014/03/02(日) 03:59:39 ID:BcEF01Yo0

【一日目・23時40分/九州ロボ・福岡県】

【バーダック@ドラゴンボール】
【状態】疲労(小)、首輪解除
【装備】スカウター@ドラゴンボール
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:テラカオスを生み出す計画を遂行する
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは殺す
2:超弩級戦艦『死国』の面々等の強敵に備えて、超サイヤ人を超えた高みを目指す
3:アルベルトとは再戦したい

【デウスエクスマキナ@スーパーロボット大戦UX】
【状態】普通、身長2.3mになるまでスモールライトで縮んだ、首輪解除
【装備】デウスの斬馬刀@スーパーロボット大戦UX
【道具】支給品一式、スモールライト、不明支給品×1
【思考】基本:人類絶滅及び人類の想像力喪失の阻止
0:逃がしたか…
1:命令に従う
2:殺し合いによって人類の想像力喪失を阻止する
3:死んだクルル曹長の代わりとして技術開発班を手伝う
4:強敵に対抗する為にもビアンと共に艦載機の開発・制作・量産を進める


日本海上空にて、衝撃のアルベルトは鬼灯を抱え衝撃波を足からジェットのように噴射し空を飛んでいた。
先ほどの竜巻は逃走するための布石。竜巻を展開している間に足から衝撃波をジェット噴射、あの九州ロボから一瞬にして離脱したのだ。

「何のつもりだ鬼灯とやら。何故ワシを助けた」
「…そうですね。貴方がいなければ脱出できなかったというのがまず一つ。
 主催者の本拠地にいきなりついたことに浮かれ、一人だったのにも関わらず突撃したのがまずかった…。
 私は何故そのような愚考を犯したかはさておき…反省しましょう」
「ハッ、ワシを利用したということか」
「それに、あのデウスという機械が気になることを言っていたので…。気にしたままあの世に帰るのは惜しい」
「気になることだと?」

そう、彼はデウスと交戦したときの台詞が妙に引っかかっていた。
人類の滅びの道がどうたらと言っていた。嘘をついているような様子はない。
察するに人類が滅ぶのを防ぐために殺し合いが必要だということだろう。
その事にアルベルトはムゥ…と唸る。

「この殺し合いと人類の滅亡がどう関係しているのか私には分かりません…。
 もしかしたらただ殺し合いを止めるだけでは駄目なのかもしれませんね、面倒くさい」
「ワシには関係のないことだ。ワシ以外の十傑集は既に死んだ、真実を知っていそうな孔明もな。
 だからせめてもの手向けに主催の連中と戦い、最期の死に花を咲かすつもりだったのだ…。だのに貴様、余計な邪魔をしおって」
「カッコいいことを言っておいて不意打ちのせいで死んでは負け戦に花は咲きません。
 互いにここは一度死んだ身と思って協力してみる気にはなりませんか?する気がないなら私を突き落として結構。私が死ぬだけですから」

アルベルトは黙って葉巻を咥えて考える。
そして、考えがまとまったところで口から葉巻の煙を吹き出した。

「ふむ、それも一興よの。ワシの気まぐれだがな」
「ありがとうございます。それではこれを一つどうぞ」

鬼灯は懐からアイテムを取り出す。
リバースドール、先ほどデウスの攻撃に死んだ鬼灯の命を救ったものだ。
残りの二つはあらかじめ下着の中に隠しておいたので奪われることはなかった。

「私にはこれが三つ程支給されてましてね、一つは先ほど発動してしまい丁度二個なんですよ。
 お互いに持っておきましょう。何があるか分かりません」
「フン、ワシにはそんな人形必要ない…と言いたいが好意は素直に受け取っておくとしよう」

二人は俗に言う戦える男なので戦闘には不自由せずいちも簡単に命を奪われる程ではない。
が、バトロワの秘密を調べる以上主催者は何かしらの手を差し向けてくる可能性は高く、いつ危険が迫るか分からないのだ。

「後はどこに上陸するかですね…おっと、中国地方は禁止エリアですからね。間違っても上陸しないように」
「分かっておるわ」

そして鬼灯と衝撃のアルベルトは虚空の闇を飛ぶ。
二人が通った後は真紅の軌跡が残っていた…。

471ズカンされた名無し:2014/03/02(日) 04:06:32 ID:BcEF01Yo0

【一日目・23時40分/日本海上空】

【衝撃のアルベルト@ジャイアントロボ】
【状態】ダメージ(中)
【装備】なし
【道具】支給品一式 、葉巻、リバースドール
【思考】
基本:死んだ仲間への手向けに主催者を皆殺す
1:鬼灯と共にカオスロワについていろいろと探る
2:できれば死んだ十傑集の仇もとりたい
3:自分から殺しはしないが邪魔な奴は容赦しない
4:後でバーダックに借りを返す

【鬼灯@鬼灯の冷徹】
【状態】健康、若干不機嫌
【装備】なし
【道具】支給品一式、リバースドール
【思考】
基本:なるべく早く殺し合いを終わらせる
1:バトロワと人類の滅びの関連を調べる
2:間違っていると思った奴には説教
3:できれば新たな武器が欲しい
4:後でデウスに借りを返す

472Cの食卓:2014/03/02(日) 13:05:10 ID:OGCW7Gt60
放送が流れたと同時にとある二人が玉ねぎ頭と落ち武者ヘアーの男たちを惨殺し、二人でらぁめんにして食べたとさ。
ついでに二人は植物耐性(強)を手に入れた。

【熱狂的なファン@OBLIVION】
【ルイス・レットラッシュ@SKYRIM】
死因:翼とぼのぼのに捕食され死亡。 なぜ植物耐性が上がったか、知らない人は検索してみよう!


「立花……」

亡くなった親友のシンフォギアを受け継ぎ、後輩として大事にしてきた立花響の死は、今や食人鬼と化した翼の心にもショックを与えていた。
寂しそうにらぁめんを啜っていた彼女をぼのぼのは心配する。

「ツバサおねえさん……後輩のひとが死んで悲しいんだね……」
「……ああ、だがこれで良かったのかもしれない。
あの子の性格じゃ、仮に私に出くわしても私を殺せず傷つけられず躊躇しそうだったしな。
正義感溢れる子だし、きっと人々を守る名誉ある戦いの中で死んでいったに違いない……食人鬼となった私と違ってな」

心配するな、と言わんばかりに翼はぼのぼのの頭を撫でた。

(立花、安らかに眠れ。 そして天国で先輩の奏と仲良くしてくれ)

修羅に身を落としても、散った後輩の冥福を祈る元・防人であった。
冥福を祈る暇もなく、二人の体内にある四条化細胞は新たな肉とらぁめんを要求するように腹を鳴らした。

「くっ、まだ足リンカッ!!」
「おなかのむしさんたちがなき止まないね」

人肉らぁめんを食べてから間もないというのに、二人はもう空腹になっていた。
先ほど都庁でお預けを喰らったツケが出ているのかもしれない。
強すぎる空腹は二人を一層ケダモノに近づける。

「このままではお腹の空きすぎで自分のニクすらクイカネナイぞ」
「ぼく、しんじゃいそう……」

できるだけ早く強烈な飢えを満たしたい二人は急いで獲物を探す。
もはやダオスに対抗するために水耐性の獲物を探すことは頭から抜けている。
……と、それだけ必死に糧となる参加者を求めていた二人だったが、翼がここで何かを嗅ぎつけた。

「クンックンッ……」
「どうしたのツバサおねえさん?」
「匂いがスル……こっちだ!」
「やった! お肉やらぁめんをたべられるんだね!」

歓喜の表情で、駆け出した翼の後ろについていくぼのぼの。
翼はきっと自分たちの胃を満足させる何かを見つけたに違いない、彼はそう思っていた。

■□■□■□

二人は渋谷にたどり着いた。
そして渋谷の路上まで翼に連れられてきたぼのぼのは驚きの表情をしていた。

「えっ……なにこれ?」

473Cの食卓:2014/03/02(日) 13:05:38 ID:OGCW7Gt60
二人の食人鬼の前には肌が変色し悪臭が立ち込め、蠅も少々たかりだしているほど廃れた女の死体があった。
明らかに死後から十数時間は立っている遺体だが、それを見た風鳴翼はぼのぼのに一言だけ言った。

「喰うぞ」
「ええええええ!?」

基本的に呑気なラッコであるぼのぼのですらドン引きする発言であった。
死後から対して時間の経ってない死体なら散々食べてきたが、腐った肉は食べる気がしないのだ。

「ツバサおねえさん、いくらなんでもこれは……おなか壊しちゃうよ?」
「わかってないなぼのぼの、腐りかけが旨いとどこかで聞いたことはあるだろう?」
「いや、どう見てもこれは腐ってるうちにはいるとおもうんだけど……」

アライグマやシマリスが見たら驚くであろう、珍しくツッコミに回っているぼのぼの。
しかし、彼の忠告を押しきるように風鳴翼は死体を頑なに食べようとするのだった。

「ふっ、これをタベロと囁くのだよ、私のゴースト〈魂〉が」
「……ちゅうにびょう?」
「次それを言ったらおまえをクウゾ」
「ごめんなさい」
「まあ、魂というのは冗談だ。 おまえは貴音の細胞のタカブリを感じないか?」

バトロワが始まって約一日、死体自体はそこらじゅうに転がっている。
もし新鮮さを欠いた肉でよければ、その死体を食べれば良かったものの、二人は今まで無視していた。
しかし、四条化細胞がこの死体だけはどうしても食べろと命令を下している気がするのだ。
翼はこの死体を前にして言葉では言い表せない高揚を感じており、同じく四条化したぼのぼのもそれは感じていた。

「ぼくも薄々だけど感じているよ。 でも、それと一緒にこわいんだ」
「……なるほど、警戒心の方が勝っているトイウことだな」
「うん……」

一方、ぼのぼのはこの死体を食べることへの恐れを感じており、どうにも食べる気が起きないようだ。

「仕方ない、私が先に味見をシテやろう」
「あぶないよツバサおねえさん!」
「心配するな。 まずいと思ったら吐き出せばイイダケの話だ」

怯えるぼのぼのを尻目に死体の前にたちに手を合わせてから食事に入った。

「いただきます」

らぁめんにする時間が惜しいのでそのまま死体にかぶりつく。
翼は匂いがキツくなっている肉を歯で食いちぎり、咀嚼して飲み込んだ。

「これは………」
「?」
「………………」
「つ、ツバサおねえさん?」
「………………」

いきなり黙りこくってしまった翼にぼのぼのは恐る恐る声をかける。

すると。

474Cの食卓:2014/03/02(日) 13:07:26 ID:OGCW7Gt60

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       l::l   V: :l: : !l::! 7r=ヶ /从l l'  l l l Viソ.l:l.ノl :l: .:::::/ !::l  イl l| |::::l::::l:::: : : :l: : : :l
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         / / l::|:::::|l ;i! ,, ;i!       N ,i!  洲;/.::::::l:::/l /// レ'l  l| |::::l::::l: : : ,′: イl
        /  /'  l::|:::::|l,;i!  i! 、__       ,i! ,洲/.::::::/:∧l/// レ l /l| |::/.:/ : : ,' : イ//
.       /  /   l:ハ::::|l ヘ ;i! i!  :.`iァzッ ゙ ,i!  洲.:/l/.:/lVl‐ 'レ   l/.::::l| |'.::/. : : ,' イ V/
      /    ト、_.j/:lハ::::l戈i>i! i!   i! ;i!  ;i!彡洲/ィ l:::::l/l l ノ} ゙/ ..::::: l| | /. : : / : l/イ
.     /  -ri'  / l::l:::::l : 戈i>,i!   i! ;i! ,,;;i!ヌ // l/l:::::l八 j' イ::::::::::::  / l/.: : :/l:/ : l
    / <ニ'゙  /   !:lヽ::l : : : 戈i>ェェj!ェ'爻ヌ   Ν / l:::::l  ´,, l:::::::::::  /l/l::: : /: l:::. : : l
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次の瞬間に翼の表情はぶわりっと目や口から血を流し、瞳孔を極端に萎縮させたものに変わっていた。
俗に言う絶唱顔である。
そんなトラウマになりそうな顔を見てぼのぼのは半ばパニックになった。

「ひいいいいい! ツバサおねえさん!?」
「……きゅう」

壮絶な絶唱顔の後に、翼は眼を回して倒れてしまった。
意識を失った飼い主にパニックから立ち直ったペットは呑気に呟いた。

「あ〜あ、だから危ないって言ったのに、いわんこっちゃない」

気絶して変身の解けた翼をどこか安全な場所へ運ぼうとして、ぼのぼのは彼女を背負おうとする。

「よいしょっと……あれ?」

そこで彼は気づいた。
自分たちが何者かに囲まれているということに。
ぼのぼのは自分たちの身を守るために、そして獲物を狩るためにジャキリッと銃を構えるのだった。


■□■□■□

「!!」

翼が目覚めたのは渋谷にあるショッピングセンター、渋谷109の屋内であった。
彼女の体には毛布がわりにオシャレな服がかけられていた。

(ここはどこだ……? 私は確かあの死体を食べて……)
「あっ、ツバサおねえさん目が覚めたんだね!」
「ぼのぼの!」

475Cの食卓:2014/03/02(日) 13:10:32 ID:OGCW7Gt60

しばらくすると、相棒のラッコが湯気の立つ大きな鍋を持って現れた。
匂いから察するに鍋の中身はらぁめんであろう。

「おまえが私をここまで運んでくれたのか?」
「うん、あのまま寝てたら風邪をひいちゃうと思ってここまで運んでおいたんだ。
おなか空いてると思うかららぁめんも作っておいたよ」
「かたじけない……ん?」

よく見てみると翼はぼのぼのの変化に気づいた。
腰には見慣れぬ剣を装備しており、体のあちこちには大小様々な怪我があった。

「傷だらけじゃないか! どうしたんだ!?」
「ツバサおねえさんをここまでひきずろうとしている時に、おそわれたんだ。
ぼくはツバサおねえさんほどつよくないし、おそってきたひとは何人もいて、しばらくしたら大きな巨人さんまで出てきてたいへんだったけど、もってた銃と拾った雷をだす剣でたたかったらなんとか勝てたよ。
倒したひとたちは皆このらぁめんに変えておいたからね」
「ぼのぼの……おまえって奴は……」

翼はぼのぼのの優しさに感動する。
襲いかかってきたなら気絶した自分を放っておいて逃げても良かったのに、ぼのぼのはたった一人で戦い抜いたのだ。
幾多もの獲物を食べつづけ、かつテラカオス化進行で強化された見た目に反する高い戦闘力を手に入れているとはいえ大変だっただろう。
そう思うと勝手に気絶した自分が恥ずかしくなる。
例え四条化細胞を持つ者同士の本能によるものだとしても、彼の優しさには涙を禁じえなかった。

「きずはらぁめんを食べていれば治るよ。 だから、さめないうちに一緒にたべよ?」
「ああ、そうだな……」

二人は渋谷109の一角を陣取り、遅くなったディナーをいただき始める。
残念ながらこの食事で得られた耐性は何もないが、ぼのぼのが命懸けで狩った獲物で作られていると思っただけでも翼は胸が熱くなった。



「ごちそうさま。
そう言えば、さっき食べた死肉についてだが、なんだか不思議な感じがしたな。
旨い不味いとはまた違った……食べると身体に電気が走った気がしたぞ」
「ふーん、でもあの時はほんとうにしんぱいしたよ、やっぱりくさったお肉は食べちゃだめだよ」
「以後気をつける」

彼女たちは知るよしもないが、翼が喰らった死体は二人と同じテラカオス候補者である結月ゆかりである。
ついでにぼのぼのが拾った雷を出す剣は彼女が生前に使っていたエンシェントソードなのだ。
テラカオス化が進行している者が同じく進行している者の肉を喰らうとどうなるか……それはこれから明らかになるだろう。

(しかし、あの肉を食って何らかの耐性を得たようには思えない。
身体能力が上がったようには見えないし……ん? 待てよ?)
「Imyuteus amenohabakiri tron〜♪」

何を思ったのか、翼はシンフォギアの起動詠唱を唱える。
彼女は解けた変身をもう一度し直すのだ。
歌の後に彼女は光包まれ、その身にシンフォギアが纏われる。
だが、翼の鎧として顕現したシンフォギアは、彼女らの知るものとはだいぶ違っていた。

「ツバサおねえさん、なにかいつもと姿がちがうよ」
「変化は、ギアの方に現れたか」

持ち主が候補者の肉を食べたことによってテラカオス化の進行がさらに強まったことにより、使用するギアが影響を受けたのだ。
外見としては全体的に色合いが黒くなり、刺々しいデザインに変わっている。
刀は獲物への殺傷能力を高めるために歪な形状になっており、相手を引き裂けそうな尖った爪が指部分に何本か追加されている。
元から体のラインを強調されていたデザインだったが、さらに扇情的になり胸の谷間部分が空いている。
具体的に言えば、悪堕ちした魔法少女のようなデザインに変わっていた。
おまけに戦いながららぁめんを作成できる器具が、各部に備え付けられていた。
外見だけではなく、全体的なスペックの向上も翼は肌で感じていた。
シンフォギアは総数301,655,722種類のロックが施され、技量やバトルスタイルに応じて限定解除されるような造りであるが、それだけではこうはならないだろう。
全てはテラカオス化進行の影響である。

「蒼ノ一閃ッ!!」

力試しに技の一つを109の向かいのビルに向けて放ったら、足のブレードから出た斬撃はビルをいくつもいくつも貫通していった。
限定解除状態でもない限り、普通は蒼ノ一閃でこんな威力は出せない。
この力に二人は驚かざるおえなかった。

「すごいね〜」
「蒼ノ一閃でこれほどの威力が出るとは……
貴音の細胞があの死体を食えと言っていたワケも頷けるな」

いわば、あの死体は彼女らにとってのパワーアップアイテムだったのだ。

476Cの食卓:2014/03/02(日) 13:12:13 ID:OGCW7Gt60

「少しの肉片でここまで変わるとは、では全部平らげたらどうなる?
ぼのぼの、あの死体は今どこにある?」
「ああ、ごめん…さっきのたたかいの途中で剣から出した雷が当たってくろこげになっちゃった……」
「そうか……まあ、死体を齧って簡単に強くなれるほど、この世は甘くはないか」

ゆかりの死体は戦闘の余波で炭に変わってしまった。
ついでに回収済みのエンシェントソードを除いたゆかりの支給品も全て雷に当たって焼き砕けてしまっている。
その死体を食べ続ければ更なる力が手に入るかもしれないと思った翼は期待したが、炭になってはもう食べられないとして諦めた。

「それでツバサおねえさんはとっても強くなったけど、また都庁にいく?」
「確かにギアが強化され強くはなったが、この程度でうぬぼれてはいけない。
特にダオスとレストは強大だ。 水耐性……いや、他にも隠し種があることを想定してもっと多くの耐性を得てから挑んだ方が良いだろう」

自分たちを撃退した都庁の二人の強さはまだ覚えている。
物理攻撃しか効き目がないレストと、強力な魔法を使うダオス。
彼らに勝つにはパワーだけではダメだと翼は確信している。
より多くの耐性を得て、相手のカードを潰していかねば敗北して今度こそ死ぬだろう。
そんな彼らに勝つために彼女は狩りの続きを始めようとする。

「サア、行くぞぼのぼの!
夜の闇が支配するコノ時間は、私たちにとって絶好のジカンだ。
エモノをたべて、食べて、タベマクッテ、どんどんツヨクなるぞ!
この世のスベテを喰らい尽くすツモリでな!」
「うん、いこう」

大量のらぁめんを食べて多少は飢えが満たされるも、まだまだ足りない。
獣のような言葉をねじ込みながら翼は従者に言いつけ、新しい獲物とらぁめんを見つけるために東京へをさすらわんとする。

「……その前に、ぼのぼの」
「ん」


渋谷109を発つ前に翼はぼのぼのと目を合わせ……唇を重ねた。
数時間前にぼのぼのが翼を助けるために口内の食物を分けた口移しではなく、これは口吸いというものである。
しばらくして翼は唇を放して語りかける。

「おまえには二回も命を助けられているからな……こんなものしか返せなくてすまない」

四条化した翼にとっての仲間は、同じく四条化したぼのぼのしかいない。
そして唯一の仲間であり命の恩人でもある、すなわち翼にとって特別な人物である彼へのお礼が、この口吸いであった。
が、ぼのぼのにはこれの意味がよくわかってなかったようで頭に「?」マークを浮かべて首を傾げるだけだった。

「??? ぼくの口にまたナルトでもくっついてた?」
「……ぼのぼのには私のコウイを理解するには難しかったか。 まあいい、出発するぞ」
「???」

苦笑しながら翼はぼのぼのの手を握って、今度こそ渋谷109を後にした。
東京という狩場〈グルメスポット〉を巡るために。


(それにしてもあの死体は結局なんダッタンダ?
死体に限らず、生きてるものの中に私をパワーアップさせてくれたものと同じ肉を持つ者はイルノだろうか?
もし、いるならばモウイチド食べてみたいナ。
あの肉は私をキット強くしてくれるハズだろう。
どうやってサガス?
されはおそらく、さっきと同じように四条タカネの細胞があの肉のありかをまた教えてくれるだろう……)

477Cの食卓:2014/03/02(日) 13:14:20 ID:OGCW7Gt60
【一日目・0時00分/東京都・渋谷区】

【風鳴翼@戦姫絶唱シンフォギア】
【状態】空腹、炎・聖・植物耐性(強)、闇・風耐性(弱)、四条化、きゅんっバンパイア化
【装備】シンフォギア・天羽々斬(禍々しく変化)@戦姫絶唱シンフォギア
【道具】支給品一式
【思考】基本:四条貴音の意思を継ぎ、空腹を満たす
0:夜の闇に紛れてツギのエモノをサガス
1:食べられればなんでも良いが、特にらぁめんを食べたい
2:貴音の失敗を鑑みて、より多くの耐性が得られそうなものを優先して食す
3:ぼのぼのに特別な感情……?
4:雪音たちが今の私を見たらどう思うか……
5:都庁の敵を警戒、水耐性をはじめ、もっと多くの耐性を得てから挑む
6:あの肉を持つ者(テラカオス候補者)を見つけたらもう一度食べたい
※四条貴音の細胞に肉体を侵食されたため、四条化し貴音の能力と一部の記憶を受け継ぎました
※テラカオス化の進行度合いも受け継がれています。さらに本人も気がつかないうちに現在も進行しています
※テラカオス化候補者の結月ゆかりの死体を食べた事により、テラカオス化進行度がさらに上昇しました。
それに伴い、シンフォギアの形状が禍々しく変化し、全体的な能力が上がっています。

【ぼのぼの@ぼのぼの】
【状態】ダメージ(小)、空腹、炎・聖・植物耐性(強)、闇・風耐性(弱)、四条化、きゅんっバンパイア化
【装備】ウィンチェスターM1912、エンシェントソード@Minecraft
【道具】支給品一式、ヒョウヘンダケ@ぼのぼの×10
【思考】
1:とってもおなかすいたなあ
2:「ころしあい」っていうのはたべることなんだね!
3:ツバサおねえさんについていく
4:みんなどこにいるのかなぁ
※四条貴音の細胞に肉体を侵食されたため、四条化し貴音の能力と一部の記憶を受け継ぎました
※テラカオス化の進行度合いも受け継がれています。さらに本人も気がつかないうちに現在も進行しています


【大神さくら@ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生】
【レイ@北斗の拳】
【カイ・シデン@機動戦士ガンダム】
【天津飯@ドラゴンボール】
【ストレイツォ@ジョジョの奇妙な冒険 part1 ファントムブラッド】
死因:ぼのぼのによりらぁめんにされる

※渋谷に放置されていた結月ゆかりの死体が炭になりました

478燃えよドラゴンズ:2014/03/04(火) 14:38:08 ID:MbMj5FfE0
「これからどうすんだよお前wwwww」
「都庁を攻略するのに必要な仲間を探してるに決まってるホル!
 お前は誰か知り合いとかいないんでホルか?」
「知り合いねぇwwwww」

バトロワ二日目の夜中、仲間集めに奔走するホルスコンビ。
彼らは既に神奈川県にまで飛んでいた。すると…

「久しぶりだなホルス、何やってんだよ」

駄目ドラゴン筆頭、オシリスの天空竜が現れた。

「オシリスさんwwww久しぶりwwwww9期以来wwwww」
「お前の知り合いホルか?こいつ」
「ロリコン野郎だけどなwwwww」
「ロリコンとは言えばさぁ、さっき氷竜がまどかを拉致して飛んでるの見たんだけど」
「マジかwwwwwあいつのロリコンっぷりはドラゴンネットワークじゃ有名だからなwwww」
「でも妥協しない限りまどかはロリじゃないと思うんだよねえ、中学生だし…正直氷竜にはがっかりだよ。
 まぁ何が言いたいかっていうとさやっぱ小学生は最高だぜってことかな!」
「知らねーよwwww」
「それはそうと今回主催側にはロリがいなくて残念ったらありゃしないな。何がゆうかりんだよ…あんなんもうBBAだろうが」
「お前死んだわwwww」
(話についていけないホル…)

オシリスとホルスの黒炎竜のハイレベルな会話に戸惑う中、オシリスが本題に入る。

「それとそうと野球やろうぜお前ら!!」
「は?」
「ちょwwwwなんでwwwww」
「野球で世界を救うのは誰だ…?俺だよ!!そして世界を救った俺はロリにモテモテなのだ!」
「ねーっつってんだろwwww前回ドゥバイ討伐するって言ってwwwwそのままスルーされて終わっただろwwww」
「今回は大丈夫だ、都庁の軍勢のおかげで今期はまさにドラゴンブームと来てやがる。
 そして野球で世界を救うという流れ…乗るしかねえ、このビッグウェーブに!!」
「乗んなくていいからwwwww」
「ていうか竜がどうやって野球をするんでホルか?」
「多分気にしたら負けだと思うwwww」
「とりあえず今のところは俺とホルスとホル…名前ダブってんな黒炎竜じゃないほうは『B』でいいや。仲間集めんぞ」
「ホルもやることになってんでホルか…」
「てか『B』ってお前wwwwwニコロワのピエモンかよwwwww懐かしいwwww」
「じゃあホルホルうるせぇからホル・ホースにするか」
「『B』でいいホル…」
「俺拳王チームとやりたくねぇwwww昔ラオウにコテンパンにされてんだよwwww(6期参照)
 その後背中に乗られてwwww乗り物扱いwwww(6期参照)」
「今更6期をステマする必要あるホルか…?」

と、その時一つの影が現れた。
彼らの後輩であるヴァンガードのドラゴニック・オーバーロード“The Яe-birth”だ。

「あ、久しぶりっすね先輩達。9期ぶりっすね」
「ちょwwオバロwwwwwЯしてるwwww大丈夫かお前wwww」
「それがねホルス先輩。Я化してるのは最新弾の宣伝のためなんすよ。
 そして俺のは自分を見失わず完全に呪縛の力を自分の意思で制御したЯって設定だから大丈夫っす。他のЯユニットとは違うんす」
「宣伝は基本だからねしょうがないね」
「よかったなwwww強化されてwwww」
「ていうか先輩ら野球やるってマジっすか?俺も混ぜてくださいよ。今期こそ主要出場者紹介に乗ってやりますよ!」
「お前の使い手の方は乗ってるけどなwwww」
「やる気あるのは相変わらずだな。いいよ」
「コラ!オーバーロード、何をやってるんです!」

479燃えよドラゴンズ:2014/03/04(火) 14:40:01 ID:MbMj5FfE0

突如響くどこか母性溢れる声がドラゴニック・オーバーロードを叱る。
すると上空からソウルセイバー・ドラゴン(♀)が現れた。
着地と同時に彼女の大きな乳が激しく揺れる。

「あ、ソウルセイバーさん」
「ソウルセイバーwwwwおっぱいドラゴンwwww
 聖域の騎士達がwwww眠れぬ夜を悶々と過ごしているのはwwww大体こいつのせいwwww」
(うわ、大きなおっぱいホル…)
「何を言ってるんですか貴方は…ゴホン、オーバーロード!野球なんてやってる場合じゃないでしょ!
 私達は都庁の軍勢を止めるために東京に向かってるんじゃないですか?」
(ソウルセイバーが動くたびにおっぱいが揺れるホル…)
「あ、そうだった…先輩達との再開に浮かれて忘れてたっす。
 でも向こうの方はなるかみのディセンダントさんに任せていいんじゃないっすか?」
「オバロは知らんけどソウルセイバーが都庁に行くのはやめとけ。ドラゴンフェチが都庁の№2にいるから。
 ♀、巨乳、溢れ出る母性…この三点セットが揃ったお前が突撃してみ?
 レストの股間のブラスター・ブレードはたちまちスタンドアップ・THE・ヴァンガード…手篭めにされちまうから」
「なっ…///私が人間のオチ○ポに負けることは決してありません!」
(ソウルセイバーのおっぱい…)
「うはww立ったwwww即落ちフラグが立ったwwwww」
「やかましい!大体なんですかさっきからオチ○ポ、オ○ンポ、オチン○って…下品ですからやめなさい!」
「連呼してるのはお前だろwwww」
(ソウルセイバーのおっぱい…)
「何騒いでんだお前ら…こんな真夜中によ」

また上空から一つの影が舞い降りる。
それはモンスターハンターの看板モンスターリオレウスだった。

「お前嫁のレイアに逃げられたへたレウスじゃんwwww」
「ハッ、あんなビッチくれてやるってんだよ。ていうかへたれ言うなや」
「丁度いい、お前も野球やる?世界を救ってやろうぜ」
「いいぜ、世の中のふんたー共に俺がヘタレじゃないことを見せてやるぜ!
 レイアの奴が惚れ直したって言っても聞いてやんねーぞ!」
「本当はwwww未練たらたらなんじゃねーのかwwwww
 女々しくてwww女々しくてwww女々しくてwww辛いよwwww」
「うるせぇ!歌うな!下手くそなんだよてめーの歌はよ」
(何かキャラの濃い奴らが集まってきてホルの立場が危ういホル…というか話がぶれてきてるホル…)

「ま、これで6匹だな。最低でも後3匹集めねぇと。キメラテックとボルシャックはそこらにいるか?」
「オオナズチは仲間にすんなwwwwキャラが被るwwww」
「これから倒そうとしてたとこっすけど、都庁の軍勢の竜からスカウトするってのはどうっすか?DMC狂信者は?」
「都庁の竜は人間の文化嫌ってそうだからな。聞く耳持たなさそうだからやめたほうがよくね?
 まぁ竜同士だし駄目元で誘ってみるのもありかもわからんね」
「鎖国状態wwww江戸時代のJAPANかwwww」
「DMC狂信者とか論外だろ、キチ○イの集まりだろうが。俺はワールドツアーで逃げるぜ」
「できればロリもチームにほしいわ」
「自重しろよてめえwwww」
「何で私が野球なんか…でも、世界を救うためですから仕方ないですね」
(ソウルセイバーのおっぱい…イカン、キャラがおかしくなってるホル)

こうして新たな野球チームが生まれたのであった。

「せっかくチームができたんだから名前付けるか。じゃあ全員ドラゴンだからシンプルに『ドラゴンズ』で」
「パクリじゃねーかwwww」
「ホルはドラゴンじゃないでホル…」

480燃えよドラゴンズ:2014/03/04(火) 14:41:11 ID:MbMj5FfE0
【二日目・0時30分/日本・神奈川県】
【ドラゴンズ】
【オシリスの天空竜@遊戯王デュエルモンスターズ】
【状態】ロリコン
【装備】バット、グローブ、ボールを多数
【道具】支給品一式
【思考】基本:ロリにモテるためにドラゴンズを優勝させて世界を救う
1:戦力を集める、ロリもほしい
2:どっかで練習しようぜ

【白光炎隼神ホルス@パズドラ】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:主人の代わりに都庁を攻略する…はずだった
1:流れでオシリスに着いていく
2:ホルスがうざいホル…
3:ソウルセイバーのおっぱい…

【ホルスの黒炎竜Lv8@遊戯王】
【状態】健康、常時魔法無効
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:オシリスの野球に付き合う
1:とりあえずホルスとはどちらが真のホルスかはっきりさせる
2;オシリスに着いていく
3:オオナズチは仲間にすんじゃねぇぞwwwwてか殺すwwww

【ドラゴニック・オーバーロード“The Яe-birth”@ヴァンガード】
【状態】健康、Я状態
【装備】オバロの二丁拳銃、オバロの剣
【道具】支給品一式
【思考】基本:ドラゴンズを優勝させる
1:オシリスに着いて行く
2:都庁軍討伐は後

【ソウルセイバー・ドラゴン@ヴァンガード】
【状態】健康、巨乳
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:世界を救うためにドラゴンズを優勝させる
1:何で野球なんか…
2:人間のオチ○ポには絶対に負けたりしない
3:都庁軍討伐は後
※♀です

【リオレウス@モンスターハンターシリーズ】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:へたれイメージ払拭のために野球で優勝する
1:オシリスに着いて行く
2:実はレイアと仲直りしたい

481休息と疑問:2014/03/04(火) 16:38:42 ID:8qsOO07w0
「うーん…これは骨がおれるなぁ…」

パソコンとにらめっこをしつつ、ハス太は唸っていた。
彼が現在操作しているパソコンは、首相官邸地下にあったものだ。
幾重にも張り巡らされたプロテクトは、解除にも相当な手間がかかっている。

「そんだけ厳重ってことは、やっぱりなんか隠してるんだろうな」
「そもそもこの地下豪邸も隠してやがったわけだからな。ったく、野田総理の野郎め…
 てめぇのためにこんな金無駄遣いするくらいなら、国民に配るなり減税しろってんだ!」

レオリオと桑原はその隣でやはりパソコンを操作している。
彼らが担当しているのは一般の掲示板、カオスロワちゃんねるでの情報収集だ。
戦闘続きであり、休まる暇もなかった一同のようやくの休憩時間を有効に利用しているのだ。
幸いなことに食糧は無駄に高級なものが大量に保管されており、寝室もある。休むにはこれ以上適した場所はないだろう。
さらにハス太が結界を張り、外部からの侵入者は察知可能。
護衛として眠らなくても活動に問題のない神樹がいるため、ここは一時だけとはいえ安全圏とも言える。
それでも彼らは油断せず、交代で睡眠をとることにしていた。
現在は娘の死に落ち込むなのはと、彼女にもっとも近しい者であるユーノが休んでいる。

「しかし、くまなく探してみたが、あのヤクザをけしかけてきた黒幕は結局見つからなかったな」
「やっぱり、最初の神樹の一撃でぶっ飛んだじゃねえか?」

「いや、今さっき瓦礫を全部どかして確認してみたが、見つかったのはクローン生物だけだった。
 ち…この俺としたことが、みすみす逃げられたってことか…?」

遥か上の方から、神樹の声がかかる。
本来であればとてつもない身長差で会話は難しいが、そこはハス太が風の流れを操作しているためである。
彼らは知る由もないが、ここにはつい最近までちゃんと管理者がいた。
まさかどこでもドアで仲間が助けに来ていたなど、夢にも思わないだろう。

「でもぎゃくによかったよ。もし強い人がたくさんいたら、こうやってじっくりパソコンもいじれないもん」
「ま、確かにな…」
「しっかしまあ、情報を集めれば集めるほどやばいぞ、これ…」

レオリオはげんなりとした顔でおもわず溜息をついた。
無理もない話だろう、自分たちの現在地は首相官邸。つまりは東京都だ。
そして東京都周辺の情報だけでも絞って調べてみれば…
世界中からキチ○○集団がビッグサイト目指して集まっているだの。
東京都庁は巨大な樹に変貌し、今も成長を続けているだの。
からくりドームは血と屍で真っ赤に染まっているだの。
国会議事堂まで都庁と同じように魔物に占拠されているだの。
分裂と巨大化を繰り返す珍生物が暴れているだの。
人をらぁめんにして食い尽す恐ろしい化け物が徘徊しているだの。
首相官邸を粉砕する怪物…これは自分たちであるが。
とにかく、どれか一つでも十分な衝撃の情報が大量に出回っていた。
これらの点からして、いくら守りを固められても首相官邸に長居しすぎるのは危険だろう。

「ちっくしょう、都庁の世界樹、俺よりもでかくなってやがる。きっといい養分吸ってるんだろーなー…羨ましい」

この内都庁の世界樹化に関しては神樹がある程度のことを知っている様子であった。
彼曰く、下手に刺激しなければ一番襲われる危険性は低いらしい。

「問題はこのDMC信者か…」
「どの書き込みも、やはり一番こいつらを警戒しているな。遭遇=戦闘確定、しかも大量に湧いてるってなぁ…」
「一応、まともなファンもいるみたいだが…ん?」

そんな時、ひとつの書き込みが目にとまった。

482休息と疑問:2014/03/04(火) 16:39:32 ID:8qsOO07w0
450:影無し名無し 22:20:44

空気中に、よくわからないけど『何か』が漂っているそうっす。
非常に危険なものらしいんすけど、誰か何か知らないっすか?

「何かって…なんだ?」
「これへの返信も、知らないってのばかりだな」

結局、すぐに別の話題により流されてしまったこの書き込み。
しかしこれに、神樹が反応を示した。

「俺も、それは感じていたな」
「あら、そうなんですの?」
「どうして黙ってたんだよ!?」

飲み物を注いで持ってきたエリカも、驚いた様子だ。
トレーナーであるエリカにさえ秘密にしていたということなのだろうか?

「いや、感じるって言っても…本当に微かなもんだ。
 ただ俺の、世界樹の勘というか本能が、これを嫌ってるんだが…なるほど、危険と言った方が正しいな。
 おそらくだがこれは、かつて俺を弱らせるために使用された薬と同じような…
 自然界には本来存在しない『人工的に作られた』何かだ。それ以上は俺にもわからねえよ」
「人工的に作られた危険な何か…猛毒兵器でしょうか?」
「だが、俺たちは別になんともないぞ?」

大気中に漂うという、危険な何か。
一体誰が、何の目的で?
首相官邸での調査もまだ完了しない中、新たな疑問が彼らの中に生まれるのであった。

【二日目・00時15分/首相官邸・地下情報室】


【ハス太@這いよれ!ニャル子さん】
【状態】健康、結界展開中
【装備】なし
【道具】支給品一式、ガソリンの入った一斗缶
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:首相官邸のパソコンから情報を手に入れる
1:ニャル子ちゃんたちは大丈夫かな
2:次の戦闘は神樹より先に敵を倒したい

483休息と疑問:2014/03/04(火) 16:40:42 ID:8qsOO07w0
【桑原和真@幽遊白書】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、大量の食糧
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:カオスロワちゃんねるで情報収集
1:怒鳴りつけた借りを返す為にも、ハス太を護る

【レオリオ・パラディナイト@HUNTER×HUNTER】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:カオスロワちゃんねるで情報収集
1:主催と大災害に関係があるのだろうか?
2:東京都のカオス具合に少し恐怖
※ゴンの死に気づいていません

【エリカ@ポケットモンスター】
【状態】健康 、歪みし豊穣の神樹のトレーナー
【装備】モジャンボ、キノガッサ、他不明
【道具】基本支給品一式、モンスターボール×3
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:余裕があれば、神樹も休ませる
1:ポケモンと一緒に生き残る
2:珍しい植物タイプはゲットしておく

【歪みし豊穣の神樹@世界樹の迷宮4】
【状態】健康、エリカのポケモン
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:大災害による世界滅亡を防ぐ
0:仲間たちが交代で休んでいる間、首相官邸を守り抜く
1:エリカに従う
2:エリカの敵を楽園(死)に導く
3:グンマーの民の死に疑問
4:大気中の人工物に疑問

484ドラゴン=残念のイメージを払拭する!:2014/03/05(水) 20:02:15 ID:pEITRJaE0
 野球で世界を救う……
 正確には野球の優勝は古の予言の一節でしかないが、とにかく壮大な目的のために集まったドラゴン達。
 しかし問題はまだあった。

「仲間足りねえwwwwww」
「どうするんだホル! 野球は最低9人集まらないと始まらないホル!」
「それに、カオスロワ方式野球なら確実に試合中に死人でるっすからね……予備のメンバーも欲しいっす」
「ナルガとか走るの得意だったんだが、もうやられてるしなぁ……」

 そう、メンバーが足りないのだ。
 現時点で6人、最低あと3人は必要であり、かつ謎のドラゴン縛りまで発生している。
 まず、ある程度の知性を持つドラゴンを集めるのも大変だが、そこからさらに野球をやりそうなメンツを集めるのは至難の業だ。
 優勝を目指すためにもまずは早急にチームを作り、ポジションを決め、練習をしなくてはならないというのに。
 欲を言えば、からくりドームで死闘を演じたというチームのように必殺の打法やボールも習得したい。

「やはり、都庁に行きましょう。大丈夫です、この私が人間のオチン○に負けることなどありえないのですから。
 都庁の竜を強引にでもチームに参加させて、頭数を揃えるのです」
「だから無理だってwwwwwむしろソウルセイバーリタイアで人数減るwwwwww」
「何度言えばわかるのです! 私は人間のオチ○ポには負けません! オ○ンポに負けるような竜はただの○○です!」
「だwwwかwwwらwww連呼すんなやwwwww純粋に力比べでも勝てねえって言ってるんだよwwwww」
「……仕方ない、こうなったらあれだ。【ドラゴンネットワーク】に頼るしかないな!」

 そう言うとオシリスは、謎の神パワー的な何かで近隣のドラゴンのみを対象に呼びかけを行った。
【野球を知る者よ来たれ!】と。
 なお念のため、都庁やDMC所属のドラゴンには届かない様にピンポイントでブロックしておいた。
 オシリスの天空竜……ロリコンだからといって、雑魚というわけではないのである。
 というか、腐っても神の一柱だよ。忘れちゃいけない。

 するとその時、不思議なことが起こった!

「フハハハハ! ワレを呼ぶはキサマらか?
 ワレは真竜フォーマルハウト……丁度いい暇ツブシだ。野球とやらにつきあってやろう」

 闇夜を切り裂き、虹色の翼を持つドラゴンが舞い降りたのだ。

「うはwwwww本当に来たwwwwww」
「お前とは初対面だな。しかし真竜というと……」
「アアそうだ! あの不甲斐無いニアラの盟友よ! あの馬鹿者、とうとう台詞無しで都庁で討たれおって!
 ここはワレが野球で優勝して、真竜の大幅なイメージアップをはからねば……食事も満足にできぬワ!
 ちなみにワレは人型形態があってナ……手なのか翼なのかよくわからない部位でバットを持つことが可能ダ!」
「よし採用!」

 こうして、7人目の仲間が生まれた。さらに……

485ドラゴン=残念のイメージを払拭する!:2014/03/05(水) 20:03:48 ID:pEITRJaE0
「……野球をするのは、貴方達?」
「き、綺麗な子ホル……」

 続いて現われたのは、紫色のローブを纏った少女であった。
 しかしその佇まいと空気から、彼女もまた竜であることがわかる。

「……私はイドゥン。かつて魔竜とよばれた、神竜族の一人です……参加条件は、満たしていますよね?」
「大丈夫だが、レイアと違って随分大人しそうな奴だなお前。なんで野球やりたいんだ?」
「……私を暗闇から救って下さったロイ様も野球に目覚めたと聞いて。
 以前の戦いではフルドーピングしたロイ様に申し訳ないほど情けない姿を晒したので……野球なら同じ土俵で戦えるのではないかと思いました。
 ……ご安心ください。魔竜石も持っていますし、この姿ならバットもグローブもボールだって扱えます」
「採用ぅ!」

 こうして、8人目の仲間が生まれた。さらにさらに……

「へえ……本当に野球をするつもりみたいだねぇ……」
「な、なんですかあなたは! その邪悪さ、きっとさぞかしオ○ンポも真っく「お前もうちょっと黙ってくれない?」

 イドゥンと反対方向から、黒いローブを纏った青年が現われた。
 こちらも人型ではあるが、全身から凄まじい邪気が溢れているあたりからして人間ではないと判断できる。

「僕は邪竜ギムレー……この姿は器の姿を借りているだけで、本当はお前達よりも遥かに巨大だぞ」
「いや、野球をやるとなるとむしろ小型の方が小回りきくんだが……」
「まあいいだろ。とにかく、この世界の宗教はDMCばっかりで、我がギムレー教の信者がろくにいなくて寂しいのだ。
 ここは野球で優勝して、他の選手を敗北の絶望に叩き込みつつ僕の凄さもアピールしようと思ったわけさ。
 ああ、器の身体は無駄にハイスペックだから、このまま普通にホームランだって量産してみせるよ?」
「おいキサマ、ワレと微妙に目的かぶってないカ?」
「とりあえず採用っすね!」

 こうして9人目の仲間が生まれた。
 テッテレー! チーム【ドラゴンズ】が誕生しました!

「よし、これで最低限必要な9人が集まったぞ」
「さすがオシリスさんwwwwww一瞬で仲間を揃えるとかwwwww」
「イドゥンがロリじゃないのが残念だが、贅沢は言ってられないしな。
 欠員に備えて今後も仲間集めたり、応援団も用意しなければならないし、そっちでロリを狙おう」
「まずはチームとして成り立たないと、試合もできず忘れ去られる危険性があるホルからね……」
「それじゃあ、仲間も集まったところで早速練習っすよ!」
「とりあえず新規の三人は実力もみたいし、試しになんかボール投げてくれる? 適当でいいから」

 オシリスが大量に持っているボールを、新たなメンバー達に配っていく。
 彼らはボールをしばらく見つめて考えた後、適当なビルに向かって思い思いに、投げた。

「魔槍フォーマルハウトボォォォォル!」
「……では、リザイアボール」
「造作もないねぇ、トロンボールッ!」

 結果、ビルは炎と闇と雷のボールの直撃により倒壊した。
 普通の選手が受けたら間違いなく致命傷になりうるボール。
 オシリス達は知らないが、オシリス同様にこの三人も腐ってもラスボスであり、単純なステータスだけは非常に高いのである。
 それぞれどこかしら残念なのだが、野球にはそんなの関係ない。

「予想外にすげえwwwwwwww」
「よし、俺たちも行くぞ!」

 こうして、ドラゴンズは正式に野球界への第一歩を踏み出したのであった。

486ドラゴン=残念のイメージを払拭する!:2014/03/05(水) 20:04:49 ID:pEITRJaE0
【二日目・1時00分/日本・神奈川県】
【ドラゴンズ】
【オシリスの天空竜@遊戯王デュエルモンスターズ】
【状態】ロリコン
【装備】バット、グローブ、ボールを多数
【道具】支給品一式
【思考】基本:ロリにモテるためにドラゴンズを優勝させて世界を救う
1:欠員に備えてさらに戦力は集める、ロリもほしい
2:これで練習ができるぜ
3:ポジションどうするか……

【白光炎隼神ホルス@パズドラ】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:主人の代わりに都庁を攻略する…はずだった
1:流れでオシリスに着いていく
2:ホルスがうざいホル…
3:ソウルセイバーのおっぱい…
4:キャッチャーやりたくないホル……

【ホルスの黒炎竜Lv8@遊戯王】
【状態】健康、常時魔法無効
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:オシリスの野球に付き合う
1:とりあえずホルスとはどちらが真のホルスかはっきりさせる
2;オシリスに着いていく
3:オオナズチは仲間にすんじゃねぇぞwwwwてか殺すwwww

【ドラゴニック・オーバーロード“The Яe-birth”@ヴァンガード】
【状態】健康、Я状態
【装備】オバロの二丁拳銃、オバロの剣
【道具】支給品一式
【思考】基本:ドラゴンズを優勝させる
1:オシリスに着いて行く
2:都庁軍討伐は後

【ソウルセイバー・ドラゴン@ヴァンガード】
【状態】健康、巨乳
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:世界を救うためにドラゴンズを優勝させる
1:何で野球なんか…
2:人間のオチ○ポには絶対に負けたりしない
3:都庁軍討伐は後
※♀です

【リオレウス@モンスターハンターシリーズ】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:へたれイメージ払拭のために野球で優勝する
1:オシリスに着いて行く
2:実はレイアと仲直りしたい

487ドラゴン=残念のイメージを払拭する!:2014/03/05(水) 20:06:15 ID:pEITRJaE0
【神体フォーマルハウト@セブンスドラゴン2020-Ⅱ】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明品
【思考】基本:真竜のイメージアップのために野球で優勝する
1:ドラゴンズの一員としてまずは練習
2:ニアラとは格が違うところを見せる

【イドゥン@ファイアーエムブレム 封印の剣】
【状態】健康、人間形態
【装備】魔竜石、リザイアの書
【道具】支給品一式、不明品
【思考】基本:野球で優勝して、過去のふがいない自分と決別する
1:ドラゴンズの一員としてまずは練習
2:ロイ様どこかな……

【ギムレー@ファイアーエムブレム 覚醒】
【状態】健康、人間形態
【装備】トロンの書、鋼の剣、邪竜の鱗
【道具】支給品一式、不明品
【思考】基本:野球で優勝して、自分の信者を増やす
1:ドラゴンズの一員としてまずは練習
2:どいつもこいつもDMCなんか信仰しやがって……
※外見はデフォルト設定の銀髪青年です

488星野監督、野球がしたいです……:2014/03/07(金) 00:13:41 ID:gMVGH./E0
未だにDMC信者たちがうろつくからくりドーム周辺。
そこで周囲の様子をうかがう、一人の男がいた。

「うーん、もう終わっちゃってるみたいだなあ……。間に合わなかったか……」

そう呟く男の名は、田中将大。日本の頂点にいるといっても過言ではない、超一流ピッチャーだ。
我々の世界ではメジャー移籍を果たした田中だが、この世界ではアメリカが消滅したためその夢を叶えられずにいた。
今の彼は、非常に野球に餓えているのだ。
このからくりドームで野球が行われているという情報を手に入れた田中は急いで駆けつけたのだが、間に合わなかったのである。

「ああ、悔しいなあ……。せっかく野球ができると思ったのに……。
 この胸でくすぶる思い、どうしたものか……」
「じゃあ、俺と組まねえか?」
「うわっ!」

突然後ろから声をかけられ、思わず飛び退く田中。
そこにいたのは、彼もよく知っている顔だった。

「あなたは……佐々木さん!?」
「佐々木様だ。そう呼べ」
「あっ、はい」

田中に話しかけてきた男の正体は、佐々木主浩。
かつて「大魔神」の異名で恐れられた、日本球史に名を残すストッパーである。

「それで佐々木……様。あなたと組まないかっていうのは、どういうことです?」
「おう、イチローのやつが野球でなんかしようとしてるみたいだからな。俺もチーム作って、対抗しようかと思って」
「なるほど……」

視線を落とし、田中は考える。
常識で考えれば、この頃試合の真っ最中に野球などやっている場合ではない。
しかし、他でもないイチローのことだ。
何か自分では思いもつかない考えがあるのかもしれない。
それにもう、野球をやらずにいるのは我慢の限界だ。

「わかりました! 佐々木……様のチームに入らせてもらいます!」
「そうかそうか! 歓迎するぜ、田中!」
「それで、他のチームメイトは……」
「今、タカシが集めに行ってるところなんだが……」
「佐々木さん!」

そのとき、まるでタイミングを合わせたかのように一人の男が駆け寄ってきた。
彼は斎藤隆。中学、高校、大学、そしてプロとずっと佐々木のパシリ……もとい、後輩だった男だ。

「おう、タカシ! どうだった?」
「いやー、この辺はダメですね。なんかやばい連中が集団でうろついてて、スカウトどころじゃないです。
 それでも、何人かは連れて来られましたよ」

斎藤が手招きをすると、さらに数人の男たちが姿を見せる。

489星野監督、野球がしたいです……:2014/03/07(金) 00:14:15 ID:gMVGH./E0

「おおっ!」

それは田中の目から見ても、充分に豪華なメンバーであった。

水島漫画ナンバー1投手との呼び声も高い豪腕、不知火守!
怖いのは目にゴミが入ることだけだ、茂野吾郎!
敵はみんな呪っちゃうぜ、クワタ!
絶賛アニメ放送中、沢村栄純!

「……いや、ちょっと待ってください」
「どうした、田中」
「たしかに豪華ですけど……全員ピッチャーじゃないですか!」
「そうなんだよねー」
「いや、そうなんだよねーじゃなくて!」


はたして、マー君が野球をできるときは来るのか!
それは誰にもわからない!


【二日目・0時40分/東京・からくりドーム周辺】

【田中将大@プロ野球】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:野球がしたい
2:このチームで大丈夫かな……


【佐々木主浩様@ササキ様に願いを】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:イチローに対抗できるチームを作る


【斎藤隆@ササキ様に願いを】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:佐々木に従う


【不知火守@ドカベンドリームトーナメント編】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:佐々木に協力する


【茂野吾郎@MAJOR】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:佐々木に協力する


【クワタ@かっとばせ!キヨハラくん】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:佐々木に協力する


【沢村栄純@ダイヤのA】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:佐々木に協力する
2:アニメも見てくれると嬉しい

490生き残るためには…!:2014/03/07(金) 16:10:23 ID:tHrxJShE0
「もう駄目だ…おしまいだぁ…」

一人のMッパゲ…もう説明不要だろう、サイヤ人の王子ベジータはへたれていた。
彼はどこぞのニート騎士のように、ずっととあるビルに引きこもっていたのだ。

「皆殺される…逃げるんだぁ…」

彼も、最初からへたれていたわけじゃあない。
放送でブロリーの名前が呼ばれた時など、実は高笑いしつつ踊り狂っていたりする。
しかし都庁に近づいたのが駄目だった。

金色のまるで超サイヤ人のような男が、まるでブロリー…いやもう完全にブロリーの台詞で暴れ狂っていた。
そんな光景を見てしまったベジータは全力でビルに飛び込みパソコンを起動。
ツイッタ―でへたれた発言を繰り返したりしたわけだが…
しばらくすると、ブロリーっぽい奴は氷のカマキリに叱られて大人しくなった後、中に引っ込んでいった。
これによりベジータは再び元気を取り戻すが、直後やっぱりへたれることとなる。

「超サイヤ人のバーゲンセールゥゥゥ…」

入れ替わるように入り口に現れたのは金髪の青年と少女。
そう、金髪のである。
気を抑えているが実力者であることはすぐにわかり、少女の方にいたっては常時光を纏っており、こころなしか雷も見えた。
これらからベジータが導き出した結論は、あの少女も超サイヤ人であるというものだった。ここでまず1へたれ。
さらにその超サイヤ人を手懐けられる青年も必然的に超サイヤ人以上の存在であると誤認し、2へたれめ。
ツイッタ―でこのことを呟くが、彼はここでさらにおそろしいものを見つけてしまう。
『その金髪はナンバー2らしい。さらに上に金髪巨躯の魔王がいるらしい』
『魔物のリーダーも常時雷を纏ってしょっちゅう地形を変える怪物だったらしい』
との呟きだ。これにより、さらに都庁には2人の超サイヤ人がいると勝手に思い込んだ。3と4へたれめである。

「助けてくれぇ…」

一応ネット上では、都庁の怪物は近寄らなければ安全という認識が広まっているが、実はベジータの執拗なおしまいだぁコールのせいだったりする。
過剰な思い込みにより、もう金色というだけで恐怖の感情が暴走してしまう哀れなベジータ。
彼はひたすらにツイッタ―や掲示板でへたれな発言を繰り返す機械へとなり果てていた…

しかし、彼に希望の光が差し込んだ!

『なんかナッパが野球をやってたらしいよ。イチロー選手と』

ナッパ!同じサイヤ人の生き残り!しかもあのイチローと一緒!
イチローと言えば、レーザービームで世界滅亡可能な恐ろしい地球人だ。(引き籠ってる際、気を紛らわせるためにベジータは動画を漁っていた)
イチローならば、超サイヤ人にも対抗できるだろう。
同族のナッパの口添えがあれば、自分もイチローに保護してもらえるかもしれない!

491生き残るためには…!:2014/03/07(金) 16:11:25 ID:tHrxJShE0
「だ、だが…俺はナッパの奴を…」

確かに自分は、ナッパに対してあまり良い態度はとってこなかった。
ナッパが気をつかってくれても、それを無下にしてきた。
いまさらのこのこ会いに行って、助けてくれるだろうか?
無理だろう、多分。しかし書かれている、野球というキーワード。
球を投げて打って走ってなスポーツ。ナッパがこれをやっているなら、自分もこれをやってみたらどうだろう。
同じ趣味の相手には気を許しやすくなるというし、なにより…

「俺さまはサイヤ人の王子ベジータ様だ…今までどれだけエネルギー球(弾)を投げてきたと思ってやがる…!」

密かに、投球には自信があったベジータ。
そして彼は決意した。

「生き残るには、野球をするしかないんだ…!」


【二日目・1時10分/日本・東京都】
【ベジータ@ドラゴンボール】
【状態】健康、へたれ、金髪恐怖症
【装備】なし
【道具】支給品一式、ノートパソコン
【思考】基本:死にたくないので野球をする
0:まずは野球を覚える
1:ナッパとイチローを探して保護してもらう
2:絶対に都庁には近寄りたくない
3:多分ピッチャー向きだと思う
4:移動しつつツイッターはやる

492巨星堕つ:2014/03/07(金) 16:49:08 ID:yg2D.CY20
2日目初のフレミングによる犠牲者が出た。

【ラオウ@DD北斗の拳】死亡確認

だがそれだけではなかった。

ガサッ…

「!?」

フレミングは戦闘体制となる。
そして音のした草むらに出た顔に向けて真・フレミングの法則を放つ。


歴史に「もし」は無い。
だがもしフレミングがこの時ダブルフレミングバスターを放っていたら。
もし敵が「本当の」顔を出していたら。


フレミングが貫いたのは生首だった。
草むらから影が飛び出す。
フレミングはその影と対峙する。

493巨星堕つ:2014/03/07(金) 16:50:35 ID:yg2D.CY20
佐村河内守。
「貴様はDMC信者か?」
「そこの君、この手の法則を知っているかね?」
「「…」」
「質問に答えろ!」
「それはこっちのセリフだ!ダブルフレミングバスター!」

だが、佐村河内は両手に持った石で受け止める。

「知ってるか…石は電気を通さない」

佐村河内は距離を詰め、頭に石で殴りかかった。
フレミングは手で防御する。

「「ぐおっ!」」
2人はせめぎあっていたが、フレミングが押される。
そして、フレミングは手も頭も切り裂かれた。

【ジョン・フレミング@現実?】死亡確認

何故フレミングはただの石に切り裂かれたのか。
実は佐村河内もテラカオス化が進行し、音波、つまり振動を操る事が出来るようになった。
石を振動させると鉄は切れないが、骨は切り裂ける程度まで振動させることが出来る。
要するにエヴァのプログ・ナイフと同じ原理である。

【二日目・2時10分/埼玉県】

【佐村河内守@現実?】
【状態】健康、テラカオス化進行中、振動能力会得
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:音楽に携わる者全てを抹殺し再び自分が音楽界に舞い戻る。
1:DMC辺りから血祭りに上げる。
2:証拠隠滅
※テラカオス化進行により、モース硬度4〜6の固体を振動させ、剣のように使えるようになりました

495聞く耳もたぬ混沌:2014/03/08(土) 16:56:55 ID:aEOCLHg60
敵を抹殺した佐村河内は、証拠隠滅をしようとしていた。
無残に殺されたフレミングはもうほとんどが土の中だ。

「ふぅ……」

ところで、プラズマというものを御存知だろうか?
物質の第四態とされたり、怪奇現象の正体とされたりするあれである。
地球上で身近なプラズマといえば雷であるが、殺されたフレミングはまさにこれの化身であったと言える。
それはつまり、プラズマの化身であったともいえ……

『こ、こんな意味不明な奴に殺されてたまるか!』

佐村河内の真後ろで、プラズマ霊魂状態でフレミングが浮いていたりする。
フレミングがすることは決まっている。もちろん佐村河内の身体を乗っ取るのだ。

『ダイナミックエントリィィィィィ!』
「はぅん!?」

耳から脳天直撃の突入をされ、佐村河内は悶える。
しかしまがりなりにもフレミングを倒す程のテラカオス化進行者である彼も負けてはいない。

『出てけこらぁ!?』
『こ、こいつ抵抗する気か!?』

侵入してきたフレミングの魂を追い出そうと、第二ラウンドが始まった。
もちろん、佐村河内の体内でである。


……


「……えーと、私は何をしていたんだったかな?
 ああそうだ、DMC信者かどうかを聞いた後に、フレミングの法則を知っているかどうかを聞くんだった。

 ま あ 私 は 耳 が 聞 こ え な い か ら 何 と 答 え よ う が 血 祭 り だ が ね 」

結果としてはドロー試合だった。
二人の魂は妙な具合に混じり合い、テラカオス化はさらに進む。


【二日目・2時20分/埼玉県】

【佐村河内フレミング@現実?】
【状態】健康、テラカオス化加速中、振動能力会得、電撃能力会得
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:音楽に関係する者全てを抹殺し再び自分が音楽界に舞い戻る。
1:三種のフレミングの法則を知らない奴も全て抹殺する。
2:もうぶっちゃけいらついたら誰でも抹殺する
※テラカオス化進行により、モース硬度4〜6の固体を振動させ、剣のように使えるようになりました
※ジョン・フレミングのテラカオス化進行度が加算されました
※真・フレミングの法則などのフレミングがこれまで体得した技も引き継ぎました
※他のテラカオス化進行者を倒す、或いは返り討ちにされた場合も勝者の方に進行度が加算されます

496黒の通訳者:2014/03/08(土) 20:23:38 ID:k/XzoNF.0
色々あって爆誕した佐村河内フレミングは更なる獲物を探していた。
道中、DMC信者やフレミングの法則に答えられなかった者達を次々と殺害し、歩み続ける佐村河内フレミング。
ざっと三人殺しただろうか。ふと見ると前方に黒人男性が立っていた。
日本以外が全部沈没したのだから、別に黒人が居ても不思議ではない。

「君はDMC信者かな? それとこの手の法則を知っているかね?」

佐村河内フレミングは何時も通りの台詞を口にして黒人に問いかける。
だが、どのような返答をしようが黒人男性の死は免れない。何故なら佐村河内フレミングの耳は聞こえないのだから。
真・フレミングの法則を放てるよう佐村河内フレミングは構えを取り、獲物を狩ろうと待ち構える。

「何?」

だが次の瞬間、黒人男性は目にも留まらぬ速さで両手を動かし始める。
一瞬気でも狂ったのかと見紛うたが、違う。顔は真剣そのもの、これは―――佐村河内に縁のある存在、手話だ。
黒人男性は手話にて自分はDMCとは何の関係も無いこと、そして真・フレミングの法則を良い当てたのだ。
佐村河内フレミングは感動し、手話で黒人男性にありがとうと礼をする。黒人男性もどういたしましてと手話で返す。
初めてだった。ちゃんと真・フレミングの法則を言い当てたのは、世の中まだまだ捨てたものじゃない。
こうなれば、とことん真・フレミングの法則を広めつつ、DMC信者とかぶっ殺そう。新たな希望を胸に抱き佐村河内フレミングは駆けるのであった。


【二日目・2時40分/埼玉県】

【佐村河内フレミング@現実?】
【状態】健康、テラカオス化加速中、振動能力会得、電撃能力会得
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:音楽に関係する者全てを抹殺し再び自分が音楽界に舞い戻る。
1:三種のフレミングの法則を知らない奴も全て抹殺する。
2:もうぶっちゃけいらついたら誰でも抹殺する
3:あの黒人男性は良い奴だ。
※テラカオス化進行により、モース硬度4〜6の固体を振動させ、剣のように使えるようになりました
※ジョン・フレミングのテラカオス化進行度が加算されました
※真・フレミングの法則などのフレミングがこれまで体得した技も引き継ぎました
※他のテラカオス化進行者を倒す、或いは返り討ちにされた場合も勝者の方に進行度が加算されます

【でたらめな手話の黒人男性@現実?】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:殺し合いに優勝する。
1:一先ず佐村河内フレミングの手話通訳をする。
※彼の手話はでたらめです。そして佐村河内フレミングの手話もでたらめです。


【天野河リュウセイ@人造昆虫カブトボーグV×V】死亡 死因:DMCの騒動に便乗して世界征服しようとしたら佐村河内フレミングに殺害された。
【龍昇ケン@人造昆虫カブトボーグV×V】死亡 死因:耳聞こえてるじゃないかと突っ込んだら佐村河内フレミングに殺害された。
【松岡勝治@人造昆虫カブトボーグV×V】死亡 死因:心臓発作。

497メタルの魔王を愛した者たち:2014/03/12(水) 00:51:15 ID:8mZiKjnw0

軽く一万人を超すDMC狂信者に占拠された東京ビックサイト。
その内部はいつの間にやら怪しい装置がいくつも組み込まれ、連結している。
これらの装置はビックサイトが占拠されてから数時間の間に狂信者たちが手を加えたものだと伺える。
都庁が世界樹と化して自然のダンジョンになりつつあるのに対局するかの如く、ビックサイトはさながら機械のダンジョンと化していた。
そしてビックサイトの中央の空間には、装置の中枢であると思われる設備と狂信者たちをまとめる『上層部』という者たちがいた。
ちなみにその部屋のBGMにはもちろんデトロイト・メタル・シティが用いられている。


「このような装置で本当にクラウザーさんが蘇るのか?」

装置に向けて、そう疑問気に言ったのはセルベリア・ブレスという女傑だった。
黒い軍服に白銀の髪と血のように赤い瞳、スタイルは抜群の上にそのバストは豊満であった。
彼女は東ヨーロッパ帝国という国の軍人でヴァルキュリアという存在であり、ラグナイトという力を用いて単身で大部隊と渡り合える戦闘力から敵対国にとっては驚異の存在となっていた。
しかし、大災害によって所属していた国家が消滅してしまい、流れ着いた日本で心の拠り所となっていたのはクラウザーの歌であった。

「私はオカルト的な物はあまり信用できないんだがな」

セルベリアの問いに便乗したのはドリスコルという男である。
緑の軍服を着た金髪の美人ではあったが、氷のような冷酷な雰囲気を醸し出していた。
彼はザーフトラという国家の軍人であり、ハフマン島という島でとある任務を受けていたが大災害でハフマン島そしてザーフトラが沈んでしまったため、愛機のヴァンツァー(ロボット兵器)であるレイヴンと共に日本へ避難することに。
目的のためなら手段を選ばぬ卑劣漢ではあるが同時に愛国者でもあった彼は忠誠を尽くしていた国家を失い、途方に暮れていた彼にはクラウザーの歌によって新たな生きる意味を見つけたのだった。

「フンッ、できないのなら俺が首をへし折るまでだ」

そのように吐き捨てたのは格闘家・三島一八であった。
幾多もの戦いを乗り越えた証である傷跡の数々を刻まれた筋骨隆々の身体を持つ元日本人(国籍は捨てた)。
かつては三島財閥の冷血御曹司もしくは冷血当主と言われ、現在は財閥からは追い出された代わりに遺伝子工学で名を馳せたG社を操る立場となっている。
今は人間の形をとっているが、デビル因子という力によって悪魔の如き姿と力を行使できる恐るべき男である。
そんな彼は鉄拳トーナメントという格闘大会では試合前に必ずDMCを聞くほどのクラウザーの大ファンであった。

「不安を持つのは仕方ないと思うけど、僕の作ったマシンは完璧だよ。
……あとは、この中で一番強いかもしれないカミサマが裏切らないことを祈るばかりだね」

狭間偉出夫という少年は仲間たちにそう言った。
彼は黒いウェーブの髪を持つ白い学ランを着た怪しい雰囲気の少年だ。
この中でも得に若いがIQ256を持ち、悪魔召喚を可能にするアームターミナル型COMPを独力で開発できる天才的頭脳の持ち主だ。
しかし、恵まれた頭脳に反して学校では孤立し、他生徒からのイジメも受けていた上に愛のない家庭で生活をしていた。
そんな彼の生き甲斐はDMCだけであり、クラウザーの歌がなければ大災害より先に学園を生徒ごと魔界に封じ込めるようなテロを引き起こしてただろう。

「セルベリア、ドリスコル、三島、狭間。私のクラウザーさんへの敬愛と畏怖は本物だ、そこだけは信じて欲しい」

そして中央の玉座にいるディーという男は仲間の疑問に答えた。
一見すると髪や衣装や生えている翼まで白づくめの、まるで天使でも意識したような出で立ちの青年だったが、その正体は大いなる神とうたわれるもの『ウィツァルネミテア』……の片割れ、分身である。
彼は闘争こそが進化の本道であるとし、人間の感覚を超越した愛を持って戦乱を引き起こして人間をより高い存在へと導こうとする存在である。
そして種を進化させて自分と同等かそれ以上の高次的な存在を作り出すことによって「無限の孤独から解放される」己の願いを叶えるために、元の世界では歴史の裏舞台から様々な闘争を引き起こしていた。
だが、何かの力が働いたのか、大災害後の世界に彼は転送され、そこで彼はDMCそしてクラウザーに出会ったことによって状況は一変する。
彼の歌は既に高次的なものになっており、すなわち神をも魅了するレベルにまで至っていた。
よって、ウィツァルネミテアの目的である孤独からの解放は果たされたも同然であり、もはや闘争を生み出す意味もなくなったのだ……クラウザーが生きている内までは。

498メタルの魔王を愛した者たち:2014/03/12(水) 00:53:45 ID:8mZiKjnw0
今はもう一度、自分を孤独から解放したあの歌を聴きたいがために、殺し合いには不干渉を貫くつもりだった彼は再度血染めの世界に身を投じることになる。
ついでに神の片割れである空蝉の方はとっくの昔に死んでいるが、今の彼にとってそんなものよりクラウザー復活の方が大事であった。

彼らこそDMC狂信者を総括する上層部である。
いかに人数が多くとも指導する者なくして組織は成り立たない。
力だけではなく知力や指揮力に冷酷さ、そしてクラウザーへの多大なる忠誠を持っている彼らは、信者たちを統率する権利を持つ上層部として信者たちから認められた者である。
彼らがいなければ、DMC狂信者たちは祐一郎や都庁軍に並ぶ驚異にはならなかっただろう。



ここで彼らの考えるクラウザーさん復活計画を教えよう。
この世界では大災害以降、死者を蘇生する手段がほとんど使えなくなっている(byフォズ大神官)。
瀕死までなら魔法やアイテムでどうとでもなるようだが、完全なる死からの蘇生は難しくなっている。
どういうわけか黄泉から魂が戻らないのだ。
その気になれば一国をまるごと滅ぼせる力を持ち、人間の体細胞を変化させてスライムに変えてしまうこともできる万能の神であり、その気になれば人間の蘇生もできる筈だったディーもといウィツァルネミテアですら、それは例外ではなかった。
いちおうサイボーグ化することで蘇生した人物もいるらしいが、クラウザーは遺体の損傷が激しすぎたために機械化による蘇生は不可能であった。
では、どうやって復活させるというのか?

神であるディーと、神話や霊的なものの知識が深い狭間は互いに知恵を出し合い、考えた。
その結果、一つの案にまとまった――『黄泉から魂を呼び戻せないなら、こちらから黄泉に出向いてクラウザーさんの魂を取り戻す』と。

これだけでは荒唐無稽な話にしか聞こえないので詳しく説明しよう。
死後の世界には、天国地獄といった冥府の前に中継地点である『霊界』が存在する。
霊界については読み手の方々には『死者スレ』と言い変えた方がわかりやすいかもしれない。
クラウザーも地獄に帰る前には必ず死者スレにいるだろうと想像がつく。
その死者スレにいくための装置を狭間はその頭脳をフルに使い、ディーからの入れ知恵や法術、他の三人からは資金、資材、人材を提供してもらい、完成させたのであった。

装置の名は『黄泉レ○プシステム』、彼らの目の前にある装置がそれである。
この装置が起動すれば現世と死者スレとを結ぶゲートが開き、その門を潜れば死者スレへと行けるのだ。
術がダメなら、死後の世界そのものを犯した方が早いと見た結論である。
狂信者の誰かが死者スレへと向かい、そこでクラウザーの魂を見つけ、またゲートから現世へと戻らせる。
クラウザーの肉体は大阪のライブハウスで滅茶苦茶になったが、一八がG社に楽屋から彼の体毛を発見回収させ、体毛から再生したクローンの肉体を用意させている。
クローンだけでは彼の美しく狂っている歌声や人格は再現できず、魂だけではまた死者スレに帰ってしまう。
だが肉体を完全にコピーしたクローンに、彼自身の魂が宿るとどうなるか?
二つが合わされば、ヨハネ・クラウザー二世は現世へと完全復活を果たし、狂信者たちの悲願は果たされる……それこそが計画であった。

しかし、この死者スレとの境界を無くす黄泉レ○プシステムを起動するには莫大なエネルギーが必要であった。
発電所から大量の電力を回してしまうと、そこを辿って他の参加者や主催の手勢に妨害される恐れがある。
かといってディーやセルベリアのような超能力を持つDMC狂信者全員がエネルギーを結集させても起動にはまだまだ足りないことが狭間の計算でわかった。
計画は暗礁に乗り上げるか……否、狭間は自分の知りうる中で使えそうなエネルギーを思い出し、それを装置の動力に使うことにした。

「狭間、現在までで生体マグネタイトはどれくらい溜まっている?」
「まだまだ規定量には届かないけど予定していたペースよりは早いぐらいだよ、ディー。
信者たちがしっかりと『殺し』『殺されている』おかげだね」

499メタルの魔王を愛した者たち:2014/03/12(水) 00:54:29 ID:8mZiKjnw0

生体マグネタイト――それは磁鉄鉱のことではなく、召喚された悪魔が人間界に実体化するために必要なエネルギーである。
そして生体マグネタイトや人間や魔物などの生きとし生けるもの、すべてが持っている。
これに目をつけた狭間は黄泉レ○プシステムマシンの他に、COMPの要領でビックサイトを超巨大なマグネタイト収集マシンに変えた。
収集範囲は北海道・沖縄・中国・九州(どれも諸事情で不可侵領域である)を除いた日本全域まで届き、日本で死んだ者のマグネタイトはほぼ全てビックサイトに集まるようになっている。
死ねばマグネタイトを抽出されるのは狂信者たちも例外ではなく、彼らは自分たちが死んでも、クラウザーさん復活のための生贄になると信じている……サバトに必要なエネルギーになっているという意味では、その考えは間違いではない。
発電所などの大掛かりな設備が必要なく、狂信者たちは本拠であるビックサイトだけを守り、ひたすら他の参加者を殺して、死ねばいい。
もっとも計画については、情報が漏れると主催をはじめとする他の組織に狙われる危険が予想され、クラウザーさんが復活するその時までは上層部間での秘密となってため、他の信者たちは何も知らないが。

「では、あとどれくらいかかる?」
「このペースなら放送に換算するとあと二回分…どんなに早くても半日は無理だ」
「よろしい、信者たちには引き続きSATUGAIを続けてもらおう。
さて、クラウザーさんの復活計画も大事だが、我々のいる日本の情勢にも目を向けなくてはな」

上層部はクラウザーとSATUGAIのことしか考えていない他の信者に比べれば冷静に事態を見つめられる者たちだ。
この組織の行く末にもしっかりと見通しを立てている。

「日本海の巨大ロボを拠点としているらしい殺し合いの主催たち、都庁を巨大な樹に変えた魔物の軍、四国には超危険人物の祐一郎たち、不気味な沈黙を保っている議事堂の魔物たち……現状で目立った勢力はここいらだな。
だが、どれもこれも危険な集団であることには違いない。
クラウザーさんに危害を加える可能性がある以上、いずれは残らず排除しなけばなるまい」

ディーはそう言った。
仮にクラウザーさんが生き返っても、もう一度死んでは意味がない。
クラウザーさんの安全のためにもそういった組織には残らず消えてもらうしかないのだ。

一八曰く「総理が死に、主催は参加者の攻撃でダメージを受けていたらしいが、その割にはピンピンしている印象だ。
第二回放送でデモンストレーションを行ったバーダックも、あれで全力とは思えんし相変わらず底の知れない連中だ」
ドリスコル曰く「都庁の魔物たちは刺激しない限り、仕掛けてくるつもりはないらしいが、どれも凶悪な魔物ばかりだ。
幸いにも二匹の工作員をうまく送り込めた。戦いになれば大いに役に立てるだろう」
セルベリア曰く「祐一郎は行動の先が読めない怖さがある。最近、危険な戦艦と人員をこしらえたとの噂があるな」
狭間曰く「他の勢力に比べれば圧倒的に数が少ないけど議事堂の魔物の動きにも注意するべきだ。
あそこにいる魔物たちは冥闇に堕した者レベルじゃないと歯が立たない」
ディー曰く「ふむ、その者たちが相手では、今まで通りの人海戦術だけでは心もとないな……」

DMC狂信者の人数は異常と言えるほど多いが、人材自体は有限だ。
強者たち相手に無為に攻めさせて虐殺の憂き目を受けるわけにもいかない。
死ねば生体マグネタイトが取れるとはいえ、狂信者たちが減れば殺し合いも減速しマグネタイトは集まりにくくなり、さらにはクラウザーさん復活の要であるビックサイトを守る人員もいなくなる。
されど、今のDMC狂信者たちには他の組織と渡り合える決定打が少なかった。

500メタルの魔王を愛した者たち:2014/03/12(水) 00:55:17 ID:8mZiKjnw0

「では、クラウザーさん復活の計画と並行して、他の勢力との殺し合い…いや、戦争に備えるために組織全体の強化に取り掛かろう。
それぞれの才能に合わせて、狭間は魔界魔法を、三島は格闘技を、セルベリアは銃の扱い方を、ドリスコルは機動兵器の操縦方法を教えるんだ」
「わかったよ、アギラオやブフーラぐらいは使えるようにする」
「了解だ」
「了解した。ついでに死んだ狂信者たちの脳をブレインデバイスに加工し兵器に装備させれば、性能が向上するだろう」
「俺に指図するな……と言いたいところだが、全てはクラウザーさんのために腕に覚えのある奴は三島流喧嘩空手を教えてやろう」

ディーの示した提案は上層部をトレーナーに名も無きモブ信者たちの訓練をさせ、強化することであった。
これにより組織全体の力は上がる見立てである。

「私はここで情報を統括し、必要に応じて信者たちに指示を出す。それでは信者たちの強化を任せるぞ」
「「「「全てはクラウザーのために! SATUGAIセヨ! SATUGAIセヨ! SATUGAIセヨ!!!」」」」

ディーを除いた上層部の者たちは狂った掛け声をあげ、クラウザーへの忠誠を胸にビックサイトの外へと向かっていった。



四人が見えなくなった所で玉座に座るディーは考えていた。

(しかし、なぜ蘇生術が使えないのだ?)

彼は某騎士と同じく、別世界から来た存在である彼はこの世界のことについて考えていた。
ウィツァルネミテアの力は流石にロワ及び日本を滅ぼしかねないとでも思われたのか、主催にはめられた首輪によって制限はされている。
だが、蘇生術に関しては首輪による制限だけでは説明できない事柄がある。
狭間のCOMPにはリカーム・サマリカームという蘇生魔法を使える悪魔がいるが、呼び出された悪魔には首輪はついていないにも関わらず、蘇生魔法でモブ一人生き返せなかった。
もし、使えてたら黄泉レ○プシステムなんて作らずともクラウザーさんは復活でき、そもそも狂信者たちの暴走自体あり得なかっただろう。
蘇生術を使えないのは首輪以外の要因があるようだ。

(何か大きな力がこの世界で働いているようだが…いったい誰が、どうして?)

ディーは考える、そして目星を立てる。

(主催者たちによるものか……いや、もっと怪しいのは大災害とやらだな)

この世界の大半を滅ぼした大災害……ディーはそれが起きた後にこの世界に来たため、詳しい事情はわからない。しかし。

(私にはどうも大災害がただの天災には思えない。
話を聞くところによれば宇宙にまで被害が出ている……大規模な地殻変動でもこうはならんな。
きっとその大災害こそ蘇生術が使えない原因なのではないか?)

大災害について考察するディー、だがしかし彼の手元には大災害絡みの情報があまりにも少なすぎた。

(……やめよう、考えても埒があかない。
クラウザーさんを甦えらせ、敵対勢力を駆逐した暁にはいくらでも調査できる。今はそんなことよりクラウザーさんだ)

大災害への考察を早々に打ち切り、自分の役割である組織運営の仕事に戻ることにした。
だが、二度目の大災害による危機が迫っていることを彼はまだ知らない。
クラウザーさんへの狂った『愛』が、彼の視野を狭めてしまっているのも原因だ。
他の四人の上層部の者たちや下々の狂信者たちすら、それは同じであった……




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