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カオスロワ避難所スレ2

497メタルの魔王を愛した者たち:2014/03/12(水) 00:51:15 ID:8mZiKjnw0

軽く一万人を超すDMC狂信者に占拠された東京ビックサイト。
その内部はいつの間にやら怪しい装置がいくつも組み込まれ、連結している。
これらの装置はビックサイトが占拠されてから数時間の間に狂信者たちが手を加えたものだと伺える。
都庁が世界樹と化して自然のダンジョンになりつつあるのに対局するかの如く、ビックサイトはさながら機械のダンジョンと化していた。
そしてビックサイトの中央の空間には、装置の中枢であると思われる設備と狂信者たちをまとめる『上層部』という者たちがいた。
ちなみにその部屋のBGMにはもちろんデトロイト・メタル・シティが用いられている。


「このような装置で本当にクラウザーさんが蘇るのか?」

装置に向けて、そう疑問気に言ったのはセルベリア・ブレスという女傑だった。
黒い軍服に白銀の髪と血のように赤い瞳、スタイルは抜群の上にそのバストは豊満であった。
彼女は東ヨーロッパ帝国という国の軍人でヴァルキュリアという存在であり、ラグナイトという力を用いて単身で大部隊と渡り合える戦闘力から敵対国にとっては驚異の存在となっていた。
しかし、大災害によって所属していた国家が消滅してしまい、流れ着いた日本で心の拠り所となっていたのはクラウザーの歌であった。

「私はオカルト的な物はあまり信用できないんだがな」

セルベリアの問いに便乗したのはドリスコルという男である。
緑の軍服を着た金髪の美人ではあったが、氷のような冷酷な雰囲気を醸し出していた。
彼はザーフトラという国家の軍人であり、ハフマン島という島でとある任務を受けていたが大災害でハフマン島そしてザーフトラが沈んでしまったため、愛機のヴァンツァー(ロボット兵器)であるレイヴンと共に日本へ避難することに。
目的のためなら手段を選ばぬ卑劣漢ではあるが同時に愛国者でもあった彼は忠誠を尽くしていた国家を失い、途方に暮れていた彼にはクラウザーの歌によって新たな生きる意味を見つけたのだった。

「フンッ、できないのなら俺が首をへし折るまでだ」

そのように吐き捨てたのは格闘家・三島一八であった。
幾多もの戦いを乗り越えた証である傷跡の数々を刻まれた筋骨隆々の身体を持つ元日本人(国籍は捨てた)。
かつては三島財閥の冷血御曹司もしくは冷血当主と言われ、現在は財閥からは追い出された代わりに遺伝子工学で名を馳せたG社を操る立場となっている。
今は人間の形をとっているが、デビル因子という力によって悪魔の如き姿と力を行使できる恐るべき男である。
そんな彼は鉄拳トーナメントという格闘大会では試合前に必ずDMCを聞くほどのクラウザーの大ファンであった。

「不安を持つのは仕方ないと思うけど、僕の作ったマシンは完璧だよ。
……あとは、この中で一番強いかもしれないカミサマが裏切らないことを祈るばかりだね」

狭間偉出夫という少年は仲間たちにそう言った。
彼は黒いウェーブの髪を持つ白い学ランを着た怪しい雰囲気の少年だ。
この中でも得に若いがIQ256を持ち、悪魔召喚を可能にするアームターミナル型COMPを独力で開発できる天才的頭脳の持ち主だ。
しかし、恵まれた頭脳に反して学校では孤立し、他生徒からのイジメも受けていた上に愛のない家庭で生活をしていた。
そんな彼の生き甲斐はDMCだけであり、クラウザーの歌がなければ大災害より先に学園を生徒ごと魔界に封じ込めるようなテロを引き起こしてただろう。

「セルベリア、ドリスコル、三島、狭間。私のクラウザーさんへの敬愛と畏怖は本物だ、そこだけは信じて欲しい」

そして中央の玉座にいるディーという男は仲間の疑問に答えた。
一見すると髪や衣装や生えている翼まで白づくめの、まるで天使でも意識したような出で立ちの青年だったが、その正体は大いなる神とうたわれるもの『ウィツァルネミテア』……の片割れ、分身である。
彼は闘争こそが進化の本道であるとし、人間の感覚を超越した愛を持って戦乱を引き起こして人間をより高い存在へと導こうとする存在である。
そして種を進化させて自分と同等かそれ以上の高次的な存在を作り出すことによって「無限の孤独から解放される」己の願いを叶えるために、元の世界では歴史の裏舞台から様々な闘争を引き起こしていた。
だが、何かの力が働いたのか、大災害後の世界に彼は転送され、そこで彼はDMCそしてクラウザーに出会ったことによって状況は一変する。
彼の歌は既に高次的なものになっており、すなわち神をも魅了するレベルにまで至っていた。
よって、ウィツァルネミテアの目的である孤独からの解放は果たされたも同然であり、もはや闘争を生み出す意味もなくなったのだ……クラウザーが生きている内までは。




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