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カオスロワ避難所スレ2

1混沌な名無しさん:2013/09/05(木) 20:26:58 ID:XVx2BHo60
こちらは投下スレです。

367戦いは数だよ:2014/02/16(日) 23:25:47 ID:XwNssTBM0
 テラカオス化によって得た能力で300人ものDMC狂信者の命を奪ったキンタロー。
ちなみに、キンタロー。が殺害したモブ狂信者達は状態表がないから死亡者リストには載らないので、キンタロー。の殺害数は一人のままだったりする。
しかし、キンタロー。を何時の間にか背後にいたデスマスクが殴りつけ、彼女に致命傷を負わせた。
彼は、同行者の明智光秀だけでなくビックサイトを目指す道中で合流したモブ狂信者達と共に、ついにビックサイトに到着したのだ。
そんな彼の拳を受けて致命傷を受けたはずのキンタロー。だが、彼女は命を“奪った”際に奪った分の命を手に入れていたので復活した。
後、301回殺さない限り、キンタロー。は死なないのだ。

「あなたたちの命を「「「「「SATSUGAIせよぉぉぉっ!!」」」」」

 だが、DMC狂信者達からしてみれば、たったの301回でしか無かった。
わざわざ口に出さないといけないような能力以外は大したことないキンタロー。なんて彼等の敵ではなかった
トキの秘孔を突く一撃が、天子のグラットンソードが、梓のギターによる48の殺人技が、デスマスクの小宇宙を燃やした打撃が、光秀の二つの大鎌による斬撃が、モブ狂信者達の攻撃の数々が次々とキンタローの命を奪っていく。
圧倒的な物量差による一斉攻撃は、流石に1秒間に12回とはいかないものの、1秒間に2回のペースでキンタロー。を殺していったのだ。

「フフフ、これで終わりですよ」

 そして、明智光秀がデスマスクに殴られたのを除いて300回死んだキンタローの首を刎ね、戦いという名の蹂躙劇は終わった。
死んでも自分がクラウザーさん復活の生贄になるとしか考えてないが故の、死を恐れない猛攻がこんな結果を出したのだ。
こんなイカれた集団だが、MEIKOが流した『クラウザーさんは東京都庁で死んだ』という情報はデマだと気付く程度には理性が残ってたりする。
だが、どっちにしても都庁の軍勢もデマを流した奴もSATSUGAIする事に変わりは無いのでMEIKOの行動に意味は無かったりする。
まあ、彼等より都庁の軍勢のほうが理性的で人間らしいと言われたら両者を知る者には否定出来ないだろうがね。


【一日目・22時45分/東京都・江東区ビッグサイト】

【DMC狂信者】
共通思考:クラウザーさんを蘇らせる
1:生贄のために参加者をSATSUGAI
2:ビッグサイトを活動拠点にする
3:ビッグサイトに集結
※携帯やらネットやらツイッターやらで連絡を取り合っています。

【トキ@北斗の拳】
【状態】お前のような病人がいるか
【装備】無し
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAIはいいぞ!
※まごうことなきトキ本人です

【比那名居天子@東方project】
【状態】健康、謙虚
【装備】グラットンソード@FF11
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI

【中野梓@けいおん!】
【状態】健康
【装備】ギター
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI
1:殺ってやるDEATH!

【蟹座のデスマスク@聖闘士星矢】
【状態】健康
【装備】蟹座の黄金聖衣@聖闘士星矢
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:SATSUGAI

【明智光秀@戦国BASARA】
【状態】健康
【装備】大鎌×2
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:SATSUGAI

【キンタロー。@松竹芸能 死亡確認】
死因:斬首
※死がカウントされるのは最後の一回だけです。

368グンマーに代わってお仕置きよ:2014/02/17(月) 00:30:10 ID:hM0VdpUk0
都庁がモンスターの巣窟になった。この件を知らない参加者はもはやほとんど存在しないだろう。
口コミに加えて、ネットでも徐々に広まっているのだ。それでも、まだ都庁に向かう参加者はいた。
モンスターが色々な意味で好きな連中である。

「効かぬわ、ミリオンアサルト!」
「「ぎゃああああぁぁぁぁぁ!!!」」

【ハンターA(フンター)@モンハンシリーズ】死亡確認
【ゴルルナ一式装備ハンター@モンハンシリーズ】死亡確認

もっとも、勇気と無謀は別物であるが。
彼らはモンスターの長に会う前に、自ら番人役を買って出ている二人の人間に叩きのめされていた。

「ここが新しい降臨ダンジョン……1階から火力インフレとかなんて糞仕様なんだ! 
 だが舐めるなよ。俺のこの麒麟ホルスパの圧倒的な火力なら……! くらえ、全属性25倍攻撃!」
「はいはい、全属性は吸収しちゃおうねー。そしてさようなら」
「待っ――

【パズドラテイマー@パズドラ】死亡確認

真っ二つにされてしまった主人の姿に、彼の召喚していたモンスター達は震え上がる。

「死にたくなければ去れ。そして次は愚かな人間に従わないようにするのだな……」

だが、番人の二人が叩きのめすのはあくまで人間であり、モンスターは基本的に見逃していた。
都庁の構成員がモンスターであるし、中には無理矢理人間に従わせられている者もいるうえ……

「に、逃げるぞみんな!」
「あ、そこの角と尻尾があるドラゴンっぽい子だけちょっと残ってくれるかな?」
「え? わ、私ですか? どうして――

ナ、ナニヲスルンデスカ!? ダイジョウブ、キモチイイコトダヨ ダメデス、ソンナ…… ホラ、ヨーシヨシヨシ。ココガイイノカイ? アッ……

「ふにゃぁ……サクヤのご主人様はレスト様だけですぅ……」
「やりましたよダオスさん、竜娘っぽい子を仲間にできました!」
「そ、そうか……まあ、戦力が増えたなら良しとしておこう……」

レストはその能力で、モンスターを手懐けることもでき、うまくいけばこのように戦力を増やせるためだ。
もっとも制限からか、連れて歩けるのは二体までのようだが。

「ダオスさんも、洗脳の魔法が使えるならそれで戦力を増やすのはどうですか?」
「いや、洗脳も万能ではないし、解ける危険性がある。やはり説得するか外部から協力者がやってくるのを祈ろう。
 幸いにもこの者は、トレーナーを自ら殺害して我らについてくれたがな」
「ア゛オ゛ォォォォ!」

そういうダオスの傍らには、自身のトレーナーをアイアンヘッドで叩き潰したモンスター、メガボスゴドラがいた。
彼は自分の住処の環境が荒れた場合、自ら土を運び植林するエコなポケモン。
住処を荒らした主催者や人間に復讐するため、都庁の軍勢に寝返ったのである。

【エリートトレーナー♀@ポケモン】死亡確認

何故彼らが都庁を守りつつ、戦力の増強を考えているのか?
それは放送が原因であり、都庁軍にとっては緊急事態であったためだ。

369グンマーに代わってお仕置きよ:2014/02/17(月) 00:32:04 ID:hM0VdpUk0
「……グンマーの民、……」

放送でその名が呼ばれた瞬間、都庁には激震がはしった。
グンマーといえば、人間であるが都庁軍勢と協定を結んだ、いわば同胞である。
加えて圧倒的な力を持ち、世界樹と化しつつあるこの都庁よりもさらに広大な世界樹の迷宮に住む者達だ。
その彼らが、死んだ。
一体誰が、どうやって。その疑問は残るが、とにかく彼らは殺されてしまった。
当然、都庁の者はたまらず怒り狂い、悲しみに沈む。
そして――自分達の身の危険も感じた。
当初は絶対安全圏と認識していたグンマーがこれでは、都庁も危ういのではないか。
そう考えた彼らは、リーダーの命によりさらに都庁の守りを固め、一部のモンスターは外に同志の生き残りを探しに行き……
さらに一部の参加者に意識改革と協力を求めているのである。
これはもはや自分達だけの戦いではない。グンマーを背負った戦いでもあるのだから。

「オンジン、モンバンマカセテスマナカッタ。リーダーヨンデル」
「骨竜か。しかし我ら以外に、ここの番をできる者がいるのか?」

「グオオオオオォォォォウ!」

「ウォークライガヤッテクレル。クウフクデソロソロニンゲンマルカジリタイラシイ」
「へえ、これはかなり強そうだ。ではここは任せて、僕らはリーダーに会いに行きますか」

【一日目・21時50分/都庁樹の迷宮入り口】
【ウォークライ@セブンスドラゴン2020】
【状態】すごく健康、空腹
【装備】無し
【道具】支給品一式
【思考】
基本:都庁の防衛
1:都庁に近づく相手を蹴散らす
2:美味そうだったら喰う



----


「リーダー、オンジンツレテキタ」
『ご苦労。では君はアイスシザースと合流し、彼の補佐を頼む。
 さて……まずは魂の裁断者を、我らを助けてくれた礼を言わせてくれ強き人間よ』


骨竜に案内された先にいたのは、金色の巨大な竜。
その堂々とした佇まい、迸る雷から流石の二人も息を呑んだ。

『我が名は……そうだな、ここはあえてツバサビトのものを使わせてもらおう。クランヴァリネだ』
「レストです。そして後ろがダオスさんです」
『改めて、礼を言わせてくれ。君たちがいなければ、あの怪物がここに侵入し、甚大な被害がでるところだった』

雷竜、クランヴァリネは深々と頭を下げた。

『しかも後ろの魔物二人は新たな協力者か?戦力の補充までしてもらい、本当に申し訳ない』
「いえ、僕も竜娘が仲間にできてよかったですよ。……ところでクランさん、雄ですか? 雌ですか?」
『……雄だが』
「あはは、まあドラゴンなら雄も雌も大丈夫なんですけどね。プロテもアクナもフレクも雄ですし」
『……流石に、いくら恩人とはいえそういった要望には応えられないな。我の性癖は至ってノーマル、人妻至上主義なものでな』
「あぁ、人妻もいいですよね。なんかこう、吸い込まれそうというか、染めたいというか……ぐっときますよね」
『おお、わかってくれるか! いや赤竜と氷竜とも趣味があわなくてなかなか難儀していたのだが……』

「貴様ら……」

370グンマーに代わってお仕置きよ:2014/02/17(月) 00:35:13 ID:hM0VdpUk0
不毛なやりとりを、頭を押さえたダオスが止めに入る。
この都庁の軍勢の長だというので警戒はしていたが、どうやら意外と俗な生き物らしい。
何故か意気投合している様子であり、このまま放置すれば『本題』に戻るのはだいぶ先になるだろう。

「念話が私にも聞こえていること、理解しているか? 無駄口を叩く前に、伝えるべきことを伝えて貰いたいものだ」
「す、すみませんでした」
『済まぬ。……ゴホン、君たちを呼んだのには勿論、理由がある。
 まずは話すべきであろう。我らがこの都庁を乗っ取った理由を……
 目的の一つは、ここを新たな世界樹、拠点として大地の再生を図ること。人間に住処を奪われた者を匿う役割もある。
 恐らくこれは、君たちならば既に理解しているだろう。二つ目の目的は――樹海守護者、フォレスト・セルを目覚めさせることだ』
「フォレスト・セル……」

真面目な声色で、クランヴァリネは言葉を続ける。

『セルは、或いはセルに類似する存在は世界樹と呼ばれるものの地下深くに複数体存在するが、この都庁の下に眠るセルはその中でも最強の存在。
 こうして生まれた森を守るため、常に進化を続ける。世界樹を守るために際限なく強くなり、自然以外の余計なものを排除する。
 ……目覚めた場合、君らは勿論、我や仲間達ですら、命の保障がないがな』
「なんだと!?」
『あくまでこれは最終手段のつもりだった。だが……グンマーの民が殺されたことは完全に想定外だ。
 彼らであればあるいはセルを制御できたかもしれないが、それも叶わない。
 彼らが死んでしまったということは、もはや外部に我らの味方はいないものと思ったほうがいい』
「なんのために、私達がここを訪れたと思っている? このボスゴドラ達も、味方ではないというのか?」
『……言葉が悪かったな。そう、君たちのような存在は本当に希少だ。本当に感謝をしている。
 仲間が何人か外に協力者を求めてここを旅立った。もしかしたら彼らも協力者を見つけてくれるかもしれない。
 だが自然に対するその思いと、戦えるだけの力は、必ずも比例はしない。だからこそ――君たちを頼りたいのだ』

瞬間、周囲に激しい稲妻が奔る。
クランヴァリネの三眼が見開かれ、その身体と四肢に力が込められる。
地形を変え、磁場を歪める最強の雷竜。
その全力の殺意が、ダオスとレストに対して向けられた。

「……」
『……ふっ』

だがそれは、すぐにおさめられる。

『身じろぎ一つしてくれないとはな……だが、それでこそこの無茶な願いもできるというものだ。
 
 
 ――ダオス、そしてレストよ。どうか我に代わり、君たちにこの都庁に集まった者を導いてもらいたい!』

やや間を置いてから、クランヴァリネはそう告げた。
それはつまり、長の権限の譲渡。
自分を含めて仲間達の命を部外者に預けるという、暴挙に近いものである。

371グンマーに代わってお仕置きよ:2014/02/17(月) 00:35:52 ID:hM0VdpUk0
「私達を信用してくれるのは嬉しいが、ここの魔物達は納得するのか?」
『問題はない。既に君たちのことは全員に伝えてあるよ。
 ダオス、君には支配者……王の風格がある。君ならば、ここの個性的な面々であっても上手く纏め上げることが可能だろう。
 レスト、君は王というより、王子の風格だな。その親しみやすさであれば、多くの者が勝手に君に寄ってくるだろう。
 そしてなにより……二人とも、我を遥かに上回る力を持っている。君たちに無理であれば、我に目的が遂行できようはずもあるまい』

恐らく既に魔物同士で念話を済ませていたのだろう。
見ればクランヴァリネ以外にも、大小様々な魔物が服従の構えでいつの間にか広間に集まっていた。

「これは……責任重大ですね」
「私の双肩に、こやつら全員の命がかかっている、か。
 ……いいだろう! グンマー亡き今、ここを守れずして大地が救えようか! 全ては救世のためにっ!」

ダオスが拳を天に突き上げ、叫ぶ。
あわせて、魔物達もそれぞれが様々な咆哮をあげた。
それは新たなリーダーの就任を祝うと同時に、グンマーの民への手向けでもあった。



----



「まずは防衛網を見直せ。骨竜の報告によれば、突然内部に現れた忍者もいたらしい。
 外部だけに集中せず、内部での争いにも対処できるような編成をこころがけるように。強敵が現れた場合は生存を優先し撤退せよ!」

早速てきぱきと都庁軍の者たちに指示を出すダオスを見ながら、クランヴァリネは満足げに頷いた。

『うむ、我もトップを退いたとはいえ、彼に全てを押し付けるわけにはいかぬな。
 この都庁の周囲全体の磁場を捻じ曲げ、近づける者の数を減らしておくとしようか』
「ここが完全な迷宮に変化すれば、弱い魔物でも逃げ隠れはできるようになりそうですね。
 そうしたら今度は、僕達も本気を出して積極的に邪魔者を排除していった方がいいでしょう」

都庁のまだ樹になっていない壁材をべりべりと素手で剥がしリフォームしつつ、レストもまた思案する。

「レスト様の言う通りかと……こちら、レスト様はあまりお好きではないとのことですが、ネットに……」
「あれ? パソコンなんてここにあったんだ。……ってちょっと」

『都庁は化物の巣窟。退治しないと』
『いや無理だろあれ。触らぬ神になんとやらだ』
『なんか都庁が見当たらない件』
『把握。都庁が木製になってた。火炎放射器ありったけもってけばいいんじゃね?』
『おk、凸するは』
『やばい、なんか屋上にきもいぶどうがなってる』
『さっき放送で忍さんの名前が呼ばれた……俺が都庁の潜入捜査なんか依頼したからだ……』
『でもさ、珍しいモンスター沢山いるんだろう?ゲットしたくね?』
『むしろ狩りたい』
『ここが新しい降臨ダンジョンか』
『上の書き込みしたっぽい奴ら、俺の目の前で惨殺されたよ……』
『マジかよ。情報くれ』
『金髪の人間二人が魔物庇ってるっぽい。いや多分あれも魔物だな』
『それイケメン?ならちょっと会って来る』
『おいごらぁ、イケメンいねーぞ!てか明らかにやばいドラゴン……あらやだ巨根じゃn
『うわああああ!痴女がドラゴンに食われたああああああ!お、俺は逃げるぞ!』
『あえて言おう。ドラゴンGJ』

【右代宮桜座@うみねこのなく頃に】死亡(ウォークライに食われました)

372グンマーに代わってお仕置きよ:2014/02/17(月) 00:38:06 ID:hM0VdpUk0
「なんだこれは……」
『ふむ、リアルタイムでどうやらこの都庁は話題にされたり、見られていたりするようだな』
「他のアプリとか掲示板でも、かなり話題にされちゃってますね……」
「……これは割と早めに手を打った方がよさそうだね。パソコンとかは嫌いだけど、今回は素直に感謝しよう」
『ちなみにこれ、都知事からの戦利品。まあ我らの身体じゃ、扱えなかったんだがな』
「で、でしたら私がチェックをしておきます。こう見えて私、スマホとかアプリとか掲示板とか慣れてるんで……」
「ありがとうサクヤ。それじゃあ僕は……うん、この壁材とか採取物で色々道具を用意しておこうか」

バトルロワイアル開始から、もう間もなくで二日目。
都庁の軍勢の目的は自然環境の改善であり、環境をないがしろにした人間の抹殺である。
魔物達が本格的に人類に牙を剥くのは、もうすぐだ。

【一日目・22時20分/都庁樹の迷宮・内部のどこか】

【雷鳴と共に現る者@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】
【状態】健康
【装備】じしゃく@ポケットモンスターシリーズ
【道具】支給品一式
【思考】
基本:仲間達と共に、世界樹の環境を整える
1:都庁の防衛のため、周囲の磁場を捻じ曲げておく
2:赤竜と氷竜が気になる
3:安らかに眠れ、グンマーの民よ……
※人間に対しては、クランヴァリネと名乗っています

【ダオス@テイルズオブファンタジア】
【状態】健康、物理攻撃無効、雷耐性低、都庁リーダー襲名、メガボスゴドラの飼い主
【装備】ダオスマント
【道具】支給品一式、不明品
【思考】
基本:都庁の軍勢を守りつつ星の自然環境改善
1:都庁の軍勢を束ね、主催者及び敵対者を葬る
2:機械っぽい外見の奴は問答無用で潰す
3:四条化コンビを警戒
4:雷竜とレストが少しアレなので、その分自分が頑張る
5:自分達が健在な限りは、フォレスト・セルの召喚は控える

【レスト@ルーンファクトリー4】
【状態】健康、全属性攻撃吸収、無属性攻撃半減、サクヤの飼い主
【装備】天ノ村雲ノ剣
【道具】支給品一式、不明品、謎の壁材、水晶の壁材等の素材
【思考】
基本:都庁の軍勢を守りつつ星の自然環境改善
1:都庁樹の施設と素材を使い、戦闘準備を整える
2:機械っぽい外見の奴は問答無用で潰す
3:四条化コンビを警戒
4:あわよくば竜と結婚できる世界を作りたい
※フレクザィードの飼い主でしたが、バサラによりその権限を奪われていることに気がついていません
※連れて歩けるモンスターは二匹までです

373グンマーに代わってお仕置きよ:2014/02/17(月) 00:40:50 ID:hM0VdpUk0
【極光の麒麟・サクヤ@パズドラ】
【状態】健康、調教済み
【装備】不明
【道具】支給品一式、スマホ、都知事のパソコン
【思考】
基本:レストに服従
1:ネットに疎い主に代わり情報収集
2:実は青龍と違ってドラゴンではないことはこの際黙っておく

【メガボスゴドラ@ポケモン】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、大量の土と樹
【思考】
基本:ダオスに着いていく
1:縄張り以外でも自然環境を破壊する奴は容赦なく頭突く
2:リフォームを手伝う


『ところで、本当にあの屋上にぶら下がっているぶどうっぽい者はなんなのだ?』
「知らぬ。敵意はないようだが……」


「……♪」

その頃、より快適な環境になった都庁にぶらさがり続けていたミザールは目的を忘れていた。
今の彼が考えることはただ一つ。
――仲間と一緒にぶら下がったらもっと楽しいのではないだろうか?――

……都庁がさらに人外魔境と化する日も、遠くないのかもしれない。


【セプテントリオン・ミザール@デビルサバイバー2】
【状態】超健康、超上機嫌
【装備】ミザール触手×6
【道具】不明品、支給品一式
【思考】
基本:都庁樹にぶらさがる
1:自分を都庁から降ろそうとする奴には反撃
2:セプテントリオン仲間を呼びたい
※超速再生無限増殖能力には制限がかかっています
※セプテントリオンとしての使命は完全に忘れ去りました
※魔物でも悪魔でもない存在なので、都庁軍勢の誰も彼の言葉を理解できていません
※裁断者相手にはジェスチャーでぶらさがりたい旨を伝えたようです

374302回ですよ:2014/02/17(月) 16:51:59 ID:VS26tj/g0
死んだはずのキンタロー。 が立ち上がる。
実は302回殺さないと死なないのだがそんなことを知らなかった彼らは油断していた。
「えっ…」

「あなたたちの…命を…」

向かってくる大軍。だがもう遅い。

「ゲ ッ ト ォ ォ ォ ォ ォ ! ! !」

今の衝撃で6千人ほど死んだ。
耳栓をしていても目に響いて死んだ。
そう。複数人指定は聞くか響くかすると効果を発揮するのだ。

「あなたたちの命をゲット!あなたたちの命をゲット!あなたたちの命をゲットォ!」

今の衝撃で3万人ほど死んだ。

「今の内に逃げよう」

キンタロー。 は他に誰かが来る前にそそくさと逃げた。

【一日目・23時00分/東京都・江東区ビッグサイト】

【キンタロー。@松竹芸能】
【状態】通常
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
基本:前田敦子を殺し、ポジションを乗っ取る
1:北上する

【トキ@北斗の拳 死亡確認】
【比那名居天子@東方project 死亡確認】
【中野梓@けいおん! 死亡確認】
【蟹座のデスマスク@聖闘士星矢 死亡確認】
【明智光秀@戦国BASARA 死亡確認】
【モブ狂信者×35995@いろいろ 死亡確認】

375ズカンされた名無し:2014/02/17(月) 18:18:19 ID:WAzCfMZc0
その頃、殺し合いが開かれていない世界では…
S君とD君が創作活動に励んでいた。

S「という話はどうかな?」
D「………」
S「どうしたんだよ、いつものハンバーガー何個分とかいうのは?」
D「ハンバーガーに入ってるピクルス10分の1くらいかな」
S「今まで一番最低な評価じゃん…」
D「そうかな、評価してあげただけ有情だと思うよ☆」

〜終わり

376大阪、危機一髪:2014/02/17(月) 23:11:44 ID:PqKEOagw0

「はっ!!」
「ズェア!!」

バスターガンダムのサテライトキャノンは大阪に届いていた。
しかし、大阪に立ち寄っていた飛竜とハクメンによってサテライトキャノンは斬られた。
サテライトキャノンはビーム兵器である。そう、彼らはビーム兵器を斬ったのだ。
片や特A級ストライダー専用のプラズマ光剣《サイファー》。片や事象兵器アークエネミーの一つ《斬魔・鳴神》。
これを以てして一撃でスペースコロニーを撃滅可能な《サテライトキャノン》を防いだのだ。

「なんだい、今のは? マスタースパーク以上の威力みたいだったが?」
「―――大量広域先制攻撃の一つだ、恐らくは殺し合いに乗った者が放ったに違いない」
「四国ってあたいたちが向かおうとしていた場所だよね?」
「恐らくは大阪に集まった参加者を一網打尽にするために撃ったのだろう」
「えげつないっすね」
「まったくだ……えげつねぇな……」
「白いお侍さんたちは四国に行くの?」
「無論だ、凶(マガト)に繋がる縁は断たねばならない」
「行くぞ、ハクメン」

影の薄い対主催チームと別れた情報交換した後、飛竜とハクメンはそれでも四国に向かうことにした。
ただ一つ、全ての『悪』を刈り取るために。

「僕たちはどうします?」
「留まるか、別のところに行くっすかね?」
「俺はこまっちゃんに一任するぜ」
「私も」
「あたいが決めていいのかい?」

残された小町たちは悩んだ。
自分たちも四国に行くか、それとも別の方面に向かうか。
決断の時は近い。


【一日目・22時00分/日本・大阪のどこか】

【飛竜@ストライダー飛竜】
【状態】健康
【装備】光剣サイファー@ストライダー飛竜 クナイ、各種オプション、ウロボロス@BLAZBLUE
【道具】支給品一式 
【思考】基本:主催を抹殺する
1:ハクメンと共に主催陣営及び『悪』を殲滅する
2:まだ主催以外の参加者が残っている九州ロボをテニスボールで攻撃した者を抹殺する。
※2014年2月22日発売予定の新作『ストライダー飛竜』の技が使えます。
※ウロボロス@BLAZBLUEはどっかから拾ってきました。


【ハクメン@BLAZBLUE】
【状態】健康
【装備】斬魔・鳴神
【道具】支給品一式
【思考】基本:『悪』を滅する
1:飛竜と協力して、主催及び世界に災いをもたらす者を『刈り取る』
2:まだ主催以外の参加者が残っている九州ロボをテニスボールで攻撃した者を抹殺する。
※勾玉ゲージ等の状態は次の書き手に任せます。

377大阪、危機一髪:2014/02/17(月) 23:12:13 ID:PqKEOagw0

【小町と影薄な仲間たち】
※メガザルの腕輪により、全員のダメージ等が完治しました。
※飛竜たちとの情報交換して、主催達が九州ロボにいることを知りました。


【小野塚小町@東方Project】
【状態】健康
【装備】斬魄刀『神鎗』@BLEACH
【道具】舟
【思考】基本:もう仲間を誰も失わない為にカオスロワを終わらせる
1:もう二度と仲間を置いて行こうとしない
2:幽香と戦う事を覚悟する


【黒子テツヤ@黒子のバスケ】
【状態】健康
【装備】猟銃@現実
【道具】死出の羽衣@ 幽々白書
【思考】基本:仲間と共にカオスロワを終わらせる
1:友人たちと生き残る
2:混沌の騎士の言っていた空気中に漂う何かが気になる
※実はゴゴの死体から猟銃を回収していました。

【東横桃子@咲-Saki-】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式、他不明
【思考】基本:仲間と共にカオスロワを終わらせる
1:加治木先輩や友人たちと生き残る
2:混沌の騎士が言っていた空気中に漂う何かって主催の仕業?
3:峰岸さん……

【赤座あかり@ゆるゆり】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】マムルの肉×2@風来のシレン
【思考】基本:仲間と一緒にカオスロワを終わらせて主人公らしく大活躍!
1:混沌の騎士の分も頑張る

【日之影空洞@めだかボックス】
【状態】健康
【装備】斬鉄剣@ルパン三世
【道具】支給品一式
【思考】基本:主催者を倒す
1:仲間を守る
2:混沌の騎士が遺した謎を解く
3:↑の全部やらなくちゃあならないのが先代生徒会長の辛いとこだな。
※斬鉄剣は混沌の騎士のものを受け継ぎました。
※不明支給品はメガザルの腕輪でしたが、効果が発動したため、砕け散りました。

378鬼神誕生:2014/02/18(火) 01:24:09 ID:Lkd/Th.o0
 織莉子の放った魔法の水晶玉が気絶しているデッドプールの首輪に当たって首輪にひびが入って爆発、デッドプールは死んだ。
いくら不死身だろうと、首輪が爆発したらその首輪をつけていた参加者は問答無用で完全に死ぬのである。
命を幾つ持っていようと、何者かの呪いだろうと、何等かの概念だろうと関係なく死者スレ送りにしてしまうのだ。
最も、爆発した首輪をつけた参加者以外に対してはただの爆発でしかないのだが。

「さっすが織莉子!!で、この変な奴だけど、金で雇えばいいのに何で殺すように命令されたんだい?」
「金が動機だから寝返りやすく、不死身だから寝返った時が大変な上、万が一その時首輪が解除されてたら倒せなくなるもの。仕方ないわ」

 五大幹部によるデッドプール殺害命令の意図を理解していた織莉子は、キリカにそれを教える。
この文面だけなら余計な心配だと思う人もいるだろう。
だが、超強力な対主催勢力である超弩級戦艦『死国』の面々には首輪解除手段(祐一郎とシュトロハイム)と膨大な資金(紬とシグナムが所持)がある。
存在自体がバグってるチート集団に不死身の男を渡す可能性を作る訳にはいかなかったのだ。

「この変な奴の支給品は拳銃が二丁と……トイレットペーパーだけだね」
「拳銃はココさんとジャックさんに渡して……って、そろそろ時間よ、キリカ」

 デッドプールの支給品から使えるものだけを抜き取った織莉子とキリカの前に転送ゲートが現れる。
その転送ゲートを織莉子とキリカは迷いなく潜り、転送ゲートは消えた。


 九州ロボのとある区画に、壁に大きな目玉のような機械っぽいものが一つだけある部屋が存在する。
その部屋に五大幹部とデウス、ビアンがおり、さらに転送ゲートから織莉子とキリカが現れた。

「コーホー、これで全員揃ったな」
「ええ、ベイダー卿、始めて」

 目玉のような機械の背後に立っているココの合図を聞いたベイダーは、なんとライトセーバーを引き抜いた。
そしてベイダーは、ココの心臓をライトセーバーで突き刺してそのまま引き抜く、どう見ても致命傷だ。
しかし、ココを含めその場にいた誰も驚かず、むしろ何かを期待していた。

「ここからが本番だな」
「ええ、駄目だったら私達に未来は無いわ」

 そうジャックと幽香が言うと、目玉のような機械から先端に針が付いたチューブが幾つも伸び、その全てがココに突き刺さり、何かが流れ始めた。
そして数分後……
 
「フフーフ、待たせたわね」
「無事、成功したみたいですね」
「もし失敗したら織莉子が悲しむから一生恨んでたよ」

 ココの傷が完全に塞がり、彼女は目覚めた。
そう、ココは完成した超大型特機型マキナ『九州ロボ』のファクターとなったのだ。
五大幹部やデウスとビアンが居るのも、ベイダーがココに致命傷を負わせたのも、このためだったのだ。
なお、織莉子とキリカは、一度死に近い状態になる必要があるココの精神面への配慮として呼ばれていたりする。
旧佐賀県に配属されていたが為にHCLI社の全社員(死者リストには載らない)が死んでいた為、カオスロワ開始前の自分を知る二人はココの支えになっていた。
というか、元々織莉子とは彼女の父経由でそれなりに親しく、キリカとも織莉子によって打ち解けていたので、双子の兄も死んだ以上、二人は数少なくなったココの身内である。

「これで、九州ロボは完成したって事か」
「勿論だ。最も、外見を余り弄れなかったのが心残りではあるが……」
「本格的な戦闘に突入しない限りファクターがコクピットで操縦しなくとも問題は無い。緊急時以外は第二制御室だけで十分なはずだ」

 そう、圧倒的な火力の武装と歪曲フィールド等による防御、スパロボUX換算で100万ものHPとマキナとなった事による自己修復能力、そしてそれらをフル稼働させても余力があるほどの動力。
これらの力を得て九州ロボは超大型特機型マキナへと生まれ変わったのだ。
しかも、ファクターであるココを護る為という名目があるので、第二制御室から操縦している時でもマキナの原則に縛られず人間を殺害する事が可能だ。
そして、機体性能が大幅に向上した事で、作業用ロボとしての性能も段違いになってたりする。
まあ、今回の主催は再び来る大災害を阻止して世界を救うのが目的だし、世界復興に使える力まで摘み取る気はないのだ。
余談だが、今の九州ロボのコクピットは、上で出てきた目玉のような機械の内部にあり、それがあるこの部屋が第一制御室となってたり、元々の九州ロボのコクピットが第二制御室になってたりする。

379鬼神誕生:2014/02/18(火) 01:24:34 ID:Lkd/Th.o0
【一日目・22時15分/日本・九州ロボ 第一制御室】

【ダース・ベイダー@STAR WARS】
【状態】健康
【装備】ライトセーバー@STAR WARS
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:テラカオスを生み出す計画を遂行する
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは消す
2:他の幹部と今後について話し合う

【ジャック・O@ARMORED CORE LAST RAVEN】
【状態】リンクスに改造
【装備】フォックスアイ(ネクストに魔改造)@ARMORED CORE、拳銃
【道具】不明
【思考】基本:テラカオスを生み出す計画を遂行する
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは抹殺する
2:他の幹部と今後について話し合う

【バーダック@ドラゴンボール】
【状態】健康
【装備】スカウター@ドラゴンボール
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:テラカオスを生み出す計画を遂行する
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは殺す
2:他の幹部と今後について話し合う

【ココ・ヘクマティアル@ヨルムンガンド】
【状態】健康、九州ロボのファクター
【装備】超大型特機型マキナ『九州ロボ』。ライトセーバー@STAR WARS、拳銃
【道具】不明
【思考】基本:テラカオスを生み出す計画を遂行する
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは撃つ
2:他の幹部と今後について話し合う
3:HCLI社……無くなっちゃったわね……

【風見幽香@東方project】
【状態】健康
【装備】日傘
【道具】不明
【思考】基本:テラカオスを生み出す計画を遂行する
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは地に還す
2:他の幹部と今後について話し合う

【デウスエクスマキナ@スーパーロボット大戦UX】
【状態】普通、身長2.3mになるまでスモールライトで縮んだ
【装備】デウスの斬馬刀@スーパーロボット大戦UX
【道具】支給品一式、スモールライト
【思考】基本:人類絶滅及び人類の想像力喪失の阻止
1:命令に従う
2:殺し合いによって人類の想像力喪失を阻止する
3:死んだクルル曹長の代わりとして技術開発班を手伝う
4:とりあえずはビアンと共に艦載機の開発・制作・量産を進める

【ビアン・ゾルダーク@スーパーロボット大戦OG】
【状態】健康
【装備】ヴァルシオン@スーパーロボット大戦OG
【道具】支給品一式
【思考】基本:大災害から人類が生き残る未来を勝ち取る為に主催に協力する
1:自身を倒すほどの力と、人類の未来を勝ち取る強い意志を併せ持つ者達が現れたのなら後を託す事も考える。
2:だが、主催の一員として手を抜くことは絶対にしない
3:資材の都合で九州ロボの外観を自由に変えれなかったのが心残り
4:デウスと共に艦載機の開発・制作・量産を進める

【美国織莉子@魔法少女おりこ☆マギカ】
【状態】健康
【装備】ソウルジェム(穢れ微小)、呉キリカ@魔法少女おりこ☆マギカ
【道具】支給品一式、大量のグリーフシード@魔法少女まどか☆マギカシリーズ
【思考】基本:世界滅亡の阻止
1:命令に従う
2:世界を救う為なら犠牲もやむ負えない
3:九州ロボの警備及びその他後方支援任務に戻る

【同時刻/九州ロボの左腕(元熊本県)辺り】

【デッドプール@DEADPOOL 死亡確認】
死因:首輪が爆発
※支給品の拳銃はココとジャックの物になりました。
※不明支給品はトイレットペーパーでした。

380第三の法則:2014/02/18(火) 23:53:13 ID:qCMmgOJg0
 どさり、どさり……

 フレミングの質問に答えられず、また新たな犠牲者が生まれた。

【豪鬼@ストリートファイターシリーズ】死亡確認
【ベガ@ストリートファイターシリーズ】死亡確認

「これは……」

 もう、質問に答えられない参加者がいることには驚かない。
 むしろフレミングは、自分自身に驚いていた。
 
 今しがた倒した男達は、かなり屈強な肉体の持ち主だ。
 フレミングはそれを、電撃を放たずに倒した。
 二人の死因は、失血死なのである。

「そうか、そうだったのか。やはり私の法則は素晴らしい……!」

 一人納得した様子で、フレミングは頷くとまた歩き始めた。
 ……否、走り始めた。
 猛然と、走る。
 走る、走る、走る。
 フレミングはかつてないほど『獲物』を求めていた。

「む……!」

 そしてそれは程なくして見つかった。
 眼鏡をかけた、いかにも秀才そうな青年を。
 服越しでも、鍛え上げられた肉体だというのがわかる。
 文武両道。そんな言葉がぴったりだろう。

 それこそ、今現在フレミングが求めている獲物だった。

「そこの君、この手の法則を知っているかね?」
「はい?」

 すっ……とフレミングは両手でフレミングの法則を差し出してみせた。
 この殺し合いが始まってから、この質問に答えられた参加者は誰一人としていない、魔の法則。

「それは、フレミングの法則じゃないですか。
 左手がローレンツ力、右手が起電力におけるそれぞれの向きを示す画期的な法則ですね」

 だが青年は、言いよどむことなくフレミングの質問に答えて見せた。

「正解だ!」

 初めて得られたまともな解答に、フレミングは笑みを浮かべる。






「……だが、それだけではない」
「!?」

 酷く残酷な。
 悪魔の笑みを。

381第三の法則:2014/02/18(火) 23:54:26 ID:qCMmgOJg0
「馬鹿な、フレミングの法則がそれ以上、何を示すというのです!?」
「馬鹿は君の方だ。いや、今までの屑どもに比べたら遥かに賢いがね。
 賢いだけじゃあ駄目だ。そう……強くなければな」
「あなた、何を言って……」
「まあ、私も馬鹿の一人だ。自分で作った法則の素晴らしさを、半分しか理解できていなかったのだから」

「我がフレミングの法則は、電気工学における革命であると同時に……格闘学においても革命なのだよ」
「……はい?」

 青年の間の抜けた声が漏れる。
 しかし次の瞬間。

「ダブルフレミングブラインディング!」
「っ!?」

 フレミングは、邪気眼使いを破った必殺攻撃をしかけた。
 だが青年も相当鍛えているのかこれに反応し、眼鏡を前方に投げ捨てることでこれを防御。
 フレミング両手の人差し指は眼鏡のレンズを砕くだけで、青年の眼を破壊するには至らなかった。

「ほほう、やるではないか」
「……フレミングの名を語る殺人鬼か。許すわけにはいかないね」
「だがな……甘いのだよ」

 風を切る音が響いた。

「かっ……は……!?」

 高速の一撃。
 青年には、何が起きたのか事態を把握することができない。
 そしてそれを、言葉にすることも、もうできない。

「っ……! ……!」

 両手のフレミングの法則。
 攻撃手段は、人差し指だけではない。
 太い親指が、青年の喉に深々と捻り込まれていた。

「驚くのはま早いぞ!」
「――――っ!?」

 フレミングの法則、最後に残るは中指。
 それは青年の側頭部に襲いかかり、彼の両耳を刺し貫く。

「これぞ、真・フレミングの法則。構えた三本の指には、それぞれちゃんと意味があるのだよ。
 人差し指で目を抉り。
 親指で喉を潰し。
 中指で耳を貫く。
 人間の身体はどれだけ鍛えようと脆弱な部位が存在するが、我が法則はそこを的確に攻撃できる素晴らしいものなのだ」
「―――!」

 青年はたまらず飛び退き、フレミングから距離をとる。

「さらに、この法則にはもう一つ利点があってな……!」

 とびかかるフレミングは再びフレミングの法則の構え。

(っ! どれだ、次はどの指で僕を攻撃して来るんだ!?)

 それを見た時、青年はフレミングの言うもう一つの利点に気がついた。

382第三の法則:2014/02/18(火) 23:56:55 ID:qCMmgOJg0
 それは、致命傷になりうる攻撃を放つ指が、どこを狙ってくるかわかりにくいことだ。
 三本の指はそれぞれ全く異なる向きであるし、ガードをしようにも必ずどこか一箇所ががら空きになってしまう。
 フレミングが狙う場所を読み違えれば、無防備なところに凶悪な一撃を受けてしまい、そのまま再起不能に陥るだろう。

(……! 既に喉と耳をやられている! だとすると狙いは、最初にやり損ねた眼か! もう眼鏡を使った防御もできない……!)

 青年は腕を交差させ、眼を守る。

「だから、甘いと言っているのだ」
「がっ――!?」

 だが無情にも、フレミングの指は青年を貫いた。
 狙われていたのは眼ではない。
 フレミングの二本の親指は青年の鼻の穴に突き刺さり、血が止めどなく溢れていた。
 親指が狙う場所は、喉だけではない。そうだと思い込まされてしまった青年の負けであった。

「私の法則を知らない愚か者に裁きをくだそう。
 私の法則を言えぬ口は、喉はいらない。潰してしまえ。
 質問を聞き返す馬鹿に鉄槌をくだそう。
 私の質問が聞こえない耳など全くもって無価値。鼓膜も三半規管も蝸牛も貫いてしまえ。
 我が法則に抗う阿呆には仕置きをしよう。
 あくまで仕置きだ軽めにしよう。鼻を削ぐ程度で許してやろう。
 私の法則を首を振って拒絶する屑なら仕方がない。諦めよう。
 もはや美しきこの法則を、その眼に映すことまかりとおらん。抉ってしまえ。
 私の法則、フレミングの法則は素晴らしい……
 ああ、これでもまだ賛同はしないというのか?
 見えない聞こえない喋れない嗅げないは言い訳にはならぬ。
 ならば止む無し。原点に返ろう。
 表の法則により、電気の力によりお前を人間の原点に返してやろう。
 無の世界に帰してやろう。静かなる安息の世界で我が法則を魂に刻み、人生を最初からやり直せ」

【右代宮譲治@うみねこの鳴く頃に】死亡確認

 青年が失血死する前に、フレミングは電撃で脳を焼き尽くした。
 両眼も潰された青年はこのまま放置してもいずれ死んだであろうが、フレミングは時間が惜しかったのだ。
 自身の素晴らしい法則を教えてまわるのは吝かではないが、個人レッスンばかりというわけにもいくまい。

「この世界には無知が多すぎた。これは私自身が、再教育しなければならないということなのだろう。
 私の左手の法則と右手の法則、そしてこの第三の法則。全てを、国民は知らなければならない……
 もっと、もっとだ。もっと沢山の人間に……私の法則の素晴らしさを理解させねば」

 フレミングは己の発言のおかしさに気がつくことはない。まだ自分は正常であると思い込んでいる。
 
 左手と右手の法則はともかく、物理的な第三のフレミングの法則は邪気眼使いや格闘家との戦いでフレミングが先程考えついたものだ。
 教科書などに載っているわけがない。それはつまり、最初から答えられる人間などどこにもいないということ。
 しかし今のフレミングにとって、もはやそれさえどうでもいいのだ。
 視界に誰かが入ったならば、自分が思いついたこの真のフレミングの法則を実践したいのだ。
 人間の感覚を奪いに奪い、己の法則の素晴らしさを立証することに、無情の喜びを感じているのだ。
 もうそこにかつての天才学者の姿はない。
 ジョン・フレミング――テラカオスに蝕まれゆく、狂気の魔人。

383第三の法則:2014/02/18(火) 23:58:23 ID:qCMmgOJg0
【一日目・22時10分/埼玉県】

【ジョン・フレミング@現実?】
【状態】健康、テラカオス化さらに進行中、電撃能力会得
【装備】魔剣ルシファーブレード@作者の妄想
【道具】支給品一式
【思考】
基本:フレミングの左手と右手の法則と真・フレミングの法則をきちんと知らん奴を皆殺し
0:次の参加者(獲物)を探す
1:子供の参加者を優先して質問を投げかける
2:答えられなかったら当然始末する
3:野田総理は法則を知っていたんだろうか……?
※テラカオス化進行により、両手から電撃を放てるようになりました
※感情が昂ぶると、両手を使わずとも相手に落雷を落とせるようになりました
※三本の指を用いた戦闘術、真・フレミングの法則を思いつきました

384I want:2014/02/20(木) 00:19:31 ID:2lHsx9B20
 真正面から棍棒で殴りかかってきた少年を殴り、背後から掴みかかってきた少年を振り向きざまに殴りつける。
天海春香は、襲い掛かってきた少年二人を変身せずに殺害したのだ。

「冬馬!北斗!……嘘だろ!?」
「変身せずに大の男二人を……有り得ない……!?」

 同じアイドルグループだった仲間の死に悲鳴を上げる御手洗翔太と、春香の圧倒的な強さに驚愕するゴシップ芸能記者。
悪徳又一という名のゴシップ芸能記者は、変身していなければ楽勝だと言って生存優先だったジュピターというアイドルグループを唆し、春香からライダーシステムを強奪する作戦を実行しようとした。
しかし、その浅はかな考えの結果がこれだ。
そんな二人の目の前で、春香が仮面ライダーカブト・マスクドフォームへと変身した。

「さっきの二人は服従するなら許してたけど、仲間にいろいろとしてくれた貴方達は私の世界には要らないわ」

 鉄パイプで応戦しようとして踵落としで頭から足元のアスファルトごと粉砕される翔太。
恐怖に震えながらバットを構えるが回し蹴りでひしゃげ、横に合った壁にぶち捲けられる悪徳。
ただのアイドルだった頃の恨みを晴らす為だけにわざわざ変身した春香によって、人の残骸が二つも作り上げられた。
そして、周囲に誰も居ないはずなのに春香は言った。

「で、居るんでしょ。出てきなさいよ」
「ちっ……ガキが良い気になりやがって」

 出てきたのは961プロお抱えのゴシップ記者、渋澤だ。
彼は、春香の親友である如月千早のトラウマを突いて彼女を歌えなくなる程に追い詰めた男だ。

「貴方は跪いて許しを乞うても許してなんてあげない。あの世で後悔していなさい」
「フン、これを見てもそう言えるか」

 渋澤はデイパックからドレイクゼクターが装着されたドレイクグリップを取り出す。
これ等があるという事は、彼がカブトと同じZECT製ライダー、仮面ライダードレイクに変身できるという事だ。
早速、渋澤はドレイクへ変身しようとするが……

「けど、無意味よ。世界は私を中心に回っているもの」

 ドレイクゼクターがドレイクグリップから飛び立ち、春香の手元にやってきた。
ドレイクゼクターは渋澤より春香のほうが資格者に相応しいと判断したのだ。
勿論、ZECT製ライダーシステムの要であるゼクターは離れた以上、ドレイクへの変身は不可能だ。

「なぁっ!?ど、ドレイクゼクター!何処へ行く!?」
「賢いゼクターね。誰が主に相応しいか解ってるみたいよ」

 手元に飛んできたドレイクゼクターを撫でながら春香は言う。
その姿はまさに女帝と呼ぶのが相応しかった。

「さて、お掃除の時間よ」

 春香の拳により、絶望に打ちひしがれる渋澤の首が千切れ飛んだ。
そして、使えそうな支給品を回収した春香は、移動を開始したのだった。


【一日目・22時20分/日本・埼玉県】

【天海春香@アイドルマスター】
【状態】健康、テラカオス化進行中、それにより春閣下化
【装備】カブトゼクター&ライダーベルト@仮面ライダーカブト
【道具】ドレイクゼクター&ドレイクグリップ@仮面ライダーカブト、ゼクトマイザー@仮面ライダーカブト、支給品一式
【思考】基本:この救いようのない世界を征服し、絶対的な支配者となる。
1:傘下に入らぬ者は殺す
2:765プロの皆の死に深い悲しみと怒り
3:天の海を往き、春を香らせる
※ゼクトマイザーは伊集院北斗のデイパックに入っていたのを回収しました。

【天ヶ瀬冬馬@アイドルマスター2 死亡確認】
【伊集院北斗@アイドルマスター2 死亡確認】
死因:撲殺

【御手洗翔太@アイドルマスター2 死亡確認】
【悪徳又一@アイドルマスター 死亡確認】
【渋澤@アニメ版アイドルマスター 死亡確認】
死因:虐殺

385決着! からくりドームの戦い!:2014/02/20(木) 11:21:14 ID:G.gjyT360

第三回放送が流れてなお、からくりドームで行われるイチローチームと大正義巨人軍の血で血を洗う戦いは続いており、それは大詰めを迎えようとしていた。
主催者の野田総理が死んだり、なぜかドームにいる霊夢の名前が読み上げられたりしたが、両軍とも疑問は後回しにする形で試合を続行した。(原監督についてはハラサン≠原監督で解決)
先に二点先制をしているのはイチローチームであり、対する大正義巨人軍は未だに0点のままである。
現在は最終イニングであり、普通ならばイチローチームはこのまま逃げ越せば勝利となる。
……だが、イチローたちに勝ち逃げさせてくれるほど、状況は甘くなかった。

カキーンッ

「くッ!」
「へっ、PSIクオリアが復活した以上、レーザーを投げられないイチローなんて怖くねえよ」

二回表にて範馬勇次郎が死亡したため、雀ヶ森レンのPSIクオリアが復活したのだ。
これによりイチローの投球コースが予測され、規格外のスペックを持っているナッパを除いて打てなかった球がある程度打てるようになってしまった。
しかも二回裏でのイチローの最初の相手はハラサンが手塩にかけて育てられたであろう四番バッター・6/。
パワーではナッパに劣り、経験ではラミレスに負けるものの、総合的な能力はチームでも高い。
そこへPSIクオリアの恩恵も受けた6/氏のバットがイチローの投げた打球を捉えるのも必然だったのかもしれない。

球は軽快な音と共に空高くへと舞い上がる、進路は場外コースだ。
二次創作出展とはいえ飛行能力を持っている霊夢を始め、イチローチームの選手たちが追いかける、だが。

「ダメッ! 間に合わない!」

霊夢達の追走虚しく、ボールは場外へと飛んでいき……ホームランとなった。
大正義巨人軍は一点をもぎ取ったのである。
この快進撃に6/は歓喜をあげ、イチローチームを嘲笑う。

「見たかーッ、俺の実力を! あと一点でも入れられれば同点だなぁ!?
おっと、さっきも言ったが同点の場合、数の少ないチームの方が負けになるルールだぜ?
俺たちは9人に対しておまえたちは8人……この意味わかるよな? フッフッフ」
「そんな……私たち負けちゃう……」
「クソッ!」
「焦るな二人共! まだ負けが決まったわけじゃない」
「無駄ですよ、僕のPSIクオリアではあなたの打球がどうくるかお見通しです。
いっそ、お得意のレーザーでも投げますか?
こちらで打てる人こそいませんが、その前にそちらのキャッチャーが蒸発しますけどね」
「……悪いけど、少し黙ってもらえないか?」

6/の死刑宣告にちなつとダイゴは焦り、イチローが二人をなだめに入るも、すぐに雀ヶ森レンによる煽りが入った。
応援を台無しにされ、イチローチームの心境は焦るか苛立つかの二つに分かれた。
卑怯に見えるが焦りや苛立ちが禁物な勝負にて、それを誘発させること……戦いにおいて精神攻撃は基本である。

大正義巨人軍の次の打席はDCSによってマッチョマンと化したお笑い芸人、松本。
彼は相方である浜田の生存のためにマーダーの道を選んだ者だが、その守るべき浜田は死んでしまった。
彼は放送後、意外にも暴れるでもなく嘆くでもなく黙々と試合に参加する姿勢であった。
しかし、それに対してイチローは一抹の不安を覚えていた。

(妙に静かなのが逆に不気味だな……)

ともかく見る限り6/以上のパワーは確実に持っていそうだ。
PSIクオリアの件もある以上今までと同じ球速では打たれるだろうし、変化球による小細工も意味がない。
ならば、より打たれにくくするためにひたすら早いストレートを投げるだけである。
そう判断したイチローはキャッチャーである萃香に、彼女がギリギリで耐えられるレベルのパワーで投げることをアイコンタクトで伝えた。
が……

カキーンッ

「これも、ダメか!」
「……」

並の選手では打てぬであろうイチローの豪速球は、DCSで強化されPSIクオリアの恩恵を受けた松本の前では歯が立たなかった。
雀ヶ森レンの予言通り球は打たれ、6/を上回る物凄い勢いでからくりドームのセンター壁面につき刺さった。
あと、数10センチ上にボールが飛んでいればそのままホームランとなっていた。
今回は松本の制球力がそこまで高くなかったのが僥倖だったが、選手たちが壁にくい込んだ球を取るまでに三塁までの進行を許してしまった。
これは最悪、もう一度ホームランが来るものなら2-3でゲームセット、そうでなくとも次も打たれる可能性が高い……イチローチームは全員切腹が待っている。
やがて、イチローチームの側から嘆きや諦めの声が上がってきた。

386決着! からくりドームの戦い!:2014/02/20(木) 11:22:01 ID:G.gjyT360

「俺たちはここで負けるのか……」「クソッ、打つ手なしかよ」
「野獣が死んだのにここで終わりだなんて……」「あのさぁ」
「ポッチャマ、不出来なトレーナーを許してくれ」「やだよう……あかりちゃんに会えなくなるなんて」
「おい、みんな落ち着くんだ! まだ負けと決まったわけじゃない!
イチローさんもなんかいってくれよ!」
「……」
「イチローさん……? なんで黙っているんだ?」

ザワつくチームをいちおうの監督であるDAIGOが必死に抑えようとするが、負のムードは一ミリたりとも収まる気配はない。
これまでの戦いによる戦力の大幅な激減、僅か一点で敗北確定、PSIクオリアによってほぼ絶対に打たれる打球、レーザービームは使えない。
これだけの要素が集まれば、希望を持てという方が無理な話なのかもしれない。
そして、チームの要であるイチローも野球帽を深々と被って無言のままマウンドに立ち尽くしている。

「ピッチャービビってるというヤツだな」
「いけませんね〜、負けがほぼ確定してるから棒立ちしてもらうのは。
その分だけ契約金をもらう時間が遅くなってしまいますよ、ふふふ」

大正義巨人軍のベンチでは、ハレクラニや観柳を始め、勝利が既に約束されているが如く相手チームを嘲笑う声が上がっている。

 @



(まずいな……思っていたより状況は芳しくない。
殺し合いを壊すためにはイチローの手は不可欠だし、今からでも大正義巨人軍には消えてもらわねば……)
「よそ見している暇か? スワリングライダーキックッ!!」
「邪魔をするなよ、そういうタイプは俺の漫画じゃ負け確定だぞ」
「知るか!」

両軍の見えない位置では世界を救う殺し合いの破壊を望む漫画家、久保帯人と仮面ライダーGの戦いが続いている。
久保からしてみれば、今すぐにでも大正義巨人軍を皆殺しにしたいところだったが、ワクワクさんの作った仮面ライダーは思いのほか高性能であり、互いの戦闘力は拮抗していた。
少なくとも試合への乱入はできないレベルだ。

(まあいい、最悪イチローさえ助かれば他はどうでもいいか。
助け出すのは試合が終わってからでも遅くない……今は先にヴァイザードをパクったようなコイツを殺すことに集中するか!)

刀と鬼道、拳に蹴りの応酬が続く……両軍に最も近く、されど預かり知らぬ所で死闘は繰り広げられていた。

 @

387決着! からくりドームの戦い!:2014/02/20(木) 11:22:42 ID:G.gjyT360



「もう、勝ちが決まったのも同然だなあ、ハッハッハ」
「……つまらんな」
「は?」

大正義巨人軍の監督であるハラサンは怪訝そうな顔で呟き、それを聞くまで大笑いしていたナッパは首を傾げる。
すると、ベンチに置いてあったメガホンを使ってありったけの大声でハラサンは相手チームに向けて叫んだ。

「イチロー君、君の本気はそんなものか!!」
「ちょ、ハラサン何してるんです!?」
「6/ちゃん、試合を盛り上げる邪魔はするなよ!」

監督の突然の行動に隣にいた6/は静止に入るが、ハラサンはそれを無視して払い除け、ひたすら声を張り上げた。

「確かに我々は変則的なルールの殺人野球ゲームを強要はした。
おまけにそっちは素人の寄せ集めでこっちは鬼のような能力を持つ選手ばかりだが……
まさかその程度で心が折れたわけではあるまい?」
「……」
「君が今、マウンドでそうやって立ち尽くしているのは絶望したからではあるまい。
おそらく、全力を今出すべきか、『隠し種』を今使うかどうかで悩んでいるんだろ?」
「……!」

その時、イチローの反応が確かにあったのを、どの選手も見逃さなかった。

「全力を出す? あいつが本気を出したらレーザーが出て試合にならないような……」
「違うな6/ちゃん。 イチロー君のあの目は彼自身が持つ秘密兵器を出すべきか迷っている目だ。
おそらく、それはいつものレーザービームを超える投球だ」
「レーザーを超えるだって?」

ハラサンの言葉に6/は驚く。
すると今度は雀ヶ森レンが頭を抱えだした。

「うわあ! PSIクオリアが急に使えなくなくなった!?」
「おい、勇次郎はもうとっくに死んでいるはずだぞ?!」
「ち、違う……勇次郎を超える威圧を出している人がいる……彼だ!」

雀ヶ森レンが指をさした先にいる者は――イチローであった。
よく見れば、彼からはオーラのようなものが滲みだしている。
これには両軍とも何事かと困惑する。
その中で唯一ハラサンだけが笑みを零していた。

「ようやく出てきたな、彼の本気が」

そして、イチローは言った。

「ハラサン……あんたの言う通りだ。
僕は今、奥の手を今使うかで迷っていた……本当はもっともっと後に使う予定だったからね。
だけど、あんたのおかげで考えが変わった。
大正義巨人軍は力の出し惜しみをして勝てる相手じゃないってね! それに……」

イチローは深々と被っていた帽子を上げた。
そこには少年のように輝いた二つの目があった。

「マーダーとはいえ、全力でぶつかってきているんだ。 こっちも全力で挑まなくちゃ失礼ってものさ」

次にイチローは仲間たちに向けて告げた。

「このチームを必ず勝たせる! だからみんなは僕を信じてくれ!」


イチローの出した言葉とオーラによって乱れ始めていたイチローチームの連携は元通りになった。
反対に大正義巨人軍の面子は、勝てる試合だったのにわざわざイチローの本気を引き出してPSIクオリアを再び使えなくさせたハラサンを責め立てたが、ハラサンは涼しい顔でこう答えた――「本気を出してない相手と戦ってもつまらないだろう?」と。

388決着! からくりドームの戦い!:2014/02/20(木) 11:23:48 ID:G.gjyT360


試合は続行。
大正義巨人軍の次の打席はラミレスだ。

「サア、ドコカラデモキテクダサイ!」

相手は本気を出したイチローとはいえ、怯える様子なくラミレスは立ち向かおうとする。
どんな打球が来ても打つ気満々である。
そして、イチローは一球目を投げた――なんとそれは光を纏った球だった。

「レーザービーム!? 嘘だろ!?」
「そんなの投げたら萃香まで木っ端微塵になるわよ!?」

ロイや霊夢のように多くの選手が目を疑った。
イチローのレーザーは鬼である萃香すら耐えられぬものではない。
というよりドーム自体が破壊されて試合どころではなくなる。
イチローの本気とはレーザーをぶっぱなすことだったのか……この時、ほとんどの選手がイチローの正気を疑った。

「クレイジー!! ダケド、チームノ勝利のタメニ打チマス!!」

打席に立っていたラミレスは己の命を捨てる覚悟でレーザーに挑む。
ラミレスは豊富な経験に任せてバットを振るった。
バットは球をしっかりと捉えた、が、ここで何かにラミレスが気づく。

「コ、コレハタダノレーザージャナイ!? AIEEEEE!! ウデガモタナイ!!」

球を守るレーザーが、打たせんと言わんばかりにバット防ぐ。
打者であるラミレスの腕には多大な不可がかかり、それに打ち負けたラミレスのバットを弾いた。
そしてレーザービームは真っ直ぐキャッチャーである萃香へ飛んでいき、彼女を消し去るものだと、誰もが思った……

しかし、レーザーのエネルギーは彼女の手元に届く直前で霧散し、誰も傷つけることなくグローブの中に吸い込まれていった。
ワンストライクである。

「なんだ、今の球は……」

たった今、球を取った萃香はそう言ったが、他の選手も同じ意見だっただろう。
それについてイチローは答える。

「いつか来るだろう強敵との戦いを想定して僕が開発した投球。
レーザーのエネルギーを数倍に高め、キャッチャーが受け取る直前でエネルギーを分散させるようにコントロールしたものさ」
「つまり、どういうことだってばよ?」
「徹底したコントロールで投球に大概の相手を消滅させるレーザービーム以上の威力を持たせ、かつキャッチャーに届く頃には消える仕組みにより試合向けに安全性を付加した魔球――名づけて“ネオ・レーザービーム”」
「なんだそのチート魔球は」


ネオ・レーザービーム、それこそがイチローの切り札。
敵にはこの世のだいたい全てを消し去る威力のレーザーを打たねばならず、かといってコントロールされたエネルギーによって味方選手は傷つけられることないまま球を取れる。
このイチローの新必殺技に勝利への希望が見えてきたイチローチームと、動揺し始めた大正義巨人軍の面々(ハラサンだけはニッコリしていた)。
この魔球によるイチローの反撃は始まった。

ラミレスは構わずに座席に立ち続けて魔球を取ろうとするが、二打目……一打目以上のパワーで押し切ろうとバットを振るうが、バットが先に折れて、ツーストライク。
ラミレスの腕へのダメージだけが増大した。

「ナラバ、バットヲコウカンシテ、バントデショウブ!」

どこからか取り出したオリハルコン性の金属バットに変え、バントで強引に押し切ろうとしたが結果は――

「ジーザス!! オリハルコンデモダメデスカ!?」

球を守るレーザーのパワーはオリハルコンの硬度を遥かに上回っており、オリハルコンのバットを容易く追ってしまった。
スリーストライク・バッターアウト、さらにその折れたバットの金属片の一つが大正義巨人軍のベンチへと飛んでいき……


「あ゛」グシャッ
「うわああああ、雀ヶ森ーーッ!!」

飛来した金属片が雀ヶ森レンの頭を潰してしまった。
PSIクオリアが使えていればこの死は避けられたのだろうか?
それを答えられる人間はこの場にいない。


【雀ヶ森レン@カードファイト!! ヴァンガード 死亡確認】

389決着! からくりドームの戦い!:2014/02/20(木) 11:24:29 ID:G.gjyT360


「ラミレス、てめーなんてことしやがった!!」
「おまえのせいでPSIクオリアが完全に使えなくなった!!」
「どうしてくれるんだ! 人数も8人に減って同点による勝利はなくなったぞ!!」
「アイムソーリー……」

ベンチに戻ってきたラミレスを、貴重なPSIクオリア持ちの雀ヶ森レンを殺したとして責める大正義巨人軍の選手たち。
完全にチームワークに乱れが生じ出してきた……大正義巨人軍は高い能力を持っているが、契約金目当てやなし崩し的にチームに入った面子が多いため、イチローチームよりも仲間意識が低いのだ。
ラミレスが責められているのも仲間である雀ヶ森レンが死んだ悲しみではなく、PSIクオリアの消失で勝利から遠のいたことに起因している。
そんな今にも乱闘沙汰になりそうなベンチを抑えたのは、範馬勇次郎以上の気迫を持ったハラサンの一喝だった。

「よさんか、おまえたちッ!!!」
「「ヒッ!」」
「雀ヶ森君は確かに残念だったが、あくまで不慮の事故だったのだ。
ラミレスに責任はない……ボールを投げたイチローも狙ってやったわけではないから向こうにも責任はない、誰も悪くないんだ」
「ハ、ハラサン…」
「ともかく、怒りを仲間にぶつけるぐらいなら試合に集中するんだ!」

助け舟を出してくれたハラサンにラミレスは心から感謝する。
その代わり、批難と疑問の声がハラサンに集中することになった。
特にハラサンの弟子とも言える6/は納得いかない様子である。

「ハラサン! あんたのせいで勝てる試合だったのに眠れる獅子が目覚めちまったぞ!
特に雀ヶ森を失ったのはデカすぎる損失だ。 本当に大正義巨人軍を優勝させる気あるのか!?」
「優勝させるさ。 しかし、さっきも言ったが全力を出してない敵と戦ってもつまらないだろう?
それとも手抜きの敵を相手にして君は目立てるものなのか? その程度が君の大正義か?」
「そ、それは……」
「強敵と戦って勝利した方が君の価値も上がり、このロワでより目立ちやすくなるんじゃないのか?」

目立つことこそが存在意義と化している6/にとって、ハラサンの言葉は重かった。

「それから彼には悪いがPSIクオリアがこれからは通用するとは思えない。
試合を続けていく内に勇次郎クラスの能力や威圧を持つ者はゴマンと出るだろうからな」
「マジっすか」
「それに、我々はどうしても全力でぶつかり合わなければならない――この世界のためにもな」
「は? 世界がなんだって?」
「なんでもない。 さあ、次の打者のハレクラニ君を応援しよう(ニッコリ」

一瞬口走った『世界のため』という言葉。
それについてハラサンは濁すようにいつもの笑みを6/に向けるのだった。

 @

「ゴージャス真拳奥(ry ぐわあああああああ!!」

次の打席においてもイチローは全ての球をネオ・レーザービームで投げた。
ハレクラニはそれを攻略すべく、ゴージャス真拳で立ち向かうが成す術なく完封された。
辺りには折れた純金製バット、溶けて原型を無くした無数の硬貨、燃えて炭となった山盛り札束の成れの果てが散らばっていた。
これにて大正義巨人軍はツーアウトとなり、試合は最終局面を迎える。

「ダメだ……あのレーザーの出力の前ではどんなバットでも折れ、どんな金属でも溶けちまう……あんなの打てるわけねーだろ!?」
「騒ぐなナッパ、俺たちはもう監督を信じるしかねえんだ!」

エースとしてチームメイトをなだめる6/。
そして彼が見据える先には、イチローと一人の男……イチローチーム25人以上の参加者をからくりドームに閉じ込めた元凶にして、大正義巨人軍の監督でもある男。

「ハラサン……」
「やあ、イチロー君、最後の試合になるかもしれないからお互いに楽しもうではないか(ニッコリ」
「……そうだな。 僕らに言葉はいらない、必要なのは野球ボールとバットだけ!」

親玉であるハラサンが八番目のバッターとして打席につき、バットを構える。
それに対してイチローはほんの少しの手抜かりも許さないように一球入魂のフォームを取る。
全身全霊を込めて投げる球はもちろん、ネオ・レーザービーム!
ラミレスとハレクラニを退けたように、バリア付きの野球ボールが物凄い早さでキャッチャーグローブに向けて飛んでいき、ハラサンの振るった木製バットを砕いていく……

――だがしかし。

バキィ!! ヒュン ドオオオオオンッ!!!


「なん…だと……?」
「ネオ・レーザービームが打たれた!?」

390決着! からくりドームの戦い!:2014/02/20(木) 11:25:06 ID:G.gjyT360

その時、誰もが面食らった。
どんなバットでも砕く、難攻不落と思われたイチローの魔球がハラサンに打たれたのだ。
幸いにも球が飛んでいった先はイチローチームのベンチであり、ファールボールだ。
しかし、ベンチはバズーカでも撃ち込まれたかのように滅茶苦茶になり、ベンチに一人でも残っていたら確実に死人が出ていたであろう。
それ以上に、イチローチームの希望であった魔球が打たれたことがチームを困惑させる。
対してハラサンは涼しい顔でバットを交換するのだった。

「やれやれ、まだ沢山あるとはいえバットを一打ごとに代えなくてはいけないね」
「いったいどうやって僕の魔球を打ったんだ?!」
「それは自分で考えたたまえイチローくん。
なにより『投球である以上、絶対に打てないなんて概念は存在しないが、そんな概念があったとしても打つ』と言ったのは君自身だ。
僕はそれを実践しただけだよ」
「……その通りだな。 だけどこの試合に勝つために絶対にあなたからアウトをとってみせる!」
「それでいい」

なにはともあれ、攻防は続けないといけない。
今度はレーザーの出力を数倍に上げ、イチローは投げる。

バキィ!! ヒュン

が、この魔球も木製バットをへし折りながらも打たれたのだ。
6/のホームラン打球を超える速度で飛んでいったためにイチローチームの守備は追いつく追いつかない以前に、反応すらできなかった。
異常な飛距離を持ってボールは場外へと飛んでいった――これはファールボールだったが。

「く……」
「惜しいな、もう少し右寄りだったらホームランだったのに」

これにてハラサンはツーストライク、しかし確実にイチローを追い詰めている。
この攻防に両軍は息を飲んだ、誰が言ったかは定かではないがこんな声が聞こえた。

「すげえ……ハラサンはあんな力を力を隠し持っていたのか」
「これはいよいよ勝負が見えなくなってきたな」
「しかし、なんでも消滅させるパワーを持ったレーザーを、ハラサンはあんなバットでどうやって打ってるんだ?」

バットはただの木製、なにかしらの特殊な材質や細工が施されているようには見えない。
仮に強力な魔法じみた技で正面から挑んでもハレクラニのように、圧倒的パワーに屈してしまう。
ではハラサンはどんな手品を使って打っているのか?
それを解き明かしたのは、彼とリアルタイムで対峙しているイチローその人であった。

「!! わかったぞ、あなたの使うカラクリの正体が!」
「からくりドームだけに、なんてね。 冗談はさておき、僕の魔法の正体を答えてもらおうか?」
「ああ、答えは――“風圧”だ」
「どうしてそう思ったのかな?」
「あなたが打つ瞬間、音に違和感があったんだ。
木のバットに球が当たる音が全くしない、あるのはバットが折れる音と風を切るような音だけ。
おそらく、あなたはバットを振るときに起きる風圧を利用してレーザーには触れずにボールを打っている。
そうすればバット自体はレーザーでへし折られても、その先に中身の球は風で巻き上げられて吹き飛ばされてしまう、それが僕の推測さ」
「ふふふ……ご明察だ」

ハラサンは当てつけのように地面に向けて力強くスイングする。
すると風で砂が舞い上がり、誰から見ても小さな竜巻が発生していることがわかった。
イチローが思った通り、ハラサンはレーザーの中にある球をを風圧で打っていたのだ。
だが、ボールを場外へ吹き飛ばすほどの風を生み出すには相当なパワーと技量がいる。
そもそもレーザー自体が早いので風で捉えるなど至難な技のはずだ。
大正義巨人軍の他の誰ににもこんな芸当はできないだろう。
つまるところ、ハラサンとは6/やナッパを超える怪物であることを意味していた。

「ハラサン、あなたは恐ろしい人だ。
まだ二打席分しか投げてない魔球の攻略方を見つけるなんて」
「君こそ、たった二回でからくりを見抜くとは、流石は何十何百の試合をこなしてきた男だけはあるね(ニッコリ」
「「はっはっはっは」」
「二人共笑ってる……」

イチローは魔球の弱点をつかれ、命の奪い合いに近い滅茶苦茶なルールの試合中にも関わらず楽しそうに笑っていた。
なぜなら、こんなに緊張してこんなに胸が熱くなる試合は久しぶりだったのだ。
ハラサンもたぶん、似たような感情を抱いているのだろう。
強敵を前にすると恐怖よりも先に出会えた嬉しさを感じてしまうもの……アスリートとはそういうものなのだ。

391決着! からくりドームの戦い!:2014/02/20(木) 11:25:42 ID:G.gjyT360


「さて、名残惜しいが次の本当に最後にしよう」

ひとしきり笑った後に、ハラサンはバットの先端をセンター上側に向けた……ホームラン予告である。

「三塁には松本君がいる、つまり僕がホームランをもぎ取れば2-3でこちらの勝利だ。
サヨナラホームランをいただくよ、イチロー!
さあ、君はどうやってネオ・レーザービームを打ち破った僕からアウトを勝ち取るんだい?」

イチローは得意のポーカーフェイスに小さな微笑みを加えて返した。

「あなたには200キロ程度の速球や変化球は通用しそうにない。
だから、僕が投げるのはネオ・レーザーボールだ――ただし!!」

ネオ・レーザーボールはさっき破られただろう……という反論をする者はいなかった。
イチローの纏うオーラがさらに凄まじいものになったので、皆絶句したのだ。

「今まで以上のパワーをこの一球に込める。 命を削ってでも、そっちのチームには一点も取らせない」
「よかろう、真剣勝負だ!」

ハラサンの身体からもイチローと同じかそれ以上のオーラが吹き出した。
それはオレンジ色のオーラであり、それは一匹の獣を型どり始めた。
大きな瞳に長い耳を持ち、野球帽と白いユニフォームが特徴的なそれはまさしく――

「オオウ、アレハ巨人軍ノ守護神(マスコット)、ジャビット!!」

――ジャビットだ。 ラミレスはそう言った。
長年に渡り巨人軍の象徴となってきた獣がハラサンのオーラによって顕現したのである。
されを皮切りにマウンドとベンチから二種類の声援が響き渡る。

「「「ガンバレガンバレ、イチロー!!!」」」
「「「かっとばせー、ハラサン!!!」」」

負けた方は切腹であるにも関わらず、己のチームの勝利しか信じていないように声の限り応援していた。
ほぼ皆がこの戦いでテンションを上げており、DAIGOも蛮もロイも萃香も霊夢もダイゴもちなつも6/もナッパもラミレスもハレクラニも観柳も真壁もこれが殺し合いであることも忘れて熱く応援していた。

そして今、最高潮に達したからくりドームの死闘劇に終止符が打たれる!!

「勝って証明してみせる、我々の大正義を!!」
「僕は、負けない」


イチロー選手、投げた。
エネルギーというエネルギーを込めたネオ・レーザービーム。
その凄まじさはもはや光る大波というレベルという大きさになっており、普段のレーザービームの倍はあるんじゃないか思わせる神速だ。
ナッパ曰く「ベジータのファイナルフラッシュ以上だ」である。
イチローはハラサンの超・圧倒的パワーで押しきろうというのか、こんなものが迫ってきたら並の精神力の持ち主は失禁ものだろうが、ラサンは勇者の如くそれに立ち向かっていく。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!」

ハラサンはバットを振るう、レーザーがバットに当たってすぐに消し炭となるだろう。
それでもハラサンは先の魔球を破ったように、折られるより先にバットで風を発生させてバリアの先にある球を打つ(吹き飛ばす)つもりなのだ。
バットを粉々にし、腕の血管がいくつか切れて血を吹き出すほどのパワーを込めたスイングは風を……否、一瞬とは言え大きな竜巻を発生させていた。
からくりドームに強風が吹き荒れる。 カオスロワの強豪野球選手は嵐すら巻き起こすほどの戦いをするのだ!

「これだけの竜巻ならどんな球でも場外に……!」

大正義巨人軍の選手たちはは勝利を確信した。
レーザーは今までと同じくキャッチャーの前で消えた、ハラサンが生み出した竜巻もそれと同時に消える。

そして、キャッチャーの萃香のグローブに……収まるべき野球ボールは、なかった。

392決着! からくりドームの戦い!:2014/02/20(木) 11:26:00 ID:G.gjyT360














なぜなら、ボールはまだ『打席にまで』届いていなかったのだから。


「!!?」

ハラサンは目を疑った。
打たれているハズのボールが、イチローの手元からこっちに向かっていることに。

(馬鹿な、打ったはずの球がこっちに戻ってきている!?)

刹那の内に混乱するハラサン、しかし次の刹那には理解した。

(違う、僕は打った気になってただけだ。 これは『スローボール』だ!!)

ハラサンの目の前で異様にゆっくり飛んでくる投球。
次に脳裏に浮かぶのはイチローの戦略。

(僕はレーザーボールの中身にはが必ず、ボールがあるものだと勝手に思い込んでいた。
彼はその精神的死角をつき『レーザーだけを先に投げた』!
そしてボールが僕の起こした風が消えた瞬間に届くようにレーザーとスローボールを時間差で届くように投げたんだ。
わざわざレーザーを大袈裟に見せたのはパワーで押しきるためじゃなく、後から続くスローボールに気づかせないための“演出・目隠し・囮”!!)

そして、スローボールはゆっくりとハラサンの横を通り過ぎていく。
既にバットは振るってしまったため、空振りによってストライクは確定している以上、見送るしかできなかった。

(僕は駆け引きに負けた……試合はパワーで決まるものじゃないかということか。
レーザービームがここまで応用の効く投球だと見抜けなかった詰めの甘さが敗因かな。
なんにせよ、僕の闘いはここで終わりのようだ。
だが、イチローそしてイチローチーム、勝者である君たちは――)



乾いた音と共に、一つの球がキャッチャーグローブに飲み込まれていった。
そして広がる歓声と嘆き。



バッターアウト ○イチローチーム 2-1 大正義巨人軍● ゲームセット

393さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:27:18 ID:G.gjyT360
チームの勝利が決定した瞬間、イチローチームから歓声が上がった。
チームの全員がイチローに駆け寄り、熱い戦いをやり遂げた感動と、生を勝ち取れた嬉しさのあまり、この試合におけるMVPのイチローの胴上げする。

「「「ワーッショイ! ワーッショイ!」」」
「イチローさん、マジウィッシュ!」
「ははは、僕だけの力じゃない、皆のおかげさ」

勝者が仲間と喜びを分かち合う一方、敗者たちは暗いムードであった。
負ければ切腹すると約束した以上、当然か。

「畜生、このナッパ様が二度に渡って地球人如きに負けるとは!」
「闇DAIGO様、仇を取れなくて申し訳ございません……」
(わ、私は切腹なんてゴメンです。 向こうに賄賂でも送って見逃してもらいましょうか? ハレクラニさん)
(……それもそうだな観柳)
「ハ、ハラサン…」

彼らは約束を守るならばもうじき切腹をせねばならない。
その前にハラサンは愛弟子である6/に声をかけた。

「……すまない、全力をかけて挑んだつもりが負けてしまった。
僕があそこでイチローの変化球に気づけば、勝てたかもしれないのに。
特に君はもっともっと活躍して目立ちたかっただろう」
「いや、いいんだ。 チーム全体で死力の限りを尽くして負けたんだ。
だったらハラサン一人責めたところで何も変わりはしない……それに」

6/の顔は先ほどまでの手段を選ばぬマーダーの顔立ちから、悟った仏のような顔立ちになっていた。

「あなたが野球という道を俺に示してくれたおかげで、俺はそれなりには目立てたハズだ。
ズガンや空気よりは遥かにマシな扱いで死ねるだろうし、それだけでも十分さ」
「6/ちゃん……」
「さあ、ハラサン。 野球の続きは死者スレでしようぜ。
こっちじゃ初戦敗退で終わったけど、あの世ではクルミボールで優勝を勝ち取るぞ!
ハラサンも手伝ってくれよ、チームにはあなたの指導が必要不可欠だ」
「ああ、向こうでも監督をやらせていただくよ(ニッコリ」

師弟同士、最後になる会話は笑顔で交わす。
そして、大正義巨人軍は配られた切腹用ナイフで自刃の準備(約二名はポーズだけ)に入った。

「くそう、俺もサイヤ人の端くれだ! 負け犬のままなら潔く死んでやる!」
「子供ト孫ガ心配デスガ、仕方ナイ……」

そして、自決の時間がきた。

394さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:28:04 ID:G.gjyT360


だが、そこへ胴上げから戻ってきたイチローが静止に入った。

「ちょっと待ってくれ!」
「おい、試合に負けて、せっかく約束通り死ぬ覚悟を決めてきたのに水を差すなよ」

6/が睨みつけてくるが、イチローは構わずに言葉を続ける。

「いや、そもそも野球の試合で切腹すること自体おかしいだろうに。
確かに君たちは僕らを閉じ込めて、仲間を何人も殺してきた。
だからと言ってこっちの勝った横で自殺されるのは気分が悪い。
罪を償うんだったら、牢屋にでも入ってればいいだろ!」

善人である彼は、敵とはいえ目の前での人死を許す真似はとてもできなかった。
彼が躊躇いなくレーザーを打ち込むのは、あくまで自重を欠片ともしない危険人物だけである。
そんな彼の言葉にハラサンが反論した……怪しい笑顔をニッコリ浮かべて。

「クックック、あまいなイチロー君」
「ハラサン、何がおかしいんだ?」
「君はこの世界における野球をただの球技だと思ってるのかい?」
「?」


「魂を込めた球を投げ合い、打ち合い、捕球し、マウンドを走り回って大気に汗を振りまき。
そして敗者たち……生贄の血を大地に捧げる、野球とは必要な儀式なのだよ――世界を救うためのね」


「あんた、何をいきなりふざけたことを……」
「僕は至って真剣だよ!」
「!?」

突然、意味がわからないことを語り始めたハラサン。
字面だけを見ると妄言としか取れない言葉を並べているが、彼の目は真剣そのものであり、適当な虚言を抜かしているようにも見えない。

「ふむ、だが今ここで若くて有能な才能を失うのは心もとない。
イレギュラーな事態とはいえ、観客席の方で大勢の死者を出していた……“ここでは”もう血を流す必要はないかもしれん」
「さっきからアンタは何を言ってるんだ!」

ハラサンはしばらく考えた後に、イチローたちに向けて言った。

「……イチロー君、DAIGO君、もしよければ選手をトレードしないかね?
我々の試合に付き合って、多大な犠牲を払ってくれた見返りにナッパ君、ラミレス、真壁君、ハレクラニ君、観柳君、そして6/ちゃんをそちらに移籍させよう」
「「「!!?」」」

彼の言葉に両軍の選手が驚いた。
大正義巨人軍のほとんどの選手を切腹前にイチローチームに移籍させようというのだ。
これには多くの者たち、主にイチローチームから批判も上がった。

「ふざけんなテメー! おまえらのせいでこっちの仲間が何人死んだと思ってやがるんだ!」
「そんな奴らを一緒に連れて行くなんてできるわけねーだろ!?」
「いつ裏切るかもわかんないわよ」
「私も反対です! 闇DAIGO様の仇と戦うなんてとてもできない!」

各所からブーイングが飛ぶ中、エースであるイチローだけはこう答えた。

「わかった、その申し出を引き受けましょう」
「ちょっとイチローさん、マジ勝手に言ってんスか!」

多くの者の不服に構わず、イチローは移籍を受け入れたのだった。
そんなイチローに蛮が彼の胸ぐらを引っつかむ。

「今の言葉、マーダーでも死んで欲しくない……みたいな薄っぺらい偽善的な考えで言ったんじゃないだろうな!?」
「僕は安っぽい考えで申し出を受け入れたわけじゃない。
ただ、宗則のような強者に勝つためには6/たちの力は必要になる……それに同意しただけさ」
「もし、奴らが裏切ったり、何かあった時に責任を取れるだけの覚悟はあるか?」
「ある! そうなったら僕が切腹でもなんでもしてやろう」
「……わかったよ」

395さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:28:32 ID:G.gjyT360

掴みかかった蛮だったが、イチローの曇りない瞳に覚悟と責任を背負えるだけの強さを感じた蛮は彼を解放した。

「俺はハラサンの言ったことには従う。
そしてハラサンがイチローに従えと言えばそっちに従うまでだ。
一人でも裏切者が出たら容赦なく全員殺せばいいい」
「私モデス」
「あ〜、俺はこの試合で野球の面白さに目覚めちまったしなー。
しかし、試合は一人じゃできねえし、野球やりたきゃアンタのチームについてくしかないだろう」
(なんとか命拾いできそうですね、ハレクラニさん)
(この場は話を合わせておこう、観柳)

不服そうな顔をしている真壁を除いて6/たちも移籍を受け入れ、今後はイチローチームの一員として戦っていくつもりのようだ。
移籍前にハラサンと6/の師弟コンビが話し合う。

「移籍は決まりだね。 6/ちゃん、イチローチームでも頑張るんだぞ」
「任せてくれハラサン。 ところでハラサンはこれからどうするんだ?」
「どうするも何も」

ザクッ

――その時、6/の眼前でハラサンは己の腹に自決用のナイフを刺しこんだ。
その光景に茫然とする6/や周りの者たち。

「……え?」
「な、なんのケジメもつけないわけにはいかないだろうからな……
選手の責、任は監督の責任、6/ちゃんたちの業は全て私が持っていく……
だからこれで、君らの仲間を奪ったことを許、してくれ……」
「は、ハラサァーーーーーンッ!!」

腹部から出血し、顔を青くして地面に倒れるハラサン。
涙を流しながら彼はイチローチームに懇願した。
6/は大粒の涙を流しながら死にゆく男に泣きついた。

「ハラサンッ!!」
「6/ちゃん…我が愛弟子よ。
君はもっともっと良い選手になれる……あの世から活躍を見守っている。
もっと活躍してもっと目立つんだぞ……」
「ハラサーンッ!!」
「泣くなよ……私は監督としての責務を全うしたいだけだ」

既にからくりドームから歓喜や批判の声も消え、あるのは静けさの中に木霊する6/の嗚咽だけだった。








「監督の責務? そんなくだらないことに命を使うなんて勿体無いデス。
どうせ死ぬんならクラウザーさんのためにその命を捧げるデス」
「「「!?」」」

静けさを打ち破るように唐突に少女の声が響き、全員が何事かと辺りを見回す。

「いったい何が……」
「真壁、上だーッ!!」
「は……」

誰よりもいち早く何かを見つけた6/の言葉に従い上を見上げる。
すると、そこには魔法少女と死神をかけあわせた姿をした少女がこちらに向けて大鎌を振りかぶり――気づいた時には真壁は頭から足元へとかけて両断され、主である闇DAIGOの下へ旅立っていた……

【真壁刀義@現実? 死亡確認】

396さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:29:13 ID:G.gjyT360


「真壁が殺られた!」
「テメー、何もんだ!?」

突然の来訪者は選手たちは悲鳴と怒号を浴びさせられるも、それを何でもないことのように微笑んで自己紹介した。
微笑むといっても、その眼は狂気で爛々と輝いていた。

「私の名前は切歌、クラウザーさんを信望する者の一人デス」
「いきなり出てきてなんて酷いことしやがる!」
「全てはクラウザーさんの復活のため、SATUGAIすべき生贄がまだまだ足りないのデス」
「こいつ……狂ってやがる」

シンフォギアの使い手である切歌はDMC狂信者である。
クラウザーの生贄を求めてからくりドームにやってきたのだ。
そんな彼女に対してナッパや蛮などの戦闘力を持っている選手は応戦しようと武器や拳を構える。

「おっと、私たちとやる気デスかー?」
「……私“たち”?」
「SATUGAIしにきた私だけじゃないデスよ」

彼女がそう言うと、50人以上の暴徒がドームの入口から突入してきた。

「うわッ、なんだこいつら!?」
「同志たちデス」
「「「SATUGAIせよ! SATUGAIせよ!! SATUGAIせよ!!!」」」

巨人小笠原の結界(ぶっちゃけ役立たずだった)がなくなったので、先の五本指や律と同じくドームへの侵入を許してしまったのだ。
もちろんその全てが一人としてまともな精神状態ではない狂信者たちである。
その証拠として彼らの異常な狂気は、ある猟奇的行動に走らせていた。
それを見たちなつとダイゴは吐き気を覚えた。

「ひ、酷い……」
「アイツら人の生首を! 人間のやることじゃねえ!!」

ドームの外で死んでいった者たちの生首を長い槍に刺し、晒し者のように天へと掲げられている。
そのどれもが彼らが殺した者ではないが、それでも惨たらしいことをやっているのは変わりない。
ダイゴが言った通り人間の所業ではないが、彼らの“宗教”にとってはクラウザーへの大切な供物であるのだ。

晒し者となった生首には、マドカ・ダイゴ、多くの美少女たち、白饅頭等々が苦悶の表情を浮かべていた。
そしてその中には赤い帽子に丸い眼鏡の男もいて――

 @

「ウワアアアアアアアア!!! ワクワクさんがあああああ!!!」

久保帯人と戦っていた仮面ライダーゴロリは、これ以上ないほどの絶叫を上げた。
既に亡くなっていたとはいえ、親愛するワクワクさんの亡骸を狂った連中に“工作”されていたのを見てしまったからだ。

「よくもワクワクさんを……まとめて皆殺しに「滲み出す混濁の紋章 不遜なる狂気の器 湧き上がり・否定し・痺れ・瞬き・眠りを妨げる
爬行する鉄の王女 絶えず自壊する泥の人形 結合せよ 反発せよ 地に満ち己の無力を知れ――破道の九十 『黒棺』!!」」

彼の怒りは今、戦っていた相手の存在を忘れるほどであった。
しかし、それがいけなかった。
敵に隙ができたと見て、ここぞとばかりに久保帯人は鬼道を唱えたのだ。
詠唱が終わるとゴロリの四方を黒い壁が覆う。

「なんだこれは……」
「重力の奔流さ、言っただろ? 邪魔をする奴は俺の漫画じゃかませ犬だって」
「貴様ッ!! うおわあああああああああああああああ!! ……」

ゴロリは脱出を試みるも、その前に重力の柩によって身体を押しつぶされてしまった。
彼の悲鳴が消え、鬼道によって生み出された柩も消えると、そこには瓦礫とひしゃげた仮面ライダーGだけが残されていた。

「終わったな……さて、イチローたちの下へ向かおうか」

戦いに勝利した久保帯人は、踵を返して選手たちと狂信者たちがいるマウンドへと向かった。

 @

397さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:29:58 ID:G.gjyT360

「一気に吹っ飛ばしてやる!」

ナッパがクンッと腕を握ると、狂信者たちのいた足元が爆ぜ、直前で避けた切歌を除いた数十人の狂信者がいっぺんに死亡した。

「ハッハッハ、こんな木っ端共50人程度なんてちょろいちょろい…って何!?」

ナッパの笑顔は長く続かなかった。
ドームの外からさらに50人……いや、100、200、300、400と矢継ぎ早に入ってきたのだ。

「500人ぐらい連れ回してたんデスからね。
たかだが50人殺したくらいでいきがるなデス」

イチローたちはあっという間に囲まれてしまった。
あまりにも数が多すぎる上、モブといっても軍隊出身の者もいる、魔法使いや超能力者もいる、ロボット兵器に乗っている者もいる。
そんな者たちに包囲されてしまったら絶望しかなかろう。

「しまった! 囲まれたぞ!」
「どうやらそのようだな……だが、俺たちにはイチローがいる! イチロー、出番だぜ!」

だが、彼らは自身の生存を諦めなかった。
なぜなら今まで自重知らずを再三に渡って葬ってきたイチローのレーザービームがこちらにはあるからだ。
イチローならば狂信者たちを一掃できるだろう……そう信じて6/はイチローに振り返った。

振り返った先には苦しそうに地面に倒れているイチローがいた。
彼の両腕からは夥しい血が流れていた。

「い、イチロー!! おまえ、その腕はどうしたんだ!?」
「魔球の反動が出たんだ……」
「反動!?」
「ネオ・レーザービームはレーザービームを超えるパワーと、安全性のためにエネルギーが霧散する仕組みだけど、それを使うには非常なパワーとコントロール力を要求され、腕には莫大な負担がかかる……ちょっと投げただけで腕が壊れそうになるぐらいね……」

考えてみれば、全打席を最初からネオ・レーザービームを投げていれば勝てた試合だろう。
それができなかったのは、たったの三打席分投げただけで血を吹く程のダメージを腕にかける代償を負うためである。
イチローがギリギリまで魔球の使用を出し渋っていた理由はこのためである。
逆に二回裏では三打席を全て魔球で通したのはチームの勝利を完璧にするためであり、そうでなければポンポン投げられる球ではなかった故の秘密兵器だったのだ。
だが、勝利のために選手生命を削って投げた負荷が、最悪のタイミングで出てきたのである。

「じゃあレーザービームは!?」
「この腕ではしばらく投げられんない、投げたくとも投げられないんだ!」
「そんな……」

レーザービームに一縷の望みをかけていた選手たちの心を黒い絶望が塗りつぶしていく。
それでも希望を諦めないものは応戦するが、如何せん数が多すぎた。
ちなみに6/のクルミボールはこんなに多人数を相手取れるほどの技がまだ無く、イチローに次ぐ火力を持つナッパがこれ以上技の威力を上げると味方を巻き込みかねないため、満足に戦えないでいた。

そして……狂信者たちの猛攻が始まろうとしていた。
この一団のリーダーシップを取っていた切歌がモブ信者たちに指示を下す。

「クラウザーさんのために急げデス!
一斉攻撃でちゃっちゃとカタをつけるデス!」
「まずい!」

リーダーの指示を受けてモブ信者たちがロケットランチャーや魔法など、それぞれが持つ中で最も火力の高い武器や技を構える。

「放てーーーッ! デス!!」
「「「レ○プせよーーーッ!!」」」

号令と共に信者たちの一斉射撃がきた。
手数が多すぎて飽和攻撃・絨毯爆撃と化しているそれはイチローたちを爆炎に包まれて見えなくなった。
打ち方が終わり、煙が晴れた後には肉塊と化した無数の生贄たちが転がっている……そう、信者たちは思っていた。


だが、煙が晴れた先には誰一人として欠けず健在しているイチローチームと、彼らを守るように立っていた約50mはある銀色の巨人であった。
その巨人の突然の出現に流石の狂信者たちも動揺を隠せないでいた。

「あ、あれはウルトラマン!? なぜここにいるデスか!?」

398さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:31:12 ID:G.gjyT360


ウルトラマンゼロの出現――攻撃を喰らう直前にDAIGOと融合しているゼロは彼にウルトラゼロアイを被らせた。
その瞬間、彼らにはチームの仲間を守りたいという強い想いが一致したため、変身は何の問題もなく遂げられた。

(助かった〜、ありがとうウルトラマン)
『礼は後でいい。 DAIGO、ここは皆を引き連れて逃げるぞ』
(え? あいつらやっつけないの?)
『確かに俺の力なら倒すのは簡単そうだが、彼らはクラウザーさんとかいう精神的支えを失って暴徒化しているだけだ。
無闇に殺すことはできない。 イチローたちを守りながらは戦いづらい、だから俺たちの手で彼らを安全な場所まで送るぞ』

彼は信者たちを蹴散らすよりもイチローたちを逃がすことを選択した。
ゼロがしゃがみこみ、仲間たちに巨大な手をかざしつつ、テレパシーで伝えた。

『さあ、俺の体に乗るんだ! 安全地帯まで飛んで逃げるぞ!』
「「「わかった!」」」

イチローたちは狂信者たちの次の攻撃が始まるより早く、大急ぎでゼロの腕の中や背中に乗りこんでいく。
そこで6/があることに気づいた……誰かがゼロに乗らずに残って戦っていたことに。
その誰かとは――

「ハラサン!?」

先ほど、自らの腹に刃を突き刺して倒れたハズのハラサンがバットを両手に持って、狂信者たちに特攻していた。
手負いとは思えない、10人以上が粉々になるほどの一撃を信者たちに叩き込んでいる。

「ここは……僕が食い止める」

ハラサンはそのまま静かに死にゆくより、イチローチームと元大正義巨人軍の面子を逃がすために戦って死ぬ道を選んだのだ。
腹に刺さったままで出血し続け、青い顔に大粒の汗をかいているその姿はとても痛々しく、思わず6/は助けにいこうとゼロの腕から飛び出しそうになったがラミレスに掴まれて止められる。

「はなせ! ハラサンが戦ってるんだ!」
「6/サン、冷静ニナッテ! アノ傷ジャモウ助カリマセン!」
「ラミレスの言う通りだ。 6/ちゃんは僕に構わずに逃げてくれ……!」
「ハラサン……!」

悲しむ6/にハラサンはニッコリとした表情で諭した。

「大正義巨人軍は敗れ、ついさっき解体してしまった。
だが、我々の大正義は死んでいない……その意思をどうか引継いでくれ6/」
「ハラサン……わかったよ、俺はアンタに教えられたこと何一つ無駄にしない!
だから最後にこれだけは言わせてくれ――ありがとう」
「(ニッコリ」

6/は命を削りながら自分たちのために戦ってくれるハラサンにこれ以上ないほどの感謝の気持ちを伝え、ハラサンは静かに微笑むのだった。
最後にハラサンは狂信者たちと戦いながらイチローに向けて言葉を遺した。

「イチローくん! 一度しか言わないからしっかり聞いてくれ!」
「ハラサン!」

「“九人の最良の戦士たちによる儀式の完遂、全てを虜にする歌、巫女の祈り、器たりえる巨像、不屈の精神を持った勇者。
全てが揃いし時、争いの淀みから生まれた化身は救いの神に転じる”」

「それはいったい?」
「僕が現役時代のキャンプの時にある遺跡で見つけた大いなる古の予言……少なくとも、君なら最初の部分の意味だけはわかるはずだ!」
「まさか決闘の儀式とは“野球”のことか!?」

ハラサンが言い出した謎の予言……彼は最初の“儀式の完遂”をするべく大正義巨人軍を率いてこんな殺人野球を開いた動機というのか。
だが、それにしてはイチローにとっては難解で意味不明なワードが多すぎた。

「だが、残された他の予言の意味は? そもそも救いの神とはなんだ?!」
「それは自分で確かめたまえ、だがわかっていることは3つ。
大災害で滅びかけた世界には救いが必要だということ、この予言は野球の試合と同じで一人で達成できるものじゃないこと、そして最良の戦士たちによる儀式の完遂とは……すなわちチームの“優勝”であるということだ」
「優勝……!」
「この予言をどう思うかは君たちの勝手だ、行動の強制はしない。
しかし、予言が眉唾じゃないと思ったのなら勝ち上がった先に何かがあるはずだ。 優勝を目指してくれイチローチーム!!」
「ハラサン!」
『これ以上は危険だ! このドームから脱出するぞ!』

制限によって時間切れが迫っていると見たゼロは脱出を敢行する。
みるみる内に上空へと飛んでいき、気が付けばイチローチームは狂信者たちの届かない場所まで飛んでいった。

「あー! 生贄が逃げたデス!
おまえが邪魔しなければ5人ぐらいは殺せたかもしれないのに!」
「ふふ(ニッコリ」

399さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:31:49 ID:G.gjyT360

ハラサンの周りには屍が累々と転がっている。
全て狂信者であり、チームに犠牲が出なかったのは一重に彼のおかげであった。

「それにしても、君はさっき言ったよね?
監督の責務がくだらないとかさ……あれすっごくムカついたな」

ハラサンの顔がいつもの微笑み面から、鬼の形相に変わる。
それは勇次郎のそれよりも遥かに恐ろしく、切歌に恐れを抱かせるには十分であった。

「ひッ」
「人のプライドを貶した覚悟はできてるか? 小娘が」
「だ、だが、こっちにはシンフォギアとまだまだ同志が残ってるデス!
SATUGAIされるのはおまえの方デス!!!」

バットを構えるハラサンに切歌と狂信者400人あまりが容赦なく、一斉に畳み掛けた。

(イチロー君、是非優勝してくれよ。
優勝の先に、僕らの散っていた意味もあるだろうからさ)

 @

――東京上空。
ウルトラマンゼロによって辛くも狂信者たちの魔の手から逃れたチームであったが、戦いの傷跡は深く選手たちの心に影を落としていた。


「ポッチャマ……」

飛び立つ前に回収したポッチャマの亡骸をダイゴは涙を流しながら抱きしめる。
6/が申し訳なさそうに彼の背中に声をかけた。

「そいつを殺ったのは俺たちじゃない、きっと乱入者が……いや、これは言い訳だな。
すまない、俺たちがちゃんと見張っていれば……」
「俺は……約束を守れなかったおまえたちを信用できない」

ダイゴは静かに6/たちに向けて恨みの言葉を呟いた。

「だが、イチローも言ったとおり、この殺し合いで生き抜くにはおまえらの力が必要だし、おまえらがこのチームのために戦うつもりがあるのは眼を見てわかる……今ここでおまえたちと争うのは間違いなことくらいわかる。
だからおまえたちは死んだ仲間の分も戦ってくれ、そして二度と約束を破らないと誓えよ」
「ああ、誓う」
「そうか。 それから、悪いが今はソっとしておいてくれ、俺はポッチャマの冥福を祈ってるんだ……」

全員試合に出ていたため、全選手にはアリバイがあり、ポッチャマを殺したのは乱入者以外ありえないのは理解していたダイゴは必要以上に6/たちを恨まないようにした。


「アレ?」
「どうしたラミレス?」
「観柳サン、ハレクラニサン、松本サンガイマセン」
「あ! 本当だ、あいつらどこ行きやがった!?」

ラミレスとナッパは自分たちに以外に移籍したハズの3人の選手たちがいないことに気づいた。

「マサカ、乗リ遅レタノデハ……」
「考えづれえな。 観柳とハレクラニは元々金が目当てで野球をやっていただけだし、イチローたちに金があるようには見えなかったからゼロに乗らずに逃げたんだろう……松本は知らねぇ」

三人中二人は雑魚なら容易に蹴散らせる実力を持っており、その気になれば狂信者たちをかき分けて脱出もできるだろう。
ゼロの腕や背中を念入りに探すも結局見つからず、ナッパたちは件の三人を諦めた。

「仕方ねぇ、奴らの分も俺たちがチームに貢献すっか」


一方、腕を故障寸前まで壊しかけたイチローはちなつの看病を受けていた。
腕には包帯が巻かれている。

「イチローさん、その腕大丈夫なんですか?」
「ああ、少し休めば、またいくらでもレーザーを投げられるようになるさ」
「良かった……心配しましたよ」

イチローはちなつに向けて笑顔を向けて怪我についてはなんでもないように言ったが、それは彼女を安心させるための嘘である。
実際は腕がもげそうな痛みが今も彼を襲っている。

(ネオ・レーザービームで予想外の痛手を受けてしまった。
ろくな休憩が取れるわけないロワという環境、これが仮に三日は続くと過程して、ネオ・レーザービームを投げるのは3球が限界……それ以上は僕の選手生命が終わる!)

故障に強いことに定評があるイチローすら壊してしまう魔球をあと何球投げられるか、イチローは見立てる。
野球選手を続けたいならできるだけ投げたくない魔球だが、これから投げなくてはいけない局面もくるだろう。
できれば三球目に到達する前にロワに決着をつけたいと思うイチローであった。
そしてもう一つ、イチローは気になることがあった。
別れ際にハラサンが言っていた“予言”についてである。

(予言に嘘偽りがないなら優勝は救いの神とやらを呼ぶのに必要らしいけど、果たして……)

優勝すれば審議は明らかになるのだろうが、どこかよくわからない故の怖さがあった。
救いの神とやらはロワを終わらせて日本を平和にしてくれるのか? そもそも自分たちの望むような神なのか?
ハラサンに従い、このままチームは優勝を目指すべきなのか、イチローは思い悩んでいた。
すると、そこへイチローに声をかける存在が現れた。

400さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:32:45 ID:G.gjyT360

「お困りのようだね、どうしたんだ?」
「って、誰だ! いきなりどこから現れたんだ?」
「あ、久保先生だ」
「知り合いなのか、ちなつちゃん?」

その男こそ野獣捜索組の盟主にである久保帯人であった。
先程までドームにはいなかった男に戸惑うイチローたちであったが、同じ野獣捜索組のちなつら女性陣によって知り合いであり、悪い人ではないと説明され、互いに情報交換がなされた。

「そんなことがあったのか……すまない、もっと俺が早く駆けつけていれば何人かは助けられただろうに……」
「いや、あなたのせいではないさ」
「ここで会ったのも何かの縁だし、俺も力を貸そう」
「それはありがたい」

久保はイチローチームの一員として手を貸してくれるらしいが、すぐに改まってイチローたちに懇願をした。

「それでポジションについてなんだが、監督をやらせてもらってもいいかな?」
「監督って、あなたできるんですか?」
「俺は一度に20〜30人以上のキャラをライブ感で動かしてる漫画家だよ。 それぐらいはお手の物さ。
そもそも野獣捜索組を結成して動かしてたのも俺だしね。
さらに話を聞く限り、しっかりと指揮できる監督がいないのがこのチームのネックだと思ったし、チームを勝利に導く指導者は必要だろう」
「まあ、一理ありますね」

野獣捜索組のメンバーは久保を監督には賛成であり、他に反対する者も特にいなかったため、久保帯人は晴れてイチローチームの監督に迎えられた。


――誰も彼の中にある邪悪な野望も知らず。

(ふふふ……うまいことチームに潜り込めたぞ。
霊夢(その1)たちが俺の本性を知らないのは僥倖だった。
イチロー、悪いけど君には世界の滅亡の手伝いをしてもらうよ)

この男は殺し合いの破綻による世界滅亡を望んでいる。
対主催のグループに力を貸して主催の打破を目指しつつ、殺し合わねば滅亡という真実を知らぬまま死んでもらうのが彼の理想であった。
特にチームの監督としてグループの行動を管理できるポジションにつけたのは久保にとって大きいものだった。
そしてもう一つ、彼には計画があった。

(予言とやらは俺も聞いていた。
救いの神を作るみたいな感じだったが、世界に滅んで欲しい俺にとってはそうなると困る。
ならば俺のすることは一つ、予言“九人の最良の戦士たちによる儀式の完遂”を実現させない――すなわち、どの野球チームにも優勝させないことだ。
そのためにチームの皆には死んでもらう……といっても優勝する寸前までは生かしておくがね。
今、イチローチームを全滅させると、俺の手の届かないところで別のチームが優勝してしまうかもしれない。
だったら、このまま監督してチームを勝ち続けさせ、最後の2チームが残って試合によって疲弊したところを両チームとも叩く。
こうなれば“優勝チームはなし”となる……我ながら天才的な計画だ)

チームの信頼を利用し、最後にはゴミのように葬る……それは悪魔の計画であった。
そんな闇を抱くの男は監督として最初の指示を出した。

「しかし、このまま次の試合へ……というわけにもいかないだろう。
みんな試合で疲れているようだし、どこか安全な場所で休むべきだろう」
「そうですね、ゼロどこか安全な場所は無いか?」
『少なくとも東京はダメだな、俺たちがドームで戦っている間に全部が危険地帯に塗変わったらしい』

上空から見れば、都庁があった場所には謎の大樹が生え、ビックサイトには先ほどの狂信者たちが集まっており、官邸では怪獣が暴れている。
その他の場所も、マーダー・魔物・狂信者の闊歩によって瓦礫と死体だらけであった。
東京はカオスが凝縮した世紀末状態であった。

「僕たちが戦っている間に外は酷いことに!」
『俺の変身が切れる前に他県に移動すべきだな……ん? なんだあれは?』
「どうしたんだ?」
『みんな、あれを見ろ!』

ゼロに促されて彼の示した先には、先ほど死合をしていたからくりドームがあった。
なんと、そのマウンドに野球ボールをあしらったような輝く呪印らしきものが大きく浮かんでいた。

「なに、あれ?!」
「からくりドームにあんなマークが出てくる設備なんてつけた覚えないぞ!?」
「あれがハラサンの言っていた儀式なのか……?」

この呪印が見えるのはあくまで上空からであり、地上にいる狂信者たちは気づいていない。
(実は拳王軍たちも試合に勝つ度に現場にはこの呪印が出ていたのだが、わざわざ空中から試合見る者がいなかったため、誰も見ていないのだ)
そして呪印はしばらくして消えていった。


多くの血を流したからくりドームの戦いは終わりを告げた。
しかし、これは新たな戦いへの幕開けであると、イチローチームの面々は予感していた……

401さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:34:05 ID:G.gjyT360


【一日目・22時00分/東京上空】

【イチローチーム】

【イチロー@現実?】
【状態】両腕のダメージ(大)、疲労(大)
【装備】野球道具
【道具】支給品一式
【思考】基本:イチローチームを優勝させる?
0:一時、どこか安全地帯へ
1:川崎宗則を倒すために仲間を集める
2:ハラサンの言っていた予言とは一体……?
※ネオ・レーザービームは使用すると腕に多大な負担がかかり、あと三球以上使用すると選手生命が終わる危険があります

【DAIGO@現実?】
【状態】ウルトラマンゼロに変身、疲労(中)
【装備】ウルティメイトブレスレット@ウルトラマンサーガ
【道具】支給品一式、ヴァンガードデッキ
【思考】
0:イチローチームについていく
1:ウルトラマンマジ頼れる
2:ダイゴさんマジリスペクト……意思は引継ぐっス

【ウルトラマンゼロ@ウルトラマンサーガ】
【状態】DAIGOと合体、変身中
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:殺し合いを止める
1:知らない内に東京がカオスなことに……
2:ティガ、助けられなくてすまない……
※制限によって一度に数分までの間しか変身できません

【美堂蛮@GetBackers-奪還屋-】
【状態】疲労(中)
【装備】サングラス
【道具】支給品一式
【思考】
0:イチローチームについていく
1:銀次を探す

【伊吹萃香@しゅわスパ大作戦】
【状態】疲労(中)
【装備】なし
【道具】支給品一式、日本酒×99
【思考】
基本:イチローチームについていく
1:久保先生が監督かー
2:野獣が死んでメシウマ状態ww

【博麗霊夢@クッキー☆】
【状態】疲労(中)
【装備】なし
【道具】支給品一式、御札×99
【思考】
0:イチローチームについていく
1:円環の理に召されたのね、もう一人の私……
2:野獣が死んでメシウマ状態ww

【ロイ@FE封印の剣】
【状態】疲労(中)
【装備】マスターソード
【道具】支給品一式
【思考】
0:イチローチームについていく
1:レンが死んでしまい、少しがっかり
2:女性と支援A関係になる夢は諦めてないぜ!

【ダイゴ@ポケットモンスター】
【状態】疲労(中)、深い悲しみ
【装備】メタグロス
【道具】支給品一式
【思考】
0:イチローチームについていく
1:助けてあげられなくてごめんな、ポッチャマ……
2:きれいな石集めは一時保留

【吉川ちなつ@ゆるゆり】
【状態】軽度の精神的ショック、疲労(中)
【装備】RPG-7(弾切れ)
【道具】支給品一式、チアガールのコスチューム
【思考】
0:イチローチームについていく
1:人殺しちゃった。
2:野獣死んでも素直にメシウマできない……

402さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:34:31 ID:G.gjyT360

【◆6/WWxs901s氏@カオスロワ書き手】
【状態】疲労(中) 、悲しみ
【装備】胡桃五千個
【道具】支給品一式
【思考】基本:ハラサンの意思を継ぎ、イチローチームを優勝させる
1:ハラサン……ありがとう
2:大正義を忘れない
3:目立つことも忘れない

【ラミレス@横浜DeNAベイスターズ】
【状態】疲労(中)、ダメージ(小)
【装備】野球道具一式
【道具】支給品一式
【思考】基本:ハラサンの意思を継ぎ、イチローチームを優勝させる
1:ハ、ハラサン…

【ナッパ様@ドラゴンボールZ】
【状態】疲労(微小)、野球の面白さに目覚めた
【装備】なし
【道具】一人用のポッド
【思考】基本:ハラサンの意思を継ぎ、イチローチームを優勝させる
0:野球楽しいぜ!
1:バーダック生きてたのか
2:あのガキ(光熱斗)にはいつか報復する、野球で
3:ベジータはそのうち探す

【久保帯人@現実?】
【状態】疲労(小)、イチローチームの監督
【装備】斬魄刀「???」@ブリーチ
【道具】支給品一式、サングラス、SMプレイ用の道具一式
【思考】基本:世界を滅ぼし天に立つために主催者を殺す
1:監督としてイチローチームを上手く操り、他のチームを全て全滅させる
2:イチローチームが優勝を勝ち取る寸前で裏切り、儀式(野球)を台無しにさせる


【DMCモブ狂信者 約50人 死亡確認】
※イチローチームとの応戦によって死んだ者たち

 @


「ハアハア、やっとくたばったデスか」

からくりドームにはダメージを受けてシンフォギアのあちこちにヒビを入れ、自身もそれなり怪我をした切歌。
300人以上は転がっている狂信者たちの死体。
そして切歌の大鎌によって首を絶たれてトドメを刺されたハラサンの骸があった。
その顔は死に際に出来るとは思えないほど穏やかなものであった。

【ハラサン@大正義巨人軍 死亡確認】

【DMCモブ狂信者 約350人 死亡確認】
※ハラサンによって撲殺された者たち

ハラサンの強さはまさに鬼神の如きものであり、手負いでなければ切歌や残った信者たちも全滅していたと思わせる。

「500人いた兵隊が一気に100人に減っちまったデス。
アンタが手伝ってくれなきゃもっと減っていたデス――まっちゃん」

切歌の後ろにはハラサン撃破に手を貸した人物――相変わらずDCSでムキムキ状態の松本人志がいた。
さらに彼の足元には観柳とハレクラニ……の頭が潰れた死体が転がっている。
松本の大きな両掌は血と頭蓋と脳漿で真っ赤であり、彼こそが観柳とハレクラニを殺した張本人だった。

【ハレクラニ@ボボボーボ・ボーボボ 死亡確認】
【武田観柳@るろうに剣心 死亡確認】


「しかし度胸あるデスね、信者とはいえクラウザーさんのために仲間を裏切るなんて」
「ワイはこいつらを仲間だと思ったことは一度もあらへん。
巨人の星並に進まない野球試合で時間を無駄に浪費させられたわ。
それにワイもクラウザー……さんの信者やからね、生贄は殺害や」
「そうデス、その意気デス! とにかくSATUGAIデス!」
「お嬢ちゃん、これだけしてやったんやからワイも連れてってくれへんか?
そこらのモブ信者の千倍は働けるでえ〜」
「もちろんデス、今からまっちゃんは同志デス!」

こうして松本人志は仲間を裏切り、イチローチームには移籍せずにDMC狂信者に鞍替えした。


……表向きは。

403さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:35:06 ID:G.gjyT360

読者はお気づきだろうか?
ハラサンが生き残った大正義巨人軍の選手をほぼ全員移籍させようとしている中、彼だけ名前が上がらなかったことに。
実はハラサンは松本がこのように裏切ることで、移籍させる事はイチローチームにとってプラスにならないと見抜いていた。
相棒の名前を放送を聞いて以来、暗く静かだったのは何かを企んでいたためだと、ハラサンだけは看破していたのだ。

(ワイはどっちの勝利なんて関係あらへん、隙を見て両軍とも皆殺しにできるタイミングを狙ってたんや。
野球は時間食うだけで参加者をあんま減らせんことがわかったしな。
だが、こいつらの乱入は嬉しい誤算やった……)

彼は浜田のために殺し合いに乗ったものの、その浜田が既に死んでしまっている。
試合が終わり次第、自分をドームに時間的な意味で拘束した両軍を、逆恨みに近い理由で全滅させようとした。
しかし、DMC狂信者の出現に松本は希望を見出した。

(こいつらクラウザーの復活云々抜かしてるしな。
もし、本当に蘇生できるんやったら、その蘇生手段を奪って浜田を蘇らせる!
そのためならワイは好きでもないクラウザーの信者を演じるし、仲間だって裏切るで)

あくまで浜田を生き返らせるためにだけ狂信者たちに取り入ったのだ。
そして狂信者の仲間入りをする証としてゼロに乗って逃げようとしたハレクラニ・観柳を後ろから捕まえ、その大きな腕で二人の頭をトマトのように握り潰し、手土産にしたのである。
さらに狂信者から、より信頼を得るためにハラサンと戦う切歌の戦闘の助力もした。
全ては浜田蘇生のためである。

(でもこいつらも基本狂った連中や、復活についてもただの虚言かもしれへん……いや、虚言でもええわ。
だったらあの世の浜田が寂しがらないように一人でも多く殺すだけや……老若男女も野球選手も狂信者も皆殺しや)

例え、相棒の蘇生ができなくても彼は殺し合いをやめる気はない。
浜田の生存のために殺し合いに乗った男は、浜田が死してなお、殺し合いを続けるのだった。
全ては浜田のためである。

【一日目・22時00分/東京・からくりドーム】

【DMC狂信者】

【暁切歌@戦姫絶唱シンフォギアG】
【状態】ダメージ(中)、疲労(中)、変身中
【装備】シンフォギア「イガリマ」
【道具】支給品一式、DMCモブ狂信者約100人
【思考】基本:SATSUGAI
1:東京中を練り歩いて生贄を見つけ次第SATSUGAIしまくるデス
2:松本人志はとりあえず連れて行く
3:調やマリアに会えたら説得してこちら側に引き込む

【松本人志@現実】
【状態】疲労(小)、DCS状態
【装備】浜田雅功人形
【道具】支給品一式、メトロン星人人形
【思考】基本:浜田の蘇生
1:DMC狂信者に手を貸し、隙あらばクラウザーの蘇生手段を奪って浜田を生き返らせる
2:浜田を生き返せないようなら一人でも多くの参加者をあの世に送る

【大正義巨人軍 解体】


 @

404さらば! からくりドーム!:2014/02/20(木) 11:35:37 ID:G.gjyT360

――からくりドームの地下にある下水道。
暗く汚いその場所に一人の男がいる……ゴロリだ。
久保帯人の鬼道によって死んだと思われた彼は、生きていた。
実は重力の奔流によってゴロリがいた場所に下水道へ続く穴が空き、偶然その中に入ってしまったのだ。
その直後に穴は瓦礫で塞がったため、久保はゴロリは死んだものと誤認したのである。
もっとも、鬼道によるダメージは深く、ちぎれた下半身はドームに置き去りになってしまった。
サイボーグでなければ即死確定の満身創痍の身体であった。
だがそれでもゴロリは残った両手で匍匐前進しながら下水道の中を進み続ける。
その両目に映る復讐の炎を燃やしながら。

(DMCの信者共め、必ず皆殺しにしてくれる。 久保帯人とかいう奴も必ずな!!
だが、この体じゃどのみち戦闘はできない……工作に必要な場所と部品を探さねば……)

彼は自分を工作(修理)できるものを求めて地下を彷徨っているのである。
工作ができたら、ワクワクさんの死体を陵辱した者たちや、その者たちへの復讐の邪魔をした悪党へ報復にでるのだろう。

「ワクワクさん……」

ふと復讐だけではなく、彼は殺されてしまったワクワクさんのことを思い浮かべる。
彼を失ったことは悲しいハズなのに涙を流せない……今の自分はサイボーグ故に。
その代わり、彼の瞳には機械油が漏れていた……


【一日目・22時00分/東京・からくりドーム地下下水道】

【ゴロリ@つくってあそぼ】
【状態】ダメージ(特大)、下半身喪失
【装備】仮面ライダーGの剣@仮面ライダーG
【道具】支給品一式、工作道具もろもろ
【思考】基本:見敵、必殺
1:今はとにかく、自分を工作(治療)できる宛を探す
2:DMC信者を皆殺しにする
3:久保帯人は次に会ったら殺す

405ズカンされた名無し:2014/02/20(木) 11:37:14 ID:G.gjyT360
投下終了。
短くまとめるつもりが長ったらしくなった、ゴメン。

406Westbound Crisis:2014/02/21(金) 03:33:57 ID:hWonoVUU0

(……彼女が黒幕じゃなかったようね……)

「おかしいわね」

 滋賀県。
(東京の渋谷から車で三時間くらいのところにある滋賀県、時間間隔無茶苦茶に見えるが……
 古明地さとりとクマ吉の死亡話とその一話前を見れば何の問題ない……に誰も突っ込まないのが悪い)
 
 そこの大きな湖近くまでやってきた光太郎一行。
 彼らはそこで第三回目の放送を聞いていた。
 そこでこのメンツの中でも割と頭が切れてる部類に入る霧切さんがあることに気づいたのだ。 

「響子ちゃん、どうしたんだい?」
「よもやと思うが、知り合いが呼ばれたから?」
「まあ……それもあるけど……」

 少し複雑な表情を浮かべたが、すぐにいつもの冷静な顔に戻る。

「禁止エリアの順番が少し気になってね」
「ほう……聞かせてもらおうではないか?」
「最初の放送で北海道を封鎖して、次の放送で沖縄を封鎖、ここまではいいわね?」
「問題は……次の場所か?」
「そうよ」

 北海道と沖縄は本州から海を挟んでいるから分かる。
 殺し合いのエリアを狭めるなら、問題はない。
 だが、次である。
 響子は拾ってきた日本地図の禁止エリアをペンで赤く斜線を引く。
 
「九州や四国ではなく、何故か本州と陸続きの中国地方なのか……ということである?」
「ええ」
「九州や四国を禁止エリアに出来なかったのには何か理由があるっていうのかい?」
「そうね、九州はなにか改造されているのは、ちょっと考えづらい……常識的に考えてね」
「何を言う? 変形ロボは男のロマンだぞ!!」
「……もし、そうだったとしても、殺し合いエリアを狭めるなら先に九州を封鎖しないかしら?」
「確かにありえる」

 九州にはきっと何かある。
 そう考えた三人。そして、決断した。

「まずは四国か……」
「そうね、でも、もうこんな時間だし……」
「警戒しつつ、進むぞ」
「確かにゴルゴムの連中なら夜道に奇襲を仕掛けてきますからね!」

 とりあえず、九州に向かうために近くの四国を目指す。
 そのために、一先ず関西の大都市・大阪に向かう。
 大阪⇒四国⇒九州というルートを選択した。
 さて、これが本当にいいルートだったか、どうかなどまだ誰も分からない。

「それにしても……」
「あんな服、どこで売っているのだろうか?」
「簡単だ、自分で作ったに決まってるじゃないか……」
「貴方、案外器用なのね……」
「空……中々、似合っているじゃないか……」
「でしょ?」

 そこには地獄兄弟風の服に着替えた空とその姿にちょっと満足している矢車さんがいた。
 なお、その服は矢車さんお手製だった。まあ、矢車さんだったらやりかねない。

407ズカンされた名無し:2014/02/21(金) 03:34:34 ID:hWonoVUU0
【一日目・21時30分/日本・滋賀県琵琶湖付近】

【南光太郎@仮面ライダーBLACK】
【状態】健康
【装備】キングストーン、パーフェクトゼクター@仮面ライダーカブト
【道具】支給品一式、カラオケマイク
【思考】
基本:この殺し合い、ゴルゴムの仕業だ!
0:西に向かう
1:クライシス皇帝と空、響子と共に行動する
2:あの少女(歌愛ユキ)はどこに行ったんだ?
※RXに進化しました。ロボライダーとバイオライダーにはまだなれません。

【クライシス皇帝@仮面ライダーBLACKRX】
【状態】健康
【装備】サタンサーベル オーガギア@仮面ライダー555
【道具】基本支給品一式
【思考】基本:光太郎とともに主催者とゴルゴムを潰す
0:西に向かう
1:戦力を集めて、『ネオ・クライシス帝国』を建国する
2;一先ず、地球人類抹殺は置いておく。(総理を潰したら取り掛かる)
3:矢車から地獄の匂いがする
4:私のカラオケマイクはどこに行ったんだ?
※参戦時期は仮面BLACKRX本編開始前です。

【霧切響子@ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生】
【状態】健康、ロリ切さん
【装備】様々な資料
【道具】支給品一式、沢山の光彦関連のスイッチ、その他不明
【思考】
基本:殺し合いの打開and殺し合いについて調べる
0:西に向かう
1:苗木くんに会いたい
2:元に戻る方法はあるのかしら……?

【霊烏路空@東方Project】
【状態】悲しみ、やさぐれた……?
【装備】制御棒、地獄兄弟みたいな格好(女性用)
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:さとり様殺した奴は殺す
1:光太郎たちについていく
2:矢車の妹になった!

【矢車想@仮面ライダーカブト】
【状態】やさぐれ
【装備】ライダーベルト&ホッパーゼクター@仮面ライダーカブト
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】
1:光太郎、空を地獄兄弟の弟、妹にする
2:上記のために、光太郎たちについていく。(率先して戦うつもりはない)

408正義とはなんぞや:2014/02/21(金) 23:32:13 ID:XmnUiFYY0
グンマーの民が何者かに滅ぼされ、都庁の魔物に大きな衝撃を与えた。
生物である以上、魔物も人間もいずれは死んでしまう。
それを理解していても、信じられない程の衝撃だった。
永い時を生きてきた雷竜などの魔物はともかく、まだ若い魔物にとっては殊更に。

「これが、電源かな?」
「よし、それじゃあ掲示板ってのを早速開こうよ!」

アーマービーストと呼ばれる、小型の魔物もその一人であった。
彼は同族を連れて外に協力者を求めて旅立ち、ここ山梨県のネットカフェまで来ていたのだ。
都庁の周辺はともかく東京全域はまさに地獄絵図であり、落ち着ける場所などなかったため隣県まで避難したのである。

「手伝ってくれる人、いるといいね」
「きっと大丈夫さ。グンマーの人だって、きっと全員が殺されたわけじゃないし」

彼らが協力者を得るために取った手段はインターネット。
いきなり協力者を都庁に集めては、その身を危険に晒してしまうだろう。
その点寂れたこの場所であれば、安全に協力者との交渉もできるはずだ。

ちなみにアーマービーストは非常に小柄であり、現在都庁にいるダオス、レスト、サクヤを除けば唯一キーボードが打てる魔物だ。
これも彼らがインターネットを選んだ大きな理由の一つである。
戦う力はさほどでもないが、自分達に出来ることをやろうと、小さいながらに頑張っているのだ。

「でも人間って基本は野蛮だから心配だな。この殺し合いだって、開いたのは人間じゃないか」
「でもあの人たちは僕らや裁断者さんを助けてくれたじゃないか」
「そういえば、タマムシジムってところのリーダーも人間だけど自然を愛しているって聞いたよ」
「人間もそういう人ばかりだったらいいのになぁ……」

仲間たちがお喋りを続ける中、リーダー格のアーマービーストは懸命に両手を動かしてキーボードを叩く。
そしてやがて、カオスロワちゃんねるというページが開かれるが……

「あー、ここは駄目だね。というかむしろ僕らを殺そうとする人間の書き込みの方が多いよ」

341:パルマーNANASHI 22:20:18

おい、とうとう都庁が完全に馬鹿でかい樹になったぞ。てっぺん見えねえ

348:名も無き名無し 22:20:52

それ以前に、都庁周辺がなんかおかしい。来た道戻されてるし、空間捻じ曲げられてるのか?

351:隣の名無し 22:21:21

別にいいだろ。基本的にあそこは近寄らなければ被害でないみたいだし。むしろ戻してくれてありがたいわ
むしろ今はそれより、狂った連中の方が数段やばいっての

353:この身を名無しに奉げよう 22:21:33

DMC信者の連中だろ?あいつらは祐一郎クラスのイカれた奴らだからな……
会ったら間違いなくリアルで晒し首にされそうだよ

「……でも僕ら以上に、DMC信者っていうのが恐れられてるみたいだね」
「どんな人間なんだろう?」

ふとアーマービースト達は、話題にされていたDMCという単語に興味を持った。
魔物以上に恐れられているDMC信者とはどんな存在なのか?

409正義とはなんぞや:2014/02/21(金) 23:33:30 ID:XmnUiFYY0
カタカタと少しキーボードを打つだけで、目的の物はすぐに見つかった。
DMC公式サイトにDMC絡みのファンサイト、ブログ、ツイッター、フェイスブック、掲示板……

「「 こ れ は ひ ど い 」」

あまりに過激な行動や画像の数々に、アーマービーストらは口を揃えた。
魔物以上に魔物らしい悪逆非道な行為の数々を行うDMCと、それの信者達。
なるほど危険視される理由がよくわかる。あえてこいつらを何かに分類するとすれば、それは悪魔しかないだろう。

「DMCファンクラブ№37564・ブロリー☆DEATHのブログ……」
「DMCファンクラブ№4649・アケチフォトギャラリー……うぇっ……」

「これがついったーってやつか。……東京ビッグサイトに集合、とにかくSATSUGAIとか書いてあるよ!?」
「こっちの掲示板は……駄目だ、ロックがかかってて見えないや」

「非情なるギター炸裂の瞬間……うわああああああ!」
「DMC血みどろ謝肉祭……あれ?」

動画を見ていた一匹が、あることに気がついた。
過激すぎるパフォーマンスの様子を撮影した動画の一部に……

「これって……デスマンティスさんだよね?」
「ああ、間違いなくデスマンティスさんだ。でもどうして……?」

そこに映し出されていたのは、都庁の軍勢の一員であるデスマンティス。
動画の中の彼は、嬉しそうに鎌を振り回している。
歌詞にあわせて、心底嬉しそうに。

「デスマンティスさんが……DMC信者の一人……?」
「ま、まさか。あの人が人間を相手に……」

「っ……DMCファンクラブ№666666・死蟷螂のSATSUGAI日記……!?」

思わぬところで、信じられない事実を知ってしまったアーマービースト達。
それなりの付き合いにはなるが、こうやってインターネットを、ましてやデスメタルバンド絡みのページを見ることは通常ありえない。
だからこそ今の今まで気がつけずにいたのだろう。おそらくこれは、リーダー達すら知らない真実。
あのデスマンティスがまさかとは思ったが、ビーストの野生の勘が警鐘を鳴らしていた。

「た、確かデスマンティスさん、怖い顔の新入りを連れて帰ってきてたよね……!?」
「もし、あれもDMC信者だったとしたら……」


――SATSUGAIせよ! 都庁を○イプ!――


最悪の光景が、一同の頭をよぎった。

「いけない、リーダー達にはやく知らせっ


「おやおや、まだ見落としている参加者がいましたか」
「SATSUGAI、しようぜ!」


そして彼らは最悪の光景を目の当たりにすることとなる。
人間の大人と子供が、巨大な武器をそれぞれこちらに向け……
仲間が、自分の体が、ごみくずのように千切れ飛んでいく光景を。

【アーマービーストA〜Z@新・世界樹の迷宮 死滅】
※殺害数は1カウント

410正義とはなんぞや:2014/02/21(金) 23:35:23 ID:XmnUiFYY0
アーマービーストの群れを殲滅したのは、彼らが直前まで調べていたDMCの信者だった。
アーマービーストは知ってはいけない真実を知ってしまったがために、殺された……

「僕としたことが、こんな大量の生贄を見落とすなんて。いけませんねぇ……」
「やっぱSATSUGAIは最高だよなー!」


……というわけではなかった。
第一、魔物の言葉を普通の人間が理解することはできないのだから、彼らはアーマービーストが何をしていたのか全く知らない。
証拠となりそうなパソコンも、先程の攻撃で巻き込まれて大破している。
ただ単に、大勢で群れていたために殺された。
そこに善も悪もない。視界に入ったために殺された。
あまりに理不尽、これを悪魔の所業といわずしてなんといえよう。

しかし悪魔とは、魅力的なものでもあるのだ。
かつて正義感に溢れていた者ですら、悪魔色に染め上げられてしまうのだから。
今の彼らの正義は、信奉するクラウザーさんのために生贄を殺すこと。

「この調子で、もっと多くの生贄をクラウザーさんに捧げましょう」
「おう!」

邪悪な正義もまた、ビッグサイトを目指す。

【一日目・22時30分/山梨県・ネットカフェ】

【杉下右京@相棒】
【状態】健康
【装備】ガトリングガン
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI
1:他のメンバーと合流する

【円堂守@イナズマイレブン】
【状態】健康
【装備】イナイレ仕様サッカーボール
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI、しようぜ!
1:他のメンバーと合流する

※アーマービーストの会話は理解できていません
※アーマービーストがネット上に何かを書き込んだかどうかは不明です

411開放の喜び:2014/02/22(土) 03:19:32 ID:IZAd.dqU0
新城直衛は地面で恐怖しながらも考えていた
今対主催の一団が地下に移動しようとしている、その一団を迎え撃つかどうかを
もし迎え撃てば誰かを殺せるかもしれないだがその前に自分が怪物に殺されるかもしれない
逃げるという手段もあるがそれをやると自分の義理の姉が殺される
考えに考えをかさねる、自殺しようかとそう思ったが自分がいなくなれば主催が義理の姉になにをするかわからない
自殺することもできずに悩みに悩みその悩みが極限に達しそうになろうとしたところで
――ピンク色のドアが現れた

「ッ!!」

すぐさま直衛は立ち上がりそのドアに対して警戒する
千早もすぐさまに応戦態勢に入る
そしてそのドアが開いて現れたのは忍者の格好をした男――風魔小太郎だ
その男の登場に対し直衛は肩の力を抜いて安堵した

「や、やあ君だったのかあまり驚かせないでくれよ」

自分との同僚が来たことにより直衛に若干ながらも余裕を見せた
そして直衛は小太郎と知り合いつまりは小太郎も特務機関員であるということだ

「それで、君は何のためにここへ?、君もここの守備を任されたのかい?」

なぜここに小太郎が来たのか、それを疑問に思いすぐさま問う
すると小太郎がペンとメモ帳を取り出してそのメモ帳に文字を書いて直衛に見せた
その内容は直衛を主催本部九州ロボットまで連れ戻すということが書かれていた
その内容を見て直衛は震えながらも小太郎の顔を見て

「こ、ここに書いてあることは……本当なのかい?」

小太郎はその問いに対して肯定して無言のまま首を縦に振った

(キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!)

心の中でそのようにモーレツに喜ぶ
なんせもはや絶望的な状況だったのだ、その状況が変わるのだから喜ばずにはいられない
そして興奮気味に

「それならすぐに行こう!すぐに!すぐに!」

そのように興奮している直衛に戸惑うこともなく自分の移動手段であったどこでもドアに移動する
直衛も小太郎の後についていってどこでもドアの前に付くとすぐさま入っていき千早も直衛の後についていって最後に小太郎が入ってどこでもドアが閉まり
首相官邸から姿を消した

そして九州ロボに着けばいい笑顔で直衛は笑っている
それを目撃したモブたちは思いっきりドン引きするのであった

【一日目・21時45分/日本・九州ロボのどこか】

【新城直衛@皇国の守護者】
【状態】健康、恐怖から開放された喜び
【装備】タイガのデッキ@仮面ライダー龍騎
【道具】支給品一式、千早@皇国の守護者
【思考】基本:任務を遂行する
1:助かった!!
※特務機関員です

【風魔小太郎@戦国BASARAシリーズ】
【状態】健康
【装備】対刀“衝"・乙@戦国BASARAシリーズ
【道具】支給品一式 どこでもドア@ドラえもん  他不明
【思考】基本:任務遂行
※特務機関員です
※どこでもドアは主催から貸し出されたものです

412今期のアニメはまだ鬼灯しか見てなかったり…:2014/02/22(土) 04:11:27 ID:3ZZng0yg0
魔物に占拠され、もはや依然とは別物になった東京都庁。
その魔境に足を踏み入れている長身の和服の男が一人、頭部には角が生えている。
彼の名前は『鬼灯』。地獄の鬼である。

「噂には聞いていましたが、本当に様変わりしてますね…」

鬼灯はもはや巨大な樹と化した都庁を見上げるとハリトンボイスで呟いた。
彼が都庁に足を運んだのは理由があり、都庁の責任者と話をするためである。
話の内容はもちろん都庁軍の都庁占拠行為及び人類の抹殺をやめてもらうため。
そしてすぐに殺し合いを終わらせるために行動してもらうためである。
都庁が何故こんなことをするのか理由は知っている。鬼灯もどちらかというと環境には気を使うほうだ。
だが地獄の鬼から見ても彼らの行為は明らかにやりすぎだと判断したためにこうして都庁に向かっているというわけだ。

「人間とて自然から生まれた自然の一部。彼らは気づかないのでしょうか…自分の目的のために自然を刈り取ろうとしていることを。
科学の発展を理由に自然を刈り取った人間と同じようにね。はて、それは愚かなのやら哀れなのやらブツブツ……」

と説教染みた事をいうが実は彼の本音は違った。
鬼灯は元々休暇を何日かもらって、その間旅行のために地獄から現世に舞い降り…いや這い上がってきたのだ。
そのときに丁度カオスロワに巻き込まれてしまったのである。
殺し合いが長引いてはせっかくとった休暇が全部台無しになってしまうというわりと俗な理由で一刻も早く殺し合いを止めようとしていたのだ。
そんな彼の耳に入ってきたのは都庁軍の噂だった。

「やれやれ、連中に教えてやらねば…」

鬼灯は恐れずに足を進めていく。
もちろんこの間に魔物からの襲撃は受けている。
が、彼は地獄の閻魔大王に仕える鬼であり襲ってきた魔物を追っ払えるくらいの力量は持っていた。
ちなみに殺しはせず撃退に留めているのはあの世の住人が現世の殺生に関わるのはどうなのかと思ったからだ。

「それにしてもここの魔物は妙に引き際がいいですね…。これはかなり統率の取れてる動きですよ。
もしかしたら上の連中に報告しているかもしれませんね」

だがそれは鬼灯にとっては好都合。彼は話し合いが目的なのだから、なるべく話の通じて地位の高い者を引っ張り出したいとこだった。
ツイッターによると都庁軍は魔物だけでなく金髪の人間が何人か味方しているとのこと。
最近では超サイヤ人みたいな奴も現れて都庁への侵入者を相手に暴れて何人も\デデーン/しているという情報まであり、
それを目撃した人物らしき人が『もう駄目だ…おしまいだぁ…』というツイートを残しており、その後もいくつか『皆殺される…』『逃げるんだぁ…』などと言ったヘタレなツイートを残している。

「金髪の魔王と青年ならともかく、その戦闘民族には会いたくありませんね…。
っとようやく着きました。やけに時間がかかりましたね。あれは…竜?なるほど、都庁の番人というわけですか」

鬼灯の視線の先には都庁の入り口そして入り口を守る番人ならぬ番竜、叫帝竜・ウォークライ。

「グオオォォォォォォォォウ!!!」

ウォークライは鬼灯を見つけるとウォークライは大きな雄叫びを上げた。
鬼灯は思わずその端正な顔を歪ませて耳を塞ぐ。
そしてウォークライは鬼灯を喰らおうと大きな口を開けて迫る!
完全に鬼灯を捕捉したウォークライは彼の身を引き裂くべく巨大な口を閉じ…

「グォウ!!?」

閉じられることは無かった。
喰われる瞬間、鬼灯の持っていた鬼の金棒がウォークライの口の中でつっかえ棒になり、口を閉じることが出来なかったのだ。
大口を開けて驚愕するウォークライ、今度は彼を鬼の怪力による蹴りが襲った。
あまりの威力にその巨体を大きく吹き飛ばされるウォークライ。鬼の力は竜をも吹き飛ばすのだ。
その際にウォークライの口から飛び出した金棒をキャッチする。
そして立ち上がろうとするウォークライを見下すように話しかける。

「そこの竜、聞こえてますか?通じてるかは分かりませんが…。
私に敵わないと認めていますぐ話を通じる責任者を連れてきなさい。早く!!」

が、ウォークライは再び立ち上がって臨戦態勢を取る。

413今期のアニメはまだ鬼灯しか見てなかったり…:2014/02/22(土) 04:14:56 ID:3ZZng0yg0

「やれやれ、分かってくれませんか。こうなったらしょうがないですね。鬼の怖さをそこの竜に教えてあげねば」
「待ちなよ」

鬼灯が溜め息をついてウォークライを撃退しようと金棒を構えるが、その時声がかけられた。
都庁の入り口から出てきたのは金髪の青年レスト…それと彼に従う角と尻尾を生やした少女サクヤ。
レストは鬼灯を敵意バリバリで睨み付け、ウォークライに合図を出して下がらせる。

「『鬼のように強い人間にやられた』って傷つけられて逃げてきた魔物から報告があったから来たけど…それは君かい?だとしたら許せないな、僕は」
「これは失礼、私は地獄で閻魔の補佐をやっております、鬼灯と申します。ですが、貴方は勘違いをしておられる。
まず先に襲い掛かってきたのはそちら方の者で、私は自分の身を守るために戦わざるをえなかっただけのこと。
そして次に、貴方は敵意むき出しですが私には貴方方と殺しあうつもりはないということ。
最後に、私は鬼のように強い人間では決してございません―――」

そして鬼灯は目を閉じ、溜めるように息を吸い込むと目をカッと開いて口を開いた。

「私は鬼ですから」

レストは鬼灯の目を見て本当に殺しあうつもりはないと察する。
その目は今まで接してきた人間のどれとも違っており、自己紹介をして鬼灯の話に応じることにした。

「僕はレスト。……分かったよ。貴方が話し合いをご所望だとね。じゃあ僕がここで話を聞こう。
僕はここの責任者とは親しい関係にあるからね。でも話の内容次第では貴方の命は保障できないよ」
「それは有難い…では早速用件を言いましょう。まずは東京都庁解放及び修繕…
そして、貴方達が進めている人類抹殺の計画を今すぐに止めていただきたい――」
「断る」

鬼灯の要望をレストは一刀両断。
鬼灯はやっぱりと言った態度で溜め息をつく。

「やはり、自然の保護が最優先。そして自然を破壊してきた人間は許せないということですか…」
「そういうことさ。これ以上君と話すことは無い、僕らの機嫌が悪くなる前に消えたほうがいいよ」
「分かりますよ、貴方方の気持ち。私とて自然には気を使っている方ですから
ですが貴方達はやりすぎた……このままだと貴方達、地獄に落ちますよ?」

地獄に落ちるというワードにウォークライとサクヤは焦る様な反応するが、レストはただ悠然としているだけだった。

「地獄に落ちるだって…?舐められたものだね。そんな脅し文句が通用すると思うのかい?」

レストの回答に鬼灯は人差し指と中指を立てた状態で前方に突きつける。

「貴方はまたまた勘違いを二つ程しておられますね。
まず一つ目、地獄は本当に存在するということ。
二つ目は地獄を舐めているのは貴方だということ。地獄は貴方が思っている以上に辛く苦しい場所ですよ?
ですが、ご安心ください。罪を悔やみ償えばその分罰も軽くなるのが地獄の良い所です。今からでも…」
「罪?ふざけるな、僕らがこんなことをしたのは、全ては自然とそこに棲まう生物のためだ!
貴方が仮にもあの世にすむ鬼…しかも閻魔大王の側近というなら、僕らの行動が間違っていないことが分かるだろう!?
間違っているのは自らを生んだ自然を壊し、軽視する人間のほうだっ!」
「分かりますよ。ですが…」

414今期のアニメはまだ鬼灯しか見てなかったり…:2014/02/22(土) 04:16:47 ID:3ZZng0yg0

鬼灯はずいっとレストのすぐ眼前に迫る。
そして間髪いれずにレストに顔面陥没パンチを喰らわした。
鬼の拳をまともに喰らってしまったレストは吹っ飛んで尻餅をつける。
鬼灯はレストを見下ろし眼前で今までの紳士的な態度を崩し絶○先生の如く次々と捲くし立て始めた。


「それで人を殺し、都庁を私物化することを正当化する理由にはなりませんっ!!
都庁の元住人を皆殺した上で乗っ取る…手段としては最悪じゃないですか!
他に手段なんていくらでも考えて見つけられたはずでしょう!
何故こんな物騒な手段を選んだのですか!?
そう、貴方方は手段を選ばなさ過ぎる!!!
そして何より、何故今自然保護活動をやるんですかっ!
よりによって殺し合いの真っ最中にするんですか!?
『じゃあいつやるの、今でしょ!』ってもう既に廃れてるネタでしょうに!!
こんな緊急時に自然に熱心になってる場合じゃないって分かるはずでしょう!!
何ですか?貴方は頭良さそうな顔して馬鹿なんじゃないですか!?
手段の選ばなさは殺し合いを止めることに使いなさい!!
それが貴方方の今積める善行ですよ!!
自然保護活動はその後に存分おやりになればよろしいでしょうがっ!!」


「ちょっと、レスト様に何を――」
「貴女は黙っていなさい!私はこの人と話をしているんです!!」
「あひぃっ…」

主人を殴った上に上から目線で説教を働く鬼灯をサクヤは止めようとする。
が、鬼灯の半端無い気迫につい悲鳴を上げて恐縮してしまう。ウォークライも割り込めずにいる。
鬼灯は再びレストに説教しようとするが、レストは既に立ち上がり剣を構えていた。

「もう貴方の話はたくさんだ。貴方が僕等の理想を理解しないのならッ!
今ここで殺すしかない!ここの自然と魔物達のためにも――」
「やれやれ、暴力で訴えるということですか。
いいでしょう、どうやら貴方は558459(ここはじごく)回くらい引っ叩かないと分かりそうにないですからね。
歯食いしばりなさい、貴方のような人間は修正してやります――」

レストは天ノ村雲ノ剣、鬼灯は金棒を取り出し構える。
自分のそれぞれの得物を持ち互いはぶつかりあった――

その時、鬼灯の背後から何かが飛来。それが鬼灯に当たったかと思うと鬼灯の姿は一瞬にして消え去った。
鬼灯を消したものの正体はアイテムのバシルーラの杖@トルネコシリーズ。
本来はモンスターを別の場所に飛ばすアイテムで、カオスロワでは日本のどこかに飛ばす効果になっている。
それはサクヤがダンジョン化した都庁内部で拾ったもの。
鬼灯がレストの相手をしているのを見計らって使用したのだ。ここでは使い捨て式なので杖はもう消えている。

「勝手に杖を使ってすみませんレスト様。
さっきのお方はいろいろな意味で手に負えなさそうなくらい理不尽だったので…」
「いや、助かったよ。あの男の言葉に冷静さを失うとこだった、ありがとう」
「グォウ…」
「君も心配してくれているのかい、でもこのぐらい大丈夫さ。
ウォークライもあの男に一発蹴られただけで大してダメージが無いみたいでよかったよ」

レストはウォークライの無事を確認し笑顔を浮かべる。
そこにはもう自然を壊す人間を憎む面影はどこにもない。
彼らは願った。願わくばあの鬼が二度と現れませんように――

415ズカンされた名無し:2014/02/22(土) 04:18:18 ID:3ZZng0yg0
【一日目・22時50分/都庁樹の迷宮入り口】

【レスト@ルーンファクトリー4】
【状態】顔に打撲の跡(軽症)、全属性攻撃吸収、無属性攻撃半減、サクヤの飼い主
【装備】天ノ村雲ノ剣
【道具】支給品一式、不明品、謎の壁材、水晶の壁材等の素材
【思考】
基本:都庁の軍勢を守りつつ星の自然環境改善
0:なんだったんださっきの鬼は…
1:都庁樹の施設と素材を使い、戦闘準備を整える
2:機械っぽい外見の奴は問答無用で潰す
3:四条化コンビを警戒
4:あわよくば竜と結婚できる世界を作りたい
※フレクザィードの飼い主でしたが、バサラによりその権限を奪われていることに気がついていません
※連れて歩けるモンスターは二匹までです

【極光の麒麟・サクヤ@パズドラ】
【状態】健康、調教済み
【装備】不明
【道具】支給品一式、スマホ、都知事のパソコン
【思考】
基本:レストに服従
0:さっきの鬼が怖い…
1:ネットに疎い主に代わり情報収集
2:実は青龍と違ってドラゴンではないことはこの際黙っておく

【ウォークライ@セブンスドラゴン2020】
【状態】ダメージ(小)、空腹
【装備】無し
【道具】支給品一式
【思考】
基本:都庁の防衛
1:都庁に近づく相手を蹴散らす
2:美味そうだったら喰う


「やられました。まさか侵入者を転送させる手段を持ち合わせているとは…。はて、ここはどこなのか」

鬼灯は先ほどいた場所とは違う所にワープさせられていた。
周りの風景を見るにちゃんとした陸地であることは間違いない。
そして首輪も爆発しないことから禁止エリアではないのも確かだろう。
もちろんいしのなかだというオチもなさそうだ。

「残念です、都庁の彼らを何とか反ロワ派にできれば殺し合いの終わりに近づけたものを。
それに狂信者を何とかするには彼らの力が必要でしたでしょうに…」

そして鬼灯が目をつけていたのは都庁の軍勢だけではなくDMC狂信者と呼ばれる連中もであった。
だが彼らはどう見ても問答無用で殺そうとしてくる奴らばかりで話が通じそうに無かった。
規模も凄いことになっていたので、恐らく戦力としては互角だろう都庁の軍勢に何とかしてもらいたかったのである。
せめて狂信者を何とかしろぐらいは言うべきだったかと鬼灯は後悔していた。

「このままではせっかくの休暇が全てバトロワで潰れてしまう…。何か手を打たねばなりませんね」

これ以上失敗を悔やんでもしょうがない。
立ち上がった鬼灯はとりあえず場所を把握すべく辺りを探索することにした。

【一日目・22時50分/日本の陸地のどこか(禁止エリアではない)】

【鬼灯@鬼灯の冷徹】
【状態】健康、若干不機嫌
【装備】自分専用の金棒@鬼灯の冷徹
【道具】支給品一式、不明品
【思考】
基本:休暇がつぶれる前になるべく早く殺し合いを終わらせる
0:現在地の把握
1:間違っていると思った奴には説教
2:できるだけ殺生はしない

416話を壮大にし過ぎたかも:2014/02/22(土) 23:05:02 ID:NssvPB0c0
 東京都のとある民家にパソコンでとある女性がカオスロワちゃんねるを見ていた。
彼女の名はノーヴル・ディラン、世界でも有数の技術力を持つ科学者である。
しかし、彼女には重大な秘密があった。

(これで何回目だったかしら、未来から記憶を転写してきたのは……)

 ノーヴルは、幾度となく未来から過去の自分に記憶を転写させていたのだ。
かつて彼女は、日本中から終結した対主催勢力の一員として主催と戦い、主催を倒してカオスロワを終わらせていた。
しかし、その後に二度目の大災害が襲来し、主催と戦った多くの戦士達が命を引き換えにしたにも拘らず、世界の殆どは滅亡した。
辛うじて生き残った彼女は、滅びを待つしかない未来を変える為、自身の研究成果とカオスロワの最中に集まった技術の数々を使って過去の自分に自身の記憶を転写したのだ。
そして、彼女は幾度とない失敗と記憶転写を繰り返し、ついに世界滅亡を回避する為に必要な要素を全て見つけ出したのだ。

(そろそろ、器は完成したころかしらね……そして、他の可能性達も目覚めつつある……現時点で出来る事は全てやれたわね)

 今回、ノーヴルが最初に行ったのは、ループの中で技術を集めて理論を完成させたタイムマシン(使用後に破壊した為現存してない)で世界滅亡の回避に必要な要素を伝える為にあるものを過去に転送した。
その転送したものこそが、ハラサンが現役時代に見つけた遺跡だったのだ。
そして彼女は、光祐一郎に九州ロボを作らせ、主催に匿名でその情報をリークして九州ロボを奪わせ、主催が九州ロボを“器たりえる巨像”に改造するように仕向けたのだ。
また、九州ロボを欠陥だらけにする事で主催の行動を鈍らせ、他の要素が育つ前に潰される可能性を減らしてもいた。

(まあ、とにかく今回が最後のチャンス……この世界に次はないわ)

 ノーヴルの記憶転写には、記憶と同時に世界の因果が転送されて転送後の世界の因果が増加するという重大な副作用があった。
因果の増加は、世界滅亡を回避する為に必要な要素が生まれる可能性を増やす働きがあったが、一方で世界が滅亡する可能性も増やしていたのだ。
そして、因果自体が増えすぎたが為に、空間の歪みが日本中で発生し、滋賀県から車で移動していた参加者がそれに気付かず突入した結果、車に乗ってから3時間で東京に移動するといった事が起きていた。
それを知ったノーヴルは、次に記憶転写をしたら因果の量に世界が耐え切れず、世界そのものが崩壊すると気付き、記憶転写技術を抹消してこの世界に全てを賭けたのだ。
ちなみに、空間の歪みは参加者の間で主催の設置したワープゾーンだと認識されており、便利な移動手段として利用されている。

(全ては世界の為……しかし、後はこの世界の者達に託してもいいのかもしれないわね……)

 そんな感じに回想していたノーヴルの元に、侵入者が現れた。

「考え事をしているようですが、クラウザーさんの為に殺ってやるDEATH!」

 そんな事を言いながら侵入してきたのは10名ものモブ狂信者を連れた梓だ。
梓は、これまでもそうしたようにギターによる48の殺人技でノーヴルをSATSUGAIしようとする。
それに対し、ノーヴルはデイパックから支給品の暁美ほむら特製パイプ型爆弾を取り出した。

「こんな事もあろうかと私が持っている爆弾と同じものが4つ、この家に設置してあるわ。だから悪いけど貴女は世界の為に、私と一緒に死んでもらうわ」

 そう言い、ノーヴルは5つの爆弾を起爆し、彼女達がいた民家が爆炎で吹き飛んだ。


【一日目・23時00分/東京都・とある民家だった所】

【ノーヴル・ディラン@スーパーロボット大戦UX 死亡確認】
【中野梓@けいおん! 死亡確認】
死因:爆死

417:2014/02/24(月) 00:44:19 ID:/GQTadFQ0
「おお……歌、何と素晴らしい!!」

老人がある曲を聴き感動していた。
それは今現在カオスロワを揺るがせている要因の一つ、クラウザーさんの曲である。
クラウザーさんの死により大暴れしているDMC狂信者達のように、また一人クラウザーさんの魅力に取り付かれてしまったのだ。

「元はバラバラの思考の人々が今やたった一つの夢の為に動く!
 これこそ、私の描いていた夢!!」

老人は心底感激していた。
クラウザーさんにより統一された大多数の意思。
一つの夢を叶える為に夢に進み立ち上がる大群衆。
これが、これこそが老人が長年思い、描き続けた夢なのだ!
完全では無いにしろ、この歌を全世界に広げれば……世界はクラウザーさんに釘付けになり、平和となる!
ああ、是非とも会ってみたい! この素晴らしい曲を生み出し、人々の心を捉えて離さないクラウザーさんとやらに!!

「何やら、東京ドームというものに集まってるみたいですね。行ってみましょうか」

DMC狂信者達が東京ドームに集まるらしき事を察知した老人に近づいてくる二つの影がある。

「あんたも東京ドームに行くのか!!」
「かっとビングだ! クラウザーさん!!」

クラウザーさんの虜になった蒼月潮と九十九遊馬である。

「ええ、私もクラウザーさんに会いたいんですよ」
「よし、じゃあ一緒にSATSUGAIしながら行こう!」
「SATSUGAIだ!俺!!!」
「ああ、幸先が良いですねぇ。早速私と同じ志を持つ同志に会えるなんて」

老人は喜んだ。
その喜びを表すために両手を広げ、二人の少年へと向かっていった。
軽いハグだ。海外ではよくあるちょっとしたスキンシップである。

「ぐっ、……ごほっ……」
「が、ああ……げほっ……」



「――あれ?」

数分後。そこには二つに人だった肉塊が転がっていた。
辺りは血に塗れ、二人の少年だった物の表情は苦痛に染まっている。

「ああ……またやっちゃった……ごめんなさいごめんなさい……」

老人は別に二人に殺意があった訳ではない。
本当にちょっとハグしようとしただけなのだ。
ただ、不運なことに嬉しさの余りちょっと力が入っちゃって二人を惨殺してしまっただけなのだ。

「……潮君、遊馬君。ごめんなさい。
 でも君達は私の中で生き続ける」

例え誰かが死のうとも自分の心の中で相手は生き続けている。つまり、死んでいないのだ。
だから、無問題である。老人は一通り謝り、そう言いその場を後にした。

血に塗れた右手のカギ爪。
かつてそれを見た男は老人をこう呼んだ。
カギ爪の男と。


【蒼月潮@うしおととら】死亡
【九十九遊馬@遊戯王ゼアル】死亡



【一日目・23時30分/神奈川】

【カギ爪の男@ガン×ソード】
【状態】クラウザーさんとDMC狂信者に感動
【装備】カギ爪の義手
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:世界を平和にする。
1:クラウザーさんに会うためにSATSUGAIしながら東京ドームに向かう。
2:クラウザーさんや道中出会った参加者、DMC狂信者達ともお友達になりたい。

418夢 修正版:2014/02/24(月) 00:49:12 ID:/GQTadFQ0
「おお……歌、何と素晴らしい!!」

老人がある曲を聴き感動していた。
それは今現在カオスロワを揺るがせている要因の一つ、クラウザーさんの曲である。
クラウザーさんの死により大暴れしているDMC狂信者達のように、また一人クラウザーさんの魅力に取り付かれてしまったのだ。

「元はバラバラの思考の人々が今やたった一つの夢の為に動く!
 これこそ、私の描いていた夢!!」

老人は心底感激していた。
クラウザーさんにより統一された大多数の意思。
一つの夢を叶える為に夢に進み立ち上がる大群衆。
これが、これこそが老人が長年思い、描き続けた夢なのだ!
完全では無いにしろ、この歌を全世界に広げれば……世界はクラウザーさんに釘付けになり、平和となる!
ああ、是非とも会ってみたい! この素晴らしい曲を生み出し、人々の心を捉えて離さないクラウザーさんとやらに!!

「何やら、ビッグサイトというものに集まってるみたいですね。行ってみましょうか」

DMC狂信者達が東京ドームに集まるらしき事を察知した老人に近づいてくる二つの影がある。

「あんたもビッグサイトに行くのか!!」
「かっとビングだ! クラウザーさん!!」

クラウザーさんの虜になった蒼月潮と九十九遊馬である。

「ええ、私もクラウザーさんに会いたいんですよ」
「よし、じゃあ一緒にSATSUGAIしながら行こう!」
「SATSUGAIだ!俺!!!」
「ああ、幸先が良いですねぇ。早速私と同じ志を持つ同志に会えるなんて」

老人は喜んだ。
その喜びを表すために両手を広げ、二人の少年へと向かっていった。
軽いハグだ。海外ではよくあるちょっとしたスキンシップである。

「ぐっ、……ごほっ……」
「が、ああ……げほっ……」



「――あれ?」

数分後。そこには二つに人だった肉塊が転がっていた。
辺りは血に塗れ、二人の少年だった物の表情は苦痛に染まっている。

「ああ……またやっちゃった……ごめんなさいごめんなさい……」

老人は別に二人に殺意があった訳ではない。
本当にちょっとハグしようとしただけなのだ。
ただ、不運なことに嬉しさの余りちょっと力が入っちゃって二人を惨殺してしまっただけなのだ。

「……潮君、遊馬君。ごめんなさい。
 でも君達は私の中で生き続ける」

例え誰かが死のうとも自分の心の中で相手は生き続けている。つまり、死んでいないのだ。
だから、無問題である。老人は一通り謝り、そう言いその場を後にした。

血に塗れた右手のカギ爪。
かつてそれを見た男は老人をこう呼んだ。
カギ爪の男と。


【蒼月潮@うしおととら】死亡
【九十九遊馬@遊戯王ゼアル】死亡



【一日目・23時30分/神奈川】

【カギ爪の男@ガン×ソード】
【状態】DMC狂信者に感動
【装備】カギ爪の義手
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:世界を平和にする。
1:クラウザーさんに会うためにSATSUGAIしながらビッグサイトに向かう。
2:クラウザーさんや道中出会った参加者、DMC狂信者達ともお友達になりたい。

419ズカンされた名無し:2014/02/24(月) 00:49:58 ID:/GQTadFQ0
すいません
東京ドームじゃなくビッグサイトでした

420とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:40:28 ID:3DAKD7Lw0
 世界樹と化した東京都庁。
 そこの入り口では、二つの人影があった。

「はいサクヤ、温かい飲み物だよ」
「あ、ありがとうございます」

 現在都庁の軍勢の中でナンバー2にあたるレストと、彼に付き従うサクヤだ。
 先の鬼の襲撃により、都庁の警戒態勢はさらに強まっていた。
 叫帝竜が手こずる相手ともなると、他にぶつけられる門番は必然限られる。
 現在のリーダーであるダオスは指揮官として都庁全体を把握しなければならない。
 元リーダーである雷鳴と共に現る者も、都庁周辺の磁場を捻じ曲げる仕事がある。
 そもそも都庁内での移動をスムーズにするための樹海磁軸は彼がいないと作れない。
 よって力を持ち、かつ比較的自由に動けるレストが再び門番の役を買って出たのだ。

「ネットで、何か情報は手に入ったかい?」
「一応は。東京全域が超危険地帯であり、魔物とDMC狂信者の闊歩が原因とされているそうです」
「妙だね……ここの魔物は、基本的に都庁周辺しか活動させていない。
 それでいて原因の一つにされているってことは……そのDMC狂信者にも魔物がいるってことかな?」
「可能性はあります。しかしDMC狂信者の活動は本当に……酷すぎます……」
「魔物ならできれば殺したくはないんだけど……ここに手を出すつもりなら、容赦はしないよ」

 会話を続けつつも、レストはその手を動かし続けていた。
 都庁から剥ぎ取った素材を錬金し、さらなる装備の充実――戦いの準備をしていた。

「その……どうしてレスト様は、ここをそれ程までに守ろうとするのですか?」
「うん?」

 そんな様子を見たサクヤは、思わず疑問を口にしていた。
 自然を守るため、おそらくその言葉に偽りはないのだろう。
 しかし彼の場合は、自然だけでなく魔物も守ろうとしている節がある。

「……あの日、世界は大災害に飲み込まれた。残された陸地はここだけだ。
 僕の住んでいた国とは違って、この国はあまりにも自然が少ない。ここの世界樹は、最後の希望だ。
 魔物にとっての、最後の住処になるかもしれない。人間なんかに、邪魔はさせない……」
「どうして、そんなに……」
「人間を嫌うのか、かい?」
「……っ」

 先を読まれ、サクヤは息を呑む。
 この新しい主に抱く、一つの疑念。彼はあまりにも、人間に憎悪の感情を持ちすぎている。
 前の主は目の前で切り裂かれて死んだが、その時のレストの表情には一切の感情がなかった。
 自然を壊してきたから、都庁の魔物を狙ったから……それだけが理由とは思えなかった。

「……君にはまだ話してなかったね。
 昔、一人の軍事帝国の皇帝が自然を壊すは僕の愛した女性を傷つけるは魔物を実験道具にするはで、とにかく酷かった。
 多分、初めて人間に殺意が沸いた時だと思うよ。力と支配に執着した皇帝は最終的に自壊したけど……
 驚いたことに、死後の世界であいつに会ったら、まだ力に執着していた。死してなお、神になろうともがいていた」
「……!」

 人間の際限のない欲望。
 大きすぎる力を得てしまった人間の末路。
 それはこのバトルロワイアルの傀儡主催者に通ずるものがあった。

421とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:42:27 ID:3DAKD7Lw0
「人間はそう簡単に改心できない生き物なんだって痛感したよ。
 僕は自分を、装備を徹底的に鍛え、何度も何度もあいつを倒した。結局、今に至るまで完全に滅びもしないし改心もしていないんだけど」
「……」
「まあ、幸いなことにあいつが現世に現れて暴れることはできないみたいだったけど。馴染みの街にもようやく平和が戻った。
 ようやく一段落ついて、僕は街を出て異国へ旅に出た。……まさかその行く先々で、さらに人間の醜さを知ることになるとは思わなかったけどね」
「え……?」
「色々な村や町に寄った。困りごとを抱えている人も多くて助けてまわった。飛んできたのは感謝の言葉じゃなくて石とか武器だった」
「ど、どうしてですか!?」

 ふー、と一度大きく息を吐くと、レストはいつの間にか作り上げた装飾品をサクヤに渡して見せた。
 それは銀色に輝くペンダントだった。

「こ、これは?」
「草原のペンダント。僕が身に着けておけば、一緒にいるサクヤや他の魔物達の力が増して、受けるダメージも半減する便利な物さ。
 驚いたでしょう? 僕らが使う錬金術は、一瞬で物を完成させちゃうからね」
「は、はい。先程までは、何を作ろうか思案なさっている様子でしたので……」
「これを街の人の前でやったらさ、悪魔の技だとかなんとか……
 村を襲う巨大な怪物を正拳突き一発で仕留めたら、僕が化物呼ばわりされて……
 その後も似たようなことの連続。農作業の手伝いをしただけで怖がられたのは特に驚いたっけなぁ……
 最終的にはなんと賞金首さ。国が違うからだろうけど、随分物騒な国王だよ。人の皮を被った化物討伐――
「もうやめてください!」

 なおも語られる言葉を遮るように、サクヤはたまらずレストに抱きついた。
 本来であれば人も自然も愛していたであろう青年を歪ませたのは、身勝手な人間そのもの。
 愛する者を、育った街を守るために手に入れた力だというのに、何故迫害されなければならないのか。

「あはは、サクヤ意外と大胆だね?」
「茶化さないでください……」
「……別に平気さ。今の僕は強いからね、一般人からの攻撃なんて痛くもかゆくもなかった。
 僕一人が我慢すればいいだけさ。ただ……僕と一緒にいた、巨大だったからというだけで魔物まで迫害されたのは許せなかった。
 あの時一緒にいたフレクザィードも怒っちゃってさ、危うく一国を焼き尽くすところだったよ」

 なんでもないといった様子で、変わらずにレストは言葉を続ける。
 苦悶の表情を浮かべるでも涙を流すでもなく、ただ淡々と。

「サクヤ、君は僕が怖くはないのかい? 君の前の主をばっさり斬った僕が。
 君はかなり高位の存在だろうけど、本気で戦えば僕が勝つ。人間には過ぎた力を持つ僕が、怖くはないのかい?」
「……怖くなかったと言えば、嘘になります。
 でもあの時、レスト様が私を撫でてくれた時……とても深い慈しみの心を感じました。この方は本当に優しい方だと……そう思いました。
 それにその……とても、気持ちいいので……」
「それは嬉しいな。僕のなでなでは皆からも好評でね、よくせがまれたよ……」
「んぅ……」

 レストはゆっくりとサクヤの頭を撫でる。
 その表情は実に穏やかなものであり、かつての侵入者である翼やぼのぼのに向けたものとは大きく異なっていた。
 一切の悪意を持たない温かい掌はとても安心できるものであり、サクヤも目を細めてそれを受け入れる。

「なんだか昔を思い出すなぁ……自然に囲まれて、皆と一緒にゆっくり生活する……あの頃は楽しかった……
 ――なんで、くだらない娯楽施設建設のために皆が住んでいた山を丸々潰すのかな?
 ――なんで、最終的に自分に返ってくるのに工業排水や化学物質をわざわざ海に流すのかな?
 ――なんで、大量破壊兵器を作ってまで戦争を考えるのかな? 僕は一応人間のはずなのに、人間の考えがわからない」
「……っ」

422とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:43:18 ID:3DAKD7Lw0
「この殺し合いだってそうだ。まあおかげで僕も人間を殺しやすいんだけどね。
 多分クランさん達がそれと同時にここを狙ったのは、彼らも人間の愚かさを知っているから。
 魔物というだけで人間は寄ってたかって攻撃するけど、人間も敵となれば注意はそっちに向くから。
 ここももうすぐ完全な世界樹になる。そうすれば……」
「レスト様……」

 最後まで口にすることはなかったが、その続きは容易に想像がつく。
 自然を壊してきた、魔物を迫害してきた人間の抹殺。
 自身も人間から迫害され続けてきたことにより、おそらく人を信じるということも忘れてしまったのだろう。
 口ぶりからして、かつて共にいた魔物のほとんども人間に住処を奪われたか、大災害で命を落としたのかもしれない。
 そしておそらく、最初に住んでいたという国も。
 ここは彼にとって、最後の心の拠り所でもあるのかもしれない。

「んっ?」

 不意に、周囲の気温が急激に下がった。
 何者かが、都庁へ超速で向かってきている。
 雷竜の磁場操作もなんなく突破している様子から、相当な実力者だろう。
 レストとサクヤは急いで武器を構えるが……

『さあ、ついたぞまどかよ。む……お前達は?』
「は、速すぎるよ……」

 空から舞い降りたのは三つ首の竜と、それに掴まれていた少女であった。

「あなたは……もしかしてクランさんの言っていた氷竜?」
『ほう、あいつが人間に名を告げるだけでなく私達のことまで教えるとは。
 我ら竜は人の忌むべき怨敵、人間に恐怖という名の試練を与え続ける理不尽の権化であるとは我らが主の言葉だが……
 なるほどお前が人の身でありながら、我らを助けようとする人間か』
「レストです。どうぞよろしく。しかし随分急いだ様子でしたね、それにその女の子も……」
『うむ、私は大阪を拠点としていたが、グンマーの民の訃報を聞いてな。雷竜達が心配になり、急いで飛んできた。
 大阪も中々の危険地帯だったぞ。人間が放った大量破壊兵器のエネルギーが飛んできたかと思えば……
 それを二人の汚い忍者が斬って捨てて見せたからな。思わず私も全身縛られて虐殺されるかと思った程だ。
 この娘は大阪で出会った、グンマーの血を引く者だ。今となってはかなり希少だろう』
「そうでしたか……ではとりあえず、まずクランさんにも報告を。ここはもうしばらく僕が守っておくので」
『すまないな』

 氷嵐の支配者はまどかを連れたまま都庁に入ろうとする。
 しかし、支配者の手から解放されたまどかはすぐさま都庁には入ろうとせず、入り口にもたれるレストの方を向いた。

「あ、あなたは……」
「ん、僕かい?」
「あなたは人間なのに……ここの魔物の味方をしているの?」

 震える声で、まどかは尋ねた。
 彼女は二度殺されかけた。一度目は怪物に、二度目も怪物に。二回とも同じ人物に庇われ事なきを得たが、彼はそれが原因で命を落とした。
 同行していた氷竜は友人達を殺してこそいないが、かなりの傷を負わせた。放送では新たに佐倉杏子の名前も呼ばれ、辛い体験はしている。
 しかしそれでも、まだ人間が人間を殺すといった場面には出くわしたことがなかった。

423とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:44:53 ID:3DAKD7Lw0
「勿論。意外とここに攻め込んでくる人間は多くてね。もう何人か斬ったよ」
「そ、そんな……!」

 しかし目の前の優しそうな青年は、さも当然といわんばかりに殺人を告白した。
 突き立てられた巨大な剣は美しい輝きを放っていて、とても殺人に使われた道具には見えない。
 しかし実際のところは、これからも誰かを斬るため、念入りに手入れされているからだ。

「どうしてそんな酷いことをするの……!?」
「酷いことって……自然への感謝を忘れた挙句、魔物の住処を奪った人間の方が酷いとは思わないのかい?
 魔物というだけで、見かければ人間は攻撃する。ああ、普通の動物でも同じことだったね。
 いいかい? 動物が人間の町に現れるのだって、ほとんどが住み場所が減ってしまったりしたせいなんだよ?」
「だからって……! 説得するとか、見逃すとか、もっと人間と魔物が共存できるような――
「それが一番甘いんだよ! 説得なんてその場だけのフリだ。見逃せば後になって逆恨みで余計な被害が出る!
 人間と魔物の共存なんて……人間が一方的に壊すだけじゃないか……!」

 吐き出された怒声に、思わずまどかはすくみあがってしまう。
 しかしそれでも、次の言葉を口にしようとするが……

『レストよ、お前の言葉はもっともだがその辺にしてやってくれ。まどかはまだ幼いのだ』
「言う程幼いようには感じませんけど。それより氷竜さん、その全身の細かい傷……
 まさかとは思いますけど、ここに来るまでその子に人間を殺さないでとでも言われたんじゃないんですか?」
『……行くぞ、まどか』
「あっ……」

 氷竜は再びまどかを掴むと、都庁の中へと消えていった。

「……」

 その様子を、レストはただ黙って見つめていた。

「レスト様……」
「似てるな、あの子。昔の僕に……」
「え?」
「多分無理矢理ここに連れてこられたんだろうけど、それでもあの子は人間と魔物の共存を口にした。
 綺麗ごとを並べても、無駄なのに。底抜けに甘い子なのに、目はしっかりと僕を見ていた。
 まったく、氷竜さんもあの子を気に入ってるみたいだし、意外と大物かも。
 ……その願いを叶えたければ、頑張ってみるといいよ。僕は僕のやり方でやらせて貰うけどね」

 剣を突き立て、臨戦態勢を維持しつつレストは再び素材を弄り装備を作り始める。
 次に侵入を試みる人間を、かつて侵入を試みた食人鬼と地獄の鬼を確実に殺す為に。
 その様子を、傍らのサクヤは寂しげな表情で見つめていた。

(レスト様……私、黙っていましたけど貴方の独り言を聞いてしまったんです。
『竜と結婚できる世界を作りたい』……自分だけでしたら、勝手にしてしまえばいいですよね?
 それでもそういった世界を、法を求めているということは、貴方だって完全には人間のことを……
 願わくば、どうかこの方が元の――)

424とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:45:38 ID:3DAKD7Lw0
【一日目・23時10分/都庁樹の迷宮入り口】
【レスト@ルーンファクトリー4】
【状態】健康、全属性攻撃吸収、無属性攻撃半減、サクヤの飼い主
【装備】天ノ村雲ノ剣、草原のペンダント
【道具】支給品一式、不明品、謎の壁材、水晶の壁材等の素材
【思考】
基本:都庁の軍勢を守りつつ星の自然環境改善
0:しばらく都庁の入り口を守る
1:都庁樹の施設と素材を使い、戦闘準備を整える
2:機械っぽい外見の奴は問答無用で潰す
3:四条化コンビ、鬼灯を警戒
4:あわよくば竜と結婚できる世界を作りたい
※フレクザィードの飼い主でしたが、バサラによりその権限を奪われていることに気がついていません

【極光の麒麟・サクヤ@パズドラ】
【状態】健康、調教済み
【装備】不明
【道具】支給品一式、スマホ、都知事のパソコン
【思考】
基本:レストに服従
0:レストと共に都庁の入り口を守る
1:ネットに疎い主に代わり情報収集
2:実は青龍と違ってドラゴンではないことはこの際黙っておく








 都庁内部では、氷嵐の支配者の帰還に魔物達が歓声が響いていた。

『お帰りなさいませ支配者様!』
『ご無事でなにより! ところでその人間の娘は?』
『グンマーの血を引く者だ。皆、粗相のないようにな』

 さらに連れられていたまどかの正体がわかると、より一層歓声は大きくなった。
 グンマーの血はまだ完全には途絶えていなかったのだと、喜びを身体で表現する者までいる。

『さすがは伝説の三竜の一角! ただのロリコンじゃなかったんですね!』
『凍らすぞ』
「す、すごい……」

 氷竜とはテレパシーによる会話が可能だが、流石に普通の魔物の言葉まではわからない。
 それでも魔物達が大いに喜んでいるのだということは、まどかにも理解できた。
 雷竜への報告があると早めにその場を去っても、後ろからの歓声が止むことはなかった。

425とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:46:43 ID:3DAKD7Lw0
『……だから言っただろう? 私と共にいれば、襲われる心配はないと』
「は、はい。みんな、すごくあなたの帰りを喜んでた……」
『もっとも……入り口にいたあの男、レストがもし敵であったなら……お前を守ることはできなかっただろうがな』
「え?」
『奴が剣を構えた時……この私が、寒気を感じた。おそらく、我ら三竜が束になっても勝てぬ相手だ。
 人間の中でも勇気を持ち、我らを屠れる者をドラゴンスレイヤーや勇者などと呼び、人間は称えるそうだが……
 あれはそれさえ凌駕している。味方としてはこれ以上ない存在と言えるだろう』
「そう、ですか……」

 氷竜の言葉を聞き、まどかは俯いた。
 氷竜と同格の竜が、三体がかりでも敵わない。それはつまり、一体だけであればほぼ確実に仕留められたということだ。
 先程の魔物達の様子から判断すれば、竜は最高位に位置するのだろう。それが勝てない相手に、他の魔物が敵う筈がない。
 つまりあの青年は、その気になれば都庁がこんなことになる前に都庁を、周りの人間を救えたということに他ならない。
 都庁を救えば人間にとっての英雄になれたであろうに、逆に魔物の手助けをするなど……普通では考えられない。

(あの人も、魔物の声が聞こえるんだ。だから……)

 だが都庁を救うということは、そこを陣取っている魔物を……つまりはつい先程会った者を殺すということだ。
 何も知らなければ、魔物を退治する人間は勇者だったのかもしれない。だが今は違う。
 魔物にも人間と同じような感情があるということを、まどかは知ってしまったのだから。

(それを知らなかった、私達人間がいけないの……?
 ううん、人間だって、誰かの帰りを待ち望む人は沢山いる。人間だって生きたい、殺していい理由にはならない。
 そうだよ……人間も魔物も、みんな生きたいに決まってる。お互いがどうにかして、殺し合わない方法はないの……?
 魔物に言葉を教えて、お互い意思疎通をはかるとか……駄目だ、氷竜さんの話だと、外見から判断されちゃう。
 かわいく着飾って……無理だよ! 歌で……いやいや、クラウザーさんの曲はテンション上がるけど、平和とは無縁だよ……
 やっぱり……魔法のような奇跡がないと、実現できないのかな……?
 私が本当に凄い魔法の力を持つなら、グンマーの血を引いてるなら……どうにかならないの?
 キュゥべえ……いや、キュゥべえじゃなくてもいい。誰でもいい、私のこの祈りを……!)

『どうしたまどか。もうじき雷竜の部屋だぞ』
「ご、ごめんなさい」

 氷竜の言葉により、まどかは現実に戻される。
 見れば、周囲はぐにゃりと歪んだ結界のような空間がある。
 都庁の周辺と似た感じであり、奥にそれを引き起こしているであろう竜がいるのがよくわかる。

『一応、気をつけてくれ。前にも話したが、あいつは人妻、それも熟女好みの頭がちょっと残念な奴だ』
「と、友達なんですよね……?」

(なんとか、お話ができれば……)

 性癖はともかく、思考はやはり人間抹殺なのは間違いないだろう。
 いくら自分がグンマーの血を引いているおかげと氷竜の性癖のおかげで生き延びているとはいえ……
 ここの魔物をこのまま放置すれば、いずれは自分の友人達や多くの人間が犠牲になる。
 都合よく契約を迫るキュゥべえは現れまい。
 ならばせめて、自分が根気強く話して少しでも計画の実行を遅らせるようにするしかない。
 きっと自分は、生きて都庁内部に入れた数少ない人間なのだから。

(やらなきゃ……!)

 まどかは心の中で、決意を固めていた。

426とある魔法少女候補の祈り:2014/02/24(月) 21:47:31 ID:3DAKD7Lw0
【一日目・23時10分/都庁樹の迷宮内部・??階】

【氷嵐の支配者@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】
【状態】ダメージ(微小)
【装備】無し
【道具】とけないこおり@ポケットモンスター、支給品一式
【思考】基本:自然を汚す人間を滅ぼす。
0:雷竜と今後の相談
1:グンマーの民のような人間は殺さない。
2:鹿目まどかの魔力に興味。可能であればこちら側(都庁軍勢)に引き入れたい
3:残るは赤竜だが……
※一定の魔力を有する相手であれば、テレパシーで会話可能

【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式 その他不明
【思考】基本:とにかく生き残りたい
0:人間と魔物が共存できる方法を考えたい。そのためにもまずは雷竜を説得
1:魔法少女たちが心配
2:レストに僅かに恐怖
3:外で暴れてたの、DMCのファンの人に見えたけど……?
※ライブに夢中で放送を全く聞いていませんでした。
※極めて高い魔力を有しているが、現時点では持ち腐れ状態です

427ズカンされた名無し:2014/02/24(月) 21:49:38 ID:3DAKD7Lw0
投下終了。
『今期のアニメはまだ鬼灯しか見てなかったり…』の前から書いてたもんを直したやつなんで
どこかしらに矛盾があるかも。指摘があれば修正します

428睡眠は大事:2014/02/25(火) 01:42:29 ID:zU3pPzIY0


一方、その頃、サーシェスさんは……

「Zzz……」

アルケーガンダムの中で睡眠を取っていた。
そりゃあ、サーシェスさんだって人間だよ?
戦争屋っていっても年がら年中四六時中、戦争してるわけじゃないっしょ?
まあ、常識的に考えて寝てない状況でガンダム操縦したら、きっと事故るよ、人間だもの。
だから、皆さん、夜は寝ましょう。
寝ずに行動し続ける輩は……きっともう『人間』ではないのだから。

【1日目・21時15分/日本・東京都新宿中央公園】
【アリー・アル・サーシェス@機動戦士ガンダム00】
【状態】睡眠中、強い屈辱 、ヒゲがない
【装備】ヤークトアルケーガンダム@機動戦士ガンダム00V
【道具】支給品一式、熱線銃
【思考】基本:カオスロワという名の戦争を楽しむ
0:今は寝る、起きたら虐殺の続き
1:参加者は片っ端から虐殺
2:赤いガンダム(ガンダムエピオン)には必ず雪辱を果たす
※新型ナノマシンにより、闘争本能等が増大しました。
※主催の一員ですが、すっかり頭の中から抜けてしまいました。
※第三回放送を聞いていません。

429ズガン:ズガン
ズガン

430その便利なものをこんな事にしか使えないとはな:2014/02/25(火) 10:29:43 ID:AOWkvnqg0
実は、空間の歪みの大きさはせいぜい車一台くらいが限界だったりする。
えっ、何が言いたいかって?
九州ロボが空間の歪みで転移なんてありえないって事だよ。
もちろん、九州ロボは今も日本海上空にいます。

431ズガン:ズガン
ズガン

432管理人★:2014/02/25(火) 10:52:41 ID:???0
こういうことは出来るだけしたくないのですが……あまりに酷いの敢行させて頂きました。

433ズカンされた名無し:2014/02/25(火) 10:56:31 ID:VX5Rzf5o0
>431
スパロボじゃなくて、このロワの設定として車一台分だと思うが…
つーか展開が早い、早いよスレッガーさん!
盛り上がってきた中、まだ死国に狂信者に都庁やその他伏線諸々が片付いてないのにいきなり決戦地はないだろJK
空気を嫁ないのはカオスロワでもNGやで 続きは毒吐きで

434ズカンされた名無し:2014/02/25(火) 21:30:12 ID:cOSdXigs0
えー、なんかいろいろあったっぽいですが作品投下しますね

435いざ東京へ:2014/02/25(火) 21:32:52 ID:cOSdXigs0
飛竜、ハクメンと別れた後、小町率いる影薄チームは大阪を探索していた。
本当はすぐに四国に行ってもよかったのだが、小町自身気になることがあったのだ。

「どう見ても不自然だね、この氷…」
「ホント寒いっすね」

先ほど撃破したデンジャーが暴れたことによる炎の被害は既に収まっている。
だがその代わり、大阪の建物のあちこちが凍結していたのだ。
まるで一面大吹雪に遭ったかのように。
もしかして先ほどあちこちに上がっていた火の手も吹雪によって強制的に…。
この光景を見て小町は日之影に話しかける。

「あたいの知っている奴には冷気を操る奴がいるんだが、正直あいつがここまでやるとは思えないねぇ…。
日之影、あんたの学園にこういうことできる奴はいるかい?」
「あぁいるぜ、黒神くじ…いや名瀬夭歌って奴さ。厳密に言えば冷気を操っているわけじゃないんだが。
もっとも俺もあいつが無意味にこんなことする奴だとは思えねぇよ。
恐らく俺らの知らない奴の仕業だろうな…というかこの規模から考えれば人外の可能性すらある」
「あたいだって一応人外だけどね」
「人外っすか…まさか『都庁の軍勢』の魔物かもしれないっすね」
「そういえばいましたねモモさん。東京にそんなのが」
「えぇ!?モンスターさんここまで来てるの?」
「え、あたい知らないんだけど。詳しく教えてくれるかい」

桃子と黒子とあかりの口から出た都庁の軍勢というワードに小町が反応する。
桃子は自分に支給されていたスマホを駆使して今まで情報を集めていたのだ。
彼女自身が今まで戦えなかったのは支給品が戦闘向きではなかったことに起因する。
なので今は素手でもA級ズガン師をボッコにできる日之影から斬鉄剣を預かっているのだ。
桃子はスマホのネット掲示板のページを見せながら説明する。

「突如魔物の集団が東京都の都庁を占拠したんすよ。で、今は都庁を巨大な大樹に改造しているという話っす。
人間を敵視しているらしくて、魔物による被害も多発しているとか」
「要するにあたいの世界で言う山の妖怪共を過激にしたような奴らかい、困ったもんだ」
「他にもDMCに心酔する信者の暴動も酷いらしいっす」
「DMCってあのクラウザーさんが率いるカリスマメタルバンドですね。確かクラウザーさん死んじゃったんですよね」
「私も実はDMCのファンなんすけど、流石にここまでは…ドン引きっす」
「やれやれ、つまり東京はいろいろヤバイってことかねえ…」

桃子たちの話を聞いて小町は頭をクシャクシャと掻いた。

「そういやモモ、騎士の奴が行ってたことについて何か分かったか?」
「すいませんっす、こっちに関しては全然サッパリっすよ」
「しょうがねぇな…何せキーワードがなぁ」

他にも空気中に漂っていたという『何か』。
混沌の騎士だけがその存在を感じ取っていたという。
彼の死に際から紡がれた言葉も断片的なもので釈然としないのだ。
解決すべき問題がやまほどあることに頭を悩ませる影薄一行。
そんな彼女達の前に女子のグループ+αが現れた。
彼女達は魔法少女とプリキュアに変身する5人組であった。
影が薄かったためにいきなり現れたことに驚かれたが互いに敵意は無かったため自己紹介及び情報交換は滞りなく進んだ。
そんな中で…

「何?あんたの友人が巨大な竜に攫われたってぇ?」
「えぇ!?ドラゴンさん大阪に来てたの?」
「そうなんだよ、あんた達は見てない?全身氷で三つの首を生やした竜なんだけど…」

さやかは話した。友人であるまどかが吹雪を操る竜に攫われたことを。
彼女達はさやかの治癒魔法で回復した後大阪中を探索してみたが未だに見つかっていないこと。
大阪中で建物が凍結していた氷の竜の仕業だったことに小町と日之影は納得し、あかりは驚く。

「いや、あたいらは見てないねぇ」
「こまっちゃんに同じだぜ。どうやら話聞く限りかなり時間が経っちまってる。
大阪どころか西日本にいるかどうかすら怪しいぜ?その竜の飛行速度によるがな」
「そんな…」
「ほ、ほむらちゃん!?気を確かに!」

小町たちの回答に、元々疲弊していたほむらは足元がふらつく。
相田マナが支えたことで倒れずにすんだがほむらの表情からは今にも絶望に落ちそうな気配が漂っていた。
それを見て桃子が口を開く。

436いざ東京へ:2014/02/25(火) 21:34:09 ID:cOSdXigs0
「話聞く限りそのドラゴンはまどかって子を殺すつもりはなさそうだから大丈夫っすよ」
「それは本当!?」
「ちょ、ちょっと落ちつくっすよ重火器の魔法少女さん。それに連れ去られた場所は見当がつくっす」
「…やはり東京か」
「あのドラゴンが都庁の軍勢の一人だったらの話っすけどね」
「でも違う可能性もあるよね…」
「確かに…でもこれが唯一の手がかりなんだ。あたいはこの手がかりにかけるしかないと思うけどね」
「小町さんの言うとおりだよ、その可能性に賭けよう!」

小町の言葉に桃園ラブは頷く。
その言葉を受けてマナに支えられていたほむらはしっかりと立ち上がる。

「そうね、一桁でも可能性があるならそれで十分だわ」
「あの竜の飛行速度には追いつけないだろうし…やはり東京に行くしかないか」
「こまっちゃん、アンタの能力で竜との距離を縮められないか?」
「それは無理だね、あたいはあの竜に姿を認識していないからね。東京との距離も同様だ。自力で行くしかないね」
「そうね、そうさせてもらうわ」
「でもこっから東京都って相当遠いよね…」
「関係ないわ、まどかを助けるためだったら距離なんて」
「その意気だよ転校生!」

どことなく盛り上がりたくなるような対主催チームの雰囲気と言える。
が、そんな中で小町は気づいていた。ずっとこちらに向けられている視線に。

「さて、盛り上がっているとこ悪いが…出てきな。そこにいるのは知っているんだよ?」
「え、誰かいるの?」
「確かに言われてみりゃ気配は感じるぜ…」

小町がいないはずの存在に話しかけるが返事や反応は返ってこない。
小町は斬魄刀『神槍』の刃を誰もいない空間に向ける。

「出てこないんじゃしょうがない…射殺せ、『神槍』ッ!!」

神槍の刃が伸びるが、突如ガキンッ!という音がして弾かれた。
そして聞きなれない声が辺りに響いた。

「んんwww舌で防がねば危ないとこでしたぞwww死んだらどうするのですかなwwww」

草を盛大に生やしたロジカル言語口調と共に巨大なソレは姿を現した。
紫色を基調とした歪な形。翼を生やした四足歩行の体、ぎょろついた目、そしてチロチロと動く伸縮する舌。
醜悪な化け物が現れたのだ。

「な、何アレ?キモッ!!」
「カメレオンさんかな?」
「失礼なwwwこれでも古龍、すなわちドラゴンですぞwwww」
「ドラゴンって…嘘でしょ?」
「ていうか喋ってますね…」
「モンスターが喋れないといつから錯覚していたんですかなwwww」

先ほどの氷竜とは全く違うこのカメレオンがドラゴンを名乗ることに一同は戸惑いを浮かべる。
実際このカメレオンのような醜悪なモンスターはオオナズチ、霞龍と呼ばれる列記とした古龍だ。
竜巻を発生させる、全てを焼き払う業火を吐く、天より雷を落とす…古龍はそれぞれ災害クラスの能力を持つ。
そんな彼が持っているのは自身の姿を消すとどのつまりステルス能力…古龍の中でショボイとか言うな。能力を他の飛竜にパクられたことは触れてやるな。
彼は同期であるクシャルダオラやテオ・テスカトルがモンハンの最新作に出た中一人だけハブられた…。
つまり影の薄い古龍であった。
そんな彼は何が目的で彼女らに近づいてきたのだろうか?

「決まっていますなwwww美少女は全員拉致った上で都庁にお持ち帰りですぞwwww」
「変態だぁぁぁぁ!…って今都庁って言ったよね?」
「でも男二人と淫獣とカービィっぽいのはいらねwwww」
「僕らはお呼びではありませんか」
「淫獣って、カメレオンの分際で好き勝手言ってくれるやないか」
「で、そこのおっぱいツインテ女は何故我のステルス能力を見抜けたのですかなwwww」
「生憎あたいはあんたみたいな影薄い奴らと長い間一緒にいるからねえ」
「こうなったら強行手段以外ありえないwwww」
「っ…みんな来るよ!」

こうして彼女らと霞龍との戦いが始まった。

437いざ東京へ:2014/02/25(火) 21:37:46 ID:cOSdXigs0
そして数分後、そこには草を生やす気力も失せるくらいにボロボロになって正座の姿勢をとるオオナズチがあった。
そりゃ相手は死神に学園最強に魔法少女二人にプリキュア三人だからね。
前述した古龍ならともかくオオナズチじゃ一方的にフルボッコされてもしゃーない。

「ぐぬぬ、ここまでですかな…煮るなり焼くなり好きにするといいですぞ…」
「そういえばアンタ都庁に持ち帰るって言ったよねぇ」
「その通りですぞ。我は都庁で美少女達と同人誌みたいなことをしまくって悠々自適な生活を送るつもりだったんですぞ…」
「もしかして都庁の軍勢の一匹なんすか?」
「まだあいつらの仲間ではありませんぞ。ですが一応知り合いのロリコンドラゴンが都庁にはいるかもですなwwww」

オオナズチは元々グンマーの住人でありそのよしみで氷竜とは一応知り合いだったのだ。
本当はグンマーに持ち帰りたかったがグンマーは原住民が皆殺しにされてヤバイっぽいので都庁に持ち帰ることにしたのだった。

「と、言うことはアンタは都庁の場所を知っているわけだね」
「知ってますぞ」
「丁度いい足が見つかったじゃないか。こいつに乗せてってもらえばいいんじゃないかい?」
「そうね、それがいいと思うわ。まどかを攫った奴よりは速度が落ちそうだけど」
「えー、こいつに乗るの…?」
「サラマンダーとどっちが速いのかな」
「んんwwww持ち帰られる気になったんですかなwwww」
「今度余計なこと言うとその舌引っこ抜くよ?」
「サーセン…」

こうして彼女らの足代わりにされたオオナズチであった。
敗北したからしゃーない。
魔法少女+αは次々とオオナズチの巨体に乗っていく。

「さて、あたいも行くとするかね」
「小町さんも行くんすか?四国に行くんじゃ…」
「どうやら東京が凄いことになってるみたいだからねぇ。
この分じゃ先に九州ロボに乗り込んで主催者を倒したって殺し合いが終わるとは思えないんだよ。
どうやら後回しにすることになりそうだねえ」
「言われてみりゃそうだな。四国の方はあの忍者達に任せちまっていいかもな」
「ちょwwwwお前らも乗るんですかなwwww」
「その巨体なら全員乗れるでしょう」
「あかりも乗りたい!」
「そうだねぇ、あたいら全員拉致しようとしてたくらいだし…」
「確かに我は最大金冠のキングサイズですがなwwww」
「じゃあできないとは言わせないよ?」
「え、あ、はい…」
「まぁ重かったらあたいが一人分くらいは持ってやるよ」
「飛行中でもさやかちゃんが治癒してあげるからさ」
「ありがとナス…ですがこの程度のダメージなら問題ありませんぞwwww」

小町の『神槍』の刃の光と死神の眼光にオオナズチは逆らえなかった。
もっとも、小町は飛行能力を持っているので彼女はオオナズチに飛びつく必要は無いが。

「では行きますぞwwww」

小町以外の全員を乗せたオオナズチは歪な翼を広げて飛び立つ。
先ほどのダメージを感じさせずに上空を飛行するその様はその雄雄しい姿はまさにドラゴンそのものであった。
草を生やした口調でも、こんなヘンテコな姿でもドラゴンなんだなぁとオオナズチの横を飛ぶ小町は思ったのだった。

438いざ東京へ:2014/02/25(火) 21:39:14 ID:cOSdXigs0
【一日目・22時30分/日本・大阪上空】
【小町と影薄な仲間たち】
※メガザルの腕輪により、全員のダメージ等が完治しました。
※飛竜たちとの情報交換して、主催達が九州ロボにいることを知りました。
【小野塚小町@東方Project】
【状態】健康、飛行中
【装備】斬魄刀『神鎗』@BLEACH
【道具】舟
【思考】基本:もう仲間を誰も失わない為にカオスロワを終わらせる
0:東京へ向かって東京の情勢を何とかする
1:もう二度と仲間を置いて行こうとしない
2:幽香と戦う事を覚悟する

【黒子テツヤ@黒子のバスケ】
【状態】健康
【装備】猟銃@現実
【道具】死出の羽衣@ 幽々白書
【思考】基本:仲間と共にカオスロワを終わらせる
1:友人たちと生き残る
2:混沌の騎士の言っていた空気中に漂う何かが気になる
※実はゴゴの死体から猟銃を回収していました。

【東横桃子@咲-Saki-】
【状態】健康
【装備】斬鉄剣@ルパン三世
【道具】支給品一式、スマホ
【思考】基本:仲間と共にカオスロワを終わらせる
1:加治木先輩や友人たちと生き残る
2:混沌の騎士が言っていた空気中に漂う何かって主催の仕業?
3:スマホを使ってネットで情報を探る
4:DMCファンだけど信者の暴動にはドン引き

【赤座あかり@ゆるゆり】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】マムルの肉×2@風来のシレン
【思考】基本:仲間と一緒にカオスロワを終わらせて主人公らしく大活躍!
1:混沌の騎士の分も頑張る
2:あかりドラゴンに乗ってるよ!

【日之影空洞@めだかボックス】
【状態】健康
【装備】己の拳
【道具】支給品一式
【思考】基本:主催者を倒す
0:東京都の情勢を何とかする
1:仲間を守る
2:混沌の騎士が遺した謎を解く
3:↑の全部やらなくちゃあならないのが先代生徒会長の辛いとこだな。
※斬鉄剣は混沌の騎士のものを受け継ぎました。
※不明支給品はメガザルの腕輪でしたが、効果が発動したため、砕け散りました。

【オオナズチ@モンスターハンターシリーズ】
【状態】ダメージ(中)、飛行中
【装備】不明
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:美少女を都庁にお持ち帰りたい
1:影薄、魔法少女、プリキュアを乗せて東京都へ向かう
2:ボレアスさんや原住民まで死んでるとかグンマーヤバくねwwww

439いざ東京へ:2014/02/25(火) 21:39:59 ID:cOSdXigs0

【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】ダメージ小
【装備】ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ(穢れ35パーセント)
【道具】支給品一式、ベレッタM92(残弾95)、レミントンM870(残弾20)、ミニミM249(残弾50)、M16クレイモア×10、L16 81mm迫撃砲×5、M84 閃光手榴弾×20、88式地対艦誘導弾、長ドス、ゴルフクラブ
【思考】基本:まどかを守る
1:まどかを早く助けるために東京へ向かう
2:桃園ラブに僅かに罪悪感

【ケルベロス(小)@カードキャプターさくら】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式
【思考】基本:桜を探す
1:えらいこっちゃ!
2:東京都におるかなぁ

【相田マナ@ドキドキ!プリキュア】
【状態】健康
【装備】キュアラビーズ@ドキドキ!プリキュア、ラブリーコミューン@ドキドキ!プリキュア、ラブハートアロー@ドキドキ!プリキュア、シャルル@ドキドキ!プリキュア
【道具】基本支給品一式
【思考】基本:殺し合いを止める。
1:ここにいるみんなと一緒に殺し合いを止める。
2:まどかを助けに行く
※前回のロワとは関係ありません。

【桃園ラブ@フレッシュプリキュア!】
【状態】健康
【装備】リンクルン@フレッシュプリキュア!、キュアスティック・ピーチロッド@フレッシュプリキュア!
道具】基本支給品一式、大量のドーナツ
【思考】
基本:絶対に殺し合いを止めて、みんなが助かる方法を探す。
1:誰かを探しながら、ワドルディを守る。
2:ここにいるみんなと一緒に殺し合いを止める。
3:まどかを助けに行く
4:ほむらはまだ少し怖いが、仲良くしたい
※9期とは関係ありません。

【蒼乃美希@フレッシュプリキュア!】
【状態】健康
【装備】リンクルン@フレッシュプリキュア!、キュアスティック・ベリーソード@フレッシュプリキュア!
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】基本:殺し合いを止める。
1:ここにいるみんなと一緒に殺し合いを止める。
2:さやかが何だか他人のような気がしない。
3:死んだキュアピースの分も頑張る。
4:まどかを助けに行く
※放送の内容をラブ達から聞きました。

【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
【状態】健康
【装備】ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ(治癒魔法使用のため、穢れ蓄積中)
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】基本:マミさんの為にも、殺し合いを止める。
1:ここにいるみんなと一緒に殺し合いを止める。
2:美希が何だか他人のような気がしない。
3:まどかを助けに行く
※8期、9期とは関係ありません。
※放送の内容をラブ達から聞きましたが、上条恭介の死を知りません。

【ワドルディ@星のカービィ】
【状態】混乱
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:殺し合いには乗らない。
1:ここにいるみんなと一緒に行動する。
2:みんなの役に立ちたいけど……
※6期とは関係ありません。
※アニメ出展なので、喋る事ができません

440ズカンされた名無し:2014/02/25(火) 21:42:24 ID:cOSdXigs0
投下終了。
人数が多すぎるから主に状態表に間違いがあるかもわからんね。
上の人同様おかしいとこがあったら指摘して、どうぞ。

441家庭崩壊:2014/02/27(木) 02:53:49 ID:y8hp5EjU0
ええ……本当何年くらい前から……でしょうね。
あの頃はまだ働いてたんですよ。ええはい。
それが、七回目くらいのカオスロワからですかね? 家から出ないって引きこもり始めて。
最初は私やヴィータにザフィーラ、はやてちゃん。皆で家から出るように声を掛けたんです。
それでも逆効果で……ついにはズガン師をズガンして、所さんにまでご迷惑掛けて……。
しかも、シグナムったら読みもしないこち亀全巻揃えたり、お金使いまくって八神家を崩壊寸前にしてもまだ働かなくて……。
だから私が服を脱いで薄い本で稼いで……ギリギリ家計を支えてたのに
はやてちゃん笑って「良かったなーシグナム、シャマルが良い仕事就いて」なんて言っちゃったりして。
甘やかしすぎたんですよ。もう駄目です、あの頃の……烈火の将シグナムはもう居ないんです。
記憶引き継いでるとか、別人とか関係ないです。あれはもう筋金入りのニートなんです。

「おやおや、それはいけませんねぇ」

はい、ですから私決めたんです……。





「クラウザーさんの為にSATSUGAIしようって!!
 皆SATSUGAIして、ついでに生きる価値の無いニートは生贄になるべきなのよぉ!!!」
「ああ、一緒にSATSUGAIしようぜ!!!」



「いや、その理屈はおかしい」



ヴィータは驚いていた。
変なサッカー小僧と小柄のおっさんがSATSUGAI!!とかほざいてると思えばシャマルまでそれに同調したことに
更にリリカルなのはの薄い本は基本なのはとフェイトが出ずっぱりで、シャマルなんて脱ぐどころか禄に書かれもしない人気だろということに内心突っ込んでいた。

(どっちかと言えば、シグナムのが薄い本多いよな)

「死になさい!! ヴィータァ!!」

とか言ってる場合じゃない。
シャマルがぶち込んできたロケットランチャーをかわしヴィータはグラーフアイゼンを構える。

「おやおや、足元がお留守ですよ!」

更に右京がガトリングで射撃してくるのをシールドで防ぐ。

「うおおお!! SATSUGAIだああああああ!!」!

しかし円堂守の放ったイナイレ仕様サッカーボールが巨大なエネルギーを帯びヴィータを襲う。

「く、そ!! グラーフアイゼン!!」

巨大化したグラーフアイゼンがサッカーボールを打ち返しシャマルたちへと直撃する。

「皆さん! 伏せて下さい!!!」

咄嗟に右京はスタンドを発動。
カオスロワ内を漂っていた霊を従わせ自らのスタンドにしていたのだ。
彼の天才的な頭脳なら造作も無いことである。

「行きますよぉ! 神戸くん!!」

右京が使ったのは第六天魔王織田信長。
信長の瘴気を応用しサッカーボールを消失させた時には既にヴィータは消えていた。

「あら? ヴィータは?」
「居ない……逃げたのか……」
「いけませんねぇ。僕とした事がボールを消すのに精一杯でした」

紅茶を高いところからジョバジョバ入れながら右京は反省する。
とはいえ生贄はまだまだ一杯居るのだ。焦らずじっくり狩ろう。
三人はその場を後にした。



【一日目・23時30分/山梨県】

【杉下右京@相棒】
【状態】健康
【装備】ガトリングガン、織田信長@信長のシェフ
【道具】支給品一式、紅茶セット@相棒
【思考】基本:SATSUGAI
1:他のメンバーと合流する

【円堂守@イナズマイレブン】
【状態】健康
【装備】イナイレ仕様サッカーボール
【道具】支給品一式
【思考】基本:SATSUGAI、しようぜ!
1:他のメンバーと合流する

【シャマル@リリカルなのはシリーズ】
【状態】健康
【装備】クラールヴィン、ロケットランチャー
【道具】支給品一式
【思考】基本:ニート含めてみんなSATSUGAI
1:特にシグナムはぶっ殺す
2:二人に着いていく

442家庭崩壊:2014/02/27(木) 02:54:07 ID:y8hp5EjU0






「はやては行方不明、ザフィーラは死ぬしシャマルは変な宗教に嵌るし本当に家庭崩壊しちまった……。
 次会ったら、シグナムの奴は絶対ぶん殴る!!」


拳を握り締めヴィータは決意する。
シグナムはぶん殴り働かせ、シャマルは絶対に正気に戻すと。
そしてはやてを見つけ、もう一度あの頃の家族に戻るのだと。

「でも、戦力が足りねェ……。ともかくシャマルは一先ず置いといてシグナムとはやてだな」






【ヴィータ@リリカルなのはシリーズ】
【状態】健康
【装備】グラーフアイゼン
【道具】支給品一式
【思考】基本:元の家族に戻す
1:はやてを見つけ、シグナムを働かせ、シャマルを正気に戻す
2:先ずは戦力を集める
3:ザフィーラ……

443草を見てこいつを思い出した:2014/02/27(木) 16:42:22 ID:mD5F64ZI0
「はあはあ…流石にここまでは追ってこれないみたいホルね…」

一匹の炎の鳥が息を荒げながら休憩をしていた。
鳥の名は白光炎隼神ホルス。都庁でマスターをぶった切られながらも、なんとか逃げ延びたのだ。

「どうやら麒麟の奴は捕まったみたいホルね。やはりホルの方が格上ということホルな!」

ちなみに、その時共にいた麒麟とは超絶仲が悪い。本人達どころか、マスター間のいがみ合いなぞ日常茶飯事である。

「仕方ないホルね…やはりここは、ホルが一肌脱いであの恐ろしい都庁を攻略するホル!
 そのためにもまずは新しく頼れる仲間を集めないと…」

「うはwwwwwwお前wwwwwなにさまwwwwwww」
「ホルッ!?」
「カオスロワでホルスと言えばwwww俺以外にwwwww誰がいるwwwwwww
 てかwwwwwオオナズチの奴wwwwww草wwwwww生やすなwwwwww
 キャラかぶるwwwwwwだろうがwwwwwww」

ホルスは早速強そうな参加者を見つけた。ホルスの黒炎竜Lv8だ。
しかし喋り方が異様に腹立たしい奴であった。

【一日目・23時00分/日本・東京都】
【白光炎隼神ホルス@パズドラ】
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:主人の代わりに都庁を攻略する
0:仲間を集める
1:こいつうざいホル…

【ホルスの黒炎竜Lv8@遊戯王】
【状態】健康、常時魔法無効
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】基本:対主催として活躍する
0:とりあえずホルスについていき、どちらが真のホルスかはっきりさせる
1:オオナズチは見つけ次第殺す

444救いの歌、滅びの歌:2014/02/28(金) 00:07:38 ID:w.jsWjBA0
 青森県。
 そこは極寒の地であり、侵入者を猛吹雪が頑なに拒む魔境であった。
 しかしそんな中、歌を歌いながら真っ直ぐ進む一団が。
 そう、熱気バサラ達である。
 名前の通り暑苦しい一行は、吹雪をものともせず吹雪の発生源に近づいていた。
 ATフィールド+火幻竜の灼熱領域+赤竜のブレスという万全すぎる構えだから当然といえば当然だ。

「暑いぜぇ、暑くて死ぬぜぇ!? いや大丈夫だがな!」

 むしろバサラは汗をかく程である。
 そんなこんなでかなり早めに目的地にたどり着いたのだが……

「なんだ、これは……!?」
「グォウ……」

 彼らの目の前には、惨殺体が転がっていた。
 それこそ、東北地方全域を飲み込む程の吹雪を生み出し、とうとう下山し本格的に動こうとしていたオーバーデビルそのもの。
 冷気や凍結とは無縁のバサラ達が到着した以上、どのみちオーバーデビルは倒されていたであろうが……
 目の前の光景は倒したというよりも、嬲られて殺されたように見えた。

【ムーンブルクの王女@DQ2】 死亡確認
【オーバーデビル@OVERMANキングゲイナー】 死亡確認

 しかし、オーバーデビルは非常に強い。
 単独で世界を滅ぼすことも可能な、生ける災厄と言っていいだろう。
 それが、こうも無惨に殺されるとは。一体何があったのか?

「む?」
「!!!」

 そして、その理由はすぐにわかった。
 オーバーデビル程の実力者を惨殺するなど、同等かそれ以上の生ける災厄以外にできるわけがない。
 そしてその姿を見たとき……バサラを乗せる赤竜は恐怖した。
 残る面々も思わず息を呑んだ。

 下手人は、漆黒の竜。
 その竜は偉大なる赤竜より巨大で。
 雷鳴と共に現る者より美しく。
 氷嵐の支配者より知的に見えた。

「くくっ……誰かと思えば、愚かな三竜の一匹ではないか」

 だが、彼の纏う気が全てを台無しにしていた。
 破壊と殺戮を好む隠しようのない嗜好が、その表情から滲み出している。

「な……なんなんだい、あのドス黒く歪んだ存在は……!?」
『冥闇に堕した者……俺達三竜が、神竜エルダーより封印を任されていた……邪悪な存在だ』

 カヲルの言葉に、赤竜は震えながらに答えた。
 
「神竜に仕えし忌まわしき三竜よ! 我の封印を守る使命がありながら人の世に干渉し、その性癖を隠そうともしないとは!
 しかもわざわざ新たな世界樹も生み出してくれるとは……実に愚かなリ!」

 冥竜の醜悪な笑みに、赤竜はただ低く唸る。
 何故、自分達が存命している今でも封印は破られてしまったのか?
 それはわからないが、ただ一つ確かなことはあった。
 この竜を放置すれば、間違いなく世界は焦土と化し、地獄となる。

445救いの歌、滅びの歌:2014/02/28(金) 00:08:53 ID:w.jsWjBA0
「よくわからねぇが……とりあえず俺の歌を聴けえぇぇぇぇぇぇ!」

 しかし、赤竜には今までにない希望があった。
 熱気バサラ、この人間の素晴らしい歌があれば、いかに冥闇に堕した者であっても浄化される。
 好みの女性以外の人間に対する憎悪の塊であった自分を、この男は救ってくれたのだから。

「グオオオォォォウ!」
「さあ、相手が誰であろうと僕らがやるべきことは一つ! 歌おう!」
「グルルルルル!」

 バサラの歌声にあわせて、竜と使徒も歌い始める。
 ワルプルギスの夜と同じように、冥竜を浄化しにかかる。

「 は は は は は は ! く だ ら ぬ ! そ ん な も の が 歌 だ と ! ? 」

「なっ!?」

 しかし冥竜は浄化されるどころか、笑い始めた。

「愚かなリ、愚かなリ赤竜よ! どこまでも愚かなリ! その程度の歌、我の心にはまるで響かぬわ!」
「ば、馬鹿な!?」
「よいか……? 歌というのはだな……! こ う い う も の だ !」

 突然、冥竜の咆哮にあわせて1000はいるであろう人間が飛び出してきた。
 そして……

「「 俺 は 地 獄 の テ ロ リ ス ト !
   昨 日 は 母 さ ん 犯 し た ぜ ! 明 日 は 父 さ ん 掘 っ て や る ! 」」
「な、なんだこの吐き気のする歌詞はぁ!?」
「「 殺 せ 殺 せ 殺 せ ! 親 な ど 殺 せ ! 殺 せ 殺 せ 殺 せ ! 全 て を 殺 せ ! 」」

 世にも恐ろしい歌詞の大合唱が始まった。
 彼らはDMCの狂信者であり、敬愛するクラウザーさんの歌を歌い続ける。

「っ! そんな歌より、俺の歌を聴けっ……!」
「愚かなリ人間! 貴様如きが、神聖なるクラウザーさんの歌を妨害するなど赦されぬ!
 しばし黙るがいい…… 冥 闇 の 呪 縛 ッ ! 」
「がっ!?」

 歌い返すことにより反撃を試みるバサラ。
 しかし彼の歌声は圧倒的な物量差に飲み込まれ、さらに冥竜の放った闇の鎖で口を塞がれてしまう。
 いや、腕にも脚にも鎖は絡みついていた。
 見れば赤竜もカヲルもフレクザィードも、どこかしらを鎖で封じられていた。

「バサラ! 不味い、ここは一旦退くんだ!」
「……! ……!」

 顔には鎖が巻きつかなかったカヲルが叫ぶが、バサラは自分の鎖を外そうと、歌おうともがき続ける。

「く、ハァ! どうだ、こうやって身体を縛られると、堪らなく気持ちいいであろう……!?」

 自分自身にも鎖を巻きつけた冥竜は、興奮した様子だ。

「その状態で……クラウザーさんへの生贄になって貰おうっ!」

 それでいて、振るわれた冥竜の死の爪、デッドクローは。

「「 S A T S U G A I せ よ !  S A T S U G A I せ よ ! 」」

446救いの歌、滅びの歌:2014/02/28(金) 00:10:42 ID:w.jsWjBA0
 まるで歌にあわせるように力強く、無慈悲に。
 歌を愛した熱い男の体を、完膚無きまでに蹂躙した。

【熱気バサラ@マクロスダイナマイト7】 死亡確認

『バサ……ラ……!?』

 赤竜が全身に巻きついた鎖をようやく引きちぎった頃にはもう手遅れだった。
 彼の背に乗っていたバサラであった肉の塊は、力無く狂信者達の中へと堕ちていく。

「「 S A T S U G A I せ よ !  S A T S U G A I せ よ ! 
   未 来 な ど 血 に 染 め て や れ ぇ ぇ ぇ ぇ ! ! ! 」」

 瞬く間に、肉塊はくず肉へと変えられていった。
 飛び散る血飛沫に、狂信者達も冥竜も、おぞましい笑い声をあげる。

「よぉし、また一人クラウザーさんへの生贄が出来た……だが足りぬぞっ!
 オーバーデビル? 世界を凍結? はっ、クラウザーさんが望むのはそんな白い世界ではない!
 世界中の大地を穢せ! 血と内臓と骨で徹底的に! あらゆるものを染め上げろ! それこそクラウザーさんに相応しき世界!」
「「 う お お お お お お お お お ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ! 」」

 もう、バサラであったものはどこに行ってしまったかわからない。
 そこらじゅうに赤黒く飛び散ったものが、そうだというのだろうか。
 そして冥竜は、狂信者達は、次の生贄……バサラを殺され呆然とする赤竜へと向かっていった。

 その時……


「 ゴ ガ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ッ ! ! ! 」
「むぅ!?」

 凄まじい咆哮を上げ、全身を真っ赤にさせたフレクザィードが冥竜達に突っ込んだ。

『ゆけ、カヲルよ! 赤竜と共に!』
「き、君はどうするつもりだ!?」
『我とて四幻竜が一柱、破壊を司る火幻竜フレクザィード! そう易々とやられはせん!」

 背に乗せていたカヲルを赤竜へと投げ飛ばし、自身は狂信者の中央に降り立った。
 直接踏み潰されてさらに地面を赤く染める狂信者、発生した巨大な衝撃波でばらばらになり、やはり血をぶちまける狂信者。
 それでも彼らは笑いながらフレクザィードへと襲いかかる。
 彼らは一切死への恐怖を持たない。自らも生贄になれるのだと考えているのだから。
 炎の翼に焼かれ、巻き起こる火災旋風を浴びても、それでも笑い続ける。

「「 S A T S U G A I せ よ !  S A T S U G A I せ よ ! 」」
「面白い、ただの火竜ごときが我に挑むなど、身の程をわきまえるがいい!」

 この集団のリーダーである冥竜もまた、醜悪な笑みを浮かべながら火幻竜へと爪を振り下ろす。
 灼熱の鱗が一部欠け、続けて振るわれる爪によりその身が切り裂かれ、炎のように真っ赤な血が飛び散った。

「 ゴ ア ア ア ア ア ア ア ア ! 」
「うごぁっ!? き、貴様ぁ!」
「「 S A T S U G A I せ よ !  S A T S U G A I せ よ ! 」」

 火幻竜は自分の傷も気にせず片足を軸にその場で回転し、テイルストライクで狂信者もろとも冥竜を吹き飛ばす。
 最も強固な鱗と棘で武装された尻尾は、冥竜の翼を切り裂き、禍々しい紫色の血を流させる。

「く、行くぞ赤竜!」

447救いの歌、滅びの歌:2014/02/28(金) 00:12:11 ID:w.jsWjBA0
 巨大な竜同士の戦いは一進一退。
 しかしカヲルは赤竜に命じ、この戦場からの離脱をはかった。
 彼には……いや、赤竜にもわかっていた。
 連続では使えないようだが、冥竜はあの凶悪な呪縛を持っている。
 再びあの鎖を放たれ、身動きがとれなくなってしまえば、どうなるか。
 フレクザィードもそれを承知であの場に残ったに違いない。
 彼の決意を無駄にしないためにも、二人は振り返らずに空を行く。








 ……どれだけ飛んだだろうか。
 もう竜の咆哮も、あの恐ろしい歌声も聞こえてこない。
 もう……自分の背中で歌を歌う人間も、新しくできた友人もいない。

『お、俺が奴の呪縛に捕らわれなどしなければ……そうすれば……!』
「……君のせいじゃない。僕も、あの呪縛にはまるで反応できなかった。
 しかし今は悲しむ時ではない。彼の、バサラの遺志を継いで僕らは歌い続け、この悲しい戦いを終わりにしなければならない」
『だが……!』
「……わかるさ。だからこそ歌おう。せめて彼らの魂が、恐ろしい生贄とやらになってしまう前に……」

 東北地方の雪の止んだ夜空。
 そこにはしばらく、竜と使徒の悲しげな歌声が響いたという。
 大切な仲間へ捧げる、レクイエムが……

【一日目・23時20分/東北地方上空】
【偉大なる赤竜@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】
【状態】ダメージ小、傷心
【装備】無し
【道具】もくたん@ポケットモンスター、支給品一式
【思考】基本:歌で自然環境の保護を世界に訴える。
1:都庁の仲間達、カヲルを守る
2:バサラ……フレクザィード……
3:仇であるDMC狂信者は確実に根絶やしにする
4:冥竜への対抗策を考える

【渚カヲル@新世紀エヴァンゲリオン】
【状態】ダメージ小、傷心
【装備】キーボード@楽器
【道具】支給品一式
【思考】基本:バサラの遺志を継ぎ、彼の歌を届けて殺し合いを終わらせる
0:これからどうするべきか……
1:シンジ君を探して一緒に歌う。
2:DMC狂信者と冥竜は許さない
3:しかし僕にバサラの代わりが務まるのか……?
※使徒だからか、偉大なる赤竜と会話が可能です。

448救いの歌、滅びの歌:2014/02/28(金) 00:13:10 ID:w.jsWjBA0
 漆黒の瘴気が撒き散らされ、冥竜に膨大な力が集中する。
 眼前には、全身を鎖で雁字搦めにされてしまい、もはや全く身動きが出来なくなってしまった火幻竜。

「クラウザーさんのために死ぬがいいっ! ス ー パ ー ノ ヴ ァ  ! ! ! 」

(ここまでか……歌、素晴らしいものであった。ああ、我が主よ、最後にもう一度……)

 火幻竜の体を持ってしても耐え切れない程の、圧倒的な破壊エネルギーが辺りを全て破壊し尽くす。
 眩い閃光が収まるころには、もうそこには何も残されてはいなかった。

【フレクザィード@ルーンファクトリー4】 死亡確認

「やっと……死んだか。おのれ、余計な力を使わせおって……」

 完全に敵が滅んだことを確認してから、冥竜は忌々しげに吐き捨てた。
 体のあちこちから紫色の血液を流しながら、特注のスマホでツイッターを開き

『翼折れた。少し遅れそう』

 とだけ呟いた。

「この傷はあの愚か者共が新たに生み出した世界樹を喰うことで癒すとして……
 くそ、こうも多くの同志が殺されるとは……
 足りぬ、足りぬぞ! もっと多くの生贄を捧げ、クラウザーさんを復活させるのだ……!
 クラウザーさんが蘇るに相応しい世界を作り、クラウザーさんを正式に王の座につかせる……
 その時こそ、新たなる時代の幕が上がるのだ!」

【一日目・23時20分/青森県】
【冥闇に堕した者@世界樹の迷宮4】
【状態】ダメージ中
【装備】DMC狂信者50人
【道具】支給品一式、スマホ
【思考】基本:あらゆる生物をSATSUGAIし、クラウザーさんを蘇らせる
1:道中信者仲間と合流しつつ、ビッグサイトを目指す
2:到着後、東京の世界樹を喰らい力をつける
3:クラウザーさんの歌以外は歌と認めない

449信者が増えるよ!やったね光秀!:2014/02/28(金) 01:38:16 ID:VzLzcFYM0
『翼折れた。少し遅れそう』
「了解、返信っと」

スマホを鮮やかに使いメールを返す明智光秀。
何故彼がスマホを扱えるかは知らないが、ともかく彼はスマホが使えたのだ。

「随分と集まってきましたね」
「ああ、早くクラウザーさんを生き返らせたいんだろう。
 俺達もとっとと生贄を殺さなきゃな!」

息巻く蟹座のデスマスクだが、光秀はある種の不安を覚えていた。
それは戦力の事だ。
今でこそ人海戦術、ごり押しが効くがこのままではこちらが殲滅されてしまうのではないか?
現にハラサン、キンタローといった者達に数百人殺されている。
確かに、血が流れる事はクラウザーさん蘇生に近づくことになる。しかし、その蘇生を完遂させるDMC信者が居なければ意味が無い。

(強者をスカウトすべきですかね……。
 取り合えずビラ配りしつつ、街頭にクラウザーさんの曲でも流しましょうか?)

「あの……」

その時、右手にカギ爪を着けた老人がビッグサイトへと足を踏み入れた。

「私、クラウザーさんの歌に感動しまして……」
「ほう、なるほど私達と同じですね。良いですよ、共にクラウザーさんへの生贄を……何?」

光秀は老人にだけ気を取られていたが、良く見れば老人以外にも人が居た事に気付く。

「彼らは……?」
「ああ、ここに来る途中、お友達になったんですよ」

「僕はね正義の味方になりたかったんだ。一度は諦めたその夢を同志は認めてくれた。
 同じ夢を見ようと共に歩んでくれる。だから僕はクラウザーさんとやらを生き返らせるのに協力するよ」
「同志のお陰でマスターとの不仲が改善しました」
「同志の話を聞くとうわぁ頑張ろうって思えるんです」
「逃げちゃ駄目だって同志は教えてくれたんです」

クラウザーさんの信者かと言われれば微妙だが決して使えないわけではない。
むしろ利用価値は大いにある。

(なるほど、人を惹く力のあるこの老人。中々使えるかもしれませんね)

「あの、それで……」
「構いませんよ。貴方は今から私達の同志です」
「ああ、良かった……! 私、これから頑張りますよぉ。
 皆が幸せになれるように!」

光秀はほくそ笑む。
思わぬ掘り出し物を見つけたと。
果たして、彼が抱え込んだ爆弾はどのように機能するのか。
今はまだ誰も知らない。

450信者が増えるよ!やったね光秀!:2014/02/28(金) 01:38:53 ID:VzLzcFYM0
【二日目・00時30分/東京都・江東区ビッグサイト】

【蟹座のデスマスク@聖闘士星矢】
【状態】健康
【装備】蟹座の黄金聖衣@聖闘士星矢
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:SATSUGAI


【明智光秀@戦国BASARA】
【状態】健康
【装備】大鎌×2
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:SATSUGAI
1:カギ爪の男を利用する

【カギ爪の男@ガン×ソード】
【状態】DMC狂信者に感動
【装備】カギ爪の義手
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:世界を平和にする。
1:クラウザーさんに会う為にSATUGAIする
2:皆とお友達になる

【衛宮切嗣@Fate/Zero】
【状態】健康
【装備】銃
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:同志の夢を叶える。
1:取り合えずSATSUGAIしてクラウザーさんとやらを生き返らせる

【セイバー@Fate/Zero】
【状態】健康
【装備】約束された勝利の剣
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:同志の夢を叶える。
1:取り合えずSATSUGAIしてクラウザーさんとやらを生き返らせる

【碇シンジ@新世紀エヴァンゲリオン】
【状態】健康
【装備】エヴァ
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:同志の夢を叶える
1:取り合えずSATSUGAIしてクラウザーさんとやらを生き返らせる

【斎藤佑樹@現実?】
【状態】健康
【装備】野球道具
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】基本:同志の夢を叶える
1:取り合えずSATSUGAIしてクラウザーさんとやらを生き返らせる
2:うわぁ頑張ろう
3:何で俺、野球組じゃないんだろう……

451主催が本気を出してくるようです:2014/02/28(金) 22:09:13 ID:MmKMoT6Y0
「まさか、転送先が九州ロボだったとは……まあ、主催を止めればDMC狂信者と都庁以外は収まるでしょうし、好都合ですね」

 周囲を探索した結果、此処が福岡県だと気づいた鬼灯は、そのまま主催本拠地へと侵入しようとしていた。
すると、上空で打撃音が聞こえてくるので上を見上げると、辛うじて見えるくらいの速さで第二回放送に出ていた男と誰かが戦っていた。

「あの戦いが終わる前に侵入しないと気付かれますね……」
「遅いな」
「!?」

 背後から聞こえた声に驚いて鬼灯が振り向くと、そこには腕組みをした白いロボットが居た。
そのロボットは特務機関隊長デウスエクスマキナ、そしてその首には首輪がなかった。
首輪が無い事から上層部の人間?だと判断した鬼灯は、デウスとの交渉を試みようとするが……

「お前は、自身の都合の為に殺し合いを終わらせ、人類を滅びの道へと進ませるつもりか……」
「なっ、何を言って……!?」

 殺し合いが終わったら人類が滅ぶとでも言っているかのようなデウスの言葉に戸惑う鬼灯。
実際の所、人類どころか世界が滅亡するのだが、殺し合いを終わらせる事しか頭に無かった鬼灯には意味不明な言葉でしかなかった。

「これを聞いて想像出来ぬのなら最早言葉は不要……人類の為に排除させてもらう」
「くっ……」

 デウスの左腕から放たれたビームの連射を躱す鬼灯。
逃げ切れないと悟ってそのまま接近して金棒でデウスを殴りつけようとするが、デウスも拳を振りかぶっていた。

「がああぁぁぁっ!?」

 金棒と拳がぶつかり合った結果、鬼灯が金棒ごと弾き飛ばされる。
首輪を外した事で制限が無くなった為、デウスはスパロボ終盤のボスキャラとしてのスペックを十分に発揮していたのだから。
圧倒的な能力値だけでなく、1ターン(=1分)ごとにHPとENが最大値の3割ずつ回復したり、弱体化等を無効化したりといった能力も完備。
しかも、スモールライトで小さくなってもサイズがSSになっただけでHPは20万のままだ。
まあ、死国組なんてチート集団な超強力対主催がいるからね、主催側だって首輪と制限を外したくなるよ。

「ぐぅぅぅ……何て力……」

 金棒を杖代わりにしてどうにか起き上がった鬼灯。
だが、もう既にデウスは斬馬刀を取り出して距離を詰めていた。

「終わりだ!」

 デウスが真っ直ぐ振り下ろした斬馬刀は、盾代わりにした金棒ごと鬼灯を両断した。


「さてと、デウスのほうは終わったから、こっちも終わりにするか」
「何!?」

 デウス同様に首輪が解除されているバーダックは敵に向かってそう言った。
その敵ことサイヤ人の王子ベジータ(サイヤ人編からの参戦)は、制限のせいとはいえ互角に戦っていた相手の思わぬ言葉を不審に思う。
だが、その不審は驚愕へと変わる。

「で、伝説の……超サイヤ人だと……下級戦士のバーダックが……!?」

 そう、ベジータの目の前でバーダックは超サイヤ人となった。
やけになってエネルギー弾を乱射するベジータ。
だが、爆煙からは無傷のバーダックが現れていた。

「くっ、くそったれええええ!!」

 そしてベジータは、バーダックの放ったエネルギー弾の爆発に消えた。

「勝ったか……けど、この程度で満足してたら奴らには勝てない……さらなる高みを目指さなければな」

 バーダックはそう言って戦闘を締めくくった。
最早、彼等主催には一切の驕りは無い。
超弩級戦艦『死国』の面々は、それ程までに彼等を本気にさせたのだ。

452主催が本気を出してくるようです:2014/02/28(金) 22:09:57 ID:MmKMoT6Y0
【一日目・23時30分/九州ロボ・福岡県】
※主催側人員の首輪解除が進んでいます。

【バーダック@ドラゴンボール】
【状態】疲労(小)、首輪解除
【装備】スカウター@ドラゴンボール
【道具】支給品一式、その他不明
【思考】基本:テラカオスを生み出す計画を遂行する
1:計画のために殺し合いを促進させ、計画の邪魔をするものは殺す
2:超弩級戦艦『死国』の面々等の強敵に備えて、超サイヤ人を超えた高みを目指す

【デウスエクスマキナ@スーパーロボット大戦UX】
【状態】普通、身長2.3mになるまでスモールライトで縮んだ、首輪解除
【装備】デウスの斬馬刀@スーパーロボット大戦UX
【道具】支給品一式、スモールライト、不明支給品×1
【思考】基本:人類絶滅及び人類の想像力喪失の阻止
1:命令に従う
2:殺し合いによって人類の想像力喪失を阻止する
3:死んだクルル曹長の代わりとして技術開発班を手伝う
4:強敵に対抗する為にもビアンと共に艦載機の開発・制作・量産を進める

【鬼灯@鬼灯の冷徹 死亡確認】
死因:斬殺

【ベジータ@ドラゴンボール 死亡確認】
死因:エネルギー弾による爆殺

453テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:13:18 ID:2BPRhKoA0

「まゆみちゃん………ッ!」
「ジバンさん……」
「まきょ……」

ビル街の路地裏に身を潜めながら、ジバンは怒りと悲しみに身を震わせつつ拳を握った。
巨大化、狂暴化したはるかさんを止めるべくキルコ達と共にしばし奮戦したものの、状況は思わしくない。
ジバンの砲撃、キルコとまこちーの打撃、空蝉丸の電撃を纏った斬撃を立て続けに受けてもはるかさんは
ほとんどダメージを受けず、ジバン達の命を奪おうとさらに分裂して暴走し続けた。
だが空蝉丸がとっさにモンスターボールから繰り出したプテラが思わぬ活躍を見せ、現在は状況がこう着状態に
なり始めていた。

「アハハハハハ!?アハハハハハ!?アハハハハハ!?」
「プテラ、続けて『ねごと』でござる!」

プテラが先制で繰り出した『ステルスロック』で分裂はるかさんの周囲に鋭利な岩がまき散らされ、さらに『ねむる』
からの『ねごと→ふきとばし』の立て続けの応酬で分裂はるかさんは次々とダメージを受け続ける羽目になり
ジバン達を襲撃できずにいた。
俗に「昆布」と言われる長期戦に適した戦法である。
ちなみにプテラにはあらかじめまこちーから借り受けたきあいのタスキを装備させている辺りが抜け目ない。


だがその間にも新たな放送が流され、探し人である五十嵐まゆみの死を知ったジバンは愕然とした。
自身の妹でもある少女の自分の与り知らぬ場所での死。
その事実に主催者の野田総理の死や後釜のダースベイダーの登場といった情報はジバンの中では完全に
霞んでしまっていた。
オートデリンガーを握る両手も心なしか頼りない。


「ジバンさん、しっかりしてください! 今ウッチーさんがはるかさんを足止めしてますけど、そう長くは
 もちませんよ!? 早くなんとかしないと!」
「キルコ君……」

わかってはいるが身体が動かなかった。
別に内部メカの不調とかそんな事ではない。
これは守るべき者を守れなかった自身への無力感からのものだ。

たった一人の少女も守れず、何が警視庁秘密捜査官警視正か?
もはやそんな思いばかりが彼の頭を渦巻いていた。

「まゆみちゃんが死んだのはジバンさんの責任じゃありません! 悪いのはこんな殺し合いを始めた野田総理
 です! 今はなんかもう死んじゃってダースベイダーって人が代わりに出てきましたけど!」
「わかっている! わかっているんだ……ッ!!」

思わず声を荒げてしまったが、キルコは怯まなかった。
彼女とて婦警になる前は傭兵として戦い続けた前歴がある。
仲間や親しい者の死にはむしろジバンより敏感かもしれない。

「そうやってふさぎ込んでたらまゆみちゃんが生き返ってくるんですか? そんな都合のいい話があるわけ
ないでしょ!? 立ってくださいジバンさん! まゆみちゃんの為にも私達が――――」

454テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:14:10 ID:2BPRhKoA0
そこまでキルコが言いかけた時である。


「SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!」
「SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!」
「おい見ろ、あんな所に妙な生き物がいるぞ?」
「ちょうどいい、アレもクラウザーさんへの生贄として捧げるぞ―ッ!!」

空蝉丸とプテラの後方から、何やらアレな発言をしながら怒涛のように押し寄せる集団が現れたのである。
その数およそ200人超。
言うまでもなくDMCの狂信者の集団である。

「ぬうっ、いかん!」

とっさに彼らに気付いた空蝉丸はプテラの背に飛び乗り、空中へと一時退避する。
その間にも狂信者の一団は逃げた空蝉丸よりも目の前にいるはるかさんの方に標的を絞り突撃する。
だがそれが不味かった。

「アハハハハハハハハハ…………!!」

厄介な一人と一匹が離れた事を確認したはるかさんは分裂を解き再び巨大な一体の姿へと変化し、狂信者達へと
怪しく輝く目を向けた。


『笑う』という行為は本来は攻撃的な行動である。
そんな言葉をはるかさんの姿を見たキルコはふと思い出した。


「食らえ妙なデカブツがーッ! ウルトラ兄弟必殺光線!!」
「アハハハハハハ!(失せろ!)」
「ウボァーッ!?」

マントを羽織った宇宙人の光線を平然と身体で受け止めつつ、それを片手で蠅のように叩き潰すはるかさん。

「次鋒レオパルドンいきます! グオゴゴゴ!」
「アハハハハハ!(はるかさんフェンシング―ッ!)」
「ギャアアーッ!?」

続けて出てきた戦車みたいな超人も間髪入れず片手を突き出して串刺しにする。

「なるほどただの化け物ではないようだな。だがこのバスク様をさっきの野郎どもと一緒にすると後悔する事に
 なる。どああ〜〜〜っ! 華山獄握爪!!」

今度はその様子を見ていた巨漢の男が片腕を突きだし、高速回転しながら飛び出してきた。
その手ははるかさんの胴体を握りつぶし、そのまま粉々に――――

「おりゃあはは、は!? あ? い!!」
「アハハ、アハハハハハハ!(どうした、まわるんじゃないのか……)」

――――する事無く、はるかさんの身体に当たり、そのまま静止してしまった。
その腕を馬鹿にしたような目で見ながらはるかさんは掴む。
そしてその掴んだ手が運ぶ先は――――

「な……な……きさまなんの化身だ!!」
「アハハハハ!(ただのぷちどるだ!)」

バリッ! バリボリバリッ! グチャッ!

生々しい音を立てつつ、はるかさんは男を口内へと運び、そのまま捕食した。
いつもの甘噛みとかいう次元を超越した完全なる野生動物の獲物の咀嚼である。
その光景に空蝉丸やキルコは思わず目を背けてしまった。


【テンペラ―星人@ウルトラマンタロウ】死亡確認
【レオパルドン@キン肉マン】死亡確認
【バスク@北斗の拳】死亡確認

455テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:15:00 ID:2BPRhKoA0
「アハハハハハハ、アハハハハハハハハハ!!」
「おのれリボンの化け物め、よくも同志を!」
「おとなしくクラウザーさんにその身を捧げろーッ!!」

怒りに燃えた狂信者達は一人、また一人と巨大なはるかさんへと特攻していく。
だがそれも暖簾に腕押し。
攻撃を仕掛けるたびに不気味に笑うはるかさんに叩き潰され、踏まれ、投げ飛ばされ、捕食されていく。
しまいには数の多さに業を煮やして分裂したはるかさんによって片っ端から喰い千切られていく始末だった。
だが信奉するクラウザーさんの為なら死をも恐れない狂信者達の辞書に後退の文字はなかった。
あるのは前進制圧あるのみ!

数分後。
気が付けば残されたのは呆然とするキルコ達と、血にまみれた市街地。
そして暗黒色のオーラすら醸し出す血濡れのはるかさんが佇んでいた。

【DMC狂信者×約200人】死亡確認


「アハハハハ!」

大量の狂信者集団がいなくなった事を確認したはるかさんは、その眼を再び空蝉丸とプテラへと向ける。
『次はお前だ』
言葉は分からないが、そう言っているようにも思えた。

「させません!」

それを阻止すべく、トンファーブレイドを構えたキルコがはるかさんの横っ面を殴りつけようとした。
これではるかさんの目をそらし、再びプテラの昆布戦法に持ち込める。
そう考えたキルコだったが、彼女は焦るあまり相手を侮っていた。

「「アハハハハハハ!(阿呆が!)」」
「なっ……」
「いかん、キルコ殿!」

同じ轍は踏むまいと、はるかさんはすぐさまキルコの方へ多数の分身を生み出し突撃させた。
テラカオス化が促進されたはるかさんはこの短時間で高度な知能を手に入れ、もはや奇妙なマスコットの概念を
超越した存在へと足を突っ込んでしまっていたのである。
もちろんそんな事情をキルコ達が知る由もない。

「ッッ! キルコストーム!!」
「「アハハハハハ!」」

ギリギリで迎撃が間に合い、分身はるかさんは次々と竜巻に吹き飛ばされていく。
だが今度は分身達が再び合体、巨大はるかさん2号と化してキルコに襲いかかった。
再度キルコストームを放つものの、その巨体は風に揺れるばかりでまったく吹っ飛ぶ気配を見せない。
空蝉丸の方も分身と巨大化を交互に繰り出される事でかく乱され、昆布戦法に持ち込めぬまま攻めあぐねていた。
残されたジバンは未だ動けず、まこちーもどうしたらよいのか分からずオロオロするばかり。

「うわああああああああああ!?」
「キルコ殿―――ッ!?」

そして遂にキルコは巨大はるかさん2号に身体を鷲掴みにされ、宙へと運ばれてしまった。
行き先はただ一つ、暗く血にまみれた口内。
何とか脱出を試みるものの、巨大なはるかさんの馬鹿力に彼女も手も足も出ない。




ああ、私、ここで終わりなんですかね?


先輩、私、流島分署には戻れそうも―――――

456テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:15:43 ID:2BPRhKoA0
『タテガミライオー! バディアニマル、ガルルルルーン!』
「アハハハハガァッ!?」
「うわぁぁっ!?」

死を覚悟したキルコだったが、その思いは寸前で却下されてしまった。
突如現れた巨大な物体が、はるかさん2号を1号もろとも跳ね飛ばしたのである。
その勢いでキルコも吹っ飛ばされたが、寸前で空蝉丸にキャッチされ事なきを得た。

「い、一体何が……」
「あ、あれはもしや……」
「知ってるんですか雷電……じゃなくてウッチーさん?」

空蝉丸はその巨大な物体に見覚えがった。
以前宇宙大恐竜ボルドスとの一戦で共闘した先輩戦隊、特命戦隊ゴーバスターズの駆るマシン。
巨大な青いライオンのような姿をしたその雄姿。
バディゾード・LT-06 タテガミライオーである。

「アハハ!アハハハハハハハ!!(邪魔をするな!何者だ!?)」

一体に戻り突然の乱入者に怒りを露わにするはるかさんの問いに答えるかのように、タテガミライオーの中から
一人の人物が姿を現した。
そこに乗っていたのはエネルギー管理局所属の特命戦隊の一人――――


「そこのリボンの怪物よ! それ以上好きにはやらせないゼーーーーーーーーーーーット!!」


ではなく、何やら不自然になびく赤いマフラーを巻いたやたら熱い男だった。

「お……お前は……いや、貴方は!?」
「えっ、ジバンさんはあの人を知ってるんですか?」
「無論だ。彼を知らない正義の戦士はおそらくこの日本にはいない!」

路地裏からまこちーと共に顔を出したジバンは驚愕の声を上げながら男性の方を見ていた。
だがその眼差しは驚きよりも尊敬に満ち溢れていたと言ってよかった。

彼の名は水木一郎。通称アニキ。
レジェンドヒーローであれば知らぬ者はいない、言わずと知れたアニメソング界の帝王である。
ジバンの歌は基本串田アキラ氏の楽曲だが、彼の偉大さはジバンもしかと耳にしていた。


「アハハハハハ!!(いいだろう、貴様から殺す!!)」

この不愉快な男を今すぐ始末する。
そして皆殺しにする!
テラカオス化による殺人衝動が頭を渦巻き、はるかさんは怒りのままにアニキに襲いかかった。
だがアニキはタテガミライオーの頭上から一歩も動こうとしない。
それどころかタテガミライオーも迎撃に入る気配がない。
どうしたのかと慌てるジバン達だったが、その理由はすぐに明らかになった。


「♪飛ばせ鉄拳 ロケットパンチ!!」
「アハガァッ!?」

ディバックからマイクを取り出したアニキは何を思ったか突然自身の持ち歌の一節を歌い始めた。
するとアニキの背後に巨大な幻影のような物体が浮かび上がり、その幻影が拳を発射してはるかさんを殴り
飛ばしたのである。
よく見ると幻影の姿はスーパーロボット、マジンガーZの姿そのものだというのが確認できた。

「♪今だ 出すんだ ブレストファイヤー!!」
「アハァァァァァァァァァァ!?」

続けざまに幻影の胸の放熱板から発射された熱線がはるかさんの身体を焼き尽くしていく。
たまらずはるかさんは分裂して回避を行ったが、アニキは慌てることなく歌い続けた。

「♪必殺パワー サンダーブレーク!!」
「「「アハァァァァ!?」」」

今度は幻影の姿が偉大な勇者へと変貌し、全方位に繰り出された雷がはるかさん全員に降り注いだ。
これでは被害が広がると判断し、再び巨大化して一体になるはるかさん。

そろそろ説明せねばなるまい。
これぞアニキが自身の熱いスピリットを燃やす事で独自に生み出したスタンド『ザ・アニキング』。
その能力は『アニキがこれまでに歌い続けてきた物語の英雄達の姿へと自在に変化し、その能力を行使する事』である!!


黒焦げになりながらもめげずに立ち上がってきたはるかさんだったが、その後は散々の一言だった。
マグネットパワーで動くロボットにサバ折りをかけられ。
5体合体のロボットにヨーヨーを叩き付けられ。
何人もの仮面のヒーローに蹴りを叩きこまれ。
鬼畜そうな赤い巨人にトゲ付き鉄球をぶつけられ。
脳髄むき出しの黒いロボットに銃撃でハチの巣にされかけ。
終わった時にはボロ雑巾に近い状態でヨロヨロと地面に這いつくばっていた。

457テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:16:55 ID:2BPRhKoA0
「よし、とどめだゼーーーーーーット!」
「いやあの、流石にもうやめたげてくれまs―――――――」
「♪雲を裂き 風を巻いて 夢を夢を夢を〜」

キルコの制止もむなしく、アニキは追い打ちとばかりに歌い始める。
幻影の姿は何やら猿っぽいゴルファーのような姿へと変わっていった。

「♪夢を勝ち取ろう!!」
『ワイは猿や!』

「アハハァァァァァ―――――――――ッ!?!?」

幻影の振り下ろしたゴルフクラブを叩き付けられ、はるかさんは遥か彼方の空へとナイスショットされてしまった。
おそらく落下地点にホールがあったら旗に包まれていただろうが、流石にそれはないだろう。
誰もがその時そう思った。



「助けてもらってありがとうございます! やりすぎな気もしますが……」
「礼には及ばないゼーーーーーット! 礼なら俺をこの場所に連れてきてくれた彼女に言ってほしいゼーーーーット!」
「彼女……でござるか?」
「ああ。俺は元々暴走するDMCの信者達の目を覚まさせるためにビッグサイトに向かっていたんだが、途中で
 彼女と出会い、そして君達に出会ったんだゼーーーット!」

戦いを終え、改めて恩人であるアニキに礼を述べるキルコ達。
だが話によると彼は自分の意志でこの場に来たのではなく、ある人物の導きでこの場に来たのだという。
するとその問題の人物が、タテガミライオーの中からキルコ達の元へと歩いてきた。


「どうも〜、みなさん初めまして! 間に合ってよかったよ!」
「この子は……ロボットか?」
「あれ……どこかで見た事あるような……」

現れたのは、緑色のツインテールが特徴的な機械の少女。
しかしそれはキルコ達も知っていた『彼女』ではない存在。
彼女達とジバン達が出会ったのは果たして偶然なのか。
それはまだ、誰にも分からない。


【一日目・23時30分/東京都・中央区】


【田村直人@機動刑事ジバン】
【状態】健康、深い悲しみと無力感、機動刑事ジバンに変身中
【装備】マクシミリアン、電子手帳、パワーブレイカー、ニードリッカー、オートデリンガー
【道具】支給品一式、ダイダロス
【思考】基本:野田総理を倒して殺し合いを止める
1:まゆみちゃん………
2:アニキ達と接触する
3:もし次に戦闘になったら、自分は戦えるのか?
4:東京都庁は後回しにしてビッグサイトに向かう
5:野田総理の本拠地を探す
6:黒幕はバイオロンではなかったが、ためらわず戦う
※五十嵐まゆみの名前が出てから後の第3放送の内容をよく覚えていません

【音無キルコ@新米婦警キルコさん】
【状態】疲労(中)
【装備】トンファーブレイド
【道具】支給品一式
【思考】基本:野田総理を成敗して殺し合いを止める
1:ジバンさんやウッチーさん達と協力して悪党を成敗する
2:とりあえずアニキさん達と話してみる
3:はるかさんの行方が気になる
4:東京都庁の魔物も気になるが、まずはより多くの被害を出してそうなDMC狂信者を成敗する
5:野田総理の本拠地を探す
6:ハル先輩達、無事かなぁ?

【空蝉丸@獣電戦隊キョウリュウジャー】
【状態】疲労(小)
【装備】ガブリチェンジャー、ザンダーサンダー
【道具】支給品一式、獣電池(プテラゴードン×6)、使用済み獣電池(トペランダ、プクプトル、フタバイン)モンスターボール(プテラ)
【思考】基本:野田総理を倒して殺し合いを止める
1:ジバン達に同行する
2:アニキ殿達と接触する
3:はるかさんが気がかり
4:ビッグサイトに向かう
5:野田総理の本拠地を探す(九州が怪しいと睨んでいる)
6:キング殿達と合流したい
※プテラの現在の習得技は ねむる、ねごと、ふきとばす ステルスロック の4つです。

【まこちー@ぷちます!】
【状態】健康、深い悲しみ
【装備】きあいのタスキ
【道具】支給品一式
【思考】基本:まきょー
1:空蝉丸達と行動する
2:赤いマフラーの人(アニキ)達と話してみる
3:真とちひゃー、765プロの面々の死に深い悲しみ
3:はるかさんが心配
4:襲われたら全力で戦う

458テイオー!見参!チャンピオン!:2014/03/01(土) 01:17:17 ID:2BPRhKoA0
【水木一郎@現実】
【状態】健康だゼーット!
【装備】赤いマフラー、マイク、ライオアタッシュ、LT-06タテガミライオー
【道具】支給品一式
【思考】基本:俺の歌で殺し合いを止めるゼーット!
1:ジバン達と接触してみるゼーット!
2:DMCの信者達を俺の歌で改心させるゼーット!
3:そして殺し合いの主催者も懲らしめるゼーット!
4:そのためにも仲間を集めるゼーット!
※スタンド『ザ・アニキング』を呼び出す事が可能です。
 アニキの歴代の持ち歌のヒーロー達をヴィジョンとして呼び出し能力を行使できます。

【フェイ・イェンHD@スーパーロボット大戦UX】
【状態】健康、等身大
【装備】ジェイド・フォーキー
【道具】支給品一式、ドラムセット、獣電池(トバスピノ)
【思考】基本:殺し合いを止める
1:このメカっぽい人や眼帯の婦警さんと話してみる
2:アニキと共に自分の歌をみんなに届ける
3:死んだ『あの子』のためにも必ず殺し合いを終わらせる
4:SATSUGAIとか言ってる人達は必ず止める
5:東京都庁がなんか気になる
※アニキの持ち歌はほぼマスター済みです。
※獣電池にブレイブインできるかは不明です。

459あーあ、出会っちまったか:2014/03/01(土) 01:18:15 ID:2BPRhKoA0

ドスンッッッ!!


「アハ……ハハハ……ハハ……」


アニキの手によって吹っ飛ばされたはるかさんは、しばらく空中散歩を楽しまされた後、地表へと激突した。
巨大化していた身体は先ほどのダメージにより普段の大きさへと縮小している。
もはや体はボロボロだったが、戦意だけはまったく衰えていなかった。
これもテラカオス化の影響だろうか。


ここがどこなのかは今はどうでもいい。
この体の傷が癒えたら、あの暑苦しい男は必ず殺す。
一緒にいたデカいライオンも殺す。
ロボット刑事も眼帯の女も金色の侍もまこちーも殺す。
SATSUGAIとか叫んでいた連中も殺す。
とにかく全員殺す。
叩き潰して殺す。
踏み潰して殺す。
噛み砕いて殺す。
分裂して蹂躙して殺す。
殺して殺して殺して殺して殺し潰す。

もはやはるかさんの脳内には殺意という感情がほとんどを占めはじめていた。


その時である。
怨嗟にまみれたはるかさんの背後から何者かが歩み寄ってくるのを感じたのは。

誰だ?
いや誰だろうが関係ない。
目の前に現れた者は誰だろうが殺し潰す。
捕食すれば少しは回復の足しになるだろう。

そう結論付け、はるかさんは振り返ると同時に背後の相手に飛びかかろうとした。

460あーあ、出会っちまったか:2014/03/01(土) 01:18:52 ID:2BPRhKoA0

「アハ(死n―――――――   !?」


その間わずか0.05秒。
宇宙刑事の蒸着が完了してしまうレベルの時間ではるかさんは気付いた。
夜の暗闇の中で相手をはっきり認識する必要などなかった。
目の前にいる相手が何者なのか。
そして自分が過ちを犯した事に。


「空から急に何か降ってきたかと思ったら――――――」


勝てない。
今の『この人』には。
早く謝れ。
這いつくばって服従するんだ。


「まさか貴方だったとはね、はるかさん」
「アハハ………」


強者はより強い強者に屈服する。
テラカオスはより強大なテラカオスに屈服する。
この瞬間、暗黒のぷちどるは一匹の従者と化した。


【一日目・23時30分/日本・埼玉県】

【天海春香@アイドルマスター】
【状態】健康、テラカオス化進行中、それにより春閣下化
【装備】カブトゼクター&ライダーベルト@仮面ライダーカブト
【道具】ドレイクゼクター&ドレイクグリップ@仮面ライダーカブト、ゼクトマイザー@仮面ライダーカブト、支給品一式
【思考】基本:この救いようのない世界を征服し、絶対的な支配者となる。
1:傘下に入らぬ者は殺す
2:はるかさんを介抱し、傘下に加える
2:765プロの皆の死に深い悲しみと怒り
3:天の海を往き、春を香らせる
※ゼクトマイザーは伊集院北斗のデイパックに入っていたのを回収しました。

【はるかさん@ぷちます!】
【状態】ダメージ(極大)、日光を克服、テラカオス化進行中、新型ナノマシン服用、暗黒化
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:アハハハハ……
1:春香に服従する
2:傷が癒えたらあの男(水木一郎)は必ず殺す
3:とにかく全員殺す
※テラカオス化の進行により、巨大化と分裂を自分の意志で行えるようになりました。

461リサイタル対決:2014/03/01(土) 03:08:02 ID:cJ1V0tX60

「オーロラのかーぜーにーのーて!!」


歌、音楽。

人間が生み出した文化の一つであり、今も数多くの人たちに親しまれ浸透している。
そしてここに音楽を愛する者達が集い対峙していた。。
一人は歌で戦うというコンセプトでありながら
主人公側のとんでもない歌唱力(悪い意味で)で視聴者の度肝を抜いたアニメぴちぴちピッチのなかでも更に郡を抜き、デスボイス、深海のジャイアン等の異名を取るかれん様である。




『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』
もう一方は説明不要、DMC狂信者。
音楽を愛しながらも殺戮を続ける彼らと、かれん様がぶつかるのは、時間の問題であった。
互いに互いの全身全霊を振り絞った歌唱対決。圧倒的数の暴力の前に彼らは良く健闘したといえるだろう。
しかし、一人。数百近くの暴徒を相手取るには限界があった。
今まで数々の水妖を自慢の歌でねじ伏せたマーメイドプリンセスであろうと、あまりにも数が多すぎる。

『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』
『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』
『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』
『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』『SATSUGAIせよ! SATSUGAIせよ!』


「か、数が多すぎる……」

普段は強気なかれん様だが、流石に今回ばかりはそうでもいられない。
もうチェスや将棋で言うチェックメイトを掛けられてしまっているようなもの。
勝てない……。

「私の歌じゃ……駄目なの……?」




「ぽよ」

その時だった妙なピンクボールが現れたのは。
DMC信者達は新たな生贄が来たと踵を返す。
だがピンクボールは動じずマイクを取り出した。

「ぽ〜よ!!」

歌だ。歌を歌い始めたのだ。
この絶望的戦力差にも関わらずピンクボールいやカービィは歌った。
その目には諦めは無い。自暴自棄になった訳でもない。
ただ歌を愛するものとして、目の前の惨劇を許さない正義の心を賭して声を上げているのだ。

462リサイタル対決:2014/03/01(土) 03:08:14 ID:cJ1V0tX60

(私は何を諦めてたのかしら……)

かれん様の瞳に再び闘志が宿る。
上げる歌唱、響く歌声。
明らかに押していたDMC信者達の歌声が徐々に霞んでゆく。

「ぽよぽよぽよぽよ!! ぽーよぽよ!!!」
「オーロラのかーぜーにーのーて!!my wish届いてる!!!!」

「ば、馬鹿なこんな歌に……!」「嘘だ……クラウザーさんの曲が、そんな」
「や、やめろおおおおおおおおおおおおお!!!」

一人倒れ二人倒れ三人倒れ。
数百人居たDMC信者は今やたったの一人だけとなった。

「こんな事があああああああああああああああ!!!!」
「ラブシャワーピッチ! アンコールはいかが?」


問いに答える事も無く最後の信者が倒れた。
無論、死んではいない。歌で人が死ぬなんて、そんなオカルトあり得ません。

「勝ったのね……私達……」
「ぽよ」
「行きましょう。他にもこんな奴らが居るなら、止めなくちゃいけないわ」
「ぽよ」

ここに新たに歌で結ばれたコンビが結成した。

【二日目・00時00分/広島】

【カービィ@星のカービィ】
【状態】健康
【装備】マイク
【道具】支給品一式
【思考】基本:歌う
1:DMC信者を止める
※今までとは別人です

【かれん@マーメイドメロディーぴちぴちピッチ】
【状態】健康
【装備】パープル真珠
【道具】支給品一式
【思考】基本:歌う
1:DMC信者を止める

463リサイタル対決:2014/03/01(土) 03:08:51 ID:cJ1V0tX60








「うるせええええええ!!!」

その頃、気絶したDMC信者を皆殺しにした男が居た。
彼の名は佐村河内守、有名な作曲家だった男だ。
DMC信者とカービィ、かれん様の対決の際、彼は近くでその大合戦を聞いていた為、イライラしていた。

「声聞こえてるじゃねえか!」
「やかましい!!」

突っ込みに来た上田晋也を佐村河内は手刀で殺す。
そう彼は耳が聞こえないと偽っていたが、その実普通に聴力があったのだ。
彼は憎んでいた。ともかく音楽を憎んでいた。
DMC信者も、そうでない歌を振りまく連中も全て。

「殺そう……全て殺して再び音楽界に復活してやる」

佐村河内は歩みだす。
自らの野望と復讐の為。



【二日目・00時10分/広島】

【佐村河内守@現実?】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】基本:音楽に携わる者全てを抹殺し再び自分が音楽界に舞い戻る。
1:DMC辺りから血祭りに上げる。

【DMC狂信者@カオスロワ】死亡
【上田晋也@くりぃむしちゅー】死亡

464ズカンされた名無し:2014/03/01(土) 07:07:19 ID:Rlp1r44w0
広島は中国地方ですよ

465ズカンされた名無し:2014/03/01(土) 10:11:09 ID:cJ1V0tX60
すいません
【二日目・00時10分/広島】を【二日目・00時10分/長野県】に変更でお願いします

466ズカンされた名無し:2014/03/01(土) 10:11:19 ID:cJ1V0tX60
すいません
【二日目・00時10分/広島】を【二日目・00時10分/長野県】に変更でお願いします




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