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ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです

767名無しさん:2023/01/30(月) 22:40:38 ID:.eE0h2Dw0


( <●><●>)「必要であれば探知結界の範囲を狭めてもらっても構いません。
        ハインリッヒを捕らえた今、魔王軍の手勢は余り気味ですから」

川д川「それは余計な気遣いよ。ただ勝つだけなら私と貴方で十分なんだし」

 片手でひらりと空を煽ると、貞子は一息のうちに空間転移の魔術を詠唱して姿を消した。
 ワカッテマスは続けて振り返り、部屋の隅に待たせていた少女を見て言った。

( <●><●>)「お待たせしました」

( <●><●>)「こちらの話に入りましょう。済み次第、貴方を過去に飛ばします」




o川*゚-゚)o「……今からでも代役立ててほしいんだけど」

 ――素直四天王が一人、素直キュート。
 彼女は不服と倦怠を全面に押し出した様子でワカッテマスに細目を向け、小さく息を吐いた。

o川*゚ー゚)o「て言ってもムダなんでしょ? 分かる分かる、早くおはなしをどうぞ」

 キュートは態度を一変させながら前に出て、大仰な動きで手近なソファに腰を下ろした。
 それと同時に『とすん』と可愛げのある擬音。これで乱暴に座ったつもりなのだからかわいい。

o川;*´ー`)o「あ〜あ私もシベリア送りかぁ。ほんとに嫌なんだけどなぁ〜……」

( <●><●>)「選出についてはご自分の仲間を恨んで下さい。
        私もまさかジャンケンで事を済ませるとは思わなかったので」

o川;*´ー`)o「うう〜」ジタバタ

 未練がましく消え入りそうな声。両手を頭に添えて振り、左右の二つ結びを翻すキュート。
 彼女は素直四天王の中でもっとも若い15歳の少女である。シベリアなんかにゃ当然行きたくない。
 高い適応能力を求められる此度の一件。任務遂行の観点からも彼女が適任であるかは若干怪しい。

 そういう感じの色々もあって、ワカッテマスの胸中には少なからず不安が渦巻いていた。

( <●><●>)(――そう、不安がある)

( <●><●>)(私の魔眼では、過去に繋がる出来事を見ることはできないから)

( <●><●>)(素直キュートを過去に送ったとして、そこで何が起こるかまでは知る術が無い……)

.

768名無しさん:2023/01/30(月) 22:45:27 ID:.eE0h2Dw0


 ワカッテマスの魔眼は万能ではない。
 未来視という破格の能力は備えていても、その実性能には大きなブレがある。

 当人以外には知る由もない魔眼のブレ。極めて不安定な挙動の数々。
 その最たる項目が『過去視』であった。彼の魔眼は、決して『過去』を見てはならないのだ。


( <●><●>)(――私の未来視は、私が認知している『過去』に大きく依存する)

( <●><●>)(結論それは、『過去の情報』を増やすほどに私の未来視は精度を落とすということ)

( <●><●>)(未来視を成立させる計算式は極めて複雑で、私自身でも理解しきれてはいない。
        その計算式の中でも、何より厄介な存在こそが『過去』という変数)

( <●><●>)(ここの値を弄るだけで未来視に関する方程式は根底から覆る。
        この能力を安定させるには、私は『過去』を死角にしなければならない……)


 という事で、ワカッテマスは過去の出来事を魔眼で把握する事だけは極力避けているのだった。
 という事で、過去のシベリアで何が起ころうとワカッテマスには何も分からないのだった。

o川*´ー`)o

 なので、なるべく信頼できる人物を過去に送りたいのだが、ここに居るのは素直キュート。
 彼女の選出は未来視によって事前に把握していたが、以後の顛末はなんも分からん状態にある。

 それでも素直キュートは魔王城ツンを連れて現代に戻ってくる。それに関して彼に不安は無い。
 ワカッテマスが不安を抱くのは、彼女たちの帰還後に起こる 『次の展開』 であった。

 未来の分岐が組み合わさって、『魔眼のワカッテマスが死亡する未来』が発生する転換点。
 『過去で何かが起こる』、『その何かは自身の死を招く』、『死の未来はおよそ不可避である』。

 以前ワカッテマスがミセリ達に語った未来視の終わり。
 その結末が確実な未来として分岐に加わってしまうイベントこそが、今回のくだり。

 そこで『じゃあこのイベント自体を発生させなければいいのでは?』と思うのは当然の疑問。
 なのにどうしてこんな愚かしいマネをするのかというと、彼はただ、『これ以外』を選べなかったのだ。

.

769名無しさん:2023/01/30(月) 22:47:47 ID:.eE0h2Dw0


( <●><●>)「――前提を整理します」

 ワカッテマスは淀みなく言い切って素直キュートの対面に座った。

( <●><●>)「お嬢様は『誰にも迷惑をかけない場所』をご希望されました。
        そこで私はお嬢様を過去へと送り、『誰にも迷惑をかけようがない状況』をご用意しました」

( <●><●>)「ですが、貴方がた素直四天王は『その上で迷惑を被っている』と異議を申し立てられた」

o川*´ー`)o「だからその迷惑をこっちの都合で解決しに行く。……って、まぁ要するに屁理屈だよね」

 キュートはワカッテマスの語りを一言で片付け、呆れたように片手を振って見せた。

( <●><●>)「はい」

 そんな彼女に嘯くこともないワカッテマス。
 そのあっけらかんとした素振りに好感を抱いたキュートは、もう一歩踏み込んだ事情を彼に尋ねた。

o川*゚ー゚)o「ツンちゃんを魔界に送らなかったのは、あなた個人に別の目的があるからよね?」

( <●><●>)「私は常に個人的な目的の為に動いています」

o川*゚ー゚)o「……ふーん。そんな見た目で腹黒なんだね」

 彼の答えにキュートは親近感を覚えた。
 ほんのりと笑みを浮かべ、顎を上げて彼の魔眼を見つめる。

o川*゚ー゚)o「で、その目的っていうのは何なのかな」

o川*゚ー゚)o「すごい魔眼を持ってるのに、それでも小芝居が必要な目的って相当じゃない?」

( <●><●>)

o川*゚ー゚)o

( <一><一>)「話を続けます」

 無言で応えたワカッテマスに、キュートはこれ以上の意地悪をしなかった。

.

770名無しさん:2023/01/30(月) 22:50:13 ID:.eE0h2Dw0


( <●><●>)「素直キュート、貴方にはこれから過去へ向かってもらいます」

o川*゚ー゚)o「はいはいエンドゲームでレイシフトで電王な感じでしょ知ってる」

( <●><●>)「過去の世界で貴方が何をしようとも、私は一切関知しません。
        ただし、お嬢様への接触と、ご意思の再確認だけは義務とさせて頂きます」

o川*゚ー゚)o「はいはいツンちゃんに会って連れ帰ればいいんでしょ分かる分かる」

( <●><●>)「そうですね、お嬢様が 『帰りたい』 と仰っしゃればそのようにして下さい。
        ですが、ご帰還を望まれない場合は放置してもらって構いません」

o川*゚ー゚)o「いや〜普通に帰りたがると思うけどね。ツンちゃん意思弱いし」

( <●><●>)

( <●><●>)「素晴らしい理解度です。正直私もそう思います」

o川*゚ー゚)o「本気で不安がってるの、そこで気絶してるお姉さんくらいでしょ」



【そこで気絶してるミセリお姉さん】

  ↓

ミセ* ー )リ



( <●><●>)「そうですね」

o川*゚ー゚)o「あっはっは。なんだこの茶番」




( <●><●>)(……故に、恐るべき事態なのだ)

 キュートの軽口を真に受けたワカッテマスは目を細めて口を噤んだ。
 己を死に至らせる要因がこのような茶番から生まれること自体ありえない異常事態。
 不安にかまけて軽率な言動を取る彼ではないが、憂慮の念はやはり拭いきれていなかった。

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771名無しさん:2023/01/30(月) 22:53:04 ID:.eE0h2Dw0


( <●><●>)「それと最後に、過去と未来の関係性について」

( <●><●>)「先ほど内藤ホライゾンからも指摘があったタイムパラドクスの件です。
        過去の行動が現在にどのような影響をもたらすか、ですが」

( <●><●>)「基本的には何の影響もありません。未来は我々の知る形――今現在に収束します」

o川*゚ー゚)o「じゃあ例外的には? あるんでしょ、未来に影響を与える方法」

( <●><●>)「……そのような禁則事項を人間に教えると思いますか」

o川*´ー`)o「けちー」

( <●><●>)「こちらからの話は以上です。なにかご質問は」

o川*゚ー゚)o

o川*゚ー゚)o「まぁ、特にないかな。聞いても答えないだろうし」

 ワカッテマスの最終確認に逡巡を要さず答えるキュート。
 最初こそ機嫌を損ねていた彼女だったが、今の彼女にそのような素振りは見受けられなかった。

o川*゚ー゚)o「細かいことはサプライズとして取っておくから」

o川*゚ー゚)o「いいよ、もうやっちゃって」

( <●><●>)「……失礼ながら、私は貴方の内心を見透かしています。
        今の話の中で、貴方が何をもって溜飲を下げたのかも理解しています」

o川*゚ー゚)o「いやー、それでも敢えて言語化しようとする辺り努力家だよね」

( <●><●>)

o川*゚ー゚)o「魔眼があれば相互理解なんか完全放棄していいのにさ」

o川*^ー^)o「――うん、健気な歩み寄りだと思うよ」

 年端もいかぬ少女から、理外人外の個へと放たれた傲語。
 ワカッテマスはここでも無表情を貫いていたが、その実、彼女の皮肉はかなりボディに効いていた。


〜回想おわり〜

.

772名無しさん:2023/01/30(月) 22:55:39 ID:.eE0h2Dw0






o川*゚ー゚)o(……で、皮肉を言った次の瞬間には過去に飛ばされてましたと)

o川*´ー`)o(いやぁ、まさか問答無用かつマジで手ぶらでシベリア送りとはね……)

 殊勝な回想シーンを終えた頃、キュートの朝食は綺麗さっぱり平らげられていた。
 朝のルーティーンはこれにて終了。あとは仕事を探しに行き、それをこなせば1日が終了となる。

 だが仕事にしても暇潰しの意味合いが強く、今のキュートはツンを連れ帰ることを急いではいなかった。
 その理由も簡単で、回想シーンにもあった当初の予想が、すっかり外れてしまったからだった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

o川*゚ー゚)o「いや〜普通に帰りたがると思うけどね。ツンちゃん意思弱いし」

( <●><●>)「素晴らしい理解度です。正直私もそう思います」

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o川*゚ー゚)o(……普通に帰りたがるって、思ってたんだけどなあ)

 結論から言って、魔王城ツンは現代に戻ることを拒否していた。
 キュートの方も直截的に聞いた訳ではなかったが、当人にその意気が無いのは明白だったのだ。
 ちなみにそこらへんの話は次回以降で回想シーンを挟む予定だった。

 なので一旦本題は忘れ、まずはツンちゃんとの心の距離を縮めることを念頭に置く。
 そうした結果がツンちゃんとの共同生活であり、今現在の穏やかな日々なのであった。

.

773名無しさん:2023/01/30(月) 22:58:40 ID:.eE0h2Dw0


o川*゚ー゚)o(でもまぁ私もずっと付き合うつもりは無いし)

o川*゚ー゚)o(この時代で金目のもん集めて、さっさと帰んないとな)

o川*゚ー゚)o(ということで――)

 大前提として、素直四天王が欲しているのは大金だけである。
 今は金儲けと保身のために魔王城ツンが便利というだけで、彼女自身にはそれほど興味は無い。
 金の卵を産むガチョウ。それに釣り合うものさえあれば、この一件はあっさりと終わるのだ。

                  アンティーク
o川;*゚ー゚)o(――まず狙うのは骨董品! 将来的に希少価値が高くなるもの!
        マニア受けしそうなものを安値でゲットして、未来で転売すりゃ大儲けよ……!)


 よって動き出したのが上記の転売計画、もとい善後策。
 過去で仕入れた物品を未来で売り捌くという切実な金策活動であった。

 ――ツンちゃんの経過を観察しつつ、金品を集めてリスクヘッジに奔走する。
 そうして金策が済めばツンを無理に連れ帰る必要も無くなるため、誰にとっても悪い話ではない。
 どこかピクミン的なこの算段は、彼女たちも無難な落とし所として合意を済ませてあった。

o川*´ー`)o「……ま、なにはともあれ今日も仕事なんだけどね」ヨッコラセ

 思案をやめて席を立ち、キュートはのびのびと背を伸ばした。
 外出の準備をして、また改めてツンに声をかける。

o川*゚ー゚)o「そんじゃ私は仕事探しに行くからさ、ツンちゃんの方も色々よろしくね」

ξ゚⊿゚)ξ「うん」

o川*゚ー゚)o「私は仕事と物品集めを担当して、ツンちゃんは家事と品定めを担当する」

o川*^ー^)o「……これからも上手に付き合っていこうね。
        わたし今、そんなに悪い気はしてないから」

 キュートは暗黒微笑でそう言って家を後にした。
 ツンも一息ついてから、自分の仕事に取り掛かった。

.

774名無しさん:2023/01/30(月) 23:07:29 ID:.eE0h2Dw0


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ξ゚⊿゚)ξ

 ――家の中を掃除して、整理して、はたと小さな置き時計を見る。
 時刻はそれでも昼さえ越えておらず、ツンがやるべき仕事はあとひとつしか残っていなかった。

 ツンは暖かなリビングから書斎兼物置きとなっている別室へと場所を移した。
 薄暗い部屋だった。窓はあったが陽射しは皆無で、しっとりした寒さが肌を舐めるようだった。

 中に入り、扉を閉めると部屋の暗がりがさらに色濃くなった。
 ツンは目を慣らしてから中を進み、背の低い本棚から数冊を抜き取ってそのタイトルを検めた。
 英語、フランス語、ロシア語、中国語のそれらには、およそ日記を意味する題が載せられている。

ξ゚⊿゚)ξ(……これはまだ、読んでないわね)

 ツンは諸々の日記を持って窓際の机に向かった。
 朽ちかけている椅子にゆっくりと腰掛け、他人の日記を静かにめくり始める。

 このレンガ小屋は終末期を迎えた患者の隔離場所である。
 そんな場所に置かれた日記など、ぶっちゃけ縁起のいいものではない。

 しかし、彼女はそういったものを好んで読み進めていた。
 ここに来てからずっとそうして、人間の最期の感情を咀嚼し続けていたのだ。
 そこに『人間の死』への共感など無く、彼女はただ、好物としてそれを摂取していた。

ξ゚⊿゚)ξ「――……」

 興味深い、面白いものとして。
 即ち、人間という生物への知的好奇心を満たす為に。
 掃除の時に古いジャンプとか読んじゃうノリで。

.

775名無しさん:2023/01/30(月) 23:08:35 ID:.eE0h2Dw0


 とはいえ、死にかけの人間が書く文章など大した量や内容にはならないものだ。
 文字が歪んでいて読解自体が難しかったり、最初の数ページ以降は全て白紙という本もかなり多い。
 当たり外れの区別はないが、読み応えという点でツンの欲求を満たすものはかなり少なかった。

ξ゚⊿゚)ξ

ξ-⊿-)ξ「……ふぅ」

 ツンは手にした日記たちを10分もしないうちに読破してしまった。そしてもう二度と読まない。
 あとの時間はキュートに任されている品定めに使い、書斎の整理を同時に進めていく。

 以上が魔王城ツンの基本的な生活習慣。
 彼女はこれを半月以上繰り返し、これ以外の事を何もしていなかった。

ξ゚⊿゚)ξ「……ざ、りとるぷりんす」

ξ゚⊿゚)ξ(これ初版っぽいし、多分売れるやつよね)

ξ゚⊿゚)ξ(こっちのは虫の本かしら……ファーブル?)

ξ゚⊿゚)ξ(とりあえず読みましょう)

 〜3時間後〜

ξ゚⊿゚)ξ(読み終わったのだわ)

ξ゚⊿゚)ξ(……品定めも少しやったし、次は部屋の整理をしましょうか)チラッ

 ツンは立ち上がって書斎を一望し、さてどこに手を付けてみようかと少し考えた。

 背の低い本棚。背の高い本棚。床に積まれた本の山。
 埃を被った医療器具。衣類や毛布の塊。壊れた家具や家電の類。
 それらに加え、キュートが持ち帰ってきた金目のものがとにかくいっぱい。

ξ゚⊿゚)ξ

ξ゚⊿゚)ξ「書斎なんだし、やっぱり本よね」

 ややあってから、ツンの関心は背の高い本棚に向けられた。
 それは整理を口実にした宝探し。彼女の目当ては、その本棚に収められた未読の日記たちであった。
 足の踏み場を作りつつ、ツンは背高の本棚に近づいてラインナップを確認した。

.

776名無しさん:2023/01/30(月) 23:14:28 ID:.eE0h2Dw0


ξ゚⊿゚)ξ(どれどれ……)

 こちらの本棚には専門的な知識を要する分厚い本ばかりが並んでいた。
 医学、地学、神学――中でも気象学に関する本が多いのは先人の趣味だろう。

 それらはまた今度読むとして、ツンは最初に無題の革装を手に取った。
 背に記載が無いので恐らくは日記であろうが、革装の日記ともなると好奇心も一入だった。
 しかもデカくて分厚いのである。ツンちゃん的にも期待を寄せる大物であった。

ξ゚⊿゚)ξ(……おお、最後まで文字たっぷりだ)ペラッ

 期待しつつ小口をぱらぱらと流してみると、手書きの文字が最後のページまでしっかり綴られていた。

ξ゚⊿゚)ξ(あと日本語だし。読み慣れてるから助かるわね)

 ツンは一旦本を閉じ、気を取り直して最初のページに戻り、またじっくりと読み始めた。

.

777名無しさん:2023/01/30(月) 23:16:53 ID:.eE0h2Dw0



ξ゚⊿゚)ξ(……言葉を知らぬ頃。初めて『それ』を見た瞬間、私は神の存在を必要とした)

ξ゚⊿゚)ξ(曰く、言葉は神であったという。即ち、私はそのとき言葉を欲したのである)

 ポエムから始まる日記は流石に初めてだった。
 書斎にあるという事はこれを書いたのも死の間際の筈だが、随分余裕があるなと彼女は思った。


ξ゚⊿゚)ξ(世界を巡り、言葉を覚え、……程なく私は、『それ』を言い表す為の言葉を知った)

ξ゚⊿゚)ξ(その言葉とは星であった。私が最初に見たものは、星と呼ばれるものであった)


ξ゚⊿゚)ξ(言葉を知らぬ頃、私は夜空の星を見て、それを美しいと感じていた)

ξ゚⊿゚)ξ(しかしそのとき、私の中には美しいという感情の他に、もうひとつ別の思いがあった)



ξ゚⊿゚)ξ(……欲しい。私は、星を欲していたのである)


.

778名無しさん:2023/01/30(月) 23:18:05 ID:.eE0h2Dw0



ξ゚⊿゚)ξ「……星が、欲しい?」

ξ゚⊿゚)ξ


ξ;゚⊿゚)ξ(えっ、ここで親父ギャグ――!?)


 突然のユーモアに思わずツッコミを入れてしまうツンちゃんであった。


.

779名無しさん:2023/01/30(月) 23:19:45 ID:.eE0h2Dw0



◆ 素直キュートの日記 Day30 ◆


 相変わらず何も起こらない 魔物の生態は少し分かってきた 
 ツンちゃんは食事もウンチもしない 魔物には代謝機能がそもそも無さそう
 魔物のエネルギー源は魔力だけ? やっぱり生物として根本的に違う

 ツンちゃんが意外とバイリンガルで助かる 金目の物を集めやすい
 墓掘りの仕事 飽きた


.

780名無しさん:2023/01/30(月) 23:22:09 ID:.eE0h2Dw0

#08 >>559-627 #09 >>634-666 #10 >>675-744
#11 >>753-779

今後は書けたらすぐ投下する感じでやります
投下頻度は多分高くなると思います!恐らく、きっと…

シベリアの話がしばらく続きます がんばれツンちゃん!

781名無しさん:2023/01/31(火) 05:22:08 ID:xDFrPI..0
おつで

782名無しさん:2023/02/14(火) 11:48:55 ID:7mEye2pM0
久々にブーン系戻ってきたらツンちゃんがシベリア送りになってた
今後も楽しみ

783名無しさん:2024/04/20(土) 09:19:17 ID:oanryblQ0
そして1年の時が流れた…

784名無しさん:2024/07/13(土) 04:55:15 ID:OIsD/E3.0
投下頻度は多分高くなると思います!恐らく、きっと…

あれ?

785名無しさん:2025/06/12(木) 02:25:58 ID:2wjSxEU20
「あれ?」だが待つしかないよ…


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