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【SS】劇場版名探偵コナン「零人目の配信者(ユーチューバー)」
521
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:47:40 ID:6TkC53cA
(夜の米花町の大通りを走るベルモットの車。車内ではベルモットが運転し、ジンとウォッカが後ろの座席に座っている)
ウォッカ「syamu_game…いえ、『サッポロ極ZERO』はどこへ行ってるんです?」
ベルモット「さあ、どこへ行ってるのかしらね?でも計画に支障はないはずよ」
ウォッカ「最初に引退した後のことを聞きたかったのに残念ですね、兄貴。
丸坊主の復活動画で出てきた例の引きこもり支援施設のこととか幻の焼肉動画の…」
ジン「フン…そんなことはどうでもいい。ちゃんと計画は進んでいるんだろうな?」
ベルモット「ええ、キャンティとコルンも呼び寄せてあるわ」
ウォッカ「そういえば兄貴、キールとバーボンにも計画を伝えたんですかい?」
ジン「さあ、どうだったかな…いっそあいつらも巻き添えで死んでも構わねえんだがな…」
ウォッカ「兄貴!?」
ジン「フン、冗談だ。奴等なら勝手に嗅ぎつけて逃げるだろうよ。
巻き込まれて死ぬようなマヌケは組織には不要だ…」
522
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:50:48 ID:6TkC53cA
ベルモット「あの二人なら心配は要らないでしょう。
それよりも計画は第二段階が始まったわよ?」
ピッ(カーラジオをつけるベルモット)
ラジオのニュースキャスター『…本日夕方に杯戸町のデパート屋上で発生した爆発事件ですが、
トークショーを行っていた衆議院議員の九山穂鷹(きゅうやまほたか)代議士の死亡が確認され、
その他にも多数の死傷者が出ている模様です。
現在警察救急では現場検証及び死傷者の救護活動を…』
ウォッカ「へへ、順調みたいですね。兄貴」
ジン「ああ…足音が聞こえてくるようだぜ…」
ジン「この町の…米花町の終わりへのカウントダウンのな…」フッ
523
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:51:22 ID:6TkC53cA
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
524
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:52:19 ID:6TkC53cA
syamuさんが安室さんに勝ったので今回はここまでです
次から終盤に入っていきます
また1〜2週間くらいお待ち下さい
頭がいい敵キャラがこっちの行動を無駄に深読みしすぎて負ける展開って良いですよね
syamuさんVS安室さんは一番書きたかったシーンでした
525
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 15:02:31 ID:d5PjKQjY
もう始まってる!
526
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 15:15:44 ID:d5PjKQjY
もう終わってた!
syamuさんが終始奇行に走ってただけなのに頭脳派の安室さんが負けを認めたの草
普通は梓さんみたいな感想になりますよね
次から終盤ということで盛り上がっていきそう
527
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 15:18:58 ID:Mcs32JW.
サラッとほだかっぽいの殺されてて草
528
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 15:54:01 ID:rTICjdn2
おそロシア
529
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 16:07:15 ID:nQ.6Lb82
はじめまして(^3^)/
嬉しいことに新しい家族が5月に誕生予定です(*>∀<*)
今も天使のような娘と小太りの夫(笑)に囲まれて幸せです(*´∀`*)
赤ちゃんを授かりやすい方法とか教えちゃうのでかわりにいらないベビー用品&日用品あったら送ってくだちゃいなヽ(o´3`o)ノ
染谷美帆
080-3145-2411
染谷祐介
(株式会社CG サポート社長です笑)
080-3473-9769
派遣会社社長なので仕事ない人連絡してちょ
04-7126-7600
住所
千葉県柏市大室1154-2
530
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 22:12:06 ID:uWjJw9Cw
ウォッカがウォンツに見えて嗤っちゃうんすよね
531
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/16(月) 14:02:25 ID:SjEAiCV2
安室さんはなんでsyamuを叩き出さないんですかね…
532
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/16(月) 14:25:31 ID:QP51O3dY
>>531
他の客の前で明らかな障害者差別を行ったら最悪畳まざるを得ない状況に発展しかねないからね、しょうがないね
533
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:47:51 ID:CmEWXZoI
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
534
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:48:24 ID:CmEWXZoI
(数時間前・杯戸町のデパート屋上)
司会のお姉さん「本日は『日本の未来を考えるトークショー』ということで、
無所属の衆議院議員、九山穂鷹代議士にお越しいただきました。
では九山代議士、お願いします」
支援者たち「パチパチパチパチパチ」
九山代議士「北方領土を取り戻すにはsyamuさんのほならね精神が必要なんです。
ほならね?自分が領土を取り戻してみろって話だというのが心の民主主義だと私はそう言いたいですけどね」
九山代議士「syamuさんを国政に!アジャース!アジャー…」
ドカーーーン!!!(ステージ一体が爆発し巨大な爆炎に包まれる)
司会のお姉さん「きゃああああああああ!!!」
535
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:49:26 ID:CmEWXZoI
(九山議員が爆死した事件の翌日・杯戸町の路上)
ピアニスト・ゆううた「授業中に〜出したら〜学生生活終わるナリ〜♪」(路上に置かれたピアノを弾きながら)
通行人A「お、おいあれピアニストのゆううたじゃね?」
通行人B「ウソ!こんなとこで弾き語りしてるんだ。何かのイベントかな?」
通行人C「知らないの?ストリートピアノを弾くイベントなんだってさ」
ピアニスト・ゆううた「ブリブリブリ!ブリュリュリュ…」
ドカーーーン!!!(ピアノが爆発し巨大な爆炎に包まれる)
周囲の観客たち「ああああああああああああああ!!」
536
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:49:53 ID:CmEWXZoI
(ピアニストゆううたが巻き込まれた爆発事故の翌日・杯戸町の公園内)
YouTuber・黒木士(くろきし)「syamuさああああああああん!!どこですかああああああ!!!
オフ会ゼロ人じゃない!俺がいるうううううううう!!!!」(公園内を絶叫して走り回りながら)
(syamu語録等を絶叫しながら10分以上走り回った後、ベンチに座る)
YouTuber・黒木士「ぜぇ、ぜぇ…はい、みなさんおはこんばんにちは黒木士です。
黒木士チャンネルを始…」
ドカーーーン!!!(ベンチが爆発し巨大な爆炎に包まれる)
近くを散歩していた老人「ひっ!?…ひいい…!!!」(腰を抜かす)
537
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:50:24 ID:CmEWXZoI
(公園での爆発事件の翌日・杯戸町のデパート屋上。焼け跡となっており、大勢の警察官が焼け跡を調べている。)
目暮「この3日間に立て続けに杯戸町で起こった3件の爆発事件。
死傷者が数多く出ているにもかかわらず全く手がかりが見つからんのだ」
小五郎「それでこの私を呼んだというわけですな。
お任せ下さい警部殿!爆弾犯など私がすぐに捕まえてみせましょう!」
目暮「ああ、頼む。証拠が殆ど見つからずに困っていてな…是非とも君の力を借りたいのだ」
蘭「すごい爆発の跡だね、コナンくん…」
コナン「うん…」
(黒く焼け焦げたステージを見つめるコナン)
コナン「(九山代議士は過激な物言いと行動で度々物議を醸していた人物だ…)」
コナン「(爆殺されるほどの恨みもどこかで買っていたのかもしれないが…)」
コナン「(犯行に使われたのは、スイッチで操作できる爆弾)」
コナン「(これだけ大掛かりな爆発を引き起こせる爆弾…)」
コナン「(少なくとも単なる一個人が用意できるような代物じゃない…)」
538
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:50:52 ID:CmEWXZoI
目暮「まず一連の爆破事件で最初に狙われたのがこのデパート屋上だ。
3日前にここで無所属の衆議院議員、九山穂鷹代議士が講演会を行っていたのだが、
講演会の最中にそこのステージに仕掛けられていた爆弾が爆発し九山代議士が即死、
他にも数十人の死傷者が出た」
小五郎「完全にステージが真っ黒に焼け焦げていますなぁ」
目暮「うむ、よほどの恨みを買った上での犯行なのだろうな。
…更に、その翌日となる2日前には第二の爆弾事件が起こった。
場所は杯戸町の路上。路上に設置していたピアノが爆発し、演奏者が即死した。
被害者はピアニストの須月裕太(すづき ゆうた)さんだ」
蘭「その人って『ゆううた』さんですよね?若者にも今人気の新進気鋭のカリスマピアニストの…」
目暮「ああ、そういった名前でネットを中心に活動して人気を博していたようだ。
路上のピアノを弾くイベントをやっていたようで、その最中の事件でな。
彼が人気者だったせいもあり、観客にも多くの怪我人が出たよ」
小五郎「代議士の次はピアニストか…」
目暮「そして、昨日発生した第三の爆発事件。
場所は杯土中央公園。ゴミ箱が爆発し、配信中の人気YouTuberが即死した事件だ。
被害者はYouTuber『黒木士(くろきし)』として活動していた黒木士(くろき つかさ)さんだ。
彼は毎朝同じ時間に同じベンチで近くの公園で雑談配信を行っていたようだから、
明らかに彼だけを狙った犯行に間違いないだろう」
蘭「結構有名なYouTuberの人まで…」
539
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:51:24 ID:CmEWXZoI
目暮「どの爆弾も遠隔操作式、つまり起爆スイッチで爆発するタイプだったそうだ」
小五郎「ということは、どの事件も被害者が一定の場所に来た際に犯人がスイッチを押して起爆したということか」
目暮「うむ、つまり犯人は爆発の際に近くにいたと見て間違いないだろう」
小五郎「そういえば、ピカキンさんを殺害した事件の犯人達も護送車に仕掛けられていた爆弾で爆死したと聞いていますが、まさか…」
目暮「はっきりとしたことはわからないが、爆弾の爆発の威力や残骸から見てほぼ同じタイプの爆弾が使われたことは間違いない。
犯人が捕まれば余罪として明らかになる可能性もあるな」
小五郎「米花町で起きた犯人護送車両爆破事件、杯戸町で起きた今回の一連の連続爆破事件。
隣町で立て続けに同じタイプの爆弾を使った爆破事件が起こっている。
となれば、当然関連はあるでしょうからな」
コナン「…。」
540
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:52:08 ID:CmEWXZoI
コナン「ねえねえ、その爆弾って近くでスイッチを押さないと爆発しないんでしょ?」
目暮「ん?そうだが…」
コナン「ってことは爆発したとき絶対に犯人は近くにいるってことじゃない?
だったら容疑者はわからないの?近くの監視カメラに怪しい人間が映ってるとか…」
目暮「うむ…それがな、どの場所も自由に不特定多数が出入りも行き来も出来る場所だ。
爆弾を仕掛けることは比較的どこの現場でも容易だろう。
唯一デパートのあちこちには監視カメラはあったそうだが、
あくまで万引き防止のためのようでここ屋上には設置されていなかったようでな。
特定の容疑者を挙げることは難しいだろう」
小五郎「怪しい人物が多すぎて容疑者が特定できない、そして証拠も見つかっていない、か…」
コナン「だったらさ、次に狙われそうな場所を予想して食い止めて現行犯で捕まえたらどう?」
小五郎「チョロチョロと子供が口を出すな!」
(ゴン)←げんこつですよん
コナン「あいたっ!」
蘭「ちょっと、お父さん!」
目暮「コナン君の言う通りそれも考えているのだが、狙われそうな場所の予想がつかなくてな…」
小五郎「狙われた人物も場所もバラバラでよくわからねーんだとよ!」
541
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:52:37 ID:CmEWXZoI
小五郎「衆議院の現役代議士に、カリスマピアニストに、YouTuber…接点なんてどこにも無いだろ。
どうせ頭がイカれた爆弾魔の無差別的犯行だろうよ」
目暮「ああ、社会的地位も職業も全く違う人物たちだ。どう見てもコレは無差別的な事件だ…」
小五郎「となると、杯戸町のあちこちの警備を強化するしか方法はなさそうですな…」
目暮「だが警官の配備にも限界が…」
コナン「(ったく、しゃーねーな…被害者の関連くらい俺オナ民ならすぐ分かるだろうってのに…)」
スッ(スマホを取り出すコナン)
542
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:52:45 ID:23BWHDMo
もう始まってる!
543
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:53:09 ID:CmEWXZoI
コナン「あははは!おもしろーい!」
蘭「コ、コナンくん!?どうしたの?」
コナン「だってさ、このツイッターおかしいんだよ?
この九山って国会議員さんさぁ、『アジャース!』とか『ほならね理論』とかsyamuさんの言葉をいっぱい使ってるんだもん!」
小五郎「フン、泥酔してオッパイが揉みたいとか叫んで暴れたり北方領土を戦争で取り返せと言ったり頭がおかしい議員だってテレビでやってたからな。
syamuなんてヤツの真似をしてるから頭がおかしくなって殺されたんだろうよ」
コナン「(九山議員にもsyamuに対してもひどい言い草だなオイ…)」
コナン「あー!このゆううたさんってピアニストはsyamuさんとコラボしたこともあるんだね!
syamuさんの名言集も弾き語り動画にしてたことがあるんだー!おもしろいなー!」
小五郎「syamu…?」
目暮「まさか…」
蘭「あ!そういえば聞いたことあります!YouTuberの黒木士さんってsyamuさんと昔仲が良かったって!」
コナン「動画でコラボしたり、黒木士さんがsyamuさんの名前を叫びながらイオンの中を走ったりしたんだよね!
オフ会0人じゃない!俺がいるううううう!!!って。
syamuさんのおかげでYouTuberとして有名になったんだって!」
小五郎・目暮「!!?」
544
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:53:40 ID:CmEWXZoI
目暮「そうか…国会議員、ピアニスト、YouTuber…一見何のつながりもなかった被害者たちがsyamuで全員が繋がるのか!」
コナン「あ、そっかぁ!この人たちってさ…」
コナン「全員、syamuさんを売名に利用して有名になった人たちなんだね!」ニコッ
小五郎「どの人物もsyamuを利用して成り上がった人物…!」
目暮「となると次に狙われそうな人物がだいぶ絞れてくる…」
小五郎「コナン、他にsyamuで成り上がった人物は誰かいないのか?」
コナン「ボク知ってるよ!AV女優の『あす稀』(あすまれ)さんってお姉さんがsyamuさんを利用して売名して有名になったんだ!
被害者の人たち3人と合わせて貝塚勃起営業四天王って言われてるんだって!」
目暮「貝塚勃起営業四天王…ということは、四人目…最後の標的はAV女優か…!」
小五郎「オイ、ガキが何でAV女優なんて知ってんだ?」
コナン「そ、その、syamuさんがYouTuberとして復活した時に日大の代理人と組んで仲良くしてた女の人みたいだから知ってたんだ…」
目暮「高木!今すぐあす稀さんの事務所に連絡をとって彼女の居場所を確認しろ!」
高木「はっ!」(自分のスマホを手に取る)
545
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:54:12 ID:CmEWXZoI
高木「警視庁の高木です。あす稀さんの所属事務所でよろしいでしょうか?
申し訳ありませんが大至急捜査にご協力いただきたい事がありまして、ええ、はい。
あす稀さんの生命に関わる問題でして、あす稀さんは現在どちらに…え!?」(通話中)
高木「警部!あす稀さんはファン感謝イベントで杯戸町郊外の野外ステージに行っているそうです!」
小五郎「野外ステージ…爆弾を仕掛けるには絶好の場所じゃねーか!」
コナン「目暮警部!あす稀さんが危ない!急ごう!」
目暮「うむ!おい、車を出せ!大至急イベント会場へ向かう!!」
高木ほか警察官たち「はっ!」
546
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:54:38 ID:CmEWXZoI
(パトカー車内。警察官が運転し助手席には高木刑事、後ろの座席にはコナンを膝の上に載せた蘭・小五郎・目暮警部が乗っている)
小五郎「警部殿、イベント会場にはイベント中止をするよう連絡はしたんですか?」
目暮「うむ、連絡をしたのだが大規模なイベントなので今更中止は出来ないとの一点張りらしくてな…」
高木「そもそも責任者が不在だとかで判断がつきかねるって言ってました…」
小五郎「ったく、爆弾魔に狙われてるかもしれねーってのによ。直接乗り込んで止めるしかねーってのか…」
コナン「(頼む…間に合ってくれ…!)」
547
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:55:12 ID:CmEWXZoI
(30分後・杯戸町郊外の巨大野外ステージ。AV女優のあす稀がステージの上に立ち、大勢の観客に向かって何か話している)
小五郎「何とか間に合ったようだな…」
目暮「ああ、そのようだ。高木、大至急運営にイベント中止を要請しろ」
高木「はっ!」
蘭「すっごく男の人がいっぱいいるんだね…」
コナン「う、うん…」
蘭「まるでアイドルみたいで…え!?」
(ステージ横には巨大なスクリーンがあり、あす稀の出演AV作品が大画面で流れている)
蘭「きゃあっ!コナンくん!あんなの見ちゃダメ!」(コナンの目を塞ごうとする)
コナン「わ、わあっ!?」
小五郎「おぉ?あの子中々良いカラダしてんなぁ。今度どっかでDVD借りて…」
蘭「もう、お父さん!コナン君もいるんだからそんなの借りてきたら追い出…」
ドカーーーーン!!!(野外ステージが爆発し、巨大な爆炎に包まれる)
小五郎「!?」
コナン「な!?」
蘭「き、きゃあああああああああああ!!?」
548
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:55:36 ID:CmEWXZoI
(爆炎とともに燃え上がっている巨大ステージ)
観客たち「うわああああああああ!!!!!!」
目暮「…っ…!待機させていた消防と救急を呼べ!今すぐにだ!」
警察官「は、はっ!」
観客の男A「う、うわあああああああ!!」
観客の男B「に、逃げろおおおおお!!!」
高木「皆さん!落ち着いて下さい!警察官の支持に従って逃げて…」
コナン「(くそっ!!オレの目の前で…!!)」
コナン「(あの爆発の規模…おそらくは即死。彼女はもう助からないだろう…)」
(巨大な炎に包まれるステージを見るコナン)
549
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:56:16 ID:CmEWXZoI
コナン「(今までの事件に使われた爆弾は遠隔操作式だった…)」
コナン「(となればこの中に犯人がいるはず…!)」
(逃げ惑う観客たちを見るコナン)
観客の男C「こ、殺される!!嫌だ!死にたくない!!!!」
観客の男D「おいさっさと行け!まだ爆弾犯がこの近くにいるかもしれねーんだぞ!!」
コナン「(だが、人が多すぎてわからねえ…!どうすれば…)」
???「突然の爆発…。米花町の…米花町の皆さん…いかが…、どうでしたか?」
一同「なっ!?」
550
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:56:52 ID:CmEWXZoI
(ステージ横の大型スクリーンに映るsyamuの映像。服装はいつものヨレヨレのTシャツ)
syamuの映像「大丈夫でしたか?爆発。なんっ…怪我はありませんでしたか?」
コナン「な…!?」
コナン「(なんでsyamuが…映像に…!?)」
観客の男E「おい、こいつって…」
観客の男F「syamuだ!大物YouTuberの!」
syamuの映像「わたくしが前々から言ってますように、自分の身は自分で守らんとあきませんよ」
観客の男G「自分の身を守る…?もしかして…こいつが…syamuがやったのかよ!?」
観客の男H「あす稀ちゃんを返せ!クソモグラ!」
高木「み、皆さん!落ち着いてください!警官の指示に従って退避して下さい!!」
551
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:57:10 ID:CmEWXZoI
小五郎「警部殿!この映像、犯人からの挑発に間違いありません!
被害者たちを『自分の身を自分で守れなかったバカ』だと言わんばかりの発言!
そして、事件を示唆するこの映像が爆発直後に現場で流れたということ!
やはりsyamuが犯人ですよ警部殿!」
目暮「ああ…爆発現場近くでこのような挑発をするとは…」
小五郎「となればあのピカキンさん殺害の犯人たちが爆殺された事件もsyamuが犯人に間違いはありませんよ!
最初に自分を殺人犯に仕立て上げようとした人物を爆殺し!
そして、自分を利用して成り上がった人物たちをも爆殺した!
動機は全て自分を利用した連中への復讐です!」
目暮「確かに…ピカキンさん殺害の3人が爆殺された事件も一連の連続爆破事件も、
爆弾の威力からして同一犯だと見られていた。
syamu_gameが犯人だと見て間違いはなさそうだな」
コナン「(…。)」
552
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:57:33 ID:CmEWXZoI
コナン「(確かに状況や狙われた人物たちの人物像から考えればほぼ間違いなくsyamuが犯人だ…)」
コナン「(ホテルでの殺人事件の時はsyamuに罪を着せるためにsyamuと背格好の似た男や音声素材が使われたが…)」
コナン「(この映像に流れているのは音声素材でもなければ似た男でもない…syamu本人のオリジナルの言葉…!)」
コナン「(動機は復讐、もしくは逆恨み…)」
コナン「(自分が配信者として死んだも同然なのに、自分を利用した人たちが大金を稼いで活躍しているのを恨んでの犯行…)」
コナン「(ピカキンさん殺害の犯人3人を殺したのは自分を犯人にしようとしたから…)」
コナン「(あの容疑者3人を爆殺した犯行は爆弾のテストも兼ねていた…)」
コナン「(そしてテストが終わった後、ターゲットの予定をチェックしてそれに合わせて各所に爆弾を設置…)」
コナン「(ターゲットの近くに潜み、スイッチで起爆して爆殺した…)」
コナン「(動機から言っても有り得る話だし、最も自然な推理だろう)」
コナン「(だが、本当にそうなのか…?)」
コナン「(本当に…syamuが…あの貝塚勃起土竜が、連続爆破殺人の犯人なのか…!?)」
553
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:57:51 ID:CmEWXZoI
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
554
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:58:30 ID:CmEWXZoI
今回はここまでです
次は冬コミに参加するので来年明けになるかもしれません
多分あと5〜8回くらい、1月末〜2月中には終わるかなと思います
555
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 13:07:23 ID:23BWHDMo
syamuさんが犯人っぽい状況だけど一つ疑問が・・・
あの人は計画犯罪できるのだろうか
556
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 16:12:50 ID:iDUZloA6
ワシもそこが一番引っ掛かりますね
557
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 16:36:12 ID:ASwRAwgI
犯人はsyamuと見せかけて実は裏に真犯人が居ました…って展開だとは思うけど
最後の最後で「Sだから」ですべてが解決したら大草原になりそう
558
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 16:49:13 ID:97F2w1..
syameさんの妹なら出来そうだけどする意味がない
559
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:27:54 ID:PGaUDd/c
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
560
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:28:57 ID:PGaUDd/c
(事件から数時間後、警察署内の部屋。来客用ソファに小五郎・蘭・コナンが座っている)
室内のテレビ「今日午前11時頃に杯戸町で発生した爆破事件ですが、
警察では事件現場に残っていた映像から大物YouTuber『syamu_game』氏が何らかの事情を知っていると見て調べており広く情報を募って…」
(テレビに映るsyamuのふざけたウォンツフェイス)
小五郎「ったくよぉ、事情を聞くまでもなくあんな穀潰しとっとと捕まえりゃ良いんだよ!
犯人はあのsyamuで決まりだってんだ!」
蘭「怖いね、コナンくん…」
コナン「うん…」
コナン「(…syamuがとうとう容疑者として全国デビューか…)」
(スマホを取り出して眺めるコナン)
コナン「(NaNじぇいでも『syamu_game容疑者の懺悔ホモビを考えるスレ』が立ってすごいレス数になってやがる…)」
コナン「(よし、そのスレに『土竜陵辱〜巨根黒人男優と故意にハッテンして〜』とレスしておくか…)」
561
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:29:26 ID:PGaUDd/c
ガチャ(目暮警部が部屋に入ってくる)
小五郎「警部殿!あす稀さんは…」
目暮「先程病院で死亡が確認されたよ。即死だったそうだ。
至近距離から大型の爆弾が爆発したせいで遺体の半分が爆風で吹き飛ぶひどいものだったそうだよ」
蘭「ひどい…」
小五郎「警部殿、あの映像については何かわかりましたか?」
目暮「ああ、あれか。関係者に聞いたのだが、イベントのスクリーンで流すDVDだと勘違いして流してしまったらしい。
何でも数日前に『イベントで流すように』とイベント運営に送られてきたらしくてな。
証拠品として受け取って確認したが、中身はあす稀さんの出演作品とあのsyamuの映像だった。
彼女がsyamuとの交友関係を持っていたのは皆が知るところだったらしく、
syamuが映ってるのはそういうファンにだけ分かる面白いネタだと思ってスタッフがそのまま流したらしい。
おそらく映像がsyamuの映像に切り替わる直前に手動で爆弾を起動したのだろう」
コナン「そのDVDはどうやって送られてきたの?」
目暮「うむ、DVDは差出人が書いていない封筒で送られてきたそうだ。
消印は貝塚郵便局でイベントの何日か前に送られてきたものらしい。
封筒を軽く調べたが、特に犯人の痕跡などはなかったようだな」
562
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:30:12 ID:PGaUDd/c
小五郎「貝塚郵便局っていえばsyamuの地元!やっぱりsyamu_gameが犯人に違いありませんよ!」
コナン「でもおじさん、syamuさんはもう引っ越してて貝塚には住んでないよ?」
小五郎「バーロ、あいつはSだから意味もなく貝塚郵便局から出したんだよ!」
コナン「(オイオイ、Sだからじゃ全然推理にならねーぞ…)」
目暮「しかしsyamu_gameが犯人にせよそうでないにせよ、
事件に関して何かしらの重要な鍵を握っているのは事実だ。
犯行が続けば多くの犠牲者が出かねん、
このまま行けばsyamu_gameを指名手配することになるかもしれんな」
小五郎「なーに心配いりませんよ警部殿!もう犯行は終わりです!」
目暮「何だって?どうしてそ
563
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:32:10 ID:PGaUDd/c
目暮「何だって?どうしてそれが分かるのかね?」
小五郎「簡単なことですよ。連続爆破事件の被害者はsyamuを利用して成り上がった連中!
コナンから聞いたんですが、あの業人と関わった人間はほぼ破滅しているそうです。
そして名前を上げたのはせいぜい被害者4人くらい。
だからもうほとんどsyamuで売名して成り上がった人物は残っていないんですよ。
だからもう犯行は起こりません!」
目暮「いやしかしだな、もしかしたらまだ我々が知らない者がsyamuから恨みを買っているのかも…」
小五郎「その点に関してはもう心配いりませんよ。なぜならターゲットがもう分かっているのですからね。
あとは狙われそうなターゲットに連絡を取って自衛を促すか、警察が警備に付けば良いだけ!
そしてsyamuを指名手配して捕まえる!
そうすればこれ以上の凶行は起こりえませんよ」
目暮「ふむ、確かに…。連日起こっている4つの爆破事件のターゲットは共通している。
容疑者も分かっているのだから次の犯行を防ぐことはやりやすいかもしれんな…」
コナン「(確かにsyamuに恨まれていそうな主要人物は全員死亡…動機のある容疑者も浮上した)」
コナン「(普通に考えればこれで犯行は終わるはずだが…)」
564
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:32:34 ID:PGaUDd/c
警察官「目暮警部!syamuと事件当日に会ったという女性が来ております」
目暮「ああ、通してくれ」
警察官「はっ!」
ガチャ(ドアが開く)
梓「あ…毛利さん!」
小五郎「梓ちゃん!?」
蘭「あ、梓さん!」
コナン「(梓さんが何故ここに…?syamuと出会ったって…)」
565
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:33:32 ID:PGaUDd/c
目暮「梓さんは最初の爆発事件、つまり九山代議士が爆殺された一件目の事件の当日の午後syamuと会ったらしい。
syamuについて情報を集めているとテレビで見たらしく、警察署までわざわざ来てくださったんだ」
小五郎「はー、そうだったんですか」
目暮「では、お話をお聞かせ頂けますかな?」
梓「はい…。あのサングラスの変な人ですよね?三日前のお昼かちょっと過ぎくらいだったでしょうか。
うちの喫茶店に来店されたんです」
目暮「そういえば、毛利くんの事務所の1階の喫茶店で働いているのでしたな。
確か毛利くんのとこにも出入りしている喫茶店探偵の安室君と一緒に…」
566
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:34:04 ID:PGaUDd/c
梓「ええ、そうです。その時は私と安室さんで働いていたんですけど、
突然『オイーッス!syamuでーす!』とか叫びながら現れて…」
目暮「叫びながら…?」
梓「はい…。あと何か俺でオ…、あ、あの、その…したらダメだとか、恋に発展してとか私に言ったり、
すごく興奮した様子で私に話しかけてこられて怖くなったので安室さんに対応してもらったんです…」
小五郎「どうしてそんな精スプのギリ健を喫茶店から叩き出さなかったんですか…」
梓「最近は障害者の方を差別すると色々問題になると聞いていたので…
他にも当時お客様は何人か店内にいらっしゃいましたし…」
コナン「(syamuは『わたくしは知的障害者ではございません』って言ってるんだから問題なく叩き出せたよな…)」
目暮「それで、同僚の安室君に対応してもらったのですな。その後なにか変わったことは?」
567
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:34:51 ID:PGaUDd/c
梓「私はキッチンにいたので詳しくは分かりませんが、キッチンにいても聞こえる大声で奇声を発していてすごく怖かったです。
スパゲッティとかカレーライスとか叫んでたり、よくわからない言葉を叫んでたり…」
小五郎「もう営業妨害で警察に通報しておくべきだったかもしれませんな…」
梓「ええ、その時通報していればあんな事件は起こらなかったかもしれないと思うと…」
目暮「いえ、悪いのは事件を起こした犯人、そしてそれを防げなかった我々警察です。
続きをお願いできますかな?」
梓「はい…。後は遠くから見ていたのですが、注文したカレーをすごく汚い音を立てて食べていました。
その後は持ち込んだパンに何かを塗ったり、持ち込んだジュースを交ぜて遊んでいたりしました…」
小五郎「そんな客が来たら私だったら即ぶん殴って叩き出してますよ…」
目暮「それでそのsyamuはどうしたのですか?」
梓「その後、お金を払わずに出ていかれました」
小五郎「あのモグラ獣人は食い逃げまでしたんですか!?」
梓「あ、いえ。出ていったら何故か安室さんがお金をその分の代金を立て替えてくれて…」
目暮「何でまたそんなことを?」
小五郎「きっとあんな奇行をして生きる中年無職を哀れんでお金を出してあげたんでしょう」
コナン「(安室さんが…?一体何故…?)」
568
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:35:45 ID:PGaUDd/c
コナン「ねえ梓姉ちゃん!安室の兄ちゃん、syamuさんが来た時何か変わった様子無かった?」
梓「え?そうね…そういえば、いつもとは違うちょっと怖い顔してたかも」
コナン「怖い顔?」
梓「うん。怖い顔で店の中をキョロキョロしてたり、あのsyamuってサングラスのお客様を見てたり…。
いつもとはちょっと違ったかな」
コナン「どういう会話をしてたかとか、聞いてた?」
梓「うーん…遠くからだったからあまり聞こえなかったかな。
でも、一つだけ安室さんに『自分の身は自分で守れるはずです』って最後に言ってたのが聞こえたような…」
コナン「(自分の身は自分で守れるはずです…?)」
小五郎「ほら警部聞きましたか?今日の犯行現場に残されていたあの映像と同じ言葉!
それを直接言って残している!犯人だと言ってるようなものでしょう!」
目暮「うむ、そのようだな…」
コナン「(…。)」
569
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:36:18 ID:PGaUDd/c
コナン「(様子がおかしかった安室さんか…)」
コナン「(安室さんは公安でありながら黒の組織にコードネーム『バーボン』として潜入している…)」
コナン「(そしてsyamuは黒の組織と関わりがある可能性が高い…)」
コナン「(となると安室さんの様子がおかしかったのはそれ絡みだろう…)」
コナン「(お金を払ってあげたのも恐らくそれ絡み…syamuが食い逃げで捕まったら組織にとって都合が悪いのかもしれない)」
コナン「(しかし、いつも冷静な安室さんの様子が明らかにおかしかったというのはどういうことだ…?)」
コナン「(…!!そうか、もしやsyamuによって安室さんが公安だと見抜かれ、組織に報告されるかもしれないと安室さんは焦っていた…?)」
コナン「(いや、それは流石に絶対にねーか…単に奇行にドン引きしてただけだろうし…)」
コナン「(そして、syamuが安室さんに言い残した『自分の身は自分で守れる』という言葉…)」
コナン「(その言葉の意味は一体何なんだ…?単に自分がこれから犯行を行うということを伝えただけなのか…?)」
570
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:37:11 ID:PGaUDd/c
(1時間後)
(パトカーの車内。警察官が運転し助手席に目暮警部、後ろの座席に小五郎・コナンを膝に載せた蘭・梓が座っている)
梓「すみません、わざわざ送って頂いて」
目暮「いえいえ、貴重な情報を提供いただいたのです。
それに毛利くんたちを送るついででもありますから」
小五郎「そうそう!遠慮なんてすることありませんよ!
私なんてしょっちゅうパトカーに送っていただいてますからな!」
目暮「毛利くんの推理にはいつも世話になっているから特別だ。
しかしだな、パトカーをタクシーか何かと勘違いしないでくれよ」
小五郎「分かっていますって警部殿〜!」
コナン「(しかし事件について全くわからねー…)」
コナン「(犯人が誰かだけじゃない、もう事件が終わったのかさえも…)」
コナン「(一体この事件の真相はどこにあるんだ…?)」
車外から聞こえる声「突然の爆発…。米花町の…米花町の皆さん、いかが…、どうでしたか?」
コナン・蘭・小五郎「!!???」
571
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:37:58 ID:PGaUDd/c
コナン「おじさん、この声!」」
小五郎「ああ、あの犯行現場の…!」
目暮「ああ、落ち着いてくれ。大丈夫だ。あれを見ろ」
(窓を指差す目暮。米花駅前の巨大スクリーンにsyamuが映っている。
よく見ると周囲にニュースのテロップが出ている)
蘭「ニュース…?」
目暮「ああ、syamuの情報を得るためにあの映像を公開したんだ」
梓「はい、ニュースでもさっき流れていましてそれを見て私も警察に行ったんです」
小五郎「はぁー、そうだったんですか。まったく、驚かせるなってんだよ…」
蘭「私達はあの映像を爆破の直後に見たからやっぱりこの映像ちょっと怖いよね、コナンくん…」
コナン「うん…」
巨大スクリーンに映るsyamuの映像「わたくしが前々から言ってますように、自分の身は自分で守らんとあきませんよ」
コナン「(…ん?)」
572
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:38:37 ID:PGaUDd/c
コナン「(あれ?ちょっと待てよ…?)」
コナン「(この映像…おかしいぞ?)」
コナン「(単なる間違いなのか?syamuがSだから?)」
コナン「(いや…もしかしたら…)」
コナン「(この事件は…)」
コナン「(まだ…終わっちゃいない…!!)」
573
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:39:02 ID:PGaUDd/c
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
574
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 05:40:36 ID:PGaUDd/c
あまり進んでいませんが今回はここまでです
次は1週間か2週間ほどお待ちください
まだちょっとお正月が残ってるので撮り溜めたコナンのアニメでも見て過ごそうかなと思います
575
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 09:11:40 ID:Xfw5ZSJU
>>コナン「(よし、そのスレに『土竜陵辱〜巨根黒人男優と故意にハッテンして〜』とレスしておくか…)」
コナン君NaNじぇい満喫しすぎで草
576
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 11:59:02 ID:DtBqbe/k
コナンくんNaNじぇい民で草
577
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 12:35:33 ID:vgByyLM.
安室の深読みは深読みじゃなくてsyamuが複数人いる…?
578
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 14:19:28 ID:84ngawc.
これsyamuさん逆に殺人を阻止しようとしてるのでは
579
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/05(日) 15:14:25 ID:E6E4Bwkw
お前NaNじぇい民かよぉ!?
580
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:03:12 ID:l0MhAYjg
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
581
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:03:51 ID:l0MhAYjg
【パトカーの車内】
目暮「なんだって!?事件はまだ終わっていないだって!?どういうことかねコナン君!?」
コナン「だってあの映像でsyamuさん言ってたじゃない?『米花町の皆さん、いかが、どうでしたか?』って」
小五郎「それが何だってんだ、ただの被害者たちをバカにした挑発だろ?」
コナン「うん、たしかにそう聞こえるよね。でもさ…」
コナン「4件の爆破事件が起こったのは米花町じゃなくて杯戸町だよね?」
目暮・小五郎「!!?」
582
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:04:18 ID:l0MhAYjg
コナン「だからここで米花町のことに言及するのはおかしいなって思うんだ」
目暮「で、ではどういうことなのかね!?」
コナン「恐らく…次のターゲットは米花町なんじゃないかな…?」
目暮「な、なんだってぇ!?」
コナン「syamuさんは挑発のつもりか、多分口を滑らせたかで次のターゲットを…」
(ゴンッ)←小五郎のげんこつですよん
小五郎「ったく、ガキがうるせえんだよ!」
コナン「いたた…」
蘭「ちょっと、お父さん!」
小五郎「警部殿、こんなガキの言うことを真に受けちゃいけませんよ。
syamuが米花町について語ってたことに関して私が推理してみましょう」
コナン「え?」
583
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:05:02 ID:l0MhAYjg
目暮「そ、それでどういうことなのかね毛利くん!?」
小五郎「簡単なことですよ。syamuがSだからです!」
目暮「はぁ?」
コナン「え?」
小五郎「syamuは大阪育ちで東京には詳しくないでしょう。
しかもあいつはかなりのS!
杯戸町と米花町、隣同士の町を言い間違えるくらいあり得ます!
そう!つまりただのS特有の言い間違いだったんです!」
目暮「なるほど、一理あるな…」
コナン「(おいおい、またSだからって理由かよ…)」
小五郎「それにそもそもですよ、仮に米花町を次に狙うとしましょう。
わざわざそれを教えるバカがどこにいますか?
黙ってればわからないのにわざわざ警戒させるのはバカげています。
Sの言い間違いか、ただの捜査の撹乱目的の浅知恵ですよ」
目暮「確かに…どちらにせよ非合理的か」
コナン「(…確かにその辺がオレの中でも引っかかる点だが…本当にSだからで片付けて良いのか?)」
584
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:05:45 ID:l0MhAYjg
小五郎「しかし、犯行がこれで終わりではないかもしれないということに関しては私も実は同じことを考えていました」
目暮「ふむ…まあ、言い間違いにせよそうでないにせよその線はあるだろう。
次の事件で狙われる場所を早く絞り込まねばならないな…」
小五郎「犯行場所をつきとめ現行犯で捕まえる!これしかありませんからな!」
コナン「(確かにこの事件に関してはそれしかない…)」
コナン「(犯行現場に物証が殆ど残っていないこと…)」
コナン「(そして不特定多数が出入りできる場所…)」
コナン「(言ってしまえば誰でも犯行が可能だからだ)」
コナン「(だから事件のトリックがどうこうよりも、犯人を現行犯で捕まえるしかない…)」
目暮「よし。では梓さんを送り届けた後で、悪いが毛利くんはまた警察署に戻ってくれ」
小五郎「わかりました!」
585
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:06:31 ID:l0MhAYjg
【1時間後・警察署の部屋】
小五郎「ったく、お前らは先に帰ってろって言ったのによぉ…」
コナン「だって小五郎のおじさんばっかり外で美味しいもの食べると思ったから!」
蘭「私もなんか事件を目撃して疲れちゃってあんまり作る気になれなくて…」
目暮「まあまあ…。で、次に狙われそうな場所や人物だが、毛利くんはどう考えているのかね?」
小五郎「はい、syamuの犯行の動機、これは逆恨みです。
となれば次に狙われそうな人物、場所は自ずと見えてくるはずです」
586
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:07:19 ID:l0MhAYjg
目暮「となると、目星はついているのかね!?」
小五郎「ええ。私の推理によれば!次に狙うのはイベントです!」
目暮「イベント?」
小五郎「そう、杯戸町で行われる大型のYouTuberのイベントです!
syamuが恨んでいる個人はもういません、となれば次に狙うのはYouTuberという存在自体でしょうからね!」
目暮「なるほど…。おい、すまないが米花町や杯戸町で開催予定のYouTuberのイベントをリストアップしてくれ!」
警察官「はっ!」
コナン「(オイオイ、そんなイベントが都合よく開催されるわけ…)」
警察官「警部、ありました!今週末から杯戸市イベントホールで3日間に渡るYouTuberの大型イベントが!」
コナン「(!?)」
587
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:08:05 ID:l0MhAYjg
小五郎「これで決まりですな。あの業人無職は恐らくこの杯戸町のイベントを狙ってくるでしょう。
そこを警戒して捕まえてこの事件は終わりです!」
目暮「その可能性が高そうだな…。ではこのイベントを最大限の警戒をするという方針で操作を進めていこうと思う。
毛利くんにはイベント中にその現場に立ち会ってもらいたいのだが頼めるか?」
小五郎「お任せ下さい警部殿!この名探偵、毛利小五郎があのクソモグラを捕まえてみせましょう!」
コナン「(…。)」
コナン「(syamuが杯戸町を舞台に爆破事件を起こしていてなおかつ恨みで動いているのであれば…)」
コナン「(YouTuberたちを狙ってイベントを爆破するということも十分考えられる)」
コナン「(だが…何かが引っかかる…)」
588
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:08:50 ID:l0MhAYjg
【数日後・米花市シティホール前】
(会場の大型イベントホール周辺にファンの行列ができている)
小五郎「ほー、すごい行列ですなぁ」
蘭「有名なYouTuberも多く参加しているというイベントみたい。
3日間に渡ってトークショーなんかのイベントを開催するみたいだよ」
小五郎「ったく、お前らは家にいろって言ったのによぉ…」
コナン「だってボクもYouTuberの人たち好きなんだもーん!」
目暮「この会場にはかなりの警備人数を配置している。この会場だけでなく最寄り駅、周辺の道路なども警戒対象だ。
イベント一般参加者たちにも厳重な持ち物検査を義務付けている」
(数多くの警備員によって持ち物検査を受けるファンたち)
589
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:10:55 ID:l0MhAYjg
※↑の米花市シティホールは杯戸シティホールの間違いです
小五郎「既に爆弾が会場に仕掛けられているという可能性は?」
目暮「昨晩から会場の各所を調べているが、爆発物は見つかっていないようだ。
そもそもこの会場は監視カメラが数多く配置されている会場のようだから、
部外者が入り込んで爆弾を仕掛けることは難しいだろう」
小五郎「まあ、これだけ警戒してればsyamuもさっさととっ捕まるでしょう」
目暮「安心は出来んがな。4件の爆破事件と違いこのイベントで事件が起これば
大量に犠牲者が出かねん。何としても事件は阻止せねばな」
コナン「(4件の事件での死者は4件合計でも10人に満たない…)」
コナン「(おそらく個人を狙った犯行だからだ)」
コナン「(もしこのイベントが狙われるのなら…大変なことになる…!)」
590
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:11:32 ID:l0MhAYjg
コナン「(だが…)」
コナン「(結局、その日は事件は起こらなかった)」
コナン「(そして、その次の日も、また次の日も…)」
コナン「(そして、イベントも無事に終わりを迎えた)」
コナン「(他の場所でも爆破事件は起こらず…)」
コナン「(犯行はあの4件で終わったとの見方が警察でも出ているようだ)」
コナン「(しかし…本当にこれで終わりなのか…?)」
591
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:12:45 ID:l0MhAYjg
【イベント最終日の深夜・都内某所のバー】
(深夜のバーにジン・ウォッカ・黒の組織の服を着たsyamuの3人がいる。ドアが開かれ、ベルモットが入ってくる)
ベルモット「あら、3人共もう揃っているのね」
syamu「おほ^〜(勃起)」
ジン「フン…遅刻とは良い御身分だな」
ベルモット「フフ、女には色々と準備というものがあるのよ?」
syamu「営業の人は大変だね〜スーツ着て」
ベルモット「組織の正装みたいなものでしょ?貴方も似合っているわよ、『サッポロ極ZERO』」
syamu「サングラスにしろ、グローブにしろ…俺、似合いすぎ。アッアッアッアッ」
592
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:13:10 ID:l0MhAYjg
ウォッカ「ところで、『ヤツ』はまだ来ないんですかい?随分と遅いような…」
ベルモット「ああ…『サッポロ極ZERO』と組むことになっているわ。現地で落ち合う手はずよ」
ウォッカ「なるほど、『ゼロ』同士で組むと…そういうわけですかい」
syamu「inじゃねーの!?」
ジン「フン、大した自信だがせいぜいヘマをしないことだな…。
あのお方のお気に入りだか何だか知らないが、妙な真似をしたら…分かっているな」
syamu「いやいやそれはさ、それは君の甘えやないか?ということや」
ジン「フン、俺に甘えがあるだと?中々言うじゃねーか…」(銃をsyamuに突きつける)
ウォッカ「あ、兄貴!?」
593
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:13:46 ID:l0MhAYjg
syamu「アンチコメは、嫉妬でアンチコメするから、まあそれは、スルーしとけばオッケー」
ベルモット「フフ…『サッポロ極ZERO』の言う通りよ。ジン、あなたこの男に嫉妬してるんじゃないの?」
ジン「…チッ…」(syamuに突きつけた銃を下げる)
syamu「どっこいどっこいやな、どっこいどっこい」
ジン「…まあいい。計画の方は分かってるだろうな?」
ベルモット「ええ。キャンティとコルンにも伝えてある。それに『あの男』にもね。
任せたわよ?『サッポロ極ZERO』…」
syamu「アジャース!アジャース!」
ウォッカ「2つの『ゼロ』を作る計画…あと24時間で完成ってわけですね、兄貴」
ジン「ああ。米花町は今夜…地図から消えることになる…」ニヤリ
594
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:15:12 ID:l0MhAYjg
【数時間後の朝・毛利探偵事務所前】
コナン「行ってきまーす!」
コナン「(…結局あの4つの爆破事件について考えてたら今日も眠れなかったな…)」
コナン「(本当に事件は終わったのか?syamuがやはり犯人だってのか…?)」
コナン「(そして組織とsyamuの関係…)」
コナン「ん…?」
キキー(毛利探偵事務所前の道路に1台のバイクが止まる。ヘルメットをかぶったライダーは若い女性のように見える)
コナン「(何だ?こんな朝早くからおっちゃんに依頼か…?)」
女性ライダー「久しぶりね。フフ…」
コナン「(え?)」
ベルモット「ハーイ♪」(バイクのヘルメットを脱ぐ)
コナン「ベルモット…!?」
595
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:15:48 ID:l0MhAYjg
コナン「…何しに来やがった!」(腕時計型麻酔銃を構えようとする)
ベルモット「妙な真似はしない方が良いわ。私もただ伝えたいことがあるだけ」
コナン「伝えたいこと…だと?」
ベルモット「手短に言うわ。あの蘭って子を連れて米花町から今すぐに離れなさい。
今夜この町にいるべきではないわ」
コナン「米花町から…?どういうことだ!」
ベルモット「伝えたいことはそれだけよ。バーイ♪」(バイクで走り去る)
コナン「お、おい!」
596
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:16:38 ID:l0MhAYjg
コナン「米花町を離れろ…どういうことだ?」
【回想】
店員「外国人のきれいな女の人と一緒にそこのテーブルに座っててね。
syamuがあんなきれいな人といるわけないって思ってたんだけど、
やたら叫んで騒いでたから声で本人だって分かったよ」
syamu「突然の爆発…。米花町の…米花町の皆さん…いかが…、どうでしたか?」
【回想終わり】
コナン「(まさか!?)」
コナン「(あの映像のsyamuの台詞…そしてsyamuと黒の組織との関係…)」
コナン「(そしてベルモットのあの警告めいた言葉…)」
コナン「(つまり…)」
コナン「(爆破事件は…今夜この米花町で起こるってのか…!?)」
597
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:17:21 ID:l0MhAYjg
コナン「…っ!!」(ランドセルを放り出し、市街地に走り出すコナン)
ベルモット「フフ…まあ逃げないでしょうね、貴方なら…」(走り出すコナンをバックミラー越しに見て微笑むベルモット)
ベルモット「(さあ、お手並み拝見と行こうかしら?)」
ベルモット「(貴方が『silver bullet』足りうるかどうか…)」クスクス
598
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:18:44 ID:l0MhAYjg
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
599
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:20:36 ID:l0MhAYjg
3週間空いてしまいましたが今回はここまでです
次回が推理編で次々回で解決編に入っていくと思います
また1〜2週間お待ちください
エピローグ含めてあと4〜5回になりそうです
600
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 14:53:13 ID:fpwPl74Y
語録で黒の組織との会話が成立してて草生えた
601
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 15:06:45 ID:op0zYtCI
ジン兄貴殺すタイミングずっと伺ってそう
602
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/01/25(土) 16:26:12 ID:UHedTzEk
ゼロっていえばもっと有名なゼロのお酒があると思ったけれどまさか
603
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/02/18(火) 10:33:54 ID:xSWqbxew
待ちきれないよ、早く(続きを)出してくれ!
604
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/02/20(木) 15:21:48 ID:xFqDp6M.
すみません仕事が忙しくて書く時間があまり取れてません
スレが残ってれば3月中には続きを書きたいです
605
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/02/21(金) 06:19:14 ID:ljsH3GEo
まってるで
体調には気をつけて
606
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:19:28 ID:hdtsOwQ6
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
607
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:19:50 ID:hdtsOwQ6
(街を走るコナン)
コナン「(くそっ、時間がねぇ…!)」
コナン「(どうすればいい…?やはりオッチャンや目暮警部に相談を…)」
コナン「(いや…ダメだ)」
コナン「(オッチャンはもう事件は終わったとしか言ってねーし…)」
コナン「(何の物証もないのに目暮警部に言ったところで相手にされるわけがない…)」
コナン「(そう…何よりも物証や確証…)」
コナン「(米花町が狙われているという確たる証拠を見つけなきゃならねえ…!)」
コナン「(とりあえず闇雲にでも探してみるしかねえな…!)」ダッ
608
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:20:35 ID:hdtsOwQ6
【2時間後・米花町市街地】
コナン「はぁ…」ゼェゼェ
コナン「(ダメだ…闇雲に走り回っても何の手がかりもねー…)」
コナン「(奴らが絡んでるってことで黒服の連中を探したりしてみたが…)」
コナン「(クソッ…時間がどんどん少なくなってるってのに…)」
街頭で流れるB'zの曲「全てなにかの一部ってことに〜♪」
コナン「?」
コナン「(ああ…CDショップで流れてる曲か…確かB'zの…)」
女子高生A「あ、これってB'zの曲!なんて曲だっけ?」
女子高生B「なんだっけ?あ!『イチブトゼンブ』よ!」
コナン「(イチブトゼンブ…一部と全部…)」
コナン「!」
609
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:21:04 ID:hdtsOwQ6
コナン「(そうか…)」
コナン「(今回のすべての事件…)」
コナン「(ホテルでのYouTuber殺人事件…その犯人たちが爆殺された事件…)」
コナン「(syamuの家族行方不明事件…杯戸町の連続爆破事件…)」
コナン「(黒の組織とsyamuの関係…)」
コナン「(そして、今日起こるらしい米花町での爆破事件…)」
コナン「(これらが単発のものではなくなにか巨大な陰謀の『一部』…」
コナン「(『全部』がつながっていると考えたら…?)」
コナン「(よし、一度考え直してみるか)」
610
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:21:45 ID:hdtsOwQ6
【米花町中心部の公園】
(ベンチに座るコナン)
コナン「(まず第一の事件…ピカキンさんが米花ホテルでスブターさん、ラバエルさん、ペカルさんらによって殺害された事件)」
コナン「(この事件では、犯人たちは配信動画のトリックでsyamuに罪をなすりつけようとしていた)」
コナン「(そして、その3人は移送される直前に爆殺された…これが第二の事件)」
コナン「(これだけ見ればsyamuが罪をなすりつけられそうになったことを恨んでの犯行…)」
コナン「(だが、そう考えるとおかしい点がある)」
コナン「(syamuが罪をなすりつけられそうになったのは犯人爆殺事件の数時間前…)」
コナン「(さらに世間にそれが知れたのはおっちゃんの推理が生配信された際か、スブターさんが殺害現場で生配信を勝手に始めた時…)」
コナン「(それを聞いて爆弾を準備しこのホテルまで向かい、爆弾を設置して事件を起こす…)」
コナン「(…いや、不可能だろう。爆弾なんてそう簡単に用意できるものじゃない…)」
コナン「(もし犯行を行うなら前々から準備していたとかでないと…)」
611
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:22:34 ID:hdtsOwQ6
コナン「(犯人爆殺事件の犯人がsyamuでない場合、必然的に杯戸町での連続爆破事件もsyamuでない可能性が高い)」
コナン「(杯戸町での連続爆破事件は『容疑者爆殺事件と同じタイプの爆弾が使われていたこと』『狙われた4人の人物がsyamuで成り上がった貝塚勃起営業の人間の屑だということ』…)」
コナン「(そして『犯行直後にsyamuの映像が現場で流れたこと』…主にこの三点でsyamuが犯人だと思われている…)」
コナン「(そう、物的証拠はなくいわゆる『状況証拠』にすぎない)」
コナン「(もし犯人爆殺事件の犯人がsyamuでないなら連続爆破事件の犯人もsyamuでない可能性が出てくる…いやむしろ高い)」
コナン「(…まあ、犯人爆殺事件の犯人=syamuではないが連続爆殺事件の犯人=syamuという可能性は残る…)」
コナン「(あの4人を狙う動機があるのはsyamuくらいしかいないから…)」
コナン「(だが、syamuに罪をかぶせるためにあえて4人を狙ったとしたら…?)」
コナン「(爆弾の種類が公表されていないにも関わらず2つの事件には全く同じタイプの爆弾が使われていた…)」
コナン「(これは全くの偶然ではないだろう、十中八九同一犯だ)」
612
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:23:52 ID:hdtsOwQ6
コナン「(杯戸町であの4人を狙ったのはsyamuに疑いを向かせるための可能性がある…)」
コナン「(そして…スブターさんたちを爆殺し杯戸町でも連続爆破事件を起こした『真犯人』がsyamuとは別に存在するとしたら…?)」
コナン「(しかし『真犯人』がいた場合、動機はなんだ…?)」
コナン「(それに、その真犯人の『本当の狙い』…)」
コナン「(その真犯人は黒の組織関係者であることにはほぼ間違いない…)」
コナン「(つまり真犯人の狙い=組織の狙いということになる)」
コナン「(奴らはこの米花町で何を企んでいるんだ…?)」
613
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:24:47 ID:hdtsOwQ6
コナン「(組織といえば、syamuの家族行方不明事件についても気になる…)」
コナン「(syamuの実家の能美島にはスブターさんたちも訪れていた…)」
コナン「(スブターさんたちが島を訪れたのはまあ間違いなくsyamu絡みだろう)」
コナン「(あの3人はカネに困っていた、となれば過去に現れた多くの代理人のようにsyamuを担ぎ出して何らかの金儲けを企んでいたかもしれない)」
コナン「(syamuを使って金儲けをする前に家族をまず説得しようとして抵抗され、逆上して殺害した…というのも考えられなくもない)」
コナン「(それだけなら行方不明の原因はスブターさんたちだ、しかし気になるのは黒の組織…)」
コナン「(泉南イオンでsyamuはジンやウォッカ、ベルモットと接触していた…)」
コナン「(そしてあの家の隠し部屋にあったAPTX5128104Tの文字…あれは黒の組織の薬の名前)」
コナン「(怪しい連中もsyamuの家の周辺をウロウロしていた…)」
コナン「(おそらく近所の人に目撃されていた連中が黒の組織…)」
コナン「(syamuもしくはその家族が黒の組織に関係があり家族はそのせいで消された…とも考えられる…)」
コナン「(syamuの家族が行方不明になった原因は黒の組織かスブターさんたちということが考えられるが…どっちなんだ?)」
コナン「(いや…全部がつながっていると考えるともしかすると…)」
???「…。」
コナン「(ん…?)」
(振り返るコナン)
614
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:25:16 ID:hdtsOwQ6
コナン「(なんだ、今の視線…)」
コナン「(まさか…尾行されてる…?)」
コナン「(オレは朝ベルモットと接触した…つまり…)」
コナン「(組織がオレを尾行してても不思議じゃねえ…!)」
コナン「(やべえ…さっさとここから離れ…)」
???「こーらっ!!」
コナン「うわああああああ!?」(背後から服の後ろを掴まれる)
615
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:25:50 ID:hdtsOwQ6
蘭「どこ行ってたのコナン君!ランドセルが家の前に放り出してあったし、心配したのよ!?」
コナン「ら、蘭姉ちゃん!?」
コナン「(やっべ…蘭…)」
蘭「学校にも行ってないって家に何度も電話がかかってきてたのよ!?
本当誘拐でもされたんじゃないかって心配したんだから!
学校を早退して探してたのよ!?」
コナン「ご、ゴメンなさい…」
蘭「…本当心配したのよ?ほらコナン君、お説教は後。早く学校に行くわよ?」
コナン「(やべえ…ここで蘭に連れ戻されたらこの町は…!)」
コナン「ボ、ボクひとりで学校に行くから蘭姉ちゃんは先に行っててよ…」
蘭「ダーメ!そんなこと言ってまたどこかへ行く気でしょ?」
コナン「(…当然そうなるよな…)」
蘭「ほら、早く行くわよ?みんな心配してるんだから」(コナンの腕を掴む)
コナン「(くそ…どうすればいい?学校なんて行ってる時間ねーってのに…)」
コナン「(…しかたねーな…これだけはやりたくなかったが…)」
616
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:26:24 ID:hdtsOwQ6
コナン「蘭姉ちゃん、ボクおしっこ行きたい!」
蘭「ええ?我慢できないの?」
コナン「ずっと我慢してたんだ、もれちゃうよー!」
蘭「しょうがないわね…そこの公衆トイレの前で待ってるから早くしてくるのよ?」
コナン「はーい!」タッタッタッタ
コナン「…。」チラッ
(トイレの建物内から後ろを振り返るコナン)
蘭「…。」(仁王立ちでトイレの入り口の方をずっとにらむ蘭)
コナン「(やっぱりこっそり抜け出させてくれるような感じじゃねーな…)」
(トイレの個室のドアの鍵をかけ、便座に座るコナン)カチャッ
コナン「(となれば、やっぱりこれしかねーな…)」
(ポケットからもう一台のスマホを取り出し、蝶ネクタイ型変声機を調節するコナン)
617
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:27:24 ID:hdtsOwQ6
蘭「全くコナンくんってば心配ばっかり…」
(〜♪)←蘭のスマホの着信メロディ
蘭「ん?電話?誰から…」
(スマホの着信画面には「新一」と書かれている)
蘭「新一!?」ピッ
蘭「もしもし新一?どうしたの?」
トイレの個室内から新一の声で電話するコナン「あ、ああ。久々にお前と話したくなってな」
蘭「そうなの?私も新一に話したいことがいっぱいあるの」
コナン(新一の声)「ああ、ゆっくり話そうぜ…」
ガチャ(トイレの個室から出るコナン。窓がちょうど子供が通れそうな大きさだと気付き、口元を歪める)
コナン(新一の声)「ゆっくりと、な…」ニヤリ
618
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:28:07 ID:hdtsOwQ6
【20分後】
蘭「あ、ずいぶん長く話しちゃったね。そろそろ切るね」
コナン(新一の声)「ああ、また連絡する。じゃあな」
蘭「うん、じゃあね」ピッ
蘭「ふふっ、新一と久々に電話できて嬉しかったな…」
蘭「それにしてもコナン君遅いなぁ…大きい方にしても遅い…」
蘭「…まさか」タタッ
(公衆トイレの男子側に走り、誰もいないことを確認すると個室のドアをノックして1つずつ開けていく蘭)
蘭「誰もいない…。やっぱりコナン君ったら逃げたのね…!」
619
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:29:06 ID:hdtsOwQ6
【米花町市街地】
コナン「(ふぅ、あぶねーあぶねー…)」
コナン「(まあ、事件が終わったらたっぷり怒られるだろーが、そんな場合じゃねーからな…)」
コナン「さて、これからどうするか…」
コナン「事件を洗い直すってことならやはり…」チラッ
(電話ボックスを見つめるコナン)
コナン「聞いてみる、しかねえか」
620
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:30:08 ID:hdtsOwQ6
【警察署】
高木「警部!お電話です!」
目暮「ん?誰からだ?」
高木「彼ですよ、彼!」
目暮「彼…?もしもし、お電話変わりました。警視庁の目暮ですが…」
???『お久しぶりです、警部…』
目暮「おぉー!その声は…!」
コナン(新一の声)『はい、工藤新一です…』
(電話ボックスで蝶ネクタイ型変声機を使い電話をかけているコナン)
コナン(新一の声)『米花町と杯戸町で起こった爆破事件について…教えていただけますか?』
621
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:31:17 ID:hdtsOwQ6
目暮「工藤くんが推理してくれるのなら心強い!
syamuの情報を全国に求めてはいるのだが、なんの手がかりもつかめなくてな…」
コナン(新一の声)『ええ、僕もその事件については気になっていまして。ぜひご協力をと』
目暮「ああ、是非力を貸してくれ。それで杯戸町を狙った爆破事件についてだが…」
コナン(新一の声)『ああ、いえ。それも知りたいのですがまず僕が知りたいのは…』
コナン(新一の声)『ピカキンさん殺害事件、それとその犯人である3人が爆殺された事件についてもです』
目暮「なんだって?新聞でも出ていた通りだよ、ピカキンさん殺害事件に関しては毛利くんが完全に解決し犯人たちも自供したんだ」
コナン(新一の声)『ええ、推理する中で少し気になることがありまして。警部に色々とお聞かせ願えればと』
目暮「ああ、わかった。何でも聞いてくれ」
622
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:32:07 ID:hdtsOwQ6
(30分後)
目暮「…とまあ、こんな感じだな」
コナン(新一の声)『ありがとうございます。それでは、犯人3人が爆殺された事件についてですが』
目暮「ああ、あの事件か…。我々も威信をかけて調べているのだが中々手がかりが掴めんのだよ。何せ警察関連車両に爆弾を仕掛けられての事件だ。
警察関係者に重傷者も多く出ているのでな」
コナン(新一の声)『誰が仕掛けたかはわからないのですか?』
目暮「ああ、出発前に整備を受けてそのまま現場に向かって以来ずっと周辺に警察官がいたからな。
爆弾を仕掛ける時間などなかったはずだ」
コナン(新一の声)『整備、ですか?』
623
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:33:47 ID:hdtsOwQ6
目暮「ああ、警察車両の整備士が出発直前に整備したばかりだったようだ。
そこでも異常はなかったようだからな」
コナン(新一の声)『そうですか、その整備は1人で?』
目暮「ああ、確かそのようだな。だが妙なことに整備をした本人は整備した記憶がないとも言っていてな。
まあ何台も整備していたから忘れていたのだろう」
コナン「(…なるほどな、恐らくベルモットが整備士に化け爆弾を仕掛けたんだろう…)」
目暮「しかし恐ろしい威力の爆弾だったようでな。爆弾に最も近かったであろう1人はほぼ遺体が残っていなかったのだからな」
コナン(新一の声)『え?1人は遺体が見つかっていないということですか?』
目暮「指と思われる体の一部だけは見つかったのだがな。だがあれだけの爆発だ、確実に死亡しているだろう。
しかしかわいそうなことだな…」
コナン(新一の声)『なるほど…。』
624
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:34:18 ID:hdtsOwQ6
(電話ボックスを出るコナン)
コナン「(少しずつ事件の全容がわかってきた…)」
コナン「(後は奴らの狙いだけか…)」
コナン「(こればかりは自分の足で探すしかねえか…)」
コナン「(恐らく人が最も集まるところを狙うはず…)」
コナン「(まずは米花駅…!)」
625
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:34:51 ID:hdtsOwQ6
【昼間の米花駅。多くの人々が行き交っている】
コナン「(もしこんなところで爆発が起こったら被害は何百人にも上るだろう…)」
コナン「(絶対に阻止しなきゃならねえな…!)」
コナン「(爆弾なんてものは目立たない場所に設置してあるはずだ…)」
コナン「(一般人が容易に入れて目立たない場所…ゴミ箱かトイレか…)」
コナン「(よし。まずはトイレを探すか)」
626
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:35:49 ID:hdtsOwQ6
(20分後)
コナン「(あちこちトイレを見たがココが最後か…)」
(トイレの個室を一つずつ開け、キョロキョロと調べていくコナン)
コナン「(ここにもない…)」
コナン「(予想が外れたってことか…時間がねーってのに…)」
コナン「ん?」
(個室にある洋式便座のタンク部分を見るコナン)
コナン「(なんだ…?このタンクの上にだけ土がついてる…?)」
コナン「(タンクの上に土が付くのなんてこれを踏んだとか?いやまさか…)」
コナン「!!」
627
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:36:31 ID:hdtsOwQ6
コナン「(そうか…誰かがこれを踏み台にして天井に…!)」
コナン「(しかしオレじゃタンクの上に登っても届かねえな…よし)」
(タンクの上に個室備え付けのゴミ箱などを置き土台にし、その上に登り天井を調べるコナン)
コナン「(やはり…天井の一部が少しずれている)」
コナン「(これを外してみると…)」
(少しずれた天井のタイルを外すとタイマー付きの爆弾が設置されている)
コナン「(あった…爆弾…!!)」
628
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:37:10 ID:hdtsOwQ6
コナン「(見たところ時限式の爆弾か…)」
コナン「(爆弾のタイマーは残り6時間ちょっとの表示がある…)」
コナン「(そうか、組織の連中はこの米花駅の爆破を計画していたってわけか…)」
コナン「(20時か21時の人の多い時間帯の爆破なら被害も多く出るだろうからな)」
コナン「(奴らはそれを狙ってたってわけか)」
コナン「(良かった良かった、じゃあ早速警察に通報をして処理してもらって解決…)」
(スマホを取り出すコナン)
コナン「(いや…待てよ…?)」
コナン「(奴らが…黒の組織が駅を爆破する理由は何なんだ…?)」
629
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:38:17 ID:hdtsOwQ6
コナン「(組織の連中は様々な犯罪に手を染めているが、あくまでそれは『裏』でのこと…)」
コナン「(警察や捜査機関に嗅ぎつけられることを嫌ってあまり大掛かりには動かない…)」
コナン「(動いたとしてもそれは理由や目的あってのこと、奴らはただ殺すためだけの犯罪はしない…)」
コナン「(奴らにとって殺人は『手段』であって『目的』じゃない)」
コナン「(奴らの殺人の目的は資金調達、証拠隠滅、裏切り者の排除など…すべてに目的があった)」
コナン「(ただ意味もなく人を殺すような連中じゃない…)」
コナン「(今までの奴らの起こした事件の傾向を見てもそれが分かる)」
コナン「(そんな組織がなぜ米花駅を狙っている…?しかも他の街で大掛かりな爆破事件を起こして目くらましをしてまで…)」
コナン「(なにかこの駅を狙う理由がある…?)」
コナン「(もし杯戸町の爆破事件が目くらましだとしたら、それより大掛かりなことをやるはず…)」
コナン「(ただ駅を狙うだけなら杯戸町を狙う意味なんて無い、ただ直接ここを爆破すればいい…)」
コナン「(大掛かり…奴らがリスクを犯してでも動くメリットがある事件…)」
630
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:39:06 ID:hdtsOwQ6
コナン「(奴らが…黒の組織が大きな事件を起こそうと動いたケースは何度かあった…)」
コナン「(組織の一員が取引に使っていたバー『カクテル』を証拠隠滅のために爆破した事件…)」
コナン「(取引相手の乗った新幹線を証拠隠滅のために爆破しようとした事件…)」
コナン「(灰原を狙って大きく動いてきたこともあった…)」
コナン「(ミステリートレインを爆破しようとした事件も灰原を始末するためのものだったな…)」
コナン「(他にも組織に紛れ込んだ各国の諜報機関からのスパイを始末するために大きく動いた事件もあった…)」
コナン「(他にも組織が動いた事件はあるが、派手な爆破事件や多数の死傷者を出しかねなかった事件はこれくらいか…)」
コナン「(これらに共通する目的…それが今回の事件の真の目的だとしたら…)」
コナン「(ん…待てよ?これらの共通する目的って…)」
コナン「(まさか!?)」
631
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:39:51 ID:hdtsOwQ6
コナン「(なるほど…そういうことか…)」
コナン「(今回の事件も組織が今までと『同じ目的』で動いているなら…)」
コナン「(あいつらの目的は…!!)」
コナン「(…恐らく爆弾は米花駅のあちこちに仕掛けてあるはず)」
コナン「(そして恐らく、それだけじゃない…)」
コナン「(オレの推理が正しければ…時間がねえ)」
コナン「(このままなら今夜には…)」
コナン「(だが…)」
スッ(スマホを取り出すコナン)
コナン「(一人でも多く…一人でも多くの人が動いてくれれば…)」
632
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:40:43 ID:hdtsOwQ6
【数時間後の21時・米花ホテル最上階のロイヤルスイートルーム】
(夜なのに明かりも付けずに部屋の中にいる謎の人物。ベランダから眼下の米花町の町を見下ろしている)
謎の人物(コナン特有の全身黒タイツ)「…。」ニヤリ
(ニヤリと笑い、懐から爆弾の起爆スイッチのようなものを取り出す)
カチッ(ボタンを押す音)
謎の人物「…?」
カチッカチッカチッカチッ
謎の人物「…!!?」(起爆しないことに焦り、ボタンを連打)
???「爆弾なら爆発しねーよ。おそらく全部見つけたからな」
謎の人物「!?」(声の方を振り返る)
633
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:41:54 ID:hdtsOwQ6
(壁の後ろに隠れている小さな子供の影)
???「杯戸町を狙ったのも、syamu絡みの個人的怨恨による犯行のように見せかけたのも全部このため…」
???「真の狙いから目を逸らさせるための布石だったんだろ?」
謎の人物「…!」(冷や汗をかく謎の人物)
???「駅…タワー…病院…他にも複数箇所も爆弾が仕掛けられていた…」
???「それらを一挙に狙った犯行ってわけだ」
???「まったく、大したこと考えるもんだぜ…米花町全体をターゲットにするなんてな」
???「オレは『彼ら』から爆弾が仕掛けられた場所を聞き出した…」
???「犯人はそれらの場所を見下ろせる場所…
特に爆破計画のある建物を地図でマークした際、それらの中央にいるとオレは推理したからな」
???「このホテルは一度事件が起こった場所…」
???「手薄だとでも思ってたんだろうが、そうはいかねーよ…」
謎の人物「・・・!」(声の方に振り向き、部屋を探し回る犯人)
634
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:44:07 ID:hdtsOwQ6
???「この爆破事件の真の目的…それも大体予想がついているぜ?」
???「今回の事件には黒の組織が大きく絡んでいる…」
???「組織が大掛かりに動いてきたケース…これに共通しているのは…」
謎の人物「…!!」
???「『秘密の保持』…!」
謎の人物「!?」
???「取引場所にしていたバーの爆破…取引相手の乗った新幹線の爆破未遂…組織を裏切った者の殺害…ミステリートレインの爆破…すべて目的は同じ」
???「奴らとは長い付き合いだが、過去に奴らが大きく動く理由はそれだけしかねーからな…」
謎の人物「…!!」
???「秘密主義の奴らのことだ、情報が外に漏れることだけは最優先で対処するんだろうからな…」
635
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:45:32 ID:hdtsOwQ6
???「恐らく目的はこの街にいる組織に潜入しているスパイ、組織を探るFBIや公安などの邪魔な人間をすべて爆殺するため…」
???「もしくは爆破の混乱に乗じて全員消すためだったんだろ?」
???「恐らく疑わしい組織のメンバーは全員この街に呼び寄せてあるはずだ…」
???「そして毛利探偵のように組織に疑われたことのある人間もこの米花町には大勢住んでいる…」
???「彼らもそのターゲットのはずだ」
???「組織にとって邪魔な人間全てをこの町ごと綺麗に一掃する…それが今回の事件の目的だろう」
???「邪魔者は全て消し、証拠を残さない…それが黒の組織のやり方…」
???「そして恐らく組織の一員である『あんた』もそれは知ってるだろ?」
謎の人物「…!!」
636
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:46:09 ID:hdtsOwQ6
謎の人物「誰なんだ、お前は!?」
???「フッ…」(隠れていた部屋の壁の向こうから姿を表す)
コナン「江戸川コナン…探偵だ!」バァーン
謎の人物「た、探偵!?」
コナン「そう…そしてこの一連の事件…」
コナン「その犯人は…お前だ!」(謎の人物に向けて力強く指差す)
637
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:46:31 ID:hdtsOwQ6
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
638
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:47:36 ID:hdtsOwQ6
一気に巻いて解決編に突入させたので今回はここまでです
仕事が多忙で長らくおまたせして申し訳ありませんでした
まだ少し忙しいのが続いて次回も少しおまたせするかも知れませんが、
エピローグ含めてあと3、4回位なのでなんとかコロナウイルスが収束するまでには完結させたいです
639
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:52:57 ID:.SZV1kwg
オッツオッツ!
640
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 17:28:44 ID:ryF/Iq5A
長い付き合い(1年未満)
まあ文字通り死ぬほど濃い1年だからね、しょうがないね
641
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 17:41:02 ID:YvGVVWFM
いい引きしてんねぇ!道理でねぇ!
642
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 17:49:48 ID:Zd4Fzh46
GW映画が公開されるか怪しいしゆっくり待つ
643
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 18:25:39 ID:B2U5CQ1g
毎回おもしろいです
続きが気になるなあ
644
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 20:28:24 ID:fHh72cWQ
乙シャス!
645
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/29(日) 13:32:55 ID:ncXIlyYc
オッツオッツ
ええ引きやこれは…
646
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/29(日) 23:19:12 ID:akkX92Ww
盛り上がってきてますねぇ……!
647
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:50:21 ID:8ve3bhuI
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
648
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:50:45 ID:8ve3bhuI
コナン「そうですよね?」
コナン「大物YouTuber…スブターさん?」
スブター「…!!」
649
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:51:19 ID:8ve3bhuI
スブター「ちょ、ちょっと待てよ…いきなり訳のわからないこと言わないでくれよ?なんのことだよさっきから…あれ?
確かお前、この前のYouTuberのイベントで毛利さんといた…」
コナン「あんたはあの護送車の爆発からギリギリで逃げ延び、組織と共謀して今回の事件を起こした…そうだろ?」
スブター「いや、組織とか犯人とか知らねえよ…。俺はなんとか爆発から逃げただけだよ。
その時怪我だってして頭の中が混乱して、警察にまた捕まるのが怖くてその後も逃げ回ってホテルで震えてて…」
コナン「とぼけんなよ。話してもらうぜ?ジンとウォッカについて…」
スブター「だから知らねえよ!ジンやウォッカなんて奴らは!!」
コナン「…正体表したね。」
スブター「え?」
650
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:51:41 ID:8ve3bhuI
コナン「普通ジンやウォッカといえば酒の名前だ。それをあんたはどうして人名だと思った?」
スブター「そ、それは……ああ!YouTuberにそういった芸名のヤツがいることを思い出したんだ。
そいつらのことは知らないからそう言っただけで…。
テレビでやってたが連続爆破事件の犯人はsyamuなんだろ?俺は知らねえよ」
コナン「あくまで白を切る気みてーだな。
なら、聞くだけでいいから暇つぶしついでに少し聞いてくれねーか?」
スブター「え?」
コナン「オレの推理した…この一連の事件の『真相』ってやつをな…」
スブター「…真相…?ああ、わかったぜ。オレは関係ねえが、聞くだけならな」
651
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:52:18 ID:8ve3bhuI
コナン「まずこのすべての事件の始まり。2ヶ月ほど前、あんたはラバエルさん、ペカルさんとともにsyamuさんの実家の能美島を訪れ、共謀して家族を殺害した…」
スブター「お、おい!待ってくれよ!syamuさんの家族は死んでなんか…」
コナン「さっき大阪の知り合いから連絡があったよ…」
コナン「『syamuの両親と妹2人、計4人の遺体が能美島周辺の海域で見つかった』ってな…」
スブター「!?」
コナン「あんたたちは上手くやった…。
俺たちがsyamuさんの実家を調べて不審を抱いて大阪府警や広島県警に依頼していなかったら遺体は永遠に見つかっていなかっただろうよ。
いや、見つかったとしてもあんた達に疑いが向くことはなかった…」
スブター「で、でもよ!なんでsyamuさんの家族を殺す必要なんてあるんだよ!ピカキンさん殺しや爆破事件とは何の関係もねえだろ?」
コナン「いや、あるはずだぜ?何せ、syamuさんの両親は…」
コナン「あんたが所属する黒の組織の元一員だったんだからな」
スブター「!!?」
652
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:52:40 ID:8ve3bhuI
コナン「なあ、スブターさん。syamuさんの両親のあだ名は知ってるか?」
スブター「え?『カスゴリ』と『焼肉』だろ?
コナン「ああ、じゃあ二人のあだ名の由来は?」
スブター「ああ、『カスゴリ』はゴリラのような体格でジュンペーのようなカスの業人を産んだから。
『焼肉』は家族で焼肉屋に行く幻の焼肉動画でだけ映ってたから、だろ?」
コナン「ああ、俺オナ民なら誰もが知ってる由来だ。だが…その由来が違うものだとしたら?」
スブター「え?」
653
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:53:11 ID:8ve3bhuI
コナン「『ジントニック』に『カシスオレンジ』…。組織を裏切って死んだとされる科学者の名前だ。
オレはこの2つの名前にどこか聞き覚えがあると思った…」
コナン「カシスオレンジ、カスオレンジ、カスゴレジ、カスゴリ…。
ジントニック、ジントニク、ヤキニック、焼き肉…。」
コナン「そう、syamuさんの両親は元組織の一員…コードネーム『カシスオレンジ』と『ジントニック』だったんだ!」
スブター「…ッ!!」
コナン「恐らくsyamuさんの動画視聴者の俺オナ民の中に組織の一員がいたんだろう…。
そいつらがsyamuさんの両親が元組織の一員だと気付き仲間内でコードネームの『カシスオレンジ』と『ジントニック』と呼び始めた。
それがいつしか変化して『カスゴリ』『焼肉』になり、組織の俺オナ民たちが面白がって動画のコメントで使い始めて定着したんだろうな」
スブター「…。」
654
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:53:50 ID:8ve3bhuI
スブター「組織とかよくわからねえけど、でもそんなのこじつけや偶然じゃ…」
コナン「偶然じゃねーよ。syamuさんの家の地下室には大量の薬学の本があった。
あれは組織の科学者だったあの二人がもともと使っていたものだろう。
それにあの部屋には組織の毒薬の名前『APTX5128104T』という文字が残されていた…」
スブター「…!!」
コナン「それに両親が組織の一員だと考えればsyamuさんの今まですべての奇行にも説明がつく。
APTX5128104Tは副作用として脳に影響し、奇行に走らせる…。
普通に生きててあんな業人モンスターが出来上がるわけねーだろ?
普通の人が10代から50代までずっと引きこもってたとしてももっとマシな人格になるはずだ。
組織の毒薬の影響だと考えるほうがよっぽど自然…」
スブター「ッ…」
コナン「さらにカシスオレンジとジントニックは子供を薬の実験台にしていたとも聞く…
自分たちの息子であるsyamuさんを実験台に使っていてもおかしくねーからな」
スブター「…。」
コナン「組織を抜けた理由は…そうだな、syamuさんの2人の妹が勃起土竜とは違って普通である理由を考えれば分かるだろうぜ?
自分たちの作った毒薬で息子が全身アトピー精スプ土竜に変わった…それから今まで作ってきた薬の恐ろしさを知ったんだろうな。
だからラボを爆破して忌まわしい薬の全データごと葬り、自分たちも爆発で死んだふりをした…。
その後で大阪の貝塚に引っ越して一般人として生きることにした…って辺りだろうな」
655
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:54:57 ID:8ve3bhuI
スブター「い、いや…ミステリーとかサスペンスじゃねえんだからさ。そんなことが…。
それにもしそうだとしたら何でラバエルさんやペカルさんと一緒にsyamuさんの家族を殺すことになるんだ?
ペカルさんやラバエルさんもその組織とやらのメンバーだってのか?」
コナン「いや…その二人は組織とは恐らく関係ないだろうよ」
スブター「え?じゃあ何でだ?」
コナン「決まってんだろ?…あんたは自分の計画のために2人を利用したんだろうからな」
スブター「!?」
656
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:55:25 ID:8ve3bhuI
コナン「syamuさんの両親を暗殺するのが組織の命令だったかあんたが自ら組織に言い出したことかはわからねーが…
syamuさんの家族の殺害は裏切り者の粛清の他にもう一つの目的があった」
スブター「なんだよその目的ってのは?」
コナン「ピカキンさんの殺害だ」
スブター「おい!そりゃ俺たちはピカキンさんを殺したが、それはあいつが俺たちに無神経なことを言ったからだ!
syamuさんの家族だって殺してなんてねーし…」
コナン「まあ待てよ。目的は『ピカキンさんの殺害』そのものじゃない」
スブター「…!」
コナン「正確に言えば…『誰かの殺害』…!」
スブター「…ッ!!?」
657
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:56:08 ID:8ve3bhuI
スブター「お、おい待てよ!ってことは殺すのは誰でも良かったってのか!?」
コナン「ああ、その通りだ」
スブター「人を無差別殺人犯みたいに言うなよ。俺たちはピカキンさんを恨んで…」
コナン「あんたが自分の目的のために2人に『そう仕向けた』としたら…?」
スブター「目的だと…?なんだってんだよそれは?」
コナン「ああ…あんたの目的は…」
コナン「容疑者として逮捕されること、だったんだからな」
コナン「いや…正確に言えば…」
コナン「『容疑者として逮捕された後、自らの死を偽装して別の犯行を行うこと』…!」
スブター「…っ!!!」
658
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:57:24 ID:8ve3bhuI
コナン「あんたは殺人を犯し、護送される時に爆死したと見せかけて逃げ延びる…」
コナン「そして公式には死亡扱いとなり、存在しないはずの人間になり…」
コナン「隣町の杯戸町でsyamuと杯戸町に目を逸らさせるための犯行を行い、米花町の爆破を狙ったってワケだ」
スブター「いやおかしいだろ?仮に俺がその組織とやらの一員で死んだふりや爆破が本当の狙いだとしてもだ。
何で裏切り者のsyamuさんの家族はともかくピカキンさんを殺す必要がある?
誰でも良かったってことだろ?何でそいつらを…」
コナン「ああ、それもだいたいわかってる。
まずsyamuさんの家族を始末したのは両親が組織の裏切り者だったからだが…
実はsyamuさんの家族の殺害にはもう一つの意味があった」
スブター「意味…?」
659
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:58:04 ID:8ve3bhuI
コナン「もう一つの意味はsyamuさんの家族の殺害にラバエルさんとペカルさんを巻き込んで共犯者にするため。
そして、2人が殺人に協力しそうな相手といえば…二人が嫉妬し恨みを抱いているピカキンさんくらいしかいねーだろ?
そう、ピカキンさんが殺害されたのは共犯者が殺害に協力してくれそうな相手を選んだだけだったんだ。
二人が恨んでいる相手が別に存在したらその人でも良かったんじゃねーか?」
スブター「…!!」
コナン「おそらく、ラバエルさんとペカルさんに『syamuを担ぎ出して俺たち3人で一儲けしよう』とでも持ちかけたんだろうな。
あの2人はカネに困っていたから飛びついただろうよ。
そして『syamuさんをYouTuberとして復活させる』とかの嘘の企画を能美島の実家まで持ち込み、
syamuさんの家族とわざと口論を起こさせた。
syamuさんの家族を上手く怒らせるとか2人をうまく煽るとかで口論を起こさせ、カッとなった2人は家族を手に掛ける…
それくらい話術が巧みなあんたならやれるだろ?
それに、2人にはもう一つ大事な利用目的もあった…」
スブター「大事な利用目的だと…?」
コナン「ああ。それは『盾』…」
スブター「!!?」
660
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:58:44 ID:8ve3bhuI
コナン「犯人護送車の爆発、あれもお前の仲間…組織の連中による犯行だ」
コナン「となれば、当然『爆弾を車のどの位置に仕掛けるか』というのも事前に知らされているはず…」
コナン「あんたは爆弾の位置や爆破のタイミングを知っていて、その上で座る位置を調整し二人が『盾』になるように位置取った…」
コナン「手榴弾が爆発する前に覆いかぶさって爆発を抑える…ってよくあるだろ?あれをあの二人の体を使ってやったってワケだ」
コナン「護送段階ではあんたたち3人は拘束されてなかったと目暮警部は言っていた。
となれば、厚手の上着か何かを広げて爆風や破片の飛散を防ぐことも可能だっただろうよ。
思い返してみればあの日あんたはかなり厚着をしていた。
恐らくあれは爆発を知っていて致命傷を受けないよう工夫をしていたんだろうな…」
スブター「…ッ!!」
コナン「それにあんたほどガタイが良ければ上手く直撃さえ防げば死ぬことはねーだろ?
ま、爆発の威力が大きすぎて指を2本ほどふっとばしちまったみてーだが…
その現場に残ったあんたの指が却ってあんたの死亡を強く警察に印象づけちまったようだがな」
スブター「…!!」(欠損し包帯が巻かれた左手を隠す)
661
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:59:15 ID:8ve3bhuI
コナン「まずはsyamuさんの家族の殺害にペカルさんとラバエルさんを巻き込む。
そして共犯者となったあんたたち3人は共謀してピカキンさんを殺害する。
ターゲットだって本当は誰でも良かったんだろうぜ?
ピカキンさんだったらペカルさんやラバエルさんも恨んでいるし、
ピカキンさんほどの有名人なら何よりも事件が大きく扱われるからな。
その場合、スブターさんが犯人として逮捕された場合や護送中に死亡したことも大きく扱われる。
自分の『死亡』を世間に大きく印象付けられる、ってわけだ」
スブター「ぐっ…。」
コナン「そしてピカキンさん殺しの犯人としてあんた達3人が捕まる。
その際に使われる護送車にはあらかじめ変装が得意な組織の仲間が爆弾を仕掛けていて…
タイミングを見計らって爆発。
あんたは二人を盾にしたり爆風を上着のようなもので防いだりし、致命傷を防いだ上で脱出した…!」
スブター「い、いや待てよ!だったら俺たちがsyamuに罪をなすりつけようとしたのはどういう理由なんだ?
死んだふりをするのが理由ならトリックなんて使う必要ねえだろ?
ピカキンさんを殺した後に自首すれば良いんだからな」
コナン「ああ、それは恐らく2人に犯行への協力を納得させるためだろう。
『syamuのせいにするから俺たちは捕まらない』とかなんとか言ってな。
まさか『自首するから殺人に協力してくれ』なんて言えないだろ?
まあ、もう一つ考えられる理由があるがな…」
スブター「な、何なんだよ理由って…」
コナン「組織にとっては『どちらでも良かった』ってことだ…!」
スブター「!?」
662
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:00:05 ID:8ve3bhuI
コナン「そう…ピカキンさん殺しの一件…」
コナン「あれはsyamuさんが逮捕されようがスブターさんたちが逮捕されようがどちらでも良いように出来ていたんだ」
スブター「ッ…!?」
コナン「syamuさんも組織と関係がある。となれば当然、この件についても知らされてたはずだ。
もしsyamuさんが逮捕されてたら同じようにsyamuさんが爆発で死んだふりをしていただろう。
そして死んだはずのsyamuさんが別の町で爆破事件を起こす…
そう、あんたに疑いが向くようにあんたが恨んでいるような人間を狙ってな!」
スブター「!!!!」
コナン「おそらくあんたは組織の一員としてsyamuさんと組んで今回の犯行を行ったはずだ。
そして、組織にとってはどちらでも良かった…」
コナン「どっちでも良かったってのは恐らく爆破で死んでも良かった、って意味でもある。
例えあんたやsyamuさんが死のうが組織にとっては何の痛みも無い。
もし死んだとしても自ら組織のことを吐くこともなく証拠隠滅をしてくれて助かったとでも思ったんじゃねーか?」
スブター「…ッ!!」
663
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:00:30 ID:8ve3bhuI
コナン「爆発により共犯者のペカルさんとラバエルさんは即死した。
爆発の混乱に紛れて脱出したあんたの本当の狙いを知ることなく、な…」
コナン「脱出したあんたは恐らく組織の息のかかった医者に傷を見てもらったんだろう。
直撃は避けたとはいえ爆発でかなりの怪我を負っていたはずだし、指を2本ほどふっ飛ばしてるからな。
護送車爆破事件から次の杯戸町の連続爆破事件までのタイムラグがあったのは傷が最低限良くなるまで待ってたんだろう…」
コナン「そして傷がだいぶ良くなったあんたはsyamuさんの故郷の貝塚まで行って
あす稀さんのイベント運営の元にsyamuさんの犯行声明的なDVDを送付したり、
様々な事件の下準備をした。
恐らくあのDVDの映像はsyamuさんに頼んで最近撮ったものだろうな」
コナン「準備が整った後、あんたは杯戸町でデパートに忍び込み爆弾を仕掛け九山穂高代議士を爆殺。
その後も路上のピアノに爆弾を仕掛けてピアニストの須月裕太さんを爆殺し…
公園のゴミ箱に爆弾を仕掛け、YouTuberの黒木士さんを爆殺し…
野外ステージに爆弾を仕掛けてAV女優のあす稀さんを爆殺した…」
コナン「このトリックで大事なことはsyamuさんが捕まらないこと、目撃されないことだ。
下手に目撃されてsyamuさんのアリバイが証明されちまったら他の犯人の存在が疑われ事件のトリックが崩れる…。
護送車の爆破以後は絶対に出歩かないように頼んでいたんだろうな。
しかし肝心のsyamuさんは周辺のビル屋上や喫茶店なんかをフラフラしていた…。
『外出NG出てたんですけど今日はNG出てませんね』理論でウロウロしていたんだろうな」
コナン「あんたはこの4連続爆弾事件で杯戸町とsyamuに目を向かせ、その隙を突いて米花町の各所に爆弾を仕掛けたってわけだ…。
全く、大したもんだぜ。米花町爆破という本命の大犯罪のために10人以上の命を奪うなんてな…」
664
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:01:08 ID:8ve3bhuI
スブター「…何だよさっきから!俺は殺人犯でも爆弾犯なんかじゃねえよ!証拠はあるのかよ!?」
コナン「証拠?んなもんねーよ…」
スブター「ああ!?証拠もねえのに人を犯人呼ばわりしやがったってのか!?」
コナン「まだ、な…」
スブター「!?」
コナン「今までは証拠がほとんど見つからなかった。
それはあんたが死んだはずの人間、事件と関わりのないはずの人間だったから…」
スブター「何だと…?」
コナン「死んだはずだから疑われない、動機がないから疑われない…。
だが、事件との関わりや生存が少しでも疑われたらどうなると思う?」
スブター「!?」
コナン「警察はスブターさん、あんたに焦点を絞って大規模な捜査に乗り出すだろうぜ?
それこそ事件前後の米花町、杯戸町…いや、東京都全域、日本全国の監視カメラを調べてでもな…
あんたはその捜査から逃げられるほど何の証拠も残さない完璧な犯行を行ったと言えるか?」
スブター「っ…!!!」
コナン「…いや、あんたは確実に捕まるだろうな。
死んだはずの犯人が生きていて今までずっと不自然に身を隠していたんだ。
一番疑われるのはsyamuよりあんたじゃねーか?」
スブター「ッ!!?」
665
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:01:39 ID:8ve3bhuI
コナン「あんたが警察に捕まることは間違いない。
それにもし逃げたとしても任務に失敗したあんたはどうせ奴らに消されるのは確実だ…」
スブター「ッ…!!」
コナン「まあ、下手すれば爆死しかけるような危ない任務を直接やらされるんだ。
あんたはせいぜい組織の下っ端で組織については深くは知らねーと思うけどな。
警察に保護してもらった方が良いと思うぜ?
その前に吐いてもらうがな…」
スブター「…?」
コナン「お前の所属する黒の組織のこと…ジンやウォッカのこと…」
コナン「お前らのボス…烏丸蓮耶のことを洗いざらいな…!!」
スブター「…ッ!!!!!!!!???」
666
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:02:06 ID:8ve3bhuI
コナン「…それとあんたには他にも吐いてもらいてーことがあんだよ。
憶測の部分があるオレの推理だけじゃこの事件にはまだイマイチ納得できねーことがいくつかあってな。
そいつもついでに…」
スブター「…なんだよ、組織とか爆破事件とかわけわからねえよ…」ハァ
コナン「まだシラを切るつもりなのか?」
スブター「まあ組織とかわけわからねえけどよ、とりあえず自首するよ…」
コナン「喋る気はねーってことか…」
スブター「いや、教える代わりに良いところへ連れてってやるぜ…」
コナン「え?」
(上着の内側に手を入れ拳銃を取り出すスブター)
スブター「地獄へな!死ねぇ、クソガキがぁ!!」
カチッ(コナンへ拳銃を向ける)
667
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:02:33 ID:8ve3bhuI
コナン「…。」ニヤリ
スブター「!?」(コナンの光り輝く右足元を見て驚く。足元にはサッカーボール)
コナン「いっっ……けえええええええええええ!!!!」
(すでに用意してあったサッカーボールを思いっきり蹴るコナン。ここで流れ始めるコナンのメインテーマ)
https://www.youtube.com/watch?v=1XWe2MBaLRI
スブター「があああああああっ!?」
ボグシャアア(サッカーボールが顔面に直撃、3メートルほど吹っ飛んで窓際に仰向けに倒れる)
コナン「ふぅ…。」
668
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:03:08 ID:8ve3bhuI
コナン「危なかったな…。だが今回の事件もこれで解決か」
コナン「まあ、奴らの情報を得られないことだけは残念か…」
コナン「とりあえず警察に連絡を…」スッ
(スブターに背を向けスマホを取り出すコナン)
???「甘えよ」
バキイッ!(コナンが背後から顔面を殴られ吹っ飛び、壁に頭をぶつける)
コナン「ぐああっ!?」
669
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:03:59 ID:8ve3bhuI
コナン「な…何で……な、なぜ…動け…」
(銃を拾い上げてコナンのスマホを拾い、壁に倒れ込んで動けないコナンの方に歩み寄るスブター)
スブター「『プロレスリングスブター』なめんなよ?プロレスってのは技を避けねえ格闘技だ。
レスラーがこの程度で倒れるかよ」
コナン「(そうだった…スブターさんはプロレスラーもやっていた…!)」
コナン「(でもキック力増強シューズの最大出力でサッカーボールを顔面に叩き込んだんだぞ…!?)」
スブター「チッ、ガキが…舐めた真似してくれたなぁ!」ドカッドカッドカッ
(倒れたコナンに蹴りを入れ続けるスブター)
コナン「ぐあっ!があっ!」
スブター「だが…さすがは名探偵、工藤新一だな」
コナン「な…んだって!?」
670
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:04:44 ID:8ve3bhuI
コナン「な…なんでお前がそのことを…!?」
スブター「やっぱりお前がそうだったってワケか。
ジュンペーが調べてたんだよ、過去にジンが消した『工藤新一』についてな。
一応俺が調べてみても死んだという証拠しか出てこなかったが…
まさか本当に生きてるとは思わなかったな、S特有の勘ってやつか?」
コナン「syamuが…俺のことを…!?」
スブター「ああ、ジュンペーから組織に何の報告もなかったからただのSの奇行だと思って組織のメンバー全員がスルーしてたがな」
コナン「(あのビルの屋上で出会った時もそんな事を言っていたが…syamuはオレが工藤新一だと知っていた…!)」
コナン「(だがスブターさんの言い方ではオレが生きてるとは組織に言ってねーみたいだが…)」
スブター「そうだ、教えてやるよ。あのジュンペーはもうsyamu_gameじゃねえ」
コナン「え?」
スブター「『サッポロ極ZERO』…それが組織の幹部であるアイツのコードネームだ」
コナン「『サッポロ…極ZERO』!?あの貝塚勃起土竜が組織の幹部だと!?」
スブター「ああ、それとさっきのお前の推理に間違ってるところがある…
俺は組織の下っ端じゃねえ…組織の幹部だよ」
コナン「何…!?」
スブター「『純米吟醸・柴田』…それが俺のコードネームだ」
https://www.amazon.co.jp/%E6%9F%B4%E7%94%B0-%E7%B4%94%E7%B1%B3%E5%90%9F%E9%86%B8-720ml/dp/B00CGUXBRQ
コナン「『純米吟醸・柴田』だと!?」
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:05:22 ID:8ve3bhuI
純米吟醸柴田「しかしよく1人ですべての爆弾を見つけたもんだな、流石は名探偵ってことか」
コナン「…いや…オレ一人じゃ無理だっただろうよ」ゲホッゲホッ
(何度も蹴られたダメージで苦しそうにするコナン)
純米吟醸柴田「何?」
コナン「…言ったろ?『彼ら』が爆弾の場所を教えてくれたって…」
純米吟醸柴田「彼らだと?」
コナン「ああ、この街を守りたい人たちがな…!」
672
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:05:42 ID:8ve3bhuI
【一方その頃、30分ほど前の米花駅】
(駅構内や周辺に大勢の警官が集まっている)
捜査員A「警部!ここに設置された爆弾はこれだけのようです!」
目暮「うむ、まだあるかもしれん。住民の退避を進めて捜索を周辺まで広げろ。
これ以上、一人たりとも犠牲者を出すな!」
捜査員A「はっ!」
捜査員B「警部!米花総合病院でも爆弾が見つかったそうです!匿名の通報が…」
目暮「何!?手が空いてるものはただちに処理班と共に…」
捜査員B「そ、それが…近くの警官が向かった所、爆弾が何故か既に処理された後だそうで…」
目暮「何だって?」
673
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:06:09 ID:8ve3bhuI
【米花総合病院の外】
ジョディ「警察には匿名で通報しておいたわ。全くシュウ、無茶するんだから…」
キャメル「赤井さん、まさか爆弾まで処理できるとは…しかもあれだけ早く…」
赤井「…。」(背を向けて歩き出す)
ジョディ「ちょ、ちょっとどこへ行くのシュウ?」
赤井「まだ狩りが残っているのでな」
キャメル「ってことは、爆弾ですか?」
赤井「いや……『奴ら』だ」ニヤリ
674
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:06:58 ID:8ve3bhuI
【米花タワー】
(公安の捜査官たちが集まっている)
公安の人A「こちら爆弾を発見しました!」
公安の人B「ここに設置されたものはこれで全てだろう、周辺施設も捜索に当たれ!」
安室「…。」
安室「(今回の一連の事件はすべて組織が糸を引いていた…)」
安室「(しかもまさか僕を始めとして組織に疑われていたメンバーたちもついでに殺そうとしていたとは…)」
安室「(今回の件について僕が全く知らされていなかったのはそのためか)」
安室「(しかし、僕のことを公安と見抜いた上での『自分の身は自分で守れるはず』というsyamuの発言…)」
安室「(あれは『組織がお前の命を狙っている』『自分の国を自分自身の手で守れ』というメッセージだったんだろう)」
安室「(そう気付き、早目に動いたおかげで自分を守れただけでなく事件の被害を大きく減らすことが出来そうだ)」
安室「(だがあの男…syamu_gameは何者なんだ…?)」
675
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:07:18 ID:8ve3bhuI
純米吟醸柴田「なるほど、協力者がいたってわけか…」
コナン「ああ…それにお前はもう終わりだ…!この場所だって彼らに知らせてある。
オレを始末しようがあんたは終わりだぜ?」
純米吟醸柴田「チッ、こんなガキ一人に組織の一大計画が邪魔されるとはな…」
コナン「一大計画…だと?」
純米吟醸柴田「ああそうだ。2つの『ゼロ』を作る計画がな」
コナン「2つの…ゼロ?」
676
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:07:39 ID:8ve3bhuI
純米吟醸柴田「ああそうだ。1つ目のゼロは組織の裏切り者やスパイ共を全員殺す『ゼロ』。
もう一つの『ゼロ』は…」
コナン「…米花町を爆破で『ゼロ』にしようってのか?」
純米吟醸柴田「いや、それはあくまで結果にすぎねぇ。もう一つのゼロは『存在しないはずの人間を作り出すこと』だ」
コナン「存在しないはずの…人間だと!?」
純米吟醸柴田「ああそうだ。表向きは死んだ人間、疑われることすら無い人間だ。
犯罪にはうってつけだ、組織にとっては喉から手が出るほど欲しい人間だからな」
コナン「存在するはずのない人間…お前らのボス、烏丸蓮耶のようにか…!」
純米吟醸柴田「ボスのことまで知ってるとはな…流石は名探偵、工藤新一ってわけか」
コナン「本来ならあんたがその2つ目のゼロ…存在しないはずの人間になっていたってのか…」
純米吟醸柴田「ああそうだ、その暁には俺はボスに掛け合ってコードネームを変えてもらうつもりだ」
コナン「コードネームを…!?」
純米吟醸柴田「ああ、ゼロになった俺に最もふさわしいコードネーム…『ストロングゼロ』にな…!」
コナン「ストロング…ゼロ…!?」
677
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:08:04 ID:8ve3bhuI
コナン「だがわからねーな…なんで大物YouTuber『スブター』が黒の組織に…!」
純米吟醸柴田「あん?」
コナン「YouTuberとして大成功して大金を稼ぎ『日本で最も成功したYouTuber』の1人とも呼ばれ、
大物メジャーリーガーのデルビッシュ投手とも親友ですべてが順調なあんたがなぜ組織なんかに…!?」
純米吟醸柴田「ああ、教えてやるぜ。俺は元々組織の『リクルーター』をきっかけに配信者として成り上がったんだよ」
コナン「リクルーター…?」
純米吟醸柴田「あの組織は常に人を求めてる。なぜだと思う?」
コナン「黒の組織が人を求めてる理由…だと?アポトキシンとかいう毒薬を作るため…?」
純米吟醸柴田「それもある。APTX4869の完成は組織の悲願の1つだ。
そのために科学者なんかの優秀な奴らを集めているが…俺の集めているのはそういう連中じゃねえ」
コナン「何…?じゃあなんのために…」
純米吟醸柴田「決まってんだろ?犯罪だよ」
コナン「!!?」
678
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:08:35 ID:8ve3bhuI
純米吟醸柴田「運び屋、連絡役、スパイ、殺し屋、ヤクやチャカの売人、強盗、薬の被験者…
組織の目的のためにはカネも人もいくらでも必要だ。
目的達成のためにそうしたことをやらせる末端の捨て駒が必要なんだよ」
コナン「(末端による組織のための犯罪…キールこと水無怜奈さんの行方を探るために組織のスパイとして病院に潜入していた楠田陸道のような奴らってことか…)」
純米吟醸柴田「配信者をやってた俺の周りにはいい人材がいっぱいいたぜ?
たかだか数万円のために何でもやるような奴らがな…」
コナン「まさかその人材って…!」
純米吟醸柴田「ああそうだ、同じ配信者仲間だよ。
今でこそ配信業は脚光を浴びてガキどもの憧れみたいなクリーンな職業になってるが、
俺が配信を始めた当時、昔は配信者なんてのはニートや乞食みたいな人間のゴミクズだらけだった。
『カネに困ったゴミどもを紹介してくれ』と底辺配信者だった頃の俺に言ってきたのが組織だったってわけだ」
コナン「ってことは…あんたにあった黒い噂って…」
純米吟醸柴田「ああそうだ!ほとんど事実だよ!
他の配信者どもを死に追いやったのも!自殺に追い込んだのも!犯罪に手を染めてきたのもなぁ!」
コナン「…!」
純米吟醸柴田「何百人もの社会のゴミを組織に紹介してきたよ。
たかが数万だぜ?そのためにあいつらなんでもしやがる。
全員が死ぬか逮捕されるか、病院で廃人同然になってるがな」
コナン「なんてことを…!!」
純米吟醸柴田「だがそのおかげで俺は組織の中で出世した。
コードネームも貰って幹部になり、組織のサポートも得てYouTuberとして大成した!
あいつら底辺の配信者どもの人生は無意味だったが、俺が意味を与えてやったんだ!
俺の人生の踏み台としては役に立ったからなぁ!」
コナン「てめぇ…!」
679
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:09:00 ID:8ve3bhuI
純米吟醸柴田「それに踏み台はあいつらだけじゃねぇ」
コナン「え?」
(蹴りを何度も入れられ立ち上がれないコナンに銃を向けるスブター)チャキッ
純米吟醸柴田「お前も俺の踏み台になってもらうぜ?工藤新一…」
コナン「な!?」
純米吟醸柴田「組織への良い土産じゃねえか?あの薬を飲んで幼児化した被験者…それもジンがバラしそこねた男なんてな。
上手くやればこれでジンは降格、俺がジンの後釜にだって座れる手柄だ」
コナン「!?」
純米吟醸柴田「もうすぐジンがこのホテルの屋上までヘリで俺を回収に来る。
そのときにお前という手土産を持って組織に帰らせてもらうぜ」
コナン「ジンが…このホテルに!?」
純米吟醸柴田「爆破こそ失敗したが、全てを知ってるお前さえ組織まで連れ帰れば俺は存在しないはずの人間のままだ。
そうなりゃお咎めもないだろうよ、しかもこんなデカい手土産まであるんだからな」
純米吟醸柴田「さあ、おとなしくしてな。まあここで死ぬか組織の研究所で死ぬかのどちらかだだろうな!」
コナン「(くそ…!!)」
680
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:09:29 ID:8ve3bhuI
???「はああああああああああっ!!!」
純米吟醸柴田「ぐあああっ!??」バキイッ!
(部屋に飛び込んできた謎の人物の回し蹴りが純米吟醸柴田の胸元に叩き込まれ、吹っ飛び倒れる)
蘭「大丈夫コナンくん!?」
コナン「ら、蘭…姉ちゃん…!?何で!?」
蘭「トイレからコナンくんが逃げたんだもの。ずっと探してたのよ。
そうして街を探してたらコナンくんがバスに乗るのが見えたからタクシーで追ってきたの」
コナン「ありがとう蘭姉ちゃん、でも早く逃げ…」
蘭「って…スブターさん!?もしやあなたがこの事件の…!?」
純米吟醸柴田「ったく、ってえな…」
コナン「(おいおい蘭の回し蹴りをまともに受けて平然と立ち上がるだと…!?
いくら打たれ強いプロレスラーって言っても化け物かこいつ…!?)」
681
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:09:51 ID:8ve3bhuI
蘭「え…効いてない!?」
純米吟醸柴田「何だよ女、邪魔すんじゃねえよ」
コナン「蘭!逃げろ!!」
純米吟醸柴田「おらああああっ!」(右腕で蘭に殴りかかる)
蘭「っ!!」(純米吟醸柴田のパンチを腕でガードするもよろける)
蘭「(…完璧に受けたのにこの衝撃…この人、強い…!)」ジィィン
純米吟醸柴田「おらああ!!!」(逆の左で蘭に殴りかかる)
蘭「きゃあ!!」(ガードするも一瞬遅れ、バランスを崩し吹っ飛び壁に頭を強く打つ)
コナン「(蘭のガードごとふっ飛ばした…!なんてパワーだよ…!)」
純米吟醸柴田「ちょっとは強ぇみたいだが邪魔すんじゃねえよ、女」チャキ(拳銃を倒れた蘭に向ける)
コナン「蘭!!!!くそっ!」チャッ(腕時計型麻酔銃を純米吟醸柴田に向ける)
純米吟醸柴田「ガキが!妙な真似すんじゃねえよ!!」
バキィッ!(コナンを蹴り壁際まで吹っ飛ばす。腕時計型麻酔銃がその際にひしゃげて壊れる)
コナン「ぐあっ!!く、くそ…腕時計型麻酔銃が…!」
682
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:10:22 ID:8ve3bhuI
コナン「…や、やめろ…蘭に手を出すな!」
純米吟醸柴田「ああ、手は出さねえよ。お前がおとなしく来てくれればな」
コナン「何…!?」
純米吟醸柴田「お前がおとなしく組織のところまで来てくれればこの女は助けてやるって言ってんだよ」
コナン「オレが…」
コナン「…。」
純米吟醸柴田「良いんだぜ?この場でこの女を絞め殺してやってもな」
蘭「ぐっ…あ…」(首元を片手で掴まれる蘭)
コナン「…わかった」
蘭「え…?」
683
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:10:43 ID:8ve3bhuI
コナン「ごめんね蘭姉ちゃん、ボクこのおじさんについていくよ」
蘭「コナン…君…?」
コナン「ボクのことは心配しなくていいから。小五郎のおじさんには上手く言っといてよ」
蘭「なんで…どうして!」
コナン「あ、一応このことは阿笠博士に言っておいてよ」
蘭「行っちゃダメ、コナン君…うっ!」(立ち上がって止めようとするもダメージが大きく立ち上がれない)
コナン「警察に連絡すれば助けに来てくれると思う。今までありがとうね」
純米吟醸柴田「わかってるじゃねえか。ほら、さっさと行くぜ。
命拾いしたな、女。」(コナンの腕を乱暴に引き、部屋の出口に向かう)
684
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:11:30 ID:8ve3bhuI
コナン「(恐らくこいつが行く先はホテルの屋上…ジンの迎えを待つつもりだろう…)」
コナン「(これで良いんだ…蘭を守るため…)」
コナン「(オレも蘭もボロボロ、相手は銃を持っている、こっちには腕時計型麻酔銃も無ければキック力増強シューズも蘭の空手も効かない相手…)」
コナン「(しかもゆっくり奴らの情報を聞き出したかったから本当は警察にも誰にもオレの行き先を言ってねえ…)」
コナン「(オレとしたことがミスっちまったな…)」
コナン「(どう頑張っても勝てねえ相手だ…だったら蘭だけでも守るしかねえ…)」
コナン「(阿笠博士に蘭から伝えてもらえば赤井さんを通じてFBIに伝わるし、オレの父さんにも伝わって動いてくれる…)」
コナン「(蘭やおっちゃん達はなんとか守ってくれるはずだ…)」
コナン「(すまねえ、蘭…せめてお前だけでも生きてくれ…)」
バタン(扉が閉まる音)
蘭「行っちゃ…ダメ…コナンくん…!!」
685
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:11:54 ID:8ve3bhuI
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
686
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:12:53 ID:8ve3bhuI
ちょっと長くなりましたが事件の真相が6〜7割くらい明かされたところで今回はここまでです
あと組織との対決で2回、エピローグで1回で終わりそうです
今年のコナンの映画が延期になったので公開までには終わらせたいです
687
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:16:45 ID:HDUcJREw
シバターはジンに消されそう
あとはじゅんぺいとどう決着をつけるか
688
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 16:16:01 ID:kpuuOS32
面白かった…
人気配信者が実は組織の一員で、名声を末端を集めるのに利用してるって本当に原作にありそうですごいですねこれ
689
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 17:31:23 ID:Z77RAXFY
とうとう核心部ですね
ええSSやこれは…
690
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:50:22 ID:ZjBTGFfU
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
691
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:51:48 ID:ZjBTGFfU
【米花ホテル屋上】
(真っ暗闇の広々とした屋上。眼下の街には明かりが輝いている)
純米吟醸柴田「俺だ、純米吟醸柴田だ…予定通りホテルの屋上に来た」
純米吟醸柴田のイヤホンから漏れる男の声『ご苦労だったな「純米吟醸柴田」…』
コナン「(この寒気のするような声は…まさか…)」
純米吟醸柴田「ああ、少々予定は狂っちまったがな。ジン…」
コナン「(やはり…ジンか!!)」
イヤホンから漏れるジンの声『予定通りの時間にそっちに着く予定だ…手筈通りにな』
純米吟醸柴田「ああ、わかった。面白ぇ土産もある。お前も驚くだろうぜ?」
イヤホンから漏れるジンの声『フッ、お前に会えるのが楽しみだぜ?せいぜい最後まで務めを果たすことだな…』
純米吟醸柴田「ああ、また後でな」
コナン「(もうすぐジンがここに…!)」
692
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:52:29 ID:ZjBTGFfU
純米吟醸柴田「さーて、もうすぐジンが来るが…」
コナン「…!!」
純米吟醸柴田「その前にやらなきゃいけないことがある」
コナン「え?」
(懐からスイッチのようなものを出す)
コナン「…な!?」
純米吟醸柴田「……。」ニヤリ
ポチッ(スイッチを押す純米吟醸柴田)
693
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:52:56 ID:ZjBTGFfU
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!
(地震のような地響きがし、膝をつくコナン)
コナン「!!!?」
コナン「何だ…何が起こった!?」
純米吟醸柴田「気になるか?そこの手すりから下を見てみろよ、名探偵…」
コナン「下だと…!?」
(手すりから下を覗き込むコナン)
コナン「な!!!?」
694
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:53:05 ID:o6MWHly.
待っていました(歓喜
695
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:54:20 ID:ZjBTGFfU
(ホテルの1階辺りが激しく炎上しており、空に大量の煙を吹き上げている)
コナン「な…!!」
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!
コナン「!!!」
(再度爆発音と地響きがし、膝をついてしまうコナン)
コナン「ま…まさか…!お前、このホテルにも…!!」
純米吟醸柴田「ああ、そのまさかだ。このホテルのすべてのフロアには爆弾が仕掛けてある。
たった今爆破したのは1階と2階と玄関とエレベーターだ」
コナン「何だって!?」
純米吟醸柴田「ジンが俺を回収したら全ての爆弾を爆破させる。
このホテルに何かの証拠も残ってるかもしれねぇからな、何の証拠も残さねえ…」
コナン「そうだ、蘭!蘭は…」
純米吟醸柴田「エレベーターも下階も爆破したんだ。逃げようとしてあの女は今頃死んでるだろうがな」
コナン「そ…そんな!!」
696
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:54:44 ID:ZjBTGFfU
コナン「おい!約束が違うだろ!蘭は助けてくれるって…!!」
純米吟醸柴田「助けてやったろ?あの場ではな…」
コナン「何…!?」
純米吟醸柴田「あの場では助けてやった、だがその後のことまでは言ってねえ…だろ?」
コナン「うおおおおおおお!!!」(屋上から下へ降りる階段がある建物へ走ろうとするコナン)
純米吟醸柴田「チッ、おとなしくしてろって言ってんだろ!」
ドスッ(純米吟醸柴田がコナンに腹パン)
コナン「があっ!!」ゲホゲホ
純米吟醸柴田「あの女はまだ生きてるかもしれねえぜ?
ただ1階は爆破されて炎と煙と瓦礫で外に出られねえがな。
そしてジンが俺を回収したらすべてのフロアが爆破される。
そうなったらどっちにしろ瓦礫に埋もれて死ぬだろうけどな!」
コナン「くそっ、蘭…蘭…」(膝をつくコナン)
コナン「らあああああああああああああああああああああああん!!!!!!」
697
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:55:13 ID:ZjBTGFfU
???「はああああああああああ!!!!」
コナン「え?」
バキイッ!(何者かの蹴りが純米吟醸柴田を吹っ飛ばす)
純米吟醸柴田「…ッ!?」
蘭「コナン君、大丈夫!?」
コナン「蘭…姉ちゃん!?どうして!?逃げたんじゃ?」
蘭「うん、逃げようとも思ったの。でも…」
698
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:55:23 ID:IFgdJqVM
もうはじまってる!
699
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:55:39 ID:ZjBTGFfU
【10分前・ホテルの一室】
蘭「(コナン君が連れて行かれちゃった…)」
蘭「(痛っ…!助けに…)」
蘭「(でも…あのスブターさんには私の空手が通用しなかった…)」
蘭「(私でコナン君を助けられるの…?)」
蘭「(……。)」
蘭「(ううん、助けに行かなきゃ)」
蘭「(だってここで逃げたら…)」
蘭「新一に…笑われちゃうから…!」
蘭「新一に次に会った時…胸を張っていたいから…!!」
(決意に満ちた表情でヨロヨロと立ち上がり、部屋を出ていく蘭)
700
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:56:23 ID:ZjBTGFfU
【ホテルの屋上】
コナン「でも?」
蘭「…ううん、何でもない」
純米吟醸柴田「…っ痛ぇ…しつこい女だな」
(何事もなかったように立ち上がる純米吟醸柴田)
蘭「やっぱり私の空手じゃ…コナン君、逃げて!!」
コナン「え?」
蘭「はああああああっ!!」
バキィッ!(蘭が蹴りを純米吟醸柴田の腕に食らわせるが、顔色ひとつ変えていない)
蘭「早く!私が時間を稼いでる間に!」
バキイッ!バキイッ!(蘭が拳や蹴りを次々純米吟醸柴田に見舞う)
純米吟醸柴田「チッ、うざってぇな…!」(蘭の攻撃をガード)
コナン「…で、でも…」
701
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:56:43 ID:ZjBTGFfU
コナン「(逃げるなんて論外だ、でも蘭じゃあいつには勝てねえ…)」
コナン「(加勢しようにも麻酔銃もなければ武器になるようなものも…)」
コナン「(…!!)」
ダッ(戦っている二人に背を向けて屋上から下へ下りる階段のある建物へ走るコナン)
純米吟醸柴田「逃がすかよ!!」
(コナンを追おうとする純米吟醸柴田)
蘭「絶対に行かせない!」
バキイッ!(蘭が背後から回し蹴りを見舞う)
純米吟醸柴田「チッ!…まあいい、どうせヤツに逃げ場なんてねえ…」
純米吟醸柴田「お前を絞め殺してからゆっくりと追ってやるよ…!」
蘭「…!」ゼェゼェ
702
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:57:20 ID:ZjBTGFfU
【ホテルの廊下】
(ホテルの廊下を走るコナン。少し煙が吹き出している部分もある)
コナン「(このフロアにも煙が…となれば下の階はもう完全に煙と炎と瓦礫で塞がれてるみてーだな)」
ズゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!(地響き)
コナン「!!!」
コナン「(どこか下のフロアが崩れたか…このホテルも長くはもたねーな…)」
コナン「(早く脱出しねーと…)」
コナン「(だが…それは…)」
コナン「(あいつを…純米吟醸柴田を倒してからだ…!!)」
703
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:57:56 ID:ZjBTGFfU
【さっきのホテルの部屋】
コナン「(…あった、さっき蹴ったサッカーボール)」
(部屋の窓際に行き、サッカーボールを拾い上げる)
コナン「(こいつさえあればとりあえず武器にはなるが…)」
コナン「(だがヤツはキック力増強シューズでボールを顔面にブチ当てたのに立ち上がってきた…)
コナン「(蘭もいるとはいえ、勝てるのか…?)」
コナン「(…いや、弱気になるな。アイツに勝てなきゃオレも蘭もここで死ぬ…)」
コナン「(絶対に勝たなきゃいけねえ…!)」
コナン「(ん…?)
(ふと部屋にある机に目が留まる。机の上には重そうな置物がある)
コナン「(置物か…確かこの置物を使ってピカキンさんは殺害されたんだったな)
コナン「(ここにあったやつは落とされて粉々になってたから新しいのと取り替えたんだろうな)」
コナン「(…。)」
704
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:58:21 ID:ZjBTGFfU
【ホテルの屋上】
蘭「きゃあっ!!」
(純米吟醸柴田の蹴りを受けて吹っ飛ぶ蘭)
純米吟醸柴田「ったく、手こずらせやがって…」
グイッ(倒れた蘭の方に歩み寄り、蘭の首元を掴んで片手で持ち上げる)
蘭「あ…あ…!!」
ギリギリ(首を少しずつ締め上げていく)
純米吟醸柴田「安心しろ、アイツもすぐに同じところに送ってやる…」
蘭「(…苦しい…。私、ここで死ぬんだ…)」
蘭「(コナン君、ちゃんと逃げれたかな…)」
蘭「(あの子は頭がいいから、きっとちゃんと逃げてくれるはず…)」
蘭「(これで良いんだよね、新一。私、頑張ったよね…)」
???「蘭姉ちゃん」
蘭「!?」
705
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:59:11 ID:ZjBTGFfU
(階段の方に目を向ける2人。そこにはニコニコした顔のコナンがいる)
蘭「なん…で?なんで…逃げない…の?」
純米吟醸柴田「逃げ場がなくてノコノコ戻ってきやがったか、まあいい。
そこでこの女が死ぬのを見て…」
(ニコニコしながら二人のところに歩いてくるコナン)
蘭「ダメ…来ちゃ…」
コナン「ねえ、蘭姉ちゃん」
純米吟醸柴田「?」
蘭「え…?」
コナン「ボクね、明日学校に早く行かなきゃいけないんだ」
蘭「コナン…くん?」
コナン「多分蘭姉ちゃんに起こしてもらわなきゃ寝坊しちゃうだろうし…」
コナン「それに、小五郎のおじさんも蘭姉ちゃんがいないと午前中ずっと寝てると思うんだ。
たしか明日、午前中に依頼人の人が探偵事務所に来るんでしょ?」
蘭「……あ……」
コナン「だから、さ…」
コナン「一緒に帰ろう、蘭姉ちゃん」
(蘭の方に手を伸ばすコナン)
蘭「……!!」
コナン「きっと…」
コナン「新一兄ちゃんもここにいたら…同じことを言ったと思うんだ」
蘭「(新一が…)」
706
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:59:38 ID:ZjBTGFfU
【小学校の頃の回想】
(体育館のステージの階段下の収納スペースの暗闇の中、うずくまっている蘭)
蘭「(どうしよう…かくれんぼでステージの下に隠れたのはいいけど、
階段が移動されたせいで扉が開かなくなって出られなくなっちゃった…)」
蘭「……もしかして、私一生このまま誰にも見つけられなくて…」
ガラッ(収納スペースの扉が開く)
蘭「…新一!?」
新一「お、やっぱここにいたか」
蘭「…何でわかったの?私がココに隠れてるって…」
新一「探偵だからな。ほら」(蘭に手を差し出す)
蘭「え?」
新一「一緒に帰ろうぜ、蘭」
蘭「…」
蘭「うん…!」
ガシッ(新一の手を取って立ち上がる蘭)
707
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:00:08 ID:ZjBTGFfU
蘭「…はああああああ!!」
バキイッ!(締め上げている腕を左右両側から挟むように殴り破壊する蘭)
純米吟醸柴田「ぐあっ!?」
蘭「うん…!」
ガシッ(コナンの手を取る蘭)
コナン「蘭姉ちゃん、絶対に帰ろうね!」
蘭「うん!ごめんねコナン君。私、諦めそうになってた。でも…」
蘭「もう、絶対に諦めない!」
(コナンと蘭が横並びになり、純米吟醸柴田と対峙する)
純米吟醸柴田「…遊びは終わりだ」
チャッ(拳銃を取り出し、蘭とコナンに向けて構える)
708
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:00:37 ID:ZjBTGFfU
コナン「行くよ、蘭姉ちゃん!」
蘭「うん!」
カチッ(しゃがみ、キック力増強シューズのパワーを溜めるコナン)
純米吟醸柴田「(工藤新一の足元にはサッカーボール…)」
純米吟醸柴田「(逃げたんじゃなくあれをさっきの部屋から持ってきたってのか)」
純米吟醸柴田「(さっきは顔に受けてそこそこのダメージこそ食らったが、二度とは通用しねえってのがわからねえのか?)」
コナン「いっ……けええええええええ!!!!」
バシイイイイッ!!!!!!(輝く脚で足元のサッカーボールを全力で蹴り出すコナン)
純米吟醸柴田「(ヤツは俺を一撃で失神させるために頭を狙ってくる筈…!)
純米吟醸柴田「(銃を持った右手とは逆、左腕で頭をガードしてやれば大したことはねえ)」
純米吟醸柴田「(腕で防いだ後にあの女を撃ち殺し、ウロチョロできねえように工藤新一の手足を撃ち抜いてやればそれで終わりだ…!!)」
(左腕を頭の前に出す純米吟醸柴田)
709
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:01:12 ID:ZjBTGFfU
※ここから超スローモーション
純米吟醸柴田「!?」
(地を這うように高速で飛んでくるサッカーボール)
純米吟醸柴田「(…何、ボールの軌道が…低い、だと!?)」
バキイッ!!!
純米吟醸柴田「…がっ!!?」
グラリ…(足元から体勢を崩し、スローモーションで前に倒れる純米吟醸柴田)
純米吟醸柴田「(何が…何が起こった!!?)」
純米吟醸柴田「(脚に激痛…まさか、あいつが狙ったのは頭じゃなく…)」
純米吟醸柴田「(俺の足だってことか…!?)」
純米吟醸柴田「(だが骨が折れるまでのレベルじゃねえ…倒れたところですぐに起き上がって銃を撃てばそれで終わりだ…!)」
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:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:01:45 ID:ZjBTGFfU
純米吟醸柴田「(ん、そういや女はどこに…)」
(コナンの方を見るが、蘭がいない)
純米吟醸柴田「(女がいない!?)」
蘭「はあああああああああああああああああああああああ!!!」
純米吟醸柴田「(女の声、どこだ…どこにいる!?)」
(倒れながら前後左右を見回す純米吟醸柴田)
純米吟醸柴田「(いない、どこに…!?)」
蘭「はあああああああああああああああああああああ!!!!!」
純米吟醸柴田「(まさか…!!)」
(ゆっくり倒れながら真上を見る純米吟醸柴田。その上空には脚を空高く掲げる蘭の姿)
純米吟醸柴田「(上、だと…!?)」
711
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:07:11 ID:ZjBTGFfU
蘭「はああああああああああああああ!!!!!」
バキイイイイイッ!!!(蘭が上空から脳天踵落としを見舞い、純米吟醸柴田の頭部に直撃する音)
純米吟醸柴田「ぐああああ!!!!!!!!?」
蘭「はあああああああああああっ!!!」
ドガァン!!!!!(踵落としを頭に食らわせたままそのまま地面に頭を叩きつける音)
純米吟醸柴田「ぐああああっ!!!!」
ビシイイイイイイッ!!!!!(蘭がかかとを落とした頭部の下の地面に巨大なヒビが入る)
純米吟醸柴田「あ…が……」ガク
712
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:09:51 ID:ZjBTGFfU
(失神する純米吟醸柴田)
蘭「……はぁ、はぁ…」
コナン「(踵落としを上空から完璧に頭に決めて、地面まで振り下ろして地面に叩きつけた…)」
コナン「(ハハ、すげー威力…)」
コナン「(オレのやりたいことを察知した蘭もすごいんだが…)
蘭「やった…」フラ
バタン(蘭が倒れる音)
コナン「蘭姉ちゃん!!」
ダッ(倒れた蘭に走り寄るコナン)
713
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:10:15 ID:ZjBTGFfU
蘭「大丈夫…コナ…ン君…?」
コナン「うん、大丈夫だよ。…蘭姉ちゃん、すごい怪我!」
(手足のあちこちにあるアザに気付くコナン)
蘭「…平気よ。…でも、良かった…」
コナン「え?」
蘭「これで…新一に…笑われないかな…?」
コナン「…!!」
コナン「うん、きっと新一兄ちゃん…『よく頑張ったな』って言ってくれると思うよ」
蘭「そう…よかった…」
蘭「(新一…私…頑張ったよね?次会えた時、また胸を張って会えるよね…)」ガクッ
コナン「蘭!!…良かった、気を失ってるだけか」
コナン「バーロー、誰が笑うもんかよ…」
コナン「(いつもお前は、どんな状況でも絶対に諦めないし逃げないんだからな…)」
コナン「(…よく頑張ったな、蘭…)」
714
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:10:45 ID:ZjBTGFfU
【ホテル屋上】
コナン「よいしょ、よいしょ…」
ズリズリ(屋上から下りる階段のある建物の中まで蘭を引きずっているコナン)
コナン「よっと…」
(建物の中の階段手前部分に蘭を寝かせるコナン)
コナン「(とりあえず脱出手段が見つかるまでここに寝かしておくか…)
コナン「(もし屋上にヘリでジンが来た場合、外にいたら見つかっちまうかもしれねーからな…)」
コナン「さて…」
(屋上から降りる階段のある建物から出て、倒れた純米吟醸柴田に歩み寄るコナン)
ゲシッ(純米吟醸柴田が落とした拳銃を蹴り、手すりの下の部分から落とす。拳銃はホテルの下に落ちていく)
コナン「組織の一員であるこいつをこれからどうするか…」
715
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:11:11 ID:ZjBTGFfU
コナン「(聞きたいことは山ほどある。だが今はそれどころじゃねえ…)」
コナン「(ホテルの下のフロアは瓦礫と煙と炎…このままだとオレ達全員ホテルと一緒に御陀仏だ)」
コナン「(蘭とこいつを連れて脱出する…その方法を考えねえと…)」
コナン「(それにもうすぐジンがここに…)」
???「まだ……だ…」
(純米吟醸柴田の体が少し動く)
コナン「!!!?」
716
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:11:44 ID:ZjBTGFfU
純米吟醸柴田「まだ……俺は……」
コナン「な…!?」
純米吟醸柴田「終わ…って……ねえ……」
コナン「(何でだよ…!!絶対に立ち上がれねえはずなのに…!!)」
純米吟醸柴田「終われ……ねえ……んだ…よ……」
コナン「(こいつ…化け物か!?)」
(頭から流血しながらヨロヨロと立ち上がる純米吟醸柴田)
純米吟醸柴田「……あいつの…ためにも……俺は……」
純米吟醸柴田「生きて……組織に……帰らなきゃ……いけねえんだよ……!!!」
コナン「え…?」
717
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:12:11 ID:ZjBTGFfU
コナン「(あいつのため……)」
コナン「(あいつ……?)」
コナン「(一体誰の…)」
コナン「!!!!!」
コナン「(そうか……そういうことだったのか…)」
コナン「(もしこれが真実なら…この一連の事件、疑問だった点の全てに納得がいく…)」
コナン「(だがもしそれが真実なら…)」
コナン「(純米吟醸柴田……いや、スブターさんは……)」
718
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:12:40 ID:ZjBTGFfU
コナン「…」フッ
純米吟醸柴田「……何が…おかしいってんだよ……工藤新一……!」
コナン「……なあ、純米吟醸柴田」
純米吟醸柴田「…なんだよ…」
コナン「さっきのあんたの言葉ですべてが繋がった…」
純米吟醸柴田「…ああ?」
コナン「やっと分かったんだよ。今まで納得できなかったすべての点。
そして今回の犯行の真の目的がな…」
純米吟醸柴田「…ああ?組織のために決まって…」
コナン「いや、違う。確かに表向きには組織のためなんだろうぜ。
だが真の目的は……」
純米吟醸柴田「……。」
コナン「syamuさんのため……なんだろ?」
純米吟醸柴田「何だと…?」
719
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:13:28 ID:ZjBTGFfU
純米吟醸柴田「誰があんな土竜のために…」
コナン「ってことは、あんたは自分が組織で出世するためだけに今回の事件を起こしたってのか?」
純米吟醸柴田「…ああそうだ。それ以外の何がある?」
コナン「…いや、違うな」
純米吟醸柴田「…何だと?」
コナン「今回の一連の事件。あまりにあんた自らが動きすぎてる」
純米吟醸柴田「…当たり前だろ?俺が犯人なんだからな…」
コナン「…いや、本来なら幹部であるあんたならいくらでも部下を使うことが出来たはずだ」
純米吟醸柴田「…!」
コナン「わざわざ目撃されるリスク、犯行がバレるリスクまであまりに負いすぎている。
挙句の果てには自分が死ぬかもしれないリスクまでな。
仮にも幹部ならそこまでする必要はないはずだ…」
720
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:14:22 ID:ZjBTGFfU
コナン「それに毛利探偵の来たイベントで殺人を行ったのだってそうだ。
聞いてみればあのイベントに毛利探偵を呼ぶと言ったのはあんたらしいな。
毛利探偵を呼べば事件のトリックなんてすぐ見破ってあんたが逮捕されるはずだ。
仮に知らずに呼んだとしたって別の機会くらいあんたならいくらでも作れただろ?
なのにあの日に実行した…確実にトリックがバレて捕まると知りながらな」
純米吟醸柴田「……。」
コナン「syamuさんが逮捕されていればsyamuさんが一連の爆破の実行犯になっていた。
だがそれは故意に阻止されたように見えるんだよ。
そう、まるでsyamuさんが犯罪に手を染めるのを阻止したようにな」
純米吟醸柴田「……。」
コナン「それに今回の事件の被害者には共通点があった…
それは『syamu_game』に関連性がある人物だってことだ。
だが、それだけじゃねえ…」
コナン「被害者たちは『syamuさんの邪魔になる人物』『syamuさんを馬鹿にした人物』なんだ」
コナン「YouTuber復帰を阻む両親…YouTuberのトップを行くピカキンさん…
シャムさんを売名に利用した代議士やAV女優やピアニスト…。
すべてsyamuさんがYouTuberとして復活するのに邪魔な人間たちだ」
コナン「オレは今まで、あんたは組織の意向に従ってこの一連の犯罪を行ったと思っていた。
だが、さっきのあんたの発言…『あいつのため』……これで全て納得がいった…」
コナン「今回の一件では組織も動いていたし、ある程度は組織の意向もあるんだろう。
だがあんたは最初から……」
コナン「syamuさんのために動いていたんだ……!!!」
721
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:14:48 ID:ZjBTGFfU
純米吟醸柴田「……流石だな、工藤新一。さっきの言葉だけでそこまで見抜くとはな…」
コナン「……。」
純米吟醸柴田「…ああ、そうだよ」
純米吟醸柴田「このホテルに毛利探偵を呼んだのは俺の考えだ。
あのジュンペーに爆破の実行犯なんてさせられなかったからな。
アイツに殺人は無理だ」
コナン「それはsyamuさんに殺人をさせたくないっていう優しさなのか?
それともあののびハザで義務教育を終えた男じゃ犯行は無理だと思って、
確実に計画を実行するためにあんたが実行犯になったのか?」
純米吟醸柴田「アイツのSぶりじゃ計画的犯行なんて絶対に無理だ。
絶対に勝手な行動を取って失敗するか、『なんかやだ』とか言っていつものように逃げるんだろうからな」
コナン「…確かにな。一般人でさえ難しい計画的犯行をあの頭丘people!?ができるわけがねー…
そんなたいそれたことができるならあの年齢まで家で貝塚勃起無職なんてやってねーからな」
純米吟醸柴田「…だが、アイツに犯罪をさせたくなかったってのもウソじゃねぇ。
ジュンペーは今のSと健常者のバランスが最高なんだよ。
殺人なんてさせたら絶対にバランスが壊れてただのサイコパスか完全な異常者になる…。
それは組織の一員としては正しい姿なのかもしれねぇが、俺が初めてアイツの動画を見て憧れたジュンペーの姿じゃねえ…」
コナン「アイツの動画を見て…?そういや5年前か6年前だったか…
あんたがsyamuさんの動画を見て大笑いする動画があったが……」
https://www.youtube.com/watch?v=aHdj8Tc_wHc
コナン「大物YouTuberスブターとして当時既に有名だったあんたが、あのセックスむえんに憧れたってのか…?」
722
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:15:17 ID:IFgdJqVM
何……だと……?
723
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:15:32 ID:ZjBTGFfU
純米吟醸柴田「……ああ、そうだよ」
純米吟醸柴田「視聴者に勧められてあいつの動画を初めて見た時!今でも忘れねえ!
腹が痛くなるまで!涙を流してまで笑った!アイツを天才だと思った!」
純米吟醸柴田「人に嘲笑されるセンス!生まれながらの正真正銘のS!あいつが俺たち配信者のトップに立つと思った!」
純米吟醸柴田「だがそうはならなかった…だからこそ許せなかったんだよ…」
純米吟醸柴田「あいつをあんな家に押し込めて活動を妨害した両親家族も!
YouTuberのイメージを散々良くしてsyamuさんの居場所をなくしたピカキンも!!
syamuさんを売名に散々利用するだけ利用して手を差し伸べなかったクズどもも!!!
だからなぁ!俺自らが全員ぶっ殺してやったんだよ!!!
俺が直接殺してやらなきゃ気が済まなかったんだよ!!!!!」
純米吟醸柴田「許せねえのはぶっ殺したゴミどもだけじゃねえ…
一番許せねえのはあれだけsyamuさんをおもちゃにして笑っておいてすっかり忘れ…
今はVだの他の配信者だのにうつつを抜かしてやがる視聴者共だ!
この犯行はなぁ、そいつらへの復讐でもあるんだよ……」
コナン「復讐…?」
純米吟醸柴田「ああそうだ!視聴者共がsyamuさんを忘れるならなぁ…絶対に忘れられなくしてやるってな…」
コナン「まさか…」
724
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:16:09 ID:ZjBTGFfU
純米吟醸柴田「ああそうだ!!世間がsyamuさんを忘れるなら!
無理矢理にでもsyamu_gameを永遠に世の記憶に残してやろうって思ったんだよ!
米花町全土を爆破し!何百何千もの命を奪った『史上最悪の犯罪者』としてなぁ!」
純米吟醸柴田「だからなぁ…俺は今回の計画を自ら『あのお方』に進言した!
あくまでも『組織の裏切り者どもを米花町に集めてまとめて消す』計画としてなぁ!」
コナン「なるほど…組織にとってはこの事件はあくまで裏切り者の抹殺目的。
だがあんたの目的は違った……。
syamuさんの邪魔になる人物、馬鹿にした人物…そして視聴者たちへの復讐ってわけだったのか…」
純米吟醸柴田「ああそうだ。計画は順調だった。
だがまさかsyamuさんの両親が元組織の一員だったこと、
あのお方がsyamuさんのファンであいつ本人を組織に入れたことまでは予想してなかったけどな…」
コナン「syamuさんの両親が組織の一員だったことはこの事件には全く関係なかったってわけだったんだな。
しかし組織のボス…烏丸蓮耶は俺オナ民だったのか…」
725
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:16:36 ID:ZjBTGFfU
純米吟醸柴田「だがそんなことは全く問題じゃなかった。
syamuさんの両親を消す口実で色々と自由に動けたし、どの道家族はsyamuさんの復活に邪魔だから殺すつもりだった…
それにあのお方がsyamuさんを組織に入れたおかげでアイツとコンビを組めたんだからな。
『ゼロ』のsyamuと今回の犯行で社会的に『ゼロ』になった俺の最強タッグってわけだ。
そのために護送車が爆発する際に指を2本失ったが悔いはねえ……」
純米吟醸柴田「…だからなぁ…俺はお前を連れ帰って組織に戻り出世し…syamuさんと一緒に組織で成り上がってやるんだよ!!」
純米吟醸柴田「そして次の機会にはなぁ……この米花町を爆破してやる!!」
純米吟醸柴田「いや、米花町だけじゃねえ!他の都市もだ!!
この日本で一人でも多くの視聴者共を殺して!!syamuさんの名前を永遠にしてやるんだよ!!!!」
コナン「……!!」
純米吟醸柴田「その時!syamuさんは伝説になるんだ!史上最悪の犯罪者として!!
syamuさんを見捨てた視聴者共を皆殺しにしてやってなぁ!!」
コナン「………」
726
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:17:09 ID:ZjBTGFfU
コナン「……させねぇよ……」
純米吟醸柴田「ああ?」
コナン「…絶対に…そんなことはさせねぇ!!」
コナン「それに『次』なんてねーよ…」
コナン「オレがてめーを止めてやる…純米吟醸柴田…!!」
(純米吟醸柴田を本気の眼差しで睨むコナン)
純米吟醸柴田「…やれるもんならやってみろよ…工藤新一…!!」
(ボロボロの満身創痍ながらも不敵な笑みを浮かべてコナンを睨む純米吟醸柴田)
727
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:17:54 ID:ZjBTGFfU
【一方その頃、ホテルの廊下】
(ホテル中層フロアの廊下。あちこちが崩れ、炎と煙が満ちている)
???「いやいやいや、それにしても、急に暑くなりましたね。
はい。皆さん、皆さんのおうちでーそろそろ、ころ、も、ころもがめ、衣替え、しましたか。
ええ。もうこれから30度越えの毎日が当たり前になって来ますよ」
(炎と煙に構うことなく黒いスーツのsyamuが廊下を歩いている。回りは火に包まれている)
syamu「ファンタジーに火をつけて、火、ファンたちに火がついてさ、
ほんで、ちょっと、一致団結するかもしれへんで」
ドォォォォン……ドォォォォンン……(どこかのフロアから何度か大きな爆発が起こり、ホテルが揺れる)
syamu「えーーーーーーー…まぁ花火大会…行こうと思ってる人はぜひとも行ってください。
で行こうかなぁーって思ってる人は、行ってください。
絶対、後悔すると思いまスゥゥゥ…」
(スーツに火が付いたのに気が付き、スーツを脱ぎ捨て空き巣コーデ姿になるsyamu)
syamu「営業の人は大変だね。営業のお仕事の人は大変だろうね〜、スーツ着て。
ねぇ大変でしょうけども。仕事ですからね。仕方ないですね。
仕事というのは大変です、生きるということは大変ですねほんま」
ギィィ(syamuが非常階段の扉を開ける音)
syamu「―――まぁ組織の黒幕は『ウェスカー』なんですけどね、初見さん」
カツン、カツン、カツン……(屋上の方向に曲がった顔で笑みを浮かべ、非常階段を登っていくsyamu)
728
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:18:19 ID:ZjBTGFfU
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
729
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:20:51 ID:ZjBTGFfU
今回はここまでです
次回で本編が終わる予定でしたが本編があと2回、エピローグ1回で終了予定です
コロナの影響で少し遅くなるかもしれませんが残り少しなので必ず完結させたいです
余談ですが今回の蘭の隠れんぼのエピソードはGWに無料公開されたコナンの映画から引用しました
730
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:26:23 ID:IFgdJqVM
面白かったです
結末が気になって早く読みたいけど終わってしまうのは寂しいというジレンマ
731
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 17:15:00 ID:uP35rqMo
ありそうであんまりないLAN姉ちゃんとの連携技いいですね
732
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 15:54:32 ID:kxnMBcDU
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
733
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 15:54:59 ID:kxnMBcDU
【ホテルの屋上】
(静かな屋上、闇夜の中で対峙するコナンと純米吟醸柴田)
コナン「…。」
純米吟醸柴田「…」ゼェゼェ
コナン「(ヤツはボロボロで立ってるのもやっとの状態で銃ももう持ってねー…)」
コナン「(だが、それでもオレ1人程度は殺せる力は残ってるだろう)」
コナン「(チャンスは一度、絶対に決めてみせる…!)」(サッカーボールを前に置き、しゃがんでキック力増強シューズを最大出力に設定する)
純米吟醸柴田「(立ってるのもやっとだな…)」フラフラ
純米吟醸柴田「(銃もいつの間にかどっかに行っちまった…)」
純米吟醸柴田「(だが俺は…負けられねえんだよ…!!)」
734
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 15:55:25 ID:kxnMBcDU
コナン「うおおおおおおおお!」ダッ(前に走り出す)
純米吟醸柴田「させるかよおお!!」ダッ(前に走り出す)
純米吟醸柴田「(頭に受けたら終わりだが…それさえ防げば敵じゃねえ…!)」
純米吟醸柴田「(防いだ後に殴り飛ばして二度と起き上がれねえようにボコボコにすりゃあ、ガキのあいつにはどうにも出来ねえはずだ…!)」
純米吟醸柴田「(さあ、ボールを蹴ってこい…!もう足を狙っても、頭を狙っても防いでやる…!!)」
735
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 15:56:02 ID:kxnMBcDU
コナン「…」ピタッ
(サッカーボールの手前で立ち止まり、ボールを蹴らないコナン)
純米吟醸柴田「(…ボールを蹴らねえ、だと…?)」ダッ
純米吟醸柴田「(おそらくガードされることを警戒し、接近されてから蹴るつもりか…)」
純米吟醸柴田「(だが、そっちの方が好都合…)」
純米吟醸柴田「(先に距離を詰めりゃ相手はただのガキ…格闘で十分勝てる)」
純米吟醸柴田「(あいつがいつ蹴るかだけ警戒してりゃ怖くなんかねえ…!)」
純米吟醸柴田「うおおおおおおお!!」
ダダダダッ(コナンの元へ走り、距離を詰める純米吟醸柴田)
コナン「…。」
(コナンとの距離2メートルまで近付いたが、まだボールを蹴らないコナン)
純米吟醸柴田「(まだ蹴らねえ…?だがこの距離なら蹴るより先にあいつの顔面をブン殴れる…)」
純米吟醸柴田「死ねえ!工藤新一!!」
(大きく腕を振り上げ、コナンの顔面にパンチを繰り出す)
736
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 15:56:37 ID:kxnMBcDU
コナン「…今だ!」
(ニヤリと笑い、服の中から置物を取り出し顔の前に出すコナン)
純米吟醸柴田「な…!?」
バキィ!!!(顔へのパンチは置物でガードされ、その硬さに拳を痛めひるむ純米吟醸柴田)
純米吟醸柴田「痛えッ!?」
純米吟醸柴田「(あの置物…ピカキンを殺した時の!?ボールだけじゃなくあれも部屋から持ってきてたってわけか…!!)」
コナン「うおおおおおおお!!」(置物を純米吟醸柴田の足に向けて全力で放り投げるコナン)
バキイッ!!!(さっきサッカーボールが当たった足に置物がクリティカルヒットする音)
純米吟醸柴田「があっ!?」
(激痛に思わずバランスを崩し、膝をつく純米吟醸柴田)
純米吟醸柴田「…!?」
(膝をついた目の前にコナンの顔。そしてサッカーボールを蹴り上げようとする寸前のコナンが見える)
737
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 15:57:14 ID:kxnMBcDU
コナン「…終わりだ、純米吟醸柴田!」
コナン「うおおおおおおおお!!!」
バシイッ!(サッカーボールを至近距離から全力で蹴り上げる音)
純米吟醸柴田「…!!!!」
バキイッ!!(純米吟醸柴田のアゴに下からの全力シュートが突き刺さる音)
純米吟醸柴田「(こいつ…最初からこれを狙ってたってわけか…!?)」
純米吟醸柴田「(至近距離からアゴを狙ってボールを蹴り上げて直撃させる…!!)」
純米吟醸柴田「(い、意識が…)
ドサッ!(あまりの威力に上空までふっとばされた純米吟醸柴田が地面に叩きつけられる音)
純米吟醸柴田「…あ……あが」(大の字になって倒れている純米吟醸柴田)
コナン「アゴってのは人体急所の一つ。下から打たれれば脳を縦に揺らし脳震盪を引き起こす。
アゴを打ち上げるアッパーは鍛えに鍛えているプロボクサーだって一発でKOできる必殺技だ…
脳を揺らすんだからいくら鍛えてる人間だろうと一撃で行動不能になる。
たとえいくら打たれ強いあんただろうが、二度と立ち上がることはできねーだろうよ」
コナン「オレの勝ちだ、純米吟醸柴田…!」
738
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 15:57:57 ID:kxnMBcDU
純米吟醸柴田「…あ…ああ…確かに勝負はお前の…勝ちだ……工藤新一…」
コナン「まだ喋れるってのか?だが体を動かすのは無理みてーだな」
純米吟醸柴田「…ああ…もう体を全く動かせねえ…」
純米吟醸柴田「だが、最後に……。勝つのは……俺…だ…。そろそろ……だな…」
コナン「何を言って…」
カツン、カツン、カツン…(屋上へ上がる階段のある建物の方から階段を登ってくる音)
コナン「足音…!?」
純米吟醸柴田「…ヤツが…来る……。俺の…勝ちだ…!!」
カツン、カツン、カツン…(階段を登る足音が大きくなり、どんどん近づいてくる)
コナン「(まさか…ジン!?いや、ウォッカか!?)」
カツン…(足音が止まり、屋上へ謎の人物が姿を表す)
コナン「な!?お、お前は…!?」
739
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 15:58:35 ID:kxnMBcDU
syamu「オイィィィィィイイイイイイイ↑ッス!! どうも〜、シャムでぇ〜す!!!!
YO!YO!YO!YO!YO!YO!YO!YO!YO!!(クウガ変身音)」
コナン「な…syamu!?」
コナン「(ジンはジンでもゾット帝国のジンか…!)」
純米吟醸柴田「遅かったな…。さあ…ジュンペー…!俺はしばらく動けねえ…
だからお前が…工藤新一の…手足を…撃ち抜け……!」
コナン「!?」
syamu「いまいちね〜ちょっとやる気が起きないんですよね〜」
純米吟醸柴田「おい…なんでやらねえんだよ…!こいつさえ組織に持ち帰りゃ…俺たちは組織で出世を…!!」
syamu「働かない理由か…」
純米吟醸柴田「…おい!!早くやれよ!!!聞いてんのかよ!!おい引きこもり!引きこもり聞いてんのか!」
syamu「おやつの時間です。パルム食べ食べ」(背中に背負った大きなリュックサックからパルムを取り出して食べ始める)
純米吟醸柴田「おい!ジュンペー!!食ってんじゃねえよ!!」
コナン「無駄だよ」
純米吟醸柴田「…何…だと?」
コナン「syamuさんは組織の味方なんかじゃねえ……」
コナン「オレたちの味方だからな」
740
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 15:59:17 ID:kxnMBcDU
純米吟醸柴田「何…だと?そんなわけねえ…!ジュンペーはコードネームだって貰った組織の一員だ…!」
コナン「ああ、一つずつ説明してやるよ。この一連の事件でsyamuさんがどんな行動をしていたかをな…」
コナン「ピカキンさん殺しの被疑者のあんたたちの護送車が爆発した直後…
オレは近くのビルの屋上で黒い服の男を見かけ、追っていったらsyamuさんと出会った…」
純米吟醸柴田「…ジュンペー、隠れ家でおとなしくしてろって言ってたのに抜け出してやがったが工藤新一と会ってたってのか…!」
syamu「今日は(外出)NG出ていませんね」
コナン「ちゃんと毎日外出NGを出しておかなかったあんたのミスだな。
そこでsyamuさんはオレの正体が工藤新一だと告げた上に、煙を吸い込んで失神したオレや蘭を始末しなかった…」
syamu「スゥゥゥ不思議ですね〜」
純米吟醸柴田「…チッ、何でだよ…?そこでこいつを組織に連れ帰ってりゃあ…」
コナン「…これは推測だが、おそらくsyamuさんには別の目的があったんだろうよ」
syamu「ユーチューブドリームです!」
コナン「…悪いsyamuさん、少し黙っててくれねーか?」
syamu「まあええわ!ほっときましょ!syamuさんなんてほっときましょ!アッアッアッ」
純米吟醸柴田「何だよ目的って…」
コナン「決まってんだろ?」
コナン「黒の組織の壊滅のためだ」
純米吟醸柴田「な!!?」
741
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 15:59:51 ID:kxnMBcDU
純米吟醸柴田「ありえねえだろ!?ジュンペーは組織に拾ってもらって毎日パルム食べ食べして無職暮らしを楽しんでるんだぜ!?
そのジュンペーが何で組織を裏切ることをしなきゃならねえんだよ!!」
コナン「両親が黒の組織の元一員だったこと、そして家族を皆殺しにしたのが組織の一員のあんただったこと…
そして自分が組織の毒薬の影響でゼロゼロの実の全身ギリ健人間になったから…
それで十分じゃねーか?」
純米吟醸柴田「だ、だがこのギリ健がそこまで分かるはずが…」
コナン「syamuさんの能美島の実家の地下室…」
純米吟醸柴田「!?」
コナン「そこには何者かによって調べられて何かが運び出された痕跡があった。
おそらくあんた達組織が証拠隠滅のために色々と運び出したんだろう…」
純米吟醸柴田「工藤新一…そこまで調べていやがったか…」
コナン「その地下室にあったんだよ。組織の毒薬の名前、『APTX5128104T』の文字が…」
純米吟醸柴田「な!?俺たちが調べたときはそんなもん…まさか!?」
コナン「ああ…そのときはまだなかったはずだぜ?
その文字を残したのはsyamuさんなんだからな…!」
純米吟醸柴田「!?」
742
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:00:39 ID:kxnMBcDU
コナン「今にして思えば護送車爆破事件の直後にsyamuさんがオレと接触したのも自分の実家のこの手がかりに気付かせるためだったんだろうな。
syamuさんは何らかの手段でオレが生きていることを知った。
だが組織の一員となったsyamuさんは簡単にはオレに接触できない…。
新入りのsyamuさんには監視も付いてるだろうから怪しまれればsyamuさんもオレも消される。
だから回りくどい方法でオレに接触し、『工藤新一』の推理力に賭けた…
組織に対抗するため、そして…この惨劇を止めるためにな…!!」
純米吟醸柴田「…ハ、ハハ…ウソだろ?このSのどこにそんな頭脳が…!?」
syamu「ンー、改めて考えるとすごいなって思うなあ。俺はやっぱ。すごいなあと思うなあ」
コナン「ああ、syamuさん。あんたはすげーよ…。オレよりも先にボスの正体にたどり着いていたんだからな」
純米吟醸柴田「ボスの正体?ってことはジュンペー、お前まさかボスの正体を探るために組織に潜り込んだってわけか…!」
コナン「…いや、違うぜ」
純米吟醸柴田「どういうことだ?」
コナン「syamuさんは組織に入る前…ずっと前から組織のボスの正体に気付いてたはずだぜ?
おそらくゲーム実況をしていた時代からな…」
743
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:01:28 ID:kxnMBcDU
純米吟醸柴田「…はあ?」
syamu「まあ黒幕はウェスカーなんですけどね、初見さん」
コナン「そう、組織の黒幕は『ウェスカー』ってわけだ…」
純米吟醸柴田「何だよ、それってただのジュンペーがプレイしてたゲームのキャラの名前だろ?」
コナン「おかしいと思わないか?ゲーム実況をしているのにいきなりネタバレを言い出す…
syamuさんがSであることを差し引いても明らかにおかしい…」
純米吟醸柴田「はぁ!?そんなのジュンペーがSの中のSだからに決まって…」
コナン「ウェスカーの綴りは『Wesker』…。
フランス語読みでウェスカーとよく似た名前と綴りの酒がある。
syamuさんはそれを放送中にさりげなく視聴者に伝えようとしていたんだ」
純米吟醸柴田「ウェスカーに似た酒の名前…あっ!?」
コナン「そう、フランス語読みでは『ヴェースキィー』。……英語名は……」
コナン「『Whisky(ウイスキー)』……!」
純米吟醸柴田「……ッ!!!?」
744
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:02:32 ID:kxnMBcDU
コナン「そしてsyamuさんといえば黒いサングラスだ…。
あれも今にして思えば『黒の組織』を表してたんじゃねーか…?」
コナン「そして、『黒』と『ウイスキー』から連想できる酒が1つある。
『カラス』をトレードマークとしたアメリカケンタッキー州の伝統的なウイスキー…」
コナン「『オールド・クロウ』…!」
https://www.amazon.co.jp/OLD-CROW-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%A6-%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC-700ml/dp/B001TOEMQE
コナン「クロウは烏、そしてオールドは『老人』…。
つまり、syamuさんはとっくの昔に掴んでたんだよ。
組織のイメージカラーが黒で、ボスが『烏』の名前の老人…烏丸蓮耶だってことにな…!!」
純米吟醸柴田「…な…!!?」
コナン「syamuさんは自分を頭精スプ全身ギリ健にした組織のことを前々から密かに調べていたんだろう。
YouTuberとして活動していたのもモテるためじゃない。
配信者たちが消えていたのを組織の関与ではないかと怪しんだから…。
YouTuberを続けていればいつか組織にたどり着けるとの一心でな。
だからさりげなく組織の機密情報を密かに動画の中に少しずつ混ぜていった…。
YouTuberとして復活して代理人の下で愛知県や東京都に一時期住んでいたのも恐らく組織を探るためだろう。
ピカキンさんの所属するUMに凸したのだって組織絡みの目的があったんだろうよ」
syamu「なんかごめんよ、ごめんやで?」
純米吟醸柴田「はぁ?この土竜にそんな知能があるわけが…」
コナン「オレも最初はそう思ったよ…あの犯行予告風の映像を見るまではな…」
745
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:03:34 ID:kxnMBcDU
コナン「オレの推理の決め手になったのはsyamuさんの犯行予告風の映像だ…」
純米吟醸柴田「爆破現場に送ったあの映像のことか?」
コナン「あの映像でsyamuさんは『米花町の皆さん、いかが…どうでしたか?』『自分の身は自分で守れるはずです』って言ったんだ」
純米吟醸柴田「どこもおかしいとこなんてねえだろ?
あの映像はジュンペーに自分で撮影させたやつだが何もおかしいところは…」
コナン「連続爆破事件が起こっていたのは杯戸町だ、米花町じゃない…」
純米吟醸柴田「それは単なる言い間違えだろ?」
コナン「いや、恐らく『故意』だ…」
純米吟醸柴田「!?」
syamu「故意にハッテンシテ…」
コナン「米花町の名前を出し、自分の身を自分で守れと呼びかける…。
ほとんどの人はただの言い間違いだと流すだろう、だが誰かが本当のメッセージを受け取ってくれると信じていたんだ。
露骨なメッセージは気付かれちまうからな…」
純米吟醸柴田「ってことは、ジュンペーお前…!?」
746
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:04:13 ID:kxnMBcDU
コナン「そもそも犯人が声明や予告を出す、というのは大きく分けると3つの理由がある」
コナン「理由もなしに声明も予告も出すわけがねえ…単に証拠を増やすだけだからな」
コナン「1つ目は自分の犯行に絶対の自信があるというパターン…」
(予告状を持ち笑みを浮かべる怪盗キッドのイメージが背景に浮かぶ)
コナン「2つ目は『別の目的』から故意に目をそらさせたいパターン…」
コナン「そして3つ目は……」
コナン「誰かに犯行を止めてほしいというパターン…!!」
(炎の中でピアノを弾く浅井成実のイメージが背景に浮かぶ)
747
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:05:27 ID:kxnMBcDU
コナン「オレは爆発現場であの映像を見たときからずっとその理由を考えていた…
オレは最初、犯人が自分の犯行に自信があるという1つ目の理由だと思った。
それも実際は2つ目…あんたが米花町を爆破するという本当の目的からsyamuさんを使って目を逸らさせていたというのが目的だった。
だが…syamuさん本人の意思はどちらとも違う3つ目…
誰かに米花町爆破を止めてもらいたかったんだ…!!」
コナン「さらにsyamuさんはもう一手打った。
その後syamuさんはある人物と接触し、自分の身は自分で守れるはずというメッセージを残した…。
それこそが爆破を防ぐ最後の一手だったんだ」
(syamuさんと安室さんがポアロで会っているイメージ映像)
コナン「その人物たちの働きもあり、この米花町は守られた…。
そう、syamuさんがこの町を救ったんだ!!!」
syamu「俺は神様なんて信じないけどね、なんたって俺自身が神だから」
748
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:06:41 ID:kxnMBcDU
純米吟醸柴田「……おい、syamuさん……」
syamu「アッアッアッアッ…」
純米吟醸柴田「あんたがこの町の奴らを助ける価値なんてあるのかよ!?
syamuさん、この町の奴らは…視聴者どもはあんたを笑ったんだぞ!?見捨てたんだぞ!?
それなのに、なんで…!!」
コナン「理由なんているのかよ?」
純米吟醸柴田「ああ?」
コナン「人が人を殺す動機なんて知ったこっちゃねーが…」
コナン「人が人を助ける理由に…論理的な思考は存在しねーだろ?」
syamu「(その名言)inじゃねーの!?」
コナン「そう、それが例え貝塚勃起土竜と呼ばれたsyamuさんであってもな…」
コナン「それに…」
コナン「人を簡単に殺して他人を悲しませるようなヤツよりな…」
コナン「いくら奇行でも多くの人を笑顔にしたsyamuさんの方が何百倍もマシな人間なんだよ!!」
749
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:07:45 ID:kxnMBcDU
ブロロロロロロロロ…
コナン「!?」
純米吟醸柴田「ハ…ハハ…!ジュンペーが例え組織の敵だろうと俺が動けなかろうと関係ねえ…」
コナン「この音…まさか!」
純米吟醸柴田「やはり俺の勝ちには変わりねぇ…ジンだ」
コナン「ジン!?」
syamu「20分の1の確率か…」
コナン「いや、確実にジンだよsyamuさん!」
純米吟醸柴田のイヤホンから漏れるジンの声「時間通りだ…純米吟醸柴田」
コナン「!!」
コナン「(やべえ…早くどこかに隠れねえと!)」ダッ
(屋上から降りる階段のある建物の陰に隠れるコナン)
750
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:08:13 ID:kxnMBcDU
純米吟醸柴田のイヤホンからのジンの声「どうした、純米吟醸柴田…。まだ寝る時間にはまだ早ぇぜ…?」
純米吟醸柴田「…ああ、手違いで少し怪我をしてな…動けねえ。
早くヘリを着陸させて俺を回収してくれ」
純米吟醸柴田のイヤホンからのジンの声「その前にお前にはやってもらいたい任務があってな…」
純米吟醸柴田「任務?何だよ?こんな体じゃ任務なんて…」
純米吟醸柴田のイヤホンからのジンの声「…お前にはそのホテルと炎に消えてもらう…」
純米吟醸柴田「は、はぁ?何の話だよジン?」
751
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:09:02 ID:kxnMBcDU
純米吟醸柴田のイヤホンからのジンの声「分からねーか?お前はもう用済みだってことだ…」
純米吟醸柴田「は、はぁ!?待ってくれよ!俺は組織にクズを何百人も紹介して大きく貢献してきた!
あの方だってこんな役に立つ俺を殺すなんてことは認めねえはずだぜ!?」
純米吟醸柴田のイヤホンからのジンの声「悪いな、その『あのお方』直々の指令だ…『役立たず』のお前を始末しろとな」
純米吟醸柴田「な、なんでだよ!?俺はまだまだ組織の役に…
死んだはずになってる俺はいくらでも組織のために犯罪が出来…」
純米吟醸柴田のイヤホンからのジンの声「デパートの監視カメラの1つにお前の姿が映っていたそうだ…
警察はお前を重要参考人として全国から情報を集めるらしい。
つまりお前にはなんの価値も無い…ただのゴミだ。
ゴミはゴミらしく全ての罪を背負って綺麗に死ね、そうすれば最期に組織の役に立てるからな…」
純米吟醸柴田「そ、そんな…頼む!そうだ!良いことを教えてやるぜジン!
お前がバラしたっていうAPTX4869の被験者の中に…」
純米吟醸柴田のイヤホンからのジンの声「底辺配信者のお前が組織のおかげで成り上がって良い夢見ただろ?
生配信の続きはあの世でするんだな…」
純米吟醸柴田のイヤホンからのジンの声「……やれ、コルン」
752
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:09:42 ID:kxnMBcDU
バァン!
純米吟醸柴田「ぐあっ……!!?」
(大の字になって仰向けになっていた純米吟醸柴田の胸元に銃弾が撃ち込まれ、血を吐く)
コナン「な!!?」
753
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:10:17 ID:kxnMBcDU
【ホテル上空を飛ぶヘリの中】
キャンティ「ヒュウ、ビンゴォ♪」
コルン「純米吟醸柴田、良い奴。オレ、残念」チャッ(銃を下ろす)
ウォッカ「派手な爆発音で周囲の警察も動いてるみたいですぜ、兄貴。
純米吟醸柴田も片付けやしたしあそこにいるsyamu……
いや、サッポロ極ZEROを回収してとっととズラかりますかい?」(ホテルの下の消防車や集まってくるパトカーを見ながら)
ジン「……いや」
ウォッカ「え?」
ジン「……キャンティ、あの土竜もついでに撃ち抜け」
キャンティ「OK!アタイさぁ、あの男気持ち悪くて大嫌いだったのさぁ!」
ジャキッ(銃を構えるキャンティ)
754
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:11:07 ID:kxnMBcDU
ベルモット「あらジン、さっきバカにされた仕返し?仮にもボスのお気に入りを勝手に始末して良いのかしら?」
ジン「キャンティ、あいつは一発とは言わず丹念にやれ……」
ベルモット「フフ…やっぱり怒ってるんじゃない。器の小さい男…」
ジン「フン…ヤツは何やら怪しい動きをしていたみたいじゃねぇか。
ボスのお気に入りだか何だか知らねーが、消しておくのが組織のためだ……」
ウォッカ「確かにカラオケ動画や踊ってみた動画でsyamuは怪しい動きというか奇妙な動きをしてやしたが……
ボスの命令もないのに良いんですかい?」
ベルモット「(……サッポロ極ZEROは彼…『silver bullet』のことを探っていた……。
特に庇い立てする必要もなさそうね)」
ベルモット「良いんじゃないかしら?疑わしきは消す。それが組織のやり方だもの。
ボスも納得するでしょうね?それが本当ならの話だけど…」
キャンティ「決まりだね!さぁ、あの気持ち悪いモグラをぶっ殺してやるよ!」
(スナイパーライフルを構え、ヘリから身を乗り出すキャンティ)
755
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:11:56 ID:kxnMBcDU
【ホテル屋上】
純米吟醸柴田「……!!」
(ヘリから身を乗り出したキャンティを発見、その銃がsyamuを狙っているのに気付く)
純米吟醸柴田「危ない…syamuさん!!!」
コナン「え?」
ドンッ(よろけながら立ち上がり、syamuを突き飛ばす純米吟醸柴田)
syamu「岡people!?」
ゴロゴロゴロ(突き飛ばされ、ちょうど下へ続く階段のある建物の中に転がっていくsyamu)
756
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:12:21 ID:kxnMBcDU
バァン!!バァン!!バァン!!バァン!!!バァン!!
純米吟醸柴田「…あ…」
バタン(何発もの銃弾が体を貫き、倒れる純米吟醸柴田)
757
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:12:49 ID:kxnMBcDU
純米吟醸柴田「…が……」
コナン「スブターさん!」(思わず物陰から身を乗り出して呼びかけるコナン)
純米吟醸柴田「……おい……工藤…新一…」
コナン「喋るな!傷口が……」
純米吟醸柴田「どうせ……助からねえ…ゲホッゲホッ!ハハ、今まで…好き勝手…やってきた…報いだな…」
コナン「……。」
純米吟醸柴田「それより……頼…む…」
コナン「え?」
純米吟醸柴田「あいつを……syamu…さんを…」
純米吟醸柴田「助け……て……やって……」
純米吟醸柴田「く……れ…」
純米吟醸柴田「ゲホッ!」(吐血し、動かなくなる)
コナン「スブターさん……」
758
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:14:07 ID:kxnMBcDU
イヤホンから聞こえるキャンティの声「ちょっとどうなってんのさぁ!アイツまだ生きてたよ!」
コナン「!?」
(すぐ近くに落ちている通信機に気付き拾い上げる。声はそこから聞こえている)
コナン「(スブターさんの通信機…恐らく耳に入れていたんだろう。まだあのヘリと通信がつながってるのか…!)」
イヤホンからのコルンの声「オレ、ちゃんと、撃った。純米吟醸柴田、丈夫」
イヤホンからのジンの声「構わねえ、もう一度撃て。あの土竜をな……」
イヤホンからのキャンティの声「あいよ!……ん?ジン、暗くてよく見えないけどもう一人いるみたいだよ!」
コナン「(!!?)」
通信機からのジンの声「どうせ屋上まで逃げてきたホテル従業員だろう。構わん、土竜もろともやれ…」
コナン「(やべえ…!!)」
タッ(下へ降りる階段のある建物の中へ飛び込む)
バアン!バァン!!バァン!!(コナンが飛び込むのと同時にいた場所に銃弾が突き刺さる)
759
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:14:53 ID:kxnMBcDU
【屋上から下の階に下りる階段のある建物内】
コナン「(ふぅ、間一髪か…)」
コナンの手元の通信機からのキャンティの声「チッ、外した!ちょっとジン、そいつもサッポロ極ZEROも建物の中まで逃げたよ!」
通信機からのジンの声「…構わん、そのまま狙い続けろ」
コナン「!?」
通信機からのジンの声「階段を下りても爆発と煙…逃げたら煙と炎だ、逃げられやしねえ…
どうせすぐに出てくるだろうよ…煙に燻されたネズミどもがな…」
通信機からのウォッカの声「殺すならすぐホテルを爆破してズラかった方が良いんじゃないですかい?」
通信機からのジンの声「まあ待てウォッカ…もう少しこの葬送の炎を見てるのも悪くねえだろ?
この燃えるホテルが奴らの……配信者たちの墓標ってわけだからな…」ニヤリ
760
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:15:19 ID:kxnMBcDU
コナン「(確かにそうだ…下に降りたところで炎と煙…。階段やエレベーターからは逃げられねえ…)」
コナン「(それに蘭もまだ気を失ってる…)」
(コナンの足元で気を失い横たわっている蘭)
コナン「(あとはsyamuだが…)」
syamu「……」(間抜け面で下の階段の踊り場で失神している)
コナン「(スブターさんに突き飛ばされたときに階段の下まで転がり落ちたんだな)」
コナン「(ま、こいつに頼れるはずもねーが…)」
コナン「(このままここにいれば煙と炎でいずれ死ぬ…かといって出ていけばあいつらの銃で殺されるってわけか…)」
コナン「(くそっ…どうする…どうすりゃいいんだ……!?)」
761
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:17:10 ID:kxnMBcDU
――えーYouTubeで活動しているsyamuと申します、よろしくおねがいしまーす
https://www.youtube.com/watch?v=LVLpoeo0KOM&t=3s
スブター「(…これは走馬灯ってやつか。確かあいつに会いに貝塚のカラオケに行ったときの…)」
――お仕事はーまぁ、言われてるんですけども、YouTube一本だけです今は。
スブター「(…YouTuberとしても組織の一員としても色々あったし結婚もして子供も出来たってのに、最期に思い浮かぶのはこいつの顔かよ)」
――ぶっちゃけ、1万行くか行かないかですね
https://www.youtube.com/watch?v=iIccYhKXcRk
スブター「(いや…違う。……そうか…俺は……)」
――絶対に、消さないで!YouTube消されたら終わりです。応援コメントよろしく!
スブター「(あいつと…syamuさんと、もう一度…)」
――夢はですね、YouTube・ドリームですゥゥゥゥ……
https://www.youtube.com/watch?v=UtkvZQvT6Rc&list=PLg6mWfAOucXnWe7tBggAKbeYDhJopJPhK
スブター「(一緒に、コラボ動画をやりたかったんだ)」
762
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:17:51 ID:kxnMBcDU
スブター「(あの組織も、金も、YouTuberとしての地位も、名誉も…どうでも良かった)」
スブター「(あいつと仲良くなりたい、それだけで良かった)」
スブター「(YouTuberとして成功すればアイツを救ってやれる…そのために組織に尽くしてきたし、配信活動を頑張ってきたんだ…)」
スブター「(アイツが俺のところに来てくれれば一生生活の面倒を見てやったって良かった…)」
スブター「(今回の計画だってsyamuさんが復活するのに邪魔な連中、syamuさんを利用した連中やバカにしやがった連中を皆殺しにすれば…)」
スブター「(syamuさんが復活してくれる、俺とまた仲良くしてくれると思ったんだ……)」
スブター「(今回の任務を成功させたら、アイツを組織から抜けさせて2人でまた配信をやろうと思ってた…)」
スブター「(……そうか。俺はただ、アイツと仲良くなりたかっただけなんだな…)」
763
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:18:44 ID:kxnMBcDU
――えー最後の締めに、えースブターさんとカラオケでコラボ……をしてえー終わろうと思ってますのでよろしくお願いしますゥゥゥ……
https://www.nicovideo.jp/watch/sm25130342
スブター「(…ハハ、貝塚のカラオケであいつに会った時に素直にそう言ってりゃ…少しは変わったのかもしれねえな…)」
――ダーイターンフテキニハーイカラカクメイ♪
スブター「(なあ……syamuさん)」
スブター「(俺と…もう一度……)」
スブター「(コラボ……しよう……ぜ……)」
(「あそびば貝塚」で腕を組んで楽しそうに千本桜を歌うsyamuとスブターのコラボ動画の頃の光景が最期に目に浮かび、目を閉じて息を引き取るスブター)
764
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:19:09 ID:kxnMBcDU
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
765
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:20:46 ID:kxnMBcDU
今回はここまでです
次回で本編が終わって次々回の長めの事件後のエピローグで完結予定です
1年近くになりましたがここまで書かせていただき本当にありがとうございました
AILEくんにもこんなに長くスレを残していただいて感謝の言葉しかありません
もう少しですが何とか完結させたいと思います
766
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/26(金) 16:32:38 ID:xb3B6fF.
お前のSSを待ってたんだよ!(歓喜)
767
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/06/27(土) 09:39:57 ID:wZRJKD1E
syamuスブは純愛(号泣)
768
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/07/01(水) 19:54:50 ID:EgNMqH4Q
乙シャス!
769
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/15(土) 20:40:36 ID:EvLfkdqc
シバター引退age
770
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 20:50:17 ID:DbLT1SZo
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
771
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 20:50:48 ID:DbLT1SZo
コナン「(…俺たちが助かるにはあのヘリ…)」
コナン「(ジンが乗ったあのヘリをなんとかしなきゃならねえ)」
コナン「(あのヘリさえどうにかしたら…この屋上で警察の助けが来るまで待てるかもしれない)」
コナン「(だが…どうすればいいってんだ?)」
コナン「(こっちには武器がねー…あったとしてもこの建物から出た瞬間狙い撃ちだ)」
コナン「(どうすれば…)」
コナン「(ん…?これは…)」
(足元を見るコナン)
コナン「(リュック…?)」
コナン「(syamuさんが持ってきた荷物か…)」
コナン「(そういえば、ビルの屋上でsyamuさんと会った時にあの人は拳銃を持ってたな…)」
コナン「(もしかしてこの中に…!)」
(リュックの中の荷物を漁るコナン)
772
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 20:52:13 ID:DbLT1SZo
ガサゴソ
コナン「(夏ポテト長崎対馬の浜御塩味…濃いリッチプリン…パルムの空袋…)」
ガサゴソ
コナン「(ホテルカレーの空き箱…イーミアルのコーヒーゼリー…CCレモン…)」
ガソゴソ
コナン「(おいおい、食べ物かゴミしか入ってねーじゃねえか…)」
コナン「(このままじゃ…)」
ガサゴソ
コナン「(ん…?)」
コナン「(これは…)」
(リュックから銀色の盾を取り出すコナン)
コナン「(syamuさんがYouTubeから貰った銀盾か…)」
コナン「(チャンネル登録者10万人を超えると貰えて、確か代理人の下で復活した後に貰ったやつだったっけな…)」
https://m.youtube.com/watch?v=zU8egCl_8Nk
コナン「(…そうか、コレを使えば…!!)」
773
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 20:53:23 ID:DbLT1SZo
(ヘリの中)
ウォッカ「syamuの奴ももうひとりの奴も出てきやせんね、兄貴。
無理に下の階に下りようとして死んじまったんじゃないですかい?」
ジン「フッ、それならそれでいい…」
ベルモット「…。」
ウォッカ「にしても、いつまで見てるつもりで?
どうせあのsyamuももうひとりの奴もこれじゃ助かりはしやせんぜ?」
キャンティ「ちょっとジン!本当にあのモグラが出てくるんだろうねぇ?」
ジン「まあ良いじゃねえか…しばらく見守ってやろうぜ?」
ジン「あの穀潰しが…人生最期に初めて役に立つ晴れの舞台なんだからな…」フッ
774
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 20:54:06 ID:DbLT1SZo
コナン「(しかしどうする…?これを使うにしても隙が大きすぎる…)」
コナン「(この建物から出た瞬間にヘリから狙撃されて即死するだろう…)
コナン「(どうする…?こうなりゃ捨て身で…)」
ポン(コナンの肩が叩かれる音)
コナン「(え?)」
syamu「inじゃねーの!?」(親指を上げるシャムズアップのポーズを取るsyamu)
コナン「(syamu…さん?階段の下で失神してたんじゃ…)」
syamu「――その意思、最高だわ」
コナン「え?」
syamu「行きますよ〜ウィ〜!!」ダッ
(建物の外へ駆け出すsyamu)
コナン「syamuさん!?ダメだ、撃たれる!!」
775
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 20:54:49 ID:DbLT1SZo
(ヘリの中)
ウォッカ「誰か出てきやしたぜ!あれは…syamu!?」
キャンティ「やっとモグラが出てきたね!その気持ち悪いサングラス、アタイがぶち抜いてやるよ!」
チャッ(ヘリから身を乗り出して銃を構えるキャンティ)
キャンティ「死にな!」
バァン!!(地上のsyamuに向けて発射する)
syamu「ウォウウォウウォウ!アウォウウォウウォウ!アランラカランラランランラ!ウォウ!」(奇妙な動きをして銃撃を回避するsyamu)
キャンティ「なっ!?」
キャンティ「チッ、ならもう一発!」バァン!!
syamu「カメラ?カメリャ?アッアッアッアッアッアッアッ!!」(中国の漫才師の動きで回避)
キャンティ「なっ…アタイがまた外しただって!?」
776
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 20:56:39 ID:DbLT1SZo
バァン!バァン!バァン!
syamu「アーローベーロー!」
コナン「(syamuさん!?)」
コナン「(syamuさんが建物の外へ出ていって…奇妙な動きで何発も銃撃をかわしている!?)」
バァン!バァン!バァン!
syamu「ヤーヤヤヤーヤ!」
コナン「(なんで…まさか!?)」
コナン「(オレの作戦を見抜いて、囮になろうってのか…!!)」
コナン「(…そうか)」
コナン「(分かったよ、syamuさん)」
コナン「(終わりにしようぜ、ジン…!!)」
通信機からのジンの声「まあ焦るなキャンティ。何発でも撃ってやれ…」
コナン「(ジン…!)」
通信機からのジンの声「…哀れなピエロの最期の踊りだ…楽しませてもらおうじゃねーか…」
コナン「(ピエロ…だと…?)」
777
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 20:57:30 ID:DbLT1SZo
コナン「(…)」
コナン「(バーロー…)」
コナン「(違ぇよ…)」
コナン「(syamuさんは…ピエロなんかじゃねえ)」
コナン「(syamuさんは…てめえらとは違う…)」
コナン「(多くの人を救ってきた人なんだ…!)」
778
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 20:59:22 ID:DbLT1SZo
――ウィィィィィッス!どうもー、syamuでーす!!
コナン「(syamuさんは、その存在を人に知られてからずっと皆を笑顔にしてきた)」
――まあ今日はオフ会、当日ですけども。えー待ったんですけども参加者は誰一人、来ませんでした。誰ひとり来ることは無かったです。
コナン「(その一挙手一投足に日本中が注目して、大いに笑わせてきたんだ)」
――苦しいときも悲しいときも笑っちゃえば、プラスになりますからねー
コナン「(それは誰もが出来るようなことじゃない…)」
――ほならね?お前がやってみろって話でしょ?私はそう言いたいですけどね
コナン「(syamuさんが成し遂げた『偉業』だ)」
779
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:00:25 ID:DbLT1SZo
――いや、UUUM行く。新しい代理人ちゃうよ。仲間だよ
コナン「(確かに、性欲に流されたり騙されたりという失敗はいっぱいあった)」
――処女は100点、非処女は80点
コナン「(ところどころの発言からsyamuさんをクズだって言う人もいる。それはそうかもしれない)」
――おい!それってYO!のびハザのネタじゃんか!アッアッアッアッ!
コナン「(だが…)」
――オイ!偉そうにYO!コメントしてるんじゃねえぞ〜!ウォゥウォゥウォゥ!アウォゥウォゥウォゥ!アランラカランラランラッラッラッ!ウォウ!
コナン「(syamuさんがその魅力で人々をひきつけてきたことは変わらない…)」
――そこがいいのヨン…そこがいいわけジャァン…
コナン「(syamuさんが何であろうと、syamuさんが皆を笑顔にしてきたことは変わらないんだ…!!)」
780
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:01:22 ID:bTarlSgs
そうかな...そうかも...
781
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:01:25 ID:DbLT1SZo
――頼んだわよ…小さな探偵さん…
――どうして…どうしてお姉ちゃんを助けてくれなかったの…?
――じゃあな、零(ゼロ)…
――諦めるなよ瑛海、待ち続ければ必ず味方が現れる。俺の代わりに任務を全うしろ!
――助けてよ新一…そばにいるなら助けてよ、新一…!!
コナン「(大勢の人を不幸にして泣かせてきたてめえらが…)」
コナン「(大勢の人を幸せにして笑わせてきたsyamuさんを嘲笑うんじゃねえ…!!)」
782
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:03:03 ID:DbLT1SZo
(ここで劇場版コナンのメインテーマ「キミがいれば」が流れる)
https://www.youtube.com/watch?v=8DN4g4642yY
ダッ(YouTubeの銀盾を持ち、キック力増強シューズを最大にして建物の外へ駆け出すコナン)
コナン「(これが…)」
コナン「(syamuさんの築いてきた『全て』だ…)」
コナン「うおおおおおおおお!!!」
コナン「いっけええええええええええ!!」
バキイイイイッ!!(キック力増強シューズでヘリに向かって銀盾を蹴り上げる)
783
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:06:38 ID:DbLT1SZo
(ヘリの中)
キャンティ「チッ、あのモグラ何発も撃ってるってのに気持ち悪い動きでかわすなんて…でも次で終わ…!?」
バキイイイッ!!(銀盾がキャンテイの腕とジンの体に直撃)
キャンティ「がっ!?」
ジン「ッ!?」
ウォッカ「あ、兄貴!?大丈夫ですかい?」
ベルモット「(あれはまさか…silver bullet?)」ハッ
ジン「…銃を貸せ、キャンティ」
キャンティ「あっ!?」(銃をジンに奪われる)
ジン「フン…ネズミも追い詰められたら虎を噛むってか…」
ジン「下が暗くて誰だか分からねーが…俺自ら2人まとめて殺してやる…」(ヘリから身を乗り出し銃を地上に向けるジン)
784
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:07:24 ID:DbLT1SZo
コナン「(やべえ…やっぱりあれじゃヘリを撃墜することはできなかったか…!)」
syamu「ウォウウォウウォウウォウウォウ!↑」(クウガ変身音)
コナン「(全力で蹴り上げたせいでこんなぶっ倒れてる体勢だ、逃げられねえ…)」
syamu「何がいけなかったんでしょうかね〜不思議ですね〜」
コナン「(悪いな、syamuさん…せっかくスキを作ってくれたってのに…)
syamu「ハサミにしてやられたという」
コナン「(ヘリからジンが身を乗り出してやがる…俺たちを撃つつもりか…)」
コナン「(もう…ダメか…)」
785
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:08:15 ID:DbLT1SZo
バァン!!
786
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:09:41 ID:DbLT1SZo
ジン「ぐあっ…!!?」(腕を抑えるジン)
ウォッカ「あ、兄貴!?腕から血が!?まさか撃たれて!?でもどこから…」
ジン「…フン、成程…そういうわけか」
ウォッカ「え?」
ジン「引き上げるぞ、ウォッカ…」
ウォッカ「え?見届けなくて良いんですかい?」
ジン「ああ…奴らはまだ仲間を潜ませてやがるらしいからな…」
ウォッカ「でもどこに…?この近くには狙撃なんてできそうなビルなんて一番近くでも4キロは離れて…」
ジン「フッ、まだ長い付き合いになりそうじゃねーか…この米花町とはな…」
ベルモット「(フフ…流石はsilver bulletってところかしら…?)」フッ
787
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:10:18 ID:DbLT1SZo
(ホテルから4キロほど離れたビルの屋上。遠くに炎上するホテルとそこから逃げ去るヘリが見える)
赤井「フッ…仕留めるには及ばなかったか」(スナイパーライフルを下ろしながら)
赤井「さて…ボウヤは逃げおおせているかな?」フッ
788
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:10:29 ID:6bkRW47A
コナンくんとsyamuさんがんばえー
789
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:10:57 ID:DbLT1SZo
(ホテルの屋上。ヘリが遠ざかっていくのが見える)
コナン「(ヘリが遠ざかっていく…?)」
コナン「(それにさっき通信機から聞こえたジンが撃たれたであろう音や声…)」
コナン「(ジンを撃てるようなヤツなんて一人しかいねー…)」
コナン「(赤井さんに助けられたってことか)」
コナン「はぁ…助かった…」バタリ
コナン「ありがとな、syamuさん」
syamu「うーん、ンーーー、改めて考えると凄いな、って思うなあ。俺はやっぱ。凄いなあと思うなあ」
コナン「ああ、あんたはすげえよsyamuさん…撃たれるって分かってて突っ込むなんて誰にでもできることじゃねーよ…」
syamu「俺やっぱ持ってるで〜パワー持っとるで俺」
790
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:12:01 ID:DbLT1SZo
ズゥゥゥゥゥゥゥゥン!!(大きな地響きとともにホテルが傾く)
コナン「!!!?」
コナン「(この地響きと揺れ…まさか、ホテルが下から崩れ始めてる!?)」
コナン「(オイオイ不味いぞ…蘭の携帯か何かで警察に連絡して屋上で助けを待つつもりだったが…)」
コナン「(これじゃ、助けを待ってたら絶対に間に合わねえ…!!)」
コナン「(ここから蘭を連れて逃げる…どうやって?)」
791
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:12:51 ID:DbLT1SZo
コナン「くそっ、どうしたら…」
ガサゴソ(syamuが自分のリュックを漁る音)
コナン「何やってんだよsyamuさん!そんな食べ物とゴミしか入ってない荷物なんて漁っても…」
syamu「おほ^〜(勃起)」(リュックからパラシュートを取り出す)
コナン「パラシュート…syamuさん、持ってきてたのか!?」
syamu「しまいには、骨がくだけるぞ!アッアッアッアッ!」
コナン「ああ、流石にここから飛び降りたら骨が砕けるじゃ済まねーからな…
よし、これで脱出しようぜ!syamuさん!」
syamu「敬語使うべきジャァァァン…」
コナン「(ハハ、ちょっとは見直したけどやっぱりこのモグラ、変わんねーな…)」
792
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:14:32 ID:DbLT1SZo
(数分後)
コナン「さて、気を失ってる蘭もなんとか運んできたが…」
syamu「おほ^〜(勃起)」
コナン「オイオイ、気を失って寝てる蘭を見て勃起土竜になってる場合じゃねーだろsyamuさん…」
コナン「オレと蘭とsyamuさんで3人、でもパラシュートは1つか…」
コナン「となるとsyamuさんがパラシュートを付けて、気を失ってる蘭を抱えて…」
コナン「オレがsyamuさんの背中にしがみつく。そしてsyamuさんがビルの屋上から飛び降りる…って感じか?」
syamu「inじゃねーの!?」
コナン「じゃあsyamuさん、蘭を持ち上げてくれ」
syamu「ワーオ!(ゴロリ)」(蘭を持ち上げられずに転ぶ)
コナン「はぁ…やっぱ無職に期待したオレがバカだったか…」
793
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:16:02 ID:DbLT1SZo
syamu「もう女性の顔なんてねえ、まともに見れたもんじゃないからね。恥ずかしくて見れませんね、女性の顔なんて」
(倒れている蘭にパラシュートを付けていくsyamu)
コナン「お、おい、syamuさん。気を失ってる蘭にパラシュートを付けても…」
コナン「そうか、蘭にパラシュートを付けてその体にしがみつけば…!」
コナン「いや危険すぎる…。しかし蘭はしばらく起きそうもねーし、大怪我で立ち上がれる体でもねーし…」
ドォォォォォォォン!!!!
コナン「!?」
ゴォォォォ、ビシィィィ(屋上が少しずつ燃え始め、地面にヒビが入り始める)
コナン「考えてる暇もねーみてえだ…仕方ねー、それで行くしかねえか…!!」
794
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:16:58 ID:DbLT1SZo
コナン「丁度良く柵の一部が壊れてるな。ここからパラシュートで飛び降りれば助かるはずだ」
コナン「ちゃんと着陸できるかは賭けだが、ここにいるよりは絶対に生存率は高いはず…」
コナン「(悪いな、蘭。少しだけ我慢しててくれ。絶対にお前だけは無事に帰す…!)」
コナン「蘭にパラシュートは装着した。あとはオレとsyamuさんが蘭の体を持って飛び降りればいい…」
コナン「(オレとsyamuさん両方がしがみついて無事にパラシュートで着陸できるかは賭けだが…やってみるしかねえ)」
コナン「行くよ、syamuさん!」
syamu「ウィィィィィィィィィッス!!」
ダッ(蘭の体を抱えて飛ぶコナンとsyamu)
795
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:19:36 ID:DbLT1SZo
コナン「…え?」
(蘭とともに飛び降りたコナンが次の瞬間振り向くと、syamuだけは飛び降りずに屋上に残っている)
コナン「syamuさん…?」
コナン「…何やってんだよ!ほら、掴まって!早く!」
syamu「……。」
コナン「syamuさん!そのままだと死んじまうぞ!早く掴まれよ!」
syamu「エッハァ!エッハァ!エッハァ!」(対馬編集で口から血を吐き、ゆっくりと倒れる)
コナン「な!?」
796
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:21:56 ID:DbLT1SZo
コナン「…syamu…さん…その血…!?」
(倒れたsyamuの胸と地面から血がゆっくりと広がっていく)
コナン「(まさかsyamuさん…囮になった時にヘリから撃たれていたのか…!?)」
コナン「クソッ!戻れ、戻れ…!」(蘭の体に掴まりながら、必死に空中でもがいてsyamuさんを助けに戻ろうとするコナン)
syamu「ウリエルウリエルウリエルウリエル…」(対馬編集で逆再生のように起き上がる)
コナン「syamuさん!まだ助かる!オレの手に掴まれ!」
797
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:23:00 ID:DbLT1SZo
syamu「ほいじゃ、まったのう〜!」
コナン「え…?」
ドォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!(屋上が大爆発を起こす)
798
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:24:16 ID:DbLT1SZo
コナン「うわあああああああああ!!!」(爆風でパラシュートが大きく吹っ飛ばされる)
(パラシュートが屋上から大きく離れ、ゆっくり落下していく)
コナン「syamuさん!syamuさん!」
syamu「アッアッアッアッアッアッアッアッアッアッ!!」
ドォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!(ひときわ大きい大爆発が起こり、屋上全体が巨大な炎に包まれる)
コナン「syamuさああああああああああああああああああん!!!!」
799
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:25:52 ID:DbLT1SZo
コナン「(――爆発に包まれる最後の瞬間、syamuさんは笑っていた)」
コナン「(オレたち視聴者を楽しませていたときのように、ウォンツスマイルで…)」
コナン「(その表情は誰が見ても何も考えていない無職のバカな笑顔だと表現するだろう)」
コナン「(だが、オレには…)」
コナン「(その笑顔が哀しそうな顔に見えた)
コナン「(今回の事件で黒の組織によって家族を失い、友人になり得たスブターさんをも失った…)」
コナン「(その哀しみとともに生きるよりも、最期の瞬間まで友人だったスブターさんと一緒に炎の中に消えることをsyamuさんは選んだのかもしれない…)」
800
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:29:38 ID:DbLT1SZo
ピーポーピーポー
コナン「(オレと蘭はパラシュートで近くのビルの屋上に降りることが出来、警察に救助された)」
(病院のベッドに寝ているコナンと蘭、その側に小五郎と英理)
小五郎「ったくお前ら!心配かけやがって!」
英理「心配したのよ!」
蘭「ごめん、お父さんお母さん」
コナン「ごめんなさーい…」
コナン「(蘭も病院に運ばれたが、幸い残るような傷もなく退院できた)」
コナン「(ホテルは完全に倒壊して全焼していたが、幸い初期避難誘導が早かったらしくスタッフや宿泊客は全員無事だったそうだ)」
801
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:32:31 ID:DbLT1SZo
街頭の巨大スクリーン内のニュースキャスター「一連の爆破事件は被疑者死亡のまま書類送検される見通しに…」
コナン「(…結局この一連の事件はスブターさんがsyamuさんを逆恨みしてすべての罪をなすりつけようとしていた犯行だと警察は断定した)」
コナン「(倒壊したホテルの敷地からスブターさんの指紋の付いた拳銃、彼の遺体の一部がわずかながら発見されたこと…)」
コナン「(加えてオレや蘭の証言からそう結論付けられ、犯人死亡のまま事件は処理された)」
コナン「(この事件の本当の裏にいた黒の組織…ヤツらのことなど警察は知る由もないだろう)」
802
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:33:27 ID:DbLT1SZo
コナン「(そして、オレや蘭を助けてくれたsyamu_game…)」
コナン「(syamuさんは今も行方不明のままだ)」
コナン「(警察によれば、あのホテルの残骸から発見された遺体はスブターさんのものだけだったらしい)」
コナン「(syamuさんはあのまま炎の中で死んじまったのか…?それとも…)」
コナン「(そして、事件から1ヶ月の月日が流れた…)」
803
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:33:49 ID:DbLT1SZo
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
804
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:37:07 ID:DbLT1SZo
前回から少し間が空きましたが今回はここまでです
あとは後日談の長めのエピローグで終わりになります
ちょうど書き始めてから明日で1年とかなり長くなってしまいましたが完結の目処が立って何よりです
もう少しだけお付き合い頂けると幸いです
805
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:39:23 ID:DRl/mSfE
乙シャス!
もう一年も経つんですね…
806
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 21:40:30 ID:6bkRW47A
乙です
一年以上も投げずに書き続けられるのすごい
807
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/23(日) 22:20:25 ID:KEylGtyc
乙ジャアン…
きれいに1スレでまとまりそうですね
808
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/24(月) 10:45:42 ID:i7xOZkcA
このSSいい感じだで
809
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/08/24(月) 15:09:06 ID:1VU/MNOw
乙です
ついに次回完結ですね…
こんなに超大作とは思わなかったなぁ
810
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:28:12 ID:ebaGogdQ
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
811
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:28:54 ID:ebaGogdQ
【東京・東都タワー展望台】
服部「お!中々ええ眺めやないか。ま、通天閣には敵わへんけどな」
コナン「ったく、わざわざ遊ぶために来たってのか?」
服部「ええやろ?せっかくお前があの事件以降落ち込んどる聞いてコロナ禍の中でわざわざ来てやったっちゅーのに」
コナン「GO TOキャンペーンで安く来れるからだろ?最近やっと東京も対象になったからな」
服部「ま、せやけどな!大阪モンはそういう値引きには目ざといで!」
コナン「やれやれ…」
服部「でも、心配しとったのはホンマやで?」
コナン「…服部…」
服部「せやせや!この後何か東京の美味いモンでも食わせてくれや!
和葉は毛利のねーちゃんと女子同士で巡りたいゆーてたから俺らも2人でどっかおもろいとこゆっくり見て回ろな!」(コナンの肩を抱きながら)
コナン「オイオイ、心配って本当かよ…」
812
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:30:43 ID:ebaGogdQ
コナン「…。」
服部「…なーに落ち込んどるんや。事件は無事解決した、めでたい話やないか」
コナン「何がめでたいもんかよ。せっかく組織の幹部2人……
『純米吟醸柴田』『サッポロ極ZERO』と接触できたし、あのジンにも接触できそうだった。
APTX4869に似た薬の手がかりだって掴みかけた。
でも、何も前に進めなかった…。
それに…約束も守れなかったしな」
服部「約束?」
コナン「syamuさんを助けてやってくれ、ってスブターさんに言われたんだ。
だが、オレは逆にsyamuさんに助けられちまった。
その結果、syamuさんは行方不明だ。
結局、オレは誰も助けられなかった…」
服部「工藤…」
グイッ(コナンを思いっきり持ち上げる服部)
コナン「わわっ!?」
813
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:36:00 ID:ebaGogdQ
コナン「何すんだよ!服部!下ろせよ!」
服部「いや、お前はちゃんと助けたやないか」
コナン「はぁ?オレは助けられなかったって…」
服部「よー見とけ。展望台から見える眼下の米花町をな」
コナン「え…?」
服部「お前はこの町を、ここに住む人達をちゃんと守ったやろ?
胸張れ工藤、お前はよーやったわ。十分すぎるほどにな」
コナン「…でもよ…」
服部「なあ、工藤。俺らは推理力は確かにずば抜けとる。
でもな、同時にただの一人の高校生でもあるわけや。
そんなちっぽけな存在が全部が全部を救おうなんてどだい無理な話。
やるだけやったんなら満足しとけばええんや」
コナン「服部…」
服部「ま、俺やったらピンチになることもなく解決したやろけどな!
俺は工藤より優秀やしな!」
コナン「ハハ…勝手なことを言いやがって…」
コナン「(…こいつ、オレを元気づけようとしてんだろうな)」
コナン「(ありがとな、服部)」
814
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:36:41 ID:ebaGogdQ
服部「それに、syamuにもええことあったやないか」
コナン「ああ、syamu再評価路線か」
服部「今回ただ濡れ衣を着せられただけってのがはっきりしたこと、
それに最近変なYoutuberが大勢おるっちゅーやろ?」
コナン「そこから『実はsyamuは面白かったんじゃないか?』っていう風に再評価されたな。
NaNじぇいにも毎日syamuさんスレが多く立てられてるし、ニコニコなんかにも多くのsyamuMADが投稿されてる」
服部「今回の事件で殺人までしたYoutuberに比べれば女に精スプしてただけのsyamuはまだかわいいもんやったからなぁ…
しっかし、あの犯人もしょーもない理由で犯行に及んだもんやなぁ。
視聴者への復讐って動機、分からんわ。あのスブターって奴は大成功してた大物Youtuberなんやろ?」
コナン「…いや、オレはそれだけが理由だとは思えねーんだ」
服部「ん?それ以外の理由があるんか?
お前が本人から聞いた通り、syamuを笑うだけ笑って評価しなかった視聴者達をこの町ごと道連れにしたかったちゃうんか?」
コナン「…なあ服部、今のユーチューバーの現状って知ってるか?」
服部「なんや急に?んー…俺はあんま見ぃへんから知らんが、バーチャルなんたらみたいなのが出てきてるんやろ?」
コナン「ああ、それも含めて今の配信業界ってのはかなりの激変の中にあるんだよ」
服部「ほー…それでその業界の現状がどう事件の動機に関係してるんや?」
815
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:37:46 ID:ebaGogdQ
コナン「今の配信業界は大きな変化の時期にある…」
コナン「一番大きな動きで言えば、新しいYoutuberの登場。
バーチャルなYouTuberたちが登場し、古参配信者の中にもそっちに転向する人も少なくない。
バーチャルなYouTuberたちの人数は1万人をすでに超え、一般への認知度や人気ももはや普通のユーチューバーを超えつつある…」
服部「そういや最近じゃテレビ番組にもたまにバーチャルなねーちゃんが出てきたりするな」
コナン「それだけじゃなく、今回のコロナ騒動前後で多くの芸人や芸能人が配信を始めてる。
配信者たちが一生懸命稼いだ登録者をチャンネル開設数日で上回るような有名人たちがプロの喋りで素人配信者たちを脅かしてるんだ」
服部「ああ、関西のお笑い芸人とかよーゲーム実況とかやってたりするって聞くな。
和葉がたまに話題にしとるわ」
コナン「それに最近のYouTuberの動画といえば再生数稼ぎで作った『逮捕されたあの有名人の弟ですが謝罪します』みたいなしょうもない動画ばかり…
更には迷惑系Youtuberがはびこり、コロナをばらまいて逮捕されたYoutuberまでいる…」
服部「最近だと迷惑系ユーチューバーのヘチマリュウ?なんたらってのが逮捕されとったな」
コナン「業界が激変し、かつての自分たちのようなYoutuberが減り新しいタイプのYoutuberが増えた。
更には質の悪い新規Youtuberたちが再生数だけを目当てに増え続けている…
そんな未来のないYoutuber業界に絶望したってのもあるんじゃねーかな」
816
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:38:57 ID:ebaGogdQ
服部「…自分たちではなく新しいもんやまがいもんをありがたがる視聴者たちへの憎悪と業界の未来への絶望…
それがこの事件の引き金になったっちゅーことか」
コナン「ああ。オレにはな、屋上で対峙したスブターさんがどこか哀しそうな顔に見えたんだ」
コナン「だからな、思うんだよ。この事件は…」
コナン「この事件は、スブターさんたち配信ブームの黎明期を築いてきた『零人目の配信者』たちの心の叫びだったのかもしれねーってな…」
服部「…なるほどな。ま、そんな理由があったとしても殺人なんて許されることやないけどな」
コナン「あたりめーだ。どんな理由があろうと殺人は容認されるべきじゃねー…それに」
服部「…それに関係ない人たちを巻き込むのも言語道断。やろ?」
コナン「ああ。Youtuberなら自分の配信で今の現状を変えるように動くべきだった…
今となってはどうしようもねーけどな」
817
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:41:39 ID:ebaGogdQ
服部「しかし、あのsyamuの両親が組織の一員だったとは思わんかったな」
コナン「ああ。だが今思えばそう考えると様々な謎に納得がいく…」
服部「謎?」
コナン「なぜ30を超える無職を追い出さずに家の中で飼っていたか…」
服部「…なるほどな。普通ならとっくに追い出しとる。
だが、APTX5128104Tでギリ健にしてもうた罪悪感から家に置いといて世話してたんやろな」
コナン「それに焼肉さんがsyamuさんに言っていた『業人』という言葉…
あれだって今考えれば業人はsyamuさんのことじゃない。
syamuさんのような怪物を作り出した自分たち、もしくは組織のことを指してたかもしれねー…」
服部「にしても、息子を薬の被験者になんかしてひどいやっちゃなぁあの両親も」
コナン「…いや、あの両親はsyamuさんを愛してたと思うぜ?」
服部「え?」
818
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:42:18 ID:ebaGogdQ
コナン「最近聞いたんだよ、灰原にな。syamuさんの両親のことを…」
服部「何か分かったんか?」
コナン「syamuさんの両親『ジントニック』『カシスオレンジ』は組織でも有数の残虐な科学者だった。
ただ科学者としての興味に沿ってのみ非道な実験を繰り返し、噂によると自らの両親すらも薬の被験者にしたという…
だが、自らの息子にAPTX5128104Tを投与する実験をした直後に爆死した…いや、爆死を装って消えた」
コナン「…それ以降、あの2人は組織に戻らず貝塚で一般人として生きていた。
恐らくは科学者としての興味を圧倒的に親としての愛情が上回ったんだろうよ。
だからこそ、syamuさんをずっと家に置き自由にさせてきた…」
服部「…なるほどな。syamuへの愛情が両親に人間としての心を取り戻させた。
そして死を偽装して一般人として生きることに決めた…」
コナン「焼肉さんは公務員になり、カスゴリさんは専業主婦になり…2人の妹も設けた。
傍から見れば幸せな普通の一家と奇行モグラだっただろうが、両親はsyamuさんを大事にしてたんだろうぜ?
何せよ、syamuさんを『あえて』家に置き続け、さらにYoutuberになるよう仕向けたんだからな…」
服部「あえて?」
コナン「ああ。外で普通に働かせていればsyamuさんが万が一組織の人間に見つかる可能性もある。
syamuさんを組織の人間が見ればAPTX5128104Tの被験者だとわかるだろう。
だから、2人は一計を案じた…」
服部「まさか…」
819
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:42:50 ID:ebaGogdQ
コナン「ああ。syamuさんを極力家の中に無職として置いておき組織の手から守る。
だが、それにも限界があったか、もしくは自分たちが消されたあとのことを考えたんだろう。
そこでsyamuさんをYoutuberとして有名にすることでsyamuさんに組織が手を出しにくい環境を作った…」
服部「なるほどな。Youtuberとして有名になれば凸者も世間の目も増える。
そうなれば組織も手を出しにくくなるってわけか…」
コナン「ああ。皆がsyamuさんに注目している状況。それこそが両親の狙いだった。
順調に行っていたが、予想外の事態が起こった…」
服部「syamuの最初の引退、か」
コナン「ああ。俺オナ民の凸やネカマの釣りなどの被害から2014年末に突然の引退…。
その後は貝塚勃起宿舎でsyamuさんを保護していたんだろうが、おそらく数年でそれも限界になった…」
服部「そこで能美島に戻った、ゆーことやな」
コナン「ああ。それにもしかしたら、あの両親は自分たちが組織に消されるだろうことを知ってた…」
服部「どういうこっちゃ?」
コナン「あの実家のある能美島に戻ったってのがその理由だ。
だってそうだろ?あの貝塚勃起宿舎にいれば同じ宿舎の人たちが巻き込まれる可能性が高い。
一軒家なら自分たちだけが死ぬだけで済むからな。
それに、一度調べたであろう能美島の実家に組織も戻ってくるとは思わないと予測して転居した…」
服部「…だがその苦労も虚しく、家族全員組織に消されたゆーわけか。
syamuが配信者になったのも無職だったのも全部両親の計算通りだったとはなぁ」
コナン「ああ。ま、syamuさんの家族の動向や考えに関してはオレの推論にしか過ぎねー。
単にsyamuさんがただの怠け者無職だった、syamuさんの両親は何の考えもなくあっちに移住したってことも考えられるけどな」
820
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:44:00 ID:ebaGogdQ
コナン「それと、syamuさんの両親が関わっていたAPTX5128104T…」
コナン「あの薬のことを考えるとな、少し背筋が寒くなるんだよ」
服部「え?どうしてや?」
コナン「…もしかしたら、逆だったかもしれねー…って考えんだよ」
服部「逆?」
コナン「もしシャムさんに使われていたのがAPTX4869だったら…」
コナン「もしオレに使われていたのが頭syamu_gameにするAPTX5128104Tだったら…ってな」
コナン「そうなってたらもしかして、名探偵って呼ばれてたのはシャムさんかもしれねー。
オレは今頃、お菓子やジュースを混ぜて遊ぶ精スプ無職だったかもしれねー…ってな」
服部「工藤…」
821
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:44:54 ID:ebaGogdQ
服部「はぁ。何を言うかと思えば。あほくさ」
コナン「え?」
服部「俺は信じてるで?工藤」
服部「俺が認めるお前は、例えどんな薬飲まされよーとな、どんな困難があろーとな…」
服部「絶対に、俺のライバルとして名を馳せる東の名探偵になってた…ってな」
コナン「服部…」
コナン「ああ、オレだってそのつもりだ。
体が小さくなろうと必死に真実を追い求めてる今みたいにな…!」
服部「しっかしあのシャムが組織を潰すために動いてたゆうんは驚いたなぁ。
まさかあの精スプムーブも奇行も全部組織を潰す計算の上だなんて俺も驚いたわ。
そんな名探偵が同じ大阪の貝塚におったなんて、西の名探偵として俺もうかうかしてられへんなぁ」
コナン「ああ、あれか?」
コナン「全部ウソに決まってんだろ?」
服部「は…はぁ!?」
822
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:45:56 ID:ebaGogdQ
服部「う、ウソってどういうことや!?」
コナン「あれはスブターさんの心を折るための嘘だったんだよ。
あの時のスブターさんはシャムさんへの強すぎる執着心で精神を肉体が凌駕していた。
だからこそ、シャムさんへの不信感でそれを潰してやる必要があった…
そのためにこじつけも含めてsyamuさんの行動について適当なことを言ってやったんだよ。
syamuさんみたいなSの行動の真意なんてオレもわかるわけねーよ」
服部「工藤…お前なあ…」
コナン「良い作戦だろ?大成功だったぜ」
服部「じゃああれはどうなんや!?アイツ、お前の正体知っとったやろ?
あれはアイツが自分の推理でたどり着いたちゃうんか!?」
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:47:13 ID:ebaGogdQ
コナン「なあ服部、『クロエのレクイエム』って知ってるか?」
服部「クロエのレクイエム…なんかどっかで…ああ、シャムが昔実況しとったゲームやろ?」
コナン「ああ、謎解き要素のあるフリーゲームだ。
シャムさんはそのゲーム中、犯人を推理するミニゲームである行動をとった。わかるか?」
服部「あー…確か…容疑者全員総当りした、やろ?
推理放棄で総当りってゲームの本質無視しとったのは笑えたけどな」
コナン「そう。シャムさんはオレの正体に関しても同じことをやっただけだ」
服部「まさか…」
824
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:48:19 ID:ebaGogdQ
コナン「ああ。おそらく、APTX4869の被験者全員総当りで調べてたんだろうぜ。
それでオレを調べている時、偶然に偶然が重なったかS特有の超理論かでオレを工藤新一だと推理できた…」
服部「じゃああの貝塚勃起土竜の今回の事件での行動は…」
コナン「全部いつもの奇行だろうな。
シャムさんなりに目的はあったんだろうけど、そんなのはオレにも推理できねーよ」
服部「まあなぁ…あのsyamuの行動を予測なんて誰一人出来ひんかったからなぁ…」
825
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:49:40 ID:ebaGogdQ
コナン「今回の事件の状況を全部聞いた人なら十人が十人とも、シャムさんはただ奇行をしてただけって言うんだろうな」
コナン「でもな、オレにはそうは思えねーんだ」
服部「え?」
コナン「もしかしたら、オレの推理した通りにsyamuさんは名探偵ですべて計算ずくで黒の組織を追い詰めるためにやっていたことかもしれねーし…」
コナン「すべてがそのための行動でないにせよ、ある程度推理して組織を潰すために自分なりに動いていたかもしれねー…」
コナン「まあ、確かに全てがS特有の奇行で偶然にも組織を追い詰めちまった可能性だってあるが…」
コナン「仮に奇行だったにしてもさ、オレは思うんだ」
コナン「家族に、他人に迷惑ばかりかけてきて自分では何一つやってこなかったあの人が…」
コナン「今回初めて他人のために必死に行動したのかもしれねー…ってな」
コナン「他の誰も信じなくても、オレだけは信じてーんだ」
コナン「syamuさんが、この米花町を守った…ってな」
服部「工藤…。」
826
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:51:53 ID:ebaGogdQ
服部「…事件に大きく関わった工藤がそう言うならそうなんやろな。
オレがどーこー言えることやない。
ま、もうsyamuもおらんで真相は確かめようはあらへんけどな」
コナン「いや、オレはそうは思わねーぜ?」
服部「ん?どーいうことや?」
コナン「あの人は…syamuさんは今もどこかで元気に生きてる気がするんだ」
コナン「だってあの人は、この町を守った…」
コナン「そう、最高の…」
(展望台から見える青い青い大空を見上げ、微笑むコナン)
827
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:52:47 ID:ebaGogdQ
コナン「最高の、大物YouTuberなんだからな!!」
828
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 21:54:08 ID:ebaGogdQ
(エンディングテーマ「ZERO」(B'z)とスタッフロールが流れる)
https://www.youtube.com/watch?v=TUmni8kmlN4
829
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:04:53 ID:ebaGogdQ
【1週間後・毛利探偵事務所】
蘭「お父さんがYouTuberデビューして初めて出演するCM?」
小五郎「ああ、今日から全国オンエアだ!世界初の名探偵YouTuber!
探偵事務所やめて配信だけで食ってくのも悪かねーな!ナーッハッハッハ!」
コナン「(ま、このオッチャンなら探偵よりよっぽどお笑いやYouTuberの方が向いてそうだけどな…)」
蘭「あ、このCMじゃない?推理ゲームのCM」
小五郎「おお、そうそう!このCMだ!どれどれ…」
830
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:06:33 ID:ebaGogdQ
テレビの中の小五郎「謎の孤島で起こった連続殺人事件!この名探偵Youtuber、毛利小五郎が推理してみせましょう!」
テレビの中の小五郎「犯人は…」
テレビの中の小五郎「ふにゃ…」バタン(倒れる小五郎)
小五郎「良いだろ!俺の演技!何度もこの倒れる演技を撮り直したんだからな!」
コナン「(自慢することかよ…)」
ピカー(映像の中で倒れた小五郎が光と共に消滅し、小五郎を女体化したようなデザインの美少女の3Dアバターに変化する)
小五郎「へっ!?」
831
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:07:22 ID:ebaGogdQ
テレビの中の3D美少女アバター「こんにちは〜!名探偵Youtuber、眠野(ねむりの)コゴで〜す♪」(小五郎ボイス)
蘭「ば、バーチャル…」
コナン「Youtuber…」
テレビの中の3D美少女アバター「本格推理アドベンチャー!
『野獣島連続殺人事件〜蘇りし野獣ママとジャイアンママ〜』好評発売中!」(小五郎ボイス)
小五郎「な…なんだこれは…」
832
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:08:15 ID:ebaGogdQ
小五郎「…か…か……」プルプル
蘭「お、お父さん!怒っちゃ…」
コナン「(流石にこれはおっちゃんもブチギレてもしょうがねえな…こんな萌えデザインの女にされたんじゃ…)」
小五郎「可愛いじゃねえか!!」
蘭「え」
コナン「へ?」
小五郎「いや〜女になっても可愛いな俺…ナーッハッハッハ!!」
蘭「きっ…(絶句)」
コナン「(ハ、ハハ…ま、本人が良いならいっか…)」
【おしまい】
833
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:12:33 ID:ebaGogdQ
【おしまい……………?】
834
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:13:09 ID:ebaGogdQ
―――――――――――――――――――――――――――――――――
835
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:14:25 ID:ebaGogdQ
【おまけ】
(どこか別の世界。空に巨大な島が多数浮いている)
空を飛ぶ赤いトカゲ「なあなあグラン!その辺にしとこうぜぇ?」
少年「そうもいかないよ、ビィ。少しでも早く強くならなきゃいけないんだから」
赤いトカゲ「でもよぉ、最近一日中鍛錬してるだろぉ?」
少年「僕より先に同じ年のジータが青い髪の女の子たちとこの島から旅に出てるんだ。
僕も次の定期船でこのザンクティンゼルを出るんだ!
そのために早く強くならなきゃ!」
赤いトカゲ「まぁ、オイラも島の外のリンゴが食ってみたいから早く旅に出たいけどよぉ…」
???「ーーーーーーーオ」(上空から聞こえてくる声)
少年「大丈夫だよビィ、程々にしておくつもりだからさ」
赤いトカゲ「無理すんなよぉ?怪我でもしたら旅立ちが伸びちまうからな!」
836
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:14:56 ID:ebaGogdQ
???「ーーーーーーーオ!」(上空から聞こえてくる声)
少年「ん…?ビィ、空からなにか聞こえない?」
赤いトカゲ「別に何も聞こえねぇぞ?気のせいじゃねぇかぁ?」
???「ワーーーーーーーーオ!!!!!」(上空から聞こえてくる声)
少年「やっぱ聞こえ…ふぎゃあ!!」
ドスン!!!(空から降ってきたsyamuに少年が潰される)
赤いトカゲ「うわあああああ!!空からモグラが降ってきやがったぁ!!!?」
少年「」チーン
赤いトカゲ「うわああああああ!!モグラに潰されてグランが死んじまったぁ!!!!?」
837
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:15:21 ID:ebaGogdQ
syamu「…」ムクリ
赤いトカゲ「うわぁ!?モグラが動きやがったぁ!?」
syamu「ウイイイイイイイッス!!!どうもー、syamuでーーーーすゥゥゥ!!」
赤いトカゲ「シャム…?いやそんなことどうでも良いんだよぉ!!グランを、グランを返せよぉ!?」
syamu「何がいけなかったんでしょうかね〜」
赤いトカゲ「お前が降ってきたせいに決まってるだろぉ!?グランを返せよぉ!!
グランを!オイラの…オイラの大事な相棒を…返せよぉ…」グスッ
syamu「不思議ですね〜」
ピカー(syamuの体から青い光が発せられ、その光でsyamuと少年が生命のリンクで繋がる)
赤いトカゲ「な、何だぁ!?この光は…!?」
少年「あれ…?僕、何をして…」ムクリ
赤いトカゲ「グ、グラン!?お前、生き返ったのかぁ!?」
838
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:15:51 ID:ebaGogdQ
コナン「(…そう、オレはまだ知らなかった)」
コナン「(syamuさんが生きていて、あの屋上の大爆発で開いた空間の歪みから異世界へと飛ばされていたことを)」
コナン「(自分の名前以外の記憶を失い、少年と小さな竜と一緒に旅をすることを)」
コナン「(その世界で2人と1匹で配信者として大成功して幸せになることを)」
コナン「(そして…)」
コナン「(とある妙な『事件』でオレとsyamuさんが再会することを)」
https://www.youtube.com/watch?v=z7mn42yDer4
コナン「(オレはまだ知らない…)」
コナン「(そう、それはまた先の、そして別のお話なのだから…)」
【終わり、↓のストーリーへつづく】
【グラブルSS】グラン「さあ冒険の旅に出よう!ビィ!syamuさん!」
http://blog.livedoor.jp/g_ogasawara/archives/9466235.html
839
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:17:54 ID:ebaGogdQ
【次回予告】
怪盗キッド「次の月が満ちる時、貝塚市立美術館の美しき女神の落とした雫『カスゴリの涙』を頂きに参上します…怪盗キッド」
コナン「『怪盗1412号』こと怪盗キッド…」
中森警部「くそっ、またキッドか!」
服部「おっさん!もう一枚予告状が!」
小五郎「『自分の宝は自分で守れるはずです 怪盗0000号』…だと?」
目暮警部「怪盗キッドじゃないもうひとりの怪盗…」
白馬「キッドが…負けた…!?」
怪盗キッド「フッ、オレが同じ怪盗に遅れを取るとはな……」
阿笠博士「なんでもキッドと同じ名付け方をされた新たな怪盗みたいでのー。
その怪盗の名前は…」
コナン「『怪盗0000号』…人呼んで…」
白いタキシード姿のsyamu「ウィィィィィィィッス!!どーもー、syamuでーーーーすゥゥゥゥ!」
コナン「貝塚……キッド……!」
ピロリン!
コナン「ネクストコナン!『怪盗キッドVS貝塚キッド』!」
840
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:20:13 ID:ebaGogdQ
これにて「零人目の配信者(ユーチューバー)」完結です
途中書くペースが遅くなってしまい完結まで1年以上もかかってしまい申し訳ありませんでした
当初の予定では最初の殺人事件の後にホテルが爆破されてsyamuさんと一緒にすぐ黒の組織と対決する感じでしたが、
コナン特有の爆破・YouTuber業界の抱える問題・服部とコナンのふたり旅・謎解き要素・引退後のsyamuさん要素や
syamuさんVS安室さん・オリジナルメニュー要素・一人でも多くのキャラを出す・シャムシバ等色々入れたいものを思いつく度に入れていったらこんな長くなってしまいました
少しまとまりがなくなって後半冗長になってしまったのが反省点ですがそれでも楽しんでいただけたのでしたら幸いです
SSのために貝塚や泉南イオンまで聖地巡礼をしたりコナンの映画やアニメを見返したり色々勉強をしてとても良い経験になりました
特に聖地巡礼は楽しかったです
コナンは本当に面白いので皆さんも今からでもハマりましょう
また機会があれば何かSSを書きたいと思います
そして1年以上スレを残してくださったAILEくん、感想レスを書き込んでくださった皆様方、本当にありがとうございました
841
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 22:30:11 ID:62J4QcKE
乙シャス!
コナン特有の雰囲気になぜか馴染むsyamuさんや大量に散りばめられる双方の小ネタなど毎回読み応えがすごかったです
いつも楽しみにしていたので寂しいですが本当に完結おめでとうございます
842
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 23:03:13 ID:33PJb64A
乙でした
なんだこの完成度!?(驚愕)
時事ネタや業界事情ネタも多くてまた1から読み直したいと思いました
完結おめでとナス!
843
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 23:38:39 ID:.JhR5b2I
た い さ く
本当に乙でした!!
最終回で副タイトルの回収とはやりますねぇ!
原作の雰囲気が濃厚なので読んでて楽しかったです
syamuさん語録しか喋らないのに馴染んでて笑いました
自分もまた最初から読み返したいですねぇ!
844
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/01(木) 23:47:51 ID:PA0mZ.7c
一年間以上楽しく続きがどうなるかワクワクしながら読ませてもらいました
私も貴方に負けないように完結しなきゃいけないものを完結させるように頑張ります
845
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/02(金) 00:11:27 ID:SgSNfzaI
いい劇場版だった(感涙)
846
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/02(金) 04:48:16 ID:nRA2r04U
乙でした
このボリュームで綺麗に落ち着いたのは凄いですね…
847
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/02(金) 14:33:45 ID:VyV66vA.
超大作乙!
面白かった
848
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/03(土) 00:58:19 ID:cxA4C1lY
オッツオッツ
面白かった
chmateで見ると最終回のIDが高山なのがなんかいいなって思う
849
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/03(土) 01:02:29 ID:EtFuBOwk
玉も竿もでけぇなお前(褒めて伸ばす)
850
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/03(土) 01:04:45 ID:XwT/Ctpo
ええやん…気に入ったわ…
851
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/03(土) 01:06:09 ID:5dpkRDiI
>>848
https://i.imgur.com/UH6H6cS.jpg
本当に高山で感動した!
852
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/04(日) 13:04:32 ID:8atV.cZA
完走ありがとナス!
シャムssの金字塔として語り継がれるべき名作
853
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/07(水) 09:30:58 ID:VGsDC1EQ
素晴らしいSS
誇らしくないの?
854
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/10/07(水) 10:15:04 ID:k8VJ5.8E
お話しが長いよー(本家リスペクト)
855
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2021/04/26(月) 22:11:21 ID:lJUob8vo
久々に読み返したけどもうほんっとうに面白かった!
原作の落し込みも100点満点中…100点ですゥゥゥゥ
856
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/05/01(日) 12:41:28 ID:kCgT40q6
ハロウィンの花嫁見た帰りにそういやsyamuがコナンと対決するスレあったなって思って読み返したけどおもしろかった(小並感)
857
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/09/24(土) 13:31:36 ID:1cZ5f7wI
ところで現実のsyamuさんはどうなったんですかね
858
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/09/24(土) 16:03:14 ID:o1r02QZQ
>>857
尻汁垂らしながらへずまの台本につきあってる
859
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2025/03/05(水) 19:38:16 ID:0z.JhnnI
【ネット/Youtuber】『自称正義マン』元私人逮捕系ユーチューバー「ガッツch」今野蓮容疑者、3度目の逮捕。メンズエステで「美人局」指南→現金を脅し取る。被害者240人超、総額8千万円超 [Hitzeschleier★]
ttps://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1741157830/
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