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男「お願いだ、信じてくれ」白蓮「あらあら」

534ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/12(火) 11:22:50 ID:Xx8jVFHk
ウィル「正義の味方と名乗っていたが」

親の者よりは大きな手のひらでぺたぺたと無遠慮に俺の頬を触ってくる。

ウィル「未来が見えると言っていたが」

その手はどんどんと上に登っていき、人差し指が左目の前にまでやってきた。

瞼を閉じるとその上から軽く抑えられる。

ウィル「この瞳は何を見てきたのか。教えてくれないか」

男「………すまないが、教えられそうにない」

あんなことを知っているのは俺だけでいい。さとりには知られてしまったが。

これでウィルヘルミナを拒絶するのは二回目だ。

ウィルヘルミナはどこか寂しそうに「そうか」と小さく呟いて俺から手を引いた。

535ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/12(火) 11:29:18 ID:Xx8jVFHk
ウィル「私は………」

ウィル『「………ウィルは、無力なのか?」』

男「っ!」

かつて聞いたその言葉が、再び俺に投げかけられる。

拒絶しろ、拒絶しろ。ウィルヘルミナを拒絶しろ。

それがレミリアの願いだ。それがフランドールの願いだ。それが咲夜の願いだ。それがあの吸血鬼の願いだ。

拒絶しろ。拒絶しろ―――!

男「ウィルヘルミナは―――無力なんかじゃないよ」

ウィル「!」

やってしまった。理性より感情が勝る。俺はウィルの両肩を掴んで励ましてしまった。

ウィルが嬉しそうにほほ笑む。

ウィル「そうか。お前は私のことを嫌っていると、思っていたが」

ウィル「ありがとう。ウィルを慰めてくれて」

笑うな。笑わないでくれ。俺に向かって微笑まないでくれ。

幾度となく体験した自己嫌悪。また俺は自分が嫌いになってしまう。

536ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/12(火) 11:41:48 ID:Xx8jVFHk
これは正義じゃない。これは正しい行動ではないのに、流されてしまった。

優しいだけの八方美人。自分が気持ちよくなりたいだけだ。

ウィル「……私は、何かしてしまったのか?」

男「いや、違う。ウィルのせいじゃないよ」

ウィル「すごい、つらそうな顔をしている」

どうやら顔に出ていたらしい。左手の甲で顔を拭い笑顔を作る。

こんなにも笑顔というものは重かっただろうか。頬が限界を迎えたようにぴくぴく震える。表情筋が衰えてしまったかのようだ。

ウィル「誰か呼んでくるか」

男「いい。ちょっと疲れてるだけだから」

ウィル「私にできることはなにかあるか」

男「大丈夫、大丈夫だから」

あァ、白蓮さん、星さん。なんで俺はこうも心が弱いのでしょうか。

また、『博麗 霊夢』が遠ざかってしまう。

537ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/12(火) 12:50:07 ID:Xx8jVFHk
「愛娘の涙が落ちる音がしたぞおい!」

ウィル「っ!? お、お母様。どうしたのその顔」

レミリアがいきなり店の扉を開け放ち現れた。あまりにもものすごい勢いだったので何度も扉は開けたり閉まったりを繰り返す。

これでも壊れないのだからさすが地底の建物だ。

レミリアはその頬に湿布薬を貼っており、さっきの壮絶なスリーノックアウトは吸血鬼の再生力をもってしてもいまだひくことはないらしい。

レミ「名誉の負傷だ」

何が名誉かはわからないが、レミリアがそういうのならそういうことにしておこう。

さっきの光景を改めてウィルに伝える必要はないしな。

ウィル「あとお母様。私は泣いていないぞ」

レミ「なにぃ? 私も歳かな」

見た目幼女でそのようなことを言われてもジョークとしか思えない。

それに涙が落ちる音なんて聞こえないだろうし。

ということは実際は別の用事があったと思うのが当然だが。

538ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/12(火) 12:56:19 ID:Xx8jVFHk
男「それで、何の用だ」

レミ「だから愛娘の悲しむ声が」

ウィル「私そんな声あげてないぞ」

さっきと言っていることが変わっている。ますます怪しい。さては

男「………椛?」

レミ「ぎくぅ!」

男「まさか抜け駆けを?」

レミ「ぎくぎくぅ!」

面白いほどにわかりやすく仰け反るレミリア。傍若無人なところもあるかと思えば冷静沈着なところもあるかと思えば大人びたところもあるかと思えば人情家なところもあるかと思えば次はコミカルなところを見せる。

こういうところに惹かれるのだろうか。

レミ「そ、そんなわけないじゃない! この私が抜け駆けなんか」

そう語る目は右往左往どころか跳ねまわっている。これが正常で平常だというのならそれはそれで怖い。二人してレミリアをじっと見つめているとレミリアは地団駄を踏んで大声を上げた。

レミ「そうだよ! 話し合いがだめなら後は行動だ! 私は椛を救って助けてやろうと思ったんだよ! なのに、ちっ、まさかお前がいるとはな」

まるで人が大悪人であるかのように睨みつけられる。なんというかその眼には迫力がない。さっきのウィルヘルミナのほうがよっぽど迫力があった。

539ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/12(火) 13:10:30 ID:Xx8jVFHk
男「ぷっ、はは、あははっ」

レミ「なに笑ってるのよ」

その様子が心底おかしくて俺はおもわず噴出してしまった。いきなり笑い出したことが変に映ったらしくレミリアはちょっと引いていた。

なんかレミリアがカリスマって言われている理由がわかった気がする。

きっと本人の意識の外でも人を救うことができるような運命の元にいるんだろうな。

レミリアの登場で幾分か気は楽になった。考えすぎるのと背負いこみすぎるのは俺の悪い癖だ。星さんにもそう言われた。

レミ「なんだかよくわかんないけど、止めるつもりなら、押しとおるわよ!」

長い爪をこちらにむけ威嚇のようなポーズをとる。もしレミリアが押しとおるというのなら止められる者は幻想郷にそうはいないのだろう。なら

男「止めるつもりはないし、俺じゃあ止められないよ」

レミ「あらそう? なら話が早くていいわ♪」

レミリアならまぁいいかとも思いレミリアを通す。もともと椛に会わせるかどうかなんて俺の一存で決めれることではないんだ。

ウィル「お母様。私も行く」

スキップして二階へ上がるレミリアにウィルが続いていった。

1人になった俺はふっと息を吐くと机につっぷする。すると遠くからだだだだと震えるような音がしていることに気付いた。

これは―――

540ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/12(火) 13:41:43 ID:Xx8jVFHk
バンッ

デジャヴュを感じさせる音。その音はもちろん店の扉を開け放った音だが違ったのは駆け込んできたのは二人だった。

勇儀「レミリアのバカはどこにいった!」

白蓮「抜け駆けは誠に許しがたき事。魔が差したなどと言い訳はさせません」

………これは怖い。

俺は無言で二階へと続く階段を指さすと二人は飛ぶようにして登って行った。

直後に聞こえる大きな物音と悲鳴。

これで椛に恐怖が植え付けらえなければいいが。

541ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/12(火) 15:56:50 ID:Xx8jVFHk
〜俯瞰視点〜

妖夢はいなかった。

いつの間にかいなくなっていた。

いつからいなくなったのかはわからない。

まるで幽霊のようにあやふやな存在としては頭の中に残っている。

記憶をたどってみても数年前の妖夢は思い出せるのに近日の妖夢は思い出せない。

一昨日食べた朝食の思い出に妖夢がいたような気もする。

いなかったような気もする。

幽々子はそう感じながらも妖夢を探そうとはしなかった。

幽々子「もうすぐ、春ねぇ」

縁側で咲くことのない桜を見ながらお茶を嗜んでいる。お茶請けは買いに行くものもおらず、買いに行ける状況でもないのでただお茶だけをひたすら楽しんでいた。

下で何が起きているのかは把握している。死者の数が増えればそれだけ幽霊が生まれるのであり、幽霊を管理する者としては把握せざるをおえないからだ。

仕事と食事とお茶を繰り返すだけの生活。独り言に返してくれる従者も友も今はいない。

そんな状況でも西行寺 幽々子は不干渉主義を貫いていた。

542ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/12(火) 16:24:18 ID:Xx8jVFHk
幽々子「春が来たら、何をしようかしらぁ」

幽々子の頭の中は食事と飲酒のみで構成されているといっても過言ではない。

ただしそれは平常時であって、ちゃんとしたときはちゃんと主らしく振舞うことは可能だ。

見た目は少女であっても死後は長く、白玉楼を任されるほどには切れ者。しかしそう評価するものはとても少ない。

幽々子を知るものなら口をそろえて幽々子のことを危険であると認識しているのに、危険であると把握できない独特の存在感ゆえに幽々子は評価されない。

普段の言動や行為がそれに拍車をかけているともいえるが真面目にやったところで生来から持っている気質はどうしようもない。

幽々子「お花見、したいわねぇ。博麗神社は予約制だったかしら」

うーんと頭を捻る姿も演技ではなく素である。のんきとも言えるその言葉は生者とは違う死生観から来ていた。

幽々子にとっては生死の概念はそれほど重要なことではない。だからたとえ知り合いが死んだとしてもおそらく「あらまぁ」の一言で済ませることだろう。

誰よりも生死に近く、生死を知り尽くした視点から見える答えは生も死も結局氷が蒸発して気体になる程度の形態変化でしかないということだった。

見えなくてもある。見えたらなおさらある。見えないといっても見える人には見えるし、見せれるものなら見せれる。

言葉が通じて思いが通じるのなら心臓が動いているのかどうかなどは些細なことでしかなかった。

幽々子「やっぱり、お茶請けが欲しいわねぇ」

お茶を啜る動きは止まらず、おもむろながらも着々と大量に用意したお茶を消費していく。

一体どこへ消えるのか。それは当人以外知りようがなく、当人にとっては気にするようなことではないため誰もその答えを知らない。

543ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/12(火) 16:37:28 ID:Xx8jVFHk
このお茶を飲み干せばまた増えていく幽霊を相手にしなければいけないと幽々子は少しだけペースを落とした。

せめて妖夢がいれば暇もつぶれるのにと、従者を暇つぶし目的で焦がれる。

幽々子(勝手にいなくなって、従者失格だわ!)

帰ってきたらどんな嫌味を言ってやろうかと考えることで幽々子は時間を潰す。

結局妖夢がいないということで暇を潰すのだから妖夢がいようがいまいがあまり変わりはないのだがそれを指摘する第二者はいない。

今、幽々子は自分だけの時間を我儘に過ごしていた。

自分だけの世界、独特の時間の流れ、平和とも言えるこの生活は下で起きている悲劇とは無関係。と幽々子は勝手に思っている。この能力をもってして不干渉主義であれば態々蜂の巣に手を伸ばすものもいないだろうと考えていたからだ。

しかしハチの巣であろうとそこに利益なる者があれば手を伸ばす価値はあることを幽々子は念頭に置いていなかった。それには理由があったが幽々子はそれを把握していない。

自分自身にすら関心を持たなくなった幽々子にそれを把握することは叶わなかった。

544以下、名無しが深夜にお送りします:2019/04/09(火) 20:11:12 ID:1XFKJ8Ao
楽しみ

545ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/05(水) 15:34:36 ID:pEAAwW7A
「優雅だな、亡霊の姫さんよ」

いきなり投げかけられた言葉に幽々子が反応できたのは数瞬遅れてからだった。

始めは妖夢かと思った。にしては声色も口調も違う。

一体誰かと目線をそちらに向けてみると妖夢とは違う白髪の少女がそこにいた。

幽々子「……貴方はここに関係がないでしょう」

妹紅「関係がなくても用はある」

妹紅は懐から赤い模様が描かれた札を取り出すとくしゃりと握りつぶした。

とたんに札は炎へと姿を変え辺りを強く照らす。

幽々子「死なないからと言って、貴方程度が私に勝てるとでも思ったのかしら」

妹紅「赤く燃える炎は人の目を引く。それが暴力的だと知りながらも美しいがゆえに誰しもが目を奪われる」

妹紅「死者もそれは同じ。迎え火、送り火なんてもんがあるくらいだからな」

幽々子「何を―――」

言っているのかという言葉をに胸に走る違和感が止めた。

「虚を突かれた、という気分かな? 亡霊の姫よ」

神子「もちろんこれは冗談だ。大いに笑ってくれて構わないよ」

546ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/05(水) 15:50:54 ID:pEAAwW7A
胸を突いて飛び出ている刃に輝いているのは七星。

豊聡耳 神子が背後から幽々子の胸を突き刺していた。

幽々子「そう、そういう―――っ!」

刃が逆袈裟に切り上げられる。胸から右肩を裂く痛みに幽々子は唇を噛んで悲鳴をこらえた。

神子「さすがに幽霊十匹分とまではいかないが、破邪の七星剣。それを聖人である私が使っているんだ」

神子「幽霊と言えども、効くだろう?」

立ち上がり応戦する気力はない。

幽霊とは魂の、心そのものである。

約束も誓いもなにもない、ただ残酷なだけの平穏に侵された幽々子の体は弱っていた。

戦って何になるのか。

このまま残って何になるのか。

後ろ向きな感情が傷口から漏れ出す。

妹紅「抵抗はしないのか?」

幽々子「えぇ………だけど、願わくば、桜の華の下で消えたいわ。私の最後を弔ってくれるのならば」

547ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/05(水) 16:30:45 ID:pEAAwW7A
妹紅「だとよ。どうする?」

神子「為政者たるもの、善であれと言う。民ではないが、最後の願いを聞くこと―――」

神子「聞く………?」

神子の表情が崩れた。

空っぽの亡霊に欲はない。

だからこそ神子は油断しており、余裕を持ち幽々子を処理しようとしていた。

西行寺 幽々子に欲はない。つい先ほどまではそうだった。

神子「引け! 引くぞ!!」

妹紅「は? 一体―――うわっ、なんだこれ」

幽々子の傷口から漏れ出すのは淡い光を伴った蝶。

生と死の狭間に美しく輝くは―――反魂蝶。

548ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/05(水) 16:33:20 ID:pEAAwW7A
神子「―――――知っていたのか!!」

幽々子「聞いたの―――全部」

神子「それをしてなんになる! 復讐や悪あがきでも―――」

『妖夢―――また会いましょうね』

幽々子「あの子は帰ってくるの。だから」

幽々子「だからこれが、私の最後の言葉よ」

549ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/05(水) 16:46:00 ID:pEAAwW7A









   




                                            身のうさを 思ひしらでや やみなまし
               
                  

                                                     そむくならひの なき世なりせば

550ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/05(水) 16:47:03 ID:pEAAwW7A














桜が咲いた

551ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/05(水) 16:50:27 ID:pEAAwW7A














身のうさを 思ひしらでや やみなまし

         そむくならひの なき世なりせば

552ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/05(水) 16:52:40 ID:pEAAwW7A














桜が咲いた

553ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/05(水) 17:09:31 ID:pEAAwW7A
〜男視点〜

椛は犠牲になったのだ。

守護欲という欲に。

あの後誰に守られたいかと三人に問い詰められた椛は青い顔をして逃げ出そうにも逃げ出せず泡を吹いた。

結果その様子を見ていたみとりによって三人は椛に接触禁止令がだされ、事態は収まった。

のだが

パチェ「レミィはちょっと考えが足らないところがあるわ。弱者の気持ちが分からないなら強者ではあっても上に立つことは」

レミ「はい、はい、すいません」

パル「鬼が鬼らしくってのはわかるけど、今はこういうことやっていい状況かどうかわからないのかしら。同じ鬼でも萃香の方がもっと思慮深いわよ」

勇儀「ぐぅ」

ナズ「恥ずかしいと思わないのかい。私は見たくなかったよ。自らの欲に溺れた貴方の姿を」

白蓮「反省してます…」

三人が正座して怒られているという実に珍しい光景が今目の前で繰り広げられている。

この三人に相談を持ちかけたのは間違えだったのかもしれない。

554ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/06(木) 10:00:20 ID:hQcRw0Tw
椛ははたての腕の中で震えてるし、ごめんよ椛。

しかしこの様子ではまとまりがなさすぎる。これから行動していかなければならないと言うのに一体どうなるというのだろう。

ナズ「君も君だ!!」

男「えぇ!? 俺!?」

いきなり話が飛び火した。

ナズ「男なら口に出したことは守ってみたまえ。椛を守ると誓ったのであれば」

それはちょっと人間には無茶な話―――いや、霊夢ならそうするな。

男「ごめん。言い訳ができない」

男「全部、俺のせいだ。ごめん、椛」

椛「! い、いえ。私のため、だと、知っています、から」

ナズ「………殊勝なことだよ。分かってる無茶を言っているということは」

ナズ「ただ君の言葉が動かす出物事は大きい。これだけは理解しておいてくれ」

男「…身に染みたよ。これで」

俺の周りには力を持つ者が多い。それらを頼れば大きなことだって起こせるだろう。

そう、大きなことだって起こせてしまうってことを俺は注意しなければならない。

555ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/06(木) 10:06:14 ID:hQcRw0Tw
皆が力を貸してくれるのならば、俺はできるかもしれない。

この異変を収めることが。

霊夢ばかりに頼るのではない。俺たちの力でこの異変を

椛「っ!!」

はたて「椛? どうしたの?」

椛が瞳を抑えていた。

その体の震えの種類が異なる。怯えではなく、より深い恐怖に。

カチカチと歯を鳴らす音が聞こえる。まるで凍えているかのような椛をはたては強く抱きしめた。

一体何が起きたのか。その疑問を解いたのは椛ではなく

文「みなさん! 大変ですっ!!」

文「妖怪の山の天狗が! 椛を取り返しに来ました!!」

―――下駄の歯が折れるほどの速度で駆け込んできた射命丸だった。

556ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/06(木) 15:30:34 ID:hQcRw0Tw
勇儀「思ったより早いね」

男「迎え撃とう! 椛を渡すわけにはいかない」

結界が吹き飛んでいてよかった。もしなかったら防戦一方だったから。

鴉天狗は油断ならない相手だけれど、それでも椛を渡すわけにはいかない。

約束を反故にしたりはできない。

男「はたてさん。みとりさん。椛をよろしく頼みます」

はたて「もちろんっ」

みとり「………ん」

椛を二人に任せる。鴉天狗を近づかせないことが先決だけどその速度についていけるものは限られている。はたてはもちろんのこと、制限をかけれるみとりなら対処も可能と考えた。

あちらの戦力がどれほどのものかわからない。だけど椛を取り返すために量を送り込んできたりは………いや、プライドの高い天狗の事だ。大軍で来てもおかしくはない。

それに俺たちが妖怪の山に喧嘩を吹っかけたのはこれで二度目なんだ。

557ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/06(木) 15:37:21 ID:hQcRw0Tw
男「子供と妖怪を旅館に連れて行ってください。そっちは、えっと」

パチェ「私が行くわ。防衛戦は私の本領よ」

レミ「それと美鈴と狼男も連れていきなさい。オフェンスには私とフランが回る」

レミ「あの子ももうそろそろ遊ばせてあげないと発狂しちゃうでしょうからちょうどいいわ」

レミリアとフランドール。紅魔館が誇る最強の戦力。その二人が迎撃に周ってくれるというのなら不安はない。

勇儀「私はここを守るよ。抜かれたときが心配だ」

レミ「精々突っ立っておきなさい。きっと楽ができるわ」

売り言葉に買い言葉。しかし両者はにやりと笑って互いに拳をぶつけ合った。

パル「勇儀がそうするなら私もここに残るわ。橋姫だって防戦は得意なのよ」

けたりと笑うその手にはいつの間にか五寸釘が握られていた。準備は万端のようだ。

男「じゃあ俺は」

ナズ「君は私と一緒に旅館に行くぞ。死なれては困る」

男「……そっか、そうだよな」

たかが俺一人がいたところで足手まといになるだけだ。大人しくナズーリンを一緒に行った方が良い。

558ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/06(木) 15:53:01 ID:QyS03yrY
ナズ「聖、貴方はどうする?」

白蓮「そうです―――ねっ!」

「ぐぷぁっ」

男「!」

飛び込んできた白狼天狗を白蓮は見向きもせず裏拳で殴り飛ばした。

拳をもろに受けた哀れな天狗は建物からはじき出され受け身もとれぬまま地面を数度跳ねた。

ピクリとも動かない。さすが白蓮さん。

白蓮「もう時間が無いようですから―――いざ、南無三」

アクティブだ。

白蓮さんはにこりと笑って真っ先に駆けだした。人間の脚力ではない速度でぐんぐんとその姿は小さくなっていく。

とたんに天狗達のものと思われる悲鳴が数度木霊した。

559ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/06(木) 15:57:33 ID:QyS03yrY
レミ「あっ、ずるいわ! 私も行く!!」

ウィル「お母様。私も行く。私だって戦える。私は、無力じゃない」

戦いに赴こうとするレミリアにウィルヘルミナも同行しようとした。そんな娘の提案をレミリアは優しい慈母的な笑みを浮かべて

レミ「そうね。貴方も戦えるわよね。それじゃあ一緒に楽しみましょう」

ウィルに手を差し出した。

ウィル「楽しむっ」

ウィルはその手をぎゅっと掴んで親子仲良く戦地に赴いて行った。

流石吸血鬼。闘争の種族。

傷つき倒れると思っていないのだろうか。それともそれを含めて楽しみと言っているのか。

分からないが何気ない足取りで歩む二人の価値観はおそらく俺には一生かけてもわからないのだろう。

勇儀「早く行きな。椛だけじゃなくて子供達も危ない」

男「地底のほかの妖怪はどうすればいい?」

勇儀「たかだか鴉天狗にやられるような柔な奴はいないよ。放っておきな」

と言うが、皆が勇儀ほど強い訳ではない。もちろん勇儀の方が地底の妖怪と親交が深いのは確かだが。

560ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/06(木) 16:03:16 ID:QyS03yrY
男「………」

ナズ「また変なこと考えてるんじゃないだろうね」

男「…変な事って?」

ナズ「例えば………地底の妖怪を率いてレミリアたちに加勢しにいくとか」

図星だった。

レミリア配下の妖怪は咲夜たちがいるから統率がとれる。

しかし地底の妖怪には纏めるものがいない。なら何とか協力してもらってと考えてはいたが。

ナズ「はぁ………バカはそうたやすく治らないようだね」

ナズ「白蓮がいないから言うけど。他の奴が死のうが構いはしないと思いたまえ。君がいなければ困る」

男「そんなこと、思えないよ」

できるだけ人間も妖怪も助けたい。甘い考えとは分かっているけど。

ナズ「だろうね。君がそういう奴だと私は知っているだから無理やりでも連れて行くよ」

ナズ「君は子供達を守らないといけない」

男「………そうだな。その通りだ」

正義感に燃えるばかりが正しさじゃない。今俺は俺ができる最善のことをすべきだ。

561ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/06(木) 16:09:22 ID:QyS03yrY
勇儀が言うように地底の妖怪が強者ばかりと信じよう。

俺は俺の責任を取らなければいけないんだ。

ナズ「まずは子供達を旅館まで連れて行くよ。あと妖精と命蓮寺の妖怪たちも」

男「よし、すぐに」

「人手が必要だろう」

男「あぁ、たすか―――誰だ」

いきなり現れたのは真っ白な全身を覆う装甲を纏った人型。ただその声は

男「白衣男…でいいんだよな」

白衣男「その通り。白衣男改め、白衣男アーマードフォームとでも呼んでもらおうか!」

格好を付けてポーズを決めているが、今緊急事態だぞ?

白衣男「例え明日筋肉痛に苛まれようと! 今大切な誰かを守れるのであれば!!」

文「きゃーっ! 白衣男さんかっこいいです!」

………かっこいいか?

男「まぁ、手は多い方が助かる。手伝ってくれるか」

白衣男「文と俺と装甲娘で戦えそうにない妖怪を連れていく。お前は子供達を守ってやれ」

562ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/06/06(木) 16:17:43 ID:QyS03yrY
男「おうっ」

ナズ「待ってくれ。戦力的にこちらが弱すぎる。子供達を守るのであれば」

白衣男「なに、そちらも解決済みだ。そっちの寅丸 星と二ッ岩 マミゾウ、こっちの黒谷 ヤマメに声をかけている」

ナズ「病気持ちは勘弁してほしいね」

白衣男「そういうな。緊急時はあいつの明るさが役に立つ。そしてそう言われると予想したヤマメから伝言を預かっている」

白衣男「『病気の媒介者に言われたくないね』だそうだ」

ナズ「……ムカつくね。まぁいい議論している時間ももうない。急ぐよ」

勇儀「ここは任せな。鬼の四天王が星熊 勇儀の名に懸けてここは守り抜いて見せるさ」

パル「私がいることも忘れないでよね。そりゃあ勇儀ほど強くはないけど………ほんと妬ましいわ、その強さ」

男「ここは任せた!」

白衣男「行くぞ!」

後を任せるには十分。

攻め手も守り手も十分すぎるほど。いくら天狗であろうとも守りきれないわけじゃない。

なのになぜだろう。

不安がぬぐえないのは。

563以下、名無しが深夜にお送りします:2019/06/10(月) 17:51:22 ID:bULsURSk
今度こそ守り切れるのか、楽しみ

564以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/21(月) 18:11:37 ID:QptDoFzY
待ってるの

565以下、名無しが深夜にお送りします:2020/04/12(日) 14:49:40 ID:PhrLSzUg
待機

566以下、名無しが深夜にお送りします:2020/06/07(日) 20:55:17 ID:uR77.dBs
私も待ち続けよう

567以下、名無しが深夜にお送りします:2021/03/16(火) 11:51:15 ID:iRTOsK56
もう…

568以下、名無しが深夜にお送りします:2021/07/15(木) 22:05:30 ID:MVH8uynY
俺は信じて待つぜ

569ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2021/07/17(土) 19:00:13 ID:6RMQK6Sw
数年も放置してしまい申し訳ありません
8月の盆には復帰できると思います。

長い間放置してしまい、言い訳もできず、勝手ではありますがもう一度見ていただけると幸いです

570以下、名無しが深夜にお送りします:2021/07/20(火) 16:34:39 ID:Mpy8HZA2
うおおおおおおおおおお!!!!!!!!
帰ってきてくれましたね旦那ッ!!!
見るに決まってるじゃないですか!!!

571以下、名無しが深夜にお送りします:2021/07/21(水) 05:42:20 ID:T6VtBnf2
待ってた甲斐があった…

572以下、名無しが深夜にお送りします:2021/07/21(水) 18:09:42 ID:4oTjhBWw
まじかよ
定期的に覗いててよかった…

573ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2021/08/13(金) 17:07:01 ID:s01NNbY2
〜俯瞰視点〜

たかが鴉天狗と勇儀は言ったが、それは鬼だから言えることである。

普通の人間や妖怪にとっては鴉天狗ただ一人だけでも恐れるべき相手だ。ゆえに古来より鴉天狗は恐れられてきた。

結界とルールができて久しいが、それ以前もそれ以降も天狗の本質は何一つ変わっていない。一たび飛べば瞬きの間に一里を駆け、戯れに竜巻を起こし、逃げ惑う弱者を見て高笑いすらしてみせる。

まさに生まれ持っての強者。それが集団で襲い掛かってくるのだ。弱いわけがない。

個としての最強が鬼であれば、集団としての最強が天狗。規則と規律と自尊心を持って、意に反するものを蹂躙する暴虐の黒色。

いくら強者が揃う地底であっても、たかが鴉天狗などと言うことはできないのだ。

そう、言うことはできないのだ。

「ぐはッ」

「なんだ、偉そうに宣戦布告するからさぞかし強いのかと思えばこんなものか」

言えない、はずなのだ。

574ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2021/08/13(金) 18:24:38 ID:s01NNbY2
時を少し戻す。

鴉天狗達はここにいるはずのない、小さく幼い体躯を見て戸惑っていた。

幻想郷に新しく現れた紅き幼い紅魔館の主。伏魔殿の奥に潜み、夜を闊歩する王。レミリア・スカーレットだ。爛々と輝く瞳を鴉天狗に向け彼女はさぞ嬉しそうに唇を歪めている。まるでケーキを前にした子供のように。

彼女が紅魔館を捨て、人間達と敵対した事は情報通である天狗はもちろん知っていた。しかしそれはあくまで人間に対してのアクションだ。

決して地底の者を守るためではなかったはずだった。

更に言えば自我主義を極めた彼女が地底を守るようなヒロイズムをみせるはずがなかった。

想定外、予想外。どう思考を張り巡らせても彼女がここにいる理由に思い至らず、どうすればいいのか天狗達は考えあぐねていた。

レミリア「洞窟にぞろぞろとひぃふぅみぃよぉ、あぁとにかくたくさん現れて。まるで蝙蝠のようだわ」

その言葉に鴉天狗達はいきり立った。我々は鴉天狗であり、蝙蝠などという薄汚い存在ではない。

レミリアのその一言は思案に耽った鴉天狗達を容易く今に引き戻す。レミリア・スカーレットがいたとしても大した問題ではない。

そもそも我らは鬼を相手しに来たのだ。たかが500年しか生きていない小娘に何を恐れることがあるか。新参者に我らが臆する理由はない。と鴉天狗は目の前の障害を排除するべく各々武器を構えた。

「夜にしか飛べぬちっぽけな童風情が我らを虚仮にしおって! 前から礼儀を知らぬ木端が偉そうにふんぞり返りおって、気に食わなんだ!」

先頭の鴉天狗が右手に持った葉団扇を振るおうと腕を引いた。見た目はただの団扇でも鴉天狗が持てば大砲や爆弾と同義。木々をなぎ倒し、岩肌を削る嵐がレミリアを襲うであろう。

いくらレミリアが吸血鬼であろうと当たればただでは済まない。

「這いつくばって我らに許しを乞うが良い!」

575ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2021/08/14(土) 22:10:37 ID:h8lyBTUU
レミリア「私を見下すなよ。凡妖が」

一瞬だった。

さっきまで愉快そうに笑っていたレミリアが、眉間に皴を寄せた瞬間、彼女は先頭の鴉天狗の頭上にいた。そしてその動きは急上昇したものではない。

急降下したものだった。

彼女の幼い右手が天狗の頭を掴み固い地面へと叩き付ける。衝撃によって辺りに土煙がごうごうと巻きあがり、その中からけほけほと咳をしながらレミリアが何事もなかったかのように現れた。

レミリア「なんだ、偉そうに戦線布告するからさぞかし強いのかと思えばこんなものか」

レミリア「まったく拍子抜けだよ」

最速たるはずの鴉天狗すら反応できない攻撃。見下していたはずの吸血鬼が頭上から降ってくるとはだれも予想していなかった。誤解を生まないように説明しておくが天狗は最速を名乗るだけあってスピードは他の追随を許さない。

しかしそれは大空での話。翼を広げ羽ばたけるだけの十分な自由を確保しての話である。

対してレミリアの素早さは体全体の動きをもってして生まれるものである。体中のバネを使い、地であれ空であれ矢のように跳ねることができるレミリアはこの場においては天狗以上の機動力を持っていた。

飛び上がり、天井を蹴っての急降下。その攻撃を場所が悪く群れで現れた天狗達は避けることができない。油断の隙を突いたとはいえ、この場においてどちらが有利かは揺るがない。

レミリア「ま、弱いから数に頼るんだな」

レミリア「お前らと違って私はただ一人。王者は常に一人なのよ!」

レミリアが次の獲物を狙って飛び上がる。

そこからは殺戮だった。

576ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2021/08/14(土) 22:32:36 ID:h8lyBTUU
レミリアが天狗から天狗に飛びかかり、その首の骨をへし折る。

暴れまわるレミリアに襲い掛かろうにも狙いをつけるのも難しく、常に他の天狗の傍であったため、攻撃虚しく同士討ちを引き起こしてしまうだけだった。

皮肉なことに天狗のもつ群としての長所が仇となっていた。

「あぁあああぁああっ!!」

強者としてのプライドがへし折れる。天狗達にとっては体の傷よりもそっちの方がよっぽど堪えた。たった一人の小娘に弄ばれたと知れれば他の天狗から受ける仕打ちは想像に難くない。

天狗の社会はあまりにもシンプルで残酷だ。転がり落ちてしまえば待ち受けるのは悲惨な運命のみ。一部の者を除いて強者によるピラミッドが彼らを縛り付けていた。

ならばどうするか。帰れば生き地獄。撤退はない。されどプライドももう無い。

レミリア「おぉぅ!?」

それが良かった。

不退転を決めれば話はシンプルになる。生き延びて生き地獄で泣くぐらいなら、地獄で散ってやる。その決意は翼よりも武器よりも強力だった。

飛びついてきたレミリアの体を天狗が強く抱きしめる。恋愛においての抱擁とは違う、噛みつくような抱擁。

全身全霊を込めた束縛であってもレミリアなら振りほどけなくはない。しかし決して容易くというわけではない。

つまり隙ができる。

命を犠牲にすれば彼女に食らいつくことができる。

群としての脅威が今開花した。

577ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2021/08/14(土) 22:46:41 ID:h8lyBTUU
初めてレミリアが墜落した。

鋭い風の刃をその身に受け、血を流しながら、真っ逆さまに地面へと落ちていく。

全身の切り傷から血が流れる。血液を奪って生きる自分から血液を失うのはいつぶりだっただろうか。思い返してみるがすぐには思いつかなかった。全身から流れる血液がレミリアから思考力を奪っていたからだ。

傷は深くないとはいえ、受けた傷の数が多い。深手ではないので幸い命に別状はないだろう。

だから追撃をされても反撃はできる。傷はすぐふさがるだろうし、好みではないが天狗から吸血擦れば回復も容易い。

レミリア(だけど、あぁ、そうよね。調子にのるのが私の悪い癖だったと、知っていたのに、やってしまったわ)

視界の端を駆けていく黒い羽根。

天狗達にとってレミリアを倒す事は絶対条件ではない。自分たちの落とし前さえつけることができれば天狗達の目標は果たされる。

そうなれば死んでいった者たちも無駄死にではない。死して蔑まれることもないだろう。

レミリアを無視して奥へと飛んでいくその数は数えるのが困難なほどであり、舞い散る羽根が黒い豪雨のように降り注ぐ。

レミリア(―――油断さえ、していなければ)

レミリアの体が地面へ叩き付けられた。

578以下、名無しが深夜にお送りします:2021/11/20(土) 18:40:59 ID:R80ZvxYU
支援!

579以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/13(木) 01:49:57 ID:6rr1CjaA
俺も支援

580以下、名無しが深夜にお送りします:2022/01/22(土) 18:27:36 ID:hHbj5dgo
支援

581以下、名無しが深夜にお送りします:2022/02/17(木) 02:01:27 ID:OF52AJWM
支援

582以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/01(火) 04:16:24 ID:J.banIVQ
SS避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/

583以下、名無しが深夜にお送りします:2022/04/20(水) 19:50:35 ID:APeis62M
しえん

584以下、名無しが深夜にお送りします:2023/01/21(土) 18:54:56 ID:5efjN6mI
やあ

585以下、名無しが深夜にお送りします:2023/03/09(木) 06:40:02 ID:GC7cuJ3I
にちわ

586以下、名無しが深夜にお送りします:2023/04/12(水) 02:08:18 ID:oBBjNQ16
小さい頃に追いかけてたssの続きを見付けて感動した

587以下、名無しが深夜にお送りします:2024/01/08(月) 12:27:01 ID:bQV5D4ho
大人になっちまったよ

588以下、名無しが深夜にお送りします:2024/02/21(水) 20:13:01 ID:jRXAF6D2
そう言えばあのSS更新きたかな、がそろそろ一年たつ

589以下、名無しが深夜にお送りします:2024/03/19(火) 00:07:56 ID:Bgxmikmc
なっつかし
俺このシリーズに影響されてSS書くようになったんだよ
戻ってきてくれたら嬉しいな

590以下、名無しが深夜にお送りします:2024/05/14(火) 22:20:10 ID:AOYXE4Ao
始まってもう8年経ったってマジですか?


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