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【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 七冊目【SS】

1ルイーダ★:2008/05/03(土) 01:08:47 ID:???0
【重要】以下の項目を読み、しっかり頭に入れておきましょう。
※このスレッドはsage進行です。
※下げ方:E-mail欄に半角英数で「sage」と入れて本文を書き込む。
※上げる際には時間帯等を考慮のこと。むやみに上げるのは荒れの原因となります。
※激しくSな鞭叩きは厳禁!
※煽り・荒らしはもの凄い勢いで放置!
※煽り・荒らしを放置できない人は同類!
※職人さんたちを直接的に急かすような書き込みはなるべく控えること。
※どうしてもageなければならないようなときには、時間帯などを考えてageること。
※sageの方法が分からない初心者の方は↓へ。
http://jbbs.livedoor.jp/game/19634/storage/1117795323.html#562


【職人の皆さんへ】
※当スレはあくまで赤石好きの作者・読者が楽しむ場です。
 「自分の下手な文章なんか……」と躊躇している方もどしどし投稿してください。
 ここでは技術よりも「書きたい!」という気持ちを尊重します。
※短編/長編/ジャンルは問いません。改編やRS内で本当に起こったネタ話なども可。
※マジなエロ・グロは自重のこと。そっち系は別スレをご利用ください。(過去ログ参照)


【読者の皆さんへ】
※激しくSな鞭叩きは厳禁です。
※煽りや荒らしは徹底放置のこと。反応した時点で同類と見なされます。
※職人さんたちを直接的に急かすような書き込みはなるべく控えること。


【過去のスレッド】
一冊目 【ノベール】REDSTONE小説うpスレッド【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/game/19634/storage/1117795323.html

二冊目 【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 二冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/game/19634/storage/1127802779.html

三冊目 【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 三冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/game/19634/storage/1139745351.html

四冊目 【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 四冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/19634/1170256068/

五冊目【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 五冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/19634/1182873433/

六冊目【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 六冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/19634/1200393277/

【小説まとめサイト】
RED STONE 小説upスレッド まとめ
ttp://www27.atwiki.jp/rsnovel/

93みやび:2008/05/21(水) 09:34:25 ID:XfF12bcA0
―メインクエ“CHAPTER1”より〜アイノの報告書――[P]7/9

 ――結 論――

 悪魔たちがどうしてレッド・ストーンを盗んだのかは、いまだ明ら
かになっていない。
 地上界に降った一部の追放天使たちは、活動初期にレッド・ストー
ンを盗む事件に加わった小さな悪魔何人かを生け捕ることには成功し
たが、詳しい審問はまともにしなかったと知られている。
 怒りに満ちた追放天使たちが悪魔たちを捕まえるや即座に審判した
為であるが、その審判さえも、生き残った悪魔たちでは信頼するに足
らず、信憑性のある情報を持っていなかった下級悪魔たちであった為、
その真偽は迷宮に落ちたまま時間だけが過ぎてしまった。
 ただ、審問に成功した小さな悪魔たちと天上界、追放天使たちの間
で、自分なりに推理した結論がある。
 それは、レッド・ストーンが発する火のオーラを利用して悪魔達が
さらに強い力を得ることが狙いだという噂のことだが、自分の考えか
らも利に適っているようであり、大半の追放天使たちと人間たちはこ
の推定を信じている。

 レッド・ストーンがどのような力を持っている物か、我々としては
想像もつかないが、神々が暮す天上界と悪魔たちが住む地下界で扱う
に値する物なら、人間が手をつけてはいけない物かも知れない。
 これに対する厳重な警告としてみたレッドアイは、レッド・ストー
ンの探索を全面中断することを要請して、以後、レッドアイの活動も
制限的に行うと明らかにする。

 とりあえず、我々レッドアイはレッド・ストーンの手がかりに非常
に近づいていて、それに対する正体についても、殆ど明かしたことで、
近い内にまた他の報告書を公開することを約束しながら短い文を終え
る。

94みやび:2008/05/21(水) 09:35:04 ID:XfF12bcA0
―メインクエ“CHAPTER1”より〜アイノの報告書――[P]8/9

 ――メ モ――

 こんな古文書にメモをするということが、少々おこがましくはある
が、キミの記憶力がよくないため、どうしようもない。

 この本に関心が多い者たちの中で、購入希望を知らせてきた者たち
は、古都ブルンネンシュティグのロングシュ、港街ブリッジヘッドの
ケブティス、オアシス都市アリアンにいる隊員募集担当グレイツ!
 以上だ。

 この三人の内、誰か一人を選択することはキミの自由だ。あ!今度
もっと良い条件を出す人がいることもあるから持っていても構わない
がね。


         編者注)アイノの報告書より抜粋――ここまで。

95みやび:2008/05/21(水) 09:35:50 ID:XfF12bcA0
―メインクエ“CHAPTER1”より〜アイノの報告書――[P]9/9

 ――編者あとがき――

 あらためてゲーム内のテキストを書き写してみて、ここまでキチガ
イじみた(言葉として成立していない)文章だったのかと、今更なが
ら愕然としました(笑)
 しかしこれ、いったいどうやって日本語にしたんでしょうね?
 自動翻訳ソフトに本家のテキストをコピペして、ただ「変換」ボタ
ンを押しただけとか?(汗)

 しかしある意味、物書きとしては「解釈のし甲斐がある」と言えな
くもない気がしないこともないようなあるような……(汗)

 ポスト・スクリプト――
 前回のチャットについては、開催される旨、小耳に挟んではいたの
ですが……参加できなくて残念!
 今度は参加できるといいなあ……♪
 ちなみにここしばらくは暇してる(とは言え基本的にスケジュール
未定の不定期ですが)と思います。
 6月に入っちゃうとまた予定はわかりません。今月中なら時間問わ
ずオーケイ……なはず(汗)
 ではでは。また死人に戻ります。

96◇68hJrjtY:2008/05/21(水) 16:33:50 ID:LN1SstPI0
>みやびさん
みやびさんキタ━o┃*´・ω・┠o━!
サイトの方ではお世話になっております。PC不調の話を聞いていながらもっさりとしたまま助力できなかったりorz
メインクエを題材にして小説を書いておられる方も居ますし、この資料はテンプレに入れたいくらい重要ですね。
メインクエっていえばチャプター1すらクリアしてないや…(´▽`*)アハハ
---
チャットの話は私の方の不手際影響が強かったのもありますし気にしないで下さい!
うーむ、6月に入ると微妙ということですか…了解しました。やっぱり今月中に開催が良さそうですね。
実を言えばFATさんだけ(以前常駐していた書き手さん含めたらもっとたくさん居ますが)連絡取れてないので気になっていたのです…が
また企画すればいいことですしね。とりあえず、ちょこっと調節して決めてしまいますね。

97◇68hJrjtY:2008/05/21(水) 16:44:25 ID:LN1SstPI0

      l> 第二回チャットイベントの告知 <l

 チャットイベントの告知をさせていただきます。コピペウェーイ
 21Rさん提案、白猫さん場所提供によりチャットイベントを開催します。
 参加資格などは特にありませんが、このスレの住人様を優先します。
 それについては書き手さん、読み手さん、ROM専さんは問いません。


   日時:5月 28日 水曜日 20:00(午後8時)より   (終了時間未定)
   場所:前スレ>>881  他のスレ、掲示板などへのURL転載は遠慮ください。
   心得:前スレ>>955  参加希望者様はご一読ください。特にチャットでのHNについては重要。



一応今まで希望が出た皆さんの「無理な日時」を避けてみましたが…
たぶん来週までには調整可能なのでどうしても他の日にしてくれという希望がありましたら遠慮なくどうぞ。
もちろん希望を出してない人でも参加OKです。お気軽に〜♪

98ななしじろう:2008/05/21(水) 18:51:55 ID:8DVZ7PwM0
病気のコボルトがあらわれた!

けんし
H:20
C:20

→たたかう
 にげる

→こうげき  まほう
 ぼうぎょ  どうぐ

けんしのこうげき!
コボルトに11のダメージ

コボルトのこうげき!
けんしに3のダメージ!
けんしは病におかされた!

H:17
C:20

→たたかう
 にげる

 こうげき  まほう
 ぼうぎょ →どうぐ

→キャンディーSP  3
 帰還の巻物 2
 
けんしはキャンディーSPをたべた!
病気が治った!

コボルトのこうげき!
クリティカルヒット!
けんしに5のダメージ!
けんしは病におかされた!

H:12
C:20

→たたかう
 にげる

 こうげき  まほう
 ぼうぎょ →どうぐ

 →キャンディーSP 2
  帰還の巻物 2

けんしはキャンディーSPをたべた!
病気が治った!

コボルトのこうげき!
ダブルクリティカルヒット!
けんしに10のダメージ!
けんしは病におかされた!

H:7
C:20

→たたかう
 にげる

→こうげき  まほう
 ぼうぎょ  どうぐ

けんしのこうげき!
コボルトに3のダメージ!
病がけんしを苦しめる…
1のダメージ!

コボルトのこうげき!
けんしに3のダメージ!

H:3
C:20

 たたかう
→にげる

けんしはにげだした…
しかし にげきれなかった!
病がけんしを苦しめる…
1のダメージ!

99ななしじろう:2008/05/21(水) 18:54:50 ID:8DVZ7PwM0
コボルトのこうげき!
けんしはこうげきをかわした!

H:2
C:20

→たたかう
 にげる

→こうげき  まほう
 ぼうぎょ  どうぐ

けんしのこうげき!
コボルトに2のダメージ!
病がけんしを苦しめる…
1のダメージ!

コボルトはニヤニヤしている

病気のコボルトがあらわれた!

けんし
H:20
C:20

→たたかう
 にげる

→こうげき  まほう
 ぼうぎょ  どうぐ

けんしのこうげき!
コボルトに11のダメージ

コボルトのこうげき!
けんしに3のダメージ!
けんしは病におかされた!

H:17
C:20

→たたかう
 にげる

 こうげき  まほう
 ぼうぎょ →どうぐ

→キャンディーSP  3
 帰還の巻物 2
 
けんしはキャンディーSPをたべた!
病気が治った!

コボルトのこうげき!
クリティカルヒット!
けんしに5のダメージ!
けんしは病におかされた!

100ななしじろう:2008/05/21(水) 18:55:12 ID:8DVZ7PwM0
H:12
C:20

→たたかう
 にげる

 こうげき  まほう
 ぼうぎょ →どうぐ

 →キャンディーSP 2
  帰還の巻物 2

けんしはキャンディーSPをたべた!
病気が治った!

コボルトのこうげき!
ダブルクリティカルヒット!
けんしに10のダメージ!
けんしは病におかされた!

H:7
C:20

→たたかう
 にげる

→こうげき  まほう
 ぼうぎょ  どうぐ

けんしのこうげき!
コボルトに3のダメージ!
病がけんしを苦しめる…
1のダメージ!

コボルトのこうげき!
けんしに3のダメージ!

H:3
C:20

 たたかう
→にげる

けんしはにげだした…
しかし にげきれなかった!
病がけんしを苦しめる…
1のダメージ!

コボルトのこうげき!
けんしはこうげきをかわした!

H:2
C:20

 たたかう
→にげる

けんしはにげだした…
しかし にげきれなかった!
病がけんしを苦しめる…
1のダメージ!

けんしは力尽きた…

ななしじろうです こんばんは。かいぎょうが おおくて すいません。
でもチャットは やりたいと思います。 ぶんしょうも
きもちわるくてすいません。でも8時からごはんなので 遅れるかもしれません。
今日は僕の好きなカレーなので たのしみです。では またあいましょう

101ななしじろう:2008/05/21(水) 18:58:03 ID:8DVZ7PwM0
すいませんいまきずいたんですが
HPがへんになっててすいません
ぼく頭がわるいので算数できませんでした。
あと、ぼくなんかが100とってすいません。
でも、みなさんは文章をかくのがうまくて尊敬します。よんでいてとてもたのしいです。
これからもよろしくおねがいします。

102黒頭巾:2008/05/21(水) 20:33:03 ID:fou9k2gM0
皆様こんばんわ、黒頭巾です。
長い感想レス行きます…えぇ、何事も溜め込む癖が悪いのです。


>68hさん
長編と言うより、オムニバス形式のシリーズならいけそうです(´∀`)ノ
いけめんさんのに関しては、当初の設定と大幅な狂いが……理想のWIZ像は何処に!笑
ただ、紳士ってのだけは崩さずにいれたらイイなぁ。
女性に「貴方ってイイ人ね」と言われるのに恋愛対象にはされない、みたいなキャラを目指します(如何なの)
増えたキャラで色々勝手な妄想は思う存分なさって下さい……そしてその内容を教えて下s(ry
ごきぶりさんは呼び名を知ったら怒らずにしょんもりすると思います(ヘタレかよ)
そう言えば、ごしゅじんさまはファミたんが何て呼んでるか知ってるんですよね……きっと皆をニヤニヤ見てるんだろうなぁ(酷)

チャットに関しては了解です(`・ω・´)ノ
P戦で少し中抜けするかもしれませんが、後は基本的に大丈夫だと思いますー。
前回は恐ろしい事態だった終了時間、今度は一体何時になるのか…流石に平日なので大丈夫だとは思いますが!笑


>白猫さん
Pの支援はやっぱり難しいですが、他職より名前を注意深く見るので面白い出会いがある事だけが救いです!笑
今降りてきてるネタとしては、「いけめんっちの初心者クエ」か「お誕生日」か「他作家さんとのコラボ」でしょうか(アンタ何する気だ)
WIZに眼鏡は魅力を10倍にも100倍にも上げると思います…うちのいけめんさんも読書時は眼鏡です(何)
Gvだとごしゅじんさまとファミたん活躍出来ないんですよね…Pへのダメ√問題が!

今回も盛り沢山で読み応えがありました(*ノノ)
そして、言わなきゃいけない気がするので言います…うふふ、おばかさーん(デコピn(ry
本編、手段を選ばないネルくんの姿に、友人に貰った面白写真を思い出しました。
迷路のゴールに餌置いたラットの実験の写真で、迷路の壁が一直線に齧られて破壊されてるの(ちょ)
しかし、砲台男が可哀想すぎて笑いが止まりません!(酷)
お兄ちゃんへと繋がる扉の可愛らしい文字と言い、待ち構える姿と言い…お兄ちゃん可愛いよお兄ちゃん(*´д`)ハァハァ(ちょ)
そしてネルくんとマイの喧嘩が小学生の喧嘩みたいで面白かったです(ノ∀`*)ペチン
お家にお留守番してる妹とお兄ちゃんが鉢合わせしたら大変な事になりそうでソワソワです。
番外編はアフロカリアスが見所ですね(違)
可愛い子程苛めたくなるものです…カリアスはきっとそういう作者の愛を以下略(待って)
999文字小説のお花は元少女(失礼)の生まれ変わりなのかもしれないなぁとしんみりしました。


>ESCADA a.k.a. DIWALIさん
その昔、フル○ウスが大好きで帰宅すると毎日見ておりました…笑
あのシュールな笑い要素は、今の自分のSSにも少しは散らばっているかも知れません(ノ∀`)アチャー
いけめんさんはある意味可哀想なキャラです…カッコいい男は壊してナンボだと思っています、後は眼鏡と白衣もイイね(違)
マンネリ化しない事を祈りつつ、ネタ集めの旅に出たいと思います、はい。
ふぁみたんの語り口調は、ほのぼののほほんと無邪気に無意識に毒を吐く幼児をイメージしております(台無し)

バカ親父KOEEEE!
地震雷火事親父みたいな卓袱台返し親父さんかと思いきや、一人称がパパだったりお茶目な親父様にが素敵です。
お母様も随分とえっちぃ格好で…ちらりずむですね(*ノノ)キャ
しかし、親父さんもお母様も戦いを楽しむ姿勢と言うか、娘と同じく喧嘩早いなぁと親子の絆(?)を感じます。
キャピ子ちゃんは随分と角が取れてイイコになりましたね…よいツンデレに育ちそうです(待って)

103黒頭巾:2008/05/21(水) 20:33:23 ID:fou9k2gM0
>61の名無しさん
初めまして、お返事遅くなりましたが仕様ですのでゴメンなさい(そんな)
Σぎゃぼー、サンホラーさんに見付かったー!Σ(´□`|||)
コレが答えになりますかと…嗚呼、石を投げないで!
曲名でなく略称で言われたので、もう一曲の方もバレてるのかなぁと監視鏡の前でガクブルしております(嗚呼)


>小説スレ界でのレギュラー@スメスメさん
副マス狙い発言といい、レギュラー狙い発言といい…この野心家さんめー(デコツーn(ry
ゴメンなさい調子に乗りました。
お詫びに私も子クマーの方に突貫してキングクマーのHPでも全快させにいこうと思います(酷)
ファミたんお持ち帰りは、きっと小生意気だと思いますがビシビシ教育してやって下さい。
ねくらさんの悪夢は、狩り装備のいけめんさんがきっと抵抗装備していなかったのが悪いと思います。
きっと前にもやられてる筈なのに学習しない辺り、Mなのかもしれません(待って)


>姫々さん
あんぎゃー、KYな質問そこはかとなくゴメンなさい。
兎も角、タスカちゃん強くてカッコよかったとです。
そうか、あの広場状になってる沸き場所に秘密基地あるとですね!
折角なので、今度ちょろりと観光に行って思いを馳せてみます。
姫は殺されても死なない、の件は死んだ振りかなぁと姫持ちの私はニヨニヨ読ませて頂きました。
詳細な戦闘描写に、風景が浮かんできます…見習いたい(ノ∀`)
ノヴァとスピカの関係はその内語られるのでしょうが、こうした人と人の運命的な繋がりはとても気になってしまします。
続き、楽しみにしておりますねー(*ノノ)


>79の名無しさん
初めましてー(*´∀`*)ノ
WIZっぽい研究者さんキタ―(・∀・)―ッ!!
自分の名前すら必要ないと切り捨てる主人公さんの潔さにきゅんきゅんです!笑
特に、三人に対する三様の返事を一気にした辺りもう合理的すぎて、自分の中のWIZ像にバッチリ一致していて悶えました(勝手に)
アルが不機嫌そうだったのはフードの彼女に嫉妬してるのかなぁとか勝手に想像してニヨニヨしております。
世界が変わり始めた、との事で…これからどんなドタバタが待ち構えているのか、果たして主人公さんは自分の名前を思い出せるのか、等々…楽しみにしております!(*゚д゚)b


>みやびさん
ぎゃー、お帰りなさいませ!
アイノの報告書データ、ありがとう御座います!
活用出来る日が来れば活用させて頂きたいものです(ノ∀`*)ペチン
コレ、次スレではテンプレにリンク記載させて貰わないと!(*゚д゚)b
公式の誤訳などは真面目に面白いですよね…クエやNPCの話を見ていて時々噴出します!笑
チャットでお会い出来れば嬉しいです(*´∀`*)ノ


>ななしじろうさん
Σドラ○エ風RS!爆笑
すいません、地味に笑わせて頂きました(*´艸`)
学問の家卒業したての若葉には、病コボすら強敵ですよね…けんし、古都からの再出発がんがれ(´・ω・)

104ななしじろう:2008/05/21(水) 21:42:29 ID:fm2dgT7U0
「ちくしょう、殺されちまった。今度こそ!」
けんしは張り切って西口へ向かった。
すると、急に足が動かなくなってしまった。
「な、なんだ!?」
足元を見わたしても何もない。
しばらくすると
バッサバッサ…
と羽ばたく音がした。見ると白い鳩らしき鳥がけんしに向かってきていた。
その鳩はけんしの前で落ちないように羽を羽ばたかせ、けんしに手紙をよこした。
「こんにちは、冒険家のみなさん…ブロームのひしょ」
けんしはすっかりやる気をなくしてしまいました。手紙をその場で破り捨て、けんしは自分の家に帰りました。

「じいちゃんただいまー」
ドアをあけると、けんしは不機嫌そうな顔でチョキーに声を掛けた。
「おお、おかえり、グー助。コボルトは倒せたかい?」
チョキーは家の奥の工房で槌をつくりながら返した。
けんしは話しをききながらリビングの椅子に腰掛け、テーブルに突っ伏した。
「それがさー、町でヘンな鳩に金縛りさせられて…もうさいあく」
すると、チョキーは槌をつくる手を止め、思い切り首を天井に向けて大笑いした。
「ははははは!あの鳩は不思議じゃのー。まあもうあいつはこないから、懲りずにいって来い!」
「何笑ってるの?外までまる聞こえよ?」
ドアの少し開いた隙間から可憐な美女が顔を覗かせた。
「あ、ねーちゃん。おかえり。」
うなだれていたグー助は少し元気を取り戻して、ドアの方へ返事をした。
それにチョキーが続けた。
「おかえりパー子。買い物はすんだかい?」
「ええ、ちょっと買いすぎちゃったかしら…あい子は?」
パー子は両手で抱えた大きな紙袋をグー助のすぐ横にドンと置いた。
「あい子なら部屋で寝とるよ。今日の夕飯はなにかの?」
「あらそう。今日はグー助の好きなハンバーグ(ー)よ」
今までテーブルに伏していたグー助が勢いよく顔を上げた。
「ほんと!?やったー!」
「良かったの〜グー助」

こうしてグー助たちは楽しい夕食の時をむかえるのでした…。

105ななしじろう:2008/05/21(水) 21:44:04 ID:fm2dgT7U0
考えることがいかにもばかですよね。ほんと僕の頭はしょうがくせい以下です…。
でもがんばって書きたいとおもいます。よんでくれたひとありがとうございまた。
みなさんの書いているのを参考にしてがんばってかいていきたいとおもいます。

106◇68hJrjtY:2008/05/21(水) 23:04:11 ID:LN1SstPI0
>ななしじろうさん
いいなぁ…RSを普通の家ゲとして遊んでみたいです。しかし毎回のように病気をうつされてるのが(ノ∀`)
そしてやっぱり最後は「まわりこまれて毒効果でぜんめつした…」(苦笑) 凄くデジャヴです。
「病気のコボルト」って最初見た時ビビりましたよ!普通にザコモンスターなのは分かったけど、名前がまんますぎて。
ブローム手紙は放置され、楽しい楽しい晩御飯…これが冒険者ってもんさ!(何
---
チャット参加大歓迎です〜!是非お越しくださいな。
ななしじろうさんって以前にも何か小説書かれませんでしたか?なんかそのひらがな口調に見覚えがあるのですが(笑)
次回作も考えておられましたら楽しみにしていますね。

>黒頭巾さん
いけめんさんってそういう設定でしたか!
なんていうか、男性にも女性にもモテそう(いや変な意味ではなくて)。才色兼備で高嶺の花風味という感じもしますねい。
しかしてその実態は別のところに…あったりするんだろうなぁ(笑) これはワクテカしつつ今後のいけめんさんの仕草をヲチせねば。
オムニバス形式、なるほどそういう書き方もありますね。登場人物だけ一貫させて色々なお題で書いていくのも楽しそう。
チャット時間は前回はヤバヤバでしたね(苦笑) うんうん、今回は私も翌日(29日)予定があったりしますのでたぶん早めに失礼するかもです。
でも逆に他の皆さんのテンションが上がって寝かせてもらえなかったら知りません(何

107名無しさん:2008/05/22(木) 02:25:25 ID:n19Iy/ug0
また21Rさん消失か

108黒頭巾:2008/05/22(木) 17:40:54 ID:fou9k2gM0
――貴方と私が出会ったのはきっと、運命だったのでしょう?


【妄想日記】


○月×日 天気:風雨

今日もいつもの様にモリネルに狩りに行ったの。
運極でタゲが来たら即死だから、記憶で飛んでアイテム確認しないですぐに敵に特技命令しちゃったんだけど、WIZさんが使ってたのよね。
すぐに「ごめんなさい」って言って狩場を離れたんだけど、また「使ってますよこの低魔^w^」とか「横しないで下さい>< 通報します^^;」とか耳メテオされるのかと思ってビクビクしてたわ。
そしたら、そのWIZさんから何て言ったと思う?
「故意に何度も繰り返された訳でもないですし、一度のミスくらい気にしませんので大丈夫ですよ」ですって!
私、ビックリしちゃってマウスを持つ手が震えたのを感じたわ。
このWIZさんはきっとロリコンで、私に一目惚れしたに違いないわね!
私も貴方のその愛に答えようと思うわ。


○月○日 天気:きまぐれ

昨日のWIZさんに会えるかと思って、今日もモリネルへ。
やっぱり昨日の場所にいたわ……私が来るのを待ってたのね、愛しい人!
貴方の横の狩場が埋まってたから、使ってた人がPOTを買いに行っている間に狩場を奪ってあげたの。
私は狩りに適当に狩りながら、貴方の発言が聞こえる範囲でずっと観察していたの。
うっかり耳誤爆した貴方も可愛いわ……でも、その相手は一体貴方の何なの!
貴方は背中に羽を生やしてエンチャを纏い、チリでクールに攻撃していたわ。
貴方のその素敵なエンチャで私の身体を熱く火照らせて欲しい……あらやだ、私ったら!
こんなはしたない私を貴方に叱って欲しいわ。


○月△日 天気:憂鬱

今日もINして速攻でモリネルに……残念、貴方はいなかったの。
耳せずにIN状況を知る裏技で10秒毎に1時間ずっと調べてたけど、INもしていない様だし。
体調不良とかじゃなければいいのだけれど。
愛しい貴方の名前でググってみたらブログを発見したから、即お気に入りに登録したの。
今から過去ログ一年分全部を読んでくるわ。
貴方の秘密が沢山で……一年も前から私の為に綴ってくれていたのね。
何て素敵な人なのかしら!


○月□日 天気:霧

今日も貴方のブログを見に行ったわ。
更新されているけど、忙しいみたいでIN出来ないって書いてあったの。
そして、お友達からのコメントに貴方らしく丁寧にレスしてあったわ。
私だけにレスして欲しいけど、優しい貴方だから少しくらいは仕方ないのかしらね。
折角だから私の連絡先をコメントしておいたの。
貴方からの連絡が来るまで、貴方のSSでも眺めて思いを馳せる事にするの。

109黒頭巾:2008/05/22(木) 17:41:23 ID:fou9k2gM0
○月▽日 天気:のどか

教えておいた連絡先に連絡が来ないの。
貴方ってば、全くシャイな人ね。
ブログを見に行ったら、「どなたか存じ上げませんが、個人情報を書かれるのは宜しくないですよ」とコメント削除されていたの。
きっと貴方と私の関係が皆に気付かれない様に取り計らってくれたのね!
私はそこまで気が回らなかったわ……益々惚れ直しちゃった。


○月◇日 天気:風雨

貴方のブログにGメンとの石像完成記念SSが載せてあったわ。
祝福コメントを寄せようとした私の目に、信じられないものが飛び込んできたの。
そのSSで貴方の膝の上に座っている黒い頭巾の女は誰なのよ!
待って、この名前に見覚えがあるわよ。
モリネルで貴方が耳ミスした名前だわ……今、SSで確認したから間違いない。
いくら私に会えないからって浮気なんてよくないわよ!
そんな事で私の気を引こうとするなんて、罪作りな人なんだから。
その愛に答えなくちゃね……ブログに6時間連続で「愛してるわ」とコメントし続けてみたわ。
貴方の情熱的な返事が楽しみね。


○月◎日 天気:憂鬱

私の愛情で埋め尽くされたコメントが削除されていたの。
貴方ったら全くシャイなんだから、もう!
「誰がこんな悪戯をするのか思い当たらない」なんて書いているけど、取巻きに悟られない様に目立つ行為を避けなさいって貴方からのメッセージなんだわ!
「続く様なら、ブログの閉鎖も考えています」ですって。
貴方の取巻きとの縁を切って、私の耳元だけに愛を囁こうとしているのね!
私は貴方のその愛情に答えようと、「素敵な考えだわ」とレスしようとしたの。
「このドメインからのコメントは拒否されています」なんて無機質なエラー文章に阻まれたけど。
そうね、私の答えなんて聡明な貴方にはまるっとお見通しだから態々書かなくてもわかってるのね。
私達に言葉はいらないの……私達には運命の赤い糸が繋がっているんですもの。
私ったらそんな事も思い至らないなんて、おバカさんだわ。


○月*日 天気:きまぐれ



……私は日付と天気だけ書いて、日記帳を閉じた。
綴られる内容はこれからの私の行動如何で変わるの。
目の前には、コミュ拒否にして耳を防ぎながらGメンと打ち合わせをしている貴方の姿。
メンバーの中には、例の黒い頭巾の女もいるわ!
生意気にファミリアを一匹だけ連れちゃって小憎たらしいったらありゃしない。
そのファミリアが「いけめんさーん」って言いながら貴方に近寄ると、貴方は優しい笑顔で「如何したんだい?」って言いながらファミリアの頭を撫でたの。
まるで昼下がりのほのぼのファミリーみたいじゃない!
わかったわ、貴方と私の子どもの予行練習をしているのね……積極的すぎて照れちゃうじゃないの。
そうね、私も貴方の子どもが沢山欲しいわね。
そして、郊外に庭付きの一軒家を買って家族で暮らすの。
何て素敵なのかしら!
そんな素敵な想像中にいつの間にか取巻きは立ち去り、貴方も何処かに行こうとしたから慌てて声をかけたの。

「こんにちは……お久しぶりですね」

言葉を選びながら勇気を出して言った私に、貴方は苦笑しながらこう言った。

「こんにちは。
 ええと……どちら様でしょうか?
 申し訳ありませんが、貴女と何処でお会いたか記憶にないのですよ」

……全く、貴方って二人きりでもシャイで罪作りな人なのね。



――続かない。

110黒頭巾:2008/05/22(木) 17:41:44 ID:fou9k2gM0
調子に乗って、歌からSSを以下略の第二段。
元の歌詞が思い込みの激しいアレなカンジなので、パロに近いです。
タイトルでググって頂ければ、歌詞やようつべ動画が出ると思われますので気になる方は合わせて如何ぞ。
どちらかと言えば、イメージ的には思い込みの激しそうな♀キャラって姫か悪魔さんなのですが、ごしゅじんさまのライバルテイマーさんで。
68hさんが「いけめんさんはモテそう」とか仰るから、妄想が広がって勢いだけで一気に書き上げてしまいますた(*ノノ)(他人の所為にした)
書きかけの武道家さん話が中々終わらないままグダグダ長くなっている事の現実逃避とも言います(ちょ)


今回はこまめにレス。

>ななしじろうさん
ΣメインクエEscボタンキャンセル自重w
キャラ名がジャンケンになっているのですね(ノ∀`)
ロングッシュは凶悪な鳩を使って金縛り攻撃をしまくっているので、グー助が放置してもきっと誰かがやってくれる!(そんな)
頑張れ鳩、負けるな鳩。

>68hさん
設定は二転三転するものです…ソレが仕様ってもんです(誤魔化した)
Σ68hさんってば、いけめんさんを買い被りすぎですよ!!爆笑
で、「モテそう」との自分的には想像もしなかった発想を頂いてこんな事に(ノ∀`)アチャー
いけめんさんはモテたとしても自覚していなさそうです…きっとGメンに楽しくヲチされてる事でしょう。
長編だと発生する縛りもオムニバスだとあまりないので気楽にいけそうで…笑
チャットは盛り上がって欲しいけど、盛り上がりすぎたら楽しすぎて先に寝れないというジレンマ!(ちょ)
兎も角、楽しみにしております(*´∀`)ノ

111aY5Buyq.0:2008/05/23(金) 05:53:26 ID:aY5Buyq.0
「おはようございます!朝ですよ!」

布団越しに声が聞こえた。
…ぬ?まだ早いな。
私は眠いのだ。睡眠を続行する。
「あれ?おはようございます!朝ですよ!朝!」
…妙にうるさいのがいる。アルか。私の睡眠を妨害するとは…
本来なら八つ裂きにするところだが眠いので声だけ返した。
「…うるさい、眠いんだ。あと6時間寝させてくれ。」
「ダメですよ!あと6時間も寝たらお昼になっちゃいます!起きてください!」
布団をめくられる。電気が眩しい。地下なので残念ながら朝日は見えないが。
「さあ!覚悟してください!」
何を覚悟すればいいのか今一わからんがとりあえず抗議しておく。
「寒い。」
「今は夏です!」
…今日のアルは妙だな。何が妙ってテンションが異常に高い。
「そんなにハイテンションでどうした?新聞の血液型占いで1位だったか?」
「いえ、乗っているのは星座占いで私の星座は最下位でした。」
…ますます意味がわからん。というかいつものノリじゃない。
「私は冷え症なんだ。あと朝日を見れないと目が覚醒しないのだ。」
「え?ここからじゃ朝日は見れませんよ…?
まさか、朝日を見れないとずっとこのままとか!?」

ギャーギャー騒ぎ出した…
だがどうも様子がおかしい。
私は仕方がなくゆっくりと身を起こした。
部屋の入り口でフリーズしているアルと目が合った。
「おはよう…朝っぱらから何の騒ぎ?」
ん?なんでそこにいるんだ?確か私を起こしていた気が…
そうか、
「ついに分身を極めたか…もう私が教えることは何もないな。」
「そんなに私を人間から外したい?」
笑顔で睨まれる。うむこっちは正真正銘のアルだ。
落ち着いてゆっくりと周りを見渡す。
目の前には強面のアルと椅子、テーブル。
なぜか自室ではなくリビングで布団を敷いて寝ていた。
…なんでだ?

「どうしよう!どうしよう!」
隣でわめいているのを見る。
小柄で金髪、フード付きのマントをしている女の子。
停止していた脳が動き出し、先日の記憶がよみがえってきた
「ああ…思い出した。最近歳で記憶力が…」
「まだ20にもなっていないのにそんなこと言わないの。あとそこの騒音発生機早くとめて。」
「了解だ。ボス。」
頭がようやく回り始めた。
隣で錯乱しているこの家の新しい居候を落ち着かせる。
「ふにゃ?」
規制を停止してこちらを見てくる。
まあどんな文化をもっていようと朝はこの挨拶だよな…アル以外に言うのは久しぶりで少し照れくさいが。
「おはよう。ミア。」
「あ、おはようございます!」
彼女…ミアは眩しいぐらいの笑顔で答えてくれた。

112aY5Buyq.0:2008/05/23(金) 06:07:53 ID:aY5Buyq.0
どもです >>79-83で初投稿させていただいたものです。
コテハンをつけた方が良い、と言われたのですがなにも思いつかなかったので
79のIDをコテハンにしてみました。
たまにIDが変わってしまいますが以後これで行かせてもらいたいと思っております。

さて、なぜこんなに短いかと言いますと、先ほど4時半ごろ、停電が発生いたしまして、
電気ダウン→PCダウン→書いていたものデリート→オワタ\(^o^)/
というコンボが…
一気にやる気が無くなりかけましたが、生きていた途中の部分を発見し睡魔が来るまで書きなおし
なんとか最初の次の部分っぽく仕上げました。
…手抜きですみませんorz

あとバックアップって大事ですね。次からメモ帳じゃなくてちゃんとしたワープロソフトでやります。

皆様感想ありがとうございます。
グダグダですがこれからもよろしくお願いします。

あと私、戦闘描画がこれでもか!と言うぐらい苦手でして、
RSというmmoRPGを題材にしておいてあれですが…
戦闘描画ALLカットでいくかもしれません(というかそのつもりです。)
戦闘描画うまい方凄過ぎでっせ。

113◇68hJrjtY:2008/05/23(金) 16:45:29 ID:LN1SstPI0
>黒頭巾さん
音楽に疎い私には前回の話もそうでしたが元ネタが分かりませんでしたorz …が、プラス思考過多なストーカーっ娘になんか萌えた(*´д`*)
いけめんさん買い被りすぎですかね!?でも「モテモテ」が言いすぎなら「素敵パパ」と言い換えてもいいかもしれないです。
「パパ」っていう感じは今回の小説で新たに沸いた感想なのですけども(笑) ふぁみたんとかに対するところはそんな感じっぽい。
優しくて紳士的な態度がなんかツボだと思いますよ!でも酔っ払って性格豹変しててもそれはそれでイイ(何
あと個人的には前回チャットイベントでちょっと彼の行動を書いてからというもの、はんらさんも好きですよ(。・ω・。)ノ

>aY5Buyq.0さん
なんか無理につけてもらったようで申し訳ない気持ちがありながら、コテハン決定おめでとう!
私のコテハンも一番最初に感想を書いてみた時のIDなんで気にしないで下さい(笑) ていうか( ゚∀゚)人(゚∀゚ )ナカマー!
しかし今回は驚愕の真実が…主人公君って20歳前だったのかッ!妄想の中では20代前半のインテリ系だったのでなかなかびっくりですがそれはそれでイイ!
むしろ20前で冷え性って方がアルではないですが心配です…そしてフード少女、ミアもまた性格イイ(笑)
データ吹っ飛びご愁傷様です( ´・ω・) ゆっくりで構いませんし元の小説から別物に変えちゃってもいいし、ともあれ続きお待ちしています!

114感想スメスメ:2008/05/23(金) 21:26:18 ID:ddy6MTJU0
やっと次の話が出来上がりあとは読み直し&訂正をするだけなスメスメです。
こんばんわ〜。

みやびさん

おぉ!アイノの報告書ですか!?
自分も作品資料用にSS撮ってありますけど文章のみだと助かります!
ハッ、一度PC壊れてるから資料も吹っ飛んでたんだ…。

めっちゃ助かります!!
ムハァー。
…興奮しすぎですね。
またむくりと起きあがって(蘇生して)くる事を期待しています。


ななしじろうさん

はじめまして〜。
一瞬ポケ○ンかと思いましたよ。
ポ○モンじゃなく●ラクエなんですね…失敬。
いやいやいや、コボルト強すぎでしょっ?
あ、相手してみたい…(武道家の悲しい性)
つーかRSのステ異常に『病気』って項目があったら一体どんな効果が出るんでしょうね……CPがどんどん減っていくとか?

黒頭巾さん

第2弾キター!!
今度は星k(ry
つーか、このままだといけめんさん撃たれちゃうじゃん!?
いけめんさんのシャツが真っ赤になっちゃうよっ!?
だからふぁみたん、危ないから今のウチに僕の元へいr(殴
また興奮しすぎたようで……。


aY5Buyq.0さん

まずはコテハン決定おめですたい。

むっはぁー!この展開イィ!!
このフードの子もといミアさん下さい(イヤマテ
そして主人公くんって20未満!?
68hさんと同じくてっきり20代後半かと…
いやいや、失敬。

バックアップは大事ですよ〜。
僕もしょっちゅうデータ飛ばしていますから♪
よく家電クラッシャーとも言われていますしね(マテ
最近も新作の推敲中に突然消えましたからね。
何かやったのかな?

…まぁ、複数のバックアップはあると楽だと思いますよと、言う話です。

115黒頭巾:2008/05/23(金) 22:33:24 ID:fou9k2gM0
書き終わってない新作が途中経過で既に20KB超えて如何しようかガクガク((((゚д゚;))))ブルブルしている黒頭巾です、こんばんわ。
短くまとめる才能を誰か分けて下s(ry

>aY5Buyq.0さん
コテハンおめでとうですーヽ(´д`)ノ
私の妄想の中の主人公くん、25〜27くらいだと思ってました(細かい)
若年寄は若年寄で萌です(黙れ)
主人公くんの天然ぶりが可愛くて可愛くて(*´д`)ハァハァ
途中保存せずに書き上げた瞬間に間違えて「保存せずに終了」を押してデータぶっ飛んだ経験があるのでその悔しさは!
ぜんぜん手抜きでないですよー、むしろ萎えかねない中頑張りましたです(´;ω;`)ウッ
続き、やんわりお待ちしておりますー。

>68hさん
メジャーじゃない曲ばっかり持ってきてる私が悪いんだと思います(ノ∀`)アチャー
確認してみたら、やっぱり「妄想日記」でググれば歌詞とライブ動画出ましたー笑
此処までプラス思考だといっそ天晴れだと思って楽しく書けました(*´∀`)
素敵ぱぱん@いけめんさんとな…確かに現実世界なら保父さんとかやってそうです(ぇー)
酔って性格が豹変するともう本当に大変なコトになります。
皆恐ろしがって誰もその時の事は語りたがりません(何と)
例のはんらさんネタは楽しかったです!笑
こっそりログ残ってるんで、その内ちょいと肉付けして何処かで出てくるかもです。
でも、あのはんらさんは悪いはんらさんなので、ライバルテイマーちゃんと一緒にライバルGにいる別人だと思います(・ω・)ノ(何人いるの←)

>スメスメさん
おぉ、執筆お疲れ様ですー!
続き楽しみにしてますよー(*´∀`)ウフフ
Σごめんなさ、今回の元ネタはスタダじゃないんでs(ry
しかし、読み返してみたら確かにそう思えなくもないですね、コレ…笑
スタダ子がモデルだったら、二人が永遠に一つになれないってわかったら何するか!ガクガク(((((゚д゚;)))))ブルブル
サバイバルモード発動で赤WIZが誕生してしまう!(いっそ死ぬよ)
私のSSは自分の趣味が練りこまれまくってるので、わかる方はニヨニヨ出来るか怒るかだと思っています(駄目じゃん)
怒らないで下さる方には感謝です(ノ∀`)ペチン

116ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/24(土) 11:05:38 ID:OhTl4zsk0
>>77からの続きなりぃ〜

東雲流抜刀術・・・その一太刀、見切ること適わずとみつけたり。その一太刀、彼岸花の花びらが舞い散るが如し。
15年前に雪乃と切り結んだ、当時では5本指に入るほどの実力者だった元剣士の男はこう語る・・・

「とにかく、あの女の使う技は信じられない・・・あの黒い得物が刀であるのはわかっていたんだがな、刀身が全く見えないんだ。
 女の右手が消えたと思ったら赤い閃光が見えて、そして・・・刀を納めると同時に、オレは全身を斬られていた。
 思い出すだけでもゾッとするぜ・・・15年たった今でも忘れられねぇよ、多分あいつに勝てる奴といったら・・・・・

 炎熱系の能力者達の首領『"炎帝"ミカエル』、ラフュア族の生き残りで砂漠の女酋長『"銀の鷹"ティエラ・ラファエル』、
 あとは・・・滅多に闘いの舞台には出てこないが、スマグのデザイナー兼錬金術師『"鋼帝"ウリエル・フランベル』

 ・・・こいつら3人くらいだろうな。とにかく、あの女に剣術で勝とうなんざ考えねぇこった。刺身にされちまう・・・」

15年経った今・・・トラン森の中、トレスヴァントは元剣士の男を簡単に下した居合いの使い手に挑もうとしていた!!!
「(刀の柄に手を添えた・・・!!あれが構えか、おそらく向こうは当身を狙っているはずだ、ここは慎重に動かないとな・・・)」
表情を険しくし、彼はジリジリと間合いを把握するように移動する・・・一方の雪乃は構えを崩さないものの、視線は彼を追っている。
「(なるほど、いきなり斬りかからずに間合いを確認どすか・・・この駆け引きがええんやわァ、楽しませてもらいますえ?)」
・・・二人の動きが止まった、かに思えたその刹那だった!!「当身だけ、居合の戦い方とは違いますえ!?はっ!!!」
何と雪乃の側から仕掛けてきた!しかし刀は抜かず、右手を柄に当てたままトレスヴァントへと走ってくる・・・!!
対するトレスヴァントもビッグセイジを握る手に力を込めた・・・雪乃と接触するまであと2秒もない、ガードの構えを取る!!
だが、雪乃はそのまま彼の背後へと抜けた。刀は抜いてい・・・た。血のような真紅色の刃、その全てが赤く染まっている。
「・・・東雲流抜刀術、走り斬りの意『朱牡丹(しゅぼたん)』。」そう呟き刀を納める雪乃、鞘に戻し『チンッ…』と音を立てる。

同時に、トレスヴァントの握っている大剣に衝撃が襲い掛かった!!!止め処なく響く太刀音、体に伝わる重力・・・
トレスヴァントは腕力で衝撃をカヴァーし、すぐに体勢を立て直した・・・しかし、腕に痺れがまだ残っている。

「・・・さすがだぜ雪乃さん、オレとすれ違った瞬間に10以上の斬撃を放っているとはな。これが東の異国の技か・・・」
「そう・・・相手に悟られずに斬るのが、東雲流抜刀術の粋どすえ。せやけど、私の太刀筋を見切ったのはあなたが初めてですよって。」
「へへっ、そいつァどうも。ガキの頃から反射神経は人一倍すごかったんでね・・・じゃぁ今度はオレから行かせてもらうぜっ!?」
次はトレスヴァントの番、力強く屈伸して、そのまま空中へと垂直に飛び上がった!!ビッグセイジを振り上げ、雪乃目掛けて
落下し始めた!!!「うぉぉおぉぉらぁああぁぁぁあぁぁぁああぁぁぁあっ!!!!!!!!!!!」
高速で落下したトレスヴァントの斬撃が、大砲のような轟音を響かせた・・・地面がぱっくりと割れている。
当たったら例え防御していても武器ごと真っ二つにされているだろう。だが、着地点に雪野の姿がない・・・!!

117ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/24(土) 11:46:19 ID:OhTl4zsk0

「何も受け切るだけが剣の道と違います・・・なかなか力強い一撃やったけど、『空蝉』で避けさしてもらいましたえ?」
涼しい笑みを浮かべた雪乃が彼の背後に立っていた・・・振り向くトレスヴァントの顔に冷や汗が流れる。
「ウツセミ??何だそりゃ、一体何しやがったんだ…」「うふふ…ええやろ、教えてあげますよって。これが空蝉どす。」
すると彼女の分身が次々と、トレスヴァントを囲むように現われた・・・同時にトレスヴァントも気付いた。「これはマズい!!」
「さてはて・・・トレスヴァント君、いくら反射神経が良うてもこれを全部受け切るのは至難の技どすえ?ほな、行きますえ〜」

                東雲流抜刀術、空蝉の極意奥義!!『彼岸花(ひがんばな)』!!!

例えるならフランデル大陸のランサーが使う、分身を駆使した奇襲用同時攻撃スキル『エントラップメント・ピアシング』。
それを赤い刀身の刀で、中央の目標を切り刻むその攻撃はまるで赤い花・・・東の異国ではあの世とこの世を結ぶと言われる花を
文字通り表現したような、美しくも残酷な技・・・それが奥義"彼岸花"。その餌食となったトレスヴァントは身をかがめて耐え忍ぶ。
鎧が斬撃に喘ぎ、軋み、鈍い金属音を矢次早に奏でる・・・しかし彼の身を包む鎧も、立て続けに襲う鞭のような斬撃に耐えられるはずが
なかった。ついに鎧は派手に大破し、露になった裸体の上半身を赤い刀が切り刻む!!!「うぐっ…ぐぁあぁぁああぁぁぁああぁっ!!!」
血飛沫が舞う・・・それは彼女が放った技の所以を一層強調するかのように宙を舞い、血の雨となって降り注ぐ。
そしてトレスヴァントは倒れた・・・ビッグセイジを握る手に力はなく、ぽろりと落ちて鈍い落下音を出す・・・

・・・雪乃は泣いていた、静かに涙を流していた。刀を鞘に納め、髪を振り解く・・・
「また・・・人を斬ってしまいましたわ。ごめんなさいねトレスヴァント君、かんにんえ・・・かんにんえ・・・はぁっ」
合掌した後、さめざめと泣きながらその場を後にしようとする雪乃、だが・・・

「おいアンタぁ・・・何勝手にオレを死人にしてやがる?オレぁもう怒ったぞ・・・・!!!」
ムクリと起き上がるトレスヴァント・・・上半身は血に濡れているが、それでも立ち上がる!!!
「どうしてっ・・・どうして起き上がりはるの!?どうして血塗れになっても立ち上がりはるのぉっ!!?!
 これ以上やる言うんなら・・・ほんに死んでしまっても、私・・・私知りまへんえ!?!ええんどすか!?」

涙混じりに雪乃が問う・・・そしてトレスヴァントは答えた。

「死なねぇよ・・・つい場の空気のせいでバトっちまったけどよ、オレはこんな所でアンタと油売ってるわけにはいかねぇんだ!!
 オレが死ぬときはっ!!ラティナ・・・いや!!あやねと一緒に死ぬっ!!!だから、オレはここで死ぬつもりはねぇっ!!!」
彼の叫びが場をビリビリと振るわせる・・・地面に落ちたビッグセイジを拾い、ふたたび彼は構えを取る・・・!!
「・・・ようわかりました。その覚悟、しかと受け取りましたよって・・・おいでやす!!」
涙は止まらないが、雪乃もまた再び居合刀に手を添えて構えをとる・・・だが今度はトレスヴァントに変化があった。
大剣を持つ手を後ろに引き、上半身を捻り・・・まるで野球のバッターのような構えを取っていた・・・

「オレはこの一発に賭ける・・・今からオレが放つのは!!超ド級の『嵐』だ!!!」

to be continued...

118ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/24(土) 12:15:22 ID:OhTl4zsk0
さ〜てお兄さんが感想やレス返しを書いちゃうゾ☆

>>aY5Buyq.0さん
どうもはじめまして。クールでどこか無頓着なウィザード、いいキャラしてます^^
相棒(?)のアルとのやりとりが某ハ○ヒみたいで読んでいて楽しいですね〜
ウィザード宅に転がり込んできたミアちゃんとの共同生活はどうなることやら、楽しみですw

>>ななじろうさん
これまたお初でございます。某有名RPGパロディな内容に笑わせてもらいましたぜbb
しかしコボルトにリベンジなるのでしょうかね、にしてもグー助くん一家のほのぼのな雰囲気がいいなぁw

>>スメスメさん
うふっふ〜♪着物美人に居合刀って乙な萌えスタイルだと思いませんかィ?和風いいですよね〜
それとオレのお話作りのコツ、茶会も参加しやすい時間なのでぜひぜひ暴露させて下さいな^^
基本的には「キャラクターに焦点を置く」のがミソなんですがね、詳しくは後日にて。

>>黒頭巾さん
おぉ、こりゃ「いけめんさん」にベタ惚れな女性キャラの視点からつづったブログ風日記ですかなw
あまりに思い込み激しすぎるヒロインも可愛らしいけども、ふぁみたんを撫で撫でしてる「いけめんさん」がもう////
オチは結局『誰だか忘れられていた』というベタな(ry・・・今度は誰の日常が描かれるのか楽しみですよ〜

雪乃さんは「和服美人」「熟女だけど見た目若い」をテーマに作ってみました。
あれですね・・・女の和服の着崩し、特に胸元やスリットのはだけとか、そそる物がありますよねぇw
そこんところは茶会で思う存分暴露し合いましょうぞ!!!

>> 68hさん
チャット時間了解です、時間や曜日も丁度いいので是非参加させてもらいますね^^
あやねや雪乃、燈道ら東雲家は勝負事が好きというか、ちと血の気が多い設定です。
まぁ、あやねはさほどバトルジャンキーでもありませんが、活発女子の典型といえばこうでしょ!みたいなw
そろそろバトル三昧も飽きてきたので(ぉ 前回の茶会で予告した「ミリアちゃん再び幼児化」の執筆にも
取り掛かっていこうと思います。ミリアが兄のミカエルにいっぱい甘えるキュンキュンな妹ぶりをこうご期待b


P・S
ttp://jp.youtube.com/watch?v=00qgdHQ5PVA
某ゲームのやつですが読むときのBGMにどうぞ、和風テイストです。

119◇68hJrjtY:2008/05/24(土) 14:28:16 ID:DfeyJKUU0
>黒頭巾さん
妄想日記…!ググらせてもらいました。歌詞だけ読んでみたらまさにドンピシャ(ノ∀`) 動画の方もいずれこのボロPCに鞭打って見させてもらいます(笑)
なんか憎めないんですよねぇ、ストーカー気質なのは分かるけど(笑) 一途な恋愛少女は強いわけです。
普段怒らない人が怒るとメッチャ怖いっていう法則もいけめんさんの場合は凄そうな気もする…!
はんらさんのログ残ってるってマジっすか(;´Д`A なんかそう言われると恥ずかしくなってorz
なるほど彼はいけめんさんギルドの人ではないブラックはんらさんでしたか…ま、まあ、あの性癖はなかなか深夜放送チックでしたが(笑)

>ESCADA a.k.a. DIWALIさん
彼岸花というネーミングもさながら、雪乃の華麗なる剣捌きに見惚れ中(*´д`*)
エントラの刀バージョンというだけでなくてそれ以上のモノであるかのような気がします、彼岸花。まさにあの花の形そのままの斬り方と想像させますね。
速度に勝る雪乃とパワーに勝るトレスヴァント…しかし今のところはトレスヴァント、押され気味でしょうか。
嵐という予告に実にワクテカしております。出るか、禁断のあの技…!楽しみにしています。

120◇68hJrjtY:2008/05/27(火) 12:25:45 ID:DfeyJKUU0
直前告知!

      l> 第二回チャットイベントの告知 <l

 チャットイベントの告知をさせていただきます。コピペウェーイ
 21Rさん提案、白猫さん場所提供によりチャットイベントを開催します。
 参加資格などは特にありませんが、このスレの住人様を優先します。
 それについては書き手さん、読み手さん、ROM専さんは問いません。


   日時:5月 28日 水曜日 20:00(午後8時)より   (終了時間未定)
   場所:前スレ>>881  他のスレ、掲示板などへのURL転載は遠慮ください。
   心得:前スレ>>955  参加希望者様はご一読ください。特にチャットでのHNについては重要。


直前となりましたがチャットイベント告知です。特に希望や参加表明を出したりせずに突然来訪してくれて構いません。
チャット内容は…まあ、雑談+書き手さん同士のコラボネタ(前回チャットで少し話した続き?)等になるかと思います。
入退室の時間や制限等もありませんのでお気軽に。

121之神:2008/05/28(水) 20:37:55 ID:a6g3wSDo0
1章〜徹、ミカの出会い。
-1>>593―2 >>595―3 >>596-597―4 >>601-602―5 >>611-612―6 >>613-614
◆――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆
2章〜ライト登場。
-1>>620 -621―2>>622―○>>626―3>>637―4>>648―5>>651―6 >>681
◆――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆
3章〜シリウスとの戦い。
-1>>687―2>>688―3>>702―4>>713-714―5>>721―6>>787―7>>856-858
―8>>868-869
◆――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆
4章〜兄弟
-1>>925-926 ―2>>937 ―3>>954 ―4>>958-959 ―5>>974-975
◇――――――――――――――――5冊目―――――――――――――――――◇
-6>>25 ―7>>50-54 ―8>>104-106 ―9>>149-150 ―10>>187-189 ―11>>202-204

◆――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆
5章〜エリクサー
-1>>277 ―2>>431-432―3>>481-482―4>>502―5>>591-592―6>>673-674
-7>>753-754―8>>804-806―9>>864-866―10>>937-939―11>>971-972―12>>997-1000
◆――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆
番外

クリスマス  >>796-799
年末旅行>>894-901 」5冊目
節分  >>226-230
バレンタインデー>>358-360 >>365-369
雛祭>>510-513
ホワイトデー@シリウス >>634-637
◆――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆
キャラ画>>907 (6冊目

122之神:2008/05/28(水) 20:40:22 ID:a6g3wSDo0
γ



エレベーター内は、まるで動いていないかのように静かで、俺は少し不安になった。

「ライトだ…、乗り込んだが、これから先は?」

『そうですねぇ、降りてすぐに研究所内の案内書きがあるので、特に迷うことはないと重いまずが…』

「ますが?」

『研究所は四方に扉があります…それぞれ東西南北、そして貴方には…』


迷っているのか、それとも気まぐれなのか、少し間が空く。

「おい?」

『貴方には、東口から入っていただきます』

「入るところによって何か違うのか?」

『いえ、特に変わりはないですよ…ですが、これから起こることを考えると、貴方には東口が最適ですから』

「…意味わかんねぇし…まぁいい、今は乗ってりゃいいんだな」

『そうです、では、お気をつけて』

「ん、了解」

プッ、と音がして、フィアレスとの通信は終了した。

階数表示には 23 とある。階数は忘れたが、順々に下がって行く数字を見て俺は、これが動いていることを再確認した。


ψ

「謝罪を要求する!」シリウスは荒々しく、ジャージ姿の男を怒鳴り散らす。

「まぁ、うん、悪かった!んでさー…」

「貴様、それで謝ったつもりか…」

悔しそうな、やるせないような、そんな表情をしてシリウスはまた向きを直す。

「まぁいい。馬鹿の相手をしているほど、私はヒマでは無い…さらばだ、もう遭うことは無いだろうが」

「お前おもしろい奴だなー!頼んでもいないのにベラベラ喋ってるし!うん、でも俺はお喋りな奴好きだぞ!」

シリウスは完全スルーして、再び自分に支援を掛けなおした。

「また逢おうなー!」

と、ナザルドが言ったころにはもうシリウスは走り出しており、耳に届くことは無かっただろう。


「まぁいいや、これで普通の通路に出れたしっ…俺もノルマをこなすかなーっと…?」

走り出した時、すぐさま違いに気づいた。


「あれ、俺にも支援くれたんだぁ…」

自分に掛けられた魔法の翼が、それを確信させる。

「ますます、また会いたいなぁー!」

スキップまじりのよくわからない走り方で、合っているかもわからない方向へナザルドは走り出した。


κ


――グッ…ウォォォ…。

パタン…!と、通路に響く大きな音で廃人は門番の役目を終えた。


「悪いなアライブコープス。時間があれば低下無しでタイマンしたかった所だが…」

「アルシェは私のノヴァが無いとねーっ?」クスクス、とエトナは笑う。

「別に、必要では無い。それより、さっさと行くぞ」

アルシェは身を翻し、廃人が守っていた扉を開き進んで行った。

123之神:2008/05/28(水) 21:18:27 ID:a6g3wSDo0
小説半端ですが、こんばんわー之神です。
皆さんは今チャット中ですね、私も参加してますが…。

さて、イベントでも話題の

『小説キャラクター天下ー大会』

ここで、書き手さんに書いてもらい事があるのです。

①出して欲しいキャラクター
②細かい設定
③備考(たとえば、キャラの具体的なセリフを入れたり、守って欲しい事など。


自分の場合

①ナザルド
②運剣士、しかも極。体育会系で、快活、元気。ノリで動いてるような彼も、運に守られ今までこれたようで。
③語尾はたいてい「〜っ!」のように感嘆符がついたりします。まぁ、元気なんですよ。服装はジャージ、スェット。
 剣士に必要なスキルはそろっているので、技は何を出しても平気です。武器はタルワGDXの運比率。とにかく全身運装備。


こんな感じですね。ではでは。

124幕間:2008/05/28(水) 21:23:06 ID:of5VjV0.0
①ハイブリシフ
②いわゆるバカ GV中に仰け反るOFFのままだったり重要なアイテム忘れたりはあたりまえ
③噛ませ犬以下  ギ ャ ク 要 員 で お ね

125ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/28(水) 21:37:58 ID:7cLheTbg0
え〜,之神さんがおっしゃってる「小説スレキャラ天下一大会」,オレも設定ageですよ!

1:エディ
2:カポエイラの使い手,同時に罠設置(有刺鉄線や電流爆破)を駆使する。
  戦闘時はクールながらも内心は熱くなっている,ちょっとニヒルな感じ。
3:「ハッ!」「イ〜ハァ!」など楽しむような掛け声を入れてもらえれば,服装は
  グレーのニットキャップ,黒いスウェット,ブラックレザーのベルボトムパンツ。
  カポエイラの動きは描写が難しく技名もややこしいです,ググって頂ければ;;


1:東雲"ラティナ"あやね
2:物理ランサー,スキル名は和風になります。例えばワールは「龍走撃」,エントラは「鴉揚羽」
  他にはサイドステップが「空蝉」などなど・・・
3:上記以外のスキルの和名アレンジは白猫さんにお任せ致します。
  戦闘時の台詞は某格闘ゲームのアル○ェイドみたいに楽しみながらも熱いカンジでお願いします。

126スメスメ:2008/05/28(水) 21:38:13 ID:ddy6MTJU0
①アル・キリエ
②熱血バカ・愛すべきマスコット
③とにかくアルに熱い台詞を!

127みやび:2008/05/29(木) 14:59:01 ID:3CgPRCb.0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[1/9P]

 という訳でチャットで走った「天下」企画とは別に、人がまばらになった頃に沸いたもうひと
つの企画です(笑)
 常連の方はもちろん、初参加の方でもお気軽に投下してください。

 ――以下 テンプレです――

●タイトル…『銀河ネットワークで歌を歌った鯨』
 好きな方はご存知のことと思いますが、某メジャータイトルから拝借。
 タイトルの元ネタはSFですが、だからといって内容がSFである必要はありません。
 といいつつ初回はSF風味に書きましたけど(笑)
 ただし今後の展開を“RSの世界”に移行できる方向に引っ張っていますので、あとはRS
 ネタに漂着させるだけです。
 その後の展開も、それぞれの職人さんの独断と趣味で構築してください。

●文体…それぞれの職人さんに一任します。(それがリレーの醍醐味ですから)

●展開…こちらも自由です! 唯一「シリアス」という点だけは固定させていただきます。
 もちろん当スレの趣旨を逸脱しない限り、笑い……エログロ……恋愛などなど、各職人さ
 んの主観でスレの許容範囲と判断したものは、自由に挿入してかまいません。
 「基本路線がシリアスである」ということだけを頭の隅に置いていただければOKです。

●書式…読み易さを考慮して一行の文字数(正確には文字数ではなく「見た目」の改行位
 置)は統一したいところですが、書き慣れていない人にはけっこうな手間となります。
 なので強制はしませんが、もし揃えてくださるという方はこの文章および本文(第一話)を
 参考に改行してみてください。大雑把でかまいません。

●ノンブル(ページ数)についてもお好みで。
 私の場合、複数者による同時投稿の危険性を少しでも避けるために、投稿の際にはノン
 ブルを振るようにしています。
 (他の方がスレを見た際、まだ私が投稿中“現在進行形”であることをノンブルによって確
 認することができるため)

128みやび:2008/05/29(木) 14:59:36 ID:3CgPRCb.0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[2/9P]

 ――テンプレの続き――

●投稿時に併記していただくもの…
 ※自身の投下分に新たなキャラを登場させたら、次を書く方のために、本文の最後(冒頭
 に持ってくるとネタバレにもなり得るので、あとがきの形で書くのがベター)に簡潔な人物設
 定を明記すること。

 例>
 追加キャラ設定
 名前…「赤石 駄目男」
 備考…28歳(男)。独身。
 引きこもりニートの廃ゲーマーだが実はイケメン。臆病で神経質。特技はワンクリ放置。
 一人称…「俺」※かしこまった場では「私」
 そのキャラ固有の口調など設けたい場合は別途「終始べらんめえ調」等、明記する。

 みたいな感じです。
 同様に固有名詞やその他設定(歴史、小道具、国、etc)についても自分で追加したもの
 は明記してください。こちらについてはある意味「早い者勝ち」なのでイメージが沸いた方
 はお早めに投稿してください(笑)

●注意!!
 言うまでもなく本企画はスレの趣旨に準じています。
 作品に対する批判は控えてください。荒し・叩きは完全スルーのこと。
 ご新規さんも萎縮したり躊躇する必要はありません。アマ創作に求められるのは技術と
 完成度ではなく「創造の楽しさを共有すること」です。自由に参加してくださいね♪

  
 ――テンプレ ここまで――
 尚、次回以降テンプレは概要のみとし、簡略化してもOKです。いっそここに安価振るだけ
にして「毎回分はテンプレ無し」ってのもアリかと。次の方にお任せします。

 では、第一話は言い出しっぺの私が投下します。

129みやび:2008/05/29(木) 15:00:08 ID:3CgPRCb.0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[3/9P]

   『銀河ネットワークで歌を歌った鯨』(第一話)



 果たしてかのプリナス・プリミティブ・ライトを故人と決め付けてよいものでしょうか?

 それが、ホサナ議員の第一声だった。

 確かに彼――彼女――は、生き抜くという意味においては利己的で狡猾な人物だった。
 きっと思考そのものが“死”を許容するようには出来ていないのだろう。
 もし仮に、この世にこれ以上の虚無感はないというほどの絶望的な状況があるとして、そ
の最悪の牢獄につながれたのがプリナスであったなら……おそらく彼や彼女は決して諦め
たりはしないだろうと思う。落胆も、絶望も、恐怖も悲しみもなく、ただ「現在の状況を打開
する」ことだけに没頭し、やがては本当に奇跡を起こしてしまうだろう。

 つまり彼や彼女というのは、そういう人物だということだ。
 たとえ彼と彼女が宇宙世代の最初の種――“第一世代”はリスクと引き換えに極端な優
遇種が生まれてくる、というのが一般的な見解だ――であったとしても、銀河中の医師や科
学者たちの予想と予言を遥かに超えた寿命を生き長らえ――もちろんそれらの予定表に
はあらかじめ各種の延齢処置の処方も含まれている――かつ、あまたの危機を乗り越え
てきた事実が、氏の人間離れした逸話やそのた伝説の類を裏付けるものとして存在してい
るのだから。

 さすがに中央銀河評議会の元老連中も、ホサナ議員の言葉を無視することはできなかっ
た。なぜなら、数世紀は生きているであろう元老たちでさえ、氏の家計図でいえば見落とさ
れてしまいそうなほど、幹から遠く離れた場所で風に揺られる、無数の枝葉の先端に位置
する歳でしかないからだ。
 覚醒期間が飛び飛びとは言え、記憶の一部を回路に移植し、第一次宇宙進出の時代か
ら人格を保ち続けているホサナ議員の――そしてなによりプリナス氏とペアであった経緯を
持つ彼の言葉を、いったい誰が黙らせ、一笑に伏すことができるだろうか?

 結論からいうと、ホサナ議員の熱弁が元老たちの気持ちを変えさせ、プリナス氏のことは
ひとまず“行方不明者リスト”に現状のまま保留扱いとなった。

130みやび:2008/05/29(木) 15:00:38 ID:3CgPRCb.0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[4/9P]

   *≪月の台地号≫と議員と部下


 メイン・コンピューターに現在位置と航行速度をリピートさせると、アナハムはコンピュー
ターに“目と耳を塞いでいるように”命令した。
 それを見ていたホサナ議員は鼻を鳴らした。
「ずいぶんと用心深いんだなきみは」
 アナハムはかしこまってイエスと答えた。
「当然です。むしろあなたのほうが無用心なのですよ、議員」
 そうかい? とホサナ。
 上司のとぼけた態度を盗み見ながら、部下はそうですとも。と心の中で思った。
「そもそもこれは重要度Aランクにカテゴライズされることなのです……。それをあなたとき
たら――」そこまで言ったアナハムの言葉を、ホサナはうんざりした顔で制した。
「ああやめてくれ。それがなんだっていうんだ? 僕はかつての恋人であり、友人であり、そ
して元妻を捜したいと願っているだけの、ただのくたびれた老人にすぎんよ」
「ええ。“あなた”にとってはそうでしょうとも……。しかし“そのほかの全人類”にとっては違
います。いわば彼は“人類の財産”なんですからね!」
 それを聞いたホサナは天を仰いだ。
「はん。馬鹿馬鹿しい!」
「それはあなたの主観です議員。あらゆるジャンルにおける彼の死――いえ、たとえ失踪
だとしてもです。そのことによっていったいどれだけの人々と科学が打撃を受け、そして得
をすると思っているのですか? 前者はともかく――後者を支持する連中にとっては、あな
たの大切な人が五体満足に発見され、銀河ネットワークのトップ・ニュースに速報が流れる
のをなんとしてでも避けたいと思っているはずです。つまり今こうしているあいだも――あな
たは命を狙われているということですよ。もちろん部下である私も含めてね! 私はごめん
ですよ。この歳で再生法の世話になるなんて!」
 年老いた議員――もっとも外見は三十代前半の容姿を保っていたが――は、深いため
息をついた。
「まったくよく喋る男だ……」
「饒舌にもなりますよ。とくに上司が無用心で無鉄砲な場合は――」
 ああわかったわかった、と、ホサナは身振りで部下をなだめると、頭上の空間に向かって
言った。
「コンピューター! 会話を許可する。今のを聞いていただろう?」
 女性人格のコンピューターはおっとりした口調で答えた。
<イエスでありノーです。ミスタ・アナハムは“立ち聞きをするな”とおっしゃいました>
 ホサナはオーバーに目をむいて驚きを表した。
「アナハム――まったくきみに似て偏屈なコンピューターだな!」
 部下は肩をすくめた。

131みやび:2008/05/29(木) 15:01:10 ID:3CgPRCb.0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[5/9P]

「言葉遊びはいい、コンピューター! きみのテンポラリーにとどめている記憶のことを言っ
ているんだ。そいつを消去しちまう前に、今しがた僕らが交わした会話について意見を聞き
たい。ここにいる、この出来損ないの部下は僕の身が危ないと言って、この僕を脅している
んだが――きみはどう思うね? 今現在、僕の身に危険が及ぶ可能性はあるかい?」
 コンピューターは人間の思考速度に合わせた時間単位を使って躊躇い、そして言った。
<アナハム氏を“出来損ない”と形容することには同意できませんが……彼の言葉の半分
がいわゆる“ハッタリ”であるのは否定できません……。わたしのボディ――つまりこの船の
中枢は既存の索敵システムを無効にでき、いかなる兵器も私の船体を破壊することはでき
ません。もちろん船内クルーの身辺チェックも完璧です。仮に見落としがあれば――その確
率は天文学的な数値ですけれど――わたしは自分の判断ですみやかに“対象者”を排除
する権限を与えられていますし、その場合には躊躇わずに実行します。……つまりわたし
の目の届く場所にいる限り、あなたの安全は保障されていますわ、議員>
「ふん。やっぱりきみは偏屈な女性だな……。この男の言った、ハッタリではない“残りの半
分”についてはなぜ言わない?」
<それは……>
 今度は形式的でなく“本当の彼女”が躊躇ったように、ホサナは感じた。
 同じことをアナハムも感じ取っていたが、いくら心の中でコンピューターにサインを送り―
―また実際に何らかのテレパシーによってそれが通じたとしてもだ――絶対的な権限を持
つホサナの言葉に、彼女が逆らえるはずもなかった。
<……それはあなたが今後、どうなさるおつもりかで決まります。むろんあなたの意思は察
しがついていますが……しかし議員――わたしは船を降りたあなたを完璧にサポートする
ことはできません。あなたの安全が保証されるのは船内にいるときだけです……>
「ふふん。いい子だ……。つまりあれだ――きみらはふたりして、僕が船を抜け出さないよ
う計画を立てたか……あるいは今立てている最中という訳だな?」
 アナハムは小さく息を吐き、壁際のバーに行ってブランディのボタンを押した。
「いいですか議員。私たちはすでにプリナス氏を失ったのです……このうえあなたという財
産まで失う訳にはいかないのです」
 ホサナは下品なスラングで悪態をついた。
「おいアナハム! 僕を絵画や骨董品と一緒にする気か!? 評議会だの人類の損失だ
の――そんなものはクソくらえだ! まったく話しにならん」
 そう言うとホサナはつかつかと部下のところまで行き、ディスペンサーの口が吐き出した
ブランディのグラスを、アナハムより先にぶん取った。
「それは私のです、議員」
「うるさい!」
 ひと息にグラスを空ける上司を見つめながら、アナハムは十分に予想していた事態をこ
うして実体験しながら、気が滅入ってくるのを感じた。

132みやび:2008/05/29(木) 15:01:42 ID:3CgPRCb.0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[6/9P]

 プリナス・プリミティブ・ライト――別名“天使の卵”と云われた人物が生まれたのはおよそ
二千年ほど昔のこと。
 当時、人類の月面基地がようやく実用的なレベルで稼動を始めた頃、基地内の研究施
設で氏は創造された――そう。氏は人工的に造られた遺伝子工学の落とし子だ。もちろん
技術的な意味では人工物だが、単に両親の快楽から生まれてこなかったというだけで、ちゃ
んとした人間から精子と卵子を提供された、まぎれもない人間だ。その技術が元になり、の
ちの“宇宙世代”を生み出す基盤となった訳だが、多くの失敗例のなかで唯一の成功とされ
た氏の成長にも、問題があることがわかった。
 彼が五歳のとき、実は“彼女でもある”ことが発覚したのだ。
 俗に言われる“半陰陽”などという表層的なものではなく、根本から両性が共存していた
のだ。要するに彼の染色体は男であり女であって、その身体的な特徴は本人の意思ひと
つで自在に入れ換えることが可能で、しかも生理だけでなく人格さえも“ふたり分”の心
を内包していた。彼――そして彼女が“天使”と称されたのはそういった理由からだ。
 プリナスは早熟で好奇心が強く、また完璧な自我を持っていた。
 あらゆる状況に瞬時に適応し、どんな人間をも許容し理解し、また誰からも好かれた。
 プリナスの遺伝子系譜は人類の“始まり”とされる遺伝子を含んでおり、その意味ではす
でに人類の遺産としての価値を持っていたが、そのほかのあらゆる方面でも恩恵を振りま
き、彼――彼女の遺伝子情報がもたらした特効薬、血清、新医療技術は枚挙にいとまが
無い。
 彼――彼女はまさに天使の形容に相応しい扱いを受け、本人にその意思がなくとも必然
的に巨万の財と権限を持つにいたったが、当の彼らはそんなことには興味も示さず、絶え
ず新しいものを――面白いことを求めた。

 そうして今から四半世紀ほど前――彼――彼女――プリナス・プリミティブ・ライト――ま
たは天使の卵――は、人々の前から忽然と行方をくらました。

 そのとき人類の版図は複数の銀河に及び、探検隊の先端は常に宇宙の中心と外部の両
方へ向けて延びていた。
 だが“宇宙を震撼”させた天使の失踪事件は、宇宙中の見識と科学をもってしても解決す
ることなく、ときだけが無慈悲に過ぎていった。

 一方、増殖した人類の箱庭となった宇宙の法を司る最初の権威――中央銀河評議会の
末席を担うホサナ・クリストファー議員は、プリナスの技術から生まれた量産型“第一世代”
の先駆けで、またプリナスとは別に、人類に“一般延齢技術”――もちろんその基礎を作っ
てくれたのはプリナスだったが――をもたらした最初の被験者として、その価値が見出され
た人物だった。
 彼はのちに、記憶や人格をコンピューターに移植する技術を生み出し、自らを実験体に
して安全性を立証した。
 もっとも当時から数えて四百年ほどは――彼に続く宇宙世代しかり――人類の感情は機
械との融合を拒み、全人類のなかでもホサナだけが、プリナスに近い年齢と記憶を持って
いる希少種ということになった。
 彼らの生い立ちと社会的な位置付けからすれば、ホサナとプリナスの出会いは必然的で、
彼らが恋に落ちたとしてもなんら不思議ではないし、実際に彼らは出会い、結ばれた。

133みやび:2008/05/29(木) 15:02:15 ID:3CgPRCb.0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[7/9P]

 以上のような経緯があり、ホサナはこれ以上の捜索は資源の無駄だと言い始めた評議
会の元老たちを言いくるめ、単身――まあ直属の部下であるアナハムおよびその補佐の
船内コンピューター、そしてその他のスタッフたちも同伴しているが――元妻で恋人のプリ
ナスを探すため、漆黒の海原へと飛び出したのだった。


 追記――

 ホサナ議員が得たプリナスの行方に関する手がかりのうち、彼がもっとも注目したのは、
宇宙に点在する公共サービスのひとつ――プリナス専用のパーソナル・メモリーに残され
ていた以下のキー・ワードである。



          スター・シード(宇宙の種子) = レッド・ストーン



 このレッド・ストーンというキーで調査を続けたホサナ氏は、ある特定の宙域から同じキー
を受信した形跡のあるプリナスの個人衛星をつきとめた。
 ただ、同信号の送信元は銀河の中心側であったが、どこの天文記録所にも該当宙域は
“人類未踏破”として記録されていた。

 とにかくも手がかりはほかになく、ホサナ氏は恒星間宇宙船≪月の台地号≫のお尻を
引っ叩き、文句を言う秘書のアナハムとその他諸々を引き連れ、くだんの宙域を目指した
のだった――。

◇―――――――――――――――――――――――――Red stone novel[−Fin−]

134みやび:2008/05/29(木) 15:02:46 ID:3CgPRCb.0
◇――――――――――――――――――――Red stone novel−Postscript[8/9P]
※本編中の誤字・脱字は脳内変換をお願いします。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      『銀河ネットワークで歌を歌った鯨』(第一話)

 ――あとがき――

 こんなん出ましたー。
 なるたけ自由度を上げてみたつもりですが……どうでしょうか。ダメ?(泣)
 と、とりあえず現在の設定を……(汗)


 時代――あとの職人さんが決められるように具体的な数字は未設定としました。
 まあ……月面基地が実用的な稼動をしてから二千年後、が現在ということなので、ある
程度は範囲が決まってしまうでしょうけどね(汗)

 社会――本文中にあるものが現在の全て。
 ぼかしているもの、および触れていない部分はのちの伏線に使うなり、自由に設定して
ください。

 人物――
 プリナス・プリミティブ・ライト…別名“天使の卵”
 齢二千年を誇る人類最高齢の人間。
 人類が宇宙へ拡散した現在もなお、解明しきれていない“生命”の大元を紐解くための
カギとされ、人類にとっての“遺産”と位置付けられている人物。
 身体、人格ともに独立した男女のそれを持ち、自らの意思で性別と人格を選んで交代
できる。
 容姿はもちろん萌え〜……じゃなくて。美しい設定で。
 清楚でか弱い外見とは相反し、行動的で好奇心の塊。
 ある星域から受信した「レッド・ストーン」というキー・ワードに惹かれ、そこへ旅立ったも
のと思われる。(ホサナ・談)
 一人称は未設定とします。好きにイジってください。早い者勝ちということで(笑)

 ホサナ・クリストファー…中央銀河評議会の議員のひとり。人工培養の第一世代。
 年齢…実年齢はおよそ千五百年ほどだが、途中にコールド・スリープの期間を挟んでい
るため、主観活動期間は年齢よりも短い。記憶の一部をコンピューターに移植し、自身の
細胞から培養した“新しい体”に再びその記憶を戻す、といったことを繰り返しつつ、寿命
を伸ばしてきた。見かけは常に三十代を保っている。中肉中背だが骨格はしっかりしてい
て全体に無骨な印象。
 容姿…あまり美形ではない。いわゆる“味がある”といったタイプの“いい男”。
 ユーモアがあり豪快で行動的。抜け目がなく決断は躊躇わない。
 一人称…状況や相手に応じて「私、俺、僕」を使い分ける。

135みやび:2008/05/29(木) 15:03:32 ID:3CgPRCb.0
◇――――――――――――――――――――Red stone novel−Postscript[9/9P]

 アナハム…ホサナの秘書兼ボディ・ガード
 (あえてフルネームは決めていません。自由に決めてください)
 年齢…“青年”の範囲で。容姿は華奢(スリム)で端麗、としたほうが良さそうです(なぜ)
 非常にバランスの取れた思考の持ち主で、常に最善を模索するタイプだが、人情が重要
とされる局面ではそれが裏目に出る可能性も。
 一人称…「私」

 恒星間宇宙船≪月の台地号≫の中枢コンピューター
 名前はあえて決めませんでした。なのでお好みでつけてあげてください。
 人格は女性。最新の高級人工知能で、会話だけだと人間と機械の判別は不可能。
 一人称…「わたし」
 備考…船内外活動用の端末(人型アンドロイド)のボディを複数所有。状況に応じて“人間”
として振舞うことが可能。※こちらの容姿・機能なども自由に設定してください。

 船自体はホサナ氏個人名義の自家用宇宙船で、メイン・コンピューターは秘書のアナハム
が取りつけさせたもの。

 以上です。
 ※もちろんここであげたピースを全て活用しなくちゃいけない訳ではありません。
 触手が動けば活用していただき、また自分の守備範囲でないものは華麗にスルー。他の
部分に手をつけるのもアリ、というのもリレーの良さです。

 それはともかくですね……誰か続きを書いてくださーい!
 希望者が出ない気がしてきました……(涙目) 求む! 勇者!

 レスはまたのちほど……。

 ――っと。忘れるところでした。
 余談ですが本企画の隠しタイトルは「68hホイホイ」となっております。
 要するに「68hさんを仕留めるには!?」という発想から生まれた企画でありまして、68h
さんにはぜひとも発起人(その場にいなかったけどね)のひとりとして、筆を振るっていただ
かなくては!
 とまあ冗談はともかく(でも68hホイホイなのよぉ〜♪)、「皆さんで創作する」リレー企画で
すから、どなたでもどしどし書いてつなげて行ってください! というか書いてえん(媚)
Red stone novel−Postscript――――――――――――――――――――――――◇

136之神:2008/05/29(木) 16:49:22 ID:BygKvBUA0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[1/5P]


<2人のライト>


―「貴方と私は、つながりが深いの」

―「名前、とても大事よ」

―「それが嫌いな人から呼ばれるあだ名でも、最愛の人から名づけられたものでも」

―「近いうちに会いましょう」

―「いいえ、会いに行くわ」

―「だからそれまで、生きるのを諦めるのは止めて」




「…聞いているのか?」という渋い声が、その声の主の殴り拳と共に俺を我に返らせた。

…ガン!

後頭部を思いっきり柱にぶつけた俺は、痛いが声も出せなかった。

「なぁライト、何でだろうなぁ」

「何がですか」俺はとぼけた。バレているのはよくわかっている。

「うちは代々、武道の名門と世でも有名だ」誇らしげに、俺の叔父が腕を組み反り返る。

「だがな、おかしいんだ」

「あれほどシーフにはなるなと、釘は刺しておいた。言葉でも刺したが、実際にもな」

そういや、そんな事もあったっけなぁ…
俺は右腕にできた最近の傷の位置を思い出す。

「しかし、だ」

傷跡探索をさせるヒマも与えず、叔父はだらだらと長い話を続ける。

「あれだけ釘を刺しておいたにも関わらず……何故そいつの部屋から投げ短剣なんてものが見つかるんだろうなぁ?」

そう叔父は言うと、殴る準備か…拳を鳴らし始めた。

「純粋な武道家以外は、処分だ。我々は武器に頼らない、…お前と違ってなっ!」

バキッ…!という豪快な音が、俺の耳に届いた最後の音だった。

137◇68hJrjtY:2008/05/29(木) 16:53:48 ID:hbJDitGY0
チャットイベントお疲れ様です〜。早々に退室してしまい、最後まで参加できず大変申し訳ない。
コラボネタも色々決まったようで何よりです。いち読み手として皆さんのキャラの暴れっぷりを楽しみにしていますよ!

>之神さん
やっぱりシリナザですよね!ね!(黙
でも悪態をついておきながらしっかり支援して去っていったシリウスのツンデレっぷりがもう(だから違
と、書きかけだったと言ってましたっけ…うーむ、このタイミングで感想書いていいのかは分からないですが、続きお待ちしていますね。

>みやびさん
わぉー、SFバリバリなみやびワールドが…。なんとリレー小説ネタまで挙がっていたとは。
以前の小説のハウスキーパーっぽいコンピューターと、両性であるプリウスにホサナ。キーワードはレッド・ストーン。
徐々にRS世界に入り込んでいくということですが、しかし68hホイホイってナンデスカー(爆)
エサ(みやびさん小説)のレベルが高すぎて貧相飯食べてる私など引っかかりませんよ!?
っていうのも冗談で(笑)、しかし小説なんてまるで書こうとすらしてない日々なものでorz
ネタがまとまり次第色々考えてみます…。シリアスっていうのもポイントですねい。
---
リレー小説にはなるべく予測めいた感想は書かないように自重させていただきます(;・∀・)

138之神:2008/05/29(木) 16:58:38 ID:BygKvBUA0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[2/5P]


禁固2週間の刑は、かなり久々だ。
しかも今回はメシも与えられないらしい。

「痛っ……」
背中にできた火傷、顔面についたアザなどをさすり、痛みが和らぐように願った。

「そうだ…応急処置、覚えたんだった…」

俺は独学で習得したそれを行使し、体中にそれを施すことに専念した。

「ハぁ…何回こんなこと繰り返してるんだろ」

狭い光の入らない牢屋の中で、俺は誰にというわけでもなく呟いた。




「死にたいや」




俺は意識的に、ポケットの中に常備してある武器に手を伸ばした。
ダートの切っ先をぼんやりと見つめながら、俺は今までを振り返る。



「10歳ごろからは殴られた経験しかねえな…ロクなモンじゃねえ」

「今年で俺も16か…6年、頑張った」




「…お疲れ様」

そう自分に言って、ダートを振りかぶり…

そのままの勢いで自分の首へ運んでいった。





「さよなr」

―「諦めないでって、言ったの覚えてないの?」

139之神:2008/05/29(木) 17:14:05 ID:BygKvBUA0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[3/5P]


「……!?」突然、女の声がした。

―「もう、…貴方に死なれては私も困るの」

「誰だか知らないが、せっかく覚悟を決めたのに…邪魔をしてくれたな」

居場所のわからない声の主に向かって、俺は声で睨む。

―「もう、せっかく縁ができたのに…勝手に死ぬなんてヒドい事よ」

「勝手なのはそっちだろ。しかも、何言ってるんだよ、縁とか、知らねーよ」

―「縁は縁よ。遠い縁だけど。そうね…この星にも沢山いるわ…縁のある人」

―「貴方もその一人、…ね、ライトくん?」

「…!何で知ってるんだよ…!」どこを見て話せばいいのかわからない。

―「探しても私はこの部屋には居ないわ。それと、何で知ってるかは内緒」

―「ところで、貴方なんで自ら死のうとしたの?」

勝手に話題変えるなよ。

「生きててもつまんねえだろ…」

―「それは貴方が、弱いからよ」

「…んナっ!テメぇ、言わせておけばいろいろ言いやがって…!」

―「私の見てきた宙域のほとんどは、強い者のほうが楽しんでるケースが多いけど、この星は違うの?」

「…は?今度は何言ってるんだよ…」
俺はもう聞くのをやめようと決心した。

―「だ・か・ら、貴方、弱いままじゃイヤでしょ?」

…。

―「ここから出たいでしょ?」

…。

―「そうね、この星で最強くらいなっても悪く無いわ」

…。

「貴方を、そうしてあげようか?」

…!

140之神:2008/05/29(木) 17:30:53 ID:BygKvBUA0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[4/5P]


「お前、いい加減にしろ」
数分前まで自分に向けていたダートを、空中に向けた。

―「いい加減じゃ無いわ。可能な事よ」

「親にどんなしつけされたか知らねえが、もう関わるな」

―「…親。…まぁいいわ、貴方が死にたくてしょうがないなら、私も諦める」

「そういうことだ、もう俺は疲れたからな」

―「そうね、そのままこの人生を送れば、とても疲れるわね」

―「ここにポータルを開けておいてあげる」

突然、白いモヤモヤが現れ、そこから外の景色が見えた。

「出ねえよ、外なんて…」内心不思議だったが、表に出さないように俺は言った。

―「この部屋を、この星の時間尺度で30秒後に爆破させるから、貴方、死ねるわよ」

―「そこのポータルに入れば安全よ。そのまま外だから」

「何勝手に進行してんだよ」

―「死にたいんでしょ?それなら、私が作った縁だから、私が葬ってあげる」

―「待ってるわ……、最後に」

「最後だろうな」もうどうにでもなれ、だ。

―「人生を諦めちゃ、ダメよ」




声がするのはようやく無くなり、また静寂な牢屋へと戻った。ただ、白いポータルとカウントされる数字を残して。
「…どうせ嘘だろ、爆破なんて…」

と口では言ってみたが、実際に俺はというと…これまでを振り返ったりしていたのだが。

カウントも残り少ない。

「なんか…この家にさえ生まれなければ、好きな事できたのにな…」

5

「まぁ6年経った今更、どうでもいいことだけど…」

4

「……。」

3

「…。」

2

「やっぱり…俺は…!」

1





町中に響き渡る爆音と共に、そのとき小さな牢屋は吹き飛んだ。

141之神:2008/05/29(木) 17:45:21 ID:BygKvBUA0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[5/5P]

「あら、やっぱり来たのね」

そこには美しい女性がいた。


…同時に、俺は死から逃げてきた事を悔やんだ。

「いいじゃない、生きるのに貪欲なのは普通の事よ」

薄っすらと微笑む女は、そのまま話を続けた。

「さぁ、それじゃあ貴方にはこの世界を案内してもらわないとね」

「…は?」

「助けてあげたのよ、それくらいはしなさい」

「…仕方ねえな……」
俺は女の顔は見ず、そのまま空を仰いだ。

「おい」

「私は『おい』なんて名前じゃ無いの」

「なら名乗れよ。お前が一方的に俺の名前知ってるなんて、ズルいだろ」

「長いわよ、名前」

「覚えてやるよ、だから言え。お前にはこれからもどうせ付き合わされるんだろう?」

「プリナス・プリミティブ・ライト…ライトよ」

「お前…だから名前がどうだの縁だの言ってたのか…」

そう確認した瞬間…フワっと柔らかい風が吹き、同時にまた痛みが走る。

俺はそのまま、意識を失った。



「困った子ね。まぁいいわ、しばらく休ませてあげないと、ね」
都市とは外れたところにある、大きな木の下で…2人は並んで座っていた。


「それにしても、騒がしいなぁ…」 

プリナス…もう1人のライトは、木陰からその様子を眺めていた。

「エンヘイおね!」
「おね」
「支援おねがい」
「…!」

そして、突然声をかけられる。


「貴方も、支援がほしくてここに?」

プリナスが目をやると、そこにはロングコートを着た男が、杖をぐるぐると回していた…。

142之神:2008/05/29(木) 17:52:38 ID:BygKvBUA0
はい、どうも…

正直やっつけ感が否めない、之神です。

こんな感じでいいのでしょうか?みやびさんw

ちなみに虐待を受けてますライトくん、それウチの子です…うっかり出してました(笑

設定は一応

プサージュ=ライト
武道家の名門に生まれるが、本人は反してシーフに憧れている。
身長はこの頃は168cmくらい、一人称「俺」。
6年間虐待を受けているが、本人はそういうものだ、と割り切っています。

まぁ、私のグダグダ小説の読者様からすれば、ライトの少年時代ってワケです。
つまり、私の本編以前のライトがここで決まるわけでして…。

期待してます(ぁ


では引き続き、小説スレをお楽しみ下さい。

ただ単に、みやびに続け!な之神でした。

143ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/29(木) 20:01:46 ID:7cLheTbg0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[1/6P]

「Lost something,when you wannna something.」

ブルンネンシュティグ西口に面する草原,そこに彼はいた。スマグに君臨する大財閥『サヴェスティーロ・ファミリー』,その御曹司である一人の青年。
木陰に腰掛けていた二人の男女に彼は話しかける。「ん・・・あら,私たちに話しかけているの?」「そうじゃなければ誰に話しかけているんですか?」
「ふふ,ごめんなさいね。じゃぁお言葉に甘えてその支援とやらをもらおうかな?」「あぁ,せっかくだし俺にもいっちょ掛けてくれないかな?」
「では・・・炎よ,彼の者に加護を与えん!ファイアーエンチャント!」杖を掲げると,その先端から放たれたオレンジ色の球体がふわりと出て
二人の身を包む。螺旋状にくるくると,頭から足元にかけて回転した炎の元素がそれぞれの体に纏われた。
「まぁ,炎を身に纏うなんて・・・この世界の魔法というのも面白いのね。あなた,名前は?」「僕はバーソロミュー,バーソロミュ・サヴェスティーロ。」
魔術師の青年が名を名乗ったとき,プリナスの横にいたライトが血相を変えた・・・!!

「おいアンタ,今ファミリーネームを何て言った!?」「・・・サヴェスティーロ,です」
もう一度名乗るも,その表情はどこか暗さを漂わすものだった。プリナスは感じ取っていた・・・
今こうして話している彼の目にも,隣に座っているシーフがそうだったように,何かにひどく絶望していることを。
「・・・バーソロミュー。あなた,何かに苦しめられているわね?じゃなきゃ,自分の家系を名乗るのにそんな表情はできないわ。」
「(そういや最近のサヴェスティーロ・ファミリーはマフィア同然の活動をしてるって噂だが,こいつ・・・その御曹司なのか?
  それに・・・どこかオレと似た境遇のような気がするね,こりゃ隣で勝手に話進めてる女のお節介に巻き込まれそうだな。)」
彼女の横で,ライトは顎に手を当てて何かを考察していた。一方,バーソロミューは俯きながらも口を開いた。
「えぇ・・・実は今,僕は葛藤しています。自らを苦しめる家を,そして父親を・・・この手で葬るべきなのか・・・」

144ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/29(木) 20:23:06 ID:7cLheTbg0
「・・・なら,ちょうど私たちだけでゆっくり話し合いましょう。ね,ライト?」「あ,あぁ・・・(ほら来た,やっぱりこうなるのかよ〜)」
「え・・・ですが相手は財閥でマフィア,潰せば大陸の経済を狂わせかねない!そんな簡単に解決することじゃ・・・」だがプリナスが彼の言葉を遮った。
「いい?この大陸の経済がおかしくなろうとも,それはほんの一時にしか過ぎない・・・でもあなたの未来,人生はかけがえのないもののはず。
 それをずっと変えないでいいの!?これはあなたにとってチャンスよ。ここでしがらみを断ち切らなければ,あなたは一生後悔する。それでもいいの?」
語気は強まる様子はないが,プリナスの訴えるような視線は強い説得力を携えていた・・・
「・・・そうですか,今がチャンスか。わかりました,全てを話しましょう・・・僕の全てを,ファミリーの全てを。」


・・・・場所は変わってスマグの大きな屋敷。書斎で男は葉巻を吹かし,一人の女性と情事を愉しんでいた。
「んっ・・・あぅっ,ぁはぁ・・・・あぁんっ/////」「おいおいテメェ,もっとイイ声で鳴きやがれってんだ・・・消されてぇか?」
「・・・っ!!そ,それだけはご勘弁をっ,アルパティーノさm・・・」「もう遅ぇわ,俺様を愉しませなれなかった罰だ。死んでくれや・・・?」
「いやっ,やめてぇっ!!!そんなっ・・・そんな理由で殺さなくても!!ねぇ聞いてるの!?」「あばよ・・・」

ズドンっ!!・・・・旧世界の兵器,ショットガンを手に男は愛撫していた女の頭を打ち抜いた。返り血を浴びた顔に微笑が浮かぶ・・・
「・・・ヤクの売り上げも悪ィ,クソ息子も反抗的,女は簡単にイカねぇ・・・あぁチクショウが,俺様に歯向かう奴なんざ一切いらねぇんだよっ!!!」
凶悪な笑みを浮かべながら,サヴェスティーロ・ファミリーのボスであるこの男,アルパティーノ・サヴェスティーロはさらに弾を装填して
床に倒れた女の裸体を撃ち抜く・・・命の尊さもわからない子供が蟻をプチプチと潰すように,止め処なく撃ち抜いた。

145ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/29(木) 20:42:37 ID:7cLheTbg0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[3/6P]

プリナスたちは古都の地下バーに移動していた。バーソロミューが最近知り合ったシーフ,エディ・ヘンリケスの隠れ家でもある。
偶然にも彼とライトは幼い頃からの友人同士であり,今でも交友は続いている。バーのドアをライトがノックすると,静かに開いた。
暗闇の中から姿を現したのは,棒付キャンディを舐めながら灰色のニットキャップを被った小柄な青年だった。
「お?久しぶりじゃねぇかライト,またあの時代遅れな家から抜け出してきたのかぁ?」「・・・まぁな。ところで話があるんだ。いいか?」
「それにバーソロミューもどうしたよ,随分と浮かねぇ顔してんじゃん」「・・・(どうやらついに計画を実行するときのようでしてね。)」
バーソロミューが彼の耳元で囁くと,エディは無言で一行を手招きした・・・

「・・・な〜るほど。ライトよぉ,お前が連れてるカワイ子ちゃんがお節介焼いてくれて,んで今度はバーソロミューが
 お節介を焼かれる番,お前は彼女の手伝いといったところか?」「・・・そうなるわな。」「ライト,彼は誰なの?」
フランクな口調で話すエディをよそに,プリナスがライトに訊ねる。彼は彼女の耳元で囁いた・・・
「あぁ,こいつは俺の昔からのダチさ。ブリッジヘッドのスラム街出身で,双子の兄弟がいるらしい・・・」
「・・・そう,よろしくねエディ。私はプリナス,プリナス・プリミティブ・ライトよ。」「おうよ,こっちこそよろしく!」
それぞれが自己紹介を終えたところで,バーソロミューが話題を振った。父を,忌まわしき財閥を葬るために。

「では,皆さん・・・今夜,僕の父で財閥総帥のアルパティーノを暗殺するための計画を話し合いましょうか。
このことは僕の叔父にも話してあります,彼もまた協力者です。この話し合いが終わり次第,彼に連絡を入れます・・・」

146ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/29(木) 21:16:06 ID:7cLheTbg0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[4/6P]

PM11:00・・・満月の光がアラク湖を照らしている。そんな夜景を映し出す屋敷の窓辺で,アルパティーノはワインを嗜んでいた。
「・・・遅い。あのクズ息子,また鉄の処女の中で眠りてぇようだなァ・・・おいウリエル,ウリエル!!倉庫からワイン持って来いや!!」
怒鳴り散らす彼だが,彼が呼んだウリエルという名のものは全く姿を見せない。ワイングラスを握り締め,額に青筋を浮かべた彼がその場から
移動しようとしたその時だった・・・部屋中の照明が全て消えた。部屋を照らすのは月明かりだけ・・・静けさが漂う。

「・・・おもしろくねぇな,たかが照明までこの俺様に刃向かうときやが・・・」ボヤく彼の言葉が途切れた。
何か黒いものが自分の目の前を過ぎる。突如視界が目まぐるしく回転し,全体を衝撃が走った!!気づけば天井を見ていた。
だがその天井もすぐに消え,代わりに一人の青年の姿があった。「よう・・・社会の癌。殺しに来てやったぜ?」
「その面ァ,プサージュの面汚しか・・・親父に虐待され続けて気でも触れたか?あぁ!?」「・・・おい,ミュー?」
罵声を浴びせられつつも手を出さずに,ライトは床に伏している男の息子の名を呼んだ。上半身には何も着ていない・・・
正面にも背中にも,切り傷や火傷,さらにはボルトを喰い込まれたような傷跡が所狭しと残っている・・・
「・・・・っ!!?!てめぇっ・・・俺様に刃向かおうなんざっ!!5億年早・・・」「・・・黙れ,お前の下劣な言葉など聞きたくない。」
冷たく言い放つ息子の言葉に,アルパティーノは初めて戦慄を覚える。するとそこへ,一人の男が姿を現した・・・
「残念だよ兄さん,あなたが麻薬なんかに手をつけなければ,こんなことにはならなかっただろうに・・・」
サングラスを掛け,トレンチコートを羽織り無精ヒゲを蓄えた男,ウリエル・サヴェスティーロ。後に"鋼帝"の名を冠する
錬金術師が兄の前に姿を現した・・・

「う,ウリエルゥっ!!・・・貴様もかァっ!!?!」首にナイフを突き付けられながら,アルパティーノが苦言する。
「もう僕もあなたには愛想が尽きた。殺しても殺し足りない程・・・私がバーソロミュー君と同様に受けてきた屈辱は重い。
 出でよ我が僕,鋼に宿りし愛しき娘,レン・・・」懐から白銀に輝く立方体を取り出すと,それは液体状に溶け出す。
水銀の水溜りが床にできると,そこから青白い肌の裸の少女が姿を現した・・・金属を媒介にするホムンクルス,レン・フランベル。
足は金属に溶けるように,美しく長い銀髪とエルフのような尖った耳を持つ彼女は,無垢な瞳でアルパティーノを見つめている。
「マスター・・・お呼びですか?」「あぁ,レン・・・これからそこにいる愚かな男に罰を与える。いいね?」
「かしこまりましたわ,仰せのままに・・・マイマスター。」甘く優しい声で言い終えると,彼女の体がみるみる変形してゆく。
そして無骨な金属の椅子へと変貌したレンの元に,ライトが標的を蹴り飛ばした。「ジャストミート・・・と!」
図らずも鉄の椅子に座らされたアルパティーノ。そこへバーソロミューが火の元素を浮かべながら歩み寄る・・・

147ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/29(木) 21:42:14 ID:7cLheTbg0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[5/6P]

「お,おいっ!!誰かっ,ボディガードは何をしていやがるっ!!?早く来い・・・」「そいつァ叶わない願いだな。俺のダチが蹴り飛ばしちまった。」

屋敷の正面からバーソロミューたちがいる部屋へと続く廊下まで・・・展示品,警備員として配備されていた幽霊鎧は全て破壊されていた・・・
積み重なった鉄塊の頂上で,ニットキャップを被った青年はヘッドフォンを装着し,お気に入りの音楽を聞いている。そこへプリナスが遅れてきた。
「・・・すごいわ,この時代にもカポエイラの使い手がいたのね。」「ん?何だい,『この時代』ってぇのは??」
ヘッドフォンを外して,軽い声でエディが問う。だが,彼女は「ううん,いいの。気にしないでね?」と受け流した。
「ふ〜ん・・・まぁいいか,今頃はあいつらも上手く事を進めてるだろうよ。これが,あいつのためになるのを信じてるぜ・・・」
「そうね,何かを得るためには何かを犠牲にしなければならない・・・宇宙はそうやって営まれているわ,それは誰にも逆らえない」
「・・・的を得ているねぇ,プリナスちゃん。あんた一体何者だよ?どこの生まれ?」「・・・いいの,気にしないで。」

「ヒュゥ♪ま,そうゆうことにして置きますか。」口笛がロビーに木霊した・・・―――――――――


「ぐあぁああぁぁああぁぁぁっ!!!熱いっ,熱いぃぃぃいっっ!!!もう止めてくれっ,俺様がっ・・・いや,俺が悪かった!!頼む〜!!」
アルパティーノは拷問されていた。鉄の椅子に変化したウリエルのホムンクルス,レンに火の元素を注入し,高熱で苦しめている。
「・・・レン,そろそろ幕引きだ。バーソロミュー君,アレで幕を下ろそうじゃないか。どうだい?」
「えぇ,叔父さん。あなたも同じ苦痛を毎晩味わったのです・・・復讐法に則って,それで逝ってもらいますか。」
「おい,お前ら何する気だ・・・やめろっ!!殺さないでく」「誰が喚けって言ったんだ,マフィアのボスさんよォ?」
ライトがアルパティーノの手の甲に刺したナイフをぐりぐりと食い込ませ,脅迫した。血が流れるも,椅子の灼熱で沸騰してしまう。
「レン,『鉄の処女』でこの男に引導を渡してあげなさい・・・」「かしこまりました,マスター。」椅子から少女の声がする・・・
すると赤く熱を帯びた金属椅子が再び溶け出し,また他の形に変形した・・・拷問器具,鉄の処女アイアンメイデン。
「やめろ,やめろやめろやめろやめろやめろォォォおォォおォォおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」

「レン,閉じなさい。」「かしこまりました,バーソロミュー様・・・」

やめろォォおォおォォォォおぉぉぉおぉぉおぁあぁぁああぁぁああぁぁぁあああぁぁぁっ!!!!!!!

時刻はちょうどAM0:00・・・灼熱の棘に抱かれて,サヴェスティーロ・ファミリーのボスである一人の男が死んだ。
アルパティーノ・サヴェスティーロ。彼の最期は,息子と弟の惨い反逆によるものだった。享年59才・・・・

148ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/29(木) 22:19:29 ID:7cLheTbg0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[6/6P]

深夜の古都の繁華街,プリナスとライト,バーソロミューにエディ,そしてウリエルら5人は歩いていた。
「・・・・・・・・・」「あら,これであなたを束縛するものはないのに,浮かない顔ね?」
「そりゃ仕方がねぇさ・・・形はなんであれ,家族を殺したんだ。平気でいられるわけがねぇよ」
虫の居所が悪そうな口調でライトが付け足した。だがそこへエディがさらに付け加える・・・
「なぁ,いつまで終わったことを気にしているんだよバーソロミュー?失ったものは振り返る必要なんてねぇ。
 あとはお前自身に訊いてみな,自分は何をしたいんだ?ってな・・・お前がやったのは,自分の生き様を貫く
 その第一歩なんだぜ?まぁ言ってもわからねぇようだし,酒飲んでパァ〜っと忘れようぜ!?」
「ってオイオイ,そりゃいくらなんでも強引過ぎねぇか!?」「いいじゃねぇか,酒飲めばどんな堅物も陽気になる!!」
「・・・フフっ,ハハハ,アハハハハハっ」「・・・お,笑った?」いきなりバーソロミューが笑う・・・
「良かった,これなら今後は穏やかに暮らせそうだわ・・・それじゃぁね,ライト。バーソロミューにエディ,あとウリエルさんも・・・」
「おいおいどうしたんだよプリナス,いきなりサヨナラって・・・」「おいライトぉ〜!!早くパァ〜ッと一発やろうぜ〜!?」
遠くでエディが呼んでいる・・・ライトは彼に少し待ってくれと叫び返すと,振り向いてプリナスに言った。

「・・・その,ありがとうな?あんたのおかげで俺もバーソロミューも,新しい人生を送れそうだぜ。ヘヘ・・・」
「それは何よりね・・・あっ,ほらほら。早くしなさいな,お友達が行っちゃうわよ?」
「げっ,あんにゃろ〜!!あんな遠くに行きやがって・・・オ〜イ,エディ〜!!あ,じゃぁなプリナスっ!!また会おうぜ!?」
慌てながらも手を振り,ライトは繁華街の雑踏の中へと姿を消した・・・そこに残された彼女は呟いた。
「やっぱり,時代を問わず世界は素晴らしいわ・・・さてと,ちょっとこの街でも見ていこうかな?面白そうだし。」
軽やかな足取りでその場を跡にして,プリナスもまた繁華街の雑踏へと姿を消した・・・

・・・繁華街を歩くプリナス。すると彼女の目の前に人だかりが・・・何があったのか近くの者に訊ねてみる。
「ねぇちょっと,この人だかりは何?何かあったの?」肩をトントンと叩くと,それに反応した男性が振り向いた。
「ん〜?あぁ,今ちょっと女の子がゴロツキに囲まれ・・・え,嘘!?女の子がゴロツキをブッ飛ばしたァ!?」
男が仰天しているその先には,一人の少女が何らかの武術の構えを取っていた。突き出された拳から煙が出ている。
「ぐぅっ・・・強え,何なんだこのガキはよぉ!!?!」「おいテメぇっ!!ガキのくせに粋がるなよぉっ!!?!」
だが男たちの迫力にも負けず,少女は力強く言い返した!!!

「やぅ〜!お兄ちゃんたちがいけないんだもんっ!!ミリア悪い人とえっちぃのは大嫌いなのよ〜っ!!!」
彼女の横で緑色のターバンを被った小柄な夢魔が槍を手に唸り声を上げていた・・・!!

149ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/29(木) 22:32:24 ID:7cLheTbg0
之神さんに続いてオレもやっつけでやっちゃいましたゴメンなさい;;;
ライトのキャラづけ,こんなカンジでよろしいでしょうかねぇ・・・・

っと,とりあえずパーソナルデータをばb

エディ・ヘンリケス
・ブリッジヘッドのスラム街出身。カポエイラ使いの武道家で同時に罠設置もこなすシーフ。
 家を良く抜け出していた頃のライトとは幼馴染の友人で,彼にシーフの楽しみを教えた張本人。

バーソロミュー・サヴェスティーロ
・スマグの財閥の御曹司。麻薬に手を染めて悪人と化した父親に叔父もろとも虐待されてきた。
 今回ついに彼を殺害し,数日後に叔父と共にファミリーを解散に追いやった。
 そしてその後は冒険家として新しい人生のスタートを切る・・・・

ウリエル・フランベル
・スマグの天才錬金術師でこの頃はまだ有名ではない。盲目だが石や鉱物で思念を伝える能力を持つ。
 数年後には冒険家,デザイナーとして名を残す。金属のホムンクルス,レンのマスターでバーソロミューの叔父。

ミリアン・ウォン
・ビーストテイマーの少女で,相棒のモンスターがいなくても闘えるようにという生まれ故郷の風習で功夫を会得。
 この当時は13歳,ペットはファミリアのファミィを連れている。「やぅ〜」「うにゅ〜」「〜なのよ!」など
 独特の可愛らしい口調で話す。ファミィは沖縄弁ベースの口調で「・・・さ〜」が口癖。

続きどうぞっ!!

150白猫:2008/05/29(木) 22:44:15 ID:w.NX7p8w0
◇―――――リレー企画―――――――――――――――Red stone novel[1/4P]

 『IRREGULAR』

“人類未踏破宙域”――通称、[エリアXX-00]。
如何なる恒星間宇宙船、銀河間移動用船、さらには数百の戦艦隊を持ってしても侵
入することができなかった秘匿の宙域。
この宙域へ侵入する方法はまだ認められておらず、そしてまたホサナ氏も、その宙
域付近で立往生を食らう羽目となっていた。
「さて……どう進むべきだ? コンピューター?」
<残念ながら議員、これより先は一切のデータを取得不可――宙域全体がダークマ
ター(暗黒物質)のような状態になっており、予測は不可能です>
ホサナの言葉に淡々と答えたコンピューターの声。それに反応したアナハムは少し
だけ目を細める。
「流石はエリアXX-00……やはり探索は中止すべきでは」
「進め、コンピューター。じっとしてても埒が明かないぞ」
ちょ、と慌てたアナハムは、両手をブンブンと振っホサナに食ってかかる。
仮にもここより先の宙域は完璧な"unknown"。無策のまま突っ込むなど、単騎で万の
軍勢に戦いを挑むようなもの。
仮にも一議員である彼らしからぬ行動に慌てるのも無理はない――というか、慌てな
い方が変である。
「議員、何の考えなしに突っ込むなんて――」
「じっとしてエリアXX-00への道が開けるのか? 答えはノーだ。ならば全速全身だ。
そもそもこの船に探索艇は無い」
<了解しました。《月の台地号》、発進しヴ――ギ――ガ、グィ――>
「?」

今まさに前進しようとしたコンピューターが、突如、止まる。
代わりに入ったノイズに目を細め、声を上げた。
「どうした!」
<妨害信号を受信――受信拒否、不可>
若干ノイズ混じりのコンピューターの声。その言葉にホサナとアナハムは目を見開く。
この未開発の宙域で妨害信号など、まず自分たちに向けてのものに間違いない。そも
そも妨害信号はそれほど長距離間を飛ばすことはできない。
それだけならばいい。問題は"受信拒否ができない"ということ。
この船には最新鋭のシステムが山ほど搭載されている。勿論、妨害信号に対しての対
処など天文学的数値の時間内に行ってしまうほどである。
それを難なく搔い潜り、妨害信号を受信させてきた。
新手のハッカーか、と目を見開いたホサナは、次の言葉にさらに驚愕する。
<映像、出ます>

   "映像、出ます"。

有り得ない。
妨害信号で、立体映像を流すなど、有り得るはずがない。
まさか、と思い立ったアナハムは、瞬時に席へと付きキーを乱打する。
これほどまでの技術力を持った者の心当たりなど、ひとつしかない。
発信元を逆探知し、ものの数秒で探知を完了する。
その映像と妨害信号からの映像が、出た。

151白猫:2008/05/29(木) 22:44:36 ID:w.NX7p8w0
◇―――――リレー企画―――――――――――――――Red stone novel[2/4P]

「――――!!!」
宇宙空間である筈の船外に移った、白髪の少年の姿。
発信場所は――この船の真上の零距離。要するに、この船に乗っかっている。
小さく微笑んだ少年は、ガンガンと船の背を叩いて笑う。
「こんにちは」

「――まさ、か。馬鹿な」
立体映像と平面映像越しに紡がれる挨拶に、ホサナは目を見開いた。
どうして、どうして"彼"が、此処に。

<妨害信号発信元、判明。発信者――>

画面に出たスペルを見、アナハムは小さく呟いた。
 「……ノア・ハベロニウム……"イレギュラー"」

"イレギュラー"。
自然の物理法則を無視し、この世を気侭に彷徨う[異端者]。
どうやって生まれたかも知れない、ただ一つ分かっているのは、"彼"が間違いなく
ヒトという概念を超越しているということだけ。
捕縛したところで手錠を一瞬で外す、気絶したと思ったらいなくなってる、そもそ
も拷問にかけても顔色一つ変えない……と。
体中を調べて調べて調べつくされて、しかし画面に出るのは[ERROR]の五文字。
結局無傷で放免され、彼は全宇宙を気儘に放浪し続けている。
はず、なの、だが。
「どうして此処に――ノアが、いる」
「不思議ですか?  ホサナ・クリストファー」
「!?」
小さく呟いたホサナの"背後"で、そっとノアが囁く。
ギョッとして振り向いたホサナに微笑み、ノアはぺこりと頭を下げた。
「お初にお目にかかります。一体[エリアXX-00]に何の用でしょうか?」
「…………」
有り得ない。
自分が評議会の議員だということを見抜かれただけでなく、これから[エリアXX-00]
へ侵入しようとしていることすらバレた。しかも一瞬で。
慌てて小銃を抜いたアナハムを制し、ホサナはゆっくりと椅子へ腰かける。

この宇宙を旅する時には暗黙のルールがある。
そのひとつ――それが、"ノアには逆らうな"ということ。
彼は、自分に好意を持つ人間を殺しはしない。今は、従うべきだ。
「……私の伴侶が、ここから先の宙域へ入り込んだらしい」
「"天使の卵"が、入り込んだと?」
「!」

152白猫:2008/05/29(木) 22:44:58 ID:w.NX7p8w0
◇―――――リレー企画―――――――――――――――Red stone novel[3/4P]

目を見開いたアナハムへ微笑み、ノアは小さく「私に分からないことはないんです
よ」
と呟いた。
全くその通りだな、とノアへ答え、ホサナは小さく問う。
「教えて欲しい、ノア。此処から先、一体何がある?」

まさに単刀直入なその言葉に、ノアはうーんと唸る。

悩んでいた。
彼の言葉が偽りでないことは分かる。彼は"天使の卵"の伴侶なのだろう。
"天使の卵"は自分と似た「オトコでもオンナでもあり、そのどちらでもないモノ」
だからこそ通したのだが――
とりあえず、真実は隠さず話すべきだろう。真実の、一部を。
「此処から先には、星が一つあるだけ――[unknown]の星が、ひとつね。
宇宙の中心であるその星に入るには、この私の許可が必要になる。あの星に人が蹂
躙しないように覆いをしたのは私だからね」
ウィンクをしたノアにクスリと笑い、ホサナは少しだけ警戒を解く。
彼は確かに異能の力を持っている。だが、中身は純粋な少年である……無暗に警戒
する必要は、ない。
それと同時に遠慮も止めたホサナは、まさに単刀直入に、聞く。
「ノア、私たちをそこへ連れて行ってはくれませんか?」

(さて、どうしよう)
この男――ホサナがそう言うのは分かっていた。
分かっていたが、ノアはどうしようかまだ考えていなかった。
少なくとも悪人ではないだろうが――あの星の有り様を見、物理法則を見、果たし
てそれを純粋に受け止めることができるだろうか?
万が一外へと情報を漏らされたら、何が何でも人類はあの星を奪おうとするだろう
――そうすれば、終わりだ。
長く長く、凄まじく長く続いてきたこの宇宙の総てが、終わる。
彼をここで返して、自分があの星に関与していると知られれば、人々はますます此
処へ近づかなくなるだろう。
逆に彼を此処で殺せば、別動隊が新たに現れるかもしれない。というか、"彼女"の
伴侶を殺すというのは気分的にも気持ちのいいものではない。
結果は、保留。
「いいですよ」
にこりと笑ったノアは、やおら立ち上がるとフワリと浮き、ホサナとアナハム(と
コンピューター)へと言う。
「ただし条件。
1つ。この私も同行します。
2つ。[エリアXX-00]内で入手した一切の情報を外部へ漏らすことを禁じます。
3つ。[エリアXX-00]内の如何なる動植物を故意に捕えること・殺すことを禁じます。
1つはともかく、2つ目と3つ目を破った場合――

   全人類を滅ぼします。宜しいですか?」

153白猫:2008/05/29(木) 22:45:24 ID:w.NX7p8w0
◇―――――リレー企画―――――――――――――――Red stone novel[4/4P]

「…………」
「…………」
<…………>
ホサナとアナハム、コンピューターはノアの言葉に呆然とした。
条件を破った場合、自分達を含む全ての人類が滅亡する。
ノアほどの力を持つ者なら、その程度簡単に行ってしまうのだろう。
そして条件では、正当防衛であっても敵を殺してはならない、ということになる。
三人の危惧を感じたのか、ノアは笑って手を振る。
「ご安心を。あなたたちは私が命を賭けてお守りいたしますから」
その言葉に少しだけ安堵し、ホサナは思案する。
つまり、この星で得た情報を一切漏らさなければ、全く問題はないということだ。
それならば――問題は、ないだろう。
しばらく思案した後、ホサナはアナハムと顔を見合わせる。
どうやらアナハムも同じことを考えていたらしい。ホサナを見ると小さく頷いた。
コンピューターは、自分の言うことには口を挟まないだろう。

「分かった。条件を飲もう、ノア」





時と場所が変わって、ブルンネンシュティング。

「……ルフィエ、なんですかアレは」
「うーん、槍を振り上げる悪魔に見えなくもないかな?」
「……いや、ゴロツキを瞬く間にぶっ飛ばしてますけど?」
ゴロツキに絡んでいる(ように見える)ミリアを遠巻きに眺めつつ、ネルは溜息を
吐く。
ルヴィラィの騒動が終わっても、このような馬鹿騒ぎはいつまで経っても尽きない。
「止めますよ、ルフィエ」
「どっちを?」
「両方!!」

---

154白猫:2008/05/29(木) 22:45:45 ID:w.NX7p8w0
天下一小説執筆が進みやがりません、白猫です。
私も波に乗って参加、早速新キャラ、しかもラスボス級のが三人も来ました。ハッハ(コラ
同じく調子に乗って自キャラを。凄い小説になりそうですがキニシナイ(コラ

ノア・ハベロニウム
あらゆる物理法則を無視し、この世を自由気ままに放浪する[異端者(イレギュラー)]。
近年は“人類未踏破宙域”――通称、[エリアXX-00]を護り、近づく者を追い出している。
プリナスと多少面識があるようで、彼女の伴侶であるホサナにも好感を持っている。
何しても死なない、痛くない、疲れない、苦しくないな便利な体。欲しい!


ネリエル=アラスター=ヴァリオルド・Ⅳ
銀髪・緑目・紅色の衣を纏った姿。
胸に持つ宝石、[エリクシル]により半永久的な命を得る。今年でウン百歳。
グングニルを諸々の事情で手放し、しかし今も尚絶大な戦闘力を誇る冒険者。
己が能力[第三段階(サード)]は、金色の剣と変幻自在な盾、無敵の防御力を誇る。

ルフィエ=ライアット
茶髪・水目・旅人に塗れた土色のクロークを被った姿。
やっぱりこっちも長命。今年でウン百歳。
未だに[唄]や[神格化]の力も健在、やっぱり強い。
[神格化]した姿は全身にクリーム色のローブを纏い、神と見紛う程の威圧を纏う。




            @緊急告知!@


コラボ小説、「小説スレ天下一●道会」の設定が全く進んでいません!

アル・キリエ・セラ・リリィ・ボイル・テル・ごしゅじんさま・いけめんさん・ナザルド

以上のキャラの詳細設定が全く分からない状態となっています。
設定が分かるキャラもいますが、詳しい設定が原作と食い違うのがどうも許せない人なので、ここで詳細設定を貼り付けることをお願いします。

必要な情報は

「年齢(決めてなければ不可。十代や二十代とかは欲しいです)」

「容姿(できる限り詳しくお願いします)」

「口調(冷たい、無口、明るい、自己中、乱暴等。例文があると嬉しいです)」

「一人称・二人称」

「使用武器(剣・槍ではなく、できる限り詳しくお願いします)」

「戦闘方法(こちらは抽象的に。ガンガン攻めるやヒットアンドアウェイ程度で)」

「使用魔法(全部書くくらいの勢いで)」

「その他知ってほしいこと」


をお願い申し上げます。
直接言いたい、や自分も参加したい、の場合はチャット場へ。

これからほぼ毎日、小説の打ち合わせ等でチャットへ出現する予定です。




それでは失礼します。
白猫の提供でお送りしました。

155◇68hJrjtY:2008/05/30(金) 02:14:15 ID:hbJDitGY0
>リレー小説
なるほど、ホサナの視点とプリナスの視点の二つで書き分けている状態ですね。
しかしうーむ、リレー小説に感想なんて無粋な真似はできませんのでリレー小説についてはROMさせていただきます(笑)
も、もちろん、ネタができたら参加したいとは思ってますが…ハラハラ。

>白猫さん
天下一執筆、お疲れ様です。
やっぱりキャラ設定は細かく細かくしていかないとなかなか進まないものですよねぇ。
でも没小説のキャラ設定、絵が描けない代わりにイメージBGMやもし○○された時の反応とかまで設定してたような(笑)
さすがにここまで設定するのはある意味キモいですが、他人様のキャラを動かすとなると大変ですよね。
楽しみにしております。ってか、天下一でもう名前決定ですね(苦笑)

156姫々:2008/05/31(土) 10:15:08 ID:VbnAj5DM0
>>154
①リリィ24歳、セラ16歳で設定していた気がします。
②容姿は日本版RSのままと思ってください。リリィに関してはWIZの特徴のまま女の人っぽく。
③リ「さて、天下一●道会だそうですが、どうしましょうセラ。」
 セ「あの‥‥それは本当に出なければいけないのでしょうか‥‥」
 リ「あまり気は進みませんけれどね‥‥。姫があまりに楽しそうだったのでつい押し切られてしまいました‥‥」
 セ「それじゃあ出ないとだめですよね‥‥。出るからには優勝を目指しましょうー」
 リ「その切り替えの早さを私にも少し分けてください‥‥。」
・・・くらいの感じで。言うなればリリィ⇒冷静、セラ⇒マイペースって感じでしょうか
④一人称、リリィ、セラ共に私
 二人称はリリィが基本あなた、名前が分かっていれば○○さん、
 セラは基本○○さん、明らかに年下なら○○ちゃん、○○君。(名前が分からなければ○○にはジョブ名)
⑤リリィ、鋼の杖DXor小さな杖LX セラ、松葉の笛
⑥リリィ⇒遊撃 セラ⇒召喚獣が前衛、本体は後衛
⑦リリィ⇒メテオシャワー、ヘイスト、ファイアボール、ファウンテンバリア、テレポテーション、
     ライトニングサンダー、ロックバウンディング、アースヒール、チャージ系、クリティカルヒット
 セラ⇒サマナースキル全種、治療、応急処置、蘇生
⑧リリィは特に無いかなと思いますがあえて言うなら女WIZです。
 セラは基本的に召喚獣を第三形態までランクアップさせず第二形態止まり
 って感じですね。あとペットを連れていない代わりに召喚獣を4体だしてたりします。
それ以外のオリジナル要素は多分無かった気がするので適当に書いてあげればそれっぽくなる気がします^p^

157ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/31(土) 11:42:09 ID:OhTl4zsk0
>>116からの続きですよ〜

「オレはここに宣言する・・・この一発に、『嵐』に勝利を託す!!」
大剣を握る両手を後ろに引き、力を溜め込むトレスヴァント・・・対する雪乃は涙を流しながらも彼を見据えていた。
「嵐やて・・・?どないな攻撃するのかはわからへんけど、その覚悟、しかと見届けて差し上げますえ!!」
そう言い放つ彼女がまたも踏み込む!!同時に空蝉を発動し、隊列を組んで襲い掛かる雪乃。再び黒い鞘から紅色の刀が抜かれる!
赤い曲線を描いて放たれる、それは神速の斬撃。さらには分身も同じ攻撃を放つがために威力は計り知れない・・・
「東雲流抜刀術 空蝉の意『彼岸乱舞(ひがんらんぶ)』!!」鞭のようにしなる一太刀、それが花びらのように散らばって
トレスヴァントの肉体を縦横無尽に切り刻む!!!彼の体からはおびただしいまでの血飛沫が舞い上がり、より凄惨さを
物語る。だがそれでも彼は耐えていた・・・攻撃が止むのを、反撃が確実に決まるその一瞬が訪れるのを!!!
「ほらほら、早う反撃せぇへんと死んでしまいますえ!?さっき豪語しはったあなたの覚悟は、その程度のもんやの!?」
もはや号泣といっても良いくらいに、雪乃は涙を流す。だが刀を振るその手は休むことなく、神速の斬撃を放ち続けている。

・・・そして太刀の嵐は止んだ。大剣を後ろに引いたままの大勢で、トレスヴァントは息も絶え絶えになっている。
鎧を粉々にされ、さらには容赦なくその肉体を切り刻まれた彼は血だるまに仕立て上げられていた・・・だがそれでも彼は倒れない!!
「・・・っ、ゲフっ!?ふぅ〜・・・ハァ、雪乃さんだっけか?この勝負・・・ゼェ、オレのっ、勝ちだ!!」
「っ・・・!!!まだそうやって強がりはるの!!?!もう実力の差は歴然やのに、どうしてまだ挑もうゆうの!?」

「お母さん、アンタぁ・・・典型的なタイプだよ。自分の実力に慢心して相手のことなど気にも留めない。それもアンタの速すぎる
 一太刀が、勝負を楽しむ間もなく一瞬で決着を着けちまうような剣術が、アンタを奢らせてるんだよ。それに言ったよな?
 『実力の差は歴然』だって・・・その台詞!!!今から放つオレの『嵐』を見てから言いやがれ!!!!」

ついにトレスヴァントの大剣が振り上げられた!!!だが奇妙なことに、その振り上げるまでの動きが残像としてはっきりと残っている。
さらには彼の握るビッグセイジにも異変が起きていた・・・普通のビッグセイジと違い、その色が蒼く染まっていたのだ。
「いくぜ・・・アンタのヒガンバナとかいう攻撃もそうだが、オレの『嵐』も避けられねぇぞ・・・うぉらぁっ!!!」
そして大剣は振り下ろされた!!!剣圧によって生み出された波動が雪乃に向かって飛んでゆく。
・・・一見すれば一般の戦士が使うソニックブロー、これが必殺の『嵐』だというのか?構わずに雪乃は衝撃波を空蝉で避ける!!
「・・・もうええどす!!結局は大ボラ吹きの三流どしたか、あなたみたいな人に・・・あやねは渡したくありまへんえ!!」
再び刀を抜いて斬りかかる彼女・・・この時、彼女は慢心していた。トレスヴァントの本当の『嵐』を避けた気になっていた。
そんな彼女の前に突如衝撃波が襲い掛かった・・・・!!!!ものすごい風圧、そしてビッグセイジが生み出す蒼い炎に身を包まれ
雪乃は重圧に逆らえずに吹き飛ばされた!!「なっ・・・あぁっ!?」そのまま背後の大木に叩きつけられ、初めてダメージを負う彼女。
・・・だがまだ、青い炎を纏った嵐は未だに収まらない。


向こうでは彼の斬撃のモーションがスローリプレイのように次々と、残像が立て続けに衝撃波を放つ・・・!!!
全弾は雪乃にクリーンヒットし、爆発音のような轟音と雪乃の断末魔とを森中に轟かせた・・・

「いやっ・・・いやぁああぁぁああぁぁぁぁああぁぁっ!!!!!?!!?!」

ズドドゴゴゴゴゴゴォォォオォン!!!!!!

「ディレイクラッシングとソニックブローの合わせ技だ・・・名は『ディレイ・ストーム』。そいつが、俺の・・・嵐、だ・・・」
言い残すと、彼は力なく前のめりに倒れた・・・蒼く染まったビッグセイジが、彼の手からこぼれ落ちる。

158ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/05/31(土) 12:00:44 ID:OhTl4zsk0
・・・トラン森での死闘が終わった。ディレイ・ストームを直撃で喰らったにも関わらず、雪乃は立ち上がった。
身に着けていた黒い着物はボロボロに破れ、ただでさえ高い露出度を余計に高くしている・・・地面に伏すトレスヴァントに歩み寄り
彼女は胸の谷間から一本の小瓶を取り出した。栓を開け、瓶の中に詰められたオレンジ色の液体を自分の口に含める・・・
そしてトレスヴァントの顔を見つめると、瞳を閉じて彼の口に己の唇を重ねた・・・

「(ごめんね、トレスヴァント君・・・あなたの口づけを奪ってもうて。でも、あやねちゃんと死別なんてして欲しゅうないからっ、
  あなたには生きてあやねちゃんを抱いてもらいたいからっ・・・ごめんね、トレスヴァント君!!)」

唇を重ねる彼女の瞳からは、一筋の涙が静かに流れ落ちていた。


――――・・・一方。トラン森の外ではもう一つの死闘が演じられていた!!
デフヒルズの狩猟民族はラフュア族の末裔の美女、ティエラと、雪乃の夫でラティナ(あやね)の父親である燈道の槍使い対決。
だがティエラは爆笑しながら戦っていた。脇で闘いを見届けているラティナは恥ずかしそうに顔を覆い、エレナは呆れ顔・・・
何故こんなことになっているのか?その理由は・・・

「喰らえ―――ィ!!東雲流槍舞術っ、『輪亜流乱忍愚(わあるらんにんぐ)』!!!」

・・・技名が暴走族の当て字よろしくこんな感じなのだ。ティエラにはえらくウケているのか彼女は爆笑しっぱなし。
「あはははははははははははは!!!!ぶぷっ・・・ちょっ、アンタ!!何その技名!?うぁ〜ダサいけど面白いっ!!!ププ〜っ!!」
燈道のワールランニングを軽々と避けるも、笑いのツボにハマった彼女には真面目そうな表情は見られない・・・とはいえ、
対する燈道は大真面目で戦っているのだが。そこが余計に娘のラティナの羞恥心を煽っていた・・・
「いやぁ〜ん////」と泣きそうな声でむちゃくちゃ恥ずかしがる彼女の肩をエレナが優しく叩いて慰めていた。

to be continued・・・ププッwwwww

159黒頭巾:2008/06/03(火) 21:15:51 ID:fou9k2gM0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[1/6P]

――ルフィエとネルがゴロツキ達とミリアを見掛けて問答しているのと同じ頃。

驚く男とプリナス目掛けて、薙ぎ倒されたゴロツキが飛んできていた。
その手に握り締められているのは、剥き出しのままのナイフ。
男はそれを避けようとしたのだろうが――後ろに“女性”がいるのを思い出して躊躇
したのが命取りだった。

「……紳士なのね、ありがとう」

プリナスは男の前に立ち、ナイフごとゴロツキを地面に叩き落として、言う。
完全に意識を失っているゴロツキに「ゴメンね」と内心謝罪しながら。
背後にいた筈の“女性”がいつの間にか前にいて自分の命を救ってくれたという事実に、
男はヘタリと腰を抜かして呟いた。

「あ、あんたいつの間に前に……いや、ありがとうと言うべきなのか」

こちらこそ、と笑顔を浮かべて前に向き直る。
ゴロツキ達は少女の強さに明らかに動揺していたが、対する少女には見えていない様子。

「やぅ〜! えっちぃのは『めっ』なのよ〜っ!! あぅ〜」

恥らう言葉とは裏腹に、錯乱状態の少女の拳が綺麗にゴロツキの鳩尾にめり込んだ。
哀れなゴロツキは、「ひでぶぅ」と宙を舞い、露店に突っ込む。
激突された籠からは盛られたフルーツが散乱し、運の悪い露店主の悲鳴が木霊する。

「うーん、ちょっとこれは危ないかな」

苦笑して、止めに入ろうと動く。
ちょっと過干渉過ぎるけれど、自分とそっくりな“彼”との約束を破る事にはならない
だろう。
この星に来る前の会話を思い出す。

「自己防衛の際は程々に――私としては殺さない程度にお願いしたいですが」
「わかったわ。何かに巻き込まれても力はセーブしておくわね」

……これは自己防衛の一種ね、うん。
そう思う事にしたら、話は早い。
緑の悪魔っぽいモノは少女の命令に従っているらしいと瞬時に判断して、
少女を止めに入る。
一足飛びで少女とゴロツキの間に飛び込み、ゴロツキの手からナイフを叩き落とし、
少女のパンチを受け流すと同時に槍の軌道を逸らす。
一瞬で行った筈のこの間に、同じく止めようと割り込んできた二人組がいたらしい。
ゴロツキのナイフはその背後から伸びた紅い布に包まれ、ゴロツキに刺さろうとしていた
緑の悪魔の槍は白い手に掴まれている。
尤も、緑の悪魔の槍を持つ白い手の主――土色のクロークを纏った小柄な人物は、
バランスを崩して倒れそうになっているが。

「ルフィエ、何をやっているんですか」
「だって、予想外の動きをしたんだよ、ネルくん」

倒れる寸前のその少女(クロークで見えないが、プリナスは声で気付いた)――ルフィエを
抱きとめたネルが溜息をつく。
突然現れた二人組に、プリナスは「タイミングがよすぎたわね。ゴメンなさい」と謝罪の
意を告げる。
ゴロツキ達は乱入者に呆然としている。

「引いてもらえますか?」

160黒頭巾:2008/06/03(火) 21:16:22 ID:fou9k2gM0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[2/6P]

ルフィエを離し、ゴロツキ達に武器を向けながら、ネルは言う。
お願いの言葉ではあるものの、口調と行動がこれなのだ――要望と言うより、要求に近い。
色めき立つゴロツキに、眉を一つ動かしてトドメの一言を放つ。

「ほらほら、騒ぎを聞きつけて警備員が来ますよ」

ネルの言葉に答えるように、遠くて呼子の音が鳴るのがゴロツキ達の耳にも聞こえたようだ。
ぐっと詰まったゴロツキ達は顔を見合わせ、「覚えてろよー!」と月並みな台詞で逃亡した。


一方、こちらはプリナス。
彼女の目の前、先程まで暴れていた少女――ミリアは、ポカンとした顔でプリナスの顔を
見詰めていた。
……見とれていた、が正しいのかもしれないが。

「ごめんなさいね。
 あなたが悪いんじゃないだろうけど、二次被害が出ちゃってるから止めさせて貰ったわ」

プリナスのその言葉に我に返った少女は、慌てて辺りを見回す。

「うにゅ〜。ごめんなさいなのよ〜」

周囲の惨状を把握したのだろう、しゅんとなる少女を「次は気をつけたらいいわ」と慰め、
「周囲への謝罪と片付けを手伝ったら如何かしら」と提案する。
途端に少女の顔が明るくなり、従えた悪魔と共にまずは被害を受けた露店へ向かっていった。

「ミリア、ちょっと熱くなっちゃったの〜。
 おじちゃん、迷惑かけてごめんなさいなのよ〜」
「嬢ちゃん、気にすんなや。
 ちゃんと謝ってくれただけでも十分だ……それに、元々悪いのはこいつらだしな!」

失神したままのゴロツキを蹴り飛ばした露店主が豪快に笑う。

「ありがとうなの〜!
 うにゅ、うにゅにゅ〜、ミリアもファミィと一緒にお片付けのお手伝い頑張るのよ〜っ!」
「二人で手伝えば、なんくるないさ〜」

ご機嫌に不思議な歌を歌いながら腕まくりをして籠を抱えたミリアとそれに従うファミィに、
露店主は「あはは、助かるよ」とウインクした。
あっちはもう大丈夫だろう。
むしろ、問題は。

「……少し話があるのですが」

目の前で警戒心を顕にしている少年だろう。
プリナスは苦笑して、「人のいないところに移動しましょう」と返答する。
尤も、興味津々な目線を送る野次馬も大分散ってはいたのだが。

「全く、商売上がったりだよ…… さっさと起きて自分の足で警備兵の詰め所に行けってんだ」

その場を離れる時に横目に見えた、文句を言いながらも手馴れた様子で失神したままのゴロツキを
ズルズル引き摺って行く露店主の姿に――この街ではこんな騒ぎは日常茶飯事かもしれないわねと
思いながら。

161黒頭巾:2008/06/03(火) 21:16:47 ID:fou9k2gM0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[3/6P]

「……さて、此処まで来ればいいでしょう」

振り返ったネルが、プリナスに向き直る。
その理由は簡単――彼女からは普通ではない“何か”を感じるのだ。
普段なら見逃してしまいそうな程に微かなモノだが、彼女は先程のあの騒動で“自分達ですら感知
出来なかった速度”で動いていたのだ。
確かに集中してみれば、彼女に対して違和感を感じる事が出来た。
胸元の[エリクシル]が、自分の本能が、警鐘を告げる――例えるなら、隠しても漏れてくる彼女の
圧倒的なまでの“存在感”。
先の大戦の敵の大将も凄くはあったが、目の前の彼女はそれともまた“違う”。
色々な修羅場を潜り抜けたネルであったが、こんな人間は他には“知らない”。

「……あなたは、“何者”ですか」

警戒も顕に、ネルは問う。
どうせ、隠しても目の前の相手には通用しないだろう。

「人間、よ」

苦笑して答えるプリナスに、眉を一つ上げて再び問い掛ける。

「“普通の人間”ではないでしょう」
「それを言うなら、あなた達も“そう”じゃない?」

返された言葉に、ネルは如何答えればいいのか一瞬迷った。
見るに、目の前のプリナスは問答を楽しんでいる風でもある。
このままネルが望む答えをくれるつもりはないのだろう。
ネル達もまた、出会ったばかりの彼女に一から説明するつもりもない。
つまりは、平行線。
ネルは溜息をつき、あからさまな警戒を解いた。

「……全くですね。僕としたことが、愚問でした」

それでも、頭の何処かで常に小さく警戒をする事だけは怠らない。
元警備兵としての、冒険者としての、そして――先の大戦を潜り抜けた戦士としての癖のような
ものなのだから、仕方がない。

「見れば見る程、綺麗な人だね……こんな綺麗な人、いるんだ」

……ただでさえ、共に旅をする大切な相方がこんなに暢気なのだから。
その相方――ルフィエのの言葉に、ネルの口から自然と溜息と呟きが毀れた。

「神格化したルフィエの美しさも、負けないとは思うんですがね……」

ポーっとプリナスを眺めるルフィエには、そんな呟きは聞こえなかったようだが。
そんな三人の背後、遠く呼び子が鳴る。
また何か問題でも起きたのだろうか。
昔と比べて復興が進んだ古都は、人が増えた分だけまた、騒動も絶えないらしい。

162黒頭巾:2008/06/03(火) 21:17:10 ID:fou9k2gM0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[4/6P]

が、ネルはふと、何時までも鳴り止まない呼び子に疑問を覚える。
胸騒ぎに耳を澄ますと、遠く何かの破壊音と誰かの悲鳴が聞こえた。

「ルフィエ!」
「あっち、だね」

一転、真剣な顔でルフィエの名を呼ぶ。
胸の十字架に両手を添えたルフィエも、噴水の方角を示した。
意見が一意したのだろう、一つ頷いたネルはルフィエの示す方に駆け出した。
その後ろを併走するのは、ルフィエと成り行きでついて来たプリナスの二人。
プリナスにしてみれば、別にそのまま別れてしまってもよかったのだが――この二人に興味
が沸いたのでついていく事にしたらしい。
そのプリナス、ヘイストを使った気配もなく――普通に“走って”いる。
割と本気で走っているというのに顔色一つ変えずについて来るプリナスに、ネルは内心舌を
巻く。

(この速さ、やはり普通の人間ではありませんね……)

同時に、遠い昔――先の大戦で、速さをウリにしていた仲間を思い出し、懐かしさを覚える。
彼の場合は特殊なヘイストを使っていた訳ではあるが。

「そろそろ見えますよ」

思考を切り替えたネルの声に、同じくあの[白の魔術師]を思い出していたルフィエも前を
向き直す。

「「え?」」

二人の口から思わず漏れた言葉が、綺麗にハモる。
目線の先には、本来街中に――いや、モンスターの蔓延るフィールドでも滅多に見ない姿が。
周りには、わらわら逃げ惑う警備兵達の姿。
成る程、先程の呼び子はこれの事だったのか。

「ちょっと、何で街中にバフォ沸いてるんですか」
「凄いね、バフォって初めて見たよ」
「まぁまぁ……このカマキリさん、バフォって言うの?」

実際は呆然としているのだが、如何見てものんびりと眺めている風にしか見えない三人に、
警備員の悲鳴が飛ぶ。

「そんな事より、如何にかして下さい!」

今まで必死に戦っていた(という名目だが実際は逃げ回っていたのだが)警備兵は涙目だ。
ネルに必死な目線を送るその他力本願な姿から……如何やら、ネルの実力を知っているらしい。

「仕方ないですね、さっさと片付けましょうか」

前に出たネルが、後ろに立つルフィエに声をかける。

「ルフィエ、[唄]を」
「無茶しないでね、ネルくん」

163黒頭巾:2008/06/03(火) 21:17:45 ID:fou9k2gM0
◇―― リレー企画 ――――――――――――――――――Red stone novel[5/6P]

神器を構えたルフィエが、[唄]を紡ぐ。
人間には理解出来ない、それでも美しいと感じる[唄]を。
ルフィエの[唄]を聴いたプリナスが、何とも形容しがたい表情を浮かべる。
例えるなら、怒っているような、安堵したような、泣きそうな――如何とも採れて、
如何とも採れない複雑な表情を。

「……手こずる筈はないですが、一応」

そんな、少し後ろで眺めている女性の存在を思い、ネルはルフィエに一言警告する。

「万が一の状態でも――神格化禁止ですよ、ルフィエ」
「うん、大丈夫だよ」

わかってるから、ルフィエは頷く。
彼女もまた、プリナスの不思議な“存在感”を感じ取ってはいたのだ。
後ろの女性が、“この世にあってはならないもの”と認識されるかはネルにはわからない
が――こんなところで[断罪者]を発動されたら、それこそ手がつけられない。
ルフィエが頷いたのを気配で感じ取ったネルに、何処からともなく風と炎の加護が飛ぶ。
力の出所を横目で見れば、眼鏡をかけたウィザードが杖を掲げていた。

「差し出がましいようですが、せめて支援だけでも」

一目でネルの実力を感じたのだろう。
その魔法使いは、「邪魔はしないでおこう」と横に立つ黒い頭巾の少女の本を持つ手を
止めていた。

「心遣いに感謝します」
「ご武運を……」

微笑んだネルに頷いて、魔法使いと少女は怪我をしたらしい警備兵へと向かって行った。

「では、行きます、よ!」

ルフィエの[唄]の援護を受けたネルは、地を蹴った。

◇―――――――――――――――――――――――――Red stone novel[−Fin−]

164黒頭巾:2008/06/03(火) 21:18:44 ID:fou9k2gM0
◇――――――――――――――――――――Red stone novel−Postscript[6/6P]

一難去ってまた一難。
別名、次の方に丸投げ(ちょ)
何やら自キャラを出すのが流行りらしいので、ちょろりと出してみました。
後からまた出てくるのか出てこないのかはお次の方にお任せします。
とにかく、ミリアとネルくん&ルフィエコンビを描写させて頂くのは楽しかったです。
偽者すぎて御免なさい、ネルくんなんて特に喧嘩っ早すぎて御免なさい。
私の中の彼らはこんなイメージなのです。
そして、カリアス好きすぎて勝手に出しました。
名前すら出てませんが。
でも、一番書いてて楽しかったのは被害者の露店主です。
イメージ的にはダンディで野性味のある元戦士で引退して久しいおじ様です(細かい)

ふと思ったのですが、このペースだと作家さん方が総出でも一周じゃ終わらなそう!
なので、既に書かれた方の二周目の素敵作品に期待すると同時に、まだの方の一回目も
wktkさせて頂きます、はい。
先のレスから後の感想はまた今度の機会に。

この番組は黒頭巾の提供でお送り致しました(番組終了後のCM風)

Red stone novel−Postscript――――――――――――――――――――――――◇

165◇68hJrjtY:2008/06/04(水) 05:48:54 ID:ucDDXGbE0
>ESCADA a.k.a. DIWALIさん
リレー小説に続いて本編まで書き切るとは…恐るべし筆の速さ((( ´・ω・))
トレスヴァントvs雪乃の方は決着がつきましたね。相打ち、でもまあ多少の格の違いからか雪乃の勝利となりましたか。
真剣な文字通りの一騎打ちの二人の戦いとは異なり、橙道とティエラの戦いはなんか戦いというよりぶっとびバトル(笑)
マル暴語、橙道さんもしかしてその昔は若気の至りってヤツをやらかしてたんでしょうか(*´д`*)
このままティエラを笑い殺してしまうのか否か…決着の行方、楽しみにしてます。

>黒頭巾さん
ネルとルフィエとミリアと…さすが、読み込んでなければ書けないキャラの言動がしっかりしてますね。
っておじ様の設定細かッ(笑) 支援をくれたWIZはきっといけめんさんだろうなとか妄想しながら…
リレー小説に感想書かないとか宣言した舌の根も乾かないうちに感想しちゃった(ノ∀`*)

166名無しさん:2008/06/04(水) 19:01:11 ID:Xs.wtHjU0
キモチワルイのでageますね^^;

167rom:2008/06/04(水) 19:56:32 ID:b8HWWtQY0
>>166

見なきゃいい話ですね^^;

168ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/06/05(木) 11:16:28 ID:OhTl4zsk0
◇―――リレー企画――――――――――――――Red stone novel[1/4P]

『Rmuble and Hunting.』

深夜とはいえ喧騒未だ止まぬ古都ブルンネンシュティグ,だが今現在の喧騒は悲鳴が十中八九。何故なのか・・・?
「バォオァアアァア――――――!!!!」・・・バフォメットZin。大陸公認の世界猛獣図鑑によれば,その生物は
悪魔類ゴートマン属,その種の中でも一際危険度の高い,特A+ランクの要注意モンスターだ・・・
どういう訳だか古都に前触れもなく現れた,本来ならその辺のフィールドにすらいないはずの危険生物が暴れていた!!

「(普通なら古都にモンスターがいるとなれば,それはビーストテイマーに飼われている可能性があるはず…
  だが大陸の法律ではA+,それこそセミボス以上の等級のモンスターは飼育が禁じられている。一体誰が何のために!?)」

巨大なデスサイズを振り回しながら破壊行為を行うバフォメットへと,思考を巡らせるネルが向かっていく!!
同時にバフォメットも向かってくる者に気付いたのか,瞳孔の開いた狂気まみれの瞳を二人へと向けた・・・!!
「"第三段階(サード)"・・・発動せよっ!!」空間転移換装魔法によって取り出された眩く輝く黄金の剣と盾。
後方ではルフィエの心地よい美声によって『唄』が奏でられていた・・・耳に入る限り,それは無限の力を引き出してくれる。
剣を横に薙いで,ネルは分身を10人以上生み出して分散させて・・・バフォメットを包囲する形で攻撃を放つ。
避けようの無い立体的な剣のドーム,そして襲い掛かる無数の斬撃,それらがバフォメットの身体を容赦なく切り刻む・・・


一方,ネルとルフィエがバフォメットと対峙しているその外では,負傷した警備兵を魔術師とビーストテイマーが介抱していた。
「うぅぐっ!!?!はぁっ・・・あぁ,済まない。古都治安維持局たる者がこのザマとは,申し訳ないっ!!!」
「大人しくして下さい,喋りすぎると傷口が開いてしまいますよ?・・・ケルビー,ちょっと荒療治をやりますよ」
「承知した,いけめん殿。」「?何を・・・熱ぁっ!!?!あぁああぁああぁぁっ!!!!!あひひぃぃいぃぃ〜・・・」
眼鏡を掛けた魔術師が,傍らで心配そうに見つめている少女が使役する魔人に指示を下した。魔人は手に火の元素を宿し,
負傷した警備兵の傷口を熱で消毒した。熱さと傷口の焼けるような痛みに,男が悲鳴を上げる・・・
「あの,いけめんさんっ!今周りの人から噂を聞いたんですが,他にも危険なモンスターが古都を徘徊しているそうですっ!!」
「何だと!?厄介な事態になったものだ・・・あの二人は今バフォメットと闘っているというのに!!どうすればっ・・・」
ビーストテイマーの少女がもたらした新しい情報に頭を抱え込む魔術師,だがそこへ新たにもう一人警備兵が加わる。
「あ,アンタら!!早くここを離れるんだ,もうじきこの広場周辺は荒れるぞ!!」「・・・?どうゆうことで?」
「たった今,古都治安維持局の官僚達が決定を下したんだ,狩猟ギルド『アマゾネス』が動くらしいっ!!」
駆け込んできた警備兵の言葉に,魔術師と負傷者の2人に戦慄が走った・・・!!!少女には何のことかわからないが。
「あ,あの・・・『アマゾネス』が動くだと!?」「い,いけめんさんっ・・・何ですかその『アマゾネス』って?」

「いいかい,『アマゾネス』っていうのは女性のみで構成された,狩猟活動が中心のギルドなんだ・・・
 構成員は主にアーチャーやランサー,ビーストテイマーにサマナーが中心。とても気の強い者が多いようだ。
 特にこれだけは覚えてもらいたいが・・・アマゾネス酋長『銀の鷹(シルバー・ホーク)』ティエラ・ラファエルとその右腕
 ラティナ・シノノメは『二羽の鷹(ジェミナイ・ホークス)』のコンビ名でギルド・ウォーでも好戦績を残している。

 だが・・・アマゾネスの女戦士たちの狩りは,嵐が通り過ぎるように苛烈らしい・・・私たちもすぐにここを離れよう。」

魔術師の言葉に少女と魔人は頷き,負傷した警備兵を搬送しながらその場を跡にした・・・

169ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/06/05(木) 11:16:50 ID:OhTl4zsk0
◇―――リレー企画――――――――――――――Red stone novel[2/4P]

その頃,逃げ惑う人々の流れに逆らうようにプリナスは路地に立っていた。と言うか,ネルとルフィエの戦いを見届けていた・・・
「おい,お嬢さんっ!!アンタぁ,早くこの場から離れるんだ!!『アマゾネス』の狩りに巻き込まれたいのかっ!?」
「え・・・?なぁに,そのアマゾネスって言うのは?」「おいおい知らねぇのかよっ,あいつらの狩りは派手で破壊的で有名だぞ!?」
「まぁ,それは面白そうね・・・わたしも見てみようかしら?」「はぁ・・・巻き込まれてケガしても知らねぇからなっ!?」
プリナスに警告した市民は,これから起ころうとしている『アマゾネス』の狩猟活動のとばっちりから逃れようと避難中。
逆にプリナスはというと,その一般市民が恐れるほどの狩りの一部始終を見ようとワックワクのテッカテカ状態になっていた・・・

「(ふふ,ますます面白いことが起きそう・・・!!やっぱりこの星はわたしを飽きさせてはくれないみたいね。)」


―――――フランデル大陸西部,大オアシスに拠点を置く商業都市はアリアンの南・・・峡谷地帯デフヒルズ。
崖の上の小高い丘の上に,円錐状のテントが数基ほど張られていた。このキャンプ郡こそが『アマゾネス』の本拠地である。
テントには幾何学的な模様が施され,まるでどこかの部族の様な雰囲気を醸し出している。外では二人の女性が焚き火を囲う・・・
一人は銀髪のポニーテールに褐色の肌,白い布を胸にもう一枚を褌状に締め付け,傍には希少価値の高い槍,ホースキラーを置いている。
もう一人は金髪のショートヘアに,重武装のアーマーの下から紫色のレオタードを覗かせていた。彼女の武器は異国の薙刀状の槍。
「ん・・・んん〜っ!!ふぁ,今日も一日狩りまくったね〜。ラティナちゃん,あたし特性の栄養ドリンク飲む?おいしいぞ〜」
「もうティエラさんってば!今そんなの飲んだら,眠れなくなっちゃいますよ?それにわたしもう眠いし・・・あふ,おやすみなさ〜い」
鎧を脱いで,レオタードのみの姿になるラティナ。あくびを掻いてテントへと入ろうとするが・・・

「はぁ!?古都にバフォメットやら何やらが出たァ!?ちょっとぉ,元老のじっちゃ〜ん・・・遂にあんたもボケちゃったの?
 あ,ごめ・・・今の冗談冗談!!まぁとにかく,そいつら狩りに来てちょーだいってわけね!?あいよ〜,わかった!!」

「ティエラさん・・・?一体誰からの連絡ですか?」戻ってきたラティナが心配そうに訊ねる・・・・
「どうやら神様はあたし達の安眠妨害をしたいみたいだねぇ・・・古都のじっちゃんからだ,一仕事やらなきゃならないみたいよ!」
「元老院の方からですか!?大変っ、急いで取り掛からないと・・・えっと,鎧は,鎧は〜っと・・・」
すぐさま脱いだ鎧を再び着ようとするラティナだが,事は急を要する。それをティエラが制止し、すぐに出発を促した。
「今鎧を着けてる時間なんてないの!!それに,ラティナちゃんの機動力なら攻撃なんてそう当たらないんじゃない〜?よいしょっ!!」
軽くラティナにウィンクをすると、たった一蹴で向こうの崖へと跳躍していくティエラ。ラティナも彼女の後を追う・・・
崖から崖へ,谷を跳躍するその姿はまるで二羽の鷹。ティエラの長い銀髪がなびき、月明かりに照らされている。
「はぅう〜・・・やっぱり鎧着て来れば良かったぁ〜,夜の砂漠は寒いのにぃ〜!!」泣き言をラティナが言う・・・
「いいのいいの。それにラティナちゃんもさァ,もう少しオープンになったらどうなのよ?こんなにイイお尻してるのにィ♪」
「ひゃやっ・・・いやぁ〜んっ!!!ちょっ,いきなりお尻を撫でないで下さいよ〜!ティエラさんのエッチ!!///////」
移動しながら,彼女はTバックで露わになったラティナのお尻を愛撫する・・・そして恥ずかしがるラティナ。
しかし移動する速度は落ちることなく,疾風のように二人の女性は古都目指して走り続ける・・・

170ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/06/05(木) 11:17:16 ID:OhTl4zsk0
◇―――リレー企画――――――――――――――Red stone novel[3/4P]

同じ頃,デフヒルズの別のエリアに降り立つ者たちの影があった・・・
「ここがフランデル大陸・・・どうやらここはデフヒルズと呼ばれている場所のようですね。」
白いロングスリーブのシャツとズボン,白金色の髪を撫で下ろしているのは・・・『異端者』,宇宙を彷徨う非科学的生命体。
その名はノア,この世の法則の全てを超えた存在が,既に地上に降り立っていた。傍には二人の男性がいる。
「ノア,警戒なさって下さい。いくら夜とはいえ,まだ危険生命体の気配はゼロではありません・・・」
少年の姿をとるノアに警告をするのは,華奢な体格をした美青年・・・名はアナハム・エスカンダーロ。
「アナハム,ここまで来て君は几帳面過ぎるぞ・・・まぁ,僕としてもその意見を否定するわけにはいかないが。」
そしてさらに言葉を放ったのは,大柄な体格の無骨な印象を漂わす男性・・・ホサナ・クリストファー。
彼らを余所に,ノアはいきなりてくてくと砂漠を歩き始める・・・だが、そんな彼の前にいきなり巨大な影が現われた!!

黒い霧が出てきたと思いきや、今度は蒼い炎に変化する・・・そして形が整ってきた時には,一匹のリプリートマーキがいた。
「ギャハハハハハ!!!よぉ人間,闇に呑まれに来たのか!?」「・・・随分と手荒な歓迎ですね。ホサナ,この生命体は?」
「はっ・・・そいつはリプリートマーキ,霊魂系統の思念体かと思われます!」「ふむ・・・なるほど。」
ホサナは腕のガジェットを操作し,データを引き出してノアに伝えた。だが一方のリプリートマーキはシカトされることに
腹を立てていた。手に黒く渦巻く闇の元素を宿し,ノアへとデスタッチを放つ・・・!!!
「このクソガキがァっ!!!闇の神獣をおちょくってんじゃねぇぞォっ!!!死ねぇええぇぇえぇぇぇっ!!!」


「アクセス・コード XXX0998-DELT-(RpMk)/X:158cm,Y:310cm・・・デリート。」


人差し指でリプリートマーキを指し、ノアがコードのようなものを呟くと・・・リプリートマーキが一瞬で消えた。
跡形も無く,しかもコード一つで一瞬にして相手を消してしまうノアの能力の前に,ホサナとアナハムは戦慄していた。
「(あれが・・・ノアの能力,いや・・・その一部なのか!!?!これが『異端者』の力・・・やはりこの方には逆らえない!!)」
「(なるほど・・・彼にとってはこの世界を『消す』のも,人が呼吸をするのと同様のレベルでやってのけることが可能なのですね。)」
だが口にせずとも,二人の考えはノアに筒抜けだった。彼は二人を振り返ると,無垢な微笑を携えて言った・・・

「うんうん,二人ともお利口ですね。私だってこの世界を簡単に消したくないから,お二人にはちゃんと契約は厳守してもらいます。
 ではこれより,この星の・・・このフランデル大陸における"天使の卵"の捜索を開始しましょう。くれぐれも抜かりないように。」

「了解致しました,ノア・・・あまり無茶をなさらぬよう。」「右に同じく,です・・・」

3人は光に包まれると,各自の思い描いた場所へとテレポートを開始した・・・。

to be continued...

171ESCADA a.k.a. DIWALI:2008/06/05(木) 11:30:19 ID:OhTl4zsk0
◇―――リレー企画――――――――――――――Red stone novel:Post Script

早速またもや二周目やっちゃいました〜;;;
やっぱり他の作家さんが書いたキャラを自分で書くっていうのは斬新で楽しいもんですw
さて、みやびさんのリレールールに則ってキャラ紹介を書いておきませう・・・

+ティエラ・ラファエル
・デフヒルズの狩猟民族"ラフュア族"唯一の生き残り。身長168cm、狩猟ギルド『アマゾネス』の酋長。
 銀髪の長いポニーテールに、露出度の高い部族の衣装や褐色の肌が特徴。性格は結構やんちゃでお茶目。
 かなりフレンドリーで家族愛が強く、誰とでもすぐに仲良くなれる。が、家族友達をバカにする奴には容赦しない。
 口調はちょっと男の子っぽい感じ、でも基本は女性らしい口調でb 得物はホースキラー。

+ラティナ・シノノメ
・東の異国からやってきた家出娘。身長159cm、イメージはゲームそのままで。
 この頃はまだ16歳、思春期ゆえに異性相手だと素直になれずにツンツンに。ツンデレktkr。
 口調は基本明るいかんじ、得物は青龍偃月刀。

続きどうぞ;;;

172黒頭巾:2008/06/06(金) 20:58:29 ID:fou9k2gM0
空気を読まずに新作投稿してみます\(^o^)/

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……ん?
如何した、眠れないのか?
はーん、さてはママが恋しくなったか。
ははっ、図星だからってそんなに怒るなよ。
俺もお前くらいの時はそうだったんだ。
何だ、不思議な顔をして……俺にもお前くらいの頃はあったんだぞ?
……そうだな、一つ提案だ。
ママは寝かせておいてやってくれ。
もうすぐお前の弟か妹を生むって大仕事が待ってる。
代わりに、兄貴になるお前に、俺が一つ昔話をしてやろう。
一人の男が成長する話だ。
退屈な童話じゃないぞ?
男なら一度は憧れる冒険譚なんだからな。
お、顔つきが変わったな。
おいおい、そんなに急かさないでもちゃんと話してやるから、ちゃんと布団に入って……そうだ、いい子だ。
よし、いくぞ。
昔々……。


【精霊のご加護】


……あるところに、小さな田舎の村があった。
何処にでもある長閑な村は、毎年豊作な不思議な村であった。
不思議に思った旅人に、村の年寄りは語る。
この村の祖先にはロマの精霊使いの血が混ざっているという伝説があるのだと。
昔、大怪我をしたロマの女達を村人が助け、それに感謝した女達の一部が村に留まり、村人との間に子を生したと。
その所為か、子孫であるこの村の人々は、精霊の気配を感じる事が出来た。
冷夏の前にはそれを知り、火の力で空気を暖める。
日照の前にはそれを知り、水の力で土壌を潤おす。
台風の前にはそれを知り、風の力で軌道を逸らす。
地震の前にはそれを知り、地の力で揺れを往なす。
精霊の声で自然の変化を知り、精霊の助力で自然の変化に対処する一族……それがこの村が毎年豊作であり続ける秘密なのだと。
旅人は酔った老人の語る伝説など信じなかった為、村の平和は護られた。
もし彼が吹聴して回ったならば……今頃この村の人々は拉致され、世界中に散り散りに派遣されていた事だろう。
この物語は、こんな村に生を受けた一人の少年から始まる……。


……俺の一族の力は、村の中でも尤も絶大だった。
両親は精霊の姿を見るだけではなく、普通に日常会話を交わせる程だった。
だが、俺は生まれてこの方一度も……精霊の声を聞く事も姿を見る事も出来なかった。
俺以外、こんな奴はいなかったし、昔存在したという話も聞いた事はなかった。
本当は実際にはいたのかもしれない……上手く隠し通していただけで。
尤も、俺にはそんな器用な芸当は無理だった。
両親が死んですぐの年、異常気象が村を襲ったのは……天の采配だったのだろうか。
そんな中でも豊作だった他の村人を余所に、俺の畑だけが不作だった。
俺は齢14にも満たぬ内に村人の憐憫と奇異の眼差しを一身に受ける事になった。

173黒頭巾:2008/06/06(金) 20:59:38 ID:fou9k2gM0

翌年、偶々村を訪れた冒険者を師と仰ぎ、村を出て一緒に世界を旅しながら武道の心得を習う事にした。
もう村にはいられなかった。
俺の精神は、村人の憐憫の眼差しに耐え切れなかったからだ。
日々の農業で俺の身体は基礎的には鍛えられていたし、他の村人と比べて足りない能力を補う様に人間としての感覚は鋭かった。
元々素質があったのだろうか、俺はめきめきと力をつけ、あっという間に皆伝の称号を得た。
冒険者としてもある程度名が売れ、続々入るクエスト依頼もこなして比べ物にならないくらい実力もついたし裕福になった。
それでも……村人の様に、あるいは村人とは違い武道家として自然を知り尽くした師の教えの通りに、風を、自然を、感じる事だけは出来なかったが。


そんなある日、立ち寄ったオアシス都市アリアン。
その名の通り巨大なオアシスが町の中央に鎮座する、砂漠の中にある商業の中心都市だ。
受けたクエストを終わらせた報告と同時に、また明日新しいクエストを貰うという約束をクエスト屋と取り付け、宿へと向かう。
横目に眺めるアリアンの象徴、巨大なオアシスが日光を受けて輝く。
ふと、その水際で遊ぶ一人の少女の姿が俺の目に留まった。
途端に心臓が早鐘の様に打ち鳴らされ、冷や汗が頬を伝う。
……“駄目”だ、あの少女は“駄目”だ。
嗚呼、願わくば……俺に気付かないでくれ。
俺の一族と同じ色の瞳を逸らされても、見詰められても、どちらにせよ正気でいられるとは思えない。
何しろ、彼女は精霊の力を召喚獣の姿に変えてこの世に留めているのだから。
動悸のする胸元を押さえて立ち去ろうとした俺に、少女が気付いてしまった。
……最悪のパターンだ。
瞳を輝かせた少女が、俺に詰め寄ってきた。
ちょ、近い近い!
嬉々として俺の顔を覗き込んだ少女は、挨拶もしないまま開口一番こう言った。

「凄いです!こんなに精霊に好かれてる人、見た事ないですよ!」

……この女は、何を、言っているんだ?
精霊に祝福された村で唯一、精霊に愛されなかったこの俺が、“精霊に好かれてる”だと?
脳裏に、村人達の声が過ぎる。
それは、まだ両親が健在だった頃の周りの言葉。

「流石、精霊に好かれてるわね」
「名前の通り、この村の未来を担う凄い力だわ」

それは、両親がなくなって俺の能力がない事に気付かれてからの周りの言葉。

「精霊が見えないなんて、信じられない」
「名前負けなのね、がっかりだわ」

俺に能力がないとわかったら、即座に掌を返した親戚の仕打ちは忘れ様にも忘れられない。
少女の興奮気味の声とは裏腹に、俺の心は急速に冷えていく。

「……ない」
「はい?」
「……見えなきゃ、聞こえなきゃ、意味なんかねーんだよ!」

吐き捨てる様に叫んだ俺の声は、鼓膜を伝わって何処か他人事の様に俺の脳内に響く。
突然声を荒げた俺に驚く少女を残し、俺は踵を返した。

174黒頭巾:2008/06/06(金) 21:00:15 ID:fou9k2gM0

……先程は取り乱してしまった、あんな年端のいかない少女に声を荒げるなんて。
宿の自室で寝台に寝っ転がって自己嫌悪する俺の脳裏に浮かぶのは、先程の少女の姿。
神獣達と心を通わせ、無邪気に戯れる、そんな一シーン。
サマナー、それは俺の劣等感をかきたてる、一番苦手とする人種。
精霊の声を聴き、精霊と心を通わせ、精霊を召還し、精霊を使役する。
ロマの女性の中でも、極々一部だけが持ち得る強力な能力故、圧倒的に数が少ない彼女達の姿を見るのは初めてだった。
短い時間とはいえ、俺の心に強烈な印象を残した少女。
あの短い時間が、村を出て漸く訪れた俺の心の平穏が乱した。
眠りにつけば夢の中で忘れたい過去が迫ってきそうという不安が俺を襲う。
結局、疲れた身体とは裏腹に、その日は中々寝付く事が出来なかった。


翌朝、俺は寝不足の頭を抱えつつ、クエスト屋へと向かった。
親父と二言三言会話を交わし、約束していたクエストの催促をする。
すると、もう一人来るから暫く待て、と言われた。
一人で行うのが難しいクエスト、と言う事なのだろう。
今までもそうして複数でクエストをこなした事があった。
砂漠の日差しに目を細める俺の目に、一人の少女の姿が映った。
昨日の様に、心臓が勢いよく血液を送り出す。
歩いてくる、あのロマの少女と目が合ったからだ。
向こうも気付いたのだ、黙ったままでいる訳にもいかないだろう。

「アンタ、昨日はすまなかったな」

頬を掻きながら頭を下げた俺に、彼女は慌てた様だ。

「怒ってませんから気にしないで下さい! むしろ、私の方こそ挨拶もせずに何かお気に障る事を言ったみたいで……ごめんなさい」

逆に謝らせてしまった。
此処で否定したら平行線になりそうだったので、流す事にした。

「何だ、知り合いだったのか。だったら話は早いな」

クエスト屋の親父の声に、嫌な予感が走る。
駄目だ、続きを言わせてはいけない。

「今回のクエストは、依頼主がお前さんら二人をご指名なんだ。一緒に行って貰うぞ」

……嗚呼、終わった。
乗り気な彼女とは対照的に、頭を抱えたくなる衝動を抑えるのに必死で、俺は上の空だった。


依頼内容はこうだ。
アリアンから東の砂漠にある墓の一つに、過去の栄光を飾る展示場があると言う。
其処を護る守護鎧から、最近亡くなった高名な冒険者シグの剣を取ってくる、という物だった。
あの背中の弱点があったとは言え、あのシグがやられるくらいの場所だ。
確かに一人で行くのは命知らずに違いない。
止むを得ず、暫くPTを組む事になってしまった。

175黒頭巾:2008/06/06(金) 21:04:09 ID:fou9k2gM0

ひとまずココまで。
今回は最後までシリアス…の予定。
予定は未定、そんなモノ。
私の事なのできっと何処かでギャグ要素入りそう\(^o^)/
その内、続き投下しに来ます。

結局、レスは盛大に蹴り飛ばしましたゴメンなさい(゚дノ|(お前)

176◇68hJrjtY:2008/06/07(土) 04:35:03 ID:pob35qCY0
>黒頭巾さん
武道×サマナキターとは思いながら、単純なカプ話ではなさそうな予感。
本能的に精霊から遠ざかっている彼とサマナたん、共に行動するというだけでも武道君同様に不安ではありますが…。
武道君が精霊から離れてしまった実態とか今後二人がどのような展開に突入するのかとかは気になりますが!(こr
しかし全ては父が息子に語る思い出話、といいますか…やっぱり黒頭巾さんはこういう小説18番ですね(*´д`)b
シリアスモノというわけで真剣な気持ちで読ませてもらいつつ続き楽しみにしています。

177あるプレイヤーのお話:2008/06/07(土) 16:23:03 ID:4EYViSBc0
誕生日が同じだねと、一緒に笑い会えてたあの頃が、一番幸せだった。
二人でPTを組んで、必死になって狩りもしたよね。
喧嘩もしたし、意見が食い違うことも何度もあった。
そのたびあなたは私を突き放し、私もあなたと距離をおいた。
それでもいつも、あなたの方から話しかけてくれて、メールをくれて、私は何度も、泣いて喜んだよ。
あなたと作ったギルドを抜けても、あなたは私を大切にしてくれた。
会ったこともない私に、クリスマスにマフラーをくれた。本当に嬉しかった。
私はあなたのことが好きで、本当に好きで、・・・ゲームの中ですれ違うのが段々と辛くなってきた。
私は引退した。ゲームではもう、あなたと会いたくなかった。


あなたと出会ってから一年くらいして、私はあなたに会いに行った。
あなたの車は煙草臭くて、それでも私はあなたが好きだから、平気なふりして笑ってた。
私と同じ名前のホテルがあって、そこに連れてってくれたのがすごく嬉しかったんだよ。
ぶっきら棒な態度で、あなたは何を考えているかよく分からないけど、あなたの愛は感じられた。
また来いよって言われて、また私は泣きそうになった。
あなたと知り合ってから、私はすごく泣き虫になったんじゃないかと思うよ。

数ヵ月後、私はまたあなたに会いに行った。
あなたは相変わらず感情が読めなくて、私はあなたが好きなのに、あなたといる時間がとても苦しくなってしまった。
それでもあなたは、あなたの地元まで連れてってくれて、案内してくれて、私が行きたがった岬にも一緒に来てくれた。

そしてまた数ヵ月後、あなたに会いに行った。
実家に連れて行ってくれた。
部屋はすごく汚くて、洋服で足場もないし煙草の灰が色んなところに散っていた。
目が覚めたときに、Gvに出場しているあなたを見たときには苛立ちを覚えた。


薄々気づいていた。
でも、そうでないことを願っていた。現実から逃げていた。


私が好きなのは、画面の中のあなた。
画面の中のあなたは、限られた時間にだけ現れ、私を大切にしてくれた。
お互い必要なときにだけ接して、嫌な感情や態度は一切取らない、伝わらない。
見えないがことがあなたの魅力になっていた。
でも。
3次元のあなたじゃ、だめだ。
画面の中のあなたに、恋をしていた。

そう思うと、一気に冷めてきた。
帰宅したよ、とメールを送ってみても、あなたは返してくれなかった。
そうだよね、今日Gvあったもんね。そっちに忙しいんだよね。ごめんね、邪魔だよね。

おはようのメールも送れなくなって、あなたに話題を振れなくなった。あなたとのメールが怖くなった。
それでも私はあなたが好きだった。


今私には、彼がいる。
彼のことがとても好きで、彼も私のことを好いてくれていて、すごく幸せ。
でも彼には、絶対に言えないことがある。
私はまだ、あなたのことが好き。
画面の中のあなたとは、叶わぬ恋。あなたは遠い人。
それでも私は、あなたのことを愛し続けます。

178白猫:2008/06/07(土) 19:07:58 ID:rOHiPurc0
Puppet―歌姫と絡繰人形―


第一章〜第五章及び番外編もくじ 5冊目>>992
第六章〜第十八章もくじ 6冊目>>924
第十九章 -愛しき君への言葉 迫り来るもう一つの敵- >>5-16
第二十章 -激戦の、一歩手前- >>43-50

 第二十一章 断罪者の覚醒 迫る最後の戦い



 「うわっ!?」
 「!」
突如視界が薄暗い部屋から夕方の大地へと変わり、ルフィエとネルは目を見開く。
しかも自分たちがいる場所は地上から数メートルの高さ。
完璧に地面に突っ伏したルフィエを見、ネルは苦笑しながら着地する。
地下迷宮へ突入したのがシーフの襲撃があった直後。
今は完全に真夜中だと思っていたが、空の星座の位置的には、今は精々10時を過ぎた頃。
 (ブリッジヘッドの方が一時間ほど時間が早いんでしたっけ)
まだ今のフランテルには「自分たちが住んでいる星」という概念は存在しない。
ただ「世界という大きな空間の外に太陽と星が輝いている」としてしか認識できていない。
世界が海で繋がれていると人が知るのは、ずっと先のことである。
 「――いませんね、どこにも」
クレリアは確かに古都へと向かったはず。だがどこにも、彼の姿が見えない。
あの短時間でこの"古都だった荒野"を駆け抜けることなどできるはずがないとすれば、
 「シャドウスニーキングしか無いですね……ルフィエ、さっさと行きますよ」
 「う、うん」
頭をさすって立ち上がったルフィエを見、ネルは溜息を吐く。
全く、彼女は気合が入ったら自分と張れる戦闘力を持っているというのに、入っていないときは本当にユルい。
とにかく、クレリアを捕獲するには骨が折れる。
ただ倒すことに意味はない。彼を捕獲し、助力をする誓いを立てさせなければならない。
そう、彼にしかできぬ助力――[イグドラシルの発見]。
ヴァリオルドの密偵たちが二か月かかっても見つけることができない。そんなものを見つけるには、どうしてもシーフ達の助力が必要なのだ。
 (クレリアの言い分も理解できるのですが――あの野心はどうも理解しがたい……)
と、

   ――――ヒュッ

 「ッ」
自分の背後から突如放たれた斧がネルの左肩に突き刺さり、
その痛みを食い縛り、斧を抜き取ったネルがそれを暗闇に向けて放ち、
だがネルの背後に既に躍り出ていた男が、ネルの背を蹴り飛ばした。
 「え!?」
ここでようやく声を上げたルフィエは、突如現れた銀髪の男と吹き飛ばされたネルに目を見開く。
瞬時に白と金色のドレスローブ姿、[神の母]を発動するが、

 「遅いな」
今まで目の前に立っていたはずの男――クレリアが、ルフィエの背後に回り込みその体を羽交い締めにした。
 「――――ッ!?」
両腕を締め上げられ、ルフィエは痛みに顔を歪めた。
これは、恐らくは古都で戦ったムームライトと同等の速度。加えてこの腕力。
背後を取られ、両手を封じられルフィエには成す術がない。
 「戦闘体勢を取るタイミングが遅過ぎるな。実力があろうとも、場数を踏んでいない武術家ほど脆いものもない」
ギリギリと身体を締め上げながら、クレリアは不敵な笑みを浮かべた。

実のところクレリアは、ネルのすぐ近くへ潜伏していた。
彼の[シャドウスニーキング]はただの潜伏術ではない。自分を辺りの物質と完全に同化させてしまうため、ネルやルフィエの探知能力がいかに高かろうとも、彼はそれを?い潜れる。
ネルの戦闘力はかなりのもの。あの迷宮を潜り抜けたということは、実力は自分と同等か、それ以上。
まともにやり合うわけにはいかなかった。そこで、今の一撃を放ったのだ。
自分の斧の標的はネルだけではなかった。
万が一ネルが避けた場合を想定して、その延長線上にルフィエが来るよう斧を放ったのだ。
咄嗟のことにネルは防御態勢を取れない。だが避ければルフィエに攻撃が行く。
 「いつまで経っても甘っちょろい戦い方だな、ネリエル。吐き気すら催す」
数メートルほど離れた場所で倒れるネルに、クレリアはクックと笑いかける。
しばらくネルは目覚めないだろう。斧には特製の毒が塗ってある。
下手をすればそのまま死に至り、最低でも体が数日は麻痺する。そういう毒だ。
シーフ相手に先手の一撃を与えたことを後悔するんだな、とクレリアは微笑み、ルフィエを掴んでいた両手を離す。
 「!?」
突如クレリアの捕縛から解放されたルフィエは、

次の瞬間、クレリアの神速の廻し蹴りで意識を失った。

179白猫:2008/06/07(土) 19:08:21 ID:rOHiPurc0


 「っ――」
朦朧とする意識の中、ネルは驚異的な精神力で意識を活性化させ、目を無理やりに開く。
途端に視界いっぱいに入る眩い光と、体全体を襲う鈍い痛みと倦怠感。
気だるい身体を起こし、右手で目をこすり、立ち上がる。
身体の感覚が今一つ掴めない。が、腹の具合で大した時間が経っていないことを悟った。
 (一晩中眠っていたのか……奴め、何処だ)
無駄だとは思いつつも、辺りを見回し手掛かりを探る。
が、当然のように辺りには、自分の血以外は何も変わった様子はない。
と、なると――
 (――ヴァリオルドかッ!!)
瞬間、
彼の身体を紅色の衣が覆い、その髪が紅色に彩られる。
同時に燃え上がる右腕が、今となっては懐かしい紅色の爪――[紫電狼の爪]へと変化した。
シーフ相手に[第三段階]を使うのは面倒だ。可能な限り速度を重視した、[紫電狼]で一気に叩かなければならない。
 (ルフィエの気配が僅かに感じられる……クレリア、父の許し無しに、ヴァリオルドの敷地を踏むことは許さないぞッ!!)
そう心中で怒鳴ると同時、
紅色の尾を引き、ネルが朝日の中を驀進する。古都に唯一無傷で残った、ヴァリオルド邸へ。

それを遠巻きに眺めていたカリンは、不安そうにマントを掴む四人の子供たちに言う。
 「大丈夫だ。フェンリ――ネリエルの奴なら、ルフィエを助け出せるだろう」
 「お姉ちゃん、怪我……いたくない?」
メアリーが不安そうに、カリンの右腕を見やる。
その右腕は、まるで腐敗したかのように青紫色に変色してしまっていた。
あの夜、突如侵入してきたクレリアから四人を守りながら戦ったカリンは、当然のように敗北し、右腕に傷を負った。
その大きな原因――階段で転び、カリンにクレリアの身代わりをさせてしまったメアリーは落ち込んでしまっている。
が、カリンは特に気にした様子もなく、その腕を持ち上げる。
 「フン、掠り傷だ。それよりもお前たちは此処にいろ。此処には魔物達も寄ってこないから問題ない」
そう子供たちに言い、カリンは腰の剣に手を添える。
負けっぱなしと言うのはどうにも、自分の趣味ではない。







 「随分と強情だな、娘」
短剣を手の中で弄び、クレリアはその刃に付いた鮮血を嘗め取り、言う。
その視線の先――まるで標本のように両掌を短剣で突き刺されているルフィエは、口の中に溜まった血を吐きだし、笑みを浮かべる。
 「ネルくんだけじゃなく、カリンさんにも怪我させて……ゼッタイ、許さないんだから」
その言葉に甲高い笑い声を上げたクレリアは、手に持った短剣をルフィエ目掛けて放つ。まるでダーツの的を狙うかのように。

   ――カッ!

自分の首と皮一枚のところで突き刺さった短剣に、ルフィエは唇を引き絞る。
宙に舞う自分の髪に顔をしかめ、しかし顔を上げて笑った。
 「お終い?」
 「なぁに……シーフ達がいないからお前の[女]を壊すことはできんが、こうやって嬲る楽しみもまた一興だからな。
 ゆっくりと、じっくりと甚振り、ネリエルに見せつけてやるさ――」
 「……ネルくんは、あんたみたいな人に絶対、負けない」
ムッとして言うルフィエにもう一度笑い、クレリアはさらに短剣を取り出す。
既に放った短剣の数は7本。強がってはいるが、ルフィエの精神力は徐々に削がれていっている。
この強気の顔がゆっくりと苦悶に歪む様を想像するだけで、クレリアは笑みが浮かんできてしまう。
 「俺も奴も、単純な力などほとんど持っていない。エルフや魔物に比べれば微々たるものだ。
 だが俺達は[人間の戦い方]を学んだ。より狡猾に、より残酷に、より完璧に勝利する方法を学んだ。
 それがヴァリオルドの宿命――暗殺一家の宿命さ」

180白猫:2008/06/07(土) 19:08:56 ID:rOHiPurc0

ヴァリオルド家が貴族家として現代にまで残っている理由。
それは、莫大な経済力を持っているから……というわけではない。
いや、それも理由の一つだが、大きくはヴァリオルドの歩んできた道にある。

 ――ヴァリオルド家は嘗て、シュトラディヴァディ家の分家として他家の要人を暗殺する、暗殺一家だった――

 ――そして現代でも、ヴァリオルド家は暗殺を請け負い、大陸中を蹂躙している――

それが、ヴァリオルドが貴族家として生き残っている理由。
それが、ヴァリオルドが各国に強い権力を持っている理由。

それが――クレリア=ヴァリオルドが追放者となった理由。


 「幼き頃から、俺は暗殺者になることを強く望んでいた。
 ヴァリオルドの二代目当主――「スティリア=アラスター=ヴァリオルド・Ⅱ」のように、全世界を駆けるアサッシンになることを望んでいた。
 だが、あの愚かな父はそれを許さなかった……自分は数多の人間を殺めたというのに、「お前にもアネットにも、暗殺術は教えん。シーフの知識だけで十分だ」などと抜かした。
 妹はどうでも良さそうだったが、俺は激怒した。激怒し、自己流の暗殺術を学び、父を殺そうと目論んだ。
 が、父はそれを予測し、俺は追放者――没落貴族となり、ヴァリオルドの名を失った。
 その後ネリエル=ヴァリオルドが、あの愚かな父の志を継ぎ「父の遺言により、四代目――つまり私の死を以て、暗殺一家の汚名を返上する」などと裏で発表した。
 親子揃って愚かなものだ……暗殺者として生きていれば、恒久の富と地位を得られたというのに。それをみすみす逃すとは」
クレリアの長話を、ルフィエは呆然としながら聞き続けた。

ネルの父が、暗殺者。

ネルの兄も、暗殺者。

そして彼は? ――彼も、暗殺者?

人を何人も、何十人も殺めてきた?

ただ家を守る――そのためだけに?

そんなはずがない。

そんなことがあるはずがない。

ネルが人を殺めるなんて、そんなことがあるはずが……無い。


 「アイツの代で終わらせるものか……暗殺者は永遠に、暗殺者であり続けなければならない」
短剣を再び構え直し、ルフィエへと歩み寄る。
半ば放心状態となったルフィエは、クレリアの歩みを見、歯を食いしばる。

信じよう。

自分の中のネルを。

これまで過ごしてきた中の、ぶっきら棒で優しいネルを。

 「……そろそろ、かな」
口に溜まった血を吐き、ルフィエはクレリアを見据える。
その声に目を細めたクレリアは、しかし数本の短剣を鋭く、ルフィエに向けて放った。
が。

181白猫:2008/06/07(土) 19:09:20 ID:rOHiPurc0

   ――――…

それら全ての短剣がルフィエに到達する寸前、止まる。
 「――!?」
その光景に目を見開いたクレリアは、慌てて腰から巨大な投擲斧を抜く。
が、

   ――――…

締め付けられる。
体中が、まるで鉄で固められてしまったかのように。
と、

 「 お前は、この世にあってはならない存在 」

ルフィエの口から、マペットの言葉が紡がれる。
その言葉と同時、
両掌に突き刺さっていた短剣が、白い光に包まれ、抜ける。
トン、と地面へと降り立ったルフィエは、そも水色の瞳でクレリアを睨む。
 「 お前を、今ここに―― 」
ルフィエの豹変ぶりに、今更クレリアは気付いた。

彼女は、ネリエルや自分などという次元を超えている。
恐らく"コイツ"は、単純な戦闘力だけなら――あの[四強]すらも、凌ぐ存在なのかもしれない。
 「 ――断罪する。一十百千万億兆、この世に賜る愚かな生命、今ここに我断罪せん――『 ジャッジメント 』 」

瞬間、

たったの一撃、たった一撃の十字架で。
ヴァリオルド本低諸共、クレリア=ヴァリオルドを爆滅させた。








 「……ルフィ、エ」
ヴァリオルド邸が消滅したのを見、ネルは目を見開いた。
そして、ヴァリオルドの上空に召喚された十字架。
ルゼルでも、あれほど巨大な十字架を召喚することができただろうか。
それほど巨大で、強大な力が渦巻いているのを感じられた。
それでも被害が本邸だけで済んだのは恐らく――
 「至近距離で十字架を召喚したせいで、内部に力が集中したのか?」
 「――!? カリン、生きていたんですか。子供たちやセバス、執事たちは無事なんでしょうね」
 「……チッ。無事だよ。全員無傷だ」
ネルの言葉に舌を打ったカリンは、しかしネルの視界から自分の腕を遠ざけた。
それに気付かなかったネルは、消滅し跡形も無くなった本低へと走り出した。
その後ろ姿に溜息を吐いたカリンは、小さく「あの剣取っておけば良かった……」と呟いた。

182白猫:2008/06/07(土) 19:10:08 ID:rOHiPurc0


 「 ……ネル、くん 」
[断罪者]が発動し、自我を失っているはずのルフィエ。
そのルフィエが、小さくそう呟く。

想っていた。こんなときでも。
彼の兄を殺し――初めて人を殺めたというのに、そんなことは既に意識の外にあった。
 「 ネルくん――どこ 」
光の宿っていない瞳で辺りを見回すが、どこにも、あの紅色の光は見えない。
ルフィエの口から、マペットの言葉が紡がれる。
その光景は、傍から見れば奇妙極まりないだろう。
だがやはり、ルフィエはそんなこと考えもしていなかった。
ただ、ネルのことだけを。
想い、
欲し、
ただ、求めていた。
今すぐ自分の元へ来、そして笑いかけて欲しかった。
それだけで、それだけでいい。
それだけでいいから、どうか。
 「 ……来、て 」
そのルフィエの背後で、
小さく、紅色の光が灯った。







 「やはり、出てきませんね」
 「フン、出てくるわけがない」
既に日も高い昼時、地面を掘り起こしていたネルとカリンは額の汗を拭った。
スコップを地面に突き刺したネルは、土まみれの衣をパンパンと払う。
当初の目的、[クレリアに協力を求める]がクレリアの死により不可能となったため、今ネルとカリンは本邸のあった場所を必死に掘り起こしている。
ネル曰く[せめて装飾品の一つでも出てきてもらわないと大損です]とのことだが、跡形もなく吹き飛んだ場所から何か出てくるわけもなく。
金持ちは変なところで狡い、ということをカリンは今更再認識した。
 「ネルくん、カリンさん……お茶、入ったよ」
と、その背後で小さく、声が上がった。
それに振り向いたネルは少しだけ笑い、声の主――ルフィエに向かって歩み寄る。
お盆を持って力なく微笑んでいるルフィエの頭を撫で、盆の上に乗ったカップを二杯とも取った。
 「ありがとうございます、ルフィエ」
 「ううん……」
小さく首を振ったルフィエは、カリンの方を少しだけ見やって、すぐに第二邸の方へ歩いて行った。

 「……そういえば、セシェアの姿が見えませんね」
再びスコップを地面に突き刺したネルを鼻で笑い、カリンは紅茶をすする。
そういえば、第三邸にいるはずのセシェアをカリンは一度も見ていない。セバスもメイドたちも、どこに行ったか場所は知らないようだ。
ルフィエ曰く[本邸には自分とクレリアしかいなかった]とのことだったから、何所かへ出掛けてしまっているのだろうか。
だが今は、セシェアよりもルフィエの方が心配だ。

何かを悩んでいる。
ネルはルフィエがクレリアを消滅させたことを欠片も驚かなかった。
実力だけならクレリアよりも自分たちは圧倒的に上。自分の目的をルフィエに話していなかったのだから、ルフィエに文句を言う筋合いなどない。
"それよりも"。
ルフィエはクレリアを殺したことを――殺人を犯したことを悔やんでいるのだろうか?
それとも――"別の何か"を?

考えても考えても、答えが出ない。
ネルは心中で溜息を吐き、スコップを地面に突き刺した。

183白猫:2008/06/07(土) 19:10:56 ID:rOHiPurc0

 「……あの、セバスさん」
 「何ですかな? ルフィエ様」
初めて入るセバスの部屋に当惑しながら、ルフィエはそっと部屋の中央へ歩いてゆく。
ネル以外の男性の部屋に入ったことがないため、こういう場面であっても多少は緊張する。
だがやはりというかなんというか、"男性の部屋っぽい"如何わしい雑誌などは落ちていなかった。
まぁ、当たり前かと思う。ネルの部屋をこっそり散策してみたが、全く"そういうもの"は出てこなかった。
主人がカタブツならば執事もカタブツ、である。

ルフィエの姿を少しだけ見やり、山のように溜まっている資料を目を通していた(ネルの秘書的なこともやっているらしい)セバスは資料を机に置く。
 「……何か、お悩みのようですが」
悩み。
そう、悩みなのだろう。
ネルには直接聞けないこと。そしてネル以外ならば、セバスかアネットしか知らないのだろう。
 「……あの、その。…………暗殺者一家、について知りたいんです」
 「――!」
ルフィエの言葉に細い目を目いっぱいに広げたセバスは、しかしすぐに常の表情へと戻る。
一体どこから、とは聞かない。"どうせ"クレリアからに決まっている。
彼ら執事は"ヴァリオルドの血筋"を重んじるのでは無い。"ヴァリオルドの主"に敬意を表するだけ。没落した貴族など、"そこらの虫ケラ"同然。
と、思考が逸れたセバスは目の前の話題へと思考を戻した。
"暗殺者一家"。
つまり、ヴァリオルド家の裏の歴史。
どこまで話すべきか。
或いはすべて話すべきなのか。
或いは欠片も話すべきではないのか。
それらを数秒考え、セバスは隣の椅子を引く。
 「私の知っている範囲でならば、お教えしましょう。

   旦那様の――ネリエル=アラスター=ヴァリオルド・Ⅲの生きてきた道を」




ヴァリオルド家は実力だけならば、あの[アサシンギルド]にも引けを取らない暗殺者一家だった。
父、母、兄、弟、姉、妹、例外無く全員が、暗殺術を――人間の戦い方を、学んだ。
二代目の当主、スティリアのように、全世界を暗躍する暗殺者を輩出する。さらにはヴァリオルドの血を継いでいない者にすら教え、駒として使った。
一年に暗殺された要人の数の半分がヴァリオルド関係の暗殺者によって殺されている、という事実からも、当時のヴァリオルドの力は相当なものだった。

そしてまた、ヴァリオルド家現当主を始めとする四人もまた、例外ではなかった。
長男、クレリア。
長女、アネット。
次男、ネリエル。
次女、セシェア。
この四人――特にクレリアはスティリアの血を色濃く継いだ[天性の暗殺者]だった。
またネリエルも、実力だけなら兄にも劣らない、[天性の暗殺者]の素質を持っていた。
アネットは暗殺者としての教育すら受けず、セシェアは生まれつき身体が弱かった故に分からないが、二人にも恐らく[天性の暗殺者]としての素質を持っていたのだろう。
クレリアが父、カナリアとの衝突で追放されてから生まれたネリエルも、やはり暗殺者としての訓練を受けた。
最初の仕事を行ったのは四歳のとき。相手は名前すら売れていない若手の議員。
まだ祖父の健在だったその頃、ネリエルはその議員を"練習台"にし様々な仕事の極意を叩き込まれた。

そして、六歳の頃には既に

こなした"仕事数"は、600を越えようとしていた。

184白猫:2008/06/07(土) 19:11:19 ID:rOHiPurc0

一晩に約一人、悪い時にはフタケタの仕事をこなした。文句一つ言わず。
[ネリエルまでクレリアと同じ道を歩ませるのか]というクレリアとスティリアの口論は、影から何度も聞いていた。
そして、ある日そんな日々が鬱陶しくなった。
ただ人を殺し、金を貰い、手を汚し、また次の標的の元へ。
うんざりしていた。
別に正義の炎が燃え上がった等、そういうわけではない。
ただ、面倒になっただけ。

そして七歳の夏、

何の躊躇もなく、1000人目の"標的"――祖父を、殺した。
依頼主は、自分自身。

 (この世には"死んでもいいヤツ"なんて腐るほどいる)
その頃のネリエルは、本気でそう思っていた。
毎日毎日"そういう人間"を殺し、それでも標的は尽きることなく沸いてくる。
 (そして父も、兄も、――僕も、"死んでもいいヤツ"なんだ)
本気で彼は、そう思っていた。
今まで"死んでもいいヤツ"を数多、殺し、そしてまた自分も"死んでもいいヤツ"なのだろう。
だが、生きている。
どうして、生きている?
 (それは――僕が"生きなければならない"から)
せめて、一人でも多く。
せめて一人でも多くの、毒牙を抜こう。抜き続けよう。
その毒に侵される日が来るまで、抜き続ける。
それが自分の運命。自分の"罪"。
それが自分の定め。自分の選んだ――"道"。

 (もう戻れぬのなら、突き進もう)
それを決めたのは、僅か十一歳のこと。
幼すぎる彼の決意は、あまりにも大き過ぎるものだった。
 (血に塗れた蛇の道を――人の悲鳴の伴奏と共に、鬼道を歩き続けよう)
十三歳、幼すぎる当主が誕生し、ヴァリオルドの暗殺一家としての汚名を返上することとなった。





 「簡単に言えば――こんなところですかな?」
セバスの言葉をしばらく聞いていたルフィエは、ゆっくりと両の目を閉じた。
ネルは捧げたのか。
いつか訪れる未来――自分の子が当主となる未来のために、己の命を、捧げたのか。
全く、彼らしい覚悟である。
 「満足、いただけましたかな?」
 「……はい」
セバスの言葉に少しだけ微笑み、ルフィエは目の前に置かれた紅茶を少しだけ啜った。
その紅茶は少しだけ冷え、しかしまだ温もりの残った紅茶だった。

185白猫:2008/06/07(土) 19:11:41 ID:rOHiPurc0

後日。

ラグナロク発動まで、残り240日。
最近では常に紅色の衣を被っているネルは、早くも再建の開始された本邸の骨組みを見ながら溜息を吐く。
本邸には貴重な武具、宝石が大量に保管されていた故に、被害総額は千億を超えるかもしれない。
が、"それよりも"。
 (マイの"あれ"は、本当に正しいんでしょうか……)
マイからの"情報"――とある人物の居場所。
残り八ヶ月、自分はこれから此処へと向かう。
しかし、どうして。
 「……スバインの廃墟、ですか。遠いですね」
が、確かに"彼"はああいう場所を好んで、勝手に住み着いて勝手に自分の土地にする。
そう言えば、以前はアベルのキャンプを占拠して冒険者たちが泣きを見ましたか。
そこまで思い出し、ネルは大きなバッグを肩に番えて言う。
 「では、留守を任せましたよカリン」
ネルの言葉に小さく頷いたカリンは、少しだけ目を細めてから、ネルへと呟きかけた。
 「……小娘もブリッジヘッドへ修行、お前はスバインか。私も鍛え直すとするか」
 「そうして下さい。八か月後に鈍った腕で戦ってもらっちゃ困ります」
ネルの言葉にフンとだけ返し、カリンは踵を返し、第二邸の方へ歩いて行ってしまう。
その口からほんの小さく、聞き取れないほど小さい言葉が紡がれるのを、ネルは聞き逃さなかった。
 「…行ってらっしゃい」

 「…………行ってきます」







 「ちっがーうッッ!!!!!」
 「ごめんなさいッッ!!!!」
怒鳴るマイに必死に謝りながら、ルフィエは薬品を棚へと戻す。
ブリッジヘッドの、マイの元へ訪れたルフィエは早速[唄]についてマイから教わり始めた。
最も、最初の方は殆どが薬品の整理や魔方陣の書き直しや部屋の掃除。唄のうの字も学ばない。
だが、ルフィエは分かっていた。
"マイは、決して無駄なことはさせない"。
事実、何故かは全く分からないが、毎日毎日少しずつ、仕事をするたびに自分の魔力の限界値が上がっているのを感じているのだ。
此処にいれば、もっと強くなれる。
自らの母の罪。
それは自分の罪のも等しい。
ネルが鬼道を進むというのなら、自分もその道を進もう。
それは誰に強制されたわけでもない、自分の選んだ道。
そう。
 (もう、逃げない)







 「カリアス……行くわよ」
 「へい……全力で来てや、アーティはん」
アリアンのさらに西、何処までも続く大砂漠の一角。
そこで武器を構え合うアーティとカリアスは、互いに魔力を充填しながら距離をジリジリと縮める。
ルフィエからの伝書鳩によれば、240日以内に今の"倍"強くなれ、とのことだった。
全く、今の実力を築き上げるだけでも数年かかったというのに、240日でそれを倍とは無茶を言う。
が。
 (そうでもしないと、)
 (そうでもせんと……)

   ((ルヴィラィは倒せない))
そして、一跳。
アーティの紫電とカリアスの氷柱が、砂漠の中で激突し、大爆発を起こした。

186白猫:2008/06/07(土) 19:12:04 ID:rOHiPurc0


廃墟スバイン要塞。
此処へようやく到着したネルは、辺りに人気が無いことを確認するや否や、荷物を全て降ろした。
そして、小さく呟く。
 「『 第三段階 』」
瞬間、
彼の銀色の髪が突如紅色へ燃え上がり、その額を白色の仮面が覆い隠す。
今まで普通の状態だった右腕が突如光に包まれ、一瞬後には巨大な槍――グングニルが握られていた。
さらに左手を飾る、巨大な刃付きの盾、エルアダーク。
自らの背を覆うようにして広がるマント、[深紅衣]を纏い、ネルは紅色に燃え上がった瞳を開いた。
何時見ても見事で、何時見ても美しいその発動の姿。
しかし、それを見て歓声を上げる者は、いない。
 (……[先制攻撃]で探知できる範囲に――いた、一人)
グングニルの能力――超広範囲の内部、たった一人――そう遠くない距離に佇む、凄まじく巨大な魔力。
間違いない。
この"鬱陶しいまでに巨大な魔力"は、あの男のものだ。
それを確認したネルは、

   「……老師――――ッッッ!!!!!」

突如、凄まじい叫び声を上げた。


どこまでも響いてしまいそうなその声を聞き、ゆっくりとスバインの一角で老人が立ち上がった。
 「久し振りにあの子の声を聞いた気がするな…あの子、生きていたのかー」
クスクスと笑うその老人は、よっこらと立ち上がり声の方向を向いた。

と、

その背後で、まさに神速で回り込んだネルがグングニルを構えた。
 「覚悟ぉッ!!!!」
 「ほっ。速いの」
完璧に決まったと思われたその一撃、
その一撃を老師、と呼ばれた老人は軽々と避けた。
目を見開いたネルは、しかしグングニルをさらに横へと薙ぐ。
が、その一撃をピョンとジャンプしただけで避けた老師は、さらにグングニルの柄に体重を乗せ、

ネルの顔面に、両足を食い込ませた。

 「ッ」
仮面にヒビが入り、自身も吹っ飛んだネルはしかし、地面に軽く着地し紅色の衣を鋭く放った。
その衣が老人の体に巻き付いていくのを見、ネルは右手のグングニルに全神経を集中させる。

   「『 ――破、槍ッ!! 』」

つい先日会得したばかりの技を、すぐ目の前の老師へと放った。
凄まじい魔力と破壊力の投擲が、目の前の老師へと凄まじい勢いで放たれ、

鼓膜を破りかねないほど巨大な、大爆発を起こした。

その大爆発の中、縮れてしまった深紅衣を引き戻し、ネルは地面に突き刺さったグングニルを引き抜いた。
一拍後に溜息を吐き、ネルはゆっくりと背後に振り向き、諦めたように言う。
 「相変わらず、忌々しいほど強いですね……老師」
そこに何事もなかったように立っている老師は、ネルの言葉にクスクスと笑う。
 「いやいや、ネリエルも相当強くなっているなー。こりゃウカウカしていれない」
 「……僕はそんなお話をしに来たのではありません……」
 「だろうねぇ」
クスクスと笑う老師にイライラするネルは、[第三段階]を解除して言う。
 「老師、僕を240日で強くしてください。可能な限り」
 「うん、いいよ。暇だし」
ネルの真剣な言葉に、老師は軽く頷いた。

FIN...
---

187白猫:2008/06/07(土) 19:12:31 ID:rOHiPurc0

――次回予告――




 「……ようこそ、歓迎するわ――フェンリル、ルフィエ」
古都の空中に出現した鉄の箱、[イグドラシル]。
そこへと突入したルフィエ、ネル、アーティ、カリアス、アネット、カリンの六人。
迎え撃つは千体の魔物、サーレ、デュレンゼル、ベルモンド、プリファー、アンドレ、ムームライト、そしてルヴィラィ。
激戦、と言うのも生温い血みどろの戦いに、また一人、また一人と敵と味方が斃れてゆく。
そしてとうとう現れた、世界を滅ぼす史上最悪の兵器――[アトム]。
それを操るは、[第四形態]、デーモンとなったパペット。
迎え撃つは後背に光り輝く翼を持ち、一瞬で一体の傀儡を消滅させた一人の天使――


そして始まる、ルヴィラィとルフィエ、ネルと"三位一体の最後の傀儡"の戦い。
十三体の傀儡を滅ぼし、全てを終わらせるために。
全ての終わり――今、世界を賭けた最後の戦いが、始まろうとしていた。

ラグナロク発動まで――残り、十五分。




最終章、[-Epilogue-歌姫と絡繰人形]。
次回、完結。
---

番外編

そのに

第二回戦

リトルウィッチであり[歌姫]、マペット契約者
[神の母]ルフィエ=ライアット


vs

[ブルンの影狼]、エリクシル継承者
[紫電狼]ネリエル=アラスター=ヴァリオルド・Ⅳ


 「さて、僕の出番ですね」
紅色の衣を纏ったネルが、グングニルを構えて笑みを浮かべる。
同じく笑みを浮かべるルフィエも、クリーム色のドレスローブ――[神の母]を展開する。
片や紅色の光を放つ、圧倒的な破壊力を持つ"力の美しさ"。
片や白色の光を放つ、絶対的な統御力を持つ"魔の美しさ"。

アーティ達も実は、この二人が戦ったらどちらが勝つのか興味があった。
ネルはグングニルを手に入れ、ただでさえ恐ろしい戦闘力の[第三段階]に更に拍車がかかった。
ルフィエはパペットによる[神格化]により、古代魔法すらも駆使し魔法の力だけなら大陸内でも右に出る者はいない。
 「ネルくん、言っとくけど手加減しないからね」
 「勿論です。手加減なんかしたらぶっ飛ばしますよ」
ルフィエはスターワンドを、ネルはグングニルをそれぞれ構え、互いに距離を取る。
一瞬の沈黙。

 「――『 ブラス「『 ノヴァ! 』」
ネルが声を上げた一瞬後、ルフィエが鋭く指を払った。
瞬間、数個の光弾がルフィエの周りに出現、同時に総てが放たれる。
 「ッ!?」
自分の方が詠唱は早かったはず。それなのにルフィエの方が術の発動が先。
それに目を見開き、しかしネルは[深紅衣]を払い、全ての光弾を打ち落とす。

188白猫:2008/06/07(土) 19:12:52 ID:rOHiPurc0

[深紅衣]さえあれば、ルフィエの術のほとんどは無効化できる――それが、ネルに一瞬の安心感を生んでいた。
 「っは!」
 「!」
遠距離からネチネチと攻撃を加えると思っていたネルは、ルフィエの行動に目を見開いた。
何の躊躇もなく、自分の間合いに飛び込み、神器を自分へと向けてきた。
だが、近距離戦闘ならばネルの方に分はある。
驚いた時間もせいぜい1秒以下。瞬間的に半歩下がり、エルアダークを迎撃用に構える。
その、余りに見え見えな防御態勢。しかしルフィエはそれに乗った。
ネルが力で来るならば、自分も力で相手になろう。
神器を投げ、両の手を花のように合わせる。
その手に先と同じ光、だが光量のまるで違う光弾が生み出され、ルフィエはそれを右手で掴んだ。
 (やってみなさい、ルフィエ――ですが僕は)
 「『 スー、パー…… 』」
 (その一歩先を行く!)
 「『 ノヴァッ!! 』」
ルフィエが右腕を振り上げると同時に、ネルはエルアダークに力を込めた。
が、

   「【あいや待ったァ――――――ッッッッ!!!!!】」

 「ふぇっ!?」
 「な!?」
突如上がった声に、ルフィエとネルは顔を上げた。
二人だけではない。遠くで観戦していたアーティやカリアスも目を丸くして、その"乱入者"を眺めていた。
カリンはどうでも良さそうにフンと笑い、アネットは面白そうに微笑んだ。
ネルを蹴り飛ばし、ルフィエのノヴァを手ごと弾いたその"乱入者"は、フワリと地面に着地した。
片や、ワンピースを着両の手に大鎌を持ち不敵に微笑む、黒と白髪の少女――シャーレーン。
片や、アウグスタの僧侶服を着、光り輝く二枚の翼を持つ、金髪の少女――リレッタ。
此処に現れるはずのない二人の乱入に、ルフィエとネルは唖然とする。
 「な、なんでリレッタとサーレが……ていうかサーレ! 何の用です!?」
遠くで頭を抱えて立ち上がったネルは、慌ててグングニルを構えて言う。
まさかこのタイミングでこの二人が登場するとは夢にも思わなかったルフィエは、二人の登場に未だについていけてない。
 「……えーっと……? こんにちは?」
 【やっほー】
手をブンブンと振って笑うサーレに、ルフィエも引きつった笑みで返す。
一体どうなってるんだ、と溜息を吐くネルは、サーレに向き直って言う。
 「それで、何の用です」
 【え? バトルらんにゅー】
 「……は?」
サーレのウィンクに疑問符を浮かべたネルに、リレッタはクスリと笑って指を立てる。
 「番外編は何でもアリなんですよー」
 「……ああ、ソレですか」
リレッタの言葉に、ネルは全てを理解した。
つまり、アレですか。
 (どうやらタッグバトルトーナメントを書けなかったことを根に持ってますね)
と正鵠を射つつ、ネルは溜息を吐いて頭を掻く。
続ける―?と首を傾げるルフィエに頷き、「でも」と付け足した。
 「僕とルフィエの二人と――サーレとリレッタ。タッグバトルでどうです?」
 【……ふーん。いいよ】
不敵な笑みを浮かべるサーレとネルに、リレッタはクスリと笑ってルフィエに向き直った。
 「みたいですよ?」
 「うーん、いいよ。でも手加減しないんだからね」

189白猫:2008/06/07(土) 19:13:14 ID:rOHiPurc0


第二回戦(改)



リトルウィッチであり[歌姫]、マペット契約者
[神の母]ルフィエ=ライアット
and
[ブルンの影狼]、エリクシル継承者
[紫電狼]ネリエル=アラスター=ヴァリオルド・Ⅳ

vs

神々に恩恵を受けた正真正銘の[天使]、
リレッタ=アウグスティヌス
and
一体の[傀儡]であり大鎌を薙ぐ武術家、
シャーレーン



凄まじい閃光が再び上がったのを見、カリアスは頭をガリガリと掻いて溜息を吐く。
 「なんや、アッチの方が面白そうやったやんけ……」
 「で、あの場合決勝戦はどうなるワケ?」
激突する閃光を見ながら、槍を肩に番えるアーティは首を傾げた。
唯一全く興味のなさそうなカリンが、真っ黒の剣を磨きながら小さく言う。
 「……決勝戦であの二人と私達が戦い、勝者同士が戦えばいい」
 「アッタマええなぁ、黒騎士」
素直に頷くカリアスにクスリと笑い、アネットはひょいと手を上げる。
 「で、最後に私が戦うわけね」
そうなる、と頷いたカリンとその背にもたれるアーティ、
その真上に、突如巨大なハンマーが出現する。
リレッタの術が逸れたのだろう、と思考を流したカリアスは、そっと注意を促
 「……危ないで、アーティは――」

   ――ドォオオオオォオオンッッ!!!

せなかった。
哀れハンマーの下敷きとなったカリンとアーティに心中で「ドンマイ」と呟きかけ、カリアスは再び戦場の方を向いた。



 「ッハァアアアアアア!!」
 【っふ!!】
ネルのグングニルによる刺突、それをサーレは二本のデスサイズで鋭く弾いた。
グングニルの攻撃は以前戦ったときの金色の剣よりも相当重い。片方のデスサイズではいなし切れず、確実に吹き飛ばされる。
だが近接における戦闘ならば手数はこちらが上。勝てないわけでは――毛頭、ない。
 【そこッ!】
 「ッ!?」
鋭い左手の鎌の一薙ぎ、
その一撃が、見事にネルの盾を捉え、粉々に砕いた。
同時に起こる大爆発にネルは目を細め、しかし強い笑みを浮かべる。
ようやく槍を、"両手"で握ることができる。
同じく距離を取っていたサーレは、突然膨れ上がる魔力に目を細め、デスサイズを構え直した。
 〈デカいのが来る〉
 「――『 爆、風! 』」
地面に槍を突き刺し、同時に発動する術により凄まじい量の砂を、サーレに向けて巻き上げる。
それを鼻で笑ったサーレは、瞬時にデスサイズを構え、叫ぶ。
 【『 竜巻堕落、旋風 』】
目の前の巨大な砂の塊、それを一瞬で吹き飛ばしたサーレは、一瞬だけ感じるネルの殺気にデスサイズを無意識に構えた。
 「遅いッ!」
瞬時に回り込み、槍の一薙ぎでサーレの鎌を吹き飛ばしたネル。
その速さに不敵な笑みを浮かべ、サーレは砂で汚れた服も気にせず鎌を両手握りに変えた。
対するネルもここで攻撃を終えはしない。不安定な足場のままで槍に全神経を注ぎ、大技を放つ体勢を取った。
 【『 デス、スラッシュ!! 』】
 「『 破槍――ッ!! 』」

(この地点でトライデントはまだ使えねーよっていう野暮なツッコミはナシだぜ嬢ちゃん…番外編は何でもアリなのさ)

190白猫:2008/06/07(土) 19:13:37 ID:rOHiPurc0

 「やっぱり、硬いね――その盾。『 ウルトラノヴァ 』」
空中を舞うようにして飛ぶリレッタに笑いかけ、ルフィエは無数のノヴァを生み出し、瞬時に放つ。
多方向から向かってくる光の球を見やり、しかしリレッタは欠片の恐怖も抱かない。
スマグでは油断をしていたが、リレッタは事実、通常状態のネルよりも戦闘能力は格段に上なのだ。
 「『 [絶対聖域(サンクチュアリ)] 』」
瞬間、

ドドドドドド、と全ての光弾がリレッタに命中したかに見えたルフィエは、小さく溜息を吐く。
 「すごいね……[ウルトラノヴァ]を通さない」
そう言いながら見上げる先に立っているのは、蒼いジェルのようなものに包まれ、攻撃を全て受け切ったリレッタ。
[絶対聖域]。如何なる物理攻撃、魔法攻撃も、この盾の前には全てが無効化される。
最も、ある程度の知識があれば[絶対聖域]を超えた攻撃も可能である。だが、やはりウルトラノヴァ程度の攻撃ではあの聖域を破ることはできない。
が。
 「[古代魔法]なら、砕けるんじゃない――かな」
両の手に巨大な光弾を生み出し、ルフィエはリレッタに笑いかける。
それを見て溜息を吐いたリレッタは、しかし[絶対聖域]を解除して二つの十字架を構えた。
 「その通りです――この聖域は、[難易度6]以上の攻撃は防げない。あなたの術、[ルリマ]は――」
 「――難易度8、だよ」
その言葉が終わるや否や、ルフィエの口から酷く美しい歌声が紡がれる。
讃美歌のようにも鎮魂歌のようにも、子守唄のようにも民謡のようにも聞こえるその唄。
だが、それに聞き惚れるほどリレッタも暇では――ない。
 「私の最強の術で――応えるべきですね」
 「――行くよ、リレッタちゃん。『 ルリマ・ウルトラノヴァ 』」








 「で、どっちが勝ったわけ?」
(プレシングの巻き添えを食った)アーティは、ズタボロの格好で戻ってきた四人に問いかける。
そのせっかちな口調に苦笑する(何故か鉄拳を食らった)カリアスは、頭をさすりながら「お疲れさん」と声をかけた。
カリアスに小さく頭を下げたネルは、アーティの方へ向き直り溜息を吐く。
 「僕とルフィエの勝ちです。ですがもう疲れましたんで僕らはギブ」
お手上げ、と両の手を上げたネルに、目をぱちくりさせてアーティは言う。
 「なんだ、乱入してきた癖にてんで弱っちいのね」
 【ふーんだ。まだ力が弱っててマックスのパワー出せないだけだよーだ】
小さく負け惜しみの言葉を呟くサーレを見、アネットは小さく微笑んだ。
 (昔の私じゃない? 彼女)
 (知りません)
そっとネルに耳打ちしてみるが、ネルから返ってきたのは興味なさげな返答だけだった。


勝者なし(必然的にアネット=ライラが決勝戦に)。

 「さぁて、次は私た――」
すくっと立ち上がったアーティは、プレシングを受けた者同士妙な親近感が湧いたカリンへ向き直る、が。
 「…………」
カリンは目の前の剣を見ながら、声も無く泣いている。
見れば、その剣はちょうど中ほどで、見事真っ二つに折れてしまっていた。
金属疲労でも起こしたのだろう。あの折れ方ならば鍛冶屋に行けば直るが――
 「こりゃあ、戦えそうにないわね……」

勝者、アーティ=ベネルツァ―(カリンの戦意喪失)。

次回、決勝戦!



---

191白猫:2008/06/07(土) 19:13:58 ID:rOHiPurc0
どうも、白猫です。
今回は全てにおいてヒドイ描写です。これでも全力で書いたつもりです。"実力の半分の状態での全力"というやつです(意味不
リレー小説は早くもついていけなくなりました。たぶん私はリレー小説ROMるかと思います。69hさんに期待マーックス。
さて、次回が最終回なわけですが、番外編の「アネットvsアーティ」はひょっとすると本編終了後になるかもしれません。

もちろん68hさんのリクエスト、[ネルとルフィエが入れ替わり]はガッツリやります。(宣言

コメ返し


>68hさん
なるほど、68hさんにもそんな自己ルール(俺ルールとは別物)が。
そういえばこの小説も68hさんの感想直後ということになるのでしょうか。つくづく空気が読めない私orz
嵐の前の静けさ。残念ながら嵐っぽい嵐は起きませんでした(番外編は例外)。
覆面さんは最終章でもガッツリ……出る、かな?まだ考えていません。
カリンはちょっぴり関与しましたがアーティには触れず。アリアンと古都って遠いですよねー。片道十日くらい(白猫設定)。
ヴァリオルド本邸がなくなってしまいました^p^ネルくん涙目。往生際が悪い。

ガチバトル編。
リレー小説でネルくんとルフィエを出してしまったので、詳細をどうしても書きたかったのが大きな理由でしょうか。
いつもなら適当に流す変身描写も今回はちょびーっとだけ眺めに。
カリアスは変わるかもしれませんが、アネットはあまり変化が無いかもしれません。変化があるように書けないなぁ……。

999文字小説の方は描写が稚拙で申し訳ない……orz
普通に書いたら1500を軽く超えてしまい、泣く泣く描写を削り削り削り修正修正修正であんな文章にorz
もうできればアレは見たくはないです。
そして七冊目は観察に徹しようと思っています笑。

五冊の803から書き始めた[Puppet]。
フランテルとフランデルが被ってしまったときやヴァリオルド邸の位置の設定がコロコロ変わったりするのに一喜一憂しておりました。
思えばクリスマス用にちょこっとだけ投稿するつもりが、まさか七冊目まで伸びてしまうとは。
しかも七冊目においてはトップバッターという実力に合わない大それたことまでorz
なんとか完結させようと思います。できれば今回スレ[803]で〆たいですね(最終章はかなり長くなる予定)。
まぁ無理そうですので、「803を跨いで完結」をPuppet最後の目標に頑張ろうと思います。
そして続編も決定。これからも白猫をよろしくお願いします。
…天下一ですか? も、もうちょっと……(マテ

>ESCADA a.k.a. DIWALIさん
あらゆる描写……私が胸を張れるのは[戦闘描写]だけですよ苦笑
今となってはその戦闘描写の腕も鈍ってきているかもしれません。精進せねばorz
さて、気付けば正式な提案はDIWALIさんが行っていたのですね、コラボ小説。
私が執筆者という不相応な役目を任されたので、せめて期待に添えるようにしようと思っています。

192白猫:2008/06/07(土) 19:14:20 ID:rOHiPurc0

>スメさん
はい、特攻野郎です。もう特攻しか考えていません。馬鹿です。
大砲シーフはー……なんでしょう。ヤラレ役としか考えていませんでした。おいしいのかアレ汗
元々ギャグ小説家でしたので、あの軽いノリは好きな方です。次回作は全体を通してあのノリにチャレンジ。
えーと、たぶん今年のフランテル版黄砂は主にあの二人、もとい四人が原因です。
こらしめておいてください。気のせいにはなりませんでした(コラ

>みやびさん
メインクエ題材ありがとうございます。
次回作はメインクエに沿ったお話になる予定でしたので助かりますです笑
レッドストーンはもうINしないと決めた人なので、こういう情報はもう本当に欲しい人なんですorz
INしてたときですか?メインクエは最初止めでした。はい。
そしてリレー小説。
私は煽るだけ煽ってROMってしまいますが、影から応援はしていますよー

>黒頭巾さん
もう「他作家さんとのコラボ」が発動してしまっている!笑
ハロウィンが楽しみです。カリアスがどう料理(待て)されてしまうのかwktkが止まらない人です。
ごしゅじんさまもこちらで美味しく(ちょ)頂きます。期待はしてくれて……いいような、よくないような。
そうですね、√……ですが小説は何やってもだいzy(ry
はい、おばかさんです(ノ∀`*)ペチン
あのラットの写真は吹かせていただきました。まさにアレです笑
アフロカリアスは絵にして見せられないのが残念です。ですがメイドカリアスがいるのでいいです(ちょ

さて武道×サマナ編。
どこから言おう……えーっと、では一言。
もっと絡まs(以下略
流石にイッキは見せてくれませんか!ええい!焦らすな焦らすな!(誰
続きをバッチリ期待しています。さて、どうなるのやら笑

>177さん
二人のRSプレイヤーのお話。女性視点のお話はよく目にしますが、これもまたいい味を出していますね。
伝わりそうで伝わらない想い。読んでいて切なくなるお話でした。
私もRS内での恋愛は見てきた人です。それを思い出して読み、尚共感できる点もありました。
最も、私は女ではないわけなのですが。[恋をする人間]という点では共感できる点がたくさんありますね。
どんな形であろうと、恋をしている時は、その人が一番輝いて見える時だと思っています。
…あれ? 何の話でしたっけ?
あ、そう。小説ですね。
書き方が雑でもなく、書き過ぎてもなく。これを見たとき「読みやすい」と思いました。率直に。
このような描写方法は私も試したことがありますが、比べ物になりませんね。最も私が書いていたのはギャグ小説ですが苦笑
次回の作品も期待しています。どうぞ気兼ねなくご参加くださいね!



今回はこの辺で失礼します。
次回の、というか最後の[Puppet]投稿はずっと先になると思われます。(750あたりかな?)
間に短編小説でも書こうかなともくろんでいます。たぶん無理です。
それでは――白猫の提供でお送りしました。


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